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今の陽春はパラレルワールドのもう1人の陽春の犠牲
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パラレルワールドでは、陽春は大学を卒業し区の地方公務員になっていた。
看護師になっていた高校の同級生と結婚し一男を授かっていた。
何もかも順調なところに悪魔の足音が、息子が小児癌に侵されていた。
素直で明るく利発な息子は大人達からも可愛がられていた。
あっという間に病気に侵され、あっという間に亡くなった息子。
亡くなった病室では、大人達はみな喋る気力もなく立ちすくむだけで時間が過ぎていった。
父である陽春は狂いそうな自分を抑え、感情を捨て1人で家路に着きこれからのやるべきことを黙々とただ準備した。
深夜に病院に戻る途中、雨の中カッパを着た子供が街灯に照らされていた、普通に考えれば、深夜に子供が雨の中にいることがおかしいのだが、陽春は感情を殺していたので、何も思わなかった。
子供が、おいっと話しかけた、陽春は振り返る、子供を生き返らせたいかい、その一言に、陽春の体の血が逆流するような感覚になり感情が一瞬で戻り、当たり前だろと叫んだ、息子が戻ってくるならなんだってするさと叫ぶ陽春、カッパを着た子供は、わかった、と一言、だがもう1人のお前は不幸で孤独な人生を送るがそれでいいな、
息子が蘇るならなんだっていい、叫ぶ陽春、一瞬のうちに全てが巻き戻る、陽春の息子は癌なんてなく普通通りの生活を送っている。
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今の陽春はパラレルワールドの息子を救い、孤独と不幸を手に入れた。
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息子の命を救うために今の顔面になったということですか…?
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顔面は持って生まれたものですが、パラレルワールドの陽春は精悍な顔で目に知性が宿っています。
似てますが、似ていない顔といったところです。
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ブッ殺すぞゴミが
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ほわぁい?
why?
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なぜ私を殺すんだい陽春?
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こいつは口だけだからなぁ
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