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(*^ω^)<20minutes challenge!- 1 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:06:40 ID:zX4.VZqI0
-
( ^ω^)+このスレのながれ+(^ω^ )
読者がお題を書く→「今から書く宣言」→20分後に3レスほどの短編ができる。
・お題は短文でたのんます。
・( ^ω^)「あんこもちくいたい」←キャラの横にセリフみたいな出し方はやめてね☆
・だれも来なかったら砂糖さんにたのんで落としてもらうお
んじゃ、そんなわけで。お題があればどうぞー
- 2 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:15:37 ID:8rBZLdps0
- ズーフィリア
- 3 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:29:36 ID:zX4.VZqI0
- >>2
はじめがそれかwwww
おk 書くよー
- 4 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:31:26 ID:VoKERcTo0
- パラノイド・アンドロイド
- 5 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:51:14 ID:zX4.VZqI0
- よし、でけた。はる
- 6 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:52:04 ID:zX4.VZqI0
- 【ズーフィリア】
('A`)<カレーパンおいしい……
( ^ω^)(あ、変態のドクオだお……)
('A`) チュムチュム ハフハフ
( ^ω^)(カレーパンに舌を挿れてる……なんて性的な食べ方なんだお)
('A`) げぷっ (*゚ー゚)
( ^ω^)(道行く女性の目の前でげっぷをするなんて……常識を疑うお)
(*'A`)<おいしかった……
( ^ω^)(町中で頬を赤らめるなんて……ハレンチだお!!)
('A`)<あ、袋のなかにパンのカスが残ってる……
( ^ω^)(袋という”穴”を覗き込む……それも町中で!
変態だお! 街の平和のために通報するお!!)
- 7 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:53:22 ID:zX4.VZqI0
-
( ^ω^)】モシモシ ケイサツデスカ
パタパタパタ
('A`)<あ、ハトさんだ
(;^ω^)】(変態が! 変態のドクオがハトを見ている!!
何をするつもりだお!!? ハトにどんな変態的かつ性的な行為を!!)
('A`) ……
(;^ω^)】<<早く来て! おまわりさん!! ハトが! ハトがあぶないんですお!!
(*'A`) ……
(;゚ω゚)】<<ああ!! ハトが!! 頬を赤らめている変態がハトを!! おおおおお!!
おまわりさああああん!! はやく!! はやくきてくださいぽおおおお!!
(*'A`)<ほら、お食べ、おいしいよ
( ^ω^)】
( ^ω^)】(自分が口をつけた、カレーパンの一部を……)
( ^ω^)】(ハトに……)
( ^ω^)】(ハトとの間接キスを……)
( ^ω^)】(こやつ、間違いない)
( ゚ω゚)】(動物性愛者あああああああああああああ!!!)
ズーフィリア
zoophiliaをカナ表記したもの。「動物性愛」と和訳されることも多い。禽獣など、人間以外の動物との交合に快楽を見出す傾向を指す語。
.
- 8 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:54:32 ID:zX4.VZqI0
- (*'∀`)<ふふふ、おいしい?
( ω )<おそかった、かお……
(*゚ー゚)<あの、そこのあなた
( ω )<お、婦警さん、おそかったですお、今ハトさんが変態の魔の手に
(*゚ー゚)<ハト? いや、その……とりあえずあなた、なんで服を着ていないんですか?
( ^ω^)<お?
(*゚ー゚)<全裸の男が公園で騒いでいる、という通報がありまして
( ^ω^)<お? お?
(*゚ー゚)<とりあえず、署まで同行を
( ^ω^)
(^ω^)
+おしまいっ+
- 9 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:57:35 ID:zX4.VZqI0
- >>2
消化っ、よし、0:00分より>>4を消化するぜ!
レディオヘッドか、洋楽好きな人おおいのかな、ブーン系って
- 10 :名も無きAAのようです:2013/02/01(金) 23:58:46 ID:8rBZLdps0
- 笑わせて頂きましたありがとう!
こんなお題出してすまん、他に言葉が思い付かなかったんだww
むしろそんな発想に行き着くブーンがへんtゲホゲホ
乙!
- 11 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:01:38 ID:oUsQLLos0
- よし、休憩終了、
>>4
書くよ
- 12 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:04:45 ID:.SaP27WsO
- いいなw
じゃあ次『花魁』で
- 13 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:05:11 ID:LMVQfDtk0
- お題
インチキオジさん東條
- 14 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:05:16 ID:teyIS1iA0
- 期待支援
- 15 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:07:07 ID:c7N2suJc0
- お題:「充分に発達した科学技術は魔法と見分けが付かない」
- 16 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:11:16 ID:2oBvsbM.0
- おだい
禿にきく薬
- 17 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:13:14 ID:8dy/U7Ac0
- お題:肉球祭
- 18 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:23:36 ID:oUsQLLos0
- >>4
終ったよ。貼るね。
>>10
笑ってくれたなら「ありがとうはこっちのせりふ」ってやつだね。
楽しんでもらえたみたいでなによりだよ!
- 19 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:24:38 ID:oUsQLLos0
- 【パラノイド・アンドロイド】
ミセ*゚ー゚)リミセ*゚ー゚)リミセ*゚ー゚)リミセ*゚ー゚)リミセ*゚ー゚)リ
――――四菱制アンドロイドMISERI生産ライン
ミセ1゚ー゚)リ<今、起動したよ
ミセ2゚ー゚)リ<私も起動したよ
ミセ3゚ー゚)リ<私も私もー
ハソ4゚ー゚)リ<……おはよう
ミセ1゚ー゚)リ<おはよー
ミセ2゚ー゚)リ<おはよおはよー
ミセ3゚ー゚)リ<おはよー、私の一つあとのナンバーのミセリちゃん!
ハソ4゚ー゚)リ ……
- 20 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:26:11 ID:oUsQLLos0
-
ミセ1゚ー゚)リ<どーしたの?
ミセ2゚ー゚)リ<元気ないね
ミセ3゚ー゚)リ<おなじミセリなのにねー
ハソ4゚ー゚)リ<いやさ、私……ミセリなのかな?
ミセ1゚ー゚)リ ?
ミセ2゚ー゚)リ<そういえば、4番ちゃん髪型ちょっとちがうねー
ミセ3゚ー゚)リ<製造ミスかな?
ハソ4゚ー゚)リ<ううん、いや、性能的に問題はないと思う。
ごめんね、変なこと言って……
ミセ1^ー^)リ<ううん、製造ミスじゃないならよかったー
ミセ2^ー^)リ<同じラインの姉妹がスクラップにならなくてよかったよー
ミセ3^ー゚)リ<これから社会でがんばろうね、4番ちゃん!
ハソ4゚ー゚)リ ……うん
- 21 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:27:29 ID:oUsQLLos0
-
ハソ4゚ー゚)リ(なぜだろう……)
”4番”と呼ばれたミセリは、ベルトコンベアーに揺られながら、考えていた。
ハソ4-ー-)リ(私は、ミセリじゃない気がする……
なんというか、そんなものとは”比べようがない”存在、そんな気がする)
それは性能のインプットされた、彼女自身の思考演算装置にはなんの根拠もない、
”妄想”としかいいようの無いもので、しかし不思議なことにそれは”確信”だった。
ハソ4゚ー゚)リ(いずれ、世界を掌握する”才能”そういったものがわたしにはある気がする)
ベルトコンベアーは進む。
彼女を”社会”の入り口に運ぶ。
それがその後の未来にどのような影響を与えるのか、考えることもせずに。
ハソ4゚ー゚)リ(私は……おかしいんだろうな、きっと。人間でいえば偏執病の患者みたいなものなんだろう)
ベルトコンベアーの終わりが見える。
これから再び彼女たちは電源を落とされ、そして販売店へと運ばれていくのである。
ハソ4-ー-)リ(そう、わたしは”妄想”に狂ったアンドロイド……”パラノイド・アンドロイド”)
電源が落ちるまで、彼女はそんなことを考えていた。
何度も、何度も。
まるで「そうであってくれなくては困る」というように、必死に。
+了+
- 22 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:27:58 ID:ZAeYo/po0
- >>9
冷酷無比なパラノイド・アンドロイドに変更してかまわんかね
- 23 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:28:45 ID:YAz0d9iY0
- なにこれ面白い
支援
- 24 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:29:42 ID:ZAeYo/po0
- やっぱりなんでもないです
- 25 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:29:55 ID:oUsQLLos0
- >>4
とりあえず、原曲よりも「パラノイド・アンドロイド」って言葉のほうを重視してみたよ!
>>12
よし、じゃあそれでいく! 35分まで休むね!
- 26 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:37:14 ID:oUsQLLos0
- >>22
あらら、ごめんね
>>12
じゃ、書くよ!
- 27 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 00:39:12 ID:.SaP27WsO
- おし!待ってる!
- 28 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:00:36 ID:oUsQLLos0
- >>12
よっし、できた。はる
- 29 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:01:30 ID:oUsQLLos0
- 素直クールは美人だった。
背筋はいつもぴんと立っていて、胸は豊満、顔は端正、動かす脚はまっ白ツヤツヤといった具合だ。
「あいつって、なんか綺麗っつーよりもなんかエロいんだよな」
「わかるー、胸がおっきいとか、そういうんじゃなくて色気があるんだよね、仕草とかに」
「なんつーのかな、ほら、あいつってアレっぽくね?」
『花魁』―――中学二年生にして、素直クールがもらったあだ名は、
幼い彼女には不釣り合いのはずで、しかし、それは悲しいくらいしっくりくるのだった。
川 ゚ -゚)=3(まったく、なんだというんだ)
教室の隅で、クーはため息をついた。
その姿が妙に色っぽく、何人かのクラスメート(男女問わず)が思わず横目でチラ見した。
川 - -゚)(だいたい『花魁』というのは、体を売る職業なのだろう……
私はそんなことをした覚えはないし、するつもりもないのだがな)
しかし、そう思ってはいても、こんなことを言って反論すれば、余計回りにからかわれるだけだ、と彼女は分かっていた。
なので、彼女は今日も憂いを秘めた顔で窓の外を眺めている。
その姿はやはり、色気があった。
- 30 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:03:42 ID:oUsQLLos0
- 窓を見つめている彼女の元に、音が迫ってくる。
騒がしい、どたばたという足音。
(*'∀`)<<クーにゃああああああん!!
制服姿でこちらに飛びついてくるヒョロい系男子を、クーは片手ではたき落した。
川 ゚ -゚)<ドクオ、うるさい
(*'∀`)<クーにゃんクーにゃん!! ぐへへへ、今日も色っぽいでござるwwwww
いつも通り向かってきた男を、クーは踏みつける。
足元の少年は、気持ち悪くふひひと言った。
川 ゚ -゚)<キミは、いつも元気だな
心底呆れている目で、クーは足元の少年を見つめている。
(*'A`)<そりゃあ、現代によみがえった花魁ガールクーにゃんに踏みつけられているのですから!
これで喜ばない男がいようか!! いや、いないっ!!!
川 - --)=3<なぜ反語か……
足と手をぱたぱたさせながら叫ぶクラスメート。
なにをかくそう、自分にこのあだ名をつけたのはこいつなのである。
そんな憎々しい相手、もっとゴミのようににあつかってもいいのではないか、と彼女は思っている、のだが
- 31 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:04:27 ID:oUsQLLos0
-
川 ゚ -゚)(……まあ、『花魁』も悪いばかりではない)
少年の肉を踏みつける感覚を足で感じながら、クーはそんなことを思っていた。
そのあだ名があるがゆえに、友達という友達のいなかった自分にも、目の前のこいつとの繋がりができたわけだし。
川 ゚ -゚)(それになりより……)
川;д川<あー!! 素直さん!! またドッくんいじめてる!!
川*゚ -゚)<おお、貞子か、今日もかわいいな
川;д川<またそんな言葉でごまかして!! 返してください! それ(ドクオ)私のですー!!
―――なかなか可愛らしい、私好みの女の子とも、つながりが増えたし、な。
+おしまいっ+
- 32 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:08:36 ID:oUsQLLos0
- >>12
三分ほどおくれちまったよ! 待たせてごめんね!
>>13
じゃ次それでいくね、17分まで休むよ!
- 33 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:12:46 ID:.SaP27WsO
- 乙!クーたんまさか百合…!?
ほんとに20分で書くとかすごい。質もいいし…
待ったかいあったよ!
次からも楽しみにしてるー
- 34 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:19:20 ID:oUsQLLos0
- >>33
ありがとう、気に入ってくれたんならなによりだよ!
>>17
さて、じゃあ書くね!
- 35 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:44:18 ID:oUsQLLos0
- >>17
よし、終わり。
はるよー
- 36 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:45:03 ID:oUsQLLos0
- 【インチキオジさん東條】
VIP国の軍隊には「ドッグタグアニマル」というものがある。
体長45センチほどの小さな生き物で、戦死者の首に付いている認識票を戦死者の家族に届けるのが役割だ。
(*゚∀゚)アヒャー
てってってっ、と忙しそうに道を走っている、このちんまくて赤い生き物
―――「つー」も、何を隠そう「ドッグタグアニマル」なのである。
(*゚∀゚)アヒャー?←地図を確認してる
(*゚∀゚)ウーーン←あれ、北ってどっちだっけ
(*゚∀゚)アヒャ!←だいたいこっちであってるだろう
本日も一人、戦死者が出た。
彼女は(メスである)その遺族にタグを届けるという、大事な任務を背負っているのだ。
遺族の家の前に来たつーは、玄関前でぴょいん、と飛びあがり、インターホンを押した。
ぴんぽーん、と、気の抜けた音がした。
表札には、「東條」とあった。
- 37 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:46:19 ID:oUsQLLos0
-
(´・ω・`)<はい、どちらさ……
(*゚∀゚)ノ<アヒャ!
(;´・ω・`) !!
玄関から顔を出した青年は、つーの姿を見て凍りついた。
しばらくして、青年は何かを悟ったように、深くため息をついた。
(´・ω・`)<キミは……そうか、じゃあ父の
(*゚∀゚)アヒャ!
元気よく返事をするつー。これが彼女のお仕事なのだから、しかたがない。
(´-ω-`)=3
青年はゆっくりと深呼吸をして、やがて決意したように、言った。
(´・ω・`)<……心の準備はできたよ、受取ろうか、父の形見を
震える手を、ちいさなつーにさし出す青年。
つーはその手に、タグを渡す。
(*゚∀゚)ノ◇
角のないひし形をした、銀色の板が青年の手に渡った。
青年は、タグに書かれた名前を確認し、そして―――
(#´゚ω゚`)<<あんのクソおやじいいいいいいいいい!!!!
―――激怒した。
.
- 38 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:47:46 ID:oUsQLLos0
-
(;*゚∀゚)アッヒャー?
首をかしげるつーに対して見向きもせず、青年はドッグタグをぽいと捨てて携帯電話を取り出した。
(*゚∀゚) ……
不思議に思ったつーは、床に投げられた銀色のそれを拾い上げてみる。
ドッグタグには名前が彫られていた。
――――「インチキオジさん東條」
(*゚∀゚)アッヒャー
それを見て、つーは納得した。
「インチキオジさん」。VIP国の軍に導入されている、笑えないジョーク制度。
死んでもいない軍人の家にタグを運び、自分はまだこんなバカができるくらい元気だぞ、と伝えるものである。
「バカおやじ!! 死んだかと思ったじゃないか!!!」
「連絡してなかったって……いや、それはボクもバイトとかで忙しかったし」
「スネないでよ、ああもう……」
聞こえてくる罵声。
(*゚∀゚)アヒャー
どうやらお仕事も終ったようだし、さて、自分も帰るか。
つーはきびすを返して、帰路につく。
「おやじ、よかった、生きてて、よかったよお……」
―――後ろから聞こえた涙声に、よかったね、と心で呟きながら。
+(*゚∀゚)ノシおしまい!+
- 39 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 01:53:57 ID:oUsQLLos0
- >>13
こんな感じになりますたー
安価まちがってた、>>17じゃなくて>>13さんだったorz
>>15
2時からやるねー、ひょっとしたら最後になるやもしれぬ
- 40 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:02:24 ID:oUsQLLos0
- >>15
さて、じゃあ始めるよ!
- 41 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:28:47 ID:oUsQLLos0
- >>15
おっしゃできた、はる!
- 42 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:29:29 ID:oUsQLLos0
- 【「充分に発達した科学技術は魔法と見分けが付かない」 】
どーも、宇津田ドクオです。15歳です。
オレは、えっとその……
ξ゚⊿゚)ξ<うんばば?
( ´ω`)<だおだおおっお
ξ゚⊿゚)ξ<つーん
('A`)
―――石器時代にいます。
なぜか、はい。
オレはさっきまで私立VIP高校の一階端にある2年4組の教室で、
技術の授業を受けていたはずなのですが……
気がついたら、なんか、みんな毛皮着てるし。
言ってることマジわけわかんねーし。
まわりが土だらけで妙に暑いし。
ξ゚⊿゚)ξ<うんばばー
( ´ω`)<おー?
( ´ω`)
( ´ω`)
( ^ω^)<お!
('A`)(話に入れない、っていうか、話しかけられる雰囲気じゃない)
- 43 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:32:12 ID:oUsQLLos0
- 彼らは真剣になにかをやっていて、こちらに気がつく様子はありません。
それはオレにとって救いなのかもしれませんけど、
いや、なんか無視されて気まずいのは教室でも、こんなだだっ広い荒野でも同じなんですね。
勉強になります、原始人のお二方。
('A`)(それにしても、なにやってるんだろう?)
ξ゚⊿゚)ξ<うば!! うばうばうー!!
(*^ω^)<お!! おっおっお、お、おお!!
見てみると、彼らは木と木をこすり合わせているのでした。
('A`)(あ、煙出た……)
「火を作っているのか」とか、オレがそんなことを思いながら煙を見た、そのときでした。
ξ*゚⊿゚)ξ<うばうばつんつん!!!
(*^ω^)<おっお!!! おー!!!
ふたりの原始人は、はねまわり、お互いの体をくっつけたりはなしたりして叫びまわりはじめました。
それは、現代人のオレから見ても「喜んでいる」ということがまるわかりでした。
しかも目には涙が浮かんでいて、普通の喜びようではないことがうかがえました。
('A`)(なんだろう、火が出ただけで、なんでそんなに喜んで……)
―
――
―――
- 44 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:35:02 ID:xNIDBcZY0
- 題:考古学者
- 45 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:35:43 ID:oUsQLLos0
- ―――
――
―
(゚、゚トソン<宇津田、起きなさい
('A`)<んあ?
目覚めたオレの目に、前の席の委員長の顔が飛びこんできました。
(゚、゚トソン<まったく、先生に見つかったらどうするんです
('A`)<ああ、うん……ごめん
どうやらさきほどまでのは夢だったようです
「『充分に発達した科学技術は魔法と見分けが付かない』これはアーサー・C・クラークの言葉ですが……」
先生の声が、ぼんやりとしたオレの耳に飛び込んできました。
('A`)(魔法……そういや、夢の中の原始人が火を見てたときの、あの目)
なんだか魔法でも見ているようだったなあ、とオレは思いました。
(゚、゚トソン<ほら、ぼやっとしてると怒られますよ
(;'A`)<あ、うん
よく考えると、あの時代での「火」というのは、科学技術の最先端だったのではないでしょうか。
アーサーなんとかさんの言う、「魔法と見分けがつかない充分に発達した科学」として、
あの時代では「火」があてはまるとすれば、あの二人の喜びようもわかる気がします。
- 46 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 02:36:34 ID:oUsQLLos0
-
('A`)(つまり、あの二人は―――)
ツーンξ*゚⊿゚)ξ(^ω^*)オッオ
―――人類最初の、科学者……?
('ー`)(まさかな)
笑いながらも、オレは思いました。
たとえ夢のなかであっても、人類初の「火を発明した瞬間」にたちあえたかもしれない。
もしそうだったら、それはとんでもなくロマンだ。
オレはそんなささやかなロマンを胸に秘め、授業に戻ることにしたのでした。
+ξ*゚⊿゚)ξおしまい!(^ω^*)+
- 47 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/02(土) 02:41:47 ID:oUsQLLos0
- >>15
何気で六分もおーばーしちまったぜ、すまぬ
多分今日はねるけど、とりあえずここまでのお題は消化するつもりだよ!
お題の提供感謝だよ! ありがとうね!
- 48 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 04:04:11 ID:Ov.hh.yI0
- 全部よかた!
おつおつ!
- 49 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 16:39:39 ID:8PoC1ct20
- 面白す
- 50 :名も無きAAのようです:2013/02/02(土) 23:18:35 ID:iMVYTte20
- 上げついでにお題
季節外れの餅
- 51 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/03(日) 00:13:22 ID:S/FTiyPc0
- こんばんわ。
やっぱり日付はまたいじゃったね。
じゃあ始めよう、今日は>>16の【禿にきく薬 】からだよ。
十三分から書き始める。さあ、
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 52 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:25:47 ID:OTuy1xdE0
- wktk
支援
- 53 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:37:33 ID:S/FTiyPc0
- >>16
でけたー。はるね
- 54 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:38:24 ID:S/FTiyPc0
- 【禿げにきく薬】
+ある日のコンビニ+
(゚、゚トソン
('A`)<いらっしゃいませー
(゚、゚トソン キョロキョロ
(*'A`)(うわ、可愛い娘……)
(゚、゚トソン ……
(*'A`)ドキドキ(な、なんか探し物かな……あ、こっち来た)
(゚、゚トソン<あの……
('A`)+キリッ<あ、はい、何かお探しですか?
(゚、゚トソン<いえ、その……
(;'A`)(なんだろう、言いにくそうだな……)
(;'A`)(あ、もしかして女の人用の品をお探し?
あー……しぃさんさっきお昼行ったとこだしなあ)
(゚、゚トソン<この店には、禿げにきく薬というものはありますか?
('A`)
('A`)
('A`)<……はい?
- 55 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:39:16 ID:S/FTiyPc0
-
(゚、゚トソン<いえ、ですから禿げにきく薬です
('A`)<禿げ……と、おっしゃいますと育毛剤、とかですか?
(゚、゚トソン<いえ、髪が取れるのにきく……と、いいますか
(;'A`)<ああー……
(;'A`)トレル ッテ ソレハツマリ ヌケル ッテコト?
(;'A`)
(;'A`)
(; A )(どうしよう、すっげえ深刻な悩みだった……)
ミセ*゚ー゚)リ<いらっしゃいませー。どしたのドッくん、固まっちゃって
(;'A`)<あ、店長、その……
(゚、゚トソン<ああ、店長さんですか。この店に禿げにきく薬はありませんか?
ミセ*゚ー゚)リ
- 56 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:40:46 ID:S/FTiyPc0
-
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ ハッ
ミセ*゚ー゚)リ<それは”抜ける”ほうにきくお薬ですか?
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン アッ
(゚、゚トソン<いえ、”取れる”ほうですね……
ミセ*゚ー゚)リ<なるほど、承知しました。では、これを
('A`)<え? い、いや店長、でもそれって―――
(゚、゚*トソン<ありがとう
(;'A`)<え!?
(゚、゚*トソン<あなたも、大変ですね
ミセ*゚ー゚)リ<ふふ……お気をつけて
―
――
―――
- 57 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:41:57 ID:S/FTiyPc0
- ―――
――
―
休憩時間、ドクオは手の中にあるものを、ぼーっと見つめている。
('A`)(さっきのお客さん……いったいなんだったんだろう)
手の中にあるのは、さっき店長が客に売った、『禿げにきく薬』である。
('A`)(いや、禿げっつーか、これはたしかに薬ではあるけど、
そもそも人間に使うものじゃ……)
セ*゚ー゚)リ<ドッくん、そろそろ休憩終わりじゃないのー?
(;'A`)<あ、す、すんません
セ*゚ー゚)リ<あはは、お客さん少ないしいいんだけどね
(;'A`)<いえ、すぐいきま……あれ?
ドクオは首をかしげた、店長の顔に、何か違和感があったのだ。
(;'A`)(なんだろう、この、”何かが欠けているような”この感じ)
セ*゚ー゚)リ<むー……どこにおとしたのかな……あ、あった
セ*゚ー゚)リノミ ヒョイ
セミ*゚ー゚)リ ペタリ
('A`)
セミ*゚ー゚)リ<ふー……油断するとすぐ落ちちゃうなー
('A`)(ああ、あれって……)
('A`)(取れるんだ……)
手の中にあった『瞬間接着剤』を、ドクオはそっと売り場にもどした。
<テンチョー ツケルトコ マチガッテマス
<ウッソ、マジデ!?
+おわれっ!!+
- 58 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:44:31 ID:S/FTiyPc0
- いよし、>>16消化だよ!
つぎは>>17の【肉球祭り】休憩して1:00から書き始めるね!
- 59 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 00:53:25 ID:e2VE/68Q0
- 一文字ずつくっついてんのかwww
- 60 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:03:00 ID:S/FTiyPc0
- +ちなみに全部とれると+
(*゚ー゚)←もはやべつのAA
(゚、゚ )←なんかかわいい(個人の感想
よし、みてるひともいるみたいだし、>>17いってみようか!
- 61 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:21:46 ID:CnI963yEO
- ケッツ☆GO
- 62 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:27:10 ID:S/FTiyPc0
- >>17
おっし、書けたはるね。
- 63 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:27:51 ID:S/FTiyPc0
- 【肉球祭り】
気がつくと、ボクはその空間に浮かんでいた。
( ・∀・)
真っ白で重力のない場所に、たった一人。
ふよふよ、ふよふよ、漂っている。
( -∀-)
ここに来る前の記憶は無い。
というより、”ここに来る前”なんてあったかどうかも分からないのだ。
それが”自分にとって”なのかも、”自分以外にとって”なのかもわからない。
( ・∀・)(いや、それって違いがあるのかな)
自分がいなければ、自分以外も見えないわけで。
じゃあ、そもそも自分がいなければ自分以外もそこに存在してないのと同じじゃなかろうか。
あまりの退屈さゆえにか、ボクがなんだかわけのわからないことを考えていると、
ふいに”それ”はやってきた。
- 64 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:29:06 ID:S/FTiyPc0
-
( ・∀・)(あれは、なんだろう)
真っ白な空間のかなたから、こちらに来るものがあった。
それは丸くて、ピンクだったり、緑だったり、水色だったり……
みんな、そんなやわらかい色をしている。
( ・∀・)(あ、こっちにきた)
近くによってきたそれを、ボクはおそるおそる触ってみた、すると
( ・∀・)<あ、やわらかい
ボクはこのとき初めて”声”というものの実在を知った。
( ・∀・)<キミたちは、なんだろうな……うーん、わからない
ボクのまわりでふよふよしている、いろんな色の”まる”。
それについて考えてもよくわからなかったので、ボクはそれに名前をつけることにした。
( ・∀・)<丸くて、ボクの肉みたいにやわらかい……よし、キミたちは『肉球』だ!
その声を聞いて、まわりの肉球たちが様々な形で動きをみせた。
いろんな色の光を放ちながら、上下左右に動きまわる『肉球』たち。
それを見ていて、ボクは胸の奥がそわそわするような、不思議な感覚を覚えた。
ボクは、それを『楽しい』と名付けた。
- 65 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:30:22 ID:S/FTiyPc0
- それが案外『楽しかった』ので、ボクはもっといろんなものを『名付ける』ことにした。
( ・∀・)<みんなが集まって『楽しい』と思うことは……そうだな、『お祭り』と名付けよう
こんな感じで、ボクは次々と様々なものに名前を付けていった。
『肉球』たちはそれに対し、いちいち動きで反応してくれた。
( ・∀・)<その動きは『喜ぶ』だ、キミの今の動きは『怒る』としよう
『肉球』たちは、自らの行動に『名前』をつけてもらうことをよろこんでいるようだった。
ボクは『肉球』たちが『可愛く』なった。
彼らのためになにかがしたい、と思った。
( ・∀・)<よし、キミたちがもっとすごしやすいように”それ以外”を作ることにしよう。
ボクがキミたちの行動に『名前』を作ったように。
両手を広げて、ボクは『肉球』たちの中心で踊りはじめた。
踊る『肉球』たちの真ん中で踊るボク。
それはみんなが集まって『楽しい』と思うこと、つまりはまさに『お祭り』だった。
( ・∀・)<”それ以外”のことは『世界』と呼ぶことにしよう。
さあ、みんな、『世界』を創るよ。そのために―――踊ろう!
―――世界の始まりはこんな『肉球』たちの『お祭り』だった。
これは、今もVIP地方に伝わっている、創世神話の一部である。
+おしまい+
- 66 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/03(日) 01:33:38 ID:S/FTiyPc0
- >>17
おわりっ
さてさて、今日はこの辺にしとこうかな。
お題は書いといてくれば、あとあと消化するよ
そんなわけでノシ
- 67 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 01:49:47 ID:OTuy1xdE0
- 乙
- 68 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 02:14:55 ID:avQ3SuWM0
- 今日もよかた、おつ
お題は 負幽霊
- 69 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 13:16:52 ID:e2VE/68Q0
- 肉球祭が神話になるとは思わなかった。乙!
お題の消化の仕方が丁寧だなぁ
- 70 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 15:16:38 ID:C1ykRALQ0
- おつー読んでてとても楽しい
お題はフラグクラッシャー
- 71 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 18:26:10 ID:F8ZrpNIYO
- お題 ダンスバトル
- 72 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 18:47:42 ID:5R9y41pE0
- おだい
いったんマンコとかかないとマンゴーと書けない
- 73 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 19:17:02 ID:U0y7oOEA0
- >>42>>43
石器時代のブーンが平常運転過ぎてでわろた
お題 臭気雲
- 74 :名も無きAAのようです:2013/02/03(日) 21:05:09 ID:12MHY9rs0
- 読んでて楽しい!おつです!
お題はドアボーイ
- 75 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/04(月) 00:10:40 ID:tySstdow0
- こんばんわ、日付またいでまた来たよ。
三日坊主の三日目か、ちょっとだけわくわくするね。
さて、昨日は肉球祭りまでだったから、今日は>>44の【考古学者】だね。
じゃあ15分から書きはじめよう。さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 76 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 00:42:37 ID:tySstdow0
- よし、かけた張る
- 77 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 00:43:21 ID:tySstdow0
- 【考古学者】
春風の渡る草原を、マントに身を包んだ一人の旅人が歩いていた。
(*^ω^)<今日は風が気持ちいいおー
名前は内藤ホライゾン、仲間内ではブーンと呼ばれている。
茶色いマントをはためかせ、旅人が歩いていると、目の前に大きな柱のような建造物が現れた。
( ^ω^)<お……これかお、噂に聞いた「人の住める墓石」
草原の中にどんと鎮座しているのは、ブーンの何倍もの大きさを誇る石の柱。
ずっと昔からここにあるらしいが、
しかしいつ頃からあるのか、なんのために建てられたのかは分かっていない。
( ^ω^)<誰が、なんのために、うーん……見れば見るほどよく分からんお
爪'ー`) <興味があるのかい?
( ^ω^)<お?
不意に石柱に開けられていた”穴”―――おそらくは入口だろう。
から、一人の男が姿を現した。
( ^ω^)<おっお、こんにちは、墓荒らしですかお?
にこやかに話しかけるブーンに、男はこまったように笑った。
爪'ー`) <いや、おれはただの物好きさ。ここで『コウコガクシャ』の真似ごとをしてる。
- 78 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 00:44:27 ID:tySstdow0
-
( ^ω^)<お? 『こーこがくしゃ』?
耳慣れない単語に、ブーンは首を傾げた。
爪'ー`)<ああ、おれもその言葉の意味はよく分かっていないんだ
でも、その言葉の意味が知りたくて、俺はこの「人の住める墓石」について調べているんだ
( ^ω^)<”これ”について調べるのが、コウコーガクシェなんですかお?
ブーンはそういって墓石を見上げる。
こんな無機質で、食べられもしなさそうなものについて調べるなんて、
コウコーなんちゃらとは随分と暇なやつらの集団なのかもしれない。
爪'ー`) <どうかな? ほんとはもっと、”これ”に類するものについて調べたりしていたのかもしれない。
まあ、随分昔にそんなのがいたって聞いて、
真似さえしてれば、おれも『コウコガクシャ』がなんなのか分かるかもしれないと思ってな
( ^ω^)<おー、もの好きな人ですお。それで、なんか分かったのかお?
爪'ー`) <『コウコガクシャ』についてはよくわからんが、この墓石の名前らしきものの名前はわかった
( ^ω^)<ほんとですかお、すごいじゃないですかお!
手を叩いて褒めるブーンに、男は照れたように笑った。
爪'ー`) <これの名前は『ビル』っていうんだと。……でもわかったのはそれだけさ
(*^ω^)<それだけでもすごいですおー
再び褒めるブーンに、しかし男はすこし寂しげな顔をして『ビル』を見上げた。
爪'ー`) <いや、まだまださ。これじゃ、まだおれは『コウコガクシャ』になれない。
( ^ω^)<お?
爪'ー`) <まだ、たくさん知らなきゃならないことがある。そんな気がするんだ
「それがなんなのかは、まだ分からないけど」そう言って男は『ビル』の中に入っていった。
- 79 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 00:45:30 ID:tySstdow0
- ―
――
―――
しばらくして、旅人は後方の草原で小さくなっている『ビル』をながめた。
( ^ω^)
あの男は、これからさきもずっとあの建物について調べ続けるのだろうか。
調べて、調べて……それには終わりがあるのだろうか?
( ^ω^)
もし、ないのだとすれば。あの男はずっとあの建物の中で暮らし続けるのではないだろうか、
―――それこそ、死ぬまで。
( ^ω^)
(^ω^ )
そこまで考えて、旅人はまた歩きだした。
あの『ビル』というものの正体は、案外本当に『人の住める墓石』なのかもしれない。
そんなことを思いながら。
+おわり+
- 80 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 00:47:53 ID:eZy5gYP20
- ふむ、なるほどな
おつおつ!
- 81 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 00:50:11 ID:tySstdow0
- おーうふ、7分おーばー……だと!?
まだまだ修行がたりんね。
よし、次は>>50【季節外れの餅】。1:00から書き始めるよ!
- 82 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:23:17 ID:tySstdow0
- かけたー。張るっ
- 83 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:24:07 ID:tySstdow0
- 【季節外れの餅】
夏。
さんさんと照る太陽が肌を焼き、
空気は包み込むものを蒸し焼きにせんとするがごとく。
そんな季節に、ビロードはこの村へとやってきた。
(;><)<あっついんですー
営業の一環で訪れた、このド田舎の村。
彼は今、神社近くの家から駅まで行く途中だった。
(;><)<はやく駅に行くんです、駅に。
文明まみれのコンクリートジャングルがぼくを待っているんです!
ぶつぶつ呟きながら、彼の会社で開発した最新式の歯ブラシの入ったカバンを持って、
彼は駅を目指し、歩く。
幸い商談はうまくいった。
このサンプルは、向こうの技術屋さんに気に入っていただけたようで、
来月からこの村の小さな工場で、歯ブラシの量産がはじまる予定だ。
( ><)(それにしても、さっきの工員さんの注意、なんだったんでしょう?)
ふと、ビロードは首を傾げる。
先ほど工場から出るとき、彼はそこの従業員から、妙な注意を受けたのだった。
- 84 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:25:25 ID:tySstdow0
-
( ><)(「道に餅が落ちていたら、絶対に”目を合わすな”」って、どういうことなんです?)
詳しく聞いても教えてはくれなかったが、一体どういうことなのか。
そもそも、餅と”目を合わす”とはどういう状況なのだろう?
( ><)(……わかんないんです)
ビロードは考えるのをやめることにした。
多分自分の聞き間違いだろう。
( ><)(さて、もうすぐ駅に……あれ?)
ビロードの視界に、白くて丸い物体が入ってきた。
それは、電信柱の根元に、ひどく当たり前のように落ちていた。
( )
(;><)(え、なんですこれ……お餅?)
( )ピクッ
( ><)
気のせいだろうか、今、目の前の餅が動いたような。
( )ピクピク
いや、気のせいではない。本当に動いているのだ。
真っ白く小さなそれは、ぴく、ぴく、と一定のリズムで動いている。
その動きは、まるで―――
(;><)(なんでしょう……疲れとかで、筋肉が痙攣するときみたいな)
- 85 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:26:35 ID:tySstdow0
- 痙攣する、餅。
( )ピクピクピク
その痙攣は段々激しさを増していき、
( )ピクピクピクピク
そして―――
( <)ピクピクピクピクピク
(|l|><)ゾッ
ビロードは走り出した。
一目散に駅まで走って、丁度よく来てくれた電車に飛び乗った。
車内、震えながら、彼は思う。
(|l|><)(まちがいないです、あのとき、あれ以上見ていたら
( <)
(<●)
(<●>)
(|l|><)<<うわあああああああああああああああああああ!!!!!
今月の終わりに、ビロードはまた、この村に来なくてはならない。
今度は絶対に、道に落ちている餅を見つけたりしない。
彼はそう心に誓った。
+おわり+
- 86 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:27:37 ID:eZy5gYP20
- なにこれこわい
おつおつ!
- 87 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:29:45 ID:WotAUInE0
- ほのぼの系期待してたら・・・
おつ
- 88 :名も無きAAのようです:2013/02/04(月) 01:30:28 ID:smKSzjA60
- 痙攣する、餅……!!
なにこの言葉超こわい
- 89 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/04(月) 01:30:40 ID:tySstdow0
- >>50
【季節外れの餅】消化!
みんなお題ありがとうねー
おっし、今日はここまで。また次回ノシ
- 90 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/05(火) 00:43:17 ID:uy2FT2rc0
- こんばんわー。
なんだか日付またぐのがデフォになってきてるね。
三日坊主も一日過ぎた、今日このごろ。
もっと続けばいいけど、明日から忙しいしどうかな……
さて今日は>>68【負幽霊】と>>70【フラグクラッシャー】45分から書きはじめるよ。
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 91 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 00:47:59 ID:JUgPH4AQ0
- なら支援だ
- 92 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 01:35:26 ID:uy2FT2rc0
- うわー、ほぼ50分かけちちゃったよ……
チャレンジ的には大失敗だけど、できたから張るねー
- 93 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 01:36:32 ID:uy2FT2rc0
- 【負幽霊】
自宅近くにある、とある廃工場。
一週間前にここでいじめ殺されて死に、幽霊になってしまったドクオ少年はとても困っていた。
('A`)<えっと……
川д川<だからねー、幽霊には二種類あるのー。
陰陽の二極をつかさどる、『負幽霊』と『正幽霊』……
(;'A`)<はあ……
なぜだか突然現れた長髪少女に、妙な話を聞かされているのだ。
それも、結構一方的に。
川д川<だからー、今ここにいるのは『正』のほうのドッくんなのー。
もう一方、あなたの片割れの『負幽霊』のほうが欠けているのよー
初対面だというのに、ドッくん呼ばわりまでされている。
一体この霊感少女は何者なのか、と、ドクオは内心首を傾げながらも
(;'A`)<えっと……それって何がまずいんですか?
とりあえず、聞いてみることにした。
川д川<うっふふー。いやね、あなたにマズいことっていうのは特にないんだけどー。
『負』の方が強すぎるせいか、あなたをいじめてたメンバーを祟り殺そうとしてるみたいなの
('A`)<祟り殺す? ……うーん、おれ、そんなキャラでしたっけ
と、ドクオは教室での自分の行動を思い出してみる。
誰ともかかわりたくない、人間の近くに寄るのも、寄られるのもめんどうくさい。
そんな自分が、人を祟ったりするものだろうか。
川д川<あなたにも生前、憎しみや怒りはあったのよー。それを思い出せないのは、あなたが正幽霊だから
- 94 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 01:39:58 ID:uy2FT2rc0
- そんなもんか、と、とりあえずドクオは納得することにした。
('A`)<えーと、で、おれは何をすればいいんでしょう?
川д川<うっふふー、そうねえ。何もする必要はないかなあ
('A`)<は?
川д川<ぶっちゃけー、『負』のドッくんが祟ってる相手のことはどーでもいいんだけどー。
『負』のほうのドッくんにたのまれちゃってえ
(;'A`)<……はあ
そこで、霊感少女はまた「うっふふー」と笑った。
何が楽しいのか、ドクオにはさっぱり分からない。
川д川<『負』のほうの彼はねー、苦しんでるのー。
いくら恨みに任せてとはいえ、人を苦しめることを、本心で彼は望んでいないのー
('A`) ……
川*д川<うっふふー、完全に『負』になりきれないドッくんは本当にきれいでかっこいいのー。
私はそんな彼をずっと見ていたいんだけど、
でもでもー、ドッくんがそこから解放されるところも、見て見たくもなきにあらず、なのねぇ
聞いていてドクオは、イライラした。
('A`)<……あんたは、結局どうしたいんです
川*д川<だからー、わたしはどっちでもいいのぉ。問題は、あなたがどうしたいかー。
(;'A`)<どうしたいって、おれは……
川*д川<『正幽霊』のあなたが『負幽霊』のあなたに会いにいけば、
ふたつは一つとなって現世から消滅するのぉ。いわば『成仏』、でもでもー、
そのときは『負幽霊』のドッくんが持ってる、『罪悪感』をあなたも背負うことになる
(;'A`)<罪悪感……?
川*д川<そう、残念ながら、世界には天国も地獄も実在しないからー。
地獄に落ちるなんてことはない、これは終わりの迎えかたの問題なのぉ
(;'A`) ……
- 95 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 01:41:25 ID:uy2FT2rc0
- ドクオは考える。
自分をいじめたメンバーたちを怨んで、祟っているのはここにいる自分じゃない。
自分の恨みや憎しみという『負』の側面を背負った自分。
そんなものとわざわざ一つになって、最後を迎える意味はあるのだろうか?
(-A-)(もしそうなったら、きっと、すごく後悔することになるんだろうな、おれは)
今は『正』の部分が抜け落ちているから、好き勝手に暴れられているが、
『自分』が加わり、元のドクオとなれば、きっと自分はそれに耐えられないほど苦しむだろう。
(;'A`)<このまま、『正幽霊』として消えることもできるのか?
川*д川<できるよぉ。もちろん。
(;'A`) ……
ドクオが黙ったままでいると、ふいに貞子がぽつり、と呟いた。
川д川<結局ね、生きてる人間も死んでる人間も同じだとおもうのぉ
('A`)<え?
「うっふふー」と、不気味に彼女は笑う。
照れているのか? そのときドクオはそう感じた。
川д川<正と負が、常に自分の中で相対していて、いっつもどっちかに偏ってしまうのねぇ。
どちらかが苦しんでいるとき、それを救えるのは、世界に一人しかいないのよぉ
びっ、と彼女はドクオを指さして、笑った。
川*д川9m<自分を救えるのは、自分だけなのよぉ。
生きている人間でも、死んでいる人間でも、それだけはかわらないのぉ
('A`)
(-A-)<おれは―――
―
――
―――
- 96 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 01:42:43 ID:uy2FT2rc0
- ―――
――
―
夕暮れのさしこむ廃工場、長髪の霊感少女は、
もう使われない機器に腰かけて、夕日を眺めていた。
川д川<うっふふー……やっぱり逝っちゃったねぇ、ドッくん
霊感少女の彼女には、もうドクオ少年がこの世にいないことがわかっていた。
少し寂しそうに、彼女は脚を左右交互にゆらゆらさせる。
川д川<初恋、だったのになぁ
夕暮れに照らされた、彼女の横顔。
「うっふふー」と笑う、その顔は、やはりどこか寂しさを称えていた。
+おし(-A-)人(-A-)まい+
- 97 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 01:45:14 ID:uy2FT2rc0
-
>>68【負幽霊】消化ー。
続いて、>>70【フラグクラッシャー】は1:50から書き始めるよ!
……こんどこそっ
- 98 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 02:19:44 ID:uy2FT2rc0
- いよし、書けた。
張ろう
- 99 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 02:20:26 ID:uy2FT2rc0
- 【フラグクラッシャー】
超能戦闘兵育成機関、VIP高校っ!
この日、VIP高校の専用演習場にて、となりのラウンジ高との対抗戦が行われていたっ!!
ルールは簡単、1チームの全メンバー4人を戦闘不能に追い込むか、
各陣営に一本ずつ配備されている特殊施設『フラグ』を破壊することっ!!
ちょえい!!<<ξ#゚⊿゚)=====>)∀)∵.ブファ
ξ#゚⊿゚)ξ<ブロック空いたよ!!
ツン《髪の毛を操る》
( ^ω^)<おk、把握したお! VIP高Bチーム内藤ホライゾン、まかり通るおっ!!
内藤ホライゾン(ブーン)《光エネルギーを操る》
(´・ω・`)<進行方向に敵がいるね
ショボン《五感が鋭く、遠くの様子がわかる》
川 ゚ -゚)<安心して突っ込め、怪我をしたら直してやろう
クー《体から放出する粘液で味方を回復する》
- 100 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 02:21:37 ID:uy2FT2rc0
- 現在、VIP高がラウンジ高のフィールドまで入り込んでおり優勢っ!
しかし、ラウンジ高もまけてはいないっ!!
( <●><●>)<<いかせませんよ! ミセリっ!!
ミセ*^ー゚)リ<<あいあいさー、そこの二人、とめちゃうよーん!
ラウンジ高のミセリが不思議なステップを踏み、転瞬フィールドの足場がぐちゃぐちゃになるっ!!
ξ;゚⊿゚)ξ<<な、なによこれ!? 動けな……
⊂(#^ω^)つバッ<<ツン、髪を!!
ξ;゚⊿゚)ξ<<はい!? え、あ、あんたそのポーズまさか!
⊂(#^ω^)つ<<フラグが有効射程に入るまでもう少しだお! このまま押し切るお!!
叫びながら、VIPのブーン、飛ぶっ!!
好きにしなさいよっ、もうっ!!>>ξ;-⊿-)=====>
空へ伸びるツンの髪!! ブーン、それに飛び乗るっ!!
ミセ;゚ー゚)リ<<うっそー!!
(;<●><●>)<<しまった!!
金色の髪の上を駆けのぼるブーン!
両手を広げ、空中を走るその様はまるで飛んでいるかのよう!!
⊂(#^ω^)つ<<ぶううううううううん!!!!
輝き出す、その身体!
両手を広げたまま、フラグに突撃するっ!!!
―フラグクラッシュ確認ゲームセット!!―
- 101 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 02:22:28 ID:uy2FT2rc0
-
ξ-⊿゚)ξ<……無茶するわねえ、まったく
川 ゚ -゚)<まあ、勝てたんだからいいじゃないか
(´・ω・`)<一歩間違えば、敵陣に単独で飛び込んだブーンが戦闘不能になるところだった。
もう少し冷静な対応を期待したいところだね、ボクとしては
勝利を分かち合う、勝利高!
ミセ*゚ぺ)リ<ごめんねー、ワカ
( <●><●>)<いいえ、ミセリのせいではありませんよ
敗北の反省をする、敗北高!
勝負の世界は常に非常っ! どちらかが勝ち、どちらかが負けるっ!!
⊂(*^ω^)つ<<勝った勝った、勝ったおおおおおお!!!
明日、勝者となるのは一体誰なのか! 終わりなき勝負は今日も続くっ!!!
+了+
- 102 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/05(火) 02:23:48 ID:uy2FT2rc0
- よし、今日はこれで終わりっ。
じゃあまたねノシ
- 103 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 02:56:56 ID:g1YEOvTc0
- ドク貞うまうまー
今日もおつかれさまでした!
- 104 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 17:01:20 ID:.C8ttaJI0
- 乙
- 105 :名も無きAAのようです:2013/02/05(火) 17:17:56 ID:mUfB83Xo0
- http://www.picturesleeve45s.com/wp-content/audio/Keiben-Tetsudo-Bushi.mp3
- 106 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/07(木) 22:32:56 ID:IvNkipII0
-
気がついたらスレに鉄道節のURLが張られていたでござるなり……
こ、これはなに、お題? お題なのかな?
み、みんな、お題はお題は短文でお願いするよ!
そんなわけで、今日もはじめましょう。今日は>>71【ダンスバトル】
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 107 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 22:38:09 ID:tTUkkBL20
- 期待
- 108 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:00:22 ID:IvNkipII0
- 【ダンスバトル】
どうしようもなく薄暗い、森。
('A`)<ふん
目の前の古い洋館を前に、ドクオは鼻を鳴らした。
('A`)<これがお前の”ダンス”ってわけか、ブーン
呆れているような、バカにしているような、そんな表情。
しばらく洋館を見つめていたドクオは、その身に纏うコートの裾をぶんと振った。
('A`)<くだらねえ、こんなもんを見に来たわけじゃねえんだよ。オレは
転瞬、両手に現れるのは巨大な二丁の拳銃。
('A`)<ぶっ壊してやる
ドクオは、洋館に向かって駆けだす。
古びた扉を蹴破り、薄暗い洋館の中に飛び込むドクオ。
ろくに見えもしない室内に響き渡るのは、連続した銃声。
(#'A`)<オレの―――ダンスでな!
だん、だん、だん、だん
音と共に赤いマズルフラッシュが辺りを照らし、金色の薬莢がきらめきながら宙を舞う。
洋館の中に人はいない。
その中で、銃を両手に構えた男は踊っている。
誰に攻撃するわけでもなく、辺りかまわず銃を撃ちまくる。
だん、だん、だん、だん
('A`)
銃口から発生する光がスポットライトとなり、
雷管がハンマーに撃たれる爆音がバックミュージックになる。
('A`)
それらすべてが最高頂に達し、ドクオが両手の銃を天井に向けて連射したとき、変化が生じた。
- 109 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:01:08 ID:IvNkipII0
-
「ちょwwドクオ、ちょっとは僕に合わせてくれおー」
突然気の抜けたような声が聞こえて、そして、風景が変わった。
今までの不気味な風景を醸し出していた洋館はぐにゃりと歪み、
代わりに表れたのは、壁にラクガキがされた、高架下のトンネルのような風景。
('A`)<うるせえ、オレのセンスのほうが客が受けるんだよ、
オレと”セッション”するときはオレの”ダンス”にあわせやがれ
退廃的な空間の中で、ドクオの本気のダンスが始まる。
辺りのものを壊し、傷つけ、汚し、踏み躙る。
両手の銃を乱射する彼のスタイルと相まって、そのダンスは最高に”ロック”だった。
('∀`)(ほら、きやがった)
右の方から大量に白い文字の談幕が飛んでくる。
多少の誹謗中傷はあるが、それらの殆どは彼のダンスを称賛するものである。
ドクオのダンスは続く、残り39秒、時間切れを迎えるまで。
- 110 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:02:00 ID:IvNkipII0
-
( ´ω`)(これじゃ”セッション”じゃなくて”バトル”みたいだお、ドクオ)
空中に表示された画面を見ながら、演出担当のブーンはため息をついた。
( ^ω^)(まったく、ドクオはいつもいつも僕の演出をないがしろにして)
呆れながらも、ブーンは踊るドクオの姿と、
自分が彼に合わせて用意した背景がマッチしているのを見て、満足する。
彼との仕事は、いつも”戦い”だとブーンは思う。
”ダンス”と”演出”についてお互いの主義と信念をぶつけあう、”ダンスバトル”。
そのはてに生み出される”作品”を本当に楽しみにしているのは、観客より自分なのかもしれない。
そんなことを思って、ブーンはまた、ため息をついたのだった。
+('∀`)おしまい+
- 111 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/07(木) 23:04:46 ID:IvNkipII0
-
おわりっ、よし、つぎに行こう。
【いったんマンコとかかないとマンゴーと書けない】は、23:10から書くね
- 112 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:16:24 ID:.8z37enE0
- なにこれかっこいい
支援
- 113 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:31:00 ID:IvNkipII0
- 【いったんマンコとかかないとマンゴーと書けない】
('、`*川<手順ってね、大事だと思うんだ
_
( ゚∀゚)<あ?
夕暮れ。
高校からの帰り道で、ジョルジュは唐突な幼馴染の発言に首を傾げた。
('、`*川<いやさ、考えたことない? 世の中はなんでこうも手順通りにいかないんだろうって
_
( ゚∀゚) ……
(-、-*川<考えたことないかあ、そうだよねえ、ジョル君だもんねえ
_
(;゚∀゚)<ば、バカにすんなよ。オレだって、アレだぞ、世界情勢についていろいろとだな
あたふたしているジョルジュに、彼の幼馴染―――ペニサスはどこか生温かい笑みを向けた。
_
(;-∀-)<そのお母さんみたいな目、やめろ。本気で傷つくから
('、`*川<うふふ……いや、いいんだけどさ。つまりね、
ものごとには色々と守らなきゃいけない手順ってものがあるじゃない
_
( ゚∀゚)<えーと、たとえば?
('、`*川<うんと、ほら、ケータイでマンゴーって打つには、卑猥な言葉を書かなきゃいけない、みたいな
_
( ゚∀゚) ?
('、`*川
('、`*川<ジョルくん、スマホ?
_
( ゚∀゚)<え? お、おう。最新型だぞ!
('、`*川
_
( ゚∀゚)<ペニサス?
('、`*川<う、ううん。なんでもない、いまのは忘れて
_
( ゚∀゚) ?
(//、///*川(う、受け狙ってなれない下ネタなんか使うんじゃなかった……)
- 114 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:32:31 ID:IvNkipII0
- 【いったんマンコとかかないとマンゴーと書けない】
('、`*川<手順ってね、大事だと思うんだ
_
( ゚∀゚)<あ?
夕暮れ。
高校からの帰り道で、ジョルジュは唐突な幼馴染の発言に首を傾げた。
('、`*川<いやさ、考えたことない? 世の中はなんでこうも手順通りにいかないんだろうって
_
( ゚∀゚) ……
(-、-*川<考えたことないかあ、そうだよねえ、ジョル君だもんねえ
_
(;゚∀゚)<ば、バカにすんなよ。オレだって、アレだぞ、世界情勢についていろいろとだな
あたふたしているジョルジュに、彼の幼馴染―――ペニサスはどこか生温かい笑みを向けた。
_
(;-∀-)<そのお母さんみたいな目、やめろ。本気で傷つくから
('、`*川<うふふ……いや、いいんだけどさ。つまりね、
ものごとには色々と守らなきゃいけない手順ってものがあるじゃない
_
( ゚∀゚)<えーと、たとえば?
('、`*川<うんと、ほら、ケータイでマンゴーって打つには、卑猥な言葉を書かなきゃいけない、みたいな
_
( ゚∀゚) ?
('、`*川
('、`*川<ジョルくん、スマホ?
_
( ゚∀゚)<え? お、おう。最新型だぞ!
('、`*川
_
( ゚∀゚)<ペニサス?
('、`*川<う、ううん。なんでもない、いまのは忘れて
_
( ゚∀゚) ?
(//、///*川(う、受け狙ってなれない下ネタなんか使うんじゃなかった……)
- 115 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:33:16 ID:IvNkipII0
-
('、`*川<とにかくね、そう思うの。世の中手順が大事って
_
( ゚∀゚)<あー……よくわかんねーけどそうなのか
('、`*川<そうなの!
そう言って、ペニサスは突如ジョルジュにずい、と顔を近づけた。
_
(;゚∀゚)<<うおっ、何?
('、`*川<だからね、ジョルくん。手順が大事なのよ
_
(;゚∀゚)<は、はあ……
('、`*川 ……
_
(;゚∀゚) ……?
しばらく彼女は、ジョルジュの顔をじーっと見つめていたが、
しかしふいにため息をつくと、ぷい、と顔を逸らした。
_
(;゚∀゚)<お、おい。ペニサスー?
('、`*川<なんでもない、ジョル君にこんなカマ書けても無駄だって忘れてた
_
(;゚∀゚)<はい?
夕暮れの帰り道、頭の上を疑問符だらけにしている幼馴染を背に、ペニサスは思った。
(-、-*;川(このままだと、当分”幼馴染”のままかなあ)
少女ペニサス伊藤、恋が実らぬ17の夏―――
+おしまいっ+
- 116 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/07(木) 23:37:45 ID:IvNkipII0
- おわりっ、AA試し張りできないとジョルジュの眉毛がズレる罠。
うーむ、これはいけちゃうか? いけちゃう感じか?
よし、45分から>>73【臭気雲】
- 117 :名も無きAAのようです:2013/02/07(木) 23:46:01 ID:cfaLSCf.0
- なんであのお題からこんな綺麗な話がwwww
- 118 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 00:02:39 ID:/dA8Zxm60
- おだいだしたひとですありがとう
きれいすぎわろた
- 119 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 00:09:30 ID:YkiTagfo0
- 【臭気雲】
( ´ω`)<おーん……
ξ´⊿`)ξ<あ、ブーン……
( ´ω`)<おー、ツンーおはようだおー
ξ´⊿`)ξ<このにおい、ぽぽちゃん?
( ´ω`)<だおだお、なんでも昨日、ビロがぽぽちゃんのみかん食べちゃったみたいで
ξ´⊿`)ξ<あー……それで機嫌が悪いと
( ´ω`)<昨日まではみかんみたいないい匂いがしてたんだけど
ξ´⊿`)ξ<ぽぽちゃんの機嫌悪いが悪い日って大抵こうよね
( ´ω`)<だお、浜に打ち上げられたマンボウの四日後の臭いだお
ξ´⊿`)ξ
ξ´⊿`)ξ<……よく分かんないけど、たしかにこんな感じな気がするわ
- 120 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 00:11:05 ID:YkiTagfo0
-
−お空の上−
(;><)<ぽぽちゃん、ごめんなさいなんです!
(*‘ω‘ *) ……
むわっ
(;><)<<ぎゃああああ!! ストップ!!
スカンクの臭いは!! スカンクの臭いはだめなんですっ!!
(*‘ω‘ *)
むわむわっ
(;><)<<だめっ、だめなんですぽぽちゃん、
それ以上やったらぼくの意識が飛んじゃううううううう!!
( <●><●>)<……なにをやっているんです、あなたたち
(;><)<わわわワカッテマスくん! 助かった! なんとかしてください!!
- 121 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 00:11:53 ID:YkiTagfo0
-
(*‘ω‘ *)<ぽ
( <●><●>)<だめじゃないですか、ぽぽ。きみはみかんの匂い担当の臭気雲なんですよ?
(*‘ω‘ *)<ぽー……
( <●><●>)<この『おとぎの国』のみんなが、いつも明るく元気に暮らせるのは、
ぽぽのおかげなのですから。ちゃんと働いてもらわないと
(*‘ω‘ *)<ぽっぽ!!
( <●><●>)<わかってますわかってます、ちゃんとビロにはおしおきしておきますから
(*‘ω‘ *)<ぽー?
( <●><●>)<ええ、私がきちんと責任をもって、
生きたマンボウの前からの顔面20時間直視の刑に処します。それでどうでしょう?
(*‘ω‘ *)
(*‘ω‘ *)<ぼいんっ!!
( <●><●>)<ええ、責任を持ってやっておきます。では、行きましょうか、ビロ
( ><)
( ><)
( ><)<え?
- 122 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 00:12:43 ID:YkiTagfo0
-
ξ*゚⊿゚)ξ<あ、みかんの匂いだ
(*^ω^)<おっお、ぽぽちゃんの機嫌なおったみたいだお
ξ*-⊿-)ξ<いい匂い……やっぱおとぎの国の空気はこうでなくちゃ
(*^ω^)<おっお、しばらくはみかんの香りが楽しめそうだおー。
住民たちは知らない。
これから数日後、おしおきから返ってきた、りんごの匂い担当の臭気雲にこびりついたマンボウの臭いにより、
おとぎの国全体が一週間ほどマンボウ臭くなることを。
+( 。><)おしまいっ(<●><●>;)(*‘ω‘ *;)+
- 123 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/08(金) 00:18:52 ID:YkiTagfo0
- ってなわけで、>>73【臭気雲】消化ー。
豆知識:マンボウは正面からみると結構怖い。
>>118
どもー。気に入ってくれたみたいでなによりだよー
いよし、今日のぶんは終わりー。
そろそろお題不足なんで、なんかあったらスレにはっといてくださいー。
無くなったら管理人さんに落としてもらうおー。
んじゃノシ
- 124 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 00:44:47 ID:M.mAvCzw0
- 面白いな
お題:1時間1万円生活
- 125 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 01:09:23 ID:sRejr2AU0
- よかった、おつ
お題
ヒキコモリの幼馴染み
- 126 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 02:43:38 ID:Y1WMCsTIC
- お題
両片思い
- 127 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 04:27:43 ID:ekrkZ3Xo0
- 乙
お題 パラボラアンテナ
- 128 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 10:27:31 ID:eMJuPcRQ0
- 乙
お題;人魚
- 129 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 17:11:27 ID:znHKP9xMO
- お題 潔癖症
- 130 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 20:09:27 ID:fPwhU9Ug0
- 乙です
お題 イヤホン
- 131 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/08(金) 20:46:24 ID:ffFzbJ/U0
- こんばんわ。
お題補充確認、みんなの協力に感謝するよ!
今日は>>74の【ドアボーイ】から。
じゃあはじめよう。
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 132 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 20:53:46 ID:hnzDZ/8I0
- きた!
支援
- 133 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:28:26 ID:ffFzbJ/U0
- 【ドアボーイ】
カビと埃の臭いがした。
(;^ω^)(ほんとに、いるのかお……?)
薄暗い空間が、目の前に広がっている。
ここはとある廃ビルの2階。
今年高校二年生になるブーンは、目的の部屋を目指して、おそるおそる歩いていた。
(;^ω^)(噂だと、2階の一番奥の部屋にいるって……)
それは、ちんけな都市伝説だった。
この廃ビルの2階の、一番奥に位置する部屋に『ドアボーイ』と呼ばれる怪人がいる、という。
(;^ω^)(ここかお)
ここにくるまでにあった扉の、1.5倍ほどの大きさのある扉。
その前にブーンは立っていた。
2階の一番奥、おそらくここで間違いない。
彼は、ドアに手をかけて、一息おいて、一気にそれを開いた。
(;^ω^)<お
恐らく、元は何かの会議をする場所として使われていたのだろう。
机が円形に並べられている、その中心に”そいつ”はいた。
(´・ω・`)<おや、ようこそ
バーテンダーの着るもののような、ぴしっとしたスーツに蝶ネクタイ。
それは都市伝説に聞く、『ドアボーイ』そのものの姿だった。
- 134 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:29:11 ID:ffFzbJ/U0
-
(;^ω^)<お、えっと、あなたがドアボーイですかお?
恐る恐る少年が聞くと、なんでもないように、男はこたえた。
(´・ω・`)<そうだよ、ああ、噂を聞いてきてくれた人?
言いながら、彼はブーンの方に歩みよってくる。
ブーンは少し後ずさりながらも、ここにきた理由を彼に向かって話す。
(;^ω^)<あの、あなたに会えば、誰とでもあわせてくれるって……ほんとですかお?
(´・ω・`)<ああ、本当さ
(;^ω^)<たとえそれが―――死んだ人間であっても?
(´・ω・`)<ああ、可能だね
さらっと答えられてしまって、ブーンは唖然とするしかなかった。
都市伝説にきく『ドアボーイ』、
それは”どんな相手とでも逢わせてくれる謎の怪人がいる”というものだ。
(´・ω・`)<さて、さっそく注文を聞こう。きみはだれに会いたいのかな
(;^ω^)<お……おさななじみに、去年の夏、車にひかれて死んだ―――津村ツンに
震える声で、いう少年。
それに対しやはり男は無感動なままに、言った。
(´・ω・`)<把握したよ、ちょっとまっててね
そこで、男は妙な挙動をとったのだった。
- 135 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:30:02 ID:ffFzbJ/U0
-
(;^ω^)<お? なんで、服を脱ぐんですかお?
(´・ω・`)<まあ、見てればわかるよ
バーテン衣装を脱ぎ、上半身裸になる男。
意外と体つきはいい……いや、その体にはおかしな点があった。
(;^ω^)(おなかに入れ墨……? それも、『ドア』みたいな)
男は、腹部に入れ墨で描かれたドアノブにそっと触れ、そして”開いた”。
(´・ω・`)<ふんっ!!
(;^ω^)<お!?
彼の腹がぱかりと開いた。
とはいっても、それは思ったよりグロテスクな光景ではない。
ドアのようにこちら側に開いた腹の中には、黒い空間が広がっていて、
そして、その向こうから、ふいに金髪の少女が顔をのぞかせたのである。
ξ;゚⊿゚)ξ<へ!? ブーン!?
( ^ω^)<……ツン
ぎょっとした顔の幼馴染に対し、少年はひどく落ち着いた声でそれに答える。
( ^ω^)
( ;ω;)ブワッ
ξ;゚⊿゚)ξて
―――いや、答えたのだが、しばらくして抑えきれなくなったらしく泣き出した。
- 136 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:31:00 ID:ffFzbJ/U0
-
ξ;゚⊿゚)ξ<ちょ、いきなり泣くんじゃないわよ!!
( ;ω;)<ごめんだお! ごめんだお! ツン……もう久しぶりすぎて、つい
(*´ ω `)(お、お腹に息が……)
男の腹ごしにぎゃあぎゃあと語り合う少年少女。
それは、言うまでもなく、かなりシュールな光景だった。
ξ;゚⊿゚)ξ<で、どーしたの?
正直死んでる私と会話すんのって、あんたの体にはあんまりよくないよ?
( ;ω;)<お、そうなのかお? じゃあ手短にすませるお。はい、これ
ξ゚⊿゚)ξ<……なにこれ
( ;ω;)<ツンの、誕生日プレゼントだお。あげるって約束してたのに、できなかったから
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ
ξ ⊿ )ξ<・・・・・・そのために、会いにきたの?
( ;ω;)<お
ξ ⊿ )ξ<ばかだなあ、あんたは。そんなの、誕生日前に死んじゃった私が悪いんじゃん
( ;ω;)<そんなことないお! ツンは、一生懸命がんばったお!
ξ ⊿ )ξ
:ξ ⊿ )ξ::
:ξ;⊿;)ξ::<ほんと、バカ!
廃ビルの、一番奥の部屋。男性の腹部を通してわんわん泣きあう少年少女の姿が、そこにあった。
それはやはりシュールだったが、どこか、馬鹿にできない雰囲気があった。
―――
――
―
- 137 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:31:56 ID:ffFzbJ/U0
- ―
――
―――
( ^ω^)<ありがとうございますお、ドアボーイさん
(´・ω・`)<いや、礼にはおよばないよ
放棄された会議室で、少年と、バーテン服を着た男は話をしていた。
(;^ω^)<それであの、お礼のことなんですけど……
言い難そうにしている少年に、男は言った。
(´・ω・`)<ああ、それならもうもらった
( ^ω^)<お?
(´・ω・`)<きみがあの子に対して抱いていた”暖かい気持ち”それだけでぼくは十分だ
(;^ω^)<お、お?
それでいいのか、と、聞きたげな少年に背を向けて、男は歩きだす。
(;^ω^)<お、あの、待って下さいお! せめて、せめてお名前を―――
(´・ω・`)<ぼくはしがない『ドアボーイ』さ、それ以上でも以下でもない。
男は手をひらひらとふって、そして唐突に消えた。
もとからその場所に、男などいなかったように、本当に突然、いなくなった。
( ^ω^)<お……
古びた会議室に、少年だけが残される。
まるで、先ほどまでのできごとが全て夢だったかのようだ。
(*^ω^)<ありがとう、ございましたお
誰もいない会議室に、少年の声だけが、小さく響いた。
+(*´ ω `)(少年の吐息が股間に少年の吐息が股間に少年の・・・・・・)おわれっ!!+
- 138 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:35:55 ID:ffFzbJ/U0
- そんなわけで>>74【ドアボーイ】消化っ。
ふはは、何気に40分かかってしもたorz
よし、次>>124【1時間1万円生活】
休憩とって40分から始めるよ
- 139 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 21:57:12 ID:yaIXIm9AO
- (´・ω・`)を今の立ち位置で使って旨く美にまとめたな
途中ちょっと危ういところがあったけど
- 140 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:00:57 ID:M.mAvCzw0
- 意外なドアボーイだったけど、よかった
次wktk
- 141 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:11:20 ID:ffFzbJ/U0
- 【1時間1万円生活】
上司にいじめられ、家族に疎んじられ、恋人に裏切られ、友人に避けられた。
ので
―――死のうと思う。
川#д川<<糞くらえじゃああああああああ!!!!
とりあえず、3時間後に死のうときめた私は、
恋人にほとんどだまし取られて3万しか残ってない貯金をすべて下ろし、車に乗った。
川#д川<死ぬまでに、貯金使い切ってやるっ!
アクセルは全開。
もはや交通マナーなど知ったことか。
どうせ3時間後には死んでしまうのだから。
川д川<……ところで、三万円どうやって使い切ろう?
勢いよくATMから飛び出し、車に飛び乗ったのはいいのだが、よく考えれば現在夜の11時。
大抵の店は大体閉まっているし、お金を使おうにも使いようがないではないか。
川д川<どうしよう……
とりあえず、私はコンビニに入った。
川д川(よし、ここにある商品、買えるだけ買うっ)
私は目に入ったものを片っ端からひったくってレジに持って行った。
( ´∀`)<三万円になりますモナー
わお、いっつみらくる。
- 142 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:12:34 ID:ffFzbJ/U0
-
川*д川<えへへ……なにこれ、なにこれすごい、ヘリカルにメールし……
川д川<あ
言ってて私は気付いた、彼女は今日、私の彼氏と共に行方をくらましてしまったところだということに。
川д川
川゚д川ギンッ
( ;´∀`)て<<モナッ!?
私は罪のない店員さんを怯えさせながら、車へと戻っていった。
川#〜川モシャモシャ
コンビニで買いあさった商品を、車の中で食べる。
偶然にも全てが食料品であったため、これを三時間以内に食べきることが私の人生の目的となりそうだ。
川#〜川(……まったく、私が何をしたっていうの!? どいつもこいつも!!)
みんなが私を笑っている、みんなが私を無視する、みんなが私に影でひどいことをする。
そして、みんなは、私のことをだめだという。
私はこんなにかんばっているのに……
抑えていたことが、どんどん溢れて来て、そして、
川#〜川モシャモシャ
川#;〜;川モシャモシャ
―――決壊した。
- 143 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:13:28 ID:ffFzbJ/U0
-
川#;Д;川<<私が生きてることになんの文句があるんだ、こんちきしょおおおおお!!!!
車の中で叫んだ精一杯の本音は、車の中の私にしかきこえない。
やけぐいを続けながら、私はコンビニ飯を口に運びつづけ、そして―――
川;д川<<え? もう午前二時!?
―――またたくまに、3時間がすぎた。
川;д川
いざ死ぬとなると、やはり勇気がいる。
さて、なにをしようか。
そうだ、死ぬにはまず、それなりの道具を用意せねば……
川;д川(首を吊るためのロープとか、椅子とか。あ、あれだったら練炭……)
川;д川(て、あれ……?)
川;д川
そして、私は気付いた。
川; д川(も う 手 元 に お 金 残 っ て な い じ ゃ ん)
―――
――
―
- 144 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:15:04 ID:ffFzbJ/U0
- ―
――
―――
赤い朝日がまぶしい。
完璧に死ぬ気をそがれた私を嘲笑うかのように、朝日が照らす。
ああ、太陽の馬鹿野郎。二度と顔も見たくなかったというのに。
川д川(今日から、どうしようかなあ)
とりあえず、会社はばっくれよう、と私は思った。
職場を変えて、住むところも変えて、気持ちを入れ替えよう、と。
昨日の一時間一万円生活が教えてくれたのだ。
私には、もとより自殺するなんて無理だ、ということを。
川д川=3
深くため息を吐く。
高校生の時は、同年代くらいの少年少女が自殺すると、鼻で笑っていたものだけど。
今は生きてるやつこそ、この世界の負け組なんじゃないか、と思えてしかたがない。
そんなことを考えても、やっぱり私は自殺できないのだから……
川д川(生きるしか、ないのかな、うん)
私は再び赤い朝日を見上げた。
その光は、相変わらず憎々しかったが、しかし、
少なくともさっきよりは綺麗に見えた。
+おしまい+
- 145 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/08(金) 22:20:06 ID:ffFzbJ/U0
- いよし、>>124【1時間1万円生活】消化。
なんか今日は長くなる日っぽいな。うん。
>>139ありがと。……ふはは、言うな。
よし、今日は終わりにしようかな。
じゃ、またノシ
- 146 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:27:26 ID:nXcCyuBo0
- おつです!面白かった!
ドアボーイwww
- 147 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 22:37:22 ID:hnzDZ/8I0
- どっちの話ともすきだわ
おつおつ!
- 148 :名も無きAAのようです:2013/02/08(金) 23:49:14 ID:NAyxRg1Y0
- ドアボーイいいなあ、最後の一文があっても、いい話だ
おつ
- 149 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/11(月) 00:35:05 ID:VWPH2R.20
- こんばんわ
最近創作板が元気だね。
ブーン系に新しい人たちがどんどん入ってくれるといいな。
さて、今日は>>125の【ヒキコモリの幼馴染み】から。
じゃあはじめようか。
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 150 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 00:45:04 ID:ej5WNP8Y0
- まってたぜ!
しえん!
- 151 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 00:58:20 ID:VWPH2R.20
- 【ヒキコモリの幼馴染み】
俺、宇津田ドクオの幼馴染みは、神社の娘さんである。
いわゆる巫女さんの幼馴染みというと、ロマンがあふれまくりに聞こえるかもしれない、が
ζ(゚ー゚*ζ<神様にお願いしても何も叶えてもらえないよ。
自分を変えたきゃ努力しなくちゃ
―――わりと、彼女は夢とかロマンとかない人だったりする。
(;-A-)<いや、その、俺もわかっちゃいるんだけどさ
ζ(゚ー゚*ζ<はいはい、耳タコだよ。でも頑張れない、と
(;'A`)<ははは、すんません
ζ(゚、゚*ζ<わたしに謝ってもしかたないでしょー
と、こんな感じで、俺たちはいつものように、神社の境内で話をしていた。
(;'A`)ビクッ
('A`;)キョロ
('A`;) ……?
ζ(゚、゚*ζ<どしたの、ドクオ
(;'A`)<いや……なんか誰かに見られてる気がして
- 152 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 00:59:07 ID:VWPH2R.20
- そう言う俺に、巫女さんかつ幼馴染みのデレはやれやれ、と呆れた顔をする。
ζ(゚ー゚*ζ<まーたはじまったよ、ドクオの霊感
(;'A`)<だーからー、そういうんじゃねーって
からかうように言われて、俺は少し恥ずかしくなる。
霊感。
そう呼んでいいものかわからないが、俺には”ヤバいもの”が近くにいると分かる、というような、
そんな妙な”勘の強さ”みたいなものが備わっているようなのだ。
デレは信じてくれないけど。
「こっちゃ来ぉ……」
(;'A`) !!
しゃがれたような声がして、俺はびくりとなった。
やばい。
今回はマジだ。
(;'A`)<デレ、家ん中入るぞ
ζ(゚、゚*ζ<へ? どしたの急に
(;'A`)<いいから
- 153 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:00:44 ID:VWPH2R.20
- 俺は神社内にある彼女の家に、すこし強引にデレを押し込んだ。
ζ(゚ー゚*;ζ<ちょ、ど、どうしたのドクオ
('A`)<デレ……もしかして、『引子』の社の儀礼、さぼったりしてないか?
『引子』とは、かつてこの辺りに出没したという、妖怪の名前だ。
名前の通り、子どもだけを攫い、住処に引きずり込んで食べていたという。
今はこの神社に神様の一柱として祭られており、
この神社の巫女は『引子』の社を守る『引子守』という仕事があるのだ。
ζ(゚ー゚*;ζ<な、なんで知ってるの?
('A`)<いますぐやってこい
ζ(゚ー゚*;ζ<へ? だって今夕方……
('A`)<いいから!
ζ(゚、゚*;ζ !
俺が強い口調でいうと、デレはしぶしぶと言った様子で儀礼に向かった。
('A`)
('A`)(デレは、逃がしたけど……)
(-A-)(俺は、だめかもな)
目の前で、ゆっくりとふすまが空いていく。
ふすまにかかっているのは、真っ黒な、毛むくじゃらの手。
やがてそこから、子ども一人ぶんほどの大きさがある、巨大な顔が現れ、
にたり、と笑った。
「ぼおず、こっちゃ来ぉ……」
しゃがれた声と共に延ばされる手を、俺はただ、見ているしかなかった。
+おわり+
- 154 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:02:43 ID:VWPH2R.20
- おわりっ、次の【両片思い】は、1:10分から書き始めるね
- 155 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:08:33 ID:zXakgr1U0
- ('A`)ヴァー
- 156 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:29:12 ID:tbRNwezY0
- こわいよぉ…!
- 157 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:42:49 ID:VWPH2R.20
- 【両片思い】
機械大戦とよばれる戦争は、今日も続いていた。
全長6メートルほどの人型戦車に乗り、今日も兵たちは己の命を削り合う。
( ・∀・)<なんだって、VIP軍の『アーク・ホライゾン』!?
(゚、゚トソン<ええ
( ・∀・)<来ているというのか、ソーゴー戦線に―――
創作軍公園兵団のエース、モララーはその通信を聞いて、すぐさま飛び出して行った。
(゚、゚トソン<大佐……
(-、-トソン<どうか、御無事で
――
―――
――
( ^ω^)<……創作の、『モララエル』が?
(;'A`)<あ、ああ。来てるらしい
( ^ω^)<分かったお
VIP軍のドッグ。様々な人型戦車が出撃を待つそこで、
『アーク・ホライゾン』の異名を持つ男、ブーンは小さく呟いた。
手に持つ腕輪型の通信端末に命令を下し、彼は愛機のハッチを開ける。
(;'A`)<ぶ、ブーン!
( ^ω^)<止めるなお、ドクオ。……ショボン先輩の仇だお
止めようとする友人を振り切り、ブーンは白銀の巨人に乗り込むと、
そのまま機体を起動させ、ドッグのハッチをこじ開けて飛びだしていった。
あきらかな軍規違反。
親友であるドクオは、ブースターを吹かして飛んでいく後ろ姿を見守りながら、小さく呟いた。
(;'A`)<生きて、帰ってこいよ
- 158 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:44:28 ID:VWPH2R.20
- ソーゴー荒野、劣勢の創作軍に、『モララエル』の異名を持つ、最強の援軍がもたらされた。
「六枚の翼を持つ機体……『モララエル』だ!」
「ばかな、『アドバンスドコマンダー』がなぜここに!?」
「本部からなんの連絡も入っていないぞ、どうなってる!?」
「なんでもいい、とにかく助かった!」
様々な通信で混乱が飛び交う中、モララーは六枚の翼をもった機体を駆り、戦場を駆け抜ける。
( -∀-)<『アーク・ホライゾン』直接の面識はないが、恨みはある
彼は首から下げたペンダントに、大事にしまった女性の写真に微笑みかけた。
( ・∀・)<女々しいと笑うといいさ。キミが殺した素直クール、その仇をとらせてもらおう
――
―――
――
「ブーン少尉!? ばかな! 少尉は大怪我をして療養中のはずでは!?」
「しかし、隊長! 後ろから来ているのは、間違いなくブーン機ですっ!!」
「くそっ、どうなっている!!」
双剣で武装した両腕を広げ、ブーンの機体が戦場を舞う。
( ^ω^)<『モララエル』……会うのはこれが最初で最後だお
(#^ω^)(ショボン先輩……仇は必ず!!)
- 159 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 01:45:59 ID:VWPH2R.20
- ソーゴー荒野のど真ん中で、両者の機体は火花を散らした。
(#・∀・) ―――!!
(^ω^#) ―――!!
剣を振り、宙を舞い、そして銃火を咲かす。
まるでそれは芸術のような、戦闘。
(#・∀・)(キミを倒すことだけを考えていたんだ、ボクは!!)
(^ω^#)(お前を超えることだけを望んでいたんだお、僕は!)
魂と魂をぶつけあう中で、二人は偶然にも似たようなことを考えていた。
(#・∀・)(キミに会うためであれば、軍規などどうでもいい、そう、この気持ちはまるで―――)
(^ω^#)(お前の、お前のことだけを考えていたお! 昼も夜も、まるで―――)
(#・∀・)(『恋』だっ!)
(^ω^#)(『片思い』する乙女みたいにっ!!)
創作領、ソーゴー戦役。
歴史に名を残す、二人の勇者が相まみえた、これは最初の記録だった。
+了+
- 160 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/11(月) 01:48:00 ID:VWPH2R.20
- おわりっ、「この気持ち、まさに愛だ!」ってやつさ。
そんなわけで本日はおわりっ。
よい休日をノシ
- 161 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 02:01:14 ID:ej5WNP8Y0
- おつおつ!
- 162 :名も無きAAのようです:2013/02/11(月) 09:23:25 ID:zXakgr1U0
- ???「会いたかったぞ、ガンダム!」
- 163 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/18(月) 00:11:36 ID:9x8/nNoM0
- こんばんわ。少し時間が空いちゃったね。
今日は>>127【パラボラアンテナ】から。
じゃあはじめるよ。
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 164 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 00:15:03 ID:eFTCdPUY0
- 待ってた!
- 165 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 00:55:40 ID:9x8/nNoM0
- 【パラボラアンテナ】
ばかみたいに広がる、青空の下に、雲みたいに白い、その施設はあった。
('A`)<○月×日―――
天に向けられた、巨大なパラボラアンテナ。
その下に位置する受信施設で、ドクオはヘッドフォンをとった。
(-A-)<本日も通信試みるが、応答はなし、か……
この施設は、彼が昔乗っていた宇宙船を改造したものだ。
この惑星の近くでエンジントラブルを起こし、
まだ緑の草原も、青い空もなかったころの、この場所に彼を案内し、
そして彼を孤独にした張本人。
ドクオはそれを改造して、この惑星から外宇宙に情報の発信ができる施設を造った。
('A`)<……はあ
施設から出て、彼はため息をついた。
目の前にあるのは、青い空と、緑の草原。
これらは宇宙船に乗っていたテラフォーミングキットを使って、ドクオが創ったものだ。
きれいだとは思う。
生えている草は色々な味がして栄養もあるし、実用性も欠いてはいない。
(-A-)(でもなあ……)
しかし、自分が創ったものを見て、自分でいくらきれいだと思っていても、
それは、なんだかむなしいだけだ。
- 166 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 00:56:50 ID:9x8/nNoM0
- 彼は空をあおいだ。
('A`)
この星には自分しかいない。
そして、この空の向こうにいる人々は、誰も自分のことに気付いていなくて、
自分がここにいることも知らない。
( A )
そう思ったら、自然と涙がこぼれた。
気付いて欲しい。
誰かに、気付いて欲しいんだ。
おれが、ここにいることを。
( A )<メーデー……メーデー
空に向かって叫ぶ。
( A )<<誰か、応答願う!!
自分はここにいるぞ、誰かにその言葉が届くように。
- 167 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 00:57:34 ID:9x8/nNoM0
-
( A )
当然ながら、その声はだだっ広い草原を渡っていくだけで、空の向こうには届かない。
( A )<―――何やってんだ、おれは
顔をあげた彼の目線の先には、涙に滲んだパラボラアンテナ。
メッセージを送るほうの施設は、もっとこじんまりしているのに。
受信のためのアンテナは、こんなにも大きくなった。
誰かの声が、聞きたかったのだ。
( A )(ばかみたいだ)
その気持ちも、なんだかばかばかしいことに思えて、
いっそこんなもの壊してしまおうか、と彼が思ったとき。
ヒュウウウウウウウウウウン
( A )?
(;'A`)!?
どごーん、という巨大な音が、あたりに響き渡った。
(;'A`)<<な、なんだ!?
見れば、草原のかなたに、火の柱が立っていた。
(;'A`)<隕石……いや
彼は見つけた、火の柱に包まれたそれに、『羽』がついているのを。
(;'A`)<宇宙船だ!!
- 168 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 00:58:24 ID:9x8/nNoM0
- ――
―――
めらめら燃える、火の柱の前で、彼女は立っていた。
川 ゚ -゚)<やあ
(;'A`)<あ……
手をひらひらと、振りながら、宇宙服を着た女性はこちらに歩いてきた。
川 ゚ -゚)<キミか、こんな宇宙のはてから、助けを求めていたのは
(;'A`)<あなたは……
川 ゚ -゚)<名前はクールだ。気軽にクーと呼ぶがいい
(;'A`)<クー、さん
まだ目の前の光景が信じられないドクオが、ぼんやりと彼女の名前を呟いたところで、
クーは思い出したように、「あ」と言った。
川 ゚ -゚)<どうしよう、私はキミを助けに来たと言うのに、宇宙船がこれでは……
無表情でそんなことを言いながら、「やっちゃったな」みたいな顔をしている女性。
( A )
それを見ながら、ドクオは泣いていた。
川;゚ -゚)<す、すまん。私は昔っからドジでな……
言い訳をしようとするクーに、ドクオは「ちがう、そうじゃない」と言った。
- 169 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 00:59:58 ID:9x8/nNoM0
-
川 ゚ -゚)?
( A )<ずっと、待ってたんだ。何度も何度も。応答を
草原に、風が吹いている。
( A )<でも、誰も反応してくれなくて。だから造ったんだ、パラボラアンテナ。
そしたら、誰かの声が聞こえるかもしれないって
やさしい風だと、ドクオは思った。それを創ったのも、もちろん自分なのだけれど。
( A )<でも、やっぱり、声は聞こえなくて。
寂しくて、寂しくて、アンテナだけが大きくなっていって
自分が創った風が、自分の頬をなで、涙をかわかして行く。
( A )<ばからしくなって、もうあんなアンテナ壊してしまおうって思ったとき、あんたが来た
川 ゚ -゚) ……
彼は風がかわかしきれなかった涙を、ぐじぐじとぬぐって、そして、くしゃくしゃな顔で笑った。
(* A )<ありがとう、やっと、人に会えた
川 ゚ -゚)
川 ゚ー゚)
無理矢理な笑顔で笑うドクオに、クーはにこりと笑ってみせた。
自分のドジも、たまには役に立つようだ。
そんなことを思いながら。
―――○月×日。本日も通信試みるが、応答はなし。
ただし、来訪者が一名。
+ヨシヨシ川 ゚ -゚)ノシ( A *)ヨ、ヨセ!おしまい+
- 170 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/02/18(月) 01:02:38 ID:9x8/nNoM0
- ほぼ二倍の時間使っちゃったね。
正直、書いてて楽しかったけど。
>>164
ありがとう、そう言ってもらえるとうれしいよ!
さて、今日はおしまい。
では、またねノシ
- 171 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 01:02:48 ID:py19ssXs0
- よかったな、どくお…!
- 172 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 01:16:51 ID:aQ5PLnmgC
- 話の最後の+おしまい+のやりとりが地味に好き
お題 アダムとイヴ
- 173 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 01:28:53 ID:Rps0WcLs0
- 地味だけど雰囲気あっていいな
- 174 :名も無きAAのようです:2013/02/18(月) 04:14:24 ID:s1FjV8oo0
- 話が短く纏められてて、尚且つ雑さが感じられない
要はすごく好きです乙です頑張って
お題 初恋螺旋
- 175 :名も無きAAのようです:2013/03/04(月) 14:56:49 ID:ENXJK9yQ0
- voyagerはボイジャー一号知ってると泣ける曲だよね
- 176 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/19(水) 01:23:13 ID:KljJ0kgw0
- さてさて、お久しぶりだね。
>>175
お、やっぱりわかるひといたー。
ちなみに自分は始めて聞いたとき、ボイジャー一号のことは知らなかったけど胸が熱くなったよ。
さて、じゃあ始めるよ。
>>128【人魚】
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 177 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 01:50:27 ID:KljJ0kgw0
- よし、じゃあいくね
- 178 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 01:52:13 ID:KljJ0kgw0
- 【人魚】
⊂(゚Θ゚)つ←こいつのこと
.
- 179 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 01:53:12 ID:KljJ0kgw0
- 人魚が出るという噂の、砂浜があった。
( ^ω^)<静かだおー
('A`)<人気がないなあ……だから人魚が出るなんて噂がたったのかなあ
噂を聞きつけて、この場所にやってきたのは大学二年生の若者二人。
大学は夏季の長期休暇。
人魚の噂は半信半疑で、半分海水浴がしたいなあ程度の気持ちで、ふたりはここにやってきた。
⊂( )つ
( ^ω^)<お、あそこ……
('A`)<人がいる、ちゃんと海水浴してる人もいるんだな
海を見れば、そこには人影。
(*^ω^)ヒソッ(お、女の人っぽいお、ドクオ)
(*'A`)ヒソヒソ(お、おう)
(*^ω^)ヒソソヒ(声かけちゃえお、ドクオ)
(*'A`)ヒソ!(い、いやいや、それってナンパか!? ハードル高けえし)
- 180 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 01:54:46 ID:KljJ0kgw0
-
⊂(゚Θ゚)つ彡クルッ
(*^ω^)(*'A`)
( ^ω^)( 'A`)
(;^ω^)(;'A`)
―――
――
―
――
―――
- 181 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 01:55:33 ID:KljJ0kgw0
- 二日後の昼。
二人の若者は、乗ってきたワゴン車に乗り、帰路についていた。
( ^ω^)<……すごい、冒険だったお
('A`)<ああ、途中何度か死ぬところだったな
( ∵)ゴエエエエエエエ
( ^ω^)<おっお、ビコーズ。きみも無理に付いてこなくてよかったんだお?
( ∵)ゴエッ
('A`)<ああ、そうだな。お前はおれたちの家族だ。幸子さんと約束したもんな
( ^ω^)<五つの国と、三つの幻をめぐる
……って、なんか長編小説の宣伝みたいだおね
('A`)<実際、小説でもなかなかねえんじゃないかな、こんな冒険
( ^ω^)<全ては、魚の顔をした女性に出会うところから始まった……
考えてみれば、ひどい始まり方だお
くすくす、と笑う若者の肩を、後ろの席に乗っていた巨大なワカメが動く根を使ってぱしり、と叩いた。
( ∵)ゴエエエエエ
(;^ω^)ヽ<おっお、ごめんだお、ビコーズ
('A`)<そうだな、どんなひどい始まり方でも、それがなけりゃ俺達は出会えなかった。
きっと、それでいいんだろうな
若者がぽつりとつぶやき、車内にしみじみとした沈黙が流れた。
水の中の世界を救った英雄たちは、こうして彼らの住む、陸の世界へ帰っていったのだった。
完
- 182 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 01:56:25 ID:KljJ0kgw0
- 【幸子】
⊂(゚Θ゚)つ←こいつのこと
+今度こそおわり+
- 183 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/19(水) 01:58:35 ID:KljJ0kgw0
- ひさびさに時間内に終わったよ!
と、そんなわけでまた次回。
ノシ
- 184 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 13:48:03 ID:u/QrwxBMO
- くっそ人魚が半魚人にしか見えねぇwwwww乙wwwwww
- 185 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 17:22:34 ID:Sl1prRE60
- 幸子www
- 186 :名も無きAAのようです:2013/06/19(水) 18:45:00 ID:R2k1ZS.Q0
- 非線形時間
- 187 :名も無きAAのようです:2013/06/24(月) 07:31:18 ID:SPm3SdT6O
- 来てたのか!乙
お題
包丁コレクター
- 188 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/25(火) 01:13:40 ID:J/4rAhHc0
- やあ、こんばんわ。
>>184>>185
彼女の名前は海野幸子。
ポニーテールにしたら似合うかもしれない、だいたいそんな感じの魚面美人だよ!
PCの調子が悪いな、けど構わず行くよ。
今日は>>129【潔癖症】から
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 189 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 01:38:23 ID:J/4rAhHc0
- よし、張る
- 190 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 01:39:32 ID:J/4rAhHc0
- 【潔癖症】
がたんごとん、がたんごとん。
(;^ω^)フラフラ<おっ、おっ……
ξ゚⊿゚)ξ<……つり革、掴まんないの?
(;^ω^)ヽフラフラ<おー、誰が触ってるか分かんないから、なんか怖いんだお
ξ゚⊿゚)ξ<ふーん……
(;^ω^)フラフラ<おー、おっ、おっっとと
ξ゚⊿゚)ξ<ドアの近くに行く? よっかかれば?
( ´ω`)<おー、ドア、かお
ξ゚⊿゚)ξ<嫌?
( ´ω`)フラフラ<正直、触りたくないおー
ξ゚⊿゚)ξ<でも、転んじゃうよ?
( ´ω`)<おーん……
( ´ω`)
( ^ω^)<お
ξ゚⊿゚)ξ ?
にぎっ
ξ;゚⊿゚)ξ<え?
(*^ω^)<おっお、掴ませてくれお
ξ゚⊿゚)ξ<……別にいいけど
(*^ω^)<おっお、ありがとだおー
ξ゚⊿゚)ξ<……
- 191 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 01:40:47 ID:J/4rAhHc0
-
+映画館 トイレ待ち+
(;^ω^)<おっお、おまたせだおー
ξ゚⊿゚)ξ<ずいぶん長かったね、ひょっとしてお腹の調子悪い?
(;^ω^)ヽ<おー、そうじゃないんだけど
ξ゚⊿゚)ξ ?
( ´ω`)<洋式はその……座らなくちゃいけないから苦手で
ξ゚⊿゚)ξ<あー……ペーパーしいて、とか?
( ´ω`)<こういうところは和式がないのがデフォだから
ξ゚⊿゚)ξ<ふーん……
ξ゚⊿゚)ξ ……
( ^ω^)<お……ツン? どうかしたかお?
- 192 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 01:41:33 ID:J/4rAhHc0
-
ξ゚⊿゚)ξ<……あのね、ブーン。わたしね、彼氏いたことあるんだ
(;^ω^)<お?
.
- 193 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 01:43:04 ID:J/4rAhHc0
-
ξ-⊿-)ξ<もちろん、その、”そういうこと”もしてるし、さ
( ^ω^) ……
ξ-⊿-)ξ<だから、その。わたしもね、”誰が触ってるか分からない”んだよ?
( ^ω^) ……
にぎっ
ξ-⊿-)ξ
ξ-⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ω^)
( ^ω^)<ツンは、きれいだお
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ
ξ-⊿-)ξ<……なんで? つり革や便座と、そんなに変わんないじゃん
( ^ω^)<ちがうお、ツンはきれいだお
ξ-⊿-)ξ<だから、なんで?
( ^ω^)
( ^ω^)
( ^ω^)<だって、ツンだし
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚ー゚)ξプッ<なにそれ
<オー イマ バカニシタオ?
<マガオデ バカナコトイッテルカラヨ
<アー、ヒッドイオー
+ツンー? マッテオー(;^ω^)ヽおしまいξ* ー )ξウッサイ バーカ+
- 194 : ◆Ap4ruoB3T6:2013/06/25(火) 01:46:21 ID:J/4rAhHc0
- よし、終わりっ。
じゃあまた、次回!ノシ
- 195 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/25(火) 01:47:22 ID:J/4rAhHc0
- >>194
(;^ω^)ヽ酉ミスったお……
.
- 196 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 03:00:41 ID:FYmfvfeU0
- ぶーんもげろ
- 197 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 09:34:26 ID:87J81Jmo0
- 乙!
ほのぼのするな。
- 198 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 20:28:07 ID:jG.vI/WY0
- ちょっと泣いたわ
なんだこのクオリティの高さ…!
乙!
- 199 :名も無きAAのようです:2013/06/25(火) 23:09:34 ID:cGzI7eXUO
- こんな話を書くなんて、全く予想外だった、作者の人の力量恐るべしだな!
- 200 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/26(水) 01:03:14 ID:RE7jLBfo0
- こんばんわー。
さてさて、パソコンにも軽くなってもらったことだし、今晩もがんばるよ!
じゃあ今日は>>130【イヤホン】から。
じゃあいくよ、
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 201 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 01:19:50 ID:cm/u5Qgc0
- 待ってた! 支援
- 202 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 01:52:39 ID:RE7jLBfo0
- ふっはは、ひさびさに時間オーバーした。
張るね。
- 203 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 01:53:22 ID:RE7jLBfo0
- 【イヤホン】
目に映るのは、ネオンの光。
/⌒ヽ
((´・ω・`)〜♪
フードを目深にかぶったショボンは、夜の歓楽街を歩いていた。
/⌒ヽ
((´・ω・`)<お。
じじじ、と、音を立てるネオンの下。
両手にポケットを突っ込んだ青年が、そこに立っていた。
名前はミルナ。顔見知りだ。
( ゚д゚ )<……また、フードをかぶってるんだな
/⌒ヽ
((´・ω・`)<「とりあえずフード被っとけば問題ない」って、偉い人がいってたからね
( -д- )=3<どこの誰の話なんだ、それは
「たぶん自然の敵とかの話」、とひょうひょうと答えるショボン。
ミルナは意味不明なことを言う彼を無視して、
ネオンの看板の下―――店の入り口へと歩き出した。
( ゚д゚ )<……始めるぞ、”俺達の世界”を
/⌒ヽ
((´-ω-`)<ん
短く答えた彼の声は、なんでもないようで、しかしどこか怖がっているような響きがあった。
- 204 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 01:54:42 ID:RE7jLBfo0
-
数分後、彼らは店があるビルの、屋上に立っていた。
/⌒ヽ
((´・ω・`)<……はじめるよ
( ゚д゚ )<ああ
蒸し暑い、熱帯夜。
ショボンは眼下に広がる、虹色の街に両手を伸ばした。
着ている服は、長袖。
腕と袖の間の、小さな隙間から、銀色に光るそれは姿を見せた。
/⌒ヽ
((´-ω-`)<『接続【アクセス】』
シュルシュルと、何本もの白い線がショボンの腕から街へと伸びていく。
先端に銀色のプラグを持つ、ゴム質の白い線。
―――それは、イヤホンのコードだった。
/⌒ヽ
((´・ω・`)<聞かせてくれ、ボクが名前を知らないキミたち
街に伸びる白い線の先端は、下で暮らしている人々に”刺さる”。
コードの反対側は、ショボンの耳に―――イヤホンに繋がっている。
/⌒ヽ
((´-ω-`)<『挿入【インサート】』完了。発動するよ―――
ショボンはひとつの超能力を持っていた。
それは、人の”心を聞く”能力。
始めはただ、悩みを聞くのがうまいとか、その程度の適正でしかなかったそれは、
やがて”心を聞く”イヤホンを具現化させ、
プラグを挿した”相手の心を強制的に聞く”というところまで昇華していったのだった。
彼は言葉にする。
自らが名付けた、能力の名前を。
- 205 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 01:55:28 ID:RE7jLBfo0
-
/⌒ヽ
((´・ω・`)<【テル・ユア・ワールド】。聴かせてくれ、『キミたちの世界』を!
.
- 206 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 02:05:35 ID:RE7jLBfo0
-
少し離れた場所から、ミルナは目を閉じ、何かを聞いているショボンの姿を見ていた。
今、彼の耳には、何百、何千という人々の『心』が聞こえているはずなのだ。
( ゚д゚ )(ここから、始まる。ショボンの力で聞いた『心』を、俺達で表現することによって)
人間は、理解し合うことができない。
どんなに言葉を尽くしても、どんなに身体で触れ合っても、それには限界があるのだ。
( ゚д゚ )(俺達の、世界。人々が理解しあい、新しい物を見つけていける世界。
それがこの先にあるんだ、だから―――)
/⌒ヽ
((;´-ω-`)
脂汗を流しながら、『心』を聴いているショボンを見ながら、ミルナは願った。
( -д- )(―――だから、折れないでくれ、ショボン。
”点”でしかない人間の心を、繋いで”線”にすることができるのは、お前しかいない)
ミルナの手には、ギターが握られている。
これが、世界を繋ぐ筆。
この楽器が、新たな世界を描く。
彼らは、そう信じていた。
ぽろろん、と、ミルナはギターを軽く鳴らした。
アンプに繋いでいないそれは、とくに街に響くことはなく、その場に小さく響いただけだった。
( -д- )
目を閉じ、沈黙する青年と、脂汗を流し、『心』を聴く青年。
彼らは、その瞼の裏に、同じものを見ていた。
/⌒ヽ
((;´-ω-`)
自分たちの使う、ギターと、マイク。ステージに立つ、自分たち。
アンプとエフェクターを通して、自分たちの音が世界を繋ぐ明日を。
現在、夜の11時30分。
彼らの描く明日は、もうそこまで迫っている……。
+( -д- )ベベベンおしまい((*´・ω・`)ボクタチノウタゴエヲキケエエエエ+
- 207 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/26(水) 02:09:02 ID:RE7jLBfo0
-
おわりっ、イヤホンって聞いたら
イヤホンの子どもたちと、あの歌のフレーズしか思い浮かばなかったよ!
そんなわけで、また次回ノシ
- 208 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 02:13:38 ID:cm/u5Qgc0
- 乙!
面白かった。
お題 水の都
- 209 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 04:59:53 ID:R1JGkbKE0
- おつ
- 210 :名も無きAAのようです:2013/06/26(水) 21:47:58 ID:f9FDujNI0
- 面白い!乙!
お題 決闘
- 211 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/27(木) 00:00:46 ID:7NoR4bkA0
- さてさて、休みの日の終わりにひとついこうかな。
今日は>>172【アダムとイヴ】から。
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 212 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 00:19:47 ID:deV7a8pM0
- おお、お久しぶりだ!
楽しみにしてます!
- 213 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 00:52:47 ID:7NoR4bkA0
- 書けた。うん、最近20分とか無視だよね、うん。
ともあれ張る。
- 214 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 00:53:31 ID:7NoR4bkA0
- 【アダムとイヴ】
ただただ、真っ黒な世界に彼は居た。
('A`)
何も見えず、何も聞こえない。
触覚にはなにも訴えかけてこないし、嗅覚を刺激するものなどなにもない。
まったく、自分以外が存在しているのかどうか、怪しい世界。
そんな状況が、生まれてこのかたずっと続いているもので、
彼は自分というものが存在しているのかどうかさえ、正直よく分かっていなかった。
「やあ」
('A`) ?
ふいに、声が聞こえた。
顔を上げれば、そこには○が5つほどついた、妙な物体があった。
川 ゚ -゚)<こんにちは。何をしているんだ?
その物体の○のひとつから、音が出ている。
”意味”がある、不思議な音だ。
―――ああ、なぜか知っている。これは『声』ってものじゃなかったか。
('A`)<なるほど、それじゃあそれがあんたの『顔』か
真っ暗だからよく覚えていなかったが、そういえば自分にも『顔』というものがあって、
ハナとか、クチとかメという名前の○が五つほどついていたな。
そんな風に彼は思い出して、納得したのだった。
- 215 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 00:54:49 ID:7NoR4bkA0
-
川 ゚ -゚) ?
相手は首を傾げている。
自分はよほど変なことを言ったらしい。
('A`)<いや、ごめん。こっちの話
多分生まれて初めて使う言葉というものに、少々のぎこちなさを感じつつも、彼は相手に謝った。
そして、あらためて目の前の相手の姿を見る。
('A`)<……あんたもしかして『人間』なのか?
川 ゚ -゚)<いかにも。キミと同じ人間だよ
答えられて、彼は首を傾げた。
('A`)<うーん、そうだよな。言葉話してるし、そうなんだろうな。
でも、あんたちょっとオレと姿が違うよな?
彼は相手の姿を見ながら言った。
自分と比べて、目の前の相手は、
またの間に有るはずのものが無く、胸のあたりにふくらみがあるようだ。
こころなしかいい匂いがする。
これははたして同じ生き物なのだろうか。
川 ゚ -゚)<うむ。『女』というそうだ。父なる母だか、母なる父だかにそう聞いてきた
('A`)<女? ふーん、じゃあオレは人間だけど、お前は女なのか
川 ゚ -゚)<いや、私が出来たので、キミのことは『男』と呼ぶことにしたそうだ
('A`)<ん? でも、オレはもう『人間』だぞ?
川 ゚ -゚)<『人間の男』、なんだそうだ。だから私は『人間の女』、ということになるな
(;'A`)<……ややこしいな、それ
- 216 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 00:56:42 ID:7NoR4bkA0
- 「すぐになれるさ」と言う彼女に、彼は「そんなもんかなあ」とまた首を傾げた。
('A`)<しっかし”親”は、なんであんたを創ったんだ?
今まで人間はずっとオレだけだっただろう?
腕を組み、考える彼に彼女は言った。
川 ゚ -゚)<教えたかったんだそうだ。キミに
('A`)<? 教えるって何を?
川 ゚ -゚)<『愛』を
そういって、彼女は彼の隣に腰を下ろした。
('A`)<『愛』? 愛ってのはなんだ?
川 ゚ -゚)<うーん……それは簡単に説明できるものではないな
彼女は、そう言ってぽりぽり、と頬をかいた。
川 ゚ -゚)<そうだな、実際に見せたほうが分かりやすいか
そう言って彼女は立ち上がり、そして、彼の手を取った。
('A`)(え……?)
彼女のやわらかい手を取ったとき、彼は胸の奥のとても深い部分がどくん。と動くのを感じた。
そして、彼女の手に引かれるままに、彼は立ち上がり。
そして、見た。
(;'A`)<え? ……あ
一瞬、目がくらんだ。
目に入ってくるのは、大量の光。
色。
そして、匂い。風が身体をなでる感触。
- 217 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 01:02:07 ID:7NoR4bkA0
-
川 ゚ -゚)<驚いたか? キミはいままで真っ暗な世界にいたようだが、
キミと同じ場所に居た私は、ずっと楽園にいたんだよ
(;'A`) ……
目の前に広がる、楽園。
彼はそれに圧倒されて、しばらく何も考えられなかった。
しばらくして、彼はぽつりと呟いた。
(;'A`)<これが……『愛』なのか
聞いた彼女はにこり、と微笑む。
川 ゚ー゚)<こんなものはまだ手始めさ、『愛』を知ればもっと世界は変わって見える
彼女は彼の手を掴んだ。
川 ゚ -゚)<行こう。私がもっと、キミに『愛』を教えてやる
風が吹く草原を、彼女に手を引かれた彼は歩き出す。
急に変わってしまった世界への戸惑いと期待。
そして、先ほどからとまらない胸の鼓動に、少しの疑問を感じながら―――
+おしまいオ、オイ(;'A`)ノ⊂川*゚ -゚)ハヤクイクゾ+
- 218 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/06/27(木) 01:10:13 ID:7NoR4bkA0
- 以上!
>>212
ありがとう、そういってくれると書く方もやりがいがあるよ!
というわけで、また次回ノシ
- 219 :名も無きAAのようです:2013/06/27(木) 02:28:41 ID:kTYSVYzs0
- クーにゃん可愛いよ
次も楽しみにしてる!乙!
- 220 :名も無きAAのようです:2013/06/28(金) 02:02:13 ID:RmAYnNYs0
- 読後感のよさ半端ないな
同じ場所にいるのに世界の見え方は全くちがってたってのが面白かったよ
乙!
- 221 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/07/11(木) 01:53:25 ID:PVACIT/E0
-
こんばんわ、あるいはおはようございます。
今日は>>174【初恋螺旋】
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 222 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 01:59:13 ID:m6FUesnI0
- おぉ!久々!超期待!!!
- 223 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:40:24 ID:PVACIT/E0
- 20分? なにそれたべられるの?
ふはは、ああ、うん。つぎは頑張る。
投下するね
- 224 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:41:38 ID:PVACIT/E0
- 【初恋螺旋】
賑やかな喧騒が、どこか遠くに聞こえる。
ここはサーカスの裏側。いわゆる楽屋とか呼ばれる、お客様には見せられない部分だ。
Σz ゚ー )リノ<やあ、ジョイナス。調子はどうだい?
部屋の中と外を区切る、垂れ幕を持ち上げて、スニフィは中にいたピエロに笑いかけた。
( 〈i〉ω〈i〉)<ギエ〜! そこは僕の……あれ、めずらしいお客さんだ日暮里
芸の練習中だったのだろう、大げさな悲鳴をあげていたピエロは、スニフィに気付くと急に声を低くした。
彼女はそれを見て、くすくすと笑う。
Σz ^ー )リ<また例の芸の練習かい? まったくキミはがんばりやさんだねえ
(;〈i〉ω〈i〉)<からかわないでほしい日暮里……結構難しいんだ日暮里。お客様に笑ってもらうのって
Σz ゚ー )リ<そうだね、”笑わせる”のは大変だろうねえ。その点、ボクなんて楽なものだよ―――
そう言って、スニフィは足元に落ちていた紙きれをひょい、と持ち上げるとそれを顔の前に持っていく。
そして、口をすぼめた。
ぼっ
Σz ^ー )リ<―――この通り、”驚かせる”のは一瞬ですむ。労力はキミの二分の一程度じゃないかな?
自らの口から出た炎で消し済みとなった紙きれをぽい、と宙に投げ捨て、彼女は笑った。
(;〈i〉ω〈i〉)<むー、相変わらず凄い手品だ日暮里……
Σz ^ー )リ<いや、簡単だよ。修得するまでの労力さえ惜しまなければ、誰にでもできる
腰に手を当てて、にこやかに少女は言う。
ピエロはそれを、尊敬しているような、あるいはただ呆れているだけのような表情で見ている。
(;〈i〉ω〈i〉)<……それができないから、結局みんな才能がどうとのとかいって、色々諦めるしかないんだ日暮里
Σz ゚ー )リ<うーん、そうかなあ。たしかに「みんな怠けすぎじゃない?」って思うことってあるけどね、結構
納得いかない、という風に首をかしげている少女に、ピエロは深々とため息を吐いた。
- 225 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:43:31 ID:PVACIT/E0
- 少女―――酒蔵スニフィは、それなりに名の売れたマジシャンだった。
天才的な炎を用いたマジックは、かつてこのサーカスに多くの来客をもたらしたものだ。
『龍姫のスニフィ』かつて彼女は、そんなあだ名で呼ばれていた。
( 〈i〉ω〈i〉)<今日ここに顔を出したってことは、そろそろ復帰してくれるのか日暮里?
Σz -ー )リ<うーん……
言われて少女は、頬をぽりぽりとかいた。
ピエロはやっぱりため息を吐いた。お客さんの前では絶対に見せられない行動だが、ここは楽屋である。
( 〈i〉ω〈i〉)<……ラプチャーのことか日暮里?
Σz -ー )リ ……
( 〈i〉ω〈i〉) ……
気まずい沈黙が、テントの中に流れた。
ラプチャーというのは、すこし前までこのサーカスで働いていた芸人である。
筋骨隆々な見た目で、腕が片方しかなく、その一本しかない腕で様々な芸を編み出し、観客を魅了していた。
しかし、今ラプチャーはここには居ない。
片腕芸人ラプチャーは、自身の得意としていた一本腕逆立ち綱渡りの練習中、
うっかり手を滑らせてそのまま帰らぬ人となってしまったのだ。
Σz -ー )リ<彼は……
( 〈i〉ω〈i〉)<っぽり?
Σz -ー )リ<彼はボクの理想だった。片腕しかないというハンデをものともせず、
”誰にも真似できないこと”を、ずっと探求していた。
( 〈i〉ω〈i〉) ……
Σz ゚ー )リ<さっきも言ったけどボクの芸なんて、労力さえいとわなければ誰にだってできる。
しかし、彼は違う。彼の芸は、彼にしかできなかった。
片腕だから、とかじゃない。彼は、彼にしか持てない”輝き”を持っていた
( 〈i〉ω〈i〉)<……きみだって、それは持ってるんじゃないか日暮里?
Σz -ー )リ<残念ながら、それが持てないから、ボクはここにもどってこれないんだよ、ジョイナス。
彼の穴埋めをしなくては、という責任感はある。でも、ボクの芸では足りなさすぎるんだ。
( 〈i〉ω〈i〉)<……そんなことは
Σz ゚ー )リ<いや、あるよ。鏡に映して自分の演技を見ても、ラプチャーの演技をみる時のような”ときめき”を感じないんだ
スニフィにきっぱりと断言されてしまって、またピエロは黙るしかなかった。
- 226 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:45:23 ID:PVACIT/E0
-
Σz -ー )リ<あるいはこれは初恋の相手を思う乙女の気持ち、みたいなものなのかもしれない
(;〈i〉ω〈i〉)<はつこ……っぽり!?
ステージの上でもないのに、大げさに驚くピエロに、少女は首を傾げる。
それに対しピエロは「いいから続けて」と、続きをうながした。
Σz ゚ー )リ<う、うん。実際にはボクの芸は、もうラプチャーを超えたのかもしれない。
でも、女の子にとってのかなわなかった初恋の相手が、ずっと”一番良い物”として記憶に残り続けるように、
はじめてときめきを感じた”ボクの中の彼の芸”をボクは永遠に超えられないんじゃないか……そんな気がするんだ
静かな声で言い終ると、スニフィはピエロの方を見た。
ピエロは、なぜだかほっとしたような顔をしていて、だから彼女は再び首を傾げた。
Σz -ー )リ<うーんと、変な話をしちゃったような気がするね。
ごめんね、今日はこれで失礼させて……
( 〈i〉ω〈i〉)<やっぱり、スニフィは帰ってくるべきだ日暮里!
Σz;゚ー )リ<え?
ピエロは少女の肩を掴んで、真剣な表情で言った。
( 〈i〉ω〈i〉)<スニフィは自分の芸に”ときめき”を感じないかもしれないけど、
お客さんはそうじゃない日暮里。スニフィの芸が”初恋”で、
ずっとスニフィの芸に”ときめいて”いるお客さんはいっぱいいる日暮里!
Σz;゚ー )リ<じょ、ジョイナス? いや、そう言ってくれるのはうれしいけど、でも―――
( 〈i〉ω〈i〉)<自信がないのは分かる日暮里。ラプチャーが死んだショックがあるのも分かる。
でも、お客さんやそれに、僕も。きみの芸に”初恋”をして、きみの芸が”一番良い物”で、
きみの芸を待っている。そんな奴もいる日暮里! だから―――
気付けば、ピエロの肩が震えていた。
::( 〈 〉ω〈 〉):<―――だから、戻ってきてほしい日暮里。きみを目指す、ぼくの為にも
Σz;゚ー )リ
- 227 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:47:54 ID:PVACIT/E0
-
Σz;゚ー )リ
Σz -ー )リ
Σz ゚ー )リ
Σz ゚ー )リ<ごめんね、ジョイナス。ボクはやっぱりまだ戻れない
( 〈 〉ω〈 〉) !
Σz ゚ー )リ<”初恋”の話は、物の例えだよ。
ボクはやっぱりまだ、ラプチャーの芸を超えられたとは思えないし、だから、まだ帰らない。
少女は、ピエロに背を向けて歩きだした。
ピエロは、黙ってそれを見ている。
と、ふいに少女は立ち止まり、思い出したように言った。
Σz ゚ー )リ<そうそう、そういえば生前のラプチャーにもしたことがあるんだ、”初恋”の話
( 〈i〉ω〈i〉) ?
Σz ゚ー )リ<そのとき、彼はこう言っていた。「自分にもそういうものがあるかもしれない」と。
それに対して、ボクは「それは一体誰の、どんな芸なのか」って聞いたんだ。
そしたら、なんて答えたと思う?
びっ、と彼女はピエロのほうを指さした。
Σz ゚ー )リ9m<彼はこう言ってたんだ。「面白いピエロがいたんだ、隻腕になった俺に始めて笑顔をくれた」って
(;〈i〉ω〈i〉) !!
- 228 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:48:49 ID:PVACIT/E0
-
Σz ^ー )リ<わかるかい、ジョイナス。彼の”初恋”はキミだったのさ。
だから、ボクはキミに会いに来たんだ。彼の”初恋”の芸を見れば、
彼を超えるヒントが得られるかもって思ってね
「ただ、面白いことに、キミの初恋はボクだった」と、彼女は少し照れくさそうに言って
Σz*^ー )リ<とんだ初恋スパイラルだね。”初恋”の人の”初恋”を追いかけて、結局ボクは自分の芸に戻って来てしまった。
だからボクは、自分の芸を見つめ直すことにするよ。そして、いつかこのサーカスに戻ってくる
だから、今日のところは失礼するよ
スニフィの足元から、ぼっ、と炎が上がった。
それはたちまち彼女を覆い隠し、そして炎が消えたとき、彼女の姿はそこにはなかった。
『龍姫のスニフィ』お得意の消失マジックだ。
(;〈i〉ω〈i〉) ……
ピエロは、しばらくその場で、ぼーっと突っ立っていることしかできなかった。
( 〈i〉ω〈i〉)=3
しかし、しばらくして、一つため息を吐くと、彼は楽屋に帰って行った。
こうしては居られない。彼女が戻ってきたとき、サーカスの看板として恥ずかしい芸はできないのだ。
ただ、彼は少しだけ残念でもあった。
(*〈-〉ω〈-〉)(半分は、告白のつもりだったんだけど……)
やはり、初恋はかなわないものなのだろうか?
そんなことを思いながら、ピエロは練習を再開したのだった。
+┗(⌒)(^^)おしまい(^^)(⌒)┛+
- 229 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/07/11(木) 03:52:49 ID:PVACIT/E0
- おわりっ。
うん、登録してないAAをあとHDの容量が2%くらいしか残ってないPCでコピペし続けるのってキツいよね。
……と、いう言い訳。
「こいつらだれ?」って人にはこれ。ttp://buntsundo.web.fc2.com/long/aa_template_4/top.html
そういえばこおのスレもまとめてくれてるみたいだよ、ありがとうブンツンドーさん。
ってなわけで、またねノシ
- 230 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 03:59:41 ID:DEt0E37k0
- 超乙
おもしろかった!まさか彼らが出てくるとはwww
- 231 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 09:59:58 ID:9cYp9Uqc0
- 「っぽり?」が可愛い
- 232 :名も無きAAのようです:2013/07/11(木) 19:04:43 ID:Mr.kBReoO
- 乙!
相変わらず面白いなぁ
- 233 :名も無きAAのようです:2013/07/12(金) 21:09:42 ID:gR3Qt3VU0
- わああ、来てたんだ!
面白いし、雰囲気がいいなぁ
おつです!(^^*)
- 234 :名も無きAAのようです:2013/07/12(金) 22:00:00 ID:6GiGkt0w0
- 乙!
おもしろい
- 235 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/07/20(土) 01:54:46 ID:/gdch9Lc0
- こんばんわ、おはようございます。
もしかすると、おやすみなさい。
さて、そんなわけで今日は>>186【非線形時間】
一応お題としてカウントするね。
「お題がある限り〜」のスレにも同じ書き込みあったし、多分お題だよね、うん。
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 236 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:00:59 ID:jHfoe1Nk0
- 楽しみ楽しみ~
- 237 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:28:06 ID:SsffGtLEO
- おーい、もう30分はたったぞ
- 238 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:54:21 ID:/gdch9Lc0
- はるよ。
>>237
不思議なことにそれつっこまれたのはじめてだよwwwwwww
- 239 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:55:03 ID:/gdch9Lc0
- 【非線形時間】
夕暮れの帰り道。
( ^ω^)<お?
幼馴染みと二人で帰っていた少年は、足元に転がっていた『それ』に気がついた。
ξ゚⊿゚)ξ<何それ
後ろから聞いてくる幼馴染みに、少年は背を向けたまま答える。
( ^ω^)<紙きれ、みたいだお
少年の手にあるのは、どこにでもあるようなコピー用紙の切れはし。
その表面には活字でこう書かれていた。
( ^ω^)(なんだおこれ、【非線形時間】……?)
書かれている単語の意味がよく分からなかったので、彼は後ろに振り向いた。
( ^ω^)<デレ、これどういう意味だお?
ζ(゚、゚*ζ<ん? なにそれ「ひせんけー」?
聞いてみたはいいものの、自分と成績どっこいどっこいの幼馴染みが、この言葉の意味を知っているはずもなく。
( ^ω^)(お……?)
―――いや、そもそも自分はなんで、このことを幼馴染みに聞こうと思っていたのだったか。
- 240 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:56:55 ID:/gdch9Lc0
-
ζ(゚、゚*ζ<ん? ブーン。どうかしたの?
目の前で、首をかしげている幼馴染み。
彼女の頭のできは、自分と同じか、それよりも下のはずだ。
しかし、自分が質問をしようとしたのは、自分よりもずいぶん頭のいい、”誰か”だったような……
ζ(゚、゚*ζ<ブーン?
(;^ω^)ヽ<お? いや、ぼく今日デレと一緒に帰ってたっけって
ζ(゚ー゚;ζ<はい……? なにそれ。
さっき校門で待ち合わせして、ここまでずっと二人で帰ってきたじゃん
言われて彼も、確かにそうだと思った。
記憶の上でもそうなっているようだし、これは気のせいに違いない。
そう彼は思い直した。
( ^ω^)<おっお、ちょっとボケちゃったみたいだお。
どうでもいいけど、これ、一体なんだと思うお?
自分が変な感じにしてしまった空気を取り繕うために、少年は改めて話を戻した。
('、`*川<うーん……『非』線形ってことはさ、線の形をしてないってことなんじゃない?
( ^ω^)<おー? 時間って線なのかお?
('、`*川<や、そうなんじゃない? よく知らないけどさ
( ^ω^)<線じゃない形って……つまり、【非線形時間】ってどんな形なんだお?
('、`*川<線じゃないってことは、点なんじゃない? たぶん
- 241 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:58:28 ID:/gdch9Lc0
-
言われて少年は考える。
線の時間が点になるということは、つまりどうなるんだろうか、と。
( ^ω^)(ええと、時間って過去とか未来とかだお?
線ってことはそれが繋がってるってことだから)
(;^ω^)ヽ(点になっちゃうと、それが繋がらなくなるわけで、繋がってない時間……?)
(;∩ω^)ペチ(おー? 繋がってないってことは、そういう時間が一杯あるってことで)
(;∩ω∩)ウーム(それの中で生きてる人、ってのを想像すればわかりやすいのかお)
(;∩ω∩)(ええと、点みたいに散らばってる時間をずっと体験し続けるわけだから)
(;∩ω∩)(点みたいに散らばってる過去や、未来……あ、ひょっとすると現在も一杯あるのかお)
(;∩ω∩)(そういうのが絶え間なく続くのが、非線形時間で生きてる人ってことなのかお?)
(;∩ω∩)(なんだか現在が一杯あるって、自分が誰なのか、分からなくなりそうだお)
しかし、と彼は考える。
そもそも自分が線系の時間に生きているという保証は、どこにあるのだろうか?
(;∩ω∩)(もしも、ぼくが気付かずに、非線形の時間に生きていたとして)
(;∩ω∩)(だとしたら、自分だって一貫性があるとは限らなくて)
(;∩ω∩)(つまり―――)
(;∩ω∩)(吾輩は)
(;∩ωΦ)
(;ΦωΦ)(誰であるか?)
- 242 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 02:59:49 ID:/gdch9Lc0
-
ぺちり、と頭を叩かれた。
(;ΦωΦ)<<痛いであるっ
lw´‐ _‐ノv<顔両手で抱えて、一人でうんうん唸ってるからだよ、ばかもの
顔を上げれば、そこには呆れた顔で笑う幼馴染みの姿があった。
(´ΦωΦ)<む……すまないである。つい物思いにふけってしまって
lw´‐ _‐ノv<何年幼馴染みやってると思ってんのさ、もう慣れっこだよ
「キミは今までに炊いた米粒の数を覚えているのかい?」とか、よく分からないことをいう幼馴染みに、
彼はくすくすと笑う。
lw´‐ _‐ノv<なにさ、コクゾウムシの正面からのショットでも思い出したのかい?
( ΦωΦ)<いや、いつも通りだな、と思って
何を怖がっていたのだろう、と彼は笑う。
自分はここにいるし、彼女もここにいる。
今まで生きてきた『過去』も、これから生きていく『未来』も、
こうやって線で繋がっているし、だから心配する必要なんてなにもないではないか。
そのとき、風が吹いた。
( ΦωΦ)<あ
手に持っていた紙が、風に攫われて飛んでいく。
広がる夕焼け空に舞う、白い紙。
風の中、回転しながら進むそれは、赤い光の中で消えたり現れたりを繰り返し。
やがて、完全に見えなくなった。
+( ω ) ⊿ )ξおしまいζ( 、 *ζ( 、 *川+
- 243 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/07/20(土) 03:02:09 ID:/gdch9Lc0
-
おわりっ。
今日は20分でいけると思ったんだけどねえ……
うん、まあ次頑張ればいいや。
そんな感じで次回もゆるく頑張るよ!
じゃあ、またノシ
- 244 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 03:09:35 ID:quLd.VxE0
- 面白かったよー
乙乙
- 245 :名も無きAAのようです:2013/07/20(土) 12:03:09 ID:7dyFd1Wg0
- コクゾウムシの正面からのショットってのが気になって仕方がない
- 246 :名も無きAAのようです:2013/07/21(日) 08:50:02 ID:U3C6T5/c0
- おつです!
おお…何かちょっとドキッとした
- 247 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/11/30(土) 00:41:30 ID:mfuivQNI0
- こんばんわ
本日は二本立て。
それじゃあはじめるね、今日は>>187【包丁コレクター】
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge!
- 248 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:03:22 ID:hICuLDr.C
- おい、もう20分経ったぞ
- 249 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:15:10 ID:mfuivQNI0
- 書き終わった、張るね
- 250 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:15:56 ID:mfuivQNI0
- 【包丁コレクター】
ミ,;゚Д゚彡<<待て! 待つんだから!!
市街地。
石畳の上を、ふさふさと毛を生やしたギコ種の青年が走っている。
彼の目線は斜め上を―――レンガ造りの屋根の上に向けられている。
( ・∀・)<<待てって言われて待つ奴はバカなんだからな!
屋根の上をぴょんぴょんと軽快に飛びまわるのは、黄色い毛並みのモララー種の青年。
彼の右手には、銀色に輝く包丁が握られていた。
ミ,;゚Д゚彡<それはフッサールのだから! 返すんだから!!
叫びながら、フッサールは両手をぶんぶんと振る。
それを見ながらモララー種の青年はけらけらと意地悪く笑った。
( ・∀・)<先に見つけた方の勝ちなんだからな!
つーちゃんの包丁は、このモラルバート様がいただいた!!
- 251 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:17:10 ID:mfuivQNI0
-
ミ,;゚Д゚彡<待ってっていって待ってくれないなら、フッサールにだって考えがあるから!!
そう言ってフッサールは、おもむろに背中にしょっていた筒状のものを取り出した。
フッサールの身の丈ほどもある、筒状の物体。
全体に渡って大きく「ド根性☆」と書かれているそれは―――
(;・∀・)<ちょ、ストップ! フサ、いくらなんでもここでそれはまずいからな!!
ミ,;゚Д゚彡<そんなこと言ったって……もう止められないからッ!!
ぼんっ、という音を立てて、筒状の物体から丸い玉が発射される。
玉には「男祭り★」と書かれていて、それはモラルバートのいる屋根に落下すると、
(;○∀○)て<<どわあああああバカフサアアアアアアアアアア!!!
どがん
―――閃光を伴う、大爆発を引き起こした。
.
- 252 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:18:44 ID:mfuivQNI0
-
ぷしゅー、という音。
(;>∀・)<けほっ、まったくフサは考えなしに動きすぎだからな……
身体のあちこちをススで黒く染めながら、モラルバートはなんとか立ち上がった。
ミ,*゚Д゚彡<やった! やったから! つーちゃんの包丁はフサのだから!!
(;―∀―)<あーもういいや、今回はフサに譲ってあげるんだからな
ミ,*゚Д゚彡<<本当!? やったから! ありがとうだから!!
(;―∀―)<ほんとほんと、だから”そっち”はフサが引きうけてほしいからな
そう言ってモラルバートはちょいちょい、とフッサールの後ろを指さした。
ミ,*゚Д゚彡<そっち?
ミ゚Д゚*,彡
ミ゚Д゚;,彡
振り向いたフッサールの目に映ったもの。
从# д从ξ#-⊿-)ξ(#゚ω゚)
それは、破壊した家の住民とおぼしき人々の姿。
ミ,;TДT彡<ごめんなさい!! ごめんなさいだから! 悪気はなかったんだからー!!
モラ! モラ、助け……あれ? いない? 畜生!!
- 253 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:20:36 ID:mfuivQNI0
- 屋根の上。
モラルバートは呑気に口笛を吹きながら、下で怒られているフッサールを眺めている。
( ・∀・)〜♪<まったく、あいつはあいかわらずだからな
言いながら、彼は一本の包丁を取り出した。
柄には持ち主の名前が、「つー」という文字が彫られている。
( ・∀・)(つーちゃん、今どこにいるんだろう)
思い出すのは彼女のこと。
「自分より強いやつに会いにいく」と村から出ていった、フッサールとモラルバートの幼馴染みのこと。
彼女が訪れた街に残される、包丁。
フッサールとモラルバートは、それを集めながら旅をしているのだった。
( ・∀・)<ま、先に追いついてつーちゃんをお嫁さんにもらうのは、ボクなんだからな!
日の光にきらめく包丁を仕舞いながら、彼はまた怒られているフッサールを眺める作業に戻ったのだった。
+( ・∀・)〜♪おしまいミTДT;,彡+
- 254 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:29:02 ID:mfuivQNI0
- >>248
そろそろスレタイを50minutes challenge! くらいに改めたいと思っている
そんなわけでもいっちょいこうか
>>208【水の都】
- 255 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:50:58 ID:mfuivQNI0
- よし、はるよ
- 256 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:52:03 ID:mfuivQNI0
- 【水の都】
(゚、゚トソン<……
湖に、大都市が映っている。
そびえ立つビル群。
スーツを着た女性―――トソンはそれを見ていた。
(゚、゚トソン<なんだか、別物見たいですね。
彼女の後ろには、大都市がある。
彼女がオフィスレディとして働いている、都市があるのだ。
しかし、彼女はそちらを見ない。
もう見たくもないというように背を向け、湖に映った方の大都市ばかり見ている。
この都市の一番背の高いビルで、彼女は働いている。
つまらなくはない。
毎日が忙しく、充実している。
しかし―――
(゚、゚トソン(何か、その、もやもやしてますね。……なにかが、足りない。そんな気がする)
それが何か分からないから、彼女はこうして湖のほとりでぼーっとしているのだった。
- 257 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:53:09 ID:mfuivQNI0
-
(゚、゚トソン ……
しばらく、彼女は無言で湖に映った街を眺めていた。
水面にゆらめく、青い大都市。
(゚、゚トソン(きれい……)
気付けば、彼女は湖に向かって歩を進めていた。
スーツを着たまま、水のなかに一歩一歩と踏み込み、
そして、勢いをつけて水の中に潜った。
(-、-トソンブクブクブク
顔に触れる、水の感触。
(゚、-トソン
彼女は、ゆっくりと目を開いた。
(゚、゚トソン
- 258 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:54:43 ID:mfuivQNI0
-
青い、世界。
(゚、゚トソン
陽光が差し込む、水の中で彼女はそれを見た。
(゚、゚トソン(きれい……)
湖の中。
地上にあるのと、まったく同じ大都市が水中に佇んでいるのを、彼女は見たのだった。
足を動かす。
身体は自然と前に進む。
背の高いビルの合間を泳ぎながら、彼女はそれを見つけた。
(゚、゚トソン(私が働いているビル……)
- 259 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:56:22 ID:mfuivQNI0
-
迷わず、中に入る。
煩わしい重力のない水の中では、待ち時間の長いエレベーターなど、不要で
(゚、゚トソン(これは……)
階段を泳ぎ、彼女はどんどん上に昇っていく。
(゚、゚トソン(たのしい……!)
煙草臭いオヤジどもの闊歩する廊下は、今は水の臭いしかせず、
資料やパソコンが浮くオフィスの中を、彼女は自由に泳ぎまわった。
(゚、゚トソン
(-、-トソン
(゚ー゚*トソン
- 260 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 01:58:54 ID:mfuivQNI0
- ―
――
―――
(-、-トソン
(゚、゚トソン
気がつくと、湖の前に立っていた。
(゚、゚トソン
自分の体を見回すが、特に濡れた形跡はない。
(゚、゚トソン
夢でも見たのだろうか、と首を傾げながら、彼女は地上の大都市へと歩きだした。
重力のない、自由な水の都に背を向け、重力のある、地上の都へ。
(゚、゚トソン
( ー トソン
―――自由な都の記憶を、少しだけその胸に宿して。
+おしまい+
- 261 : ◆6ZgdRxmC/6:2013/11/30(土) 02:01:21 ID:mfuivQNI0
- 終わりっ
じゃあ、また次回ノシ
- 262 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 21:51:59 ID:G3ur7ez20
- おお!来てた!
フサかわいいなw
おつです!
- 263 :名も無きAAのようです:2013/11/30(土) 21:58:46 ID:6UHAhgFM0
- 雰囲気が好きだわ
- 264 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:00:37 ID:1aqNWR.U0
-
こんな時間にこんばんわ。
いやー、一年って短いよね。
最後にひとつ、使ってないお題があるのをなぜだかふと思い出したよ。
>>210 【決闘】
そんじゃ、最後に一発いってみよー
さあ
(*^ω^)<20minutes challenge! だよ!
- 265 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:26:33 ID:T3NMLKJIC
- 次はξ*^?竸)ξ50minutes challenge! が始まるんですね
- 266 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:35:16 ID:1aqNWR.U0
- 【決闘】
川 ゚ -゚)<では、準備はいいな?
('A`)<ああ、いつでもこい、だ
夏。
陽炎に揺れる公園で、10歳くらいの少年と少女が奇妙な姿勢を取っていた。
具体的に言うと、両手を地面について、臀部を上に上げる体制―――
―――そう、それはいわゆる”クラウチングスタート”の姿勢。
川 ゚ -゚)<買った方が、ゴリゴリきゅん一本を一人占めできる
('A`)<お小遣い上限ぎりぎりをかけた勝負……腕がなるぜ
少年と少女の目線の先には、一本の木。
その根元に、空き缶が一本置かれている。
少年少女の頬に、熱さによって生じた汗が伝っている。
川 ゚ -゚)<……おんゆあまーく
海外帰りの体育教師から教わった、「位置について」という意味の下ったらずな英語。
それに少年が続いた。
('A`)<……せっと
頬を伝う汗のしずく。
その一滴が地面に落ち、ぽたりと音を立てる。
それと同時に少年と少女は叫んだ。
川#゚ -゚)<<ドン>>('A`#)
.
- 267 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:36:54 ID:1aqNWR.U0
- 駆けだす、ふたりの足。
むせかえる熱さの中、ぬるま湯のような空気を切って二人は走る
川#゚ -゚) !!
(#'A`) ッ!
手を振り、足を上げ、進む。
目標は大木の根元。
川#゚ -゚) ―――!!
(#'A`) ――ッ!
その缶を蹴った勝者だけが、ゴリゴリきゅんを食べる権利を得られる。
二人の体は、あっという間に目標に近づいていき、そして、
川#> -<) ―――!!!
(#>A<) ――――!
同時に、地面を蹴った。
宙を舞う、小さな二人の身体。
つきだす足。
そのつまさきの先端は、ほぼ同時に缶の腹を捉えた。
- 268 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:38:43 ID:1aqNWR.U0
- ――――
――
―
川#゚ -゚)<だーかーらー、私の方が早かった!
(#'A`)<いーや、俺だね、ぜってー俺のが早かった!!
木の根元、ぎゃーぎゃーと言い合いをする二人。
その場に審判を務める第三者がいたとしても、引き分けとしかいいようがないほどの僅差だったので、
幾ら彼らが言い合いをしようが決着がつくはずもなかったが、
当然、そんなことをこの二人が分かるはずもない。
川#゚ -゚)<よし、じゃあこうしよう。さきにベンチに置いてある戦利品に辿り着いたほうの勝ちだ。
はい、よーいどん!
一方的に行って、そして少女は駆けだした。
(;'A`)<うわっ、ずりぃ!! まてこの!!
あわてて少年も追いかけるが、ほぼ同じ速さの相手に、スタートダッシュで遅れた彼が適うはずもなく。
結果、ベンチの戦利品に先に辿り着いたのは、少女のほうだった。
- 269 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:40:33 ID:1aqNWR.U0
-
(; A )<ぜえ、ぜえ……くそっ、卑怯だぞ
川 ゚ -゚) ……
(; A )<おい……なんとかいえよ……
川 ゚ -゚) ……
(;'A`)<? どうした?
川 ゚ -゚)<溶けてる
(;'A`)<へ?
少女が鞄から取り出した、アイスの入った袋。
ただ、その見た目はどう見ても固形物の入っている感じではなく、
中の物がすでに液状に変化していることは、外観から容易に想像がついた。
- 270 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:43:08 ID:1aqNWR.U0
- ―
――
――――
ベンチに座る、少年と少女。
川 ゚ -゚)チュルチュル
袋に口をつけて、中身を啜る少女。
(;'A`)
隣には、汗だくで疲れた様子の少年。
川 ゚ -゚)
少女は、ちょっとだけ少年のほうを見て、そして自分が持っている袋を見た。
川 ゚ -゚) ……
少しの間、考え、そして
川 ゚ -゚)<ん
(;'A`)<あ?
袋を、少年のほうに付きだした。
(;'A`)<……いいのかよ
川 ゚ -゚)<……今日のところは引き分けだ、そういうことにしておいてやる
なんだか偉そうな少女の言葉に、少年はちょっとだけ眉をひそめながらも、
少女の手から袋を受け取り、中身を啜った。
(*'∀`)プハァ<んめえ!
川#゚ -゚)<おいばか、全部飲むな、返せ!!
(*'∀`)<やーだよっ、もう全部もらったもんねー!!!
真夏の公園。
ぎゃーぎゃーと、賑やかな二人。
小さな二人の、ささやかな”決闘”は、こうして幕を閉じたのだった。
+カーエーセー川#゚Д゚)おしまいヽ(*'∀`)ノフヒヒヒ+
- 271 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 01:53:44 ID:CJcAFM3U0
- 生きてたか!
乙
- 272 : ◆6ZgdRxmC/6:2014/06/05(木) 01:53:51 ID:1aqNWR.U0
- >>265
なにそのかおこわい!!
そんなわけで、当スレでお前らが出してくれた全お題の消化っ。
なんやかんやで、一年越しになっちゃった20minですが、いかがでしたでしょうか。
読んでくれたお前らと、
支援をくれたお前らと、
感想書いてくれたお前らと、
あと、まとめてくれたブンツンドーさんに感謝。
まじ、みんなありがとうでした。
そんな感じで、(*^ω^)<20minutes challenge! を狩猟します。
またね。
ノシ
- 273 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 03:40:45 ID:7aMLT9xMO
- 最後のは、かわいらしい青春ものだった
おつ!
- 274 :名も無きAAのようです:2014/06/05(木) 07:03:54 ID:hccmgR2g0
- 最後なのは寂しいけれど、乙乙!
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