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(無題)或いは(偽り)のようです。
1名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:38:16 ID:.VdVEMjsO
ブーン系でやる意味を問われたら、困る。

2名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:38:56 ID:.VdVEMjsO
例えば、彼女に出会ったのが僕じゃなくて、君だったとしても。
全く同じ事をしたと思うよ。

そう言って、彼は笑っていた。

とある刑務所の面会室での事だった。

3名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:39:31 ID:.VdVEMjsO
大学二年生の秋頃の事である。
夏の暑さはすっかりと身を潜め、冬の肌寒さがひしひしと感じられるようになった頃。
僕は彼女に出会った。
正確には、目撃した、であるがそれから幾日もしないうちに彼女と会話をするようになったのでまあ、いいだろう。
とにかく、彼女と出会ったのだ。

4名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:40:06 ID:.VdVEMjsO
場所は、大学近くの小さな喫茶店。
次の講義までだいぶ時間が空いていたので、珈琲でも飲んで時間を潰そうなどと考えていた。

いつも通り、珈琲にたっぷりのミルクと砂糖を加えくるくると掻き混ぜた、その時。
向かいの席で、怒声が弾けた。
僕は驚き、反射的に身を竦めてしまった。
しかし、それは誰でもそうなるだろう。

5名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:40:29 ID:.VdVEMjsO
怒声が響く中、珈琲をひっくり返さなかった事に安堵しながら、落ち着きを取り戻すために、ゆっくりとそれを啜る。
聞き耳を立てようかとも考えたが、巻き込まれてはたまらないといった小心者的思考で、実行する事はなかった。

珈琲を一口、二口と啜る度、僕は徐々に落ち着きを取り戻し、やがて半分まで飲む頃には向かいのいさかいなど気にならなくなっていた。

6名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:41:18 ID:.VdVEMjsO
だが、しかし。

どうやら、そのいさかいには僕の意志など関係ないようで。
全く持って迷惑な事に、否応なく渦中に叩き込んでくれたのだ。
他ならぬ、彼女の手によって。

7名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:42:06 ID:.VdVEMjsO
珈琲を飲み終わり、少々催していた僕は会計前にお手洗いに寄ろうと席を立った。
お手洗いに寄るには、向かいの席の真横を通らなければならなかったが、気にする事もないだろうと思っていた。
実際、お手洗いに入るまでは、何も問題は起こらなかった。
耳が少し痛くなった程度。
問題が起きたのは、お手洗いから出た後だ。
そのまま会計に向かおうとした僕の服を、彼女が掴んだのである。
反射的にそちらに振り向いた僕に向かって飛んで来たのは、武骨な拳。
綺麗に顎を打ち抜かれ、僕は宙を舞った。

8名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:42:57 ID:.VdVEMjsO
気付いたら、病室である。
目が覚めた直後は大いに混乱していた。
顎の痛みから、殴られた事は事実らしいが、何がどうなってああなったのか。
さっぱり分からない。
とりあえずは、ナースコールをと伸ばした手を、誰かが掴んだ。
喫茶店にいた彼女であった。
彼女は、立てた人差し指を口に当て、僕に黙っているように促した。
前述の通り混乱していた僕は、黙って彼女に従ってしまう。

そうして一言、自らのお腹をさすりながら彼女が言った。

(*゚−゚)「子供が出来たんです。貴方と私の子」

本気で意味が分からない。

9名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 03:43:27 ID:.VdVEMjsO
今回はここまで。

10名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 20:16:57 ID:nDepLCrU0
何だこれ凄く好み
期待!

11名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 22:44:09 ID:fFItIeIYO
今のところ、まだ全然物語の趣旨が汲み取れないな
次の投下に期待

12名も無きAAのようです:2011/10/02(日) 20:54:48 ID:VCoj75b6O
埋まってる

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