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【賛美の歌が響き】能力者スレ 置きレス用【氷の世界溶かしてく】

1 : 名無しさん :2018/05/09(水) 13:06:30 JPvz6X4o0
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。

こちらは置きレス用のロールスレです。
リアルタイムの進行が難しい時などにゆっくり使用できます。
混乱を防ぐため、なるべく最初から置きレス進行になる場合のみご活用ください。
時間軸は開始時・終了時など、当人同士で相談し合うとスムーズになります。
次スレは>>950の方が立ててください。


2 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/13(日) 00:42:46 YPBLlEbw0
>>1乙です。



>>1000

【誰だってそうだった。手荷物がいっぱいで、かと言って誰かに"持って"とは、なかなか言えない。】
【そうしている間にも、両手いっぱいの荷物のほかに背中、足、胸と荷物はぶらさがり続けていく―――でも。】
【それだって一つ一つ、どうにか出来ると思っていたらパンク。出来る人間だからこそ、優しい人間だからこそ、そうなる】

【キングはそうやって破裂する人間が居ることを目にしてきた。別に、恥じる必要はないのだ。】
【許容量を把握していない、とか、もっと人を頼る術を身につけろとか、そうやって言う人もいるけれど】
【そんなの、分かっていても荷物は増えていく。何故なら、そういう人間に限って、みんなが荷物を、託すからだ】

【だからその一杯一杯の状況というのは―――それだけ信頼を浴びている証拠、でもあった。】


―――泣きたくても泣けねえんだよな。こういう時って―――泣くことすら許せなくなって。
でも良いんだぜ、幾らだって泣いちまって良いんだ。受け止める人間はいる、オレが居てやる。


【お気に入りのダブルス。黒のライダースジャケットは頑丈だ、ちょっとやそっと握ったところで、潰れはしない。】
【ただ中に着ていたシャツだけはどうにもならず、くしゃくしゃになってしまうけれど―――構うものか。大きなハンカチと思えばいい。】
【もとより、この男の胸は女を受け入れるためだけに存在しているのだから。幾らでも汚せばいい、くちゃくちゃになればいい、それで―――涙が止むなら。】


……オーケイ、オーケイ。
泣き止んだかい、質問は―――あ〜、ちょっと長くなりそうだしな。

その前によ、頼みがあるんだが―――鈴音ちゃん、オレ、昨日の晩から何も食ってなくてそろそろ胃袋が悲鳴上げそうだ。
飯でもどうだい、話は食いながらだって出来る。ホラ、まだ暖かいぞ―――キング様特性の朝食セットが待ってる。キミもおなか、すいただろ?


【頭を撫でてやりながら、再度の提案。栄養の問題もあるが、精神の問題もある。大抵の事はごはん食べれば、なんとかなるのだ。】
【食べても気分がどうにもならないことだってあるけれど―――それは食べてから考えてみてもいい。とにかく、元気は胃袋から。】
【キングは片手でカウンター席を指さす。いつもは鈴音が居る其処に、今度はキングがエプロンして立つ番だ。たまには、それもいい】


3 : 名無しさん :2018/05/13(日) 00:58:44 vNoKwyD60
>>2

【――――それでも、まだ、事態は何にも進んでなかった。今したのは、ほんの始めの、本なら本を開いたくらいで、まだ、目次だって見ていないころ】
【それだってうんと勇気を使った様子の少女は――自分よりうんとおっきな背丈の彼に縋って、そうやってしばらく、していたのだけど。やがて疲れて来る、というか】
【精神がそうであったように、身体も割と、疲れ果てていたものだから。涙を流して、子供みたいに泣いて、それで、ちょっと気がまぎれた。なら、次にすることは】

――――――――――ぅん、

【おなかがすいた……という感覚は、残念ながら、薄かった。だけど、身体中がぼーっとして、重たげで、ぐるぐるって、毛糸玉を詰め込まれたみたいな、様子だった】
【魔力欠乏による口渇と空腹感。だけれどあまりに進んでしまったなら、肉体への認識が朧気になりだしている。頭を撫でられたなら、それでも少し、目を細めた】
【そうしたなら、――こくん、と、頷くのだ。それで――誘われたなら、少女は、ほんとうに数日ぶりに、部屋を出る。はだしのまんま、寝間着のまんま、だけど】

【だからってこれで着替えろとか風呂に入れとか何しろとかあれしろとかは――言わない方が、いいだろう。今はこれで。このままで。ふっと向いた気持ちの方向のままがいい】
【いっぱい泣いてしまった後のなんとなくぼんやりした腫れぼったいような雰囲気で、少女は示された場所……カウンターでも、テーブルでも、どこでもいいけど】
【そこに、ちょん――と、音もなく、腰かけ、】

【――なくって、一緒にカウンターの中までついてきて、運ぶものがあれば、って、尋ねるのだろう。どこか申し訳ないみたいに、引け目があるみたいに】


4 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/13(日) 01:23:01 YPBLlEbw0
>>3

【確かに。まだ何も進んでいない、しかし閉じた本は読むことが出来ないけれど、開けば話は別だ。】
【カギが掛かって読めなかった本をようやっと開いた、それが現状である―――キングはひとつホッとしたようで。】
【尤も、言う通りまさにここからが本当の正念場なのだけれども―――それはともかく。飯の用意をしようと、カウンターに入った】

【……入ったところで、振り返ればそこには鈴音。おいおい、と笑うキング。】


ヘイ、キュートガール。キミの事だよ、他には誰も居ないぜ。
鈴音ちゃんは休んでてもいいんだぜ? カウンターに二人も居たら持て成すのがどっちか分からないじゃないか。

……とは言え。給仕さんとしちゃ、放ってはおけない性分だよな。
それにキミが落ち着くんなら手伝ってもらうのもアリ、かな。オーケイ、それじゃ―――そうだな。


【フライパンから移されていたベーコン・エッグ、冷蔵庫に入っていたサラダ。】
【小さな鍋一杯のお手製コーン・ポタージュにトースト、ウィンナー、それからコーヒーと】
【キッチンにはあれこれ皿やら食器やら並んでいるので―――折角だし、手持無沙汰の彼女に】


お皿、持ってってくれるかな? UTの頼れる給仕、さん!
いや、世界一かわいい給仕さん、とかのほうが合ってるかもな。

カウンター席に運んでくれると助かるよ、オレも食いたいからスプーンとフォークは二つずつ頼む。
それからバター、ジャムあたりも。コーヒーはミルクを? オレはブラック派だけど、鈴音ちゃんはどうする?


【手際よく指示を出して、朝食のそれぞれを運んでもらおうとするだろう。それに、コーヒーの加減も聞いて。】
【自身は後片付けをこなしながら朝食の体制へ。なんとも―――普通の朝、らしくなってきた。少なくとも、今だけは。今くらいは。】


さ―――飯だ! 好きな物好きなだけ食ってくれよ、悪いけどオレマジで腹ペコなんだ。
大量に用意してあるけど全部消費できる予定だから―――早い者勝ちだ、おかわりは急げよ鈴音ちゃん?

ってなわけで! 頂きます―――。


【かぶりつく。コーヒーを流し込む。トーストをあっという間に一枚かじれば二枚目、今度はジャムを塗ったくって。】
【貪るようにして次々口に入れていく―――全くの余談ではあるが、味はかなり美味い筈だ。ホテルのそれ、くらいには。】


ん―――む。トーストの加減がちょいと甘いな……もっと焼いてもよかったか。
ああ、それでね鈴音ちゃん。質問ってのはその―――あれだ、あれ。

……いやさ、オレもそうなんだけど。セリーナも確か、そうだったと思うんだけど―――え、あれ?




カニバディールって敵じゃねえの? あれ? オレさ、アイツの事バイクの前輪で踏みつぶしてグチャグチャにしちゃったんだけど―――、

……聞いちゃまずかったかな、これ?

【ド直球。ちょっと気まずい話題だがもう仕方ない―――突っ込むしかないのだ。突っ込むしか。】


5 : 名無しさん :2018/05/13(日) 01:49:22 vNoKwyD60
>>4

【――――勝手についてきて、勝手に彼の後ろでぽつん、って、立っていた。所在なさげに。バス停の重しに時刻表の代わりに刺されちゃった案山子みたいに】
【自分の服をきゅっと握って、じーっと立っているから。おいおい、なんて、笑われても――、そうしたいってわがままするより消極的に、居残って】

――んん、ん、でも、……。

【ふるふるっと首を揺らす。それこそ本当に手持無沙汰なんだろう、何か手伝いたい気持ちはもちろんあるのだけど――それより、ただ待っているのが、嫌なように見えた】
【何かしていたいのかもしれない、それは引きこもっていた引け目でもあるし、何か動いていないと後ろから"何か"に追いつかれてしまいそうでもあるし、なら】
【任されれば、少しだけ明るい顔をするのだ。満面には程遠いけど、一瞬、たしかに、ちょっぴり笑って――預けられた皿を。これはやはり手慣れていて、上手に運ぶ】
【多種多様な食べ物にバターもジャムも。カトラリーも二セット運んで、ただ、珈琲については一瞬ためらう、――それから、ミルクとお砂糖、どっちもたくさん、って答える】

【それから――机の上に全部の食べ物が並ぶ。飲み物も、ぴかぴかのカトラリーも、なら、やっぱり気分はちょっとだけ、明るくなる】
【ならばやっぱり"食事"に執着があるタイプなのだろう。少しうれしそうにして、カウンター席に座った足をふらふら、血の気が悪い肌色に、ちょっと朱が差した気さえも】

…………――いただきます、

【控えめな声。さぞ大事なものであるかのようにトーストを一枚手に取って、端っこを齧る。さくり、と、軽い音。久方ぶりの食べ物に、うんと身体が喜ぶ感覚が】
【――それを認識したら、もう、そこから先はすごかった。といっても性別も体格も違う彼にはもちろん敵わないのだけど、それに匹敵しそうなくらい、いっぱい食べるから】
【バターとジャムどっちも塗ったトーストを齧る。嬉しそうに表情が綻んで、もう一口、もう一口――ほっぺたにちょっとだけジャムがついてる、けど、気づかないまま】

……カニバディールは、

【咀嚼したのを飲み込むまでの間、沈黙だった。こくんと飲み込んだなら、唇にくっついた細かいパンくずを拭う、わずかに目を細めて】

黒幕と円卓を倒す間、だけ――、

【――いろんな説明をするには複雑すぎるから、とりあえず一番大事なところだけ、っていう、そういう様子だった。だけど。だからこそ】
【相手にはかえって伝わりづらいときもあるかもしれない、――そもそも黒幕、だの、円卓、だの、知らねば知らないのだ、だけど彼女はそれを"知っている"】
【"知っている"どころか"巻き込まれている"――もしかしたらそれ以上に、中心に近いところにさえ、居るかもしれない。そう思わせた、なら、少しだけれど繋がる気もする】

【黒幕と円卓を倒す――それこそ給仕であるとはいえUTに所属する少女と、機関で名をはせるカニバディールが同盟を組むほど、"ヤバい敵"を相手取って】
【だからこそ彼女が"脅された"可能性。――結局彼女はUTの関係者であるけれど、直接の戦闘力ではない。脅す意味は、そう高くないように、思えた。のだけれど、】
【それらに巻き込まれている"白神鈴音"にはその価値があるのかもしれなかった。UTに対しての価値ではない、違うものに対する価値。そして、そのために、UTでしてきたことが利用されている】

【だからこそリーダー不在が刺さってくる。別件と別件であったはずの出来事を敵の手によって繋ぎ合わされて、だけど、頼ることは、出来ないと思ってしまった】
【ずっと避けられていると思っていた。そうなんだって信じてしまっていた。面倒ごとばかり持ち込んでしまうから。ここでさらに面倒ごとを持ち込むのは――できないって】
【セリーナに負担をかけないように。今まで上手にしてこられなかったから。今度くらいは。少しくらい無理してでも――って、頑張ろうと、してしまった】

【――――だから。本当は。いろんなタイミングが悪かっただけ、だった。だけど。だからこそ。最悪はいつだって、そんな瞬間をにたにたしながら、待っているに違いない】


6 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/13(日) 02:13:49 YPBLlEbw0
>>5

ん。召し上がれ! たんと食ってくれ、朝だけは腹いっぱいにしないとな!

【ようやく、少しだが表情に明るさが戻った。やはり、食事は相当に拘るタイプだけあって―――】
【とても嬉しそうにトーストを頬張る姿を見れば、キングも楽しくなってくる。よかった、食べてくれた、笑ってくれた。】
【コーヒーにミルクと砂糖をたっぷり入れて、同じく食卓に並べる。それからはもう、二人してぱくぱくと、ひたすら朝食を食べていた。】

【本当は。だからこそ、こんな素敵な時間だからこそ、邪魔はしたくなかったし。】
【ジャムで口を汚して、ウィンナーをもぐもぐして、ベーコンエッグを口いっぱい放り込みたかったんだけれど】
【それでも、矢張り触れないわけにはいかなくて。カニバディール、セリーナにとっては宿敵と言える彼について―――キングは問うた。】


(歯切れ悪いな―――黒幕。円卓。知らねえ単語だ、"誰の事"を指してる……?)
(で、言葉尻から受け取るに……こいつはセリーナも知らねえ事態なんじゃねえか……?)

……なるほど、あー、わかった。
つまりだ、機関やDRUGSやらよりよっぽどやべえ敵が―――、"黒幕"ってのが現れて。

そのクソッタレをブチのめす為に一時的に協力関係にある―――そういう訳だな?
そいつは仕方ねえ話だ。それで、そのことは―――多分だけど、セリーナは聞いてねえ。そんなところかい。


【鈴音という個人の存在に便りがあった話。舞い込んできた話、巻き込まれてしまった事態。】
【であればこそ、現状セリーナとはうまくいっていなさそうな彼女が、そんな危ない話を―――セリーナにできているのか。】
【キングには疑問だった、そして恐らくはできていないのではないかと、そう踏んで。だから踏み込んだ意見をぶつけるだろう、そしてさらに続ける。】


―――セリーナと、なんかあったのか。黒幕って―――誰の事だい。


【ある意味で核心。二つの質問、これが一番重要であろう事を、聞いて。】


7 : 名無しさん :2018/05/13(日) 02:28:44 vNoKwyD60
>>6

【――さくり、と、少しかりかりになった耳を口の中に追いやる、もぐ、もぐ、考えるだけの時間を稼ぐために、ゆっくり、噛む】
【出てきてしまった時点で彼女も彼女なりに分かっていた。話さないといけない。――どれだけ嫌でも、制服を着ちゃったなら、学校に行かなきゃならないと思うのと同じ】
【それを脱いだら別に家からでなくっていい。別に着たまま家の中で過ごしてもいい。そういうのは――なんでか思いつかないもので、だから】

…………セリーナと喧嘩、……する、より、後のことだった、から、

【ごくん。……飲み込んでしまったなら、仕方なくなって、少女はぽつん、と、答えるだろう。セリーナに話せなかった――ずっと、避けられているからだと思っていた】
【けれど――その実態は、少女が深く巻き込まれたとき、すでに、セリーナは居なかった。うんと甘くしてもらった珈琲のカップを手繰って、少しだけ、すすりこむ】

……セリーナ、は、……知らない、かも、しれない、――、

【ならば、彼女はセリーナが件のことを知っているか、さえ、知らない。分からない。目線を下げて、悲し気な声を出す――そんなことも、知らないのに】
【仕事を代わるから休んでいろ、だなんて、ばかみたいだった。"みたい"じゃなくって本当に馬鹿だとも思う。死んだって治らないくらいの――大馬鹿、だって】
【――核心に踏み込む質問に、少女はまた、少しの間、黙ってしまう。珈琲を無意味にくるくるスプーンで混ぜて、何度も、何度も、混ぜて、でも、答えは見つからないみたいに】

喧嘩、……したの、でも、――わたし、が、わるくって、わたしがっ……、なんにもできないのに、銃も、お金のことも、なんにも、わからない、のに――、
代わる、って、……できるはずない、って、銃も握れないのに、って、でも――休んで、欲しくって、…………わたしじゃ、だめなら、ほかのひとを、呼べって――、

【ぽつ、ぽつ、と、言葉はとぎれとぎれに漏れていく。本当に時々泣いてしまいそうな声を出して、だけどなんとかとどまって】
【カップをぎゅうと握る――力が入ってしまったなら水面がざわざわ揺らいで。ならば少女の心中を仮に映し出しているみたいにも見えた、――でも、救いは、あって】
【――目の前の彼。まさに彼が。彼女の中で、救いだった。自分じゃあ駄目だったことを、出来るひと。自分にはできないと言われたことを――任せて、もらえる、ひと】

【――――――――――安堵した、表情だった。そういうひとが居てくれてよかった、って、心底、思っているみたいに】

黒幕、は……、……。……世界を、征服、するの、機関と、手を組んで……。

【――――知っていることはある、けど、それを、すぐにずらずらって並べるには、時間も労力もかかる。なら。まずは最低限、分かりやすく、必要なことを】
【だけど同時に不完全だとも、分かっている。――なら、一つ一つ、言葉で確かめていけば、いいだろう。幸いにも会話する意思はあるようだった、から】


8 : 名無しさん :2018/05/13(日) 03:26:31 XqQAhkbc0
>>968

――――――っ!!


【相手は能力を発動していた―――『鏡』の能力】
【仮面の中でドラが目をひそめる。ついに使ってきた能力で視界を確保して放たれた弾丸は―――キャットⅢの膝パーツに命中した】
【最も、足技主体のドラに合わせて胴と同じくらい膝パーツは頑丈、キィン!という音とともに大きな火花が舞ったが装甲は砕けない】
【だが弾丸の衝撃でキャットⅢの体勢を大きく崩すことには成功した―――バタァン!とあらぬ方向へと転がっていく……が、転がる勢いを利用して回転しながら起き上がった】

【じぃん、と右足に走った衝撃と、痛みに「いてて……」とぼやきながらキャットⅢはなおも低めの姿勢からカチューシャをまっすぐみる】


……ふふ、うふふ……『Разбитый』、『 Стеклянный』…… 『Синдром』……
『Broken』……『Glass』……『Syndrome』……!ようやく見せてくれたねえ……きみの能力を。そうか……ああ、なるほど

(……やっぱりそうだった。身に付いた能力も『狙撃』の補佐として機能するタイプだ。能力そのものに攻撃力があるなら
今の一手でも、ちょっと前の一手でも多面的な攻撃でぼくを捉えられたはずだ。あくまでも―――攻撃手段はあの『銃』なんだ
だから、多方向からの一斉攻撃などはない。攻撃の予兆を見抜きさえすれば……致死ダメージだけは寸分で躱せる)


【蹴りを止められはしたが、キャットⅢは折れない。もうひとつの狙いをようやく定めることが出来たからだ】
【狙いは彼女の能力の『見極め』だ。系統はどの部類に分類されるか。どれほどの攻撃性能があるか。『一手』でも使用してくれれば推理もできる】
【がん、がん、と右足で地面を踏みしめ、足の様子を確認した後キャットⅢはカチューシャに言葉を投げかけた】


……いいね。≪R.I.P≫のエルヴァレッタ……いや、アルバレスト・ウェルダス戦以来の大勝負だ。燃えるじゃないの
正直ぼくはきみという敵がかなり好きになって来たよ……負けず嫌いっぷりが結構ぼくと似通ってるしね。その筋金入りの『負けず嫌い』っぷりは生まれつきそうなのかい?
気に入った。かくなる上はとことん自分を懸けよう。もしも万が一ぼくに勝利する事があれば……ぼくの事は好きにしてくれてもかまわないぜ

そのかわりきみが負けたら……きみのおっぱいの所有権は今後ぼくの物だ。


【血迷った発言が聞こえた気がする。精神的なゆさぶりのつもりだろうか】
【そんなことはおかまいなしにキャットⅢはびっ、と人差し指を伸ばし、カチューシャの方向に付きつけながら言い放つ】


―――残り『二撃』。二撃できみは詰む。せいぜい自分を守り切れ


【言い切るや否や彼は再び右方向に走り去るように体をぶらし―――直後、方向転換しカチューシャの左手方向へと駆け出した】
【フェイントだ。もう一度右に動き彼女の目線が鏡へと移るように誘導し―――その瞬間に直角に曲がり俊足を生かし距離を詰める!】

【フェイント、そして先の『必殺予告』。どう駆け引きする―――?】


9 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/13(日) 11:15:26 ABHv169.0
>>8

【ドラを見下ろしながらカチューシャは、左手で胸元から銃弾を取り出す】
【豊満な胸が揺れる、艶めかしい肌が濡れて大きく震えたなら、はだけたスーツから零れ落ちそうなほど】
【そうして手に握った銃弾を、鏡の中に投げ入れる──銃弾は鏡を経由し、装填されていく】

【能力を用いたリロード。──狙撃手に隙はない】


坊やには刺激が強かったの、直ぐに果ててしまっては詰まらないの
私が素肌を見せたなら、優しく強く抱きしめて、そのまま悦を耽りましょう
そうして夜が耽るまで、蜜垂れる月に濡れてしまえて?

──カチューシャは惨めな負けが嫌いよ、蹂躙されるのは嫌いじゃないけど
でもそれはね、ベッドの上じゃなきゃやなの、天鵞絨のシーツならあんあと啼けど
戦場で啼くには坊や程度じゃ、全く届かないから

ふふ、そうね、なら──私が勝ったら、坊やには私の狗になってもらうの
素膚を濡らして首輪をつけて、囀ることの無いように口には枷を嵌めましょう
素敵な催しでしょう?──坊やにはぴーったり


【ドラのフェイントを交えた疾走。鏡の視界があれど、彼女には左目のハンデがあった】
【一手の遅れ、表情の水面に大きな波紋はなくとも、そこには確かに真剣な眼があって】
【呼吸を静かに吹かす。右手の人差し指は引き金をなぞった】



──口だけは立派ね、下のお口も立派なら良いけど
突かれる悦びも知らない坊やが、一人前の口をきくなんて、お笑い種よ


【銃声が唸る。破裂する銃弾が、空間を引き裂きその尾を伸ばした】
【低い弾道で放たれた其れは呼吸を読んで "置かれた" 銃弾】
【ドラが最高速で接近する限り、必ず頭部を撃ち抜く軌道で放たれた弾丸であった】

【近接戦をも可能にするカチューシャならではの狙撃、回避そのものは難しくないが、その場合一手遅れる】
【それは泥沼の水中戦宜しく、自身の遅れを強引に取り返しはせず、相手も引きずり込もうとする一手】
【両脚を軽く開いて、柔らかな頬で銃身を支えた。甘えるように小さく傾げさせて】


10 : ◆jw.vgDRcAc :2018/05/13(日) 14:31:54 OX.x04tc0
>>989

【さらに、情報が提供される。文書の流出元はなんと機関員だという……。また新たなヒントが、脳内にインプットされる。】

リーク元が機関員。なるほど……か、かにちゃん?なんというか、可愛らしい……
でも……それが本当だとすると、機関の内部にも、今の能力者弾圧の流れが喜ばしくない人が居るという事ですよね。
それが彼一人なのか、他にもっといるのかは分かりませんが……何にせよ、協力できる機関員がいるなら、利用しない手はありません。
他に協力できそうな機関員がいるのか、もっと引き出せる情報はあるのか。これも、我々にとって大きなポイントかもしれません……
また、その彼に会う事があれば……訊いてみるのも、いいかもしれませんね。勿論、鵜呑みにするのは良くないですが……
……でも、あえて反目するのならそれなりの理由があるはず。ある程度信頼は出来るのかも。

【名前から受ける印象は、なんというか可愛らしい。まさか見る者が圧倒されるような大男であるとは、まだ想像できなかった。】
【……もし彼女の言う事が本当なのならば、協力できる機関員の持つ情報は、今まで此方には無かった切り口を齎す可能性がある。】
【もしくは、もっと単純に黒幕と戦う「戦力」にもなるだろう。機関員の個人が持つ力は、それは強力なものだと聞く。】
【課の方針を自分が決める訳にはいかないので、あくまで可能性の提示しかできないが……皐月は、機関を利用する可能性を探っていた。】

……そういう意味では、むしろ円卓の方がその機関員よりきな臭いかもしれません。
お金は、ただ持っているだけでは意味がありません。使ってこそはじめて意味を持つものです。
……ということは、それだけ巨額のお金を集めるには何かそれなりの目的があるはずです。
でも、その目的が見えてこない……世界の通貨コレクター集団なら話は別ですが、そうじゃないなら……一体、何?
鵺ちゃんはトップに会ったことがあるのですね。なら、組織の目的や黒幕を嫌う理由に心当たりはありませんか?

【そして、話は円卓の事へと続く。―――鵺曰く、集金組織らしい。】
【そこで、皐月の頭には疑問が浮かび上がる。一体何のためにお金を集めているのだろう?】
【ただお金を集め、ただ黒幕と対立しているなんてことはあり得ない。そこには必ず目的があるはず。】
【知りたがりな性質は、こういう時にも発揮されるらしい。少し首を傾げながら、浮かんだ疑問を鵺に問いかける。】


11 : @mail :2018/05/13(日) 15:20:42 KFgZS3Io0
前スレ995

配るよ、もちろん
ただ、あれだな。通信用の指輪に拠点移動用の腕輪……このチーム、ちょっと装飾過多だよね
もうちょっとなんとかした方が良かったかなぁ……まぁいいか

【小切手を取り出して代金を加算。その次に携帯端末を取り出して、少し悩む】
【悩んだ結果、以下の文章を送信した】

【From:赤木怜司】
【To:Mチーム(鈴音以外)】

『初めまして。技術者の赤木怜司といいます
 邪禍さんから拠点を借り受けることになりました。僕か邪禍さんから拠点転移用の腕輪を受け取ってください
 邪禍さんは家賃がほしいそうなので、そのあたりは経費担当に任せます。三十六万に一人追加につき四万だそうです
 拠点はこういった物資の引き渡しに使うつもりですが、使い方はご自由に』

【送った後は携帯端末をしまい、一息つく】

……まぁ、これで少しは貢献したかな
えーっと、ブランルの話もしたし、近況の話もしたし、機械人形も渡したよね
人形や兵器はこれからはこの拠点に納入するってことでいい?


12 : 名無しさん :2018/05/13(日) 16:00:41 u1dxVMlM0
>>11

「ククッ、良ォいんじゃアねェーの? 手持ちよォりは楽だ」
「あァ、一応レオーテヴュートにィも配らせる。どォーせメールは未読スルーだァろうから、簡潔に伝えとく」

【――なお、レオーテヴュートはやはりメールを読んでいなかったらしいが】
【それを先読みした邪禍から直接"赤木から拠点移動用の奴貰ったからチームの奴に会ったら渡せ"的なことを言われたとか】
【おかげで無事に一部の方々に配れたとか】

【――、――】

「そォーだな。こォこに放りこォんでおォけば、敵襲でェもねェ限り共有が楽だ。領収書と一緒に置ォいとけ」
「そォれと、敵襲対策に部外者っぽい奴は違う部屋に案内さァせる。……ゲGゲG部屋にィな!」
「まァ、内部的には繋がってるかァら、時間稼ぎ以上の目的はねェけど!」

「そォーいや、機械人形共が外に置ォきっぱなしか。」

【玄関に向けて歩き、その扉……外の風景は見えないそこへ上半身を突っ込めば】
【……そう言えば、1号以外はまだ魂を入れていないので、相変わらずのへたっぴ操作であり】
【下半身の動き的にしばらく悪戦苦闘していたようだが、無事に先程の機械人形たちが拠点へと移動。どこかの部屋にへとそのまま入っていった】

「……こォーんなとォころか? そォれとも、冷蔵庫の中身が邪禍ビールしィかねェ問題の解決か? ククッ」


13 : @mail :2018/05/13(日) 16:20:46 KFgZS3Io0
>>12

あ、よろしく。そうしといて
その時間稼ぎもないよりはマシだろうね。後はそこに邪禍さんが来てくれれば追い出せそうだけど
腕輪はなるべく人に盗られないようにしてね。そっちにセキュリティはないから
つけられないわけじゃないけど、生体認証やら何やら……まぁ、あったって破る方法はいくらでもあるしね

【腕輪は誰でも使えるので盗まれるのは困るとのこと】
【レオーテヴュートへの伝達は邪禍にお任せ。これで大体の仕事は終わったといえる】
【邪禍の下手くそな動かし方には半分諦めが入っていたのか、文句を言う気も失せていた】

なんだいそのご当地ビールは……美味しいの?

【意外と興味が湧いたらしく、冷蔵庫まで移動して中を見てみる】


14 : 名無しさん :2018/05/13(日) 16:35:41 u1dxVMlM0
>>13

「まァ、"悪闇の掘っ立て小屋"の中は"小さな世界"だ。俺様の戦闘力も驚異の1.2倍!」
「ククッ、◯ソック的なシステムで部下かァら侵入者は伝えられるはァず」
「俺様が知ィッてる奴なァら問題ねェが、知ィらねェチームの奴はちょいと危険かァもな?」

【……とりあえず、誰が入ってきたかとかの情報は部下がサボらなければある程度邪禍側に伝わる様子であり】
【見知った顔の味方……写真だけで見た存在も含むそれなら、変な部屋に誘導したりもしないとのこと】

「お前がさァッき拒否しィたビールだ。旨いぞ?」

【出てきたのは、ついさっき見たような気がする黒いアレ。……嫌な予感がするような、しないような――】

「そォーれ、一気、一気!」

【でかい冷蔵庫にぎっしり入っているその邪禍ビールなるものを1本……瓶のサイズはよくあるアレであるそれをとりだし】
【めっちゃ頬に押し付けようとしてくる。冷蔵庫はこの悪魔が言っていたとおり、それ以外のものは……うん、調味料すらない。】
【自炊できそうな設備は揃っているというのに……】


15 : ◆r0cnuegjy. :2018/05/13(日) 16:44:24 KFgZS3Io0
>>14

おー、堅実なセキュリティ……というか、人力?
まぁでも悪くないね…………ちょっと、押し付けないでよ
っていうかうざっ、ノリがうざい!! 分かった分かった、飲めばいいんだろ!

【押し付けられてかなり嫌そうにしていたが、あまり飲まず嫌いも良くないと思って瓶を手に取る】
【キャップを開けて匂いは……かがないようにした。一気飲みは危険過ぎるので、とりあえず一口だけ】


16 : 名無しさん :2018/05/13(日) 16:56:26 u1dxVMlM0
>>15

【―― 一口飲めばわかる、その超高濃度の複合エネルギーっぷり】
【非常に混沌で深淵だ、一気飲みしたら急性アルコール中毒とは別の意味でヤバそう】

【魔力を補給すれば体力も回復するタイプならば非常に有効そうだし】
【いわゆる一時的な魔力増強用としての役割にもよさそうだが……】

【とりあえず言えることは、まあなかなかの悪食向けのお味ということくらいか】

「ククッ、まァーそォーなるな。俺様が取ォり込み中じゃアねェなら俺様が」
「俺様が忙しいなァら、適当な部下が向ゥかう。多分」

【なお、これ以上はいらんと返却されれば、邪禍は普通に一気飲みで飲み干すし、瓶もきっちりとっておく】


17 : !お食事中の方はこのレスNGしてください! ◆S6ROLCWdjI :2018/05/13(日) 21:01:47 WMHqDivw0
『【イル】に会った。あいつ最悪。鈴音いじめてる。殺そう』
『(変なキャラが包丁を構えているスタンプ)』

「ふざけんな。たんぽぽのことだけやっとけつったろ」
「何勝手に動いてんだおまえを殺すぞ」

『(変なキャラがごめんなさいしているスタンプ)』

「あとはおれがやるから」
「おまえはたんぽぽ待機」

『んなこと言ったって』
『あんた最近何してんの』
『最近顔も合わせてくれないじゃん』
『(変なキャラがジト目しているスタンプ)』


…………チッ、

【繁華街の路地裏だった。アルコールを提供するような店ばっかり並ぶ、通り】
【そこで「彼」は、汚い壁に身体を寄りかからせて――ずり、ずり、と、引きずるような足音を立てていた】

【背の高い青年だった。褐色肌に映える明るい銀の髪、加熱した卵みたいな色合いの瞳】
【服装はいかにも若者ぶって、街並みに似合ったような軽々しさ。フォーマルのフの字もなくて】
【手にしたスマホをじっと、食い入るように見つめる――メッセージアプリのトーク画面だった】

【半ば睨み付けるように液晶を見ていた彼は、唐突にそこから視線を引き剥がして――膝をつく】
【見開いた眼が彷徨うように震えている顔からは、血の気が引いていた。暑くもないのに汗すらかいて】

う゛、ぅえ……、〜〜〜〜、ッ、え゛ぅ、……げほっ、げッ……かはっ、

【かぱ、と開いた口から、まっさらな液体を嘔吐した。……何も混ざっていない、おそらく、最近何も食べていない】
【そう予感させる程度には液体ばかりの吐瀉物を撒き散らかして、膝をつく体勢のまま、ぜいぜいと苦し気に呼吸する】
【場所が、場所だ。酔って吐いているものとも取れるくらいの猥雑な街並み。その中で彼は――苦悶の表情を浮かべていた】


//大変失礼いたしました。平日中は日付かわるくらいまで居れるタイプの置きロール募集です


18 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/14(月) 18:33:59 lp4TKcVo0
>>7

【セリーナと喧嘩―――その単語一つで、色んなことに合点がいくのをキングは感じていた。成程、それもまた"原因"か。】
【本来であればこの少女が、非戦闘員である筈の彼女がこんなに危険な状態まで追いつめられる事なんてあってはならないし、異常な事態だ。】
【しかし肝心要のリーダー格が失踪しているのは愚か、それよりも前の段階で決裂してしまって居たのなら、話は別である。事情は入り組んでいたようだった。】

【トーストの耳をとろけたベーコンエッグの黄身につけ、口に運ぶ。美味しい筈の朝食だが、重々しい味がした。】
【居なくなるより前の段階でセリーナとは、互いの関係性についての事で喧嘩をしてしまい、いざ頼りたい段階になれば敵に捕まり。】
【一杯一杯でどうしようもなくなっている所へ仲間を殺せという敵からのアプローチ―――それは精神も摩耗する訳である。キングは珈琲を飲みこんだ。】


――――――んん。喧嘩、ね。


【さて―――どう話したものか。何から話すべきか。ほんの少しの情報ではあるが、―――読めてきたのも事実。】
【セリーナが自分に店番を申し込むとき、なんていうのは大抵良くない時なのだ。本来、キング等頼るべき存在ではないのだから。】
【UTのメンバーでもない、警察や公的組織の人間でもない、ただ昔からの知り合いというだけで―――頼られている。不健全極まりないと言っていい。】


(……ここ数日、テレビの報道でああでもねえこうでもねえと"弾"末魔について騒がれてるのを見た。)
(恐らくは―――……ベクター戦後、ダークスリンガーの力が暴走した時に、民間に被害が出た事についてだろう。)

(此処に来て辞めろってやつも居るわけだ……というよりは。みんな言葉には出さなくとも―――)
(セリーナが武器を手放すかもしれないってビッグニュースに浮かれてるって印象だな。んで"おやすみ"の話をして―――、あ〜……。)


うーん。……うーん。

うーーーーーーーーーーーーん……。

うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん…………・・・・・・・・・。


【こめかみを指で押さえる。抑えつつ、唸る。いっぱいいっぱい唸って、サラダをむしゃむしゃと咀嚼し。】

  
……ま、鈴音ちゃんがどう思うかは別だし、受け止め方は人それぞれかもしれないけど。
気に病む必要はないんじゃねえか、だって親切で優しくしようって思って、「死ぬ前に休め」って言ってやった訳だろう?

気にかけてくれる人間すらそんなに居ない中でよ、そう言ってくれる可愛い妹分が居るにも拘らず……
そういう、"ハートの部分"は受け止めないで、お前に何が出来るんだふざけんな、ってキレたアイツは正直、ガキくせえぜ。

大人に見せ掛けちゃいるがところんガキだ。そこは、「ありがとう、気持ちだけ受け取っておくよ。」とでも
ニッコリ笑いながら返してやるのがな、本来のセリーナに"求められる"資質、だよなぁ。なぁ? そう思わねぇか?



―――なぁ。ほんっとに……。
……。そうやって、アイツに甘えを許さない姿勢をオレもみんなも求めてたから、どっかブッ壊れちまったんだろうな。


【くるくると、ベーコンを巻き取って黄身を絡める。どこか遠くを見つめながら、キングはため息をついた。】


……キミは悪くない。アイツが破裂する瞬間に居合わせちまった、それだけだ。
キミが踏んじまったのは地雷だ。埋めたのはアイツと、オレ達廻りの人間だ。キミじゃない。

鈴音、―――大丈夫だ。壊れたら治しゃ良い。ていうか治る。
恐らくは―――そうだな、無事に帰って来さえすれば。アイツも気づくだろう、自分の立ち位置と、キミを含めた周りの想いにな。


【肉厚のベーコンを口に運ぶ。キングは一口でそれを貪り、鈴音を見て話を続けた。】

オーケー、そこまでは分かった。じゃあ次は黒幕さんについて、だな。
世界征服だって? カノッサと一緒に? 猶更カニバディールがソレに噛みついてる理由が分からねえな。

裏切ったのかアイツ―――まあともあれ。"黒幕"サマってのは一体、何を企んでて、今どんなやばい事をしでかしてるんだ。
存在を感知出来ている以上、何かしらの問題が起きていて、"それを裏で操る誰か"を指して黒幕と呼んでる訳だろう? 事件の事をもうちょい、知りたいな。


19 : ◆r0cnuegjy. :2018/05/14(月) 22:02:58 KFgZS3Io0
>>16

【一口。口に含み、謎の香りが鼻を抜け、未知の味わいが舌を刺激し、飲み込んだ瞬間、不気味な喉越しが訪れる】
【眉根を寄せ、苦虫をダース単位で噛み潰したような表情を浮かべ、何とか飲むという作業を終える】
【言葉を出す前にその瓶を邪禍に押し付けた。何かを言おうと口がもごもご動く。痺れたのか中々言葉が出てこないが】

…………まっっっっっっっっっっっず!!
何これ……生薬でもこんなにまずくないよ…………確かに回復効果はかなりあるみたいだけどさぁ!
うげぇ〜……後で普通のビール、冷蔵庫に入れておくよ。あと、食い物とか…………

【結局、味の感想を堪えることはできなかった】
【邪禍が邪魔しなければ、後日、赤木は人間向けビールといくつかの保存食を自腹で冷蔵庫に放り込んでおくだろう】
【ご丁寧にメモ書きに『好きに飲み食いしてよい』と書いて冷蔵庫にも貼っておく】

うう、今日は本当にひどい目に遭った……
じゃあ、俺はそろそろ帰るよ。何かあったらまた連絡して

【必要なことはやり終えて、余分なこともし終えた。あとは帰るだけだ】
【腕輪を装着し直して効力を発揮させる。魔法陣が足元に現れて、転移。移動拠点の外へと出ていった】


//このへんですかね。お疲れ様です!


20 : 名無しさん :2018/05/14(月) 22:08:15 Nrn4G8mI0
>>18

……――――でも、でもっ、わたし、が。わたしが、面倒なことばっかり、するの、しちゃって……、だから、セリーナのせいじゃ、なくて、
わたしが、悪いの、――だって、警察のひと、怪我させて……、それが誰か、も、ちっともわからなくって。そのひとを探すのだって、セリーナ、じゃないと――、

【少しだけ。声が震えていた、喧嘩――といっても、自分が悪いんだって、そういう言葉を並べていく。パンケーキみたいに積み重ねたって、ちいとも楽しくないのに】
【自分が悪かった。セリーナは悪くない。自分が面倒ごとばかり持ち込むから疲れさせてしまったんだって。そうでなかったとしても――】

【――――ずっと一緒に居たはずなのに、気づけなかった。それだけで、きっと、少女にとってはどうしようもないくらい、罪深くて】

【気づけば少女は椅子の上、膝に手で、しゅんと叱られる子供の顔をしていた。うんうん唸る彼をもう見られないみたいに、目線まで下げてしまったなら】
【ふるふるってかすかに睫毛が震えて――また泣いてしまいそうになる。泣いてしまいそうになって、だけど】

――っ、違うの! ちがうの、……セリーナの言うこと、本当なの、だって、わたし、ほんとに、なんにも、できない、
できないって、分かるの――できないのに。本当にできないことを、だのに、やるから、って、いったの、……できないこと、できる、って、嘘、ついたの、
いまなら……いまなら、分かるよ。そのときもね、……分かってた、はずなの、――だのに、わたし、やるからって、全部……やるから、って、そんなの。

【わずかに声が荒くなる、思わず、という様子で、がたんっと椅子が鳴った。それは違うって、彼が言うことももしかしたら"一理ある"と誰かは言うかもしれないけど】
【彼女の中でそれは違っていて――それでも自分が悪いんだって。だって。――できもしないこと、できるから、って、嘘を吐いた。それで、もし任されていたなら】
【そのときは――結局できなくって、また違った誰かを困らせたり、迷惑を掛けたり、するに違いなかったのだ。言葉は優しかったかもしれないけど。それって結局考えなしで】

【――――小さく首を振る。壊れたら治せばいい。それは少しだけ違うと思って。思うのだけど、――それを説明しきるだけの、言葉は、足りなくて】
【一度壊れてしまったなら。治ったように見えてもそれってきっと違うから。――だからきっと子供みたいに否定の気持ちだけ示して、察してほしい、って、わがままする】

……カニバディール、は。前も。裏切ってる。だから――自分に都合が悪いときに、裏切る、って、分かってた、
ううん、――……利害が一致、しさえすれば。あのひとは味方してくれる、って、分かってたの、だから、……――わたしが。声を、掛けた。
………………――……、ねえ、ね、セリーナ、怒るかな、そんなこと……、わたしがした、って、聞いたら、――また面倒なことした、って、怒る、かなあ……。

【ぽつり、と、冥い声が紡ぐ。カニバディールについてはどうしたって複雑になる、過去にも裏切っていた。だから、利害が一致さえすれば、機関を裏切ってくると知っていた】
【それを見越して。そうであってくれと願って。――少女自身が交渉してきた。"黒幕"に対抗するために。――味方にできたなら、"大きい"って、彼もきっと分かるだろう】
【――だけど。それって。それはたったのそれっぽちの話じゃ、終われない。どうしたってこの少女が機関員に声をかけて……となると、それは、とっても、聞こえが悪いから】

……魔制法。あれは黒幕、が、……出してる。実際にひとの能力を消したりする武装も、持ってて、……。黒幕、の、……曽根上ミチカ。が、ここにも、何度か、来てる、
公安や警察――が、駄目なの、だから、……えっと。――――水の国の公安が、機関と手を組んで、世界を征服しようって、している、
能力者を管理したり、反発する能力者の能力は消しちゃったりして――世界中の全部、自分たちが管理して、平坦な世界、作ろうって、していて……。

【ぽつりぽつりと言葉が続く。ひどく端折ったものだが、――公的な権力を持つ、どころか、治安を維持するためにある者たちが、渾沌の権化である機関と組んで】
【この世界丸ごとを平坦に――ディストピア、みたいなものにしようとしているんだって。それは突拍子のない話、お互い全く知らぬ初対面であったなら、妄言だと思うこと】
【だけど少女はひどく真面目に言っていた。敵と化した公安。その人間はすでにUTに顔を出していて。その人間に、彼女は子供たちを人質に取られて、仲間を売れと指示されている】

【そういう"構図"――細かなことはさておき、そのあたりが伝われば、きっと、今は、困らない】


21 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/14(月) 22:23:17 ABHv169.0
>>10

【鵺は皐月の話をうんうんと頷きながら聞いている。餌を待つ仔犬の尻尾みたいにぶんぶん振って】
【湧き水のように次から次へと的確な案を出してくる、皐月の分析力は課内でも随一だろう】
【それはさながら、鍵穴にすとんと鍵がハマるような、心地よい感触でもあった】


そうなりますねっ! まぁ、考えてもみれば機関にだって、能力者はいるんですし、当然ですねっ
ただやーっぱり、鵺ちゃん的には機関員はあんまり関わりたくないです、頭おかしー人もてんこ盛りですから
そうですね、皐月姉の言う通り、今度カニちゃんに会ったら聞いてみます、たまーにメールも来ますしっ

んげ、『円卓』ですか……あんま良い印象ないですよ、ほんとに
おじ様を殺そうとしましたし、口だけーのわるーい連中の集まりってイメージですしっ
お金を集める目的ですか──うーんと


【少し口篭った、続く言葉はやや歯切れが悪い】


『円卓』のトップは、ジルベールっていうこーんな目つきの悪い悪人なんですけど
えらそーで乱暴で、鵺ちゃんも殺されかけて──まぁ、そういうのはどうでも良いんですが
まぁ要するにオラオラ俺様系なんですよね、俺以外全員カスだーっみたいな!

だから裏で牛耳る『黒幕』とか大嫌いだと思います、水と油です
鵺ちゃんが頭でっかちなエリートが嫌いなのと一緒です
あーっ、皐月姉は違いますよ! 皐月姉は鵺ちゃんみたいな子にも優しいので好きです!


【です! と力を入れてふんぐっとポーズをする】


22 : 名無しさん :2018/05/14(月) 22:37:12 u1dxVMlM0
>>19

【――瓶の中身を空にした後、ドヤァとした顔で赤木の方を見れば】

「まァずい? こォれが? ――大正解!」
「良薬口に苦し、と、人間共は言ィうだァろう。……まァ、俺様は大好物だァが」

【わかってて飲ませたらしい。……なおさらタチが悪い気もする】

「ククク、常温保存も問題ねェ。勝手にしィな」
「まァー、隙間があァッたら容赦なァくねェェーーじ込んでやァるがな!」

【――人間向けの食料や飲料などを入れたとしても、撤去はされないだろう】
【ただ、出したはずの邪禍ビールが再び入っていたりとか】
【謎の肉塊(おいしい)が入っていたりとか、……時々見ないとちょっとした罠が増えている】

「お前も、何かあァッたら連絡しィろ」

【――それから再び、奥の方の部屋にへと脚を進めれば】
【そのドアを開けて、どこかにへと消えていった】


//お疲れ様でした!


23 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/14(月) 23:11:08 Z5d63zC.0
>>916
【粗暴な姫の話も、ろくでもない内緒話も、彼女は変わらず愉快そうに語る】
【こんな不気味な医院の中などではなく、昼間のカフェで友人といる時のような表情で】
【「そいつぁ愉快な未来だ」「真似する側から真似される側か」などと冗談も適度に飛ばすのだが】
【やがて話題が黒幕関連のものに移り変わると、多少は真面目そうに口を曲げるのだ】


だよな…………とりあえず特区に囲っておけば、下手にカンナにちょっかいはかけらんねぇ
くくっ、それにしても────婦警の次は看護師ときたか
曽根上のやつ、実はコスプレ好きなのかぁ?次は秘書かなんかの格好してたりしてな!


【たたん、と追加で文章を打つ。『糸目の看護師にも気をつけろ。曽根上の可能性がある』】
【『実際に、協力者が特区の中で曽根上っぽいやつを見てるそうだ』】
【『ヤバそうならとっとと逃げろよ?あんたとメールが出来なくなっちまうのは寂しいからな』】
【────送信。魔石の指輪が赤く光る。その光を、一度だけ指先でなぞって】


フォルケン博士、な…………いや、実はあたしがこう────
黒幕だの何だのってぇのに巻き込まれるきっかけはさぁ、それこそゾーイがきっかけなんだよ
なんか妙な連中に追いかけられてるゾーイを助けてさ
んでもって初瀬麻季音宛の封筒受け取って…………一緒にスシ食って
ぎゃは!ほぉんとさ、あん時はまさかこうなるたぁ思わなかったぜ

…………さて。メールも送ったし、今出来ることはこんなもんかぁ?
ま、もうちょっとだけここであんたの世話にはなるわけだが…………
んー、しっかし────カニバディール、カニバディール…………か
いやな、前々から思ってたんだけど、こう…………名前なげぇよな、あんた
カニバディーーーーール!!って名前叫ぼうとした時にうっかり舌噛みかねねぇ
こう、愛称みたいなのがありゃいいんだが…………なんかねぇかなぁ…………?


【思い出話と、しょうもない雑談と。そんなものを口にしながら、ゆるゆるとベッドに身体を横たえる】
【気付けば随分と時間が経っていた。途中で少し休憩を入れたものの、それでもまだ万全ではない】
【縫い合わせただけの傷はまだ痛むし、そろそろ身体を起こしているのもダルくなってきた頃だ】
【「カニ、ってぇのはなんか締まらねぇし」「なにがいいかな────」】
【ぽそぽそと言葉を紡ぐのは、忍び寄ってきた眠気への精一杯の抵抗だろうか】
【まだ少しだけ、話していたい気持ちはあったが──どうも、体力はそれを許しちゃくれないらしい】
【「あぁ、あたしのことはなんだっていい」「クラァケさんとか、クラァケさんとか…………」】
【これじゃ全部クラァケさんだな、と小さく笑って携帯を枕元に放り投げる】
【ベッドの中でもぞもぞと動き、程よい体勢を確保する。彼女自身はまだ話したい様子ではあったが】
【瞬きの感覚は、次第に長くなっていっていた。「ん、悪い。眠いわ」】
【──最後にそう、一言投げかけた。良くも悪くも、遠慮のない彼女らしい言葉だった】


24 : ◆3inMmyYQUs :2018/05/15(火) 00:43:37 LevMp5MM0
>>991

【飛び込んできた青年は、ごろりと身を裏返して仰向けになった】
【心臓か肺のどちらかが既にはち切れた後なのではないかという程にその表情を歪めていた】

【どれだけ急げばこれほどまでになるのだろう、ひどく荒い息をしたまま】
【彼は懐から何か懐中時計のようなものを取り出して、自身の眼前に掲げた】
【そこに渦巻く様々な針と数字が何を示しているのかはまるで不明だったが、】


────やっと…………間に、……合った…………


【彼女の姿を認めると、大きく長く息を吐き出して──そう呟いた】


【面識は無いはずだ】
【ただその様子からするに、青年は何故か既に彼女──『初瀬麻季音』のことを知っているようだった】

【ひどく乱れていた息が、次第に収まりを見せ始め】
【「すまない」と震える声で言いながら、青年はタオルを受け取った】

【が、それに顔を埋めているような悠長な暇は無いらしく】
【タオルを手に持ったまま、軋む音を立てそうな様子で身を起こし始め】

────もうすぐ、『婦警』が、来る……
時間が無い……とにかく聞いて欲しい…………

【絶え絶えの息で、生唾を飲みながら、言う】
【帯状布がずれ、そこで初めて片眼が覗いた】
【青紫色の、深く透徹した眼差しが、少女を映した】

【──それからふらり、と】

【「急に、不躾なことを言うようで、申し訳ないけれど……」】

【陽炎のように立ち上がった青年は、何か神妙な前置きをして】


どうか、頼む────


【──いつからであろう、その手に自動式の拳銃があったのは】
【その銃口がゆっくりと、しかし躊躇いなく少女の眼前へ据えられて】



────死んでくれ。



【 ──ぱンッ 】


【17時16分31秒】
【その弾丸は、初瀬麻季音の頭蓋を撃ち抜いた】







【────“という記憶”を】

【彼女に植え込ませんとするための、】

【実体のない、純粋な情報構造体としての『弾丸』が、】

【今、少女の頭脳へ迫ろうとしていた】

【当たるかもしれないし当たらないかもしれない】
【命中すればショックでしばらく気絶するかもしれないし、しないかもしれない】
【──彼にとってもこれは、本当の大博打だった】


25 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/15(火) 12:16:12 lp4TKcVo0
>>20

【面倒事ばかり持ち込むから―――そういう言葉を聞いている間のキングは、矢張りどこか不満げな表情だ。】
【それは鈴音に対してでも、セリーナに対してでも、そして自分に対してでもなく―――もっと大きな何か、例えばそう】
【社会だったりとか、世界だったりとか、そういう何かに対しての不満を覚えているかのような、そんな憮然とした物だった。】


―――けどなぁ。「面倒事持ち込んで下さい解決します」って看板ぶら下げて、
実際幾つか熟して、それで満足のいくよう人生を舵切ってきたのは他ならぬアイツ自身だからな。

ソコに関しちゃ……面倒事一杯持ち込む方が悪いとか、それは鈴音ちゃん―――なんていうか。
自分を責めてれば楽、みたいな部分もないかい? 客観的にみれば、アイツにも非なんて腐るほどあると思うぜ。


ま―――それよりはよっぽど、アイツがパンクしそうなのに気づけなかったオレ達全員、
そっちを反省すべきなんだろうけどな。結局のところ、問題ごとを持ち込むから悪いかどうかじゃなくて

アイツのキャパをざっくり見積過ぎてたことが今回の事件を招いてる様にも見えるし……
色々押し付けてきちまってるからな。あのバカ、ひょっとすると戦う事にしか居場所を見出せなくなってたのかもしれねえ。


それにな、……いいじゃねえか。そりゃ無謀な嘘だし、やれっこねえのはそりゃそうだろうよ。
なんたってセリーナ自身も出来てねえんだから、それを無経験のキミが出来る筈ないし、そこは嘘とか本当とか、関係ねえさ。

あのバカだってそんなのは最初から百も承知よ。キミにそう言われて「はいそうですか任せます」とは、言わねえさ。
どんなに元気で仕事が楽になったとしても、だ。だから―――良いんだよ。キミが申し出た事が重要だ。そういう無茶を言ってくれる奴が―――

居るのと居ないのじゃ、大違いなのに。セリーナの野郎は失ったモンばかり見て残ったキミを軽視してた。
「これっぽっちしか残らなかった」のと、「それでも彼女だけは残ってくれた」のじゃ、天と地の差がある。結果は同じでも、な。

だから―――必要以上には自分を責めなくていいんだ。
むしろアイツが帰ってきた時、言ってやれ―――「ほら見ろ、私が残ってるぞ」ってな。

例えそれで、元通りにならなくても。
前とは違う関係になっても。より良い方向に進むことだって、きっとあるんだから。


【朝食を食べ終える。セリーナについての意見はある意味で平行線だ。】
【キングは"ボタンの掛け違い"程度に捉えているし、真面目に反省をするなら"皆足りなかった"が結論だ。】
【しかし鈴音はどうだろう。また違うだろうし、キングの言葉で納得がいくかは分からない。そこについては―――当人でぶつかる必要が、あった。】

【ううん、と伸びをする。そう言えば睡眠も微妙な時間しか取れていない。地上は忙しい物だ。】
【税金の支払いに料理洗濯、書類整理に電話受付、休日はやる事に追われ平日は仕事、そんでもって黒幕は魔制法。】


【ん。魔制法。黒幕。ソネガミミチカ。ソナチネ?ふーん。あの法案が。公安と警察がグルで。なるほど、なるh……】


―――……おいおい。おい、おいおいおいおい、おいおいおいおいおい!
いやいや、いや、タイムアップだ。やめろ鈴音ちゃん、そこまでだ。聞きたくねえ。それ以上は、ストップ。

……勘弁しろよ。セリーナ取り戻すぞ。死んでも取りもどすぞ。オレはごめんだ。いやだ。警察だ公安だ政府だ、いやだいやだ絶対いやだ!
ぜってークソ面倒じゃねえか!! オマケにカニバディールだと!? カノッサが裏で手を引いてて!? 法案まで通してる公権力が相手だって!?

……冗談じゃねえ、ああ、クソッ―――。あのバカ女!! こんなやべえ時にオレに店番なんか押し付けやがって!!!!!!!


【気持ちのいい朝だ。差し込む朝日が目にまぶしい。キングは頭を抱えてため息をつく。】


ジーザス……。

【悪魔はこの日、久しぶりに神に祈った。】


26 : 名無しさん :2018/05/15(火) 13:01:18 Nrn4G8mI0
>>25

【ちっちゃな声。よく分からない音みたいな声をもらして、彼女はふっと黙ってしまうだろう。自分を責めていたら楽――、というのは、きっと、本当なのだと、思う】
【そもそも彼女の場合。普通に生きたいって願えば願うほど、人間でさえない自分が嫌いになる、それを無理やりねじ伏せて振る舞うなら、どこか歪になって】
【そのバランスを取ろうとすれば自分が悪いって思ってしまう、人間でもなくて、何度死んでもいつかまた目覚める自分なら――って、思ってしまう】

【いつか川に流されるって決まっているひな人形みたいなもの、全部自分が負ってしまえたら、と、どうしても、願ってしまって】
【――だって、こんなふうに人間じゃない自分は。いつかいられなくなるから。その時に全部持っていくから、って、考えてしまうから】

【きっとキングの言葉はひどく難しく聞こえるのだろう、もともとの性格はもちろん経験も地力も何もかもが違う、そして何よりきっと違うのは】
【――彼は、自分の存在を彼女ほど嫌いじゃない、はずだった。それはもしかしたら少女の気のせいなのかもしれないけど。勘違いなのかも、しれないけれど】
【頼れる以上に力強くて、暖かい以上に熱くって。それはすごく、すごく、羨ましく思えた、――だけれどその一方で、どこか、追い詰められてしまいそうな気がして】

【――――――言い負かされるのに似て、黙っていた。その裏側にはいろんな不安を抱えたまま、きっと、それが、透けて見える顔をしたまま】
【だけどきっと内容までは分からないだろう。彼女自身だって分からないくらいのたくさんの不安、その中で――本当に自分はこのままここに居ていいのか、って、一つ、鮮やかに】
【思い浮かべてしまう、――それはとある人物に言われて思ってしまったことだった。そして直後に、裏付けられた。自分のせいで――子供たちを巻き込んで、しまったから】

…………円卓、は。……偉いひとたちの集まり、政治家、とか……、社長、とか。……円卓、は、黒幕と敵対、してて、
円卓も機関と手を組んでて――、……そっちは。世界の実効支配、……いっぱい争いを起こして。武器とか売ったり、――――、

【制止を掛けられて、少女は一度口を噤む。噤んでから、"黒幕"の話はやめた。――続けていくのは"円卓"の話、今ある勢力を言うのに、黒幕だけでは足りないなら】
【それだけのことに少女が巻き込まれるより深く組み込まれている証拠でもあるのだけど。泣き出しそうな目、彼の言葉は分かる、……理屈としては、わかるけど】
【自分の中にある相反する気持ちが邪魔をする。それでも理屈の上では分かっているから。ぐるぐるって回るたびにどこかがぢりぢり痛む気がして、無視して、話す】

カニバディールは。どっちも嫌だって言って、仲間になってくれた、……円卓側のひとも、いる、黒幕潰したら、敵になるって、――、

【なんだかわがままみたいにし出した彼を前にして――ぽつりぽつりって変わらぬ声音が続けていく。もうすでに状況は絡み合って、複雑で、糸口も見えないくらいになって】
【機関も円卓も一緒になって、もちろんほかのひとたちもいるんだろう。それで黒幕を潰そうとしている、――それが終わったら、いつか、円卓までも潰すと決まっている】
【彼がそのうち神に祈り出しても――、少女の表情は変わらなかった。陰鬱なまま、一番深いところまで沈んでしまった表情のまま、思い出したみたいに、珈琲を一口】

【――本人が居ない場で平行線の話をするよりか。そっちの方が彼女としても話しやすいのかもしれなかった、彼の言葉は力強くって熱いけれど、だからこそ、たまに痛む】
【それともこの最低限でいいなら――ひどく省略して最小限ではあるが、だいたい"これ"で足りる、ようでもあった。それだって――ひどく絶望的なくらいに聞こえたけれど】


27 : 麻季音など ◆KP.vGoiAyM :2018/05/15(火) 18:20:12 SCt3yqSs0
>>24
【この事務所内に設置されたいくつもの監視カメラは様々な角度からこの様子を見ていることだろう。】
【そのカメラの映す自分の姿を想像して、この事態を俯瞰的に私は眺めていた】
【この謎の人物が次に何を口にするのかを想像するにはまだ推論するほどの情報が無かったから】
【不安なのを誤魔化すためにその場から意識をできるだけ遠ざけたかったのかもしれない】

【黒幕の刺客だとか、そういう事を考えるのは簡単だ。でも、思い込みは真理を遠ざける。】
【この事件に関わって、この世界の…能力者たちの世界の道理がわかってきた。】
【謎の人物の見た目もその言動も懐中時計もひとつひとつは重要じゃないこの世界は全体論で構成されているのだから。】

【ホーリティックな思考に切り替えながらその言葉を聞いた】

婦警…ついに…。わかったわ。

【私は静かにうなずいた。そして、その言葉の続きを待った】
【青紫色の瞳には恐怖なのか焦燥なのかわからないが、何か張り詰めたようなものを感じた】
【それは自分の心象が作り出した己の感情だったのかもしれない】

『どうか、頼む―――』

【その言葉を聞いても、その人物の手に握られた拳銃を注視することしかできなかった】

『―――死んでくれ』

………え?

【とてもスロゥに感じていたのに、体は動かなくて、発することができたのはそんな気の抜けた一言だけ。】
【銃口を見つめているだけで、何一つ考えられなかった】

【17時16分31秒は私の中に存在しない】

【死というものは私の全てを呆気なく終わらせる。】
【眉間を銃弾は貫いて、頭の中身を運動エネルギーがめちゃめちゃにしながら後頭部から抜けていく】
【私の中にある私を司る全てが消え去ってこの世界には単なる有機物としてしか残らない】

【初瀬麻季音は死んだ】

【だかなぜ今ここで死者である私が私の死について考えられるのだろうか】
【死者の私と生きている私は、本当に同じ私で、私だったのだろうか】

《言明行為のパラドクス》

【その答えは17時16分32秒以降の私が知っていのかもしれない】
【ショックで倒れた、少しあとの世界の初瀬麻季音が】


28 : ラベンダァイス ◆auPC5auEAk :2018/05/15(火) 20:26:53 ZCHlt7mo0
>>前993

【「――――それが出来ないからこそ、必要だと言っている! そのための『力』であり、そのための『宝』だ」!】
【合間を縫って、青年の最後の叫びが響き渡る。何に心を預けているのか、そのコアとなる部分は分からない。だが、少なくともかなりの確信を、『魔能制限法』に対する期待として、抱いているのだろう】
【――――風の国は、UTを要するだけあり、基本的に魔能制限法に対する賛成意見は少ない。そのはずが――――既に、芽はしっかりと息づいていたのだろう】

――――良いでしょう。その覚悟があるなら、あなたに――――『兵器』を、教えてあげます
戦う為だけにある――――その命の――――本当の力を、思い知らせてやりますよ――――ッ

【――――心のどこかで、今の事態を喜んでいる自分もいる。ラベンダーはそれを解していた】
【戦いが、己の命を精一杯に輝かせてくれる。傷つき、倒れ、這い上がる。その度に、ラベンダーは自分の本分を全うしている充足感に包まれるのだ】
【――――それに罪悪感を抱きながらも、本質的なその喜びは、目を逸らし切れるものではなかった】

【「――――ぐ、ぅ……ぁ、あ――――! 力を……っ、平和を、宝を……俺は……ッ」解放され、バリバリと自分の顔面を掻き毟りながらも、青年は呻く】
【夢見る未来があったのだろう。恐らくは、その胸中では光り輝いている未来の幻想が。――――それが、偽りの輝きであると知りもせずに】

――――ぐ――――――――

【カニバディールとの衝突を以って、事態は決着した。予想以上に、派手で劇的な演出効果を伴い、カニバディールは倒れる】
【追いすがろうとしたギアも負傷し――――恐らくは、これも見せかけの1つなのだろうが――――ついに静寂は訪れた】
【――――力を使い果たして、ラベンダーは元の少女の姿に戻る。再び頽れそうになるのを、ギアに肩を貸してもらい、何とかフラフラと歩き始めて】

【「――――ぁ、あぁ……こ、こんな……!」】
【「――――こうやって……血を流して、俺たちはいっつも、そういうUTに助けられてたんだ……ッ」】
【「――――なんで、こんな大事な事を忘れてたんだ……俺たちはいつも、あぁいつもだッ、いつもこうして守ってもらってたんじゃないか!」】

【サクラの仕込みは、今しがたの『ドラマ』の後で、水の様に群衆たちに染み込んで行った。一時の感情に流されて、一体なんて見当違いな糾弾をしていたのか――――と】
【――――結局それも『一時の感情』に過ぎないのは、後悔と反省という激情にかられ、涙を流し始める彼らには、分かっていない。所詮群衆とは、そうした流されやすい面々なのかもしれないが――――】

【――――ともあれ、不平不満をぶつけられていたUTの店先は、多少の荒廃を示しつつも、ようやく静寂に包まれることになった――――】



【――――3時間後。とある廃ビルの地下室にて】

「――――だ、大丈夫、ラベンダーちゃん……?」
――――傷は、ようやくまともに、もう1度手当しましたから、問題はありません――――ごめんなさいリベルちゃん。こんな手間まで、掛けさせて
「……良いの、そんな事、私は……ッ」

【複数の足音を連れ立って、ラベンダーは時間ぴったりに約束の場所に姿を現す。わき腹の傷に応急処置を施し、移動その他の補助のための助けを伴って】

【灰色のフード付きパーカーに、さっぱりした色合いのチェック柄の入ったスカートを履いた】
【額に、正三角形の形に、赤・青・緑の点が浮かび、それらを繋ぐ様にぼんやりと光の円環が浮かび上がっている】
【少し癖のあるオレンジ色のショートカットと、緑色の瞳が印象的な、身長140cm前後の少女】

【――――かつてラベンダーとともに遭遇した異世界の多重人格能力者、リベルである】

――――すみません、待たせました――――
「っ……」

【消耗しながらも、静かな様子で切り出すラベンダー。リベルも話は聞いているのだろうが、さすがに怯えた様子で息を飲んだのが伝わるだろう】
【――――そして、足音の数とこの場にいる姿が、合致しないことも、或いは気づくかもしれない――――】


29 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/15(火) 21:27:37 6.kk0qdE0
>>17

「……大丈夫ですか?」

【宵闇の中から声がした】
【少なくとも、手を付き、もたれかかり嘔吐する青年にはそう見えるだろうか?】
【いや、迷彩していたに過ぎない】
【すっと声と共に現れた姿は、付近の学校の物だろうか?セーラー服だった】
【この時間、こんな如何わしい場所には極めて不釣り合いで、見ればある種の犯罪的な何かを感じるような】
【それでいて、見た目は酷く真面目そうな、そんな少女の姿だ】

「呑みすぎちゃったんですか?」
「お水ありますよ?それとも具合が悪いとか?」

【ハンカチとペットボトルの水を差しだして】


//よろしければ、お願いします!


30 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/15(火) 21:36:57 WMHqDivw0
>>29

ッ、

【びくりと肩を震わせた。完全にひとりきり、だと思っていたから】
【ひどくだるそうな軌跡を描いて視線が動く、闇の中からぼうと現れた――少女の白い肌】
【それを捉えると、ああ、と嘆息するような声を漏らして、ふらふら立ち上がる】

……そーだヨ、いやーごめんネ、キタナいトコ見せちゃって。
ありがと、お水、貰うネ、…………

【――うそつきだ。男からアルコールの香りなんてぜんぜんしない】
【年若い少女にそれがわかるかどうかはさておいて。男は顔を真っ青にしたまま】
【ペットボトルだけ受け取って、口を開ければ勢いよく何口か飲み干した】
【ふう、と一息ついてから口元を袖で拭う。ハンカチは借りなかった、汚すのも忍びないと思ったらしい】

……んン、生き返った。ありがとネおじょーちゃん、……どーしてこんなトコにいんの?
ココ、オトナの街だよ? かわいーおじょーちゃんがフラフラしてたら、ワルい人に捕まるよ?

【どこか力弱く、それでも確かにへらへら笑いながら。首を傾げて問うてみた】
【――手にしたスマホの画面はそのままだ。盗み見ることだって簡単】


31 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/15(火) 21:46:55 6.kk0qdE0
>>30

【キンと冷えたミネラルウォーターは、疲弊した身体には存分に染みる事だろう】
【最も、心には……その潤いが染み入るかは不明だが】

「大丈夫ですよ、困ったときはお互い様です」
「……その割にアルコールの匂いはしませんねお兄さん」

【その違和感に気が付く】
【この一見人当たりのいい青年は、泥酔している割には口調も確かで】
【そしてアルコール臭も無い】
【少女がそれに気が付くのは、あくまで彼女の特殊な立場によるものだが】
【眼鏡をかけ直し】

「そうですね〜、えっと、その、夜遊び的な……ハハハ」
「家出とかも……」

【何故このような場所に、と聞かれれば、誤魔化すようにそう嘘をついて】
【とても夜遊びするような身なりには、見えないのだが】
【ただし、家出と言うのはある意味本当かも知れないが】

「……」

【仕事柄の癖か、スマホの画面を覗き込む】
【そして見てしまうのだ、そのやり取りを】

「お兄さん……」
「何者ですか?」

【これは少々真面目な口調で聞いた】


32 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/15(火) 21:56:11 WMHqDivw0
>>31

……、……ヤーだな、ヒトのニオイ嗅がないでよ、えっちぃ……

【冗談めいて口にする、けれど内心には少し焦りが滲んでいて】
【鋭い子だな、と思った。だからこそ、ちょっと面倒だとも思った】
【手にしたままのペットボトルを軽く投げて、空中で一回転させてからもう一度キャッチ】
【……半分閉じた瞼の向こうで、さてどうしようか、なんて考えていた】

おじょーちゃんもウソツキだ。夜遊びすんのにそーんな、制服かっちり着るコがいるかよぉ。
家出? 家出なら、なおさら……んん、

【ふと、少女の視線に気づく。まずいな、と思って電源ボタンを押したときにはもう遅い】
【確りとした少女の表情、ばつの悪そうな顔をして目を逸らして――数秒後に、戻す】

……さあ。何者だと思う? 当てられたらご褒美あげる。
ていうかおじょーちゃんこそ何者ってカンジじゃん、おれのスマホ見て――何か気になるモノあった?

【にや、と。あくどい笑みは半ば演技じみて、わりと下手くそ】
【おそらくは、少女をビビらせて遠ざけようとでも考えているのだろう。でも下手くそなのだ】
【問い返す口調だけは、こちらもいやに真面目。何か引っかかるキーワードでも見つけたのか、って】


33 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/15(火) 22:05:49 6.kk0qdE0
>>32

「エッチじゃありません!」
「そういうの、経験ないですし……」

【冗談めかした言葉には、むっとした顔をして、こう答える】
【空のペットボトルは、空中でふわりと回転し、キャップを重石に手中に落下】
【その様子を眺めつつ】
【青年の薄目に見られている】

「……鋭いですね」
「否定はしませんよ、でも家出みたいなのは、半分本当ですけど」

【今現在は帰る場所は無い】
【それは本当の様で、こう少々淡々と答えた】
【やがて】

「ええ、『たんぽぽ』に『鈴音』……UTの白神鈴音ちゃんですよね?上官が失踪したって言って探してましたよ」
「鈴音ちゃんとは、面識は無いですけど」
「うーん、普通に考えれば、UTの関係者?」
「あるいは……円卓?」

【知る限りの情報を整理し、そう答えて見せた】
【うっかりと『上官』という単語を出しているが】
【周囲の音は、二人には何処か遠く聞こえる】


34 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/15(火) 22:14:11 WMHqDivw0
>>33

経験ナイの? ナイならマジでこんな街うろつかないほーがイイよ、
そーいうキレイなオンナノコ狙ってるクズがいっぱい居るんだよお。

【「かくいうおれもそーかもしんないよ」、なんて言いながらひゃひゃひゃと笑う】
【けれどあからさまに、元気がない。しなびた菜っ葉みたいなオーラのままで】
【体調がよくないのは本当のことかもしれない。ウソばっかり言う得体の知れない男と言えど】

ふーん? その、ジョーカン? のトコから逃げてんのカナ?
……まーいいや、そのヘンのハナシは今は聞かないでおいてあげる。

へえ、リンネちゃんのこと知ってんの。ふんふん……
……70点。当たってるトコもあるし、そーじゃないトコもある。
なかなか高得点だぜおじょーちゃん……じゃあ次の問題。これはわりと簡単だよお、

おれのこと、イイ人に見える? それとも悪者に見える?

【顔から血の気が引いているのもそのまま。脂汗が薄く額に浮いているのも、だ】
【まっすぐ立っているのがつらいのか、壁に寄りかかるようにして、斜めに立って】
【そうしながらも眼を細めて、にいと笑う。そうしながら、次の問いを出し始めた】


35 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/15(火) 22:23:54 6.kk0qdE0
>>34

「色々、事情があるんです……」
「お兄さんは、そうは見えないですよ、と言うか無理でしょ?その状態じゃ」

【顔は真っ青で、足元も危うい】
【明らかに不調な人間】
【どうにも、自分を襲えるとは思えない】

「逃げてるっていうか、何て言うのか……」

【その辺りの事情は、答え難い、と言う顔をする】
【聞かないで居てくれるのは、有り難い話だと内心無い胸を撫で下ろし】

「話しだけですよ、あくまで会ったことは無いので」
「そうなんですね、否定はされてないけど微妙に違うって事ですか?」
「まさか……黒幕?」

【一少女が持ちうるには、あまりに過ぎた知識と単語の数々だ】
【これだけでも、正体はある程度割れそうなものだが】

「……無害な人に見えます、少なくとも今は」

【そう、青年の言葉に答えて】

「悪い人、でしょうね、本当は」
「本当に良い人は、そんな質問しないですよ」

【でも、と先ほど返されたハンカチで、青年の脂汗を拭い】
【やがて、その小さな体を預ける様に肩を貸そうとするだろう】

「やっぱり、今は無害な人です、何も出来ないでしょうから……」


36 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/15(火) 22:40:50 WMHqDivw0
>>35

事情ネー、そんならおれも事情があるってことで。……ダメ?

【それで見逃してくれるならありがたいことだと思ったけど。きっとこの少女はそうしない】
【ハンカチ、結局汚しちゃったなあとぼんやり考えながら――肩を差し出されれば素直に身を任せる】
【素直というか、抗うだけの余力がないのだろう。支えた男の身体は、それなりに、重い】

ぶっぶー。黒幕、その答えはゼロてーん。
むしろおれは「黒幕」のゆーこと聞いてたらまっさきに駆除されるタイプのイキモノでーす。

【少女が知識を持ちすぎているというなら、この男もそうだった】
【ちゃらちゃらした軽そうな見た目に反して、随分深いところまで、ずぶずぶしているらしい】
【はは。と、少女の肩に折り重なるようにして乗っかる頭。少女が歩き出せば、ついていくことだろう】

……そっちのコタエには、まあ、100点あげてもいーよ。
ふふふ、おれはワルいオトコだからネ。……それじゃーご褒美あげようか、

なにか一つだけ、面白いハナシしてあげる。
「ワルいオンナのハナシ」と、「コワいバケモノのハナシ」と、「おれのバカな妹のハナシ」。
このみっつのなかから、ひとつだけ。情報をあげるよ、どれがいい?

【ずる、ずる。脚を引き摺るようにして歩く。そうしながら、へらへらした声色でそう言うのだった】


37 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/15(火) 23:04:29 6.kk0qdE0
>>36

「……お兄さんにも事情が、ですね」
「お互い、探らない方が良いかもしれないですね、最も話せる事までは聞きたいですが」

【身を任せられ、ぐっとその身体を支える】
【何とか、潰れずに支えて、そして歩き出す】
【最も帰る家は無い状況故に、青年の指示に従いながら歩くのだろうが】

「なるほど、ですね」
「じゃあやっぱり円卓か、あるいは黒幕以外の組織?」
「でも……黒幕って言葉は知ってるんですね」

【やはり普通ではない】
【黒幕や円卓、この言葉は一般の人間には通じないだろう】

「お兄さん家はあるんですか?」

【送り届けられる家はあるのだろうか、と】
【やがて】

「当たったみたいですね、ふふふ」
「ありがとうございます……では、悪い女性の話が聞きたいですね」

【うーんと悩む顔をした後、そう答えた】
【青年の言葉は、どれも興味を引かれる話だったが】

「お話聞けたら、私もお礼に何か話しますよ」

【弱めの笑顔で、こう答えて】


38 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/16(水) 00:54:25 YPBLlEbw0
>>26

【恐らくは、セリーナとの一番の違いが此処にあるのだろう。キングは結局、生まれながらの"強者"だった。】
【だから弱者を踏み躙るだとか、気持ちが理解できないだとかそうではないけれど―――入れ込もうとはしない。励ましはしても】
【同じ立場に立って、そこから見える光景を共感し、そして受け入れる事は好めないのだ。自身と他者は決定的に違うと、理解してしまっているからだ】

【その点で言えば、人では無いという理由で何時か居なくなってしまう事をどこか受け入れている鈴音とは】
【ほんの少しだけ似ている節もあるのだが―――キングの場合、その差を然程悲観もしていないし、悲壮な覚悟も無い。】
【楽観的と言えばそれまで。内に秘めたる想いはあれど、それも根を掘れば愛する女への個人的感情だけが残る―――そう、彼は決定的に】

【―――決定的に、自己を認めていた。半魔のクローンで、その劣化品で、魔界で忌み嫌われる存在であったとしても、だ。】
【もしくは。そういった出自を持つからこそ、どうしても自分を自分で認める生き方を、つまりは強く、跳ね返す生き方を歩まなければ】
【彼はここまで来れなかったのかもしれなかった。だから―――そう。残念ながら、本当に残念だが―――鈴音とは決定的に、違ってしまうのだ。】

【セリーナ程、優しくはない。けれど、弱くもない。だから、きっと居心地だって良くない。似ているけれど根本が違う二人だからこその、悲しい結末だった。】



―――……成程。カノッサも一枚岩じゃねえ、って訳だ。ま、それは前々から分かっちゃいた事だけどよ。
問題は明確に二層構造で対立する派閥が出来上がってるって事実だ。しかもブルジョアまで巻き込んでやがる。

抱きこまれた上層階級を孕む円卓一派と、公安や警察が母体の黒幕一派。
公権力と公権力、それぞれがそれぞれ、カノッサに寄生する形で力を得てる―――なるほどなぁ。

確かに、カノッサみてえな悪党共に都合の良い訳の分からんクソ組織が存在する以上、
そういう力を頼りに擦り寄る輩は、当然"普通の人間"側からも出てくるよな。想像できた未来、ではあるのかもしれねえ。

けど、カニバディールは何方にもつかなかった、か……はっ。それも怪しいもんだが。賢い奴なんだろ?
カノッサをてめぇの目標の為に利用する様なタイプだ、なら都合の良い様に何方かに肩入れするのが定石にも思えるが……

なぜアイツはそれをせずどっちにも反旗を翻したのか。宗教上の問題か、"きのこ派"でも"たけのこ派"でもなかったのか。
まあ人肉食いだしな、"切り株"派だったのかもしれねえ。―――……オレはアルフォート派だ。冗談はさておき、事情は呑み込めた。

UTとして……ってよりは、もうちっと隠密に動くのが良さそうだな。丁度いい、オレはそんなにツラも割れてねえ。
セリーナ不在の間はオレも協力するさ、カニバディールに会えたら伝えてくれ、バイクで顔面轢いた事は今だけ謝ってやる、ってよ。


さて―――それじゃ、こっちの話もしないと、だな。
セリーナの事だが……、まあ芳しくないってのが現状だな。暫く帰ってきてないだろ?
それは……アイツが"ある企業"にとっ捕まって大変なことになってるらしい、からだ。その企業ってのが―――、また厄介でな。

【今度はキングの番だった。ぽつり、ぽつりとセリーナを取り巻く現状を話し始めた。】


39 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/16(水) 08:30:27 WMHqDivw0
>>37

知ってるよお。クロマク、エンタク。
おれは一応「円卓」のほうの所属……っていうか、
円卓の「持ちモノ」になんのかナ。あ、これも一応ひみつね。

【「家はネー、あるけど、ないよ」】
【ずるずる、半ば引きずられるように歩きながら、そんなことを言う】
【向かう先はどんどん明かりが少なくなっていく。怪しい、と思うかも、わからないけど】

ワルいオンナのヤツね。おっけーおっけー、
……おじょーちゃんってさ、誰か好きなヒトとか、いる?
ヒトじゃなくてもいいんだけど……とにかく好きなモノ、
「恋」ってヤツかなあ。そーいうの、したことある?

【進みながらの問い。それは、「悪い女」の話をするにしてはどこか場違いな】
【そんな話題だった。……二人の行く先は、やがて閑静な住宅街のほうへ行く】
【その中でもひときわ、安っぽそうな家がまばらに建ち並ぶあたり】
【ボロの平屋とか、アパートとかが点々と存在するあたりまで辿り着いた】
【近くには公園もある。一休みとして、ベンチに座って喋ったっていいだろう】


40 : 名無しさん :2018/05/16(水) 10:31:13 Nrn4G8mI0
>>38

【だから――だから、ほんの少しだけ。似ているけれど、何かが絶対的に違っていた。そしてこの場合、】
【ほんの少しだけでも似ているってことが――現実を余計に一層引き立てる。"もしかしたら彼みたいに強くなれたのかもしれない"なんて、思ってしまいそうになる】
【そのためには少女の生まれはあんまりに当たり前の人間すぎて。その時は神を祀っていた家系だと知りもしないで。当たり前に普通の子供として、育てられ】
【このまま大人になるって、信じてしまって。"それ"をへし折られたときに、いろんな強さも、一緒に、もっていかれてしまったみたいで】

【(――これは、ほんの少しだけ、先のことの話)】
【(この少女はここから数日後に失踪する、「ちょっと水の国に行ってくる」って言い残したまま、書きさしのレシピも全部、そのままで)】
【(周りから見れば、この問題……子供を人質に取られ脅されたこと、その話が進んだ後のようだったから、理由らしい理由も、きっと、思いつかないんだけど)】

【(自分の存在について――人間ではないこと/人間でいられなくなってしまったことについて。何年もかけてゆっくり、少しずつ、人間じゃない自分を育ててきた彼女だからこそ)】
【(そのことそのものを一番底からひっくり返されて、そして、居なくなる。「ほら見ろ――」そう言うことさえ放棄して、ぷつん、って、戻らなくなる未来が、確定している)】

……黒幕と円卓には、それぞれ六罪王も居るの、――それも、カニバディールに聞いた。
機関のことや黒幕と円卓の目標こと、とかは……ほとんどカニバディールから聞いた。……だから、本当、だよ、――カニバディールはどっち側でもない。
黒幕のひとと話して……、味方になるって言った、みたいだけど。それも嘘っぱち、で――、

…………――どっちも嫌だから、なの、だからね、信じられる、よ。

【――もしかしたら不審に思わせるかもしれない、なぜって、少女はいやにあの機関員に肩入れしているようだから】
【どうしてか絶対的に信頼している。利害が一致"さえ"すればと言ってみたり、あくまで普通のひと同士みたいな、平和っぽいものではないのは、確かだけど】
【だからこそ敵同士みたいな温度感のまま、それほどの信頼をしているのが、よく目立った。―少しの間、】

このことが、終わったら……。わたしは、カニバディールを、殺すの、……仕組みも聞いた、うまくやれば――――、たぶん、殺せる、
…………――カニバディールもわたしの仕組みを、知ってる、けど。

【少しの不審さをぬぐい取るみたいに、少女は言葉を続けるだろう。……終わったら殺しに行く。ひどく分かりやすくて、だからこそ、今だけだってよく分かる】
【味方に引き入れる段階で――これもどうしようもなく誰にも言えない約束の中で――彼の仕組みについては聞いている。同時にまた自分の仕組みも伝えているのだけど】
【――だから殺せるし殺されるかもしれない。お互いに"相手を殺す方法"を知っているんだから。見逃されはしないだろうし、そしてきっと、見逃すつもりも、なくって】

……――――――――、うん、……。……あとは。黒幕に、襲撃されてるの。何度か。……多分、ほかのひとも。

【カウンターの下で足をもぞりと動かす。伝えることは、――つまり、敵に、こちらの面子は一部割れている、ということで】
【ならば少女がしたという"怪我"――もしかして、なんて、思わせるのかも、しれなくて】

……企業、

【――そして、それで、話題はセリーナのことに移ろう。少し緊張したみたいに表情をこわばらせた少女は、ぽつん、と、彼の言葉を繰り返し】
【しばらく帰っていない……と言われたなら、少しだけ身体をちぢこめる。まるで自分が悪いことをしたのを責められるとき、みたいに】

……――、……えと、……、――オーウェル、とかじゃ、……ないよね?

【そうして小さな声が、尋ね返すのだ。彼女が漏らす名前は、それはそれで大きな会社――なのだけど、どうして、この場でそれを真っ先に出すのかが、分からない】
【まして口ぶりはそうでないことを祈るような――もちろんどこだって、どんな会社で何を作ってたって、そんなのは願わないのだけど。それでも、そうだとしても】
【――――――「黒幕が関わってるって、聞いたから、」。数秒後に思い当たって説明するまで、彼にとって、きっと何言ってるかなんて、通じなかったとしても】


41 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/16(水) 11:03:31 6.kk0qdE0
>>39

「なら、良かったです」
「やっぱり、知ってるんですねちゃんと……なら隠す理由は無いですね」
「櫻国魔導海軍陸戦隊諜報部、それが私達の所属です」
「今は、円卓と一時的に協力関係にあります、あくまで一時的ですが」

【こう、話を聞いて】
【そしてこの人物になら、話してもいいのだろう、そう考えて】
【自分の所属を明かした】
【足取りはどんどんと、住宅街の、それも人気の薄い方向へと向かう】
【襤褸屋、安賃貸のある地区】
【それでも、この青年に付いていく脚を止めたりはしない】

「同じですね、あるけど無いです」

【こう言って、笑って見せる】
【何処か自虐的な笑みだ】

「す、好きな!?」

【やがて立ち寄る公園での、唐突な話】
【まさかそんな話になるとは、と素っ頓狂な声を上げて】

「そ、それは……いますけど……」
「それが、どうかしたんですか?」

【こう、顔を赤くしながら答え、聞いた】
【夜風が意地悪にも心地良く二人に吹く】


42 : ◆3inMmyYQUs :2018/05/16(水) 19:24:20 LevMp5MM0
>>27


────────………………


【──そうして撃ち抜いた少女を、青年はただ深い沈黙と共に見下ろしていた】
【愛しい者を抹殺するよう指令を受けたエージェントが、ついにそれを完遂したときのように】
【深呼吸と溜息の中間じみた息を吐いて、だらりとその腕を脱力させて】



【──きぃ、と】
【小さく扉が開かれた、そのとき】

【空気を引き裂いたような雷鳴の轟音と、稲光を背に】
【来たるべきその者が、姿を現した】


「──どうも、こんにちは〜っ」


【『婦警』──ただの一言、そう言い表せる容貌の女が】
【この豪雨だというのにただの一滴も濡れた様子もなく】
【その顔に揺るぎない微笑を湛えて、酒場へ足を踏み入れた】

【──のだが】


【「────あれ?」】

【婦警は来るなり、かくんと首を傾げた】
【客がいなかったからではない。何かあるべきでないものがそこに存在していたからであった】

【──床に倒れ伏す少女】
【眉間に銃創】
【そして、かくあるべき血溜まり──】

【首を傾げたまま、数回、瞬きをした】
【それで画面の再読み込みでもされぬかというように】

「あれえ…………
 何で勝手に死んでるんですか?」

「もしもし。もしもーし────」

【婦警は、無人の店内の中を少女へ歩み寄って、屈み込む】
【しかし、やはり惨状は惨状のまま、揺らぐこともなく】
【そこで女は、ポケットから携帯端末を取り出すと】


「──あ、もしもし。
 わたしですけど。はい、お疲れさまです。
 ……あの〜、とっても言いにくいんですけどお……──


 ────『ソラリス』、死んじゃいました」


【「どうしましょ?」──と】
【そのように、『オーウェル社』の担当者へと状況を伝えた】


【 ────── 】


【(──いや、とても無茶なことをしたのは、分かっている)】
【(だから何度も謝ったじゃないか、すまないって……)】
【(ああ、分かってる。分かってるよ。これから順序立てて説明するから、博士、────いや、『初瀬麻季音』さん)】


43 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/16(水) 21:16:10 WMHqDivw0
>>41

ふーん海軍、……軍ン? おじょーちゃんがぁ? うっそだあ……

【ふーん、で流そうとして、失敗。人懐っこく垂れた目の、黄色い瞳がくるっと丸まって】
【ぱちぱちと、信じられないものを見るようにしばたいた。……少しだけ、考え込むような仕草】

……軍人サンなのに、おうちがなくて、家出してるんだ。ふーん。
まーヒトにはいろいろ事情があるってー、けど、さっ、

【辿り着いた公園、少女から離れると多少ふらついた足取りでベンチに向かい】
【どす、と音を立てて勢いよく座り込み、ふたたびペットボトルを開ける】
【だいぶぬるくなっていた。それでも、音を鳴らして嚥下して】

うんうん、好きなヒトいるんだネー、いやあイイコトイイコト。
……うん、それ自体はフツーにイイコトだと思うんだけどネ、

おじょーちゃんはさ。その、好きなヒトのために、なんだって出来るコ?

たとえば――ヒトを傷つけたり、殺したり、世界を滅ぼしたりだって。
好きなヒトのためならそーいうのだって厭わない、みたいなこと、考えたり、する?

【可愛らしくも恥ずかしがる少女を見て、からから笑ってみせながらも】
【――そのままの顔をして、そんなことを、語り始めるのだ】
【まるで、そんなヤツが実際にいるんだって。そうとでも言いたげな口ぶり】


44 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/16(水) 22:33:56 6.kk0qdE0
>>43

「本当ですよっ!」
「ほら!これ!」

【黄色に反射し、綺羅と光る瞳の前に】
【拳銃を取り出しグリップ部分を見せる、木製のグリップには櫻に錨の刻印】
【櫻国魔導海軍の意匠だ】

「そうですよ、その……ちょっと、いえ凄く困った事になっちゃいまして」
「帰れないんです……」

【そう、少々俯きながら答えて】
【やがて、その悪い女性の話だろうか、その話に入り】

「何だって……」

【考えたことも無かった】
【いや、考えたくなかった事なのだろうか】
【風が、妙に冷たく感じた】

「……もし」
「もし、その人を守るためなら、私は……」

【人を害する、それすらも止む無し、そう言えるのだろうか?】
【言い切れてしまう人間だっただろうか?】
【説破に詰まる】

「……答え、られません……」
「解らないんです……私」

【俯いて、少し震えながら】
【こう絞り出すように答えた】


45 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/16(水) 22:57:04 WMHqDivw0
>>44

おーおー。……たしかに玩具ってカンジではないネ。
そう、ちゃんとした軍人さんなのに――帰れないんだ?

【けらけら。何が面白かったのかはよく分からないが、しゅんとした少女の様子がおかしかったらしい】
【「何があったのかナー」。白々しくもそう口にしながら、ようやく空になったペットボトルを投げて】
【きれいに、ゴミ箱にシュート。ふと目を伏せて、口元だけで笑ってみせながら】

……、……迷ったんなら、それでいいよ。
おれが言う「ワルいオンナ」は、そーいうことを、迷わず惑わずやる女なの。
好きなヒトのために、誰かをズタズタに引き裂くことすら厭わない。

それが――「ブラスフェミア」って名前の女。知ってる?

【男が口に出した名は、裏社会で生きる人にはそこそこ、というレベルで知れ渡っているものだ】
【そんな人物のことを、彼はよくよく知っているらしい。それならきっと】
【自称していた「悪い男」という肩書も、よく似合うものだとわかるだろう】

そう、それで――「ブラスフェミア」、最近ナカヨシの人がそこそこ増えて、
そいつらもけっこーワルい人ばっかりだから。よくない玩具ばっかり貸してもらって
これまたワルーい遊びを企ててるらしいんだよネ。そーいうカンジのお話になるけど、

【「おじょーちゃん、今家出中ならべつに、こーいう情報いらなかったり?」】
【首を傾げて、ゆるく息を吐いた】


46 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/16(水) 23:09:27 6.kk0qdE0
>>45

「はい、その……」

【うつむき気味の顔を上げて】
【そして答えだす】

「私、人間じゃ無くなっちゃって……」
「アルターリの、前にレヴォル社が騒動を起こして壊滅した街、その地下に魔界から蟲の魔族が侵攻してきてて」
「どうも、私に埋め込まれてる因子が、蟲の魔族のそれみたいで……私、魔族の尖兵にさせられるみたいで、その、それで……」
「私に因子を埋め込んだ、円卓の研究者の赤崎さんって人も、魔族に囚われてて」

【かなり掻い摘んだ、ある種伝わりにくいであろう説明】
【最も、この少女は間接的ながらこの話が、この青年に若干の関わりがあるとは知らないが】
【どうにも、答えが詰まり詰まりの話だ、顔は俯いたままで、心なしか声が震えている】

「そんな人が……」

【確かに、紛れもなく他人の目線では悪い女なのだろう】
【それは、青年の話もさることながら、だが】
【少し、信じられないほどの愛だ】
【本人は悪いと言う意識は、恐らくだが微塵も無いだろう】
【何故ならば、得てしてそう言う人物にとって、正義とは即ち己の愛に他ならないのだから】

「ブラス、フェミア……」

【正直な所、少女にとっては初耳の名前だった】
【上官でも、恐らく名前だけは知っているのだろうか、と言う存在】
【知り合いとでも言うのだろうか、この青年は少なくとも近しい関係の様子だが】

「良くない玩具?」
「一体、何を企んでるんですか!?」

【思わず、声が大きくなる】
【今は、別の震えが襲う】

「いえ、欲しい、欲しい情報です!」

【そう、最後にはっきり答え】


47 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/16(水) 23:35:19 WMHqDivw0
>>46

【また、ふーんって感じで受け流そうとしていたが……随分重たいハナシが始まっちゃったな、みたいな】
【やっちゃったナーみたいな顔して聞いている。半分くらいも理解できていなさそうな】
【それでも、まあ、とてつもなく面倒なことに巻き込まれているというのは――わかる】

【――――少女の話の中。レヴォルツィオーン、赤崎。それらのワードが出てきたら、僅かな反応を見せて】

……あーそーゆーコトね、だいたい理解した。  【←わかってない】
つまりなんだ、おじょーちゃん、ニンゲンじゃなくなったんだあ。
じゃあもーひとつ、教えておかなきゃいけないコトがあったりなかったりすんナー。

【そう言って、一度区切る。「なんかサービスしてくれたら教えてあげなくもないヨ」】
【へらへら笑いながら付け加えた。でもたぶん、何もしなくても教えてくれそうな雰囲気、ではある】

そっかー欲しいかーじゃあ教えたげる。
おじょーちゃん、さっき「レヴォルツィオーン」っつったネ? あいつだよあいつ。
「ブラスフェミア」のお友達のワルいヤツ。そいつがさー、水の国で大暴れしたのは知ってる?

そこでさ、ここじゃない何処か――「異世界」に繋がるゲートを創ったんだと。
その「異世界」からネ、バケモノ捕まえてきて、それに改造を加えて
さらにやべーバケモノ創ろうとしてんだよ。ネ、やばいっしょ?

【きわめて軽々しい口調。手を首のあたりでひらひらさせながら】
【「じゃあ、この情報を知っちゃったおじょーちゃんは、どーする?」……なんて、訊くのだ】


48 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/16(水) 23:47:13 6.kk0qdE0
>>47

「もう一つ?」

【青年の言葉に、やや鋭くなった眼光を向けて】
【最も、この青年には風に揺れる柳の葉なのだろうが】

「教えてください!何を知ってるんですか!?」

【縋る様に、こう尋ねたのだ】
【感情は、至って平静では居られない】
【その証拠に】

「サービス、ですか……」
「……」
「何を、何をしたらいいんですか?」

【再び顔を俯けて、こうぼそりと聞いたのだ】
【一般的な男性の要求ならば、解る事だ】
【ヘラヘラと冗談めかして言う雰囲気だが、どうにも現状それが通じる心の余裕は無さそうで】

「!?」
「ブランルが、ブラスフェミアと!?」
「それに、異世界の化け物って、まさか魔界の!?」
「私、その場に居ました、戦いました……一体、一体そんな物で、何を……」

【意外に過ぎる話だ】
【意外なつながりだったのだ】
【欠落したピースが、埋まって行く、ゆっくりと】

「ブラスフェミアと、ブランルを、止めないと……」
「行かないと……お兄さん、もしその気があるなら……」
「力を貸して下さい」


49 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/16(水) 23:55:49 WMHqDivw0
>>48

わーったわーった、じゃー教えるネ。
最近ネ、「イル」って言う……悪魔? サキュバス? みてーのがうろついてて、
ニンゲンじゃない存在を集めて、国をつくろーとしてんの。
そんでまた、そいつがワルーいヤツだからさ……
おじょーちゃんも誘惑されないよーに気を付けて、ってハナシ。

ンー? んー……じゃあおじょーちゃんの好きなヒトのハナシしてよ、面白そうだし。

【真剣な様子で突っかかってくる少女に、降参のポーズで両手を挙げながら】
【てきとーに説明をして、それから……見返りに何を要求するのか、って訊かれたら、これだった】
【悪い男を自称するわりには、あんまり極悪なことも考えられないらしい。へらへら、まだ笑っていて】

おー、じゃー話は早いネ。そーいうコトだからまー気ィ付けなよ。・……
……ウン? おれ? おれはネーオテツダイ出来ないんだー、なんでだか、わかる?

ヒントはネ、「なんでおれみたいなヘーボンそうな男がこんなに色々知ってっか」だよ。

【両手を挙げたポーズはそのまま。手のひらだけ、ひらひら振って】
【ごめーんネ。気の抜ける声でそう言った、手伝うことは、できないのだと】
【口にしたヒント。なんでこんな男が、ブラスフェミアのこと、よくよく知っているのか、って】
【――そういえばさっき、男は、自分のことを「モノ」だとも言っていた。そこからなにか、わかることもあるだろうか――】


50 : ◆jw.vgDRcAc :2018/05/17(木) 00:29:42 OX.x04tc0
>>21

……そう、ですよね。それは、私も同感です。あんな連中、出来る事なら関わりたくもない……けれど。
今は、なりふり構っていられない。どんな可能性も、捨ててはいけないから……ええ、宜しくお願いしますね。
で、問題の円卓の方ですが……

【―――関わりたくないというのは同感だ。出来る事ならば、関係を持つなんて事は極力避けたいところだ。】
【何せ、あの悪名高い機関だ。どんな危険思想を持っていても、何ら不思議ではない。一歩間違えば、此方も危ない。】
【個人的にも、正直に言えば許しがたい連中だ。何度か我が子が機関のせいで危ない目に遭ったことがある。】
【だが、そのような個人的な感情を押し込めてでも―――可能性を見つけるのが、今の仕事だ。】
【そこに状況打開の可能性があるのなら、どんな突飛で危険な道筋でも提示する。採択されるかはともかくとして。】
【機関と協力だなんて、頭がくらくらしそうだけれど……】

―――っ。円卓も、殺そうとしたのですか……。そう、ですか……
……そんな目に遭っても、貴女は笑って他人を好きと言えるのですね?……本当に、強い子です。
ふふっ。そんな子に好かれるなんて、私は幸せですね?

……さて。それでは、円卓の情報を纏めましょう。
独善的なトップが統べる、殺しも厭わない集金組織。ならば、お金の使い道は必然的に絞られてきますよね?
公共事業や慈善事業なんて、するはずが無い。当然、トップの個人の欲に従った使い道になるはず……それも、真っ当な物ではない。
で、裏から世界を牛耳られるのは都合が悪い。なら、答えは見えてきます。

―――円卓もまた、世界を手に入れたいのかも。

【自分が殺されかけたことを、どうでもいいと一蹴する。そんな鵺の言葉に、一瞬言葉を詰まらせる。】
【どうでもいい筈なんて無い、己の命は何よりも大切だろうに……忍者であるが故の、命に対する認識の軽さだろうか。】
【だが、それを窘めるのは、きっと彼女の矜持を傷つける事だろうから……そっと、無事を心の中で祈るに留める。】
【きっと、それくらいは許されるだろう。―――そうして、また推論に戻る。円卓の性質も、どうやら良くはなさそうだ。】
【苦い顔で、話を纏める。あくまで乏しい証拠による個人の推測であって、真実であるとはとても断言はできないが】
【もしかしたら今、この世界は世界を支配しようとしているのは一グループに限らないのでは……と。】
【「こんな認識で合ってますか?」と、自分より間違いなく事情に詳しいであろう鵺に尋ねながら】


51 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/17(木) 12:08:32 Or5c84EU0
>>50

【"幸せ"の一言が妙に擽ったかった。誤魔化すように曖昧に笑ってみせて、照れた様子を前髪で隠す】
【彼女にとって、人間は何処までも愛すべき存在で、それはどんな目にあってもきっと変わらないのだろう】
【それは無垢な祈りに似て、ある種盲目的な信仰に近いのだけれども、今はそれでよかった】


ほへー……そんなに纏められるですね、鵺ちゃんには皆目けんとーも付きませんです
しっかしまぁ、どちらの勢力にしても世界だなんて手に入れてどうするつもりなんですかねっ
こうして仲の良い人と気ままにおしゃべりして、楽しく過ごすのが一番いいと思うんですけどっ!

まーでも確かに、世界は俺のものだー! 系の人ではありましたし、その可能性は高いかとっ!
気をつけてくださいねっ、めーっちゃ嫌な能力使うんですよ!!
なんかこう、ぐにゃーっとした、人の悪いとこを凝縮したような!


【皐月の推察は正しい。彼女はそれに気づいていないけども、自分の命への執着は薄い】
【声に出さなかったのは貴女の聡明さが故か、だからこそあるいは──】
【特異点になる可能性もあった、近い未来。──あの時こうしておけば、と思う分水嶺】


とまぁこんな感じですかね! えへへ、皐月姉とお話出来て鵺ちゃん、少し賢くなれた気がします!
身体動かすだけじゃないんだぞーって、課の皆に見せつけてやるのですっ!
ありがとうございますっ、他に何か聞きたいこととかあります?


【そんな事も露知らず、彼女は微笑みを向ける】


52 : 麻季音 ◆KP.vGoiAyM :2018/05/17(木) 17:37:25 PqnG4VVY0
>>42
【抜け落ちた時間の中の出来事は私にはわからない。淡々と疎外された世界の中で物語は進んでいた】
【私は死んでいた。どっからどう見ても、誰が見ても死んでいた。この世界の認識ではそれが事実だ。】

【意識ある私は、私が死んだ世界にはこの瞬間には居なくて、別のところにいたのだろう】

一体なにがどうなって―ー――



【婦警のみた光景はそれが完全なる事実として覆しようのない光景だったことだろう】
【何をどう見ても、偽装でもすり替えでもないことがわかるから厄介さは更に深刻だ。】

【婦警からの電話を受けたオーウェル社は、さぞかし慌てただろう。】
【まずは、「殺したのか?」次に「事実か?」、そして沈黙する】

【撃ち込まれた弾丸が頭部だったから更に問題だ】
【これが別の部位だったら脳を取り出して未完成の技術でなんとかソラリスを復元しようとか考えたはずだ】
【しかし、その頭脳こそ失われてしまったのた。追い求めていた理想と共に】

【オーウェル社の中ではソラリスはもはや神聖視されていた。】
【不可能を可能にする新世界への導き手として】

【長い沈黙の後に、『再検討の余地あり。撤収せよ』そんな短い言葉で通話は切られるだろう。】



―――――ほんっとに無茶苦茶ね!まったく…親切にしてくれた人に対する態度じゃ…まぁいいわ。

あーハイハイ。そうですか、ええそうですか!
それなら、自分が死ぬのを納得できるほどの訳を聞かれてもらおうじゃないの


53 : 厳島の中 ◆rZXDD3W69U :2018/05/17(木) 19:18:50 6.kk0qdE0
>>49

「淫魔!?」
「そんな、存在まで……」

【サキュバス、それはあくまで、お伽噺の存在】
【実際に邪禍と言う存在を知っており、そして自分自身がその存在と化した為に】
【現状は信じられるのだが……】

「(人じゃない国、そこにはもしかして、私も……いや、ダメ、きっと悪い事を企んでる)」
「(私は、人間だ、人間で十分だ!)」

【一瞬過った考えは、振り切り、そのまま、青年の話を聞いて】

「好きな人、ですか……」

【余りにも意外な要求だった】
【悪人と言っているが、本当に悪人か、と問われれば答えに窮するほどに】

「え、ええっと……その人は私の上官なんですけど」

【顔を赤く上気させながら、こうゆっくりと話す】

「初めて会ったのは、静ヶ﨑の軍港の式典で」
「凄くカッコいい人で、あまり多く話さない人なんですけど」
「でも内心は優しくて、でも、自分で多くを抱えてしまう人で」
「私は、この人がいたから、海軍に入ろうと思って……それで、その……」

【もはや、顔は茹蛸か茹で甲殻類のように赤い】
【普通ならば、誰も聞きたいとは思えない様な話】
【所謂惚気に近い性質のソレだが、青年はどんな顔で聞いているのだろうか】

「つまり……」

【手伝えない、そう言った青年の顔を少し考える様にじっと見て】

「貴方は、ブラスフェミアかブランルか、あるいはその両方の関係者?」

【少女の口調は一転して淡々と、そしてじっと青年を見据えながら、こう尋ねた】


54 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/17(木) 20:05:49 WMHqDivw0
>>53

【にまにま、にまにま】
【実にたのっっっっしそーーーーな顔をして、少女の話を聞いている】
【さっきまでゲロ吐いて死にそうなくらいに弱っていた男の顔に、僅かの愉悦が混ぜられて】

ほぉ〜〜〜〜〜〜〜んふう〜〜〜〜〜〜〜んへえそーなのお〜〜〜〜〜、
上官かぁーってコトは年上? いくつくらい上のヒトなの?
さわやか系のイケメン? それともコワモテ系? あえてのほわほわ癒し系だったり?
へえ〜〜〜〜ふう〜〜〜〜〜んそっかあ〜〜〜〜〜〜〜、いやーいいネいいネ、

…………そんなに好きなヒトいるんだったらさ、ちゃんと帰ってやんなよ。

【「今は無理かもしれないけどさ、いつかちゃんと、問題解決できたあとにネ」】

【――盛大に茶化したあとに、ちょっとだけ声を低く、ボリュームを小さくして、そう付け加えた】
【そのときの笑みといったら、なぜだかどこか子供を見守る親めいて】
【まるで自転車に乗る練習をしている子をそうしているような、意外にも穏やかなものだった】
【たぶん根は悪くない人物なんだろうけど、兎角いじわる。そんな印象を与えるように】

そーそ。ブラスフェミアの「モノ」なの、おれは。
……はあ、何だかんだで全部ゲロっちまったナー、二重の意味で。
おじょーちゃん、もしかしたら尋問上手だったりする?

【ここまで来たらヘタに隠したって格好良くないだろう。そんな調子で、さらっと】
【自分は人間じゃないのだ、と暗に伝えた。へら、と笑って、小首を傾げて】


55 : 第○○話『深蒼海流』daijirou1021016 :2018/05/17(木) 20:26:56 6.kk0qdE0
>>54

「え、ええっと、そのキリッとした感じで、こうクール系、ですかね?」
「歳は27って言ってました!その私とか全然子供に見えますよね、やっぱり……」
「ああもう!恥ずかしいです!!」

【ニマニマと、こう楽しそうに話す青年に】
【最後は沸騰しそうな勢いで、やがて】

「……」
「帰りたい、です、本当は……」
「全部、終わったら、帰ります!」

【親か兄のような、そんな視線だった】
【決して悪人のソレでは無い、優しい瞳】
【ついつい、そんな本音を話し】

「ブラスフェミアさんの!?」
「物って、そんな、人間ですよね?物みたいに……」

【青年のニュアンスは、伝わらない部分もあってか、奇妙な物に聞こえた】
【ブラスフェミアの仲間ではなく、物】
【それは、少女には想像もつかないような、そんな話で】
【必ずしも、少女の尋問が上手いわけではないが】

「お兄さん、そ言えば家って何処なんですか?」

【本来の目的だったが、思い出したようにそう聞いて】


56 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/17(木) 20:48:03 WMHqDivw0
>>55

へー27なの。おれと同い年だあ、あはは。
そのヒトとおれとどっちがカッコいい? なーんつって。

【童顔×ちゃらい恰好×へらへら大型犬オーラ=「27には到底見えない」。】
【大目に見積もってもサボりまくってダブリまくりの大学生がいいところだ、だけどアラサーなのだという】
【湯気が出そうな勢いの少女を見ながら、手を叩きすらして、大口を開けて笑いながら】

……うん、ちゃあんと帰んなよ。
おじょーちゃんの帰りを待ってんのはきっとそのヒトだけじゃねーさ。

【――それでも最後には、やっぱり肉親めいて穏やかな笑みに戻ってくるのだ】
【きっとこれが素。籠から大空へ巣立っていく鳥を見守るのが好き、みたいな、そういう人物】

そう、モノ。間違ってもニンゲンじゃねーの。
おれの身体はもう、あいつ――ブラスフェミアに好き放題弄られまくっててネ、
さっきゲロってたのもそのせい。今回はちょっと、無茶な弄られ方をしたの。

…………あーうん? 家? ぜんぜんここらへんじゃないヨ。
家っつーか本拠地、「ブラスフェミア」の居場所ってコトだから――それだけは教えらんねーんだよネ!

【「いやもう他のことはほとんどゲロったけどネ! あははは!」】
【……平気な顔してそう宣うのだ。曰く、適当に治安の良さそうな場所を目指して歩いていただけらしい】
【これまでさんざんイイ人オーラを放っていた分、こういうところで急落させるのだ。悪い男、だから】


57 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/17(木) 21:13:54 6.kk0qdE0
>>56

「え?」
「同い年っ!?中尉と!?」

【かなりの素っ頓狂な声が出ただろう】
【まさかこの青年が、と、同じには到底見えなかった】

「中尉、中尉です!!」

【どちらがカッコいい、その質問には即答で】

「……はい、勿論です」
「全部が終わったら、すぐにでも、帰ります」

【中尉だけではない、他の人達】
【まるで全てを知っているかのように、そう話す青年の眼はやはり優しかった】

「……そんな、酷い……」

【さらりと自分の事を物と言う青年と、そうしているブラスフェミアと言う研究者に】
【ふつふつとした、怒りと悲しみの感情が湧く】

「自分で、帰れます?」

【そうやや心配そうに聞いて】
【先ほど倒れかけていたのもあり、そしてブラスフェミアがこの青年を好きに弄っている】
【そう話したのもあって】
【だが、少なくとも少女には青年が悪い人と言う存在には、到底見えなかった】

「これ……」
「何かあったら、言ってくださいね」

【そうして青年に手渡したのは、自分の連絡先が記載されたメモだ】
【名前は、那須翔子とも】


58 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/17(木) 21:31:17 WMHqDivw0
>>57

あっはははは、まーそうだよネ!
でもおれもけっこーイケメンだと思うんだけどナー、ダメ? あははは。

【げらげら。ベンチの背凭れに背骨を沿わせて、僅かに反らしながら】
【真っ暗い空を見上げてひとしきり笑ったあと――ふ、と息を吐いて】
【戻ってくる。玉子焼き色の目が、多少の元気を取り戻して――きらめいていた】

【帰ります。少女がしっかり口にしたなら、うんとひとつ頷いて】

そーそーおれ可哀想なんだよ、なんだけど、あいつの命令に従って酷いコトしてるのも本当。
だからおれはワルいオトコ。そーやって悲しまなくたってイイんだよ。

うん、何があっても帰らなきゃいけねーし――帰るさ、おれは。
……、……しょーこちゃん? ナスちゃん。……ナスちゃんのほーがイイな、かわいいし。
おれはねえ、おれのことは……「オムレツ」って呼んでよ。かわいい名前でしょ。

【連絡先を受け取って。何を以ってナス=かわいいとしているのかはよくわからないけれど】
【とりあえず、少女のことはナスちゃんと呼ぶことにしたらしい。何度か復唱してから】
【自身の名、……とうてい名前には聞こえない単語を口にした。当然、偽名だろう】

【よ、と声を上げて立ち上がる。多少ふらついてはいるが、初めの時ほど危うさはない】

じゃ、おれは帰るよ――――ナスちゃんも、そのうち、帰れるといいネ。

【そのまま、ひらひら手を振って。公園の出口へ歩いていくことだろう】


59 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/17(木) 21:50:34 6.kk0qdE0
>>58

「顔は、それはいいと思うんですが……」
「いえ、そのそう言うんじゃなくて!それだけじゃダメです!」

【夜空の星に近い、そんな卵の黄身の色の瞳】
【幾分か、元気の色を取り戻し】

「……悪い事、してるのかもしれないですけど」
「でも、それと悪い人は、無関係ですよね?」
「私は、違うと思います、いえ、そうあって欲しいです」

【やがて……】

「オムレツ、オムレツさん……なんだか、料理みたいな名前ですね」
「うう、自分の苗字可愛いって思った事、無いですよ!」

【妙な名前だった、その名前から連想できるのは、やはりあの卵料理しかなく】
【そして、自分の名前には、子供のころは良く男子に揶揄われた為か、良い思いは無く】

「気を付けて、下さいね」
「はい、帰れる日が来る、来させなきゃいけないですから!」

【そう言って、オムレツを見送るのだった】
【空には、観測し難いが、星が光り】
【夜風は依然心地よく吹き付ける】
【そんな一幕が、あった、あって良かったのだ】


//こんな感じで〆でよろしいでしょうか?
//お疲れ様です!


60 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/17(木) 21:57:00 WMHqDivw0
>>59

//おつかれさまでした、ありがとうございました!


61 : 名無しさん :2018/05/17(木) 22:57:51 5w/a9BZQ0

【市街地】
【大型のトラックが道路の真中で横転し、積み荷をぶちまけていた】
【周りに集まった野次馬が騒ぎ立てる。警察はまだ来ていないようだ】

【その近くの路地裏では、何やら男が2人──揉めている】
【一人は、わざとらしいほどにギラついた金髪に、派手なスーツとアクセサリが目立つホスト風の30歳前後の男】
【もう一人は、作業着を着た同年代程度の男だ】
【ホスト風の男が、作業着の男の胸ぐらを掴み、詰め寄っている】

てめぇ、やってくれたじゃねえか……我が社の車と荷物をめちゃくちゃにしやがってよぉ?

「す、すんません!でも誰も轢かなかったし……」

んなもんタダの偶然だろうが!!他に俺に言うことが有るんじゃねえのか?おい?

「そ、それは……」

ふん。まあいい。テメェがサツに捕まってくだらねえこと吐く前に……死んどけ

「ひいぃ!?」

【作業着の男は横転したトラックのドライバーらしい】
【ホスト風の男の言葉に、青ざめて震えている】
【近くを取り掛かった者、あるいは騒ぎを聞きつけて駆けつけた者がいれば──このやり取りを見ているかもしれない】

//とりあえず明日の24時まで募集いたします。どなたでもどうぞ


62 : ◆jw.vgDRcAc :2018/05/18(金) 00:27:14 OX.x04tc0
>>51

【事実、幸せだった。此処に至るまでずっと、本当にずっと、たった独りで抗い続けていたのだから。】
【誰も信じてくれない、誰もが自分をうそつきと言う。そんな中で、たった一人自分の言葉を信じてくれた。】
【そのたった一つの事実が、皐月にとってどれだけの救いになったか。だからこそ、その想いに偽りはなく】

それは、私も同感です。世界なんて手に入れなくたって、得られる幸せはあるのに。
……それを知らないのは、不幸な事かもしれませんね。許されざる行為とは言え……少し、憐れかも。
世界を手に入れて何とする……なんて、その人に聞くのはナンセンスかもしれませんけど。
だから、鵺ちゃんの言う通り気を付けないといけませんね?そんな考えを持つんですもの……どんなことを考えるか、分かりません。

【そして、そのような想いを抱くことが出来る少女とのささやかなひと時は、久し振りに心から楽しかった。】
【ああ、対峙すべき連中はこの幸せを知っているのだろうか。あるいは、知る機会があったのだろうか。】
【幸せや喜びなんて、案外すぐ傍に転がっている物。世界を牛耳るなんて回りくどい事をしなくたって手に入る。】
【そう思うのは、自分が一般的な価値観しか持ち合わせていないからなのだろうか―――】

ああ、そうでした。最後に一つだけ、鵺ちゃんに頼み事です。
―――どうか、これからも私の味方でいてくださいますか?……わがままなのは、承知です。
でも、今の私を信じてくれるのは貴女だけ。……貴女が私を捨てれば、私はまた独りになってしまう。
だから、どうか……独りにしないで下さい。なんて……。……みっともないけれど、そんな風に思ってしまうのです。

【ほかに何か無いかと問われて、もう質問することは無い筈なのに……口を衝いて、言葉が出てしまった。】
【大人げない。我が子ほどに年齢の違う少女に向かって言う言葉ではない。それは分かっている。……なのに】
【今まで耐えていた分の孤独に対する恐怖が、貴女に出会ったことで容赦なく襲ってきた。だから願う。】
【また独りになるのが嫌だから、独りにしないでほしいと願う。孤独は、決して強くない皐月の心の傷になっていたのかもしれない。】
【大人びていて聡いと見られているであろう皐月が見せた、弱さ。抱えた傷は、そう簡単に癒えるものではなかった。】


63 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/18(金) 00:56:37 ABHv169.0
>>62

【掌で収まる幸せで良かった。けれども何時しかその幸福に慣れてしまって】
【より多くを求めようとしたなら、指先から少しずつ溢れていく。──】
【、──後に残るのはきっと、最初よりも少なくなった幸せ】


鵺ちゃんも同じ考えですよっ、えへへーっ、皐月姉と一緒です! うれしーですっ!
まあ大船に乗ったつもりで任せてくださいな! 鵺ちゃんの手にかかれば皐月姉に指一本触れさせませんからっ
忍者は護衛も得意なんですよっ、いざっという時は皐月姉そっくりに変装もできますから!

あっでも、中身は無理無理です、話したら一発で鵺ちゃんってバレてしまいます!
ですのであくまでも見た目だけです、皐月姉みたいなキレイなお姉様に大変身です!
ふふ、鵺ちゃんも大きくなったら、皐月姉みたいなお姉様になりたいです!


【続く言葉に鵺は一瞬、きょとんと首を傾げて── どうしてなんだろうって、少し考えた】
【ぐいってテーブルに乗り出して、小さな手をぐぐーっとのばす】
【そして、母親が幼子にするように、なでなでと頭を撫でようとするだろう】


そんな事、改めて言わなくても勿論ですよ
皐月姉って意外と寂しがり屋さんなんですか? ははーん、さては夜中一人では寝られないタイプですね!
ぬいぐるみを抱いて寝てるタイプと見ました! 間違いないです

今日からはぬいぐるみの代わりに鵺ちゃんが添い寝してあげます! 特別大サービスです!
べ、べつに鵺ちゃんが一人で眠るの寂しいなーと思ってたとか! 丁度良かったですとか! そーゆーのじゃないので!
── 独りになんかしませんよ、私達は仲間です


【そしてそのまま、他愛もない話を続けて、夜が更けるまで時を過ごして】
【心の傷は薬なんかないから、長い時間だけが優しく治癒してくれる】
【少しでも貴方の心に寄り添えたなら、きっと──そこに勝る喜びはない】


/こんなところでしょうか! お疲れ様でした!


64 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/18(金) 14:20:16 lp4TKcVo0
>>40

【カニバディールという男、カノッサ機関の実力者にして凶悪な人物について、キングも聞き届けている部分は多い。】
【何を隠そう、かつての"ベクター・インパクト"―――今は鳴りを潜めているが―――におけるセリーナの幽閉・暴走事件については】
【あの肉屋との決闘こそが、最初の引き金になっていたのだ。セリーナはカニバディールに敗北し、その身を、精神を闇に落とす事になった。】

【セリーナの心をへし折るだけの弁が立ち、悪意と決意と覚悟と暴力とを全て兼ね備えた、本当の強敵―――】
【その凶暴さと強かさは、第二次ベクター攻防戦においてキング自身相対する事で間近に感じていた。コイツは、危険だと。】
【だからこそ―――鈴音の言葉には訝しむ表情をそう簡単には崩せなかった。しかし、こうも聞き及んでいた事を思い出す、セリーナ曰く、】

"―――鈴音ちゃんとカニバディールは、ある種の因縁を持っている"

……セリーナの言葉だ。成程な、今鈴音ちゃんから直接話を聞けて、その意味がよく分かったよ。

ぶつかり続けて、どこかで重なって、すれ違って、そうして続けてきた関係なら―――敵か味方かはともかく。
互いを互いによく知っている、ってワケだな。理解している、と言い換えたって構わない。

鈴音ちゃんはカニバディールを信用してるとか、信頼してるというより―――……"確信している"んだな。
どういう人間で、どういう考えを持っているか、どう動くか。それが分かるから、動向を追える。

そしてそこに関しては"ブレ"ないって事も分かってるから……、オーケイ、分かったよ。それなら俺はキミを信じる。

オレの立場上、アイツをアテにして動くってのはなかなか難しいし、言葉に直接だしてそれを認めるのは出来ねえ。
けど、オレはキミを信じて動く事ならできる。だから―――、まあ、その。なんだ、あー……そういう事だ。難しいな、大人ってのは。

【直接言葉で表現はしないが、つまりは"認める"という事だった。キングは二人の不思議な関係について理解を示した。】
【しかし続く言葉には矢張り、どこか悲し気というか、複雑な表情で応えるだろう。カニバディールを殺す―――互いに、殺し合う。】

……そうだな。ソイツは……聞いちゃいけなかったかもな。いや、聞いておいてよかったのか。
だがな鈴音ちゃん、いいかい? オレの耳に入った、って事は……酔っぱらいホルスタインの知るところでもある、って事だ。
悪いがだんまりってワケにもいかねえ、その時は恐らく"絶対に一騎打ちなんてやめろ"と言われるだろうし
オレも正直なところそれは避けてくれと言いたいんだが……はぁ。キミはなかなかに、"強い"からな。……ううん。

……正面切ってカチ合うのは止めてほしいな。向こうが攻めてきたら護ってやるし、だから―――……、なるべく避けろ、とだけ言っておくぜ。

【絶対に止めろ、とは言えない。キングも万全ではないし、向こうが鈴音を見逃す筈もない状況なのだ。】
【だからこそ、身を護る為の戦いであれば文句は言えないが、殺しに行くのは止めてくれ、とキングは訴えるだろう。尤も】
【その願いが完全に聞き入れられるかは不明だ。それほどに、恐らくだがカニバディールと鈴音とのある種の絆とは、深いのだろうから。】

/すみません、続きます。


65 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/18(金) 14:20:38 lp4TKcVo0
>>40

―――で、黒幕はこっちにちょっかい掛けてる、と。後手後手だな、コイツは。
面が割れてるのは現状仕方ねえが―――となれば、オレは慎重に動かねえとな。はっ、全く……。

困った時期に赴任しちまったよ、だがオレの仲間内に喧嘩売ってタダで済むと思ってるなら
黒幕ってのも大概不運だな。オレはオレの仲間を傷つける奴は全員ブチのめして来た。……上司には勝てなかったが。まあともかくだ。

オーウェル、カノッサ、公安警察とそれぞれネタが割れてるならこっちから仕掛けてやるさ。
鈴音ちゃん、オレもその黒幕と円卓、潰すのは手伝うぜ。というより―――やらざるを得ない。そういう立場なんだ、UTに居なくとも、な。

……人間界がバタつくと、魔界もバタついちまうから、な。

【キングは一息つくと煙草を懐から取り出そうとし、鈴音をちらと見て手を止めた。】
【代わりに珈琲のお替りをカップに入れると、鈴音にも差し出して。砂糖とミルクは、忘れずに。】

ああ、それから……企業ってのはオーウェルじゃねえ。"レボルツィオーン"だ、そこそこ有名な会社だよ。
製薬会社としちゃ名も通ってるし、なんならUTにも製品があるかもしれん。そういう普通の会社の、裏の顔が人体実験万歳のクレイジー集団って訳だ。
順を追って話すと―――ちょっと前だが、UTに駆け込んできた男がいてな。鳴神義勇、セリーナの知り合いだ。
そいつが連れてたのは"脱走者"だった、御察しの通りレボルツィオーンの研究所で人体実験のモルモットにされてた被害者だな。

セリーナはそいつをUTで保護、今も地下で監視下にある。そんでもって鳴神と一緒にレボルツィオーンの研究所に……
突入した。二人だけでだ。そんでもって、めちゃくちゃ強いヤツが出てきちまって義勇を逃がすために一人で残った―――その後は行方知れず。
纏めるとそう言う事だ。セリーナは大企業の裏を知ってとっ捕まった、下手すりゃ実験台にされてるかもしれねえ。
早い所救出したいんだが……それには仲間集めが最優先だ、二の舞は演じられねえからな。そういう訳で、……キミにも伝えたかった、次第さ。
黒幕と、それから円卓―――子供たちについてはオレも動く。キミに脅しをかけたクソッタレのナントカって奴は蜂の巣にして地獄送りにしてやる。
だから鈴音ちゃんには……セリーナを救出する手助けをしてほしい。恐らくだがオレの読みが正しけりゃ、アイツが単独突入なんて下手を撃ったのは―――、

……キミと言い争いになった"環境"が関わってるから、だ。だから、切り札はキミだ。鈴音ちゃんだ。アイツを……助けられるのは、……多分な。


【珈琲を啜る。苦い味が舌に広がった。セリーナと鈴音、そしてキングとを取り巻く環境は複雑に、だが太い糸で繋がれている様だった。】


66 : ドラ :2018/05/18(金) 20:51:56 XqQAhkbc0
>>9

やだなぁ、ぼくはおしゃべりが仕事道具だよ!?口枷くらいで黙らせられると思うのかい?
腹話術なんてお手のモノだしもっと下品なやり方もできる!……女の子の前だからそっちは控えるけどさ!

……ああでも首輪とか鎖はごめんだね、せっかくお勤め終えてムショからおさらばしたのにもう縛られるのはこりごりだ
きみみたいなカワイ子ちゃん相手なら最悪とまでは言わないないけどさぁ〜、うん、やっぱり縛られてなぶられるのは嫌だ!
ぼくの意思で自由に生きて自由に揉みたい。今はまさにきみのを揉みたい!!負けたくないね、ここは!!

(―――さあ、ブランク長すぎてなまったか?もっともっと闘志を燃やせ!
わかってないのか?勝てば……あのたゆんたゆんのムッチムチを今後ぼくが好きに揉めるんだぜーッ!
もっとふるえろよハート!!燃え尽きるほどヒート!!)


【前科者であることをカミングアウトしてきた、こいつ本当に正義サイドの人間か?】
【だがその足さばきは本物だ。長年の鍛錬で培われた俊足は戦場を引っ掻き回すことに関しては本当に適している】
【こいつの足に対処するにはそれ以上の速度か―――『読み』で上回るかだろう】

【少なくとも、彼女のその"置かれた弾丸"に対しての『読み』はドラが上回った】
【引き金を引く手は片方のみ、そちらを警戒していればどこに向かって弾が飛ぶかは彼も頭の回転を速めて即座に読み切れる】
【長年のカンの技。撃たれる前にやや右に接近の軌道を修正するとキャットⅢは前転の動きで見事いなして見せるだろう】

【―――だがそれをやってなお、キャットⅢの仮面の下でドラは苦い顔をしていた】


(遅らされた。今の遅れでなにか仕込まれたな!?何かが来る!!―――いいとも来いよ!!覚悟は決めた!!真っ向から挑んでやる!
『一手』遅れたならば……さらなる『一手』を複合し挑むまでだ!)

―――……そろそろイケナイ経験豊富なのをひけらかすのはやめてもらおうかな!
さっきの言葉で察してよ!突かれる悦びどころか――――突く悦びだってご存じないッ!!

コークスクリュー!!


【カチューシャに向けて突進しながら半身に構え、左の拳をめいっぱい振りかぶる!】
【左手首を回すのを見せ、威力を高めるコークスクリューブローの前兆を見せる―――あえてだ】
【だが、今まさにカチューシャに向けて拳を振るえる射程距離になったところで―――】


…と見せかけてリーバッフオーバードライブ!!


【疾走の速度を全く下げぬまま左手を下げ、手指を開き、―――傷ついているはずの右腕の肘を前に突き出す!】
【振りかぶり叩きつけると思われた左手の平を、ドラ自身に向けられた右手の拳めがけて打ち込み、杭打機のようにカチューシャの鳩尾めがけて】
【足の裏で滑り込みながら半ば突進するように勢いを乗せ打ち込みに行く!―――また騙し技だ!】


67 : 名無しさん :2018/05/18(金) 21:14:21 sooD0fbc0
>>64>>65

【件の機関員については、結局彼女自身がひどく信頼していて、というのが分かるので、今日はきっとこれで精いっぱいだろう】
【殺しに行くな。あっちから来たら護るから。……そう言われて少女は黙っていた、何も答えなかった。視線を逸らすほどではないけれど、どこか、ぼうとした目】
【少しだけ何か考えるように目を細めて――ああ、だから、きっとその態度こそが"それを約束できない"という返答に、きっと、等しくて】

【――彼がこのことに関わってくれる。手伝ってくれると聞いても、けれど少女はあんまり嬉しげには見えないだろう、そういう意味では、もう、折られかけている】
【きっと頑張ったのだと思わせた。それなのに状況はよくなるどころか悪くなる一方なのだと、今までの少女の全部が、そう訴え続けていた。だから、もう、】
【どうしようもなくなって。分からなくなって。ひとまず世界と自分とを隔てたのだと思う、――部屋の中に閉じこもって、誰も彼もを無視するっていう、消極的でも暴力的な方法で】

【彼女にとってはそうするほどの理由があった。自分でやると決めて、頑張ってきたことを、最悪の方法で踏みにじられて。その気持ちを、どうすることもできなくって】
【だからこそ一つ際立つこともある、――そうであってなお、彼女にとって、セリーナという人物が。大切であること。そのためなら、一時、外の世界に出ようという気になったこと】

レボルツィオーン? ……ああ、えと、――お薬の。聞いたこと、ある、――――、……、? ――、ううん、いいや、……。
……鳴神義勇。知ってるよ、――ウェインさんが連れて来たひとだ、……少しの間、お家に泊めていたの。……ウェインさん、て、ひとも、泊めてて……。
…………――ああ、しばらく、帰ってないから。……ウェインさんが、家のこと、してくれているのかな。――……へびさまは、うんと、ぶきっちょだから。

【――なぞった名前を、けれど最近、どこかで字として見た気がした。だけど思い出せなくて、少女は緩く首を傾げる、けれど、どうでもいいと斬り捨てて】
【相手の言葉をなぞっていく。――知った人間なのだと言う、といっても、よほど会話をして親しい、という様子ではない。名前と顔を知っているくらい、のように見え】
【一時家に泊めていたのだという。それからウェイン、という人間も泊めているのだと言って――自嘲めいて笑うのだ、くすくす、って、喉の奥を鳴らすように】

……………………うん、いいよ。

【――小さな吐息を漏らした、それはどこかため息にも似て、だけど。でも。向けられているのはきっと自分自身へ、こんなばかげた自分に向けて、馬鹿にするみたいに】
【行かない、という選択肢はなかった。それはさっきの即答と同じ色合い、――死んでさえいなければ、って、そういう付け足しは、しないけど】


68 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/19(土) 04:27:06 ce9ibMps0
>>66

【激流の如き脚さばきであった。土砂降りの後、氾濫間近にまで膨れ上がった河川を思わせて、かと言えばそれは清流の様にしなやかさを持つ】
【流麗な所作はある種の美しさを持っている。絹糸を濡らす、水面に伸びた一陣の纐纈模様。微かな名残すらも強かさに満ちて】
【滔々と流れるその行方を目で追ってしまったのが、彼女の失態。── 嗚呼と思った時には既に遅く】

【肘鉄が腹部を撃ち抜く。── 大きく苦悶の声が漏れて華奢な体躯が宙に舞い、羽織ったコートが零れ落ちた】
【背中から地面に叩きつけられ、細くしなやかな四肢を投げ出す、大きくはだけたスーツ姿が地面に投げ出されて】
【其れはまるで蜘蛛の巣に捉えられた蝶の如く、何処か無惨な美しさを携えていた】


っ……ええ、まさか本当に── 坊やだったなんて……っ
それはイケない事をしてしまったの、坊やにも立派な矜恃があったでしょうに
今更そんなこと言っても仕方ないの、察してあげられなかった私の責任だから

── 坊やの攻撃が、今、私の中に染み込んで、身体の隅々まで行き渡るの
私のその髪の毛の一本まで、坊やが汚してしまうの、貴方の色に私を染め上げて
そうして蹂躙して嗤うの、殿方はみんなそう。── お好きでしょう?


【座り込んでゆっくりと上半身だけを起こす。ふらりと一度大きく身体を揺らして】
【怜悧な目元に涼し気な色合いを残して、その先に浮かぶ貴方の虚像を見つめる】
【虹彩が何度も貪る様に貴方を辿って、口元に静かな笑みを携えた】


私の身体を好きにしたいのかしら、坊やの逞しい腕と脚とで私の全身を貪りたくて
そうして飽くまで抱いて、次は形を変えて、その次は様々な玩具でも使うおつもり?
ねぇ、聞かせて欲しいの── 坊やの考える欲望を、私にさらけ出して

だってそうでしょう? 絵空事で終わる願いを聴き止めるのも曲輪の役目だから
── どうせ本当に愛してなんてくれないの、知ってるから


"Разбитый Стеклянный Синдром"
──"Broken Glass Syndrome"


【先程置かれた銃弾の行方を辿ったなら、── 着弾寸前に出現した鏡に消える。一手送れさせたのはその所作が為】
【カチューシャは右手を放り出す。誘う様に向けた掌に、手のひらサイズの鏡が出現して】
【鏡から放たれる銃弾── 狙いは貴方の股間を撃ち抜く軌道であった】


69 : トライデント&アコーディオン ◆auPC5auEAk :2018/05/19(土) 14:01:06 ZCHlt7mo0
>>前923-927

〔ぐ、あぁぁッ!? ――――っ、何……!?〕

【突如として吹き上がるエネルギー、その奔流に、インフィニティージーンは思わず身を退いて怯む。まるで、破壊衝動の噴火の様な光景】
【消耗しきったその身体が見上げるのは、光の象る人型――――恐らくは、ダリアの最後の力の発現したそれ、そのものなのだろう】
【欠落した左腕の痛みすら、今は意識に入ってこない。ただ、極限の中で、切迫した、ある種の義務感の様なもので体が踏みとどまる、ギリギリの疲労と脱力感だけが、そこに残っていた】

〔――――結局最期まで、「そんな戯言」しか口にできないんだな……生きてもいない死んでもいない、そんな奴が――――ッ、ガ……っ……?〕

【呆れ果てた――――まるでその一言を、仕草で表現するように、インフィニティージーンは、残った右腕で額を抱えつつ、首を振る】
【――――共に、致命的と言っていいほどに違う出発点。ならば、道筋も違っていて――――その果てに、たどり着く答えなど、似通ろうはずもない】
【『命』という命題をどう理解し、何を望むのか。トライデントとアコーディオン、そしてダリア――――その二項対立は、この期に及んで相容れる筈もない】
【――――願いがあるなら罪は雪がれるなど、そんな『悪』が命を握る事は許さない――――その一言を言おうとして】

【唐突に、インフィニティージーンの身体は震え、思わず右手で己の胸を押さえて絶息する】
【顔面の代わりに頭部に埋め込まれた、黄金の半球体の光が、色が揺らぐ。赤、紫、青、黒、灰――――――――そして、蒼黒に定まり、移ろいは止まる】
【そして――――白と黒のまだらと化していた体色が――――濃淡の差こそあれど、蒼黒に埋め尽くされた】






〔――――ほぉ、……ハハハっ、面白いではないか! なんだ貴様……この身体を殺そうと、張り切っているのかね……?〕

【――――同じ声で、違う口調で、壊れかけのインフィニティージーンは顔を上げる。そこから感じられるのは、煮詰められた殺意でも、哀れみ交じりの正義感でもない】
【――――悪意。それも、他者を見下し、それのみか致命的事態にある事を理解しながらも、なおそれを面白がるような――――狂気】

【ユルッと体の構えを解き、右腕、そして腰の副腕部を軽く開閉して調子を確かめる。その様は、そのまま醜悪な意思を伝えるような所作で】
【今度は真っ直ぐに顔を上げる。肩口からの触手の副頭部も一様に、見上げるばかりに膨張した光と化したダリアを見据えて】

〔――――20年、いや50年ほどか? ……どうも感覚に大きなズレがある。が……どうもそれくらいの時間が経っている様じゃないか
 どれ、大仰にこの俺……いや、わし……? ……どうでも良い。ともあれ、この俺に逆らおうと、そういうのか……ッ!?〕

【――――人格が、切り替わっている。それは間違いないだろう。先ほどまでと、全く言動が一致していない。そしてその変化に呼応するように】
【匂い立つ――――悪意と狂気。『無限』を掲げた肉体を埋め尽くす、限りないまでの精神――――悪徳。壊れかけた体が、まるで油を差した様に滑らかに動き出す】
【――――『エターナルトライアングル』の球体が消失する。『リスクストレージ』の光が消えていく。その代わりに――――黒い、黒い闇が、押し寄せる】

〔――――俺にこの身体あれば、もう何もありはせん……後は、もう――――全てを俺の意のままに操るだけよ……!〕

【――――記憶にある雰囲気を感じるかもしれない。だが、それはあり得ない事なのだ。それは本来、既に死人になって久しいはずの『男』の持つものだったのだから――――】

/続きます


70 : トライデント&アコーディオン ◆auPC5auEAk :2018/05/19(土) 14:01:24 ZCHlt7mo0
>>前923-927

〔――――やはり、若く、力みなぎる体というのは良い。頭の中までスッキリするわ! 何者かは知らなんだが……さあ、『そんなオモチャ』でわしを殺せるものかッッ!!〕

【緩慢な動作が一変する――――もはや本質としての無限に到達した光の奔流を前に、蒼黒の魔人は闇を展開する】
【一瞬で、それは周囲の全てを無差別に吸い寄せ、そして閉じ込め――――消滅させていく。もはや存在するだけで全てを握りつぶす天体――――ブラックホールさながらだ】

【ブラックホールの中心に位置するのは、燃え尽きた恒星の『燃えカス』である。巨大な太陽が、己の質量で潰れていき――――星が、バスケットボール程のサイズにまで縮んでしまうのだ】
【そして、その質量、重みは変わらない――――それが、光さえも捻じ曲げてしまう重力の根源――――この世で最も大きな、マイナスのエネルギーの1つなのである】
【――――その『男』は、己の能力をインフィニティージーンを媒介にして発動、その辺の石に己の重力操作の能力を用いて、集積をさせ――――極小の、人工ブラックホールを形成した】
【降り注がれる破壊のエネルギーは、光かの如くブラックホールに吸い込まれていく。致命――――否、存在そのものを焼き払う光も、まるで拭い去られるように】
【散り散りの光は、インフィニティージーンの身体を焼く。だが、かき乱され、減退させられる力は。もう防御を言う域を超え、不完全ながらも『空白』を生み出し、生き永らえさせていた】

〔――――フッハハ、さあ行くぞ! これが俺の……復活の号砲よぉぉぉぉぉ!!〕

【そして――――インフィニティージーンはその人工ブラックホールを発射――――頭上のダリア目がけて】
【――――実態の質量は、飴玉程度のものだが。その力の作用圏は決して小さくない。いわば、直径の2m近い、全てを消滅させる真空の砲弾というべき代物だ】
【それを、光で形成された胴体の――――どこを穿てば致命的かは分からない故にか、中央を捉えようとして、能力を行使、発射したのである】

〔うおおおおおおぉぉぉぉ――――――――〕

【同時に――――そんな質量を放つのであれば、慣性による反発力も大きい。インフィニティージーンの身体は、たまらず吹き飛ばれた。ビルの屋上から――――墜落、否、己も発射されたように】
【力の勢力圏から離脱。同時に最後の反撃を決めて――――切り替わった人格からしてみれば、ただの一撃で――――この戦いを終えたのだろう】

【目で追うのも困難な速度で、『シンアル・タワー』から飛んでいく蒼黒の魔人。その息の根は――――ついに、この戦いで止まる事はなかった】



【――――スラム街。高速で墜落したそれに戦き、住人は逃げ去っていく。それでなくても、墜落の衝撃は、不吉なものを連想させるのに十分だった】
【爆心地に自ら踏み込もうとは、どうやら誰も思わなかった様だ】

が…………、ッ……ぁ……っ!!
「う、ぅうん…………ぐ……っ、は……」

【そこには――――2人の男女が、一糸纏わぬ姿で横たわっていた。とはいえ、その有様は凄惨だ】
【青年の方は――――左腕がちぎれ、両目からはダラダラと血の涙を流し、息も絶え絶え。女の方も、頭蓋が砕け、脳の一部が露出している。そして、爆発したように腹部も臓器を晒して】
【――――これで命が潰えていないのだから、異常という他はない光景――――幸いにして、誰もそれを見ることはなかった】

――――次は…………無い。だが……っ、殺して、やるよ…………ッ

【無意識が、青年――――トライデントに呟かせたのは――――最後まで、歪んだ正義に立脚する、悪への問答無用の、殺意だけだった】

/この辺で……乙でしたー!


71 : 名無しさん :2018/05/20(日) 19:49:55 21d2FRHc0
>>61

そこな御兄さん、少し息を吸って吐いて落ち着きましょうや

【掠れながらもよく通る、篠笛のごとき声が流れる】
【一目しての背格好はそこまで目立つものではない。着物にストールを羽織る装いは、廉価品とは少々異なる縫製という程度であり】
【和モダンな雰囲気の女は、草履をさりと踏んで路地の奥から声をかけた】
【茶の混じる毛先を僅かに覗かせるだけの深く被った頭巾の奥からは、生きた眼差しは窺えない】

今は表の騒ぎで皆気も漫ろでおりますけれども、それも一時
あまり事を荒立てるのは得策ではありゃせんと思いますがねぇ

【気さくな言葉を転がしながら、歩行杖を右手に小さめの歩幅で男たちに歩み寄る】
【足取りに障害は感じさせない】
【代わりに歩くたび杖の先端が2つ地を叩く】
【盲いているのだ、明らかに】
【何もなければ、裏路地の薄暗がりでもその三日月につり上がる口元が見える����そんな距離まで進むだろうか】


/まだよろしければ……無理なら無視してくださって構いませんです


72 : 名無しさん :2018/05/20(日) 21:38:44 5w/a9BZQ0
>>71

【響いた女の声に一瞬身じろぎ、ホスト風の男は視線を移す】
【現れたのは杖をついた女――】
【ホスト風の男は露骨な不快感を表す】

あぁ?なんだアンタは……道に迷ったか?
俺らに関わるんじゃねえよ。その場で回れ右して帰りな

「た、助けて!殺される!」

オイ!テメェは黙ってろ!

【作業着の男は胸ぐらをつかまれたまま必死の形相で叫ぶ】
【おそらく、この場に現れたのが誰であろうと――誰彼構わず助けを求めていただろう】

見世物じゃねえぞ女……何笑ってやがる!
これが最後の警告だ!失せろ!!

【ホスト風の男は近づいてきた女のつり上がった口元に気付き、さらに声を荒げた】
【その声には警戒感も含まれている】
【わざわざ路地裏で自分に絡んでくる人間――普通とは思えないから】

//大丈夫ですよ!お願いします


73 : 名無しさん :2018/05/20(日) 22:01:59 sEJmfICU0
>>72

異なことをおっしゃる。目暗は元々世間の迷いもの
ほれに見世物と申されましても、この役立たずの眼には何も映りませんでなあ

【左の袖でくすりと笑いを押さえ、杖が可笑しみを込めて3つ鳴らされる】
【警告に足は止めたが、恐怖という感覚を忘れて久しいような。袖の隙間から白い歯がこぼれ、桃色の舌が踊る】
【品のあるようで、そうでないような。斬るものに合わぬ、下賤な仕草で】

それとも理由が必要ですかなぁ……はてさて
御兄さんの面子や建前はどうあれ、助けを求められれば応と笑むのが人情じゃあありませんか

【撫で上げるような声音。口の端をちろりと舐めて、足が一つ近付く】
【不用意にーーしかし今度は足音がなく】
【くけけ、と鴉のように喉を鳴らした姿が、霞のように揺らいだ】


74 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/20(日) 23:12:47 wQ25QlZM0
【『すごいな、ゾーイ。スシはあたしのおごりになっちまいそうだ』】
【ぽぉんと気の抜けた音を立て、友人へのメールが電子の海に流れていく】

【次に別のメールを開く。急に受信を示す数字が増えたものだから何事かと思った】
【おまけに知らないアドレスからだ。一瞬スパムかなにかじゃないかと疑ったが】
【一通目の文章を読み終わったところで────部屋の冷蔵庫から炭酸水を取り出した】
【それを少し口に含んで、そこから考える。今日の仕事を休むかどうか】
【答えはすぐに出た。返信の文章を考えるのにも、時間はそうかからなかった】

【『最初に会った路地で待ってる』────それだけの短いメールを、相手に送る】
【夏物の上着を羽織り、廊下に出る。「悪ぃ、ちょっと急用。明日倍働くから」】
【その辺ですれ違った機関員に一声かける。ディーラーの仕事は、今日はサボりだ】


【そして────路地裏。あの時ニュースを報じていた壊れかけのテレビは】
【誰かが拾っていってしまった。代わりに野良猫の声が時折聞こえる】
【姿は見えない。猫なんてそんなものだろうが、一方彼女の姿はよく見えた】
【赤い服に赤い髪、それと金の目。初めて会った時はヒトの姿ですらなかったが】
【今はきっちり、人間の形を真似ていた。彼女はあの時と同じように】
【雑に置かれた木箱に座り、目の色を文字通り変えていた。赤と黒の、色違いの目】
【そこから意味もなく金の目に戻して、また変える。戯れのようなことを何度も続けて】
【待ち人が現れれば──「よぉ」と軽く声をかけるのだ。「元気だったか」】


75 : 名無しさん :2018/05/20(日) 23:14:46 5w/a9BZQ0
>>73

ふん。俺は平等主義者でね……女だろうが子供だろうが障害者だろうが邪魔するやつには容赦しねえ
大体、本当に目が見えてないかも怪しいところだ
こちとら「目のないポリ公」に襲われた経験もあるからな

【女は自ら「目暗」と言ったが――】
【それでこんな所に来たのならば、ますます油断できない】
【ハンディキャップを補う力を持った、即ち能力者である危険性がある】

人情だぁ?だったら、こいつに情けなんていらねえよ!

「がっ……!?」

【ホスト風の男はスーツを捲くり、装着されたホルスターから】
【黒い金属製の、3段の警棒を取り出し作業着の男の首を殴りつける】
【そして、気を失った作業着の男を女の足元に投げ飛ばした】
【作業着の男からは――臭い酒の臭いがする】

鼻はちゃんと使えるか?だったらわかるだろうが……そいつは酒を飲んで運転してやがったんだ
助ける価値なんかねえクソ野郎だぜ

ちっ……やっぱり能力者かよ

【足音が消え、揺らぐ女の姿を見て舌打ち】
【持っている警棒をそのまま構え、出方を伺った】


76 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/20(日) 23:32:50 WMHqDivw0
>>74

【かつ・かつ、と、アスファルトを踏み締める硬質な音】
【着ている服は、すっかり暑くなったから薄手のものになっていた。プリントTシャツの上にパーカーを羽織って】
【下はホットパンツ。伸びる生足、それでも申し訳程度に靴下は履いて、靴はおなじみロッキンホース・バレリーナ】
【そんな出で立ち。夜遊びする若い女としては、十分すぎるくらいの正装で】

【路地裏に現れたのは、あの日自身を「お人形」だと形容して見せた、赤い目の少女だった】
【控え目な歩幅で曲がり角から現れる。そうして、ミラの前に、現れたなら】

……げ、んき……だったよ、まあ色々あったけど。生きてるから、元気。
久しぶり、メール返信くれてありがとう。
……呼び出しといて、ごめん、なんだけど……何から話したらいいのか、ちょっと、整理させて。

【久しぶりに会う知人に対してかける言葉にしてはあんまりにもぎこちない。表情も似たようなもので】
【曖昧に笑ってみせながら――その辺に置いてある空き箱を、蹴って動かして】
【同じように座って見せる。真正面から、向かい合う姿勢になる】

……、……えと、まずは……ありがとう。あたしのこと、ずっと気にかけてくれてた?
鈴音から聞いて、びっくりして……、……そう、鈴音、鈴音だ……あの、あのネ、

あたし、鈴音のこと、助けたいって思うの。でも、どうにもなんなくって――――

【「誰に頼ればいいかわかんなくって、それで……ミラ、さんに」】

【ぽつぽつ話し始める、最初は斜め下に向かって、地面に這いつくばっていた視線も】
【徐々に上に向き始める。そうして、まっすぐ、ミラの金の瞳を見つめるようになって】

【――――あの日、何もかもどうでもいいって言っていたときの。つまんなさそうな表情とは、だいぶ違うものだった】


77 : 柘榴 ◆zuR4sSM1aA :2018/05/20(日) 23:38:53 0jLFl.bY0
前スレ >>973


【まるで人形のような相手だと──不気味に感じていた】
【打ち据えたとしても嗤わず、敵が眼前まで迫ったとしても緊張を見せず】
【もしかしたら、本物の“人形”なのかもしれないのだけど────】


【砂幕の向こうで、女は黒留袖の裾を揺らして駆けていた】
【あの襲撃者がどのような能力を有するかわからない──少なくとも、反応だけは凄まじく良い】
【いくら砂煙が辺りを覆っているとしても、あいつなら撃ってくるだろうと踏んで】

【良い精度で襲いかかってくる鉛玉に、女は舌打ちして】
【2丁拳銃だとすれば、暫くその弾丸は切れないだろう──“ベルト”があるのなら】
【殺るとすれば、一番いいのはリロードのタイミング。その瞬間に接敵できるまでの距離は保っておきたい】


【地面に伏せた婦警の動きを気にする余裕はなかった】
【何か小さく呻いているのは耳に入ったのだけど、その内容までは聞き取れなくて】


78 : “Crimson” ◆zuR4sSM1aA :2018/05/20(日) 23:47:47 0jLFl.bY0
>>937

「ああ、それで十分だ。今度会ってみるさ、機会があればだけどな」


【彼女からいくつかの情報を聞き出す。櫻の諜報員だけど、水の記者を名乗る】
【公安の人間と知り合いなのに、一般人である彼女に“嘘”がバレてしまうのだと】


「お互い死なないように、ってことだな。あの酒の貸しは、それで返してもらえばいいさ」


【今は、今だけは味方──共に生きて、この戦いを生き延びなければならない】
【戦いが終われば、円卓を潰す。それさえできれば、またいつもの関係に戻ってしまうのだろうけれど】
【──後ろ手を振って、女は去っていく。酒の返しは、生存でしてくれと言い残して】


79 : 名無しさん :2018/05/20(日) 23:53:09 qpl18lj20
>>78

【お互い死なないように――その言葉に少女は目を細めた。自分は"そういう"意味では"死にはしないけれど"】
【それを相手に言ってしまうようなことは、ない。なんせとっておきの秘密だ、――だから、この場では言わないし、そもそも、言いたくもない】

【誰も好き好んで自分がばけものなんだ、とは、言いたくはないから――】

――――そうだね、じゃあ、えっと……気を付けて。――かな、

【ふらりと背中側で腕を組む、スカートの裾を揺らして、曖昧な言葉は、それだけこの状況のおかしさを示すよう】
【それこそ正義側の彼女が機関員である彼女へそれを願うのだから。――これが終わったらお終いの関係性、だからこそ、きっぱり願える】
【――言い終えたなら、少女は、ふらりっと歩き出すだろう。「またね」は、ない。そこまでは言う必要がないと思って、細い路地から、出ていくだろう】

【そうしたならば、この夜はおしまい。そのあとのことはお互いに知らない、――知る由もない、連絡先は交換しなかった。していたとしても】
【お互いの話をできるような状況にあるかは、まったく、まったく、分からないから。だから多分、どっちだって、おんなじだったと思う】

/おつかれさまでしたっ!


80 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/21(月) 00:00:09 wQ25QlZM0
>>76
【少し──いや、随分と変わった。まずはそう思った。何も服装だけの話じゃあない】
【真正面から向き合うようになったことも。自分の意思を明確に示すようになったことも】
【何より。一言こちらが何かを言う毎に怯えていた“ビビりちゃん”はすっかりと鳴りを潜めていた】
【ふ、と口元が緩む。何が夕月を変えたのかは知らないが】
【ミラにとっては、彼女の変化は喜ばしく、そして楽しいものだった】


まぁ、気にかけてたっちゃあかけてたな
メールが来るのはもっと後で、もっともっとビビりながらくると思ってたからそこんとこは意外だったが──
ぎゃは!だがいい意味で予想外だ。そのツラ見ちまったらもう“ビビりのお嬢ちゃん”なんて呼べねぇな?

んで…………鈴音、か。事情はちったぁ知ってるつもりだ
イルってぇやつんとこで寝てる、とか…………その辺のことをな


【「話、続けなよ」そう促す。ミラもまた、夕月を真っ直ぐに見つめていた】
【自分を頼って、と言われれば緩く笑う。そう言われて、気を悪くしない奴なんていないだろう】


81 : 俺に勝てる夢でも見たか? :俺に勝てる夢でも見たか?
俺に勝てる夢でも見たか?


82 : ドラ :2018/05/21(月) 02:02:23 XqQAhkbc0
>>68

【二度に及ぶ騙し技の一撃が、みごと入った】
【膝と肘。二度打ち込んでわかるのはやはり女性の体は非常に軽い。羽のように吹き飛ぶのがわかる】
【重火器を扱えるよう技術だけでなく肉体とて多少は磨いているだろうが、それでも一般的な女性に毛が生えたほど、とキャットⅢはそんな手ごたえを感じていた】


はーいそこ余計な同情はいらないからねー、気にしているのはぼくひとりだけで十分だからねー

身体を好きにしたくないと言われれば嘘になるけどねぇ、ぼくはいい奴らの仲間だしぼく自身もそれなりに良心はある
きみがぼくを望まないなら別にとって食おうだなんてしないけど……おっぱいだけは話が別だぞ
いいか、ぼくが口にしたセリフに何一つ嘘偽りはない。ぼくはきみの……


【と、言ったところで、周囲から『鏡』に関する何かの迎撃が来ないか見まわしながら間合いを作ろうとしたところで】
【キャットⅢは見てしまった。今自分が通り過ぎて行ったはずの方向に鏡がある―――軌道はそう、さっき彼女が罠として"置いた"弾丸が通り過ぎた鏡だ】
【……あそこから飛び出す気配はない。というよりも……"さっき"の罠の弾丸が飛ぶのを回収したような、そんな意図を感じた】

【入口があるなら出口がある、どこから来るかと即座に連想してキャットⅢはカチューシャの方向を向いて、見てしまう】
【彼女は攻撃を受け怯み、座り込んでいるが―――その差し出された右手に『鏡』が出現しているのを見た】
【そして、その鏡が向けられてる先は―――】


――――――……お、おまえッ!?まさか!さっきの弾丸の行先はッ!!


【放たれた弾丸が容赦なく飛び出す瞬間を目の当たりにする直前、ドラの脳裏である映像が流れる】
【彼の装備を作ったジンジャー・ユースロットが自警団向けに作った廉価版のアーマースーツを販売し、インタビューを受けていた時の映像】
【椅子に座り得意げな顔をしながらインタビューに応じるジンジャーの質疑応答だ】
/続きます


83 : ドラ :2018/05/21(月) 02:03:07 XqQAhkbc0
>>82続き

――――――――――――――――――――――――――……


"―――自警団向けのアーマースーツ開発、及び販売契約の締結おめでとうございます。"


「いいとも、これで私の懐への収入源がまた一つ増えた。アレの提供によって有事の際の民間人の防衛率も
従来の2,4倍に上がる計算だよ。私も人々も喜びwin-winの関係が結ばれたのは非常に喜ばしいね」


"―――いくつか質問をさせていただこうと思うのですが……
まずは貴方がこれまでの人型武装を作った中で最も苦労した場面はどういうときに訪れましたか?"


「そうだなぁ、今回のトルーパースーツ然り私たちが身に着けているシンクロライダーシステム然り、
これまで何度もそういう装備をつくってきたから手慣れていると思うのだが……機動力と耐久性のバランスを作るのが難しかったかな
機動力を上げすぎて装甲を薄くすると防弾・防刃などの機能がすごく減るし、かといって分厚くしすぎると装着者が一切身動き取れなくなる代物が出来上がるからね」

"―――廉価版ではあっても全てのスーツがオーダーメイドなのはそういう問題を減らすためですか?"

「その通りだね。装備はほぼ同等でもその人間に必要な特性、装備はそれぞれ違う。
まあそれでも共通しているのは……人体における『急所』への攻撃に対しては特に強固に作ったつもりだよ胴体や頭部、首回りとかをね」

【屈託なく笑いながらまるで緊張する素振りもなくインタビューに答えるジンジャー】
【例のろくろ回しなポーズも無意味に取りながら意気揚々としゃべり続ける……】
【そこで、ふと目を見開いて彼はあることを思い出したかのように突如話題を変えた】


「……そうそう、男として一番苦労した場所があることを今思い出した。男の急所である『金的』攻撃だ
今回のスーツにも私たちが使用するライダーシステム同様に特注の『ファールカップ』パーツが搭載されている
ちょっとやそっとの打撃どころか、ピストルの弾が当たってもヒビ一つ入らないだろう。だが……」


【そこで苦い顔をし始めるジンジャー。目元を抑えながら彼は語り始めた】


「……そもそもファールカップというのはね?あまりにも強すぎる衝撃を受けると衝撃によって奥に押し込まれて
普通に睾丸へのダメージが通ってしまう弱点がある物なのだ。私の作った物もそうだ。頑丈だからライフルの弾だってヒビは入らないだろう
だが、私の装備は元々「人体を貫通しかねない攻撃を貫通させない」事に重きを置いていて、普通に殴られるくらいのダメージは入ってしまうんだよ

諸君、私の装備が頑丈だからと言ってわざわざ急所で攻撃を受けに行くようなことはやめるんだぞ。特に骨で守られてすらいない睾丸へのダメージは絶対ダメだ!
遠距離戦タイプならシールドか何かで事前に守る用意をしておきたまえ!近距離戦タイプなら狙われないようとにかく動き回れ!
まあ、格闘戦を得意とするタイプの人間のあまりにも小さい動く的めがけて狙い撃てるような敵はそうそういないとは思うがね……おもうがね……オモウガネ……」

【ドラのうろ覚え回想はここで途切れる……】

――――――――――――――――――――――――――……
/さらに続きます


84 : ドラ :2018/05/21(月) 02:04:18 XqQAhkbc0
>>83
【現実はそううまくはいかなかった】
【敵の狙撃手は本当に『狙った獲物を逃さない』事に関しては本当に長けた女だった!!たとえすばしっこく動く人間の股間さえも!】
【カチューシャの放った時間差の弾丸が無慈悲に飛び出し、キャットⅢの股間へとまっすぐ飛び交い―――】

【着弾と同時  『キンッ』!! という効果音が鳴ったような気がした】


……うわぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁ!!!!いた、いたっ、痛ァァァァい!!!!
がっ、あぐっ、いっだあぁぁぁぁっぁぁぁ!!ぼ、ぼくの、『玉』がぁぁぁ!!ぼくの暴れっぱなしのマグナムがァァァァァ!!!!!

あああああっ!!がぁっ!いっだぁァァァァァァァァァァ――――――!!!!!!


【後ろに倒れこみ、股間を抑えながらじったんばったんとのたうち回り始めるキャットⅢ】
【仮面で顔は見えない。だがカチューシャの瞼の裏には多分映り込んでいるだろう、変身前に見せていたあの年若い少年のような顔が】
【今や苦悶に歪んで涙を垂らしながら親に泣きつくようにくしゃくしゃな顔で泣きじゃくってる表情に変わっているのを】

【さっきまでの無駄のない足さばきが嘘のように隙だらけである】
【防御姿勢など一切取っていないのだから、容易く撃ち抜くことだって可能な状態に見えるだろう】
【うまく立ち上がれないままキャットⅢは後ろに少し転がりながら、なんとか膝で立とうとしつつカチューシャに怒鳴りつけるだろう】


ぐっ、ああっ、こっ、このクソ外道の変態北欧痴女―――――!!!な、なんって事をしてくれたんだい!?
これまで何度も殿方のそれを見てきたくせになんでこんなことができるんだ!?話を聞く限りこれを撫でたり口に含んだりそのやわらかいので挟んだりとかしてきたんだろ!?
"ここ"の負傷はぼく達にとって「死」を意味するに等しいんだよ……!?どういう教育受けてたらこんな事できるんだよ!!

バーカ!バーカ!!ノータリン!!!ピンボケピーマンの愛液脳みそ!!
シーツに零れた精液から受精された劣等遺伝子女ァァ!!世間知らずの田舎者!!
お前の母ちゃん不貞尻軽ビッチ!!お前の父ちゃんド低能プアワーカー!!

ロシアじゃ相手の性器を乱暴に扱ってはいけないって事すら教えてくれないのかこの低学歴女!!
……そうだよな!?きみロシア人ってかぼくと同じ世界の人間だよな!?ロシア語喋ってるって事は!!
この世界ではただでさえ日本語ってか共通語で喋らない人が珍しいのに、わざわざロシア語喋ってるって事はロシア出身だよな!?
ロシアの人間がこんな常識のない人間だったなんて本当に知らなかったよクソアマ――――!!!故郷の両親もろとも腹を切れ―――!ぐっ、うう……!!バーカー!!


【……本当に、なんというか……ここからは痛みのあまり錯乱したかのように本当に聞くに堪えない暴言がマシンガンのように飛び交う】
【膝立ちで、股間を抑えぶるぶる震えながら仮面の戦士は恥も外聞もなく構える事もできないままただただカチューシャに暴言を叩き込み続けるだろう】
【なんとも情けなさすぎる行いだが迫力だけは半端じゃなかった……】


85 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/21(月) 19:19:39 WMHqDivw0
>>80

【ビビりと言われたらむっとした顔をする。不満、らしいけど】
【本題――鈴音の話になったら、急に顔色が暗くなった。ぎゅっと眉根を寄せて】
【細く尖らせるように整えた眉はハの字に。そうして、ぽつぽつ語り始めた】

そう、……そう、イル。イル、どんなヤツか知ってる?
最悪中の最悪ってカンジ、鈴音のこと、いじめるし……そうそれで、
イルがね、最近、暴れてるの。異世界のでっかいバケモノだかカミサマだか使って大暴れ。

あたしはその、暴れてる現場に行った。そこには他にも何人も、鈴音のこと探してる人がいて――
……もうこいつに、イルに鈴音のことは任しておけないって。満場一致で結論が出た。
だから取り返すために戦ったの、戦った、ん、だけど――――

【ここで一旦口を閉じて。あー、とかんー、とか、迷うような音を零す】

――――メールの通り。二回目の戦いで、鈴音のこと、取り戻せた。
気絶してたのを拾って帰って、今はあたしのそばにいるんだ、け、ど……、……何しても、起きなくって。
怪我してたのは、治ったの。でも起きない、きっとココロだかタマシイだかが何処かに行っちゃってるんだと思う、

……、……夢を、見るの。鈴音が泣いてる夢。真っ暗なところで、たすけて、って言って……

【「泣いてるの」――そこまで言い切って、硬く目を瞑る。それを思い出すかのように】
【鈴音に近しい人みんなが見る夢、らしいから、きっとミラも見ているかもしれないけど】
【今はまだ、少女はそのことを知らない。だから自分だけがこの夢を見ていて】
【もしかしたら責められているのかも――とも、思うのだ。……だるそうに、瞼をこじ開けて】

今の状況、は、こんな感じ。
……で、この状況になるまでどんなことがあったのか、って言われると――説明し難いんだけど、

【いい? って、自信なさげに訊いてくる。自分でもよくわかっていないから、きっと人に説明するなら猶更】
【わかりにくくなるから――、許しを得たなら、もごもごしながらも続きを喋り出すだろう】


86 : カニバディール中身 ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/21(月) 19:37:11 IBKicRNQ0
>>28
宝か……ならば、盗賊として我々はそれを盗み出す!!

【カニバディールは短く叫び返した。青年が信奉するものが何なのかはわからないが、魔制法が彼の信じる世界を実現するのだと】
【青年がそう考えていることは間違いない。となれば、おそらくはその背後に『何か』がいる】
【膝元たる水の国だけでなく、すでに他国にも。それも、UTが本部を置くこの風の国を。敵の手は思った以上に長いらしい】

ふ、はは……!! ああ、たっぷりと味わわせてみせろ!!

【ラベンダァイスの瞳の奥、わずかだが確かなその感情を、盗賊は見て取った。兵器としての自分の在り方に、どうしようもなく抱く喜び】
【あるいは、己の意志で己の邪悪を貫く時の自分にも通ずるものがあるのかもしれない。自分のあるべき姿に忠実でいることへの充足】

【傍らで思想の毒と肉体の毒、双方に蝕まれて叫ぶ青年とは対照的とも言えるだろうか。二つの怪物は、この瞬間のみ】
【場違いな喜悦の中に、激突した。そして、観客が気が付く前に幕を引いた】


[ラベンダァイスさん、しっかり――――]

【ギアはラベンダァイスを支え、店内へと彼女を連れていく。意図して創り出された歓声の中を歩きながら】
【己の魂の中に渦巻く複雑な感情を、この場所を守るという大義で上塗りして。ギアは、この日の役目を終えるだろう】

【再びカニバディールの下へ赴くラベンダァイスたちを見送った後は、また切羽詰まった日常へと戻る】
【滅び失せた自身の肉体のような運命を、UTが辿ることを何としても避けるために】

【サクラとして仕込まれた『スクラップズ』下位構成員たちは、群衆が引いていくのに合わせて姿を消す】
【全ては、流れる川のように。兵器と怪物は演じ切った。台本無しのその場限りの演劇を】
【この〝戦い〟のニュースは、『スクラップズ』が現れなくなったことを裏付けとして、世界へと拡散していくだろう】
【それが、どこまで防波堤となってくれるかは、まだわからない】


【廃ビル地下。埃っぽい空気も、光源があっても拭えない薄暗さも、異形の盗賊にとってはむしろ近しいものだった】
【満身創痍のラベンダァイス。そして、彼女を支えるもう一人を認めると、カニバディールは彼女らに向き直った】

そう待ってはいない。その傷では無理からぬことだろうしな
お前『たち』の方も健在のようで何よりだ。リベル、ランド、ルヴァ。リベルが心配なら、ランドかルヴァを表にしていてくれても構わないぞ?

【一定の距離を保ったまま、重々しい声を送り出す、ラベンダァイスほどではないにしろ、カニバディールもいくつかの傷を負っている】
【先の『ドラマ』によるものだけではない。この異形とて、生傷絶えない生活を送っているのは当然だが、今はそれ以上に追い詰められているが故だ】


……まずは、上手くいったようで何よりだ。その傷でよく頭を回してくれたものだよラベンダァイス
サクラとして私の手下も潜り込ませておいたが、少々やりすぎだったかね

――――本題に入る前に、一つ頼みたいのだが。まだ他にも誰かいるな? 出てきてくれないかね?
何せ私は臆病なものでね。ただでさえ、緊迫した間柄同士での密会だというのに、相手全員の姿が見えないとあっては
舌が震えてしまって、話も出来そうにない

【感じ取れる気配の方に視線をやりながら、異形はそう言葉を送り出した】


87 : ◆D2zUq282Mc :2018/05/21(月) 20:15:00 JY1GydDk0
本スレ>>944


……ふふっ。ありがとう。――…お陰で、少しだけ晴れた気分に、…なれた。

【やさしい子。本当に、思いやりのある子。今は、貴女に救われた。ありがとう】
【人の気遣いに、強張った心身が解れ。次第に落ち着きを取り戻すのであった】


本土の人からすれば確かに聞こえ方は可笑しなものでしょう。
ですが、――……私は、文月さんの話し方は…、好きですよ。
確固たる自分が其処に在って。それに、聞いていると活力を貰える様な気も…するので。

そして、多数が少数を責めるのを嫌うのであれば、…それは希少価値。
加えて、貴女の言葉と行動。――…それだけでも貴女は強い人に思える。


【先程の気遣い一つ取ってもそうだ。文月の言葉は、白桜を元気付けているのだ】
【真摯な眼差しを文月に向けたのち、微かに笑みを零す――けれど、何処かぎこちない】


……人は群れれば、一つの意図に染められる。一人一人が善良であったとしても。
一度、志向性を定められればその方向にしか進めない。…自分の頭で考えている心算であっても。
それ程に群れは恐ろしい。……多勢の前には一人など虫けらと同じ。空しく…蹂躙されるだけ。


【白桜の言葉はまるで自身の体験談の様に、過去にその様な目に遭ったかのような口ぶりだった】
【水の国を取り巻く環境は、かつての自分を取り巻く状況と似通っているのだろう】


――それは…


【難儀な事だ。次の言葉を選んだ矢先、空気を読まず白桜のお腹の虫が鳴き声を上げる】
【シリアスな空気を壊す鳴き声に、しらを切るように言葉を捜すも――見つからない。思わず、赤面】


88 : ラベンダァイス&リベル&アーディン ◆auPC5auEAk :2018/05/21(月) 20:32:58 ZCHlt7mo0
>>86

――――ッ、すみませんギアさん――――すみません、私の、力不足で――――ッ

【肩を借りながら、ラベンダァイスは小さく謝罪の言葉を口にする。それは偽らざる、彼女の本心だった】
【――――もっと、上手く立ち回っていれば、今の苦境はなかっただろうに――――ある程度の過信もあるが、ラベンダァイスは、自分の力をそれだけ信じていた】
【もっと言うなら、より積極的に関わっていたならば――――こんな風に、敵と手を組まなきゃならない事態も、なかったかもしれないのに、と――――】

【傷の手当てを済ませ、一息つくと、ラベンダァイスはリベルと共に、約束の場所へと足を向ける――――もう、休む間すら惜しいというかの如く――――】



【――――その裏で、誰も知らない密か事】

【「――――そうか。分かった…………おい、『導人長老会』を呼んでくれ。少し、話し合わなきゃいけないらしい……」】
【――――ぼんやりと光を受けながら、暗がりの中でその人物は呟いた。デスクに乗せられているのはPC、そして数枚の資料】
【「――――私だ。どうやら若い奴が1人、無茶をしたらしい……活動を、少し考えなければならない。あぁ、分かっている。そんな事をする為に、我々がいるのではない……」】
【モニター越しに会話を交わしながら、その人物は口元に、不愉快気な力を込めていた。深く座り込んだ椅子が、その身体を包みこむ】
【「――――風の国は、UTを抱えているだけあって、魔能制限法には慎重だろう……だからこそ、我々がやらなきゃいかん。下からの火は――――俺に任せろ」】
【――――明かりを跳ね返して、その人物の、琥珀色のサングラスが鈍く輝き続けていた――――】



【――――そして、舞台はビルの地下に戻る】

――――アルターリで、不覚を取りました――――軽くはないですが、いつもの事です――――ッ
「そ、それじゃあ――――」{――――っと、まぁそうよね。まだ『リベル』はあなたにビクビクだもの、しょうがないわぁ……で、2人してこれは、一体何事なのかしら? 分かるように教えてほしいわぁ……}

【カニバディールの言葉を受けて、リベルの瞳は青く染まり、ルヴァの人格が表に出てくる。一番冷徹にスクラップズを切り捨てた彼女は――――言わずもがな、状況が分かっていない】
【ただ、何か容易ならぬ事態が進行していることは分かった。まるで、水が高きに上るような、そんな何かが起こっている――――と】

――――ッ。気づいたのですか――――
〔――――ほぉ、流石だな。話には聞いていたが……俺の気配を気取るとは思わなかったぞ?〕

【隠していた訳ではないのだが――――確かに、この場で疑心暗鬼を作るのは無しだ。ラベンダァイスは頷いて、背後の暗がりを振り返る】
【――――シュッと、マッチのこすれる音と共に、ボウっと明るくなる地下――――そこに照らし出されたのは、意外といえば意外な姿――――】

【短いバイオレットの毛皮で全身を覆い、その上からフード付きのマントと半ズボンを着用している】
【左目へとめり込む様な、人相を歪ませている大きな傷跡、更に頬にも大きな傷跡の目立つ】
【ずんぐりむっくりとした体格の、尾の先が不自然に二つ裂きになっている、右目の眼光の鋭い、身長150cm前後の猫の特徴を宿した獣人】

【口元のパイプに火をつけ、真っ直ぐにカニバディールを見据えたのは、只者らしからぬ気配を湛えた獣人、ワーキャットだった】

〔――――ほんの一時期だが、こいつ、ラベンダァイスの保護者をやっていたものだ。今回は請われてな……話は、『ある程度』聞いている……カニバディールと言ったな?〕

【軽く煙を吐きながら、ワーキャットは物怖じすることなくカニバディールと相対する】
【その強い意志を感じさせる、威圧的な瞳と、傷跡だらけの面容――――ラベンダァイスの仲間というには、どこか裏黒い雰囲気を湛えているのを、感じ取れるだろう】


89 : カニバディール中身 ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/21(月) 21:19:08 IBKicRNQ0
>>23
【あるいは、異形たるカニバディールと亜人たるミラにとっては、カフェなどより似合いの環境だったのかもしれない】
【「そういう意味でも洒落が効いているな」とこちらも笑って返す。奇妙なカプセルに囲まれながら】
【しかし、それもひと時のこと。お互いのこのような場所が似合う二人なのだ。油断ならぬ者たちであるのも当然だろう】

私の協力者が目撃したところによると、特区は『黒幕』どもの理想を反映した相当に重大な管理体制のようだ
それだけに、他に先を越される可能性は低いともいえるがな

話を聞く限り、相当なイカれぶりのようだが、それでコスプレ好きとはある意味余計に気味が悪いな
あり得るな。どこぞの議員の横にでも、しれっと立っているということもやりかねない

【魔石が発する光の軌跡を目で追う。潜入しているゾーイを案じるほど、まともではなかった】
【ただ、その成功を祈るのみ。敵に確かな一撃を与えられる好機をただ待つために】


それは何とも……奇妙な縁だな
そこでゾーイに出会わなければ、貴女がこうした事態に関わることはなかったわけか。何がどう転ぶかわからんものだ

敵もその場でゾーイを追っていたばかりに、強敵を増やしたというわけだな
しかし、食事も出来るのかねゾーイとやらは……最初にアンドロイドと聞いていなければ、人間と間違えそうだ


そうだな。知り得る限りの情報は交換した。後は、少しでも早く傷を癒すべきだろう

む……やはりそう思うかね。自分で付けた通名なのだが、あまりウケは良くないんだよ
うちの盗賊団の副首領には、カニバと呼ばれているが……捨てた名だが、本名はカール・ハルズマンという
この辺りで、呼びやすいものを選んでくれて構わない

【血の処断に晒された直後、このような傷でここまで意識を保っていただけでも称賛に値するだろう】
【常人ならば、心が折れていてもおかしくはなかった。やはり、彼女もひとかどの戦士なのだ】

【それでも、彼女はまだ戦意を失わず、ここにいる。その肉体は生存のために睡眠を求める】
【縫った傷が癒えるまでには、先に伝えた通り相応の時間が必要になる。この場のやり取りはここまでとなるだろう】
【「ふ、ふ。ならば、これまで通りクラァケさんと呼ばせてもらおう」と笑いを漏らしながら】

【「ああ、おやすみ。ゆっくり休んでくれ」。眠りに落ちる彼女にそう告げる。もう少し話したかったのはカニバディールも同じだったが】
【これ以上の負担はかけられない。後を睡魔とウィーヴァーに任せ、カニバディールは退室するだろう】

【この繋がりがこの先何をもたらすのか。わかるはずのない未来に少し思いをはせながら】

/この辺りで締めになるでしょうか? 長期間ありがとうございました!!


90 : ロッソ ◆KP.vGoiAyM :2018/05/21(月) 21:56:46 sUnlOEmc0
本スレ>>792 厳島さん宛

俺も完璧にわかってるわけじゃないが…ここから抜け出せれたら…ね

【探偵は笑ってみせたが、その笑みに余裕はあまりなさそうだった】

【銃弾で削れるビルの壁に身を預け、その合間を読んで、両手に構えた2丁のリボルバーを追手に撃ちまくり】
【また合間を縫って、次の物陰に逃げ込む。奴さえ現れなければ、一縷の可能性も見えたはずだったが】

【その路地裏で探偵と、厳島を立ちふさがるように居る、隊長は耳障りな高周波ブレードの出力を更に上げた】
【ブレードの刃が真っ赤に燃えて、物言わぬ猟犬の頭は余裕を醸していた】

【擲弾は真っ直ぐ、隊長へ向かっていった。着弾する前に、隊長の黒いマスクの目の部分が光ったように思われた】
【まるでその顔は骸のようで、その自らの存在が既に死した存在だと言わんばかりに睨んでいた】

【その着弾の瞬間に、人工的な黄色い光が見えた。そしてすぐに擲弾は着弾し、隊長ごとその路地裏を爆発が響き渡った】
【続けて、銃弾が叩き込まれる。狭い路地裏を埋め尽くす弾丸はその隊長を打倒し、脱出路を切り開かんとしたが】

【軍人として経験豊かな厳島ならばその当たる音が聞き慣れないものであると気づくだろうか。まるで、手応えがない音がした】
【擲弾の爆発はアスファルトやコンクリートを砕いた。だがその土煙の中から、厳島が放った弾丸が跳弾して跳ね返り】
【メチャクチャな軌道で幾つかの弾丸が牙を剥く。】

―――――ッッ!!逃げ切れっ――!!

【探偵の肩を銃弾が掠めた。痛みと衝撃で彼はよろめいた】

【そして、立ちはだかる隊長は、ブレードを持たぬ左手の平をこちらに向けていた。その彼の手からはその体全体を覆い隠す程の】
【黄色いガラス様な、雷の壁が彼の手から広げられたような――いわゆるバリアかそれに類する何かのようなものを展開していた】
【原理はわからずともそれが物理的な攻撃を防いだことは間違いない。】

【そのバリアのようなものはすぐに消滅した。そして彼の手のひらからは蒸気のような排熱が行われていた。】
【よく観察すればブレードの出力も弱まっているのか熱された赤色がすこし薄くなっているようだった。つまりは――――】


91 : カニバディール中身 ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/21(月) 21:59:28 IBKicRNQ0
>>88
[僕の方こそ、本当に不甲斐ないです……こんな手段しか……すみません……]

【魂に刻まれていく傷。苦し気に作り物の歯を食いしばるのは、ギアも同じだ】
【ラベンダァイスほどの力と自負がなくとも、ギアとて覚悟を持ってUTの門戸を叩いた】
【であるにも関わらず、微力すら尽くせず。宿敵にまで助けを求める事態となった】

【そう、その言葉の裏に滲んでいた。この茶番をスクラップズに依頼したのは、ギア・ボックスであったのだ】
【依頼から帰る途中だったギアは、事務所前での騒ぎを顔見知りの町民から電話で聞きつけ、僅かな逡巡の後にカニバディールに連絡を取った】

【カニバディールは即座に『ドラマ』を仕立てることを提案し、配下を集めてあの一幕を演出したのだ】
【そして、UTに駆け付けると同時に、あの場に加わった。ギアにとっても、苦渋の決断】
【自身が最も憎む怨敵を頼る選択をしたこと。ギアは、自分の選択が正しかったのか、答えを出せなかった】


【世界のどこかで、進行している企みのことは知らず。人形はUT事務所で己の魂を休め、肉屋は約束に赴く】

アルターリ……水の国で起きたあの事件か。『黒幕』のことだけでも手一杯だというのに、随分な事態が起きたものだ

久しぶりだな、ルヴァ。以前も思ったが、同じ顔で随分と雰囲気が変わるものだ
そうだろうとも、リベルの反応も以前のことを考えれば当然だ。お前とランドがきっちり守ってやらねばな?

……話せば長いが、一言でいえば一時休戦だよ。私にとってもUTにとっても都合の悪い、強大な敵が現れてね
それも、表の権力に深く根を張った勢力だ……やむを得ず、呉越同舟を選択したというわけだよ。故に、今UTに潰れてもらっては困る

【そう、まさに事態は水が上るほどの異常事態だ。でなければ、『スクラップズ』とUTが組むなどあり得ない】
【そのあり得ない事態を引き起こすほどの、デタラメな相手を敵に回しているのだと。カニバディールは端的にそう伝えた】


強者の気配には敏感なんだ。だから、ここまで生き延びてこられた
それでも、一瞬掴み損ねそうになったがね……

【言いながら、三つの視線をマッチの灯の主へと送る。いつものような、無遠慮な観察の視線、となるはずだった】
【しかし、異形の三つ目は驚愕に見開かれた。彼が獣人だったからではない。相当の強者だとわかったからでもない】

【カニバディールは、そのワーキャットの特徴的な姿を話に聞いて知っていたからだ】

――――驚いたな。元保護者、とは……ラベンダァイス、どんな半生を送っていたかは知らないが、とんだ大物の下で過ごしていたのだな
ああ、そうだ。私がカニバディールだよ。『ある程度』ということは、私の悪評はご存知というわけかね? ……ミスター・アーディン=プラゴール

裏社会の実力者たちの情報は、可能な限り集めるようにしているが……そうでなくとも水の国で悪党を気取るなら、貴方を知らない奴はモグリと言えるだろう
貴方の名は、機関入りする前にいた犯罪組織でも語り草だったよ

〝水の国で悪さをするなら『Crystal Labyrinth』には近づくな〟。〝あの男のシマでシャブとガキには決して手を出すな。虎の尾を踏むどころじゃあすまない〟
〝死にたくなければ、『仕置きの猫又』に手を出すな〟……当時の上司に、口酸っぱく言われたものだ

まあ、私はもともと薬物とポルノは専門外で、活動していたのは昼の国だ。関わることもなかろうと話半分に聞いていたのだが、まさかこんな形でお会いしようとはな

【自分ほどに穢れ切ってはいなくとも、裏社会に身を置く相手としてある種の敬意を一方的に抱いていた相手】
【地域によっては激しい差別を受けることも珍しくはない獣人の身で、裏社会に勢力を築き上げた男。『ファニー・ゲーム・クラブ』でもその名は聞いていた】

【紫煙をくゆらせるその異様、無数の傷の奥から自身を射抜く視線。全てが、かつてその名を聞いて想像した姿をはるかに上回るものだった】


私が凶行に及ぶ可能性を考えてのことかね? 全く無理もないことだが
小悪党の盗賊相手にこの人選は、鶏を割くに牛刀を持ってくるようなことをしてくれる……

さて、口数が多い私の悪癖はここまでにしよう。だいたい想像はつくが……ここの呼び出した用件を聞かせてもらえるか? ラベンダァイス


92 : ラベンダァイス&リベル&アーディン ◆auPC5auEAk :2018/05/21(月) 22:28:58 ZCHlt7mo0
>>91

――――いいえ、助かりました――――戦う事しか、できないのに、戦えなく、なりかけてたので――――

【大きな貫通傷――――普通ならば、絶対安静だろう。いくら『ケツァル・コアトル』とは言え、不死身ではない】
【それでもこうして矢面に立ったのは――――偏に、責任感によるものだった】
【その思いは、恐らくは非常に近しいものがあるのだろう――――ギアの言葉に、ラベンダァイスはふっと小さく吐息を零す】
【――――仕掛け人が、ギアの方だというのは驚きだったが。今は、手段を選んでいる場合でもない。それはお互い様なのだろう】



――――どれだけの力を、バックにしているのか、考えたくもありません――――でも、目を背けてばかりも、いられません

【――――あの一件が、『黒幕』や『円卓』とどれだけ繋がっているのか、ラベンダァイスには分からない】
【ただ、レボルツィオーン社――――その名前が、まさに行方不明になっているセリーナに繋がるものである事さえ知らなかったのは――――少々迂闊だったのだろう】

{そりゃあそうよ、違う人間だもの……いえ、『だった』というべきかしらぁ?
 ……全くねぇ。もう最近は、元の世界に帰る手段を探す、どころの話じゃなくなっちゃって、こっちも大変なのよ……余裕も、なくなるわよ}

【相変わらず、鷹揚で人を食ったような態度の、緩やかで湿り気を帯びた立ち振る舞い。だが――――その表情は、少しばかりの焦りに汚れていた】
【「良い女は、常に余裕を持つ者」などとうそぶいていた。その余裕を、今のルヴァは失っているのだろう。世界レベルの異邦人として、今の世の中はとかく住みにくくなっている】
【そんな時こそ、戦士の心得のあるランドとルヴァが、ただの子供『だった』リベルを、守ってやらなければならないのだが】

{――――そうみたいね。ラベンダーちゃんまでこんなに余裕がなくなって……私たちも、いつまでもUTに居ていいものかって、そんな事を考えなきゃならなくなってきるんだから、ねぇ……?
 ま……最初に話を聞いた時には、流石に驚いたけどね……}

【保護対象であるところのリベル達は、『事態』には深く噛んではいない。しかし、それでも一応の当事者だ】
【だからこそ、分かる――――今は、こうした異常な事態ですら、未来への希望を掴むために、必要な事なのだと】

〔――――ほぉ。そうして評判を真っ向から聞くのも久しぶりだな……ある程度、名は広まっている自覚はあったが、そうまで徹底して恐れられているとは、流石に思わなかったぞ……?〕

【――――アーディンは、カニバディールの語るその言葉に、少しばかりの驚きを感じていた。確かに、ケチな無法者を踏み込ませないために、色々とやってはいたが】
【機関に身を置くことになる大物にすら、そんな風に情報が伝わり、そしてそれ相応の評価を下されていたとは――――『仕置きの猫又』も、どうやらまだまだ捨てたものではないらしい】

〔まぁ、俺はそこまでお前に詳しい訳ではないが――――カール・ハルズマン、それがお前の本名なんじゃないのか、あるいはな……〕

【軽く、機先を制するといった腹があったのだろう。アーディンはまず、カニバディールの本名を――――恐らく、公にはそう知られていないだろう――――口にする】
【情報を突き詰めて、思索を重ねるに――――人食いの肉屋、カニバディールは、失踪した精肉業者、カール・ハルズマンと同一人物だろうと】
【既に失踪者として忘れられて久しいその名前に、アーディンは行き当たった――――情報屋としての実力を、まずは提示して見せたのだ】

――――そういう意図も、ない訳じゃないですけど――――そうじゃないんです、大きなところは――――私は、私の人脈で、力を借りています――――
〔――――鈴音とやらに、『黒幕』の一件で、対抗するための仲間と接触したいと言っていた……が、どうも間が悪く、そのコネクションに入れない様でな……
 この期に、お前から色々と聞きたいのだそうだ……なんでも、通信網を押さえられて、それを改善されるまで、仲間と連絡を取らない――――そう言っていたら、鈴音が行方不明だ、とね……〕

【確かに、戦力としてアーディンはラベンダァイスと繋がっている。だがその備えは、何もカニバディールに対してではない】
【ようは、ラベンダァイスは『使えるカードの一端』を、カニバディールに見せるために、アーディンをこの場に呼んだのだ。協力を仰げるのだと】
【――――そして、通信網の不備と鈴音の失踪。その間の悪いタイミングの為に、仲間と連絡を取れなかったところでの、渡りに船のカニバディールとの接触を、最大限に活用したい、と――――】


93 : サリードの中身 ◆auPC5auEAk :2018/05/21(月) 23:07:59 ZCHlt7mo0
/>>92一部修正

〔まぁ、俺はそこまでお前に詳しい訳ではないが――――泥の町、どうやら何か物騒なものが眠っている様だが……あれに、お前の息がかかっているんじゃないか?〕

【軽く、機先を制するといった腹があったのだろう。アーディンはまず、カニバディールの手の内を――――恐らく、公にはそう知られていないだろう――――口にする】
【情報を突き詰めて、思索を重ねるに――――あそこはただの吹き溜まりではない。与太話の山の中に、かすかに「『真実』の怪異」の尻尾が垣間見える】
【そして、異形で構成されたカニバディールの一団との繋がりに、アーディンは行き当たった――――情報屋としての実力を、まずは提示して見せたのだ】


94 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/21(月) 23:59:57 IBKicRNQ0
>>92
……そう言っていただけて、少し気が楽になりました

【戦うことしかできない。彼女の言葉に、ギアは踏み込むことはなかった】
【彼女とは仲間だが、その内面まで良く知っているわけではない。彼女もまた、大きなものを抱えているのだろう】
【ならば、自分がすべきはそこに踏み込むことではないのだ。ただ、同じ場所を守ろうという責任感を共有している、それで十分だ】


……ああ、全くだ。無視できる存在ではないだろう。街一つ、作り変えてしまうほどの相手なのだから
『黒幕』にとっても、あれを看過出来るとは思えないが……潰し合いにでもなってくれれば、と思うのは希望的観測かね

(……ブランルさんが何を考えているのかは、さっぱりわからないが……あの分だと、レボルツィオーン社の意思なのかどうかもわからないな)
(彼が『黒幕』と対立してくれるなら、本当にありがたいのだがね……)

【この場でカニバディールは、一つの事実を伏せた。あの事件を起こしたレボルツィオーン社の社員とは知った顔であり】
【その首謀者の誘いを受けて『スクラップズ』もあの日アルターリへ赴き、事の推移を見守っていたのだ】

【目立たない場所に潜んでいたために、ビル内でのラベンダァイスの戦いは知らなかったが。その恐るべき事態は把握していた】
【だが、カニバディールもまた、ブランルがセリーナを拉致し、魔界支配を目論んでいるとまでは知る由もなかった】


ふむ? 詮索する気はないが、お前たちも数奇な人生を送っているらしい
それはそうだろうな。能力者が表を歩くのも憚られるようなご時世だ。まして、探し物など困難極まることだろう

今日の暴動を見てもわかる通り、今のUTはズタボロだからな……UTに留まることを迷うのも仕方あるまい
それだけ今の事態が、この世界の基準に照らしても異常だと言うことだ

この非常時に、セリーナの奴はどこで何をしているのやら……

【かつて一戦交えた時にはあれほど冷静に動いてのけたルヴァですら、動揺を隠せてはいない】
【UTを去ることすら考えているのは、恩人に負担をかけたくないということもあるのかもしれないが】
【世界の裏で蠢く脅威は、リベルにも着実に迫っていると見て間違いはないだろう】


……その名が持つ効力の大きさに、あまり自覚がなかったのかね
まずその実力の高さと、敵対者への苛烈ぶりだ。かつて貴方のシマの目と鼻の先で、子供たちにヤクを使って
ポルノ撮影をしようとした連中がいて、そいつらがどんな末路を辿ったか……我々の間では流行りの怪談だったのだが。あれは本当の話かね?

だがそれ以上に、恐れられていたのは統率力だ。水の国の荒くれどもを、見事に纏め上げるその辣腕
アーディン・プラゴールを敵に回すということは、その膝元にある全てを敵に回すということだと、そう脅かされた
『Crystal Labyrinth』には、相当の腕利きたちが出入りしているという噂もあったことだしな

【饒舌に並べられるセリフは、相も変わらず図体と反比例した小心をごまかすためでもあった】
【事実、『ファニー・ゲーム・クラブ』では幾度も聞いていた。彼のシマに対しては、徹底した不可侵の命令が出されていたほどだ】
【彼の二つ名は確かな実績に裏打ちされて、裏社会では広まっているのだ。昔はもちろん、今もなお】


――――なるほど。情報屋としての腕の方も、相応のものというわけだ
泥の街のアジトは、それなりに情報漏洩には気を遣って建造したのだが……まさか、突き止められていたとはな

【恐れと称賛、隠し切れない二つの色が声音に滲み出ていた。ただでさえ最悪の治安で知られる泥の街の中で】
【異形どもの工場という冗談のような事実。一度は踏み込んできた昼の国警察も返り討ちにし、その後は昼の国警察も手出しを恐れて情報を伏せていたはず】

【そんな手の内が、すでに漏れている。彼の実力のほどを示すには十分だった】

/続きます


95 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/22(火) 00:00:39 IBKicRNQ0
>>92
……私にカードを一枚開示した。そう解釈していいのだな
確かに、鈴音が一連の繋がりの中心だった。一応は、通信網はある程度は確立してはいるが、鈴音の抜けた穴は大きい

ただでさえ、最悪のタイミングでの失踪だと思っていたが、お前にとっても同様だったらしいな……
わかった。ならば、まずはこれを渡しておこう

【彼女の意図を聞いて、カニバディールは頷く。この異形にとっても、『黒幕』に対抗する者が増えるのは願ってもないことだった】
【懐から、指輪を取り出す。相手の人数分、三つ。魔力が込められた光を放っていた】

この指輪を介して、魔力による暗号化したメールで我々はやり取りをしていた
敵はこちらの通信を傍受し、メールの送信先を変更したことさえあるらしいからな。こいつを使わなければ連絡も出来ない

【そういって、彼らに指輪を渡そうとするだろう。使い方も軽く説明する。今までやり取りされたメールの確認も出来るはずだ】
【先に渡しておいたのは正解だと言えるだろう。続くカニバディールの言葉を聞いて、ラベンダァイスが冷静でいられるかは疑問だ】
【カニバディールは、知らなかった。その名が、ラベンダァイスにとってどれほどの意味があるのかを】

さて……では、まず一つ。アーディンのことを開示してもらったことへの返礼として教えよう
鈴音のことだ。すでに、連れていった者の名は割れている。私は会ったことはないがね

何でも、人間を徹底的に見下して人間以外のための国を作り出すと宣っていたそうだ
鈴音も、人ではないものだと認定されたようだ……もしかしたら、あいつの安息はそこにあるのかもしれないがね

だが、水の国の旧市街を根城にしているようなやつだ。どうにも、私は信用が置けない
悪魔の羽根と尻尾を生やした、子供のような外見のやつだそうだ。名は――――イル=ナイトウィッシュ


96 : ラベンダァイス&リベル&アーディン ◆auPC5auEAk :2018/05/22(火) 00:57:08 ZCHlt7mo0
>>94-95

――――真っ向から、対立するものとは思います。でも――――息がかかっていれば、都合よく制限を無かった事にするくらいは――――するでしょう――――

【あれだけ大規模な何事かを行使して、世界にとんでもない穴を空けてしまったのだ――――『黒幕』と対峙した存在ならば、それは宣戦布告にも等しいはずで】
【しかし――――先ほどの彼らの『プロレス』と同じだ。もしも裏で繋がっていたのならば、それは彼らの策謀である事も十分に考えられる】
【先の見世物の事を思い出し、ラベンダァイスは理解不能な敵の目的を、そう考える事もできると、可能性を見出した】

{ま、他に行く当てもない訳だし、今はどうしようもないのだけれどねぇ? ただまぁ……下手をしたら、望まないところで骨を埋めなきゃならなくなるでしょうからねぇ、そりゃ必死よぉ……}

【ふわりとオレンジ色の髪が舞い、ルヴァは眉間に皺を寄せながら額に指を当て、ため息をこぼす】
【今ここで――――UTに後ろ足で砂をかけるような真似もしたくはない。だが、そうは言ったところで、自分たちが大した戦力にもならないのは重々承知だ】

{――――やっぱり、セリーナさんも行方不明、しかも……望ましくない形で、ねぇ……。……本当に、どうなっちゃうのかしら。あたしたち……}
〔――――もしもの時は、俺の元に来ても構わないぞ。仕事と、寝床……多少の金くらいは都合してやれる……〕

【仇敵であるはずのカニバディールでさえ、そこに焦燥を覚える、セリーナの失踪。どうやら、事態は本格的に不味くなっているようだ】
【それを思うと、ため息も零したくなる――――UTもそうだが、自分たちの身の振り方も考えなければならないというルヴァに、アーディンは端的に助力を口にした】

〔――――あぁ、よりによって薬と子供を同時に使おうとしていた、あの一件か……ッ
 どんなうわさ話になるまで、尾ひれがついたのかは知らないが……全員纏めてどてっぱらをぶち抜いて、両目を潰して――――川から首縄でぶら下げて洗ってやったよ……!
 ――――苦労したのは、保護した子供たちだよ。多少なりとも信頼できる大人に預け切るまで、7人を世話するに、3ヵ月は掛かってしまったからな……大人の方の後始末は、2日で済んだというのに……〕

【不愉快気に思い出しながら、アーディンは告げた。カニバディールの言っていた一件がどれだか、割合すぐに思い当たったのだろう】
【――――10人ほどの大人が、まるで出来損ないの鯉のぼりの様に、川から一斉にぶら下げられて、流れの中にたなびいていた――――それをやったのは、まぎれもなくアーディンと手下たちだ】
【――――正に、アーディンにとっての禁忌を犯した面々には、然るべき罰。そういう事なのだろう】
【一方で、子供たちの世話には手を焼いたと言っている――――アーディンも一応、そこのアフターケアは怠らなかったのだ】
【元より、彼らの受ける仕打ちと境遇に対する怒りが原因なのだ。そこを解決しないのは、論外だったのだろう】

〔――――今となっては詮無き事だが、『哲学者の卵』を破壊する手立ても、俺の伝手から完成できていたのさ。もう使う機会もなく、あいつも行方不明だがね……
 それに、このラベンダァイスみたいに、俺に縁のある能力者は……手足になる部下たちとは別に多い……必要とあらば、今この場で呼び出しをかけても構わないぞ……
 恐らく6人……いや、7人くらいは、駆け付けてくれるだろう……信用関係を作るのは、中々に難しいものだが、実利的な意味でも、仲間としても……頼りになるものだ〕

【実際、多少の事なら済ませられる部下は、ある程度の数が居る。最も、『組』や『団』と言えるほどに大げさなものではないが、それでも、一定地域ににらみを利かせるぐらいには】
【だが、一番の武器は、独自の人脈による、能力者への顔の広さ――――それは、カニバディールすら知るところであるくらいに、アーディンの大事なアドバンテージだ】
【何を行うにしても、仲間の助力が得られる。もちろん、金銭などを鎹にした仲だが、アーディンの気質から考えて、それなりの信頼関係も築いているらしく】
【今この場でも、招集をかけてみようかと、冗談めかして口にする――――アーディンが、人望を集めるのはそうした理由によるところも大きいのだろう】

〔――――まぁ、それでも、そこまで名前が大きくなっている事は、知らなかったがね……何せ、店を守りながら、地域を守りながらの副業だ……別に、勢力を拡大する気もなかったからな〕

【いつの間にか、語り草になるほどだというのは、アーディンとしても予想外だったようだが――――】

/続きます


97 : ラベンダァイス&リベル&アーディン ◆auPC5auEAk :2018/05/22(火) 00:57:51 ZCHlt7mo0
>>94-95

〔――――人の口に戸は建てられない。それに、泥の町とて帰ってくる人間が皆無と言う訳でもない。そうすれば、自然と見えては来るさ……まぁ、真偽を確かめるのは、相当に苦労はするがな……〕

【中には、無責任なほら話もあるだろう。だが、何らかの兆しというものは、どこかに必ずあるもので。想像によりながらも、後は過不足なく組み立てるだけ】
【――――直感と言い換えても良いのかもしれないが、モノを見据える力は、相応に自信があるようだった】
【それを以って、アーディンもまた、ちょくちょくと情報を集めているのだろう】

――――はい。もしもの時には、私には私なりの仲間がいる。それを言っておきます――――もう、UTを守るためにはなりふり構っては、いられません――――
〔まぁ、昔のよしみだ。――――っと、これは……?〕
{んっ……なんかこれ、綺麗だけど気になる感じの指輪ねぇ……!}

【いざという時のための仲間がいる――――それを伝えたラベンダァイスは、代わりに指輪を渡される。それは、アーディンにも、そしてラベンダァイスの足として赴いた、リベルにも】
【3人は3人とも、それがただの指輪ではない事に、どうやら気づいたようだが、カニバディールの説明は続く】

――――っ、なるほど、これが改善された連絡手段……!
〔……電子メールを魔力的に暗号化する、とはね……どうやら、チームにもチームなりに、随分な芸達者がいるらしい……!〕
{へぇ、これがねぇ……まぁ、落としちゃうような心配もないし、確かに上手い手だわぁ……}

【ラベンダァイスは、さっそく指にはめる。アーディンは興味深げにその指輪を見回し――――そしてリベル、否ルヴァは、その指輪に唇を寄せる。ようやくいつもの調子が戻ってきたようだ】
【――――ラベンダァイスの、最も求めていた通信手段。これで、ようやく他の『仲間』との連絡が取れる】
【――――鈴音を中心とした繋がり、そしてアーディンを中心とした繋がり。ようやくラベンダァイスは、その双方から力を引き出すコネクションを獲得できたのである】

〔っ、ほぉ……事態はすでに動いていたか……!〕
ッ――――人外の、国――――!? ――――鈴音さんには、何かあるって思ってましたが、まさか、そんな事に巻き込まれたなんて――――ッ

【続くカニバディールの言葉に、一行の表情が変わる。殴られっぱなしでは、どうやら終わらなかった様だ。敵の大まかな正体や、目的まで見えているとの事で】
【ラベンダァイスは、鈴音の事を思い出す。確かに何か抱えている風ではあったが――――そんな事に巻き込まれたのなら、必ず助けなければ】
【意気込んで話の続きを聞こうとして――――人外の国と言う言葉にも、何か嫌なものを感じていたのは――――あるいは、予感めいたものがあったからかもしれない】

――――ッッッッ!! い、イル――――イル! 奴が――――ッ!?
〔な……っ、ら、ラベンダァイス落ち着け! 奴は、奴は関係ない、分かるだろう!〕
わ、分かります――――分かりますが、それでも奴は、あの病の悪魔は――――ッ!!
{え、ちょ……ど、どうしたのよラベンダーちゃん!?}

【イル=ナイトウィッシュ――――その名前を聞いて、ラベンダァイスはカッと目を見開く。体に震えが走り、口元は呼気をザラつかせて】
【それは、程度こそ異なれどアーディンも同じだった。咄嗟にラベンダァイスを諌めに掛かる。自分自身に言い聞かせるように】
【蚊帳の外にいたルヴァは――――恐らく、カニバディールと同じような疑問を抱いているだろう】

――――奴なら、知ってます――――ッ、ギアさんも、知っているはずです――――! 病を操る悪魔、人を見下した悪魔――――ッ!
〔――――偶然の一致だ。だがな……イルと言う名は、この子のマスターにして『父親』の……仇と同じ名前なんだ。俺も、友人付き合いをしていたよ……ッ。その身体を、のっとって、魂を汚して……!〕
それだけじゃあない! ――――鈴音さんを誘拐して、一緒に国を作ろうなんて――――許せない、そんな事は許せない――――ッ!!

【ラベンダァイスの言葉は、冷えながらも的確だった先ほどまでと変わって、感情的に、粗暴になる。その理由を、アーディンは補足した】
【――――『ケツァル・コアトル』にとって、最も大事な人を殺した仇、それとオーバーラップする存在だったのだと】
【人の尊厳を、自分の目的のために汚して、そしてあるべき形から歪めていく――――ラベンダァイスにとっては、トラウマに等しい敵だった】


98 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/22(火) 09:30:17 IBKicRNQ0
>>96-97
……可能性はあるな。『黒幕』どもはどこに繋がっているのかわからん
そうだとしたら、最悪だがな……

【‍そう、事実としてレヴォルツィオーン社は『黒幕』側のパトロンであった。しかし、ブランルの意図はそれと関わりがあるとは限らない】
【今この場で、不確定なことは言えない。ラベンダァイスたちとカニバディールとは本来は敵対しているのだ】
【何より、ブランルの不興を買うことは避けたかった】

自分たちと違う世界でこの状況、大海原に放り出されたようなものだろうな
しかも、このままいけば沈没だ。余裕があるはずもないな

……セリーナの意志の強さと腕前は私も身をもって知っている。そう簡単にどうにかなるとは思えないが……
最悪の事態は考えておくべきだな。彼女無しでも、足掻き続けなければならん。お前たちも私も、全員が

(……アーディンの下にこの三人が加わるとなると、『黒幕』を下したとしてもまた面倒になりそうだが)

【リベルたちは戦力としての自分たちを大したものと考えてはいないようだが、カニバディールは彼女らのポテンシャルを警戒していた】
【故に、この事態ではUTの戦力となることを期待してもいたのだが、元々が異邦人の彼女らにそれを望むのも難しいようだ】
【この上で、彼女がアーディンの下に渡るとなれば戦いの跡もまだまだ予断を許さない。異形の肉屋の、皮算用の悪癖が顔を出す】


……全員腹を穿たれて目を潰され、ダルマにされて股間を潰された上で、生きたまま川にぶら下げられた。私が聞いた話はこうだ
尾ひれというほど歪んで伝わっているわけではなかったな

潰すよりも解決の道を探る方が困難なのは、裏の世界も変わらないということか
子供たちの行く末については、根も葉もない噂だったらしいな。そうして囲った子供が、『仕置きの猫又』の新たな配下となって
さらに巨大になっていくのだろう、と。我々はそう話し合って怯えていたものだよ

【かつて昼の国の裏社会で流布されていた噂を聞いた時のことを思い返す。あの金持ちたちの冷や汗をかいた顔は、レアな表情だった】
【似たようなことをやっていた『ファニー・ゲーム・クラブ』にとっては、気が気ではなかったのだろう】

【同時に、子供についての可能な限りのケアに関しては下衆の勘繰りが働いていたらしい】
【得にならないことをする者もいる、とすぐに考えられないのが裏の人間たちの先入観だ】
【アーディンが子供を犠牲にする者を許さない、という事実を知っていてすら、そのように考える辺り度し難いものである】


……その当時は、私も機関員ではなかったからその辺りのことは感知するところではないが
『哲学者の卵』の恐ろしさは知っているつもりだ。こんなところで名を聞くことになるとはな。つくづく、恐ろしい男だ貴方は

……この上、まだそれだけの力を見せつけられては失禁してしまいそうだ。この場では御免こうむりたいところだな
(すぐに招集をかけられるだけの能力者が7人……全員がラベンダァイスと同等だとすれば、とんでもないことだ)
(手数でいえば私も負けてはいないが、おそらくは一人一人の質は向こうが上……ラベンダァイスめ、とんだ相手をバックにつけていたな……)

【そう、特にコネクションは何より大きな力となる。彼の直属の配下たちのみならず、こうした独自の繋がり】
【事実、ラベンダァイスもその招集可能な戦力の一人に数えられるのだろう。それだけの人脈が彼にはある。それもまた、彼が畏敬を集める理由か】
【その中に、かつて己が喧嘩を売った人の命の輝きを守らんとした青年がいると知れば、流石に顔色を失っていたことだろう】
【カニバディールはそれだけ、このアーディンという獣人の力を正しく脅威と認識している】

悪党というものは、私に限らず臆病者が多い。力のある存在がいれば、自分たちの下にまでその力が及ぶ可能性をすぐに考え出すものだ
貴方にその気がなくとも、勝手に怯えて話を広めるものさ

【自嘲も含めて苦笑しながら、昼の国の暗部を思い起こす。今は全員がカニバディールの腹の中に詰め込まれた者たち】
【己の足元だけを慎ましく守っていたこの男に、勝手に怯えていたようでは自分が手を下さずとも『ファニー・ゲーム・クラブ』は長くなかったのかもしれない】


それはその通りだ。人の噂は千里を走る。だからこそ、私も貴方を知っていた
だが、それを見抜いてかつ裏を取るのは、誰にでもできることではないだろう

【そう、何よりも情報を精査する力。情報屋としての彼の強みはそこなのだろう】
【無数に飛び交う情報の中から、真実のみを抽出する。それが出来る能力が、この獣人にはある】
【この世界で、情報は大きな武器だ。それを正しく扱えるということがそれだけ大きなことか、この異形の盗賊は知っている】

/続きます


99 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/22(火) 09:30:49 IBKicRNQ0
>>96-97
そこに関しては、我々は一致を見る。もはや事態はそれだけ進行している。私もなりふり構ってはいられない
だから、お前たちとも組む。この指輪は、その証も兼ねている

【そう、情報は武器だ。指輪を介した暗号通信は、この戦いにおいて不可欠なものだろう】

UTが保護している初瀬麻季音という、いわゆる天才少女の手によるものだそうだ
直接会ったことはないが、まあ私に関してはその方がいいかもしれないな

【その麻季音もまた、『黒幕』のところに乗り込むという、とんでもない事態に身を置いているのだが、それはこの場の誰も知らないことだろう】


ああ、この指輪を持っている者の一部が接触したそうだ。随分と上から目線のいけ好かない奴だったらしい
ヒトデナシの国……胡散臭い話だと思うのだが――――!?

【その名を聞いて、ラベンダァイスとアーディンが予想を超える反応をした時、カニバディールは驚きに思わず仰け反りかけた】
【なんと怪奇な縁であることか。あの病魔は、その名とその所業、二重の意味でラベンダァイスの憎むべき相手であったのだ】
【そうとは知らないカニバディールは、ただ脳内に疑問符を跳ね回らせるばかりであった】

――――ギアとは、お前たちと同じく本来なら緊張した関係だ。情報のやり取りは、お互いに『黒幕』の件に直接かかわることのみに留めていたのだが
それが裏目に出たらしいな。まさかギアのやつも、イルと会ったことがあったとは……

仇敵と同じ名前……なるほど。ひどい偶然があったものだ。神がいるなら嫌がらせの天才だな……
(もう一つの情報を渡すかどうか、考えた方がいいかもしれんな……ラベンダァイスに受け止め切れるかどうか)
(だが、情報を止めることの方が不利益になる……タイミングを見計らって話すべきだろう)

【イル。その名の通りまさに病。偶然もあってのことだが、ラベンダァイスの運命を蝕むウイルスのような有様だ】
【ラベンダァイスが冷静でいられないのも道理。悪夢のような偶然と因縁。この満身創痍の彼女に話すには、必要とはいえ最悪のタイミングだったのだ】

【もう一つ掴んだ情報。彼女の仲間だった狙撃手についての話も、迂闊に話していい物か迷うほどに】

……私は、旧市街に踏み込むつもりでいる。当然、お前も居ても立っても居られないだろうがな、ラベンダァイス。何せ、その傷だ……
こういう時こそ、その男を見習ってその人脈を活用すべきだと私は思うが……どうだろうか?

【言いながらアーディンへと視線をやる。ラベンダァイスに、アーディンと同じように人脈を活用すべきだと】
【それはラベンダァイスに何よりも傷の治療に専念するように促すと同時に】
【暗に、旧市街の調査、鈴音の捜索に当たってアーディンの助力を期待しての言葉であった】


100 : ラベンダァイス&リベル&アーディン ◆auPC5auEAk :2018/05/22(火) 10:48:40 ZCHlt7mo0
>>98-99

――――やはり、どうにかして――――奴らの情報を、集めなければなりません。――――多分、彼らは、どこかで世界を裏切りながら、牙をむくでしょう
ただ、じわじわとにじり寄るだけ、なんて――――しないはずです。そんなだけの、静かな面々じゃ、ない――――異能封じなんてやるなら、きっと――――

【恐らく、自分の中で考えを整理しながら、なのだろう。ポツポツとラベンダァイスはそれを口にする。レボルツィオーンをどう見るかはともかく、どこかで必ず、 『黒幕』たちはこうした行動を取る事はあるだろうと】
【どこかのタイミングで、必ず『直接的に』動くことになるはずだ、と――――慣れないなりに、敵の動きを推し量ろうとしていた。そして、自分たちがどう動くかも】

{全く、ねぇ。……でも、結局いずれは、こうなってたかもしれないとは、思っていたわよ? 結局は、今を生きていかなきゃ未来もない事だからねぇ?
 いずれは……ある程度、この世界に『居場所』が必要になってたと思う。それが、こんな事では――――もう、黙ってもられないってことかしら?}

【その通りなのだ。いつまでもセリーナの元で甘えている訳にもいかない。もう3年以上、ひたすらに生活の面倒を見てもらいながら、元の世界に帰る手段を模索してきたが】
【それも、もう潮時なのかもしれない――――リベル一行はまた、この世界で自立して生きていく事も、そろそろ考えなければならなくなっていた。そこに来ての世界の危機である】

〔――――随分だな。まぁ……見せしめという意図はあったから、そうした効果も望むところではあったと言えば、そうなのだが……〕

【話の伝わり具合に、わずかにアーディンは苦笑する。どうやら相当にインパクトのある出来事ではあったらしい】
【もちろん、不埒な輩に対する示威行為として、そうした派手な死体の展覧を行ったのだから、恐怖の対象となるのは望ましいのだが――――ある意味で、予想以上の効果だったらしい】

〔――――まだ脛に傷の無い、真っ当に生きていくアテを探す事の出来る子供なら、わざわざそんな風に取り入れる事もしないさ……
 大した資金の当てがある訳でもない。あまり人を抱え込み過ぎると、首が回らなくなるよ……安心して旨い酒を飲める街、それを作れれば、大したことはないのだ……〕

【――――割と、アーディンはそうした無力な子供の類には、1人の大人としての親切心を見せる事が多いのだが、そういう印象は、どうやらほとんど知られていないらしい】
【もちろん、畏怖の対象である事を彼自身も望んでいるのだから、わざわざ知られるような事は望んでいないのだが――――あくまで彼は『基本的には』縄張りの中で完結する活動に終始しているようだ】

〔……こんな風に立ち回っているとな、何故だか知らないが、そういう因果が俺のところに集まってくるんだ。みんながみんな、それぞれに強い意志を持った連中だったよ……
 『哲学者の卵』の破壊も、元々は友人を救いたいって言って、俺に手掛かりを求めてきた奴の力だ。俺に植え付けられて根付いた『卵』まで、綺麗に除去してくれるまでに至った訳だが……
 ――――そんな連中が、今の有様を知れば……黙ってはいまい。恐らくは損得を超えて、力を貸してくれるさ。こちらも――――まぁそれを期待して、ではないんだが、何度か一肌脱いできたからな
 ……結局、この世は最後には人情の様だ。『情けは人の為ならず』だよ……〕

【人を見分けて、多少綺麗ではなくても、明確に力を貸す――――そんな事をしていると、自然と一定の人種たちが集まってくるのだと、アーディンは苦笑する】
【このアーディンの人柄を――――この短い間の語らいだけでも――――推し量るなら、ある種の人間たちには、快い人物像と見られるのも、無理はないだろう】
【――――まるで「偶然に『卵』を受けて、成果を見せてもらった」かのような口ぶりだが、実際には――――「手掛かりとするために、わざと『卵』を植え付けさせた」のだ。心をすら歪めかねないその兵器を】
【あえて分類するならば――――今どきは珍しくなった任侠系。そうした部類の人物だからこそ、自然と仲間たちは引き付けられるのだろう。ドライで、一方で熱く強く――――】

〔――――まぁ、情報というのは、必要とする人間には値千金だからな……苦労したよ、こうした手腕をモノにするのはな。だがおかげで、個人営業でもある程度の事はできるという訳だ……〕

【彼自身、『Crystal Labyrinth』から雇われ、給金を受け取っている身だが、それだけではここまでの行動力は養えない。その元手となるシノギこそ、情報】
【それを自家薬籠中のものとする為、恐らくは研鑽したのだろう。情報収集と分析、活用の技能を――――それが、アーディンを小規模ながらにフィクサーとして振舞わせている基盤となったのだ】

/続きます


101 : ラベンダァイス&リベル&アーディン ◆auPC5auEAk :2018/05/22(火) 10:48:56 ZCHlt7mo0
>>98-99

――――そう、ですか。これ自体が――――仲間の、証――――
{だとしたら、少し取扱注意って奴でもありそうねぇ。迂闊になくしたりしたら、大変だわこれ……まぁ、せっかくの力なんですし、そんな杜撰な扱いをするつもりはないけどね?}
〔……手ごまが、揃いつつある、か……数の力は、個では補えないところを補ってくれる。仲間がいるというのは、心強いぞ――――〕

【組織力――――こういうと、少なくともアーディンには大げさかもしれないが、スクラップズとアーディンのコネクションが一時共闘するなら、少しは希望も見えるだろう】
【この指輪は、そこを繋ぐリングなのだ。象徴として、希望の環として機能するのも、ラベンダァイス達には感じられた】

――――麻季音? ――――すみません、詳しくはなかったので。ここのところ、対外的な行動ばかりしていたもので――――鈴音さんから、話には聞いていましたが。確か――――現状に対する『鍵』だと
――――それと、カチューシャからも、名前だけなら――――

【何度か出てきたキーパーソンの名前――――麻季音。だが、ラベンダァイスは、同じ組織に所属しながら面識を持っていなかった】
【鈴音と邂逅した時にも思ったものだが。ひたすら実働要員として動き続けて、いつの間にか仲間たちから離れた立ち位置にいたらしい】
【――――それが、今回の事態に即応できなかった理由でもあるのだが――――カチューシャと言う名前も、ポツリと口にして】

{ちょ、ちょっとラベンダーちゃん落ち着いて! その、今はもう関係ないんでしょ……!?}
――――お父さんは、お父さんは『奴』のせいで、『悪意』のせいでッ!! っく、ぁ――――っっっぐ!!
〔――――『ケツァル・コアトル』にとって、マスターの死というのは恐ろしいトラウマの様だ。頭で分かっても……そう簡単に整理は、つかないのだろう……〕

【ラベンダァイスの激昂をルヴァが宥めようとするも、大した効果は上がらず。アーディンは、自然に落ち着くまで待つ事に決めたようだった】
【――――歪められて、道具として使い捨てられ、そして死んだ『マスター』にして『父』――――その有様は、まるで『哲学者の卵』の様に、悍ましく、許しがたいもの】
【戦う理由が欲しいと、揺らいでさえもいたラベンダァイスにとっての、明確な『許しがたい敵』の、数少ない明確な定義なのだろう】

〔――――確かに、これ以上ラベンダァイスを酷使させるつもりはない。手掛かりがあるようなら、俺が自分で出向こうと、そう思っていた……
 『黒幕』とやら、いや……『カミスシティ』には、いやなものを感じていたからな……少しは、自分の足で稼いでみなければ……〕

【――――カニバディールの視線の意味は、アーディンにも伝わったようで。挑戦的な笑みを浮かべながら、アーディンはカニバディールの巨躯を見上げる】
【元より、世間の情勢であるところの『黒幕』の動きには、アーディンは外からだけでも嫌なものを感じていた。そしてそれは、どうも『水の国公安』という、相当に根深い闇からの産物であるらしい】
【なら、例えスマートでなくても、手掛かりは総ざらいする必要がある。アーディンも、積極的に介入する腹を、決めていたのだろう】

〔……何より、風の噂では、旧市街地区には、無責任な大人どもに、ゴミの様に捨てられてしまった子供たちも多いと聞くぞ。そういう意味でも、黙ってはいられないな……!〕

【そして、個人的にアーディンも感情の問題を抱えていた――――『カミスシティ』へと逃げ込むために、我が子をそこに振り捨てていく大人たち】
【その実態も、アーディンは掴んでみたいと思っていたのだ。よほどそうした人間の方が「人でなし」だろうと――――要するに、そこに怒りがあった】

〔――――まぁ良いさ。いずれ、他の仲間たちとも顔を合わせる機会もあるだろう。まずは、自らの目と耳で、知る事だ……色々と不確かな現状、全てはそこから始まる……〕
{……ここまで首を突っ込んじゃうとは、思わなかったんだけどねぇ。ま、補欠ぐらいには役に立つつもりよ……こちらの旦那の『仲間』としてね?}
――――私にとっても、明確な『敵』です――――絶対に許さない。必ず――――。――――だから、今は、今だけは――――よろしくお願いしますよ――――

【ようやくラベンダァイスも落ち着きを取り戻し、3人は力強く頷く。長くかかってしまったが、ようやく自分たちは準備が整った、と――――】

〔――――では、早速だが。何か必要なものでもあれば、こちらで請け負っても良い……何か、仲間内で足りてないもの……心当たりはあるか?〕

【アーディンは、カニバディールに問いかける。輪の中にいたのなら分かるだろう。欠けているもの――――それを、自分たちの力で対処してみよう、と】


102 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/22(火) 15:35:21 S/DUh6T.0
>>82>>83>>84

【嘘の様に長い睫毛が目尻に溶けて、素足を浸した水辺の如く波紋を頬に投げ掛けていく】
【徒然に覆いかぶさる横髪を右手で軽く書き上げて、少女は悠然と立ち上がる】
【──、否。かくん、とストッキングに包まれた両脚が膝で折れる。内臓へのダメージは大きいのだろう】

【それでもピンヒールが地面を掴み、彼女はその凛々しき身体を貴方へと向ける】
【スーツに包まれた華奢な体躯、その何処にこれ程までに苛烈な精神が閉じ込められているのか、と】
【辿る道先に有る筈の、行方も知らずに── 白詰草の名残をその頬に残して】


── あら、殿方はお好きでしょう? 性器を乱暴に扱われるのも、扱うのも
私には無いから分からないけれども、大切なものを蹂躙されるのはとても悲しいの
だからかしら、机の奥底に閉まっていた宝物を見つけた様に、大事に大事に弄って

秘密は女を美しく飾り立てるから、坊やの質問には静謐を返す事にしましょう
私が何処から来たかなんて、坊やには関係あるのかしら、私が貴方と同じ世界から来ていたなら
── 来ていたなら、貴方は私を救ってくれたのかしら


【少女は微笑む── 否、実際にはその暗示があっただけだった。ほんの僅かにその頬を上げただけ】
【一流のメイドが、長いスカート丈をほんの少しだけ上げて礼をする様な、そんな所作】
【それで充分ドラならば理解出来るはずだ。その微笑みが、とても、とても哀しいものであったなんて】


ねぇ坊や、故郷とは何処の事をさすのかしら。生まれた場所が分からなければ、その魂は何処に還れば良いの
カチューシャは知らないの、思い出す憧憬は、骨すら凍る一面の銀世界
けれどもそこに暖かな感触だけがあるの。不思議ね、一日中太陽も射さない日があるのに

でもね、そこから先は無明── 後に知っているのは、肉と肉が重なる甘ったるい熱の記憶
不思議な坊や、貴方になら何でも曝け出してしまいそうになるけど、も──……
女は一番大事な所に秘め事を残すの、だから殿方は皆、秘所を探すのでしょう?


【狙撃銃の銃口を向ける。── 再びその軌道はドラの股間を狙い撃つ】
【加えて、先程着弾した箇所をもう一度叩く軌跡であった。急所を抑えていたなら、その手ごとダメージを与えようと】
【夜に伸びる一陣の閃光が、振り抜いた剣閃の如き残照を輝かせた】


103 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/22(火) 15:47:29 S/DUh6T.0
>>87

【微笑みを確認して、文月は少しだけ安心した様に胸を撫で下ろす】
【── けれども、それがどこか歪な、── 不自然さをその奥に潜んだ笑みだったから】
【それでも彼女は踏み込むことを躊躇った。あなたの優しさに、もう少しだけ浸っていたかったから】


そんな褒められると、うち照れはります……えへへ、でも、嬉しいのはほんまどす
うちも白桜はんに元気上げれたなら、嬉しいなぁって思わはるし
── でも、全然強くなんてあらへんよ、周りの人らに支えられてるだけやさかい

……悲しいけど、白桜はんの言う通りやとも、思います── せやけど、せやけどね
やっぱりまだ信じられる人は多いし、それに……そういう人らも、きっと間違ってるって気づくはずやと
うちはそう思うよ、群れの中にはきっと、きっと、優しい人もいっぱいいはるし


【少女はその表情をストロボの様に切り替えていく。無数の色合いの中に確かな意味を見せて】
【そしてそれは、貴方に向ける優しさが伸びていて──】
【やがて、沈む太陽の様に、その奥にある悲しさに触れようとした】


── ふふ、なんや白桜はんもお腹空いてはったん?
実はうちもぺこぺこでな、良かったら一緒にご飯でも行こっか
にしても白桜はん、意外と可愛いお腹の音してはるなぁ


【彼女は笑った。そうして笑顔を向けて、貴方にそうやって提案すると】
【ちらりと視線の端で、すぐ側の喫茶店に意識を向けるだろう】
【──どうでしょう? というかわりに】


104 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/22(火) 16:48:59 lp4TKcVo0

>>67

【なんとなく、この男にも分かってしまって居たのだが―――矢張り、彼女からの反応は乏しい。】
【ただ精一杯ならなおの事、投げ出して誰かに任せた方がよっぽど身の為だし、そもそもがセリーナに訓練を教わるくらいの】
【そういう"技術"しか持たない彼女が、精神的にとは言えセリーナを打ち破った男を相手取って死闘を―――と言われてよし行ってこいとは言えないのだが。】

【そうして頑張ってきたすべてが踏み躙られたのなら、それこそ頼って安心をしてほしい所ではある物の。】
【所詮、この男はあの女にはなれない。そう、こうして話しただけでもかなりの労力を使ったのだ。こんな―――】
【信用もない男に、全てを曝け出した。それだけでもう、僥倖なのだろう。悲しい事だが、それが揺るがぬ事実だった】


―――まあな。薬の会社だ。尤もこうなってくると、売ってる薬品だってどんな成分が入ってるんだか
信用も信頼も置けねえけどな。ヤクならまだしも人体にモロ影響が出るような悪質なモンが混ざってたりしそうだ。

……なんだよ、引っ掛かるか? ま、そういう事もあるかもな。聞き覚えもある会社だろうし……。
ああ、なんだ義勇の事も知ってるんだな。そいつは良かった。―――……ウェインの野郎。あのスケこましめ。

ウェインってのはオレの知り合いだ、思わぬところでまた一つ繋がりが出来たな。鈴音ちゃんのカバー範囲にはオレもお手上げだぜ。
まあその……なんだ、へびさまってのがどなたかはこの際触れねえでおくけどよ。ウェインの野郎もそんなに家事は……あいや、料理は出来たかな。


【ウェイン。ここでもまた彼の名を聞く羽目になるとは。有難い反面、あちこち顔が利くのが時折恐ろしくもある。】
【相変わらず危険からは遠のけない生活を続けているようだ、安心は出来ないし……"また"があるのでは、と勘繰りたくもなってしまった。】
【だが鈴音がセリーナの救出には前向きな言葉で答えるのを見れば、此処に来てようやくキングはホッ、と一息をつく。これは凄く、良い兆候だと思えたのだ。この時は……。】


……悪いな。けどよ、きっとそれが……オレの為にも、鈴音ちゃんの為にもなるんじゃねえか、って。
オレにはそんな風に思える、先ずはあのバカを再起動するところから始めよう。そんでもってまあ……仲直りでも。

出来るよう取り計らうし、あいつだって……大丈夫だろう、きっと拗ねてるだけだ。みんな意地悪だからな。
そう、きっと今こそキミはセリーナの事をもっと感じられるはずだ。一杯一杯になる気持ちが―――分かるキミなら。

だから……こんな時に、こんなことをキミに頼んじまうオレを恨んでいい。……って言い方も、ズルだよな。
もう何を言っても取り返しはつかねえってのも重々承知だ、それでも鈴音ちゃん……よろしく、頼むぜ。


【女性に不甲斐ない表情を見せる事なんて、一生無いと思っていた。絶対に有ってはいけないと思っていた。】
【困らせる事なんて、天地がひっくり返ってもいけないと、そう心に決めていた―――そんな男の、苦渋の判断。】
【笑ってお願いしたかった。何時もみたいにニヤリと、口角を上げて妖しい笑みを浮かべたかった。でも、出来ない。】

【だからただ、ただ真っすぐに目を見て―――それすら、少女を戒める新たな鎖になるのだと、知ってはいても。】
【男は見つめた。古の大蛇の力を身に宿す、魔力と奇跡とを掛け合わせた美しくも拙い、それでいてどこか切ない少女の瞳を―――見据えた。】


105 : 名無しさん :2018/05/22(火) 18:03:10 IYvbzj5w0
>>104

【ふわりと少女は小さな吐息を漏らす。それはため息にも似て、だけどそれよりも消極的なもの。ただ漏れ出る空気のような】
【ぱんぱんに丸かった風船が何にもしなくても数日後にはなんだか萎んでしまっている――その時に知らないうちに出ていってしまった方の、空気みたいな】
【限界ぎりぎりに積み上げた上にもう一個、もう一個、って積み上げていく。セリーナのこと。その会社の名前。それはどこで見たのだっけ、――思い出せない、けど】

【思い出さなくって、良かったと思う。もし思い出してしまっていたなら、多分――――――いろんなことは全部全部先倒しになって、ここで、"咲いて"しまうから】
【だけれどそれは同時に不幸でもあった。少女にとって彼は一つの希望であり安堵そのもの、自分ではどうにもできなかった、大事なひとに、任されてここにいるのを思えば】
【"ここ"で物事が動いていたなら、――きっと、全く別のことになったのだと思う。彼にはそれをするだけの力が、きっと、あった。――でも、現実は、違ってしまった】

義勇……、……さん、とは、あんまり。お話をしたりは、してないけど――、……、わたしはお仕事で、あんまり、居ないから……。
ウェインさんは。去年の暮れくらいに会ったの、……廃墟に住むっていうから、それなら家に泊まったらって、それで――、――。

…………そう、なんだ。知り合いのひと? ――ウェインさんがね、情報統合ネットワークを見たい、って言って……。

【彼がウェインと知り合いだった――というのには、今の少女も少し驚いたのかもしれない、仕草は瞬き一つでも、ほんの少しだけ、説明してくれるから】
【といっても簡単な経緯だけだ。本当に簡単な――、それで、ちらり、と、沈黙する。――少女はそれを閲覧するための機械を持っていないから、果たせなかったのだけど】
【どこか寂しげにも見えたのかもしれない。あるいは疎外感みたいなもの。"分かってる"けど感じてしまわずにはいられない、一瞬だけ過ぎって】

……ううん、いいの。それにね、全部終わった後に、その時初めて聞かされたんじゃ、……そっちの方が。嫌だから。
セリーナのことは助けに行く、し、……できることならなんだって、する、……――手伝ってくれそうなひとも、探す。……"そう"、でしょ?
黒幕のこととかお話するより、簡単だから。……セリーナを助けに行くってことなら。みんなすぐ分かってくれるし――、

【彼の心中の苦さをきっと彼女は汲んであげられない、それよりも自分のことで精いっぱいで、ただ、終わった後に知るよりは。知ったのが今だっただけ、良かったと思う、なんて】
【慰めるつもりではなく、本当に――全部後から聞いたのでは、本当に、本当に本当に本当に嫌になってしまうって、自分で分かったからだった。それから言うのは】
【そのことについても人員集めをすればいいのかって問いかけ、求められたら、それも、一緒に――するんだと思う】

【――それに、世界ごと取り巻きかねない暗躍の話に巻き込むより、ずっと、少女自身気楽なんだと思わせた。助けて終わり。なんて簡単だろう、――曖昧に目を閉じたなら】
【彼の瞳から逃げたい、わけじゃなかった。だけれど結果として、その時、目は合わなかった。――もらったお代わりの珈琲をちらりと舐めるように、飲んで】


106 : シンクロライダー・キャットⅢ :2018/05/22(火) 19:55:32 XqQAhkbc0
>>102

いっ、ぐぅっ、……くっそぉ……!なんて隙のない女……
血も涙もないとはまさにこのことだ……この期に及んで警戒を一切解こうともしないなぁ……!


【息も絶え絶えに見えた。なんであろうと内臓部位にして男の勲章を攻撃されてしまったのなら肉体的にも精神的にも大ダメージだ】
【やっとの思いで二つの足で立ち上がりながらキャットⅢはカチューシャをにらみつけ続けるだろう……そして彼女の悲しい微笑みから投げかけられた言葉にはこう答える】


……ぼく一人にできる事は限られているだろうが、『ぼく達』ならばきみを救えるかもしれないね
生まれた場所がわからない?当時の記憶でも失ってるのかい。……それはそれは、面白い事を聞いたね
ただの『記憶喪失』ならジンジャー博士が出るまでもなくぼくがどうにかすることも―――

って、うおおっ!?なにやって―――!!


【なんのためらいもなく。カチューシャが再び狙撃銃を向けこちらに射撃を行ってきた】
【抑えていたのは無事だった左手、その人差し指の下らへんに着弾し―――装甲が砕ける】
【両手の装甲が砕け、つぶれた―――もちろん衝撃は相殺出来てはいない!ドラの秘所に再びダメージ!】

【着弾したその衝撃でやや後ろに吹き飛び、キャットⅢは仰向けのまま倒れこんでいた】


ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ぐっ、よせったら!!本当に使い物にならなくなったらどうする!!
なんて女だ!!全く容赦がない!隙が一切見えないッ!!


【絶望的だった―――距離も離れているもはやこの状況では普通に近づいてもその前に撃たれてしまう】
【自分のシステムには遠距離攻撃に適したものがない―――生きて帰れたら新しく作ってくれとねだる事をかんがえながら】
【キャットⅢは上半身をゆっくり起こし、血の滴る右手の平をカチューシャに向けて、さらに話をするだろう】


―――……いいかい、『撃つ』のを……やめるんだ……マジでやめろ
これ以上撃たれたら本気で二度と使い物にならなくなる。というかぼくはもう無抵抗だろう?
ぼくがもうこれ以上戦えるように見えるかい……?攻撃をやめてくれたらぼくももう負けを認めてこの場を去ると約束するよ……

最後にもう一度言う……撃つのは、もう、やめるんだ


【事ここに至って弱弱しい声で攻撃の中止をカチューシャに懇願してくる】
【先ほどまでの自信満々なドラとは違い、男の象徴を攻撃され怯えているようにも見えた】


107 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/22(火) 20:52:13 6.kk0qdE0
>>90

「ああ、お互いにな……」

【こちらも、恐らくは探偵と同じなのだろう】
【全くに同質の笑みをもって答えた】

「猟犬……いや」
「番犬ではないか、全く」

【そうボヤキにも似た言葉を放ちつつ、恐らくは正確であった筈だ】
【探偵の銃撃と、そして擲弾は着弾した】
【だが……】

「な――ッ!?」
「大丈夫か!?っくッ、なんなのだ、一体……」

【再び、追い詰められた緊迫の表情が浮かぶ】
【命中したと思った弾丸は全て何かに弾かれ】
【そして、跳弾が襲い来るのだ】
【その跳弾は探偵の肩を掠め、音で異変に気が付き回避を試みるも】
【傍らの人物の防衛までは、手が回らなかった】

「防壁か?あれは、全く、どんな理屈だ……」

【観察すれば、ブレードの出力の低下と、そして何より掌を中心とした排熱】
【これは……あるいは、と判じて】

「一撃でダメならば」
「その防御が、何よりの証明だ!」

【スコン、と再び擲弾を装填】
【睨みつける様に、死者のそれにも似たリーダーの男に狙いを定め】
【そして、擲弾を放った】

「弾丸はまだ駄目だ、弾かれる」
「防壁が、限界を迎えるまで、弾が通るまで、根競べだ……」


108 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/22(火) 21:49:46 JY1GydDk0
>>103


―――……気のせい。恐らく。きっと。
――………いいや、絶対に。……それに、……かわいく、なんて……ない。


【白桜の羞恥心が引き出した言葉は、否定。ただ言葉には筋の通った理屈も説得力も欠落していて】

【群れを見た事による動揺とはまた別種の動揺。反射的にぷいっと文月から顔を背けて天邪鬼な態度を取る】
【顔を背けたのは、偏に羞恥だけでなく。普段見せない弱みをひた隠す様な――照れ隠し】


丁度…よかった。……ちがう、ちがう。否、否。断じて否。
――…まあ、文月さんがお腹を空かせていると言うならば。


【依然として顔は背けたまま。けれど、丁度良い。文月の厚意に甘えよう】
【その序でに先の私の痴態を誤魔化そう。…大丈夫。白桜。私は今、上手く誤魔化せている…筈よ】


……ご一緒に、食事を取るのも、……吝かでは、ありません。
櫻の国の人と……久方ぶりの思い出話もまた、……一興です。


【言葉が紡ぐのは提案に対する返答。言葉で隠そうとしたのは己の素直ではない本音】
【間違ってもお腹が空いたからご飯に行くのではなく、貴女が誘ったからご飯に行くだけだと強がって】

【けれど、身体は正直だ。白桜の熱い視線が向く先は、側にある喫茶店。やはり空腹なのか】
【当人は誤魔化しきっているつもりでも。傍から見れば間違いなく誤魔化せていないだろう】


109 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/22(火) 23:09:43 ZJqp5ySs0
本スレ
>>962

【かわいいと言われて、ロボは首をかしげる。どうやらペット云々ではなく、デザイン性の問題だろうか、と受け取ったらしく】
【ファラエナの散りばめたようにカラフルなそれを眺めて、己のシンプルな機体をちらりと見返して】

アナタの方がたくさん色がアル。
アナタの方が〝カワイイ〟の概念に近いのではないのデショウカ、ファラエナ。
タトゥーもありマス。服に絵も描いテル。

【比較したうえで、あくまで統計的な好みの問題とはいえ、そちらの方が好ましく思うのではとロボは思考した】
【そして己の頰、右側。右目の下を自分で指差す】

──タトゥーは痛いと聞きマス。でも、アナタは年がオサナイ。
シツモン、アナタはオシャレへの〝アイ〟があって、痛いのをガマンしたのデスカ?
──イエ、〝スキ〟の部類デショウカ。

【何故右目に、ふわふわのファッションとアンバランスな刺青をしてるのか、小さい年だというのに、痛くなかったのかと】
【ロボはファッションは全て整えることで成り立つと学習しているため、随分と気になったようだ】

ワタシは厳密には、女の子を想定してデザインされてイマス。
なので、アイちゃんでも構いマセン。
ちなみに、アナタは女の子ですヨネ、ファラエナ?

アナタが怖がらないのでしたら、ワタシはアナタと話せマス
──ソレは、〝アイ〟デスカ?

アト、アナタは人間ではないノデスカ?

【人間の話を逸らされたことに、首を傾げる。そしてデリカシーも無く問いかけた】
【感情はあるものの、モラルには少し欠けているらしく。〝ぎくり〟を見逃さなかった】
【そして何度もしつこく問いかける、スキとアイの定義】
【それは愛している事とはまた別ベクトルのものではある。だが、どうしても気になるらしく】

……

【〝みんなとお友達になるのよ!〟──その言葉に感嘆を受けたように、じっとファラエナを見つめていた】

【〝友好的。笑う。ファラエナはとても優シイ。タクサン話ス。んーと、えっと、をよく言ウ。〟】
【〝少しずつアタタカイ。コレがアイ?……まだ分カラナイ──〟】
【〝もう少し、もう少しだけ話を聞コウ〟】

アナタの〝トモダチ〟は、ワタシもなれマスカ?
〝トモダチ〟は、みんな、タクサン〝だーいすき〟を、持ってマスカ?

【ファラエナが何度も笑いかけてくれる度に、エネルギーが充填されていく】
【胸の核(コア)の奥がなんだか少しほかほかしてきたような、しかし気のせいと判断しながらも】
【あなたのやわらかなほっぺたを見つめながら、問いかける】


110 : 名無しさん :2018/05/22(火) 23:22:52 IYvbzj5w0
>>109

……えっとね、んーと――あのね! かわいいってね、カラフルだったらってね、違うのよっ。
でもね、私はね、この服ってね、好きよっ、かわいいでしょ! ――えっとね、これ? これはね、あのねっ、
お母さんがね、これをしたらいい子だってね、言うのっ! だからね、我慢したのよ――なの!

【相手の言葉に幼子はまたちょっと戸惑ったようになる、色がいっぱいあるからカワイイ、は、ちょっと違うんだけれど】
【それを鮮やかに説明するだけの言葉を持たないように、「あのね」とか「えーっと」とか、しばらく繰り返しているだろう。ただ、話が移れば――】
【――右目の下のタトゥに相手が触れたなら。人間ですよねと尋ねられた時よりはあっさりと。むしろどこか誇らしさすら感じているように、答えてみせる】
【やわらかそうなほっぺたのちょうちょは幼子が笑うたびに羽ばたくように見え――「だからね、私が好きなのはね、お母さんなのよ!」。にい、と、笑ったなら】

――じゃあね、じゃね! あのね、アイちゃんがいいわっ!
そうよっ、私もね、女の子だわ! じゃあね、アイちゃんとおんなじねっ!
――――――え、っと、? 私ね、アイちゃんをね、怖いだなんて思わないわ? あのね、とーってもね、かわいいって思うなって!

だからね、お友達になりたいなーってね、思ぎゃー! 

【やっぱり女の子だった。嬉しそうに笑ってやっぱりそちらがいいなと呼び直す、自分も女の子だ、と、答える――、さっきの質問よりは小さい、けど、また少し動揺した気もした】
【けれどそれは続く相手の言葉に紛れてしまって――"いつも通り"にお友達になろうとした、瞬間】

【――尻尾を踏まれた子猫みたいな声が出た。アニメとかマンガだったなら、きっと、そのふわっふわのツインテールがトゲトゲになって、跳ね上がる瞬間】
【幼子はとっさに相手の口――口っぽいところ――をふさごうと試みるのだ。ひどく慌てる顔、ぎゅうって押さえて、それはダメ!っていうみたいに、ぶんぶん首を振る】

あのね、あのね! お友達になれるわっ、なれるけどっ! あのね!? ――――ちょっと待って! なの!

【ひどい慌てっぷりだと思って仕方ないだろう、ならば"多分そう"なのだけど。それにしたって、ちょっと、びっくりしすぎなようにも見えた】
【幼子はぐいって相手の手を引こうとする、そうして、そのまま、人目に付きづらそうなところまで、相手を引っ張っていこうと、するはずで――理由は、まだ、教えてくれなかった】
【けれど確かであるのは、そこに敵意はないこと。――ただ幼子が一人で勝手にびくびく、少し、怖いような顔をしているのが、どこか目立って見えた】


111 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/22(火) 23:38:53 ZJqp5ySs0
>>110

【──その言葉に、ロボはわずかに首を傾げた。言葉としては少し違和感はあるものの、理論立てれば納得はする】
【母親が教育としてしたのだろうか。よもや虐待ではあるまいに】
【でも、彼女は誇らしげだ。痛かったけどガマンしたことを、ちゃんと自分で褒めているのだ】
【それは承認されているということ。彼女の〝母親〟をファラエナがスキなのなら】

──お母さんが〝スキ〟は、お母さんへの〝アイ〟なのデショウカ
なぜアナタは、お母さんが〝スキ〟なのデスカ?

【母への愛というものを知りたくて、つい問いかける】
【子は母親を〝スキ〟だから、ファラエナの母への〝スキ〟はどんなものなのだろうと】

【ロボは、刺青を見る。象牙のように滑らかではある、でもやわらかくはない。痛みも分からない】
【でもこのファラエナのほっぺたと笑顔のやわらかさは、〝アイ〟は、〝アタタカイ〟につながるはずだ】
【それでも、こんなに柔らかいのだから、きっと痛かったのだろうな、と処理が成された】

──アイちゃん。分かりマシタ。
それでお友達ハ──?

【ファラエナがひどく狼狽し、うやうやとした表現に近くなっていることに、ロボは目を丸く表示した】
【まばたきしながら、どうしてそんなに慌てて怖がっているのだろうと思考し】
【──しかし、繋がれた手にそのまま大人しく付いていく】
【突発的な状況。理解が追いつかない。なぜこうなったのかは、ここまでの会話で──いや】

【〝ニンゲンのハナシ?〟】

【人は慌てたり、まずい話をする時はたしかに情報を漏らさないようにする】
【そこで自動学習し、彼女はきっと何かがあるのだろうと、無言で付いていく】
【ここでようやく、余計なことを問いかけてファラエナをさらにあせらせるリスクを算出】
【さらなる揉め事は控えるために、ひたすら人気のないところまで。そして言葉を待つ】


112 : 名無しさん :2018/05/22(火) 23:48:34 IYvbzj5w0
>>111

【――――そして場面は移ろう。そこはちょっとした広場だった、噴水があって、ベンチがあって、そういうところに、幼子は相手を誘導する】
【そうしてあたりをきょろきょろって何度も確認して誰もいないのを確認した後に、ふやーっとしたため息一つ、噴水のヘリに座るのだ。そうしたなら】
【なんでかちょっと拗ねたような目を相手に向けて――足をぱたぱたする。手はぱって開いた足の間で、お行儀がちょっとだけ、悪くって】

――あのねっ、さっきはね、ごめんね、なの。でもね、えっとね、――あのね、今はね、あんまりね、そういうお話、しないほうがいいの! なの。
アイちゃんね、ロボットのヒトがね、ニュースって見たりするのかな? 私ね、分かんないけど――、いまね、能力者ーとかね、言わない方がいいんだよ!
それでね、……あのねっ? 私ね、アイちゃんとね、お友達になりたいなっ、だからね、アイちゃんにね、約束! してほしいってね、思うの!

【「いーい?」】
【幼子はちょっとだけおしゃまぶっておしゃべりする――といっても。慌てて移動してきたせいか、その息は少しだけ弾んでいて】
【どこか眉の下がった表情は、きっと言葉通りに悪いと思っている。――でも、だからって、人込みの中で出来るような話、では、ないのだ】

あのね、アイちゃんにね、私の秘密! 教えてあげるっ。
それをね、黙っていてくれるってね、約束なの! そしたらね、私たちね、お友達だよ!

【――あどけない顔が、少しだけ、真面目さを帯びる。秘密を教える。その代わりに、黙っていてほしい。それが、彼女からの、お願い】
【それを約束してもらえなかったら、お話できない。そういうことだった――けれど、内容を明かさぬなら必ずだなんて言いきれないかもしれなくて】
【だけどそれを約束できるって言ってあげる/もらうことこそがお友達だよね、って、言うみたいに。――ああでも、無理強いはしない。幼子は、相手に、それを委ねた】


113 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/23(水) 00:08:32 ZJqp5ySs0
>>112

【──トモダチになるための、条件】

【噴水のへりに、もち…と座っている(このように描写し申し訳なく思い侮蔑表現ではない)ファラエナ】
【先程まで楽しそうに、明朗快活に話していた彼女とはまるっきり違う】
【きっと、よほどの事情があるのだと思考】

【アイはニュースは学習しない、──迷惑をかけてしまった。そのため、「そうだったのデスネ」と頷いて、】

謝罪しマス。ごめんなさい、ファラエナ。

──エエ、ファラエナ。
ワタシはアナタと、〝トモダチ〟になって欲しいデス。
だから、それ相応の約束事は守りマス。
ヒトとの関係は、ひとつ約束を破ったら、あっけなく終ワリマス。
ハカセが言ってマシタ。ワタシは秘密、守りマス。

【「きっとアナタはとても困ってるのですカラ」。目の表示は瞬きしか映さぬものの】
【ファラエナへの理解を示し、咀嚼し、ちゃんと秘密を守ると約束する】
【自分と違ってより複雑な多感情の存在は、おそらく色々気を張った思いをして生きてるだろうから】

ワタシの知能CPUをハッキングされようと、コアを破壊されようと、言いマセン。
ファラエナのデータはパンドラのブラックボックスに記憶シマス。

【ふんすと、またえらぶって言ってから──、黙り込んで、】
【なぜなら、幼くて、たくさんあなたが勇気を出して言ってくれるということ自体が、とても大変だったからだ】


114 : 名無しさん :2018/05/23(水) 00:22:27 IYvbzj5w0
>>113

【それでもたしかに"そんな"様子では、あった。巣立ったばかりのすずめのちいちゃいのが、慣れない足取りで細い枝にとまって傾いているような、そんな、あどけない様子】
【とはいえここは平らな噴水のふちだから。ななめったりはしないんだけど――それに、彼女は、そんな様子にちょっと不釣り合いなくらい、真面目な顔をしていた】

……パンドラってね、ご本で読んだことがあるわ! えっとね、いーっぱい、ヤなのが入ってる箱よね?
でもね、私ね! ……あのね? 私ね、えっとね……内緒がいいなあってね、思うの! 思うけど――お友達との思い出はね、楽しいのがいいなって!

だからね、あのね、もっとね、ただの"約束"で大丈夫なのよ! それでね、こういうときね、ヒトはね、――こうやってね、するの!

【相手の言葉をじっと聞いていた幼子は――やがて相手がきちんって約束してくれるらしい、と、思ったなら。ぱっ、と、表情を華やがせるだろう】
【ただ続いた――ハッキング、だの、破壊、だの。パンドラだのブラックボックスだの、という話になってきたなら、――ちょっと、違う風に思えてきたらしい】
【あるいはそこによく分からないなりに不吉さを感じ取ったのかもしれなかった。――ならば、彼女が相手へ伝えるのは、そんなこと。言っていることが、ちょっとだけ、矛盾する】

【内緒にしておいてほしいけど――もっと普通の約束でいいのだと言って。ぴょんと噴水のふちから飛び降りる、それから、相手の近く、近寄ったなら】
【相手の手を大事に取り上げて、そのまま。小指だけぴんと伸ばして、他は握りこぶしの形。作ってあげようとして――作らせてもらったなら、自分も、同じかたち】

"指切り"っていうのよ! 約束するときにね、するの! 鈴音お姉ちゃんがね、教えてくれたんだっ。
これをしたらね、約束なのよ、いーい?

【にっこりと笑って――最後に相手がもう一回頷いてくれたなら、お決まりの文句。「ゆびきりげんまん」「うそついたら」「はりせんぼん」「のーます」「――ゆびきった」】
【それできゃらきゃらって笑って、約束が為される、はずだから】

あのね、あのね、ありがとっ、だからね、私ね、秘密のこと、アイちゃんに教えるわ!
――私ね。ケツァル・コアトルなの! アイちゃんはね、知ってる? あのね、ケツァル・コアトルってね――――あのね、生物兵器なの。

でもね! 私ね、そんなのね、ヤダなって思ったんだ! だからね、そんなにすごい力がね、あるならねっ?
私ね――みーんなとね、お友達になりたいなって思ったの! それでね、みんなとね、お友達になるって、決めたの!

それでねっ、そしたらね、きっとね、世界だって平和になっちゃうってね、思うの! ――だってね、お友達にひどいことね、しないでしょ?

【――それから幼子は。誰もいない場所で、それでもなお、憚るように。相手の耳元――それっぽいとこ――に顔をよせて、こしょこしょ、内緒話のように伝えるのだ】
【曰く自分は生物兵器である。けれど、破壊活動にいそしむつもりは毛頭なく、誰かを傷つけるつもりもない。――そんな力があるのなら、みんなと友達になってみよう】
【そう思ったのだと言う。――そして、もしも叶ったとしたなら。きっとその時世界は平和になっているから、って。――ぱっと離れたなら、ひまわりのように笑って】

だからね、お母さんってね、ほんとはね、違うの! お母さんはね、ご主人様(マスター)なのよ! でもね、お母さんなの――。
ケツァル・コアトルはね、初めて見たヒトをね、お母さんとか、お父さんとか……ってね、思うのよ! 

【そうしてその事実は、さっきの話にも通じて来る。幼子は母親のことが、大好きだ。――けれどそれは、造られたモノに仕組まれる、人工の本能である、と、伝えて】


115 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/23(水) 04:42:59 XhR7wdR.0
>>106

【蹲り上半身だけを上げる貴方を見下ろして、しとりと伏せる目蓋の情景。落日に似て睫毛が頬を濡らす】
【耳元に流れ込むのは尊き懇願。── 踵で踏み躙るのならばどれだけ心地良いのだろうか】
【心の奥底を擽る嗜虐心を欠伸の様に咬み殺す、だーめっと自分の中に問い掛ける】

【── ケーキの上の果実は最後までとっておくのが、流儀であったから】


貴方達で私を救えるのかしら、……いいえ、私など救う必要もあるのかしら── そうでしょう?
やっぱり救われるだなんて似合わないの、それはね、鴻鳥を信じる乙女に相応しい言葉だから
夜鷹は一人暗夜を逝くの、降り積もる雪に翼を押し潰され、紙細工の様に憐れに果てて

ええきっと、それがお似合いで、そうきっと、それがお終いだから
記憶を失ったのかしら、それとも元々無かったのか、或いは── 覚えている必要も無いのか
ねぇ坊や。貴方は本当に自分自身の事を覚えているの、生まれた時から今までを、知覚してると言えるの

それは誰かにそう言われたからじゃないの、貴方って昔はこういう子だったのよ── って
そうでしょう、幼い頃の記憶なんて曖昧だもの、もしかしたらもう既に『初めて』を、奪われていたかも
ふふ、全ては胡蝶── それなら、それならね、覚えていないのも良いじゃない


【少女は唄う。── 紡ぐ音律に僅かな躊躇いも見せずに、脚光を浴びて一人観客を魅了する艶めいたアリア】
【そうして貴方を惑わして、拐かす音色にもしかしたら意味なんてないのかもしれない】
【けれども、深読みする事を強いていた。片恋慕の相手の一挙手一投足に意味を見いだそうとする様に】

【貴方はそれを惨めだなんて思うけど、私にはそれが全てだから】


撃つのをやめたら良いの、だったら蹴るのは宜しくて? 踏むのも叩くのもお気に召すまま、坊やの好きにしてあげる
最後には優しく撫でてあげるの。ふふ、そうしたらもう十分元気になるでしょう?
── でもね、カチューシャはもう疲れたわ、疲れたの、退屈は敵で、疲労は仇、美しさの無い生命に意味なんてなくて

良い子は帰って眠る時間。シャワーを浴びて下着を替えて、真っ新なシーツで童の様に眠りましょう
ねぇ、想像出来る? カチューシャのシーツがはだけて、私の淫らが露わになるの
どんな夢を見ているのかしら、その内容によっては、とてもとても、物足りなく思っているのかも

── そんな時、誰か殿方に優しく抱きとめて欲しいって、思っているの

またね、坊や。今度は途中で果てない様に── 最後まで私が、見届けられる様に
貴方の心を全て溶かしてドロドロに練った、深い深い白が、私にまで届くぐらいに
その時は貴方の初めて、貰ってあげてもいいかなって、思っているの


【背を向ける。── 抱き締めたら壊れてしまいそうな、硝子細工で出来た人形の様に華奢な背中】
【その身体には僅かばかりも無駄が無かった。細く、それでいて肉感的な姿は、神様の恣意を感じる】
【何も無ければ、彼女はそのまま立ち去っていくだろう】


116 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/23(水) 04:56:13 XhR7wdR.0
>>108

【そんな貴女の様子を文月は頬を綻ばせて見ていた。── 理知的な貴女が見せるその横顔は】
【月が見せる無垢な表情、神々しささえ感じられる流麗な目尻が桃色の慕情を見せて】
【より一層照れた色合いが、朝日を浴びて輝く紫陽花の様な瑞々しさを携えていた】


── そうやね、うちももうお腹ぺこぺこやさかい、優しい白桜はんにお付き合いしてもらいましょう
白桜はんには堪忍やね、うちのワガママに付き合ってもらう形にならはるけど
でも、うちは白桜はんの様な優しくて可愛いお人とご飯出来たらそれだけで嬉しいさかいに

……せやから、是非に付き合ってもらえますか。ふふ、こう見えはってもうちは強引やで
一回そうすると決めはったら殆ど曲げへん、頑固者やさかいに
ささ、行かはるよーっ、もう決めはったさかいに! 止めてもあかんどす


【そうやって文月は貴方の手を取ろうとする、伸ばされた指先は剣士のものじゃなくて】
【一人の年頃の少女のそれ。── しなやかな指先はピアニストが如く、白百合の様な色合いを見せて】
【握ってそのまま喫茶店へと流れ込む、手頃な所に腰を掛けて】


それで白桜はんは何時頃こっち来はったん? そない綺麗にこっちの言葉喋らはるってことは長いと思います
……てかな、これで一年二年とかやったら、うちがショックどす。……不出来なんは分かってるけど
こうもな、頭の出来の差を見せつけられると、辛いってゆーか、なんとゆーか

お母はんももうちょっとうちに賢さを分けてくれはったら良かったのに、って思うんよね
うちお姉はんもおるんやけど、お姉はほんと頭も良くて別嬪さんで──
うん、白桜はんと同じくら別嬪さんやさかい、天は二物も三物も与えはるねんなぁ


【ぺたーんとテーブルにほっぺたをつけていじいじしてる、割とネガティブ】


117 : キング ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/23(水) 17:42:14 lp4TKcVo0
>>105

【ここから"現在"に至るまでの、彼女や彼を取り巻く全てが"運命"であったというのならば】
【この二人のすれ違いながらの会話は恐らく、何もかもの"予兆"であったのだろう。不吉なオーメン、不穏なサイン。】
【見逃さず、見落とさず、彼が動けたのなら状況は違ったかもしれない―――だがそう。それすらも、今日すらも、運命であってしまった。】

【そうして渦に居る事をまだ知らぬ男が、チラ、と目をやるのは自身の持っている情報端末―――携帯電話だ。】
【人間世界の最新機種に上手い事偽装されてはいるが、これは彼の出身地でそれこそ"魔"改造を施されたハイテクノロジーの一級品。】
【当然ではあるが、半ばセリーナのW-Phoneに強引な接続をしている為統合ネットワークにはアクセス可能だ。だからこそ―――男は"そこ"には気づけてしまう】


(……オレの考えてる事。セリーナの考えてる事。そう遠くねえらしいんだよな。なにせアイツのデスクには新品の―――、)

……ああ。まあ腐れ縁さ。殴り合いもした、剣と銃を突き付けあった、そんでもって……背中を任せて絶対の信頼を置いた。
そういう……まあ、そういう関係さ。女の子以外でオレが心を許してる数少ない男がアイツだ。オーケー、ネットワークの事はオレがなんとか言っておくよ。


【何か言いかけて。キングは口を噤んだ。恐らくは失踪する前からセリーナのデスクにあったであろう"ソレ"について】
【彼は彼の口から告げるのはどこか間違ってると、そう思ってしまって。いつ頃から計画していたのかは分からないが、きっとそう。】
【そんなに最近の事ではないのだろうと、キングは考える。もしかしたらもっとずっと前から、セリーナは鈴音に何かを、伝えたかったのかもしれない。】

【ただ―――矢張り。それもまた運命。残酷に時が三者を裂いてしまうのだが。】


……そうだな、仲間集め。それも重要だ。
けどその前に、先ずはキミ自身が準備しないとな。敵は強大だ、恐らくは。

鈴音、タイミングはこっちから伝える。キミは備えてくれ。具体的には―――そうだな。
そう遠くない、一週間かそこいらで部隊を編成しよう。そんでもって突撃、奪還。簡単だな、言葉尻だけなら。

ただ何にしろ、―――……。


…………、いや。なんでもねえ。
オレから今日伝えられることはこのくらいだな! 早速だがUTの方の仕事を一旦停止させる必要がある。
それの関係でちょいとこれからまた外に出なくちゃいけないんだが―――これ、オレの電話番号だ。何かあればすぐ連絡くれ。

黒幕の事でも円卓の事でも、何でもいい。ヤバそうな時は頼ってくれ、秒で駆けつけてブチのめしてやる。
それじゃ……鈴音。キツけりゃ給仕さんのバイトは一旦お休みでいい。有給だ。酒場も暫くはオレと他の連中で回せると思うし

―――もちろん、出てくれるなら歓迎するぜ。そこに関しちゃ判断は任せる。なにしろ、皆キミに会いたがってる客ばかりだからな。
けど、そういう連中に会ってまた面倒事ばかり背負い込むのも今は避けたい、だろう? 現実的な話をすれば、今は休むのが一番重要だ。

ただし、部屋に籠れば余計に落ち着かなくなるってんなら……笑顔は見せられなくても、店に出るのはアリだ。
そこはキミの心次第、決定権はキミにあるから……どうしたいかはキミが決めていい。……決められなきゃ、休みだ!

それくらいの心持でいいんだぜ、ただでさえキミは"抱えてる"からな。ただよ、今日それはキミだけの荷物じゃなくなった。
これからは、オレも一緒に持ってやれる。どんな荷物でも、だ。それだけは―――忘れないでくれ。


【珈琲を飲み干せば、彼はトレードマークのライダースジャケットを羽織り、時計を確認する。】
【UTとして現状どうなっているのか、対外的にそれを説明する役割もあるのだろう―――最後まで、視線は合わずとも。】
【伝えるべきことは伝え、彼は一瞬視線を伏せ、立ち留まり、振り返りそうになるが―――そのまま、店を出る。からん、ころんとベルが鳴り】

【―――遠く、バイクの音が木霊した。あの日、"手を振り払って出て行った"彼女と何かがオーバーラップする。】
【だが、一つ違うのは彼は戻ってくる、という事。タイヤが路面を蹴る音がどこまでも、どこまでも響いていた。】


118 : 名無しさん :2018/05/23(水) 18:38:53 qpBjEOro0
>>117

【――――少女はほんの一瞬だけためらうかのように目を細めながらも、彼の電話番号を受け取るだろう。そこで一瞬悩んでしまったのは、どうしてだったろう】
【いろんなことに気疲れして億劫なように思ったのかもしれない、だったなら、ひどい重症だった。頼れるひと――頼らせてくれそうなひと相手に、そんな態度をするなんて】
【やがて少女は閉じていた目を片方だけ開く、――透き通る血の赤色をした瞳。ウィンクというには可愛げもやる気もない、そうなっちゃった、みたいな程度の、視線を動かしたなら】

………………キングさん、最近ね、水の国に。孤児の子が増えてるんだって。ほとんどが能力者の子じゃないかって。
――――ううん、なんでもない。――ちょっとね、聞いた、だけだから。

【去りがけの背中に、ぽつり、と、掛けられる言葉があった。それは声量としてもそうでなく、まして、本当にただ呟いた、という様子だったから】
【いくら鈴の音であっても聞き取れないかも、しれなかった。それにもし聞き取っていて、だけどうまく聞こえなかった、って、尋ね返したとしても】
【その全部をきれいに聞き取っていて、その話をしようとしても――なんでもない、って言って、少女は言葉を切ってしまうのだろう。――だから、ドアが閉まる】

【そのあとの少女がどんな風にしたのかは、分からないけど。もし誰かが最近設置されたばっかりの監視カメラの映像を見ることがあったなら】
【出ていたお皿を片付けて。洗って。棚に戻して。机を拭いて――それでまた、さっきまでの部屋の中に、戻っていくのを見ることが出来ただろう】

【――「一週間かそこいらで」と、彼は言った。けれどその日を迎えるときに、少女はすでに、この場所から居なくなっていた】
【その直前、キッチンで何か作っていた少女は――地下に言って麻季音にとあることを伝えてから、どこかへ出かけて行って、そうして戻ってこなかった】

【あるいは。もし、思い立ってから本当に店を出るまでの、ほんの数分の間。彼が、少女と、出会っていたならば】
【彼女はまた彼にも、伝えただろう。――水の国の旧市街と呼ばれる場所に、行ってくると。だけれど、お店の時間までには、帰って来る、と】
【いろいろなものを置きっぱなし、あるいは出しっぱなしのままで出て行ったことからも、それがよく分かった。戻って来る気だった。だけど、夜を過ぎても戻ってこない】
【電話を鳴らしても。メールをしても。何をしても、返事はなくって――――その足取りを追うには、その場所に出向くしかない、って、思わせるくらいには、手掛かりもなくて】

【(――――ひとつひとつ、歯車が零れ落ちるように、壊れていくみたいだった。なら最後まで残るのは何なんだろう、って、きっとそんなの誰にも分からないけれど)】

/おつかれさまでした!


119 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/23(水) 20:35:27 Lxd3YeZA0
>>114

【──】
【──〝ユビキリ〟?】

【アイは初めて聞く言葉に首を傾げた。そんな行為がこの世界にあったのか、と】
【もとより世間知らずのため、ファラエナのその言葉が疑問に思う。質問をしたくなる】
【〝約束〟とは、もっともっと厳しいものではないのか?】
【せっかくの申し出、〝規則〟よりも軽く定義していいものなのか?】

【その前に、ファラエナの手が触れたことに気付き、やんわりと〝ユビキリ〟の形になって、それをモニター越しに確認する】
【それをしてもらった時、アイには触感や熱は分からないものの──】
【とてもコアの部分があったかくなって、CPUの感情表現が弾んでいることに気付いた】
【まるで、キモチがトランポリンか何かのようだ】
【彼女が笑っている。判別的に、それは楽しそうな笑い方だ。──どうして?】
【ファラエナも、知らない時は、こんな風に曖昧な驚きがあったのだろうか】
【〝リンネ〟に教えてもらうまで、ファラエナも知らない事がたくさんあったのだろうか】

【大人しく、無言で黙認しつつ指切りを終え──ファラエナを見る】
【彼女は約束をしたうえで、きちんと全て話してくれた】
【そうして、彼女のかわいいこしょこしょ話。耳元で全て聞いたうえで、】

──……

【ピ、ピ、ピ】
【白い感情模型は考える。生物兵器?】
【ケツァル・コアトルという名前に聞き覚えは無い。学習してきたデータにも無い】
【〝ケツァル・コアトル〟〝ご主人様(マスター)〟〝トモダチ〟──〝平和〟】
【〝では彼女もワタシと同じアンドロイドなのか?危険なのか?いや、彼女は外見は有機生命体に見える〟】
【〝生物〟兵器と言ったとはいえ、アイとしては、兵器は物言わぬ戦争の道具というイメージがあった】

【──〝兵器でも、感情は持てるのか?〟】
【──〝兵器でも、トモダチをたくさん作れるのか?〟】

【〝ファラエナは、優シイ〟〝おおよそ、その表現がぴったりあってイル〟】
【〝胸があったカイ〟〝ドウシテ?〟〝ワタシもファラエナみたいに優しくナリタイ〟】

【〝コレは、ウレシイ?〟】

──ファラエナ。アナタは、スゴイ人デス。

【アイは感情表現らしく、両腕を高く上げ、ファラエナに向かって話す】
【身に余るこの気持ちは、身体とCPUが追いついていないような気がした】

ワタシはアナタと、ずっと一緒にいたいと思いマシタ。
ワタシはアナタに、これからもたくさん会いたいと思いマシタ。

ワタシはアナタを、総合評価的に、危険だと認識しませんデシタ。
アナタを危険だと判断すれば、アナタに会えなくなりマス。
ワタシはそれはイヤだと思いマシタ。

アナタは、タクサンの人と、〝トモダチ〟になりたいと言いマシタ。
世界を平和にするのは、とても大変な事だとワタシは学習してマス。

でも、アナタはそれを、言いマシタ。

【ヒトが──ファラエナには、この定義に当てはまらないのだろうか、それでも、感情を持つ限りヒトは】
【それこそアイたちのように、確実たる有言実行をする生き物ではない】
【とはいえ、彼女たちは色々な思想を考えて、目標を掲げられる】
【コンピュータのように、確実な達成生産数を定めたりしなくても、曖昧でも、生きてる限りたくさんの願いを思いつく】
【幼いあなたは、懸命に、成熟した人間すら言えないようなことをちゃんと言ってのけた】

アナタは厳密にヒト科でなくても、アナタはタクサンのヒトとトモダチになるデショウ。
そうしたら、世界が平和になるのデショウ。

ワタシは、お手伝いをしたいデス。
アナタが世界を平和にするのなら、ワタシのAIは、アナタとそれをしたいと判断シマシタ。

【小難しいことを言いながらも──両腕を下げると、つい、とファラエナに寄る】
【色々な行為あれど、今まである程度の距離を保ち続けたアイが、ファラエナと距離を自ら縮めた】

【あなたはよく笑う。よく学んで、よく育つ。きっと、それは尊い】

シツモン──ワタシは、ファラエナが浮かべた笑顔に、センサーが反応シマス。
でも、ファラエナの笑顔はとくに反応が強いデス。
ワタシはアナタにタクサン笑って欲しいと思いマシタ。
町を歩いてたコドモよりも、アナタの笑顔はひときわ強く写りマシタ。

ワタシは、ハカセ以外にソレを思うのは、ハジメテデシタ。
──どうしてデスカ?

【また、曖昧な問いかけ。わざとそうプラグラミングされてるかのような】
【答えを知りたかった。きっと、何かに近づいた気がした】

【ファラエナ、あなたはその小さな身体に、たくさんの〝愛〟を詰め込んでいる】


120 : 名無しさん :2018/05/23(水) 20:54:18 5Smz1UWg0
>>119

【――――"それ"は幼子にとって、とてもとても重大な秘密だった。迂闊に知られてはいけないことである、と、幼い頭ですら、理解していた】
【だから秘匿する。それに――もしそうだって知れたことで、誰かを怖がらせてしまったなら、それはとっても。とっても。恐ろしくって、悲しくって、寂しくなると思うから】

――えー? 私ね、すごくないよっ? だってね! できないことね、たくさんあるのっ。
でもね! すごいんだよっ、あのね――私が出来ないことでもね、他の誰かにならね、簡単にできちゃったりするの!

――――だからね、みんながお友達になった世界じゃね、出来ないことなんてね、きっと一つもないんだわっ! だってね、みんなでお手伝いしあうの!

【言い終えた彼女は――相手の言葉に、ぱちりと瞬き。少し照れ臭そうにはにかみながら、それでも、ちょっとだけ子供っぽくないけど、謙遜してみせる】
【けれど続くのは。過剰なまでに自尊心を叩き割っていく地獄絵図なんかとは程遠くて。自分にはできないことがいっぱいあるけれど――それをできるヒトもたくさんいるから】
【みんなと友達になったら、最後はきっと世界中から"できないこと"なんて消えてしまうね、と、――笑って、伝えて】

私も! 私もね、あのね、アイちゃんともっとたくさん会ってね、おしゃべりしたいわ! ――――ふふっ!
そーなの! うんとね、大変なのよ! だってね? ヒトってね、たくさんいるの! ヒト以外もね、たくさん居るしっ!
私ねっ、そのみーーーーーーーー…………………………んな! と! っはあ――仲良くなるの! アイちゃんもね、もうお友達なのよ!

【どうにも相手の言っていることはちょっぴり難しい。だけど言っている内容そのものは分かるから、友達ってもしかしたら、そんなもの、なのかもしれない】
【顔がまーっかになるまで息を吐きつくした幼子ははあはあって荒い息で、だけど、ひどく色鮮やかに笑うだろう】

じゃあ――じゃあね、アイちゃんもね、みんなと友達になったらいいわっ! いろんなヒトとね、おしゃべりするの!
すごいんだよっ、お話するとね、いろんなことが分かるの! 知らなかったことね、いーっぱい、分かるの!

……それでね、もしね、良かったら――"ケツァル・コアトル"だって名乗る子が居たらね、私はね、元気だよ!ってね、教えてあげてほしいの!
きっと、"さみしがってる"の! だからね、教えてあげて! ――ファラエナはね、元気だよーって!

【一緒にしたい――そんな風の言葉を投げかけられた幼子は、それはとっても簡単なことだっていうみたいに、得意げな顔をしてみせるだろう】
【そして教えるのだ。――みんなと友達になったらいいよ、って。にぱりとした笑顔の宣言、――けれど続く言葉は少しだけ寂しそうになる、夏の夕暮れのような】
【けれどまた必ず太陽は登って来るって分かる――沈んだっきりなんかじゃいられない子だって、きっと、相手にも伝わるなら】

それはね、私たちね、友達だからだわ! アイちゃんもね、みんなと友達になったらね、きっとね、そうやって思うこと、増えるって思うわっ。
ハカセはね、とっても大事なヒトだからだと思うのっ、でもね、お友達も、大事なんだよ! ――それにね、"大事"ってね、たくさんね、種類があるの!
だからね、あのね、私もね、いっぱいのヒトと会ってね、見つけたいの! 楽しそうでしょ?

【やらかそうなほっぺたをにまーっと笑かす、子供っぽい笑顔、これから先の未来にたくさんすぎるくらいたくさんの、夢と希望を疑わない、きらきらしたもの】
【相手が詰めてくれた距離の分だけ近くなった距離感で幼子は破顔する、――それは到底ヒトを殺すために造られた存在だなんて、信じられない、ほどに】


121 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/23(水) 21:38:03 Lxd3YeZA0
>>120

【──〝ダイジ〟】

──

【〝ダイジ〟。比較ではないが、その人のことを特に、特に労わること】
【〝ダイジ〟は、たくさん、種類がある?】
【──ファラエナはきっと、いろんなことを夢見て、これからもたくさん叶えていく】
【クリーム色の髪の毛を揺らしながら、いろんな所に行くのだろう】
【いろんなものを見て、いろんな食べ物を食べるのだろう】

【〝ワタシも、彼女のダイジに、なれたのだろうか。〟】

【アイはCPUの思考を止めると、じっと彼女を見下ろす】

……ハイ、了解シマシタ。
アナタのソレもまた、〝約束〟シマス。ファラエナ。
同じ〝ケツァル・コアトル〟の方に、〝ファラエナは元気だよ〟ト。
コレも、〝ユビキリ〟のうちに入れると判断シマス。

【出来ない事を、出来る人がいる】
【ヒトは全員完璧ではないと聞く。アイにはそれはまだ少し分からない】
【でもいわゆる、欠点と長所を補っていけば、たしかに世界はそれでやっかみ合うことは無くなるのだろう】
【ファラエナの言葉で、アイはそう判断する。きっと、ソレは〝平和〟と呼称してよいものなのだ】

【色々なヒトとトモダチになる──ヒト以外とも、トモダチになる】
【知らないことを聞いて知るというのは、なるほど、学習するための材料ではなかったのだ】
【ファラエナがひとつずつ伝えてくれた言葉は──どんどんアイの中に吸収されていく】
【ファラエナは、やっぱり、すごいと思う。どうしてそんなに】
【──電気よりもきらきらした、形容しがたいものを、たくさん持ってるのだろう】

ワタシは、アナタと〝トモダチ〟になれて、良かったと思いマシタ。
アナタと話せて、アナタを〝ダイジ〟に思えて、良かったと思いマシタ。

【胸に手を当て、言葉を投げかける】

アナタもガンバッてクダサイ。ファラエナ。
ワタシも〝出会い〟をタクサンシマス。
アナタもタクサン出会ってクダサイ。
ワタシは学習して、〝ダイジ〟を増やしマス。

──そして、アナタの世界平和への貢献をシマショウ。

〝ダイジ〟を増やしたら、またアナタに会いにきても良いデスカ?ファラエナ。

【そして、】

アナタはタクサン笑いマス。悲しくなったら、泣くと思いマス。
どうかその時は、ワタシを呼んでクダサイ。
ワタシはアナタのチカラになりたいから、そう判断シマシタ。

アナタの〝アイ〟を、ワタシは記憶シマス。

アナタと出会えて良カッタ、ファラエナ。
ワタシのAIは、そう判断シマシタ。

【返答すると──ピ、と目のモニターが消え、モニターの中に】
【昔のゲームのようにデフォルメされ、ドット化されたファラエナと】
【これまたその隣に、ドットのハートが浮かび上がった映像が映った】

〝記憶〟。ワタシはアナタの〝アイ〟を登録シマス。

〝アイ〟学習プログラム調査協力ユーザーNo.1。〝ファラエナ〟。

〝世界中の生物とトモダチになり、世界平和を目指すコト〟。
〝ワタシとトモダチになってくれたコト〟。

【ファラエナとハートのドットが徐々に合わさって、それがピコピコと点滅すると、やがてふっと消える】
【再び縦線の目の表示になり、頭を下げると、】

ワタシはアナタが、話しかけてくれたコトに、感謝するべきだと判断シマシタ。
アリガトウ。ファラエナ。

【伝え、ふと何かに気付いたようにぱっと顔を上げる】
【ある一点をじっと見つめたのちに──ファラエナに振り向き、問いかける】

──ハカセに呼ばれマシタ。そろそろ帰らなければなりません。もう行きマス。
アナタはヒトリで帰って大丈夫デスカ。ファラエナ。

【──淡々と合成音で伝えるも、どこか、寂しそうな気配がした】
【そして、ファラエナへの心配をする。幼子は誘拐されたり危ない目に遭いがちだから】


122 : 名無しさん :2018/05/23(水) 22:00:55 5Smz1UWg0
>>121

――――本当? 嬉しいわ! 私たちはね、みんなね、姉妹なのっ! 他の子がどう思ってるかは、わかんないけど……。
私はね、大事な姉妹だって、思ってるの! だからね、それもね、"大事"だわっ! ハカセともね、お母さんともね、お友達ともね、違うでしょ?
でもねっ――違うんだけどね、おんなじくらいね、大事なの! そういう大事がね、きっとね、いっぱいあるから!

【「アイちゃんにもね、きっと見つかるわ」】
【――幼子はそのときふっと大人びた顔をしていた、相手にそういった特別なものが見つかると祈りながら、だけれどいつか必ず見つけ出すと知っているような、表情を浮かべ】
【その"大事"はあんまりに形も大きさも色も触り心地も全部違うから、幼子にできるのはそれが精いっぱいだった。いろいろあるから、って、教えるところまで】

私もね――アイちゃんとお友達になれてよかった! ロボットのお友達だなんてね、初めてよ!
それにアイちゃんだってね――(ケツァル・コアトルのお友達だなんて、めったにね、出来ないんだからねっ)

うんっ、頑張るよ! それにね、アイちゃんがね、応援してくれるならね、もーっと、もっと! 頑張るのっ!

【またこしょりと内緒話する、自分たちは生物兵器だけど――みんな、きっと、アイちゃんと友達になれると思う。そんな風に怖い子は、思い浮かばないから】
【そうしたらにっこり笑う――応援されたなら精一杯頑張る表明、ぎゅっと握りこぶしなんて作って、みせて】

――だからね、アイちゃんも! 困ったことがあったらね、いつだってね、言ってね! これね、私の、電話の番号!
アイちゃんはね、お電話ね、持ってる? ――持ってなくてもね、それね、覚えてて! アイちゃんが困って電話してきたらね、いつだって駆けつけるわ!
だってね、私ね、強いんだからっ! "みくびらないで"ほしいの! ――私ね、誰かを傷つけるのは嫌だけど。大事なお友達を護るためならね――。

――――わあ! すごいっ、なあにそれ? すごーい!

【それで今度は連絡先を渡したりするのだ。といっても紙にさらさらって書いて、渡すだけ。電話番号とメールアドレス、それから、通話アプリのID】
【非通知でも知らない番号でも出るからね!と念押しするのは、ちょっとそれはどうかなって思ったけれど――生物兵器の力。大事な友人のためならば、と、言いかけたところで】
【相手のモニタに表示される映像に釘付けになる、すごいすごいってネコ科動物みたいに騒ぎ立てて】

ううん! あのね、お話するのにね、ありがとうって関係ないよっ! だからね、"またね"なの!
それってね、あのね、バイバイの時に言うんだけど――だからね、最後にね、バイバイ、またね!ってね、それがね、ありがとうと一緒だわっ!

――――? あっ……、そっかあ、分かったなのっ、お家まではね、大丈夫よ! アイちゃんもね、気を付けてねっ!
――あのね、私ね、今度はハカセのお話がね、聞きたいわ!

【――それから、相手の言葉には、そんな風に返していく。ほんとはそれは最後の時に言う言葉なんだけど――だなんて、お姉さんぶって、説明しながら】
【最後にまた会おうねって言うのが、「ありがとう」の代わりなんだよ、と。――それが正しいかはともかくとして、幼子はそう思っているのだろう。自信たっぷりなら】
【相手が帰ると告げたときにはこちらも寂しそうに。――でもそれって、もしかしたら、"またね"を初めて使ってみる機会かもしれない、なんて、思うのかもしれなくって】

【幼子はきらきら笑いながらそんな風におねだりしていた。次はハカセの話をしようって――】


123 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/23(水) 22:48:17 Lxd3YeZA0
>>122
【〝ダイジ〟】

──ワタシの〝ダイジ〟は、見つけられるデショウカ。
もっともっと、タクサン、あるデショウカ。

【この世界は広いと思った。常にリスクも危険もあり、ロボットにもうまくいかないこともある】
【感情のプログラムが、少しだけ〝不安〟を算出したらしく】
【ややうつむきがちだったものの、小さな駆動音とともに、ファラエナの笑顔に向く】

──でも、ファラエナは、タクサン色んなヒトと話しマス。
有言を遂行してイマス。ちゃんと体現してイマス。証明をしてイマス。
アナタは〝ダイジ〟。ハカセとは違う、〝ダイジ〟。──〝トモダチ〟。

【それから電話番号を、色んな連絡先を記したものを渡され──頷いて、メモを受け取る】
【アイには携帯としての役割だとかは無く、アプリケーションの実装も出来ない】
【なので、つどつど連絡を取るために】

あとで、ハカセに頼んで、スマートフォンを貰いマス。
でもハカセも、ファラエナのコトを今日話したら、アナタを知りたがると思いマス。
ハカセにも、アナタの連絡先を教えても良いデスカ?

【と、伝えた。この連絡先をハカセと共有してもよいか、の質問】
【プライバシーに関わることは、気をつけなければならないと学習している】

【ファラエナが〝みくびらないで〟と言う。──助けてくれる、と判断出来る言葉を言ってくれる】
【〝優しさ〟なのだろうか。それは〝トモダチ〟だから?】
【──少し成長したAIで計算すると、たとえ〝トモダチ〟でなくとも、ファラエナは迷わず困ってる人の前に飛び出しそうな気はする】
【でも、それは何故?──じゃあ、ファラエナは、〝ヒト〟への〝アイ〟があるからだろうか】
【ひとまず出た答えに落ち着いてから、ファラエナを見返した】

──では、ケツァル・コアトルであるファラエナは、
ワタシの、ヒトで出来る〝ダイジ〟の、ヒトツ。
さらに特別な〝ダイジ〟だと判断シマス。

【こしょりと話されたそれに、淡々とながらも──事実、特別なのだと返す】
【きっとヒトではなくとも、アナタは、そんなの関係なくて。──むしろ、ヒトではないからこそ】
【とても、〝ダイジ〟に思えるのかもしれないのだ】

【なんと──綺麗なのだろう、どうして、モニターにあなたが眩しく映るのだろう】
【ちかちかと思考するモニター越しのAIは、ファラエナのあたたかさを認識する】
【どうしようもなくまっすくで、色々なものを信じている】

──アナタが強いなら、安心シマシタ。
ワタシは、戦闘システムも搭載してイマス。
ですが、もしワタシが負けそうになったら、アナタを呼びたいと思いマス。

【──ふと、】

──アナタの兵器の〝使い方〟は、〝優しい〟のデスネ。

【──己に積まれた戦闘ガジェットは、おもに〝目の前の暴徒や悪人を鎮圧するためのもの〟】
【大義名分のみだと、義務的なものである】
【実装されている事には、使用するか使用しないかの判断をする程度のもの】
【でも、ファラエナはなんだか、〝護りたい〟という言葉を使う。それはなんだか、冷たい判断ではない気がする】
【アイは疑問に思う。どうして──そう感じるのだろうと】
【そうして、ファラエナは信頼出来る。──〝頼もしく〟見える】

【──〝コレは、〝シンジル〟デショウカ?〟】
【──〝この世界は、まだまだ、分からない事ばかりデス。〟】

では、──それも、学習シマス。
〝マタネ〟、ファラエナ。

アナタに、タクサンの〝マタネ〟が、ありますヨウニ。
アナタに、タクサン笑顔を浮かべる機会がありますヨウニ。
ワタシは、そう思いマス。

次に会う時は、アナタにタクサン、ワタシは、〝アイ〟をあげてみたいデス。
そのために、タクサン学んで来まショウ。

まだ分からないけれど、ワタシもファラエナを、〝ダイスキ〟だと思いマス。

〝マタネ〟。

【そう伝えて、アイは手を振る。さようならの挨拶だと学習していたから】
【そう、初めての〝またね〟だ。でもその手を振るのすらなんだか、AIが拒絶した。いやだった】
【しかしずっと一緒に居続けても、ファラエナは新しい〝ダイジ〟を、〝トモダチ〟を見つけに行けないから】
【だからいまは、次会う時まで、さよならなのだ】

【ファラエナを何度も振り返る。──そのたびに、〝またね〟の代わりに手を振った】
【それは、大事なあなたへの、〝ありがとう〟なのだから】

/続きます


124 : アイ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/23(水) 22:50:54 Lxd3YeZA0
>>123

【──】
【──〝次に会う時は、きっと、ハカセの話をしようと思イマス〟】
【──〝ファラエナは、ダイジなトモダチ〟】
【──〝ソレは多分、ひとつの〝アイ〟のカタチ。学びマシタ〟】

【きっとファラエナの〝愛〟は、一体のロボットに確実に何かを残していて】
【アイは帰ると、ひとりの女性に抱き締められ、話しかけられるだろう】

「おかえりー、アイ!!お散歩どうだった!?」
「ハイ、ハカセ」

【するとどこか誇らしげに、ロボットは言うのだ】

「〝トモダチ〟が、出来マシタ」


/これにて〆ます!ありがとうございました!!お疲れ様でした!!


125 : 名無しさん :2018/05/23(水) 23:06:05 5Smz1UWg0
>>123

【「見つかるわ!」――そんな風に幼子は顔を目いっぱいに笑顔に染める、真夏の青空を見上げたら思わず目が眩む、そんなような、無邪気すぎる笑顔】
【あるいは暴力的とまで言われてしまいそうな無垢がそこにあった。――相手がスマートフォンをおねだりするんだって聞けば、「えー!」ってちょっと照れ臭そうに】

じゃあ、私が、アイちゃんと初めてスマホでお話するのね! ――あっ、ううん。アイちゃんはね、ハカセとお話するのかな!
でもね、そしたらね、私は二番目がいいってね、思うわっ! だからね、アイちゃん、私とはね、二番目にお話ししてね、なの! お約束よ!

【もしかしたら自分が初めてなのかもしれないって――にまにましていたのだけど、ふっと気づく。もしかしたら初めてはハカセかもしれないって。それなら】
【自分は二番目がいいなーってわがまま、だのに勝手に相手の手をぎゅうっと掴もうとして――それを許してしまったなら、気づけば、小指が勝手に絡んでいて】
【「――ゆびきった!」だなんて、勝手に、契られてしまうんだから"ずる"だった】

――んーん! 負けそうになる前に、よ! 私ね、アイちゃんがね、お怪我するとこなんて、見たくないわっ!
だからね、危ないな!って思ったら、すぐ呼んで! "ヒーロー"みたいにね、びゅんって、飛んでくるよ! 私ね、お空を飛べるんだから!

そうじゃなくってもね。きれいなお花あったな!って時でもいいし、カワイイ猫が居た!って時でもね、いいよ!
お写真ね、メールで送ってっ! そしたらね、私ね、そのお写真見ながらね、アイちゃんとお話したい! それもね、きっとね、約束だわっ。
でもね――私ね、それをね、次にアイちゃんと会った時にね、一緒におしゃべりしたいなともね、思うの! ――わがままでしょ? ふふっ――。

だからねっ私ね、アイちゃんにたっくさん"アイ"をもらう練習、しとく! ……どーするのかってね、よくね、分かんないけどっ。
……――うん、そうなの! またね、また、お話しようね! ばいばーい!

【――もしかしたら単におしゃべりしたいだけじゃないか、なんて、思わせるかもしれなかった。だけれど同時に分かるのだ、そんな風に、危ない場で呼ばれるより】
【――――そんなのより、何倍も、何倍も、平和なところで、おしゃべりしたい。楽しいことを話して。いろんなアイを共有して。そうしたいから】
【またねって言葉は同時にそれまで相手の無事平穏を願うもの。――何度も何度も振り返る相手に、そのたびに、またねー!って大きな声を、投げかけるから】

【その時になってやっと通りがかった一般人が、何事かって、ちょっとぎょっとしていた。――けれどそんなの気にしないで、相手が見えなくなるまで、ずーっと、そうしていた】
【相手に与えたかもしれない影響に気づいた素振りはなかったけれど。それでも大事なお友達が増えた、って、嬉しそうに、目をきらきらって、きらめかせながら】

/おつかれさまでした!


126 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/23(水) 23:19:41 EOC5vCno0
>>85
【イルを知っているかと問われれば、あぁと小さく頷く。今はただそれだけだ】
【自分が見たイルの印象と、彼らが見たイルの印象。そこには僅かながら差があったが】
【件の病魔のことを気に入らない、といった意味ではきっと意見は一致する】
【故に、無駄口は挟まない。適当な茶々を入れてもよかったが──今はそんな気分でもなかった】


…………、…………その夢なら。…………その夢、なら────あたしも、見る

「わたしは誰」って、泣きそうな声でな。…………ったく、どこで迷子になってるんだか知らねぇが
最初はなんかこう、恨まれてんのかと思ったけどな。なんつぅか────そんな声でもねぇんだよな

っと…………余計な口挟んじまったな
いいぜ、続けてくれよ。その方が…………あんたも、気持ちとか情報の整理がつくだろ


【そうはいったものの、ミラ自身もどうして事態がここまで深刻化してしまったのか】
【完全には分かりきっていなかった。原因の一部を、少し知っているくらい】
【夕月から聞きたいことは山ほどあった。それこそ、今彼女が話しだそうとしていることから】
【鈴音が今、どんな状況にあるかということ。どうして今、鈴音の夢を見てしまうのか】
【だが──やはり今は、夕月に話させるのを第一とした。気になったことは】
【後から。夕月がしっかりと話し終わるまで待とうとそう決めていた】


127 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/23(水) 23:31:04 EOC5vCno0
>>89

議員の横に、か────は、ン
ふとテレビつけたら記者会見のシーンでニコニコ笑ってる光景が目に浮かぶぜ
ま、とにかく…………今はゾーイからの連絡を待つしかねぇな
いくら管理体制がやべぇっつっても…………きっとあいつなら、その穴を見つけちまうだろうからよ

くくっ────いや、あんたもそのうちゾーイと会うだろうけどさぁ
あいつ、ぱっと見マジで人間なんだけど、話せば結構すっとぼけたアンドロイドなんだよ
口を開けば小難しいことばっかりでさぁ。なのにたまぁに、ハジけたこというから面白ぇんだよなぁ────


【そう言っているうちにも、声が次第にふわふわと力のないものへとなっていく】
【一度落ち始めた意識が落ちきってしまうのに、そう時間はかからなさそうだ】

【「ん…………おやすみ、カール」最後にそれだけ告げて、息が深くなる】
【頭部の触腕はだらりと力が抜け、寝息が聞こえてくる。よく喋った分、疲れもたまったのだろう】
【血の処断。────霧の中で行われた惨劇から紡がれた縁が、今後どうなっていくのか】
【それは誰にも分からない。あるいは、“OMERAS”なら────】

/おつかれさまでしたー!


128 : ◆jw.vgDRcAc :2018/05/23(水) 23:41:28 OX.x04tc0
>>62

【撫でられた。小さな手のひらが、怖がりの子をあやすように、優しく。うんと背伸びしないと届かないくらいなのに】
【いつぶりだろう、撫でられるのなんて。大人になって、母親になって、気が付けば撫でる側になって……すっかり、忘れてた。】
【……その温かさと言ったら、言葉にすることが出来ないくらい。ささくれ立った心なんて、たちまち包み込まれてしまう。】
【昔、引っ込み思案で泣き虫だった子供のころ、よくこんな風にされてたっけ。……変わってないのだな、自分も。】
【親子ほどに年の離れている女の子だというのに、まるで自分が子供に還ったみたいで……そして、それを恥ずかしいと感じないのは】
【きっと、あなたの存在が立場だとかメンツだとかそういうの抜きにして考えられるモノだと、認識できたからなのだろう。】
【それは、あなたの言う通りの仲間である証左に他ならず―――】

……ふふっ。そうなんです、私なんて……弱虫で、泣き虫で。
ひとりじゃ、本当は寂しくてたまらなくって。うん、うん。ありがと。……ほんとに、ありがとね。
大の大人がこんなんじゃ、恥ずかしいかもしれないけれど……あなたは、とてもあたたかいから。
きっと、そのあたたかさを感じられると、寂しくなくって、安心できるから……うん。お願い、しますね?

【そのお願いは、添い寝に掛かっているのか、独りにしないに掛かっているのか。きっと、その両方。】
【自分が大人であることも、相手が自分よりも若い事も、すっかり忘れて。十数年ぶりに、誰かに甘えた。】
【今この瞬間は、頑張らなくていいと思えた。それだけで、押しつぶされそうな心の重荷を背負わずに済んだ。】
【深く深く負った心の傷はすぐには癒えない。―――けれど、こんな風に誰かが寄り添ってくれる時間は】
【間違いなく、その傷をいやすための時間となっているはず。やがて眠りに誘われるまで絶えず浮かべていた穏やかな笑みが、その証拠だ。】

//遅くなりましたが、其方こそお疲れさまでした!


129 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/23(水) 23:49:48 WMHqDivw0
>>126

ミラ、……さんも?

【そう聞くと、びっくりしたみたいに眉尻が少しだけ上がったが】
【「……今の鈴音なら、そういうこと、できるのかも」って、勝手に納得した】
【今の鈴音。きっと全く別の何かに変質しているのだと、予感させるような言葉を使って】

……ええと、あたしもよく分かってないんだけどさ。
二回目の戦いのとき――敵のバケモノは、白い蛇だった。
鈴音と同じ色、赤と黒の目をしてて……あたしと、そのほか何人かが、
その蛇の「ナカ」に入ってったの。……そこに、鈴音がいた。

よくわかんない場所だった。大きなサクラの樹があって、黒い蛇がたくさんいて。
その中心に鈴音がいたの、それで、笑いながら言ってたの、あの子――

――――「わたしね、神様だったんだ」って。

【また一拍の休止を取る。自分でも何を言っているのかよくわからない、みたいな顔して】
【疲れたような表情にも見える――眉間に寄った皺を、揉みながら】

……たぶん、それは、本当のことだったんだと思う。
あの場所、蛇の中にいた鈴音は――本当に、カミサマみたいに、
なんでも出来た。何もないところから手品みたいにモノを出してみせたし、
それにあの、蛇の、群れ――――、……鈴音の言うことをよく聞いてた。

……カミサマ? になった鈴音、なんだかすごく、怖かった。
知ってる人にも躊躇なく攻撃してたし、……物言いもなんか、すごく……物騒で、
それからなんか……目からドロドロって。血、みたいなの、流してて……

【寒くもないのに、パーカーの二の腕あたりを軽く握って擦りながら】
【きっと物凄く、この少女にとってはショックなことだったらしい。思い出すにもしんどそうな顔して】
【わけわからないことばっかり言ってる自覚はあるから、ここで一旦小休止。三拍くらい間をあけて、続きを話し始めるだろう】


130 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/24(木) 00:31:18 JY1GydDk0
>>116

あっ……。そんなに、……急かさなくても。
………私は、逃げない、から。


【握られた手は、何だか暖かくそして柔らかい。人に手を握られるのは何時振りだろうか】
【文月の綻んだ笑みだけではない。文月の可愛らしい仕草と柔和で活発な雰囲気に、目を見開く白桜】
【薄い紅玉の様に染まった頬はそのままで。引かれた手をぎゅっと握った】


(……私の天邪鬼っぷりを理解した上で、彼女は我侭なふりをしてる)
(……何だか、私の方が幼子の様に思える。……なら今日一日は童心に戻るのも良し、ね)


【物思いに耽る暇も無く、文月に引っ張られる形で喫茶店へと足を踏み入れる白桜】
【路地の喧騒とは種を異にする喫茶店の喧騒は、何処か心地よい。まるで外界から切り離された空間である】
【文月が腰掛けるのと同時に、白桜もおずおずと席に腰掛け、周囲を一瞥しながらボンヤリしていると…】

【予告もなしに始まる文月の絶え間無いマシンガントーク。内容は大まかに把握するも右から左へ受け流し】


―――……えい。


【いじけた文月の顔を人差し指で軽く突こうとした。仕返しだ、意趣返しだ。えいえい】
【白桜の伸ばした人差しは"後ろ向きな言葉を連ねるのは、貴女に似合わない"と言う意図を込めたものであった】


言葉なんて通じればいい。それ以上でも、以下でもない。……綺麗に話す事に固執する必要性はない。

そも私は……何時この国に来たのか覚えていない。恐らくこの身体の本来の持ち主なら解るだろうけど。
だから短い年数を数えて比較して。嫌悪に陥らなくても良い。

それに、文月さんには私には無いモノを天から与えられてると思う。逆に私は文月さんの持つ物の方が…羨ましい。
お世辞でもなく……私の、本音。だから、……いじけるのは、およしなさい。

それに……私は、お腹が空きました。……何か食べ物を、…頼んでください。
――……私は、このようなお店に行った事がないので、……勝手がわかりません。


【偽りなき本音を口にして。真摯な眼差しを文月に向ける白桜】
【一通り言葉を紡いだ後。文月と同じ様にテーブルに頬をつけて、ぐでーっと、だらけた状態で告げるのは】
【――カミングアウト。普段フェイの精神で眠りに就いている白桜は、自分だけで飲食店に行った事が無かった】


131 : 名無しさん :2018/05/24(木) 00:42:39 5Smz1UWg0
【――――"それ"は、あんまりに、静かな夢だった】
【いくら夢だってもうちょっとどうにかなるだろう、って、思いたくなるくらいに、静寂――ここは現実、ではないから】
【自分の鼓動も、血流も、聞こえない。だから、静寂だった。そんな静寂がもうずっと、無限かって思えるほど、続いた】

【だからそれは福音のようにすら、思えて】

――――、

【それは小さな吐息のようだった。――"鈴が息をすることがあったなら、きっとこんな風なんだろうなって、思えるような"】

………………――、わたしは。だれ……?

【――暗がりの夢。暗くて。暗くて暗くて暗くって、ただ一筋の明かりもない。ならば何も見えなかった。誰が話しかけているのかも、分からないくらい】
【だけれどそれは間違えようもない。――少なくとも"あなた"は間違えたりなんて、しないだろうから】

【"今宵"の夢はサウンドオンリー。だけれど本当にそうだろうか、暗がりの向こう側には誰かが居るような、そんな気配がするから】
【ならば"願って"みたら"叶う"かもしれなかった。――だって。願われて叶えるのが、神様だから。けれど、それが、そうしたから、いい結果が訪れるとは限らない】
【――それでも時として、願ってみたくなってしまう。そんな気持ちが湧いてしまったとして、誰も――まして神は――それを否定することだなんて、出来るはずがないのだから】

/予約のやつです!


132 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/24(木) 08:48:53 WMHqDivw0
>>131

【「鈴音」の身体を引き取ってから。まず最初に、大きな大きなキャリーケースを買いに行った】
【いつまでも抱っこして連れ歩いていたら怪しまれるから。申し訳ないけど、彼女をそこに入れて】
【胎児みたいに身体をまるく折り畳ませて、持ち運びしていた。「妹」は、だいぶそれに抵抗があるようだったけど】

【泊まり歩いているのはビジネスホテルだった。まだもう少し、金に余裕がある】
【それでも二部屋借りるほどの余裕はないから、ツインルーム。ひとつのベッドは、未だ起きぬ彼女のために使って】
【もう片方のベッドは、彼女の身体を毎日清めて、いつ起きてもいいように整えている「妹」に使わせてやる】
【そうしたら自分は、ソファで寝ていた。それなりの巨躯を横にするにはサイズが足りないから、座った姿勢のまま、寝て】

【――――】

【……またこの夢か、って思った。あの日から毎夜毎夜見るから、もう慣れても来ていた】
【この手の夢、オカルトチックなものに遭遇するのは初めてだった。だけど、】
【「こういうの」には反応しないほうがいいということは知っている。何もせず声も出さず、ただ耐えているだけでいいと】

【――――知っていたけど。「あのコ」の声で泣かれるなら、別の話だ】

【無意識に、声のする方に手を伸ばす。その指先すら見えなくて、闇】
【自分が今どこに立っているかもわからない。けれど、其方に向かって一歩一歩、歩みを進める】
【だって自分は男であって、多少なりとも好いている女のコが泣いているのだ。そうしない理由なんて、ない】


………………、リンネちゃん?

【名前を呼んだ。まだはっきりと、あのコであると判断できないから疑問符付きで】
【それでもはっきり名を呼んだ。壊れそうなものにそっと触れるような音量で】


133 : 名無しさん :2018/05/24(木) 12:04:06 5Smz1UWg0
>>132

【――――こつん、と、やがて彼の足先は硬いものに触れるだろう。けれどそこにたどり着くまで、どれくらいの時間があっただろう】
【一瞬だったかもしれないし何時間も後のように感じたかもしれない、――"夢"の中でならよくあること、時間の感覚がおかしくなって、よくわからなくなる】
【だけれどそれはこの場合夢だから、じゃなくて――ここが神様の場所の名残で。そしてその神様が今にも消えてしまいそうに、幽かなものになっているから、であり】

――――――、

【その暗黒の中、ぶつかった"何か"を見ようとしたなら、世界は彼の望みを叶える。それは言われたことをするだけの機械みたいに】
【もちろんできないことも多い。というより、ほとんどのことが出来ない。けれど――暗がりが晴れて、見えた。そこには、とても繊細に作りこまれた硝子の棺桶】
【蓋はなくって逆さまに伏せて置かれている、――その中に、ぞろぞろって、もう身動きもできないんじゃないかってくらいに、たくさん、たくさんの黒蛇が】
【せまっくるしくて仕方ないみたいに詰め込まれていて。一匹が中に潜り込んでいく。それで追いやられてきた二匹が潜ろうとして、三匹が追い出されて、困ったように身もだえする】
【そういう繰り返しだった。黒色の鱗の表面にはオパールのような艶めきが載っていたから、それが絶えずつやつや、きらきら、って、綺麗に見えたけど】

【――そして"これ"が今のシラカミリンネなんだって、きっと、分かってしまう】
【身体を喪ったならば形を忘れて、存在を否定されたなら、いくつも、いくつも、細片まで裂かれてしまって】
【硝子の棺桶はもはや愛され惜しまれたお姫様を収めるためのものでなく不定形になってしまったものを閉じ込め留めるためでしかなくなって】

――――――――……、オムレツ、さん?

【だからこれは不気味でしかなかった。硝子の棺桶に詰め込まれた無数の蛇、っていう一つの存在が、変わらぬ鈴の音で、話しかけてくるのだから】
【話しかけられた声に少し遅れて"彼女"は反応する、――もう泣きつくしてしまって、涙は出ないのに、それでも泣きたい気持ちの時の声】

――――、わたし、の、からだ……、……どこ? わたしの、かたち――、……わたし、の……。

【棺桶の中の蛇がぞろりと身体をくねらす――無数のオッドアイの瞳が彼へ向けられる、何対も何対も何対も何対も何対も、だけれどたったの一対が、彼へ向いて】
【――あるいは。弱り切った神様の"今の姿"を見てなお、彼がいつかの少女を想起するのなら。その形は少女をかたどるだろう、――少女、自身は、忘れてしまったけれど】
【"それを知っている"彼が来てくれたなら。少女は一時自分の姿を思い出すことだって、きっと、できて。――そう、だから、この世界は、まだ、神様の場所】

――わたし、どこに、いるの……?

【けれどもはや自分でどうにかする力を持たないから。誰か――この場合は彼の、希望に沿う。このちっちゃな神様で叶えられる程度の願いなら、叶ってしまうって】
【それがきっと、分かるから。――それはあるいは餌をもらえない象が必死に芸をしてみせるのに、似ていた。彼の願いを叶えて、(信仰してほしい、と、願うみたいに)】

【――だけれど、同時に、別のことにも気づいておかないと、"よくない"】
【今彼が相対しているのはむきだしの祟り神だって。全く違う形に成り果ててしまったといえ、少なくとも、この場に干渉する力が、あるんだって】
【(だけどその二つに気づいてしまえば。うまくやったならなら、意外と、――そう、割と悪くないんじゃないか、とも、思わせた)】


134 : ◆3inMmyYQUs :2018/05/24(木) 12:41:48 LevMp5MM0
>>52

「──え? いや、わたしじゃないですよお。
 お巡りさんが善良な市民を撃ったりする訳ないじゃないですか、いやだなあ──

 ──ええ、かなり控えめに言っても、死んじゃってますね、これは。写真要ります?
 最近のアプリってすごくて、顔を自動認識して犬耳とか付けてくれますから死体でもかなり可愛く──
 ──あれ、もしもし? もしもーし? ──あ、はあ、そうですか、分かりましたあ」

【ぷつっ】
【つー、つー、つー】

【通話を切った婦警は、ちらりと死体を見て、両手を合わせて拝んで】
【それから何事も無かったかのように出入口へ向かっていき】

【きぃ……ばたん】
【扉が閉じられ、そうして暗澹たる静寂が再び満ちた】



【 ────────── 】


【(……おかしいな、聞いた話ではもっと優しく大人しいタイプだと……)】
【(ああいや、何でもない、こっちの話だ。──ええと、そうだな、まず──)】


────“二つの箱が一箇所にある”、と考えて欲しい。


【青年はおずおずと、空中から言葉を拾ってくるように語り始めた】
【そしてそれは、大きく回りくどく、そしてどこか幾何学的な内容だった】


──αという箱と、βという箱──中身は全く別物なんだけれど、
その二つが同じ位置で重なり合っている、という状態だ。

観測上は一つの箱でも、内容はαであり、βでもある二つの箱ということになる。
けれど通常の三次元的情報空間では、箱一つ分の領域に異なる二つの箱は同時に実存化できない。
だから一部をα、一部をβ、という風に継ぎ接ぎにして、情報量を三次元領域に合わせて再構築する。


 【資料:監視カメラの映像A】
 【──青年が初瀬麻季音に銃を向ける・麻季音倒れる・青年、支える】
 【──青年、麻季音を床に寝かす・拳銃を懐へしまう・床に手を付いて何かを唱える】


そうして出来上がった領域を、仮にXと呼ぶ。

僕らや婦警が今さっき観測したのは、このXの箱なんだ。
この中では、一部がαの内容、また別の一部がβの内容になっている。


 【資料:監視カメラの映像B】
 【──麻季音の周囲に突然、血痕と硝煙が出現する】
 【──青年、立ち上がり、バーカウンターの後ろに隠れる】
 【──濡れた足跡が消える・扉が開く・婦警が現れる】


つまり……
『初瀬麻季音がそこにいる』というα情報、
『初瀬麻季音が死んだ』というβ情報、
それらを組み合わせて、『死んだ初瀬麻季音がそこにいる』というX情報を組成したんだ。


 【資料:監視カメラの映像C】
 【──婦警、麻季音の様子を観察する・どこかへ電話する・酒場を出て行く】
 【──青年、カウンターから出てくる・血痕と硝煙が消える・濡れた足跡が出現】
 【──青年、麻季音をおっかなびっくり覗き込む・肩を叩き、声をかける──】


/つづきます↓


135 : ◆3inMmyYQUs :2018/05/24(木) 12:42:20 LevMp5MM0
>>52


問題なのは、このβ情報がどこから来たのか、ということなんだけれど──

──そう、それが貴女を撃った理由だ。


【学者然としていた眼差しが、そこで唐突に少女を見た】

僕一人では、このβ情報を生み出すことは出来ない。
『死』の主体は当人でなくてはならないし、ああつまり、僕が貴女の死を経験することは出来ないからってことだ。

だから、確かに『初瀬麻季音本人』が『死ぬ』ということを経験──いや正確には『死んだという事実を認識』してもらう必要があったんだ。

僕が貴女に撃ち込んだのは、『致死的な一撃を』『確かに受けた』と、
そう思い込むようになる一種の情報的ウイルス──言い方は悪いけれど──そんなようなものだ。

本来なら芽吹くかどうかも分からない、ちっぽけな種に過ぎないけれど、
貴女の優れた思考能力が瞬く間にそれを膨らませて、『自分が死んだ』という認識を生み出してくれた。
言ってしまえば一種の『夢』のようなものだけれど、まだ夢を夢と認識していないうちに、僕はそれを読み取らせてもらった。

それが、β情報の大まかな素性だ。

そうしてαとβは交差し、Xという像を結んだ──という訳なんだ。


 【資料:監視カメラの映像D】
 【──青年が麻季音に何か怒られている】


【──ふう、と】
【青年はそこで語りを終えた】

【以上が事のあらましだった】
【完全な真実ではないけれど、完全な嘘でもない。まるで人を騙すときの常套のような】
【現実と虚構を組み合わせて作った小さな時空の箱庭──それがこの一連の出来事の正体だったということらしい】


……本当はもっと穏やかに死んでもらおうと思っていたんだけれど、
なにぶん時間が無くて、ああいう無茶苦茶な方法に……いや、本当に面目ない。

どこか具合の悪いところは────


【と、思い出したように彼女の身を案じたところで】


【 「────ッッックション!!!」 】


【と、青年自身がロボットの大破するような大きなくしゃみをした】
【彼は濡れネズミのままであった】


【──この身震いする青年は未だ自身の素性はおろか名前さえも伝えていなかった】
【何故こうして奇妙な時空の絡繰りを仕掛ける必要があったのか、何故麻季音や婦警のことを知っているのか】
【しかしそれらは意図して隠そうというよりは、何かに集中するあまりうっかり失念しているだけ、というような風でもあった】



/変則的ですが、この会話をどこでしてるかはお任せします、どこでも付いていきます。
/中々ごちゃっついているので、???なところはなんでも聞いてください、お手間かけます。


136 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/24(木) 16:40:37 N6qnhhu60
>>130

【────、ほっぺたに白桜の指先が沈んで、呆気に取られた彼女の表情が揺れる】
【靡く横髪から透ける横髪に、きょとんとした色合いを浮かべたなら、糸が解れる様に微笑みを向けて】
【春風に似た笑い声を重ねた。唄声は調を合わせて、貴女へと届く飾り見にしてみせる】


そーかな、うちは白桜はんの可愛い声が綺麗な喋り方しはるん好きやで、ほんまに歌ってはるみたいやし
……あはは、言われてしもうたし、大人しく忠告を聞かはります
それに、あんまり暗くするんはうちのキャラじゃないしな

そーれーにっ、今一個白桜はんの弱点見つけてしまいました
ひょっとして白桜はんはお嬢様やったりしはるん? 身のこなしとかもそうっぽいし
なんかもう深窓の令嬢とか、そういう表現ピッタリやもん、別嬪さんやし


【そう言って彼女は同じ体勢になった貴女へと、秋桜の様に爽やかな笑みを向けて──】
【彩る頬の隙間から覗く瞳の淡い色が、その網膜に貴女の虚像を溶かしこんで】
【指先で辿るその体温が、締め付けるように── ぎゅっと徒に手を握って見せた】

【店員が来て、慌ててぱっと手を離すだろう、頬に混じる体温で溶ける紅い色合い】
【そうしてサンドイッチと手頃な飲み物を注文して、ふぅとため息ひとつ】


── それでな、身体のほんとの持ち主って、どうゆうことなん?


【軽く背もたれに身を預けながら彼女は尋ねる】


137 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/24(木) 17:33:13 N6qnhhu60
>>25

【よいしょ、と身軽そうに枝の上で一回転、ひらひらとした袂が揺れると舞妓の様に可憐な色合いが溶ける】
【華やかな少女であった。白と黒のコントラストに、蜂蜜色の瞳が甘い高貴さを告げる様に】
【嘘みたいに長い睫毛が乳白色の素肌に浸されて、眩しい残照のような微笑みを向ける】


ふふーんっ、鵺ちゃんの綺麗な髪の毛を見て吃驚しちゃいましたか! お触りは許可しませんよっ
マフラーはこう見えて良い素材で出来てるので暑くないのです、寧ろ夜を渡るのに必須なんです
そこはまぁ、私は一流の忍者ですし? どんな過酷な環境にも眉ひとつ動かさないみたいな!

── んま、質問の多い娘っ子ですね、そんなに鵺ちゃんの個人情報を集めてファンクラブでも作ります?
全ての答えは一つです、鵺ちゃんは、忍者なのです
驚きました!? 驚かせちゃいました!? 驚いてくれました!?


【賑やかな少女であった。矢継ぎ早に紡がれる言葉の雨がしとりと濡れて】
【その後には晴れやかな微笑みを向ける、向日葵の様に屈託の無い笑顔】
【貴女の指摘に少女は目をぱちくりとさせて、ちろっと自分の裾を眺める】


あれまっ、見えちゃいますか? 鵺ちゃんの様なピチピチの娘っ子のパンツは貴重ですけど
こうおじ様とかにただで見られちゃうのはなんと言うか勿体無いよーなっ
ご忠告ありがとうございますっ、よいしょっと


【くいっと貴方に向けてお尻を突き出して、いそいそと履き直す── なんとまあ無防備な様子で】
【女子高生ばりに短い裾、健康的な美脚を顕にしつつも】
【危なっかしい、という印象以外与えないだろうか】


ところで貴女は先程何やら騒ぎを起こしてましたけど、どうしたんですか?
てか、凄い勢いでばーっと登ってましたね! んもうびっくりです!


138 : 兼愛 信生(かねあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/24(木) 18:02:42 Lxd3YeZA0
【──水の国。とある街中にて、ガシャ、と機械が大きく弾む音がした】
【ぶしゅー、と煙が立つ音もする。──次いで、女性の困った声】

──……あれぇえ……?
そこで止まるってワタシを困らしたいのかキミは!?
構ってちゃんということか!?可愛いやつめ!!

……うん、こんなところで直すのは普通に嫌なんだけど!

【噴水。その前でああだこうだ喋り、困ったように肩を落とし】
【設定されて時刻通りに湧き上がった水のショーをバックに、】
【作業用バッグを地面に出して、〝それ〟に向けてレンチを捻ったり何だりしている】

【──〝それ〟は、やや大きめの〝ロボット〟だった】
【球体の胴に手足がついたようなそれで──全体的に、黄色地に黒線のボディ】
【球体にはモニターがついており、〝目〟だけが表示されている】
【……というよりも、目と言っていいのか。星が2つ(★ ★)浮かびあがり、それが時折まばたきしていて】
【失礼しましたと言わんばかり、手足でポリポリと頭を掻くような動作をしている】
【それに対して、女は時折話しかけながらネジを締めたり外したり】

【──そのモニターの目の上には、透明なポット。中に見えるのは、〝席〟と〝レバー〟〝ボタン〟】
【完全に乗り込んで運転するデザインであり、おおよそ移動用だけではない雰囲気も感じさせる】

えっと、これどうしようー……
部品足りないじゃん……あー、そうだ!!

ここは心優しい誰かに見張ってもらおう!!
大事な大事なポップ君パクられたらやだからね!!

【──と、高らかに宣言していた】

さあて、そうと決まればここを次に通りかかった人に見てもらうぞ!
さあ、ワタシがネジを買う間にポップ君を見ててくれるヒトは──!

【──黒髪で、肩ほどまでのセミロングで、頭頂部は黒なのだが、髪の中腹から毛先が白く脱色されている若い20ほどの女だった】
【瞳は緑。何か特殊な加工でもしてるのか、瞼の落とす影でほのかに蛍光発色をしていた】
【白衣を羽織って、白のワイシャツの胸ポケットにスマートフォンを刺している】
【くっきりとした色合いのグリーンのスキニーパンツを履いて、足元は黒い革靴だ】
【手には黒い革手袋を履き、最後に、その頭には赤縁の眼鏡が掛けられていた】


139 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/24(木) 18:07:15 Lxd3YeZA0
>>138
/致命的ミスです、キャラ名の読み方を間違えました


140 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/24(木) 18:22:50 6.kk0qdE0
>>138

【昼日中の街の中だった】
【シンボルマークとも言える噴水が、初夏の日を受けてキラキラと光りそして風を受けて散り】
【涼し気で爽やかな気風を演出している】
【最も、そんな噴水の前にいるのは……】

「何よアレ?」
「ご主人、龍鬼も断じて知らないです?」

【不釣り合いな存在だった】
【何か話に聞くロボットと言う物なのだろうか?】
【そして、その前でロボットに話しかけながら、何事かの作業に没頭する女性】
【異様な、異様とも映る光景】
【対して……】

「ご主人?何をしてるです?」
「見ちゃダメよ、絶対に何かあるわよ」

【ロングの髪を優雅に揺らし、踝までのタイトジーンズ、胸元広めの黒のシャツに白の長いレースカーディガンの】
【オカマだ、そして傍らに居るのは大荷物を抱えた、赤い所謂唐風な服と紫の髪に片目を隠した少女】
【オカマの危惧も空しく、二人は女性と目が合ってしまった】
【即ち、女性の言う所の次に通りかかった人、である】

「あ、なんか私何か起こる予感するわ」
「龍鬼もです……」

【さて、女性はどう出るのか?】


141 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/24(木) 19:08:34 Lxd3YeZA0
>>140

──

【ばっちり目が合う。別に目と目が合う瞬間特に好きだと気付く事は無い】
【そこで女は、思考をフリーズさせたような表情になる。顔が強張ったとも言え】
【──唐突に頭を抱えると、地面に膝をついて思いきり叫んだ】

──シーーーット!!

ワタシとした事が、通りかかるのを一人を想定して喋っていた!
よもやとかまさかとかそんな言葉では、この予想出来た範疇を超えた事象を測りきれない!!
どちらに頼めば良い!?しっかりしてそうなキレイなオカマさんか!?
或いはさらにしっかりしてそうなロリ娘か!?
ワタシはどちらに利益も無いようなクソほどどうでもいい雑務を頼むべきだ──!?

こ、こう、うまい具合にオカマさんとロリっ娘がドッキングして──ああ、もう!!

もう考えるのも面倒くさい!この際ワタシが見ていよう!!

【くるっとロボットに向き直り、ペンチを片手にボーッと突っ立ち始めた】

【二秒ほど経った頃、逃げられては困るので再び向き直り、二人に向かってダッシュするだろう】
【大きなロボットは星を瞬きさせ、そのまま待機しつつも特に何かする訳ではなく】

おーい!そこの優しそうな人々ー!

【ニコニコ笑いつつ、手を振り、逃がさんとばかりに走ってくる】


142 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/24(木) 19:29:12 6.kk0qdE0
>>141

「ひッ!?」
「いきなりね、いや本当、見てる分には愉快よ」

【ここで女性はまさかの絶叫と独り言】
【そして始まる謎の劇場、女性劇場】
【この二人は確信した、間違いなく、こう残念系に近い人だ、と】

「ご主人?」
「ああ、うん、解ってるわよそろそろね」

【その間にいそいそと退散しようとしたが】
【はい、残念、そうは問屋が卸しません】

「……」
「……」
「……何か御用?」

【間があった、女性が話しかけた後】
【ちょっと間があった】
【その間の間に二人で意味ありげに目を合わせながら】
【オカマは女性にこう、聞いたのだった】
【女性の表情は、なんだかとっても明るい】


143 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/24(木) 19:41:15 Lxd3YeZA0
>>142

なんだなんだ、そう露骨に嫌そうにしないでくれたまえ二人とも
人類みな兄弟と言うじゃあないか、大抵の隣人は常に用事ばかりなのだ

【その、目の前であんなことをしたばかりかつ、当たり前に引かれた反応をしているのに】
【ハハハとあっけらかんと楽しそうに笑い、それに気付かず──否、嘘こけ絶対わざとである】
【気付かないフリをしつつ、オカマが女性に問いかけてくれた事に嬉しそうな表情】

つまり!早急に物申すとだな──いや、お願いをするとだな
違う、キミたちにワタシがお願いをして、それを!了承してもらうと!
キミたちは──あー、──缶ジュースが一本と安いスナック菓子をそれぞれにプレゼントされるという訳だ!

【一瞬視線を逸らして、沈黙。思考していたようで、報酬の提案をする】
【とはいえなんと価値のちゃっちいものか】

どうだ!?悪い提案ではないだろう!?
というわけでワタシがネジを買いに行ってる間、
ポップ君が誰にも盗まれないように見ていて欲しいという事だ!

【オカマの美麗な容姿を眺め、少女のオリエンタルな愛らしい容姿を見て、にこりと微笑む】
【──頼みごとをするにしてもなんだか横柄なような】


144 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/24(木) 19:55:38 6.kk0qdE0
>>143

「嫌な兄弟ね、常に何か申し付けてくる兄弟って……」
「龍鬼は早くも冷静に考えるのに疲れた?」

【気が付いていないのか、あるいはワザとなのか】
【どちらにしても、間違いなく変人と呼ばれる人間の分類ではあるのだろうが】
【そして申し付けられる、その内容は】

「あら、そんな事?別にいいわよ」

【意外にもオカマはあっさりと了承した】
【留守中の間の、件のあのロボットの監視、らしい】
【だが、ここで……】

「報酬は別にいいわよ、でも……」
「もし私達が悪い人で、あのロボットを貴女が居ないのをいい事に『置き引き』する様な人間だったらどうするの?」
「ご主人、チェーンやハンドルロックをかけて、エンジン切って置いて置けばいいです?わざわざ人に監視させる必要は、断じて無い?」

【二人が二人とも突っ込んではいけない事を口にする】
【少女の方に関しては、ロボットをバイクか何かと勘違いしている節もある】
【一方の女性も、容姿は悪くない筈だが、一体何に惹かれるのだろう】
【そして】

「そもそも、あのロボットは何よ?貴女が作ったの?」
「龍鬼は、断じてあんなの見た事ない?」


145 : ロッソ ◆KP.vGoiAyM :2018/05/24(木) 20:10:35 BIM3.0Rs0
>>107

【探偵は掠めた弾丸で顔をしかめるが、手は休めずに背後からせまる追っての野良犬共に牽制を放ち続けた】

飼い主以外の言うことは聞きやしねぇ、礼儀のなってない犬どもだ

なんでもいい、食い止めてる間に突破口を頼むッ!!

【会ったばかりの奴に背は預けて、背を預かって。追い詰められた即席のブッチアンドキャシディ】
【盗んだものは何だ?でも奪い返さなきゃならないものは一緒のはずだ。なら――――明日に向かって撃つだけだ】


【鬼か、悪魔か、死に損なった骸。野犬、番犬――異名は幾つもあるが、その恐ろしさはどれも共通している】
【テクノドックスは技術力で能力者並の力を有している。能力者も能力を使い続ければ魔力切れを起こす】
【それは逆説的にテクノドックスも同じだろう。特にこの隊長のような強力な存在はプロトタイプ的な存在だ】

【謎のバリアも、ブレードもあの大剣を振り回す力を生む鎧装も何かしらのエネルギー源を必要としているはずだ】
【特に様子から排熱に問題があるようであった。】

【またしても隊長は厳島の擲弾を、謎の防壁を張り巡らし防いだ】
【広げた手だけでなく全身から熱を放出しているのか、蒸気と陽炎のような熱気が放出されていた】
【それだけでなく、隊長機はその状態のままフリーズした】

<DELTAに異常確認 N-34から56がトリップしています。復帰入りませんオーバーヒート中>
<緊急冷却シーケンスに異常。投入されません。C-22から24に異常>

【背後でテクノドックスたちが騒いでいる。】

今なら行けるッ!!立て直される前に行こう

【探偵はそう叫び、路地裏から脱出せんと急いだ】
【そして厳島がその機能を停止した隊長の横を通り過ぎようとした時にその中から声がした】


『…ここは何処だ。俺は…誰なんだ。俺は…何をしているんだ。家族は―――――』

――――急げっ!!奴らが来るッ

【迷う時間も、何もかも存在しない。それが路地裏の在り方だ】


146 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/24(木) 20:19:03 Lxd3YeZA0
>>144

──何だか突っ込まれるタイミングな気がしたからな!ここで質問に答えていこう!
プラス、ワタシは質問に質問を返す愚行をあえて行おう!
ハイ!ドン!お題!「痛風になる料理といえば?」!?

【正味、もうやりたい放題である。まともに会話してくれと言いたくなるような】
【出てきてもいないフリップをひっくり返すようなジェスチャーをして、】
【それをぺっと放り、ふむ、と彼女は顎に手をやって頷いた】

うむ、ふざけるのは終わる。
でも、多分このあともふざけるぞ。

とはいえ、ワタシも不思議なものでな!
ナゼ、可愛い可愛いお嬢ちゃんの方が荷物をたくさん持っているのだね?
そして美しいキミは果たしてムッシュと呼ぶべきか、マドモアゼルと呼ぶべきなのか?

【オカマに対してはそこ聞く?的な問いをする。片目を瞑り、蛍光の緑の瞳をひとつ向け】
【彼女自身、LGBTは結構気をつけなければならない話題、という考えがあるようで】

とはいえ、キミたちはなんて、なんていいヒトたちなのだろう!
本当にお願いを聞いてくれるなど、思いもよらなかったよ!本当!
ワタシはすごくうれ

──!! うかつ……!!

【それこそ、見ていた彼ら本当に失念していたようだった。顔を青ざめ、ショックを受けている】
【「ぬ、盗まないよな!?頼みたいけど本当に盗まないでくれるよな!?一台しか無……あとバイクとかじゃないんだ!」】
【必死に彼らにすがりついて泣きながらお願いをしてから、こほんと息をつく】

よし、ワタシはここの意味わからんタイミングで自己紹介をさせてもらおう!
英断だ!聞いてくれてセンキュー!

ワタシは兼愛 信生!花も恥じらう22歳!独身!好きなモノは世界全般!
あのロボットはワタシの傑作、オペレーション・パッションイエロー〝ポップ〟君!
運転メインの、対暴徒鎮圧用兵器だ!

【ゆらゆら、とおかしな動きをしながら喋っていたが──ふふん!と笑い】
【彼らに向けて、失礼にも指をさすだろう】

さあ、名乗ったんだから、キミたちも名乗りたまえ!
何故キミたちは二人なのだ!そして何故キミはそんなに可愛いのだ!おうちに来い!

【隙あらば誘拐】


147 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/24(木) 20:21:15 WMHqDivw0
>>133

【やっすいスニーカーの爪先が何かを蹴った。見下ろすのも面倒で、しゃがみ込むと】
【スポットライト、……とはまた違うような浮き上がり方をした、棺が目に入る】
【透明の壁を隔てた先、蠢く蛇の群れさえもよく見えた。他のものはなんにも見えない、のに】

……、……そうだヨー、オムレツお兄さんだよお。
やっほ、リンネちゃん――――元気、じゃなさそーだネ。

【こんこん。ノックするみたいに、あるいは卵を割るときみたいに。ガラスをかるーく叩いて】
【ばあ、なんておどけてみせた。ベビーベッドで泣く赤子にそうするみたいに】
【……いっそ叩き割ってやろうかと思ったが、きっとよくないことになるとも思って、やめにした】

【彼はあたりまえのように、「鈴音」を「きちんとヒトの形をした、少女」として思い描く】
【そう願ったとか望んだとかいうよりは、それしか知らなかったからそうしたまでだ】
【シルエットは細くて、肌は白くて、つやつやの黒い髪は肩まで。色違いの瞳はびっくりするほど鮮やか】
【ふわふわした可愛らしいお洋服を着ている、お人形みたいな子なのに。意外なほどに、強い面がある】
【それが、「オムレツ」が勝手に思い描く「白神鈴音」の姿だった。本当に一方的に、思い込んでるだけの】

リンネちゃんはネー、……今ネ、おれのそばにいるよ。

【――――頭を使うのは苦手だしキライだ。難しいし、疲れるし、腹が減る】
【だけどここで使わずしていつ使えと言うのか。というか、使わなかったらたぶん、あっけなく壊れる、何もかも】
【それだけ予感することはできた。できたから――棺のそばにしゃがみ込んだまま、膝に肘を立てて、頭を抱えて】
【覗き込む。ガラスの向こうをじいっと、おなじみ、黄色い瞳で――】


148 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/24(木) 20:26:59 6.kk0qdE0
>>145

「そちらは頼んだ……すまない!」

【奇しくも探偵に背を預ける形となって】
【こちらは、一対一であのリーダー格に対峙することが出来た】
【能力は使えない、現状頼れるのは手にした火器のみ】
【だが、その恐ろしき番犬達にも突破口はあった】
【どうにも、あの恐ろしい戦闘力は膨大なエネルギーが必要で】
【エネルギーの排熱だろうか?その部分に問題を抱えているらしい】
【ならば、と此方も、続けて先ほどの攻撃を与えたのだが】

「読み通りか……」
「ああ、好機だ、撤退する!」

【背後の番犬達は、隊長のフリーズと共にその統制を失いざわめき始めた】
【熱暴走による緊急停止措置】
【なるほど、切り抜けたと見える】
【探偵に向かいそう答えて、共に、リーダー格の横を通り抜ける様に……】
【すると】

「……」
「……何だって?」

【間際、言葉が聞こえた】
【隊長か?自分が今どういう状況か解っていないのか?】
【家族?家族が居たのか?】
【この男、まさか人間素体を強制的に、するとやはり黒幕の?】

「……すまない」

【それだけ隊長に、決して聞こえる訳も無いだろうが】
【そう告げて、脱出を図る】


149 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/24(木) 20:50:01 6.kk0qdE0
>>146

「うに、いくら丼」
「煮穴子、鶏レバー煮」

【其々の思う痛風になるメニューを答えた】
【無論、真顔である】
【ここに来て、ようやく話の進む兆しが見えた】
【すまない……いや、見えた気がした、に訂正だ】

「何故って、この子は式神、所謂使い魔と同じ様な存在よ」
「はい、龍鬼はご主人の式神です、なんなら今紙に戻るです?」
「あ、そこ気になる……どっちでもいいわよ、そういうとこ気にする質じゃないわよ」

【女性が魔術に明るければ、理解が出来る話かもしれないが】
【要するにこの少女は、人間ではない、このオカマの使い魔だと言うのだ】
【そして、男性呼称か女性呼称かと聞かれれば、そこは気にしていないから好きに呼んでもいい、と】
【ここに来て、ようやくと、会話が成立し始めた事に、若干の安堵を覚え】

「あんた、本当に気が付いて無かったの?」
「お人好し?それとも天然?」
「安心なさい、盗るなら最初に何も言わずに盗んでいるわよ」

【二人の目線は、ちょっと冷めていた】
【縋りつく女性に、こう言って一先ず落ち着かせて】

「立ち直り早いわね、と言うか切り替えが早いわね……」
「呆れるです、複数の意味で」
「あ、あのデカいのあんたが作ったの?」
「武器みたいです?断じて、機動兵器?」

【どうにも自己紹介によれば、あのロボットポップ君はこの女性兼愛信生氏の製作によるものらしい】
【しかも武器、何処かの研究者なのだろうか?】
【ネーミングセンスも、独特の物がある】

「ああ、22て事はもう立派な大人ね」
「……嫌です、最近龍鬼はよく連れて行かれそうになるです?」
「私は、賀茂宗司よ、見ての通りしがないバーテンダー陰陽師よ」
「式神の龍鬼です、式神の説明は、さっきの通りです?」

【言われて二人も名乗った、尚お持ち帰りは断固として拒む龍鬼だった】

「で、兼愛さんと言ったかしら、作ったって話だったけど、あなた何処かの研究員?」
「ロボットの会社、です?」


150 : 名無しさん :2018/05/24(木) 20:57:29 /hnR5sno0
>>147

【――ぱっ、と、浮かび上がった棺桶は。どれだけ明るい場所で見るよりも、きっと鮮やかに。細部までも見ることが出来るだろう】
【誰かからの視線を手に入れたならそれは余計に映えていた、――ぞろり、と、内側の蛇が這いずる。ぞろぞろって。それは明らかにヒトとは違うモノだったけど】

【こんこん、と、軽い力で棺桶が叩かれる。中の蛇たちはびっくりしてしまったみたいに、一回、ぞぞぞ、と、叩かれた場所から逃げていくのだろう】
【ならば誰かがこんなふうに話しかけて来るだなんて思っていなかったみたい、まして、こんなふうに、近くまで――そうして、自分の姿を、思い浮かべるだなんて】
【"いつから"そうだったのかは、分からないけど。ならば答えはきっと"気づいたときから"。――きっと少女は見慣れた形になっていた、彼の、思い浮かべた通りの】

【ぼうきれみたいに細いシルエット。色素を持たぬ個体のように白い肌。こちらは逆に色素過剰を思わせる黒い瞳、色違いの、鮮やかな両眼】
【ならばそれこそ雪のように白く、血のように赤く、黒檀の窓枠のように黒くあれと願われたお姫様とよく似た姿、――服装、までも、思い浮かべた通りに再現されて】
【――けれど。何かが違うのは。それはどうしたって彼の知っている姿であって。それを意図せず模倣して"しまった"、そいつが、――あの少女と違うモノだから、なのだろう】

…………どうして。どー、して、……わたし。を、信じて、くれなかったの、……、

【――表情が歪んだ、再現された表情を歪めて、少女が、口さえ動かすことなく相手を責めるのだろう、棺桶の中から、じっと、見つめてくるけど】
【本質は多分さっきと全くおんなじで変わっていない。ただ思い浮かべられた形を再現したに過ぎないなら――多分、まだ、ほんとは、棺桶詰めの蛇の形をしている】

わたし、は、ずっと、ずーっと、ずっと、ずっと――ずぅ、と、ずっと、ずっと……。

【真っ暗の世界には硝子の棺桶に詰まった蛇と卵色の瞳をした彼だけ、だから、目を逸らす余地も、耳をふさぐ余地も、きっと、なかった】
【緩やかに持ち上げられた白蛇のように滑らかな指先が彼と自分を隔てる硝子に触れる、――恨みがましいような、声が、呟き続けて】

【そうするたびに模倣された表情は"責める"の濃度を増していくだろう、――怒っているのかもしれなかった、けど、それは、駄々をこねる子供の温度感に似て】
【棺桶に触れる指先が透明をひっかくように動く――音はしなくて。覗き込まれる視線を睨むみたいな気配をするくせに、視線は空虚な方を見たまま、ずれている】
【信じてもらえなかった。持っていかれてしまった。それが口惜しくって仕方なくって、化けて出るしかなかった幽霊みたいに――祟り神、なんだけど】

【なまじっか見慣れた姿を模してしまったから、分かりづらくなるみたいだった。――覗き込まれた先にはあの少女が、きちん、と、収まっていて】


151 : 麻季音 ◆KP.vGoiAyM :2018/05/24(木) 21:23:34 BIM3.0Rs0
>>134 >>135

――――箱…ね。となると私が猫というわけね。全く…観測者と当事者が一緒のようだけど。
情報というものに世界の最小単位を置き換えるなら量子論的な多世界解釈もあてはまりそうなものね。
ただそれよりマクロな存在である我々がその別の"存在しない情報”を認知するのは難しそうなものだけど
…いやまって。待って

この世界と別の要素を持つ世界の間にその区別が曖昧な“ゆらぎ”のようなものが存在しているのかしら
…いや、貴方は三次元的情報空間と行っているから“世界”というものはまたすこし違うのかな…
世界という土台の上に情報という置換可能なものがあって、それのパターン違いが存在している。どの世界も持ちうる情報は
どの箱も情報の配列が違うだけで存在している情報量が同じとしたら……ははーん。なるほど。

ある種のデータ配列の一部だけどここにバイナリよろしく割り込ませて、元のデータに戻せば…可能ね
ただ……… それだと――――


【その話を聞いて、すぐに頭がフル回転した。それぐらい理解不能なことをいわれたからだ。一つ一つ知っていることに置き換えていく】
【それの辻褄があって、教えられたものと同じものを頭なかに理屈として構築しようとブツブツと言葉が漏れる。多分相当不気味だろう】
【誰でもない宙に向かってブツブツ言いながら、何度も何度も指を鳴らした。何処か指先とかを動かしたほうが頭が回る…気がする、単なる癖だ】

【結果、私の中で導かれた答えに私は悲しくなった。いつも考えているような事に近いけれど今回ばかりは違う】
【何故ならば、目の前の男でその答え合わせが出来てしまうのだ】
【世界の】
【全ての】


―――世界は箱だけで中身は0と1でしか無いなんて虚しいものね。


【そこまでして、やっと私はαしかない世界というべきか少なくとも私が死んでいるというβ要素のない世界に戻ってきて】
【ずっとこんな死んだり生きたりしている曖昧な上書き空間で立ち話していことを思い出した。】

【彼も寒そうだった。私はハッとして、慌てて】

…ごめんなさい、気が付かなくて

【と言ったが、どこに連れて行くべきか少し悩んだ】
【UTの地下、私が研究に使っている部屋に連れて行くことにした。暖房もあるし、コーヒーも飲める】
【そのかわり溢れんばかりの参考書や印刷物、ホワイトボードは1人で3枚も使っている次第だが――ちょっとだけ、汚いかも】
【だが、また婦警が来るかもしれないので不用意に上にいるわけにも行かなかった――――】


―――…私の考えた理屈だと、私が死んでいるというβの要素を探すために私をαとβの接点というか…ダシに利用された感があるわね
まあ…でも思っていることが会ってるとも限らないし。…訂正箇所があるなら言って?

【色んなものでいっぱいになった机の上のものを適当によけて、私はいつもの普段遣いのマグカップ(落書きみたいな猫が暴言を吐いているデザイン)で】
【彼には前にオーウェルのアンドロイドであるゾーイが『お茶をしていみたい』と来た時に置いてった高級品と思わしき美しいデザインのコーヒーカップで】
【どちらも同じインスタントのブラックコーヒーを用意した】

それで?貴方の能力なの?それともどこかの天才がまた凄まじい、ありがた迷惑なことを思いついたのかしら?
どちらにせよタイムマシンなんかよりもよっぽど凄いものよ。だって、世界を作り変えられるんだから。今はまだ不確定なことが多いけど
私の理論が正しければ、現在も過去も未来も可能性も、偶然も必然も全てが自由になる。


さあ、それで?なんで私を殺して、助けてくれたのかしら?貴方は…何者?

【全ての答えはそこにあるはずだろう。今の私はニコニコだと思う。もう、撃たれたことなんて忘れて、その科学に夢中になっていた】


152 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/24(木) 21:24:13 WMHqDivw0
>>150

【――――き、と、耳を引っ掻くような金属音。劈くような鋭さはなかったけど】
【きっと耳の穴の中にちっちゃな鈴を詰められて、一斉に揺らされたらこんな音がする】
【そんな気がした、そんなこと実践したことないからわからないけど。きい、きい、と】
【軋む音がしたのはきっと――自分のココロからだ。責められている。それだけ、はっきり、わかる】

【ぐ、と奥歯を噛み締める。意図せず眉間に皺が寄る、苦しい、と思う、けれど】
【ガラス越しに見ている少女のほうがずっとずっと苦しかった。それも、わかるから】
【視線を逸らさない。逸らせないといったほうが正しかろうが、とにかく、逸らしてやらない覚悟を決めた】

……っ、そりゃあ、ねえ……世界に害を為すってわかってるモノを信じられるほど、
おれは、ニンゲン、嫌いになってねーんだもん……、……おれだってずっと、

ずっと、なんで、……キミがこんなことなっちまったのかって思ってるよ。だって、
おれの知ってるキミはさあ、子供がスキっつって、それが幸せになる世界になったらいいねって、
……しあわせを願うコだったでしょ。おれはそんなキミがスキだったよ、ねえ、

【高い背を、まるく折り曲げて。音もなく、ココア色の額をガラスに押し付けた】
【明度の高い銀髪の、長い前髪が、平たい面にへばりつくみたいに。さらりと零れて】
【――――その向こう側の顔が、痛みをこらえるみたいな表情になった。眉と、口の端が歪んで、戦慄く】

(おれだって信じたかったよ。……っつーか、今でも、信じてえよ、白神鈴音のこと)
(信じるよ、今からでも――――キミが、世界の幸せを願うカミサマになるっつーなら、……)

【ひどいことばっかりされて、世界に絶望しきった少女に冀うには、あまりにひどいことを言いそうになったから】
【噛み締めた唇の向こうで言葉を殺す。苦虫と辛酸を沢山混ぜて煮詰めてどろどろにしたみたいな味がする】
【ひどく情けない顔をしていた。ガラスに映っているからわかるけど、きっと映っていなくても自覚できるくらいに】

【ふたりの顔はきっと、びっくりするくらい近付いていることだろう。けれどその間には一枚、透明な隔たりがあって】
【だから、口付けは成らない。お姫様を目覚めさせることはできない、きっと彼じゃ王子様には役者不足だし】
【ただというか、だからこそというか。眼は閉じなかった、瞬きすらも忘れてじいっと、鈴音の顔を見ていた。口付けの際のマナーなんて、必要ないから】


153 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/24(木) 22:03:20 WMHqDivw0
>>137
【人見知りなど考えたこともないかのようなあなたの様子に、気後れしながら。一度深呼吸】
【先程から何度も繰り返した忍者と言うフレーズが頭の中をぐるぐる回っていたお陰で、ネタバレの一言にはイマイチ驚けず、「お、おう…」みたいな反応になってしまった】
【お触り不可、との言葉にはブンブンと首を振って見せた】

忍者って……自分で言って良いものなんだっけ?

【言われてみれば和風な装いはそれっぽく見えなくもないけれど、頭に浮かんだ忍者のイメージは大体覆面をしていたのでどうもイメージとそぐわない】
【若干胡散臭そうに見てしまったとしても仕方ないだろう】
【ポンポン出て来る言葉に、華が咲くような笑顔。大した距離でもないのに自分との間にははっきりとコントラストが出来ているように思える】
【忠告に対しては、素直に聞いてくれた……のか、分かってやっているのか、変わらず無防備なご様子。そっちのケはないけれど見ていてハラハラしてしまう】

そーだよ、お金取れるよ。
でも、ホントにキレイだね。忍者やってるのはそれこそ勿体なくないの?
アイドルでもやればファンクラブだって作れるよ、きっと。

【軽口のつもり。もしくは話題を逸らしたかったのだろうけど、続く言葉にさっきの現場を見られてしまったのだと知る。眉間に皺が寄って難しい顔】


どうしたって訳じゃ……さっきの奴、大通りで子供蹴っ飛ばして怪我させてたから。
追いかけて、ちょっとガツンとこらしめるつもりだったんだけど。
……上手く、加減、出来なくて。


【尻すぼみになる言葉。子供への振る舞いはなるほど悪いことだけれど、些末と言えば些末な日常の出来事】
【そんなものをわざわざ追い駆けて報復するのは、多分評価の分かれるところ】
【いずれにせよ、少女が発する雰囲気はただひたすらに『不慣れ』の一言】
【能力者としての振る舞いも、正義漢染みた行動も、何なら今こうして会話していることさえ、今日初めてやったかのようなたどたどしさ】

【自覚のない無知な行動力】


最初から木に登ってたあなたに言われたくないけど……身体、ちょっとは鍛えてるから。


【それでも一応能力のことは誤魔化そうと、そんな様すら不調法】


154 : 名無しさん :2018/05/24(木) 22:18:05 /hnR5sno0
>>152

【ずっと空虚を向いていた目線が、動いた。だけどそれは多分イメージが模倣させたものだったのだと思う、彼の視線に、かちあわせてくる】
【色違いの目がじいっと、彼へ向いて、逸れなくなった。それは逸らしてやらないって決めた彼を責めるような、どうしてそんなことを選んでしまったのか、と、謗るように】
【気づけばその手はぺーったりと棺桶の硝子にくっつけられていた。――年頃にはよく似合う大きさの、だけど、彼のものよりうんと小さな、掌】

【――今までいろんな子供に伸ばされてきた、手。料理をしたり、今日のお洋服はどれにしようって選んだり、それから、それから、いろんなことも、たくさんして】
【――――――――それで、きっと、何度も、何度も、"こうなっちゃって"仕方ないくらい、それだけの絶望が積み重なるくらい、誰かに、助けて、って、伸ばしたはずの】

【少女は一時沈黙した。やがて彼がその頭を硝子の棺桶に預けたなら、――ひどい近い距離だった。それこそ、硝子なんてない、って、思わせそうなほど】
【普通なら遠慮だなんてして逸れてしまいそうな視線は、――だけど逸れない。それどころか見開くような様子まであって、じっと、じいっと、彼を見ていたのだけど】

……ねー、ね。ねー、……ねぇ、――――"ねえ"、ねえ……、――ねー、ねぇ、――――、

【「――オムレツさん」】
【ひどく甘たるい声が、彼を呼んだ。何度も何度も何度も繰り返して。見たなら――ううん、きっと、ずっと、彼は見ていて、くれたのだけど】
【きっととっても魅力的に笑んでいる。それはさながら甘え上手の妹、あるいは年下の彼女、それとも、抱かれる前の娼婦のよう、あどけなく、けれどどこか熱っぽく】
【――もし答えてしまったなら。きっと彼は"触れられる"。その頭をそうっと優しく抱きしめる腕に。そして――それから、ぎゅうと抱き寄せられて、引きずり込もうとする】

【「ずっと、なんで、……キミがこんなことなっちまったのかって思ってるよ」】

【この神様はきっともともとは優しかったのだと思う。自分が"祟る神"だって気づくまで、そんなこと、思いもしないで、ずうっと、優しくあろうとしたから】
【だから教えてあげようとする。願われたから。――そのまま硝子の棺桶に引きずりこまれていたなら、彼が感じるのは、きっと、無数の蛇の感覚だ、這いずり回る無限の触感】
【ざらついた鱗が彼の肌を撫でる。だのに視覚では甘く熱ぽく唆る目をした少女が笑っている、――ぎゅうって抱きしめてくる腕が蛇であると分かるのに、信じさせない】
【それはVR空間で猫を見せられたなら、現実で撫でているのが単なるフェイクファーの塊だって気づけないのと似ていた、艶めかしく、いざなうから】

【――――いざなう先は、絶望なんだけど】

【(ほんの一瞬の出来事だった。けれど。強く拒絶したなら、きっと、神様は、それで従って"しまう"から)】
【(だけど。知りたいって本当に思うのなら。――きっとこの少女は教えてくれる、全部、全部、彼女が見てきたもの、感じてきたもの、全部の絶望を)】

【けっして攻撃では、なかった。そういった温度感では、なかった。――だけどそのためにはこの、自分を護るための殻が、邪魔をするから】
【だから、招いた。世界から自分を護る殻の内側――世界に拡散してしまう自分を堰き止めるための殻の内側、に。それこそ自分の内側、粘膜を絡め合うより、近しく】
【身体なんてもうなくなっちゃったみたいに、脳みそ同士を混ぜあってしまおうとするみたいに。――拒絶、しないなら。それこそ本当に、願いは叶えられてしまうって、分かる】


155 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/24(木) 22:40:03 WMHqDivw0
>>154

――――――――、

【ひゅ、と喉が鳴る。息を呑んだ。名前(じゃないけど)を呼ばれたら、はっと反応して】
【……反応して、しまった。甘ったるく笑う顔が目に入る。拒み切れない】
【なんでそうなのかって言われたら、惚れた弱みとかそういう部類に入るんだろうけどまあ、きっとどうでもいいことだった】

【呑み込まれる。蛇は咀嚼をしないでまるのままごくりと餌を呑み込むのだと言う、それを思い出していた】
【ぞるぞる肌を這い回るナニカの感触、拒絶する暇もなく、かといって受け入れる覚悟を決める暇もなく】
【ただ蹂躙されていた。褐色の肌が粟立つ、皮膚が下から上に向かって細かく痙攣する】
【逸らさないって決めた眼が、限界まで見開かれて、震えていた。何度も何度も焦点がぶれて】
【そのたび必死に、少女の色違いの瞳に合わせるよう、戻る。必死だった、視界を保っていなければ、気が狂いそうで】

ぁ、……あ、あ、…………、

【戦慄く唇から意味を成さない音が漏れる。ここから先、踏み出せばもう抜け出せない深みへハマるとわかっている】
【わかっているのに――手が、勝手に、動いていた。少女を抱き締めるみたいに、前に伸びていた】

【絶望の光景なんて、見たいか見たくないかで言われればきっと見たくないに決まってる。誰だってきっとそう】
【だけど願ったのは自分だった。どうしてこんなことになっちゃったの、って問うたのは自分だった】
【だったら拒絶する理由が見当たらない。伸ばされた腕にそのまま引きずり込まれて、入っていくだろう】
【少女のナカへ。抱き留められるなら、抱き締め返そうとしながら、呑み込まれていくだけだ】


156 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/24(木) 23:32:52 Lxd3YeZA0
/更に遅れた…すみません…

>>149

──なるほどなるほど、
キミたちはそうとう膝に爆弾を抱えて生きてきた戦士なのだな!
というか律儀に答えてくれたの嬉しかったぞ!ありがとう!
全くもう二人はいじらしくて可愛いなあ!このこの!

【別に痛風を患ってきた訳ではないのだが、嬉しそうに頷いてうんうんと】
【勝手に感心した様子で急にスマートフォンを取り出して、画面をぽちぽちしている】
【一見するととても失礼なのだが、どうやら、メモしているようだ】

──で、リュウキちゃんは〝シキガミ〟なのだね?
なるほど、コレは何とも神秘的。
ワタシも科学と一緒に、魔術は少しだけ齧っているのでね。

ワタシはそういう、キモノとかシキガミとか好きだぞ!
ロマネスクを抱いてしまうな!

キミたちはつまり、〝櫻の国〟の人間って事かい?

【と、彼らに問いかける。信生は胸に手を当て、演技がかったかのように、不遜に笑いかける】
【そんなに偉ぶっているのも、まあ、見た目だけだが】
【実際、龍鬼がオカマの彼より腕力がある雰囲気が不思議ではあったため、納得はいく】
【信生は理解があるため──〝櫻の国〟の出身なのか?と問いかける】

うむうむ!──では、キミの事はソウジさんと呼ぶことにしよう!
……て、キミは陰陽師なのにバーテンダーなのか?
こう、オカマな陰陽師の時点で相当謎だったが

じゃあいまは、水の国に住んでバーを経営してるのか?

【──あまりにも賀茂の人柄が謎めいていて、想像が

ワタシは独自に、ロボットに〝ココロ〟と〝アイ〟を教える研究をしている者さ。
まあ、フリーの科学者と思ってくれたら嬉しいな!
ワタシはこのロボットの他に、たくさんのロボットを作って世に放とうと思ってるのだよ!

【と、再び自己紹介を伝えたのち、】

で、さ。キミたちはお願いを快く呑んでくれたらソレは良いヒトってことだろ?
キミたちは優しい!ゆえに、ワタシはそういうヒトが大好きなんだ!
だからキミたちを信じたんだ!

だって、ワタシはキミたちが〝スキ〟だからね!

だからさ、キミたちの話も教えてくれよ!
ソウジさん、キミはどういうヒトなんだい!?
あとリュウキちゃんは紙の式神でも女の子なのかい!?カミサマなのかい!?

【彼らが善良な人柄だったからと、ニコニコと受け入れて話し出す】
【もう彼らへの好意を伝えて、彼らにずいっと歩み寄り、蛍光緑をふたつキラキラさせながら】
【なんとも、押し付けがましいというか──】


157 : 名無しさん :2018/05/24(木) 23:41:02 /hnR5sno0
>>155

【ぎゅうと抱きしめられる、けれどそれはひどく朧な感触だった。当たり前だろう、彼が見ている少女は、今ここにないのだから】
【だからたくさんの蛇をいっぺんにまとめて抱きしめたような――文字通り――感じがあって。けれど彼の視界では、少女が、ひどく嬉しそうに笑っている】
【片方の手が彼の頭を優しく撫でる。もう片方の手は彼の腰へ、そっと、回すように。――けれどそれも錯覚だ、彼の感じる限り、たくさんの蛇が身体に触れているなら】

【――ああ、でも、その二つがどうしても手だって思ってしまいそうなくらい、優しくて】
【そしてそれはこれから知ってしまう彼を慈しむように――壊れてしまわないように、って、願うみたいに】

【――――――それは誕生日の朝だった。今年で八歳になった女の子の記憶。その女の子の名前は如月桜花、普通に、普通の、女の子】
【誕生日のプレゼントを買いに行くんだっていって、彼女は、家に近いおもちゃ屋さんに行くところだった。お母さんと、お父さんと、一緒に】
【嬉しかったからついつい走りがちになる。何度か咎められたけれど、それでも我慢できなくて。――――すごく大きな音がしたから、女の子は、びっくりして振り返る】

【さっきまで両親が居たはずのところにおっきな車が突っ込んでいた】

【真っ白な病院。お父さんもお母さんも死んでしまったと告げられた時の記憶。親戚が誰もいないから行く場所がないという話を誰か(よく分からない肩書の)大人と話している記憶】
【今日からここで暮らすんだよといって連れてこられた施設の外見。ちらりって看板が映った、――もし彼女の記憶の中に紛れ込んだ彼が、まだ、彼として考え事をできたなら】
【それは十年と少しくらい前に話題になった名前だった。――身寄りのない子供を集めて、"そういう"趣味の金持ちに売ったり、"そういう"研究のモルモットとして売ったり、していた】

【――そこで女の子は"売れ残った"。理由は簡単で、お客様が来ても何があっても、ずうっと泣いていたからだった。そういう時に、この子は気が強いって、きっと彼は知ってるけど】
【とにかくその子は売れ残った。売れ残って――売れ残りの子らを集める部屋に、連れていかれた。そこでも泣いていたから。少女の扱いは、あっという間に、最悪になった】
【ご飯をもらえず、殴られ、蹴られ。やがて連帯責任だと言って、彼女のせいで他の子が殴られたり食事をもらえなかったりする。子供からも嫌われて、孤立して】
【ひどく飢えと痛みにもうろうとした意識で、それでもまだ泣いて。泣いて――最後に、その子は、浴槽の中。閉じ込められて、水に沈められて、死んだ】

【何より。これらは記憶だったから。――少女の覚えている限りの出来事は、そのときの温度や痛みや感じたこと、苦しみ、までもが、全部、彼の中に伝わっていく、だろう】

/↓


158 : 名無しさん :2018/05/24(木) 23:42:08 /hnR5sno0
>>157

【――――次の女の子の名前は桜花鈴音、真っ白い蛇の神様につけてもらった名前。路地裏で子供同士のけんかに負けてご飯を食べられなくて】
【ごみ箱の一番下までをひっかいて、他の子が絶対食べないような小さな欠片やかびの生えたもの、ぎりぎり腐ってるのと腐ってないのの間くらいのを食べたり】
【そうしながらありふれた暮らしに憧れて――あるとき。あるときに、人間の世界に、勇気を出して、出て行った思い出。けど、それは、なんでだろう、悲しくはないと思えたのに】

【初めて名前を呼ばれたときの嬉しい気持ち。初めてぎゅうって抱きしめられた時のどきどきした気持ち。今までずうっと悲しかった記憶の中に、紛れ込んだなら】
【――そのあとに思い出はがくんっ、と、歪む、それはまるでジェットコースターが脱線したみたい、がくんっ、て、明らかに。何かが。おかしくなった】
【一瞬過ったのは二人の機関員だった。これも彼が知っていたなら、だけど――哲学者の卵。それを植え付けられた瞬間に、少女の何かが歪んでしまった。追体験するなら、なお鮮やかに】

【なんてことないようなことで傷つく。不安になって疑心暗鬼になる。殺してやるって何度も言われている。そのたびに思い出の中はぐるぐるって絡んで真っ黒になって】
【ある日そいつを殺した。自分を殺して家の前にばらまいてやると言われたから。そして、だいすきなひと――までも殺す、と、言われたから】

【そうやって守ったはずの"だいすきなひと"に背中をざっくり骨まで斬られて、桜花鈴音も死んだ】

【――だけど生き返る、ぐちゃぐちゃって絡み合った不安はあっという間に膨らんで。真っ暗な中、歩くみたいになる、何も見えなくなって】
【不安と恐怖と疑心暗鬼とに取り憑かれて――ばけものになってしまった、と、何度も何度も繰り返して恐怖する。それで、もう一回、"彼"と会って】
【――――その時にはもう別の女の子が居た。真っ暗な銃口から飛び出した銃弾に頭を撃ち抜かれて、もう一度、死ぬ】

【そのあとはずうっと泣いていた。また目覚めてしまって。行く場所もなくて。路地裏で泣いていた、――それで、声を掛けられた】
【男の集団。多分十人くらい。でもそんなにいなかった。彼が冷静になって数えたなら、六人くらいだと思う。――いやだ、って、答えていたのに】
【やがて無理やりに腕を掴まれて。嫌がって暴れた分だけ抑え込まれる。記憶の中には少女自身の悲鳴がこびりついていた、嫌だ、助けて、やめて、それから誰かの名前】
【誰か、なんて、今の彼に言う必要はないのだけど。――初めて名前を呼んでくれたひとだった。一緒に暮らして。それで、二回、殺されたひと。何度も求めて、叶わなくて】

【恐怖と痛みと気持ち悪さ、泣いて叫んで暴れても倍以上の力で抑え込まれて、何度も何度も犯される、知らないひとに、むりやり、暴力で押さえつけられて】
【――そうしてもう一度何かが変わる。"この時"から、彼女は神様だったんだ、って、――きっと分かるだろう。次の記憶は、その全員が、あんまりに無惨に死んでいる】

【そこから先の記憶は飛び飛びになる。何度も死にたくなって自殺する。そのたびに生き返って絶望するたびに、祟りが深くなって】
【何人も何人もを殺した、殺して殺して殺してしまっても足りなくて自分まで死んでまた殺す、殺されて死ぬこともあったし、とにかく、何度も、たくさんの死】

/↓


159 : 名無しさん :2018/05/24(木) 23:42:28 /hnR5sno0
>>158

【(どのあたりから、白神鈴音の記憶になったのかは、じつは、けっこう、不明瞭なんだけれど)】

【――であったひとがいた。最初はお父さんと見間違えた。あのとき肉になって死んだ父親と、見間違えて――気づいたら好きになって、全部の憧れになって】
【違う自分になれる気がして。なりたいと思って。――だけれど裏切られる、居なくなるって形で。それで。――ぶつんって破断する感覚は大動脈の張り裂けるのと似る】
【けれどそれは普通のひとにはありえない苦しみだった。魔力を供給されて生きる少女特有の、――魔力の供給をいきなり断たれるときの、痛み】

【その痛みは少し後にもう一度ある。大切なひとを傷つけられた薄暗い気持ちと一緒に。――――また、そこで、記憶が飛んで】

【――これは最近の記憶だ、と、思わせた。何人もの男たちに襲われている、過去とは違う意味合いで。文字通りの意味合いで。ほぼ全員殺して、自分もけがをして】
【眼鏡におさげの看護師。看護師に。子供たちの写真を見せられた時の。――頭がかあっと熱くなりながら氷みたいに冷たくなる気持ち、ぐちゃぐちゃに塗りつぶされる気持ち】
【そしてまた少し飛んで、――その人物を今となっては彼もすぐわかる。初めて名前を呼んでくれたひとだった、――赤木怜司、の記憶。また会っている、何年越しかで】

【「お前のしたこと、間違ってなんかなかった。間違えたのは俺なんだ……!」】
【「あのとき、もっとお前の言うことをちゃんと聞いていれば」「ちゃんと、信じれば良かった」】
【「もう、ど�?��ようもな�??かな。俺にはもう、何も出来な�??かな」――――――――――――――】

【(今までの全部を間違いって言葉で片付けられてしまった、と、少女は思っていた。苦しかったことも。頑張ったことも。全部全部全部全部全部、あんまりに簡単に)】
【(少女の絶望は、それだった。いっぱい頑張ってきた。頑張ってきたけど。――間違いじゃなかった、未来を、どうしても、思い浮かべてしまう自分を止められないから)】
【(両親のことは、どうしようもない。小さな女の子が死ぬことも、防げない。だけど。そのあとのことは。そのたった一つの間違いが、致命的に、全部、歪めてしまったなら)】

【そのあとのことは。少しくらい続くけど。多分おまけみたいなものだろう。人間が焼ける臭いがする工場。蛇の中で、自分のことを否定される、神様の記憶――】

――――、

【――それで、彼は、戻って来る。戻ってこられるだろうか。もうすぐ二十五歳になる少女の、八歳から、今までの、全部の絶望の記憶】
【しかも全部見せられるなら、多分、まだましだった。だのに少女は悲しさと絶望だけをつまみ上げて、彼に見せていた。――祟り神。ならば、どうしても、執着してしまう】
【ひどく優しげな手が彼の頭を撫ぜていた。記憶はさておいて、彼女自身は、――変わらなくって。ただ、ただ、ぎゅうって、彼を、ほどけてしまった身体で、抱き留めていた】


160 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/25(金) 00:13:25 JY1GydDk0
>>136

【文月の言葉や仕草は、一々可愛らしい。四季の様に様変わりする表情に白桜の口元が緩み、目が細まる】
【万華鏡の様に変化する文月の言葉と仕草は見ていて飽きが来ない。それ所か益々見続けたくなるとさえ思えた】
【それに文月の頬に沈む指先の感触は、一等心地よい。しばらくぷにぷにしたい位だ。飽きが来ない】


あう、―――……歯の浮く様な台詞、……禁止。
(別嬪とか綺麗と評されるのは嬉しいけど)聞いてる私が、……恥ずかしい。

それに私は、……お嬢様じゃない。……ただの島育ち。深窓の令嬢とは無縁…です。
加えて、私には弱点なんて、……無い。……私の弱点を一つ見つける間に、文月さんの弱点は、それ以上に見つかる。


【文月と同じ様な体勢の白桜。必然的に両者の視線と瞳が重なった】

【屈託の無い笑みを真っ直ぐに向ける文月につられて、変化の幅が乏しいながらも柔和な笑みを返す】
【感情を重ね、瞳を重ね。暖かな気持ちが心地よい。そして文月の綺麗な指先が三度、白桜の手を握る】
【心も身体も、暖かい。夢見心地とはこの事か。この夢見心地を何時までも味わいたいが、夢は覚めるものである】

【注文を取りに来た店員によって、夢から覚める事となる。白桜の手に残る温もりは消える事無く】
【けれど、名残惜しげに。白桜の双眸は文月へと向けられたまま。伸ばした指先は、迷子となった】
【文月が料理と飲み物の注文をしてくれている間も、無言の抗議と言わんばかりに顔をテーブルに押し付けていた】

【そして、一通り注文が終わり、零れた溜息を聞き取った後。文月が口にしたのは――疑問】
【詳しく話すのは憚られる。何せ気分のいい話では無いし、この雰囲気を壊したくなかった】
【兎に角、顔をテーブルに押し付けたままの格好で話す事じゃないので、上体を起こし、文月を見据える】


……言葉通りの意味。今は、私が好き勝手使っているけれど。この身体は私本来のものじゃない。
私の本来の身体は、生まれ育った鬼哭の島にも無い。恐らく仄暗い水の底にも無い。疾うに喪われている。


【鬼哭(おになき)の島。その島の名は、櫻の国の人間なら聞いたことがあるかもしれない。
 その島の人は、人に在らず。また鬼と呼ばれ、敢えて近寄らず――そんな言い伝えの忌まわしい流島】

解り易く言えば、この身体には二つの魂が宿ってる。そして私が勝手に住み着いた様なもの。
――…押し入り強盗。いや、居直り強盗。いいや、押しかけ女房。――どれが適切な言葉、…だろうか。

【白桜は自身が魂だけの存在であると遠まわしに告げていて。けれど悲観する様子も無く、選んだ言葉には諧謔さえ含んでいた】


161 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/25(金) 00:27:22 WMHqDivw0
>>157-159

【彼女のナカには、たくさん、たくさん、死があった。理不尽なものばっかりだった】
【けれどそれだけなら、まだマシだった。彼自身、痛みも死の感触も、慣れ親しんだものだったから】
【耐えようと思えば耐えられたかもしれない。それにしちゃあ量が多いような、気もしたけど】

【少女が初めて想った男のことを、知っていた。名前までは知らなかったけど】
【レヴォルツィオーン社。主に連れられていった先、別の人の従者として居た男。二言三言会話もしたんだっけ】
【彼は自分たちが苦しめられているのだと知ったとき、銃に手を掛けようとしていた。それははっきり覚えてる】
【それで――なんだ、こんなところにも、割とマトモな感性持ってる人間いるんだなあ。って。思ったから】
【印象的で。だから覚えていた、そしてその引鉄が、結局引かれなかったことも。それも加味しつつ――追体験して】
【断片だけしか見てないから彼ばっかりが悪いとは断定できなかったけど。少なくとも、ああそういう人間だったんだって】
【落胆するには十分だった。自分がそう思うなら、もっと深く想っていた少女がどう感じるかなんて――想像に難くない】

【――返してよって、少女が泣いていた日の光景がリフレインする。なるほどあの悲鳴は、彼に宛てたものだったんだって】
【いやに冷静になって気付いた。冷静になったというか――あまりのストレスに、解離症状が、始まっていた】
【幽体離脱みたいな感じで、遠く高いところから自分を見下ろしているような感覚、というか】
【自分が自分でなくなるような感覚、実際、彼女になっているようなものだから、きっと正しい】

【それにしては痛かった。どこもかしこも傷ついて――そこからぐずぐず腐って、もう治らない】
【治らない痕が、つかない未来がどこかにあって、それを手にすることができなかった。そういうことか、って、思って】
【――――思うだけだ。なんにもできない、虚無の手応えだけが残る。指先が冷たくなっていく感覚、……震えが止まらない】


……………………、ふ、…………

【戻ってくる、というか、風景が終わりを告げて、もとの暗闇に戻っただけ】
【意識は未だ乖離したまま、いまいち元の所へ戻って来れない。見開いた眼は乾ききって、ぎちぎち傷んでいた】
【少女に抱き留められた肌がひどく汗ばんでいる。褐色だからわかりにくいけど、ひどく青ざめてもいる】
【呼吸はかろうじてできているようだった、吸うときはひどく細く、吐くときは途切れ途切れな不細工な音を鳴らして】

【何度目かの呼吸のあと、……はああああぁ、と、大きく息を吐いた。それと同時に嘔吐しそうになったのは、なんとか堪える】
【そうしてから、抱き締めてくれる少女の胸元に――すがりつくみたいにして、頭を擦りつけるのだ】
【ぐずる子供みたいな動作。大の男がするにはとても、とてもとてもみっともない仕草で】

…………リンネ、ちゃ、は……もう、……しあわせ、……あきらめちゃ、たの?

【すがりついた身体が少女のものではないとわかっている。わかっているのに、抱き締めるのが、留められなかった】
【ここまであって、まだ諦めるな、がんばれ、なんて言うのは何より残酷なことだというのもわかっている、のに】
【そう訊くのが何故か止められなかった。声は途切れ途切れに、嗚咽が混じり、けれど寸でのところで泣いてない】

【叶うことなら幸せにしてあげたい。けれどそれはどうやって――、……考えも、つかなくて】
【こういうとき、あの悪魔――「イル」なら、「幸せにしてあげる」って断言するのだと。今ここで、気付いた】
【そりゃあそんなこと言われたらなびくよな。すがりつくよな、今のおれみたいに――気付いたらもう】
【妬み嫉みが止まらない。なんでそんな、おまえだけそんな能力があるんだよ、って。なんでおれにはそれができないんだって】

【変てこりんな偽名を使う男は、みじめなほどに弱かった。本当になんにもできなくて】
【いろんなものに嘘を吐いて誤魔化し続けてきたツケが回ってきたかなって、思いすら、していた――でもまだ、なんとか、泣くのは堪えている】


162 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/25(金) 00:29:53 6.kk0qdE0
>>156

「その解釈と答えから、何をどうすれば正解に行きつくのか謎だけどありがとう、正解よ」
「では、痛風の質問の意味は、断じて無意味?」
「そこも、正解よ……行きつくまでに二三周回ってる気がするけど」
「バーテンダー兼経営者、他はバイトです?」
「まあ、如何にしても理解が早いのは助かるわね、こう、話し的に」

【櫻の人間か、と問われればそれが正解だと】
【なるほど、ロボットだけでは無く、魔術にも増資が深かった】
【ともあれば、櫻の人間であると必然的に解ったのも頷ける】
【また、頭は周回するようだがやはり研究者、切れるらしく話は意外にも早かった】

「心と愛?」
「人間の感情って事?随分と変わった研究してるのね、何でそんな事を?」

【研究の細かな部分には、こう感想を言って】
【疑問になるであろう部分を聞いた】
【そして……】

「私等がいい人か悪い人かは置いて置いて、褒められるのは悪い気はしないわ、ありがとう」
「龍鬼は神様では無いです?断じて鬼?精霊みたいなもの?」
「式神ってのは術者側からの呼称よ、実際には精霊とかそれに近い物ね、性別もあると言えばあるしないと言えば無い、概念に近い物ね、神様を式神として使役出来る者がいるならそいつはよっぽどの術者ね」
「私は、そうねさっきも言った通り陰陽師でバーテンダーよ、他に説明のし様もないわね」
「ちなみにこの娘は、そうね私の身の回りの世話やらやってくれるわ、時にはバーの仕事もね」

【そう、自分達の事を詳しく教えてほしいと言われれば】
【こう説明した】
【もっとも肝心の部分に関しては説明していないが、それは出来ない話で】
【またその必要も無いだろう、と】

「信生って言ったわね、中々面白い子ね、いいわ別に善人じゃないけど用事の一つや二つ引き受けるわよ」

【ここに来て、兼愛の人柄が伝わったのか、ようやくと笑顔で】


163 : 名無しさん :2018/05/25(金) 01:41:37 KwRwH74s0
>>161

【――――神様はなんでもできるみたいに見えて、ほんとは、すごくすごく、執着しいで、視野が狭くって、一つのことしか、見てない】
【他の神様は違うのかもしれないけれど――少なくとも少女、は、そういう"神様"だった。出来事のせいで祟るようになったから、かもしれない】
【だから彼女はどうしたって自分の過去のこと。それも、うんと悲しくって辛い記憶に、執着する。もう嫌だって泣いて喚いても、どうしても、思い返してしまう】

【そうして何度も何度も重ねてきた。自覚がないままで育ててきてしまった。――でも、それは、誰も助けてくれなかったとか、そういうのとは、違くって】

【"戻ってきた"彼が気づいたなら、ぎゅうって、抱きしめられるのは、よりいっそう深くなっていた。それこそ睦み合う恋人たちのよう、深く、深くまで、彼を受け入れて】
【といっても感覚はどうしたって無数の蛇だから。楽しいとか。嬉しいとか。あんまりないかもしれないけど――それでも、小さな子供を抱きしめるみたいに、ぎゅうと】
【もはやそれさえ超えて、包み込むみたいに。――狭い空間だった、たくさんの蛇が居て。だけどそれは全部ひとりの少女の中に詰まっていた、祟りが形になったもので】

【だのに、大事な子供を抱き留める母の胎内みたいに優しい。矛盾しているみたいに思えるかもしれないけど。――"気づいていなかった"って、きっと、そういうことだから】
【知らないままだった。ずうと気づかなかった。――気づいてしまわぬように、ずっと頑張っていた。いつだって誰かに責められる気持ち、抱えて、隠していた】
【縋りつかれて、ゆるゆると頭を撫ぜる。泣きたいなら背中を撫ぜてもやる。――これ、は、意図していなかったけど。記憶の共有、それは、何より、強いイメージを齎す】
【まして祟りを生み出した記憶だけを、見せたなら。祟り神としての少女を認知するのに等しい、――甘く震えるような吐息が、彼の耳元に、聞こえた気がして】

――――――――、

【――全部が、過去のことだった。今のことなら。あるいはこれから未来のことなら。一緒に考えたり、出来たのかも、しれないけど】
【人間として生まれた少女が人間でないモノになってから神様になるまでの思い出は、全部、昔のこと。今更どうにかしようにも、間違いだったって、彼女自身が知ってしまった】

――――――――――――――――、人間、に、もどれる?

【だけれど。これは本当にふっと漏れてしまったみたいに。嗚咽交じりの彼の言葉、ぽつりと返したのは、ほんの少しだけ、小さく、小さな、たった一つの希望のような】
【同時に。どうしようもない絶望にも等しい、問いかけだった。死んでしまった人間は生き返らない。それを生き返してしまうのは冒涜で、世界はそれを、良しとしない】
【食べてはいけないものを食べてしまった女の子の末路。楽園から追い出され、まっくらがりの世界で、ただ、ひとり、救われるのを待っている】
【――彼がここへ来られたのは、きっと、彼女が神であると知っていたからだった。そして今では彼女が祟り神になる経緯まで知って、なら、すごく、すごく、特別なひと】

【だけれどキスなんかじゃ足りないって本人が言う。そんなんじゃ起きられないって。キスも****もとっくに知っているのなら】
【返して――それが少女の神様としての執着だった。戻りたくって、戻れない。だから怨む、それを持っている、ひとたちを】
【そしてその原因である人間という存在を祟る、――――だからこその喜悦だった。あの時、蛇の胎の中で出会った時。少女は、ひどく、嬉しそうだった】

/↓


164 : 名無しさん :2018/05/25(金) 01:41:51 KwRwH74s0
>>161>>162

【――――――――自分のいる場所は、ここだったんだ】

【――多分、あの場に居合わせた二人にも、彼女はそれを伝えていたのだろう。その結果、"ああ"なって、いたわけだけど】

大人に……なれる?

【彼が望む通りの表情をした少女が、彼が望む通りの声音が、尋ねて――】
【――ああ、でも、って、小さな呟きが、続く。というよりもそれは熱っぽく惚けて、ぎゅう、と、彼を抱き留める力、少しだけ、強くなって】

――――――――――……、あのね、あのね。わたしのこと……信じて、くれるの、みんなが――、違う名前、で、呼んで、
"ちがうけど"、うれしいの――でも、――ちがう、かみさまが。混ざって――くるの、みんな、が、混ぜるの、わたしのなかに、違う、神様を――、
――でも、きもちぃ、の。きもちい、から――――、

【交わる最中に漏れる譫言のような声が――ふっと漏らした。そしてそれはおかしいって思わせるかも、しれなかった。こんな場に居る彼女を、誰かが信仰している】
【それも――全く違うどこぞの神と彼女を同一視して、"そういうことにして"、この少女へ信仰を集めている。その事実を伝える、けど、――本人に抗う意思は、ないらしい】
【というよりも抗えないのかもしれない。自分の中に、まったく違うものを混ぜ込まれて。無理やりに大きく育てられる、神様として――そんなことをする、誰かが居る】

……ねえ、ね、わたしの、名前、……――なんだっけ、

【夕月とオムレツは、もちろん違う。ならばあの時居合わせた生物兵器の少女だろうか、それとも、軍人の彼だろうか。――そんな風には、思えなくって】
【それなら消去法は全滅する。だけど、もし。知っている誰かがいたとするなら――それは、きっと、もしかして、(あの病魔、なのかもしれない)】


165 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/25(金) 01:48:43 JY1GydDk0
//修正版です。>>160は無しでお願いします。

>>136

【文月の言葉や仕草は、一々可愛らしい。四季の様に様変わりする表情に白桜の口元が緩み、目が細まる】
【万華鏡の様に変化する文月の言葉と仕草は見ていて飽きが来ない。それ所か益々見続けたくなるとさえ思えた】
【それに文月の頬に沈む指先の感触は、一等心地よい。しばらくぷにぷにしたい位だ。飽きが来ない】


あう、―――……歯の浮く様な台詞、……禁止。
(別嬪とか綺麗と評されるのは嬉しいけど)聞いてる私が、……恥ずかしい。

それに私は、……お嬢様じゃない。……ただの島育ち。深窓の令嬢とは無縁…です。
加えて、私には弱点なんて、……無い。文月さんの弱点は、…いっぱい、あるけれど。


【文月と同じ様な体勢の白桜。必然的に両者の視線と瞳が重なった】

【屈託の無い笑みを真っ直ぐに向ける文月につられて、変化の幅が乏しいながらも柔和な笑みを返す】
【感情を重ね、瞳を重ね。暖かな気持ちが心地よい。そして文月の綺麗な指先が三度、白桜の手を握る】
【心も身体も、暖かい。夢見心地とはこの事か。この夢見心地を何時までも味わいたいが、夢は覚めるものである】

【注文を取りに来た店員によって、夢から覚める事となる。白桜の手に残る温もりは消える事無く】
【けれど、名残惜しげに。白桜の双眸は文月へと向けられたまま。伸ばした指先は、迷子となった】

【文月が料理と飲み物の注文をしてくれている間も、無言の抗議と言わんばかりに顔をテーブルに押し付けていた】
【時にキリっと大人っぽく、時に屁理屈を弄する子供っぽく。白桜もまた万華鏡の様に様々に変化するのだった】

【そして、一通り注文が終わり、零れた溜息を聞き取った後。文月が口にしたのは――疑問】
【詳しく話すのは憚られる。兎に角、不恰好なままで話す事じゃないので、上体を起こし、文月を見据える】


……言葉通りの意味。今は、私が好き勝手使っているけれど。この身体は私本来のものじゃない。
私の本来の身体は、生まれ育った鬼哭の島にも無い。仄暗い水の底にも無い。


【鬼哭(おになき)の島。その島の名は、櫻の国の人間なら聞いたことがあるかもしれない。
 その島の人は、人に在らず。また鬼と呼ばれ、敢えて近寄らず――そんな言い伝えの忌まわしい流島である】

解り易く言えば、この身体には二つの魂が宿ってる。そして私が勝手に住み着いた様なもの。
――…押し入り強盗。いや、居直り強盗。いいや、押しかけ女房。――どれが適切な言葉、…だろうか。
けれど、この身体になったとしても。割と不自由は無くて、……案外、退屈はしない。

【白桜は自身が魂だけの存在であると遠まわしに告げていて。けれど悲観する様子も無く】
【選んだ言葉と表情には諧謔さえ含まれていた。――これが、私だと言わんばかりに】


166 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/25(金) 04:34:24 XhR7wdR.0
>>153

【少女の心配なんて何処吹く風、人懐っこい笑顔を向けながら貴女の言葉に耳を傾けるだろう】
【春風に靡く鈴蘭の花、耳を澄ませたならその音色さえ聞こえそうなぐらいに。── 表情の粧は可憐】
【アイドルでもやれば、なんて言葉にふふーんっと調子付いて、すりすりと近寄ってくる】


あれま! 中々見る目のある娘っ子ですね! 鵺ちゃんがアイドルをしたならばそれはそれは国民的なものになります!
テレビにラジオに映画にコマーシャル! 北から南へ行ったり来たりの大道中待ったなしです!
ああ、そして人気の絶頂の最中── 惜しまれながら引退していくのです、ぬえっ!

── とまあそんなサクセスストーリー待ったなしなんですけど、今の私の身は子飼いのワンチャンもかくや
忍者もそれはそれで良いものですよ、こう見えても私自分の仕事に誇りを持ってますから
こう弱みを握りたい相手がいればお任せ下さい! ターゲットのお尻についた蒙古斑の色までばーっちりです


【ぐっと、細い腕で力こぶを作る── ポーズ、ひらひらと長い袂が揺れて見せて】
【万華鏡をからからと回すように、表情の移ろいゆく姿は朝日を浴びて輝くプリズムの如く】
【尻すぼみな言葉に興味を持って、ぐいっと彼女は貴女へと肉薄するだろう、吐息のかかりそうなぐらい近く】

【── ぱっちりと大きな蜂蜜色の瞳が貴方を捉えて、貴方の顔のすぐ側まで顔が寄る】

【そうして、ぎゅーっと、抱き締めようとする】


すっごーい!! すごいです!! すんごいです、素晴らしいです!!
いやーまさか今の世の中にこんな素晴らしい娘っ子がいるだなんて! 渡る世間は魑魅魍魎の怨霊跋扈、七難八苦の艱難辛苦じゃなかったんですねーっ
子供を虐める不届き者、がつーんっとやっちゃえばいいんですよっ! 素晴らしいです!! 感動しました!

なっかなか出来る事じゃありませんよ! んもぅ、出来る子!
── しっかしまぁ、加減出来なかったなんて、まるで能力者の様な口振りですねっ
ひょっとして、ビンゴだったり!?


【そうしてそのまま木の上でぐわんぐわんと前後に揺らそうとする、みしり、と大きな枝が揺れる】
【しかし、そこは流石のバランス感覚と言うべきか、崩れ落ちるような事はなくて】
【意外に安定した体勢を保って揺らそうとされる】


167 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/25(金) 05:03:22 XhR7wdR.0
>>165

【── ああ、もう、と心の中で思った。なんと庇護欲を擽る少女であろうか、と】
【店員の元へと彼女が離れたなら無言の抗議で対抗してみせる、大人びた雰囲気と子供っぽさの二面性】
【思わず頬がにやけてしまう、それでも、悟られないように、って】


……ふーん、白桜はんはうちの弱点見つけはったみたいやけど、ほんとやろか── 存外勘違いかもしれへんよ
白桜はんの様に無防備な娘やないさかいに、こう見えても中々腕は立つんよ、鍛えてはるし
生半可な相手やったらうちを捉える事もできはらへんし──


【少しずれている、それでも戦いに自信があるとは事実の様で、ややムキになった響き】
【けれどもそれは一過性── 吹き抜いた木枯らしに寒さを思えど、態々羽織を取り出すまでもなく】
【刹那に溶ける泡沫の残滓、僅か底に残るだけの幸せで十分なのだから】


──……鬼哭の島、うちも小さい頃お母はんに話してもらわはった思い出があります
”ええ子にせんと鬼哭の島から鬼が来て連れてかれるで”、って── ふふ、当時はめっちゃ怖かったんやけど

こんな可愛い鬼はんやったら、うちも喜んでついてかはります

そっか、堪忍な────……いきなり、不躾な事聞いてしまって
白桜はんの身体には、他の魂も宿ってるって事でええんかな、中々奇妙な話やけど
この世界ではざらな出来事なんも、また事実やし


【それに、と彼女は一音節置いた。── 無拍に響くのは永劫に近い旋律、脳内で響く河音の様な音の流れ】
【文月の手が貴女へと伸びる、その頬にひたりと吸い付くように、その手が触れるだろう】
【重なるその温もりと、嵌め込まれた形は── まるでそうある様、に作られた二人静】

【微塵も乱れない優雅な舞を披露するかの様に、彼女の手にぴったりと収まるのだろう】


──……いまうちが触れてるんは、間違いなく白桜はんの身体で
うちが心地ええな、と思ってるのも白桜はんの体温やから──
出会えたのが貴女で良かったって、うちは、そう思とるんよ

例えばな、姉妹とか親子とか、そういう近しい存在でも、一緒におったら喧嘩もするし衝突もするし
……せやさかいに、一つの身体に同居してたら、大変な事も色々あるんちゃうかなって、うちは思うから


────何でも頼ったらええよ、うちに任せてな


【そう言って照れた様に笑った。── 頬に染み入る紅潮の色合いは、差し込む朝焼けに似た眩しさで】
【葉の上に残った夜露に反射して、煌々と輝くその色合いに尊き一瞬を切り取ったなら】
【後はただ名残の様に貴女の横顔を静かに眺めているのだろう】


168 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/25(金) 08:33:22 WMHqDivw0
>>163-164

【人間に戻れる? 大人になれる? ……その問いかけに、答えることができなかった】
【おれなんかにできるわけねーだろって言ってしまえれば、この瞬間、首を刎ねてもらえて、楽になれるだろうか】
【そう思いすらしたけど――彼がショックを受けたのは、解決してやれないことより、もっと別のこと】

【朝。甘いコーヒーを飲んで、トースト齧って目玉焼きつついて、テレビ見て、笑って、おしゃべりして】
【そういったところに、最早、このコの幸せはないのだと。そう気づいた瞬間――があんと頭を殴られたような】
【衝撃に、襲われた。眩暈がする。ひくついた唇から、小さな小さな嗚咽みたいな悲鳴みたいな音を鳴らす】

【そうして呆けていたら――少女の話が続く。抱き締められる力が強くなったのを感じて】

……ちがう、……違う、のに、うれしい、の?
そーなの、……うれしいなら、よかったねえ……それがずっと、続けばいいねえ……

【うわごとのようなトーンで、ぼうっと、鸚鵡みたいに返す。ようやくいつもの、へらっとした笑みを零してみせた】
【これだけ辛い目に遭ってきたなら。ちょっとくらい幸せになってもいいじゃないか】
【たとえそれが間違った方法で齎されたものだったとしても。……そう考えた瞬間に、】

【 暗赤色の瞳の女が笑っているのが想起された。子どもみたいに笑って、僕しあわせ、って笑う 】
【 無量大数の、苦悶の表情を浮かべた屍の、山の頂点で。笑ってる、笑って、笑、―――――― 】


・………………キミは白神鈴音だよ、白神鈴音、それでしかねえよ、
それだけはダメ、それだけは、それだけはっ……おれは、……白神鈴音だけは!

【――抱き締められるのを嫌がるみたいに。この日初めて、拒絶した】
【自身に絡まる細い腕――蛇を、一本一本丁寧に解きほぐしていくように、手を動かして】
【それが叶って、ちょっとだけ離れられたら。腕を伸ばして、少女を押し倒して見下ろすみたいな姿勢に、なろうとする】
【上から降りてくる黄色い瞳は、必死な色を浮かべていた。それだけはどうしてもイヤ、って、冀うように】

【そうしてきちんと少女の顔を見たなら、きっと笑っている顔を、思い浮かべている】
【あの日、少女を助けようとして主に反抗して。罰を受けて苦しんでいたのを、助けてもらって】
【手を伸ばしてくれたときの。助かって、よかったって、心の底から安堵してくれたときの表情を。思い出している】


169 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/25(金) 09:08:56 vWy/ViUQ0
>>129
【貴方も鈴音の夢を見るのか。そう問われれば「まあな」と短く答える。どんな夢か詳しくは語らないが】
【特に何も言わないあたり、夢の性質は夕月の其れと似たものなのだろう】

【そしてやはり────基本的には夕月の喋りに任せるがまま時間は進む】
【聞いていないわけではない。むしろ然りと真剣に彼女の話は聞いていたのだが】
【或る一言で、ついとミラの口元に笑みが宿った。茶化すという雰囲気では、決して無く】


…………く、くっ────神様、…………神様、かぁ

そっか。…………あいつ、神様だったのか────


【何かを納得するような声。何かが腑に落ちた表情だった】
【彼女は笑っていた。友人の結婚の報せでも聞いたかのように。けれど】
【寂しそうでも、あった。その友人が、本当に遠くに──遠く遠くに行ってしまうと知った時のように】
【だがそれきり。またミラは聞き手へと戻る。夕月が具合悪そうにしていれば】
【「ゆっくりでもいいぜ」と声をかけ。それでも尚寒そうにしているのなら】
【夕月の隣に座りなおして、肩でも抱いてやる。話すのにいくら時間を要しても、今は決して急かしたりはしない】


170 : セリーナ・ザ・"キッド" ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/25(金) 10:04:17 lp4TKcVo0
本スレ>59

【結果として、痛みは引いた。それだけではなく、肉体に残る内部のダメージは相当に緩和されていく。】
【滅茶苦茶にされているとはいえ―――これもまたあの科学者の性的趣向のせいではあったが、"中身"に後遺症は見られなかった。】
【何方かと言えばあの男が彼女に施しているのは精神を追い詰める為の攻撃が多い。その中には肉体に快楽を植え付ける為の行為があった、というだけだった。】

【であれば―――問題は矢張り骨折。脱出する際にネックになるのはここだろう。だが、これも"よくよく考えれば"】
【彼女の能力があればある程度は打破可能だ―――"弾"末魔。召喚銃を使っての戦闘、パワードスーツたる"アーマー"の呼び出し。】
【それに成功さえすれば、恐らくは鎧に備わったパワー・アシストの性能によって走行に支障は出なくなることが考えられた。つまり、必要なのは"銃"。】


―――……生憎だけど。ギャングとは、……ふっ、わるいつきあいしか、なくてね……。
つぶして、きた―――そしきの数だって、かたてじゃ、かぞえきれ……っ、はぁ……。

うらまれてる、こと、はあっても……たすけ、なんて……?

(―――スペル……? この、呪文ってもしかして―――まさか!)


【取り出された見慣れぬクリスタル。そして、唱えられた"聞き覚えのある"詠唱―――そう、セリーナは"これ"を知っている。】
【そして"それ"は、一朝一夕、記憶を覗き見しただけではそう簡単に再現するのは難しいであろう、体系的に象られてきた長きに渡る魔術の結晶。】
【此処に来てようやくセリーナは理解した。魔法を操るギャング、カエデとも知り合いとなればもう、"あの男"しかおるまいと―――心が、魂が安らぎを覚えていく。】


――――ふぅ……、なるほど、ね。

……"レグルス"くんとアルクくんに、伝えておいて。"手前"のおかげで、助かった、って……ね。


【彼らの口癖である"一人称"を、ようやっと見せた笑みと共に口にして。】
【セリーナはようやく、目の前の"誰か"を信じられるようになるだろう。―――名前はまだ知らないが。】


……おーらい、おーらい。わかった、信用する……けど、早めに逃げた方が良い。まず、これだけは確かだ。
それに……伝えた通り、相手にアタシの情報はすべて、……全て、筒抜けになる。……次に触手をもらえば……。

……アンタとレグルスくんの事は、全部見抜かれる。だから……出来れば、大事な情報は"今"アタシに預けない方が良い。
それこそ、……ここに奇襲を仕掛けるような予定があるなら、絶対に。漏らしちゃだめだ、ここで話すのは―――よくない、と思う。

……だから、キミの名前も。無事にここを出れたらその時に、聞くことにするよ。ともあれ、……助けに来てくれて、ありがとうございます。
ここからは―――最低限、漏れても良い情報の交換をしよう。……アタシがきみに漏らす分には、そこまで問題はない筈だ。

―――……漏らしたことも"知られる"から、……後々酷い目には合うかもしれないけど。
構うもんか、あのクソッタレに一泡吹かせられるなら何でも協力するよ。本当だ。


171 : 名無しさん :2018/05/25(金) 11:26:44 KwRwH74s0
>>168

【――彼の受けた衝撃を、それは気づいているのか、きっと、分からなかった。変わらず、望まれたままの形でそこにあるから】
【あの日のことは、彼女も、覚えている。徹夜明けだったか仮眠明けだったかはどうでもよくって、一緒に朝ごはんを食べたんだって、それが始めてだって】
【親の仇みたいに練乳を入れた珈琲に底がちょっぴり硬い半熟の目玉焼き。いろんな調味料にトースト、――――それから、つまんない、テレビ】

【それは確かに"地味だけど"幸せの一つのはずだった。とびっきりの幸せではないと思うけど。――けれどそれは見えない、執着しいの神様には】
【一番欲しかったものだけがきらきらって光って見えてしまう、それから目が離せなくなって、それ以外のもの、全部、蹴り倒しながら進もうとしてしまう】
【――人間やそれに準ずるひとたちが見たなら、それはうんとひどくって。手段としても悪い手だと思われたとしても。良くも悪くも人間、に、こだわる彼女なら】

【だいたいの神様は二面性を持つんだと言う。恵みとかを齎す方と、祟りとかを齎す方と。祟りが強い神様はうんとうんと丁寧に祀り上げてあげるとよくなる】
【子供のために頑張ろうとしていた面と、人間が嫌いで仕方ない面と。ぞろり――と感覚だけで這う蛇が、彼の肌を、幾重も幾重も、重ねて撫でて】

――――――――うん、……でも、わたし、……、わたし。『アナンタシェーシャ』――? 『へびさま』……ちがくて、『ミルドラ』……、
わたしの、名前……、ウヌクアルハイ、じゃない、――でも、みんなが、そうやっていうの、っそうしたら、わたしは、違っちゃう、――ウヌクアルハイになっちゃう。

…………オムレツ、さん、わたし、だあれ……? わたし、わたしは――――、

【ためらうような小さな声。続いたらいい……か、は、分からなかった。神様として一番欲しいもの、全く別の神様と一緒くたにされても、それは、うんと、快いけど】
【そのたんびに自分が薄められていくような、気もした。生まれたばかりのちいちゃな蛇にはかないっこなかった、昔から信仰されてきた蛇神に、邪神に、どうして敵うすべがあるんだろう】
【違うものにされそうだと訴えたなら声は少しだけ震えて聞こえた。――嬉しいけど。気持ちいいけど。かすかにちらりと覗く不安、自分が自分じゃなくされる、怯えたように】
【尋ねる、求めて――――】

…………そうだった。

【――ふうわり、と、少女は安堵したように、笑む。拒絶したなら、あんまりにあっさりと、その手は離れていた。押し倒されたようになって、見上げて来る】
【あの時とおんなじ顔――ならば、それは救われる瞬間の顔にも、似ていた。見つけてもらえて安堵したように、ふわり、と、ほどけるような笑みを浮かべて】
【それがイメージの模倣だったとしても。だけれどそれ以上に。本当にどこかで安堵しているような、気配がしたように、思えて】

――、「」。

【気づいたときに"変質"してしまったなら――どこか手ごたえがない。何を言ってもしても、ふらふらって、自分の見ている方向に歩いて行って、そのうち居なくなってしまいそう】
【けれど多分全く何にもできない、わけじゃ、ないはずだった。願われたからいつかの形を模倣して、願われたから、自分の中の記憶までも、共有して】
【あるいは。願われるまんまの言葉すら吐き出すのかもしれなかった、願望を映し出す鏡を覗き込んだとして、そこに、何が映っているかなんて、分からないから】

【――鏡よ鏡よ鏡さん、あなたが今一番言われたい言葉はなんですか?】
【(願わないなら、鏡はぽつんって黙ったまんま、いつかの少女を映し出す、ばかりなのだけど)】


172 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/25(金) 12:07:31 YG3G8CG.0
>>166
【やっぱり忍者をやるには目立ち過ぎるんじゃ……?そんな感想が先に立つ。可愛いとか、羨ましいとか以前に、住む世界が違うと思ってしまうのは陰キャの性か】

や、そこまでの人生プランを聞きたかった訳じゃ……でも、そっか。
お仕事、好きなんだ。
別に弱みを握りたい相手なんていない、けど、そーいうの気軽に引き受けて良いものなの?

【言われてみるとどちらかと言えば自分が探られた時のことを想像してしまう】
【こんなに目立つ子なのに挨拶されるまで気配に気付かなかったし、きっとこっそり尾行されても分からないだろう】
【取り立てて探られて困るような秘密なんて……強いて言うなら今日やったような軽犯罪を、何件かやってきた程度、なのだけど】

え、……えーと、そういう、もの?

【そうかと思えばその軽犯罪を手放しで褒めてくるものだから逆に落ち着かず、腰が引けてしまう】
【何なんだろうこの子。忍者だからカオス属性なのか?】
【あれよと言う間に顔が近付いてい
る。間近で見ても現実感のない美少女ぶり。って、これはハグの体勢!?】

ちょま……!そーいうの抵抗ないヒト!?
私は……、……あ。

【逃げようとしたせいか。それとも揺らされた枝のせいか。
あなたが狙ってやったのかを考える暇もなく、少女の身体は枝から滑り落ちた】

げ……嘘でしょ!?

【多分きっと。ここでの最適解は落ちるに任せて忍者の人に助けて貰うことだったんだろうけど】
【初対面の相手をそこまで信頼できるはずもなく】
【何よりテンパり過ぎて思考が回らない!】

……ッ!こっちは忍者じゃない、のにっ!

【能力を行使……パニックだった頭は一瞬にして冷静に】
【落ちる途中で手近な細枝を掴む。折れた。ごめんなさい!】
【勢いが落ちたところで幹を蹴って軌道修正。ごめんなさい!】
【スマートとはとても言えないながらもどうにか他の枝にしがみつく】

し、心臓に、悪い……色んな意味で!

【ぜーぜー言いながら元いた場所を見上げた。結果としてあなたの最後の質問に、行動で答えてしまった形】


173 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/25(金) 12:39:52 XhR7wdR.0
>>172

【 ”お仕事好きなんだ” ──、少しだけその言葉に曖昧な表情をした。例えるならそれは、出したての絵の具に混じる透明色】
【直ぐに筆先に浸したなら分からなくなる。それでも、何処か心の奥底に、刺さる針の痛みを伝えて】
【一瞬よりも短い刹那。けれども、そこに映った波紋は確かに水面を揺らした】


そりゃ限度がありますけど、私が大丈夫と思えば直ぐに実行しちゃいますよっ、私ってばほら、エリート忍者ですし?
古事記にも書いてあるように美少女に悪い人はいないんです、可愛い女の子に言われたらそりゃ張り切っちゃいますから
ですので! 貴女の為なら私は一肌も二肌も脱いで、この健康的な身体の隅っこまで尽くす所存です!

── そーゆーものですっ! 貴女は良い事をしたんです、それはもう飛びっきりの善行です
それだけで天国行き確定なんです、だって── だって、そんな風に力を使える人は、少ないですから
たとえ貴方にとって小さな行いでも、世界にとっては大きな行いだと、鵺ちゃんは思いますよ?


【筆洗に落とした紅が、飛沫と共に広がる様に── 微笑みが柔肌の一面を染め上げて】
【寄木細工の表面に似た、美しい白木の如き頬の色を鮮やかに飾り立てていく──】
【とまぁそんな瞬間、木からぐらりと落ちる貴方の姿】

【スローモーションになる、あれま、と妙に軽い音色が響いて】

【一瞬の出来事、気づけばそこには枝にしがみついた貴方がいて、】
【──、猫さんみたいですね、なんて思ってもみたりした】


わーっ! サーカスもびっくりの身体能力ですね! 上忍顔負けの身体バランス!
ただでこんな超一流のアクロバットが見られるだなんて、鵺ちゃんは幸運な娘っ子ですっ
ふふーんっ、鵺ちゃんの目は誤魔化せませんよっ、それが貴女の能力なんですね!

……いやてゆーか能力であってもらわないと困ります、鵺ちゃんを遥か凌ぐ身体能力!
それが何かしらの加護を受けたものじゃなかったら、鵺ちゃんのあの辛く苦しい修行の日々は何だったのか!
血の1リットルや2リットルにじむようなあの日々── 思い出すだけで冷や汗がさーっとでます


【ぱちぱちーって拍手して、ちょこんと枝に腰掛けた】


174 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/25(金) 13:13:52 Lxd3YeZA0
>>162

……ほう、ほう!?
何故だ、何故そうなる!?キミたちはどうしてそんなに面白いんだ!?
聞けば聞くほど、興味深い話がたくさん出てくる!

【と、彼女は更にきらきらと目を輝かせ──彼らの系譜を聞いてて、どうしても楽しくなってしまったらしい】
【当人の人生は他者には簡単に解けない。だからこそ、色々な話を聞く事で得る知識も得る経験も違う】
【とはいえ、彼らは優しい。しかも中々にまばゆいなにかを抱いている】

【すると唐突にひょい、としゃがみ込んで】
【リュウキちゃんのほっぺを両手で挟もうとする。いたいけな少女をブモとさせようとしていた】
【しかも、完全に何も考えていない笑顔。ともあれ、拒否されれば見ているだけだ】

ソウジさんは、どうしてバーを出店したんだ!?
櫻の国産まれてだし、陰陽師なのだ、本来あちらで仕事は別にありそうなものではないのか?

……いや、当ててみせよう!お酒が好きだった!そうだろう!?
ノーテレフォンでファイナルアンサーだ!ふふん、勝ったな……。

【そもそもの理由として、彼がオカマであることを考慮すると夜の仕事は似合うのだが】
【店を開くというのは中々に根性と資金の要る行為。どうしてそこまでしてバーを開きたかったのか】
【そして、別に本気で当てるつもりは無いので、ただ単にドヤ顔がしたいだけであった】

ワタシはココロは、とても複雑だけど理解は出来るデータだと思うんだ。
よく、ヒトとお喋りするAIってあるだろう?
でもアレは、ヒトの声色や掛ける言葉から、用意されたデータを小出ししてるに過ぎない。

もちろん、それらのAIも学習はしてるけれど……でもそんなの、
ロボットがヒトの顔色を伺ってるみたいで、ワタシは嫌いだったのだよ。

だからワタシは、ワタシの手で、ヒトのココロを理解し、
アイを感じて、いろんなヒトにアイを与えるロボットを作ろうと思ったのだよ!
アイは、そこら中にたーくさん転がってるからね!

【と、己の経緯は説明し感極まって──いきなり両腕を広げて、急にわっと立ち上がる】
【……急に立ち上がったので低血圧気味になったのか、少しぐにゃっと左に傾いた】

ほうほう!つまりリュウキちゃんはウルトラスーパースゴイ精霊という事なのだな!?
手伝いも色々こなしてくれるなんて、まるでバディのようだな!
いや、家族とか、トモダチだろうか?……どのような定義なのだろう?

ともあれ、ともあれだ!信頼出来る存在がそばにいることは良いことだ!
だってその方が……ヒトリで歩くよりも、並んで歩いた方が、うーーんと楽しいからな!

現に二人は、息ぴったりで仲良しなのだから!
……ちなみに、リュウキちゃんは戦う事も出来るのか?他にも色んな式神はいるのだろうか?

【彼女は、彼らは同じ目線で立っていて、傍にいる存在だというかもしれないことをまず尊重し、そのうえで発言する】
【もしそこが賀茂の価値観と違ったとしても、彼女は否定しないだろうが】

そ、そうか?いざそう言われると、なんだか照れるなあ
ワタシもキミたちが通りかかってくれて、とても嬉しかったぞ!……本当だからな!?

ソウジさんは教えてくれて優しいし、リュウキちゃんは時々喋るのが、とーっても可愛いんだ!

【笑顔を向けられると、なんだか気恥ずかしくなったようで頭を掻いて】
【事実、彼らは正面から向き合って話してくれたので、それだけで本当に嬉しかったのだ】

──というわけで、茶柱でも立てながら、のーんびり待っていてくれたまえ!
ここでワンポイントアドバイス!
ワタシは韋駄天の異名は特に持っていないし、しかも嫌いな体力測定は50m走で13秒だった!

うおおー!20mシャトルランはそろそろ測定カリキュラムから滅んでくれー!頼むかァ……!【消え入る声】

【何やら主張しながら、「ネジいっぱい ネジ屋」と書かれた看板の少し遠いくらいの店に突入してくる】
【遅すぎる。その全力ダッシュは常人の全力ダッシュよりは明らかに遅かった】
【走って五分もあればつきそうな場所を、おおよそ8分ほどかけて入店していた】
【──ポップ君がしばらくそのやり取りをみていたらしく、「こんちはー」と言わんばかりに片腕を挙げて二人に挨拶していた】

/すこし時間出来ましたのでレス返します!


175 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/25(金) 18:45:52 RlSDRsPw0
>>173
【もちろんです!と即答で返ってくると思っていた返答はなく。代わりに流れてくるのは爪の先ほどの違和感】
【しかし顔色を伺うことには慣れていれど空気は読めないこの少女。あなたの機微を読み取ることはできず】
【「そうでもないの?」と迂闊な言葉が出るよりも先に、この有り様でーーー全部頭から吹っ飛んでしまった】

つ、尽くすんだったら、次からは助けてね……

【拍手喝采なあなたの様子に、よじよじとやっとこさ身を起こして一寸恨みがましげな視線。……逆恨みだけれど】
【折ってしまった細枝と幹を見比べると、手を合わせて大樹に拝んで見せてから、木々を伝ってもう一度、あなたの位置まで登り始める】
【褒め殺しされてもイマイチ受け入れられてない風情。眉間には皺が寄ったままだった】

……や、必死にしがみついただけで、そんな大層なものじゃないけど……ハイ、能力です。

……何だか、能力者を見慣れてるみたいな言い方だけど、こんな風に能力使う人、少ないの?
そんなことないでしょ?悪い人もいっぱいいるのに、この国はこんなに平和そうなんだから……きっと、護ってる人がいるんだよ。

誰かが。もしかしたらあなたが。

【また抱き付かれては敵わないから、元の位置に戻っても、少し距離が有った。
大した他意もなく呟いてから、華のような少女を流し見る。キラキラとして見ているだけで落ち着かない】
【猫みたい、と言う感想はある種正しい。正確には、産まれた時から飼われていた猫が急に野良に放り出されたかのような心境。何を警戒したら良いのか分からないとばかりにおっかなびっくり】

あんまり急なスキンシップはびっくりしちゃうから……これくらいで勘弁して。

【そう言って、おずおずと右手を差し出した。
握手くらいなら人種の壁を超えても許されるだろう。多分】


176 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/25(金) 19:28:04 WMHqDivw0
>>169

【最初、あまりにも意味不明だから笑われたんだと思った。まあ仕方ないことだと思って】
【渋い表情で顔を上げたら――思っていたよりずっと、寂しそうな顔をしていたから】
【びっくりした。びっくりして、それで――また視線を伏せる、言い難いこと、言い出す前の仕草】

……そう、なん、だけど。カミサマは、カミサマでも、あれは、……
願い事かなえてあげるとか、恋愛を成就させてあげるとか、……そういうんじゃなくて。
……、……ヒトに、バチをあてるタイプの。……ヤバいヤツ、なんだと、……思う。

【二の腕を握り締める手は離すことができなかった。隣に座ってもらって、ふう、と息を吐いて】
【ちょっとだけ顔色が悪くなっていた。「……ごめん、大丈夫」。言ってから、続き】

それで、……さっき、サクラの樹がどうとか言ってたでしょ。あれ、あの中に、
「元」の鈴音が入ってた。だからそれを、連れて帰れば――全部解決だと思ったの。

でも、……違うみたい、だネ。みんな、鈴音が泣いてる夢を見てるなら、

【「――――カミサマの鈴音は、まだどっか、違うところにいる」】

【そこまで言い終えたら。あとは、メールの通りだと言うのだ】
【サクラの樹から連れ出した鈴音は目を覚まさない。それを匿うのに、途方に暮れている、と】
【定住する家がないとも言っていた。ならきっと、「お人形」状態はまだ、脱せていないともとれる】


177 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/25(金) 19:39:33 WMHqDivw0
>>171

【ほとんど無意識に、少女の身体を掴もうとした。肩でも二の腕でも手首でも、どこでもいい】
【細い躰だから、捕まえるのに苦労はしない。むしろ握り潰すことを危惧するくらいに】
【慎重に、慎重に――できたのはそこまでだ、可愛いお洋服に皺をつけないように、とか】
【そこまでの配慮は、回らなかった。掴めたなら、その――男特有の、筋張った手が、震えている】

……リンネ、ちゃん、リンネちゃん、……鈴音ちゃんっ、

【ばかの一つ覚えみたいに名前を連呼する。そうだよ、君は鈴音だよ、って教え込むみたいに】
【忘れてほしくなかった。それで、顔を見て――自分が望んでいた通りの顔をされてるって、気付く】
【それで、……叶えてくれてるんだってことにも気付いた。ヒトに害を為す神様のはずなのに】
【どうして、自分の望みをわかってくれるんだろうって――乖離した精神がそう思った】


……なあ、おれと、なんでもねえ話して、……笑ってッ!
おれだけじゃねえよ、夕月とか! あとあの、あそこにいた紫のコとか、軍人のおっさんとかっ、
…………セリーナ! セリーナとか、……そのほか誰でもいいよ、本当に、誰でもいいからさあっ、

――――――ニンゲンの世界で! 誰かと接してて、……ちょっとだけ、ほんのちょっとだけでも!
ミジンコか、それ以下、くらいでもいいからさあ――――ちょっとだけでも幸せだったってッ!!


【「……、……、……ウソでもいいから、言ってくれよ」】
【「頼むから、さ、……お願いだからさあッ……」、――――、――、】

【――――願い事なんて、ただのひとつだけでいいと思っていた。そのためだけに、今を生きていた】
【そんな男が、はじめて、ココロの底から祈っていた。今の少女が、ノゾミカナエルだけの機械めいた存在だって】
【知ってるくせに。それっぽい、他人の名前を出してまで。卑怯の限りを尽くして、そう、望んだのだ】

【声は、これ以上ないくらいにみっともなく震えていた。たぶんもうすぐ、泣いてしまう】
【その顔を悟らせないためか、あるいは、それ以外の理由もあってか。男は、真下を向いていた】
【それは正しく首を垂れて、神に祈るための姿勢に似ていた。……願ってしまった、世界一卑怯な願い事を】


178 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/25(金) 19:50:43 N6qnhhu60
>>175

【眉間に皺を寄せる貴方とは対照的に、彼女の表情には微塵の陰りも見えないで── 余計に先程の一瞬がおかしく見えるけど】
【能力についての話になると、少しだけ真剣味が増した】


……あー、そうですね、最近はこんな御時世ですし少ないと言いますか
── 最近ですね、『魔制法』なる法律が可決されまして、能力者に対する風当たりが強いと言いますか
こう能力者ってだけで白い目で見られることが増えたんですよねっ

まぁ一般の方からしてみれば、能力というのはとても危険なものですから
……かと言って納得は出来ないんですけどっ


【少女が言った『魔制法』── 能力者の異能の使用を制限する法律、『水の国』に於いて今進められている政策であった】
【日頃からニュースを見ていれば貴方も知っているだろう、或いは知らなければ答えてくれるだろうが】


わーいっ! 握手ですよ、握手! 握手をするのは仲良しの証なんですよ!
そうだ、まだ名前言ってませんでしたね!
鵺っと言います! 私の名前です、可愛いでしょ!


【えっへんと胸を張る、可愛いかは曖昧な名前だが──】


179 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/25(金) 19:58:49 JY1GydDk0
>>167

その解釈で合ってる。何の因果かは解らないけれど、私達の在り方はそう定義付けられる。

私の魂の他に、この身体の持ち主であるフェイ=エトレーヌという女の魂が宿ってる。
普段はフェイが身体の主導権を握っているけど、今は精神に深手を負って私の精神の奥底で眠りについてるわ。
そのお陰で文月さんとお話したり、ほっぺたを突き合ったり、食事を一緒にする事も出来る。

この身体も決して難儀な事でも無いので、……どうか気に病まないで、…欲しい。


【店内の喧騒に紛れない白桜の声色。それでいて物柔らかな口調は白桜の素であるのだろう】
【表情の変化に乏しいのも、恐らく白桜の素である。そんな白桜の頬に、文月の指が優しく沈む】
【そしてそれだけに留まらない。優しく沈んだ指先はつぅっと流れていき、白桜の手に行き着いた】


―――……だから、……恥ずかしぃ、……台詞。


【"恥ずかしい台詞、…禁止"とは言えなかった。在るべき形に収まるように触れられた手が、言葉を遮る】

【反則級の心地良さ。柔和な言葉も、照れた仕草も、それを纏めた雰囲気も。全てが心地良かった】
【頬を染める薄紅に、右往左往して泳ぐ視線。気持ちが空回り、舌が上手く回らず言葉も出てこない】
【狼狽する白桜の姿は、行きつく先を探すのみ。その先に辿り着くのに手間を労するのだった】


むぅ―――……私の言葉が綺麗と言うならなら。……文月さんの言葉は、暖かい。……それも反則級に。
……可愛い鬼と言ったり、頼もしい言葉を口にしたり。まさに、誑し。女による、……女誑し。

だから、――頼る。それ以上に、…甘える。その暖かさと心遣いと、貴女の触れるその手に。


【静かに白桜を眺める文月と、持て余した感情に振り回されてぷいっと顔を背ける白桜の頬は僅かに膨らんで】
【その姿はまるで拗ねた子供である。大人の雰囲気には似つかわしくない子供の仕草が――とてもミスマッチ】


180 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/25(金) 20:38:56 UvdvIB1Y0
>>178
【煌々と輝く太陽のようなあなたの様子に対して、相変わらず曇天のようなテンション。こうまでノリが悪ければ一緒に曇りそうなものだが、生憎と熱量がまるで勝負にならない】

えっ、魔法制?そう、なんだ……。
ひょっとしてさっきの見付かったら逮捕されちゃったりする?

【困った、と他人事のように呟く。それからふと気付いたように】

あ、それでさっき感動してたの?
虐げられてるのに能力を良いことに使って偉い、とか?
……だったらごめんなさい。
その法律の話、今初めて知った。

【ちょっとバツが悪そうに頬を掻いてから、今更の自己紹介に、ようやく少女はクスリと笑って見せた】

さっきから何度も聞いてたから覚えちゃったよ。
納得出来ないってことはあなたも能力者なんだね、忍者の鵺さん。

【右手を差し出したまま、さっき少しだけ垣間見えた違和感の正体について、考える。
こんな明るさを絵に描いたような少女でも、悩みは有るらしい。
職業のこと?それとも主人のこと?
当然心当たりなど有る訳がない。
烏滸がましいとは思ってはいるが】

何か悩んでいることが有ったら言ってね。
殴って解決することなら、手伝うから。

【結局そう言うだけに留めた】
【手を掴むなら分かるだろうが、拳に擦り傷、手首を傷めたのか少し庇っている。
言葉とは裏腹に、人を殴り慣れていない証左】

ーー私は、三枝双葉。正義の使者よ。

【目を泳がせて、しばし逡巡の後】
【インドア派ならどうバグっても出てこないようなフレーズを、口にした】


181 : ◆KP.vGoiAyM :2018/05/25(金) 20:48:54 zxReOFhU0
>>148

『…仕事……幸福…世界を…何が…』

【くぐもった声がマスクの下から漏れる。だが厳島の言う通り時間はないかまう暇もない】
【その声が求めるものは自由そして…助けだったが】
【後から猟犬たちは追ってくる。】

<DELTAはもう駄目だ>

【同じ見た目に統率された、同じ様な声で誰かが言った】
【隊長を取り囲む3人の黒いコートのテクノドックスは、同じようにコートの内側から自動拳銃を取り出した】

<コード99>

【路地裏を抜けるその背後から、銃声が幾つも響き渡った。】

<こちらα。DELTAをコード99で処理。回収願う>

――――こっちだ。乗ってくれ

【路地を抜けると、街の裏通りに出た。一台のタクシーがドアを開けて停まっている】
【運転席には先程の探偵がいる。窓を開けて手招きした】
【用意が良いのか、要領がいいのかわからないが彼は厳島を乗せるとその脱出用のイエローキャブを動かすだろう】
【街中ならその街にあった車種、目立たない事が勿論重要だろう。この時間帯、同じ様なタクシーが幾つも走っていた】


182 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/25(金) 21:17:48 6.kk0qdE0
>>174

「そこは否定しないでおくわ、そうねお酒が好きでこの仕事が好き、とだけ言っておくわ実家も出られたし」
「……」

【妙に聡い】
【内心仕事の事を聞かれ、ドキッとするも】
【妙な方向で納得してくれたため難を逃れた、危ない危ないと】

「うぐ〜……ひゅうひははんじへほんははふはひは……」

【ぐにーっとほっぺを伸ばされ、少々聞き取りが困難な話し方となる】
【なお触感質感は、普通の少女のそれと変わりはない】
【もっとも、ちょっと涙目だが、最近はこういう扱いも多いので、本人も慣れてきている気もしないではない】

「あら、中々いい事言うわね、そうね心は複雑怪奇なデータよ」
「愛もまたしかりね、でもね、人間はもっと複雑なの」
「ロボットなら、もしかしたらその複雑すぎる情報に、プログラムに一石を投じられるのかもね」

【少々物憂げになりつつ、こう答えた】
【そう、人間とはげに複雑な物也や、しかし難解ではあっても解き明かす事は不可能ではない】
【それは、人間がゼロからでも関係性を構築できるのだから】
【そして、まさにここでも、関係性の構築は進んでいるのだから……】
【自分達を善人と言うならば、この女性もやはり善人なのだろう】
【そうでなければ、こういう言葉は出ない】

「龍鬼は戦わないです?」
「この子はあくまで、私の周りの世話役よ、戦うなら他の式神がいるわ」

【それぞれに微妙な役割分担がある様だ】
【少なくともこの龍鬼は、その役目ではない様子で】
【やがて……】

「あーそうね、いってらっしゃい」
「うう、そう言えば部品の買い出しがどうとか、言ってたです?」

【やがて、目的を思い出したのか、そう言ってお店に駆けだす】
【だが、遅い、足は極めて遅い!】

「どう思う?」
「何というか、約束、です?」

【何となくそんな気はしていたが、お約束だろうか】
【少々呆れ気味に、その時……】

「あれ?あんた壊れてたんじゃなかったの?」
「ああ、ご丁寧にどうも?です?断じてあの主人は、大変?」

【こう、ロボットの挨拶に】
【其々の言葉を返す】
【最も、壊れていると言う話だったが、大丈夫なのだろうか?】


183 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/25(金) 21:22:47 6.kk0qdE0
>>181

「(何を、何を言っているのだ?)」

【走りながら、その散文的な言葉を耳にする】
【この男にも、人生はあったのだろうか】
【そして、直後に聞こえる数発の発砲音】
【何が起こっているかなど、想像には難くない】

「すまない!なるほど……随分手際がいいな」

【ここでようやく、安どからだろうか?】
【タクシーに乗り込むと、口元だけの笑みを浮かべる】
【シートの温もりと、そして一転し慣れた環境からか溜息をこぼし】

「では、探偵さん、話してもらおうか?」
「君は何者で、あいつらは何者だ?」

【そう、小分けに話を始めた】


184 : ヴァルター=アルメクス ◆auPC5auEAk :2018/05/25(金) 21:35:37 ZCHlt7mo0
>>170

――――大丈夫さ。あの男は……今どき珍しく、ギャングにしては義理人情に厚い……だからこそ、古い知り合いのラベンダァイスの、半ば不義理な頼みに応じて、俺をここに送り込んだんだよ……

【『リラクゼーション』の力は正しく発動し、クリスタルはそのリザーブとしての力を失い、ハラハラと瓦解する。どうやら、セリーナに自分を信用させることにも成功したようだ】
【――――どうやらセリーナは、その『ギャング』をレグルスの事だと受け取った様だが――――実際には更にその上、もっと大きな動きを統括している男が、今回の仕掛け人である】
【尤も――――頭の中を覗かれるという事を危惧しているセリーナ相手ならば、むしろその勘違いをそのまま進めようと、男は心算を構築していたのだが――――】

……あぁ、確かに伝えよう。そしてどうやら、気持ちを持ち直してくれたみたいだな……。囚われて、2ヵ月ほどになるのか……よく、持ちこたえていてくれた
……大丈夫だ。俺がここに来たって事は、「ここが疑わしい」って、既にアタリをつけられているって事……遠からず、必ず事態は動く。
(――――負けだよな、やっぱ……これが『本物のヒーロー』だよ……)

【まず、男は己の安堵を素直にセリーナに伝えた――――その姿、そしてこの部屋の状況を見れば、おおよそどんな事があったか――――口にするのも憚られるそれは、容易に見当がつく】
【率直に――――良く2ヵ月程の間、心を維持できたものだと感心する。下手をしたら、1週間も持たない事もあり、そしてそれで全然不思議ではないのである】
【流石は、UTのリーダーという事はあると、改めて眼前の女性の力に感心し――――同時に、わずかな嫉妬を感じる】

――――参ったな。そんな体でも扱えるような『暗器』……隠し武器の類を、渡そうと思っていたんだが……仕方ない、君の言う通りだ。確信に至らない、情報の交換だけを済ませようじゃないか……

【だが、これでは『セリーナに、今後の役に立つだろうアイテムを何とか渡す』という事は、どうやら出来そうもない】
【ならば仕方がないと、そこは見切りをつける。敵地の真ん中での密か事、時間がないのはどうしようもなく、出来る限り、有効活用しなければならないのだ】

――――おっと……『仕事』の合間にさぼって飲むつもりのボトル、うっかり入れっぱなしにしてたよ……『ヒーロー』やってる時は、流石に置いてくるつもりだったのによ……
……少しだけ、飲みなよ……いける口なんだろ? ――――酒ってのは、心身ともにコンディションが良くないと旨くないなんて言うが……どうだ、旨いか?

【わずかに姿勢を正して――――その時、腰に『余計な荷物』がまぎれている事に気づいたのだろう。ヘッドギアで頭を覆われながらも、苦笑しているらしいのが伝わってくる態度で、ミニボトルを取り出す意】
【そのまま――――今度は、手枷ながらもセリーナに渡して、自ら飲ませようとするだろう。中身は『カナディアンウィスキー』――――ややウィスキーの中では弱めで、微かに甘みが出やすいタイプだ】
【時間を浪費するわけにはいかないと言いながら、酒を飲ませようととするのも如何なものかもしれないが、恐らくはこれも、セリーナの気持ちを和らげるための行為なのだろう】
【同時に、自らが口にしたこと――――心身ともにコンディションが良くないと、酒は旨くない。「酒を旨く感じられるかどうか」、それでセリーナの状態を確認しようという面もあるのだろう】

――――確かに、そりゃあ良い。『ヒーロー』は、正体を隠すのがお約束だからな……――――ま、1つだけ言えるなら……俺の他にも、ラベンダァイス入れて、7人の能力者が俺たちのバックについてる……
3人は、まだどこか甘ちゃんかもしれないが、残る4人はガチの戦士だ……

【冗談めかしながら、男はこのまま正体を明かさずにいようと提案する。勿論、情報を読み取られる事を警戒しながらだが、それを『ヒーロー』だからだ、と冗談めかして】
【しかし同時に、男はその『具体的ではないが確実な情報』を口にした――――恐らくは、UTなどの既知の知り合いとは別の、男と行動を共にする戦力】
【うち3人は、ラベンダァイス、レグルス、アルクの事として――――この3人は、先ほどの分類の『ガチな方』に入るだろうが――――更に4人、今回の為に動ける仲間がいるという】
【この男自身を含めれば、8人――――相当な人間たちが、セリーナを助けようという意思を共有しているのだろう】

――――じゃあ、答えてくれ……君が知る限りの、敵の『正体』、『戦力』、そして『目的』――――これさえ分かれば、突破口は確実に開ける筈なんだ……!

【そして男は逆に、セリーナに情報を要求する。恐らく戦う事になるだろう、セリーナを破った敵の情報。最低限それだけは知りたいと――――】


185 : 名無しさん :2018/05/25(金) 22:45:20 MrCbc3r20
>>177

【筋張った手にぎゅうと掴まれる。それはやはり蛇の手触りだった、でも、見る限りでは、それは限りなく少女の細い細い、手首のところ】
【つかみ取られて困ったみたいに掌がぱっ、と、開く、――ならほんとにそこに居る蛇はどんなふうにしているんだろうって思わせた、口でも開けたのか】
【どうでもいいけど――その手が、彼の手を振りほどく温度感ではなく、緩く動いて。そうっと、彼の身体に、触れようとする。頬でも、首筋でも、胸元でも、どこでもいい】
【それで優しく、撫でる。――するり、と、撫ぜられる感触はやはり少しだけざらついて、蛇だから暖かくもないけれど。それがいいなら、きっと、暖かい】

――――――――うん、

【何度も何度も呼ばれた少女は小さく応えた、にっこり笑ったのかもしれないし、ちょっと困ったようだったかもしれないし、でも、多分、嫌な顔はしないと思う】
【どうだろう。彼が望んだなら、憤怒の表情にだってなってしまうんだけれど。ざわざわと蠢く蛇の感覚が彼の身体にいくつも触れる、そうだよ、って、語り掛けるように】
【彼が教えてくれたから――今ならちゃんとわかるよ、って、言うみたいに。けれどそれがずうっと続いたままであるという確証までもは、抱けない】

【神様としての少女にはきっと今でも全く違う神への信仰がいっしょくたに注がれている。そうして出来上がる神様は何なんだろう、本当に、この少女のままだろうか】
【ならば"今できる"一番いいことって、もしかしたら、"それ"なのかもしれなかった。何度も何度も名前を呼んでやって、自分が、何かって、意識させ続ける】
【まして彼女はこの場所から世界に呼びかけていた。なら。――本当に全部全部諦めちゃったわけでは、ないのかもしれない、って思わせて】

………………………………セリーナ、

【――祈るように頭を垂れた彼を前に、少女は、ふつ、と。呟いた、そうしながら手は滑るように動く、泣いてしまいそうな彼を、よいしょ、って、抱き留めるみたいに】
【胸元に――といってもやっぱり蛇なんだけど――彼の頭を抱き寄せようとする。仕草はさっきと似ていて、だけど、今度は、記憶の共有は起こらないから】

……セリーナ、セリーナ――、……そう、だった、わたし、……セリーナ、助けに、いかなくちゃ……。
夕月ちゃんに……、……落書き、ばっかりで、ごめんねって、――、……――カニバディール、と、お話、しなくちゃ、――、

………………――今日は何日? 

【そうしたなら/そうできなくても――少女はぽつぽつ、と、呟く。それは久方ぶりにありふれた世界を、人間の世界を、思い出すような、もので】
【ならばそれは神様じゃない、それを知らなかった、白神鈴音みたいな言葉たちだった。セリーナを助けに行かなくっちゃ、――あの後に、そのこと、知ったんだろうか】
【レシピが落書きだらけだったのも、思い出したみたいだった。夕月に愚痴の一つでも言われてるだろうか、そうじゃなかったら、意味わかんないかもしれないけど】
【カニバディールと――――それについては、きっとオムレツにも、夕月にも、分からない。……それで、尋ねた、今はいつの、何日かって】

/↓


186 : 名無しさん :2018/05/25(金) 22:45:37 MrCbc3r20
>>185

【――――不安そうな顔を、していた。それは彼の願望には関係なく。どうしようって思ってしまったみたいに――ふっと気づいたなら、少女の形が、きちんと、ある】
【ひどく華奢な手は蛇より太いけれどそれだって折れてしまいそう、抱き寄せた胸元はどうしようもないくらいに平坦で、むしろ、骨のほうが標高が高い気すらする】
【ぺったんこのおなか、くっついたなら、腰骨がぐっと浮いているのが感じとれて、足――細い脚がもぞもぞ、って、不安そうに、こすれる】

――――でも、ぁう、……わたし、かえれな、――、かみさま、だから、……できない、…………かみさま、だった、から……。

【あるいは。それも願われたからかも、しれなかった。帰ってくるように。戻ってくるように。蛇の胎の中の、あの時から。何度も、何度も、願われたから】
【帰らなくっちゃいけない――って気になる。なるけど。どうしようもなかった。信仰されたことのない神様はすでに存在としてぼろぼろで、憑いていた身体も、持ち去られて】
【こうやって夢の中で、自分を知っているひとから、自分の欠片を集めている。――なら身体を持ってきたらいい、って、思うかもしれないけど。それだけの力すら、ない】

……――しあわせ、だった、よ、

【信仰の全くない今の彼女では現世に関わることが出来ない。かといって――今まさに彼女が注がれているのは、正しく信仰なんだけれど、別の神様と同一視をされている】
【"神様"として、それは問題ないだろう。だけど。白神鈴音っていう存在を、その人格を、望むなら。――それこそ誰かがうんとうんと名前を呼んであげる、くらいしか、今は】

【「うそじゃないよ」】
【「でも」】

【( ――――――――――――まちがいだった、と、口が動いた。神様っていう種族は、どうしても、その執着から、離れることを赦しては、くれなくて)】


187 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/25(金) 23:34:14 WMHqDivw0
>>185-186

【――――濡れる感触が、蛇には伝わるものだろうか】
【抱き締められた胸元に、決壊して堪えきれなくなった涙がこぼれ落ちていく】
【男だから。泣くのはカッコ悪いから。だからずっと堪えていて、でもやっぱ、だめだった】
【だっせえ。小さな小さな声で――毒づくだろう、自分に対して】

……、……今日、は、5月の――おわりごろ。もうすぐ夏だよ、
……夕月はきっと何してもぶーたれるようなヤツだから、謝んなくてイイ。

セリーナ、……うん、どうせ……仲直りできてないんでしょ?
たすけ、なくちゃ……いけないような、状況にあるんだネ、あのヒト。
カニ、……カニバ。カーニバル? ……知らねーヒトだ、仲良し?

【ぽつ、ぽつ、と。少女の服の、胸元の布地に吸い込ませるように、言葉を零していく】
【こんな状況で。その内容はいたって日常的な、……間抜けなモノだった。何度かそんなやりとりをしてから】
【ふ、と顔を上げる。眼のふちと、鼻が赤くなっていて――でも涙は止まっていた。気合で止めた】

【――――は、と息を呑む。ニンゲンみたいな表情をしているのを、この日初めて、見たから】

……う、ん。今すぐ帰って来いとか、……言えねーっつか、……おれらのせいで帰れねーんだよ、ネ。
ごめんネ、……ありがとう、お願い、聞いてくれて。それ、言ってくれただけで、おれ、……今日のところは。
だいぶ安心した、……うそ、まだめっちゃ不安だわ。……ね、ねえ、鈴音ちゃん、

【「またさ、……『またね』って、言っていい?」】

【これもお願いごとに分類されるだろうか。再会を請うときの、別れの挨拶を選んでいいかって】
【卑怯な聞き方をする。思えばいつもこの男はこうだった、好き放題人の心を荒らして、悪びれもしない】
【悪い男だ。そんなヤツの言うことなんか、聞かなくたっていいって思っても無理はないけど】

【「またね」の挨拶は、この間もしたばっかりのことだった。だからまた、許してくれないかって、訊くのだ】


188 : 名無しさん :2018/05/26(土) 00:04:04 MrCbc3r20
>>187

【泣いちゃだめ、なんて、言うひとは居なかった。男だからとか、格好悪いからとか、そういうの、きっと彼女は気にしないし】
【――今の彼になら分かるだろう。この少女自身、すっごい、すっごい、すーっごい、泣き虫で、本当はいっぱいいっぱい、泣くのを我慢している】

【泣いちゃ駄目だ、と、自分に課した。"たんぽぽ"を始めるって、決めたときに】
【泣いて滲んだ光景の中では、誰かが助けを求めているところ、見逃してしまうかも、しれないから】
【泣いて拭ったびちゃびちゃの手じゃ伸ばしてくれた誰かの手を、するん、って、取り落としてしまうかもしれないから】
【――だから、泣かない。だけど。泣いてしまう誰かを咎めるなんてことは、しない、するはずない、ずーっと、ずっと、泣いてきたから】

【泣いている背中を子供にするみたいにぽんぽんってあやす、とんとん、ぽんぽん、――あさつゆを抱えた葉っぱを叩いてつゆを落とすみたいに、もっと泣いちゃえ、っていうみたいに】
【自分のせいかな、って、思った。他人事みたいな温度感で。だけどそれはなんでか無償に居心地が悪くって――どうしたら笑ってくれるかな、って、思った」

【――五月の終わりごろ。「たんぽぽは?」って、聞くことはできない。全部いきなり押し付けてしまった。それもそうだけど。子供たちは元気だろうか、まだ生きているのか】
【夕月には謝らなくっていいらしい。けどよく分かんないって顔をした。セリーナについては、ぽつん、と、レヴォルツィオーン、だなんて、呟いたけど】
【あんまりに不快そうな顔をした。カニバディールについては、――ふるふるって首を揺らす。仲良しでは、ない。ひどく不穏な意味合いで特別な人間、ではあるけど】

【彼らのせいじゃない、って、言ってあげたかった。けど。言えなかった。ご神体である桜の木の中に依り代である身体を隠して、身体の中には、核が隠れていた】
【ぜーんぶ持ってかれちゃったなら、今ここにあるのは、ほんのちょっとの小さな部分。イルによって蛇だと定義された、白神鈴音って少女の、ごく一部】

オムレツ、……さん、……いいよ、って、言ったら、……危ないお仕事、やめて、くれる?

【――――だけど願われたから。小さな蛇の神様はいつかの少女のように振る舞う。そうしたなら、"あの子"は自分が神様だって、ずうっと、知らなかったから】
【叶えるっていうより、これじゃあ、交換条件。こうかんこしようっていう、――それで、】

――――それで、一緒に、…………………………――――――、

【――それは希望、かもしれなかった。だけど。限りなく、呪いでもあった。「またね」の向こう側のこと、"いつか"、そのとき】
【来るかも分からないときを、思い浮かべて。――誰の願望なのかは、分からなかった。分からないけど。彼女は、確かに、】

【(たんぽぽ、してくれる?)】


189 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/26(土) 00:19:53 WMHqDivw0
>>188

【背中を叩かれると、詰まっていたぶんの涙がぽろっと零れるみたいに】
【カタマリめいて落ちてきて、それでまた、胸元を濡らす。……きっとそれで打ち止め】
【もういい歳した大人だから、涙の容量がそもそも少ないのだ。外見よりずっと長く生きてる、この男は】

【ひとつひとつ反応してくれるのを、周りが赤くなった黄色い目で見て――うん、と】
【頷いた、例の社名でいやそうな顔をするのも、まあわからなくもない。「彼」がそこにいるのを知っている】
【「そう、教えてくれて、ありがと」――ようやく落ち着いたみたいに目を細めてから、――――】

【――――、……危ないお仕事は、しているっていうか、やらされていることだったから】
【これから先、絶対しないなんて確約できない。骨の髄まで刻まれた所有痕が、「あの女」のために働くことを】
【無理矢理にでも命じてくるから、……それでも。あのときはそれでも、「あの女」に反抗したんだった】
【その結果、ひどい目に遭わされたけど――――でも。】


…………そうネ、やってあげようか。夕月だけじゃ不安だし、……知ってる?
アイツピーラーなしじゃ野菜の皮剥けねーの。やべーよ、めっちゃ危なっかしい、……はは、

【それを受けることでこのコが帰ってくるんなら。惜しくはない、そう思える、心の底から】
【今はきっとこう言ったらウソになる。それでもそのうち、それを本当のことにしてやろうって】
【思えた。初めてのことだった。文字通り死人として、あの女に付き従い続けた男が、初めてそう思った】

……んー、そんだけじゃまだ足んねーかな。けっこーすげーお願い事してるもんネ。
これじゃあ釣り合わねー気がするし、あとひとつ約束事してあげるよ、

【「おれの本当の名前教えたげる。帰ってきたら、……オムレツじゃないヤツ、鈴音ちゃんだけにネ」】

【人差し指を唇の前に当てて、内緒、のポーズ。あるいは、もうひとつおまけしてあげる、のポーズだった】


190 : 名無しさん :2018/05/26(土) 00:39:45 MrCbc3r20
>>189

【――――――それなら、って、思えた。全部放り出してきてしまったはずなのに、それを条件にしようとするなんて、とんでもなく、ずるいんだけれど】
【祟る神様としての彼女の執着が"間違い"だったなら。祟らない神様としての彼女の執着は、多分、"子供たち"とか"たんぽぽ"なんだと、思わせた】
【くすくす、って、小さな笑い声がした――聞き間違いじゃ、なかった。夕月のことを聞いて笑っていた、だけど。馬鹿にするんじゃなくて】

【――なら、早く、戻らないと、って、思うみたいに】

【(だけど、まだ、戻れない。結局どうあれ、彼女はここから動けない。いろんなこと、不穏な要素ばっかり、ぴかぴか、って、星座みたいに)】
【(それが一つずつ繋がっていったなら――きっと形を成してしまいそうだった。それがどんな形なのかは分からないけれど。ヒント、は、きっと、あったから)】
【(いろんな名前を彼女は挙げていた。自分に混ぜ込まれる神様たちの名前。自分が、今、なんて呼ばれているのか。――違うって思いながら拒めないなら、彼らにしかできない)】

…………――ほんと?

【――笑った顔。さっきの深層心理まで食い込んで理想を反映する神様としてじゃない、もっと、単なる少女が浮かべるような、見てくれによく似合う、笑顔だった】
【血みどろさえ腐り果てた汚泥から咲いた、桜の花。そんな風な笑顔、――楽しみにしてる、みたいに、また、小さな笑い声】

【――――――ちりちり、って、世界が小さくよじれるような、音を立てた。ならば気づくかもしれない、これは夢の中、なら、目覚めてしまうのが、近いって】
【うんとちっぽけな神様は意識が無防備になる眠りの隙間に自分を差し込んで話しかけていたから。眠りが覚めるときがお別れのとき、ぱちり、と、瞬きが一つ】

――――、

【ふわり、と、彼から手を離す。これで掴んでいたら、多分、自分をいっぱい認識してくれている彼を、神様の自分は、離せなくなってしまうから】
【彼が朝を迎えるんだって気づいて――だからここでお終い。おしまいに、する。おしまいにしよう。だから――彼のするべきは簡単、この場所を、出ていきたいって思えば】

【――この神様はきっとそれも叶えてしまうから】


191 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/26(土) 01:01:38 WMHqDivw0
>>190

ほんとほんとー。こーいうさあ、マジメなハナシしてっときにオムレツって呼ばれんの
だいぶ間抜けだナーって。今更気付いたワケ、だから、……ってわけでもないけど。
教えるよ、おれの名前……まあ楽しみにしててよ、……って。ハードル上げすぎたわ。

【「べつにそんな、変わった名前でもなんでもねーし」――そう言いながら頬を掻いて】
【ちょっとだけそわそわしているみたいに、気恥ずかしそうに笑った。それから、朝焼けの音を聞く】
【自分の身体が揺れている感覚を、ふと、覚えた。きっと現実の世界で揺さぶられている、たぶん妹に】

それじゃあ、……鈴音ちゃん、――――またネ。

【別れの挨拶。結局それを選んだ、……交換条件を出してやったんだから負い目はない】
【自信たっぷりにそう言ってから、ひらっと手を振って――一回目を閉じる。数秒置いてから、また、開いて】


【――――――】


「……、……ねえ、ねえったら! 起きて、起きて、起き……あっ起きた。……よかったあ、
 大丈夫? あんたすっごい魘されてたんですけど。汗もヤバいし、シャワー浴びてきなよ。
 ……夢見、悪かった? ねえあのさ、今日はあたしがソファーで寝るからさ。あんたベッドで」

……、……夢見は上々だわ、心配すんなって。……シャワーの前にアレ、アレだわ、
メモ。ホテルだからメモ帳置いてあるっしょどっかに、……持ってきて、ペンも一緒に。
……スマホでもいーや、とにかくなんか書けるモン持ってきて、……早く、忘れないうちに!

「え? ええ、何いきなり……いきなりそういうこと言い出すの、キモい……」

【ソファーに座って遠慮なしに肩を揺さぶっていたのは案の定、妹だった。じいと覗き込んでくるのを見返して】
【片手で、取って来いのジェスチャー。起き上がるにはまだしんどい。でも、やらなきゃいけないことがある】

【……この空間にはもう一人、未だ起きない姫君がベッドに横になっていた。それをちらり、見て――ぐ、と唇を引き結ぶ】
【そして。ぶーたれた顔した妹が、なんだかんだ言う通りにメモ帳を持ってきたら、それにさらさら、文字を書き始める】
【聞き慣れない、蛇の神様の名前をいくつもいくつも。スペルミスもいくつも。それでも絶対、……忘れてやれなかった、約束、したから】


//ここらへんで大丈夫でしょうか。長い間、お付き合いいただきありがとうございました!


192 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/26(土) 01:10:13 Lxd3YeZA0
>>182

【信生が去った後なので、一度、ポップ君の描写に移る──】
【彼、と断定するならば、それを問いかけられると、モニターにある星の目が】
【急にパッと二重丸に切り替わり、】

【( ◎ )】
【ピンポンピンポン、という、まるでクイズ番組のような音がポップ君から響く】
【龍鬼の問いかけに、「あの人はアホだししごく大変」と答えたかのようだ】
【発話する機能はなくとも、ある程度会話は可能らしく】

【(♡


193 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/26(土) 01:11:19 Lxd3YeZA0
>>182
【信生が去った後なので、一度、ポップ君の描写に移る──】
【彼、と断定するならば、それを問いかけられると、モニターにある星の目が】
【急にパッと二重丸に切り替わり、】

【( ◎ )】
【ピンポンピンポン、という、まるでクイズ番組のような音がポップ君から響く】
【龍鬼の問いかけに、「あの人はアホだししごく大変」と答えたかのようだ】
【発話する機能はなくとも、ある程度会話は可能らしく】

【(♡


194 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/26(土) 01:14:10 Lxd3YeZA0
>>182

【信生が去った後なので、一度、ポップ君の描写に移る──】
【彼、と断定するならば、それを問いかけられると、モニターにある星の目が】
【急にパッと二重丸に切り替わり、】

【〝( ◎ )〟】
【ピンポンピンポン、という、まるでクイズ番組のような音がポップ君から響く】
【龍鬼の問いかけに、「あの人はアホだししごく大変」と答えたかのようだ】
【発話する機能はなくとも、ある程度会話は可能らしく】

【〝(♡ ♡)〟】
【そのあと浮かべた目には、ハートマーク。「それでも大好きなハカセ」だけども、言わんばかりの】
【そのあと彼らに右手で指を指して、ハートが点滅したために、「あなたたちもね」と】
【そのような、記号のコミュニケーション】

【〝(THANKS)〟】
【そのあと、彼らに向けてお礼の単語。待っててくれて「ありがとう」といったもの】
【曖昧なニュアンスながらも、彼は再び星の目になると、ぱちくりと】
【彼らが彼女と仲良くしてくれたことは、ポップ君はとても嬉しかったようだ】

──ぉぉおおーーい!!
おーい!みんなー!!

【と、そのタイミングで、戻ってきたらしく】
【ねじ屋らしい黒い袋。近くの店で買ってきたらしい食べ物が入ってそうな白い袋を、それぞれ両手に持って】
【ニコニコしながら走ってきた。やはり、とても遅いが】
【到着するなり、背中を丸めて呼吸を荒げて俯いている】

ハアッハアッコい゛ハーッハーゲッホま゛……エ゛ッ……よ゛オ゛ッエ゛……ウオ゛ェ……

【着くなり息を整え、むしろゼーゼーヒューヒューしすぎていて何言ってるか分からない】
【それから急いで二人に、満面の笑みでそれらを差し出すだろう】

ハアッ、ハアエホ……さあ、受け取りたまえ!労働の対価にはいつだって報酬だ!
そう!キミたちはワタシが信じた通り、ちゃんと待っていてくれた!
安物だが、存分にアフタヌーンティーのお供にするといい!

【胸に手を当て大言壮語するも、もちろん中は約束通りの、ジュース。缶チューハイ、安っぽいチョコ菓子、スナック菓子だとか】
【しかし、気持ち多めではある。おおよそ第世界で千円分以上は買ったのではないだろうか】
【あまり重くなっても、おそらくだが龍鬼ちゃんの荷物になってしまうので、量は控えた】

ふふふ、いやしかし、リュウキちゃんのほっぺたはとてもやらかかった。
まるでおもちみたいだったぞ。
もはやキミはリュウキちゃんではなく、もちキちゃんだな。

【また訳の分からない事をいい、満足げにニコニコと頷いている】
【龍鬼が慣れているとはいえ、あまりにも扱いがずさん過ぎてひどい】
【そうして彼らに向けて蛍光グリーンの目線を向けると、両腕を前に出して、まるで彼らを称えるように】

そうだな──ソウジさん、キミは善人じゃないけど、なんて言ったけどだな。
大げさだが、やっぱり──ワタシは、ヒトは信じたい!
悪いヒトがいても、そう、キミたちみたいなヒトに会える!
だから、たくさんキミたちに幸せをあげたいなと思う!──コレは、〝アイ〟だ!

少なくとも、キミたちに会えてほんっ……とうに、ワタシは幸せだったよ!嬉しかった!
キミたちをこれからも信じるし、ありがとうってたくさん言いたい!

【──なんとも、少し大げさすぎるような】
【ともあれ、彼女は彼らが大好きであることを笑いながら伝えると】
【スマートフォンが入っていた胸ポケットから、一枚ピ、と紙を出す】

あれだ!ワタシの研究所への住所と、連絡先だ!
名刺というやつだな。
どうぞ、ワタシが知らないところでビジネスシーンに使いたまえ!ヒトの名刺を!

【と、またもアホみたいな事を言っていた。──そこに記されているのは】
【兼愛研究所 水の国××ーTEL×××ー××××ー×××× メール×××@××××】
【と、むろん、彼女の連絡先の情報だった】

困ったコトがあったら、遠慮なく相談してくれたまえ!
ワタシはキミたちに協力出来るのなら、喜んでロボットなりミサイルなんでも作ろう!
──ただし、悪いコトには使っちゃダメだぞ!

【物騒な単語の矛盾。びし、と指をさしてアーユーオーケー?の合図】
【そして彼らに向けて最後に微笑みかけると──やや、瞼をおとす】
【彼らは優しく、慈愛に満ちていた。……本来ならば、そろそろ別れの時なのだろう、それが少し名残惜しいのか】
【あからさまにしょげてはいたが】


195 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/26(土) 01:15:33 Lxd3YeZA0
>>192
>>193はミスです すみません


196 : ◆ROhV0jlpGg :2018/05/26(土) 01:15:51 qpY1SMsA0
>>前931、院長の方へ


…………八つ当たりでも何でも結構だが。

【これだけは言っておく、と前置きして、女は振り返った】

自らが“弱者”であると、そういう自覚があるのならば。尚更、振る舞いには気を付けることだな。
―――後先も考えずに暴れ、却って立場を悪くするような輩の面倒など、いちいち見ていてはキリがない。

何かを変えたいと思うのならば、まずは如何なる時も理性的であれ。そして変化を待つのではなく、自ら動け。
そういう人間には自ずと人が着いてくる。だが、“弱者”の立場に甘んじる人間の味方をする道理は無い。

【最後に、『私はそういう人間だ』と付け足して、言葉を締め括る。】
【それから、吐息を一つ。腕に嵌めた時計を一瞥したなら、また歩き始めようとして、もう一度だけ口を開いた】

―――もう一度言っておく。
貴様が獣ではなく、理性ある人間でいたいのならば――――規律には従え。




/度々お待たせしまして申し訳ない……


197 : 名無しさん :2018/05/26(土) 01:18:53 MrCbc3r20
>>191

【ころころころ、って、笑い声。こんな場所でそんなこと言っている彼がなんだかおもしろかった、だってここは、……祟り神の支配する、場所なのに】
【多分、知ろうと思えば、出来たと思う。けど、しなかった。――それは約束を楽しみにしているみたいに、だから、お別れの言葉は、決まっていて】

…………――うん、またね、

【――ひどい、ひどく、平和な声だった。それで――――――目を開けたなら、世界は、ちゃんと世界の形をしている】
【世界を形作ることもできないちっちゃな神様の場所じゃなくて。色彩と温度と匂い、……とにかくいろいろなものに溢れた、世界で、彼は目覚めて】

【――――ベッドの上の"彼女"は、目覚めない。もし医者に連れてったとしても、なんで、こうなってるのか分かんない、って、お手上げするだろう】
【この少女は今生きていない。だけど、死んでない。――そうやって答えるしかない状態だから。呼吸もない、体温もない、だけど、死んでない。ひどく、変な状態】
【どこかをわざと傷つけたなら血が出て。放っておいたら血が止まって、気づいたら、治っている。よく分かんない――けど。気にするだけ、無駄だと思う】

【あるいは。その少女の身体――真っ新に裸体まで、剥いたなら。そこに刻まれている魔術式、ぞろぞろって、蛇の這うように、無数に、幾重にも】
【一つ。魔力を作り出す。二つ。その魔力を用いて、身体を維持、修復する。三つ。その魔力を用いて、これらの魔術を維持する。――そういう魔術式が、刻まれていて】
【"それ"が、この、生きていないけれど死んでいない状態の、正体だった。内臓がえぐれて頭が爆ぜても生きてしまうほどに強い強い、呪い――"彼"が記憶越しに体験した、呪い】

【それはたとえ"中身"みたいなものが抜けてしまっても、律儀に、律儀に、身体を維持して。――絶対に彼女が死ぬことを、赦して、くれないんだから】

【――――――――はらり、と、少女の形が崩れる。真っ暗な世界で、棺桶の中に、ぞろぞろ、って、無数の蛇が満ちる】
【外の世界のことを思い出してみる。思い出せる。――よかったって安堵する、まだ自分はちゃんと自分だ、って、思い返して】

【滴り落ちて来る信仰の雫、餓えた存在を、潤しながら】

/おつかれさまでした!


198 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/26(土) 02:14:32 6.kk0qdE0
>>194

「あら?なるほどね……中々愛嬌のある子じゃない」
「お話し、出来るです?」
「あの子が言った心、ちゃんと備わってるじゃない……」
「ポップ君は、断じて苦労してる?でも嫌いじゃない?」

【言葉の無い会話だが、確かに成立していた】
【それはれっきとした、心、感情に他ならず】
【確かに二人に伝わって居た】

「全く、あの子とポップ君、いえ、人間とロボットはここまで心を繋げられるのに、人間と人間はどうして争う事ばかりするのか、あんた解る?」

【ポップ君の金属のボディを撫でながら、そう少し寂し気に尋ねてみた】
【やがて】
「あら、戻ってこれたわね……ん?」
「あんた、まさか、これ?くれるの?」
「むう……龍鬼は断じて、御餅じゃないです?」
「……あんたの方がよっぽど善人じゃない……いいわ、ありがたく頂戴するわよ」
「お酒も、あるです?」

【そう言って、宗司は笑みを浮かべてそのプレゼントを受け取った】
【どうにも、変わり者の女性だが、よっぽど善人で、人がいいのだろう】
【裏表のない、純粋な人間なのだろう、極めて好感の持てる女性】
【それをもって、人は魅力とも、そして人柄とも言うのだろうか】

「……全く……私達も久しぶりに、こんな人間に会えて良かったわ」 
「探せばいるものね、でもね、世の中いい人ばかりじゃないわ、悪い人も同じ位いるの」
「だから、騙されちゃダメよ、そして、見失っちゃダメよ……色々ね」

【やがて、その名刺を受け取って】

「いいわ、でも貰ってばっかなのも悪いわ……これ、近くに来たら寄りなさい」
「御馳走してあげる」

【そう言って自分のポケットから、ショットバー『Cherry blossom』の地図と住所、番号の書かれた名刺を取り出して渡す】

「縁があれば、また会えるわ、世の中はね、そう言う風に出来ているの」
「それじゃ、龍鬼、行くわよ」
「うーん、バイバイです?」

【そう、兼愛信生とポップ君に別れを告げ】
【去って行くのだった】
【確かに変わり者だが不思議と、暖かい気持ちになれる】
【愛を伝える博士と、愛を知ったロボット】
【この世界に、それは、もしかしたら最も必要な物なのかもしれない】
【願わくば……】
【混乱の時代や、嘘と暴力の螺旋が、どうか貴女の未来へと影落とさぬように】

「(研究所ね、暇が出来たら行ってみようかしら……)」


//お疲れさまでした!
//お待たせしてすみませんでした!
//絡み、ありがとうございました!


199 : ◆KP.vGoiAyM :2018/05/26(土) 09:28:53 zxReOFhU0
>>183

【路地裏を置いて、タクシーは街中に混じっていく】
【追手はいるのだろうか?監視されているのだろうか。街中には様々な監視カメラが幾つもあり】
【パトロールの警察車両や自警団がいつもどおり居る。いつもどおりの筈なのに意識してしまうのは】

【追われているという認識が存在しているからだろう。我々が溶け込むように、奴らも溶け込んでいる】
【水面から顔を出した戦いの一部はまた水面下へと潜っている】

…ああなることは想定していた。路地裏で野良犬に噛みつかれるぐらいはな…
だが…あのイレギュラーは想定外だった。改めて礼を言わせてもらうよ

【彼はこの複雑に入り組んだ街の道をよく知っているのか、渋滞が起きがちなメインストリートと避けて、裏道を】
【ジグザグに曲がりながら車を走らせる。ひと目の避け方も知っているかのようだ】
【この男の目は、サングラスをかけていてもいろいろと良く“視えている”ようだ】

奴らはテクノドックス/TECHNO DOGS。オーウェル/ORWELLという企業の警備を担ってるグループ会社と言っているが実体は私兵みたいなもんだ
水の国の一連の“特区”の利権で警察に近い権限を得たもんだから、好き勝手やってやがる。治安維持とか言っているが
実体は汚れ仕事役だ。俺みたいな、反社会的な人間や反対派の連中を…殺す。

【探偵はまず先に後者の質問に答えた。オーウェルの私兵。汚れ仕事を行う、野良犬】
【ここでまた、“黒幕”に巡り合うような結果となってしまった】

【ウィンカーをあげ、ハンドルを切って、立体駐車場にタクシーを滑り込ませた】
【真っ暗な3Fへ、ヘッドライトを頼りに登っていく】

…それで、俺が何者かはさっき言ったとおりさ。しがない探偵で真実を……いや
愛するものの為に世界を変えたい、よくいる奴の一人さ


200 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/26(土) 16:06:41 S/DUh6T.0
>>179

【絹糸の様に滑らかな貴女の柔肌、キメ細やかな布地に染み込む藍染の如く── 彼女の皮膚が吸い込まれていって】
【辿るのは貴女の真実、そこに描かれる景色は彼女には到底想像もつかない様な夢囃子】
【けれども写し鏡描く絵画の一葉にも似た、二人の情景はきっとあどけないから】


───……白桜はんがそう言わはるんやったら、うちには何も言えへんどす
せやからね、うちも感謝しなあかんな、白桜はんに会えたからこそうちもほっぺた突っつけるし
……まぁ、恥ずかしいのは恥ずかしいけど……白桜はんみたいな別嬪さんにつつかれるん、嬉しいさかいに

あ、── あかんかな? うちはそう思った事を素直に言ってるだけやけど
白桜はんみたいな照れ屋さんには少し刺激が強かったかな?


【そう言って彼女は不敵に笑った。悪戯っ子の様にそのほっぺたに童心を浮かべて、柑橘の如く爽やかに】
【貴女の幼さは大人びた雰囲気に反して、より一層可憐に映った。お淑やかな水仙が見せるあどけない蕾の様に】
【枝垂れる桜の花弁にも似た無邪気を、一つまた一つと重ねていく】


ふふ、存分に甘えはってええで、うちも大歓迎やから──
なんかな、白桜はんを見てると、うちに妹がおったらこんな感じやったんかなって
……もっと、お姉はんしてあげたら、良かったって、思わはって──


【頬を膨らませる貴女を見ながらそんな風に言った。どこか遠い目をしている】
【瞳の中に映るのは、幼き頃の情景か、或いは果てなき理想の世界】
【微睡みの中で見る白昼夢、音さえはっきりと感じる幻── 憂いを帯びた首筋に洛陽が差し込む】


201 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/26(土) 16:18:04 S/DUh6T.0
>>180

【── ある種それは衝動に似ていた。止める気も止まる気も起きない、そんな感情の様に】
【故に彼女は溌剌としていて、それは宛ら、そうであることが基本である様に振る舞うから】
【向日葵が太陽の方向を向く様に、曇ることの無い笑顔を携えて】


──── そうですね、逮捕まではいかないですけど、あんまり良い目は向けられないですっ、世知辛いです
ふふーんっ、一つ賢くなりましたね! 鵺ちゃんいつも教えられる立場なので、教える事が出来てうれしーですよ!
他にも何でも答えますのでじゃんじゃん聞いてくださいね! スリーサイズとかはダメですけどっ

あらっ!? 鵺ちゃんのお名前認知されちゃってました!? それは少しおっかなびっくりですこと!
はい! そうですよ! 鵺ちゃんの超飛びっきりの能力です!
しーかーもっ! 忍術と組み合わせる事で百万馬力ですっ、おっかないですよ!


【楽しそうに彼女は笑って、飴細工の様にとろとろな言葉を流し込んでいく】
【糖衣につつまれた夢のように、飾る言葉の一つ一つが夢見心地にも負けない意味合いで】
【そうして彼女は貴女の傷をなぞる、労わるように優しく】


正義の使者! 聞きましたか!? 正義ですよ! 正義!! なんとまあかっこいい響きでしょう!
鵺ちゃんも正義大好きです、正しい事は素晴らしいです! ふーちゃんは凄いですっ
もう困った事があったらじゃんじゃん、どしどしお伝えします、返品はえぬじーですよ!

でーすーけーどっ! 正義の使者の前にふーちゃんは可愛い可愛い女の子ですから!
こーゆーケガするのダメですよ! お嫁に行けなくなっちゃいますから!
ふーちゃんの様な美人さんがお嫁に行けないだなんて世界の損失ですよ!! 世の中の男性諸君が大不幸全開になります!


【ふーちゃんとは渾名であろうか、何とも安直な付け方である】
【ピンと人差し指を伸ばしてダメですと注意する、じぃっとおっきな瞳が真っ直ぐ向いて】
【泳いだ目が、自分の所に戻ってくるのを待っていた】


202 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/26(土) 16:29:01 S/DUh6T.0
>>196

【── 二の句が継げなかった、宙ぶらりんになった気持ちを何処に着地させようか迷って】
【理知的な貴女の言葉に圧倒されて。── もどかしい気持ちをどの様に処理すればいいか分からなくて】
【気が付けば身体が貴女を追っていた。一つに束ねた長い茶色の髪が風に靡いて】


──── 堪忍な、うちもつい頭に血が上ってはって、何か変になってはった
お姉はんの言わはる通りやわ、理性的に規律へ従う
あはは、どっちもうちには足りひんさかい── 耳が痛いのはほんまどす

せやけど動く事は得意やで、何でも思わはったら直ぐ実行するから
だから付いてきてしまわはった。お姉はんこっちに用事あらはるん?
良かったら途中まででも一緒に歩かはらへん?


【らしくないことはしたくなかった。── 自分は、そうきっと普通の自分ならこうしていた】
【珍しいタイプの相手である、だからこそ強く興味が湧いた。それならば止める道理はない】
【通い慣れた通学路を歩く様に、揃えた足取りで貴女の側に並ぶだろう】


……まぁ、お姉はんの言葉には納得しはるけど、こんな女の子捕まえて獣はちょっと酷くない?
自分でも花では無いのは分かっとるけども、獣言われたら流石にショックもあるし
── あーでも、お姉はんみたいな綺麗な人に仔猫ちゃんとか言われたらドキッとしはるかも……

あっ、ごめんな、うちばっか喋って── えっと
文月って言います、和泉 文月──


203 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/26(土) 19:34:26 WMHqDivw0
>>201
【アクセル全開のテンション。とても真似出来るようなものではない】
【機関銃のように放たれるような言葉には圧倒される一方で、その内容を吟味するだけで精一杯だった】
【でも自分には直視し難い……自然と泳いだ目は合わずに、逸らされ、落ち着いた】

あ、忍術は能力じゃないんだ……でも、そっか、そんな強い能力なら心配要らないかもだけど。
鵺さんこそ、…その、女の子なんだから無茶しないようにね。
あなたみたいな子ならきっと泣いちゃうヒト、いっぱいいるよ。

【その自信たっぷりな様子もきっとブラフではないのだろう】
【だからきっと余計な心配に違いないが、するだけならタダだし】
【自分の手を包む体温と、初対面にも関わらず満面に善意をぶつけられているのが、訳もなく申し訳ない気持ちになる】

これ聞いてそーいう反応したのあなたが初めてよ。
大体噴き出すか、ヤバいもの見る目になるか、二択だったんだけど。
……忍者業界だと、良くいるのかな?正義の人。
えーと、忍者の職場ってどこだ?偉い人のお城とか忍者の里とか……?

【正義が大好きだ、と言うあなたの言葉には苦笑いのようなものを向ける】
【こんな真っ直ぐな子が在籍しているのなら、忍者の居場所とやらもそんな悪い場所ではないと思いたい】

ふーちゃんってひょっとして私のことか?
ケガは……気を付けるよ。嫁に行く予定とかはあんまりないけど。
それに美人とかは……褒めてくれるのは嬉しいけど、ちょい、恥ずかしいな。

【背景に花でも咲きそうな目の前の可憐な少女と比べられると、何とも気後れする】
【地味で、陰気臭い自覚は有ったから】
【男の趣味には敏くないけど、きっと鵺さんはモテるんだろうな、と漠然と思っていた】

【――閑話休題】

【魔法制とやらに関しては、良く分からないような顔になる。ピンと来ていないようだ】


……法律で、決まってるんだよね?
良い目で見られないようなくらいじゃ、抑止にならないと思うけど。
って言うかそんなの――


【能力を悪用する人間は止められなくて、善行をする能力者は減ってしまう】
【そんなの何も治安維持に貢献してない】
【水の国はそんな政策を進めているんだろうか?】
【少しだけ興味を持って、更に質問を続ける】

……具体的に、どういう法律で、何のために作られたの?


204 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/26(土) 20:37:51 Lxd3YeZA0
>>198

【──ポップ君はその問いかけに、胴体ごとやや傾いていて彼を見ていた】
【モニターの星が、まばたきするように点滅。どうやら逡巡しているらしく】

【〝( PERMISSION )〟】

【〝許容〟、と彼は述べた。ある程度の狭量ではなく、相手を受け止める懐の大きさが無いからだと】
【それは、あくまでポップ君自身が辿り着いた結論のため、例えば他のロボットはどうなのか】

【──賀茂と龍鬼は、優しい。彼ら自身が否定したとしても。──あなたたちは相手がどう考え、何を求めたとしても、】
【それをある程度、まずは立ち止まって〝きちんと聞いてくれる〟。それだけで本来は】
【〝誰にだって出来ること〟じゃあないのだ。もちろん、この女性が一回り変だったのはともかく、】
【己の時間を割いてでも、〝一度聞いてあげる〟。──それは、この世界で、ごく限られた人の出来ること】

【賀茂は慈悲を持って話を聞き、会話の中から信生の人柄を見出していた】
【龍鬼はそんな賀茂にずっと付いていて、色々なものに興味を持ち問いかけた】
【広い視野を持つ二人だからこそ、出来たこと】

うむ、ありがとう、……ワタシも、そこは重々承知はしているからな。
悪いやつは、スキだがスキじゃない。
ワタシのロボットプロジェクトの妨げにもなる。
ワタシも出来る限り、そういう存在とは戦いたいと思ってはいるし──。

否。でも、二人も気をつけるのだぞ!
ソウジさんは式神を使うのだ、こう、かっこよく勝つかもしれんが、
勝てないと分かったらすぐに逃げても良いのだからな!

リュウキちゃんは戦えぬのならすぐに逃げるように!──ワタシを呼んでもいいのだぞ!
例え風呂に入っていても、ハダカで家から飛び出してやる!
キミたちのピンチに〝駆けつけられなかった〟という事態に陥るのだけは、ワタシは何より耐え難い!

【と、述べて】
【彼らが最後まで彼女を気にかけてくれたことは──内心、とても嬉しかったから】
【だが彼らのピンチを〝助けられなかった〟〝知る手段を得なかった〟という事になれば、彼女は後悔する】
【エゴだが、〝駆けつけたのに間に合わなかった〟と後悔するよりもきついのだ】

おおなんと、ソウジさんからバーの話を受け取れるとは!
であればぜひ、ワタシもそちらにお酒をかっくらいに行こうではないか!
一番辛くなく苦くないので頼むぞ!泥酔して寝たら警察を呼んでくれ!

……〝Cherry blossom。〟。なるほど、
あちらの国の名花の名前か。
ワタシはまだ、櫻に行った事がないから、あちらで名物として見た事は無いが、
ニュースを見ると、うんと綺麗な花なのは知っているぞ。それこそ二人のような!

夜にぽつんと〝サクラ〟が光っているのは、なんとも如何し難い風情を感じるな。
コレはもはや情緒だぞ!情緒。早くどんな店か見に行きたいから、早く行こう!

【と、想像する。ネオンの中に佇む、彼の店の美しさ。きっと居るだけですごく楽しい】
【綺麗な店な気がしてならないがどのような路線の店なのだろうか。賀茂がカウンターで酒を選ぶのだろうか】
【龍鬼がカウンターから一生懸命ホールを走っているかもしれない。そんな姿を想像すると】
【二人への愛おしさは増して、思わず〝くすくす〟と笑みがこぼれた】

うむ!──縁はそうそうに切れないからな。
とはいえ、そう言ってくれるヒトは、この世界にごく少数しかいないのだ。
キミたちに会えた運命も、キミたちをダイスキになった理由も、
ワタシは大事にしたいし、絶対に消したくない!

だからワタシはキミたちに必ずまた会うと約束するぞ!
そう、次いで問いかけよう。キミたちも生きてくれ!

コレは〝ユビキリ〟だからな!

【と、右手で一人指切りをしたのちに──ばいばーい、と一生懸命手を振って見送る】
【彼女も〝Cherry blossom〟には行きたい。住所をしっかり見て、確認して】
【そこでは、他の式神も見れるのだろうか?そうそうに思いは止められない】
【ポップ君も彼らに手を振る。それから女性は、袋からネジを取り出すと、鼻歌まじりに取り付けにかかった】

/この三日間、とても楽しかったです!!
/ありがとうございました!


205 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/27(日) 00:04:14 JY1GydDk0
>>200


―――……うそつき。少し刺激が強いだなんて、そんな事……思ってないくせに。
そして、……意地悪。いじわる。解った上で人の悪い笑顔を浮かべてる。

これを…いじわると言わず何て言う。……私には"少々"刺激が強いと言うのも。
――…文月さんと、同じ気持ちだと言うのも……認める。認めるけど、……何だか、悔しい…です。


【ぎゃふんと言わせてやりたい。先程からずっと文月に主導権を握られて】
【お互いの親愛に起因するからかいの笑みと言葉を向けられて――少しだけ芽生える悔しさ】
【尤も。嬉しさと愛おしさが悔しさを遥かに上回っているけれど。それでも少しでも悔しそうな顔をさせたい】

【この時、白桜の大人びた雰囲気は何処かへ消え去って。少女と呼ぶに相応しい振る舞いへと変わる】
【不敵な笑みを浮かべる文月を、やや涙目気味の白桜が抗議交じりに柔らかく睨もうとした矢先――】

【白桜の瞳に映ったのは、情景と憧憬を見遣る黒曜石色の瞳であった】
【芸術と呼ばれる絵画の様に、目を奪われる程の淡さと儚さを滲ませる文月の姿に息を呑む】
【彼女の見遣る情景と憧憬その他諸々に、言葉を挟めない。高天原よりも高い敷居が存在する様な錯覚を抱いた】


―――……なら。私を妹の様に思うのなら。文月さんが……"お姉はん"してあげられる位に。
……甘える。思う存分……甘える。心の赴く儘に………甘える。――文月、…お姉はん。


【苦心して選んだ言葉には、悔しさが薄く滲んでいた。此処では無い何処かを見つめている事に対して】
【苦心して紡いだ言葉は、手探り。手探りの結果、拙い言葉を選ぶのだった――真摯な眼差しを携えて】


206 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/27(日) 12:03:13 6.kk0qdE0
>>199

【街灯が一つ二つと一定のリズムで車内を照らして行く】
【緊張からは、まだ解放されるには早い】
【車窓から周囲に目配せを忘れずにいる、監視カメラ、自警団に通行人】
【誰もかれもが、こうなれば怪しく見えてくる】

「礼には及ばないさ」
「こちらも危なかった、お互い様と言うやつだ」

【ここで初めて静かな笑顔を見せつつ】
【道は非常に的確なルートを進んでいる物と思える】
【渋滞や検問と言った、車を停止しなければいけない状況を避けつつ】
【裏道を選んで進み、人目も避ける】
【その手腕に感心しつつ】

「テクノドックス……オーウェル、オーウェルだと!?」

【その名前は、良く知っている】
【まさに調べている最中の企業】
【そして協力者、黒野カンナが最後に残したメッセージ】

「特区の利権、と言う事は君は知っているのだな……」
「オーウェルが、特区の事象……黒幕と組んでいる事を」

【興奮にも似た緊迫の感情】
【これを何とか抑えつつ、そう訪ねる様に聞いて】

「ぞっとする話だな、私兵、暗殺集団、実行部隊……それがテクノドックス、奴らなのか」

【やがて車は街の立体駐車場へと入って行く】
【内部の灯りと、そして次に部分的な暗さ、駐車スペースの鉄骨の影が顔に落ち】
【やがて真っ暗な闇となる】

「世界を、愛する者の為に……」
「なるほど、君は十分に信頼に足る人物の様だ」
「櫻国魔導海軍、陸戦隊諜報部中尉厳島命、君の知っている情報が聞きたい」
「手を組ませてほしい、探偵殿」


【車が三階へ到達したらば、手を差し出しこう言うだろう】
【握手は絶対の信頼の証】
【駐車場の暗がりの中で、確かにそれは差し出される】


207 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/27(日) 13:34:23 mE4zXetk0
>>176
【元の鈴音。カミサマの鈴音。分かるのは、鈴音という名の存在がいくつかいるということで】
【細かいところはさっぱり見当がつかなかった。結局のところ、“現場”を見ていないから】
【想像を働かせることしかできない。それが歯痒くもあり、もどかしくもあったが】
【思考を切り替える。今は確実に、出来ることがある。ならば、考えるのは“過去にしなかった”ことではない】


…………鈴音をどうすりゃいいか、なんてあたしには分からねぇ
“カミサマ”とか、“元の”とかさ。見当のケの字もつきやしねぇ

でも…………それでも、目ぇ覚まさねぇ鈴音を安全なとこに連れてくことくらいは出来る
つっても、あたしが今住まわせてもらってるとこだけどな
ちょっとワケ有りな場所だからよぉ、そこがどこかってぇのまでは言えねぇけど────
それでもよけりゃ、ってぇとこだな…………

にしても────随分とカッコよくなっちまったじゃねぇか、なぁ?
まだあんた、自分だって大変な状態なんだろ?その感じ見るとよぉ
それなのに他のヤツを助けたいだなんて、中々言えることじゃねぇよ
くくっ…………もう“お人形ちゃん”とか“お嬢ちゃん”だなんて呼べねぇなぁ────“夕月”?


【そう夕月の名を呼んで、慰めるように頭を撫でようとする。よく頑張ったな、すげぇなと呟いて】
【それから、ポケットから魔石で出来た指輪を取り出して夕月に渡そうとするのだ】
【ミラの左手の薬指にはまっているものと同じ素材の指輪。「あたしに連絡するときはさ」】
【とんとんと自分の指輪を見せて小さく笑う。「これからは、それつけてメールなりしてくれよ」】


208 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/27(日) 15:41:36 WMHqDivw0
>>207

【「そっか。じゃあ悪いけど、そこに、……置かせてやって、って言い方もヘンだネ」】
【何が可笑しいのかよく分からないが、たぶん無理やりにでも笑って気分転換したかった】
【そんな調子で笑っていたら――ふと、頭を撫でられて。目を丸くした後……笑うのを、やめる】

……、……あのネ、鈴音。今よりちょっと前、イルのところにいた時。
ぐちゃぐちゃになってたの、知ってる? コドモみたいにわあわあ泣いて、ずっと泣いてて、
でもネ、そんななってても、さあ……ミラさんが、あたしのこと、心配してたって。
そのことだけは忘れてなかったの。だから、泣き顔で、ぐちゃぐちゃになりながら――言ったんだよ、

「なにか、困ってることがあるなら、わたしが」――――って。あんなにぐちゃぐちゃになってたのにっ、

――――あ、あたしのっ、イッポーテキな? 勝手な、鈴音への思い込みかもしれないけどさ!
あんなになってもまだあたしのこと――助けようとしてくれたの、鈴音、だからっ!
……そんな鈴音が、っ……コワい神様になって、ヒトを呪うところ、……、見たく、ないよぉ……っ

【触れられたら堪えきれなくなったみたいに、ぼろぼろ、涙を零し始める。袖でそれを拭いながら】
【「……だから、勝手に、頑張ってるだけ。すごくなんてないよ」と付け加えて、ぐっと目を瞑った】
【確かな感情がそこにあった。人形の顔じゃない、確かな心を持った、ヒトの顔がそこにあって】

【少しして、落ちついたら。指輪を渡されると、涙で塗れた目をぱちくりさせて。うん、と頷きつつも】
【「……これって、左手薬指につけないといけないヤツ?」なんて、訊いてくる】
【ミラが今どういう状況にあるのかまったく知らない。知らないくせに助けを出したんだった、こいつは】


209 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 16:56:28 XhR7wdR.0
>>203

【落ち着いた雰囲気の人だなーなんて、鵺は思って。纏う様相は低気圧みたいな陰鬱なものではなくて】
【心地よかった。それは彼女が底抜けに明るい性格をしていたからこそ。溢れんばかりの赤を受け止める補色の様に】
【静かな水面を思わせる貴女の側が鵺は気に入っていた。木陰で過ごす昼下がりの一時に似て】


でしたら、鵺ちゃんが危なくなったらふーちゃんに助けてもらいますっ、正義の使者さんですしっ
持ちつ持たれつと言いますか、一人じゃ上手くいかないことも二人だったら何とかなっちゃいます
えへへーっ、ふーちゃん照れてるーっ! 可愛いものは可愛いというのが私の主義です、ポリシーですね!

えーっ! 凄いことじゃないですか! 正義を貫くのってなっかなか大変なんですから!
そういう反応をする人なんて放っておきましょっ! ぷんぷんです!
── そして、いくらふーちゃんと言えど忍びの主は、そう易易と教える訳にはいきませんから


【ぷーっと頬を膨らませる。貴女の正義を揶揄する人々に対しての不満とか不平とかをそこに貯めて】
【一人でぷんすかと怒っていた。まるできっと、貴女が持った感情を代弁するように】
【そうして話は流転する、より一層深い奥底へと】


『魔制法』ですよ、惜しいです! あ、ふーちゃんっては漢字弱かったりします? 鵺ちゃんと一緒ですねっ
鵺ちゃんも良く漢字読めなかったり字間違えたりして、リーちゃんに口酸っぱくくどくど言われちゃって
── あっ、そうそう、そんな話じゃなかったですよね! えーっと、なんでしたっけ

んーっ、具体的にはと言われると、色々ありますね……一番は『特区』と呼ばれる場所じゃないでしょうか
『カミスシティ』って呼ばれる街で、試験的に能力が使えないもでるけーすをしてるみたいです
── 鵺ちゃんに分かるのは良からぬ企みってことぐらいです、困ったものです

……何のためって言われても── あー、どうでしょう


【最後口ごもる── 何かしらの知ってることがあって、それを躊躇ってる様に】


210 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 17:29:43 XhR7wdR.0
>>205

【色とりどりの花弁を手のひらサイズのキャンパスに敷き詰めたみたいに、華奢な体躯に一杯の感情を詰めた少女であった】
【白桜が見せるその千紫万紅。超一流の絵画は時間すらもその作品に閉じ込めると言うが、それ以上に】
【夢中で探す四つ葉の足取り、風に靡いてその残像が見えたなら、追いかける指先に迷いはなくて】


さぁどうやろ、白桜はんが言わはる程、うちは悪い人やないかもしれんし
そんな風に意地悪してるつもりもあらへんよ、ほんまほんま、思わはった通りの事しか言ってへんもん
── それで誑かされるって言わはるんやったら、白桜はんの方が誘ってはるんかも

うちはいつの間にか白桜はんの手の上にのって、あれよあれよって踊らされてるんかもな
ああ、可愛ええなぁとか、愛しいなぁって思わせる為の演技やったりするんやろうか
それやったら── お見事どす。ほんま見事に白桜はんの術中にはまってしまわはった


【そう言って彼女は照れた様に笑った。紡ぐ言葉に嘘はなくて、本心から貴女に対して好意を抱いている】
【見事な籠絡であった。大人びた雰囲気と相反する様な少女の仕草、世の男性が尻尾を振って靡くように】
【── だからこそ、貴女の言葉が、余計に、心の奥底まで染み込んで】


────……あかんよ、そんな風に言わはったら。本気にしてしまったらどうするん
そう、あかんよ。うちな、あかんから── そない言われたら……
……白桜はんは悪い人やな、もうこないして、うちの心を掴んでしまわはるんやから

白桜はんみたいな妹いはったら、うち際限なく甘やかしてしまわはるし……
── もぅ、ずるいわ、ほんまに……直視できへんやん……
…………もっかい、お姉はんって、言ってくれへん?


【シーツに朝日が差し込むように、白い頬に紅潮が満ちて── 耳まで真っ赤にして顔を逸らして】
【ぺたんとテーブルに突っ伏したなら、彼女は悶々と感情を揺らす】
【── そしてちょこっと、最後は小声で】


211 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/27(日) 18:37:53 WMHqDivw0
>>209
【初見からあだ名をつけて顔が触れるほどに踏み込んで来るあなたに対して、少女からは『鵺さん』と距離を保っている】
【日頃パーソナルスペースに踏み込まれることなんてないので、おっかなびっくりなのだ】
【だからと言ってこの子の傍にいることが不愉快なのではなくて、ただ、不愉快さを与えていないかと神経を張っているように】

もちつもたれつ……ああ、うん。それでも良いの、かも。
私もそんなに自信が有る訳じゃないから……

【大見得を切ったところで出来ることは余りにも少ない。能力者でもない小悪党を小突いて回っているようでは】
【多分、きっと、目の前の少女の方が余程多くの体験をしているのだろうと思う。自信とはちょっと違う。修羅場を経験した人間が持つ特有の雰囲気を感じていた】

そんなこと言われても……そんな可愛い格好してる訳じゃないし……可愛いって言うのなら、あなたの方がよっぽど。うん。

【最後まで言うのは恥ずかしかったようで、言葉を濁した。仕事中でもきっちり可愛い格好しているのはすごいとは思う】
【対して自分は近所に散歩に出るくらいの格好だ。意識の差に愕然としていた】
【正義を揶揄することに憤慨しているのは如何にもこの子らしいと、会ったばかりなのにそう思う。でもそこは少し後ろめたくも有って】

あ、はは――まぁ、そうなんだろうね。
でも、良いんだ。私だって最初は笑っちゃったから……

【苦笑いのまま少しばかり申し訳なさそうに、あなたの言い分を聞いている】
【感情がくるくると良く変わって、見ていて飽きないけれど、振り落とされないようにするのが大変だ。自分は感情には愚鈍な方なのかも知れない】


ああ、『魔制法』ね。ごめんなさい、聞き慣れない言葉だったから。
リーちゃんって、お友達?

【頭の中で情報を修正する。出て来た名前も多分あだ名なんだろうと思う。リーちゃんとかふーちゃんとか、友達多いとあだ名被りそうだな、とかどうでも良い方向に逸れそうになる思考を、一旦抑える】
【カミスシティとか、特区とか言う名前も、今知った単語だが、話の腰を折りそうなので聞き流した】

能力を使えないモデルケースって言うと……どういうこと?
中に入ると能力が使えなくなっちゃうとか?

【そんなことが出来るなら、それはそれで良いのではないかと思う。少なくともそれが万全なら、人の法治が及ぶ世界となるだろう。……万全なら、だが】
【しかし、あなたの言葉尻から、そんな簡単な話ではないように感じて】


法律なんでしょ?でもロクに事情を知らない私でも、意味が良く分からない規制、納得できる人も少ないんじゃないの。
まぁ、政治的な理由とか、規制を強くできない事情とか、色々有るのかも知れないけど。

【能力を用いて悪事を働くこと自体は、どこの国だろうと違法だろう】
【法律による規制が、有って無いようなものなら、犯罪を抑制どころか、一般人と能力者の対立煽りにしかなっていない】
【言い難そうにしているあなたに向かって首を傾げて見せる。何か知っているような素振り、では有るけれど。忍者の仕事に関わることなら機密とか有るのだろうか?】


212 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 19:08:07 XhR7wdR.0
>>211

【じぃーっと鵺は双葉が話している間顔を見続けていて、その表情の移り変わりを見ていた】
【慎ましやかに咲く花に似て、簡素な中に確かな彩りを浮かべているのは確かだから】
【── もっとお洒落すればいいのになぁ、なんて思ったり思わなかったり】


でしたらしょーだんせいりつっ! ですねっ! 鵺ちゃんが窮地の時はびしーっと助けてくださいね!
ふーちゃんもピンチの時は大声で鵺ちゃん呼んでください、地球の裏側からでもぴゅーんと飛んできます!
鵺ちゃんも正義の味方ですしっ、遅れてやってきてもしゃーないで済ませてくださいなっ!

そりゃあ、鵺ちゃんが可愛くて、素敵で、人気者なのは知ってますし? もう言われ過ぎて飽き飽きしてますし?
えへへーっ、でもね、でも、ふーちゃんに言われるとうれしーな! もっかい可愛いって言ってー!
ふーちゃんも可愛いもんっ、だから、もっとこう可愛い格好したらいいのにー


【気を抜いたら話してる内容が休み時間の学生そのもので、へろへろとした言葉】
【ふわふわとろとろの音を奏でながら、彼女はのんびりと二人の時間を過ごして】
【── 双葉の言葉に少し悩んだ。彼女はあまり頭が良い方ではないから】


リーちゃんはお友達ですっ、とーっても賢いんですよ! 鵺ちゃん百人いても適わないですっ
── らしいんですけど、まだその辺は明らかにされてませんねっ、鵺ちゃんも知らないです
ただ、能力者を拒む様な仕組みになってるとは、聞いてるんですけど──

んー……なんと言いますか、能力者に対する風当たりがこの数ヶ月急に強くなったんですよね
それに呼応する様に能力者のテロとかが起こって、どんどん雰囲気が悪くなって
そしたらこの法案が出てきて── デモとかも起きたんですよ、能力者反対って


【くるくると指先で前髪を弄りながら、そう付け加えた】


213 : ◆KP.vGoiAyM :2018/05/27(日) 19:29:27 sJR5oWhg0
>>206

【車は立駐のあるフロアに停められる。こんな外れの深夜の立駐は台数も少ない】
【徐に探偵は車から降りた。ポケットから取り出した、赤マルに火をつけて】

…“ゴーストマン”がこの車を処分してくれる。それまで、待たなきゃならないから
話の続きをしよう。…ああ、ゴーストマンってのはいわば…掃除屋みたいなもんだ

【煙草を吸いながら、薄暗いコンクリートの固まりの中で、ヘッドライトの灯りだけつけて居た】
【錆びた匂いが何処かから漂う。フロアの柵越しに視える街はなんてことのない夜だ】

そういうアクションを取るなら…オーウェルの話を今更する必要はなさそうだな。
さすがは、諜報員様ってわけだ。

【男は鼻で笑ったように皮肉めいた言葉で話す】
【サングラスでかくした目は遠くを向いていたが、探偵は諜報員というものを良くは思っていない様子だ】

…オーウェル社はヘッドハンティングや強引な企業買収で様々な技術を吸収している
単なるITの大企業様ってわけじゃないのさ。おまけにテクノドックスを使って、産業スパイも平気でする
…この一件に至っては技術者の拉致までやってるのさ

知ってる?…知ってるも何も、俺は『第211号事件』…フルフェイスより前から追っていた
ずっと、ずっと前から。ほんの偶然で……まあ、そのときはこうなるとは思ってなかった

【探偵は知っている。多くはないかもしれないが、彼しか知りえない何かがあるかもしれない】
【多分、彼は“M”だ。その1人だ。厳島の持っているこれまでの情報や直感からそれは導き出されるかもしれない】

…櫻の国の軍人が…しかも諜報員が水の国の政治に…それがたとえ黒幕だったとしても
それは立派な内政干渉だ。もし、バレたらな。…単独で探ってる分は問題ないだろう。何処の国もやってることだがな
国外退去と非難声明。…いや、内々で処理される程度さ

だがな…俺と手を組むってことは反政府的な勢力に手を貸すと言っても過言じゃない
“アラビアのロレンス”じゃ済まないぜ。

【煙草を深く吸い込んでから探偵は淡々と話し始めた。そのサングラス越しの眼光は真っ直ぐ厳島に向けられている】

櫻の国の“能力者”の軍人が、テロリストと一緒に水の国の政府にテロ工作を画策。
…そんなニュースが流れたらどう思う?…世論感情は能力者にも櫻の国にもさらにマイナスだ
そうなったら…国はアンタを切り捨てるだろう。祖国を、失うことになる。

【軍人という肩書はアドバンテージでもあり、リスクでもあると彼は説明する。それに探偵の中では桜の国が政治的な思惑で】
【厳島を派遣しているのではないかという疑念があった。単純な正義と悪の構図でない中ですべてが疑心暗鬼に囲われているのだ】
【特に数少ない仲間が減っている中で、敵が増えつつあるそんな状況であるから】
【国なんてものを探偵はなんと意味もないと思っている。そんな意味のないものを守る、軍人というものを彼はよく理解できなかった】
【彼らの正義と自分の正義は別物何じゃないかと――この多角化した正義の乱立の世の中で改めて問う】

まあ、それぐらいのことは重々承知だろう。…色々と言わせてもらったが…否定するわけじゃないんだ
助けがいる。それは間違いないんだ…

【厳島の提案を彼は受け入れた。だが、その手は取らなかった】


214 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/27(日) 20:10:57 hulaU69k0
>>212
いや、可愛い服とかは……興味ない訳じゃないけど……お金そんなないし、服屋の店員さん怖いし。
あんまり似合わないだろうなって…

【もごもごと定番の文句を口にしながら上目遣いに拗ねた顔をする】
【もっとも、どう着飾ったところで、目の前の少女のようにはなれないだろう】
【こればっかりはもう下地の問題だ】

い、イヤだよ、照れ臭い……言われなれてるんだったら良いでしょ。

【女学生の戯れのようなノリには……しかしてこの少女は全くの未体験】
【基本ボッチだった故にハウツーも理解できず、これで良いのか内心ハラハラしていた】

地球の裏側からでもって、頼もしいね。
って言うか、そこまで言い切れるのって、鵺さんはすごいわ。

【自身の容姿への言もそうだし、助けに来ると、言い張れることにも】
【仮に冗談半分だとしてもそこまで言い張れるのは、確かな強さにも思える】
【真似出来る気は到底しないけれど、どんなことを考えていれば、こう振る舞えるのかは、気になった】

能力者への風当たりが……?
うーん……まあ、能力持ってない人がズルいって思っちゃうのは、分かるけど。
さっき鵺さんも冗談っぽく言ってたけど……すごい努力して得た力を、ただそういう力を持ってるってだけで超えられたら、納得行かないだろうし。

【言葉にはしないがさっき殴り飛ばした大男だってあの体格になるにはそれなりに地道に鍛えたはずなのだ】
【なのに背丈半分の少女に殴り倒されてしまう、理不尽】
【何より単純に……気分次第で自分を殺せる相手と仲良くするのはとても難しいことだろう】

分かるけど、ちょっと落ち着かないね、そう言うの。
世論よりも、もっと上の方で流れが操作されてるみたいで。

【力有るマイノリティは迫害されるのが世の常だ】
【感想としては、良く数ヶ月前まで持ったな、と言うところだけど】
【今まで動かなかったものが急にバランスを崩したのなら、何かしらの思惑は必ず有るだろう】

……特区って言うところ、普通の人でも入れるのかな?

【だったら行ってみようか、なんて即席の考え】


215 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 20:37:32 XhR7wdR.0
>>214

【拗ねた様子の貴方を、彼女はにまにまと見つめていた】
【ちょこん、と横に座って、えいやと指先でほっぺたをつつこうとする】


ははーんっ、ふーちゃんってば服屋の店員さんのハイテンション付いてけない系女子ですね、さては!
そんな時こそ鵺ちゃんの出番ですよっ、ふーちゃんのピンチに颯爽と駆けつけ店員さんとの交渉も何のその!
十分後にはあら不思議! ふーちゃんの両手には抱えきらない程の服の山が!

似合わないなんて試さないとわかんないですよっ、美少女は美少女なりの格好をしなきゃ!
そーです、よく分かりましたね! 鵺ちゃんは凄いのです、偉いのです
ふっふー! ですので鵺ちゃんに任せていれば何も心配ありませんよ!


【秋風の様な爽やかな風音、微笑む姿に確かな強さを見せた】


あれま、ふーちゃんってば意外と大人ですね! 鵺ちゃんはそんな風に考えたこと全然なかったです
言われてみれば、不公平だなんて感じる人が居てもおかしくないですっ、すっごい能力とかありますしね
んま、だからといって他にわーってぶつける人の気持ちは全然わかんないですけど

── 上の方って言うのは、国の上って感じですか? それはそれは……なーんか凄い話になってきましたねっ
入れるみたいですけど、能力使ったらやばくなるらしいですよ、もうめっちゃわんさか! みたいな
……この辺りは実際に入った人とかなら分かるんでしょうけど


【ほっぺたをぷーっと膨らませて両手の上にちょこんと顎を置いて】


216 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/27(日) 21:03:03 WMHqDivw0
>>215
ッ!だ、だからそういうのはビックリするから…!
一回行ったこと有るけど、良くわかんない服、たくさん買わされた……何か断りにくいのよ、アレ。
鵺さんは、店員さんとか怖くない方?話すコツとか、知ってる?
……って言うかその服フツーの服屋に売ってんの?

【頬をつつかれると人に慣れてない猫みたいにぐるん、と顔ごとあなたの方へ向けて。目を瞑って口を『〜』の字にしながら頬を撫でる】
【服屋についてはロクな思い出がないらしい。せっかく買った高い服はその後ロクに着る機会もなかったとか】
【無駄に頼り甲斐のある返答には、その内頼むかも、と後ろ向きな呟きを残した】

うん、凄いよ……ちなみに何と言われようと、私は美少女を自称は出来ないから。自称って言うか自傷になっちゃうから。

【この少女くらいの華やかさで有れば、そのフレーズも様になっているものの、自分でやるところは想像もできない】
【いや、理屈抜きで無理なもんは無理です】

ん、そうだね。でも、世の中、鵺さんみたいに考えられない人も多いから……

【全然分からない、と語る少女に曖昧に言葉を濁した。自分は、どちらかと言えば分かってしまうので、この話題は続けない方が良さそうだ】

何だろ……でも分かんないけど、普通の人を守るための法案とかじゃ、ない気がして……
国かどうかは……でも、政策とか作ってるならそうなのかな?
後は、えーと、悪の組織、とか……


【全然大人ではない台詞が出て来た。いや、しかし、この世界ではきっと笑えない話なんだろうけど】
【――思考を止める。馬鹿の考え何とやら。ここで問答しても仕方ない】

わんさかって、捕まえる人とかが……?
んー、いや、別に国の陰謀を暴こう!みたいなノリじゃなくて、ただの野次馬だから。
能力使わなければ捕まらないんだったら、逆に襲われる危険もそんな無いだろうし。


217 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/27(日) 21:32:10 JY1GydDk0
>>210


……絡め手とか、…演技なんて、大それた事は……出来ない。その心算も、…無い。
貴女と同じで……私も、思った事しか……、口にしていない。もし、そんな事を言うなら……
私も、同じ返しをする。……文月さんの、…"術中に嵌ってしまった"って。


【恐らくその口ぶりは、打ち解けあった者同士のものであるのだろう】
【だが、しかして。思わぬ反撃と連ねられた言葉を前に、照れた顔色が微かに曇る――言葉を間違えた、と】
【今まで口にしたのは自身の本当。在るべき形。己が内から生まれた本音。そこに、虚偽も嘘も無いのである】

―――……

【選んだ言葉は、果たして最適解だったのか。それとも悪手だったのか】
【白色の紙に赤色のペンキをブチ撒けたように、紅に染まる文月の顔。それが白桜から逸れて】
【紅潮した顔を見られたくなかったのか、テーブルに顔を伏せる姿が双眸に映る】

【その光景に白桜の胸に去来する思いは、後悔だろうか。罪悪感だろうか】
【どちらにせよ、文月の心象を害してしまったと思った。けれどそれは思い過ごしであった様で】
【白桜の耳は、消え入る様な小声で紡がれた想いを確りと捉えて。――心からの歓喜を浮かべた】


お姉はん―――文月……お姉はん。……もう一度、……だなんて遠慮は、……しなくても、良い。
何度だって、文月さんの事を……、お姉はんって呼ぶ。何度も、…何度も。……嫌って、……言うまで。


【求められた言葉を見繕い、望む形で口にする行為は間違いなく篭絡である】
【けれど白桜には篭絡する意図など無く。在るならば、心の底から文月を姉と呼びたいという純粋な想い】
【口にする言葉が消え入らぬように、文月の耳朶を震わせるように、透き通った声を通すのだった】


218 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 21:36:35 XhR7wdR.0
>>216

【鵺の目がぴかーんと光った。どうやら貴女の反応がお気に召したようで、えいや、ともっかい頬をつついてくる】


えーっ、怖くないですよっ! もーそれはそれは長々とお話します、一時間ぐらい? それで気づいたら何も買わず満足しちゃいますね!
店員さんの服可愛かったんですけど、実は働いてるお店のライバルブランドの服だった時は面白かったですよ!
おーっと、この服は鵺ちゃんの正装ですから! 里に居た頃に仕立ててもらったんです

このひらひらーって長い袂と、動きやすい短い裾がお気に入りなんですよっ! しかも可愛いときたもんですっ!
それじゃ私が推薦文書きますよっ! 私が愛情持って育てました、みたいな!
美少女牧場から出荷しましたー! とまあそんなテンションで!


【── 因みに彼女の装束は白である、闇に隠れる忍びとは思えない派手さ】


……悪の組織、ですか── 可能性としては一番高いですね
カノッサ機関、そのエージェントであれば、政策の一つや二つドンとこいでしょうし……

なんか、人とか機械とかが雪崩のように襲ってくるって聞きましたっ、怖いですっ!
……それはそーですけど、心配は心配ですよ、能力者云々関係なく
きな臭いったらありゃしません、関わらない方が吉ですよ、吉!


【鵺にしてはやけに強固に反対してくる。── 忍びの仕事に関わってくる案件であろうか】


219 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/27(日) 21:37:44 6.kk0qdE0
>>213

「ゴーストマン?なるほど有能な協力者か、頼もしい」

【そう答えつつ、探偵に合わせて車から降りた】
【彼の呼吸に合わせ、その点火した火種が煌々と赤く、暗闇の駐車場ではより目立ち】
【やがて紫煙を纏いながら、ヘッドライトの影になる探偵は、狂おしいほどにこの状況に似合っていた】
【この場には鉄と煙草と排気ガスの臭いだけだ】

「これも仕事でね、色々と『嗅ぎまわらせて』貰った、だが、まだだ、まだ足りない……」

【探偵の皮肉には、こちらも皮肉のニュアンスで答えた】
【紛れもなく正しく諜報員、時勢と命令により所属を、行動を変える姑息な国際犯罪者】
【探偵の嫌悪は、間違いなく正しい物だった】

「そこまで過激な事をやっていたのか……ドローンにアンドロイド、特区の件で技術力も黒幕とのつながりも明らかになったが」
「確か、UTに居たゾーイと名乗ったアンドロイドもオーウェルで作られたと言っていた、すると麻希音も関係者か……」
「フルフェイス事件!?」
「なるほど、筋金入りだ……偶然か、どんな偶然かは聞いてもいい内容か?」
「そして、その事件の名前が出ると言う事は、だ」
「君は、チームMの人間か?カニバディールや、ミラや邪禍や……」
「……鈴音と同じ」

【オーウェルの話は、半分は身をもって知る事となった話で、そしてもう半分は全く知らない話だった】
【実働部隊による過激な活動、それにはただひたすらに、驚愕を隠せずにいて……】
【211号事件、所謂フルフェイス事件は自分が着任する以前の話であり】
【資料で読むだけであった、だが、こうしてその状況を直で知る人物と巡り合えるとは貴重な事だ、と】
【チームMの人間、対オーウェル、黒幕への感情、そして行動】
【何よりフルフェイス事件の関係者、これらを結び付けた予測だった】
【尚、鈴音の名前を出した部分に関しては、少し間を置いた】
【彼女の現状を、知っているからに他ならないのだが】

「元より覚悟の上だ」
「諜報員と言うのは、そう言う物だ、内政干渉必要があればサボタージュに風説流布」
「破壊活動に対抗勢力への支援、植民地への独立援助……枚挙に暇がない」
「この国にはその必要を、俺は感じている、この状況に矛盾はあるまい」
「都合が悪くなれば用済み、か、構わない、いやそれでいい……それで十分だ」
「『異能をもって魔能の理不尽な侵略から国家を防衛する』これが、魔導海軍の是だ」
「ああ、国は俺も部下も全員を切り捨てるだろう」
「国に背き、友好国に背いたテロリストとして」
「それでも、構わない、それが任務だ」

【あくまで、国家の見えざる礎となる】
【それが諜報員の是だ】
【仮に、友好国の支配国家と手を結び独裁者に怯える難民のためのビザを発行し続けようとも】
【仮に、友好関係が危うくなり反抗組織と民間に国家転覆を促そうとも】
【仮に、危険を察知し敵国の侵攻をつかみ本国に打電しようとも】
【それが本国を守る事となるならば、一切厭わず汚名を被る任務】
【探偵の懸念通り、正義は別物だ彼と我とはあくまで別物の正義の中で動いている】
【だが、愛はどうだろうか?彼が人を愛するならば、こちらも同様に国を愛する】
【その愛に、矛盾は無いのではないか、と探偵のサングラスの奥から送られる真っ直ぐな瞳に】
【同じく、真っ直ぐに見据えて、こう答えた】

「ありがたい、十分な……答えだ」

【そう、探偵が握手をせずに答えた言葉と行動の意味を、察してそしてなお、そう言った】


220 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 21:45:24 XhR7wdR.0
>>217

【── 運命に引かれる様に、彼女は貴方と目を合わせて、そして二人して笑うのだろう】
【きっとその息はぴったりで、それこそ本当の姉妹みたいに狂いも無くて】
【だからきっと、故にぎゅっと、心を締め付ける理由を探して】


うちらが二人とも、出逢ってしまったんは幸運で、それでいて少しだけ失敗やったかもしれんなぁ
白桜はんとやったら、いくらでも喋れてしまうし……もう、うちもペース握られっぱなしやし
そんな可愛らしい顔で、そんなん言われたら── うちに抵抗する術なんてあらへんもん

てか白桜はん、なんでそんなに可愛いん!? うち少し嫉妬しはるで
──……まぁ、こんななりやけど、昔は別嬪さんやな、って言われはったこともあったけど
あかんわー、白桜はんの前やったら霞む霞む、肌めっさ白いし


【拗ねた様にそっぽを向いて、そしてまた元に戻す。たおやかな仕種に一喜一憂して】
【── だから流れ込む旋律から、逃れる術なんてなくて】


── せやったら白桜はん、永遠にお姉はんって言わなあかんで、うちが嫌になる事、ないさかいに
お母はんに自慢せな、こーんな可愛い妹が出来たんやーって
ほんまにうるさいお母はんやねん、そろそろ恋人できひんのって……

そりゃうちもそろそろ、欲しいけど……なかなか相手がおらんくて
白桜はんみたいな別嬪さんやったら、こんな悩みないやろうけど
……選り取りみどりもええところやろうなぁ、羨ましいどす


【どんどん言葉が砕けてくる、まるで本当の、姉妹みたいに】


221 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/27(日) 21:54:04 WMHqDivw0
>>218
や、やめてってば……
したたかたな……確かにお安い服屋さんでも、店員さんは絶対、ここの服着てないだろうなーってヒトもいるけど。
それなら……今度、助けて貰おうかな。自分で選べるようなセンスもないことだし。
でも、推薦文は謹んで辞退シマス……お願いだから私の自己評価の低さを汲んでください。

【何かの琴線に触れたのか、しきりに頬をつついて来ようとするのを手を振って遮りながら】
【しかしすっかり会話のペースも掴まれている。コミュ障の相手ではなかった】

里の仕立てって……忍者の正装なのそれ!?
……いや、どうだろ。青い服とか、真っ赤な服とかの忍者もいるらしいし……

【世の中は知らないことばかりだ。裾が短いのはどうかと思うけど、くノ一なら、そういうものなのか、とも納得させる】
【女学生のような何気ない会話の中に、何やら物騒な話も混ざって来る】
【どうも、話題の場所には余り行って欲しくなさそうだ】


え”そんな危ないところなの?
だって、特区って言うくらいだし、何かお金持ちの人がいっぱいいたり、区画整理がきっちりされてるようなキレイなとこってイメージなんだけど……

【釈然としないが――元より野次馬根性だったのは事実で。今ここで無理を通す必要も感じない】

だったら、まぁ……今は止めとくよ。


222 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 22:17:25 XhR7wdR.0
>>221

【忍者の装束に対する貴方の反応にきょとんとしていた、何かおかしい事があったかなって】


鵺ちゃんの為の特製デザインですけどね! 鵺ちゃんの術に大きく関わるのでっ
特に白色は重要なんです、生命線です! 本音を言えばピンクとか好きなんですけどっ
流石に潜入任務にピンクはダメと言われました、良い思い出ですっ

── 全然違います、特区関連はどうしても……もっと危ない場所です
私も少しだけその闇に触れて、決して軽くない深手を負いました
ふーちゃんが本気で何かを探すなら止めはしませんけど……


【今はやめとく、との言葉に安心した様に微笑んだ、── その奥底を探して】


……さてと、そろそろ鵺ちゃんもお仕事に戻りましょうかね!
ふーちゃんとお話するの楽しくて、いつの間にかこんな時間です
また何かあったら呼んでください! いつでも会いに行きますから!


【そう言って鵺は枝の上に立ち上がる、微塵も揺れないのはさすがのバランス感覚か】


223 : ◆KP.vGoiAyM :2018/05/27(日) 22:23:20 sJR5oWhg0
>>219

あまり頼りたくない相手なんだけどさ…

【男の苦笑はそのゴーストマンと呼ぶ相手が相当な厄介者だということを示唆していた】
【トラブルメーカーなのか面倒性格なのか、報酬が高額なのかはたまた…】

もう、知ることはないんだ。…コソコソ嗅ぎ回って得られるものはない
…行動に移さなくちゃならない。だが…

【言い淀む。その背後を知っていればその意味もわかるだろう。Mチームの現状を考えれば】
【何か行動に移せる状態ではない。その中で探偵はまだ1人戦い続けていた】

…そこまで知ってりゃもう話すこともない。訂正するとすれば麻季音は単に賢すぎただけで
本来は何も関わる必要はないんだ。オーウェルが“ソラリス”に仕立て上げた。現状、麻季音が一番の鍵で
あることは間違いないがな…

あと…付け足すとしたら、UTの奴らを巻き込んだのは俺だ。方針もある程度…仕切っていたのは俺と言ってもいいかもしれない
まあ、オレの話をまともに守ってくれてたのは鈴音くらいだったがな…

【フィルターのギリギリまで吸ったマルボロを足元に投げつけると、火が線香花火のように飛び散った】
【そして探偵はまた煙草に火をつけた。手持ち無沙汰でこの気持を紛らわせるにはタバコを吸いながらでないと上手く話せない】

…俺が正しいと思ってることが他のやつにとっても正しいとは限らない。正しいかどうかは俺のことは俺が決める。そいつはそいつだ
この国の黒幕のやってることは、イかれてる。俺もそう思う、だが…
アンタが…アンタの国が正しいと思うことがこの国にとっても正しいかどうかはわからない
それは…この国を愛するやつに決めてもらうことだ。…俺は、ね。そう思うのさ

【愛は特別だ。形も人それぞれだ。だからこそ、愛は守られている。誰の愛も否定はできない】
【自らの愛に躍起になってそれを多くの人は忘れてしまう。愛は不完全なままだと平和とは程遠い。】
【核ミサイルのように大きなエネルギーを持って人を傷つける原動力に不完全な愛は成りうるのではなかろうか】
【だからこそ愛するということは祈りだ。祈りは何の意味もない行動だが、平和の愛はそれでしか手に入れられないと、探偵は恐れている】

…UTや他の奴らの事がわからないんだ。麻季音から断片的に情報をもらっていたが…
だから…仲間を助けたい。俺はそれぐらいしか……知ってるんだろ?なんでもいい。助けに行かないと


224 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/27(日) 22:27:49 JY1GydDk0
>>220


【姉妹という関係。今までの生で経験した事の無い関係は、枷とも柵とも絆しとも異なっている】
【一言で言えば、絆である。姉妹という心の通じ合う関係、理屈を超えた絆であると思えた】
【だからだろうか。白桜の心の奥底から、とめどなく暖かな感情が湧き出てくるのを実感していた】


……良い、ですよ。……文月お姉はん、なら。永遠にお姉はんって……呼ぶつもり。
それに文月お姉はんに、……念押しされたら……私も抵抗する術が……無い。

もし、……文月お姉はんの母君に。……私を自慢…するなら。
私が、…鬼哭の島生まれって事を、……秘密にして、欲しい…。
……でも、文月お姉はんの母君も、……同じリアクションを取るのでしょうか。
まあ、何かあったら。文月お姉はんが弁護してくれると、……信じてますので。


【先程まで、自身の内に渦巻いていた憂いた感情は何処吹く風か。爽やかな笑いで霧散して】
【そこに照れも憂いも無く。曇りなく、朗らかで自然な笑顔を。心の底からの笑い声を零した】


……きっと、選り取りみどりでは無いと思う。
私自身が、…いやフェイや私を含めた私達"ひとおに"は、そんな事を考えた事が無いので。
もっとも、恋人じゃなくて姉妹の様な関係ならば。……お姉はんのお陰で。

もし、……お姉はんが相手が欲しいと言うなら。……私も、手伝う。
――…ほら、私はお姉はんが嫉妬する程可愛くて、…別嬪だし。


【自画自賛のような言葉を口にした瞬間、ぼんっと爆発したかのように白桜の顔が紅くなる】
【文月に対して人の悪い笑みを浮かべからかう筈が、自爆してしまっていた】


225 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/27(日) 22:28:22 WMHqDivw0
>>222
そ、そうなんだ……ピンクはダメだよね、多分……
でもよく似合っていると思うよ、その衣装。

【白もどっこいな気がしたが、何か理由は有るらしい】
【少女の語る色の重要性については今一つ分からなかったが、能力に関わるものなのだろうか】
【余り詮索はしないようにして、当たり障りのない誉め言葉でまとめることにした】

深手って……鵺さんが……?

【心配そうに、あなたを見るが、既に怪我らしい怪我は見えない。過去の話なのだろう】
【そして言われるように、確かに無理を押してまで特区に行く理由はなかった】
【今の話を聞くだに、魔制法と言うのも穏やかではない事情が有るのは明白のようだけれど】


ごめんなさい……ありがと。
あんまり大っぴらに言えないことだったんでしょ?無理言わせちゃったね。

【踏み込むことを言い出すまでは、もっと遠回しな言い方だった】
【自分を止めるために言いたくないことを言わせてしまったようで、申し訳ない】


うん……私も、楽しかったよ。
鵺さんにはびっくりさせられっぱなしだったけど。
また今度、服屋さんにでも付き合って。物騒な話は抜きでさ。

【少女が立ち上がっても枝は揺れることはない。さっきのことでまた一つ気を遣ってくれたらしい】
【見送るように、申し訳程度に片手を振って見せた】


226 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 22:49:58 XhR7wdR.0
>>224

【奇妙な関係性であった。── けれどもそれは、心地良い関係性でもあって】
【可愛らしい妹が出来たこと、今すぐにでも伝えたいぐらいに】


大変な事任せはるなぁ、でも── 大丈夫、お姉はんに任せとき
白桜はんが一番喜ぶ事をしてあげるんが、うちの喜びやさかいに
内緒にしとかはるよ、うちと白桜はんだけの秘密やから

あっ、白桜はんってば顔真っ赤にしはって、もう別嬪さんは何しても似合わはるなぁ
うんうん、その通り、うちが嫉妬するぐらいにえらい別嬪さんやもん
こんな可愛い妹できはって、うちは幸せ者やな──


【新雪に零れ落ちる夕焼けの様に、鮮やかに咲いた紅の花に彼女は心の底から笑みを浮かべて】
【一頻り貴方の照れた反応を堪能したなら、もうこんな時間と時計に目をやって】


っと……そろそろうち、仕事に戻るな── お金は置いとくさかいに
電話番号も置いとくさかいに、何かあったら連絡いれて……あー、何もなくても、欲しいかも
今度また時間作って会おっか、そしたら……二人で住むとかも、出来るかもしれんし

それじゃあ……またね、白桜はん──


【文月は立ち上がる、長い髪をひらりと揺らして、その場を後にしていく】
【── 残る僅かな爽やかな香りが、彼女の喜びを伝えていた】


/長時間お疲れ様でした!


227 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/27(日) 23:03:07 XhR7wdR.0
>>225
/お疲れ様でした!


228 : 白桜 ◆D2zUq282Mc :2018/05/27(日) 23:18:37 JY1GydDk0
>>226


――ええ。……何れ、また。……身体には気をつけて。

【"―――……文月お姉はん"】

【喜びには、それに相応しい言葉と眼差しを】
【白桜の声はどこか寂しげでありながら、そしてまた会えると信じていた】
【だから、"何れ、また"という言葉を送るのであった】


――…さて、珈琲とやらを、一口。
……っ!けほっ、けほっ。……苦い。……っわたしには、未だ早い。


【珈琲の苦さにむせ込み、持て余した感情を紛らわせる】
【また会える。また会いたいと決意する白桜はそれとは別に決意を固める】
【――珈琲はもう頼まない。珈琲を好き好んで飲む人間の気が知れないと思った】

/何日にもわたる絡みありがとうございました!


229 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/28(月) 00:01:24 6.kk0qdE0
>>223

【ゴーストマンに関しては、探偵の表情から様々な事が考えられるが】
【この表情は、随分と手を焼いている顔だ、その相手には極力近づかない方が利口かもしれない】

「……現状のMでは、身動きが取れない……」
「なるほど、君が切っ掛けだったのか、通りで円卓側であるMとUTの繋がりが見えなかったが……そうか、そういう事だったか」
「……鈴音」

【探偵の言い淀んだ部分、その部分にはMチーム個々の事情があり】
【そして、其れにより稼働できなくなっている、行動できなくなっている】
【また、探偵の言葉から、長らく疑問であったUTとMの不明瞭な繋がりも、見えて来た】
【鈴音の名前が出た時には、思わず顔を強張らせてしまった、あまりにも突飛であり、そして暗すぎる現実があったからだ】

「賢過ぎた?鍵?」
「それに、ソラリスとは何だ?」
「それは知らない、知らない話だ……教えてほしい」

【ここで再び、情報に無い話が出てきた】
【初瀬麻希音は、一体どうしたと言うのか、また謎の単語ソラリスとは何か】
【麻希音やゾーイの身に、何かあったと言うのだろうか……】
【投げ捨てられた煙草は、地面に当たりパアと火の粉を散らし、消えてゆく】
【悪寒が走る、再び火をつけて紫煙を立ち昇らせる探偵の顔は、その部分のみ赤い光に照らされて】

「その考えは極めて同意だ、むしろ正しい事の方が、少ないのかもしれない」
「ならば、もし俺や俺の仲間達が間違っていると思うなら、その時は……」
「大人しく殺されるとしよう、全員で、幸いにもこの国を愛する人物なら何人か心当たりも出来た事だ」

【諜報の過程で知り合い手を組むに至った、自警団特殊部隊団長ディミーア、公安ゼロ所属黒野カンナ】
【水国陸軍大尉アヤ、同水国陸軍少佐ロロケルム、公安三課所属鵺、幸いにも自分や仲間達を罰する権利のある者は多く居る】
【国を愛する、と言うのは非常に解りやすい例えなのかもしれない】
【愛は暴走を招き、そして他者の愛をいとも簡単に軽んずる】
【結果、多くの悲劇を生む、兵器となんら変わりは無い】
【だが……】

「惨劇を食い止めるのも、また愛ではないか?」
「それが、祈りではないか?」
「祈りのそれは、無力で不確定な要素かも知れないが、集めれば民意だ」
「……だから、信じたいこの国の善なる民意を、諜報員としては甘い考えかもしれないが、最近は俺もそう考えるようになったのだ」

【探偵の言う不完全な愛の暴走、それをエゴと言う】
【あるいはこれをそのまま、正義と置き換えてもいいのかもしれない】
【愛の名のもとに、正義の名のもとに、人は人を傷つける事を厭わなくなる】
【だが、それを止めるのも、やはり愛であり、祈りではないか、と】
【かくして平和とは、成立し得るのではないか、と】
【最も、結果、言って居る事はただの理想論だ、不確定で不安定この上ない】
【しかし、信じる事もまた、一つの道ではないか、そう考えて真に愛する者は居るのだから】

//すみません、分割します


230 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/28(月) 00:01:42 6.kk0qdE0
【そして……】

「解った、俺が知る限りのUTと、チームMの現状を伝える」
「先ず、現在のUTだが、動いているのはチームMでもあるユウトと、先ほども話に出た麻希音、そしてラベンダァイスと名乗った少女が確認できる」
「残念ながら、他のメンバーは面識が無く、また俺が接触した時には既に機能不全に片足を突っ込んでいる状況だった」
「原因は、リーダーであるセリーナがその身柄を拘束された事による物だ」
「拘束したのは、レヴォルツィオーンと言う企業の開発主任ブランルと言う男だ」
「彼は手強い魔術師だった、俺も俺の部下も交戦したが結局倒すには至らなかった」
「レヴォル社は人間を生きたままゾンビの様な、不死の兵士として開発し、売り出す計画を立てていた……」
「セリーナも何かを掴んだのか、仲間を引き連れて潜入し捕まった様だ、こちらにその情報を伝えてくれたのは鳴神と言うセリーナと共に潜入した者だった」
「そして……鈴音の事だが……」

【ここに来て、やや間を置いて】
【そして、確認するかのように探偵の顔を見据え、そして】

「端的に言うならば、死んでいる状態だ」
「いや、魂が肉体と離れている状態とでも言うべきか」
「鈴音が行方を眩ませたと言う情報を、UTに身を置く協力者から得た」
「直ちにチームMにこの情報を伝え、鈴音は異世界の悪神の一柱イル・ナイトウィッシュに囚われている事が判明した」
「俺とカニバディール、そしてユウト、ラベンダァイスらは、これを追跡、その存在と接触二度にわたり交戦した」
「その際に鈴音と直接の接触をしたのは、俺とラベンダァイス、そして鈴音の関係者であると思われる夕月と言う赤い髪の少女と銀色の髪の青年のみだ」
「交渉と戦闘の後、鈴音は魂と肉体が乖離した状態となった、肉体は現状その夕月と青年が引き取った」
「現在UTには、俺の協力者である少女が居るが、他のメンバーに関しては残念ながら不明だ」
「チームMに関しては現状の進展は、俺と部下の一人、そして先ほども挙げたディミーアが加入した」

【ここで一泊置いて】

「掻い摘んで話したが、ここまでで何か質問はあるか?」

【再び探偵に向き直り、こう聞いた】


231 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/28(月) 04:20:22 IBKicRNQ0
>>100-101
……事実、『特区』制定も予想以上の速さではあったからな
それに指輪を持つメンバーの一部は、一度は敵の罠に嵌められてこっぴどく痛めつけられた。我々が処置に当たったが、ひどい傷だったよ

そうした直接的な手に打って出る手段も敵にはある。静かなだけの連中じゃあないのは確かだな

【ラベンダァイスの見解には、肯定を示す。事実、血の処断事件やカチューシャの行動など】
【敵は実力行使の手段にも多く打って出ているのだ。それに対し、自分たちは何ができるだろうか】


ままならんものだな。だが良いことを言ってくれた。私もこの通り、外道の盗賊が『黒幕』と敵対したばかりにこの有様だが……
その現在を生き延びれば、少なくとも未来は来る
(この連中が、この世界に腰を落ち着けることそのものは、私にとってはあまり都合が良くないが……今それを思っても仕方のないことだ)

【元の世界に彼女たちが帰る手段は果たしてあるのか。この世界で今起きている戦いとは、残念ながら別の問題なのだろうが】
【骨を埋めるには、この世界には障害が多いのも確かである】

脛に傷があると、枯れ尾花も怨霊に見えるものだ。噂を伝えた連中は、そいつらの死体が川にたなびくのを見て
生きたまま苦痛にのたうち回っているように見えたんだろうさ。あるいは、魂がその場に留まって間違いなく苦鳴をあげていたのかもしれないがね

この世界では真っ当でいられることは贅沢だ。その安心して旨い酒が飲める街を築くのに、『仕置きの猫又』などと物騒な二つ名が必要な程度には
その点、貴方に行き会ったその子供らは強運の部類に入るだろう

(……この世界を真っ当でなくしている筆頭格の一人たる、私によくこんなセリフを吐かせるものだよ、『黒幕』どもめ……)

【子供に対しては親切。それもまた、アーディンが仕切り役として信頼される所以の一つか】
【人を抱えすぎる余裕がない、その上で彼が一勢力を築いているならそれだけ質の高い集団であることも伺えて】

【まさに自分自身が、噂を流布した者と同じような恐怖を抱いていることと、自分の如き外道が『悪道』の方を外したセリフを並べていること】
【双方に対して微かな苦笑を漏らしながら、カニバディールはアーディンを見やる。彼がいずれ敵に戻った時、どうすべきかを考えながら】


因果応報、とは何も悪い意味だけじゃあない、ということか。『哲学者の卵』も含め、相応の実績ある者たちなのだろう
その助力があるなら、『黒幕』に対抗することも不可能じゃあないだろう

【人を集める因果。カニバディールもまた多くの配下を従えているが、それとはまったく別種のもの】
【上下も何もなく、情によって行動し、それがゆえに人を惹き付ける。厳格さと熱さ、双方を兼ね備えた人格者】
【まさか、『卵』を自ら植えたなどとは知る由もなかったが、それを知っていればさらに慄いていただろう】
【同じ裏の世界にいながら、彼らは自分たち醜悪な盗賊の群体にはない力を持っているのだ】

……全くだ。情報こそは全ての要だよ。それを制するものがあらゆるものを制する
貴方が今その立場にあるように

【情報。まさにそれこそが、自分たちが『黒幕』に苦戦を強いられている大きな要素だ】
【一瞬、苦虫を嚙み潰したような表情がよぎるが、すぐに持ち直す。だからこそ、このアーディンの存在は大きい】
【彼の情報屋としての手腕は、対『黒幕』への大きな助けとなるだろう】

/続きます


232 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/28(月) 04:21:25 IBKicRNQ0
>>100-101
そういうことだ。立場も思想も何もかも違う者たち同士を、この一時のみ結び付ける証だ
取り扱いに注意がいることは言うまでもないな

【三者三様の感想に、肉屋も大きく頷く。敵は強大、一人で出来ることは限られている】
【だからこそ、今自分はここにいるのだ。一度は殺し合った相手とプロレスまで演じて】
【本来なら決して相容れないだろう二つの裏組織が、こうして共闘するこの状況のために】

私も、そこに関しては詳しいわけじゃあないが……『黒幕』がいずれ支配に用いるつもりの洗脳技術の開発に、彼女の技術が必要らしい
……カチューシャ。お前も会っていたのか

【カニバディールもまた、事態の中心の一人である初瀬麻季音とは未だ出会ってはいなかった】
【事態は予想以上に大きく、カニバディールもラベンダァイスもまだその全貌を知り得るにはあまりに遠いのだ】
【ゆえに、カニバディールはその名の方に意識が向いた。が、すぐには言及はせず】


(これはよろしくないな……イル=ナイトウィッシュに関わる事態において、ラベンダァイスが冷静でいられることには到底期待出来んぞ)
(鈴音の状況によっては……鈴音もろともに……。いずれ殺し合う相手とはいえ……)

【近しい間柄たるアーディンやルヴァですら無理である以上、本来は敵の自分に何が出来ようはずもない。そもそも、彼女を追い詰めたのは自分なのだ】
【重苦しい表情で押し黙るカニバディールは、この場にあっては無力であった】
【兵器であることをアイデンティティとする彼女にとって、そのマスターの死に伴う因縁はあまりに深いことだろう】
【己が関わることのなかった過去の因縁、その歴史は未だここに紡がれている、その事実を恐れるばかりだ】


それがいいだろう。『黒幕』の企みが進行すれば、まず間違いなく貴方のシマにも大きな影響が及ぶ
何せこの世全てを管理下に置こうという連中だ。『カミスシティ』には、ギアのやつが一度潜入したのだが
その徹底したディストピアぶりを聞けば、胸糞悪くなること請け合いだぞ

ああ、そうらしいな。旧市街の治安は以前にも増して、加速度的に悪化しているようだ
だからこそ、ナイトウィッシュのような付け込む存在も出て来たのだろう

【今だけは、その不敵な笑みを頼もしく思いながら新たな参戦者に三つの視線を合わせる】
【『黒幕』の野望が、こうして無限に敵を作り出していく。同時に、それはカニバディール自身が己の邪悪が故に敵を作り続けたのと同じでもあったのだが】

【本来、まさに人でなしであろうカニバディールですら、眉を顰める実態を『黒幕』は作り出しているのだ】


その通りだ。結局は己の五体で行動する他ない。どれだけ絶望的な道のりであろうとな
ああ、こちらこそ。今だけはよろしく頼むよ。その期間を、なるべく短く出来るように、お互いに力を尽くそうじゃあないか

【カニバディールも頷きを返す。新たに構築された、この奇妙な共同戦線に】


……まさに、貴方の専門だ。すなわち、情報が足りない
『黒幕』側に対してこちらが掴んでいることは思った以上に少ないんだ。わからないことが多すぎる
故に具体的な指針が立て辛く、せっかく構築したこの輪も、今一つ統制が取れず連携を活かしきれていない
元より、あまりにバラバラな者たち同士の一時の徒党ではあるが……それでも、情報がなければ動きようがない

『黒幕』側の中枢に近い人物や、その行動。敵がこれから何をしようとしているのか
そういった情報が全く足りない状況だ……それがために、これまで対応は後手後手に回り、こちらは幾度となく煮え湯を飲まされている

【表情を歪めて、カニバディールは語った。ここまで『黒幕』たちにしてやられ続けた記憶を蘇らせながら】

/もう一つ続きます


233 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/28(月) 04:23:33 IBKicRNQ0
>>100-101
……そちらに、情報収集を頼むうえで、まずは現在に至るまでで私が知り得た情報を提供したい
このUSBに纏めてある。端末で、今この場で確認も可能だ。だが、電波には乗せてくれるなよ。敵に傍受される恐れがあるからな

【そういって、懐からいくつかのUSBメモリを取り出す。それぞれにラベルが貼られている】


【〝N2文書〟。カノッサ機関と『黒幕』との密約と、それに伴った『黒幕』の世界支配計画の一端が記されたもの】


【〝『黒幕』派名簿〟。カニバディールが知り得た、『黒幕』に与する者たちのデータ。敵の中心と思しき、六罪王〝計劃者〟ロジェクトを始めとし】
【前線の実行役『婦警』曽根上ミチカ。敵対者の暗殺を請け負っている〝第五列 / インフォーマー〟ことケイ】
【〝N2文書〟にもその名が記されていた水の国公安部長セリザワ。公安部特別配属課の『調停官』、嵯峨野 鳴海】
【そして、機関No.3カチューシャ。曽根上、ケイ、鳴海、カチューシャについてはその外見的特徴も記されている】


【〝特区潜入記録〟。ギア・ボックスが『カミスシティ』に潜入し、同行した少女・初と共に目撃した『特区』の様子と地下病院の異様、そして恐るべき看護師】


【〝血の処断〟。協力者のうち四名が『黒幕』の罠にかけられ、凄絶な拷問を受けたことについての詳細】
【それを実行した集団の指揮者の特徴について。そして――――ここでカニバディールは一つのミスを犯す】

【この一件で、拉致された女性の名を記したままであったのだ。腕利きの情報屋が眼前に現れたことゆえの焦りか】
【彼女と、アーディンたちが知り合っていた可能性を考慮せずに。『円卓』のリストに繋がる手がかりとなるその名を、記してしまっていた。黒野カンナが拉致されたという事実を】


【その反応に関わらず、カニバディールは最後のメモリをかざす。ラベンダァイスに視線を注いで】

もう一つ。鈴音の件だけでも十分にショックだろうから、一呼吸置くが……これはカチューシャに
ソニアの身に起きたことに繋がる情報だ。聞くまでもないとは思うが、一応聞いておこう。知る覚悟はいいかね?

【メモリに貼られたラベルにはこうあった。<harmony/plan>】


234 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/28(月) 04:42:36 IBKicRNQ0
前スレ>>872
ああ、ここまでの見学でもこの世界が退屈とは無縁なことはよくわかるとも

【元より彼も悪魔。元凶であろうと気にしない様子に、カニバディールも何か言うことはない】
【チェーザレが身を震わせていることについても、何も言いはしない。ただ、流石に落ち込んだ気配をわずかに滲ませるのみである】


なるほど、マサジさんはこの世界をゲームのように例えていたが、召喚にもコストがかかるというのもその表現に近いものがあるな
逆に言えば、貴方がたが召喚されるほどの事態となると、余程のものということなのだろう

対天使……そちらとの戦争も継続状態となると、無理からぬことだろう
しかし、精神的には正義寄りとは。悪魔も本当にいろいろなのだな

(断る理由が完全に私事……邪禍さんの性質をそのまま反映したかのような体制だ。自由過ぎる……)

【ここに来るまでに会った悪魔たちや、彼らの様子を見ていると邪禍の支配体制の特殊さがうかがい知れる】
【自由奔放で我の強い悪魔たち。その上で、闇沌が言っていたように決して彼らを制御できないわけでもないのだ】
【つくづく、邪禍と敵対していないことに安堵するばかりである】


ほう、それは初耳だ。確かに貴方がたの姿なら、人に紛れても違和感はないだろう
向こうで今後もし会うことがあれば、ご挨拶くらいはさせてもらいたいものだ

マサジさんやザクトルさんも、出てきていたりするのだろうか……ディルメルさんは流石にないだろうが
そういえば、宮殿の時はもうお一人おられたようだが。あの方も、あまり召喚されることのないタイプかね?

【ここに来るまでの光景を思い返しつつ、言葉を紡いでいく。悪魔がゲーセン巡りしているなどと、人々は夢にも思わないだろうと想像しつつ】
【チェーザレがカーテンを閉めたことには、肉屋も無言の感謝を示した。寄せばいいのに、軽く一礼をしたがために】
【不毛の大地が二人の方を向いて、余計面白い有様になっていたが】


235 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/28(月) 06:12:45 Lxd3YeZA0
【──覗き込んでぱちくり、と瞬きをする蛍光の緑の双眸】

ううん?

【水の国。その賑やかな街中では、双眼鏡を覗く女が居た】
【女性本人は、通行の邪魔にはならないよう、端っこでそれを覗いてはいるものの】
【どうしてそれを用いているのか、何を監視しているのか、果たして謎めいていて】

……ようし、なんだかんだ、散歩はゴキゲンに好調のようだ。
アイにも、へんなヒトに絡まれたら逃げろと教えているからな!
自由に育てたくとも我が子には、最低限は迅速な教育をせねばな。

……しかし、親心は常に不安の波だ。今度は、防犯ブザーでも持たせてみようか……。

【と、双眼鏡をずっと覗いたまま独り言を言っている。──その声は、かなり大きい】
【周囲は稀有なもの、不審者を見る視線そのもの】
【はっきり言って、不気味以外の何物でもなく】

しかし、観察しているとジブンから声を掛ける事が随分少ないな……。
もう少し、その辺りの社交性を教えてみよう。
……しかし、この辺りは楽しそうなヒトが沢山いるな!

【──その女性の後ろには、黄色と黒のデザインの大きなロボットが居た】

【球体の胴に手足がついていて、全体的に黄色地に黒線のボディ】
【胴にはモニター、目が黄色い光で表示されている】
【……果たしてそれは目と呼んでいいのだろうか、(★ ★)このように星が2つ浮かんでいて】
【それが、時折まばたきしている】
【頑丈で太いアーム。手先は五本指になっている】
【足も大きく、踵にマフラーがついている】

【……女性はともかくとして、もうこちらの大きさは完全にはた迷惑である】

はっ!! ボ……、

──ボルタリングがしたい……!

【──そこで急に突拍子も無く言い出して、女はわなわなと震えていた】
【そこで双眼鏡を外す、周囲を見渡し、手頃な壁のようなものを探していた】

【それは頭頂部付近は黒髪で、肩ほどまでのセミロング。髪の中腹から毛先が白く脱色されている若い20ほどの女だった】
【瞳は緑。何か特殊な加工でもしてるのか、たまに瞼の落とす影でほのかに蛍光発色をしていた】
【白衣を羽織って、白のワイシャツの胸ポケットにスマートフォンを刺している】
【くっきりとした色合いのグリーンのスキニーパンツを履いて、足元は黒い革靴だ】
【手には黒い革手袋を履き、最後に、その頭には赤縁の眼鏡が掛けられていた】

/本スレに投下したのを流用させて頂きます!
/戦闘でも日常でも大丈夫です!


236 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/28(月) 19:29:52 rkL.QcCg0
>>208
【鈴音がどういう状態だったのか。それも詳しく知っているわけではない】
【いなくなる前に鈴音に会った時は、随分と追い詰められていた。それでも、泣くことも休むこともせずに】
【ひたすら働いて────いなくなってから、一度だけ電話があった】
【その時のことは、よく覚えている。『あなただけは、幸せになって』あの言葉は、呪いのように】
【耳の奥にこびりついていた。夕月の言葉で、鈴音の呪詛めいた祝詞がリフレインする】


……………………っ、は。ったく、よぉ────
あいつはいつもいつも、頑張りすぎなんだよ、なぁ
長い付き合い、ってぇワケじゃあねぇが…………それでも無理しすぎだっつぅの

あいつもあいつで、なんかこう溜め込んでたのかもしんねぇけど…………
そうだよ、なぁ────あいつが怖いカミサマになっちまうのは、寂しいよなぁ…………


【それから少しだけ、悩む。自分が鈴音に抱いている感情を、言うかどうか】
【言ってしまえば、薄情者とでも言われるかもはしれないが──噤んだ口を、また開く】


…………あのな。鈴音がカミサマ、それも呪いとか振りまくようなカミサマになっちまった、って聞いた時よぉ
ちょっとだけ────「そりゃそっか」って思っちまったんだ
だって、よぉ…………あいつ、全然泣かねぇんだよ。どんなに辛くても、しんどくってもよ
なりたくってなれなかった自分とか、憧れとか、ぜぇんぶ我慢して、よぉ

そんなの────普通なら、もっと当り散らしたっていいのにさぁ
あいつったら、ニコニコふわふわと人の心配ばっかしてやがる
…………今まで隠してた恨み事も、怒りも、劣等感も罪悪感も全部全部ブチまけちまったら────
────そりゃあ、祟るカミサマにでも何にでもなっちまうさ

だから…………あたしはさ。鈴音がカミサマになろうと、ふわふわの鈴音であろうとどっちだっていいと思ってる
“元の”鈴音がいいなんて…………そりゃ、またあいつに我慢させちまうことになるんじゃねぇかって────
そう思っちまうんだ。…………でも、そうだよ、なぁ。…………やっぱ、寂しいよなぁ


【「まぁ、あいつの身体のことは任せとけ。な?」そう言って。夕月が泣きじゃくっている間は】
【ゆるゆると頭を撫でている。泣き止んで、しっかりと此方を見れば】
【ぽんと一度だけ軽く頭を叩き、手を離すのだ。──寂しげな笑みは、今もまだ浮かんだまま】
【我慢しているのは、ミラも同じなのかもしれない。鈴音とまたお茶でも飲むより】
【それよりも、鈴音の思うがままに振舞わせたいという、少し捻じ曲がった我慢】


く、くっ…………いや、分かってねぇなぁ夕月
頑張るってぇそのこと自体が偉くてすげぇんだって
世の中、頑張れねぇやつだっていっぱいいるんだぜ?
ダチのために頑張って身体張れる、なんて…………もう相当すげぇよ

んで、その指輪はどこにつけたっていいぜ。何も薬指って決まってるワケじゃあねぇ
ちょいと今、めんどくせぇ連中があたしのファンになっちまいやがってよぉ
ご丁寧なことに、電話だのメールだのを覗き見してこようとしやがる
そのための対策だな、指輪は。あんたを巻き込むつもりはねぇけど…………ほら、万が一ってぇやつだ


【厄介ごとの渦中にいることは、隠さなかった。それでも、出来る範囲で夕月を】
【巻き込まないようにしていることは伝わるだろうか。夕月も“円卓”という組織の末席にいることは知っていたが】
【それでも可能な限り、危険から遠ざけようとしていた。つい最近殺されかけただなんて】
【そんなことはもちろん、伝える気すらなく────「あんたはあたしが攫っちまうから、よぉ」】
【「それまでは、ちゃんと元気でいてもらわねぇとな」ぎゃは、と。最後の最後、ようやっとそう笑う】


237 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/28(月) 20:55:28 WMHqDivw0
>>236

【ミラの、鈴音への思いを聞いて――ちょっとだけぽかんとした顔をした】
【それから「そっか」と零して、責めはしない。思い当たる節が、彼女にも、あったから】
【あんなにひどく泣いていたのだ。なら、それまでどんな、ひどい目に遭っていたのか】
【何も聞かされなくてもなんとなくはわかったから。でも、寂しいし怖いという気持ちに嘘はない】

……ん、うん……そっか、……そう、でも、ある……ネ、
鈴音が、……今まで自分を虐めてきたもの、赦すことができなくても……、
……、……仕方ないか。そこはもう、鈴音が……決めるしかないことだネ、

……でもやっぱダメ、最終的に、鈴音がぜんぶを赦さないことを選んだとしても。
あたしは、鈴音のこと、しょうがないなって思ってあきらめることができても――――
――――あいつだけは赦さない。イル。イルの手の中で、鈴音が、世界を滅ぼすための装置になるのだけは、

【「それだけは赦せない」。惑うように低く、地べたを這いずるみたいな声色が】
【そこだけしっかり芯を持って、前を向いた。……それくらい、彼女は嫌っているらしい、「イル」のこと】
【なんでそんなに怒るのかって訊かれたら、はっきりこう答えるだろう】

【「ニンゲンとして生きてた鈴音が、大切にしてたもの、これ以上ないくらいバカにしたから」。】


【――――】

……、……すごいかな? すごいなら……へへ、……褒められて悪い気はしないや。
じゃあそのすごいのを、もっとすごくできるよう……ほどほどに頑張るから、見ててよ。

フーン、じゃあなんでミラさんはソコにつけてんの。ナンパ避け?
……覗き見、覗き見防止指輪? なにそれ、ヘンなの……でも、ありがと。

【涙の最後のひとしずくを袖口で拭い取って、指輪をくるくる、いろんな角度から観察しながら】
【「もうとっくに巻き込まれてるよ、いろんなことに」。そう言って笑い返す、間違いではなかったけど】
【少なくともミラたちみたいに誰かに追われる生活をしてるわけでもなかった。指輪、左手の人差し指につけて】

……そーいえばそーいう約束だった。ミラさんはさ、あたしのこと攫ったあと――そのあとどうすんの?

【「綺麗な服着せて飾っといてくれる? お家とか、お友達とか買ってきてくれる? それとも、」】
【笑われれば笑い返す、ふちの赤く染まった目を、ちょっとだけ悪戯っぽく歪めて】
【ビビりじゃないほうの少女の素はこんな感じ、のようだった。そういえばもう、ミラのことを「お化けさん」とも呼ばない】


238 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/05/28(月) 21:41:33 ZCHlt7mo0
>>231-233

っ――――もうそんな事が――――ッ!
〔……やはり、具体的な行動も視野に入っていたか。まぁ、そうだろうとは思ったが……予想以上に、猶予はない様だな、こうして話を聞く限り……〕

【連絡のネットワークから長らくはぐれていた彼らにとって、その情報は衝撃だった。敵は既に、水面下の活動だけではとどまらなくなっている】
【大きく水をあけられている状態で、そうして本腰を入れられれば、こちらはとうとう、押し切られてしまうだろう。より具体的な危機感が募りだす】

{……全く、なんて事かしらね。この混沌ぶりは……まさか、私とあなたたちが、轡を並べる事になるなんて……
 ……多分同じような事を、このネットワークの仲間たちは、何度も思ったんでしょうけど……めちゃくちゃだわぁ、世界を裏から抑えられるっていう、この独特の焦燥感……}

【今まで、このネットワークの元に結束した仲間たちも、何度となく思った事なのだろう。その感慨を、ルヴァもまた感じているようだ】
【そして、同じ危機感を抱いているからこそ、こうしてかつての遺恨を一時水に流してでも、同じ旗のもとに集結したのだ】

〔……なるほど、宗教の類が、人に「正しく生きろ」と説く理由が、まさにそれという事だな……
 後ろめたい思いを抱えている者こそ、脅威を実情以上に拡大して見てしまう……結局人はみんな、因果応報という奴の感情からは、逃げられないという事かもしれんな
 ……確かに、守りの姿勢に居る筈の俺に、こんな二つ名が通るというのは……少し、異常なのかもしれん。気づかなかったよ……〕

【必要以上に怯えるのは、結局は脛に傷があるからなのだ――――カニバディールのその言葉に、アーディンは妙に腑に落ちるものを感じていた】
【「次は自分だ」という恐怖を抱くのは、無関係な一般人よりも、何か後ろ暗い人間に、より多く見受けられる事――――それは、より深くそうした世界を知っているからで】
【同時に、どこかで「自分の行いを裁かれる事」を、思っているから――――それを思えば、陳腐なモラルの、その重みを再確認する事もできる】
【決して大きな勢力ではない自分が、ある種の人間たちからは恐怖の代名詞かの如く語られるのも、今の世界が如何に業を孕んでいるか、という事の裏返しなのだろう】

〔……同じ思いを抱ければ、自然と人はついてきてくれるさ。殊、今回の出来事に関しては、積極的な協力を引っ張り出せるとは思うぞ……
 奴らの力を束ねれば、百人力だ……まぁ、異能封じの前にどこまで粘れるかは分からんが……応えてくれるだろう、そんな危険の中でも、あいつらは……〕

【もし、今の世界の事を詳らかに説明すれば、その仲間たちもついてきてくれるだろうと、アーディンは確信しているようだ。例え、ただの荒事より遥かに危険であることが分かっていても――――】
【――――『絆』。そのただの一文字が、彼らを動かすのだ】

〔……あぁ、事が済むまで外さない心算で行くさ……お前らも、良いな?〕
――――勿論です
{そりゃあ、ね? ……残り2人も聞いてるから、うっかりなんて事はないはずよ。そこは安心してねぇ?}

【思いを込めるように、ゆっくりとその指にはめていく3人。今の世界を――――沈もうとしている世界を良しとしない仲間たちを思いながら】
【いずれ、直接に見えて、その力となれるように願いながら――――】

っ、洗脳術――――!? ――――この技術力を、逆用すれば、と――――そういう訳ですか――――
――――会いました。ブラックハートさんと一緒に、戦闘になって――――彼女は、まだその戦いの傷の為に、まともに動けません――――ッ

【キーパーソンである『麻季音』が、コアであるという話――――それ自体は、以前に鈴音から聞いていたが。まさかそういう形だとは思わなかった】
【だが、妙に納得される事でもあって――――この力が失われれば、今度こそ自分たちは後手から抜け出せなくなるだろうというのは、言われずともに分かっていた】
【――――カチューシャとは、ラベンダァイスばかりか、ブラックハートとも戦闘したという。そしてついに、ブラックハートにガタが来てしまったのだ、とも――――】

/続きます


239 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/05/28(月) 21:41:45 ZCHlt7mo0
>>231-233

――――っ、っ――――すみません――――取り乱しました――――ッ
{……人間では、ケツァル・コアトルの心を、完全に理解してあげる事は出来ない……そう言ったわよね、旦那?}
〔……あぁ。結局、ここまで歪ませてしまったのは……俺たちの責任でもあるからな……〕
{……でも、人間だって、他人の心を完全に理解してやれないんなら、結局は同じ事じゃないかしら……?}
――――もう、大丈夫ですから――――。鈴音さんは、なんとしても、助け出す――――それだけ考えれば良いんです。それだけ考えれば――――

【何とか、落ち着いた様子を見せるラベンダァイスに、ようやくアーディンとルヴァもほっと胸を撫で下ろす――――同時に、そこにある断絶もまた、コントラストを描いて】
【――――恐らくは誰も思っていなかっただろう。当のラベンダァイス自身が「もう諦める。鈴音は殺すしかない」と言い出す事になるなどと――――】

〔……その間、ラベンダァイスには休息をとらせる。消耗をカバーし合えるのも、チームの利点だろう
 ……やはり、『カミスシティ』は……実態としては、そんな事だったか。ディストピアを実現するに、一覧楽な方法は、恐怖統治か洗脳か、だからな……
 むざむざ足を踏み入れていった連中は、さぞ幸せなんだろう――――そんな幸せのために、我々の生活が壊されるなら、もろとも殺す事を選ぶしか、無いがな……〕

【ラベンダァイスのわき腹の大きな傷。それを横目にアーディンは頷いてみせた。自ら足を踏み入れるのは危険だと判断したのは、ただの勘なのだが――――どうやら、正確に働いてくれたようだ】
【ちょっと立ち止まって冷静に考えれば、不自然さには気づけるはずなのに――――気づけなかった人間の迂闊と、同じ人間の愚かさを、アーディンは卑下する】
【もう、カミスシティに取り込まれた人間たちなど、黒幕もろともに死ぬという事になろうとも、なんとも思わないとでも言いたげに】

{……そしてその挙句が、人間じゃない連中の跳梁跋扈、ねぇ? ……誰かが叱ってやらなきゃいけないんでしょうねぇ……いいえ、キレてあげなきゃ、ね……}

【こうして状況を俯瞰してみると、もうこの世界は半ば以上混沌に沈んでいるも同然と、ルヴァは呆れた調子でため息を吐いた】
【――――下手に今の均衡を崩せば、こうなる事は分かっていたはずなのに――――流石に、この規模は予想外だが――――そんなにも、世界を支配など、したがるものなのだろうか】
【もしも、この事態をすら『黒幕』が望んでいたというならば、それはもう、ディストピア信奉者とも呼べない。破滅主義者と言うべきだろう】

〔――――実はな。レボルツィオーンに関して言えば、今度近いうちに探りを入れようと思っている……
 素人芸の延長のようなものだが……潜入捜査に覚えのある仲間が、例の7人のうち、2人ほどいる……そのうちの片方に、腹を探らせるつもりだ
 アルターリの一件……どうも、俺には何らかの作意があるような気がするんだ。レボルツィオーンの動きが、まるで「アルターリの壊滅を事前に想定していた」様な、な……〕

【――――カニバディールの言葉を受けて、1つの予定をアーディンは口にする。アルターリの惨劇、その中心地となった企業、レボルツィオーン社】
【即座に、復興とその支援を表明したその動きに、アーディンは臭いものを感じていた。普通なら、あれだけの惨事に対して、もう少しは慎重になるのではないか、と】
【その違和感の答えを得るべく、アーディンは後に伝手を使って威力偵察を行う事になる――――まさか、そこで行方不明のセリーナを発見するとは、この時は思っていなかった様だが――――】

――――分かりました、見せて下さい――――!
〔……ありがたいな。それでは確認させてもらうぞ……!
{勿論、そんなおまぬけな事はしないわよ……そこはね?}〕

【カニバディールの説明に、耳をそばだてる3人。ようやく、自分たちにもまともな情報が入ってくる事になった】
【〔まるで、陰謀論の様な、こんな馬鹿な事が現実にあるとはな――――〕『N2文書』に、アーディンは苦笑しながらもその実在に顔を顰め】
【「――――ミチカ、とかいう敵の他にも、これだけの敵が――――」又聞き状態だったラベンダァイスは、そのリストの人数に表情をこわばらせ】
【{来るべき世界に向けた準備、ってところかしらね? 神経疑うわ――――}潜入記録の内容に、ルヴァは内心の黒い感情を、何とかシャレのめして見せ】
【〔ラベンダァイスの危惧通りだな。異能を封じられれば、能力者もただのヒトか――――〕血の処断と呼ばれるその出来事に、素の身体能力の優れたところを買われたアーディンは憂慮した】

/続きます


240 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/05/28(月) 21:41:55 ZCHlt7mo0
>>231-233

あ、あれ――――?
〔……どうした、ラベンダァイス〕
――――黒野、カンナ――――この名前――――どこかで――――どこか、で――――ッ?

【――――その名前を見た瞬間、ラベンダァイスは頭を捻り始めた】
【黒野 カンナ。その名前に見覚えがある。しかも、ただ見覚えがあるだけじゃない――――なんとも言い様のない、懐かしさの様なものを感じるのだ】
【何だったか、一体何だったか――――答えは靄の奥に隠れて、中々につかめない】
【何故だか「敵の手に墜ちた」という事実についても――――ただネガティブな感情を想起されるだけでは済まない、妙な感慨があったのだが】
【――――いずれにせよ、それだけではラベンダァイスは思い出し切れなかった様だ】

――――ッッ、それって――――!
〔ソニアの……ッ? それは、俺にとってはぜひ聞かなければならない事なのだが――――ラベンダァイス〕

【最後のファイル――――それを提示する前の前置きに、ラベンダァイスとアーディンの表情が固まる】
【彼らはそれぞれに、そのファイルの内容――――「彼女の身に何が起きたのか」については、強い関心を抱いていた】
【が――――カニバディールの念押しに、嫌なものを感じたのだ。言うまでも無く、その念押しはラベンダァイスに向けられている】
【半ば、それだけで予想はついてしまったのだが――――】

――――知らなきゃ、ならないんです――――直接の面識こそありませんでしたが、UTの一メンバーとして――――!
〔……ソニアとやらに、所縁のある仲間を知っていてな。俺にも、伝えなきゃならない義務がある――――聞かせてもらおうか〕
{(……はぁ、これ……まぁた面倒な事になる流れよね。そろそろ勘弁して欲しいけど、そういう訳にもいかない訳ね……)}

【覚悟は、固まったようだった。躊躇を押し返す、強力な意欲が、それぞれの胸の奥に湧き上がっていた――――】


241 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/28(月) 22:59:30 rkL.QcCg0
>>237
【「そいつは────…………」イルを嫌っている原因。それを聞いてしまえば】
【ぎり、と奥歯を噛みしめる音がした。ざわざわと、風もないのに赤い髪が騒ぐ】
【ミラの髪が見た目通りのものでないことは、夕月も知っているはず。怒っていた】
【どれだけ鈴音がヒトであったことを大事に思っているか。大事にしたかったか。その未練も悲哀も】
【そして──ヒトでありたかった可能性の輝きを大切に抱えていたかを、知っていたから】

   【「────鼻っ柱ブチ折っても、まだ気がすまねぇな」】


【──────】
【────】
【──】


ぎゃは、ほんと言うようになっちまったじゃあねぇか
おうよ。てめぇの頑張りはしっかり見とくから、さ
だから…………あんま無茶しすぎんじゃねぇぞ?
巻き込まれるにしたって、そりゃ色々とあんたも巻き込まれてんだろうけど、よぉ
こう、ほら。死んじまったら、元も子もねぇだろ?

んで…………あぁ、これか?これな、あぁ、えっと────
まぁ、その…………、…………お、おう、…………ナンパ避け、っつぅか、よぉ…………
……………………。………………………………こ、婚約、指輪、的な?


【ぼそぼそぼそぼそぼそぼそぼそ。最後の方はもう、何を言っているか】
【分からないくらいに誤魔化しに誤魔化して。けれど、頭を撫でることができるくらいに近くにいる】
【声はいくら小さくしたって、まったく聞こえないなんてことはないのだろう。そして】
【もしも夕月がミラの方を見れば、これまでにないくらいそっぽを向いて】
【なんとしてでも目を合わせないようにしているのだ。嘘が下手、というか】
【呆れるくらいにあからさま過ぎた。指輪の素材は2つとも同じものなのに、サイズはばらばら】
【けれどミラの赤い指輪は、まるでオーダーメイドのようにぴたりと薬指にはまっているのだ】


えっ、あぁ…………攫ったら?攫ったらどぉしよっかなぁ
まずはうまい飯屋に連れてってよぉ。酒とかは────ん、飲めるのか?まぁいいや
そんでもって、あたしも頑張って仕事増やして…………金ができりゃ一緒に買い物行くか
アウトレットの型落ち品とかじゃなくて、きっちり流行り物の服買うのも悪くねぇかもな
腕いっぱいにショッピングバッグ抱えてよ、疲れた後はカフェにでも行って…………
後はそうだなぁ…………あぁ、映画も悪くねぇなぁ
ピザ頼んで、後はポテチとかドーナツを思いっきりテーブルいっぱいに広げて
そんでもってバカみたいなB級映画とか、クールなヤクザ映画とか、そんなのを一晩中観るんだ

…………そん時は────鈴音も一緒だと、いいなぁって思うけど、なぁ


【いっぱい楽しいことをしよう。今までできなかった分、思い切り】
【楽しいことだったら、いくらでも知っている。それを教えてやることくらいは、簡単だから】
【────最後に呟いた小さな言葉は。彼女には珍しい、後悔の言葉だったけれど】


242 : トキ ◆M7/rNiM4/U :2018/05/28(月) 23:11:25 qZmqDFpo0
>>235

─────ふん。なんともまあ、醜い。
この一時に、似つかわしくない。

【壁を探す女へ投げかけられる声】
【その声の主は、季節にそぐわない灰色の外套を身に纏ったやせぎすの男】
【丸眼鏡の奥から注がれる視線は、手元の懐中時計と女性の後ろへ聳えるロボットへと交互へ注がれる】
【丁寧に懐中時計の表面を柔らかな布で拭ったのち、神経質そうに懐に仕舞って】

2018年5月28日14時48分45秒。
時の下において、その歪みを正す。

【背後へ直径2m程の大時計が出現し、男の両手に短剣と長剣が握られる】
【時計の針に似た形状のそれには、時の重みを感じさせるような荘厳な彫刻が施されている】
【そしてゆっくりと、女へ長剣の切っ先を向けた】


243 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/28(月) 23:51:12 XhR7wdR.0
>>177

【女性らしい丸みを帯びた曲線と、豊満な身体の創り上げる結晶は、神が気まぐれに映した自分の姿みたいに】
【羞花閉月の如く、愛らしい童顔はあまりにも不釣り合いで、愛される為に作られたと錯覚する程】
【肉感的な唇は蠱惑的な吐息を零すと、月に傅く蜜の様に尊く甘く煌めいてみせる】


あははは♪ 少しは賢いかななんて思ったけど、所詮家畜は家畜かぁ
獣に智慧はいらないよね、刃物持たせりゃ番犬の替りにもなるかななんて思ったけど
誰に口聞いてんだよニンゲン風情が、その脳みそまで腐り落ちて悶えてるのかな?

理解しなきゃ、理解出来なくても、それが道理なんだから、ニンゲンは殺せば死ぬって習わなかった?
ピーチクパーチク煩いんだよね、羽虫みたいな音を立てて、みすぼらしい見た目してないだけ虫の方がマシかな
── ごめん、前言撤回、虫もうじゃうじゃ気持ち悪い奴いたわ、アルターリで出会ったの


【白百合の様な頬に好奇の色に似た紅細工を透かして、そこに彩られる淡やかな残り香】
【擽ったそうに片目を閉じて、白妙の首筋に夜空の様な横髪を添える様に散りばめた】
【真紅の双眸は椿よりも深く紅く、或いはきっと百日紅よりも儚く見えた】


へぇ、そんなボロ雑巾に魂かけてるんだ、やっぱりニンゲンって愚かで間抜けで愚図で醜いよね
キミみたいな蛆虫がボクの下に蠢いてる事が、何よりもボクに対する冒涜で
何よりも── 鈴ちゃんに対する、背徳なんだよね

それじゃお望み通りぶっ殺してあげるよ、過ぎた真似する狗を放っておく程ボクは寛容じゃなくて
ほら最期の言葉は何にする? いい声で啼けよ、無様に這い蹲って不躾に踊れよ
── ボクは "オフィウクス" が一柱ラサルハグェ、またの名を "虚神" スナーク

そして、"病魔" イル=ナイトウィシュ、全てがボクで、全てを示すのさ


【巻き起こる憎悪、可憐な表層を割いてみたなら溢れんばかりの殺意を撒き散らして】
【── 怯懦するのであろうか、強大な力を持つが、その内面は子どものそれに近い】
【貴方の対応如何ではどうとでもなろうが──】


244 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/28(月) 23:55:01 Lxd3YeZA0
>>242

【――その言葉に驚いて振り返る。何を言ってるんだ?とでも言いたげな顔を浮かべていた】
【とはいえ、その切っ先が向けられた瞬間、まずするべきことは周囲に視線を向けること】
【町を行く人々は徐々に事態を把握し、悲鳴をあげて逃げていく】

だっ……あ、あの!キミ、おい、やめっ――

【――武力には武力をもってして制さなければならない。その思想がよぎる。汗が垂れる】
【ロボットにじりじりと近づき、彼女を受け入れるためにポットのカプセルが開かれる】

た、頼む!何か気に入らなかったコトがあるのなら謝る!
だから剣を――

【それでも、明確な目標はジブン。言葉が通じるのなら、まだ話し合えるだろうかと】
【長剣の先が鋭く、ひえきった思いになる。殺されたくないと考える】
【――背後のロボット、〝ポップ君〟に片手をひっかけるかまだ思案する】

【そのような甘っちょろい考えの女だ。少なくとも現時点で彼女は、仕掛けるタイミングの先手は完全に取れないろう】
【するとすれば、防衛くらいのものだが――】


245 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/28(月) 23:56:39 WMHqDivw0
>>241

【「……でしょ」。吐き捨てるように言い切って、ここらへんで怨み言はおしまい】
【ここにいないイルへの怒りはきっと、いつか、絶対晴らしてやる。その覚悟だけ再確認するように】
【「鼻だけでいいの?」なんて物騒なこと言いながら、ちょっとニヒルに笑って見せた】


【――――】

ん。もともと頑張り屋じゃないもん、辛くなったら逃げる子だよ、あたしは。
だからその辺は大丈夫……大丈夫っていいのかなコレ?

うん、うんうん………………えっ婚約? は? カレシいたの?
マジかぁ、……そんじゃあ巻き込まれないようどうたらってのは、
あたしよりよっぽどミラさんのほうが注意しなきゃいけないんじゃない?

【「よくあるじゃん。全部終わったらケッコンしよーつって、片っぽ死ぬヤツ」】
【あまりにも、縁起でもなさすぎる台詞をのたまいながらも――だいぶ驚いたらしい】
【とはいえその「カレシ」が、昨今世界を取り巻く渦のほぼ中心にいることなんて、知る由もなく】
【いいじゃんオメデトー、なんて気楽で気軽なお祝い。それから、カレシさん泣かせちゃダメだよ、とか】
【それっぽい口を利く。ここらへんのノリは流石若者というべきか、恋に恋するティーンっぽさを残して】

ごはん。お酒……はまだダメだネ、……一杯くらいこっそり飲んでもいいかも。
仕事、……そーいやあたし最近、バイト? 始めたよ。だからあたしもお金出せるし。
カフェ! そういや前、綺麗なおねーさんによさげなとこ連れてってもらえたからそこ行こうよ、
映画かぁ、あたしけっこうゾンビとか出てくるヤツ好きだよ。こないだゾンビとコマンドーが戦うヤツ見た。
いいネいいネー、コーラ絶対外さないで! ポップコーンは塩もキャラメルもどっちも用意すんの!

【巡らせる、楽しい未来の想像図。ひとつひとつ返していって、きゃっきゃと声を上げながら】
【それでも――ふと、最後に付け加えられた言葉。紡がれた瞬間口を閉じて、瞼を半分伏せる】


…………神様でもジャンクフード食べられるかな?
こう、なんだろ、カスミ? とか、なんかすっごい高いお酒とかお米とか、
そーいうのしか食べらんなくなってたらどうしよう、鈴音。

……なあんて、うん。…………一緒が、いいネ。

【絶対一緒に見ようね。そんな約束すらできない現状、……冗談で吹っ飛ばすには、まだ力不足だった】


246 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/29(火) 06:04:21 IBKicRNQ0
>>238-240
【確かに、彼らは後れを取っていた。しかし、今こうして確かな危機感を抱いている】
【重要なのはこの先であり、そのために何をすべきかだ。この情報で彼らがそれを思ったのなら、御の字である】

ああ、皮肉なことに今この時は前代未聞と言っていいレベルの混沌だ
『黒幕』どもに消されかかっている混沌の炎が、消える寸前の蝋燭のごとく燃え盛っている
そのめちゃくちゃをやってのけるだけの相手だ。その焦燥を抱き続けるのも難儀だとは思うが、どうかその焦りを忘れてくれるな

【そう、全ては危機意識ゆえ。それだけ多くの相手を『黒幕』が相手取り、その上で目的を成就できるだけの力を持っているということだ】
【それだけの相手を前にしては、このような異常事態も起こり得る。この普通では成し得ない共同戦線も】


そういうことだろうな。結局は人はそう強くはなく、その弱い自分からは逃れられない
自分は平然と悪行を行える、と信じている者ほど、実は心を蝕まれているということもよくあるものだ

だろう? 守勢に回るにこれだけの有様になるんだ。この世界に煮詰められた業の深さたるや、推して知るべしだよ

【裏社会に身を置くからこそ、灯台下暗しというべきか。そうした悪党たちも、邪悪であれど人であることからは逃れられない】
【カニバディール自身、幾度も揺れ動く己の脆さに辟易してきたからこその認識だった】
【そんな世界で、ちっぽけでも己のモラルを守り生き抜く、アーディンのような人物こそ傑物と、そう呼ぶのだろう】

……絆、というやつかね。普段は私のような人種には縁遠い言葉だが、その恩恵を間接的に被ることになるとは、つくづく奇妙なものだ

一つ一つは小さくとも束ねれば大きな力になる、とはよく聞く話だが。この場合、その一つ一つも相応に強力なのだろうな
それが貴方の名の下に集まるとなれば、『黒幕』にも対抗しうるだろう。まして、『黒幕』の目的が目的だ
同じ思いを抱くやつは、そう少なくもなさそうだな?

【そう、あまりに危険だ。だが、躊躇っていては破滅だ。この世界そのものが、自分たちの足元がひっくり返される】
【だが、その差し迫った状況のみでは、ここまでの勢力とはならなかっただろう。そこにアーディンの積み重ねて来たものがあってこそだ】


頼んだよ。これが我々の命綱だ

……そう、歯向かう能力者を洗脳し、自分たちの手駒とする。彼奴等が唱える、力の結集のための手段だ
世に散らばるあらゆる力を、一つにまとめることで統一の足掛かりとする。絵空事のようなことを、彼奴等は実際にやろうとしている

この技術に深く携わっていると思われるのが、『ルハニア社』と『オーウェル社』という二企業だ。『特区』の管理体制にも、この二社の技術が用いられているらしい
特に『オーウェル社』の方は、初瀬麻季音に関わりがあるらしく、洗脳技術の開発についてはこちらが主導と睨んでいる
この二社に関しては、現在協力者たちが情報収集に当たっているところだ

……ブラックハートが。あれほどの戦闘能力を持つサイボーグを、戦闘不能に追いやったのか
つくづく、恐ろしい女だカチューシャめ……

そのような事態では杞憂かもしれないが、一応頼んでおこう。ブラックハートにも、我々『スクラップズ』が一時協力していることは伝えておいて欲しい
彼女から聞いたかもしれないが、あれからもう一度彼女とは派手にやり合ったものでね。次に会うことがあれば、即刻殺し合いになって然るべきだろう
向こうも私の面は見たくないだろうから、お前から伝えてもらいたいんだ

【恐るべき敵の技術。ブラックハートをも下したカチューシャの戦闘技能。どれ一つとっても、強大な〝力〟】
【戦慄しつつ、リスク回避には余念がなく。ブラックハートとトライデントとの壮絶な戦いを思い起こしながら異形はラベンダァイスにそう頼んだ】

/続きます


247 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/29(火) 06:05:09 IBKicRNQ0
>>238-240
【落ち着きを取り戻したラベンダァイスに対しては、やはり沈黙を守る。彼女の歪みの原因の一端が、彼らにあったとしても】
【それを決定的なものにしたカニバディールが、何を言えようか。ルヴァの言う通り、人同士でも理解し合うことなど出来ないというのに】

【ただ、鈴音を取り戻すという宣言にのみ頷く。それが他ならないラベンダァイス自身の殺意と諦めによって覆されるとは流石に知る由もなく】


その通りだ。数の力は、そうして庇い合うことにも直結する。そうして、次に備えられる

だいたい予想はしていたがね。あのような形で強引に制定した排斥のための地区が、まともな手段で機能するはずもない
いずれ全世界を『カミスシティ』にするための予行演習、巨大な実験場と言っても過言ではないだろう

そんなところでモルモットにされている連中だ。殺してやるのは、むしろ親切かもしれないぞ?
少なくとも、己の幸福を信じて逝けるのだから

そうだとも、ルヴァ。彼らが幸福によって停滞し、そのまま凍り付こうというのならば
こちらは、怒りを原動力として動き、それを溶かす。今は、その怒りこそが重要だ

【冷徹とすら思えるアーディンの言葉にも、ルヴァのあきれた様子にも、カニバディールは頷く】
【彼自身が狂気の悪党であり、人々の迂闊さや愚かさを慮るような人格ではないがゆえ】
【そして、その上で『黒幕』の破滅的平和思想を憎む者であるがゆえだ】


――――ほう。アルターリの事件にいち早く介入したあの企業か
確かに、あの事件が『黒幕』に関わるものであったならば、必要な一手となるだろうな

【アーディンが口にした計画に対しては、カニバディールはどうにも言葉少なであった。無理もあるまい。カニバディールはまさにあの場にいたのだ】
【そのレボルツィオーン社の社員と知り合い、その誘いを受けてあの場に見学に行っていたのだ】
【故に、知っている。あの惨劇を誰が引き起こしたのかを。だが、それが『黒幕』の望むところなのかは、知らなかった】

【この調査が、その謎を解く手がかりになるだろうか。それとも、この脆い共同戦線の亀裂となるだろうか】
【それはまだわからない。セリーナが、拉致の張本人たるブランルから自分の名を聞いていたことなど、カニバディールは知らないのだから】
【この一件に関しての影響は、また別のどこかで出てくることになるだろうか】


【彼らが渡したメモリの情報を吟味していく間、カニバディールは控えめに相槌を打ちつつそれを見守る】
【掴めてくる敵の輪郭。だが、つかめて来たからこそわかる巨大さ。アーディンたちの前にもかかわらず、こめかみを伝う冷や汗を隠せない】

【その汗がさらに量を増したのは、ラベンダァイスの反応を見た時であった】

(……!! しまった……黒野 カンナの名をそのまま……!! 『円卓』のリストのためには、先にこちらが確保せねばならないと言うのに……)
(いや、しかし……現状、こちらが取り戻せるかどうかもわからない。ならば、多少のリスクは負ってでも情報は拡散すべきか……)

(どのみち、今更だ。それにあの反応……どうやら、心当たりはあれど核心にはいたっていないらしい)

【ラベンダァイスにひそやかな観察の視線を送りつつ、カニバディールは心中でつぶやく】
【彼女らの重ねて来た歴史を知らず、彼女が掴み損ねた答えも知らない異形には、それが精一杯だ】


……いいだろう。ならば話すとしよう。ラベンダァイス
アーディン、貴方の顔の広さがさっそく出て来たな。ソニアの縁者を知っているとは。ならば、なおさら私の『危惧』は聞いてもらいたい
悪いなルヴァ、だが乗り掛かった舟だろう?

【そういってカニバディールはメモリを端末に差し込むと、彼らの前で起動させた。表示されたのは画像データだ】
【ある計画についてのプレゼン向け資料を撮影したものらしい。そこに記された技術とその使用法。そこに秘められたおぞましさ】

/続きます


248 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/29(火) 06:06:22 IBKicRNQ0
>>238-240
……人間の遺伝子から、悪性因子を取り除く。それがこの技術の、本来の用途だ
受精卵に対してこれを用いれば、誕生前に胎児が背負うはずだった病気や障害のリスクを取り払うことが出来る

だが……これを転用して、すでに生まれている人間を遺伝子にまで分解し、再構築する。一人の人間を別の存在にする
それを可能とすると言ってのけた男がいる。先の名簿にも記した一人、公安の『調停官』、嵯峨野 鳴海だ


――――カチューシャは、間違いなくソニアだ。肉の専門家たる私が断言する、〝あの肉体〟は確かにソニア〝だった〟ものだ
それが、まるで別人。その上、自分がソニアであることを頑なに否定する姿勢。『黒幕』に対する盲信的協力

私は、こう考えている。ソニアは、この技術の被験者にされ……人為的に〝生まれ変わらせられた〟のだと


それも、ただ分解と再構築をしただけとは思えない。カチューシャのあの目、私は泥の街で似たような目を見たことがある
逆らえない状況で、徹底的に悪意を叩き込まれた子供……自分にそれを教え込んだ相手にただ従い、どんなこともする少年兵。あれは、そんな目だ

先に渡した『血の処断』と同種の、〝教育〟が施された結果、ソニアの戦闘技術と敵対者への無慈悲さを併せ持った
完成された狙撃手となった。そんなところじゃあないだろうか

【それは、絶望的な事実。遺伝子単位にまで砕かれ、組み替えられたという、あまりに惨たらしい仕打ち】
【紛れもなく彼女の身体なのに。そこから彼女が消し去られたということ。セーブデータを書き換えたように】


……正直なところを言うが。私にとってソニアもカチューシャも敵だ。その安否には、大して興味はない
だが、そこで私が先に挙げた『危惧』が出てくる……

私が言うのも何だが、ソニアは魅力的な女だと言えるだろう。あの儚げな容姿に、戦いを好まない優しさ
恐らくは、好感を抱くものはUTを中心に多くいただろうと思う。アーディン、貴方の知るソニアの縁者も、入れ込んでいたのじゃあないかね?


対して、カチューシャはソニアの持つ魅力をそのままに、それを意識的に使って敵味方、老若男女問わず、あらゆる人物に粉をかけて回っている
私の知る限りでも、この指輪を持つ者のうち二人はカチューシャに想いを抱いているようだ……そう、〝カチューシャの方に〟だ

わかってもらえるかね? ソニアを取り戻そうとする者。カチューシャのみを知り彼女を想う者
たった一人の女を巡って、事態とは関係のない対立構造が生まれかねない爆弾がここにある


そんなことになって、ソニア派とカチューシャ派に分かれて争うことにでもなってみろ……
喜ぶのは『黒幕』だけだ。頑丈さに自負のある私の胃壁にも穴が空くよ

いっそカチューシャを殺してしまえればとも思ったが、そうすればソニアやカチューシャを想う者たちの火に油を注ぐだろうし
何より、カチューシャ自身がとんでもない強者だ。簡単にはいくまい


だからこそ、こうしてカチューシャをソニアに引き戻す手がかりを探していたのだが、見つかったのはこの事実だ
遺伝子にまで砕き潰された人間を、どうやって戻せばいい? 私には見当もつかない

それが出来そうな技術と、ソニアのために労苦を惜しまない意思を持った人間……私の知る限り、その条件に当てはまるとすれば
『財団X』のジンジャー・ユースロットくらいだが……彼の消息はまるで掴めない。はっきり言って、八方塞がりだ

【深く息をつくと、カニバディールは端的にそう締めくくった】


249 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/05/29(火) 11:50:24 ZCHlt7mo0
>>246-248

{――――「ありのままであり続けない世界」って奴の、なんて罪深い事か……って事よねぇ
 善と悪とが……あたしらが本当に『善』なのかは知らないけど、あなたたちは間違いなく『悪』じゃない? ……それが、真っ青な顔してくっつくって言うんだもの
 道を曲げれば、混ざってはならないものが混ざって、混ざるべきものが混ざらない……本当、ユートピアもディストピアも御免被るわ……}

【――――本来的な意味で言えば、ユートピアは須らくディストピアにたどり着く、と言うべきなのだが――――ともあれ、ルヴァはこの世界の有様に頭を抱える】

〔だからこそ、強さがなければならない。そして強くないのであれば、正しさがなければならない……
 俺は、自分の領域で、自分の強さで正しさを保証してやっていたつもりだが……さて、世界相手にこのチンピラ風情が、どこまで通用するか、だな……〕

【普遍的な事実と言うものは、規模の大小の問わず、環境の如何を問わず、通用するものである。個々人のモラルの規範は、彼らの生きる社会に、そして世界全体に俯瞰できる】
【正しさを捨て去った世界は、もう機械や獣の類に堕していくしかない。これは謂わば――――人間が人間であるための戦いなのだ】

〔ありがたい事に、な……「世界は美しい。それが好きだ」と言う奴もいたし、「人間は輝くべきだ」と言う奴もいた……「人間は権力などに縛られずに、自由に力強くあるべきだ」と言う奴も……
 こんな連中が、『黒幕』の世界に「仕方がない」などと言って迎合するとは思えない……
 ――――趣は違えど、お前さんの手勢もまた、『黒幕』のやり口が許せないんじゃないのか? ……きっと、ただ「気に入らない」ってだけではなく、その理由があるはずだ〕

【そこに至る理由は様々だ。だが全ては「『今』を守りたい」と言う結論に収束する。アーディンはその例をいくつか挙げながら、カニバディールに問い返した】
【『善』と『悪』。全く対極の出発点から同じ目的に至った者同士――――そこにも、その理由があるはずだと】

〔……洗脳の為の、技術開発か……なるほど、その麻季音とやらが、キーパーソンになる訳だ……これは、是が非でも敵に渡す訳にはいかないようだな……
 『ルハニア社』と『オーウェル社』……覚えておこう。そしてそちらにも、俺たちからある程度の探りは入れていく……可能性がありそうなところは、徹底的にな……〕
――――分かりました。今は――――そう軽々に、UTの地下から出れない状態になってるはずですが、確実とは言えませんからね――――気を付けます

【更に飛び出してきた、2つの組織の名前に、アーディンは深く思索を重ねる。当たり前の話だが――――世界を相手取るだけあって、敵の勢力は強大だ】
【レボルツィオーン社と並んで、注意すべき最重要ポイントとなるだろう。そこを糸口とすれば、何らかの突破口が開けるチャンスにもなるはずだ】
【そしてラベンダァイスは――――ブラックハートの事について、カニバディールに対して首肯する。今後戦士として、もはや戦えるのか疑わしい状態になってしまったが】
【それでも、情報の共有はしておかなければならない――――今は1人でも戦力が惜しいのだ。特に『異能の全く絡まない』ブラックハートの様な人物は――――】

〔……なんだかな。噂に聞く、雷の国の『セードムシティ』の様な状況だ……もしや、グラトンのやろうとしていた事は……近いものがあるんじゃないのか?
 そして、その手から解放されたあの街は、ひどい有様になってしまったと聞く……さて、雷の国はあそこを責任もって管理しているが、水の国はどうかな……〕
{……人間はお行儀良くしなきゃいけないものでしょうけど、それが行き過ぎるとこうなるっていう、好例よねぇ……もし、上手くやり過ごせたら……「こんなことは許されない」って、歴史書に書いてあげなきゃ……}

【ふとアーディンは、グラトンの事を思い出した。世界を、恐怖統治していくための実験場と喧伝されていた『セードムシティ』――――今のカミスシティの本質は、アレに近しいものがあるのではないかと】
【だとしたら――――残されたセードムシティの存在が難しいものである事を考慮して、そしてセードムシティとは異なり、自ら人がそれを求めた事を考えて】
【――――もろとも、殺してしまうのも『アリ』かもしれない――――と。そうした身勝手を嫌うアーディンも、そこには嫌悪の情を隠さなかった】
【そしてルヴァは――――以前の、カニバディールたちとの戦闘を思い返しているのだろう。「世の真理が高尚だったら高尚だったで、それでもお前たちは悪事をやめないのだろう」と――――】
【逆方向に、極端に振り切れた世界の有様を覗いて、良く分かった――――いずれにしろ、極端に極まるという事は、許しがたい事なのだ、と――――】

/続きます


250 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/05/29(火) 11:50:47 ZCHlt7mo0
>>246-248

〔――――まぁ、何かしらの情報は得られるとは思う。もしも黒幕と対峙するなら、儲けものだろう……あれだけの事をやらかした以上、許されはしないだろうが、二虎競食ぐらいはな……〕

【少なくとも、現状に対して何らかのアプローチをしようとしているのは、間違いないだろうとアーディンは踏んでいる】
【後は結果を待つばかりなのだが――――閑話休題】

――――昔――――Justice? ――――でも、流石に全部を、覚えてる訳では――――ダメだ。思い出せません――――
〔――――だが、少なくとも、覚えておいて損はなさそうな名前だな。注意しておこう……黒野 カンナ……お前たちも、良いな?〕
{はいはい。3人分の注意で、忘れはしませんって……}

【その記憶の懐かしさが、昔に起因するなら――――ラベンダァイスは、Justice時代に何らかの関わりがあったはずだと考える】
【が――――なにせJusticeは巨大な組織だった。直接関わったメンツなど、半分もいない――――それは、UTに身を置いても同じ事だったが――――】
【結局は、何かがある名前だから注意しておこうという、3人――――5人――――の、意識共有にとどまったようだ】

【――――――――そして、続くカチューシャの真実に、全員の耳は晒される】

――――――――っ、ぐ――――!!
{っ、ラベンダーちゃん――――}「ラベンダーちゃん! しっかり……しっかりして!!」
〔…………ッ〕

【――――ごぼ、と。ラベンダァイスの喉から、くぐもった噴出音が響く。慌てて口に手をやると、部屋の片隅へとヨロヨロ歩み去って】
【その背後を、ルヴァ――――否、無理やりに肉体の主導権を取り戻したのだろう。緑の瞳――――リベルが追いかけて、背中をさする。どうなるか――――分かったのだろう】

ぅ――――ぐぉ、エ――――ッッ、ぁ――――うボ、ごぼぉッ!! ――――は、ぐっ――――!!
「き、傷が……!」
〔……………………〕

【――――正に「人が悪意で歪められる」。そんな事が、ニアミスしていた仲間に起こった――――その認識に、ラベンダァイスは耐えきれなかった】
【廃墟とは言え、暗い部屋の隅にまで身を退いたのは、最後の配慮だったのだろう。そこに――――縮こまった消化器の中身を、血と涙と共に吐き出して】
【そんな発作に晒されれば、処置したばかりの傷口が再び開く――――わき腹から、またも血がジクジクとあふれ出す。リベルは己も泣きそうな顔で、ひたすらにラベンダァイスの背中をさすり続ける】
【――――ただ1人、アーディンだけが冷徹にその有様を見守り続けて――――やがて、落ち着いたラベンダァイスは、ヨロヨロと戻ってくる。血の跡と、饐えた匂いを口元に残して】

――――――――ありがとうございます。おかげで今、ハッキリと分かりました――――――――
私は、あなたと「仕方なく手を組む」んじゃない。「絶対に手を組まなきゃならなかったんだ」と、今――――ハッキリと分かりました――――――――
あなたなどとは比べ物にならない、生き物である以上、絶対に許してはならない敵がいるんだと――――思い知らされました――――

【――――真っ直ぐにカニバディールと相対したラベンダァイスは――――あろう事か、その情報に対して、カニバディールに対して、謝礼の態度を見せる】
【傷と嘔吐の相乗効果で、相当に苦しかったはずなのに――――そんな事、もう気にもならないという態度で、ラベンダァイスは凛とした態度を見せる。そこに「知らなきゃよかった」などと言う弱い態度はない】
【やや、棘の含んだ皮肉に思うかもしれないが――――人の心を見るに敏なカニバディールなら分かるだろう。そこに揶揄はない。本心からの言葉だ】
【――――そして、そんな本心からの言葉を口にさせるほどに、ラベンダァイスは心の底に『渦』を抱えてた――――全身の金色のラインが、ハッキリと明るく輝く】

/続きます


251 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/05/29(火) 11:50:58 ZCHlt7mo0
>>246-248

――――「殺します」。必ず「殺します」。『人間』として『倒す』のでもなく、『兵器』として『討つ』のでもなく――――『命』として――――『殺す』のです――――ッッッ!!
こんなもの、許してはならない――――許されざるもの、全て、全て、全て――――ッッッ!!
尊厳を汚し、あるべき正道を踏みにじる連中は――――この世に己が身を置いている事を血の一滴まで後悔する程に殺しつくすのですッッ!!
人を書き換える悪魔も命を弄ぶ悪魔も、みんなみんなみんな――――ッッッ!!

【――――プシュッと、包帯を押しのけるようにして、その傷跡から血が噴き出る。内心のラベンダァイスの怒りを代弁するように】
【徐々にその口調もアクセルを踏むように加速していき――――あの日からずっと虚ろだった瞳が、怒りに満たされていく】
【――――許せない。この世界は許せないものだらけだ。そんな醜悪な、唾棄すべき敵がいるなら――――この命に代えても、許しはしない――――そう、言っている様だった】

〔――――なるほど……お前さんの危惧するところは良く分かった、カニバディール……
 直接には縁のない俺でさえ……いや、俺だからこそ、か……その憂慮は分かる。元より「『黒幕』の好きにはさせない」と言う一時だけで寄り合った集団だ……その内実は、密に連携、とも行きづらい、か……
 ……その通りだよ。奴はハッキリと、カチューシャに対して宣言したそうだ……「俺はソニアを愛する。お前など消し去って、ソニアを必ず取り戻して見せる」とな……
 ……どうやら、元よりいわゆる「友達以上恋人未満」の関係だったそうだ……奴の証言だけだから、なんとも言えないがな……〕

【カニバディールの言葉に、アーディンは冷静に悩んでいた。確かに――――その「知り合い」は、ソニアに対して半端で済まないほどに入れ込んでいる】
【それこそ――――今、生活のほとんどを放り出して「ソニアを助けるために」全てをささげている――――元より、そうした「熱くなりやすい」タイプなのもあるが】
【それだけ、ソニアの存在が大きいという事なのだろう――――それが、事態をより一層に混沌とさせている】

〔……まぁ、個人の扱いについては――――大事の前の小事だと、そういうしかあるまい。決して『小事』ではないが……ここに、あまりソースを割きすぎると、不毛な事になると思う……
 ――――だが、少なくとも俺は、奴には必ず伝えるよ……「原因さえ分かれば、それだけでもう、どうにでもなるようにしてある」などと叫んでいたからな……
 奴の一本気が、事態を動かすかもしれないと、そうとだけ思っておこう……――――これ以上は、俺は言わないでおこう……〕

【――――戦いの中において、個人の事を念頭に置いて戦力を発揮できないというのは、正直に言えば馬鹿馬鹿しいと、アーディンは思っている】
【だが、もちろんそれは「第三者」だからこそ言える事だ。当人たちにとっては、深刻な問題なのだろう――――これについては、今は結論を出せない】
【だが、その中にあっても事態は進んでいく――――カチューシャは、カチューシャとして動き続けるのだ】

〔――――殺してしまえば、か……最悪、確かにそれも手なのかもしれない――――そうすれば、双方ともに諦めるだろう……正直、その有様を知ってしまうと、気は進まないがな……
 ――――どうしてもそれをやるなら、その時には言え。そういう汚れ役も、憎まれ役も……俺がやるべき事だろう……この事態に踏み込むときに、そういう覚悟は固めてきたよ〕

【もしも、事態の混迷が極まって「ゴルディアスの結び目を切る」事になったなら――――それは、自分のやる事だとアーディンは宣言した】
【――――正に、ラベンダァイスに対してそうした覚悟を固めているのだ。それがもう1人増えても、今更何でもない――――それは「汚い大人のやらなければならない事」なのだ、と――――】


252 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/29(火) 13:19:55 6IkAZGKg0
>>243

【──ぞ、と。背筋が泡立つ思いがした。ただならぬ殺気を見出す】
【幹部ウサルハグェ。病魔。虚神。──終焉の体現のようにも思える】
【至極、当然の結果だ。興味本位の挑発は猫をも殺すのだし、彼女は明らかに〝格上〟】
【淡く美しい絵画のようなこの少女は、そもそもとして己より〝強い〟のだから。単純明解な話なのである】
【──当たり前に、死のフラッグは回避するのが吉だ。それは、そもそもヒト以前に──動物としての生存本能なのだ】

(……おいおい……。本気半分冗談半分とはいえ、オレだって死にたくねえ)
(ココで死んだらアホだな……、よし、謝ろう。こういうのは恥も外分も捨てて即断が大事だ)

【あんなにからかったくせに戦闘する意識は無かったので、ひとまず睨みつけ】
【──歯を食いしばって汗を垂らし、そのままくっ殺せと言わんばかりの悔しそうな表情を──捨てた】

……だああーッ、わーッたわーッた!!
カミサマウヌクアルハイサマラサルハグェサマの御心のままに!
オレは調子に乗りすぎた!!はい!!ゴメンナサイ!!ソーリーソーリー!!土下座っ!!

【小学生かと思うようなクソ謝罪をかまし、流れるように土下座した】
【──命乞いの為には、わざとらしいくらい、下手下手に出て盛り上げた方が良い】
【この場で無様に媚びる事で、なんとかうやむやにする算段である】
【──上手くいったら、調子に乗って色々喋ってくれるだろうか、とも甘く思考する】

まァ待てよ、……あー……イル? ディス・リリックってのはアイなんだ。
敢えて相手を貶すコトで伝えられるアイもあるのさ。まァ、お前さんは気持ち悪がるかもしれんが。

お前さんは明らか節々でニンゲンを見下してるようだが、
オマエがオレをキライでも、オレはオマエにアイを持って接してる。ラブ。ピース。
だからまあ、オレも穏便に話そう。そうだ、穏やかに行こうぜ。
オレだってあんたに忠誠心が無いワケじゃ無いんだ。エール一杯掛けられる。嘘じゃあない。

【地面に顔をくっつけたまま、再びペラペラと調子の良いことを喋り──】

(──鈴ちゃんって誰だよ。スクールの友達か?)
(……まあ、この宗教だ。幹部ってのはヤバイ連中ばっかだとは思ってたが)
(とはいえ、なんで人外なんだ?……単純に気になる。も少し掘り下げたいところだ)

まあよ、オレぁ信仰心だけは人一倍だぜ。
ウヌクアルハイ受肉の為にせっせこらせっせこらとこうして死体を作ってんだ。

オレだってウヌクアルハイと一つになるコトにだけは熱心でね。こうしてスタディは欠かさねえのさ。
オレはアンタにそこの坊主を褒められて嬉しかったんだぜ。

アンタは幹部、オレはサーバント。
そう、ココが重要だ。お詫びと言っちゃあなんだが、オレに、死ね以外何でも命令してくれて構わないぜ。

【──ココはかなりの駆け引きだったが、機嫌を直してもらうためにはへりくだる、とことんへりくだる】
【自業自得というか、普通にヒトとして失礼だったのだが】


253 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/29(火) 14:47:00 zd.sFs4.0
>>252

【睨めつける視線の色、そこに僅かばかりの無垢さも無く、只只残忍な興味を浮かべて。── 或いは幾許かの友禅にも似て】
【故も知らない幽世の存在がある如く、童にも似た愛らしい瞳に深く深く血の色を沈めたなら、きっとこんな色合い】
【彩る睫毛は冗談の様に長くて、柔肌に染み込む纐纈模様が如く、彼女を飾り立てる】

【── イルはゆっくりとさらけ出した素足を伸ばす。灰被りの姫だって裸足で逃げ出す彫刻の様なライン、硝子の靴を探して】
【"思い切り" ── 躊躇なんて僅かばかりもなく、── 土下座した貴方の後頭部を踏みつけようとする】
【そしてそのまま、貴方の顔を雑巾代わりに地面を拭くかの様に、力一杯蹂躙する流れ】


言ったでしょう、お望み通りぶっ殺してあげるって──、あは♪ ボクってばやさしーんだから
キミ達みたいなニンゲンの言う事を聞いてあげる神様なんて、ボク以外に居ないし
虫は虫らしく地面に這い蹲ってろよ、きったねぇ顔面をボクに見せないで欲しいな♪

ほらほら、お仲間さんが一杯じゃん、近寄ってきた近寄ってきた♪ 虫同士仲良くしなって
大丈夫大丈夫、キミの事はね、しーっかり嬲って殺してあげるから♪ 腸掻き分けて、脳髄を磨り潰して
── 骨の髄まで雑音に変えてあげるから


【それを駆け引きと言うのなら、貴方は最初の一手からし損じたと評さなければならない、彼女は嵐であった──】
【一片の容赦もなく、一縷の望みもなく、唯ひたすらに殺戮を振り撒く天使の様に】
【降り注ぐ苦痛の雨の中彼女は笑っていた。頬を綻ばせて、デザートを前にした少女の様に無邪気な笑みを】


ウヌクアルハイ "様" だろ、ほんと学習しない虫だよね、糸くずみたいな脳味噌しか詰まってないの?
いいよ、分かった、今すぐその頭蓋をかっ捌いてボクが直々にキミの脳味噌見てあげる♪
おそらくきっと、たぶんぜーったい、これっぽちしか入ってないだろうけどさぁ♪


【── 言葉の間に、何度も何度も体重を掛けて後頭部を踏みつけるだろう、タップダンスでもしているかの様に】
【組んだ両手の先端を軽く顎において、艶やかな頬の線を強調したなら、柔らかな唇が瑞々しい質感を残して】
【ふぅん、と一音節、確かに紡いだ】


何でも聞くんだ、── それはちょっと、気になるな♪


254 : ◆DqFTH.xnGs :2018/05/29(火) 23:42:33 Y3P4zwoE0
>>245

辛くなったら逃げるっつぅのは大事だな、いやマジで
案外それが出来ねぇ不器用なやつもいるもんだ
もうちょっと、もうちょっとって我慢してたらどうしようもないとこまで来ちまって、みたいなよぉ
だから────いいんじゃねぇの?少なくともあたしは、悪いこととは思わねぇなぁ

んで…………か、カレシ…………、カレ────あぁ、まぁ、その…………うん
いやなんつぅか…………?あ、あいつもあいつであたしが色々としてるの承知の上、っつぅか、よぉ
えぇと、お、おう…………なんだ。その。ちゃんと、帰るってぇのはきっちり約束してっから、さ
“例えどんな形になっても、絶対帰る”────、って…………よ

く、くくっ…………、それに…………あいつは泣くよーなタマじゃねぇよ
背は高ぇし力もそれなりだし、腹たつったらありゃしねぇ!
あいつがピーピー泣くよぉなことがありゃ、それこそ世界がひっくり返っちまうっつぅの!


【「あ、そうそう。結婚式さ、そのうちするから」「そん時は来いよな」】
【────なんて。さっきとはまるきり違って、本当に幸せそうに笑う。写真屋のショウケースか】
【それかゴールイン手前のカップルが読みそうな雑誌の表紙を飾っていそうな表情】
【その“お相手”が誰か、までは語らなかったが──互いに信頼しているのだろう。そうでなければ】
【危険を承知で、なんて言葉は出てこない。口の端を歪めて、照れを隠しながら】
【“彼”のことを語ること自体が嬉しいとばかりに、さわさわと髪が踊るのだ】

【そして────ポップコーンにコーラ、行きたいカフェに見たい映画】
【愉快なことを語りに語って、それから。少しの沈黙が訪れる。それを破るのは】
【小さな小さな、笑いだった。喉を鳴らして、夢の続きを話すように笑っていた】


…………金なら心配すんなって。仕事の給料は割といいし────なんだったら、借りるアテだってある
もし高い酒とか米しか食えなくなってたら、それを買えばいいだけだし…………
それに、もしかしたらポップコーンを気にいるかもしんねぇだろ?

いいんだよ。余計なことは心配しなくったって
前だけ見て、とりあえず突っ走るのがあたし流ってな
でも────そうだなぁ。うん。鈴音と一緒に楽しいことできるように…………
それこそ、カミサマにでもお願いしてみるしかねぇなぁ────


【それは、ちょっとした祈りだった。どこかの部族の、名も知れぬ神に向けた──】
【あるいは、鈴音に向けた祈り。友人の鈴音と、また一緒に過ごせるようにという】
【それこそニューイヤーの瞬間にしか願わないようなこと。届くかどうかも分かりはしないけれど】
【また会えたら。また話せたら。遊べれば。祈りにしてはささやか過ぎるかもしれない】
【願い事の作法もやり方もろくすっぽ知らなくて、ただ気持ちを込めて強く強く想っただけにすぎない】
【それでも────どこかで気持ちが繋がればいいと。確かにこの時、そう想ったのだ】


255 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/29(火) 23:45:48 WMHqDivw0
本スレ>>206

【鈴音と話をしてみる、とアルクが言うなら。うんと頷いて、それがいいと思うのだ、けど】
【……帰ってきてくれるかどうか。鈴音が。それがまだわからない、それを言うかどうか、迷って】
【また渋い顔をして、視線を濁した。それも不自然に見えるだろうか】

命、……まではわかんないけど、本当にぜんぜん帰ってこないの、セリーナ。
……あたし何度か、ここの厨房で料理の練習させてもらうため、色んなとこ出入りしたことあるけど
未だに顔も見たことないんだよ。いくら忙しくってもさあ、ちょっと顔出すくらいはするんじゃない、って思って……

セリーナがどうなってるかは、ごめん、よく知らないんだけど……鈴音の方の事情は知ってるよ。
……イル、っていう淫魔だか悪魔だかの名前、聞いたことがある?
そいつが今、どっかの世界の神様だかバケモノだか、この世界に連れてきて大暴れしてるの。
それでそいつに、……連れて行かれちゃった、鈴音。

【もう少し踏み込んで訊けば、少女がそのバケモノと戦ったことがあると言う】
【イルの目的は、人間を淘汰することである、ということも。それなら何故鈴音が連れて行かれたか】
【少女は、言い難そうにそこら辺を濁したが――聡い二人ならなんとなくわかるだろうか】
【鈴音が、人間嫌いのイルにとって好ましい種類の存在であること。そうであるなら彼女は、――】

……じゃあその、ギャングって人にさ。情報伝えといてくれないかな。
鈴音が今いるところの、手掛かりになりそうなキーワード、知ってるから……

【彼らの頼りにするギャングの正体。知らないけど、見ず知らずの自分を助けてくれた二人だから】
【二人が信頼するなら、自分も信頼する。少女はそう思って、情報を伝えようと決心した】
【「ちょっと待ってね」。そう言いながらスマホをポケットから取り出す、メモアプリを開いて】

『アナンタシェーシャ』『へびさま』『ミルドラ』、――『ウヌクアルハイ』。
こーいう、神様の名前……? が関係してるところに、鈴音はいる、……多分だけど。

【並び立てる、色んな国の言葉。その全てが蛇神の名前であること、知っているだろうか】
【とにかくこれらが「キーワード」だと言う。それらの居所を訊かれれば、また少し渋い顔をして】
【「……予知夢? みたいなヤツに鈴音が出てきて、それで、鈴音の口から直接聞いた……って、言ってる人がいる」】
【そんなことを言う。説明の難しいことばっかりだったし、そもそも少女はこういうのを分かりやすく説明するのが苦手だ】
【首をひねることになるだろうが、とにかくこれが今のところの鍵なんだって。それだけはっきり、伝えようとするだろう】


256 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/30(水) 00:10:18 WMHqDivw0
>>254

……っひゅ〜う、アツいじゃんそれ! じゃあカレシじゃなくて婚約者じゃん!?
へーっいいなーっ、なんだかんだ言いながらめっちゃ仲いいんじゃん。
じゃあマジで約束破んないようにしなきゃネ、……ひっくり返るよきっと、世界なんて簡単に。

【若い。若いから、そのテの話は大好物。興奮した様子で口笛を吹いてから】
【「ミラさんが、いなくなったら。その人だってきっと泣いちゃうよ」。だから本当に気を付けてね、って】
【幸せそうな顔を見て、こちらもそれが感染したみたいに――笑んだ、それから】

【「式? 式ってやっぱ教会でやるヤツ?」「……んー、あー、じゃあ二次会から呼んで」】
【「あたし、……教会入れないから」。そう言って、笑みにちょっとだけ寂しそうな色を混ぜる】
【教会に入れない。ならばこの少女は他の宗教に入れ込んでいるのか。……きっと違う】
【それなら、「そういう」種族のイキモノであることが察せられるだろう。吸血鬼とか、あるいは、――ゾンビとか】


借りるの? 借金? ヤダよそーいうの怖いんでしょ、
こう、めっちゃ怖いグラサンスーツのおっさんが金返せーって怒鳴りこんでくるんでしょ。

【ミラ(とその恋人)の職業、まったく知らないから。金貸しのイメージ像を挙げてみて】
【……笑われるだろうか、今時そんなステレオタイプなやつ、いないって】
【そしたらまた笑うのだ、愉しそうに。ずっとこういうのが続けばいいと思って、それで】

……そっか、そうだネ、あたしからもお願いしとく。
二倍でお願いしときゃどっかのカミサマが拾ってくれるでしょ、たぶん。
なんならカミサマじゃなくても、流れ星とか探して――なんでもするよ。
このお願い事、叶えてくれるナニカがあるなら――――、

【ミラと自分で二人、祈るだけでどうにかなるならとっくにどうにかなっている――けど】
【想い続ければきっと、叶えるための行動にだって踏み出せる。そう信じていた、ひとりじゃないから大丈夫、って】


【――――和やかな夢物語のタネも、ここらへんで尽きるだろうか。そうしたら話は、本題に戻る】
【動かなくなった鈴音の身体の話。「どうしよう、今からでもそこに連れて行く?」とか、訊き始める】


257 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/30(水) 00:19:25 WMHqDivw0
>>255
//ぐえー誤字?的なのを見つけたので。下から4行目、「それらの居所」じゃなくて「それらの出所」ですね。すみません……


258 : トキ ◆M7/rNiM4/U :2018/05/30(水) 12:58:13 c7Bsb7jM0
>>244

謝る必要はない。ただ消えてもらうだけ。
君がこの時間軸に存在することは許されない事なのだから。

【対する男は、余りにも冷静、冷淡、冷酷。】
【蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う民衆には目もくれず、一歩一歩進む】
【それは裁きの時を刻む秒針のように】
【能力者、オーバーテクノロジー、魔術師といった、『時を冒涜する存在』を消し去るべく産み出されたリーサルウェポン】【その役割は揺るがない。故に話し合いの余地はなく】

━━━━裁きは迅速でなければならない。
 
【躊躇いを、男の瞳は見逃さない】
【瞬間、右手の長剣が煌めく】
【ビデオの早送りでもしたかのように、10m程の間合いは、戸惑いの一瞬で一刀のそれへ縮んで】
【躊躇うことなく、その首へ刃を振り下ろそうとする】


259 : セリーナ・ザ・"キッド" ◆/iCzTYjx0Y :2018/05/30(水) 14:31:07 lp4TKcVo0
>>184

【アクション、という意味では―――セリーナは一緒に居た人間を一人、逃がしている。】
【つまりは情報が洩れず何時までもこのまま、という事は無いと思っていたが、それでも矢張り不安は残る。】
【今回の場合、相手が相手であるだけに迂闊に動けないメンバーも多い。頼みの綱のUTは戦力半減、そして自分はと言えば―――……】


(……、そうか。助けようって人も、居るんだ……。)


【ちら、と思い浮かべていた。もう誰も、自分を助けになんて来ないかもしれない。】
【世情を考えればUTなんて解散してもおかしくない状況、セリーナが銃を捨てるのが先か、奪われるのが先か。】
【それ程までに追い込まれていた状況を鑑みて、セリーナはもう自分が必要とされていないことまで考えていたのだが―――、どうやら。】


(……ま。それもこれも、とにかくは此処から出れたら考えればいい。)


【浮かんだ皮肉を頭から追い出し、セリーナは目の前の状況に集中した。差し出された酒には思わず苦笑い。】
【このセリーナを捕縛してる男―――あの科学者に関して言えば、"酷い仕打ち"をする癖に、"世話"という点ではかなり丁重な扱いをするのだ。】
【食事だってもらえる、何度かは机に座って偉く豪勢な夕食を食べさせられた。―――拒否してナイフで襲い掛かったら、その場でテーブルに押し倒されて酷い目にあったが。】


―――……こんなときに、のむのは……きがひけるくらい、……"おいしい"よ。
ありがとう、……"Mr.ノーバディ"さん。 けど、一口でやめておく……"出れた時"の、楽しみがなくなる、でしょ?

【気丈にそう返す辺り、矢張り完全に折れている訳ではない。だが、心に巣食う闇の深さは、まだ彼の知るところではなかった。】
【酒を一口含んでから返せば、彼の話を注意深く聞いて。戦力について―――あまり聞きたくない情報だ。漏れれば対策を取られてしまう。】

……8人、か。……ごめんね、あたしなんかの為に、そんなに……っ、……。
大勢の、ちからを―――、くっ、んっ……、かり、ちゃって……。

……戦力。―――……戦力、か。

【さて、どこまで"漏らす"か。話したところで、"漏らした情報"についてバレてしまうのであれば】
【救出班がどう動くかをレボルツィオーン側が把握できるという事にもなり兼ねない。戦力―――分かっている事も少ない。】
【セリーナは慎重に言葉を選び始める。目的、正体……そうして頭に思い浮かんだ最初の言葉は、きっと彼にとっては予想外、想定外の物だっただろう。】


……よく、わからない。……わからない、んだ……。


【たっぷり時間をかけて、セリーナの口から出てきたのはまさかの―――"わからない"という返答だった。】

/遅くなってしまい、申し訳御座いません。
お返しさせて頂きます。


260 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/05/30(水) 20:52:32 ZCHlt7mo0
>>255

――――失踪、行方不明……しかも、どうやら好ましくない形で、だねぇ……
「ッ……ただでさえ、こう色々と厄介事が起こってる中で、一体どうなっているんだ……ッ。できればソニアの事も、確かめたかったんだが……」

【確かに、セリーナの長期的な未帰還、そしてそれを、誰も留守を預かっていないというのは変だ】
【夕月の言葉に、シャッテンは考え込み、そしてアルクは頭を抱える。ただでさえ、様々な異常事態が起こっている中で、恐らくは最大の希望であろうセリーナが、行方不明――――生死も然り】
【世界の混迷は、どうやら彼らの予想以上に深刻なものとなっているようだった】

……いや、初めて聞く名前だねぇ……コーネリアスの時みたいに、また人の輝きを踏みにじる奴が、現れたっていうのかい……ッ
「……バケモノに、さらわれた……? あいつが、一体どうして……?」

【イルの存在を耳にして、シャッテンの表情に怒気が混じる。異世界の神格が、この世界で破壊活動を行っている――――そんな話は、彼にとって不愉快極まりないものだったのだ】
【以前に戦死した、機関の六罪王――――コーネリアスの名を引き合いに出して、そのイルと言う存在に対する敵意を高めていく】
【一方で――――アルクはまだ冷静な様子だった。恐らく、まだ「鈴音の危機」に対して、感情をかき乱されるだけのものを、感じていないのだろう】
【それでも、そうした確執とは別に、疑問は尽きず、それを夕月に対して問いかけた――――踏み入った話を耳にして、アルクはため息をこぼす】

「――――人間の淘汰を謳うバケモノが、鈴音は殺さずに確保しようとするのか……」
……人間を舐めているねぇ。人の輝きを、命の輝きを、汚すような奴は――――僕は許さないよ、絶対にだ……!

【どうやら――――アルクはその『真意』に、おぼろげながらもたどり着いたようだった。うんざりした様子のため息だった】
【これでは――――鈴音はそのイルとやらと、同胞に近い存在になろうとしているのではないか――――やや感情交じりだが、そんな推論も成り立つと、胸中で思索して】
【シャッテンは、そこを知ってか知らずか、ただただ怒りを口にする。――――精一杯に生きて、命を輝かせている人間たち。それを淘汰するなど、許せない――――と】
【冷たいお茶を一気に喉へと流し込み、空いたグラスを握りしめる手が――――ギュッと音を立てていた】

あ、あな――――『アナンタシェーシャ』?
「シャッテン……それって、アーディンさんが言っていた……?」
――――間違いないよ。夕月……その『アナンタシェーシャ』とやらは、僕たちの言うところのその『旦那』が、既に仲間たちと殺している……!
そいつも、神の一種だとか言っていたが……そうか、使役しているような悪魔の子供って……そいつが、イルって訳だ……!

【アナンタシェーシャ――――その言葉は、既に彼らの記憶の中に存在していた。件の旦那を介して】
【既に、討伐された後だという。その神は――――異界の神格。まさにイルと同類と言うべき怪物だったようで】
【どうやらそこにも、イルが結びついている様だった】

しかし――――蛇の神、かぁ……
「……?」
いや……昔から、蛇と言うのは悪魔の一種として、色んな伝承で忌まれてきたものだからねぇ……
人に害をなす、荒れた水源や荒れ川の隠喩だったり、人の心を惑わして外道をさせる、奸佞邪智の象徴だったり……嫌な予感がするねぇ正直……

【こう見えて――――夕月は当然知らないだろう――――元はと言えば学者の卵だったシャッテンは、嫌なものを感じて、表情を顰めさせる】
【蛇の神とばかりに因縁が深いと言えば――――その先には、もう「忌むべき邪悪」と言う言葉しか繋がらない】
【どんな形であれ――――それが良い事であるはずがない。『鈴音』の状態は、現在非常にまずいのではないか――――と】


261 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/30(水) 21:19:16 WMHqDivw0
>>260

【ソニア。その名前には聞き覚えがないのか、首をひねったけど、深く追求はしない】
【今はセリーナと鈴音の、知っていることを全部吐き出しちゃう方が先決だと思ったから】
【アルクに問われれば、渋い顔がますます濃くなって。……ちょっとまごついてから、答えた】

……、……魅入られちゃったみたい。それで鈴音、今ちょっと、おかしくなってて……

【……たぶん、これならウソにならない。そんな感じの綱渡り、選びに選んだ言葉】
【それを返しながらも、イルに対して怒る二人に同調するように。眉間に皺を寄せた】
【彼女もイルのことは気に入らないらしい、相当。頷いてから話の続き】

そっか、知ってたんなら話が早いや。そう、蛇の神様――異世界の。
……、蛇の神様って、そういうことするの? 水、……荒れた……

【少女もその蛇神を知っているようだった。ようだけど――どういう動き方をするのかは、実は知らない】
【「内部」に潜っていたから。外から見たら、どんなふうに暴れていたのか知らなくて――だから】
【氾濫を起こしていたことも知らないのだ。ぞ、と顔色を悪くして――それから鈴音のことを思い浮かべて】

……ヤな予感っていうか。あたしも実際に見てるんだよ、さっき言った「鈴音の夢」。
そこでさ、鈴音、「わたしはだれ」とか「わたしどこにいるの」とか、……言うんだよ、泣きながら……

【「……ねえ、もしかして、その蛇の神様に、飲まれたりしてるのかな?」】
【予感が線を結んで、強烈にイヤな形を描いた。悪寒に身を震わせて、少女は自身の体を掻き抱く】


262 : ◆KP.vGoiAyM :2018/05/30(水) 21:50:21 Hc2J5SUw0
>>229

麻季音の父親が人間違いでテクノドックスに拉致されたのが俺たちの事の始まりだ
それから俺が古い知り合いであるUTに協力を依頼した。
同時期に、円卓側のミラはゾーイと知り合った。それがMチームの事の始まりだ。
後のメンツは鈴音がかき集めたと言っていい。だから俺も会ったことないメンバーが多い

【探偵は2本目の煙草に火をつける。タクシーをドアにもたれかかりながら何処か遠くを見つめて】
【その眼前に浮かび上がる蜃気楼のような過去を見ているかのように語りだした】

オーウェル社が何をしようとしているかはわかっていることだろう。そしてどれほどの技術を持っているかも。
…その理論を構築し、実現させたフォルケンという科学者が居た。アンドロイドであるゾーイを作った生みの親でもある。
オーウェル社にいた彼は突如、失踪した。…いや、俺の見立てではオーウェルに消されたんだろう。
だが、フォルケンはいちばん重要なプログラムか装置かなにかを残さなかったんだ。『ソラリス』と名付けたまま。
 
オーウェルはその時すでに黒幕と手を組んでいたんだろう。計画が動き出してから、肝心な技術が使えないという訳にはいかない。
…そんなとき、渡りに船で麻季音が偶然にも学会に出した論文がその技術に合致する内容だった。オーウェルは彼女を欲した。
もはや、彼らからすれば麻季音単なる技術者の域を超えた、不可能を可能にする存在なんだよ。“ソラリス”の如くね。
オーウェルはずっと初期の段階で拉致計画を立てたが失敗した…まさか天才科学者の“初瀬”は父親の方では無く、娘の方とは思わなかったんだろう。

だから彼女は鍵なんだ。奴らからすれば新しい世界への。我々からすれば奴らを内側から切り崩す…

…“惑星ソラリス”を見たことあるか?タルコフスキーの映画だよ。…退屈な映画だけど、演出は見ものだよ。テーマもね
ただ、フォルケン氏の求めていた“ソラリス”とは別の意味を孕んでしまっているみたいだがね…

【煙草をくわえて、煙を吐き出す。世の中は忙しなく、我々の生き方では同じ日はもう二度と訪れるほうが少ない】
【そんな夜でもどんな地獄でもマルボロはいつだって、辛くて…当たり前の顔をしている】
【もし探偵に祖国があるとすれば、マルボロの煙の揺蕩うその場所だろう。火を灯せばそこは日常になる】

俺は、愛するあいつにもう一度愛してると言いたいだけさ。

【笑いながら、彼は言った。結局そんなもんさ、俺なんて、と】

【そして打って変わってこれからのこととなれば、頭をクシャクシャに掻いて彼は悩んでいた】

セリーナが…クソッタレ。だが、アイツは別枠にしていたからまだよかったが…クソ。まずいな。
レヴォル社はアルターリでクソッタレだってのは知っていた。クソ…なんとかしないと
そして…


………質問しようにも話がでか過ぎてな。鈴音の話は…俺には…どうすることも出来ない。
古い付き合いではあるけどな。出来てハートとボディをバラバラにしたクソッタレを殺すぐらいなもんさ
ああ、クソ…こんなときに

【アイツが居たらなというのがここのところの口癖だ。今の俺は新しい煙草に火をつけることと】
【気に入らねえやつの頭に銃弾を撃ち込むくらいしかできない。どちらも何も答えにはつながらないことを探偵は知っている】


263 : ヴァルター=アルメクス ◆auPC5auEAk :2018/05/30(水) 21:56:30 ZCHlt7mo0
>>259

(――――改めて、ひどい有様だ……いくらなんだって、女に対してやるべき扱いじゃねぇな……シャワーすら浴びさせず、吐瀉物も放置かよ……
 ……ま、こんなもの着せて喜んでるような奴なんだ。その辺、気にも留めてなくて当然かよ……)

【会話を重ねながらも、男は室内の様子、そしてセリーナ自身の様子を、油断なく、順繰りに観察していく】
【勿論それは、必要な情報を収集するための行動なのだが――――これ以上、新しい情報が入ってくることもない】
【畢竟、男の胸中に浮かんでくるのは、感情的な憂慮や怒りばかりだった】
【――――その、行き過ぎたまでの扇情的な服装は、こんな状況でもなければ、彼だって良からぬ事を想起してしまいかねないが】
【今の状況に照らして、そしてセリーナの劣悪なコンディションを重ねてみると、もうそこには痛ましさしか感じない】
【これをやった下手人は、喜んでいるのだろうか? ――――もしそうだとしたら、そいつはセリーナが、死のうが生きようがどうでも良い、最後までモノとして扱うつもりなのだろうと】
【――――『扱い』とは別に、相応の『世話』をしているとは露知らず。ヘッドギアの奥で男は、表情を歪めていた】

――――おーし、よく言った。その意気だよ……! ……へっ、『Mr.ノーバディ』か……今度から、そう名乗ろうかね……!

【本気なのか、それともこの状況で彼女なりにひねり出したジョークなのか。ともあれその言葉に、男はサムズアップして、返されたボトルを受け取った】
【どちらにしても、有り得る事だろう。心の支えを、敢えてもう少し先へと託す事も、或いは自分の健在ぶりを、やせ我慢と言う形に乗せて笑い飛ばしてみるのも】
【このセリーナと言う人物を見ていると、どちらの可能性もあり得るのだ。そしてどちらであっても――――彼女の心は、復調してきているはずだ】
【――――『ヒーロー』として、なのか。『Mr.ノーバディ』と言う仮名には、大分琴線が触れた様で。どこか満足げに顎に手をやって、首をひねっていた】

そういうのは……俺じゃなくて、ラベンダァイスか、そのギャングに言ってやりなよ
――――ぱっと見じゃ、何を考えているのか分からないが……ラベンダァイスは、あんたを心配している。それは間違いないだろうよ……わざわざ「力を貸してください」だからな……
……まぁ、今の状態じゃな……もう、日常を生きるなんて事自体も、危ない世界になってきた……その協力者たちも、半ば在野の連中ばかりだったが……流石に、団結しないと不味いって、みんな思ってるんだろうさ……

【どこか、セリーナは自責の念――――と言うよりも、もう少し卑屈な自嘲だろうか――――にかられているようだ】
【そこは、初対面の自分がどうこう言うべき場面ではない。それこそ、今回のクライアントに当たる『ギャング』や、きっかけであるラベンダァイスに言いなよ、とやんわりと受け流す】
【ただ――――どうやら、セリーナの失踪以外にも、近頃世の中は荒れてきているらしい】

……この2ヵ月だけで、水の国じゃ百万単位の死者が出てしまった。それで……思い出し始めてるのさ。結局、力ってのは必要なんだってな
……自分勝手な話だよ、全く――――俺なんて、こういう本気の荒事は、もう7年近く前に引退したはずだったのに、引っ張り出されてしまったからな……

【詳細には触れず――――流石に、そこを詳しく話している暇はない――――水の国の惨状を仄めかし、同時に今の世相に男はわずかな毒を吐く】
【英雄を――――セリーナをここまで追いつめておいて、こんな事態を招いたのだから、勝手なものだ――――と。その勝手に、自分も振り回され始めているのだ、と】
【しかし同時に――――だからこそ、力を結集しなくては、と。彼らの集まりはそれを『元手』に今回集結したらしい】
【間接的に――――ではあるが、セリーナの以前話していた「UTの旗は、人にそれぞれの在り方があって、その上で集う象徴になる」と言う真意が、果たされていると言っても、良いのかもしれない】

――――オーケー、「分からない」か。良いさ……そんな事もある。なら……「何故分からない」のか、それを教えてくれ
よっぽど不可解な事でもあったのか……――――でも、世の中には『岡目八目』なんて素敵な言葉があるじゃないか。整理していけば、糸口ぐらいは掴めるはずだ、そうじゃないか?

【分からないという答え――――そこに一瞬の間をおいて、男は変わらぬ調子で、セリーナに続きを――――今度は「分からない」の中身を問いかける】
【まるでヒーローと言うよりは、スパイか何かの様な思考法だろう。例え断片でも良いから、そこを当たってみようと、努めて柔らかいアタリの口調を使いながら、男は問う】


264 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/05/30(水) 22:20:39 ZCHlt7mo0
>>261

「――――思えばあの時も、精神的にはひどく不安定な様子だった……元々、そういう気質だったんだろうな……
 しかし――――どうも手前と彼女は、巡り合わせが悪いらしい。単に馬が合わない、で……済ませられる話かどうか……」

【おかしいと言えば、あの頃の鈴音も、どこかおかしかった――――妙に情緒不安定で、不必要な攻撃性が先鋭化していたように思う】
【元々、何かを抱えていて、精神的に不安定になりやすい人物だったのかもしれないと、アルクはアタリを付けた――――ただの適当な考察なのだが、それが正鵠を得ている事は知らずに】
【しかしそれでは――――自分と鈴音は、どうも『合わない』のだろうなと、アルクは苦笑した】

僕らは、そのやり合った『旦那』から聞いただけの話だけどねぇ……『時間』、いや『因果』って言うべきなのかな?
……それを繋ぎ直して、回避したはずの攻撃を『同時に修正』して、強烈な体当たりや噛みつきをかましてきたって、そういう話さ……
「なんでも、良く分からない概念的な存在だったというよ……相手をしていて気味が悪い、頭がおかしくなりそうだった――――ってね
 おまけに、忘却の水――――そう呼ばれる湖での戦いだったそうだけど、その水の呪い? ……ともあれ、何らかの霊的な力を吸い上げて、傷を癒しもしたらしい
 ……一度は、本気で死を覚悟したとも言っていたね……」

【『アナンタシェーシャ』に所縁がある人物が、こんな形でニアミスしているとは露知らず、又聞きの話を夕月に伝えるシャッテンとアルク】
【相当の激戦だったのだろう。概念的な要素に加えて、供給される『念』による回復――――勝てたのは、それこそ奇跡に近い偉業かもしれない】
【――――この2人はあずかり知らぬ話、まるで『レッド・ヘリング』を彷彿とさせるような、そんな戦いだったのだろう】

――――蛇と言うのは細長いだろう? だから、人は川を蛇に見立てたんだ……一度荒れて、決壊でもしようものなら、何人もの人間を『飲み込んで』しまう
……その様を、自分より大きな獲物を丸のみにする、蛇に準えたんだねぇ……
「蛇を退治した僧侶」なんて話は大抵、橋を架けたり堤防を工事したり……そういう事実が逸話化していったものだって言われているのさ
そして、別な文化圏では、それこそどこかの聖典にも乗ってるじゃないか「人を唆し、最初の罪を犯させた蛇」……昔から、人間は蛇を忌々しい存在だと見ていたんだよ

【蛇に関する歴史文化の話を、シャッテンは続けた。悪い意味での『水』の象徴であり、『欺瞞』や『罪』の象徴である事を】
【そんなものが神格化されるなら、それは邪神と相場が決まっているのだ――――ヤマタノオロチやヒュドラの様に】

「――――シャッテン」
……可能性は、あるねぇ……
「――――忠告するよ。その夢……君はハッキリと夢の中で「これは夢だ」って気づけるかい? 専門用語で『明晰夢』と言うんだが……
 もしそうなら、その『問いかけ』には、可能な限り応えないようにするんだ。無視して、対応しちゃいけない……」

【夕月の続く言葉に、2人の顔色が変わる。お互いに頷き合うと――――夕月に、その夢に意識を向けるな、と忠告して】

「今の話と合わせて考えると――――危険だ。その夢は、その『イル』とやらが仕込んでいる可能性がある
 アナンタシェーシャが霊的な力に立脚した、概念的な邪神だっていうなら――――それは、認識させることで力を発揮させるものである可能性が高い……
 つまり……その夢を通じて、力を集めている可能性がある。その夢の中の鈴音は、本当は――――イルなのかもしれない」

【認識し、それに応える事――――それは、イルの描いた図に当たる、利敵行為の可能性があると、アルクは推察した。それに、シャッテンも同意する様だ】
【神は――――信仰こそが力なのだ。それはどんな世界規模の神格でも、他愛ない土着のほら穴の神でも、変わらない――――誰も信じない、畏れない神に意味はない】
【しかしこの場合――――その信仰は、『レッド・ヘリング』や『アナンタシェーシャ』に繋がる可能性があると、それを危惧したようで――――】


265 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/30(水) 23:48:41 WMHqDivw0
>>264

合わない、……かぁ。まあ仕方のないことかもしれないけど……

【知っている人同士が仲良くしていてくれたら嬉しい。自分によくしてくれる人なら、なおさら】
【そういう子供じみた考え方をするのが止められない、だから、そう言われるとちょっと寂しい】
【「……少しでもお話できたらいいネ」。これまた幼稚な願望を付け加えて、この話はここで打ち切るだろう】

【続く、「アナンタシェーシャ」の脅威の話。げ、と呻きながら聞いていて】
【自分が実際に戦った「レッド・ヘリング」、それに勝るとも劣らない面倒臭さ。想像しただけで嫌気が差す】
【そんなのがまだあと何体か残っているというなら、本当に、気が遠くなってくる。……でももう、退けない】

呑み込む、……忌々しい、……そっか、蛇って、そういうものなんだ。
……、……途中から、気付ける。毎晩毎晩見るから、……、……、
…………イルが? そんな、の……考えたこともなかった、そっか……
鈴音が泣いてるからなんとかしなくちゃって、あたし、それだけ思ってて……

【夢について話が及んで、忠告されればさらに顔を青くして。うそでしょ、と呟いた】
【でも、納得もできた。あいつなら、イルならそういうことだって平気でやる。そういうやつだって】
【知っていたから――だから、もう反応してしまったヤツがいるとは、言い出せなかった】
【うかつだった、と後悔する。それで、もっと他人に頼らなきゃって思考する、なら】

……じゃあ、どうすればいいかな。無視してそれで……泣いてるの、ずっと、見とくだけってのも、
辛いよ、……。あの鈴音が本当はイルだったとして、それでも……本物の鈴音も泣いてるかもしれない。
そう考えたら、あたし本当に、……ほっとけないよ。友達だもん。

【目の前の二人、絶対に自分よりは賢い彼らに、つらいことをぶちまける。我慢をしない】
【痩せ我慢して、し続けて、その先に何があるか――いやというほど知っている】
【今話題にしている鈴音が「そう」なったから。一人で何でも抱え込んで――潰れてしまったなら】
【もう今度こそ鈴音を助けられなくなる。だからその前に、二人に助けを求めた。今此処で解決できなくても】
【彼らの伝手でどんどん協力してくれる人が増えるかもって、信じていた。一縷だけでも、希望は希望だ】


266 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/31(木) 01:33:20 WMHqDivw0
本スレ >>239
【まだ立ち上がるとクラクラとするが、一応輸血も施されたらしく、まとに動けるようにはなった】
【結んでいた髪は解かれており、余り手入れのされていない黒髪が背に広がっている】
【傷跡、どれくらい残るんだろう、とか今になってそんなことが気になってしまいながら、包帯だらけの病院着のまま、廊下をウロウロとする】
【幸いにして、男はすぐに見付かった】
【先の出来事ははっきりと覚えていた訳ではなかったが……】

あ、あの……!!

【声を掛けようと思ったが、二言目以降の言葉を飲み込んだのは、男の機嫌が大分悪そうだったからだ】
【わざわざこんなところまで運んでくれたのは善意だとは思うものの、好きで面倒に巻き込まれたい者もいないだろう】
【気後れするように、病院着の裾を掴んで】

え、ええと……ごめんなさい。結局、運んで貰っちゃって……。

【口を突いて出たのはお礼ではなく謝罪になってしまった】
【元よりコミュニケーションが得意な性質ではない】
【怒らせてしまっていたらどうしよう】

本当に動けなくて、あのまま死ぬかも……って思っちゃったから……

【しどろもどろに言い訳染みた言葉が口を突く】
【倒れていた男はどうなったのだろう?気になったが、流石に聞くことは憚られた】


267 : ◆XLNm0nfgzs :2018/05/31(木) 03:03:36 BRNVt/Aw0
>>266

【今後見舞いに行くか、行かざるか?ぐるぐると考え込んで】
【そんな時に不意に聞こえたのは先程聞いた声】
【顔を上げれば其処にいるのは本来ならまだ眠っているであろう筈の少女で】
【驚愕に何で、どうしてとばかりに目を見開く青年をよそに少女は着せられた病院着の裾をきゅっと掴んで】

【紡がれるのは謝罪の言葉。迷惑はかけないなどと言いながら結局運んで貰ってしまった、と】
【しどろもどろに続けられるのは言い訳じみた言葉で】

……いーよ、別に……俺が勝手にした事だし……
【少しばかり拗ねた表情になって青年は返す】
【少女に会ったら文句を言おうと思っていた。やれ「面倒事に巻き込ませやがって」とか「人助け気取って別の他人に迷惑かけんな」とか、そんな感じの事】
【しかし、開口一番謝られた事で何というかそんな気も失せてしまって】

何ていうか、さぁ……助け起こしちまった手前ほっぽって死んじまったらさ……胸糞悪ぃじゃん……だから、だよ
【少し歯切れ悪くこの場所に連れてきた理由を付け足して】

【そうして少しの間、視線をさ迷わせるのだが】

……お前さ、親は?
【やはり治療費の件でごたついた事で気になったのか、言いづらそうに尋ねる】


268 : アレクサンデル・タルコフ ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/31(木) 05:30:04 IBKicRNQ0
【サーペント・カルト本部施設】

【薄暗く広い建物の壁は、過去どれほどの贄とされた犠牲者の叫び、壮絶な修行に臨むサーバントたちの呻き、あらゆる苦悶の声を吸ったことだろう】
【だが、その日その時にこの呪わしき空間において声が交錯していたのはある一室のみであった】

【すなわち、祭壇をいただく大広間。彼らの最高神たる蛇神に、捧げ物をするための場所】
【まともな場所などどこにもありはしない、この施設の中にあってその広間はなお異様であった】

【床に敷かれた赤いカーペットには蛇の鱗を模した模様が織り込まれ。並ぶ松明の灯りに照らし出される石壁には、這いまわる蛇のレリーフが幾重にも連なって彫られ】
【高い天井の頂点、広間へと差し込む光を毒々しい色合いに変えてしまうステンドグラスには、己の尾を咥える輪のような蛇が描かれていた】
【四方八方、広間のどこを見回したとしても目に飛び込んでくるいくつもの蛇、蛇、蛇】


【広間の突き当り、一番奥の壁の前にはさらに異様な物があった。その皮膚に蛇の入れ墨を隙間なく掘られた人間の腕】
【それが何本も、掌を上に向けた状態で組み合わされていた。恐らくは、生きた人間から切断してきたもの】

【その奇怪な腕の祭壇に、腕たちが掲げ持つかのように乗せられているのは、やはり蛇の紋様をあしらわれた黄金の盃】
【その盃の上には、一見するとクリスタルか何かで出来ているのかと思われる、巨大な半透明の大蛇の像が口を開けていた】
【大蛇像の長い身体は、まるでとぐろを巻くように広い部屋の壁に這っていた。半透明ゆえに、その内部が見える】

【大蛇像の中には、いくつもの〝死体〟が詰め込まれていた。いずれも、あまりに異様であった】
【まるで、一度ならず幾度も幾度も殺されたかのような。本来は一度きりの死を、無数に詰め込まれたような。そうとしか形容出来ないものであった】

【盃と大蛇像の前、赤いカーペットの上に跪く幾十人ものサーバントたち。その先頭、盃の前にはこの空間においてもさらに異様な人物が『浮かんで』いた】


【歳は壮年かと思われるその男には、四肢がなかった。耳も、鼻もなかった。両目は、縦長の瞳孔をかたどった、夜行性の蛇を思わせる義眼であった】
【義眼は怪しく発光し、男の姿をさらに不気味に照らし出す。四肢なき胴体を包むは赤い祭服。首から掛けられた帯には、またも蛇の模様】

【頭髪のない頭には、這いずる蛇のタトゥーが刻み込まれ、タトゥーの蛇の頭部が男の額にかかるような位置にある】
【松明の灯りに照らし出されるタトゥーは、今にも男の傷だらけの顔に這い降りようとしているかのようだった】

【そんなダルマのような男を空中に『浮かばせて』いるのは、男の両足の断面からにじみ出る、半透明の靄であった】
【空中に漂うように揺れる姿は、靄に乗っているようにも見え。似たような半透明の何かが男の両腕の断面からも伸びている】
【それすらも、蛇だった。両腕代わりに、半透明の蛇が生えていた。霧のように。靄のように。だが、その蛇が確かに実体を伴っていると主張するがごとく】
【男の腕の代わりとなって、その身を儀式用の杖に巻き付け、掲げさせていた】


――――始めましょう。蛇神様に、供物を

【ダルマ男が杖をかざして厳かにそう言うと、壁際に居並んでいたサーバントたちが手にした太鼓をたたき始めた。その太鼓と撥にすら、蛇のレリーフ】
【同時に、サーバントたちが両手を伸ばしながら上体を起こし、また地に這うように伏せる、儀礼動作を繰り返し始める。彼らの口から漏れるは、蛇神を讃える歌】

【狂った宗教音楽が響く中、ダルマ男が掲げた杖を下ろして合図する。すると、頭上の大蛇像の中に、液体が流し込まれた】
【詰め込まれた死体が溶けていく。酸性液体。大蛇像は特殊な加工が施されているのか、傷一つつかず】
【やがて、溶かし尽くされた無惨な死体たちが、大蛇像の口から流れ出し、その下の黄金盃へと注ぎ込まれ始める】

【太鼓のリズムが速まり、サーバントたちの歌が激しくなる中、真剣に眉根を寄せてダルマ男が両腕代わりの蛇を頭上に掲げる】

/続きます


269 : アレクサンデル・タルコフ ◆ZJHYHqfRdU :2018/05/31(木) 05:30:20 IBKicRNQ0
……蛇と和解せよ

『『『『『蛇と和解せよ』』』』』

全ては、あるべき場所に

『『『『『あるべき場所に』』』』』

我ら皆、蛇神様へ還る

『『『『『蛇神様へ還る』』』』』

ウヌクアルハイ様と、一つとならん

『『『『『一つとならん』』』』』

【ダルマ男の言葉にサーバントたちが続く。全ては、定められた手順の通りに厳格に】
【やがて、死体溶液は一滴余さず盃に流し込まれた。明らかに盃の容量を超えていたにも関わらず、それが溢れることはなく】
【ダルマ男が盃を覗き込めば、それはすでに空であった】


……蛇神様は、供物を受け取ってくださいました。我々が、蛇神様と一体化するための尊い一歩が、また成されたのです
蛇神様の歓喜が、サーバントの皆さま方と共に

『『『『『また司祭と共に』』』』』

【締めくくりの言葉と共に、儀式は終わる。サーバントたちが立ち上がり、祭具を片付け、退室していく】
【そのうちの一人、まだ若いサーバントがダルマ男に語り掛ける】

「司祭様……なぜ、生きた贄を捧げられなかったのですか? 蛇神様は、新鮮な生き餌をお好みになられるものと……」

その疑問はもっともです。確かに、多くの場合供物はより生命の漲る生きた状態で捧げられるものだと考えられるでしょう
しかし、我らが奉ずる蛇神様は、輪廻を巡り生死すらも飲み込む、我々の生きる次元の遥か彼方におられるのです

蛇神様にとり、生死などは些末な問題なのです。重要なのは、その儀式によって何が成されるのか。そのために何をすればよいのか
贄が生きているか死んでいるかなどということは、単なる手段に過ぎません

何より、先ほど我々が捧げた供物は我らが同志、敬虔なるムリフェン殿が、その身にお受けになられた〝奇跡〟によって作られたもの
生きた贄より高次の、蛇神様が何よりお望みになる供物なのですよ

そう、あまねく輪廻と再生を司られる蛇神様の前に、我々の命などは微かな残滓に過ぎない……ですが、そんな我々にすら、蛇神様は役割を与えてくださった
我々は恐れ多くも、その聖なる職務に邁進し、蛇神様と一つとなるお許しをいただく権利をいただいたのです
貴方も、これから多くの試練に直面することでしょう。しかし、どうかその職務を全うして欲しいと思います。私も、微力ながら貴方と共にそれを果たしましょう

【冒涜的な異形の容姿からは考えられない、穏やかで安心感のある声音。若いサーバントは得心したような笑顔になり、ダルマ男に一礼して去った】


【それを見届け終えて一人残ったダルマ男は、腕の祭壇と盃に向き直ると、四肢の断面から靄と蛇を消し去り】
【その身を床に投げ出した。這いつくばる蛇のように】

ウヌクアルハイ様……今しばし、今しばしお待ちくださいませ
受肉の時は、すぐそこにございます……

【そこにはサーバントたちに見られた狂熱も感動もなく、ただ真摯に誠実に、己の役割に向き合おうという真剣さのみがあった】

/院長さんの方、よろしくお願いします


270 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/31(木) 10:57:16 zd.sFs4.0
>>268>>269

【 、── 信者はその場を "祭祀場" と呼んでいた。蛇の中枢部とも言える神秘的かつ神聖なその場、踏み入れる事が名誉である、と】
【故に管理し取り仕切る "タルコフ" はサーバント各位から尊敬の念で見られる事も屡々であった。その異形の体と共に。】
【深い信仰は尊き精神を示し、それと同時に絶え間ない苦行を乗り越えてきた証であった。】

【だからこそ、"マルフィク" "司祭様" と称されるその存在は、カルトの中でも飛び切りの重要人物とも言える】

【そして、吃音が時に嘲笑を持って迎えられる様に、異形であるというだけでその歴史を辿る意味合いを示す】
【天網恢恢の幻想に似て、勧善懲悪の不貞を為す。故にその踏破に迷いは無く、倒錯に耽る喜びを示して】
【──、祭祀場に踏み入れる男が一つ。物質的な欲を顕にしながら】


お勤めご苦労様、"マルフィク" 君の献身には常々驚かされる。私達の想像の遥か上を行き、その身を捧げるのだから。
今日で何日寝ていない、サーバントからは君の身を案じる言葉をよく聞くよ。それこそ類まれなる信徒の素質、君だけが持つ一等級の光。
それを私は賞賛しよう、賛美し賛辞を加えよう。須らく人は、確かな誇りを持って生きなければならないのだから。

"久しぶり"── 君と最後にあったのは、君自身の儀式をこの場で執り行った時以来か、君の身体をその様に高めあげたあの日以来
素晴らしい儀式だったと記憶しているよ、我々の設立以来あれ程までに凄惨な儀式を耐え抜き、正気を保っているなど
── だからこそ我々は君を讃えなければならない、無辜の信徒として、我らの偉大なる司祭として。

痛みの記憶は円環の後も受け継がれる、と── それこそが "ウヌクアルハイ様" の思し召しであるのだから。
我々はその意思を汲み取り痛みを享受せねばならない、"蛇" との一体化の為には心の奥深くにまで痛みを刻み込ませよう。
それは魂の失墜すらも厭わない、深い深い痛苦でなければ許されない、と。


【白いシャツを着た、長い黒髪の男であった。── まるで最初からそこに居たかの様に現れ、貴方へと声をかける】
【男の名は "ケバルライ" ──、或いはそして "ジャ=ロ" と呼ばれる存在であったが】
【彼は悠然と歩みを進め、投地をする貴方へとゆっくりと近付いていく。処刑人の歩みに似ていた】


──、そして私は気づいてしまった。我等が最良の同志であるマルフィクをより強固な存在にする術を。
この術には痛みが伴う。苦難に身を捩らなければならない。それでも君は然りと言うだろう、是と言うだろう。
諸手を挙げて苦難を享受し、感受する全てを痛苦と為す── それが故に信徒のあるべき姿と伝える為に。

慄然たる意思を以て、敢然と我々は行わなければならない。今ここに円環が巡り、永劫が生まれ、因果は逆流する。
さあ始めよう、新たな世界の幕開けは、旧き世界を尊ぶことから生まれる。かつての輪廻を巻き戻し




── 今一度、我らの為に飛んでくれるな?


271 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/05/31(木) 11:57:38 S/DUh6T.0
/残酷な描写が多いです、気をつけてください!

>>268>>269


【──、否が応でも貴方の意識は別の部分へと引き戻される。現実から浮遊し自分自身を客観視している感覚】
【ふわりと浮き上がった自身の精神が肉体から乖離し、その肉体を俯瞰している様な感触に囚われる】
【そして感覚のみになった意識は時間の流れを感知する。それは巡るめく星々の動きの様でもあったし、氾濫する激流の様でもあった】


今君は再び舞い戻る、君がその神格を得た日へと。


【絹に染料が染み込むように、マルフィクの感覚が肉体へと戻って来たなら、わずかな間瞑目する】
【四肢があった。再び目覚めた時、マルフィクは己の四肢が繋がっている事に気付くだろう。体も幾分か若返っている】
【四肢は付け根で台へと固定され、身動ぎ一つ出来ない状態であった。拘束されたマルフィクを見下ろすケバルライが居て】

【── 何から何まであの日の儀式と同一である、とマルフィクは思うのだろうか】


"右腕" の記憶。磨耗される肉体の記憶。


【 "右腕" に充てがわれるのは巨大な卸し金。鉄板の表面に菱形の棘がみっしりと付いた卸し金は大根卸し器を思わせて、何処か歪なアンバランスさ】
【伸ばされた指先から、肉も骨も神経すらも纏めて摩り下ろしていく。血飛沫が周囲に撒き散らされて】
【往復する擦り金は無限を思わせる。何度も何度も、肉片と骨片がばら撒かれる姿は、右腕からシャワーを噴き出しているかの如く】


"左腕" の記憶。侵蝕される肉体の記憶。


【 "左腕" に充てがわれるのは巨大な水槽。骨まで溶かす強酸が並々と注ぎ込まれた透明の檻】
【根元まで左腕が沈みこんだなら皮膚を溶かし肉を焼き、骨を蝕む。神経そのものを抉り取る痛みの坩堝】
【水面に広がる赤い残照、何もかもを粉微塵に消し尽くす酸の慕情を僅かに感じさせる程】


"右脚" の記憶。凌遅される肉体の記憶。


【 "右脚" に充てがわれるのは抜き身の刃。敢えて刃こぼれさせたなまくら刀であった。】
【刃は振り下ろされる度に皮膚を削ぎ、肉を抉る。けれども切れ味の悪い刀は傷を深くするだけで中々身体を切り裂かない】
【身体を少しずつ肉片へと変える凌遅刑。それを右脚の根元まで繰り返し行っていく】


"左脚" の記憶。滅却される肉体の記憶。


【 "左脚" に充てがわれるのは高温のバーナー。足の裏から重点的に焼いていく】
【皮膚が溶け、脂肪が燃えても炎は止まない。神経が燃え尽き骨が消し炭になるまで炎は燃える】
【左脚がまるまる一本炭化し消え去るまで燃えていくのだろう】


"舌先" の記憶。割断される肉体の記憶。


【そうして男は右手に小刀を握り、勢いよくマルフィクの口内へと突き立てる】
【一刀の下に舌先を割断する工程であった。舌先以外に傷を付けないのは彼の技量が故か】
【── 儀式が再び行われた。以前と同じ様に、マルフィクの身体を切り刻む】


272 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/05/31(木) 19:11:40 Lxd3YeZA0
>>253

【──すっかり油断しきっていた彼は、がしゅ、と思いっきり踏まれてン゛ーッ!!と大声を上げた】
【いや、分かっていてもこの場面では踏まれていただろう、ただ、ある程度緊張していたとはいえ】
【思いの外めちゃくちゃ踏まれまくるので、「あ、これはマズイな」と静かに焦った】

ムーッ!ンー、ンンンン、ンンンングッ、ンンン゛ッ

【げしげしげし。何度サディスティックに踏まれても何か喋っている】
【口を押さえつけられても、あいも変わらず、口が減らないようだが】
【とはいえ調子からして、恐らく「分かりました!分かりました!」的な言葉を発しているのだろう】
【彼女も、いかに小悪魔的な容姿とはいえ実際中身も小悪魔なのであれば、──いや、〝邪神〟なのであれば】
【これは更に更にへりくだるしかない。目標はとりあえず生きる。この場を切り抜けるに変更】

(やべえ、やべえやべえやべえ、アーこれ選択肢間違えたらホントに死ぬぞオイ)
(ていうか踏み過ぎで苦しいから鼻折れる鼻折れる)
(クソ、結局気に入らなけりゃ使い捨てか!!いやどう考えても舐めた口聞いたオレが悪いけどよォ!!)

【──最後の踏み抜きのところで、ぐぐ、となんとか踏ん張って、たとえ彼女の足が体重をかけられたとしても喋るために耐え抜く】
【顔は砂だらけだし、みっともない。だが言うしかない。彼女は現状ここに興味を抱いてくれた気はした】
【毒を食らわば皿までとも言える。もしこれがバッドコミュニケーションだったとしても最早構わない】
【もうめちゃくちゃだ。あそこまで啖呵を切っておいていまさら命乞いなど自分でも】

(──どうすりゃいい! もっともっとみっともなく行くか!?汚い路線嫌いそうな嬢ちゃんだが!!)
(とりあえず──とりあえず泣き真似する!!めちゃくちゃ泣いて謝る!!正直泣きてェしなァ!!)


……ウ゛ッ……、うぐぅ゛……ゆ、……ゆ゛るして゛……ください゛……
……ングッ……オレァ……ア゛、オ、レ、が、悪かった……です゛……


【──自分でもみっともないくらい、とりあえず泣いてみる】
【見せないながらもえぐ、えぐとしゃくりあげ、子供のように涙と鼻水で顔面をいっぱいにして】
【ぶるぶると震え、嗚咽をあげる。地面にぼたぼた水が垂れて、じんわり跡が広がって行く】

なッ……な゛ん゛でもします゛……くる゛しいのと……死ぬいがい゛……

【要求さりげないな】

【ちゃっかりしながらも、例えもし悟られても、下手下手に出ていこうと】
【彼女の性格的にも、どこまでもどこまでもフナムシレベルに己を落とし込み、媚びる路線は行けるだろうかとも考える】
【我ながら、甘い考えだとは思う。とはいえこれに賭けるしか無く】


273 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/05/31(木) 19:28:46 6.kk0qdE0
>>262
【マールボロの紫煙の中、探偵との話は続く】
【その白と赤のパッケージは、さながら皮肉めいて見えた】

「なるほど、経緯は解ったが……謎が多く残るな」
「フォルケン博士の名前は、かつてゾーイから聞いた事がある」
「オーウェルの、優秀な科学者と言う位の話だったが、そんな裏の話があったとはな……」
「最も、俺も全部は知らないさ、オーウェルの目的やその理論、実態、全ては解らない」
「俺がオーウェルに行き付いたのは、特区での事があったためだ、特区で使用されているドローンを仲間と共に奪取し、公安内の別の協力者の元に送った、その仲間が解析した結果がオーウェル社の関与だった、だがその仲間はその後直ぐに……黒幕により身柄を拉致されてしまった」
「ソラリスの陽のもとに……不可能を可能にする存在、か、すまない……映画にはどうも疎くてな、もっとも君が言うなら見てみよう」
「……麻希音の発表した論文の内容は知っているか?あるいは、何処かで見られるのか?」

【彼の握るパッケージの赤は、この世界の日昇を意味するか、あるいは皮肉なのだろうか?】
【味は、少なくとも、辛く適度にずっしりとした煙が肺に落ちるのだろう】
【それは、この孤高の探偵の気持ちの具現なのか】
【やがて、この諜報員はらしくない事を言う】

「そうか、愛する人へ……それが誰なのかは、聞かない方がいいか?」
「……すまない、一本貰えないか?」

【探偵が吸っている煙草の事だ、どうにも全く吸わないと言う訳でも無いようで】
【嗜む程度はするようだが、今は赤いマルボロが吸いたい気分だった】

「アルターリ?君はあの場に居たのか?」

【部下二人がその場に居た、あの惨劇、この探偵もその場に居合わせたと言うのか?】

「セリーナと鈴音の失踪により、UTはほぼ完全に活動を停止している状態だ」
「セリーナの救出は、無論、我々諜報部も考えたが、開発主任ブランル、この男があまりに危険すぎた」
「加えて、我々も公安の協力者、黒野カンナを黒幕に抑えられている……手が封じられている状況だ」
「鈴音が健在ならば、カニバディールや邪禍達と共に黒幕の『婦警』の拘束あるいは……暗殺の算段をしていた、これはジルベールも乗り気だったが、現状それも手が回らない状況だ」

「参考になるかは解らないが、鈴音を誘惑し、そしてこの現状を作ったのは、異世界の神だ」
「本人は病魔と名乗ったが……どうも、仲間を引き連れて此方の世界へと侵攻している様子だ」
「そして、鈴音がその状態になった時に、神になったと本人は言っていた、鈴音の過去もその時に聞いた」
「加えて、その際に出現した……巨大な蛇の姿をした神の姿も目撃されている」
「所で……」

【ここで再び、一呼吸おいて】
【そして探偵の顔を見やり】

「最近『サーペント・カルト』と名乗る、蛇の神を崇める邪教集団の活動が活発になっているようだ」
「無関係……とは、到底思えない……」


274 : 兼愛 信生(けんあい のぶき) ◆xgsUYuhzWc :2018/05/31(木) 19:32:03 Lxd3YeZA0
>>258

【──ガキ゛ンッ!!と、剣に火花が散るだろう】
【要因は──〝後ろのロボット〟だった。右手で彼女の首を覆うように防いだらしく、】
【剣の刃先が軽く食い込み、バチバチ、と電気が軽くショートして損傷している】
【その右手は、あともう少し動かしたならば使い物にならないのは明白であり】

──、

【その間、怯えた表情をしているかと思いきや──】


──かっ、かっこいいいいいいい!!


【嬉しそうに目をめちゃくちゃキラキラさせていた】

【普通の状況ならば、どうしてだ、何故だ、と思わせる表情を浮かべていた】
【否、彼は〝冷徹〟の存在。もしかすればこのような態度にも驚きはしないかもしれないが──】

な、なんてカッコイイんだ!!
時計!?長剣!?短剣だと!?──なんてスタイリッシュで強くてカッコいいんだ!!
ワタシはキミが気に入ってしまった!!いや、キミだってヒトなのだ、最初から嫌いになるはずは無い!!
目的遂行のための真剣さ!危険だと分かっていても、なんて素晴らしいのだ!!

──困った事に、どうやら、ワタシはキミが〝スキ〟になってしまった!!

否、キミが怖いことをしている以上、ここは正々堂々戦うほかあるまい!!
受けてたとう──ワタシは兼愛 信生!!花も恥じらう科学者なのだよ!!


【──どうやら相当のトンチンカンのようで、頭のおかしい博愛主義のようで
【その間に〝ロボット〟の手に足を乗せ、急いで飛び乗ろうとする】
【──もしその際に攻撃が来たとしても、ロボットが再び右手で防ぐ】


キミも良ければ、名乗りたまっ──え!!


【笑顔を浮かべ、無事ロボットの目元モニターより上、頭部付近の搭乗席に乗り込む】
【やがてそこに蓋がされ、ロボットは起動スイッチを押され──、一種目元が光り、先ほどより精密に体勢を整えるだろう】
【とはいえ、ここまでで一瞬の時間は使い果たしているはずで】
【ロボットは信生が搭乗して、しっかり構えるまでの所作を行う】
【──しかし気付くだろうか、両手がいつでも殴る事が出来る体勢だ。ファイティング・ポーズ】


275 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/31(木) 20:11:44 l2974WKs0
>>267
あ、体……結構丈夫だし、ここの治療も、凄かったから。

【少女が来るとは思っていなかったらしい。意外そうな彼の様子に言い訳のついでに短く付け足した】

【よしんば彼が予定通りに文句を口にしたとして、ぐぅの音も出ない少女は俯く以外には出来なかっただろう】
【拗ねたような表情だけでもある程度言いたいことは悟ったらしく言い訳も大した弾数なく止まってしまった】
【気まずい空気が流れる】

うん……でも、お陰で生きて帰れました。

【少女は深々頭を下げる。ただの気紛れだったとしても命拾いした側からすればそれ以上のことはない】
【たっぷり一分は下げたままでいて】

あんな状況だったし、まだ敵だって傍にいたかもなのに、助けてくれたから。

【少し眩しそうに、あなたの顔を見る。多分だけど、いい人なんだね、とでも続ければ思いっきり渋面になりそうだったから、そこまでは続けなかった】
【不意に親について聞かれたので、唇に指を当てて首を傾げる】

…親?いや、いないよ。

【声には悲壮感はない。死んだのか逃げたのかは知らないが昔のことなのだろう】
【何でそんなことを聞くのかと言う風情。入院費を立て替えて貰ったことを、少女はまだ知らない】


276 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/05/31(木) 20:30:53 ZCHlt7mo0
>>265

「――――確かに、詮無き事だね……」

【第三者――――鈴音と友人ではあるが――――の夕月に、こうした事を述べていても仕方がない。それで何かが変わる訳でもないのだ】
【アルクとしても、それは不毛なだけに終わるだろうと、それ以上の追及を避ける】

「……話を聞いているだけでも、手前はそんな超常の存在と、事を構えるなんて……ぞっとしないよ
 でも……その『旦那』には……やらなきゃいけない理由が、多分あったんだろうね……」
確かに、人の手に余るものではあるのかもしれない……でも、それでも、今まで2回も屠られてきたんだ……無理じゃないと、僕は思うねぇ
……まぁそれも、当事者じゃないからこその、気楽さなのかもしれないけどね。でも、僕ぁそんな存在にひれ伏すなんて、御免だね……!

【確かに、その怪異はこれで打ち止め、という事でもないのだろう――――と言うよりも、まだ始まりに過ぎないとすら思われるところが、恐ろしいのだ】
【人は、神を殺せるのだ――――過去2回の勝利は、それを証明している。だが、それが何度も続くとは、限らないのだ】
【或いは――――次の戦いでは、今度こそ神が人間を裁く事になるのかもしれず。できる事はただ、最後まで人間の意志を叩きつける事、だけなのだろう】

――――よくは分からないけど、人間に普遍の、イメージなんだろうね、蛇は邪悪だ、と……こういうの『集合的無意識』と言うんだったかな……?

【時に、全く関係のないはずの出自を持つ事物が、全く同じイメージを被せる現象がある】
【恐らく、人間は『人間』と言うだけで、蛇を『不吉』や『邪悪』のイメージを想起する、何らかの理由があるのだろう】
【そのイメージを投影された『神』――――推測の段階でも、そこにはうすら寒いものを想起させられる。それこそ――――「人間だから」とでも言う様な、曖昧模糊とした理由で】

「――――これは、覚えておいた方がいいよ。「問いには、答えを強制する力がある」んだ……
 問われたからには、応えないといけない――――そう思う事は、実は……問いに悪意を乗せている人間には、既にこれ以上ない『隙』になるんだ……
 その夢とやら……手前はそれを見た訳じゃないから、なんとも言えないが……要するに、「こうだ」と答えたら、本当に「そう」なりうる……そんな事も、有り得る……」

【流石に、自身が体験した話でもなく、また抽象的な話でもあるからか、アルクの歯切れは悪い。だが、それでもそれなりに、思考のヒントとなりそうな知識を口にする】
【問いに答えるという事は、既に質問者の望みを叶える事と直結しているのだ。だから時には、問いに対して問い返したり、回答を拒否する事は、必要になってくる】
【例えば、yesかnoかの2択の質問を向けられれば、応えようとした瞬間に、その2択以外の回答は封じられてしまう――――問いとは、突き詰めると恐ろしいものなのである】

「――――それが本当に『鈴音』なのか……まぁ、夢の話だからなんとでも言える、なんて濁しちゃうこともできるけど……これはそうはいかない
 間違いなく、何らかの霊的な作用が働いている、人為的な出来事なんだ……。だから……そうだね、手前なら……逆に問い返すかな……
 「なんでそんな事を聞くのか?」「お前はどう思うのか?」と……そうすれば、もう少し真意を見抜く事に、近づくことができると思うよ……」

【アルクの出した案は、問い返すというものだった。そもそも、そうして問いを向ける夢を、何者かが――――必ずしも鈴音本人とは限らない――――見せている状況自体が、不可解だ】
【なら、それを理解しなければならない。その為の手段として、逆に揺さぶりをかける事。恐らくそれが有効な手段になると踏んだのである】

「(……悪いけど、どうしてもドライになっちゃうね……鈴音の事となると、手前じゃ親身になり切れない……やっぱり、引きずってるんだな……)」

【どこか、クールでネガティブな回答と言えばそうなのかもしれない。実際アルクは――――あまり乗り気じゃない自分に気が付いていた】
【鈴音の真偽を疑い、鈴音の真意を疑い、そして嘆き悲しんでいる鈴音のビジョンを無視しろと言う―――無論、真剣に「どうしたらいいか」を思考した答えなのだが】
【もしかしたら――――夕月には、アルクが冷たいと映るかもしれない】


277 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/31(木) 20:51:21 WMHqDivw0
>>276

やらなきゃ、いけない……やらなきゃいけないんだよ。だってこのままじゃ、イルが、
……人間を滅ぼしちゃうから、とか、そんな理由だけじゃなくて。あたし、あいつのこと――大っ嫌いなんだよ。
絶対絶対殺してやんなきゃ気が済まない。倒す、じゃなくて、……殺す。

【呻きはしたけど、退く気はない。滾る様子を見せるシャッテンに同調するように、眉尻を吊り上げて】
【どうやらこの少女は、個人的に「イル」のことが嫌いなようだった。そんな奴に鈴音を、世界を、渡してやれない】
【ひどく意志の固そうなまなざしをしていた。それくらい、強い感情を抱いている】

……答えを、強制させる、……。そっか、じゃあ、迂闊なこと言ったら本当に、……ヤバいんだ。
問い返す? ……なるほど、そういうやり方もあるんだ。ううん、……

【アルクの案に、ふむふむ頷いてみせながら――すごく親身になってくれている、と思う、けど】
【……ちょっと他人事っぽく聞こえるのも、実際感じていることだった。でもそれを責めたりしない】
【原因はさっき聞いたから。それだけのこと言われたんなら、自分だって多少むっとするだろうし】
【でも本当に――アルクの話の中の鈴音と自分の知っている鈴音。乖離し過ぎていて、混乱すらしてくるのだ】

【――――数瞬、迷って。次に出したお願い事は、こうだった】

……ねえ、アルクさんはさ、鈴音のこと、まだ……あんまりよく思ってないみたいだからさ。
だから「鈴音を助けるの手伝って」ってお願いは、しないよ。
……実は、どんなに手伝ってもらっても、助けらんないかもしれないし。
鈴音が自分でイルから離れなきゃ、どうにもなんないことだから――

でも、でもネ。ひとつだけ手伝ってほしいことがあるとするなら――それは「イルを殺す」ことだよ。
あいつだけは、あいつだけは絶対赦せないから。……アルクさんにも、シャッテンさんにも。

【「できれば、でいいから、手伝ってくれたら嬉しいんだけど……」と結んで。話題はさっき話したことと似たような内容になる】
【少女はイルのことをひどく嫌っている。殺したい。だけど一人じゃどうにもなんない、……だから助けを求める】
【なんでそんなに殺意を持っているのか。訊かれたら、ぽつぽつ、喋り始めるだろう】


278 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/05/31(木) 21:20:40 ZCHlt7mo0
>>277

なるほど……確かに、やらなきゃいけないねぇ……ッ
僕も、正直を言えば許しがたく思ってるのさ……神の傲慢で人を殺すなんて、囀りが鬱陶しいから鳥の翼をもぐ、みたいなふざけた行為だ……!
そうやって、人の命の輝きを踏みにじるような奴は……僕らが、踏みにじってやらなきゃいけない……!
「……『大っ嫌い』か……個人的に、何かあったんだね……何が、あったんだ……? ……答えたくなきゃ、別に構わないけど……気にはなってね……」

【人の命の輝き、未来への可能性――――それは、シャッテンが何よりも大切にするものだった】
【その為に――――その輝きを守るために、かつては逆説的に、殺戮の道に走った事もある。全ては、許せない存在を、許さないために――――】
【だからこそ、話に聞く、イルを始めとした神々には、シャッテンも怒りを滾らせていたのだが――――そこに、アルクが問いを挟み込んだ】
【それだけじゃない、と言う夕月に――――「では、何があるのか」と】
【勿論、先ほどの自分の言葉――――問いには、答えを強制する力がある――――を踏まえて、言いたくないなら構わないと予防線は張るのだが】

「そうだね……例えば「あなたは神を信じますか?」……今まで、一度はこんな問いかけを聞いた事があるんじゃないかな?
 でも、この場合……イエスかノーかで答えるものだけど、もうこの問いかけに前提がある事に、気づくかい?
 ……ここでいう『神』っていうのは、具体的になんなのか、言葉の中には入ってないのに、既に「質問者の想定で定義された『神』について聞いている」って事になるんだ
 だから……「はい、私は風の神を信じます」って答えて「違う、私が聞いているのは水の神だ」なんて事になったら「あなたは質問に答える事も出来ないのか」って、ねじ込まれてしまう……
 だから、「あなたの言う神とは何ですか?」って問い返す事……これが、相手の真意を読み解くに、大事な事なんだよ……。そうすれば、相手はこちらをハメにくくなる……」

【例えを用いて、アルクは説明しようとした――――少々長くなってしまったきらいはあるが、ニュアンスは詰め込めたのだろう】
【夢の中のその問いが、純粋な問いかけなのか、それとも悪意を持った誘導なのか――――それを見極めるのは大事だと、そして、その為に問い返すという手段を用いるのは、大事だと】
【問いと言うのは、どうしても問う側にイニシアティブが存在する。だからこそ、こちらから仕掛けられるアクションは、大事なのだ】

「……確かに。1度会っただけの相手だし、その1度の邂逅が……まぁ、アレだったからね……」

【流石にそこは否定しても仕方がない。取り繕う事なく、アルクはハッキリと肯定した。夕月に対して気を回す事も出来なくはないが――――もう、見抜かれているのだから仕方がないだろう】

「(――――実際、そう簡単に離れられるかと言うと……無理がある気がする。「『誰だか』の所有物で、自分は十分だ」とか、言っていた……)」

【その取り込まれた悪魔とやらの事を思い出して、そしてかつての鈴音本人の言葉を思い出して――――そこには、あまり楽観視はできないと、アルクは胸中で呟いた】

――――僕なら、構わないよ……話に聞いているだけで、僕もそのイルとやらが、鼻についてたまらないんだ……!
「……手前らの頼りにしている『旦那』も、イルには敵意を向けていた。だから……手前らなら構わない。可能な範囲で、そこは力になるよ……約束する」

【アルクの、先の疑問――――何故「大っ嫌い」と言うほどに、イルに入れ込んでいるのか――――とは別に、2人はその頼みには快諾の姿勢を見せた】
【シャッテンは、既に怒りを同じく抱いていたのだし、アルクは自分の仲間たちが、既にイルと敵対している――――断る理由が、無かったのだ】
【鈴音に対しては、少々のしこりを見せていたが、イルとの敵対に関しては、2人の協力は取り付けられたと言っていいだろう】


279 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/31(木) 21:43:56 WMHqDivw0
>>278

最初。イルに会ったときね、……ここに来る子供たちみたいな、子たちが、たくさんたくさん殺されるのを見せられた。
それもモノみたいに、ひっどいやり方でさあ……それを、あたしたちに見せつけて。あいつは言ったんだよ、
「バカみたいで愉快でしょ」って。……この時点でまずありえないでしょ? 当然あたしは怒ったよ、そんで、
……鈴音がこういう子供たちを救う仕事。やってたの知ってるくせに、鈴音の味方してるあんたがなんでそんなこと言うのって訊いた。

【「したら、……なんて言ったと思う?」肩が震えていた。想起するだけでひどく悔しく、苦しくなる】
【それでもまあ、人の死を馬鹿にする悪者。いくらでもいるだろう、でも、イルにはその続きがあるって】
【怒りに満ちた声が言う。……ぽつりぽつり、熱した板に雫を零して、じゅうと焦げ付かせるように。続きを紡ぐ】

――――「鈴音もおんなじように、バカみたいって笑うに決まってる」とか抜かしやがったんだよ、あいつっ!!
するわけないじゃん、鈴音がっ、……ねえ二人とも、今日、たんぽぽ……すっごく忙しかったでしょ!?
それをずっと一人でやって、それでも全然苦じゃないって思ってた鈴音が、そんなことするって!!

アルクさんに、ちょっと、……いやだいぶ酷いこと言ってた鈴音がだよ!? こんなきっついこと、自分からするようになったのに!
きっとすっごい心変わりして、それで、きっとすっごい覚悟を決めたんだと思う、のに、……なのにっ、
イルはそれをバカにしたんだ、侮辱したんだっ、……これ以上ないってくらいひどい言い方でッ!!!

【「ッ、……ごめん、ちょっと、興奮しちゃった」。言い終えたら、ぜえ、と息を吐いて。すごい勢いで言ったもんだから、顔が真っ赤だ】
【目には涙すら滲ませていた。それくらい悔しかった、赦せなかった。あきらかな感情を、訴えて】
【もうひとつ深呼吸をして――唇を噛んで、項垂れた。嗚咽を漏らす。腕で乱雑に涙を拭ってから】

……うん、わかった。次、夢、見たら……やってみるよ。
何から何までありがとう、……そだ、どうやってお礼しよう。今日、手伝ってくれた分と、……これから手伝ってくれる分も。
ねえ、なんか、あたしにできることってあるかな? ……料理はダメだよ、今日見せたとおりだから……

【えへへ、と笑う。泣いたせいで真っ赤になった目元と鼻はそのままに、でも、嬉しそうに】
【協力を約束してくれた二人に、心からの信頼を寄せる。そして、何か自分にもできることはないかって、訊くのだ】


280 : ◆jw.vgDRcAc :2018/05/31(木) 21:57:30 OX.x04tc0
【―――風の国。】

【季節によって吹く風の向きを変え、四季によって移り変わる色が美しい国。少し前は、そんな評価が妥当だっただろう。】
【しかし、今は違う。織りなす四季の美しさは今も変わらないが……そんな美しさを安心して楽しんではいられない程に】
【異変が次々と起こっている国だった。――――ああ。異変と言えば、“此処”もか。】

【“UNITED TRIGGER”。正義の旗手となり、様々な窮地に立ち向かい、そして切り抜けてきた組織。此処は、その本拠地。】
【酒場兼事務所である建物は、同国の中心部の大きな通りというよく人が通る場所に存在している。(……中の人の記憶が正しければ。)】
【以前は、此処には主がいた。しかし……今、その主は居ない。正義の旗手の不在は、この国の混迷の様相を象徴するようでもあり】
【しかし、主がいない間にも、昼間は店が開いている。―――名前を変えて、レストラン「たんぽぽ」として。】
【それは、とある少女のひとつの想いから始まった取り組み。明日を生きるのに困った子供たちに、見返りを求めずに料理を振舞う場所。】
【風に乗って種が飛んでいって、どこか別の場所で花開くように、此処から優しさが広がって欲しいという願いを込めて】
【冬の終わりの温かくなる頃に、春を告げるように咲く黄色い花のように、これからどんどん心を温かくしていきたいという願いを込めて】
【―――「たんぽぽ」と名付けられた場所。】

【扉が開く音と、舞い込む外の空気が、来客を告げる。】
【裾の長い白いワンピースを纏って柔らかい曲線を描く、嫋やかな体躯。一瞥しただけでも、その人が子供ではない事はすぐに判るか。】
【穏やかな、マリンブルーの瞳。さらりと、白金色の長い髪を後ろに流して……受ける印象は、少なくとも危険人物ではないだろう。】
【店のどこかにいるあなたを見れば、頭を下げて「こんにちは」と一言。優しげな微笑みを添えて……それから】

お忙しい中、すみません。久しぶりに、お店の様子を見に来ようと思って……えっと、あなたはお手伝いの人……?

【―――ずっと前からこの店のことを知っているとような素振り。だからだろうか、あなたがいる事を不思議に思っているようだった。】

//予約ですっ


281 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/31(木) 22:18:26 WMHqDivw0
>>280

【わあわあ、って、子供たちのはしゃぎ声。マリアなら聞き慣れた音色だろうか】
【その中心にいる人物。真っ赤な髪をポニーテールに纏めて、まだ新しさを残すエプロンを身につけた】
【赤い瞳と、厚底靴の少女。……当然、初対面。お互い顔も知らない同士だったけど】

あーっもう、わかったわかったから、邪魔しないでよっお皿片付けたいのっ!
あと5分! 5分でいいから待っててよ、ユッキーは忙しいんだから、
……えっウソまた新しい子が来たの!? もうだいたいみんな食べちゃったのに、……、

……、……あ、えと、こんにち……は? えっと、久しぶりってことは……

【「……もしかして前からココのこと知ってる人?」――両手に大量の皿を持ったまま、首を傾げる】
【マリアの言葉で、なんとなく察しはついたようだった。ぱちぱち、ツリ目を瞬きさせて】
【しばしじーっとマリアの顔を見つめていたら――ぐい、とエプロンの裾を子供に引っ張られる】

ぎゃっ、ちょっと待ってって言ってんのに! お皿持ってんのにそんなことしちゃ危ないでしょ!?
ええっと、えっと、ごめんっおねーさんちょっと待って! あと、片付けるだけだから、
ちょっと座って待ってて、すぐ戻るから……あ゛ーっだから引っ張んないでってばあ!

【ぎゃんぎゃん。煩いのは子供とさして変わらない、ていうかたぶん同レベル】
【子供たちの食事はあらかた終わっているらしい。あとは皿を下げて、洗うのは後でもいいだろう】
【でも、少女の周りには遊びたい盛りの子供がいっぱいいっぱい居て。それだけするにも苦労している】
【早く少女と会話がしたいとか、それ以前に見てられないと思うなら――手伝ってくれても、いいんですよ、みたいな】

【――――りん。りん。少女の首には黒いリボンのチョーカーが巻かれていて】
【そこには銀の鈴がついていた。ひとつ動くたびに鳴いている、その音色】
【マリアもきっと聞き覚えのある音だ。……白神鈴音の声によく似てる、なら、この少女はきっと鈴音の知り合い】


282 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/05/31(木) 22:38:02 ZCHlt7mo0
>>279

――――――――ッッ

【パリンと、ガラスが砕ける鋭い音が響いた。――――シャッテンが、グラスを握り潰してしまったのだ】
【怒りの為に、力を込めていたのだろう。割れたガラス片は掌を切り裂き、深く突き立って――――シャッテンは、表情一つ変えない】
【如何にも面白げに子供たちを屠殺していたという。それだけでもう既に、許しがたい事なのだ。が――――】

「…………!!」

【夕月が語る――――否、叫ぶ、その続きの言葉に、アルクも表情を歪めさせた】
【かつて、自分が自分の命を生きる事の出来なかった頃、そこから救い出してくれた『先生』の事を思い出していたのだ】
【子供の相手をするというのは、彼らを育んでいく事――――それが、今日のこの一時だけでも垣間見えた】
【確かに、鈴音の人となりには信用は置けない。だが、そこにあるこの行為は良く分かる。そして、子供たちが寄せていた信頼も――――】
【それを――――神だか悪魔だか知らないが、そんな傲慢な言葉で、侮辱するというのは――――端的に言って、許しがたい行為だった】

【――――だが、そこに言葉をかけてやる前に、アルクには――――やっておくべき事があった】

「――――スー(水)・ログ(浸食)・ラー(心)・ビン(レベル2)――――『リラクゼーション』……2人とも、悪いけどまずは落ち着く事が必要だと思うよ……」
ぅ……ぁ、悪いねぇアルク…………っく、ぁいた……ってぇ……ッ

【――――スペルを構築し、魔術を発動――――2人に、青い光を照射して、その心を落ち着かせる】
【――――どちらかと言えば理性派なアルクは、感情の高ぶりを見せる2人をなだめに掛かったのだ。このままでは、真っ当に話が出来ないだろうと――――】
【実際、シャッテンは落ち着いたようで、怒りに押し流されていた「手にガラスが突き刺さって痛い」という感覚が、ようやく戻ってきたようだった】

「――――夕月、良く分かったよ……そのイルとやら、人の心を踏みにじり、そして歪める事もいとわないだろう。当然、尊厳なんて尊重するはずがない……
 だから……鈴音の言葉をどう騙っても、鈴音をどう扱っても、信用しちゃいけない――――確かに手前には鈴音は信用ならないが……ここの子供たちの態度は、信用できる……!」

【そう――――なんだかんだ言って、アルクもそのやり様に怒りを禁じ得なかったのだ。自分の行いを、さも仲間達との総意であるかのように言って見せるその態度が】
【よくも気軽に殺してくれるものだ――――1人を守り導いていくだけでも精一杯だというのに】
【鈴音のことはともかく、やはりアルクもまた、イルには抑えがたい怒りを抱いた。ただ、その為に自分を見失ってはいけない。その為の『リラクゼーション』なのだろう】

【――――だが、不幸にも彼らは知らない。既に鈴音は『自己は人間ではない』と言うアイデンティティの元「人間なんていらない、滅びれば良い」と宣言してしまった事を】
【そして――――これは完全に余談だが――――それを受けて、同じく人間ではないとある少女が「もはや鈴音はイルごと殺す」と誓ってしまった事を――――】

――――礼なんて良いさ。僕らは「僕らがそうしたいから協力する」んだからさぁ……
「……まずは、ここが落ち着いたらだね。君だっていっぱいいっぱいなんだろう? 先の事は……その時に考えれば良いよ
 まぁ、君は……君も「力がある」様だし、何かあったら、改めて……手前らから、何かをお願いするかもしれないな……」

【シャッテンは、完全に返礼を当てにしていない様だった。元より、一緒にイルを始末できれば、それで良いと思っているのだろう】
【世捨て人の様なその恰好は――――どうやら、嘘ではないようだった】
【一方のアルクは――――何か、憂慮したような表情を見せながらも、それを保留とする。やはり――――彼らは彼らで、抱えている事はあるのだろうが】
【そこは、この「たんぽぽ」に、一区切りがついてからでいいと――――恐らく、アルクも夕月の申し出に悩んでいるのだろう――――そう言って】


283 : ◆S6ROLCWdjI :2018/05/31(木) 23:01:04 WMHqDivw0
>>282

【ぼうと照らされる、青い光。反射的に目を細めれば――すう、と冷える感覚がした】
【顔の火照りが引いていく。「うん、ごめん」って返す余裕も、できた】
【それで――はっと気づいて、救急箱を取りに行く。怪我をしたシャッテンの前に、それを置いて】

……ありがと、聞いてくれて。そんで、一緒に……怒ってくれて。
あいつだけは絶対赦しちゃいけない、んだよ……絶対絶対、殺そう。

【あまりにも物騒な言葉、呟いてる自覚はあった。でも打倒するとか、それだけじゃ絶対ダメだって】
【そう思っている。存在を許さない。それくらいに――嫌いだった、イルのことが】

【たとえ鈴音のことが嫌いなままでも。イルを打倒する、それだけ協力してくれるだけでも十分】
【そう言ったのは彼女のほうだったけど――でも、知ってしまったら、その先できっと道が別たれる】
【そのとききっと、少女はひどく悲しむだろう。協力してくれて、感情を分かち合ってくれた彼ら】
【敵同士になりたいなんて思うはずなかった、けど、――彼女は鈴音がどうしてそういうこと言うか、知ってるから】
【きっと鈴音を庇う側に回るだろう。……まだ、不確定な未来、誰にも見えはしないけど】

そう? じゃあアレだ、……出世払いってヤツ?
いつかきっとお返しするよ、約束。――ブチ抜くのと撃ち落とすのは得意だよ、あたし。

【何を、とは言わない。けれど何かしら自信はあるから、いつでも頼ってほしいって】
【ちょっとだけ笑いながら言った。それから右手を差し出す――握手を求めている】
【この手に誓って約束する、って言ってるけど――未来は見えないままだった、暗く暗く、闇が立ち込めている】


284 : ◆XLNm0nfgzs :2018/05/31(木) 23:28:00 BRNVt/Aw0
>>275

いや、身体が結構丈夫って言ってもだな……
【すぐ動けるようになるもんなのか?と青年はさらっと答える少女にため息混じりに突っ込む】

【そうして流れる気まずい空気。】
【深々と頭を下げて、またお礼を述べて】
【自分が言い訳っぽく付け足した「助けた手前死なれたら胸糞悪い」なんて言葉に、それでもあんな状況だったし、などと返して眩しげに顔を見られれば】

……やめろって、俺そんな目で見られる程善い人間なんかじゃねぇよ……
【照れ臭い、というよりは辛そうなというか居たたまれないといった表情で顔を反らす】

【だが、親についての質問の答えを聞けば青年は勢いよく顔を戻し相手の顔をじっと見る】
【そうではないかというのは彼女の保護者に連絡がつかなかった時から何となく察してはいた。保護者がいないか、それか滅茶苦茶折り合いが悪いか勘当されたか】
【けれども】

……何でそんなにヘラヘラしてられんだ、お前……
【まさかここまであっけらかんと答えられるとは思ってもみなかったのか、青年は渋い顔で呟く】

まあ……そうじゃねぇかとは思ってたけど、さ……


285 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/05/31(木) 23:56:29 WMHqDivw0
>>284
傷、多かったけど、一つ一つは致命傷ってほど深くなかったから……

【実際のところ、少女はまだ完治した訳ではないのだろう】
【病院服の隙間にはびっしりと包帯が巻かれており、少女自身の動きもぎこちない】
【治癒術と輸血によってどうにか倒れるようなことは無くなったが、顔色は良くはなかった】

【居た堪れないとばかりに顔を反らす彼に、ようやく少女は頭を上げた】
【目の前の男の人は、多分、自分よりもずっと殺伐とした世界を生きているような、そんな雰囲気を感じる】
【だから、自分の中にさえ、善意を信じることは出来ないのか】
【少女には想像出来得るはずもない】

――うん、でも、これも私がやりたかっただけだから。

【先程の彼の言葉を返すように、フ……と、吐息だけ笑って見せた】
【親はいない。その事実が彼には意外だったのか?少し不思議だった。彼こそ当然のように親の庇護などない世界で生きていそうなのに】

うーん、だって昔のことだから。
親の顔、あんまり覚えてないんだ。
他に家族もいないし。

【困ったように頬を掻いている】
【病院が身元特定のために荷物を調べた時、彼女の学生証は見付かり、学校には通っているようだった】
【しかし、保護者らしい誰かの連絡先はなく】


独り身が珍しい……って訳じゃないよね?
あなただって……

【違っていたら失礼だから、言葉は途切れてしまった】
【しかし、どう見ても両親が健在で一緒に暮らしている、と言う空気ではなかった】
【むしろ彼の見ている景色には、そうでない人間の方が多いのではないかと、勝手な想像までしてしまう】

……まぁ、そういうことで、私が死んでも誰かが困るって訳じゃないんだけど……

【困る人間がいないから、無謀な行動でも平気で取ってしまうのか】
【しかし、事実として目の前の名前も知らない彼を困らせてしまった訳だから、何だか無闇に申し訳なくなる】
【やや沈黙してから視線を泳がせ、最終的に地面へと落ちた】

……ええと、助け甲斐、なかったかな?
そうだったら、ごめんなさい。

【自分でも意味不明な理屈では有ったが、最終的にもう一度謝罪を口にしたのだった】


286 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/01(金) 00:50:43 BRNVt/Aw0
>>285

【居たたまれないといった表情で顔を反らす青年。その目は何処か悲しげで】
【実際、恨まれる事は多くとも感謝などされた覚えなんてないような半生だった、と思っている】
【今の自分を造った"切っ掛け"となる決断ですら本当に良かったのかすらまだ解っていないのに】
【それでも少女は純粋に自分の中にある"何か"を信じている】
【それがひどく、痛い──】


……ああ、昔の事だからか……それだったらさらっと言うのも分かるな
【納得したように頷いて】
【昔の事だからあんま覚えてねぇ、かぁ……などと呟き】

……忘れるの、得意なんだな
【そうしてぽつ、と口にするがすぐにハッとして慌てたように「悪い、今のは忘れろ!」と口早に言う】

【独り身が珍しい訳でもないだろうと言われれば彼は何処か遠くを見つめて、んー……と声を発する】

珍しくはねーよ?確かに俺だってそうだし……でも"きっちりとした所"でそーゆーの見掛けるの久々な気ぃしたし?

……でも考えればそうだよなぁ……"彼処"の生まれじゃなくてもいるよなそんな奴……俺もだし……"あのガキ"だっ……て……
【珍しくはないのだが治安の良い場所で孤児を見るのは久し振りだ、と語る青年】
【けれども考えてみれば確かに治安の良い場所にも孤児くらいいるだろう、と納得して自分もだし、などと例をあげるがふと誰かの事を思い出したのか言葉が止まる】
【ふと、脳裏に浮かんだのだ。自分が以前"古巣"で気紛れに話しかけた子供──能力があるからと、自分達は『特区』に行くからと親に棄てられた子。つい先日また"古巣"を訪れたら姿が見えなかったからその辺りにいた奴に訊いたら"工場"に向かうのを見たと言っていて】
【だとすればその子の末路なんて自ずと想像がついて】

【酷く青褪めた顔で俯く青年。じっと黙りこくって】


……お前が死んでも誰も困らない、か……
【少女の言葉にようやくぽつりと返す青年】
【ゆっくりと顔を上げて】

……だったら俺だって同じだよ
どーせ俺の事なんざ誰も信じちゃいねぇし愛しちゃくれねぇ
大事なのは『使える』か『使えねぇ』か、だ
【さっきまでのナーバスな雰囲気は何処へやら、からりと笑う青年】

……使えるか使えねーか、なんだけど、な……
【しかし、不意に困ったような表情をしてため息を吐く】
【それもそうだ。有益か無益かを信条としてる癖に見返りを無視して一人の女の子を助けてしまったのだから】

【そうして助け甲斐云々で相手に謝られれば青年は更に困惑したような表情で、や、別に助けようとかそんなん考えてやった訳じゃ……と口ごもる】


287 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/01(金) 01:22:00 WMHqDivw0
>>286
【男の態度は悲しげで、同時にどこか自嘲的でもあった】
【自分を――と言うよりも、その後ろに別の想い出を重ねているようでもあって】
【ともあれ、自分の評価が彼を苛んでいるのだとしたら、この話は続けない方が良さそうだった】

【次いで、両親の話――】

ん……そう、なのかな?
物心つく前でも、案外覚えてたりするのかな。

【学校では両親のいない同級生は多分いないし、いたとしてもそんな会話を交わせるほど仲良くはない】
【だから、一般的にどうなのか判断は出来なかったが、少なくとも少女は、顔も朧げな両親に対して特別な想いは抱けなかった】
【それはひょっとしたら寂しいか、冷たい話なのかも知れない】
【もう少し意見を聞きたかったが、忘れろ、とそう言われるから、口を噤んだ】

私は、最近こっちの方に来たから……
前のところも、でもきっちりしてた気はするけど。
……あのガキ、って?他にも孤児のお友達が……いた……、の?

【彼の言葉の端が気になって問い返す。……が、その言葉は段々と小さく途切れてしまう】
【青褪めた彼の表情から、決して陽気に話すような内容ではないと知れたからだ】
【コミュ障故なのだろうか。先程から何だか会話の地雷ばかり踏んでいる気がしたが……そうかと思えば、急に男の声が乾くのを感じる】
【語る言葉は、何だか一層自虐的では、有ったのだけれど】


……えぇ……いや、そんなことは、無いんじゃない?
勝手なこと、言っちゃうけど。
家族はいなくても、さ。お友達とか、恋人とか……

【あと、師弟とか、と小さく呟いて】

後から作れる関係だって、有るんだし。
……有るんだし。

【そう言えば友達も恋人もいなかった少女は自分で言っていてヘコみかけたが、今はその時ではない】
【拳を握って目を閉じると出来るだけ語気を強めた】

それに私のことだって、使えるから助けてくれた訳じゃ、ないんでしょ。

【正に男が今気にしていることを、言い募るのだった】


288 : ドラ :2018/06/01(金) 02:01:03 XqQAhkbc0
>>115


……貴方って昔はこういう子だったのよ、ねぇ
なるほどなるほど確かにそうだ。記憶を一度失った赤ん坊同然の脳みそならなおの事そうなりかねないよねぇ
自分で答え言ってるように聞こえるけど……それが『夜鷹は一人暗夜を』、ねぇ

根拠もないのにずいぶん自分のハートに自信があるみたいだけど
それならぼくの質問に自信に満ちたセリフで返してぼくを唸らせてみな!
―――きみは引き金を引く時誰を思う?撃ち抜く相手?自分自身?……それとも、撃ち抜いた相手が死んで喜ぶ誰か?


【この期に及んで憎まれ口が飛び出してくるドラ、急所を撃たれ、許しを乞うても次の瞬間には悪態が飛び出してくる】
【なんておしゃべりな奴だろうか。あるいは自分でも意図してはいないのかもしれないが】
【本当に子供じみた悪口が染み付いた若者だ。見た目が幼い分精神の成長も遅いのではなかろうか】

【だが、悪態を付きながらも彼は冷徹にこれから打つべき一手を必死に考える。『逃走』か『反撃』か】


(……しかし、腕だけは確かだったな……これでは完全にぼくの負けだ……しかも見逃す気かぼくを?めちゃくちゃ腹立つ
どうする?反撃するか?あと一撃くらいだったら不意打ちで叩き込めそうだし……その一撃で『必ず殺せ』ば命を取られる前に勝利できる……かも

……いや、それこそ『ぼくら』の品位を下げるな……なによりあんな素敵なおっぱいの子が死ぬのは世の損失。
殺められなきゃ勝てなかったなど敗北も同然だ。ウェルダスの時の二の舞はゴメンだね。負けを認めて……『逃走』!これだな!)


【ふぅ、とため息をつきながらドラがベルトを外すと……最初に見せていた年若い少年のようなの顔が再び露わになった】
【やはり金的攻撃は効いていたのか、苦悶の表情を浮かべながら、しかし明朗な声色ではやし立て続ける】


へえきみに勝てばぼくの初夜の相手を務めると!そりゃあうれしいねえ!
……いやありがたいがひとまずはきみへの勝利とおっぱいを揉む事しか考えられないね
生憎とまだ……5年くらい引きずった『未練』があってね。そのころの自分と決着を付けるまではきみとベッドインは考えられないかな!

だがいいんだね!今ここでぼくにとどめを刺さない事を選択して!
―――ぼくが届けちゃうかもしれないよ!きみの情報を……『本当』にきみに敗北をもたらす人に!……来い!『オルトロスⅢ』!!


【背を向けてすぐ、カチューシャの前方から、大きな音を立てながら速度をつけて勢いよく突っ込んでくる物があった―――赤いバイク!】
【バイクがカチューシャの横を通り過ぎると……ドラがひらりとそのバイクに飛び乗り、カチューシャの反対方向へ勢いよく走り去っていく】


また会おう"カーチャ"!ぼくを殺さず背を向けた事を後悔しないようにな!!次は揉むだけじゃなく……挟む所までやるかもしれないぞ!!


【訳の分からない負け惜しみなのかどうか?というセリフを言い残してエンジン音も高らかに走り去っていく……】

/忙しくって少しづつかかざるを得ませんでしたがようやく決着です!
/軽く何かを言い返していただきまして、次のレスで終わりにしようと思います、本当に待たせてすみません……!


289 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/01(金) 02:31:48 BRNVt/Aw0
>>287

物心つく前か……それだったらあまり覚えてはねぇよな……
俺は……確か六つ位だったからな……まあ……
【忘れろなどと言いつつちゃんと返してはくれる青年。ふと嘗て亡くした女(ひと)の死に顔が頭に過り表情を曇らせる】
【天からぶらりと揺れるあの女(ひと)の──】
【青年の片手は無意識にかその首元に伸び、二、三程軽く掻かれる】

【次に、孤児の話。最近こちらに来たのだと少女は語り、彼が話した人物について尋ねかける】
【だが青年はそれに答える事なくなくただ青い顔をしているだけで】
【それでも脳裏に思い浮かべるのはその孤児の死に様。どういう風に死んだのだろうか?大火に巻かれてしまったのか?それとも過労だったのだろうか?それならまだしも──】

【そして、自分だって死んでも誰も困らない人間なんだという話題には少女は困惑したような顔で否定して】
【友人、恋人、師弟などと信じてくれそうな人、死んだ時に困ってくれそうな人をあげて】
【後から作れる関係だって、などと口にするが】

……それだったらお前もそうだろう?まだ子供なんだし未来がある
でも、俺に未来なんてないからな……そんなん作ったって仕方ない
【青年は笑顔を張り付けたまま答える】
【分かりきっているのだ。自分なんかどうせ■■■だから遅かれ早かれ死ぬんだって、■■されるんだって】
【そうして目の前の少女を見てふと思うのだ】
【ああ、此奴は"俺"だ、と。まだ全てを諦めきってなかった頃の──自分を信じてくれる人が、愛してくれる人がその内見つかるんだと信じていた頃の、幼い頃の"俺"だと】
【だったら全て合点がいった。周囲の人々に手も差し伸べて貰えないで、生き(て)るから帰らないでとその手を必死に伸ばして──】
【重ねていたのだ、誰一人手を差し伸べてくれなかった、それでも必死に「愛して」と声なき声をあげて手を伸ばしていたあの頃の自分と】
【だとしたら放っておけなかったのも無理はない】
【無理はない、けれどもそれでもやはり分からない】

【それだけの理由で有益でもない人間を助けるものだろうか?と──】

【そんな疑問が浮かんだ時に投げかけられた言葉】
【使えるから助けた訳じゃないのだろう、と】
【男の顔から張り付けた笑顔が消える】

そう……だけどさ……俺だって分かんねーよ……
【昔の自分とダブっててほっとけなかったから、とか……有り得ねぇだろ?と青年は聞こえるか聞こえないかの声で呟く】


290 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/01(金) 06:06:41 XhR7wdR.0
>>272

【 ──、深い暴力の雨は晨夜に吹き荒ぶ暴風の如く、宿世に交わらぬ愛を慟哭するのに似て】
【彼女が浮かべる嗜虐的な笑みは、宛ら実験動物を見つめるいたいけな瞳、科学者然とした興味の様に】
【どれだけの負荷をかければ死ぬのか、それを粛々と確かめる試みの様でもあった】


そんな豚みたいに鳴かれてもさぁ、何て言ってるのかわかんないよ? もっとして欲しいのかなぁ?
あは、きっとそうだよね、だってこのボクに喧嘩売ったんだもん、正気の沙汰とは思えないから
きっとね、きっと、無残に哀れに残酷にぶっ殺して欲しいって気持ちの現れなんでしょ?

だから優しい僕は一片の躊躇なく、微塵の躊躇いなく、微かな戸惑いなくキミをぶっ殺してあげるから
安心して殺されるといいよ、痛みに身を捩って、苦しみに苦しみ抜いて、キミは死ぬんだ
このまま地面と足の狭間で磨耗し、哀れな肉塊に変わるまでさぁ♪


【死刑宣告の様に彼女は言い放って、踏み締める足に力を入れた。頭蓋骨ごと踏み抜く様な勢いで】
【硬い踵の骨で後頭部を打ち砕く様な、そんな深い勢いを以て──】
【やがてその暴力が、不意に凪を見せて── 静寂に包まれた】


……ふぅん、なーんだ、このまま死ぬのは嫌なんだね、── 期待して損した
結局キミも弱っちいニンゲンの一種なんでしょ? 死ぬ事を恐れて、痛い事を嫌う様な
──、まぁでも、すこーしだけ雰囲気違うし、有象無象よりは役に立つかなぁ

ねぇ、名前なんていうの──、あぁ別に覚えないから、言いたくなきゃいいんだけど
なんでも言う事聞くんでしょ? だったらキミの最期は決定だ、ボクの言う事に背いたら、その時は
自分の手で腸引きずり出して、死んでもらうから。臓器を一つずつ、丁寧に自分の手で解体して

──、だから心してボクのお願い聞いてよね、そうだよ、贄が必要なんだ、生きている贄が


【イルは貴方の後頭部から足を離し、大きく顔を下げた。── 這い蹲る貴方のすぐ側へ】
【白百合の様な可憐な頬に恍惚の笑みを浮かべて、波縫いの様に淡やかな睫毛を擽ったそうに】
【そうして紡ぐのは生贄を集めて来いという願い、それも、生きたまま、であった】


291 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/01(金) 06:23:58 XhR7wdR.0
>>288

【──、向けた背中の幽世越しに、浮かぶ表情は憂世を離れ、白銀の髪にしとりと濡れる少女の慕情】
【目尻を尊く海青に浸して、一つ二つと瞑目し数える童歌の様に、肉感的な唇を惑わせて】
【吐息を艶が孕んだ。── 滴る呼吸は飴玉の如く、舌先で転がして煌々と舞って】


引き金を誰かに委ねるなんて、私は信じないの。── 私はいつだって、自分の為に引き金を引くの、
愛撫される時もね、包まれる時もね、接吻する時も、私の身体は骨の髄まで私のもの
だからね、生きるその意味すらも私に委ねなきゃ、それはきっと生きてはいけないの

──、坊やが終焉を運ぶのなら、それはそういう運命だから、受け入れるのが私に与えられた役割
でもね、それを抗うのもまた、舞台の上で課せられた宿命なの、例えそれが操り人形の細工でも
その糸が千切れるまで私は、踊ってみせるから


【──『微笑む』──、否、実際はその暗示があっただけだった。僅かに口元を上げて、瞼を浸して】
【けれどもそれは確かな微笑みであった。尊き関係性の中にわずか魅せる、永劫の様な一瞬に似て】
【そうして次の瞬間には消え失せる。雪夜が幾重にも新雪の層を作るのに似ていた。新しい白銀は旧き白銀をかき消す】


ならば私は果てるまで、坊やの筆遣いを堪能する事に致しましょう──、でもね、きーっと私の頂きには程遠くて
それでも青色吐息で、懸命に腰を振る坊やを、私は穏やかに見守るの、坊やが頑張って尽くすのですもの
私は其れを手伝いましょう、曲輪に与えられた使命だなんて、無粋な事は言わないで

でしたら坊やは、私が殺さなかった事を満足させるぐらい、胸いっぱいの愛を
──、ええ、カチューシャの淫らな胸が、いーっぱいになるぐらい、熱く滾る愛を
どうか、私に、心ゆくまで、──


【視線を向けたならそこにはもういない、カーテンの隙間から見た新雪は、朝焼けと共に消え果てて】
【夜の間降り積もった雪の痕。幻と見間違うぐらいに呆気なく消えていく】
【──、だからこそ私達は、残った水溜りに指先を浸し、その温度を確かめるのだから】


/いえいえ! 長期間お付き合い頂きありがとうございました!


292 : ◆3inMmyYQUs :2018/06/01(金) 20:23:25 LevMp5MM0
>>77

【──索敵、照準、砲火】

【索敵、照準、砲火──】

【索敵】

【照準】

【砲火】

【一切慈悲のない銃撃が連続した】
【炸薬の破裂する銃声が怒濤の勢いで空気を震わせ】
【次々と排出される空薬莢が地を叩き、金属琴のような澄んだ音を合間に挟ませる】

【最中、銃口で瞬く発火炎が照らす砲撃手の白い顔貌は、一ミクロンも変動しなかった】
【予め組み込まれたプログラムを延々と実行し続けているような──まさしく人の形をした機械の如きだった】


【きン──】

【最後の一発を吐き出した空薬莢が宙を舞い、地に落ち、】
【激奏を終えたオーケストラのような余韻をそこに響かせる】

【──が】

【通常であれば、そこで演目が途切れるはずだった】
【しかし拍手の一つも許さぬ次の刹那に、新たな前奏が始まっていた】

【人形のすぐ傍らの空間が歪み、そこから何か重厚な金属塊がせり出して──】
【いくつもの砲身を束ねたようなその造形は、紛うこと無く重ガトリング砲のそれだった】

【二丁の拳銃を空にするまで撃ち尽くして(それを背後に放って)おきながら、それでもまだ十全とは認識していないらしく】
【人間一人を殺害するにしては大仰で、常人の携行できる範疇を軽く超えたその重兵器を、細い体躯が軽々しく構えようとし──】


【──ぎシり】

【人形の動きが唐突に止まったのはそのときだった】
【不可視の鎖によって捕縛されたかの如く、明らかに不自然なタイミングで】


────────………………………………


【婦警が、いつの間にか立ち上がり、幽鬼さながらにそこへ佇んでいた】

【潰された両の眼はしかし、一直線に人形の元へ据えられていて】
【両者の体躯の回りに、何か濃密な陽炎の如きものが揺らいでいた】


────い〜ま〜で〜す〜よお〜…………


【婦警の発した何らかの制止力と、それを破ろうとする人形の怪力が鬩ぎ合ってか、】
【巨大な歯車が軋むような異音が響く。それはごく限られた間の膠着だというような切迫感を伴っていて──】


293 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/01(金) 21:01:19 WMHqDivw0
>>289
【青年は自分よりは幾分親のことを覚えているようだ】
【しかし、多くを語られないそれは彼に取って良い想い出であるようには思えない】
【……と言うより、悪い想い出が多過ぎたのだろうか。彼の言葉にどうしようもない諦観を感じるのは】


【子供の件についてもそうだ。何か言おうと、話題を探したに過ぎないそれは、残念ながらまたしても彼の胸を抉っているようで】
【だからその話題もここで切る。初対面の青年。コミュ障の少女には早々共通の話題など早々有る訳もなく】
【また沈黙が訪れない内にと残った話題に飛びつくのだった】


や。勿論……私も、そうだよ。
これから友達ができる可能性だって――

【今は友達いないことを自分でバラしていた】
【いやいや、それでこそ男に共感できるはずだからむしろ良かったのだ】
【……そうなのだ】

つまり、私ですら友達作れるかも知れないんだからあなただって――
……え?未来無いの?何か、こう、不治の病とか?

【前提を覆されてオロオロとまた藪をつついてしまう少女】
【人生経験の浅さが露呈しているようで顔が赤くなりそうだった】
【どこか思いつめたような青年の笑顔を見て、息が詰まる】


【言えることなど、何かあるんだろうか?】
【しばし黙りこくったままでいる】
【男は何か、呟いたようだ。それは掠れたような声で……良く聞こえなかった】
【迷いのような、苦悩のような……ひょっとしてまた困らせているのだろうか?】

いや、だから……だからね。そう……だから……

【話すの下手くそか】
【何か言うべきだと考えこんでも頭は煙を吹く一方で。やがて開き直ったように】


あなた死ぬと私困る!すごい困る!
助けて貰ったお礼まだしてないし!
そう、これは借り!借りを返すまで死なないで!

【――病院内ではお静かに】


294 : ◆jw.vgDRcAc :2018/06/01(金) 21:01:22 OX.x04tc0
>>281

【にぎやかな、子供たちの声。人によっては騒々しいと受け取る人もいるだろうけど、自分にとっては慣れたもの。】
【目の前で繰り広げられるどたばた劇に、どこか懐かしささえも覚える。自分も昔はこんな感じだったかなー、って】
【子供たちの予測不能な行動に、店を任されている少女は翻弄されている。……この子も賑やかな子だなぁ、なんて】
【奮闘しつつも悪戦苦闘する彼女に、「いえいえ、お構いなく!忙しい時に押しかけてすみません。」と一言掛けて】
【空いている席に座って待つことにした。が―――勿論、貴女をこのまま見て見ぬふりをするような人間ではない。】

【子供の性格は千差万別。我の強い子もいるけれど、中には一人くらい、素直で聞き分けのいい子もいるわけで……】
【……この場では、女の子が一人、ちゃんという事を聞いて椅子に座って待っていた。近付いたのは、その子の隣。】
【「お姉さんも、此処に座っていいですか?」と、その少女に一言掛けてから……そっと椅子を引いて、横に座る。】

……あなたは、お姉さんの傍に行かないで、待ってるのですか?
『……うん。……まってて、って、いわれたから。まってる。』

【尋ねる。すると、少女は初めて見る人に少し緊張したのか、伏し目がちになりながらも……そう、答えてくれた。】
【その答えを聞いて、マリアは穏やかで優しい笑顔を見せる。作り笑いではない、わざとらしさの一切ない微笑みは】
【子供心に、この人はちゃんと本心で笑っているのだと言外に伝えられるものだった。】

そっかそっか。ふふっ、偉いですね!ちゃんと、あのお姉さんがしてほしいって言った事、してあげたのですね?
それは、とてもいいことです。……いい子には、ご褒美です。はい、これ。おいしいお菓子です!

【頭を撫でて褒めてあげながら、鞄から飴を取り出す。少女の小さな手に、可愛らしいピンクのいちご味のものを握らせて】
【……その様子はまるで、我が子を褒める母親のよう。堂に入っているというか、何年もそんな風に子供と対しているように見える。】


【そして、これがポイントでもあった。理屈ではなく、行動で「言う事を聞くと褒められる、ご褒美が貰える」と子供に示すことで】
【言葉で「言う事を聞きなさい!」と言うよりも、ずっと子供たちは理解してくれる。―――それは、この場でも例外ではなく】
【少女が褒められている姿を見た子供たちが、次々と貴方の傍を離れて椅子に座っていく。きっと、褒められたい、ご褒美が欲しいの一心だろうけれど】
【その度にマリアは子供の傍に歩み寄って、撫でてあげて、飴を手渡してあげた。勿論、笑顔は絶やさないまま】

―――ふふっ。みんな、いい子ですね。

【そしてついに、魔法が掛かったみたいに貴女の傍から子供がみんな離れた。―――マリアは貴女に向けて「さ、今のうちです!」と目配せする。】
【これがマリアの狙いだったのだろう。決して頭ごなしに叱ったり、命令したりはせず、あくまで子供が自主的に行動するのを促す手法だった。】


295 : 『INSTITUTE MELTING PROTOCOL』 ◆zuR4sSM1aA :2018/06/01(金) 22:48:37 SD5ZXnH60
【──セラフ研究施設は、防戦を強いられていた。蟲の攻勢に押され、じりじりと戦線を押し下げられて】
【蟲の狙いは「リアクター」であると理解していた故に、「人類の叡智の揺り籠」の矜持を保つために】
【彼らは施設への侵入を未だに許しては居なかった──だけど、その戦線はすでに崩壊寸前であった】


【水の国軍へ救援要請を出して2日経った日のこと。セラフ近郊の小高い丘】
【そこを救援要請に応じた者の集合場所としていた──仮設テントに行けば、受付が設けてあり】
【貴方/貴女の名前を尋ねると共に、名標へその名前を刻んでいくことだろう。同時に装備の希望についても聞かれることになる】

【自動小銃や拳銃、手榴弾といった、その程度の武器しかないものの】
【貴方/貴女が要求したのなら、喜んで手渡すだろう──同じく戦闘をする一員として】


「受付を完了された方は、中央ホワイトボードの前にお集まりください」


【──野太い声をした、厳つい顔の男が拡声器でそう伝える】
【ホワイトボードには赤と青のマグネットがいくつも付けられ、施設の図面も貼ってある】
【恐らく作戦を貴方/貴女達に伝えるためのものであろうと──そう考えられるだろう】


「どうせ相手は唯の異形さ、俺たちが負ける筈ねぇさ」
『ははっ、そうだな。セラフを襲ったアイツラを、こてんぱんにしてやろうぜ』


【辺りの空間はそのような会話で満たされていた】
【蟲は唯の異形だ、人類に勝てるはずもない──そうした内容のものが殆どで】
【作戦前にも関わらず談笑している者の多さに、拡声器を握る男の厳つい顔はさらにその厳しさを増した】


【────】


【鉛玉が飛び交っていた。セラフの殆どを占領したものの、狙いのリアクターを保有する施設を陥落出来ておらず】
【一匹、また一匹とミガ・ヴァリアスが突撃していく──その何れもが、単眼に鉛玉を喰らって散っていった】
【その後方に、ワームシンガーは陣地を造っていた。施設の戦闘状況を見ながら、蟲達に行動を伝えていたのだけど】


「──そろそろ、行こうか。『ドク』、皆、行くよ」


【錆びたパイプ椅子から勢い良く立ち上がれば、軍勢の方へと顔を向ける】
【そこには蟲に与した貴方/貴女も居ることだろう。ゆっくりとした足取りで、施設へと向かっていく】
【しかし『ドク』だけは、一匹で施設へと突入していった──何らかの目的が、あるのだろうか】

【施設を占拠し、■■■へと魔力の贄を捧げる──その目標を達するための第一歩を踏み出した】
【間もなく人類の叡智を守るための、戦いが始まるのであろう────】

// 招集レスになります。参加を希望する方はこれにレスを下さるとありがたいです。
// 6月3日18時を以て参加を締め切る予定です。できればレスの最後にキャラ名と参加陣営をお書きください。
// それではよろしくおねがいします。


296 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/01(金) 23:06:27 BRNVt/Aw0
>>293

【考えて、考えて、試行錯誤を繰り返して。そうしてようやく飛びつけそうな話にやっとの思いで乗った少女】
【今は友人がいないんだ、なんて事もさりげなく打ち明けてしまって】
【けれどもその言葉に返ってきたのは「未来がないんだ」という言葉。おろおろと慌ててしまって】
【不治の病か、なんて尋ねられた青年はその問いに思わず目を丸くして】
【……ははっ、なんて短く笑うと瞼を閉じて】
【そのままたっぷり数分間。そうしてから目を開けて】

【そうしたら、ぐっとばかりに此方を見据えられて投げ掛けられた言葉】
【これは借りだから返すまで死なれたら困る!って】
【声を張り上げて言われて】
【青年はまた目を瞠る。何度か目を瞬かせて】

……ははっ、借り、借りか
借りならしょうがねーな!
ま、何だ……気ぃ使わせちまったみてーで悪かった
【クスクスと笑いながら少女に返す】

……でもなぁ、あんまり俺に関わっちゃいけねぇぞー?
【そう言ってからひどく真面目な顔で、重大な事を打ち明けるかのように小声で】

……実はな、俺、殺人犯なんだ
【そう、口にして】













……なーんてなっ!
【それからじっくりと相手の反応を伺ってからまた破顔。そんなん冗談に決まってんだろ?みたいな顔をして】


297 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/01(金) 23:48:43 WMHqDivw0
>>296
【日頃から、ひたすら街を徘徊している少女はこんな風に長時間誰かと話すことすら稀だった】
【友達果たしてできるのだろーか】
【だいぶげんなりとした表情になりそうなのをキリッと引き締めて】

いや、でも本当に借りだから、ちゃんと返すから……それまでは、死なないでね。

【不治の病でも。と無茶振りをしながら】
【彼が一体どこに驚いたのか――ひょっとしたら少女の大声にだったのかも知れないが、分からないまま、捲し立てた】

また、そんなこと――

【言いかけて、ぽつりと呟いた青年の言葉に、息が止まる】
【――思考は上へ下へとフリーフォール中で、考えが中々まとまらない】


それは、だって――能力者だったら、そういうことも――

【戦いの中で命を奪ってしまうことも有るだろう】
【でも、青年のニュアンスはそういったものとも違う気がする】
【再び混乱の思索に入ろうとしたところ、明るい声に遮られた】


「……冗談……なんだ。何だ……」

【分からない。分からないけれど、ひとまずそういうことにしておこう。追及して得るもののない話題だろうから】
【どっと疲れが出た気がする。――そろそろ病室に戻るべきかも知れない】
【そう言えば、とふと気が付いて】


……三枝双葉。私の名前。
あなたは?


【名前を尋ねる】
【今の話を聞いても、少なくとも関りを絶つつもりはなさそうだった】


298 : Neun ◆D2zUq282Mc :2018/06/02(土) 00:08:00 JY1GydDk0
>>295
【ワームシンガーに追従せしは、精神安定剤の名を冠した白い人型】

【まず最初に目に付くのは白色。病人を連想させる青白い肌。色素が全て抜けた様な白い長髪】
【男にも女にも見える程に中世的な容姿であり、全てを抑圧する様な白は印象に残りやすいであろう】
【背負われている重苦しい鈍色の"剣"も、精神安定剤と呼ばれたノインの異質さを強く印象付けていた】

【セラフの殆どを占領する最中、視界に入ったのは夥しい数の死。耳朶を震わせるのは幾千の断末魔】
【蟲達が引き起こした惨状に加担しながら、人知れず――懐述するのであった】

(人の子よ、一等勢力を伸ばしているお前達が私の知る限りの最悪だった)
(お前達にはおぞましい事に『知性』があった。それも狂った『知性』だ)

(破壊と更なる破壊を重ねて。破滅に向かうと理解していて尚、破壊を止めない狂った『知性』よ)
(醜悪な世界に、醜悪な生き物。同属を殺し、生存領域を汚し、意味も無くエントロピーを増幅させる狂った『知性』よ)

【忌むべきは、私を構成する肉体のベースが醜悪な生き物と同じである事】
【寿ぐべきは、私を構成する精神は醜悪で狂った『知性』から解脱している事】

【物思いに耽っているとワームシンガーから号令が掛かり、思考と意識は現実へと引き戻される】


――……了解した。……精々、役目を……果たすと、……しようか。


// ノイン/Tranquilizer 蟲側にて参戦します。


299 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/02(土) 00:47:57 BRNVt/Aw0
>>297

【げんなりした顔になりかけて、また顔を引き締めて、勢いよく捲し立てて、コロコロと表情を変えていく少女】
【不治の病だろうとも借りを返すまで死ぬな、なんて無茶振りまでして】
【自分の言葉に呆れ返った表情になりかけて】
【そうして、打ち明けた"冗談"に顔色を蒼白くさせる】

【しどろもどろになりながら紡がれた言葉】
【青年は一瞬、ほんの一瞬だけ能面のような無感情な表情になって、そうしてにこりと笑って冗談だと口にする】

【少女の呆けたような安心したような表情を見て、青年は「あははっ、からかって悪かったな!」なんてけらけら笑って】

【三枝双葉という名前を告げられれば】

……リューシオ。リューシオ・エスクリオスだ
【そういってまた笑って】
【相手が病室に戻るのであればそれを軽く手を振りながら見送るのだろう】


【──それから先はちょっとした後日談】
【もし治療費の事で医師に尋ねたのならば件の青年が立て替えてくれたと聞くのだが】
【その名前は全く別の名前で】

【また、彼の名前と"冗談"が気になって彼の名を何かしらの検索エンジンに入れたのであれば数ヵ月前に水の国で起きたとある事件のニュースにたどり着くかもしれない】
【何でも、漢方薬局の店主一家が殺害された挙げ句店が燃やされた、近隣住宅にも放火されたという代物で】
【被害者一家の名字は「エスクリオス」、加害者は店主の夫の前子で名字こそ違えど名前は「リューシオ」という青年】
【けど、その犯人は現在服役中みたいなのでもしかして彼の名前は偽名かもしれなくて】
【それでもあるいは、本人なのかもしれないが──】


/こんな感じでしょうか!
/数日間の絡みありがとうございました!


300 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/02(土) 00:57:42 WMHqDivw0
>>299
【彼の表情の変化は何かを訴えようとしているようにも見えて――】
【しかし人の感情の機微に疎い少女には、その意味を悟ることは出来なかっただろう】


うん、それじゃあ、また。リューシオさん。

【最後に名前を名乗り合って、また、と再会の挨拶。それでその場の会話は終わった】

【病室に戻ると、緊張と残っていた傷の痛みでその場にへたり込んでしまう】
【あんなもので良かったのか。上手く話すことが出来たか、全く自信はなかったけれど】


……今度は借りも、返せたら良いな……


【しかし退院する際、少女は借りが一つでなかったことを知ることになる】
【加えて支払った金額がかなりの額であることを知ると、慌てて彼の身元を調べようとするが――】


【そこから先、彼女がどこまでを知ったのかは定かではない】



//拙筆失礼!
//長らくお付き合いありがとうございました!


301 : ロッソ ◆KP.vGoiAyM :2018/06/02(土) 10:36:44 ofey9bsM0
>>273

【探偵は悩んだように髪を掻いた手を頭にあてがったまま手だけ止めて話し続ける】

奴らだって馬鹿じゃない、本当のところ…その程度に納まるような奴らじゃないと思うんだ
もっと…強大な何か…本当の思惑が…探偵の勘ってやつかな。女の第六感よりよっぽど精度は悪いけどね

博士の残したテーマは難しすぎる。ある種、ゾーイはその回答そのものだ。だからといってそれでQEDともいかない
…論文自体はどっかの学会に出したものだって聞いている…探せば容易に出るだろう。
俺もよくわからないが…人の“意識”はどう存在しているかの解説らしい。そしてそれをデジタルで表す方法…みたいな
…本人が居たらこんな曖昧な回答をしたら怒られるところだ。

要は…オーウェルは洗脳装置だか意識の共同体だかわからないが、一つのAIを通して人類の考えを統制するってやり方をしたいらしい
となると人の脳の構造を完璧にシミュレーションする必要があって…麻季音につながったんじゃないかと思う…

【そうしてまた探偵は遠くを見た。過去に置いてきたものを懐かしむように。もはやそれは記憶を通り過ぎて思い出になってしまっていた】

あれは何処の飲み屋だったかな。赤い髪の悪そうな笑い方をする女がいて…死にたがってた。偶然横に座った俺にそんな話するんだぜ?
元機関のナンバーズだったとか戦えねえと生きてる意味がねえとか…
そんとき俺も…もっとクソみたいな生き方をしていたから、なんか気が合った。死にたかった。だけど、アイツには生きていてほしかった。
次の瞬間にはバイクに乗って、星を見にいったんだ。今思えばベタすぎるが…でもまあ、思い返せばアイツは妙に子供っぽいところがあった

【何年も前の、ほんの数時間の出来事を昨日のことのように彼はゆっくりと語っていた】

…そいつはUTでバーテンをしていた。どうしてか?それは知らねえ。でも、それでいいじゃないか。
鈴音やセリーナと一緒に居て、俺はたまに飲みに行って…


//続きます


302 : ロッソ ◆KP.vGoiAyM :2018/06/02(土) 10:36:57 ofey9bsM0
>>273

【彼はひしゃげた赤マルのソフトケースから一本差し出した。合わせてライターを彼のもとに火をつけてかざす】

だが、機関はそれを受け入れるほどヤワじゃなくてね。ヒットマンが来たんだ。…俺はそれを知ったのは襲撃されたって聞いてからだ
それから、逃げるためか…彼女は姿を消した。…案外引きずるのってのは男の方でさ…それで俺は探偵になった。アイツを探すために
幾つかの噂は聞いた…まあ、元気でやってるらしい。それなら…今の俺は忘れてもらったほうがいい
今の状況をみたら、くだらない揉め事に巻き込むような真似はしたくない…男ならわかってくれるだろ?

…こんな話したら鈴音も、ミラも説教しやがって…かっこつけてないで会いに行くなりしろってよ。…女ってのは全く。

【彼は苦笑しながら、短くなった煙草を捨てて。靴底でもみ消した。思い出はその一本で煙のように消えてしまう】
【だが火をつけるたびに何度でも思い出すことができる。それは幸か不幸か…】

ああ…水の国の特区に向かう途中だった。偶然と言っていい。俺もグランドゼロには居たがその下のフロア止まりだ
共闘した2人が重症で、逃げる方を優先したから…あれがどういう訳かさっぱり知らない。

【「ろくでもないってことは知ってる」と彼はいつもの語り口で付け足した】

黒野カンナについては何かわかるかもしれない。ゾーイが今特区に潜入している。それも肩書はオーウェル社員
既に公安とも接触しているみたいだ。…婦警についても調べはつくかもしれない

クソッタレ…どれもこれも。だが…考えろ。セリーナの救出はまだ、可能性がある。どれほど危険なやつが居ても
“盗み出せばいい”。戦わずして勝つのがベストだ。

…蛇、邪教それに異世界の神ときたか。そのつながりは間違いない。『サーペントカルト』とやらを追ってみよう
まだ情報があるなら頼む。まあ、俺はしがない探偵で…能力者と言っても大したもんはもっちゃいない
俺にできることはリボルバーの引き金を引くぐらいなもんさ。だけど、それが何かを動かすトリガーになったらいい

…あの日を取り返すんだ。

【過去にとらわれるという言葉は大体、いい意味では使われない。前に進めなくなった人間の形容詞だ】
【だが時としてその過去が、未来へ背中を押してくれるのかもしれない。探偵の向くその先はそんな明日だ】


303 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/02(土) 12:11:57 WMHqDivw0
>>294

【マリアの洗練された、しかし柔らかく優しく、うつくしい手際によって】
【子供たちの波が引かれていく。自分が溺れていないことにようやく気がついた少女は】
【ぽかーーーーーんとした顔をしていた。そして子供たちと戯れるマリアを見て】

【ぱっと思いついた、率直な感想――――「なんかこういう宗教画見たことある」。】

【女神だか天使だか聖母だか聖女だかわからないけど、なんかそういう、ぼやーっと光るきれいな人が】
【群がる人々に慈悲の手を向けて、やわらかく微笑む絵。そーいうの、そーいうのを、見たことある気がして】
【……実際、彼女が聖母と同じ名前をしているとは、この時点ではまだ知らなかったのだけど】
【とにかくそう思っていて――アイコンタクトではっと我に返る。がちゃがちゃ、慌てて皿を運んで】
【水をためたところにだーーーーっと洗剤を流し込んで、そこに浸けておく。洗うのは後。そういうことにした】


【――――そうこうしていたら。一通り、飴を貰い終わって満足した子供たちが、帰っていく】
【「おねえさん、アメ、ありがとー!」とか、「次来たときはもっとお料理上手になっててね、ユッキー!」とか】
【めいめい別れの挨拶を残して去っていく彼らに、厨房から身を乗り出している少女はひらひら手を振って――】

……すっごいネ、おねえさん。すっごい手練れ。保母さんとかやってんの?
とにかくありがと。助かったよ、……ええと、コーヒーと紅茶どっちがいい?

【エプロンで手を拭きながら、お茶の準備。「お菓子、クッキーの缶があったからそれでいい?」って訊きながら】
【そう訊いたということは――きっと長い話をするつもりなのだろう。予感させるように、表情はあんまり、晴れていない】
【わるーいテストの点数を親に報告しなきゃいけないとき、みたいな表情。でも現実は、……もっと深刻】
【とにかく座っているマリアがどちらか選択したなら、それを淹れて戻ってくるだろう。エプロン、つけたまんま】


304 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/06/02(土) 13:56:13 6.kk0qdE0
>>302

「……すまない」

【差し出された煙草に灯が灯る時、探偵の手と、そして自らの隻眼の顔がぼうっと浮かぶ】
【重く辛い煙が肺に満ち、吐き出される】

「そうだったのか、機関に襲われて……」
「そして探偵に……全く、俺は色恋沙汰は残念ながらあまり興味も縁も無くてね」
「だが……その矜持は、解ってしまうがね」

【探偵の話に、こうようやく全貌を掴めた顔で】
【そして最後の部分は、少々苦めの口元の笑みで答えて】

「鈴音もミラも、全く怖い物だな……女と言う物は、解らないよ色々と」

【脳裏に浮かぶのは、果たして誰の顔だろうか?】

「部下からの報告によれば、あのアルターリでの件でブランルは魔界への門を開いたらしい」
「レヴォル社の屋上で、謎の祭壇に見たことも無い銃を触媒にして、儀式を行っていた様だ」
「銃が何なのか、あるいはその目的さえも……今は謎だ」
「最も、間違いなく、ああ『ろくでも無い事』ではあるが」

【深くマルボロを吸って、そして再び吐き出して】
【紫煙の中で、こうその件の話をして】

【やがて……】

「カンナ!?本当か?!」
「だが……公安と言えば、黒幕……ゾーイの身の安全は?」

【いかな高性能なアンドロイド、それも彼らにとっては身内であるオーウェル製の】
【だが、それをもってしても、黒幕の、婦警の、特区のその魔の手から身を守り切れるのだろうか、と】

「セリーナの救出、レヴォル社の打倒はこちらにとっても急務だ」
「手は貸そう、惜しまない」
「そして、鈴音……蛇の教団に関してはチームMとも情報を共有しつつ、鈴音を奪還する」
「そして、UTを、力なき者の為の銃を……蘇らせる」

【非常に淡々と、だが何かに燃えるような】
【あるいは探偵の、静かな怒りが燃え移ったかのような】
【そんな声色と眼差しで、こう話した】

「サーペントカルト、に関しては一般的な知識しか現状は無い」
「だが、鈴音を『神』とした張本人、異世界の神に関しての情報は物理的な資料として入手している」
「読みたいならば、こちらの拠点に来てもらう必要があるが……」

【そこで一旦、言葉を切って】

「話を聞く限り、君にとっては恐らく……全てを『奪還』するべく戦いとなる」
「それは、君の身ばかりか、あるいは心すらも切り刻むかもしれない」 


「この先に進む、覚悟は……あるか?」

【吸い終わったマルボロを投げ捨て、そしてこう静かに、探偵の眼を見据えて聞いた】


305 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/06/02(土) 14:15:55 6.kk0qdE0
//>>304の前に下記を追記でお願いします、すみません

>>301

「ゾーイが、その解答?」
「意識を……デジタルで?」
「それは、つまり……特区での、いや、黒幕の狙いである……能力者の統制」
「人間の意識の統一……」

【嫌な、嫌な音がした】
【それは、歯車がかみ合って行く音】
【ピースが埋まって行く音だ、繋がって行くのだ】

「麻希音の論文だったな……ありがとう、探し出す……」

【嫌な汗が、顔を伝うのを感じた】

「(……赤い髪、ミラ、いや、まさか……)」
「星か、タンデムでの星空とは、随分と良い趣味だ……」
「いや、他人の色恋を深く詮索する物ではなかったか……」
「そうならば、UTは、君にとって……」

【この探偵にとって、UTとは】
【無くては成らない、協力関係以上の拠り所ではなかったのだろうか?】
【だとすれば、この一連の事態は】

「(この男にとっては、黒幕と戦う以上の意味を持つ……)」


306 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/06/02(土) 14:25:56 6.kk0qdE0
>>295

「……」

【俯いている少女だった】
【指示を下し、的確に作戦を進行し、行軍を、進撃を行うのは蟲の歌い手】
【その傍らに控え、俯いているのは人間に見える少女だった】

「(もう、止められないんだ……)」
「(私も、もう抗えないんだ)」

【まるでその戦闘の状況を、現実感の無いような、剥離した目で】
【そして唇を噛みしめながら】
【どうしようもない現実に、身を焦がし精神を摩耗させながらその場に身を置き】

「(なら、誰かに、誰かに止めて貰うしか、ない……)」
「(誰か……誰か……)」

【やがて、ワームシンガーより指示が下され】
【彼女に随伴し、施設へと足を向ける】
【その足取りは非常に重く】

「はい、ワームシンガー様……」

「(誰か私を……)」




「(殺して――助けて――)」

【彼女の仲間達へのメッセージを、心の中で唱えるばかりだった】


//那須翔子で蟲側での参加希望です


307 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/02(土) 16:31:22 Lxd3YeZA0
>>290

【──全く持って恐ろしい少女だ、と思った。そもそも、達観した雰囲気ながらも麗しい容姿で】
【そのような、耳も塞ぎたくなるような言葉を紡ぐ時点で大分〝怖い〟と言って良いのだが】
【ともあれ、〝それを実行出来るほどの実力〟を伴っている、それが伝わる恐怖感】
【そもそもこんな組織で、更に上の人間ともなるとおおよそ〝慈悲〟とはかけ離れた存在であることは考えずとも分かる事なのだが】

(……こんな性格だと最早、ウヌクアルハイとか本当はどうでもいいんじゃないのかこいつ……)
(なんつーか……まあ、ここまで力と容姿を得たら分かるけどよお……)
(言動からして自分が一番ってタイプだろこの悪魔……自分が祀られた方が嬉しいんじゃねえか……?)
(こんなんでも〝神〟を信仰するもんなのか……俺よりも随分と熱心な様子ではあるが)

(まあ、オレも此処に居続けるためにゃ──)
(ここは従うしかないなァ!!全く、ゴキゲンじゃねえか!!なァ!!無性にキレるぜ!!)
(オレァ、腸で愉快にコサックダンスなんざ無理だからな!!ヘイマザファッカー!!いつか羽千切ってや……)

【どことなく皮肉めいて、びきびき怒りマークを浮かべながらこっそり内心の悪態を吐いた】
【完全なる自業自得の上、完膚なきまで叩き潰された挙句こんなことを考えるのは小物根性過ぎるというか】
【実際彼女はめちゃくちゃ怖い。というか本気で生きたまま苦しい思いはさしもの彼も無理だ】
【言葉にはせずとも一瞬の黙り込みで思考する。その後、はっと顔を上げて】
【そうして許された事を喜ぶ──(実際とても安心はしていた)】


──あ、あっ、ありがとうございます!!


オレはドープ・ラブ・ライクと申します!!
オレァ、贄を捧げる以外何もできませんが……精一杯努めます!!慈悲をありがとうございますッ!!

──い、生きたまま、ですかい……?

【そりゃまた、そのような要求で済んだとは信じられず、はたとサングラスの奥で見えない目元が瞬きする】
【それもまた余計な墓穴を掘ったような気が、しないでもないが】
【生きたまま──サーペント・カルトに生きたままの贄を持ってくる】
【無論、至難ではある。普段の仕事の難度が上がったくらいか】
【しかしこの場で今すぐウヌクアルハイの贄になるよりはマシである。記念すべき生き贄は自分以外がいい】

……そりゃあ、モチロン、〝能力者〟の方が良いって訳ですかい、ラサルハグェ様

【さきほど煽った際はイルと呼んでしまったものの、次は慎重に名前を呼んで】
【へりくだった姿勢のまま、問いかける】


308 : ロッソ ◆KP.vGoiAyM :2018/06/02(土) 16:53:52 ofey9bsM0
>>304 >>305

【厳島の感じた恐ろしさはパズルが完成してしまった。それはその恐怖が現実であるという証拠だ】
【能力を奪う、それですら危険なのに。思考も意識も記憶さえも…奴らは奪おうとしていた】
【そしてその悪夢への最後のピースが、『ソラリス』だった】

…だから麻季音が内側から奴らを切り崩す。危険な賭けだったがそういう作戦を考えていたんだ
だが、今の状況だとアイツが内側から鍵を開けたとしても…ドアを蹴り破る力が足りない。

【探偵はまた少し笑った。口元を少しだけ上げて、癖のようにそのとき下を必ず向いて笑う】
【照れくさいのだろうか。しかし何処か哀切を帯びた笑みでいつも笑っていた】

俺じゃないさ。愛した奴が愛していた場所だ。…でも命をかけるには十分な理由だろ?
俺みたいなもんが口を出せるような簡単な場所じゃないさ。彼処は…

…だろ?彼奴らも少しは…まあ、いいさ。男ってもんはそれぐらいが丁度いい

【過去に囚われた男の放つ弾丸はそれを振り切るほどのスピードを持って明日を切り開こうとする】
【それでもいつまでも今日のままだ。幾度の夜を越えても今日ばかりが繰り返されている】

まて…セリーナを攫ったのもそのブランルって奴だったな?…銃、か。そして魔界…
セリーナは、救えるかもしれない。奴がセリーナを攫った理由がアイツの銃だったなら…
俺にわかるのはそれぐらいだ。

ゾーイは定期的に連絡を送ってるが今のところは動きはないみたいだ。嵯峨野という人物と接触したが
婦警や黒野カンナに関しては別の管轄らしく調査できないらしい。任せるしかない危険も…承知の上だ

【探偵は左腕に巻いた黒い革ベルトの腕時計を見た。そろそろ噂のゴーストマンと落ち合う予定なんだろうか】

俺も…そろそろ事件を解決して、報酬をもらわないと。…最初は簡単な浮気調査の仕事だったんだが
…まあこれは次のときにでも話すさ

詳細な話はいい。要点さえわかれば。諜報員の秘密基地ってのは興味あるけどね

…覚悟なんて、決めようが何しようが
走り出したもんはあとは転がり続けるしかないのさ。 Train Kept A Rollin'…つってね
そういう、堅苦しいもんは俺には似合わない。…やるだけさ
理由は何であれ、やることは単なる人殺し。何年もやってきたことに変わりはない


309 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/02(土) 17:39:15 XhR7wdR.0
>>307

【、── 剥落する表層の衣手に、一房垂れた恋慕の如く、僅かばかりの興味をそこに浮かべる】
【聡明なドープならば理解出来るだろう、さんざっぱらニンゲンを馬鹿にしつつも利用価値を見出したなら】
【骨の髄まで搾り尽くすと言わんばかりに、ふぅんと小さく感嘆の声を漏らして】


あは♪ それが一番大切な仕事なんだよ、別にニンゲンの千匹や二千匹嬲り殺そうが虐め殺そうが知らないけど
贄は大切なんだよね、特に『生贄』はさ♪ ボク達 "虚神" にとって、信仰こそが糧になるんだから
愚かで弱っちいニンゲンの最も優れた所は信仰を持つことなんだよね、ありもしない神に縋り、祈りを捧げる

──、けれどその空想ってのも案外馬鹿に出来なくて、過度の畏怖は時に現実を歪曲するのさ
その最たる例がボク達であり、このカルトなんだよね? 言ってる意味、分かる?
まぁ分からなくてもいいよ、キミ達はおっかなびっくりボクの言いつけに従ってればいいから

使えるウチは殺さないよ、キミ、少しは出来そうだし


【そう言って少女は細くしなやかな指先を自身の口元に添える。──、ぷくりと弛んだ唇が艶やかに濡れて】
【微笑みの色が深くなる、大きな真紅の瞳を細めたなら、三日月の様な可憐な眉が笑って】
【舌先で湿らせた指を貴方の頬へと添える、冷たい体温は蝋人形の様に──、静かな湖畔に指先を浸したのに似て】


悪くない頭の回転だね、そーいうとこ、ボク嫌いじゃないよ、ほめてつかわすぞっ♪ なーんちゃって♪
そうだね、『能力者』はピッタリ、どうしてかって分かるかな? 彼らはね、とても豊かなんだよ
発想力、理解力、想像力──、常識の枠組みを超えて、世界の真理を知っても尚、正気で居られる狂人達

彼らは自らの力が『常識外れ』という事を知ってるから、だからこそボク達の超常を現象として捉えてしまう
要するに騙しやすい愚か者達ってこと♪ 飛びっきりの生贄に相応しいから
だからキミに頼むんだよね、生かしたまま『正気』で、連れてこなきゃいけないから

凡人を生かすも殺すも薬次第。──、期待してるよ、ドープ・ラブ・ライク


【それは恋人が寝床で睦言を紡ぐ様に、夜伽の合間に曲輪が傅く様に、神経を誑かす愛の囁きに似て】
【彼女は口元を貴方の耳へそっと寄せて、紡いだ音律は乾いたスポンジに勢い良く染み込ませた様に響く】
【歌う様なソプラノに、仄かな蜜月に寄り添う艶音、淡く切なく心を揺らそうと】


310 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/02(土) 19:59:16 Lxd3YeZA0
>>309

【──その説明で、彼の中で合点がいった】
【生贄。生きたまま、とは。まさしくぴったりの言葉だ】
【たしかに、そもそも信仰の上に成り立つものは、ヒトが其処から居なくなれば消えてしまう】
【蛇教は大衆に布教されずど〝illuminati〟ではない。しっかりと信者が居て、その想像の上にきっとウヌクアルハイは居る】

【──己もウヌクアルハイを強く信じては居る。きっとそれは下手なセックスやドラッグより強い快感と悟りをもたらす筈】
【ただ、蛇教に対してほかの信者よりは少しばかり〝宗教〟として俯瞰して思考していたために、】
【なるほど、と客観的に理解した】

(……流石、エーグい事考えやがる)


【──〝だからこそ、より期待した〟】
【──〝より面白くなるはずだ〟】
【見えないところで、口角が吊り上がった。楽しく感じられた】


【それはまるで新作のおもちゃが出た子供のような、新しいアトラクションのCMを見たような気持ち】
【──この男だって、斜視しながらもこの神にのめり込んでいるのだ。彼女ほか、上位幹部にとっては〝妄信的な利用価値〟のひとつなのだ】

【信仰が強くあれば、想像が強くあるほど】
【それは、彼の考えの根幹でもある。理解以上の合点が強まる】
【その考えも嫌いではない。やはり蛇教の幹部ともウマが合う、と彼は思う】

【単純ながらも、その瞬間からは、彼女の事は嫌いでは無くなった。むしろ尊敬の念すら抱いた】


【そして微々ながらも有効活用を見出されているのなら、この務めにしがみつかなれければならない】
【彼も此処を居場所にしていたい以上、彼女の睨みがあるうちはそこを努力しておくべきだ】

【──ヒトとは、至極単純な生き物で】
【価値を少しでも見出される扱いを受けると、多少は、嬉しく思ってしまうのだ】
【感じ方は人それぞれではあるが。それが例え、彼のようなヒトを舐めた皮肉屋だとしても】
【なおかつ、そこに居たいのなら、少しくらいは張り切らせて貰っても良いのだろうくらいに】
【愛らしく、蠱惑的な少女に期待されてるなら、少しくらいモチベーションも上がる】
【──まあ、嬉しいよりも、怖いから従うの気持ちの方が圧倒的に強いのだが】
【と、思考し返答しようとして、囁かれるなりぞわわーっと恥ずかしさで耳を押さえた】

──だぁあいッ!!くすぐってなァッ!!

【……ここでクールに了承したら良かったものを、あまりにも締まらなすぎた】
【思わず体勢を変えて、急いでがばっと離れ、片手で耳を押さえたまま尻餅をつくように座り込んで見上げる】
【恐怖に媚びてるとはいえ、セクシーな少女に囁かれたのだ。妙に恥ずかしくもなるらしく】
【気恥ずかしさから真っ赤な顔(ただの黒人の為何も可愛くない)のままこほん、と咳払いすると】

──とはいえ、承知しやした。
オレァ、期待を裏切るのは余りスキじゃ無いですからね。
ウヌクアルハイ様への協力も惜しみませんよ。
折角置かせてもらってる身なんだ、能力者の〝生贄〟、連れて来ましょうよ。

【──サイケデリック・ムーブメントは一般周知されずとも、この宗教でなら実現可能なのだ】

【たとえその奥にあるココロが見えずとも、目の前の少女には出来る限り付いて行こう】
【彼女に従い、敬愛し続ける限りは、少なくとも間違いは無いのだから】

/続きます……!


311 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/02(土) 19:59:50 Lxd3YeZA0
>>309

……数々の失礼、申し訳ありませんね。
育ちが悪いのを言い訳にしたくはありませんが、どうにもヒトを勘ぐっちまう性分でして。
ただアンタには心を入れ替えて付き従いますよ。死ぬ以外は。

せめて、期待以上の仕事は出来るように頑張ります。……んじゃあ、オレぁ、そろそろ。

【頭を下げると、そこから立ち去ろうとする。──ぶっきらぼうに謝って別れようとしていても】
【言われた命令だけはこなす雰囲気は出していた】
【──ふと立ち止まると、くるりと振り返って、伝える】

……アンタも寝首かかれんように気をつけた方が良いですよ。
アンタもひとりの神なら、分かるでしょう。虚神サマよ。さっきの話と同じだ。
神に殺されるのも、或いは神を殺すのも、いつだって人間ですから。

【彼女はヒトを嫌う。彼女はヒトを醜悪に思い、侮蔑している】
【きっと、その有り余る力を持ってして上に立ち、暗躍しているのだ】
【いつだって彼女はヒトからの恨みを買う。──そんな気がしてならない】
【──彼女の容姿から、態度から、言葉から、色々なものを連想する】
【のさばる〝悪魔〟を神は自由に鉄槌出来ない。だが、〝ヒト〟の力を介して彼らは消滅させられる】
【〝淫魔〟は〝ヒト〟を自由に食えど、それにだって〝ヒト〟は対抗策を打ち出した。悪しき精霊はいつだって逸話の中で倒された】

【──〝神〟ですら】


【──〝虚神〟は、果たして】
【ヒトの渦の中で、絶えず生きるのだろうか】


(……生きてもらわにゃあ、困るがな)

【彼女は強いのだから、心配は無用だけれども】


312 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/06/02(土) 20:51:43 ZCHlt7mo0
>>283

――――ぁ、あぁ……すまないねぇ……っぐ……――――ぅうッ!!
「全く……ガラスは抜く。少しばかり、歯を食いしばりなよ……もう少し、上手くコントロールできなかったのか……?」

【救急箱を前に、シャッテンは流石に己の行為を恥じたのだろう。少し苦笑交じりに頭を下げる】
【そんなシャッテンには構わず、アルクはその手から突き刺さったガラス片を手際よく抜き取った】
【当然の様に、痛みにシャッテンは呻くが、アルクは淡々とこなす――――下手に躊躇したら、その分抜き取り方が歪になって、更に痛むし、状態も悪化するのだ】
【消毒、ガーゼ、そして包帯――――なんでこんな世話をする事になるのかと、アルクは呆れかえっていた】

あ、あぁ……良く分かったよ。コーネリアスの時と同じだ……その思いを集結させれば、神の一匹や二匹、殺せないはずはないんだ……ッ
誓うよ……この、命にかけて――――ッ!
「……これが対等の『戦い』なら、勝手にすればいいと、そういうつもりではあった……でも、そんな暴虐、許せるほど手前は心は広くはないよ……
 後悔、させてやろう……後悔を抱えながら死ねば、行き着く先は、確実な地獄だ……!」

【――――かつて、六罪王コーネリアスを討伐したメンツの一員でもあるシャッテンは、ハッキリと夕月の言葉に頷く】
【人の命の尊厳を守るために――――もう1度、命がけの戦いに身を投じる。命の輝きに心を打たれた彼の瞳は、再び熱く燃え滾っていた】
【アルクも――――そのドライな言葉の裏に、怒りを抱えていた。時には、善悪を超えて人の行いを『道理』と片付けてしまうところもあるが】
【今回ばかりは、そんな事は言っていられない。静かに、確かに、アルクの怒りはその決意を後押ししていた】

「(……アーディンさん、それにラベンダァイス……彼らは、どう思うんだろうか……?
  彼らだって、この事態には絡んでいたはず。鈴音の事……知ってるんだろう……?)」

【――――自分たちの仲間が、既にこの一件に噛んでいるらしい事を思い出し、アルクは思索する】
【特にラベンダァイスは、鈴音とはこうした近い環境にいるのだから、何らかの面識もあったはずだ】
【詳しく言葉を交わしてみた訳ではないが――――状況から考えて、アルクはその可能性が高いと踏んでいた】
【今度、会って話をしてみなければならないな――――関わるためには、詳しく知る事が必要だと、アルクはそう結論する】

【――――その時に、自分たちの馴染みの仲間であるラベンダァイスは、恐らくは普段の冷徹に似合わない怒りをぶちまけるだろうとは、知らぬまま――――】

「――――手前らは、セリーナとカチューシャの問題を抱えている。そしてそちらは、鈴音の問題を抱えている……
 互いに、それぞれの問題で、必要な時に助力するという事にしよう……そして、一段落ついたら、相手の問題に注力して参加する、という事で……
 つまり――――手前らも、セリーナの事に関して、助けが欲しいとは思っていたんだ。ただ、キャパシティオーバーになるといけないから、無理はしないように、ね……」

【出世払いと言うのも悪くないかもしれない。アルクは微笑しながら、何らかの助けを融通し合えればいいだろうと答えた】
【勿論、片方の問題が片付けば、もう片方にもより大きく余力を割けるだろうと――――あまり当面の問題を増やし過ぎると、共倒れになってしまう。それを憂慮したのだろう】

「――――よろしく頼むよ、夕月」
うん……僕も、ね……

【すっと立ち上がって、夕月と握手を交わすアルク。横で、包帯を巻いた手をかばいながらも、シャッテンも頷く】
【――――その盟約が、いつまで有効かは、まだ誰にも分からない――――全ては、ここにはいない救出対象――――鈴音次第、なのだろう】


313 : ◆wEoK9CQdXQ :2018/06/02(土) 21:21:36 fiITcnjI0
/2〜3レスに分けますっ
>>70

「……――――――――」

【“正義”を求めた者が、真に憎む“悪”に喰らわれる。結局は、それだけの結末だったのだろう】
【物理法則を蹂躙することで存在し続ける焔の魔人は、一切の思考を漏らさず異形の変容を見届けてゆく。人類種の倫理で推し量れぬ領域の知覚と意志が、不気味なまでに沈黙を守り】
【構わず嗤い、命を繋いだ者が放つ、必滅の運命とばかりに荒れ狂う重力を――――、】

「――――――――ああ、だから?」

【残忍に、悪辣に殺意の眼光が掻き消した。小動すらせず真っ向から向き合う姿に侮蔑と悪意が満ち、億の星を貪り喰らう闇が躍る】
【零れる火の粉一つで黒球を相殺――――羽ばたき一つなく叩き潰して、太陽に墜ちる彗星を見る様に、けれど限りなく怨嗟じみた視線を蒼黒に注ぐ】
【“有限”である限り、力比べでは宇宙規模の現象でさえ問題にもならない。人間大の“怪物”は、真なる災厄としてその性質を顕現させていた】

【元より其は対・世界を極限まで追求した破壊原理の主神――――その一構成要素に過ぎない天体で斃そうなど、土台無理があったというだけの話だった】
【意識を絶てたなら、そこで勝ち。その弱点を知ればこそ、突くことなど許さず蹂躙し尽くす。それがこの悪鬼の新たな定石で】
【ならば必要だったのは、真に無限たる“力”に迫ろうとあるだけ“力”を跳ね上げることではなく、必要十分な力を意識の外から叩き込むための技量――――、】


「……奴と同じ奪うことしか知らない塵屑が、悪意で私に及ぶとでも思ったか。
 理想諸共惨めに潰えた分際で、見苦しく贄の腐肉になど縋りつくな――――なぁ、グラトン?

 ……そして、心底失望したよ
 過去に喰い潰されたお前如き、もはや私の敵ではありえない――――――――
 所詮――本当にその程度の弱者だったというだけの、ことか……ッ‼」

【だから、あの老科学者では届かない。研究者としての数十年は、多種多様な“力”を己が異能一つで薙ぎ倒してきた執念と技量を前に、力を誇ればこそ確実に押し切られる。 】
【こんなモノをこそ4つ喰い殺してきたのだから、残る3つと同じく地獄に押し込めてやるのみ――】
【世界そのものを蹂躙する絶対域の暴威と殺意の格差からくるその結論が、何処まで正しかったのか識る術はないが。ひとつだけ、確かなこともまたあった】

【〝殺意の投影〟。発動直前での、次なる殺戮現象の把握――――起こり得るものだったその現象もまた、あの男を利することはありえないであろうこと】

【――――“世界を壊す悪魔”の、この世界における唯一の天敵。その性質は肉体ではなく、ダリアと記憶を共有した“彼ら”の精神にこそ宿らんとしたのだから】
【……ゆえあの傲慢な残骸が知ることはないのだ。】
【強いられた苦難を受け入れ、狂える断罪と真実の追求を求めた彼らこそが。本来はこの世界の誰より、この悪魔の滅びに近づくことが出来たなど――――。】

【どこか惜しむ様な声は、その闘争をこそ望んだ証の様でもあり】
【どの道、あの力はじきに永遠に失われるだろう。ならば――因果を重んじながら、向き合うことすらできなかった。“悪”に血肉を譲り渡し、逃避めいてこの結末を許した】
【それがトライデントの限界で、“正義”が世界の軛を砕くこともまたないのだと。だから、そんなものを信じず進み続けるほか道はなく――】


314 : ダリア・レオンフィールド ◆wEoK9CQdXQ :2018/06/02(土) 21:22:23 fiITcnjI0
>>70
【〝安全な場所など、この世界にもう存在しない〟】
【己のあった地獄と、加速度的に混沌へと転げ落ちてゆく世界とが導いたその確信は、突き進むことへの動機を一分の揺るぎすらなく保った】
【……けれど。】

「…………ッ、……――――――――?」

【殺意が絶えれば息絶えるその存在は、斯様に攻性の存在でなくばあまりに儚く、世界を灼き尽くすだけの大火ともなり得た死の焔。】
【“だから、生存を優先する機構は遷移を齎した”。闘争の先の制約を報せた、奇妙な確信が答えに到る】

【金に紅に耀く獄焔の翼が数多の羽根を散らして、己が空を黄昏に染めた】
【……片翼をも虚空に溶かす様に。ダリア・レオンフィールドが再誕する】
【意識が絶えれば命までもが消え去る獄焔の化身ではなく。汲み上げるエネルギーを再構成に回すことで降り来る、人にして魔である一個の命として――――。】
【あの少年の願いが破壊の極致を追いやり、彼には“人”でしかなかったこの女を取り戻していた。発動の鍵となったことが、この現象をも導いていた】
【〝帰天魂唄〟は彼方へと格納され、再びの顕現を待つだろう。確かにこの悪魔と完全に結びついたまま、再び発動条件を満たすその時に餓える様に】
【それが誰かの勝利を意味するのか、或いは絶望を意味するのかは定まらぬまま。桁外れの脅威は、今は果てなき夜の帳を落とし――されど、】

「……終わらせるつもりで選んだことが、ただの始まりに堕したか。
 けれど、それもいつもの事だ――――当たり前に踏み砕いてやれたなら、この結末も――――
 越えるべきものを越える、その過程に成り果てるだけだ。……なんだ、結論まで存外あっけないものなんだな――――。」

【真なるカリ・ユガは訪れり。混沌と破壊を約束する死滅の虚空(ソラ)は、一切の躊躇いを赦さず、静かに世界を灼き始める】
【絶望を喰らい、害するものすべての喉笛を食い破れ。救うモノなど何処にもないこの世界を、その爪牙もて引き裂き尽くせ――。】
【その暁にこそ、邪悪と絶望のある余地を残さぬ闘争の野は訪れる――――ありえざる結末をあらしめるための実無限、その根源たる精神もまた】
【何処までも目的のため爆燃を続ける、絶えざる暗黒の焔そのものだったのだろう】

【……それを見る者の心に、時に拭えぬ恐怖を、時に使命感を覚えさせながら。】
【巨大な獄焔の翼が延び、周辺人口の大半を放心させていた。街の支配者であった組織の鏖殺を彼らが知るのは、もう少し先の事――――】
【文字通り次元の違う怪物を目にして、不思議と冷静さを保てたのは傍らにある者ゆえのことか。サングラスと薄手のコートほか、日常の装いに飾られた男は、小さな“もう一人”へと口を開く】

……行くぞ、アル。防壁の展開を頼む――――。

『……うん』

【頷く少年を安心させる様に軽く腕に力を込めて。重心を下ろし、これより遂げるべき役目に備え、思考は純化されてゆく】
【空気抵抗を軽減し、灰色の街に溶け込む異能の薄壁が展開され。己が子を抱きかかえて疾駆する肉体は、銃弾もかくやという速度でこの街を離れ、事前に通達された距離の先で、人の徒歩へと戻る】
【肉体の変容――――ヒトと馬蛙の形質を使い分け、馬蛙を取り込む形で元の肉体にさらなる柔軟性と膂力、瞬発力を加えて操る。脳だけから実子と同様のプロセスを以て発現させた、彼の力だった】
【〝RL〟の人員を用いずに辿り着いた自己救済は、我が子を救うために用いられ】
【やがて雑踏へと消え行く姿は、暗色の何者かの行先でなく、自分たちの命運――この日遭った様な怪物たちでなく、人間としてあることを願う、どこか穏やかな願いのままの歩みをあった】

/長期間お疲れ様でした。ありがとうございましたっ……!


315 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/02(土) 21:48:11 WMHqDivw0
>>312

……シャッテンさんって結構熱血キャラだったりすんの?
わりと意外、見た目だけならクールって感じすんのに。

【「なんか、二人、兄弟みたい」。ちょっと笑いながらそんなことを言う】
【どっちが兄でどっちが弟か、までは言わなかったけど――まあそんな印象を抱いたらしくて】
【その思考の端っこで、自身の「兄」のことを思いだしたりもしていた。最近ちょっと、顔つきが変わった、兄】

ありがと。二人と、そのお仲間さんが手伝ってくれるんなら百人力だ。
あたしも怠けてはいらんない! まずは、……うん、たんぽぽ。もっと上手く回せるようにしまーす。

……で、ううん……セリーナ。そっちはさすがにあたしでも名前知ってるけどさ、
カチューシャ? ってのは知らないな。UTの人で、アルクさんたちの知り合い、なのかな?
おっけーおっけー任せてよ、借りは返すのがイイ女の条件ってヤツだもんネ!

【握った手をかるく振って、それから放して。まずは、今日みたいな失態を何度も続けないようにすることを目標に】
【それから――アルクが出したふたつの名前。そのうち一つに首を傾げた】
【知らないヒト。だけど彼らが、セリーナと並べて口にするなら相当重要な人なんだろうと判断して】
【ぐっと親指を立てる。無理はしないけど出来ることなら全力でやる、覚悟を決めた】

よしよし、じゃー今後連絡とり合わないとだよネ! ってことでアドレス教えて――
……ほしいと思ったんだけど、ふたりって、……スマホとかこう、そういうの持ってる?

【当たり前のように自分のスマホを取り出して、連絡先交換。しようとして、ふと】
【二人の格好を見て、率直に思った。アルクはいかにも魔術師、シャッテンはいかにも世捨て人】
【そんな出で立ちだったから――「もしかして、持ってなかったり、する?」 ……恐る恐る、訊いてみた】


316 : ◆qijkYF5k5g :2018/06/03(日) 01:15:35 5w/a9BZQ0
>>295

【仮設テント──】

【白いパンツスタイルのセーラー服の少女が受付を済ませる】
【空色の瞳に、白みがかった金髪を真ん中で分けた短めのツインテール】
【10代中頃〜後半の少女だが、背中には大きなリュックを背負い、ボルトアクション式の小銃を携行している】
【その装備と、両肩口の階級章と部隊章から一応軍人であることはわかる】

櫻の国、魔導海軍陸戦隊……リオシア・ステロヴァニエ二等兵
あ、そういえば報奨金はいらないから他の事に使ってね

【名前と報奨金の辞退を告げ、指示された場所に集まる】

【いつか、リオシアに届いた翔子からのメールに記載されていた「蟲」そして「助けて」】
【そして今回、水の国軍を通じて得た情報】

【――来ないという選択肢はなかった】


//リオシア 施設側で参加希望です。よろしくお願いします


317 : ギア・ボックス ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/03(日) 04:50:22 IBKicRNQ0
>>295
ギア・ボックスです。装備は、拳銃と手榴弾を

【救援要請を受けてその場に集った者の中には、人ならざるものもいた】
【それはひとりでに動く生きた人形であった。UT所属者として活動し、大会に出場した記録もある生き人形】

【普段のカジュアルな服装ではなく、国軍の作戦に参加することに合わせて支給を受けた軍服姿だ】
【人とは違う質感の肌と無機質な青い瞳、そして軍服の上からでも存在を主張する四肢の球体関節】
【そんな人形はしかし、その目に確かな人の魂と意志の色を宿していた】


(蟲……アルターリの事件……驚異は『黒幕』だけじゃない、とわかってはいたけど……)

【この世界を覆い尽くすいくつもの驚異。その膨大さと恐ろしさに辟易する思いすら抱いて】
【されど、ホワイトボードの前で談笑する者たちの中には、流石に入っていない。真剣な顔で、ボードに貼られた図面を頭に叩き込む】

【この地獄の先に何があるのか。それを知るには戦い、そして生き残ることだ――――】

/ギア・ボックス、施設側で参加希望させていただきます。よろしくお願いいたします


318 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/03(日) 09:33:47 S/DUh6T.0
>>310>>311

【──、去り際の言葉、何の気無い忠告だったのかもしれない。或いは──、呼吸に似た曖昧な吐息の様】
【背中越しに感じる気配が大きく変容する。剥落した現実感は、宛ら銃口を突きつけられたが如く】
【歪む、ノイズ──、鼓動が耳元で聞こえそうなぐらい、大きく、深く】




─────誰に口利いてんの?




【笑が傾く。倒錯する瞳の真紅が絶え間なく渦巻き、蜜の様な粘度を保ってピッタリと張り付く】
【目尻が頬の白に溶けて、長い睫毛が水面に漣を写す──、それは何処までも幽世の一葉】
【寓話よりも憐れな惨事を期待させる、そんな、そんな表情であった】


キミ達ニンゲンがどう思ってるか知らないし、興味も無いけど、── ニンゲン如きにどうこうできるのかな?
キミ達はいつもそう言うよね、神を殺すのもニンゲンだって、馬鹿の一つ覚えみたいにさ
あの時もそうだったよ、キミ達の現実をぶっ壊した時もねっ

啓蒙してあげるから良く聞けよ、矮小な脳味噌で何処まで理解出来るか知らねーけど、今日のボクは気分がいーし

キミ達はボク達を同じ次元の存在と認識してるけど、それが根底から間違いなんだよね、文字通り次元が違うってゆーか
そもそも存在のレベルそのものが違うんだよ、ボク達も、そして── "ウヌクアルハイ様" もね

だからキミ達が幾ら跳ねた所で世界は変わらない、隔離された生簀の中で喚いても、波紋は海を濁らさないから
ボク達は "虚神" ── 1と0の狭間で生きる虚ろなる存在、
故に理は無く、条理は無い。然れどその存在に限りも無いから

──、ボク達を殺すには、まだまだ神話が足りないかな♪


【次に目を向けたならそこに姿は無く、茫漠の中に消えた名残だけがその場に鎮座している】
【それは僅かばかりの凪に似ていた、雨と雲の隙間にほんの一瞬差し込む瞬きの様な日差し】
【けれどもそれを信仰することを希望と呼ぶのなら、どれほど現実は残酷であろうか】

【── ドープは重宝されるだろう、生贄を集めるという役割は中々カルト内でも重要視されているから】
【しかしそれは病の進行に似ていた。深く蛇に関わるという事は、自分自身が蛇と同一化していくことに他ならず】
【苦悩を示すオレンジ、狂気に満ちるブルー、塗り潰されていく二色の現実の狭間を、生きていくのだから──】


/こんな所でしょうか! お疲れ様でした!


319 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/03(日) 15:27:22 S/DUh6T.0
>>295

【歩みを進める "唄い手" の後方、歩調を合わせて付き添う人影が一つ】

【腰まである蒼銀色の長髪を大きく二つに結ってオフショルの白いロングワンピースを纏う】
【スリットから零れる両足を黒いニーソで包んで、黒い編み上げブーツを履く】
【蠱惑的な雰囲気を持った、黒と赤のオッドアイの褐色肌の少女であった】


──ええ、序曲はこれでお終い。後に残るのは叙事詩に詠われる高らかな交響曲
ならば私は "唄い手" に付き従い、指揮者としての本懐を果たす事に致しましょう。


── "Conducter" 準備は出来ていて


【 "蝶" の指揮者、"Conductor" はそっと声を添えた】


/蟲側、"Conducter" で参加希望です


320 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/03(日) 16:23:18 WMHqDivw0
>>295

【朗らかに嗤う女が居た。「そうだね、蟲なんて。きっと僕らにとっては障害にもならないさ」】
【淡い桜色で彩った薄い唇、ゆるく開いたその向こうから溢れるアルトボイス】
【じい、と暗赤色の瞳が、ホワイトボードを眺めて。それもまた、笑みの形に、歪められた】

――――トモダチだもの、ねえ。
たすけて、って言われたんなら、そうしてやんなきゃ……

【「ねえ、桐子――――」 ――いまここに居ない誰かへ向けられた言葉】
【けれどその音色は、言葉とは裏腹にどうしたって心配をしているようには聞こえない】
【寧ろ、面白いことになったなあ。なんて――隠しきれない喜色を溢れさせるように、軽やか】

【白衣を着た黒髪の女だった。裏社会でそこそこ名の知れた人物である、ということに気付く人、いるだろうか】
【その傍らには褐色の男が控えている、というのも有名だったけど――今日は彼の姿はなく】
【代わりに。白い、薄手のワンピースを纏っただけ――靴も履いていない、金髪碧眼の少女】
【それが居て、他に持ち物はなにもなさそう。だと言うのに、武装が必要かと訊かれると、断るのだ】

【「いいの。この子もまた、“ただの”人でなしだから――」 そう言って、女はやっぱり、笑んでいた】


//“ブラスフェミア”+少女“レプリカ”、施設側にて参加希望です!


321 : テレサ :2018/06/03(日) 16:43:30 XqQAhkbc0
>>295

【仮設テントの受付にまたひとり救援要請を受けてきた作戦志願者が現れる】
【ざっ、ざっ、と荒地を踏みしめる足元の音にすら現れる迷いのなさと勇猛さ……だが迷いなく現れたその人物は細身の女性だった】
【否、普通の女性にしてはあまりにも、身なりが変わりすぎているが……】


……救援要請を受けてまいりました。私の事は……テレサとお呼びください
洗礼名と同時に、作戦中のコードネームになります。本日、みなさんと共にこの作戦に同行させていただきます


【銀色のセミショートヘアの頭を上からすっぽりと黒いフードで覆い、二房の長い前髪をはみ出させ、さらにその眼元には重厚な機械製のヘッドギアを取り付けている】
【荒事に備え動きやすいようスカート丈を短くした修道服を纏い、足元は黒の二―ソックスとガーターベルトの上からさらに薄手の黒いタイツで覆われていた】
【腰のベルトにはぎっしりと弾薬を備えており、左腰には何か丸い物を入れたホルスター、さらに背中には四角い形の黒いケースを背負っている】

【さらに特徴的なのは、首元に巻かれた複数色のホイッスルと……右腕を小手のようにすっぽり覆った銀色の機械】
【否、もしかすると……右腕そのものが失われ、機械の腕に置き換えているのかもしれない。そう思わせるほどに……服の襟や左手の袖からはいくつもの傷が見え隠れしていた】


(……ジンジャーは開発作業中、ドラはなんだかよくわからないですが悔し泣きしながら善太郎を巻き添えにして修行に出て連絡取れず
『財団W』戦闘員、残りの戦力はは私と剛太郎……異形の者が相手であるならばここは『異端狩り』を生業とするこの私が出るのが一番でしょう……)

装備は自前で持ってきてはいますが……そうですね
手榴弾とスタングレネードの在庫に余裕があるのであればそれぞれ2,3個程いただいてよろしいでしょうか?
撤退用の一手は持ってて損はないかと思われますので

作戦参加者の集合場所はあちらでしょうか?ではあちらで待機を。作戦開始時刻までコンディションを整えておきます
皆さま、本日はどうぞよろしくおねがいいたします


【ヘッドギアのせいで表情もまともに見えないが……異端狩りの女性は淡々と必要事項だけをそれぞれ受付に確認を取り終わると】
【そのままさっさと集合場所に行き、今回の作戦参加者に挨拶を済ませるとそのまま武装の手入れを開始時間まで行うだろう】

/施設側、異端狩りのシスター・テレサ!参加希望です


322 : ◆wEoK9CQdXQ :2018/06/03(日) 17:31:27 8Rgjd7cY0
>>295
【“歩み”に加わるのは、地上をゆく者だけではなかった。陸と空をもろともに領域とすればこそ、節もつかの種族は最も繁栄した種のひとつとなったのだから】

【僅かに紫がかった黒髪をボーイッシュなセミショートに切り整え、枯れた泉を思わせる薄青の双眸をした人物】
【少年とも、少女ともとれる姿形だった。砂漠の旅に向くものであろうライトグレーの外套は体型を隠して、比較的小柄な身を品よく飾る】
【そして虚無と灰色の雲を同居させた様な不定形の熱を奥底に湛える瞳は、吹き荒ぶ風を受ける様に人の砦へと向けられている】

【双翅目を思わす安定した滞空のさなか、〝蟲の唄い手〟の声が届く。纏う風は嗤う様に唸り、大気を幾重にも解れさせながら応えた】


――――――――さあ宴もたけなわ。最後に残る釜に哀れな魔女を詰めて、凌辱劇のクライマックスの始まりだ。
貪られるは人類種(ヒト)の希望、地を這うべきはあくまでキミたちだと知るがいい――。

……少し殺しすぎるかもしれないけど、ここにいる奴らから蒐めるのはみんな死体でいいよね?ねえ、蟲のお姫様――――――――

【着衣ごと肉体を突き破りながら伸びる鱗片状の組織は、その黒い外殻を刃とするが如く鋭く光を穢して】
【嵐を凝縮したかの如き風を受け、血煙を纏う硬組織が切り離され、発射される。狙うは、リアクターを格納するかの施設の外壁】

【地を這う二足の群れの安寧を破り、その城を砂上の楼閣と知らしめることはどれだけ胸がすくことだろう――――暗色の喜びに亀裂めいて笑みを浮かべる人影は、抱く期待を加虐に添えた】
【指示を待つことなく攻撃を放つのは、それだけ他者を刈り取ることに飢えていた様で。】

【視線が他者を捉えれば悪意が向き。初撃が阻まれたならば代わりとばかりに――阻んだ“誰か”へと風穴を空けようとするが如く惜しみなく、その邪心を顕わにするのだろう】
【何人死ぬか、何人がなお凄惨な道を辿るか。禍を楽しむ悪意が、使命を帯びて兵器群を睥睨する――――。】

/蟲側、初運用となる二グル・アグラウロスで参加希望ですっ


323 : アリア ◆1miRGmvwjU :2018/06/03(日) 17:54:45 eByHy9JQ0
>>295
【先日の偵察の後に下された「軍」上層部の決定は「介入の余地あり」だった。】
【潜在的な危険性を認識し、また予め自国の兵力を派遣しておくことで、事後報告としての外交カードを確保しておく──まあ、そんな所。】
【とはいえそのような御偉方の目論見など彼女には余り関係のない話だった。いつも通り殺して、いつも通り帰る。それだけの任務。】

【どこか楽観的な人混みの中、ひとりの女が立ち尽くしていた。雑踏の中にあり頭一つ抜けて背の高い彼女は、腰まで伸びた白銀の髪が異様に目立ち】
【物憂げで端正な顔立ちを何処へともなく向けながら、上下を昏い黒の外套に包んで、それでもなお軋むような音がするのは、隠し持っている得物が物騒であるからなのだろう。】
【 ── とうに装備の確認は終わっていた。大口径オートひとつ、マシンピストルひとつ。予備マグはそれぞれ10個ずつ。手榴弾8つ、そして〝自傷用〟のナイフを幾ばくか】


「 ── 始まるわね。」


【空を仰いで、ひとり、呟く。曇天の薄暗ささえ、彼女は厭っているようだった。】


324 : 『INSTITUTE MELTING PROTOCOL』 ◆zuR4sSM1aA :2018/06/03(日) 18:03:53 SD5ZXnH60
>>316-317,>>329-321
(リオシア)
「リオシア・ステロヴァニエ二等兵、ですね」
「えっ、報奨金はよろしいんですか……」

【なんて聞こうとしている間に、貴女は指定された場所にいってしまった】
【受付がキョトンとした顔をしながらも、名標に貴女の名前を記入していく】
【厳つい顔の男は貴女の軍装に気づき、肩口の階級章と部隊章をちらりと見ていた】

(ギア・ボックス)
「了解しました、拳銃と手榴弾ですね」

【名標に貴方の名前を記入した後、補給係に一枚の紙を手渡した】
【コンテナから数個の手榴弾と一丁の拳銃を取りだすと、テントの外で貴方に手渡すだろう】
【軍属に支給される品であるため何れも一級品のもの、不発することはないだろう】

(“ブラスフェミア”)
【貴女がしれっとホワイトボードの前に佇んでいたとしても、受付は気づくこともない】
【来る者来る者の処理を続け、必要な物資を支給し続けている為に目を離す暇もなく】
【ただ、壇上に居る男は貴女の顔を見て顎に手を当てて考える──何処かで、見たことはないかと】

【しかしこの度の作戦の協力者には変わりない、此処で尋問するのも気が引ける】
【そのため一人の軍属に使いに行かせ、何か支給品は必要かと問わせるのであるが】
【“ただの”人でなしだから、という回答に違和感と疑問を抱きながら戻っていった】

(テレサ)
「テレサ様、ですね……。支給品の方、お持ちします」


【歴戦を感じさせるその姿と気迫に、受付係は少しだけ驚いたものの】
【貴女に支給品を要求されれば、支給係にそれを持ち出させるだろう】
【数個の手榴弾とスタングレネード、貴女の要求通りの品を持ち出させた】

【壇上に立つ男ですら、貴女が纏う歴戦の気に驚きを隠せなかったらしく】
【それに加えてシスターの服装をしているのだ、どれだけの戦士なのかと──】

(ALL)
「本日はお集まりいただきありがとうございます、只今より作戦の説明を──」

【壇上の男は腕時計で時間を確かめれば、作戦の説明を始めることだろう】
【以下にその要点を纏める──】

【・リアクターへの侵入を防ぐため、地下施設入り口より施設へ突入する】
【・水の国軍は陽動部隊として蟲の注意を引きつける。その間に突入を完了させること】
【・リアクターの制御は全て中央制御室にて行われる。そのため中央制御室を始めに占拠すること】

【説明を終えたのなら、道順の説明がなされる。眼下に見える施設の左手から突入するようで】
【そこには地下へとつながる通路があるらしい。すでに扉の鍵は解錠されているらしく】
【──蟲が入り込んでいても可笑しくはない。警戒を解かないように促した後】


【男の号令とともに、一団は入り口へと向け歩みを進めていく──】


325 : 『INSTITUTE MELTING PROTOCOL』 ◆zuR4sSM1aA :2018/06/03(日) 18:26:07 SD5ZXnH60
>>298,>>306,>>319,>>322
(那須翔子)
【ワームシンガーは貴女の足取りが非常に重いと気づいた】
【何か心配でもあるのだろうか、目も非常に虚ろとしていて生気がない】

「翔子、どうしたの?心配することはないさ」
「それとも、まだ“私達”以外のことが気がかりなの?」

【すっと貴女の横によれば、顔を覗き込むようにして声を掛ける】
【まだ“人類”のことが気がかりなのかと──核心を突くように聞いてみる】
【多分、まだ“受け容れる”ことが出来てないのだ。痛みだけではどうしようもないと、分かっているのだけど】

「ふふっ、大丈夫大丈夫。君は、僕たちと同じ種族なんだから、さ」

【暗澹とした笑みを顔に浮かべれば、安らかな唄声を響かせる】
【子守唄のような、安心を齎す唄──貴女のその疑念を、違和感を晴らすかのように】
【兎に角今は起こるであろう戦闘に集中して欲しい。それが貴女への、初めの要求であった】

(ノイン)
【色白な貴方の肌は、人類でないことを想起させるには十分だった】
【“造られた”存在として、人類を憎んでいるであろうことも──十分に想像できた】
【物思いに耽るその姿を眺め、魔界に残る同胞を思い出した後、貴方に声をかけた】

「今日はよろしくね、ノイン。頑張って役目を果たしてほしいな」

【ニコリ、と貴方に微笑みかける。指導者として、貴方の存在は不可欠で】
【この度の襲撃に協力してくれた貴方のことを、とてもありがたく思っているらしい】

(“Conductor”)
【オッドアイの褐色肌──貴女と共に動くのはどのくらい久しぶりであろうか】
【蟲の“指揮”を委ねられた羽化体。“神”に認められた、英雄の証】
【口角を僅かに吊り上げて、ワームシンガーは貴女の顔を見る】

「“Conductor”、君と行動を共にするのはいつぶりだろうね?」
「僕は歌唱者、君は指揮者。期待してるよ、此処を劇場に仕立て上げてやろうじゃないか」

【“蝶”の指揮者に、ワームシンガーは信頼を寄せているようだった】
【人理世界へ共に旅立ち、敗北を味わったあの日から──数千年の時を超えて】
【また貴女と行動できることに、まるで子供のように喜びを顕にしていた】

(ニグル・アグラウロス)
【枯れた泉を想起させるその瞳は、蟲の眷属としての貴女を象徴していた】
【自然の怒りを体現したようなその暴風は、ワームシンガーも憶えていて】
【貴女の問いに口角を吊り上げたのなら、喜んで答えを言うことだろう】

「勿論、そのとおりさ。死体さえ残さないようにしてやれば、余計良いかもね」

【人類は死した者に対して特別な思いを持つ──それさえも、出来ないようにしてやろうと】
【黒々とした感情が脳裏に流れる。人類にどのようにして絶望を齎してやろうか、と】
【凄惨を超えた、その先までも赦す。“蟲の神”の名の元に、それは赦されるのだ】

(ALL)
【一行が歩みを進めれば、幾多もの死が齎されるのだろう】
【抵抗を進めていた職員たちの首が、胴が、腹が吹き飛んでいく──】
【それはまるで台風の通過のよう──その目にしか、生存は齎されないのだから】

【先行していた「ドク」は、細い鋼線を捩ってできたかのような細い体躯をしていた】
【蟷螂にもにたその外見だが、鎌だけは非常に鋭さを帯びているのが分かるだろうか】
【首を狩る、その目的だけを持った蟲──急所を突いて殺すのに適していた】

【鉛玉をドクに向けて放っていた男の視界から、その存在が消える】
【そして辺りを見回そうとすれば、自然に視界が下へと下がっていくのだ】
【不思議に思ったそのときには──首が切り落とされ、地面へ向けて落ちていた】

【このようにして、入り口における抵抗勢力は全て潰えるのだろう】
【ワームシンガーとその一行は、中へと踏み入っていく──目指すはリアクターを制御している中央制御室】
【そこを掌握するために、相変わらず死を齎しつつ歩みを進めていた】


326 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/03(日) 18:37:23 WMHqDivw0
>>324 >>施設側の皆様

ふうん、地下。わかりやすぅい。
……もういっそのこと火を放っちゃえばすぐ終わる話なんじゃない?

【なあんちゃって。……先程の口振りから言うなら、誰かを助けに来たとも取れる女、なのに】
【もう何もかも無差別に火を放って地下で蒸し焼きにしてしまえばいいんじゃないか。なんて】
【そんなことを宣った。当然、冗句ではあったようだけど……くつ、くつ、くつ、って】
【肩を震わせるその様子、どう考えても正義感を持って誰かを助けようとしている人には、見えない】

【それも一時だけのことだった。身体を震わすようにして笑うのはすぐやめて、くる、と振り向く】
【白衣の裾を棚引かせて。同行者たちににっこり笑いかけ、自己紹介】

はじめまして、同行者のみなさま――みんな味方ってことでいいんだよね?
僕はしがない研究者、……そうだな、「ミア」って呼んでくださいな。
突如現れた「蟲」に興味を惹かれてね、サンプルの一部だけでも採取できればと思って、来たんだけど――

――――はじめに言っておくとね、僕自身には、戦闘能力ないから。
「この子」にぜえんぶお任せしてるけど、……できればみなさまにも、僕のこと守ってほしいなあって!

【「できれば、でいいよ。余裕があれば僕のこと守ってくれるとうれしいな、お礼はもちろん、するから」】
【そう言ってひとつ頭を下げる。それから、隣に立つ少女――「この子」の肩を抱いて、前に出す】
【きれいな金髪を腰まで伸ばした少女だった。植わっている青い瞳は、どこか体温を感じさせない、硝子玉のような質感】
【それで、ひたすら前だけをじーっと見つめて……無表情。言葉も発さない、人形のような娘だった】


327 : ◆wEoK9CQdXQ :2018/06/03(日) 18:56:57 8Rgjd7cY0
>>325

……御意に――――――――そして“蟲の神”の御心のままに。
ああ、想像よりもずっといい気分で鏖に出来そうだ――――あなたの唄は、とてもとても快くボクの〝颪蟲〟に響いている……‼
ヒトの世界がどれだけ脆いのか、すぐにご覧に入れてみよう、かッ――――!

【くすくすと、燻る悪意を湛えた瞳のまま思わず笑みが零れる。〝蟲の唄い手〟の内奥にある暗黒が、あまりに心地よく響いたから】
【己が一族は数百年を、この時を待ち侘びてあったのだと。そう確信させてくれるだけの“世界を壊す者”が、自らの思いのままに力を揮っている――――。】
【湧き上がる歓喜と快楽は、翅持たぬ身をいっそうに強く駆り立てて脅威を促した】

ラ、ラ、ラ、ラ、ラ、ラ……あはははッ、急に蒼褪めてどうしたんだろうね?
ヒトの世界は綺麗なままだと――――信じられなくなったのが恐ろしくて、堪らず震えてでもいるのかな――――――――‼

【ワームシンガーの唄とは違う、ただ楽しげに奏でられるヒトじみた肉声。澄んだ音としか聞こえぬそれは、けれど、空を覆う蟲の羽音にも等しく悍ましいものとなっていた】
【アグラウロスが“風”を操る。機動力をふりかざし、好きなように命を食い散らしていく。】
【それはまさに、嵐が街並みを根こそぎに吹き散らす様な暴威だった。人体が散らかされ、血飛沫さえ風に呑み込まれて】
【運悪く生き残ってしまったひとりの軍人が――――愉しげに歪み、細められる薄蒼の視線に映る】

【風の刃にその身が腑分けられ、腱と骨格とをまずは裁断される。抗し得る戦力となることのできない、“能力者未満”のギリギリの力が潰される。】
【残る兵たちは既に、他の蟲たちの餌食となっているだろう。だから、嗜虐を楽しむこともこの侵略者には当然だった】
【眼球と脳髄と、数十秒の生存に要する幾許かの臓腑と――――それだけ残した人間の残骸を、飛行型の蟲の一匹に投げ渡してやる。受け取れば、蟲たちは群がって】
【凄惨な捕食と、叫びすら許されない骸の終わりが。蟲たちに優越と勝利を確信させるが如く、ワームシンガーの言葉に応えるカタチで戦場を飾った】

【進撃は続く。ヴァニタスのごとく劇的に、そして億倍も残忍に無惨に凄惨に。もしも転調を迎えるのなら、それは、如何なるヒトとかちあってのことか――――、】


328 : 『INSTITUTE MELTING PROTOCOL』 ◆zuR4sSM1aA :2018/06/03(日) 19:40:43 SD5ZXnH60
>>323

【貴女の白銀の髪は雑踏の中でよく目立っていた】
【壇上の男もその姿は見えていたが、気になったのは貴女の体を覆う黒い外套】
【恐らくその中に貴女の得物が入っているのだろうと──その様に想像をしていた】

【貴女の端正で、静かな顔立ちにどこか安心できる気分を憶えた】
【──辺りの喧騒の中に於いても、冷静を保てる。そのような人物がいると、確信できたのであろう】

//見落としてて申し訳ないです……!


329 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/03(日) 20:24:01 ziPcAcsk0
>>325

【、── Conducterの指先が虚空を撫でる。ふわりと揺れた一葉に、残る僅かな残照】
【美しい蝶であった。夜を閉じ込めた様な羽根が羽ばたく度に、星空の様な鱗粉が舞って】
【無数の蝶が飛び交う度に周囲の人々が切り刻まれていく。その光景の中を彼女は歩いていった】


そうですね、とても、とても長い──、ええきっと、宿世よりも長い幽世の旅路
こうして貴女に添える喜びを、貴女の歌を聴ける悦びを、私は全身で甘受しましょう
貴女の歌を届けましょう、深く深く染み入るその旋律を

──届けてちょうだい"Amadeus"──その蝶/調の彼方へ


【"Amadeus"── 彼女の用いる蝶、現世の理をその羽根に閉じ込めた世界線を渡る蟲】
【静かな微笑みを向けて、彼女は追従するだろう、傅く喜びをそこに残して】


330 : Neun ◆D2zUq282Mc :2018/06/03(日) 21:04:35 JY1GydDk0
>>325


【"ワームシンガー"の微笑に一瞥をくれた後、自分以外の蟲に属する人型達を見遣る】

【一つは"指揮者"。微かな笑みを湛えながら歌劇の様に歩みを進める姿】
【一つは"狂信者"。己が内から湧き出る愉悦と兵隊達の阿鼻叫喚による喜びの唄を奏でる姿】
【一つは"異端者"。蟲に属しながら、蟲である事を受け入れていない歪な姿】


(―――……その振る舞いは狂った『知性』と変わらないな。
 だが、しかして。私達は狂った『知性』と違う。群集だ。一は全、全は一、か。)


【惨劇を彩るのは、喜びの歌と歌劇の様な台詞】
【惨劇を生み出すのは、殺戮の具風と、切裂く旋律と――抑圧の無色】

【蟲達との進軍を行う間に襲い掛かる抵抗勢力の肉体と精神の悉くを"抑圧"していた】
【抵抗勢力たちは、"抑圧"の性質を持つ水溜りに倒れたまま身動き一つしていなかった】
【そんな絶好の餌を蟲達が見逃す道理は無い。蟲達は餌場へと我先にと飛び出し、血肉を喰らっていた】


私は……、エージェント/Agent。唯々、……お前達の意志を代理するモノ。
それ以上でも、……以下でもない。……単なる、エージェント。
……お前が、お前達が。――…それを、……望むなら。……そうするだけ、だ。


【その在り方は――正しくエージェント/代理人。故に喜びに打ち震える事も無く。恐怖に震えることも無く】
【蟲達の進軍についていくだけ。ワームシンガー達に追従するのみである】


331 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/03(日) 22:44:35 Lxd3YeZA0
>>318

──、

【その言葉を聞き届け、汗を垂らし──眉を顰める。何とも如何し難い身震いを押さえる】
【神は人間臭いと主張する者が居る。神は神話の中で不倫をしたり、面白おかしく酒で騒ぐ】
【神は人間ではないと主張する者が居る。遠く人間には理解の出来ぬ思想を持つとする】
【神はいつだって人間に都合よく扱われて来た。神話は偶像の為の物語。故に、信仰とは体のいい利害の一致でしかないのかもしれない】
【神自身の考えは、それこそ根本的には人間には推し量れないものかもしれない】
【同じ思考能力を持ち、人間より上位の力と知性を併せ持つのなら】

【少女スナークという神性は、おおよそその思考は神のものとして多少理解出来る】
【だが彼の一般常識面において、それは彼ら人間として理解し得ぬ】
【だからこの少女は、きっと。人間そのものとは、分かり合えないとドープは考える】
【この少女は世界の悪を拾い集めて──積み重ねた悪意の塔のうえで足を組んで、いつまでも笑って居る】
【そんな気がする。──いつか変わるのだろうか。それも、分からない】

【中をのぞくと伽藍の同。虚の中には、果たして本当に何も無いのだろうか】
【もっとよく、隅々まで確認したか?見落としは無いか?誰がそれを見た?】
【虚を殺すためには何をすればいいのだろう?──足せばいいのか?】
【じゃあ、何を足すべきだ?】

【己には関係ない。関係のない話だ。死なれたら困る】
【とはいえ──らしくもなく考えてしまう。青臭い事だと頭を掻く】
【己だとしても、殺される時は足し算だとか、そういう概念な気さえしてくる】
【ヒトとヒトの物語の積み重ねは、いつだってどこかで奇跡を起こしたり、いつだって悪意の足元を滑らせる】

【神を殺すのは、いつだって積み重ねの奇跡だ】
【まだこれは神話に至る物語ではない。荘厳な善性は果たして募るだろうか】
【この、尾を齧ってとぐろを巻いた宗教は、いつか終わるのだろうか】


──終わって欲しくはねえんだよなあ……


【ドラッグはビジネスになる。ドラッグはサブカルチャーを担いだってする】
【ドラッグは危険視されるも、人間の脳を開き快楽を与えてくれる】
【だが蛇教はなおさら──快楽が欲しい。薬物による快楽。こんなにめったにいいチャンスは無いんだ】
【彼女だって、もし死にかけるのなら守ろう。ウヌクアルハイが消滅するよりはマシだ】
【自分を投与する。病魔を増進させてやろう】

……。やってやるよ、ラサルハグェ

【頑張るしかないな、と自分に言い聞かせた】
【おおよそ、一般的に前向きにハッピーなものではないのだけど】

/本当にありがとうございました……!
お疲れ様でした!


332 : リオシア ◆qijkYF5k5g :2018/06/03(日) 22:49:53 5w/a9BZQ0
>>324

【集合場所で壇上の男の話を聞く】
【その作戦の危険度については──質問するまでもないだろう】
【誰もが簡単な任務じゃないとわかって集まっているはず】

陽動、陽動ね……そこまでしないと突入できないくらい圧倒されてるのね

【聞こえるか聞こえないかの声量でリオシアは呟く】

陽動部隊の人たちは、任務の為に死ぬつもりなのかな?
それとも、陽動だって知らずに戦わされてるのかな?

【顔も知らぬ、名も知らぬ──兵士たちに何を想ったか】
【──作戦に関して反対するというわけではなく】

じゃ、みんなよろしく。リオシアだよ。

【他に集まった、個性豊かな面々をきょろきょろと興味深そうに見渡しながら】
【小銃を構え、共に進んでいくだろう】


333 : テレサ :2018/06/04(月) 03:03:32 XqQAhkbc0
>>324

【待機の間、テレサは黙々と用意してきた装備の手入れを行っていた】
【背負っていたケースの中にあった大型杭打ち砲『パイルシューター』、拳型装備『テレサフィスト』、両腰のホルスターにつけていた二つの緑色の『鉄球』】
【―――そして、自分自身の右腕。やはり右腕は機械の義手であるらしく、テレサはこれの整備を片腕で行っていた】

【招集される頃には彼女は整備を完了させ、服のポケットの左右に手榴弾とスタングレネードをそれぞれしまい、残りを武器ごとケースの中に入れた】
【そして作戦の要点がまとめられた所で彼女は淡々とこう告げた】


なるほど。リアクターに指一本触れさせない事が目的である以上、我々は突入後迅速かつ着実に
中央制御室を占拠することを最優先すればいいのですね。作戦の方針さえしっかり決まっていれば後は殲滅するだけ……
了解いたしました。では作戦開始です……行きましょうか


【突入開始時刻になるや否や、テレサは一行の先陣を切り、行動を開始する】
【まずは懐に手を伸ばすと、赤色の丸いアイテムを取り出しボタンを押して地面に放った……すると中から緑色の機械型の狼が出現する】
【エッグロイド『リョクオオカミ』、音や匂いに反応し感知した気配を使用者に教える役割を持っている】

【『リョクオオカミ』は召喚されるや否やワン!と一声吠え、テレサのすぐ前で気配を探りながら進む手助けをするだろう】
【そこまでの動作にも一切の無駄がない。異端狩りシスター・テレサ……やる事なす事遊びが少なく、簡潔すぎる。生真面目さが行動ににじみ出た女性のようだ】


334 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/06/04(月) 04:38:31 6.kk0qdE0
>>308

「思考さえも奪うと言うのか……人間達から、いや人間全てを意の中に収めるために」

【意識の統一、思想の強制的な統合】
【民意の完全なる統制】
【その、最後のピース『ソラリス』のシステムと理論】
【これが、黒幕の考えの行き着く場所、探偵の話はそれを意味していて、同時にそれらが意味する絶望と恐怖が襲い来る】

「麻希音が、内部から、スパイ活動か……」
「扉をこじ開けるのは、外部の我々の行動だと?UTや、Mチームの……」

【それ故に、現状ではこじ開ける力が無い、と】
【動きを止めているUTや、個別に動く呉越同舟の集団であるMチーム】
【鈴音も居ない、セリーナも居ない、現状では敵に抗う力と成れない……】
【だが、それでも……】

「……」
「……ああ、十分だ」
「十分過ぎる、理由だ」

【愛した者の愛した場所】
【それ故に、UTは守らなければならない】
【守り通さなければ、ならないのだろう、それがこの孤高の探偵の矜持ならば】

「セリーナの銃?」
「何の話だ?一体、何を知っているんだ?」

【祭壇の話を聞けば、探偵ははっとした表情で、こう言った】
【まだ、自分の知らない何かを知っている】
【それはセリーナの銃に何か秘密がある様だが、しかし次の言葉で表情を変えたのは】
【自分の方であった】

「嵯峨野!?公安の、調停官の嵯峨野か!?」
「やはり、奴は黒幕だったのか!?人体実験は!?」

【その言葉を聞くや、表情は一変】
【こう、勢いをつけて、探偵に聞き】
【最も、この嵯峨野と言う人物を厳島は知らない、切欠があり名前と存在を知っているに過ぎない相手】

「そろそろ、時間か?」

【腕時計で時刻を気にしだす探偵を見て、こう聞いて】
【そして】

「転がり出した、か、確かに落ちるカップを止める事は、誰にも出来ない」
「いい答えだ、ああ、極上の答えだ……」

【何やら手持ちのペンで、そこに手描きを加え】
【やがてそれを差し出すだろう】
【それは名刺だった、あくまで偽装身分の新聞記者の名刺】
【名前と連絡先、そして裏に手描きされた住所】

「何か新しく解ったら、何か行動を起こすなら、連絡が欲しい」
「此方も、そうする」

【そう告げて、そして特に止めることも無ければ、そのまま闇の中へと去って行くだろう】
【オーウェルに、黒幕、そこに居る麻希音とゾーイ、チームMの事、UTの事】
【やるべきは、非常に多く混迷としている……転がってしまった運命を、落ちるカップを止める事は、誰にも出来ないのだから……】


//この辺りで〆でしょうか?
//お疲れ様です!


335 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/06/04(月) 05:12:44 6.kk0qdE0
>>325

「わ、ワームシンガー様……」
「いえ、その……」

【唐突ではあったが、考えを見透かされた様に】
【歌唱者たる女性に声を掛けられて、上記の様に上擦った答えになるも】

「……」

【非常に心地の良い、ゆりかごの様な安堵感すら感じる歌声に、うっとりと】
【思わずうっとりと、心を委ねると】

「(ああ、そうだ……)」
「(戦わなければ、いけない)」
「(死ぬためには、戦わなければいけない)」
「(ならば、鬼になろう)」
「(余計な事は何も見ない鬼になればいいんだ、戦い尽くす鬼になって、果てよう)」
「(どうせ、もう、人間じゃないのだから)」
「(そうすれば、自分一人に攻撃が集中すれば……)」
「(死ねるんだから……何も考えずに鬼になって戦おう)」
「(私は鬼だ、今から鬼だ、ワームシンガー様に仕える蟲の鬼なんだ、戦い以外は何も見えない鬼になるんだ)」

【此方の顔をじっと見据えるワームシンガーに、そう目を開けて】
【その目には、一筋の光も消え失せ】
【狂戦士、彼らの眼がそうであるように】
【一筋の光も無い目は、そう表情の笑顔だけを絶やさずに】

「目が覚めました、身命を尽くしましょうワームシンガー様……」

【そこに、先ほどまでの少女は、もう居なかった】
【いつしか、誰かが言っていた、落ちるカップを止める事は、誰にも出来ない】

>>ALL

【やがて、リアクターを目指し、蟲の軍勢は侵入して行く】
【手には、着剣したアサルトライフル様の短機関銃、腰には拳銃をそして切り札である武器はポケットの中に小型化して収納され】
【服装は真白の詰襟の軍服、櫻国海軍士官制服】

「……」

【その瞳は、光無く周囲を見渡す、此方の仲間と言える存在は】
【ワームシンガーと、オッドアイの少女、少年とも少女とも解らぬ空中の存在、異様な程に真白なこちらも性別不祥な存在】

「……」
「皆さん、よろしくお願いしますね」

【狂った、淡々と狂った屈託のない笑顔】
【その光無い瞳で、口元と目元の笑みで、そして軽やかで楽し気な声で、なんとも親し気にその場の全員にこう挨拶し】

【やがて、ドクにより屠られた人間だった物へは、一瞥もくれずに】
【その死体が、もし自分の脚元へと転がっているならば、何の迷いも無くごく自然に、ぐしゃりと踏みつぶして歩き】
【そうして、ワームシンガーの傍ら、短機関銃を構えながら、進軍して行く】


336 : セリーナ・ザ・"キッド" ◆/iCzTYjx0Y :2018/06/04(月) 12:10:27 lp4TKcVo0

>>263

【―――逆に言えば。その吐瀉物、"今日の分より以前の物"は、見受けられなかった。】
【つまりそれは、"定期的に片付け、及び清掃が為されている"という事を意味していた。―――或いは。】


(……あの男の"滅茶苦茶"さ加減を、どこまで漏らしていい物か……)
(今日の"コレ"だって……たまたまこういう場所に幽閉しただけで、別の日は別の場所で"閉じ込め"られてたし……。)


【逆に片さない事で"そういう空間"を演出している、とも捉えられるだろう。淫靡で醜悪な欲と熱の籠った部屋。】
【そういう場所にわざと"仕立てあげ"、その上で"放置"するという気持ちの悪さこそが現状―――それもこれも、貶める為の物だった。】


(はぁ……偶然のタイミングだったとはいえ、結構嫌なところ見られちゃっ―――……)




……、……っ、ぁ……、あれ……。



(いや、いや―――待てよ。待って、待った待った、ちょっと―――ちょっと待って!?)

(この人レボル側でもないし、明らかに味方だし、レグルス君の知り合いで、カエデちゃんの仲間で―――つまりは……っ!)



―――――――――――――――〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!


【慌てて、露になっていた自分の両胸と下腹部をそれぞれ片手ずつ隠す様にして押さえ―――いや、まあ。】
【もう手遅れと言えば手遅れだし、隠そうにも隠しようが無いし、そもそも助けに来てもらってる身なんだしちょっとくらいは―――。】
【とかいろいろ頭に浮かぶけれど、それは遅れてきた羞恥心の到着。定刻通りとは行かなかったが、長い遅刻の後にセリーナは恥ずかしそうに身体をかき抱いた。】


―――……っ、あ、ぁ、の……、えっと。ちがうの、ちが―――……///
はずかしいとか、みられるのがいやだとか、触るなとか……そういうんじゃないの!
来てもらえてうれしいって思ってるし、こんなことでいちいち恥じらう程若くもないんだけどえっと、その……っ。

―――……できれば、あんまり……ま、まじまじとは……。うぅ……/// ご、ごめんなさい、ほんとに……。

【すっかり丸まって。背中を見せるように後ろを向いてしまうだろう。尤も、裸に近い状態を見られている、という点について】
【特に変化はないのだが。背中だって滅茶苦茶に切り取られた様な煽情的な下着のせいで妙に艶やかな印象だったし、まあともあれ。】
【男に身体を見られて恥ずかしいと思う程度には、回復しているようだ。精神的に、という事だが。―――セリーナは言葉を続けるだろう。】


……、でも。水の国で……死者が? ―――それはちょっと……放っておけないかな。
……自分勝手なんて言っちゃだめだよ。アタシはどこまで行っても人殺しだ。……罪のない人を殺した。

顔を出して、居場所を晒して……ふっ、肌まで晒しちゃってさ。……そうやって、"名乗る"以上は。
英雄じゃないんだ、もう―――ヒーローではない。アタシにできるのは……責を負う事だけ。……英雄を、支える場を与える事だけ。

なのに、いつからかアタシ自身が英雄になる事を望んでた。……昔から憧れてたから。
本当は、そうありたいのなら―――UTなんて場所は作っちゃいけなかった。……全部アタシのミスさ。

だから不釣り合いな願いまで抱いちゃった……みんなに、必要とされていたい、って。
……この"研究所"の存在を暴いて。アタシの力で、みんなに―――……。


【セリーナはそこで言葉を止める。かぶりを振って、これ以上は続けても仕方がないとため息をついた。】
【UNITED TRIGGERという場所に、セリーナが込めた思い。それとは別に、セリーナ自身がなりたかった自分への、理想―――。】
【この女はもう若くない。それだけに、夢を追うのに時効が来ている事が分かりかけていたのだろう。―――話を、ブランルという男について、戻す。】


……でも、本当に分からないんだ。全貌は掴めない……ただ、無敵だ。
攻撃はまず通用しない。いや、当たりはする。けれど端から端から全部再生できる、"粉々に消し飛ばしても"だ。

その力の根源は恐らく奴が戦闘に用いる触手―――"意識の集合体"と接続されたソレにあるとみていい。
空間か、或いはそれ其の物がそうなのか、分からないけれど……奴は研究所に捉えた人間の意識を、奴自身の肉体を構成する"触手"に、接続させてる。

触れれば何千男百という人間の"叫び"が精神を蝕む……同時に、此方の心根もむこうに接続される。いわば―――同化。一体化、意識の混濁。
記憶も個性も奪われて、皆で一つになれる空間―――それがヤツの力の、恐らくは根源。だから……わからない。どうやって対処して、どう倒せばいいのか……。


337 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/04(月) 17:23:22 IBKicRNQ0
>>249-251
まったくだ。自然にあるがままの姿を無理に捻じ曲げようとすれば、この通り水と油が融合するような異常事態すら起こる
間違いのない『悪』たる我々が、今や悪の道を踏み外す有様だ。我ながら、気味の悪さすら覚えるよ

【畢竟、この世界の本質は混沌であり、そこに理想など築くことは出来ないのかもしれない】
【しかし、だからこそ彼らは戦うのだ。それぞれの理由、それぞれの意志で】

強くなければ生きていけない、優しくなければ生きる資格がない、というやつか? 私としては耳が痛い話だがな
何、トップクラスの実力を誇るチンピラを相手取っては、世界も相応に手こずることだろうさ

貴方がその強さで正しさを保証できる範囲内を、貴方の領域とそう呼ぶだろう?
なら、貴方が正しさを証明できるうちは、それがどこだろうと貴方の領域だ。たとえそれが世界そのものでもな

【そう、逆に言えば普遍的な事実が通用する場所は、きっと人間が人間として生きられる領分が残っている世界なのだ】
【彼らが歩みを止めない限り。意志を持って戦い続ける限りは、彼らが機械でも獣でもない】


聞けば聞くほど、『黒幕』のやろうとしていることの歪さがわかるというものだ
それだけ色の違う信念全てに、まとめて喧嘩を売っているのだからな

……ああ、方向性は全く違うが。我々も、そうだ。本来なら、私は彼奴等に与していてもおかしくない立場だが
彼奴等のやり口には、反吐が出た。我々は自分の意志で悪として生きている。それを彼奴等は、悪党でいることすら許そうとしない

結局のところ、私は今この世界が嫌いじゃあないんだ。いくつもの『意志』が無限にぶつかり合い続ける、この混沌の世界が

【要するに、ラベンダァイスがかつて鈴音に語った通り、自由に悪事が出来なくなる世界になることを嫌った。それは確かだ】
【だが同時に『スクラップズ』は、美しさや人の輝き、自由といったものとは別の形でこの世界を愛していた。その混沌がゆえの、生気と活気を】

(人間は輝くべきだ……もしや、シャッテンか? あの男までが、アーディンの下に……)
(ああ、いかん。『黒幕』どもの不味い肉ばかり食っていたせいで、彼奴の肉を思い出すと食欲が……『黒幕』との決着がつくまでは抑え込まねば)
(だが……今思っても美味そうだった。彼奴の肉……ああ、また会いたいものだ……)

【そのうちに、やはりどうしようもなく醜悪な欲望をひた隠しにしながら。どこか同じ空の下で、あの青年の背筋に悪寒でも走っている頃だろうか】

頼んだよ。手はいくらあっても足りない。打てる手段は全て使わなければ
もし何か情報を掴んだら、また指輪の連絡網に乗せてくれ

すまないな。だが彼女にとっても切迫した事態だ。無理やりにでも表に出てくる可能性もなくはあるまい

【情報をばらまくことに懸念もあるが、こうも『黒幕』に押し込まれている現状では手段を選んでもいられない】
【少しでも多くの人手を。少しでも多くの糸口を。歩みを止めれば飲み込まれる】

【今や動くことすらままならない、ブラックハートにすら期待をかけねばならない、それほどの状況であるのだから】

/続きます


338 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/04(月) 17:23:57 IBKicRNQ0
>>249-251
――――ウルバヌス博士には、機関員として世話になったこともある。確かに彼がセードムシティでやったことは、この事態と似ているかもな
だが、博士は絶対的な力のみを筋金として世界に通そうとしていたように思える。それを持って、自分の正しさを新たに世界に打ち立てようと

『黒幕』も力を結集するという点は近いが、それに加えて今あるものを歪めて作り替えようとしている
新たな筋金ではなく、歪に歪み切ったバランスを。もう一つ性質が悪いと思うがね
抑圧の反動で荒れたセードムシティと違って、ディストピアにしがみつこうとする者たち相手では、果たして水の国もどこまで対処できるかどうか

そうなったとして、後世の歴史家がこの時代を何と称するか見てみたいものだ。暗黒時代というにも、まだ足りなさそうだな

【そう、確かにかのグラトンも力が生む恐怖を持ってこの世界を支配し、それによる絶対秩序の構築を目指していた】
【方向性としては近いものがあるのだろう。だが、そこに洗脳や世論誘導、自分たちの権力まで用いる『黒幕』はさらに悪質だと異形は漏らす】
【身内のひいき目もあるのだろうが、それでもグラトンは己の頭脳と邪悪のみで世界に立ち向かったのだと】

【カニバディールもまた、ルヴァと同じことを思い返す。確かにあの言葉通り。自分たちは悪事をやめなかった】
【まさか、このような形でとは思ってもいなかったが。行き過ぎた高尚さは自分たち以上の毒ともなり得るのだと】


それに関しては、期待しないで願う程度にしておこうかね
【レヴォルツィオーン社が、ブランルが敵に回ることは避けたいカニバディールとしては二虎競食となるなら願ってもないが、希望的観測なのだろう】

【黒野カンナの名を意識から探るラベンダァイスの口から、Justiceの名が出た時には流石にわずかに巨躯が強張ったが】
【彼女が黒野カンナと直接の関わりがなかったことが、果たして自分にとって吉と出るか凶と出るか】


【ともあれ、そんな不確定の未来よりも眼前の危機。それは間違いないだろう】
【自身が告げた真実に、文字通り吐き気を催すラベンダァイスがルヴァ、いやリベルに添われて部屋の隅に向かう光景から】
【カニバディールは、静かに三つ目を逸らした。自分に出来るのはそのくらいだ】

【嘔吐と出血。彼女の精神が蝕まれていく。やがて彼女がひとまずの落ち着きを取り戻すまで、カニバディールは手持無沙汰に廃墟の壁を眺めていた】


――――そう言ってくれるなら、私としても情報収集に努めた甲斐があったというものだ
追われる身となってまで『黒幕』に背いたことも、お前たちとの一時休戦を決断したことも、無意味ではなかった
こうして、また一人『黒幕』どもを絶対の敵とする者が立ち上がったのだから

そうとも、殺さねばならない。彼奴等がこの世に存在した痕跡すら、消し去るつもりでやらねば
(私との戦いで人を捨てて兵器として目覚め、私のもたらした情報でこうして憤怒を取り戻した)
(この女とも、また妙な縁となったものだ……)

【彼女から謝意を受ければ、重々しい頷きを返す。激しい怒り、吐くほどの嫌悪、全てを内包してなお、彼女は怒りを失わなかった】
【今、純粋なまでの殺意を持って立ち上がり、許すまじき悪を殺す覚悟を固めた。ならば、己の行動にも大いに意味はあった】

【皮肉にも聞こえるその言葉も、カニバディールの三つ目には確かな本心であると映る】
【彼女が人でも兵器でもなく、新世界に生きる一つの命として、己を意志の渦の中に、その奔流に放り込むのだと】
【その身から発せられ、廃墟の暗闇を切り裂く光に身を細めつつ、カニバディールは確信した】

/続きます


339 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/04(月) 17:24:18 IBKicRNQ0
>>249-251
残念ながら、な。それぞれの意志を強固に持つがゆえに『黒幕』に相対し、同時にその意思が故にこのような事態にもなる。ままならないものだ

……やはりソニアにはそういう関係の相手がいたのだな。明確に恋人でなかったのなら、他にもいる可能性すらありそうだ
苛烈なことだ。愛情というやつは、裏を返せば排他性・攻撃性か……

【誰かを愛するということは、他の誰かを愛さないということ。その当人の言葉だが、まさにそれが愛という感情の恐ろしさでもある】
【時として、愛情の対象以外にどこまでも人を残虐に駆り立てることすらあり得る。カニバディール自身も見て来たことだ】

このままいけば、個人も何もかも飲み込んでおしまいだからな。そうでなくても、ソニアに入れ込む連中が全力で動いてくれるだろうが
伝えるのを止めるつもりはないとも。その男が、ソニアの件をどうにかしてくれるなら結果としては我々にもありがたいことだ

【そう、これは戦争だ。巨大な戦いだ。その中で、誰もが一人一人を気にして戦い抜けるほど甘くはない】
【当事者にとっては、それどころではないのもわかってはいる。しかしそれでも時は進み、事態は動き続ける】
【それが冷然たる事実である以上は、相応の覚悟も必要なのだろう】

わかった。もしいよいよ他に手がないとなれば、貴方にも助力を願うとしよう
憎まれ役なら私ほどの適任もそうはいまいが、残念ながら単独でこの役柄を遂行するには実力が足りない

【汚い大人というなら、カニバディールはまさにそのものであるが、『スクラップズ』を束にしても勝てるかどうかわからない】
【それだけの相手だ。アーディンがそれだけの覚悟を固めているなら、それに乗っからせてもらおうと。これすらも、汚い大人の判断と言うべきか】


……これで、私の現時点での手持ちの情報は全てだ
お互いに続報があれば、指輪で連絡を取り合うとしよう

また、これ以上面倒ごとが起きなければいいが……

【指輪をかざしながら、カニバディールは呟く。その言葉がこの少し後に、グランギニョルの神々の出現と】
【彼らがバックにつく邪教、サーペント・カルトの台頭という形で現実となった時、カニバディールはまた頭を抱えることになるのだが】


340 : アレクサンデル・タルコフ ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/04(月) 18:13:42 IBKicRNQ0
>>270-271
【祭祀場のおぞましき装飾、それに反した厳かな雰囲気。そのすべてを上塗りするが如き存在感が、入り込んできた】
【その足音を、その声を耳にしたダルマ男はゆっくりと身を上げ、再び靄を現出させてその男に向き直った。異形の顔に笑顔を湛えて】

おお……ケバルライ殿……!! ご無沙汰をしておりました。またこうしてお目にかかれたこと、心より嬉しく思います

なんと勿体ないお言葉でしょう。私は、ただ己に与えられた職務を全うするために当然のことをしているに過ぎないというのに……

何、ほんの10日ほどです。サーバントの皆様方にも、そのような心配をおかけしてしまっていたとは……わが身の未熟に恥じ入るばかりにございます
誇り……仰る通りにございましょう。我ら皆、ウヌクアルハイ様の輪廻の内側にいる泡沫に過ぎませぬが
それが故に、確かな誇りなくして立っておられぬ弱さも内包しています。だからこそ、我々は蛇神様の下に誇りある職務に従事せねばならないのです

ありがたき幸せです。ケバルライ殿に、そこまでの……
あの儀式の日のことは昨日のことのように思い出せます。この一信徒のために、ケバルライ殿にまでお立合いいただけて
こうして、今聖なる職務をお与えいただいた。あの日こそは、私の福音でありました

誠にもって。全ては、ウヌクアルハイ様の円環のうちに抱かれ、己が身をその輪の中に浸すことこそ我らの務めにございます
恐れ多くも、ウヌクアルハイ様と一つとなろうというのです。永遠の円環の如き痛苦なくして、何故それが成せましょうか

【傍から見れば刑の執行を待つ囚人さながらだろう"マルフィク" は、当の昔に消えたはずの諸手を掲げてその訪問を喜び】
【恐るべき "ジャ=ロ" の歩みを受け入れる。あの儀式の日のように】


――――これ以上の光栄はありません。この身に余る職位のみならず、そのような……
無論です。無論の事です。それこそが私が成すべき努め、それこそが私が受け止めるべき宿命……

始めましょう。あの日のように粛々と。いつものように決然と
儀式は常に、厳然たる手順と確固たる遂行の意志によって行なわれねばなりません

【その光栄に浴しながら、驕ることも倦むこともなく。表情を引き締めて司祭は臨む。更なる境地への一歩を。更なる狂気への一歩を】


【気が付いた時には、〝あの日〟の中に彼はいた。浮かぶ意識とその意識を飲み込む流れ。そのうちに抱かれ、一瞬のうちに】
【そうして久方ぶりの肉体の感覚を得た時。司祭アレクサンデルは気が付いた。何もかもあの日のままであると】

【ならば、今再びこの身を捧げよう。魂に苦痛の贈り物をしよう。円環のごとく。輪廻のごとく】


――――――

【その苦痛は、人の身が耐え切れぬものではなかった】
【かの"ムリフェン"ですら、その精神は乗り越えても肉体は乗り越えられなかったほどの究極にして至高の苦痛】


【卸し金の緩くカーブした棘は、絶妙にもどかしく肉体を抉り、破壊し、細かく摩り下ろしていく】
【流れ落ちる血の感覚など知覚する間もなく。摩耗されていく苦痛を、魂に刻み込まれた】


【自身が取り仕切る儀式でも用いられた強酸。透明な水槽は、その腕が消えていく一部始終を映像として焼き付ける】
【皮膚が、骨が、神経が、むしり取られるようにこの世からなくなっていく。浸蝕されていく苦痛を、魂に染み付かせられた】


【刃を潰された刃物は、最も残虐な拷問具の一つだ。殺さずに痛みを与え続けるにはうってつけ。それを、肉の量が多い足に】
【幾度も幾度も、もはや数えるのも馬鹿らしくなるほどに叩きつけられ。凌遅されていく苦痛を、魂に落とし込まれた】


【火は文明の原初。正しく扱えば繁栄を、狂気が扱えば地獄を。皮膚はあっという間に燃え尽き、剥き出しとなった神経組織が直に熱に晒される】
【噴き出す炎はどこまでも無慈悲にその肉体を舐め尽くし。滅却されていく苦痛を、魂に焼き付けられた】


【そして、彼の持つ小刀が祝福のごとく光を反射しながら振り下ろされ。恐るべき正確さで舌の先端を割った】
【四肢の痛みに比べれば小さいはずなのに、その熱さは同じくらいに大きく感じられ。割断される苦痛を、魂に張り付けられた】


【全ての痛苦が回転し、激流となって押し寄せる。あの日のように。そうして、アレクサンデル・タルコフという一人の狂人は死す。あの日のように】
【その身に再び、意識が下りてくる。蛇神のそれに比べればあまりにも矮小な、存在すらも危ういほど小さく、それでも確かに一つの円環を回ってきたかのように】

【全身の苦痛がもたらした異常か、両の眼球が煮え爆ぜて飛び散り、空となった眼窩を見開いて】


341 : ギア・ボックス ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/04(月) 18:24:57 IBKicRNQ0
>>324
ありがとうございます

【手短な礼は、緊張がゆえか。軍用の拳銃と手榴弾は、いつもの玩具武器とは比べ物にならない重さだ】
【その重みが、否応なしに伝えてくる。もはや戻れぬ戦いに、再び身を投じることを】


【壇上の男性の言葉を受けて、生き人形は彼へと向き直る】

軍の方々が注意を引いている間に地下の入り口から突入。中央制御室を占拠し、リアクターの制御を確保
了解しました。敵がこちらに気が付くまでに、早さが重要になりそうですね。やり遂げて見せます

【作戦を聞き、真剣な顔で頷くと、道順と見取り図を今再び魂に覚え込ませていく】
【内部で蟲との戦闘もあり得る。いや、あると思って臨むべきだろう。決して油断はできない】

【男性が号令をかければ、カシャカシャと軽い足音を軍服の内側に隠してギアはそれに続く】
【蟲たちが蠢く、地獄に向かって】


>>326
……はじめまして、ギア・ボックスです。よろしくお願いします
ええ、少なくともこの戦いの間は、味方でいいでしょう

……可能な限り努力はしますが、保証は出来かねます。あまり前に出過ぎないでくださいね、ミアさん
(隣の護衛の子……どうも妙だ。この人も、何か胡散臭いような……後ろも油断できそうにないな)

【自分以上に人形的な少女。それを連れて、研究者の好奇心とはいえこの危険地帯に自ら乗り込もうという意思】
【先の言葉も併せて、どうにも油断ならない人物に思えてならず。表面上は真剣な様子で挨拶と忠告をしながらも】
【生き人形は、すでにこの女性を完全には信頼しないことを決めていた】


342 : アリア ◆1miRGmvwjU :2018/06/04(月) 18:44:23 yT9GylJ20
>>328>>324

【実際問題、彼女は冷静だった。というよりかは、冷徹と呼ぶのさえ相応しかった。何故なら彼女は鋼の女であったから。】
【きっと躊躇いはないのだろう。たとえ蟲でなかろうとも、その撃鉄と銃声に。 ── 彼女もまた、蠱毒の壺へ、踏み入って行く】

>>326


【 ── ちら、と青い隻眼が、軽薄な声音の主に向けられる。それは瞥見に終わらず、暫し少女を見つめていた。】
【然して、真一文字に唇を結んだ無表情のまま ── こくん、と首肯した。そうしてまた、宜しくの言葉もなかったのだけれど】
【けれど無言のうちに、銀髪の女は2人の少女の傍に立ち、付き随うように動くだろう。守る、というほど、身を呈している訳でもないが】
【例えるならそう、死なれてほしくはないと言いたげな動きだった。 ── 女もまた、決して義憤の為に立ち上がった闘士ではないのだが】
【それでも幼い少女が目の前で傷付くのは寝覚めが悪いのだろうか、或いはひとえに、似た気質の人間と動いた方がやりやすいだけなのか。】
【ともあれ彼女が臨戦の構えにあるのは間違いのないことだった。腰に提げたホルスターに、所在無く手が伸びていたから】


343 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/04(月) 18:54:08 ziPcAcsk0
>>340



【────、君にとっての祭祀場とはどの様な場所であろう。】



【苦痛の海に漂う貴方へと男は声を向けた。返答を期待しない僅かな悪戯心を持って】
【再びタルコフは芋虫か肉塊か、その辺の臓物の詰まった肉袋へと舞い戻った、それが道理だと言わんばかりに】
【ケバルライは歩み寄る。未だ四肢の付け根を拘束されたタルコフの頬に手を伸ばす】



そう今君はあの日の儀式の事を "つい先程" の様に思い出せる様になった。素晴らしい事と言えよう、昨日では足りない。
時間はどんなに優れた経験も、言葉も、体験も、全てを忘却の海に沈めてしう、それは嘆かわしい事だから
私達はそれを常に感じていなければならない。苦痛は隣人で死は同居人、それでこそ信仰は意味を持つ。

──、忌むべき事に、私達がこの様に会話をしている間にも、君の美しい経験は過去の海に沈んでいく
だからこそ私は私の誇りを持って、君にこの祭祀場を与える事にしよう
"Triumphus Serpentis Magni"── 我らが蛇の術、その禁術の一つを



【頬に伸ばされた手から流れ込むのはイメージ、力をどのように行使すれば良いのかのロジック】
【それはウヌクアルハイの化身の一つをその身に宿す行為に等しかった。四肢に感じる痛みをそのままに】
【──、それは朦朧とする景色の中で見る幻に似て、僅かな希望を残していた】



祭祀場の名は "Magh Slé


344 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/04(月) 19:05:29 ziPcAcsk0
>>340



【────、君にとっての祭祀場とはどの様な場所であろう。】



【苦痛の海に漂う貴方へと男は声を向けた。返答を期待しない僅かな悪戯心を持って】
【再びタルコフは芋虫か肉塊か、その辺の臓物の詰まった肉袋へと舞い戻った、それが道理だと言わんばかりに】
【ケバルライは歩み寄る。未だ四肢の付け根を拘束されたタルコフの頬に手を伸ばす】



そう今君はあの日の儀式の事を "つい先程" の様に思い出せる様になった。素晴らしい事と言えよう、昨日では足りない。
時間はどんなに優れた経験も、言葉も、体験も、全てを忘却の海に沈めてしう、それは嘆かわしい事だから
私達はそれを常に感じていなければならない。苦痛は隣人で死は同居人、それでこそ信仰は意味を持つ。

──、忌むべき事に、私達がこの様に会話をしている間にも、君の美しい経験は過去の海に沈んでいく
だからこそ私は私の誇りを持って、君にこの祭祀場を与える事にしよう
"Triumphus Serpentis Magni"── 我らが蛇の術、その禁術の一つを



【頬に伸ばされた手から流れ込むのはイメージ、力をどのように行使すれば良いのかのロジック】
【それはウヌクアルハイの化身の一つをその身に宿す行為に等しかった。四肢に感じる痛みをそのままに】
【──、それは朦朧とする景色の中で見る幻に似て、僅かな希望を残していた】



祭祀場の名は "マグ・シュレーフト" 君が念じたならば、その祭祀場が現実を塗りつぶす。
心象風景の具現化と言った方がわかりやすいかな、君の身体に刻まれた深い痛みの記憶
そこに残った景色が周囲の現実を改変し、思うがままに祭祀場を作り出せる

そしてその場では記憶こそが現実となる。これが "因果を逆流させる術" ── "Crom Cruach"
君は祭祀場に於いて尊ばれるべき司祭として、全ての贄に君が戴いた痛みを再現できる
摩り下ろし、溶かし、刻み、焼く事ができる。── その四肢の様に、朽ち果てるまで

──尤も、祭祀場が消えたなら傷は元に戻るが、それでも刻まれた痛みは消えないだろう


【与えられた術、"Crom Cruach" 発動と同時に "マグ・シュレーフト" と呼ばれる祭祀場を展開する】
【現実の風景を塗りつぶす形で出現する祭祀場に於いて、タルコフは能力で触れた相手へと痛みを与えるのだ】
【右手ならば右手が受けた、左脚ならば左脚が受けた痛みを──、その深さによっては腕や脚が消えるまで行使できる】

【受けた傷や欠落した四肢は祭祀場が消えたなら元に戻るが、心にダメージを与えるには十分だろう】
【ケバルライはそう語り終えると、タルコフへと微笑みを向け、タルコフは話せる余裕ができるだろう】
【──四肢は付け根から拘束され、祭祀場はそのままの様子であったが】


345 : 『INSTITUTE MELTING PROTOCOL』 ◆zuR4sSM1aA :2018/06/04(月) 20:16:24 SD5ZXnH60
>>施設側の皆様

【作戦参加者はそれぞれで話をしているようだった】
【過度な緊張がないのは良いことなのだけど、あまりにも欠如しては事態への対処が遅れることになる】
【故に多少の心配はしていたのだけど──特に問題は、なさそうに見えた】


【数分ほど歩いたのなら、裏口へと繋がる通路にたどり着くだろう】
【いかつい顔の男が参加者を施設の壁の側に並べさせる。一列で突入を掛けるためだろう】
【貴方/貴女たちは隊列の中側に位置している。先頭から凡そ10名目からといった感じだろうか】


「よし、突入の準備は整った。合図したら、突入してくれ」


【男が扉にグレネードを取り付ければ、先頭に位置する男へとそう言って】
【その男が頷いて小銃を構えたのなら、厳つい男の顔は少しばかり緊張で強張って見えて】
【3、2、1、と秒読みをする────そして、爆破。それと同時に、地下へと繋がる隧道へ飛び込む──】

【その筈、だった】


「うわぁっ!?」


【隧道の下側、施設の方から一斉に中型の蟲が飛び出して襲いかかる】
【先頭の男の頭部を喰い千切ったのなら、後続の男/女へも喰い掛かっていき】
【一瞬にしてその場は血の臭い/匂いに塗れた戦場と化す。その匂いにつられて蟲達も群がり始めて】

【統率が取れなくなり、隊列はすでに崩壊。散り散りになって、その蟲と戦闘を開始する】
【しかし蟲の数は貴方/貴女達の数十倍とかなり多勢であり、次々を身体を食いちぎられていき】
【断末魔とともに、戦場から“食事場”へと変貌を遂げる。貴方/貴女達は生き延びねばならない】


【厳つい顔の男は貴方/貴女達に数百メートル離れた所に施設の搬入口があることを告げる】
【そこに辿り着き、内部へと入ることが出来たのなら──建物図面が1つ床に転がっていることだろう】
【それを手に取り、地下リアクターへと辿り着け──初めの試練は、そこから始まっていた】


346 : アレクサンデル・タルコフ ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/04(月) 20:21:59 IBKicRNQ0
>>344
――――我々の神聖なる職務を果たすための、尊い空間です

【返答はあった。醜い芋虫、傷だらけの肉塊、糞尿と血液と臓物の詰まった肉の袋は、喋った】
【冒涜的で醜悪な姿で、それでも厳かに】

……人の身の、なんと小さきことでしょうか。その通りです、これほどの鮮烈な体験ですらも
時の流れに蝕まれて、忘却のうちに消えていってしまう。ウヌクアルハイ様にとっては、ほんのわずかな時間のうちに

苦痛を隣に。死を共に。この記憶を、魂の奥底に
それこそが、信仰を確かなものにするための、意味を持たせるための手順であり形式……

【ジャ=ロの言葉を、己なりの解釈で落とし込んでいく。その信仰をより強固に狂的に育て上げるために】
【時の流れすら輪廻のうちに内包する蛇神と一つにならんがため。異形の司祭は、異界の神の一柱からその術を受け取った】

【魂のうちに直接流し込まれる、力の使用法。水が砂に染み入るがごとく、それを理解していく】
【カルトの最高神の化身が一つ、それを身に宿すということはカルトにおいてこの上ない栄誉であり】
【この世界にとっては、忌むべき絶望であった。永遠の苦痛の中、パンドラの箱の底に眠っていた最後の一つが如く】


"Crom Cruach"…… "マグ・シュレーフト" ……この尊い記憶を、衆生に説くことが出来る力
なんと恐れ多いことでしょう。この卑賎の身で、聖なる祭祀場をその場に現す礎となれるなどと

しかし、私は全身全霊でこれをお受けいたしますぞ、ケバルライ殿……!!
全てはウヌクアルハイ様受肉を果たすため……その職責を果たすために……!!

【ケバルライの言葉の一つ一つを痛苦と共に魂に刻み、狂った司祭は手にした。おぞましき禁忌の術を】
【相手の精神を侵し、彼らの神へ捧げるための力。ダルマの司祭が持つ、固有の結界。この世界に出来たドス黒い染みのように】

【そうして、己の責務を語る間にもタルコフは自らその力を発動させた。拘束されたままの己の四肢へ向けて】
【再び開始されるあの日の苦痛を、己の魂から決して逃がすまいとするかのように】

【術によって生み出された "マグ・シュレーフト"と祭祀場が重なり合って、その悍ましきはより濃密であった】


347 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/04(月) 20:25:38 WMHqDivw0
>>332 (リオシアちゃん)

【女が少女に目を向けた。そうしたら、暗赤色の瞳が、輝いた】
【明らかな喜悦の色。何を見てそうなったのか、……当然、外見だけしか見えてない】
【金色の髪。青い瞳。愛らしい少女の姿。すべてが彼女の理想通りだったから――】
【――――声を、かけようとして】


>>333 (テレサさん)

(……っげ。聖職者、しかも異端狩りときた、おまけに超絶強い、絶対強い)
(こりゃーあんまりヤンチャ出来ないな。大人しくしとこ、大人しく……)

【ひっこめた。テレサの、一縷の隙もない佇まいを見て】
【無言のまま、最後尾。足音も立てずに、自身の従者の背後をついていく】


>>341 (ギアさん)

うん。出来る限りでいいんだ、ありがとう。ミスタ・ギア――――

【そんな彼の内心を知ってか知らずか。女は人懐こく笑んでみせた】
【無垢な童女めいて明るい笑顔、陰鬱な姿形に似合わず。声色だって警戒や、嘲りの色も何もなく】
【ただ――それがひどくアンバランスにも見える。とりあえず今はきっと、敵に回るこたあないだろうが】


>>342 (アリアさん)

わ、……ありがとう、ふふ。
ねえミス、お名前伺っても? きっとそっちの方がやり易いと思うし……

【「僕はさっき言った通り、ミア、と」。にこやかにそう言う女であるが】
【発言、少し不自然だと思わなくもないかもしれない。傍にいる少女には名乗らせようとしないのだから】
【訊かれれば答えるだろうけど、そうでないなら、「それ」として扱う。そんな気配を漂わせて】


>>345

――――早速おいでなすった。じゃ、出番だよ。
思う存分戯れておいで、“レプリカ”――――≪種別:劍天使/タイプ:シュヴァリエル≫。

【飛びかかってくる蟲の群れ。女はなおも嗤いながら、其方を指差して】
【少女――“レプリカ”に号令をかける。するとレプリカも、同じように腕を上げる、無音】

【――――だったのも束の間。みちみちみち、と肉を割り開くような音がして】
【少女の白く細い腕、肉を裂いて何かが「生える」。――「翼」だった、白銀色、無機質な輝きを放つ】
【そう大きくもないそれは、避けた皮膚から迸る血液を撒き散らしながら、一度ばかり羽搏いて】

【――――――ざン、と、空気を切り裂く音。斬撃波が一閃、放たれる】
【前方に蔓延る蟲共を纏めて切り裂かんと奔るそれは、どうやら羽搏くごとにひとつ生まれるものらしい】
【……まだ、翼は腕から生えた一枚しかないけれど。肉の蠢くような音は絶えず、少女レプリカの内側から、響いている――】


348 : 『INSTITUTE MELTING PROTOCOL』 ◆zuR4sSM1aA :2018/06/04(月) 20:27:42 SD5ZXnH60
>>蟲側の皆様

【暴風のごとく、死は齎される。異形により、その身体を貪られる】
【“ヒト”の世界は美しい──誰がそう定義しただろうか?然るべき姿が、此処に投影されているだけで】
【愉悦に満ちた、神の名の元に捧げられる贄は着々と積み重ねられていた──】


「さて、施設にご到着だ。お目当てのリアクターを獲りに行くとしようか」


【ニコリと貴方/貴女達に微笑みかければ、非常用階段と標榜された扉を開く】
【何百段もある長い長い鉄の階段を、小気味よく音を鳴らしながら降りていく】
【流石に地下に潜っている人間は少ないのか、凡そその姿を見ることはなかった】

【──地下20階で、その階段は途切れていた。内部から膨大な魔力を感じる】
【此処に、狙いのリアクターがあるのだ──暗にそう教えてくれているようで】
【鉄扉に手をかけ、開いたのなら────技師や職員が十数名、避難……いや、リアクターを破壊しようとしていた】


「ふふっ、僕たちが来るって思ってなかったのかな?」
「それにしても勿体無いよ。“人類の叡智の揺り籠”を壊しちゃうなんて、ねぇ?」


【嗜虐に満ちた笑みを浮かべて、恐怖に震えるヒトを見下す】
【セラフ研究施設は、“人類の叡智の揺り籠”と自称していた筈なのに】
【自らその“揺り籠”に手を掛けようとするとは──何たる滑稽な事だろうか】


「それじゃ、始めよっか。まず手始めに──こいつら全員、蟲に喰わせてやろう」


【ワームシンガーがダガーナイフを右手に掴み、一人の職員の前に立ったなら──】
【一気に振り下ろし、その首を“斬り落とした”。恐怖に満ちた表情そのまま、重力に従って床面へと落ちていく】
【吐き気を催し床に吐瀉物を散らすもの、失神するもの──その反応は様々だった】

【如何なものだろうと、死の運命から逃れることは出来ない】
【“蟲の神”に捧げられる贄として──それほど幸せな死に方も、そうそうないのだから】


349 : ◆jw.vgDRcAc :2018/06/04(月) 21:45:00 OX.x04tc0
>>303

【実際のところ、聖母だなんて大それたものではない。彼女だってたった一人の小さな人間に過ぎず、出来ることをしているだけ。】
【奇跡なんて起こせないし、万人を救う力だって無い。ほんの少し、他人の幸せを願い、誰かの力になりたいと願うだけの……普通の、人間だ。】

【去り行く子供たちに小さく手を振る。貧しく苦しい生活の中でも、ちゃんと礼が言えるように育っているのだから大したものだ。】
【衣食足りて礼節を知るという言葉があるが、本来その通りで、生活が満ち足りていないと生きることに必死で礼儀なんて言ってられない。】
【……礼が言えるようになったのは、少なくとも食べることが、この場所で保証されるようになったからなのかもしれない。そう思えば】
【きっと、この活動は間違いではない。最初に掲げた思いは、ちゃんと実を結びつつあるのだ。そう確信出来る、光景だった。】
【子供たちの後姿を見送れば、また適当な座席に座る。どうもこの場所は、来れば必ずお茶をしている気がする……。】

ふふっ。保母というか……母親ですっ。こう見えて、お母さんなんですよ?子供の扱いなら、お手の物です!
……嘘です、たまに手を焼きます。きっとあの子たちがいい子だったから、言う事を聞いてくれたんです。
そうでは、紅茶をお願いします!私、ここの紅茶が美味しいって知ってるんですよ。

【「何度か来たことがありますからね!」とにこやかに返事をする。先ほどの久しぶりという言葉もだが、やっぱり何度か訪れたことがあるらしい。】
【そして、彼女は子供がいるらしい。道理で子供の扱いに慣れていたわけだ。撫でてあげたり褒めてあげたりする姿が自然だったのは、そういう理由だろう。】
【もっとも、本人は謙遜して、言う事を聞いてくれたのは自分ではなく子供のおかげだと言うけれど。】

【……こうして会話をしている間も、彼女は微笑みを絶やさなかった。貴女の表情が晴れないのは、感じ取っていた。】
【何か深刻なことが起きているのは薄々だが悟っている。……だからこそ、必要以上に貴女の心が暗くならないように、自分は穏やかでいなければいけない、と。】
【可能な限りその深刻な内容を、話しやすいように。それがどんな話であろうと、受け止めてあげられるように。……彼女は、ずっと待っていた。】


350 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/06/04(月) 22:06:03 ZCHlt7mo0
>>315

――――さあ、どうだろうねぇ……
「……『彼女』の為に生きたいとか、叫んだそうじゃないか。安心すればいい……君は、立派な熱血キャラだよ……」
……ま、まぁ……お前ほどクールじゃないねぇ……

【キャラ――――自分がどんなものなのか、流石にシャッテンは言い淀み、困った様子で苦笑する】
【だが、そんなシャッテンに、容赦なくアルクは断言する――――怒りの為にグラスを握りつぶすような奴が、熱血キャラでなくてなんなのか――――と】
【――――気づかぬうちに、同じ女性に縁を結び、それぞれに窮地を救われた縁もあり、彼らもまた、形容しがたい『腐れ縁』と化している所があった】
【余談だが――――年で言えば、シャッテンの方が6歳ほど年上なのである】

正直に言えば、今は色んな事が起こり過ぎてて、手一杯だからねぇ……何でもいいから、状況は好転させたいのさ……
「……その為には、ともあれ誰かの、何かの問題を片付けて、互いに協力しなければならない……多分、それが正解なんだ……
 ……まぁ、料理に関しては、流石に……練習するしかないよね。まずは自分の食事を料理してみるところから、初めてみるんだね」

【混沌としているこの状況、どこから解決すれば良いのかさえ、彼らには見えてない。先のビジョンが、完全に不透明なのだ】
【ならば、とにかく眼前の問題に集中する――――短絡的でも、この場合それが1つの正解だろうと。たまたま知り合いとなった夕月の問題に、首を突っ込む気になったのだろう】
【尤も、たんぽぽについては――――今回みたいな助力は、流石に何回も出来たものではないのだが――――】

「……カチューシャは、本名をソニアと言ってね……元々UTのメンバーだったのに、洗脳されたのか、それとも強制されてるのか……機関に身を投じてしまったんだ
 それで、手前の相棒が……『こいつ』とは別だよ、その相棒が……今、必死になって、彼女を元に戻す手段を模索している……文字通りに、血反吐を吐きながら、ね……
 でも、元に戻るか戻らないか以前に……カチューシャは、今も破壊活動を重ねているはずだ……だから、彼女の行動を最低限に収めるために、協力してほしいんだ……
 ――――もし、どうしようもならなくなれば、その時には――――彼女も、殺すしかなくなるだろう……相棒も、認めたがらなかったが、腹の底では分かっている様だった……」

【具体的な事態を知らないらしい夕月に、アルクは手を放しながらも概略を説明する――――悪の道に墜ちた、かつての仲間】
【それを、心底から止めたいと、取り戻したいと願っている『相棒』がいて、しかし現実に「取り戻せる」かどうかは、分からない事】
【ともあれ、彼女を止めなければならず、どうしようもない時には、殺さなければならない――――既に、決して看過できない被害が、彼女によって生み出されているのだ――――事】
【先がどうなるかは分からないが、止めるにしろ殺すにしろ、その戦いはアルクと、その『相棒』にとって、大切な事なのだろう】
【――――「文字通りに血反吐を吐くほど」に、彼女の事を大事に思っているというその『相棒』は――――きっとそれだけ、個人的な思い入れを抱いている】
【それが、最終的には「殺さなければならないかもしれない」――――彼らもまた、過酷な戦いを背負っているのである】

……………………
「……………………」

【ごそごそと、それぞれに通信端末を取り出して、提示して見せる――――なんだか2人とも、若干ジト目で夕月を見つめながら】
【恐らく――――何を危惧しているのか、伝わったのだろう】

「……なんで魔術師は、文明の利器に疎いと思われるのか……ちょっと、手前には分からないな……」
昔は、本当に持ってなかったけどね……一応、仲間同士で仕事の融通とかするのに、使うようにはなったさ……

【――――『相棒』はかつて「伝書鳩とか使ってるイメージだった」などと言われたりしたらしい。呆れたように首をかしげるアルク】
【シャッテンの方は、事実世捨て人だった時代が長い以上、持っている事をそう自慢できる訳ではないと、自覚しているらしいが――――】


351 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/04(月) 22:09:45 Lxd3YeZA0
【──路地裏。開いたドアから入れる廃墟は、暗闇の中で光がいくらか射し込んでいた】
【それぞれの一筋には、微細な埃がラメのように美しく、】
【しかし埃と苔で、肺がじめじめとしてむせ返りそうだ】

【家具は腐っておんぼろで、何をするにも固まった埃が転がる】
【窓はバッテン印の木の打ち付け。──机には、何かの家族写真】
【そんな寂しげな家屋から、外に漏れ出て聞こえるのは大きな音。二人の男の声】

「た、助け……ッ!!」

……お前、能力者か?

「ち、違うッ!!俺は……!!」

……じゃハズレか。ポケット・ティッシュくらいの利用価値だな。
て訳で、生きたまま連行だ。アーユーオーケー?
何も心配は無用だぜ、ポアと救済に塗れたハッピースネークライフ。
どっかの偉いやつも言ってたぜ、宗教はアヘンなんだとよ。きっと病みつ……。

【──物騒なやりとりが響き、もう一方が悲鳴をあげて、家屋の奥に逃げようとしている】
【それを見ている男は──サングラスを指で掛け直し、独りごちた】

……逃げるよな。まあアニメみてえな逃げ足だこと。

【男は、蛇教の人間だった】

【髪型は、前面が刈り上げ頭に、後頭部の中腹から多量ぎみのドレッドヘアーになっている】
【その刈り上げには、大きめに真正面からの構図で蛇が口を開けた顔のラインアートが剃られていた】
【肌は黒気味の褐色。目元はサンバイザーで隠し、唇は分厚い。首には常にヘッドホンを掛けていて、】
【全体的に大柄で筋肉質。袖無しブルーグリーンのダウンに、カラフルなマリファナリーフマークがあしらわれた黒いシャツを着たていた】
【だぶついたズボンと、サイズの大きなスニーカーを履いた、まるで夜のクラブにでも居そうな黒人の男だった】
【しかしその右腕には、蛇のタトゥーが彫られている】

しっかしよお、奥に逃げても意味ねえだろうがよお……ちーっと可哀想になっちまうな。
まあ、別に捕まえるだけだけどよお……。

【ぶつくさと言いながら──奥に向かおうと】


352 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/04(月) 22:12:58 WMHqDivw0
>>349

【トレイひとつ、両手で抱えて戻ってくる。片手で持てるほどの技術、まだ、育っていないから】
【ソーサーを相手と自分の座る位置に置いて、それからカップ、ポットから一杯ずつ注いで――中央に置く】
【その隣にありふれたクッキーの缶。それと、ミルクの入った小瓶とレモンスライスの乗った皿】
【どっちがいいか聞きそびれたから両方持ってきて、……おしまい。ようやく少女も、椅子に座る】

おかーさん、かぁ。半分くらいは納得できるよ、……もう半分はめっちゃ若く見えるから、うそだーって思ってる。
えへへ、イイ子なのは同意だなー……まだ数回しか顔合わせしてないんだけど。
でももう綽名つけてくれたの、聞いてた? ユッキー。あたしユッキーなんて呼ばれてる、

…………夕月。って、名前。鈴音の……えと、友達。

【りん、りん。チョーカーの鈴を鳴らしながら自己紹介、「おねーさんのお名前も教えて」、って訊きながら】
【指先で転がす銀の鈴は、確かに――白神鈴音その人の、声と同じ音色をしていた】
【だからって、それが明確な証拠になるかと言われれば――そうでもないけど。とりあえず、そうしてみせて】

【紅茶のカップを両手で包むようにして持つ。そうして飲まないまま――数瞬、言い難そうに間を置いて】


……あの、知り合ってそうそう、ゴメンなんだけど……物騒なハナシ、するネ。
なんで鈴音がここにいなくて、代わりに知らない、UTの人員でもないあたしが居るの? って思ったでしょ。
鈴音は、……いま、いないの。ここ――「たんぽぽ」に、じゃなくて。

――――、……この世界にいないって言ったほうが早くて、近いかもしれない。


【一言一言、重苦しく。紅茶が立てる白い湯気を、そろそろと崩していくように――話し始めた】
【それで――「おねーさんは、鈴音のこと、どれくらい知ってる?」という、なんだかふわっとした質問をし始めた】
【まるで鈴音が何か途轍もなく大きな隠し事、それも相当な人数にしていた、と言いたげな問いだった。……視線が斜め下に向く】


353 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/04(月) 22:30:58 WMHqDivw0
>>350

カノジョ? 彼女ってなに、ひゅーっやるう〜っ。
めっちゃアツいじゃんソレ! あはは、ヒトは見かけによらないよネーっ

【わりとめっちゃ勘違いかもしれない。でも、その手の話は大好きみたい、年頃の少女らしく】
【ちょっと打ち解けられたかな、とか内心思って、嬉しくなった。からかうような笑み方も】
【続く話題の前にはさすがにちょっと曇らされて――目を細める。カウンターに肘をついて、頬を乗せて】

……ほんとに。色々イロイロありすぎだよ、どーなってんだろーネこの世界。
カチューシャ、……ソニア。……UTから、機関、に?
それ、は……、……たしかに、おかしい、なんてハナシじゃないネ……洗脳っつか、
そんな……存在ごとまるまる造り替えられちゃったみたいな……、

……そっか、その相棒さん。ソニアさん? のこと、本当に大切に思ってるんだ、
戻ってくると、……いいネ。あたしも祈るし、……祈るだけじゃなくて、できることならするから。

【さあと顔から色彩が抜けていく、ような錯覚。話を聞くだに、洗脳――なんて文字だけで収まるような話に、思えなくて】
【憶測でものを言う。だって本当に、洗脳されただけなら――そんな、血反吐を吐くまで苦しんでも、直らないものだろうかと】
【……具体的に洗脳されたヒトを見たことないから。勝手なイメージだったけど、そう、考えたのだ】
【そうしつつ、ソニアのこと、協力すると改めて宣言して。……自分が鈴音に対して想っているのと似ている、なんて、考えたり】

【――――まったくの偶然だったけど。彼らの言う「カチューシャ」とこの少女、全く同じ施術を受けていて】
【それによって「身体を造り替えられていた」。少女は足首から先だけだった、けど、カチューシャことソニアは、――――】
【今はまだそれに、気付く段階ではない。けれど思考の端にしこりを残して、……それが確信に至る日は、来るだろうか】

【――――話題転換。二人に端末を見せられると、ぱちくり、目を丸くして】

……あ、えっ、……あ。な、なーんだ、てっきり持ってないかと、だって二人そんなカッコしてるし……
……、……、ごめんなさーい! まったくのヘンケンでしたーっ! うう、じゃ、アドレス、それとこれ……

【ジト目で睨まれればあたふたして、それから頭を下げて。アドレスと、それから】
【先述の――「蛇神」の名が連ねてあるテキストデータもついでに渡しておく。それを辿ればひとつの団体に、きっと、ぶち当たる】
【「サーペント・カルト」――蛇を信仰する、邪教中の邪教。二人と、その仲間たちならきっとすぐその答えに行き着くだろうか】


354 : リオシア ◆qijkYF5k5g :2018/06/04(月) 22:42:39 5w/a9BZQ0
>>347

【視線を感じた──気がした】
【女と、連れている人形のような少女を見て首を傾げたが】
【すぐに前を向き直す。この世界において、戦闘力と外見の相関などは些細なものなのだ】
【そう、学んでいた】

>>345

【一行は無数の虫に襲われ、すぐに多数の死傷者が出始める】
【腹に深い傷を負った男性兵士に寄り添い、傷に手を当てていた】

あ、あなたは生きてるね
待ってて……ちょっと重いけど、我慢してね

【リオシアが手を当てると、男性兵士の傷口の血液が「金属化」し、止血される】
【これが彼女の能力、「水のタングステン化」なのだが】

じゃ、出口まで頑張って歩いてね

【男性兵士に逃げるように促し、次の負傷者のもとへ】
【こうして何人かの応急処置を終えると、次第に死者の割合が増えて行き、止血でなんとかなるレベルの負傷者は居なくなった】

あとは生き残ったみんなで、もっと深くへ……

【搬入口のルートを確保するために】
【小銃を構え、道を塞ぐ虫を一体一体、手堅く射撃して行く】


355 : ロッソ ◆KP.vGoiAyM :2018/06/04(月) 22:52:41 Ty26k7V20
>>334

だが、時間はある。麻季音抜きでそれを完成させることが出来ないんだ
…今は、他のことに目を向けるべきだ。俺たちは

ああ…だろ?だから俺はやるんだ…

【そういう彼は笑っていたが、何処かまた影を帯びているようにも見えた。もう逢えないかもしれない愛した者の為に】
【命を賭けて、戦い続けて、全身を血に染めても、状況は悪い方向に転がり続けるばかり。】
【道化師にも満たない滑稽な存在に、自分が見える時があった】

いや…憶測だ。調べるにしても本人に聴かなきゃわからないだろうしな…

【セリーナのことは探偵の想像だ。彼女の銃は確か、魔銃だったはず。もしそれが関係しているなら…と思ったが】
【その説を話すには情報は不確かすぎた。】

嵯峨野のことはゾーイからの報告に一部合っただけだ。黒幕ということには間違いないだろう。
harmony社と深い関わりがあるらしい。…今は黒幕との唯一の繋がりだ。下手は打たず、泳がせたほうがいい

【彼は厳島の差し出した名刺を受け取った。探偵もポケットから名刺を取り出した】
【赤い目の鷹のイラストが書かれている。連絡先らしいものは住所だけだ】

探偵に、ブン屋か。…骨董品の個人貿易業もなかなか使える肩書だぜ。
公衆電話から非通知でかける。…俺になにかあるときはそこのBARのマスターに言伝を。

【闇に消えるその背中を見届けて、もう一本煙草に火をつけたところで一台の真っ赤なスポーツカーがやって来る】
【彼はそれに乗り込んで、同じく街の中に消えていった。ゴーストマンに消されて、今日はなにもない一日で終る】
【タクシーはプレス工場で鉄の塊になり、吸い殻も灰となって海に消え、誰も今日のことを口にしない】

【ゴーストマンの長い黒髪だけが最後のこの場所、この夜に靡いた】

/ということで〆です!!お疲れ様でした!!


356 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/04(月) 22:57:55 XhR7wdR.0
>>346

【、── "ジャ=ロ" は初めて言葉を止めた。静止した空間の様に、その表情が固まる】
【本来なら自分が施す筈、── 再びタルコフに四肢をもがれる苦痛を与え、その痛みをより強固なものにしようと】
【永劫に近しき時間繰り返しても尚、精神が繋ぎ止められる──ほんの僅かな可能性を信じて】

【しかし、タルコフ── "マルフィク" は自らその責苦を選び取る。自分で自分を縊り殺す様な真似を】
【正気にて信奉は能わず、信仰のその本質こそが狂気なり、と──】
【ジャ=ロは内心にそう思う。── 虚構の果てに消えた彼方なる現実を思って】


君ならば必ず、尊き世界を実現できるだろう。その禁術を以てすれば、世界に限りなき苦痛を齎す事が出来る、
その本質は心を殺める事にあるから、身体は生きたまま、痛みから放心する事を求めて
後に残るのは多大な畏怖心だけならば、その怯懦の中にこそ真実はある、と

ウヌクアルハイ様の受肉には生きた心が必要です、死した存在等存在するのに能わず
唯ひたすらに無垢で無辜な存在こそが、その降臨に必要なのですから
──期待しています、君ならばきっと、その役目を果たせるから


【ジャ=ロの身体が消えていく。実数と実数の狭間にその存在を溶かし込んだように、影も形もなく】
【マルフィクはどれほどの間刻まれ続けるのだろうか、その度に術式は強さを増す】
【狂気を書き連ねたその先に、救いは果たしてあるのだろうか】


/こんな所でしょうか! お疲れ様でした!


357 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/04(月) 23:17:08 WMHqDivw0
>>351
【打ち捨てられたに等しい路地裏の廃墟――】
【正式に住居の手続きなどしているはずもないだろうそこは、当然官憲の手が及ぶはずもない】
【故に逃げ惑うこの哀れな男が救われることなど全く期待はできないだろう】
【当然、このカルト宗教とドラッグに執心した男の目論見もそれのはず】


【――しかし、それはこの一般人の救出を目的としていた場合】
【目的が、"蛇教の男"なのだとしたら――例え、この暗がりだろうと、こんなにも目立つ位置に彫られた蛇の刺青を見逃すはずがない】
【それが知った顔で有れば尚更なことだ】



【逃げ道のない袋小路へと逃げ出した一般人の君は、自分で打ち付けたであろう窓の木枠をどうにか破ろうと必死になっている】
【慌て過ぎて真っ当な思考もできず、爪が剥がれて真っ赤になった手で悠然と追い駆けて来る恐怖の使者を振り返る】
【大したやる気も感じない彼のテンションとは裏腹に、待ち受ける男にはそれは蛇の這いずる音へと聞こえたに違いない】
【奥の部屋へと入り込んだあなたを、男が振り返った瞬間――】


バンッッッ!!


【と、耳を劈く炸裂音とガラスの割れる音――】
【同時にその男の頭がトマトのように弾け飛んだ】
【木の打ち付けごと、吹き飛ばされた窓枠の外では――大口径のリボルバーを片手に構えた男が立っていた】


ハロー、バブルヘッド。ボクです!!愉快な髪型ごと土台が吹っ飛んで余計にゴキゲンにィ――……アァ?


【立っていた男は、アーティスティックな男のファッションとは対極の、面白味もないモノクロの装いだった】
【いや、面白いと言うのならば、そろそろ夜でさえも蒸し暑さを感じるような気候に、真冬のようなロングコートとスーツ姿の男はある意味面白いのかも知れない】
【当人に言えば立派な挑発になろうが、蛇よりも蛇のような細い目付きをあなたへと向け直して、男は窓へと近付いて来た】
【ひょっとしたら銃弾はあなたを狙っていたのかも知れないが、吹き飛ばしたのが名も無き一般人と知って、つまらなそうに鼻を鳴らすのだった】

ン、ン、ン……ハズレだったかな?
お友達の方を飛ばしちまった。


おい、おいおい、バブルヘッド。
罪無き一般人を盾にしてんじゃねェよ!
爬虫類どもには暖かい心ってのがねぇってかァ!?


358 : アリア ◆1miRGmvwjU :2018/06/04(月) 23:21:04 o6XMS57s0
>>347


「アリア。」


【視線も合わせずに、ほとんど独白のように呟いて、そうして歩みを止めることもなく、】
【ただ銀色の長い髪が煌びやかにたなびいていた。戦場には不似合いだった。けれど戦士の表情をしていた。】
【それでも決して2人、あるいは「ひとつ」と1人に、無関心ではないようで。こんな問いも、投げ掛けようとするけれど ── 】


「随分と精巧な人形ね。貴方が作っている、の ── 」


【 ── そこで、前方、悲鳴。】

>>345

「 ── お出ましね」

【おぞましい数の蟲どもが瞬く間に前線へと食らいつき、戦列歩兵の哀れなる崩壊、しかしアリアは冷淡であって、】
【やはり起伏なく呟いて、待ちかねていたように彼女は銃を抜く。コック&ロックしていた左手のマシンピストルを無造作に持ち上げ、親指でセフティを弾き、】
【 ── セレクターはフルオート、照準もそこそこに、バレルを虚空に横たえて放たれるのは強装弾の馬賊撃ち。】
【遮る蟲々を薙ぎ払うように弾幕を張りつつ、それでも近寄ろうとする蟲がいるのならば、向けるのは右手のマグナム・オート。】
【至近距離から放たれる運動エネルギーの暴力にて、造作もなく寄る波すべてを迎撃しようとする、だろう】


359 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/04(月) 23:33:07 XhR7wdR.0
>>335

【── 赤い視線の切れ端で、染まる少女の思考を見ていたなら】
【彼女はきっとその歌に、どんな悲しいリリックを付け加えるのだろうか、──】
【辿られる事の無い三文芝居、エチュードには相応の、取って置きの題材を映して】


──、それでも尚、それを尚、喜劇と呼ぶのなら、なんと悲しい槿なのだろう
人知れず去ることを空華と呼び、それならば──人ならず散ることを空虚とでもしようか
貴女を見ていると、私は──、とても悲しい少女を思い出すよ


【 "Conductor" はそう言って優しく微笑んだ。友達に向けるような、妹に向けるような優しい音で】


>>348

【──、何時だって彼女はそうであった。先陣を切り戦場を支配する。任せた戦いは幾千を越え、その殆どを無傷で踏破する】
【懐かしさに "Conductor" は目を細めた。綻ぶ頬の色合いは、凄惨な殺戮の現場には全く相応しくないけども】
【その奇妙な不一致はある種確かな調和を生み、ディミニッシュが如く不完全な合致を示す】


君が歌い出したのなら、最早私が揮を握る必要性も薄いのだけれども、── 君がそう言うのなら、些か私も高揚して
不思議だね、君との戦いは何時でもそうだった。私は君に釣られて指揮を取っていた、そして
──、それはとても心地の良いテンポだったから、寄り添うようにぴたりと、私の指先に張り付いて

だから私は私の喜びを以て、君に付いていこうと思っていた


【彼女が軽く指先を振るうと蝶が舞う、その鱗粉が触れる度に近くの死体が増えていく】


360 : ◆jw.vgDRcAc :2018/06/05(火) 00:15:53 OX.x04tc0
>>352

【ミルクかレモンかなんてどちらでも構わなかったのに、わざわざ気を使って両方持ってきてくれた。】
【こういう小さな所にまで気を配ることが出来るあたり、きっと彼女は細やかで優しい人なのだろうな、と】
【だからこそ、鈴音が居ない時にこの店を任されてるのかなぁ、なんて。少し、背景を想像してみる。】
【これで、お話をする準備は出来たか。……さて、いったいどんな話を聞かされることになるのだろう。】

夕月……、はい、覚えました。夕月さんですね。
ふふっ、だからユッキーですか。可愛らしいニックネームですね、貴女が気に入ってるのがよくわかりますっ。

私は、マリア。マリア・シャリエールと申します。私も、鈴音さんのお友達で……
あとは、このたんぽぽに出資している者です。お金くらいしか協力出来てないのが、心苦しいですが……

【名乗るとともに、自身もこのレストランの関係者であるという事も打ち明ける。自分はスポンサーだ、と。】
【もし貴女が経済面も鈴音に任されているのなら、毎月一定の額が送金されているのに気づいていただろうか。】
【その送り主が、彼女らしい。本人は、本当はもっと色々協力したいらしいが……自分も忙しいため、そこまでは出来ず】
【やむなく、資金協力だけをしているのが現状。それでも、食材費としては十分な額になっているはずだ。】

【と、お互いの立場が知れたところで……話は本題に入る。切り出すのが躊躇われている様子が、よく分かる。】
【一緒にするのは失礼かもしれないが、子供が言いづらい秘密を打ち明ける時と様子が似ている気がして……】
【……ああ。よもやそんな事だとは、その瞬間までは思ってもいなかった】

――――っ!

【最初は、何か所用でもあって鈴音が離れないといけなくなった、みたいな話かと思った。けれど、事態はその遥か上を行って】
【……絶句した。表情が、一変した。今何と言ったか。この世から居なくなった?話が呑み込めない。死去した?いや、だとすると】
【「今いない」という表現にはならないはず。一体どういう事だ。まとまらない考えが、戸惑いと共に頭をぐるぐると駆け巡って】

……知っている事。……
鈴音は……優しい。……とても、優しい人だという事を、よく知っています。

彼女は、その……孤児として、小さな頃に苦しい目に遭ったと、本人から聞きました。
食べるのにも困った、と。……だから、このレストランを開いた。同じ痛みを、味わってほしくないから。
痛みを知るからこそ、その痛みを無くそうとする……そんな人だという事を、私は知っています。

【考えがまとまらないまま、言葉だけが口を衝いて出る。まだ信じられない気分で、とにかく知っている事だけ全部】

その優しさは、本物でした。鈴音は、まだ救えていないと悩んでいたんです。
食べ物だけ満たしても、救ったことにはならないって……本気で、悩んでいました。
そんな風に悩めるのは、本当に優しい人だけだって……。私は、そう思っています。

だから、きっと大変なことが起こっているのでしょう?……私には、分かります。
鈴音が、このレストランを放り出すような人じゃないって、知っているから。
一体何が起こったのですか……!

【―――真実を知っているのなら、どうか教えてほしい。半ば縋るような目線で、唇をぎゅっと噛みながら……】


361 : ギア・ボックス ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/05(火) 05:48:04 IBKicRNQ0
>>347
あまり期待はしないでくださいね。相手の数を思えば、どこまで余裕があるかわかりませんし

【彼女が人懐っこい笑みに、ぎこちない笑顔を返す。その笑顔が明るいほど、その声色が美しいほど】
【ますますギアの疑念は膨らんでいく。かつて旧友であったカニバディールとて、正体がわかるまでこんな笑顔で接してきたものだ】

【とはいえ、戦力には変わりない。それに蟲たちは、この疑念だけにかまけていられるほど甘い相手でもなさそうだ】


>>345
【本職の軍人のように規則正しく、生き人形はその列に並ぶ。拳銃と手榴弾を腰に下げ、体内のサーベルをいつでも抜けるように意識し】
【いざ、地獄へ。そう考えたこと自体が、甘かった。ここはすでに地獄だったのだ】

な――――

【血しぶきと悲鳴、それへの驚愕はどうにか一瞬で抑え込み。人形の瞳が、戦闘者のそれへと変わる】
【まずは中型蟲が湧き出る隧道の下側へ向けてピンを引き抜いた手榴弾を、少しの間をおいて放る】

【続いて、厳つい男性の声を受けて搬入口へと向かうべく、軽い足音をもはや隠さずに走り出す】
【腰の拳銃を引き抜いて、蟲たちを次々に銃撃する。自分に向かってくる蟲、逃げる者の背を追う蟲】
【約束は守って、>>347のミアを襲おうとする蟲、>>354のリオシアが治療に当たる隙を狙おうとする蟲】

【更には、能力で隠し持っていたサーベルを抜き放ち、近寄ってきていた蟲たちを切り捨てようとする】

【とにかく、まずは図面の確保を。生身であれば血走っていただろう両目で、ギアは床の図面を探し、見つければそれを拾い上げようとするだろう】


362 : アレクサンデル・タルコフ ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/05(火) 05:53:35 IBKicRNQ0
>>356
【まさに狂気の沙汰、人ならざる神の領域へ無理に近づこうとするがゆえの歪】
【幾度も幾度も。その苦痛を己が職務と信じ。果たすべき義務と信じて、"マルフィク"は遂行する】

【信仰の本質が狂気であるなら、救いとはどこにあるのか。そんな疑念を発する者は、ここにはいない】


はい……この力、余すところなく……尊き世界の為、ウヌクアルハイ様の為、我が役目の為に――――

【返す言葉は少なく。自らに課した地獄の中でなお、狂った司祭は信仰に殉じ続けていた】
【消えていくジャ=ロを尻目に、自身に課した修行をやり続け。そして、それをいつしか終えた司祭の義眼は】
【以前にも増して、不気味な光を強めていた】

/ありがとうございました! お疲れ様でした!


363 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/05(火) 08:41:29 WMHqDivw0
>>360

【「そう、マリアさん……マリアさん!?」 驚きの色。どうやら名前は、ちゃんと知っていたらしい】
【目を丸くしながらも、続く、マリアの中の鈴音のイメージについて。やっぱり晴れない顔で聞き続けていた】
【優しい人。痛みを知る。悩んでいた。ひとつひとつの言葉に、うん、うん、と呟いて】
【少女もまた、似たようなイメージを抱えているようだった。それで――片手で頭を押さえて】

【――「そこまで」知らないなら、言葉を選ぶ必要が出てくると思った。数瞬、舌を口の中でもごもごさせて】

……悩んでた、そう、それ。それをずっと抱え続けてた。
ずっとひとりで、……誰にも、言わずに。秘密にしてることがあった。
それでも頑張って、笑って、たんぽぽやってたの。やってた、……のに、

…………鈴音、ここ最近……、いやもっと前から、かも。
すごくすごく辛いことが、たくさんたくさん、重なった。
そうやってグラグラしてたところに――つけ込んでくるヤツがいたの、悪魔、みたいな……

――――――鈴音はその悪魔に誑かされて、連れてかれて、……ここから、いなくなっちゃった。

【そう、続ける。ひどく悔しげな、苦々しい顔。……悪魔がつけ入る隙を、作ってしまったということは】
【周囲の人たち、……この少女でさえ。鈴音の苦しみに、きちんと寄り添えてやれなかったということ】
【それを何より悔やんでいるようだった、もちろん、悪魔への怒りも抱いているだろうが】

その悪魔、……淫魔だか病魔だか、……神だかっても名乗ってたかも。そいつの名前は「イル」。
異世界のカミサマでもあるらしくって、この世界の――人間を駆逐しようと目論んでる。
鈴音はそいつの側に付いて、今――――人間を滅ぼすこわい神様の役を、やらされ、……やってんだよ。

【カップを持ち直す。思い返すだけで苦しくなる、……ミルクで落ち着くべきか、レモンで頭をさっぱりさせるべきか】
【迷って――結局ストレートのままで紅茶を一口、呑み込んだ。ひとく渋い味がする、紅茶の淹れ方も、まだへたっぴで】
【吐息と共に吐き出す言葉もまた、苦々しいものだった。鈴音を取り巻く現状は、さらにそれよりも、苦くて辛くて渋い味】


364 : ヴァルター=アルメクス ◆auPC5auEAk :2018/06/05(火) 15:40:58 ZCHlt7mo0
>>336

(……さて、どうしたものかな。確認は取れたが、あまり本チャンのアタックまで間を置いたら、情報の意味がなくなる。できれば、そう時間を置かずにすぐに攻め入りたいところなんだが――――――――ッ?)

【――――今回の潜入、可能な限りバレないように配慮はしてきたつもりだが。こうも腹黒い事を、厳重に行っている敵となると、恐らく完璧な隠匿は不可能だろう】
【そもそも、当のセリーナ本人が「心を覗かれる」のだ。接触の事実はどうやったって消せない。そしてそれが知られれば、敵も対処を取ってくる】
【情報は、新鮮さが命だ――――仕入れたこの現状認識が、通用する間にセリーナは助け出さなければならない――――そうした事をあれこれと思考していた、そんな時だった】

ぇ――――――――お、おいおいおいバカバカ! 素に戻ってんじゃねぇ! 恥じらうんじゃねぇッそんなリアクションするんじゃねぇよ!
その……その、なんだ……俺に悪い、俺に悪いからよ……ッ!

【急に何かに呆けた様なセリーナ、何事かと視線を向けると――――今さら、思い出したように自分の格好に恥じらいを見せる】
【今まで、半ば当たり前のこととして受け入れていたからこそ、そこに余計な意識を割かずに済んだのだが――――そうした振る舞いをされると、もう意識しない訳にもいかない】
【慌てて明後日の方向を向くと、無駄に体を緊張させて、訳の分からない事を口走ってしまう。きっと、ヘッドギアの中ではその目を閉じているのだろう】
【――――しゃがみ込んだ姿勢のまま、妙に下半身をモゾモゾとさせている。きっと、たまらなくなってしまったのだろう――――『何』が、とは敢えて言わないが……】

……全く、おっさんを揶揄うんじゃないっての……俺にいわせりゃ「若いっていいねぇ」って言いたくもなるくらいなんだよ……

【とは言え――――割合早く、男は自分のペースを取り戻した様だった。恐らく――――長らくそうした感情を持て余すほどには、若くないのだろう】
【まだ30過ぎていないセリーナの事は、正直男にとっては十分に「まぶしい」レベルだったようだ――――逆に言うのなら、男の方はそれ相応に落ち着いている年の頃らしく】

――――恐らくはちょっと違う意味だろうが、ヒーローに憧れた人間として、だ……そんな事は言うもんじゃねぇと、俺は思うぞ?

【続くセリーナの言葉を聞き届けると、改めて男は真っ直ぐにセリーナに向き合い、そして首を振る】
【真摯に、真っ直ぐにセリーナの顔を見つめ――――決して、その服装に視線を泳がせてはいけない、などと意識している訳ではない……恐らく――――自らの言葉を選びだした】

――――戦場で、間違え続けないなんて、できるもんかよ。俺たちはヒーローだ、だがそれ以前に、人間だ……
……むしろ俺は、君が羨ましかった……ヒーローに、ボランティアや神の使いみたいなイメージをタブらせてたから、俺は行き詰ってしまった……
……現実に、しっかりと折衷し立脚しながら、ヒーローをやれてた君の事を……正直に言えばな、俺は引退した後で知って、羨ましく、そして妬ましくも思ったもんさ……
――――聞くべきは、同じ世界に生きる人間だぜ? UTの仲間たちに聞いてみな「UTを作った事は、間違いだったんじゃないか?」ってな……みんな、身びいきを超えても「そんな事ない」って言うさ
それは、敵も同じだろう……命がけで戦う奴の事は、命がけで戦う奴にしか、理解できないんだ。残念ながらな……殺し合う敵の方が、世間様より……なんて事は、そう珍しい事じゃない

【――――男には、何らかの確信めいたものがあるのだろう。ハッキリとそう告げる。まるで「同じ道を通ってきたんだ」と言わんばかりに】
【ヒーローである事を諦めてしまった――――その7年間の空白の中で、彼はセリーナに、一方的な憧憬を抱いていたと言い、そしてその活動を、肯定した】
【善や悪を以って、垂直的にこの世界に理解を求めても無駄だと、無辜か戦士かと言う、水平的な視線こそが、人に対する真の理解には必要なのだとすら説いて。何か、彼の人生の上で確信じみたことがあったのかもしれない】

/続きます


365 : ヴァルター=アルメクス ◆auPC5auEAk :2018/06/05(火) 15:41:15 ZCHlt7mo0
>>336

…………!

【そして、続く『ブランル』なる敵の説明を聞き――――男は思わず息を飲む。脅威としか言いようのない存在だろう――――だが、彼には1つの手掛かりがあった】
【そして、点と点とが線で結ばれる――――その感覚が、脳内に光った。性質は違えど、そんな敵には覚えがある。そして、恐らくは――――】

……やっぱり『岡目八目』ってのは大事だな。ありがとう……おかげで良い感じの仮説が出来たよ。なるほど、な……そりゃ、あんな派手な殺しをする訳だ……多分、間違いない……!
……確かに、正面切って力押ししても、ダメなんだろう。だが、奴は不滅の存在でも何でもない。それが分かったよ……!
それに、この会社……レヴォルツィオーン社のやらかした、最近のでかい動きについてもな……ひょっとしたら、被ってくる可能性がある……!

【セリーナに対して、礼を口にしながら頭を下げる。何事かは分からないが――――男の中に、確かな考えが浮かんだようだった】
【何か、セリーナの持たない情報を照らし合わせて、彼には糸口らしきものが掴めたのだろう】
【――――異世界の邪神との戦い、そして先の『アルターリ』の惨劇、これらを照らして――――男は、不気味と言うだけでは終わらない何かを、確かにその先に見出したのだ】

――――――――さて、そしたらそろそろ……俺も失礼する時間かな
今回の情報はありがたい。そして――――君の無事を確認出来て、本当に良かった。忘れないでくれ……遠からず、君への救助のアプローチは、必ず来る……!

【――――潜入して、セリーナの存命も確認できた。そして、レヴォルツィオーン社に関する、有力な推測の手掛かりも手に入れた】
【そろそろ――――潮時だろう。男は立ち上がる。この場にセリーナを置いていく事は、後ろ髪引かれるのは事実だが――――救助なら、より確実にしなければならない】
【せめてもの励ましとなれば、と。その言葉を残して。男は両手の調子を確かめるように、グッ、グッ、と握りしめた】

それじゃあ最後にもう1つだけ――――何か、伝えたい言葉とか、希望したい行動とか、あるか……?
あるなら……責任もって届けるよ。ほんのついでだ、今思い当たる何かがあるなら……遠慮せず、伝えてくれ

【残していくセリーナに、男は最後の確認をする。何か、外に対して望むアクションがあるなら、自分が代行すると――――】


366 : 名無しさん :2018/06/05(火) 16:29:51 XhR7wdR.0
>>319

【無骨な戦士然とした貴方から漏れる変な声、その風変わりな様相に彼女は頬を綻ばせて】
【それを悟られない様に無表情を取り繕ったら、ハムスターみたいにほっぺたがふくらんでしまう】
【けほっけほっと少し咳き込んでしまった、忙しい少女である】


最近こそ活発化しましたけど、それまでは結構マイナー宗教だったんですよ、蛇教って
ですからそれを知らずに刺青を入れる人も、居るじゃないですか、それが私です
可愛くないですか? こう見えてもスタイルにはとても気を遣ってるんです、可愛いでしょう?

『Freak Fes』っていう食堂ですよ、何勘違いされてるんですか? 仕事の時はちゃんと着替えますし
それとも、いかがわしい仕事をしていて欲しいんですか、まぁ殿方ってば皆様ほんとお好きですね
そんな発情期の獣であるまいし、そんな事ばっかり言わないで下さいまし


【近づいてきたテイワズに見せつけるように、右の手が胸の下辺りからするりと降りていく】
【なめらかな腹部の曲線、抱きしめたら砕けそうな華奢なトルソー、陶器のように艶やかな質感で】
【羽毛の様な柔らかさと、絹糸の様な肌触り、そうして指先で示す刺青】

【──、そんな誘うような事をしておきながら、言ってる言葉はそんな音律だもんで】

【賢明なテイワズな気付くかもしれない。彼女に刻まれた刺青は、真新しい質感があった】
【蛇が活発化するより前に入れたにしては、随分と瑞々しくて】
【嘘をついている、と感じるかもしれない】


367 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/06/05(火) 19:51:00 ZCHlt7mo0
>>337-339

〔――――負うた子に教えられ、と言う奴かな……いや、別に背負った覚えはないが……確かにそうだ
 俺が折られはしない限り……確かに、奴らの領域など、許しはしないさ……許している、場合ではない……!〕

【自分の弱気を、カニバディールの言葉は思わず払拭してくれた。しかも、自分の言葉を引用する形で。思わず苦笑しながら、アーディンはなお力強く頷く】
【後ろ暗い社会に身を置きながら、思えば自分の戦いは、常に何かを守るものだった――――なら、それが世界になったって良いだろう】
【そこに、物怖じする必要はない――――確かに、その通りなのである】

――――愛の形も、人それぞれですね――――こうして、全部が塗りつぶされようとしてる状況で――――皮肉なんでしょうけど、良く分かります――――
{そうねぇ……少なくとも、こんな事を白々しくやろうとしている連中より、あなたたちの方が可愛げがあるのは、確かよね……}
〔悪である事の自由、か……普段なら、何事かとも思うが――――2人の言う通りだな。そんなものさえ保証されなくなれば、今のこの事態に行き着く――――鏡写しの破滅だな……〕

【悪には悪の矜持がある。以前なら、それを戯言だと切り捨てていたのがラベンダァイスとルヴァだろうが――――ついにカニバディールは、それを行動に表して見せたのだ】
【そして、そうしなければ――――彼ら『黒幕』の1人勝ちは揺るぎ無いものになってしまう。ならば、自分たちもそれに応えなければならない】
【ここにはもう、善も悪も無い。ただ敵と味方があるだけだ】

〔――――心得た。確かに伝えよう……そして、こいつらもこいつらで、何かを掴めたら連絡を入れるだろう……そうだな、ラベンダァイス、ルヴァ?〕
――――勿論です。UTは守ります。そして、その先に活路を開きます――――
{後方支援気味になっちゃうでしょうけど……まぁ、頭数には数えててもらって結構よ?}

【情報と人脈――――アーディンの強みが最大限に発揮される場面は、今こそ正念場という事なのだろう。ラベンダァイスとルヴァも同調して】
【以前――――「公安相手には、流石に情報は難しい」と言っていたアーディンだが、糸口があるなら別だ。確実に自分の役目を果たそうと約束する】

〔……お前さんから見たら、あの街以下か。つくづく……吸い寄せられた連中に、怒りが沸くと言うものだ……冷静になれば、少なくとも異臭ぐらいには気づけただろうに……ッ
 正直を言えば……奴らには、死んでもらいたいな……夢に酔ったまま、幸せに、な……〕
{そうねぇ……でもダメよぉ、暗黒時代の到来を、阻止しなきゃならないんだから……来ちゃったら、その時はお終いなのよね……}

【確かにその通りかもしれない――――アーディンも頷いた。少なくともグラトンは、正面切って戦っていた】
【その事実を、今の『黒幕』のやり方と合わせて考えれば――――そこには、まだ「潔い」とでも言うべき評価は残るだろう】
【そして、そこに吸い寄せられていく短絡的な民衆に、アーディンは冷酷なため息をこぼす――――理想と共に、死ねばよいと】
【――――後世から見た世界。そこで「暗黒時代」と言われたらお終いだと、ルヴァは挑発的な笑みと共にリプライする。それをさせない事が肝要だと】

〔……1つの勢力の為に、何百万と言う犠牲者が出たのも……考えてみればとんでもない話だな。かつてのヴェイスグループでさえ、そしてグラトンでさえ……せいぜい4万人ほどじゃなかったか?〕

【地獄のような光景が繰り広げられた過去――――それは何度かある。だが、その規模が桁違いだ。アーディンは記憶の中の騒乱を思い返してみる】
【水の国、ホウオウシティ。そして雷の国、セードムシティとブレザシティ。前者は32000人弱、後者は約30000人。無論甚大な被害だが、それでも「その程度」なのだ】
【桁が2つも乗って人が死んだ、アルターリの惨劇――――それを思うと、ため息しか出てこない】

/続きます


368 : ラベンダァイス&アーディン&リベル ◆auPC5auEAk :2018/06/05(火) 19:51:14 ZCHlt7mo0
>>337-339

――――私も、私も尽力します。私を戦力として迎い入れて、良かったのだと――――そう、言わせて見せます――――ッ!
奴らは、必ず殺す――――必ず、必ず――――ッ!!
私は『ソニア』を知りません。でもそのやり様は許しません――――許せない、許せるはずがない――――『存在』ならば、許せるはずがない――――ッ!!
「ら、ラベンダーちゃん落ち着いて! そんなに叫んだら、またお腹の傷がッ」
リベルちゃん――――傷なんてどうでも良い。まだ私は生きているッ! そして私と奴らが生きてる限り、この気持ちは消えたりしないんだッ!
〔……止めておくんだ、リベル……そうやって叫ぶのも、吐き出すという行為だ……今は、好きにさせてやれ……〕
「っ……は……はい……ッ」

【ラベンダァイスの怒りは――――際限なく、そう言ってしまいたいほどに燃え上がっている。虚しいはずの瞳が怒りに燃える――――それは、忌々しい輝きとなって】
【止めようとするリベルの声も、静観するアーディンの姿も、ラベンダァイスの念頭には入っていない。ただ、カニバディールに対して、怒りと態度表明をする事しか――――】

【――――端的に言えば、それは「危うい」ものだった。そもそもが、嘔吐しながら謝礼の態度を見せるという時点で歪だ】
【その激しい怒りが、徐々に無軌道なものになっていかないか――――そんな不安を抱かせるほどの姿だろう】
【そう、それこそトライデントを彷彿とさせるような――――そして、こんな不安定なラベンダァイスに、トライデントの様な狂気的な制御ができるとは思えないのだ――――】

〔……思想を言うなら、それは受け入れるしかないだろう……そこの否定をすれば――――それこそ、『黒幕』の鏡写しだ……
 そこに、どう折り合いをつけていくのか……世界に対してだけじゃない、我々が、我々自身に対して、課されている試練だとでも、思うほかない……〕
{うーん……そんな破廉恥な子なのかしら……まぁ、そこまで入れ込む人がいるくらいなら、さぞ可愛い子なんでしょうけどねぇ……}

【ソニアとカチューシャの綱引き――――確かに頭の痛い問題だが、明確な答えを、周りの人間が用意する事はできないだろう】
【それは、妥協して、衝突して、そうして解決していくしかない――――でなければ、『黒幕』と同根の行いにしかならないのだ】
【何気なく、ルヴァの呟いた言葉には――――誰も反応はしなかったが】

〔……奴の力に期待しよう。あんな、女なんて知らないようなヤンチャ青年が、ああも愛を叫ぶとは……何か、起こせるかもしれん
 ……甘い夢に酔えるわけではないが、あの若々しいパワーがな……何か、期待させられてしまう――――答えが出れば、最高なのだが……〕

【もし、その『知り合い』がカチューシャをソニアに戻せるのなら、問題にも答えは出るだろう。まさか「カチューシャに戻せ」とまでは言えないはずだ】
【奇跡が、こんな場面で都合よく起こるとは思えないが――――その『奇跡の元手』のようなものならあるのだろう。どこかまぶしそうにアーディンは思い出す】

〔……適材適所だ。勿論最適はお前さんなんだろうが……俺だって、十分に役に立って見せるさ。恨みや憎しみなら、俺だってもう慣れている……それに、スナイパーには俺みたいなタイプが一番だ……〕

【ソニア――――もとい、カチューシャはスナイパーライフルで持って戦う相手と聞いている。なら、スピードとアジリティで攻める自分こそ、最適な相性だろうと】
【いずれにせよ、一番望ましいのは――――そんな決着をつける必要のない事なのだが】

〔――――よし、良いなラベンダァイス……リベル、ランド、ルヴァ?〕
――――勿論です
「はい……」

【指輪をはめた手を、カツンと互いに打ち鳴らして、3人は団結を誓う。そして視線を向けて――――カニバディールにもそうしろと催促しているのだろう】
【――――異界の神々の出現。鈴音との関係崩壊、そしてそれらを結ぶカルトの台頭――――難題はさらに山積していくが、少なくともこの時、彼らは気概に満ちていた――――】


369 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/06/05(火) 20:19:34 ZCHlt7mo0
>>353

……付き合ってる女性って意味じゃないさ。そういう人は……いたけど、死んじゃったからね……
「……手前も、シャッテンも、すごく世話になった人がいるんだよ。八攫 柊と言ってね……シャッテンは、自身の命を、手前は、その『相棒』の命を、助けられたんだ……
 ……でもシャッテン、君は本当に『彼女』の事を、思慕していないのか……?」
さあ……どうなんだろうねぇ。大切な人だと思うのは確かだよ……でも、それが恋愛感情なのかなんなのかは……
「――――手前の『相棒』も、同じ事を言っていた。そして今じゃ、「必ずソニアを取り戻すんだ」だよ……ひょっとしたら君も――――」
ッ――――良いから、そこのところはどうでも良いだろう!?

【女性に対する代名詞ではなく、交際関係にある女性の事かと夕月に聞かれれば、シャッテンは首を振る】
【それを、アルクが補強する。シャッテンには、力を尽くして支えになりたい、自分と同じ恩人がいるのだと】
【――――まぁ、そっくりな事情が色恋沙汰になった例を、アルクは知っているので、シャッテンには同じく揶揄いを入れて、シャッテンは照れながら無理やり話題を打ち切った】
【――――かつて、恋人の死を経験したと口にしたが、それを笑いで無理やりに流すように。恐らく、夕月に対して気を回したのだろう】

――――洗脳、存在を作り替えられた、か……ふざけた話だよ。そこに人の命の輝きなんて、尊厳なんて、無いじゃないか……!
「……作り、替えられた……か……いや、どうだろうか……あり得ない話ではないかもしれないが……できるのか、そんな事が――――?」

【いずれにせよ、シャッテンにとっては許せない話だ。それは、人の命に対する最大級の冒涜で、シャッテンは、それを憎む事を土台に、戦いに身を置いているのだ】
【一方のアルクは、ふと考え込んでしまう――――突飛な話だとは思うが、常識が通用しないのがこうした陰の荒事である】
【或いはその可能性を、真剣に検討してみるべきではないか、と】

「――――豹変して、ハッキリと分かったそうだよ。「俺は彼女を愛していたんだ」とね……だからこそ、つらい様だった……
 そして、だからこそ火がついてしまったんだろうね……必ず元に戻して、その時には、自分の思いを必ず伝えるって、ね……」
――――色恋沙汰云々はともかく、僕もそうだ……できる範囲で、協力はさせてもらうよ……

【無くせばこそ、価値の分かるものがある。アルクは物憂げに、『相棒』とカチューシャ――――ソニアの事を夕月に話す】
【その彼女の為になら、何をしても――――そんな事を愛の文句にする人間は多いが、彼は、まだ伝えていない愛の為に、本気で命をかけているのだろう】
【――――それが、実を結ぶかどうかは分からない。それを分かっているからこそ、アルクの表情は暗い。それが滑れば『相棒』の気持ちも折れてしまいかねないと、憂慮しているのだろう】

「……この格好のまま、パソコンでも使ってみようか……そうすれば、思い込みも減るんじゃないかな……」
まぁ、仕方ないねぇ。でも……確かに受け取ったよ。アドレスと、情報……

【なおも「魔術師は文明の利器に疎い」と言うステレオタイプに首をひねるアルクをなだめながら、シャッテンは受け取ったそれを整理する】
【重要な指針となる――――それを、彼らの思考と知識、そして仲間達との繋がりを以ってすれば――――ある程度の真実まで、たどり着くのはそう難しくないのだろう】


370 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/05(火) 21:36:48 WMHqDivw0
>>369

【「死んじゃったからね」――その言葉で、あっやべっ、みたいな顔をして】
【それからフォローされているのに気付く。まだまだ修行が足りないな、と内省反省しながら】
【アルクが、聞きようによってはシャッテンをからかっているみたいにも見えるのにケラケラ笑っていた】
【こういう話がいつまでも続けばいいのに。……続けるためにも、いっぱい頑張らなくちゃ。そう、決意して】

……、でき、るよ。そーいう、技術ばっかり発達させて――ヒトのココロを持ってない、
最悪なヤツらはごまんといるの。その中にきっと、ソニアさんに手を出したヤツがいるかもしれないし――

【できるのか、と言われれば、何故かそこだけははっきりと肯定する。心当たりがある素振りを見せて】
【しかも、そういう手合いの輩はこの世にいくらでもいると。暗い瞳でそう語るのだ】
【まるで当事者であるかのように。実際、そうなんだけど。……あんまり言いたくないことだった、嫌なことばかり、思い出すから】

…………うん、うん。わかるよ、……あたしも今、鈴音に対してそう思ってる真っ最中だし。
それが愛だろうが恋だろうがそうじゃなかろうがどうだっていいよ、感情だよ、感情。
強く強く想ってるなら、……あたしはそれの応援がしたい。ね、アルクさん、その相棒さんに伝えといてよ。

【「応援、してるって。それとあと協力もするって」――冷静に、理性的に思考する能力が欠けている分】
【感情による行動に対する理解は、人一倍強かった。夕月は、そういう少女だ】
【あるいは年頃の少女なんてみんなそんなものかもしれない。恋愛、甘酸っぱくてキラキラが大好きな年頃】
【だからこそ。それをバカにする輩は誰だって許さない、その誓いだけは、しっかり保って】

ご、ごめんってばあ……そっそーだ、魔法使えるスマホとか開発してみれば!?
こう、アプリひとつで転移魔術が起動できます! みたいな! ファンタジーと科学の融合的な!?
……はい、調子乗りすぎましたゴメンナサイ。ん、じゃあそれ、周知よろしくネ。

【相っ変わらず思い付きだけでことばを口にするばっかり。ははは、と苦笑いを顔に貼り付けつつ】
【――これで互いの持ち得るもの、交換っこは終わったろうか。既に日は落ちて久しい時間帯、じき酒場の夜も始まるだろう】


371 : ◆D2zUq282Mc :2018/06/05(火) 23:08:30 JY1GydDk0
>>348

【カツ、カツと規則正しく音を鳴らせるのは小気味良い。何時までも途切れることが無ければ良いのに】
【しかして、何事にも終わりは訪れる。途切れた階段。鉄の扉の向こうから、尋常ではない魔力を感じる】

【扉を開いたその先には狙いのリアクター。そしてリアクターを破壊しようとする人間達の姿】
【護れぬならば壊すのか―――実に、愚かしい。やはり、狂った『知性』だ。それも度し難い程に】
【嗜虐に歪む指導者の笑み。愉悦に染まる指揮者の笑み。そんな中、抑圧者が滲ませるのは不快感】
【起伏に乏しい表情。その表情に微かな険しさが眉間の皺となって現れた】


―――……それが、人間だ。自分達で、…作っておきながら、……自らの手で壊す。
その思考を導き出し、行動に移すのが狂った『知性』。愚かさの……象徴だ。
……狂った『知性』が創ったにしては、上等なものであるのに。狂気……ここに極まれり、だ。


故に壊すならば。――…貰い受ける。お前達には、……過ぎた代物だ。


【リアクターを破壊しようとした人間達に向けて"抑圧"の性質を持った水を浴びせる】
【すると、リアクターを壊そうと腐心していた人間達の動きが鈍くなり、次第に身動ぎ一つ取れなくなった】

【ノインの能力に直接的な殺傷能力はないものの、この場での行動不能は致命的だ】
【蟲達に食われるか。それとも蟲に恭順する自分以外の人型の餌食となるかの二者択一】
【死に至るのが速いか遅いかの違いしかない。どちらにせよ死は逃れられない定めである】


372 : 厳島の中 ◆zlCN2ONzFo :2018/06/06(水) 02:34:58 6.kk0qdE0
>>348

「ワームシンガー様……心のままに……ご命じ下さい」

【他数名の蟲の使徒達と共に、階段を降りてゆく】
【非常階段と称されたそこを、彼女に従い延々と下って行く】
【是までに積み上げられた死も、死体も、最早心を動かすことは無かった】
【鬼の様に、修羅の様に、もはや贄作りと称される殺戮行動にジェノサイドに、もはや迷い等無かった】

「ここが……」

【やがて一行の歩みは地下20階をもって停止する】
【リアクター、間違いなくそれはそこにあり、そして魔力の膨大な流れがそれを証明している】

「……」

【やがて、扉の先には数多くの職員や技術者がリアクターの破壊を試みようとしている】
【最も、ワームシンガーの言う様に、愚かとは感じなかった】
【軍事的に見れば、極めて正しい選択であり行動だったからだ】

「大人しく、していれば……」
「死ぬことも無かったのに……」

【一筋の光も無い瞳を向けたまま、感情を動かさずに引き金を引く】
【その場リアクター周囲の職員、技師に向けて、短機関銃を無差別に放つだろう】

「ワームシンガー様の御手を煩わせる必要など、ありませんよ」


373 : ◆3inMmyYQUs :2018/06/06(水) 08:35:25 LevMp5MM0
>>151

【アルファがベータでイプシロンで──】
【そこに交錯する二人の言語は、傍目には意思疎通というよりは】
【全く異なる宗教の信者がそれぞれの経典を没頭して唱えているようにも映ったかもしれない】

【それでも両者の間にある程度の共通認識が生まれたのは違いなかった】


【──世界という、箱】
【麻季音の零したその呟きは、青年の身震いと重なって、折悪く彼の耳元へは届かなかった】
【丁度、放たれた電子がスリットの間を通り抜けたかのように】
【しかしその分だけ、彼女の言葉は意味深な含みを場に刻んだようでもあった】


【──────】

【「ックし……すまない」】

【地下へと向かう道中、彼は人跡未踏の遺跡へ踏み込む探検家のように、】
【神妙さと好奇心のない交ぜになった様子で周囲を忙しなく見回していた】

【やがて現れた本殿、一見無軌道に書物やらの散逸した空間の中に、】
【彼はしかし何らかの情報的な統一性を感じ取って、ほ、と間の抜けた感嘆の息を漏らした】

──これは……なるほど、そうか……

【何に納得したのかは知れないが、そこでややぼうと見とれてから】
【出されたコーヒーを、礼を言うと共に両手で包むように受け取って、一口啜った】
【少しだけ顔を顰める。──苦い。飲み慣れぬ飲み物。だがその香ばしさは嫌いではなさそうで】

【彼は麻季音の語りを受けると、静かにマグカップをテーブルに置いて言った】

──おおよそ、貴女の思考している通りで間違いは無い。
まあその、利用したことは事実だ──

【それ以上、弁解も何もない】
【ただ決まり悪そうに頭の後ろを掻いて】
【そうしてから投げられた様々の問いに、彼はようやく思い出したようにハッとした】

あ……そうか。
こちら側では、まだ名乗っていなかったか。

【何か特殊な事情を伺わせる呟きと共に、】
【彼は新製品のラッピングを剥がすようにして眼部の布を取り去った】
【そうしてある種の愚直さすら滲ませる程に澄んだ両の眼差しが、少女を見据えた】


僕は……──エヌだ。
今はとりあえず、そう呼んで欲しい。

それで、僕が何者かというのは…………
…………──すまない、僕にはまだ全てを開示する権限がないんだ。


【彼は駒を盤上へ指す棋士のように、一つひとつ言葉を選んで、少し長い話を始めた】

──僕には貴女に伝えなければならない情報が沢山あるけれど、
でもそれと同じか、それ以上に、“話してはならない”ことも多すぎるんだ。

……僕は今、ある『組織』の下で行動している。
けれどその存在も、それが何であるかも、今はまだ、明かすことが出来ない……

【それが何とも歯痒いというように、彼は眉根を寄せてやや視線を逸らす】
【余白を設けるように数瞬、間を入れてから、再び麻季音へと眼差しを戻し】


──今、貴女に伝えられるのは、僕と僕たちは、
とある事件の〈黒幕〉を追っているということ。

その解決のために、貴女をどうしても〈黒幕〉から匿わなければならなかったということ、
そして、ある『重要な手段』のために、貴女の協力が欠かせないということ、だ────


【それが最も大事であると示すように、一区切り一区切り、歯切れ良く言った】
【のだが、そうしてからすぐに、また何か困ったように眉尻を下げ、やや低くこうも呟いた】

ただ、その……そうは言っても、
貴女が僕を信用するのに十分な情報を、こちらから提示できないというか……

僕は、決して怪しい者ではないんだ。

……いや、でも客観的に考えるとこれは怪しいのだろうか……
何も素性を明かせない訳だし……参ったな、何と言えばいいんだ……
その、怪しくても、敵、ではないというか──

【「いや、しかし、君を銃で撃った訳だから信憑性が──」】
【しどろ、もどろ。先の滔々とした解説とは打って変わり、】
【伝えたいことに熱が籠もる余り、口先から出てくる言葉が自身でも気付かぬうちに拗れていく】

【のだが、そこでふと思い付いたように言うだろう】


──ああ、そうだ! 僕は、鈴音の友人なんだ。
会えば分かる。きっと僕の身元は彼女が保証してくれるはずだ。
鈴音がいれば、話はずっとシンプルになるはずで──

──そういえば、鈴音は? 今日はいないのかい?


374 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/06(水) 19:04:22 Lxd3YeZA0
>>357

【ふと、──気配は感じ取った。しかしそれが〝誰なのか〟までは分からなかった】
【とはいえ、彼は目の前で獲物が〝爆ぜた〟映像を──眉を顰めて見つめていた】
【思わず呟いた。──何故なら、会いたくなかった相手】
【ドープにとっては、猛烈に会えたことが〝ラッキー〟であると同時に、〝バッド〟】
【それはドープが〝悪〟であるから?──しょうみ、それ以前に、普通に怖かったからだ】


──〝ツイてねえ〟……。


【ああ、くそ。〝今日はツイてなかった〟。何故なら彼は個人的に最恐最悪の相手】
【胸いっぱいの嫌な気分。まるで相手の色彩とは正反対な、カラフルなポッピングアイスのようなハッピーな皮肉】
【ただひとつ〝ツイていた〟とすれば──ズボンの尻ポケット、そこに「注射器セット」が入っていた事か】

(……今キメとかねぇと、マズイなこりゃあ)

あーあー……、オマエは学校のチャイムより規則正しく喧しいぜ。お決まりだな。
オレァ不機嫌だよ全く、全く持って。スゲー怒ってる。
何だってテメーみてえなイカレトンチキと出会わなきゃならねえんだ。
どうせなら可愛い女……、……いや、……もう女はしばらくいい……。

だとしても、だ!!何だってテメーが此処にいやがる!!
オレをバブルヘッドだの何だの、コレはオレのチョーイカしたファッション!!ファッションなの!!分かる!?
テメーの方がある種派手なんだよ!悪趣味なデスサイズみてーなツラで悪趣味な死神の格好しやがってよお!!

【流石に前回、とある小悪魔氏にめちゃくちゃ言われていた事がだいぶ響いていたらしく】
【さまざまな回想を想起し、青い顔で首を振って。何やら服装に関して必死に弁解してから──】
【彼に向けて指をさす。──蛇教その他、さまざまな悪に対して悪名を轟かせている相手】
【彼も数度、会ったことがある。──名前を告げずに居ると不名誉なアダ名を付けられた相手】

ともあれ、ともあれだ!!──オレの獲物何殺してんだ、このイカレ白髪野郎ッ!!
リコリスのマッズイグミ食った気分だクソッタレ──いやハズレだったから良いけどよお!


……グレイヘアー。テメーいつまでオレ達ストーキングしてるつもりだ?


【あえて名前は、言わず。──髪型の事を言われたので、お返しに〝白髪〟と揶揄する】
【彼に向けて露骨に苛立ちをぶつけ、左手でサングラスをかけ直す】
【彼がつまらなそうに鼻を鳴らすのを見て──ドープも一般的価値観を抱いている為に、少々眉をひそめる】
【〝クレイジー〟だと思う。言葉にするのなら──世間一般から見るような、〝シンプルな正義〟ではない】

【動揺に頭がぐらつきながらも、喋りながらも】
【ここまで時間を掛け、ゆっくりと右腕を後ろへ動かしている──その動作は気付かれそうなものだが】
【……右手の指先が注射器に触れる。そのままクン、と引っ掛けて引き上げようと】


375 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/06(水) 22:27:46 WMHqDivw0
>>374
【頭を失った男は――そのままぐらりと、その場に倒れ――ない】
【その身はまるで内側から、虫に食われるかのように、飲み込まれ、その場から消え去ってしまう】
【彼へと跳ねた返り血さえ、残ることはない】
【そんな男など初めからいなかったと言いたげに】


【そして事実――男はもう視線すら向けなくなった】
【生きていても死んでいてもその身を活用する"彼ら"のような宗教団体にとって、嫌がらせのために身に着けたと語るその力】
【だからこそ、男の場違いないでたちの中でも一際奇妙なのは、全身で堅気ではない空気を出していると言うのに】
【男には死臭は愚か、血の臭いさえしないのだ】


――"ツイてる"な。
今日はもうお前で――ン、何人目だっけ?
ダメだ覚えらんねェよ。どこで勧誘してんだか、増え過ぎだぜ。
そんなに上等な洗剤でも配ってんのか?

それともオタクの蒲焼の神様はそんなに香ばしいんですかァ?


【彼が先に何を体験したのか知る由もないが、女はいい、と語る様子にもう一度、今度は多少愉快そうに鼻を鳴らした】

【この男が多少でも会話を試みる相手は多くない】
【大抵の場合は、話しかけることもなく見敵必殺】
【――喋るは喋るのだが、ただの独り言なのだ】
【会話が通じないと言う意味では、今もどれほどの違いが有るのかは分からないが】

ク、ク、ク……ッ、どこぞの女に踏まれて鳴きでもしたのかい?
構わんだろ、宗教にハマる奴なんざ、どいつも暴力亭主に尽くす雌みてぇなもんだろうが。


【いつまで追うのかそんな言葉を聞いているのかいないのか】
【一拍だけ置いて、男は空いた片手で自分の髪を引っ掻く。彼が揶揄した白い髪を。ガリガリ、ガリガリと】

だから、ナァ?臭くて眠れやしねぇんだよ。
そのイカレたファッションセンスを生み出す脳味噌ごと、キレイさっぱりこの世から消え去っちまってくれよ、バブルヘッド。
人間モドキの乱造品ども。お前らは"間違い"だ。この世にいる意味が分からん。
そーいうの、気持ち悪いだろう……ナ?

【ガリガリ、ガリガリ、頭を掻き、皮膚を破り、白い髪は半ば赤くなる】
【そして肩を竦めるように、同意を求めるように、そう呟き――呟いている最中に唐突に右肩目掛けて発砲した】
【あなたの動きを読んでいた?定かではない。単に会話の途中で普通に撃つ気になっただけかも知れない】


だからッ!お前らは打ち切り御免ッ!!蒲焼先生の次回作にご期待くださいッ!!


376 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ワードナール ◆auPC5auEAk :2018/06/06(水) 22:51:39 ZCHlt7mo0
>>370

(――――気にしなくて、良いのさ。もう、10年近いくらい時が、経ってしまったんだからねぇ……)
「(まぁ……あまり、気を遣わせるような事じゃ、ないよね……)」

【夕月が、内心で自分の言葉を地雷だったと焦っている事は、彼らにも伝わったのだろう。だからこその、他愛ない言葉の応酬だ】
【実際――――既に、遠い過去となりかかっている程の、昔の話なのだ。それをいつまでも引きずるつもりはない】
【が、それをそうと言って見せたところで、恐らく夕月には気を使われてしまうだろう。それ故の、笑いだった】
【――――実際には、結構シャッテンはアルクの言葉に焦っていたのだが】

「――――1つだけ言えるのは、もしもそれが本当で、それを行った人間を見つけたなら……手前は、許しはしないという事だね
 ソニア……だけじゃない、手前の相棒の心まで、ああもボロボロにさせられたんだ。死の際の絶望を救う、じゃない――――最大級の絶望と一緒に、地獄に叩き落してやるよ……!」
「(……知っているんだな。間違いなく――――見聞きしている、或いは……――――ともかく、聞き出すにはきついか……)」

【――――魔術師とは、時に禁忌に触れる事もある類の人間だ。そんなアルクをして、その技術は「忌まわしい」と思わせるものがあった】
【そして、それを悪事に使っている――――ましてや、自分の知人たちが苦しめられた――――人間がいるなら、アルクは『魔術師として』許さないと、宣言する】
【死の苦しみを救うために――――逆説的に、死について追及し続けてきた魔術師である彼の怒りは――――苦痛に満ちた死を相手に与えることだって、出来るのだろう】

【――――そうした怒りの言葉を吐きながら、一方で心の冷めた部分は、夕月の妙な言葉について、考え続けていた】
【言い淀んでいるような口調。その割に、言葉自体は確信を持っているような断定的な響き。つまり――――良く知っているが、詳しく口にしたくない、という事になる】
【恐らく夕月は、直接的にそれを知っている。誰か、近しい人間でもその被害にあったのかもしれない――――】

「……そうだね。人にそれだけ思われるっていう事は、大事だ。……そして、そうやって思われている人間を侵す事は、許せない……」
そうだねぇ……僕だって、柊の事はやっぱり、今も思っているさ、力になりたいって……こんな命の冒涜、許せるもんじゃない――――!
「……確かに。八攫だって、そう思うだろう……」

【当事者として、その感情に共感し、また関係者として、その態度に共感した。大切な人の為に戦う――――かつてなら、陳腐だとも思っただろうが】
【それに苦しむ知人を見ると、良く分かるのだ。それを解決してやりたいと思う心が――――アルクも、そんな自分の変化を知り、しかし戸惑う事はなく】
【同時に、そんな誰かの支えになりたいというのは、シャッテンにとって同じだった。自分の命を救い、全ての命を慈しみ、苛烈に守る八攫 柊の姿を知って】
【その支えになりたい、助けになりたいと――――見失っていた自分の命に、再び意味を見出したのだから】

「……いや、手前こそ済まない。少し可愛げなく拗ね過ぎたみたいだ……ともあれ、通信は大丈夫。そちらも何かあれば、連絡をくれれば良い」
――――何だったかなぁ……前にどこかで聞いたような……。まぁ、それはどうでも良いかな……

【あまり夕月を困らせても仕方がない。アルクもようやく平常の態度を取り戻し、夕月に謝りながら、自分もアドレスや情報のインプットにとりかかった】
【そんなアルクの横で――――夕月の口から出まかせのアイディアを聞いたシャッテンは、妙に首をかしげている。どこかで似たような話を聞いたのだが――――閑話休題】

――――あぁ、もうこんな時間だよ……
「っ、そうか……そうだね。今日はそろそろ失礼しよう……夕月、今日はありがとう……そっちに何かあったら、言ってくれ
 逆に、こっちに何かあったら……その時は、お願いするよ」
じゃあ、料理頑張るんだねぇ……!

【頃合いを見て、席を立つ2人。改めて呼び止める事がなければ、そのまま店を後にするのだろう――――】


377 : 名無しさん :2018/06/06(水) 23:13:13 lUF8U5QI0
【蛇教――――、図書室、のような部屋】
【壁一面の書架が窮屈な圧迫感を与えてくる場所、その代わりに欲すれば世界中の知識さえ、掌の中に納められそうな空間だった、多種多様な本が収められて】
【その書物の一つを真っ白な指先がついと選んで抜き取ったなら、――まるで生娘が犯されたみたいに、ぽっかり、空いた穴がどこかわびしくて】

…………――あれ、読みましたね、これ。

【聞こえたのはぱらぱらっとページをめくっていく音、それからふっと気づいたような呟き声はスズランの香りみたいに甘く冷たい気配がした、ささめく声が紡いだなら】
【――けれど、それこそ壁いっぱいの本棚と無数の本が、彼女の囁き声を吸い取っていってしまう。――しゅんと声が消えてしまったみたいにも思えた、錯覚だけど】
【ううんと小さく漏れた声――ぽっかり空いた悲し気な穴にぴったりと本が戻される、そうしているのは――少しだけ背の高い少女だった】

【透き通るように淡いウィステリア色のロングヘアはポニーテールから派生させたお団子に似た形に結われて、ゆるん、と、細い毛が今にも髪ゴムから溢れてしまいそうであり】
【真っ白な肌によく映える鮮やかなマゼンタ色の瞳は何か読んでいない中で興味の惹かれる本はないかと探す――だけれどあらかた読んでいるのか、視線は移ろうばかりで】
【どこか風呂上りのような恰好だった、少しサイズの大きなTシャツにホットパンツ――といっても部屋着の――、となれば真っ白な素足、惜しげもなくさらけ出して】
【――だけれど有名でもあった、この少女はよくそういう恰好で出歩いていると。かといって露出趣味があるわけでもなくって、単に、無頓着、あるいは楽なのが好き】

片っ端から読めばよかったですね、それこそ左上から全部……とか。
正直どの本も背表紙に見覚えがあって――、

【すこし退屈げに背中で手を組んだなら。右手の真っ白と左手に刻まれた精巧な蛇の入れ墨が対比になってよく映えた、視線を本棚に向けたまま、ひた、ひた、歩くなら】
【独り言のトーンが部屋の中に漏れていく、――眠る前に読む本を見繕いに来たんだった、これもこれである意味日常の光景、よく、遅い時間にこの部屋に出入りしていると】
【噂っていうよりもずっと身近にみんな知っていたから。――それにしたって無防備すぎた。安心できる家で過ごすかのようであったなら、――きっと彼女にとっては、文字通り】

【ゆらり揺れる髪から透けて見えるうなじの白さ、真っ白な肌は化粧をせずとも血色を透かして頬を赤く見せて、緩めのTシャツ越しにも分かる、ふっくらした胸元に】
【きちん、とくびれた腰からお尻までのラインが続いて、まーっしろな足元、本当にほとんど全部見せているから――思春期らしい拗れた無垢さが見当たらなくって】
【ならばどこか大人のようにも見えた――だけれど、それは何度確かめたって大人ではない、少女らしさであって。そういう不完全な一瞬を切り取ったみたいに、朧気な刹那を】
【けれどその左手の蛇が何より色鮮やかに引き立てた。――とにかく部屋は当然無施錠であった、誰が来たっておかしくない、ていうか、勉強熱心だって、褒められるんじゃないかって】

/予約のやつです!


378 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/06(水) 23:17:36 Lxd3YeZA0
>>375


──だああッ!!ああ゛……ッ!!い゛……ッ!!


【右肩に向けて発砲、──現状、能力を使用していない状態であり、】
【相手の所作を見抜き、危険察知からの反射行動。急いで体を捻るも、右肩の肉がビッ、と抉られる】
【とはいえ貫通は免れた。右肩がじわじわと痛みと熱を帯び、血を流す】

(……オレも、あんな風になるのか……?)

【──過ぎる思考。先ほど消滅した男。ドープは、彼の異能のその存在だけは知っている】
【殺した人間が跡形もなく消滅する能力。この世に残るものは、己の遺物のみ】
【先ほどの善良な隣人は残念としか言えないが──自分自身がそうなると思うと、ぞっとする】

【動かすのにも支障は無いが──怪我は怪我。痛みに歯ぎしりし、それでもなお】

……、よォ、グレイ。オレァ、カバヤキ神って言われても怒られねえ性分じゃあるが
ほかの信仰者にソレ言ってみな。一発でリンチ、ついでに〝マトリョシカ〟だぜ。
オマエのカッチョいー肉体が哀れにもがくサマを見たいもんだなぁ……!!

【注射器を持つ。左腕の注射に刺す。この瞬間、そのシンプルな動作に心血を注ぐ】
【この最高にハイな相手から出し抜く為には、自分も同じくらいゴキゲンになる必要がある】
【──彼はドープにとって、〝危険〟。自分が言うのも何だが、〝イカれてる〟】
【その上で、彼が出した結論。蛇教が喜び、要注意人物の敵も殲滅出来る〝理想論〟】

だからよぉ、グレイ──オレァ、テメーを連れてく……!!
オマエをプレゼントボックスに詰めてカバヤキにプレゼントしてやるよお!!
その頭テッペンにロウソク立ててやるッ!!ショートケーキ野郎ッ!!

【さきほどよりも勢いよく喋り出している印象を受ける。脳の中がスッキリして、体の感覚がハッキリと動き出す】
【一方の相手は、撃鉄を。悪を屠り、そのカタチを滅し、哄笑する】
【一方の相手は、祈りを。悪に縋り、そのカタチを写し、そして】


──〝Divine〟──ッ!!


【ぐらりと酩酊した。己の背後に信仰が忍び寄る音がした】
【両腕を勢いよく突き出し、まるで蛇のカタチになるかのように重ね、その両手を向ける】
【その際にドープの纏う〝オーラ〟が見え始めるだろう──それが集約し、小型の蛇が5体ほど彼に向けて発射される】
【それら一体一体は、それぞれ銃弾で搔き消える】
【もしパグロームに着弾したならば、噛み付いて傷を作って消えるだろう】

【その間に──既にドープは駆け出していた。次のアクションを起こす為に】

(蛇に戸惑ってる間に〝Moments〟で一発殴りたいところだが──)
(だがアッチはイカれたトリガーハッピーだ、銃弾受けまくっちゃタマんねえ……!!)

【攻撃と防御。その策を走りながら練る】
【迫り来る蛇、そして敵。パグロームの次の行動は──】


379 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/06(水) 23:19:39 Lxd3YeZA0
>>378
/バグった……
/それぞれ銃弾でかき消える】です!


380 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/06(水) 23:20:38 XhR7wdR.0
>>377

【 ──『彼女』は苛立っていた。近くに儀式の日を備えながらも、計画の準備は順調と言い難い】
【焦れば焦る程に空回りする様相はある種喜劇じみていて、それだって彼女の気に入らない所】
【そして何よりの不満点は──、多くの人間が、自分の側に居ることだから】


あのさ、何仕事もしないでボーッとしてんの? それでよく信者名乗れるよねぇ
仮にも"オフィウクス"の一人ならさっ、こーんなとこで油売ってる場合なの?
ほんっとニンゲンって少し甘くしてやると、すーぐつけあがるよねっ、学ばないったらありゃしない

なんか言い訳でもすんの? するならどうぞ御自由に、キミの信仰心なんてその程度なんだろうけど
ひょっとしてボクの事知らないとかないよね? 鈴ちゃんに一番近いボクの事
あぁ、ほんとイライラするなぁ、ニンゲンの臭いが辺り一面にぷんぷんしてるし


【小柄ながら豊満な身体を大きく露出した、ホルターネックのビスチェ調の黒いビキニ】
【同色のローライズのショーツ以外は、白く肉感的な素肌を晒している少女が背後から声をかける】
【セミロングの藍色の髪の毛にはアホ毛が一本だけ揺れて、真紅の瞳を濡らす】

【背中には悪魔羽根が揺れて、彼女が人間でないことを伝えるのだろう】
【ピッタリとお尻に張り付くショーツから飛び出した、悪魔の尻尾がキュートに揺れたなら】
【長い睫毛がこれでもかと言うぐらいに、愛らしい雰囲気を創りだす】

【──、彼女の事を知っているかは分からない、初対面である事は確か、だが顔と名前ぐらいは知っていないとおかしくない】
【貴女が今日まで殆ど不眠不休で贄を集めていたのは事実であった、今この時間は束の間の休息で】
【間が悪いと、言わざるを得ない状況であったが──】


381 : 名無しさん :2018/06/06(水) 23:47:21 lUF8U5QI0
>>380

【――――彼女にはそういう気があった。入れ込むときはすごく入れ込むのだけど、一日の中でどれだけ短くたって絶対的に自分だけの時間がないといけないタイプ】
【それはほとんどの場合こうやって本を選んで自室で眠るまでの短い間に読む、それが別に昼間のどっかのカフェとかだって、いいんだけど。――ただ"それ以外"のこととなれば】
【最低限に生きるため以外のことはほとんどウヌクアルハイのため捧げていると言って不足はない、――マゼンタが一つ瞬いた、それから相手へ向いたなら】

【その瞬間にきっと瞳にあるのは訝る色合い、自分にこんな口の利き方をするのは、まあ、同格であるはずなのだけど。そうでなかったら、これどころでは済まない】
【ならば果たしてその視線の先に居るのは見覚えのある人物であって。けれど明確に顔を合わせるのは初めてなのだろう、少なくとも、お互いがお互いを理解するほどの距離感は】

……あれ、ラサルハグェさん。

【――それはあるいは相手の様子を伺うのに似ているかもしれなかった、ぱちりと瞬き一つ二つ重ねて、相手のことを呼んだなら】
【相手が誰であるかは理解して、けれど、その熾烈さには少し面食らったように見えた。それでも全く気付かないほど、冷静じゃないわけじゃなく、むしろ、褪めていたなら】

――――――学びもまた一つの励む術だと思いますよ、芥のような我が身であれど――あればこそ、知識や教養なくてはより高みに至るには遠いですし。
至上たるウヌクアルハイ様を信仰するにあたって、くだらない人間のままでは不足です――私こそがそれを許さないでしょう。そしてウヌクアルハイ様も赦してくださらない。
それであれば、限られた命のうち、ほんの一時を勉学に費やすことをお許しいただけないでしょうか? ――もちろんこの命、そのすべてを捧げる腹積もりですから。

【だけれどそれは怯えだとか躊躇うなんて仕草とは違っていた、一瞬言葉が途切れたのはやはり驚きに似て、状況を整理するのに似ている刹那】
【蛇染めの左手、ひどく華奢な指先が自身の口元へと添えられたなら、鮮やかな蛇と接吻する様に似通っていた、それならひんやりした温度まで分かるよう、唇の色合いだけ目立たせて】
【ひどく初心な無垢の色合い、化粧をしていないのに――だからこそ少女性が浮き彫りになるみたいで。相手の完成されたかわいらしさに比べたなら、物足りないけど】

ええと、私に何かご用命でしょうか? すみません、今日は朝から出ていたので、連絡があったりしたならば、気づきませんでした。

【――どこか冷たく見える造形の顔を少しだけ申し訳なさそうにしてみせた、言葉は本当の色合い、そして実際、彼女はほんの一時間しないころまで、外に出ていた】
【そうして戻ってきて、ひとまず入浴を済ませて、軽い食事、それから、眠る前に、本を見繕いに――ならば、情報は遮断されていたに近く、そうでなかったとしても、】
【落ち着いた場でじっくり読み解くような時間はなかったのだろう、少なくとも今このいっとき、心当たりはないです――って顔をする、程度には】


382 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/06(水) 23:59:20 XhR7wdR.0
>>381

【この世界は理で満ちている。全てが法則に従い、それは明日も明後日も限りなく変わって行かないものだから】
【明日もまた太陽は上り、朝が訪れ、当たり前に夜がくる、そんな理が──、】
【通じないからこそ不条理と人は言い、理不尽と呼び、其れを無常なるものと蔑んだ】


は? 当たり前じゃん、家畜に智慧なんていらないでしょ、キミ達は信仰を集める獣なのにさぁ
それが厄介な知識でも付けたらどうすんの? ねぇ知ってる? 賢くなった愚民は何奴も此奴も反抗するんだよ
偉大なる神の存在を疑って、挙げ句の果てには馬鹿みたいな言葉で煽動する訳なんだけど

それともキミはそれを狙ってるのかな? その媚びへつらう様な顔の下に野心を隠して
狙いは金? 人? 地位? ニンゲンなんて皆んな皆んな欲に塗れた俗物だもんね
何か言ったらどう? そう思われたくなかったら、馬車馬の様に働けよ豚


【──、その事すらも許さないと彼女は言ってのける、余りにも暴力的な言葉が踊る】
【怜悧な目元に冷たい色を浮かべたなら、肉感的な唇から柘榴の様に真っ赤な舌を覗かせて】
【言い放つ言葉は余りにも厳しく、僅かさえも寄り付く隙を見せずに】


──、最近さぁ、贄を生きたまま持ってこいって言ってんのに、殺して連れてくる愚か者が居るんだよね
言ったことをそのままやるのが二流のやり方だけど、言ったことすら出来ないのはどうすればいいと思う?
ねぇ? 勉強して賢い賢いキミなら分かるんじゃないの? ねぇ、教えてよっ


【そっと顔を近づけて、貴方の耳元へとその小さな顔をちょこんと置いて、そう言葉を告げた】
【──、贄を殺して連れてくる、貴方には心当たりがあるか、或いは貴方の部下がそうしたか】
【何れにせよその内容は詰問であった、僅かばかりの言い逃れも許さない】


383 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/06(水) 23:59:32 BRNVt/Aw0

【繁華街から少しばかりずれた路地裏。月明かりしかない暗い路】

【がしゃん──】

【何かの音が響いた】


【それはあまりにも恐ろしげな鬼事】
【ふらつく足を文字通り懸命に動かして走る赤ら顔】
【背後に迫り来るは不気味な"鬼"】

【等身大の鉄の骨組み、だった】
【辛うじて判る部分から推測するに恐らく機械製の人形──所謂アニマトロニクスで】
【とはいっても原形が何だったのかまでは分からないが】
【そんな骨格しかないそれが血のこびりついた身体を動かして酔っ払いの男に迫っている】

【──切っ掛けは些細な事だった】
【暗い路地を歩いていて、ぶつかった幼子をどやして】
【ただ、それだけだったのに】
【何で、と思案した刹那酔っ払いの男はつんのめり汚ならしい地面に転がる】

……ねぇ、どうして逃げるの?
【不意に聞こえる小鳥のような幼い声】
【その声の主はアニマトロニクス、ではなくその傍らに立つ一人の女の子】

【アッシュブロンドの腰まで伸ばした髪に、血にまみれた入院着。半ば虚ろな桃色の瞳が見開かれて】


折角"パレード"に"ご招待"してあげてるのに、ね?
【不満げな声色】
【アニマトロニクスは斧を携えた腕を高く掲げ、男の身体へと降り下ろそうとする】


384 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/07(木) 00:10:51 XhR7wdR.0
>>383

【── 束の間の春を謳歌し、雨が降りしきる。誰かがそっと梅雨入りを告げたなら、曇天が当たり前になって】
【皆きっと忘れてしまう。厚手のコートはクローゼットにしまい、透けたワンピースを取り出して】
【忘却は果てなく、時はあどけなく、それでもきっと、気を許したのなら】



【──── 吐く雪は瞬く間に、世界を覆い尽くす様に】



      【" 少女 "が降り立つ、振り下ろされる斧の背に立つ様に】



【男の首が斧で絶たれるだろう。少女は爪先に体重をかけて、貴方の持つ斧に力を加える】
【そうして遊具から降りるように斧から飛び降りたなら、振り向き加減に横顔を向けて】


【プラチナブロンドの長い髪、朱が差したマリンブルーの瞳、白銀のロザリオを首筋に垂らして】
【零れ落ちそうな豊満な胸を、大きくはだけさせた黒いスーツと短いタイトスカート】
【スラリと伸びた両脚をストッキングで包む】
【白いコートを袖を通さず羽織り、高いピンヒールを履いた、どこか儚げな横顔が印象的な少女がそこに居た】



──、素敵な最期、と思わない? 可愛らしい子猫ちゃん、不相応な玩具を持って夜のお散歩?
だったらね、カチューシャは注意しなきゃいけないの、一人で出歩くにはもうすっかり遅い時間
悪い狼が群れを組んで、子猫ちゃんの首筋を狙ってるの、細くて真っ白で、柔らかな首筋を

狼は乱暴に貴女を倒して、そして思うがままに欲望を向けて、無惨に散るのがその運命
でもね、被虐の中に悦びがある様に、弄ばれる事にこそ本懐があると、貴方は言うの
──、だから私は笑ったの、こうして初めて、喜んでもらえるって気づいたから

首を落とされた殿方は何を思って、それはさながら中世の処刑に似て、革命の信徒でも、あったのかしら
或いは唯の偶然に、不運に巻き込まれ死んだのなら、それはさぞかし後悔があったのでしょう
それなら私は貴方にとっての、不運かしら、── 子猫ちゃん



カノッサ機関 "No.3" ──、カチューシャ

貴方の可愛い声と口で、私の名前をどうぞ舐って


【彼女はそう言って無表情の水面に僅かばかりの漣を零す、指先を浸した様な僅かな波紋】
【それを誰が微笑みと見抜けるだろうか、ほんの少しだけ傾いた口元に】
【──、絵画を思わせる一瞬、永遠を閉じ込めたようにゆっくりと】


385 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/07(木) 00:23:26 WMHqDivw0
>>378
【拳銃とは言え、大口径――直撃すれば肩ごと吹っ飛んでいたかも知れないが――しかして彼の咄嗟の判断により、そのダメージは致命とは行かなかった】
【苦痛に身悶えするあなたの様子に、男は唇の端をニィと釣り上げた】
【そう、彼らの神を侮辱しようものなら、それこそ"お話にならない"】
【狂信者達は、怒り狂って男を抹殺し、神に捧げようといきり立つだろう】
【だが、彼はそうはならない――男が、彼に対して多少なりとも会話をする気になるのは、そこだ】

【――彼は"狂って"はいない。少なくとも今の時点では】


いいや、"いなかった"ぜ。
そんなに短気な奴ァ、一人として"いなかった"。


【そして男の視界に入った狂信者達は片っ端から消して来た。男に取って、それらはもう存在しないことになっている】
【銃弾で撃たれた彼は、それでも自らの身体に注射を打つ――傍目で観ればそれは蛇神の加護だとでも言うように、彼の周囲に奇妙な空気が流れ始めた】
【挑発を繰り返す男だが、決して目の前の"能力者"を侮ってはいない。男の小さな眼はギョロリと動いて、その動向を捉えている】
【纏っているオーラから勢い良く射出された蛇は五体――】

お前は痛がりだよなァ、バブルヘッド。
知ってるかい?お前らに限らず、狂信者ってのは痛いのも、怖いのも、そこまで気にしないんだぜ。
目の端ピクピクさせて、筋肉もキュッとしてやがるのに、やせ我慢しててな……可愛いだろう?ク、ヒ、ヒヒヒ……

【銃をぶっ放した直後でも、戦闘に入った最中でも、世間話は継続しているらしい】
【飛び掛かる蛇は、恐らく撒き餌――こちらの弾と動きを制限させるように配置されている】
【その攻撃の破壊力に絶対の自信が有るのなら、恐らく彼自身は接近してくるまい――ならば本命は】

さァ、どこに連れて行ってくれるってんだバブルヘッドォ!!
ブァァアアアァァカ!!いる訳ねーだろそんな神様!!


【男は徹底して自分しか信じていない。サーペント・カルトの絶対的な象徴、"ウヌクアルハイ"――その実在が信者達の妄想であれ、或いは確かにこの世に顕現せしめるものであれ】
【そんなことは関係ない。男は信じていない。だから存在しない。理屈はそこで完結しているのだ】
【舌を出して更なる侮辱を行いながら、男はズカズカと接近して行く】
【接近する蛇達が一斉に噛みついて来る。腕に脚にと、肉を裂き、牙を食い込ませて来る。一匹――二匹、三匹、四匹……五匹目は喉笛を狙ってきたので、それは金属製の義手で、薙ぎ払った】
【隙が有るとしたら、その瞬間――】
【しかして、迂闊ではいけないだろう。男の片腕に握られた銃は、フリーなのだから】


386 : 名無しさん :2018/06/07(木) 00:43:50 lUF8U5QI0
>>382

【――ざわりと肌の粟立つような感覚があった、それは果たして恐怖だったのか、怒りだったのか、よくは分からないのだけど】
【ラサルハグェの言葉は一つ一つが並大抵の人間が聞いたこともないような鋭さを持って、ならばそれは血みたいに赤い、だけど澄んだ、けれどえぐみのある、柘榴の果実のよう】
【宝石か硝子のビーズのように美しいのに口に含んだならえぐみと種に悩まされる。そういう温度感に似ているみたいだった、――マゼンタ色が相手を見つめる、一瞬】

――――――――それ、はっ、

【その瞬間に彼女のどこか冷たい様子で整ったバランスは崩れた、マゼンタ色をぐっと細めて、睨むような色合いになる、かぁ、と、頭の中が熱くなった錯覚がして】
【心当たりは、あった。それも、嫌というほどに。――賜った力を、彼女はまだ使いこなせていなかった。それは修練/習練が足りぬせいなのか、挙句の果てに殺してしまう】
【生きたままを探ろうにも加減を扱いきれない、そうしてそうであれば、――少し前までの彼女みたいに、ただ、ただ、生きたまま、持ち帰って来る方がよっぽど"よかった"】
【――そう言われてしまって仕方ないかもしれなかった、それくらいに最近の彼女は殺してしまう。ならば無様だった、賜った力を使いこなせず、徒に振るうだけなら】

【顔が――というよりは、身体までもが、強張る。それは底知れぬ谷を覗き込んでしまった時みたい、何も見えない深淵の方が、よほど慈愛に満ちているって思わせるよう】
【そしてその様相はどこかあのケバルライにも似通う気がして――睨むような目を中空に向けてぎゅうと歯を噛むならば言い訳も言い逃れもしない、しようがないときの表情】
【そんな顔をしたなら、彼女は少女でしかなかった。どうあがいても十七年しか生きたことのない人間の顔、――少しだけ強いのは、それが、ひどく悔し気であったこと】

――ウヌクアルハイ様の存在を疑るはずなどありません、っ、その存在を与太だと嘯く無知蒙昧な人間こそ、最上位の教育が必要でしょうっ――、
金も人も地位も私には必要ありません――! ウヌクアルハイ様の御許に行くこと、それ以外でこの命を消費するつもりだなんてありません!

…………――もう、すぐにでも、"再び"、生きた贄を用意します、出来るように――なってみせます、絶対に――っ、

【真っ白な肌が無色の水面だったなら、食紅を一つまみ落とされたかのようだった。その顔がぱーっと赤くなって、吐息と言葉を喉に詰まらせたよう、つっかえつっかえ、返す】
【それでも相手の言葉に弾かれたような強さがあった、心底そう思っているんだと"普通"ならば思わすような。その指先がぎゅうと自分の服の布地を掴んだなら、それは、奇しくも】
【――――――"あの少女"が不安に駆られてやるのと、同じ仕草。この少女の場合は、どうしようもない怒り、に似たものを、そこにぎちぎちに詰め込んでいるのだけど】

【それは肯定だった。自分が贄を殺して"しまって"いる。それは故意でなくとも結果は同じだった、なら言い訳はしなくって、ううん、きっと、それをする気もなくて】
【すぐにでも――という言葉は、だけど、今じゃどうしたって出来ない、という言葉でもあった。すぐにでも。――いつまでに、と、具体的な数字を出せないくらい、その程度には】
【けれど同時にそれができるまで自分を許さないのだろうとも思わせた――ああでも。それでもきっと。まだ。そうだとしても。――彼女はまだ人間の域を超えては、しまわなくて】


387 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/07(木) 00:53:18 XhR7wdR.0
>>386

【──、とん、と貴女の身体を押し倒す。きっと羽毛の様に軽く倒れてしまうのだろうけど】
【懐かしさが込み上げてくる、かつての日々を彼女は噛み締めて、そう言えばいつもこんな風にしていた、と】
【押し倒したなら鼠径部の辺りにちょこんと腰掛ける、こうやって見下ろすのは何時ぶりだろう、なんて】


へぇ、待たせるんだ、自分の失態で散々迷惑かけておきながら、まだ待ってほしいだなんて言うの?
あはははっ、どーこまでオメでたい脳味噌してんの? 呆れて何も言えないよっ
ひょっとしてさぁ、オフィウクスの一つに選ばれたから私は特別だなんて思っちゃってるワケ?

私はこんなに尽くしてるんだから、少しは許して貰えるだなんて思ってるの?
ねぇ、キミが信じてる、心の底から信じてるウヌクアルハイ様はそんな生温い存在でいいの?
信者が仕出かしたミスをなあなあで許す様な、そんな曖昧な二流の神様でいいの?

──、良くないよねっ、正しき神様は、正しく信仰されなきゃいけないよね?
だったらさぁ、キミみたいな不敬者は罰されても仕方ないよね?
何とか言ったらどうなの? これでもまだ惨めったらしく言い訳でもするの?


【まるで接吻でもするかの様に顔を近づけて、何処までも神経を嬲る言葉を重ねる】
【尖った刃で少しずつ心を抉るように、何度も──】


ばぁーか、キミに次がある訳ないじゃん、罰としてキミは此処で散々虐め抜かれて殺されるんだよ
ケバルライも何考えてるんだろうね、こんな無能に禁術二つも渡してさ
ほら、分かったなら、── とっとと処刑される準備しなよ

──私はウヌクアルハイ様を裏切った背徳者ですって、言いなよ


388 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/07(木) 01:01:20 BRNVt/Aw0
>>384

【斧が降りる刹那、その背に降りた影。それは機械人形の手元を狂わすには十分で】
【落ち行く軌道、それはギロチンの如く赤ら顔の首を落とす】
【酒の所為か、はたまた駆けた為か。緋色は勢いよく地面と斧の刃を濡らして】

【こてり、と少女の首は傾げられる】
【月明かりに照らされたプラチナブロンド。白いコートの袖が揺れるのも手伝って】

【てんしさま、みたい──】

【少女の口はぽかりと空いて、ため息が漏れ出して】

【声をかけられれば少女ははたと気付いたようにアニマトロニクスとその手元を見やり、最早肉のホースか悪趣味な噴水かといった様で緋色を噴き続ける物体に不満げに「あーあ」と声をあげる】

お散歩、ではないのよ
私はただこのおじさんを"パレード"に"御招待"してあげようって思ってただけなの
でもこれじゃあ"お歌"も歌ってはくれないわね
【もう喉がないのだもの、と少女は少しだけ頬を膨らませて】

カチュー……シャ……?
てんしさまはカチューシャってお名前なのね
カノッサ機関……ふふっ、聞いた事はあるわ
お外にはそんなこわーいわるーい人達がいて、言う事を聞かない悪い子は連れてかれてバラバラにされちゃうの!
【貴女が名乗れば少女はその名を囀ずる。そうして、機関員である事を聞けばくすくすと笑いながら何処かで聞いたらしきお話──恐らく親が子供をしつける時の脅し文句なのだろう、を語って】

……でも全く怖くはないのよ?
私は化け物なんですもの
そんな人だって"パレード"に"招待"しちゃえばいっぱい"楽しんで"くれるんだから
【ねえ、そうでしょう?と少女は傍らのアニマトロニクスに声をかけて】


389 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/07(木) 01:16:35 XhR7wdR.0
>>388

【──、ピンヒールの踵が鳴り響いて。叩く音律は夜露がアスファルトを鳴らす様に】
【彼女は貴女を見つめる。ふわふわとした天使の羽根の様に、歌う声は賛美歌に似て】
【プラチナブロンドの前髪をそっとかきあげて、呼吸をする様に瞬きをした】


そう、パレード、──それはとても、素敵な調べなの。カチューシャも何処か遠くで、聞いたことがあるの
子猫ちゃんはパレードがお好きなの? 招待だもの、そうあって然るべきとも思うわ
可愛い可愛い子猫ちゃん、貴方なら、羽毛を敷き詰めた椅子の上、ちょこんと座ってお姫様気分

ええ、そうね、きっと──、そんな景色を描いていたのでしょう、とてもお似合いなの
そう、お外にはね、悪い人が沢山いるの、子猫ちゃんは幾らまで数字が数えられるの?
貴女の小さく可憐な両手の指を全部使っても、いいえ、ぷくりと膨らんだ足の指を使っても、まだ、足りない──


【そう、それほど多くの。と彼女は言葉を置いた。紅茶色した唇に潤んだ色合いは蜜の慕情、とろりと零れる乳白色】
【目尻が蕩けるマリンブルーの果てに、純白雪の頬を擽る長い長い睫毛の旋律】
【悪い人に自分を重ねてか、或いは──、悪い人が重なる自分を、思い出してか】


化け物の子猫ちゃん、本当かしら、カチューシャの目には可愛い可愛いお人形さんしか映らないから
ふふ、もし子猫ちゃんが化け物というのなら、カチューシャは妖になってしまうの、それはそれで仲良くなれるけど
ねぇ子猫ちゃんはどんなパレードをするの? 明るく煌びやかな、お姫様の様なパレード?

それとも夜の様に大人びた、ゴシックのパレードかしら。それだったなら十分に飾り立てなくちゃ
今の子猫ちゃんの格好は、慌てて飛び出してきたおてんば娘さんだもの、可愛いほっぺたに紅を付けなくちゃ
そうして貴女を飾り立てて、漸くパレードは完成するの、世界をご覧じて、見せましょうなんて──


【カチューシャは唄う。何処までも甘い、心地の良い音律を、垂らす愛を惜しげも無く重ねて】
【向き直ったまま立ち止まる。軽く腕を組んだなら、零れ落ちそうな膨らみを強調して】
【小首を傾げて、指先を唇に沈める。何度かその指先を舐るように──】


390 : 名無しさん :2018/06/07(木) 01:35:26 lUF8U5QI0
>>387

【――ああでも、彼女は、違った。あんまりに違いすぎた。とろりと滴るみたいに薄い藤色の髪も、冴えた紅紫色も、全部が違って】
【おんなじであったのは、相手のしぐさに敵わず床に転がされていることだけ、真っ白な肌だけは、少しだけ、似ているようにも見えたんだけれど】
【あの少女よりも背が高くって、身体付きも整っている。大人になれない身体を見つめて涙することもないだろう、――だって、彼女は、当たり前に大人になれるから】

【"誰か"が欲しくって欲しくって仕方がなかったものを、彼女は持っているから。――彼女だけじゃない、生きとし生けるもの、ありふれた命は、みんな、持っているもの】
【――――だからそれを間違いで壊されてしまった彼女は、芽吹いた瞬間の祟りに呑み込まれて、今では、自分が何であったかさえ、分からなくなりかけて】

【ラサルハグェ――イル=ナイトウィッシュ、あるいは、"イルちゃん"にはきっと今も聞こえてるのだと思う、鈴の音の声が、ずっとずっと、ずっと、泣いている】
【はじめは自分がどうなってしまったのかもわからないみたいだった。そのうちに"ここ"がどこなのかと怯えるようになって、自分の身体がないことに気づいて――】
【自分の形が少しずつ分からなくなって。そしてイルが"そのため"に動くようになってからは、――今度は、少しずつ、少しずつ、自分そのものが、分からなくなりだしている】
【――譫言みたいな声が、聞こえているんだと思う。永く存在する神々を混ぜ込まれて、生まれたばっかりの、萌え出たばかりの小さな神様には、かないっこなくって】

――――――――ッ、あなたこそっ――、数多の宇宙を呑み干し、新たなる宇宙を創世される、ウヌクアルハイ様が――、
そのように不寛容な神だと思われているのですか、――それこそウヌクアルハイ様への侮蔑にほかなりません、っ、
"生ぬるい"のではなく、――――っ、

【それこそ恋人同士のように顔同士が近くなる。そうしたら少女は息を詰まらせてしまって、――けれど、負けないから、よっぽど気が強いらしい】
【――それでも"それ"を呼ぶのなら、あるいは、"命知らず"だなんて言えるのかもしれない言葉が連なっていく、何より少女は、"二人"のことを知らないし】
【ラサルハグェのことはもとより、――白神鈴音についても、簡単なデータを見ただけに過ぎない。それがもともと何であろうと、蜜姫かえでという人間には、あんまり関係がないから】

私は力不足でありました。であればこそ、より一層の忠義を尽くすほかありません、――罰で死ぬ不名誉に私の魂は耐えきれませんから。

【――――だからこそ、なのかもしれなかった。知らないから、知っていないから、相手の言葉の劇烈さを辿ることが出来なくて】
【――あの神を"鈴ちゃん"と呼ぶ意味を、せめてもう少し考える余裕があったなら、何か違っただろうか。――多分あんまり変わらなかった、かもしれないけど】

………………――――――お断りします。そのような言葉に従うくらいならば、私はここであなたを殺します。ラサルハグェ……いえ、イル=ナイトウィッシュ。

【凄惨なまでに鮮やかなマゼンタが瞬いて相手を睨みつけた、――本当にそうしかねないくらいの色合いはあって、色素の薄い彼女だからこそ、そのコントラストが鮮烈に映えて】
【スズランみたいに冷たげで甘いような声は、だけど、どうしようもない猛毒を秘めて。――押し倒されたときにほどけてしまった髪が床に広がっていた、その温度差が、どこか不思議で】


391 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/07(木) 02:04:00 BRNVt/Aw0
>>389

【此方を見つめる『てんしさま』、パレードが好きなのかと謳って】
【少女は、うーん、と小さく声をあげるとまたくすくすと笑う】

パレードは好きよ、でもね、絵本で見ただけで本物は一度も見た事がないのよ?
けれどもそれはとてもとても素敵なものだって事はちゃあんと知ってるわ
パレードはね、歌うの
それで──とても素敵な音色で、きらきらしていて
怒ってる人だって悪い人だって、パレードの仲間になったらみんな笑顔で歌うのよ?
【内緒の話みたいに少し小さな声で言って、またくつりと笑って】
【そうしていたかと思えば本で読んだらしきパレードの様子を語って、ぽおっと夢見心地の表情になって】
【背丈は低いもののそこまで幼くはない筈の少女──精々十歳か其処らだろう】
【それなのに語る本の内容らしきものといい夢見心地の様子といい随分と幼い感じで】
【──それでも幾つまで数えられるのなどと問われれば少し気には障ったようで、私少し前に12になったばかりなのよ?などとむくれてみせるのだが】

まあ、お人形さん?そう見えるのなら嬉しいわ
こんなに細くて注射の跡だらけの娘でも?
【お人形といわれればすぐに気を良くしてまた笑う】

お母さんやお医者様が言ったのだもの、化け物って
でもきっと苛々していただけよね?"パレード"に"御招待"してあげたら『死ぬ程』歓んでくれたもの
さっきも言ったけれども、私が好きなのはきらきらしていて"愉しく歌う"パレードなの
大人みたいなそれは知らないし──
ああ、でも飾りたてるのは素敵だと思うわ
本で見た人達みたいで
【きらきらとしたそれについて話す姿はまるで普通の子供のようで】
【けれども、やはり何処か歪んでいる。彼女の傍らにいるグロテスクな鉄の骨格からも読み取れるように】


392 : テレサ :2018/06/07(木) 03:05:50 XqQAhkbc0
>>326>>347

……戦場ですので。何があるかわからない状況で命を守り切る確約はできません
可能な限り自分の身は自分で守りなさい。無論、護衛をつけてでも付いてくる事自体は構いません
こちらの行動を乱す行いさえしなければ私からは何も。よろしく、ミア

(……彼女、大丈夫でしょうか。今回の任務に求められる事がなんであるかを本当に理解しているのかどうか
護衛の少女は……足さばきは戦闘者の動きには見えない。異能特化型の戦力という事でしょうか
そうでもなければ、無力なまま死地に赴く状況で……信頼できる戦力もなしに付いてくるはずはない)

【言動はもとより、そもそもブラスフェミアがこの作戦に『ついてくる』事そのものに疑問を持っているテレサ】
【当然ではあるが、すでにテレサの目はすでにブラスフェミアという女が一人間として信用におけるか否か、の判断に置いても信用を置いてなかった】
【屈託なくこちら側の者達に笑いかけてはいるものの……その笑顔に、裏があるのではとしか考えられない。最後尾に回しながらも……テレサは彼女を警戒していた】


>>332>>334

……リオシア、ですね
私はテレサ。異端狩りのシスターです。仕事柄対人戦よりも対怪物戦のほうに特化しています
手が足りなくなった時などは、人間以外の敵は基本的に私に対応を任せてください

(海軍陸戦隊の出……心身共に練度は申し分ないはず。常時、冷静な判断ができる人材がいると後ろを任せやすいですね)

【簡潔に得意分野を手短にリオシアに伝え終わると、テレサは一度だけ軽く頭を下げると、さっさと前に出てしまう】
【やはりというか、任務の場では必要最低限の会話しか行わないようにしているらしい】

>>317>>341>>361

……生き人形の、ギア・ボックス……貴方が
お噂はかねがね。以前より各地の戦場で戦ってきたと"WILD"達から知らされています
よって貴方の心配はしていません。そちらもお気遣いなく

(……科学ではなく魔導の、意思を持つ人形。ジャンクちゃんとは似て非なる存在……か)

【ヘッドギアで表情が隠れた顔ではなおの事無機質に受け取ってしまうほどに淡々と告げるテレサ】
【数々の戦闘で戦ってきた噂くらいはすでに耳に入っているらしい。戦力としては期待されているようだ】

>>342>>358

【口数はむしろテレサよりも少ないのでは、と判断するほどに感情の薄い同行者】
【無駄がない事はむしろよいとばかりにテレサは気にも留めない】


異端狩りのテレサと申します。本日はよろしくお願いします。アリア


【負けず劣らず簡潔な挨拶だけを交わし、そのまま彼女は背を向けて歩き出してしまうだろう】
【一目見ればすぐにわかる。彼女もまた戦闘経験においては信頼がおける。戦士として正しい判断をしてくれるだろう事はすでに理解していた】


393 : テレサ :2018/06/07(木) 03:06:58 XqQAhkbc0
>>345

【一通りの挨拶を交わし終えたテレサは、自班の先陣を切って行動を開始していた】
【先頭隊との伝令も即座に行える位置。すぐ斜め後ろにはあらかじめ言葉を交わしておいた同行者たちがいる】
【異常がないのであればまずは付かず離れずの位置で他の者達とある程度の距離を保ちながら歩き続ける】

【途中の扉をグレネードで破壊し、突入を開始する、はずだった】
【爆破と同時に前進開始、といくはずだったが―――穴が開いた瞬間、付けていた『リョクオオカミ』が匂いを感知しワン!ワン!と吠え始める!】
【即座に敵の攻撃が始まる――合図を受けた時点ですでに、コォォォォ、と独特の呼吸音で彼女は戦闘態勢に入っていた】


(ギリギリの所まで気配を遮断し奇襲の用意をしていたか―――この蟲どもなかなかに侮れない)


―――突破します。援護をよろしく


【簡潔にそう告げるなり、テレサは呼吸を整えながら己のベルトのバックルを注視しつつ、機械の右手の甲、中央部にある球状のパーツを回し始める】
【続いてそのベルトにくっついている弾薬の一つを肘からガチャン、とはめ込むと―――ポコ、ポコ、ポコ、とこちらに向かってくる蟲の数だけ複数の『シャボン玉』を発射する事だろう】
【ほぼ至近距離でカウンター気味に放たれるシャボン玉、人並の知能がないのであればそのまま当たる、と踏んでいた】

【そのシャボン玉を注視した味方ならば気が付いたかもしれないが、シャボン玉は皆表面をバチバチと何かのエネルギーが流れているうえに―――綺麗に『回転』しているのがわかる】
【手の甲のパーツはシャボン玉に回転を加えた状態で発射するためのギミックだったのか―――いずれにせよこの回転するシャボン玉に蟲サイズの生物がまともに頭から飛び込んだならば】

【グシャリ!グシャッ!と音を立てて回転のエネルギーが蟲の体のほうに移り、その五体をねじ切り始めるだろう!】

【ある程度大きなサイズの蟲ならば回転のエネルギーに抵抗し自壊を免れるだろうが、その結果身動きが一切取れなくなる】
【その隙をついて、後続の同行者たちが次々と蟲たちを精密に撃ち抜いていくだろう―――事実テレサは横目で彼女たちの射撃の腕前を瞬間的に目を通している】
【そしてサーベルで蟲を切り裂きながら先陣を切り、図面を手に取るだろうギアにそのまま付き従うように、搬入口まで入り込む】


……それが図面ですか。ギア……リアクターまでのルートはわかりますか?


【問いながらテレサは、図面を広げるであろうギアの横に立ち、同時に目的地までのルートを視認しようとするだろう】


394 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/07(木) 16:19:30 hYu/By.60
>>390

【──、それでも尚面影を重ねて、実像から目を背ける行為を妄執と呼び、何処までも人間臭い心の働きであった】
【故に病魔はその表層に苛立ちを映す。怒りと悲しみの摩擦で擦り切れてしまいそうな心の拠り所を探して】
【大人になる事を奪われたあの子と、当たり前に大人になる貴女と、比べる度に少し違う、その少しが腹立たしく】

【ならば、と──、育ち過ぎた枝葉を剪定する様に、貴女をトリミングすれば良いのでは、と考える】
【大き過ぎる背丈を切り詰め、整った顔つきを歪に歪めて、心象の中の虚像を塗りたくって】
【残忍な笑みが表情に浮かぶ、── もうすぐだよ、鈴ちゃんなんて口に出してみて】


支配者を一番苛立たせる方法って分かるかな? それはね、知った様な口で語る事なんだよおバカさん
ウヌクアルハイ様は不寛容な神様なんだよ。なんで、わざわざ宇宙を創っては消して、また創るのか分かる?
それはね、完璧主義者なんだよ。キミたちが原罪を抱かないたった一つの冴えた理想郷を探す

だからこそ僅かなミスも許さない。ダメだった世界を救うだなんてみみっちい事をしないんだよね
故にキミは許されない、よってキミは極刑になって、なのでキミは呆気なく死ぬ訳さ
信者なんて掃いて捨てるほど居るんだよ、キミ程度の狂信者居ても居なくても同じだから


【解釈の違いで論争する信者そのものであった。答えなんてないのに、自分の言い分が正しいと信じきる様に】
【童の口喧嘩に毛が生えた様なものでも、それに力が加わるから余計にタチが悪いのだろう】
【近づく距離は吐息が触れ合う蜜月の様に、重なる影と影、互いの呼気が混じり合い、より一層深い熱を持つ】


あはは、冗談は顔だけにしてよね、── 見れば見る程片違いの瞳以外そっくりだけど、さ
ボクを殺すだなんて、ムリフェンなら絶対に言ってはいけない言葉なんだよね、その意味分かる?
だとすれば今の発言は矮小なニンゲンの一人である、蜜姫かえでが喚いたって事でいいかな?

──、だったら何も問題ないよ、大丈夫、問題なくぶち殺せるから
屠殺ですら無くて、ただのニンゲンをただ殺すっていうだけの話だし
辞世の句なんて良いよね? 分かったらとっとと──……


【イルの左手が貴女の華奢な首筋を捉えようとする、触れたら折れてしまいそうな首筋は、彼女の指先でも十分で】
【心の中のわだかまりを振り払うが如く、強くそのまま指に力を込めるのだろうか──】
【けれどもそれは何処まで行っても、恋人どうしの手慰みに似た、そんな飯事の様な光景であった】


395 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/07(木) 16:41:14 hYu/By.60
>>391

【初夜に抱かれる様な夢見心地で、語る少女の音律は、秘め事を捉え切れていない初心な乙女そのもの】
【故に彼女はその細く長い眉を少しだけ傾ける。──、真実を伝える事に躊躇いを持つ様な】
【それは暖かい陽だまりから連れ出す様相に似た。いつまでも木漏れ日で転寝を続ける貴女の、手を引いて】


知っているのね、パレードの事。素敵な素敵なパレードだとカチューシャも思うの。そうでなきゃ子猫ちゃんが、
綺麗なお目目をぱっちりと開けて、遠足の前みたいにワクワクして語ってくれないもの
──、そうね、間違いは無いの、パレードの日には男も女も、老いも若いもすべてが笑顔になるのだから

注射の跡はそれだけ大事にされてるって証拠なの、大切な人形に手入れは欠かせないの
だからねカチューシャは思うの、お人形さんみたいな子猫ちゃんが、慌てて飛び出した格好をするなんて
──、それは物語の最初しか許されないの。エチュードが終わったなら、幕間の中綺麗なドレスで着飾って


【緩やかな歌声であった。無邪気な声色に合わせて、少しおどける様な旋律を載せて、流麗な目元を解いた】
【それは妹を見守る姉の様な雰囲気で、海色模様の瞳が目尻を優しく靡かせたなら、そこには恐怖などなく】
【鈴蘭の様に柔らかそうな頬がしんしんと降り積もり、あどけない色合いを鮮やかに染める】


でもカチューシャは思わないわ、カチューシャにとって、子猫ちゃんは子猫ちゃんだもの
だから貴方はお家にいて、ちょこんと寝床で横たわって、おやすみのお話を聞きましょう
カチューシャはこう見えてもお話が得意なの、子守唄だって歌ってあげるから

──、帰りましょう、子猫ちゃん、貴女のお家は何処でしょう


【彼女は理解する。貴女が目蓋の裏で見る夢は、どうしようも無く残酷な現実なのだと】
【それを揺り起こして理解させるのは、あまりにも酷な事実だと知っているから】
【だから彼女は道化の様に笑い、白衣の天使の様に優しくするのだろう、自分がされなかった扱いを、自分がして欲しかった扱いを】

【虚空に手を伸ばした、硝子細工の魔方陣から取り出す、細くて長い狙撃銃】
【徒に向ける銃口は、少女の側に立ち尽くす金属塊に向けられて】
【──、銃声が響く、確かな音律を重ねて】


396 : 名無しさん :2018/06/07(木) 18:07:58 FtgB62ZE0
>>394

【身体の内側に不愉快を詰め込まれてしまったみたいだった、愛しい人の鮮血をすべて飲み干した時よりも、きっと、その胸中は惑って】
【向けられる目に本能的に恐怖する、――させられる。それは誰も風邪なんてひきたくないのに大事な時に風邪をひいて駄目にしてしまうみたいに、ありふれた現象】
【――イルから漏れた言葉を彼女は理解できない。それをできるほどの知識を、彼女は持たないから。ただ一つ分かるのは、相手が、自分を見ながら他者を見ていることだけで】

【そしてそれで充分だった。相手にとって自分がどれほどまでにちっぽけであるのかを理解するには、十分すぎて、十分すぎるから】

――――っ、あなたは支配者でなどありません、知ったような口で……ならば、あなたは何を知っているのでしょう、
鈴ちゃん……、白神鈴音、の、ことですか。だったらあなたこそ、こんな場所で油を売っている場合じゃなくって、やることがあると分かりますよね?
知ったような口で語るよりも何も考えない無知は罪ではありませんか? 白神鈴音の仲間、を名乗る人間が、辺りを嗅ぎまわっている、と――。

【だけれどそれは正しくも思えた。全部をやり直す、たった一つの奇跡を探して、なら、それは果てしない苦行にも似て】
【しかしそれに思いを馳せるほどの状況でも、ない。近い距離は冷静さを欠かせる、考えるより先に言葉が口から出てしまうのなら、ようやく仕草が追い付いてくる】
【退いてくれと求めるように相手の身体に触れた、それは優し気なものじゃなくって、だけど、相手が居座ろうと思ったなら居座れる、些細な人間の抵抗一つ】

……誰を思い浮かべているのか知りませんが。いい加減に不愉快です、サーバントのほとんどですらまぐわう女を床になど転がしませんよ。
ウヌクアルハイ様の化身のおひとつと、どのような関係だったか、私は知りませんが――っ、

【――もう一度、もう少しだけ強い力で、彼女は相手を押し退かそうとした。整った顔を言葉通りの色合いに染め上げたなら】
【きっと相手がその言葉通りに自分のことを容易く殺すことができるのだろうって理解しながらも――、それに恐怖し続けるのに、疲れて飽きてしまったみたいに】
【相手の連ねる言葉は苛立つ子供みたいにも感じられた、――自分がどう、というのは、とりあえず、一時棚に上げてしまって。とにかく合わない、そんなのは予感ですらなく】

――――やめてください。私にご用命であれば聞きましょう。私の力不足についての話ででしたら――今後努めましょう。
"これ"こそ時間の無駄ではありませんか? 

【――――――ぎゅう、と、伸ばされた左手を強く掴もうとするだろう。ならば恋人のようであったのはイルだけ、彼女はそれを鮮烈なくらいに"阻害"するから】
【能力の発動はない。けれどおんなじくらいに鮮やかな声音が相手を拒絶していた。相手の脳裏にどんな計画が練り上げられていても、それを読み上げるための力はなくって】


397 : 院長中身 ◆zO7JlnSovk :2018/06/07(木) 18:46:26 hYu/By.60
>>396

【何処までも神経を逆撫ですると、彼女は思う。貴女が彼女を否定する度に、記憶の中のあの子が否定される様で】
【──、きっと彼女は分かっていない。自分のこの感情が醜いヒステリックだなんて、誰も教えてくれなかったから】
【歪な信仰は歪な神を生み、それ故に生まれた歪さを彼女は整数であると認識しているから】

【自分の身体に触れる貴女の指先が、どうしようもなく程遠くて、有り得ない程近かった】


何もかも知ってるよ、あの子の身体に刻まれた、見るも無残な傷も、心に刻まれた、聞くも無残な傷も、──
あの子がどれだけ生きたかったか分かる? どれだけ死にたくなかったか分かる? 盲目的に信じてるのが一番ムカつくんだよ!
そんなあの子が泣いてるんだ、だからボクは助けなきゃいけないって──、思って……!!

無知はどっちだよ! ボクがどれだけ悩んで、考えて、──、鈴ちゃんをどうやって助けようとしてるかわかんないくせに!!
キミたちは言われた事を馬鹿みたいにしてればいいのに……っ、家畜が智慧を持つなよっ、そんな顔で喋るなよ……っ
っ……そんな目で、否定しないでよ────っ


【感情が爆発する、彼女は、神の座を名乗るには余りにも幼く、それでいて、──余りにも淡く】
【自分勝手な言葉であった、自分から因縁を振りかけて、それで自分で勝手に氾濫して】
【、けれども、そこにあるのは、貴女も私も変わらぬ、── 同じ相手への思慕】

【弾き飛ばされ尻餅をつく、ペタンと座り込んできゅっと丸いお尻を地面に着けたなら】
【真紅の瞳から雫が零れる。紫陽花の花弁から夜露が滴り落ちるみたいに、その赤色を一杯に溶かして】
【嗚咽が漏れた。そうしたならとめどなく、溢れ出す涙の音色──】


……っ、そうだ、よ──、何をしても無駄なんだ、その日になるまで、何も出来ないっ……し
準備するだけ、だもん──、それが上手くいくかも、分からなくて……っ、でも、これしか無くて
だからさ、ボクも──、これでいいかな、って……不安になって、鈴ちゃんも毎日、泣いてて……っ

あーもぅ……だっさいなぁ、なんでニンゲンの前で、こんな姿、見せなきゃいけないの……
寂しいよ、寂しい……っ、早く会いたいよ──、鈴ちゃん……っ


【掌で涙を拭う、決壊した感情は何処までも果てなく──、目の前の貴方に向けて流れていく】
【華奢な背中を震わせて、小柄な体躯を一杯に丸めて、それでいて言葉は意地っ張りで】
【──、自分勝手でわがままで、何処までもその所作は、人間臭くて】


398 : 名無しさん :2018/06/07(木) 19:41:53 FtgB62ZE0
>>397

【どうしようもないやり取りだった。この場に"彼女"はいなくて、居ないからこそ、話は拗れていくよう】
【どうあっても結局ここに居るのはイル=ナイトウィッシュと蜜姫かえででしかなく。ならば白神鈴音はどこにもいなかった、――この世界にさえも】
【どことも知れぬ空間に閉じ込められてしまった。そこから出て来るだけの力すらなくて。この現実世界で存在を保つほどの信仰も、そのための依り代さえもなく】
【どうしたらいいのかを誰も分からないんだけれど――だからこそいろいろな方法が思い浮かんでしまって、どれが正解なのかを、きっと、分からなくて】

――――――それはウヌクアルハイ様のことではありません、白神鈴音のことではないですか?
私が信奉しているのはウヌクアルハイ様であらせられます、――いいえ、知っています。データを読みました。"ですけど"。

知りませんよ、知り合いじゃないので。恋人か何かですか? であれど、それは、ウヌクアルハイ様のことではありませんよ、――。
――ウヌクアルハイ様はすべての蛇神の真のお姿であり、最も偉大な神であらせられます。

ですから――あなたの言葉はすべてウヌクアルハイ様に向けられているとは思えません、不適切です。

【ならそれもまた一つのどうしようもないことだった。蜜姫かえでという人間が信仰しているのはウヌクアルハイ、という存在であって】
【すべてでこそないが、本当のことをいくらかは知っている。――そのうえでこそ、"それ"を"果たす"ために自分を削り取っていける、そういう人間】
【だからこそ、相手の様子の変化に惑いながらも――言い切ってしまえた。八岐大蛇もニーズホッグもリントヴルムもケツァルコアトルも、――白神鈴音、さえも】
【この人間にとっては、全部が全く同じ意味合いを持って。最後に祈るのは全部をひっくるめた、ウヌクアルハイという神だって。――相手の言葉はあんまりにも人間らしくて】

【――だけど分かってあげられない。本当はおんなじ相手を想っていても存在にはいろんな面があるから。表と裏ならそれだけで変わってしまう、それでも】
【相手の言葉は心底から来ているものだって思わせた。――ぞろりと長い髪を引き摺って身体を起こしたなら、向ける目線はどこか憐れむもの、可哀想な子を見るのに似て】
【それを可哀想だと思ってしまう程度の気持ちは、まだ残っていたから。――だけれど、それを慰めるすべなど思いつかない、ううん、ただ一つ以外は】

【――――――そして、多分。相手を慰めるための行為はすなわちウヌクアルハイが受肉を迎えることにもつながる、と、分かるなら】

であればこそ準備するほかないのではないですか、……贄は必ず生きて持ち帰れるように習練に励みましょう、あとは……、そうですね、
何か必要なものが他にあれば集めてきますよ、どうせ外にはよく行きますから。――それでよろしいですか、ラサルハグェ?
そのように泣かれても困りますよ、――――私、そういうのは専門外なので。

【毒気、というか。怒りみたいなものが抜き取られてしまったみたいになる、ちょっと気まずい感じ、思ってないところで思ってない人が泣いてしまった時の、温度感】
【それはさながら教室の真ん中で泣いてしまったクラスで一番気の強い女の子を見ているみたいな気持ちにさせた、誰もそんなつもりなかったのに、って、みんなで言い訳したくなる】
【怒鳴りこんでくる先生もいなかったならば、状況は変わらなくて。わずかにひそめた眉、マゼンタの瞳がそれでも少し冷めた目線を向けて、ただ、どこかで少し譲歩する】
【――譲歩、なのかは、よく分かんないのだけど。泣いてしまった相手を気まずい中でどこか気遣う温度ではあったのかもしれない、目を逸らしながら、ハンカチを差し出すような】

【――――ならば思わせた。データで読んだだけでしかない白神鈴音、という存在が、データに決して記されることのない、一人一人との関係の中で、どんな風であったか】
【こんなに熾烈な相手にこうまで言わせるんなら"相当"だったのではないかと。――猛獣使いみたいなイメージ、データの印象と違うなあ、と、こっそり考えるのこそ不敬なんだけど】


399 : ◆S6ROLCWdjI :2018/06/07(木) 20:06:32 WMHqDivw0
>>376

【夕月は、精神的にめっぽう弱い少女であった。だから嫌なことからはすぐに逃げちゃう悪癖を持つ】
【だから今回、言わなかったし言えなかった。思い出したくない嫌な記憶、蓋をして鍵をかけて厳重に仕舞いこんで】
【けれどいつかそれを解き開かなきゃいけない時が、絶対来るってわかってもいる。わかっているから――】
【――鈴音のことに対しては真正面から向き合っている、し、アルクの怒りにも同調する】

うん。約束する、あたしもそいつを許さないし、アルクさんたちのお手伝いする。
だから、……だから勝とうネ、絶対。負けちゃいけない戦いだよ、これは。

【頷く。ヤツカとやらのことは知らないけれど、きっと彼女にも同意できる。自分が信頼する彼らがそう言うのなら】
【ならば自分は一人じゃないって思えた、そうしたら安心できた。それだけのことで、ずいぶん気持ちがラクになる】
【それがいつまで続くかはわからないけど――少なくとも今この瞬間は。彼らと自分は仲間だって、胸を張って、言えた】

ん! そろそろ夜の営業も始まるしネ、あたしも片付けして夜の人とバトンタッチ。
はーい、がんばりまーすっ……お互いに! こっちこそありがと、――――またネっ!

【席を立つ二人にウインクを飛ばす。少女はまだカウンターの中、まだちょっと後片付けが残ってる】
【その位置から二人を見送るだろう、安心しきった顔をして。――これから先のこと、なんにも、わかってないのに】


//ながーーーーいことお付き合いいただきありがとうございました、おつかれさまでしたっ!


400 : シャッテン=シュティンゲル&アルク=ードナール ◆auPC5auEAk :2018/06/07(木) 20:21:56 ZCHlt7mo0
>>399

「……分かっているよ。尽力する……これは、人間が人間である以上、許してはいけない話であるし、勝たなくてはいけない戦いだ……」
――――安心していいと思うよぉ……僕らの仲間達だって、きっと同じく怒りを燃やしてくれる……大船に乗ったつもりでいてくれれば、さぁ……

【彼らには、彼らの繋がりがある――――それも、彼らと同じ目的意識を共有できるだろうと、シャッテンとアルクは胸を張る】
【夕月の感情は、彼らにも共有された。勿論、アルクは引っかかるものを感じてはいるのだろう。だが、それ以上の義務感と怒りが、彼らの背中を押す】
【同じ敵を抱いているのなら、手を取り合わなければならない――――奇しくも、彼らの言うところの『旦那』も、同じような状況にあるとは知らないまま】

あぁ、それじゃあ失礼するよぉ……料理、頑張る事だねぇ!
「確かに――――それは言えてそうだ……ッ、また、連絡する。気を付けて……!」

【背中越しに、夕月の見送りを受けてシャッテンとアルクは店を後にする】
【――――対処しなければならない問題は増えた。だがそれ以上に、大事な繋がりを再確認できた。後は、それに対してどう対処するかである――――】







【――――水の国『Crystal Labyrinth』】

――――という事があったのさぁ、旦那……
「どうやら、あなたの言っていた、異界の神々の他にも問題は山積の様だ……」
<――――まさかとは思ったが、な……物事は、繋がっているというべきか……>

「どういう、事ですか……?」

【彼らの繋がりは、その店の中の密か事を進める。――――塵が積もり、今大きな山になろうとしていた】

<そのカルトの問題、そして鈴音とやら……イルの奴の率いる、異界の神々……全部は、同じ問題に結実しそうだという事だ……>
「っ、何か……分かったんですか!?」
<……あぁ、最近派手に動き出しているという……『サーペント・カルト』――――残念だが、とんでもない敵になりそうだ……>

【彼らは進み続ける。たとえその先が、光明のない暗黒の道であろうとも――――】

/乙でしたー!


401 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/07(木) 20:23:05 Lxd3YeZA0
>>385


──あー、あぁあーあーあ゛ッ!!


だからオマエ嫌いなんだよオレァ!!四方八方おっかないったらありゃしねえ!!
監禁ババアでももう少し可愛げあるだろクレイジーグレイがァアッ!!

【蛇に構わず噛み付かれても前に来る彼──銃はいつでも、こちらを向く。〝大口径〟】
【手の中の凶器が核弾頭を向けられたような気分になる。余りにも恐ろしい】
【それは〝パグローム〟という男の溢れ出す狂気、そして正気に交わったからこそ〝こわい〟のだ】
【だとしても今は向かうしかない。恐怖以上に覚悟も怒りもあるのだ──嫌悪もあるのだ】
【せめて、悪らしく誇りを持って。邪魔立ても払うしかない】
【せめて上への露払いくらいはしないと──面子も立てられない】

マイプレーーイスッ!!テメェ殺しすぎだマジでッ!!
こちとら信奉者殺されまくっちゃたまんねぇんだよッ!!
いくら上が強いとはいえ、下がポンスカ消えたら意味ねぇだろぉがッ!!


テメェに見せてやるよ──〝スネークの加護〟ってやつをなァ!!
ピクピク瞼にケチャップ塗りたくってホットドッグにしてやるからよおおおっ!!


【──アッパーが入っているために、テンションも高い。威勢良く、本当に大丈夫なのか疑わしいくらい吠えまくり】
【次に蛇の気配がするそれは──全体的に薄く、体を包むように纏われる】

【強化の開始】


──〝Moments〟ッ!!


【──彼自身、先ほどの右肩のダメージは響いていた】
【動くとはいえ──まともに利き手の右手で殴るなどの行為をしたとしても、中途半端なダメージにしかならない】
【一気に駆け出した。だからこそ、シンプルに〝タックル〟した。彼の銃を持つ腕に。体を全て】
【残っている体を一度彼の銃を持つ腕に、全て向けた。そのうえで、彼の腕を一本、〝へし折る〟ことを狙いとした】
【勿論、銃を腹に向けられたら終わり──そのため、出来る限り。せめて己の太ももから足までを狙えるくらいまで腕を下げようと】
【もし抱きつけたのなら、恐らくミシミシと音を立てはじめ──その攻防が始まり、同時に、勢いよく地面に〝共に〟押し倒そうとする】

(──上に乗って首絞めりゃオチるか……ッ!?)

【焦燥に駆られながら、なんとかマウントを取れないか狙うが、そこまでの狙いはやはり難しい】
【腕に抱き着いて折るために取っ掛かるので時間がかなり掛かるはずだ。──そして、あなたの行動は】

【──彼が次なる策を持っているであろうことも分かっている。だが今は、確実たる大ダメージを与える方法はこれしか思いつかなかった】


402 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/07(木) 21:26:35 WMHqDivw0
>>401
ク、ヒ、ヒ――そう言わずに楽しめよ。そのためのおクスリなんだろうが!

【――この奇抜なファッションセンスの――そして狂信者の群れに混じるには些か賢し過ぎる男と出会うのはこれで三度目だ】
【男に取って、出会った相手を二度も殺し損ねるなんて言うのは、早々ない失態だったのだ】
【傷付いた身体で突撃を仕掛ける彼から何を感じる?義憤?プライド?打算?】
【それは異質だ。このサーペント・カルトと言う組織において】
【男が思う狂信者とは、底の見えない奈落に楽園が有ると信じて自ら身を投げる愚か者だ】
【だが、こいつは――】

あァン???ダイエットをするなら要らない脂肪を落とすのが最も近道なんですゥ!
これは慈善事業だ。愛溢るるエコ活動なんだよ。
ラブ&ピィィィイイイスッ!

【威勢良く――しかし事実勢いはついている】
【先程から散々見せてやった銃の威力に怯えるでもなく、そのスピードとパワーは流石に強化能力】
【鍛えているとは言え、ただの人間の力よりも何枚かは上手だ】
【狙いは明確――銃を持った腕。あぁ――まただ】

【ここまで彼らの神を侮辱したのだから、イカれたフォロワーどもなら、間違いなく真っ直ぐ首を狙ってくる】
【なのに、男は腕を狙った。知性がある。腹を撃たれないように庇った。技術がある】
【こいつは――信じちゃあいない。奈落の底にある楽園なんて】
【だから腕を抑えられ、今正にへし折られようと軋みを上げている中で】

スネークの加護ォ…?

【今までで最も平静な声が聞こえた】


――なァ、オマエは本気で信じてるのか?
シラフのままでも言えるのかい、『神は偉大なり』ってよ。

【"コレ"が信仰の証であるのならば】
【蛇神の加護であると言うのならば】
【クスリを入れなければ発動できない、その条件の意味は――?】
【珍しく、至極真面目な声音で問いかけながらも、しがみついたその身体を引き剥がそうともがく】
【或いは無様な時間稼ぎに見えただろう、男のトリッキーな動きに対応できず、叶わない腕力で抵抗する様は】


なぁ、どうなんだよバブルヘッド。
穴倉の底に楽園は有るのかい?
どうなんだァ?ドープ  ラブ  ライク?

【一つ一つ区切るように口にする言葉に混じって】
【彼は気付くだろうか、ほんの微かに、空気を流れる――弾丸の、装填される音】
【男が握る大口径の拳銃の方ではなく、もがきながら引き剥がそうと、彼の頭に添えられている、義手の方――!】


403 : エーリカ ◆D2zUq282Mc :2018/06/07(木) 23:19:03 JY1GydDk0
本スレ>>357


404 : エーリカ ◆D2zUq282Mc :2018/06/07(木) 23:19:58 JY1GydDk0
本スレ>>357


へぇ…そう思うとウヌクアルハイ様って寛容なカミサマなんスねー。
カミサマって欲望を否定して、清く正しく生きましょうねーって押し付けるヤツばかりだと思ってたから。
結構親近感沸いちゃうなー。それに、既に教えを実践してるとなると悪い気はしないっす。


【ヤバい…。このペースは不味い。自身の心にスッと染み入る言葉と妙な心地よさは宜しくない】
【注意しないといつの間にかミイラ取りがミイラになりかねないと、警鐘を大音量で鳴らしていた】

【エスコートされた先は、清潔感のある室内。その清潔感と大きさに思わず息を呑む】
【嘆息交じりに"こりゃまた綺麗な場所だねー"と言う感想をそのまま口にしていた】


――…んー、そりゃそうだね。基本的に人って自分が体験したものしか信じないんじゃん。

カミサマを引き合いにするなら、十字架背負った聖人君子が最たる例だよね。十字架背負った聖人君子を模した偶像なら幾らでも目にする。
だけどさ、そのカミサマ自体は見たことが無い。誰も見た事が無いんだよ。精々想像で描かれた絵と文字で残されてるくらいでさ。


【洪水の様に流れ込む理屈に、思わず身動ぎしそうになった。理路整然な理屈を前に思わず息を飲む】
【そして、その言葉の羅列に押し流されそうになるのを堪えるので精一杯だ。――押し込まれる】


つーか随分と哲学的な話になってると思う。学の無い私には、ちょいと厳しいね。
最初に言ったとおり私は頭が悪い。拙い事を言うかも知れないから先ず謝っとくよ。

空気や時間、与えられた無形の知識を信じる癖に、形の無いカミサマを頭ごなしに否定するのは理屈に合わないって事なら。
であるなら私個人の考えなんだけど、見る事は出来なくても空気や時間は知覚できる。
――…ってなると知識云々の所の反論が出来ないや。まあ其処は"無いものを在る"とする信仰と同じだって事で。

まあつまり――私が言いたいのは、可視化出来ずとも知覚する事が出来れば信じるって事。
つーか私達の生活の中での奇跡や導きの類を偶然と断じる事が、信仰に対する裏切りってのは大袈裟すぎじゃないかな。


【ケバルライの言葉に、エーリカが忌み嫌う棕櫚の言葉が脳裏を過ぎる――"無いものばかりが在り、在る筈のものが無い"】
【宗教的で哲学的な問いかけに対して、拙い思考で答えを導き出すのは困難に過ぎる。これも"何言ってるかわかんねー"で通せば良かったが】
【そうも言ってられない。ほとほと困った表情を浮かべ、やれやれと肩を竦めながら言葉を選んで、繋いでいった】


405 : ◆XLNm0nfgzs :2018/06/07(木) 23:29:23 BRNVt/Aw0
>>395

【話の途中、眉を少しばかりひそませたカチューシャに少女は小さく首を傾げ、どうしたのかしら?と一瞬だけ考える】

ええ、ええ!知っているわ!
パレードは皆を幸せにするものなの!少なくとも絵本にはそう描いてあったわ!

えぇ、注射は大切なものよ
何度もお医者様に言い聞かせられてきたもの
早く病気を治したいのならばって──
そんなのとっくの昔に治ってたっていうのにね?
素敵なお洋服なんかもう何年も着てないわ、いつもこんな服ばっかり
【少女は不満げに呟くと入院着の裾をつまんでみせて】

……お家に帰る、ですって?
もう何年も帰ってないから何処にあるのかも忘れちゃった
けど病院に帰るのも嫌だわ、私
ずっと消毒液臭いベッドで一人で本を読んだりしていたのだもの
あんなつまんない日々、もううんざり
【ふわりと笑って、白衣の天使の如く優しく振る舞う彼女に少女はむすっとしたように答え、足元にじっと目を向ける】

【折角お外に出たのだもの、もっと──と言い掛けた瞬間】
【数発の銃声が響く】

────!?

【少女がその眼を傍らに控えるアニマトロニクスに向けた刹那、それの骨格から硝煙があがって】
【ゆらりと揺らぐアニマトロニクスの身体。銃弾は確かに心臓部にあたる装置を貫いていて】
【反撃とばかりにアニマトロニクスはカチューシャの左腕を目掛けて斧を降り下ろそうとして】
【当たるか当たらないかに関わらずその動作の後に軋む音と共に崩壊し、消滅していく】
【降り下ろす、といっても動作は緩慢なもの。避けようと思えば避けられるだろう】


406 : ◆jw.vgDRcAc :2018/06/07(木) 23:40:47 OX.x04tc0
>>363

【思わず、息を飲んだ。―――だって、伝えられた事態が、自分が想像したよりもずっとずっと、あまりにも深刻だったから】
【辛いことがあった。それも、ちょっとやそっとではなく。そして、その辛さを一人で抱えた挙句、何者かに付け込まれた。】
【―――どこかで誰かが辛さを背負うことが出来たなら、違うシナリオがあったのだろうか。けれど、現実は残酷で】
【後悔だけを残し、最悪の事態に進んでしまった。突き付けられた現実を前に、マリアは沈痛な面持ちで下を向く。】

そんな、っ……そんなのって……!
人間を滅ぼす?鈴音が?まさか……。そんなのって、ないです……
だって、鈴音は……人が大好きなのに……誰かの傷に、すぐに気づいてあげられるのに!
そうじゃなきゃ、こんな風に誰かの為のお店なんて開かないでしょうに……
……っ。……

【もはや、先程までの微笑みは消え失せた。子供が生まれてから、自分の事が大変で忙しかったとはいえ】
【鈴音の苦しみに気づいてやれなかったのは、自分も同じだ。ほんの少し、気を付けていれば……気づいていたかもしれない。】
【……カップに、手を付ける気にもならなかった。何を口にしても、渋く感じてしまいそうだったから。】

……私が最後に会ったのは二か月ほど前です。その時は一年以上、久しぶりの再会だったのですが……
その時の鈴音は、変わりがないように見えました。……むしろ、明るいくらいで。
このたんぽぽの仕事に揺るぎないやりがいと使命感を持ってて。……だから、信じていたんです。
この不安定な世の中でも、きっと彼女は揺るぎなくいてくれるだろう、って。

もしその時に既に、悩みを抱いていたとしたら―――私に、出来る事は無かったのか。そう思うだけで……

【―――悔しい。その言葉を紡がず下を向いたのは、「悔しい」という一言だけでは到底今の気持ちを表現しきれないから。】
【抱く思いは恐らくマリアとて同じ。紡ぐ言葉を失って黙ってしまうと、暫く重く沈痛な空気が流れる。】
【数秒。その沈黙を破ったのも、マリアだった。―――顔を上げると、貴方を見据えて。……悔いはある。けれど】

―――これ以上後悔したくないならば、今すぐにでも行動を起こすしかありません。
もう間に合わないかもしれない。けれど……もっと遅くなるよりは、マシです。
ただ悔いるよりは、せめて私たちに出来る事をしましょう。―――それが、鈴音へのせめてもの償いにもなるはず。

【このまま後悔しているだけでは、また後悔することになる。聡明な貴女なら、きっともう分かっているはず。】
【「何か、きっかけとなる情報はありませんか。」そう尋ねる彼女の瞳からは、既に後悔の念は消えていた。】
【今は悔やんでいる暇はない。だから、本当は後悔は消えてなんていないけれど、心の内に仕舞っておくのだ。】
【――――悔いるのは、手を尽くして為すべき事を全て終えてからでも遅くはないだろうから。】


407 : ドープ ◆xgsUYuhzWc :2018/06/08(金) 00:29:12 Lxd3YeZA0
>>402


──


【動きが止まった。静止は即ち、押し倒す行為も中断された事を意味した】
【ひュ、と呼吸が止まった。〝ヤバイ〟という警告の言葉だけが過ぎる】
【──この、悪にとっての死神のような男は、悪にとっての消毒液のような男は】
【いや、消毒液など生ぬるい。火炎放射器だの、酸だの、〝徹底的〟なものに似たこの男は】
【──そうだ、こいつはいつだって〝徹底的〟だ。遊んでるようで狂ってるようで】
【周りを囲んで跳ねて遊びながらも、確実に〝喉笛〟を狙って殺しにかかるのだ】

【……〝パグローム〟という存在は、事象は、まるで悪い冗談だ。悪夢のようだ】
【いや、眠れば殺しに来る殺人鬼の方が優しい。もっと、もっと、彼は悪に対して鬼畜なのだ】
【敵を消滅させ、跡も残さない能力。彼は〝最期〟まで悪意そのものを許さない】

……オマエよォ……

【殺すだけじゃない──いつだってこいつは、〝揺さぶる〟】


【〝楽園〟?──〝バカ言うなよグレイヘアー。オレはいつだってそれを待ち望んでる〟】
【〝クスリと宗教は密接だ。神ってのは目の中のマンダラの中にあるってオレァ聞いたんだ〟】
【〝クスリ使ってチャクラの開発にご熱心な奴もいる。オレはヤクの可能性に触れたいだけだ〟】
【〝だからオレは、ハッパ使って、誤魔化し誤魔化し、やって来たんだろうが〟】


【──おい】

【糞、クソ、クソ】【何なんだよ】
【やめてくれ、最悪な気分だ】【やめてくれグレイ。何で今更そんな事聞くんだ】
【オレが、どんな思いで、コレに縋ってるのか】
【オマエは】【オマエは最悪の死神だグレイ】【黙れグレイ】
【お返しにオマエのマッドヘッドも掻き乱してやる】
【オマエが泣き叫ぶまで殴るのをやめなければいいのか】

【──くそったれ】


……、


【油断したら死ぬ。じゃあ今更命乞いをするのか?】
【〝次の行動はどうするべきだ?こいつは、腕を一本捧げたうえでオレのドタマ撃つ権利を得た〟】
【〝オレが捧げるものは何だ?……こんな時こそウヌクアルハイにでも祈るのか?〟】

【……〝知性〟が邪魔をした】


……オマエも大概〝悪〟だよなァ……パグローム



【汗を垂らし、歯を食いしばった】
【彼の義手を、ドープは咄嗟に両腕を離し、まず右手で掴もうとする。義手──〝銃口〟を。右の手のひらで覆うように】
【次いで、左腕で勢いよく上に上げようと──この間、彼は以下のようにやや錯乱していた】

いい加減にしろよパグロームッ!!いい加減にしろォッ!!
もう蛇なんて関係ねェんだよッ!!!テメーが個人的に気に入らねェんだよパグロォオオム!!
──右手くれてやるよォッ!!その代わり──!!


【──その上でのこの行為。そもそもパグロームが理性的な反撃をしたならば、この行動は失敗に終わるだろう】
【──その間に、彼は口を開け、パグロームに飛び込もうとする】
【──狙っているのは、彼の顔。咄嗟のことで、首に噛み付くほど体は捻られず】
【こちらももし、成功したのなら。顔の一部を──齧りとろうと】

【突如激昂していた。それはまるで。彼の狂気に、蛇のように呑まれたかのように】
【彼はパグロームという男を敬愛する。ここまでヒトに踏み込み、悪を滅さんとする人間を】


408 : ◆KWGiwP6EW2 :2018/06/08(金) 01:31:03 WMHqDivw0
>>407
そう、混乱した貌するんじゃあねェぜ。
ただ確かめただけだろうがよォ?

オマエは奈落の底の楽園なんざ欠片も信じちゃいねぇ――
落ちればただくたばると知ってるのに崖の淵で踊るのが楽しくて仕方ないって言う……
正真正銘のゴキゲン頭《バブルヘッド》なのかってなァ!

【男は悪を許さない。――このドープ・ラブ・ライクは最後まで、男をそんな風に評しただろう】
【それは一部誤りだ。男は蛇神教を嫌悪する。男のポリシーに反するからだ】
【だが、それは断じて正義の意志なんかではない。悪を赦さぬ心ではない】
【男はただ――今、目の前にいる彼のように。信仰を奪われた者の顔がハチャメチャに好きなだけなのだ】

イ〜イ顔してるじゃあないか。まるでオマエの方こそ――正義の味方みたいなツラだ。
だが――それでも判決は死刑!そのままのツラでデスマスク決・定ッ!!


【義手に仕込まれた文字通りの"奥の手"――もう一つの銃口から吐き出されたRIP弾が男の頭蓋を破砕する――はずだった】
【彼の最後のアクションはある意味で正気とは思えない】
【だから見誤った。発射された弾丸は彼の言の通りに右手を直撃し――至近距離での対人弾は肉体が強化されていようがただでは済むまいが】
【果たして――彼の決死の反撃は狙い通りに男の顔面を抉り取っただろう】
【逃げるならば、或いは自身の能力を使えば、可能だったのかも知れない】
【しかし――】


【グチャ、リ―ー粘っこく肉を裂く音が聞こえて、肉と血の味がする】
【彼のグシャグシャの感情を宿した貌を、焼き付けたままの片目ごと、側頭部に掛けて肉を食い千切った】
【男は初めて――"こいつ蛇みたいだな"と、そんな感想を浮かべるのだった】

ギィィィイイイイ…、イ、イ、ハ、ハハハッ!シャハハハハッ!!

【絶叫と哄笑の入り混じった獣声を上げ、顔からしとどに血を流しながら、男は今度こそ彼の身体を蹴り飛ばすように振りほどく】
【ただでさえ人相の悪い顔が更に凄惨に赤く染まり、最早グレイヘアーと呼ばれるような色ですら無くなって】
【――男は嗤う。だって、これが生き甲斐だからだ】


ク、ヒヒヒッヒハッ!!証明したぞ!正しいのは俺!
オマエは最後の最後で!ヤク漬けになって生きるか死ぬかの鉄火場の中でそれでもッ!"祈らなかった"!
シャ、ハ、ハハハッハハハハハハッ!!

ハッピーバースデーだドープ君……さァ、次のドライブでも神様に酔えるかな?

【男の姿は、ゆっくりと消えていく。この場はお開きと言うことなのか。或いは――】
【結果を見れば"痛み分け"であっても――男はきっと、勝ち逃げのつもりなのだろう】


409 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/08(金) 04:31:31 IBKicRNQ0
>>367-368
ふ、ふ。私など背負っては川を渡る前に沈んでしまうだろうからな
そうだとも、ここにいる誰にとっても彼奴等の領域は許せるものじゃあない。

【向いている方向は全くの真逆でも、カニバディールもまた同じだった。自分たちの邪悪が及ぶ範囲は自分たちの領域だという意識】
【だからこそ、同じ闇の中にあって何かを守ろうとするアーディンの姿は眩しく。それゆえに、このような言葉も吐けたのかもしれない】

歪んだ愛だという自覚はあるがね。こうして行動に移す原動力となっているのも確かだ
まったく、正義面をして悪行をする連中は悪党としても三流以下だよ
そんな奴らに、ここまで押し込まれていることを思うと笑えないが

【そう、本来なら戯言と言ってしまってもいいだろう。しかし、今の混沌はそれにすら一理を与えるほどのものなのだ】
【恐るべきは、そのような異常事態を生み出した『黒幕』たち。彼らなら本当にやってのけるだろう。この世界そのものを歪めることですら】

ああそうだ。それに当たってもう一つ。この件に関わっている一人で、ロッソという探偵の男がいる
そのロッソが、この指輪とは別に合言葉を決めている。『ヨハンは639号室の隣人である』
ヨハンと639の二つが符牒になっている。指輪の暗号通信と併せて利用すれば、この件で組んでいる者を見分けることが出来るはずだ

【情報と人脈、それを生かすうえでもう一つの要素をカニバディールは明かす。どうにも奇妙な腐れ縁の元強盗の探偵の合言葉】
【あの酒場で別れた後、カニバディールは暗闘に突入せざるを得なくなったが。彼はまだ生き延びているだろうかと、柄にもない思いが頭をかすめた】


喜び勇んで『特区』に入っていった奴らの愚かさには、私も辟易するが……同時に『黒幕』の大衆扇動の腕前も感じ取れるな
愚かな大衆が好むところの夢を、異臭を可能な限り隠して見事に用意したわけだ
このままいけば彼奴等なら実現させる。暗黒時代を打ち立てる

――――扇動といえば、先ほどの戦いでも妙な男がいたな。ラベンダァイス、お前は見たかね?
混乱の中で私に向かって発砲した男だ。「英雄はもういらない。人自らで未来を掴み取る。それが先生の教えだ」
「光を、未来を、導きを。力を、平和を、宝を」。まるでカルト教団の狂信者のような物言いだったが……

その〝先生〟とやらが『黒幕』に関わる何者かだったとするなら。すでに彼奴等の手は、UTを擁するこの風の国にも迫っているのかもな……

【グラトンとの邂逅を思い返す。狂気的なまでの信念。悪に矜持などというものがあるのなら、きっとああいうものをいうのだ】
【そんな物思いを、自分自身の口から洩れた言葉が破る。あの青年、つい先ほどのUT事務所前の暴動の中にいた若者】

【彼の言葉はまさに、『特区』に入っていった民衆のごとく、何者かに煽られ操られているようなものだった】
【ならば、その背後にいるのはなんなのか。この場で答えは出るはずもないが】

/続きます


410 : カニバディール ◆ZJHYHqfRdU :2018/06/08(金) 04:31:52 IBKicRNQ0
>>367-368
ヴェイスグループ……ホウオウシティの一件か
機関のデータベースで見た覚えはあるな。確か実働部隊の名が暴蜂、だったか? 今では噂を聞かなくなったがな
当時のJusticeの本拠地に、殴り込みをかけたことすらあると聞いている……なるほど、そう考えると確かに文字通りの桁違いだ

暴蜂とRAGNAROK LABORATORY、双方合わせても及ばないとは……

【機関員として知り得る情報は、可能な限り集めているカニバディールはその組織と起こした事件についても覚えがあった】
【当時、世界の脅威の一つとして確かな存在感があった二つの勢力。それら以上の地獄を実現した存在が、今この空の下にいる】
【この混沌をこそ愛したカニバディールすら、戦慄せざるを得なかった】


……頼もしい限りだ。彼奴等か我々か、どちらかが滅びるまで続くこの戦いは、戦争というより殺し合いといえる
そんな戦いにおいては、その重傷すら意識に入らないほどの、その燃え続ける怒りこそが武器となるだろう

(……トライデントさながらだな。だが、彼奴にはそれを支える同じ呪われた血を引いた相棒と、それを御する意思があった)
(主を失った生物兵器に、そんな器用な真似が出来るとは思えない……これが吉と出るか凶と出るか)

【彼女の決意表明に重々しく頷いて見せつつも、カニバディールですら懸念した。彼女の、あまりにも抜き身の憎悪に】
【確かに強力な武器ではあるが、それはいわば諸刃の剣。この怒りが何をもたらすことになるか、今は誰にもわからない】

まったく、その通りだ。各々の思想・意志を奪わせないために手を組んだというのに、そこを否定してはおしまいだな
難儀なことだが、その試練こそ『黒幕』には出来ないこちらの強みでもあるだろう

【そう、それでも折り合いをつけて進まねばならない。戦わねばならない。『黒幕』の側に落ちてはならない】
【相変わらずのルヴァの言葉は脇に置いて、カニバディールも悪党としては全く似合わないその試練に立ち向かわんとする】

……時に、命すら惜しまない若者というのは現状を打ち砕く途方もない力を発揮することがある
少なくとも、ソニアに対する想いが本物なら……やってくれるかもしれないな

【顔も名も知らない相手だが、アーディンが自分が敵にそうするような眩しさをこらえる表情を通して】
【その青年が確かな思いとエネルギーを秘めていることは感じ取れた。後は、その青年が成す物語なのだろう】

ありがたいことだ。そういった汚れ役を厭わない者は案外といないものだからな
スナイパーとの相性についても、我々と比べて貴方の方がいいらしい。いざとなれば、頼むよ

【機動力の低いカニバディールは、スナイパーにかかってはいい的だ。その点、アーディンなら対抗しうるだろう】
【その『いざという時』が来るのかどうか、それはまだわかりはしないけれど】


【三人の視線を受けて、カニバディールも重い足音を響かせて踏み出す。まだ少しその場に置いてあった、多少の距離を縮めて】
【指輪を嵌めた武骨な指を、彼らのそれと合わせて打ち鳴らす。歪で一時的なれど、今は確かにある団結】
【異形の肉屋もまた、悪意と殺意に彩られた気概を巨躯に満たしていく。必ず、敵の全てを自分よりも先に地獄の業火に放り込んでやるのだと】

【きっと、それらの難題が現れた後でも彼らは立ち向かう意思を捨てないはずだから】


411 : アリア ◆1miRGmvwjU :2018/06/08(金) 19:17:38 o6XMS57s0
本スレ≫367

【奇妙な均衡。お互いのことを疑りつつも、それ以上に踏み込んで詰問することは決してない、冷たい戦争に似た対峙。然してそれは、対立にあらず。】
【表面だけを攫うように、けれどそう見せかけて裏のあるような、他愛もない言葉を交わす時間。「ぼろ」を出さない限り、いや出していたとしても、殊更にそれを指摘もせずに。】
【だから少女の言い分を、女が疑うことはなかった。疑ってなんになるというのだろう。こちらから助けておいて、しかも平穏の主導権を握っているのだから、藪を突いてそれを壊しても誰も幸福にはならない。】
【酒にもクスリにも手は出さず、身の回りに不便のなさそうな家出少女。それを拾ったお人好しは、懐に拳銃を差している。そういう関係のまま。「汚れてたようだし、少しは綺麗にしておいたの。」】
【 ─── けれど。個人的な興味として、少女の素性が気にならないと言えば、嘘になった。ゆえに言葉の上っ面はごく穏やかに、だが少しばかりの含意を添えて。】
【窓の外を覗くなら、眼下に広がるのは湾岸の都市帯。埋立地を繋ぐ幾つか橋々と、高速道路と、高層ビル群が見えるだろう。】
【話題を逸らすように少女が切り出せば、ふっと笑って戯けたように、こんな台詞も口にして。青白く照らし上げられて微笑む横顔は、うつくしくも、冷たい。】



「実は武器商人なの。」「 ── こうも争いが絶えないと、私も大儲けできるわけ。」
「カノッサにカルト集団、能力規制法なんてのも有ったかしら。抵抗には武器と金が必要なのよ。」
「私にとっての"世界"は、このチェスの盤上みたいなものよ。 ── 中々うまい打ち手も、いないのだけれどね。」


【 ── そこまで言い終えたのなら、しばらく口を閉ざす。くい、とまたコニャックを呷る。からん、氷の崩れる音。盤上から取ったクイーンを、彼女は片手で弄ぶ。】
【その一口を飲み終えるか、少女がなにか言葉にするか、 ── そうしたら、種明かし。どこか、郷愁に似ていた。長い睫毛が憂いを帯びて、夜露に濡れてさえいるように見えた。】


「冗談よ。軍事企業って、実はさして儲からないって知ってた?」
「単に高給取りで、福利厚生を毟ってるだけよ。」「 ── その分、外せない首輪を付けられて、ずっとだけれど。」
「少なくとも私は、プレーヤーにはなれなかった。盤上の駒。」「ポーンに産まれたつもりはないけれど、所詮それだけ。」


「将棋崩しの方