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( ^ω^)は軽音部を立ち上げるようです- 1 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:47:13 ID:GjqP44Dw0
- 練習用スレから出世しました。
このお話はアニメ「けいおん‼」とは、関係ありません。
iPhoneでまったりやらせてもらいます。
一度、第一話は練習用スレに投下したのですが、再度修正して、
ここに投下したいと思います。
では、ごゆるりと( ^ω^)
- 2 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:48:38 ID:GjqP44Dw0
-
第一話
2011年4月8日AM8時00分
桜の木から花びらが一枚一枚、別れを惜しむように地上へと旅立っていく。
そんな光景を毎年、覚えているのは小学校からだが、家のすぐ横に立つその桜の木をブーンは花びらをそっと手のひらに乗せて儚げに見つめていた。
そろそろ、待ち合わせをしている親友のドクオが来るはずだ。
時間にルーズなその親友は、寝癖も気にしないようないい加減な男で、同年代の女の子からは距離を置かれているように見えることが多い。
本人は気にしていないようで、気にしているように見えるが、そう捉えることができるのも、小さな頃から付き合ってきた自分にしか分からないことなのだろうか。
気付けば、自分はもう高校二年生。特に趣味もなく部活もしていない。
勉強の成績は、まずまずといったとこだろう。将来は安定していると思い込んでいる。
('A`)「おーい、ブーン!悪いな!目覚まし時計が鳴らないと思ったら、電池が抜けてた」
ブレザーをだらしなく着こなしながら、パンを咥えて自分のもとに走ってくる。
毎度のことなので特に気にしてはいないが、社会に出てからも遅刻をするようでは、彼は落ちこぼれの人生を歩むことになるのだろうか。
できれば親友として、そのような道は歩んで欲しくない。できる限りバックアップしたいとも考えている。
- 3 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:49:45 ID:GjqP44Dw0
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( ^ω^)「気にしてないお。それよりも、今日は新学年になってから初日なんだから急がないと怒られるお」
新学年になって初日の今日。
新しく入学生を迎えて、3年生が卒業して寂しくなっていた校舎がまた、賑わいを戻すことになる。
入学生は自分の体格より一回り大きな制服をぎこちなく着ている。
初々しいのがまた可愛く見える。
VIP高校は学ランではなく白のブレザーに黒の学生ズボン。それに赤色のネクタイという、なぜか合わない組み合わせだった。
体育館に全校生徒が集まり、始業式が始まった。
立っているのも、座っているのも眠たくなる始業式。
特に朝ごはんをきちんと食べていないと、お腹が鳴って恥ずかしい思いをしてしまう。
親友であるドクオは、異臭がすると周りの生徒からは距離を置かれている。なんとも無慈悲な光景だ。
始業式が終わると、新しい教室に向かう。
机やイスなどは、一年生から使っていた物を運んで使うことになっていた。
授業中に机に落書きをしていたので、大掃除のときに綺麗にするように先生に注意された。
- 4 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:50:49 ID:GjqP44Dw0
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ブーンのクラスの二年三組は男女合わせて32人。
割合的には男子のほうが若干多い。
あいうえお順で机を置いてあるので、自分の席について時間が流れるのを待つ。
クラス替えはなく、担任の先生だけが変わる予定だった。
噂では生徒指導を担当しているとても怖い先生が担任になるという。
皆が期待と不安を胸に、これから始まる学校生活に胸を踊らせていた。
- 5 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:51:56 ID:GjqP44Dw0
-
(*゚ー゚)「はい、みんな席に着いてねっ!HR始めるよ!」
雑談で盛り上がっていたクラスが一気に静かになる。皆の視線が先生に集まり唖然としている。
自分も突然現れた謎の先生らしき女の人にびっくりしていた。
当然だ、噂とは違う。
この先生は誰なのだろうか。
巻き髪のようなふんわりしたロングヘアーに綺麗な茶髪。背は160cm程だろうか。とても華奢だった。
周りからは可愛いという声が聞こえる。自分もそう思う。
ドクオに限っては体を乗り出して凝視していた。馬鹿なのかあいつは。
女の先生は皆の反応に戸惑いながらも教卓の後ろに立ち、皆に背を向けて黒板に名前を書いていく。
背が小さいせいか、上のほうに書くときは爪先立ちで背伸びしながら書いていた。
書きおわった先生は少し右にずれて皆に黒板を見せる。
その笑顔からはとてもじゃないが、お世話にも綺麗とは思えない雑な字で「桃瀬しい」と書かれていた。
一瞬、芸名なのかと疑った。なんとなく電波系に見えるのだ。
- 6 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:52:44 ID:GjqP44Dw0
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桃瀬先生は周りがざわついているのにも関わらず、自己紹介を始めた。
(*゚ー゚)「私の名前は、桃瀬しいといいますです!今年からこの学校に入っていきなりクラスを受け持つことになったので実力不足なんですけど、よろしくお願いしますですよ!」
成る程、それならつじつまが合う。
その変な喋り方には納得し難いが、気にしてはいけないのだろう。
それからというもの、結局話しは噛み合わず、授業が始まり、あっというまに放課後になった。
帰りの会が終わり、一斉に皆がカバンをもって帰りだす。
ブーンはドクオと教室で今日のことを振り返っていた。
('A`)「あー、可愛かったな桃瀬先生。歳聞きたいけど聞いちゃまずいよな」
と、ドクオは浮かれた表情で天井を見つめている。
( ^ω^)「もし、聞いたらあの笑顔からは想像できない程のヤマンバが出現するお」
- 7 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:55:58 ID:GjqP44Dw0
-
こうやって昔から他愛もない雑談をドクオとするのが好きだった。
( ^ω^)「そういえば、ドクオ。話があるんだお?」
話というのは、今日の登校のときにドクオが部活のことで提案があると言ってきたのだ。
なんだお?と、聞き返したのだがそれは学校で伝えるよ、と話しを終わらせられた。
('A`)「ああ、そうだったな。これを見てくれ」
ドクオのカバンの中から一枚の用紙が出された。
部活申請と書かれたその紙には、ドクオの名前と自分の名前が書いてあった。
( ^ω^)「軽音部…?」
- 8 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:56:43 ID:GjqP44Dw0
-
その紙を手に取り、詳しい内容を確認していく。
桃瀬先生にも負けない雑な字で書かれていた。
部活名は軽音部、部員名はドクオとブーン。活動内容は、音楽活動。それだけだった。
なぜ自分が巻き込まれているのだろうか。問い詰めるために紙をドクオに見せる。
( ^ω^)「なんでブーンが入ってるんだお!?」
ドクオは「いやあ〜」と、とぼけ顔でしらばくれている。
ふざけるな、と言いたいとこだが、親友の提案を無下にはできない。
一から理由を聞いてみることにした。
話しを聞くと、ドクオは軽音部を立ち上げて学校で有名になりたいと語り始めた。女の子にもてたいそうだ。
動機が不純だが、毎日が暇なブーンにとってはいい刺激になるかもしれないと、提案を了承した。
- 9 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:57:32 ID:GjqP44Dw0
-
両腕を大きく挙げて飛び跳ねるドクオ。さっそく申請用紙を見せにいこうと、桃瀬先生がいる職員室に向かった。
走っていると通りかかった女の子に肩をぶつけてしまった。
慌てて謝るブーンを見下すような視線で注意する女の子。
ξ゚⊿゚)ξ「はあ!?邪魔なのよ!私はこれからボーカルスクールに急がないといけないのよ!」
(;^ω^)「す、すいませんお。怪我はありませんかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「あー、もういいわ!」
それだけを言い残すと女の子は走り去って行った。
気を取り直して、桃瀬先生に申請用紙を見せる。
(*゚ー゚)「なるほどー!それはいいと思いますよっ」
やった!と、喜ぶドクオ。
しかし、桃瀬の横に座っている二年の教務主任の凶喝先生が低い声で言い放つ。
(´・ω・`)「おい、桃瀬先生は今年入ったばかりだぞ。決定の権利は私にあるんだが」
- 10 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:58:29 ID:GjqP44Dw0
-
ぞくっとするような声に思わず足が竦んでしまいそうだった。
(*゚ー゚)「うっ、それもそうなんです」
桃瀬先生は落ち込んだように机にうずくまってしまった。
凶喝先生は話しを続ける。
(´・ω・`)「さて、申請用紙を見せてくれ」
慌ててドクオが申請用紙を凶喝先生に渡す。
凶喝先生は、書いてあることに目を通し、コーヒーを一口飲んでから再び話し始めた。
(´・ω・`)「申請することには立派だと思うが、これでは人数も足りない。ましてや担当してくれる顧問もいない。部費も落ちない」
掴みかかった青春をいとも簡単に突き離された気分になった。
それでも、ドクオはビクビクしながら反論する。
('A`)「で、ですが先生。逆に言えばその部員の人数と、顧問の先生を見つければいいのですか?」
(´・ω・`)「まあ、確かにそうなるが。部員はともかく、顧問の先生はどうだろうな。近年この学校は先生不足に悩んでいる。桃瀬先生に来てもらったのもそのためだ」
これでもかというほどに、希望を打ち消されていく。これではなんのための教師なのかわからない。
反論する言葉が見つからない。
凶喝先生に挨拶をして職員室を後にしようとする。その時
(*゚ー゚)「私が…私が…!」
- 11 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 20:59:16 ID:GjqP44Dw0
-
(´・ω・`)「ん?なんだね桃瀬先生」
桃瀬先生は急に立ち上がり、職員室の扉を開きかけた自分達に走り寄って来た。
(*゚ー゚)「私が…軽音部の顧問をやりますです!」
(;^ω^)「なっ、桃瀬先生無茶は…」
(*゚ー゚)「無茶なんかじゃないですよ!生徒の夢を叶えるために協力は惜しまない。それが教師なんです!」
(´・ω・`)「ほお、言ってくれるじゃないか桃瀬。私はなにも間違ってることは言ってないぞ。そうだろ?」
(*゚ー゚)「はい、間違いではないです。ですが、私は一緒に夢を分かち合って喜びも同じように感じる。そのように思えます」
(´・ω・`)「そうか、残念だ。これ以上無駄な部費を出したくないのだがな……いいだろう、チャンスをやろう」
( ^ω^)「チャンス……?」
- 12 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:00:00 ID:GjqP44Dw0
-
(´・ω・`)「ああ、一週間以内に部員を計5人集められれば、部活として認めよう」
5人ということは、あと3人。
友達が少ない二人にとっては苦しい試練だった。桃瀬先生はまだ生徒と仲良くなれていないし、頼るのは難しいだろう。
(´・ω・`)「さあ、下校時刻は過ぎているぞ。早く帰りなさい。…それに桃瀬先生は話しがある」
(*゚ー゚)「は…はい…」
失礼します、と挨拶をして職員室を後にする。
なぜか帰り道はとても寒く感じた。
家の前に着くと、ドクオと明日は部員集めを頑張ろうと約束して別れた。
夕焼けに照らされた桜の木は一層に色の深みを増しており、少なくなった花びらをおかえりなさいとブーンに向かって散らせてるように見えた。
end
- 13 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:02:37 ID:GjqP44Dw0
- 第一話は以上です。
ご閲覧くださった方はありがとうございます。
続いて第二話を投下していきます。
ちょっと短いですが、区切りがよかったので。
マイペースにいきますお
- 14 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:04:58 ID:GjqP44Dw0
-
第二話
翌日もドクオと共に登校し、いつものように教室へ入る。
まだ桃瀬先生は来ていないようだ。
席に着いて一息ついていると、昨日職員室で桃瀬先生と一緒に部活のことで話し合った凶喝先生が教室へと入って来た。
皆、事態が飲み込めず無言になる。
(´・ω・`)「残念なお知らせだ。今日をもって桃瀬しい先生は怪我を理由に学校を去っていくそうだ」
沈黙していた教室が途端に騒がしくなった。
あり得ない、なにか裏があるはずだ。
考えてみれば昨日、桃瀬先生は凶喝先生とあの後、話があったようだった。
何の話なのか…
まさか恐喝されたのか。
何名ものクラスメイトが凶喝先生に何故か?と、質問を投げかけている。
(´・ω・`)「うるさい!静かにしろ!」
張り上げた声に学校全体が静まった。
暫く、時計の針の音しか聞こえなかっ
た。
(´・ω・`)「今、桃瀬先生は職員室で荷物をまとめてもらっている。後数時間で去っていく予定だ」
その言葉を聞いてドクオが立ち上がり、教室を出ようとする。
(´・ω・`)「おい、どこにいくんだ?まだ話しの途中だぞ」
扉の前に立ちはだかる凶喝。
体格ががっちりしている凶喝はドクオが行くのを阻んでいる。
('A`)「行かせてください!そんな理由で辞めていく意味がわかりません!」
(´・ω・`)「それ以上行こうとするなら、謹慎処分にするぞ」
('A`)「ぐっ…」
- 15 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:08:02 ID:GjqP44Dw0
-
(´・ω・`)「さあ、席に戻れ」
誰もがその状況に立ち尽くしている。
ドクオが凶喝に立ち向かっているというのに。
そうだ、自分は何をしている。
やるべきことがあるじゃないか。
ここで行かなければ男として、親友として恥だ。
(´・ω・`)「ッ!!」
(#^ω^)「こんな…こんなことがあっていいはずがないお!」
凶喝に向かってタックルをお見舞いしてやった。
衝撃に耐えきれず倒れこむ凶喝。
自分も捨て身の一撃だったので一緒に倒れこんでしまう。
閉まっていた扉がはずれ、廊下にバタンッと叩きつけられた。
(#^ω^)「ドクオっ!早く行けお!桃瀬先生を……たった一人の顧問を助けるんだお!」
その言葉にハッとしたドクオは一目散に走り出していった。
(;^ω^)「はあはあ…これでよかったんだお」
(´・ω・`)「そうだな、これでよかった。まんまと罠に掛かってくれた」
( ^ω^)「え?」
(´・ω・`)「ブーン、ドクオ。お前達を一週間の謹慎処分にする」
- 16 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:09:39 ID:GjqP44Dw0
-
(;'A`)「はあっはあっ…早くしないと」
ドクオは階段を猛ダッシュで駆け降りていた。
早くしないと桃瀬先生がいなくなってしまう。
やっとの思いで職員室に着き、挨拶もせずに入室する。
(;'A`)「はあはあ…桃瀬先生!」
いない。もう行ってしまったのか。
そんなまさか、凶喝先生が言っていた後数時間というのは嘘だと言うのか。
そんなはずはない、あってはならない。
すぐに職員室から退出し、違う場所を探し始める。
(;'A`)「はあはあ…くそっ!」
- 17 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:10:30 ID:GjqP44Dw0
-
一方、職員室。
(*゚ー゚)「あれ、今、ドクオ君の声しませんでした?」
川 ゚ -゚)「ああ、さっきいきなり入ってきて、桃瀬先生‼って叫んできたよ」
(*゚ー゚)「あれー、丁度お手洗いに行ってたんだけど、どうしたのかな?」
川 ゚ -゚)「あっちは探してるようだったし、桃瀬先生も探しに行ったら?ウチも行こう」
(*゚ー゚)「わあっ、助かりますよクー先生!」
- 18 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:13:25 ID:GjqP44Dw0
- すいません、話飛びました…
正しくは19 16 17のレスの順です。
- 19 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:14:10 ID:GjqP44Dw0
-
耳を疑った。
なぜこんなやつが教務主任なのか、それ以前に人として間違っている。
( ^ω^)「ふざけるなお!そんな理由で謹慎なんてできないお」
できるはずがない、ここでの出来事はすべてクラスメイトが目撃している。
(´・ω・`)「なにを言っている。確かに桃瀬先生は辞めていく。お前達は教務主任である私に暴力をふるったことに対して謹慎だ」
乗せられたと言うのか。
なぜ、ここまで部活を立ち上げられないようにするのだろうか。
(´・ω・`)「お前達には、音楽などという遊びではなく、勉強さえしていれば将来は安定するのだ」
( ^ω^)「なぜ、音楽だけに…」
その問いには答えず、凶喝は扉を直しておけ。と、だけ残して教室から退出した。
( ^ω^)「頼んだお…ドクオ」
- 20 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:15:34 ID:GjqP44Dw0
-
(;'A`)「どこ探してもいねえ…まさか本当に…」
(´・ω・`)「そう本当にお前達はよくやった」
後ろのほうから声が聞こえた。
態勢を崩しながら振り向くドクオ。
顔中汗だらけで、長い前髪が視界を遮っている。
(;'A`)「凶喝先生…。お願いします、どうか…どうか桃瀬先生を…」
ドクオは普段全力で走るなどしないので、体が追いつかず悲鳴をあげていた。
次第に酸欠になり意識が遠のいていく。
ダメだ、ここで倒れてしまっては…桃瀬先生を助けないと…
(´・ω・`)「……格だ」
遠のいていく意識の中、最後に聞こえたのは、その二文字だけであった。
end
- 21 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:18:42 ID:GjqP44Dw0
- 以上になります。
やっぱり短いような…
遠い未来、誰かが読んでくれたら感想ください( ^ω^)ふふ
- 22 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:47:55 ID:BkjgKqNA0
- 乙です
長さ的には、一度に読む量ならこれくらいでも全然おkかと
あとiPhoneから投下だから気付きにくいと思うんだけど
1行が長過ぎると、PC利用者としては読みにくい
(*゚ー゚)「私の名前は、桃瀬しいといいますです!今年からこの学校に入っていきなりクラスを受け持つことになったので実力不足なんですけど、よろしくお願いしますですよ!」
↓
(*゚ー゚)「私の名前は、桃瀬しいといいますです!」
(*゚ー゚)「今年からこの学校に入っていきなりクラスを受け持つことになったので
実力不足なんですけど、よろしくお願いしますですよ!」
こんな風にした方が見やすいと思います
内容は、次回へのヒキも気になるし、いいと思う
安心して読み進められそうな感じ
- 23 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 21:57:26 ID:GjqP44Dw0
- 読んでくださって感謝です!
それは、練習用スレでも言われたのですが、イマイチ改善できませんでした…が!
次はそのように書いていきますね( ^ω^)ふふ
- 24 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:19:56 ID:9jsFtVkg0
- 頑張れ
- 25 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:28:22 ID:GjqP44Dw0
- 第三話は23時に投下します。
- 26 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:29:10 ID:GjqP44Dw0
- 応援ありがとうございます!
- 27 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:51:23 ID:GjqP44Dw0
- 少し早いですが、第三話を投下していきまし。
マイペースにいきますお( ^ω^)ふふ
- 28 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:52:22 ID:GjqP44Dw0
-
第三話
('A`)「ん…ここは一体」
目が覚めた。
自分の周りをカーテンが囲んでいる。
独特の薬の匂いもする。
そうか、ここは保健室か。
右手が異様に生暖かい、いつもは氷のように冷たい手なのに。
視線を右手のほうへ移す。
('A`)「……なんで…」
そこには泣きながら、両手で右手を握ってくれていた桃瀬先生がいた。
(*;ー;)「なんで、じゃないよ…どうしたの?なにがあったの…?」
どうやら、事情は聞かされていないらしい。
酸欠で倒れただけだったので外傷はない、少し目眩がする程度だ。
体を起こして桃瀬先生に事情を話す。
事情を話している最中にも桃瀬先生は涙を流していた。
泣き顔まで可愛いので、視線をどこにやればいいのかわからなかった。
右手から伝わる桃瀬先生の温かい熱で体全体が温められているようだった。
- 29 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:53:39 ID:GjqP44Dw0
-
一方、ブーンがいる二年三組教室
( ^ω^)「なるほど…試されてたのかお」
扉をきっちりと直してから、巻き込んでしまったことを皆に謝った。
それに対して皆は、戸惑いの表情で、なぜこんなことが起きたのか、理由を話してくれた。
真相は凶喝先生はブーンとドクオを試していた、ということ。
実は、凶喝先生はブーン達が入学する前に軽音部を顧問していたらしい。それがなんらかの理由で崩壊。全身全霊で取り組んでいた凶喝先生はそれ以来、どの部活にも顔を出さないという。
それ以外に理由は聞いていないらしく、この事は外部には洩らさないように口止めされているらしい。
めちゃくちゃだ、と思った。
これは一日中、凶喝先生を問い詰めないと気が済まない。
この学校には、なにか裏があるように感じた。
( ・∀・)「僕も、ブーン君達の役に立ちたい!」
いきなり、ブーンの前に現れて両手を握ってきたのは、臆病者だけど、クラスのまとめ役である学級リーダーを受け持つモララーだ。
頼りになるときは頼りになるからブーンは一目置いていた。
( ^ω^)「モララーもこの事は知っていたお?」
( ・∀・)「うん、知っていたよ。けど、これは仕方がないんだ」
と、モララーは淡々に話し始める。
仕方がないということなど、ないというのに。
モララーに恨みなどないが、この時ばかりは憎らしかった。
( ・∀・)「それに対しては謝るよ。だけど…」
( ・∀・)「さっきも言った通り、僕も…いや、僕らもなにか手伝いたいんだ」
- 30 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:54:52 ID:GjqP44Dw0
-
しかし、手伝えることなど……
いや、まてよ。
この事が試練とでも言うのなら、その試練を乗り越えて始めて凶喝に一発くれてやることができるんじゃないか。
試練の内容は、部員集め。
なに、簡単じゃないか?
( ^ω^)「モララー、軽音部に入れお」
- 31 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:57:01 ID:GjqP44Dw0
-
場所変わりまして、凶喝先生がいる職員室。
(´・ω・`)「ふむ…ドクオは大丈夫そうか。なら、いい。」
川 ゚ -゚)「はい、たまにはいい運動ってことで」
(´・ω・`)「ははは、すまない。今回の、桃瀬先生がクラスに馴染めそうにないから」
(´・ω・`)「ハプニングを起こして一気に絆を深めようぜ。作戦は成功と呼べるのだろうか」
川 ゚ -゚)「経過を見るべきです。今までまとまりがなかったクラスですから…」
(´・ω・`)「一年生の時の担任が、あまりの問題児クラスで辞めるなどと言い始め」
(´・ω・`)「勝手に辞めていったせいで、あの子達に負担をかけてしまった」
川 ゚ -゚)「いえ、逆によかったのかもしれません。あの桃瀬先生なら…」
ーーおもしろいクラスになりそうですねーー
- 32 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 22:59:54 ID:GjqP44Dw0
-
再び、保健室。
(;'A`)「あの…先生、右手が汗だらけで気持ちわるくないですか?」
(*;ー;)「えっ…」
事情を話し終わった後もなぜか桃瀬先生は手を握って、ドクオのことを見ていた。なにこれ、幸せ。
(*゚ー゚)「あっ、ごめんね…」
やっと涙を自分が渡したハンカチで拭う桃瀬先生。これではどちらが心配しているのかわからない。
カーテンで閉ざされた保健室の個室は、外からの来訪者を静かに受け止めていた。
(*゚ー゚)「あっ、桜の花びらだ」
個室のカーテンを開けると、窓から吹きついてくる風と共に桜の花びらが入ってくる。
桃瀬先生が窓から外を覗いてる姿をピンク色に染めていき、
窓の白いカーテンがそっと、桃瀬先生を包んでいる光景はあまりに綺麗で、ずっと見ていても飽きそうになかった。
- 33 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 23:07:41 ID:GjqP44Dw0
-
('A`)「あの、桃瀬先生…」
心臓がバクバクだった、言ってしまっていいのか。
呼びかけに振り向く桃瀬先生。
笑顔で言葉の続きを待っている。
いい、もう。やはり高望みするべきではない、ましてや禁断の恋だ。
('A`)「いえ、なんでもありません」
(*゚ー゚)「……?どうしたの?顔が赤いーーー」
バタンッ
不意に保健室の扉が豪快に開く音がした。近づいてくる足音。
まさか、凶喝先生か。
それならば桃瀬先生を守らなければっ……
ドクオはベッドから立ち上がり、桃瀬先生のほうへ駆け寄っていく。
(*゚ー゚)「……きゃあ!」
( ^ω^)「ドクオ!聞いて驚けお!部員一名ゲットだお……お?」
- 34 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 23:13:47 ID:GjqP44Dw0
-
駆け寄っていく際に、個室のカーテンを踏んでしまって倒れこんでしまった。その時、反射でなにかを掴もうとしてしまいーー
(*///)「ちょ、ちょっとドクオ君⁈ズボン下がっちゃったじゃない!」
(*^ω^)「ぬおおおおっ」
慌てて桃瀬先生はズボンを上げて顔を赤らめながら保健室から出て行った。
ドクオはというものの、地べたに倒れこんで微動だにしなかった。
( ・∀・)「あの…ブーン君これは…」
( ^ω^)「知らないお」
end
- 35 :名も無きAAのようです:2011/11/18(金) 23:15:53 ID:GjqP44Dw0
- 34のドクオ□ズボンとありますが、□は!?です。すいません。
そして、第三話は以上になります。( ^ω^)ふふ
- 36 :名も無きAAのようです:2011/11/19(土) 15:10:59 ID:TOeeu7J20
- 乙乙
次も楽しみにしてるよん
- 37 :名も無きAAのようです:2011/11/19(土) 16:02:28 ID:1pT3Pm4EO
- 進級するときに机とか動かさないだろ。それとここは本当に学校なのか?
- 38 :名も無きAAのようです:2011/11/19(土) 19:09:37 ID:jF/cfyrE0
- >>36さん
ありがとうございます!励みになります。
>>37さん
どの文でしょうか?
進級のときに、二年生は二階の教室に移動したんですが、説明不足ならすいません。
それと、一応学校なんですが設定が恐ろしくなってしまいましたね。すいません
- 39 :名も無きAAのようです:2011/11/19(土) 19:17:45 ID:TOeeu7J20
- >>37
私立なんかだったら、自分の机を三年間使う学校があるよー
- 40 :名も無きAAのようです:2011/11/19(土) 21:53:04 ID:1pT3Pm4EO
- >>39 そうなのか。しらんかった
>>38 文というか雰囲気なんだけどなんかの訓練施設みたいに感じた。体罰の無い男塾的な?
- 41 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:03:48 ID:Bx9AQRUw0
- 短いですが、第5話投下します。
- 42 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:05:47 ID:Bx9AQRUw0
- 桃瀬先生を呼び戻し、保健室で事情説明をした。
(*゚ー゚)「なんなのそれ…恐ろしいよ。男子校ならともかく…」
と、保健室のベッドに座って話しを聞く桃瀬先生。
(;'A`)「そんなことして、教育委員会は大丈夫なのか」
( ・∀・)「凶喝先生は、顔が聞くとよく言われています」
事情とは言っても三人は真相を知らないのだ。ハプニングで仲良くなろうぜ作戦。だったとは思うはずがない。
(*゚ー゚)「あっ、私クラスに戻るよ!みんなが心配だから」
そう言って桃瀬先生は、ダッシュで保健室から出て行く。
( ^ω^)「じゃあ。今日はクラスで大人しくしておいたほうがいいかもだお」
(;'A`)「そうだな、試されていたなら。大人しく軽音部を立ち上げないと」
今、集まった部員は三人。
ブーン。ドクオ。モララーだ。
肝心の誰がどの楽器をやるかなどは、まったく決めていない。みんな楽器をやったことがないのだ。かと言って、歌が上手いわけでもない。
残る二人の部員も集めなければ。
そう胸に誓ったブーン達は教室へと戻って行った。
- 43 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:07:26 ID:Bx9AQRUw0
-
翌日から昨日の夜、徹夜で作成した部員募集のビラを朝早めに登校して三人で配ることにした。
正門前に並んで、一人一人渡していく。
( ^ω^)「軽音部ですおー、よろしくお願いしますお」
(;'A`)「けけけけい、おんぶDeath!よろしく!」
( ・∀・)「学校のアイドル、モララーと栄光の道を歩きましょう」
(;^ω^)「なんか、モララーキャラ違う気がするお」
受け取る人もいれば、受け取ってすぐ捨てる人もいた。
捨てられたビラを回収するドクオ。
(;'A`)「はあ、なんで捨てるかなあ…」
地面に落ちているぐしゃぐしゃのビラを回収しようとする。
('A`)「ん…君たちは…」
- 44 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:08:27 ID:Bx9AQRUw0
- ( <●><●>)「ドクオ君」
('、`*川「ドクオ、ちょっといいか?」
突然現れた二人。
目が大きく、目力だけで金縛りに合いそうなワカッテマス君と、女子不良組の若きリーダー、金髪のペニサスだ。
二人ともクラスメイトである。
拾おうとしたビラをペニサスが拾う。
('、`*川「あーあ、こんなにぐしゃぐしゃに」
( <●><●>)「二年三組が嫌われているのはわかっています」
- 45 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:09:54 ID:Bx9AQRUw0
-
嫌われ者が集まったクラスなのは分かっていた。
けれど、そんなことで夢を諦めるわけにはいかない。
('、`*川「でだ、私達もなにか協力できないか?」
今までブーンとしか仲良くなかったドクオに始めて仲間ができつつある。
しかも不良とはいえ、女の子。
その厚い化粧さえなければ可愛いのにと思ったドクオ。
( <●><●>)「僕は帰宅部です。毎日毎日勉強のスパルタにも嫌気がさしていました」
ブーンとモララーは一生懸命ビラ配りを続けていた。
ペニサスとワカッテマスが、ドクオが持っているビラを均等にわける。
('A`)「二人とも…なにを…?」
- 47 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:13:51 ID:Bx9AQRUw0
- すいません、話の途中なのにミスしました。
コピペ失敗…です
正しくは
('、`*川「見りゃあわかるだろ、手伝ってやるんだよ」
( <●><●>)「頑張りましょう、ドクオ君」
二人はブーン達がいる正門前に行き、ビラ配りを始めた。
('A`)「二人とも…ありがとう!」
今日は朝日が眩しく、雲一つない晴天だった。太陽は5人をスポットライトのように照らして見守っていた。
- 48 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:20:03 ID:Bx9AQRUw0
-
朝の登校時間が終わり、チャイムが学校に響き渡る。
それと同時にビラ配りをやめて、捨てられたビラを回収する5人。
( ・∀・)「結局、受け取ってくれてもすぐ捨てられるんですね」
(;'A`)「たち悪すぎだろ、この学校」
('、`*川「いや、そんな弱腰じゃ、集まるわけないだろ。ドクオ」
喝を入れるように、ドクオのケツに蹴りをいれる。
(;^ω^)「わーお、あれは痛いお」
(;'A`)「あーん、もっとおお」
('、`*川「ガッシボッカ」
もがき苦しむドクオ。弱すぎる。
- 49 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:21:59 ID:Bx9AQRUw0
-
いきなりビラを持ったペニサスとワカッテマスが現れた時は、救世主に見えた…が、
( <●><●>)「軽音部に入らないと呪われるのはワカッテマス?」
('、`*川「おい、そこの貴様、死にたくなければ受け取れよ」
(;'A`)「けいおんぶです!よっろしゃあます!」
ドクオはスルーしよう。
あんな勧誘で入ってくれるはずがなかった。
だけど、協力してくれた二人にブーンは、今までにない感動を覚えた。
これなら、いけるんじゃないか?という希望も生まれた。
これから、もっと張り切って頑張ろうとブーンは晴天の空に向かって拳を突き上げた。
('、`*川「ガッシボッカ」
(;'A`)「あ…あん…」
end
- 50 :名も無きAAのようです:2011/11/20(日) 13:24:11 ID:Bx9AQRUw0
- 以上で投下完了です。
ミスしたレスは削除依頼出しました。すいません。
続き書けたらまた来ます。
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