部長「さて、そうと決まれば…」ﾕﾗｧ
長瀞「！？」（ウサミミ女の…気配が変わった！？）
部長「抵抗しなければ悪いようにはせん。だが抗うというのなら…分かるな」
長瀞「な〜るほど、小賢しい策略はやめて実力行使ってわけっスか…望むところっスよ！」ｼｭｯｼｭｯ
部長「思ったとおり、少しはできるようだな…なかなかの拳速、キレもある」
部長「だが、お前と私の体格差、生半可なスピードや技量では覆せんぞ！」
長瀞「知ってます…？体格でマウントとる奴って、格闘漫画じゃ大体やられ役なんスよ」
部長「おや？この期に及んでこれが漫画だとでも思っていたのか…その認識の甘さ、敗北に繋がるぞ」
長瀞「それじゃ、こちらからいかせてもらいますよ…」ｺﾞｺﾞｺﾞｯ
部長「来い…」ｺﾞｺﾞｺﾞｯ
ﾄﾞｱｶﾞﾗｰ
先輩「遅くなってごめん…って、部長来てたんですか」
先輩「………」
先輩「あの、なんか空気がすごく殺伐としてるんですけど…なにかありました？」
長瀞・部長「「いや、全然」」
長瀞「うーん、アイロン使った方が皺にならないかもっスね〜」
部長「………」
部長（勝負は水入りか…まさか八王子の目の前でやり合う訳にもいくまいし）
部長（だが私は諦めん…必ずや次の好機を…）
部長「はっ！」
部長（待て…何もネコミミ女が着ているジャージにばかり執着する必要は無い…なぜなら、生の八王子がここにいるのだから！）
部長（そもそもあのジャージ、既に奴の卑しい牝の匂いに汚染されている…現在、八王子が着ている方が価値が高い）
部長（そうなると…先程思いついた水かけ作戦、八王子相手にはまだ使えるな）
先輩「なにか、アイロン台の代わりになる物あったかな…」ｽｯ
部長（八王子がネコミミ女から離れた！今が仕掛けるタイミングか！）「あー急に眩暈が〜」
ﾊﾞｼｬｰ
長瀞「ちょっと！？センパイに何するんスか！？」
部長「すまない！急に眩暈が…そんな事より体に障るといけないから早く着替えろ、早く！」ﾊｧﾊｧ
先輩「いや、自分で脱げますから、そんなに引っ張らないで下さいよ…」
部長（よし、脱いだ…これで…）
先輩「あーあ、Ｔシャツも濡れてるな…」ﾇｷﾞﾇｷﾞ
部長「！？」
部長「……」ｶｱｧｧｧ
部長「…何をしている…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
先輩「？…何って…Ｔシャツも濡れたから…」
部長「女子の前で上半身裸になるとは…なんたる破廉恥！恥を知れ！」（赤面）
長瀞「えぇ…（困惑）」
部長「………」ﾌｰﾌｰ
長瀞「へぇ〜〜〜」ﾆﾔﾆﾔ
部長「…なんだその顔は…なにをニヤついている…？」
長瀞「いやぁ〜別に〜。つーか部長さんこそ顔真っ赤っスよ〜」
部長「！？ 別に赤くなってなどいない！」////
長瀞「意外な弱点っスね〜。自分が裸になるのは平気なのに、男の裸見るのは恥ずかしいんスか〜？」ｸｽｸｽ
部長「馬鹿なことを…美術部員がいちいち男の裸体で恥ずかしがっていられるか！」
部長「たださっきのは不意打ちだったと言うか、その…相手が八王子だったから…」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ
長瀞「やだ〜どんだけウブなんスか〜。あ、ちなみに私は海行った時センパイの裸見てますけどね〜」
部長「くっ！貴様…いっそ殺せ…」
本日の勝敗―部長の負け―
おわり