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アストンマーチャン「一家に一体、マーちゃん人形」

1 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/23(水) 23:28:09 Kz58encI

「トレーナーさんのお宅には二体以上。在庫も含め、管理をお願いします」

休日、いきなり訪ねてきたアストンマーチャンが、開口一番謎のアピールをしてきた。
確かに自宅には既に、件の人形が一体置いてある。
しかし不思議なのは、彼女の言う「二体目以降」がどこにも見当たらないことだった。

「ぶい。ぶいぶい」

アストンマーチャンは手ぶらである。
完全無欠に、自信満々に、両手でピースなどしてみせるぐらいには手ぶらである。
……何をそんなに自信げなのだろう。

「お邪魔してもいいですか?」

『え、あ、うん』

いつも通り多くを語らないアストンマーチャンを、流されるままに自宅へ上げてしまった。

「むむ、良い位置に陣取っておるな、こやつめ」

彼女がとてとてと駆け寄っていったのは、その名も「マーちゃん人形試作品3.0号」。
昔はトレーナー室に置いていたのだが、公式のURAマスコットをもらってからは、家に持ち帰っていたものだ。
寝室から出る時もキッチンで料理をしている時も、家を発つ時も外から帰ってきた時も、真っ先に目に入る――そんな位置に飾ってある。

「なるほどなるほど。トレーナーさんのおはようからおやすみまでを見守る、生活密着型マスコットというわけですね」
「……いいな、いいな。うらやましいな」

『? 羨ましいなら返すけど』

「……」

なぜか無言で、しかしにっこりじっとりと見つめられた。

「でーでっでーんでーでっでーんででっででーで」
「おや。映画を見てたらこんな時間ですね。お昼は何にしましょうか?」
「えへ。一度四コマ製作をお手伝いしてみたかったのです。アシスタントマーチャンです。よろしくお願いします」
「アフタヌーンティーのお時間はまだですか? じぃー」

その後も何かと理由をつけて、部屋に居座り続けるアストンマーチャン。
担当したての没交渉だった頃を思えば感慨深いぐらいだが……
日が暮れてきたので、さすがに帰らせることにした。

「おやすみまでいちゃダメですか? むう。無念です」

『そういえば、人形の管理は……?』

「それはまた、明日お願いします。おはようから始めましょうね」

『??』

明日は平日、授業が終わればもちろんトレーニングである。
今日のように過ごしている時間など……

「あなたのマーちゃんですから。ぜひぜひ大事にお手入れのほど、お願いしますね?」

『……ああ』

なるほど。
我が愛くるしいマスコットに、こうも頼まれては仕方ない。
上目遣いで覗き込んでくるオンリーワンの「一体目」に、苦笑しながら頷き返すのであった。


2 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/23(水) 23:28:53 YNcNThLA
マーチャンスレだ
ありがたい


3 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/24(木) 00:02:05 bijxscXQ
あぁ^〜


4 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/24(木) 00:59:54 1MgQwfiA
ハイレベルなぬい嫉妬勢


5 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/24(木) 09:11:49 sjVbpHyI
なんでこの人は私のためにこんな一生懸命なんだろう?→・・・変なヒト
の流れいいよね・・


6 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/24(木) 09:14:35 EilOUDgs
>>5
ルート入った感ある


7 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/25(金) 15:06:35 KcTFNSDw
耳が溶けそうな声すき


8 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2022/11/26(土) 08:38:21 VRla5SMw
この言動で物凄い肉食系なのすこ


9 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2024/10/19(土) 10:05:33 LUDJ6lNo
ドールさん!?


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