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男「世界を救う物語」
-
男「ようやくラスボスか、時間も掛かりそうだしここでセーブしとくかな。しかしフリーゲームだけどいい出来だな、
後で感想でも送ってやるか」
セーブしますか?
男「はい、と」
本当にセーブしますか?
男「何だ? はい、って押したろ」
いいんですね?
男「……いいえ、って押したらどうなるんだ」
そう言われるといいえにしたくなりますよね? その気持ち分かりますよ
男「何だよ、バグか?」
さあどうします? セーブしますか? しませんか?
男「もしかしてこれも演出なのかな、だったら面白いな。セーブしてやるよ」
了解しました セーブします
"
"
-
男「さて寝るか、続きはまた明日と」
セーブ完了しました
男「ふああ、よし再開と」
ようこそ 世界を救う物語へ
男「続きから……あれ?」
はじめから
続くはずだった世界から
オプション
男「続くはずだった世界? 何だこれ、データはどこにいったんだよ」
早く選んで下さい
男「早くって、じゃあそのはずだった世界ってのに」
これが、貴方が選択した世界の結末です
男「結末? クリアデータってことか? でもまだラスボスは倒して……」
どうぞ
-
男「あれ? キャラがいない、街もない。メニューは……開いた。パーティーに誰もいない」
選択して下さい
男「何をだよ? 動けない、画面も何か見えにくいし」
ああすみません、ではもう少し鮮明にします
男「さっきから声に反応してる?」
はい
男「やっぱり……音声対応とは書いてなかったけど。このマイクを通して反応してるのかな」
これで見えますか?
男「見事に全て滅んでるな、あそこでセーブしたらバッドエンドになるってことか。凝ってるな、やられたよ。
だからあんなにしつこく聞いてきたんだな」
世界は魔王に侵略され闇に包まれました
男「仕方ない、最初からやるか。そんなに時間が掛かる訳でもないし、次は注意しないとな」
そう簡単にやり直せると思ったら大間違いです
男「ん? リセット押したよな?」
-
貴方は選びました この世界を滅ぼすと
男「何て言われようだよ、条件も知らなかったのに」
滅ぼした貴方には 裁きを
男「裁き? はは、たかがゲームで何を言ってんだ」
ようこそ 世界を救う物語へ
男「やっとメニューに戻ったか、さてはじめからと」
はじめから
オプション
男「つづきからが消えてる、データがないから選べないのか。ふーん、まあいいや」
イオレラ暦176年 アーラツ大陸の――
男「これは見たからいいや、さて王から魔王を倒す様に命じられて……」
では はじめからスタートです
男「え? 俺の部屋?」
-
スタートです
男「いやスタートって、何をすれば」
外を見ましょう
男「外? ゲームの中の、だよな」
カーテンを開けて下さい
男「はいはい」
そっちではありません、貴方の方です
男「貴方のって、部屋の開けたってつまんないだけ……」
これが、貴方の選択した世界です
男「な……んだよ……これ……ゲームの世界そのまんま……」
"
"
-
ようこそ 世界を救う物語へ
男「ちょっと待て! ゲームだろ!? 何か……出てきた、俺の名前!?」
さあ、世界を救う冒険の旅へ出ましょう
男「ふざけんな! そうだ、窓に投影してるだけだろ。何だよこんなの外に出れば」
無駄です
男「は、はははははははは……あははははははははは!!」
ようこそ 世界を救う物語へ
-
男「落ち着け、部屋はそのまんまだ。電気も水もある、原理は不明だけど世界が本当に滅んでる訳じゃない」
部屋の外に出ますか?
男「このゲームは典型的なロールプレイングゲーム、攻略は難しくない。敵を見つけてレベルを上げれば……」
敵が出てきました
男「スライム? よし、これなら……えっと武器になりそうなものは」
男は木の棒を手に入れた
男「悪いな、俺の経験値になってもらうぞ」
スライムに2のダメージを与えた
男「こんなもんか、あれ? 体が」
相手のターンです
男「そうか、ってことは」
スライムの攻撃 男に3のダメージ
男「ぐっ! だけど……これ……な」
男は視界が真っ白になった
-
はじめから
オプション
男「……最初に戻った。ちょっと待てまずはステータスの確認だ」
体力3
攻撃2
防御1
精神1
男「レベル1ならこんなもんだよな、木の棒を装備して」
攻撃が1上がりました
男「単体じゃスライム相手にも負けるのか、だけどあの景色はどう見たってこのゲームの最初の街とは違う」
ヒント
男「仕方ない、今はこれ頼りだ」
まずは部屋の中を探索してみよう
男「探索? 部屋の中って言っても、思い出せ。ゲームの中で次に手に入れたアイテムは」
男は布の服を手に入れた
-
男「……着替えただけだよな、まあいいや装備」
男は防御力が2上がった
男「わざわざ操作しないとステータスに反映されないのか、めんどくさいな」
敵が出てきました
男「今度は負けないだろ」
敵を倒しました 経験値を1手に入れました
男「どれくらい必要なんだっけ?」
次のレベルアップまで後2です
男「2体か、だけど体力は残り1。回復手段がない、薬草なんて生えてそうにないし……寝ればいいのか」
今日はもう寝ますか?
男「寝る」
おやすみなさい
-
男「暗転しただけって、ああもう寝た気がしねえよ!!」
体力3
男「しっかり回復してるし、さてスライム倒すか……ちょっと待てネットは繋がるのか?」
精神が足りません
男「精神ポイント使うのかよ! 携帯は!?」
メール新着1件
男「お」
精神ポイントを使って表示しますか?
男「開けるだけなら1ポイントか、ありがたい。内容は……」
2013/10/16 9:32
to男
from友
ゲームやったか?
-
男「……友!? 何だ繋がるのかよ、てっきりゲームのキャラクターかと思ったのに……えっと返信は」
精神ポイントが足りません
男「だろうな!!」
敵が現れました
男「いいじゃねえか! 倒して……」
スライムA スライムB
男「えっと、セーブ」
戦闘中はセーブできません
男「だと思ったよ!!」
男は視界が真っ白になった
男「とりあえず外に出よう、手掛かりがないとどうしようもない」
滅んだ街
男「凄い地名だな。しかし部屋だけワープでもしたのか、周りから浮きまくってるぞ俺の部屋」
-
何か下に落ちています
男「お、部屋に戻って何か見てみるか」
リザの手紙1
男「リザ!? ゲームのヒロインがこんな所で出てくるのか、確か魔王にさらわれてそのまんまだった様な」
この手紙を拾ってくれた人へ
男「もしかしてまだ生きてるのか? でもこの姫の魔力がないと世界は完全に闇で包めないんじゃ」
この世界は何者かによって滅ぼされました
男「ある者? 魔王じゃないのか?」
勇者や魔王以上の力を持つその何者かは
男「ここで終わりか。勇者や魔王以上の力? 裏ボスとかって事か、だとしたら俺が強くなっても単体だとどうしようもないんじゃ」
セーブしますか?
男「一応、はいと」
セーブしました
-
男「流石にここでは何も起きないか、さて」
敵が現れました
男「いいじゃねえか、相手になってやる」
敵を倒しました 経験値を1手に入れました
男「これで後2体でレベルアップ、回復手段もないんじゃ……おっと最後にメールを見ておかないと。
内容は一緒か、返信は明日だな」
おやすみなさい
男「相変わらず寝た気がしないな、さて返信だ」
1ポイントにつき4文字まで入力できます
男「微妙だな……まあまあ、と。これでいいな、ちゃんと現実世界があるのか気になるし」
送信には1ポイント必要です
男「……あ」
敵が現れました
男「とっととレベルアップだ!」
-
敵を倒しました 経験値を1手に入れました
男「ふう、ちっとも物語が進まない。送信したって受信にまたポイントがいるし、ちょっと出歩くか。手紙の続きがあるかもしれない」
滅んだ街
男「何もないな、せめてゲームの中のどの街だったか分かれば現在地が分かるんだが」
フィールドに出ますか?
男「そういえば、フィールド以外で敵が出ないはずなんだけど。俺の部屋はどういう扱いになってるんだ?」
フィールドに出ますか?
男「出てみるか」
ヴァルギリ平野
男「ってラスト一歩手前じゃねえか!! じゃあこの街ヴァルギリアか!!」
街に入りますか?
男「入る!」
-
滅んだ街
男「街の名前が分かったら話は早い、ここには勇者だけが装備できる剣がある神殿がある」
神殿跡地
男「跡地か、しかしわざわざ出てくるこの文字もどんな仕組みになってんだか」
聖剣の間
男「やっぱりないか、だけどこれではっきりした。この世界は俺がリセット押した所までは通常通りに話が進んでる。
で、魔王でもない何者かが世界を滅ぼした……俺の事なんだろうな」
男の部屋
男「俺がセーブした瞬間に世界は滅んだ、そこでバッドエンドになるならともかく俺を巻き込んで話が続いてる。
しかもキャラクターもそれを理解してるんだよな……明日、ラストダンジョン行ってみるか」
おやすみなさい
-
男「木の棒と布の服でラストダンジョンに行くって、過去にいたんだろうか。とりあえず送信と」
敵が現れました
男「やっとか」
敵を倒しました 経験値を1手に入れました レベルが上がりました
体力が1上がりました
攻撃が2上がりました
防御が1上がりました
精神が8上がりました
男「俺の精神凄いな!」
メールを受信しました
男「これだけあれば開くのに躊躇いはないな」
2013/10/16 9:42
to男
from友
そっか、楽しんでくれてるようで何より
-
男「大して時間が進んでない……プレイ時間10分って事か。そうだネット!」
インターネットに繋いでいます しばらくお待ち下さい
男「開けた! 落ち着け、閲覧できるページ数にも限りがある。慎重に選ばないと」
ゲーム中に失踪か 都内で24名が行方不明
男「……おいおい、どういう事だ」
精神ポイントが足りません
男「おやすみなさい!」
おやすみなさい
男「本当にめんどくさいなこのシステム……ようやく開ける」
10月15日午後23時17分 都内に住む男さん(21)他24名が行方不明に
都内在住の男(21)さんが行方不明になっていることが15日分かった。
連絡が付かないと家族から警察に連絡が入り、自宅に向かったところ部屋には何もなかったという。
警察は交友のあった人物に聞き取りを行うと共に、周囲の捜索を続けている。
なお同様の失踪事件が他にも発生しており、警察はプレイしていたゲームに何らかの原因があるのではとみている。
-
男「俺の他にもいるのか……実名報道って事は調べれば他にも名前は出てくるよな」
メールを受信しました
男「……開くか」
2013/10/16 9:44
to男
from友
お前ニュースになってるぞ!! まさか俺のが原因じゃないだろうな!?
男「知ってるよ、けど返信はまた明日だな。行ってみるか、ラストダンジョン」
セーブしますか?
男「するよ、何が出てくるのやら」
ヴァルギリ平野
男「何であの街に部屋がワープしたのかって考えると、あれだな。最後にセーブした地点だ。となると他の連中もこの辺りに
いてもおかしくないんだが」
敵が現れました
-
男「……確かこの辺りに出てくる敵は」
アークデーモン
男「はあ……敵とエンカウントせずにダンジョンまで到達するのは厳しいか。これはまたどうするか考えないと――」
ライトエクスプロージョン
男「え?」
アークデーモンに453のダメージ
敵を倒しました 経験値を3472手に入れました レベルが上がりました
体力が97上がりました
攻撃が86上がりました
防御が91上がりました
精神が538上がりました
男「相変わらずの精神……いや待て今の攻撃は俺か?」
「違うよ」
-
男「……手を上げてゆっくりと背中を見せた方がいいかな?」
「そんな事しなくていいよ、久しぶりに会話するんだ。友好的にいきたい」
男「では、遠慮なく」
勇者「こんにちは、どこかの誰かさん」
男「」
勇者「えっと、大丈夫かい?」
男「勇者!?」
勇者「うん、でも今となってはそう呼んでくれるのは君とリザくらいかな」
男「生きてたんだ……」
勇者「君も違う世界から来た人かな」
男「も?」
勇者「他にもいるんだ、もう元の世界に帰っていったけど」
-
男「帰れるのか!?」
勇者「帰れるっていうか……帰らされるっていうか」
男「詳しく」
勇者「リザの手紙は拾った?」
男「ああ、これだろ? 中途半端な所で終わってるけど」
勇者「ああやっぱり」
男「本物なんだよな?」
勇者「リザが書いたのは本当だけど、書いてあることが問題」
男「嘘なのか?」
勇者「君、魔王の前でセーブしたでしょ?」
男「あ、ああ」
勇者「ゲームをプレイする上で自然な行動だし、大半のプレイヤーがそうする」
男「ちょっと待て、ゲームって」
-
勇者「え? 現実だと思ってたの?」
男「違う! 寧ろ勇者の口からゲームなんて言葉が出てきたことに驚いてんだよ!」
勇者「ああそっちか、うん自覚あるよ。といっても自覚できたのはそのセーブのお陰なんだけど」
男「分かった、その話は長くなるか?」
勇者「かなり」
男「家は?」
勇者「君も知っての通り、ここからはかなり遠い」
男「俺の部屋に行くか」
男の部屋
男「どうぞ」
勇者「おお、これが現実世界の!!」
男「何を感動してんだ、ここの方が技術水準は高いだろ」
勇者「そういう問題じゃないよ、へえなるほど」
-
男「他にも俺みたいなのがいたんだろ? 他にも見てるんじゃないのか?」
勇者「いや、もう帰った後に存在を知ったからさ」
男「リセット押した時に何か起きたんだよな?」
勇者「僕らって行動は全てプレイヤーに支配されるでしょ?」
男「もちろん、勝手に動かれたら困る」
勇者「勇者は魔王を倒すために旅に出て、魔王は倒されお姫様を救い最後にはその国の王になる」
男「そうだな」
勇者「このストーリーがもし、予め登場人物が知っていたとしたら変えようと思うキャラクターだっているよね?」
男「魔王だな、阻止されるんだから」
勇者「そう、普通はそうだし僕もそう思った」
男「待て、違うのか?」
勇者「リザだった」
-
男「何でだよ!! ハッピーエンドじゃないか!?」
勇者「魔王に惚れちゃった」
男「惚れちゃったじゃねえよ、何ふられてんだ!!」
勇者「ふられちゃった」
男「ふられちゃったじゃねえよ!! 世界犠牲にして自分の恋を優先したのかあの女!!」
勇者「ともかく、リザはリセットの瞬間に実行に移したんだ」
男「実行って、確か姫自身は世界を救う鍵ではあるけどそこまでの力はなかったはず」
勇者「ところがとんでもない所から力が彼女に宿ったんだ」
男「どこだよ?」
勇者「君達」
男「訳が分からん、干渉なんてできないって。プログラマーでもないんだから」
勇者「このゲームのコントローラーって、マイクが付いてるよね?」
男「ああ、それが?」
勇者「あれ、実は聞こえてるんだ」
-
男「え」
勇者「もちろん、対応してないし僕が音声に従って動くことはないよ。でも聞こえてる、僕もリザも魔王も」
男「だから自覚できたのか」
勇者「そういうこと。僕が自覚できなかったのは、音声として入ってはきても行動は全てプレイヤー任せになるから」
男「思考も任せてたのか?」
勇者「どこに行くか敵が何をしてくるか全てプレイヤーが決めるでしょ? 僕に自我が生まれたのはセーブ後の話さ、
全てを知ったのもその時。」
男「姫と魔王にはそれがあった」
勇者「キャラクターとしてではなく、人としての自我が生まれちゃったんだよ。
言葉も分からない赤ん坊が少しずつ言葉を覚えていくように」
男「待てよ、それだとおかしいって。行方不明は24名って言われてるんだ、それが本当なら行方不明者はもっと多いはず。
世界で100万以上ダウンロードされてんだぞ」
勇者「本当? 嬉しいな」
男「喜んでる場合じゃない!!」
勇者「分かってるよ、もちろんこの世界に来るには条件があるよ。分からない?」
-
男「分かるか、何が何やらさっぱりだ」
勇者「精神ポイントの高さだよ」
男「……マジ?」
勇者「うん、滅多にいないみたいだね。残念ながら君には適正があったみたいだけど」
男「そもそも何でこんなに精神ポイントが上がってんだ?」
勇者「僕のステータス全て精神に振ったでしょ」
男「……あ」
勇者「あ、じゃないよ! お陰でアリスが私の役目なんてありませんねって陰で拗ねてたんだぞ!」
男「知るかよ!」
勇者「知ってよ!」
男「そもそもその魔法使いはどこにいるんだよ」
-
勇者「リザに存在ごと消されちゃった」
男「何でまた」
勇者「人気で負けてたからじゃない?」
男「大人気なさ過ぎる……なあ、いくら精神に全てポイント振るのが珍しいからって、24人はいくらなんでも少なすぎないか?」
勇者「だって僕ら日本語しか分からない」
男「そこかよ!」
勇者「日本人がプログラムしたからね、僕らも使う言語は日本語」
男「まあ英語で表示されても分かんないけどさ」
勇者「リザもステータスは精神が高いから、そういうプレイヤーに力を求めたんじゃないかな」
男「他の23人って姫の所にいたんだよな?」
勇者「うーん、まあ」
男「具体的に何をしてたんだ?」
勇者「姫の精神ポイントを補うタンク」
-
男「タンク?」
勇者「この世界に来たらレベルを上げるでしょ?」
男「まあ」
勇者「ラストダンジョン手前に呼んで、適当に敵を倒すのを手伝ってある程度レベルが上がったら精神ポイントだけ吸い取って
元の世界にポイ。意味深な手紙でも落としとけば君みたいにほいほいラストダンジョンまで行っちゃうでしょ?」
男「ちょっとレベル上げしてくる」
勇者「精神ポイント、最初数値は何だった?」
男「1だよ」
勇者「それがゼロになったらどうなると思う?」
男「どうなるって、魔法が使えなくなるだけだろ?」
勇者「うん、ここなら回復手段も豊富だしそれだけで済む。でもね、君の世界に回復する手段はあるのかい?」
男「……」
勇者「精神ポイントは文字通り心だ、一日二日なら問題ないよ。でも全て抜き取られた状態でまともに生活できるのは」
男「できるのは?」
勇者「恐らく4日が限度」
-
男「な……」
勇者「僕が知る限り、23名は全て間違いなく元の世界に帰ってる。それなのにまだ行方不明ということは」
男「抜け殻みたいになってるってことか」
勇者「戻る場所も完全にランダムなんだろうね、他の大陸のどこかに戻されたら4日では戻れないだろ?」
男「場所によってはそうだな」
勇者「これ以上レベルが上がると不味いよ、リザの格好の餌になる」
男「俺はその補充要因か」
勇者「まあ創造主の世界に喧嘩売ってるんだからそうなるよね」
男「どうすればいいんだよ」
勇者「僕としては君にはここに引きこもっておいてもらいたい、じゃないと抜き取られて新たな被害者がまた生まれちゃう」
男「セーブしたらここに引きずり込まれると」
勇者「そう、流石のリザも単体では発動できないようでね。発動の鍵は君たち任せにせざるを得ないみたいなんだ」
男「じゃあさっさと倒してくれよ」
-
勇者「僕一人で?」
男「レベルは上がってるだろ?」
勇者「まあ上がってるけど、魔王とリザ両方を相手にして勝つ自信はない。そして悲しいことに僕にはもう伸びしろがない」
男「あ、限界まで上げてたっけか」
勇者「そう、僕には勝つ手段がないんだよ。そういうゲームバランスだから」
男「……ちょっと待てよ」
勇者「何か策があるのかい?」
男「この世界の時間なら三日もあれば大丈夫だ」
勇者「え? 本当?」
男「任せろ、この世界は俺が救ってやる」
2013/10/16 9:52
to友
from男
ゲームの修正バッチを作って欲しい。
内容は――
-
勇者「ねえ、本当に大丈夫なの?」
男「ああ大丈夫だ、信じろ」
敵が現れました
アークデーモンA アークデーモンB アークデーモンC
勇者「倒しちゃっていいんだね!? 本当にいいんだね!?」
男「とっとと倒せって」
勇者「じゃあいくよ、ライトエクスプロージョン」
敵を倒しました 経験値を99999手に入れました レベルが上がりました
勇者「え? こんなに?」
男「弄ったからな、俺のゲームだけ」
勇者「インチキは駄目だよ!」
男「お前がふられたからこんな事する羽目になったんだよ!」
勇者「う……」
男「さてこれでステータスが上がるな」
-
精神が9452上がりました
男「よし、これで最大値と」
勇者「……来る」
男「俺も感じる、姫さんの登場か」
リザ「あー! やっとれべるあげたのー?」
勇者「あれ?」
男「ん?」
2013/10/19 17:23
to男
from友
リザ、幼女にしといた
男「いらんサービスすんな!!」
勇者「男、なんか違う」
男「分かってるよ!」
-
「ククク、死にに来たか勇者よ」
勇者「この声は」
男「魔王か」
魔王「今度こそこの手で葬り去ってくれる」
男「うわ、かっこいい」
勇者「え」
2013/10/19 17:24
to男
from友
魔王はイケメンにしてみた
男「これは負けるわ、仕方ない」
勇者「な、な……」
リザ「わたしは強いんだよ! 負けないんだから!」
男「はいはい、言ってろ」
-
リザ「ぷんぷかぷーん! 魔王やっつけちゃえ!」
勇者「来るよ!!」
男「来ても問題ないよ」
魔王「ダークエクスプロード」
男「発動しねえよ」
魔王「!?」
リザ「まおう?」
男「ステータスは全て2にしてやったからな、精神ポイント足りないだろ」
勇者「いいぞ!」
男「お前……意外と心が狭いな」
勇者「イケメンなど滅んでしまえ」
男「……まあいいや、どうする? ご自慢の力はもうないが」
リザ「えーい! インテグラル!!」
男「はいはい」
リザ「なんで!?」
-
男「本物のインテグラルを見せてやる」
勇者「使えるの?」
男「使えるさ! インテグラル!!」
勇者「……」
リザ「……」
魔王「……」
男「インテグラル!!」
2013/10/19 17:31
to男
from友
ごめんインテフラルになってた
男「紛らわしいんだよ!!」
勇者「発動しないよ?」
男「だから分かってる!! あいつ事の重大性が分かってないだろ!!」
-
リザ「なんだかわかんないけどよわいじゃん」
男「舐めるな、お前なんざこの木の棒で充分だ」
リザ「いたい!!」
男「ふん、とっととこの術を解け。で、さっさと俺を元の世界に戻せ」
魔王「やめろ! やるなら俺にしろ」
男「中身までイケメンかよこいつ……それに引き換え」
勇者「やれ男! そいつをぶちのめせ!」
男「ふられて当然かもな」
リザ「解いたらあいつと結婚しなくちゃいけなくなっちゃう」
魔王「お前も我らを引き裂くというのか」
男「いや」
勇者「え?」
男「ちょっと耳かせ」
リザ「うん」
魔王「何だ?」
-
男「だからな……」
勇者「何を話しているんだろう……」
リザ「分かった、それならいい」
魔王「可能なのか?」
男「別の世界の存在を知ってるあんたらなら納得してくれると思ったから話した」
リザ「じゃあ信じる」
男「了解、ちょっと待ってろ」
2013/10/19 17:53
to友
from男
じゃあ言った通りに頼む
男「さて、これで――」
ようこそ 世界を救う物語へ
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男「戻って……来たか。今度は倒すさ」
セーブしますか?
男「しないって、な?」
リザ「ついに追い詰めたわ魔王!」
魔王「え? あれ?」
勇者「今ここで討つ! 世界の為に!」
魔王「ちょっと待って! 男!? 男は!?」
男「……頑張れ、元勇者」
魔王「そんな――」
リザ「いくよ」
勇者「ああ!」
インテグラル!!
魔王「ぎゃあああああああああああああ!!」
男「大丈夫、物語を繰り返せば何度でもお前は復活するから……魔王として」
世界を救う物語 GOOD END
-
元勇者… 乙
-
乙
-
おもしろかった乙
"
"
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