みほ「まさか新年一発目で聖グロの皆さんと遭遇するなんて」
みほ「都会は怖いねー。もしくは世間が狭いせいなのか」
みほ「やっぱりすごいねお嬢様は。晴れ着姿もキラキラしててさ」
みほ「あっはっはっ」
みほ「……」
みほ「ふんっ」ﾍﾟｼｯ
みほ「私だって分かってるけどっ」ﾍﾟｼｯ
みほ「デレデレしすぎじゃないですかねっ」ﾍﾟｼｯﾍﾟｼｯﾍﾟｼｯ
みほ「はぁはぁ…」
みほ「……」
みほ「だいたい何？あのローズヒップさんに言ってた…」
みほ「そう、アーデントマトちゃん？とかいうの。ローズヒップさんが似てるとか言って」
みほ「ダージリンさんたちに激ウケだったけど。あんな汚い笑い方してる聖グロの人たち初めて見たよ、特にダージリンさん」
みほ「優しくないんじゃないですか、熊本県人in大洗〜横浜編〜の彼女に対して」
みほ「その後みんなでランドマークタワーに行ったのもどうかと思いますよ」
みほ「そこは2人っきりで行くところでしょ、明らかに」
みほ「いや、聖グロの人たちは好きだよ？仲も良いと思ってるし」
みほ「でもね、分かってないよ。何も分かってないよあなたは」
みほ「新年そうそう彼女の気持ちを分かってませんよ本当に」
みほ「あー、認めたね、認めましたねデレデレしてたって」
みほ「これであなたのあだ名は向こう1年『正月デレ男』決定ですよ」
みほ「…『どうすればデレデレしてないって信じるか』って言われてもな〜」
みほ「んー」
みほ「まぁまずはボコショップに一緒に行ってもらおうかな。最近この辺に出来たっていう」
みほ「カップル限定グッズとかフードとかあるらしいし」
みほ「あとは…えーと」
みほ「ああ、これ？事前に調べといたの。色々行きたいところをね」
みほ「さすがに全部はアレかなって思ってたけど…」
みほ「こうしてあなたが絶好のタイミングでやらかしたから気兼ねなくそれに乗じておねだりを…あっ」
みほ「……」
みほ「まぁそれはそれとしてこのワールドポーターズっていうのにひははははふひはへーん」ｳﾆｮｰﾝ
みほ「うー…お正月から頬っぺ引っ張らないでよ」ｻｽｻｽ
みほ「というかですね、デレデレ以前に」
みほ「まだ私の晴れ着を褒めてもらってないんですけどー」
みほ「頑張って着付けもしたのに。このオシャレで可愛いボコ晴れ着」
みほ「そういうところも本当に…」
みほ「…えっ？」
みほ「……」
みほ「…………」
みほ「…もういいです！分かりましたから！ストップストップ！」
みほ「もう…いきなりそんな歯の浮くようなセリフをスラスラと…」
みほ「はー…」
みほ「仕方ないから許してあげますよ。仕方ないから」
みほ「じゃ、はい」ｽｯ
みほ「手ですよ手。繋いで行くの」
みほ「人がいっぱいなんだから当たり前でしょ？」
みほ「…あ、でも」
みほ「ボコショップには行くからね？」
みほ「そこは譲らないから」
みほ「ふふっ」
END
まほ「……」
しほ「さて、明日にはみほが交際中の彼とこちらに挨拶に来る予定ですが」
まほ「…はい」
しほ「西住流家元として、家族として、失礼のないように迎えるべきです」
まほ「…その通りかと」
しほ「というわけでこの日のために用意した晴れ着、あなたも試着なさい。寸法は問題ないはずだけれど一応」
まほ「…あの、お母様」
しほ「何か？」
まほ「この晴れ着…肩とへその辺りが露出している上に丈がミニスカートのようになっているのですが…これはお母様のも？」
しほ「ええ、もちろん」
まほ「…そうですか」
おまけEND