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( ^ω^)in the ルームのようです
1名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 00:15:29 ID:VbvfHjaA0

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2 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:16:25 ID:VbvfHjaA0
旧避難所に立てたスレが落ちてたのでこちらに

今までのまとめ

ttp://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-584.html
前作( ^ω^)in the ドームのようです
ttp://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-481.html

色々と実験作
前作を読まないと話の繋がりが全くわからないかも

今までの登場人物

( ^ω^)内藤 ホライゾン
『諦めは死へと』

('A`)鬱田 毒男
『理性の無謀を』

( ´_ゝ`)流石 兄者
『愚者を殺めよ』

3 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:17:16 ID:VbvfHjaA0


9)『視点、始点、支点』

4 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:18:51 ID:VbvfHjaA0

時計がないにも関わらず、かちかちと針を刻む音が聞こえる。
内藤は自分の付けている腕時計からかと思ったが、そうではないらしい。
その音は、自分の口の中から聞こえていたものだった。

両手で顎を掴んで固定する。特に何の意味もない行為。
隣に座り込む毒男は小声でぶつぶつ何かを呟き続けている。


( li^ω^)「ぬぅ……」


とてもじゃないが、死体と一緒の部屋にいるのは精神的にクる。
スピーカーにこの場所へ来るよう言われたが、まだ入る勇気は出ない。
ドアの下の隙間からは、赤い筋が伝っているのだ。

気力が尽きたのか、ドアの横に座り込んでしまった毒男の横に自分も並ぶ。
何時間も経過したように感じられるが、腕時計を確認すると数分しか経ってない。

5 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:19:33 ID:VbvfHjaA0

真っ白な壁を見つめながら、あまり考え込まないようにする。
手遊びをしながら無心になる事に集中していると、足音が聞こえた。


( ^ω^)「!」


一瞬、ここにはいない友人の顔が浮かぶ。
それから、部屋の中にある死体の事を思い出す。

まさか、と言う考えが頭を過るが、杞憂に終わった。
トイレがあるほうの通路とは反対側から現れたのは、


( ´_ゝ`)「よう、どうした内藤」

( ^ω^)「お、兄者……」

('A`)「流石?」






6 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:20:17 ID:VbvfHjaA0
−( ^ω^)−


あまりにも普通に、平然と、日常のように現れるものだから思考停止する。
兄者と毒男にデコと脇腹を同時にド突かれて、僕は現世に舞い戻った。


( ;^ω^)「しっ、しっ、死体は見たかお!?」

( ´_ゝ`)「うん見た見た、もうびっくりし過ぎて今は逆に落ち着いている」

( ;^ω^)「落ち着き過ぎだお! 毒男なんてゲロ吐いたんだお!」

( ´_ゝ`)「マジで? どこで?」

(^ω^ )「トイレでマジだお! ねえ毒……男、さん?」


同意を求めて振り返れば、ノートを広げている毒男の姿が。
いつものボケっとした表情で、ゆっくり視線を合わせられた。


('A`)「ん、ああ、うんマジマジ」

( ;^ω^)「なんんんでそんなに落ち着いてられるんだお!」

7 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:21:29 ID:VbvfHjaA0

('A`)「確かにゲロ吐いたけど、今のブーン見てたらさぁ、何つーか」


ペンでぼりぼり頭を掻く毒男くん。
そのままインクが漏れてバーコード頭になってしまへ。


( ´_ゝ`)「パニックに陥っている人を見ると何故か冷静になれる法則」

(*'A`)「そうそう! それだ!」

( #^ω^)「二人とも酷いお」


例えその法則がちゃんとあるものだとしても二人はおかしい。
こんな異常事態に、いくらなんでもおかし過ぎる。


( #^ω^)「人が死んでるんだお! もっとちゃんと冷静になって考えるお!」

('A`)「ブーンの言葉がブーメラン」

( #^ω^)「どういう意味だお!」

('A`)「ググ……れないなここじゃ」

8 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:22:12 ID:VbvfHjaA0

( ´_ゝ`)「大丈夫だ内藤、大丈夫」

( ;^ω^)「何が大丈夫なのか説明してくれお」


兄者は僕の両肩に軽く手を置くと、ふっと笑った。


( ´_ゝ`)「今の内藤に出来る事は……そう、今のように『取り乱す』事だ。
      自分の発言に矛盾があったっていい、全部混乱だと見なそう」

( ^ω^)「バカにしてるのかお?」

( ´_ゝ`)「スピーカーも混乱に乗じた言動だとみてギブアップと取らないだろう。
      安心して存分に暴走してくれ。何なら俺が更なる混乱を招いてもいい」

( ^ω^)「バカにしてるんだおね?」

( ;´_ゝ`)「さっき言った法則が正式に立証されていないものだとしても、
      今の俺と毒男には効果がある。だからいででで痛いって!」


両肩に乗ってる手の甲を抓る。
うん、バカにされているな。バカにされている。

9 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:23:55 ID:VbvfHjaA0

( ´_ゝ`)「全く、冗談の通じない奴だな内藤」


兄者は少し赤くなった手の甲を擦る。
やりすぎちゃったかなー、なんて思わない。


( ^ω^)「人をバカになんかするからだお」

('A`)「でも流石のお陰で落ち着けただろ?」

( ^ω^)「おっ……」


毒男の言葉に、少し自分を省みる。
確かに、さっきよりは胸の中がすっきりしている。不本意だけど。


( ´_ゝ`)「礼の一つくらいはくれてもいいんじゃないか?」

( ^ω^)「一応聞くお、さっきのは本心じゃなく冗談なんだおね?」

( ´_ゝ`)「さてと、部屋に入るか」

( ^ω^)「おい待てこら兄者」

10 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:25:23 ID:VbvfHjaA0

横を通り過ぎようとする兄者の首根っこを掴む。
兄者が前に進もうと上げた足が、バランスを崩して毒男の脇腹に吸い込まれる。

蹲る毒男。ラインダンスよろしく蹴り上げた姿勢で固まる兄者。
そんな最悪なタイミングに、見慣れない人らがやって来た。


(,,゚Д゚)「……どういう状況だよ」


僕らを交互に見た後、やたら声を低くして喋る強面のお兄さん。


( ´∀`)「ダンスモナか? バトロワモナか? なら逃げるモナ」


勝手に状況を自己解釈し、Uターンしようとする柔和な顔のお兄さん。
は、強面のお兄さんに首根っこを掴まれ転倒した。


( ;´д`)「くっ首、首は駄目モナ! 締まってるモナ!」

(,,゚Д゚)「どういう状況か説明してもらえると助かるんだが」

( ´_ゝ`)「不慮の事故です」

(; A )「いやいやいや」

11 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:26:04 ID:VbvfHjaA0

ぽっちゃり系の僕が言えた事じゃないけど、中々に濃いメンバー。

回復した毒男も加わり、場がごちゃごちゃになってきたところで、
狙い澄ましたかのような放送。これはカメラなのか盗聴なのか。


『仕掛けと舞台も完成。全員揃った所で、チーム戦を始めよう』

『チームは三組。働きに応じて個人にポイントが入る。それぞれ頑張ってくれ』

『現時点、Aチーム120ポイント。Bチーム20ポイント。Cチーム0ポイント。』

『ポイントの変動はこちらが見て決定する。発表は15分毎』

『それでは開始』

('A`)「えっ」

( ;^ω^)「か、開始って」
 _,、
(,,゚Д゚)「チームぅ?」

( ´_ゝ`)「なんだこのパターン」

( ´∀`)「モナ達も初めてだモナ」

12 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:26:50 ID:VbvfHjaA0
−('A`)−


放送が終わり、それぞれが一言喋ると沈黙が訪れた。
ここで何か喋るべきなのだろうけれど、情報が多過ぎて、
逆に何から話せばいいのか判断がつかない。

いっそ流石からさっきの蹴りの謝罪でも引き出すべきなのか。


('A`)「え、えっと」

(,,゚Д゚)「取りあえず、自己紹介すっか」

(;'A`)「そうですね……」


先を越された。いや、逆によかったか。


(,,゚Д゚)「俺の名前は羽仁也 ギコ。19で、ここには一年くらいいる」

( ;^ω^)「一年!?」

(,,゚Д゚)「何だよ新参か? まあいいや、次お前で」

( ^ω^)「あ、僕は内藤 ホライゾンですお。年は16でここには……」

13 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:28:11 ID:VbvfHjaA0

詰まったブーンが俺を見る。ついでに自分の紹介もしておこう。


('A`)「一ヶ月半くらいいます。俺の名前は鬱田 毒男です」


視線を流石に流して、次の自己紹介を促す。


( ´_ゝ`)「流石 兄者です。ここには二人と一緒に来ました」

( ´∀`)「モナは茂名 モナーだモナ、永遠のティーンエイジャーだモナ」

( ´_ゝ`)「ノビノビ太みたいな名前ですね」

( ´∀`)「それは言われ過ぎて耳にタコが出来てるモナ」

(;'A`)「……」


色々と突っ込み所がある、あり過ぎる会話だけど、
流石に初対面の人に気軽に話し掛ける勇気は出ない。

相手がネタを理解していなかったら、それこそ恥ずかしいし。
ゲシュタルト崩壊って、一般の人でも知ってるネタだろうか。

14 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:28:58 ID:VbvfHjaA0

迷ってる内に、ブーンも会話に自然と混ざり、四人で状況整理。
軽い相槌はうっているけれど、なんとなく疎外感。
それにギコさんは少し怖い。流石達と同系統の威圧感を感じる。


(,,゚Д゚)「なあ、それに見取り図描いてんだろ? ちっと見せてくんね?」

('A`)「あっ、はい、どうぞ」

(,,゚Д゚)「んだこれ、やけにきたねーな」

('A`)「塗り潰したら何か出てくるかと思って」

(,,゚Д゚)「なんで焦げてんだ」

('A`)「炙り出したら何か浮かんで来ないかと思って」

(,,゚Д゚)「盛大に破けてるページがあるんだが」

('A`)「塗り潰したのを消そうとして力を入れ過ぎました」

15 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:30:13 ID:VbvfHjaA0

(,,゚Д゚)「しかも見取り図が見取り図じゃねぇし」


ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_732.jpg
(簡易過ぎる見取り図)


('A`)σ「これを描いたのはあそこの太ってる奴です」

( #^ω^)「おっ!?」

(,,゚Д゚)「面白い奴らだなーお前ら」

(;'A`)「こ、光栄です」

16名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 00:31:29 ID:AwhLYl1wO
やっときたこれ!

17 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:31:34 ID:VbvfHjaA0

背中をばっすんばっすん叩きながら豪快に笑う。
ちょっと、じゃなくかなり痛いけど、悪い人ではなさそうだ。


(,,゚Д゚)「それじゃ、部屋に入るか」

( ´∀`)「また死体モナかー」

('A`)「……?」


何気ない会話に、違和感を覚える。『また』とは何だろう。
二人は前に死体を見たことがあるんだろうか。殻の中で。

だとしたら、ここに来た直後に受けた説明に矛盾が生じる。
『君達を命の危険に晒したりする気はないよ』という言葉が嘘になる。

死体がある。
殺人かもしれない。
他殺だとしたら犯人がいる。
君達を命の危険に晒したりする気はない。

酷い矛盾だ。

18 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:32:33 ID:VbvfHjaA0

('A`)「(いや、待てよ)」


全員が全員、同じ説明を受けているとは限らない。
部屋に掲げられてあった『理性の無謀を』がいい例だ。
ブーンは『諦めは死へと』、流石は……そういや聞いてなかった。
忘れない内にタイミングを見計らって聞いておこう。重要かもしれない。

俺を置いて、四人が部屋に入ろうとしている事なんてのは些細な問題だ。


('A`)「(理性の無謀って、考え過ぎが良いのか、悪いのか)」


ギコさんとモナーさんは別の説明を受けている可能性がある。
つまり、君達とは自分とブーンと流石を差す言葉なのではないだろうか。
そう考えると、少しだけ安心出来るような気がする。気がするだけ。

四人が部屋に入った直後、一番モナー嘔吐します! と叫び声が聞こえ、
数秒後にスピーカーが反応し、トイレの場所を教えたのも些細な問題だ。


─┬A
─┼B
─┴C

19 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:33:42 ID:VbvfHjaA0
−( ^ω^)−


モナーさんが口を抑えて走り去って行ったのは仕方ない。
でも、ギコさんのこの落ち着きようは何々だろう。


(,,゚Д゚)「……」

( ;^ω^)「……」

( ´_ゝ`)「……」


辛い。沈黙が辛い。間に挟まれて更に辛い。二人が腕組んで仁王立ちなのが辛い。
毒男は何故か部屋に入ってこないし。また吐かれても困るけど。


(,,゚Д゚)「そっちの身長でかいほう」

( ´_ゝ`)「流石 兄者です」


呼びかけられたのは僕じゃないのにドキドキする。

20 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:34:37 ID:VbvfHjaA0

(,,゚Д゚)「死体を前にして、随分と余裕だなあ?」

( ´_ゝ`)「その言葉、そのまま羽仁也さんにお返しします」

(,,゚Д゚)「そりゃ知ってる奴だからよ、驚く必要もないんだわ」

( ^ω^)「えっ?」

(,,゚Д゚)「うん?」


うっかり漏らした声に、二人の視線が集まる。
兄者とギコさん、ちょっとどころじゃないくらい似ている。
何か、と聞かれたら困るけど、怖い何かが。


( ;^ω^)「顔見知りって、それ逆に」

(,,゚Д゚)「ああ、言葉が足りなかったな、『いつかぶっ殺されるような奴』
    だって知ってたからよ。別にそう驚くとかねぇんだわ」

( ^ω^)「ぶっころ……」

( ´_ゝ`)「へー」

21 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:35:21 ID:VbvfHjaA0

(,,゚Д゚)「それに持病があったしな」

( ´_ゝ`)「持病?」

(,,゚Д゚)「詳しくは知らねぇが、余命宣告くらってたんだよ。一年くらいの」

( ´_ゝ`)「それはいつの話ですか?」

(,,゚Д゚)「ここに連れて来られる前だ」

( ^ω^)「……って事は」


この人は病気で死んだんだろうか。
そう考えると、死体に対する認識がまた違ってくる。


(,,゚Д゚)「まあこれはどう見ても刺殺だけどな」


認識は元に戻された。

22 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:36:01 ID:VbvfHjaA0

(,,゚Д゚)「俺としては、お前を一番怪しんでる」


ギコさんが、顎でくいっと兄者をさす。
フォローを挟もうにも上手い言葉が出ないので、兄者に視線を向ける。


( ´_ゝ`)「寄寓ですね、自分は羽仁也さんを一番怪しんでますよ。
      ぶっ殺してやりたいと思ってたのはあなたなんじゃないんですか?」

(,,゚Д゚)「残念だがアリバイがあるんだなこりゃ。俺はモナーと一緒にいた。
     モナーの退室時間になるまで俺は自分の部屋で待ってたからな」

( ´_ゝ`)「共謀してるのではないですか? 退室時間なんて偽れます。
      羽仁也さんが先に事を済ませて、茂名さんと一緒に現れたとか」

(,,゚Д゚)「それ言ったら、部屋の前で全員集合してたお前らはどうなんだよ。
     どう見ても刺し傷なのに凶器はないわ、揉み合った後もないわ」

( ^ω^)「……」


今、僕はモブの気分を心の底から噛みしめている。
きっと犯人と探偵の推理を傍聴する周囲の人ってこんな感じだ。

僕としては、さっきのチーム分けが気になるだけで頭の中に進展はない。

23 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:36:47 ID:VbvfHjaA0

というか、なんで二人とも犯人が僕らの中にいる前提で話してるんだろう?
あのダンボール箱の中に隠れてるとか考えないんだろうか。
そう思うとちょっと気になってきた。調べて来よう。


(,,゚Д゚)「おいお前」

(^ω^ )「僕ですかお?」

(,,゚Д゚)「部屋の中のもの下手に動かすんじゃねーよ」

(^ω^; )「す、すみませんお」


怖い。尋常じゃなく怖い。主に纏う空気が。


( ´_ゝ`)「いや、気になるなら調べていいよ内藤」

( ^ω^)「えっ」

(,,゚Д゚)「おいおい、勝手に動かすなよ」

(^ω^; )「おっ」


これが俗に言う板挟みというやつか。

24 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:37:39 ID:VbvfHjaA0

というか、なんで二人とも犯人が僕らの中にいる前提で話してるんだろう?
あのダンボール箱の中に隠れてるとか考えないんだろうか。
そう思うとちょっと気になってきた。調べて来よう。


(,,゚Д゚)「おいお前」

(^ω^ )「僕ですかお?」

(,,゚Д゚)「部屋の中のもの下手に動かすんじゃねーよ」

(^ω^; )「す、すみませんお」


怖い。尋常じゃなく怖い。主に纏う空気が。


( ´_ゝ`)「いや、気になるなら調べていいよ内藤」

( ^ω^)「えっ」

(,,゚Д゚)「おいおい、勝手に動かすなよ」

(^ω^; )「おっ」


これが俗に言う板挟みというやつか。

25 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:38:37 ID:VbvfHjaA0
二重投稿ミスった

26 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:39:19 ID:VbvfHjaA0

( ´_ゝ`)「勝手に動かされたら困る物でもあるんですか?」

(,,゚Д゚)「揚げ足取りが上手な奴だな」

( ´_ゝ`)「褒めて下さってありがとうございます」

(,,゚Д゚)「あー、お前と話してたら埒あかねーな。お前もそう思ってるかもしれんが。
     あの二人が来たら調べていいぜ。こっちも勝手にその辺調べるからよ。
     だから、扉の前にいる奴はとっとと入って来いよ、話進めるから」


内側に開くドア。



( ´∀`)「バレてたモナか」

(;'A`)「すみません」

(,,゚Д゚)「怒らねーよ。モナーが扉の前でスタンバってたのは予想外だが」

27 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:40:25 ID:VbvfHjaA0

取りあえず、これでまた全員揃った。

まずギコさんが僕らの顔を交互に見て一言。


(,,゚Д゚)「やっぱお前が一番怪しいなー」


対する兄者もギコさんとモナーさんの顔を見て一言。


( ´_ゝ`)「寄寓ですねー」


さっきの会話と同じ返し。兄者は何故かモナーさんにガン付けてるし。
これは、なんだろうか。止めたほうがいいんだろうか。


( ;^ω^)「二人とも、喧嘩腰はよくないお」

(,,゚Д゚)「あぁん?」

( ´_ゝ`)「はぁ?」


(/ω\;)彡 キャッ

28 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:41:08 ID:VbvfHjaA0

駄目だ。二人が相手だと心が折れる。舌打ちも聞こえて怖い。
なんだかチンピラとか不良とかと話してる時みたいだ。

あれ? 二人の頭を僕レベルに下げればただのDQNの完成じゃない?


(,,゚Д゚)「取りあえず、お前らの待機時間が何分だったか教えろ」

( ´_ゝ`)「……15分です」

('A`)「20分です」

( ^ω^)「えーっと」

(;'A`)「ブ、ホライゾンは25分です」

( ´∀`)「モナも25分だけど、合わなかったモナね?」

(,,゚Д゚)「そっちとこっちで待機室に入った時間が違ったんだろ、多分。
     俺らは10時半に入ったけど、お前らは何分ぐらいに入った?」

( ;^ω^)「えーっと」

('A`)「20分くらいでしょうか」

29 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:42:12 ID:VbvfHjaA0

そろそろ自分の存在意義が見出せなくなってきた。


(,,゚Д゚)「ちなみにこの死んでる奴の名前はモララー。腐れ縁。
     こいつの待機時間ない。誰よりも早くここに居た訳だ」

( ^ω^)「えーっと、モララーさんの次に来たのは……」

('A`)「簡単にまとめたけど、ブーン見る?」

( ^ω^)「そうするお」

待機終了時間
10:30 モララー
10:35 兄者
10:40 毒男
10:45 ブーン
10:50 ギコ
10:55 モナー

( ^ω^)「おっお」

('A`)「わかりやすい?」

( ^ω^)「やすいけど、僕の名前これでいいのかお」

(;'A`)「あ、直すわそこ、貸して」

30 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:42:58 ID:VbvfHjaA0

しかしこれ、モララーの次が兄者って作為的なものを感じる。

ムカつくんで殴りました、なら兄者の性格的にわかる。
殺すまで行くのは、そう、自分の弟にだけだと思っていたけど。
さっきからずっと、視線を下に向け続けているのはどうしてなのか。


('A`)「ブーン、お前の手汗でノート凄い事になってる」


ふと、兄者が顔を上げる。目の前にはモナーさん。
視線を外さずに、顔を顰めた。


( ´∀`)「モナ? 僕の顔に何かついてるモナ?」

( ´_ゝ`)「いえ、その……なんでもないです」

( ´д`)「?」

( ;^ω^)「……」


歯切れが悪い。らしくない。でも悪意は感じない。
こんな彼を見たのは、いつだったか外に三人で遊びに行った日、
僕のジーパンの尻がモーゼよろしく裂けていたのを黙秘してた時以来だ。

31 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:44:08 ID:VbvfHjaA0



部屋にいる五人は、死体を囲むように立っている。

内藤 ホライゾンと鬱田 毒男は位置的に気付けない。

茂名 モナーは事を起こしている本人であるからして気付けない。

羽仁也 ギコと流石 兄者は気付いている。
発見時、唾を噴出しなかった精神は称賛に値するだろう。


片方は、今はこんな下らない事を指摘するべきではない、
全部終わった後で部屋に戻ってから笑い倒そうと思っており、
この真面目な空気を壊すべきではないと踏んで黙っている。

片方は、その人の雰囲気からウケ狙いなのか天然なのか掴めず、
ズボンのチャックが全開なのを指摘するべきか、無視すべきか、
この場所に入ってから今までにない程に頭をフル回転させていた。

32 ◆Bc/QkV.jwU:2011/10/25(火) 00:45:11 ID:VbvfHjaA0

( ;^ω^)(モララーさんはギコさん達の仲間だし、外部じゃないのかお。
      全然わからないお。もしかして本当に兄者が……)

('A`)(うわあ、このノート軽くふやけかけてる。手汗ってわかっていても、
   他人の汗はちょっと。ブーンに失礼だけど、これどうしよう……)

( ´∀`)(なんでギコと兄者君はそんなに僕を見るんだモナ?
      確かに僕は可愛、って逸らされたモナ。まさかサトリ……)

(,,゚Д゚)(あまり人の股間凝視して勘違いされるのもアレだしな。
    話が進まねーし、さっきのチーム分けの事でも振るか……)

(;´_ゝ`)(あまり人の股間凝視して勘違いされるのもアレだよなあ。
      と言うか羽仁也さんも気付いてるだろうに、何で教えないんだ?
      まさか、身内以外からの突っ込みを待っているとか?
      確かに茂名さんからは内藤と似たようなモノを感じるが、
      いい年でこんな状況でそんな下品な、あ、いや、もしかして、
      自分達に気を使って身体を張ったギャグで場を和まそうと?
      なら突っ込む側としては笑いながら軽く行けばいいんだろうか?
      それとも躊躇いがちに? どちらも相手の返し次第では更に……)

33名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 00:46:28 ID:VbvfHjaA0

五人五色。9話目終わり。

34名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 00:48:46 ID:AwhLYl1wO
まだ読み終わってないが先に乙

35名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 00:51:11 ID:VbvfHjaA0
前スレ貼り忘れ
ttp://jbbs.livedoor.jp/sports/37256/storage/1281015271.html

絵を書いて下さった方どうもありがとうございました

よく2話のあのシーンもらうんですがバイオレンス好きな人多いんだろうか

36名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 01:00:36 ID:AwhLYl1wO
読み終わった!次回も待ってる

よく書かれるのはインパクトがあるからだとおも

37名も無きAAのようです:2011/10/25(火) 06:08:40 ID:IZU3qEv6O
うおー来てた乙です

38名も無きAAのようです:2011/10/26(水) 01:25:24 ID:6rwBOj16O
あんまり久しぶりなので 
前避難所の過去ログ読んできたよ

39名も無きAAのようです:2011/11/30(水) 05:27:36 ID:qJ333YzI0
取りあえずこっちは来年くらいに!

40名も無きAAのようです:2013/05/24(金) 00:33:59 ID:C8TJ1fmg0
以前気になってたの読み直した
うおおおここで止まってんのかああ
気になりすぎる…!!!

41名も無きAAのようです:2013/09/08(日) 23:55:33 ID:ynnkKVk2O
打ち切り残念だ
好きな作品だよ、おつかれさま

42名も無きAAのようです:2013/09/12(木) 13:05:30 ID:/AOQS5kgO
乙!
またリメイクしてくれたら嬉しいな

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