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勇者「平和な世界へ」
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ある日・・・
この平和だった世界に魔王が現れ、世界に混沌と絶望を振りまいた。
選ばれし勇者とその一行は、魔王の手下を倒しながら魔王の根城を探した。
そして遂に魔王城にたどり着き、多くの手下を全て無に帰した彼らの目の前には、
禍々しい扉が立ちふさがる。
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勇者「この扉の向こうに魔王がいる・・・」
戦士「おいおい、ビビってるのか勇者?」
魔法使い「無理も無いわ、相手はあの魔王だもの」
僧侶「・・・・私たちなら、大丈夫です」
勇者「よし、行くぞ!平和な世界のために!!」
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扉を爆破し部屋に突入すると、そこには全ての元凶が佇んでいた。
魔王「よく来たな小僧ども!まさかあの時の小僧どもがここまで来るとはな」
勇者「僕たちはあの時とは違う!今日こそ魔王、お前を殺す」
魔王「ふっ・・・我が手下を全滅させただけで調子に乗りおって」
戦士「おしゃべりはここまでだ、母さんの敵はとらせてもらうぜ!うおりゃぁぁぁぁ」
魔王「相変わらずせっかちな小僧だな!」
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戦士の斬撃を見えない壁で遮る魔王、しかし声には以前のような余裕は見られなかった。
魔法使い「勇者、側面から攻撃して!援護するわ」
勇者「はぁぁぁぁ!!」
勇者の剣は空を切った、魔王が後方に退いたのだ。
しかし、魔法使いが放った氷の刃が全方向から魔王に迫る。
魔王「だぁぁぁ!!」
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力を放った魔王の前に、氷の刃は全て粉砕された。
ただ、粉砕された氷の刃は粒子となり魔王の視界を塞ぐ。
それは一瞬の隙だった。
右方向から突撃した戦士に気を取られていた魔王は、勇者の接近を許したのだ。
勇者「魔王、覚悟!!」
魔王「ぐぅ・・・」
勇者の剣が魔王の胸を貫いた。
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勇者「終わりだな、魔王」
魔王「ふ、ぐふふ・・・」
戦士「・・・・ゴボ・・・・・」
勇者「戦士!?」
突然腹に風穴を開けられ、戦士は血を噴き出させながらその場に崩れ落ちる。
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魔王「我とて魔王だ・・・ただで死んでやる訳にはいかん」
勇者「よくもぉぉぉぉぉ!!」
勇者は力任せに剣を引き抜き、魔王の腹を一刀両断した。
禍々しい血液が勇者の衣装を、頭髪を、肌を穢した。
魔王「ごふっ・・・ゆ、勇者よ、貴様は絶対に後悔するぞ・・・我を倒した事を、ぜっ」
勇者「死ね、魔王」
多くの血液を吸ってなお、さらに輝きが増したかのようにも見える剣が、魔王の言葉をただの雑音へと変えた。
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僧侶「戦士、しっかりしてください」
魔法使い「うわぁ・・・内蔵はみ出てるんだけど、グロぉ」
僧侶「戦士、いつまで寝てるんですか」
戦士「いてぇ・・・良いから全快してくれよぉ」
僧侶「今してます」
戦士は相変わらず図太いようだ、勇者は胸を撫で下ろした。
勇者は剣に滴る穢れた血を拭き取り、鞘におさめる。
勇者「これで全て終わったのか、全て」
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女の子「あ、勇者様よ!かっこいい、素敵!」
男の子「俺も大きくなったら強くなって、勇者様みたいになるんだ!」
商人「いえいえ、魔王を倒した英雄から代金なんて受け取れませんよ!」
お婆さん「おやまぁ、立派になったのう」
青年「おい、サインもらいにいこうぜ!」
少年「僕は握手してほしいなぁ」
王都に戻った勇者一行は、民衆から熱烈な歓迎を受けた。
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勇者「王様、ただいま戻りました」
王様「勇者よ、よく戻った」
勇者「これが、魔王の首でございます」
王様「うむ、確かに魔王の首じゃな・・・・これで、全てが終わりじゃ」
勇者「また平和な世界に戻るのですね」
王様「これも全て勇者のおかげじゃな、褒美は何が欲しいのじゃ?」
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勇者「いえいえ、褒美など勿体ないお言葉・・・」
王様「これも全て勇者のおかげじゃな、褒美は何が欲しいのじゃ?」
勇者「で、では・・・・後日回答をさせていただきたく」
王様「これも全て勇者のおかげじゃな、褒美は何が欲しいのじゃ?」
勇者「王様?どうされましたか?」
王様「これも全て勇者のおかげじゃな、褒美は何が欲しいのじゃ?」
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王様の顔は先ほどと変わらず、和やかでこちらをからかっている様子も無い。
周りの憲兵も、変わった様子も無く立っているだけだ。
誰も王様の異変には気づいていない。
勇者「王様・・・・?」
王様「これも全て勇者のおかげじゃな、褒美は何が欲しいのじゃ?」
勇者「な、何が起こってるんだ・・・・」
王様の瞳には真っ暗な闇が広がっているのみ。
恐ろしくなった勇者は、部屋を飛び出していた。
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勇者「な、なんなんだよ・・・とりあえずは戦士達と合流しよう!」
戦士達は中庭のベンチに座っていた。
どこか遠くを見ているようだったが・・・
戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
勇者「それどころじゃなんだ!王様がおかしいんだよ!」
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戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
勇者「せ、戦士?悪い冗談は止してくれ・・・・なぁ」
戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
勇者「お、おい魔法使い・・・こいつはどうしちゃったんだよ」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
勇者「け、結婚・・・ってそうじゃなくてさ、戦士が・・・・」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
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勇者「え・・・う、嘘だよね?ねえ魔法使い」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
この世で一番愛おしいと思えた笑顔は、勇者を絶望へと突き落とした。
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勇者「お、おい僧侶・・・こいつらになんか言ってやってくれよ・・・」
僧侶「・・・戦士と子供が欲しいのです、勇者も協力してください」
勇者「う、うん・・・って今はそうじゃなくて・・・な、僧侶?な?」
僧侶「・・・戦士と子供が欲しいのです、勇者も協力してください」
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勇者「は、ははは・・・・ははははは・・・・あっはははははっははっはははは」
戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
僧侶「・・・戦士と子供が欲しいのです、勇者も協力してください」
戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
僧侶「・・・戦士と子供が欲しいのです、勇者も協力してください」
戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
僧侶「・・・戦士と子供が欲しいのです、勇者も協力してください」
勇者「ああああああああああああああああ!!!!!!」
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勇者はその後も様々な住民に話しかけ続けた
女の子「あ、勇者様よ!かっこいい、素敵!」
男の子「俺も大きくなったら強くなって、勇者様みたいになるんだ!」
商人「いえいえ、魔王を倒した英雄から代金なんて受け取れませんよ!」
お婆さん「おやまぁ、立派になったのう」
青年「おい、サインもらいにいこうぜ!」
少年「僕は握手してほしいなぁ」
女の子「あ、勇者様よ!かっこいい、素敵!」
男の子「俺も大きくなったら強くなって、勇者様みたいになるんだ!」
商人「いえいえ、魔王を倒した英雄から代金なんて受け取れませんよ!」
お婆さん「おやまぁ、立派になったのう」
青年「おい、サインもらいにいこうぜ!」
少年「僕は握手してほしいなぁ」
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女の子「あ、勇者様よ!かっこいい、素敵!」
男の子「俺も大きくなったら強くなって、勇者様みたいになるんだ!」
商人「いえいえ、魔王を倒した英雄から代金なんて受け取れませんよ!」
お婆さん「おやまぁ、立派になったのう」
青年「おい、サインもらいにいこうぜ!」
少年「僕は握手してほしいなぁ」
女の子「あ、勇者様よ!かっこいい、素敵!」
男の子「俺も大きくなったら強くなって、勇者様みたいになるんだ!」
商人「いえいえ、魔王を倒した英雄から代金なんて受け取れませんよ!」
お婆さん「おやまぁ、立派になったのう」
青年「おい、サインもらいにいこうぜ!」
少年「僕は握手してほしいなぁ」
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王様「これも全て勇者のおかげじゃな、褒美は何が欲しいのじゃ?」
戦士「おう勇者、なんか褒美は貰ったのか?飯でも食べにいこうぜ!」
魔法使い「ねえ勇者、私たち結婚しない?えへへ、どうかな」
僧侶「・・・戦士と子供が欲しいのです、勇者も協力してください」
女の子「あ、勇者様よ!かっこいい、素敵!」
男の子「俺も大きくなったら強くなって、勇者様みたいになるんだ!」
商人「いえいえ、魔王を倒した英雄から代金なんて受け取れませんよ!」
お婆さん「おやまぁ、立派になったのう」
青年「おい、サインもらいにいこうぜ!」
少年「僕は握手してほしいなぁ」
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勇者は気づいてしまった。
この世界はもう終わってしまったのだと。
もう何も始まらないし、何も終わらないのだと。
・・・・・全ての原因である魔王が勇者によって倒され、世界はまた平和を取り戻した。
勇者達は皆、末永く幸せに暮らしたと言う・・・・
勇者「・・・・・」
・・・・・全ての原因である魔王が勇者によって倒され、世界はまた平和を取り戻した。
勇者達は皆、末永く幸せに暮らしたと言う・・・・
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・・・・・全ての原因である魔王が勇者によって倒され、世界はまた平和を取り戻した。
勇者達は皆、末永く幸せに暮らしたと言う・・・・・・・・・全ての原因である魔王が勇者によって倒され、世界はまた平和を取り戻した。
勇者達は皆、末永く幸せに暮らしたと言う・・・・・・・・・全ての原因である魔王が勇者によって倒され、世界はまた平和を取り戻した。
勇者達は皆、末永く幸せに暮らしたと言う・・・・・・・・・全ての原因である魔王が勇者によって倒され、世界はまた平和を取り戻した。
勇者達は皆、末永く幸せに暮らしたと言う・・・・
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短いですが終わりです。
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乙
勇者が魔王になって>>1に戻るんやろなあ
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ホラーや
乙
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