霧島「…まあ何を食べるかというのは自由ですから私は何も言いませんが」
赤城「で、何を食べたんですか？イ級？ワ級？ヲ級？それとも姫だったりして…」ﾜｸﾜｸ
霧島「……イ級とロ級を数体ほどですかね」
赤城「そうでしたか！いいですよねイ級、意外と中に身が詰まっててあの感触がなんとも…」
霧島「…大分前の話ですが撤退戦の殿を務めたことがありましてね」
赤城「？」
霧島「なんとか単体で敵艦隊を殲滅することは出来たのですが如何せん司令部から大分離れた海域でして」
霧島「体力も燃料も残り少ない状態で私一人取り残されてなんとか生きて帰る術は無いものかと思いまして…」
霧島「…で、見つけたのが敵の深海棲艦だった訳です」
赤城「はぁ…」
霧島「私もその時は大分気が動転してまして…急ぎ体力を回復しなければと思いましてとりあえず程よい大きさに解体しまして」
霧島「まだ敵も息があったようで物凄い声で哭きましてね、つい苛立ってそのまま噛み千切りまして」
霧島「口の中も外も血まみれで味も何も分かったものじゃ無かったのですが」
霧島「とにかく少しでも体力が欲しくて餓鬼のように貪ってしまいまして」
霧島「それでなんとか食いつないで鎮守府まで戻ることが出来たのですがそのまま食べたせいか口の中がズタズタに裂けてまして…」
霧島「しばらくは何を食べても鉄の味しかしなかった、という話なのですが…で、何の話でしたっけ」
赤城「いえ、もういいです…」
霧島「そうですか」