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スクォーク77- 1 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:36:41 ID:Pjf3DtrU0
-
【注】
この作品は( ^ω^)バローのようですの劇中劇です。
なお、この作品は林田球氏の「ドロヘドロ」をから多くのヒントとインスピレーションを得ました。
「ドロヘドロ」という偉大な作品に対するお粗末なオマージュ作品として受け止めて頂けたら幸いです。
作風としてはパロディー元に基づいて軽めのやんわりめにしてあります。
なお、本スレとはあまりにも内容がかけ離れているため、新スレでの投下をさせていただきます。
こちらのほうはおまけみたいな物ですので期間もゆっくり投下です。
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- 2 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:38:46 ID:Pjf3DtrU0
- 【世界が混沌に陥る】
(;"ゞ)「よせ……」
(;"ゞ)
(;"ゞ)「そうまでして私が憎いか」
( )
( )
(;"ゞ)
(;"ゞ)「分かっているのか…? これほどの高純度の魔力を解き放てば混沌が訪れるのだぞ……ッ」
( )
( )ゴゴゴゴゴ……
(;"ゞ)、「チィ……ッ、聞く耳持たずめ……」ギリッ
- 3 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:39:56 ID:Pjf3DtrU0
- (;"ゞ)「……ならば、殺さねばならんな」
(;"ゞ)「私の力で、貴様の全てを喰らい尽くしてくれよう」
( )ゴゴゴゴゴ……
(;"ゞ)
(;"ゞ)「そして、その魔力を開放させれば、貴様の死が永久の平和を意味する様になる」
(;"ゞ) ゴゴゴゴゴ……
(;"ゞ)「その言葉の意味……、貴様にもわかるだろう?」ゴゴゴゴゴ……
( )ゴゴゴゴゴ……
( )「コード……」ゴゴゴゴゴ……
(;"ゞ)「チィッ! 来るかッ!」ゴゴゴゴゴ……
(;"ゞ)「ならば、明けぬ闇の中で悶え苦しめッ!」ゴゴゴゴゴ……
(#;"ゞ)「コードッ!!! 【カース】ッ!!」カッ!
- 4 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:40:59 ID:Pjf3DtrU0
-
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- 5 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:42:02 ID:Pjf3DtrU0
-
emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
y. emergency. emergency. em || .|.| emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
cy. emergency. emergency. | |.| .| gen |\ emerge ∧ emergency. emergency. emergency. emergency.
ncy.. emergency. |ヽ ||.| | | |. eme .\\ rge /∨ emergency. emergency. emergency. emergency.
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l `、/ ! |j |j \| /∨
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| .,/ | | / /
\ \ | ! / ,/
\ ヽ, | | < _ /
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| .|
emergency. emergency. emer .| | emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
emergency. emergency. emer | | ency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
y. emergency. emergency. e ..{j rgency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
cy. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
ncy. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
ency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency. emergency.
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- 6 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:43:13 ID:Pjf3DtrU0
-
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- 7 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:44:04 ID:Pjf3DtrU0
- ( ゝ)
( ゝ)
(; ゝ)「カハ……ッ!」ボタボタ……
(; ゝ) ボタボタ……
(; ゝ)「腕……、持っていかれたか」ボタボタ……
(; ゝ) ボタボタ……
(; ゝ)「そうだ……、空は……。空の……、空の……」ボタボタ……
(;"ゞ) ボタボタ……
(;"ゞ) 「白い……。やはり起きたか、エマージェンシー……」ボタボタ……
(;"ゞ) ボタボタ……
(;"ゞ) 「だが、呪いは掛かった。貴様の全てを喰らい尽くすまで、呪いは明けぬぞ」ボタボタ……
(;"ゞ)「く、くははは……。私は、生きるぞ……、デュカス」
(;"ゞ)「貴様を骨の髄まで腐らせるその日まで。空が青を取り戻すまで」ボタボタ……
(;*"ゞ)「はははは、、、はははははははは!!!」ボタボタ……
- 8 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:45:08 ID:Pjf3DtrU0
-
エマージェンシー。
その日、空は白く染まった。
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- 9 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:45:50 ID:Pjf3DtrU0
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( ^ω^)バローのようです 特別編
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- 10 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:46:44 ID:Pjf3DtrU0
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
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- 11 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:47:43 ID:Pjf3DtrU0
-
Chapter1.
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- 12 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:48:45 ID:Pjf3DtrU0
- 【東部 エマージェンシー発生点 そこには青年が倒れている】
( ω )
( ω )
( ω )
(-_-)
( ω )
(-_-)「また放浪者かな……」
(-_-)「ほら、起きろ」ペチペチ
(-_-)つ) ω )ペチペチ
( ω )
( ´ω`)「んん……」
(-_-)「お、今回はすんなり目が覚めたね」
( ´ω`)「お? おお?」
- 13 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:49:39 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「ほら、僕の顔が見えるかい?」
( ´ω`)
( ´ω`)「見えますお」
(-_-)「そう。じゃあ落ち着いて自分の名前を言うんだ」
( ´ω`)「えーっと……」
( ´ω`)「内藤ですお。……ああ、ブーンって呼ばれてましたお」
(-_-)「ほうほう。あだ名みたいな下らない事までしっかりと覚えているようだね」
( ´ω`)
( ´ω`)「さっきから何ですお? というより、ここはどこですお?」
(-_-)「ヴィップさ」
( ´ω`)
( ´ω`)「?」
- 14 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:50:26 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「ああ、やっぱり理解できないよね」
( ´ω`)「はいお」
(-_-)「で、君はどこから来たの?」
( ´ω`)「どこからって……。僕は講義が終わって家に帰る途中で……」
( ´ω`)「ああ、そうそう。いきなりトラックが飛び出してきて」
( ^ω^)
( ^ω^)「あれ? 生きてる?」
(-_-)「何か重要な事、思い出したのかい?」
( ^ω^)「いや、うーん。……僕、どこも怪我していないおね?」
(-_-)「うん。見た目は健常だけど」
( ^ω^)「あれ……? あれぇ?」
(;^ω^)「全く意味がわからないお」
(-_-)「まあそうだろうね。こういうのは一気に理解しようとしても難しい。僕と一緒に順を追って話していこう」
- 15 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:51:15 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「で、質問に戻るけど、君はどこから来たの? ……いや、質問が悪いね。君はどこに住んでいるの?」
(;^ω^)「あ、僕は高幡不動に……」
(-_-)「タカハタ……?」
(;^ω^)「東京ですお」
(-_-)「トーキョー……。知らないなあ」
(;^ω^)
(-_-)「…どうやら君は僕の睨んだ通り、放浪者で間違いない」
(;^ω^)「放浪者、ですかお? 別に僕は放浪して無いですお」
(-_-)「君にとってはそうかもしれないね」
(;^ω^)「アナタにとっては?」
(-_-)「立派な放浪者だ」
(;´ω`)「そうですかお」
(-_-)「簡単に君の状況を話そう。君は、飛ばされてきたんだ」
(;´ω`)「?」
- 16 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:51:58 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「ピンと来ないだろうが、少し話を聞いてくれ」
(-_-)「まず、ココの世界の名前はヴィップ」
(;´ω`)「世界の名前? 意味わかんねーお。高幡不動じゃねーのかお」
(-_-)「えーと、まあ、黙って聞いててくれ」
(;´ω`)「は、はいお」
(-_-)「で、だいたい全体から見て東部に位置する場所だ。エマージェンシーが起こった場所でもある」
(;´ω`)「え、えまー?」
(-_-)「エマージェンシーだ。ほら、空を見てくれ」
(;´ω`)「?」
(;^ω^)スッ
( ^ω^)「あれ、空が白い……。でも太陽は出てるお」
(-_-)「少し前までは青かったんだよ」
( ^ω^)「??」
- 17 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:52:56 ID:Pjf3DtrU0
- -_-)「意味がわからないかい? まあそうだろうね」
( ^ω^)「もっと分かるように説明してくれお」
(-_-)「さっきも言ったように君は飛ばされてきた。ここはタカハタなんちゃらじゃない」
(-_-)「もっと言えば、ココは違う次元の世界なんだ。君の生きてきた場所とは違う」
( ^ω^)
(-_-)「この辺はエマージェンシーにより空間が不安定なんだ。次元に亀裂が入り……」
( ^ω^)「おーっ、おーっ、もういいお! もういいお!」
( ^ω^)「いやー、面白い話だおー。……でも、これを誰が信じろと」
(-_-)「……うーん」
(-_-)「確かに、こんな話信じろ、というのも酷な話だ。この件は後で話すとして……」
(-_-)σ「まずは服を着ようか」
( ^ω^)ポッコチーン
( ^ω^)「あっ」ポッコチーン
- 18 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:53:56 ID:Pjf3DtrU0
- 【東部 次元歪曲観察小屋】
( ^ω^)「服、ありがとうございますお」
(-_-)「ん? ああ、いいよ。ほら、そこに座って」
( ^ω^)チョコン
(-_-)「さあ、さっきの話をしようか」
( ^ω^)「いや、大丈夫だお」
(-_-)「?」
( ^ω^)「冷静になれば分かる事だったお。確かにここは僕の知っている世界じゃない」ケロッ
(-_-)「ん……うん。少し利口なタイプでよかったよ」
( ^ω^)「しかし、分からない事だらけだお。第一なんで僕だけがここにいるお?」
(-_-)「わからない。だが君みたいなケースは初めてじゃないよ」
( ^ω^)「ということは、僕以外にも……」
(-_-)「ああ。君は三人目だ」
(-_-)つ□「ここに彼らの資料がある。君も目を通してみるといいよ」
- 19 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:54:41 ID:Pjf3DtrU0
- ( ^ω^)つ□ ペラッ
( ^ω^)つ□「……。一人はフランス、もう一人は中国……」
(-_-)「君の知っている世界かい?」
( ^ω^)つ□「世界、というより国の名前だお」
(-_-)「国? 領地みたいなものかい?」
( ^ω^)つ□「まあ、そんなところだお」
( ^ω^)つ□ ペラッ
( ^ω^)つ□ 「あの、」
(-_-)「ん?」
( ^ω^)「すごくストレートに聞くけど、どうやったら元の世界に戻れるお?」
(-_-)「うーん……」
( ^ω^)
(;´ω`)「やっぱり厳しいかお?」シュン
(-_-)「正直、次元の事に関してはわからないことだらけだからね」
- 20 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:55:47 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「あー……ちなみにこのエマージェンシー発生点では、行方不明者も発生している」
(;´ω`)「あー、これ以上は言わなくていいお。要するに運ワザなわけだお?」
(-_-)「話が早くて助かるよ」
(;´ω`)「しっかし何で僕なんだお……」
(-_-)
(-_-)「さっきから気になっているけど、あんまり大騒ぎしないんだね」
( ´ω`)「大騒ぎしたってしょうがないお。こういうときは落ち着くにかぎるお」
(-_-)「出来た人間だね」
( ´ω`)「お褒め預かり光栄ですお。……ちなみに、この人たちはどうしたんだお?」
(-_-)「しばらく前に旅に出たよ」
( ´ω`)「旅?」
(-_-)「宝玉を集めるつもりなんだろうね」
( ´ω`)
( ´ω`)「もうちょっと分かるように説明してくれお」
- 21 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:56:27 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「この世界には3つの宝玉があって、それを集めると一つだけ願いが叶うんだ」
( ^ω^)「要するにそれを探しに行ったんだおね? ……まるでおとぎ話だお」
(-_-)「君は落ち着いているし、理解も早い。いやぁ助かるなあ」
( ^ω^)「その口ぶりじゃあ、他の二人は大変だったのかお?」
(-_-)「ああ。男の方は暴れだすし、女の方は泣き喚くし……」
( ^ω^)「おー。ご苦労様ですお」
(-_-)「どちらかと言えば彼らの方が正常なんだけどね」
ξ゚⊿゚)ξ「よくもまあ、こう落ち着いてられるわね。本当、見た目通りね」
( ^ω^)
( ゚ω゚)そ「女?!」
ξ゚⊿゚)ξつ目「何よ、大声出して。はい、お茶」トンッ
(-_-)「ああ、ありがとう」
- 22 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:57:15 ID:Pjf3DtrU0
- (-_-)「あ、自己紹介したらどうだい?」
ξ゚⊿゚)ξ「用務のツン・デレよ。あなた名前は?」
(;^ω^)「内藤ですお。ブーンって呼ばれてましたお」
ξ゚⊿゚)ξ「へぇ……、、。アンタも彼らと同じ世界から来たの?」
(;^ω^)「さっきの資料によるとそのようだお」
(-_-)「ふむ……。三人とも同じ世界か……。そこの世界としか繋がってないのかもしれないね」
ξ゚⊿゚)ξ「何かわかったの、ヒッキーさん」
(-_-)「何にも」
(;^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、子豚さん」
( ゚ω゚)そ「子豚?!」ドドドーン!!
ξ^⊿^)ξ「アンタの世界の事、教えてよ。こことは全然違うんでしょ?」
(-_-)「いいね。それ、僕も気になるなあ。何せ、あの人たちは話も出来ないような状態だったからね」
(;^ω^)
- 23 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:58:18 ID:Pjf3DtrU0
- 【一時間後】
( ^ω^)「そうだお! トイレには全部ウォシュレットがついていて……」
(-_-)「凄いねえ。ここより文明が発達しているんだ!」
ξ^⊿^)ξ「ねぇねぇ子豚さん」
(;^ω^)「なんだお?(子豚……)」
ξ^⊿^)ξ「うちらの世界は、あんた達で言う何に似てるの? さっき言ってた中世ってやつ? それとも、原始?」
( ^ω^)「んー……」
( ^ω^)「服装とか見ると西部開拓時代って感じかお。銃もあるみたいだし」
ξ^⊿^)ξ「へぇ。よくわかんない」
(-_-)「わかんないなあ」
( ^ω^)「まあ、そんなもんだお。変わりにこの世界の事を教えてくれお」
(-_-)「いいねぇ。違う世界との交流かあ。心躍るね」
ξ゚⊿゚)ξ「なんか、話吹っかけたの私だけど、あんたのん気ね」
( ^ω^)「そうかお?」
- 24 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 00:59:16 ID:Pjf3DtrU0
- ξ゚⊿゚)ξ「で、私たちの世界だっけ?」
( ^ω^)「頼むお。生活水準はなんとなくわかったけど、気になるのはここの世界情勢だお」
(-_-)「世界情勢、ねぇ。エマージェンシーが起きてからいろいろ変わったからなぁ」
( ^ω^)「ああ、さっきから聞こうと思ってたけど、エマージェンシーってなんだお」
(-_-)「簡単に言えば空間歪曲が起きたんだよ。一人のコード使いの所為でね」
( ^ω^)「コード使い? なんだおそれ?」
(-_-)「この世界に7人いる魔法使いさ」
( ゚ω゚)
( ゚ω゚)「魔法使い」
(-_-)「どうしたんだい?」
( ゚ω゚)(うん。うん。ココは違う世界だお。何が居てもおかしくないおかしくないおかしくない)
ξ゚⊿゚)ξ「珍しく動揺してるわね」
(-_-)「きっと彼らの世界には魔法は無いんだろうね」
- 25 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:00:04 ID:Pjf3DtrU0
- (;^ω^)「ということは、あなた達も魔法が……」
(-_-)「僕は使えないけど、君は?」
ξ゚⊿゚)ξ「私も今は使えないわ」
(;^ω^)「?」
(-_-)「あー……。魔法使いって言うのはね、この世界に7人しかいないんだ」
(;^ω^)「はいお」
(-_-)「で、彼らはそれぞれ【コード】と呼ばれる魔法を持っている」
(;^ω^)「あ、だからコード使いね……。じゃあその七人は有名人なわけだお」
(-_-)「うーん……」
(;^ω^)「?」
ξ゚⊿゚)ξ「そういうわけじゃないわね」
(-_-)「そうだね。有名人と呼べるコード使いは一人だけだ。っていうより、一般人はその一人しか知らないよ」
(;^ω^)「???」
- 26 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:00:59 ID:Pjf3DtrU0
- ξ゚⊿゚)ξ「一般人どころか、コード使いたちもお互いの顔知らないんじゃない?」
(;^ω^)「なんだか良く分からないお」
(-_-)「そんなもんさ、我々だってコード使いについては良く分かってないんだから」
( ^ω^)「へぇ……。じゃあその皆に知られている一人って言うのが権力を握ってたり……」
(-_-)「絶大な権力、ってわけではないかもしれないけど、かなりの力を持っているよ」
ξ゚⊿゚)ξ「名はギコ。東部の大半を領地にしてるわ。でも、どんなコードまでかは分からないわね」
(-_-)「で、彼の血を腕に打つことで我々一般人も魔法が使えるようになる。本当にしょぼっちいけどね」
( ^ω^)「血? どうやって手に入れるんだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「その辺の店行けば売ってるわよ」
(;^ω^)「割と流通してるのかお」
(-_-)「君らにとって不思議かもしれないがね」
- 27 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:02:10 ID:Pjf3DtrU0
- 【数分後】
( ^ω^)「で、さっき言ってた戻るための方法の……」
(-_-)「宝玉かい?」
( ^ω^)「そうそうそれそれ。願いが叶うって言うの本当なのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「本当よ」
(-_-)「君、集めるつもりかい?」
( ^ω^)「考え中だお」
ξ゚⊿゚)ξ「集めるにしたって難しいわよ」
( ^ω^)「そうなのかお? やっぱり洞窟とかを探検して……」
(-_-)「童話じゃないんだからそんなわけないでしょ」
( ^ω^)「えっ、違うのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「宝玉の所為で何度戦争が起こってると思ってるのよ」
(-_-)「コード使いの姿が隠されるようになるまで馬鹿みたいに戦争起きたらしいからね」
( ^ω^)「おー……」
- 28 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:03:03 ID:Pjf3DtrU0
- ( ^ω^)「そんな大変なものなんだおね……」
(-_-)「探しに行くったって、在り処は僕の知るところじゃないけどね」
( ^ω^)「やっぱり機密なのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「うーん、似たようなもんね」
( ^ω^)「でも、それを探しに行った二人は……」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ、ジョルジュとデレの事ね」
( ^ω^)「そうそう、ジョルジュとデレ。当ても無く彷徨ってるのかお?」
(-_-)「何もこの世界の事を知らずに出て行ってしまったからねぇ……」
( ´ω`)「……そうかお」
ξ゚⊿゚)ξ「そこらのアウトローに捕まってなければいいけどね」
(;´ω`)「アウトローなんているのかお? 本当にウエスタンみたいだお……」
- 29 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:04:04 ID:Pjf3DtrU0
- 【夜 寝床にてブーンは思いにふける】
<リー リー
( ^ω^)「虫が鳴いているお。こういうのを聞くと違う世界っていう実感がないお」
<リー リー
( ^ω^)(元の世界……か)
( ^ω^)(戻りたくないわけでもないけど……)
( ^ω^)(でも、この世界でずっと生きていく事……、分からないことだらけで不安といえば不安だお)
( ^ω^)
( ^ω^)(不安だけど……。何もしないでいると永遠に不安のままだお)
( ^ω^)(宝玉……。すごく気になるのは……エマージェンシー)
( ^ω^)ニヤッ
( ^ω^)「ま、適当にふらついてみるかお」
- 30 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:04:54 ID:Pjf3DtrU0
- 【翌朝】
( ^ω^)「というわけで宝玉とやらを何とかしてかき集めようと思ったわけだお」
(-_-) ポカーン
ξ゚⊿゚)ξ ポカーン
(-_-)「いやいや、そう遊び半分で手に入るものじゃなくてね……」
( ^ω^)「わかってるわかってる。そんな本気で手に入れようとは思って無いお」
( ^ω^)「でも、旅に目的はつき物。目的無く彷徨うよりはマシだお」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「おもしろい」ボソッ
(-_-)「えっ」
ξ^⊿゚)ξb「その話、私も乗ったわ!!」ビシッ
( ^ω^)「おおっ。乗ってくれるかお?」
(;-_-)「わー。そんな遊び半分で大丈夫かな……」
( ^ω^)「危険だと思ったらまた戻ってくるお」
(;-_-)「うーん……」
- 31 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:05:45 ID:Pjf3DtrU0
- (;-_-)「見切り発車だけど、大丈夫なのかい? 場合によっては死んだり……」
( ^ω^)「死ぬなんて、んなわけねーお。だって旅だお?」
(;-_-)「ツンちゃん、こんな馬鹿のん気について行って大丈夫?」
ξ゚⊿゚)ξ「んー……」チラッ
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、体系は頼りないわね」
(;-_-)「そうじゃなくてさ……」
( ^ω^)「それにもう一つ目的があるお」
(;-_-)「?」
( ^ω^)「そのエマージェンシーを起こしたヤツとやらをとっつかまえて、元の世界に帰せないか聞いてみるんだお」
(;-_-)「ああ、なるほど。そっちの方が宝玉より現実味があるね」
( ^ω^)「そうなのかお?」
- 32 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:06:38 ID:Pjf3DtrU0
- ( ^ω^)「というわけで今から行ってくるお」
(-_-)「行くってどこへ」
( ^ω^)
(;^ω^)「どこに行こうかお」
(;-_-)「童話じゃないんだから……。行くならしっかり計画を立てないと。意外と頭良いかと思ったんだけどなあ」
ξ゚⊿゚)ξ「まあいいじゃない。旅なんてものは無計画の方が楽しいわ」
(;-_-)「そうかな……」
(;^ω^)「ツン、どこに行った方が良いのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうねぇ」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「やっぱりラウンジかしら。武器とか防具とかそろえなきゃね」
( ^ω^)
( ^ω^)「武器、防具……?」
ξ゚⊿゚)ξ「当たり前でしょ。自分の身は自分で守らなきゃ」
( ^ω^)「えっ、そんな旅になるの?」
- 33 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:07:45 ID:Pjf3DtrU0
- ( ^ω^)「あっ」
ξ゚⊿゚)ξ【そこらのアウトローに捕まってなければいいけどね】
(;´ω`)【アウトローなんているのかお? 本当にウエスタンみたいだお……】
(;^ω^)(そういやそんな事言ってたお……)
ξ゚⊿゚)ξ「それにラウンジはギコが納めてる土地でもあるしね」
(-_-)「なるほど、あのやんちゃなら異世界人だと分かれば是が非でも会いたがるだろうね」
ξ゚⊿゚)ξ「よし、そうと決まれば行きましょ!」
(;^ω^)ビクビク
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの?」
(;^ω^)(ええい、こうなったら行くしかねーお)
(;^ω^)「何でもないお! さあ、行こうお!」
(;-_-)「あー、本当に行くなら、武器があったほうがいいよ。これを持って行くといい。いくらラウンジまでとは言え、手ぶらは危険だよ」
(;-_-)つy= スッ
(;^ω^)(うわ、本物だお)
- 34 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:08:39 ID:Pjf3DtrU0
- ………
ξ゚⊿゚)ξ「よし、お金も銃も持ったし、早速行きましょ」
(;´ω`)
(;´ω`)「はいお」
(-_-)「? なんか元気ないね。さっきまでののん気っぷりはどうしたの?」
(;´ω`)b「いや、元気ですお! 未知なる冒険にドキがムネムネですお」ビシッ
ξ^⊿^)ξ「そうよ、その意気よ!」
(-_-)「ラウンジまでの行き方は分かるね?」
ξ゚⊿゚)ξ「うん。何度か行ってるし、大丈夫」
(-_-)「じゃ、何かあったらすぐに戻っておいで」
(;´ω`)「絶対に絶対に戻ってきますお!!」
(-_-)「?」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
- 35 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:09:29 ID:Pjf3DtrU0
- 【東部 荒野 ラウンジを目指す】
( ^ω^)ケロッ
ξ゚⊿゚)ξ「なんか顔色良くなったわね」
( ^ω^)「いや、人間死ぬときは死ぬから、と思ったんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
( ^ω^)「いいんだお、いいんだお。こっちの話だお」
ξ゚⊿゚)ξ「あんた変ねぇ」
( ^ω^)「それより、大丈夫かお? こんな何処の馬の骨だか分からないようなヤツについて来て」
ξ゚⊿゚)ξ「私が居なかったらアンタだって困るでしょ?」
(;^ω^)「まあそうだけど……」
ξ゚⊿゚)ξ「それに、私一回世界を見て回りたかったの」
( ^ω^)「どうしてだお?」
ξ^⊿^)ξ「理由なんかないわよ。ただこの腐りきってる世界を全て目に入れたくて」
( ^ω^)「詳しく聞かなかったけど、そんなに駄目駄目なのかお?」
ξ^⊿^)ξ「駄目駄目よ」
- 36 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:10:34 ID:Pjf3DtrU0
- ξ゚⊿゚)ξσ「だってほら」
(#゚ξ,.`';:.
( ^ω^)「なんだお、あれ?」
ξ゚⊿゚)ξ「子供の死体よ」
( ゚ω゚)
( ゚ω゚)「なんで死んでるんだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなの知るわけ無いじゃない。いちいち気にしてたら日が暮れちゃうわ」
( ゚ω゚)(ああ、やっぱり軽々しく旅なんて言うもんじゃなかったお)
ξ゚⊿゚)ξ「東部の荒野と西部にはアウトローが多いしこんな事珍しくないわけ。わかった?」
(;´ω`)「はいお。でも何でこの辺はアウトローが多いのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。この辺は発展してないからね」
(;´ω`)「そうかお」
ξ゚⊿゚)ξ「ま、もう少し行けばラウンジに着くわ。そこは大きな都市だからそんな心配はしなくていいの」
(;´ω`)「おーん」
- 37 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:11:15 ID:Pjf3DtrU0
- ξ゚⊿゚)ξ テクトコ
( ^ω^)テクトコ
( ^ω^)「ん? あそこに誰かいるお」
( ´ー`)
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「あっ」
( ^ω^)「知り合いかお?」
「隠れて!」ξ;゚⊿゚)ξつ<;^ω^)グイグイグイ
ξ;゚⊿゚)ξ「都合よく岩があって良かったわ」
(;^ω^)「急にどうしたお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「アウトローよ」
(;^ω^)「ええええ。言ってるそばからかお」
ξ;゚⊿゚)ξつ□「挙句の果てに賞金首。ほら、見て」
(;^ω^)「新聞かお?」
- 38 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:12:00 ID:Pjf3DtrU0
- (;^ω^)つ□
._____________
| WANTED!! |
| |
| 【( ´ー`)】 . |
| |
| シラネーヨ・アンネル . |
| .. |
| 罪状 強盗・強姦殺人 . |
| .. |
| 賞金 5000$ . |
|_____________ .|
(;^ω^)「うわー。うわー。僕達もう死にそうだお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「静かにしてればそのうち離れるわ」
(;^ω^)つ□ チラッ
(;^ω^)つ□「すっげー悪そうな顔してるお」
( ^ω^)つ□
ξ;゚⊿゚)ξ「どうしたの?」
( ^ω^)つ□「いや……。($……? この世界の通貨だおね? こんな偶然ってあるのかお?)」
( ^ω^)つ□(そもそも、小屋で見せてもらった資料もこの新聞も英語だお)
- 39 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:12:48 ID:Pjf3DtrU0
- (子分゚□゚)「親分! 無事埋め終わりましたぜ」
( ´ー`)「ご苦労ダーヨ。誰にもみられてネーヨな?」
(子分゚□゚)「ええ。大丈夫かと思いやす」
( ´ー`)「へっへ……」
( ´ー`)
( ´ー`)「おい」
(子分゚□゚)「へぇ」
( ´ー`)「なんか、気配がするなぁ。そこの岩陰、怪しイーヨ」
(子分゚□゚)「そうすか?」
( ´ー`)「見てきな」
(子分゚□゚)「承知しやした」スタスタ
- 40 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:13:39 ID:Pjf3DtrU0
- ξ;゚⊿゚)ξ
岩 │<ザッザッザ
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン」
( ^ω^)つ□
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン!」
(;^ω^)つ□「おっ! なんだお?」
(子分゚□゚)「……何か声がしたな」
(子分゚□゚)つy= ジャキッ
ξ;゚⊿゚)ξ「近づいて来てるわ」
(;^ω^)「えっ、バレたのかお?」
ξ;゚⊿゚)ξつy= ジャキッ
(;^ω^)「ええええ、いきなりそういう展開かお?」
- 41 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:14:27 ID:Pjf3DtrU0
- 岩 │<ザッザッザ
岩 │<ザッザッザ
岩 │分゚□゚) ヒョイッ
(子分゚□゚)「いねぇな」
(#´ー`)「ばっきゃろう!! 後ろダーヨ!!!」
ξ゚⊿(子分゚□゚)「えっ」
ξ゚⊿゚)ξつy=「意外とすんなり行ったわね」
ξ゚⊿゚)ξつy=そ ..,,;;;:::ζ□゚)ターン!
(#´ー`)つy=「……チィ! 子ねずみめ!!」ジェキッ
(;^ω^)「ツン! あのシラネーヨってやつメチャクチャ怒ってるお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「げっ、……大丈夫。あの距離からじゃ当たらな……」
(#´ー`)つy=そ バンバン!!バン!!!
(;^ω^)ヒュンヒュン
(メ^ω^)タラー…
(メ;゚ω゚)「のわあああ!! 血が! 血が!!」
- 42 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:15:25 ID:Pjf3DtrU0
- (#´ー`)つy=「ったく、奴等の動きを恐れて二人で来たのが仇になっターヨ」
(#´ー`)つy= スタスタ
(メ;^ω^)「ツン、近寄ってくるお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン」
(メ;^ω^)「どうしたお? さっきみたくバンバンやっちゃってくれお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「こんな銃じゃ当たるわけないでしょ! さっさとずらがるわよ!」
(#´ー`)つy= スタスタ
(#´ー`)つy=そ バン!!!
ξ;゚⊿゚)ξ ヒュン!
ξ;;;;;゚⊿゚)ξ ダラダラダラ
ΣΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞξ;゚⊿゚)ξ ダダダダダダダッシュ!!
(メ;^ω^)「おおっ! ツン置いて行かないでくれお!!」
ΣΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ(メ;^ω^) ダダダダダダダッシュ!!
(#´ー`)つy=「逃げたか!!」
(#´ー`)つy=
(#´ー`)「チィ……。まぁいい。深追いするほどの相手じゃネーヨ」スッ
- 43 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:16:11 ID:Pjf3DtrU0
- …………
ξ; ⊿ )ξ「ハァ……、ハァ……」
(;´ω`)「ゼェゼェ……」
(;´ω`)「ツン」
ξ; ⊿ )ξ「何よ」
(;´ω`)「これ、本当にラウンジとやらに辿り着けるのかお?」
ξ; ⊿ )ξ
ξ; ⊿ )ξ「列車に乗りましょう」
( ゚ω゚)そ「あるのかお?!」
.
- 44 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:17:11 ID:Pjf3DtrU0
- 今日の話で分かった事
・ブーンはヴィップに飛ばされて来た
・ブーンは高幡不動住み
・ヴィップには魔法使いが7人
・ヴィップはウエスタンに似た銃社会
・ヴィップの共通語は英語、通貨はドル
・ブーンはのん気、ツンは好奇心旺盛
・シラネーヨはアウトロー
・エマージェンシーは空間歪曲
・ヴィップには列車が通っている
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 45 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:17:38 ID:PUC1KJR.O
- 支援
- 46 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:20:06 ID:70BDO9gQ0
- 面白そう
- 47 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 01:47:55 ID:MBlfiIx20
- 支援
- 48 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 12:08:45 ID:5vB8dR2k0
- ドロヘドロ好きの俺歓喜
一応ドロヘドロとは同一世界という訳ではないみたいだね
- 49 :名も無きAAのようです:2011/09/10(土) 23:29:47 ID:eqrYbQBc0
- バローとはまた全く違う面白さだな
ドロへドロは読んだ事ないが楽しみにしてる
- 50 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:50:19 ID:sqHYws42O
- ドロヘドロ読もうかな
- 51 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:52:27 ID:SiJax3jk0
- ゆっくり、と言いつつ出来てるから投下
- 52 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:53:11 ID:SiJax3jk0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
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∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
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───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
.
- 53 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:53:51 ID:SiJax3jk0
-
Chapter2.
.
- 54 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:56:03 ID:SiJax3jk0
- 【東部 ラウンジ ラウンジ駅 二人の旅人はその地に降り立つ】
( ^ω^)「いや、まさか列車が通ってるなんて驚きだお」
ξ゚⊿゚)ξ「そうかしら? あなた達の世界じゃ走ってないの?」
( ^ω^)「いや、走ってるお」
ξ゚⊿゚)ξ「? なら驚く事なんて無いじゃない」
( ^ω^)「うーん、そうじゃなくて……」
ξ゚⊿゚)ξ「やっぱりアンタの言う事は良く分からないわね……」
(;^ω^)「そうかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」
(;´ω`)「……。にしても、このラウンジって町はかなり栄えているようだお」
ξ゚⊿゚)ξ「さっきから私が言ってたじゃない」
(;´ω`)「そうだけど、限度があると思ってたんだお。見る限り高い建物も多いようだし……」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ。高い石造りの建物がラウンジ特有なのよ」
( ^ω^)「おーん」
- 55 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:56:57 ID:SiJax3jk0
- ( ^ω^)「で、どうするお? 僕は宝玉の情報収集もそうだけど、エマージェンシーを起こしたヤツの情報も集めたいお」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、焦らないで。一先ず防具と武器を集めなきゃ」
( ^ω^)「……さっきから気になってたんだけど、お金はどうしてるお?」
ξ゚⊿゚)ξ「お金? その辺は大丈夫よ。死ぬほどあるから」
(;^ω^)「えっ、そうなの?」
ξ゚⊿゚)ξ「あんな危険なところで働いてたのよ? そりゃお金も入るわよ」
(;^ω^)「おー」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタについてきたのはなるべくあそこからは逃げたいのも少しはあったんだからね」
(;^ω^)「苦労痛み入りますお」
ξ゚⊿゚)ξ「いつまでもココで話しててもあれだし、とりあえず町の方に降りてみましょう」
( ^ω^)「だおね。僕も町が気になるお」
- 56 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:58:07 ID:SiJax3jk0
- 【東部 ラウンジ】
|::━◎┥ガションガション
(十)ガションガション
( ^ω^)「おー。甲冑だお」
ξ゚⊿゚)ξ「戦士さんね」
( ^ω^)「銃社会なのに戦士とかがいるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「戦士、というより今は警備隊や賞金稼ぎって意味合いの方が強いけどね。ここはラウンジだから、大方ギコの手下だわ」
( ^ω^)「おーん……」
ξ゚⊿゚)ξ「それに戦士とはいえ銃はちゃんと装備してるはずよ」
( ^ω^)「でも腰には剣を下げているお」
ξ゚⊿゚)ξ「弾もお金。基本的には剣で戦うのよ」
( ^ω^)「なるほどおー」
ξ゚⊿゚)ξ「人によっては血を打ってるかもね」
( ^ω^)「血?」
- 57 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 00:59:26 ID:SiJax3jk0
- ξ゚⊿゚)ξ「昨日言ったじゃない。ギコの血よ」
( ^ω^)「ああ、あの魔法が使えるようになるってやつかお」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」
( ^ω^)「……ギコってヤツの血しか出回ってないのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。コード使いなのを着せて商売してるのはギコだけじゃないかしら」
( ^ω^)「おーん」
ξ゚⊿゚)ξ「というより、コード使いって公にしてるのがギコだけって言うのが大きいかしらね」
( ^ω^)「そんな事して命狙われないのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「? なんで?」
( ^ω^)「いや、皆が魔法なんか使えるようにしちゃって迷惑な人とかがいるんじゃないかなと」
ξ゚⊿゚)ξ「あー、鋭いわね。……実際に不特定多数に命を狙われているみたいよ」
( ^ω^)「やっぱりかお」
ξ゚⊿゚)ξ「さすがにコード使いなだけあって簡単に死んだりはしないだろうけどね」
( ^ω^)「おー……」
- 58 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:00:47 ID:SiJax3jk0
- ξ゚⊿゚)ξ「こんな所で突っ立っててもなんだから、さっさと揃える物揃えましょう」
( ^ω^)「そうだおね。でも僕はこの町をいろいろ散策したいお」
ξ-⊿゚)ξ「気持ちはわからなくもないけど……」
(;^ω^)「なんか不味い事でもあるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……いや、少し治安悪いかなって思ったけど、心配しすぎてたら何にも出来ないわよね」
ξ゚ー゚)ξ「装備をそろえたら適当にふらついてていいわよ」
(;^ω^)
(;^ω^)「あれ、ツンは?」
ξ゚⊿゚)ξ「私は行かないわよ。疲れるし、ラウンジとか割と来てるし」
(;´ω`)(一人は不安だお)
ξ゚⊿゚)ξ「どうかした?」
(;´ω`)「いや、なんでもないお」
- 59 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:01:55 ID:SiJax3jk0
- 【東部 ラウンジ 武器屋にて】
武器゚皿゚)「あん?」
ξ゚⊿゚)ξつ=y「だからこのデリンジャーを売れないかって聞いてるの」
武器゚皿゚)「んな旧式のデリンジャーなんて買い取るわけねーだろ」
ξ#゚⊿゚)ξ「あんた客に対しての態度がなってないわね」
武器゚皿゚)「うるせぇ。黙って他所に行きな」
(;^ω^)「ほら、ツンが高圧的だから断られちゃったお」
ξ#゚⊿゚)ξ「うっさいわね!」
(;´ω`)「ごめんお」
ξ#゚⊿゚)ξ「しょうがないから買うだけ買うわよ。こんなどうしようもない店でもラウンジじゃ一番マシな店だから」イライラ
武器#゚皿゚)「口の減らねー嬢ちゃんだな……」イライラ
(;´ω`)(もっと普通に買い物出来ないのかお)
- 60 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:03:22 ID:SiJax3jk0
- ………
( ^ω^)「で、どういうのを買うんだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうねぇ、、デリンジャーじゃこの先不安だから……」
ξ゚⊿゚)ξつ=y スッ
ξ゚⊿゚)ξつ=y「こういったリボルバーなんかが欲しいところね」
( ^ω^)「そのデリンジャーとか言うのより強いのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ダンチよダンチ」
( ^ω^)「おー……」
ξ゚⊿゚)ξ「種類で言うと、やっぱりラウンジR44とか正統派の方が信用できるわね」
( ^ω^)「?」
ξ゚⊿゚)ξ「あー、銃にもメーカーっていうのがあってね……。あんたたちの世界には無いの? メーカー」
( ^ω^)「いや、あるんじゃないかお? 僕、そういうの疎くて」
ξ゚⊿゚)ξ「ふぅん」
- 61 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:05:17 ID:SiJax3jk0
- ξ゚⊿゚)ξ「あとは、これね」
ξ゚⊿゚)ξつη≠==‐
( ^ω^)「おお……。ライフルってやつかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ。こっちの方が拳銃よりも精度も威力も高いわ」
( ^ω^)「へぇ、こっちの方が全体的に凄いわけだお」
ξ゚⊿゚)ξ「一本くらい買っておきたい所ね」
(;^ω^)「お金とか大丈夫なのかお?」
ξ#゚⊿゚)ξ「だぁかぁらぁ、大丈夫だって! 腐るほどあるわよ」
(;´ω`)(なのにあんなケチケチしてたのかお……)
ξ゚⊿゚)ξ「ライフルでもラウンジ製が一番評価高いわ」
( ^ω^)「ラウンジっていう会社は凄い良い品質なわけかお」
ξ゚⊿゚)ξ「あのギコの会社だからね。お金に余裕があるから無理の無い価格で高品質なのよ」
( ^ω^)「ほうほう。やっぱり血が儲かってるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そう。ご名答」
- 62 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:05:42 ID:6PlIwsjs0
- あの絵柄で再生される
- 63 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:06:53 ID:SiJax3jk0
- 【東部 ラウンジ 武器を購入した二人の会話】
ξ゚⊿゚)ξ「銃弾も十分過ぎるほど買ったし……、後は防具ね」
( ^ω^)「やっぱあの戦士さんみたいに甲冑を着るのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「着たい?」
(;^ω^)「いや、普通に歩ける自信が無いお」
ξ゚⊿゚)ξ「普通の人は服の下に軽い鎖帷子を着るもんよ」
(;^ω^)「お、おーん……」
ξ゚⊿゚)ξ「あと、アンタのだらしない服。ちょっと変えたほうがいいわね」
(;´ω`)「実は僕もちょっと気になってたお。皆ちゃんとした身のこなししてるお」
ξ゚⊿゚)ξ「さすがにシャツ一枚じゃ心ともないわよねぇ……」
(;´ω`)「なんでココの人たちはフォーマルな格好してるんだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「フォーマルって?」
(;^ω^)「あー……、ジャケットとかベストでバシッと決めてるっていうかなんというか……」
ξ゚⊿゚)ξ「普通よ」
(;´ω`)「そう言われると思ったお」
- 64 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:08:11 ID:SiJax3jk0
- 【東部 ラウンジ 数分後、服店から出てくる二人の姿】
( ^ω^)ジャーン
ξ゚⊿゚)ξ「とりあえず、バシッと決まったわね」
( ^ω^)「うーん、レトロな正装って感じだお」
ξ゚⊿゚)ξ「気に入らないかも知れないけど、ココではこれが自然よ」
( ^ω^)「気に入らないって事は無いお」
ξ゚ー゚)ξつ=y「そう。……じゃあハイ」
(;^ω^)「おっ」
ξ゚⊿゚)ξ「おっ、じゃないわよ。内ポケットに入れておきなさい」
(;^ω^)「わ、わかったお」
ξ゚⊿゚)ξ「ほら、もっとちゃんとしなさい! 旅に出るとか言ってた時はもっとかっこよかったわよ」
(;´ω`)(あの時はちょっと浅はかだったお)
ξ゚⊿゚)ξ「どうかした?」
(;´ω`)「いや……」
- 65 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:09:37 ID:SiJax3jk0
- ξ゚⊿゚)ξ「で、散策するの? 町」
( ^ω^)「うん、ちょっと気になるからしてみようと思うお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう。変な争いごとに巻き込まれないようにね。私はそこのカフェにいるから」
(;^ω^)「やっぱ来てくれないのかお」
ξ゚⊿゚)ξ「そこまで面倒は見切れないわ」
(;´ω`)「ですおね」シュン
ξ^⊿^)ξ「大丈夫よ。何かあったらそこらに居る戦士さんに助けを求めればいいのよ」
(;´ω`)「そうさせてもらうお」
ξ゚⊿゚)ξノ「じゃ、またあとで」
(;´ω`)ノ「はいお」
- 66 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:10:34 ID:SiJax3jk0
- ……
( ^ω^)テクテク
( ^ω^)「レンガ作りや石作りだけかと思ったけど、トタンなんかもあるみたいだお……」テクテク
( ^ω^)テクテク
( ^ω^)「やっぱり異世界でも人間が発展する過程は似てるものなのかも知れないお」テクテク
( ^ω^)テクテク
( ^ω^)「ん?」テクテク
( ^ω^)「張り紙……」ピタッ
( ^ω^)「あー……。賞金首かお」
( ^ω^)「やっぱり大きな町だから大体の情報がここに集まってくるのかお」
( ^ω^)
( ^ω^)「一応目を通すかお」
- 67 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:11:25 ID:SiJax3jk0
- ._____________
| WANTED!! |
| |
| 【( ´ー`)】 . |
| |
| シラネーヨ・アンネル . |
| .. |
| 罪状 強盗・強姦殺人 . |
| .. |
| 賞金 5000$ . |
|_____________ .|
(;^ω^)「朝のヤツだお。今考えると、絶対ヤバいヤツだったおね」
._____________
| WANTED!! |
| |
| 【N| "゚'` {"゚`lリ】 . . |
| |
| タカカズ・アベ . |
| .. |
| 罪状 強姦殺人 . |
| .. |
| 賞金 3500$ . |
|_____________ .|
( ^ω^)「こいつもアウトローなのかお。……でも、日本名? 似てるだけかお? 」
- 68 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:12:22 ID:SiJax3jk0
- ._____________
| WANTED!! |
| _、_ |
| 【( ,_ノ` )y━】 . . |
| .Dead or alive no ask .. |
| サザンホーク・シブサワ . .|
| .. |
| 罪状 大量殺人 . |
| .. |
| 賞金 6400$ . |
|_____________ .|
( ^ω^)「こっちは生死不問かお。相当な大悪党だお。さっきの人もこの人も日本名に見えるけどもしかしたら通名なのかもしれないお」
._____________
| WANTED!! . |
| . |
| 【( ・∀・)】 . . |
| Dead or alive no ask |
|モララー・ザ・シューティングスター |
| . .. |
| 罪状 強姦殺人・大量虐殺 ... .|
| . .. |
| 賞金 8000$ . . |
|______________ |
(;^ω^)「コイツも生死不問みたいだお。懸賞金も見る限り、きっととんでもないヤツだお」
- 69 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:13:47 ID:SiJax3jk0
- ( ^ω^)「うーん……。こういうやつがゴロゴロしてたらそりゃ武器が必要になってくるおね」
( ^ω^)「もしかしたらこいつらだって、ツンの言っている血ってヤツを打ってるかも知れないと思うと……」
(;^ω^)
(;^ω^)「あれ、血って言うのは魔法が使えるようになるわけで……」
(;^ω^)「どんな魔法が使えるようになるんだお?」
(;^ω^)「その辺は後でツンに聞いておかなくちゃだお」
( ^ω^)
( ^ω^)「待てよ……。これだけ大きい町なら図書館とかあるんじゃないかお?」
( ^ω^)
( ^ω^)「我ながら凄いひらめきだお」
- 70 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:14:44 ID:SiJax3jk0
- 【東部 ラウンジ 図書館】
( ^ω^)「おお……」
( ^ω^)「おおおおおおおおお……」
図書´`)「図書館ではお静かにお願いいたしますね」
(;^ω^)「あ、すみませんお」
図書´`)「モラルを守ってくださいね」スタスタ
(;^ω^)(割と大きいもんだからビビッてしまったお)
(;^ω^)
( ^ω^)「さて」
( ^ω^)「小さい子向けの本とかってこの世界に存在するのかお〜」
- 71 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:16:15 ID:SiJax3jk0
- ……
( ^ω^)「ん〜」
( ^ω^)
( ^ω^)「おっ、あったおあったお。最新版の魔法の常識の本!」
( ^ω^)つ□ スッ
( ^ω^)「ふむ。ふむ。ふむ」
( ^ω^)「なるほどお」
( ^ω^)「つまり、血の有効期間は個人差あれど半年もあるみたいだお」
( ^ω^)「で、能力は……、それもまた個人で変わるらしいお」
( ^ω^)「挿絵に火を出す人が描かれているから、僕の想像しているような魔法で間違いは無いみたいだお」
( ^ω^)つ□ スッ
( ^ω^)「うーむ……。こりゃ危険な旅になりそうだお。帰るのも視野か」
- 72 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:18:15 ID:SiJax3jk0
- ( ^ω^)スタスタ
( ^ω^)「置いてある本は、著者とかは違えど大体僕の世界と似たようなのばかりだお」スタスタ
( ^ω^)「物理と科学の発展、、こういった研究はこっちの世界でも行われているみたいだお」スタスタ
( ^ω^)「市場と経済、、どの世界にもこういう概念は存在するお」スタスタ
( ^ω^)「ダイロネン冒険記、、きっと立派な冒険家の名前だお……」スタスタ
( ^ω^)「エルドラドを目指して……」スタスタ
( ^ω^)ピタッ
( ^ω^)「エルドラド?」
( ^ω^)「エルドラドって、幻の黄金郷の名前だおね……」
( ^ω^)「ただ黄金郷を指すのであっても、ネーミングまで全く一緒だお」
( ^ω^)「こんな偶然はあるのかお? それとも僕なんかよりずっと前に地球人が来ているのかお……?」
( ^ω^)
( ´ω`)「謎は深まるばかりだお」
- 73 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:19:34 ID:SiJax3jk0
- 【カフェ】
ξ゚⊿゚)ξ「で、どうだったの? 町のほうは」
( ^ω^)「驚いたお。図書館を見に行ったんだけど、結構大きかったお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう」
( ^ω^)「あと、賞金首のリストを見てきたお」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなもの見てどうするのよ。ハンターにでもなる気?」
(;^ω^)「いや、そういうわけじゃないお」
ξ゚⊿゚)ξ「ならいいんだけど。あいつらは金額の割りにとんでもない事やらかしてるからね……」
(;^ω^)「おーん……」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ、あと宿取っといたわよ。ラウンジで一晩過ごしてから、そうね……明日朝一でギコに会ってみない?」
(;^ω^)「……そのギコって人は何処にいるんだお」
ξ゚⊿゚)ξσ「ほら、あそこに高い屋敷が見えるじゃない」
( ^ω^)「見えるお。立派な時計台なんかも敷地にあるお」
ξ゚⊿゚)ξ「あそこよ」
- 74 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:21:08 ID:SiJax3jk0
- (;^ω^)「うーん」
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの? 怖くなった?」
(;^ω^)「いや、会ってくれるのかなと」
ξ゚⊿゚)ξ「会ってくれるわよ。確実に」
(;^ω^)「そうなのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ギコって言うのはね、珍しい物が大好きで世界中から珍品を集めたりしてるのよ」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたが異世界から来たって事が分かれば絶対会ってくれるわ。それで、いろいろ聞くのよ、あなたの知りたい事」
ξ゚ー゚)ξb「どう? 私の作戦」ビシッ
(;^ω^)
(;^ω^)「僕、証明できるもの持ってないお」
ξ゚ー゚)ξb
(;^ω^)
ξ;゚⊿゚)ξ「困ったわね」
(;´ω`)
- 75 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:21:53 ID:SiJax3jk0
- 今日の話で分かった事
・ラウンジは大きな町
・ラウンジ製は信頼できるブランド!
・町には甲冑を着た戦士が蔓延る
・ツンはケチ……?
・ギコは珍しいもの好き
・ギコは屋敷に住んでいる
・ギコは命を狙われているらしい
・血の有効期間は半年
・魔法の能力は人それぞれ!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 76 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:26:27 ID:C/kEuDxUO
- 寝ようとしてたのに結局追ってしまった
展開も早めだし話のテンポがよくて読んでいて楽しい
謎のある世界観にwktkが止まらんぜ乙
- 77 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 01:28:35 ID:lTgoGf4Y0
- 面白そううだな乙
- 78 :名も無きAAのようです:2011/09/12(月) 09:33:51 ID:IQQ9Waes0
- 来てたー!
今回も面白かったよ乙
- 79 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:17:28 ID:n0hxodxA0
- ゆっくりとか言いつつもう出来ているので投下
出し渋ってもしょうがないしね
- 80 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:18:12 ID:n0hxodxA0
-
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
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... V .. V
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- 81 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:18:58 ID:n0hxodxA0
-
Chapter3.
.
- 82 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:20:00 ID:n0hxodxA0
- 【東部 ラウンジ 宿屋】
ξ゚⊿゚)ξ「で、ギコに会って確認したい事は?」
( ^ω^)「え、僕が決めるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「当たり前でしょ。知りたいのはあんたなんだから。私はアナタの保護者じゃないの」
(;^ω^)「その通りですお」
ξ゚⊿゚)ξ「ちなみにギコは大体の事を知ってると思うわ」
( ^ω^)「そうなのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「世界に七人いる内の一人だからね。伊達に情報通じゃないと思うわよ」
( ^ω^)「すると、エマージェンシーを起こした魔法使いの事も……」
ξ゚⊿゚)ξ「聞いてみる価値アリ、ってとこかしら」
( ^ω^)「ふむ……」
- 83 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:21:17 ID:n0hxodxA0
- ( ^ω^)「そしたら宝玉の事とかは……」
ξ゚⊿゚)ξ「知ってると思うわよ。情報を教えてもらえるかは別としてね」
( ^ω^)「おーん……」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、情報を得れたとして宝玉を狙うのはどうかと思うわ」
( ^ω^)「やっぱり常識離れしてるかお?」
ξ-⊿゚)ξ「当たり前よ。世界を引っ掻き回す事になるわ」
ξ゚⊿゚)ξ「もし、あなたが宝玉を持ってることが世界中に知れたら……」
ξ゚ー゚)ξ「脳みそパッカーンよ」
(;^ω^)「そうかお……。やっぱり厳しいわけだお」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、聞いてみるだけ聞いてみなさいよ」
( ^ω^)「そうするお」
- 84 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:22:28 ID:n0hxodxA0
- 【翌日 東部 ラウンジ ギコの屋敷前にて】
ξ゚⊿゚)ξ「さて、来たはいいけどどうしたものかしら」
( ^ω^)「生憎すっぽんぽんで飛ばされてきたものだから、証明できるものなんて何にもないお」
ξ゚⊿゚)ξ「体も私たちと変わらないし、、」
( ^ω^)「うーん……。あ、僕、日本語喋れるお」
ξ゚⊿゚)ξ「なにそれ」
( ^ω^)「僕の母国語だお」
ξ゚⊿゚)ξ「母国語?」
( ^ω^)「今は英語を喋ってるけど、僕は日本語で育ってきてて……」
ξ゚⊿゚)ξ「あんた今喋ってるの、英語って言うの?」
( ^ω^)「そうだお。何故かココの人は英語を喋るお」
ξ゚⊿゚)ξ「?? それは不思議な事なの?」
( ^ω^)「不思議もいいとこだお」
ξ゚⊿゚)ξ「よくわかんないわね」
( ´ω`)「そうかお」
- 85 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:23:19 ID:n0hxodxA0
- ξ゚⊿゚)ξ「とにかく、コンタクトを取ってみる他無いわね」
( ^ω^)「大丈夫なのかお? 昨日から思ってたけど、大金持ちってよりはギャングに近くないかお…?」
ξ゚⊿゚)ξ「……そうね。その言い回し方のほうがあってるわね。手下も武装してるし」
(;^ω^)「やっぱりお」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、何もしないよりマシよ」
( ^ω^)「……うん。そのとおりだおね」
- 86 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:24:53 ID:n0hxodxA0
- |門番━◎┥
|門番━◎┥「ん?」
ξ゚⊿゚)ξ、「あの、すみません」
|門番━◎┥「どうした。何か用か?」
ξ゚⊿゚)ξ「ギコさんにお会いしたいんですけどもー」
|門番━◎┥「あん? だから何か特別な用があるのかって……」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ;⊿;)ξ ポロポロ
ξ;⊿;)ξ「だってだって、ずっと会いたくて……」ポロポロ
|門番━◎┥タジ…
|門番━◎┥「だ、駄目だ駄目だ。お話にならないな!!」タジタジ
ξう⊿;)ξ クイッ
ξ#゚⊿゚)ξ「なによっ! あんた人の心があるの?!」
|門番;━◎┥(な、なんなんだ……)
- 87 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:26:07 ID:n0hxodxA0
- ξ#゚⊿゚)ξ プンプン
(;^ω^)「あ、あの。少し面白い情報を手に入れたんですお」
|門番;━◎┥「ん、ああ……」
(;^ω^)「でもとても内密な情報なんですお。ここはどうか、お会いさせていただけませんかお?」
|門番━◎┥「内密……。お前らはギコさんの知り合いか?」
(;^ω^)「いや、全然知り合いじゃないですお。でも異世界に関する大切な……」
|門番━◎┥「しかしなぁ。自分一人の判断ではどうにもならんし……」
(;´ω`)「まあそうですおね」
(´・_ゝ・`)「ふむ。その話詳しく聞かせてくれないか」
|門番;━◎┥「わっ、デミタスさん……」
(;^ω^)「あ、屋敷の人ですかお?」
(´・_ゝ・`)「ん? まあそんなところだ」
ξ#゚⊿゚)ξ プンプン
(;´ω`)「ほら、ツン。いつまで怒ってるんだお。恥ずかしいからやめろお」
- 88 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:27:25 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「ここで立ち話も何だろう。一先ず上がってくれないか?」
(;^ω^)「え? いいんですかお?」
(´・_ゝ・`)「良いも何も、面白い情報があるんだろう? それともやましい事でもあるのかな?」
(;^ω^)「あ、ありませんお! ねぇツン」
ξ#゚⊿゚)ξ「無いに決まってるじゃない! 馬鹿じゃないの?」 プンプン
(;´ω`)「口が悪くてすみませんお」
(´・_ゝ・`)「若いのは元気がある方がいい。私はこういった女性は好きだよ」
(;´ω`)「優しさ、痛み入りますお」
(´・_ゝ・`)「とりあえず、入ってくれ。ギコにこういう者が来ていると話をするから」
(;´ω`)「ありがとうございますお」
ξ#゚⊿゚)ξ プンプン
- 89 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:28:33 ID:n0hxodxA0
- 【東部 ラウンジ ギコの屋敷 三人は廊下を行く】
( ^ω^) カツカツ
ξ゚⊿゚)ξ カツカツ
(´・_ゝ・`) カツカツ
( ^ω^)「意味わかんない絵ばっかり飾ってあるお」ボソッ
(´・_ゝ・`)「そうだな。金が有り余ってるからこういうのに使うしかないのさ」
(;^ω^)「……聞こえましたかお?」
(´^_ゝ^`)、「ああ、気にしないでくれ。私も同感だ」クスッ
(;^ω^)「度々のご無礼、謝りますお」
(´・_ゝ・`)「だからいいって。……そういえば忘れていたな」
( ^ω^)「何をですお?」
(´・_ゝ・`)「自己紹介だよ」
( ^ω^)「あ、ああ……」
- 90 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:29:39 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「私の名前はデミタス・テイラー。こう見えてもギコの片腕ってヤツをやっている」
【(´・_ゝ・`)】
Name:デミタス・テイラー(Demitasse Taylor)
Age:51
Occupation:ギャング幹部
(;^ω^)(え、これって大分凄い人だおね)
(´・_ゝ・`)「で、君の名前は?」
(;^ω^)「あ、僕の名前は内藤……、分かりやすくブーンって呼んでくださいお」
(´・_ゝ・`)「ブーン君だね。そちらの彼女は?」
ξ゚⊿゚)ξ「私はツン・デレよ。付き人みたいなものね。よろしく頼むわ」
(´・_ゝ・`)「ツンさんだね。二人とも覚えたよ」
- 91 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:30:40 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`) カツカツ
(´・_ゝ・`)「で、少しくらい私にも教えてくれないかな。その、異世界の情報とやらを」
(´・_ゝ・`)「エマージェンシーに関係する事なんだろう?」
( ^ω^) カツカツ
( ^ω^)「聞いて驚かないでくださいお?」
( ^ω^)「実は僕、違う世界から飛んできちゃったみたいなんですお」
(´・_ゝ・`) カツカツ
(´^_ゝ^`)、「はは、にわかには信じがたいな……」クスッ
( ´ω`)「当然の反応ですお」
ξ゚⊿゚)ξ「証明出来る物なんて持ってないもんね?」
(´・_ゝ・`)「そうなの? でもブーン君が本当の異世界から来た人なら大丈夫。その辺は」
( ^ω^)「?」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
- 92 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:31:56 ID:n0hxodxA0
- 【ギコの部屋前】
(´・_ゝ・`)「ちょっとココで待ってて。少し君たちの事を話してくるから」
<ガチャ
<バタン
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ「なんだかうまく行きすぎじゃない?」
( ^ω^)「そうかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「だって私たち、あの人から見たら得体のしれない一般人よ」
ξ゚⊿゚)ξ「それに武器だって持ってるわ。確認もしなかったもの」
( ^ω^)「でも僕達を袋の叩きにするのなら武器は没収してるはずだお」
ξ゚⊿゚)ξ「うーん……」
( ^ω^)「大丈夫だと思うお……。良い人そうだし」
ξ゚⊿゚)ξ「あんた絶対騙されるタイプね」
(;^ω^)「そ、そうかお?」
- 93 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:32:47 ID:n0hxodxA0
- ( ^ω^)「しっかしとんでもない広さだおね……」
( ^ω^)「廊下にあるのは変な彫刻、変な絵、変な甲冑。これ全部コレクションかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうみたいね。デミタスさんも言っていた通り、お金が有り余ってるのよ」
( ^ω^)「成金かお」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな所ね」
<ガチャ
(´・_ゝ・`)「待たせたね。入っていいよ」
(;^ω^)(おっ。意外と早かったお)
(´・_ゝ・`)「どうした? 入ってくれ」
(;^ω^)「は、はいお」ギクシャク
ξ゚⊿゚)ξ「何硬くなってるのよ。だらしないわね」
- 94 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:33:51 ID:n0hxodxA0
- 【ギコの部屋】
(´・_ゝ・`)「ギコ、紹介する。彼が自称異世界人のブーン君だ」
(;^ω^)「ブーンですお」
(´・_ゝ・`)「で、彼女が付き人のツンだ。この世界の案内役をしているらしい」
ξ゚⊿゚)ξ「ツンです。よろしく」
(,,゚Д゚)
【(,,゚Д゚)】
Name:ギコ・アダムズ(Gico Adams)
Age:43
Occupation:コード使い
(,,゚Д゚)「あー、ご苦労さん」
- 95 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:34:53 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「ふん……」
(;^ω^)
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「どうだ、ビコーズ」
( ∵)
( ∵)
( ∵)「臭いは違うものを感じるな」
【( ∵)】
Name:ビコーズ・キング(Because King)
Age:29
Occupation:ギャング幹部
(,,゚Д゚)「そうか。こんな小僧がねぇ……」
(;^ω^)
- 96 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:35:36 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「で、ブーンって言ったっけ?」
(;^ω^)「はいお」
(,,゚Д゚)「お前、本当に違う世界から来たのか?」
(;^ω^)「そうですお。トーキョーから着ましたお」
(,,゚Д゚)「エマージェンシーの弊害か……」
(;^ω^)
(,,゚Д゚)
(,,^Д^)「ギコハハハ!! なにカッチカチになってやがる!!」
(;^ω^)キョトン
(,,^Д^)「ほら、お前の世界の話を聞かせに来たんだろ? 話せよ」
(;^ω^)「は、はいお」
ξ゚⊿゚)ξ「ほんとダサいわね……」
- 97 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:36:34 ID:n0hxodxA0
- ………
( ^ω^)「僕は大学の講義が終わって帰っている途中で急に飛ばされちゃったみたいなんだお」
(,,゚Д゚)「なにかおかしな事は無かったのか?」
( ^ω^)「強いて言えば僕のあっちの世界での最後の記憶はトラックに轢かれそうになった瞬間だったお」
(,,゚Д゚)「ほー……」
(,,゚Д゚)
( ^ω^)「? どうしましたかお? なにかピンと来たんですかお?」
(,,^Д^)「いいや、何にも分からんな!!」
( ´ω`)「そうですかお」
(,,^Д^)「さあ、続きを話してくれ」
( ´ω`)「その後僕はエマージェンシーが発生した場所に素っ裸でぶっ倒れていたらしいですお」
(,,゚Д゚)そ「何?!じゃああっちの世界の物は何一つ持ってないのか?!」
( ^ω^)「そうですお」
- 98 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:37:25 ID:n0hxodxA0
- (,;゚Д゚)「おーい! 話が違うじゃねーかよデミタス!!」
(´^_ゝ^`)「すまんなギコ。そう言わないと会ってくれないかと思ったんだ」
(,;゚Д゚)「暗殺者だったらどうするつもりだったんだよ」
(´・_ゝ・`)「その時はビコーズが判別してくれるじゃないか。それに君はぽっくり殺されるような玉じゃないだろう。」
( ∵)
(,;-Д゚)「ちっ、てめぇに一泡食わされたって訳か」
(´^_ゝ^`)、「私もその話が聞きたかったんだよ。許してくれ」
(,;゚Д゚)「まあいい。で、お前の世界はココとは全然違うのか?」
( ^ω^)「全然違いますお」
(,,゚Д゚)「ほー。その辺の話も詳しく聞きてえな」
( ^ω^)「はいお」
- 99 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:39:01 ID:n0hxodxA0
- ………
( ^ω^)「そうなんですお。それを僕達の世界ではウォシュレットと言うんですお」
(,,^Д^)「ギコハハハハ!! これで糞拭かなくても良いってか! お前の世界は完璧だな!」
( ^ω^)「いや、滴る水は拭きますお」
(,,゚Д゚)「え、そうなの?」
(´・_ゝ・`)「ふむ。先ほどから聞かせてもらっているが君たちの世界はかなり文明が発展しているようだ」
(,,゚Д゚)「そうだな。すっぽんぽんで飛ばされてきたことが悔やまれるぜ」
( ^ω^)「確かにヴィップよりはかなり文明が発展してますお」
(´・_ゝ・`)「でも、王の名前が一回も出てこないね。君たちの世界には王は居ないのかい?」
(;^ω^)「王、ですかお? 日本にはいませんお……、ていうかヴィップには王がいるのかお?」
(,,゚Д゚)「ああ、居るぞ。邪魔なだけだがな」
(;^ω^)(なんでツンはこういう最も大切な事を教えてくれなかったんだお)
ξ゚⊿゚)ξ(あ、教えるの忘れてた)
- 100 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:40:17 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「王なんてもんは俺らみたいなもんにとっちゃ目障りなだけよ」
(,,゚Д゚)「しかも、あれだ」
(,,゚Д゚)「あー……。デミタス。何歳だっけ? 王さん」
(´・_ゝ・`)「9歳だな」
(,,゚Д゚)「そうそう。9歳」
(;^ω^)「まだ子供じゃないですかお。すごい天才なのかお?」
(,,゚Д゚)「んなわけねーだろ。ただのガキさ」
(´・_ゝ・`)「先代の王が暗殺されて即位したからな。正直、大臣の傀儡みたいなものに成り下がってる」
(,,゚Д゚)「そうそう。傀儡な」
(´・_ゝ・`)「現在の王は4歳の時に即位されたから……。今年で5年目になるな」
(;^ω^)「はー……」
- 101 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:43:20 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「確か、そん時だったよな。宝玉が隠された上でバラバラに保管されたのは」
(´・_ゝ・`)「そうだな。大臣の独断で」
( ^ω^)「元々は纏まって保管されてたんですかお?」
(´・_ゝ・`)「ああ。中央部に位置する王都ヴィップに保管されていた」
(,,゚Д゚)「しんどくなったんだろ。頻繁に襲撃事件が起きたもんな」
( ^ω^)「はぁ……」
(´・_ゝ・`)「だがもっと前は領土ごとに一つ、所持していた」
(,,゚Д゚)「えーっと、ここラウンジと、南部のニューソクと、北部のユニックスだな」
(´・_ゝ・`)「それらを巡った戦争で全ての領主の存在を廃止、宝玉は王都に保管という形になった」
(,,゚Д゚)「領主は消えても、俺みたいな幅を利かせてるヤツらが実質、統治してるんだけどな」
( ^ω^)「なるほどお」
(;^ω^)(なんでツンは教えてくれなかったんだお)
ξ゚⊿゚)ξ(へー、知らなかった)
- 102 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:44:49 ID:n0hxodxA0
- ( ^ω^)「突っ込んだ事をお伺いしますお」
(,,゚Д゚)「ん?」
( ^ω^)「今その宝玉って言うのはどこに……」
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「お前もしかして宝玉狙ってんの?」
(;^ω^)
(,,^Д^)「ギコハハ!! おもしれーじゃねーか!!」
(;^ω^)
(,,゚Д゚)「正直俺らみたいなのにとっちゃ宝玉なんていらねーと思ってるからな。見つけ出してぶっ壊しちまった方が都合がいい」
(;^ω^)「そうなんですかお?」
(,,^Д^)「そうだ。宝玉なんて物があるから世界がややこしい事になってるのよ」
(,,^Д^)「誰かがバシッと仕切って、バシッと統治すりゃいいものを、宝玉のせいでコロコロと変わりやがる」
(,,゚Д゚)「な? いらねーだろ?」
(;^ω^)「あー、確かにですお」
- 103 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:45:53 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「つまりブーン君は宝玉を集めて元の世界に帰ろうとしているのか?」
(;^ω^)「そうですお」
(´・_ゝ・`)「ふむ……」
(,,゚Д゚)「教えてやるよ。在り処」
(;^ω^)そ
(´・_ゝ・`)「いいのか? ギコ」
(,,゚Д゚)「いいさ。どうせ知ったって集めるのは容易じゃねぇ」
(,,゚Д゚)「仮にこいつが集めちまったら、コイツの願いを叶えた後にぶっ壊す。得しかねーじゃねーか」
(,,゚Д゚)「それに……」
(´・_ゝ・`)「それに?」
(,,^Д^)「俺ぁ、秘密が好きじゃねぇ」
( ∵)
( ∵)「フッ……」
(´^_ゝ^`)、「勝手だな、ギコ」
(,,^Д^)「いつもの事だろう?」
- 104 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:47:06 ID:n0hxodxA0
- (;^ω^)「じゃあ……」
(,,゚Д゚)「ああ。教えてやる。だが俺が知っているのは2つだけだ」
(;^ω^)「いえ、十分ですお。ありがとうございますお」
(,,゚Д゚)「よせやい。……まず一つ目。これは南部のニューソクを牛耳るサスガファミリーというギャング団が持っている」
(,,゚Д゚)「ギャング団って言ってもそんな怖いもんじゃねえ。正直、昔で言う領主みたいなもんだ」
(;^ω^)「サスガファミリー……」
(´・_ゝ・`)「だが南部は今大荒れだ。反ヴィップ王政の連中がサスガファミリー相手に攻撃を仕掛けているらしい」
(;^ω^)「つまり紛争が起きてるのかお?」
(,,゚Д゚)「そうだ。反王政派にとっちゃ町を一つ牛耳ってる上に王都の連中とよろしくやってるサスガファミリーは敵みたいなもんだ」
( ^ω^)「いろいろ難しいんですおね……」
(,,゚Д゚)「でもって、実はサスガファミリーのボス、チチジャ・サスガは宝玉を厄介に思ってる」
( ^ω^)「そうなんですかお?」
(,,゚Д゚)「ああ、基本的に俺と同じ考えしてるからな」
- 105 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:48:37 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「で、あともう一つが西部のどこかに居るザ・ヒートが持っていると思う。多分」
( ^ω^)「多分?」
(´・_ゝ・`)「アウトローなんだよ。もともと王都にあった宝玉の一つがザ・ヒートによって強奪された事も大臣の宝玉分散作戦の発端でもある」
(,,゚Д゚)「そう。もしそのザ・ヒートが持っている宝玉が他のアウトロー共に奪われてなければ……、って話だ」
( ^ω^)「なるほどですお……」
(,,゚Д゚)「俺が知ってるのはこの二つ。あとはてめぇで何とかしろよな」
( ^ω^)「はいお! で、もう一つ聞きたい事が……」
(,,゚Д゚)「ああ?」
( ^ω^)「エマージェンシーを起こしたヤツの事ですお」
(,,゚Д゚)「三番目の事か?」
( ^ω^)「三番目?」
- 106 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:49:19 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「コード使いってのは7人居て、能力で番号分けされてるんだよ」
( ^ω^)「それでエマージェンシーを起こしたのが3番目と……」
(,,゚Д゚)「ああ。で、俺がコード使いなのは知ってるな?」
( ^ω^)「存じてますお」
(,,゚Д゚)「そうか。だったら話は早いが俺は2番目だ。ちなみに番号は強さで割り振ってはないぞ」
( ^ω^)「へぇ……。ちなみにギコさんはどんな魔法が……」
(,,゚Д゚)「教えるわきゃねーだろ!!」
(;^ω^)「え、でもさっき秘密は嫌いって」
(,,゚Д゚)
(,#゚Д゚)「あん??」
(´・_ゝ・`)「そういう男なんだよ。察してくれ」
(;´ω`)「はいお……」
- 107 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:50:03 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「三番目の事はよくわからんな。そういうのはチチジャに聞いた方が早い」
( ^ω^)「お? その人もコード使いなんですかお?」
(,,゚Д゚)「ああ、そうだ。アイツは信用出来る……」
<パリンッ
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「なんだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「窓ガラスが割れただけよ」
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「ビコーズ」
( ∵)
( ∵)「血の魔法だな。音波を操る」
(,,゚Д゚)「そうか」
(;^ω^)(なんだお? なんだお?)
- 108 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:50:45 ID:n0hxodxA0
- <ドタドタ
<ガチャ
手下;゚・゚)「だ、大丈夫でしたかギコさん!」
手下2゚・゚)「物音がしたので……」
(,,゚Д゚)「ああ。心配するな。窓ガラスが割れただけみたいだ」
手下3゚・゚)「安心しました……」
( ∵)
( ∵)つy=
(;^ω^)(えっ)
( ∵)つy=そ バンッ!!
手下3゚ξ:;,, カシュッ
ξ;゚⊿゚)ξ「なっ」
- 109 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:51:25 ID:n0hxodxA0
- 手下;゚・゚)「え、ええ?!」
手下2;゚・゚)「ど、どうして!」
(´・_ゝ・`)「下手な芝居は止すんだな」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「この程度、見抜けないと思ったか」
手下;゚・゚)
手下2;゚・゚)
(,,゚Д゚)「そう言ってるが、どうする?」
手下;゚・゚)
手下#;゚・゚)つy=「チィッ!」ガチャッ
(´・_ゝ・`)つy=そ タン!!
手下#;゚ξ*.,;つy= カシュッ
手下2;゚・゚)(馬鹿な! この男、いつ銃を抜いた?!)
- 110 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:52:08 ID:n0hxodxA0
- 手下2;゚・゚)
( ∵)つy=
(´・_ゝ・`)つy=
(,,゚Д゚)
手下2;゚・゚)
(,,゚Д゚)「ん? どうした? 来ないのか?」
手下2;゚・゚)「チィィィッッ!!!」
�熙丰丰丰丰丰丰倂蟆治押�゚・゚) ダッッ!!
�熙丰丰丰丰丰丰倂蟆治押�゚・゚)つy=「貴様だけでもッ!!」
(;^ω^)「わっ、わわっ! ぼ、僕かお?!」
�熙丰丰丰丰丰丰倂蟆治押�゚・゚)つy=
�熙丰丰丰丰丰丰倂蟆治王�';,,.:;,ζ・゚);,. ドギュ
(; ゚ω゚)
ξ;゚⊿゚)ξつy=~~~「あ、あんた。ボーっとしてないで銃抜きなさいよ馬鹿ッ!!」
- 111 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:53:06 ID:n0hxodxA0
- (;´ω`)「た、助かったお……」ヘナヘナ
(´・_ゝ・`)「……ツンさん、だったかな? 君、やるね」
(,,゚Д゚)「糞度胸のある女ってやつだな。そういう時にパッと動ける女はいいぞ」
ξ*゚⊿゚)ξ「あら、ほんと?」
(;^ω^)「僕は何も出来なかったお」
ξ゚⊿゚)ξ「情けない」
(;´ω`)シュン
(,,゚Д゚)「今のヤツは何処の差し向けだ?」
(´・_ゝ・`)「さあ……。この間と同じモララーのところか……。ビコーズはどう思う?」
( ∵)
( ∵)「どうだろうな。反王政派の可能性もある」
(,,゚Д゚)「けっ。誰でもいいが汚ねえ真似するんだったら正面から掛かって来いってんだよ」
- 112 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:53:55 ID:n0hxodxA0
- ………
(,,゚Д゚)「で、これからどうするんだ?」
( ^ω^)「どうするって……」チラッ
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「あんたが決めなさい」
(;^ω^)「南部のニューソクとやらを目指してみようと思いますお。なんとか三番目についての情報を……」
(,,゚Д゚)「それであわよくば宝玉をと……」
(;^ω^)コクリ
(,,゚Д゚)「おい、デミタス」
(´・_ゝ・`)「ん?」
(,,゚Д゚)「こいつらと一緒に行ったらどうだ? ニューソク。で、チチジャにこいつら紹介してやってくれ」
(´・_ゝ・`)「ああ。わかった」
(;^ω^)「ええっ。いいんですかお?」
- 113 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:55:05 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「今のニューソクは危険だからな。お前ら二人で行くには心許無い」
(,,゚Д゚)「それにチチジャの知ってるヤツがその場に居た方が話もしやすいだろ?」
(;^ω^)「確かに……」
(,,゚Д゚)「デミタスはロートルだが腕は良い。安心していいぞ」
(;^ω^)「あ、そんなロートルなんて……」
(´^_ゝ^`)「困ってるじゃないか、ギコ」
(,,^Д^)「ギコハハハ。そいつはすまねぇ事をしたな」
( ^ω^)「でも、いいんですかお? こんな知り合って間もない僕なんかに……」
(,,゚Д゚)「大丈夫だろ、ビコーズ」
( ∵)
( ∵)「今のところはな」
(,,^Д^)「だとよ! だから俺も遊び目的でお前に力を貸すのさ」
(´・_ゝ・`)「ビコーズは人や力を見抜く魔法が使えるんだ。もちろん、血を打ってるからね」
( ^ω^)(すげぇお。何でもかんでも非現実的だお……)
- 114 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:55:47 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「じゃあ、ギコ。馬を3頭借りるぞ」
(,,゚Д゚)「おうよ。勝手に持ってけ」
( ^ω^)「え、もう行くんですかお?」
(´・_ゝ・`)「ん? あまり準備が出来てないのか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、準備は満タンよ。旅立つと決めたらさっさと行った方がいいわよね」
(´・_ゝ・`)「そうだな。ご名答だ。早速行くぞ、ブーン君」
( ^ω^)「うん、そうですおね。行きましょうお」
(,,゚Д゚)「ま、俺もその内そっちに向かおうと思う。気になることもあるしな……」
(´・_ゝ・`)「ああ、その時は落ち合えるように努力するよ」
(,,゚Д゚)「頼むぜ」
.
- 115 :名も無きAAのようです:2011/09/13(火) 23:56:33 ID:n0hxodxA0
- 今日の話で分かった事
・ブーンは意外と情けない
・宝玉は各地にバラバラ
・デミタスは良い人、ビコーズは寡黙、ギコは豪快……?
・ツンは短気
・ギコの屋敷には意味分からないものばっかり!
・ギコは二番目、エマージェンシーのあいつは3番目
・サスガファミリーのチチジャはコード使い
・ビコーズはなんでもお見通し!
・デミタスは早撃ちの名手!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 116 :名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 01:24:57 ID:Mtin0vDI0
-
: rイマ^乃、 :
.: 〈::;_,,,.ィく :
.:/ , - _ン `) 常識の範囲を超えてるね 乙
ィオ二ノ}` 幺ィi'´:
´ . : .l ..::... ..:l :
: /゙,,、_ ..:! :
: ! 、/ `ヽ、_,゙、 :
ン_,i `メ_) :
- 117 :名も無きAAのようです:2011/09/14(水) 20:57:39 ID:A66TkmYI0
- 乙
ギコとその側近達のキャラが凄く良いな
カッコイイ父者を求めていたからちょっとかなり相当次回に期待している
- 118 :名も無きAAのようです:2011/09/25(日) 18:44:48 ID:xWk9un82O
- ・∀・)wktk
- 119 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:38:29 ID:wjOVhIEY0
- 妖精ギョーザ男かっこいいよ
- 120 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:39:19 ID:wjOVhIEY0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\__________
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/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
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... V .. V
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- 121 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:40:04 ID:wjOVhIEY0
-
Chapter4.
.
- 122 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:40:58 ID:wjOVhIEY0
- 【東部 ラウンジ ギコの屋敷前】
彡^・∋ ヒヒーン!!
( ^ω^)「おー。馬だお」
(´・_ゝ・`)「ん? 君の世界に馬はいないのかい?」
( ^ω^)「いや、いますお。あんまりなじみが無いだけですお」
(´・_ゝ・`)「……ああ、そうか。君の世界には車が沢山あるんだったな」
ξ゚⊿゚)ξ「ここだと、車なんて一部の人しか持ってないものね」
( ^ω^)「ほお、車があるんですかお」
(´・_ゝ・`)「さしずめ大富豪の証ってところさ。ちなみにブーン君、馬に乗った事は?」
(;^ω^)「それが、無いんですお」
(´・_ゝ・`)「ふむ……。やはり列車を使った方が……」
ξ゚⊿゚)ξ「乗ってみればなんとかなるかも知れないじゃない。乗らせてみましょうよ」
(´^_ゝ^`)「……そうだな」
- 123 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:42:26 ID:wjOVhIEY0
- ( ^ω^彡^・∋ パカラッパカラッ
(´^_ゝ^`)「なんだ、全然乗れてるじゃないか」
( ^ω^彡^・∋「どうやら、こういうのは得意みたいだお!」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)ξ「あら、もっと情けない事になると思ってたわ」
(;^ω^彡^・∋「うっ」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)ξ「後は銃の使い方ね」
(´・_ゝ・`)「使い方を教えるのは簡単だ。問題は、人を撃てるかどうかだが……」
(;^ω^彡^・∋(すっげえ物騒な話が聞こえてくるお)
(´・_ゝ・`)「まあ、一人撃てば馴れるはずだ」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね」
(;´ω`彡^・∋(そういう世界だからしょうがないおね。そう言い聞かせるお)パカラッパカラッ
(´・_ゝ・`)「ブーン君、降りておいで。旅立つ前に軽く銃の扱い方を教えておく」
( ´ω`彡^・∋「はいお」
- 124 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:43:22 ID:wjOVhIEY0
- ………
(´・_ゝ・`)「わかったかい? 後は落ち着いて引き金を引けばいいだけだ」
( ^ω^)「わかりましたお」
(´・_ゝ・`)「初めて人を撃つときは躊躇するかもしれない。だが、撃たなくては死ぬと自分を騙しこむんだ」
(´^_ゝ^`)「そうすれば幾らか撃つのは楽になるよ」
( ´ω`)「はいお」
ξ゚⊿゚)ξ「さっきだって私が撃ってなかったら死んでたんだからね」
(;´ω`)「その通りですお」
(´・_ゝ・`)「とにかく、これから危険な所に行くんだ。しっかりと自分の身は自分で守るんだよ」
(;´ω`)「わかりましたお」
- 125 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:44:49 ID:wjOVhIEY0
- 【東部 ラウンジ郊外 三人は馬に跨り荒野を駆ける】
( ^ω^彡^・∋ パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋ パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋ パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「ツンちゃんは分かってると思うが、ニューソクは西部の国境付近にある」
( ^ω^彡^・∋「その西部って無法地帯の所なんですおね……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そうだ。だから、三人という少ない人数で西部を通るのは危険すぎる」
( ´・_ゝ・彡^・∋「少し遠回りになるが、このまま東部から南部入りし、ニューソクを目指そうかと思う」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「そうね。そっちの方が安全だわ」
( ´・_ゝ・彡^・∋「とはいえ、東部や南部でもアウトローはいる」
( ^ω^彡^・∋「じゃあ万が一って事も……」
( ´・_ゝ・彡^・∋ パカラッパカラッ
( ´^_ゝ^彡^・∋「万が一ねぇ」クスッ
( ^ω^彡^・∋「?」
- 126 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:46:40 ID:wjOVhIEY0
- ( ´^_ゝ^彡^・∋「万が一どころか、アウトローと鉢合わせなかったら奇跡だよ」
(;^ω^彡^・∋「ええっ、東部でもですかお?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「ああ。でも西部みたいに凶悪なのは少ないがね。相当数いることには変わりない」
(;^ω^彡^・∋「そうなんですかお……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「でも、東部でも名のあるアウトローはいるにはいるよ」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「ラウンジのあちこちに張り出されていなかった?」
( ^ω^彡^・∋「賞金首のチラシかお?」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「そうよ。あそこに張ってあったのは主に東部出身のアウトローたちよ」
(;^ω^彡^・∋「あのモララーなんちゃらとか、シラネーヨとかかお?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「良く知ってるじゃないか。でも、モララーは西部での犯罪で名を上げている様だけどね」
(;^ω^彡^・∋「はぁ……。賞金を見てとんでもない野郎だと思ってましたお」
( ´・_ゝ・彡^・∋「列車強盗、大虐殺、強姦、暗殺……。何でも御座れの大悪党だ。現にギコも良く狙われているよ。何の恨みがあるかは知らないけどね」
( ^ω^彡^・∋「絶対に鉢合わせたくないお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「昨日シラネーヨに殺されかけたばっかりだものね」
- 127 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:48:27 ID:wjOVhIEY0
- ( ´・_ゝ・彡^・∋「え、君たちシラネーヨに会ったの?」
( ^ω^彡^・∋「はいお。脳みそぶちまける所でしたお」
( ´・_ゝ・彡^・∋「良く生き延びたねぇ」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「たまたまあっちが二人だけでいたのよ。何か埋めているようだったわ」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そうか。……しかし、シラネーヨはいいガンマンだよ」
( ^ω^彡^・∋「知り合いなんですかお?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「いや、私も一度彼と撃ち合いになった事があってね」
( ´^_ゝ^彡^・∋「驚いたのは遠くからでもうまい位置に当ててくる事。ライフルなら容易だが、拳銃でそれをこなして来る」
( ´・_ゝ・彡^・∋「確か……、【花びら落し】だったかな。彼の通り名だ。恐らくその正確さから名づけられたんだろうね」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「そういえば私たちの時も馬鹿みたいに遠い位置から撃ってきたわ。よほどの自信があったのね」
(;´ω`彡^・∋「こりゃ、生きてる事が本当に奇跡ですお」
( ´^_ゝ^彡^・∋「違いない」
ξ^⊿^)彡^・∋「ほんとね」
- 128 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:49:12 ID:wjOVhIEY0
- 【駆ける事、数時間後】
( ´・_ゝ・彡^・∋ パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「あ、集落がありますお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「あれは集落じゃなくて、牧場よ」
( ^ω^彡^・∋「そうなのかお? 随分大規模なんだおね……」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「大規模かしら? 普通くらいじゃない?」
( ^ω^彡^・∋「おーん、こっちではこれが普通の大きさなのかお……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「ふむ。馬も疲れてきているし、少し休ませて貰えるか聞いてみるか」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「なんなら馬を代えてもらえるといいけど……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そうだな。優しい人ならいいのだが……」
- 129 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:49:54 ID:wjOVhIEY0
- 【東部 名の無い牧場】
(;^ω^)「おっ! おおっ!!」
彡#^・∋ ヒヒヒーン
ξ゚⊿゚)ξ「あんた何遊んでんのよ。馬を繋いで早く来なさい」
(;^ω^)「なんか大人しくなってくれないんだお」
彡#^・∋ ヒヒヒーン
ξ゚⊿゚)ξ「へったくそね〜」
彡#^・∋ ヒヒヒーン
ξ゚⊿゚)ξ「どうどう」
彡#^・∋ ヒヒヒーン
彡^・∋ ブルルル
ξ゚⊿゚)ξ「はい、大人しくなった」
( ^ω^)「すげえお……」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたもこれくらい出来るようになりなさいよね」
(;´ω`)「がんばりますお」
- 130 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:50:35 ID:wjOVhIEY0
- ………
(´・_ゝ・`) トントン
(´・_ゝ・`)「……ふむ」
(´・_ゝ・`) トントン
( ^ω^)「誰も出てこないお……」
(´・_ゝ・`) ガチャ
(;^ω^)「勝手に入っちゃって良いんですかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ほら、早く行きなさいよ」
(;^ω^)「なんだか罪悪感が……」
ξ゚⊿゚)ξ「いいから、ほら」
(;^ω^)「お、おじゃましますお〜」
- 131 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:51:19 ID:wjOVhIEY0
- (´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「血の臭いがするな……」
( ^ω^)「えっ。……と言いますと」
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「そこの部屋か」
(´・_ゝ・`) ガチャ
::(゙p;。#)::
( ゚ω゚)
(´・_ゝ・`)σ「死んでるな。……あと、そこの暖炉」
(o,;'゚゙#);; プスプス
( ゚ω゚)
( ゚ω゚)「……これって殺されちゃってるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そう見るのが自然でしょうね」
- 132 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:52:19 ID:wjOVhIEY0
- (´・_ゝ・`)σ「そこの女性の死体なんかは頭を割られてる上に精子をかけられている」
ζ'#!i;-゙)
( ゚ω゚)
( ゚ω゚)「マジキチ」
(´・_ゝ・`)「恐らく快楽犯だな。アウトローの仕業だ」
(;^ω^)「ひでぇもんだお……」
(;^ω^)
(;^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ「どうかした?」
(;^ω^)σ「そこの暖炉の死体……。煙が出てるお」
(o,;'゚゙#);; プスプス
(´・_ゝ・`)「ああ。まだ近くにいるだろうな……」
(;^ω^)「やっぱりですかお」
- 133 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:55:42 ID:wjOVhIEY0
- (´・_ゝ・`)「だが、人の気配は薄い」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ用済ませてさっさと逃げたんじゃないの?」
(´・_ゝ・`)「その可能性もあるのだが、用心はしておいたほうがいいな」
( ^ω^)「ということは、しばらく此処で身を潜める、と」
(´・_ゝ・`)「その方が良さそうだ」
( ^ω^)チラッ
::(゙p;。#)::
(;^ω^)(こういう死に方は絶対したくないお……)
(;^ω^)(でも、文字通り隣り合わせな訳なんだおね……)
(;^ω^)チラッ
ζ'#!i;-゙)
(;^ω^)(こんな犯罪、こっちでは許されないお……)
(;^ω^)
(;^ω^)(あれ、この世界に警察とかっているのかお? やっぱり国王軍みたいな?)
- 134 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:56:26 ID:wjOVhIEY0
- ( ^ω^)「あ、あの」
(´・_ゝ・`)「ん?」
( ^ω^)「こっちの世界には犯罪を取り締まる人たちみたいなのはあるんですかお?」
(´・_ゝ・`)「保安官のことかな?」
( ^ω^)「おっ、いるんですかお! そしたら、その保安官に……」
(´^_ゝ^`)、「連絡する手段がないよ。ここからだと、ラウンジまで戻らなくてはいけなくなる」
(;´ω`)「そうですかお……」
ξ゚⊿゚)ξ「保安官って言っても、当てになる人は少ないわ」
(;´ω`)「そ、そうなのかお?」
ξ^⊿^)ξ「保安官がしっかりしてれば、アウトローなんてウロウロ出来ないわよ」
(;´ω`)「だおね」
- 135 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:57:10 ID:wjOVhIEY0
- <トン…トン……
(´・_ゝ・`)「……む」
(;^ω^)「だ、誰か来ますお」
(´・_ゝ・`)「隠れよう。ブーン君はカーテンの裏、ツンちゃんはそこの箪笥」
ξ゚⊿゚)ξ「あなたは?」
(´・_ゝ・`)「私は、暖炉の中にでも隠れるよ」
(;^ω^)「えっ、でも死体が」
(´^_ゝ^`)「慣れっこだ」
(;^ω^)「たくましいですお」
<トン…トン……
(;^ω^)「わ……」
(´・_ゝ・`)「さあ、隠れるよ」
- 136 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:58:10 ID:wjOVhIEY0
- ……
<ガチャ
男* ゚Э゚)「ふぃ〜、飲んだぜ飲んだぜ」
男* ゚Э゚)キョロキョロ
男* ゚Э゚)「おっ、いたいた。帰ってきたよ〜」
ζ'#!i;-゙)
男* ゚Э゚)「セックスセックス〜」
男 ´Τ`)「おい、俺までついてこなくても良かったんじゃねーか? こんな気味悪いもん見たかねーぞ」
男* ゚Э゚)「なんだ、お前。死姦の良さがわかんねーのか」
男 ´Τ`)「わかるかよ、そんなもん」
男* ゚Э゚)「わかってねえなあ。お前、人生損してるぞ」ヌギヌギ
男 ´Τ`)「美人のねーちゃんだったのに、生きてた方が犯しがいがあるだろ。もったいねえ」
男* ゚Э゚)「駄目だお前は。性を語る資格もねえ」
男 ´Τ`)「へいへい」
- 137 :名も無きAAのようです:2011/09/29(木) 23:59:43 ID:wjOVhIEY0
- ζ'#!i;-゙)
男* ゚Э゚)「おまえ、見ろ。この顔を」
男 ´Τ`)「顔って言えねーわ。こりゃ」
男* ゚Э゚)「そう、そこがいいんだ」
男 ´Τ`)「?」
男* ゚Э゚)「この美人のねーちゃんにも生きてきた歴史があった。あー、父ちゃんが好きだったんだろうなー、とか、恋人がいたんだろうなーって考えるんだよ」
男* ゚Э゚)「それが一瞬でぶっ壊れる様ってのは興奮するってもんよ。それをフラッシュバックしながら犯すのさ」ズボッ
男* ゚Э゚)「あ〜、きもちいぞ〜」パンパン
男 ´Τ`)「俺には全く理解できねえ」
男* ゚Э゚)「だから損してるんだってよ」パンパン
男 ´Τ`)「損ねぇ……」
<ガタッ
男 ´Τ`)「あん? なんか音がしたぞ。殺し損ねたか?」
男* ゚Э゚)「全員殺したの確認しただろ」パンパン
- 138 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:00:24 ID:iwq5X38M0
- 男 ´Τ`)スタスタ
男 ´Τ`)「そこのカーテンの裏か……?」
男 ´Τ`)つ ガラッ
(;^ω^)
男 ´Τ`)
(;^ω^)
男* ゚Э゚)「なんかいたのか〜?」パンパン
男 ´Τ`)「ああ、ネズミが一匹な」
男 ´Τ`)つy= ガチャ
(;^ω^)「わ……」
(;^ω^)つy= ガチャ
(;^ω^)つy=そ バンッ
男 ´Τξ;;:...つy= ボシュ
- 139 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:01:38 ID:iwq5X38M0
- (;^ω^)つy=~~~~~
男* ゚Э゚)「ああ? どうした〜?」パンパン
(´・_ゝ・`) ノソッ
(´・_ゝ・`)「見つかってしまってはしょうがないな。上出来だ、ブーン君」
(´・_ゝ・`)つy=そ バンッ
男*;゚Э゚)「ウボッ!」ドス…!
男*;゚Э゚),;:,':∴ ガハッ!!
男*;゚Э゚)「てめぇ……らぁ……いつ……から」
(´・_ゝ・`)つy=そ バンッバンッ!
男*;゚'Э゚)「うごぉ……」ドスドス!!
男 ;゚'Э゚)
男 ゚'Э゚)
ξ゚⊿゚)ξ「死んだみたいね」
(´・_ゝ・`)「ああ」
- 140 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:04:07 ID:iwq5X38M0
- ξ゚⊿゚)ξ「それにしても、あんたよく撃てたわね」
(;^ω^)「意外と普通に撃てたお」
ξ゚⊿゚)ξ「何それ。初めて人撃ってこれだけ?」
(;´ω`)「本当に意外とあっけないもんだったんだお。罪悪感もそこまで無いんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん」
(´^_ゝ^`)「そんなもんだろう」
ξ゚⊿゚)ξ「私はそれなりにビビッたけどね……」
(´・_ゝ・`)「まあ、お喋りはそのくらいにして早く逃げないと仲間が来るぞ」
( ^ω^)「あいつらだけじゃないんですかお?」
(´・_ゝ・`)「恐らくね。片方が自分までついてこなくても、みたいな事を言っていたから。普通、二人だけならそんなことは言わない」
ξ゚⊿゚)ξ「なるほど」
(´・_ゝ・`)「だから早いうちにこの場から離れておこう。運がよければ気づいていない」
(;^ω^)「運が良ければ……」
- 141 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:05:00 ID:iwq5X38M0
- 【東部 牧場 離れの小屋にて】
( ▼ -▼)「おい、アルベルトとベスの帰りが遅いぞ」
(モブ^o^)「あのお嬢さんとよろしくやってんだろ」
(男 ´$`)「違いねぇ」
(モブ^o^)「「ガハハハハハハハハハハ!!」」(´$` 男)
( ▼ -▼)「おい、俺は真面目な……」
(’e’)「よせよ、アル」
( ▼ -▼)「頭ぁ……」
(’e’)「もうちょっとすれば帰ってくるさ。俺たちに喧嘩売れるやつなんかいるわけねぇのさ」
【(’e’)】
Name:セントジョーンズ (St.Jones)
Age:19
Occupation:アウトロー(懸賞金800$)
- 142 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:05:40 ID:iwq5X38M0
- ( ▼ -▼)「喧嘩売ってくるとかじゃねぇと思いますがね……」
(’e’)「あぁ? おめぇいつから俺に意見出来るようになったんだ?」
(男 ´$`)「お? 喧嘩か?」
(モブ^o^)「おらっ、やっちまえ!」
(;▼ -▼)「いや、違う。お前ら、茶化すな」
(’e’)「はっ、雑魚が俺に意見するんじゃねえ!!」
(^e^)「俺はなあ、8000$の賞金首だぜ!! ギャハハハハハハ!!」
(モブ^o^)「いよっ、頭!!」
(男 ´$`)「最強!! 生ける伝説!!」
(;▼ -▼)(800$だろ……)
(’e’)「おい、てめぇも俺を煽てやがれアル!!」
(;▼ -▼)「ああ、アンタは最高ですよ、ジョーンズ」
(^e^)「ギャハハハッハハハ」
- 143 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:06:20 ID:iwq5X38M0
- <バンッ
(’e’)「んあ?」
(モブ^o^)「銃声か?」
(’e’)「まさか」
<バンッ
( ▼ -▼)「いや、これは銃声ですよ。頭」
(’e’)「はっ。アルベルトが生き残りを見つけたんだろ」
( ▼ -▼)「生き残りなんていないはずですがね」
(’e’#)「うっせ!! 俺に意見すんじゃ……」
<バンバンッ!
( ▼ -▼)「生き残りがいたって、こんなに撃つわけがねえ。こりゃやられてますぜ」
(’e’)
(’e’)「まじかよ……」
- 144 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:07:51 ID:iwq5X38M0
- ( ▼ -▼)「頭。あいつらが向かった部屋に行ってみやしょう」
(モブ^o^)「まさかまた人を殺せるのか?」
(男 ´$`)「願ってもねえチャンスだぜ!!」
(モブ^o^)「ガハハハ!! やろうぜ、ボス!!」
(’e’)
(’e’)「あ、ああ……」
(モブ^o^)「何ビビってんすか!! いつもみたいにカッコイイボスを見せてくださいよ!!」
(男 ´$`)「やっちまいましょうぜ!!!」
(’e’)「そうだな……。そうだな」
(’e’*)「よっしゃ!! ブチ殺しに行こうぜおらあああああああ!!!」
(モブ^o^)「ヒャッフゥゥゥウウウ!!」
( ▼ -▼)(……大丈夫だろうか)
- 145 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:10:35 ID:iwq5X38M0
- 【東部 牧場】
彡^・∋ フシュルルルル
( ^ω^)「馬の息が荒いお……」
ξ゚⊿゚)ξ「しょうがないわ。全く休憩出来てないもの」
(´・_ゝ・`)「こんな状態でも自分の足で走るよりはマシだ。早く離れよう」
(;^ω^)つ彡^・∋「はいお。よいしょ」
( ^ω^彡^・∋ ヒヒーン!
( ^ω^彡^・∋「ところで、どっちの方向に逃げるんですかお?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「どっちとか言ってる場合じゃないよブーン君。とにかく此処から離れるんだ」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「あんた、のん気ってよりはただの馬鹿よ」
( ´ω`彡^・∋「そうかお?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「おしゃべりはもうお仕舞いに……」
<パカラッ……パカラッ……
(・<_・`;彡^・∋「ちっ……、お早い到着だ」
- 146 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:11:28 ID:iwq5X38M0
- (モブ^o^彡^・∋ パカラッパカラッ
( ▼ -▼彡^・∋ パカラッパカラッ
(’e’彡^・∋「んん? あそこに見えるのは?」
(モブ^o^彡^・∋ パカラッパカラッ
(モブ^o^彡^・∋「間違いねえ。間違いねえぞ!!!」
(#’e’彡^・∋「ふふ、ふははは!! ぶっ殺おおおおおおおおおおおおおおす!!」
(モブ^o^彡^・∋「うおおおおおおおおおお!!」
(男 ´$`彡^・∋「ヒィィハァァアア!!」
(#’e’彡^・∋「突っ込むぜおらあああああああああああああ!! 着いて来おおおおおおおおおおおおいい!!」
( ▼ -▼彡^・∋「頭ぁ、突っ込むのは……」
(モブ^o^彡^・∋「ヒャッハー!!」
(男 ´$`彡^・∋「ぶちまけたるぜぇええええ!!」
( ▼ -▼彡^・∋「お、おいおい……。相手の事を何も知らないまま……」
(#’e’彡^・∋「うるっせぇぇえええええ!!」
- 147 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:12:14 ID:iwq5X38M0
- ( ´・_ゝ・彡^・∋「さあ、逃げるぞ。銃を用意しておけ」バシン!!
( ´・_ゝ・彡^・∋ ヒヒーン!!
ΣΞΞΞΞΞΞΞ( ´・_ゝ・彡^・∋ パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「あいつら叫んじゃって馬鹿みたい……」バシン!!
ξ゚⊿゚)彡^・∋ ヒヒーン!!
ΣΞΞΞΞΞΞΞξ゚⊿゚)彡^・∋ パカラッパカラッ
(;^ω^彡^・∋「捕まったら……。考えるのはよそう」バシン!!
(;^ω^彡^・∋ ヒヒーン!!
ΣΞΞΞΞΞΞΞ(;^ω^彡^・∋ パカラッパカラッ
- 148 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:13:04 ID:iwq5X38M0
-
(’e’彡^・∋「おお? 逃げやがったぞ?」
(モブ^o^彡^・∋「ペース上げましょうぜ」
(’e’彡^・∋「おっしゃ!!」バシン!!
ΣΞΞΞΞΞΞΞ(’e’彡^・∋ パカラッパカラッ
ΣΞΞΞΞΞΞΞ(モブ^o^彡^・∋ パカラッパカラッ
ΣΞΞΞΞΞΞΞ(男 ´$`彡^・∋ パカラッパカラッ
( ▼ -▼彡^・∋「大丈夫か……?」バシン!!
ΣΞΞΞΞΞΞΞ( ▼ -▼彡^・∋ パカラッパカラッ
(モブ^o^彡^・∋「ヒャアアアアア!! 殺してやるぜええええ!!」
(モブ^つy=そ^・∋ バンバン!!
(男 ´つy=そ^・∋ バンバン!!
(#’e’彡^・∋「おらおらおらおらおらおらおらあああ!!」
(#’つy=そ^・∋ バンバン!! バンバン!!
- 149 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:13:57 ID:iwq5X38M0
- (;^ω^彡^・∋ ヒュンヒュン!!
(;^ω^彡^・∋「やべえお! 撃たれ放題だお!!」ヒュンヒュン!!
( ´・_ゝ・彡^・∋「大丈夫。あいつらはひっちゃかめっちゃか撃ってるだけだ。そうそう当たらないよ」ヒュンヒュン!!
(;^ω^彡^・∋「そうなんですかお……」ヒュンヒュン!!
( ´・_ゝ・彡^・∋「だから逃げる事だけを考えるんだ」ヒュンヒュン!!
(;^ω^彡^・∋「でも、なんだか距離が近づいて来ているような……」ヒュン!
( ´・_ゝ・彡^・∋「ふむ……、馬がばてている所為か……」
━━===y⊂(・<_・` 彡^・∋「ならば、馬鹿共に銃の扱い方を教えてやろう……」スッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「随分上等なライフルね」
━━===y⊂(・<_・` 彡^・∋「私こだわりの特注品だ。ラウンジ製のね」
Σ━━===y⊂(・<_・` 彡^・∋ ターン!
- 150 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:14:38 ID:iwq5X38M0
- (#’e’彡^・∋「ぬおおおおおおおおお!!」
(#’e’彡^ξ。,@;;ζ∋ ボシュッ!
(’e’彡^ξ。,@「あれ?」 グラッ……
(モブ^o^彡^・∋「ボス?」パカラッパカラッ
(;▼ -▼彡^・∋「ああ、いわんこっちゃない!」 パカラッパカラッ
(’e’彡^ξ。,@「わわわわ」
(’e’;) 彡^ξ。,@ 「うわ〜!」 ポーン
(;;e゚(;;#)))))))) ゴロゴロゴロゴロ
(;;;)e×(;;#) ボテッ
(;;;)e×(;;#)
(;;;)e×(;;#) ボス〜〜〜>
(;;;)e×(;;#) パカラッ…パカラッ……>
(;;;)e×(;;#)
(;;;)e×(;;#)「くそ……」
- 151 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:15:50 ID:iwq5X38M0
- ( ^ω^彡^・∋「すごいですお!」
( ´・_ゝ・彡^・∋「本当は馬じゃなくて頭を狙ったんだけどね。やはり乗りながらは難しい」
ξ(゚- ゚彡^・∋「あと三人ね・・・・・・。どうやらさっきのが頭だったみたい。相当うろたえてるわ」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そうか。ならば畳み掛けてしまおう」
━━===y⊂(・<_・` 彡^・∋ スッ
Σ━━===y⊂(・<_・` 彡^・∋ ターン!
Σ=y⊂ξ(゚- ゚彡^・∋ バンバン!!
(;^ω^彡^・∋「み、耳が痛いお……」
Σ=y⊂ξ(゚- ゚彡^・∋「文句言ってないでアンタも応戦しなさい」 バンバン!!
(;^ω^彡^・∋「はいお」
(^ω^;彡^・∋ クルッ
Σ=y⊂(^ω^;彡^・∋ バンバン!!
- 152 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:17:19 ID:iwq5X38M0
- (モブ※o^彡^・∋ ボシュッ!!
(男;´$`彡^・∋「ヘ、ヘイズ!!」ヒュンヒュン!
(男;´つy=そ^・∋「くっそおおおおおおおおお!!」 バンバン!!
(;▼ -▼彡^・∋「よせ、明らかに不利だ! 一旦引こう、頭の様子も気になる!」ヒュンヒュン!
(男;´つy=そ^・∋「うおおおおおおおお!!」 バンバン!!
(;▼ -▼彡^・∋「くっ、俺は抜けるぞ!!」ヒュンヒュン!
E・^ミ▼- ▼;)ΞΞΞΞΞΞΞそ パカラッパカラッ
(男;´つy=そ^・∋ バンバン!!
(男;´つy=彡^・∋ カチッカチッ
(男;´$`彡^・∋「た、弾切れ?」
(男;´$`彡^・∋「に、逃げ……」
(男;゙;、 ;;/`彡^・∋ ボシュッ!!
- 153 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:19:01 ID:iwq5X38M0
- ~~~~=y⊂ξ(゚ー゚彡^・∋「よっしゃ!! ビンゴ!」パカラッパカラッ
( ´^_ゝ^彡^・∋「いい腕だ」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「でも、一人逃げてしまったお」パカラッパカラッ
( ´^_ゝ^彡^・∋「逃がしておけばいい。懸命な選択だよ」
( ´ω`彡^・∋「ふぅ……。これでようやく切り抜けたわけだおね……」
( ´^_ゝ^彡^・∋「うん、お疲れ様」
ξ゚⊿゚)彡^・∋ パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「それにしても馬鹿が相手でよかったわね」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そうだね。相手によっては全滅だったよ」
(;^ω^彡^・∋「また運に救われたって事ですかお?」
( ´^_ゝ^彡^・∋「その様だね」
(;´ω`彡^・∋「こんな調子でニューソクまで行けるんですかお?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「大丈夫。こんな感じで切り抜けていればすぐさ」
- 154 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:19:47 ID:iwq5X38M0
- (;´ω`彡^・∋ パカラッパカラッ
(;´ω`彡^・∋「今まで聞くの忘れてましたけどニューソクまでどのくらいで……?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「大体一週間くらいかな」
( ^ω^彡^・∋ パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「一週間?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そう、一週間」
( ´ω`彡^・∋ パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋ パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋ パカラッパカラッ
.
- 155 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:20:28 ID:iwq5X38M0
- 今日の話で分かった事
・シラネーヨは凄いヤツ! 異名【花びら落し】
・モララーは大犯罪者!
・ヴィップには車がある
・セントジョーンズは典型的なへたれ……
・デミタスは死体と隠れるのは慣れっこ
・デミタスのライフルはラウンジ製の特注!
・この世界には保安官が存在する! しかし大した自治は出来てない
・ラウンジからニューソクまで馬で一週間程度
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 156 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 00:23:35 ID:JOZ91DAwO
- 乙!!
- 157 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 18:58:26 ID:QLSzLuNg0
- 来てたのか乙
デミタスかっこえええ
モララーの登場とギコの再登場が今から楽しみだ
- 158 :名も無きAAのようです:2011/09/30(金) 22:33:57 ID:.BksAQP60
- デミタスかっこいいじゃないか
今回も面白かった
おっつ!
- 159 :名も無きAAのようです:2011/10/22(土) 16:03:09 ID:v91qI4QQ0
- まだー?待ちくたびれたぞ
- 160 :名も無きAAのようです:2011/10/27(木) 07:10:41 ID:d4H1HNvIO
- ('(゚∀゚∩まつよ!
- 161 :名も無きAAのようです:2011/11/07(月) 08:44:34 ID:J3r/I25o0
- age
- 162 :名も無きAAのようです:2011/11/29(火) 23:47:50 ID:VaP1z0o.O
- あ
- 163 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 22:56:22 ID:7QRlu3yU0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\__________
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
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... V .. V
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───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www─────
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- 164 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 22:57:29 ID:7QRlu3yU0
-
Chapter5.
.
- 165 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 22:58:58 ID:7QRlu3yU0
- 【南部 あれから一週間 荒野を走り続け、ついにニューソクを目視する】
( ^ω^彡^・∋「あっ……街が見えてきたお!」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「ようやくね。あれがニューソクよ」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「おお! やっとかお……」パカラッパカラッ
( ´^_ゝ^彡^・∋「お疲れ様。馴れない旅の中、良く頑張ったよ」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「いやあ、長い道のりだったわね」
(;^ω^彡^・∋「本当だお……。何回野盗に襲われたか覚えて無いお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「でもそのお陰で銃に馴れたでしょ?」
( ´ω`彡^・∋「ええ、それはもう」
ξ^⊿^)彡^・∋「良かったじゃない。これでこの世界で生きていられる確立も上がるってもんよ」
( ´ω`彡^・∋「う〜ん」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「何よ」
( ´ω`彡^・∋「ちょっと複雑だお」
- 166 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 22:59:22 ID:1cBlKhnk0
- 待ってたんだぞずっと!!
いらないかもだが支援
- 167 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:00:26 ID:7QRlu3yU0
- ( ^ω^彡^・∋「ちなみにニューソクってどんな街なんだお?」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「知らないわ。私も初めてだもの」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「え? そうなのかお?」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「電車の通ってる大きな街しかいった事無いし。第一、私は世界を見て回りたくて旅を始めたのよ?」
(;^ω^彡^・∋「ああ、そうだったおね」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「で? どういう所なの、デミタスさん?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「そうだね……、良い街だよ」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「それだけ?」
( ´^_ゝ^彡^・∋「漠然とどんな街かって聞かれてると私だって中々答えられないよ」
(;^ω^彡^・∋「おっしゃる通りですお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「じゃあ、ギコの言ってたサスガファミリーっていうのを詳しく教えてくれない?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「ラウンジで説明したとおりだよ。ニューソクのギャングで王家と繋がりを持ってる」
( ^ω^彡^・∋「繋がり、かお」
- 168 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:01:48 ID:7QRlu3yU0
- ( ´・_ゝ・彡^・∋「うん。元々ニューソクには大きな大学があったんだ。おそらくこの世界で一番のね」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「じゃあ学園都市みたいなもんなんですかお」パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「昔はね」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「昔は?」パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「そう。ラウンジで反王政派がニューソクに対して攻撃を仕掛けているって話したの覚えてるかい?」
( ^ω^彡^・∋「覚えていますお。王家と繋がっているサスガファミリーを恨んでいるんですおね?」
ξ゚⊿゚)彡^・∋(覚えてなかった……)
( ´・_ゝ・彡^・∋「良く覚えているね。その紛争は今に始まった事じゃないんだ」
( ^ω^彡^・∋「なるほど。じゃあ過去の紛争でその大学は……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「一度大きな攻撃があってね。大学だけじゃない、ニューソクの街全体が焼け野原になったんだ」
( ^ω^彡^・∋「そうなんですかお……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「話から分かってると思うけど、昔の方が攻撃は大きかった。その理由が大学だ。何故だか分かるかい?」
( ^ω^彡^・∋「……王家が通っていた、ですかお?」
( ´^_ゝ^彡^・∋「ご名答」ニコッ
- 169 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:03:23 ID:7QRlu3yU0
- ( ^ω^彡^・∋「なるほど、じゃあニューソクっていうのは昔から王家と係わってる街だったわけなんですお」パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「その通り。でもその紛争が起きた時点ではサスガファミリーは現れていないんだ」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「?? どういうことですかお?」パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「現れていない、ってより頭角を現していない、だね。サスガファミリー自体は街が滅ぶ前からあったよ」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「じゃあサスガファミリーが表立ったのはその後、ってことね」
( ´・_ゝ・彡^・∋「うん。王家の子息が大学に通っていた、って言ったよね?」
( ^ω^彡^・∋「はいお」
( ´・_ゝ・彡^・∋「その子息を攻撃の真っ只中から逃がしたのは、現サスガファミリーのボス、チチジャ・サスガだ」
( ^ω^彡^・∋「ということは……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「うん。考えてる事は当たってると思うよ。この功績を称えられ、一ギャングであるサスガファミリーは王家から援助を受ける事になる」
( ^ω^彡^・∋「でも、王家から援助を受けるって……。悪魔でギャング、だおね? 王家がこんなのに手を貸していいのかお?」
( ´^_ゝ^彡^・∋「そこだ。よく気がついたね」
ξ゚⊿゚)彡^・∋(何の疑問にも思わなかった……)
- 170 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:05:03 ID:7QRlu3yU0
- ( ´・_ゝ・彡^・∋「確かに、ギャングにホイホイと援助するほど王家は馬鹿じゃない。だけども、援助しなくてはならない理由があったんだ」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「理由ですかお?」パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「復興だよ」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「……………あー。なるほどお」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「? 何がなるほどなの? そんなの王が軍を派遣してやればいいじゃない」
(;^ω^彡^・∋「う〜ん、ツン。良く考えてみてくれお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「何よ」
(;^ω^彡^・∋「ニューソクは反王政派が根付く危険な場所。つまりは王家が一番近寄りたく無い場所だお。わざわざ迎え出る馬鹿はいないお」
( ´^_ゝ^彡^・∋「そうだね。わざわざ危険が残る場所に出向くくらいなら、サスガファミリーという盾を使って復興したほうがいい」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「あ〜……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「それにサスガファミリーという駒をつかえば王家は傷を負わずに反王政派を駆逐する事が出来る」
( ^ω^彡^・∋「おーん、それほどまでに王家はサスガファミリーを信頼していたってことだおね」
( ´^_ゝ^彡^・∋「どうもその子息とチチジャは仲が良かったらしい。まさに親友と呼べるほどのね。まあ、王家はファミリーを利用したんだけど」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「へー」
- 171 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:06:26 ID:7QRlu3yU0
- ´・_ゝ・彡^・∋「というわけで、ニューソクは王家と深い繋がりのある国なんだ」パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「よく分かりましたお」パカラッパカラッ
( ´^_ゝ^彡^・∋「いや、疎かな説明で申し訳ない」パカラッパカラッ
(;^ω^彡^・∋「あわわ、ご謙遜なさらないでくださいお……」
( ´・_ゝ・彡^・∋「まあ、今も紛争が耐えない危険な街であることは違いないんだけどね」
( ^ω^彡^・∋「大変な街だお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「アンタ達。悠々と難しい話をしてるうちにもうニューソクに入るわよ」
(;^ω^彡^・∋「おお、ついにニューソク……、あれ?」
( ´・_ゝ・彡^・∋ パカラッパカラッ
(;^ω^彡^・∋「なんか建物がちょいちょい崩落してないかお……?」パカラッパカラッ
( ´・_ゝ・彡^・∋「どうやら移動してる間に大きな攻撃があったみたいだね」
(;^ω^彡^・∋「じゃあそこに住んでる人は……?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「この程度の崩落なら、大丈夫だと思うけど……」
(;^ω^彡^・∋ パカラッパカラッ
- 172 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:08:17 ID:7QRlu3yU0
- 【南部 ニューソク 三人は半壊した街、ニューソクに踏み入れる】
(;^ω^彡^・∋ ザッ…ザッ……
(;^ω^彡^・∋ 「外からじゃ分からなかったけど、大分破壊されてるお……」ザッ…ザッ……
( ´・_ゝ・彡^・∋ ザッ…ザッ……
( ´・_ゝ・彡^・∋「ふむ……、こんな状況になっているとは、ね」ザッ…ザッ……
ξ゚⊿゚)彡^・∋ ザッ…ザッ……
ξ゚⊿゚)彡^・∋「人っ子一人見当たらないわ。本当に大丈夫なの?」
( ´・_ゝ・彡^・∋「うーん、全滅って事は無いかと思うが……、恐らくどこかに隠れて……」
<ドゴォ!!
(; ゚ω゚彡^・∋ 「ふぉ!!」
( ´・_ゝ・彡^・∋「爆音だね。少し行った先で戦闘でもあるのかな?」
(;´ω`彡^・∋ 「この街、思った以上に危険だお」
( ´・_ゝ・彡^・∋「とりあえず、この辺に馬を繋げて置こう。住民が隠れているみたいだから反王政派がこの街をうろつき回ってる可能性もある」
(;^ω^彡^・∋ 「な、なるほどお」
- 173 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:09:37 ID:7QRlu3yU0
- 〜〜〜〜
ξ゚⊿゚)ξ「あら、馬繋ぐの上手になったのね」
( ^ω^)「まあこれだけ馬と移動してれば」
(´・_ゝ・`)「無駄話はお仕舞いだ。行こう」
(;^ω^)「行くってどこへ……」
ξ゚⊿゚)ξ「馬鹿ね、チチジャの所に決まってるじゃない」
(;^ω^)「……馬鹿はツンだお」
ξ;゚⊿゚)ξ「え?」
(´^_ゝ^`)、「こんな状況じゃ合ってくれないよ」クスッ
ξ;゚⊿゚)ξ「そ、それもそうね」
( ^ω^)「デミタスさん、何か当てがあるんですかお?」
(´・_ゝ・`)「いや、無いんだけど……」
(´・_ゝ・`)σ「あれを見て」
( ^ω^)「あれは……、壊れた家具とかが折り重なって……、壁を作ってるんですかお?」
(´・_ゝ・`)「そう。バリケードだ。その奥に入れる小屋なんかがあって、戦いに備えているんだ」
- 174 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:12:04 ID:7QRlu3yU0
- ( ^ω^)「へー……。なんだかいたるところにバリケードがあるお」
(´・_ゝ・`)「うん。中にはダミーのバリケードがあるかもしれないけど、何もやらないよりはマシだ。コンタクトを取っていこう」
( ^ω^)「手当たり次第、って事ですかお?」
(´・_ゝ・`)「ちょっとしんどいけどね」
( ^ω^)「でも、罠が張ってあったりして……」
(´^_ゝ^`)「その時はその時だ」
(;´ω`)「出たお、デミタスさんの全く安心できない笑顔」
(´^_ゝ^`)「まあ、なに。私の勘を信じて」
(;´ω`)「……はいお」
(´・_ゝ・`)「では、、う〜ん」
(´・_ゝ・`)σ「あのバリケードなんて、人が入ってそうだね」
ξ゚⊿゚)ξ「他のと区別つかないけど」
(´^_ゝ^`)、「そうかい? とにかく行ってみようよ」
(;´ω`)「う〜ん、結局運次第かお」
- 175 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:13:24 ID:7QRlu3yU0
- 〜〜〜〜〜
(´・_ゝ・`)「さあ、勘が当たってますように」
(;´ω`)「不安だお」
(´‐_ゝ‐`) スゥー…
(´・_ゝ・`)「おおい! 中に誰かいないか! 私はラウンジから来た、デミタス・テイラー! 君たちの味方だ!」
ξ゚⊿゚)ξ
(;^ω^)
(´・_ゝ・`)
シーン………
(;^ω^)「反応ナシだお」
ξ゚⊿゚)ξ「勘が外れたってやつ?」
(´・_ゝ・`)「う〜ん」
デミタス…、デミタスさんなのか……?>
(´^_ゝ^`)「おっ、反応アリみたいだよ」
ξ゚⊿゚)ξ「あら?」
(; ゚ω゚)「すげえ、一発」
- 176 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:15:10 ID:7QRlu3yU0
- その崩れたコンクリートを剥せば入り口だ。そこから入ってくれ……>
(´・_ゝ・`)「わかった。かたじけない」
( ^ω^)「知り合いですかお?」
(´・_ゝ・`)「どうだろう……、ヒソヒソ声だからなんとも言えないなあ」
ξ;゚⊿゚)ξ「大丈夫なの?」
(´・_ゝ・`)「ニューソクで知り合いと言ったらサスガファミリーの一員くらいしかいないしね」
( ^ω^)「へぇ。でも、こんなバリケードの中にニューソクを牛耳ってる奴らがいるんですかお?」
(´・_ゝ・`)「いないだろうね」
(;^ω^)「えっ」
ξ;゚⊿゚)ξ「不安だらけなんだけど」
(´^_ゝ^`)「何もしないよりはマシさ」
(;^ω^)「ちょ、ちょっと……」
(´^_ゝ^`)つ「お叱りは後で受けます」ガコココッ
- 177 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:16:20 ID:7QRlu3yU0
- 【バリケード内】
(モブ^#^)ギロリ
(市民`ж´)ギロリ
モブ бб)ギロリ
(;^ω^)「こ、こんにちわ」
(市民`ж´)ギロリ
ξ;゚⊿゚)ξ(随分殺伐としてるわね)ヒソヒソ
(;^ω^)(そりゃいつ攻撃されるか分からないからしょうがないお。戦闘準備ってのはこんなもんだお多分)
(´・_ゝ・`)「私の名はデミタス・テイラー。ラウンジから来た。先の声の主と話がしたいのだが……」
( ´_ゝ`)「デミタスさん」カツカツ…
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「アニジャ君?」
( ´_ゝ`)「ああ。……随分と久しぶりだな。大分白髪増えた?」
(´^_ゝ^`)、「ギコと一緒に居ると苦労が絶えないのでね」クスッ
- 178 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:17:29 ID:7QRlu3yU0
- ( ´_ゝ`)「おっ? この二人は新しいギコさんの部下かい?」
(´・_ゝ・`)「いや……。話せば長くなるのだが。彼らが私がニューソクに来た理由と言うか……」
( ´_ゝ`)「んん? そうなのか?」
(´・_ゝ・`)「とりあえず、紹介をしよう。彼がブーン君」
( ^ω^)「こんにちわですお」
( ´_ゝ`)「ああ、どうも」
(´・_ゝ・`)「で、こちらがツンさん」
ξ゚⊿゚)ξ「よろしく」
( ´_ゝ`)「よろしく」
(´・_ゝ・`)「ブーン君の方は訳アリってやつかな。詳しくは後で話すよ」
( ´_ゝ`)「ふーん」チラチラ
(;^ω^)「おっ……?」
( ´_ゝ`)「まあ、二人ともよろしく頼むわ。で、俺の紹介はしてくれないのかい?」
(´^_ゝ^`)「君は自分でやってくれ」
- 179 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:18:20 ID:7QRlu3yU0
- ( ´_ゝ`)「へいへい。俺の名前はアニジャ・サスガ。これでもサスガファミリーの長男坊だ」
【( ´_ゝ`)】
Name:アニジャ・サスガ(Anija Sasuga)
Age:28
Occupation:ギャング
(;^ω^)「サスガファミリー……」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、いきなりビッグ登場?」
( ´_ゝ`)「そう恐縮しなさんな。普通に接してくれれば良いぜ」
(;^ω^)「でも何故ニューソクを占めてる一員がこんな所で戦闘準備を……?」
( ´_ゝ`)「うーん、今回の攻撃は割りと激しくてね……。一箇所に固まるとチチジャが危ないというか……」
( ´_ゝ`)「……まあ、訳アリってやつかな。詳しく聞きたけりゃ俺に聞いてくれ」
(;^ω^)「はいお」
( ´_ゝ`)「で、デミタスさん。さっき言ってたココに来た訳ってのは……」
(´・_ゝ・`)「ふむ」
モブ бб)
(モブ^#^)
(´・_ゝ・`)「場所を変えよう。どこか二人になれる場所がいい」
( ´_ゝ`)「わかった。そこの家具をどかせば地下室に繋がってる。そこで話そう」
- 180 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:19:03 ID:7QRlu3yU0
- (´・_ゝ・`)「という訳だ、君たち」
(;^ω^)「お?」
(´・_ゝ・`)「私はブーン君の事情とか諸々を話してくるからココで待っていてくれ」
(;^ω^)「へ?」
(モブ^#^)ギロリ
(市民`ж´)ギロリ
モブ бб)ギロリ
(;^ω^)「わ、わかりましたお」オドオド
ξ゚⊿゚)ξ「しゃんとしなさい」
(;´ω`)「はいお」
モブ бб)ギロリ
(市民`ж´)ギロリ
(;´ω`)(ひぃぃ……)
- 181 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:20:26 ID:7QRlu3yU0
- 【バリケード内 地下室】
(´・_ゝ・`)「……ほぉ。即席とは思えないしっかりとした地下室だね」
( ´_ゝ`)「いや、これは攻撃に備えて幾分か前に作られた地下室だ」
(´・_ゝ・`)「そうなんだ」
( ´_ゝ`)「さあ、立ち話もなんだ。座ってくれ。お茶は無いけど、我慢願うよ」
(´^_ゝ^`)「ははっ、そういうことが言える歳になったんだなあ」
( ´_ゝ`)「伊達に歳はとってないさ」
(´^_ゝ^`)「では失礼して。よっこらしょ」
( ´_ゝ`)「デミタスさんも、よっこらしょなんて言ってしまうほどでもなかったろう」
(´^_ゝ^`)、「いや、歳を取るのは嫌だね。君のお父さんもそんな歳だろう?」
( ´_ゝ`)「最近めっきり背中が小さくなってな」
(´^_ゝ^`)「そりゃ切ない」
( ´_ゝ`)「ああ」
- 182 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:22:09 ID:7QRlu3yU0
- (´^_ゝ^`)「して、チチジャとハハジャはお元気かな?」
( ´_ゝ`)「チチジャは元気だ。ハハジャはこないだの攻撃で死んだ」
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「軽率な発言だった。許してくれ」
( ´_ゝ`)「いいんだ。気にしないでくれ」
(´‐_ゝ‐`)「……いや、祈らせて欲しい。でも、ハハジャほどの人がどうして……」
( ´_ゝ`)「ハハジャはオトジャを庇って撃たれた」
(´・_ゝ・`)「そうか……。厳しい戦いだったんだな」
( ´_ゝ`)「ああ。俺が経験した中で一番厳しい攻撃だった」
(´・_ゝ・`)「それで、オトジャ君は……」
( ´_ゝ`)「あれからグレちまったよ」
(´・_ゝ・`)「あの大人しかったオトジャ君が?」
( ´_ゝ`)「ああ」
- 183 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:23:05 ID:1cBlKhnk0
- ハハジャ…
- 184 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:23:25 ID:7QRlu3yU0
- ( ´_ゝ`)「この数日、あいつ単身で反王政派に攻めようとしている」
(´・_ゝ・`)「危険だな」
( ´_ゝ`)「そのたびにアネジャや俺に止められているんだがね」
(´・_ゝ・`)「そうか……」
( ´_ゝ`)「まだまだ子供なのさ」
(´・_ゝ・`)「チチジャは何て……?」
( ´_ゝ`)「ハハジャが死んだことに関しては何も言って無いよ」
(´・_ゝ・`)「しかしチチジャは……」
( ´_ゝ`)「分かってる。チチジャはハハジャを世界一愛していたさ」
(´・_ゝ・`)
( ´_ゝ`)「そして、世界一辛いのさ。でも、隠さなきゃいけないんだ。俺らの為に」
(´・_ゝ・`)「君も、辛いな」
( ´_ゝ`)、「ははっ……。辛くない、とは言えないな」
- 185 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:24:34 ID:7QRlu3yU0
- ( ´_ゝ`)「それで、デミタスさん。わざわざニューソクまで来た訳ってのは……」
(´・_ゝ・`)「ん? ああ。さっき紹介したブーン君のことでチチジャに会いたくてね」
( ´_ゝ`)「あいつはそんなに凄いヤツなのか?」
(´・_ゝ・`)「ココだけの話、……異世界人なんだ」
(;´_ゝ`)「へ?」
(´^_ゝ^`)、「信じがたいだろう?」クスッ
(;´_ゝ`)「いや、まあ。うん」
(´^_ゝ^`)「無理も無い」
(;´_ゝ`)「異世界人……って事は、エマージェンシーの……」
(´・_ゝ・`)「そう、エマージェンシーの弊害だ。次元の割れ目から飛ばされてきたようだよ」
(;´_ゝ`)「ほ〜……」
(´・_ゝ・`)「で、彼は元の世界に帰る手段を探している」
(;´_ゝ`)「そんな事、出来るのか?」
- 186 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:25:33 ID:7QRlu3yU0
- (´・_ゝ・`)「元に戻る方法でざっと思いつくのは、三番目を捕まえる事」
( ´_ゝ`)「あのエマージェンシーを起こしたと言われる……」
(´・_ゝ・`)「ああ。そしてもう一つ……宝玉を集める事だ」
(;´_ゝ`)「ほ、宝玉を……?!」
(´^_ゝ^`)「正しい反応だ」
(;´_ゝ`)「だからニューソクに来たって訳か……」
(´^_ゝ^`)「ギコに言われちゃったからさ。連れてってやれって」
(;´_ゝ`)「偉く協力的だな、ギコさん」
(´^_ゝ^`)「好きそうだろ? こういう話」
(;´_ゝ`)「確かに」
- 187 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:26:58 ID:7QRlu3yU0
- (´・_ゝ・`)「だからチチジャにブーン君を合わせてみようと思ってね」
( ´_ゝ`)「宝玉うんぬんもそうだが、チチジャはコード使いについて詳しいしな……。だが……」
(´・_ゝ・`)「わかっている。今は非常事態だからね……」
( ´_ゝ`)「それに、今はチチジャのいる屋敷には近寄れなくなっている」
(´・_ゝ・`)「ん?」
( ´_ゝ`)「アネジャが結界を張っているんだ」
(´・_ゝ・`)「ああ、そういえばアネジャさんはかなり血の馴染む体質だったね。高等な魔法だ」
( ´_ゝ`)「それで俺とイモジャは市街地で戦ってるってわけだ」
(´・_ゝ・`)「なるほど、そこまで危機迫った状況だという事なんだね……。ちなみにオトジャ君は?」
( ´_ゝ`)「アネジャの所にいるよ。……今のアイツは戦いに出せない」
(´・_ゝ・`)「……そうだね」
- 188 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:28:02 ID:7QRlu3yU0
- ( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「ハハジャが死んでからだ」
(´・_ゝ・`)
( ´_ゝ`)「反王政派の指揮が上がったんだよ。ハハジャの死で」
(´・_ゝ・`)「そうか……」
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「あの時だって俺がもっとしっかりしていれば、オトジャが狙われずに済んだ。ハハジャが庇わずに済んだ」
(´・_ゝ・`)
( ´_ゝ`)「俺はアネジャみたいに血が馴染む体質でもないし、イモジャやオトジャみたいな身体能力も無い……」
( ´_ゝ`)「だからあいつ等以上にしっかりしてなきゃいけないのに……、俺は……」
(´・_ゝ・`)
(´^_ゝ^`)、「そう言わないでおくれ。これでも私は君を高く評価しているつもりだ」ニコッ
(´^_ゝ^`)「何があったかは知らないけれど……。そんな情けない姿、らしくないよ」
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)、「すまねえ」
(´^_ゝ^`)「ううん…」
- 189 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:29:37 ID:7QRlu3yU0
- <ガタッ、ガタガタッ
(´・_ゝ・`)「ん?」
(市民;`ж´)「アニジャさん!」
( ´_ゝ`)「どうした、エル。攻撃か?」
(市民;`ж´)「はい……」
( ´_ゝ`)「今行く」ガタッ
(´・_ゝ・`)「私も手伝おう。的くらいにはなれるつもりだ」
( ´_ゝ`)「すまないな、デミタスさん」
(市民;`ж´)「ア、アニジャさん」
( ´_ゝ`)「……? どうした、まだ何かあるのか?」
(市民;`ж´)「Dです……ッ! アニジャさん、Dですよッ!」
( ´_ゝ`)「Dか…。……わかった。気合を入れろ。オトジャには知らせるなよ」
(´・_ゝ・`)「D? コードネームみたいなものかい?」
( ´_ゝ`)「ああ。反王政派の戦闘員だ……。そして、ハハジャを殺した張本人さ」
- 190 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:31:33 ID:7QRlu3yU0
- (´・_ゝ・`)「ふむ……」
( ´_ゝ`)
(´・_ゝ・`)「アニジャ君……」
( ´_ゝ`)、「わかってるよ、デミタスさん。冷静に、だ。我を忘れちゃいけない」
(´^_ゝ^`)「ははっ、余計なお世話だったかな」
( ´_ゝ`)「気にかけてもらって、悪いな。いつまで経っても良いおっさんだよ、本当」
(´^_ゝ^`)「照れるよ」
( ´_ゝ`)「さて、行こう。エル、お前も持ち場に戻れ」
(市民;`ж´)「はい!」
( ´_ゝ`)「では、頼んます。デミタスさん」
(´^_ゝ^`)「邪魔にはならない様にします」
- 191 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:33:14 ID:7QRlu3yU0
- 【バリケード内】
( ´_ゝ`)「状況は?」
モブ бб)「アニジャさん!」
(#´_ゝ`)「状況!」
モブ ;бб)「敵は十前後。恐らく本格的につぶしに掛かるつもりではないかと。こちらの被害はバリケードが少々崩壊してる程度です」
( ´_ゝ`)「相手の武器は?」
モブ ;бб)「さあ……。銃は全員所持してると思いますが、爆薬等はわかりません」
( ´_ゝ`)「そうか……」
(´・_ゝ・`)「ブーン君、ツンさん。大丈夫かい?」
ξ;゚⊿゚)ξ「大丈夫な訳無いでしょ! こんなバリケード、ザルと一緒よ!」
(;^ω^)「ガンガン貫通してるお! 怖すぎだお!」
(´・_ゝ・`)「バリケードなんてそんなもんさ。……さて」カツカツ…
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっと、外は危ないわよ!」
(´^_ゝ^`)つ「大丈夫だよ。少し覗くだけだから」ガコココッ
- 192 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:34:15 ID:7QRlu3yU0
- (´・_ゝ・`)「どれどれ」チラッ
反 ゚皿゚)つy===そ ドゴオッ!!
|反 ━◎┥つy===そ ドゴオッ!! ドゴオッ!!
(´・_ゝ・`)「ふむ……。甲冑までいるね」
(;^ω^)「ええっ、反王政派ってそんなに装備整ってるのかお?!」
(´・_ゝ・`)「少々厄介だ」
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「で、指揮を取ってる女性。あれが……」
(#゚;;-゚)
(´・_ゝ・`)「Dと呼ばれる戦闘員か。薄汚れたマントに軽めの甲冑。……武器までは把握出来ないか」
ξ゚⊿゚)ξ「顔が傷だらけね……。整った顔が台無し」
(#゚;;-゚)
【(#゚;;-゚)】
Name:ディ・バイ・ディ(Day by Day)
Age:21
Occupation:反王政派 戦闘員
- 193 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:35:52 ID:7QRlu3yU0
- ( ´_ゝ`)「よし、準備は出来たか?」
モブ бб)つy===「射撃口に全員配置つきました!」
( ´_ゝ`)「放てッ!!」
モブ бб)つy===そ ドゴオッ!!
(モブ^#^)つy===そ ドゴオッ!!
(市民`ж´)つy===そ ドゴオッ!!
(市民゜・゜)つy===そ ドゴオッ!!
( ´_ゝ`)「今回はバリケード内だ。貫通しまくってるとは言え、相手の攻撃は少しは間引けるし俺らに分がある。落ち着いてやれよ!」
(;^ω^)「すごい硝煙だお……」
(´・_ゝ・`)つr=━━ そ ターン! ターン!
(´・_ゝ・`)つr=━━ 「ほら、君たちも構えて」
(;^ω^)「えぇ?! 僕達もやるのかお?」
(´・_ゝ・`)つr=━━ 「郷に入っては郷に従え。さあ、早く」
ξ-⊿゚)ξつη≠==‐そ「しょうがないわね……」 ターン!!
(;^ω^)つy=そ「う〜……」パンパン!!
- 194 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:37:50 ID:7QRlu3yU0
- 反 ゚皿ξ∵ ボュッ!!
(#゚;;-゚)「……。反撃してきたか」
反`´)つy===そ ドゴオッ!!
反`´)つy===「へっ!! こちとら甲冑もいるんだ! 多少の反撃なんて気にするまでもねえ!」
|反 ━◎┥「ったくよぉ! 雑魚の癖して生意気だぜ!! こんなバリケードなど、この俺様が!!」
|反 ※',.ζp━◎┥ カェン!!
反`´)「え?」
|反 ※',.ζp━◎┥ ボトボトッ
反;`´)「ば、馬鹿な! 甲冑を引き裂く弾が存在するのか?!」
(#゚;;-゚)「……、一本、高性能なライフル。他の戦闘員も手馴れているな。くだらんバリケードだけかと思って甘く見たか」
(反甲冑O||O)「いかが致しますか? 今のところの被害は12人中9人が被弾しております」
(#゚;;-゚)「中にアニジャ・サスガがいることは間違いない。それに、ここで背を向けるのは私の名が穢れる」
(反甲冑O||O)「では……」
(#゚;;-゚)「爆薬を使う」
- 195 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:38:48 ID:7QRlu3yU0
- 反;`´)「ば、爆薬ですか! これで王の犬どもは木っ端微塵ですね!!」
反;`ζ'';{)゙) バチュッ
(#゚;;-゚)「これで私とお前二人か」ヒュンヒュン
(反甲冑O||O)「ええ、そのようですね」ヒュンヒュン
(#゚;;-゚)「後は私に任せろ」ヒュンヒュン
(反甲冑O||O) ヒュンヒュン
(#゚;;-゚)「その意味が分かるな?」ヒュンヒュン
(反甲冑O||O)
(反甲冑O||O)「はっ。ディ様の為に散るのみ!」
(#゚;;-゚)つ「では爆薬を預ける。頼むぞ」スッ
(反甲冑O||O)つ「確かに受け取りました!」
(#゚;;-゚)「行け」
�熙丰丰丰丰丰�(反甲冑O||O) ダッ!!
- 196 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:40:01 ID:7QRlu3yU0
- モブ бб)つy===そ ドゴオッ!!
モブ бб)つy===「甲冑がこちらに向かってきます!!」
( ´_ゝ`)「取りつかれる前に撃て!」
モブ бб)つy===「駄目です! 我々のライフルでは効きません!」
(´・_ゝ・`)つr=━━ 「では私が……」スチャッ
(´・_ゝ・`)つr=━━
(;´‐_ゝ・)つr=━━ 「……いや、まずいな」
( ´_ゝ`)「デミタスさん?」
(#´・_ゝ・)「全員伏せろッ!! 爆薬を持って突っ込んでくるぞ!!」
(;´_ゝ`)「なっ!」
(;^ω^)「ふぉぉおお?!」
` ヾ 、 ' , ' ` .
` ヾ 、 ' , ' ` 、 ′ 。 ` ' 、
、 ` ヾ 、 ` ヾ 、 ' , ' ` 、′。 ` ' 、 . 、 ′ 。 . , '
' ' ヾ 、 ヾ、 `、 . '`、′。.・`; '、.・. '`、′。.、′。.・`; '、. ` ' 、
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' 、 ′'、′' 、`' . 'ヾ `、ヾ 、`、,, ',. '`、′。.・`; '、.`; '、.・" 、 ′" 。 . `
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- 197 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:43:30 ID:1cBlKhnk0
- どうなった
皆無事か?
- 198 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:44:24 ID:7QRlu3yU0
- ( ´ω`)「うっ……」
(;´・_ゝ・)「無事か二人とも!」
ξ-⊿-)ξ「げほっ……」
( ´ω`)「ぶ、無事ですお」
(;´・_ゝ・)「……無茶な事をする」
(市民;`ж´)つ「オルス! おい! オルス!!」ユサユサ
モブ б'ξ;`~ ユサユサ
(市民;`ж´)つ「おい! おいい!!」ユサユサ
(市民;`ж´)
(市民;`ж´)
(市民゜;゙`;;
(市民;`ж´)「お、おまえもか、ニールセン……。おい、返事をしてくれ!」
(;´・_ゝ・)
(;´・_ゝ・)「被害は大きいな」
(;´_ゝ`)「がはっ……」 ヨロヨロ
(;´・_ゝ・)「大丈夫か、アニジャ君!」
- 199 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:47:25 ID:7QRlu3yU0
- (;´_ゝ`)「あいつは……?」
(;´・_ゝ・)「……Dの事か」
(;´_ゝ`)「ああ……」
(;´・_ゝ・)「これだけ粉塵が凄いと目視出来ないよ……」
<アニジャ・サスガ。私はここにいるぞ。
( ;´)「後ろ……?!」
(;´_ゝ`)彡 クルッ
(#゚;;-゚)「久しいな、アニジャ・サスガ」
(;´_ゝ`)「……ッ! D……、いや、ディ・バィ・ディッ!!」
(#゚;;-゚)「あの女を殺した時に一目見て、ずっとお前の事を殺したいと思っていたんだ。その願い、私の手で叶えに来た」
(;^ω^)(なんだお、こいつ……、気味悪いお……)ゾクッ
(;´_ゝ`)「貴様ッ!」
(´・_ゝ・`)「アニジャ君……」
(;´_ゝ`)「わかってる! 冷静にだ」
(´・_ゝ・`)「……OK」
- 200 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:48:44 ID:7QRlu3yU0
- (#゚;;-゚)「さあ、行くぞ。サスガ・アニジャ」
(;´_ゝ`)(……来るか)
((((#゚;;-゚) ユラッ…
(#゚;;-゚))))) ユラッ…
(´・_ゝ・`)「不気味な揺れ方だ」
(;´_ゝ`)「これだ……」
(´・_ゝ・`)
(;´_ゝ`)「この揺れが狂わせるんだ……。感覚が、間合いが、自分の攻撃態勢さえも……」
(´・_ゝ・`)「催眠の一種か……」
((((#゚;;-゚) ユラッ…
(#゚;;-゚))))) ユラッ…
�熙丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰�(#゚;;-゚)つ+-- バオッ!!
(;´_ゝ`)つ+--(早いッ!!)チャキッ!
- 201 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:50:38 ID:7QRlu3yU0
- (;´_ゝ`)つ+-- --+⊂(゚-;;゚#)ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞそ
(;´_ゝ`)つ+----+⊂(゚-;;゚#) ΞΞΞΞΞΞΞΞΞそ ガキィッ!!
(;´_ゝ`)つ+----+⊂(゚-;;゚#) ギリギリ
(チィ……。何て力だ!)(;´_ゝ`)つ+----+⊂(゚-;;゚#)「良く止めたな、サスガ・アニジャ」 ギリギリ
「へっ、伊達に親父の子じゃないんでね」(;´_ゝ`)つ+----+⊂(゚-;;゚#)「ふふ……。そうだな。嬉しく思うぞ」 ギリギリ
(;^ω^)「あんな小さなナイフで鍔迫り合いなんて……。正気じゃないお……」
ξ;゚⊿゚)ξ ゴクリ
(;^ω^)「ツン?」
ξ;゚⊿゚)ξつy=(い、今撃たなきゃ……)スチャッ
(;´_ゝ`)つ+----+⊂(゚-;;゚#)「しかし、お前とは一対一で殺し合いたいな」
ヨロッ「おわっ」((((; ゚_ゝ゚)つ+-- �瑤拾丰丰丰丰�--+⊂(゚-;;゚#) 「この戦いに邪魔者はいらない。そうだろう?」バッ!
ξ;゚⊿゚)ξつy=そ パン!!
((((#゚;;-゚) ヒョイッ!
ξ;゚⊿゚)ξつy=「うっそ、避けた?!」
�熙丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰�(#゚;;-゚)つ+-- バオッ!!
ξ;゚⊿゚)ξ「やばっ! 私?!」
- 202 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:51:54 ID:7QRlu3yU0
- ξ;゚⊿゚)ξ --+⊂(゚-;;゚#)ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞそ
ξ;゚⊿゚)ξ「わわわっ」
ξ;゚⊿(;´_ゝ`)「どけぇ!!」
ξ;゚⊿(;´_ゝ`) --+⊂(゚-;;゚#)ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞそ
ξ;゚⊿(; ゚_ゝ゚)-+⊂(゚-;;゚#)ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞそ ドスッ!!
ξ;゚⊿(; ゚_ゝ゚)�瑤拾丰丰丰丰�--+⊂(゚-;;゚#)バッ!
(;´・_ゝ・)「アニジャ君!」
(;^ω^)「!!」
(; ゚_ゝ゚)「んぐっ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、ちょっと……。アンタ……」
(; ゚_ゝ゚)「だ、大丈夫。太ももだから……」
(#゚;;-゚)「小娘の為に体を張るとは……。ますます面白いぞアニジャ・サスガ」
�熙丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰丰�(#゚;;-゚)つ+-- バオッ!!
(;^ω^)「ま、また来るお!!」
(;´・_ゝ・)つy=そ ドン!!
(#゚;;-゚)つ�瑤宗�キィン!!
- 203 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:54:31 ID:7QRlu3yU0
- (;´_ゝ`)(う、うまい……。ナイフだけを弾いた! それに、銃を抜いたのだって分からなかった……。流石に避けきれなかった様だな)ドクドク…
(#゚;;-゚)つ「……慈悲でも見せたつもりか」
(;´・_ゝ・)「いや早撃ちには自信があるのだが……。君の体に狙いを定めるとそれでも避けられてしまいそうなのでね」
(#゚;;-゚)「ふふふ……。今日は面白いな、最高の日だ」
⊂(#゚;;-゚)つ バッ!!
(;´・_ゝ・)(魔法!!)
キィィィーーーーーン………
(;^ω^)「おっ……、耳鳴り?」
ξ;゚⊿゚)ξ「違う……、だんだん音が大きくなっていく。魔法だわ」
キィィィーーーーーーーーーーン………
(∩;゚ω゚)「おおぉぉ!! 音が大きすぎるお!! な、何も聞こえない!!」
ξ∩;-⊿-)ξ「あ、頭が割れる……」
(;´‐_ゝ・)「くっ……。神経系の魔法かッ!」
- 204 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:55:49 ID:7QRlu3yU0
- (#゚;;-゚)「ふふ……。苦しいだろう? 動く気が起きないだろう?」
(#゚;;-゚)「今楽にしてやる」
(#゚;;-゚)つy= ジャキ!
(∩;゚ω゚)「ぼ、僕かお?!」
(;´‐_ゝ・)「チィッ!!」
⊂(;´‐_ゝ・)つ バッ!!
(#゚;;-゚)つy=「魔法など、もう遅い!」
(#゚;;-゚)つy= ガキッ!
(#゚;;-゚)つy=「何? 弾詰まり?」
(;´‐_ゝ・)つy=そ ドン!!
(#゚;;-゚) ドスッ
(;#゚;;-゚),;:,':∴ ガハッ!!
(;#゚;;-゚)「し、しまった……」
(;#゚;;-゚)ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞそ バッ!!
- 205 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:57:05 ID:7QRlu3yU0
- ξ∩;-⊿゚)ξ「に、逃げるつもりよ……」
(;´‐_ゝ・)「良い……。逃がすんだ。ヤツが消えない限り、この神経系の魔法は消えない」
(;#゚;;-゚)「チィ……、傷が深い……。アニジャ・サスガ。私は一旦引く。だが、必ずお前を……」ドクドク…
(;#゚;;-゚) ドクドク…
ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ(;#゚;;-゚) スタタタタッ
(;´_ゝ`)「行ったか……」ハァハァ
(∩´ω`)「だんだん音もマシになっていくお……」ハァハァ
ξ;゚⊿゚)ξ「ふぅ……。アンタ、大丈夫なの?」ハァハァ
(;´_ゝ`)「俺か? まあ大丈夫だ……」ズルズル
ξ;゚⊿゚)ξ「でも、足引きずって……」
(;´_ゝ`)「包帯巻いとけば治る」
(;´‐_ゝ‐)「……、退けたか。恐ろしいな、反王政派は」ハァハァ
(;´ω`)「相手が運良く弾詰まり起こしてくれて助かったお」
(;´_ゝ`)「いや、違う。運良くなんかじゃない。あれはデミタスさんの魔法だ」
(;´ω`)「えっ?」
- 206 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:58:41 ID:7QRlu3yU0
- (;´‐_ゝ‐)「いや、大した魔法じゃないよ……。私の魔法は必ずしも役に立つものじゃないからね……」ハァハァ
(;´ω`)「どういう事ですお?」
(;´‐_ゝ‐)「私の魔法はほんのちょっとだけ……。そうだな、一ミリから三ミリだけ物を大きくする事が出来る」
(;´ω`)「……な、何かさっきのに比べると地味ですお」
(;´‐_ゝ^)「でも、弾詰まりを起こさせるのは十分だろ?」ニコッ
(;´ω`)「なるほどお」
(;´_ゝ`)「結局、デミタスさんに助けられちまったな。デミタスさんがいなかったら俺は今頃ハハジャの所だ」
(;´‐_ゝ^)「いや、そんな」
ξ;゚⊿゚)ξ「でも、アニジャは怪我したし、他の皆は……」
(;´_ゝ`)
(;´_ゝ`)「エル。生きてるのはお前だけか……」
(市民`ж´)「はい……。オルスもニールセンも……」
(;´_ゝ`)「そう、か……」
- 207 :名も無きAAのようです:2011/12/02(金) 23:59:54 ID:7QRlu3yU0
- 【バリケード内 地下室】
(;´_ゝ`)「痛てえ! 痛い痛い!!」
( ^ω^)「我慢してくださいお。ちゃんと消毒しないと破傷風になっちゃいますお」バシャバシャ
(;´_ゝ`)「わかった、わかったから! もうちょっと優しくしてくれ! 足が千切れちまう!」
( ^ω^)「十分優しくしてますお」バシャバシャ
ξ゚⊿゚)ξ「ごめんなさいね、アニジャ」
(;´_ゝ`)「本当だよ」
ξ;-⊿-)ξ「うっ」
( ^ω^)バシャバシャ
( ^ω^)「いつもこんな感じで反王政派は襲ってくるのかお?」
(;´_ゝ`)「ああ。今日はひどかったけどな」
( ^ω^)「そうかお……」バシャバシャ
(;´_ゝ`)「痛いッ! 痛いッ!!」
- 208 :名も無きAAのようです:2011/12/03(土) 00:01:10 ID:jlh/hPLU0
- ( ^ω^)バシャバシャ
( ^ω^)「ちなみに、この街の人たちは……?」
(;´_ゝ`)「あ? 俺たちと一緒に戦ったり、他の街に逃げたり、だな」
(;´_ゝ`)σ「例えば、あいつ」
( ^ω^)「お?」バシャバシャ
(市民`ж´)
(;´_ゝ`)「エルはこの街の靴屋の息子だ。ちなみに父ちゃんは死んだ」
( ^ω^)バシャバシャ
(;´_ゝ`)「今日死んだニールセンは魚屋。オルスは運搬業の倉庫で働いてた」
( ^ω^)バシャバシャ
(;´_ゝ`)「どうした?」
( ^ω^)「なんだか、言葉に出来ないお」
(;´_ゝ`)「? 変なヤツ」
- 209 :名も無きAAのようです:2011/12/03(土) 00:01:53 ID:jlh/hPLU0
- ( ^ω^)バシャバシャ
(;´_ゝ`)「痛ッ……。お前、違う世界から来たんだって?」
(;^ω^)「は、はいお」バシャバシャ
(;´_ゝ`)「お前の世界では、こういうのって珍しいのか?」
(;^ω^)「うーん……、少なくとも僕は経験してないお」バシャバシャ
(;´_ゝ`)「へぇ……。平和なんだな」
( ^ω^)「平和だお」
(;´_ゝ`)
( ^ω^)バシャバシャ
(;´_ゝ`)「俺らサスガファミリーがいなかったら、この街も平和なのかね?」
( ^ω^)「え?」
(;´_ゝ`)「いや、素朴な疑問だよ」
- 210 :名も無きAAのようです:2011/12/03(土) 00:03:35 ID:jlh/hPLU0
- (;´_ゝ`)「ニューソクの市民をこんな戦いに巻き込んでよ。市民は何とも思ってないのかね?」
( ^ω^)バシャバシャ
( ^ω^)「僕は答えかねますお」
(;´_ゝ`)
(;´_ゝ`)「……思ってねえ訳ねーよな」
( ^ω^)バシャバシャ
( ^ω^)「でも、少なくともここにいた人たちは命を張ってまでアニジャさんと戦ってたお」
(;´_ゝ`)「まーな」
( ^ω^)「それが全てじゃないかお?」バシャバシャ
(;´_ゝ`)
( ^ω^)
(;´_ゝ`)「んー……」
ξ゚⊿゚)ξつ「あんた何いっちょ前の事言ってるのよ!」ポカッ
(;^ω^)「いてっ」
- 211 :名も無きAAのようです:2011/12/03(土) 00:04:21 ID:jlh/hPLU0
- 【南部 ニューソク とあるバリケード】
*(‘‘)*「すごいよ! ラウンジから来た人たちとアニジャさんたちでDを追い返したんだって!」
从'ー'从
*(‘‘)*「すごいね!」
从'ー'从
*(‘‘)*「ナベちゃん?」
从'ー'从「もう疲れたよ。また争いの種が増えるの?」
*(;‘‘)*「ど、どうしたのナベちゃん」
从;ー;从「だって、サスガファミリーとかがいるから私たちがこんな思いしなくちゃいけないんだよ!」ポロポロ
*(;‘‘)*「そ、それは……」
从;ー;从「きっとサスガファミリーは私たちの気持ちなんてわかっちゃいないよ……」ポロポロ
*(;‘‘)*「そんな事無いよ。だって一緒に戦ってくれてるじゃん!」
从;ー;从「もうサスガファミリーもニューソクも潰れちゃえばいいんだ!」ポロポロ
*(;‘‘)*「ナベちゃん……」
从;ー;从「わああああああああああああん……」
.
- 212 :名も無きAAのようです:2011/12/03(土) 00:05:05 ID:jlh/hPLU0
- 今日の話で分かった事
・ニューソクは王家と係わり合いの深い街!
・王家の子息を救ったのはチチジャ・サスガ
・ニューソクは先の攻撃で半壊!
・ハハジャは先の攻撃でオトジャを被って死んだ
・オトジャは青二才?
・ディはこわーい、きみわるーい
・ディの魔法は聴覚に異常を与える能力!
・デミタスの魔法は対象をほんの少し大きくする能力!地味!!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 213 :名も無きAAのようです:2011/12/03(土) 00:06:29 ID:VsD4ceVU0
- 乙
アニジャの心市民知らずだな
次も待ってる
- 214 :名も無きAAのようです:2011/12/04(日) 11:07:15 ID:2miR.46kO
- 二階堂いい女やでえ
- 215 :名も無きAAのようです:2011/12/04(日) 13:30:19 ID:cwQQfUVwO
- 来てた!うれしい
超乙
Dとはまた会うに違いない
次が始まらぬ内にはわからないけど
そして母者ェ…
珍しくシリアスな兄者に期待
- 216 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:19:37 ID:snhTse8w0
- いや、ね
もうドロへドロ関係ないよね
うん
- 217 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:20:18 ID:snhTse8w0
- 【東部 ラウンジ ギコの屋敷】
( ∵)つ□ ガサッ
( ∵)つ□「ふん」
(,,゚Д゚)「んあ? どーしたビコーズ」
( ∵)
( ∵)「サスガファミリーから伝書鳩だ。ハハジャが殺されたらしい」
(,,゚Д゚)「マジで?」
( ∵)
( ∵)「ああ」
(,,-Д-)
(,,-Д-)「…っひ、……っひひ、ひっひ」
( ∵)
(*^Д^)「ギーッコハッハッハッハッハッハ!! ギーッコハハハハ!!」ゲラゲラゲラ
- 218 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:21:01 ID:snhTse8w0
- ( ∵)
(*^Д^)「ギコッハハッハッハッハッハッハ!! おんもしれええええええええ!!」ゲラゲラゲラ
(*^Д^)「何? ハハジャが殺された? あのハハジャが? ギッコハハハハハハハハ!!」ゲラゲラゲラ
(*^Д^)「ニューソクおもしれええええええええええ!!」ゲラゲラゲラ
(*^Д^)「ヒーッヒ! ヒーッヒッヒ! そう思わねーか、ビコーズ?」
( ∵)
( ∵)「いや」
(*^Д^)「ギッコハハハハハ!! お前らしいぜ! こんなにおもしれえのになあ!!」
( ∵)
( ∵)「どうする。行くのか、ニューソクへ」
(*゚Д゚)「ったりめーだろ! とっとと用意して行くぜ! 早くしないと反王政派が大人しくなっちまうよ!」
( ∵)
( ∵)「すぐに大人しくなるとは思えんがな」
(*^Д^)「ギコハハハハ! うるせえやつだな! ほら、さっさと支度しやがれ!」
- 219 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:21:48 ID:snhTse8w0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\__________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www─────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧______
∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\_________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www─────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧______
∨
.
- 220 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:23:45 ID:snhTse8w0
-
Chapter6.
.
- 221 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:25:19 ID:snhTse8w0
- 【南部 ニューソク アニジャの居るバリケード内 武器庫】
(´・_ゝ・`)つ ガチャガチャ
(´・_ゝ・`)つ「……うーん」 ガチャガチャ
( ´_ゝ`)「どうだい? デミタスさん」
(´^_ゝ^`)つ「どの銃もそこまで状態が悪い訳じゃないと思うけど……」 ガチャガチャ
( ´_ゝ`)「お、本当か?」
(´^_ゝ^`)、「けど、そのまま使ってればダメになるかな」ヘラッ
(;´_ゝ`)「ですよねー……」
(´^_ゝ^`)「……パッと見た感じなんだけどね」
(;´_ゝ`)「いやいや。俺はそういうのからっきしだから見てくれて助かるよ」
(´^_ゝ^`)「にわか知識だよ。専門でやってる訳じゃないし」
( ´_ゝ`)「またまたご謙遜を」
(´・_ゝ・`)「……でも、少し気になる事が他に」
( ´_ゝ`)「ん?」
- 222 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:27:12 ID:snhTse8w0
- (´・_ゝ・`)「弾薬がさ、中々古いよね……」
( ´_ゝ`)「ああ……、ここは古い武器庫だからな。古い物も結構混ざってたりするんだ」
(´・_ゝ・`)「新しい物が欲しい所だな……」
( ´_ゝ`)「まあ、な……。屋敷には取りにいけないし、他のバリケードから貰ってくるしかないか……」
(´・_ゝ・`)「何時襲ってくるかも予測できないから、こないだの様な事にもなりかねない。早めに欲しい所だ」
( ´_ゝ`)「そうだな……。それにこの状態で総攻撃されればニューソクは墜ちる……」
(´・_ゝ・`)「……気になってたけど、ニューソクの保安官はどうしてるんだい?」
( ´_ゝ`)「逃げたか、俺らと一緒に戦ってるか、だな。彼らも市民と変わらない」
(´・_ゝ・`)「なるほどね……」
( ´_ゝ`)「で、弾薬の話だったな……。デミタスさんの言うとおり補充するなら早めに行った方が良い」
(´・_ゝ・`)「でも、その足では辛いだろう」
( ´_ゝ`)「なあに、踏ん張れば何とかなる」
(´・_ゝ・`)「ダメだよ、大人しくしておかなくては」
- 223 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:28:04 ID:snhTse8w0
- ( ´_ゝ`)「うーむ……。だが、取りに行けるのが……」
(´^_ゝ^`)「私が行けば良いじゃないか」
( ´_ゝ`)「デミタスさんには万が一があった時の為に此処に残っておいて欲しいんだ」
(´^_ゝ^`)、「……うーん、ゴメンね。役に立たなくて」
(;´_ゝ`)「いやいや、何で謝るんだ」
(´・_ゝ・`)「ううん、……ならば、彼らに行かせよう」
( ´_ゝ`)「彼ら?」
(´^_ゝ^`)「ブーン君とツンさんだよ」クスッ
(;´_ゝ`)「だ、大丈夫なのか?」
(´^_ゝ^`)「何で?」
(;´_ゝ`)「何でって……、ツンはまだしも、ブーンは頼りなく見えるんだが」
(´^_ゝ^`)「大丈夫さ」
(;´_ゝ`)「デミタスさんがそう言うなら……」
(´^_ゝ^`)「そんな気がするだけなんだけどね」
(;´_ゝ`)(……大丈夫なのか?)
- 224 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:29:16 ID:snhTse8w0
- 【バリケード内部】
(´・_ゝ・`)「と、言う事でお願いしていいかな?」
( ´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「別にいいけど」
( ´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたのよ」
( ´ω`)「いや、デミタスさんもアニジャもついて来ないって事だおね?」
(;´_ゝ`)「すまんな……、足が大丈夫なら俺が行ったんだが」
( ´ω`)「ほら、ツンの所為だお」
ξ;-⊿-)ξ「何にも言えません」
(´・_ゝ・`)「不安かい、ブーン君」
( ´ω`)「不安じゃない訳が無いですお」
(´^_ゝ^`)、「大丈夫だよ。多分」クスッ
(;´ω`)「根拠の無い励ましは逆効果ですお」
- 225 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:30:30 ID:snhTse8w0
- ( ´_ゝ`)「この地図に書いてあるバリケードに行ってくれ。そこまで遠くないから」
( ´_ゝ`)つ□ スッ
ξ゚⊿゚)ξつ□「どれどれ……」
ξ゚⊿゚)ξつ□「本当ね。あんまり離れてないわ」
( ´_ゝ`)「で、そこに居る人にこの手紙を渡してくれれば分かるはずだ」
( ´_ゝ`)つ□ スッ
( ´ω`)つ□「はいお」
(´・_ゝ・`)「じゃあ、頼むよ。襲われても君たちなら大丈夫さ」
( ´ω`)「全力で逃げ回りますお」
(´・_ゝ・`)「とは言え、この間みたいに魔法を使うヤツが出てくると怖いと思うんだ」
( ´ω`)「使わなくても怖いですお」
(´^_ゝ^`)つθ「だから、これ。一本しかないけど、ギコの」
( ^ω^)「……これは?」
ξ゚⊿゚)ξ「注射器よ。血が入ってるの」
- 226 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:31:32 ID:snhTse8w0
- ( ^ω^)「血って、コード使いの……?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ。これを打てば長らくの間は魔法が使えるようになるわ」
( ^ω^)「確か、半年ほどだったおね」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、そうよ。そんな事教えたかしら」
( ^ω^)「ラウンジの図書館で調べてみたんだお」
(´^_ゝ^`)「物分りが良いだけじゃなくて、より知ろうと率先してこの世界の事について調べているんだね」
(;^ω^)「ある程度の事をちゃんと知っておかないと、野垂れ死んじゃいますお……」
(´^_ゝ^`)「感心感心」
(;´ω`)「……まあ、それなりに頑張ってますお」
ξ゚⊿゚)ξつθ「で、アンタ打つの?」
(;^ω^)「え? 僕かお?」
ξ゚⊿゚)ξつθ「そうよ。当たり前だけど魔法使えないんでしょ?」
- 227 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:32:17 ID:snhTse8w0
- (;´ω`)「うーん、何だか麻薬みたいだから抵抗あるお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう?」
( ^ω^)「ツンは使えるのかお? 魔法」
ξ゚⊿゚)ξ「使えたけど、効力が切れたわ」
( ^ω^)「どんな魔法かお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ナイショ」
(;^ω^)「何故」
(´^_ゝ^`)「こらこら、レディーにそういう事を聞いてはいけないよ」
(;^ω^)「え、そういうマナーがあるのかお?」
(´・_ゝ・`)「マナーと言うか、デリカシーと言うか、難しい所だね」
ξ゚⊿゚)ξ「それに血が馴染む方じゃないし、聞いたって全然面白くないと思うわよ」
( ^ω^)「血が馴染む、かお?」
- 228 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:33:18 ID:snhTse8w0
- (´・_ゝ・`)「やはり薬の効果が人それぞれである様に、血の効果が極端に現れる人とそうでない人で分かれる」
( ^ω^)「つまり、魔力の強い人が血が馴染んでいる訳かお?」
(´^_ゝ^`)「うん。例えば、ビコーズとかそうかな」
( ^ω^)「ビコーズって、あのギコさんの側近の……」
(´・_ゝ・`)「そうだよ」
(´・_ゝ・`)「彼は誰がどんな能力か、どんな特徴を持っているか、雰囲気だけだけどどんな事を考えているかも分かるらしい」
(;^ω^)「それって凄くないかお?」
(´・_ゝ・`)「そう、凄いんだ。こんな能力を持ってる人はそんなに居ないはず」
(;^ω^)「なるほどお……」
( ´_ゝ`)「後は、アネジャだな」
ξ゚⊿゚)ξ「アネジャ?」
( ´_ゝ`)「俺の姉だ。アネジャもかなり血が馴染んでいると思う。血はチチジャのだがな」
( ^ω^)「お姉さんはどんな能力を使えるのかお?」
( ´_ゝ`)「結界……、すなわちバリアだな」
( ^ω^)「おおっ……。魔法っぽいお」
- 229 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:34:28 ID:snhTse8w0
- (´・_ゝ・`)「実は、結界を作る事が出来る人は相当数居るんだ。そこまで珍しい魔法ではないからね」
( ^ω^)「んん? そうなのかお?」
( ´_ゝ`)「だが、アネジャは範囲が広い。他とは比べ物にならないくらいにな」
( ´_ゝ`)「しかし結界の制度……、耐久力と言えばいいのかな。それは人並みだ」
(´・_ゝ・`)「血を打って同じような魔法を使える者は相当数居る。その中で優れた力を持っている人も血が馴染むと言う表現をしているんだよ」
( ^ω^)「なるほどお……。つまり、結界が作れる人には耐久力がハンパ無い人も存在するって訳かお」
(´^_ゝ^`)「そうだね。可能性はあるよ」
( ´_ゝ`)「てわけだから、お前。打ってみろよ」
(;^ω^)「ええ! なんだか勇気がいるお」
( ´_ゝ`)「チキンだな」
(;´ω`)「チキンで結構だお。もう少し考えてから使わせてもらうお」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、勿体無い」
(;´ω`)「じゃあツンが使えお」
- 230 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:35:30 ID:snhTse8w0
- ξ゚⊿゚)ξ「……私はまだ良いかな」
( ^ω^)「あら、てっきりバシバシ打つもんかと思ってたお」
ξ゚⊿゚)ξ「痛いからね、注射」
( ^ω^)「意外と可愛い所もあるとは……」
ξ゚⊿゚)ξつ〆「刺してみる?」
(; ゚ω゚)「針太ッ」
ξ゚⊿゚)ξ「結構勇気いるでしょ?」
(;´ω`)「余計打ちたく無くなったお」
ξ゚⊿゚)ξ「さ、そろそろ行きましょう? 日が暮れると嫌よ」
(;´ω`)「そうだおね……。じゃあデミタスさん、アニジャ。行って来ますお」
(´^_ゝ^`)「行ってらっしゃい。用事が済んだらすぐに帰ってくるようにね」
( ´_ゝ`)「よろしく頼む。此処にある武器は持っていっていいから」
ξ゚⊿゚)ξ「りょーかい。行くわよ」
(;´ω`)「はいお」
- 231 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:36:37 ID:snhTse8w0
- 【南部 ニューソク ツンとブーンは目的地のバリケードに着く】
( ^ω^)「意外と何事も無く着いたお」
ξ゚⊿゚)ξ「本当ね。まるでピクニックだったわ」
( ^ω^)「で、どうするお? どうやって手紙渡すお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そりゃあ、開けて貰わないと」
( ^ω^)「どうやって空けて貰うお?」
ξ゚⊿゚)ξ「空けて下さいって言わなきゃ」
( ^ω^)「じゃあツン、よろしくお」
ξ゚⊿゚)ξ「嫌よ」
(;^ω^)「へ?」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタが大きな声で叫びなさい。空けて下さいって」
(;^ω^)「な、何故」
ξ゚⊿゚)ξ「面倒だからに決まってるじゃない」
(;´ω`)
- 232 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:38:43 ID:snhTse8w0
- ( ^ω^)スゥゥ……
( ^ω^)「こんにちわですお! 僕はブーンって言う者ですお!」
( ^ω^)「アニジャからお手紙を預かってますお! お渡ししたいから明けてくれると嬉しいですお!」
ξ゚⊿゚)ξ「何処から来たのか言わなきゃ」
(;^ω^)「あっ……。ラウンジから着ましたお! ギコさんの使いですお!!」
ξ゚⊿゚)ξ「別に使いじゃ無いんだけどね」
(;^ω^)「そっちの方が信用されるかなと思って……」
<ガコッ
|市 ━◎┥「……君たち、見たことの無い顔だな」
(;^ω^)(甲冑……、反王政派と見分けがつかんお)
ξ゚⊿゚)ξ「手紙を届けに来た使いですので。……これを」
ξ゚⊿゚)ξつ□ スッ
|市 ━◎┥「ふむ……」
|市 ━◎┥つ□
- 233 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:40:05 ID:snhTse8w0
- |市 ━◎┥つ□
|市 ━◎┥つ□「アニジャさんからか……」
(;^ω^)
|市 ━◎┥「いいだろう。お前ら、入ってくれ」
(;^ω^)「おっ、入れてくれるみたいだお」
ξ゚⊿゚)ξ「本当にすんなり行ったわね」
(;^ω^)「無駄に緊張してた僕が馬鹿みたいだお」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタは心配しすぎなのよ。もうちょっとドカッとしてなさい」
(;´ω`)「反省しますお」
|市 ━◎┥「早く入れ。反王政派に見つかっても知らんぞ」
(;^ω^)「は、はいお!」タッタッタッタ
ξ;゚⊿゚)ξ「すみません……」タッタッタッタ
- 234 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:40:52 ID:snhTse8w0
- 【目的地のバリケード内】
|市 ━◎┥「そこに座って待っていてくれ。武器庫番に確認を取ってくる」
( ^ω^)「よろしくお願いしますお」
|市 ━◎┥ガションガション
( ^ω^)「ふぅ……」
ξ゚⊿゚)ξ「何? ようやく肩の荷が下りた?」
(;^ω^)「ま、まあ」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ、何にでも責任を感じる性質でしょ?」
(;´ω`)「そうかもしれないお」
ξ゚⊿゚)ξ「不自由な性格してるわね」
(;´ω`)「うっ……」
ξ゚⊿゚)ξ「にしても……。甲冑が居るなんて、結構装備が整ってるみたいよ」
( ^ω^)「だからアニジャは此処にアポを取ったんだと思うお」
- 235 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:42:31 ID:snhTse8w0
- ξ゚⊿゚)ξσ「あと、ほら……」
*(‘‘)* キュッキュ
从'ー'从 キュッキュ
( ^ω^)「んん? 子供、かお?」
ξ゚⊿゚)ξ「珍しい事じゃないけどね」
( ^ω^)「せっせと銃のお手入れしてるお」
ξ゚⊿゚)ξ「それに、此処は広いわ。拠点か何かなのかしら」
( ^ω^)「どうだろうお……。後でデミタスさんかアニジャに聞いてみるお」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、面倒だから聞かなくていいわよ」
( ^ω^)「いや。僕が知りたいお。此処に来て知りたいことだらけだお」
ξ゚⊿゚)ξ「へー」
( ^ω^)「そういう意味では飛ばされてきて良かったかもしれないお……」
ξ゚⊿゚)ξ「変わってるわね」
( ^ω^)「そうかお?」
- 236 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:43:22 ID:snhTse8w0
- 〜〜〜〜
*(‘‘)*「ほら、あの人たち……。Dを撃退したラウンジの人だよ!」
【*(‘‘)*】
Name:ヘリカル・カイド(Hellical kaid)
Age:14
Occupation:市民
从'ー'从「ダメだよ。あの人たちは信用出来ない」
【从'ー'从】
Name:ワタナベ・リコー【Watanave rico】
Age:15
Occupation:市民
*(;‘‘)*「えっ、何でそういう事言うの?」
从'ー'从「だって他所の人だよ? そんなの、信用出来ないよ」
- 237 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:44:23 ID:snhTse8w0
- *(;‘‘)*「だって、この前はDを……」
从'ー'从「この街は今まで私たちが守って来たの。私のお母さんの代からずっと」
从'ー'从「だから外の人たちに私たちの痛みは絶対に理解できない。絶対に」
*(;‘‘)*「ナベちゃん……」
从'ー'从「早く磨こう、ヘリカル。綺麗にしないと大人に怒られるから」キュッキュ
*(;‘‘)*「う、うん……」キュッキュ
<カツカツ……
( ^ω^)「こんにちわお」
*(;‘‘)*「こ、こんにちわ」
从'ー'从 キュッキュ
( ^ω^)「しっかり中にこべり付いた火薬まで取ってるお! 偉いお!」
*(;‘‘)*「……精度が悪くなるから」
从'ー'从「ヘリカル、手を止めないで」キュッキュ
*(;‘‘)*「うん……」キュッキュ
- 238 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:46:15 ID:snhTse8w0
- 从'ー'从「あと、話しかけないでください」
(;^ω^)「へ?」
从'ー'从「余所者に話しかけられると良い気持ちしないです」
(;^ω^)「えっえっ?」
从'ー'从「それに、私たちの街は私たちで守っていきますから」
(;^ω^)「……おっ! り、立派だお!」
从'ー'从「……あなた達、サスガファミリーと繋がってるんですよね?」
*(;‘‘)*「ちょっと、ナベちゃん……」
(;^ω^)「繋がってる、と言うか……」
从'ー'从「サスガファミリーと繋がってるなら、早く出て行ってください」
(;^ω^)「お、お?」タジタジ
从'ー'从「私達の敵ですから」
*(;‘‘)*「な、何でそんな事……」
- 239 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:47:10 ID:snhTse8w0
- 从#'ー'从 ピクッ
从#'ー'从「だって! サスガファミリーの所為でこの街は戦場になってるんだよ?!」
(;^ω^)
从#;ー;从「サスガファミリーが居なかったら、この街は平和なんだよ!」ポロポロ
从#;ー;从「本当に街の人たちを思ってるなら、この街から出て行くはずだよね?」
从#;ー;从「ねぇ、お兄さん、違う? ねえ、違う??」
*(;‘‘)*「ナベちゃん……」
(;^ω^)「でも、アニジャの市民を思う気持ちは深いと思うお……」
从#;ー;从「嘘よ……。嘘……」
从#;ー;从「だって、何も変わらないじゃない。この現状を変えられないじゃない」
从#;ー;从「好きなら変えられるはず。何かをしようと思って変えられるはず」
(;^ω^)「お……」
从#;ー;从「……私は、この街が好き。だからこれ以上荒らされたくないの」
从#;ー;从「帰ってください」
(;´ω`) シュン
- 240 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:47:57 ID:snhTse8w0
- 〜〜〜〜
ξ゚ω゚)ξ「話しかけてくるお!」
ξ゚⊿゚)ξ「とか言ってワクワクしながら話しかけに行ったらこのザマな訳ね」
(;´ω`)「落ち込んじゃうお」
ξ゚⊿゚)ξ「落ち込む事なんか無いわよ。ガキの戯言じゃない」
(;´ω`)
(;´ω`)「でも、彼女の言ってる事に反論出来なかったお」
ξ゚⊿゚)ξ「変えようと思って変えられる現状じゃないんじゃないの?」
(;´ω`)「そうだお。こういった思考の違いから起きる紛争って言うのは解決しにくいお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう言ってやればいいじゃない」
(;´ω`)「……言ってやるだけじゃ、納得しないんだお。そういうのは」
ξ゚⊿゚)ξ「? 良く分からないわね。アンタの話は付いていけないわ」
(;´ω`)「そうかお」
- 241 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:49:07 ID:snhTse8w0
- <カツカツ……
市民`´)「よお。お若いの」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、このバリケードの人?」
市民`´)「ああ。……でよ、兄ちゃん」
(;´ω`)「僕かお?」
市民`´)「見てたぜ。ナベちゃんに怒られてたろ」
(;´ω`)「ナベちゃん……。あの子、ナベちゃんって言うのかお……」
市民`´)「可愛い子だろ?」
(;´ω`)「そうだおね。でも中々に棘のある子だお」
市民`´)「なあに、気にする事ねえさ」
(;´ω`)「でも……」
市民`´)「子供なのさ。アイツはトップが何を考えているか分からない。自分やその周囲で一杯一杯なんだよ」
( ´ω`)「うーん……、そうかもしれないけど……」
市民`´)「ふむ……。優しいんだな、アンタ」
ξ゚⊿゚)ξ「ただ気にしすぎなだけよ」
- 242 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:50:30 ID:snhTse8w0
- 市民`´)「でも、ああいう一杯一杯の意見こそが……、この街を変えていけるのかも知れねえな……」
ξ゚⊿゚)ξ「理想主義で頭でっかちなのに?」
市民`´)「理想主義で頭でっかちだからだよ。俺たち大人には見えない物が見えてる」
市民`´)「俺たち大人が見ようとしないを見つめているからこそ、ああいった事が言えるんだ」
( ´ω`)「あなた、結構な人格者だお」
市民`´)「そうかい? ……とにかく、子供の考え方と言うか、若いパワーがこの街を変えていける」
市民`´)「俺はそう思ってる訳よ。おっさんやババアに言えばぶっ飛ばされるかもしれないがな」
( ^ω^)「……いやいや。立派な意見だと思いますお」
市民`´)「やっぱり、此処に比べてラウンジは平和かい?」
( ^ω^)「僕、実はラウンジの事あまり知らないんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「あら言っちゃった」
市民`´)「んん? どういう事?」
- 243 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:51:53 ID:snhTse8w0
- ( ^ω^)「僕は飛ばされてきたんだお」
市民`´)「……? 飛ばされてきた?」
( ^ω^)「そうだお。此処とは違う別の世界から飛ばされてきたんだお」
市民`´)「まさか、エマージェンシーの弊害ってヤツか?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ。そうよ」
市民;`´)「うっへ! 驚いた」
( ^ω^)「信じてくれるのかお? 少しびっくりだお」
市民;`´)「まー、噂には聞いてたからな……。エマージェンシーで空間ってヤツが不安定になってるって」
( ^ω^)「そんなわけで、ラウンジの事についてはちょっとお答え出来ないわけだお」
市民;`´)「ほへー……。どう見たって俺らと姿形は変わんねーけどな……」
( ^ω^)「おっおっ」
市民`´)「じゃあ馴れない環境なんだろ? ここは」
( ^ω^)「うーん、お世辞にも良い環境とは言えないけど、知れる事が沢山あって退屈はしないですお」
ξ゚⊿゚)ξ「普段はビビってるのにこういう所は好奇心旺盛というか、のん気と言うか……」
( ^ω^)「覚悟を決めれば何だって楽しめるお。ビビるけど」
ξ゚⊿゚)ξ「何言ってるんだか」
- 244 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:52:34 ID:snhTse8w0
- 市民`´)「ある意味、逞しいのな」
(*^ω^)「おっおっ!」
ξ-⊿-)ξつ「調子乗らないの」ポカッ
(;^ω^)「いてっ」
市民`´)「何だかおもしれー奴ら……」
市民`ξ∵;,.. ボュッ!!
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
<ドサッ
( ^ω^)「えっ?」
(;^ω^)「おっ……? おっ……」
(; ゚ω゚)ゾクッ
从;'ー'从 そ
从;'ー'从「リックさん……?」
*(;‘‘)*「いやあああああああああああああ!!」
- 245 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:53:41 ID:snhTse8w0
- <ひゃっひゃっひゃっひゃ!!
ξ゚⊿゚)ξ「誰……?」
(<Э>д<Э>)「こんなチンケなバリケードで進入されないと思ってた? 馬鹿な奴らだな……」
(<Э>д<Э>)「ひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
【(<Э>д<Э>)】
Name:ロット・ピクサス【Rot Picseis】
Age:28
Occupation:アウトロー
(;^ω^)「……何者だお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……ずぼらな身なり。多分アウトローよ……」
(;^ω^)「何でアウトローがこんな所に……」
(<Э>д<Э>)つy=「おーっと、お喋りはお仕舞いだ! さっさと武器捨てて手ぇ上げな」チャキッ!
- 246 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:54:57 ID:snhTse8w0
- (モブ#´`)つy= チャキッ!
(モブ#´`)つy=「貴様、どこから……ッ」
从 ー 从「よくもリックさんを……」
ΞΞΞΞΞΞΞ从#'ー'从つ+--「うわあああああああ!!」タッタッタッタ!!
(モブ;´`)つy=「ナ、ナベちゃん……!」
(;^ω^)「危ないお……ッ」
ξ-⊿゚)ξ「……馬鹿」
(<Э>д<Э>)「へっ……。なんだこの女……」
ΞΞΞΞ(<Э>д<Э>)つ))'ー'从 バキッ!!
从;;))−゚从つ ミ+--「んあっ!!」バタッ
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「馬鹿な女だぜ……。わざわざ人質になるなんてよ……」チャキッ
(モブ;´`)「ナベちゃん!」
(;^ω^)「あ、ああ……」
ξ-⊿゚)ξ「自業自得よ」
(;^ω^)「そんな言い方……」
- 247 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:56:40 ID:snhTse8w0
- ξ-⊿゚)ξ「だってそうでしょ?」
(;^ω^)「そうだけど……」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「ほらあっ! コイツの脳みそ拝みたくなかったら武器捨ててさっさと手ぇ上げな!」
(モブ;´`)つ ミy=「チッ……」 ポイッ
市民;゚皿゚)つ ミy= ポイッ
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「へっへっへ……、此処はいい街だぜ……」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「こんだけ荒れてりゃ進入し放題、強奪し放題だもんな……。天国だぜ!」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「それに女も一杯いるしよお!! 相手にゃ困らねえなあ! ひゃっひゃっひゃ!!」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「反王政派とやらは最高だぜえ!!」
∩(モブ;´`)∩「……外道が」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「へっ…。早く金と食い物持ってきな! コイツの頭が吹き飛ぶぜ!」
ξ゚⊿゚)ξ
(;^ω^)「ツ、ツン……。銃を捨てないと、ナベちゃんが……」
ξ゚⊿゚)ξ
- 248 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 21:57:57 ID:snhTse8w0
- ξ゚⊿゚)ξ「あら、私は武器なんて持ってないわよ」
(;^ω^)「意地張ってる場合じゃ……」
ξ゚⊿゚)ξ「私は持ってないの。わかる?」
(;^ω^)
(;^ω^)「なるほどお……、じゃあ僕も持ってないお」ニヤッ
ξ゚ー゚)ξ「利口よ」ニヤッ
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「おらあ!! てめえら何喋ってやがる!!」
∩ξ゚⊿゚)ξ∩「はいはい……」スッ
∩(;^ω^)∩ スッ
市民;゚皿゚)「こんな屑に主導権を握られるなんて……」ボソボソ
市民;゚皿゚)「俺はもう我慢出来んぞ!!」
(モブ;´`)「お、おい!」
市民;゚皿゚)つy= スチャ!
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「……あ?」
ξ;゚⊿゚)ξ「ゲッ! 馬鹿!」
- 249 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:00:24 ID:snhTse8w0
- (<Э>д<Э>)つy=そ ドン!!
市民;゜;゙`;; つy= ボシュ!
(モブ;´`)「あ、ああ……」
(<Э>д<Э>)つy=「舐めた真似しやがって……おらあ……」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从 グイッ!!
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「立てやオラア!!」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「どうやらコイツ殺さねえと分からねえみてーだなおい!!」
(;^ω^)「ナ、ナベちゃん!」
ξ;゚⊿゚)ξ「も、もうダメよ……!」
从;;))− 从
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「目に物見せてやるぜ……」
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「綺麗にぶちまけろよ!! この脳みそを!!」
从;;))− 从(こうやってこの街は腐っていく……。きっと私が死んでも人の記憶に残る事は無い……)
从;;))− 从(この街、十分好きだけど……。もっと好きになりたかった……かな)
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从「死ね!」
(;>ω<)ギュッ!
- 250 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:01:36 ID:snhTse8w0
- (<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从
(<Э>д<Э>)つy=从;;))− 从
(;>ω<)
ξ;゚⊿゚)ξ
ξ;゚⊿゚)ξ「う、撃たない……?」
(<Э>д<Э>)「ぬ……、ぐ……」
*((<Э>д<Э>)
*(;‘(<Э>д<Э>)..,,;;;; コハァ!
(モブ;´`)「……ッ!」
*(;‘‘)*つ+--「ハァ……ハァ……!」
(モブ;´`)「ヘリカル!!」
(;^ω^)「あ、あれは……、ナベちゃんが持っていたナイフ……」
(;<Э>д<Э>)「て、てめぇ……」ドクドク
ξ゚⊿゚)ξつy=(今ッ!)チャキッ!
ξ゚⊿゚)ξつy=そ ドン!!
- 251 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:02:38 ID:snhTse8w0
- .,,::;;;;ζ>д<Э>)カシュッ!
<バタッ
ξ゚⊿゚)ξつy=~~~ シュー……
ξ-⊿-)ξ「ふぅ……」
(;^ω^)ヘナヘナ
(;^ω^)「お、終わった……のかお?」
ξ-⊿-)ξ「綺麗な脳みそをぶちまけたのは、自分だったみたいね」
(;´ω`)ホッ
(モブ;´`)「ヘリカル……、お前……」
*(;‘‘)*「……こんなに街の事考えてるナベちゃんが死んじゃうのって、おかしいなって」
*(;‘‘)*「だから……、ごめんなさい。お父さん……」
(モブ;´`)「……責めようとしたわけじゃない。良くやったぞ、ヘリカル」
*(;‘‘)*「うん……」
(モブ;´`)「ナベちゃん……、大丈夫か?」
从;;))− 从
- 252 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:03:45 ID:snhTse8w0
- 从;;))− 从
从;;))− 从「……、ごめんなさい」
从;;))− 从「私、自分で戦おうと思って……。頭が真っ白になって……」
从;;))− 从
从;;))− 从「口だけは達者で……、みんなのお荷物になって……」
从;;))−;从「自分が恥ずかしいよ……」ポロポロ
*(;‘‘)*「ナベちゃん……」
(モブ´`)「いいんだよ。君は強いよ」
从;;))−;从「うぅ……うぇ……」
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ、話しかけて来なくていいの?」
( ^ω^)「……いいお」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん。すぐに行くのかと思った」
( ^ω^)「いいんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
- 253 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:04:51 ID:snhTse8w0
- ( ^ω^)
( ^ω^)「……此処は、僕の暮らしてた世界よりかなりひどい世界だと思うお」
( ^ω^)「でも、こうやって抗いながら逞しく生きていく人を見ていると……」
( ^ω^)「……うん」
ξ゚⊿゚)ξ「何よ」
( ^ω^)「なんだか、僕がナベちゃん位の年の頃はナベちゃんよりウンと子供だったお」
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの? おセンチモード?」
(;^ω^)「うーん……、こういう環境であればあるほど人として成長出来るんだな、と」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタの世界では成長できないって事?」
( ^ω^)「……出来ないと言うか。したたかでないと言うか……」
( ^ω^)「まあ……。あまり言葉には出来ないけども……」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタの話は難しくて分からないわ」
( ^ω^)「……この世界にもツンみたいな人もいるけどね」
- 254 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:05:32 ID:snhTse8w0
- ξ#゚⊿゚)ξ「どういう意味よ!」
(;^ω^)「そ、そういう意味だお」
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタ、言うようになったわね……」
(;^ω^)
(;^ω^)「お、怒ってる?」
ξ#゚⊿゚)ξ「ええ」
(;^ω^)「ごめんなさいお」
ξ#゚⊿゚)ξ「私が居なかったらアンタなんて野垂れ死んでる所なんだからね!」
(;´ω`)「よ〜く分かっておりますお」
ξ#゚⊿゚)ξ「ふん! 二度と生意気な事を言わない事ね!」
(;´ω`)「はいお……」
.
- 255 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:06:15 ID:snhTse8w0
- 【南部 ニューソク サスガファミリーの屋敷】
⊂∬;´_ゝ`)つ ジジジジ……
⊂∬;´_ゝ`)つ「流石に……、結界張りっ放しは……、しんどいわね……」ジジジジ……
<カツ……、カツ……
(´<_` )
⊂∬;´_ゝ`)つ「オトジャ……?」ジジジジ……
=y⊂(´<_` )チャキ……
⊂∬´_ゝ`)つ ジジジジ……
⊂∬´_ゝ`)つ「何のつもり? その銃を下ろしなさい」ジジジジ……
=y⊂(´<_` )「Dが現れたらしいな……。何故、俺に黙っていた」
⊂∬´_ゝ`)つ「それを知れば、アナタは我を失って突っ込んで行くでしょう?」ジジジジ……
=y⊂(´<_` )
⊂∬´_ゝ`)つ「……分かったらその銃を下ろしなさい」
- 256 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:07:11 ID:snhTse8w0
- =y⊂(´<_` )「俺は行く。奴等を殲滅する」
⊂∬´_ゝ`)つ「アナタは行かせないわ。私はこれ以上人が死ぬのを見たくない」ジジジジ……
=y⊂(´<_` )「ハハジャが死んだのは俺の所為だ。その償いをまだしていない」
⊂∬´_ゝ`)つ「ふざけないで。今のアナタの精神状態じゃ……」ジジジジ……
=y⊂(´<_`#)「黙れッ!!」
⊂∬´_ゝ`)つ ジジジジ……
=y⊂(´<_`#)「俺の無念が分かるか?! アンタに俺の苦しみが分かるかッ?!」
=y⊂(´<_`#)「今にでもあいつ等を殺してやりたい……ッ! 地に額をつけさせたい……ッ!!」
=y⊂(´<_`#)「そうでもしなければ、ハハジャは報われないんだッ! だから俺は行く! どけェッ!!」
⊂∬´_ゝ`)つ「アナタこそ黙りなさい。ハハジャはそんな事、望んでないはずよ」ジジジジ……
⊂∬´_ゝ`)つ「それに、今は市民の事を考えなきゃ……。変にあいつ等に触れてこれ以上街を破壊されれば……」ジジジジ……
=y⊂(´<_`#)
�堯瓧硎勝福�<_`#) パァン!!
- 257 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:07:55 ID:snhTse8w0
- ⊂∬ ゚_ゝ゚)つ ドスッ
∬; ゚_ゝ゚),;:,':∴ カハァッ!!
∬; ゚_ゝ゚)「オトジャ……」
(´<_` )
(´<_` )「悪い。アネジャ。こうでもしなくては、ハハジャは……」
(´<_` )タッタッタッタッタ!
∬; ゚_ゝ゚)「待って……、オトジャ……」
∬; ゚_ゝ゚)「う、うぐっ……」
∬; ゚_ゝ゚)
∬; ゚_ゝ゚)
∬; ゚_ゝ゚)「け、結界が……、崩れる……ッ!!」
- 258 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:08:49 ID:snhTse8w0
- 【南部 ニューソク 反王政派アジト】
( ゚д゚ )
( `ー´)「ミルナ様、何でありましょうか……」
( ゚д゚ )
( ゚д゚ )「ニューソクを陥落させる。総攻撃の用意をせよ」
【( ゚д゚ )】
Name:ミルナ・サンダーバード【Millna Thunderbird】
Age:47
Occupation:反王政派 長
(;`ー´)「ハッ! ……今すぐでありますか?」
( ゚д゚ )「そうだ」
(;`ー´)「し、しかし……。先の総攻撃で戦闘員も少なからず消耗しているのですが……」
【(;`ー´)】
Name:ネーノ・グレイ【Neno Gray】
Age:30
Occupation:反王政派戦闘員
- 259 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:10:03 ID:snhTse8w0
- ( ゚д゚ )「構わん。今が好機。戦闘の用意を」
(;`ー´)
( ´W`) 「無礼だぞ。ミルナ様の言う事に間違いはあったか?」
【( ´W`)】
Name:シラヒーゲ・ユニット【Seiraheige Unit】
Age:53
Occupation:反王政派戦闘員
(;`ー´)「……ございません!」
( ´W`) 「ならば行け! 今回は私も出る。まず、陥落出来ない事はあるまい」
(;`ー´)「し、シラヒーゲ様が……? また伝説を目にする事が出来るのですか」
( ´W`) 「そうだ。だから安心して準備せい」
( `ー´)「ハッ! シラヒーゲ様と同じ戦場に立てるとは、光栄であります!」
( ´W`) 「うむ。分かったなら、行けい!」
( `ー´)「ハッ!」
- 260 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:10:52 ID:snhTse8w0
- 【南部 ニューソク 反王政派 戦闘員小屋】
( `ー´)「……と、言うわけだ」
|反 ━◎┥「なんと、シラヒーゲ様と同じ戦場に……!」
( `ー´)「ああ。恐ろしい物が見れるぞ」
|反 ━◎┥「なんと……、血が滾ります!」
( `ー´)「ふふ……。よろしく頼む」
|反 ━◎┥「ハッ!」
( `ー´)(しかし、分からん)
( `ー´)(何故、このタイミングで総攻撃を……?)
( `ー´)(何か……、ニューソクを陥落させる事ではなく、別の目的があるように……)
( `ー´)(いや、余計な考えはよそう。全てをこの手に懸け、ニューソクを陥落させるのみ!)
.
- 261 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:11:36 ID:snhTse8w0
- 今日の話で分かった事
・相変わらず適当なデミタスさん。ちょっと不安!
・ブーンはビビッて血を打てない…
・ツンの能力は不明。乙女に能力を聞くもんじゃ無いらしい!
・ナベちゃんは中々ヒステリック
・ヘリカル!
・オトジャ、屋敷から抜け出す!
・結界は崩壊!
・シラヒーゲは凄い存在……?
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 262 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:19:47 ID:of8C1hKw0
- おつかれっした!
- 263 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:27:49 ID:bWpcRrZI0
- 面白い
色々な勢力があるしそれぞれに何か裏もありそうだしこれからの展開も楽しみだ
乙!
- 264 :名も無きAAのようです:2011/12/20(火) 22:32:18 ID:kV6DNEmIO
- 超乙
待ってました!
ていうかオトジャてめえええええ
そしてクールなツンさんが荒涼とした舞台と相まって素敵だわ
次も楽しみにしてますよっと
- 265 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:24:14 ID:1BWrvyVA0
- ドロへドロなんて無かったんや
- 266 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:24:55 ID:1BWrvyVA0
-
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
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... V .. V
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- 267 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:25:36 ID:1BWrvyVA0
-
Chapter7.
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- 268 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:26:20 ID:1BWrvyVA0
- 【南部 ニューソク バリケード内】
( ´_ゝ`)y-~~ プカプカ
ξ-⊿゚)ξ「煙いわね」
( ´_ゝ`)y-~~「ん? ああ、すまん」
ξ-⊿-)ξ「謝るんなら消しなさいよ」
(´^_ゝ^`)「まあまあ、いいじゃないの。時にはリフレッシュも大切だ」クスッ
ξ-⊿-)ξ「髪に臭いが付くのが嫌なの」
( ^ω^)「え、でもしばらくお風呂入って無い……」
ξ#゚⊿゚)ξ キッ!
( ´ω`)「ごめんなさいお」
<おーい! おーい!
( ´_ゝ`)y-~~「ん?」
<伝令ー! 伝令ー!
(´・_ゝ・`)「何かあったのかな……?」
- 269 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:27:19 ID:1BWrvyVA0
- ( ´_ゝ`)y- ジュッ
( ´_ゝ`)「どうしたー!」
<アニジャさんかー?! とにかく空けてくれー、長話になるー!
( ´_ゝ`)「……どうも重大そうだな」
( ^ω^)「開けて来くるお」
( ´_ゝ`)「頼んだ」
( ^ω^)カツカツ…
(´・_ゝ・`)「反王政派に動きがあったんだろうか……」
( ´_ゝ`)「確かにいつ総攻撃に移ってもおかしくないが、相手も消耗してるだろうし……。何かあったとすれば……」
(´・_ゝ・`)「こちら側か」
( ´_ゝ`)「多分、な」
- 270 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:28:43 ID:1BWrvyVA0
- <タッタッタ!
(伝令゚□゚)「チチジャさんから伝令です!」ハァハァ
( ´_ゝ`)「どうした」
(伝令゚□゚)「それが、昨夜オトジャさんが屋敷から飛び出したとの話なんです」
(;´_ゝ`)「何……? 馬鹿な……」
(´・_ゝ・`)「オトジャ君はアネジャさんが見ているのではなかったかな?」
(伝令゚□゚)「それがオトジャさんがアネジャさんを撃ち、アネジャさんの声を振り払って向かって行ったと……」
(´・_ゝ・`)、「アネジャさんが撃たれたのか……」
(;´_ゝ`)「あの馬鹿垂れが……、何のつもりだ……」
(´・_ゝ・`)「ハハジャを殺してしまった尻拭い、とでも考えているのかな……」
(;´_ゝ`)「あのガキんちょが考えそうな事だな……。とは言え度が過ぎるぞ。で、アネジャは無事なのか?」
(伝令゚□゚)「はい……。致命傷は無く、イモジャさんが治癒に当たっていると……」
(;´_ゝ`)「良かった……」ホッ
(´・_ゝ・`)「イモジャがついているなら安心かな……」
- 271 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:30:02 ID:1BWrvyVA0
- (;´_ゝ`)「しかし、あの馬鹿オトジャめ……。身内を撃ってまで死にに行きたいか……」
(´・_ゝ・`)「確かにオトジャ君は強い。が、怒りの勢いに身を任せた状態では……」
(;´_ゝ`)
(´^_ゝ^`)、「心配かい?」
(;´_ゝ`)「そりゃ、まあ。これ以上身内が死ぬのは……、な」
(´^_ゝ^`)「どうやら、オトジャ君は私の知っているオトジャ君では無くなってしまったみたいだけど……」
(´^_ゝ^`)「誰か一人の為に無心で突っ込んで行けるオトジャ君の純粋さ自体は変わって無いみたいだね」
(;´_ゝ`)、
(;´_ゝ`)「すまん俺、オトジャ探してぶっ飛ばしてくる」
(´^_ゝ^`)「傷の経過も悪くないし、それがいい。ここは私たちで守るから」
(;´_ゝ`)「本当に迷惑かけるな……。申し訳ないよ」
(´^_ゝ^`)「なあに。オトジャ君が死んで悲しくなるのは私も同じだ。是非とも君に連れ戻して貰いたい」
- 272 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:31:27 ID:1BWrvyVA0
- (´^_ゝ^`)「良いよね、君たち」
ξ゚⊿゚)ξ「良いも何も、サスガ家の家庭事情じゃない。私には関係無いわ」
(´^_ゝ^`)、「君は相変わらずだな」
( ^ω^)「オトジャって人がどういう人かは分からないけど、アニジャにとって大切な人だってのは良く分かったお」
(;´_ゝ`)「大切っつーか、何て言うか」
( ^ω^)「おっおっ。頑張って弟さん、連れ帰って来てくれお」
(;´_ゝ`)「……本当にアイツは迷惑かけてばっかりだな」
(´・_ゝ・`)「弟って言うのは兄に迷惑かけるものさ」
(;´_ゝ`)「妹にも迷惑かけてるがな」
(´^_ゝ^`)、「そりゃご最もで」クスッ
(;´_ゝ`)「アイツは一回、言って分からせなきゃいけないらしい……。バシッとお説教してくるよ」
(´^_ゝ^`)「戦場でお説教とは、何だかのんびりとした感じだけどね」
(;´_ゝ`)「……複数に出くわして死んでなきゃいいが」
(´^_ゝ^`)「彼は複数くらいじゃ死にはしないさ……。頭が真っ白になってなきゃね」
- 273 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:32:58 ID:1BWrvyVA0
- (;´_ゝ`)「ふぅー……」
(;´_ゝ`)「と、言う事だ。伝令」
(伝令゚□゚)「はい……」
( ´_ゝ`)「俺が必ずオトジャを連れ戻す。アイツが外で暴れて死んだ事を知れば、市民も不安になる……。腐ってもサスガファミリーだからな」
( ´_ゝ`)「だからアネジャやチチジャには安心してくれと伝えておいてくれ」
(伝令゚□゚)「わかりました……。アニジャさんもご無事で」
( ´_ゝ`)「大丈夫だ。傷を受けても死なない体なのさ。だから行ってくれ」
(伝令゚□゚)「はい。確かに承りました」
( ´_ゝ`)「じゃあ、よろしく頼む」
(伝令゚□゚)タッタッタッタ
ξ゚⊿゚)ξ「あんた達の組って伝令が居るのね」
( ´_ゝ`)「いや、彼は組の者じゃないよ。市民が率先してそういう役割にも回ってくれてるんだ」
ξ゚⊿゚)ξ「へー」
(´・_ゝ・`)「この街の人たちは自分達で町を守ろうとしている。……それはとても凄い事だよ」
- 274 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:33:50 ID:1BWrvyVA0
- ( ^ω^)「あの」
(´・_ゝ・`)「ん?」
( ^ω^)「……もし、弟さんが本拠地まで突っ込んでいたら反王政派を逆撫でする事になりませんかお?」
(´・_ゝ・`)「そうだね。その時は大事になるだろう」
( ´_ゝ`)「……だからこそ。だからこそ、いち早くオトジャを捕まえなくてはならない」
( ´_ゝ`)「あのヒヨっ子には自分しか見えてないんだ。周りの人達の事なんて全く考えちゃいない」
(´・_ゝ・`)「純粋と言えば純粋なんだけどね」
( ´_ゝ`)「……子供なのさ」
(´・_ゝ・`)「子供か……」
( ´_ゝ`)「さて。そうと決まれば早く行かなくては……」
(´・_ゝ・`)「外に馬を繋いである。それを使うといい」
( ´_ゝ`)「すまん、何から何まで……」
(´^_ゝ^`)「君の為じゃない。市民のためさ」ニコッ
( ´_ゝ`)、「ありがとう。気が楽になるよ」
- 275 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:35:11 ID:1BWrvyVA0
- 【バリケード前】
( ´_ゝ`)「では、馬は使わせてもらう」
(´・_ゝ・`)「ああ、構わない。オトジャ君の無事を祈っているよ」
( ´_ゝ`)「必ず、連れて帰ってくる。約束する」
(´^_ゝ^`)「信じてるよ。君もオトジャ君も無事に帰ってくる。君たちはそう簡単に死ぬような男じゃあない」
<ォォォォ……
( ´_ゝ`)
(´・_ゝ・`)
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「……なんだ、この感じ」
(´・_ゝ・`)「……君も感じるかい」
<ォォォォォォォ……
( ´_ゝ`)「声だ……、声がする」
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「アニジャ君。どうやら君は本気で急ぐ必要があるみたいだ」
<オオオオオオオオオオオオオ……
- 276 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:35:53 ID:1BWrvyVA0
- (´・_ゝ・`)
( ´_ゝ`)「……また、始まるのか」
/ / / /
lー ''''" ̄ ̄"  ̄ ̄`'、 lー ''''" ̄ ̄"  ̄ ̄`'、
∠,,、 -z ,r――― ''" ∠,,、 -z ,r――― ''"
、 '"´,、ィ / 、 '"´,、ィ /
、 '" ,、 '":ツ / |^l 、 '" ,、 '":ツ / |^l
、-' ,、 '´ / / /'''',,,," 彡 、-' ,、 '´ / / /'''',,,," 彡
| ,、 '´ / / `゙^ _,| │ | ,、 '´ / / `゙^ _,| │ |^l
'´ / /l/ .,/,_ | '´ / /l/ .,/,_ | ;‐i /'''',,,," 彡
// .l_,'" | .| lニ ニ// l_,'" | .| lニ ニl ;‐i `゙^ _,| │
{_,l゙ .〈/!_| lニ ニl {_,l゙ .〈/!_| lニ ニl .,/,_ |
〈/!_| 〈/!_| .l_,'" | .|
{_,l゙ .
<ガココ……
ξ;゚⊿゚)ξ「な、何事?」
(;^ω^)「何だお? この音は」
(´・_ゝ・`)「声だよ」
(;^ω^)「こ、声かお? この音が?」
- 277 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:37:42 ID:1BWrvyVA0
- (´・_ゝ・`)「群集が叫んでいるんだ。一つ一つの声は小さいが、重なり合うと波の様に低くうねり始める」
(;^ω^)「この音が……、声……、僕の体中が振動してるお……」
(´・_ゝ・`)「恐ろしいだろう? 馴れた私にさえ、恐ろしく感じる」
( ´_ゝ`)「……つまり、始まるんだ」
ξ;゚⊿゚)ξ「……何が?」
( ´_ゝ`)「この声は反王政派の叫び。……始まるんだよ、反王政派の総攻撃が」
(;^ω^)ゾクッ
(;^ω^)「……総攻撃」
(´・_ゝ・`)「アニジャ君。急ぐんだ。もしかすると……」
( ´_ゝ`)「オトジャが……、だとしたらもう……」
(´・_ゝ・`)「そんな事は考えない方がいい。……アネジャさんが撃たれて結界が消えた事も関係しているかもしれない」
( ´_ゝ`)「……、とにかく俺は行く。デミタスさん達は……」
(´・_ゝ・`)「分かってる。チチジャの居る屋敷に向かうよ」
( ´_ゝ`)「……無事で」
(´・_ゝ・`)「君もね。必ず生きて帰ってくるんだ」
- 278 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:39:32 ID:1BWrvyVA0
- ( ´_ゝ`)「ああ。オトジャと二人でな……」
(´・_ゝ・`)「では屋敷で」
( ´_ゝ`)ノシ「わかった」タッタッタッタ
(;^ω^)
(´・_ゝ・`)「二人とも、空気に飲まれている場合じゃない。屋敷へ向かおう」
(;^ω^)「屋敷、ですかお?」
(´・_ゝ・`)「そうだ」
(;^ω^)「でも、市民の人達は……」
(´・_ゝ・`)「彼らは彼らで戦う。……今危険なのは屋敷が墜とされる事だ」
(´・_ゝ・`)「ニューソクを牛耳るサスガファミリーがやられてしまえば、ニューソクは混乱に陥る」
(´・_ゝ・`)「それだけは、避けなくては……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……わかったわ。行きましょう、屋敷に」
(´・_ゝ・`)「叫び声の通りが早い……。奴らはほぼ一直線に屋敷へ向かうのかも知れない。急ごう……」
(;^ω^)「……わかりましたお」
- 279 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:40:31 ID:1BWrvyVA0
-
(´・_ゝ・`)「馬は二頭。ツンさんは私の後ろに」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ」
(´・_ゝ・`)「ブーン君、一人で大丈夫だね?」
(;^ω^)「がんばりますお」
(´^_ゝ^`)「よろしい」
(;^ω^)「でも、どうしてこのタイミングなんだお……。先の戦闘で消耗しているはずなのに……」
(´・_ゝ・`)「それは分からない。オトジャ君が触れてしまったのかも知れないし、アネジャさんの結界が解けたからかもしれない」
(´・_ゝ・`)「または何か別の理由があるかも……、だがそんな事を考えている暇は無い」
(´・_ゝ・`)「今この場を生き抜く事、無事でいる事だけを考えるんだ。いいね、ブーン君」
(;^ω^)「はいお」
(´・_ゝ・`)「さあ、早く行こう。手遅れになれば、ニューソクは墜ちるし宝玉や三番目の男に関しても聞けなくなる」
(´^_ゝ^`)「全て事なきを得るために今頑張ろう。不安かもしれないが、私が付いているから安心してよ」
( ^ω^)「……はいお!」
ξ゚⊿゚)ξ「こうなったのも何かの運ね。覚悟は出来てるわ」
- 280 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:41:54 ID:1BWrvyVA0
- 【南部 ニューソク 市内 アニジャはオトジャを探すために駆ける】
( ´_ゝ`彡^・∋ パカラッパカラッ
( ´_ゝ`彡^・∋(前回の戦闘からそこまで日が経ってない。確かにいつ総攻撃が来るか分からない空気ではあったが……)
( ´_ゝ`彡^・∋(……あまりにも早すぎる! オトジャが触れた結果だとしたら納得は出来るが、そうでないとしたら……)
( ´_ゝ`彡^・∋(やはり、アネジャの結界が関係しているのか? しかし、相手にも戦闘準備の時間があるはず)
( ´_ゝ`彡^・∋(それを考慮すれば、このタイミングは早すぎる。結界が崩れる前に準備を始めているとしか思えない)
( ´_ゝ`彡^・∋(しかし、オトジャが触れてこうなったのだとすれば、反王政派はしっかりとした準備は出来ていないはず)
( ´_ゝ`彡^・∋(その場合はすぐに引くだろう……。が、この声……。自信に満ち溢れている……)
( ´_ゝ`彡^・∋(怒りや勢いに身を任せたそれとは違う……)
( ´_ゝ`彡^・∋(ならば、オトジャが無事な可能性も出てきたという事か。喜ばしいやら、そうでないやら、だな)
( ´_ゝ`彡^・∋ パカラッパカラッ
( ´_ゝ`彡^・∋「……ん?」
- 281 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:42:49 ID:1BWrvyVA0
- ζ'#!i;-゙)
(o,;'゚゙#);;
( ´_ゝ`彡^・∋「市民の死体か……、まだ死んで間もない」
( ´_ゝ`彡^・∋「と言う事は、この当たりを通って行ったということか」
( ´_ゝ`彡^・∋
( ´_ゝ`彡^・∋「オトジャがまだ奴らと出くわしていない方に賭けよう」
( ´_ゝ`彡^・∋「……そしてあいつの事だ。あの声を聞いて頭が真っ白になり、軍勢に突貫するに違いない」
( ´_ゝ`彡^・∋
( ´_ゝ`彡^・∋「よし……。行こう。必ず会える」
( ´_ゝ`彡^・∋「とにかく、軍勢の頭に追いつけば……、会えるはずだ。……恐らくアイツは頭から潰しにかかるだろうからな」
( ´_ゝ`彡^・∋「そら! 走れ!」ビシィ!!
( ´_ゝ`彡^・∋ パカラッパカラッ!
- 282 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:44:12 ID:1BWrvyVA0
- 【南部 ニューソク 反王政派の小隊の前に一人の男が立ちふさがる】
反`´)「おおおおおおおおおおおおお!!」
(反王`ж´)「この勢いならいける! やはりミルナ様の言う通りだ!」
(反甲冑O||O)「半ば奇襲の攻撃が効いている。市民もほぼ無抵抗に近いな」
( <_ )
(反θθ)「……ん? 正面に誰かが」
(反@ー@)「市民か……? 無抵抗であろうと無かろうと殺せ、と言う話だが……」
( <_ )
( <_ )「五匹か」
反`´)つy=「殺すか……。何されるかわからん」チャキ
( <_;;;::,,,... フッ……
反;`´)つy=「き、消えた?!」
(反@ー@)「何?」
- 283 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:44:53 ID:1BWrvyVA0
- (反θθ)「ど、何処だ……?」
反;`´)つy=「わからん、確かにそこに……」
(反王`ж´)
(反王`ж´)「お、おい。上……」
反;`´)つy=「あ?」
(反王;`ж´)「真上だああああああああ!!」
(´<_` )バォォオオ!!
(反甲冑O||O)「あ、ありえん! あの間合いを跳躍だけで……ッ!」
�堯瓧硎勝福�<_` )ドン!!ドン!!
(反王;`ζ';;:,.: カシュッ!
(反;θθ)「う、うわああああああああああああああ!!」
(´<_` )シュタッ!
(´<_` )「一匹」
【(´<_` )】
Name:オトジャ・サスガ【Otoja Sasuga】
Age:19
Occupation:ギャング
- 284 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:45:34 ID:1BWrvyVA0
- (反@ー@)つy=「んおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
(反@ー@)つy=そ パン!!パン!!
ΞΞΞ((((´<_` ) スッ!
(反;θθ)「よ、避けた……?!」
�堯瓧硎勝福�<_` )ドン!!ドン!!
(反@ー@)ドスッ!
(反;@ー@),;:,':∴「ゴハァアアア!!」
(´<_` )「二匹」
( <_;;;::,,,... フッ……
(反;θθ)「また消えた……!」
(反甲冑O||O)「お、落ち着け。消えてなどいない!」
(反;θθ)「え?」
(反甲冑O||O)「上だ……。化け物並みの跳躍が消えているように見せている。それだけだ……ッ!」
(´<_` )バォォオオ!!
(反甲冑O||O)「真上ッ!! 来るぞ! 散れ!!」
- 285 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:46:20 ID:1BWrvyVA0
- �堯瓧硎勝福�<_` )ドン!!
ΞΞΞΞΞΞ反;`´) タッタッタ!
ΞΞΞΞΞΞ(反;θθ)スタッタッ!
(´<_` )シュタッ!
(´<_` )「避けたか」
(反甲冑O||O)「貴様、何者だ……」
(´<_` )「……答える義理は無いな。母の仇、討たせてもらう」
=y⊂(´<_` )チャキ
反;`´)つy=「うおおおおおおおおおお!!」チャキ!
反;`´)つy=そ パン!!
=y⊂(´<_` )ヒュン!
�堯瓧硎勝福�<_`メ)ドン!!
反ξ。,@;;´)つy= ボシュッ!!
- 286 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:47:02 ID:1BWrvyVA0
- (´<_`メ)「チィ……、掠ったか」
( <_;;;::,,,... フッ……
(反甲冑O||O)「また上から来るぞ……。空中なら避けられる事は無い……」
(反甲冑O||O)つy=「……必ず当てろ。そうで無きゃ死ぬぞ」チャキッ
(反;θθ)つy=「ああ……」ゴクリ
(´<_`メ)バォォオオ!!
(反甲冑O||O)つy=「今だッ!!」
(反甲冑O||O)つy=そ パン!!パン!!
(反;θθ)つy=そ パン!!パン!!
(´<_`メ)ヒュンヒュン!!
(´<_`;メ)「くっ……、」ヒュンヒュン!!
(´<_`;メ)ビスッ!!
(´<_`;メ)「ぐあッ!!(右足……ッ)」
( <_ ;メ)ドサッ!
- 287 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:48:57 ID:1BWrvyVA0
- (反甲冑O||O)「バランスを狂わせたな……ッ! 殺せ……!」
( <_ ;メ)「んぐお、……」
(反;θθ)つy= スッ
=y⊂( <_ ;メ)「うううおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」チャキッ!!
(#´_ゝ`)つy=「オトジャアアアアアアアアアアッッ!!!」バッ!!
( <_ ;メ)そ
(#´_ゝ`)つy=そ ドン!!ドン!!
(反;θ゙;、 ;;つy= バシュッ!!
(´<_`;メ)「……ッ! なっ」
(反甲冑O||O)つy=「チィ……、新手か! 万事休すだな!」
(#´_ゝ`)つy=「次はお前だ!」
(´<_`;メ)「……こ、こいつは、俺が……ッ!」
(´<_`;メ)「俺が殺さなきゃ意味が無いんだあああああああああああ!!」
=y⊂(´<_`;メ)「どけえええええええええええええええ!!」
�堯瓧硎勝福�<_`;メ)パァン!!
- 288 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:50:07 ID:1BWrvyVA0
- (# ゚_ゝ゚)つy= ドスッ!!
( ゚_ゝ゚)「ん、ぐお……、(……?! オトジャに撃たれた……?)」
(反甲冑O||O)「……?! 仲間割れか……?!」
(´<_`;メ)「ハァ……ッ! ハァ……ッ!」
(反甲冑O||O)(チャンスだ。これ以上二人を相手には戦えない……ッ)
(反甲冑O||O) タッタッタッタ!!
( ゚_ゝ゚)(に、逃げた……、)
( ゚_ゝ゚)「ん、ぐ……」
( <_ メ)
( <_ メ)「貴様、何のつもりだ……」
( ゚_ゝ゚)
(´<_`#メ)「貴様の所為でアイツをッ!!」
( ゚_ゝ゚)「黙れ……、」
(´<_`#メ)
( ゚_ゝ゚)「分からないのか?」
( ゚_ゝ゚)「お前は、俺を撃ったんだぞ……、血の通った兄弟を……撃ったんだぞ……」
- 289 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:50:50 ID:1BWrvyVA0
- (´<_`メ)
(´<_`メ)「それはアンタが邪魔をするから……」
(# ゚_ゝ゚)「冷静になれぇ!! この青二才がッ!!」クワッ!
(´<_`メ)
(# ゚_ゝ゚)「そうやって、お前は……、自分の感情に生きて周りを殺していくのか?」
(# ゚_ゝ゚)「それが、ハハジャの望んだ事なのか……?」
(# ゚_ゝ゚)「答えろ、オトジャ……」
(´<_`メ)
( <_ メ)
( <_ メ)「糞がッ……」
(;´_ゝ`)「……気持ちはわかるが、少しは冷静になれ」
( <_ メ)
(;´_ゝ`)「ん、ぐあ……」ドクンッ
(;´_ゝ`)(致命傷では無い様だが……、少々痛いな)
- 290 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:51:32 ID:1BWrvyVA0
- (;´_ゝ`)「ハァ……、ハァ……」
(;´_ゝ`)「このまま此処に突っ伏していても危険だ。近くに使われていないバリケードがあった、そこまで……」
( <_ メ)
(;´_ゝ`)「お前、足を怪我しているのか?」
( <_ メ)
(;´_ゝ`)スッ
(;´_ゝ`)「いてて……」ドクンッ
(´<_`メ)「何をする気だ……」
(;´_ゝ`)「何って、お前その足じゃ歩けないだろう」
(´<_`#メ)「……余計なお世話だッ」
(;´_ゝ`)「ならば、死ぬか? ここで」
(´<_`#メ)
(´<_`#メ)「チィ……」
- 291 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:53:00 ID:1BWrvyVA0
- 【南部 ニューソク サスガファミリーの屋敷 一向は屋敷に着き、案内を受けてサスガファミリーと対面する】
(´・_ゝ・`)「大丈夫かい……?」
∬´_ゝ`)「ええ……。イモジャが治してくれたから。それにしても、デミタスさんがニューソクに来ていたなんてね」
【∬´_ゝ`)】
Name:アネジャ・サスガ【Aneja Sasuga】
Age:30
Occupation:ギャング
( ^ω^)「な、治す……?」
ξ゚⊿゚)ξ「治癒能力の事よ」
( ^ω^)「そんな魔法まであるのかお……」
l从・∀・ノ!リ「そうなのじゃ! イモジャの力なのじゃ!」
【l从・∀・ノ!リ】
Name:イモジャ・サスガ【Imoja Sasuga】
Age:17
Occupation:ギャング
- 292 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:54:00 ID:1BWrvyVA0
- (´・_ゝ・`)「でも、まだ安静にしておいた方がいいんじゃないかな」
∬´_ゝ`)「分かってるわ。相変わらず優しいのね」
(´^_ゝ^`)「ギコには生温いって怒られるけどね」
<カツカツ……
(´・_ゝ・`)「……ん?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「デミタス……。久しぶり」
(´・_ゝ・`)「チチジャ……」
( ^ω^)(この人がサスガファミリーのボス……)
ξ゚⊿゚)ξ(なーんか、想像してたより地味ね)
(´・_ゝ・`)「……ハハジャの件、聞いたよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)、「言わないでおくれ。悲しみに暮れるのは事が終わってからにしよう」
彡⌒ミ
【( ´_ゝ`)】
Name:チチジャ・サスガ【Titija Sasuga】
Age:52
Occupation:ギャング頭領(コード使い)
- 293 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:54:53 ID:1BWrvyVA0
- (´・_ゝ・`)「すまない……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「いいんだ。それより、アニジャとオトジャが君に迷惑をかけたらしいね」
(´・_ゝ・`)「いや、迷惑なんて思ってないよ。それより、反王政派の動きが……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「分かっている。そして、もうすぐこの屋敷に攻め込んで来るだろう」
∬´_ゝ`)「……ゴメン。私の魔法が使えれば」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「いや、総攻撃に移った場合は君に結界を解いて貰うつもりだったから」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「結界を張って戦闘が長引き、市民が危険にさらされても困る」
(´・_ゝ・`)「……チチジャ。それって……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。この総攻撃で私は散ろうと思う」
(´・_ゝ・`)
∬;´_ゝ`)
∬;´_ゝ`)「えっ……」
l从;・∀・ノ!リ「そ、そんなの聞いてないのじゃ……」
- 294 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:55:55 ID:1BWrvyVA0
- (´・_ゝ・`)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「その方が……、この街の平和に近づけるのかもしれん」
∬;´_ゝ`)「チチジャ……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「言うな」
∬;´_ゝ`)、
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「タダでは散りはしない。せめてミルナを倒して……」
(´・_ゝ・`)「チチジャ。そんな悲しい台詞は君に似合わないよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
(´・_ゝ・`)「考え直せないのかい? ……世界もコード使いとしての君を失う意味は大きい」
(´・_ゝ・`)「君の家族はそれ以上の意味だよ。違うかい?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……揺らがせてくれるな、デミタス」
(´^_ゝ^`)、「だって揺らがせているんだもの」クスッ
- 295 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:56:50 ID:1BWrvyVA0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……まあいい。この話は置いておこう」
l从;-∀-ノ!リ、 シュン…
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「イモジャ」
l从;・∀・ノ!リ「はい……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「明日、街に下りてオトジャとアニジャの様子を見てきてくれ。君の力が必要とされているかもしれん」
l从;・∀・ノ!リ「……分かったのじゃ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「アネジャは明日一番で街の人々のサポートを頼む。君の力が必ず励みになるはずだ」
∬;´_ゝ`)「……ええ」
(´・_ゝ・`)(……明日。明日か。チチジャは明日に反王政派が屋敷に突入すると踏んでいるのか)
(´・_ゝ・`)(……わざと家族を追い出す様な真似をして)
- 296 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:57:58 ID:1BWrvyVA0
- (;´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたのよ、ブーン…。だまちゃって」
(;´ω`)「い、いや。……争いごとって言うのは悲しい事なんだなって」
ξ゚⊿゚)ξ「……いちいち考えてられないわよ。人の事なんて」
(;´ω`)「僕もツンくらいの図太さが欲しいお」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「図太い訳じゃないんだから。私だって、悲しいわよ」
(;´ω`)「ツン……?」
ξ゚⊿゚)ξ「だってアネジャって人もイモジャって人も目に涙を溜めてるじゃない」
ξ゚⊿゚)ξ「あんなの見せられれば私だって悲しいわ。でも、構ってられないの」
ξ゚⊿゚)ξ「人の悲しみに影響されっぱなしじゃ生きていけないから」
( ´ω`)「……ツン、どうしたお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……何でも無いわ。忘れてちょうだい」
( ´ω`)「……うんお」
- 297 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:58:48 ID:1BWrvyVA0
- 【南部 ニューソク 使われていないバリケード内 夜】
( ´_ゝ`)「大丈夫か、オトジャ」
(´<_` )「……人の心配するより自分の心配をしたらどうだ?」
( ´_ゝ`)「俺の方はもう大丈夫だ。薬も打った」
(´<_` )「……そうか。俺はほっといてくれ」
( ´_ゝ`)「大丈夫ならいいんだが……」
(´<_` )
( ´_ゝ`)
(´<_` )
( ´_ゝ`)「なあ、オトジャ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「お前さ、お前が死んで悲しむ奴とかいるか?」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「あ、ちなみに家族以外な」
- 298 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 03:59:52 ID:1BWrvyVA0
- (´<_` )「……さあな」
( ´_ゝ`)「俺はよお、いるぜ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「ニューソクの北の牧場によお、女がいるんだよ」
( ´_ゝ`)「でな、すんげー可愛くて、ケツも小さくて、胸なんてボーンだぜ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「気立てが良くてよ、優しくて」
( ´_ゝ`)「そうだなー、横顔なんてシュッとしててさ。睫毛もピーンてしてて」
( ´_ゝ`)「んでよ、良い匂いがするんだそれが。もうすっごい良い匂い」
(´<_` )「……フン」
( ´_ゝ`)「……ま、旦那がいるから俺の事なんかこれっぽっちも頭にねーけどな!」
(´<_` )ニヤリ
(*´_ゝ`)「あ! お前笑ったろ!」
(´<_` )「知らん」
(*´_ゝ`)「……そうか、知らんならしょうがないな」
- 299 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:01:03 ID:1BWrvyVA0
- (´<_` )
(´<_` )「おい」
( ´_ゝ`)「……ん?」
(´<_` )「お前、俺に撃たれたんだぞ。何故俺と普通に話せる」
( ´_ゝ`)「……お前を理解してるからだよ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「……きっとアネジャもお前の事を嫌いになんかなっちゃいない」
( ´_ゝ`)「それは、お前を理解してるからだ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「理解……、と言うかなんて言うかな……」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「みんなお前を分かってるんだよ。分かっていて兄弟やってるんだ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「……どうした、今更反省か?」
(´<_` )
( ´_ゝ`)、(オトジャ……)
- 300 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:02:51 ID:1BWrvyVA0
- 【翌日 二人はバリケードを出る】
(;´_ゝ`)「ぐっ……」
(;´_ゝ`)(薬は打っているとはいえ、痛むな……)
( ´_ゝ`)「オトジャ、屋敷に戻ろう。イモジャに傷を治して貰わなくては…」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「オトジャ」
(´<_` )
( ´_ゝ`)「それとも、その傷で戦闘する気か?」
(´<_` )「……いや、戻ろう」
( ´_ゝ`)「ああ。しかし、ここから屋敷までしばらくかかるぞ」
(´<_` )「そんな余裕は……」
( ´_ゝ`)「安心してくれ。馬がある。……殺されていなければだが」
(´<_` )「馬で此処からどのくらいだ」
( ´_ゝ`)「……大体15分はかかるだろう」
- 301 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:03:35 ID:1BWrvyVA0
- (´<_` )「15分か……」
( ´_ゝ`)
( ゚_ゝ゚)
(#゚(´<_` )
( ゚_ゝ゚)「オトジャ……ッ!」
(#゚;;(´<_` )「……ん?」
( ゚_ゝ゚)つy=「よけろッ!!」チャキッ
ΞΞΞΞ(´<_`;)(後ろか?!)スッ!
( ゚_ゝ゚)つy=そ ドン!!
(((((#゚;;-゚) ヒュン!
(;´_ゝ`)つy=~~~
(#゚;;-゚)
(;´_ゝ`)
(;´_ゝ`)「D……ッ!」
- 302 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:04:32 ID:1BWrvyVA0
- (#゚;;-゚)「……久しいな、二人とも」
(;´_ゝ`)「……こんな所で」
(´<_` )
(´<_` )「D……」
( <_ )「D……ッ、ハハジャの仇……ッ」
( <_ #)「フゥ……ッ、フゥ……ッ!!」ブルブル
(;´_ゝ`)「オトジャ、落ち着け」
( <_ #)
(;´_ゝ`)「冷静さを失えば死ぬぞ」
(#゚;;-゚)「ふん。出て来い」
(反甲冑O||O) ザッ
|反 ━◎┥ザッ
モブ бб)ザッ
(;´_ゝ`)(! しまった、囲まれている……)
(;´_ゝ`)(……当然か。昨日逃がした甲冑……。アイツが居場所を……)
- 303 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:06:12 ID:1BWrvyVA0
- (#゚;;-゚)「いいか、お前らは手を出すなよ……」
(反甲冑O||O)「ハッ」
(#゚;;-゚)「今日此処に来たのは他でもない。アニジャ・サスガ、それとオトジャ・サスガ」
(#゚;;-゚)「貴様らを殺しに来た」
(;´_ゝ`)
( <_ #)「ウゥ……ッ、ウゥ……ッ!!」ブルブル
(#゚;;-゚)「どうも、君につけられた傷が疼いて疼いて仕様がないのでな……」
(#゚;;-゚)つy=「殺さねば、収まらない。そう思ったのだ」ガチャ
(´<_`#)「く、ああああ!!」
=y⊂(´<_`#)ガチャ
(;´_ゝ`)「オトジャ!」
(((((((#゚;;-゚) ユラ……
�堯瓧硎勝福�<_`#)パァン!!
(#゚;;-゚))))) ヒュン!
�堯瓧硎勝福�<_`#)「チィ!! 何故だ、何故当たらない!!」パァン!!
(((((((#゚;;-゚) ヒュン!
(;´_ゝ`)「落ち着け……ッ! がむしゃら撃っても避けられるだけだぞ!!」
- 304 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:07:19 ID:1BWrvyVA0
- =y⊂(´<_`#)「黙れ! この距離で当たらない訳が無い!!」
(;´_ゝ`)「この距離で避けられるのがDなんだ!! 忘れたのか! お前はもう、奴の術中に……」
�堯瓧硎勝福�<_`#)「ううおおおおおああああああ!!」パン!パン!!
ΞΞΞΞΞΞΞ(#゚;;-゚) グンッ!!
(;´_ゝ`)(は、早い……ッ)
(´<_`;#)(馬鹿な! また避けられた?!)
⊂(#゚;;-゚)つ バッ!
(;´_ゝ`)(魔法……ッ?)
⊂(#゚;;-゚)つ「手負いだからか……? 弱すぎるぞ貴様ら。私の見込み違いだったか?」
キィィィーーーーーーーーーーン………
(;´_ゝ`)「ぐ、ぐああ……」
(´<_`;)「あああ……、耳が……」
⊂(#゚;;-゚)つ「音波が脳を廻りまわる気分はどうかな? 何も思考出来なくなるだろう」
- 305 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:08:37 ID:1BWrvyVA0
- (´<_`;)「んぐ、、あああ……」
⊂(#゚;;-゚)つ「冥途の土産だ。面白いものを見せてやる」
キィィィーーーーーーーーーーン………
(;´_ゝ`)「……? 音が消えた……?」
(゚<_゚ ;)「く、くあああああああああああああああああ!!」ガクッ!!
キィィィーーーーーーーーーーン………
⊂(#゚;;-゚)つ「空間全ての音を弟に集めた。凄まじいだろう? このまま続ければ、間違い無く脳が破壊されるな」
⊂(#゚;;-゚)つ「ふふははは……」
(;´_ゝ`)「オトジャ……!」
(#゚;;-゚)つy=そ パン!!
( ゚_ゝ゚)ドスッ
( ゚_ゝ゚),;:,':∴ カハァッ!!
(; ゚_ゝ゚)バタッ…
(; ゚_ゝ゚)「ぐ、ああ……」
(#゚;;-゚)つy=「余所見とは随分余裕だな、アニジャ・サスガ」
- 306 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:09:19 ID:1BWrvyVA0
- (゚<_゚ ;)「ぬああああああぐがが……」ガクガク
キィィィーーーーーーーーーーン………
(#゚;;-゚)「ははっ! 目が血走って唾塗れだ! 滑稽な顔立ちだぞ」
(#゚;;-゚)「だがその顔立ちも見飽きた」
(#゚;;-゚)つy= チャキッ
(; ゚_ゝ゚)「や、やめ……」ドクドク…
(#゚;;-゚)つy=「左腕」
(#゚;;-゚)つy=そ パン!!
(゚<_゚ ;)「ガッ!!」ビスッ
(#゚;;-゚)つy=「右腕」
(#゚;;-゚)つy=そ パン!!
(゚<_゚ ;)「ガアアッ!!」ビスッ
(#゚;;-゚)つy=「左足」
(#゚;;-゚)つy=そ パン!!
(゚<_゚ ;)「ぐ、が……」ビスッ
(; ゚_ゝ゚)「やめろ…、頼む……、やめてくれ……」ドクドク…
- 307 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:10:12 ID:1BWrvyVA0
- (#゚;;-゚)つy=「右足」
(#゚;;-゚)つy=そ パン!!
(゚<_゚ ;)「ン、だ……」ビスッ
( <_ ;) バタッ
(#゚;;-゚)「ははは……。五体不満足とは良く言った物だ。身動きの取れない二人を眺めるのは気持ちがいいぞ」
(; ゚_ゝ゚)「オトジャ……」
(#゚;;-゚)「安心しろ。今魔法を解いてやる」スッ…
( <_ ;)「ハァ……ハァ……」
キィィ……
(#゚;;-゚)「私の声が聞こえるかな? オトジャ・サスガ」
( <_ ;)「き、きさ、ま……」
(#゚;;-゚)「魔法を解いたのは他でもない。お前に聞いて貰いたい物があるのでな」
( <_ ;)「ぐが……」
(#゚;;-゚)「それはな……」
(#゚;;-゚)つy= ガチャ
(; ゚_ゝ゚)
(#゚;;-゚)つy=「アニジャ・サスガの断末魔だ」
- 308 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:11:03 ID:1BWrvyVA0
- ( <_ ;)「?!」
(; ゚_ゝ゚)「……ッ!!」
(#゚;;-゚)つy=「ふ、ふははは……」
( <_ ;)「んぎ! んぎ!!」ジタバタジタバタ
(#゚;;-゚)つy=「あはははは!! なんだその動きは!!」
(; ゚_ゝ゚)(……ダメだ! 逃げ出せない……。体が動かん……、力が入らない……)バタバタ
(#゚;;-゚)つy=「諦めろ。アニジャ・サスガ、お前は死ぬ」
(; ゚_ゝ゚)
(#゚;;-゚)つy=「さあ、愛する弟に何か言う事は無いのか?」
(; ゚_ゝ゚)
(#゚;;-゚)つy=「最期の一言だ。感情の篭った一言を頼むぞ」
(; ゚_ゝ゚)「オトジャ……、ダメだ」
(; ゚_ゝ゚)「俺、う、ごけない」
( <_ ;)「ああああ、ああ!!」ジタバタジタバタ
- 309 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:11:44 ID:1BWrvyVA0
- (; ゚_ゝ゚)「見るな。見るんじゃ、な、い」
(; ゚_ゝ゚)「見て、しまえ、ば……、お前は」
(; ゚_ゝ゚)「もっと、もっと……苦しんで」
(; ゚_ゝ゚)「……だから、見るな……。見るな」
(; ゚_ゝ゚)「見」
(#゚;;-゚)つy=そ パン!!
(; ゚_ξ。,@;;ζゝ゚) ボシュ!!
(; ゚_ξ。,@;;ζゝ゚)
- 310 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:12:25 ID:1BWrvyVA0
- ( <_ )「あ……」
(#゚;;-゚)つy=~~~ シュー……
(#゚;;-゚)つy=「断末魔など、聞こえなかったな」
( <_ )「アニジャ……?」
(#゚;;-゚)つy=「ハハハ……ハハハハハハ!!」
(#゚;;-゚)つy=「笑いが止まらん……、ははは……」
( <_ )
( <_ )
( <_ )
( <_ )
( <_ )
( <_ )
( <_ )
( <_ )
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
- 311 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:13:16 ID:1BWrvyVA0
- ( <_ )
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
(#゚;;-゚)「実に汚い死に様だ! そうは思わないか、オトジャ・サスガ!」
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
( ゚_ξ。,@;;ζゝ゚)
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
( <_ )
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
(#゚;;-゚)つy=「次は貴様の番だな、オトジャ・サスガ。それとももっと余韻を味わっておきたいか?」
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
( <_ )
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
(#゚;;-゚)つy=「答えろ。……答えられないほどの感動だったか。ははは……」
―――――――――――――――――――――――ドクンッ
( ゚_ξ。,@;;ζゝ゚)
- 312 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:13:57 ID:1BWrvyVA0
- ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ド
クンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドク
ンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクン
ッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ
ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ド
クンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドク
ンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ( ゚_ξ。,@;;ζゝ゚) ンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクン
ッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ
ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ド
クンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドク
ンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクン
ッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ
- 313 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:14:38 ID:1BWrvyVA0
-
/ヽ i⌒yヽ、 ┌─┐
ヽ ゝ_ノ i / │ |
ヽ ヽ、 │ | ┌┐┌┐
r-‐‐f/ ヽ │ | └┘└┘
i il i __/ `y | \
i il i⌒ー⌒ ̄ 乃 | \
i il il/ ___〈__) | |\ \
il ヽ / il ,./ヽ . | | \/
il > ー y/ (二ヽ ilY'"´ メ__ | | _____
il ノノ 〉 ヽヽil < `ヽ└─┘ / ___ |
il i 〃__/ ヽヽ、 ヽ`ヽ((_)) / / / .|
il V // ヽ、 〃ヽヽ ヽ \/ / /
il ヽy〃 i`ヽ 〃 ヽヽ ヽ / /
il 〉Λヽ Λ ` 〃 i i li / /
il // ヽヽ ii ii li \/ /\
il i i \\ Λ iミヽ、 li \ \
il i i /ハヽ '"´i ヽ ii ヽヾ li \/ _
V i i イ ヾ、 ハ '"´ii ヽli / /
ヽ|| / Y ノ`ヽ i i ii li / /
iミ i i li / /
ヽ ヾ li /\ / /
弋 / ヾ li \ \_/ / .
` ` ヽ _ _ _li \___ノ
>‐ --‐ <
.
- 314 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:15:35 ID:1BWrvyVA0
-
゙,,;;;;/ ! .| ヾヽ
:,,;;;;;;;/`; /ヾ;、
,,;;;;;;;/ ヾ
. ヾ;i ,,;;;;;;;;;;/ー- , .、 ‐‐
i;;;;;;;;;;イ;;i___ .i.。i -
ヾ/ l;;l .゙、ソ ---
! ‐-
/i ミ
.i .i ', / ミ
,,,___| .| ヾ、;;,,,,,______ ソ
‐-; .`''ー、__ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ヾ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;/´
i /''ー、 | ヾ;;;;;;;;;;;/
|. i ', .| ヾ、;;;;i
| .l ', .i i'、 _ ヾ;;i
i .i i | i/ iッ/'゙i i;;i
l_.| |.| .// . i;;i
.
- 315 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:17:23 ID:1BWrvyVA0
- ( <_ )
(#゚;;-゚)つy=「もういい加減遊び飽きたな……」
( <_ )スクッ
(#;゚;;-゚)つy=「……何? 立っただと……?」
( <_ )「うぅ……おぉ……」
(#;゚;;-゚)つy=
(゚<_゚ )「う゛お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」ギンッ!!
(#;゚;;-゚)そ ビクッ!
⊂(゚<_゚ )つ バッ!
(#;゚;;-゚)(魔法……ッ)
(#;゚;;-゚)「何が起き」
(#;゚;;-゚)「?!?!」ズブリ
(#;゚;;-゚)「な、なんだ……? 急に足元がぬかるんで……、」ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)(足に力が入らない……?! まるで、沼……?!)
(反甲冑O||O) 「ぬ、お……、足が取られ……」ズブリズブリ
|反 ━◎┥「どういう事だ……?」ズブリズブリ
- 316 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:18:23 ID:1BWrvyVA0
- (゚<_゚ )
(#;゚;;-゚)(くっ……抜け出せない……! 足が徐々に、、)ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)(以前会った時、奴はこんな魔法使えたか……?)ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)「ぬぅ……、足が……! 動けんッ!」
(゚<_゚ )
(#;゚;;-゚)(……地形を変える魔法? 馬鹿な! 存在しない!)ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)(ならば、錯覚。神経系の魔法……)ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)(……それに、なんだ。何か。何かに支配されて行く)
(#;゚;;-゚) ガクガク
(#;゚;;-゚)(足が震え始めた……? なんだこの気持ち悪い感覚。どす黒い何かが……)ガクガク
(#;゚;;-゚)(何に? 何で? 何を……、混乱? 自分が? 何故? どこから? いつから?)ガクガク
(゚<_゚ )
(#;゚;;-゚)(体中に、得体の知れない何かが……支配をして、、……何に? 何に……?)
―――――――――――――――――――――――恐怖に。
- 317 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:19:07 ID:1BWrvyVA0
- (゚<_゚ )
(#;゚;;-゚)(落ち着け、これは錯覚だ。現実に起こっているものではない)ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)(精神を集中させろ)ズブリズブリ
(#;゚;;-゚)
(#;゚;;-゚)(ほら……。足の泥濘が消えてきた。馬鹿め。下等魔法よ)
(゚<_゚ )
(#;゚;;-゚)(落ち着いて一歩目)
(#;゚;;-゚) ザッ
(#;゚;;-゚)(続けて二歩目)
(#;゚;;-゚) ザッ
(#;゚;;-゚)(いいぞ、三歩目)
(#;゚;;-゚) ザッ
(#;゚;;-゚)(この調子だ)
(#;゚;;-゚) ザッ
(#;゚;;-゚) ザッザッ
(#;゚;;-゚) ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
(#;゚;;-゚)つ+--「うおおおおああああああああ!!」ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
- 318 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:19:58 ID:1BWrvyVA0
- (((((゚<_゚ )スッ
(#;゚;;-゚)つ+-- スカッ
(#;゚;;-゚)「よ、避けられた……?」
(#;゚;;-゚)そ ズブリ
(#;゚;;-゚)「ま、また足がぬかるんで……ッ!」ズブリ
(#; ;;- )「あ、あああああ……」ズブリズブリズブリ
(#; ;;- )(怖い、怖い、怖い)ズブリズブリ
(#; ;;- )(死ぬ? ここで、死ぬ?)ズブリズブリ
―――――――――――――――――――――――とても叶わない。
(#; ;;- ) ガクガクガクガクガクガクガク
(#; ;;- ) 「ふるえ、お、、とめ、て」ガクガクガクガクガクガクガク
=y⊂(゚<_゚ )スッ
�堯瓧硎勝�゚<_゚ )ドン!
(#; ;;- ) ドスッ!!
(#; ;;- ) ,;:,':∴ カハァッ!!
- 319 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:21:22 ID:1BWrvyVA0
- (#; ;;- ) 「ひ、ひぎ!!」ジタバタ
(゚<_゚ )「貴様だけは、許さん」
(#; ;;- ) 「あああああああああああああああああああああ」
(゚<_゚ )「生まれてきた事を後悔させてやる」
(#; ;;- ) 「あああああああああああああああああああああ」
(゚<_゚ )「じっくりと、ゆっくりと殺してやるよ」
(#; ;;- ) 「あああああああああああああああああああああ」
(゚<_゚ )「どうだ、殺される側に回るのは? 最高だな」
(#; ;;- ) 「あああああああああああああああああああああ」
=y⊂(゚<_゚ )スッ
�堯瓧硎勝�゚<_゚ )ドン!
(#; ;;- ) ビスッ!!
(#; ;;- ) 「んああああああああああああ!!!」
~~~~=y⊂(゚<_゚ )「鳴けよ。もっと出んだろ? 声」
.
- 320 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 04:22:04 ID:1BWrvyVA0
- 今日の話で分かった事
・イモジャは治癒能力!
・アネジャは傷も癒えて無事みたい
・オトジャはヤンキー
・チチジャは何か思いつめてるみたい?
・反王政派、総攻撃開始!
・ディこわいお
・ディの神経系の魔法はコントロール可能!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 321 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 06:55:18 ID:ZDIth87I0
- うひょー来てたー 読むぜー
- 322 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 11:37:45 ID:BbqiVw/MO
- 乙です
チチジャ渋いな
かっこいい父者も珍しくていいね
アニジャェ…
でもラストの分かった事にアニジャの名前がないのは…
次も楽しみにしてますお
- 323 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 11:45:28 ID:Kyc/rqv60
- だんだんと物語が加速していくな
- 324 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:48:14 ID:/DlNPKPI0
- 【南部 ニューソク 市街戦はより激化する】
<ドゴォ!!
ゴォン!!>
<ゴォォォ……
(*^Д^)「ギコハハハハハ!! 良い空気だ! 最高だなあ!」
( ∵)
(*^Д^)「そしてこの火薬と人の肝の臭い……。う〜ん! たまんねーなぁ! だろ? ビコーズ」
( ∵)
( ∵)「いや」
(,,゚Д゚)「わかってねぇなー」
<ドゴォォ……!!
チュドォオン!!>
(,,^Д^)「お〜……、今のはでかいぞ〜」ワクワク
- 325 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:49:41 ID:/DlNPKPI0
- ( ∵)
( ∵)「どうするんだ、ギコ」
(,,゚Д゚)「お……。そうだな……、そのまま祭りの空気に浸っていたい気持ちもあるんだが……」
( ∵)
( ∵)「ちなみに、三時の方向から武器を所持した多数の人間が来る。恐らく反王政派本隊だと思われるが……」
(,,゚Д゚)「へ? 本隊? こんな所でウロウロしてんの?」
( ∵)
( ∵)「思われる、と言った。我々の思う以上に反王政派の戦力が多く、それが分散した結果なのかもしれん」
(,,^Д^)「……ひっひっひ。そいつぁ後者であって欲しいなあ」
( ∵)
( ∵)「何故だ」
(,,^Д^)「そっちの方が派手だからに決まってんだろ。トンデモねぇ数が押し寄せて来る方が楽しいぜ」
( ∵)
( ∵)「勝手な奴だ」
- 326 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:50:39 ID:/DlNPKPI0
- (,,^Д^)「大丈夫だって! ある程度俺が戦力削ってやるから」
( ∵)
( ∵)「戯れの感覚だな」
(,,^Д^)「あったりめーだろ! ミルナかシラヒーゲが相手じゃなきゃ、こんなの戯れに過ぎねーよ」
<パァン!! パァン!!
(,,゚Д゚)「お……?」ヒュンヒュン
( ∵) ヒュンヒュン
( ∵)「どうやら狙われている様だ」
(モブσσ)つy=そ パァン!!
(反王`⊇´)つy=そ パァン!!
(,,゚Д゚)「うわー、バッカでぇ。あんな遠くから……。そんなチンケなリボルバーで当てられるわけねーだろ」ヒュンヒュン
( ∵)
( ∵)「どうする」ヒュンヒュン
(,,゚Д゚)「そりゃあ、まあ……」ヒュンヒュン
- 327 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:51:46 ID:/DlNPKPI0
- ΞΞΞΞΞΞΞΞ(,,^Д^)「こうするだろ!」バッ!
(モブσσ)つy=「?!」
(反王`⊇´)つy=そ「来るか!」 パァン!!
(,,゚Д゚)つん/ バォ!!
(反王;`⊇ん/「のわっ!」ファサッ
(モブσσ)つy=「ジャケットを被せた……?」
(,,゚Д゚)つy=「タダの目暗ましだよ。つーか、冷静に分析してる暇なんてねーんじゃねーの?」チャキッ
(,,゚Д゚)つy=そ パァン!
(モブσξ∝;;..σ)つy= バチュッ!
(反王;`⊇ん/「くっ、おお! 何が起きて……」
(,,゚Д゚)つy=「ほーら、落ち着いて取ろうと思わないと焦るだけだぞ」
(,,゚Д゚)つy=そ パァン!
(反王;,;;∝ξ゚'⊇ん/ カシュ!!
(,,^Д^)つy=~~~「……いやー、弱ええ!」
- 328 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:52:55 ID:/DlNPKPI0
- ( ∵)
( ∵)「秒殺だな」
(,,゚Д゚)「……あーあ、俺のジャケットが血まみれだ」
( ∵)
( ∵)「お前の所為だろう」
(,,゚Д゚)「そうなんだけどよぉ……」
<ワァァァァアアア!!
(,,゚Д゚)「んあ?」
( ∵)
( ∵)「暴れすぎた様だぞ。多人数が此方に向かって来ている」
(,,゚Д゚)「たった二人ぽっち殺しただけじゃねーかよ。どんだけ仲間思いなんだ」
( ∵)
( ∵)「数は50程度だ。どうする」
(,,^Д^)「50かー! 二人に対して50! コイツは危ねえなー」
- 329 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:54:19 ID:/DlNPKPI0
- ( ∵)
( ∵)「逃げるのか?」
(,,゚Д゚)「まさか。俺に逃亡って言う言葉は似合わない。そうだろ?」
<ワァァァアアアアア!!!
(反 ゚ж゚)「こっちだ、いたぞ!! コイツがあいつらを殺したんだ!」
(反´o`)「計画は狂うが、二人の仇は討て! これが反王政派のやり方だ!!」
<ワァァァァアアアアア!!
(,,゚Д゚)「おっ、見つかっちまった。てかよ、計画狂わしちゃって良いわけ?」
( ∵)
( ∵)「ふん。逃げようにも逃げられなくなったな」
(,,゚Д゚)「元々頭にねーって。それに計画狂わしてまで俺に向かってくるんだ」
(,,^Д^)「殺してやんなきゃ、なあ?」
( ∵)
( ∵)「フッ。そうだな」
(,,゚Д゚)「じゃあ、行くぜ……」
⊂(,,゚Д゚)つ バッ!!
⊂(,,゚Д゚)つ「コード……、【メタリカ】!!」
- 330 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:55:55 ID:/DlNPKPI0
-
.
- 331 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:56:51 ID:/DlNPKPI0
-
mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize.
chanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. m
anize. mechanize. mechanize. mec .. ___ nize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mec
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mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mechanize. mecha
.
- 332 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 19:59:29 ID:/DlNPKPI0
- (,, Д )
(,, Д )「う、ぐ……オォォ……ッ」ガクガク
( ∵)
( ∵)「始まったか」
(,, Д )「オォォ……、アァ……」ピシッ……
(,, Д 〕ビキッビキッ
(反 ゚ж゚)「な、何だ……?」
(反´o`)「……、魔力。凄い魔力だ……。体中が……痺れて……」
(反;゚ж゚)「……分からん。嫌な予感がする。撃つか……」
(反;゚ж゚)
(反;゚ж゚)(う、腕が上がらない……?、痺れだ……! 魔力そのものが体を抑制しているのか?!)
〔,, Д 〕ビキッビキッ
〔0゜ Д 〕ピキッピキキッ!
(反´o`)「……? 体が変化していく……?」
(反;゚ж゚)「何だ…、こいつ、こんな魔法って……。体が鉄になっている、のか……?」
〔0゜゚Д゚〕ギンッ!!
- 333 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:00:14 ID:/DlNPKPI0
-
> ' ´  ̄` <
/ ミュ ヽ、
/ !ミt ハ _ l'''l _ l'''l /:l
/ ≧=- 、 i! |;;,,. /;, | ∟,|::|_,、 ,_ ,| ∟,|::|_,、 ,、|:::L
i , ィ-−y | |;;,,. ヽ;;l ソ/;, |::;――-;::/ ,.、_|::/_ |::;――-;::/ |/7:/
! <´ ̄,≧ ト、" ̄k_ik ! ヽ;;l _、-''7 ソ ヽl /,;/ /:;.―-;::::/ ..ヽl /,;/ !/
| / ̄ / i!;, ヾt=三! irヽ ___、-'''゙´:::,、-゙、;:::::''7 ∠-' ` ´ /::/ ∠-'
__! / i ヽ' }三ツ t | |:::::::::::;;、-''´ _ニコ::!―i / ´
i .| 〃 丶、ノ三ノ i ! i! |;;、-''´ |,,;;;,、-''''゙゙´
} ! ィt-==-、三{" //
|ハ, "__jユ- 彡 ト-'
ヽ-! 、 )三彡 /!
!、ヽ =三― ´. |
ハ`=k― イy ハ__
| 气≧'' !ヒ刈 ` >ー-----<_
| kーァ≧ | |斧笊 ,,ィz,, ` ヽ
//笊从! . | |斗刈}y=彡斥笊昨少>-、 \
/ /彡斗! 弋==≦――升小壬れフ≧ ーゞ、 ヾ、
/ /斧气ノ _,,ィ≧< <三三廴≦ | rMュ ! \ヽ、
/ ィ≦===三彡≧斥/ t=三!|三三斥 t-、j__y三斗、 ハ ヾ! i
. / ,,ィ≦==k==フ !|||辷 /斥" )彡笊 |卅| ハ气レ圦 ヽ |i |
>''"/彡斥ーt- / !ト==7 ´ //三斧 !災| ノ \ ヾ、 i i!! i!
/´ >≦ク ! / i!====! //ツシ昨  ̄=ツ \ ヾ \__ノノ |
/ 吻/ /笊!t ハ / i! ii|! '.|斧斥ツ /ミツ \ !
/ / /ニ)/ | ! |"⌒"! !弋笊. / ヾ . \ |
. / /. / /爪乂 i | !===/ t ィクi V / /丶/// \\ \ |
- 334 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:01:27 ID:/DlNPKPI0
- 〔0゜゚Д゚〕シュゥゥゥ
〔0゜゚Д゚〕「準備完了。さあて、始めようか」
(反;゚ж゚)
〔0゜゚Д゚〕「どうだい? イカした体だろう? まあツルツルになっちまうのは悲しいがな!」
(反;´o`)
〔0゜゚Д゚〕「ん? もう体は動くだろう? さあ、始めようぜ。 50数人で黙られると何だか怖ええよ」
(反;゚ж゚)つy=「う、う……」チャキッ
(反;゚ж゚)つy=そ「うおおおおおおおおおおお!!!」パァン!パァン!
(反;´o`)つy=そ「うわあああああああああああ!!」パァン!パァン!
__ __ _ __
/::ヽ. 「::::l /} /:::/ /´::::/ /´::::> ,.-.、_ __,,..、
〈:::::::ハ |:::::j '´ |:::::/ /:::::::/./! /:::::/ /:::::/ /::::::::j__
';:::::::l l/ _ l::::i /:::::::://:::/ /:::::/ /::::://::7 ,:'::::::::/::::::〉 __
V:::::l /::::}. l:::::!ヽ一' l/ /::::::< └-' 〈_:/ /::::://:::::::/,.ヘ. /:::::/
V:::レ::::::::r' .l:::::l /:::;へ::::\ /:::::< ー-'<:://::::::://:ヽ
.';:::::::::/ ;:::::└‐:::ァ ∨ 丶;::::>. ,'::::;ヘ::丶、 ´ /::::::::/':::::::/
.';::::〈 !::::;_:::::::/ ` レ' `¨ /:::::::< ヽ;;/::::>
ヽ::::〉 |::/  ̄ /::::;::::::::\ ヽ'
.V U 〈:::/ \/
- 335 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:03:42 ID:/DlNPKPI0
- 〔0゜゚Д゚〕カン!カン!!
〔0゜゚Д゚〕「効かねーなあ」カン!カン!!
〔0゜゚Д゚〕「見ろよ。全員で撃ったって俺の体にゃ、傷一つ付かねーんだ」カン!カン!!
〔0゜゚Д゚〕「俺に傷でも付けたかったら、爆弾なり大砲なり持って来るんだな」カン!カン!!
(反;゚ж゚)「ほ、本当に効かない……、何者なんだ、あんた」
〔0゜゚Д゚〕「俺か? 俺はよぉ、ラウンジのギコ。ギコ・アダムズ」
(反;゚ж゚)「ギコ……だと……?! 馬鹿なッ!」
〔0゜゚Д゚〕「ようやく気づいたか?」
(反;゚ж゚)「コード使い……ッ! 勝てる道理が無い!」
〔0゜゚Д゚〕「ま、そういう事だ。死んでもらうぜ」
〔0゜゚Д゚〕カツカツ…
(反;゚ж゚)「く、来るな!!」
〔0゜゚Д゚〕カツカツ…
(反;゚ж゚)「やめろ、来るな!!」
- 336 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:08:25 ID:/DlNPKPI0
- ○〔0゜゚Д゚〕スッ…
○〔0゜゚Д゚〕「見せてやるよ。文字通り、鉄拳ってやつをよ」
(反;゚ж゚)
〔 0゜゚Д〕ΞΞΞΞ○;∝ξж゚;反) ボチュ!!
(反;´o`)「こ、拳で……、頭が……?!」
○〔0゜゚Д゚〕「一人目……。次はどいつだ? 志望者は前に出てくれ」
(反;´o`)「う、うわわああ!!」
<うわああああああああああああああ!!!
にげろおおおおおおおおおおお!!!>
○〔0゜゚Д゚〕「お……? もう散り散り?」
( ∵)
( ∵)「遊びすぎたな、ギコ」
〔0゜゚Д゚〕「……ケッ!」
- 337 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:09:11 ID:/DlNPKPI0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
.
- 338 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:10:05 ID:/DlNPKPI0
-
Chapter8.
.
- 339 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:10:46 ID:7mwzgtXw0
- ストーリーもさることながら、毎度気合いの入ったAA乙
憧れる
- 340 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:12:52 ID:/DlNPKPI0
- 【南部 ニューソク 市街地】
l从;・∀・ノ彡^・∋ パカラッパカラッ
l从;・∀・ノ彡^・∋「アニジャとオトジャは何処なのじゃ……」パカラッパカラッ
<ドゴォ!!
l从;・∀・ノ彡^・∋「わっ!」パカラッパカラッ
<ドゴォォオ!!
l从;・∀・ノ彡^・∋「昨日に比べて攻撃が激しくなってるのじゃ……」パカラッパカラッ
l从;・∀・ノ彡^・∋「……なんだか不安になって来たのじゃ」パカラッパカラッ
l从;・∀・ノ彡^・∋「確かに、ちょっとやそっとの事じゃやられる二人じゃないけど……」
<ドゴオオオオン!!
l从;-∀・ノ彡^・∋「!! ……そうドンパチやられると、粉塵で前が」
l从;・∀・ノ彡^・∋ パカラッパカラッ
l从;-∀・ノ彡^・∋「アニジャ、オトジャ……無事でいて欲しいのじゃ!」
- 341 :VIPの総合に誤爆した死のう:2011/12/23(金) 20:14:34 ID:/DlNPKPI0
- l从;・∀・ノ彡^・∋ パカラッパカラッ
l从;・∀・ノ彡^・∋「……何か感じるのじゃ。何じゃ……? この感じは」
l从;・∀・ノ彡^・∋ ズブリ……
l从;・∀・ノ彡^・∋『ヒヒーン!!』ズブリズブリ
l从;・∀・ノ彡^・∋「どうしたのじゃ……?」
l从;・∀・ノ彡^・∋『ヒヒーン!! ヒヒーン!!』ズブリズブリ
l从;・∀・ノ彡^・∋「馬の足元がぬかるんでる……? どういう事なのじゃ……?」
l从;・∀・ノ彡^・∋「下りた方が良さそうなのじゃ……」
l从・∀・ノ!リ シュタッ!
l从・∀・ノ!リ「沼地でもあるまいし……」
l从・∀・ノ!リ ズブリ……
l从;・∀・ノ!リ「?!」ズブリズブリ
l从;・∀・ノ!リ「イモジャの足もぬかるんで来たのじゃ……!」ズブリ
- 342 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:15:44 ID:/DlNPKPI0
- l从;・∀・ノ!リ ズブリズブリ
l从;・∀・ノ!リ「……何じゃ? 魔法……? 魔法だとしたら、錯覚?」
l从;・∀・ノ!リ「……魔力を感じるのは、そこの路地を曲がった所」
l从;・∀・ノ!リ「行ってみるのじゃ……、何かあるかもしれない……」
l从;-∀-ノ!リ「……気を強く持てば錯角なんて」
l从;-∀-ノ!リ
l从;-∀-ノ!リ
l从;-∀-ノ!リ(一歩)
l从;-∀-ノ!リ ザッ
l从;-∀-ノ!リ(二歩)
l从;-∀-ノ!リ ザッ
l从;-∀-ノ!リ(馴れてきたのじゃ)
l从;-∀-ノ!リ ザッザッザッ
- 343 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:18:05 ID:/DlNPKPI0
- l从;・∀・ノ!リ ザッザッザッザッ
l从;・∀・ノ!リ「此処を曲がった所に……」ザッザッ
l从;・∀・ノ!リ ザッ
l从;・∀・ノ!リ
(゚<_゚ )
l从;・∀・ノ!リ「オ、オトジャ……? オトジャなのじゃ! 生きていて……」
(#; ;;- ) 「ヒュー……ヒュー……」ビクンビクンビクン
(#; ;;- ) ,;:,':∴「ゴハァ!!」
(#; ;;- ) 「も、もう……、ヒュー……ヒュー……、やべで……、ごほっ!」ビクンビクンビクン
l从;・∀・ノ!リ「……これは、D?」
(゚<_゚ )
l从;・∀・ノ!リ「オトジャ……?」ザッザッ
l从;・∀・ノ!リ「こんな所で立って、何してるのじゃ……? それに血まみれなのじゃ」ザッザッ
l从;・∀・ノ!リ「今、治して……」ベチャ
l从;・∀・ノ!リ「……何か踏んだ?」
( ゚_ξ。,@;;ζゝ゚)
- 344 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:19:33 ID:/DlNPKPI0
- l从;・∀・ノ!リ
( ゚_ξ。,@;;ζゝ゚)
l从;・∀・ノ!リ ズブリ
l从;・∀・ノ!リ「アニジャ?」ズブリズブリ
( ゚_ξ。,@;;ζゝ゚)
l从; ∀ ノ!リ ブルッ
l从; ∀ ノ!リ ガクガクガクガク
(゚<_゚ )
l从; ∀ ノ!リ「アニジャ? アニジャ?」ガクガクガクガク
(゚<_゚ )
l从; ∀ ノ!リ「オトジャ……、どういう事なのじゃ?」ガクガクガクガク
(゚<_゚ )「イモジャ」
l从; ∀ ノ!リ ガクガクガクガク
(゚<_゚ )「恐怖だよ」
l从; ∀ ノ!リ ゾクッ……
- 345 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:20:38 ID:/DlNPKPI0
- (#; ;;- ) 「ぐは、あ……」ビクンビクンビクン
(゚<_゚ )「もう、戻れない」
=y⊂(゚<_゚ )チャキッ
�堯瓧硎勝�゚<_゚ )ドン!
(#; ;;- ) 「?!」ビスッ!
(#; ;;- ) 「んんぐああああああああああああ!!!」ジタバタ
l从; ∀ ノ!リ「……オトジャ、どうしたのじゃ?」
(゚<_゚ )
l从; ∀ ノ!リ「それに、その傷……。血が、あふれ出てるのじゃ……」
l从; ∀ ノ!リ「こんな状態で戦ってたら、オトジャも死んじゃうのじゃ……」
(゚<_゚ )「もう、痛みは無い」
l从; ∀ ノ!リ
(゚<_゚ )「自分でも、不思議なんだ。生きている感じがしないんだ」
l从; ∀ ノ!リ「……今、治すのじゃ。そこでジッとしてるのじゃ」ザッザッ
- 346 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:21:49 ID:/DlNPKPI0
- <これは……、何という事だ……
(゚<_゚ )
l从;・∀・ノ!リ「あ、新手……?」
(゚<_゚ )
( ´W`) 「おお……、おお……、何と残虐な……」
(ξ。;;::,'冑O||O)
|反 ;@::/,,◎┥
モブ б;;`@,,..
( ´W`) 「信じられん。屈強な戦士達だぞ……」
l从;・∀・ノ!リ「な、何で……? 何で、あの人の足はぬかるんでないのじゃ……? 何で無事なのじゃ?」
( ´W`) 「ディ。お前までやられたと言うのか」
(#; ;;- ) 「が、があ……」ドクドク
( ´W`)
( ´W`) 「そうか、貴様か……。貴様がやったのか……」
(゚<_゚ )
- 347 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:22:46 ID:/DlNPKPI0
- ( ´W`) 「残忍な男よ……。その飢えた魔力が訴えかけておるわ」
(゚<_゚ )
<シラヒーゲ様ッ!!
( ´W`) 「近寄るな!」
(反王^#^)「え?」タッタッタッタ!
(反王;^#^)「?!」ズブリッ!!
(反王;^#^)「わ、あああ!!」ズブリズブリ
( ´W`) 「飲み込まれるぞ、恐怖に」
(反王;^#^)「な、何だこれは……!」ズブリズブリ
( ´W`) 「……恐怖の具現だ」
<ぬわぁ! なんだぁ!!
足が、足がぬかるんで!!>
( ´W`) 「後続の隊まで飲み込み始めたか……。悪魔め」
(゚<_゚ )
l从;・∀・ノ!リ「オトジャ……、この人……強すぎる……」
(゚<_゚ )
- 348 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:24:14 ID:/DlNPKPI0
- ( ´W`) 「同士よ!! 良く聞けぇい!!」
(反王;^#^)
(後続;´`)
(後続;@ー@)
( ´W`) 「主らの泥濘、彼奴の恐怖の具現じゃ!!」
( ´W`) 「私が奴を打ち砕き、同士らを救ってみせる。安心せぇい!!」
(反王;^#^)「シ、シラヒーゲ様……!」
(後続;@ー@)「シラヒーゲ様ッ!!」
( ´W`) 「……貴様、名は」
(゚<_゚ )「オトジャ・サスガ」
( ´W`) 「サスガファミリーの者か……。貴様は危険だ。私が殺す」
(゚<_゚ )
( ´W`) Φ「この聖斧にて、葬ってみせる」スッ…
l从;・∀・ノ!リ(な、何じゃ、あの斧……ッ! とんでもない魔力を帯びている……?)
(゚<_゚ )
- 349 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:25:02 ID:/DlNPKPI0
- l从;・∀・ノ!リ(違う、違うのじゃ。魔力を帯びているんじゃない……)
l从;・∀・ノ!リ(あれは、あの人が具現化している……、魔力を具現化しているのじゃ!)
l从;・∀・ノ!リ(あの光る斧を作り出す事が……、あの人の魔法……)
( ´W`) Φ「……同士の仇、討たせてもらうぞ」
(゚<_゚ )
( <_ )「仇? 仇だと?」
( ´W`) Φ
( <_ )「よくそんな事を言えたもんだな……。俺はハハジャもアニジャも……」
( <_ )
(゚<_゚ )「う゛お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
( ´W`) Φ「来るか……ッ!」ザッ!
l从;・∀・ノ!リ「オトジャ!! ダメなのじゃ!!」
l从;・∀・ノ!リ「そんな傷だらけの体じゃ、……オトジャ!!」
(゚<_゚ )「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
l从;;∀;ノ!リ「オトジャッ!!」ブワッ
- 350 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:26:25 ID:/DlNPKPI0
- 【南部 ニューソク サスガファミリーの屋敷 チチジャは窓を見る】
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
(´・_ゝ・`)「……チチジャ。どうしたんだい、外なんか眺めて」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「いや、良い具合で屋敷に近づいて来ている思ってな」
(´・_ゝ・`)「そして、……君の思う通りにこの屋敷から家族は居なくなった」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「家族だけじゃない。もう使用人でさえ、この屋敷には……」
(´・_ゝ・`)「本当に死ぬつもりなのかい?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「その方が、良い」
(´‐_ゝ‐`)「私は……、」
(´‐_ゝ‐`)「……いや、何も言えないよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「すまんな」
(´‐_ゝ‐`)
- 351 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:28:15 ID:/DlNPKPI0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「どう、思う?」
(´・_ゝ・`)「ん?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「生きていると思うか? アニジャとオトジャは」
(´・_ゝ・`)「ああ。私は彼らを信じているよ。チチジャは違うのかい?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「私も生きていると思いたい。だが、今回に限っては総攻撃だ」
(´・_ゝ・`)「……シラヒーゲとミルナが出てくる、と」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「恐らくミルナはこの屋敷に進んでくるだろう。そしてシラヒーゲは後方……、つまり市街戦を指揮している事だと思う」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「当たるとしたら、シラヒーゲ。奴はバケモノだ」
(´・_ゝ・`)「元王家警備隊シラヒーゲ・ユニット。光る斧が空を割ったと言う伝説さえ残しているな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「幾多の危機を警備隊として払いのけてきた男だ。若い頃は一人で中都市を墜としたと聞く」
(´・_ゝ・`)「彼の伝説は数え切れないくらいだ。……しかし、何故そんな人が反王政派についているんだろう」
- 352 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:29:10 ID:/DlNPKPI0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「嫌になったんだよ。一向に良くならない世界に」
(´・_ゝ・`)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「何もしようとしない王都に、何も出来ない王に。ならば自分が変えようと踏んだんだろう」
(´・_ゝ・`)「……そうか」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……シラヒーゲに当たって無ければ良いのだが」
(´・_ゝ・`)「当たっていたら二人は死ぬ、と」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「それは間違い無い。あの二人の力では到底叶わないだろう。体に触れさせても貰えない」
(´・_ゝ・`)「それほどまで実力に差が……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。それ位の差があると私は踏んでいる」
(´・_ゝ・`)「心配かい?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「わが子の心配をしない親なんているものか」
- 353 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:30:34 ID:/DlNPKPI0
- (´・_ゝ・`)「それは子供にも言えることだよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ん……?」
(´・_ゝ・`)「親の心配をしない子供なんていない。そうだろう?」
(´・_ゝ・`)「君の話を聞いた彼女達の顔。あんな悲しい顔なんてそうそう無いよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
(´・_ゝ・`)「もし君が死んだら、ハハジャが死んだ悲しみに加えて、君が死ぬ悲しみを背負っていく事になる」
(´・_ゝ・`)「あまりにも辛すぎるよ。……辛すぎる」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「だが……」
(´・_ゝ・`)「君の考えも悩んだ結果だとは思う。少しだけでも良いから、彼らの為にも考え直してくれないかい?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……優しいな、君は」
(´^_ゝ^`)「そうかな」
- 354 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:31:29 ID:/DlNPKPI0
- 【屋敷 別室】
( ^ω^)「凄い攻撃だお……」
ξ゚⊿゚)ξ「窓から見えるの?」
( ^ω^)「まあ割りと」
ξ゚⊿゚)ξ「……そう。戦闘の準備、しとかないとね」
(;^ω^)「やっぱり此処に攻め込んで来る訳だおね?」
ξ゚⊿゚)ξ「当たり前でしょ。此処に攻め込むのが目的なんだから」
(;^ω^)「でも、この屋敷はもう僕達しか居ないみたいだお」
ξ゚⊿゚)ξ「きっとチチジャさんが逃がしたのよ」
(;^ω^)「……チチジャさん、やっぱり死ぬ気なのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「恐らくね。もしかしたら私たちにも逃げろって言うかもしれないわ」
(;^ω^)「ううむ……」
ξ゚⊿゚)ξ「その時はしょうがないわね」
- 355 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:33:06 ID:/DlNPKPI0
- ξ゚⊿゚)ξ ガサゴソ
ξ゚⊿゚)ξつθ スッ
( ^ω^)「打つのかお? 血」
ξ゚⊿゚)ξ「どうしようかしらね……。念のため打っておいても悪くは無いけど……」
ξ゚ー゚)ξ「まあ、迷う所ね」
( ^ω^)「……ツン」
ξ゚ー゚)ξ「何?」
( ^ω^)「ツンは何処で生まれたのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「私はね、ユニックス出身なの」
( ^ω^)「ユニックス?」
ξ゚⊿゚)ξ「北部の都市よ。ニューソクと同じくらいの都市ね」
( ^ω^)「と言う事は割りと大きい街な訳かお」
ξ゚ー゚)ξ「ええ。良い街よ」
- 356 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:34:44 ID:/DlNPKPI0
- ( ^ω^)「そうかお……」
ξ゚ー゚)ξ「このまま旅を続けるなら、その内ユニックスを案内してあげても良いわよ」
( ^ω^)「是非お願いするお。でも、何でツンはユニックスを出たのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「何故、ねぇ……。特に嫌な事があった訳でもないし……」
ξ゚⊿゚)ξ「やっぱり、好奇心ね」
( ^ω^)「好奇心?」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタと出会う前から色んな街を見て歩きたいと思ってたの。世界の全てを見たいと言うか……」
ξ゚⊿゚)ξ「だからまずはエマージェンシーについて調べようと思って。だって世界を揺るがせた事件な訳じゃない?」
ξ゚⊿゚)ξ「で、そこから派生していければって思ったのよ。浅はかな考えだけどね」
( ^ω^)「へー……」
ξ#゚⊿゚)ξ「へーとは何よ。折角人が話してるのに」キッ!
(;^ω^)「いや、違くて、そういう意味じゃ」
ξ゚ー゚)ξ「分かってるわよ」
(;´ω`)ホッ
- 357 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:35:56 ID:/DlNPKPI0
- ξ゚⊿゚)ξ「で、どうするのよ」
( ^ω^)「何がだお……?」
ξ゚⊿゚)ξ「これからよ。ずっとニューソクにいる訳じゃないんでしょ?」
( ^ω^)「そうだけど……」
ξ゚⊿゚)ξ「チチジャさんから聞ける事聞いたら、次の街に行かない?」
( ^ω^)「うん。チチジャさんからの情報で次の目的地は決めようかと」
ξ゚⊿゚)ξ「それがいいわね」
( ^ω^)「……ツンは、いつまで旅を続けるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
( ^ω^)「いや、ふと気になっただけだお。もし帰りたかったらユニックスを目指して……」
ξ゚⊿゚)ξ「良いわよ。アンタに着いて行くわ」
( ^ω^)「いいのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「良いって言ってるの。しつこいわよ」
( ^ω^)「……ありがとうお」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタと居ると飽きなくていいからね」
- 358 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:37:21 ID:/DlNPKPI0
- ( ^ω^)「これからもこんな感じで危険に晒されたりする事もあるのかお……?」
ξ゚⊿゚)ξ「さあ、ね。でもこんな紛争が起きてるのはニューソクぐらいよ」
( ^ω^)「じゃあニューソク以外はもうちょっと平和って事かお……」
ξ゚⊿゚)ξ「多分ね。また色々トラブルはあるだろうけど」
( ^ω^)「そうだおね……」
ξ゚⊿゚)ξ「ま、後の事は後で考えれば良いわ」
( ^ω^)「今はニューソクの事、かお」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ。この戦いももうすぐ一段落よ」
( ^ω^)「ニューソクの陥落と言う形でかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……チチジャさんはそれを望んでいるから、そうなるでしょうね」
( ^ω^)「やっぱり、そうかお……」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、まだ決まった訳じゃないわ。アニジャと弟さんが戻ってくるのを待ちましょう」
ξ゚⊿゚)ξ「きっとアニジャなら最後まで反王政派に抗うと思う。アニジャならチチジャさんを納得させて、それで……」
( ^ω^)「うん……、信じようお。きっとアニジャは帰ってくるお」
ξ゚ー゚)ξ、「そう、ね」
- 359 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:39:10 ID:/DlNPKPI0
- 【南部 ニューソク サスガファミリーの屋敷を目視できる位置】
( `ー´)「よしっ、屋敷突入準備!」
(反ΦжΦ)「ハッ!」
( `ー´)(……思ったより、市民の抵抗が激しかったな。お陰で我々の戦力が分散された)
( `ー´)(だが、この勢いならニューソクは墜ちる。そうなれば間接的にではあるが、王都に大打撃を与えたも同然)
( `ー´)(長かったニューソクの戦いにも、ようやく終止符を打つことが出来るのか……)
( ゚д゚ )「ネーノ・グレイ」
( `ー´)「ハッ!」
( ゚д゚ )「チチジャ・サスガはコード使い。私が奴を倒す」
(;`ー´)「ハッ! しかし、ミルナ様に万が一の事があれば反王政派は……」
( ゚д゚ )「余計な心配はするな。準備を続けろ」
(;`ー´)「ハッ!」
(;`ー´)(……ふむ。ミルナ様は自ら危険を買って出るタイプだったか?)
(;`ー´)(それに、ミルナ様に何かあれば……、反王政派は崩れる)
(;`ー´)(どうも今回は市民の攻撃も激しい……、ミルナ様が討たれるだけで壊滅の危機……)
- 360 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:40:07 ID:/DlNPKPI0
- (;`ー´)(だが、そんな事はミルナ様も重々承知しているはず)
(;`ー´)(何だ……? ミルナ様の考えが読めない)
(;`ー´)(シラヒーゲ様がいるからか? 確かにシラヒーゲ様なら反王政派を纏め上げる実力がある)
(;`ー´)(この戦いでは既に同士を鼓舞し、凄まじい勢いで市民を制圧している……。凄まじい実力だ)
(;`ー´)(しかし、お年を召していらっしゃるシラヒーゲ様に任せると言う話もおかしい)
(;`ー´)
(反ΦжΦ)「ネーノ様。突入の際なんですが……」
(;`ー´)そ ビクッ
(;`ー´)「ん? あ、ああ……」
(;`ー´)(……まあいい。ミルナ様が危険になれば自分が盾になるのみ)
( `ー´)(あの人は……、絶対に死んではいけない人なんだッ)
- 361 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:41:04 ID:/DlNPKPI0
- 【南部 ニューソク 市街地】
l从 ∀ ノ!リ
l从 ∀ ノ!リ「オトジャ……」
( <_ )
l从;∀;ノ!リ「オトジャ……、もう……」ポロポロ
( <_ )
l从;∀;ノ!リ ポロポロ
l从;∀;ノ!リ「もう……、そんな事……」ポロポロ
( <_ )
l从;∀;ノ!リ「血が、止まらないのじゃ……、」ポロポロ
(反王;^#^)「あ、ああ……」
( <_ )
(後続;´`)「し、信じられない……」
- 362 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:41:46 ID:/DlNPKPI0
- ( <_ )
( <_ )「フゥ……ッ、フゥ……ッ」
(後続;´`)
(後続;´`)「シラヒーゲ様が……、シラヒーゲ様が……」
(反王;^#^)「シラヒーゲ様が殺されるなんてッ!!」
( ´W;;∝ξ`) グシャ
l从;∀;ノ!リ「オトジャ……、もう……ッ! もう……ッ、休んで……ッ!」
(゚<_゚ )ギンッ!!
(゚<_゚ )「次の相手はどいつだああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」ドクンッ!!
(反王;^#^)「う、うわああああああああ!!」
(後続;@ー@)「ひ、ひぃぃぃいぃぃいいい!!」
l从;∀;ノ!リ「オトジャが……ッ」
l从;∀;ノ!リ「オトジャが……死んでしまうッ!!」
- 363 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:42:29 ID:/DlNPKPI0
-
今日の話で分かった事
・ギコ、ニューソクに到着!
・ツンの出身はユニックス
・チチジャは死ぬ気……?
・ギコのコード【メタリカ】、体は鋼鉄と化す
・シラヒーゲの能力は武器具現化!
・市民の抵抗は激しい様子
・戦いは激化! ニューソク陥落寸前?
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 364 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:43:41 ID:/DlNPKPI0
- ぎゃあああああああああああ
誤爆は死にたいまじで
- 365 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:44:13 ID:6Q7rEHKQ0
- けどよー! そんな現実、つっぱねるくらいの気持ちがなきゃあな!
- 366 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 20:46:00 ID:7mwzgtXw0
- >>365
ワロスwwww
乙乙
- 367 :名も無きAAのようです:2011/12/23(金) 23:43:30 ID:5W1CZEqoO
- オトジャ…
- 368 :名も無きAAのようです:2011/12/24(土) 04:41:27 ID:kmuak/J.O
- 乙乙
>>333のギコがクリスタルボーイに見えちゃったぜ
しかし話がぐんぐん動いて面白いな
乾いた雰囲気が好きだわ
- 369 :名も無きAAのようです:2011/12/24(土) 10:54:49 ID:RMuyBaaM0
- (作者だけど本当にクリスタルボーイ借りてるのは内緒)
- 370 :名も無きAAのようです:2011/12/24(土) 10:58:49 ID:Rp0onzpE0
- そんな事よりオナニーだ!
- 371 :名も無きAAのようです:2011/12/25(日) 22:57:36 ID:V0P.gpE2O
- (´・ω・`)ショボンの出番まだー?
- 372 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:37:51 ID:lxhuru/M0
- いやあ紅白終わったな
- 373 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:38:46 ID:lxhuru/M0
- 【南部 ニューソク 屋敷 別室】
ξ゚⊿゚)ξ「さて、デミタスさんの所に行くわよ」
( ^ω^)「ツン、結局血は打たないのかお?」
ξ-⊿゚)ξ「やめとくわ」
( ^ω^)「何故に?」
ξ;゚⊿゚)ξ「え、ちょっと心の準備的な意味で」
(;^ω^)「針を刺すのが怖いと」
ξ;゚⊿゚)ξ「すっごく痛いのよ! 気絶する人だっているんだから」
(;^ω^)「それは怖い」
ξ;゚⊿゚)ξ「だからもうちょっとだけ覚悟が……」
<パリンッ!
(;^ω^)「……ん?」
ξ゚⊿゚)ξ「……隣の部屋ね、窓が割れたんだわ」
(;^ω^)「誰か来たって事かお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……恐らくはね」
(;^ω^)
- 374 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:39:52 ID:lxhuru/M0
- (;^ω^)「い、一体誰が……」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなの決まってるじゃない」
(;^ω^)「……反王政派しかないおね」
ξ゚⊿゚)ξ「すっごく近くまで来てたんですもの……。むしろ遅いくらいよ」
(;^ω^)「どうするのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「どうするって……」
ξ゚⊿゚)ξつy= チャキッ!
ξ゚⊿゚)ξつy=「もちろん、戦うわよ」
(;^ω^)「お、おー」
ξ゚⊿゚)ξつy=「おー、じゃないわよ。アンタも覚悟決めなさい」
(;^ω^)つy= チャキッ!
(;^ω^)つy=「……分かってるお」
- 375 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:40:47 ID:lxhuru/M0
- 【南部 ニューソク 屋敷 廊下】
ξ゚⊿゚)ξ「……この部屋ね」
(;^ω^)「早くしないと出て来てしまうお!」
ξ゚⊿゚)ξ「……分かってるわよ。1、2、3で扉を蹴る、それで良い?」
(;^ω^)「OKだお」
ξ゚⊿゚)ξ「行くわ。1、2……」
ξ#゚⊿゚)ξ「3ッ!!」ドガッ!
ξ#゚⊿゚)ξつy= チャキッ!
(;^ω^)つy= チャキッ!
(,,゚Д゚)
ξ;゚⊿゚)ξつy=「手を上げ……ってあれ?」
(;^ω^)つy=「ギコさん……かお?」
(,,゚Д゚)∩「よお。お久し」
ξ;-⊿-)ξつy=「あんたねぇ……」
(,,^Д^)「すまんすまん! テンション上がっちゃって窓から進入してビビらせてやろうかと……」
ξ#゚⊿゚)ξつy= キッ!
- 376 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:41:58 ID:lxhuru/M0
- ξ#゚⊿゚)ξつy=そ パァン!
(,,^Д^) ヒュン!
(メ,^Д^) タラー
(メ;゚Д゚)「お、へ?」
(; ゚ω゚)「ツン、何て事を……」
ξ#゚⊿゚)ξ「もう知らない!」
(メ;゚Д゚)「お、おい! そんなに怒る事ねーだろ!」
ξ#゚⊿゚)ξ プリプリ
(;^ω^)「こ、怖いお……」
(メ;゚Д゚)「そんな怒る事か?」
(;^ω^)「謝った方が宜しいかと」
(メ;゚Д゚)「……ツン、すまん」
ξ#゚⊿゚)ξ プリプリ
- 377 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:42:47 ID:lxhuru/M0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
.
- 378 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:43:38 ID:lxhuru/M0
-
Chapter9.
.
- 379 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:44:22 ID:lxhuru/M0
- 【南部 ニューソク 屋敷】
(メ,゚Д゚)「よっすお前ら」
(´・_ゝ・`)「随分とゆっくりとした到着だったね」
(メ,゚Д゚)「これでも全速力で遊びに来たんだ」
(´・_ゝ・`)「で、その傷は?」
(メ,゚Д゚)「ツンにやられた」
(´・_ゝ・`)「? ツンさんに……?」
(メ,゚Д゚)「詳しくはブーンに聞いてくれや」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ギコ。何故わざわざこんな戦場に……」
(メ,^Д^)「だーから遊びに来たって言ってんだろ」
ξ゚⊿゚)ξ(うっさいのが増えたわね……)
( ^ω^)(この人一人で屋敷の空気がガラッと変わってしまったお……)
- 380 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:46:12 ID:lxhuru/M0
- (´・_ゝ・`)「で、街の方はどうだったんだい? 少し話を聞かせておくれ」
(メ,゚Д゚)「街……? 反王政派の勢いって事?」
(´・_ゝ・`)「うん……当然通ってきた訳だろう? その辺も踏まえて教えてくれると助かるかな」
(メ,゚Д゚)「そうだな……。結構市民の攻撃が激しいみたいで、なかなか此処まで攻め込めずに居るみたいだったぜ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「市民が……」
(メ,゚Д゚)「俺の方はバーッと此処までぶっ飛ばして来たからよ……。後の詳しい事は分からねえがな」
(´・_ゝ・`)、「……いや、これだけ聞ければ満足だよ」
( ^ω^)「あ、あの」
(メ,゚Д゚)「あ?」
( ^ω^)「ビコーズさんは来てないんですかお?」
(´・_ゝ・`)「あ……、そういえば姿を見ないね」
(メ,゚Д゚)「アイツは入り口付近で見張ってるとか言ってたぜ。心配性だからなビコーズは」
(´^_ゝ^`)、「なるほど、彼らしいね……。一方、君は窓から入って来た、と」
(メ,゚Д゚)「ドッキリのつもりで。お陰で怪我した」
(´・_ゝ・`)「ん? ツンさんに傷付けられたんじゃ?」
(メ,゚Д゚)「詳しくはブーンからな」
- 381 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:47:45 ID:lxhuru/M0
- (´・_ゝ・`)「じゃあ私はビコーズの所に行って来ようかな。もし押し寄せてきたら、彼一人でどうにかなる物でもなさそうだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「いや、その必要は無い」
(メ,゚Д゚)「あ?」
(´・_ゝ・`)「……君が死んで終わりにするから、か?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうだ。無闇に反王政派に死人を出すのも、な」
(´・_ゝ・`)「……ふむ」
( ^ω^)(やっぱり……、考えは変わらないみたいだおね……)
(メ,゚Д゚)「何? お前死ぬ気なの?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。目標である私が死ねば、ニューソクは争いの中心地では無くなるからな……。その方が良い」
(メ,゚Д゚)「ほお〜……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
(メ,゚Д゚)「ばっかじゃねーの」
( ^ω^)
( ゚ω゚)そ(言っちゃった!)ドドドドーン!!
- 382 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:49:36 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「ば、ばか……」ポッカーン
(メ,^Д^)「ギコハハハハハハハ! そうだよ、大馬鹿。お前が死のうが生きようがニューソクは大して変わらんよ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「……そうか?」
(メ,^Д^)「ったりめーよ! お前が死んで反王政派が王都に進もうとも、こんだけ破壊されてんだ」
(メ,^Д^)「あいつらの根城になれば多少は変わるかも知れんが、この状態ではまずありえねえ」
(メ,^Д^)「って事で拠点としての機能は果たさねーし、潜伏して事実上拠点になったとしても今までと全く変わらねえ」
(メ,^Д^)「ニューソクが墜ちれば、王都が痺れを切らして出てくるだろうし、此処が戦場になるのも変わらねえ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)
(メ,^Д^)「要するにお前が死んでも無駄死にに過ぎないって訳だ。そう思わねーか、デミタス」
(´^_ゝ^`)、「そう単刀直入に言える君が羨ましいよ、ギコ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「と言う事は、お前もそう思っていたと?」
(´^_ゝ^`)「私はそう言った情勢面よりも、残された人たちの情を優先する性質だから……」
(メ,゚Д゚)「つーか、長年ニューソク牛耳ってるのにそんな事も分かんねーのか」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「……盲点だった」
- 383 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:51:02 ID:lxhuru/M0
- (メ,゚Д゚)「ったく、お前は昔から何処か抜けてると言うか……」
(´^_ゝ^`)「そう言うなよギコ。思い悩んでる時こそ、冷静に周りを見辛くなるんだ」
(´^_ゝ^`)「誰もが君みたいにノウノウと生きてる訳じゃない」
(メ;゚Д゚)「まるで俺が悩み事とは無縁な人間みたいな言い方だな」
(´^_ゝ^`)「だってそうだろう?」
(メ;-Д-)「……けっ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「……だとすれば、私が死ぬ必要性は」
(メ,゚Д゚)「だから、ねーよ。馬鹿」
( ゚ω゚)そ(言い切っちゃった!)ドドドドーン!!
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「ふむ……」
(メ,゚Д゚)「んな事はこいつでも分かるぜ。な、ブーン」
(;^ω^)「ぼ、僕かお?」
ξ゚⊿゚)ξ「え、マジで? あんた分かってたの?」
- 384 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:53:26 ID:lxhuru/M0
- (;^ω^)「まあ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「言いなさいよ」
(;^ω^)「それは余りにも恐れ多いお……。それにあんな強い思いを否定出来る勇気持ち合わせてませんお……」
(メ,゚Д゚)「つーわけだ。自分に酔ってないでまともな判断しろってんだ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)
(´^_ゝ^`)、「ギコ、それは言い過ぎだ」
(メ,゚Д゚)「こいつにゃこの位言わなきゃ分かんねーのよ」
(;^ω^)[チチジャさんってそう言う事言われちゃう系キャラだったのかお?] ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ[馬鹿ね。ギコさんの前では皆がそうなるわよ、多分] ヒソヒソ
(;^ω^)[なるほどお。恐るべきはギコさんかお] ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ[ただ空気読めて無いだけかと思うけど] ヒソヒソ
(メ;-Д゚)(聞こえてんだよ、この野郎ども)
- 385 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:54:38 ID:lxhuru/M0
- (´^_ゝ^`)「……どうだい? 死ぬ気は失せたかい?」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「なんだか、アホらしくなって来たな……」
(メ,゚Д゚)「アホらしいっつーか、お前はアホだったんだよ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「ぬ……」
(´・_ゝ・`)「じゃあ私はビコーズの元に行くよ? いいかい、チチジャ」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「……ああ。頼む。お前の腕なら反王政派であろうとも、そう簡単に進入は出来ないだろう」
(´^_ゝ^`)、「ふふ。がんばるよ。君が死にたくても死ねない様にね」クスッ
(メ,゚Д゚)「なんでえ。本当に死ぬ気失せちまってるじゃねーか」
彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「失せた訳ではない。……出来る限りの事をやる方向にシフトしただけだよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「もちろん、ミルナやシラヒーゲなどの猛者に対しては相打ちをする覚悟で戦わせて貰う」
(メ,^Д^)「ギコハハハハハハハ! そうそう、そうでなきゃあな!」
- 386 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:56:18 ID:lxhuru/M0
- (´・_ゝ・`)「じゃあ行くね」
(メ,゚Д゚)「分かったって。さっさと行けゴルァ」
(´^_ゝ^`)「はいはい」カツカツ…
(メ,゚Д゚)「でよ、チチジャ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ん?」
(メ,゚Д゚)「もし此処に凄いのが来たらよ、どっちかしか戦えないよな?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ふむ。……そう言う事になるな」
( ^ω^)(……どっちかしか戦えない? チチジャさんとギコさんが共闘出来ない、って事かお?)
(メ,゚Д゚)「そんときゃどうする? お前、やるか?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「お前は遊びに来たんじゃ? いいのかい? 私が戦ってしまっても」
(メ,^Д^)「しんどい奴ぶっ飛ばすのは疲れるから。そうゆーのは見てるだけで良いわ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……お前らしいな。では私がお相手しよう」
- 387 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:57:18 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……ちなみに、逃げるか? ギコ」
(;^ω^)そ
(;^ω^)(ギコさんに逃げる事を勧めるなんて……。怒られそうで、肝が冷えるお)
(メ,゚Д゚)「いや、見ててえ。俺に構わずやってくれ」
(;^ω^)(……あれ、怒らない)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「君が良いなら良いんだが……」
(メ,゚Д゚)「ちなみにお前ら、血は打ってるの?」
ξ゚⊿゚)ξ「私もブーンも打ってないわ」
(メ,゚Д゚)「じゃ、大丈夫だな」
(;^ω^)(?? 全くわからんお)
(;^ω^)[ツン、話の流れ掴めてるかお?] ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ「は? 何が?」
(;´ω`)(ダメだこりゃ)
- 388 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:58:24 ID:lxhuru/M0
- 【ニューソク 屋敷付近】
( ∵)
( ∵)
( ∵)
<ビコーズ……。
( ∵)
( ∵)「ん?」
(´・_ゝ・`)「やあ、久しぶり」
( ∵)
( ∵)「デミタスか」
(´^_ゝ^`)「どう? 異常はあったかい?」
( ∵)
( ∵)「今の所は問題ない。だが戦いの臭いは近づいて来ている。注意はすべきだな」
- 389 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 00:59:29 ID:lxhuru/M0
- (´・_ゝ・`)「なるほど……」
( ∵)
( ∵)「さらに言えば、この近くに潜伏していた様な臭いも感じ取れる」
( ∵)「もう準備を終えて突入の機会を伺っているんだろう」
(´・_ゝ・`)「じゃあおちおち君と話をしている暇は無い、と」
( ∵)
( ∵)「いや、そう言う訳では無さそうだ。臭いに強い迷いと覚悟を感じる」
(´・_ゝ・`)「……迷いと覚悟? 矛盾している様に感じるが」
( ∵)
( ∵)「矛盾とも取れるその心理が躊躇している原因だと思う。それも、その臭いを立ち込めているのは強い魔力を持つ者」
(´・_ゝ・`)「だとすれば、シラヒーゲかミルナ……。いや、シラヒーゲは後方に回っている可能性は高い」
(´・_ゝ・`)「……ミルナだとしか考えられない、か。しかし何故反王政派の指導者であるミルナが迷いを?」
- 390 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:00:12 ID:lxhuru/M0
- ( ∵)
( ∵)「迷いは誰にでもある。自分はそこには特に疑問点は無い」
(´・_ゝ・`)「じゃあ君が疑問に思っているのは、彼の覚悟かい?」
( ∵)
( ∵)「そうだ。反王政派、と言うくらいだから世の中を変えようとする志が必ず入るはず。違うか?」
(´・_ゝ・`)「いや、君の言う通りだと思うよ。志が無ければ命を張る様な事は出来ない」
( ∵)
( ∵)「だが彼の覚悟は違う。もっと別の何かだ」
(´・_ゝ・`)「別の何か?」
( ∵)
( ∵)「ああ。後悔による覚悟……。いや、もっと複雑……。自分の目的……。いや、そうじゃない」
(´・_ゝ・`)「複雑すぎて読み取れない、と」
( ∵)
( ∵)「すまない」
- 391 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:01:03 ID:lxhuru/M0
- (´^_ゝ^`)「謝らないでよ。君は何も悪くないじゃないか」
( ∵)
( ∵)「だが、もう少しで心の内を嗅ぐ事が出来るのだが……。どうも黒いカーテンの様な物が邪魔をする」
(´・_ゝ・`)「……君、前にも言ってたね。邪魔が入る時は……」
( ∵)
( ∵)「大きなトラウマを抱えている人物」
(´^_ゝ^`)「そうそう。それだ」
( ∵)
( ∵)「しかし彼の場合は少し違う。トラウマと言う枠に入れていいのか……」
(´・_ゝ・`)「ん?」
( ∵)
( ∵)「とにかく。彼はその黒いカーテンから逃げていない。しっかりと目を合わせている」
( ∵)「並大抵の精神力では到底出来んな」
- 392 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:02:11 ID:lxhuru/M0
- (´・_ゝ・`)「ほう……。此処からは僕の自論なんだけどね」
(´・_ゝ・`)「精神力が強い人って言うのは、人間性が豊富なんだ。なぜなら、何からも逃げないから」
(´・_ゝ・`)「逃げなければ、全てを吸収する。自分の糧にする。ゆえに、出来た人間になる」
(´・_ゝ・`)「が、弱い人は逃げ回り、もしくは玉砕され……、出来ていない人間になる。即ち成長を自分で止めてしまう」
(´・_ゝ・`)「そして、出来ている人間は強い。一つ一つの行動に魅力を感じる」
(´・_ゝ・`)「攻撃する、守る、逃げる、跳ぶ、撃つ。全ての攻撃に意味を感じる。それ故強い」
( ∵)
( ∵)「フッ。面白い考えだ」
(´^_ゝ^`)「そうかい? ギコには相手にされなかったけど」
( ∵)
( ∵)「ギコとは一緒にして貰いたく無いな」
(´^_ゝ^`)「ゴメンゴメン」
- 393 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:03:10 ID:lxhuru/M0
- ( ∵)
( ∵)「さて、お喋りは終わりだ。彼の迷いが薄れた。来るぞ」
(´・_ゝ・`)「ああ」
<ドドドドドドドドド……
(´・_ゝ・`)「……、どうも数が多い様だね」
( ∵)
( ∵)「二人では不安か?」
<ドドドドドドドドド!
(´^_ゝ^`)「うーん……。どうだろう」
( ∵)
( ∵)「自分は不安だ」
<ドドドドドドドドドドドドドドド!
(´^_ゝ^`)「君は何処か心配性な面があるからね」
( ∵)
( ∵)「フッ……。人の心ばかり嗅いでいるからな。軟弱な臭いがうつったのかもしれん」
- 394 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:04:19 ID:lxhuru/M0
- ( `ー´)「……むっ」
( `ー´)「全体、止まれぇい!」ザッ!
(´・_ゝ・`)「おや……。そのまま来てくれても構わなかったのに」
( `ー´)「……見張りか」
(´^_ゝ^`)「まあ、そんな所かな」
( ゚д゚ )「……退け。私はチチジャ・サスガに用がある」ヌッ
(;´・_ゝ・)そ
(;´・_ゝ・)(……強いな。こいつがミルナ・サンダーバードか……?)
(;´・_ゝ・)(装備は顔部以外甲冑……。それも上等そうだ。銀色に輝いている)
(;´・_ゝ・)(そして異様に長い髪……。緑色の目も相まって気味が悪い……)
(;´・_ゝ・)「……ミルナ・サンダーバード。生憎だが、君の相手は私だ」
( ゚д゚ )「……貴様には用は無い」
(;´・_ゝ・)
(;´・_ゝ・)(殺気を向けても貰えないか……ッ)
- 395 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:05:22 ID:lxhuru/M0
- (;´・_ゝ・)つy= チャキッ
( ゚д゚ )「ほう。私に銃を向けるか」
(;´・_ゝ・)つy=「……だが無理矢理にでも相手をして貰うぞ」
( ゚д゚ )
( ゚д゚ )「ネーノ」
( `ー´)「ハッ」
( ゚д゚ )「この二人は強い」
(;´・_ゝ・)つy=
( ∵)
( ゚д゚ )「ネーノ含め此処にいる者で掛かっても勝てるかどうかの保証は無い」
( `ー´)
( ゚д゚ )「やってくれるか?」
( `ー´)「ハッ!」
(;´・_ゝ・)つy=「なっ……」
- 396 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:06:22 ID:lxhuru/M0
- ( `ー´)「死力を尽くして戦う次第であります!」
( ゚д゚ )「そうか。後は頼む」
(;´・_ゝ・)つy=「……ッ! 此処から先は……ッ」
( ゚д゚ )「此処から先は? 行かせない、と?」
(;´・_ゝ・)つy=
( ゚д゚ )
( ゚д゚ )「その目。そう簡単には通してくれそうも無い」
( ゚д゚ )「……ネーノ。突破口を」
( `ー´)「ハッ!」
⊂( `ー´)つ バッ!
( ∵)
( ∵)「気を付けろデミタス。来るぞ。火炎の具現だ」
( `ー´)つ从 ゴゥ!
(;´・_ゝ・)つy=「……、ああ。厄介だ」
- 397 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:07:48 ID:lxhuru/M0
- ( `ー´)つ从从从从从从从从从「……ハァッ!」 ゴォォオオオ!!
(;´・_ゝ‐)「ぐっ……ッ 割りと火力が強いぞ……ッ」
! ゴオオオオッ!!
jしイ
ノ: :.:廴.ィ /{
/ : : : : : : :そ }/
ノ'⌒ヾ: : : : : 丶
}: : : : : : :.:ヽ }\
jし': : : : : : : : :.}ハ:.:.{
| ノ´:⌒ヽー-ミ: : :ノし: :.し イ
jし' : : : j -ミ: : : : :.、:.:}: : : : : ノ
! ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: : :./ !
jしイ '⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : /{ jしイ
ノ: :.:廴.ィ /{_//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.:{/ ノ: :.:廴.ィ /{
/ : : : : : : :そ ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: : :し イ / : : : : : : :そ }/
ノ'⌒ヾ: : : : : 丶 }: {: : : :j: : : : : : :/: :ノ}: `ヽ: :.:/ ノ'⌒ヾ: : : : : 丶
}: : : : : : :.:ヽ/:ハ: : :ノ: : : : :/ : : /: : : :}: :′ イ }: : : : : : :.:ヽ }\
jし': : : : : :ノし': : : : /: : : : :.!/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイし': : : : : : : : :.}ハ:.:.{
| ノ´:⌒ヽー-ミ: : :ノし: :.jし' : : : :j -ミ: : : : :.、:.:}: : : : : :ノ| ノ´:⌒ヽー-ミ: : :ノし: :.し イ
jし' : : : j -ミ: : : : :.、:.:}: :ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: : :./ jし' : : : j -ミ: : : : :.、:.:}: : : : : ノ
ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: '⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : / ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: : :./
'⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : /_//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.:{ '⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : /
_//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: : :し イ _//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.:{
ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: :}: {: : : :j: : : : : :./: :ノ}: `ヽ: :.:/ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: : :し イ
}: {: : : :j: : : : : :./: :ノ :}` /:ハ: : :ノ: : : :./ : : /: : : :}: :′ イ {: : : :j: : : : : :./: :ノ}: `ヽ: :.:/
/:ハ: : :ノ: : : :./ : : :ノし': : : : /: : : : :/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイ : : :./ : : /: : : :}: :′ イ
ノし': : : : /: : : : :/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイ: : : : }: :ノし': : : : /: : : : :/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイ
(;´・_ゝ‐)「チィ! 案の定、一瞬で火の海か……ッ」
- 398 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:09:29 ID:lxhuru/M0
- (;´・_ゝ・)「……ッ! ミルナは! ミルナ・サンダーバードはッ?!」
(;´・_ゝ・)
(;´・_ゝ・)「……突破されたか!」
( `ー´)「ミルナ様は突破された様子! 全体、速やかに二名を排除せよ!」
<ワアアアアアアアアアアアアア!!
ワアアアアアアアアアアアアア!!>
(;´・_ゝ・)「ビコーズ!」
( ∵)
( ∵)「ああ。分かっている。先ずは目の前の敵を何とかしなくてはな」
(;´・_ゝ・)「それも早い内に、だ。このまま火が広がれば屋敷が燃えてしまう」
( `ー´)「……屋敷の心配をするより自分の心配をしたらどうかな?」
(;´^_ゝ^)「ははっ。御もっともな意見、ありがとう」
( `ー´)つ从 ゴゥ!
( `ー´)つ从「行くぞ……ッ! 我らの誇りは止まる事を知らない!」
(;´^_ゝ^)(これは気を引き締める必要がある様だ……ッ)
- 399 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:10:11 ID:lxhuru/M0
- 【南部 ニューソク 屋敷】
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……どうやら始まった様だな」
(メ,゚Д゚)「おー」
( ^ω^)「デミタスさん達大丈夫かお……?」
(メ,゚Д゚)「だと良いな」
(;^ω^)「だと良いなって……」
(メ,^Д^)「だって大丈夫かどうかなんて分からねーよ! 神でもあるまいし」
(;^ω^)(まあ、そうだけど……)
ξ゚⊿゚)ξ「あんた、助けに行かなくていいの?」
(メ,゚Д゚)「俺?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」
(メ,゚Д゚)「行かねえよ」
(;^ω^)「何故ですかお?」
- 400 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:10:56 ID:lxhuru/M0
- (メ,゚Д゚)「そりゃよお、お前……」
(;^ω^)
(メ,^Д^)「戦って勝った方の顔を見たほうが楽しいだろうが。ギコハハハハ!」
( ´ω`)「最高に不真面目だお」
ξ゚⊿゚)ξ「その辺はアンタも見習いなさい」
( ´ω`)「幼少から鍛えなおさないと無理だお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「私も出て行って戦った方が良いかも知れ……」
(メ,゚Д゚)「いや、その必要は無いみたいだぜ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……その様だ」
( ゚д゚ )
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ようこそ、反王政派指導者ミルナ・サンダーバード」
( ゚д゚ )
- 401 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:13:55 ID:lxhuru/M0
- (;^ω^)(い、いつの間に……?! 全く気が付か無かったお!)
( ゚д゚ )
(;^ω^)(さっきチチジャさん、コイツの事ミルナ・サンダーバードって言ってたお。サンダーバード……。まるでインディアンの名前だお)
(;^ω^)(それに長い髪、褐色の肌……。この世界が銃社会で英語が公用語である事が関係している?)
(;^ω^)(……いや、関係無い訳がないお)
ξ;゚⊿゚)ξつy= チャキッ!
(メ,゚Д゚)つ スッ……
ξ;゚⊿゚)ξつy=「ちょっと……、どきなさいよ」
(メ,゚Д゚)つ「やめとけ、ツン。殺気はお前に向いて無いぜ」
ξ;゚⊿゚)ξつy=
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ギコの言う通りだ。どうやら私にしか興味が無いらしい」
( ゚д゚ )
- 402 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:14:46 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ミルナ。一つ聞いて良いか?」
( ゚д゚ )
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「君が此処に居ると言う事は、二人はもう片付けた、と……?」
(;^ω^)「えっ、まさか……、デミタスさんが……?」
ξ;゚⊿゚)ξ(あの人に限ってそんな事……)
(メ,゚Д゚)
( ゚д゚ )「安心しろ。彼らはまだ戦っている。私の敵は彼らでは無い」
(;´ω`) ホッ…
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうか、安心した」
( ゚д゚ )「私の目的はチチジャ・サスガ。貴様だけだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「私だけ、か」
( ゚д゚ )「……正確に言えば、違うがな」
(;^ω^)(……?)
- 403 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:17:13 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ほう。どう、違うのかね?」
( ゚д゚ )「そうだな。折角だから教えてやろう……」
( ゚д゚ )「私が貴様を倒そうと、この場から逃げようと、もう反王政派とは関係を絶つつもりだからな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……それは興味深い」
( ゚д゚ )「……良く聞け。私が殺そうとしているのは貴様だけでは無い」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
( ゚д゚ )「西部、ザ・ヒート。北部、アンダーテイカー」
( ゚д゚ )「そして南部……、チチジャ・サスガ。お前だ」
(メ,゚Д゚)
(メ,゚Д゚)「おい、チチジャ。まさか、コイツ……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「分かっている」
(;^ω^)(……話が見えないお)
- 404 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:18:52 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「なるほどな。お前の言いたい事は分かった。つまり、その為に反王政派を率いていた、と言う事か?」
( ゚д゚ )「そうだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「その目的の為に、王政を敵とする事で部下を騙し、ニューソクの街を破壊して来たのか?」
( ゚д゚ )「ああ。貴様は一番殺近づき難い。だから長きに渡る準備が必要だった」
( ゚д゚ )「おかげで、ザ・ヒートもアンダーテイカーも、一切手付かずだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……いつからだ。いつから、お前は……」
( ゚д゚ )「私が前代の指導者を殺し、自分が指導者になった時から……」
( ゚д゚ )「いや、その前から全ては始まっているんだ。……違うな」
( ゚д゚ )「今、この場から全てが始まる」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうか……。貴様は、貴様だけは許せん……」
- 405 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:20:12 ID:lxhuru/M0
- ( ゚д゚ )
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「私は貴様の事を、大きな志を持ち何も変える事が出来ない王都を正す為に戦っているのかと思っていた」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「それはお前の部下も同じだ。……いや、今もお前の事を信じているだろう」
( ゚д゚ )「奴らは元々、私の目的を達成させる為の駒でしか過ぎない。何を感情移入している」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうか。殺された私の妻も、お前の駒にしか過ぎないと言う事だな」
( ゚д゚ )「そうだ。ハハジャ・サスガの死は、私の迷いを消した」
( ゚д゚ )「故に、ハハジャ・サスガは特別な駒と言える。それを遂行したディも同等だ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……なるほど、な。だからこのタイミングでの総攻撃か」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「部下の事を全く考えていないお前だからこそ、出来る業だな」
( ゚д゚ )
- 406 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:22:08 ID:lxhuru/M0
- ( ^ω^)(何となく、分かったお)
( ^ω^)(このミルナって男は自分だけしか関係しない別の目的に、反王政派を駒として使ってた、って訳かお)
( ^ω^)(……でもって、チチジャさんの奥さんが死んだ直後を狙って総攻撃を……)
( ^ω^)(多分、この言い方じゃ家族の関係がグチャグチャになる事も想像していたんだお)
( ^ω^)(……要するに、全てコイツの掌の上の出来事だったって訳かお)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ギコ」
(メ,゚Д゚)「ああ?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「前言撤回だ。コイツの為に死ぬのは余りにも馬鹿げている。たとえ、相打ちであろうとな」
(メ,゚Д゚)「……ケッ。いいから早くぶっ飛ばしな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。早く済ませる」
( ^ω^)(……しかし、何故今言ったお?)
( ^ω^)(今言う必要が無いお。ギコさんが居なかったら、チチジャさんは共倒れの予定だったお)
( ^ω^)(自ら死にに行く様な人を相手にするのは、多分虫を殺すよりも簡単なはずだお……)
- 407 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:23:36 ID:lxhuru/M0
- ( ^ω^)(此処まで掌で転がしておいて……。何故今言うお?)
( ^ω^)(こいつ、意味分からんお……)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「来い、ミルナ・サンダーバード。妻の仇だ。生きては返さん」
( ゚д゚ )「ふん。……妻の為の戦いか」
( ゚д゚ )
( ゚д゚ )「私もだ」ニヤリッ
( ^ω^)(ミルナも、妻の為……?)
(メ,゚Д゚)「やるのか、チチジャ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。早速行くぞ。どんな魔法を使われるか分から無いからな」
(メ,-Д-)「あいよ。覚悟は出来てるぜ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「すまんな、死んでくれるなよ。ギコ」
彡⌒ミ
⊂( ´_ゝ`)つ バッ!!
彡⌒ミ
⊂(#´_ゝ`)つ「コードッ!! 【グローリア】ッ!!」
- 408 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:24:44 ID:lxhuru/M0
-
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- 409 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:25:44 ID:lxhuru/M0
-
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celsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo.
excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo.
in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo. in excelsis Deo.
.
- 410 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:27:02 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
⊂(#´_ゝ`)つ ゴゴゴゴゴゴゴゴ
(;^ω^)「おっ! か、体中が痺れるお!」ビリビリ
ξ;゚⊿゚)ξ「す、凄い魔力……ッ! 立ってるのがやっとよ……」
ボコッ! ボコッ!!
(;^ω^)「な、何……? 何かが隆起してくる……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「それだけじゃないわ。部屋一面が……、赤に染まって行く」ビリビリ
(;^ω^)「それに昇って来るのは……、赤い月かお?」
彡⌒ミ
⊂(#´_ゝ`)つ ゴゴゴゴゴゴゴゴ
( ゚д゚ )
(メ,-Д-)「……相変わらず大げさなコードだぜ」
ボコッ! ボコッ!!
- 411 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:28:11 ID:lxhuru/M0
- ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,-‐†''´~^†'‐-,,::ん . ||:::::: : † † † †‐-,,_:
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:::::::::::::_,,-‐''† † † , - /⌒:::::::::::::::⌒\- 、_ 、, - ー 、, _ 、, - ー-
、, - ー 、, _ 、, - ー- :'::' " '''.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :',:'':',:''`. ,- 、 .,- 、
,"'`',:'':'`:::'':';:;..,"'`'::',:'':';:;..," :' ヽ、 ヽ、 / /
;"':: ::',:'':';:;..," :;..,"'`',:'':'`:: `ヽ、`' ./ "^ヽ,
/ _ _||_ ,,";、;..,"'`',:'':'`:: / ,、`ヽ、
..//|;:;.:'`:: .. ̄|| ̄ ::',:'':';:;..," :'':';:;..,"'`'::',:'':';:;..," ;:;..,"' / / ヽ、ヽ、
,|:::::| | _;:;. ||-、 ;:;..," :'':';:;..,"'`'::. / / ヽ /
.|:::::| |//| '- -' :'':';:;..,"'`'::',:'':';:;..," ;:;..,"'`',:'':'`: . / /
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- 412 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:29:29 ID:lxhuru/M0
- 彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)ゴゴゴゴゴゴゴゴ
(; ゚ω゚)「い、一体どういう事だお? 部屋の中だったのに……。あたり一面が十字架で……」
(; ゚ω゚)「……え? 十字架? この世界にキリスト教が……? あ、あり得ないお。宗教の話なんて聞いた事無いお」
(; ゚ω゚)「なんだお……、意味が分からないお……」
(メ;゚Д゚)「んぐっ!」
(メ; Д ),;:,':∴「カハッ!」
(;^ω^)「ギ、ギコさん!」
(メ; Д )「……心配するな。コイツのコードが発動すりゃ、魔力の高い奴からこうなる」
(;^ω^)「魔力の高い……?」
(メ; Д )「ああ。だから血を打ってないお前やツンは無事なんだ」
(;^ω^)
ξ;゚⊿゚)ξ
(;-д゚ )「ぐ、がぁ……」
(メ; Д )「へっ。アイツも効いてるみたいだぜ。相当な魔力を帯びてたからなぁ」
- 413 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:30:36 ID:lxhuru/M0
- (;-д゚ )「うあッ!!」
(;-д゚ ),;:,':∴「グハッ!」
(メ; Д )「アイツ、終わったぜ。このモニュメントの前じゃ、だーれも魔法は使えねえ」
(メ; Д )「使おうとすれば蝕まれていくんだ。体の内側からな」
(;^ω^)「モ、モニュメント……?」
(;^ω^)(十字架の事かお……?)
(;^ω^)
(; ゚ω゚)そ ハッ!
(; ゚ω゚)「ま、魔女は……十字架に弱い……」
ξ;゚⊿゚)ξ「は?」
(; ゚ω゚)「僕の世界の話だお。魔女なんか居ないけど……、伝説では魔女は十字架を見ると溶けるって言われてるお」
ξ;゚⊿゚)ξ「??」
(; ゚ω゚)(でも、そんなの架空の話だお……。一体この世界は……っ?!)
- 414 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 01:31:17 ID:lxhuru/M0
- 今日の話で分かった事
・ギコさん屋敷に到着
・ギコは空気読めない?
・ネーヨは炎の具現化魔法!
・反王政派は捨て駒だった?
・チチジャのコードは【グローリア】 効果は……?
・魔法の中では十字架が存在する……?
・やっぱりツンは怒りんぼ
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 415 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 03:01:14 ID:riT21dAIO
- おつ!
毎度おもしろい
- 416 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 04:11:51 ID:krYBDZugO
- おつ。なにがいいってシメの台詞がいい。
- 417 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 10:23:50 ID:hxBvxLdQ0
- 乙
- 418 :名も無きAAのようです:2011/12/31(土) 11:34:16 ID:4uwgYlvgO
- 年の瀬に乙!
新しい展開のたびに謎が深まってくようで面白いなー
かっこいいチチジャにしびれるわ
そして作者は必殺シリーズが好きか合唱部と見たお!
続きも楽しみにしてます
- 419 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:29:20 ID:V8ThnrJ20
- 【南部 ニューソク 市街地】
(*゙';,※:;
(゚;'O;。:'.)
(゚。ξ;;;;∞∽
( ´W;;∝ξ`)
(´q;。#)
。,@;;ζ゙,,)
;,',,
ζp;;。)
( ゚'_ξ。,@;;ζゝ゚)
- 420 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:30:23 ID:V8ThnrJ20
- ( <_ )
l从;・∀・ノ!リ(……? 泥濘が消えたのじゃ……)
l从;・∀・ノ!リ「オトジャ……、ようやく落ち着いたのじゃ……?」
( <_ )
l从;・∀・ノ!リ「……そ、そこでじっとしてるのじゃ。今すぐ傷を治してあげるのじゃ……」
( <_ )
l从;-∀・ノ!リ「血は止まってるみたいだから、魔法で傷口を塞いでしまえば完璧なのじゃ……」
( <_ )
l从;-∀-ノ!リ「だから、安心するのじゃ……」
( <_ )
l从;・∀・ノ!リ「オトジャ……?」
( <_ )
- 421 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:31:11 ID:V8ThnrJ20
-
( <_ )
.
- 422 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:32:40 ID:V8ThnrJ20
- l从・∀・ノ!リ「……オトジャ? オトジャ?」
( <_ )
l从・∀・ノ!リ「………そんな、嘘なのじゃ……。あんまりなのじゃ……」
( <_ )
l从 ∀ ノ!リ「ねぇ……。起きて? 立ったまんまなんだから、起きて」
( <_ )
l从;∀;ノ!リ「だって、こんなのって可笑しいのじゃ」ポロポロ
( <_ )
l从;∀;ノ!リ「アニジャもオトジャも居なくなったら……、イモジャはどうしたらいいのじゃ……」
l从;∀;ノ!リ「もう、嫌なのじゃ……」
( <_ )
l从 ∀ ノ!リ「……うぅ、あ……」 ポロポロ
( <_ )
- 423 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:33:55 ID:r7wl2DT60
- 来てる…だと…
- 424 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:34:34 ID:V8ThnrJ20
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
.
- 425 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:35:17 ID:V8ThnrJ20
-
Chapter10.
.
- 426 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:36:37 ID:V8ThnrJ20
- 【ニューソク 屋敷 コード「グローリア」】
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
(;-д゚ )「ぐ、……。何だ、この空間は……」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「グローリア……。インエクセルチスデオ」
(;^ω^)(……一面中に広がってるのは確かに十字架)
(;^ω^)(それに、此処は何処だお? また飛ばされたのかお……?)
ξ;゚⊿゚)ξ「何なの……? この不気味な世界は……。こんな魔法聞いた事無いわ」
(;^ω^)「ツン……、これは……」
ξ;゚⊿゚)ξ「分からないわ。神経系の魔法……? 幻覚を見ているの……?」
(メ;-Д-),;:,':∴「ガハァッ!!」
(;^ω^)「ギ、ギコさん……ッ」
(メ;-Д-)「ハァ…ハァ……。お前ら、こんなん理解しようとしたって出来ないんだ。考察はやめとけ」
(;^ω^)「え?」
(メ;-Д-)「コイツは神経系の魔法でも何かを具現化した魔法でも、部屋を変化させる魔法でも何でもねえ」
(メ;-Д-)「どれにも属さない、理解出来ないのが当然。絶対的な不条理がそこに存在するんだ」
- 427 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:38:15 ID:V8ThnrJ20
- (;^ω^)「不条理の存在……?」
(メ;-Д-)「そうだ。この魔法はコード。いや、もはや魔法の領域を超えた存在」
(メ;-Д-)「そこには何の常識も存在しない。奇跡を操る魔法使い、それがコード使い。……それが俺たちだ」
(;^ω^)「これが、この力がコード……」
(メ;-Д-)「だからどんな理論も通用しねー。此処に起きている事を認めるしかない」
(メ;-Д-)「何故なら、コード。全ての始まりの魔法。……分かったか? 坊主」
(;^ω^)「……やっぱり理解出来ないお」
(メ;-Д-)「それで正解だよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「……コード。初めて見るわ……」
(メ;-Д-)「ま、俺のはこれ程まで派手って訳じゃねーがな。……細胞の中じゃこれと同じ事が起きてる訳よ」
(;^ω^)「ギコさんのコード……かお」
(メ;-Д-)「機会が在ったら見せてやるよ」
(;^ω^)「……是非、お願いしますお」
- 428 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:39:07 ID:V8ThnrJ20
- 彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「苦しいだろう。もう、立っているのもやっとな筈だ」
(;-д゚ )「チィ……ッ」
⊂(;-д゚ )つ バッ!
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「やめておけ」
⊂(;-д゚ )つ「……? 魔法が使えな……」
(;-д゚ ),;:,':∴「ご、ゴハァ!」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「魔力を使おうとすると体が蝕まれるだけだ」
(;-д゚ )
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「今や、魔力はお前の敵。お前から全てを奪っていく、な」
(;-д゚ )
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「どうする? 続けるか?」
- 429 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:40:43 ID:V8ThnrJ20
- (;-д゚ )(……まさかこれ程まで強力な魔法だとは思わなかった)
(;-д゚ )(こうして立っているだけでも、……ぐっ)
(;-д- ),;:,':∴「カッ……!」
(;-д- )「ハァ……ッ! ハァ……ッ!」
(;-д゚ )(……エルザ。私を、守ってくれ)
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)
(;-д゚ )(……このままでは奴に傷を付ける事すら難しい)
(;-д゚ )(どうにかして此処から逃げる方法を……)
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「逃げる方法は思いついたか?」
(;゚д゚ )
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy= チャキッ!
(;゚д゚ )そ「!!」
- 430 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:41:59 ID:V8ThnrJ20
- 彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy=そ パァン!
(;゚д゚ )「チッ!」バッ!
(((((;-д- ) ゴロゴロゴロゴロ
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy=~~~「身を投げ出して避けるのが精一杯と言った所か」
(;-д- )
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy=「立ったらどうかな? それとも、早く決着を付けたいか?」
(;゚д゚ )
(;゚д゚ )(どうする……。この状況では何も出来ない)
(;゚д゚ )(何とかして……、体を動かし……)
(;-д゚ )(ダメだ。気力が無い……、どうにかして……)
(;-д゚ )(無理矢理にでも……)
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy=
(;-д゚ )「ならば…、身を削るしかない……」
(;-д゚ )(不条理の先を信じて……)
- 431 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:43:01 ID:V8ThnrJ20
- 【南部 ニューソク 屋敷付近】
! ゴオオオオッ!!
jしイ
ノ: :.:廴.ィ /{
/ : : : : : : :そ }/
ノ'⌒ヾ: : : : : 丶
}: : : : : : :.:ヽ }\
jし': : : : : : : : :.}ハ:.:.{
| ノ´:⌒ヽー-ミ: : :ノし: :.し イ
jし' : : : j -ミ: : : : :.、:.:}: : : : : ノ
! ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: : :./ !
jしイ '⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : /{ jしイ
ノ: :.:廴.ィ /{_//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.:{/ ノ: :.:廴.ィ /{
/ : : : : : : :そ ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: : :し イ / : : : : : : :そ }/
ノ'⌒ヾ: : : : : 丶 }: {: : : :j: : : : : : :/: :ノ}: `ヽ: :.:/ ノ'⌒ヾ: : : : : 丶
}: : : : : : :.:ヽ/:ハ: : :ノ: : : : :/ : : /: : : :}: :′ イ }: : : : : : :.:ヽ }\
jし': : : : : :ノし': : : : /: : : : :.!/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイし': : : : : : : : :.}ハ:.:.{
| ノ´:⌒ヽー-ミ: : :ノし: :.jし' : : : :j -ミ: : : : :.、:.:}: : : : : :ノ| ノ´:⌒ヽー-ミ: : :ノし: :.し イ
jし' : : : j -ミ: : : : :.、:.:}: :ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: : :./ jし' : : : j -ミ: : : : :.、:.:}: : : : : ノ
ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: '⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : / ノ': : : : :ノ: : : :`丶: : :ソ: : :./
'⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : /_//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.:{ '⌒`) /: : : : : : : : :Y´: : : /
_//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: : :し イ _//': : : :ノ : : : : :ノし{: :.:{
ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: :}: {: : : :j: : : : : :./: :ノ}: `ヽ: :.:/ノ /: : :/⌒ヽ : : ハ: :ノ: : :し イ
}: {: : : :j: : : : : :./: :ノ :}` /:ハ: : :ノ: : : :./ : : /: : : :}: :′ イ {: : : :j: : : : : :./: :ノ}: `ヽ: :.:/
/:ハ: : :ノ: : : :./ : : :ノし': : : : /: : : : :/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイ : : :./ : : /: : : :}: :′ イ
ノし': : : : /: : : : :/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイ: : : : }: :ノし': : : : /: : : : :/: :/: : { : : : /: :し':八 .ノしイ
(;´・_ゝ・)つy=そ パァン!!
(;´・_ゝ・)つy=「炎以上に、凄い煙だ。こうなっては、中々狙いも定め辛い……。そもそも何処に居るのか……」
- 432 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:44:34 ID:V8ThnrJ20
- (;´・_ゝ・)「それに、この火の回り様……。燃え移る物は無いはずなのに……。魔法の所為か?」
(;´・_ゝ・)「いずれにせよ、このまま燃え続けたら私もタダではすまないな」
(´・_ゝ・`)「しかし、それは相手とて同じ事。この状況を逆手に取る事が出来れば良いだけだ」
(´・_ゝ・`)「……確か、30人程の人数だったな。どうにかして相手の場所を把握……」
<パァン……
グアァ!>
(´・_ゝ・`)「ん……? この状況でうまく当てている奴がいる……?」
(´・_ゝ・`)「……なるほど。ビコーズか」
(´^_ゝ^`)「……彼の魔法なら、何処に誰がいるか嗅ぎ分けられる。……彼にとってはこんな物、どうって事は無いんだ」
(´・_ゝ・`)「まるでこのフィールドがビコーズの為に作られた如く、うってつけだね……」
(´・_ゝ・`)「さて……、私もボーっとしてる訳にもいかないな……」
( `ー´)つy= スチャッ!
(´・_ゝ・`)そ(後ろッ!)
( `ー´)つy=そ パァン!!
- 433 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:45:53 ID:V8ThnrJ20
- Ξ(;´・_ゝ・) タッ!
(;´・_ゝ・)「……ふぅ」
( `ー´)つy=「ほう、避けたか。見事だ」
(;´‐_ゝ・)「何処が見事な物か……。後ろに敵が居るのに気づかないなんて、間抜けも良い所だよ」
( `ー´)「ふん……。貴様、先の攻撃では見なかったな。何者だ?」
(´・_ゝ・`)「……デミタス・テイラー。しがない助っ人だ」
( `ー´)「助っ人か……。笑わせる。人助けのつもりで命を落とそうとは滑稽なものだな……」
(´・_ゝ・`)「何、友人の顔を見たらここで死んでも構わないと思ってね。笑ってくれ」
( `ー´)「はっ……。潔い。良いだろう、相手してやる」
( `ー´)「……と思ったがな」
(´・_ゝ・`)「……?」
( `ー´)ノ「やれっ!!」スッ!
- 434 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:47:03 ID:V8ThnrJ20
- (反@ハ@)つy= ザッ!
(反王θθ)つy= ザッ!
(;´・_ゝ・)「炎の中から……?! チィ……ッ!」
( `ー´)「今頃遅いわッ!」
(反王θθ)つy=そ パン!!
Ξ(;´・_ゝ・) タッ!
(((((((;´‐_ゝ‐) ゴロゴロゴロゴロ
(反王θθ)つy=「……この距離で避けた?」
(反@ハ@)つy=「だが、これでお仕舞いだ……」
⊂(;´・_ゝ・)つ「どうかな……」バッ!
(反@ハ@)つy= ガキッ!
(反;@ハ@)つy=「……何? 弾詰まり?」
(;´・_ゝ・)つy=そ パァン!パァン!!
(反;ξ;"..`/;@)つy= ボチュ!
(反ζ'';:.ζθ)つy= カシュッ!
(;´・_ゝ・)つy=~~ シュー……
- 435 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:48:19 ID:V8ThnrJ20
- ( `ー´)「ほう……。一秒も掛からぬ内に……」
(;´‐_ゝ・)「……思った様に体が動いて助かったよ。もう歳だからね」
( `ー´)「どうやら侮っていた様だな。見た目で人を判断する物では無い」
(;´‐_ゝ・)「私が人を殺せない、優しい顔をしているとでも……?」
( `ー´)「正しくその通りだ。自分の顔を鏡で見たことがあるか?」
(;´‐_ゝ‐)「ははっ……。分かってるさ。コンプレックスの一つだよ」
<ゴォッ!
(;´・_ゝ・)「熱……ッ」
(;´・_ゝ・)(……思った以上に火が回り始めている)
( `ー´)
( `ー´)「火はお好きか?」
(;´・_ゝ・)「……どういう意味かな」
( `ー´)つ从 ゴゥ!
( `ー´)つ从「何。少し火の回りを激しくしようかと思ってね」
- 436 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:49:41 ID:V8ThnrJ20
- (;´・_ゝ・)
( `ー´)つ从「もう察しているだろうが、この火は魔法。どんなに水をかけようと消える事は無い」
(;´・_ゝ・)「……、この先は私に任せてくれ」
( `ー´)つ从「ふん?」
(;´・_ゝ・)「この火は君によってコントロールされている。火を収めるのは君にしか出来ない」
(;´・_ゝ・)「即ち、私が出来る消火活動は唯一つ。君を殺す事だ」
( `ー´)つ从
(;´・_ゝ・)「どうだい?」
( `ー´)つ从「ご名答だ」
( `ー´)つ从从从从从从从从从 ゴォォオオオ!!
(;´‐_ゝ∩)「ツァッ!」
( `ー´)「ふはははははははっ!! この炎が王に囚われている古き時代を全て消し炭にするのだ!」
( `ー´)「貴様は光栄だ! 時代と共に消し炭になれ!」
(;´‐_ゝ∩)(火炎もそうだが、煙と熱……。目が開けられない……っ!)
- 437 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:50:30 ID:V8ThnrJ20
- (;´‐_ゝ∩)(どうする……? このままでは黒コゲだ)
(;´‐_ゝ∩)(幸いにも、まだ体には燃え移ってない……、まだ戦える)
(;´‐_ゝ∩)(相手が油断している今しかない……、か?)
(;´‐_ゝ‐)つy= スッ!
( `ー´)「……ん?」
(;´‐_ゝ‐)つy=そ パァン!
( `ー´)ヒュン!
( `ー´)「ふ、ふははははは! 何処を撃っている!」
( `ー´)「目も開けずに打ち抜けると思ったか! とんだ自信過剰だ!」
(;´‐_ゝ‐)つy=(やはりダメか……、薄目でもキツイ……)
( `ー´)「まあいい。遊びに付き合ってやろう」
( `ー´)つy=「まだ避ける気力はあるんだろ? 踊って見せろ」スッ
( `ー´)つy=「いや、目を開けずに避けると言うのは無理があるかな?」
( `ー´)つ�瑤宗�カン!
- 438 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:51:33 ID:V8ThnrJ20
- (;`ー´)つ「な、何……? 銃が弾かれた……? ど、何処から……」
( ∵)つy=~~
(;`ー´)「き、貴様……ッ」
(;´‐_ゝ‐)(……ビコーズか?)
( ∵)つy=
( ∵)つy=「遊んでいる間に他は全て片付けた。お前で最後だ」
(;`ー´)「な、何……?」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「悪いな。俺には何処に誰が居るのか全て分かる」
(;`ー´)
(;´‐_ゝ‐)「ははっ……。分かっていながら、私を後回しにしたのか」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「お前は、ちょっとやそっとじゃ死なん」
(;´‐_ゝ‐)「それは褒め言葉として受け取っておくよ」
- 439 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:53:37 ID:V8ThnrJ20
- ( `ー´)つ从 ゴゥ!
( `ー´)つ从「だがこの魔法で貴様を消し炭に……」
( ∵)つy=
( ∵)つy=そ パァン!
( `ー´)�瑤�'';` ドキュ!
(;`ー´)「ぐ、ぐあああああああああああ!! 手がぁああああ!!」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「貴様の悪い癖を教えてやる」
(;`ー´)
(;`ー´)「な、に……?」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「喋りすぎる事だ」
(;´‐_ゝ‐)「はは……。君が声を大にして忠告出来る事だね、それは」
- 440 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:54:17 ID:V8ThnrJ20
- (;`ー´)「ぐっ……あぐっ……」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「痛いか? 終わりにしてやる」
--+⊂(;`ー´)スッ!
( ;`)ミ ΞΞΞ+-- ヒュン!!
( ∵)つy= ドスッ!
(;∵)「……がっ」
(;´‐_ゝ‐)「……ビコーズ?」
(;∵)
(;∵)「ナイフか」
(;`ー´)「喋りすぎなのは貴様だ。馬鹿め」
(;∵)
(;∵)
(;∵)「フッ。その様だ」
<バタッ
- 441 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:56:02 ID:V8ThnrJ20
- (;´‐_ゝ‐)「……ビコーズ!」
(;`ー´)「……手こずらせやがって。残るは貴様だ」
(;´‐_ゝ‐)「参ったな……。……なら、痛いのを我慢するしかないじゃないか」
(;`ー´)「何……?」
(;´・_ゝ・) スッ
(;`ー´)「……この煙と熱の中で目を開けたか」
(;´・_ゝ・) 「とても痛いよ……。ただ、ビコーズも我慢して開けていたみたいだからね」
(;´・_ゝ・) (……だが、これは何秒も続けられない。それに、ビコーズの居た所と比べて火の激しさは明白)
(;´・_ゝ・) (熱さも相まって……、早めに決着を付けなくては……)
(;`ー´)「え、ええい!!」
( ;`)つ从从从从从从从从从从从从从 ゴォオオオオオ!!
(;´・_ゝ・) (……また炎か!)
( ;`)つ从从从从从从从从从从从从从 ゴォオオオオオ!!
(;´・_ゝ・) (見境無しに放火していくつもりか……。このままでは危険だ)
- 442 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:56:45 ID:V8ThnrJ20
- ( ;`)つ从从从从从从从从从从从从从 ゴォオオオオオ!!
(;´・_ゝ・) (……だがアイツ、気づいてないぞ)
(;´・_ゝ・) (一つだけ安全地帯があることを……。それに、冷静さを失ったか? 隙を見せっぱなしだ)
( ;`)つ从从从从从从从从从从从从从 ゴォオオオオオ!!
(;´・_ゝ・) (ならば……、行くしかない。多少、燃え移るのを覚悟しなくてはな……ッ)
Ξ(;´・_ゝ・) タッタッタッ!
⊂(;`ー´)「はぁ…はぁ……。これだけ、やれば……」
(;`ー´)
(;`ー´)
(;`ー´)「い、いない? 何処に……?」
(;`ー´)`)
(;`ー´)・`)
(;`ー´)・_ゝ・`) スッ……
- 443 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:58:02 ID:V8ThnrJ20
- (;`ー´)・_ゝ・`)「やあ……、熱かった」
(;`ー´)そ「う、後ろ?!」
(;`ー´)・_ゝ・`)「君、自分も死ぬ覚悟ってあんまりしないタイプかな?」
(´・_ゝ・`)「だって、自分だけちゃっかり安全地帯なんだもの」
(´・_ゝ・`)「ま、それはしょうがないか。自分の周りにも火をつける馬鹿なんて早々いないさ……」
⊂(;`ー´)「う、うおおおおおおおお!!」
(´・_ゝ・`)つy=「チェックメイトだ」
(´・_ゝ・`)つy=そ パァン!!
⊂(;`ζ@;;:"''´) ボチュ!!
<バタッ
(´・_ゝ・`)つy=~~~
(´・_ゝ・`)「おお……、一瞬にして火が消えた……。熱かったのが嘘みたいだ」
(;∵)
(;∵)「デミタス……、見事だ……」
(´^_ゝ^`)「何処が。お陰でジャケットが穴だらけの黒コゲだ」
- 444 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 00:58:50 ID:V8ThnrJ20
- (´^_ゝ^`)「……しかし、私も馬鹿だなあ」
(;∵)
(;∵)「ん……?」
(´^_ゝ^`)「こんな事すら一瞬で判断出来なかった」
(´^_ゝ^`)「まあ判断してたとしても、彼があんな感じでシャカリキになってくれないと近づけなかったんだけどね」
(;∵)
(;∵)「……運が良かったか」
(´^_ゝ^`)「いや、君のお陰さ。彼は腕を吹き飛ばされたから冷静さを失ったんだ」
(´^_ゝ^`)、「ありがとう、ビコーズ」
(;∵)
(;∵)「フッ……。だが、このザマだ」
(´・_ゝ・`)「ナイフは抜いてはいけないよ。血が溢れ出てくるかも知れない」
(;∵)
(;∵)「分かってる……」
- 445 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:00:06 ID:V8ThnrJ20
- (´・_ゝ・`)「さて、問題はミルナ・サンダーバードか……。屋敷に戻らなくては……」
(;∵)
(;∵)「いや、戻っても俺らは何も出来ん」
(´・_ゝ・`)「ん?」
(;∵)
(;∵)「もう、発動しているんだ。コードが」
(´・_ゝ・`)「……チチジャのコード、か」
(;∵)
(;∵)「そうだ。チチジャ・サスガの周りはもう既に近寄れない」
(´・_ゝ・`)「じゃあ、こうやって外で無事を祈っている事しか出来ない訳だ……」
(´・_ゝ・`)
(´・_ゝ・`)「ふむ……」
- 446 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:00:48 ID:V8ThnrJ20
- 【コード「グローリア」】
(;-д゚ )「ならば…、身を削るしかない……」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)
(;-д゚ )「……コード。即ち絶対的な不条理」
(;-д゚ )
(;-д゚ )「これは、賭けだ……ッ」
(;^ω^)(……何か策が?)
(;-д゚ )
(;-д゚ )「……エルザ。私に、力を」
(;-д∩) パシッ
(;-д∩) グリグリグリグリグリ
(;-д∩)「ぐあぁ……がぁ」グリグリグリグリグリ
(;^ω^)「……何をしているんだお?」
(メ;゚Д゚)「あいつ……、自分の目玉をくり貫いてる、のか?」
(;^ω^)「……え?」
- 447 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:01:41 ID:V8ThnrJ20
- (;-д∩)「ぁ……」グチュグチュ
(;^ω^)「な、何の為にこんな事を……?」
(メ;゚Д゚)「……分からねー。何のつもりだ?」
(メ;゚Д゚)「自分を傷つけて生命力ごと魔力を減らすため……、か?」
(メ;゚Д゚)「……それとも絶望的な状況に狂ったか?」
(;-д∩) グチュグチュ
(;^ω^)
(;^ω^)「……ミルナは賭けって言ってましたお」
(メ;゚Д゚)「賭け?」
(;^ω^)
(;^ω^)「おそらく、気が狂ったとも思える行動……、即ち不条理」
(;^ω^)「不条理には不条理で対抗しようとしているのでは……?」
(メ;゚Д゚)「は……? そんな事で……」
- 448 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:02:28 ID:V8ThnrJ20
- (;^ω^)「でも、ギコさん言いましたお。コードでは常識が通用しないって」
(メ;゚Д゚)「確かにそう言ったが……」
(;^ω^)「……だから、賭けなんですお。ただ死に行くだけの状況を少しでも回避しようと……」
(メ;゚Д゚)「んなアホな……」
(;-д∩) グチュグチュ
(;-д∩) グッ
(;-д- )つ゚ ピュル…
(;゚д- )つ゚「ハァ……ッ! ハァ……ッ!」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「……どうだ、不条理は裏返ったか?」
(;゚д- ) パクッ!
(;^ω^)「……食った?」
ξ;゚⊿゚)ξ「うっ……」
- 449 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:03:38 ID:V8ThnrJ20
- (;゚〜- ) グチャグチャモグモグ
ξ;゚⊿゚)ξ「な、何が不条理に対抗よ……。ただの気狂いじゃない」
(メ;゚Д゚)「こんな事で、アイツに勝つつもりか?」
(;^ω^)
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「理解に苦しむな」
(;゚д- )「優しいな、待っていてくれたのか」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「そんな事でコードが破れるとでも……?」
(;゚д- )
(;゚д- )「……ああ」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)
(;゚д- )
(;゚д- )「エルザはしっかりと微笑んだ」ニヤリ…
- 450 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:04:27 ID:V8ThnrJ20
- 彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「ほう……。試してみるか?」
(;゚д- )「構わん。現に私は……」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy= チャキッ!
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)つy=そ ドン!!
(;゚ζ';;@;,,ζд- ) ドシュ!!
(;^ω^)
(;^ω^)「あ、当たった……っ」
(メ;゚Д゚)「……避けられる筈がねぇ。あんな事したって、体が動く訳がねーんだ」
ξ;゚⊿゚)ξ「じゃあ、さっきの微笑んだやらなんやらは強がりだったって訳?」
(メ;゚Д゚)「……だと思うぜ」
- 451 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:05:25 ID:V8ThnrJ20
- (メ;゚Д゚)
(メ;゚Д゚)「……おい、チチジャ。アイツは仕留めたんだよな」
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「……ああ。現に、死体が転がっている」
(;゚ζ';;@;,,ζд- )
(;^ω^)
(;^ω^)(確かに死体はあるお……。でも、何だお。この不安は)
(メ;゚Д゚)(……、わからねぇ。でも、何だか違和感がある。こんなの初めてだぜ)
ξ;゚⊿゚)ξ(……何、この感じ。その場で死んでるのに、安心出来ない)
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)(皆、感じている様だ。どうやら、私の気のせいでは無いな……)
彡⌒ミ
( ゚_ゝ゚)「…コードを解くぞ」
彡⌒ミ
⊂( ゚_ゝ゚)つ バッ!
- 452 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:06:09 ID:V8ThnrJ20
-
.
- 453 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:06:55 ID:V8ThnrJ20
- ( ‐ω‐)
( ‐ω‐)「ん……、お……?」
( ‐ω^) パチリッ
(メ,゚Д゚)「よお。目が覚めたかい」
( ^ω^)「……元の部屋だお」
(メ,゚Д゚)「コードが解けたんだ。そりゃ元の部屋よ」
(;^ω^)「ってかギコさん、大丈夫ですかお?」
(メ,^Д^)「大丈夫な訳あるかよ! おかげで内蔵グッチャグチャだぜ! ギコハハハハハハハ!!」
(;^ω^)(笑い事じゃない気がするお……)
(メ,゚Д゚)「んな事よりもよ……、アイツがいねーんだ」
( ^ω^)「アイツ? ツンですかお?」
(メ,゚Д゚)σ「いや、ツンはそこで寝てる」
ξ-⊿-)ξ「……にゃむにゃ」
- 454 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:09:55 ID:V8ThnrJ20
- ( ^ω^)「じゃあ、……やっぱりミルナですかお」
(メ,゚Д゚)「そうだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……不安は的中していた様だ」
( ^ω^)「チチジャさん……。でも、確かに僕達の目の前でミルナは死にましたおね?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。それは紛れも無い事実だよ……」
(メ,゚Д゚)「……もしかしたら、本当にアイツは」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうとしか考えられん。不条理を不条理で裏返したんだ」
(;^ω^)「り、理解に苦しみますお……」
(メ,゚Д゚)「なんでえ。てめーが言ってた事じゃねーか」
(;^ω^)「そ、そうですけどやっぱり……」
(メ,゚Д゚)「……でもそれがそこにある真実なんだ。認めるしかねー」
(;^ω^)「とにかく、ミルナは逃げてしまったと……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「途中から逃げる方法を探していた様だし、勝てない相手だと踏んだんだろう」
(メ,゚Д゚)「そりゃ、お前……。お前のコードはほぼ無敵だからなあ……」
- 455 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:11:09 ID:V8ThnrJ20
- ( ^ω^)「あ、あの」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ん?」
( ^ω^)「その……、今まで逃げられた事って言うのは……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「無いな。奴が始めてだ」
( ^ω^)「……そうですかお」
(メ,゚Д゚)「……アイツ、またニューソクを叩くつもりなのか?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ニューソクを叩く事は無いだろう。だが、私を狙って勝負を仕掛けてくる事は……」
(メ,-Д-)「……だな。結局、今までやって来た事はお前を倒す為だった」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ふむ……」
( ^ω^)「でも、ミルナは反王政派を捨て駒と考えていたんですおね?」
(メ,゚Д゚)「そう言ってたな。それに、もう反王政派には関わらないみてーな事も言ってたしな」
- 456 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:12:11 ID:V8ThnrJ20
- ( ^ω^)「……指導者がいなくなれば、ある程度勢力は削れたんじゃないですかお?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……しかし本当に世を変えたくて戦っている人間もいたはず」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「その人間達は再び立ち上がり、ニューソクを叩き始めるだろう、な」
(メ,゚Д゚)「けどよ、しばらくは姿を見せなくなるだろうぜ。それだけでも良かったんじゃねーかな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……そう、だな」
(メ,゚Д゚)「じゃ、後はミルナは失脚したって事を広めて街を落ち着ければ良いな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……場合によっては私達も街に出る必要があるがな」
(メ,^Д^)「大丈夫だって、適当に噂流しときゃどんどん逃げて行くぜ」
(;^ω^)「そう、うまく行くんですかお?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……何よりも私は息子達の安全が心配だよ」
( ^ω^)「アニジャ達の事ですかお?」
- 457 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:13:26 ID:V8ThnrJ20
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうだ。後はデミタス達……」
(メ,^Д^)「あいつらは大丈夫だって、そうそう死ぬ奴らじゃねー」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうは思うのだが、な」
( ^ω^)「……きっと皆大丈夫ですお。信じて居ましょうお」
(メ,゚Д゚)「ほら、コイツもそう言ってるんだしよ……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……とにかく。すぐに街の状況を把握しなくては」
(メ,゚Д゚)「だな。全ては状況が分かってからだ」
( ^ω^)
( ^ω^)(アニジャ……、うん。アイツは死ぬ様な奴じゃないお)
( ^ω^)(それに、ずっと街の人たちの事を気にかけていたアニジャだお)
( ^ω^)(……アニジャはこの街に必要な存在だと思うお)
.
- 458 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 01:14:11 ID:V8ThnrJ20
- 今日の話で分かった事
・コード【グローリア】。効果は自分の魔力を毒にする
・コードは絶対的な力。常識では考えられない、絶対的な不条理。
・コードは全ての魔法の原点
・不条理は不条理を裏返す?
・実は良く喋るビコーズ
・魔法によって作り出された炎は他者からでは消す事が出来ない
・ミルナは「グローリア」から生還した様子
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 459 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 02:23:52 ID:r7wl2DT60
- おつ
- 460 :名も無きAAのようです:2012/01/01(日) 18:53:00 ID:bh3AMpu60
- 乙
- 461 :名も無きAAのようです:2012/01/02(月) 21:09:13 ID:FfOHshOsO
- 続きが気になるのう
- 462 :名も無きAAのようです:2012/01/02(月) 23:58:15 ID:F7BRQufs0
- 最近投下された一覧に入ってなかったから
前話が認知されてないかもしれないけど、投下するね
あ、ちなみに必殺シリーズは見た事無いし、合唱部でもありません
- 463 :名も無きAAのようです:2012/01/02(月) 23:58:58 ID:F7BRQufs0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
.
- 464 :名も無きAAのようです:2012/01/02(月) 23:59:46 ID:F7BRQufs0
-
Chapter11.
.
- 465 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:02:48 ID:Qbh.0Nqc0
- 【数日後 南部 ニューソク 屋敷の一部屋】
( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ(僕がこの世界に飛ばされてきてから、沢山の出来事があった)カキカキ
( ^ω^)φ(これから、その出来事を忘れる事が無い様に、どんな事でも細かにこの日記に書き記していこうと思う)カキカキ
( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ(ここ数日、僕はニューソクに滞在している)カキカキ
( ^ω^)φ(このニューソクと言う街は、王を良しとしない反王政派と市民達の戦いが繰り広げられている場所だ)カキカキ
( ^ω^)φ(僕がこの街に来た時には戦いは激化していて、多くの人の死を目の当たりにした)カキカキ
( ^ω^)φ(……ちなみにこの日記を書き始める切欠を作ったのは、この戦いで死んだサスガファミリーの長男、アニジャ・サスガの存在が大きい)カキカキ
( ^ω^)φ(数日前、アニジャ・サスガとその弟オトジャ・サスガの死を知った)カキカキ
( ^ω^)φ(彼ら二人の死は、ニューソク中を騒がせたし、彼らの家族も当然悲しみに暮れた)カキカキ
( ^ω^)φ(死の情報を知った時、泣き崩れる姉妹の隣で下唇を噛み、必死で涙を抑えていたチチジャ・サスガの顔は忘れられない)カキカキ
- 466 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:02:59 ID:0aibB.s6O
- 最近更新早くて嬉しい
支援
- 467 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:05:09 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ(彼らの死は、家族だけではなく僕達も大きな衝撃を受けた)カキカキ
( ^ω^)φ(デミタスさんなんかは人目を憚らず泣いていたし、ギコさんも珍しく空気を読んでいた)カキカキ
( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ(なお、反王政派のほとんどがオトジャによって潰されており、彼らの戦力はほとんど残っていなかったそうだ)カキカキ
( ^ω^)φ(そのオトジャの鬼の様な戦闘力はニューソクで話題となっている。どれもありえない様な話ばかりだ)カキカキ
( ^ω^)φ(……反王政派は、シラヒーゲ等の指揮を取っていた人間が死に、ミルナも行方をくらませた為、)カキカキ
( ^ω^)φ(散り散りとなり、もう組織としての機能は果たせなくなっている)カキカキ
( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ(ようやく長きに渡るニューソクの紛争に終止符を打ったのだ)カキカキ
( ^ω^)φ(僕にとって数日の戦いだったが、感慨深い物である)カキカキ
<ガチャッ
( ^ω^)φ「……お?」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、おはよ」
- 468 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:06:12 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「おはようお、ツン」
ξ゚⊿゚)ξ「あんた何書いてるの?」
( ^ω^)「これかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ」
( ^ω^)「日記だお」
ξ゚⊿゚)ξ「日記……? そんなの書いてたんだ」
( ^ω^)「いや、今日から書き始めたんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「へー……、何でまた」
(;^ω^)「何で……、かお。ウーン……」
(;^ω^)「ぶっちゃけ言うと、アニジャが死んだからだお」
(;^ω^)「アニジャが死んだ事や、このニューソクで起きた事を何か文字として残しておかなくては、と」
( ^ω^)「いつか忘れてしまうかも知れないから……」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん……」
( ^ω^)「ま、それだけの理由だお。すっごく深い意味とかは無いお」
- 469 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:07:59 ID:Qbh.0Nqc0
- ξ゚⊿゚)ξ「ちゃんと続くの? それ」
( ^ω^)b「頑張るお」グッ!
ξ゚ー゚)ξ「自信満々ね」
( ^ω^)b「一応マメな方だと自負しておりますお」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、日記って夜に書く物じゃないの?」
(;^ω^)「まあ、そうだけど初日って事で」
ξ゚⊿゚)ξ「意外と適当ね」
(;´ω`)「……否定出来ない」
<ガチャッ
(´・_ゝ・`)「おはよう二人とも」
(;^ω^)「おはようございますお、デミタスさん」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、早いわね」
(´^_ゝ^`)「そうかな、もう10時だけど」
- 470 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:10:05 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「で、どうしたんですかお?」
(´・_ゝ・`)「いや、私達は今日ラウンジに帰るけど……」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、そっか。……デミタスさんはコイツに着いて行く訳じゃ無いもんね」
(;^ω^)「きゅ、急ですお。何で昨日言ってくれなかったんですかお……」
(´^_ゝ^`)「だって、ギコが今さっき言うんだもの」
(;´ω`)「ならしょうがないかお……」
(´・_ゝ・`)「で、君はどうするんだい?」
(;´ω`)「えーっと、チチジャさんに有力な情報を聞いてから僕たちも……」
(;´ω`)
( ^ω^)「あっ」ハッ!
ξ゚⊿゚)ξ「何よ」
( ^ω^)「そう言えば僕、まだチチジャさんにお話聞いてなかったお」
ξ゚⊿゚)ξ「あんた何しにニューソクに来たのよ」
- 471 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:13:04 ID:Qbh.0Nqc0
- (´^_ゝ^`)「だと思ったよ」クスッ
(;^ω^)「早く聞かなきゃですお……」
(´・_ゝ・`)「今ギコと話してるみたいだから、……一緒に行こうか?」
(;^ω^)「あっ、でも心の準備が。後、どんな顔して会えばいいのか……」
(´^_ゝ^`)「大丈夫。もう、立ち直ってるみたいだから」
(;^ω^)「そうですかお?」
(´・_ゝ・`)「だから、ほら。おいで」
( ^ω^)「じゃあ、行きますお」
(´・_ゝ・`)「あ、ちなみに君が違う世界の人間だって事知らないみたいだから」
( ^ω^)「……そういえば、僕から言ってませんでしたおね」
(´・_ゝ・`)「ギコも私も話して無いしね」
( ^ω^)「と言う事は最初から話していかないといけない訳ですおね……」
(´^_ゝ^`)「うん。しっかり話すようにね」
- 472 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:14:15 ID:Qbh.0Nqc0
- 【屋敷 別室】
<ガチャッ
(,,゚Д゚)「おん?」
( ^ω^)「おはようございますお」
(´^_ゝ^`)、「彼、連れて来ちゃった」
(,,゚Д゚)「おー、よーよー」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ん、どうした?」
(,,゚Д゚)「遊びに来たのもあんだけどよ。実は、コイツなんだよね、俺達が此処に来たの」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「? ……どうも話が見えないな」
(´^_ゝ^`)「ほら、説明して」
( ^ω^)「あの、僕……」
( ^ω^)「実は異世界から来たんですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「なんと」
- 473 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:16:22 ID:Qbh.0Nqc0
- (,,゚Д゚)「あれだ、エマージェンシーの弊害ってやつよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……話には聞いていたが、彼だとは」
( ^ω^)「? 噂になってるんですかお……」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ以外にも二人居たしね」
( ^ω^)「あー、来た時に話してくれた……」
(,,゚Д゚)「でよ、コイツ元の世界に帰る方法探してるんだよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ふむ……。元の世界に、か」
(,,゚Д゚)「だからよ。くれてやれよ。宝玉」
( ゚ω゚)(単刀直入すぎる!!)ドドーン!!!
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「構わんよ」
( ゚ω゚)「えええええええええええええええええええええええええええ」ドドドドドーン!!!
(´・_ゝ・`)「良いのかい、チチジャ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。宝玉の所為で我々人間は各地で争いを起こして来た。こんな物は無くしてしまった方が良い」
- 474 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:19:45 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「とは言え、願いを叶えるには宝玉は三つ集めなくてはならないだろう。……相当難しいぞ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「誰もが私やギコの様な考え方をしているとは思えないしな」
( ^ω^)「重々承知しておりますお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「それに……、ミルナだ」
( ^ω^)「ミルナですかお?」
(,,゚Д゚)「あの口ぶり……、反王政派も、ニューソクの事も、全て宝玉の為だったんだろーな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。彼はザ・ヒート、アンダーテイカーを狙っていると言っていた。それが決定的だ」
( ^ω^)「その二人が宝玉を……?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうだ」
(,,゚Д゚)「俺はアンダーテイカーが宝玉を持ってるなんてあの時始めて知ったけどな」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「アンダーエイカーはまだしも、ザ・ヒートはアウトロー。話には応じないだろうから、宝玉を貰うには奪い取るしか手段は無い」
- 475 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:22:28 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「奪い取る、かお……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「君に出来るかな?」
(;´ω`)「自信無いですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「だろうな」
(,,゚Д゚)「つー訳で、そっちの宝玉探しは悪魔で二の次なんだよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……ん? そうなのか?」
( ^ω^)「もう一つ、……実は、探してる人がいるんですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ふむ、なるほど。……エマージェンシーを起こした人物。三番目の男の事か?」
( ^ω^)「そうですお。エマージェンシーを起こした人を探してますお」
(;^ω^)「って……その人は男、なんですかお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。そうだ。知らなかったのか?」
(,,゚Д゚)「おう。俺が分からなかったからな」
- 476 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:24:56 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……大体話は飲み込めた。要するに彼に会って元の世界に戻して貰おうと思っている訳か」
(,,゚Д゚)「そうそう。そんな感じ」
( ^ω^)「チチジャさん。その三番目の男が今何処にいるか分かりますかお?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そこまでは流石に分からん。が、この世界の何処かで生きているはずだ。死んでいるという事は無い」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「見ろ。彼が生きている証拠に、空は白く染まったままだ」
( ^ω^)「空、ですかお?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうだ。……いくらコードとは言え、死ねば魔法は消える。空が白いのはエマージェンシーの残り香みたいな物だからな」
( ^ω^)「……なるほど、ですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ちなみに、彼の名前は知っているかな?」
( ^ω^)「いや、分かりませんお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ならば教えよう。彼の名前はデュカス・サザーランド」
( ^ω^)「……デュカス・サザーランド」
- 477 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:26:00 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そう。そして、彼はエマージェンシーを発動させる前、ある魔法がかけられた事が明らかになっている」
( ^ω^)「ある魔法……」
(,,゚Д゚)「お前物知りだなー……。何でそんな事まで知ってるんだ?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「お前が疎いだけだ」
(,,゚Д゚)「あ、そう?」
( ^ω^)「あの、……ある魔法って言うのは……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……カース。コード、【カース】だ」
( ^ω^)「コードですかお……。カースって言う事は呪い……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうだ。彼には呪いが掛けられた。どんな呪いかは知らないが、な」
( ^ω^)「そうですかお……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「だから、彼を見つけるのなら早めに行動した方が良い」
(;^ω^)「へ?」
- 478 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:28:37 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「さっきも言っただろう? どんな呪いか分からないんだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「もし、徐々に体を蝕んで行く様な呪いだったら、どうする?」
(;^ω^)「……こうしてる間にも、着々と死に近づいているって事ですおね」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうだ」
(;´ω`)「……わー、大変」
(,,゚Д゚)「じゃあ、のんびりしてる暇はねーな」
(;´ω`)「お?」
(,,゚Д゚)「ほら、チチジャ。お前の宝玉コイツに渡して、さっさと旅立たせようぜ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……残念ながら、彼には宝玉を渡せない」
(; ゚ω゚)(さっき構わんって言ったのに!!)ドドーン!!!
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「彼が持っている事が判明すれば、必ずミルナが現れる。と、すれば……」
(;^ω^)「あ」
(;^ω^)「……僕死んじゃいますお」
(,,゚Д゚)「……じゃあどうするんだよ」
- 479 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:30:17 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「お前が持ってるんだよ、ギコ」
(;,゚Д゚)「え、俺?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「彼の為に此処まで来たと言う事は、彼の保護者なんだろう?」
(;,゚Д゚)「ち、ちげーよ! 俺はただ面白半分で……」
(´^_ゝ^`)「何処からどう見たって保護者だよ、ギコ」
(;,゚Д゚)「どちらかと言うと保護者なのはテメーだろが!」
(´^_ゝ^`)「いやいや、私はどちらかと言うと友達に近いかな?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「観念するんだな、ギコ。後で宝玉を渡す。忘れるなよ」
(;,-Д゚)「あー、クソ。めんどくさい事になっちまったぜ……」
(;^ω^)「すみませんお、ギコさん」
(;,-Д゚)「許さん」
(;´ω`)「……すんません」
- 480 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:32:23 ID:Qbh.0Nqc0
- (´^_ゝ^`)「気にしないで。これでラウンジに行けば宝玉を受け取る事が出来るんだ」
(´^_ゝ^`)「銀行みたいな物だよ。何も大変な事は無い」
(;,゚Д゚)「お前が言うなよ……」
( ^ω^)「色々申し訳ないお……。僕、必ず元の世界に戻りますお!」
(´^_ゝ^`)「うん。君なら出来るさ。頑張って」
ξ゚⊿゚)ξ「……さて、そうと決まれば出発ね」
( ^ω^)「お? 何処に?」
ξ;゚⊿゚)ξ「あっ、そうか……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「その先の行き場はまだ決まってないのか……」
(;^ω^)「こう、当ての無い旅となると……」
(,,゚Д゚)「じゃ、西部だ。西部行けよ。さっさとザ・ヒートぶっ殺して宝玉ゲットだ」
(;´ω`)「いやいや、無理ですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ならば、王都に行ってはどうだ?」
- 481 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:35:24 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「王都……。王都ヴィップですかお?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。王都ヴィップ。この世界の情報は全てヴィップに集まるからな」
(,,゚Д゚)「そこで先ずは情報を集めろ、と?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「如何せん私もザ・ヒートとアンダーテイカーに関しては分からない事だらけだ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そして、ヴィップは人の行き交う世界の中心地。デュカス・サザーランドの居場所を知ってる人間が居るかもしれない」
( ^ω^)「……なるほど、ですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「後、城に入ってみるのも良い。他にも何か分かるかも知れんぞ」
(;^ω^)「お城ですかお……? でも僕みたいな人間が入れる訳が……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「私が紹介状を書いて上げよう。王都の内情を知る者に見せれば入れないという事は無いはずだよ」
(;^ω^)「おっ……、いいんですかお? 此処まで協力して頂いて」
- 482 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:36:42 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「いいんだ。話に聞くと君達はアニジャと仲良くしてくれていたらしいじゃないか」
(;^ω^)「……いや、仲良くと言いますか、とても良くして頂いてありがたく思ってますお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうか……。ああ言う性格だから、迷惑を掛けていなければ良いんだ」
(´・_ゝ・`)「彼は迷惑を掛ける様な性格では無いかと思うんだけど……、自分よりも周りを優先する優しい人だよ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「他人の前ではな」
( ^ω^)「他人の前では?」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「アイツはいつまで経ってもやんちゃ坊主だったよ。オトジャと揃えば毎度の如く私達を困らせた」
(;^ω^)「全然そうには見えませんでしたお。意外ですお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「今となってはあのやんちゃっぷりを見る事も出来ないな……」
( ^ω^)「チチジャさん……」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「君達には彼の良い所が見せられたみたいで良かったよ」
( ^ω^)「そんな……」
- 483 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:39:02 ID:Qbh.0Nqc0
- 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「さて、そうと決まれば紹介状を書こう。異世界の人間と知れば、皆歓迎するだろう」
( ^ω^)「ありがとうございますお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「……時に、王都への行き方は知っているかな?」
ξ゚⊿゚)ξ「中央部に向かえば良いのよね? それくらいなら分かるわ」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうか、なら良いんだが……」
(´^_ゝ^`)「じゃあ私達はラウンジに、君達は王都ヴィップに。……しばらくお別れになるね」
(;^ω^)「あっ……そうですおね。寂しくなりますお」
(,,゚Д゚)「まーお前らに着いて行っても面白そうなんだがな。ラウンジをほっとく訳にもいかねーし」
(´^_ゝ^`)、「ごめんね」
( ^ω^)「いやいや……。此処まで良くして頂いて感謝の言葉しかありませんお」
(,,^Д^)「ギコハハハハ! どうせその内、宝玉を取りに来るんだろ? また会えるのに大げさだぜ!」
(´^_ゝ^`)「そうだよ。その感謝の言葉は元の世界に戻る時まで取って置いて」クスッ
( ^ω^)、「……お二人とも、優しいですお」
- 484 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:40:00 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)
( ^ω^)「必ず元の世界に帰って見せますお! これで帰れなかったら強力してくれた皆さんに申し訳無いお!」
(,,^Д^)「その意気だ! 頑張れよ」
ξ゚⊿゚)ξ「さ、私達も準備しないと。行くわよブーン」
( ^ω^)「分かったお。では、また出発する時に顔を見せますお」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ああ。その時には紹介状を渡せる様にするよ」
( ^ω^)「ありがとうございますお」
……
- 485 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:40:46 ID:Qbh.0Nqc0
- 【南部 ニューソク 壊れかけた小屋】
(# ;;- )
(# ;;- ) 「……ん」
(#゚;;-゚)「……此処は」
(#゚;;-゚)
(#゚;;-゚)「私は……、どうして……」
(#゚;;-゚)
(#゚;;-゚)そ「ハッ……」
(((#;゚;;-゚))) ガクガクガクガク
(((#;゚;;-゚)))「そうだ……、私はオトジャ・サスガに……」ガクガクガクガク
(((#; ;;- )))「震え……、止まらん……」ガクガクガクガク
(医者´`)「目が覚めたか、D。いや、ディ・バイ・ディ」
(((#; ;;- )))「き、貴様は……」ガクガクガクガク
(医者´`)「私はしがないニューソクの医者だ」
- 486 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:41:47 ID:Qbh.0Nqc0
- ((#; ;;- )) ガクガク…
(医者´`)「震えは止まって来たかね?」
(#; ;;- )
(# ;;- )「何故、私を助けた」
(医者´`)「目の前に死にそうな人間が居る。それは助ける理由にならないかな?」
(# ;;- )
(#゚;;-゚)「ふん、馬鹿め」
(#゚;;-゚)つy= ガチャ
(医者´`)
(#゚;;-゚)つy=「私を誰だか知っていて助けているのか……、私は……」
(((#゚;;-゚)))「?!」ガクガク
(((# ;;- )))「また……震えが……」ガクガク
(医者´`)
(医者´`)「当然知っていて助けた。お前は反王政派の戦闘員」
(医者´`)「いや、名声を得る欲と人を殺す喜びに満ちた悪魔。ディ・バイ・ディだ」
- 487 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:43:15 ID:Qbh.0Nqc0
- ((#; ;;- )) ガクガク…
(医者´`)「震えが止まらないか?」
((#; ;;- )) ガクガク…
(医者´`)「教えてやる……。お前はもう人を殺すことなど出来ない」
((#; ;;- ))「……えっ」ガクガク…
(医者´`)「恐怖しているんだよ、死に。人を殺そうとすれば、自分が死にそうになったあの時を思い出す」
((#; ;;- ))「思い出してなど……」ガクガク…
(医者´`)「意識が思い出さなくても、細胞が思い出すんだ」
((#; ;;- )) ガクガク…
(医者´`)「分かるか、その意味が」
((#; ;;- )) ガクガク…
(医者´`)「変われ、ディ。死を奪う人間で無く、全うな人間として変われ」
- 488 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:44:07 ID:Qbh.0Nqc0
- ((#; ;;- )) ガクガク…
(# ;;- )
(#゚;;-゚)「……そんな事、出来るか。私から戦いを取ったら何が残る」
(医者´`)「それを考えるのはお前だ」
(#゚;;-゚)
(医者´`)「……ディ」
(#゚;;-゚)
(医者´`)「お前に殺された人間は永遠に帰ってこない」
(#゚;;-゚)「……だから何だ」
(医者´`)「……お前は人を殺せない体になった」
(医者´`)「その体を生かすも殺すもお前次第だ。自分がどう在るべきか、考えてみろ」
(#゚;;-゚)「説教のつもりか? 片腹痛いな」
(医者´`)「罪を償えとは言わない。だが、私はお前を生かした事を後悔したくは無い」
(#゚;;-゚)
- 489 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:45:10 ID:Qbh.0Nqc0
- (医者´`)
(医者´`)「ただそれだけだ。傷は魔法で治してある。近い内に出て行け」
(#゚;;-゚)
(医者´`)「私とてお前に恨みが無い訳じゃない」
(医者´`)「……見殺しにすれば良かった。そう考える時もある位だ」
(医者´`)「こうしてる今も、怒りに駆り立ててお前を殺してしまうかもしれない」
(#゚;;-゚)
(医者´`)「……言いたい事が分かるか?」
(医者´`)「私の考えが変わらない内に出て行け、と言う事だ」
(#゚;;-゚)
(#゚;;-゚)「……ふん」
- 490 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:46:05 ID:Qbh.0Nqc0
- 【南部 ニューソク 屋敷前】
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)つ□「さあ、紹介状だ。受け取ってくれ」スッ
( ^ω^)つ□「ありがとうございますお」
(´・_ゝ・`)「じゃあ、頑張ってね。応援してるよ」
( ^ω^)「はいお!」
∬´_ゝ`)「ブーン君」
( ^ω^)「アネジャさん……、どうしましたかお?」
∬´_ゝ`)つ凸「アナタにこれを持たせようと思って……」
( ^ω^)つ凸「これは……?」
∬´_ゝ`)「このビン一杯に私の魔力を封じ込めておいたの」
( ^ω^)「魔法を封じ込める、かお?」
∬´_ゝ`)「そうよ。危険だと思った時、このコルクを抜けばきっとアナタを守ってくれるわ」
( ^ω^)「なるほど……。僕でもアネジャさんの様な結界を張れる訳ですかお……」
∬´_ゝ`)「ほんの一瞬だけどね」
- 491 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:46:57 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「魔法にこんな便利な使い方があるとは……」
l从・∀・ノ!リ「実は、イモジャも用意したのじゃ」
l从・∀・ノ!リつ凸「はい」
(;^ω^)「お、おお! 良いんですかお?」
l从・∀・ノ!リつ凸「良いも何も、ブーン君の為に用意したのじゃ」
(;^ω^)つ凸「すみませんお……」
l从・∀・ノ!リ「使い方は同じで、コルクを抜いて傷口に当てれば、みるみる内に塞がっていくのじゃ!」
(;^ω^)「超便利じゃないですかお……」
l从・∀・ノ!リ「一回切りだから大切に使うのじゃ!」
( ^ω^)「……お二人とも、本当にありがとうですお!」
∬´_ゝ`)「いいのよ、そんな……」
l从・∀・ノ!リ「この程度、何て事無いのじゃ!」
- 492 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:47:44 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「じゃあ、僕達はそろそろ行きますお」
ξ゚⊿゚)ξ「みんな、元気でね」
(,,゚Д゚)「おー。お前ら、次ぎ会う日まで死ぬんじゃねーぞ」
( ^ω^)「死にそうになったら逃げ回りますお」
(´^_ゝ^`)、「君と会ってからずっと一緒に居たからね。少し寂しくなるよ」
( ^ω^)「……デミタスさん」
(´^_ゝ^`)「きっと元気でね。また会える日を楽しみにしてるよ」
( ^ω^)「はいお。デミタスさんも元気で……」
(´・_ゝ・`)「ほら、ビコーズ。君も何か無いのかい?」
( ∵)
( ∵)「俺はそこまで彼らと話してないからな」
(´^_ゝ^`)、「そうだけど……」
( ∵)
( ∵)「まあ、元気で。次ぎ会う時は君の世界の話を聞かせてくれ」
- 493 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:48:54 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^)「そのくらいお安い御用ですお!」
(´^_ゝ^`)「ふふ、こう見えても彼、お喋りなんだ」クスッ
(;^ω^)「意外ですお」
( ∵)
( ∵)「ふん」
(´・_ゝ・`)「ツンさん。これからもブーン君をよろしく」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。これからは私が保護者って訳ね」
(,,゚Д゚)「おら。いつまでもペチャクチャ喋ってるんじゃねー。さっさと行きな」
(;^ω^)「はいお!」
ξ゚ー゚)ξ「じゃ、行くわね」
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「ここニューソクから、旅の無事を祈っているよ」
∬´_ゝ`)「また会えると良いわね」
l从・∀・ノ!リ「バイバイなのじゃ!」
( ^ω^)「さようならですお。皆さんの事は絶対忘れませんお!」
………
- 494 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:50:12 ID:Qbh.0Nqc0
- 【南部 ニューソク 郊外】
ξ゚⊿゚)彡^・∋ パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「……少し寂しくなるお」パカラッパカラッ
ξ゚⊿゚)彡^・∋「あら、私だけじゃご不満?」
(;^ω^彡^・∋「不満じゃありませんお」
ξ゚ー゚)彡^・∋「……二人旅ってのも良い物よ。この広い荒野が二人だけの物って気がしてね」
ξ゚ー゚)彡^・∋「ほら、見て。凄い光景でしょ?」
( ^ω^彡^・∋「……うんお。僕達以外誰も居ない。そんな気にさせてくれるお」
ξ゚ー゚)彡^・∋ パカラッパカラッ
ξ゚ー゚)彡^・∋「……夕日が地平線に落ちて行くわ」
( ^ω^彡^・∋ パカラッパカラッ
( ^ω^彡^・∋「おお……。綺麗だお……」
ξ゚ー゚)彡^・∋「ええ、そうね」
- 495 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:51:51 ID:Qbh.0Nqc0
- ( ^ω^彡^・∋「……ちなみに、ヴィップまではどの位なのかお?」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「近いわよ。一日ちょっと走れば着くわ。多分」
( ^ω^彡^・∋「おお! それはラッキーだお」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「それに王都の近くは治安が良いはずよ。結構な警備が敷かれてて、アウトローだって簡単には近づけないの」
( ^ω^彡^・∋「じゃあニューソクに行く時みたいに襲われる事は無いのかお?」
ξ゚ー゚)彡^・∋「ええ。多分ね」
(*^ω^彡^・∋「おっおっ! ようやく安心の出来る旅になったお!」
ξ゚⊿゚)彡^・∋「でも油断しない事よ。いつだって危険は隣り合わせなんだから」
(*^ω^彡^・∋「はいはい、分かってますお」
<パァン! パァン!!
( ^ω^彡^・∋
ξ゚⊿゚)彡^・∋「……銃声ね。全速力でこの場から離れるわよ」
( ´ω`彡^・∋「はいお」 シュン
.
- 496 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:54:54 ID:Qbh.0Nqc0
- 今日の話で分かった事
・三番目のコード使いはは男
・三番目の男の名前はデュカス・サザーランド
・三番目の男は必ず生きている
・宝玉はギコの手へ
・魔力はビンに封じる事が出来る
・ディはもう人を殺せない
・ヴィップの治安は最高!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 497 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 00:57:23 ID:Qbh.0Nqc0
- Chapter1〜Chapter4 旅立ち編
Chapter5〜Chapter11 争いの街ニューソク編
ちょっとだけ分かりやすい様にしてみた。
次回(Chapter12)から王都ヴィップ編。
ちなみにもう書き終わってるから、暇な時に投下します。
- 498 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 02:18:18 ID:BQic.m/k0
- おお、来てた
乙
- 499 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 06:24:26 ID:.FeC3QisO
- なんと、乙
- 500 :名も無きAAのようです:2012/01/03(火) 09:51:39 ID:.C6b71dYO
- 怒濤の連続投下、乙
サスガ姉妹のコードの瓶詰め、ってアイディア面白いな
注射するのも面白いと思ったけど
話がどう展開してくのか読めなくて次が気になる!
続きも楽しみにしてますお
- 501 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:36:01 ID:RovBrU8E0
-
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
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... V .. V
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.
- 502 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:37:02 ID:RovBrU8E0
-
Chapter12.
.
- 503 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:38:19 ID:RovBrU8E0
- 【中央部 王都ヴィップ 街道】
( ^ω^)
( ^ω^)「おぉ」
( ^ω^)
( ^ω^)「すげぇ」
ξ゚⊿゚)ξ「何が」
( ^ω^)「見ろお。この活気溢れる街……、そして、高く聳え立つあの城……」
ξ゚⊿゚)ξ「ヴィップ城ね」
( ^ω^)「すげぇ。圧巻だお」
( ^ω^)
( ^ω^)「すげぇ、すげぇよ。マジで」
ξ;゚⊿゚)ξ「……どんだけよ」
- 504 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:39:41 ID:RovBrU8E0
- ( ^ω^)「……ああ。此処はとても素敵な街なんだおね」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、この世界の中心だからね……。素敵じゃなかったら困るわ」
( ^ω^)「街の人たちの顔が活き活きとしているお……。みんな幸せそうだお」
( ^ω^)「あっ! あそこに幸せそうな子連れが! あっ! あそこに楽しそうに鳩と戯れる女の子が!」
( ^ω^)
(*´ω`)「……僕の心が癒されていくお」ウットリ…
ξ;゚⊿゚)ξ「一々大げさね」
(*´ω`)「だってニューソクは争いばっかりだったお。確かにあそこはあそこで、市民に強かさを感じたけど……」
(*´ω`)「此処はニューソクとは全く別の良さ……、平穏さと癒しを感じるお……」
ξ;゚⊿゚)ξ「よ、良かったわね……」
(*^ω^)「僕はこの街が気に入ったお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そう……。確かに平和な街だものね……」
(*^ω^)「いやー、王都とか言いつつ、またドカンドカン撃ち合ってたらどうしようかと思ったお!」
- 505 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:40:51 ID:RovBrU8E0
- ξ゚⊿゚)ξ「さて、安心出来たみたいだし……。腹ごしらえでもしない?」
( ^ω^)「ご飯かお?」
ξ゚ー゚)ξ「ええ。噂によると、ヴィップにはあらゆる土地の食材が集まってるみたいよ」
ξ゚ー゚)ξ「だから、おいしい物も食べれるんじゃないかしら?」
(*^ω^)「おっおっ。少し楽しみだお!」
ξ゚ー゚)ξ「そうね」
( ^ω^)「……それにしても、こういう事は詳しいのかお。ツンって良く分からんお」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタが屋敷でちまちま準備してる間に、アネジャさんに色々聞いて来たのよ」
( ^ω^)「おー……、僕の知らない所で涙ぐましい努力が……」
ξ#゚⊿゚)ξ「……何よ。アンタ最近生意気ね」
(;^ω^)「ご、ゴメンだお」
ξ#゚⊿゚)ξ「次は殴る」
(;´ω`)「良く胆に銘じておきますお」
- 506 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:42:25 ID:RovBrU8E0
- ξ゚⊿゚)ξ「もう良いから、ご飯食べれる所探す……」
<おい、兄ちゃん。
( ^ω^)
( ^ω^)「……おっ?」キョロキョロ
<おっ、じゃねえよ。こっちこっち。
( ^ω^)「……? おっ、……」
爪'ー`)「そうそう、兄ちゃん。アンタだよ」
( ^ω^)「僕かお?」
爪'ー`)「お前以外に誰がいるんだってーの」
( ^ω^)「……どなたですかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「相手しないの。見て、この汚い格好、伸びきってフケだらけの髪……。どう考えたってルンペンでしょ」
( ^ω^)「ルンペン……。ホームレスかお……。こんな素敵な街に……」
ξ゚⊿゚)ξ「素敵な街だろうが最悪な街だろうが、ルンペンなんて珍しく無いわ」
( ^ω^)「……ま、そうだおね」
- 507 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:43:51 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「そうそう。このねーちゃんが言う通り、俺はルンペンなの。哀れだろ?」
( ^ω^)「おっ……。まあ、哀れと言えば哀れだけど……」
爪'ー`)「だろ〜? だからさ……」
爪'ー`)つ スッ
( ^ω^)
( ^ω^)「何ですかお? この手は」
爪'ー`)つ「何か恵んでくれや」
(;^ω^)「やっぱりそう来るかお……」
爪;'ー`)そ「えっ! 何あげれば良いか分からない?!」ガーン!
(;^ω^)「いや、そんな事言ってないお」
爪'ー`)「しょうがねえ。俺の求めている物ベスト3を発表してやる」
ξ-⊿-)ξ「あのね……、私達はアンタの茶番に付き合ってる暇は無いのよ」
爪'ー`)「第三位ッ!! ジャジャン♪」
ξ#゚⊿゚)ξ「……コイツ」イラッ!
(;^ω^)「ツン、押さえて押さえて」
- 508 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:44:50 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「はい、第三位は……タバコ!」
(;^ω^)「あのー、僕達そろそろ……」
爪'ー`)「第二位ッ!!ジャジャン♪」
(;´ω`)「……ああ、面倒なのに捕まってしまったみたいだお」シュン
爪'ー`)「第二位は〜……ご飯です! おいしいご飯! 出来れば肉料理!」
ξ#゚⊿゚)ξ「贅沢ね……、ムカつくわ……」
爪'ー`)「はい、栄えある第一位ッ!! パンパカパーン♪」
爪'ー`)b「それはお金」グッ!
爪'ー`)「つー事でさ……」
爪'ー`)つ スッ
(;^ω^)「何と図々しい。初対面とは思えないお……」
ξ#゚⊿゚)ξ「もう無視して行くわよ!」
- 509 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:46:03 ID:RovBrU8E0
- 爪;'ー`)「どわー! ちょっと待て待て!」
ξ#゚⊿゚)ξ「待ちません」スタスタ
爪;'ー`)「お前、あれだ! タダで寄越せとは言わねえ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタに提供できる物なんて無いでしょ!」スタスタ
爪;'ー`)「だーっ! ちょっと話聞いてくれ! これでも俺、何でも知ってるんだよ!」
爪;'д`)「情報情報情報!! 色んな情報持ってるんだよ! 取っておきを教えてやるから!」
( ^ω^)「情報……?」
爪;'ー`)「おっ、兄ちゃん。食いついて来たねえ」
ξ#゚⊿゚)ξ「何やってんのよブーン!!」
(;^ω^)「だ、だってこの人……、色々情報持ってるって……」
ξ#゚⊿゚)ξ「こんな奴信用出来るか!」
爪;'ー`)「おいおい、人は見かけで判断するもんじゃないぜ?」
- 510 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:47:53 ID:RovBrU8E0
- ξ#゚⊿゚)ξ「見かけ同様、性根も腐ってる事は確認済みよ!」
爪;'ー`)[おい、このねーちゃん怖いな] ヒソヒソ
(;^ω^)「それに関してはノーコメントで」
ξ#>⊿<)ξ「聞こえてるわよ!」キーッ!!
(;^ω^)「まあまあ、この人の話聞いてからでも……」
爪'ー`)「おう、兄ちゃん。ちなみに、お前。何の情報が欲しいんだよ」
(;^ω^)「えーっと、色々あって何から言えば良いか……。とりあえず、コード使いの事についてが知りたいな、と」
爪'ー`)「コード使いか? そんな事知って何になるんだよ」
( ^ω^)「コード使い、と言っても主に三番目の男の事を……」
爪'ー`)「おー……。三番目、か」
爪'ー`)「ってー事はデュカス・サザーランドの事だな」
(;^ω^)「おお……。そうだお」
- 511 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:49:16 ID:RovBrU8E0
- ξ゚⊿゚)ξ「……あら、意外としっかり知ってるのね」
爪'ー`)「何だお前ら。デュカス・サザーランドの事追ってるのか?」
( ^ω^)「そんな所だお」
爪'ー`)「っほー……。っへー……」
( ^ω^)「もしかしてデュカス・サザーランドの事、良く知ってるのかお?」
爪'ー`)「ふふふふ、ふへへへへ……」ニタニタ
爪'ー`)
爪'ー`)「ご飯が食べたい」
ξ#゚⊿゚)ξ「……テメェ」キッ!
爪;'ー`)「ああっ! そんな恐ろしい目で睨まれたら、知ってる情報も出てこないなあ!」オドオド
爪;'ー`)「コイツは困ったぞ〜!」オドオド
ξ#-⊿-)ξ「足元見やがって……」
(;^ω^)「何っつー性悪だお……」
- 512 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:50:15 ID:RovBrU8E0
- 【中央部 王都ヴィップ 大きな酒場】
爪*'ー`)「ひょおおおおお!! うっひょっひょ〜い!!」
(*^ω^)「うわっ、滅茶苦茶美味そうだお!!」
爪*'ー`)「ではお言葉に甘えて……。頂きますぜ、姉さん」
ξ゚⊿゚)ξ「……黙って食べなさいよ」
爪*'ー`)「はいはい」
爪*'ー`) ガツガツガツガツガツガツ
爪*'ー`) ガツガツガツガツガツガツ
爪*'ー`) 「うんめ〜」クッチャクッチャクッチャクッチャ
ξ#゚⊿゚)ξ「音立てて食べないでよ……、ご飯がおいしく無くなるわ」
爪*'ー`) 「え? こんなにうめーのに?」クッチャクッチャクッチャクッチャ
ξ#゚⊿゚)ξ「……クソッ! やっぱり連れて来るんじゃなかった!」
- 513 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:51:06 ID:RovBrU8E0
- (*^ω^)「それにしても、本当に美味しいお!」パクパク
ξ゚⊿゚)ξ「ま、此処最近は良い物食べれなかったからね……。屋敷で出たのも家庭料理だったし」モグモグ
爪*'ー`) 「俺も良いもん食ってなかったぜ。一緒一緒。仲間だな」
ξ#゚⊿゚)ξ「勝手に仲間になるんじゃないわよ!」
爪;'ー`) 「いやあ、姉さん。怖いっすよ」
( ^ω^)「……あっ。そういえば」
ξ゚⊿゚)ξ「何?」
( ^ω^)「名前聞いてないお」
ξ゚⊿゚)ξ「あー、そうね」
爪'ー`)「ん? 俺の名前か?」ポロポロ
ξ#゚⊿゚)ξ「口から零れてるわよ。汚らしい」
- 514 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:51:50 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`) バクバクバク
爪'ー`) ゴクン
爪'ー`)「俺の名前はティンプ・マスカレード。しがないルンペンさ」
【爪'ー`)】
Name:ティンプ・マスカレード【Timp masquerade】
Age:42
Occupation:ルンペン
( ^ω^)「ほお……。なんかお洒落な名前してますおね。偽名ですかお?」
爪'ー`)「おうよ。割りと気に入ってんだぜ。良い名前だろ?」
- 515 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:52:35 ID:RovBrU8E0
- ξ゚⊿゚)ξ「って、何で偽名なのよ」
爪'ー`)「そりゃお前、あれだ。出会ってからちょっとしか経ってないのに、本名を曝け出すのは危険だっての」
ξ#゚⊿゚)ξ ムカッ!
ξ#゚⊿゚)ξ「何よそれ! あんたさっきは仲間だとか調子乗ってたじゃないの!」
爪;'ー`)「そう怒るなってば」
ξ#゚⊿゚)ξ「もう、アンタ大っ嫌い!」
爪'ー`)「俺ぁ、好きだぜねーちゃん」
ξ#゚⊿゚)ξ
ξ#-⊿-)ξ「あ、もうダメだわ。コイツ、私と合わない。無理。無理コイツ無理」
爪;'ー`)「おいおい、冗談だよ……。機嫌直してくれよ……」
ξ#-⊿-)ξ
爪;'ー`)「出た! シカト! 傷つく〜……」
ξ#-⊿-)ξ「うっさい、喋んな」
- 516 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:53:32 ID:RovBrU8E0
- ( ^ω^)「……食べながらだけど、早速聞いて良いかお?」
爪'ー`)「ん?」ガツガツガツガツガツガツ
( ^ω^)「ん? って、デュカス・サザーランドの事だお」
爪'ー`)「もってほれちゅかふははーらんほほほとしらへーほ」モグモグモグクチャクチャ
ξ-⊿-)ξ「口の中の物飲み込んでから喋りなさいよ」
爪'ー`) ゴクン
爪'ー`)「だから、俺。デュカス・サザーランドの事、全然知らねーっての」
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
爪'ー`)
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
ξ#゚⊿゚)ξ「っはああああああああああああああああああ????????」
- 517 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:54:31 ID:RovBrU8E0
- 爪;'ー`)「やっぱ怒る?」
ξ#゚⊿゚)ξ「あったりまえだろおおおおおおおおおがあああああああああ!!」ドッカーン!!
爪;'ー`)「いや、ね。それはゴメンなんだけどさ……」
爪'ー`)「俺、別にデュカス・サザーランドの事知ってる何て言ってねーよ」
爪'ー`)「適当にフヒフヒ笑って手ぇ出しただけでよ」
ξ#゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「あっ」
爪'ー`)「だろ? お前らが勝手に勘違いしただけなの」
( ´ω`)「まんまとやられてしまった訳かお……」
爪'ー`)「そー言う事だな。まあ気にすんな」
ξ゚⊿゚)ξ
爪'ー`)「ほら、食わないと飯が冷めるぜ? 食え食え」モグモグモグ
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、泣いていいかしら」
( ´ω`)「堪えようお」
- 518 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:55:15 ID:RovBrU8E0
- ξ゚⊿゚)ξ「……結局コイツにタダ飯食わしただけになっちゃったの?」
爪'ー`)「待て待て、タダ飯っつーのはちょっと悪い気もするからよ……」
爪'ー`)「他になんか探ってる事、無いの? 与えられる情報は包み隠さず教えてやるよ」
( ´ω`)「他の事……、かお……?」
爪'ー`)「そうそう、他の事」
( ´ω`)「他の事……」
( ´ω`)
( ^ω^)「あっ」
爪'ー`)「お? 何かあったかい?」
( ^ω^)「じゃあ一つ二つほど」
爪'ー`)「何だよ。この俺様に聞いてみな」
( ^ω^)「ザ・ヒートって何者かお?」
爪'ー`)「何者って……。アウトローだろ」
(;^ω^)「その辺はもう知ってるお」
- 519 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:56:29 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「じゃあ、彼女がコード使いだって事は?」
( ^ω^)「えっ……ザ・ヒートって女の人なのかお……? しかもコード使いって……」
爪'ー`)「おっ? 女って事も知らなかったの?」
( ^ω^)「いやあ、初耳だお」
爪'ー`)「ま、そうだよなー。アウトローって言えば男が相場だもんなー……」
( ^ω^)「それで、彼女がコード使いって言うのは……」
爪'ー`)「ま、俺もどんなコードかは知らねーけどな……」
爪'ー`)「噂によると誰も彼女を殺せないってよ。本当かどうかは分からないけどな」
( ^ω^)「殺せない……、かお」
爪'ー`)「それ程まで絶対的な力を持ってるんだろうな。……で、ザ・ヒートの事何て聞いてどうするんだよ」
(;^ω^)「いや、あの……、宝玉が欲しいなって」
爪'ー`)
爪;'ー`)「えっ、マジ?」
(;^ω^)「大マジだお」
- 520 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:57:15 ID:RovBrU8E0
- 爪;'ー`)「ようするに……」
爪'ω`)「ザ・ヒートをぶっ飛ばして、宝玉を手に入れちゃうお!」
爪;'ー`)「って感じな訳?」
(;^ω^)「真似されたのは癪だけど、大体合ってるお」
爪;'ー`)「そいつはクレイジーだぜ……」
(;^ω^)「やっぱり難しいおね……」
爪;'ー`)「当たり前よ……。あいつの宝玉って言うのはな、特別なんだ」
( ^ω^)「特別かお?」
爪'ー`)「おうおう。特別」
( ^ω^)「ちなみにどの辺が?」
爪'ー`)「あの宝玉って言うのはな、ザ・ヒートが王都から奪った物なんだよ。知ってるか?」
( ^ω^)「ああ、その話は知ってますお」
- 521 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:58:54 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「その一件でよ、ザ・ヒートの名前は売れたんだ。まあ、コード使いって事である一定の人間は知ってたんだけどな」
爪'ー`)「何てったって、あの王都から宝玉を奪っていったと言う痛快な真実よ!」
爪'ー`)「もうダークヒーロー的な扱いだったぜ。犯罪者なのに皆持て囃しちゃうの。特に此処、ヴィップではな」
( ^ω^)「おお……」
爪'ー`)「それでよお、嫉妬しちゃう訳よ。他のアウトロー達が。彼女の事を生意気だって」
爪'ー`)「で、他のアウトロー達がザ・ヒートの事を狙い始める。んでもって、狙い始めたアウトロー達の間でもイザコザが起きる」
爪'ー`)「やれ俺が殺す、俺が奪う、お前は見ていろ、邪魔をすれば殺す、って具合にな」
爪'ー`)「つーわけで、ザ・ヒートが宝玉を手にしてから、アウトロー間のドンパチが耐えねえんだ」
( ^ω^)「なるほどお……。僕が宝玉を狙うって事は、そのイザコザの介入を意味する訳かお……」
爪'ー`)「おう。そう言うこった。なかなか厳しそうだろ?」
( ´ω`)「とても」シュン
- 522 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 22:59:54 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「けどよ……幸い、最近はザ・ヒート自体が動きを見せてねえ。チャンスかも知れねえぜ?」
( ^ω^)「ふむ……。でも、動きを見せ始めたら……」
爪'ー`)「相当近づき辛くなるだろうなあ」
( ^ω^)「……良く分かったお。ありがとうお」
爪'ー`)「で、今すぐアイツをぶっ飛ばしに行くのか?」
( ^ω^)「いや……、考えとくお」
爪'ー`)「おうおう。その方が良い。勢いで突っ走ったら歯止めが利かなくなるからなあ。やる時は慎重に、だ」
( ^ω^)「慎重に、かお。アンタらしくない言葉だお」
爪'ー`)「何事も慎重に、ってーのは俺のモットーよ」
ξ゚⊿゚)ξ「はん。慎重に行動してたらルンペンになんてなってないわよ」
爪;'ー`)「痛い所ついてくるねぇ。ねーちゃん」
ξ゚⊿゚)ξ「だってそうでしょ」
爪;'ー`)「はい、その通りです」
- 523 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:01:02 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「でもよ……」
( ^ω^)「おっ?」
爪'ー`)「何で宝玉なんて欲しいの? 何か叶えたい願い事でもあんのか?」
( ^ω^)「……まあ」
爪*'ー`)「何々〜? 教えて教えて〜」
( ^ω^)「聞いて驚くなお?」
爪*'ー`)「いやあ、驚いちゃうかもなあ! 驚いちゃうなあ〜」
( ^ω^)「僕、実は異世界から飛ばされて来たんだお」
( ^ω^)「だから元の世界に戻る為に、宝玉を集めようと思ってる訳だお」
爪'ー`)
爪'ー`)「異世界から来たの? お前が?」
( ^ω^)「そうだお」
爪'ー`)
爪'ー`)「やべぇ」
ξ゚⊿゚)ξ「もっと派手なリアクション取りなさいよ」
爪'ー`)「ガチすぎてリアクション取れねーよ」
- 524 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:02:00 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「じゃあ、あれか。やっぱりエマージェンシーの弊害ってヤツか」
( ^ω^)「そうみたいだお」
爪'ー`)「ほお〜……。すっげぇ……すげぇなあ……」
爪'ー`)「いやぁ……、すげぇよ……、異文化コミュニケーション……」
( ^ω^)「まあカルチャーショックはデカいですおね」
爪'ー`)「っほ〜、やっぱりアンタの世界とは全然違う訳?」
( ^ω^)「うんお。技術の違いは大きいし、僕達の世界では魔法なんてありえないお」
爪'ー`)「っへ〜……、マジか〜……うわ〜聞きたい事一杯あるな〜……」
爪'ー`)「……あ〜、だからデュカス・サザーランドの事について聞いてきたのか〜……」
( ^ω^)「うんお……。少しでも情報が欲しかったんだお」
爪'ー`)「ほ〜……」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタさっきからほ〜とかへ〜とかしか言ってないわね」
爪'ー`)「いや、言葉なんてそうそう出ねぇよ……」
- 525 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:03:10 ID:RovBrU8E0
- ( ^ω^)「ま、この世界は不思議な事ばっかりで退屈しないお」
ξ゚⊿゚)ξ「色んな事にビビりっぱなしだけどね」
(;^ω^)「言うなお」
爪'ー`)「へ〜……じゃあ大変だったんだなあ〜……」
( ^ω^)「それなりに苦労はしてるつもりだお」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたの世界と違って、此処じゃいつ死ぬか分からないもんね」
爪'ー`)「だなあ……。これからザ・ヒートに食って掛るとなりゃあ、なおさらだな……」
(;´ω`)「だおね」
爪'ー`)「じゃあよ……」
爪'ー`) ガサゴソ
爪'ー`)つ□ スッ
爪'ー`)つ□「これ、やるよ」
( ^ω^)「なんだお、それ」
- 526 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:04:26 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)つ□「各地でブイブイ言わせてる賞金首のリストだよ。持っておいて損はねぇだろ?」
( ^ω^)つ□「おっおっ。助かるお」
爪'ー`)「これ見れば大体どいつが危険だとか分かるぜ」
( ^ω^)「ふむふむ」
ξ゚⊿゚)ξ「ほら、ちょっと捲って見なさいよ。私も気になるわ」
( ^ω^)「はいはいお」ペラッ
爪'ー`)「まあ、情報も古いかもしれねーがな……」
( ^ω^)「別に良いお」
爪'ー`)「あっ、賞金の高い順とかじゃねぇから気を付けろよ」
- 527 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:05:28 ID:RovBrU8E0
- .______________
| WANTED!! . |
| . |
| 【( ・∀・)】 . . |
| Dead or alive no ask |
|モララー・ザ・シューティングスター |
| . .. |
| 罪状 強姦殺人・大量虐殺 ... .|
| . .. |
| 賞金 9000$ . . |
|______________ |
( ^ω^)「あっ、こいつ……。ラウンジでも手配されてたお」
爪'ー`)「おうおう。ヴィップで仕入れた賞金首のリストだからなあ。全部の地域の賞金首があるぜ」
爪'ー`)「とは言え、モララーに関しては全世界で手配されてるだろうがな」
ξ゚⊿゚)ξ「へぇ……」
( ^ω^)「大悪党だと言う事は聞いてるけど、此処までだとは……」
爪'ー`)「大悪党もいい所よ。こいつぁ、悪魔だね。悪魔」
爪'ー`)「コイツに出くわしたらお終いよ。人生終了、詰んだも同然」
( ^ω^)「そんなに強いのかお……」
爪'ー`)「おうおう。腕も良いみたいだぜ? すげぇ魔法使うのか、銃の腕が良いんだかは分からないがな」
- 528 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:06:30 ID:RovBrU8E0
- .______________
| WANTED!! . |
| . |
| 【( ゚∋゚)】 . . . |
| Dead or alive no ask |
| クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥ ..|
| . .. |
| 罪状 王家反逆罪 ... |
| . .. |
| 賞金 4000$ . . |
|______________ |
ξ゚⊿゚)ξ「あっ、コイツ……」
( ^ω^)「お? ツン、知ってるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ……。【拳聖】クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥ、ね……」
( ^ω^)「拳聖……」
爪'ー`)「おうよ。こいつぁ、誰でも知ってるくらい有名な男なのさ」
爪'ー`)「一切銃を使わねぇ。そんでもって魔法も使わねぇ。使うのは己の拳のみ、って言うとんでもねぇアウトローだ」
爪'ー`)「その良くわからねぇ変なポリシーのお陰でコイツは有名なんだ。こう言う話って皆大好きだからなぁ」
( ^ω^)「ほぇ〜……。男の憧れみたいな人なんだおね」
爪'ー`)「つってもアウトローだ。憧れても近づけやしねぇさ」
- 529 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:07:49 ID:RovBrU8E0
- .______________
| WANTED!! . |
| . |
| 【(//‰ ゚)】 . . . |
| Dead or alive no ask |
| デッド・マッドマン・サイボーグ .|
| . .. |
| 罪状 殺人・列車強盗 |
| . .. |
| 賞金 5500$ . . |
|______________ |
( ^ω^)「……何っつぅ名前だお」
ξ゚⊿゚)ξ「しかも、何この顔。包帯で巻かれてて顔が分からないじゃない」
爪'ー`)「顔だけじゃねぇ。全身包帯グルグル野郎だぜ。最っ高にイカれた男だな」
( ^ω^)「おーん……」
爪'ー`)「ま、姿形以外は大した特徴の無い奴だ。バッと現れては人を殺して逃げて回る」
爪'ー`)「主に北部と東部に現れるみたいだけどな。最近は姿を表さねぇ」
( ^ω^)「なるほどお。じゃあ、この辺で襲われる事は無いと」
爪'ー`)「多分な。当てにしても良いが、外れても俺を責めるなよ」
( ´ω`)「はいはいお」
- 530 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:09:13 ID:RovBrU8E0
- ._____________
| WANTED!! |
| |
| 【( ´ー`)】 . |
| |
| シラネーヨ・アンネル . |
| .. |
| 罪状 強盗・強姦殺人 . |
| .. |
| 賞金 5000$ . |
|_____________ .|
ξ゚⊿゚)ξ「あっ……」
爪'ー`)「何だよ。知ってるのか?」
( ^ω^)「うんお。僕がこの世界に飛ばされてきてすぐ、コイツに襲われたんだお」
爪'ー`)「良く生きてたなぁ」
( ^ω^)「奇跡だって知り合いも言ってたお」
爪'ー`)「こいつぁ、別名【花びら落し】。花びらを落とす様に正確な射撃から名付けられたらしいぜ」
爪'ー`)「ま、ライフルはからっきし駄目らしいけどな」
( ^ω^)「そうなのかお?」
爪'ー`)「誰だって得意不得意あるもんだ。拳銃持たせたらコイツは怖ええぞ……」
- 531 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:10:27 ID:RovBrU8E0
- ._____________
| WANTED!! |
| _、_ |
| 【( ,_ノ` )y━】 . . |
| .Dead or alive no ask .. |
| サザンホーク・シブサワ . .|
| .. |
| 罪状 大量殺人 . |
| .. |
| 賞金 6400$ . |
|_____________ .|
( ^ω^)「コイツの賞金首情報、ラウンジで見たお」
爪'ー`)「ああ。東部から西部に掛けて色々やってる奴だからな。ラウンジに張り出されても可笑しくはねぇ」
ξ゚⊿゚)ξ「ってかアウトローって皆こういう名前してるの?」
爪'ー`)「通り名も含めて名前にしてる奴が多いからな……。さっきのシラネーヨみたいに本名のまま通してる奴も多いぜ」
( ^ω^)「で、この人は一体どんな人だお?」
爪'ー`)「拳銃、魔法は一切使わない。ライフル一筋のライフル馬鹿らしい。それ以外は良く分かんねーな……」
爪'ー`)「まあ、大量殺人を決め込むくらいだ。バケモノなのは間違いねぇ」
( ^ω^)「なるほどお」
- 532 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:11:25 ID:RovBrU8E0
- ._____________
| WANTED!! |
| |
| 【〈[:━] 】 . |
| |
| ホワイトナイト . |
| .. |
| 罪状 殺人 . |
| .. |
| 賞金 3000$ . |
|_____________ .|
( ^ω^)「白騎士……、かお?」
爪'ー`)「おうおう。馬鹿みてぇにでっかい鎧を身に着けたヤツだな。年齢、経歴、性別、全部不詳だ」
( ^ω^)「おーん……」
爪'ー`)「白騎士、とか赤マントとか呼ばれてるな……」
( ^ω^)「じゃあでっかい剣なんかを使って……」
爪'ー`)「残念ながら武器は普通に銃だな。そこまでファンタジーじゃねぇよ」
(;^ω^)「そうだおね……」
- 533 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:12:26 ID:RovBrU8E0
- ._____________
| WANTED!! |
| |
| 【ノパ⊿゚)】 . |
| |
| ザ・ヒート . .|
| .. |
| 罪状 強盗・殺人・宝玉奪取 |
| .. |
| 賞金 12000$ . |
|_____________ .|
ξ゚⊿゚)ξ「で、コイツがザ・ヒートね……」
( ^ω^)「賞金が桁違いだお……」
爪'ー`)「当然だな。やってる悪事が他の奴等とはレベルがちげーし」
( ´ω`)「あー……こんな奴を相手にしなくてはならないとは……」
爪'ー`)b「ガンバだなガンバ」グッ
( ´ω`)「アポ取ったら宝玉だけ貰えないかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「無理に決まってるでしょ」
( ´ω`)「ですおねー」
- 534 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:13:38 ID:RovBrU8E0
- ( ^ω^)つ□ ペラペラ
( ^ω^)つ□「まだまだページ数あるお……」ペラペラ
爪'ー`)「そりゃ出来る限りの賞金首を集めた冊子だからなあ」
( ^ω^)「そうかお。じゃあ、ありがたく頂くお」
爪'ー`)「おうおう。その感謝、胸に沁みるねぇ……」
ξ゚⊿゚)ξ「ふてぶてしいわね……」
爪'ー`)「そう? ねーちゃんにも俺の腹を満たしてくれた事、感謝してるぜ」
ξ゚⊿゚)ξ「全く本望じゃないわ」
爪'ー`)「大好きだぜ、ねーちゃん」
ξ゚⊿゚)ξ「私は大っ嫌い。死ね」
爪'ー`)「ヒュー! マジショック!」
ξ#゚⊿゚)ξ「顔が全然ショック受けた顔してないのよ」ムカッ
爪'ー`)「あ、やっぱり?」
ξ#゚⊿゚)ξ「クソッ!」
- 535 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:14:22 ID:RovBrU8E0
- 爪'ー`)「で、これからどうすんの? このまま西部に行く気?」
( ^ω^)「うーん……、もうちょっと情報を手に入れたいかな、と」
爪'ー`)「なんでぇ。これだけじゃ不十分だってのか?」
( ^ω^)「ま、そういう事だお」
爪;'ー`)「い、言うねぇ」
(;^ω^)「いや、せめてデュカス・サザーランドについてもうちょっと知り得ないかな、と」
ξ゚⊿゚)ξ「それに、まだ城にも行ってないしね」
爪'ー`)「城? 城なんて入れんの? あんた等」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ。こう見えて実はチチジャ・サスガから紹介状を書いて貰ったのよ」
爪;'ー`)「えっ、……マジで? 凄くない? それ」
ξ゚⊿゚)ξ「でしょ?」
爪;'ー`)「とんでもないビックネームがバックに居るんだなあ……」
- 536 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:15:29 ID:RovBrU8E0
- (;^ω^)「バックに居る、と言うか強力して貰えたと言うか……。ご好意に甘えさせて頂いたんだお」
爪;'ー`)「っへ〜……」
ξ゚⊿゚)ξ「ルンペンには刺激が強い話だったかしら?」
爪;'ー`)「まーな」
( ^ω^)「と言う訳で、王都から離れる前に城に寄らなくては、とも思ってるんだお」
爪'ー`)「ほー……、城かあ……」
爪'ー`)
爪'ー`)「いいなあ、俺も連れて行ってくれよ」
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
爪'ー`)
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
ξ#゚⊿゚)ξ「っはああああああああああああああああああああ????」
- 537 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:16:22 ID:RovBrU8E0
- 爪;'ー`)「なー、頼むよー。あそこの中、面白そうな情報一杯ありそうじゃねーかよー」
ξ#゚⊿゚)ξ「あのねぇ……」
(;^ω^)「流石に一緒に城に入るのは無理だと思うお。紹介状にも僕とツンの名前しか入ってないし……」
爪;'ー`)「そこをなんとか……」
(;^ω^)「いやぁ、つまみ出されちゃうと思うお……」
ξ#゚⊿゚)ξ「諦めなさいよ!」
爪;'ー`)「だって城の中の情報とか手に入れたらさ、ルンペン脱出間違い無しだぜ?」
ξ#>⊿<)ξ「アンタの都合に私達を巻き込まないでよ!」
爪;'ー`)「じゃあ、あれだ! 城の中の様子を俺に教えて……」
ξ#゚⊿゚)ξ∩「一回ぶっ飛ばされたいかしら?」スッ
爪;'ー`)
爪;'ー`)「やっぱ駄目?」
ξ#゚⊿゚)ξ「駄目」
- 538 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:17:10 ID:RovBrU8E0
- 今日の話で分かった事
・ブーン、ヴィップを気に入る!
・ザ・ヒートはコード使い
・ザ・ヒートは痛快さ故、街でダークヒーロー扱いだった!
・勿論賞金も桁違い!
・ザ・ヒートは女
・ザ・ヒートは最近大人しいみたい
・それにしたがって、アウトロー間のイザコザも落ち着いてる様子
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 539 :名も無きAAのようです:2012/01/04(水) 23:24:29 ID:W/NWrCLwO
- ティンプ可愛いな乙
- 540 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 00:13:11 ID:no.WCb4wO
- ウットリブーン可愛いな乙
- 541 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 02:49:09 ID:LdSUdgO.0
- 最近よくくるな
- 542 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 21:32:44 ID:3qgM2S3A0
- 今日も来てくれるよな
- 543 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:36:04 ID:vnirmGvw0
- あ、今更だけど魔法ビンのアイディアはドロへドロから
注射はオリジナルです
投下はじめ
- 544 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:37:48 ID:vnirmGvw0
- 【中央部 王都ヴィップ 城の前の広場】
( ´ω`)
( ´ω`)「ようやく諦めて帰ったお」
ξ-⊿-)ξ「本っ当、しつこかったわね……」
( ´ω`)「じゃ、行きましょうかお。お城に」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。そこでデュカス・サザーランドの事が分かればいいんだけど……」
( ^ω^)「うんお。……ツン、ちなみになんだけど」
ξ゚⊿゚)ξ「何よ」
( ^ω^)「城に、この世界に関する過去の文献とかってあったりするかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「どうかしら……。あるとは思うけど……」
ξ゚⊿゚)ξ「って、過去の文献なんて見てどうするのよ」
- 545 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:38:28 ID:vnirmGvw0
- ( ^ω^)「いや、デュカス・サザーランドの事と同じくらい気になる事があって……」
ξ゚⊿゚)ξ「? そうなの?」
( ^ω^)「そうだお」
ξ゚⊿゚)ξ「で、何よ。その気になる事って」
( ^ω^)「この世界の事だお」
ξ゚⊿゚)ξ「この世界の事? ……そんな事調べてどうするのよ」
( ^ω^)「いや、僕の世界と余りにも共通点が多いから……、何か関係があるんじゃないかと」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「へぇ……」
( ´ω`)「興味なさそうだおね」
ξ゚⊿゚)ξ「うん。興味無い」
( ´ω`)「ですおね」
- 546 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:39:18 ID:vnirmGvw0
-
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
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... V .. V
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- 547 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:40:03 ID:vnirmGvw0
-
Chapter13.
.
- 548 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:41:06 ID:vnirmGvw0
- 【中央部 王都ヴィップ 城門】
( ^ω^)「すみませんお……」
|門番━◎┥「……ん? 何だ、貴様らは……」
( ^ω^)つ□ スッ
( ^ω^)つ□「これを……」
|門番━◎┥つ□「……何だこれは」
( ^ω^)「読んで頂きたいですお」
|門番━◎┥ ヨミヨミヨミヨミ
|門番━◎┥ ヨミヨミヨミヨミ
|門番━◎┥「……何?!」
(;^ω^)そ
|門番━◎┥「し、信じられん……」
ξ゚⊿゚)ξ[何の事かしら] ヒソヒソ
(;^ω^)[多分、僕が異世界から来た事だと思うお……] ヒソヒソ
- 549 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:41:47 ID:vnirmGvw0
- |門番━◎┥
|門番━◎┥「し、しかし……、これはチチジャさんからの……」
|門番━◎┥「あのお方が冗談を言うとは思えないし……」
(;^ω^)
|門番━◎┥「うーむ」
(;^ω^)「ど、どうですかお? 入れて貰えると嬉しいんですけど……」
|門番━◎┥「それが……、私の様な下っ端では判断出来んのだ」
( ´ω`)「……そうですかお」
|門番━◎┥「だから、ちょっと待っていてくれ。確認を取ってくる」
( ^ω^)「おお! お願いしますお!」
|門番━◎┥「おい! 新入り、来い!」
(新入 十)ガションガション!
(新入 十)「は、はい。先輩。何でしょうか……」ヨロヨロ
- 550 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:42:35 ID:vnirmGvw0
- |門番━◎┥「私は城に入り、この者達を入れても良いか確認してくる」
|門番━◎┥「それまで、此処で見張っておけ」
(新入 十)「は、はい!」ヨロヨロ
|門番━◎┥「では頼んだぞ」
|門番━◎┥ガションガション!
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
(新入 十)ヨロヨロ
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
(新入 十)ヨロヨロ
( ^ω^)
( ^ω^)(この人、大丈夫かお?)
- 551 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:43:22 ID:vnirmGvw0
- 【数十分後】
|門番━◎┥ガションガション!
( ´ω`)(あ、ようやく来たお……)
(´・ω・`) スタスタ
( ´ω`)(誰か連れて来たみたい)
|門番━◎┥「ご苦労であった」
(新入 十)「あ、は、はい……」ヨロヨロ
|門番━◎┥「どうした、下がって良いぞ」
(新入 十)「で、では。失礼します……」ヨロヨロ
(新入 十)ガションガション!
|門番━◎┥「何だ、アイツ……。あんなふら付いて。風邪でも引いてるのか?」
(#´・ω・)「それに、あの子。ちょっと臭かったわよ。お風呂入りなさいって言っといて!」
|門番━◎┥「はっ!」
- 552 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:44:32 ID:vnirmGvw0
- (´・ω・`)「あ、あらやだ。あたしったら! 初めての人の前なのに、怒っちゃって!」ハッ
(;^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ[この大男、オカマなのかしら?] ヒソヒソ
(;^ω^)[た、多分そうだお] ヒソヒソ
(´・ω・`)「あなた達? この紹介状に書いてあるブーンとツン・デレって子は?」
(;^ω^)「そ、そうですお……」
(´^ω^`) ニコッ!
(´^ω^`)「んま〜! 緊張しちゃって可愛いのね〜!」
(; ゚ω゚)ゾクッ!
(´^ω^`)「緊張しないで? ね?」
(; ゚ω゚)「き、緊張なんてしてませんお……」
(´^ω^`)「んもう! こんな体ガチガチにして何言ってるのよ!」
(; ゚ω゚)
(´^ω^`)「そうねえ、じゃあ……。緊張をほぐす為に、私の自己紹介をしましょう! やだ、私ったら素敵なアイディア!」
- 553 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:45:27 ID:vnirmGvw0
- (´^ω^`)「あたしの名前は、ショボン・フランクリン。見ての通り、侍女よ」
【(´^ω^`)】
Name:ショボン・フランクリン【Shobohn Franklin】
Age:27
Occupation:侍女長
(;^ω^)(どう見ても侍女には見えないお……)
(´^ω^`)「なあに? じろじろ見て……」
(; ゚ω゚)(別に見てねええええええええええええええ!!)
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、ごめんなさい」
(; ゚ω゚)(お前かああああああああああああああああああ)ドドドドーン!!
(´^ω^`)「こんな体、見ちゃ嫌よ恥ずかしい……。でも、こう見えて私、脱ぐと凄いのよ?」
( ´ω`)(脱ぐ必要も無く逞しい体つきだと思うお……)
- 554 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:46:10 ID:vnirmGvw0
- (´・ω・`)「さ、入りなさいな。お通しするわ」
(;^ω^)「ありがとうございますお……」
(´^ω^`)「あらま〜……。お礼が言えるなんて、可愛いわ〜」
(;^ω^)「さ、さあ! 行きましょうお!」
(´^ω^`)「そうねそうね。行きましょう……」
(;^ω^)[今思ったんだけど……] ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ[どうしたの?] ヒソヒソ
(;^ω^)[さっきのルンペンといい、この人といい、ヴィップって癖のある人が多いのかお?] ヒソヒソ
ξ;゚⊿゚)ξ[いやー、そんな事は無いと思うけど……] ヒソヒソ
(;^ω^)[僕もたまたまである事を望むお……] ヒソヒソ
- 555 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:47:00 ID:vnirmGvw0
- 【中央部 王都ヴィップ 城内 廊下】
( ^ω^)カツカツ…
( ^ω^)「おぉ……」
(*^ω^)カツカツ…
(*^ω^)「おお……!」
ξ゚⊿゚)ξ カツカツ…
ξ゚⊿゚)ξ「凄いわね……。さすが城って感じ……」
(*^ω^)「見ろお……。照明、柱、置物……廊下にある全てに装飾物が……」
(*^ω^)「しかもどれも精巧だお……」
(*´ω`) ウットリ
(´^ω^`)「気に入ってくれたみたいね。良かったわ〜」
(*´ω`)「とっても凄いですお」
- 556 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:48:02 ID:vnirmGvw0
- (*^ω^)「あ、一つ聞いても良いですかお?」
(´^ω^`)「なあに? 歳とスリーサイズは答えられないわよ」
(;^ω^)「い、いや。この城はどの位の歴史があるのかを……」
(´・ω・`)「この城の歴史……、どうだったかしら……」
(´・ω・`)「確か……400年はあるはずよ」
( ^ω^)「おお! 400年ですかお……」
(´・ω・`)「長い歴史よね〜……」
(`・ω・´) ガションガションガションガション
( ^ω^)「あ……」
(´・ω・`)「あら、兄さん」
( ^ω^)(お兄さんかお……。そっくりだお……)
(`・ω・´)「やあ、ショボン。……おや? 後ろの方は……」
(´^ω^`)「ああ、そうそう。そうなのよ。彼らね。凄いの」
- 557 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:49:10 ID:vnirmGvw0
- (´^ω^`)「なんと……、異世界から飛ばされて来ちゃったみたいなのよ!」
(´^ω^`)「あ、男の子の方だけね」
(`・ω・´)「また……。センスの無い冗談だな」
(´・ω・`)「違うのよ! 冗談じゃないわ! その証拠に……」
(´・ω・`) ガサゴソガサゴソ
(´・ω・`)つ□「ほら、見て? チチジャさんからの手紙」スッ
(`・ω・´)つ□「うん?」
(`・ω・´) ヨミヨミヨミヨミ
(`・ω・´)「ふむ……。嘘の様だが……、チチジャさんが嘘を吐くとも思えない」
(`・ω・´)「と、すると本当に……」
(´^ω^`)「だから本当よ! 凄いんだったら!」
(`・ω・´)「エマージェンシーの弊害か……」
- 558 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:50:07 ID:vnirmGvw0
- (`・ω・´)「それで……、君かな、飛ばされてきてしまったブーン君と言うのは」
( ^ω^)「そうですお」
(`・ω・´)「大変だったな。苦労を察するよ」
( ^ω^)「いやいや、そんな。この世界に協力してくれる人が一杯いるお陰で、そんな苦労はしてないですお」
( ^ω^)(ようやく王都でまともな人に出会えたお)
(`・ω・´)「そうか……。君は出来た人間だ……」
(`・ω・´)「お、そうだ。まだ自己紹介をしていなかったな」
(`・ω・´)「私の名前はシャキン・フランクリン。聞いての通りショボンの兄で、この城を護衛しているんだ。よろしく頼む」
【(`・ω・´)】
Name:シャキン・フランクリン【Shakin Franklin】
Age:31
Occupation:護衛隊長
- 559 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:50:59 ID:vnirmGvw0
- ( ^ω^)「よろしくお願いしますお!」
ξ゚⊿゚)ξ「……それにしても滅茶苦茶似てるのね、二人は」
(`^ω^´)「はははっ、良く言われるよ」
(´^ω^`)「そうね。顔も似てるし、姿形も似てるし……。違う点は私が女で、兄さんが男って事だけよ」
(;^ω^)(いや、アナタは女では無い)
(`^ω^´)「ふん。何を言ってるんだ全く」
(´・ω・`)「あら、可笑しな事言ったかしら」
(`^ω^´)「弟はこう言う性格だから、面倒臭かっただろう?」
(;^ω^)「あ、いや、そんな……」
(´^ω^`)「そんな単刀直入に聞いちゃ答え辛いわよ」
(`^ω^´)「それもそうだな」
- 560 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:51:43 ID:vnirmGvw0
- (`・ω・´)「で、これから何処に行くんだ?」
(´・ω・`)「大臣にね、連れて来るようにって言われてるの」
(`・ω・´)「大臣か……。確かに、あの人は珍しい物好きだからな」
(;^ω^)「あ、あの」
(`・ω・´)「ん?」
(;^ω^)「ぼ、僕達……、大臣にお会いする事になるんですかお?」
(´^ω^`)「あら、そんな畏まらなくて大丈夫よ。タダの禿げたおっさんだから」
(`・ω・´)「おいおい。そんな事言うと独房行きだぞ」
(´^ω^`)「分かりやすく教えただけよ。勘弁して頂戴」
(;^ω^)[わー。……大臣だってお]ヒソヒソ
ξ;゚⊿゚)ξ[ちょっと大事になって来たわね……]ヒソヒソ
(;^ω^)[……無茶苦茶緊張するお]ヒソヒソ
- 561 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:52:54 ID:vnirmGvw0
- (´・ω・`)「じゃあ、そろそろ行くわね」
(`・ω・´)「ああ。すまなかったな、話し込んでしまって」
(´・ω・`)「いいのよ。兄さんもお仕事がんばって!」
(`・ω・´)「うむ。ショボンも頑張れよ」
(`・ω・´) ガションガションガションガション
(´・ω・`)
(*´・ω・)「あ〜……、相変わらず兄さんはカッコイイわね〜……」ウットリ
(*´・ω・)「去って行く立ち姿も凛々しいわ……」ウットリウットリ
(;^ω^)(……この人、僕が思ってる以上に危険な人だお)
(*´・ω・)「さ、行きましょうか。……あ〜、兄さんカッコイイ」
(;´ω`)(……あー、さっきはシャキンさん居たから良かったけど、居ないとめっちゃ疲れるお)
- 562 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:53:44 ID:vnirmGvw0
- 【城内 大臣の部屋】
<コンコン
( <●><●>)「来ましたか。どうぞ」
<ガチャッ
(´・ω・`)「失礼します。大臣、連れて来ましたわ」
( <●><●>)「おお、その者達ですか。ほら、早く部屋にお入りなさい」
(;^ω^)「あ、はい。失礼しますお」
ξ;゚⊿゚)ξ「……失礼します」
( <●><●>)「さあ、そこに座って」
(;^ω^)「では、お言葉に甘えて」
(;^ω^) チョコン
ξ;゚⊿゚)ξ チョコン
( <●><●>)「ショボン、あなたも楽にして宜しい」
(´・ω・`)「分かりましたわ。では失礼して……」
(´・ω・`) チョコン
- 563 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:54:29 ID:vnirmGvw0
- ( <●><●>)「私はこの城の大臣。マルクネス・ワカッテマス。異世界の者よ、ようこそヴィップへ」
【( <●><●>)】
Name:マルクネス・ワカッテマス【Malukuness Wakattemass】
Age:68
Occupation:ヴィップ城大臣
(;^ω^)「異世界の者なんて……、ちょっと大層ですお」
( <●><●>)「ん? 君は異世界の者では無い、と?」
(;^ω^)「いえ、異世界から来ましたけども……」
( <●><●>)「ならばそれで良いではありませんか」
(;^ω^)「そ、そうですおね。すみませんお」
( <●><●>)「謝る必要などありませんよ」
(;^ω^)「……は、はあ」
- 564 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:55:12 ID:vnirmGvw0
- ( <●><●>)「で、少し太り気味の君がブーン君」
( ^ω^)「そうですお」
( <●><●>)「君が、彼の付き人であるツン・デレさんですね?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ。そうです」
( <●><●>)「ふむふむ……。異世界人か……」ジロジロジロジロ
(;^ω^)
(;^ω^)(めっちゃ見られとる……)
( <●><●>)「意外と私たちと変わらないのですね……」ジロジロジロジロ
( <●><●>)「……どう思います? スカルチノフ様」
/ ,' 3
/ ,' 3「ふがふがふがふが」ヨボヨボ
(;^ω^)(うおっ! いつの間に……)
ξ;゚⊿゚)ξ(全く気が付かなかったわ……)
- 565 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:55:54 ID:vnirmGvw0
- ( <●><●>)「ふむふむ……」
/ ,' 3「ふがふがふがふが」ヨボヨボ
( <●><●>)「なるほど……」
/ ,' 3「ふがふがふがふが」ヨボヨボ
(;^ω^)(何言ってるか全く分からないのに聞き分けてるお……。凄い……)
( <●><●>)「……スカルチノフ様もアナタの事を異世界の者で間違い無い、と申しておられます」
(;^ω^)「……スカルチノフ様、ですかお?」
( <●><●>)「ああ、紹介がまだでしたね……」
( <●><●>)「こちらのお方は大賢者ジミニー・スカルチノフ。権威あるお方ですから、粗相の無い様に」
/ ,' 3 ヨボヨボ
【 / ,' 3 】
Name:ジミニー・スカルチノフ 【Jiminy scaltinov】
Age:94
Occupation:大賢者
- 566 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:57:03 ID:vnirmGvw0
- (;^ω^)(だ、大賢者……。なんて大そうな……)
(;^ω^)「は、はい。気を付けますお」
( <●><●>)「それで、どうですかね。この世界は」
( ^ω^)「僕の世界と比べて、ですかお?」
( <●><●>)「ええ。やはり文化は違うのか、と」
( ^ω^)「基本は同じですけど、色々違いますお。特に違う点は、僕の世界に比べて凄く文化が遅れている事ですかお」
( <●><●>)「ほうほう。では、君達の世界はもっと進んでいる、と」
( ^ω^)「簡単に言えば、そうですお。あと、僕の世界には魔法がありませんお」
( <●><●>)「……魔法が無い。と言う事は、コード使いも……?」
( ^ω^)「勿論ですお。……とりあえず、もっと詳しくお話しますお」
( <●><●>)「非常に興味深い。是非お願いします」
……
- 567 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:58:09 ID:vnirmGvw0
- 【数十分後】
( ^ω^)「そうですお。それを僕達の世界ではウォシュレット、と呼んでますお」
( <●><●>)「ほお……。厠まで文化の違いが現れるとは……。どう思いますか、スカルチノフ様」
/ ,' 3「ふがふがふがふが」ヨボヨボ
( <●><●>)「ええ、ええ……。そうですよね」
( <●><●>)「……スカルチノフ様も大変驚いておられます。非常に面白い、と」
(;^ω^)「よ、喜んで貰えて良かったですお」
(´・ω・`)「あたしも驚いちゃった! 凄いわね〜……、脳みそに電気走っちゃったわ〜……」
( <●><●>)「ふむ。私も非常に面白い話が聞けたと思います。ありがとう」
( ^ω^)「いえいえ、ですお! ……あ、あの、ちょっとだけ聞いて良いですかお?」
( <●><●>)「ん? 宜しいですよ。何ですか?」
( ^ω^)「その、三番目のコード使い。デュカス・サザーランドについて、知ってる事を教えていただければ、と」
- 568 :名も無きAAのようです:2012/01/05(木) 23:59:16 ID:vnirmGvw0
- ( <●><●>)「あのエマージェンシーを起こした、と言われる……。デュカス・サザーランドと言うのですか……」
( ^ω^)(……王都で位の高いはずの大臣がデュカス・サザーランドを知らない?)
( ^ω^)「はいお。彼を捕まえて僕を戻して貰えればと思いまして。浅はかかも知れないですけどお」
( <●><●>)「残念ながら、私には分かりかねますね……。彼の名前も知らなかった位ですから」
( ^ω^)(……なるほど、反王政派何てモノが立ち上がる訳だお)
( ^ω^)(少なからず世界に衝撃を与えたはずのエマージェンシー。それを起こした男の事を全く知らない……)
( ^ω^)(知ろうと思えばいくらでも知れるはずだお。僕でさえ、名前ぐらいは掴んでいるのだから)
( ^ω^)(きっと、この世界の事も知ろうとしていないの、かも……)
( ^ω^)「いえ、ならいいですお。ありがとうございますお」
( <●><●>)「力になれず、申し訳ありません」
(;^ω^)「ああ、いや、そんな……」
- 569 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:00:02 ID:BNFfR7S60
- ( <●><●>)「では、他に何か知りたい事などはありますか? この機会です。何かお力になれれば……」
( ^ω^)「えーっと……」
ξ゚⊿゚)ξ[ブーン]ヒソヒソ
( ^ω^)[お? 何だお?]ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ[あんた、宝玉の事はいいの?]ヒソヒソ
(;^ω^)[ツン、宝玉を集めるなんて事言ったらぶっ殺されちゃわないかお?]ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ[え? なんで?]ヒソヒソ
(;^ω^)[忘れたのかお? だって、大臣の独断で世界に散らばらせてるんだから、これを回収しようなんて言ったら……]ヒソヒソ
ξ゚⊿゚)ξ[あ、そっか]ヒソヒソ
( <●><●>)「? どうしました、ヒソヒソと」
(;^ω^)「いや、何でも無いですお! 気にしないでくださいお!」
( <●><●>)「そうですか? なら良いのですが……」
- 570 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:01:17 ID:BNFfR7S60
- ( <●><●>)「では、別に質問が無いのなら今から少し会って貰いたい人がいるのですが……。宜しいですか?」
( ^ω^)「お? 別に構いませんお」
( <●><●>)「では、早速行きましょう。謁見の間に」
( ^ω^)
( ^ω^)「謁見の間」
( <●><●>)「ええ、謁見の間です」
(;^ω^)「ま、まさか……」
( <●><●>)「王様に会って頂きたいな、と思いまして」
(; ゚ω゚)(やっぱりぃぃいいいいいい!!)ドドドドドドーン!!
( <●><●>)「どうしました?」
(; ゚ω゚)「い、いえ。何でもありませんお……」
(; ゚ω゚)
(; ゚ω゚)(話、ぶっ飛びすぎてないかお? ちょっと、心の準備が追いつかないお……)
- 571 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:02:02 ID:BNFfR7S60
- ( <●><●>)「ツン・デレさん。アナタはショボンと一緒にお待ちいただければ、と」
(; ゚ω゚)
(; ゚ω゚)(え、ツン着いて来ないの?)
ξ;゚⊿゚)ξ「は、はあ……」
( <●><●>)「では、王様をお呼びして参ります。謁見の間まで共に参りましょう、ブーン君」
(; ゚ω゚)「ツ、ツン……」
ξ;゚⊿゚)ξ「気の毒だけど……」
ξ;゚⊿゚)ξb「頑張って!」ビシッ!
(; ゚ω゚)(あああああああああああああああああああああああああ!!)
(; ゚ω゚)(うーわ、滅茶苦茶緊張するお!! 何か粗相したら、一瞬で首が飛ばされるんじゃないかお?!)
(; ´ω`)(もう、嫌……)シュン
- 572 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:02:54 ID:BNFfR7S60
-
【謁見の間で待たされる事数十分後】
.
- 573 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:03:41 ID:BNFfR7S60
- 【城内 謁見の間】
( <●><●>)
(;‐ω‐)ドキドキドキドキドキ
( ><)
( <●><●>)「王様、この者が異世界からの来訪者。ブーンでございます」
(;‐ω‐)ドキドキドキドキドキ
( ><)
( ><)「顔を上げてください」
(;‐ω‐)
(;^ω^)スッ…
( ><)
(;^ω^)(……子供?)
(;^ω^)
(;^ω^)(あっ……、そうか……。確かラウンジで王は9才だって聞いたお……)
(;^ω^)(緊張ですっかり忘れてたお……)
- 574 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:04:29 ID:BNFfR7S60
- ( <●><●>)「ブーン君。此方にお座りの方が、世界の王。ビロード・エルドラド・ワカンナイデスで在らせられます」
( ><)「……どうです、不思議な名前でしょう?」
【( ><)】
Name:ビロード・エルドラド・ワカンナイデス 【Veludo El Dorado Wakuannaidess】
Age:9
Occupation:世界王
(;^ω^)
(;^ω^)(エルドラド……。何故、王の名前にスペイン語が……?)
(;^ω^)(理由は分からないけど、この世界にエルドラドって言う単語が存在するのは知ってるお……。ラウンジの図書館で確認済みだし…)
(;^ω^)(でも、その単語が王の名前に入ってる。それは、どういう意味かお……?)
(;^ω^)(……分からないお)
(;^ω^)「……不思議だなんて。立派なお名前だと思いますお」
- 575 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:05:38 ID:BNFfR7S60
- ( <●><●>)「左様」
( <●><●>)「エルドラド、……この名に秘めるのは黄金。庶民には触れる事の出来ない高き地位である事を示しています」
(;^ω^)「なるほどですお……」
(;^ω^)(黄金を司る名前……。やっぱり僕の認識してるエルドラドで間違い無いみたいだお……)
( ><)「そう、畏まらないで下さい。エルドラドが黄金を表しているなんて、ありえない事なんですから」
(;^ω^)
( ><)
(;^ω^)
(;^ω^)「え?」
(;<●><●>)「な、何を仰いますか王様! それは自分の存在を否定されるのと同じなんですよ!」
( ><)「だってそうでしょう? エルドラドと言うのは元は黄金郷の意味です」
( ><)「そんな物、存在するわけが無いんです。黄金に身を包んだ都なんて……」
(;<●><●>)「あ、あなたは王なのですよ?! その様な発言、許される訳がありません!」
( ><)「……そもそも、この様なありもしない事に縋り付いてるから世界が変わらないんです」
( ><)「違いますか?」
( ^ω^)(……何事? すっげぇ、帰りたい)
- 576 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:06:33 ID:BNFfR7S60
- (;<●><●>)「……ッ! 王様、異世界人の前なのですよ? お言葉を選ばれたらどうでしょうか!」
( ><)「僕は真実の話をしているのです」
(;<●><●>)
( ><)「何とか言ったらどうです、大臣」
(;<●><●>)「……この話はやめましょう、王様」
( ><)
(;<●><●>)
( ><)
(;<●><●>)「王様」
( ><)「すみません、異世界の人。私はアナタに興味がありません」
(;^ω^)
(;^ω^)「……へ?」
( ><)「私はアナタに興味が無いと言っているのです」
(;^ω^)「……はい」
(;^ω^)(えーっと、僕はどうしたらいいお)
- 577 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:07:14 ID:BNFfR7S60
- ( ><)「大臣」
(;<●><●>)「……はい」
( ><)「私は部屋に戻ります。後はどうか……」
(;<●><●>)「……わかりました」
( ><)カツカツ……
(;^ω^)
(;<●><●>)
<バタンッ
(;^ω^)
(;<●><●>)
(;^ω^)
(;<●><●>)
(;^ω^)
(;^ω^)「えーっと……」
- 578 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:08:13 ID:BNFfR7S60
- (;^ω^)
(;^ω^)「あのー……」
(;<●><●>)「……たしか、紹介状に書いてありましたが、アナタは旅を続けているそうで」
(;^ω^)「え、ええ。そうですお」
(;<●><●>)「ちなみに、今日の宿はお決まりですか?」
(;^ω^)「……まだ決まってませんお」
(;<●><●>)「ならば、此処に泊まって行くと良いでしょう」
(;^ω^)
(;^ω^)「え? 良いんですかお?」
(;<●><●>)「構いません。私から、城の者に一部屋用意しておく様、伝えておきます」
(;´ω`)「ありがとうございますお」シュン
(;´ω`)(ああ、早くこの城から出たい……)
- 579 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:08:58 ID:BNFfR7S60
- 【城内 客間】
<ガチャッ
(;´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「あ、帰ってきた」
(´^ω^`)「おかえりなさい。随分と早かったわね〜」
(;´ω`)「精神的に疲れたお」フラフラ
(;´ω`)バタッ!
ξ;゚⊿゚)ξ「え、あ、ちょっと!」
(;´・ω・)「あらやだ! どうしちゃったのよ!」
(;´ω`)「う〜ん」
(;´・ω・)「こ、こう言う時は人工呼吸!」
( ^ω^)スクッ
( ^ω^)「元気なのでお構いなく」
- 580 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:10:07 ID:BNFfR7S60
- ξ゚⊿゚)ξ「で、どうしたのよ。何かあったの?」
(;^ω^)「もう、ありまくりだお」
(´^ω^`)「あら、何があったの? あたしで良ければ話して?」
(;^ω^)「実は、かくかくしかじか……な訳ですお」
ξ;゚⊿゚)ξ
ξ;゚⊿゚)ξ「うっわ〜……、想像するだけで手汗が出てくる」
(;´ω`)「もう死ぬかと思ったお……。こんなに時間が長く感じたの、初めてだお」
(´・ω・`)「ゴメンなさいね〜……」
(;^ω^)「いや、謝らないで下さいお……」
(´・ω・`)「難しい年頃なのよね〜……」
(;^ω^)「難しい年頃って……、まだ子供じゃないですかお……」
(´・ω・`)「あたしなんか、あの歳の頃はグレたもんよ〜」
(;^ω^)「僕は外で元気に遊ぶ健康的で素直な活発児でしたお……」
- 581 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:13:08 ID:BNFfR7S60
- (´・ω・`)「まあ、あの子も小さい内から王様なんて大変だもの」
( ^ω^)「確か、先代の王が暗殺されて……」
(´・ω・`)「そうよ。五年前ね〜……。だとすると、即位されたのは4歳の頃だったかしら……」
ξ;゚⊿゚)ξ「冷静になって考えてみると壮絶ね」
(´・ω・`)「壮絶も良い所よ。可愛そうに……。運命のイタズラね」
( ^ω^)「そりゃ9歳でもストレス感じちゃうお……」
(´・ω・`)「大臣も大変よね〜、王様の機嫌取りばっかりで」
( ^ω^)「機嫌取りかお?」
(´・ω・`)「そうよ〜、あの子が大臣の思う様に動かないと大臣は困るんじゃないかしら」
(´・ω・`)「大臣は王様を操り人形にしたいものね……」
( ^ω^)「おー……、9歳じゃしっかりとした判断は出来ないと思うから、操り人形なのはしょうがないような……」
(´・ω・`)「そうね。でも、このまま成長して、自分でしっかり考えれる歳になっても大臣の操り人形のままよ」
- 582 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:14:04 ID:BNFfR7S60
- ( ^ω^)「それは言えてるかも……」
(´・ω・`)「それって、凄くヤバイ事じゃない?」
( ^ω^)「うん……。僕もそう思いますお」
( ^ω^)「でも、……大臣もその危険性は分かってるんじゃ無いかお?」
(´・ω・`)「いいえ。きっと大臣は自分の思う通りに王様を動かしていきたいと思ってるわ」
( ^ω^)「そうなのかお?」
(´・ω・`)「そしてね、此処だけの話……」
(´・ω・`)
( ^ω^)「なんですお?」
(´・ω・`)「アナタ達、ちょっと耳貸しなさい」
( ^ω^)「お?」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
- 583 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:14:46 ID:BNFfR7S60
- (´・ω・`)「良い? 驚かないでね?」
( ^ω^)「はいお」
(´・ω・`)[此処だけの話、……先代の王を殺したのは大臣だと思ってるのよ]ヒソヒソ
ξ;゚⊿゚)ξ「ええ?」
(;^ω^)「それって本当だったら凄くヤバいんじゃないかお?」
(´・ω・`)「そうよ。凄くヤバいのよ〜……」
(;^ω^)「でも、もしそうだったら、何でこうまでして……」
(´・ω・`)「そこまでは分からないわよ〜……。悪魔であたしの勘だしね」
(;´ω`)「何だ……、勘ですかお……」
(´・ω・`)「何よ、そんな落胆する事ないじゃない」
(;´ω`)「だって、証拠とかあるのかと……」
(´・ω・`)「女の勘って言うのは証拠よりも信用出来るの!」
(´・ω・`)「ね? ツンちゃん」
ξ;゚⊿゚)ξ「私に振られても困るわ」
- 584 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:16:48 ID:BNFfR7S60
- (´・ω・`)「私がこんな事言ったの、ナイショよ?」
( ^ω^)「分かってますお」
(´・ω・`)「知られたら殺されちゃうものね」
( ^ω^)「……それにしても、城の内情も中々に大変だと言う事が分かりましたお」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね……。世界も腐りきってるけど、雲の上も腐りきってるとはね」
( ^ω^)「雲の上?」
ξ゚⊿゚)ξ「そう、この城の事よ」
( ^ω^)「おー、うまく例えたおね」
ξ゚⊿゚)ξ「雲の上が腐って、その腐った空気が雲に蓄えられて、そこから腐った雨が降って、腐った世界に降り注ぐ」
ξ゚ー゚)ξ「面白くない?」ニヤリ
( ^ω^)「なーにが面白いもんかお。っつーか、結構詩人なんだおね、ツン」
ξ゚ー゚)ξ「それって、褒め言葉?」
( ^ω^)「一応褒め言葉と言う事でお願いしますお」
( ^ω^)(雲に蓄えられるのは地上の水分だと言う事はナイショにしておこう)
- 585 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:18:05 ID:BNFfR7S60
- ξ゚⊿゚)ξ「で、どうするの? そろそろ日が暮れて来たわよ?」
( ^ω^)「ああ、言うの忘れてたけど今日は此処に止まって良いって大臣に言われてしまったお」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ」
( ^ω^)「うん、言うの遅れてゴメンお」
ξ;゚⊿゚)ξ「……えー、…なんか恐れ多いわね」
(;^ω^)「本当に」
(´^ω^`)「あら! アナタ達泊まるの? 賑やかで良いわ〜。お部屋にお邪魔しちゃおうかしら!」
(;´ω`)「やめてくださいお……」
(´^ω^`)「遠慮なんてする事無いのに……」
(;´ω`)「これは遠慮じゃないですお」
(´^ω^`)「うふふ。冗談よ」
(;´ω`)「笑えない冗談ですお」
(´^ω^`)「さて、そうと決まればお風呂を用意しなくちゃね?」
( ^ω^)「……あ、その前にちょっとだけいいですかお?」
- 586 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:19:36 ID:BNFfR7S60
- (´・ω・`)「? 何か御用?」
( ^ω^)「この城に過去の文献とかありませんかお?」
(´・ω・`)「過去の文献?」
( ^ω^)「ちょっと気になる事がありまして……」
( ^ω^)(……王の名前を聞いて、確信したお。この世界は必ず僕の世界と何かしら関係があるはずだお)
( ^ω^)(……エルドラドの名前に関しては王が受け継いできた物だと思うし、必ずこの城に資料は残ってるはず)
( ^ω^)(そして、エルドラドの件に関わらず、この世界の事を少しでも紐解ければ……)
(´・ω・`)「過去の文献ね〜……」
(´・ω・`)
(´・ω・`)「あっ」
( ^ω^)「ありますかお?」
- 587 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:20:51 ID:BNFfR7S60
- (´・ω・`)「それがね、図書室に意味の分からない本を保管してる倉庫があるのよ」
( ^ω^)「意味の分からない本?」
(´・ω・`)「変な文字で書いてあってね……。過去の文献とは関係ないかも知れないけど……見る?」
( ^ω^)「変な文字……、是非お願いしますお」
(´・ω・`)「普通の資料は図書室にあると思うわ。過去の物かは知らないけど、色々知る事は出来るはずよ」
( ^ω^)「ありがたいですお」
(´・ω・`)「でも、なあに? 気になる事って」
( ^ω^)「うーん、僕の気のせいかも知れないし……。ナイショという事で」
(´^ω^`)「やだ〜! ナイショなんて! もうっ!」
(;^ω^)「す、すみませんお……」
(´^ω^`)「……じゃ、行きましょうか」
( ^ω^)「ツンは此処で待ってるかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ、早く戻って来なさいよね」
( ^ω^)「はいはいお」
- 588 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:22:15 ID:BNFfR7S60
- 【城内 図書室 倉庫の古びた棚】
(´・ω・`)「これこれ、これよ。意味の分からない本達」
( ^ω^)「うわ〜……。埃だらけじゃないですかお……」
(´・ω・`)「だーれも読まないからね、こんな物は」
( ^ω^)「おーん……、見せて貰ってよろしいですかお?」
(´^ω^`)「どうぞどうぞ」
( ^ω^)つ□ スッ
(;^ω^)つ□「ゲホッゲホッ! 凄い埃!」
(´・ω・`)「ごめんなさいね〜……」
(;^ω^)つ□「……だ、大丈夫ですお」
(;^ω^)つ□ パラパラ
( ^ω^)つ□ パラパラ
( ^ω^)つ□
(´・ω・`)「どうしたの?」
( ^ω^)つ□
( ^ω^)つ□「……ラテン語」
- 589 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:23:25 ID:BNFfR7S60
- ( ^ω^)つ□(……馬鹿な。ありえんお)
( ^ω^)つ□(なんでこの世界にラテン語が? 英語だけじゃない?)
( ^ω^)(……そうだ。他の本は……)
( ^ω^)つ□ スッ
(;´・ω・)「げほっ……、本当に凄い埃ね〜……」
( ^ω^)つ□ パラパラ
( ^ω^)つ□ パラパラ
( ^ω^)つ□
( ^ω^)つ□「これは……、スペイン語? 分からないけど、読みにスペイン語っぽさがあるお」
( ^ω^)「何故……?」
( ^ω^)「何故だお……?」
(;´・ω・)「あら、何か分かったの? もしかして、アナタ。この本読める?」
( ^ω^)「いや、読めはしませんお……、でも……」
- 590 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:24:05 ID:BNFfR7S60
- ( ^ω^)「どれも知ってる言葉、ですお」
(;´・ω・)「げほっ……、へ〜……、不思議な事もあるのね」
( ^ω^)つ□ スッ
( ^ω^)つ□(……この本、手書きかお? 表紙は……やっぱりラテン語)
( ^ω^)つ□(辛うじて読めないかお? 何とかこう、勘で……)
( ^ω^)つ□
( ^ω^)つ□「ふぃ……れっと? さざあ……んど? でぃあれい?」
(;´・ω・)「何? 読めたの?」
( ^ω^)つ□
( ^ω^)つ□「フィレンクト・サザーランドによる日記……」
(;´・ω・)「誰、それ」
( ^ω^)(……サザーランド。デュカス・サザーランドとの関係性は……?)
( ^ω^)(いや、関係無い訳が無いお。……それは良いとして、何故ラテン語で書かれているのかお?)
( ^ω^)(奇妙……過ぎるおね……)
- 591 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:25:28 ID:BNFfR7S60
- ( ^ω^)(でも、中身までは読めないお……。ラテン語も勉強しておけば……)
( ^ω^)つ□(……一応、他の本も) スッ
( ^ω^)つ□
( ^ω^)つ□「これは……」
(;´・ω・)「なあに、それ。辞書みたいな大きさね」
( ^ω^)つ□「はいお。辞書ですお。間違いなく」
(;´・ω・)「何の辞書なの?」
( ^ω^)つ□「ラテン語と英語を繋ぐ……、ラ英辞典とでも名付けますかお?」
( ^ω^)つ□(この辞書が日記の横にあったのは、恐らくこれを見て書いたから)
( ^ω^)つ□(……ラッキーだお。これでこの日記が読めるお)
( ^ω^)つ□「この日記と辞書、一晩貸して貰ってよろしいですかお?」
(;´・ω・)「ええ。構わないわよ。誰も読まないものね」
( ^ω^)「感謝しますお」
- 592 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:26:39 ID:BNFfR7S60
- 【城内 一室】
ξ-⊿゚)ξ「ふぅ……」
ξ-⊿゚)ξ「アンタもお湯浴びてきたら?」
( ^ω^)ヨミヨミ
ξ゚⊿゚)ξ「……? さっきから何読んでるの? 二つの本を読み比べたりなんかして」
( ^ω^)「……ツン」
ξ゚⊿゚)ξ「何よ」
( ^ω^)「まだ、最初の一ページしか翻訳出来てないけど……。重大な事実が判明したお」
ξ゚⊿゚)ξ「……話が見えないわね。翻訳って何よ」
( ^ω^)「翻訳って言うのは別の言葉を別の言葉に置き換える事。そしてこの本は……」
( ^ω^)
( ^ω^)「フィレンクト・サザーランドと言うポルトガル人の日記だお」
ξ゚⊿゚)ξ「ポルトガル?」
( ^ω^)「ポルトガルって言うのは、僕の世界にある国の名前だお」
- 593 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:27:54 ID:BNFfR7S60
- ( ^ω^)「そしてこの日記は1869年に書かれた物」
( ^ω^)「ちなみに1869年って言うのは僕の世界の紀元で、俗にキリスト紀元って言われてるんだお」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「良く分からないわ」
( ^ω^)「うん、別に良いお。この事はさして重要では無いお。重要なのは……」
( ^ω^)「即ち、この日記が僕の世界で書かれていた物だと言う事」
ξ゚⊿゚)ξ「へ? これ、アンタの世界の本なの?」
( ^ω^)「そうだお」
( ^ω^)「で、何故ラテン語で書かれているかと言うと……」
( ^ω^)「残念ながら、まだ分からないお」
ξ゚⊿゚)ξ「? アンタの話は難しくて分からないわ」
- 594 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:28:34 ID:/Ux34eu60
- ド ド ド ド ド ド
- 595 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:28:48 ID:BNFfR7S60
- ( ^ω^)「とにかく、今日はこれを全部翻訳するまで寝れないお」
ξ゚⊿゚)ξ「変な性格ね〜」
(;^ω^)「変なヤツでゴメンお。ツンは先に寝てて良いお」
ξ゚⊿゚)ξ「言われなくてもそうするわ。でも、寝ないと体持たないから早めに寝なさいね」
( ^ω^)「ありがとうお」
( ^ω^)ヨミヨミ
ξ゚⊿゚)ξ「まー……」
ξ゚⊿゚)ξ「こーんなに夢中になっちゃって」
ξ゚⊿゚)ξ「変なの……」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「さ、私は寝ましょうかね〜……」
- 596 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:30:25 ID:BNFfR7S60
- 【そして数時間後 朝を迎える】
( ^ω^)
( ^ω^)「……ふぅ。これでお終いかお」
( ^ω^)「流石に疲れてしまったお……」
( ^ω^)
( ^ω^)
( ^ω^)
( ^ω^)「……ああ。どうやら僕はとんでもない世界に飛ばされてしまったみたいだお」
( ^ω^)
( ^ω^)
( ^ω^)「……スクォーク77」
.
- 597 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:31:06 ID:BNFfR7S60
- 今日の話で分かった事
・ショボンはオカマ! 気持ち悪い!
・王様は気難しい年頃?
・王の名前にはエルドラドの文字が入る
・大臣は王の機嫌取りにお熱
・先代王は大臣に殺されたらしい。女の勘だけど
・城内も腐りきってるみたい
・図書室には元の世界の言葉の本が……
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 598 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 00:32:54 ID:BNFfR7S60
- 書き溜め全部無くなった。今みたいなペースは難しいかも。
次、一話だけ過去編入ります(予定)
もしかしたら二話になっちゃうかもしんない
- 599 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 01:03:00 ID:/Ux34eu60
- おつ
- 600 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 02:06:32 ID:.wn8htlUO
- ここでもウォシュレットか
ホント毎回毎回惹きつけるな乙
- 601 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 02:22:30 ID:tvTRbrCA0
- いよいよキーワード来たな
スクォーク77って何なんだ
- 602 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 06:44:28 ID:UM6Y2K9g0
- 乙乙ー
- 603 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 08:55:00 ID:AmY1j9TU0
- 乙!
引き込まれるわー
- 604 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 10:00:51 ID:au18hYuE0
- 乙
ホント引き込まれるわー
- 605 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 20:29:12 ID:SFtyWm5k0
- こんなに気になる所で切ってくれちゃって
続きが楽しみでしょうがないんだがどうしてくれるんだ
乙!
- 606 :名も無きAAのようです:2012/01/06(金) 21:38:53 ID:FLqPyVVw0
- これはもう少し人気ついても良いと思うんだが
連続投下でさらに面白くなってきた
- 607 :名も無きAAのようです:2012/01/07(土) 11:23:57 ID:chaXLcaIO
- 院まで行ってるだけあって優秀だよなブーン
- 608 :名も無きAAのようです:2012/01/08(日) 10:26:46 ID:moxVa51g0
- これってどんくらいバローと関係してんの?
- 609 :名も無きAAのようです:2012/01/08(日) 18:20:05 ID:OaEhr/VMO
- バローのショボンやブーンのあだ名の由来がこれ
ショボンがああなったのも大体これのせい
- 610 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 13:53:11 ID:aw/8QAas0
- スクォークとバローの劇中劇だからバローの彼らとはほとんど関係してない
今度登場人物紹介書いてきます
つーか質問あったら全然良いよ。それ踏まえて書いてくるから
投下。めめちゃちゃ長いです
- 611 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 13:54:09 ID:aw/8QAas0
-
【1869年 アメリカ テキサス州南部 ウェイバーヒル レッドホース・キル】
.
- 612 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 13:55:44 ID:aw/8QAas0
- 【9月4日 レッドホース・キルに白人の旅人が辿り着く】
(‘_L’) ヨロヨロ
(‘_L’)「ふぅ……。ようやく人里に辿り着いたか……」
(‘_L’)「まさか途中で馬を奪われるとは、な……」
(‘_L’)
(‘_L’)「……ん?」
( ё)ヨタヨタ
(‘_L’)(……奴隷か?)
(‘_L’)(確かに辺鄙な場所だ。……奴隷解放を無視しているのも、間々ある事だ)
(‘_L’)(しかし、南北戦争は終わった。未だに奴隷を使っているのは道理に反する)
(‘_L’)「もし、アナタ」
( ё)
( ё)「ん?」
- 613 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 13:57:12 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「失礼な事をお聞きするが、宜しいかな?」
( ё)「あ、ああ」
(‘_L’)「アナタは……、奴隷で?」
( ё)「そうだが……」
(‘_L’)「ふむ、やはりか」
( ё)「……そんな事聞いて、どうするんだ?」
(‘_L’)「……アナタ、奴隷は解放されたのは、知っているかな?」
( ё)「ああ、エイブラハム・リンカーン大先生の宣言だ。知ってるぜ」
(‘_L’)「では、どうして……」
( ё)「OK,OK,なんて二つ返事で聞く馬鹿が居るか?」
(‘_L’)「しかし、此処はテキサス。戦争に負けておいて我々は奴隷州だ、というジョークでは無いのだろう?」
( ё)「おいおい、俺は奴隷だぞ。俺に言われても困る」
(‘_L’)「……ふむ、確かにそれもそうだ」
- 614 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 13:59:29 ID:aw/8QAas0
- <おい……
(‘_L’)「……ん?」
( 目д目)「俺の奴隷に何か用かい?」
(‘_L’)「アナタか。彼の主人は」
( 目д目)「おう、だから何だ? まさか、奴隷は禁止されているとでも?」
(‘_L’)「ああ。そうだ。北部連盟がガルベストンに到着したのは記憶に新しいのでは?」
( 目д目)「はっ、下らないね」
(‘_L’)「何?」
( 目д目)「此処じゃあ、奴らの目も光らねぇ。そんな場所で大人しく従う方が馬鹿ってんだ」
( 目д目)「そうは思わないか? 頭の硬い兄ちゃんよぉ」
(‘_L’)
|`-∪-´| ザッザッ
|`-∪-´|「それに、米国議会はまだテキサスを承認していない」
(‘_L’)「……ふむ」
- 615 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:00:26 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「君は……、旅人かな?」
(‘_L’)「ああ。そうだ」
|`-∪-´|「宜しければ、名前を伺っても?」
(‘_L’)「構わないよ。私の名前はフィレンクト・サザーランド。ポルトガル人だ」
【(‘_L’)】
Name:フィレンクト・サザーランド【Filemcut Sutherland】
Age:28
Occupation:旅人
|`-∪-´|「サザーランド……。お聞きするが、父親はスコットランド人で?」
(‘_L’)「ああ。ハイランドの出身だと聞いている」
- 616 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:01:52 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「ふむ。……そうか。私の名前はフィッテル・ギンドレストン。この村で牧場をやっている」
【|`-∪-´|】
Name:フィッテル・ギンドレストン【Fittell Gindresston】
Age:46
Occupation:牧童主
( 目д目)「フィッテルさんもコイツに言ってやってくださいよ……」
|`-∪-´|「いや、世間的には奴隷制に縛られている我々が悪い」
( 目д目)「えっ……」
|`-∪-´|「確かに米国議会はテキサスを承認していないが、それも苦しい言い訳だ」
|`-∪-´|「だが、奴隷を解放する気にはなれんな」
(‘_L’)
|`-∪-´|「旅の人。悪いのは分かっているのだが、我々の生活は我々で決める」
(‘_L’)「……確かに、余所者である私が口を挟む物では無いな。すまなかった」
|`-∪-´|「ご理解、かたじけない」
- 617 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:03:33 ID:aw/8QAas0
- <ちょっと、アンタ!!
(;目д目)「やべっ! ミセリさんだ!」
ミセ*゚ -゚)リ「まーた旅の人にちょっかい出して! 何度言ったら分かるの!」
(;目д目)「ちげーよ! 今回はコイツから吹っかけて来たんだ!」
ミセ*゚ -゚)リ「アンタの言い訳が一番信用ならないよ、パイク!」
(;目д目)「そいつぁ、ひでぇな!」
【(;目д目)】
Name:パイク・ジェイムズ【Pike James】
Age:21
Occupation:カウボーイ
ミセ*゚ -゚)リ「ひでぇも糞も無いよ! ったく……」
(;‘_L’)(……随分と強い女性だな)アゼン…
- 618 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:04:47 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「ゴメンなさいね、旅の人」
(;‘_L’)「あ、いや。私が悪いんだ。彼らの生活に口を出したから……」
ミセ*゚ー゚)リ「あら、そうなの? フィッテルさん」
|`-∪-´|「何、ただ我々について理解をしてもらっただけだ。何の事は無い」
ミセ*゚ー゚)リ「あっそう、じゃあ早とちりしちゃったのね」
(;目д目)「早とちりで怒られるのは勘弁だぜ……」
ミセ*゚ー゚)リ「で、旅の人。……今日はこの村で宿を?」
(;‘_L’)「ん、ああ。出来ればそうさせて頂きたいのだが……」
ミセ*゚ー゚)リ「だったら私の家に来なさいな」
(;‘_L’)「アナタの家に?」
ミセ*゚ー゚)リ「私の家は宿屋なのよー。最近めっきり人が来ないもんだから、寂れちゃってるけどね」
ミセ*゚ー゚)リ「それでも、そこそこの宿を提供出来るはずよ。どう? 泊まらない?」
- 619 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:06:43 ID:aw/8QAas0
- (;‘_L’)「ふむ……、ではお言葉に甘えて宜しいかな?」
ミセ*^ー^)リ「ええ! そりゃあもう、大歓迎よ!」
( 目д目)「へっ。旅人と分かればニコニコ尻振りやがって……」
ミセ*^ー^)リ「だってお客様ですもの」
(;目д目)「ちぇっ、冷めちまったぜ。じゃあな……」ザッザッ
(;‘_L’)「……行ってしまったが、宜しかったのかな?」
ミセ*゚ー゚)リ「良いのよ。拗ねただけさ」
(;‘_L’)「ふむ。なら良いのだが……」
|`-∪-´|「さて、私もそろそろ仕事に戻る。まだ牛を戻してないのでね」
ミセ*゚ー゚)リ「そう。暇になったらいつでも私の宿屋に泊まって下さいね」
|`-∪-´|「暇になったら泊まる、と言うのは理解出来んがな。それに我が家もある。たまに顔を出すようにはするよ」
ミセ*^ー^)リ「あら、嬉しいわ〜」
|`-∪-´|「旅の人も先ほどはすまなかったな。理解して頂けて助かった。では、また」ザッザッ
(‘_L’)「ああ、また……」
- 620 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:07:47 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「さ、行きましょうか……、あっ!」
(‘_L’)「ん?」
ミセ;゚ー゚)リ「やだ、私ったら。まだ自分の名前も言ってなかったじゃない。それなのにこんな馴れ馴れしく……」
(‘_L’)「特に気にしては無いよ。大丈夫だ」
ミセ;゚ー゚)リ「そう? なら良いんだけど……」
(‘_L’)「それで、アナタの名前は?」
ミセ*゚ー゚)リ「私の名前はミセリ・アーガソン。このレッドホース・キルで宿屋をやってるわ」
ミセ*゚ー゚)リ「気軽にミセリって呼んで。よろしく」
【ミセ*゚ー゚)リ】
Name:ミセリ・アーガソン【Miseri Agason】
Age:26
Occupation:宿屋経営
- 621 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:08:29 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「ミセリ、か。可愛らしい名前だ」
ミセ*^ー^)リ「あら、口がお上手なのね」
(‘_L’)「そうかな? あまり意識をした事は無いのだが」
ミセ*^ー^)リ「それで、アナタのお名前を聞いて良いかしら?」
(‘_L’)「ああ、すまない。私の名前はフィレンクト・サザーランドだ」
ミセ*゚ー゚)リ「へぇ、珍しい名前なのね」
(‘_L’)「私はポルトガル人で、父はハイランドの人間だからだろうか……」
ミセ*゚ー゚)リ「混血なのね? じゃあ、差別に苦しんできたのかしら?」
(‘_L’)、「まあ、な。君の言う通り、良い思い出ばかりではない。特に幼少期はな」
ミセ*゚ー゚)リ「大丈夫よ。私は気にしないから」
(‘_L’)「助かる」
ミセ*゚ー゚)リ「さ、行きましょう? 案内するわ」
(‘_L’)「ああ。お願いするよ」
- 622 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:09:31 ID:aw/8QAas0
- 【村の宿屋 フィレンクトはミセリの料理を前に、頬を緩ませる】
ミセ*゚ー゚)リ「さあ、召し上がれ! 言っちゃ何だけど、腕には自信があるのよ」
(*‘_L’)「おお、確かにこれは美味そうだ」
ミセ*゚ー゚)リ「遠慮せずに、どんどん召し上がれ」
(*‘_L’)「では、お言葉に甘えて頂こう」
(*‘_L’) モグモグモグモグ
(*‘_L’)「ふむ、美味いな。これはこの地方の郷土料理か?」
ミセ*゚ー゚)リ「そうね。タコスって言うのよ」
(*‘_L’)「ほう。テキサスの町は色々回ってきたが、この料理が出されたのは初めてだ。美味しい」
ミセ*^ー^)リ「本当はメキシコの方の料理らしいんだけどさ……」
(*‘_L’)「此処はテキサスでも南の方だからな。彼らの食文化が浸透していても可笑しくは無い」
(*‘_L’)「いや、それにしても本当に美味しい」モグモグ
ミセ*^ー^)リ「そこまで喜んでくれると作った甲斐があったってものね」
- 623 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:10:37 ID:aw/8QAas0
- (*‘_L’) モグモグモグモグ
ミセ*゚ー゚)リ「で、さ……」
(*‘_L’)「ん?」モグモグモグモグ
ミセ*゚ー゚)リ「なんでアナタは旅をしてる訳? 何か理由があるんでしょう?」
(‘_L’)「理由か……」
(‘_L’)「それが、大した理由では無いんだ」
ミセ*^ー^)リ「大した物か大した事無い物かは私が決める。だから、教えなさいよ」
(‘_L’)「……エルドラドを探しているんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「エルドラド……。何かしらそれは。宝物か何か?」
(‘_L’)「宝物……、とは少し違うかも知れない」
ミセ*゚ー゚)リ「あら、でも近い感じ?」
(‘_L’)「そうだな。限りなく正解に近いよ」
- 624 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:11:29 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ……、何かしら……」
(‘_L’)「都市だよ」
ミセ*゚ー゚)リ「都市? 街なの、エルドラドって」
(‘_L’)「人が住んでるかどうかは分からないがね」
ミセ;゚ー゚)リ、「やぁねぇ……、私って馬鹿だから話が見えてこないわ」
(‘_L’)「……エルドラドと言うのは黄金郷なんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「黄金郷?」
(‘_L’)「ああ。黄金郷。全てが黄金で出来ている都市、それがエルドラドだ」
ミセ*゚ー゚)リ「はぁ〜……、凄いわねぇ……。でも、そんな街、存在するの?」
(‘_L’)「さあな。それを確かめる為に、私は旅を続けている」
ミセ*゚ー゚)リ「へぇ……。男のロマンってやつかしら?」
(‘_L’)、「ま、そうだな。笑いたければ笑えばいい」
ミセ*^ー^)リ「誰が笑うものですか。素敵な目的じゃない」
(‘_L’)「そう言って頂けると、自身が持てるよ」
- 625 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:12:53 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「そのエルドラドって言うの、早く見つかると良いわね」
(‘_L’)「どうだろうか。噂では南に存在する、と聞くのだが……」
ミセ*゚ー゚)リ「南ねぇ……。ここから南って言うと……」
(‘_L’)「メキシコ、だな」
ミセ*゚ー゚)リ「そこにも無いとすると?」
(‘_L’)「どうだろう。メキシコに無かったら、アンデスの方だろうか……」
ミセ*゚ー゚)リ「アンデス……。遠いわね……。そこまで旅をお続けに?」
(‘_L’)「ああ。エルドラドを見つけるまでは死ねないのでね」
ミセ*^ー^)リ「あら、随分エルドラドにお熱なのね」
(‘_L’)「……エルドラドは死んだ友人の夢なんだ」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ、「そう、なの」
(‘_L’)「ああ。その友人は所謂伝説を追いかけるのが好きでね……」
(‘_L’)「いつも戯言の様にエルドラドの話をしていたよ」
- 626 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:14:28 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「そんな彼が二年前に殺された。相手はポルトガルの軍人だ」
ミセ*゚ー゚)リ「……どうして殺されてしまったのかを、聞いても?」
(‘_L’)「戯言が過ぎたんだ。口を開けば夢の話をする」
(‘_L’)「酒場で彼の話を聞いていた軍人が怒ってしまってね。彼をその場で撃ち殺した」
(‘_L’)「それも私の目の前でだ。しかし、その光景を目の当たりにしても私にはどうする事も出来ない」
(‘_L’)「何か一つでも抗議すれば、私の頭も爆ぜるだけさ」
ミセ*゚ー゚)リ「そう……、それでアナタは旅を……」
(‘_L’)「その軍人に対して何の声も浴びせる事が出来なかった償いだ」
(‘_L’)「それで彼が喜ぶとは思わないが、な」
ミセ*゚ー゚)リ
(‘_L’)、「話しすぎたかな? 忘れて貰っても構わないよ」
ミセ*゚ー゚)リ「……いいえ、何て声を掛ければ良いのか分からなくて。ごめんなさいね」
(‘_L’)「いやいや。黙って聞いてくれただけでも満足だ」
- 627 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:15:33 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’) モグモグモグモグ
(‘_L’)「えーっと、ミセリさん」
ミセ*゚ー゚)リ「ミセリで良いわよ。何か追加のご注文?」
(‘_L’)「いやいや。このタコスで満足だよ」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ飲み物かしら?」
(‘_L’)「違う違う。この村の名前を聞いておこうと思ってね」
ミセ*゚ー゚)リ「ああ、この村に看板なんて無いから分からないわよね」
ミセ*゚ー゚)リ「この村の名前はレッドホース・キル。物騒な名前でしょう?」
(‘_L’)「ふむ……。レッドホース・キル、か。その由来は?」
ミセ*゚ー゚)リ「たしか……、この周辺を開拓してる時よ。今から10年くらい前かしら」
ミセ*゚ー゚)リ「丁度、今ある場所にインディアンが住み着いててね。その酋長の愛馬が真赤だったのね」
ミセ*゚ー゚)リ「その美しい程赤い馬をインディアンへの見せしめとして殺したのよ」
ミセ*゚ー゚)リ「それがレッドホース・キルの由来ね」
- 628 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:16:33 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「なるほど。穏やかな話では無い様だな」
ミセ*゚ー゚)リ「でね、その時……。見たのよ」
(‘_L’)「見た?」
ミセ*゚ー゚)リ「消えたのよ。殺した馬が」
(‘_L’)「消えた……」
ミセ*゚ー゚)リ「そうよ。こう、光りながら……、ぱっ! って」
(‘_L’)「……本当か?」
ミセ*゚ー゚)リ「本当よ! 誰も信じちゃくれないのさ。でも私は見たんだよ」
(‘_L’)「光りながら消える……か」
ミセ*゚ー゚)リ「あとね、馬が光る寸前にね、酋長がブツブツブツブツ何か言ってたのよ」
ミセ*゚ー゚)リ「だから……、まじないだったんじゃないかって」
(‘_L’)「まじない……? とても信じられない」
ミセ*゚ -゚)リ「やーっぱり、アナタも信じないのね」
- 629 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:17:23 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「今まで旅を続けてきて、あらゆるまじないの類を見てきたがどれも何かしらのトリックがあった」
(‘_L’)「これも何かしらのトリックがあるんじゃないのか?」
ミセ*゚ -゚)リ「どんなトリックなのさ。光りながら消えるんだよ。まじない以外ありえないわ」
(‘_L’)「常人には見抜けないからまじないと言うんだ。私の様な凡人には分からないな」
ミセ*゚ -゚)リ「もう……」
(‘_L’)「……さて。もう外は真っ暗だ。飯も食べたし、湯浴みでもしようか」
ミセ*゚ー゚)リ「ああ、湯浴みは外の樽を使ってね」
(‘_L’)「分かった。布切れは持参しているから、この宿のは使わないよ」
ミセ*゚ー゚)リ「あら、助かるわ」
(‘_L’)「では、行って来るよ」
ミセ*゚ー゚)リ「はい、行ってらっしゃい」
……
- 630 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:18:05 ID:aw/8QAas0
- 【数十分後 湯浴みを終えてフィレンクトが戻ってくる】
(‘_L’)「ふぅ……」
ミセ*゚ー゚)リ「小さめの樽でごめんなさいね」
(‘_L’)「ん? ああ、別に気にならなかったよ」
(‘_L’)「……で、その手に持ってるものは?」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、これ? アナタにと思って」
ミセ*゚ー゚)リつ□「はい」スッ
(‘_L’)つ□「あ、ああ」
(‘_L’) パラパラパラパラ
(‘_L’)「何だ、何も書いてない本じゃないか。これは?」
ミセ*゚ー゚)リ「これに日記を書くのよ」
(‘_L’)「日記?」
- 631 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:19:03 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「そう、日記」
(‘_L’)「なんでまた……」
ミセ*゚ー゚)リ「どうせ、しばらく此処に滞在するんでしょ?」
(‘_L’)「あ、ああ。確かにそのつもりだが……」
ミセ*゚ー゚)リ「だったら此処に居る内だけで良いわ。毎日日記をつけてちょうだいな」
(;‘_L’)「な、何故。……少々面倒だぞ」
ミセ*゚ー゚)リ「良いじゃない別に。私、見てみたいのよ。旅人の日記って言うの」
(;‘_L’)「た、旅人の日記?」
ミセ*^ー^)リ「だって色々な所を旅して来たんでしょ? そういう人が書く自伝なんて憧れるじゃない」
(;‘_L’)「日記と自伝は少し違うと思うのだが……」
ミセ*^ー^)リ「細かい事は気にしないで」
(;‘_L’)「細かいか?」
- 632 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:20:13 ID:aw/8QAas0
- ミセ*^ー^)リ「じゃ、今日からよろしく頼むわね。日記は棚に置いてくれれば勝手に見るから」
(;‘_L’)「……日記は人に見せるものでは無いとは思わないのか?」
ミセ*゚ー゚)リ「そうねぇ……。じゃあ……、私の為に書くって言うのは?」
(;‘_L’)
(;‘_L’)「そこまでして見たいのか? 日記」
ミセ*゚ー゚)リ「ええ。ロマン溢れるじゃない、旅人の日記って」
(;‐_L‐)「……しょうがない」
ミセ*^ー^)リ「ヨッシャ!」
(;‐_L‐)「では、今日から書き始め……」
ミセ*゚ー゚)リつ□「はい、これも」スッ
(;‘_L’)
(;‘_L’)「まだ、何かあるのかな?」
- 633 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:21:18 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リつ□「辞書よ。これが無いとラテン語書けないでしょ?」
(;‘_L’)そ「ラテン語?!」ドドーン!!
(;‘_L’)「な、何故ラテン語……? ポルトガル語や英語じゃいけないのか?」
(;‘_L’)「……ポルトガル語はまだしも、英語は君達の言葉じゃないか。英語で良いだろう」
ミセ*゚ー゚)リつ□「日記はラテン語って相場が決まってるのよ」
(;‘_L’)「……いや、決まってないと思うが」
ミセ*゚ー゚)リつ□「良いから。ほら」
(;‘_L’)つ□ スッ
ミセ*゚ー゚)リ「じゃ、ラテン語でよろしくね」
(;‘_L’)「ふむ……。しかし、ミセリ。君はラテン語が出来るのかな?」
ミセ*゚ー゚)リ「出来る訳ないじゃない。読めやしないさ」
(;‘_L’)「……君が読めなきゃ意味が無いじゃないか」
ミセ*゚ー゚)リ「あら、しっかり辞書引きながら読むから大丈夫よ」
(;‐_L‐)「二度手間だ」
- 634 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:22:29 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「その二度手間っぽさが良いのさ」
(;‐_L‐)「……どうもその感覚は私の理解を超えているよ」
ミセ*゚ー゚)リ「読めない文字を読めるようにする。その浮かび上がる文字が一人の男の旅の記憶」
ミセ*^ー^)リ「素敵だと思わない?」
(;‐_L‐)「いや、別に」
ミセ*゚ー゚)リ「旅人さんには分からないわよ」
(;‐_L‐)「……とにかく。日記を書けば良いんだね?」
ミセ*^ー^)リ「ええ。よろしく」
(;‐_L‐)「承知した。……では、今日はもう休ませて貰うよ。長旅で疲れたからね」
ミセ*^ー^)リ「そう? おやすみなさい。良い夢を」
(;‐_L‐)「良い夢を」
- 635 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:23:30 ID:aw/8QAas0
- 【宿屋 一室にて フィレンクトは辞書を片手に日記を綴り始める】
(‘_L’)φ
(‘_L’)φ「……ふむ。中々面倒な作業だな、これは」
(‘_L’)φ「そもそも、日記なんて始めてで何を書けば良いのか……」
(‘_L’)φ カキカキ
(‘_L’)φ カキカキ
(‘_L’)φ「……あっ、ミセリが見るんだった。こんな書き方をしては失礼だな」
(‘_L’)φ カキカキ
(;‘_L’)φ「なんで日記なのに人の目を気にしなくてはいけないんだ……」
(;‘_L’)φ カキカキ
(;‘_L’)φ「これから毎日書き続けなくてはならないとは……」
(;‐_L‐)φ「早めにこの村を出る事も視野だな」トホホ…
- 636 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:24:40 ID:aw/8QAas0
- 【9月5日 宿屋にて フィレンクトとミセリの会話】
(‘_L’) ガチャ
ミセ*゚ー゚)リ「あら。お早いのね」
(‘_L’)「そうか? あっ、昨日聞くのを忘れていたんだが……」
ミセ*゚ー゚)リ「何かしら?」
(‘_L’)「コヨーテの皮などを換金したいのだが……、被服屋などはあるかな?」
ミセ*゚ー゚)リ「ええ。出た所の牧場に沿って歩けばあるわよ」
(‘_L’)「なるほど、助かる。ありがとう」
ミセ*^ー^)リ「いいのよ。旅の途中でコヨーテを狩ってらして?」
(‘_L’)「ああ。流石に金が無くては旅も続けられないからね」
(‘_L’)「しかし、この辺はコヨーテが多かったからな……。満足な値段にならないかも知れない」
- 637 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:25:49 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「大丈夫よ。きっと高く売れるさ」
(‘_L’)「うん?」
ミセ*゚ー゚)リ「この辺じゃ皮なんて取ってくる人間、居ないからね」
(‘_L’)「そうなのか?」
ミセ*゚ー゚)リ「そうよ。たまに皮を売ってくれる商人がやってくるのさ」
ミセ*゚ー゚)リ「そこから欲しい人達だけが買っていく。皆が皆必要では無いからね」
(‘_L’)「ふむ……。確かに大きな牧場がある位だ。必要と在れば牛のを使うだろうしな……」
ミセ*゚ー゚)リ「だからきっと高く売れるわ」
(‘_L’)「期待しておくよ。……しかし、此処じゃ被服屋も商売にならないだろうな」
ミセ*゚ー゚)リ「被服屋に限らず、大体の人間は副業で牛飼いをしてるわ。だから何も困らないのよ」
(‘_L’)「そうか。うまく出来てるみたいだな」
ミセ*^ー^)リ「感心した?」
(‘_L’)「感心、か……。何処の人里でもその土地に適した工夫があるからな……」
ミセ*゚ -゚)リ「ちぇっ」
- 638 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:26:39 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル フィレンクトはコヨーテの皮を売り終える】
(‘_L’) ザッザッ
(‘_L’)「言う程高くは売れなかったな……」
(‘_L’) ザッザッ
(‘_L’)「……ん?」
( 目д目)
(ζ`∪´)
( ゚Å゚)
(‘_L’)(昨日の彼と……、知人だろうか……)
(‘_L’)(あんな所で何を……)
川ο; -;リ
(‘_L’)
(‘_L’)(……リンチか。それもまだ少女じゃないか)
- 639 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:27:38 ID:aw/8QAas0
- (ζ`∪´)「へっ……、この……」
川ο; -;リ「ひっ!」
(‘_L’) ザッザッ
(‘_L’)「やめたまえ。リンチは重罪だぞ」
(ζ`∪´)「……あ? 誰だお前は」
( 目д目)「知らねえのか、フォルト」
(ζ`∪´)「知るかよ、こんな舐めた顔したヤツ」
( 目д目)「こいつぁな、昨日此処に辿り着いた旅人さんだ。丁寧に挨拶しな」
(ζ`∪´)「……っぷ! 今時、旅人かあ!」
( ゚Å゚)「へへ……。旅人だってよお……」
(ζ`∪´)「ガハハハハハハハハ!! ハーハハハハ!!」
(*゚Å゚)「ッヒーヒ! ハッハ!!」
(‘_L’)
- 640 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:28:21 ID:aw/8QAas0
- (ζ`∪´)「ハハハ……、それはそれは失礼いたしました、旅人様」
(ζ`∪´)「旅人と言いますと、糞に塗れたロマンを追い求めてらっしゃるの?」
【(ζ`∪´)】
Name:フォルト・アダムス【Folt Adams】
Age:23
Occupation:カウボーイ
(ζ`∪´)「どうなんです? 旅人さん?」
(‘_L’)
(*゚Å゚)「へっ、何とか言えよ」
【(*゚Å゚)】
Name:マフィクス・オルリッチ【Mafix Alrich】
Age:21
Occupation:カウボーイ
- 641 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:30:21 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)
( 目д目)「ハハッ……。おい、あんまり馬鹿にすんなよ」
( 目д目)「こいつ、昨日俺に向かって何したと思う?」
( 目д目)「奴隷はすでに解放されてる、ってお説教よ! 傑作だろ?」
(ζ`∪´)「ハッハハハハハ……! なんだいそりゃあ!」
(*゚Å゚)「ヘヘへ……。下らねぇ。下らねぇよ……!」
(*゚Å゚)「正義の使者気取りなのさ! ロマンにすがる男ってぇのは、ダセェなあ!」
(ζ`∪´)「おい、あんまり言うなよ。正義の使者にお仕置きされちまうぜ?」
(*゚Å゚)「ヒェーヘヘヘッ! そいつぁ楽しみだな!」
(ζ`∪´)「かっこいいぜ、旅人さんよお! 俺ぁ気に入ったぜ?」
(‘_L’)
(‘_L’)「私は君達にリンチについて話しているのだ」
(‘_L’)「私の話など、どうだって良いだろう」
- 642 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:31:38 ID:aw/8QAas0
- (ζ`∪´)「……ヘッ! まだ正義面晒すたぁ、ビッグだぜ。アンタ」
(*゚Å゚)「レッドホース・キルにもビッグヒーローの誕生だ!」
(*゚Å゚)「ヘイ、ミスター。ビッグヒーローになった感想は?」
(‘_L’)
(‘_L’)「話を逸らしているつもりか?」
(‘_L’)「それとも、私の事が気になって気になってしょうがない、と?」
(ζ`∪´)
(ζ`∪´)「ケッ……。てめぇ、節穴か?」
(‘_L’)「何?」
(ζ`∪´)「コイツの顔を良く見ろ!」
川ο; -;リ
(ζ`∪´)「汚ねぇ褐色の肌、糞みてぇに平らな顔。インディアンだよインディアン。パルルカ族さ」
(ζ`∪´)「それを分かって言ってるのかい? ヒーロー気取りさんよ?」
- 643 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:32:28 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「……異民族である事は確かだ。しかし、この子はまだ幼い」
(‘_L’)「幼い子にこの様な仕打ち、人道に反するとは思わないか?」
(‘_L’)「……それとも、この子は君達に何かをしたのかね?」
( 目д目)「……此処から離れた所でふらふらしてやがったんだ」
( 目д目)「インディアンなんて、視界に入るだけで害だろ? たとえガキだろうとな。違うか?」
(‘_L’)「生憎、私はその様な下らない感情を持ち合わせていないのでね。一緒にして頂きたく無いものだ」
(ζ`∪´)
(ζ`∪´)「……んだと? てめぇ、白人じゃねぇのか?」
( ゚Å゚)「黒人がパン粉で肌を白くしてるだけだったりしてな」
(‘_L’)「それは、ジョークのつもりか? 悪いが全く笑えん」
( ゚Å゚)「……テメェ」
- 644 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:33:50 ID:aw/8QAas0
- (ζ`∪´)
(ζ`∪´)つy= チャキッ
(‘_L’)
(ζ`∪´)つy=「ガンベルトを外しな」
(‘_L’)
(‘_L’)「何のつもりかな?」
( ゚Å゚)「分かんねーのか? テメェは俺達を馬鹿にしすぎたのさ」
(‘_L’)「ほう」
(ζ`∪´)つy=「心配するな。腕を一本、な?」
(ζ`∪´)つy=「腕一本失っても、旅ぐらい続けられるだろう?」
(ζ`∪´)つy=「だからよ、てめぇのチンケな腕渡してさ。とっととレッドホース・キルから消え失せな」
- 645 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:34:58 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)
( 目д目)「ハッ! どうした、怖くて何も出来ないか?」
( ゚Å゚)「ちげーよ。コイツ、ガンベルトの外し方が分からないのさ」
( 目д目)「ハハハハハ!! そりゃ違いねえ!」
(‘_L’)
(ζ`∪´)つy=「おい。俺は気の長い方じゃないぜ……」
(‘_L’)
(‘_L’)「ふぅ……。此処で腕を一本失ってしまうのは怖いな……」
(ζ`∪´)つy=「あ?」
(‘_L’)「遠回しすぎて分からなかったかな? 止むを得ず、君達を傷つけると言う意味だよ」
(ζ`∪´)つy=「……んだと」
|`-∪-´| ザッザッ
|`-∪-´|「何の騒ぎだ」
- 646 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:36:06 ID:aw/8QAas0
- ( 目д目)「フィッテルさん……」
|`-∪-´|「取り合えず、銃を下ろせ。フォルト」
(ζ`∪´)「……チッ」
|`-∪-´| チラッ
川ο; -;リ
|`-∪-´|「……パルルカ族の少女か。大体事情は飲み込めた」
|`-∪-´|「フィレンクト、と言ったかな。君の名前は」
(‘_L’)「ああ。……覚えてくれていた様で光栄だ」
|`-∪-´|「彼女をリンチしていた件について君が突っかかり、この様な事になったと見ているのだが……」
|`-∪-´|「違うかな?」
(‘_L’)「いや、概ね正しい」
|`-∪-´|「そうか……」
- 647 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:37:25 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)「アナタはどう思う?」
|`-∪-´|「ん?」
(‘_L’)「このリンチについてだ。年も行かない少女に対して殴る蹴るなどの暴行」
(‘_L’)「いくら異民族相手だろうと、許されるものでは無い」
( 目д目)「……何が許されるものでは無い、だ。邪魔者は消して何が悪いってんだ」
(ζ`∪´)「じゃあ、テメェは虫もネズミも殺さねーって言うのか?」
(‘_L’)
(ζ`∪´)「何とか言ってみろよ。ああ?!」
|`-∪-´|「待て、お前ら。少し黙ってろ」
( 目д目)「……糞ッ」
|`-∪-´|「フィレンクト。即ち君は……、彼らの行った事は人道から反れている、と」
(‘_L’)「そうだ」
- 648 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:38:18 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「ふむ……、フィレンクト。君の言う通りだ」
(;目д目)「なっ……」
|`-∪-´|「だがな」
|`-∪-´|つy= チャキッ
川ο; -;リ「……ひっ!」
|`-∪-´|つy=そ パァン!!
川ο;ζ@"';;. ボチュッ
<べチャ
|`-∪-´|つy=~~~
(‘_L’)
|`-∪-´|
(‘_L’)
|`-∪-´|「……いくら人道から逸れていようが、これが我々のやり方だ」
- 649 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:39:44 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)
|`-∪-´|
|`-∪-´|「君には分からないだろうが、我々はインディアンに対して異常なまでに残虐に接して来ている」
(‘_L’)
|`-∪-´|「元々この地はインディアン……、パルルカ族の土地でね」
|`-∪-´|「初めてこの地に踏み入れた時、実に良い土壌だと思った。そして、それを欲した我々は彼らを虐殺して奪った」
|`-∪-´|「もちろん、彼らは果敢に反撃してきたよ。勇敢な戦士とでも言うのかな? 誇りに満ちた攻撃だった」
|`-∪-´|「だが、我々は彼らの勇敢さを粉々に打ち壊した。抵抗しない者も含めて殺しに殺した」
|`-∪-´|「だからインディアンはもう我々を襲わない。恐怖しているんだよ、我々にね」
|`-∪-´|「服従と言う意味を知ったんだ。関わらない幸せと言うものを理解したんだ。民族として上に立つ者の存在を始めて認めたんだ」
(‘_L’)
|`-∪-´|「過去に残虐に接していたお陰で我々の今日の平和は守られている」
|`-∪-´|「しかし時の経った今、あえて優しくすれば彼らは力をつけ始める。そうは思わないかね?」
- 650 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:40:26 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)
(‘_L’)「言っている事は理解出来る。しかし……」
|`-∪-´|「その先は言わなくても良い」
(‘_L’)
|`-∪-´|「君にどう意見されようと、我々のやり方を変えるつもりは無いからな」
(‘_L’)
|`-∪-´|「……君は確か、混血だったな?」
(‘_L’)「ああ。確かにそうだが?」
|`-∪-´|「ふむ。だとしたらこの様な話を納得して貰うのは難しそうだな……」
(‘_L’)
(‘_L’)「何が言いたい。私もアナタ達から見れば劣等に過ぎない、と言う事か?」
|`-∪-´|「……気に触ったら申し訳無い。大した意味の無い呟きだ。聞き流してくれると助かる」
- 651 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:41:28 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「おい、お前ら……。彼には我々の事を理解していただけた様だ」
|`-∪-´|「だからもう帰れ。余計な面倒を増やす物では無いぞ」
( 目д目)「……はい。……帰ろうぜ」ザッザッ
(ζ`∪´)「……ああ」ザッザッ
( ゚Å゚)「ケッ……」ザッザッ
(‘_L’)
|`-∪-´|「では私も戻るとするかな。仕事が残っているのでね」
(‘_L’)
|`-∪-´|「あ、そうだ。フィレンクト。最後に一つ」
(‘_L’)「……何かな?」
|`-∪-´|「君が、先程言った自分は劣等に過ぎないのか、と言う話なんだが……」
(‘_L’)
|`-∪-´|「その通りだよ」
(‘_L’)
- 652 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:42:18 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「では、失礼する。……その死体なんだが、そこに放って置いて構わない」ザッザッ
(‘_L’)
(‘_L’)
川ο゚'ζ@"';;.
(‘_L’)
(‘_L’)「放って置いても構わない、か」
(‘_L’)
(‘_L’)「……私には、出来ないな」
(‘_L’)
川ο゚'ζ@"';;.
(‐_L‐)
- 653 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:43:27 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 郊外 フィレンクトは少女の死体を運び、視界の良い場所を選ぶ】
(‘_L’)「うーむ……」
(‘_L’)
(‘_L’)「よし。この辺で良いだろう」
川ο゚'ζ@"';;. ドサッ!
(‘_L’)「……彼女にも親が居るに違いない」
(‘_L’)「そのまま行方不明では、ご両親があんまりにも可愛そうだ」
(‘_L’)
(‘_L’)「パルルカ族と言うのがどんな原住民なのかは知らないが……」
(‘_L’)「多少の行動範囲は持っているだろう。彼女の死体に気づいてくれると良いんだが」
(‘_L’)
(‘_L’)「鷲が舞ってるな……。啄ばまれない事を祈ろう」
(‘_L’)「さて、戻るか。この血塗れ姿では誤解されかねん」
- 654 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:44:26 ID:aw/8QAas0
- 【日の沈む荒野】
(ο`´)
(ο`´)「……丁寧に運んできたんだが、少し崩れてしまったよ」
川ο゚'ζ@
(‐ж‐ο)「……確かに、娘だ」
(ο`´)「……そうか」
(‐ж‐ο)「スコマカカが自分の命を捨ててまで産んだ子だ……」
(‐ж‐ο)「それがこんな姿になって……」
(ο`´)「サマカレ……」
【(ο`´)】
Name:シャイニング・ブル【Nanimmakikka sukomama】
Age:32
Occupation:パルルカ族戦士
- 655 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:45:21 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο)「……ナニマッキカ」
(ο`´)「何だい?」
(‐ж‐ο)「不思議なものだな。悲しみは過ぎると、涙に変わらない」
(‐ж‐ο)「……私は娘に涙も流す事も出来ないのか」
【(‐ж‐ο)】
Name:ブレイブ・イーグル【Samakare akaaloka】
Age:39
Occupation:パルルカ族戦士
(ο`´)
(ο`´)、「……かける言葉が見つからないよ」
(‐ж‐ο)
(‐ж‐ο)「……感謝する。娘を見つけてくれてありがとう」
- 656 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:46:49 ID:aw/8QAas0
- (ο`´)「……見つけてくれて、か」
(‐ж‐ο)
(ο`´)「サマカレ。……お前の娘はな、目立つように置かれていたんだ」
(ο`´)「見通しの良い場所だった。見つけられない方が可笑しいくらいだ」
(‐ж‐ο)
(ο`´)「きっと、見せ付けていたんだ。もう、何もする気を起こさせない様に」
(‐ж‐ο)
(‐ж‐ο)「私たちが何をしたと言うんだ?」
(‐ж‐ο)「今まで通りに自然と生き、自然と死に、鳥が大きく羽ばたくのを見ていただけだ」
(ο`´)
(‐ж‐ο)「それが、住む場所を奪われる様な事か? 仲間の死を見せ付けられる様な事か?」
(‐ж‐ο)「……娘を奪われる様な事か」
- 657 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:48:09 ID:aw/8QAas0
- (ο`´)「サマカレ……」
(‐ж‐ο)「精霊も見えなくなった。白人が来る前は良く私達と戯れたものだ」
(‐ж‐ο)「……精霊さえも、私達を見捨てたのだ。時代に生きる事の出来ない、哀れな者共として」
(ο`´)「精霊か……。見えなくなったのでは無くて、殺されてしまったのかも知れないよ」
(‐ж‐ο)「白人にか?」
(ο`´)「ああ」
<……いや、精霊は生きている
(ο`´)「……酋長」
(ο ФゝФ)「生きているだけではない。今も私達を見守ってくれている」
【(ο ФゝФ)】
Name:バーク・サンダーバード【Nippisiki Andasa titemate】
Age:56
Occupation:パルルカ族酋長
- 658 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:48:52 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο)「……しかし、私の目に精霊の姿は……」
(ο ФゝФ)「見えぬも当然」
(ο`´)「当然、ですか……」
(ο ФゝФ)「自然との呼吸を忘れてしまっては精霊は姿を現さぬ」
(ο ФゝФ)「……いや、この場合呼吸を忘れた訳ではないな」
(ο ФゝФ)「呼吸を共にしようという心を失ってしまったのだ」
(‐ж‐ο)
(ο ФゝФ)「目に見える世界が色を失ったのではない。我々の知る空が落ちて来るのでは無い」
(ο ФゝФ)「忘れてしまったのだ。ありのままの世界を見つめる事を」
(ο ФゝФ)「……サマカレ」
(‐ж‐ο)
(ο ФゝФ)「気を落とし過ぎるな。誇りを失うぞ」
- 659 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:49:40 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο)「……しかし、私はもう我慢出来ません」
(‐ж‐ο)「誇りを失っても良い。それでも良いから、白人共に……」
(ο ФゝФ)「サマカレ。君が誇りを失う必要など、無い」
(‐ж‐ο)「……えっ?」
(ο ФゝФ)「誇りを失えば、永遠に精霊は姿を現さなくなる」
(ο ФゝФ)「再び、その目に精霊が映るまで……、辛抱する事だ」
(‐ж‐ο)
(ο ФゝФ)「酷かね……?」
(‐ж‐ο)「……いえ。酋長の言葉とあらば」
(ο ФゝФ)「すまないな。君には誇りを失って欲しくないのだ」
(‐ж‐ο)「酋長……」
- 660 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:52:28 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)「必ずもう一度精霊は姿を現す」
(ο ФゝФ)「フスコも、マタも、ビグピも……。また、戯れてくれる」
(‐ж‐ο)「……はい」
(ο ФゝФ)「……そして、もうすぐ77の月だ」
(‐ж‐ο)「もうそんな時期に……」
(ο`´)「気が付かなかった……。やはり、目の前の悲しみや憎しみは誇りを失わせるのかも知れない……」
(‐ж‐ο)「ああ……」
(ο ФゝФ)「77の月には……。スクォークの姿を……」
(ο`´)
(ο`´)「……酋長?」
(ο ФゝФ)「……帰すべきなのだ。魂の墓場へ」
(ο ФゝФ)「我が民族が、再び精霊を見るために」
- 661 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:54:10 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο)「……酋長。まさか……」
(ο`´)「……今、誇りを忘れるなと話されたばかりではありませんか」
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「私は過去に一度だけ、スクォークと会話をしている」
(ο ФゝФ)「その時から既に誇り……。いや、民族である資格を失っているのだ」
(‐ж‐ο)
(ο ФゝФ)「後にも先にも、誇りを失うのは私だけで良い」
(ο`´)、「……言葉が出ません」
(ο ФゝФ)「……自らの感情に囚われ、自然と共に歩む事を忘れれば目に映る精霊は消え行く」
(ο ФゝФ)「いつだか、そう話した事があるな?」
(‐ж‐ο)「……はい」
(ο ФゝФ)「私には、永遠に見えぬのだよ」
(ο ФゝФ)「もう、思い出すことが出来ぬのだ。空の高く広がる理由を。動物達が強かに踊り続ける理由を」
- 662 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:54:57 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)「他の者には……、私の様になって欲しくない」
(ο ФゝФ)「君達はまだ、心を見つめ直す事が出来る。あの日々に帰る事が出来る。……必ず、再び精霊を見る事が出来る」
(‐ж‐ο)
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「私の様に、憎しみや悲しみ、……そして恨みに囚われてはいけない」
(ο`´)
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「汚れ行く者に相応しいのは私だ」
(ο ФゝФ)ザッザッ
(ο`´)
(ο`´)「……サマカレ」
(‐ж‐ο)「何だ?」
(ο`´)「酋長は……」
(‐ж‐ο)「……言わないでくれ。悲しみに襲われる」
(ο`´)、「……すまない」
- 663 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 14:58:26 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 宿屋にて】
ミセ*゚ -゚)リ「やっぱり駄目ね」ジャブジャブ
(‘_L’)「ふむ……。駄目か」
ミセ*゚ -゚)リ「洗っても洗っても取れやしないよ。血が固まる前に持って来て欲しかったわ」
(‘_L’)「取れないなら捨てておいてくれ」
ミセ*゚ -゚)リ「はいはい。勿体無いわね」
(‘_L’)「シャツの一枚や二枚、どうって事は無い」
ミセ*゚ー゚)リ「で、どうして血塗れだったの? 尋常じゃない血の量だったわよ」
(‘_L’)「ああ、インディアンの少女をね」
ミセ*゚ー゚)リ「インディアンの?」
(‘_L’)「そうだ。その少女を此処の人間がリンチしていてね。後に色々あって、殺されたんだ」
- 664 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:00:14 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「……そう」
(‘_L’)「此処に置いておくのも忍びないと思い、少女の身内が分かる様な場所に運んで来たんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「……大変だったのね」
(‘_L’)「……それにしても、どうも此処の人間は異民族に対して穏やかな感情を持ち合わせて無い様だな」
ミセ*゚ー゚)リ「……私もね、あんまりインディアンは大っ嫌いだよ。背筋が寒くなるくらいに」
ミセ*゚ー゚)リ「でも……、このやり方は……、少し、疑問を感じる、かもね」
(‘_L’)「そうか……」
ミセ*゚ー゚)リ「……何処と無く、楽しんでる様にも見えるわ」
ミセ*゚ー゚)リ「迫害して、虐殺する事を」
(‘_L’)「……長く此処に居る君が言うんだ。そうなんだろう」
ミセ*゚ー゚)リ、「本当はこんな事、私が言える事じゃないけどね……」
(‘_L’)「うん?」
- 665 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:01:26 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「私もね、よく殺したわ」
(‘_L’)「インディアンをか?」
ミセ*゚ー゚)リ「ええ。インディアン……パルルカ族をね」
ミセ*゚ー゚)リ「……昨日言った話覚えてる? 10年前この土地で赤い馬を殺したって……」
(‘_L’)「ああ、レッドホース・キルの話か」
ミセ*゚ー゚)リ「その話には続きがあってね……」
(‘_L’)「馬を殺した後、インディアンの抵抗。……そして虐殺、と言った具合かな?」
ミセ*゚ー゚)リ「……聞いてたの? 他の人に」
(‘_L’)「確か……、フィッテルと言ったか。牧童主をやっている……」
ミセ*゚ー゚)リ「ええ、フィッテルさんね」
(‘_L’)「彼が教えてくれたよ。インディアンを虐殺による恐怖で支配している、と」
(‘_L’)「どういった過程でこの土地を奪ったかは知らないが、そこから適当に推測しただけだ」
ミセ*゚ー゚)リ、「……そう、大体当たってるわ」
- 666 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:02:50 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「その10年前にね。私たち開拓団は、此処に住み着いていたパルルカ族を殺したわ」
ミセ*゚ー゚)リ「殺す前に当時団長だったフィッテルさんは言った」
ミセ*゚ー゚)リ「明日生きるために、今日戦おう、って」
(‘_L’)
ミセ*゚ー゚)リ「皆、その言葉を聞いて奮い立ったわ。生きるって使命感が沸いてきたの」
ミセ*゚ー゚)リ「……その後、インディアンを無理矢理一箇所に集めて、フィッテルさんが赤い馬を殺して見せた」
ミセ*゚ー゚)リ「それを見たインディアンは私達に向かって来たわ。何の武器も持たずにね」
ミセ*゚ー゚)リ「で、その混乱の最中で馬は消えた」
(‘_L’)
ミセ*゚ー゚)リ「……そこから先は覚えて無いわ。無我夢中でインディアンを殺していたんだと思う」
ミセ*゚ー゚)リ「武器の持たないインディアンを」
(‘_L’)「……そうか」
ミセ*゚ー゚)リ「女も子供も関係無かった。殺せるだけ殺したわ」
ミセ*゚ー゚)リ「ようやく静かになった時。血塗れになった土を見て思った。勝ったんだ、嬉しい。私たちの土地なんだ!って」
- 667 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:03:35 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「凄く満たされた気持ちになったわ。今でも思い出すくらい。明日生きる権利を得たんだって」
ミセ*゚ー゚)リ「フィッテルさんも、凄く喜んでた。良くやった、君達は自慢だって……。凄く嬉しかったの、覚えてる」
ミセ*゚ー゚)リ「……でもね」
(‘_L’)「でも?」
ミセ*゚ー゚)リ「少し、思うの。……この土地を奪う前、私たちは何の危機にも面してなかった」
ミセ*゚ー゚)リ「明日生きる為に戦う、なんて。……戦わなくても、生きる事が出来たわ」
(‘_L’)「……誰だって、理由をつけて行動を移したくなるものだ」
(‘_L’)「心の何処かで悪事だと思っている事は……、なおさらだな」
ミセ*゚ー゚)リ「何かに理由をつけてる……か」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「……そうだね。うん、そうだよ」
ミセ*゚ー゚)リ「昨日揉めてた奴隷の事だってそうさ……」
(‘_L’)「ん……? 見ていたのか」
ミセ*゚ー゚)リ、「ごめん」
- 668 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:04:33 ID:aw/8QAas0
- ミセ*゚ー゚)リ「南北戦争は終わって、テキサス負けたって言うのに、まだ奴隷を解放していない」
ミセ*゚ー゚)リ「フィッテルさんはアメリカに承認されてないから、って言っていたけど……」
ミセ*゚ー゚)リ「理由を探した上の、苦しい言い訳よね」
(‘_L’)「それは彼自身も認めていたよ」
ミセ*゚ー゚)リ「……あの人は反論出来ない事に耳を塞いでる。そんな気がする」
(‘_L’)「ふむ……」
ミセ;゚ー゚)リ「あ」
(‘_L’)「……ん?」
ミセ;゚ー゚)リ「私がこういう事言ってるなんて言わないで、ね?」
(‘_L’)「無闇にペラペラ喋るつもりは無いが……」
ミセ;゚ー゚)リ「フィッテルさんには恩が一杯あるから……。本当はこんな事言える立場じゃないのよ」
ミセ;゚ー゚)リ「私を育ててくれたお父さんみたいなものだから……」
(‘_L’)「……お父さん?」
- 669 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:05:56 ID:aw/8QAas0
- ミセ;゚ー゚)リ「元々、私は孤児でね。フィッテルさんに育ててもらったのよ」
(‘_L’)「ほう。そうだったのか」
ミセ;゚ー゚)リ「ええ。私だけじゃなくて、此処に住んでる人の2分の1がそうだよ」
(‘_L’)「……多いな」
ミセ;゚ー゚)リ「元々、フィッテルさんの率いる開拓団は孤児を遠くの地に住まわせる為に作られた物だったらしいし」
(‘_L’)「身寄りの無い子供を遠くに住まわせるか。実にアメリカらしい開拓方法だ」
ミセ;゚ー゚)リ「うん……。だから、フィッテルさんには今言った事ナイショで」
(‘_L’)「分かっている。こう見えて私はそこそこ口の堅い方なんだ」
ミセ;゚ー゚)リ「よ、よろしく」
(‘_L’)「……ちなみに、教育はフィッテルが?」
ミセ*゚ー゚)リ「ええ。色々な事を教えてくれたさ。感謝してる」
(‘_L’)「そうか」
ミセ*゚ー゚)リ「どうしてそんな事を?」
(‘_L’)「いや、気にしないでくれ」
- 670 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:07:01 ID:aw/8QAas0
- 【9月7日 レッドホース・キル 一角に人だかりが出来ている】
(‘_L’) ザッザッ
(‘_L’)「……ん?」
(‘_L’)「何かあったのか?」
(‘_L’) ザッザッ
(‘_L’)つ「ちょっと通してくれ」グイグイ
(‘_L’)つ「よっ、よっ、ほっ」グイグイ
( 目д目)
(‘_L’)「……ん? 彼は……」
(‘_L’)「……死んでいるのか?」
(モブθθ)「ああ。今日の朝、ここに倒れてたらしいぜ」
(‘_L’)「今日の朝に?」
- 671 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:07:43 ID:aw/8QAas0
- (モブθθ)「そうさ」
(‘_L’)「手足を縛られているな……、惨い……」
(モブθθ)「インディアンがやったんだ」
(‘_L’)「インディアンが?」
(モブθθ)「ああ。そうに違いない。糞……ッ、白人を何だと思ってやがる」
(‘_L’)「……何故、インディアンだと?」
(モブθθ)「あ? 俺らを殺すのはな、インディアンしか居ないんだ」
<どけどけ! フィッテルさんが通るぞ!
(‘_L’)「うん?」
(ζ`∪´)つ「……おら! どけどけ!!」グイグイ
(‘_L’)(昨日の彼か)
|`-∪-´|
(ζ`∪´)「……フィッテルさん。これです」
|`-∪-´|「……パイク!」
- 672 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:08:48 ID:aw/8QAas0
- ( 目д目)
|`-∪-´|「ああ、パイク、パイク! どうしてこんな姿に……」
(モブθθ)「フィッテルさん……」
|`-∪-´|「……おお。何故だ、信じられん……」
(‘_L’)
(ζ`∪´)「……フィッテルさん。コイツを殺ったのはインディアンだぜ」
|`-∪-´|「……そうだな。間違いない」
(‘_L’)「すまないが」
|`-∪-´|「ん? なんだ、君か」
(‘_L’)「何故、インディアンの仕業だと? 彼に聞いても答えてくれなかったのでね」
|`-∪-´|
|`-∪-´|「君の目は節穴かね?」
|`-∪-´|σ「見たまえ。パイクの首元を」
(‘_L’)「首?」
- 673 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:09:58 ID:aw/8QAas0
- ( 目д目)
(‘_L’)「……首輪だ」
(‘_L’)「皮の首輪が付いている……」
|`-∪-´|「これはこの地方のインディアンの処刑道具でね。君は見た事が無いかな?」
(‘_L’)「ああ。初めて見た。どういった処刑道具で?」
|`-∪-´|「この首輪は古い皮で出来ていて、一旦水に浸して乾かすと皮が縮むようになっている」
|`-∪-´|「きっと彼は夜、この首輪を付けられたんだ。そして水を浴びせられた」
|`-∪-´|「そしてじわじわじわじわと首が絞まって行く様を楽しんでいたに違いない」
(‘_L’)
( 目д目)
(‘_L’)「ふむ。……確かにこれは白人の発想ではなさそうだ」
|`-∪-´|「やはり……、私はインディアンを甘やかしていたのか……」
(‘_L’)
- 674 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:10:48 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「だからこうして身内に被害者などが出るのだ」
|`-∪-´|「……もう一度、彼らに絶望を見せてやる必要がある様だな」
|`-∪-´|「もう、何も出来ない程に……」
(‘_L’)
|`-∪-´|「そうだ、そうだな。ああ。もう一度虐殺をしよう」
|`-∪-´|「殺して、殺して、絶望させて。いっその事、あの種を滅亡させてしまおう」
|`-∪-´|「皆殺しだ。それしかないな。皆殺ししか、無いんだよ」
(ζ`∪´)「……フィッテルさん?」
|`-∪-´|「どうした?」
(ζ`∪´)「い、いや。皆殺しはやりすぎかな、と……」
|`-∪-´|「皆殺しがやりすぎ? 何を言っているんだ」
|`-∪-´|「インディアンには力を見せ付けなくてはいけない。彼らは下等種族なんだ。我々とは違うんだ」
- 675 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:11:51 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「動物と接するように。家畜と接するように。そう、教えていただろう?」
|`-∪-´|「憎むべき種族なんだよ。間違えては、いけないよ」
(ζ`∪´)
(ζ`∪´)「その通りだ。奴らにやり過ぎなんて言葉は無ぇ」
<そうだそうだ!
やってやろうぜ!!>
<うおおおおおおおおおお!!
(‘_L’)
|`-∪-´|「殺そう! 殺すんだ! 私たちの平穏な日々の為に!」
(‘_L’)「……一つ、良いか?」
|`-∪-´|「……また意見かね? フィレンクト」
|`-∪-´|「だとしたら、やめておいた方が良い。私達は君の意見を聞いてもやり方を変えるつもりは無い」
|`-∪-´|「これは、私達のやり方だ。私達のね」
(‘_L’)
- 676 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:12:39 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「しかし、君の良いたい事も分かる。確かに君やフォルトの言う通り、皆殺しは度が過ぎているかも知れない」
|`-∪-´|「うむ。そうだな。ある程度の慈悲は存在しても良いだろう」
|`-∪-´|「……抵抗する者と、女子供を殺そう。それが良い。それなら、良いだろう」
(‘_L’)
|`-∪-´|「ああ。それで行こう。それなら、文句は無いだろう?」
(‘_L’)
(‘_L’)「随分と活き活きとしているな」
|`-∪-´|「活き活き? 私達の生活の為の殺生だぞ? 活き活きなどと……そんな」
|`-∪-´|「私とて、殺したくて殺したいのでは無い」
|`-∪-´|「君は、私が悪魔にでも見えるかね?」
(‘_L’)
|`-∪-´|「あえて言おう。君は混血であるが為に、インディアンに感情移入しているのだ」
|`-∪-´|「優れた白人として居たかったら、下らない考えは捨てた方が良い」
(‘_L’)「……なるほど、面白いアドバイスだ。……失礼するよ」
(‘_L’) ザッザッ
- 677 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:13:58 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 宿屋にて】
(‘_L’) ガチャ
ミセ;゚ー゚)リ「お帰りなさい……、聞いた? パイクが……」
(‘_L’)「ああ、知っているよ。先程、人だかりが出来ていてね」
ミセ;゚ー゚)リ「何でも、インディアンに殺されたって……」
(‘_L’)「恐らく、間違い無いだろうな」
ミセ;゚ー゚)リ「……それで、明朝にインディアンを捕まえに行くって、皆息巻いてるわ」
(‘_L’)「明朝か……」
ミセ;゚ー゚)リ「で、昼頃に広場で処刑するらしいの」
(‘_L’)「……その場で殺さず、わざわざ集めて処刑、か。殺し好きが好むやり方だな」
ミセ;゚ー゚)リ「……えっ?」
(‘_L’)「いや、忘れてくれ」
- 678 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:14:52 ID:aw/8QAas0
- ミセ;゚ー゚)リ「……私ね」
(‘_L’)「ん?」
ミセ;゚ー゚)リ「ドキドキするんだ。何でだろう」
(‘_L’)「……ドキドキ?」
ミセ;゚ー゚)リ「うん、早く明日にならないかなってドキドキする」
ミセ;゚ー゚)リ「何でだろう。確かにインディアンは大っ嫌い……」
ミセ;゚ー゚)リ「でも、このやり方は良い気がしないの。凄く嫌な感じがする」
ミセ;゚ー゚)リ「……なのに、なのに。明日が待ち遠しい。……また、褒めて貰える様な気がして」
(‘_L’)「褒めて貰える……?」
ミセ;゚ー゚)リ「何なのさ、この気持ちは? これって変だよね……」
(‘_L’)
(‘_L’)「君も、被害者だな」
ミセ;゚ー゚)リ「被害者? 私が?」
(‘_L’)「……さ、私はもう休むよ」ガチャ
ミセ;゚ー゚)リ「あっ、ちょっと」
- 679 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:15:42 ID:aw/8QAas0
- 【宿屋 部屋にて フィレンクトは机に向かう】
(‘_L’)φ カキカキ
(‘_L’)φ カキカキ
(‘_L’)φ ピタッ
(‘_L’)φ
(‐_L‐)φ「……ふむ」
(‐_L‐)φ
(‐_L‐)φ「これ以上、深く関わらない方が良い」
(‐_L‐)φ
(‐_L‐)φ「近い内に……、旅立つか」
(‘_L’)φ
(‘_L’)φ「奇妙な里、レッドホース・キル」
(‘_L’)φ「……去る日まで、関わり過ぎない方が吉だ」
- 680 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:16:41 ID:aw/8QAas0
- 【9月8日 レッドホース・キル 広場 囚われたインディアン達は中央に集められる】
川ο- _-)
(・・ο)
(οб+б)
(`、´ο川
|`-∪-´|「……ただ今より、我が家族であるパイク・ジェイムズを殺害したパルルカ族に制裁を加える」
|`-∪-´|「構え」
(ζ`∪´)つy=== チャキッ
(モブθθ)つy=== チャキッ
( ゚Å゚)つy=== チャキッ
<チャキ……
ジャキッ>
- 681 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:17:34 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)(……結局来てしまったな)
(‘_L’)
(‘_L’)(ふむ……)
(‘_L’)(……囚われたインディアンは女子供ばかりだ。……パッと見て40弱)
(‘_L’)(反撃した者は全員その場で殺されたか……)
(‘_L’)(……殺す立場の人間も40弱。文字通り、蜂の巣だな)
(‘_L’)
(‘_L’)(ギャラリーも少なくは無い。と、言うよりレッドホース・キルの人間全て集まってるんじゃないか?)
ミセ;゚ー゚)リ ドキドキ
(‘_L’)(……ん? あそこに居るのはミセリか?)
(‘_L’)(確かに、来ていても可笑しくは無いか……)
|`-∪-´|ノ スッ!
(‘_L’)「……始まるな」
- 682 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:18:17 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|ノ「撃てッ!!」
(ζ`∪´)つy===そ ドン!!
( ゚Å゚)つy===そ ドン!!
_ r'^>/^ゝ r-、 ,、 _ r'^>/^ゝ r-、 ,、
| `l / // / / / く ヽ | `l / // / / / く ヽ
'! Lニ_`'' 「`L_ 'ー-' `ー'' '! Lニ_`'' 「`L_ 'ー-' `ー''
'! ,、__7 i ``゛''ー、 '! ,、__7 i ``゛''ー、
1 | | l` ̄`'' 1 | | l` ̄`''
i_」 'L_」 i_」 'L_」
r-、 ,、 _ r'^>/^ゝ r-、 ,、
/ / / ヽ | `l / // / / / く ヽ
「`L_ 'ー-' く_/ '! Lニ_`'' 「`L_ 'ー-' `ー'
i ``゛''ー、 .'! ,、__7 i ``゛''ー、
| l` ̄`'' 1 | | l` ̄`''
'L_」 i_」 'L_」
川ο- _ζ;;'. クシャ
`"";;..ξб+б)ボン!
(`、ζ@;;..ξο川 カシュ!
- 683 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:19:15 ID:aw/8QAas0
- (;‘_L’)(……くっ、凄まじい音だ……)
ドドドドドドド!!!
(;‘_L’)
(;‐_L‐)(……とても直視出来ん)
ドドドドドドド!!!
ミセ;゚ー゚)リ ドキドキ
ミセ;゚ー゚)リ(……気持ち悪い、こんな物、見たく無い)ドキドキ
ミセ;゚ー゚)リ(なのに、この胸の高鳴りは何なの……。でも、……何? 褒められたい……?)ドキドキ
ミセ;゚ー゚)リ(……分からない。自分が、怖い)ドキドキ
ドドドドドドド!!!
.
- 684 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:20:03 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「やめぇい!!」
(ζ`∪´)つy===~~~ シュゥゥゥ
( ゚Å゚)つy===~~~ シュゥゥゥ
川ο- _ζ;;'.
`"";;..ξб+б)
(`、ζ@;;..ξο川
(・・ξ;;:,,.@
(;‘_L’)
(;‘_L’)(終わった……)
(;‘_L’)(生き残りは……、居るはず無い、か)
(;‘_L’)「……凄まじいな」
- 685 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:21:54 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|
川ο- _ζ;;'.
(ζ`∪´)「ケッ! きたねぇゴミだぜ」
|`-∪-´|「そう言うな、フォルト」
(ζ`∪´)「……フィッテルさん」
|`-∪-´|「そこに散らばっているのは、下等種族だった者。もう、ゴミなどでは無い」
|`-∪-´|「彼らは死して、ようやく認められる立場となるのだ」
|`-∪-´|「……それは、しっかりと教えていたはずだがな」
(ζ`∪´)「あ、……。俺、馬鹿なんで……」
|`-∪-´|「良いんだ。今日間違えた事で、君はもう間違えなくなる。絶対に」
(ζ`∪´)「今日、間違えた事で、もう間違えない……」
|`-∪-´|「そう、君はそうやって成長してきた。そうだろう? 違うかね?」
|`-∪-´|「もう、絶対に絶対に、間違えない。不正解を出さない」
|`-∪-´|「頼むよ。二度と間違えてはいけない」
(ζ`∪´)「ああ……」
- 686 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:23:16 ID:aw/8QAas0
- ( ゚Å゚)「ヘッ、フォルトは馬鹿だからなぁ」
(ζ`∪´)「何?」
( ゚Å゚)「だって十年前もよ! インディアン殺せなかったじゃねーか」
(ζ`∪´)「……それは」
|`-∪-´|「過去の事を掘り返すな、マフィクス。あの時、フォルトはまだ子供だったじゃないか」
|`-∪-´|「子供だから間違える事は頻繁にある。違うかね?」
( ゚Å゚)「いや、まあ、……そうです」
|`-∪-´|「それにその事に関して、彼はあれ以来間違えて無いじゃないか。一度も間違えずに、しっかりやって来れてる」
|`-∪-´|「良く出来た子だよ」
(ζ`∪´)「へ、へへっ……。フィッテルさんに褒められると恥ずかしいや……」
|`-∪-´|「君達は自慢の教え子だ。……いや、私の団だった人間は皆、自慢の白人達だよ」
( ゚Å゚)「……俺、嬉しいよ」
(ζ`∪´)「もっと頑張る。……絶対に間違えない人間になるさ」
- 687 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:23:59 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)
|`-∪-´| ザッザッ
(‘_L’)「……フィッテル」
|`-∪-´|「何かね? また、意見かな?」
(‘_L’)「いや、どんな気持ちか聞いてみたくてね」
|`-∪-´|「……どんな気持ち、か」
|`-∪-´|「良い気持ちはしない」
(‘_L’)
|`-∪-´|「やはり、人を殺すのは気持ちの良い事ではない。相手がいくら彼らでもな」
|`-∪-´|「パイクが殺されて仕方無く、だ」
(‘_L’)「悪事には悪事で、か? 虐殺など……」
|`-∪-´|「悪事か。その通りだ。これは虐殺。即ち悪事」
|`-∪-´|「良く、分かっている」
(‘_L’)
- 688 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:25:01 ID:aw/8QAas0
- |`-∪-´|「だがな、これは我々で決めた事だ」
|`-∪-´|「我々の意思で、我々が我々の為に、我々の手で制裁をした」
|`-∪-´|「これが、我々のやり方だ。……いくら悪事であろうと、我々の中で意味のある事に出来る」
|`-∪-´|「そして、それが出来ていれば十分。特に、この様な我々にしか関係しない我々の内輪事ならね」
|`-∪-´|「違うかね?」
(‘_L’)
(‘_L’)「理解はした」
|`-∪-´|「最後に、一つ」
(‘_L’)
|`-∪-´|「……何度も言うが、他人に指図される筋合いは無い」
|`-∪-´|「それだけ、覚えて置いてくれ」ザッザッ
(‘_L’)
|`-∪-´| ザッザッ
- 689 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:26:02 ID:aw/8QAas0
- 【月の高く上る頃 荒野にて】
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「10人か」
(ο`´)「……たった10人」
(‐ж‐ο)「誰一人として守る事が出来なかった」
(ο゚Θ゚ο)「言うなよ……。私達は生きたんだ」
(ο゚Θ゚ο)「……逃げずに戦っていたら、全滅だった。誰一人として居なくなってしまうんだ」
(ο゚Θ゚ο)「それは……、部族としての死を意味する」
(ο゚Θ゚ο)「今までに死んでいった人間が永遠に死ぬ事となる。私達の心の中でさえも生きられなくなる」
(ο゚Θ゚ο)
(ο゚Θ゚ο)「正しい判断だったと思わなくては……」
【(ο゚Θ゚ο)】
Name:ウォーター・ベア【Muko akomi】
Age:41
Occupation:パルルカ族戦士
- 690 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:26:57 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο)「正しい判断……、か」
(‐ж‐ο)「私達は奴らに背を向けて逃げたに過ぎない」
(ο゚Θ゚ο)「……生きる事に意味があると言っているんだ。私だって、思う所が無い訳ではない」
(ο゚⊇゚)「……誰だって同じ気持ちだ」
(ο゚⊇゚)「何も出来なかったんだ。これ程、戦士としての誇りを踏み躙られた事など、無い」
【(ο゚⊇゚)】
Name:ゴースト・ストーン【Hutimeme thui】
Age:36
Occupation:パルルカ族戦士
(ο`´)「フチメメ……。お前、奥さんと子供が居ただろう」
(ο゚⊇゚)「ああ。全員連れて行かれた。……食って掛かったんだがな」
(ο゚⊇゚)「皮肉にも運良く、見逃された。下らない気まぐれだ」
(ο゚⊇゚)「……妻や子供の為に死にたかった」
- 691 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:27:52 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο)「……酋長」
(ο ФゝФ)
(‐ж‐ο)「私達は、もう我慢など出来ません」
(‐ж‐ο)「……誇りを失う選択をさせて下さい」
(ο ФゝФ)「君達が誇りを失う必要など無い」
(‐ж‐ο)
(ο゚Θ゚ο)「……しかし私達は、じきに滅び行く種族なのだ。女も、子供も、皆死んでしまった」
(ο゚Θ゚ο)「このまま何もせず、静かに滅んで行くのか……」
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「明日は、77の月だ」
(ο゚⊇゚)「……77の月、か」
(ο゚Θ゚ο)「しかし、それも何の意味を持たない。精霊など、もう居ないのだから」
(ο゚Θ゚ο)「たとえ、77の月になろうと……。精霊は私たちに力を与えない。精霊そのものが居ない」
- 692 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:28:32 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)「いや、精霊は居る」
(ο ФゝФ)「私達が精霊を見つめる事を忘れているだけだ」
(ο゚Θ゚ο)「……忘れている」
(ο ФゝФ)「……思い出せ。あの日々を」
(ο ФゝФ)「自然も、細胞も、心も、全てを感じていられた頃を」
(ο゚⊇゚)
(ο゚⊇゚)「……無理だ」
(ο`´)「フチメメ……」
(ο゚⊇゚)「もう、思い出せやしない。心が感情に支配されてしまっている」
(ο゚⊇゚)「あの純粋な頃には、もう……」
(ο ФゝФ)「もう一度言おう。明日は77の月だ」
(ο゚Θ゚ο)
(ο゚Θ゚ο)「酋長……?」
- 693 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:29:44 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)「……精霊の力を借りよう」
(ο ФゝФ)「精霊の力を借りて、再びあの日を思い出すのだ」
(‐ж‐ο)「……やはり、スクォークを?」
(ο ФゝФ)
(ο゚Θ゚ο)「スクォーク……。そんな力を借りれば、酋長は……」
(ο ФゝФ)「……既に私は汚れている。去る者に相応しい」
(ο ФゝФ)「私は奴らと共に、魂の無い地へと旅立つ」
(ο゚⊇゚)「……本気、なのですか?」
(ο ФゝФ)「……ああ。全てを取り戻すつもりだ」
(ο゚⊇゚)
(‐ж‐ο)
(ο`´)
(ο゚Θ゚ο)
(ο ФゝФ)「明日は、77の月。戦いの美しく輝く日」
- 694 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:30:46 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「明日の夜、奴らと交えよう」
(ο`´)「……戦いか」
(‐ж‐ο)
(ο ФゝФ)「良いな……」
(ο゚Θ゚ο)「ああ……。当然です……」
(ο゚⊇゚)「酋長が自らを引き換えにされるのに、黙って見てる訳には行きません」
(ο ФゝФ)「……仇取りなど、考えるな。これは誇りを忘れる為の戦いでは無い」
(ο ФゝФ)「誇りを取り戻し、再び精霊と共に在らんとする為の戦いだ」
(ο`´)「……分かっています。感情に囚われてはいけない」
(ο ФゝФ)「そうだ。感情に囚われるのは私だけで良い」
(‐ж‐ο)「酋長……」
(ο ФゝФ)「感情に囚われているからこそ、スクォークは応えてくれる」
(ο ФゝФ)「怒りや恨みで我を忘れるからこそ、スクォークは闇を見せる」
(ο ФゝФ)「悪しき心が芽生え始めているからこそ、スクォークは虚空の地へ引きずり込む」
- 695 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:31:13 ID:1pg0Pmzk0
- とりあえずインディアン支援
- 696 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:31:29 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)「汚れてしまった私が、酋長として出来る事はそれしかあるまい」
(ο ФゝФ)「自然の意識と私の感情の矛盾……。それが必ずスクォークの糧となる」
(ο ФゝФ)
(‐ж‐ο)「酋長……、取り残された私達はどうすれば……」
(ο ФゝФ)「言うな。精霊達が教えてくれる」
(ο゚Θ゚ο)
(ο`´)、
(ο ФゝФ)「……心を躍らせたらどうだ。何故、目に悲しみを浮かべている」
(ο ФゝФ)「ああ……。明日は良い日だ。再び精霊達と動物が戯れるのを見る事が出来る、記念すべき日なのだ」
(ο ФゝФ)「滅び行く我々に再び日の当たる、愛すべき日なのだ」
(ο゚⊇゚)「……必ず誇りは取り返します」
(ο ФゝФ)「頼むぞ」
- 697 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:32:44 ID:aw/8QAas0
- (ο`´)「酋長。……私は酋長の思い、忘れません」
(ο`´)「もう、精霊から目を逸らしません。誇りを忘れません。呼吸を忘れません」
(ο ФゝФ)「……ああ。第二第三の私を生み出す必要は無い」
(ο ФゝФ)「そして、必ず生きて帰る事だ。生きて居ればこそ、自然と共に在る事が出来る」
(ο゚⊇゚)「……ええ。死にません。絶対に、死にません」
(ο ФゝФ)「うむ。良い」
(‐ж‐ο)「……その時まで、守ります。酋長を守り、邪魔はさせません。スクォークが語りかけるまで」
(ο ФゝФ)「ああ、頼む」
(ο゚Θ゚ο)「明日は77の月。77番目の月が空に昇る日。精霊達の生まれし日……」
(ο ФゝФ)「……手を伸ばしても月を隠す事が出来ない。大いなる光が振り注ぐ、偉大な夜だ」
(ο ФゝФ)「そして、深い闇の中に降りしは異形の精霊。奇形の精霊」
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「ピナカ・オラ・ミシラモ・アラモ・アラモ・オウゥデカカ・スクォーク」
- 698 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:33:43 ID:aw/8QAas0
- 【9月9日 宿屋にて】
(‘_L’) ガチャッ
ミセ*゚ー゚)リ「あら、お早う」
(‘_L’)「お早う。突然だが……、明日此処を去るよ」
ミセ;゚ー゚)リ「えっ! もう行っちゃうの?」
(‘_L’)、「結構長く居たつもりなんだがな……」
ミセ;゚ー゚)リ「突然過ぎるよ……」
(‘_L’)「旅人と言うのは気ままでね」
ミセ;゚ー゚)リ、「良く言うよ」
(‘_L’)「ん……?」
,;つ
(‘_L’)「……あの棚の上にあるのは?」
ミセ;゚ー゚)リ「な、何でも無いわ。何でも無いの」
(‘_L’)
- 699 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:35:10 ID:aw/8QAas0
- ミセ;゚ー゚)リ「あんまり、じろじろ見ないでよ。面白い物でも無いしさ」
(‘_L’)「腕、か」
ミセ;゚ー゚)リ
(‘_L’)「拾ってきたのか? 広場から」
ミセ;゚ー゚)リ
(‘_L’)「悪い事は言わない。君も、この場所から離れると良い」
ミセ;゚ー゚)リ「えっ?」
(‘_L’)「……本当に蝕まれてしまった心と言うのは、自分では気づく事が出来ない」
(‘_L’)「疑問に思い始めた時だけだぞ……。逃げる事が可能なのは」
(‘_L’)「まだ、間に合う」
ミセ;゚ー゚)リ
(‘_L’)
(‘_L’)「では、私は少し外に出てくる。次の旅に必要な物を揃えなくてはな」
(‘_L’) ガチャッ
ミセ; ー )リ
<バタンッ
- 700 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:35:51 ID:aw/8QAas0
-
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.
- 701 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:36:37 ID:U7KP8doU0
- ミセリ……支援
- 702 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:36:38 ID:1pg0Pmzk0
- 月怖い
- 703 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:36:49 ID:aw/8QAas0
-
【9月9日 22時過ぎ 77の月】
.
- 704 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:37:33 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 倉庫】
(番@ー@)ガチャガチャ
(番@ー@)「よし、異常無しだな」
<ガタッ……
(番@ー@)「……何だ?」
(番@ー@)
(番@ー@)「おい! 誰か居るのか!!」
(ο゚⊇゚)
(番@ー@)「あ……? インディアン?」
--+⊂(ο゚⊇゚) スッ!
( ο゚)ミ ΞΞΞΞΞ+-- ヒュッ!!
(番@ー@)「えっ」 ドスッ!
(番@ー@),;:,':∴ カハッ!!
- 705 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:38:36 ID:aw/8QAas0
- (ο゚⊇゚)「……毒が塗ってある」
(番@ー@)「な……、き、さま……、白人に……た、いして…」
(ο゚Θ゚ο)「……フチメメ。やったのか?」
(ο゚⊇゚)「ああ。今、始まった。誇りを取り戻す為の戦いが」
(ο゚Θ゚ο)「……酋長は?」
(ο゚⊇゚)「中央でスクォークと呼吸を合わせる為に集中している」
(ο゚Θ゚ο)「そうか。ならば守らねばならないな」
(ο゚⊇゚)「……我々は10しか居ない。分散しなくては、囲まれて殺されるだけだ」
(ο゚⊇゚)「酋長を付きっ切りで守るのはナニマッキカだけで十分。むしろ我々が注意を引きつける必要がある」
(ο゚Θ゚ο)「そうだな……」
(ο゚⊇゚)「それに……」
(ο゚⊇゚)つ ガサゴソ
(ο゚⊇゚)つy=「これを見ろ。白人共の使う武器だ」
- 706 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:42:44 ID:1pg0Pmzk0
- dkdk
- 707 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:45:34 ID:aw/8QAas0
- (ο゚Θ゚ο)「おお……、大量にあるな……」
(ο゚⊇゚)「使い方は分かっている。いつだか子供が興味本位で捨てられた武器を拾って来た事があったからな」
<おい、コックス! もう、交代の時間だぞ!
(番´`)「おい……、コックス。働きすぎは体に毒……」
(ο゚⊇゚)
(番@ー@)「ぐ、……あ……」
(番´`)
(番#´`)つy=「ファァァァァァアアアアック!!!」ジャキッ!
(ο゚⊇゚)つy=そ ドン!!
(番#ζ@;;::''ζ´`)つy= ボチュ!!
(ο゚⊇゚)つy=~~~ シュー……
(ο゚⊇゚)つy=「……ナイフよりも簡単だな」
(ο゚Θ゚ο)「……今の音で気づかれた可能性が高い。別れるぞ」
(ο゚⊇゚)「ああ」
- 708 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:46:30 ID:aw/8QAas0
-
「なんだ? 銃声?」 「おい! アルベルト!! アルベルト!!」
「インディアン共だ! 違いない!!」 「殺せ殺せ!!」
「あそこにいるのは?」 「いたぞ!! インディアンだ!」
「どこから?」
「そこだ!! 撃てっ!!」 「逃げたぞ! 殺せ!!」
「この劣等民族がああああ!!」 「んぐああああああッ!!」
「何処に居る?」 「おい、ミクセスも撃たれたぞ……」
「何人居る? 五人か?」 「いや、分からない。六は居るはずだ!!」
「殺せ!!」 「おい、逃がすなッ!!」 「ああああああああ!!」
「あいつら、銃を持ってるぞ!!」 「どうして? 何処で手に入れた!!」
「分からん、何なんだ!!」 「ぶっ殺せ!」
「死ね!!」 「おい、一人やったぞ!!」
「きたねぇ肌だ。見るだけで鳥肌が立ってくるぜ…」 「いてぇ、いてぇよぉ!!」
.
- 709 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:47:38 ID:aw/8QAas0
- (モブθθ)つy=そ パァン!!
(モブθθ)つy=「クタバレ!! 下種共がぁあ!!」
(ο゚Θ゚ο) ドスッ!
(;ο゚Θ゚ο)「……グァ!」
(モブθθ)つy=「……た、倒れない?」
○(;ο゚Θ゚ο) スッ
○(;ο゚Θ゚ο)「ヌォォオオオオ!!」
( ;ο゚)ΞΞΞΞ○)))θモブ) ボキャッ!!
((#;;))θモブ) ドサッ!
(#ο゚Θ゚ο)「ウアァァアアアアア!!!」
(‐ж‐ο)「大丈夫か……ッ!!」
(#ο゚Θ゚ο)「大丈夫だ……。この程度の痛み、死んでいった仲間の事を思えば……」
(‐ж‐ο)「……チッ。まだ来るぞ!」
(#ο゚Θ゚ο)「倒れる訳にはいかん……。必ず誇りを取り返す、その日まで……ッ!」
(#ο゚Θ゚ο)「ウガアアアアアアアアアアアアッ!!」ゴオオオ!!
- 710 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:48:34 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 宿屋 フィレンクトは騒音に目を覚ます】
(‐_L‐)
<ドン!!
(‐_L‐)「……ん」
<パァン!!
(‘_L’)「……何だ?」
<ドンッ
(‘_L’)「銃声……?」
(‘_L’)「何が起きて……、窓が明るい? 夜のハズだが……」
(‘_L’)
(‘_L’)「……何?」
(‘_L’)「……燃えている。辺り一面火の海だ……。何があったんだ?」
- 711 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:49:40 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’) ガチャッ!
(‘_L’)「ミセリ! 何があった!」
(‘_L’)「……居ないのか?」
(‘_L’)
(‘_L’)「これは一体……」
<パァン!!
<オラァァアア!! 逃げるんじゃねぇええ!!
<パァン…
<下種民族が!
(‘_L’)
(‐_L‐)「……ふむ。どうやら、面倒な事になってしまった様だな」
(‐_L‐)「何か事が起きる前に出たかったのだが……」
(‘_L’)「……今からでも遅くは無い。この混乱に乗じて逃げられる」
(‘_L’)「宿に火が回る前に、荷物を纏めるか」
- 712 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:50:39 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 遂には混乱が里を覆いつくし、怒声と騒音が行き交う】
( ゚Å゚)つy=「オラァ!!」
( ゚Å゚)つy=そ パァン!!
(‐ж‐ο)ΞΞΞ タッタッタッ!
(;゚Å゚)「チィ!! ちょこまかと……」
(‐ж‐ο)ΞΞΞ タッタッタッ!
(;゚Å゚)「……糞ッ!! 逃げるかッ!!」
(;゚Å゚)「この下種がああああああああああ!!」
(;゚Å゚)つy=そ パァン!!
(‐ж‐ο)ΞΞΞ タッタッタッ!
(;゚Å゚)つy=「ハァハァ……、当たらねぇ、当たらねぇよ……」
(;゚Å゚)つy=「殺さなきゃ、殺さなきゃ。殺さないと、駄目だ」
(;゚Å゚)つy=「インディアンを逃がす事は間違いなんだ……。もう、間違えてはいけない」
(;゚Å゚)つy=「うおおおおおおおおおおおおお!!!」
(;゚Å゚)つy=そ パァン!!
- 713 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:51:49 ID:aw/8QAas0
- (‐ж‐ο;)ΞΞΞ タッタッタッ!
(‐ж‐ο;)(……こう、狙われ続けてはいつか当たる。だが、私は生きなくてはならない……)
(‐ж‐ο;)(生きていなくては、精霊を見ることが出来ぬ。誇りを取り戻した事を実感出来ぬ)
(‐ж‐ο;)(生きていなくては……、酋長の思いも、忘れてしまう……)
(;゚Å゚)つy=そ パァン!!
(‐ж‐ο;)ヒュン!!
(‐ж‐メ;)「……クッ!」
(;゚Å゚)つy=「糞……、当たらねぇ。逃がしちゃいけねぇんだ。殺さなきゃ、殺さなきゃ」
(‘_L’)
(;゚Å゚)つy=「あ、あいつは……」
(;゚Å゚)つy=「おい!! お前の方にインディアンが向かってるぞ!! 殺せぇ!!」
(‐ж‐メ;)「なっ!! 挟まれたか!」
(‘_L’)
- 714 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:52:47 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)
(;゚Å゚)つy=「絶対に殺せッ!! 殺さないのは間違いなんだッ!!」
(‘_L’)
【|`-∪-´|「元々この地はインディアン……、パルルカ族の土地でね」】
【|`-∪-´|「初めてこの地に踏み入れた時、実に良い土壌だと思った。そして、それを欲した我々は彼らを虐殺して奪った」】
(‐ж‐メ;)「……私は、生きなくてはッ」
--+⊂(‐ж‐メ;)「うおおおおおおおおッ!!」
(‘_L’)
【( 目д目)「……此処から離れた所でふらふらしてやがったんだ」】
【( 目д目)「インディアンなんて、視界に入るだけで害だろ? たとえガキだろうとな。違うか?」】
(‘_L’)
(‐_L‐)
- 715 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:53:59 ID:aw/8QAas0
- (;゚Å゚)つy=「早く銃を取れッ! ヒーロー気取りさんよお!!」
(;゚Å゚)つy=「殺さなきゃッ!! 殺さないと、褒めて貰えねぇだろうがよおお!!」
(‐_L‐)
【|`-∪-´|「君が、先程言った自分は劣等に過ぎないのか、と言う話なんだが……」】
【|`-∪-´|「その通りだよ」】
--+⊂(‐ж‐メ;)「ぬぉぉおおおお!!」
--+⊂(‐ж‐メ;)「どけぇぇぇええええ!!」
(‐_L‐)
【|`-∪-´|「あえて言おう。君は混血であるが為に、インディアンに感情移入しているのだ」】
【|`-∪-´|「優れた白人として居たかったら、下らない考えは捨てた方が良い」】
(‐_L‐)
(‘_L’)つy= チャキッ
--+⊂(‐ж‐メ;)そ「……クッ!」
(;゚Å゚)つy=「ヘッ! 終わったな……」
(‘_L’)つy=そ パァン!!
- 716 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:54:59 ID:aw/8QAas0
- (;゚Å゚)つy=
( ゚Å゚)つy= ドスッ!
( ゚Å゚),;:,':∴ カハッ!!
(‐ж‐メ;)「な、何……?」
(‘_L’)つy=~~~ シュゥゥ
( ゚Å゚)
( ゚Å゚)「な、何故……」
(‘_L’)「最後まで関わり過ぎぬ様に心掛けていたんだが……、前言撤回だ」
(‘_L’)「時には勧善懲悪と言う物も悪くは無い。そうだろう?」
( ゚Å゚)
( ゚Å゚)「ふ、ふざけ……」
(‘_L’)つy=そ パァン!
( ゚Åζ;;:' ボチュッ!
<バタッ
- 717 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:56:12 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)つy=~~~
(‐ж‐メ;)「……あ、アナタは」
(‘_L’)「私か? 私はフィレンクト・サザーランド。唯の旅人だ」
(‐ж‐メ;)
(‘_L’)「……さて。手を出してしまった物はしょうがない」
(‘_L’)つy= チャキッ
(‘_L’)つy=「弾は、5発……。十分だ」
(‘_L’)
(‘_L’)「……行くか、大元の悪を倒しに」
(‐ж‐メ)
(‘_L’)「フィッテル・ギンドレストン……。生きていても害でしかない男だ」
(‘_L’) ザッザッ
- 718 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:56:45 ID:1pg0Pmzk0
- フィレンクトかっけぇ…
- 719 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:57:14 ID:aw/8QAas0
- 【レッドホース・キル 広場】
|;`-∪-´|「ハァ……ハァ……」
(ο`ζ@;;,......
|;`-∪-´|「インディアン如きが白人に傷をつけるとは……」
|;`-∪-´|「……糞ッ!」
(ο ФゝФ)
|;`-∪-´|「……血が、止まらん」
(ο ФゝФ)
|;`-∪-´|「貴様……下等民族が何のつもりだ?」
|;`-∪-´|「わざわざ生かしてやっていたのに、恩を仇で返すなどと……」
(ο ФゝФ)
|;`-∪-´|「……やはり、貴様らに慈悲の心と言うのは理解出来ぬか」
|;`-∪-´|「我々の慈悲の深さを、理解出来ぬか」
- 720 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 15:58:49 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「空が……、月が……落ちていく……」
|;`-∪-´|「……何?」
(ο ФゝФ)「77の月は美しい……」
|;`-∪-´|「……何のつもりだ?」
|;`-∪-´|「ングッ!」
|;`-∪-´|,;:,':∴ カハッ!!
|;`-∪-´|「ハァ……ハァ……」
<ザッ……ザッ……
|;`-∪-´|「……ん?」
ミセ;゚ー゚)リ「……インディアン、いた」
|;`-∪-´|「おお! ミセリ!」
ミセ;゚ー゚)リ「はぁ……はぁ……」ドキドキ
- 721 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:00:06 ID:aw/8QAas0
- ミセ;゚ー゚)リ「フィッテルさん……、インディアンよ……」ドキドキ
|;`-∪-´|「ああ、インディアンだ」
ミセ;゚ー゚)リつy= チャキッ
(ο ФゝФ)
ミセ;゚ー゚)リつy=「インディアン、殺さなきゃ。殺せば、褒めてもらえる」ドキドキ
|;`-∪-´|「……そうだ! インディアンを殺すのは素晴らしい事だ!」
|;`-∪-´|「白人にしか出来ない、大変素晴らしい事なんだ!」
ミセ;゚ー゚)リつy=「……白人にしか出来ない、素晴らしい事」
ミセ;゚ー゚)リつy=「殺さなきゃ……」
|;`-∪-´|「そうだ、殺せ! 奴らは生きてはいけない人種なんだ!」
(ο ФゝФ)
ミセ;゚ー゚)リつy=「凄い、凄い胸の高鳴り……」ドキドキ
ミセ;゚ー゚)リつy=「分かんない、分かんないけど、凄く嬉しい。早く、殺さなきゃ……」ドキドキ
- 722 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:01:43 ID:U7KP8doU0
- 支援
- 723 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:02:10 ID:aw/8QAas0
- ミセ;゚ー゚)リつy=「何で? 何でなの? 何で、こんな気持ちに……」ドキドキ
(‘_L’)「ミセリ」
ミセ;゚ー゚)リつy=「えっ?」
(‘_L’)つミセ;゚ー゚)リ トンッ
ミセ; ー )リ「あっ……」フラッ…
ミセ; ー )リ バタッ
(‘_L’)「悪いが、少しだけ眠って貰おう」
|;`-∪-´|
|;`-∪-´|「フィレンクト……、貴様ァ!!」
(‘_L’)「フィッテル・ギンドレストン……」
|;`-∪-´|
(‘_L’)「私に人の思考をとやかく言う資格は無いのだが、言わせて貰おう」
(‘_L’)「貴様はクズの極みだ」
|;`-∪-´|
|;`-∪-´|つy=「くぉぉおぉおおおぉぉおおぉぉぉぉぉおおおおあああああ!!」ジャキッ!
- 724 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:03:12 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)つy= チャキッ!
(‘_L’)つy=そ パァン!!
|;`-∪-´|Σそ;;:',',,,つy= バシュ!!
(‘_L’)つy=~~~
|;`-∪-´|;;:,,「がぁぁああああ!!」
(‘_L’)
|;`-∪-´|;:,,「ハァ……ハァ……!!」
|;`-∪-´|;:,,「貴様……、混血如きが……ッ!!」
(‘_L’)「私は旅人なのでね。血の壁など、とうに越えている」
|;`-∪-´|;:,,「く……、そ……」
(‘_L’)「言いたい事は終わりか?」
|;`-∪-´|;:,,
(‘_L’)つy= チャキッ!
|;`-∪-´|;:,
|;`-∪-´|;:,「や、やめろ……」
|;`-∪-´|;:,「やめてくれ、頼む! 頼むよ!」
- 725 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:04:37 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)つy=
|;`-∪-´|;:,「私は死ぬ立場じゃないんだ!! 白人なんだ!!」
|;`-∪-´|;:,「それに、まだやる事がある! まだ、こいつらを殺していない!」
|;`-∪-´|;:,「頼む! だから、殺さないでくれ!!」
(‘_L’)つy=「腐り切っているな、フィッテル・ギンドレストン」
|;`-∪-´|;:,
|;`-∪-´|;:,「何処が……、何処が腐り切っていると言うんだね?」
|;`-∪-´|;:,「私には、貴様の言っている事が分からん」
(‘_L’)つy=「……分からんだろうな」
|;`-∪-´|;:,「何……?」
(‘_L’)つy=「本当に蝕まれた心と言うのは、自分では気づく事が出来ない」
(‘_L’)つy=「……今日、ミセリに言った言葉だ」
|;`-∪-´|;:,
(‘_L’)つy=「だが、これには続きがあってね」
- 726 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:05:37 ID:aw/8QAas0
- (‘_L’)つy=「……蝕まれ、他人を巻き込み腐らせて行く様な心は、気づかせる立場の人間でさえ腐らせて行く」
(‘_L’)つy=「永遠に気づく事が出来ないんだよ。自分の足で立てなくなる、その時でさえもな」
|;`-∪-´|;:,
(‘_L’)つy=「終わりだ、フィッテル」
|;`-∪-´|;:,「ま、待て! 話せば分かるッ!」
(ο゚⊇゚)つy=(‘_L’) チャキッ
(;‘_L’)「……何?」
|;`-∪-´|;:,
(ο゚⊇゚)つy=「動かないでくれ。……酋長の呼吸が終わった」
(;‘_L’)
(;‘_L’)「呼吸?」
(ο ФゝФ)「……マタタ・オ・カロ」
(ο ФゝФ)「チエカカ・マタイラタイ・オ・クスコ」
(ο ФゝФ)「……77の月は真上に昇った」
- 727 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:07:05 ID:aw/8QAas0
- (;‘_L’)「……77の月? どういう事だ?」
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「風は止んだ。大地の呼吸は浅い。月は我々を見ている。時はゆっくりと進んでいる」
(ο ФゝФ)「大いなる、夜だ」
(;‘_L’)
(;‘_L’)(……何だ、この感じ)
(;‘_L’)(奇妙な違和感が……、背筋が凍る様な、……)
|;`-∪-´|;:,
(ο ФゝФ)「白人よ」
|;`-∪-´|;:,
(ο ФゝФ)「そんなに土地が欲しいか?」
|;`-∪-´|;:,「……土地?」
(ο ФゝФ)「我らを殺し、奪い、支配し、……そこまでして、土地が欲しいか?」
- 728 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:08:18 ID:aw/8QAas0
- |;`-∪-´|;:,「……10年前の事を言っているのか?」
(ο ФゝФ)
|;`-∪-´|;:,「この土地は貴様らには相応しく無い。白人である我々が治めるべきなのだ」
|;`-∪-´|;:,「害でしかない貴様らが豊かな土地など……」
(ο ФゝФ)「そうか。ならば、くれてやる」
|;`-∪-´|;:,「何……?」
(;‘_L’)
(ο ФゝФ)「貴様達だけの、貴様達しか居ない、貴様達で治める、貴様達の土地を」
(ο ФゝФ)「そんなに欲しければ……、くれてやるッ!」
|;`-∪-´|;:,「……何を言って」
(;‘_L’)
(;‘_L’)(マズい。何だこの感じは。何だか分からない。……分からないが、全細胞がこの場に居る事を否定している)
(;‘_L’)(……逃げろ)
(;‘_L’)(逃げろ。逃げるんだ。足を動かせ、逃げろ。逃げろ)
(;‘_L’)(……動けッ!)
- 729 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:09:45 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「ホラ・カー・マタタ・ソイソイラ・キナン」
(ο ФゝФ)「ホララ・ダマッタカナ・チョポナキカ・トレイ・サタ・ナ」
|;`-∪-´|;:,「……おい、何のつもりだ?」
(ο゚⊇゚)つy=「喋るな。もう始まっている」
|;`-∪-´|;:,「……何?」
(ο゚⊇゚)つy=「喋るな」
|;`-∪-´|;:,
(;‘_L’)(……音が消えていく? )
(;‘_L’)(何だ、何なんだ。何が起きているんだ。あのインディアンは何を起こそうとしているんだ)
(;‘_L’)(今言っている言葉に何の意味がある?)
(;‐_L‐)(……クッ! 駄目だ、やはり足が動かない!)
(ο ФゝФ)「ボートナ・エン・タヌカヤ・トリ・パモタ」
(ο ФゝФ)「…………77の月は微笑んだ」
(; ゚_L゚ )そ
(; ゚_L゚ )「……何だ、この空は」
- 730 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:10:28 ID:aw/8QAas0
- . i!i !i !i !i / . . , , ,, ..... . . .:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;iiii||||
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. φ;; ;; ::::::::::: :::::::::::::::::::::: : : :::::: ;;;;;;;:::::;;;;;;;;;!!iiii|||
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. キ;; ; ::: :::::: : : : : : : : : : ::::::..: ;;'', . :,,;; ; ;;;:::iii||
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!iⅨ; : : : ::::: : : ::::::::: ;;;;;::;;;:;;' ;:;;;;;:;;:ii||
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- 731 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:12:04 ID:aw/8QAas0
- (; ゚_L゚ )「……月はこんなにも大きかったか?」
(; ゚_L゚ )「月はこんなにも輝いていたか?」
(; ゚_L゚ )「月はこんなにも……、禍々しかったか?」
(ο ФゝФ)
(ο ФゝФ)「今宵に来たる、大いなる夜に相応しきは77の月」
(Mima Toranaka sosoki ti puroo obi kanata Sinuka hoa)
(ο ФゝФ)「我に与えるは、甲羅の果て。世の対極に広がりし見えぬ大地にて精霊は待つ」
(Ko tima mariri hotona sumara. Teekiya kana mimiyakki puroo su kanmeta kokai isisa)
(; ゚_L゚ ) ゾクッ!
(; ゚_L゚ )(……始まる?)
(ο ФゝФ)「与えし大地に待つは、盲目の限り。荒廃の大地に、空は駆ける事無く」
(Okka toma puroo su isisa maremareka. Buraara koto akasi waga o bayasi siaya)
(ο ФゝФ)「邪霊の力を借りん事で生まれし7つの呪い。永久に血に刻まれ、抗う事無く」
(Rominana tia tannka wataki matai Sinu omokomo. Era ki jinba baroku satoti naki koto)
- 732 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:13:41 ID:aw/8QAas0
- (ο ФゝФ)「空高くに覗かせる月にて、精霊は踊り、笑う。その力、大いなる物なり」
(Sinari tomi ki ichi hoa kokai na mado ramu dokado mima ayaka sa oukokyo)
(ο ФゝФ)
|;`-∪-´|;:,
(; ゚_L゚ )
<おー………
おー……>
(; ゚_L゚ )(……泣いている。異民族の男達が、泣いている?)
(ο;⊇;)「おぉぉ……、おぉ……」
(; ゚_L゚ )(泣き声しか聞こえん……。これは一体……)
<おー………
おー……>
.
- 733 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:15:15 ID:aw/8QAas0
- (; ゚_L゚ )
(ο ФゝФ)「唱えしは、精霊に捧げる祝いの言葉」
(Yisi sumi rakawa sai kokai oki sioyo)
(ο ФゝФ)「唱えしは、我の見ゆる世界の創生。自然の息吹」
(Yisi sumi dai mo erukoto naku jinsi kise syuu bun)
(; ゚_L゚ )
(; ゚_L゚ )(逃げろ……、まだ、間に合う)
(; ゚_L゚ )(逃げろッ! 動けッ!!)
(ο ФゝФ)「そして、唱えよ」
(Mo Yisi di)
(ο ФゝФ)「我がその力を欲する、神聖なその名を。大いなる精霊の名を」
(Panuka robosi kikkaka tahirasia kana kokai ba oki nokkuna)
(ο ФゝФ)「ピナカ・オラ・ミシラモ・アラモ・アラモ・オウゥデカカ・スクォーク」
(Pinaka ora misiramo aramo aramo ouudekaka squawk)
(ο ФゝФ)「異形の精霊にして、奇形の精霊。大いなる精霊にして、邪霊の王」
(Huna oun kokai tei ougyo kokai. Puroo kokai rominana nuhugu)
(ο ФゝФ)「……終りに、川の安らかなる事欲す。望みし精霊の名を前に、今宵の月の名を後ろに唱えよ」
(....Gunu kaama soukio kakkakka ma. Dien man kokai mani matoi oso hoa ma yisi di)
(ο ФゝФ)「始まりの福音」
(Funikuapa teramanatta)
⊂(ο ФゝФ)つ バッ!
⊂(ο ФゝФ)つ「スクォーク77」
(squawk Sinuka)
- 734 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:15:57 ID:aw/8QAas0
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- 735 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:16:37 ID:aw/8QAas0
-
Chapter14.
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- 736 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:17:32 ID:aw/8QAas0
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- 737 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:18:18 ID:aw/8QAas0
- ⊂(ο ФゝФ)つ ゴゴゴゴゴゴゴ
<おー………
おー……>
(; ゚_L゚ )
|;`-∪-´|;:,
ミセ; ー )リ
<おー………
おー……>
⊂(ο ФゝФ)つ ゴゴゴゴゴゴゴ
- 738 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:19:06 ID:aw/8QAas0
- (; ゚_L゚ )「……何だ?」
(; ゚_L゚ )「急に、全ての物が光りだして……」
(; ゚_L゚ )「……眩しい。眩しい位だ。……レッドホース・キルが輝いている」
|;`-∪-´|;:,「……目が、目が焼けてしまう」
(; ゚_L゚ )「何も見えない……。ありえない光だ……。太陽すら、焦がしてしまいそうな程の……」
⊂(ο ФゝФ)つ ゴゴゴゴゴゴゴ
(; ゚_L゚ )
【( ・∪・)「おい、知ってるか? 全てが黄金に輝いているエルドラドって街!」】
【( ・∪・)「何だよ……、笑って。本当に在るんだぜ? 絶対にあるんだ」】
【( ・∪・)「……エルドラドかあ。いつかは見てみたいよなあ。黄金に光る街。黄金郷」】
【( ・∪・)「地球の何処かにあるんだろうなあ……」】
(; ゚_L゚ )
- 739 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:19:59 ID:aw/8QAas0
- 【( ・∪・)「それはもう、眩しい位に全てが輝いててよお……」】
【( ・∪・)「自分が何処に居るのかも分からない位に、光に満ちているんだろうよ……」】
(; ゚_L゚ )
(; ゚_L゚ )「……エルドラド」
|;`-∪-´|;:,「何……?」
(; ゚_L゚ )「エルドラドだ……」
|;`-∪-´|;:,
(; ゚_L゚ )「馬鹿な……、このインディアンはエルドラドを作り出したと言うのか……」
⊂(ο ФゝФ)つ ゴゴゴゴゴゴゴ
<おー………
おー……>
(ο;⊇;)「酋長……」
⊂(ο ФゝФ)つ「言うな。何も言うな」
(ο;⊇;)
- 740 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:21:31 ID:aw/8QAas0
- ⊂(ο ФゝФ)つ「かの地でも、必ずサンダーバードの名は途絶えさせぬ」
⊂(ο ФゝФ)つ「サンダーバードの名は酋長の誇り。私が唯一手放さなかった誇りだ」
⊂(ο ФゝФ)つ「永遠に形として残す。サンダーバードは羽ばたくのを休めぬ」
(ο;⊇;)
⊂(ο ФゝФ)つ「もうすぐ月が落ちる。そうなれば、この丘は消える」
⊂(ο ФゝФ)つ「行け……。まだ間に合う。此処から出ろ。巻き込まれるぞ。スクォークは慈悲を知らぬ」
(ο;⊇;)
(ο;⊇;)「忘れません、酋長の教え……」
(ο;⊇;)タッタッタッタ
⊂(ο ФゝФ)つ ゴゴゴゴゴゴゴ
⊂(ο ФゝФ)つ「ああ……満たされていく。精霊の言葉とは偉大な物だ」
⊂(ο ФゝФ)つ「……さらばだ、大いなる大地よ」
⊂(ο ФゝФ)つ ゴゴゴゴゴゴゴ
⊂(ο ФゝФ)つ「……月が落ちて行く」
- 741 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:22:17 ID:aw/8QAas0
- (; ‐_L‐)「……エルドラド」
(; ‐_L‐)「唯の村に過ぎなかったレッドホース・キルが、何故黄金郷に変わった」
(; ‐_L‐)「理由など、無いのか」
(; ‐_L‐)「そこにあるのは、絶対的な不条理だけなのか……」
|;`-∪-´|;:,「わ、私は……、死ぬのか……」
|;`-∪-´|;:,「死にたくない……!! 死にたくない………!!」
(; ‐_L‐)
【ミセ*゚ー゚)リ「丁度、今ある場所にインディアンが住み着いててね。その酋長の愛馬が真赤だったのね」】
【ミセ*゚ー゚)リ「その美しい程赤い馬をインディアンへの見せしめとして殺したのよ」】
(; ‐_L‐)
【ミセ*゚ー゚)リ「それがレッドホース・キルの由来ね」】
【ミセ*゚ー゚)リ「でね、その時……。見たのよ」】
【ミセ*゚ー゚)リ「消えたのよ。殺した馬が」】
【ミセ*゚ー゚)リ「そうよ。こう、光りながら……、ぱっ! って」】
- 742 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:23:08 ID:aw/8QAas0
- (; ‐_L‐)「消えた、か……」
【ミセ*゚ー゚)リ「あとね、馬が光る寸前にね、酋長がブツブツブツブツ何か言ってたのよ」】
【ミセ*゚ー゚)リ「だから……、まじないだったんじゃないかって」】
(; ‐_L‐)「まじない……。馬鹿げた話だと思った」
(; ‐_L‐)「だが、今は信じられる」
(; ‐_L‐)「理解の範疇を超えている、不条理の力が存在する事……」
|;`-∪-´|;:,「た、助けて!!」
|;`-∪-´|;:,「誰かぁ!! 誰かぁ!! どこに居るんだ!!」
(; ‐_L‐)
(; ‐_L‐)
(; ‐_L‐)
(; ‐_L‐)「考えなど変えずに、さっさと此処から旅立てば良かった」
(; ‐_L‐)
(; ‐_L‐)、「……やはり、勧善懲悪って言うのはガラじゃないな」ニヤリッ
- 743 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:23:55 ID:aw/8QAas0
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l ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭r'" | '" / ̄
`''ー l゙ ィ劣圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭! / /
ハ、 ィ劣 圭圭_圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l__/小 \
l゙ .ヽ . ィ劣圭圭 .| \圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭小 `'―ー''″
ヽ. ヽ ./爪 圭圭圭! `、圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁 __,,,
.`''ー..,、 ゙'-,,/ 爪圭圭圭圭\_〉圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁 : ー''''"´
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仔圭圭圭川圭圭圭圭圭川圭圭圭圭川圭l__/圭圭川圭圭妨
- ..,,_、 仔 川圭川川圭圭圭圭川川圭圭圭川川圭圭圭圭川川圭 妨  ゙゙゙゙゙̄"'''''''
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- 744 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:24:39 ID:aw/8QAas0
-
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- 745 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:26:17 ID:aw/8QAas0
-
スクォーク77。
その無意味と思われる言葉の羅列を最後に、レッドホース・キルはエルドラドと化した。
目も開けられないほどの眩しい光と、異民族の戦士の鳴き声に包まれながら私は意識を失った。
再び目を開けた時、辺りに広がるのは紛れも無い荒野であり、気を失う前の混乱は無かったかの様に静かであった。
私はこの一連の出来事を絶対的な不条理だと感じる。
だが、不条理はそこに存在したのであり、存在したからには、完全な不条理では無い。
いや、その考えさえも不条理と言えるかも知れない。故に、不条理の前では全てが不条理に過ぎないのだ。
(フィレンクト・サザーランドによる日記 最終項より)
.
- 746 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:27:11 ID:aw/8QAas0
-
【9月10日 0時00分 テキサス州南部に位置するウェイバーヒル レッドホース・キルは姿を消した】
.
- 747 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:28:48 ID:aw/8QAas0
- 1969年9月21日:ウェイバー・ヒルに位置するレッドホース・キルが見当たらないとする開拓団の報告を受け、テキサス保安部隊が調査を開始
1969年9月25日:調査の結果レッドホース・キルが消失しているとの報告あり。テキサス保安隊総督ディミス・オイラーの命により調査続行
1969年9月26日:村民の情報収集を第一情報に切り替え。レッドホース・キルの住民全てを行方不明者登録
1969年9月30日:調査をするも、十分な情報を得られず。本格的に調査をするため、米国に協力を依頼
1969年10月1日:米国にテキサス保安隊自体が認められず、協力を得られないまま調査続行
1969年10月3日:周囲の人里にも協力を依頼
1969年11月24日:レッドホース・キルに関する情報に報奨金を与える事に決定
1969年12月26日:未だに有力な情報を得られず。テキサス保安隊はレッドホース・キル捜索を第一優先から第二優先に降格
1970年1月11日:レッドホース・キルに関する情報在り。情報を頼りに再び本格調査開始。第二優先から第一優先に引き上げ
1970年1月23日:誤情報である事が発覚。情報提供者を逮捕
1870年3月30日:米国議会はテキサスを再承認
1870年4月9日:再び米国にレッドホース・キル捜索の協力を依頼
1870年4月12日:調査過程の資料から協力を得られず。調査の意味を問われる
1870年4月14日:テキサス保安隊総督ディミス・オイラーの命により調査打ち切り
1870年4月15日:以降、地図にレッドホース・キルを排除する事が決定
1870年4月18日:4月18日製造の地図にレッドホース・キルは存在せず。レッドホース・キルは完全に姿を消した
.
- 748 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:29:32 ID:aw/8QAas0
- 今日の話で分かった事
・全てはスクォーク77から始まる!!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 749 :訂正:2012/01/09(月) 16:31:47 ID:aw/8QAas0
- 1869年9月21日:ウェイバー・ヒルに位置するレッドホース・キルが見当たらないとする開拓団の報告を受け、テキサス保安部隊が調査を開始
1869年9月25日:調査の結果レッドホース・キルが消失しているとの報告あり。テキサス保安隊総督ディミス・オイラーの命により調査続行
1869年9月26日:村民の情報収集を第一優先に切り替え。レッドホース・キルの住民全てを行方不明者登録
1869年9月30日:調査をするも、十分な情報を得られず。本格的に調査をするため、米国に協力を依頼
1869年10月1日:米国にテキサス保安隊自体が認められず、協力を得られないまま調査続行
1869年10月3日:周囲の人里にも協力を依頼
1869年11月24日:レッドホース・キルに関する情報に報奨金を与える事に決定
1869年12月26日:未だに有力な情報を得られず。テキサス保安隊はレッドホース・キル捜索を第一優先から第二優先に降格
1870年1月11日:レッドホース・キルに関する情報在り。情報を頼りに再び本格調査開始。第二優先から第一優先に引き上げ
1870年1月23日:誤情報である事が発覚。情報提供者を逮捕
1870年3月30日:米国議会はテキサスを再承認
1870年4月9日:再び米国にレッドホース・キル捜索の協力を依頼
1870年4月12日:調査過程の資料から協力を得られず。調査の意味を問われる
1870年4月14日:テキサス保安隊総督ディミス・オイラーの命により調査打ち切り
1870年4月15日:以降、地図にレッドホース・キルを排除する事が決定
1870年4月18日:4月18日製造の地図にレッドホース・キルは存在せず。レッドホース・キルは完全に姿を消した
- 750 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:31:47 ID:1pg0Pmzk0
- 乙!
- 751 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:32:27 ID:aw/8QAas0
- 次からまた王都編に戻ります
訂正すまん
- 752 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 16:36:42 ID:T3IUiRdYO
- おもしれえええええええええ支援!
- 753 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 18:08:51 ID:8hoYl.9I0
- 乙
- 754 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 18:21:13 ID:75dV1QXQ0
- 乙
重いな・・・
- 755 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 18:50:47 ID:F65CyJVI0
- この投下スピードうらやます
5パーでもいいから分けてくれ
- 756 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 19:29:02 ID:MbGMMzJg0
- 乙!
次が読みたいんだよなぁ
- 757 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 19:44:51 ID:8A8MddKc0
- 乙
すごい展開だな
- 758 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 20:26:31 ID:U7YemNkM0
- アルファであんなにかっこよかったフィッティルが散々な扱いだな
- 759 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 22:33:14 ID:r/p4PLtg0
- この投下ペースで、この内容
凄すぎだろ
- 760 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 23:28:26 ID:r4qP3Em2O
- 作者は何者なんだよwww
- 761 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 23:31:59 ID:q177loSM0
- やべえ
めちゃくちゃ面白くなってきた
- 762 :名も無きAAのようです:2012/01/09(月) 23:33:46 ID:6Ft0ZRE6O
- ω・`;)すごいなこれ…。バローがオマケに感じてくるw
- 763 :名も無きAAのようです:2012/01/10(火) 16:22:19 ID:BrKVtX7sO
- ぴちょん君
- 764 :名も無きAAのようです:2012/01/10(火) 22:35:30 ID:GfgNyboU0
- やっぱり面白い。
- 765 :名も無きAAのようです:2012/01/11(水) 02:02:40 ID:nuep1DxYO
- タイトルがAAもないしようですもないから今まで読んでなかったけどなんだこれすげえ
はんぱないわ
- 766 :名も無きAAのようです:2012/01/12(木) 00:10:25 ID:yftZtnus0
- あれ?日記は誰が書いたんだ・・・・・・・?
- 767 :名も無きAAのようです:2012/01/12(木) 00:48:55 ID:iwGEppak0
- スクォーク77が発動した後日に書いたんだろ
- 768 :名も無きAAのようです:2012/01/12(木) 00:59:34 ID:AIU3V.0I0
- 最後の修正してたやつって日記じゃなくて、元の世界の歴史じゃないの
- 769 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:26:12 ID:oc/PiglY0
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- 770 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:27:01 ID:oc/PiglY0
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Chapter15.
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- 771 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:28:25 ID:oc/PiglY0
- 【中央部 王都ヴィップ 城内 一室】
( ^ω^)「……此処で日記は終わってるお」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん……」
( ^ω^)「こっちの世界の事を全く書いていない所を見ると、この世界に来る前の事だけ書いてやめてしまったみたいだお」
( ^ω^)「……現に、最終日はラテン語ではなく、英語で書かれているお」
ξ゚⊿゚)ξ「……なるほどね」
( ^ω^)「そこからどうなったのかは謎に包まれているのが残念だお……」
( ^ω^)「まあ、とにかく。この日記で得られた事は大きかったお」
ξ゚⊿゚)ξ「……この世界が元はアンタの世界だったって事?」
( ^ω^)「うーん、ちょっとニュアンスは違うけど……。僕の世界の人間が先祖と言うか……」
ξ゚⊿゚)ξ「……なんかピンと来ないわね」
( ´ω`)「ぶっちゃけ、僕もだお」
- 772 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:30:09 ID:oc/PiglY0
- ( ´ω`)「……でも、なんでこの世界に来てからの事は書いてないんだろう」
( ´ω`)「此処の大元は僕の世界の人里だった、って事は魔法なんか無かった訳で……」
ξ゚⊿゚)ξ「分かんないわね」
( ´ω`)「ツンもちゃんと考えてるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「それなりに」
( ´ω`)「……それなりじゃ、ちょっと困るお」
ξ゚⊿゚)ξ「だって、考えたって今どうなる訳でもないし……」
( ´ω`)「御もっともだけど……。なんか、こう、気になるとか……」
ξ゚⊿゚)ξ「あんまり無いわね」
( ´ω`)「そうかお」
ξ゚⊿゚)ξ「何でそんなに気になるのよ」
- 773 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:31:21 ID:oc/PiglY0
- ( ´ω`)「だって、気にならないかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「何が」
( ´ω`)「何がって……。さっき言ったじゃないかお」
ξ゚⊿゚)ξ「魔法の事?」
( ´ω`)「うん。だって、僕の世界には魔法は無いんだお? それと、宝玉の存在」
ξ゚⊿゚)ξ「宝玉?」
( ´ω`)「宝玉だって無かったお。集めて願いを叶えるなんてフィクションも良い所だお……」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、こっちの世界の誰かが作ったんじゃない?」
( ´ω`)「一体誰が」
ξ゚⊿゚)ξ「知らないわよ……」
( ´ω`)「……うーん」
ξ゚⊿゚)ξ
( ´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっとー」
- 774 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:32:43 ID:oc/PiglY0
- ( ´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「おーい、おーい」
( ´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ「起きてるー?」
( ´ω`)「起きてるお。ただ……」
ξ゚⊿゚)ξ「ただ?」
( ´ω`)「この世界が僕の世界と深い関わりがあるって言うのは分かってたから、この事に関してはショック薄いんだけど……」
( ´ω`)「今度は、魔法とか宝玉とか、考えなきゃいけない壁が……。ああ、しんどい」
ξ゚⊿゚)ξ「考えなきゃ良いじゃない」
( ´ω`)「そういう訳には行くかお」
ξ゚⊿゚)ξ「何で」
( ´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ
( ´ω`)「僕もツンみたいに頭空っぽになりたいお」
- 775 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:33:43 ID:oc/PiglY0
- ξ#゚⊿゚)ξ「どういう意味よ」ムカッ!
(;^ω^)「あ、忘れてくださいお」
ξ#゚⊿゚)ξ「全く……」
(;^ω^)
ξ#゚⊿゚)ξ
(;´ω`)
ξ゚⊿゚)ξ
( ´ω`)
( ´ω`) ウーンウーン…
ξ;゚⊿゚)ξ「……また考え事?」
( ´ω`)「つーか、良く分からんお。そもそも、スクォーク77って何だお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「魔法なんじゃなくて?」
( ´ω`)「んな馬鹿な。だから、僕の世界に魔法なんか無いお」
( ´ω`) ウーンウーン…
ξ;゚⊿゚)ξ
- 776 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:34:42 ID:oc/PiglY0
- ( ´ω`)
( ´ω`)「本当に無意味な文字列? フィレンクト・サザーランドの聞き間違え? 妄想?」
( ´ω`)「……あっ」
ξ;゚⊿゚)ξ「今度は何?」
( ´ω`)「サザーランド」
ξ;゚⊿゚)ξ「え?」
( ´ω`)「三番目の男、デュカス・サザーランドとの関係は?」
ξ;゚⊿゚)ξ「し、知らないわよ……。子孫か何かじゃないの?」
( ´ω`)「本当にそれだけ?」
ξ;゚⊿゚)ξ「……そうでしょ。普通に考えて」
( ´ω`)
( ´ω`)「本当かお〜?」
ξ;゚⊿゚)ξ「分かんない」
- 777 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:35:48 ID:oc/PiglY0
- ( ´ω`)「あー……。確かに、ちょっとはこの世界について分かったけど……」
( ´ω`)「余計謎が深まってしまったような気が……」
ξ゚⊿゚)ξ「気にしすぎよ」
( ´ω`)「そうかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」
<ガチャッ
(´^ω^`)「お早う、お二人とも!」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、お早う」
( ´ω`)「お早う御座いますお」
(´・ω・`)「……まあ、ブーンちゃん。凄いクマね」
(;^ω^)「あ……。昨日寝てなかったから……」
(´・ω・`)「それはいけない! 健康と美肌の為に、睡眠はしっかり取らないと」
(;´ω`)「はいお」
- 778 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:36:38 ID:oc/PiglY0
- (´・ω・`)「それはそうと、二人共。朝ごはんの時間よ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「あら。朝ごはんまで出るの?」
(´^ω^`)「ええ。私が腕に縒りを掛けて作ったのよ。沢山お食べ」
(`・ω・´)「はい。どうぞ」カチャカチャ
ξ*゚⊿゚)ξ「凄い……。滅茶苦茶ゴージャスじゃない!」
( ^ω^)「おお……」
(*^ω^)「おお!」
(´^ω^`)「ふふ……。喜んで貰えたかしら」
ξ*゚⊿゚)ξ「当然よ……。夢みたい……」
( ^ω^)「で、でも。何でシャキンさんが……」
(`・ω・´)「ん……? 私は朝は仕事は無いからな。こうしてショボンの手伝いをしている訳だ」
( ^ω^)「おお……。大変ですお」
(`^ω^´)「なあに、自ら進んでやっているんだ。何かしてないと、ソワソワする性格なのでな」
- 779 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:37:41 ID:oc/PiglY0
- (´^ω^`)「それで、今日はね。是非、あなたたちと一緒にご飯を食べたいと思って」
(`^ω^´)「邪魔だったかな……」
( ^ω^)「そんなそんな。邪魔なもんですかお」
ξ*゚⊿゚)ξ「そうよ。一緒に食べましょう」
(´^ω^`)「うふふ……。ありがとう」
(`^ω^´)「よし! 取り分けるか! 君達は座っていてくれ!」
(;^ω^)「いやいや。僕も手伝いますお」
(´^ω^`)「良いのよ。座ってなさいな」
(;^ω^)「でも……」
(`^ω^´)「何度も言わせる物では無いぞ、ブーン君」
(;^ω^)「あ……。じゃあ、お願いしますお」
……
- 780 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:38:59 ID:oc/PiglY0
- 【数分後 ショボンとシャキンによって、二人の前には朝食が並べられた】
( ^ω^)「で、では頂きますお」
( ^ω^)パクッ
( ^ω^)モグモグ
(´・ω・`) ジー…
( ^ω^)「……うまい」
(*^ω^)「うまいお!」
(´^ω^`)「あー、良かった! マズイなんて言われたらどうしようかと思ったわ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「こんなのマズイなんて言う方が可笑しいわよ」モグモグ
(´^ω^`)「まあ! お世辞が上手ね」
(`^ω^´)「はっはっは。素直に喜んだらどうだ?」
(´^ω^`)「やあねぇ。照れ臭いわ」
- 781 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:40:09 ID:oc/PiglY0
- (*^ω^)モグモグ
(`^ω^´)「うん。確かに、うまい。ショボンは料理の天才だな」モグモグ
(´^ω^`)「そんな事言われると天狗になっちゃうわ」
(*^ω^)「天狗になっても良い位だと思いますお」
(´^ω^`)「そう? でも、炊事場がもうちょっと大きかったら、もっともっと上手に出来るわよ」
ξ*゚⊿゚)ξ「炊事場が小さいの?」
(´^ω^`)「あたしにとってはね」
(;^ω^)「なるほどお」
(´・ω・`)「で、どうだったの?」
( ^ω^)「? 何がですかお?」
(´・ω・`)「昨日の本よ」
( ^ω^)「……ああ。解読出来ましたお」
- 782 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:41:00 ID:oc/PiglY0
- (`・ω・´)「昨日の本?」
(´・ω・`)「ああ。兄さんには言ってなかったわね」
(`・ω・´)「うん?」
(´・ω・`)「昨日、ブーンちゃんにね。貸したのよ。図書館の倉庫にある、全く読めない本」
(`・ω・´)「あの意味の分からない文字の本か?」
(´・ω・`)「ええ」
(`・ω・´)「それをブーン君が読んだ、と?」
( ^ω^)「お陰で徹夜でしたお」
(;`・ω・)「す、凄いな君は」
(;^ω^)「いや、それが……。あの本は元々僕の世界の言葉で……」
(;`・ω・)「ええっ?」
(;^ω^)「とは言え、僕の世界の言葉と言っても、容易に読める言葉じゃなかったんですけど」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーンの世界には言葉がいっぱいあるのよね」
- 783 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:41:54 ID:oc/PiglY0
- (´・ω・`)「で、……どんな事が書いてあったの?」
( ^ω^)「どんな事……。簡単に言えば、ある男が奇妙な人里に辿り着いてから、その人里諸共この世界に来るまで、って所ですかお」
(´・ω・`)「この世界に来るまで?」
(`・ω・´)「……でも、その本はエマージェンシーの起こる前の物だろう。なのに……」
( ^ω^)「えーっと、違いますお」
(`・ω・´)「えっ?」
( ^ω^)「何て言えば良いのか……」
( ^ω^)
( ^ω^)「恐らく……、彼らはこの世界で一番最初の人間なのでは無いか、と」
(`・ω・´)
(´・ω・`)
(´・ω・`)「ピンと来ないわね」
(`・ω・´)「ああ」
(;^ω^)「そんなもんだと思いますお」
- 784 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:42:58 ID:oc/PiglY0
- (`・ω・´)「いまいち把握しきれていないのだが……、要するに私達の先祖は君達の世界の人間、だという事かな?」
( ^ω^)「ほぼ確定で間違い無いですお」
(`・ω・´)「ほー……」
(`・ω・´)
(`・ω・´)「やっぱり、ピンと来ないな」
(´・ω・`)「ピンと来ないわね」
(;^ω^)「説明下手でごめんなさいお」
(´・ω・`)「でも、ブーンちゃんの世界には魔法なんて無いんでしょ?」
( ^ω^)「そう。そこですお。そこなんですお」
( ^ω^)「僕の世界の一部分がそっくりそのまま飛ばされて来た、と言うとこの世界に魔法が存在する事の説明が付かないんですお」
(´・ω・`)「そうねぇ……」
( ´ω`)「謎が謎を呼ぶって奴ですお」
( ´ω`)ウーンウーン…
ξ゚⊿゚)ξ「また始まった……」
- 785 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:45:39 ID:oc/PiglY0
- (`・ω・´)「で、どうやって彼らはこの世界に?」
( ´ω`)「……ぶっちゃけ良く分かってないんですお」
(´・ω・`)「あら」
( ´ω`)「スクォーク77って言葉が関係しているらしいんですけど……。何の事かさっぱりですお」
( ´ω`)「書くならもっともっと詳しく書いてくれないと困りますお。フィレンクトさん」
(`・ω・´)「ふむ。……もしかしたら、その本を書いた人にも分からなかったんじゃないか?」
( ´ω`)「その可能性もありますおね」
(´・ω・`)「たしか、日記だったんだっけ。その本は」
( ´ω`)「そうですお」
(´・ω・`)「その、この世界に来た日は何があったの? 何かしらのきっかけとか……」
( ´ω`)「さあ……。インディアンが人里を襲ったとか何とか。……その日だけ表現が詩的すぎて謎だらけですお」
(´・ω・`)「インディアン?」
( ´ω`)「僕の世界の一民族の呼称ですお」
- 786 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:49:04 ID:oc/PiglY0
- (`・ω・´)「では、そのインディアンと言う人たちが人里を襲った事が何かしらのスイッチとなったんだろうか」
( ´ω`)「その可能性は十分ですお。そして……」
(´・ω・`)「そして?」
( ´ω`)「スクォーク77って言葉の後に、エルドラドが出現した、って事も気にかかりますお」
( ´ω`)「そもそも、誰がスクォーク77何て言ったのか……。何でエルドラドが出現したのか……」
( ´ω`)「まあ、出現したってよりは、その人里がエルドラドに変わったと言うべきか……」
(;`・ω・)「エ、エルドラドが……?」
(;´・ω・)「……まあ! とても信じられないわ」
( ´ω`)「……そうなんですお。それが、この世界の王の名に含まれているエルドラドとどう関係しているのか……」
(;`・ω・)
(;`・ω・)「と、すると……。ブーン君の世界でエルドラドが存在した、と?」
( ´ω`)「存在したかは分かりませんけど……。少なくとも、日記を書いた彼がエルドラドを見た、としているのは……」
( ´ω`)「僕の世界での事ですお」
- 787 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:50:17 ID:oc/PiglY0
- (;`・ω・)「な、なんと……」
( ´ω`)「どうかしましたかお?」
(;`・ω・)「……ブーン君」
( ´ω`)「はいお」
(;`・ω・)「もう一度聞く。エルドラドは君の世界の……」
( ´ω`)「この日記を書いたフィレンクト・サザーランドがエルドラドを見た、としているのは僕の世界の話ですお」
( ´ω`)「そもそも彼は一日目の日記で、自分はエルドラドを探して旅を続けている、と書いてあるお」
(;`・ω・)
(;´・ω・)
( ´ω`)「僕の世界でも、エルドラドという言葉は存在してましたお」
( ´ω`)「存在する事の無い、黄金郷として……。一種の理想郷ですおね」
( ´ω`)「もしかしたら、この世界で言うエルドラドとはニュアンスが違うかも知れないですけど……」
- 788 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:51:07 ID:oc/PiglY0
- (;`・ω・)
(;`・ω・)「ブーン君」
( ´ω`)「何ですかお?」
(;`・ω・)「この事は……」
<ガチャッ!
(護衛;`ж´)「シャキン様!」
(;`・ω・)「……ん?」
(護衛;`ж´)「あの……、城内の厠にて、レイバイの死体が……」
(;`・ω・)「レイバイ……、あの新入りか!!」
(護衛;`ж´)「はい! 最近フラフラして様子が可笑しいと思っていたら……」
(;`・ω・)「分かった、今行く!」
(;´・ω・)「兄さん……?」
(;`・ω・)「すまん。そういう訳だ。行って来る!」
(;´・ω・)「え、ええ。頑張ってね」
- 789 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:51:56 ID:oc/PiglY0
- <バタンッ
ξ゚⊿゚)ξ「行っちゃった……」
(;^ω^)「何か事件ですかお?」
(;´・ω・)「死人が出ちゃったみたいね……。大丈夫かしら」
(;^ω^)「おー……」
(;´・ω・)
(;´・ω・)「ブーンちゃん」
( ^ω^)「お……?」
(;´・ω・)「さっきの話……、あんまりペラペラ喋っちゃ駄目よ」
( ^ω^)「さっきの話って言うと……、エルドラドの事ですかお?」
(;´・ω・)「そうよ」
( ^ω^)「まあ、そんなにペラペラ喋るつもりはありませんけど……」
- 790 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:52:53 ID:oc/PiglY0
- (;´・ω・)「……エルドラドがこの世界では無い場所に存在した、なんて事実が知れたら……」
(;^ω^)「やっぱりマズイですかお?」
(;´・ω・)「マズイも良い所よ……」
(;^ω^)「お、おお……」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなの、私でも分かるわよ」
(;^ω^)「ツンでも?」
ξ゚⊿゚)ξ「王家がエルドラドで生まれたって言うのはこの世界じゃ常識なのよ」
( ^ω^)「エルドラドで生まれた……。だから、名前にエルドラドが……」
(;´・ω・)「大臣から聞かなかった? 黄金を意味する名前だって」
( ^ω^)「聞きましたお……。……要するに、黄金郷から黄金が生まれたって意味ですかお」
(;´・ω・)「そうよ」
(;^ω^)「で、でも……。この日記に書かれている事が事実であるとは限らないような……」
- 791 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:53:36 ID:oc/PiglY0
- (;´・ω・)「それでもよ。気をつけてね」
(;^ω^)「は、はいお」
(;´・ω・)「言わなければ大丈夫だと思うけど……」
<ガチャッ
( <●><●>)「失礼」
(;´・ω・)そ
(;´・ω・)「だ、大臣……」
( <●><●>)「おや、ショボン。アナタも此処にいたのですか」
(;´・ω・)「彼らと一緒に食事を、と思いまして……」
( <●><●>)「そうですか……」
(;´・ω・)「……何か御用でございまして?」
( <●><●>)「ええ。ブーン君に」
(;^ω^)「ぼ、僕ですかお?」
- 792 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:54:49 ID:oc/PiglY0
- ( <●><●>)「ブーン君」
(;^ω^)「はいお」
( <●><●>)「申し訳ありませんが……、もう一度王様に会っては頂けないでしょうか?」
( ^ω^)
( ^ω^)(えっ)
( <●><●>)
( ゚ω゚)(ええええええええええええええええええええええええええええ)ドドドドドドーン!!!
( <●><●>)「どうでしょうか……」
( ゚ω゚)「い、いや……。しかし……、昨日は興味が無い、と追い返された訳でして……」
( <●><●>)「確かに。しかし、私としては王にもっと世界観を広げて頂きたいのです」
( <●><●>)「そして、教養を深めて頂き、お心も成長して頂きたいと」
( ゚ω゚)「え、ええ。言ってる事は分かるのですが……」
( <●><●>)「それに、昨日はご機嫌が優れなった様でした……。あの後、私も王様と少々話しましたが、あの件に関しては反省している様です」
( <●><●>)「ですので、昨日の様な事は無いかと思うのですが……」
- 793 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:55:50 ID:oc/PiglY0
- ( ゚ω゚)(……ああ。ああ。ああ!!)
( ゚ω゚)(もう、勘弁だお……。地獄でしか無いお……)
( <●><●>)「どうか協力して頂きたいのです。またと無い、貴重な機会ですので……」
( <●><●>)「よろしくお願い致します」
( ゚ω゚)
( ゚ω゚)「分かりましたお。もう一度、王様とお話をさせて頂きますお」
( <●><●>)「おお! 左様ですか!」
( ゚ω゚)「ええ。大臣がそこまで言うのなら、断る理由などはありませんお」
( <●><●>)「ありがとう御座います……。では、準備が出来次第、お呼び致します」
<バタンッ
( ゚ω゚)(胃が足りない……)
( ´ω`)(……牛みたいに四つは必要だお)
- 794 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:57:30 ID:oc/PiglY0
- ξ;゚⊿゚)ξ「何で断らなかったのよ」
( ´ω`)「だって、あんなに深々と頭を下げられたら断れないお」
(´・ω・`)「……ごめんなさいね」
( ´ω`)「ショボンさんが謝る必要は無いですお」
(´・ω・`)「今日はあんな事にならないと良いけど……」
( ´ω`)「願うしかありませんお」
ξ;゚⊿゚)ξ「が、頑張ってね」
ξ;゚⊿゚)ξb グッ
( ´ω`)グルグルルルグルルルル
( ´ω`)「お腹痛い……」
……
- 795 :名も無きAAのようです:2012/01/13(金) 23:58:44 ID:oc/PiglY0
- 【数分後 謁見の間前にて】
( <●><●>)「では、お入りください。私は王様を呼んで参ります」
( ´ω`)「はいお」
<タッタッタッタ……
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、あの」ハァハァ
( <●><●>)「ん?」
( ^ω^)「あれ、ツン……。客間で待ってるんじゃ無かったかお?」
( <●><●>)「どうされました?」
ξ;゚⊿゚)ξ「……私も、ブーンの話を聞きたいな、と」
( <●><●>)「? しかし、君は彼と共に旅を続けている身。話など、いつでも聞けるのでは?」
ξ;゚⊿゚)ξ「あー、そうなんですけど……。王様の様な方の前で話す物と私の前で話す物は違うかと……」
( <●><●>)「違わないと思いますが……」
- 796 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:00:07 ID:H.jq0HeA0
- ξ;゚⊿゚)ξ「と、とにかく。私も共に謁見の間に入れてはくれないでしょうか……」
( <●><●>)
( <●><●>)「ふむ。まあ宜しいでしょう」
ξ;゚⊿゚)ξ「ありがとう御座います」
( <●><●>)「では、二人共。王様に粗相の無いように」
( ^ω^)「分かりましたお」
( <●><●>)「王様を呼んで参ります。先に入っておいてください」
( <●><●>) カツカツ
ξ;゚⊿゚)ξ
ξ;゚⊿゚)ξ「っひょー……。結構、勇気出したと思わない?」
( ^ω^)「ツン、どうして……」
ξ;゚ー゚)ξ「……だって、アンタ一人より私が居た方が多少は楽でしょう?」
( ^ω^)「……助けてくれたのかお?」
ξ;゚ー゚)ξ「感謝しなさい」
- 797 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:01:19 ID:H.jq0HeA0
- ( ^ω^)
( ´ω`)ジワッ
( ´ω`)「ツン……。ありがとうお……」
ξ゚ー゚)ξ「まあ居るだけだけどね」
( ´ω`)「十分だお。十分だお……」
ξ゚ー゚)ξ「でも、粗相だけはしないでね。アンタが失敗すると私まで危ないわ」
(;´ω`)「プレッシャーかけないでお」
ξ゚⊿゚)ξ「だって命かかってるもの。優しさ見せて私の首が飛んだら化けて出るわよ」
(;´ω`)「ツンの首が飛ぶ時って……、恐らくもう僕、死んでるんじゃないかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃ、そん時は二人で化けて出ましょうか」
ξ゚ー゚)ξ「楽しみじゃない。空とか飛び放題よ」
(;´ω`)「発想が小学生だお」
ξ゚ー゚)ξ「? 小学生?」
(;´ω`)「何でも無いお」
- 798 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:02:36 ID:H.jq0HeA0
- 【城内 謁見の間にて ブーンとツンは王を前にする】
( ><)
ξ;゚⊿゚)ξ ドキドキ
(;‐ω‐)ドキドキ
( <●><●>)「では、改めて。此方にお座りになっているのが、ビロード・エルドラド・ワカンナイデス王です」
( ><)「顔を上げてください」
(;^ω^)スッ…
( <●><●>)「王様。昨日も言いましたが、此方が異世界の者。ブーンに御座います」
( <●><●>)「そして、その隣の女性が、この世界を旅するに当たり付き人をしている女性。ツン・デレに御座います」
( ><)
(;^ω^)
ξ;゚⊿゚)ξ
( ><)
(;´ω`)(……出た。この気まずい感じ)
- 799 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:03:49 ID:H.jq0HeA0
- ( ><)
( <●><●>)「では、ブーン君。お話していただきましょう。アナタの世界の事を」
(;^ω^)(……この空気で?)
(;^ω^)「は、はいお。……しかし、何から話せば良いのか」
( <●><●>)「……ふむ。確かに」
( <●><●>)
( <●><●>)「王様。彼のいた世界とこの世界とは大きな違いが御座います」
( ><)
( <●><●>)「特に文化、技術。その辺を話していただきましょう。よろしいですか?」
( ><)
(;^ω^)
( <●><●>)「では、ブーン君。お願い致します」
(;^ω^)「……はいお。まず、僕の世界とこの世界で違うのは魔法の存在ですお」
(;^ω^)「僕の世界には魔法なんて存在しないですし……」
( ><)
……
- 800 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:04:34 ID:5dGwSZY.0
- 来てる!
- 801 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:04:47 ID:H.jq0HeA0
- 【数十分後】
( ^ω^)「……それを僕の世界ではウォシュレットと呼んでますお」
( <●><●>)「ふむ。素晴らしい。厠にまで文化と技術の違いが現れるなんて、驚きですな、王様」
( ><)
( ><)「全然面白くありません」
(;^ω^)そ
ξ;゚⊿゚)ξ
(;<●><●>)
( ><)
( ><)「何処が面白いんでしょうか?」
(;<●><●>)「お、王様?」
(;^ω^)
(;^ω^)(あれ? もしかして、人生詰んだかお?)
- 802 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:05:46 ID:H.jq0HeA0
- ( ><)「異世界とこの世界の違いを説明されたところで、大した興奮は覚えません」
(;<●><●>)「そうで御座いますか? 私は大変興味を惹かれたので御座いますが……」
( ><)
( ><)「ブーン、と言いましたね」
(;^ω^)「……はいお」
( ><)「あなたは私の興味の引く話の一つも出来ないのですか?」
(;^ω^)「あ、す、すみませんお……」
( ><)「無理やり私を此処に連れてきた挙句、この様な話しか出来ないとは……」
(;<●><●>)「い、いや。彼が王様と話をしたいと言った訳ではなく、私が……」
( ><)「大臣は黙っていて下さい」
(;<●><●>)
(;^ω^)
ξ;゚⊿゚)ξ(あれ? もしかして、私の人生も詰み始めてる?)
- 803 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:07:26 ID:H.jq0HeA0
- ( ><)「何か、他に面白い話は無いのですか」
(;^ω^)「あ、その……」ドキドキ
( ><)「無いのかと聞いているんです」
(;^ω^)(面白い話……? ど、どうすれば?)ドキドキ
(;^ω^)(えっと、……何なら聞いてくれる? ってかこのままじゃ、ヤバイおね?)ドキドキ
( ><)
(;^ω^)(と、とにかく頭をフル回転させなくちゃ……)ドキドキ
(;^ω^)
( ^ω^)「あっ」
ξ;゚⊿゚)ξ(な、何?)
( ^ω^)「……王様」
( ><)
( ^ω^)「確か、昨日仰っていましたよね。真実の話がしたいと」
( ><)
( ^ω^)「エルドラドの話はどうでしょうかお」
- 804 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:08:51 ID:H.jq0HeA0
- ( ><)「ほう……」
(;<●><●>)「……エルドラドの?」
ξ;-⊿-)ξ(……、考え出した苦肉の策がそれ?)
ξ;-⊿-)ξ(……軽い気持ちで助け舟を渡すんじゃ無かった)
( ><)「それは、どういった……?」
( ^ω^)「僕はエルドラドの事を黄金郷だと認識しているのですが、それは間違いありませんかお?」
( <●><●>)「ええ。確かに。王の生まれし都であり、王は黄金で在らせられるのです」
( ^ω^)「そうですかお。……実は僕の世界にもエルドラドと言う言葉は存在したんですお」
( <●><●>)「……なんと」
( ^ω^)「僕の世界でもエルドラドと言うのは黄金郷と言う意味でしたお」
( <●><●>)「……奇妙な奇遇ですね」
( ><)
- 805 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:12:12 ID:7NLw/Gvk0
- ウォシュレットの話好きすぎだろwww
- 806 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:13:56 ID:H.jq0HeA0
- ( ^ω^)「……少し話は変わりますが、昨日ショボンさんに頼んでこの城にある意味の分からない本をお借りしましたお」
( <●><●>)「意味の分からない本……。あの不思議な言葉の?」
( ^ω^)「そうですお。その内の一つに、フィレンクト・サザーランドの日記と言う物がありましたお」
( ^ω^)「僕は、昨日の夜から今朝に掛けて、それを解読しましたお」
( <●><●>)「ほう……」
( ><)
( ^ω^)「そこには彼が、僕の世界からこの世界に来る事までが、彼の視点で書かれていましたお」
( ^ω^)「……その日記によると、どうやら彼は彼の滞在していた人里諸共この世界に飛ばされてきたらしいですお」
(;<●><●>)「ふむ……」
(;<●><●>)「……しかし、あれは私が生まれる前からある書物。エマージェンシーの起こるずっと前の物のはず」
( ^ω^)「……ええ。そうですお。むしろ、この世界で始めての書物と言っても良いかも知れない」
( ^ω^)「なぜなら、この世界に初めて足を踏み入れたのはフィレンクト・サザーランドを含む異世界人」
( ^ω^)「そして、この世界で始めての街が僕の世界の存在していたレッドホース・キルと言う名の人里がそっくりそのまま飛ばされて来た物」
( ><)
( ^ω^)「……つまり、この世界は僕の世界の一部から始まったって事ですお」
- 807 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:16:27 ID:H.jq0HeA0
- (;<●><●>)「……ほう」
( ><)
( ><)「面白いです」
(;<●><●>)「王様……」
( ><)「つまり、君の世界の人間が私達の先祖な訳ですね?」
( ^ω^)「恐らくは」
( ><)「なるほど……。確かに、姿形、言語、共に同じ……。納得しました。大変面白いです」
( ^ω^)「お喜び頂けて良かったですお」
( ><)「……そして、エルドラドの話と言うのは?」
( ^ω^)「……そのフィレンクト・サザーランドの日記にこう言う一節がありましたお」
( ^ω^)「『スクォーク77。その無意味と思われる言葉の羅列を最後に、レッドホース・キルはエルドラドと化した。』」
( ^ω^)「スクォーク77と言う言葉の意味する事は分からないけど、フィレンクトはその言葉を最後にエルドラドを見ていた、としているお」
( ><)
( ^ω^)「その後に、周りを光が包んだと言った様な事も記述してあったから、このエルドラドは僕達の認識しているエルドラドで間違いないと思いますお」
( ^ω^)「……そして彼は、エルドラドを見た後気を失い、この世界にやって来たみたいですお」
- 808 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:17:49 ID:H.jq0HeA0
- (;<●><●>)「し、しかし……。それだと、フィレンクトと言う者がエルドラドを見たのはアナタの世界での事」
(;<●><●>)「……ありえないのでは? エルドラドはこの世界に存在するのです」
( ^ω^)「でも、その日記にはしっかりとエルドラドを見た、と書いてありますお」
( ><)
( ><)「ふふっ」
(;<●><●>)「王様?」
( ><)「非常に面白いです。……ブーン」
(;^ω^)「なんですかお?」
( ><)「つまり、アナタの世界にエルドラドは存在する、と」
(;^ω^)「……存在するかどうかは分かりませんが、フィレンクトは見た、との事ですお」
( ><)
( ><)「ふふっ、ふふっ」
(;<●><●>)
- 809 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:18:54 ID:H.jq0HeA0
- ( ><)「ああ……。これは素晴らしい真実の話です」
(;^ω^)
ξ;-⊿-)ξ
( ><)「やはり、僕はエルドラドで生まれてなんか無かったんだ……」
( ><)「だって、フィレンクトとやらが見たのは僕が生まれるずっとずっと前の話」
( ><)「王族がエルドラドで生まれたなんて……」
(;<●><●>)
( ><)「……それに、ただの人里がエルドラドに変わったと言う訳ですよね?」
(;^ω^)「……そう言う意味かと」
( ><)「それはどうも可笑しな話ですね」
( ><)
( ><)「……偽りだったのでは?」
(;^ω^)「偽り?」
- 810 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:19:56 ID:H.jq0HeA0
- ( ><)「ええ。何らかの魔法が人里全体に掛けられて、まるで黄金の中に居る様に感じた」
( ><)「……だとすると初めからエルドラドなんて無かった。即ち、偽りのエルドラド」
(;^ω^)「で、でも僕の世界に魔法は……」
( ><)「あはっ」
(;<●><●>)
(;^ω^)
( ><)「あはははっ!」
( ><)「そうだ、そうに違いない! やっぱりエルドラドなんて無かったんだ!!」
( ><)「あはははははははっ!! これは傑作です!」
(;<●><●>)
(;^ω^)
(;<●><●>)「……侮辱罪です」
(;^ω^)「え?」
- 811 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:21:01 ID:H.jq0HeA0
- (;<●><●>)「エルドラドが存在しない……、偽りである、と言うのですね?」
(;^ω^)「い、いや、そんな事は言って……」
(;<●><●>)「それは王族の存在を否定する事。王族の歴史ごと抹消するような事」
(;<●><●>)「許されません」
(;^ω^)「え、あ、ちょっ……」
(;<●><●>)
(;<●><●>)「誰かぁ!! この者を捕まえぇいッ!!」
(;^ω^)「……お、ちょっと待って」
ξ;゚⊿゚)ξつ「ブーン!!」グイッ!
<;^ω^)「お?」グイイ!
ξ;゚⊿゚)ξ「逃げるわよ! 全速力で!!」
(;^ω^)「やっぱり……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「いいから早くッ!」
.
- 812 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:21:59 ID:H.jq0HeA0
- 今日の話で分かった事
・最終日の日記には詳しい事は書かれていない様子
・スクォーク77に関しても詳しい記述は無し
・ショボンは料理上手!
・シャキンはお世話好き?
・エルドラドを否定する事は侮辱罪
・全ての王族がエルドラドから生まれたと言うのはツンでも知っている常識のレベル
・ブーンはストレスがお腹に来るタイプ
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 813 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:24:05 ID:7NLw/Gvk0
- 乙
ブーンさん、話すなって言われたこと話しちゃダメでしょ
- 814 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:25:18 ID:b.eMjGgYO
- 乙
ブーンおまいは……
- 815 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 00:29:35 ID:FlFUjCrQ0
- ブーンはストレスがお腹に来るタイプってのは後々の重大な伏線なんだろうな・・・ゴクリ
- 816 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 09:44:12 ID:1gGwM/bM0
- 乙
すごく面白いなこれ
- 817 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 12:00:52 ID:NnYUTMZc0
- ブーンは頭がいいのか悪いのかどっちなんだw
>>815
やたらとウォシュレットの話題が出るのも……
- 818 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 12:16:10 ID:vUuqqzeYO
- 乙です
王様…狂ってやがる…
しかしどんどん世界が広がってくなあ
今回の話で気になる事…
バローのショボンも料理上手なんだろうか(´^ω^`)
続き楽しみにしてますお
- 819 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 18:23:40 ID:5dGwSZY.0
- 旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
⊂二二二二二二二二二二J( 'ー`)し二二二二二二二二⊃
| /たかしお茶wwwwwwwwwwwwwwwwww
( ヽノたかし、お茶いれたわよwwwwたかしwwwwwwwwwwwwwwww
ノ>ノ
三 レレ
∩ ダシャーン
ミ //うわああああああああああああwwwwwwwwwwwwwwww
ミ ⊂'ヽ ∩ // \
ミ \\\\_,,,,,,,,/ ∠ /
\\\\ .,''.,':.',, .,':.',, .,': l .,':.',,|[]].,':...,
ガッ ) \\ ).,':.',,:.',, []] .,':.',,.,':.',,.,日 .,':.',,.,':.',, /
撿 ⊂二二二、___ヽ \_,,..ノ /[]].,':',,:',[]]/[]]\[]].,':.',,|[]].,':.',, _ .,':.',,]]/ 日.,':.',,.., . ..,,,;:[]]
しかしスクォーク面白いな
- 820 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 18:38:18 ID:2vXkSs1g0
- しかしバローの方が読みたい
- 821 :名も無きAAのようです:2012/01/14(土) 18:45:50 ID:ubIY4MVs0
- >>817
ブーンは理解力はあるけど判断力が無いんじゃないかな
- 822 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:04:30 ID:iZys6Kc.0
- >>819
くそっ、こんなので……
- 823 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:05:36 ID:iZys6Kc.0
- 【中央部 王都ヴィップ 城内 謁見の間】
ξ;゚⊿゚)ξつ「ブーン!!」グイッ!
<;^ω^)「お?」グイイ!
ξ;゚⊿゚)ξ「逃げるわよ! 全速力で!!」
(;^ω^)「やっぱり……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「いいから早くッ!」ダッ!
(;^ω^)ダッ!
(;<●><●>)「に、逃げるか……ッ。扉番!」
|扉番1━◎┥「ハッ!」ガシャ!
|扉番2━◎┥「逃がすかッ!」ガション!
(;^ω^)「ふ、塞がれる……」
ξ;゚⊿゚)ξ
(;^ω^)「ツン……」
- 824 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:06:54 ID:iZys6Kc.0
- ξ;゚⊿゚)ξ「だ、大丈夫。……そんな事もあろうか」
⊂ξ;゚⊿゚)ξつ「とっ!!」バッ!
___.....
` ' /7<><> コ匸
、 ノヾ ' // ヾ〉  ̄|「´ r>r>,ク
)ヽ/ ヽ、ノ|ノ´ rシ
---―z_------- ―== ニ ニ二 二ニ ニ ==――---―⊂ξ;゚⊿゚)ξつ-------z__________∧,、___
) (  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V`´ ̄
, '´⌒`Y´⌒` 、
, \
(;>ω<)「うっ!」
��|扉番2━◎┥そ ビリビリビリビリ
��|扉番1━◎┥そ「ぐ……がっ!!」 ビリビリビリビリ
ξ;゚⊿゚)ξ「うしっ! 行くわよっ!」
(;‐ω^)「ツ、ツン……。魔法を……」
ξ;゚ー゚)ξ「アンタが必死に本読んでる間に血を打ったのよ」
- 825 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:08:15 ID:iZys6Kc.0
- (;<●><●>)
(;<●><●>)「お、おいっ」
|扉番1━◎┥ ビクンビクン
|扉番2━◎┥ ビクンビクン
(;<●><●>)「クッ……。油断したか……」
ξ;゚⊿゚)ξ「ほら、早くしないと!」ダッ!
(;^ω^)「はいお!」ダッ!
(;<●><●>)「誰ぞ! 誰ぞぉ!!」
( ><)
(;<●><●>)「……申し訳ありません。あれほど高純度の魔法を使うとは」
( ><)「彼らは真実の話を教えてくれました。逃がしても良いでしょう」
(;<●><●>)「……そう言う訳には行きません。王家の誇りを失う事になりますぞ」
( ><)
(;<●><●>)「誰ぞ! あの者共を捕まえぇい!! 殺しても構わん!」
- 826 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:09:09 ID:iZys6Kc.0
-
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
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... V .. V
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.
- 827 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:10:05 ID:iZys6Kc.0
-
Chapter16.
.
- 828 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:11:08 ID:iZys6Kc.0
- 【城内 廊下】
(;`・ω・) ガションガション
(;`・ω・)(……まさか、彼らを捕まえる事になろうとは)
|護衛━◎┥「シャキン殿!」
(;`・ω・)「何だッ」
|護衛━◎┥「異世界人とその付き人は西門の方に向かった模様!」
(;`・ω・)「西門か……、西門ならばマタンキが居るな。挟み撃ちに出来る」
|護衛━◎┥「ハッ」
(;`・ω・)「伝令にその旨を伝え、マタンキの元に行くように」
|護衛━◎┥「承りました」
(;`・ω・)「他の者は彼らを追う。私に続け!」
|護衛━◎┥「ハッ!」
- 829 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:13:22 ID:iZys6Kc.0
- (伝令 十)ガションガション!
(伝令 十)「シャキン殿!」
(;`・ω・)「今度は何だ!」
(伝令 十)「スカルチノフ様が異世界人は殺さぬ様に、と!」
(;`-ω-)「……ふむ。分かっている」
(;`-ω-)「一度ではあるが、同じ食卓に席を並べた身だ。殺そうと思えど、私には殺せん」
(伝令 十)「それと、異世界人とその付き人は一つ下の階に向かったと……」
(伝令 十)「それまでに護衛を3人ほど倒しています。死者はありません」
(;`-ω-)「一つ下から西門か、なるほど。……彼らは昨日初めて此処に来たばかりだ。この城の地理に疎い」
(;`-ω-)「そのまま彼らの順路を通って、彼らを追う。うまく行けば、その場で。悪くてもマタンキと挟み撃ちだ」
(;`-ω-)「……来いッ!」
|護衛━◎┥「ハッ!!」
- 830 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:13:54 ID:.zq3tg2k0
- きたか
- 831 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:14:18 ID:iZys6Kc.0
- 【城内 三階 廊下】
ξ;゚⊿゚)ξ タッタッタッタッ
(;^ω^)タッタッタッタッ
(;^ω^)「つ、疲れたお……」
ξ#゚⊿゚)ξ ムカッ!
ξ#゚⊿゚)ξ「はぁ? 誰の所為でこんな事になったと思ってるのよ!」
(;´ω`)タッタッタッタッ
(;´ω`)「僕の所為ですお……」
ξ#゚⊿゚)ξ「ったく……。言っちゃ駄目ってショボンさんに言われてたじゃない!」
(;´ω`)「だって、何か興味の引く様な話をしなくちゃと思って……」
ξ#゚⊿゚)ξ「それでもその話はしちゃいけないって分かってるでしょ?!」
(;´ω`)「うんお……。ごめんなさいお」
ξ#゚⊿゚)ξ「許さん!」
(;´ω`)タッタッタッタッ
- 832 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:15:26 ID:iZys6Kc.0
- (;´ω`)「で、でも……」タッタッタッタッ
ξ#゚⊿゚)ξ「何よ!」タッタッタッタッ
(;´ω`)「この世界にエルドラドは無いなんて言ってないし……、勝手に頭の中で補完し始めたのはあっちだし……」
ξ#゚⊿゚)ξ「じゃあアンタは悪くないって訳?!」
(;´ω`)「いや、そう言う訳では……」
ξ#゚⊿゚)ξ「もう! 頭良いんだか馬鹿なんだか分かんないわ!」
(;´ω`)「すみませんお……」
ξ#゚⊿゚)ξ「つーか、此処何処よ! 何処走ってるのよ!!」
(;´ω`)「知らないお」
ξ#>⊿<)ξ「キーッ!! もう!! アンタの所為よ!」
(;´ω`)「存じておりますお」
- 833 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:17:15 ID:iZys6Kc.0
- <居たぞーッ!!
|護衛━◎┥σ「あそこだー!!」
(;`・ω・)「確かにッ! 捕まえろ!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ゲッ! もう追いついて来た!」タッタッタッタッ
(;^ω^)「シャキンさん……」タッタッタッタッ
ξ;゚⊿゚)ξ「ほら、ペース上げるわよ!」
(;^ω^)「うんお!」
|護衛━◎┥つy=「この……」ジャキッ!
(;`・ω・)「待てッ! 撃つな! スカルチノフ様の伝言を忘れたか!」
|護衛━◎┥つy=「し、しかしッ!」
(;`・ω・)「銃を使わなくても十分捕まえられる。無闇に傷つける必要は無い!」
|護衛━◎┥「ハッ!」
- 834 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:18:23 ID:iZys6Kc.0
- (;^ω^)タッタッタッタッ
(;^ω^)「や、ヤバイおヤバイお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「後ろは10人位……ッ。戦った方が良いかしら……」タッタッタッタッ
(;^ω^)「い、いや。逃げた方が良いお! いくらツンが魔法持ってるからって……」
(;^ω^)「それに、シャキンさんも居るお! 護衛隊長をしてる位だから、きっと……」
ξ;゚⊿゚)ξ「じゃあどうすんのよ! このままじゃ捕まるわよ!」
(;^ω^)「う……」
<ガコッ!
ξ;゚⊿゚)ξ タッタッタッタッ
ξ;゚⊿゚)ξ「何?」
(;^ω^)「……て、天井が開くお」
- 835 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:19:49 ID:iZys6Kc.0
- ( )スタッ
(;^ω^)「なっ……、人が……」タッタッタッタッ
ξ;゚⊿゚)ξ「まさか……、挟まれた?」タッタッタッタッ
(;^ω^)「恐らく……」
⊂ξ;-⊿゚)ξつ「チィ……ッ!」バッ!
( )「ま、待て待て! 俺だ!」
⊂ξ;゚⊿゚)ξつ「あ……」
爪'ー`)「俺、俺だって!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ルンペン……」
(;^ω^)「何でこんな所に……」
爪'ー`)「良いから、良いから! 追われてるんだろ? 早く行け!」
爪'ー`)「ちなみに此処から一番近い門は西門。二階に下がったら図書室の前の階段を下りて、そのまま左へ直進!」
(;^ω^)「……おっ、でもアンタは」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン、人の事なんて気にしてる場合じゃないわ! 早くッ!」
- 836 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:20:08 ID:QbeFL./6O
- チッ寝れなくなった
- 837 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:21:05 ID:.zq3tg2k0
- フォックス良いやつじゃん
- 838 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:21:11 ID:iZys6Kc.0
- (;^ω^)「わ、分かってるお!」
爪'ー`)「おー……、そうそう」
(;^ω^)「お?」
爪'ー`)「城の外。俺が逃げ易いように場が暖かくなってるから、気をつけろよ」
(;^ω^)「よ、良く分からないけど、恩に着るお!」
爪'ー`)「おうおう。早く行きな」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン、早くッ!」
(;^ω^)「おっ……!」タッタッタッタッ
ξ;゚⊿゚)ξ タッタッタッタッ
爪'ー`)
爪'ー`)「……行ったか」
- 839 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:22:54 ID:iZys6Kc.0
- (;`・ω・) ガションガション
爪'ー`)「よう」
(;`・ω・)「……貴様、何処から入った」
爪'ー`)「俺? 何処から入ったって言われたら……、まあ、正門からズカズカと入って来たって感じ?」
(;`・ω・)「何?」
爪'ー`)「ちなみに、昨日から入ってたぜ。……鎧着たり警備したり、大変なんだな。護衛って」
(;`・ω・)「……貴様、まさかレイバイを」
爪'ー`)「レイバイって言うの? あいつ」
(;`・ω・)
爪'ー`)「ま、昨日一日職業体験。楽しかったわ」
(;`・ω・)「……目的は」
爪'ー`)「王の暗殺って所かな? でも、計画は取りやめ」
爪'ー`)「だってアイツ等、面白いと思わない? この世界の大元はアイツの世界? その昔、アイツの世界でエルドラドを見た奴がいる?」
爪*'ー`)「面白いねぇ、いやぁ、面白い。王の暗殺なんかよりも、よっぽど面白い。手ぇ貸したくなっちまった」
- 840 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:23:59 ID:iZys6Kc.0
- (;`・ω・)「……そこを退け。私は彼らを捕まえなければならない」
爪'ー`)「退くかっての。何の為に此処で仁王立ちしてると思ってんだ」
|護衛━◎┥「……こいつッ!」
(;`・ω・)つ「待て。突っかかるな」スッ
|護衛━◎┥「な、何故! コイツを退かさなくては奴らが!」
(;`・ω・)「良いから……。考え無しに食って掛かっては、全員死ぬぞ」
|護衛━◎┥「えっ……」
爪'ー`)「へぇ……。良く分かってるじゃねーか」
(;`・ω・)「……コイツはフォックス。一流の暗殺鬼だ。用心に越した事は無い」
|護衛━◎┥「あ、暗殺鬼……?」
爪'ー`)「おうおう。良く勉強してるじゃねぇか、シャキン・フランクリンよぉ」
【爪'ー`)】
Name:フォックス【Fox】
Age:42
Occupation:暗殺鬼
- 841 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:25:24 ID:iZys6Kc.0
- (;`・ω・)
爪'ー`)「どうした? 来ねぇのか? 逃げちまうぜ、アイツ等」
(;`・ω・)「……クッ」
爪'ー`)「いやぁ……慎重だねぇ、アンタ」
(;`・ω・)
爪'ー`)「慎重は良いぜ。勢いで突っ走ったら歯止めが利かなくなるからなあ。何事も慎重に、だ」
(;`・ω・)
爪'ー`)「ただ、慎重ってのは身を滅ぼす錆になるって事も、理解しておかないとな?」
⊂爪'ー`)つ バッ!
;;;;;;;::::,,,;;:::...⊂爪'ー`)つ.;;;.,;;;;;,::::;;;;;;; プシュゥゥゥウウウウ!!
|護衛━◎┥「ま、魔法……!」
(;`・ω・)「煙幕か!」
(;`-ω-) 「……だが、この程度の魔法。私が打ち消してッ」
⊂(;`-ω-) つ バッ!
- 842 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:25:37 ID:.zq3tg2k0
- ただのルンペンじゃなかったのか
- 843 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:26:28 ID:iZys6Kc.0
- ⊂(;`-ω-) つ
⊂(;`-ω-) つ
⊂(;`・ω・) つ「……打ち消せない?」
|護衛━◎┥「ショボン殿……」
⊂(;`・ω・) つ
|護衛━◎┥「恐らく、この煙は……、魔法の煙などではなく、煙玉の煙なのでは」
(;`・ω・) 「……謀ったか、フォックス!」
「おうおう。まんまと騙されてやんのな」
(;`・ω・) 「何処だッ! 何処にいる!!」
「えーっと、ひぃ、ふぅ、みぃ……12ね。まあまあ多いかな」
(;`・ω・)
「……うーっし。準備は良いか?」
(;`-ω・) 「……各自、攻撃に備えよ! 装備の薄いものは煙幕から逃れよ!!」
- 844 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:28:17 ID:iZys6Kc.0
- |護衛━◎┥「わ……わわっ! 一体、どこに!」
(;`・ω・) 「落ち着け……、こうなれば奴の思う壺だぞ!」
「甘いぜ、ショボン・フランクリン」
(;`・ω・) 「何……?」
「もう、俺の思う壺なんだよ」
(;`・ω・) 「……ぬぅ」
「へっへっへ……。ようやく気が付いたかい……」
(;`・ω・)
「ほんじゃあよぉ……、そら行くぜぇぇぇええええええ!!」
<ドシュッ!!
バシュッ!!>
<グアアアアアアッ!!
(;`-ω-) 「クッ……。全体、煙幕の外に出よ!」
<駄目です!! ずっと奥まで煙幕が続いて………、がああああ!!
(;`・ω・)
(;`・ω・) 「……マズイな」
- 845 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:29:26 ID:mJ/p8J1M0
- >>844ってシャキンじゃね?
支援
- 846 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:30:22 ID:iZys6Kc.0
- 【城内 西門付近】
(;^ω^)タッタッタッタッ
ξ;゚⊿゚)ξ「……見えた! あれが、ルンペンの言ってた西門!」タッタッタッタッ
(;^ω^)「ようやくかお……」
|護衛1━◎┥「居たぞぉ!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……ゲッ!」
|護衛2━◎┥「マタンキ殿!
(・∀ ・)「オラ、一々指示待ってんじゃねぇ! とっと捕まえろ! 殺しても構わねぇ!」
【(・∀ ・)】
Name:マタンキ・ランフ【Matanki Lanv】
Age:24
Occupation:護衛兵
- 847 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:31:25 ID:iZys6Kc.0
- >>844
×ショボン
○シャキン
すまんこ
- 848 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:32:19 ID:iZys6Kc.0
- |護衛2━◎┥つη===「ハッ!」ジャキッ!
|護衛2━◎┥つη===そ ドゴォドゴォ!!
(;^ω^)ヒュンヒュン!!
(;^ω^)「や、やばっ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「いいから走るッ! 止まれば蜂の巣よ!!」ヒュンヒュン!!
(;^ω^)「止まらなくても蜂の巣だお……!」
(・∀ ・)「ケェ!! おめぇら、あんなのも当てられないのかよ! 下手糞!!」
|護衛1━◎┥つη===「し、しかし……」
(・∀ ・)・`)「ああ? 手を休めるんじゃねぇ!」スッ
|護衛1━◎┥「! マタンキ殿!」
(・∀ ・)・ω・`)「あぁん?」
|護衛1━◎┥「後ろ……」
(・∀ ・)「あ?」
(´゚ω゚`) カッ!!
- 849 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:33:09 ID:iZys6Kc.0
- ΞΞΞ(´゚ω゚`)つ))∀ ・) ボキャッ!!
((#))∀ ‐)「ごあァッ!!」ドサッ!
|護衛2━◎┥「マタンキ殿ッ!」
○(´゚ω゚`)「次ィッ!!」
( ´゚)ΞΞΞ○)━◎┥ カァン!!
|護)━◎┥「ぬ、おぉ……」フラフラ……
|護衛1━◎┥「侍女長?! な、何故……!」
(;^ω^)「攻撃が止んだ……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「良く分からないけど、チャンスよ!! 一気に門まで!」タッタッタッタッ
(;^ω^)「うんお!」タッタッタッタッ
- 850 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:34:09 ID:iZys6Kc.0
- (´゚ω゚`)「フゥ……、フゥ……」
((#))∀ ‐)「じ、侍女長……。どういうつもりだ……」
(´゚ω゚`)「あの子達はなぁ!! 俺の飯をうめぇうめぇって食ってくれたんだよぉ!!」
((#))∀ ・)「……え?」
(´゚ω゚`)「そんな良い子達を殺そうとするなんて……、許さねぇえ!!」
((#))∀ ・)「な、何なんだよ、お前……、こんな事すれば……、死ぬぞ!」
(´゚ω゚`)「……あぁ?」
((#))∀ ・)「ええい!! 撃て撃て!! この馬鹿な侍女長も、異世界人とやらも纏めて葬ってやれぇ!!」
|護衛1━◎┥つη===そ「ぬおぉぉおお!!」 ドゴォドゴォ!!
|護衛3━◎┥つη===そ ドゴォドゴォ!!
(´゚ω゚`)「……グッ!!」ドスッドスッ
(´ ω `),;:,':∴ ガフッ!!
- 851 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:35:02 ID:iZys6Kc.0
- (´ ω `)「……ぬぅ」
(´゚ω゚`) ギン!!
○(´゚ω゚`)「ぐぅぅおおおおおおおお!!!」
|護衛3━◎┥「お、お、……」
((#))∀ ・)「馬鹿野郎! ビビるんじゃねぇえ!!」
( ´゚)ΞΞΞ○)━◎┥ カァン!!
((#))∀ ・)「チィ……、バケモノかよ……」
((#))∀ ・)「アイツらぶっ殺すどころじゃねぇなコイツは……」
(´゚ω゚`)「次ィッ!! 来いッ!」
((#))∀ ・)「作戦変更だ! このバケモノをぶっ殺せぇ! 殺らなきゃ俺達が危ねぇ!」
ΞΞΞ(´゚ω゚`)つ))∀ ・) ボキャッ!!
((;;#))∀ )「ば……、な……んで……」ビクビク
(´゚ω゚`)「殺れるもんなら殺ってみなッ!! 片っ端からぶっ飛ばしてやる!」
- 852 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:35:44 ID:.zq3tg2k0
- 流石ショボンさん
- 853 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:36:09 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 街中 その頃、王都ヴィップに集うは歴戦の悪人】
(’e’)「おい、アル」ガクガク
( ▼ -▼)「何でしょう」
(’e’)「武者震いがするな……」ガクガク
(’e’)「俺にも、あのザ・ヒートをぶっ殺せる日が来るなんて……」
( ▼ -▼)「本当なんですかね……」
(’e’)「あぁ?」
( ▼ -▼)「いや、リック・マルレスの情報ですよ。こんな何でも無い時にザ・ヒートが王都を襲うなんざ……」
(’e’)「そりゃ、マジモンに決まってんだろ。リックの情報は信用出来る。そうだろ?」
( ▼ -▼)「まあ、確かにアイツは信用出来やすが……」
(’e’)「アイツは俺に嘘を売った事なんて一度もねぇ! 今回もマジモンだ!」
( ▼ -▼)「はぁ……」
- 854 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:36:57 ID:iZys6Kc.0
- (’e’)「そんでよぉ……、ドサクサに紛れてザ・ヒートを殺すだろ……」
(’e’)「すると、どうだ! 俺様はアウトローの憧れの的よ! ダークヒーローって奴だ!」
(’e’*)「うっひょー……。笑いが止まらねぇなぁ!」
( ▼ -▼)
(’e’*)
(’e’)「なんだよ、アル。文句あんのか」
( ▼ -▼)「本当に、ザ・ヒートに食って掛かる気で?」
(’e’)「おうよ」
( ▼ -▼)σ「だって、足震えてますぜ」
(’e’)「えっ」ガクガク
(’e’) ガクガク
(’e’;)「こ、これは武者震いだってさっきから言ってるだろ!」
( ▼ -▼)「そっすね」
- 855 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:37:35 ID:tCpp8JE.O
- 逃走するたび仲間が増える予感
支援
- 856 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:37:59 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 街中】
<ヽ`∀´>「シラネーヨさん」
( ´ー`)
( ´ー`)「……あ? ザ・ヒートが来たのカーヨ?」
<ヽ`∀´>「いえ、まだ来ないニダ……」
( ´ー`)「だったら黙ってろ。集中してんダーヨ」
<ヽ`∀´>、「す、すみませんニダ」
【<ヽ`∀´>】
Name:ニダー・カリウス【Nida Carius】
Age:21
Occupation:アウトロー
<ヽ`∀´>σ「あ……」
( ´ー`)「来たか?」
<ヽ`∀´>「いや、ザ・ヒートで無く……」
- 857 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:38:31 ID:.zq3tg2k0
- アウトローが集まってるな
- 858 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:39:32 ID:iZys6Kc.0
- (#´ー`) ブチィ!!
(#´ー`)つy=「だったら黙ってろ……ッ! ああッ?!」チャキッ!
【(#´ー`)】
Name:シラネーヨ・アンネル【Sairaneyo Annell】
Age:27
Occupation:アウトロー(5000$)
<;`∀´>
(#´ー`)つy=「聞いてんのかッ?! おいッ!!」
<;`∀´>「あ、あ、……ごめんなさいニダ」
<カッカッ……
(#´ー`)つy=
( ・∀・)「よぉ……花びら落とし。随分とご機嫌斜めじゃねぇか……」
( ´ー`)「……モララー」
- 859 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:41:35 ID:iZys6Kc.0
- ( ・∀・)「てめぇもザ・ヒートか?」
( ´ー`)「……何処でその情報を?」
( ・∀・)「マスタング・ベローだよ。お抱えの情報屋でね」
( ´ー`)「……ふん。だったら今すぐ王都から出て行った方がイーヨ」
( ・∀・)「ほぉ、理由を教えてくれや」
( ´ー`)「……流れ弾が貴様の顔をミンチにする。特に貴様みたいな大悪党はな」
( ・∀・)「へぇ。それって、悪さばっかりしてるから運が無いよって言うジョーク?」
( ´ー`)「そのつもりだが? 笑えないカーヨ」
( ・∀・)「いや、非常に面白いジョークだぜ。気に入ったわ」
( ・∀・)つy= ジャキッ
( ・∀・)つy=「ただ、俺を下に見る様なお前の態度が気に食わねぇなぁ……」
【( ・∀・)】
Name:モララー・ザ・シューティングスター【Morara THE Shooting Star】
Age:21
Occupation:アウトロー(9000$)
- 860 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:42:31 ID:oSGLdZLY0
- ワンピースのルーキー勢ぞろいを思い出すな
- 861 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:43:42 ID:iZys6Kc.0
- ( ´ー`)「あ?」
( ・∀・)つy=「無様に脳みそぶちまけな、クリープ」
( ´ー`)「……喧嘩売る相手、間違えてねぇかヨ」
( ・∀・)つy=「ま、俺が相手にするには間違いかも知れねぇがよ。あんまりにも、格が違いすぎるからな」
( ´ー`)「ふん。……前から貴様は気に食わなかった」
( ・∀・)つy=「HAHAHA……。奇遇だね、俺もさ」
( ´ー`)「数は?」
( ・∀・)つy=「50弱」
( ´ー`)「……上等ダーヨ」
( ・∀・)つy=「いいから銃を抜きな。お前はザ・ヒートの前菜にぴったりだぜ」
( ´ー`)つy= ジャキッ!
( ´ー`)つy=「俺が前菜なら貴様は食前酒に過ぎないと言う事を分からせてやる必要がある」
- 862 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:44:53 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 屋根の上】
_、_
( ,_ノ` )y━・~ プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ふぅ……」プカプカ
(子分 `´)「ミスター・サザンホーク」
_、_
( ,_ノ` )y━・~
_、_
【( ,_ノ` )y━・~】
Name:サザンホーク・シブサワ【Southern Hawk Sivusawa】
Age:49
Occupation:アウトロー(6400$)
(子分 `´)「他のアウトロー共もザ・ヒート目当てに、此処に集まってるみてぇだ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ふぅー……」プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~「俺らは腐ったハイエナ。何処からとも無く死肉を嗅ぎ付けて来る人間の屑」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……何の驚きも無ぇな」
- 863 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:46:00 ID:iZys6Kc.0
- (子分 `´)「だが、他の奴らにザ・ヒートを奪われれば……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「構わねぇよ」
(子分 `´)「……ほう」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「その時は、ザ・ヒートを獲った奴を殺せば良い。単純な話だ。難しく考えるな」
(子分 `´)
_、_
( ,_ノ` )y━・~「アイツが来るまでのんびりしてようや。気負いすぎは体に毒だぜ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……そうだ、歌でも歌おう。ハイエナ達の挽歌を。丁度、取って置きのメロディーが思いついた所なんだ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ふぅー……」プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~「フンフン……フン」〜〜♪
- 864 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:46:48 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 時計台 大時計の内部】
〈[:━] ガシィ!
〈[:━]「……よし。全て装備出来た」
(::::::::)「……本当に来るの、ザ・ヒート」
〈[:━]「さあな。……でも、オットー・ジャブロスの情報だ。一つ賭けてみる価値はあるぜ」
(::::::::)「そう……。でも、見て」
〈[:━]「ん? 何か見えるのか?」
(::::::::)「ええ。此処の隙間から」
〈[:━]「どれ……」グイッ
〈[:━]
〈[:━]「あれは……、サザンホークか?」
(::::::::)「サザンホークだけじゃない。モララーも居たわ」
- 865 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:47:34 ID:iZys6Kc.0
- 〈[:━]「ほー……。とんでもねぇ戦場になりそうだな」
(::::::::)「これだけの数がザ・ヒートを狙ってるなんて……」
〈[:━]「いいじゃねぇか。俺らの目的はザ・ヒートの首を取る事じゃねぇ」
〈[:━]「アイツの持ってる宝玉を手に入れる事だ」
【〈[:━]】
Name:白騎士【White Knight】
Age:22
Occupation:アウトロー(3000$)
〈[:━]「そうだろ?」
(::::::::)「ええ……」
- 866 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:49:25 ID:iZys6Kc.0
- 〈[:━]「だが……、確かに……、敵が多い……。これだと、少し動き辛いかもな」
(::::::::)「じゃあ、どうするの? また、闇雲に突っ込むんじゃ……」
〈[:━]「いや。……この時計台を使うか」
(::::::::)「え?」
〈[:━]「大時計からぶっ放しまくるんだよ。そうすりゃ市民も慌てふためいて、他はザ・ヒートを獲り難い」
(::::::::)「なるほど……」
〈[:━]「後はお前の魔法で、な」
(::::::::)「……分かったわ」
〈[:━]「宜しく頼むぜ」
(::::::::)「ええ、アナタもしっかりやってよね」
〈[:━]「おう。……ただ、フードはしっかり深く被っておけよ。お前は顔が知られてるんだから」
(::::::::)「分かってる」
- 867 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:50:30 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 街中 保安所】
('A`)「……ああ?」
(保安;θθ)「で、ですから、城から異世界人と女が逃げた、と」
('A`)「何? 俺がそいつら捕まえなくちゃいけねぇの?」
(保安;θθ)「そう、指示が出ております」
('A`)
('A`)「面倒だな。お前、頼むわ」
(保安;θθ)「ええ! そんな、ドクオさん……」
('A`)「良いじゃねぇか。逃がしとけばよぉ……」
【('A`)】
Name:ドクオ・ブロンソン【Dokuo Bronson】
Age:26
Occupation:保安官
- 868 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:51:18 ID:iZys6Kc.0
- (保安;θθ)「た、頼みますよ……、上から言われるのは俺なんすから……」
(;'A`)「知らねーよ……。お前が行けばいいだろって……」
(保安;θθ)「いやいや……。ドクオさんの魔法でちゃちゃっと」
(;'A`)「嫌だ」
(保安;θθ)「お願いしますよ……」
(;'A`)「お前は魔法のセンスねーから分かんねぇと思うけど、しんどいんだよ、魔法使うの」
(保安;θθ)「頼みますよ……、こないだ奢ったじゃないですか……」
(;'A`)「そこでこの話出すのはずるいだろ……」
(保安;θθ)「何もずるくないですよ……、お願いしますって……。奢ったじゃないですか……」
(;-A-)「……えー」
(保安;θθ)「頼みましたからね! 自分はもう街に出て奴らを探してきますから!」
(;'A`)「えっ、あっ、ちょっ!」
<バタンッ!
(;'A`)「……マジかよー」
- 869 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:52:24 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 酒場前】
<パァン!!
ドン!!ドン!!>
(市民;-д-)「銃声……?」
(`´;市民)「大変だ!! アウトロー共が撃ち合いを始めたみたいだぞ!」
(市民;-д-)「……何? このヴィップで? どうやって警備を掻い潜ってきたんだ?!」
(`´;市民)「し、知るかよ……! とにかく此処は危ねぇ! 逃げろ!」
<パァン……
パン!!パン!!>
( ФωФ)ザッザッ
( ФωФ)「確かに、以前の王都にアウトローが入り込む事は難しかった」
( ФωФ)「……だが時を経て慢心する警備網など、奴ら腕のあるアウトローからしたらザルに等しい」
( ФωФ)「それを市民が把握していないのは、問題だな」
- 870 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:53:16 ID:iZys6Kc.0
- ( ФωФ)
(子供;´`) ウロウロ
( ФωФ)「少年。外は危険だ。中に入ってなさい」
(子供;´`)「……う、うん。でも、お母さんが……」
( ФωФ)「……親か。何処に居る?」
(子供;´`)「分かんない……」
( ФωФ)「そうか。君の名前は」
(子供;´`)「エル……」
( ФωФ)「分かった。見つけたら必ず君の元に行く様に伝える。だから、今は中に入ってなさい」
(子供;´`)「……うん」
<バタンッ
( ФωФ)
- 871 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:54:15 ID:iZys6Kc.0
- <ザッザッ……
( ФωФ)「……ん?」
(男 ´$`)「……お優しい事だな」
(モブ´口`)「両目に傷のある男……。ロマネスクだろ、お前?」
( ФωФ)「いかにも。君達はモララーの……」
(男 ´$`)「ああ。そうさ」
( ФωФ)「良いのか? 君達以外は、シラネーヨの一味と撃ち合っているのでは?」
(男 ´$`)「へへっ、俺達はあんな奴らより、お前の方に興味があるのさ」
( ФωФ)「ほう」
(モブ´口`)「テメェを殺せば多少は名が売れる。後は分かるな?」
( ФωФ)
(男 ´$`)
(モブ´口`) スッ……
- 872 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:55:05 ID:iZys6Kc.0
- ( ФωФ)つy= ジャキッ!!
(モブ;´口`)「……なッ!(早い……!)」
( ФωФ)つy=そ ドン!!ドン!!ドン!!ドン!!ドン!!!
(男 ´$ζ;;:'' ボシュ!! ドス!
(モブ;´口`)ドス!!ドス!!
( ФωФ)つy=~~~
(モブ;´口`)「うっ……、ぐ……」
( ФωФ)スッ
(モブ;´口`)「……ファ、ファニング撃ちを此処まで正確に」
( ФωФ)
(モブ;´口`)「な、何故……。そこまでの腕を持ちながら……、ザ・ヒートに付いている……」
(モブ;´口`),;:,':∴ ガハッ!!
(モブ; 口 )バタッ
- 873 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:55:55 ID:iZys6Kc.0
- ( ФωФ)
( ФωФ)「……これでも、腕は落ちた方だ」
( ФωФ)
【( ФωФ)】
Name:ロマネスク【Romanesque】
Age:41
Occupation:ガンマン
( ФωФ)
<パァン……!!
パァン! パァン!!>
( ФωФ)「……行くか。先の子の母を探しに」
( ФωФ)ザッザッ
- 874 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:56:46 ID:iZys6Kc.0
- 【王都ヴィップ 二人はようやく城を抜け出し、街に出る】
<ドン!! ドン!!
パァン!!>
ξ;゚⊿゚)ξ「何……、何でこんな事になってるの……?」
(;^ω^)「……さっき言ってた、場を暖めておいたってこの事じゃないかお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「え?」
(;^ω^)「ほら、アイツだお! 昨日のルンペン! 逃げ易くする為に場を暖めておいたって!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……アイツがこの状況を作り出したって事?」
(;^ω^)「そう考えるのが妥当だお」
<パァン……!!
(;‐ω^)「おっ……!」
ξ;-⊿-)ξ「確かに……、逃げやすくなってるかもね……」
- 875 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:58:05 ID:iZys6Kc.0
- (;^ω^)「王都の外に逃げるかお……?」
ξ;-⊿-)ξ「それしか無いでしょ。此処に留まってたって、捕まるだけよ」
(;^ω^)「ですおね……」
(;´ω`)シュン
(;´ω`)「ああ……、さようなら。美しき街ヴィップ」
ξ;゚⊿゚)ξ「いいから早く……」
ξ;゚⊿゚)ξ
(;´ω`)
(;´ω`)「どうかしたかお……?」
ξ;゚⊿゚)ξσ「……見て、あそこ。あの大きな建物の上」
(;^ω^)「お……? 誰か立ってる……?」
( ゚∋゚) ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
.
- 876 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 00:59:24 ID:iZys6Kc.0
- ξ;゚⊿゚)ξ「拳聖……、クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥ……ッ!!」
(;^ω^)「クックルって、あの賞金首の……」
ξ;゚⊿゚)ξ「な、何であんな奴が王都に居るのよ!! 此処は、アウトローが近寄れない様な警備が敷かれてるんじゃないの?!」
(;^ω^)「お……」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン、全速力よ! こんな危険な所、一秒だっていられないわ!」
(;^ω^)
(;^ω^)「ツン」
ξ;゚⊿゚)ξ「な、何よ……」
(;^ω^)「時計台……、見ろお……」
ξ;゚⊿゚)ξ「え?」
(;^ω^)σ「あ、あそこだお! ほら! 大時計から……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……あっ」
- 877 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 01:00:11 ID:iZys6Kc.0
- 〈[:━]
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、あれは……」
(;^ω^)「確か、白騎士とか言う奴だお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ど、どうなってるの? 何で王都に名のあるアウトローが二人も……」
〈[:━]、≠‖Ξ(∴) ジャキッッ!!
(;^ω^)「……何だお、あの武器は」
ξ;゚⊿゚)ξ「知らないわよ……。何する気?」
〈[:━]、≠‖Ξ(∴) ガコン!!
〈[:━]、≠‖Ξ(∴)�瑤宗・� Ξ Ξ Ξ Ξ Ξ ズガガガガガガッ!!!
(; ゚ω゚)「……ッ!! ガトリング?!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ええッ!! 何なの、あれ! 何であんないっぺんに撃てる訳?!」
- 878 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 01:01:00 ID:iZys6Kc.0
- (; ゚ω゚)「み、見た事無いのかお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「知らないわよ! あんなの無敵じゃない! 聞いた事も無いわ!」
(; ゚ω゚)「じゃ、じゃあ……、どうやってあんな物を……」
(; ゚ω゚) ヒュンヒュン!!
(; ゚ω゚)「……おっ! 銃弾が降って……」
<グアアアアアアッ!!
ヌァァァアアアアア!!>
ξ;゚⊿゚)ξ
ξ;゚⊿゚)ξ「に、逃げるわよ……。こんな所にいたら命が幾らあっても足りないわ!!」
(; ゚ω゚)「同感だお……ッ」
.
- 879 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 01:01:56 ID:iZys6Kc.0
- 今日の話で分かった事
・ツンの魔法は電撃の具現化!
・フォックスは暗殺鬼
・フォックスは数々の偽名を持つ?
・ザ・ヒートを狙って数々のアウトローが王都に乗り込む
・王都は混乱に陥る
・モララーVSシラネーヨ。王都を巻き込む戦闘勃発
・ドクオはブーン達が狙い?
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 880 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 01:02:38 ID:iZys6Kc.0
- 訂正すまんこ
最近訂正多いな……。気をつけないと
- 881 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 01:03:24 ID:oSGLdZLY0
- 絶倫乙
面白いわ
- 882 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 01:08:00 ID:.zq3tg2k0
- おもしれえ!
続き待ってる!
- 883 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 09:15:17 ID:cnGF8RvY0
- 乙!!!
- 884 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 11:05:27 ID:8sgm/c5g0
- 乙!
- 885 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 12:52:33 ID:oAGLPqDI0
- wktk
- 886 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 12:54:53 ID:aShbNcXc0
- ショボンとフォックスはパーティ入りだろうか
予想は不粋だが先が気になるな
- 887 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 13:06:25 ID:XrForRnw0
- おつ
一気に物語が動き出した感
すっげー面白い
- 888 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 14:41:38 ID:hgWf3nzoO
-
まとめ読んだら最高だった
支援
- 889 :名も無きAAのようです:2012/01/15(日) 14:50:05 ID:JD1e6sQQ0
- おつおつ
- 890 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:12:45 ID:JpbIqhDE0
-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨\_____∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\/∨\___∧/ ̄ ̄ ̄^V ̄\___________
───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
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∨
/ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄/ <ニニ>、 . <ニニ>、 .
 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
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───────ww─────────────────wwv─√レ─ww──────www───────
___________________,,∧,,, ∧______________,,∧,,, ∧________
∨
.
- 891 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:13:42 ID:JpbIqhDE0
-
Chapter17.
.
- 892 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:15:10 ID:JpbIqhDE0
- 【中央部 王都ヴィップ 屋根の上】
<ズガガガガガガガ……!!
グアアアッ!>
_、_
( ,_ノ` )y━・~ ヒュン!!
_、_
( ,_ノ` )y━・~「凄いな……。まるで銃弾のシャワーだ」
(子分 `´)「白騎士が派手にぶちまけてやがる。……随分と変わった兵器でな」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「白騎士か……。白銀の鎧に赤のマント。洒落っ気のあるハイエナだ」
(子分 `´)「……ミスター。そんな所で寝てる場合じゃねぇ。危険だぜ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
(子分 `´)「聞いてるのか、ミスター。他の者も心配する」
_、_
( ,_ノ` )y━・~ ヒュンヒュン!
(子分 `´)「ミスター。ミスター・サザンホーク」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
- 893 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:16:10 ID:lzxOE4aY0
- 俺が風呂に入るといつも投下が始まる
- 894 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:16:17 ID:JpbIqhDE0
- _、_
( ,_ノ` )y━・~「……大丈夫だ」
(子分 `´)「ほう、言い切るな。ミスター」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「この銃撃はもうじき止むさ。それまで空でも見ていたら良い」
(子分 `´)「もうじき止む……?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……見な。酒屋の屋根の上を」
(子分 `´)「酒屋の……」
( ゚∋゚)
(子分 `´)「……あの半裸の男は、クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥか」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ああ……。珍しい客だ。是非、歓迎したいぜ」
(子分 `´)「ミスター。気に触ったらすまねぇが……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ん?」
- 895 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:17:08 ID:.wWMc0ksO
- 寝れなくなったわ
- 896 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:17:23 ID:JpbIqhDE0
- (子分 `´)「それが銃撃の止む事と、何の関係があるんだ?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~ ヒュンヒュン!
_、_
( ,_ノ` )y━・~「まあ、見てな」
(子分 `´)「……ふむ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「見てるのが暇なら、サインでも貰って来たらどうだい? 俺が買うぜ」
(子分 `´)「ミスター。そいつはナンセンスだ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……自信あったんだがな」
(子分 `´)「ソーリー。自分のセンスを疑った方が良い」
_、_
( ,_ノ` )y━・~ ヒュンヒュン!
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……それにしても、良い空だ。何処までも高く、青い」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
- 897 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:18:17 ID:JpbIqhDE0
- 【王都ヴィップ 酒屋の屋根】
( ゚∋゚) ヒュンヒュン!
(;ΘжΘ)「クックルさん! こんな所に立ってたら危ねぇって!」
<ズガガガガガガ!!
(;ΘжΘ)「おわっ!」ヒュンヒュン!
(;ΘжΘ)「ひょー……おっかねぇ〜……」
【(;ΘжΘ)】
Name:マウス・ディビス【Mouth Davis】
Age:20
Occupation:アウトロー(1900$)
( ゚∋゚)
(;ΘжΘ)「クックルさんってば!」
- 898 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:19:38 ID:JpbIqhDE0
- <ズガガガガガガ!!
(;ΘжΘ)「げぇ!」ヒュンヒュン!
(;ΘжΘ)「……っきしょー! あんにゃろーめ! 見境無しかよ!」
ζ`д´;ζ「クックルさん! 危険ですってば!」
( ゚∋゚)
( ゚∋゚)「…………………………………………。」
(;ΘжΘ)「……ま、まあ。そうっすね」
( ゚∋゚)「…………………………………。…………?」
(;ΘжΘ)「え? い、いや、そうかな……」
ζ`д´;ζ「おい! 何て言ってるんだよマウス!」
( ΘжΘ)「『何が目的か分からんが、此処の人々を巻き込む様なやり方は好ましく無い』」
( ΘжΘ)「『ザ・ヒートよりも、白騎士を止める方が先だ。違うか?』」
(;ΘжΘ)「だってよ!」
- 899 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:21:04 ID:JpbIqhDE0
- ζ`д´;ζ「えー!! 良いんすか、クックルさん! お姉さんの仇じゃないんすか!」
【ζ`д´;ζ】
Name:ロル・マーレ【Roll Mare】
Age:18
Occupation:アウトロー
( ゚∋゚)「…。……………………………………………………。」
(;ΘжΘ)「い、いやいや……、ま、まあ……。いや、やっぱり……。ね? 俺、クックルさんのそう言う所、好きなんすけど……」
ζ`д´;ζ「おい、何て?」
(;ΘжΘ)「『仇か。……己を最期まで優しくしてくれた姉には悪いが、今拳の名の下に止めなくてはならない相手が出来た』」
(;ΘжΘ)「……どう思う?」
ζ`д´;ζ「いやー……、王都の人の為にそこまでしなくても良いかと……」
( ゚∋゚)「……………………………。……。」
(;ΘжΘ)「あ、……で、出来るんすか?」
ζ`д´;ζ「何だって?」
(;ΘжΘ)「『この位置から時計台まで、一跳びで行く。ザ・ヒートはその後だ』」
(;ΘжΘ)「だとよ」
ζ`д´;ζ「え、出来るの? 無理じゃね?」
- 900 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:22:25 ID:JpbIqhDE0
- <ズガガガガガガガ!!
( ゚∋゚)「………。」ヒュンヒュン!
(;ΘжΘ)「『案ずるな』」ヒュンヒュン!
( ゚∋゚)「…………。」ヒュンヒュン!
(;ΘжΘ)「『人が想像しうる事は必ず実現出来る』」ヒュンヒュン!
( ゚∋゚)「…………。」ヒュンヒュン!
(;ΘжΘ)「『……人の可能性を信じろ』」ヒュンヒュン!
ζ`д´;ζ
ζ`д´;ζ「いやいやいや!! 良い言葉なんすけど、ちょっとズレてるっす!」
(;ΘжΘ)「そうっすよ! 大人しくザ・ヒートを待ってましょうや! ね?」
( ゚∋゚)
( ∋ ) ググググッ
ζ`д´;ζ「クックルさん?」
(;ΘжΘ)「…………駄目だ。もう踏ん張り始めてる。本気で跳ぶ気だよ、この人」
- 901 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:23:48 ID:JpbIqhDE0
- ( ∋ ) ググググッググググッ!
ζ`д´;ζ「す、すげぇ……。足が二倍くらいに膨れ上がってる……。全部筋肉なの?」
(;ΘжΘ)「いや、さ。それも凄いんだけどね」
ζ`д´;ζ「どうした、マウス」
(;ΘжΘ)「これ程の力で跳んだら……。屋根、崩れちゃうんじゃね?」
ζ`д´;ζ「……だな」
( ∋ ) ググググッググググッ!
(;ΘжΘ)「……クックルさん! ストップっす! このまま踏み込んだら、俺ら落ちちゃいます!」
( ゚∋゚) ギンッ!!
( ゚∋゚) ドゴォオオ!!
<ガラガラガラガラ!!
ガラガラガラガラ>
ζ`д´;ζ ポカーン
ζ`д´;ζ「……す、すげぇ! 本当に時計台まで届いちまうぞ!!」
(;ΘжΘ)「それ所じゃねぇ! 屋根崩れてんぞ! 俺達、落ちちまうぜ!」
ζ`д´;ζ「へ?」
(;ΘжΘ)「ぎゃあああああああああああああああああ!!」ζ`д´;ζ
- 902 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:25:07 ID:JpbIqhDE0
- 【王都ヴィップ 時計台 大時計】
〈[:━]、≠‖Ξ(∴) ガコン!!
〈[:━]、≠‖Ξ(∴)�瑤宗・� Ξ Ξ Ξ Ξ Ξ ズガガガガガガッ!!!
〈[:━]、≠‖Ξ(∴)�瑤宗・� Ξ Ξ Ξ Ξ Ξ ズガガガガガガッ!!!
〈[:━]、≠‖Ξ(∴)~~~ シュウウウウゥゥゥゥ…
<スタッ!
〈[:━]、≠‖Ξ(∴)「……ん?」
( ゚∋゚)
〈[:━]「……ッ!! クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥ! 一体何処から……ッ!」
(::::::::)「コ、コイツ……、下から跳んで……」
( ゚∋゚)「……………………………………。………。………………。」
【( ゚∋゚)】
Name:クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥ【Cockle-doo-doo-doo】
Age:28
Occupation:アウトロー(4000$)
- 903 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:26:11 ID:JpbIqhDE0
- 〈[:━]「な、何?! 人間かコイツ……」
( ゚∋゚)「………。……。」
〈[:━]「チッ……! 相手が悪すぎるぜ……ッ」
( ゚∋゚)「……。……………。」
〈[:━]「デレッ! 逃げるぞッ!」
(::::::::)「分かったッ!」
⊂(::::::::)つ バッ!
( ゚∋゚)∩「………………。」スッ
〈[:━]「……よし!」
⊂(::::::::)つ「大丈夫……、行って!」
( ゚∋゚)∩「……?」
〈[:━]つy= ガチャ!
( ゚∋゚)そ「?!」
- 904 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:27:16 ID:JpbIqhDE0
- 〈[:━]つy=そ パァン!!
((( ゚∋゚) スイッ
⊂(::::::::)つ(……ッ! 肩を傾けただけで避けた……?! 噂通り、バケモノ……)
⊂(::::::::)つ(……でも)
〈[:━]「ほんのちょっぴり隙が出来れば十分だ……。あばよ!」フラッ
〈[:━] ヒュー……
( ゚∋゚)そ「……!」
(::::::::)「……地上までは着いて来ないでよね!」ピョン!
(::::::::)ヒュー……
( ゚∋゚)「……。……………。…………。」
( -∋-)
( -∋-) スゥゥ……
( -∋-) ハァァ……
( ゚∋゚) ギンッ!
ΞΞΞ( ゚∋゚) ダッ!
ΞΞΞΞΞΞΞΞΞ�瑤宗 �バッ!!
- 905 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:28:58 ID:JpbIqhDE0
- 【王都ヴィップ 街中】
(’e’;)「……銃撃が止まった?」
( ▼ -▼)「本当だ……。何かあったんですかね」
(’e’;)「な、何だよ……。時計台の下まで避難しに来たのによぉ……。ったく、大事を取って来たってのに……」
( ▼ -▼)「いや、アニキ。アンタ、一目散でしたぜ」
(’e’;)「うるせぇ! 生きてこそ、ザ・ヒートを殺せるんだろうが! 口出しするんじゃねぇ!」
( ▼ -▼)「へいへい……」
<パァン……!!
ドン!! ドン!!>
(’e’;)そ「おわあ!」ビクッ!
( ▼ -▼)「シラネーヨとモララーの一味がまだ撃ち合ってるんだ……、アニキ、少し気をつけねぇと流れ弾に……」
(’e’;)
( ▼ -▼)
( ▼ -▼)「アニキ?」
- 906 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:29:56 ID:JpbIqhDE0
- (’e’;)
(’e’;)「逃げるぞ」
( ▼ -▼)「へ?」
(’e’;)「だから、逃げるって言ってんの!」
( ▼ -▼)「さっきまでヒートヒートって息巻いてたクセに……」
(’e’;)「うるせぇ! こんな所危険すぎて居られねぇよ!」
( ▼ -▼)「……へいへい」
(’e’;)「………アル。てめぇ俺の事、情けねぇって思ったろ?」
( ▼ -▼)「え?」
=y⊂(’e’;)「こ、ここ、こんにゃろう!! ザ・ヒートの前にテメェから殺っても良いんだからな!」ガチャ!
(;▼ -▼)「ちょっ! や、やめてくださいよ!」
=y⊂(’e’;)「俺は本気だぞ!」
(;▼ -▼)「わ、分かりましたから! 今はそんな事してる場合じゃねぇって!」
=y⊂(’e’;)「ま、また馬鹿にしたな!」
- 907 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:30:35 ID:GHvit0M20
- クックルが格好良すぎる
- 908 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:31:03 ID:JpbIqhDE0
- (;▼ -▼)「そう言う意味じゃ……」
:(;▼ -▼):そ ビク!
=y⊂(’e’;)「な、なんだよ……」
(;▼ -▼)「アニキ……、上から降ってくるぜ……」
(’e’;)「……またあの銃弾連射か?!」
(;▼ -▼)「……いや、……大元」
(’e’;)「大元?」
�堯�[:━]そ スドォォン!!
(’e’;)「のわっ!!」ビクゥッ!
(;▼ -▼)「……もう一人来やすぜ!」
(::::::::)スタッ!
(’e’;)「ほわっ!!」ビクゥッ!
- 909 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:31:04 ID:lzxOE4aY0
- クックルさんピトーかよwww
- 910 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:32:45 ID:JpbIqhDE0
- 〈[:━]「デレッ!」
(::::::::)「大丈夫! 走って!」
ΞΞΞ:━] シュタタタタタタタタタ!!
ΞΞ::::::::)シュッ! タッ! タッ! タッ!
(’e’;)「な、何だったんだ……。ありゃ……」
(;▼ -▼)「信じられねぇ……。上から落ちて来たってのかよ……」
(’e’;)「しかも、何だあの走り……。あんなデカイ甲冑着けてるのに、身軽過ぎんだろ……」
(;▼ -▼)「後ろのフードの方に至っては、まるで重力が無ぇみたいに跳ねて……」
(’e’;)「ああ……、壁蹴ってトントン行っちまったぜ……。人間じゃねぇや……」
(;▼ -▼)「……多分魔法じゃないっすかね。強化系の」
(’e’;)「……あ?」
(;▼ -▼)「体でも軽くしてるんだと思いやす。珍しい魔法ですから、俺も見るの初めてだ……」
- 911 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:36:10 ID:JpbIqhDE0
- (’e’;)「……おいおい、こんな奴らがウロウロしてんのか。ヤバイな。うん。逃げよう!」
(;▼ -▼)
(’e’;)「……アル? どうした?」
(;▼ -▼)「ははっ……。また、上から何か来ます」
(’e’;)「またかよ! 俺、もう耐えらん無いぜ!」
��( ゚∋゚)そ ズドッ!!
( -∋゚)「……!!」ミシッ…
(’e’;)「……ッ! クックル・ドゥ・ドゥ・ドゥ!」
(;▼ -▼)「なっ……! クックルは魔法が使えないはずじゃ……。ま、まさか生身で……」
ΞΞ ゚∋゚) シュタッ! タッ!!
(’e’;)
(’e’;)「……行っちまった」
(;▼ -▼)「あ、あれこそ人間じゃねぇって奴ですぜ……」
- 912 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:37:10 ID:JpbIqhDE0
- 【王都ヴィップ 街中】
( ´ー`)つy=そ パァン!!
(モラ`ζ@;;:,.'" ボシュ!
( ´ー`)つy=~~~
(モラ;@ー@)「……コイツに死角は無ぇのかよ!」
( ´ー`)つy=そ パァン!!
(モラ;@ー@)「あ゛ッ!」ドスッ!
( ´ー`)つy=~~~「チッ……、こんな奴ら相手にするだけ弾の無駄だヨ……」
(モラ;@ー@)
( ´ー`)
:(モラ;@ー@): プルプル
(モラ;@ー@)つy=「お、お……」ガチャ…
( ´ー`)「……あ?」
- 913 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:38:33 ID:JpbIqhDE0
- (((モラ;@ー@)つy=)) ガクガク
( ´ー`)
(((モラ;@ー@)つy=))「お……、お……」ガクガク
( ´ー`)「……死ぬまで俺を狙うか?」
(((モラ;@ー@)つy=)) プルプル
(モラ;@ー@)つy=
( ´ー`)
(モラ@ー@)ガクッ…
( ´ー`)
(;´ー`)、「……チッ」
(;´ー`)
(;´ー`)「……おい」
<ヽ`∀´>「ニダ?」
( ´ー`)「……ある程度片付いたら、コイツ埋めとけ」
<ヽ`∀´>「分かりましたニダ」
- 914 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:40:07 ID:JpbIqhDE0
- 【中央部 王都ヴィップ 屋根の上】
(子分 `´)
(子分 `´)「……ん?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「どうした」
(子分 `´)σ「ミスター……、見ろ」
|王兵━◎彡^・∋ パカラッパカラッ!
(子分 `´)σ「……軍が出てきたぜ。いよいよ、本格的に荒れ始めるな」
_、_
( ,_ノ` )y━・~
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……相応しく無ぇ」
(子分 `´)「ミスター?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「此処はハイエナ達の戦場。高貴なレオの遊び場なんかじゃ無ぇ……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
- 915 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:41:19 ID:JpbIqhDE0
- _、_
( ,_ノ` )y━・~「……銃を」
(子分 `´)つr=━━「やる気かい、ミスター」スッ
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「ああ。……ハイエナはハイエナの戦い易い様にフィールドを変えるのさ」スッ
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「……特に、俺らの様な脳のあるハイエナはな」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━、 ジャキッ!
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「弾はどれだけある?」
(子分 `´)「ミスターが十分に満足する位は用意してあるぜ」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「……そうか。じゃあ、おっぱじめよう」
(子分 `´)「俺達も手伝うか?」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「いや、そこで見てな」
(子分 `´)「了解だ、ミスター」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「……レッド・ホー・ダウン、ビッグ・ガン・ダウン」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━「空気を読めないレオには谷底がお似合いだぜ……」
- 916 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:43:21 ID:JpbIqhDE0
- 【王都ヴィップ 街中】
|王兵1━◎彡^・∋ パカラッパカラッ!
|王ζ"';@;;,ζ1━◎彡^・∋ カシュッ!
��|王兵2━◎彡^・∋「なっ……!」
|王兵2━◎彡^・∋ 「……馬鹿なッ! 甲冑だぞ……ッ!」
|王兵3━◎彡^・∋「一体何処から……ッ」
(王兵 十彡^・∋「……おいッ! 上だ! 上からだ!」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━~~~~
|王兵3━◎彡^・∋「サ、サザンホーク……ッ! あんな奴までッ!」
��|王兵3━◎彡^ζ;;@"',,.ξ・∋ ボシュッ!
|王兵3━◎| 彡^ζ;;@" グラッ!
ΞΞΞΞΞ|王兵3━◎|そ「ぐあぁ!」ドサァァ……!
(王兵 十彡^・∋「リッド! 大丈夫か!」
- 917 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:44:26 ID:JpbIqhDE0
- |王兵3━◎|「だ、大丈夫だ……」
(王兵 十彡^・∋「ね、狙われてる……のか?」
|王兵2━◎彡^・∋「狙われてる……?! お、俺達は狙われてるのか……?! う、うわあ! わあああ!」
(王兵 十彡^・∋「お、おい! 落ち着……」
(王兵 ξ;;@"..,彡^・∋ ボチュ!!
|王兵2━◎彡^・∋「う、うわああああああああああああ!!」
('A`) ザッザッ…
|王兵2━◎彡^・∋「助けてくれえええええええええええ!!」
('A`)「何処なんだよ……、ブーンとツンって奴は……」
('A`)「こう騒がしかったら見つかるもんも見つから無ぇって……」
|王兵2━◎彡^・∋「た、頼むぅ!! 狙われてるんだ! 助けてくれぇ!」
('A`)
(∩'A`)「……あー、あー、聞こえなーい」
|王ξ;;@"..兵2━◎彡^・∋ ボチュ!!
- 918 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:45:33 ID:JpbIqhDE0
- ('A`)「さて……、静かになったかな……」
_、_
( ,_ノ` )つr=━━そ ドン!!
<ギャアアアアアアア!!
アルス! アルス……!>
('A`)「おー……。しっかし、随分な戦場じゃねぇか……」
('A`)「何っつぅ面倒な事に……。こんな事、言って無かったよなあ、アイツ……」
('A`)「……だって、俺、あれだぜ? ブーンとか言う異世界人? そいつ殺してでも良いから捕まえろって言われただけだぜ?」
('A`)「なのに、何これ? アウトローだらけ。しかも首に金掛かってる奴らばっかり」
('A`;)「……って、あれ? 俺、こいつらも捕まえなきゃ駄目なんじゃない?」
('A`;)「えっ、超しんどい」
(-A-;)
(-A-)「……よし、決めた」
('A`)b「さっさとブーンって奴らぶっ殺して家帰って寝る! で、このアウトローも見なかった事にする! 戦闘も知らなかった事にする!」
- 919 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:47:00 ID:JpbIqhDE0
- 【王都ヴィップ 街中 二人は混乱の中、駆け抜けて行く】
<ドンドン!! ドン!
パァンッ!!>
(;^ω^)タッタッタッタ!
(;^ω^)「……と、時計台からの攻撃が無くなったから安心したけど、全く落ち着かないじゃないかお!」
(;´ω`)「何でこんな事に……」
ξ;゚⊿゚)ξ タッタッタッタ!
ξ;゚⊿゚)ξ「文句言わない! 早く走って!」
(;^ω^)「これでも全速力だお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……あっ!」
(;^ω^)「どうしたお?」
ξ;゚⊿゚)ξσ「……王都の門! 出口よ!」
(;^ω^)「や、やったお! あとちょっとだお!」
- 920 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:48:18 ID:JpbIqhDE0
- ('A`)
(;^ω^)タッタッタッタ!
(;^ω^)「……あれ、門の前に誰かいるお」
('A`)
ξ;゚⊿゚)ξ タッタッタッタ!
ξ;゚⊿゚)ξ「……保安官」
(;^ω^)「え?」
ξ;゚⊿゚)ξ「胸のバッチよ! よく見なさい!」
(;^ω^)「あの星型のバッチかお……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「そうよ。きっと私達を捕まえるつもりなんだわ……」
(;^ω^)「……どうするお? 違う門探すかお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「……また街の中心に戻るって言うの? まだ此処で戦った方がマシよ」
(;^ω^)「おっ……」
ξ;゚⊿゚)ξつy=「突っ込みながら一気に行くわよ!」チャキッ
- 921 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:49:34 ID:JpbIqhDE0
- ('A`)
('A`)「……そのまま突っ込んで来る気か?」
ξ;゚⊿゚)ξつy= タッタッタッタ!
(;^ω^) タッタッタッタ!
ξ;゚⊿゚)ξつy=そ パァン!!
('A`) ドスッ!
('A`)
(;^ω^)タッタッタッタ!
('A`)
('A`)「あー……、面倒臭ぇなあ……」
(;^ω^)「……倒れない? 確かに当たったはずだお」
ξ;゚⊿゚)ξつy= ピタッ!
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ、何で?」
(;^ω^)「分からないお……。魔法かお……?」ピタッ
('A`)
ξ;゚⊿゚)ξ「……突っ込むのは危険ね」
- 922 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:50:38 ID:JpbIqhDE0
- ('A`)
('A`) ザッザッ…
(;^ω^)「近寄って来る……」
('A`)「おーい、そこから動くんじゃねぇぞー……」ザッザッ…
('A`)「大人しくバシッと捕まってくれ。面倒だから」ザッザッ…
(;^ω^)「ど、どうするお?」
ξ;゚⊿゚)ξつy= ジャキッ!
ξ;゚⊿゚)ξつy=そ パァン!! パァン!!
('A`) ドスッ!ドスッ!
('A`)
('A`)「……面倒臭ぇなぁ、おい」ザッザッ…
:(; ゚ω゚):「き、効いてない……、それどころか怯みもしないお……ッ」ゾクッ
ξ;゚⊿゚)ξつy=「のん気に見てないでアンタも撃ちなさいよ!」
(;^ω^)つy=「……分かってるお!」ジャキッ!
- 923 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:51:18 ID:JpbIqhDE0
- (;^ω^)つy=そ パァン!! パァン!!
ξ;゚⊿゚)ξつy=そ パァン!! パァン!!
('A`) ドスッ!ドスッ!ドスッ!
('A`)「おー、おー、ど派手だねぇ……」ザッザッ…
(;^ω^)つy=「……こ、これだけ撃ってものんびり歩けるのかお?!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……チィッ」
⊂ξ;゚⊿゚)ξつ バッ!!
ξ;゚⊿゚)ξつ―――z___∧___そ バチバチバチッ!!
��('A`)そ ビリビリビリッ!!
��('A`)そ「……電撃か? へぇー……、そんな魔法あるんだな……」ザッザッ…
��('A`)そ「しかも、うまく当てるんだな……。電撃っつーと、割りと不安定なイメージだが……」ザッザッ…
ξ;゚⊿゚)ξ「……ハァハァ。やっぱり、効いてない?」
(;^ω^)「……ばっちり効いて無いお!」
- 924 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:52:42 ID:JpbIqhDE0
- ('A`)「もう諦めてくれや……」ザッザッ…
(;^ω^)「……ど、ど、どうするお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「に、逃げるわよ……! こんな訳の分からない奴が相手じゃ……」
('A`)つy=「あー……、逃げられると困る」チャキッ!
('A`)つy=そ パァン!!
ξ; ⊿ )ξ「…ッ?!」ドスッ!
ξ; ⊿ )ξ,;:,':∴ カハッ!!
(;^ω^)「ツン?!」
ξ; ⊿ )ξ バタッ
ξ; ⊿ )ξ「い、痛……、うっ……」
(; ゚ω゚)
('A`)つy=「悪ぃな。俺も仕事なんだ。恨むなら、アイツに奢ってもらった過去の俺を恨んでくれ」
(; ゚ω゚)「ツン……ッ! ツン!」
ξ; ⊿ )ξ「う……、う……」
- 925 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:53:38 ID:JpbIqhDE0
- (; ゚ω゚)
ξ; ⊿ )ξ ドクドク
(; ゚ω゚)(ど、どうするお……。結構血が出て……、このままじゃツンが……)
('A`) ザッザッ…
(; ゚ω゚)
('A`) ザッザッ…
(; ゚ω゚)(……それ所か、僕までヤバイんじゃ無いかお?)
(; ゚ω゚)
(; ゚ω゚)(ああああああああ!! どうするお、どうするお、どうするお!!)
(; ゚ω゚)
(; ゚ω゚)そ ハッ
【∬´_ゝ`)つ凸「アナタにこれを持たせようと思って……」】
【( ^ω^)つ凸「これは……?」】
【∬´_ゝ`)「このビン一杯に私の魔力を封じ込めておいたの」】
- 926 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:54:26 ID:JpbIqhDE0
- (; ゚ω゚)
【l从・∀・ノ!リ「実は、イモジャも用意したのじゃ」】
【l从・∀・ノ!リつ凸「はい」】
【(;^ω^)「お、おお! 良いんですかお?」】
(; ゚ω゚)「……ビン!」ガサゴソッ
('A`)「無駄な抵抗はやめてくれよ……。面倒だから」
('A`)つy= チャキッ!
(; ゚ω゚)つ凸(……こ、これを割ればッ!) スッ…
(; ゚ω゚)ミ パリーン!!
('A`)つy=そ パァン!!
(;>ω<)「………ッ!」ギュッ
(;>ω<)
(;>ω<)「……、?」
- 927 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:55:47 ID:JpbIqhDE0
- (;^ω^) ))) ヴゥゥゥン……
(;^ω^)「……やった」
('A`;)「あ、ああ? 結界か?」
(;^ω^)「……アネジャさん、助かりましたお!」
('A`;)「ちっ……、面倒だな……」
(;^ω^)「ツン! 今の内に逃げるお!」
ξ; ⊿ )ξ「はぁ……はぁ……」
(;^ω^)「い、息が浅い……? そしたら、先にイモジャさんのビンで……」
(;^ω^)つ凸 スッ
<ザッザッ……
(;^ω^)つ凸(……お?)
( ・∀・)ザッザッ……
(; ゚ω゚)つ凸
(; ゚ω゚)つ凸(モ、モララー……!)
(; ゚ω゚)つ凸(……最悪のタイミングだお!!)
- 928 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:57:46 ID:JpbIqhDE0
- ( ・∀・)「よーぉ……、ドクオ・ブロンソン」
('A`;)「ああ? ……モララーか?」
( ・∀・)「へへっ。シラネーヨと遊んでたら、思いも寄らない出会いだぜ……」
('A`;)「チッ! ……今はてめぇに構ってる暇なんぞ無ぇんだよ。面倒臭ぇ」
( ・∀・)「……覚えてるか?」
('A`;)「知らん。忘れた。どけって。お前の後ろの奴捕まえなきゃなんねーのよ」
( ・∀・)「……ほら、この腹の傷だよ」ガバッ
( ・∀・)「お前に腹抉られてよぉ……痛かったぜぇ……」
('A`;)「うっせぇ。俺は覚えて無ぇ。どけって」
( ・∀・)つy= ジャキッ!
('A`;)「……あ?」
( ・∀・)つy=「あれから殺したくて殺したくてうずうずしてたんだよ……」
('A`;)「お、おい……、俺今日はアウトロー見て無い事にしたいんだけど……」
- 929 :名も無きAAのようです:2012/01/19(木) 23:59:26 ID:JpbIqhDE0
- ('A`;)
( ・∀・)つy=
( ・∀・)つy=「あー……。そういや、お前……、何やっても効かねぇんだよなぁ……」
('A`;)「お、おう。だから、諦めてどっか行け。しっしっ!」
( ・∀・)つy=
( ・∀・)つy=「……お前、魔法発動させてからどの位経ってる?」
('A`;)
( ・∀・)つy=「俺達がドンパチ始めたのは……、だいたい一時間くらい前で……」
( ・∀・)つy=
( ・∀・)つy=「……流石に、一時間以上結界張り続けてるってぇのは無理だよなぁ」
( ・∀・)つy=「特にお前の、強力で無駄の無い結界なんかはな」
('A`;)
( ・∀・)つy=「そろそろ、切れるんじゃないの? 辛いでしょ、無駄なく体を覆うタイプってのは疲れるって聞くぜ?」
=y⊂('A`;)「チィ……ッ!」 ジャキッ!
(*・∀・)つy=「ヘヘッ! そう来なくちゃなぁ! ドクオ・ブロンソン!」
- 930 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 00:00:36 ID:/AZ9PmqI0
- =y⊂('A`;)「遊んでる暇は無ぇんだ! 速攻で終わらす!」
(*・∀・)つy=「おいおい、もっと楽しもうぜ! 速攻なんてつまらねぇよ!」
=y⊂('A`;)「チッ! 相変わらずやり辛い相手だぜ……ッ」
(*・∀・)つy=「そいつぁお互い様よ! 楽しもうぜえ? なあ!」
(;^ω^) ))) ヴゥゥゥン……
(;^ω^)(何か良く分からないけど、今の内ってやつかお……?)
ξ; ⊿ )ξ ピクッ
(;^ω^)つ凸「ツン……、動くなお……、今直すお……」スッ
(;^ω^)「……これを傷口に当てて」
つ凸⊂
ξ; ⊿ )ξ
- 931 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 00:01:49 ID:/AZ9PmqI0
- ξ; ⊿ )ξ ポゥゥ
(;^ω^)「おお……」
ξ; ⊿ )ξ
(;^ω^)「傷が塞がって……」
ξ ⊿ )ξ
(;^ω^)「……よし! 逃げるお! ツン、少し我慢してくれお……!」
ξ ⊿ (;^ω^)「よっこいしょ!」
('A`;)「あっ! お前ら、逃げる気か!」
=y⊂( ・∀・)つy=「何処見てやがるッ!! オラオラオラァァァア!!」
つy=そ ∀・)つy=そ ドン!ドン!ドン!ドン!!
('A`;)「あー……、糞ッ! 面倒だな、おい!」ドスドスドスッ!!
�堯瓧硎�('A`;) パァン!!
ΞΞ( ・∀・)タッ!
('A`;)「……ええい!! ちょこまかと! 」
……
- 932 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 00:02:55 ID:/AZ9PmqI0
- 今日の話で分かった事
・クックルのフィジカルは人間離れ
・ツンの魔法捌きは器用な方?
・ドクオの魔法は高純度の結界(目視不可能)
・ビンは割っても効果あり
・ドクオは極度の面倒臭がり
・ブーン、ツンをおぶって逃げ出す!
・モララーは双銃使い
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
- 933 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 00:09:29 ID:wTpamFII0
- 乙!
- 934 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 00:31:53 ID:Exx0xMko0
- 乙
デレ出てきたか
- 935 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 00:54:18 ID:k62WXJmk0
- おつ
- 936 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 01:35:50 ID:KEVPA3Bg0
- 乙
- 937 :名も無きAAのようです:2012/01/20(金) 11:13:57 ID:6FDD5wi20
- 強キャラがわんさか出る展開はいつ見ても面白い
- 938 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:26:52 ID:KQeeJAVU0
-
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 ̄ .フ ./ / / ̄/ / ___/ ̄/ ____ / / ̄/ / | | . | | .
__/ (___'ー' _/ / /___  ̄//____/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ_/ /___.ノ /_ノ,___/ ̄ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
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∨
.
- 939 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:27:45 ID:3.C5i8f.0
- きた?
- 940 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:29:02 ID:KQeeJAVU0
-
Chapter18.
.
- 941 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:30:22 ID:KQeeJAVU0
- 【中央部 王都郊外 廃れた空き家】
<ガチャッ!
( ゚∋゚)
(;ΘжΘ)「あー! クックルさん! 何処行ってたんすか!」
ζ`д´;ζ「あの後、大変だったんすよ!」
( ゚∋゚)
(;ΘжΘ)「軍が本格的に投入されたらモララーもシラネーヨもそそくさと逃げちまって……、取り残されたら死んでたぜ!」
ζ`д´;ζ「サザンホークもだってそうだ! キメて軍だけ撃ってたのに、数が多くなって来たらケツまくって逃げやがった!」
( ゚∋゚)「…。………………。……………。」
ζ`д´;ζ
ζ`д´;ζ「何だって?」
(;ΘжΘ)「『そうか。引き際を一瞬で判断出来る良いアウトロー達だな。目の前に囚われすぎない強さを持つ』」
ζ`д´;ζ「のん気っすね……」
(;ΘжΘ)「ったく、ザ・ヒートだって来なかったしよ……、結局踊らされてただけなんじゃねーのか? 俺ら」
ζ`д´;ζ「っぽいな。気合一杯で王都入りしたのに良いザマだぜ」
- 942 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:31:58 ID:KQeeJAVU0
- ( ΘжΘ)「……で、クックルさん。白騎士と黒フードはどうしたんすか?」
( ゚∋゚)「………。」
(;ΘжΘ)「クックルさんでも駄目だったんすか」
( ゚∋゚)「………………………。…………。…………………。」
ζ`д´ ζ「何て言ってるの?」
( ΘжΘ)「一言目が『駄目だった』で」
( ΘжΘ)「二言目が『全力で追いかけたが、逃げられてしまった。己も修行が足りない。より強く成るべきだと感じた』」
ζ`д´ ζ「何悟ってるんすか、クックルさん。もう十分人間離れしてるっすよ」
( ΘжΘ)「でも、クックルさんでも追いかけられないって凄いよな……」
( ゚∋゚)「………。」
( ΘжΘ)「『奴らは奇妙な魔法を使う』……?」
ζ`д´ ζ「奇妙な魔法?」
- 943 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:32:59 ID:KQeeJAVU0
- ( ゚∋゚)「………。…………。…………………………。」
( ΘжΘ)「『そうだ。普通の魔法とは違う。コードと似たような特質性を持っていた』」
( ゚∋゚)「…、………………。………………。」
( ΘжΘ)「『だが、コードのそれとは明らかに違う。……強化系の魔法である事は間違いない』」
ζ`д´ ζ「その魔法を使うのって黒フードっすよね」
( ΘжΘ)「白騎士は魔法使えないって聞くしな」
( ゚∋゚)「……………………。…………………………………………。」
( ΘжΘ)「あー……。どうなんすかね」
ζ`д´ ζ「なんだって?」
( ΘжΘ)「『対象者の体を軽くする物だと思ったが違う。重みは持ったままで、重力を差し引いた様な動きを作り出していた』」
ζ`д´ ζ「……そんな魔法あんの? 凄ぇや」
( ΘжΘ)「な。凄ぇな」
ζ`д´ ζ「しかも、何にでも応用出来るよな」
( ΘжΘ)「だな。聞く限りじゃ、相当強力な魔法だぜ」
- 944 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:34:18 ID:KQeeJAVU0
- ( ゚∋゚)
ζ`д´ ζ「まあ、クックルさんが無事でなによりっすよ」
( ΘжΘ)「……で、これからどうするんすか?」
( ゚∋゚)「…………。」
( ΘжΘ)「『ザ・ヒートを追う』っすか……」
ζ`д´ ζ「やっぱお姉さんの仇、討たなきゃっすよね……」
( ゚∋゚)
( ΘжΘ)「それで……、ザ・ヒートの居場所って言うのは……」
( ゚∋゚)「……。」
(;ΘжΘ)「分かんないんすか」
ζ`д´ ζ「ま、そうだろ。他のアウトローだってザ・ヒートを血眼になって探してるんだ」
ζ`д´ ζ「ほんのちょっとした情報でもこぞって集まってくる。そんだけ、必死って事だよな……」
- 945 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:35:29 ID:KQeeJAVU0
- ( ゚∋゚)「…、………………………。…………。」
( ΘжΘ)「そうっすよね……。何もしないで此処にいるよりは……」
ζ`д´ ζ「何つってんの?」
( ΘжΘ)「『だが、奴が動くのを待っていても何も始まらない。まずは西部に行くべきだ』」
ζ`д´ ζ「西部か……」
( ゚∋゚)
( ΘжΘ)
( ΘжΘ)「……うまく行けば、ザ・ヒートをぶっ殺せますね。クックルさん」
ζ`д´ ζ「ぶちのめしてやりましょう。そうじゃねぇと、俺らの気持ちも整理がつかねぇ……」
( ΘжΘ)「俺ら皆……、クックルさんに着いて行きますからね」
( ゚∋゚)
( -∋-)(……。)
- 946 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:36:35 ID:KQeeJAVU0
- 【南部 荒野】
_、_
( ,_ノ` )y━・~ プカプカ
(子分 `´)「ミスター」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「調べ終わったか?」
(子分 `´)「ああ。王都に入った36人の内、死んだのは1人、怪我が5人だ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……そうか」
(子分 `´)「あれ以上戦ってたら、もっと被害が出てたぜ。良い引き際だった」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ハイエナは死肉さえ貪れれば良い。無理は禁物だぜ……」
(子分 `´)「……モララーもシラネーヨも同じタイミングだった。まるで打ち合わせたのかの様にな」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「打ち合わせてなんか無ぇよ……。屑の意識が脳に囁くのさ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「無様に逃げろ。血反吐を撒き散らしながら、自分のプライドを踏み躙れってな」
- 947 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:37:35 ID:KQeeJAVU0
- _、_
( ,_ノ` )y━・~「……さて」
(子分 `´)「ん?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「用意しな、屑共」
(子分 `´)「……もう次の行き先が決まったのか?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……西部だ」
(子分 `´)「西部……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ああ」
(子分 `´)「まさか、ザ・ヒートを?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~
_、_
( ,_ノ` )y━・~「確かに、こうして荒野で燻ってるのは実に屑らしくて良い……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……実に良いんだが、時にはハングリーに獲物を追いかけるのも悪く無ぇ。そう思っただけの事さ」
- 948 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:38:21 ID:KQeeJAVU0
- (子分 `´)「ふむ……。では、すぐに用意をする」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「ああ……。頼むぜ」
(子分 `´)「おいっ! 聞いたか!! 今晩中には西部に出るぞッ! 野郎共、用意しやがれッ!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~ プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ふぅー」プカプカ
_、_
( ,_ノ` )y━・~「恐らく他の屑共も西部に出てくるだろうな……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「血に飢えた狼。死肉を貪るハイエナ。這い蹲る蛆虫を見下ろすハゲタカ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……フッ」
(子分 `´)「……ミスター?」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「何でも無い。ただ、俺らみてぇな屑が集まるのを想像しちまっただけさ……」
(子分 `´)「ふむ……」
_、_
( ,_ノ` )y━・~「……ザ・ヒート、か。ガラにも無く、楽しみにしてるぜ。その顔を真赤に塗るのをな」
- 949 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:39:38 ID:KQeeJAVU0
- 【東部 小さな洞窟】
( ´ー`)
<ヽ`∀´>「シラネーヨさん……。8人、帰って来ないニダ……」
( ´ー`)「……多いな」
<ヽ`∀´>、「はい、ニダ。……シラネーヨさん」
( ´ー`)「あ?」
<ヽ`∀´>「……結局、ウリ達は踊らされていたニダか?」
( ´ー`)「どうだろうな。最初からザ・ヒートが来ると言うのは無かった話なのか。それとも、この騒ぎで一旦引いたのか」
<ヽ`∀´>、シュン
<ヽ`∀´>「……もし、踊らされていただけで8人の命が失われたのなら……彼らは報われないニダ」
( ´ー`)「何言ってんだヨ」
<ヽ`∀´>「……えっ?」
( ´ー`)「俺らは社会のレールから外れた。理由はどうあれ、いつだって死の縁を歩いている」
( ´ー`)「俺達に報われるも糞も無ぇんだ……。例え、どんな形で死のうとナ」
<ヽ`∀´>、「……はいニダ」
- 950 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:40:37 ID:KQeeJAVU0
- ( ´ー`)「……それで、アイツはどうした」
<ヽ`∀´>「ニダ?」
( ´ー`)「モララーん所の奴、一人捕まえたって言ってたよな。そいつダーヨ」
<ヽ`∀´>「あっ……今、連れて来させますニダ」
<ヽ`∀´>「おい!」パンパン!
(子分-Å-)「へい……。コイツです……」
(モラ;´`)「……チッ」
( ´ー`)「コイツか……。ニダー」
<ヽ`∀´>「はい」
( ´ー`)「縄を解いてやれ」
<;`∀´>「ええ?!」
- 951 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:41:44 ID:KQeeJAVU0
- <;`∀´>「い、良いんですニダ?」
( ´ー`)「ああ。だが、逃がすなよ……。縄を解いたらしっかりと押さえておけ」
<;`∀´>「は、はいニダ」
<;`∀´>つ(モラ;´`) スルスルスル……
(モラ;´`)「へ……。少しは楽になったぜ……」
( ´ー`)「ニダー」
<;`∀´>「はい」
( ´ー`)「コイツの小指を一本、立たせろ」
( ´ー`)σ「こう、自分の顔の横に…・・・。そうだな、出来るだけ顔に近い方が良い」
<;`∀´>つ グイッ!
(モラ;´`)σ「……てめぇ、まさか」ググッ
( ´ー`)
( ´ー`)つy= ジャキッ!
- 952 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:43:47 ID:KQeeJAVU0
- (モラ;´`)σ「……や、やめろ! 頭まで吹き飛んじまう!!」ググッ
(モラ;´`)σ「それに、俺を押さえつけてるコイツまで死んじまうかもしれねぇんだぞ!! 馬鹿かてめぇは!」
( ´ー`)つy=「ニダー……」
<;`∀´>つ「は、はいニダ……」
( ´ー`)つy=「俺は、何て呼ばれてる?」
<;`∀´>つ「……花びら落し、ですニダ」
( ´ー`)つy=「そうだ。その射撃の正確性から付けられた異名ダーヨ」
( ´ー`)つy=「まるで、花びらを一枚ずつ落として行くかの様な繊細な射撃……。そんな意味が込められてるんだろう」
( ´ー`)つy=「だがな、ニダー」
<;`∀´>つ
( ´ー`)つy=「そんな事が、可能だと思うか?」
( ´ー`)つy=「銃で花びらを落とすなんて事が……。花を吹っ飛ばす事無く……」
(モラ;´`)σ「やめろ……ッ! 頼む、やめてくれ!」ググッ!
- 953 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:44:43 ID:KQeeJAVU0
- <;`∀´>つ
( ´ー`)つy=「正直に言え。可能だと思うか……?」
<;`∀´>つ「む、無理だと思うニダ……」
( ´ー`)つy=「そうだ。無理だ。無理なんだよそんな事は」
(モラ;´`)σ「……お、おい! やめろ!」
( ´ー`)つy=「確かに、俺は射撃の腕に多少の自信があるヨ」
( ´ー`)つy=「だが、花びらだけを落とすって言うのは絶対に無理だ」
<;`∀´>つ「ニダ……」
( ´ー`)つy=「……次の質問だ、ニダー」
( ´ー`)つy=「俺はこの位置から、コイツの頭を吹っ飛ばさず小指だけを弾く事が出来ると思うか?」
( ´ー`)つy=「もちろん、お前に当たってもアウトだ」
<;`∀´>つ
( ´ー`)つy=「正直に言え」
- 954 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:45:56 ID:KQeeJAVU0
- <;`∀´>つ
<;`∀´>つ「そ、それは……」
( ´ー`)つy=
<;`∀´>つ「……無理、かも知れませんニダ」
( ´ー`)つy=「そうだな。俺もそう思う」
(モラ;´`)σ「……ッ!」ググッ!
( ´ー`)つy=「これだけ頭と小指の距離が近ければ、難しい。成功しちまえば、それこそ【花びら落し】だ」
(モラ;´`)σ「お、おい……、冗談だよな?」ググッ!
( ´ー`)つy=「ニダー」
<;`∀´>つ
( ´ー`)つy=「しっかり押さえておけ」
<;`∀´>つ「はいニダ」ググッ!
(モラ;´`)σ「や、やめてくれ! 頼むッ! 俺は、誰も殺しちゃいない!」グイッ!
( ´ー`)つy=「動くと外れるぜ」
(モラ;´`)σ「……ッ」
- 955 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:47:29 ID:KQeeJAVU0
- ( ´ー`)つy=「……ま、動かなくても外れるかもな」
(モラ;´`)σ「ちょ……ちょっと待って……」
( ´ー`)つy=そ パァン!!
(モラ;´`)o,:;' ピンッ!
<;`∀´>そ「?!」
(モラ;´`)o,「ぐ、ぐおおおおおおおあああ……」
( ´ー`)つy=~~~~
<;`∀´>
<;`∀´>(あ、あり得ないニダ……。あの距離から小指だけを打ち抜いた……)
<;`∀´>(花びら落し……ッ! やっぱり異名は本物ニダ………)
( ´ー`)
( ´ー`)「……コイツを外に放り出しておけ。勿論、ガンベルトは剥いどけヨ」
(子分-Å-)「へい……」
- 956 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:48:39 ID:KQeeJAVU0
- ( ´ー`)「……ニダー。さっき、俺達は報われる事は無いって言ったよナ」
<;`∀´>「はいニダ……」
( ´ー`)「こうは考えられねぇか……。同属である俺らなら、報いてやる事が出来る」
( ´ー`)「……死んだアイツ等だって、上に立つ夢を見ていた。だから、俺等が上に立つことで……、多少は……」
<ヽ`∀´>「シラネーヨさん……」
( ´ー`)
( ´ー`)「もしかしたら、モララーと殺り合わなければ死ななかったかも知れねぇ」
( ´ー`)「……ザ・ヒートを殺す夢を追いかけなければ、死ななかったかも知れねぇ」
<ヽ`∀´>
( ´ー`)
( ´ー`)「行くぜ、西部に」
<ヽ`∀´>「ザ・ヒートを……」
( ´ー`)「……ああ。こっちから会いに行ってやるヨ」
- 957 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:49:50 ID:KQeeJAVU0
- ( ´ー`)「宝玉うんぬん以前に、そもそもアイツは気に入らなかったんだ……、モララーと同じ位な……」
( ´ー`)「……ついでだ。ついでに死んだ奴等にも夢を見せてやる」
<ヽ`∀´>「……ニダ」
(#´ー`)「…………ケッ! ザ・ヒートの事考えてたらイライラして来やがったぜ!」
(#´ー`)「絶対にぶっ殺す……、何があろうともな……」
<ヽ`∀´>「……ウリも頑張りますニダ」
(#´ー`)「あ?」
<ヽ`∀´>「ウリも……」
(#´ー`)つy= ジャキッ!
(#´ー`)つy=「頑張るのは良いが、邪魔はすんじゃねぇぞ……ッ」
<;`∀´>「は、はいニダ」
(#´ー`)「……明日一番。明日一番に西部へ入る。用意しておけよ」
<;`∀´>「ニダ!」
- 958 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:51:06 ID:KQeeJAVU0
- 【王都ヴィップ 保安所】
(保安Φ∪Φ)「……で、逃がしたと」
('A`;)「……まあ、結果そうなりました」
(保安Φ∪Φ)「ドクオ……」
('A`;)「はい」
(保安Φ∪Φ)「ふざけてるのか?」
('A`;)「い、いやいや。結構大マジって言うか……」
(保安Φ∪Φ)「空から大量のゴリラが落ちて来て、それから市民を守っていたらまんまと逃げられた……」
(保安Φ∪Φ)「それが大マジの言い訳か?」
('∀`;)「へ、へへ……。大マジっす」
(保安Φ∪Φ)
(保安Φ∪Φ)「ふぅ……頭が痛くなって来るな……」
('∀`;)「じゃあ、休んだ方が良いんじゃないすか。ね? 休みましょ」
- 959 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:52:07 ID:KQeeJAVU0
- (保安Φ∪Φ)「ドクオ……。ふざけるのも大概にしておいた方が良い」
('A`;)「……やー。根は真面目なんすけどねー……」
(保安Φ∪Φ)「はぁ……。ため息が出るよ、全く……」
('∀`;)「し、幸せが逃げちゃいますよ……」
(保安Φ∪Φ)
(保安Φ∪Φ)「まあ、良い」
('∀`;)「え? 許して頂けて……」
(保安Φ∪Φ)「……彼等は西部の方向に向かった、との情報がある」
('∀`;)「そうっすか! いやあ、西部っすか!」
(保安Φ∪Φ)「ドクオ。行って来い」
('∀`;)
('∀`;)「マジすか?」
(保安Φ∪Φ)「大マジだ」
- 960 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:52:49 ID:KQeeJAVU0
- ('∀`;)「ちなみに聞きますけど、拒否権は?」
(保安Φ∪Φ)「そんな物は……」
('∀`;)
(保安Φ∪Φ)「無いッ!!!」
��(゚A`;)「やっぱりぃぃぃいいいいい!!」ドドドドドドーーン!!
(保安Φ∪Φ)「じゃあ、頼むぞ。ドクオよ。正式な書類は明日までに作る」
('A`;)
('A`;)「それって貰わなかったら、西部行かなくて良い?」
(保安Φ∪Φ)「発行してこちらで印を押した時点で有効だ。諦めるんだな」
(-A-;)「……はぁー。ついてねぇ……」
(保安Φ∪Φ)「では、頼んだぞ」ガチャ
<バタンッ
(-A-;) シュン
- 961 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:53:39 ID:KQeeJAVU0
- (保安;θθ) ヒョコッ
(保安;θθ)「ドクオさ〜ん……」
('A`;)「あっ! てめぇ!」
(保安;θθ)「頑張ってくださいね……」
('A`#)「てめぇの所為だぞ! てめぇの所為でこんな事になったんだぞ!」
(保安;θθ)「し、知らないですよ……。職務の一つじゃないですか……」
('A`#)「口答えしやがって……!」
(保安;θθ)「恨むんなら奢られた過去のドクオさんを恨んでください」
('A`#)
(-A-)、 シュン
(-A-)「あー……。面倒だ。非常に面倒だ」
(保安θθ)「帰って来たら一杯奢りますよ」
('A`;)「もうその手には乗らんぞ」
(保安;θθ)「別に乗らせた覚えも無いんですけどね……」
('A`;)「……チッ。うっせーなー……」
- 962 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:54:34 ID:KQeeJAVU0
- 【西部 民家】
ζ'#!i;-゙)
( ・∀・)「おーい、何かあったか?」
<いや、何もねーや! しけた家だぜ!
( ・∀・)「ケッ……。飯すらねーのかぁ?」
<おー! 本当に何も無ぇ!
( ・∀・)「……糞ッ。弾を一発無駄にしたぜ」
(子分´∪`)「モララー」
( ・∀・)「んだよ」
(子分´∪`)「王都から帰って来ない奴等が14人居るが……」
( ・∀・)「知るかよ。雑魚だったんだろ」
(子分´∪`)「ふむ……」
( ‐∀‐)「……あーあ! 王都に入ったのは良いけど、超つまんなかったぜ!」
- 963 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:55:31 ID:KQeeJAVU0
- ( ‐∀‐)「シラネーヨは見失うし、ドクオと殺り合ってる内に軍がバンバン出て来るしよ!」
( ‐∀‐)「大シラケも良い所だぜ……。こんなんならいつも通り、こうやって民家襲ってれば良かったな」
( ‐∀‐)「あー、つまんねー……。これからどうするかなー……」
(子分´∪`)「王都に居たアウトロー共は……どうするつもりだろうか」
( ‐∀‐)「あ? んなもん知るかよ」
( ‐∀‐)「また普通にいつもどーりの生活って奴を送るんじゃねえの」
(子分´∪`)「……そうだろうか」
( ‐∀‐)「何が言いてぇ」
(子分´∪`)「あそこに居たアウトロー共は、皆ザ・ヒートが来ると言う情報に踊らされてたはずだ」
( ・∀・)「あ……」
(子分´∪`)「分かったか?」
( ・∀・)「マスタング・ベロー」
(子分;´∪`)「ん?」
- 964 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:57:03 ID:KQeeJAVU0
- (#・∀・)「アイツ……、俺に嘘の情報掴ませやがって……。殺す……」ビキビキ
(子分;´∪`)「……そうじゃない」
(#・∀・)「あ?」
(子分;´∪`)「各地に居るアウトロー共が王都に集ったという事はだ……」
(子分;´∪`)「是が非でもヒートを殺したかった奴等……。藁をも掴む勢いで情報に飛びついた奴等だ」
(子分;´∪`)「俺達みたいにな」
(#・∀・)「だから何だよ」
(子分;´∪`)「どうせ中央部は西部に比較的簡単に行ける」
(子分;´∪`)「それに、ヒートを殺す為に弾薬や人材なんかの準備をしっかりしてきてるはずだ」
(子分;´∪`)「ここまでやって、帰って行く奴は居ないだろう」
( ・∀・)「……つーと、皆してヒートを殺しにかかるって事か?」
(子分´∪`)「予想だがな。……だが、自信はあるぞ。確実に奴等は西部に雪崩れ込むな」
( ・∀・)「理屈は?」
(子分´∪`)「アウトローだからだ」
- 965 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 00:59:01 ID:KQeeJAVU0
- ( ・∀・)「アウトローだから、か」
( ・∀・)
(*・∀・)「ひひっ! そうだよなあ。アウトローだもんなあ!」
(*・∀・)「どんな理由があろうとも、結果的に強い奴に噛み付く」
(*・∀・)「それがアウトローってもんよ……。へへっ」
(子分´∪`)「そうだ。俺達はアウトロー。噛み付かなくてはやってられない」
(*・∀・)「……シラケちまったけど、また火がついたわ」
(子分´∪`)「と、言うと?」
(*・∀・)「殺してやるんだよ。ザ・ヒートを……、いや、違うな」
(*・∀・)「……全てのアウトローを殺してやるのさ!」
(子分´∪`)「ほう……」
(*・∀・)「ひひっ! こいつぁ楽しいぜぇ……。楽しいなぁ! ひひひっ!」
(子分´∪`)「新しい楽しみを見つけた様で、良かった」
(*・∀・)「……早く……早く、早く西部に来い屑共! 早くしないと俺がヒートを殺っちまうぞ!!」
(*・∀・)「いっひひっ! ひひひっ!」
- 966 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:00:01 ID:KQeeJAVU0
- 【北部 ユニックス 酒場】
(子供ё)「ねぇねぇおじさん」
( ゚д- )「……ん?」
(子供ё)「今日には此処を出るって本当?」
( ゚д- )「ああ。本当だ」
(子供ё)「えー……おじさんが居なくなっちゃうの、やだな……」
(子供ё)「まだユニックスに居てよ……。僕、寂しいな……」
( ゚д- )
(母・e・)「これ、ワガママ言わないの! おじさんにだって都合があるんだから」
(子供ё)、「だって……」
(母・e・)「ゴメンなさいね、……この子、あなたの事が好きみたいで」
( ゚д- )「いや、特に気にしてはいない。……子供は好きだからな」
- 967 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:01:01 ID:KQeeJAVU0
- (母・e・)「そう……、なら良かったわ……」
(子供ё)「おじさん」
( ゚д- )「ん?」
(子供ё)「探していた人には会えたの?」
(母・e・)「……アンダーテイカー、だったわよね?」
( ゚д- )「ああ……。残念ながら会えなかった」
(母・e・)「そう……。ちなみに、次は何処へ?」
( ゚д- )「西部だ」
(母・e・)「西部……。危険な所ね……」
(子供ё)「おじさん、西部に行くの?」
( ゚д- )「ああ」
(子供ё)「でも、西部ってアウトローがいっぱい居るんだよ? おじさん、危ないよ」
( ゚ー- )「ふっ……、そうだな」ニコッ
- 968 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:01:44 ID:KQeeJAVU0
- (母・e・)「でも、西部なんかに何の用が……」
( ゚д- )「……どうしても手に入れたい物がある」
(母・e・)「手に入れたい物?」
( ゚д- )「ああ。妻との約束なんだ」
(母・e・)、「そう……」
( ゚д- )「さて……。そろそろ出るとしよう。勘定は……」
(母・e・)「……お金は良いわ」
( ゚д- )「しかし……」
(母・e・)「……その代わり、またこの店に寄って欲しい」
( ゚д- )
( ゚д- )「……ああ。分かった」
(母・e・)、「ゴメンなさい。こういう事言わなくちゃ、あなたが死んでしまう様な気がして」
(子供ё)「えっ! おじさん死んじゃうの?」
- 969 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:02:25 ID:KQeeJAVU0
- ( ゚д- )「大丈夫だ。私は死なない」
(子供ё)「本当?! 絶対にまた店に来てね!」
( ゚д- )「ああ。約束だ」
( ゚д- )つ スッ
(子供ё)「うん、約束!」
(子供ё)つ スッ
( ゚д- )つ⊂(ё子供) コツン
( ゚д- )「……では、しばらくの間世話になった。非常に美味い食事だった」
( ゚д- )「ありがとう」
(母・e・)「……いえ。どうか無事で」
( ゚д- )ノ「ああ」ガチャッ
<バタンッ
(母・e・)
(子供ё)「お母さん?」
(母・e・)「……何でも無いわ。さ、食器片付けないと」
- 970 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:03:37 ID:KQeeJAVU0
- 【西部 小さな林】
(’e’;)「ハァ……ッ、ハァ……ッ」
( ▼ -▼)「何とか王都から脱出出来やしたね」
(’e’;)「ほ、本当なら最後まで闘ってヒートを待ち構えたかっぜ……」
(’e’;)「お前が逃げようなんて言うから……」
( ▼ -▼)「いや、逃げようって言い始めたのはアニキですよ」
(’e’;)「何……、お前、また俺を馬鹿にするつもりか!」
( ▼ -▼)「はいはい、分かりましたから。尊敬してますよ、アニキ」
(’e’;)「……へっ。最初から素直にしてりゃ良いんだよ」
(’e’;)「ったく、嫉妬とかガキ臭ぇぜ、アル。お前みたいな子分がいる俺の気持ちになって見ろってんだ」
( ▼ -▼)(……アニキみたいなボスを持ってる俺の身にもなって欲しいな)
- 971 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:04:47 ID:KQeeJAVU0
- (’e’)「あー……、あともう少しでヒートを殺せる所だったのにな……」
(’e’)「アイツは命拾いしたぜ……。へっ……」
( ▼ -▼)「……これから、どうしやすか」
(’e’)「あ? また東部に戻って……って此処は何処だ?」
( ▼ -▼)「多分西部っすね。がむしゃらに逃げてきやしたから」
(’e’;)「せっ、西部……?!」
(子分еде)「アニキ……」
(’e’;)「……何だよ」
(子分еде)「俺ぁ、ヒートをそのまま追い詰めたいと思いやす」
(’e’;)「何……?」
(子分еде)「アウトローの頂点はアニキこそが相応しいですぜ。ザ・ヒートに宝玉は似合わねぇ」
(子分еде)「アニキが宝玉を持っているべきなんだ……。違わねぇかい、アニキ」
- 972 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:05:42 ID:KQeeJAVU0
- (’e’;)
(’e’;)「おっ……おうっ! その通りだ」
(子分еде)「だからよ……。今すぐヒートを探しにいきましょうぜ。こんな所で燻ってる時間が勿体無ぇ」
(’e’;)「た、確かにそうなんだが……、少々準備ってもんが……」
(子分−Э−)「……準備は王都に入る時に済ませているじゃないっすか」
(’e’;)「お、おう……、そうなんだが……」
(’e’;)
(’e’;)「アル」
( ▼ -▼)「へい」
(’e’;)「ど、どう思う?」
( ▼ -▼)「どう思うとは?」
- 973 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:06:34 ID:KQeeJAVU0
- (’e’;)「そりゃあお前……。ザ・ヒートをぶっ殺しに行くって事だよ」
( ▼ -▼)「アニキの好きにすれば良いと思いやす」
(’e’;)
(子分еде)「……アニキ、もしかしてビビッてるんすか?」
(’e’;)「な、何?! ビビッて無ぇよ! 何様のつもりだてめぇ!!」
(子分−Э−)「そうだ。ビビッてる訳無ぇ。現にさっきまで王都で闘ってたじゃねぇか」
(子分еде)「そうだよな……」
(’e’;)
( ▼ -▼)「どうするんすか、アニキ」
(’e’;)
(’e’;)「へへっ……当然だろ?」
(’e’;)「行くぜ。ザ・ヒートを獲りによ……」
- 974 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:07:31 ID:KQeeJAVU0
- (子分−Э−)「おお!!」
(子分еде)「それでこそアニキだぜ……」
(’e’;)「当たり前よ……。お前の言うとおり、俺こそが宝玉に相応しいしな……」
( ▼ -▼)「アニキ……」
(’e’;)「お、俺の力を見せ付ける時が来るたぁな!! 胸が張り裂けそうだぜ!」
(’e’;)「はははははは!! コイツは楽しみだ!」
::(’e’;):: プルプルプルプル
( ▼ -▼)「足が震えてますよ」
::(’e’;)::「あ? 武者震いに決まってんだろ! 魂が共鳴してんだよ!」プルプルプルプル
(;▼ -▼)「……そうっすか」
(子分еде)「流石だ……。頼もしいぜ、アニキ……」
::(’e’;)::「だろ? ……へへっ! 俺様にかかればザ・ヒートなんざ瞬殺だぜ……!」
(;▼ -▼)(大丈夫かね……)
- 975 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:08:15 ID:KQeeJAVU0
- 【???】
爪'ー`)「……ふぅ」
爪'ー`)「うまく王都から脱出出来たな……」
爪'ー`)「……おっ、そうだ! ドサクサに紛れてタバコちゃんをパクって来たんでしたー」
爪'ー`)y- スッ
爪'ー`)y-「えーっと、火は……。あったあった。マッチちゃ〜ん」
爪'ー`)y- シュボ!
爪*'ー`)y-~~~「……ふぅー」プカプカ
爪*'ー`)y-「ふへぇぇ……、最高だぜぇ……」
爪*'ー`)y-「やっぱタバコはラウンジ製に限るなあ……」
- 976 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:09:01 ID:KQeeJAVU0
- 爪*'ー`)y-~~~ プカプカ
爪*'ー`)y-「あー。そういや、あの兄ちゃんと姉ちゃんは無事に逃げられたかねぇ……」
爪*'ー`)y-~~~ プカプカ
爪*'ー`)y-「この世界が……、兄ちゃんの世界だった、か……」
爪*'ー`)y-「面白ぇ話だよな……」
爪*'ー`)y-~~~ プカプカ
爪*'ー`)y-「……もし、無事に逃げられたとして、何処に行ったかな」
爪*'ー`)y-「ま、しばらくは大きな街には入れないだろうし……。とすりゃあ……」
爪*'ー`)y-「西部だな。西部しか無ぇ」
爪*'ー`)y-~~~ プカプカ
爪*'ー`)y-~~~「……ふぅー」プカプカ
爪*'ー`)y-「おっしゃ。俺もいっちょ西部に行ってやるか!」
- 977 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:09:35 ID:ZtQUWr8.O
- ω・`)ドキドキ、支援
- 978 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:09:41 ID:KQeeJAVU0
- 【南部 名の無い村 保安所】
ミ,,゚Д゚彡「ああ? 王都がアウトローで?」
(保安・з・)「そうみたいなんですよ……。何でも、ザ・ヒート目当てらしくて……」
ミ,,^Д^彡「ガハハハハハ!! 傑作だな! それで一斉に群がったって訳か! 」
(保安・з・)「ええ」
ミ,,^Д^彡「実にアウトローらしくて良いぜぇ! それだからアイツ等を追うのはやめらんねぇな!」
【ミ,,^Д^彡】
Name:カレル・フサ【Karel Husa】
Age:43
Occupation:保安官
ミ,,^Д^彡「ほいじゃ、俺も準備するかね……」イソイソ
(保安;・з・)「え? どこ行くんですか?」
- 979 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:10:33 ID:3.C5i8f.0
- 西部に猛者が集う……!
- 980 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:10:47 ID:KQeeJAVU0
- ミ,,゚Д゚彡「え? 何処って西部だけど?」
(保安;・з・)「ええっ……、今から?」
ミ,,^Д^彡「ガハハハハハハハハハ!! 当たり前だろうが!」
(保安;・з・)「で、でも何で西部に……」
ミ,,^Д^彡「だってアウトロー共はヒートを殺せなかったんだろ?」
(保安;・з・)「まあ……。それどころか、ヒートは現れなかったらしいですよ」
ミ,,^Д^彡「じゃ、なおさら西部だな」
(保安;・з・)「何で……?」
ミ,,^Д^彡「俺の体に流れるアウトローの血が教えてくれるんだよ! 奴等は西部に集い始めるってな! ガハハハハハハハハハ!!」
(保安;・з・)「アウトローの血?」
ミ,,゚Д゚彡
ミ,,゚Д゚彡「あれ? 言って無かったけ? 俺、元アウトロー」
(保安;・з・)「え?」
- 981 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:12:28 ID:KQeeJAVU0
- ミ,,゚Д゚彡「そりゃ、お前。今のご時勢アウトローなんて辛いだけだぜ」
ミ,,゚Д゚彡「アウトローで普通の社会の一員になりたい奴は山ほど居るんだ。知らないか?」
(保安;・з・)「えっえっ?」
ミ,,゚Д゚彡「だって、首に金が掛かればでっかい街には入りにくいし」
ミ,,゚Д゚彡「街に入れなかったら商人を襲うか民家を襲うしか飯や金も手に入らねぇ。こりゃあ辛いも良い所だぜ」
(保安;・з・)「は、はぁ……」
ミ,,^Д^彡「だから、俺みたいに首に金の掛かってないアウトローは、今までの生活を捨てて普通の職に就く奴も珍しくねぇってのよ」
(保安;・з・)「なるほど……」
ミ,,^Д^彡「ま、逆にキチガイ共はそれが楽しくて止められねぇんだがな! ガハハハハハハハ!!」
(保安;・з・) ポカーン
ミ,,^Д^彡「……さーて。後の事は頼むぜ!」
(保安;・з・)「え、本当に行っちゃうんですか?」
ミ,,^Д^彡「おう! 楽しみでしょうがねぇや」
(保安;・з・)「……ひ、一人でですか?」
- 982 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:13:40 ID:KQeeJAVU0
- ミ,,゚Д゚彡「ん? お前も来たい?」
(保安;・з・)「いやいやいやいや! 遠慮しときます!」
ミ,,゚Д゚彡「そうしろそうしろ。どうせ俺が楽しみたいだけで行くんだから」
ミ,,゚Д゚彡「無闇に命を落とすことは無ぇ」
(保安;・з・)「は、はぁ……」
ミ,,^Д^彡「手土産に俺がどっさりとアイツ等の首を持ってきてやるからよ! 楽しみにしてな!」
(保安;・з・)「期待してます……」
ミ,,^Д^彡「ガハハハハハ! 久しぶりに血が滾るな……。こいつぁ眠れねぇぞ……」
ミ*,^Д^彡「よし! ちょっくら飲むぞ! 付き合え!」
(保安;・з・)「ええ?! 職務中です!」
ミ*,^Д^彡「いいじゃねぇか、一杯飲んだらすぐに出るからよぉ!」
(保安;・з・)「こ、困ったな……」
- 983 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:14:51 ID:KQeeJAVU0
- 【中央部 廃屋】
ξ-⊿-)ξ
ξ-⊿-)ξ「……ん」
ξ゚⊿-)ξ パチッ…
( ^ω^)「あ……、起こしてしまったかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「あれ……、私……、撃たれて……」
( ^ω^)「うんお。血が沢山出て大変だったお」
ξ゚⊿゚)ξ「傷が塞がってる……」
( ^ω^)「ああ、イモジャさんのビンを使ったんだお。本当に見る見る内に傷が塞がってびっくりしたお!」
ξ゚⊿゚)ξ「そっか……」
( ´ω`)「傷後は残っちゃったけど……。そこはゴメンなさいだお」
- 984 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:15:40 ID:KQeeJAVU0
- ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「アンタが此処まで?」
( ´ω`)「うんお。奇跡みたいなもんだったお……。自分でも逃げ切れたのが嘘みたいだお」
ξ゚⊿゚)ξ「……へぇ」
ξ゚⊿゚)ξ ジー
( ´ω`)
( ´ω`)「何だお。あんまし見るなお」
ξ゚⊿゚)ξ「……ありがとね」
( ´ω`)「礼には及ばんお。それにいつもツンには助けて貰ってるし……」
( ^ω^)「あ……」
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの?」
( ^ω^)つ凹「はい、水」スッ
- 985 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:16:32 ID:KQeeJAVU0
- ξ゚⊿゚)ξ「ありがと……」
( ^ω^)「とりあえず、今日は此処で寝るお。だからゆっくり休んどけお」
ξ゚⊿゚)ξ「うん……」
(;^ω^)「……なんか元気ないおね。調子狂うお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう?」
(;^ω^)「そうだお。もしかして、まだお腹痛いかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……うーん、少しズキズキする位でそんなには」
( ^ω^)「そうかお? なら良いお……」
( ^ω^)「あ……」
ξ゚⊿゚)ξ「何?」
( ^ω^)「ちなみに、今日はご飯無いので」
ξ゚ー゚)ξ、「そ……。別に良いわよ」
- 986 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:17:31 ID:KQeeJAVU0
- ( ^ω^)カチャカチャ
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ω^)カチャカチャ
ξ゚⊿゚)ξ「何やってるの……?」
( ^ω^)「お? 急いで出てきたから、少し荷物の整頓を……」
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ω^)「ツン、寝れないのかお? もう夜も遅いお」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ「ねぇブーン」
( ^ω^)「どうしたお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……王都にはもう近寄れないけど、これからどうするの?」
( ^ω^)「これから、かお……。どうしようかお……」
- 987 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:18:32 ID:KQeeJAVU0
- (;^ω^)
(;^ω^)「えーっと、マジでどうしよう。ほとぼり冷めるまでは王都どころか大きな街にも近寄らない方がいいおね?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね……。もう私達は犯罪者だから」
(;´ω`)「あ……。そうだおね……。ごめんお……、ツンも巻き込んでしまって……」
ξ゚ー゚)ξ、「良いわよ……、とは言い切れないわね」
(;´ω`)「ゴメンなさいお……」
ξ゚⊿゚)ξ「で、どうするの?」
(;´ω`)「……これってやっぱり、このまま西部に入ってザ・ヒートを追う方が良いおね?」
ξ゚⊿゚)ξ「しばらくは街に入れないしね……。何もしないよりは、小さな街や村を当たって情報を集めるしか無いわ……」
(;´ω`)「おー……。じゃあ、西部を目指すかお……」
ξ゚⊿゚)ξ「それしか選択肢無いわよ」
(;´ω`)「ですおねー」
- 988 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:19:20 ID:KQeeJAVU0
- (;´ω`)「……はぁ」
ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの?」
(;´ω`)「西部ってアウトロー達がひしめき合う危険な所って言うので認識してるんだけど……」
(;´ω`)「当たってるかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「大正解ね」
(;´ω`)「そっかお……」
(;´ω`)
( ^ω^)「まっ……、今から悩んでても仕方が無いおね」ケロッ
( ^ω^)「だって今日とかも大丈夫だったし……」
ξ゚⊿゚)ξ「私は大丈夫じゃ無かったわよ」
(;^ω^)「そうでしたお……」
ξ゚ー゚)ξ「冗談よ……」
- 989 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:20:15 ID:KQeeJAVU0
- ( ^ω^)「さて……、日記でも書くかお……」
ξ゚⊿゚)ξ「あら、まだ続けてたんだ」
( ^ω^)b「持続するタイプなんで」グッ
(;^ω^)「つっても、書き始めてからそんな日は経ってないお」
ξ゚⊿゚)ξ「そういえばそうね……」
( ^ω^)「……うん。夜も更けてきたお。ツンはまだ体力回復してないんだから、早く寝ちゃいなさいお」
ξ゚⊿゚)ξ ジー
( ^ω^)
( ^ω^)「どうしたお?」
ξ゚⊿゚)ξ「……何でもない」
( ^ω^)「?」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃ、寝るから。お休み」
( ^ω^)「お休みお」
- 990 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:21:10 ID:KQeeJAVU0
- …………
ξ-⊿-)ξ スースー
( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ カキカキ
( ^ω^)φ「……ザ・ヒート」
( ^ω^)φ「一体どんな奴なんだお……。分かっているのは、女であると言う事と、コード使いだって事だけ」
( ^ω^)φ
( ^ω^)φ「……コード使い、か」
( ^ω^)φ
( ^ω^)φ「……僕は本当に元の世界に戻れるのかお?」
ξ-⊿-)ξ スースー
( ^ω^)φ
( ^ω^)φ「……頑張るしか、ないおね」
- 991 :次ぎスレ立てるからコメントしたかったらコメントしておk:2012/01/21(土) 01:22:08 ID:KQeeJAVU0
- 【西部 ???】
<ガチャッ
( ФωФ)
( ^Дメ)「ロマネスク……、戻ったのか」
( ФωФ)「ああ……」
( ^Дメ)「何処に行ってたんだ?」
( ФωФ)「少し、王都にな」
( ^Дメ)「王都……? そんな所に何しに……」
( ФωФ)「少々、野暮用があった」
( ^Дメ)「ほーぉ……。お前にしては珍しいな」
【( ^Дメ)】
Name:プギャー・マンスフィールド【Pugya Mansfield】
Age:23
Occupation:アウトロー(4700$)
- 992 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:22:59 ID:KQeeJAVU0
- ( ^Дメ)「……あっ。今日は娘さんの誕生日だったか?」
( ФωФ)「まあな」
( ^Дメ)「何か良い物は買えたのかい?」
( ФωФ)「いや。結局買えなかった。……と言うよりも買える状況で無かったと言うべきか」
( ^Дメ)「買える状況じゃ無かったって言うのは……?」
( ФωФ)「お前には後々話す。ザ・ヒートは何処だ?」
( ^Дメ)「ヒートはさっき戻ってきて、部屋に居るはずだ」
( ФωФ)「そうか」カツカツ
( ^Дメ)「……おい、ロマネスク」
( ФωФ)「どうした」
( ^Дメ)「娘さんの誕生日……、おめでとう」
( ФωФ)「……娘も喜ぶ。ありがとう」
( ^Дメ)、「何か用意しておけば良かったかな……」
( ФωФ)「私とて何一つ買えなかった。気にしなくても良い」
- 993 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:23:50 ID:KQeeJAVU0
- 【西部 ??? 一室】
<ガチャッ
( ФωФ)
ノパ⊿゚)「……よお、ロマ」
( ФωФ)「ザ・ヒート。……今日、王都で起きた事を知っているか?」
ノパ⊿゚)「知らねぇな……。何かあったのか?」
( ФωФ)「アウトロー共が暴れたんだ。理由はお前だよ」
ノパ⊿゚)「あ?」
( ФωФ)「何処からの情報かは分からないが、今日お前が王都に入ると予定されていたらしい」
ノパ⊿゚)「……で、その情報に踊らされた奴等が暴れたって?」
( ФωФ)「そうだ。話が早くて助かる」
ノハ ⊿ )
ノハ ⊿ )「……はは」
( ФωФ)
- 994 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:24:32 ID:KQeeJAVU0
- ノハ*^⊿^)「あはははははははっ! あははははっ!!」ゲラゲラゲラゲラ
( ФωФ)「恐らくアウトロー共はお前の首を狙って西部に来る」
ノハ*^⊿^)「ははははははははっ! あっははは!!」ゲラゲラゲラゲラ
( ФωФ)「……奴等の血がそうさせるぞ」
ノハ*^⊿^)「あーっはははははははははっ! ……ひー、っひひ……」ゲラゲラ
ノハ*^⊿^)「はは……、はは……、なるほどねぇ……」
( ФωФ)「なるほど、とは?」
ノハ*゚⊿゚)「……さっきからな。高鳴ってたんだよ」
( ФωФ)「高鳴っていた?」
- 995 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:25:57 ID:KQeeJAVU0
- ノハ*゚⊿゚)「この心臓が……」
( ФωФ)
ノハ*゚⊿゚)「熱を帯びて……、こうドクンドクンと……」
( ФωФ)
ノハ*゚⊿゚)「……アウトローの、、屑共の鼓動が」
ノハ* ⊿ )「うねり始めるんだよ」 ド ク ン !
【ノハ* ⊿ )】
Name:ザ・ヒート【THE HEAT】
Age:24
Occupation:アウトロー/コード使い(12000$)
( ФωФ)(……熱を帯びてうねり始める)
( ФωФ)
( ФωФ)(―――――――ザ・ヒート )
- 996 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:26:45 ID:KQeeJAVU0
- ノハ*゚⊿゚)「……ははっ。面白い、面白いねぇ」
ノハ*゚⊿゚)「急に聞こえ始めるから、どう言う事かとおもったら……。そう言う事か」
ノハ*゚⊿゚)「面白い事ってぇのは、急にやって来るもんなんだな。ロマ」
( ФωФ)「……そうだな。では、失礼する」
ノハ*゚⊿゚)「ああ、そうだ」
( ФωФ)「ん……?」
ノハ*゚⊿゚)「今日、娘の誕生日何だって?」
( ФωФ)「……ああ」
ノハ*゚⊿゚)「おめでとさん」
( ФωФ)「すまない。ありがとう」ガチャッ
<バタンッ
- 997 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:27:36 ID:KQeeJAVU0
- 【西部 月の下で 褐色の大地の上に小さな石が積み重ねられている】
( ФωФ)
( ФωФ)「……誕生日おめでとう、ルイス」
( ФωФ)「こんな素晴らしい日に何の手土産も無くてすまない」
( ФωФ)
( ФωФ)
( ФωФ)「……ルイス」
( ФωФ)「そろそろお前の仇を……」
( ФωФ)「……私の夢を見ても良いか?」
( ФωФ)
( ФωФ)
( ФωФ)つy= スッ…
- 998 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:28:47 ID:KQeeJAVU0
- ( ФωФ)つy=
( ФωФ)つy=「……見ろ。分かるか?」
( ФωФ)つy=「この手が微かに震えているのが……」
( ФωФ)つy=「……私が銃を握っていられなくなる日も、近い」
( ФωФ)
( ФωФ)「……今の内だけだ。時間は待ってくれない」
( ФωФ)
( ФωФ)
( ∩ωФ) パシッ
( ∩ωФ)「……ルイス、頼む」
( ∩ω∩)
( ∩ω∩)「私を……、私を、守ってくれ……」
( ∩ω∩)「おぉ……おぉ…………ッ」
- 999 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:29:29 ID:KQeeJAVU0
- 【西部 ??? 一室】
ノハ* ⊿ )「……ははっ。堪らないな」ドクン…
ノハ* ⊿ )「久しぶりだ……こんな気持ちは……」ドクン…
ノハ* ⊿ )「……王都に攻め入った時だったか」ドクン…
ノハ* ⊿ )「あの時と……同じだな……」ドクン…
ノハ* ⊿ )「ただただ……心臓が熱くなるのを……感じて……」ドクン…
ノハ* ⊿ )「その熱さに……身を任せて……」ドクン…
ノハ* ⊿ ) ドクン…
ノハ* ⊿ )
ノハ*゚⊿゚) ギンッ!!
ノハ*゚⊿゚)「来い……」ドクン!
ノハ*゚⊿゚)「来いよ……、屑共ッ!」ドクン!
- 1000 :名も無きAAのようです:2012/01/21(土) 01:30:33 ID:KQeeJAVU0
- 【( -∋-)「……………。…………………………………。…………。」】
_、_
【( ,_ノ` )y━・~「レッド・ホー・ダウン、ビッグ・ガン・ダウン。……ザ・ヒート。楽しみにしてるぜ」】
【(#´ー`)「行くぜ……、西部。……鼻につく奴は全員殺すッ! 相手が誰であろうと……ッ!」】
【(-A-;)「チッ! 西部かよ……。面倒だな、おい……」】
【(*・∀・)「ひひっ! 西部に集まった屑共、全員ぶっ殺してやるぜ! アウトローは俺だけで十分だっ!」】
【( ゚д- )「……エルザ。約束は、必ず」】
【::(’e’;)::「く、くく、首洗って待ってやがれ、ザ・ヒート……! 宝玉は俺にこそ相応しいんだ!」】
【爪*'ー`)y-「次ぁ西部。西部で決まりだ。会えたら良いな、兄ちゃんと姉ちゃんよお!」】
【ミ*,^Д^彡「ガハハハハハハ!! 待ってろよ、屑共! 全員首晒してお金に換えてやるからな!」】
【( ^ω^)φ「……西部。ザ・ヒート。……うん。頑張るしか無いお。なんとしてでも、宝玉を……」】
ノハ*゚⊿゚)「向かって来た奴等全員殺す……ッ!!」ドクン!
ノハ*゚⊿゚)「Hang'Em High……! 糞も出ない程に、高く吊るしてやるよ……ッ!」ドクン!
ノハ* ⊿ )「……燃えろ、西部。アウトローの帰る場所だ。派手に燃やそうぜ」ドクン!
ノハ* ⊿ )「 私が屑共の凱旋を歓迎してやる! 」ド ク ン !
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