パワサカ「でも後任の監督も決まらないし戦略プランも白紙同然、さらに今年の海皇山は歴代最強という噂まである」
パワサカ「それ以前にこんなにもチームがバラバラじゃ目先の一勝も怪しい…… 全国優勝どころか地区予選突破すら夢のまた夢だ……」
???「先輩、そんなんじゃダメですよ！」
柴原智志「ときめく乙女の味方、柴原智志っす。」
柴原智志「正直なところ先輩は一般的な感覚でいうとキャプテンの器じゃないっす。」
パワサカ「そんなにはっきり言わないでよ 傷つくなぁ」
パワサカ「！」
柴原智志「普通の人間が思い浮かべるような友情や努力で全てを兼ね備えた海皇山を越える事ができると思いますか？」
パワサカ「……できない！」
パワサカ「ありがとう智志、全て理解できたよ。俺達に残された選択肢の先に解決の糸口があると思ってたのが間違いだった。」
パワサカ「ラフプレーやドーピング、神頼みすらありきたり過ぎる！全ての常識を壊し、全てを否定してやる！」
???「よく言った！」
郷田四郎也「それでこそ海皇山を目指した男……いや、全てを否定すると言ったな。」
パワサカ「ああ、俺はもう過去に囚われるつもりも、海皇山の歴史の一部になるつもりもない。」
郷田四郎也「……周囲に圧倒され波間に漂う小舟のようだったセレクションでの面影はとうに無いようだ。」
パワサカ「今度の大会は大波になって全てを吞み込む側、覚悟しておけよ」
郷田四郎也「それでいい。地区大会は全国に旅立つ穏やかな港でいいはずがない。全力で来い。」
パワサカ「……」
郷田四郎也「だいじっこ！！」
パワサカ「だいじっこ！！」
郷田四郎也・パワサカ「ちゅ……ん……んちゅ……」
松永椿「私、マネージャーやってて本当に良かったっす」
駒田監督「おっぱげた……！」
掘場の評価が下がった