もしやあなたも今日のこの時間を楽しみにしてくれていたのか？ ふふ、だとしたら嬉しいな
私？ いや私は全然待ってなどいないさ、ほんの3時間ほどだ
じゃあさっそく広場に向かおうか。ほらお弁当、お腹を空かせているだろうと思って簡単にだが作ってきたんだ
重桜式の、何と言ったか、そうそう『ゴダンジュウバコ』というものを明石から仕入れたのでな
もちろん中身もあなたの大好きな重桜料理だぞ。我ながらあの独自の味付けも巧く再現できたと思うし、きっとあなたの口に合うはずだ
……ん？ どうしたんだ指揮官？ 今日の予定？ ああ改装した艦船宿舎の視察だろう、勿論分かっている
でもその前に少し腹ごしらえをしておいたほうが良くないか？ 兵糧は戦だけでなく政(まつりごと)を行うにしても大切なことじゃないか
それにあなたがホーネットとケッコンしてからは私の手料理をご馳走する機会がめっきりなくなってしまったからな
ふふふ、昔は良く作って食べてもらっていたっけな、私のお弁当。良いお嫁さんになれるなんて指揮官も褒めてくれて……
……ところでどうだ？ 妹の手料理は美味しいか？ インスタントだったり惣菜だったりで不手際はないか？
もちろん妹に限ってそんなことがありえないのは分かっているが、もしもということもあるしな
それにこう言ってはなんだが、この料理の方があなたの味覚には馴染み深いんじゃないか？
ああ大丈夫だ答えないでいい、あなたを困らせたりはしないさ。だって私はいつだってあなたの事を考えているんだから
このお弁当だってそうだ、きっと満足してもらえると思う
だから指揮官、一緒に食べよう？ このお弁当を、あの時のように
こんな重い女と結婚したくないからでしょ（辛辣）
エンプラの話題でお互い盛り上がっていっていつしか会う機会が増えて気がついたら……的な感じだと捗る
昼ドラのユニオン
純愛の鉄血