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ずんだもんSS(R-18・オリキャラ注意)
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ユウキ:オリキャラ。方向性は生意気系ショタ。若干吊り目。茶髪。名前は便宜上のノンリアルということでよろしくっ
ずんだもん:このSSでの性別は女の子。学校じゃ学ラン着てる
なんでも許せる人向けです
ユウキ「オトコオンナー、ノート写させてくれ。さっきの授業寝てたわ」
ずんだもん「」カチン
ずんだもん「そのオトコオンナっていうのやめるのだ! 僕は普通に女の子なのだ!」
ユウキ「あー!? 男物の制服着てる奴が普通に女の子とかちゃんちゃらおかしいんだよ! 文句あるならセーラー着てこいセーラー」
ずんだもん「うわージェンダーバイアスなのだ! この学校では女子が男子の制服着るのも男子が女子の制服着るのも自由なのだ! 価値観のアップデートが遅れてるのだ!」
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ユウキ「なにがジェンダーバイアスだよ! 普段から男モンの服しか着ないくせによ! お前みたいなのが女子トイレと男子トイレの区別を分かりづらくしたりするんだよなあ!」
ずんだもん「そんなことは言ってないのだー! 男子トイレと女子トイレは普通に区別しやすい方向がいいし、昨今の変な風潮には僕だって不満なのだ!」
委員長「仲良いよね、あの二人。幼馴染なんだっけ」
オカマ「きっかけさえあれば付き合い出す奴らにしか見えないわぁ」
ずんだもん「勘弁してほしいのだ!」
ユウキ「誰がこんな奴と!」
オカマ「あらやだ、聞こえてたわ」
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【休日】
ユウキ「やっぱりAC3は面白いな。もちろんアーマード・コア6ファイターズ・オブ・ルビコンも面白いしトロコンするくらいやり込んだけど、こうやって過去作をプレイするのもオツなものなんだ。フロムは過去作を早く移植してくれよなー頼むよー」
ピンポーン
ユウキ「いいとこなのに誰か来ちゃったよ……お母さ……は今いないんだった。親父……もいないんだった。はいはい、俺が行く」
ガチャッ
ユウキ「どちら様……!?」
ずんだもん「チャイム鳴らしてんだから早く出るのだ。その様子だと、スマホに連絡してたのにも一切気づいてないのだな?」
ユウキ(だっ、誰……!? ずんだもん!? なんだこの格好!?)
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ユウキ「は、入れよ……髪下ろしたりして、何があったんだよ……(思ってたより長い……)」
ずんだもん「お邪魔しまーす。これ? 来る途中に、いきなり髪留め切れちゃったのだ。代わり持ってないし、その辺で適当に下ろしてきたのだ」
ユウキ「……その服はなんだよ(そんなスカートとか普段着てないだろ!)」
ずんだもん「姉ちゃんから『たまには私たちの選んだの着てぇ! お願い!』って懇願されたからなのだ。僕の趣味じゃないのだ」
ユウキ「ふ、ふーん」ドキドキ
ずんだもん「……あー、さては普段見たことのないような僕の姿見てドキドキしてるのだ?」クネクネ
ユウキ「ば、バカ言ってんじゃねえ! 誰がお前なんかにドキドキするか! 変な動きするな! つーかなんで二階に行くんだよ!」
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ずんだもん「なんでって、君の部屋に用事があるのだ。貸してたAC2AA返せって連絡してるのに返さねーから没収に来たのだ。どうせまたTV台の下スペースに押し込まれてるのだ」
ユウキ「ま、待てったら!」
ずんだもん「……ははあ、いかがわしい本があるのだな? 僕はそういうのを持っててもケーベツはしないのだ。安心するのだ」ジトー
ユウキ「軽蔑しないって目じゃないだろ! やめろ! 入るな!」
ずんだもん「ああ、今時はそういうのはネットか。お邪魔しまーす」
ユウキ「無視すんじゃねぇ! オイ!!」
ずんだもん「んー? ここにあるはずなのだ……ってか、片付いた部屋をしてるくせして、人から借りた物は分かりづらいとこにあるのは感心しないのだ……」ゴソゴソ
ユウキ(四つん這いでゴソゴソするな! おい! 見える! スカートの中見えるって!!)
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えだまめすき
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ずんだもん「やっと見つけたのだ……ん?」
ユウキ「…………」
ずんだもん「……うわっ、えー、マジ? ずっと見てたのだ?」(立ち上がってスカートを抑える)
ユウキ「見たんじゃなくて自然に視界に入ったんだよ! お前が無防備だったのが悪いんだろ!」
ずんだもん「……この際見てたのは、まあ良しとするのだ。僕も不用心だったのだ。しかし、それでその……コーフンして、その、膨らませるというのは……」
ユウキ「ち……違う、これは……」
ずんだもん「……普段、オトコオンナとかバカにしてる癖に、部屋ん中で二人っきり、いつもとは違う幼馴染のスカートの中見て、コーフンしてたのだ……
ユーキくんはヘンタイなのだ♡」
ユウキ「…………ッ!!」
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「このっ……!」
「えっ!?ふぁっ……!」
頭の中で血管が切れた音を聞いた気がした。全身が熱を帯び、目の前にモヤがかかったように白くなる。
気づいた時には、俺はずんだもんをベッドに押し倒していた。さっきまでこいつが持っていたケースは、床の上に無造作に転がっている。ガシャン、とか派手に音が鳴りそうなものなのに、それを聞いた記憶はない。
「……う……」
「……ね、ねぇ……」
お互い、ほとんど無言になってしまった。ずんだもんの顔は耳まで真っ赤だし、きっと俺も似たような顔なんだろうというのが、集まった熱でよく分かる。集まりすぎて、瞳すらも熱くなる経験というのはそうないだろう。
同じような境遇で違うことと言えば、俺が上でこいつが下ってくらい。
互いの吐息がかかりそうなくらい顔が近い、というか、実際にかかっている。
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乱暴すぎやしなかっただろうか、という考えが脳裏をよぎった瞬間、自分がしでかしたことがなんだったのかをハッキリ自覚する。
「ご、ごめん!」
謝ったのが先か、跳ねるようにずんだもんから離れたのが先か。とにかく俺はベッドの隅に移動していた。
湧き上がった罪悪感と治らぬ興奮がミキサーにかけられたように、心の中がぐちゃぐちゃになる。
(クソクソクソ!! 何やってんだ俺の馬鹿!!)
この期に及んで鎮まらない自分の股間部分を意識しすぎないようにするのがいいか、逆に積極的に意識して静かにさせるのがいいか、それすら分からない。
『そういえば布団を干したのはついこの間だったな』『普段からマメに綺麗にするような性格でよかった』『汚いベッドだったらより最悪』等々、今それはどうでもいいだろうという考えが頭に浮かんでしまう。
流れる時間もよく分からない中で、ふいに、普段の自分のベッドの上には絶対にない『異物』が視界に入った。
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とりあえずここまで。今日の夜にまた投稿します
書き貯めはしますが、どうもしたらば自体が重いようなので、感覚が長くなったり投稿自体できなかったりしたらすみません
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乙シャス!
今日したらばくん重いっすね
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楽しみに待つのだ
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ずんだもんは抜ける👍
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こういうのでいいんだよこういうので
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『異物』という表現は相手に失礼に違いないが、俺のベッドに女子が寝転んでるなんてのは本来ありえないことなので、見えたそれは異物としか言いようがなく——
「…………」
視界に入ったのは、もじもじと微動するずんだもんの脚だった。丈の短いスカートから伸びた脚は、いつもは本人が主張しない、意外にもすらりとしていることを代わりに主張しているかのようだった。
履いているのが、ニーソと言われているものだということくらいは俺でも知っている(詳細な種類までは分からない、ということだ)。脚そのものも、スカートとニーソの隙間から見える領域も、劣情をさらに強めるには十分で、必死にそれらが目に映らないようにしながら、しかし文字通り相手の顔色をうかがう必要もあるという、矛盾した立場に俺は立たされる。
「…………だ、大丈夫?」
やっと絞り出した言葉はあまりにも陳腐に過ぎた。カビが生えているレベルで。
対するずんだもんは、
「……うぅ、んぬ……」
みたいなことを言っている。今は顔を両の手で覆っており、僅かに口元が見えるに過ぎず、表情を知ることはほとんど不可能と言っていい。
いつもとは違う髪型だが、綺麗に下ろされていたというのに、今は少し乱れてしまっていた。
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(……俺はここに、いない方がいい)
考えてみれば、結論はシンプルだと思い至った。起きた状況を、側にいる男子を怖いと感じている、そうとしか考えられない。
相手は女の子なのだ。日常において、俺がオトコオンナとバカにしてきたこの子は。
「……スマホ、持ってるか? 今、家に誰もいないんだ。好きなタイミングでここ出てっていいから、出た後に連絡してくれ。そしたら俺、家に戻るから」
改めて謝罪をするにも、今と、この空間じゃダメだ。そう判断する。
ここにいたくなかった、傷つけてしまった大切な幼馴染の姿を見たくなかったという、自分勝手な想いがあったのも事実だった。
俺は腰を浮かせ、部屋を出ていく。自分のスマホを持って。
そのはずだった。
「えぁっ!?」
予期せぬ力で俺は引っ張られ、間の抜けた声が漏れた。
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次の瞬間には、さっきに逆戻りしたような体勢になっていた。再び俺が上で、ずんだもんが下だ。
違うことといえば、俺の服の肩口を彼女が右手で握りしめていること。
何があった? 引っ張られた? なんで? 答えが出る間もなく、彼女の手は俺の首の後ろに回り、思考の多くに自分の脳のスペースを使っていた俺を、容易く引き寄せた。
彼女の顔のすぐ隣に、俺の顔がある形になる。
「な、なにして……っ!?」
思わず力んだ全身が、一気に脱力した。耳に息を吹きかけられたからだった。
「ふー……♡」
「や、やめっ……!」
「ふー♡」
「あっ……!」
逃げようにも逃げられなかった。いつの間にか、彼女の左手は俺の背中に回り、右手は後頭部に添えられている。罠にかかった非力な動物のように、身悶えすることが精々になる。
俺の身長は、平均的な男子のそれを僅かながらに下回っている。それでもずんだもんを——平均的な女子を上回っている体格は、本来は女子を上回っている力を発揮するはずだが、その一割も今はきっと出せていない。
甘美な毒のように機能する吐息が、俺の全身をガタガタにしていた。
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まさかNaNじぇいでずんだもんのSSが拝めるなんて…
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「はぁー♡」
「ひゃうっ……!!」
「……はは。普段はオトコオンナとかバカにしてくるユーキくんが、女の子みたいな声出してるのだ」
「な、何考えてんだ……! やめろったら……!」
すっかり非力に成り果てていたが、耐えられなかったのは耳に吹きかけられる息だけではない。
包まれるようにして感じる柔らかな体の魅力は、耐えることが馬鹿馬鹿しいとさえ思わせてくる。
(女子の体って……こんな風なのか……めちゃくちゃいい匂いがする……)
頭が蕩けそうになっていた時、不意をつくように顔をあげられる。
真っ赤なのはさきほどとほぼ同じだったが……見えたのは、今まで見たことがないタイプの笑顔を浮かべたずんだもんだった。
これが『妖しげな笑み』というもの、だろうか。
「さては女の子の体、全身で味わってさらに骨抜きになってるのだ?」
「ち、ちがっ……!」
心の中を見透かされたようなことを言われて、否定らしい否定もできない。
もう理性は限界だった。だが、そんな俺の理性にトドメを刺すような一手に、彼女は入った。
「何が違うのだ?
こんな風に膨らませて♡」
破裂しそうなくらいになっている『俺自身』を、ズボンの上から彼女は撫で回した。
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「えっ……?」
電流のような刺激が、脳を駆け回った。ただ、ズボンの上から撫でられただけなのに。
前後に繰り返し動いてはいたが、それは特別な手つきではないはずだった。本当に、ただ『撫でられた』だけ。
だがそれは、自分で触る時とは何もかもが違っていた。撫でられるのは続けられて、暴力的とさえ言っていい快楽に、支配されそうになる。
「……あああああぁぁっ!!」
「うわっ!? そ、そんなに気持ちよかったのだ……?」
いきなり大声を張り上げてしまった俺にさすがに戸惑ったのか、ずんだもんは手を引っ込めた。
おかげで、やっと冷静さを(平時の数パーセントほどだろうと)取り戻せる。
彼女は何を考えているのか。思えばそれが謎だったが、この際分からなくてよかった。
「何考えてるか分かんないけど、もうやめてくれ……! これ以上変なことされたら、おかしくなる……!」
「……おかしくなったら、なんだと言うのだ?」
ずんだもんの発言の色に、ささくれみたいなトゲが混ざったような気がしたが、俺は続けた。
「お前のことを襲うって言ってんだよ! 我慢できねえんだよこれ以上! 同意のない性交渉はダメだってネットでも話題になってただろ! お前の同意も得ずに、そんなこと……!?」
言葉はそれ以上続かなかった。
俺の口は塞がれていた。ずんだもんの口に。
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それがキスだというのは分かるんだけど、なぜそうなってるのかは分からなくて。
ファーストキスだろとか、そこら辺は今捉えても意味がない概念で。
(なに……何?)
伝わる熱と感触によって発生する多幸感と、相手がなぜそうしたかが分からなくて生じる困惑が、同時に渦を巻く。
ゆっくりと口を離して、心底呆れたようにずんだもんはため息をついた。
「襲うだの、我慢だの、同意だの……グダグダと……!」
「……えっ? ど、どうしたの……?」
我ながら間抜けが過ぎた。コメディを演じたつもりはなかったが、俺の口から出てきた言葉はそれだった。
対して、姿勢は変わらないまま、キッと睨みつけてきたずんだもんは俺に言い放った。
「好きでもない男子相手に! 逃げずにここまでやってのける女子はいないのだ!」
我ながら間抜けが過ぎた。理解が遅過ぎた。
ここまで言われてやっと理解できた。彼女の気持ちを。
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「覚悟してもらうのだ! みなまで言わせてムードぶち壊しなのだ! この鈍感野郎!」
言うが早いか、ゴロンと俺は文字通り回されて、体勢が今までと逆になる。ずんだもんが上で、俺が下だ。
ヤバいと、短い直感が走る。
「待て待て待て! 俺が悪かった! 気持ちも分ったから! だから一旦落ち着……!?」
直感は無意味に終わった。
両手を絡み付かせるようにしてがっちり抑えられて、またキスで口が塞がれる。しかも今度は、舌が乱暴に口の中に入り込んでくる。
「んん……♡」
「んぅっ……! やめ……!」
離れても、また吸い付かれる。
逃げても、また捕まる。
「動いちゃヤなのだ……!♡」
俺にはキスの経験なんかなかった。ましてディープキスなど。
だが相手のこの舌の動きが、テクニックのテの字もないような、がむしゃらなものだということくらいは分かった。
分かったところで、未知の快楽には抗えないが。
彼女の舌は一生懸命、俺の舌を追いかけ、絡み、歯の裏を時になぞり、また、舌に絡む。動きに合わせて、互いの唾液が混ざり合う。
蛇だってこんな風には動かないだろうと、脳のどこに残ってるかも分からない真面目な分析機能が告げたが、すぐにショートした。
自分の舌は逃げてるのか、それとも相手の舌を同じように求めてるのか。己のことさえ分からない。
「ハァー……♡ ハァー……!♡」
「ま、待って……息、できない……!」
必死に俺は訴える。だが、今の彼女には言ったところで無駄だと、こちらに思わせてならない表情だった。
こちらの息継ぎなぞお構いなしに、俺の口内は蹂躙される。
時折唾液は溢れて、綺麗だった布団を汚していく。
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「……ハァー……♡♡♡」
「はぁ……はぁ……お前……加減しろ……」
何度繰り返されたか分からないキスが終わった時だった。
今まで以上に、彼女の瞳には熱と光が帯びる。
焼かれる、と思った。その熱と光に。
「……やるのだ♡♡♡」
獲物を捉えた肉食獣のような視線だった。
物凄く乱雑に、だが素早くずんだもんは俺のベルトを外してしまった。かと思えば、ズボンと下着が一瞬で下ろされる。
膨れ上がった『それ』が飛び出すようにして露わになった。カウパーで全体が濡れ切っている。
「……これが、男の人の……ユーキくんの……♡」
「ゆっくり! なあ!? せめてゆっくりやってくれ!」
「心配しなくていいのだ!♡ 僕だってエッチなんて初めてなのだ!♡」
「何が心配しなくていいだよ!?」
俺の願いが聞こえてるのか聞こえてないのか、壊れたように小刻みに呼吸を繰り返すずんだもんは、自らの下着に手をかけ、脱ぎ捨てた(勢いがよすぎて破れてしまったみたいだが、何も気にしてないみたいだった)。
(『これ』が、女子の……)
スカートの中に見えた『それ』は、不思議と『抗いたくない』と思わせるものだった。クラスの悪友がたまに見せてくる、インターネットに転がってるような画像など比にはならない。
小手先の知識だが、セックスの時に『女性の方が男性を受け入れる』という表現は、あらゆる媒体でよく使われてるようだった。
実際は逆だってありうることを、俺は実感していた。
(……いれさせてほしい)
ついさっき、ゆっくりだとかなんとか言ってた自分が嘘みたいだった。
俺のモノと同じくらい濡れてるソレを、受け入れたくて仕方がなかった。
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「もう僕のこと、女の子だって風にしか見れなくしてやるのだ!♡ 認識ぶっ壊してやるのだ!♡♡♡ 刻み込んでやる!!♡♡♡」
叫びと共に、スカートの中に『俺自身』が飲み込まれた、ように見えた。
『繋がった』のが分かった。
「ふあああああああぁぁぁぁ!!♡♡♡」
「……はっ……はっ……!!」
嬌声をあげるずんだもんとは対照的に、俺は息を継ぐのがやっとだった。
感じたことがない『ナニカ』が、陰茎を軸にして全身に広がるみたいだったし、脳が『ナニカ』に焼かれていく錯覚を覚えた。
錯覚なんだろうか。例えではなく、本当に焼かれてると思える。
快楽の範疇など超えている『ナニカ』で、意識が飛びそうになる。
「動くっ……のだ!♡ もぉ我慢イヤなのだ!♡♡♡」
馬乗りになったずんだもんが、お互いの手と手を絡み合わせて、小刻みに動き出した。
パチュン、とか、グチュ、とか、『淫ら』としか言いようがない音が連続して鳴る。響く。こんな音で満たされる部屋が、自分の部屋だったとは思えない。
「はぁっ……はぁっ……」
「ねぇっ!♡ 手ぇもっと強く握ってほしいのだ!♡ 僕にばっかり任せすぎなのだ!♡♡♡」
言われるがままに、俺の手には力が入った。電気仕掛けのマリオネットの方がまだ上等なくらいには、理性は既に消えている。
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エラーが出る…
テスト
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「好きっ♡ 好きっ♡♡♡ 大好きなのだ!!♡♡♡」
『焼かれてる』のは彼女も同様のようだった。発せられる言葉に、知性は相乗りをやめている。
頭の先からつま先まで、熱くないパーツは既にどこにもなくて、噴き出る汗はもうどちらの物なのか分からなくなっていってて。
派手な音がベッドから鳴ってるけど、それすらもテンションを高めるSEみたいなものに過ぎなくて。
やがて『根元』から、込み上げるものがある。
「……いっ、いく! もう、出るぅ!!」
「一緒!♡♡♡ 一緒にいくのだ!♡♡♡ 先にいったら許さないのだ!!♡♡♡」
繋がったまま、絡み合ったまま、ずんだもんは倒れ込むようにして、再び俺にキスをする。覆われた、と言ってもよかった。
胸がくっついたことで、破裂しそうなくらい昂った鼓動が、両者の体に共振する。
それが引き金になったみたいに、快楽の指数計は振り切れて、俺は達する。
息が、止まる。どこかの神経が壊れた音が体内に響いた、絶対に。
「……ッ!!」
「んんんんんんんんんんーっ!!♡♡♡」
絶対に一人では至れない感覚。それに満たされたのは、相手も同じだった。
その時の顔は見えなかった。瞼を思いっきり閉じていたから。
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ずんだもんの体からは、あるべき力が全て抜けてしまったようで、だらしなく全身を弛緩させていた。こちらの顔のすぐ横で、荒い吐息が聞こえる。
俺はといえば、ただただ酸素が欲しくて、鯉のように口をパクつかせるのだった。
(……タガが外れるとは、きっとこのことだ)
ようやく『正常な働き』を取り戻しつつある頭で、そんなことを考える。
—— 布団を交換したベッドの上にて。
「……申し訳なかったのだ……ケダモノみたいに……」
「いや、いいよ……その……気持ちよかったし……元はといえば、原因になったの俺だし……」
やっとまともに戻った俺たちだったが、互いの顔を普通に見れなくなっていた。二人揃って、ピロートークなんてものができるほど人生を積んでない。
いつ両親が帰ってくるか分からないので手短なものになったが、シャワーは既に済ませてある(ずんだもんの下着は俺が使ってる奴で代用させてもらうことにした)。
服もシワだらけになってしまったが、不幸中の幸いというべきか、目立つような汚れはほとんどついていなかった。『家に帰ったら真っ先に着替えて洗濯するのだ。さすがにバレたらまずいのだ』とはずんだもん本人の談である。
「…………」
「…………」
さっきまであれほどやかましくくんずほぐれつだったというのに、今の俺たちといえば借りてきた猫と言っていい状態だった。
正直、気まずくて仕方がない。
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なんでもいい、なんでもいいと、余熱が未だに燻る脳を動かして、話題をこの場に出そうとする。
「あのさっ」
思いついたのと喋り出したのは同時だった。
「俺のこと……好き……だって言ったと思うんだけど、一体いつから……」
「あ、あー……!」
話題が見つかって安心したのは彼女も同じらしい。
拙いながらも、ポツポツと語り出す。
「昔……僕がいじめられてた時、真っ先に君がいじめっ子を追い払ってくれたのだ。その時から、いいなぁって風に思ってたんだけど……それだけじゃなくて……」
「……それだけじゃなくて?」
「……守られてるだけじゃなくて、君のことを逆に守れるくらいに強くなりたいって思った時があって……
それがきっかけで、男の子みたいな格好を始めたのだ。今思えば『強くなる=男の子みたいになる!』っていうのは、なんとも安直な考えだったと思うけど……」
俺がいじめっ子を追い払ってた部分は覚えているが、それ以外は初耳だった。というか、思えばずんだもんがいつから男物の服を好んで着るようになったのか、今となっては思い出せなかった。
まさか、きっかけの一端が俺にあったとは。
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「……でもそれはそれで、やっぱりいじめっ子を呼び寄せるような形になったのだ。『女のくせに男みたいなカッコでおかしい!』って。酷い時には同じ女子から『なんでそんな服なの?』って、半ば拒絶されたのだ」
いつの間にか、ずんだもんの語りは流暢なものになっていた。
「結局、『男の子みたいに』強くなるのは無理なんじゃないかって、挫けそうになったのだ。最初こそ形から入り出したけれど、好きになり始めてた服も、なんだか嫌なものに見えてきて。
そんな時だったのだ。また君に救われたのだ」
「え、俺!?」
「……やっぱり覚えてないのだ。まあいいのだ」
若干呆れたようだったが、ずんだもんはすぐに微笑んで続きを聞かせてくれた。
「『あんな奴ら、気にすんな! 今のずんちゃんも、すっげーかっこいいから!』って。全力で、あの時の僕を肯定してくれたのだ」
まあ、そういう君はいつの間にやらオトコオンナとかバカにする側になってたけど、それはそれ、惚れた弱みだからあんまり強く言えないのだ——
——笑いながらそこまで言われて、やっと俺は昔のことを思い出した……だったら、まだよかったのだが。
「……ご、ごめん、マジでごめん、そんな気の利いたこと俺が言ったのか!? 全然思い出せない……」
「まあ、昔のことだから仕方ないのだ。時の流れは残酷なのだ。うちの姉ちゃんたちがこの事に関しては同じことを記憶してるし、真実であって記憶違いとかではないから安心するのだ」
「つーか幼馴染の新しい姿を肯定したってのに、結局バカにするような男になったとか最悪じゃん俺……ごめん……!」
頭を抱えて謝る他なかった。今度は恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じた。
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そんな俺を、彼女は優しく抱きしめる。
さっきのような激しさは微塵も感じさせない手つきだった。
「だから言ったのだ。惚れた弱み、時の流れは残酷って」
ぼふりと、また俺が下になる形で、ゆっくりベッドに倒される。
「でもこれからは違う、よね? 男の子の服が好きな僕も、女の子の一面をさらけ出した僕も、君は好きでいてくれるのだ。欲張りな僕を受け止めてくれるのだ」
目を細めて、歌うように彼女が囁く。
ここでかっこよく返事を決められるほど、俺も人間がまだまだできてない。
同い年の男子よりは片づけが得意なだけで、身長が若干下で、借りたゲームを返すのを忘れたりして……今までずっと俺のことを好きでいてくれた子の想いに気づけなかった、だらしがない男だ。
「……ずんだもん」
返事を決める代わりに、彼女を抱きしめた。
「……んっ」
瞼を閉じた顔が目の前にあった。
『今度は君の番』、そういう動きだった。
初めて、俺の方からキスをした。初めて、落ち着いた形のキスだった。
この後帰って行ったずんだもんが、結局没収目的だったディスクを忘れてしまってたのは、また別の話。
《END》
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長くなりましたが終わりです
ありがとうございました
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好評、絶賛!
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クキキ…(あってはならない誤字を見つけて苦悶の表情を浮かべる肉おじゃ)
ほんとごめんなさい、一個だけ訂正です
>>3の「ファイターズ・オブ・ルビコン」は正しくは「ファイアーズ・オブ・ルビコン」です
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乙シャス!
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ずんだもんを女にするのは日和ってるんじゃねぇのか?
それはそれとしてすごく良かった
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男の子ずんだもんも見たいです(よくばり)
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あっ、ホモじゃないのだ?
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こういうのでいいんだよこういうので
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出し入れ
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ずんだもんにはずんぽが生えてるものだと思ってた
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