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(-_-)は古本屋の幽霊のようです- 1 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:03:05 ID:3nD40kZ.0
-
僕は学校でいじめられていた。
親にもいえなくて、味方もいなくて、結局僕は屋上から飛び降りた。
自殺は一番重い罪だったっけ?地獄ってあるのかな?
そんなことをぼんやり考えながら飛び降りた。
僕は、確かに死んだはずだった。
(-_-)(……なのに、)
ハハ ロ -ロ)ハ「…………」
どうして僕はここにいるんだろう。
- 2 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:04:11 ID:3nD40kZ.0
-
気づいたらここにいた。もう三日前になる。
ここは古本屋だ。天井まである本棚にみっしり本が並んでいる。
客はあまりこない。今まで見たのは常連らしい男二人組と老後を楽しんでそうな爺さんだけだ。
こんな状態で大丈夫なのか、こっちが心配になるような客の少なさだ。
店主は肩までの金髪に銀縁の四角眼鏡、おそらく20代前半の女性だ。
古本屋に似合わない人だ、と思う。
彼女がなぜここの店主をしているのかはわからないが、スタバでコーヒー片手にパソコンを見ているほうが似合うだろう。
まぁ実際の彼女は椅子に座ってただ本を読み進めてるんだけど。
(-_-)「……なんでここにいるのかなぁ、僕」
- 3 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:04:55 ID:3nD40kZ.0
- 口に出しても彼女は振り返ることもしない。
聞こえなければ当然か、僕は幽霊なのだから。
そもそもここがどこにあるのかも僕にはわからない。
目覚めた直後、ここの外にでてみたけれど全く知らない場所だった。
目覚めたという表現が正しいのかわからないけれど、確かに僕は幽霊だ。
証拠におなかは減らない。眠くはならないけどぼーっとした時間は増えた。
僕はあれからずっとここで本に囲まれながら座っている。
本は好きだけど、触れないんじゃ見ることもできない。
毎日ぼーっと過ごしていた。
家に帰ろうとは思わなかった。厳格な父は自殺した息子を情けないと思っているだろう。
なぜ戦う勇気を持たなかった、と墓に怒鳴っているかもしれないな。
母は優しかったけれど父に従順な人だった。
父と同じように怒っているかもしれない。なんで話してくれなかったの、と泣いている母が浮かんで消えた。
(-_-)「……今更関係ないか」
- 4 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:05:40 ID:3nD40kZ.0
- 学校はどうなったんだろう。進学校だったから、マスコミの対応に追われていれば面白い。
いや、そもそも世間にでていない可能性もあるな。事なかれ主義の爺さん共がもみ消したかも。
……いや、ないな。父さんは弁護士だったから、いじめっこたちをおいつめているかもしれない。
部屋にある日記にはもう気づかれているだろう。昔からの習慣だったが、つけておいてよかったと思う。
いじめの内容、首謀者、実行者、事細かく書いてある。
追いつめられてつぶれてしまえばいい。僕みたいに。
ハハ ロ -ロ)ハ「ネェ」
- 5 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:06:22 ID:3nD40kZ.0
- そういやあいつらはどうなったんだろう。
死んだら祟ってやる、なんて考えてたな。今では他人事に感じるけど。
いじめは遊びのようなものだ、と聞いた。あいつらは僕を殴って笑っていたからきっとそうなんだろう。
いじめられた方はずっと憶えていて、いじめた方は一切憶えてないらしい。
そりゃそうか、遊びだもんな。だから同窓会とかで普通に話しかけられるんだろう。
やられた側だけずっと記憶が残ってるなんて不公平だよなぁ。
ハハ ロ -ロ)ハ「ネエ」
- 6 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:07:03 ID:3nD40kZ.0
-
全面的に肯定するけど、今のは僕の意見じゃない。
昔いじめられてたというドクオおじさんの話だ。
ドクオおじさんはいじめられて悔しくて、見返すために会社を立ち上げたそうだ。
実際おじさんは成功して貧富の差、という復讐を果たした。
おじさんが成功したと聞いた時のいじめっこの顔はとても面白かったらしい。
('∀`)『あいつら擦り寄ってきてさぁ、さも旧来の友人ですみたいな顔すんのよ。
もう笑えたねあん時。俺を屑みたいに扱っておいてさぁ。
お前ら俺のこといじめたよな?って聞いたら目ぇ丸くしてさぁ。
あんなの冗談にきまってんじゃんwwwwだってよwwww』
('A`)『だからさ、そっかー冗談かー。お前○○に勤めてるよね?
俺あそこと契約してるんだわ。覚えておけよっつったら
すっげぇ青ざめてんのwwww何するとも言ってねぇのにwwww
冗談だよーっていったけどね。』
- 7 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:07:45 ID:3nD40kZ.0
- 冗談じゃなかったんだろうなぁ。その会社はつぶれたらしい。よくわからないけど。
もしかしたらおじさんは僕がいじめられやすいのを見抜いてこの話をしたのかもしれない。
人間決まるのは大人になってからだ、と伝えたかったのかもしれない。
僕は死んでしまったけれど。
ハハ ロ -ロ)ハ「 ネ エ 」
そういやさっきから店主が何かを呼んでいる。
ここには僕と店主しかいないのに何を呼んでいるのだろう。
店主に目をやると、カッチリ視線があった。
眼鏡の奥の澄んだ青い目が僕を見つめている。
(;-_-)「…………え」
- 8 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:08:43 ID:3nD40kZ.0
- 僕の後ろには本しかない。僕と店主しかこの場にいない。
つまり呼ばれているのは僕だ。
(;-_-)「……僕、ですか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「アナタ以外にダレがいるというんデスカ?」
(;-_-)「いや、そうですけど……」
- 9 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:09:28 ID:3nD40kZ.0
- え、僕死んだよね?
幽霊だよね一応。何あっさり呼ばれてるの?
そもそも三日間無視されてたよね?
いきなり霊感に目覚めちゃった系店主?僕がそばにいたから?
うわー悪いことしちゃったなぁ…
いろいろ浮かんでは消えて、結局残ったのはこれだけだった。
(-_-)「……僕のこと、見えるんですか?」
- 10 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:10:23 ID:3nD40kZ.0
- ハハ ロ -ロ)ハ「何当たり前のコト言ってるんデスカ」
あぁ、目覚めさせてしまったらしい。
ごめんなさい名も知らぬ店主さん。
不可抗力とはいえあなたにいらぬ力を与えてしまいました。
ハハ ロ -ロ)ハ「ソンなほこりくさい所にいて、平気なんデスカ?」
(;-_-)「え、あ、はい、出ますゴメンナサイ」
ハハ ロ -ロ)ハ「? ナゼ謝るのデスカ?」
(;-_-)「な、なんとなく…ですかね?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ナゼ疑問形なのデスカ?」
(;-_-)「な、なんとなく……」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ
- 11 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:11:16 ID:3nD40kZ.0
- 店主が眉をしかめる。僕のはっきりしない所が気に入らないのだろう。
そういやいじめの始まりもこれが原因だったなぁ。
はっきりしない奴、と言われたのから広まった気がする。
とりあえず隅からでて、店主に近づいてみる。
彼女は一切目をそらさない。まっすぐすぎる視線は、怖い。
なんとなく責められている気分になる。僕は彼女の目を見れない。
店主は古本屋の奥で僕を待っている。
近づきすぎると何かに負けそうで、店主まで2メートルほどの距離で立ち止まる。
立ちっぱなし、というのは幽霊でも気分が悪い。
疲れるわけじゃないけど、座りたい。
近くに高いところの本をとるためだろう踏み台があったので使わせてもらうことにする。
汚れることは気にしなくていい。僕は幽霊なのだから。
(-_-)(見られちゃってるけど)
- 12 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:12:09 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「アナタ、ナマエは?」
(;-_-)「あ、ヒッキーといいます……」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウ。ワタシはハロー。ヨロシク」
(;-_-)「え、あぁ、よろしく……」
いやいやいやよろしくしてどうする。
店主もといハローさんは僕に興味をなくしたらしい。手元の本を読み進め始めた。
待ってくれ、僕は聞きたいことがたくさんあるんだ。
(-_-)「あ、あの!」
- 13 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:13:07 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「……ナァニ?
ソンな大きな声をださなくテモ聞こえマス」
(;-_-)「あ、あごめんなさい」
思ったより大きな声がでてしまったらしい。
考えてみれば自分から話しかけるなんていつ以来だろう。
いじめられてからも、いじめられる前からも僕は受動的だった。
誰かの声に応えた記憶はあるけど自ら近づこうとしたことはなかったんじゃないか。
だから味方がいなかったんじゃないか。
- 14 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:14:10 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「き、聞きたいことがあるんですけど」
ハハ ロ -ロ)ハ「ナンデスカ?」
(-_-)「えぇ、と。
……僕のこと、見えてるんですよね?」
ハハ ロ -ロ)ハ「さっきも言いマシタ」
(;-_-)「あ、……ごめんなさい」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ
つい聞いたことを繰り返してしまった。そもそも会話までしておいて見えてないわけがない。
彼女は同じことを繰り返すのは嫌いなようだ。
たぶん彼女は僕みたいな人間は嫌いなんだろうな。
ハッキリしたものが好きそうな感じがする。
(-_-)「……じゃあ、なんで三日間無視したんですか?」
- 15 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:15:02 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「いるナァとは思いマシタケド、
何もしなさそうだしいてもイイカナァ、と」
(-_-)「じゃ、じゃあなんで今話しかけたんですか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「三日前以外微動だにシナカッタので、
とりあえずナマエくらい聞いておこうカナァ、と」
(-_-)「あ、そうなんですか……」
僕のせいで霊感に目覚めたようではなかったらしい。
(-_-)「……あの、僕、幽霊ですよね?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウなんじゃないんデスカ?
本人もワカラナイコト、ワタシには答えられマセン」
(-_-)「ですよ、ねぇ」
確かに僕は死んだ。だから幽霊のはずだ。
あっさり会話しているけど僕は死んでいてハローさんは生きている。
通常ならありえないけれど、そもそも幽霊になってしまったのだから今更だ。
というか、
(-_-)「……あの、僕ここにいてもいいんですか?」
- 16 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:15:57 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「? ソレを決めるのはワタシじゃありマセン。
ヒッキー君デショウ?」
(-_-)「……え」
それは、居たければ居てもいいということなんだろうか。
聞こうとして、やめた。きっと彼女は自分の意志がない人間は嫌いだから。
(-_-)「……じゃあ、お邪魔します」
ハハ ロ ーロ)ハ「随分今更デスネ。
どうぞ、ゆっくりしていってクダサイ」
彼女がふっと微笑んだ。
不意の笑顔はすぐ消えてしまったけど、僕の心に強く残った。
これが初めての会話だった。
一、幽霊になりまして
- 17 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:16:38 ID:3nD40kZ.0
-
ハローさんはあまりしゃべらない。
僕から話しかけるか、何か用事がないと口を開かない。
たまに店の奥のおそらく住居にいく以外はずっと本を読んでいる。
ここに来てから一週間たった。
あれから来たのは爺さん一人だけだ。名は荒巻というらしい。
5冊一気に買っていった。ハローさんによればいつものことだそうだ。
ハハ ロ -ロ)ハ「五日後にマタ来マスヨ。
今までソウデシタカラ」
一日一冊読んでいる、ということなんだろう。
荒巻さんに僕は見えないようだった。
一応うろついてみたんだけど、見向きもされなかった。
空気の気持ちがわかった気がした。
- 18 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:17:31 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「…ハローさん」
ハハ ロ -ロ)ハ「ナンデショウ?」
僕から話しかけることで会話は始まる。
彼女と話すのは、楽しい。生きてる間話す相手がいなかったからかもしれないけど、
僕が思いもしない意見をもらえるからだろう。生きていればきっと話そうとも思わないほどに、僕らは対極だ。
そう思うと幽霊になってよかったのかもしれないな。
まぁ、ハローさんから話しかけられたのは最初を除いて一度だけだけど。
ハハ ロ -ロ)ハ『ヒッキー君』
(-_-)『なんですか?』
ハハ ロ -ロ)ハ『ごはん食べマスカ?』
(-_-)『あ、大丈夫です。おなかすかないので』
ハハ ロ -ロ)ハ『……ソウデスカ』
あの微妙な間はなんだったんだろう。
もしかしたらお供え物をしようと思ったのかもしれない。
お供えされても何も返せないからいいんだけど。
- 19 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:18:27 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「ここ、経営大丈夫なんですか?
お客さん来ませんけど」
ハハ ロ -ロ)ハ「いいんデスヨ道楽みたいなものデスカラ」
(-_-)「そういうもんなのかなぁ……」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウイウもんデス。
Don't worry.蓄えならアリマス」
(-_-)(貯蓄とかそういう問題じゃないと思う)
ハハ ロ -ロ)ハ「そもそもココはワタシの祖父の店デスカラ。
なんとなく継いでイルダケデ、飽きたらやめマス」
(;-_-)「えぇ……」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウデスネ、やめたら何シマショウ?
ニホン一周旅行とか楽しそうじゃナイデスカ?
ワタシ京都行ってみたいデス。お寺巡りシマス」
(-_-)「僕が行ったら浄化されそうですね」
ハハ ロ -ロ)ハ「確かにアナタghostデスカラ。
デモghostとしては浄化されたホウがいいのデハ?」
(;-_-)「うーん、それはそうなんですけど……」
そもそも自分が成仏できていない理由もわからないのだ。
天国だか地獄だか輪廻転生だか、何かしらあると思っていたのに幽霊ライフがはじまったのだ。
漫画とかなら現世に残る意味がある実は僕は……
的な展開が待っているんだろうが一切何もない。
何もない、とわかっていても期待してしまうのは仕方ないと思う。
少しくらい夢みたっていいじゃないか。僕は幽霊なんだ何も怖がることはない。
- 20 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:19:19 ID:3nD40kZ.0
-
(;-_-)「なんとなく、何もわからないまま消えるのは嫌だなぁ、
なーんて思うんですよ」
ハハ ロ -ロ)ハ「…ソウデスカ」
まぁ、生きてる人からすれば馬鹿みたいなんだろうな。
生きて状況を変えようともしなかった癖に何言ってるんだか。
結局僕は一番楽な道に逃げただけだ。思考停止は楽だから。
……まさか死んでからも思考する頭があるなんて思わなかったけれど。
ハハ ロ -ロ)ハ「マァ、いいんじゃないデスカ?
ghost life」
(-_-)「え」
ハハ ロ -ロ)ハ「普通なら経験できマセンシ。
ちょっと憧れマスネ」
(*-_-)「そ、そう?」
- 21 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:20:18 ID:3nD40kZ.0
-
そういわれると僕は今とても面白い状況にいるんじゃないか。
自分に霊感があったことなんてなかったけど、
皆が経験できないことをするというのは気分がいい。
(-_-)「そういうならハローさんだって、
幽霊と話す機会なんてそうそうないですよね」
ハハ ロ -ロ)ハ「ム。……確かにソウデスネ」
(*-_-)「じゃあ僕たち面白い経験してますね!」
ハハ ロ -ロ)ハ「…フム。確かにオモシロイ」
ハローさんは感情が表に出にくい。
最初は僕の話が面白くないのかと思ったりしたが違うらしい。
昔からこうなのだそうだ。淡々としていて怖いと言われたこともあると聞いた。
片言でからかわれたこともあるらしい。無視していたら自然と消えたようだけど。
- 22 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:21:11 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ『周りには好きに言わせておけばイインデスヨ。
ドウセ他人デスシ、大体は何も考えてないんデスカラ。
確かに言われたことは事実デスシ』
ハハ ロ -ロ)ハ『ア、事実じゃないのは否定シマシタヨ。
下手な噂流されるの気持ち悪いカラ』
彼女の言葉は真実だ。きっと僕のはっきりしないところも同じようなことなのだろう。
彼女のように割り切れたら僕はここにはいないだろう。
僕はみんなにいい顔をしていたかったのだ。
周りをみれば、味方はいたのかもしれない。
どれもこれも今更、だけど。
( ´_ゝ`)「おーっす」
(´<_` )「やってるかーい」
ハハ ロ -ロ)ハ「やってマスヨ。イラッシャイ」
- 23 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:22:15 ID:3nD40kZ.0
-
思考の海に沈もうとしたのを間延びした声が引き留めた。
よく顔の似た二人が店に入ってくる。この店の数少ない常連だ。
ハローさんは僕から意識を離した。僕は部屋の隅に戻る。
誰かが来たときは古本屋の通常に戻る。暗黙のルールみたいなものだ。
ただでさえ流行らないのに幽霊がいるだなんてわらえない。
…いや、逆に幽霊見たさの客がふえるかもな。
それは僕がお断りだ。幽霊になってまで見世物扱いなんて御免だ。
( ´_ゝ`)「ハローちゃん、なんか面白いの入った?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ウーン、ぼちぼちデスネ
兄者さんの気に入りそうなものはナイカナァ」
( ´_ゝ`)「むぅ。やっぱり来るの早かったかな?
まぁいいや。適当にみつくろってくれる?」
ハハ ロ -ロ)ハ「かしこまりマシタ」
ここの古本屋は変わっている。
客の好みに従って店主が本を選ぶのだ。
確かに膨大な本から自分の気に入るものを見つけるのはむずかしいだろう。
だからといってこの膨大な本すべてをおぼえておくなんて、と話した時がある。
ハハ ロ -ロ)ハ『自分の店のものくらい、すべておぼえてマスヨ
当然デショウ?』
…彼女の当然がよくわからない。
- 24 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:23:22 ID:3nD40kZ.0
-
(´<_` )「お、珍しいもん読んでるな。
お前オカルトとか信じないのに」
ハハ ロ -ロ)ハ「チョット、ヒトの読んでるものに勝手に触らないでクダサイヨ」
兄者さんによく似た男がハローさんが今まで読んでいた本を手に取った。
幽霊はいるのか、なんて随分実直なタイトルだがそれだけでわかる。
彼女は、僕の存在を認識したから。
(´<_` )「幽霊ねぇ…いるなら見てみたいもんだ」
( ´_ゝ`)「何を言う弟者。幽霊はいるぞ、見えないだけで」
(´<_` )「兄者と違って俺は自分の目で見たものしか信じない主義なんだよ」
( ´_ゝ`)「浪漫のないやつめ…信じた方人生が豊かになる気がしないのか」
(´<_` )「しない」
( ´_ゝ`)「わーお即答。お兄ちゃん傷ついちゃう」
うん、僕も正直信じてなかった。
居たら面白いよなぁ程度だった。
まさか自分がその面白対象になるなんて思わなかった。
ハハ ロ -ロ)ハ「ナラ見てみればいいんじゃナイデスカ?」
- 25 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:24:36 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「え」(´<_` )
6冊ほど本も持ってきたハローさんは爆弾を落としていきました、
そう、僕の存在のカミングアウトです……
(;゚_゚)(ってちょっと待てええええええい!!)
ええ?!なんで!?何がどうしてそうなるの?!
いるかもしれない浪漫だよねーHAHAHAで終わる流れだったよね今!
(*´_ゝ`)「えっなにハローちゃん幽霊に知り合いいんの?」
(´<_` )「わお超非現実。流石にないぞハロー」
ハハ ロ -ロ)ハ「イエ、本気デスヨ
実際そこにイマスシ」
- 26 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:25:32 ID:3nD40kZ.0
-
(;゚_゚)(ハローさああああああん!?!?!!)
彼女の指はまっすぐ僕をさしている。
多少は仲良くなったと思っていたのに!なにこの裏切られた気持ち!
(*´_ゝ`)(´<_` )クルッ
二人同時に振り向いたが、弟者さんは眉をしかめている。
兄者さんは首をかしげてから近づいてきた。
(;゚_゚)「うわ、」
思わず声が漏れた。ピク、と二人の耳が動く。
そっくりな双子は顔を見合わせる。
- 27 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:26:29 ID:3nD40kZ.0
-
(*´_ゝ`)「聞こえたか弟者」
(´<_` )「……あぁ、信じがたいが確かに声がした」
(*´_ゝ`)「ここには俺らとハローちゃんしかいない
つまり?」
(´<_` )「…姿の見えない誰かがいる、ということになる」
……え、
(;-_-)「みえてない、の?」
(*´_ゝ`)「!! 見えてないぞ!」
(´<_` )「そうはっきり言うことじゃないと思う」
- 28 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:27:33 ID:3nD40kZ.0
-
(*´_ゝ`)「うーん声の発信源的にここらへんなはずなんだけどなー
なんとか姿見せれたりしない?」
兄者さんと僕の距離はとても近い。手を伸ばせば触れられる距離だ。
(-_-)「姿はどうにもできないけど、触れそうなくらいに近いですよ」
(*´_ゝ`)「まじで?! えっ触ってみて触ってみて」
(´<_`;)「流石に無防備すぎるだろ兄者。
仮にも幽霊だぞ、乗っ取られたらどうする」
ハハ ロ -ロ)ハ「ワタシも触れたことはアリマセンヨ」
(-_-)「僕も触ったことないからどうなるかわかんないですよ。
乗っ取りとかするつもりはないけど」
(;´_ゝ`)「なんで皆そういう不安になるこというかなぁ…」
今更生きた体がほしいとは思わないけど、用心にこしたことはないだろう。
生きた側からすれば僕はおかしな存在なのだから。
- 29 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:28:33 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)+「しかし俺は触るぞ、この膨大な好奇心は抑えきれん!」
(´<_`;)「おいおい…これで兄者がどうにかなっちまったらなんて説明すりゃいいんだ俺は」
ハハ ロ -ロ)ハ「好奇心に殺された、とかでいいんじゃナイデスカ?」
(´<_`;)「冗談にならん…
兄者が触るんなら俺も触る」
( ´_ゝ`)「なにをいうか弟者。俺にもしものことがあったときどうする。
お前はそこで見ていろ」
(´<_` )「もしもが起きたとして、二人の方なんとかなりそうだろうが。
どうにかなるときも一緒だ」
( ´_ゝ`)「……わかった。じゃあ幽霊!よろしく頼む!」
(;-_-)「えぇ…」
なんで僕はさして歳の変わらなそうな男二人に頭を下げられているんだろう。
なんで僕は握手を求められているんだろう。
この状況なんかに似てる。あれだ、同時告白してお願いします!ってやつだ。
この二人顔かっこいいし背高いしモテるだろうなぁ。
女の子にやってあげればいいのに。脱線した。
(-_-)「じゃあ、いきますよ」
- 30 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:29:38 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「おう」
(´<_` )「どんとこい」
(-_-)「せー、のっ」
掛け声とともに二人の手を跳ね上げた、つもりだった。
だけど、すりぬけた。僕の手は何にも触れなかった。
しかし相手は違うようだ。
( ゜_ゝ゜)(゜<_゜ )
ぶわっと毛を逆立てて微動だにしない。
見開かれた目がちょっと怖い。というか、
ハハ ロ -ロ)ハ「どうしまシタ?お二人サン」
(;-_-)「も、もしもーし…」
どうしよう、恐れていたもしもが起こってしまったのかもしれない。
いや僕乗っ取ってないけど?!それともやっぱり霊的ななにかのせい!?
(;_;)「ハローさん…どうしよう…」
- 31 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:30:30 ID:3nD40kZ.0
-
二人を動かない状態にしてしまった責任は僕にある。
いや、確かに触れるのを決めたのは二人だけど、僕が触れなければよかっただけなのだ。
ハローさんは呆れたように溜息をついて、こっちへ歩いてくる。
あぁ、ごめんよハローさん。僕は二人を運び出す手伝いすらできやしない。
ハハ ロ -ロ)ハ「二人ともふざけるのはココマデデス」
ぽん、と二人の肩にハローさんが触れた。
( ´_ゝ`)「!!」(´<_` )
(*´_ゝ`)「うおーすっごい寒気した!すげぇ!幽霊すげぇ!!」
(´<_`;)「うおお…二度と経験したくないぞこんなの……」
(;_;)「え、」
何もなかったように二人は話し始めた。
- 32 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:31:28 ID:3nD40kZ.0
-
(;_;)「ふ、ふたりとも大丈夫なんですか?」
(*´_ゝ`)「あぁ!このとおりピンピンしてるぞ」
(´<_` )「一応なんともないぞ」
(;_;)「…よ、よかったあぁぁあ……」
(´<_` )「む、幽霊泣いているのか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ボロ泣きデスヨ」
(;´_ゝ`)「なんと。何故泣くのだ幽霊よ」
(´<_`;)「そうだぞ泣く必要がどこにある。
俺達は大丈夫だぞ」
(;_⊂)「うぇええぇ……よかったよぉぉ……」
- 33 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:32:23 ID:3nD40kZ.0
-
(;´_ゝ`)「むぅ、見えないと慰めるのも難儀するな」
(´<_`;)「見えたところで触れるわけにはいかないがな。
あの感覚は遠慮したい」
ハハ ロ -ロ)ハ「二人とも立ったまま気絶して動かなかったカラ。
モシモが起きたんじゃないかって心配したんデスヨ」
( ´_ゝ`)「なんと」
(´<_` )「記憶がない」
ハハ ロ -ロ)ハ「気絶してマシタカラ」
(*´_ゝ`)「幽霊に触ると一時的に気絶するのかな!
どう思うよ弟者!」
(´<_` )「正直実験するのは避けたい。
するなら兄者一人でどうぞ」
( ´_ゝ`)「俺ももうやだよ」
(´<_` )「なん…だと…」
(ぅ_⊂)「……」
- 34 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:33:17 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「ム…どうかシマシタカ、ヒッキー君」
( ´_ゝ`)「え、誰ヒッキーって」
(´<_` )「幽霊じゃないの」
( ´_ゝ`)「mjd?!ヒッキーっていうのか!
俺は兄者!」
(´<_` )「俺は弟者」
( ´_ゝ`)「「我等合わせて流石兄弟!」」(´<_` )
ハハ ロ -ロ)ハ「……」(-_-)
( ´_ゝ`)+「決まったな弟者」
(´<_` )「ちくしょう…ばかばかしいと思いつつ
合わせてしまう自分が悔しい…」
( ´_ゝ`)ノシ「なーにいってんのお兄ちゃんと仲良くしてくれたっていいじゃなぁい?
へるもんでないんだから」
(´<_` )「なんかへりそう。MP的なものが」
( ´_ゝ`)「なん…だと…」
- 35 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:34:16 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「……仲良しなんですね」
ハハ ロ -ロ)ハ「いつものことデスヨ」
うらやましい、なぁ。
( ∀ )
僕が唯一親友だと言える彼が頭をよぎった。
彼は別の高校で楽しくやっているようだった。
なんで自殺する前に彼に会わなかったんだろう。
彼ならいじめなんて笑い飛ばしてくれたかもしれない。
いや、そもそも彼は僕のことなんて忘れているかもしれないな。
親友と思っていたのは僕だけ、だったりして。
- 36 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:35:17 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「あ、そうだせっかくだから写真撮ろう写真!
写るかもしれないし!」
(´<_` )「携帯しかないぞ」
( ´_ゝ`)「いーんだよ大事なのは心意気だから」
(´<_` )「そういうことじゃないだろ…」
( ´_ゝ`)「じゃあハローちゃん撮って!
ヒッキーは俺らの間にカモン!」
(;-_-)「写るかわかりませんよ?」
( ´_ゝ`)「気合いだ気合い!」
ハハ ロ -ロ)ハ「なんでワタシガ…」
(´<_` )「お前以外に誰がいるというんだ」
ブツブツと文句を言いながらもハローさんは携帯をこちらに向けてくる。
二人に触らないよう慎重に僕は間に立つ。
- 37 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:36:05 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)v「はい弟者ヒッキー、ピースピース」
v(´<_` )「はいはいピースピース」
(-_-)v「ぴ、ピース…」
ハハ ロ -ロ)ハ「OK?ハイ、チーズ」
ピロリーン、と軽い音とともにフラッシュで目がくらむ。
自分が写ったかはわからないが、まっすぐな光はやはり苦手だ。
無条件で視界が狭まるのはよくないと思う。
( ´_ゝ`)「どう?どう?写った?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ワタシは見えますカラナントモ」
【( ´_ゝ`)v(-_-)vv(´<_` )】
- 38 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:36:59 ID:3nD40kZ.0
-
(´<_` )「うーん…薄ぼんやりなにかいる気がしないでもない」
( ´_ゝ`)「むぅ駄目だったか」
(-_-)「……なんか、ごめんなさい期待にそえなくて」
( ´_ゝ`)「何、気にすることはない」
(´<_` )「それ空気王。
いいんだよ駄目元だったんだから」
( ´_ゝ`)「そうそう。話せただけでも面白かったよ」
(-_-)「…でも」
( ´_ゝ`)「しかし流石だな俺等。とうとう幽霊の友ができたぞ」
(´<_` )「ああ。まさか人外の友ができる日が来るとは思わなんだ」
(-_-)「え、」
彼らは何と言った。
この僕を、友達と言ったのか。
- 39 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:37:46 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「む、馴れ馴れしかったか」
(´<_` )「いやこれはあれだ。そんなに仲良くもないのに
俺達親友だよな!みたいな事言われて言葉に詰まってる状態」
( ´_ゝ`)「やめて、俺の心の奥の何かが壊れそう」
(;-_-)「あ、いや、違うんです」
( ´_ゝ`)「いや俺が悪かった、いきなり友とかひくよなドン引きだよな。
ごめんよヒッキー俺なんかテンションあがっておかしくなってたんだ。
気にしなくていいからほんと。知り合いでいいからほんと」
(´<_` )「あ、なんかスイッチはいった」
ハハ ロ -ロ)ハ「アナタがいれたんデショウ」
(;-_-)「いや本当にそうじゃなくて!
僕が友達でいいのかってことなんですけど!」
- 40 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:38:32 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「「…は?」」(´<_` )
きょとんとして二人はこちらを見る。
僕のことは見えないから視線は合わないけど、確かに顔はこちらを見ている。
なんとなく居心地が悪い。もともと見られるのは苦手なのだ。
(-_-)「だ、だって僕幽霊だし、別に面白いこともできないし、
友達になってもなにもできないし、いつまでここにいるかもわからないし…」
どんどん目線が下がる。顔をあげられない。
僕はできないことばかりだ。わからないことばかりだ。
こんな僕と友達になってなにがいいのだろう。
きっと彼も僕なんて忘れている。僕はその程度の人間だ。
- 41 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:39:31 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「なんと、友は益か損かで選ぶものだったか弟者」
(´<_` )「ふむ、難しい問題だ。人それぞれともいえる。
しかし俺等の友の概念は決まっているだろう兄者」
( ´_ゝ`)「おうよ。友になるのは面白いやつだ。
どうしても益が必要だというのなら存在が俺等の益になる者を友とする」
(´<_` )「そうだヒッキーは面白い。
姿の見えぬ声だけの幽霊なんて興味をそそられるだろう?」
( ´_ゝ`)「いまんとこそれしか情報がないけどな。
徐々に相手を知っていくもんじゃないのか友なんて。
何かをしてもらう相手ではないだろう。それは奴隷だ」
(´<_` )「それにヒッキーいいやつだからな。
たぶん生きてても友達になっていたよ」
(-_-)「……そう、ですか」
- 42 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:40:14 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「うむ」
(´<_` )「だから、友達になろう」
( ´_ゝ`)「握手できないけどな」
僕はいいやつなんかじゃない。
自分を殺した大馬鹿者だ。いじめに対抗することもしなかった弱い人間なんだ。
きっとそれを知れば二人は離れるだろう。軽蔑するだろう。
それでも、今だけでも、
(;_;)「ぅぇ、」
面と向かった友達だなんて、久しぶりなんだ。
ハハ ロ -ロ)ハ「ア、泣いた」
- 43 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:41:10 ID:3nD40kZ.0
-
(;´_ゝ`)「ええええええええ?!今の泣くところなの?」
(´<_`;)「まじか…泣くほど嫌いか」
(;´_ゝ`)「やっぱり強引すぎた?写真嫌いだった?」
(´<_`;)「あ、俺等の背とか?威圧感あるって言われんだよね」
(;´_ゝ`)「考えたら180超えに挟まれるって怖いよね!?
いやほんとごめん無神経で」
ハハ ロ -ロ)ハ「ヤーイ、泣かせてヤンノー」
(´<_`;)「ええい茶化すなハロー」
(;´_ゝ`)「そうだぞこっちは必死なんだから」
(;_;)「ち、ちがうんですぅぅ」
- 44 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:42:01 ID:3nD40kZ.0
-
(´<_`;)「違うって、じゃああれか。似すぎて怖いとか」
(;´_ゝ`)「それは双子だから勘弁願いたい不可抗力だ」
(;_;)「そうじゃなくて、うれしいだけなんですぅぅ」
( ´_ゝ`)「…へ?」(´<_` )
(ぅ_;)「ぼ、ぼくのこと、ともだちっていってくれて、うれしかったんですぅ」
ぬぐってもぬぐっても涙が止まらない。
僕は、さみしかったんだ。友達がほしかった。
無条件で話しかけてくれる相手がほしかった。
- 45 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:42:49 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「な、なーんだよー焦ったじゃん嫌われたかと思ってさー」
(´<_` )「あー心臓に悪。泣かれるってどうも嫌だね」
(;_⊂)「ご、ごめんなさぃぃ」
( ´_ゝ`)「あーいいのよいいのよ。嬉し泣きなら大歓迎さ」
(´<_` )「友達になるだけで号泣とかあれだな。
お前生前友達いなかったろ」
(;_;)「うぇえええぇえん」
(;´_ゝ`)「なんでお前は火に油注ぐような真似を…」
(´<_`;)「いや、まさか当たるとは思わなくてだな。
冗談だからね?もう俺等がいるじゃん」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウデスヨ。そもそもヒッキー君の友達一号ワタシデスカラ」
- 46 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:43:42 ID:3nD40kZ.0
-
(ぅ_;)「え?」
ハハ ロ -ロ)ハ「? ワタシとヒッキー君は友達デショウ?」
(;_;)「そ、そうなの?」
ハハ ロ -ロ)ハ「聞かれても困りマスネ。
少なくともワタシハソウ思ってマスケド」
(;_;)「そ、そっかぁ」
(ぅ_⊂)ゴシゴシ
( _ )「そっかぁ」
僕は幽霊だけれど、友達ができた。
どうしても生きている間に会いたかったと思ってしまう。
もしも、を望むことが増えた。
だけど生きている間に会ったとして、きっと僕は友達になれなかっただろう。
今友達になれたのは幽霊だからだ。
幽霊になって、ハローさんといたからだ。
- 47 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:44:21 ID:r8Y.AnO60
- 支援
- 48 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:44:29 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「ありがとう、ございます」
ハハ ロ -ロ)ハ「イエイエ」
( ´_ゝ`)「よろしくなヒッキー」
(´<_` )「友達になってありがとうってどうかと思うけどまぁいっか。
よろしく」
(*-_-)「…うん、よろしく!」
幽霊になって、よかった。
二、友達ができまして
- 49 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:45:58 ID:3nD40kZ.0
- 幕間
(´<_` )「あ、幽霊信じたわけじゃないから」
( ´_ゝ`)「なんだと。友達になった相手になにをいう」
(´<_` )「いや見えないし声だけだし。
なんかの思念体かもしれないだろ」
(;´_ゝ`)「思念体っていうと幽霊より怖い気がする」
ハハ ロ -ロ)ハ「幽霊って呼んでたじゃナイデスカ」
(´<_` )「呼び名なかったから便宜的に」
( ´_ゝ`)「何この子頑固」
(-_-)「別に僕はどっちでもいいですけどね」
- 50 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:47:57 ID:3nD40kZ.0
-
今日も店は閑古鳥が鳴いている。
もう三日前のことだが、あの後流石兄弟には僕のことを秘密にしてもらった。
(-_-)『あの…僕のこと、誰にも言わないでくださいね』
( ´_ゝ`)『? なんで?面白いじゃん幽霊』
(;-_-)『言ったら誰か来ちゃうじゃないですか!
見世物みたいになるの、嫌なんです。
それに、ハローさんにも迷惑ですし』
ハハ ロ -ロ)ハ『確かに本目当てじゃない人が来るのはチョット』
(´<_` )『あーそっか。把握した』
( ´_ゝ`)『自慢したかったのになぁ…』
残念そうに兄者さんは肩をおとしていたけど仕方ない。
店と僕の平和のためである。
二人は僕との約束を守ってくれているようで、あれからここに妙な人は来ていない。
学校帰りらしい流石兄弟が顔をのぞかせて、十分ほど話して帰っていっただけだ。
彼らの制服には見覚えがあった。ここは僕の住んでいたところからそう遠くはないらしい。
それがわかったからといってどうするわけでもないけど。
- 51 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:48:55 ID:3nD40kZ.0
-
気づけば僕がここに来て十日になる。
日付を数えていることに意味はない。
なんとなく、であって四十九日を気にしてるわけじゃない。断じて違う。
(-_-)「僕、消えちゃうのかなぁ」
嘘です。すごく気にしてます。
ハハ ロ -ロ)ハ「ナンデスカいきなり。縁起でもナイ」
(;-_-)「え、今でてました?」
ハハ ロ -ロ)ハ「バッチリ」
(;-_-)「あちゃー…
いや、四十九日とかあるじゃないですか。
四十九日たったら消えちゃうのかなぁ、なんて」
ハハ ロ -ロ)ハ「アー、ありマスネ。
消えるかどうかワカリマセンケド」
(-_-)「ですねぇ…」
もし消えたら僕は今度こそ地獄行きなのかなぁ。
閻魔大王とかがいて舌を抜かれちゃうのかも。
その前に三途の川か。あ、六文銭持ってないや。
ハハ ロ -ロ)ハ「消えたらさみしくなりマスネ」
(*-_-)「え」
- 52 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:49:45 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「なんだかんだいって一緒にいまシタカラ。
話し相手がいなくなるのはさみしいデス」
(;-_-)「そ、そうなんですか」
一瞬フラグがたったと思ってしまったよえぇ思ったとも。
考えたら幽霊とフラグとかねぇよ!触れもしないんだぞ僕は!
ハハ ロ -ロ)ハ「元の日常に戻るだけなんでスケド。
やっぱり感慨深いものがアリマス」
(-_-)「そうですかね?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ワタシはヒッキー君を知りましたカラ。
一度知ったものはなかったことにはならないんデスヨ」
例え忘れてモネ、と付け加える。
すこし、わからない。忘れられたらなかったものと同じじゃないか。
- 53 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:50:58 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「わかりやすくいいまショウカ。
昔のアルバムとか開くと記憶が蘇ってくるデショウ?
確実に開くまでは忘れていたものデス。
ならなぜ今は覚えているノカ?
思い出したからデス。人はふとした時に何かを思い出しているのデスヨ
もしヒッキー君を忘れたとしてもどこかで思い出しマス」
(-_-)「そう、なのかなぁ」
ハハ ロ -ロ)ハ「例えば幽霊トカ。ワタシの幽霊といったらアナタデスカラ」
(;-_-)「なんか嫌ですねそれ。事実なんですけど」
ハハ ロ -ロ)ハ「じゃあ泣き虫」
(;-_-)「更に嫌!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ウーン…うつむきがちとか、糸目とか」
(;-_-)「身体的特徴にはいった!!
僕のイメージ少ない!」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「そんな考えて人見てマセンカラ。
じゃあワタシのimageはどうナンデスカ」
- 54 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:51:58 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「え、…片言?」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「なんか嫌デス」
(;-_-)「えーっと、本好き」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「暇だから読んでるだけで別にソンナニ」
(;-_-)「えぇー…金髪とか、眼鏡とか」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「結局見た目じゃないデスカ」
(;-_-)「むぐ、ぐぅ…ごめんなさい」
ハハ ロ -ロ)ハ「わかればいいのデス」
そう言ってハローさんは手の中の本に目を向ける。
これが会話終了の合図だ。僕も少し話疲れたので隅に戻る。
- 55 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:52:55 ID:3nD40kZ.0
-
改めて考えると、僕はハローさんを全く知らない。
ここの店主をしている女性としかわからない。
十日間共に過ごしているのにこれだ。お互いしゃべらないのもあるんだろうけど。
僕の死んだ理由も彼女は尋ねない。僕は楽なんだけど、気にならないのだろうか。
聞かれても困るけど。僕はきっと覚えてないで押し通してしまうだろう。
幽霊になっても僕は嫌われるのが怖いらしい。
「すいません、」
この店での聞きなれない声に顔をあげる。
流石兄弟は今日こないはずだ。荒巻さんが来るには日が早い。
ハハ ロ -ロ)ハ「ハイ、なんでショウ?」
_
( ゚∀゚)「流石兄弟の知り合いなんスけど…」
(゚_゚)
なんで、彼が
- 56 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:53:52 ID:3nD40kZ.0
- ハハ ロ -ロ)ハ「アァ、昨日聞きまシタヨ。
友達がへこんでいるから本をみつくろってほしいとかナントカ」
_
(;゚∀゚)「いやほしい本は俺のじゃなくて友達のなんスけど、
大丈夫ですか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ム。好みがわかっているのならできマスヨ。
おおまかなジャンルでも教えてもらえれば」
_,
( ゚∀゚)「ジャンル…たぶんミステリーとか推理物とかかなぁ。
時間つぶせそうな感じのをお願いします」
ハハ ロ -ロ)ハ「かしこまりマシタ。
何冊くらいにシマス?」
_
( ゚∀゚)「とりあえず五冊くらいで。
どんくらいかかるかわからないから」
ハハ ロ -ロ)ハ「フム、五冊ほど。
少々お待ちクダサイ」
ハローさんが本を物色し始めた。彼は興味深そうに周りを見回している。
彼の視線が僕を通り過ぎていく。見えないとわかっていても体が強張る。
両手で口を覆う。声は聞こえる可能性があるのだ。
何があっても、彼に感づかれてはいけない。
- 57 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:54:43 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「ここらへんのって勝手に読んでいいんスか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「構いマセンヨ。」
_
( ゚∀゚)「じゃあちょっとぶらつきますね」
言い終わる前から彼は歩き始めていた。
その足はまっすぐ僕の方へ向かってくる。
(; _ )(まさか、見えてる?!)
冗談だろう、霊感ある人間がそうそういてたまるか。
僕が硬直していると彼は僕の隣の本棚の前で立ち止まった。
上から下まで眺めて、気になったらしい本を手に取ってめくる。
どうやら僕は見えてないようだ。だが、安心できない。
彼がこちらに一歩踏み出すだけで僕と触れてしまう。
頼む、来ないでくれ、僕に、気づかないでくれ。
- 58 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:55:34 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「お客サン、できマシタヨ」
_
( ゚∀゚)「えっもうできたんスか。
早いっスね」
ハローさんの呼びかけで彼は奥へ戻っていく。
僕はそっと胸をなでおろした。冷や汗が背中をつたった気がした。
ハハ ロ -ロ)ハ「とりあえずここまで絞りマシタ。
おおまかなジャンルなのでもしかしたら気に入らないかもシレマセン」
ハローさんは文庫本を15冊ほど持ってきていた。
これから五冊選別するのだろう。僕はまだ息を殺している。
_
( ゚∀゚)「いや、いいんスよ読むの俺じゃないし…
うーんこれ全部オススメなんスよね?」
ハハ ロ -ロ)ハ「エェ。個人的には、デスケド」
- 59 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:56:23 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「じゃあこの五冊にします。
残りもとっておいてもらえますか、また来ますんで」
ハハ ロ -ロ)ハ「大丈夫デスヨ。三百円にナリマス」
_
( ゚∀゚)「お、安いっスね。流石の言うこと聞いてよかった」
彼は笑いながら後ろポケットに入っていた財布から百円を三枚取り出した。
財布についたストラップが僕を見る。
無機質な目が、僕を、責めている。
ああ、彼は、間違いない。
ハハ ロ -ロ)ハ「ウン、丁度デスネ。袋にいれマスカ?」
_
( ゚∀゚)「あ、大丈夫ですそんままで。カバンあるんで」
そう言って肩に背負っていたカバンに本を入れていく。
もともとあまり入っていなかったのだろう、本を入れてもカバンはへこんだままだった。
ハハ ロ -ロ)ハ「アリガトウゴザイマシタ」
_
( ゚∀゚)「はいまた来ます。じゃ」
- 60 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:57:17 ID:3nD40kZ.0
-
彼は振り向かず出て行った。ハローさんは手元の本を読み始めた。
僕は口から両手を離す。強く抑えていたからすこし痺れた感じがする。
深い、溜息が口をつく。ハローさんがこちらを見る。
ハハ ロ -ロ)ハ「お知り合いデスカ?」
( _ )「……」
言葉がでなかった。とても疲れていた。
幽霊になって疲れを感じたのは初めてだ。それほど僕は緊張していた。
僕の沈黙を彼女がどう受け取ったのかはわからない。
彼女に視線を向けるのさえ億劫だった。
ハハ ロ -ロ)ハ「ア、六時デスネ。閉めマスカ」
彼女が立ち上がって、店のシャッターを閉める。
彼女が奥へ行くと同時にパチン、と電気が消えた。
暗闇が僕を包んだ。彼女も振り返らない。
僕の頭の中に彼の言葉が回っていた。
_
( ゚∀゚)『また来ます』
また、彼は僕の前に現れるのだ。
なぜか一筋涙がこぼれた。
- 61 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:57:59 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「ちーっすまた来ました」
ハハ ロ -ロ)ハ「イラッシャイ」
二日後、彼はまたやってきた。
僕は隅で体を縮める。息を殺す。
彼に見られるくらいなら早く消えてしまいたい。
ハハ ロ -ロ)ハ「本は喜んでもらえマシタカ?」
_,
( ゚∀゚)「あー……たぶん」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「ム。気に入りマセンデシタ?」
_
(;゚∀゚)「いやいやそうじゃなくて。
まだ読んでないっていうかなんというか。
俺は面白いと思いましたけど」
- 62 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:58:43 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「アァそうなんデスカ。
…なんだか声かすれてマセンカ?」
_
( ゚∀゚)「…あぁ、話さなきゃいけない相手がいるもんで。
ただの自己満足なんスけどね」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウデスカ。今日も五冊で構いマセンカ?」
_
( ゚∀゚)「はい、お願いします」
前回選別は済んでいたから彼にはここを見て回る時間はない。
それが僕にとっての救いだった。
ハハ ロ -ロ)ハ「二百円にナリマス」
_
( ゚∀゚)「相変わらず安いっスね」
前と同じように彼は財布を取り出す。ストラップが僕を見る。
あれには対になる片割れがいる。片割れを探して僕を見つめている。
泣いている、ように見えた。
- 63 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 00:59:39 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「じゃあ、また来ますわ」
ハハ ロ -ロ)ハ「ハイ。アリガトウゴザイマシタ」
彼はしっかりした足取りで帰っていく。店からでたのを確認して息をつく。
ハローさんは僕を一瞥したけれど話しかけてこなかった。
彼女は必要なこと以外は話さない人だ。
それにも僕は救われた。
店は暗闇に包まれる。同化して、僕が見えなくなる。
このまま消えてしまえばいい。また彼が来る前に、今すぐにでも。
きつく目を閉じる。なんで僕は幽霊になってしまったんだ。
彼に気づかれるくらいなら地獄に堕ちる方がマシだ。
どこかで猫の声がした、か細く鳴いていた。
なんとなく、僕に似ている気がした。
- 64 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:00:35 ID:3nD40kZ.0
-
また二日後、彼はやってきた。僕は息を殺す。
置物になったと思う。彼には見えない置物だ。
気にも留められない存在になる。
_
( ゚∀゚)「どー、も」
ハハ ロ -ロ)ハ「イラッシャイ…声、悪化してマスネ」
_
( ゚∀゚)「あ゛−…わかります?」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「かなり酷い声してマスヨ。
目も腫れぼったいデスネ」
_
( ゚∀゚)「いろいろ、ありまして。
いや、ないのかな」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「……ちょっと待っていてクダサイ」
ハローさんが奥に引っ込んだ。僕はちらと彼を盗み見る。
確かに体調は良くなさそうだ。目の周りが少し赤く、隈もできている。。
声は酷くかすれている。おそらく話すのもつらいだろう。
なにか、あったのだろうか。
- 65 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:01:27 ID:3nD40kZ.0
-
何分たったかわからない。
彼が手持無沙汰に近くの本を手に取った時、両手にマグカップを持ってハローさんは帰ってきた。
甘い香りがふわっと広がる。
ハハ ロ -ロ)ハ「コレ、ドウゾ」
_
( ゚∀゚)「なんですか、これ」
ハハ ロ -ロ)ハ「Honey teaデス。喉にいいんデスヨ」
_
( ゚∀゚)「あ、ありがとうございます…」
ハハ ロ -ロ)ハ「ワタシも飲みたかったからお気にナサラズ。
飲み終わるまでいていいデスヨ。
椅子は…これをドウゾ」
カウンターの奥にあった椅子を差し出す。
彼は軽く頭を下げて受け取って、深く腰掛けた。
紫のマグカップからは薄く湯気がたっている。一口飲んで、深く溜息をついた。
よほど疲れているようだ。そんなに疲れているのになぜ、ここに来たのだろう。
_
( ゚∀゚)「あ、これうまいっスね。いい匂いだし」
ハハ ロ -ロ)ハ「気に入ったのならよかったデス」
それきり会話は途切れる。ハローさんはいつものように本を読み始めた。
彼は一度カップに口をつけるもすぐ離してしまう。
両手でカップを包み込んで何か考えているようだった。
- 66 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:02:10 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「……店主さんは、なんも聞かないんスね。俺のこと」
零すように彼はつぶやいた。ハローさんが彼に目を向ける。
ハハ ロ -ロ)ハ「? それは何か聞いてほしいということデスカ?」
_
( ゚∀゚)「…そういうわけじゃ、ないんスけど。
流石には散々聞かれたもんで。教えなかったけど」
ハハ ロ -ロ)ハ「アァ…彼らはアナタの友達デショウ?
ワタシにアナタのことを聞く権利はアリマセンヨ。
何か話したいことがあるのなら聞きマショウ。
友達には話しにくいこともありマスカラ」
_
( ゚∀゚)「……友達、ねぇ。
じゃあ、聞いてくれますか。馬鹿な俺の話」
訥々と彼は語り始めた。
- 67 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:02:57 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「俺には親友がいるんですよ。
…いや、今ではいたっていうのかな。仲のいいやつがいたんです」
_
( ゚∀゚)「物心ついたときにはいつも一緒でした。
学校も一緒で、どんな時も気づけば隣にいたんですよ。
俺とそいつ、性格は全く違いましたが不思議とウマが合ったっていうか。
とにかく一緒にいました。親友だって、思っていました」
_
( ゚∀゚)「でも高校離れちゃって。あいつ頭よかったから。
会う機会もめっきり減っちまって。
俺、そこそこ高校生活楽しくて。あいつもそうだと信じてたんです。
メールもしてたし、時々道端で会ったりしてたんスよ。その時は楽しそうに笑ってたし。
軽い冗談を言ったりして、何も変わってないと思ってました」
- 68 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:03:45 ID:3nD40kZ.0
- _
( ∀ )「だけど、嘘だったんスよね。
そいつね、屋上から飛び降りたっていうんです。
学校が楽しかったなら、そんなことするはずないじゃないですか。
そしたらね、日記があったっていうんです。
いじめられてたっていうんです」
_
( ∀ )「俺、なんも知らなかった。
あいつがどんだけ苦しんだか。どんだけ辛かったか。
どんだけ、助けてほしかったか」
_
( ∀ )「しかもあいつが飛び降りたとき、俺友達と笑ってた。
知ったのは家に帰ってから。家に電話がきててさ。
まさに血の気が引くっての?気づいたら病院にいたよ」
_
( ∀ )「白いベッドに、あいつが寝てるんだ。
頭に包帯ぐるぐる巻いて。血の気のない顔して。
おばさんは泣いてた。おじさんも泣きそうだった。
俺は……泣いてたのかな。わからない」
_
( ∀ )「そしたら、医者が来て何か言った。
おじさんは怒ってた。おばさんは崩れ落ちた。
俺も医者に掴みかかったと思う。なんか叫んだかな、ふざけるな、とか」
- 69 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:04:30 ID:3nD40kZ.0
- _
( ∀ )「あぁ、もうおきないかもしれないって言ったんだ。
目を覚まさない可能性が高いって。
信じられるかよ、こいつは生きてんだぜ。
勝手に殺すなよ。俺の親友なんだよ」
_
( ∀ )「こいつの手、あったかいんだよ。
生きてんだよ。生きてんだよ。
誰かに押さえつけられてもずっと叫んでたな。
その日どうやって帰ったのかも覚えてない。
気づいたら朝になってた。」
_
( ∀ )「病院行こうとしたら親に止められてさ。
お前がいて何ができるって。正論だよ。
俺には何もできやしない。でもおとなしく学校なんて行っていられない。」
_
( ∀ )「言い争って、結局負けて、学校終わったら見舞いに行っていいって。
それから毎日。動かないあいつの横に座って。
昔の話とか延々とした。修学旅行で揃いで買ったものとか、運動会で最後転んだとか。
でも、話すこと、尽きた」
_
( ∀ )「話してんの俺だけだから。こいつは返しちゃくれない。
なんだろう、不安なのかな。
本当にこいつがいなくなった気がした。
実は魂がどっかいっちゃってるのかも、なんて思った」
- 70 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:05:32 ID:3nD40kZ.0
- _
( ∀ )「そしたら急に怖くなった。
こいつをなんとかして繋ぎ止めないといけない。
だけど俺、こいつのことわからないんだ。
新しい思い出がないんだ。俺の中のこいつは止まっちまってるんだ」
_
( ∀ )「だから、本に頼った。
安い古本屋聞いて、ここに来て。
買っていったの、あいつの横で読んだんだ。
ずっと声だしてさ、通じろって」
_
( ∀ )「あいつずっと寝たままだけど、通じろって。
でもさ、昨日気づいたんだよ。
こいつは俺のこと親友だって思っていたのかなって」
_
( ;∀;)「思っていたなら相談したんじゃないか。
もしかしたらそう思っていたのは俺だけだったんじゃないか。
聞いてもこたえねぇんだよ。動きもしねぇ。
否定してくれねぇとさぁ。どうすりゃいいんだよ俺は。
あぁくそ、涙が出てきた。ちくしょう。
なんでなんだよ、ちくしょう…」
店内に彼の嗚咽だけが響く。僕は、彼の涙もぬぐえない。
君がそんなこと思ってるだなんて、知らなかった。
君がそんなことしてるなんて、知らなかった。
泣かないでくれよ。君はいつも笑っていたじゃないか。
君に泣かれたら、僕はどうしていいかわからない。
- 71 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:06:30 ID:3nD40kZ.0
-
いつの間にかハローさんは新たなマグカップにハチミツティーを注ぎなおしていた。
それを彼が握りしめていたカップと交換する。
ハハ ロ -ロ)ハ「ドウゾ。温かいものを飲むと落ち着きマスヨ」
_
( ;∀;)「……ありがとう、ございます」
彼はすぐに飲み始めた。
喋りつかれたのだろう、みるみる内にカップが空になる。
ハハ ロ -ロ)ハ「もう一杯、持ってきまショウカ?」
_
( ぅ∀;)「あぁ、いや、大丈夫です。
すごいですね、なんか落ち着きました。のどもマシになったし」
ハハ ロ -ロ)ハ「それはヨカッタ」
- 72 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:07:39 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「…聞いてくれて、ありがとうございました。
なんか楽になった気がします。誰にも言えなかったんで」
ハハ ロ -ロ)ハ「ワタシは聞いただけデスヨ」
_
( ゚∀゚)「それだけでよかった、みたいです。
結構長い間居ちゃったな。今日は帰ります。
本は明日また取りに来ますんで」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウデスカ。ではまた明日」
_
( ゚∀゚)「はい、明日」
来たときより幾らか顔色がよくなった彼が帰っていく。
僕は見送るしかできない。ここで声をかけてどうなるんだ。
僕の涙はとまらない。とまらない。
ハハ ロ -ロ)ハ「サテ、どうしマスカ、ヒッキー君」
- 73 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:08:34 ID:3nD40kZ.0
-
アナタなのデショウ?彼の親友は。
…その通りです。お見通しですね。
アナタはわかりやすいデスカラ。
彼はこたえマシタヨ。今度は、ヒッキー君の番デス。
……はい。
どうこたえるかは知りマセン。ただ、後悔のないヨウニ。
アナタは珍しくもチャンスを手にしたのデスカラ。
……はい。…ハローさん。
ナンデショウ?
ありがとう、ございました。
…また、会いましょう。
…エェ、また。
待ってマスカラ。
- 74 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:09:51 ID:3nD40kZ.0
-
目が覚めて真っ先に視界にとび込んできたのは真っ白な天井だった。
横を見ると彼が座っている。
家に帰ったのではなく僕の元によっていたようだ。
彼は僕が起きたことに気付いてないらしい。
腕を組んで俯いている。眠っているのかもしれない。
(-_-)「…じょる、じゅ」
久々に出した声はかすれていてとても小さかった。
しかし彼を起こすには十分だったようだ。ぼんやりした目でこちらを見ている。
_
( "∀")「よぉヒッキー、おはよう」
(-_-)「…うん、おはよう」
起き上がろうとする僕の手を彼が引っ張って手伝ってくれる。
ありがとう、つぶやくととーぜんだろーなんてまだふわふわした返事をする。
- 75 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:10:39 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「あのね、ジョルジュ。僕はね、君を親友だと思ってるよ」
_
( "∀")「うんうん」
(-_-)「相談しなかったのはね、君に迷惑をかけたくなかったからなんだ。
君の生活を邪魔したくなかったんだ」
_
( "∀")「ばかだなーめーわくなわけねーだろー。
たよれよおれさまをよー」
(-_-)「うん。あとね、僕のために怒ってくれてありがとう」
_
( "∀゚)「とーぜん…って、あれ」
(-_-)「あと、本嬉しいよ。ちゃんと読むからね。
あとお見舞いも毎日ありがとう。
でもジョルジュが元気じゃないと僕も困っちゃうから。
ちゃんと休んでよね」
- 76 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:11:31 ID:3nD40kZ.0
- _
(;゚∀゚)「休めないのは誰のせいだと思ってんだ!じゃない!ヒッキー!ヒッキー起きた!!
おばさん!売店いってんだ!呼んでくるからちょっと待ってろ!」
立ち上がって廊下にむかうジョルジュを追いかけるように声を出す。
これを言わないと意味がないのだ。
(-_-)「ジョルジュ、ありがとう。
僕、君の親友でいられて嬉しいよ」
扉に手をかけた彼が立ち止まる。
くるっと回ってこちらに戻ってくる、って、え
_
(♯゚∀゚)「お ま え 人がどんだけ心配したと思ってんだバーカ!
何が親友だよ当たり前だろバーカ!
お前は俺の親友なんだから勝手に死ぬとかゆるさねぇからなバーカ!
俺様に献上する品考えとけバーカ!
おじさんにこってり怒られちまえバーカ!バーカ!!バーカ!!!」
( _ )「ちょ、じょ、るじゅ、しま、ってる、くび、」
_
(;゚∀゚)「おぉうすまん」
(;-_-)「げほ、……まさか起きてすぐ死にかけるとは思わなかったよ」
_
( ゚∀゚)「愛のムチってやつだ。じゃ、おばさん呼んでくるから」
- 77 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:12:35 ID:3nD40kZ.0
-
そのあとはすごかった。
母さんは号泣して、父さんには怒鳴られた。
だけど、二人とも苦しいくらいに僕を抱きしめた。
母さんにつられて僕も泣いた。
父さんもちょっと泣いていた、かもしれない。
後遺症とかはなかったらしく、先生は奇跡だと言っていた。
奇跡かどうかはわからないけど、確かに僕は幽霊だった。
だからまぁ、奇跡があったっていいだろう。幽霊だっているのだから。
問題がなかったので退院は思ったよりはやくできた。
僕はジョルジュのいる学校に転校することにした。
いじめっこはいなくなったらしいけど、周りの人に気を使われるのは嫌だった。
だったら何も知らないところから始めたいという僕の意見を父さんは受け入れてくれた。
中途半端な時期の転校になるけど、まぁジョルジュがいるし大丈夫だろう。
- 78 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:13:18 ID:3nD40kZ.0
-
そして僕はここに来ている。
(-_-)「…なんか、なつかしいな」
年季の入った古本屋。
天井まである本棚にびっしり詰まった本。
奥に座る、金髪の女性。
ハハ ロ -ロ)ハ「おや、イラッシャイ」
(-_-)「いらっしゃいました。
…約束、しましたので」
ハハ ロ ーロ)ハ「きちんと来たことは褒めてあげマショウ。
五日ぶりデスカ」
(-_-)「それくらいになりますね。
学校の準備とか退院とかいろいろありまして」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウデスカ。
……ヒッキー君がいなくなってから退屈だったんデスヨコッチハ」
(-_-)「え」
- 79 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:14:12 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ「ふとしたとき話す相手がいないといいマスカ。
なんだかさみしいナァと感じるんデスヨ」
(;-_-)「え?え?」
ハハ ロ -ロ)ハ「でもヒッキー君はもう幽霊じゃないデスカラ。
ここにいてほしいナァなんて思うのはいけないんデスヨネェ」
(;-_-)「え?学校帰りにきて話し相手くらいにはなりますよ?」
_,
ハハ ロ -ロ)ハ「…マァ、今はそれでよしとしまショウ。
約束デスヨ」
(*-_-)「…はい、約束です」
どうやら僕はこれからもここにいられるらしい。
(-_-)は古本屋の幽霊のようです
おしまい
- 80 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:15:01 ID:P673hcvc0
- 乙
いい話だな
- 81 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:15:29 ID:IpXa3FRU0
- 風呂で読みながら泣いたわ!!
親友っていいな!!
乙!!!
- 82 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:16:02 ID:ScYRpGfw0
- おつおつ
- 83 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:16:36 ID:r8Y.AnO60
- 良い
- 84 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:18:59 ID:3nD40kZ.0
- あ、見にくいとことかこれおかしくね?とか
そういうのあったら教えてくれ。反省して次に生かしたい
- 85 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:24:53 ID:Zoj.F6YMO
- 乙乙ー
その後流石兄弟と会ったりしたのかな
- 86 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:26:24 ID:HIyAxmuI0
- 強いて言うなら荒ぶるジョルジュの眉毛かな
心がほっこりするいい感じだった
- 87 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 01:29:02 ID:3nD40kZ.0
- >>85
その後の流石兄弟、とかちょっと構想はあるから明日にでも
>>86
ジョルジュは…すまんかった…
- 88 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 02:09:39 ID:vbKthAHU0
- 明日がこんなに楽しみなのは久しぶりだな
楽しみにしてるよ
ジョルジュいいやつだな……
- 89 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 05:56:29 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「迎えに来てやったぞー。
はよでてこいやコラー」
(-_-)「なんで上から目線なのおはよう」
_
( ゚∀゚)「今日から学校だっていうから心細かろうと思って来てやったのにおはよう」
(-_-)「ありがと。ネクタイくらいきっちり締めたら?」
_
(;゚∀゚)「おふくろみたいなこと言うなよな…」
今日は転校する日。クラスはもう決まっている。
ジョルジュとは別れてしまったけれど、まぁ、なんとかなるだろう。
でも、今重要なのはそこではなくて。
- 90 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 05:58:23 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「……はぁ」
_
( ゚∀゚)「なんだよ元気ないな。
…やっぱ不安か」
(-_-)「…学校への不安はないよ。
……問題はクラスの自己紹介だよ…」
_
( ゚∀゚)「あー…それはもうガンバレとしか」
(-_-)「わかってるよ…わかってるけどさ…
あ、おなか痛くなってきた」
_
(;゚∀゚)「だ、大丈夫だって!クラスで友達できなくても俺がいるじゃん!」
(-_-)「…修学旅行とか、クラスの班だよねぇ」
_
(;゚∀゚)「ウッ」
(-_-)「それ以外にも体育祭とかさ、これからだよねぇ。
ああいうのって団結とか振りかざすんだよねぇ…」
ぶつぶつ言っていたら学校に着いてしまった。
僕は職員室に行くからジョルジュとはここでお別れだ。
- 91 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 05:59:20 ID:3nD40kZ.0
- _
(;゚∀゚)「なななんとかなるって!昼飯は一緒に食おうぜ迎えに行くから!」
がんばれよーなんて言って階段を上っていく彼を見送る。
僕は深く溜息をついてのろのろと職員室へ向かった。
担任はやけににこやかな人だった。
ジョルジュが『微笑みモナー』と呼んでいたのも納得できる。
( ´∀`)「小森君おはようモナ。
みんないい子ばかりだからそう緊張しなくても大丈夫モナ」
(;-_-)「は、はい、がんばります…」
緊張するなは無理だ。正直逃げ出したい。
そもそも転校生を前に立たせて自己紹介させるって拷問だよこれ。
注目されるの嫌いなのに。あぁ胃がキリキリする…。
- 92 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:00:07 ID:3nD40kZ.0
-
( ´∀`)「モナモナ。じゃあちょっと待っててモナ」
そう言って先生は教室に入っていく。
誰もいない廊下ってちょっと怖い感じがする。しない?
あぁもう現実逃避したい。走り抜けたいこの廊下。
( ´∀`)「みんなおはようモナー。
今日は転校生がいるんだモナ、入ってきてモナー」
一つ息を吐いて教室の扉を開ける。真ん中の教壇へ歩く。
あぁあああ来ちゃったよこの教室内が静まり返ってるの苦手なんだよ。
みんなこっち見てる。視線が痛い。
視線が針だったらきっと僕は死んでる。グサグサしてる。
この状態で前向ける人尊敬するよ。俯き気味でも許してほしい。
- 93 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:00:51 ID:3nD40kZ.0
-
(;-_-)「こ、小森ヒッキーですちょっといろいろあって転校してきましたよろしくお願いします。」
( ´∀`)「こちらこそよろしくモナー。小森君の席は窓際の一番後ろモナ。
もうちょっとで席替えするからちょっと我慢してほしいモナー」
(;-_-)「は、はい」
早歩きで席に向かう。ギクシャクとした歩きになっているのは自覚している。
ものすごく消え入りたい。空気になりたい。液体でもいい。
あぁ空が青くてきれいだなぁ…雲になりたい。
- 94 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:01:51 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「ねぇ」
(;゚_゚)「ぅうひゃい!」
(;´_ゝ`)「そこまでびびらんでも…」
(;-_-)「ぁああうごめんなさいぃぃ」
(;´_ゝ`)「やめて!なんか俺がいじめてるみたい!」
( ^ω^)「おっおっいじめよくないお。
ヒッキーだったかお?よろしくだお!」
(-_-)「え、あ、うんよろしく…えーっと」
( ^ω^)「僕は内藤ホライゾンだお!ブーンって呼んでくれお!」
(-_-)「ぶ、ブーン君…」
( ^ω^)「君はなくていいお。お隣さんだし仲良くするお」
(*-_-)「あ、ありがと…」
いつの間にか朝のHRは終わっていたようだ。
前と隣から話しかけられて安心する。無視されるのが一番つらい。
- 95 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:02:40 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「ねぇ、俺無視なの?俺最初に話しかけたよ?」
( ^ω^)「兄者はでかいからこわいんだおー」
( ´_ゝ`)「ピザに言われたくない」
( ^ω^)「僕のは一応筋肉だお。丸顔はほっといてくれお」
(-_-)「兄者、君」
僕は彼を知っている。
彼には双子の弟がいて、二人とも僕の友達になってくれた。
幽霊の僕と生きている僕が一致するかはわからないけれど。
( ´_ゝ`)「そうそう、俺流石兄者ね。
ちょっと聞きたいんだけどさ、最近なんか」
兄者君の言葉を遮るように鐘が響いて先生が入ってくる。
またあとでな、と言って兄者君は前を向いた。
おーん、ビコーズ先生怖いんだおと横から聞こえてくる。
ブーンの眉間をチョークが撃ち抜いた。怖いというのは本当のようだ。
- 96 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:03:52 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「おーっすヒッキー飯食うぞ飯」
(-_-)「あ、ジョルジュ」
昼休みに入ると朝言った通りにジョルジュが来た。
続けて弟者君と知らない人も入ってくる。
(;^ω^)「お、友達なのかお?」
( ´_ゝ`)「うわ意外」
(´<_` )「ヒッキーってこいつか。本当に意外」
('A`)「なんかすごい俺と同類のにおいがする」
_,
( ゚∀゚)「意外ってどういう意味だお前ら」
( ^ω^)「二人が並んでるといじめっこといじめられっこっぽいお」
( ´_ゝ`)「ヒッキー気弱いし」
('A`)「すごく友達になれそう」
(-_-)「一応一番仲いいと思うんだけどなぁ」
_
( ゚∀゚)「友情ってのは見た目じゃはかれないんだぜ…?」
(´<_` )「何こいつかっこつけてんの…」
( ´_ゝ`)「ないわー」('A`)
_
( ゚∀゚)「いいこと言ったろ今!なぁ!」
(-_-)「微妙」
_
(;゚∀゚)「お前まで!」
( ^ω^)「はいはい漫才してないでご飯食べるお。時間なくなっちゃうお」
- 97 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:04:49 ID:3nD40kZ.0
-
ジョルジュが僕の、弟者君は兄者君の、幸薄そうな彼はブーンの席に陣取った。
…ブーンは先ほど早弁していたように思ったのだけど、違う弁当箱をだしている。
('A`)「お前今日も二個か?」
( ^ω^)「ブッブー今日は三個あるんだおー。
部活前に食べるんです―ぅ」
( ´_ゝ`)「「うわぁピザ…」」(´<_` )
( ^ω^)「はもるのやめてくださる?
ちゃんと動いてるから大丈夫なんですーぅ」
_
( ゚∀゚)「動けるデブ…」
( ^ω^)「デブはやめろ」
(-_-)(ピザはいいのか…)
他愛のないおしゃべりをしながら皆弁当を食べ進める。
不幸が多そうな彼がちらとこっちを見た。
- 98 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:05:40 ID:3nD40kZ.0
-
('A`)「……」
(;-_-)「…あの、なにか」
( ^ω^)「おっドックン話しかけるかお?話しかけちゃうかお?」
( ´_ゝ`)「がんばれー」
(´<_` )「怖くないぞー」
(;-_-)「え?え?」
_
( ゚∀゚)「あいつ人見知りなんだよ。
目つき悪いし、知らない人の前だと固まるしで今まで散々だったんだと」
確かに目つきが悪い、と思う。
だけどそれより無言で見つめ続けられるほうが怖い。怖い。かなり怖い。
- 99 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:06:43 ID:3nD40kZ.0
-
('A`)「……」
( ^ω^)「さぁ見つめ続けて一分が経過しようとしていますお!
どう思われますか解説の兄者さん!」
( ´_ゝ`)「そうですねぇ…このままドクオ選手が動くのを待っていると昼休みが終わりそうです。
そろそろ新たな動きがほしいところ」
(´<_` )「そういや自己紹介してなかったな。
俺は流石弟者。よろしく」
( ^ω^)「おぉーっとここで弟者選手が自己紹介に入ったー!
ドクオの視線から逃れられて少し嬉しそうなヒッキーさんですお!」
(-_-)「あ、よろしく…」
( ´_ゝ`)「我が弟ながらさわやかな自己紹介です!
さぁドクオ選手続けるか?!」
('A`)「ア、アァァァアアアアノ!」
(;-_-)「は、はい!」
- 100 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:07:39 ID:3nD40kZ.0
-
( ^ω^)「緊張のあまり声が裏返っていますお!」
( ´_ゝ`)「私との初対面もあんな感じでした…懐かしいですね」
('A`)「ウ、ウツダドクオイイマスヨロシク」
(;-_-)「ど、ドクオ君…よろしく」
( ^ω^)「なぜか片言になりつつもクリア―――――!!」
( ´_ゝ`)「やりました!ドクオ選手見事話しかけることに成功!!」
_
( ゚∀゚)「なにやってんだお前ら…」
(-_-)「よくわかんない…」
(´<_` )「ほっとけばおさまるさ。
ところでヒッキー、お前最近なんか」
弟者の言葉を遮るように鐘が響く…ってなんかデジャヴ。
放課後なー、と言ってジョルジュ達が教室に戻っていった。
ご飯食べると眠くなるおね、とブーンは机に突っ伏し寝息を立て。
ゼアフォー先生から脳天にチョークを食らっていた。ここは怖い先生が多いようだ。
- 101 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:08:28 ID:3nD40kZ.0
-
(*-_-)「……って感じだったんですよ!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ハァ。友達が増えて何よりデスネ」
学校帰りに僕は古本屋に来ている。
ジョルジュは軽音部に入っているらしく、サボって帰ろうとしたのを先輩に連れ去られていった。
ハローさんが出してくれた甘い紅茶を飲みながら僕は学校のことを話していた。
(*-_-)「はい!」
ハハ ロ -ロ)ハ「やけににやついていてすこし気持ち悪いデスヨ」
(;-_-)「えっ」
ハハ ロ -ロ)ハ「冗談デス…にやついているのは事実デスケド。
後悔のないようでヨカッタ」
(-_-)「…はい。ハローさんありがとうございます」
ハハ ロ -ロ)ハ「? お礼を言われるようなことはしていマセンヨ」
(;-_-)「うーん…なんとなくのお礼ってことで」
ハハ ロ -ロ)ハ「マァ、いいデスケド」
なんとなく、なんて嘘だ。ハローさんに感謝してもしきれない。
ここがなかったら僕はきっと孤独な幽霊のままだっただろう。
ジョルジュの気持ちも知らないままどこかを彷徨っていたかもしれない。
そう思うとゾッとする。本当に生きていてよかった。
- 102 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:09:18 ID:3nD40kZ.0
-
( ´_ゝ`)「おーっす、お?」
(´<_` )「ブーンか。…ん、ヒッキーじゃないか」
ハハ ロ -ロ)ハ「イラッシャイ」
(-_-)「あ、いらっしゃい」
( ´_ゝ`)「いらっしゃいましたって何なじんでんのヒッキー」
(´<_` )「やっぱりお前かここにいた幽霊は」
(-_-)「あ、わかってたんだ。
言おうと思ったんだけど信じてもらえないかなぁと思って」
( ´_ゝ`)「信じるに決まってんだろ同じ名前で同じ声。
自己紹介したときから思ってたわ」
(´<_` )「なんで幽霊になったのかとか今生きてんのとか。
聞きたいこと山程あるからな覚悟しろ」
(;-_-)「えぇ…あんまり話したくないんだけど」
ハハ ロ -ロ)ハ「強要するのよくないデスヨ。
あと二人がヒッキー君囲んでるとカツアゲしてるミタイ」
( ´_ゝ`)「カツアゲとは失礼な」
(´<_` )「ある意味情報のカツアゲじゃないかこれ」
(;-_-)「ひぃ」
- 103 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:10:05 ID:3nD40kZ.0
-
ハハ ロ -ロ)ハ■パシャ
( ´_ゝ`)「「お?」」(´<_` )
(;-_-)「は、ハローさんなに撮ってるんですか」
ハハ ロ -ロ)ハ「オーよく撮れてる。
これジョルジュ君に送っちゃおっカナァ〜。
ヒッキー君のピンチ!とか題名にシテ」
(;-_-)そ(脅しだ!)
(;´_ゝ`)「え、ちょ、やめてあいつ怒ると怖いんだから」
(´<_` )「別に怖くないけどたかがこの程度で友を失うのは割に合わん。
話せるようになったら言ってくれ興味がある」
(-_-)「…はい、いつか必ず」
( ´_ゝ`)「よし言質とったな弟者」
(´<_` )「あぁ録音済みだ」
(;-_-)「録音とかこわい…」
ハハ ロ -ロ)ハ「というか本買いにきたんじゃないんデスカ」
あぁそうだったと兄者君がジャンルを指定する。
手の中にある冷めかけた紅茶を飲み干して一息ついた。
ら外から名前を呼ばれた。
- 104 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:11:00 ID:3nD40kZ.0
- _
( ゚∀゚)「おーっす帰るぞヒッキー」
(-_-)「あれ、ジョルジュ」
( ´_ゝ`)「なぁにお迎え?」
(´<_` )「ジョルジュ軽音はどうしたんだ」
_
( ゚∀゚)b「逃げてきた!」
(-_-)「…大丈夫なの?」
_
( ゚∀゚)「今日だけだからいいだろ。
かえろーぜー」
(-_-)「うん。じゃあ、また明日」
ハハ ロ -ロ)ハ「ハイ、マタ明日」
( ´_ゝ`)「「明日なー」」(´<_` )
古本屋を出て二人並んで歩く。
彼は僕の歩幅に合わせて、歩く。
- 105 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:12:12 ID:3nD40kZ.0
-
(-_-)「……ねぇ、」
_
( ゚∀゚)「なんだよ」
(-_-)「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
彼がぴたりと足を止めたのにつられて僕も立ち止まる。
夕暮れが彼の表情を消している。でもきっと彼は驚いて、すこし泣きそうでいるのだろう。
(-_-)「一応兄者君とブーン君と弟者君とドクオ君と友達になれたし」
(-_-)「たぶん、大丈夫だと思うんだ。今度は辛かったらちゃんと相談するし」
(-_-)「ジョルジュだってやりたいことあるでしょう?軽音だってあるし」
(-_-)「…僕にそこまで気つかわなくても大丈夫だよ」
_
( ∀ )「……人に黙って死のうとしたやつが何言ってんだかねぇ」
(;-_-)「いや、まぁそれはそうなんだけど。
僕のせいでジョルジュが我慢するのはおかしいっていうか」
_
( ゚∀゚)「バーカ、冗談だよ。
今日は昔気分を味わいたかっただけだ、気にすんな」
(-_-)「…そう。ありがと」
しばらく無言で歩く。
沈黙が少し心地よい。気まずさがないあたり、長く共にいたことを実感する.
- 106 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:13:37 ID:3nD40kZ.0
-
_
( ゚∀゚)「……学校、楽しいか」
ぼそり、とつぶやかれたそれにはたくさんの意味が含まれているのだろう。
その問に、僕が答える言葉は決まっている。
(-_-)「うん。楽しいよ」
_
( ゚∀゚)「…なら、よかった」
よかった、とかみしめるように言う彼は笑っていた。
つられて僕も笑う。顔を見合わせて、笑う。
どうやら親友はまだまだ親友であり続けるようだ。
(-_-)は古本屋の幽霊のようです
ほんとにおしまい
- 107 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 06:16:10 ID:3nD40kZ.0
- 明日更新するといったな、あれは嘘だ。眠れないからずっと書いてた
今度こそ!眉毛ずれてないと思ったのに!ちくしょう!
読んでくれた人に大きな感謝をして、おやすみ
- 108 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 07:03:19 ID:3WW6Wieg0
- 乙
いい話だった!
日常編みたいなのも見てみたい
気が向いたらでいいから書いておくれ
- 109 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 07:13:15 ID:r0gCmQTI0
- 勘当した
- 110 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 09:55:40 ID:CQlQFYkw0
- ほのぼのしてよかった
- 111 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 10:22:25 ID:FVUyN4aIO
- なんかほんわかした
おつ
- 112 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 10:27:01 ID:tRdoPql.0
- 完結? じゃないよな 面白い
- 113 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 21:37:14 ID:e6vEmSSQ0
- 感動じた....
- 114 :名も無きAAのようです:2013/05/03(金) 21:51:08 ID:ugPukMRsC
- 乙、素敵な話だった。
- 115 :名も無きAAのようです:2013/05/04(土) 03:46:36 ID:yCcMOBZg0
- 乙
ほっこりした
- 116 :名も無きAAのようです:2013/05/05(日) 09:52:09 ID:6/SF/MnQ0
- 乙
ハローさんカワエエ
- 117 :名も無きAAのようです:2013/05/05(日) 10:03:26 ID:D1YuCTwA0
- 本当に誰も読まなくていいから書かせてくれ
( ・∀・)嘘は美味いようです
リハ´∀`ノゝ 女装っ子行進曲、のようです リ゚д゚ ノリl从
この二つと同じ学校の予定で俺は書いていたんだ
だけどこっちだとモナー先生としてだしちゃったん忘れてたんだ
もう今からでも先生ショボンとかワカッテマスに変えたい
そんな懺悔
- 118 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 01:47:19 ID:nw/K/OrwO
- 日常編期待!
ゆっくりでいいんで書いてくれたら嬉しいな
- 119 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 02:15:52 ID:vizZ4Uac0
- おいちゃん考えたんだ、担任ワカッテマスだから。
『ギョロ目ワカッテマス』だから。脳内変換しといて
あとな、お前らな、日常編とかいうならネタをおくれよ!
ネタなしで書けると思ってんのか!
こっちは完全に完結のつもりなんだぞ!
書いてほしいとか言われたら嬉しいに決まってんだろバーカ!
- 120 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 03:34:36 ID:CvQoEG.Q0
- 個人的にはドクオの人見知りが徐々になくなってく感じの話が見たい
後はヒッキーが流石兄弟に過去の事話すのかどうかも気になる
ネタを募集するって事は書いてくれるのか?
気長に待ってるよ!
- 121 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 12:51:52 ID:IWclKxL20
- いまさらになるけど>>6のおじさんとクラスメイトドクオは別人でいいんだよね?
- 122 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 12:57:40 ID:vizZ4Uac0
- >>121
ごめwwwwwおじさんの存在すっかり忘れてたwwwwwww
もうgdgdwwww記憶から消去しておじさん消去www
- 123 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 13:55:35 ID:oHuRPP0wC
- モナーは副担任か担任急病による臨時の先生ってことでセーフ
ドクおじさんとドクオは世界にはソックリさんが三人いるらしいからセーフ
日常編でドクオとおじさんを邂逅させればネタになる…はず
- 124 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 14:08:08 ID:BL/b9jjI0
- >>123
嘘は美味いとかではモナーはモララーの友達だ
- 125 : ◆DoNHFsF38k:2013/05/06(月) 14:28:47 ID:8SPW3aw.0
- よろしければ、まとめページの該当部分だけ差し替えることも出来ますが、どうしましょう
- 126 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:14:52 ID:vizZ4Uac0
- !?本当ですか!!
ちょっと待ってくださいワカッテマスに書き換えてきます
- 127 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:21:18 ID:vizZ4Uac0
- _
(;゚∀゚)「なななんとかなるって!昼飯は一緒に食おうぜ迎えに行くから!」
がんばれよーなんて言って階段を上っていく彼を見送る。
僕は深く溜息をついてのろのろと職員室へ向かった。
担任は目が大きく几帳面そうな人だった。
ジョルジュが『ギョロ目ワカッテマス』と呼んでいたのも納得できる。
( <●><●>)「小森君おはようございます。
緊張していると思いますが、リラックスして大丈夫ですよ」
(;-_-)「は、はい、がんばります…」
緊張するなは無理だ。正直逃げ出したい。
そもそも転校生を前に立たせて自己紹介させるって拷問だよこれ。
注目されるの嫌いなのに。あぁ胃がキリキリする…。
- 128 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:22:10 ID:vizZ4Uac0
-
( <●><●>)「では、すこし待っていてください」
そう言って先生は教室に入っていく。
誰もいない廊下ってちょっと怖い感じがする。しない?
あぁもう現実逃避したい。走り抜けたいこの廊下。
( <●><●>)「みなさん、おはようございます。
今日は転校生がいます。はいってきてください」
一つ息を吐いて教室の扉を開ける。真ん中の教壇へ歩く。
あぁあああ来ちゃったよこの教室内が静まり返ってるの苦手なんだよ。
みんなこっち見てる。視線が痛い。
視線が針だったらきっと僕は死んでる。グサグサしてる。
この状態で前向ける人尊敬するよ。俯き気味でも許してほしい。
- 129 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:22:57 ID:vizZ4Uac0
-
(;-_-)「こ、小森ヒッキーですちょっといろいろあって転校してきましたよろしくお願いします。」
( <●><●>)「こちらこそ、よろしくお願いします。君の席は窓際の一番後ろになります。
見にくいかもしれませんが、もう少しで席替えをしますので我慢してください」
(;-_-)「は、はい」
早歩きで席に向かう。ギクシャクとした歩きになっているのは自覚している。
ものすごく消え入りたい。空気になりたい。液体でもいい。
あぁ空が青くてきれいだなぁ…雲になりたい。
- 130 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:24:21 ID:vizZ4Uac0
- これでお願いできますか?
他にモナーでてるとこないよな?大丈夫だよな?
- 131 : ◆DoNHFsF38k:2013/05/06(月) 15:39:39 ID:8SPW3aw.0
- 了解しましたー、差し替えてきます。
ドクオおじさんの部分はどうしますか?
こちらも差し替えるなら、改訂版をお願いします。
- 132 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:47:02 ID:vizZ4Uac0
- ドクおじさんのほうもちょっと改訂します
- 133 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:49:24 ID:vizZ4Uac0
-
全面的に肯定するけど、今のは僕の意見じゃない。
昔いじめられてたというドクおじさんの話だ。
ドクおじさんはいじめられて悔しくて、見返すために会社を立ち上げたそうだ。
実際おじさんは成功して貧富の差、という復讐を果たした。
おじさんが成功したと聞いた時のいじめっこの顔はとても面白かったらしい。
('A`)『あいつら擦り寄ってきてさぁ、さも旧来の友人ですみたいな顔すんのよ。
もう笑えたねあん時。俺を屑みたいに扱っておいてさぁ。
お前ら俺のこといじめたよな?って聞いたら目ぇ丸くしてさぁ。
あんなの冗談にきまってんじゃんwwwwだってよwwww』
('A`)『だからさ、そっかー冗談かー。お前○○に勤めてるよね?
俺あそこと契約してるんだわ。覚えておけよっつったら
すっげぇ青ざめてんのwwww何するとも言ってねぇのにwwww
冗談だよーっていったけどね。』
- 134 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 15:50:55 ID:vizZ4Uac0
- これでお願いします!
ドクおじさん1レスでよかった…
- 135 : ◆DoNHFsF38k:2013/05/06(月) 16:01:17 ID:8SPW3aw.0
- ドクおじさん了解しましたー。
- 136 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 16:13:23 ID:vizZ4Uac0
- 真剣にブンツンドーさんに後光さしてみえますわ…
ありがとうございます!
- 137 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:32:18 ID:vizZ4Uac0
-
('A`)は人見知りのようです
(-_-)「あ、ドクオ君おはよう」
_
( ゚∀゚)「はよー」
('A`)
(;-_-)「…深々と頭さげて行っちゃったんだけど」
_
(;゚∀゚)「せめて俺だけにでも挨拶かえせよ…」
(*'A`)(はなしかけてもらえた……!)
ドクオ→ヒッキー
評価:いい人
ヒッキー→ドクオ
評価:よくわからない人
ジョルジュ→ドクオ
評価;人見知りすぎ
- 138 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:33:43 ID:vizZ4Uac0
-
(-_-)「ねぇ、ブーンってドクオ君と仲いい?」
( ^ω^)「おっ?ドクオは小学校から一緒なんだお!
一番の友達だお!」
(-_-)「そっかぁ…ドクオ君って、最初は誰にでもああなの?」
壁]'A`) ドクオは 様子を みている!
( ^ω^)「おっ……」
壁]((('A`>と( ^ω^)イタイイタイ
( ^ω^)「言いたいことあるならちゃんと言わなきゃダメだお!
ストーカーいくないお!」
(-_-)「ストーカーっていうよりのぞきの類いだったと思う」
- 139 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:34:40 ID:vizZ4Uac0
-
('A`)
( ^ω^)「おーん、恥ずかしくて言えないのかお?
じゃあ代わりに僕が聞いてあげるお!
ヒッキー、好きなお菓子はなんだお?」
(;-_-)「え、通じてるの?
えーっと、アポロかなぁ」
(*'A`)
( ^ω^)「ありがとうだお!
僕のチョコベビーわけてあげるお!」
(-_-)「ありがとう…(確かに同じ会社だけれども…)」
( ^ω^)「おっ、ドクオ帰るかお?
また昼休みにだお!」
(-_-)「あ、バイバイドクオ君」
('A`)ノ
(-_-)「お、初めてコミュニケーションらしいものが」
( ^ω^)「第二段階はいったおね」
(;-_-)「今!?会って2週間たってるんだけど!」
※平日毎日昼食を共にしてます
(*'A`)(君つけなくていいって言おうと思ったけど
好み知れたしまぁいっか!)
ドクオ→ヒッキー
評価:やっぱりいい人
ヒッキー→ドクオ
評価:やっぱりよくわからない人
ブーン→ドクオ
評価:おもすれーwww
- 140 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:35:40 ID:vizZ4Uac0
-
( ´_ゝ`)「なぁーまだ話す気にならない?なぁー」
(´<_` )「どうして兄者はそうせっかちなんだ」
( ´_ゝ`)「だって気になるじゃーん疑問は早く解決しちゃいたいんだよー」
(´<_` )「ゆったり待つのも醍醐味だぞ」
(-_-)「何その小説の続きを待つ極意みたいな…」
(´<_` )「そう、自分の中で続きを妄想するのが楽しいんじゃないか」
( ´_ゝ`)「俺原作至上主義だから。投下はよとか言っちゃうから」
(´<_` )「そこは待ってるの一言でいいだろ…」
('A`)「よう、なに話してんの」
(-_-)「あ、ドクオ君」
('A`)
( ´_ゝ`)「これは俺と弟者でヒッキーが見えてなかったんだな」
(´<_` )「ヒッキーちっちゃいもんなードクオといい勝負」
(-_-)「地味にディスるのやめて。あと君たちがでかいんだよ僕等標準だからね」
( ´_ゝ`)「嘘乙。165センチ。高校二年の平均は168なんだよー」
(´<_` )「ドクオは162だから気にすんな」
('A`)「お前さらっと人の身長ばらすんじゃねぇよ」
(-_-)「背小さい連盟たてようか」
( ´_ゝ`)「じゃあ俺等は背でかい連合つくるか」
('A`)「やめて!」
(´<_` )「ジョルジュもブーンもこっちだな」
(-_-)「やめて!」
- 141 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:36:33 ID:vizZ4Uac0
- _
( ゚∀゚)「なに話してんのお前ら」
(-_-)「ジョルジュは僕等の味方だから」
('A`)「ブーンも俺等の味方だから」
( ´_ゝ`)「多数決で負けてしまったぞ弟者」
(´<_` )「いたしかたない諦めよう兄者」
_
( ゚∀゚)「本当になんの話してたの。帰るぞヒッキー」
(-_-)「あぁうん、バイバイみんな」
( ´_ゝ`)(´<_` )('A`)「ばいばーい」
_
( ゚∀゚)「そういや普通にドクオと会話できてたじゃん」
(-_-)「あ、ほんとだ」
(*'A`)「…………フヒッ」
( ´_ゝ`)「あらやだこの子怖い」
(´<_` )「いきなり笑い出すとか不審者」
ドクオ→ヒッキー
評価:話せた!話せた!
ヒッキー→ドクオ
評価:普通に話せそう…?
流石兄弟→ドクオ
評価:変態
- 142 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:37:41 ID:vizZ4Uac0
-
('A`)
(-_-)「あ、ドクオ君」
('A`)
(-_-)
((('A`)))
(;-_-)そ
三三三三('A`)ゴメンナサイィィィィィイイイイ
(;-_-)(なんか逃げられちゃった…)
('A`)(どうして…どうして俺は…)
ドクオ→ヒッキー
評価:二人きりはまだ無理!
ヒッキー→ドクオ
評価:多少仲良くなれたと思ったんだけど…
- 143 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:38:41 ID:vizZ4Uac0
-
_
( ゚∀゚)「なードクオ」
('A`)「なんだ」
_
( ゚∀゚)「お前ヒッキー嫌い?」
('A`)「なんでだよ、どっちかというと好きだよ」
_
( ゚∀゚)「いやさぁ、ヒッキーがさぁ」
(-_-)『…僕、ドクオ君に嫌われてるのかなぁ』
_
( ゚∀゚)「とか言うからさー」
('A`)「好意的に接してるんですが」
(´<_` )「一か月なるのにあれで?」
('A`)「あれって…」
_
( ゚∀゚)「お前も悪気はないんだよなぁ…」
- 144 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:39:44 ID:vizZ4Uac0
-
( ´_ゝ`)「ドクオに嫌われてるぅ?」
( ^ω^)「ないない、ないお」
(-_-)「…でも、話しかけても返してくれないし。
なんか避けられてる気がするし…」
( ^ω^)「おぉん…ドクオはそういうやつなんだお。
あんま気にしちゃいけないお」
( ´_ゝ`)「そうそう、俺等も慣れるまで…
確か二か月かかったから。
まだ一か月じゃん気長にいこうぜ」
(-_-)「……うーん」
ドクオ→ヒッキー
評価:友達のつもり
ヒッキー→ドクオ
評価:嫌われてる?
- 145 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:40:51 ID:vizZ4Uac0
-
(-_-)「あ」
('A`)「あ」
(-_-)「…………じゃあ」
('A`)「あ、あああああの!」
(-_-)「?」
('A`)「こ、これ、あげる」
(-_-)「え、あうん、ありがと…」
三三三('A`)
(-_-)「アポロだ…」
(*'A`)(渡せた…渡せた…!)
ドクオ→ヒッキー
評価:贈り物成功!
ヒッキー→ドクオ
評価:嫌われてるわけではなさそう…かな
- 146 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:42:08 ID:vizZ4Uac0
-
(-_-)モグモグ
( ^ω^)「おっヒッキーいいもん食べてるお!
うらやましいおーおなかへっちゃったおー」
(-_-)「一個食べる?兄者君も」
( ^ω^)「やったお!あー甘くてうんまい!」
( ´_ゝ`)「あんがと。にしても珍しいな。
ヒッキーがお菓子持ってるなんて」
(-_-)「ドクオ君がくれたんだ」
( ^ω^)「ドクオがかお?おぉん…」
( ´_ゝ`)(^ω^ )
(-_-)「どうしたの?顔見合わせて」
( ^ω^)「おめでとうだお!ドクオは君に心開いたお!」
( ´_ゝ`)「いやー早かったな。
今日の昼のドクオが楽しみ」
(-_-)「え?」
( ^ω^)「お昼になればわかるお!」
( ´_ゝ`)「まぁ、楽しみにしてな」
(-_-)(うわなんか不安)
- 147 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:43:22 ID:vizZ4Uac0
- _
( ゚∀゚)「飯だー」
('A`)「おいすー」(´<_` )
_
( ゚∀゚)「ヒッキーの相変わらずうまそうだな」
(-_-)「母さん、弁当作りにはまりはじめたみたいで…」
('A`)「あ、卵焼きうまそう。一個交換しよ」
(-_-)「え、あ、うん。じゃあきんぴらちょうだい」
( ^ω^)「卵焼きときんぴらとか不公平」
( ´_ゝ`)「そこはメインのしゃけをもらおう」
('A`)「俺が不公平じゃねぇか。俺も卵焼きやるよ」
(-_-)「ありがと…あ、しょっぱいやつだ。おいしい」
('A`)「お、甘い。これも好きなんだけどかーちゃん作ってくれねぇんだよなぁ」
(-_-)「うちは、父さんが甘いの派なんだよね」
('A`)「あーやっぱり。父ちゃんの好みが絶対なんだよなぁ」
- 148 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:44:19 ID:vizZ4Uac0
- _
( ゚∀゚)「……何普通に会話してんのお前ら」
(´<_` )「昨日までの気まずいあれはどこにいったの」
( ´_ゝ`)「お菓子もらったんだと、ドクオに」
( ^ω^)「早かったおねー一か月ちょっと」
_
( ゚∀゚)「あぁ…お前なんかあげないと友達になれない子なの?
俺んときもガムくれたよな」
(´<_` )「俺等はチロル」
( ^ω^)「僕はブラックサンダー」
('A`)「いいだろ、わかりやすくて」
(-_-)「まぁ、友達になれてよかったよ。これからもよろしく」
(*'A`)「お、おう!フヒ、友達百人まであと94人…」
_
( ゚∀゚)「なに数えてんの」
( ^ω^)「友達百人作るのがドクオの夢なんだお!」
- 149 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:45:47 ID:vizZ4Uac0
-
( ´_ゝ`)「今自分の彼女も友達に含めた計算してたろ」
(´<_` )「こん中で一番モテなさそうなのに」
(-_-)「あ、彼女いるんだ」
( ´_ゝ`)「あぁ、しかも超美人」
_
( ゚∀゚)「あれ見ると世界は不公平だって思うぜ。胸おっきい」
('A`)「最近友達増えたから。モララー友達だから」
(´<_` )「向こうはそう思ってないと思う」
('A`)そ
( ^ω^)「泣いちゃうから!ドックン泣いちゃうから!」
( ´_ゝ`)「どうしてお前はそういらんことを…」
(´<_` )「なんかイラッときてつい…」
( ・∀・)「ドクオいるー?」
('A`)「あ、なななななに?」
( ・∀・)「あぁいた。この前借りた本机の上に置いといたから。んじゃ」
('A`)「あ、あぁうん」
- 150 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 19:47:09 ID:vizZ4Uac0
- _
( ゚∀゚)「…一応本を貸し借りする仲ってことで」
(-_-)「…友達、なんじゃない?」
( ´_ゝ`)「かなりどもってたがな」
(´<_` )「心開いたわけじゃないんだな」
('A`)「…言わないでくれ…」
( ^ω^)「ゆっくり友達になっていけばいいんだお!
僕みたいに!」
('A`)「お前人懐こいじゃねぇか」
( ´_ゝ`)「まったくゆっくりじゃないな」(´<_` )
( ^ω^)「おっそうかお?まぁ細かいことはいいんだお!
ヒッキーとドクオが友達になったことを祝って乾杯だお!」
_
( ゚∀゚)「ペットボトルのお茶だけどな」
( ^ω^)「こういうのは気持ちの問題だお!さぁさぁ皆持ったかお?
んじゃ、友人が増えたことを祝いまして!」
( ^ω^)´_ゝ`)゚∀゚)「かんぱーい!!」(-_-(´<_`('A`)
('A`)人見知りのようです
日常編ってことで
てかこんなんでいいの?もう思考停止で書いてんだが
- 151 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 20:13:08 ID:QpHuJiTk0
- いいんだよ
- 152 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 20:26:50 ID:SuYTKESU0
- おつ!
- 153 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 20:48:21 ID:RS0IE4vg0
- 始皇帝死してこの面白さ
本気出したらどうなってしまうのか
- 154 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:11:47 ID:NbIlZDv60
- すごく好きだわ
おつおつ
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_955.jpg
- 155 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:17:55 ID:vizZ4Uac0
- >>154
うわあああああああ!!!!!!
絵もらうと思わんかった!!!ホントに光のはやさで保存したわ!!
うわもおうありがとう変な声でた
あと考えたらハローさん全然でてこないっすね
ハローさんなんかだしたいなー誰かなんかお題的なんくれないかなー(チラッチラッ
- 156 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:22:43 ID:soXLmojs0
- みんなの恋ばなとか?
もちろんハローさんの恋ばなも
- 157 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:24:44 ID:QpHuJiTk0
- ハローさんの性活とか
- 158 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:27:03 ID:vizZ4Uac0
- 恋愛かー
んじゃちょっと考えてくる
>>157
おじちゃん経験ないからそういうの書けんのよ
ちょっとなみだでてきた
- 159 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:27:49 ID:QpHuJiTk0
- >>158
おじちゃん泣かないで
- 160 :名も無きAAのようです:2013/05/06(月) 21:32:51 ID:CvQoEG.Q0
- こんなに早くリク書いてくれるとは思わなかった!ありがと!面白かった!
毎日誰かが本屋に寄ってハローさんと話す→気づけばみんなの憩いの場にみたいな話とか?
- 161 :名も無きAAのようです:2013/05/07(火) 01:18:26 ID:UHIY8.0c0
- >>158
おじちゃんパーンすればしゃーわせになれるよ
__,,:::========:::,,__
...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
..‐´ ゙ `‐.. ぱーん
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- 162 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:18:35 ID:rQI8oC060
- おいちゃんばーんしたらしんじゃうからね
しんじゃう
- 163 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:19:16 ID:rQI8oC060
-
俺だってそう、彼女がほしい!
できればおっぱいふかふかの!かわいいおにゃのこ!
軽音はじめたのにもてねぇし!なんで!?俺顔わるくないよな!?
(-_-)「……女の子の気持ちがわからないからじゃない?」
な、なんだってええええええええええ!?!
_
( ゚∀゚)みんなの恋愛事情、のようです
- 164 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:20:06 ID:rQI8oC060
- _
(;゚∀゚)「え!?まじで!?」
(-_-)「敏感とはどう考えてもいえないよねぇ…」
_
( ゚∀゚)「そもそもそこまでフラグたったことない」
(;-_-)「…それ、本気で言ってるの?
ジョルジュ結構もててたよ?」
_
( ゚∀゚)「え? いつよ」
≪小学校低学年の頃≫
('、`*川『ジョルくーんいっしょにかえろー』
_
( ゚∀゚)『きょうヒッキーとあそぶからやだー』
(-_-)『ペニちゃんもいっしょにあそぶ?』
('、`*川『ペニはジョルくんがいいの!』
(-_-)『えぇ…』
_
( ゚∀゚)『ヒッキーいじめんなよ!
おまえなんかきらいだ!』
(;、;*川『うぇええぇん…ジョルくんがぁ…』
- 165 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:21:21 ID:rQI8oC060
-
(-_-)「とか」
_
( ゚∀゚)「そんなことあったっけ?
おぼえてねーやそもそもフラグかこれ」
(-_-)「女の子がなんとも思ってない相手を誘うとでも思ってるの?」
_
(;゚∀゚)「いや…小学校のことだしな!
他にないだろ」
(-_-)「あるよ」
≪小学校高学年の頃≫
o川*゚ー゚)o『ねぇねぇ、ジョルジュってどんなチョコが好き?』
_
( ゚∀゚)『チョコォ?そもそも甘いもん好きじゃねー』
o川*゚ー゚)o『あっ…そうなの?』
_
( ゚∀゚)『おう。あ、ヒッキーかえろーぜ』
(-_-)『…いいの?話、まだ終わってないんじゃ』
_
( ゚∀゚)『いーのいーの。じゃあなキュート』
o川*゚ー゚)o『……うん、ばいばい』
- 166 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:22:06 ID:rQI8oC060
- (-_-)「とか」
_
( ゚∀゚)「これのどこがフラグなんだよ」
(-_-)「女の子がチョコについて聞いてきてるんだよ?
バレンタイン以外になにがあるのさ」
_
( ゚∀゚)「えっでもなんももらわなかったぞ」
(-_-)「小学生に甘くないチョコの知識があると思うの?
それに女の子の繋がりってすごいから、皆にジョルジュがチョコ嫌いって伝わってたよ」
_
( ゚∀゚)「嘘だろ…」
(-_-)「それに、勝手に話を切って帰っちゃうのはよくないよね。
女の子の気持ち考えてない」
_
( ゚∀゚)「うわすごくダメージ。
俺かなりダメージ食らってる今」
(-_-)「まだあるよ」
_
(;゚∀゚)「まだ!?」
- 167 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:23:05 ID:rQI8oC060
-
≪中学校の頃≫
从 ゚∀从『なぁ、ジョルジュって好きなやつとかいるの?』
_
( ゚∀゚)『好きぃ?あー…いまんとこそういうの興味ないんだよなぁ』
从 ゚∀从『…ふぅん、そっか』
_
( ゚∀゚)『どっちかっつーと部活とかしてるほう楽しいしなー
たぶん告白とかされても断るわ。つーか迷惑』
从 ゚∀从『…ずいぶん辛辣だな』
_
( ゚∀゚)『だって時間とられたくねーもん。
お前みたいな男女ばっかだったらなー恋だのなくて楽っていてぇっ!なにすんだよ!』
从 ∀从『うるせぇばーか!てめぇなんかしんじまえ!』
_
(;゚∀゚)『なんだってんだよ…』
(-_-)『…何かあったの?
ハインさん、走っていったけど…』
_
(;゚∀゚)『俺が説明ほしいよ…』
(-_-)「正直なこと言うと、ハインさんちょっと泣いてた」
_
(;゚∀゚)「冗談だろ?あいつが?」
(-_-)「あの後ミルナ君と付き合ってたから。
今惜しかったなって思っても遅いから」
_
(;゚∀゚)「べべ別に思ってねぇよ!」
(-_-)「流石にあれはないと思ったね。
鈍感なうえに完全に拒否」
_
( ゚∀゚)「いや、別にそういうわけじゃ…」
(-_-)「とりあえず女心を知らないとどうしようもないよね。
彼女できてもすぐ別れちゃいそう」
_
( ゚∀゚)「やめて!予言やめて!」
- 168 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:23:59 ID:rQI8oC060
-
('A`)「……で、なんで俺に聞きに来るんだよ」
_
( ゚∀゚)「彼女持ちから当たろうと思って」
('A`)「女心なんか俺だってわかんないぞ?」
_
( ゚∀゚)「まーいいじゃん!とりあえず馴れ初めからどうぞ!」
('A`)「馴れ初めって…告白されたんだよ、クーから」
_
( ゚∀゚)「どうやって?」
('A`)「どーもこーもないだろ。普通に好きだって言われたんだよ」
_
( ゚∀゚)「いやいやいやいやどうやってあのクールさんを落としたんだよ」
('A`)「落と……わかんないな、図書委員意外関わりもなかったし」
_
( ゚∀゚)「えぇ…これ都市伝説入りするぞ。さえない男が美人を落とす図書室」
(;'A`)「都市伝説はないだろ…でも考えたらクーってなんで俺のこと好きなんだろうな…
俺顔もよくないし性格も暗いし頭も運動もそんなできないし…」
_
( ゚∀゚)(変なスイッチいれちまった)
( A )「そうだよな…クーきれいだし頭いいし運動だってできるのに…
なんで俺に告白したんだ…俺なんかのどこがいいんだ…」
川 ゚ -゚)「教えてやろうか?」
- 169 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:24:55 ID:rQI8oC060
- _
( ゚∀゚)「あ、クールさん」
川 ゚ -゚)「好きになった理由は私にもわからん。気づけば目で追っていた」
川 ゚ -゚)「だが、今私がドクオを好きなのは確かだ。
お前の優しいところも、頑張って空回りしてしまうところも、
私を傷つけまいとするところも、すべて好きだ…これでは不満か?」
('A`)「クー…」
川 ゚ -゚)「…お前だって私の好きなところなんて言わないじゃないか。
私だけに言わせるのは、卑怯だろう」
('A`)「俺は…告白されても信じられなかったよ、クーみたいな美人がなんで俺にって思ってた。
でも、クーはいつもまっすぐで、強くて、きれいなんだ。
俺は、そんなお前を支えたい。そばにいたい。クーが好きだ」
川*゚ -゚)「ドクオ…」
(*'A`)「クー…」
_
( ゚∀゚)「俺のこと忘れないで」
川 ゚ -゚)「む、いたのか長岡」
_
( ゚∀゚)「ちゃんと声かけたんだけど」
川 ゚ -゚)「すまんな、ドクオ以外目に入らなかった」
_
( ゚∀゚)「そろそろ泣いていいか」
('A`)「泣くなよ。
まぁ、チャンスはいつどこにあるかわからないってことだ」
_
( ゚∀゚)「チャンスねぇ…」
川 ゚ -゚)「誰が見ているかわからないものだからな。
不用意な発言には気を付けた方がいい」
_
( ゚∀゚)「うーん…変なこと言ってないと思うんだけどな。
ありがと、他もあたってみるわ」
('A`)「……あいつ、おっぱいおっぱい言ってるのが悪いって思ってないのかな」
川 ゚ -゚)「胸でランク付けしていると聞いたぞ。
顔がよくてもそれではな…」
- 170 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:25:52 ID:rQI8oC060
-
(*゚ー゚)「で、私に聞きに来たの?」
_
( ゚∀゚)「おう、ギコとしぃちゃんは仲の良さで有名だからな!
ギコ今部活でいないしさ、正直に答えてくれ。ギコのどこがいいんだ?」
(*゚ー゚)「全部」
_
(;゚∀゚)「全部って…じゃあ告白はどっちから?」
(*゚ー゚)「ギコ君からよ。懐かしいなぁ…もう一年になるかしら。
一目惚れだって言われたの」
_
( ゚∀゚)「あの堅物が?うわ…一目惚れとか信じない派だったのに」
(*゚ー゚)「私も一目惚れだったんだけど」
_
(;゚∀゚)「うそん!」
(*゚ー゚)「本当よ?真っ赤になって好きだって言われて…
こっちまで照れちゃって。あの時私も好きになったわ」
_
( ゚∀゚)「なにその運命みたいな…」
(*゚ー゚)「考えたら運命って言われてもおかしくないわね。
ギコ君は私を本当に大事にしてくれるし、ギコ君と付き合って後悔したことはないわ」
_
(*゚∀゚)「なんか聞いてるこっちまで照れてきた」
- 171 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:26:54 ID:rQI8oC060
-
(,,゚Д゚)「しぃと何話してやがる」
_
(;゚∀゚)「うおっぎ、ギコ!びびるじゃねぇかいきなり後ろからでてくんな」
(,,゚Д゚)「びびるような内容を話していたと…?」
_
(;゚∀゚)「ちげぇよ!お前顔こわいんだからいきなり出てきたらびびるわ!」
(*゚ー゚)「私がギコ君をどれだけ好きかって話していたのよ」
(,,*゚Д゚)「な、なななんでそんな話してんだ?
照れるじゃねぇかゴルァ」
_
( ゚∀゚)「いやな、どうして俺に彼女ができないのかって考えたんだよ。
だから彼女持ちにアドバイスをもらおうと」
(,,゚Д゚)「ならしぃじゃなくて俺に聞きに来いよ」
_
( ゚∀゚)「お前部活だったじゃねぇか…
まぁいいや、じゃあギコはなんでしぃちゃんが好きなんだ?」
(,,゚Д゚)「なんでって…好きだからとしか」
_
( ゚∀゚)「照れもしないで言いやがって。
じゃあなんで好きになったんだ?一目惚れって聞いたぞ」
(,,゚Д゚)「いやこう…なんて言やぁいいんだ。
初めて見たとき電流が走ったというか、心臓をわしづかみにされたというか」
_
( ゚∀゚)「うわぁ…だって名前も知らなかったんだろ?
よく告白できたな」
(,,゚Д゚)「馬鹿野郎、モララーに聞いたんだよ。
あいつ学年の女子に顔広いからすぐわかったぞ。
告白したのは初めて見てから…三日後だったか」
_
(;゚∀゚)「はえぇよ!」
- 172 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:27:40 ID:rQI8oC060
-
(,,゚Д゚)「今こうやって付き合ってんだから結果オーライだろ。
しぃと付き合って後悔したことなんかねぇぞ」
(*゚ー゚)「ふふ、私と同じこと言ってる」
_
( ゚∀゚)「相変わらずラブラブなようで」
(,,゚Д゚)「しぃ、この馬鹿につき合わせちまって悪かったな」
(*゚ー゚)「いいのよ、楽しかったわ。
ギコ君と一緒にいてよかったって再確認できたし」
(,,゚Д゚)「俺だって思ってる。俺の告白、受けてくれてありがとうな」
(*゚ー゚)「ギコ君を好きなんだから当然よ?
私こそ、告白してくれてありがとう」
(,,*゚Д゚)「お、おう!」
_
( ゚∀゚)「俺のこと忘れないで」
(*゚ー゚)「忘れてないわよ、ギコ君より優先度が低いだけで」
_
( ゚∀゚)「ナチュラルにひどい」
(,,゚Д゚)「まぁ、あれだ。
好きだと思ったらまっすぐにいけ。行動するほうがいい」
(*゚ー゚)「好きとも言わないでもたもたしてるうちに誰かにとられちゃうかもよ?」
_
( ゚∀゚)「まだ好きな子いないけどなー!
ありがと他にもあたってみるわ。じゃーな」
(,,゚Д゚)「…あいつも悪いやつじゃないんだけどな…」
(*゚ー゚)「すこし素直すぎるのかしらね…」
- 173 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:28:36 ID:rQI8oC060
-
( ・∀・)「で、なんで僕のところに?」
_
( ゚∀゚)「お前もてるじゃねーか!
どうやったらそんなにもてるのか教えてくれよ!」
( ´∀`)「モラはもててもすぐ別れちゃうモナよ?」
_
( ゚∀゚)「えっそうなの?」
( ・∀・)「別に好きで別れてるわけじゃないよ。
向こうから告白してくるから付き合うだけで、勝手に幻滅されてるだけさ」
_
( ゚∀゚)「今すごくイラッときた」
( ´∀`)「同じく。やっぱ顔モナ顔」
_
( ゚∀゚)「えー俺そんな顔悪くないだろ?」
( ・∀・)「自分で言うなよ。まぁ悪くはないけど」
( ´∀`)「あと優しくしてくれそうとか?
モラ人当りいいからみんな騙されてるモナ」
( ・∀・)「騙してなんかいないさ。僕は優しいだろう?」
( ´∀`)「えぇ…」
( ・∀・)「優しいだろう?ねぇジョルジュ」
_
(;゚∀゚)「そ、そうだな。
じゃあ俺は優しくなさそうなのか?」
- 174 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:29:59 ID:rQI8oC060
-
( ´∀`)「どっちかというと強引そう」
( ・∀・)「俺様っぽいよね。俺に口ごたえすんじゃねぇみたいな」
_
(;゚∀゚)「俺そういうイメージなのか…」
( ´∀`)「所詮イメージモナ。
子猫拾うとかすればギャップが狙えるモナよ」
_
( ゚∀゚)「マンガじゃねぇんだから偶然そんな場面を女の子がみるかよ」
( ・∀・)「じゃあ不良に襲われてる女の子を助けるとか」
_
( ゚∀゚)「なんでそう非現実なの?大体助けるだろ普通」
( ´∀`)「漢気は十分なのに…」
( ・∀・)「そもそもさ、誰に彼女になってほしいの?」
_
( ゚∀゚)「かわいくておっぱいおっきいおにゃのこ」
( ・∀・)「理想じゃなくて。
具体的な人さ。まず好きな人ができないと始まらないんじゃないの?」
( ´∀`)「モラが言っていい台詞じゃないモナ」
( ・∀・)「相手の告白から始まる恋だってあるかもしれないだろ。
ジョルジュはまず好きな人つくってみたら?」
- 175 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:30:52 ID:rQI8oC060
- _
( ゚∀゚)「うーん…好きな人ねぇ…」
( ・∀・)「気になる人でもいいよ。
なんとなく目で追っちゃうとか」
( ´∀`)「まぁ作れといってできるもんじゃないモナ。
そのうち自然とできるモナよ」
_
( ゚∀゚)「そういやモナーから恋愛とか聞いたことないな。
誰かいないの?」
( ´∀`)「モナモナ。今あんまり興味ないんだモナ」
( ・∀・)「……今大事なのはジョルジュのことだしね。
彼女できるよう祈っておくよ」
_
( ゚∀゚)「うーん…ありがとな。
他もあたってみるわ」
( ´∀`)「…できると思うモナ?彼女」
( ・∀・)「学年違ったらいける…と思うよ。
同学年はみんなジョルジュの趣味知ってるからさ…」
- 176 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:31:47 ID:rQI8oC060
-
(´<_` )「で、なんで俺にくるんだ」
_
( ゚∀゚)「お前が結構もてていることは調べがついているんだ!
さぁ白状してもらおうか!」
( ´_ゝ`)「同じ顔なのに弟者だけもてるとか納得いかない」
(´<_` )「もて…いや、別にもててはいないぞ。
告白は何度かされたが」
( ´_ゝ`)「もててんじゃん!俺一回もないんだけど!?」
_
( ゚∀゚)「えっ告白されただけってことは付き合ってないの?」
(´<_` )「当然だろう。好きでもないのに付き合うなんて相手に失礼じゃないか」
( ´_ゝ`)「くそ、イケメンオーラがあふれてやがる…」
_
( ゚∀゚)「今すごく弟者がまぶしい」
(´<_` )「あまり色恋に興味ないしな」
( ´_ゝ`)「どうしようこの子まだ高校生なのに枯れてる…」
(´<_` )「枯れてないわ。恋人に時間とられるのが惜しいだけだ」
_
( ゚∀゚)「高校生の発言じゃねぇ…」
( ´_ゝ`)「考えたんだが弟者のふりすれば俺彼女できんじゃね?」
(´<_` )「ばれたらビンタじゃすまないな」
_
( ゚∀゚)「女子からの総スカンは覚悟すべき」
( ´_ゝ`)「冗談だよ…」
- 177 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:32:40 ID:rQI8oC060
-
(´<_` )「俺は別に好かれるようなことしてないぞ?
俺のなにがいいか聞きたいぐらいだ」
( ´_ゝ`)「すっごい腹立つ。本気で言ってるから余計腹立つ」
_
( ゚∀゚)「なんでなんだろうな…大体兄者と一緒にいるのに…」
( ´_ゝ`)「俺ももてたってよくない?」
_
( ゚∀゚)「弟者のほうもてるってのは納得できるけどな。
やっぱいいやつだし」
( ´_ゝ`)「俺は?」
(´<_` )「兄者は…黙ってればいいんじゃないか」
( ´_ゝ`)「ひどい」
_
( ゚∀゚)「そもそも女の子前にするとどもって話せてないよな」
( ´_ゝ`)「だって緊張するじゃん…ハローちゃんにだって慣れるの一か月かかったのに…」
(´<_` )「かかりすぎだろ」
_
( ゚∀゚)「俺普通に話せるのになーなんでなんだ」
( ´_ゝ`)「胸見てるからだろ」
(´<_` )「裏でカップ数当てとかしてるからだ」
_
(;゚∀゚)「えっばれてた?」
- 178 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:33:54 ID:rQI8oC060
-
( ´_ゝ`)「二年生で知らない子いないんじゃないの」
(´<_` )「心の中で言うだけならまだしもがっつり声にだしてるからな。
流石に引くわ」
_
( ゚∀゚)「告白されない理由はそんなとこにあったのか…」
( ´_ゝ`)「告白されるとかより好きな相手作った方はやいんじゃないの」
_
( ゚∀゚)「あーモララー達にも言われたんだよなそれ。
好きねぇ…考えたら初恋とかいつだったかな…」
(´<_` )「俺は小学校の時のクラスメイト」
( ´_ゝ`)「俺幼稚園の先生」
(´<_` )「…幼稚園の先生とか顔も覚えてないぞ…」
( ´_ゝ`)「俺も覚えてないけど好きだったって記憶はあるんだよな」
_
(;゚∀゚)「…………やべぇ、俺初恋まだかも」
( ´_ゝ`)「は?」
(´<_` )「まじで?高2にもなって?」
_
(;゚∀゚)「好きってわかんねぇ…好きってなんだ…」
( ´_ゝ`)「なんか哲学はいった」
(´<_` )「好きがわからないとな…
そりゃもう恋してるやつに聞くしかないだろ。できれば片思い」
_
(;゚∀゚)「いってくるわ…好きってなんだ…」
( ´_ゝ`)「…ジョルジュももてないわけじゃないと思うんだがなぁ」
(´<_` )「日頃の行いが物をいうのさ」
- 179 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:34:59 ID:rQI8oC060
-
( ^ω^)「で、僕かお」
_
( ゚∀゚)「おう、お前ツンちゃんに片思いしてるだろ」
( ^ω^)
((( ^ω^)))
( ω )
( ;ω;)「おぉーん」
_
(;゚∀゚)「ええええええなんで泣くんだよ!」
( ;ω;)「ツンに…ツンにふられたんだおー!」
_
( ゚∀゚)「いつものことじゃねぇか…何回目だよ」
( ;ω;)「十回目だおーおぉーん」
_
( ゚∀゚)「とうとう二桁いったか…
そろそろ諦めたらどうだ?」
( ;ω;)「僕が好きなのはツンだけなんだおー!
おぉーんなんでなんだおー…」
_
( ゚∀゚)「ツンちゃんもお前のこと嫌いじゃないと思うんだがなぁ…
幼馴染なんだっけ」
- 180 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:35:43 ID:rQI8oC060
-
( ぅω;)「そうだお…幼稚園から一緒なんだお…
僕はずっとツンが好きだったんだお…」
( ;ω;)「なのにツンは僕のこと嫌いだっていうんだおー!
あんまりだおー!」
_
( ゚∀゚)「廊下で会ったら仲良く会話しといて嫌いはないだろ…」
( ;ω;)「でも…でもツンが言うんだお…」
_
( ゚∀゚)(周りに人がいるところで堂々告白するから駄目なんじゃないのか…?)
_
( ゚∀゚)「……よし、ブーン!押してダメならひいてみろだ!」
( ;ω⊂)「お…?」
_
( ;ω;)゚∀゚ )ゴニョゴニョ
( ´ω`)「お…でもそれも失敗したら立ち直れないお…」
_
( ゚∀゚)「絶対いけるって!ダメでもきっぱり諦められるだろ!
明日実行な!がんばれ!」
( ^ω^)「……がんばるお!ダメだったらなんかおごってくれお」
_
( ゚∀゚)「俺の財布に優しい範囲でな。
んじゃ、明日なー」
( ^ω^)ノシ「ばいぶー」
- 181 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:36:31 ID:rQI8oC060
-
(-_-)「津出さん、ねぇ…」
_
( ゚∀゚)「あの二人お似合いだと思うんだけどなー
ツンちゃんが照れ屋というかブーンがバカというか」
(-_-)「うまくいけばいいけど。
結局ジョルジュは女心わかったの?」
_
( ゚∀゚)「…そういやそれが目的だったか…忘れてた」
(;-_-)「…なにしてたの、本当」
_
( ゚∀゚)「いろいろ聞いてたんだよ。
なぁ、好きってどんな感じ?」
(-_-)「好き? えぇ…そばにいたいとか、笑ってほしいとか。
幸せになってほしいとか?」
_
( ゚∀゚)「うーん…難しいな。ヒッキー好きな人いるって愚問か。ハローさんいるし」
(-_-)「確かにハローさん好きだよ。でも今は憧れのほう強いかな」
_
( ゚∀゚)「ほー?」
(-_-)「ハローさんきれいだしそばにいて楽だけど…
まだ隣にいるには僕が子供すぎるって思うよ。早く大人になりたい」
_
( ゚∀゚)「思ったより考えてんだなお前」
(-_-)「好きだからね、考えもするさ。あぁ、その人のことをいつも考えてるってのも恋じゃない?」
_
( ゚∀゚)「ずっと考えてるねぇ…」
(-_-)「思考の片隅にいるっていうのかな。
ふとした時想ってるとか」
_
( ゚∀゚)「あーくそ難しいな!彼女ってこんな面倒なもんなのか?!」
(-_-)「好きな人のために悩むのは結構楽しいよ。じゃあ、また明日ね」
_
( ゚∀゚)「あーおう、明日な」
- 182 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:38:11 ID:rQI8oC060
- _
( ゚∀゚)「……準備はいいか、ブーン」
( ^ω^)「…ばっちりだお、じゃ、いってくるお」
壁]∀゚)
( ^ω^)「…呼び出したりなんかして、ごめんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「まったくだわ、私に何の用?」
( ^ω^)「最初に言っておくお、これで最後にするお。
僕は金輪際ツンに関わらないし近寄らないお」
ξ゚⊿゚)ξ「? 突然なにを言いだすのよ」
( ^ω^)「…僕は、ツンが好きだお。
世界中の誰よりも好きだお。
だから、ツンに幸せになってほしいんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「…………」
( ^ω^)「…今まで、しつこくてごめんだお。
ツンのことは諦めるお…さよなら」
ξ゚⊿゚)ξ「……待ちなさいよ」
( ^ω^)「お…」
ξ゚⊿゚)ξ「私の返事も聞かないで勝手に諦めるつもり?」
(;^ω^)「おっ?だってツンは僕が嫌いなんじゃ」
ξ#゚⊿゚)ξ「…毎回毎回人の目もあるのに私を大声で呼んだり好きって言ったり!
あげく諦めるですって!?勝手に自己完結するんじゃないわよ!」
(;^ω^)「おっ…」
- 183 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:39:12 ID:rQI8oC060
-
ξ#゚⊿゚)ξ「最初っからねぇ、こういうところで告白してくれれば私だって!
私だって…」
ξ ⊿ )ξ「嫌いなわけ、ないじゃない…」
ξ ⊿ )ξ「私素直じゃないから、ブーンのこといっつも傷つけてて…
なのにブーンはずっと私と一緒にいてくれて…」
ξ;⊿;)ξ「どうやったら嫌いになれるっていうのよ……」
(;^ω^)「おっツン泣かないでくれお!ツンに泣かれたら僕困っちゃうんだお」
壁]∀゚)o【抱きしめろ!】o
※カンペ
(;^ω^)そ
ξ;⊿;)ξ「うわぁあん…ブーンごめん…好きぃ…」
( ^ω^)「ツン…抱きしめても、いいかお?」
ξ;⊿;)ξ「そういうのは聞かないでよ…バカ」
( ^ω^)「ツン…僕、ツンが好きだお。そばにいても、いいかお?」
ξ;ー;)ξ「…バカ、勝手に離れるなんて許さないんだからね」
_
( ゚∀゚)(成功したのはいいけど人のいちゃいちゃしてんの見ると腹立つな)
- 184 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:40:32 ID:rQI8oC060
-
ハハ ロ -ロ)ハ「…で、キューピッド成功したんデスカ」
_
(#)゚∀゚)「大成功だったと思いますよ?」
ハハ ロ -ロ)ハ「その顔はどうしたんデス?」
_
(#)゚∀゚)「隠れてたことがばれて、殴られました」
ハハ ロ -ロ)ハ「…なかなか過激な女の子なんデスネ」
_
(#)゚∀゚)「結構力加減してくれたほうっスよこれ。
じゃなくて、今日はハローさんに恋について聞きに来たんスよ」
ハハ ロ -ロ)ハ「恋…恋デスカ?この歳になるとあまり考えませんデシタネ」
_
( ゚∀゚)「そんな歳でもないでしょうに」
ハハ ロ -ロ)ハ「23歳デス。うっかり答えマシタガ、あまり女性に歳を聞かないヨウニ」
_
( ゚∀゚)(聞いたわけじゃないのに)
ハハ ロ -ロ)ハ「恋…ウーン…
やっぱりそばにいてほしいってのが一番デスカネ?」
_
( ゚∀゚)「ほうほう?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ヒッキー君好きデスヨ。そばにいてもうっとおしくないデスシ、
話し相手としても面白いデスカラ」
_
( ゚∀゚)「それはつまりヒッキーを好きだと?」
ハハ ロ -ロ)ハ「そう言ってるじゃないデスカ。高校卒業したら結婚してもイイデスヨ」
_
(;゚∀゚)「それは流石に早いっスよ」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウデスカ?マァ、待つのも悪くありまセンネ」
_
( ゚∀゚)(ヒッキー一番早く結婚するかもしんない)
- 185 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:41:40 ID:rQI8oC060
-
ζ(゚ー゚*ζ「すいませーん…」
ハハ ロ -ロ)ハ「イラッシャイ」
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( ゚∀゚)
ζ(゚ー゚*ζ「おじいちゃんに頼まれて来たんですけど…」
ハハ ロ -ロ)ハ「アァ、荒巻さんのお孫さんデスカ?
用意できてマスヨ」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、そうです。荒巻デレといいます。
おじいちゃん腰悪くしちゃって…でも本楽しみだからって、お使いです」
ハハ ロ -ロ)ハ「気に入ってもらえているようでなによりデスヨ。
五百円にナリマス」
ζ(゚ー゚*ζ「はい……あれ、」
ζ(゚、゚;ζ「お、お財布忘れてきちゃった!ごごごめんなさいすぐ取ってきます!」
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( ゚∀゚)「…貸そっか?五百円」
- 186 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:42:50 ID:rQI8oC060
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ζ(゚ー゚;ζ「え? いえそんな、見ず知らずの人に悪いです!」
_
( ゚∀゚)「制服、俺と同じ。俺二年の長岡ジョルジュな。これで見ず知らずじゃないだろ?
好きな時に返しに来てくれればいいから」
ζ(゚ー゚;ζ「で、でも…」
_
( ゚∀゚)「可愛い子には親切にしろが俺のモットーなんだよ。気にしなくていいから。
はい、ハローさん五百円」
ハハ ロ -ロ)ハ「確かに、いただきマシタ。どうぞ、デレさん」
ζ(゚ー゚*ζ「……ありがとうございます、絶対お返ししますから!」
ハハ ロ -ロ)ハ「…………一目惚れ、デスカ」
_
( ゚∀゚)「……みたいッス…」
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( ゚∀゚)みんなの恋愛事情、のようです
おしまい
- 187 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:45:16 ID:rQI8oC060
- 見てくれた人ありがと
これで終了します祭りもおわったし
またどっかでなんか書いてたらよろしく
- 188 :名も無きAAのようです:2013/05/09(木) 23:50:15 ID:lXAT7D460
- えっ 終わりなの?!
- 189 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 00:08:28 ID:wF9Mnlb.0
- ここで終わっちゃうのか!?
- 190 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 00:26:25 ID:hLajP1j20
- 終わるわ!
ジョルジュはもうお前らの頭の中で完結させて!無理!恋愛とか無理!
書いててむずがゆいわ!おじちゃんの心壊れちゃうから!
祭りでも9こ書いたし、もう充分だろゴールしていいだろこれ
一か月くらいしたら削除申請する
- 191 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 00:56:41 ID:wF9Mnlb.0
- まあ、おじちゃんがそこまでいうなら
- 192 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 01:09:59 ID:UqZP1RSQ0
- おつおつ!
- 193 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 13:08:34 ID:.qAHqFF20
- うむ、嘘が美味しいもLaLaーの人か乙
- 194 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 17:22:26 ID:LKvt4kzw0
- 次回作期待してるぜおつ
- 195 :名も無きAAのようです:2013/05/10(金) 22:47:18 ID:cbFWkl8w0
- 良い恋いてんじゃねーか....
- 196 :名も無きAAのようです:2013/05/11(土) 19:58:41 ID:X.442XaY0
- 面白かった
おつ
- 197 :名も無きAAのようです:2013/05/12(日) 21:38:26 ID:AC15ajW60
- ブンツンドーさんジョルジュの話までまとめてくれるとかもう…
この場で言わせてもらう
ありがとうございます!本当にありがとうございます!
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