■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
【グラブルSS】姫君の慌ただしい秘め事
-
・グラブルのグラン×サラーサのSSです
・以前のグラン×エッセルSSを読んでいただき、ありがとうございました
・サラーサ最終までイベント見ましたが、一人称や言葉遣いガバガバだったらゆるして
・1レスあたりの文量どのくらいが見やすいのでしょうか
-
「団長!一勝負しようぜ!」
威勢のいい声がグランサイファーの艦橋に響く。
大きな斧を担いでいるサラーサは、鼻息も荒くグランに話しかけていた。
「へへーん、今度は負けないぞ!なんていったって、あたしドラゴンを狩ってきたんだ!山籠もりってやつだ!」
「年末年始にサラーサを見なかった理由がようやくわかったよ!それに、あのドラゴンの山は、確かにサラーサの仕業だと思ったけど……。グランサイファー内での私闘は駄目だよ、って言ったよね?」
ドラゴンの素材や肉は結構な値段で売れるため、グランサイファーの財布事情にサラーサは貢献しているのだが、それはまた別の話である。
「しとう、私闘か!シエテから教えてもらったぞ!喧嘩ってことか!」
「うん、そう。何よりも怪我しちゃうのはいけないし、真剣で勝負したら、命にかかわるから……」
難しそうな表情を浮かべていたサラーサであったが、グランの言葉を聞いた途端にぱっと明るい表情になった。
「怪我がいけないなら、なら木刀とかならいいってことだな!わかった、すぐに持ってくる!」
「倉庫はそっちじゃないよ!?あっちだよ、あっち!」
「おう、ありがとう!グラン!」
私闘を禁じていながらも、サラーサが間違った方向に行こうとすると、木刀が眠っている倉庫の方を指し示すグラン。
グランはその実直さと素直さ、そして武器の腕でグランサイファーの大所帯を一手にまとめていた。
-
「あらあら、またサラーサの言い寄られているのかい?団長もモテモテだねえ」
軽薄そうな声が、グランの背後から聞こえてきた。
そちらを振り向くと、サラーサと同じ十天衆の一員にして頭目である、シエテが何やらにやけた顔で立っていた。
「し、シエテさん。サラーサは単に勝負をしたいだけで、別にそういうことじゃ……」
「……そうかねえ。確かにそう見えるけど、俺には別の側面も見えてるけどね」
そう小さくこぼしたシエテを、グランは追及しなかった。
それは、単にシエテの方が頭が切れ、グラン程度の口では真意を聞きだせなかっただろうし、何より、サラーサの進行方向で大きな音がしたからである。
「団長―!ドラゴンを気絶させて連れてきたのはいいけど、それが甘かったみたいだー!目を覚ましちゃったぞ!」
サラーサの大きな声が響く。
さすがにドラゴンが数頭同時に動けば、十天衆のサラーサ一人とて手に余るだろう。
「そ、それはまずい!皆、休憩中のところ悪いけど、すぐに集まって!できれば仕留めたいけど、せめてエンジンルームには近づけさせないで!エンジンが壊れたら、今のお財布事情的に食費を削らないといけなくなる!新しい年になって、それはひもじいから……!」
年を明けても、このように騒がしいのも、またグランサイファーの日常だった。
慌てて駆けていくグランに、苦笑しつつシエテも続く。
その先には、既に戦っているのか、サラーサの声が響いていた。
-
ドラゴンたちをどうにか再度生け捕り、グランが自室で一息ついていた夜。
こんこん、と控えめに扉が叩かれた。
「はい、いますよ」
ベッドに横たわっていたグランは上体を起こし、訪問者を中に迎え入れる。
がちゃりと扉が開き、その場に立っていた人物は。
「……サラーサ?」
「団長……」
いつもの彼女ならば、扉など勢いよく開けるに違いなかった。
しおらしい雰囲気でその場に立つ彼女は、普段の様子とは異なっており、グランに疑問を抱かせるには十分だった。
「……」
「ま、まぁ、まず入って。風邪引いちゃうよ」
サラーサはグランに促されるままに、部屋に入った。
一直線な彼女のことである、寝首を搔きに来たのではあるまい。
そのような、謎の安心感が、グランを支配していた。
「……今日は、ごめんな」
ぽつり、とサラーサが口を開く。
彼女が謝る物事に心当たりがあったグランは、すぐに笑顔を見せた。
-
「自分のためにドラゴンを狩って、ええと、もちろんグランサイファーに差し入れするつもりでもあったけど……でも、それで、皆に迷惑をかけちゃった。だから、ごめん」
「はは、いいんだよ、サラーサ。夕飯のときに、皆に謝ったじゃないか。だから、それでいいんだよ。それに、サラーサが捕まえてくるドラゴン、お金にもなるから皆助かっているんだよ」
固い表情のまま、サラーサは俯いている。
こうなったとき、彼女は頑固である。
「……そうか?皆、喜んでくれてるのか?差し入れって言うけれど、あたし……団長に負けたくないから、ドラゴンで修行してるだけだぞ?」
「それでいいと、僕は思う。僕だって、剣の鍛錬を欠かさないのは、団長として皆を守りたいからだし」
「でも!それじゃ、あたしが強くなっても、グランがそれと同じくらい強くなったら、いつまでも追いつけない。あたしが皆を、団長を守りたいのに……」
「そんなことない!そんなことはないよ!サラーサは皆をちゃんと守ってる。サラーサは僕より力があるじゃないか!戦いで背中を安心して預けることができるんだよ」
グランの現在の頭では、膂力の差しか挙げることができない。
男女の差よりも大きな、グランとサラーサの力の差。
しかし、それでも、グランはサラーサに訴えた。
「本当?本当か、団長?」
グランより小柄なサラーサが、すがるように彼を見上げる。
彼女の瞳は、普段見ないような悲しみ、寂しさに満ちあふれていて、グランは否定するはずもなかった。
「本当だよ。サラーサがいるから、皆も安心して戦えるんだ。だから……」
「……よかった。団長に否定されなくて、本当によかった。守りたいもののために戦うっていうのもいいって、あたし教えられたことがあるんだ。グランも、グランサイファーも、皆守りたい。だから、あたしも、グランサイファーにもっといても、いいか……?」
「もちろんだよ。サラーサがいるなら百人力だし、僕も負けてられないって……!?」
-
突然、グランの視界が反転した。
背中に伝わる柔らかな感触は、ベッドに倒れたということを伝えてくる。
事態を飲み込もうとグランが必死に頭を働かせていると、先にサラーサが口を開いた。
「あたし、グランにどう謝ればいいのか、わからなくて。シエテに教えてもらったんだ。そうしたら、押し倒せって。ひめはじ……め?してしまえば、グランはずっとあたしを見てくれる、って」
「……あのアホ頭目〜!」
確かに女性とそのような関係になったら、グランはその女性一筋を貫くだろう。
様々な美人美女が集うグランサイファーであるが、団長の意中の相手は、不思議と決まっていないものだった。
それは、グランの与り知らないところで、恋のさや当てが起きているのだが、それはまた別の話である。
「グラン!騒がなきゃ痛くないって、シエテは言ってたぞ!」
「それ逆!普通男性が女性に言う台詞だから!って、服を脱がさないで!ああ、サラーサに力で勝てるはずがな……!」
怪力を誇るサラーサに、グランの力では到底及ぶべくもない。
そして、次の日、にこにことずっと笑みを浮かべているサラーサと、布団にくるまってげっそりとしたグランがいたのだが、これもまたまた別の話である。
-
以上です
グランくんサラーサに搾り取られてほしい(小学生並の感想
-
サラーサの性格からして悪気0で皆に言いふらしそう
え えらいことや…せ 戦争じゃ…
-
とてもいい…(恍惚)
1レスにつき半分くらいの文章量でもいいかな、と思いました
-
サラーサもグランくんも良き・・・
-
玉も竿もでけぇなお前(褒めて伸ばす)
-
スレタイ流し読みしながらスレ開いたからサラーサがアリーザに見えて純愛NaNじぇい民が騒ぐなぁと思いました(小並感)
-
三寅の福音を聞け!万事悉く成就せん!(意味深)
-
サラーサの調整楽しみだけど難しそう
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■