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愛宕「あら、あの男の子可愛い♥」提督「またお前は…」
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提督「年下男子を見るたびに盛るな。」コツン
愛宕「あいた!何よ提督〜。嫉妬?若さへの嫉妬?」
提督「俺だってまだ若いっての。」
愛宕「ふふん、20は超えてるじゃない。」
提督「ほほう、1930年進水の大お姉さまは言うことが違うな。」
愛宕「失礼ね〜」コツン
提督「あいて!」
愛宕「それ金剛型の目の前で言ってみなさいよ。フルボッコにされてあっという間に既成事実作られるわよ。」
提督「何を言って…」
やいのやいの
明石「飽きないですねー二人とも。」
長門「なんにせよ仲がいいのはいいことだ。」
-
幸せになってほしい
-
島風「仲良し?あんなに毎日喧嘩してるのにー?」
明石「あぁ、島風はうちに来て間もないから知りませんでしたね。」
長門「あの二人はあのノリでもう何年もやってるからな。秘書艦と提督という絶好の立場にありながら浮いた話の欠片もない。」
島風「進展おっそーい」
長門「全く持ってその通りだが、そもそも進展するかどうかも微妙なところだ。」
島風「どうしてー?」
明石「端的に言ってしまうと、お二人とも互いが異性としての好みから外れてるんですよ。」
島風「えー?」
愛宕「あ〜あ〜提督が駆逐艦だったらよかったのにー。そしたらもっとイチャイチャしてあげられたのになぁ。」
提督「男が駆逐艦になれるわけないだろ。」
愛宕「あら知らないの?駆逐艦にはわずかだけど生えてる子もいるのよ?性別を隠してるの。」
提督「ええっ!?本当か?」
愛宕「嘘だけど。」
提督「しばくぞ。」
-
愛宕「あら?ひょっとして気になる艦娘が生えてないか心配だった?提督はアレだもんね〜。」
提督「ち、違う!あの無邪気の楽園の新刊は単に上官に勧められただけで…」
愛宕「ダウト」
提督「うう…このショタコンめ…」
愛宕「ふふん、なんと言われようが構いませーん♪」
長門「…と、今の話を聞いてわかるように提督はロリコ…私と同じく小さな女の子を愛でるのが好きなタチで。」
明石「愛宕は思春期前後の男の子にあれこれしたくなるタチで…まぁ趣味は人も艦もそれぞれですから。」
島風「それって結局仲悪いんじゃないの?」
明石「変に異性として見ない分、ああして毎日あんな感じで夫婦漫才ができてるわけです。」
島風「へぇ〜」
長門「昔は少し浮ついた空気もあったらしいが、私がここに来た時にはすでにあんな感じだった。」
-
長門「…全く関係ない話だが、提督に何かされたら言うんだぞ?」
島風「何かって何を?」
長門「いや、別に深く気にしなくてもいい。実際今のところはまだ被害は出てないしな。」
明石(むしろ長門を気にするべきじゃ…」
愛宕「私はちゃーんと己と向き合ってるの。」
愛宕「駆逐艦を傍に置いて間違いを犯さないように、なんて理由で私を秘書艦に置いたどっかの誰かさんとは違うの♪」
提督「だから俺はロリコンじゃ…」
愛宕「うふふ、そういうことにしておいてあげましょ。じゃ、私、例のライブのうちわ作るから席を外すわね。」
提督「あれ?お前いかないんじゃなかったのか?」
愛宕「行かないわよ?ただ鳥海に人手がほしいから、ってランチ奢ってもらう代わりに手伝うのよ。」
提督「…なるほどなるほど。」
愛宕「?」
-
……
明石「ん?どうしました提督。何かやばいボタンでも作ってほしいんですか?」
提督「明石、お前は工作艦としてすごく頑張ってるよな。どうでもいい発明は置いておいて。」
明石「え?は、はぁ…ありがとうございます。」
提督「レベルはまぁ諸事情あって低いが、とにかく俺はお前のことを信頼してる。これからも頑張ってほしい。」
明石「…」
提督「で、話があるんだが…」
明石「ものすごく後ろめたいことをやるんですね?で、協力してほしいと。そして黙っていてほしいと。」
提督「…話が早くて助かる。」
明石「自分で言ってるようなもんじゃないですか。それで何をするんです?今からヤバいボタンでも…」
提督「いや、前の祝勝会で使ったアレを貸してほしい。赤城が飲んでた奴。」
明石「え?ひょっとして若返り薬ですか?」
-
提督「お前積極的に飲ませたがってたじゃないか。赤城以外は飲まなかったけど。」
明石「せっかく作ったのに『体が小さければ少ない量で満腹感を得られるのでは?』だけで終わってほしくなかったんですよ。」
明石「某組織から押収した未知の毒薬を苦労して完全無害になるまで独自改良した自慢の一品です!」
提督「だから俺が有効活用してやる。」
明石「えぇ…」
提督「なぜ嫌がる。」
明石「使う機会が増えたのはいいんですけど…そんな卑猥なことに使われるとなると…」
提督「決めつけるなよ卑猥と。」
明石「健全な使い方するんですか?」
提督「いやそうでもないけどお前が考えてるようなことじゃない。」
明石「じゃあ誰に飲ませるんですか?誰にいかがわしいことするんです?」
提督「違う。俺は誰かをロリ化させたいわけじゃない。俺が飲むんだ。」
明石「…はい?」
提督「年齢の調整はできるのか?有効時間はどれくらいなんだ?」
明石「年齢の方は…提督が飲んだら一錠で、大体見た目年齢12歳前後になりますね。」
-
明石「有効時間は一錠につき3時間前後。30分で切れる簡易版もありますが…」
提督「どうした?」
明石「あの…誰かをロリ化させてセクハラするとかの方がまだ理解できるんですが…何をするんですか?児童化して。」
提督「…そうだな。計画に付き合わせる以上はお前にも話しておかないと悪いか。」
提督「実は俺はロリコンじゃない。」
明石「はいはい、チマメ隊は可愛かったですね。」
提督「そうじゃなくて俺は本当にロリコンじゃないんだ!俺はどちらかと言うと千夜派だ!」
明石「え?いつものネタ振りじゃないんですか?」
提督「さらに言うと俺は愛宕が好きだ。ガチのマジで愛してる。」
明石「えぇ!?だ、だっていつもあんなに興味ない興味ないって言ってるのに…」
提督「そりゃ俺だってこんな嘘付きたくないけど…愛宕の趣味がアレだし…」
明石「あぁー…」
-
提督「情けないけどさ…相手にされないんならこっちだって最初から相手にしてねーよ、って虚勢張ってた方がマシかな、って思ってたんだよ。」
提督「で、そのためにちょっと駆逐艦増やしたりそっち寄りの趣味に見える本を部屋に揃えたりして…」
明石(なんと言う後ろ向きな努力)
提督「まぁ愛宕は優しいからそれでも俺をいじってくれるくらいには受け入れてくれたんだけど…いい加減虚しくなってきた。」
明石「確かに聞いてるだけでどこか虚無感ありますね…」
提督「やっぱり愛宕と…その…もっと仲良くしたいんだけど…年齢ばっかりは俺個人の努力じゃどうにもならない。」
明石「なるほどなるほど…そして薬で愛宕の興味対象の年齢になろうと。」
明石「それ自体は理解できますが…小さくなった自分を見てもらっても仲良くなれるもんですかね?」
提督「どういうこと?」
-
ごちうさ教信者だったのか
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明石「ちょっと極端な例をあげますと、仮に提督の仲のいい男友達が…ええと、そうですね、愛宕みたいな提督好みの女性に変身したとします。」
提督「ふんふん」
明石「で、提督がそれを知っていたうえで、その愛宕みたいな男友達に迫られたら、どう思いますか?」
提督「どうと言われても…かなり抵抗はあるだろうな。どんなに愛宕っぽくっても。元が男友達と知った上じゃ。」
明石「世の中には逆にそれが興奮するという人もいるらしいですが、愛宕も大なり小なり似たような感想を抱くんじゃないですかねぇ。」
明石「仲はいいけど恋愛感情を抱かないような相手がいきなりそんなことしてきたら、まず第一に抵抗感があんじゃないかと。」
提督「それは俺も考えた。そしてどうすれば受け入れてもらえるかも思いついた。」
明石「えっ?どうするんですか?」
提督「俺だとバレなきゃいい。」
明石「え?」
提督「別に他人の子供の振りしてれば抵抗感を抱かれることもないだろ?」
明石「提督…それに何の意味が…」
提督「要するにもう俺個人が愛宕に恋愛対象として見られることはもうあきらめた。」
-
提督「子供になったら俺とは一切関係ない無垢な子供の振りをして愛宕にアプローチをする!」
提督「そして子供のまま愛宕にかわいがってもらう!さらにあわよくば…まぁ色々と。」
明石「より虚しくありませんか?」
提督「……言わないでくれ。もうこれくらいしか思いつかないんだ。」
明石「ま、まぁ提督の命令なら了承しますが…いつやるんです?」
提督「それはちょうどいい機会があるんだ。ほら、来週刀剣なんちゃらの舞台が慰問しにくるだろ?よくしらないけど」
明石「ああ、うちにも結構ファンいますからね。慰問にしては珍しく自由参加らしいですが大体見に行くらしいです。」
提督「鎮守府に外部から大量の関係者が来る数少ない機会じゃないか。そして幸いにも愛宕は見に行かないといってた。」
提督「怪しいことは怪しいけど、見知らぬ子どもと愛宕が二人きりになるにはいいチャンスだとは思わないか?」
明石「なるほど。」
-
提督「その一回で愛宕と接点を作れればいいんだよ。その日の後はちょくちょくこっそり宿舎をメタルギアして愛宕にアプローチする。」
明石「まぁ週1くらいでなら薬の量は問題ありませんが…ちょっといいですか提督?」
提督「ん?」
明石「わたしのふしだらって漫画知ってます?」
提督「あそこまでこじらせてねーよ」
明石「あ、ご存知でしたか。」
……
明石「あぁ…私の発明品を提督が進んで有効活用してくれる日が来るなんて♪」
???「着替え終わったからそっちに行くよー?」
明石「はい…おお、これは!」
ショタ提督「どうかな?」
明石「お、おお…これは…愛宕の気持ちがちょっとわかった気がします。少しゾクゾクって来ますね。」
ショタ提督「そう?」
-
明石「元が提督だということを承知していてもぶっちゃけ可愛いですね」
ショタ提督「あ、ありがとう…?」
明石「比較的ノーマルな趣味の私でもこうなんです。愛宕に見せたら阿修羅閃空でかっさらって逆レイプ不可避ですね。」
ショタ提督「それはちょっと怖いね…」
明石「じゃ頑張ってください!私も今から舞台見てきます!」
ショタ提督「うん!」
……
ショタ提督(とは言ったものの…まだ結構不安なこと多いなぁ。)コソコソ
ショタ提督(予想通り今は艦娘の数もだいぶ減ったし、すっごくおあつらえ向きの状況ではあるんだけど…)
ショタ提督(もし不知火あたりに見つかったらすぐにつまみ出されちゃうだろうし、慎重にしないと。)
ショタ提督(でも薬の効き目は3時間…予備もあるとはいえもたもたしてられない。)コソコソ
ドテッ
ショタ提督「うわぁっ!」
ショタ提督(しまった、慣れない歩幅で歩いたせいでバランスが…)
ひしっ
ショタ提督(??なにこれやわらかい)
-
愛宕「ちょっと君、大丈夫?」
ショタ提督(あ、愛宕!?)
愛宕「ケガしてない?」
ショタ提督「あああああ、ありがとうございます!」
愛宕「落ち着いて落ち着いて。」
ショタ提督(ち、近くて落ち着かない!!情緒まで若返ってるのかこれ!?)
愛宕「君、どこから来たの?」
ショタ提督「ぼ、僕は、いつも鎮守府で、その、ちょっと口外できない仕事の手伝いをしてまして…」
愛宕「へぇ〜立派ね〜」ニコニコ
ショタ提督「今日は艦娘の皆さんが宿舎からわらわら出ていくのを見て、ちょっと気になったんです。」
愛宕「驚かせちゃってごめんね。今日は…名前忘れちゃったけどなんかすごい劇団が慰問に来てるの。」
ショタ提督「そ、そうなんですか。」
-
ショタ提督(ええと、ええと…こっからどうするんだっけ?ヤバイ頭真っ白になった)
愛宕「……」
愛宕「ふふ♪」
ショタ提督「っ」ゾクゾク
愛宕「ねぇ君、今暇?」
ショタ提督「は、はい…」
愛宕「ちょっと私の部屋に遊びに来ない?悪いようにはしないからさ。」
ショタ提督「っ!!」ビーン
ショタ提督「い、行きます…!」
……
ショタ提督「……」ソワソワ ソワソワ
愛宕「ささ、上がって上がって」
ショタ提督「お、お邪魔しまーす」
愛宕「そんなに緊張しなくていいのよ〜リラーックスリラーックス♪」
ショタ提督「はい…」
愛宕「紅茶でいい?」
-
ショタ提督「あ、はい、紅茶は好きです。」
愛宕「ちょーっと待っててね〜♪」
ショタ提督「…ゴクリ」
…
ショタ提督「もぐもぐ…もぐもぐ…」
愛宕「どう?おいしいかしら?」
ショタ提督「もぐもぐ…んぐっ…おいしいです。」
愛宕「よかった〜結構な自信作なのよ〜このアップルパイ。」
ショタ提督「ありがとうございます。」
愛宕「焼きたての方と、冷やしてある方、どっちがおいしい?」
ショタ提督「うーん…僕は冷やしてある方が好きですね。」
愛宕「そっかそっか、ありがと。この前挑戦したクッキーもあるんだけど、味見してくれない?」
ショタ提督「はい、頂きます。」
愛宕「あ、空調大丈夫?暑くない?エアコンつける?」
ショタ提督「このまま大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」
-
…
愛宕「お土産それだけで足りる?こっちのイチゴジャムクッキーもいらない?」
ショタ提督「いえ、大丈夫です。本当にありがとうございました。」
愛宕「またいつでも遊びにおいでね。バイバイ!」
ショタ提督「はい、さようなら。」
テクテク
ショタ提督「……」
ショタ提督「……あれ?」
……
提督「……」
愛宕「どうしたの?今日はいつにもまして可愛くない仏頂面しちゃって。」
提督「なぁ…お前さ、バレンタインにチョコくれたよな?」
愛宕「ええ、モテない提督があまりにもかわいそうだったから。意外とチョコもらえてたみたいだけど」
提督「あれ、手作り?」
愛宕「んー?手作りよ?…高雄に作ってもらった奴だけど。」
-
提督「……」
愛宕「ひょっとして私のお手製欲しかった?ざんねーん!いくら義理チョコでも手作りチョコをあげるほどの義理まではありませーん」
提督「…だよな。お前、そういうの苦手って言ってたし。」
愛宕「そうよ〜私が作ったらせいぜいドロドロのホットチョコレート生で飲まされてたんだから、高雄製でよかったでしょ?」
提督「そのはずだよな…そのはずなんだ…」
愛宕「?」
……
提督(確かにこの前の愛宕は優しかった。いつもの俺に対する悪友感100%なぞんざい対応じゃなかった。)
提督(…でも、想像してたのと全然違うっていうか、あまりにも健全すぎるというか……)
提督(本当に普通の意味での子供好きな感じだった。)
提督(いや、それがおかしいと思うことのほうがおかしいんだろうけど、いつものあいつと余りにも違う。)
提督(あいつあんな何もない時からお菓子作りするほど乙女チックな奴だったのか?)
提督(出てきたのが俺の好物のアップルパイだったからってのもあるけど、おいしかった。付け焼刃じゃない。)
-
もう始まってる!
-
提督(いつも大掃除から逃げるくせに、部屋も綺麗に片付いてた。)
提督(子供大好き子供大好きとか言っておきながら、実際にはまぁ普通の子供好き。)
提督(女子力ありませんアピールをしておきながら、実際にはちゃんと乙女チックな趣味。)
提督(そんなプラスの面を徹底的に隠す意味はなんなんだ?)
提督「うーん…」
明石「あ、提督例の計画は結局どうなったんですか?」
提督「え?あ、まぁ上手くいったと言えなくもないんじゃないか?おいしい思い(味覚的な意味で)はできたし。」
明石「やっぱり愛宕ってマジでそういう…」
提督「あー…ま、いいや。薬くれる?」
明石「また行くんですか?」
提督「うん、ちょっと確かめたいことがあって。」
明石「信じて送り出した提督が金髪巨乳お姉さんのヤクギメおねショタプレイにドハマリして…」
提督「お前信じてすらいないだろ。」
-
……
愛宕「あら、また来てくれたの?上がって上がって。」
ショタ提督「お、お邪魔します…」
愛宕「新作があるの。ちょっと待っててね。」
ショタ提督(前はびっくりしてわかんないことだらけだったけど…もうちょっと観察してみよう。)
…
ショタ提督「もぐもぐ…もぐもぐ…」
愛宕「うふふ、良い食べっぷりね。」
ショタ提督(やっぱりすごく優しい…これが愛宕の素なのかな?)
ショタ提督(それとも今の僕が子供だからこうしてるだけなのかな?)
愛宕「おかわりもあるからゆっくりしてね。」
ショタ提督(…どっちでもいいけど、普段の僕にもそうしてくれたっていいじゃん。)
愛宕「あの子もこんな感じで食べてくれるといいんだけどなぁ。」
ガチャン
愛宕「あ、君、フォーク落としたわよ。新しいの持ってくるわね。」
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純愛路線いいぞぉー
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ショタ提督「あの子って…?」
愛宕「ん?」
ショタ提督「あの子って誰ですか!?」
愛宕「あの子?…私の好きな人のこと。」
ショタ提督「好きな人…好きな人がいるんですか!?」
愛宕「…片思いだけどね。」
ショタ提督「……どんな人なんですか?」
愛宕「うーん…年下の子。君よりは年上かな。」
ショタ提督「あの、その、お菓子食べてもらえないんですか?」
愛宕「食べてもらえるかわからないから、上げたことないの。」
ショタ提督「食べますよ!こんなおいしいお菓子誰だって…」
愛宕「だといいんだけど、好きでもない異性からこんなもの貰っても困られるんじゃないかな、って怖くてね。」
ショタ提督「っ……」
-
愛宕「本当にその子のことが好きで好きでしょうがないんだけど…気づいちゃったのよね。」
愛宕「あ、私なんかじゃこの子に相手にされないんだな、って。だから嘘ついた。誤魔化したの。」
愛宕「そこで諦められたらよかったんだけど…どうしても諦められなくって。」
愛宕「ほら、私、いっぱいお菓子作ってたでしょ?それ、元々はその子に上げようと思ってたの。」
愛宕「その子が好きだって言ってお菓子を色々と作ってあげよう、って思って、お菓子作りを始めたんだけど…」
愛宕「いくら作っても『もうちょっと上手くなってから』って先延ばしにばっかりしちゃってね」
愛宕「もう自分で煮込んだリンゴの味に飽きてきたころに、単に自分が怯えてるだけだ、って気づいちゃった。」
愛宕「……そこまで来てようやく諦めがついたわ。」
愛宕「諦めというのはちょっと違うかな?きっと私はこれからもずっと未練がましくその子を見つめているの。」
愛宕「でもその子は私の方に見向きもしない。そしてその子はいつか別の誰か、きれいで素敵な女の子と結ばれる。」
愛宕「……その瞬間にやっと私の恋は終わるのよ。」
ショタ提督「……」
-
愛宕「馬鹿みたいでしょ?」
愛宕「終わり方までわかってるくせに…報われないのがわかってるくせに…」
愛宕「自分から終わらせる勇気もないのよね。」
愛宕「私にもチャンスがあるんじゃないか…なんて宝くじ一等賞みたいな可能性を捨てきれないで…」
愛宕「…って、ごめんなさいね!こんな辛気臭い話聞かせちゃって。」
ショタ提督「……」
愛宕「あなた提督に似てるからつい話し込んじゃった。フリだけでも明るいお姉さんしたかったんだけど…」
ショタ提督「諦めちゃダメです。」
-
愛宕「え?」
ショタ提督「愛宕さんは凄く素敵な女性です。愛宕さんに想いを告げられて喜ばない人なんていません。」
愛宕「ちょ、ちょっと君?」
ショタ提督「だから…諦めずに踏み出していくべきです。直接声をかけるのが怖いなら……間接的でも…なんでもいいから。」
愛宕「どうして泣いているの?」
ショタ提督「ぜ、絶対…愛宕さんは幸せになるべき女性です…!」
ショタ提督「誰だか…誰だか知らないけど…そんな朴念仁の子供なんて…すぐにでも自分の物にすべきです!!」
ショタ提督「さよならっ!!」
愛宕「ちょ、ちょっと!?」
…
ショタ提督「うぅ…っ……うぅ…っ…」
ショタ提督「くっ…うぅ…なんで……なんで……」
-
……
愛宕「秘書艦解任!?」
提督「前々からやめたいやめたい言ってたじゃないか。」
愛宕「冗談に決まってるでしょ!?なんで急にそんなこと言いだすのよ!!」
提督「別にお前が嫌いになったわけじゃないさ。いや、元々お前への好感度なんてたかが知れてるけどさ。」
提督「まぁ、その…お前も俺の隣で雑務こなしてるよりは…好みの男の子狩りでもやれた方がうれしいだろ?」
提督「秘書艦やめてオフが増えるんだ。好き勝手やれ。お前はもう俺の下で十分すぎるほど働いてくれた。」
愛宕「…誰が代わりをやるのよ。」
提督「ん?全く決めてなかったけど…明石かな?いや、最近入った島風に任せてもいいかもな。」
愛宕「……なるほどね。改めて自分好みの艦娘を傍に置いてみるってことね。」
提督「いや、そういうわけじゃないぞ?本当に何にも決まってない。」
愛宕「……ま、いいわ。せっかく暇をもらったわけだし、好き勝手やらせてもらうわ。」
提督「おう。楽しくやれよ。」
-
バタン
提督「はぁー…終わった終わった。」
長門「す、すまない。執務室の外にいたんだが…盗み聞きのような真似をしてしまった。」
提督「長門、いたのか。見苦しいところ見せちゃったな。ごめん。」
長門「いったいどうしたんだ急に。何があったんだ?」
提督「うーん…説明しづらいけど、簡単に言えばフラれた。」
長門「もしかしてとは思ったが、やはり愛宕のことが…駆逐艦云々はカモフラージュだったのか?」
提督「駆逐艦のみんなは可愛くていい子だとは思うよ?ただそれ以上は…」
ガチャッ
島風「提督ー?」
明石「ちょっと島風、早いですって。待ってください。」
長門「どうしたんだ島風。今、提督のことはそっとして…」
島風「提督ってアップルパイが好きなの?」
-
提督「あぁ、好物だぞ。それがどうかしたか?」
島風「聞けって言われた。」
提督「え?」
島風「だから聞けって頼まれ、むぐぅっ」
明石「ストップストップ!それ以上言ったらだめです!」
提督「どうした?」
島風「むーむー!」
明石「実は先ほど…あ、ちょっと私の口からは言えないです。馬鹿らしすぎて。」
提督「?」
長門「おい明石!いつまで島風の口を封じてるんだ!かわいそうだろ!」
-
……
提督「あーちくしょう!子供の状態でせめて胸くらい揉んどきゃよかった!」
提督「……あいつ、うまくやれんのかな…」
提督「といってももう俺には関係ない話だし…寝るか。」
トントントン
提督「誰だ?こんな時間に。はいはい、今開けます開けます。」
ガチャッ
ロリ愛宕「提督開けるのおっそーい!」
提督「ゴフゥッ」
ロリ愛宕「どうしたのー?」
提督「おまっ、なんつー恰好…それ島風の…」
ロリ愛宕「えーいつも通りだよ?」
提督(あっ、こいつ若返ってる!俺と同じように明石の薬使ったんだ!それで島風の服着てやがる!)
-
提督(つまりこいつ島風のフリしてるつもりなのか!?無理があるわ無理が!!)
提督(島風の恰好はあの慎ましやかで微笑ましいスタイルだから許されるんだよ!!)
提督(お前島風くらいの外見年齢の時点ですでにムチムチバインバインじゃねえか!!)
提督(だ、だがここでそれを指摘すればただでさえ面倒な愛宕との仲がより一層こじれるのもまた事実…)
提督「あー…ごほん、どうしたんだ。し、島風?」
ロリ愛宕「提督にプレゼント持ってきたんだよ。今朝から元気なかったからー。」
提督「そうかー…や、優しいなぁ島風は。」
ロリ愛宕「ぱんぱ…じゃーん!アップルパイだよ!」
提督「…アップルパイ?」
ロリ愛宕「うん、今朝提督が好きだって教えてくれたでしょ?だから作ったのー!」
提督「アップルパイ……」
提督「……!?」
-
〜〜
――愛宕「うーん…年下の子。君よりは年上かな。」
――愛宕「あ、私なんかじゃこの子に相手にされないんだな、って。」
――愛宕「その子が好きだって言ってたお菓子を色々と作ってあげよう、って思って、お菓子作りを始めたんだけど…」
――ショタ提督「だから…諦めずに踏み出していくべきです。直接声をかけるのが怖いなら……間接的でも…なんでもいいから。」
――愛宕「……ま、いいわ。せっかく暇をもらったわけだし、好き勝手やらせてもらうわ。」
〜〜
提督「えっ…えっ…ええっ!?」
ロリ愛宕「どうしたの?しまかぜが作ったパイ一緒に食べようよー」
提督「お、お前…俺のこと…好きだったの……?」
ロリ愛宕「へっ?……うんっ!!」
-
ロリ愛宕「私、今だから言っちゃうけどー、本当に…本当にね…」スゥー
ボンッ
愛宕「提督のことがだあああああい好きなんだよー!!」
ビリビリ
愛宕「…あれ?」
提督「……」
愛宕「…」←色々と丸見え
提督「……」
愛宕「なあああああああああああああああああああああああ!?」
愛宕「なんでよ!?まだ30分しか経ってないでしょ?」
提督「……」
愛宕「おかしいじゃない!いや、そのちょっと待って!提督、これは違うの!話を聞いて!!」
提督「……」
愛宕「なんで顔隠してるのよ!!これには事情があるからこっち見て私の話を…」
提督「無理」
-
愛宕「はぁっ!?」
提督「なんかもう……色々あって…恥ずかしくて、お前の顔見てらんない…」
愛宕「はい!?」
提督「その…すんません、昨日の小さい子。俺です。お前と同じ薬飲んだ俺です。」
愛宕「…え?」
提督「//////////」
愛宕「……」
愛宕「…////」ボンッ
愛宕「//////////」
愛宕「いやああああああああああああああああああ」///////
-
……
愛宕「…提督?」
提督「はい!?…ど、どうした愛宕?」
愛宕「こ、これ…先週分の演習成績表…うん。暇なときに目を通しておいて。」
提督「お、おう、ありがとう。流石だな、愛宕は。」
愛宕「うん、どういたしまして…」
提督「……ちょっとこっち来て。」
愛宕「ん?」
提督「……」ナデナデ
愛宕「!?」
-
提督(や、やばいやりすぎた?)
提督「あ、わ、悪いあた…」
愛宕「////」プシュー
提督「なんか…ごめん」ナデナデ
長門「…なんなんだあれは。」
明石「さー?なんなんでしょうねー?」
長門「先日急にケンカしたと思ったら、急に仲直り。それどころかケッコンまでしてしまった。」
長門「そもそも二人ともお互いを異性として見てないという話じゃなかったのか?」
長門「なぜこの前まで色気皆無の夫婦漫才やってた二人が、あんな初々しい中高生カップルの馴れ初めのような真似をしているんだ?」
明石「いやー私にもファッションショタコンとファッションロリコンの思考回路までは辿り切れませんよー?」
長門「ファッション?」
明石「まー有効時間30分の簡易版渡したのは正解でしたねー。」
長門「??」
島風「愛宕が作ったアップルパイおいしいねー」モグモグ
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ああ^〜いいつますねぇ^〜
-
完
エロなしだとショタじゃないほうがやりやすい気がする
愛宕のSS流行れ
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え、えっちな話はどこ・・・ここ?
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ショタじゃない提督のSSすき
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こういうのでいいんだよこういうので
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おー、ええやん
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あーサイコサイコサイコ
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素直にすこだ...w
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伏線も絶妙で非常に斬新で非常に美味しい(ボキャ貧)
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明石ってたまに有能になるよな
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ショタ提督じゃない提督流行れ
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愛宕がショタコンじゃない世界線でもロリコンの長門
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途中出てきた私のふしだらという漫画は非常に面白く救われない話なので一読をどうぞ巻数も少なく手頃です
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