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【【グラブルSS】ジャミル「主君、サウナに行きませんか?」
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グラン「はぁ…」
ジャミル(主君…随分とお疲れのご様子だ)
ジャミル(無理もない、今やグランサイファーは400人を超える大所帯…その団長ともなればその気苦労は想像を絶するだろう)
ジャミル(なんとかストレス発散の機会を作らなければ…)
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グラン(はぁ…またヴィーラさんに逆レされそうになっちゃったよ)
グラン(辛うじてジータが助けてくれたけど…『敵の敵は味方』みたいなものでいつジータが襲いかかってくるかわからない)
グラン(グランサイファーの皆は家族みたいなもののはずなのに…いつの間にか息苦しくなってる)
グラン(心から頼れる友人が…ほしいな…)
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ジャミル「主君、よろしいですか?」
グラン「あ、ジャミル…どうしたの?業務報告?」
ジャミル「いえ、今日は一人の友人として、主君を外へお誘いに来ました」
グラン「そうなの?一体どこに行くの?」
ジャミル「サウナです」
グラン「サウナ?何それ?」
ジャミル「一言で言えば蒸し風呂です。高音のサウナ室に入ってじっくりと汗をかき、水風呂で冷やす。そして休憩を経て、心身の疲れを癒すのですよ」
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グラン「へぇ…面白そう。でも、急にどうして誘ってくれたの?」
ジャミル「主君は相当にお疲れのご様子、心身をリフレッシュしなければ団長としての業務をこなすことも難しいかと考えました」
ジャミル「ましてや古戦場も迫っているこの時期、疲労回復は急務かと」
グラン「……確かに、最近ちょっと疲れが溜まっていたかな…うん、行ってみるよ!」
ジャミル「良かった…それでは、最高のサウナへとご案内いたします」
グラン「ありがとう、楽しみだなぁ」
グラン(友人…か…)
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〜〜〜ミマカ・某温泉宿にて〜〜〜
ジャミル「主君、タオルは持ちましたか?」
グラン「うん」
ジャミル「では、行きましょう」
ガラガラ…
グラン「大浴場は普通のお風呂と変わらないんだね…僕たち以外誰もいないみたいだ」
ジャミル「では、まず体を洗いましょう。サウナに入る前には体を清めなければ」
グラン「そのあたりも普通のお風呂と同じなんだね」
ジャミル「そうです。さあ、俺に全てお任せください。まずは前から…」
グラン「ちょ、ちょっと自分で洗えるって!子供じゃないんだから!」
ジャミル「こ、これは…失礼しました、俺はまた失敗を…」
グラン「あ、いや…僕も言いすぎたよ、ごめんね」
グラン(………なんだろう、この空気………)
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ジャミル「さぁ、いよいよサウナですよ」
グラン「この扉の先が…」
ジャミル「サウナ室前の使用前タオルを一枚取っておいてください、室内ではそれを使います」
グラン「うん…なんだかドキドキしてきた」
ジャミル「緊張する必要はありませんよ、リラックスするための施設なんですから」
グラン「う、うん」
ジャミル「さぁ…それでは入ってみましょう」
ギィ…
グラン「…うっ!?」
ジャミル「ど、どうされましたか、主君!?」
グラン「じゃ、ジャミル…この部屋凄い高温だよ!?まるでポイント・アクイラの奥地みたいな…」
ジャミル「落ち着いてください主君、一旦外に出ましょう」
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ジャミル「主君…サウナについて説明が不足していたこと、心からお詫びいたします」
ジャミル「サウナ室内部は、発汗作用を高める為に湿度は低めに、温度は高めになっています。ここはおおよそ摂氏90度ですね」
グラン「90度!?そんなにあるの!?」
ジャミル「はい。ですが主君、ご安心ください。サウナは娯楽施設です、人が楽しむ為のものなのです」
ジャミル「初めてなら数分入るだけで充分なのです。是非お試しください」
グラン「ジャミルが…そこまで言うなら…」
ジャミル「よかった…それと主君、サウナ室ではお静かに。それがルールかつマナーですよ」
グラン「うん、わかったよ」
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グラン(や、やっぱり暑い…というか熱い…呼吸してるだけで鼻が茹で上がりそうだ…)
ジャミル「さぁ主君、この腰掛けにタオルを敷いてお掛けください」(小声)
グラン「うん」(小声)
ジャミル「ふぅ…」
グラン(ジャミル…落ち着いてるなぁ、慣れてるんだ)
グラン(蒸し『風呂』っていうから湯船があるのかと思ったけど…そういうわけじゃないんだな)
グラン(目の前にある熱せられた石…あれがこの部屋を高温に保ってるんだ)
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グラン(……………)
グラン(なんだか、ちょっと慣れてきたかも)
グラン(全身からじっくり、じんわり汗をかいてるのがわかる…)
グラン(静かで、落ち着く…焼ける石のチリチリした音がいい)
グラン(そういえば木のいい香りがする…今気がついたけど、この部屋木製なんだ…アロマも使ってるのかな?)
グラン(照明が暗めなのもいいな…この環境に集中できる)
グラン(……最近、ずっと忙しくて、こんなにゆっくりしたことなかったな…)
グラン(『何もしない』ことって、こんなに贅沢な時間だったんだ…)
グラン(この暗がりが心を落ち着けてくれる…ジャミルと二人だけ、でもお互いに干渉しない静謐な空間…)
グラン(サウナ…いいかも知れない)
ジャミル「主君、そろそろ5分経ちます。一旦出ましょうか」
グラン「え、あ、うん」
グラン(もう少し…入ってても良かったかな…)
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グラン「わっ、外の空気が涼しく感じるよ…」
ジャミル「主君、如何でしたかサウナは」
グラン「最初は驚いたけど、慣れてくるといいね!短い時間だったけど、気持ちがリフレッシュした気がするよ」
ジャミル「よかった、それではかけ湯で汗を流した後は水風呂に行きましょう」
グラン「水風呂?」
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グラン「ジャミル…こ、今度は冷たすぎるよ!?」ブルブル
ジャミル「主君、水風呂にはちゃんと肩まで浸かってください。そうしなければ十全な効果は得られません」
グラン「やっと湯船に浸かれると思ったら…こ、ここ19度だよ!?」
ジャミル「それがいいんです、暑いサウナの後は冷たい水風呂、それが温冷交代浴の肝なんですから…10秒だけでも構いません」
グラン「温冷…??うう…つ、冷たいよ…」
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グラン(……………)
グラン(あれ…?なんだかこっちにも慣れてきたかも)
グラン(動かずにいると…サウナで火照った体が、体の周囲に熱の薄い膜を作ってくれてる)
グラン(…ゆっくり体が冷めていくこの感じ…これもいいな…)
ジャミル「気持ちいいですか?主君」
グラン「うん…水風呂にも慣れてきたみたい」
ジャミル「そろそろ1分です、上がりましょう」
グラン「ええっ!?やっと気持ち良くなってきたのに…」
ジャミル「浸かりすぎは却って体に毒です、また後で入りましょう」
グラン「また後で、かぁ…」シブシブ
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ジャミル「主君、サウナと水風呂で体は疲れています。少し休憩しましょう、この寝そべり椅子にタオルを敷いて横になってください」
グラン「うん」ゴロリ
グラン(……………)
グラン(風通しがいいな、ここ…頬を撫でる風が気持ちいい)
グラン(……ん?なんだろう、この感じ……?)
グラン(……なんだか、全身の血の巡りが活性化されてる気がする…体の末端から中心までじんじん、じわじわと…)
グラン(全身の血管一本一本が…脈動してるのを感じる…まるで、自分自身が一本の太い血管にでもなったような…)
グラン(気持ちいい……!さっきまでとは比較にならないよ、このままとろけちゃいそうだ…)
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グラン「ふわぁ………」
ジャミル「主君、どうやらうまく『ととのった』ようですね」
グラン「とと…の…?」
ジャミル「喋らなくて大丈夫ですよ、そのままお聞ききください。先ほども少しお話ししましたが、今回我々が体験したのは温冷交代浴といいます」
グラン(温冷交代浴…?)
ジャミル「暑いサウナで血管が拡張され、冷たい水風呂で収縮されます」
ジャミル「それを交互に体験することによって血流がポンプのように改善されるのです」
ジャミル「主君は今、ディープリラックスという状態に突入しています。それをサウナ愛好家『サウナー』は『ととのう』と呼称しているのです」
グラン(それでこんなに気持ちいいんだ…)
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ジャミル「他にもストレス発散、肩こりや腰痛、冷え性の改善。それに美容、老廃物の排出…様々な効果が期待できます」
グラン(凄い…サウナ、最高だ…)
ジャミル「しかし、無理は禁物です。体に負荷がかかりやすい入浴法ですから、サウナも水風呂も入りすぎてはいけませんよ」
ジャミル「さあ主君、もう何分か休憩したらまたサウナに行きましょう」
ジャミル「サウナ、水風呂、休憩を3セット繰り返すことによって、より深く『ととのう』はずですよ」
グラン(ふわぁ…楽しみだなぁ…)
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グラン「はぁ…気持ちよかったなぁ…」
ジャミル「お気に召しましたか?主君」
グラン「もう最高だったよ…サウナも気持ちよかったけど、不思議にさっきまでのストレスが全部消えちゃったんだ」
ジャミル「よかった…主君のお役に立てたのならば、それに勝る喜びはありません」
グラン「その後のご飯も格別だったなぁ…ふわぁ〜……もう今日はここに泊まりたいよ」
ジャミル「そうおっしゃると思い、部屋をとってあります。今日は早めに休みましょう」
グラン「本当!?やったー!」
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グラン「ジャミル…まだ起きてる?」
ジャミル「はい…如何なさいましたか、主君」
グラン「ううん…その、今日は本当にありがとう」
ジャミル「すべては主君のため…当然のことをしたまでですよ」
グラン「そうじゃないんだ…いや、サウナに連れてきてくれたのも嬉しかったけど」
グラン「『友人として』って言ってくれたじゃない?僕、あれが本当に嬉しくて…」
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グラン「……ジャミルが相手だから言うけどさ、最近人が信じられなくなってきてたんだ」
グラン「たとえ好意からの行動でも、相手の都合を考えない行動は…ただの自己満足なんじゃないかって思うんだけど…周囲の人からずっとそんな感じで接されてて」
グラン「でも、ジャミルは友人として、本当に僕のことを考えて動いてくれた…その気持ちが何より嬉しいんだ」
ジャミル「主君…勿体ないお言葉です」
グラン「ねえジャミル、ずっと友達でいてね。今度は僕のオススメスポットに行こうよ」
ジャミル「はい、主君…」
グラン「おやすみ、ジャミル…」
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その後、グランは別人のように元気になって、グランサイファーへと帰還した。
彼を苛む対人関係のストレス(主に女性陣の夜這い)は変わらなかったが…ジャミルという心強い友人を得て、精神的な支柱ができたグランは、一人一人と話し合い、少しずつ関係を変えることに成功しつつあった。
そして、すっかりサウナにハマった彼は、ジャミルが紹介する様々なサウナで疲れを癒し、今日も空を駆ける…
おしまい
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優しい世界
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平和な世界
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喉乾いた…喉乾きませんか?
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https://i.imgur.com/z2e9mww.jpg
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自分を慕ってくれる汗の滴る褐色美少年に変な気を起こさないグランくんはノンケの鑑
十天が経営するDASN(ダソーン)に映像提供を要求するルナール先生ェ…
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夜這いしに来た団員と腹割って話し合う光景は草
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最近サウナにハマったからこの気持ち分かりますねぇ!
知らないおっちゃんに教えて貰わなかったらずっと中に入ったままだったゾ…
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ジャミルくんもっと気持ちいい事教えてきそう
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ちょっと待って!血流が良くなってうっかり勃起処理ルートが入ってないやん!
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サウナ専門の漫画で「サ道」ていうのがありましたねぇ。
単行本も出てたはず。
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>>27
むしろ主君の裸に不覚にも勃起してしまったジャミルくんにグランくんがお礼に気持ちいいことを教えてあげる方がいいわ!
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