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春香「やがて老いて死ぬ」
1以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:53:33 ID:89usovdY
初SSです。
色々と残念な出来になるやもしれませんが、ご勘弁を。

2以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:53:54 ID:89usovdY
春香『プロデューサーさん』

春香『アイドル活動を始めて、早七年。ついに一軒家を建てることが出来ました』

春香『ちょっと一人暮らしには広すぎるんですけどね』

春香『それで、今度、皆を呼んで、パーティーをやろうと思うんですが』

春香『プロデューサーさんに色々と準備を手伝って欲しくて』

春香『どうですかね?』

春香『……』

春香『ホントですか!? ありがとうございます! プロデューサーさん』

3以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:54:29 ID:89usovdY
春香『へへ、沢山、買いこんじゃいましたね』

春香『すみません、荷物、そんなに持たせちゃって、重くないですか?』

春香『……そうですか。さすがプロデューサーさん、力持ちですね』

春香『あずささんと買い物に行くときも、持ってあげているんですか?』

春香『あ、顔を赤らめた。何、恥ずかしがっているんですか?』

春香『もう結婚してから三年も経ってるのに、おアツいですね』

春香『え、そういうお前は、って? 何にもありませんよ』

春香『アイドルは恋愛ご法度ですからね。仕方がないです』

4以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:55:16 ID:89usovdY
春香『ここが私の家です。どうですか』

春香『……』

春香『あ、ありがとうございます。そこまで褒めていただけると少し恥ずかしいです』

春香『でも、私としても本当に気に入っているんですよ』

春香『首都圏にありながらも、沢山の自然に囲まれていて、住み心地が良いですし』

春香『隣家とは離れているおかげで、騒音被害もないんです』

春香『ちょっと駅から遠いのは難点ですけどね』

春香『……え、うらやましい、ですか』

春香『だ、大丈夫ですよ〜。だって、プロデューサーさんはこれか――』

春香『いえ、何でもありません』

春香『そ、それよりも、昼食にしましょう』

春香『準備はそれからということで』

5以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:55:57 ID:89usovdY
春香『味はどうですか? プロデューサーさん』

春香『……』

春香『そうですか。ちょっと不安だったのでよかったです』

春香『お菓子や甘いものには自信があるんですけど、料理はあまりしないもので』

春香『まあ、これからは毎日するつもりですけれど』

春香『え、なぜかって言われましても』

春香『そ、そりゃあ、花嫁修業みたいなものですかね』

春香『あ、笑わないでくださいよ〜』

春香『……まったく、もう。かわいい顔するんだから』

春香『ふふ』

6以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:56:26 ID:89usovdY
春香『あれ、どうしたんですか? 眠くなってきたんですか』

春香『あらら、これから準備しなきゃいけないのに』

春香『……ホントに、プロデューサーさんはダメダメですね』

春香『ふふ』

春香『その虚ろな目、好きですよ』

春香?『……』

春香?『え、もう起きていられない?』

春香?『なら、ソファにでも横になって下さい』

春??『もう動けない?』

春??『なら、そこで目を瞑ってください』

???『大丈夫、目が覚めたら素敵な場所にいますから。だから怖がらないで』

???『おやすみなさい』

7以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:57:32 ID:89usovdY
 スーツを着た犬。簡単に言えば、それが今の俺の姿。
 鎖の長さは三メートル強。入り口とは反対側にある壁につながれている。
 見える世界は二十畳。どうやら地下らしく、太陽とは三ヶ月ほど挨拶をしていない。

 けれど、正気は保っている。なぜなら、衣食に加え、娯楽もあるからだ。
 まず、テレビがドア側、つまりは正面にある。民間放送に加え、BS放送、ケーブルテレビも見ることができる。
 ゆえに、暇なときは適当にチャンネルをまわしていれば時間がつぶれる。
 
 また、ダンベルやランニングマシーンもある。たまった鬱憤は身体を動かして発散することが出来るのだ。
 汗をかいてもタオルや着替えがあるし、腹が減ったり喉が渇いたりしても、冷蔵庫の中に十分すぎるほどの飲食物があるので、
 気にすることはない。

 その上、定期的に春香が色々な書物を持ってくる。リクエストすれば、それにも応えてくれる。まさに至れり尽くせりだ。
 とはいえ、元の世界に帰りたいのが正直なところ。

8以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:58:33 ID:89usovdY
 監禁されてから三ヶ月と十日。夜。

春香「ただいまー」

P「……おかえり」

春香「ああ! プロデューサーさん!」

P「ん? どうした」

春香「ワイシャツに短パンじゃないですかー。ちゃんとスーツ着てくださいよ」

P「いや、さっき、それで走ったからさ」

春香「だめです。あなたはプロデューサーさんなんですから、スーツを着ないと」

P「いや、でもさ」

春香「でも、じゃありません」

P「わかったよ。ちょっと後ろ向いててくれ」

春香「あ、ああ! 待ってください、私、一回、外に出ますから」

P「わかった」

9以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 06:59:02 ID:89usovdY
P「着替え終わったぞー!」

春香「はい」ガチャ

P「これでいいか?」

春香「はい! イケてますよプロデューサーさん!」

P「そうか」

春香「ふふ、その受け答えもクールでいいです」

P「……ところで」

春香「なんです」

P「そろそろさ、風呂に入りたいんだよ」

春香「それはダメですよ。いつもお湯とタオル持ってきてあげてるじゃないですか」

P「身体拭いてるだけじゃ、もう、いやなんだ。頼むよ」

春香「ダメです」

春香「それは絶対にできません」ニコ

10以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/12(火) 07:02:39 ID:89usovdY
すんません。とりあえず、ここまでどす。
書き貯めあんまないのに、勢いで投稿してしまったとです。反省しとります。

また、夜に続きを書きます。ということで、仕事にいってまいります。

11以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/13(水) 03:59:20 ID:paDCfCYM

P「……そ、そうか」

春香「すみませんけど、どうしても、その首についているものを取り外すことはできないんです」

P「俺が、逃げるからか」

春香「そうです。まだ、プロデューサーさんは私に懐いてくれていませんから」


 春香は少しさびしげな顔を見せる。
 少し間を空けてから、彼女は口を開いた。


春香「ねえ、プロデューサーさん」

P「なんだ?」

春香「まだ、あずささんのこと気になります?」

P「そ、そりゃあ、気になるさ。早く顔を見せてやりたい」

春香「そうですか。どうしても、忘れられないのですか?」

P「お前には悪いが、そうだ。忘れられるわけがない」

P「だって、あいつは俺の妻だからな」

春香「……」

12以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/13(水) 04:00:00 ID:paDCfCYM

P「なあ、春香。お前がこうして、俺を閉じ込める理由は何なんだ?」

春香「それは、何度も言いました」

春香「一に好きだから、二に独占したいから、三に私を好きになってほしいから」

春香「ただ、それだけです」

P「だからって、こんなことしなくても」

春香「いえ、こんなことをしないとプロデューサーさんは私のものには出来ないんですよ」

春香「もう、そうでもしないと取り戻せない」

春香「私はもう、十分すぎるほど、お金は稼ぎました。あと必要なのは」

春香「プロデューサーさん、あなただけなんです」


 真摯な目が俺を捕らえる。
 だが、ここははっきりというべきだろう。
  

P「でもな、春香」

春香「なんでしょう」

P「どんなことをされたとしても、俺はお前のものにはならないよ」

13以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/13(水) 04:00:59 ID:paDCfCYM

春香「そうでしょうか?」

P「そうだとも。現に三ヶ月経ったが、俺は、心変わりなどしていない」

春香「そうですね」

P「だろう? なあ春香。今ならまだ、戻れるんだからさ。こんなことやめよう」

P「監禁されていたなんて俺は決していわな――」

春香「なに言ってるんですか?」

P「え」

春香「こうなるのは、計算のうちなんですよ」

春香「今まで、私は、プロデューサーさんに対して、甘やかしていたんです」

春香「直接的には一切触れず、ものを与え、堕落させてきたんですよ」

 
 春香の口元が歪む。


春香「これからが本番」

春香「プロデューサーさんは、きっと、私をほしがるようになるんですよ」

14以下、名無しが深夜にお送りします:2013/03/23(土) 01:49:06 ID:KoPU7D0g
つ!づ!き!
は!や!く!

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