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( ^ω^)Out of Place Artifacts.な、ようです
1名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:16:45 ID:Bx9AQRUw0
とりあえずプロローグだけ投下します。
更新はかなり遅くなります。複雑なので

2名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:17:34 ID:Bx9AQRUw0

プロローグ

……バシャバシャッ。
数名の人が水たまりの上を走り抜ける音が神殿の入り口から伝わり奥へとこだまする。
人が一人通れるか通れないか際どい大きさのコンクリートで縁取りされた長方形の入り口。
神殿の場所が山の中にあることもあって、入り口の周りは草やつたで生い茂っている。

………うわあああっ

……大丈夫か!?

……だめだ…さっきと同じだ…

…くそっ!これで二人目だぞ!なんなんだこの神殿は…

3名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:18:39 ID:Bx9AQRUw0


一人は神殿に入る前に生気を抜き取られたかのように死亡。今、もう一人も同様の現象で死んでいった。
神殿の中は灯りはなく、カンテラで足元を照らして進んで行く。
カンテラというのは、ロウソクや燭台のことを表す。
あまりに心もとない明るさと前に進んで行くほど暗く迷路のように複雑になっていく状況に困惑して、足が竦む。
壁はコンクリートのようだが、下は舗装されていない。靴で地面を削ってみる。ただの土だ。

4名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:19:28 ID:Bx9AQRUw0

ローブを身に纏った男達は、任務でこの地を訪れていた。
すると、なにか球体のような物を踏みつけた。ガチャガチャと崩れていく。恐る恐るカンテラを近づけた。

………うわああ!

…どうした!?お前もか!?

後ろについてきていた男が駆け寄って指差すほうの足元を確認する。

……ただの頭蓋骨だ。安心しろ。

閉じていた目を開けて足元をみたら、原形はないものの、骨のようだった。
以前、この神殿に足を踏み入れたものだろう。
神殿の通路の幅は両肩が触れるほど狭い。人がすれ違うことはできない。洞窟のようだった。
聞こえるのは土を踏む音だけ。

足を止めるわけにはいかない。

5名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:20:27 ID:Bx9AQRUw0


なんとしても、任務を完了して…
幻のオーパーツを手に入れなければ。

我らが母なる国のために…
そして…


ミ ^ω^〕「待っていろ、ブーン」

6名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:24:56 ID:Bx9AQRUw0



ーー捜索隊が出動していますが。行方が分からなくなっているルーヴル教徒であるメスティーソ族の男性五人の足取りは未だつかめていません


以上、報道ニュースからお伝えしましたーー



( ^ω^)Out of Place Artifacts.な、ようです

7名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 20:27:07 ID:Bx9AQRUw0
とりあえず完了です
感想頂けたら幸いです

8名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 21:15:40 ID:jnWJGjDY0
>>7
後人波入れたいかも

9名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 21:25:49 ID:Bx9AQRUw0
なるほど、感想ありがとうございます。
できれば詳しく教えて頂けたら幸いです

10名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 22:50:55 ID:Bx9AQRUw0
第一話

11名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 22:51:39 ID:Bx9AQRUw0



西暦1805年 VIP王国 城下町トゥサン・ルヴェルチュール

城下町の中心をヴァルダヴァ川が流れる。古い街並み・建物が数多く立ち並んでいる。

川のふもとには食料や服などを買える店が川に沿ってところせましと並んでいる。
買い物をする時は小さな舟に乗って、川を渡りながら店を見てまわることができるのだ。

そして、このVIP王国には5つの人種があり、いろんな肌の色をした人々が歩いている。

一つは、白人と先住民の混血(メスティーソ)
一つは、白人の大地主(クリオーリョ)
一つは、白人と黒人の混血(ムラート)
先住民、黒人といった人々が上下の階層をこなしている。

12名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 22:58:31 ID:Bx9AQRUw0


一番身分が上がクリオーリョ。
次がメスティーソ、ムラート、先住民の順番。そして一番身分が低いのが黒人となっていた。

聖職者になれるのはメスティーソから上の身分だけだ。

街の外れにはトゥサン・ルヴェルチュールでただ一つの学園、豪奢で広大な土地を使って構えているステーヴンソン学園という、お嬢様や貴族の子供が通っている学園がある。

13名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:01:36 ID:Bx9AQRUw0
ステーヴンソン学園 祈りの場


天にまします われらの父よ
願わくは御名(みな)をあがめさせたまえ
御国(みくに)をきたらせたまえ
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ
われらの日用(にちよう)の糧(かて)を今日も与えたまえ
われらに罪をおかすものを
われらがゆるすごとく
われらの罪をもゆるしたまえ
われらを試みにあわせず
悪より救い いだしたまえ
国と力と栄えとは
限りなくなんじのものなればなり

( ^ω^)「アーメン」

14名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:04:46 ID:Bx9AQRUw0

祈りが終わると、座っていた生徒達は立ち上がる。
このような祈りを毎日、朝の授業が始まる前にやらなければいけないのだ。
ブーンは親が聖職者なのを理由に無理やり今年入学させられた。
この学園に通う生徒達は皆聖職者を目指すのだ。よって身分はメスティーソから上になる。

15名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:08:15 ID:Bx9AQRUw0

聖職者とは、この世に存在する悪魔を払う人々だが、悪魔というのは大袈裟でそんなものは見たことがない。
いわゆる、警察と言えばわかってもらえるだろうか。

今年入学したブーンは一年生。
六年制なので後五年もいなければいけない。留年なしで。
正直、馬鹿馬鹿しく感じる。しかし、やらなければいけないのだ。無念。

16名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:13:26 ID:Bx9AQRUw0

各自歩いて教室へと向かう。

('A`)「でよ〜、この学園には七不思議があるらしんだぜ〜」

隣でぺちゃくちゃ喋っているのは今年一緒に入学したドクオ。
生徒の服はまばらで派手じゃなければ特に指定はされていない。
大抵ブーンは市販で買った黒のスーツを着ている。セールで安かったから。
ドクオはというものの、同じ黒のスーツなんだが、ネクタイをつけていない襟は曲がっているなどだらしなさが目立つ。

17名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:19:02 ID:Bx9AQRUw0


ルーヴル宗教とはいっても、大層な決まりはなく。神を信じ、糧をもらうために、その身を投げ出す覚悟とやらを決意すれば、あとは祈るだけである。
ブーンにとっては楽なのでよかった。

学園の中は西洋風でかなり綺麗だ。
埃一つなく、掃除が行き届いている。
なんでも、生徒の数は約1000人に対して掃除婦は100人もいるんだと聞かされていた。
どこに金を使っているのだと思った。

18名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:23:44 ID:Bx9AQRUw0


('A`)「まず、一つ目の不思議はだな。調べた書物によると」

自分の博識ぶりを自慢するかのように顎をあげて腰に手をあてながら喋っている。
それをブーンはめんどくさそうに聞いていた。

('A`)「祈り場には、王族しか通ることのできない通路があるんだってよ〜」

('A`)「その奥に少女が幽閉されているとか」

そんな馬鹿な話があるはずがないだろうとブーンは鼻で笑った。


教室について授業が始まる。

19名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:29:24 ID:Bx9AQRUw0

午後

午前の授業が終わり、教室で各自持ってきた弁当を食べる。
ブーンの今日の弁当は大好きなたこさんウインナーにツナ入りのサンドイッチ。
ドクオは毎日変わらず牛乳に栄養のないチョコパンだった。

('A`)「でよ〜、7つめの不思議は〜」

朝からずっとこの話ばかりだった。
相当書物から知識を得たのだろう。
はいはい、と聞き流すように耳を傾けてやるブーン。

('A`)「その幽閉されている少女はかなり美しいらしいぞ!」

そんなの不思議でもなんでもないじゃないか。
まず、誰がそんな噂をしたんだよ。と突っ込みをするブーン。

20名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:32:38 ID:Bx9AQRUw0


('A`)「その噂をしたのは俺さ。美しいほうがテンション上がるだろ?」

馬鹿馬鹿しい。
その後も、軽くあしらってるとドクオは祈り場に行きたいと促してくる。
仕方がないので昼食を早めにすませてから、昼休みの時間を使って付き合うことにした。

21名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:37:17 ID:Bx9AQRUw0

3階にある教室をでて一階まで階段を下りる。一階に下りると天井にはいくつものシャンデリアが規則的に設置されており廊下を照らしている。
一直線なのでひたすら歩く。
右手にあるトイレをすぎると道が二つに別れている。
左が祈り場に繋がる大聖堂。
右にいくと、さらに分岐して入り口の玄関ホールへと繋がっているのだ。

22名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:41:54 ID:Bx9AQRUw0


('A`)「さて、今は誰もいないようだ。チャンスだぞブーン」

( ^ω^)「どうやって王族の通路へと繋がるか知ってるのかお?」

一見普通の教会に見える祈り場。
なにも仕掛けなどないようにみえる。
ドクオは教壇の前まで歩いて、辺りを調べる。

('A`)「やっぱり…魔法陣で結界が張られている」

23名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:45:47 ID:Bx9AQRUw0


(;^ω^)「魔法?そんなもの空想の中のーー」

いや、実際に存在するんだよ。
と、ドクオは真剣な面持ちで言い出す。

('A`)「まぁ、一種の祈りごとだよ。イプセンが書き残した書物にオーパーツが書き記されていた」

(;^ω^)「オーパーツ?」

24名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:51:25 ID:Bx9AQRUw0

ああ、とドクオは頷いて懐から分厚くてボロボロの本を出す。
ドクオの家は城下町でも有名な名のある貴族で昔から由緒ある屋敷を受け継いでいる。
昨晩、地下の書物庫に無断で侵入し何冊か本を盗んできたらしい。
ばちあたりだと注意するが、ドクオの目はキラキラと光ながら本を見ていて聞こうとしていない。

('A`)「Out of Place ArtifacTs」


('A`)「略してオーパーツ。場違いの遺物って意味だ」

25名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:56:06 ID:Bx9AQRUw0

オーパーツ…それは、考古学的にどう考えても時代にそぐわない出土品。
その物体の形は様々で。未知の刀だったり石ころだったり。人間が存在する前に超古代文明が発達していたのではないか?とまでは憶測されている。
オーパーツを手にしたものは一国を滅ぼせる力を手に入れられることができるが。
逆に精神を乗っ取られ身体を支配されてしまうという言い伝えがある。とドクオは説明した。

26名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 23:58:54 ID:Bx9AQRUw0

('A`)「で…だ。ここに幽閉されている少女自身がオーパーツって話がある」

(;^ω^)「危険だから閉じ込めてるとでも?」

そうだ、とドクオは唇を噛みながら言う。

('A`)「話を戻すが……っ!?ブーン隠れろ!」

27名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 00:02:35 ID:RXZ3jnUI0


大聖堂の入り口をくぐって、茶色のローブを纏っている男が辺りををキョロキョロと挙動不審になりながら祈り場にやってきた。
ブーンとドクオは咄嗟に教壇の影に隠れてやり過ごす。
その男は教壇の前に立つとこう言った。

(´・ω・`)「機は熟したようだ。今日があいつの命日になるだろう」

28名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 00:06:40 ID:RXZ3jnUI0

男はその一言だけ言うと祈り場から出て行った。

機は熟した…?あいつとは誰なのか?
なんのことかブーンには理解できなかった。

(;'A`)「まさか、封印を解くのかもしれない」


(;^ω^)「でも、なんで命日って…?」

(;'A`)「そりゃあ、殺すためだろう。でも、なんで…」


しばらく二人は教壇の影で顔を見合わせて唖然としていた。


続く。

29名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 00:09:37 ID:RXZ3jnUI0
以上です。ありがとうございました。疲れたー

30名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 02:30:55 ID:qlO4TWhc0
もし、この文章はイメージが伝わりにくい。
この描写はなにを言いたいのかよくわからないなどご指摘頂けたらとても嬉しいです。自分ではなかなか気づけないので…

31名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 13:02:49 ID:Ppbhb/j60
そのままで面白いです。
乙でした。

32名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 13:19:32 ID:MocHvYBc0
>>31さん
感想ありがとうございます!
これからも、わかりやすく書いていこうと思います。

33名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 15:21:53 ID:yjB6XKNo0
よく言えばテンポが良い
悪く言えば話の流れが速すぎる
急に場面が変わるので、話についていけなくなり慌てて少し前を読み返すことが多かった。
もう少し溜めをつくると読みやすくなるし盛り上がると思うお

34名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 17:52:17 ID:MocHvYBc0
>>33さん
今バイト終わって帰宅中にコメント読まさせてもらいました!
そうですね、次回はもう少しテンポをゆっくりにします(´・ω・`)

35名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 19:58:49 ID:MocHvYBc0
第ニ話

36名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 19:59:33 ID:MocHvYBc0

VIP王国
ニューソク連合国との国境には、なだらかな山脈と心地よい高原。
数ある国の中でも一番の武力と権力を持つニチャン帝国との国境には、のどかに広がる果物畑。
細長い蛇のような形状の国土の一端は、自然豊かなマドラス山脈の奥。
もう一端は貴族の避暑地として知られるブレスト湾に面している。
周囲を列強に囲まれながらも、世界対戦を生き抜いてきたVIP王国は過ごしやすい気候に恵まれ、長く壮厳な歴史を刻んでいた。

マドラス山脈に近いところに建つステーヴンソン学園は周りを緑に囲まれており、貴族の子供達を聖職者にさせるための教育機関だ。
空から見下ろすとカタカナのロの字に見える学園は中心に大きな池を持っていた。

37名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:07:10 ID:MocHvYBc0
城下町トゥサン・ルヴェルチュール
ステーヴンソン学園 ー祈り場ー

(-_-)「……なに………してるんだ…?」


(-_-)「授業は……とっくに始まってるぞ……」


それから、教壇の後ろでヒソヒソやっているところを、担任の教師であるヒッキー先生が授業で出ていない二人を心配して探しに来た。
教壇の上からヌッと、見下ろすように静かに現れたヒッキー先生にビックリして二人は目を見開いて見上げながら数秒固まる。
ブーンとドクオは立ち上がってお尻についたホコリをポンポンとはたいた。

(;^ω^)「すみませんお…」

38名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:10:57 ID:MocHvYBc0

天気は快晴で大聖堂の天窓から眩しく陽光が降り注いでいた。
小さな声でヒッキー先生が「行くぞ…」と言って歩きだしたので、ついて行くように祈り場を後にする。
ドクオはしばし考え込むようにうなだれていた。

('A`)「………」

39名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:16:49 ID:MocHvYBc0

ー教室ー

午後の授業を眠たくなりながらも聞いてなんとなくノートを取り、終わるのを待つ。
心理学から数学までさまざまな分野を学習する。
ブーンが一番得意な教科は体術だった。
だが、運動神経が良いかわりに勉強にたいする理解力が乏しい。
入学したばかりなのでテストは行われていない。学園に入学するための試験もない。金さえあれば入学できる。
授業中もドクオはなにかを考えているように教科書と睨み合っていた。

40名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:18:31 ID:yjB6XKNo0
しえん

41名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:23:06 ID:MocHvYBc0

午後15時30分になると5時限目のおわりのチャイムが学園に響き渡る。
一日のすべて時限が終わったので、もう帰宅していいことになる。
ブーンはようやく終わったので安堵のため息をついて荷物をまとめだす。
するとそこに、

('A`)「なあ、ブーン。気にならないのか?」

('A`)「昼休みの時間見ただろ?ローブの男だよ」

('A`)「いつ現れるんだろう」

ドクオはカバンを持ってブーンの机の前に来た。時間を気にかけているようで黒板の上にある時計をチラチラと振り返りながら見ていた。

42名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:28:36 ID:MocHvYBc0


('A`)「俺、考えたんだよ。あのな、あのローブの男がただの人とは考えにくいだろ?」

('A`)「だって、封印の解くようなことを言ってたし」

ブーンは荷物をまとめながら「うん、うん。そうだね」と、曖昧に相づちをうつ。

('A`)「…それに魔力を持っている人間は感知能力に優れているんだよ」

('A`)「目の前に隠れている人間を感知できないとは思えない。で…だ。これはなにかの陰謀に違いない」

またドクオの妄想がはじまった。
頭は良いはずなのだが使う方向を間違えているように感じる。

43名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:34:06 ID:MocHvYBc0

ブーンは口角をつりあげながらちょっと馬鹿にした言い方で言う。

( ^ω^)「陰謀〜〜?そのオーパーツである少女を牢獄から出して、この国でも滅ぼすのかお?」

('A`)「ああ、牢獄が存在するとなればその牢獄が少女の力を押さえてるんだろ?」

('A`)「これは理論的な仮説なんだが…こう……牢獄の力をぎゅっと小さくしたような」

('A`)「そんなものがあるんじゃないかと思ったんだ。つまりだな…機が熟したってのは…」

最後まで聞くのが面倒である。

44名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:38:46 ID:MocHvYBc0

('A`)「その物体が完成して少女を牢獄から出せるようになったんじゃないかって」

('A`)「その少女をこの学園に紛れこます」

('A`)「そして…力を開放して‥」

('∀`)「どっか〜ーーーーん!てな」

(;^ω^)「うおお!?ビックリしたあ!」

45名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:43:48 ID:MocHvYBc0


静かに話していると思ったら急に教室の真ん中で叫びだすからビックリしてしまった。
周りの視線が集まってくる。光線のように。怖い。
ブーンは恥ずかしくなってその場から逃げ出そうとする。
ドクオはお構いなしにその教室の真ん中で続ける。

('A`)「けっけっけ!驚いたかブーン!」

(;^ω^)「おまいは馬鹿かお!?恥ずかしいからこっちこいお!」


('A`)「ちぇっ」


教室から去り際に、

( ^ω^)「すいません普段は良い子なんですよ?この子もまだ幼くてですね‥…あっははは!」

46名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:50:14 ID:MocHvYBc0


ドクオを連れて3階にある教室から1階まで真紅の絨毯がひいてある階段を下りる。
歩いている最中もブツブツとドクオはつぶやいている。
「なあ…」とか「聞いてくれよ」とか言うのが聞こえるがまた妄想に付き合わされると面倒になるのでスルーした。
それから少し歩くとTの字にわかれている通路にでた。
左に曲がると祈り場に繋がる大聖堂。右に曲がるとさらに分岐するが玄関ホールに繋がっている。
一見、建物の形は単純に見えるが意外と中は複雑になっている。まだ完全に覚えきれていない。

47名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 20:55:20 ID:MocHvYBc0

勿論、帰るので右に曲がろうとするとドクオが、

('A`)「なあ、大聖堂に行ってみないか?祈り場に昼間のローブ男がいるかもしれないぜ」

( ^ω^)「こんな目立つ時間帯にくるわけがないお…少しは考えろお」

「それもそうだな!」とひらめいたように言うドクオ。頭が良いのやら悪いのやら。
大聖堂ではなく玄関ホールに向かって歩きだす。

48名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 21:00:16 ID:MocHvYBc0

玄関ホールは学園の顔だと言われており、まるでダンスホールのような華やかさだった。
四方に掃除婦や執事が立っている。執事は帰りゆく生徒の靴を運んできたり、外まで荷物を持っていく役割をしていた。自分でそれぐらいやるのになと思いながら。違った見方をして現実的に言えば、相当な額の金を貰ってるんだなとブーンは思ってみたり。

49名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 21:04:45 ID:MocHvYBc0

勿論、ブーンとドクオにも一名ずつ執事がやってきた。うっとおしい。
自分で持つからいいですと断るも、これがわたくしめの役割でございますよ、ぼっちゃんと言われたので仕方なく任せた。

( ^ω^)「お、夕焼けが綺麗だお」

('A`)「ああ…」

外にでると空が真っ赤の夕焼けに染まっていた。その陽光を体全体に浴びている。

ブーンは夕焼けを見ながら送迎のバスにドクオと乗り込んだ。


続く

50名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 21:06:18 ID:MocHvYBc0
以上です。お疲れ様でした。ふう。

51名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 21:10:22 ID:MocHvYBc0
再び指摘があればお願いします。

52名も無きAAのようです:2011/11/21(月) 22:21:18 ID:P6jDmYZ60
乙!

53 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/21(月) 23:31:31 ID:MocHvYBc0
トリップを始めて付けてみる…大丈夫かな?

54 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/21(月) 23:32:14 ID:MocHvYBc0
よかった…一安心

55 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/21(月) 23:44:45 ID:MocHvYBc0
作者の情景描写が下手くそなために学園がどんな構造か
分からない人がいると思ったので、学園図を作成しようと思いました。
Excel使いこなせるかな…クッ

56名も無きAAのようです:2011/11/22(火) 00:15:30 ID:B3GpJgSw0
頑張るんだ!

57 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 00:20:32 ID:Xrr82.NA0
頑張ります(´・ω・`)風邪引いた
雑炊作ろうっと

58名も無きAAのようです:2011/11/22(火) 00:52:01 ID:DgMW5BsU0






は違うから使い分けることをお勧めしますよ。

────── これは「けいせん」の変換で出てくるよー

59 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 00:59:02 ID:Xrr82.NA0
──

ほんとだ!アドバイスありがとうございます!

60 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 17:59:54 ID:Xrr82.NA0
書き溜めが進まないだと……

61名も無きAAのようです:2011/11/22(火) 19:08:32 ID:1rSp1AjQ0
待つのは慣れているから大丈夫
納得いくまで書きなおしたほうがいいと思うお

62 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 19:42:26 ID:Xrr82.NA0
ですね…明日休みなのでシェクターのギター
欲しいなあと妄想しながら考えます

63 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 22:57:51 ID:Xrr82.NA0


───モノローグ一章───

64名も無きAAのようです:2011/11/22(火) 22:59:50 ID:IttFftjI0
始まる?

65 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:00:06 ID:Xrr82.NA0


とあるところに女の子がいました。
女の子は彼等とは違いました。
彼等は貴方を指差して言いました。
「祟りだ!呪われる!」
貴方は自分をよく確かめました。
いつのまにか体が透けていることに気づきました。
それから空を自由に駆けたり、海の中を探検したりしました。
するとおとぎ話にある龍宮城を見つけたのです。
彼女は嬉しくなって家族に伝えに行こうと、一緒に行こうと思い陸に戻りました。
陸に上がった彼女の前には家族ではなく変な老けたオジサン達が沢山いました。
なぜか眠くなってしまいその場に眠りこけてしまいました。
それから彼女が彼女を彼女自身だと認識することはできませんでした。
彼女は夢を見ています。

──毎晩のように、となりの森に住んでいる守り神に会いに行くんだと言ってた少女はとうとう冒険にでかけました──

彼女は今も夢を見ています。
いつの出来事から夢なのかは彼女もわかりません。


end

66 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:01:54 ID:Xrr82.NA0
うは、誤字です。
貴方と表現されてる箇所は正しくは彼女です。

67 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:03:45 ID:Xrr82.NA0
本編は明日投下します。(´・ω・`)

68 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:12:16 ID:Xrr82.NA0
ということで今日モノローグ中心に投下します。

69 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:20:31 ID:Xrr82.NA0


───モノローグ一章(2)──


西暦1793年VIP王国
とある公園

(;^ω^)「とおちゃん!待ってくれお〜」

ミ ^ω^〕「なにしてるんだブーン。早くしないと日が暮れるぞ」

(*^ω^)「久しぶりのとおちゃんの休み!たくさんキャッチボールするんだ!」

ミ ^ω^〕「ははは。パパはすごいんだぞ?」

ミ ^ω^〕「つい最近にとある少女を封印したんだ」

( ^ω^)「ふういん〜?わかんないおー」

ミ ^ω^〕「ものすっごい怪獣がいたからやっつけたんだよ!」

ミ ^ω^〕「パパのお仕事は聖職者。この国の安全を守るならなんだってするさ」

(*^ω^)「わあ!さっすがとおちゃん!かっこいいお!」

70 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:24:13 ID:Xrr82.NA0
すいません、風邪が悪化してきた(´・ω・`)
また明日本編投下する前にお見せします。申し訳ない。

71 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/22(火) 23:37:15 ID:Xrr82.NA0
質問やキャラ設定知りたい方は言ってください。
テンプレみたいなのを次回投下します。

72名も無きAAのようです:2011/11/23(水) 00:59:10 ID:vOtQi7S.0
投下するときは10レス以上は一気に投下してくれないかな

73名も無きAAのようです:2011/11/23(水) 09:16:03 ID:jUvIsd9A0
>>72
>>70読め

支援

74 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:00:23 ID:bJxeJzYk0


第3話

75 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:01:03 ID:bJxeJzYk0


登場人物

( ^ω^)ブーン
年齢15歳
ステーヴンソン学園一年
得意な分野は体術。
種族メスティーソ
小さい頃からの付き合いである
ドクオと共に行動することが多く、
2人のオーラに周りの生徒が
近づけなくてなにを考えてるのか
わからない、頭がおかしいんじゃないかと噂されている。特にドクオ。

('A`)ドクオ
年齢15歳
ステーヴンソン学園一年
得意な分野は数学
種族メスティーソ
妄想も得意でしばしばブーンを
問題に巻き込んでしまう。
家系は貴族でも位が高い有名貴族。
推定300年とされる屋敷を所有する。
イプセンの古書を地下の書物庫から盗み出してきた。

(-_-)ヒッキー先生
年齢45歳
種族ムラート
聖職者ではないものの、知識は豊富であり心理学を担当しているブーンとドクオの担任。
喋る時はとにかくゆっくりなので授業がなかなか終わらず居残り授業的なことをすることが多い。

ミ ^ω^〕ベーン
年齢41歳
種族メスティーソ
聖職者機関のランクはLevel4
一番高くてLevel7
どんな力を持つかは今だ未知数。行方不明。とある少女を封印したらしい。

(´・ω・`)茶色のローブ男
年齢 ?
種族 ?
ドクオが魔力を持っていると考えている。これからの行動には要注意。

76 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:02:53 ID:bJxeJzYk0

西暦1805年 VIP王国

──城下町トゥサン・ルヴェルチュール──

ブーン自宅(一戸建て、木造二階建て)

時刻は日付けが変わろうとする深夜23時00分。
ブーンの部屋は一階にあり、窓のほうから鈴虫やコオロギが音色を奏でている。
チッチッチ……チッチッチ…と時計の針の音が規則的に耳に入ってくる。
ブーンは寝付けなかった。なぜならば、今日学園で見た光景が脳裏に焼き付いているのだ。目を閉じてもその光景が蘇り目が冴える。
ドクオはどうしているのだろうか。もし、ドクオが万が一ここから学園に徒歩で行くならば約30分程で到着するだろう。なぜ分かるかと説明すると、実際に学園に入学して初日にドクオを待っていたらバスに乗り遅れてしまい歩いていくハメになったからである。

( ^ω^)「…………うーん!」

ベッドの上で寝返りをうちながら唸る。
なんとも釈然としないのだ、なにか気にかかる。
昔、とおちゃんに聖職者の話を聞かされたことがあって怪獣をやっつけたと言っていたのがインパクトとして記憶になっている。
だが…なにか他に言っていたような気もしていた。
それが思い出せずにいた。

コンコンッ

( ^ω^)「ううーん…」

コンコンッコンコンッ

( ^ω^)「はあ…」

…コン…ゴンゴン!ゴンゴンッ

(;^ω^)「あれ?窓が叩かれている…誰だお?」

77 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:04:13 ID:bJxeJzYk0


叩かれている窓に近づいてカーテンをめくる。するとそこには、

(;'A`)「気付くのおせーよ、早くしないと見つかるぞ」

ドクオがいた。ヒソヒソと周りに響かないような小さな声で辺りを警戒している。

(;^ω^)「こんな夜中にど……まさか学園に!?」

(;'A`)「しっ〜!声がでかい!!!」

窓を半開きで顔を出して応対するブーンの後ろから、母の声がした。
ドクオの声が聞こえたようだ。
「ブーン?お友達が来てるの?」
まずい、ここで見つかったら面倒になる。ドクオに手で待てと合図して窓を閉める。

( ^ω^)「かあちゃん、誰もいないお?ブーンはもう寝るからおやすみだお」

78 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:05:17 ID:bJxeJzYk0

「そお?じゃあおやすみなさい」
上手く誤魔化せたようだ。しかし、外に出たいが靴がない。玄関まで取りに行かないと。
そーっと部屋の扉に近づいて耳を傾ける。どうやら母は二階の自室に行ったようだ。
キィーー……とゆっくり扉を開けて誰もいないことを確認して部屋から出る、それから玄関まで忍び足で歩く。
靴をゲットすると再び部屋に戻りドクオの元に戻る。作戦成功だ。

('A`)「よし、上手くいったようだな。とりあえず出ろ」

79 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:07:34 ID:bJxeJzYk0

( ^ω^)「学園に行くんだお?」

('A`)「そうだ、日付けが変わるまでに一時間を切った。急がないと」

( ^ω^)「止める術は?」

('A`)「俺に考えがある、とりあえず今は学園に向かおう」

2人は走り出した。家の敷地を抜けて…住宅街を走り抜け、裏道へと出る。
それから山道を登り、越えた先にステーヴンソン学園が建つ広大な敷地が見えるはずだ。
2人は肩を並べて必死に走る。

(;'A`)「 はあはあっ…いいか?ブーン」

肩を激しく上下しながから人差し指を立てて体の前に出しながら喋り出す。

80 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:09:31 ID:bJxeJzYk0


('A`)「捕らえらている少女を助けるのが今回の目的」

('A`)「だが、学園長が行方不明な今。学園を守る結界は弱くなっている」

('A`)「先生達は聖職者じゃないし、戦うのはきつい」

('A`)「とりあえず仮説で言った、力を抑え込むなにかをローブ男から奪うんだ」

('A`)「そしてなにが目的か吐かせる…いいな?」

ブーンは頷いて答える。
しかし、敵が何者なのかもわからない。魔術師ならば自分達はいとも簡単に消されるだろう。
だが目的を知らねば、この国が危ないかもしれない。
学園長は一週間前から国外に出ており生徒達には行方不明なんじゃないかと噂されていた。

81 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:12:07 ID:bJxeJzYk0

ようやく山道を越えて学園が見えくるころだろうと2人は顔を見合わせてアイコンタクトをした。辺りに街頭などなく闇に静まりかえっている。
あと、あと少し…
ようやく学園の周り設置されている街頭が見えた。ここからでもよく見ることができる。しかし、数が少ないことに気付く、それ以前に、

(;^ω^)「あれはっ…!」

その学園の姿を見て走っていた足を止めてしまう。

(;^ω^)「学園が……消えてる」

そこには跡形もなく学園が消し去っていることに驚愕した。
残るのは無数の街頭のみ。
近くの街にまでは被害は及んでいない。だが少し不自然な感じがした。

(;'A`)「え?なに言ってるんだ?学園はちゃんとあるぞ?」

('A`)「早くしねーと学園が危ないかもしれない!急ぐぞ!」

ドクオは学園を見てもなにも気づかないようだ。なぜ…?

(;^ω^)「違うお!学園が消えてるんだお!跡形もなく!」

ブーンは必死に目に見える状況を説明する。
ドクオは不思議そうにこちらに振り返りながら言う、

(;'A`)「え?そんな馬鹿な、ちゃんと学園は建っているぞ?」

(;^ω^)「え……?」

ブーンの反応は演技だとは思えなかったドクオは立ち止まり考えこむ。

82 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:14:15 ID:bJxeJzYk0


('A`)「いや、ここで考えても意味がない!行くぞブーン!」

再び走り出したドクオに戸惑いながらもついていくブーン。
どういうことなのだろうか。ブーンが幻でも見えているのか…それとも逆にドクオが幻を…

次第に天候が悪くなり、ポツポツと雨が降ってきた。
強まらないこと祈りながらブーンは学園へと急ぐ。

続く。

(´・ω・`)「くっ……計算違いだったか!」

???「オーパーツを渡してもらおう」

(´・ω・`)「悪いが、渡せない。オーパーツとしての彼女の命は今日限りだ」

(´・ω・`)「これからは一般人として学園に……この学園長の命をもって叶えよう」

83 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:27:13 ID:bJxeJzYk0


───モノローグ第一章(3)───

(´・ω・`)「我が、ステーヴンソン学園も創立60年を迎えたか」

(´・ω・`)「私も学園と共に、歳をとってきたな」

(  ・∀・)「おや、学園長。どうなさいましたか?こんなところで。中にお入りください」

(´・ω・`)「モララーか。いや、学園をあらゆる視点から見たくてな」

(´・ω・`)「この学園も補修されてはいるが少しづつ老いってきたように感じた。私もだ。」

(  ・∀・)「老いなどと…まだお若いですよ。学園長」

(´・ω・`)「ははは、ありがとうモララー」

84 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:27:56 ID:bJxeJzYk0


(´・ω・`)「そうだ、モララー。明日から少し学園から席を外すが、なにか不備は?」

(   ・∀・)「ありません。安心してくださいませ」

(´・ω・`)「子供達を頼む。私は例の少女を救う術を探してくる」

(  ・∀・)「はい…どうかご無事で」

(´・ω・`)「ああ、まだ若い者には負けんよ」


end

85 ◆.m.8U6UzfU:2011/11/23(水) 16:28:54 ID:bJxeJzYk0
以上です。ありがとうございました( ´ー`)

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