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オーク「エルフの少女と過ごすクリスマス」
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エルフ「オークさん、一つ訂正を要求します」
エルフ「私は幼女です」
オーク「そこ重要なの!?」
エルフ「幼女と少女ではまったく意味が違います!」
エルフ「私は一桁ですよ、年増と一緒にされたくありません」
オーク「君はまたそういうことを言う……」
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"
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オーク「勘弁してくれよ、ただでさえオークに対する偏見が激しいんだからさ」
エルフ「そうですね、エルフの幼女を自宅に監禁しているだなんて世間に知られたら……」
オーク「冗談でも人聞きの悪い言い方は止めてくれるかな!?」
エルフ「くすっ、ええ冗談ですよ」
エルフ「オークさんに拾って貰ったことはこれでも感謝しているつもりです」
オーク「うむ、早く同じエルフ族の里親が見つかればよいのだがな」
エルフ「私はこのままオークさんと暮らしてもいいんですよ?」
オーク「幼少期はやっぱり同じ種族と生活した方がいいだろう、何かとな」
エルフ「やっぱり私が居つくのは迷惑ですよね……」
オーク「お、俺は君のことを嫌って厄介払いしようなどと思っていないぞ?」
エルフ「つまりオークさんはボンッ、キュッ、ボンッでなければ一緒に暮らせないと」
オーク「すごい舵の切り方するな君も!?」
オーク「あとオークへの偏見をこれ以上助長しないで!!」
エルフ「……まあ、私のことを心配してくれているのは理解しているつもりです」
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女騎士「やあオーク今晩は暇だろう暇だよな私がきてやったぞ感謝しろ!!!」ガチャ
エルフ「……」
女騎士「……事案だああああああああっ!!!」
オーク「いきなりやってきて何言ってんのお前!?」
オーク「というかエルフのことは前に紹介してたよな!?」
女騎士「全く、様式美というものを解せぬオークだな」
エルフ「そうですね、やはりこういうお約束は一通り踏んでおくべきですからね」
オーク「君たち、変なところで意気投合しないで」
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オーク「そもそも、こんなときに家にきて大丈夫なのか?」
オーク「人間界では式典とかの護衛で騎士業も忙しいだろうに」
女騎士「心配ない、有給を取ってきたからな」
エルフ「この世界でも労基はあるんですね」
オーク「俺に締め出されたらどうするつもりだったんだお前……」
女騎士「えっ」
オーク「なんだよその展開を一切考えてなかったみたいな顔は」
女騎士「し、しかし派手に飾り付けたものだな」
女騎士「魔族はこういうことをしないものだと聞き及んでいたが」
オーク「エルフは人間側に近い亜人種族だからなあ」
オーク「人間側に合わせたイベントぐらい体験させてやるのもよかろうと思ったんだが」
エルフ「そこに女騎士さんが転がり込んできたんですよ、空気読んでください」
女騎士「くっ、君もなかなか言うようになったな」
エルフ「このエルフ容赦せん!」
オーク「おいなんかキャラ変わってるぞ」
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コボルト「旦那、旦那ァ!!開けてくだせェ!!」ドンッドンッ
オーク「何だ今日は、やたらと客が多いな」ガチャ
コボルト「いやァ困ったッスよ、こんな時期に酔っぱらいのオーガが家の壁をブチ抜いちまって寒いのなんの……」
エルフ「……」
コボルト「……事案だああああああああっ!!!」
女騎士「残念だがその流れは既にやってるからな」
コボルト「ひっ!?」
コボルト「な、なんでアンタまでこんなところに!?」
オーク「あー……色々腐れ縁で居つくようになってしまってな」
オーク「エルフの方は孤児で里親探し中だ」
コボルト「はァ……旦那も大変ッスねェ」
"
"
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オーク「まったく、どいつもこいつも連絡もせずに駆け込みよってからに」
オーク「料理が足りんな、ちょっと追加で作ってくるから待ってろ」
コボルト「いやホントすまねえッスオークの旦那」
エルフ「……」
女騎士「どうしたエルフ、そんな顔をして」
エルフ「オークさんもいうほど迷惑がってないし、別にいいです」
女騎士「ふふふっ、残念ながら二人っきりにはさせないぞ?」
エルフ「それぐらい甘んじて受けます、私はオークさんと寝食を共にしている仲ですから」
女騎士「だがあの堅物のオークが君をちゃんと女として見てくれるかな?」
エルフ「くっ……」
女騎士「残念ながら年齢のアドバンテージは私にある!」
エルフ「年増が粋がらないで下さい!」
女騎士「ちょっ、それは完全な暴言になってるぞ君!?」
コボルト(……この二人、俺の存在完全に忘れてるッスね)
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オーク「サラダボウルとチキンレッグぐらいしか用意できなかったが我慢してくれ」
オーク「シチューも二人で食べる前提の量だから、おかわりの余裕はないぞ」
オーク「あとバゲット置いとくから、ケーキはエルフに残してやってくれよ?」
オーク「チーズや調味料置いとくから、好みでカナッペ風にしてくれても構わん」
コボルト「いや『ぐらいしか』って……俺らがきてから用意したんッスよね?」
オーク「ローストターキーに比べればすぐにできるお手軽料理だろ」
女騎士「全く、オークの主夫力にはいつも驚かされるな」
エルフ「女騎士さんも自分の女子力を磨いてはどうですか?」
女騎士「私は戦闘担当だ、それをいうなら君はどうなのだ?」
エルフ「私は女騎士さんと違って成長途上ですので」
女騎士「くっ」
コボルト「旦那、この二人止めなくていいんですかい?」
オーク「何だかんだで楽しそうだからな」
オーク「それに女同士の会話の方が馬が合うだろうし」
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エルフ「そういえば実は私、クリスマスがどういうものかよく分かっていないんですよね」
オーク「まあ、人間側の文化に疎い暮らしをさせているからな、それも仕方あるまい」
エルフ「なんでも冒涜的な二本角の獣に曳かれた狂気染みた赤色に染まりし名伏し難い老人に子供が狙われる日だとか」
オーク「そんなコズミックホラーなイベントではないけど!?」
エルフ「ああ、煙突に!煙突に!!!」
オーク「どこでそういう知識を得たんだ君は……」
エルフ「『蕩けろショゴスたん』という同人誌からですね」
オーク「なんでそんなものを持っているんだ!?」
女騎士「ああ、ちゃんと読んでくれたのか」
オーク「犯人はお前か!?」
エルフ「知能を得たショゴスたんがそれまでの行為を理解して恥辱に苦しむと言うのは斬新でしたね」
女騎士「ああ、堕ちた後から精神的な責めがやってくる展開というのは新鮮だった」
オーク「お願いコボルト、こいつら止めて!!」
コボルト「すんません、今度俺にもその本貸して欲しいッス」
オーク「コボルトおおおおおおおおおおおおっ!!!」
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オーク「もう、お前もそういうのは本気で止めてくれないか!?」
オーク「エルフはまだ子どもなんだぞ!!」
女騎士「えっ」
オーク「いや『えっ』ってなんだその反応は」
女騎士「おいエルフ、オークにはちゃんと言ってないのか?」
エルフ「くっ……まさかこんなところから露見するとは」
女騎士「いやな、じつはコイツは」
エルフ「いいです女騎士さん、自分で伝えますから」
オーク「な、何をだ?」
エルフ「実は私……」
エルフ「こう見えても18歳なんです!」
オーク「」
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オーク「いや君、最初に一桁だとかなんとか」
エルフ「それは肉体年齢の話です」
女騎士「エルフは長命な種族だ、その分成長も遅い」
エルフ「だからオークさん、年齢の数字だけ見れば何しても合法ですよ?」
オーク「やめなさい!」ビシッ
エルフ「いたっ」
エルフ「……オークさんに叩かれた」ジワッ
女騎士「……」ジー…
コボルト「……」ジー…
オーク「な、なんだその視線は!?」
オーク「俺は悪くないだろ!?」
女騎士「絵面としては酷いものだな」
コボルト「幼女を泣かせるのはちょっと」
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オーク「さっき実年齢18歳だと判明したばかりだろうが!」
女騎士「それでも幼女の肉体には変わりないだろう、相応の扱いをしてやれ」
コボルト「お、女騎士が常識的なことを言っている……?」
女騎士「なんだ貴様、文句があるなら受けて立つが?」
コボルト「ひいいいいいいい!?なんでもないッス!!」
女騎士「……先ほどから私のことを過剰に怖がってはいないか?」
オーク「自覚は無いのか」
エルフ「それでオークさん、今晩はどうします?」
オーク「飯食ったら風呂入って寝る」
エルフ「えー……」
オーク「体ができあがっていないんだから自重しなさい」
女騎士「ほお、では成長した体なら我慢せず飛びつくと?」
オーク「そういうことは言ってないだろう……」
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コボルト「しかしエルフちゃんが俺より年上だったとは」
女騎士「貴様、いったいいくつなのだ?」
コボルト「14歳ッスよ、エルフ族とは逆に寿命が短めでその分成長も早いッスから」
女騎士「おい、それではまさか……」
エルフ「オークさん、いったい何歳なんですか!?」
オーク「20歳だが」
女騎士「よし、セーフだな」
エルフ「私が合法ロリでもオークさんが違法ショタではどうしようもないですからね」
オーク「お前たち、いったい何を企んでるんだ?」
コボルト「いいッスねえ、オークの旦那はモテモテで」
オーク「羨ましいなら代わってくれ」
コボルト「そ、それはちょっと遠慮しておくッス……」
オーク「だろう?」
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エルフ「そういえば女騎士さんだけ年齢を公開してないですよね」
女騎士「わ、わたしは別にいいだろう」
エルフ「なんでですか?」
女騎士「見た目通りの年齢だからな」
エルフ「なんだアラサーですか」
女騎士「……」チャキン
オーク「おいお前何してる!?」
女騎士「オークどいて、そいつ殺せない!」
オーク「落ち着かんかバカ!!」
エルフ「ごめんなさい女騎士さん、傷つけるつもりはなかったんです」
女騎士「……まあいい、私も大人げなかった」
エルフ「でもこの中ではブッチギリの最年長には変わりないですよね?」
女騎士「今宵の虎徹は血に餓えている」ゴゴゴゴゴゴ
オーク「コボルトおおおおお!!お前も止めるの手伝えええええええええ!!」
コボルト「無理無理無理無理ィッ!!?」
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女騎士「ええい離さんか!」
オーク「離したらそのままズパッといくつもりだろ!?」
女騎士「このマセガキに社会の厳しさを教えてやる!!」
オーク「教えた途端にこの社会からいなくなっちゃうから!!」
女騎士「私の怒りが有頂天なのだ!!勘弁ならん!!!」
オーク「そんなに年齢のことをどうこう言われるのが嫌だったのか!?」
女騎士「当たり前だろう!?」
オーク「どうでもいいだろ年齢なんか、お前の価値がそれで変わるワケでもあるまいし!」
女騎士「それが変わるからこうして憤っている!!」
オーク「俺は別に気にしないから、な?」
女騎士「……オーク、今なんといった?」
オーク「えっ」
女騎士「だからオーク、先ほど言ったことをもう一度繰り返せ!!」
オーク「お、俺はお前の年齢なんて気にしないって」
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女騎士「おい聞いたかエルフよ!」
エルフ「くっ……」
女騎士「確かに聞いたよな、オークは私がいいそうだ!」
エルフ「異議あり!!オークさんは年齢について気にしないと言っただけです!」
エルフ「それに私の肉体年齢も気にしないとなればこっちにもワンチャンあります!」
女騎士「くっ……しかしオークはロリコンでは無い!」
エルフ「オークさん!!」
オーク「いや、まあ確かにロリコンではないが」
エルフ「そ、そんな……」ガクリ
女騎士「勝った!第三部完!!」
エルフ「いや、オークさんは『今ロリコンじゃない』だけです!」
エルフ「つるぺたの魅力を私が教え込んであげれば」
女騎士「無駄なことを、オークはボンッ、キュッ、ボンッが好みに決まっておろう!」
エルフ「それもう死語ですよね」
オーク「君もさっき言ってなかったかね!?」
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コボルト「オークの旦那見てると一生童貞でいいやって思えてくるッスね」
オーク「ハーレムだのを持て囃す奴らの気が知れん」
エルフ「そんなの無駄な脂肪の塊じゃないですか!」
女騎士「無駄かどうかは君が決めることじゃない!」
エルフ「さっさと垂れればいいんです!」
女騎士「持たざる者のやっかみなど露程も痛くないぞ!」
エルフ「この行き遅れ!!」
女騎士「ぐっ……どうして君はグッサリ刺さるキーワードを絞り出せるんだ!?」
オーク「はいはい喧嘩はもうやめー」
コボルト「そろそろ料理食べきっちゃったほうがいいんじゃないッスか?」
エルフ「それもそうですよね、折角のオークさんの手料理ですし」
女騎士「手料理……素晴らしい響きだな」
オーク「そうだね、なんでもいいから片付けちゃおうね」
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女騎士「そういえばこのケーキもオークが作ったのか?」
オーク「そうだけど?」
女騎士「流石にケーキは買ってきた方が楽ではないか?」
オーク「だって買うと高いじゃないか」
エルフ「手作りの方が材料費が高騰しそうなものですが」
オーク「材料ならフルーツ以外家に揃ってたしな」
エルフ「普通の家庭でケーキがすぐに焼ける環境はなかなか整わないのでは」
女騎士「ダメだ、オークの女子力を舐めていた」
エルフ「ちなみに本格的なイチゴのショートケーキです」
コボルト「それ誰に向けての説明ッスか?」
女騎士「我が家にも一台欲しいな」
オーク「俺を便利な家電みたいな扱いするなよ」
エルフ「オークさんは渡しませんよ?」
オーク「君もまたそうやって混ぜ返す……」
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コボルト「雪すごいッスねえ」
オーク「夜になって一層冷え込んできたか」
コボルト「……壁ぶち抜かれた俺の家がどうなってるか想像したくないッス」
オーク「復旧作業なら手伝ってやらんこともない」
女騎士「ちょっと寒いな……オーク、温めてくれ」
オーク「そうだな、暖炉に薪を足すか」
女騎士「渾身の振りをスルーだと!?」
エルフ「女騎士さんはひねりが無さ過ぎるんですよ」
女騎士「いいのだよ、私はサバサバ系を目指しているからな」
エルフ「パサパサ系?」
コボルト「干からびてるッスよねそれ」
女騎士「あ゙あ゙?誰が干からびてるって!?」
コボルト「先に言ったのは俺じゃないッスよ!?」
オーク(酔うと更に酷いことになりそうだし、シャンパン開けるのは止めとくか……)
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女騎士「そういえばオーク、クリスマスプレゼントはくれんのか?」
オーク「突然家に押しかけてきておいて厚かましいとか自分で思わない?」
コボルト「俺もこんなに人が集まるって知ってりゃ一応の用意ぐらいしたんッスけどねえ」
エルフ「私の独り勝ちですね」
オーク「でも良い子にしてないとサンタさんはこないんだぞー」
女騎士「実年齢18歳に今更言うことでもあるまい」
エルフ「年齢バトルを再燃させたいんですか?負けませんよ?」
オーク「お願いだから止めて、本気で止めて」
コボルト「それでエルフちゃんは何をサンタさんにお願いしたんで?」
エルフ「リボンで縛られたオークさんを」
オーク「それはサンタさんもドン引きだな」
女騎士「なあオーク、それを私が言っていたらどうなっていた?」
オーク「ツッコミ(物理)を入れた後に雪の寒空の下に放置かな」
女騎士「き、気を付けておこう……」
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エルフ「じゃあ私の望んだ通りにはならないんですね……」
エルフ「深淵より這い出でし異形のサンタさんならオークさんを剥くぐらい造作もないと思ったのですが」
オーク「え、その勘違い本気だったの?」
エルフ「サンタクロースという存在そのものは以前から聞き及んでいたのですが」
エルフ「なぜ子供の靴下に異物を詰め込んでは回ると言う狂気じみた行為をするのかがイマイチ理解できていなくて」
オーク「何事も言い様だな……」
オーク「良い子にしていた子どもへのプレゼント、それだけでいいじゃないか」
女騎士「ではオーク、私にも熱々のプレゼントをねじこんd
オーク「今日ぐらい自重しような、な?」
女騎士「オークよ、顔が怖いぞ……?」
コボルト「流石オークの旦那マジぱねぇ」
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女騎士「さて、料理も粗方片付いたがこれからどうする?」
オーク「どうするもなにも、家族や友人とくつろいで語らいで夜が更ければ寝るだけだろう」
女騎士「そんな詰まらないクリスマスでいいのか!?」
オーク「……違うのか?」
女騎士「よし、ではこうしよう」
女騎士「王様ゲーーーーーム!!!」ドンドンパフパフ
オーク「パスで」
女騎士「ノリが悪いと言うレベルではないぞ!?」
オーク「4人でそんなことして盛り上がると思うか?」
女騎士「4人もいれば十分ではないか」
エルフ「合コンじゃないんですから、こういう場で遊ぶにはちょっと……」
コボルト「悪ふざけで空気ぶち壊すことになりそうッスもんね」
女騎士「し、四面楚歌だと……!?」
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女騎士「では何をすればいいというのだ?」
オーク「普通に雑談すればいいだろう」
女騎士「普通の雑談といっても、何を話せばよいのか……」
エルフ「あー、女騎士さん典型的な話振られて黙っちゃうタイプですか」
コボルト「自分から無理なネタ振りは出来る癖に、受け身に回ると弱いんッスよね」
女騎士「う、ううう……」
オーク「あー、それじゃあ最近の王国の情勢とかニュースとかでいいから」
女騎士「それなら今年度の軍の予算が拡張されたおかげでな」
エルフ「いきなり活き活きと語りはじめましたね」
コボルト「旦那も慣れてる感じするッスねえ」
エルフ「付き合い始めた時間の差で負けていても、私には生活空間を共にするというアドバンテージが!」
コボルト「そろそろそういうの止めにしていいんじゃないッスかね?」
エルフ「私のアイデンティティを奪わないで下さい!」
コボルト「汚れ役は女騎士一人で充分ッスよォ……」
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オーク「そういえば女騎士はいつ帰るんだ?」
女騎士「終電、もうなくなっちゃった///」
オーク「コボルトは家が大惨事だし泊まって行くよな?」
女騎士「悪かったからこれ以上のスルーは止めてくれないか」
オーク「素直でよろしい、それで実際のところはどうなんだ」
女騎士「雪もかなり積もったからなあ……泊めてくれるとありがたいのだが」
オーク「仕方ない奴だ、無計画すぎるだろう」
女騎士「助かるぞオーク」
コボルト「この女と一つ屋根の下……」
オーク「まあ、下手なことはしないと思うぞ」
女騎士「そうだ、オークがいるのにお前のような雑兵に構うワケないだろう」
コボルト「あれ、これって喜ぶべきことなんッスよね……?」
オーク「それはお前自身が決めることだ」
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オーク「それじゃ風呂入ってくるぞ」
女騎士「なら私も一緒に」
エルフ「いやいや、ここは私が一緒に」
女騎士「……もしや貴様、オークと一緒に風呂に入るのが日課だったりするのか!?」
エルフ「残念ながらオークさんはガードが固くて」
女騎士「ふっ、それを聞いて安心したよ」
エルフ「しかし今夜は聖夜、もしかしたらという一縷の望みが!」
女騎士「それなら猶更後には退けぬ!!」
エルフ「私がオークさんと入るんです!」
女騎士「いや私とだ、君は後で一人で入るのだな!!」
エルフ「いえ、私が先です!」
女騎士「私が先だ!!」
オーク「じゃあ二人で先に入っちゃえよ」
二人「「えっ」」
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女騎士「……」カポーン
エルフ「……」カポーン
女騎士「どうしてこうなった」
エルフ「はぁ、折角のチャンスが」
女騎士「今更悔いても仕方あるまい」
エルフ「うー……オークさんが居なくてもお湯は気持ちいいです」
女騎士「広い浴槽だな、エルフが小さいとはいえ楽に二人で入れてしまう」
エルフ「オークさんが余裕を持って入れるように作ってあるんでしょうね」
女騎士「……せめてオークの後で入れば残り湯にオークの存在を感じられたものを」
エルフ「その考えには正直引きます」
女騎士「えっ」
エルフ「引きます」
女騎士「しかし君もオークの出汁を堪能したかったとは思わないかね!?」
エルフ「うわあ」
女騎士「くっ……」
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女騎士「混浴イベントは惜しくも逃してしまったが、まだチャンスはある」
エルフ「脱衣所でのラッキースケベですね!」
女騎士「入ってくるオーク、それに驚いてバスタオルがはらり!」
エルフ「今まで目を逸らしていた幼女の魅力にオークさんを目覚めさせるチャンス!!」
ガタッ
女騎士「よし、来たぞ!」
エルフ「準備はバッチリです!」
ガラガラガラ
女騎士「わー、手がー(棒)」ハラリ
エルフ「バスタオルがー(棒)」ハラリ
コボルト「……」
女騎士「クソッ、読まれていたか!」
エルフ「身代りの術とはオークさんもよくやりますね!」
コボルト「ま、前を隠すッスよおおおおおおっ!?」
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オーク「ふう」ポカポカ
コボルト「すまかったッスねオークの旦那、家の主を最後に回しちまって」
オーク「なに、俺が一番図体がデカくてお湯を使うし、浴槽に浸かれば毛も浮くからな」
女騎士「最初から予定されたシナリオだったというのか」
エルフ「私たちの努力とはいったい……」
オーク「体が温もってるうちにさっさと寝てしまおうか」
エルフ「ではオークさん一緒に寝ましょう」
女騎士「いや、ここは私と」
オーク「今日のお前らと一緒に寝るぐらいならコボルトと寝る」
コボルト「旦那!?」
エルフ「そんな、まさかオークさんがそっちのヒトだったとは……」
女騎士「道理で私たちになびかないワケだ」
オーク「まあ布団の数は足りてるからそんなことはしないがな」
コボルト「で、ですよねー」
オーク「……慣れない冗談など言うものではないな」
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女騎士「そうだ、恒例のあれをまだ言ってなかったな」
オーク「おお、確かに」
コボルト「じゃあ寝る前にみんなで言っておきやしょうか」
エルフ「せーの!」
三人「「「メリークリスマス!!!」」」
女騎士「くっ、殺せ!」
オーク「えっ」
コボルト「えっ」
エルフ「えっ」
女騎士「えっ」
おわり
-
乙
最後ワロタ
-
オチw
じゃない乙
楽しかったよ
-
メリークリスマス♪
"
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