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勝手にTWの小説を作ってみるスレ トラキア77778- 1 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:08 [ pwZNLMi. ]
- スレタイどうり、 妄想強でもマジレスしてもらって構わない。
- 2 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:22 [ 1D1/tfOA ]
- 2げっと
- 3 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:39 [ hLxEObME ]
- 3げt
- 4 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:41 [ IJcq4Ar2 ]
- 4gt
- 5 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:45 [ fQ20/Wp. ]
- 5gt
- 6 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:46 [ 8lrjaKN2 ]
- 6g
- 7 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:47 [ Ya5b80qE ]
- 昔あるところにおじいさんとおばあさんが済んでいました
- 8 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 13:48 [ WUtQ.2/Y ]
- 8g
- 9 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 14:03 [ 6lGrtNps ]
- 9
- 10 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 14:09 [ 5ErbnHOo ]
- 7→おじいさんはペナイン森のトトロ狩に
おばあさんは霧の島に洗濯に逝きました
- 11 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 14:56 [ /aSVf4eY ]
- そしておばあさんは帰ってきませんでした
- 12 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 14:58 [ /KJgphH2 ]
- おじいさんは6と間違えて5に行ってしまい
白虎との激闘が始まりました
- 13 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:16 [ 6ClQkI0o ]
- どんぶらこどんぶらこ、WWSが流れてきました。
頼む、流れてきてくれ・・・。orz
- 14 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:17 [ y1ax3vYQ ]
- おじいさん「老いぼれても白虎程度には負けはせん!」
- 15 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:27 [ TQPvPeqI ]
- おじいさんはおもむろに長年の相棒たるシエンブレイカーを握り締め、
白虎に向かって五花月光斬を放とうとした。その瞬間に!
- 16 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:30 [ Z1TUdpfo ]
- MP残量が0だったことに気づいたのです
- 17 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:33 [ pwZNLMi. ]
- おじいさんは、氏んでしましたが、魂がなんと孫のルシアンという少年に乗り移りました。
- 18 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:47 [ mbi//zSs ]
- 若い体で復活したおじいさんは懲りずに白虎に斬りかかります。
しかし・・・
- 19 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:52 [ pwZNLMi. ]
- なんとそこに、巨大な剣を振るうボリスという少年が白虎を倒してしまいました。
- 20 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 15:55 [ TQPvPeqI ]
- その少年の振るう剣はあまりにも大きく、魔を帯びていました。
おじいさん(若)は少年の気迫と魔力に気圧されつつ、戦慄と共に呟きました。
「スムマヌス・・・!」
- 21 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 16:08 [ MvR9x0r. ]
- する謎の戦士が現れた。
「ふふ、坊や、たっぷり可愛がってあげる」
少年は「うぉぉぉぉぉぉぉぉ」と剣を向けた!
- 22 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 16:34 [ WlEgcZ4o ]
- その瞬間おばあさんからクラチャ発言が。
- 23 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 16:58 [ 6vzhuYmg ]
- おばあさん「ぬるぽ」
- 24 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 17:04 [ 8TOjrHRM ]
- 少年「分かってるさ・・・・」「どうしたらいいかって事ぐらいな・・・」
「ガッ!」
- 25 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 17:15 [ IMujSPr2 ]
- おばあさんを叩いてると何処からともなく声が聞こえてきた・・・・
「ねんがんの怒りの血を手に入れたぞ」
- 26 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 17:18 [ /Ps1BDRQ ]
- するとまた何処からともなく声が聞こえてきた・・・・
「ころしてでもうばいとる」
- 27 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 18:05 [ qHDNrWiE ]
- 「ガラハドとは違うのだよ、ガラハドとは!」
少年は襲ってきたルシアンを返り討ちにしました
- 28 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 18:28 [ gUrkbCIY ]
- ルシアンはその拍子に頭を強く打ち
自分の名前をルシルシアンアンだと思うようになりました
- 29 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 18:56 [ SJcq3cQY ]
- 少年「俺の名前はボリス。決してボリ子ではない!」
そういっている間にもルシアンが自分の名前をまた取り違え、
「あ、俺の名前はボリ子だぁ」と思いました。
- 30 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 19:28 [ /aSVf4eY ]
- めでたしめでたし
- 31 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 19:50 [ g3dU6tHw ]
- その時だった!!
そこに女神のようなティチエルが現れた!!
- 32 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 20:24 [ yUnWOC16 ]
- どうする?
→攻撃 道具
作戦 逃げる
- 33 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 20:28 [ RjmNRJXU ]
- ボリ子の攻撃!
- 34 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 20:33 [ kchrBtUg ]
- ぎしぎしあんあん
- 35 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 21:04 [ l39HGtA6 ]
- その衝撃でカツラが3mも上に飛んだ!!!
- 36 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 21:09 [ 2buO5YOc ]
- ティチ
あなたが飛ばしたのは金のカツラですか?それとも銀のカツラですか?
コマンド?
- 37 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 21:10 [ WUtQ.2/Y ]
- クソ、出来た時はクソスレですぐ消えるだろうと思ったが、
不覚にも笑っちまったじゃねえか!ヽ(`Д´)ノ
- 38 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 22:23 [ j.TfuvZ. ]
- 正直者のボリ子は答えます。
「わたしの落としたのは普通のかつらです。
でもほしいのは金のかつらと銀のかつらです。
ついでにいうなら、プラチナのかつらとかもほしいです、てかよこせよ」
とても正直なボリ子の発言に、おさげがエビフライなティチさんはマヂギレ気味に言いました。
- 39 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 22:27 [ 4PxS2Eds ]
- だ が 断 る !
- 40 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 22:35 [ 7U0oZy3Q ]
- おさげがエビフライなブロンドティチさんは、
ボリ子にかつら一年分を渡しました
- 41 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 22:37 [ 8Yc0irJ6 ]
- ボリス「ウォォレェェッゥォマェ スキニナッダーーーーッ!!」
- 42 名前: シベリン 投稿日: 2004/06/22(火) 22:53 [ l39HGtA6 ]
- (・∀・)ニヤニヤ
- 43 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 22:57 [ jRQtxNZg ]
- ボリス「そこのお前!何見てんだ!」
その瞬間、赤髪の男は
- 44 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 22:58 [ y1ax3vYQ ]
- そこへ通りすがりのムスカ登場。
- 45 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 23:00 [ 4z9xr4.I ]
- その行動の一分始終を見ていたルシアンはこう言いました
「ボクは限界だと思った」
- 46 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 23:30 [ OTaOtaiQ ]
- そのときハニーベアが言った。
「そろそろボクの出番クマー?」
- 47 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 23:39 [ hHHXCQzI ]
- その時イスピンが言った。
「このはきたてパンツ売ればお金に困らない(*゜∀゜)b」
- 48 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 23:41 [ jRQtxNZg ]
- おばあさん久々登場。
「じいさんや、飯ゃまだかね?」
- 49 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/22(火) 23:52 [ /aSVf4eY ]
- 等とおばあさんが言っていたら
おばあさんが光だした!
- 50 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 00:03 [ CPC8TUXs ]
- おばあさん「ころしてでも うばいとる」
- 51 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 00:04 [ KeTXKo36 ]
- わたしのこの手が真っ赤に燃える!
爺さん殺せと轟き叫ぶ
必殺!
- 52 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 00:04 [ HnGRpGoA ]
- いくぜ!必殺 影分身!!
おばぁさんの正体は なんと
ま た ナ ヤ で す。
- 53 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 00:40 [ 3LO2AiU. ]
- おばあさん「技術者魂がうなるっ!」
そういって違法にセインクをつくりだした。
- 54 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 00:42 [ pTdWmH1o ]
- ナヤかと思ったら
納屋だった
納屋の扉を開けたそこには!
- 55 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 00:58 [ A5x1BGr2 ]
- 不思議の町でした。
- 56 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 01:03 [ gXGrcM76 ]
- そこは突然、高価なアイテムがゴミ同然の価値になったり、
敵がアイテムをボロボロと落としたりすることがある不思議な町
寝糞魔児苦の町でした
- 57 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 01:11 [ fx8gXt4w ]
- マキシ「なんだこのキムチくせぇ街は!!」
イスピン「DEF型マンセー♪」
ボリス「皆好き勝手やってお話にならん…」
ルシアン「私を信じて、私だけ!!!アハハハハ!」
なんとトルネコが角兜を800000seedで売ってます。
- 58 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 01:15 [ 9arCabyo ]
- シベリンが叫びました。
「 ぬ る ぽ ! ! 」
- 59 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 02:15 [ xJ8M.vsA ]
- ボリス「見ろ!ゴーレムコマンドーだ!!」
シベリンにドリルパンチが炸裂
ガガガッ クリティカル!!
- 60 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 02:46 [ vKI68xiM ]
- クリティカルでなぜか死んでるマキシ!!
マキシ「またこんな役かよ・・・。」
- 61 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 04:55 [ 4u0PaMts ]
- イスピン「マキシー!って死んでるよ〜」
イスピン「マキシには今選択肢が二つあるどっちを選ぶ?」
イスピン「一つ私のパンツを50Mで買う、二つこのまま***に突入する」
「さあどっち?」
- 62 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 07:20 [ qRYyv7Bg ]
- 今更ではあるがスレの重複ですよと
- 63 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 07:50 [ 3TLwGZik ]
- その瞬間!
???「俺のキムチが真っ赤に萌える!」
???「ユーザー放置と轟き叫ぶ!」
???&???「必殺!ネクソォォン・マジィィィック!」
それはすべての人に不幸をあたえた。
- 64 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 07:59 [ kmdLEiVY ]
- >>37まではオモロイよ
それ以降は消防以下クソツマンネ 少しゃ流れ嫁
- 65 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 08:38 [ srTbnbpo ]
- そこでツマンネ厨をシベが一喝
「SMAAAAAAAAAAASH!!」
- 66 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 14:58 [ vT.ulp8U ]
- >>64
不覚にも>>52で笑ったわたしの立場は。
- 71 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 16:25 [ O9LxRKjM ]
- ここは痛いスレですね
- 72 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 16:26 [ ciWVNJQo ]
- するとシベがおもむろに語り出した・・・・
「俺の、ゆめは、将来のうちに
レイとかボリスと、いっしょに、連合組んで
アノラマドを統一することである。
シャドウ&アッシュ出たら、ゼリキンの討伐、手伝って
金ためてスコーピオンハートか、ゴールデンライディングを、迷ってるが買って、
鎧も合成して、バリバリいい音出して狩る。
俺は、ずっと将来現役で、狩り続ける事が、夢である。」
- 73 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 16:55 [ DJoQEJAM ]
- 少し良スレだと思って楽しみにしてたのに糞スレになってんじゃねぇか・・
厨房カエレ
- 74 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 17:47 [ DbrL4/tk ]
- >>73じゃあいっそ最初に戻す
ある所に、おじぃさんとおばぁさんがいました。
- 75 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 17:53 [ 4I8njRLU ]
- >>69-70にワロタけど>>69はヽ(`Д´)ノカエレ!
- 76 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 18:14 [ pntcZB1s ]
- そのリセット乗った!
おばあさん『おじいさんや、久々に混乱9Fへでも行きませんか?』
- 77 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 18:19 [ KeTXKo36 ]
- お爺さん「若きし頃の血が騒いじゃってもう止まらんぞい!」
- 78 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 18:33 [ b2scgMYg ]
- おじいさん:ところで混乱ってどこだっけかな?
- 79 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 18:57 [ HnGRpGoA ]
- おじぃさんの頭の回転と足の速度はガムを踏んだように遅く
羽靴を履いたおばぁさん(ナヤ)には耐え切れませんでした。
- 80 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 19:57 [ DJoQEJAM ]
- そしておばあさんは先に行ったっきり帰ってきませんでした
- 81 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 20:05 [ AP0Vi5bg ]
- おじぃさん>おーいばあさんや、どこにおるんじゃ?
おばあさんは混乱6Fで油断してたところ麻痺をくらってカウントダウン中でした。
- 82 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 20:20 [ zgSmEw7g ]
- そこにティチエル(17歳)がやってきてこう言いました
- 83 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 20:24 [ AP0Vi5bg ]
- おばあさんのカウントダウン、残り59!!
↑
(1レスごとに1減らしてね♪)
- 84 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 20:24 [ Wg8NrmtE ]
- 「おじいさん、一緒に混乱行ってあげるから、5万seed援助してくれない?」
- 85 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 20:48 [ uVRRbOz. ]
- おじいさん「わしにさわると火傷するじょ!」
一方そのころおばあさん「じーさんやー助けておくれー」
カウント57
- 86 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 20:51 [ DJoQEJAM ]
- ティチ「火傷してもいいんです。5万くらい楽でしょう?サービスするから!」
カウント56
- 87 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:13 [ lsoWxtxc ]
- おじいさん「(´・ω・`)」
カウント56
- 88 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:25 [ 4w2HTcb6 ]
- ティチ「ω←いいお尻・・・ウホッ」
54
- 89 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:27 [ qsl.ETig ]
- そこへ通りすがりのムスカがやってきました
- 90 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:34 [ fx8gXt4w ]
- マキシ「ちっ、雑魚がこんなとこに来んじゃねーよ。」
ムスカは風のように超高速移動で去りました。
よく見ると、ひらひら、バイオレットハーブが一つ舞っています。
…53
- 91 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:35 [ AP0Vi5bg ]
- また流れが・・・
蒸すかはティチを連れて行ってしまいました。
残り52・・・
- 92 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:42 [ hn6KxlkA ]
- そしてムスカはティチにそっと囁きました
ムスカ「俺を愛してると・・・・言ってみろ」
51
- 93 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 21:44 [ 4w2HTcb6 ]
- ティチ「俺を愛してる」
50
- 94 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 22:06 [ uAqSYYtk ]
- ムスカ「………………(--;)」
49
- 95 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 22:21 [ DJoQEJAM ]
- >>93
ワラタ
48
- 96 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 22:34 [ KeTXKo36 ]
- ティチ「あんた何者?望みは何?」
↑のは無視して 48
- 97 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 22:52 [ QluKawQY ]
- ムスカ「性欲をもてあます」
- 98 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/23(水) 23:45 [ qcbkte/c ]
- ティチ「ままま待ってくれ」
- 99 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 00:09 [ bDm8ZBFI ]
- おじいさん「通報しますた!」
- 100 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 00:14 [ ixQiACMU ]
- ティチ「なによその言葉遣い。ふざけてるの?」
- 101 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 00:22 [ g.STmJqk ]
- ムスカ「通報厨uzeeeeeeee!!」
- 102 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:18 [ WpsGVlUs ]
- おばあさん「OK、分かったからそろそろヘルプミー」
47.46.45.44(ry)30
- 103 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:18 [ u8ni5KSM ]
- おじいさん「あのぉ〜お取り込み中悪いんだがそろそろ黄泉帰らせてはくれぬか?」
42
- 104 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:26 [ 75fXL6UU ]
- ティチ「前金で80万になりま〜す」
(じいさんいつの間にあぼん?)
41
- 105 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:28 [ uHYtiyaA ]
- ティチエルはメイスを振り下ろしながら言った。
「むしろ黄泉に帰れジジイ」
41
- 106 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:29 [ u8ni5KSM ]
- >>103
間違えた・・・。おばあさんに訂正でorz
- 107 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:32 [ 75fXL6UU ]
- ケコーンしすぎだ・・・orz
- 108 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 01:54 [ qDA5XOBc ]
- じじぃが死んだよ、あ〜んあ〜ん
- 109 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 04:39 [ U.seoizA ]
- あ、じじいレベル4だった
- 110 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 06:52 [ pDGUER4c ]
- ざんねん じじいのぼうけんはここで終わってしまった
39
- 111 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 07:43 [ tqOEJBW. ]
- おお じじいよ しんでしまうとは なさけない
- 112 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 07:50 [ 625CQkMY ]
- 寝糞「バイオレットハーブで回復してやるか」
おばぁさんは回復しました。ですがすべての名前が「寝糞」になってしまいました。
- 113 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 07:56 [ 625CQkMY ]
- おじぃさんや、帰ってきました。
おぉ、おばぁさんか。
え?私は寝糞ですよ?
さぁ、孫のボリボリ子ちゃんにご飯を作ってあげましょう。
- 114 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 08:02 [ Lo.7nImI ]
おばぁさん「ケロッグ・コォォンフロスティィィィィッ!!」
- 115 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 08:35 [ oDiqJWxc ]
- じじい「ふところも暖かくなったしそろそろ解散しないか?」
- 116 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 15:45 [ lRWMr2Uo ]
- オヴゥァアサァン「・・・じゃあ、あんたを解体して更に懐を暖かくするとしよう」
- 117 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 15:50 [ iXq.QNjY ]
- ボリボリ子「テチエル テチエル」
- 118 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:03 [ U.seoizA ]
- そこへたまたま通りかかった、
- 119 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:34 [ 2CqvX3bU ]
- スキルの達人が、
- 120 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:37 [ V6pwx24w ]
- ゴッドハンドスマッシュ!!!!
- 121 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:48 [ pXj02cqQ ]
- 成敗!!!!
- 122 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:48 [ iXq.QNjY ]
- ボリボリ子はゴッドハンドスマッシュを受け止めた!
350000の経験値!
あれ?ボリボリ子のようすが・・・・・・
おめでとう!ボリボリ子はシドーにレベルアップした!
- 123 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:55 [ MgeTH256 ]
- また糞スレになってるじゃないかァァァァァァァ!!!
95-96辺りからだな・・
- 124 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 16:56 [ rLGtv1Fc ]
- ボリボリ子「LVUPしたし名前変えたいなあ・・・
そうだ!」
- 125 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 17:07 [ /E7QB3yM ]
- ボリ子「おい 俺の名を言ってみろ」
- 126 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 17:27 [ iXq.QNjY ]
- ルシルシアンアン「ボリ子!俺だよ!一緒にトイレ掃除してクノーヘン放置した!」
- 127 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 18:12 [ M6iUH2ek ]
- ボリ子「くらっしゅぼ〜む。」
- 128 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/24(木) 18:27 [ 956xTG4s ]
- ルシアン「くらえ・・・連!!」
ババババババババ!ルシンアは無数にクノーヘンを切り裂いた
ルシアン「終わったか・・・?」
ボリス「いやまだだ!!!」
ボリスがルシアンに攻撃した
- 129 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 00:11 [ 6cXhge9Y ]
- ルシアン「ギャ−ス」
- 130 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 00:33 [ FZF0S4Yc ]
- ボリス「ルシアンもなかなかやるじゃないか・・・」
ルシアン「そう?ボリスにほめられるなんてうれしいなぁ」
ボリス「どうだ今夜?」
- 134 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 03:24 [ tEeGzb9o ]
- しかし、全て狙っていたカラスに食われてしまった
- 135 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 04:33 [ kKUCYwXk ]
- カラスはそのまま大空を舞ってましたがすぐに落ちてきてしまいました。
そして倒れたカラスは一鳴きするとそのまま冷たくなってしまいました。
- 136 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 05:55 [ 06DIBa42 ]
- カラス「何をするきさまらー」
- 137 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 07:53 [ 4lfvoY7Q ]
- ボリス「なんなら脇で暖めたリポビタンDも飲むか?」
カラス「いえ、いいでつ・・・・・・」
- 138 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 09:40 [ FZF0S4Yc ]
- そこへ体操着を着たミラ姐さんがやってきた・・・
- 139 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 10:00 [ Wyf/S/RA ]
- 流れ断ち切るが、全然小説になってないな
- 142 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 12:25 [ gPfN8XEA ]
- 絶対にこの流れなんだな(゚∀゚)アヒャヒャ
- 144 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 13:25 [ 9vTkM4nQ ]
- うほほぅ? うっほほほう。うほ?
- 146 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 14:38 [ LKHWIHGo ]
- ナヤ族に古くから伝わるガンダムシュピーゲルだった
- 147 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 16:05 [ 9NWMY7uk ]
- ルシ「これは!」
ボリス「Gシュピーゲル!」
ルシ「いただき!」
ジケル「あ・・・・・」
- 148 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 16:13 [ G/0gwXEM ]
- あまいぞ、ドモン!
- 149 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 17:17 [ YceAqfVY ]
- するとボリスは懐から出した写真をジケルに見せながらこう言った
「この男を知らないか?」
- 150 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 17:53 [ 9NWMY7uk ]
- ジケル:ぬ る ぽ w
ボリス:ハァ?
でまつ:ティチエル ティチエル ジュスピアーン
ジケル:月が見えた・・・いくぞ!サ○ライトキャノン!
Fマン:私の名前はフィットネスマンです。
- 151 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 18:08 [ jo4MLU8. ]
- しかしジケルはニュータイプではなかったので、
サテライトキャノンをうまく撃つことができなかった。
ボリス「プッ」
そのとき、ルシアンがっ!
- 152 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 18:18 [ djuRBGXU ]
- 僕が一番ガンダムをうまく扱えるんだァッ!!
そう叫びルシはジケルに飛び込んでいった
- 155 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 20:32 [ YjpQ/l/I ]
そして次の日
- 156 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 21:13 [ mrLvd/Fg ]
- 二人の様子を見て羨ましく思ったシベリン。
ナヤトレイにねだるが・・・
- 158 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/25(金) 22:22 [ LKHWIHGo ]
- もったいないことをしたな。
クマと戦ってる1レベルシベリンが「ぬるぽ」と発言しガッ!されてるSSあったのになぁ・・・
- 160 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/26(土) 14:58 [ cWwuhUhA ]
- このスレ、通報しますた
通報厨と罵りたければドーゾ
- 161 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/26(土) 15:13 [ ejbTQ3LQ ]
- 通報厨というより、通報をわざわざ報告するのがキモイ
- 162 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/26(土) 15:15 [ VZkp7jrs ]
- 結局、エロとガンダムorゲーム、アニメ系のネタで埋まっていくのね・・・
- 163 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/26(土) 15:20 [ mGW84BKQ ]
- 通報→削除される→俺って正義
通報→削除されない→管理人糞
通報→放置→荒らし
- 164 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/26(土) 20:30 [ 5WaEoapQ ]
- つまんね
- 165 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/26(土) 22:14 [ q3ja4ft. ]
- 最初だけだな。良スレと思ったの
厨のせいでだめだめだ
- 166 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 04:19 [ zSG4aId2 ]
- 真面目に昔話風にすれば良いんだろうが・・・あらかじめルールを定義しないと、この手のスレはカタチにならん。
- 167 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 04:30 [ 5mK1Cqhw ]
- 自分好みのがやりたいなら
自分のHPで公開してればいいだろ
- 168 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 06:11 [ WsZW3Hf6 ]
- どうでもいいんだがすぐガンダムネタにもってくとか勘弁してほしい
無闇に叫んじゃったりしてもうね
- 169 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 08:41 [ iuZDpEtU ]
- ある日 目が覚めると ボリスは自分の体が女になっていた
- 170 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 09:47 [ wF4FhYEU ]
- というか普通に流れると考える方が異常
- 171 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 09:54 [ ZY2BzLe6 ]
- だな
- 172 名前: ぶ 投稿日: 2004/06/27(日) 10:33 [ F0PJ.8PY ]
- --------------------------------------糸冬了-------------------------------
- 173 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 12:53 [ p.8SpV7Q ]
- むかーしむかし、あるところに
- 174 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 13:53 [ lPiHSoUE ]
- 竹取の翁と言ふ者ありけり。
- 175 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 14:27 [ Om72i5Sg ]
- シベリンじいさんが竹を割ると中から最強厨ナヤが生まれてきました
- 176 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 14:40 [ Q3iVG0mE ]
- ナヤたんハァハァハァハァハァハァ(*´Д`*)
- 177 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 14:55 [ wF4FhYEU ]
- と、シベリン翁がハァハァしてるとナヤに手裏剣を投げられました。
- 178 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 14:57 [ gOvZ4v6E ]
- そこに猫耳をつけたイスピンが出てきました
イスピン「ミ〜ミ〜・・・・」
- 179 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 15:03 [ RqBp.aa. ]
- フォォォォ――ッ!
エクスタシィィ―――――!
- 180 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 15:04 [ sw7n4Q8o ]
- --------------------------------------糸冬了-------------------------------
- 181 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 15:30 [ BvLqxWHU ]
- --------------------------------------再開-------------------------------
- 182 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 15:39 [ aFhCRgpA ]
- --------------------------------------糸冬了-------------------------------
- 183 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 15:46 [ MIupwMH. ]
- --------------------------------------再開-------------------------------
- 184 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 16:05 [ YeS5cKz. ]
- 昔あるところにおじいさんとおばあさんが済んでいました
- 185 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 17:33 [ EwYG.D12 ]
- めでたしめでたし
- 186 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 18:29 [ bqw38QSk ]
- 昔 あるところにおじいさんがおばあさんに
- 187 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 19:21 [ 00Ow8B6I ]
- ダーティーストラァァァアァァイク!!
- 188 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 20:03 [ sw7n4Q8o ]
- --------------------------------------糸冬了-------------------------------
- 189 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 20:03 [ sw7n4Q8o ]
- --------------------------------------糸冬了-------------------------------
- 190 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 21:17 [ /RIc3TfU ]
- --------------------------------------糸冬了-------------------------------
- 191 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 21:21 [ ZY2BzLe6 ]
- --------------------------------------三斉了------------------------------
- 192 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 23:43 [ NHAUGlas ]
- 最初は面白いなと思っていたのに。。
結局こうなるんですね。悲しいよ。
- 193 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 23:46 [ V0ofM.X6 ]
- もうだめぼりす
- 194 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 23:48 [ lPiHSoUE ]
- おまいらもうちょっとマジメにやろうぜ!
昔々、あるところに
- 195 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/27(日) 23:54 [ r40INrnY ]
- 裸のミラがいました
- 196 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 00:02 [ F3vmyG0o ]
- ティチエル「お姉さん、服を着忘れてますよ」
- 197 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 00:32 [ ZjY7sTXo ]
- ロングソードグットナイト好感度講座イベントを終えて
イスピン「ところで、さっき15個ぐらいアイスあげてたけど」
マキシ「ん?それがどうかしたのか?」
イスピン「ギルドに借金あるくせになんでアイス買うお金があるのさ」
マキシ「ああ、大丈夫」
イスピン「なんで?」
マキシ「だって道端に落ちてた物だし」
- 198 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 01:17 [ 1CLQMdpE ]
- ふと背後に殺気!
- 199 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 08:02 [ PBgjJDic ]
- 私は竹から生まれた黒江 本手名 といいます。
以後お見知りおきを。
- 200 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 09:32 [ ivjXSrHY ]
- ボリス:このスレ、話の流れが掴めん。皆好き勝手言って…
ルシアン:そう?訳分かんないのが楽しいんじゃん!魂の叫びって感じ!?
ボリス:厨のお前に聞いた俺が馬鹿だった
- 201 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 10:54 [ qvwmzAPQ ]
- ルシアン:俺を馬鹿にするな!毒蛾の幻覚に罹らなかったんだからな!
- 202 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 12:29 [ yhPq9ZzM ]
- 再リセット
テーマ「中国クエスト」
テーマからそれないようにな 厨っぽい話はスルー。
N「とある中国の町に、ルシ&レイはやってきていた。クエストのようだ。」
- 203 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 13:10 [ jmj37VKY ]
- 202は自治厨っぽいからスルー
- 204 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/06/28(月) 18:27 [ 7Z7aUWc6 ]
- 二人は難なくクエストをこなし、無事帰っていった。
〜fin〜
- 205 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 18:37 [ xI47.83. ]
- もうようなしですか?
- 206 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 18:40 [ 3GaTWrf6 ]
- アムロ「まだだぁ!まだやれるッ!」
再リセットキボン
- 207 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 18:45 [ uyGdMj4A ]
- ダメ元リセット
むかーしむかし、あるところにおじいさんと
- 208 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 18:59 [ WwRQKh7Y ]
- いう名のおばあさんが住んでいました。
- 209 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 19:19 [ S0m6hzXc ]
- そしておばあさんという名のおじいさんも住んでいました
- 210 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 19:53 [ uyGdMj4A ]
- おばあさんという名のおじいさんは山へしばかれに、
おじいさんという名のおばあさんは川へ身投げしに行きました
- 211 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 20:36 [ WwRQKh7Y ]
- 因みにおばあさんは小場阿さん、
おじいさんは緒時井さんと書きます。
- 212 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 21:47 [ u3K7fXu. ]
- いい感じに進んでるな。>>211は余計だが。
- 213 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 22:30 [ MZXY0SPs ]
- おじいさんが山を降りようと獣道を歩いていると、草むらにぽつりと
見目麗しく、それ故美男子とも美少女とも見紛う子供が倒れていました。
おじいさんは行き倒れだと思い、美しい子供を連れ帰る事にしました。
その時のおじいさんは、その子供がよもやオルランヌ公国の姫君だとは、
全く知る由もなかったのです。
- 214 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/01(木) 23:09 [ S50NxXfE ]
- 早速家につれて帰ったおじいさん。
しかしその子供は高熱であったために、急いでおばあさんを呼んで看病をしました。
一日二日三日・・・
何日経ったでしょうか。
すっかり元気を取り戻した子供。
と、ここで子供は言いました
- 215 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 00:06 [ 88aOhnTg ]
- 「おじいさん、おばあさん、看病してくれてありがとう。お礼がしたいのですが、何か僕にできる事はありませんか?」
おじいさんとおばあさんはイスピンの事をすっかり気に入っていたので、しばらく傍にいてもらうようにお願いしました。
- 216 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 00:37 [ 88aOhnTg ]
- イスピンは少し悩んだ後、「それがお礼になるのなら」と了承しました。
おじいさんとおばあさんは大喜びし、しばらくここにいるのなら、と
学校の手配までしてくれました。
―――――これより下、"激昂!アノラマド学園生活編"―――――
- 217 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 00:59 [ W2NxF4QM ]
- よく晴れた昼下がり
マキシミンはいつものように午後の授業をサボって屋上で煙草を吸っていた
- 218 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 01:13 [ 88aOhnTg ]
- イスピン「こ〜らっ、またこんな所で煙草なんか吸って。ミラ先生に言いつけるよ?」
マキシミン「お生憎様、こりゃチョコレートだ」
- 219 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 01:32 [ qis6NFe. ]
- イスピン「あー、学校にお菓子持ってきちゃいけないんだよ〜?
あとでミラ先生に言いつけとこーっと」
マキシミン「えっ、うわおいちょいまち!頼む、見逃してくれ!
なっ?このとおりだ。」
イスピン「ん〜・・・どうしよっかなー・・・・・・・・・・ん?誰?」
ルシアン「やぁ!ルシアン様だよ!ところで二人共なにしてるんだい?もしや君達、付き合ってるのかい?
HAHAHAHAHA!」
イス・マキ「・・・・・・・・」
- 220 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 01:39 [ W2NxF4QM ]
- シベリン「こらーお前ら今は授業中だぞ!!こんなところで何をやってるんだー!!」
イスピン「…シベリン先生、なんで海パンなんですか」
マキシミン「また電波なのが一人増えたな」
- 221 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 05:20 [ 6qM00Gmw ]
- シベリン「夏は海!善は急げ!今日は海で課外授業だぜ!」
イスピン「先生、今日午後から雨ですよ?」
マキシ「アホはほっといて行こうぜ、イスピン。」
シベリン「あー、水着のダイナマイトバディ(死語)が俺を呼んでいる!
ってオイ、無視かい。お前らー!」
ダッダッダ(階段の音)
ヒュルルルルー(風の音)一人屋上に取り残されたルシアン
ルシアン「・・・ルシアン、寂しい。」
- 222 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 12:32 [ klcuG85c ]
- ルシアン「ここから飛び降りたら楽になれるかな・・・・」
そこでいきなりボリス登場
ボリス(先生)「ルシアン何をやっている!」
ルシアン「三途の川を見に行くんです!」
ボリス「落ち着け今みんなを呼んで来るからな」
そして生徒+先生たちが集まりました。
- 223 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 13:20 [ gUjEcFaQ ]
- そしてシベリンの目が輝く。
「川!?水着!?ダイナマイトバディ(死語)!?」
顔にキラキラ仮面を貼り付けたシベリン先生渾身の跳躍!
「待ってろよ美女ども!うぉりゃぁぁぁぁぁ・・・」
- 224 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 13:41 [ r4a2vzAg ]
- と、その時シベリン先生の額にチョークが突き刺さった。
- 225 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 16:08 [ 6qM00Gmw ]
- ナヤはチョーク手裏剣でシベリンを黙らせた。
ナヤ「・・・バカ。」
ひゅるるるるるる、ずしゃぁぁぁぁ!
マキシ「ルシアン見ろ、シベリン先生がゴミのようだ。」
ボリス「こうなりたくないだろう、馬鹿な事はやめてこっちへ来い。」
ティチエル「ルシアン君が居なくなると寂しいですぅ!」
ルシアン「み、みんなぁぁぁぁ。・゚・(ノд`)・゚・。 」
- 226 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 16:29 [ mXmg6hRw ]
- ミラ先生「なかなかいい事言うじゃないか、チビ。」
ティチ「ティチエル頑張りました!」
マキシ「あ、そういや今週のジャンプまだ買ってねぇ!YABEEEEEE!」
イスピン「あんたばかぁ?もう売り切れだろ?」
マキシはシルフウィンドを唱えて凄い勢いで去った。その時一陣の風が…。
ティチのスカートがめくれました。「キャッ」
ボリス「ルシアン!危ない!」
ミラ「私に任せろ!」
ミラは鞭を使いました。ペチッ!
ミラ「あ、間違えた。」
ルシアン「うぁぁぁぁぁぁ!」
ルシアンは何とかフェンスにしがみついた。
ルシアン「ハ、ハァハァ、先生、殺す気ですか…」
ボリス「(ルシアンめ、うらやましいヤツ)」
シベリン「ダ、ダ、ダ、ダ、ダイナマ・・・n(ガク)」
- 227 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 16:54 [ klcuG85c ]
- ルシアン「ミラ先生は、僕を殺す気だったんだ〜そんなに殺したいなら自分で
しんでやる〜」
ミラ「待て、待て(汗)今のは、わざとじゃない。」
ここで校長登場(誰なのかは、謎)
校長「ミラ君、ルシアン君が死んだらくびね」
そしていきなり雨が降り出した!
ルシアンは、足を滑らして屋上から落下!(この後どうなる?)
- 228 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 17:36 [ 88aOhnTg ]
- ルシアンが落下すると同時に数人が呪文詠唱を始めた!
ナヤトレイ「忍術影縛り!!」(落下速度は減少するが落下が止まるまではいかない)
マキシミン「ちっ、ラストアーマー!」(ルシアン物理防御力低下!?)
イスピン 「何やってるんだよ!キュア!」(ラストアーマー解除)
ティチェル「え〜っと、バリア〜!」(物理ダメージ半減)
――――ドサッ...
ルシアン 「痛い!痛い!痛い!痛いいたぃ〜〜〜!!」
シベリン 「ルシアン、ナイスガッツだ!今期の体育は100点満点をやろう」
ミラ 「馬鹿な事言ってないでシベリンは保健室からポーション持って来な!」
- 229 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 17:43 [ 3LzToGEQ ]
- 一同:そんな楽しかった、学校生活!
ルシアン:ぼくたち!
一同:ぼくたち!
イスピン:わたしたちは!
一同:わたしたちは!
一同:卒業します!
- 230 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 18:03 [ qis6NFe. ]
- これより
【マキシミン、英雄になる】が始まりm(殴
イスピン「なにやってんのよ」
マキシ「グボァ・・・・びびゃ、、ばばにばダヘージョンぢでびだいどぼぼってざ・・・」
訳:「いや、たまにはナレーションしてみたいと思ってさ・・・」
イスピン「いいからさっさと始めるわよ」
マキシ「へ?始めるって・・・何を?」
イスピン「探偵物よ」
マキシ「探偵物!?つまり俺が活躍する話だな!さっすがイスピン!」
イスピン「あなたは死体役ね」
マキシ「_| ̄|○」
- 231 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 20:00 [ ymGZik5. ]
- http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/10009/1078421198/
- 232 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 21:30 [ mDUCJJP6 ]
- ↑このスレおもしれーーーーーーー!
- 233 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 21:40 [ Qft7gax. ]
- イスピン「アンタはこの薬を飲めばいいだけだよ
マキシ「ゴクン
プシューマキシの体から煙が出た
- 234 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 23:23 [ klcuG85c ]
- マキシ爆発!(死)
- 235 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 23:43 [ l5Q7r/8M ]
- イスピン「あっれ〜…ティチエルに作ってもらったんだけどなぁ」
ティチエル「あははぁ……少しだけ分量間違えたみたい……テヘッ(* ̄ー ̄)」
ミラ(わざとだ…絶対わざとだ………;)
- 236 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/02(金) 23:59 [ Qft7gax. ]
- すると死んだはずのマキシに変化が起きた
マキシ「ウゥぅか、体が・・・・
- 237 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 00:01 [ X07d7AXI ]
- [ムスカに!]
- 238 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 00:12 [ rTVHaT8s ]
- 体が・・・・
デッカクナッチャッタヽ(´ー`)ノ
- 239 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 00:20 [ ly24VxuI ]
- DOPムスカ誕生
- 240 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 00:34 [ qx7ujbWU ]
- マキシ「・・・という夢を見たんだ」
- 241 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 01:17 [ KrqnG2c2 ]
- メリッサ「それは夢魔の仕業ね」
- 242 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 03:38 [ GVu.59jc ]
- イスピン「・・ったく、そんなくだらない事いってないで、さっさと
シャドウ&アッシュに行って、依頼を受けにいくぞ!」
そういって、イスピンは半場マキシを引きずるようにして、メリッサの店を
後にするのだった
- 243 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 03:53 [ 4BL3JjDQ ]
- 240ナイスb
- 244 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 03:59 [ eGoIXj66 ]
- イスピンとマキシのからみは面白いなあ
- 245 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 04:26 [ NnG8I0RE ]
- シャドウ&アッシュへ向かう途中、マキシは思い出したように呟いた
マキシ「しかしあんな夢を見たら急に腹減ったな・・・」
イスピン「夢見てお腹空くってどういう体の構造してるの?」
マキシ「バーベキュー好きの外人にも体の構造きいてみれくれよ。
とりあえずギルドに行く前に何か飯でも食おうぜ」
そういうとマキシはギルドとは別方向に向かって歩き出した。
イスピン「もう、仕方ないなぁ・・・」
ぼやきつつもついていくイスピン。
そして5分ほど歩いた時、マキシの足がとある店の前で止まった・・・。
- 246 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 04:59 [ qRmBvXhA ]
- そこは旅館[海の中へ]だった。
マキシ「ここ入ろうぜ。」
イスピン「って、て、ここ!?ここ旅館じゃない!」
マキシ「何が?うまいんだぜ?」
イスピン「な、な、何が!?」
マキシ「オイ、早くしろよ。もう我慢出来ねぇって。」
イスピン「 Σ(゚д゚lll)ガーン」
マキシ「ここの海の幸ソーセージは絶品だぜ、オイ早くしろって。」
イスピン「orz」
- 247 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 05:22 [ eGoIXj66 ]
- >>245
>>246
GJ
ワロタよ
- 248 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 11:42 [ z8zeBstE ]
- マキシ「今なに作れますか?」
グリンズ「めんどくさいから今日は、何も作らん!」
マキシ「それは、ないだろ、頼むから作ってくれよハラペコなんだよ」
グリンズ「どうしても作って欲しかったらミスティックの鎖5個もってきな」
マキシ「よしそれならとってきてやろう」
イスピン「・・・・無理だろ(それに他のところ行った方が絶対早い)」
ってことでイスピンとマキシミンは、混乱の洞窟へ向かいました
- 249 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 17:26 [ b4yAVPYo ]
- …セリフの前に名前付けてる時点で小説じゃないよな
- 250 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 18:20 [ 25290iN6 ]
- 面白いから良し
- 251 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 18:39 [ DMVhsdAQ ]
- 二人は腹が空いて仕方が無かったので、
急いで洞窟に向かった。しかし!
- 252 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 18:52 [ xWHwAo1w ]
- 道すがら緑ハーブを食べ過ぎたため、だんだん腹が膨れてきました。
- 253 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 19:12 [ z8zeBstE ]
- マキシ「腹が膨れてしまったな。どうする?」
イスピン「もういいんじゃない?」
マキシ「でもなーとってくるっていってしまったしな。
あそこの料理食べたいしやっぱりいこう!。」
気を取り直してもう一度混乱の洞窟へ向かった。
- 254 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 19:15 [ z8zeBstE ]
- そして混乱の洞窟へ到着
- 255 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 20:53 [ RwvwOh/A ]
- しかし、マキシミンのLvはまだ14だった!
- 256 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 21:34 [ a96wri1k ]
- レベルが低すぎて入れません。
コマンド?
しかたない あきらめよう
べつのところへ さがしにいこう
ピッ→はっくしてでも もぐりこむ
- 257 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 21:36 [ NnG8I0RE ]
- 洞窟の中の人「な、なにをするきさまらー!」
- 258 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 21:43 [ xWHwAo1w ]
- マキシの中の人「うっせ(プゲラ」
- 259 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/03(土) 22:43 [ a96wri1k ]
- 「スピードハックを企てたため、強制終了します。」
このメッセージとともに、イスピンの目の前からマキシは消えていった・・・
その後、マキシを見たものは2分間あらわれなかった・・・・
- 260 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 02:31 [ ePGu.J5o ]
- 2分間の(強制)休息から戻ってきたマキシミンだったが
- 261 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 02:52 [ umfZ7BuY ]
- スピードハックの使用を聞いて駆けつけたネクソン社員が、
- 262 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 03:05 [ cS1589iM ]
- そして混乱の洞窟へ到着
しかし、マキシミンのLvはまだ14だった!
レベルが低すぎて入れません。
コマンド?
しかたない あきらめよう
べつのところへ さがしにいこう
ピッ→はっくしてでも もぐりこむ
洞窟の中の人「な、なにをするきさまらー!」
マキシの中の人「うっせ(プゲラ」
「スピードハックを企てたため、強制終了します。」
このメッセージとともに、イスピンの目の前からマキシは消えていった・・・
その後、マキシを見たものは2分間あらわれなかった・・・・
2分間の(強制)休息から戻ってきたマキシミンだったが
スピードハックの使用を聞いて駆けつけたネクソン社員が、
滅 茶 苦 茶 で す アボガド
- 263 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 04:05 [ V5qWJYyk ]
- 今やってないからわからないんだけど
ミスティックソードは混乱になったのか?
- 264 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 08:56 [ umfZ7BuY ]
- そして混乱の洞窟へ到着
しかし、マキシミンのLvはまだ14だった!
レベルが低すぎて入れません。
コマンド?
しかたない あきらめよう
べつのところへ さがしにいこう
ピッ→はっくしてでも もぐりこむ
洞窟の中の人「な、なにをするきさまらー!」
マキシの中の人「うっせ(プゲラ」
「スピードハックを企てたため、強制終了します。」
このメッセージとともに、イスピンの目の前からマキシは消えていった・・・
その後、マキシを見たものは2分間あらわれなかった・・・・
2分間の(強制)休息から戻ってきたマキシミンだったが
スピードハックの使用を聞いて駆けつけたネクソン社員が、
滅 茶 苦 茶 で す アボガド
今やってないからわからないんだけど
ミスティックソードは混乱になったのか?
- 265 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 16:34 [ ePGu.J5o ]
- ミスティックは混乱9
- 266 名前: sage 投稿日: 2004/07/04(日) 18:21 [ u1o0698s ]
- そして混乱の洞窟へ到着
しかし、マキシミンのLvはまだ14だった!
レベルが低すぎて入れません。
コマンド?
しかたない あきらめよう
べつのところへ さがしにいこう
ピッ→はっくしてでも もぐりこむ
洞窟の中の人「な、なにをするきさまらー!」
マキシの中の人「うっせ(プゲラ」
「スピードハックを企てたため、強制終了します。」
このメッセージとともに、イスピンの目の前からマキシは消えていった・・・
その後、マキシを見たものは2分間あらわれなかった・・・・
2分間の(強制)休息から戻ってきたマキシミンだったが
スピードハックの使用を聞いて駆けつけたネクソン社員が、
滅 茶 苦 茶 で す アボガド
今やってないからわからないんだけど
ミスティックソードは混乱になったのか?
ミスティックは混乱9
- 267 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 18:50 [ 1zMtDcfw ]
- マキシ「…という書き込みを見たわけだが」
- 268 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 20:02 [ bkrbeQQ2 ]
- ――――――――――終了――――――――――
- 269 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 20:04 [ ePGu.J5o ]
- とりあえずアレだ。ここのスレに書きこんでた人はカイジスレに以降しましょう。
人居なさすぎ_| ̄|○結構好きなんだがなあそこ。
- 270 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 20:22 [ 25tkt9Sw ]
- >>267
イスピン「放置しろよ」
マキシ「それもそうだな。・・・にしても、ソーセージのために
ここまでするのもアホくさいな。諦めるか。」
イスピン「(気付くの遅すぎだろこいつ。ホントに探偵なのか?)」
マキシ「とりあえずラルヴァの蛹でも食うか。」
イスピン「Lv14らしくない物持ってるんだね。・・・って、蛹!?」
マキシ「うまいぞ。お前も食うか?」
マキシはそう言ってピクピク動いてる蛹をイスピンに見せた。
イスピン「きゃああああああああああ!」
シルフ+スピードアップ並みの速さで逃げ出すイスピン。
マキシ「・・・ん?いらないなら俺が全部食うぞ、っておい!前!」
イスピン「きゃあっ!」
シベリン「よう、お前ら何やっ・・・ぶべら!」
- 271 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 21:07 [ FwOMtiNI ]
- >>269
趣旨違いすぎるのに移行ってどういう事よw
>>270
上手い
- 272 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 21:29 [ D7iGToKc ]
- 「 こ ろ し て で も う ば い と る 」
- 273 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 21:46 [ MjiJ1I2A ]
- なんたる不運!
今の衝突でイスピンとシベリンの体が入れ替わってしまった!
- 274 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 21:51 [ lnERzeDs ]
- イスピン「…という夢を見たの」
- 275 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 22:31 [ .Hdpkq3U ]
- マキシ「それは災難だったな」
- 276 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 22:32 [ MjiJ1I2A ]
- マキシは愕然とした
イスピンが寝ていたはずの部屋から呟きつつシベリンが出てきたからだ
- 277 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/04(日) 22:43 [ 9/nk..wk ]
- 長剣良夜:ここは夢なインターネットですね
- 278 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 00:06 [ claFx0pQ ]
- 移行っ!やってしまった・・・言われてみれば・・・間違いっ!
初歩的な日本語の単語間違いっ!
さすがの俺も・・・これには・・・猛省っ!(AA略
>>276
とりあえず夢と悟ったマキシはもう一度寝直した。
- 279 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 01:15 [ 5DmKilGA ]
- 「ブルーベリーが消えた?」
マグノリアワインの片隅にあるテーブルで、マキシミンは依頼者と対面していた。
「そうなんです。せっかく友達と一緒に食べようと思っていたブルーベリーだったのに…」
ドロシーは清潔そうなハンカチで潤んだ目をぬぐった。
「あのなぁ。どんな依頼かと思ったら、そんなことかよ。
ブルーベリーなんて、きょうびそんなに高いもんでもないだろ。」
「お金の問題じゃないんです。大事なブルーベリーを勝手に持っていくなんて許せない。
どうしても犯人を見つけて欲しいんです。」
「悪いけどさ、こちとら暇じゃないんだからさ、他を当たってくれよ。」
席を立つマキシミンに、ドロシーはなおも訴えた。
「お礼ならちゃんとします。」
ピクリ、とマキシミンの耳が動いた。
- 280 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 01:22 [ q.Gx2zxE ]
- 夢の中。
マキシ「・・・今度こそ夢から醒めたか?」
謎の声「いいえ、ここは夢の中です。」
マキシ「誰だ!?」
謎の声「あなたは夢魔の呪いを受けているのです。」
マキシ「(夢魔…?メリッサもそんな事言ってたな。)」
謎の声「あなただけではありません。多くの人が夢魔の呪いを受けています」
マキシ「だからあんたは誰なんだ?」
謎の声「夢魔を倒さなければあなたがたは永遠に夢から醒める事はできません。」
マキシ「そんな馬鹿な事があるわけないだろ。」
謎の声「あなたの仲間もこの夢の中にいるはずです。
彼らと協力して夢魔を倒してください。お願いします。」
マキシ「おい、何で俺がそんなことしなけりゃいけないんだ?」
謎の声「この剣を使えば夢魔を倒せるはずです。」
マキシの目の前に剣が現れる。
謎の声「それでは健闘を祈ります。さようなら。」
マキシ「質問に答えろよ!おい!」
目の前の剣を手にするマキシ。
マキシ「どうなってんだ。・・・とりあえずあいつらに会ってみるか。」
- 281 名前: 280 投稿日: 2004/07/05(月) 01:26 [ q.Gx2zxE ]
- リロードしてなかった
>>279スマン_| ̄|○
- 282 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 01:38 [ z9TFDeg. ]
- >>279
「前金ならいいぜ」
マキシは言った
- 283 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 17:08 [ g.83BsHQ ]
- 少し迷ったのち、ドロシーは財布を取り出して、
マキシミンに言った。
- 284 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 17:21 [ claFx0pQ ]
- 「あなたは夢魔の呪いを受けているのです。」
- 285 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 19:04 [ 5vKHcc7. ]
- >>284
ワロタ
- 286 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 19:22 [ v14C4.qU ]
- ドロシー「すいません、お金落してしまいました。
ですから解決してからでいいですか?」
- 287 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 19:35 [ JVfx5ta2 ]
- マキシはもう我慢の限界であった。
ケチな彼にとってケチなドロシーは同じ穴の何とやらであったとしても
彼女を好きになる事は出来ない。
「危険をおかしてあんたに花を持ってきてやった事もあったよな。」
「はい。」
「高価なベリーを計100個も持って来てやった事もあったな。」
「はい…数までよく覚えていますね。」
「あんたがくれたのは、くだらんチョコとハンカチだけだ。」
「くだらないだなんて…私の気持ち…気付いてくださらないんですね。」
- 288 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 20:05 [ .S.pBlp2 ]
- ドロシーは頬を赤らめて、マキシミンに言った。
- 289 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 20:39 [ K9C.OYdg ]
- 「あなたは夢魔の呪いを受けているのです。」
- 290 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 20:39 [ KsEK69eQ ]
- 「ボリス、私を信じて、私だけ!アハハハハ!」
- 291 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 20:48 [ JVfx5ta2 ]
- などと、今日も酔った客達が楽しそうに何か喋っているが、
マキシミンはドロシーのその一言以外何も聞こえなかった。
次第に喧騒が戻る。何か言わなければいけない…何といえばいいだろう。
「悪い、あんたにあげたベリーは90個だった。10個さば読んだ。」
マキシミン、実は照れ屋だった。
- 292 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/05(月) 21:48 [ GCO5SzZk ]
- ドロシーは今のマキシミンの反応で確信した、この男は押せば倒れるタイプだと。
「ごまかさないで下さい。私はもう自分の気持ちを抑えられそうにありません。ずっと、あなたを想い続けて……」
マキシミンの赤くなった顔がますます赤くなる。まるで紅葉のようだ。
が、次の瞬間一気に血の気が引き、今度は顔が青くなる。
イスピンが酒場に入って来たのが見えたからだ。
なぜかは彼自身もわからないが、マキシミンはこの状況をイスピンに見られるのは絶対に避けたかった。
冷静に状況と打開策を考えようとするが、目の前の濡れた眼差しと微妙な距離にいるイスピンの存在が彼の思考をまとめさせない。
「落ち着け、こういう時は偶数を数えて落ち着くんだ。2 4 6 8 10 12・・・」
マキシミンは半ば混乱していたが、その様子を見てドロシーの悪戯心がくすぐられた。
「例え私が頼んだ事だったとしても、あなたからお花を貰った時、私本当に嬉しかった……」
ドロシーが言葉を口にするたび、マキシミンの思考が乱れ、鼓動が速くなる。
そしてマキシミンが48を数え終わった時、その速い鼓動が止まった。
バーテンに挨拶をしていたイスピンと目が合ってしまったのだ。
マキシミンは咄嗟に顔を逸らしたが、確実にこちらに近づいてくるイスピンの足音だけが妙に耳に響いている。
マズイ―――まずい・まずい・まずいまずいまずい
- 293 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 04:48 [ cQoRt6eA ]
- まずいまずいまずいまずいー!偶数ではダメだ素数だそうだ素数なら大丈夫だ
そう考えてる間に藻足音は近づいてくる
(コツコツ…)2.3.5.7.11(コツコツ…)13.17・・・(はぁはぁ
「私は・・・あれ以来貴方の事が・・・」
(コツコツ)19.23.29・・・(はぁはぁ
コツ・・・ピタッ
「す───」
31.37.41ーーーッッ!!
- 294 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 05:13 [ Hc1T5.h2 ]
- 「すごく頼れるお方だと思っていましたわ」
- 295 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 06:00 [ DYk/qAgI ]
- >>292-
ワロタ
- 296 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 06:04 [ Jxv05gyU ]
- 「43!!!!」
マキシミンはつい大声を出してしまった。
「急に大声出して。ふぅ、また酔ってるのか、マキシミン。」
イスピンは呆れ顔で溜息をついた。
「あら…貴方はリクフネさんのパートナーの…確かイスピンさん。」
「いやその…そう、43kで仕事引き受けてやるよ。前金は要らない。おいイスピン。」
そう言うとマキシミンはイスピンから財布をぶん取って1k程取り出した。
「な、何?何勝手に人のお金取ってんのさ!」
「後で1.5倍返しにしてやるから、貸してくれよ。お前に借りなんて作りたきゃ無いけどよ。」
「…もー仕方無いな。」
マキシミンはケチな性格である。しかしイスピンにドロシーに迫られた事を
悟られるよりはマシだと感じた。何故かは分からないが…。
「でも絶対返してくれなきゃ、また内緒で仕事しようとしてた事ベクレールに密告するからね。」
「てめぇ、また恐喝するつもりかよ!」
「金勝手に取ってるのはキミだろ?僕は何も悪くない。」
ドロシーはイスピンの言葉を見逃さなかった。
(リクフネさん…貴方の弱み握らせて貰いました。)
ドロシーは簡単に仕事の説明や心当たりなどをマキシミンに話した。
「…お仕事引き受けてくれてありがとう、リクフネさん。この続きはまた今度…」
「あ、ああ…酒の代金ここに置いておくぜ。行くぞイスピン、仕事だ。」
「ねぇ、続きって何の事?」
「うるさい、なんでもねぇよ。」
- 297 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 13:45 [ hY29RHcI ]
- 次の日・・・・
マキシ「さあ、いってくるか!」
イスピン「どこいくの?」
マキシ「どこでもいいだろ!お前には関係ないことだし」
イスピン(気になる・・・・)
マキシは、ドロシーのところに行き仕事の話を聞きにいきました。
マキシ「それで?どういう依頼だっだかな?」
ドロシー「え〜とですね。クライデ平原1にクノーヘンが現れたので
それを倒してください。」
マキシ「おい!ちょっと待て!明らかに前いってたことと違うだろ!」
ドロシー「受けてくれないんならベクレールさんに勝手に依頼受けようと
した事いいますよ。」
マキシ「うっ恐喝するつもりか?・・・・・分かったよ
いってやるよ。(43kじゃこの依頼安すぎる。)
ドロシー「では、御願いしますね〜」
マキシは、考えながら歩いていった。
マキシ「とはいったものの一人じゃクノーヘンに勝てるはずがない。
スケットでも探そうかな・・・・」
そこでイスピンが現れた
- 298 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 14:18 [ LRkMsrZM ]
- マキシ「おーい、イスピン。ちょっと頼みが‥‥‥」
イス「いやだッ!」
マキ「何だ!?まだ何も行ってないぞ」
イス「いや、、なんとなくいやな予感がしたから、つい・・・
それに、君が頼み事なんてろくなことじゃないだろうからな。」
マキシ「なんだと!(ちぃっ!鋭いやつめ・・・)」
- 299 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 17:02 [ hY29RHcI ]
- マキシ「う〜むイスピンがだめだとすれば誰に頼もうか?」
そこにシベリンとナヤトレイが来た。
- 300 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 17:15 [ 2.uZ6NiU ]
- イスピン「あ、待って。まだやらないとは言ってないんだけど・・・。」
シベリン「お前ら何してるんだ?」
- 301 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 17:24 [ S.pRnjZI ]
- シベリン「わるい!急用だ」
行き成りその場を走り去るシベリンであった
ナヤトレイ「おっ、おいまて。どこ行くんだよ」
ドロシー「(ざぁぁぁぁぁ)なぜか寒気を感じる。
なんで、こんなに寒気を感じるんだろ?」
猛突進するシベリン!!!
シベリン「(いい女みつけたもんねぇ〜♪)
元気?ところで、俺この村初めてなんだけど、案内してくれない?」
ドロシー「(なんだこの男。でもちょっとイイ男・・・。この男もうまく使えるかも・・・)」
ナヤトレイ「はぁはぁ・・・」
途中で立ち止まる・・・・(ナンパかよ・・・)
- 302 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 17:38 [ hY29RHcI ]
- そのころイスピンとマキシミンは・・・
マキシ「お!それならやってくれるのか?」
イスピン「まず内容をいって」
マキシ「クノーヘン退治・・・・」
イスピン「二人でやっても勝てないよ!まあ、手伝ってもいいけど
報酬の半分を僕にくれるのが条件だ!」
マキシ「チッ仕方がないな分かったよ」
そのころナヤとシベリンは・・・
- 303 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 18:28 [ DGeKIj0I ]
- 夢魔の呪いを受けているのです。
- 304 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 19:38 [ UNCcoV9w ]
- 「なんだって、なんてひどい話なんだ。」
ドロシーの話を聞きながら、シベリンは激しく憤っていた。
「そうなんです。両親のいない私を引き取って育ててくれたやさしいクノーヘン父さん、、、
それなのに、その人たちは、父と一緒に食べようと思っていたブルーベリーを奪い取り、
あまつさえ、父を亡き者にしようと企んでいるんです。」
「…ねぇ、いくらなんでも話おかしくない?」
そんな冷静なナヤのつっこみも耳に入らないほど、シベリンは激昂していた。
「許せん!!そんなやつ、この私が成敗してくれますよお嬢さん!!
そしてそのあかつきにはこの私t」
「まあ、うれしい。その人たちは、眼鏡をかけた変態顔の男と、いい年して
真っ赤なベレー帽に短パン姿の変な子の二人連れです。変態の方は、
古めかしい刀を持っているはずです。そうだわ。二人を倒した証拠に
その刀を持ってきてください。そうすれば、私も父も安心できますわ。」
「わっかりましたっ。いやあ、そんな依頼、この私にかかれば、ものの一時間
でやりとげて差し上げますよ。」
言うや否や、シベリンは疾風のごとく走り去っていった。
「ちょっと待ちなさい、シベリン」ナヤトレイも慌てて後を追いかける。
二人の後姿が見えなくなると、ドロシーは年頃の娘とは思われないほど
唇の端を吊り上げて、にたりと笑った。
(ふふ、馬鹿な人たち、、、。これは、ことのほか簡単に、目的が
達せられるかもしれないわね、、、。)
次の瞬間、ドロシーの姿はマグノリア・ワインの喧騒の中から、忽然と掻き消えていた。
- 305 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 19:41 [ 8W6WWGSU ]
- いったい!
ど 〜 な っ て し ま う の か ? !
- 306 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 22:36 [ hY29RHcI ]
- マキシたちの前に今度は、ルシアンとボリスが現れた。
- 307 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 22:41 [ A11zca6c ]
- 「なんだ、ルシアンとボリスか…」
マキシたちはクライデン平原1に急いだ。
- 308 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 22:53 [ Qf/IT4mQ ]
- ミラ ティチエルが現れた!
マキシ 釗 イスピン
HP5300 釗 HP500
MP700 釗 MP50
Lv98 釗 Lv2
―――――――――――――――
攻撃 釗 逃げたい
防御 釗 かばわれたい
スキル 釗 女に見えたい
逃げる 釗 いい加減帽子はずしたい
- 309 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/06(火) 23:03 [ Ix89LDow ]
- イスピンは笛を吹いて仲間を呼んだ
軽いシベリンが現れた!
シベリンのナンパ攻撃
「君達姉妹?え、違うの?綺麗な瞳がそっくりだから姉妹かと思ったよ。ところでさ…」
ミラ ティチェルは戸惑っている
- 310 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 01:01 [ u5RYO/Ng ]
- ティチエル「…という夢をみたんですぅ」
ミラ「…あんまりS&Aの貧乏人どもには関わらない方がいいわよ」
- 311 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 06:06 [ 4oqZbBTA ]
- 「…あれはマキシミンさん、イスピンじゃないですかぁ?」
「本当だ、噂をすればなんとやら…ん。どうも様子がおかしいな、隠れろ。」
「い、痛いですぅ。お姉さん!」
ミラ達は近くの木陰に姿を隠した。
(マキシミン達のあの緊張感と、装備…それに…あれはボリスとルシアン?
なんでマキシミン達を追っているんだ?)
「おい、お前ら。」
「あれー、ミラさんにティチエルさん!こんなところで会うなんて!」
「皆さん何してるんですかぁ?ティチエルもまぜてください、お願い!」
「すまないが、今仕事中で相手をしている時間が無いんだ。また今度。」
ボリスはそう言うと、マキシミン達を追い始めた。
「あ、ちょっとボリス!待ってよー!」
「怪しい…ついていくよ、チビ。」
「はい!なんだかわくわくしますぅ!」
- 312 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 10:52 [ y0bwSyIc ]
- 「む?」
マキシミンはふと後方に注意を向けた。
「どうした、マキシミン?」
「誰かに尾けられているな」
「そう?僕にはわからないけど…」
くんくん。マキシミンは風の匂いを嗅ぎながら言った。
「間違いない。少し後方に二人、、、、さらに後方に二人か、、、。」
(…こいつ犬かよ…)イスピンは思ったが、口には出さなかった。
「誰だか知らんが、面倒に巻き込まれるのは御免だな。まくぞ。
シルフ!スピードアップ!」
- 313 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 12:17 [ T9FJ2F7o ]
- 「…気付かれたか。」
「え!こんなに離れてるのに?気のせいだよ!」
「このままだと引き離されるな。ルシアン。」
「任せといて!スピードアァァァップ!」
ボリスはスピードを上げてマキシ達を追っていった。
「あ、ボリスだけずるい!待って!」
「お前は後ろの二人と一緒に来い!」
「え、後ろ?ティチエルさん達ついてきたの?」
- 314 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 13:53 [ 4TORtyFo ]
- 進める前になぜボリスとルシアンがマキシミンとイスピンを
追っているかというと、ボリスとルシアンは、ドロシーにあって・・・・
- 315 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 17:38 [ 9y0TuFmM ]
- なんだかんだいってそれなりのストーリーとして出来てきたのが
一番笑える所だと思う・・・・・・
以下何事も無くストーリが
- 316 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 18:56 [ dxvdwBqo ]
- 【現在の位置関係】
●マキ(早) ●ボリ(早) ●ミラ(イライラ↓)
●イス(早) ●ルシ ●テチ(鈍)
- 317 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 22:07 [ 4TORtyFo ]
- ボリス・ルシアンとドロシーの会話
ドロシー「変態メガネとベリー帽が私のブルーベリーとハンカチと
チョコレートを盗んだんです。どうか取り返してもらえませんか?」
ボリス「それは、かわいそうだが、そんな暇は、ないんでな」
ルシアン「いいじゃないか、助けてあげも、特訓だと思ってやってみない?
戦闘にもなりそうだし。」
ボリス「戦闘がめんどくさいんだよ。まあいいだろう、それなりに
お礼は、するんだろ?」
ドロシー「もちろんです。」
ボリス「仕方がないやってやるか。」
ドロシー「ありがとうございます。それとあの人たちは、クノーヘン
を倒そうとしてるんですが、悪いクノーヘンじゃないんです。
そのクノーヘンを倒させないように、変態メガネたちを倒してください。」
ルシアン「分かったよ。」
ドロシ「証拠として、メガネの剣を持ってきてください。」
ボリス「よし、分かったでは、早速探してみる(しかし話があまりにもおかしい
しばらくメガネを見つけて様子を見てみるか)」
という事で、マキシたちを追いかけたのであった。
さらにルシアンがミラとティチエルに事情を話したのでさらに
ややこしくなりました
- 318 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 22:30 [ wRj.UqBk ]
- ミラ「…それで、お前らはそんな話を信じたのか?」
ルシアン「え、だってかわいそうじゃない。それにドロシーさんが嘘をつくなんて考えられないよ。」
ティチエル「人を疑うのはよくないですよ」
ミラ「お前は人を信じすぎだ。いいクノーヘンなんているわけないだろ」
ティチエル「そんなことないですぅ。クノーヘンさんにだって、いい人がいるに決まってますぅ」
ミラ「…あれを見ても、そう言えるのか?」
ミラの視線の先を追ってルシアンとティチエルが振り返ると、
身の丈5mはあろうかというクノーヘンが、凍りつくような眼で三人を見下ろしていた。
- 319 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 22:43 [ 43looFeg ]
- そのころボリスは、ひとりマキシミンたちを追いかけながら、疑念に駆られ始めていた。
(おかしい...いくら何でも、こんな奇妙な依頼はないな...
それに、後ろの三人が全然追いついてこない...
まさか、何かあったんじゃないだろうな...)
そのとき、木の陰に何者かの気配を感じて、ボリスはとっさに身を翻した。
タンタンタンッ。さっきまでボリスが立っていた地面に、クナイが突き刺さる。
「誰だっ!!」
「ちっ、人違いか...」
木陰から出てきたのは、シベリンとナヤである。
「悪かったな。ところでお前、眼鏡の変態男と、赤ベレーの愛くるしい娘を見なかったか」
ボリスは素早く頭を回転させた。
(...こいつら、確かシャドウ&アッシュの傭兵だったな...
こいつらもあの二人を追っているのか...?)
「...知らんな。知っていたとしても、お前らに話す理由は無い」
「ふ〜ん。なるほどね。知らないんなら」
シベリンは人懐こい笑顔を浮かべながら歩み寄ってきた
「仕方ない、なっ!!」
「!!」
刹那、ボリスの鼻先を、鋼の帽がうなりをあげて通り過ぎていった。
一瞬、反応が遅れていたら、ボリスの頭蓋はこなごなに砕けていただろう。
「知らないなら、体に聞くしかなさそうだ...ナヤ!!」
いうやいなや、白髪の少女はボリスの背後に回りこんでいた。
(...これは、まずいかもしれないな...)
- 320 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 22:46 [ WMHTlHAI ]
- ルシアン「えぇ〜と……どちら様でしょうか………(汗)」
ミラ「……どこからどう見てもクノーヘン様でしょうが…」
ティチエル「こんにちは〜ご機嫌如何でしょうかぁ〜〜(汗)」
が、んなモノが天下のクノーヘンに通用するはずもなかった……
ミラ「…いちかばちか……逃げるよ!!」
ルシアン「スピードアップ×2!!」
ティチエル「ありがとうございますぅ〜…でもルシアンさんはどうするんですか?」
ルシアン「……………(滝汗)」
- 321 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 23:10 [ GLqu9HfI ]
- 「やっと見つけたぜ、クノーヘン」
マキシミンは言った
しかしその周りにはイスピンはいない
- 322 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 23:13 [ g8Kodmmk ]
- ルシアン「僕に構わず逃げてぇ!」
ルシアンは一人そう言い残し、その場で振り返り、クノーヘンと対峙した。
ティチエル「バリア!レジルトシールド!ブレス!」
ミラ「なにやってるんだ、早く逃げないとお前も巻き込まれるぞ!」
ティチエルは必死に補助魔法をかけていたのですが、魔法を知らないミラはティチエルをつれて逃げていってしまいました。
しかし、ティチエルの補助魔法の効果はしっかりルシアンにかかりました。
ルシアン「なんだか力が満ち溢れてくるような気がする・・・
よし、クノーヘン、僕と一対一で勝負だ!」
そういい、ルシアンは斬りかかっていきました・・・
- 323 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/07(水) 23:20 [ mUr7S8sc ]
- しかしティチエルは慌てていて魔法詠唱中に噛んでしまったので
レジストだけはかからなかった
- 324 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 08:30 [ ZFv56Yqs ]
- そしてクノーヘンのストーンニードルが炸裂し、
- 325 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 10:38 [ T60xbvUI ]
- ルシアンはスローの状態異常を受けた。
「ッ!これじゃ逃げられないな、でも最初から逃げる気は無いさ!ハァァァッ」
ルシアンは得意の快剣術で超高速の突きを繰り出した。
「…ダメか、ボリス…やばいかも。」
「五花月光斬…ブラインド…」
一瞬の閃光の後、ルシアンは一人の男の姿を見た。
「…マキシミン?」
「ルシアン、お前が何でこんなところにいるのか知らないが、ひっこんでろ、邪魔だ!」
「それは無いでしょ!」
「…イスピンのヤツどこ行っちまったんだ、大事なときに使えないヤツだ。」
「無視って酷過ぎ('A`)すごい事に気付いたんだからね、もう教えてやんない!」
「このクノヘン、何故か土魔法が使えるなんて事絶対教えてやんないもんね!」
その頃シベリン達とボリスは…
(このままだとやばいな…まだ完全には習得してないが、あれ、やるか…)
- 326 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 11:09 [ u5oicRnY ]
- ボリスはにわかに服を脱ぎ捨てた。
「クレイ・アーマー!!
ふはははは、どうだ、アクシピター年末恒例大忘年会のために練習していた
とっておきのかくし芸だ。
見えそうで見えないだろう」
- 327 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 11:12 [ T60xbvUI ]
- シベリン「( ゚Д゚)ポカーン」
ナヤトレイ「( ゚Д゚)ポカーン」
- 328 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 12:13 [ OEEa7L1o ]
- イスピンが通りかかった
「( ゚Д゚)ポカーン」
- 329 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 13:03 [ o4M2OnUI ]
- シベリンは一瞬、ナヤが脱いで木の葉を出してるところを想像した。
「ブーー!」
イスピンは一瞬マキシが脱いでシルフを出しているところを想像した。
「( д)」
ナヤは鋭く指摘した。
「見えてるよ。」
- 330 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 18:07 [ CsNgqMvc ]
- オレン「‥‥‥という夢をm」
ピニャー「その手は使わせるかっ、ガッ!」
- 331 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 18:34 [ o4M2OnUI ]
- 「ハッ・・・。なんて夢を見たの(*ノノ)」
ドロシーは見た夢に少し自己嫌悪に陥った。
「私…いや、それよりもうまくいったかしら。」
「赤い月の盟約」
ナヤは背筋に凍るものを感じた。次第にボリスの体から黒いオーラが染み出てくる。
「…やばいわ、シベリンここは引きましょう」
直後ボリスの眼は赤く染まり、太刀はシベリンの鼻先をかすり地面を叩き付けていた。
「ちっ、上等だぜ。」
- 332 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 20:10 [ FBILoDPA ]
- ボリス「・・・地面から剣が抜けない( p_q)シクシク」
- 333 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 20:41 [ SCIHsJHM ]
- どこからともなく声が聞こえた。
「ジャンプ中の↓Aは着地時にR押せば剣が刺さらずにすぐに動けるよ。」
↓以下何事もなくストーリー進行。
- 334 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 20:55 [ p2cipFN. ]
- ボリスは頑張った
「うーん!よいしょよいしょ!」
ボキッ
- 335 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/08(木) 20:58 [ SCIHsJHM ]
- ボリス「うっ・・・腰が・・・」
- 336 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 02:21 [ kIdCfjkc ]
- ボリスの腰に35のダメージ!
- 337 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 04:17 [ h8JFye2Q ]
- そのころマキシは一人クノーヘンに苦戦していた。
「くそっ、さすがに一人では無理だな...。体制を立て直すか。
おい、そこのルシアン」
「えっ、なんだい?」
「悪く思うなよ、パララシス!!」
「うひっ(((゚Д゚)))」
哀れなルシアンを囮に、マキシミンは脱兎のごとく逃げ去っていった。
- 338 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 04:30 [ h8JFye2Q ]
- 一方、イスピンはマキシミンとはぐれ、一人森の中をさまよっていた。
「変だなぁ。ここさっきも通ったような気が...。
それに、なんだろう、この霧は。」
そのとき、霧の向こう側から、一人の人影が近づいてきた。
「やあ、これは妙なところでお会いしましたね。」
「あなたはロングソードさん!」
「こんなところで何をしているのですか?いえ、言わなくても結構です。
私ほどの熟練した冒険者にもなれば、直接聞かなくても大体のことは
わかりますから...。そうですか、クノーヘンを狩りに来たのですね。
このあたりはビギナーの冒険者も多いから、あんな化け物がうろついて
いては物騒ですものね。しかし、いかにあなたがたが強いといっても、
あれを倒すのは簡単なことではないでしょう...。そうだ、これをあげ
ましょう。」
- 339 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 04:38 [ h8JFye2Q ]
- 「これは?」
「ふふふ、これはダミーテキストというものです。いいですか、どうし
ても困ったときにあけるのですよ。」
「ありがとう、ロングソードさん」
そういうと、イスピンは霧の向こうへと駆けていった。
ロングソード・グッドナイトは、ぼんやりと明るい空を見上げながら呟いた。
「この霧...どうも、よくないものがこの辺りに迷いこんだのかも知れま
せんね。クノーヘンなんかより、もっと面倒なものです。お気をつけ
なさい。『よくないもの』は、明確な意志を持って、あなたたちをつ
けねらっているのですから。」
- 340 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 10:55 [ BeWM9mFs ]
- ボリス「さすがに2:1じゃきついな、ここは、逃げるか!」
シベリン「逃がすか!」
ボリスは、逃げた、シベリンとナヤが後を追う、
ボリス「あ!ルシアン何やってるんだ?」
ルシアン「ボリス助けて〜パララシスで動けないんだ。クノーヘンに殺される。」
シベリン「お!あなたがドロシーさんを育てたクノーヘンかな?」
クノーヘンがシベリンに攻撃、
シベリン「うわっ何するんだよ!」
ナヤトレイ「倒した方がいいみたいね。」
ボリス「ルシアン今助けるぞ。」
イスピン「仕方がない僕も加勢するよ。」
そのころミラとティチは・・・
ティチエル「なんだか簡単に抜けれましたね〜」
ミラ「そうだな・・・あ!あそこで戦ってるのは、ボリス達じゃないか?」
ティチ「そうですね〜やっぱり私たちも闘いますか?」
ミラ「そうだな・・ダミーテキストももらったしなこれを試しに開けてみよう。」
ミラは、クノーヘンに近づいたダミーテキストを使った。」
クノーヘン出現!
ルシアン「うわ!いきなりクノーヘンがもう一体現れた。」
ミラ「私たちも闘うよ。チビ(このまま逃げたらかなり責められそうだし」
ティチ「わかりました〜」
イスピン「ところでマキシは、どこにいったんだろう?」
- 341 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 11:35 [ wB5N/Bkk ]
- ええい、むやみにキャラ集めすぎたら、話が作りにくくなるというのがわからんのか
…いやなんでもありませんすいません
- 342 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 12:32 [ qVeitPgY ]
- 似たよな事で言いたい事。
夢オチで全リセしたら落差が出て面白い時もあるけど、
今までのテンション全部消えるっちゅーに。
チョット前のカキコではリセ使いすぎ。
何も上がってないのに0に戻しても面白くも何ともネェ
真っ当に話繋げようとしてる職人、ガンガレ
- 343 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 14:35 [ 533qsoPs ]
- 特定の奴が自分の気に入らない展開やキャラに話し逸れそうになったら
とりあえず夢オチにしてるとしか思えない。
- 344 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 20:00 [ OURu7FCg ]
- その時、先にいたクノーヘンが、ダミーテキストから現れたクノーヘンに気付いた!
そして、二匹のクノーヘンは戦いを始めた!
ミラ「困ったときに開けろって、こういう意味か・・・。」
ルシアン「今のうちに逃げたほうが・・・」
ボリス「そうだな・・・お互いに戦っているうちに逃げたほうが無難かもしれない。いくぞ、ルシアン。」
ミラ「さぁ、私達も早く行くぞ!」
ティチエル「待って、おねえさん〜」
そう言って、四人はどこかにいってしまいました・・・
シベリン「なぁ・・・」
ナヤトレイ「何?」
シベリン「確かダミーテキストってイスピンがロングソードからもらったんじゃなかったか?」
ナヤトレイ「・・・なんで貴方が知ってるのよ。」
シベリン「いや、まぁそれはいいとして、何でミラが持ってたんだ?」
ナヤトレイ「・・・知らないわよ。それより、私達も早く行きましょう。」
こうして、残ったのはイスピンだけでした。
- 345 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 20:39 [ AKXLQ6nk ]
- そのころマキシは、逃げている途中に道に迷ってしまい
とうとう洞窟の奥のほうまで行ってしまいました。
すると、ミスティックソードが現れました。
マキシ「なんだ!?こいつは!?」
ミスティックソードはマキシに攻撃しました。
マキ・・・死
- 346 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/09(金) 21:01 [ moqR4YHk ]
- 二匹のクノーヘンの格闘を目の前にして、イスピンはあることに気がついた。
「あれ、ダミーテキストの中にまだ何か…これは…」
一方、マキシミンはようやく、安全な場所まで逃れていた。
「はぁはぁ、何だかよく分からんが、ひとまず落ち着いたな。
しかし、この霧はいったい…ん?霧の向こうに何か…」
近づくにつれて、その正体がはっきりとしてきた。
霧の中で、巨大な二匹のクノーヘンが死闘を繰り広げていたのである。
「…ん、一方のクノーヘンの肩の上…あの赤い人影はもしかして…」
「いっけー!!テ●ジン!!!」
イスピンは、ダミーテキストから現れた『操縦機』を手に、孤独な戦いを
繰り広げていた。
- 347 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 11:55 [ uTlER8.2 ]
- マキシ「という夢を見たんだ」
イスピン「何それ。イヤガラセ?」
シベリン「この流れでよく夢なんて見れるな」
- 348 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 14:13 [ 11Mm5Ee. ]
- 「…やれやれ、やっぱり、思ったほどうまくはいかないわね…
相手がバカすぎたかしら…」
小高い丘の上から、ドロシーの姿をしたものが、彼らの様子をうかがっていた。
「あはは、彼らを甘く見ていると、痛い目にあいますよ」
ドロシーははっとして振り返った。そこに立っていたのはロングソード・グッドナイトである。
「あら、どなたかしら。私の邪魔をしようという人は」
「いえいえ、邪魔だなんてそんな、野暮なことはいたしません。
それにおそらく、私が直接手を下す必要はないでしょう。
彼らには、ささやかなプレゼントをさしあげましたし、
あなたの『召還者』さんも、あなたをお探しのようですからね。」
「…あなた、どこまで知っているのかしら…」
「すべてですよ。あなたが何者であるかも。あなたの目的が何であるかも。
風の魔剣、ミストラルブレード...人間の精神に影響を与え、
その体さえも乗っ取る魔剣...。あなたがた『夢魔』には、さぞ魅力的なものでしょうね。」
- 349 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 14:18 [ 11Mm5Ee. ]
- ドロシーの顔が醜くゆがんだ。
「消えろ!!」
ドロシーの全身から、細く鋭い管が突き出し、一斉にロングソードに迫った。
が、次の瞬間、その醜い触手は、ばらばらに切り刻まれ、青緑色の粘液を撒き散らしながら
地面に落ちていた。
「おお、こわいこわい。...少しおしゃべりが過ぎたようですね。
私はこの辺で失礼しますよ。」
ロングソード・グッドナイトの姿は、霧の中へと溶けていった。
- 350 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 14:55 [ reQo4WIU ]
- クノーヘンの戦いの中にイスピンを見つけたマキシミンが叫んだ。
マキシミン「イスピンッ」
イスピン「あ…マキシミン!」
イスピンはマキシミンに気付くと頬が緩むのを感じた。
イスピン「(…!?ボクはあんな奴が来てくれたことを喜んでいるのか…?…いや違う。)」
イスピンはかぶりを振った。
イスピン「(この状況で知り合いに会ったんだ、ちょっとぐらい安心もするさ。うん、そうだ。)」
そしてイスピンの元に駆けつけたマキシミンが問いかける。
マキシミン「おい、何故ここにいる?他の奴らは?何故アレが2体もいて、争っているんだ?」
イスピン「ああもう、いっぺんに訊かないで!」
興奮した様子のマキシミンはイスピンの返答を待つように見ている。
イスピン「…ええとね、クノーヘンを見つけたらそこにボリスさん達がいて、ダミーテキストからクノーヘンが出てきて、それでみんな逃げちゃって…」
マキシミン「…大体の状況は掴めたが、ダミーテキストなんて誰が持ってたんだ?」
マキシミンが再度問う。
イスピン「ああ、それはミラさんが開けたんだよ。誰かに貰ったって言ってたけど。」
マキシミン「(ミラ…あのムチ女か)」
イスピン「あ、そうだ!ボクも持ってるんだ。さっき森でロングソードさんがくれたんだ。」
マキシミン「(ロングソードが?配って回ってるのかアイツは、一体何のつもりだ)」
そうやってマキシミンが考えを巡らしている内に目の前の対決に決着が付こうとしていた。
もともと片方は手負いだったのだ。力の均衡が崩れるのは当然だ。
- 351 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 14:58 [ ZIs5IyaM ]
- マキシは、シベリン達にいろいろ事情を聞いた。
マキシ「結局俺は、騙されたのか?」
イスピン「そうみたいだね。」
マキシ「無駄な体力使ってしまったな。しかしドロシーは、何を考えてるんだ?」
イスピン「なんだか話を聞いていると剣が目的みたいだったけど・・・」
マキシ「(この剣は、いったいなんなんだ?なぜこれを狙う?
シベリンの相棒ナヤトレイだったかな?あいつが何か知ってそうだな
とりあえずシャドー&アッシュにいってみるか)」
イスピン「僕は、疲れたから帰るよ。」
マキシ「俺は、ちょっとシャドー&アッシュに行ってくる。」
そういってマキシは、シャドー&アッシュに向かった
- 352 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 16:10 [ e4LroX0g ]
- イスピンは帰り際に、擬人化ゼリッピと遭遇した。
イスピン「なに!?この気持ち悪いゼリッピ!?」
ゼリッピは問答無用に攻撃を仕掛ける!
MISS
イスピンは途方にくれていた。
イスピン「ばかばかしい。早くかえるよボクは」
気持ち悪いゼリッピ「うわああああああああ!」
キモイゼリッピはイスピンの背中めがけて気持ち悪い液体を吐き出したっ!
イスピンは大ダメージを食らった。
イスピン「なんなのこのゼリッピ・・・」
- 353 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 16:17 [ XY21ouUc ]
- エロっぽい匂いを嗅ぎつけたので駆けつけてみました
- 354 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/10(土) 17:00 [ MiyV1T62 ]
- >>353
性欲をもてあます
- 355 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 00:17 [ F4G8.Y7o ]
- 「はぁはぁ、からみづかいから逃げてきちゃったよ…なんなの?あのゼリッピ
まあ、いいや。ふああ、、、なんだか部屋の中がかすんで見えるな、、、
ちょっと疲れたのかもしれないな、、、少し寝よっと」
イスピンはベッドに身を投げると、泥のような眠りに落ちていった。
イスピンが眠りにつくと、部屋の中を覆っていたかすんだ空気が渦を巻いて凝縮し
たちどころにドロシーの姿になった。
「ふふふ、おやすみなさい、仔猫ちゃん。
あなたが、私の用意した、とっても素敵な夢にひたっているあいだ
そのかわいらしい顔かたちを、しばらく借してもらうわよ」
言うや否や、ドロシーの姿は飴のように溶け、イスピンの姿に変わった。
「いろいろと邪魔が入り始めたみたいだからね、、、
少し、計画を急がないといけないわ」
- 356 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 02:19 [ ZjXFr6cU ]
- >>350->>351間が気になるYO!
- 357 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 10:11 [ rC99cZn. ]
- そのとき イスピンの服が破れた!
- 358 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 16:37 [ i6sQMAHY ]
- と、思ったが、年齢制限の無いこの板では、その展開は不可能だった!
- 359 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 16:43 [ kXl3o0Xo ]
- >>357-358 あとがき
以下何事もなくストーリー続く
- 360 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 17:02 [ 6P5QfySY ]
- その頃マキシは、シャドー&アッシュに到着していた。
マキシ「おっいた!おいちょっと」
ナヤ「何かよう?」
ナヤは、めずらしくシベリンと一緒では、なかった」
マキシ「ちょっと聞きたいことがあるんだ。」
ナヤ「何?」
マキシ「この剣の事なんだが、いったいこの剣は、なんなんだ?」
ナヤ「前いったでしょ?それ以上は、もういえない。」
マキシ「おい!それじゃあ納得しない、もっと詳しく教えろ!。」
ナヤ「・・・・・・」
マキシ「どうしても、答えないきか?」
- 361 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 17:22 [ 1UfDA3S6 ]
- >>353や>>357はこちらへどうぞ。きっと満足しますよw
http://jbbs.shitaraba.com/otaku/1961/
- 362 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 21:21 [ zLH59dAk ]
- 「やれやれ、やっと片付いたな…」
「ボリスー、こっちも終わったよー」
二匹のクノーヘンを始末し、ボリスたちは草の上に座り込んだ。
「くそっ、何で俺たちが、シャドウ&アッシュの馬鹿どもの後始末をしなきゃならないんだ」
「でもぉ、一匹はおねぇさんが…もごもご」
「ま、まあ、よかったじゃない。これで旅人も安心してここを通れるんだから」
「とにかく、ここにはもう用はないな。俺たちも引き上げよう。
ルシアン、先にアクシピターに帰って、事の顛末を報告しておいてくれ。」
「あれ?ボリスは?」
「俺は、ちょっと気になることがあるんでな」
「おねーさん、わたしたちはどうしますかぁ?」
「そうね…。ひとまず船に戻ろうかしら」
- 363 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/11(日) 23:08 [ W1wo1Ejc ]
- (・・・ってその船がないからこんな娘と一緒にいるハメになったんだった・・・。)
「?どうしたんですかおねえさん?」
「あ〜ああなんでもないなんでもない。それじゃあせっかくだからクラドでも見に行ってみるかな。」
「わーい私も一緒にいきますぅ〜」
そう言ってミラとティチエルはクライデン峡谷を通ってクラドへ行くことにしました。
- 364 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/12(月) 00:25 [ upl27f3M ]
- 「本当にやるつもりなの?」
マキシとナヤはファイトクラブにいた。
「ああ、俺が勝ったら、この剣の秘密を教えてもらうぞ」
「あたしが勝ったら?」
「はん、その可能性はないな。ありえないことは話すだけ無駄だ」
「…もし、私が勝ったら、その剣は私が貰うわ」
「…いいだろう、好きにしろ」
薄暗いバーの一隅で、二人は対峙した。アンドレが二人の間に立つ。
「いいか。ルール無用。相手が降参するか、戦闘不能になったら勝負はおわりだ。いくぞ…」
アンドレはコインを指ではじいた。コインは回転しながら、ゆっくりと落下していく。
チャリーン。コインが地面につく直前、フライング気味にマキシが動いた。
「おるぁっ!!五花月光斬!!」飛び込みながら、高速の五連撃がナヤに襲い掛かる。
ナヤは後方に飛びずさりながら、すかさず術を展開した。「木の葉がくれの術!!」
(めんどうなことになってるわね…)
イスピンの姿をしたものが、バーの片隅から、二人の様子を窺っていた。
(あれが苗族の娘の手にわたっては面倒だわ…何とか邪魔をしてやらないと…)
- 365 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/12(月) 02:03 [ WksksdTI ]
- どうでもいいが、話、噛み合ってないよな。
- 366 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/12(月) 02:25 [ 3aaum0S. ]
- >>365
想像力の無い奴め
- 367 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 08:06 [ nLVnvELM ]
- age
- 368 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 09:57 [ cfFWOgHw ]
- こんな事に想像力働かせてもまったく生きてる中で
一生役にもたたんがな(pgr
ゲームヲタ・キモヲタには絶賛な能力だとおもう(ぷ
- 369 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 11:36 [ Gmfw7722 ]
- マキシ「チッ木の葉隠れの術か!(ちょっと卑怯だぞ)」
ナヤが、クナイを投げてきた!
マキシ「グッ」
マキシは、全てかわしきれず、数発まともにくらってしまった。
ナヤ「口だけのようね。」
イスピン(ドロシー)「やばい!なんとかしなければ」
ナヤ「これで終わらしてあげる。」
ナヤが手裏剣を投げたその時!
- 370 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 16:02 [ UOpRcTvw ]
- ぶぅん
一瞬、マキシの姿がぶれたかと思うと、手裏剣は空を切って後方の壁に突き刺さった。
「…悪いな。俺としても、お前より、この男の方が扱いやすいもんでな…」
マキシは充血した目をぎらぎらさせながら、にたりと笑った。
「!!あなた、風の魔剣を…」
「…ふん。こうも見事に姿をくらまされては、さすがにやりづらいな…
どこから何が飛んでくるのかわかりゃしねぇ
…ならば 風 牙 刀 ! !」
魔剣からほとばしる風の気が、浮遊する木の葉を撃ち落とした。
「ひとつ!!」
マキシミンは的確に、ナヤの隠れ蓑を剥ぎ取っていく。
「ふたつ!!」
- 371 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 16:14 [ CQlZXalc ]
- 『呼んだ?』
突然フリマで角笛を売っている二人が現れた
- 372 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 16:42 [ tZ1G5kqE ]
- いきなりの新展開ワロタw
展開というものを準拠に、先読みしてるとなんか突拍子も無くて笑えるな。
>>368
はいはい、咎められたからってカッカしない。
脳みそは使わない人より、使ってる人方が万倍も回転いいです。仮にこういう所でしか使わないなら、アンタも使ってください。
- 373 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 16:48 [ Gmfw7722 ]
- ナヤ「やばい!木の葉がなくなる。」
とうとう木の葉隠しの術がとけてしまった。
マキシ「今だ!くらえ〜!」
- 374 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 18:22 [ Tq2VAbt2 ]
- マキシは最後の木の葉を粉砕した。
ナヤ「・・・」
マキシ「さよならだ、もう二度と会うことはないだろう。」
マキシは薄ら笑いを浮かべ、ナヤを舐める様な視線の後、魔剣を構え直した。
- 375 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 18:50 [ 0Q1g/2GI ]
- が、マキシはDEXが低かった
- 376 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 19:54 [ Gmfw7722 ]
- そしてマキシは、剣を鞘に戻して元に戻った。
マキシ「オレは、なにをやってたんだ?」
ナヤ「この勝負引き分けにしましょう。」
マキシ「ちょっと待てこの剣のことを教えてもらうんだからな。
引き分けじゃ納得しないぞ」
ナヤ「ちゃんと剣のことは、教える。教えないとあなた自身が危険だから・・」
マキシ「どういうことだ?」
- 377 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 19:58 [ 0W1Y2rlM ]
- ナヤ「あの人なら教えてくれるわ・・・呼んでくるわね」
マキシ「あいよ」
マキシがタバコをぷかぷかさせながら待っているとそこに・・・
- 378 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 20:47 [ TvcxauX6 ]
- ムスカが来た
- 379 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 21:01 [ N9i1h9ps ]
- 「帰れ!」
そこにいた皆が一斉に叫んだ。
- 380 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 21:41 [ Gmfw7722 ]
- あの人って誰か思いつかないな
- 381 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 22:46 [ e.zUox1c ]
- そんなことを思うマキシミンをよそに、あの人はやってきた。
- 382 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 22:51 [ oVdH8nBY ]
―――――――――― ここでCM ――――――――――
- 383 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 23:08 [ eKJVwiw2 ]
- ♪あなたに聞きたいことがある〜
だから野を越ぉえ、海越えてぇ
五花月光斬(あなたの所にやってきた)
「元気ハツラツぅ?」
「オフコース!」
マキシミンC♪
- 384 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/13(火) 23:47 [ uOQWju26 ]
- ―――――――――― CMあけ ――――――――――
「おやマキシミンさん、こんなところで会うとは奇遇ですねぇ」
「…なんだ、ベクレールか。あんたこそ、こんなところで何をしているんだ?」
「いえ、ちょっとギルドの用事で…そういうマキシミンさんはよろしいのですか?
こんなところで油を売っていては、いつまで経っても借金は返せませんよ」
「余計なお世話だ…どうでもいいけど、ベクレール。
あんたその服派手だなぁ。」
「ええ、私も最近流行りのLv200染色に挑戦しようと思いまして」
「…あんた、200越えてたのかよ」
(…やれやれ。どうやら、私がみずから手を出す必要はなかったみたいね)
イスピンの姿をしたものは、バーの片隅からマキシミンの様子を窺っていた。
(それにしても、風の魔剣…。やはり、力ずくで奪い取るのは面倒かもしれないわね。
さて、どうしてくれようかしら…)
- 385 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 00:29 [ 5FrP6d1s ]
- そのとき!とんでもない出来事が! CM(またΣ( ̄□ ̄;)
―――――――――― CM ――――――――――
- 386 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 02:02 [ jtsFF/qs ]
- ♪風が語りかけます。
うまい、うますぎる!
ロシュのポーション
…ナルビク名産 ロシュのポーション♪
- 387 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 03:41 [ FA0pZY46 ]
- ―――――――――― まだCM ――――――――――
- 388 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 17:39 [ kBP11whg ]
- ―――――――――― CM終了、次から再開 ――――――――――
- 389 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 18:20 [ JGRbNqVY ]
- その時クーラー全開のせいでヒューズが飛んだ。
- 390 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 18:26 [ Hri6sM3w ]
- ,..-──- 、
/. : : : : : : : : : \
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
. { : : : :| ,.、 |:: : : :;! <おまいらもちつけ
.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
入 ` ー一'´<
_, 、 -― ''"::l:::::::\ ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
- 391 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 19:04 [ 3rrWxKSk ]
- カウル下にクノヘンが出現!!
初心者の死体の山が広がっている・・・
そこへやってきたのは・・・
- 392 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 19:06 [ ScCTdqQA ]
- ,..-──- 、
/. : : : : : : : : : \
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
. { : : : :| ,.、 |:: : : :;! ←コイツ
.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
入 ` ー一'´<
_, 、 -― ''"::l:::::::\ ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
- 393 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 19:11 [ 3rrWxKSk ]
- ↑の奴のとなりには
強くて有名なあの・・・
- 394 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 20:31 [ JGRbNqVY ]
- ,..-──- 、
/. : : : : : : : : : \
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
. { : : : :| ,.、 |:: : : :;! ←コイツ
.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
入 ` ー一'´<
_, 、 -― ''"::l:::::::\ ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
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- 395 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 21:24 [ nbXhbVhU ]
- ↑の足に踏みしだかれていたのは・・・
- 396 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 21:28 [ MHFr1TQc ]
- ,..-──- 、
/. : : : : : : : : : \
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
. { : : : :| ,.、 |:: : : :;! ←コイツ
.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
入 ` ー一'´<
_, 、 -― ''"::l:::::::\ ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
- 397 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 21:30 [ Iqc8pjuc ]
- なんか笑ってしまったw
- 398 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/14(水) 22:01 [ a486.2dE ]
- ∧_∧
( ´Д`) <おかわりたくさんありますよ〜
/ \
| l l | ..,. ., .,
| | | _|。.:_::゜。-.;.:゜。:.:;。
ヽ \_ .。'゚/ `。:、`;゜:;.::.。:.:。
/\_ン∩ソ\ ::..゜:: ゚。:.:.::.。.。:.
. / /`ー'ー'\ \ ゜: ::..゜:: ゚。:.:.:,。:.:.
〈 く / / ::..゜:: ゚。:.:.:,.:.:.:。:.:,
. \ L ./ / _::..゜:: ゚。:.:.:,.:.:,.:.:.:,
〉 ) ( .::旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦.
(_,ノ .`ー'旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦.
- 399 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 00:55 [ UDvM/wZk ]
- ―――――――――― 実はさっきまでCM ――――――――――
―――――――――― CM開けま〜す ――――――――――
- 400 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 11:23 [ e6AQ55Cc ]
- ルシアン&ボリスだった。
ボリス「チッ又クノヘンか。」
ルシアン「ボリスよく見てみて、これクノヘンじゃなくてクノヘンJrだよ。」
ボリス「何?それじゃあさっさと終わらそう。」
そういってルシアンとボリスは、クノヘンJrを瞬殺した。
そんなころマキシミンの前にとうとうあの人がやってきた。
- 401 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 19:23 [ /79Btiio ]
- ,..-──- 、
/. : : : : : : : : : \
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
. { : : : :| ,.、 |:: : : :;! ←コイツ
.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
入 ` ー一'´<
_, 、 -― ''"::l:::::::\ ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
- 402 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 19:43 [ 2a5UfNTM ]
- マキシ「師、師匠!!どうしてこんなところにいるんですか?」
師匠「・・・お前の力をためしにきた」
マキシ「なんだってー?!」
ボリス&ルシアン『俺らの出番なしかよ」
- 403 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 19:58 [ j1qC7VeA ]
- ---------------------CM in------------------
ネタには3つの度があります。鮮度と頻度と限度
ドナルド張ってるやつは、その辺考え直してみ
----------------------CM out-----------------
- 404 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 21:10 [ o3DssSlc ]
- ---------------------CM in------------------
ドナルドじゃない。アフロマキシだ。
ネタ云々には激しく同意。
----------------------CM out-----------------
- 405 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 22:37 [ e6AQ55Cc ]
- マキシ「レイが呼んだひとってって師匠ですか?」
師匠「むっレイって誰だ?」
知らないのも当然である。ナヤは、猫族の村から出てないし、
出てからは、ずっとシベリンと一緒で、マキシとは、あまり関わっていなかったか
らである。
マキシ「よくここにいるって分かりましたね?」
師匠「うむまあな(実は、金がなくなってお前に金を借りようと
思っただけなんだけどな、あまりにもかっこわるし・・・)
お前が負けたら金を渡せ!私がまけたら、お前に極意をおしえよう。」
マキシ「(なんでかねとるんだよ)分かりました師匠がいうなら」
師匠「では、いくぞ」
- 406 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/15(木) 23:52 [ HDhyVM2o ]
- ピキーン!!
マキシの的中剣!
マキシは師匠の猛攻に圧されている!!
瀕死の傷を負いながらも必死に戦うマキシ・・・
----------------------中 略-----------------
もうだめかと諦めかけたその瞬間、
マキシの剣が青く輝いた!!
マキシは師匠を五花月光斬で粉砕した・・・
師匠「それでいいんじゃよ・・・」
マキシ「え?どういうことですか?」
師匠の御霊は果てしなく広い空へと消えていった・・・
てくてくてく・・・
そこへ・・・
- 407 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/16(金) 00:25 [ GYNqmgK. ]
- ,..-──- 、
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,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
. { : : : :| ,.、 |:: : : :;! ←コイツ
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ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
入 ` ー一'´<
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- 408 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/16(金) 00:31 [ fc/fHwes ]
- そこへ来たのは
海賊「赤い射手」の船長ミラだった・・・
- 409 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/16(金) 11:10 [ DAfK9gHw ]
- マキシ「(次から次へとなんでこんなにも関係ない奴が来るんだ?)」
ミラ「ちょっと相手してくれないかい?」
マキシ「いやだ!今日は、疲れた!」
ミラ「・・・・・・・」
ミラは、帰った。
そしてナヤが一人で戻ってきた。
ナヤ「待たせてしまったわね。」
マキシ「おい、お前一人か?」
ナヤ「ええ、探したんだけどあの人見つからなくて、
けど必ずあの人と会うことには、なるわ、」
マキシ「剣のことは、教えてもらえるんだろうな?」
ナヤ「私がちゃんと説明する。」
マキシ「分かった。じゃあ教えてもらおうか」
ナヤ「その剣の名前は、ミストラルブレード、その剣の主以外が持っていると、
その持ち主の精神を乗っ取ってしまうの、あなたが完全にのっとられる
のも時間のもんだいね。」
マキシ「何!?そんなの信じられるかよ!鞘から抜けないし」
ナヤ「鞘から抜いた事ある自分をぼんやりと覚えてない?
いつのまにか、敵が倒れてたとか?」
マキシ「・・・・・・・」
ナヤ「あるみたいね。」
マキシ「くそ〜こんな剣」
マキシは、剣をほおりなげた。
が!壁にぶつかり跳ね返って頭に当たった。
マキシ「いって〜」
ナヤ「どうしようとその剣は、捨てる事も壊す事もできない。」
マキシ「どうやればオレは、助かる?」
ナヤ「その剣にあなたを主と認めさせるしかない。」
マキシ「それは、どうやる?」
- 410 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/16(金) 20:02 [ 3Ila8oCw ]
- .ノ ̄--┐ //ヽ\
ノ ノ ̄/ / / / ノ "´ ̄ ̄''''‐-...ノヽ
\'" ノ / / 丶 |
,--'" / / ,ィ \
ヽ-''" 7_// _/^ 、`、
┌───┐ / / ● 、,.;j ヽ|
└── / /. - =-{_●{
,-、/ / |/ ,r' / ̄''''‐-..,●
< " / { i' i _ `ヽ
\ \  ̄フ i' l r' ,..二''ァ ,ノ 俺に聞くなクマー!!!
n\/ / 彡 l /''"´ 〈/ /ミ
ll _ > . 彡 ;: | ! i {ミ
l| \ l 彡l ;. l | | !ミ
|l トー-. !. ; |. | ,. -、,...、| :lミ
ll |彡 l ; l i i | l
ll iヾ 彡 l ;: l | { j {
|l { 彡|. ゝ ;:i' `''''ー‐-' }
. n. n. n l 彡 ::. \ ヽ、__ ノ
|! |! |! l彡| ::. `ー-`ニ''ブ
o o o l :. |
- 411 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/16(金) 20:07 [ DAfK9gHw ]
- 「お前になんて聞いてねえよ!帰れ!」
そこにいる全員が叫んだ
- 412 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/18(日) 03:54 [ i1jc3S5Y ]
- もう読めないな、これは。
>>348、>>350、>>355、>>364辺りは巧く展開を続けたと思う。
それ以前にも立派な職人はいた。
おまいら、帰ってきてくれ。
- 413 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/18(日) 09:13 [ SxEWkGq2 ]
- つーか荒らしがネタ装って荒らしてるだけだよ
- 414 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/18(日) 10:00 [ 9zd9SgTc ]
- ていうかむしろネタが入った時にストーリー上そのレスが無かったことになってるのは
見苦しいな。
ネタレス付いたなら付いたでうまくそこから繋げろと。
まぁどのみちこのスレはそろそろ潮時だな。
- 415 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/18(日) 19:30 [ bbjR6AGM ]
- こういうスレ形式だと長文にしなくても簡単に書ける分あほでも荒らせるし、
無理をいうなよ。
作品(ネタ)で荒らすのは最も効果的な事知らないのか?
理由はやろうとしてるまとまった展開が台無し(荒らし)にされる→軌道修正→台無し(荒らし)→やる気が萎える
>>414は潮時にしたい荒らし本人にしか見えないなw
- 416 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/18(日) 19:42 [ OGGbNpN6 ]
- >>414
見苦しいな
- 417 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/18(日) 23:12 [ GCeJepY2 ]
- と酔っ払い達が騒いでる中ナヤが口をひらこうとした
その時、ボリスとルシアンが腕試しにやってきた。
ナヤ「この話はまた今度になりそうね」
マキシ「・・・わかった、今度はちゃんと教えてくれよ」
ルシアンはナヤとマキシミンを見つけ話しかけてきた。
- 418 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/19(月) 03:11 [ NHs9GxZU ]
- だからそういう時には夢オ(ry
- 419 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/19(月) 12:30 [ LMbP/jLM ]
- 「つまらん!お前の言ってる事はつまらんっ!」
某老人が突っ込んだ
- 420 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/19(月) 14:49 [ 4vpWcqAQ ]
- まぁ執筆した本人たちはROMぐらいしているだろ。
自分の書いた話がどう続いているのか気になるだろうしな。
ただ、行き着く先は>>415が書いてる通りだと思うが。
- 421 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/21(水) 05:21 [ ykqD2VC. ]
- というか荒らすことに何か利点があるのか?
- 422 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/21(水) 14:15 [ hXeCWDYM ]
- >>421
誰かにかまってもらいたいだけ
- 423 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/21(水) 23:52 [ kGyaIeaU ]
- >>421
このスレが気に入らないなら荒らして満足出来るだろ。
- 424 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/22(木) 04:40 [ 47H9ZTGE ]
- 以前と比べて書き込み頻度が大分減ったな
ホントにこのスレも終わりに近づいてるな
- 425 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/22(木) 09:50 [ YrOtdqAk ]
- そろそろ再開するか
- 426 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/23(金) 13:02 [ ofipGriM ]
- しかし書こうと思ってもドコから書けばいいのか、
ドコからなら納得するのか分からんのですよ。
続きは何処から?
- 427 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/23(金) 13:13 [ bhR07Ugs ]
- とりあえず2getのあたりから行ってみよう(嘘
- 428 名前: 先のストーリーが気になる人 投稿日: 2004/07/23(金) 22:09 [ WwnBjB2U ]
- このスレって真面目なSS投稿駄目でつか?
なんか雰囲気がリレーになっているようなので・・・・
- 429 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/23(金) 22:36 [ Geyv2fm. ]
- いいと思うけど100%荒らされるから覚悟しとくヨロシ
- 430 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/23(金) 23:01 [ f/etDYmc ]
- >>428
OK
>>426
409からかな?
- 431 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/23(金) 23:30 [ bhR07Ugs ]
- 荒らしってどれだ?
とりあえず>>413 >>415 >>416 のあたりはリレーを放棄してるとしか思えないな。
エーット・・・リレーって繋げるものですよね? と。
ネタレスが荒らしとかもうアボガド。
- 432 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/23(金) 23:50 [ ofipGriM ]
- 途中のクノヘンイベントは割と山場ってたと思うんだが
>>351はなぜその流れを切ったのだろう。
>>356じゃないが、気になるな。
- 433 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:24 [ eneKC/go ]
- 二人は暗いナルビクの夜道を歩いていた。
ついさっきまでシベリンとナヤトレイの4人でいつもの宴会と洒落込んでいた。
「夜風が気持ちいいな・・・・」
イスピンのアルコールで火照った体を風が冷やしてくれる。
しかし、イスピンの呟きに何の反応も示さない隣の相棒。
「マキシミン、黙ってないで・・・・」
しかし、マキシミンは夜の空を見上げるばかりでイスピンの話を聞いている節がない。
ため息を吐いた時ようやくマキシミンの口が開いた。
「なぁ、お前って兄弟いるか?」
そう言われてたった一人の兄の姿を思い浮かべる。
「な、なんだよ急に」
「いるのか?いないのか?」
いつも笑うか怒っている顔が珍しく真面目だ。
「・・・・いるよ。兄が一人」
「そうか・・・・俺にも弟や妹がいる」
そこで会話が止まってしまったのでイスピンが聞く。
「今兄弟達は?」
しばらく間があって口を開く。
「・・・・さあな」
「さあなって・・・心配じゃないのか?」
「心配さ。でもあいつらは元気でやってると思う。俺並に強いやつらだからな」
そう言って小さく笑う。
それを見て、イスピンは少し羨ましいなと思う。
「・・・・なんかしんみりしちまったな」
頭をぽりぽりと掻くマキシミン。
「ふふふ、別にいいじゃないか。兄弟思いのお兄さん」
「・・・・ちっ、もう忘れろよ」
- 434 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:25 [ eneKC/go ]
少し顔を赤らめてマキシミンは少し歩を早くする。
「あ、待てよ」
と、その時。
キン キン
「え?」
呆けるイスピンを他所にマキシミンはいつの間にか剣を抜いている。
「馬鹿!早く剣を抜け!」
いまいち状況が掴みきれないイスピンの目に銀色に光る何かがこちらに飛んでくる。
「ちっ!ウインドスライス!!」
マキシミンが手を前に突き出し、言葉を放つと同時に風の刃が巻き起こり、銀色の何かを弾き飛ばした。
それを目で追うと地面に落ちる。
銀色のそれは小さなナイフだった。
さすがにそれを見た瞬間悟ったイスピンは剣を抜く。
「誰だ!姿を見せろ!」
マキシミンはナイフが飛んできた方に向かって叫ぶ。
しかし、帰ってきたのは数を増したナイフの嵐。
「くそっ!」
マキシミンはそれを剣で叩き落し、後ろで風を斬る音がするのが聞こえた。
「後ろだ!」
叫ぶと、それに反応したイスピンは背後を向き手を掲げる。
「ファイヤーアロー!!」
すると、飛んできたナイフの数だけ炎の矢が現れ突撃する。
そして、ナイフは炎の矢に勢いを殺され地面に落ちた。
「囲まれているのか・・・」
イスピンが信じたくない現実を言葉にする。
- 435 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:26 [ eneKC/go ]
- しかし、さっきのナイフ以降、武器が飛んでくる反応は無い。
「・・・・」
夜風が吹く中沈黙が闇を支配する。
その時。
闇の中から現れたのは闇同然の衣装を纏った男達。中には女の姿も見える。
二人は連中の姿に見覚えがあった。
「な、なんで・・・・」
イスピンがたじろぐ。
マキシミンも顔を歪め、口を開く。
「・・・・何故お前らが俺たちを襲う」
「・・・・・・」
連中は反応しない。
「俺たちこんなことをしてルベリエが許すと思ってるのか?」
そう言うとさっきまで黙っていた連中は小さな笑いを漏らす。
「クックック・・・・そのルベリエ様がお前を殺せとご命令だ」
「何!?」
マキシミンは自分の胸に色々と聞いてみるがルベリエの顔を汚すような真似はしていない。
「どういうことだ!」
そう言ったのはイスピン。
「おや、イスピン・シャルルあなたには暗殺のご命令は出ていない。あなたには保護の命令が出ている」
「・・・・保護?」
その言い回しにイスピンは悪い予感がした。
「そう保護さ・・・・ブラインド!」
黒装束の男たちは一斉にブラインドをイスピンに向かって唱える。
「!」
イスピンは自分に黒い闇が迫り来るのがまるでスローモーションのように見えた。
(くっ!この数は防げない!)
その時、イスピンを突き飛ばす影。
「マ、マキシ!」
- 436 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:27 [ eneKC/go ]
どさりとイスピンは倒れ、巨大な暗闇はマキシミンを覆う。
辛うじて姿は見えるが頭部の部分の濃度が濃すぎる。
目に映っているのは暗闇だけだろう。
「・・・・先に死にたいらしいな。やれ!」
男の声で一斉に銀色のナイフが飛ぶ。
「くそっ!」
マキシミンは舌打ちする。マキシミンの視界は0。
イスピンは立ち上がり。
(防ぎきれないかもしれないけど・・・・やるしかない!)
「ファイヤーアロー!!」
更に剣を構え。
「連!」
あまり得意ではない斬りの剣技で更にナイフを弾き飛ばすが。
「くっ!」
太股に1本のナイフが突き刺さる感触。
イスピンはよろけ、暗闇に包まれたマキシミンにぶつかる。
倒れそうになったイスピンをマキシミンは支える。
「おい!大丈夫か!」
「だ、大丈夫」
イスピンはナイフを抜く。
「くそっ・・・・」
マキシミンの耳に入るイスピンの声は弱弱しい。
「そいつを庇うのは止めてもらいましょうか。シャルロット・ビエトリス・ド・オルランヌ姫」
「・・・・・な・・・・に?」
マキシミンは男の言葉にあった名目に言葉を失う。
「おや、知らなかったのか?はははは、これは笑える。ずっと一緒に居て女ということにも気づかなかったのか」
マキシミンは見えない目で支えているイスピンを見る。
「ま、まさか・・・・」
- 437 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:28 [ eneKC/go ]
女みたいな奴だと言った自分の言葉を思い出す。
「た、たしかに私は女だけど・・・・あなたたちには負けない!」
ゆっくりと立ち上がり、なお、剣を構えるイスピン。
「・・・・仕方ない。顔だけは傷つけるなよ」
そう言って連中はまたナイフを投げる。
「フ、ファイヤー・・・」
と呪文を唱えようとしたとき。
「え?」
イスピンの体はマキシミンの腕の中にあった。
「シルフウィンド!」
二人の体を中心に小さな風の渦ができ、数本のナイフが反れる。だが。
ドスッドスッドスッ
「ぐっ」
マキシミンの口から苦痛の声が漏れる。
「マキシ!」
その手から逃れ、マキシミンを助けようと身もだえするがマキシミンの腕は堅く、その力を緩めない。
「は、離せ!これじゃあっ!」
涙声になるイスピンを他所に、ようやくマキシミンを覆っていた暗闇が薄くなっていく。
「ふん、まだ生き残る方法はある」
イスピンにだけ聞こえる声で呟き、その頬にキスをする。
「あ・・・・」
「だから、少しだけ寝てろ」
イスピンの首に軽く手刀を当てる。
するとイスピンの体から力が抜ける。
マキシミンはイスピンを地面に横たわらせる。
- 438 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:29 [ eneKC/go ]
「ありがたいな、無抵抗だと仕事が楽になる」
黒装束の男は笑う。
「さて最後は、絶望の闇の中で死んでもらおうか・・・・ブラインド!」
再度、暗闇が襲ってくる。
しかし、マキシミンは服の下から1本の剣を取り出す。
抜けない剣。
魂を喰う魔剣。
風の化身。
だが、今なら抜ける気がする。
もしかしたら前のように抜いた後のことは覚えていないかもしれない。
だが、彼女を。そして、自分を少しの間でも守れるなら。
マキシミンは剣を引き抜いた。
- 439 名前: 428 投稿日: 2004/07/24(土) 03:36 [ eneKC/go ]
- とりあえずここまで載せときました。
先が気になって仕方ないので書いてみました。
マキシの兄弟のことはあんまり知らないので・・・・(どうなってんだろ?
誤字脱字、色々あるかもしれませんが見つけたら報告してくれると嬉しいです。
続きも考えているんですが、まあ反応を見てと言うことで。
真面目なのでm(._.)m
- 440 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/24(土) 10:34 [ fQ4KMgxI ]
- >>428さん
おぉ〜〜〜〜
いいですね!
続きが気になります!!
- 441 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/24(土) 10:57 [ Ofmr6HK2 ]
- その時、風が勢い良く吹き、時間が止まり、マキシは、暗闇にいた。
そしてどこからともなく声がした。
?「力が欲しいか?」
マキシ「誰だ!?」
?「私は、お前だ・・」
マキシ「なに?まさか・・・・」
?「力だ欲しいのか?」
マキシ「くれ!俺に力をくれ!」
?「いいだろう、しかしもしこの力を使いこなせなければお前の身体は、私に
完全に乗っ取られる。」
マキシ「それでもいい!俺に力をくれ〜」
その時風のようなものがマキシの身体を包み込んだ。
?「私の力をつかいこなしてみせよ!」
- 442 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/24(土) 11:39 [ YUgxZ1r2 ]
- 428>
GJ。続きがかなり気になる。
441>
チネ。面白かったのに萎えた。
- 443 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/24(土) 11:44 [ GsIFbK96 ]
- >>428
GJ
> エーット・・・リレーって繋げるものですよね? と。
> ネタレスが荒らしとかもうアボガド
もう少し読解力をつけてくれ
分かってて言ってる荒らしなら帰ってくれ
- 444 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/27(火) 12:39 [ n2JQnqxE ]
- >>428
イイネ
もしやあなたは某死神スレのショートストーリー書いた人ですか?
- 445 名前: 428 投稿日: 2004/07/29(木) 20:34 [ OX60EAvo ]
- 「さて最後は、絶望の闇の中で死んでもらおうか・・・・ブラインド!」
再度、暗闇が襲ってくる。
しかし、マキシミンは服の下から1本の剣を取り出す。
抜けない剣。
魂を喰う魔剣。
風の化身。
だが、今なら抜ける気がする。
もしかしたら前のように抜いた後のことは覚えていないかもしれない。
だが、彼女を。そして、自分を少しの間でも守れるなら。
マキシミンは剣を引き抜いた。
「なんだ?」
男は呟いた。
手にしているのは一振りの剣。今まで使っていた剣とは違う。
「足掻きか?ブラインドで視界は無いだろうに」
男はそう決定付け、片手を上げて号令を出す。
「やれ!」
その合図に数人の黒装束たちが銀の刃を輝かせながらマキシミンへと迫り、その刃を首に――
「!?」
切りかかった黒装束たちは驚愕した。
いない。
「クククククク」
その声は背後から聞こえ、振り返ったが。
ブシュ
「ガハッ!」
体を剣が貫いていた。
周りを見ると他の者達はすでに血だらけで事切れていた。
「な?い、一瞬で?」
その疑問と共に意識は消える。
- 446 名前: 428 投稿日: 2004/07/29(木) 20:35 [ OX60EAvo ]
その光景を見ていた男は目を疑った。
「ば、馬鹿な・・・・目は見えていないはずだ!」
男は舌打ちし。
「やれ!」
合図を出すと、何十本ものナイフがマキシミン目掛けて飛ぶ。
しかし。
「ふん、虫ケラが」
マキシミンの小さな声と共に剣が振られる。
それと同時に突如強風が巻き起こる。否、強風なのではない。すでに暴風の域だ。
全てのナイフが吹き飛ばされるのを見て他の仲間たちはうろたえる。
「くっ、何だあの魔法は」
男は呻き、マキシミンを凝視する。
その時、仲間の一人が2刀の小刀を構えてマキシミンに向かって跳ぶ。
それを見たほかの仲間たちが同じように小刀を抜いた。
「馬鹿!やめろ!」
しかし、すでに遅かった。
何十人も居た仲間達がマキシミン目掛けて疾走する。
そして男は見た。
マキシミンはまるで風のように全ての攻撃を避けている。
「馬鹿な・・・・何十人の攻撃を・・・・」
全ての攻撃が避けられたことでその場にいた全員は驚愕し体を硬直させた。そう、マキシミン以外は。
そして一瞬。
- 447 名前: 428 投稿日: 2004/07/29(木) 20:37 [ OX60EAvo ]
男には剣を軽く振ったようにしか見えなかった。
しかし、何十人も居た仲間はすでに倒れていた。胸に深い傷を負って。
「く・・・・ルベリエ様に報告だ」
男は舌打ちし、懐から神鳥の羽を取り出す。
その時、ブラインドで隠れたマキシミンの顔がこちらに向いた。
「!」
体が危険を感じた。
今までの経験ではない。本能が危険を訴えている。
右手に持った神鳥の羽を使おうと手をかざす、が。
「っ」
手に痛みを感じた。
ゆっくりと顔を上げると、血が顔に落ちてくる。
「な・・・」
手がなくなっていた。
「がああああああああ!」
それを認知した瞬間激痛が走った。
「クククククク」
その叫びに笑い、ゆっくりとマキシミンが歩いてくる。
「い、一体どうやって!こんな強力な魔法が存在するはずが・・・!」
男は後ずさりながら残った左手で小刀を抜く。
黒装束のリーダーだけに持たされる魔刀。
- 448 名前: 428 投稿日: 2004/07/29(木) 20:38 [ OX60EAvo ]
それを感じてマキシミンは足を止める。
「ほう・・・同類か。しかし・・・まだ歳が浅いな」
男は冷や汗を垂らしながら走る。
「うおおおおおおおおおお!」
あたる必要はない。掠れば十分だ。強力な毒と呪いが体を蝕む。
「毒と呪いか」
「!?」
声には出していない。さらにブラインドで目も見えていないはずだ。
「使い手を選ばないお前が悪い、死ね」
マキシミンが剣を振るう。
ビシッ
割れる音。
「ば、馬鹿な・・・」
男の持った魔刀はヒビが入り、割れた。
「お前も死ね」
マキシミンは剣を振り上げる。暴風が剣を取り巻く。
それの光景を見て男は呟いた。
「風の剣・・・?まさか・・・公爵が執拗だった理由は・・・ミストラ」
「ごちゃごちゃと五月蝿い」
ミストラルブレードが男の心の臓を貫いた。
- 449 名前: 428 投稿日: 2004/07/29(木) 20:40 [ OX60EAvo ]
「クククククク」
マキシミンの目が血走っている。
その時、足元に倒れる影。
すぅすぅと小さな吐息を吐く彼。
「いや、女だったか」
それを思い出し口元に悪魔の笑みを浮かべる。
「ククク、自分の手で殺したと知ればどうなるかな」
マキシミンはミストラルブレードを彼女に振り下ろそうとする。
そのときゆっくりとマキシミンのブラインドが薄れていく。
マキシミンの目がイスピンを捕らえた。
「・・・ふん、あと少し早ければな」
ミストラルブレードを止め、鞘に収める。
「・・・・ッ!」
マキシミンは目を見開き、辺りを見回す。
周りには死体が転がっていた。
唯一、イスピンが小さな吐息で倒れている。
「・・・・俺は・・・また・・・」
マキシミンは手に持っているミストラルブレードを見つめ、コートの下に入れる。
「とりあえずここを離れないと」
倒れているイスピンをゆっくりと抱き上げる。
「ははは、これがほんとのお姫様抱っこか」
マキシミンは歩き出す。
「・・・もう一緒に居られないな」
暗闇に吹く風にマキシミンの呟きが吸い込まれた。
- 450 名前: 428 投稿日: 2004/07/29(木) 20:46 [ OX60EAvo ]
- ども〜♪
所用で書き込むのが遅れましたw
見直ししてないので表現が変だったり誤字脱字ありそうです(マテ
>>444
いえ、私TW関係書くのはこれが始めてですねー
他キャラも書くと楽しそうですね〜
- 451 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/29(木) 22:38 [ gVeQb1ak ]
- 誤字などはどこかサイトでも開いて清書した状態の物で見てみたいですねw
TWはゲームを進めないとストーリーを見れないゲームですから、こうゆう小説に変えた状態の物は読んでて
楽しいですね!、続き楽しみにしてますw
- 452 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/29(木) 22:41 [ jv8tVzt2 ]
- これは目を見張るものがありますねぇ。
そう、その光景が目に浮かぶような…
しかし非常に残念なのが「…」「、」の打つ位置!
と言えるほどでもないですがこれからもガンガー
- 453 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/30(金) 07:13 [ Wl3.IqQY ]
- キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
さすが428さん!待ってましたw
誤字脱字なんて関係ないですよw脳内補完いたします
続き期待してますね^^
- 454 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/30(金) 15:12 [ BVT0t4Bk ]
- >>428
GJ!
- 455 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/30(金) 20:05 [ 9k5p2gos ]
- >>428
オモロイ!
>他キャラも書くと楽しそうですね〜
どうぞ、どうぞ。是非どうぞ。
・・・今度はアクシピターの方がt(ry
- 456 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/31(土) 12:48 [ jnL7aW2E ]
- ん、正直微妙ジャネ?>>428
少年漫画バリに技名叫んでたりとか。
台詞とか描写も薄いし、安直過ぎる効果音とか。
まぁ作者さんには頑張ってほしいけど、
信者絶賛のような流れにならんことを祈る。
- 457 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/07/31(土) 13:14 [ Ar5QPcJ. ]
- 気に入れば信者、気に入らなければアンチ
こればっかりは避けられん
気に入れば賞賛の書き込みをするだろうが、
気に入らないので非難の書き込みすればイタイ人になってしまうわけで…
- 458 名前: 428 投稿日: 2004/07/31(土) 15:47 [ 9K7R63EA ]
- ども〜
>>452 >>456 さん指摘あり〜♪
「、」「・・・」の位置ですか・・・読み直してみますw
技名ですね〜。それは実はわざとなんですよw
別に無音で『イスピンは魔術の構成を組み上げ炎の矢を顕現させ〜』
見たいな感じでもよかったんですけど一応TWって全年齢向けですし
分かりやすく書いたんですよ。(まあその割りに酷表現あるが・・・w
現在アクシピターキャラ(ボリス)でTWプレイ中です。
またしばらくしたら書きますんで〜
では〜
- 459 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/01(日) 02:51 [ vg6bx90I ]
- 荒らされる気がするからageない方が良いんじゃないの
- 460 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/03(火) 00:31 [ 3Uf5GdFE ]
- ああ、昨日は俺の誕生日だ・・・
- 461 名前: CrecentSowel 投稿日: 2004/08/03(火) 03:40 [ 2cqP5DNs ]
- ――――違うんだよ…
「違うってば!」
そう叫んだ少女は言った後であたりを見回す。時間はまだ夜。
場所は魔物のよらない草原の木の下だ。隣には青年が1人毛布を跳ね除けて眠っている。
「―――。夢、か」
胸をなでおろして彼女―ナヤトレイ―はそう言った。
「と、いうかまた毛布のけちゃってるし…。」
赤い髪の青年―シベリン―の跳ね除けた毛布をなおして…。これでよし。
(子供じゃないんだから…。)
数日前、シャドウ&アッシュで指示の有った依頼を受け。
現在はライディアに向かう途中である。
今まで休息といっても少し仮眠を取るだけで先に進んでいたので特に問題は無かったのだが、
さすがに何日もそれを続けていられない。
そして、2人とも疲労がかなり溜まっていたということもあり
敵も居ないこのあたりで一晩だけ睡眠をとろうとなったわけだが―――
シベ『あ〜、わりぃ…忘れた』
ナヤ『え…?』
シベ『だから…その…なんだ。テントとか一式全部忘れちまった ;』
ナヤ『……』
シベリンはしっかり(?)寝具を一式忘れたらしい。
今までは常に彼がテント他小型の寝具を持ち歩いていたために
自分用に。とナヤの持っていた毛布一枚で寝ることになってしまったのである。
(冷えるからって勧めたのは確かに私だけど…。さすがに2人入るとなると小さい毛布ね…。)
最初はシベリンも忘れたのは俺だし、悪いから。
と断ってはいたのだが、
構わないし、体調を崩されでもしたら困る。と言うナヤの心遣いに感謝して
一緒に使わせてもらうことにしたのだった。
- 462 名前: CrecentSowel 投稿日: 2004/08/03(火) 03:45 [ 2cqP5DNs ]
- 先ほど大声で違う!と言っても、シベリンが目を覚まさないのを確認して、
ナヤはさっきの夢を反芻する…。
――――――――。
瓦礫の山の上に男が立っていて、それに対峙するように少女が立つ。
『――…なんだな?!』
その男に向かって少女は叫ぶ。
―――…う。
少女は叫ぶ『私の家族を…友達を皆殺したのはお前なんだな?!!』
―――違う…よ…。
『殺す…殺してやる…殺してやるぅぅぅぅ!!!!!』
此処までがさっき見ていた夢だ…。
このあとは…そうか…この日、私は彼を敵(かたき)として殺そうとしたんだった…。
何度も、何度も、我武者羅に私は彼に剣を振るいつづけた。
恨みや怒りで、はっきり言ってそのときは錯乱しているに近かった。
ただ、廃墟に虚しく金属のぶつかり合う音と少女の怒りのこもった叫び声、そしてもう一つ。
青年の叫び声が響き渡っている。そんな光景だったと思う。
『やめるんだ…!俺はアンタを殺しに来たんじゃない!』青年は手にもった槍で斬撃を受けながら叫ぶ。
『そんな事言って騙そうとしても無駄よっ!絶対にお前を殺してやる…!
私の一族を皆殺しにした奴を生かしては置けないのよ!!!』
- 463 名前: CrecentSowel 投稿日: 2004/08/03(火) 03:46 [ 2cqP5DNs ]
彼は一瞬止まった。すぐに左から来た斬撃を流すために動いたが間違いなく止まった。
『俺は違う!そしてその考え方は捨てるんだ!復讐からは怒りと恨みしか産み出されない!』
『黙れ…!私の友達を…お母さんを!お父さんを!返して…返してよぉーーー!!!』
思い切り、私の剣は彼の懐に突き刺さった。
恨みと怒りに身を任せたその攻撃の感触はぞっとするほどに気色の悪い物だった。
私が剣を引き抜こうと手に力をかけた瞬間だった。
シベリンは私を抱きしめたのだ。いつのまにか己の武器を投げ捨て。懐に刃を貫かせたまままで。
『アンタの家族や友人は、そいつらを殺した者を殺したから戻ってくるわけじゃない。』
静かに言う。
『アンタが本当にそいつらのためを想うなら…殺されていったやつらの分も、一生懸命生き抜くんだ。
そうじゃなきゃ、ヤツラに失礼だ。復讐は新たな復讐を呼ぶだけさ…。』
大声を出して泣いた。何時までも泣きたい気分だった。
私の心の中に引っかかっていた物が取れて、何かが心から溢れ出すような、
そんな気分だった。
その日、私は彼について行った。敵と思われて尚、殺されると言うのに尚、
己に傷を負って相手を救おうとする彼の優しさに、私は惹かれたのだった。
- 464 名前: CrecentSowel 投稿日: 2004/08/03(火) 03:48 [ 2cqP5DNs ]
- ―――――抱きしめられているわけではないが、
少し肌の触れている部分から彼の体温が伝わってくる所為だろうか。
であった時の気持ちをすっかり思い出してしまっていた。
(あれから…もう3年も経つんだ…。)
今こうして考えている間も、心臓は早鐘のようになっているのが判る。
「…結局あの時、一族を殺された恨みに捕まっていた私を救ってくれたんだよね?」
問いかけのような独り言。
この問いかけに、彼ならば当たり前だろ?と笑って答えてくれるだろうか。
「でも…私はシベリンと言う存在に捕らわれてしまったの。」
頬に朱がさす。彼が起きているときには喉が裂けてもいえない台詞。
でもそれが自分の言いたい本当の言葉。
少女は青年の方に身を寄せる。
「…これは、救ってくれたお礼と…私があなたのことを…て言う証だから…。」
―――チュ…。
頬に軽くキスを落す。
「ありがとう、大好きだからね、シベリン…。」
空はもう明るみ始めている。
少女は青年に身を寄せたまま、その瞳を閉じた。
- 465 名前: CrecentSowel 投稿日: 2004/08/03(火) 03:52 [ 2cqP5DNs ]
- はじめまして(先に自己紹介するべきでしたね、すいません。)
CrecentSowel(クレセントソウェル)と言います。
ふっと思い浮かんだストーリーを文章化して
投稿してみたんですが…駄文ですね…。
そして1発目からシベナヤ(ナヤシベ?)です…orz。
精進してきます…。
感想や此処はこうした方がいいんじゃないか?等を言っていただけると幸いです。では。
- 466 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/03(火) 03:53 [ EKThL7MU ]
- >>461
まあまあいいじゃないか
- 467 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/03(火) 14:53 [ t9950Oi. ]
- 今更ながらGJ
- 468 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/03(火) 14:56 [ t9950Oi. ]
- >>428と>>461さんへのレスです
- 469 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/11(水) 12:25 [ lZSXTziw ]
- 428さん461さんGJ!
- 470 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/27(金) 05:58 [ ryDc3wV2 ]
- 面白いのに下がってるのはのはもったいない!
というわけで上げ
- 471 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/27(金) 15:50 [ DXb20bj. ]
- .ノ ̄--┐ //ヽ\
ノ ノ ̄/ / / / ノ "´ ̄ ̄''''‐-...ノヽ
\'" ノ / / 丶 |
,--'" / / ,ィ \
ヽ-''" 7_// _/^ 、`、
┌───┐ / / ● 、,.;j ヽ|
└── / /. - =-{_●{
,-、/ / |/ ,r' / ̄''''‐-..,●
< " / { i' i _ `ヽ
\ \  ̄フ i' l r' ,..二''ァ ,ノ 俺に聞くなクマー!!!
n\/ / 彡 l /''"´ 〈/ /ミ
ll _ > . 彡 ;: | ! i {ミ
l| \ l 彡l ;. l | | !ミ
|l トー-. !. ; |. | ,. -、,...、| :lミ
ll |彡 l ; l i i | l
ll iヾ 彡 l ;: l | { j {
|l { 彡|. ゝ ;:i' `''''ー‐-' }
. n. n. n l 彡 ::. \ ヽ、__ ノ
|! |! |! l彡| ::. `ー-`ニ''ブ
o o o l :. |
- 472 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/27(金) 15:56 [ BK09KcxM ]
- いや、誰だよお前。
- 473 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/08/27(金) 17:20 [ uO4pdgTY ]
- とりあえず上げ
- 474 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/01(水) 10:21 [ qbyVr8N. ]
- age
- 475 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/04(土) 22:52 [ In2oKPbA ]
- あげ
- 476 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/22(水) 00:23 [ FUIpN3hE ]
- age
- 477 名前: 鰊 投稿日: 2004/09/23(木) 00:16 [ /6rnfiuA ]
- お初です。にしんと読みます。
このレスを読んでいておもしろいと思ったので自分も考えたストーリーを書き込んでみたいとを思います。
本来のストーリーを壊すおそれがあります。(ぶっちゃけ壊れます)
けっこう悲しい話と自負しています。
・・・・つまらなかったらごめんなさい。
- 478 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/23(木) 06:08 [ pdRO/yUM ]
- >>477
期待してます。
- 479 名前: 鰊 投稿日: 2004/09/23(木) 14:15 [ /6rnfiuA ]
- え〜先に謝っときます。ごめんなさい。
↑で言った小説は遅れる事になりそうです。
楽しみにしてた方、本当にごめんなさい。
でも、必ず書きます!(たぶん・・・)
見たくねーよ。という方、ざま〜みろ〜俺は書くもんね〜。
(゜ω゜)ノシ
- 480 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/25(土) 00:00 [ 19DeaEWk ]
- >このレスを読んでいておもしろいと思ったので
>本来のストーリーを壊すおそれが
>ぶっちゃけ壊れます
>遅れる事になりそうです
>でも、必ず書きます!(たぶん・・・)
すまん、某AVGゲームのSSを読み漁っていた漏れとしては、こういった言葉が並ぶと滅茶苦茶不安なんだが。
お願いですからオリジナルキャラ出してそいつのスマイル一発でティチ、ミラ、ナヤ、ピンが惚れるなんて話にはしないでオクレ。
- 481 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/25(土) 00:01 [ 19DeaEWk ]
- すまん、あげてもた。
DOPミラにヌッ殺されて来ます・・・。
- 482 名前: 鰊 投稿日: 2004/09/29(水) 10:49 [ 5EW19r42 ]
- ども〜、鰊で〜す。
やっと完成いたしました。ホントはもっと前に完成してたんだけど消えちゃって・・・(;;)
え〜先に不安を取り除いときましょうか。
>お願いですからオリジナルキャラ出してそいつのスマイル一発でティチ、ミラ、ナヤ、ピンが惚れるなんて話にはしないでオクレ。
ありえません。(キッパリ
そんなシーン想像すらできませんよ。あの4人がですか?
ていうかスゲ〜なそいつw誰だ、超難強か?(アリエネェ
あんだけ時間かけてこんなもんかよ。て感じですが、どうぞ読んでやってください。
それではシートベルトをお絞めください。流れ弾にご注意あれ。
- 483 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 10:51 [ 5EW19r42 ]
- 「そんなことできるわけないだろ!」
叫び声がこだましていった。
むせかえるようなカビ臭さと血の臭いの漂う薄暗い洞窟の奥に、激しい金属音と火花が散って吸い込まれていく。
「でもボリス、そうしなきゃ・・・ボリスを殺しちゃう!」
そう叫んだのはルシアンだった。
ルシアンは茶目っ気のあるダークブルーの瞳と金色のキメ細やかな髪をもつ少年だ。しかし、その金糸の髪の中からは、いびつな色をした紫の管が数本伸びており、その先には人の顔をしたモンスターが、ブラッディドールと呼ばれるモンスターが浮かんでいた。
通常、ブラッディドールは人形に取り憑いて操るモンスターだが、何故かルシアンに取り憑いたのだった。抵抗の末、意識と首から上の自由はあったが、体は言う事を聞かなかった。むしろ、意識があり、しゃべれることが二人を追いつめていった。
「じゃあ・・・せめてボリスだけでも逃げてよ!」
「それはもっとできない・・・」
ボリスは顔を伏せながら悔しさが溢れるような声で言った。
操られているためか、ルシアンの剣技は大したものではなかった。ルシアンの攻撃をかわすだけのボリスはしゃべるだけの余裕があった。しかし、心の余裕はしだいに失われていく。それはルシアンも同じだった。
「僕はボリスを・・・友達を殺したくないんだ!」
ボリスの心臓を狙った突きを放ちながらルシアンが叫んだ。それを叩き落としながら、再び顔を伏せ震える声でボリスが言う。
「それは・・・僕だって同じだ。友達を・・・殺す事も見捨てて逃げる事も出来ない・・・」
「ボリス・・・」
突き上げられた剣を捌きながら、ボリスはルシアンと向き合う。その顔には怒りと悲しみが混じり合ったような、複雑な表情をしている。
二人の頭の中には同じ言葉が浮かんでいた。
───どうしてこんなことになってしまったのだろう───
- 484 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 10:54 [ 5EW19r42 ]
- 時計は午前8時過ぎを指している。
二人は港の町ナルビクの民宿を出たところだった。
ルシアンの金糸の髪がさわやかな風に揺れていた。
「お〜いボリスぅ、早くアクシピターに行こうよー」
いつもの無邪気な笑顔をふりまきながら、ルシアンは振り返りながら少し後ろを歩くボリスに言った。
「ここのところアクシピターの仕事をしてなかったから、じゃんじゃんやってポイントを稼がないと!」
「ああ。そうだな。」
二人はここのところギルドの仕事をしていない。ボリスの兄の情報や、誕生石、審判者と救済者についてのこと、そしてボリスの持つ魔剣『ウインターラー』を狙って度々襲ってくるシラクの相手をしていたためである。
「ちゃんとポイント貯めてアクシピターに認めてもらわないと。冒険ができなくなっちゃうよ。」
ルシアンは走りながら自分に言い聞かせるように言った。その後ろをボリスが離れない程度について来ている。」
ルシアンはアノマラド屈指の商団、カルツ商団の次期後継者である・・・のだが、冒険にしか興味を示さなかったルシアンは父親の後を継ぐのを嫌がっていた。困った父親はルシアンとある『賭け』をしたのだった。その賭とはボリスをボディガードとして同行させ、ルシアンがアクシピターに入り、そこで認めてもらえれば冒険を許す。その代わり、認めてもらえなければおとなしく後を継ぐ。というものだった。父親はすぐに飽きるだろうと思い、その賭を提案。ルシアンもそれを承諾した。(現在、ルシアンの父親はルシアンが早く飽きて帰ってくるのを願っている)
しかし、父の思い届かず。ルシアンとボリスは着々とポイントを貯め、評価を上げていった。
アクシピターに到着したルシアンは勢いよく入ると、係員をしているアレンに訊いた。
「ねえ、なにかたくさんポイント貰える仕事無い?」
アレンはルシアンとボリスの顔を見ると、笑顔で言った。
「お、来ましたね。ちょうどお二人に頼みたい仕事があります。」
「え、ホント!?どんな仕事?」
仕事が、それも自分に頼みたい仕事があると聞いてルシアンははしゃいだ。
「それはシュワルター支部長が直接お話しします。」
そう言ってアレンは二人を二階へと案内した。
- 485 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 10:56 [ 5EW19r42 ]
- アクシピターナルビク支部の支部長(ミラからはタヌキ親父と呼ばれている)シュワルターは、大柄な風貌とは裏腹にやさしい性格の持ち主である。
自分の前に並んだルシアンとボリスを見て、シュワルターは仕事の内容を説明した。
「実はこの仕事はお前達と、後もう一ペアでやってもらう・・・」
「他のペア?・・・あ!ひょっとしてティチエルとミラ姉さんのペア?!」
シュワルターの言葉を遮ってルシアンが喜々として言った。
「うむ、そのはずだったのだが・・・事情によりそれができなくなった。」
「え〜、じゃあ・・・まさか『あいつら』じゃないよね・・・?」
ルシアンの言う『あいつら』とは、顔を合わせるたびにルシアンとボリスに身分の違いを自慢する、貴族とその取り巻きの三人組のことである。
それがわかったのかシュワルターは、
「うむ、それも考えたのだが・・・実はその三人だけでなくアクシピターの騎士全員が出払っていたのだ。しかし、他の騎士が任務を終えて戻ってくるまでの間放置しておける問題でもないのだ。そこでしかたなくだが、二人だけで行ってもらう事にした。」
「・・・それほど大変な仕事なのですか?」
黙って聞いていたボリスがふと思い、口を挟んだ。
「うむ、困難で・・・とても危険だ。」
シュワルターは少しためらいがちに話し始めた。
- 486 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 10:57 [ 5EW19r42 ]
- 「実は・・・クラドに、少し前だが二人の冒険者が来ていた。二人は少しは名の知れた冒険者で、剣の腕もなかなかだったそうだ。そしてなにより二人は仲が良かった。その二人がクラド近くの洞窟に出かけた時だった。しばらくして二人の内の片方だけが帰ってきたそうだ。その服は血で汚れていて、目は虚ろで、まるで抜け殻のようだったと・・・。よろけながら歩いて、町にたどり着いたとたんに気を失って倒れたそうだ。」
シュワルター支部長はそこまで話すと一息ついた。ルシアンも流石にはしゃぐ元気は無くなっており、息をのんだ。
「宿屋に保護された彼は目が覚めるとひどく取り乱し、落ち着くと今度は聞き取れない声で何かを呟いて、まさに廃人。と言うべき様子だそうだ。」
「・・・何があったのですか?」
ボリスのその声にはわずかばかり動揺が混じっていた。
「それがわからないのだ・・・洞窟内で何があったのか。もう一人はどうしたのか。ただ一つだけ、彼から聞き出せたのは、『ブラッディドール』というモンスターの名前。それだけだ。」
「ブラッディドール?・・・聞かない名前ですね」
「もともとこのアノマラドではあまり見かけないモンスターらしい。その洞窟に出没するようなモンスターではないのだが・・・」
「じゃあ、そのブラッディドールってモンスターを倒せばいいんだね?」
元気を取り戻したルシアンが喜々として言った。
「うむ・・そうだが、くれぐれも無茶はするなよ。」
「だいじょーぶ。ついでにその原因も解明してくるよ。なんたって僕は幻覚も効かなかった無敵のルシアン様だからね!」
ルシアンはいつものように自信満々な台詞を言ってアクシピターを出た。
実際ルシアンとボリスは今までも困難な任務を(ミラやティチエルと一緒に)いくつもこなしてきたのだった。
- 487 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 10:58 [ 5EW19r42 ]
- ルシアンの心はすでに冒険でワクワクしていた。
「よ〜し、じゃあさっさと・・・え〜っと、ブランデードール?をたおしにいこ〜!」
「・・・ブラッディドール。」
「そう、そのブラッディドール!」
ルシアンのこれは今に始まった事ではない。むしろ日に日に(何かが)加速している気さえ起こるほどだ。こういうときボリスはあきれた様子で、見ているのだが、今日は違っていた。
「まずは・・・被害者?に会って話を訊こう!場所はクラドの宿屋『クラドでの一日』だったよね。」
「・・・うん。」
「珍しいモンスターかぁ・・・今回の事も誕生石と関係があるのかなぁ?」
「・・・うん。」
「ボリス?」
虚ろな返事を繰り返すいつもと違ったボリスを心配してルシアンが立ち止まり、振り返った。そこで初めてボリスはハッとしたように顔を上げた。
「どうした、ルシアン?」
「・・・ボリス、大丈夫?」
「え?・・・ああ、大丈夫だ。ただちょっと・・・シュワルター支部長の話がショックだっただけだ・・・」
「うん・・・ホントに大丈夫?」
「ああ。」
安心させるようにボリスがルシアンに微笑む。
それを見て安心したのか、ルシアンは再び前に向き直って元気に歩き出す。ルシアンの表情は心配そうな顔からまた無邪気な笑顔に戻っていた。しかし、ボリスの脳裏にはこれから起こるであろう惨劇が、すでに描かれていた。
- 488 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 10:59 [ 5EW19r42 ]
- ルシアンは冒険に浮かれていた。そして何か落ち込んでいるボリスを元気づけてあげたいという気持ちもあったのだ。
「こんにちわ〜!僕たちアクシピターの騎士で、ちょっとお話を・・・」
ドアを勢いよく開きながらルシアンは元気よく叫んだ。
やれやれ。というような表情を浮かべながらゆっくると階段を上がるボリス。しかし、ボリスはそこである異変に気づいた。ルシアンが言葉を途中で止め、部屋の中へ入ろうとしない。そしてグシュッという肉を刃物か何かで突き刺したような音がしたのだ。
ボリスは立ちつくすルシアンを押しのけ、愛剣の柄にてをかけながらルシアンの前に立つ。
まさか・・・想像していた事が現実になったか!?ボリスはそう思った。が、違っていた。
洞窟から帰ってきたという冒険者が、これから話を訊くはずだった男が、短剣を自分の喉に突き刺していた。部屋には血が飛び散り、ルシアンにも少しかかっていた。男の喉からはまだ血が飛び出し、壁や床に降り注いでいた。
ボリスの想像を、現実が超えてしまっていた。
「あ・・・・」
ルシアンが小さな声を上げる。
それに気づいたボリスが呼びかけた。
「ルシアン!大丈夫か!?」
「あ・・あ・あ・・・ああああ」
血のかかった自分の震える掌を今にも泣きそうな声で喘ぐ。
おそらく、今まで間近で人の死を見た事が無かったのだろう。
「うわあああぁああぁぁあぁああぁああぁあーーーーーーー!!」
クラド中に響きそうな声で、ルシアンは叫んだ。その叫び声を聴いて人が集まってきた。
ルシアンはその場にうずくまり、頭を抱えて震えていた。
ボリスはその隣に座ると、ルシアンが落ち着くまでずっと傍らに座っていた。
- 489 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 11:02 [ 5EW19r42 ]
- 「ボリス・・・行こうか」
震えが止まり、落ち着いたルシアンはそう切りだした。
「・・・うん。」
ボリスはそう返事をすると立ち上がった。ボリスがたった後で、ルシアンはゆっくりと立ち上がった。
それからしばらくの間、二人は目的地の洞窟まで無言で歩いた。
途中ボリスが話しかけたが、ルシアンは振り返らずに返事をした。
「ルシアン・・・」
「うん?」
「君は・・・ああならないでくれ・・・」
「な・なに言ってんの。ボリスは心配性だなぁ、もう。」
振り返らずに作ったルシアンの笑顔には恐怖が張り付いていた。
あれから数時間後。たった数時間だ。たったそれだけの時間で、悪夢は訪れたのだった。
「くそっ・・・だったら、本体を叩けば!」
ボリスは剣をかわし、ルシアンの頭の上のブラッディドール本体を睨んだ。
その瞬間、宙に浮かぶ不気味な顔は薄笑いを浮かべたように見えた。
そして、ブラッディドールはルシアンの陰に、ルシアンの背後に隠れた。ボリスからは攻撃できない、死角に。
「ボリスぅ、やっぱりボリスだけでも・・・」
「・・・二人共、生きるんだ!」
ルシアンにはどうなったかは見えないが、ボリスの表情を見て悟ったのだろう。あきらめの台詞を吐くルシアンにボリス自分に言い聞かせるように答える。
- 490 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 11:03 [ 5EW19r42 ]
- 今度は、ボリスからなぎ払うように攻撃した。この攻防戦が始まってから初めてのボリスが攻撃した。
ルシアンはそれを剣の腹で受け止める。ボリスはこれを狙っていた。
同じように剣の腹をルシアンの剣に密着させ、幅の広い大剣の腹に掌を当て、剣ごとルシアンを吹き飛ばした。
ルシアンは剣を落とさなかったが、バランスを崩し、一瞬の隙ができる。そのチャンスをボリスは逃さなかった。
ボリスは魔法を詠唱した。ルシアンが向かってくる頃には詠唱は終わり、掌をルシアンに向ける。
ルシアンの足下から二本の電気の柱が上がり、ルシアンの動きを止めた。
『パララシス』相手の動きを奪う魔法の一つである。
どうやら体の動きだけを麻痺させるようにコントロールしたらしい。しかし、ルシアンの陰に居たためか、ブラッディドール本体には当たらず、届いてもいなかった。
「くそ!いったいどうしたらいいんだ・・・」
ボリスは額に手を当て、頭を抱えた。
ルシアンの瞳にはボリスの腰まで伸びた紫色の長い髪が揺れるのが映っていた。
「えへへへへ。逆になっちゃったね。」
「ルシアン・・・?」
ルシアンは笑っていた。
「今日の朝の事、覚えてる?・・・僕が死んでもボリスのせいじゃないからね。」
「何言ってるんだ、二人共生きるんだよ!」
いつもとは違う笑みを、ボリスに投げかけていた。
「言葉を遮るように、悲鳴が上がる。
「ボリス・・・僕たち・・」
「ぴェいエエええひぎィエエいぃぃぁあああああぁいぃいいぎぴゅうぃいぇえ!!!!」
- 491 名前: bleak 投稿日: 2004/09/29(水) 11:04 [ 5EW19r42 ]
- それは一瞬だった。
ルシアンの言葉を遮るように悲鳴を上げたブラッディドールは『パララシス』効果の解けたルシアン体を操って、ボリス目がけて突きを放った。その剣の軌道をずらしながら、その剣に沿ってルシアンの体ごとブラッディドールをボリスの剣が貫いた。
ボリスの横腹をかすめたルシアンの剣は、そのまま地面に落ちた。
ルシアンは膝立ちになり、仰向けに倒れた。頭からはブラッディドールの管が抜け落ちた。
返り血にまみれた、自分の両掌を見つめてボリスは震えている。
「ルシアンを・・・友達を殺した・・・この手で・・・」
友を殺した手。そう思うと、震えは止まらなくなり、次第に大きくなっていった。
ルシアンは笑っていた。
すでに生気を宿していない瞳で。
いつもと違う、暖かみを帯びた笑みで、ボリスに微笑んでいた。
ルシアンの口がわずかに動く。もはやしゃべることのできない口で、一つひとつ言葉を発していく。
その言葉は震えるボリスの耳に、いつまでも響いていた。
僕たち、ずっと・・・何があっても・・・友達だよね。
少年の笑顔が崩れる事は無かった。
もはやこの少年に出来る事は無くなった。誰にも。本人にさえも。
与えることも
奪うことも
できなくなってしまった。
次第にボリスの震えが止まっていった。
震えが止まってから、何分、何十分たっただろうか。
ボリスはルシアンを抱きかかえると、おぼつかない足取りで洞窟の出口に向かった。
洞窟を出て、立ち止る。
友からボリスと呼ばれた少年のグレーブルーの瞳は、
まばゆいばかりの光で輝く、霞んだ世界を見ていた。
〜close〜
- 492 名前: 鰊 投稿日: 2004/09/29(水) 11:11 [ 5EW19r42 ]
- ウアー、ルシアンシンダー(゜Д゜)
痛い痛い、皆さんの視線が刺さる!ごめんなさいごめんなさい!
え〜皆さん、感想、誤字脱字へのツッコミ、批評、下馬評、言いたい事が多々あるかと思います。
どうぞ遠慮無しで言ってください。俺は逃げも隠れもしません!
俺の心臓はここだぁ〜!!
(・ω・)ノシ
- 493 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/29(水) 11:54 [ 9gWQBLFs ]
- とりあえずボリはパラ使えない。
あとオチがいまいちかな。
ルシが死ぬにしてももう一捻り欲しかった。
誤字→ゆっくると
まぁ乙
- 494 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/29(水) 12:01 [ 1e7a12Kg ]
- すばらしい
- 495 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/29(水) 12:18 [ k6qXYSBc ]
- 下げてやってくれよ
- 496 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/29(水) 12:22 [ /Cq/4csE ]
- ルシ死んじゃった・・・・殺さないで欲しかったな
- 497 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/09/30(木) 01:43 [ i6n2O07M ]
- GJ!
久しぶりの小説(・∀・)イイ!
でも>>493の言う通り、ラストにもう一捻りしてほしかったかな。
話の進行上どうしてもパララシスでないとダメなら、別キャラでやってもよかったかもね。イスピンとマキシとか。
まあ、ボリスにもフリーズがありますが…
>>496
死 ぬ か ら い い ん じ ゃ な い か ! byバッドエンド好き
- 498 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/01(金) 06:34 [ MZr8giwo ]
- ルシアンはあまり興味なかったんですけど、読んでいるうちに涙が出そうになってしまいましたTT
- 499 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/01(金) 14:47 [ 8pTqhvPo ]
- とりあえず、死にネタなら最初に注意書きくらい欲しかったな。
苦手な人間もいるんだからさ…。
- 500 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/01(金) 20:03 [ C1M1xABw ]
- なんとなく500ゲット
- 501 名前: 鰊 投稿日: 2004/10/02(土) 14:19 [ Y93pvyDo ]
- おお〜♡感想がきてる〜
(゜д゜)・・・すばらしいって書いてある!涙が出そうになったって書いてある!Σ(゜Д゜)
いや〜ありがとうございます。
そうですか。ボリはパラ使えませんか。調べとくべきでしたね。すいません。
ふむ・・・もう一捻りですか・・あれが限界でふorz
まあ、次(あるのか?)活かせたらいいなぁと思います。
あと>>死にネタなら最初に注意書きくらい欲しかったな。
そんなこと書いたらラストが丸分かりで台無しになる。と考えた上での決断です。
ageとかsageとか余り分からないのであしからず。
PS.
最後の「霞んだ世界を見ていた」ってとこ、泣いてるから霞んで見えるって気づきました?
わかりづらいですよね。
- 502 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/02(土) 23:17 [ r7lqIf2. ]
- >最後の「霞んだ世界を見ていた」ってとこ、泣いてるから霞んで見えるって気づきました?
気付けましたYO!
小説よく読む人で気付けなかった人は少ないと思われ。
- 503 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/06(水) 08:23 [ xo3uk6C2 ]
- 「補足しないとわかんないかな」って思うくらいなら、するべきじゃないよ。
まあ、わかるけどネ。
読み手任せっていうのが、一番良くない。
セリフ書くだけで「小説書いた〜♪」って勘違いしてる消厨房よりは、
だいぶ良い感じです。
キャラの感情を表現してこそ、小説。
「セリフで表現」なんて言ってるんじゃ、まだまだ。
- 504 名前: a 投稿日: 2004/10/24(日) 22:06 [ d.e7KgEc ]
- a
- 505 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/24(日) 23:06 [ 5n0bNCw6 ]
- >>503
セリフで表現する事も同じくらい大事。
- 506 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/24(日) 23:53 [ BkliI6v2 ]
- セリフで表現しようが地の文で表現しようが、面白ければOK。
つまんなければそれまで。
- 507 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 11:14 [ TBcvnXNc ]
- と、言うわけで(?)リレー小説を再開したいと思う〜。
イエー、乗ってこい乗ってこい!
今まで生きてきた中で培った妄想力を炸裂させてくれー!!
−−−−−−−−日本昔話のあの曲−−−−−−−−−−−−
むかーしむかしのことじゃった。
あるところにお爺さんとお婆さんと野口さんが住んでおった。
- 508 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 11:21 [ dD9ZN.a2 ]
- −−−−−−−−昔話終了−−−−−−−−−−−−
- 509 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 12:32 [ 3R2FCYpg ]
- −−−−−−−−−− 再開 −−−−−−−−−−−
- 510 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 17:15 [ fZM/cf0Q ]
- お爺さんは、山に芝刈りに、おばあさんは、川に洗濯にいき、
野口さんは、家で寝ていました。
- 511 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 17:24 [ /BrBK5dA ]
- お婆さんが洗濯をしてると
川で身体を洗ってるブデンヌに会いました
- 512 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 17:42 [ HBOS.Gjs ]
- せっかくまじめなスレになってきたのに・・・。
- 513 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 17:47 [ bQkBf7nI ]
- 俺の立てたスレがこんなに人気とは・・・・
以外だったな
- 514 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 17:55 [ AVufiAtY ]
- >>513
なにいってんだ。
立てたの俺だよ!!俺!1
- 515 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 22:08 [ fZM/cf0Q ]
- >>512
リレー小説いろいろな人が出来て笑えるしいいんじゃない?w
- 516 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 22:20 [ IVGQ.6Uw ]
- ブデンヌは言いました。
「ようバァさん。おれと相撲でもとってみないか?」
- 517 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/10/25(月) 22:22 [ HBOS.Gjs ]
- でも、なんか世界観を壊してるような気がするので...
あ、それだったら自分が他行けばいいんですよねorz
- 518 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 01:28 [ ATlJA372 ]
- .ノ ̄--┐ //ヽ\
ノ ノ ̄/ / / / ノ "´ ̄ ̄''''‐-...ノヽ
\'" ノ / / 丶 |
,--'" / / ,ィ \
ヽ-''" 7_// _/^ 、`、
┌───┐ / / ● 、,.;j ヽ|
└── / /. - =-{_●{
,-、/ / |/ ,r' / ̄''''‐-..,●
< " / { i' i _ `ヽ
\ \  ̄フ i' l r' ,..二''ァ ,ノ 俺に聞くなクマー!!!
n\/ / 彡 l /''"´ 〈/ /ミ
ll _ > . 彡 ;: | ! i {ミ
l| \ l 彡l ;. l | | !ミ
|l トー-. !. ; |. | ,. -、,...、| :lミ
ll |彡 l ; l i i | l
ll iヾ 彡 l ;: l | { j {
|l { 彡|. ゝ ;:i' `''''ー‐-' }
. n. n. n l 彡 ::. \ ヽ、__ ノ
|! |! |! l彡| ::. `ー-`ニ''ブ
o o o l :. |
- 519 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 01:30 [ ATlJA372 ]
- おばぁさん「ケロッグ・コォォンフロスティィィィィッ!!」
- 520 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 01:32 [ ATlJA372 ]
- イスピン「マキシー!って死んでるよ〜」
イスピン「マキシには今選択肢が二つあるどっちを選ぶ?」
イスピン「一つ私のパンツを50Mで買う、二つこのまま***に突入する」
「さあどっち?」
- 521 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 01:33 [ YkIbxjis ]
- なんだこのゴミスレは
−−−−−−−−−− 糸冬 了 −−−−−−−−−−−
- 522 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 19:16 [ ATlJA372 ]
- --------------------------------------再開-------------------------------
- 523 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 21:53 [ btTTd4Hg ]
- 良スレハケーン
age
- 524 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 22:30 [ Be4ZZz/g ]
- きちんとした小説が載ってた時は良スレだったと思った。
1つしかなかったけどね。
- 525 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/02(火) 23:17 [ ugeq32fc ]
- このスレを良スレと思っている人は何人いるのだろうか・・・
- 526 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/03(水) 12:41 [ ZDm0G.Kg ]
- すまない…俺がリレーなんて始めようとしたばっかりにorz
出来心だった。今では反省している。 oVrz
- 527 名前: クノッヘン 投稿日: 2004/11/19(金) 23:35 [ GUR.EEQU ]
- あげてみる。
- 528 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/19(金) 23:48 [ VeX0pLTg ]
- 糞スレ
強制sageキボン
- 529 名前: クノッヘン 投稿日: 2004/11/19(金) 23:53 [ GUR.EEQU ]
- ここ以外にSSスレってありますか?
昔見たんですけど、消えてしまって。
- 530 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/20(土) 00:33 [ KMqa39KI ]
- ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/10009/1078421198/l100
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/10009/1079668675/l100
- 531 名前: クノッヘン 投稿日: 2004/11/20(土) 01:11 [ 0N8TZEN. ]
- あ、これです。この下のほうが昔見たスレッドみたいです。
530さん、多謝です。
- 532 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/21(日) 06:41 [ RMvThSh. ]
- >>433
・・てか、この板見てるとイス×マキシ派が多いっぽいんだけど、私のような
シベ×イス派としてはもうホントに止めてほしい。
誰か私と同じこと思ってる人がいたら、結構嬉しいもんなんだけど・・・
とりあえず、私好みの作品をつくってくれる職人が出て来てくれることを
祈ってみる。
- 533 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/21(日) 09:44 [ uvt8ETWU ]
- >>532
いや、ひとにもよるし・・・
イスxマキが嫌いなら見なきゃいいでしょ。
止めろってのは傲慢に聞こえますよ。
- 534 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/21(日) 10:29 [ vLALzZU. ]
- >>532
わがままでつねー
- 535 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/21(日) 13:03 [ RMvThSh. ]
- >>533>>534
おやおやw残念ながらそこまでは及ばないかも。わたしは「ほしい」
やら「祈ってみる」といっただけで、貴方たちに強制しているわけでは
ありませんよ。しかも私にとって今までは面白かったのに急に内容が
変わってしまって「見るな」というのはあまりにも図々しいのではない
でしょうか?
以上でした
- 536 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/11/21(日) 13:16 [ 8P9nAPGU ]
- >>533>>534は
止めてほしいということに意見してるのでは?
ぇ?釣りですかそうですか・・
あとsageましょうね?
- 537 名前: 鰊 投稿日: 2004/11/29(月) 18:03 [ Tqm.d33U ]
- おひさしぶりです。にしんです。
え〜と・・・リレーは終わったんですか?
小説書いたんですけど貼ってもいいでしょうか?
一応お聞きしときます。
PS ナヤ×シベの話です。
- 538 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/12/04(土) 00:37 [ Z9zrTr8U ]
- >>537
PLZ
- 539 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2004/12/28(火) 01:43 [ nS4YBxr. ]
- 流れをぶった切ってクライマックスを想像して書いてみる。
ボリス達は黒衣の剣士(達)を影から指示していた人物(ラスボス)を倒すことから始まる。
救世者、審判者共にその人物にやられ、ボリス自身も満身創痍であった
足をやられ、満足に動くこともできないまま、その人物がボリスに止めを刺そうとした不意を突き
なんとかその人物の胸、心臓を剣で貫いた。
ルシアン、ティチエル、ミラ、そして審判者達もが満身創痍のなか、ボリスはそれをやってのけたのだった。
が、しかし、気分はスッキリとしなかった
これで終わったのか?
まだ続きがあるのではないか?
もしかしたらコイツはまだ息の根を止めていないかもしれない
いつか動き出すかもしれない
そんな考えを抱きつつ、ボリスは自分自身傷だらけの中ルシアン達を安全なところまで運ぶ。
時は経ち、審判者、救世者達も過去の自分の使命を忘れかけていた頃
ボリスはまだ不安に駆られていた。
あいつは本当に死んだのだろうか?
もしかしたらかろうじて生きていて、自分を怨み、殺しに来るかもしれない。
本当はまだ続いてるのではないか?
不安はつのるばかり
ボリスは不安過多で精神崩壊寸前まで追いやられる。
そして、彼はルシアン達の前から姿を消す。
ヤツがもし生きていた場合、まだこの物語が続いていた場合
止めを刺した自分が、まず最初のターゲットになるだろう
その時に、ルシアン達をも危険に晒すことはできない
と考えた末だった。
数ヶ月が経ち、数年が経ち、ルシアン達はボリスのことを心配しながらも
どこか旅に出ただけであろうと、深追いはしなかった。
当の本人はまだ不安に駆られ、生きる苦しみに耐えることがつらくなってきた。
いつ襲われるか分からない不安に、恐怖に耐えることができなくなり
彼は山の中で自害を決意した・・・
っていう他キャラから見たらハッピーエンド、ボリス視点からはバッドエンドで終わる希ガス。
まぁ、書くところが他に見当たらないからココに書いただけの話だけど。
- 540 名前: 739@Cpについて語るスレ 投稿日: 2005/01/03(月) 15:21 [ 7DaBCI3k ]
- ちょっと借ります。
ちなみに、3時間程度で書いたものなので、
それなりな出来かもしれない。
- 541 名前: 彼女の日常@その1 投稿日: 2005/01/03(月) 15:23 [ 7DaBCI3k ]
- 南アノマラドにあるペナイン森を、深夜だというのに一人の少女が無言で歩いていた。
少女の名はナヤトレイ。三年前に滅ぼされた少数民族の苗族最後の生き残りだった。
落ち葉を踏みしめて歩くナヤトレイが、ふと背後の気配に気づいて立ち止まると振り向いた。
「誰!?」
ナヤトレイの警戒を含んだ鋭い質問に、木々の間から人が現れた。その相手を見たナヤトレイの警戒が少しだけ薄れた。
「あなただったの?」
無言で頷く相手に、ナヤトレイはまた前を向いて歩き出した。だが、すぐに立ち止まると、まだ背後にいる相手の方を向いた。
「なに?」
そう言って質問したものの、ナヤトレイはじっと相手の表情を見て意図を読み取った。
「来るの?来ないの?はっきりして。」
ナヤトレイの質問に、相手はついていくと答えた。
「そうなの?」
ナヤトレイにとっては答えがどっちでもよかったのだが、そう答えられたのなら断る理由は無かった。
「できるだけ静かにしてて。危険な目にあうかもしれないから……。」
ナヤトレイの精一杯の優しさなのか、これからする事を邪魔させない為なのかは解らないが、相手は歩き出したナヤトレイの後を追って歩き出した。
- 542 名前: 彼女の日常@その2 投稿日: 2005/01/03(月) 15:24 [ 7DaBCI3k ]
- 木の上に登ったナヤトレイは、懐からダウザーと呼ばれる神の武具を取り出した。苗族の瞳のような紫の宝石が月明かりに淡く光り、ナヤトレイはダウザーを見ながら遠い過去を思い出していた。
人も住まない不毛のケイレス砂漠の外れにあるオアシスに最後の苗族の村があり、そこがナヤトレイの故郷だった。
「族長、あれはなんという星なの?」
まだ幼いナヤトレイは、苗族族長の前に座って星を見上げていた。
「ふふ。おばあちゃんって呼んでもいいんだよ。今からは、おまえのおばあちゃんなんだから……。」
族長は優しく笑いながらそうナヤトレイに言った。だが、今まで他人であった族長がいきなり祖母になった理由など知らないナヤトレイは、不思議そうに首を傾げた。
「どうして族長が私のおばあちゃんなの?」
一族の子供として育てる事になったのは、ナヤトレイが一族の運命を背負う大事な子供だからだが、それを今言ったところで幼いナヤトレイに理解できるはずがなかった。
「ほら、ごらん。」
だから、族長は一つの星を指差した。
「あそこに見えるあの星は……おまえの星だよ。」
ナヤトレイは族長の指差した星をじっと見つめた。何万と見える星の中に、その星は大きく輝いて見えた。
「人は誰でも自分の星を持っているのさ。おまえの星は守護者の運命を持つ、あの星なんだよ。」
「しゅごしゃ?」
初めて聞く言葉だったので、ナヤトレイは族長の言葉を繰り返した。
「そう……。守護者は神の武具の主を最後まで守護しなければならない尊き運命を持つ。そして審判者を探さねばならない。」
「ふーん……。」
幼いナヤトレイにとって、難しい族長の言葉は半分も理解できなかった。それに、自分がそんな運命を持っているなど、簡単に信じられなかったのもあった。
「それがおまえに与えられた誇るべき運命なのさ……。時間が立てば、少しずつわかってくるだろうよ……。」
「それが私の運命……。」
この時、ナヤトレイはその運命がとても大変なものだとは思う事さえなかった。
- 543 名前: 彼女の日常@その3 投稿日: 2005/01/03(月) 15:26 [ 7DaBCI3k ]
- その時、ダウザーが危険を知らせるように光り輝いた。ナヤトレイが辺りを見回すと、暗殺者が少し離れた場所に立っていた。
ナヤトレイは手裏剣を取り出すと、ジャンプして木から降りつつその暗殺者の無防備な首に向かって投げつけた。手裏剣は狙いを違わず首に突き刺さり、一瞬で暗殺者の命を奪った。
他に敵がいないか探し出そうとナヤトレイが歩き出した時、森の中に笑い声が響いた。
「フフフ。よもやここまでできるとは。俺たちもやりがいがあるというものだ。」
その声にナヤトレイが短剣を抜いた時だった。左右に一瞬で暗殺者が二人現れた。
「やはり聞いていたとおりの凄腕だな。」
右の方に現れた暗殺者の言葉と同時に背後からも気配がして、ナヤトレイは三人の暗殺者に囲まれていた。
「こんな小娘の相手は嫌だったが……。」
背後に現れた暗殺者は、ナヤトレイの実力を目の前で見ても小娘というだけで、まだ油断しているような雰囲気だった。
「小娘、このまま潔く死んでくれるのはどうだ。悪あがきしても苦しむだけだぞ。」
「私は守護者としての任務をまっとうするだけ。」
敵に隙を見せないようにしながら、ナヤトレイは落ち着き払った様子で言った。
「どうも話は通じないらしいな。小娘にはかわいそうな事だが、これも仕事でな。」
暗殺者はナヤトレイの答えが解っていたのか、そんなに残念がっているようには見えなかった。それこそ逆に、フードの間から見える目は邪悪な喜びに輝いていた。
そんな暗殺者達に、ナヤトレイは素早くクナイを取り出して睨み付けた。
「あなたたちは無駄口が多すぎるわ。」
そう言うとナヤトレイは、目の前にいる暗殺者に向かって走り出した。
数分後。静まり返った森に転がる暗殺者達の死体の中央にナヤトレイが立っていた。
「今日はここまでか。」
短剣を鞘にしまったナヤトレイは呟くように言うと、シベリンのいる小屋に向かって歩き出した。
- 544 名前: 彼女の日常@その4-1 投稿日: 2005/01/03(月) 15:28 [ 7DaBCI3k ]
- シベリンが寝ている小屋の近くで、ナヤトレイはしゃがんで落ち葉をいじりつつシベリンが来るのを待っていた。
日が昇ってから結構な時間がして、背後からシベリンが歩いてきた。
「おはよう。よく寝たかい、ナヤ?」
ナヤトレイの側に立ったシベリンは、そう言って声をかけてきた。
「うん。」
そうナヤトレイが返事をしたものの、シベリンは何となくナヤトレイが少し前に起きたようには見えなかった。
「もしかしてオレが起きるまでずっと待ってたのか?」
「ううん……。」
ナヤトレイは否定するものの、シベリンがよく見るとナヤトレイの身体は朝露に濡れて微かに震えていた。
「ん……体が冷えてるんじゃないか?また明け方から待ってたんだな、すまん。」
「大丈夫。」
心配かけまいとするかのような答えに、シベリンはナヤトレイの頭をそっと撫でた。
「いい子だね、ナヤ。」
「………。」
褒められた事が嬉しいのか、ナヤトレイは無言のまま少しだけ頬を紅くして口をほころばせた。
「う〜〜ん……しかし野宿に慣れちまったせいか、久々のベッドはなじめない。ぐっすり寝たと思ったのに……どうもすっきりしないな。」
シベリンは伸びをしながら少し歩くと、愚痴のようにそう言って遠くを見つめた。
「……また……あの夢を見たの?」
立ち上がってシベリンの隣に立ったナヤトレイは、シベリンの顔を見上げながら質問をした。
「ああ、うん。どんな内容かは全然覚えてないけどな。」
「昔の記憶、まだ戻ってないよね。」
「ああ。」
その答えにナヤトレイは複雑な表情で少しだけシベリンを見ていたが、シベリンはそれに気づかなかった。
- 545 名前: 彼女の日常@その4-2 投稿日: 2005/01/03(月) 15:29 [ 7DaBCI3k ]
- 「じゃあ族長に会いに行かなきゃ。」
「そうだな。カウルに行って族長に会って、なにか手掛かりはないか聞いてみようぜ。」
ナヤトレイの言葉に、シベリンは今日の予定を確認するかのように言った。
「ちょうどお金も底をついてるし、村についたら稼ぎ先をさがそう。キレイなおねーちゃんからの依頼とかないもんかね……。」
「………。」
いつもの癖が始まったシベリンに、ナヤトレイは呆れた視線を向けていた。
「なぁに、金さえくれれば誰でもいいけどさ。でも同じ仕事なら女性のためってほうが、よりやりがいがあるってもんだろ?それがアダルトな美人なら大歓迎だろ!まあ、若いお嬢さんも嫌いじゃないが。な、やっぱ大人の魅力ってのは次元が違うというか、別問題というか……うん?」
女性の魅力を力説していたシベリンは、あらかた喋ってからナヤトレイの冷たい視線に気づいた。
「………。」
シベリンの話が止まったものの、呆れ返っていたナヤトレイは、無言のままシベリンを置いてカウルに向かって歩き出した。
「たはは、これは嫌われたようだねぇ。おーい、いっしょに行こうぜ!」
ナヤトレイの心を知ってか知らずか、呑気な事を言いながらシベリンはナヤトレイの後を追いかけて歩き出した。
- 546 名前: 彼女の日常@その5 投稿日: 2005/01/03(月) 15:30 [ 7DaBCI3k ]
- カウルの村に到着すると、ナヤトレイは辺りをキョロキョロと見回した。
「ここなの?」
「うん……。」
ナヤトレイの質問に振り返ってシベリンは答えた。
「村のことは、族長がよく知ってるはずだ。まずは族長に会ってみよう。この村で黒衣の剣士の手掛かりがつかめるかもしれない。それに……。」
真面目な話をしていたシベリンの顔が突然少しだけ緩んだ。
「キレイなお嬢さんはいるかなぁ〜?でへへ。」
先程の事で懲りてないのか、シベリンは想像しながら鼻の下を思い切り伸ばしていた。しかし、すぐに真面目な表情に戻ると、ナヤトレイの顔を見つめた。
「族長の家の位置は、右下の“ミニマップ”を見ればだいたいわかるね。」
そう言うと、シベリンは村の奥に向かって歩き出した。ナヤトレイもシベリンの後について歩き出したが、シベリンがすぐに立ち止まったので、ナヤトレイも立ち止まった。
「どれ、キレイなお嬢さんたちをお茶にでも誘うには……先立つものが必要っと……。」
そう言ってシベリンは財布の中を覗き込んだ。
「うへっ!!!すっからかん!?あああ〜、なにゆえオレのようなイイ男に!こんな試練がぁ……。」
「最近、仕事してないから。」
金が無い事をシベリンが大袈裟に嘆いているのに、ナヤトレイは一言であっさりと片づけてしまった。だが、シベリンは何か違う事を考えているようにも見えたが、それはほんの少しの間でしかなかった。
「ふ〜む……早く仕事を見つけるか。背に腹は代えられないし。」
「そうね。」
またシベリンは言ってから、何かを考えているような素振りを見せていた。
「行こうか?」
そんなシベリンに、ナヤトレイは促すように声をかけた。
「うん。」
ナヤトレイの言葉にシベリンは返事をすると、二人は族長の家に向かって歩き出した。
Cp1へ続く…
- 547 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/04(火) 00:31 [ hcbaMmHI ]
- 流れぶった切って非常にスマソ
>>539のようにクライマックスを想像
(>>539と同じような)真の敵を前にして審判、救世者ともに傷付きいつ殺さ
れるかという時・・・
ルシアンの場合―→アーティファクトが彼の元に集結し、その力で敵を斬る。その後は気を失い気がついたときはすでに
ハッピーエンドを迎えている
ボリスの場合――→自分の運命は今このときのためにあったのだと考え残った力でウィンターラーを発動させて
敵を倒す。しかし敵の最期の一撃がルシアンに伸び、それをかばって死亡
ティチエルの場合→ルシアンとほぼ同じなので略
ミラの場合―――→ミラが全員に活を入れて、全員の力で敵を倒す。しかし最後に強大な一撃を放ったミラ自身
は傷付き、昏睡状態に。しかしその後ティチエルの祈りで復活しハッピーエンド
イスピンの場合―→ストーリー内の謎の真実によってどうなるかわからないので略
マキシミンの場合→死にたくないという強い心で最後の力を振り絞り、ミストラルブレードで敵を倒す。しかし
魔剣が砕けるとともに彼の精神力も尽き、イスピンの回復術も聞かずそのまま死亡
シベリンの場合―→俺がどうにかしなければと感じ、アーティファクトの力で本当の「真紅の死神」と化し敵を滅殺。その
後ことの収拾は自分でつけるといいその場に残る。その後は消息不明になるが実はどこかで
生きている
ナヤトレイ―――→シベリンとほぼ同じ。ただし彼女の場合は死ぬかもしれない。
結局エンディングは各々の性格に添うような形になるだろうという妄想
- 548 名前: ぶぼーーー 投稿日: 2005/01/04(火) 01:57 [ gs7cvKJY ]
- いや、ボリスは必ず生きるさ!!!!
- 549 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/04(火) 02:03 [ ap6NxOHg ]
- 原作ではシベ殺して失踪してるな>>ボリ
- 550 名前: シベ 投稿日: 2005/01/04(火) 04:02 [ I45yLhMk ]
- なんだと! よし!いまからボリテロってくる!!(AA略
- 551 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/04(火) 04:41 [ 8r/RBL7s ]
- >>549
それガセネタじゃなかったっけ?
- 552 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/04(火) 11:45 [ XMtEzcYI ]
- エピソードⅡがあるから、エピソードⅠでラスボス倒せない気がする
エピソードⅠのタイトル(?)的に、エピⅠで裏ボスの正体を暴き戦うが、
ボスは生き残り,それをエピⅡで倒すという感じになると思う
ボリもマキシも死なず、ボリは精神崩壊(廃人化) マキシは生命吸い取られて植物状態
ぐらいになるんでは? (死んだら全て終わりです)
そしてルシアンが「ボリスはきっと元に戻るさ、僕はボリスを信じる」とか言いそう
エピⅠのキャラ達その後は、エピⅡでたまに顔を覗かせて知らせる
- 553 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/04(火) 17:13 [ pdo73vpM ]
- 540乙
- 554 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/04(火) 23:29 [ hcbaMmHI ]
- >>551
ガセネタっていうか原作と実際のTWはまったく内容がチャウチャウ (−ω-)ノシ バイバイ
- 555 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/06(木) 00:47 [ dWzH4/MI ]
- >>554
そのとおりですね
- 556 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/06(木) 02:58 [ TJAiHb8E ]
- ていうかエピソード1ですらこの寂れ方なんだから2は企画倒れになる
- 557 名前: 737@Cpスレ 投稿日: 2005/01/08(土) 23:20 [ EpBjAsHI ]
- 少しばかりお借りします。
文章ばかりで読みづらいとは思いますが、どうかご勘弁を。
- 558 名前: 737@Cpスレ−1 投稿日: 2005/01/08(土) 23:21 [ EpBjAsHI ]
- [Lucian Kaltz]Prologue−剣を追う者
壁際に青い鎧兜を纏った兵士の像、中央奥の壁と床にクルスを模った紋様。その重厚な造りは、まさに上流階級のギルド、アクシピターナルビク支部といったところか。
その部屋を威厳を漂わせ歩く人影が、傍らのやや小柄な人物と何か話している。
どうやら隊員たちの任務状況報告らしいが、連絡役らしき少年の言葉が少し濁った。隊長と思しき人物が彼の方を向いて尋ねる。
ざっと聞いた内容だと、『カルツ商団の跡継ぎとなるルシアンと彼の護衛であるボリスからなる第6チームが、まだ任務遂行中らしい』とのことだった。
1人少なくて気がかりだと呟いた隊長の言葉から察するに、普通は3人で1チームのようだ。つまり彼らはその分の遅れも取り戻そうと任務をこなしているのだろう。
取り敢えず、彼らの調査を依頼された。部屋を後にしようとした時、背後から隊長の声が聞こえた。
「なぜかあのチームは気になるね。この前の事件もあったからそうかもしれないけど」
- 559 名前: 737@Cpスレ−2 投稿日: 2005/01/08(土) 23:22 [ EpBjAsHI ]
所々に低木が生い茂るクライデン平原。大ぶりのモーニングスターを抱えた男が走ってくる。それを追う金髪の少年―ルシアン・カルツ。
一方、男の行く手には曲がり角。すると、こちらからは黒髪の少年―ボリス・ジンネマンが男を見つけて駆けてくる。男はちょうど角で挟み撃ちにされたかっこうだ。
ルシアンが明るくけろりと話しながら追い詰める。観念したのか、男が宝石を足元に落とした。
ボリスは少しの沈黙の後、それを自分たちの方へ投げるよう、男に告げた。口調は至って冷静である。
不意に男が急に苦しみ出した。慌ててルシアンが駆け寄ると、隙を見て男は逃げ出した。後を追おうとする彼を、ボリスが呼び止める。俺たちの任務はここまでだ、と。
ルシアンは若干不満げな表情でその場に留まった。敵に同情はいらない、と宝石を拾い歩み寄りながら忠告するボリスに、ちょっと油断しただけじゃないか、と笑って返す。
一息つく間もなく、ルシアンはつまらない仕事に対しての愚痴を呟いた。見習い騎士となり、仕事の質より量を重視してポイントを稼ぎ、父親に実力を認めてもらおうという算段だった。
「でもさ、やっぱりこんなのは冒険じゃないよ」
「そもそも、そんな大事件がそこら中で起きていたら困るだろうが」
「でも、僕たち充分働いてるから、少しぐらい遊んでもいいんじゃないかな…」
怠けないように厳しくしてくれと言ったのはお前だったなと突っ込まれて、さっきの発言はどこへやら、ルシアンは笑顔でライディアへと駆け出した。
その後を追うボリスが呆れていたのは言うまでもない。
- 560 名前: 737@Cpスレ−3 投稿日: 2005/01/08(土) 23:24 [ EpBjAsHI ]
ペナイン森の夜は暗く、深い。ライディアまではあと少しなのだが、ルシアンが足を痛めたらしく少し休むこととなった。本当に痛いのかどうかは本人のみぞ知るところ。
小さな焚き木を囲んで向かい合わせに座る。空腹でも食料はなく、我慢するしかなかった。ふと思い出して吹いたオカリナは、ボリスの話によれば昔よりは巧くなってるらしかった。
ボリスは兄を探しながらルシアンの護衛をしている。もっとも、カルツ商団の情報網を頼っているのだが、今だに消息は掴めないらしく尋ねても黙ったままだった。
何とも言えない空気感の中で、ボリスはゆっくりと目を閉じ、ルシアンもまた祖父のたどった冒険に思いを馳せた。
ある日、ルシアンは偶然カルツ邸の屋根裏を見つけた。そこには、古びた巻物や大きな地図らしきもの、そして偉大な冒険家である祖父の残した旅行日誌があった。
それを読もうと本棚に駆け寄った時、本と本の間から古びたオカリナが落ちてきた。吹いてみたが変な音しかしない。
しかし、この部屋には憧れの祖父の残したものばかりがある。これも、何らかの縁があるに違いない。
「このオカリナが僕を冒険の世界に導いてくれるんだ!」
- 561 名前: 737@Cpスレ−4 投稿日: 2005/01/08(土) 23:31 [ EpBjAsHI ]
ひいやりとした空気に、さわさわと枯葉の鳴る振動が伝わる。異変に気付いてルシアンが目を覚ました。立ち上がって呼びかけても、何の反応もない。音源は2方向。
咄嗟にボリスを呼び起こし、剣を構えた。まだ夢うつつに自分の名を呼ぶ彼に、少し抑えた口調でルシアンは言った。
「お客さんみたいだよ」
周囲を見渡してボリスも眉をしかめた。と、一方からは先ほどの宝石泥棒が大斧を手に、そしてもう一方からは二丁の銃を持ち葉巻をくわえた男が現れた。
どうやら宝石泥棒が昼間の復讐にと上役を連れてきたらしい。
宝石泥棒ことジャックはルシアンと、アニキと呼ばれた男―シラクはボリスとそれぞれ焚き木を中心に対峙している。
先ほどより明らかに大ぶりな武器に加えて2対2という条件。夜の森に緊張感が張り詰める。
さり気なく悪党たちのやり取りをけなしていたボリスが、このまま立ち去るがいいと静かに一喝する。すると、何かを考えていた風だったシラクがぼそりと呟いた。
「捜していたぞ、ボリス・ジンネマン。いや、"冬の剣"ウインターラー!」
一瞬表情を硬直させたものの、ボリスはいつもとそう変わらない口調でそんなものは知らないと返した。だが、ルシアンから見える彼の背中は何かを思案していた。迫り来るシラク。
「さっさと失せたほうが身のためだぞ!」
剣のこと。兄のこと。ルシアンはまったく知らない。が、瞬時にこの言葉が口をついて出た。おかげでシラクの意識はボリスからルシアンに移った。もはや戦闘は避けられない。
一瞬の静寂の後、不意を突いてジャックの斧がルシアンに振り下ろされる。鈍い衝撃にひざまずくと、一瞬ボリスがこちらを向いたのが見え、間もなく銃声が森に響いた。
焚き木がほとんど消えて辺りが薄闇になる。
ボリスの身体の陰、ちょうどシラクからは死角となる位置に白い布で覆われた剣が見える。銃口を向けながら近づくシラク。歯を食いしばり何かを呟くボリス。
「ダメだっ!!!」
- 562 名前: 737@Cpスレ−5 投稿日: 2005/01/08(土) 23:37 [ EpBjAsHI ]
- その瞬間だった。
あの剣に巻かれていた白い布がふっと消え、透明感のある青白い大剣がボリスの手に握られていた。彼の表情はよく見えない。
と、地表の3点から青い光が空へ伸び、急速に円を描いて回り始めたかと思うと、彼を中心に円形の魔方陣が形成されてゆく。
紋様は青。周辺部は黒。陣は数秒と経たない間に完成され、その一瞬ぱきぃんという破砕音とともに凍てつくほどの冷風が彼から周囲へと吹き抜けていった。
ボリスが剣を振り上げる。さっきの冷気だろうか、彼の背丈ほどもある刀身は青白い光を纏っていた。そして剣が地面に突き刺される。
と、突然シラクが氷塊で覆われた。冷気は、まだ彼の周りをまるで護るかのように漂っている。
そんなことを思う間もなくジャックにも大きな氷塊、というか、大気中の水分が凍て付き彼の元に凝固した、と言い表した方がいいだろうか、彼も瞬時に凍り付いてしまった。
ボリスが剣を地面から抜く。すると、紋様や冷気はすっと消え、剣は元のように白い布を纏っていた。
呆然と、だが次第に興味津々の目で氷塊を見つめるルシアン。一方、眉根を寄せ思案顔のボリス。
(まさか…ウインターラーの封印は完全ではないのか?)
ボリスは大声でルシアンの名を呼んだ。相変わらず面白いものを見つけた時の表情でこちらを見た彼に、ライディアの町へ急ごうと告げる。
完全に凍り付いている奴らのことは気になるが、いつも落ち着いているボリスが珍しく口調を荒げたので、ルシアンも渋々ついて行った。
森の奥、大樹に守られている穏やかな町ライディア。ここに2人がついたのは夜が明けてしばらく経ってからだった。
神妙な面持ちで名を呼んだルシアンに首を傾げるボリス。だがそれも、ただ単にライディアでの任務を忘れただけというものだった。
アクシピターの手紙をライディアの町長に届けるところから、彼らの物語は始まる―
to be continued...
- 563 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/09(日) 01:46 [ 5Ha30GkE ]
- >>557さん GJ
私は勝手な妄想小説を書きます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アノラマドに多く点在するワープポイントその場所同士では距離にかかわらず瞬間的な移動を
可能にできる。恐らく魔法によって形成されたのであろう、神秘の移動手段だ。
ここはクライデン平原、カウルでの任務を終えたルシアンとボリスがいた。
ルシ:「ワープゲートで帰ったほうが速いよ〜、ボリス〜」
ボリ:「だがここからのほうがドッペルゲンガーの森には近いぞ」
ルシ:「えぇ?!続けて2つも任務、やるの〜? 一度ナルビクに戻ろうよー」
ボリ:「もし自分が怠けそうになったら厳しく指摘してくれといったのはオマエだったよな、ルシ
アン」
いつもの調子で討論が始まる。だが議題はくだらないものだったため。ボリスが妥協する形で
まとまった。
ワープポイントに立ちナルビクに向かおうとしたその時だった一本の矢―ログルベルグの放
った矢がルシアンの背中めがけて飛んできた。
ボリ:「あぶないっ!!」
ルシ:「ボリスッ!?」
ワープ中にもかかわらず矢とルシアンの間に割って入った彼はその矢を右胸に受け・・・
その瞬間、彼を取り巻く空間は煌き、陰り、収縮し、捻じ曲がっていった。
次の瞬間彼はルシアンの隣ではなくどこか別の場所で倒れていた―――。
- 564 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/09(日) 02:01 [ 5Ha30GkE ]
- 同刻ナルビクではイスピンとマキシミンが任務のためにアドセルへ向かっていた。
マキシ:「何で俺まで行かなきゃならないんだ?」
イス:「何でって・・・・だって僕たちはパートナーでしょ?」
マキシ:「ったくよー、どーしてオマエが勝手に受けた任務に俺が巻き込まれなきゃなんないんだか」
イス:「いいじゃない、報酬も出るっていうんだし。」
二人はワープポイントまで口げんかを続けた。
ワープポイントの中央に立った。そして二人でアドセルへワープするはずだった。ところが彼の
持つ魔剣ミストラルブレードが彼の腰から滑り落ちた。それを拾おうとした彼は足元の石で体制
を崩し、柄と鞘を握った両手は左右へ振りぬく形になった。だが、なんと普段は封印されている
はずのその剣がなぜか抜けてしまった。剣を振りぬいて倒れる彼はイスピンと自身の周りの空間
を切り裂いてしまった。魔剣に切り裂かれた魔術空間は均衡を失い、どんどん捻れ曲がりながら
彼らをべつのどこかに吸い込んでいった。(続く:迷惑だったらやめますが)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
>>563に修正
8行目と9行目の間が脱文していました。
(彼らはマグノリアワインの任務を終え、再び雑用を多く引き受けており、。
ドッペルゲンガーの森にも請け負った任務があるのだ。)
- 565 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/10(月) 00:44 [ a.F7FUWM ]
- >>564
迷惑じゃないです。続き楽しみにしてますよ。そしてここってsageた方がいいでしょうか?
- 566 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/10(月) 16:03 [ M6J.r/5I ]
- >>564の続き
イスピンが目は覚めたとき、違和感を感じた。
イス:「あれぇ・・?おかしいなぁ・・・」
彼女たちはアドセル――暗い洞窟の町にワープしたはずだった。だが、イスピンがいたのはどこかの
町の石の床の上。マキシミンも隣に寝ている。
マキシ:「ZZZZZZ・・・・」
イス:「ここ・・・どこだろう?オーイ、マキシミン!!(ポカッ)」
マキシ:「ん・・ぁ?・・・うーん(ゴロン)」
イス:「ダメだこりゃ」
よく見ると少しはなれたところにもう一人誰かが寝ていた。いや、寝ていたというよりは・・・
イス:「え、まさか・・・死んでる?」
そこで倒れていた人は右胸に矢を受け多量に血を流していた。さらにその人は前の港での任務で変な
3人組の後ろにいた長髪の男の人だった。
ボリ:「う・・・うう」
イス:「あっ!しっかりして!ねぇ、キミ!!」
必死になって白魔法で傷を癒そうとする。そのかいもあり彼の傷は一応ふさがってきたように思えた。
だがまだ心配なことには変わらずマキシミンを放って置いて彼を宿屋へと運んだ。そして数時間後・・
マキシ:「オイ、コラ、イスピン!!」
イス:「なんだよう?」
マキシ:「何で俺をほったらかしにして行っちまうんだ!?おまけにそいつはアクシピターの野郎じゃない
か!!」すごい剣幕でマキシミンが部屋に飛び込んできた。
イス:「うるさいなぁ!この人が起きちゃうだろう!!」
ボリ:「・・・・・・もう、起きている・・・」
イス&マキシ:「!!」
ボリ:「俺を助けてくれたのか・・・・すまない」
イス:「ああ、良かった」
ボリ:「ところで、私の相方を知らないか?一緒にいたはずなのだが・・・」
イス:「え?相方ってどなた?あなた一人だったけど・・・」
ボリ:「ルシ・・いや、カルツ商団のご子息で港で私の横にいた・・・」
と、そこへ一人の金髪の男が部屋に入ってきた。
- 567 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/10(月) 16:19 [ M6J.r/5I ]
- ボリ:「ルシアン!!痛っ・・・」
??:「ルシアン?誰だいそれ?それにカルツって俺と同じ名字・・・」
ボリ:「・・・えっ?」
なるほどよく見てみると確かにルシアンではない。だが明らかに似ていた。金髪の髪と青い眼
そして服装と髪をはらうしぐさまで・・・
??:「俺はラグランシュ・カルツ、こう見えても冒険家さ。」
ボリ:「!?・・・・・・・馬鹿な、その人はとっくの昔に死んでいるはずだ」
イス:「ラグランシュ・カルツっていうとあの有名な冒険家の?」
ラグラ:「ヘェ、お前らの時代には俺は偉人になってるのか」
マキシ:「はぁ?あんたさっきからなに分けのわかんない事言ってんだよ」
ボリ:「(お前らの時代?)」
ラグラ:「なんか理解できてないみたいだな・・・まぁ、イイヤ。」
とおもむろに腕時計に眼をやる
ラグラ:「ゲッ!もうこんな時間か!悪いな、君たち邪魔したよ。じゃあな」
ボリ:「あっ!ちょっ・・・言っちゃったか・・」
すると入れ違いに別の人―少年がドアに立っていた
イス:「(あれ?この子どこかで・・・)」
- 568 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/10(月) 16:39 [ M6J.r/5I ]
- イスピンの記憶が正しければ、その子はクラドの宿にいるアビドさんにそっくりだった。
だが、どう見ても子供である。
アビド(厳密にいうと幼いアビドだけど略):「あなた方はこの世界に来たのは初めてなんですか?」
マキシ:「ああー!!もう、さっきから分けのわかんないことどいつもコイツも喋りやがって」
イス:「止めなよ、マキシミン、大人気ないなぁ」
ボリ:「この世界ってことはここはアノラマドじゃないのかい?」
アビド:「やっぱりこの世界は初めてなんだね?」
ボリ:「ああ、恐らくはね。君はこの世界がどういうところか知っているのかい?知っているなら、
ここがどこだか知りたいんだけど・・」
アビド:「うん、わかった」
彼はこの世界について話し始めた。ここはワープポイントの空間の狭間にある世界で一種のパラ
レルワールドだという。ここには時間という概念がなく、明日は今日であり、昨日も今日である
という。つまり、今日という日が永遠に繰り返されるのだ。さらに、現実世界での時間に関係な
くこの世界に来た人は同じ時を共有することになるらしい。つまり、私たちのように今来たばか
りの人もいればこの地で何千、何万年と過ごしなおも行き続ける人もいれば、現実世界で何千年
も前の人がこの世界で生きていることもあるのだ。この空間に吸い込まれる原因はワープの最中
に本人、またはその周囲に多大な衝撃を加える、または精神的にひどくやんでおり現実の世界か
ら逃避したいという意志が強いことのどちらからしい。
ボリ:「そうだったのか・・・」
マキシ:「ってことはさっきのやつは本物だったってことか・・・ったく、厄介なことになっちまった」
イス:「これからどうするの?やっぱりもとの世界に戻らないと・・・」
マキシミンとボリスはそれがわかれば苦労しない、というふうに深くため息をついた。
- 569 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/13(木) 21:59 [ WF0Rast2 ]
- >>568の続きです こんなに遅れてスマソ(しかもまだ終わらない;;
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本人たちも気付かないうちに打ち解けていた3人はこれからどうするかを深刻に悩んでいた。アビドが言う
にはこの世界で「死んで」いなくなった人はいくらでもいるが「元の世界に戻って」いなくなった人の話は
聞いたこともないという。彼自身も母親をなくしたショックからここにやってきてもう7,80年目になると
いうのにだ。
ボリ:「とにかくこれからどうするか何とかして調べなくちゃ。」
マキシ:「簡単に言うなよ、こんなところで生計を立てるのも大変だって言うのにもとの世界に戻る方法なんか・・・」
イス:「確かに。それに調べるといってもどうやって調べるんだ?」
ボリ:「・・・・・・・・・・・・・・」
マキシ:「特に方針はなし、か。」
重い雰囲気が立ち込める。ひとまず宿から出ることにしたのでマキシミンが(不平タラタラで)代金を払った。
マキシ:「このやろう・・・財布袋くらい持ってきとけよ・・・(グスッ)」
ひとまず町を歩いてみた。こんなところにある町といってもなかなか発展しており、アノラマドでいうナ
ルビクの2倍ぐらいの大きさがあった。しかし大陸地図を見ると、ここはクラドの位置に属するらしくここ以外
に町はない。多くの人と話し、情報を集めるもまったく役には立たない。
ボリ:「本当に戻れた人はいないようだな・・・」
マキシ:「ま、ギルドもあるしモンスターも生息してるみたいだからな、生計の問題は何とかなりそうだ。」
イス:「でも・・・ここの人たち、今の生活に満足してるように見えても本当は元の世界に返りたいみたいだ・・・」
??:「どうしましたか?旅の方」
聞き覚えのある声に一斉に振り向く。そこに居たのはナルビクにいる自称プロの冒険家であるロングソード
・グッドナイトだった。しかもその姿は3人のいた世界のものだった。
- 570 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/13(木) 22:20 [ WF0Rast2 ]
- ロング:「もしこの世界でお困りのことがあれば私に言ってください。」
イス:「あなたもまちがってこの世界に来てしまったんですか?」
ロング:「私は時に身を任せているのでここに来たのは何かの因果なのでしょう」
ボリ:「あなたは冒険に長けているのでしょう?でしたらこの世界から戻る方法を知っているのでは?」
ロング:「もちろんです。このプロの冒険家、ロングソード・グッドナイトにかかれば。ですが・・・
今のあなた方が元の世界に戻りたいと思ってもそれはかなわない夢でしょう。」
マキシ:「どういうことだよ?あんたにはできて俺たちにはできないって言うのか?」
ボリ:「こんなところで止まっているわけにはいかない。アノラマドに戻り兄を見つけなければならないんだ。」
イス:「僕だって国が・・・・・いえ、なんでもないです。」
3人は必死で懇願する。元の世界においてきた生きる目的のために。
ロング:「では、こうしましょう。3時間後町外れの炭鉱へ来てください。そこで私の試練を受けてもらいます。
もしその試練を突破できたら今すぐ、元の世界への帰り方をお教えします。」
そのとき、砂塵が吹き荒れ一瞬視界を失った。そして次の瞬間には彼は跡形もなく消えていた・・・
3時間後の日が暮れ始めたころ彼らは炭鉱にいた。アノラマドではグリンツ鉱山にあたるところだ。
今は錆びれて人気のないその場所にロングソード・グッドナイトは立っていた。
ロング:「来ましたね、3人とも。ということは、覚悟はなさっているのですね・・・」
イス:「あなたの言うその試練とは何なんですか?」
マキシ:「(どうせどうしようもないようなくだらん試練だろう)」
ボリ:「こっちも一刻も早くもとの世界に戻りたい。くだらない試練なら拒否する!」
ロング:「大丈夫・・前ほどくだらない試練ではありません。私と戦っていただきます。」
3人:「!?」
ロング:「私と戦って勝てたら元の世界に戻る方法をお教えします。しかし、試練という
以上私も全力を出します。」
いつの間にか彼の両手には白銀の長い刀身の剣が握られている。
- 571 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/15(土) 20:18 [ Wy/9rxws ]
- 白銀の刀身がきらめき左手が振り下ろされた時ボリスを突風が襲った。遠距離でありながら
ボリスを確実に捕らえる衝撃波、それはルシアンの飛連波とまったく同じだった。
ボリ:「っ―――!!そんな・・・まさか」
あまりの速さにあっけに取られたあとの二人は右の剣の放つ魔法攻撃への対処が一瞬遅れた。
その魔法はファイアーアローとアイスミサイルの混合魔法。直撃を受けた二人は何とか立ち上
がるも外傷は明らかに大きかった。
マキシ:「この野郎!!これでどうだっ!!」
負けじと瞬時に的中剣を使い風牙刀を放つ。さらにタイミングを合わせイスピンのカウンター
スピアも放たれた。しかしロングソードは残像を残すほどのスピードでバック転をし、これら
を避けた。
ボリ:「・・・・・・ここだ!!」
いつのまにかロングソードの着地点に回り込んだボリスは渾身の力を剣にこめ、氷撃斬を放つ。
一撃目はロングソードのマフラー(?)を切り裂き二発目も髪の毛をかすった。しかしそれだけ
だった。体を反転し、一瞬でボリスと向き合ったロングソードは両手の剣を高速で舞わせ、連
を放った。ボリスの残った4発は相殺するもあとの二発は頬と右腿をかすめた。イスピンがよろ
けるボリスを受け止め、マキシミンは剣を振り切ったとき隙のできた足元を狙った。だが、そ
の攻撃は空を斬り・・・・・
ロング:「ビッグバン!!(オリジナルです)」
高く跳ねたロングソードの放った光の攻撃はあまりに強大でその爆風で3人は大きく吹き飛ばさ
れた。
- 572 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/15(土) 22:36 [ Wy/9rxws ]
- 光が消えた時3人は薄れ行く意識の中でロングソードの言葉を耳にした。
ロング:「やはりあなた方がこの試練を通過するのは無理でしたね・・・」
ボリ:「あ・・・あなたはいったい・・・」
ロング:「私はただの冒険家ですよ。ただし、超一流のね」
マキシ:「くそう」
イス:「(なぜ・・・なぜこんなにも力の差があるんだ・・・、いままでわたしのやってきたことはいったい・・)」
3人の信念の深さを汲み取ったのか、ロングソードの口調はいっぺん変わって真面目なものとなった。
ロング:「マキシミン・リフクネ、あなたはさっき『あんたにはできて俺たちのはできない』といいましたね?
ですがそれは違います。私もこの世界から抜け出すために旅をしています。ここから帰る方法もわか
っています。ですが、私の力でもここから脱出するのは不可能なのです。」
マキシ:「・・・・どういうことだ・・・?」
ロング:「私は2回この世界に来たことがあります。始めてきたとき、私はとある長髪の護衛剣士と紅い髪をし
たどこかの国の皇子に助けられました。彼らの強さは人知を一蹴していて、彼らと共にいたから私も
この世界から抜けることができました。でも今はその人たちはいません。そして私一人でもどうしよ
うもないのです。」
イス:「(紅髪の皇子?)」
ボリ:「(長髪の護衛剣士だと?)」
ロング:「約束したとおりあなた方に帰り方は教えられませんが別の情報をお教えしましょう。この世界は時の
止まった世界です。よってこの世界で過ごした時間は元の世界の一瞬にも満たない、そして時が止ま
っているのでここでは永遠の命を持つことができます。時間はいくらでもあるのです。修練を積み、
そして世界を回り、もとの世界への帰り方は自分たち自身で見つけるのが良いでしょう。」
イス:「ま・・・待って下さい!」
ボリ:「待ってくれ!!」
ロング:「あなた方に旅の運気が向くことを祈っていますよ」
彼は去った。それと同時に糸が切れるように彼らの意識は途絶え、闇に溶けて行った―――。
- 573 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/15(土) 22:55 [ Wy/9rxws ]
- あの日から10年がたった。ロングソードに完敗した俺たちは目を覚ますとまたクラドの宿にいた。
そしてそこから旅にでたんだ。トラバチェス、アノラマド、レコルダブルの地方を3人で回り情報を
集め修練を積んできた。最初の謎はなぜあの時俺のミストラルブレードが抜けてしまったのか?そし
てなぜ俺はイスピンを巻き込んだのにボリスのやつはルシアンとかいうガキを巻き込まなかったのか?
そしてロングソードのいったこの世界から抜ける方法と強さの関係、謎だらけだ。
だがそれは恐らく9年目の秋のことだ。おれはアノラマド最北端の国境からさらに北に行った森で
字の書かれた石碑―この世界の抜け出しかたを書いた石碑を見つけた。
石碑によるとこの世界はここでは魔空石と呼ばれる魔力の結晶が発生する魔力によってゆがめられた世界。
そしてこれはなんともとの世界に数個あるアーティファクトの原料でもあるのだ。だから俺のミストラルブレード
やイスピンのシュぺリアキューブ、ボリスのウィンターラーと共鳴して引き付け合ったようだ。これらが
アーティファクトであることもこの旅で知った。ルシアンとかいうガキがアレグロというのを持っているらしいが、
ボリスが吸い込まれた時すでにワープが終了していたから吸い込まれなかったのだろう。
そして、ロングソ−ドでも力不足であるというそのものの正体それが魔空石を取り込んだ魔物、アドセ
ルにいるこの世界の主である。この世界にはアーティファクトに関する情報がたくさんある。だから俺たち3人は
10年もの修練を積んでそれらを使いこなせるようになり魔空石を倒すべく、再びクラドに戻って来た――。
- 574 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/19(水) 23:06 [ Cl2BexV6 ]
- >>573の続きです。めちゃくちゃに遅れてスイマセン。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
10年という月日を経て、なお歳をとらずして戻ってきた3人。しかしその実力は10年前のそれとは明
らかに違っていた。兄を追うボリスが探してきた兄、イェーフネン・ジンネマンはかつてこの地を
訪れ、唯一この世界から脱出できたチームとなった。ベルナール、ロングソードも同様だ。そして1
年前に見つけた石碑、あれは明らかにベルナール皇子の筆跡だとイスピンは言う。
そしてアドセル突入のクラドでの前夜・・・
マキシ:「ふぅ〜なんか長い旅をしちまったもんだ、だがま10年も過ごしちまってんだからしょうがねえか」
イス:「明日には僕達の旅は終わる、そう思いたい。」
ボリ:「きっと大丈夫だろう、10年前とは違う。俺たちは強くなっているはずだ」
イス:「ただ気がかりは魔空石がどういう魔物に変異してるかってことだろう」
マキシ:「あーもう、心配しててもしょうがねぇだろ!寝るぞ!!」
ボリ:「・・・・・・(相変わらずだな、コイツは)」
そして夜が明ける。3人は朝早く出発した。だが、未だに宿で生活していたアビド少年は俺たちの真意を
測っていたようで、町の入り口に立っていた。
アビド:「3人とも行っちゃうんだね。がんばってきてね。」
イス:「ありがとう。キミも風邪をこじらしちゃダメだよ」
といってイスピンは自分の着ていた外套をアビドに着せてあげた。
アビド:「ありがとう、お兄ちゃんたち」
- 575 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/19(水) 23:29 [ Cl2BexV6 ]
- アドセルまでの道、洞窟はやはり荒れていた。まともに考えてここら辺の魔物の強さは異常だ。人が来ないのも無理はない。
洞窟に入らないうちから強い魔物がうようよと生息していた。グリポンやブラックオアゴーレム、はたまたミスティックソード
などや見たこともない異形の魔物など。だが、修練を積んだ3人にとって雑魚は雑魚に過ぎなかった。
マキシ:「こりゃあひでぇな、道なんかじゃないじゃねーか」
不平をこぼしつつメトゥラ導聖刀でロールハッシュを放てば一気に7,8匹の魔物がバラバラになる。
イス:「本当に人がいる気配はない見たいだなぁ・・・、まったく」
イスピンも右手のメトゥラベルモアを舞わせて多くの敵を華麗に突き崩す
ボリ:「話をするより道を開くことに専念しろ!」
とボリスも負けじとメトゥラシエンブレーカーで敵をなぎ払う。
3本ともこの世界で手に入れた超強力な武器だ。そして武器の使い手も圧倒的な強さを持ち敵の強さなど関与する余地がなかっ
た。洞窟内でもその強さは変わらず彼らの通った後には無数の魔物の死骸が転がっていた。途中知り合いのドッペルゲンガーにも
あったがはなからこの世界に要るはずのない人々を斬るのに、ためらいはなかった。(除くイスピン)
己のドッペルゲンガーでさえ、弱すぎて相手にならないのだ。
マキシ:「ここがアドセルのはずだよな、でも町の気配なんかまったくねーぞ」
ボリ:「あたりまえだ。もとの世界とこっちでは土地感が違うからな。だが、さすがにこれではピライオンダンジョンに来てい
るようだな」
強い魔法力と邪悪な気配が立ち込める、その空間は実際のアドセルとまったく似通ってはいない。
イス:「あっ!あれじゃない?魔空石」
イスピンの指差す先にあるのは――虹色の光を放つ結晶体。だが照らす光はあまりに邪悪だ。それゆえ、3人は息を呑む。そ
れだけではない。その周りにはアノラマドでは最強レベルであるクノーヘンやブラッディマリーがうようよとしていた。
- 576 名前: 576 投稿日: 2005/01/20(木) 02:11 [ jEZucWO. ]
- まとめて読むなら>>576-578
「ボリス、だいじょうぶ?」
「いたた、誰だ、あんなの放置したのは、ったく」
ルシアンが心配そうな表情で俺の顔を覗き込んでいる。
クエストでハニーベアの肉を採取していた俺たちは、
2人がかりで集めたこともあって予定よりも早く終えるはずだった。
が、しかし、残り1個というところで、
「おし、あいつで最後だ。うりゃっ」
カコーン。
弾け飛ぶ俺の菊一文字。
・・・バコッ "8921" チリーン[LvUP]
あれー?
次に意識が戻ったときには俺はベッドの上でした、めでたしめでたし。
「で、ルシアンは大丈夫なのか?」
言ってみたが、見た感じ大丈夫そうだ。
「ボリスのばかぁ・・・心配したんだから」
軽薄な思考回路にいらだつことも間々あるが、まあこいつは基本的にはいいやつだ。
クマに一撃で飛ばされた俺を本気で心配してくれている。
ルシアンはこいつなりにいつも真剣なのだ。
「だ、大丈夫だよぉ。それよりもボリス、もう体痛くない?」
こうして寝ている分には痛みなんて感じないけど、右腕を上げようと力を込めてみる。
「あ、いっつー」
あ、無理だな、こりゃ。
いてーっていうか、無理。絶対無理。動かしたら負け。
「あー、ごめん、ルシアン。しばらくは無理そうだ」
「体動かせないの、ボリス?」
あ、こいつ本気で泣きそうだ。
「大丈夫、すぐによくなるよ。自分の身体は自分が一番わかってるつもりだ」
もちろん根拠は無い。
むしろ、泣きそうなルシアンのほうが大丈夫かと言いたいぐらい。
「うん、うん・・・ぐすっ」
あ、すでに泣いてるわ。
頭を撫でてあげたいが、なにしろ腕が動かない。
だから、微笑んだ。
だから、微笑んだ。
- 577 名前: 576 投稿日: 2005/01/20(木) 02:14 [ jEZucWO. ]
- 3レスじゃ終わりそうに無かったごめん。
まとめ読みは>>576-579
「あ・・・なんか、僕のほうが心配されちゃってるね」
そう言ってルシアンは苦笑いを浮かべた。でも、嬉しそうだ。
「僕、ご飯持ってくるね。お腹空いたでしょ?」
少し泣きはらした目で、でももう元気を取り戻したみたいだ。
少しして、ルシアンはお粥を持ってきた。
「はい、お粥作ってきたよ。
内臓に衝撃がかかったらしいから消化の良い食事がいいんだってヒーラー様が言ってたけど、
ボリス、体動かせないんだよね」
試しにもう一度、右腕を上げようとしてみる。
・・・・いって。
俺のしかめた顔に気づいたのか、ルシアンは少し悲しい表情をしている。
「・・・じゃあ、僕が食べさせてあげるね」
少し躊躇したみたいだけど、ルシアンはスプーンでお粥をよそって、
そして、決まり文句。
「あ、あ、あ・・・あーん」
照れるなら最初から言うな、我が相棒よ。言われなくても口は開けるぞ。
なんか妙に恥ずかしい気もするが、ここで食わなきゃ治るもんも治らない。
素直に口を開けることにする。
お粥は、ルシアンにしては気が利いたことに、すでに適度に冷ましてある。
梅干で味付けがされているようで、さっぱりしていて食べやすい味だ。
食べやすいのだが、こうして食事をしてみて初めて気がついた。
- 584 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/20(木) 22:10 [ 8lqK/DSI ]
- 読み手のことを考える。→考えていない
自分が書きたいことを書くのではない。→自分の書きたいことを書いている
相手が読んで面白いと思ってくれるものを書く。→面白くない
ただ自分が書きたいと思った文章を載せるのは、まさに独りよがり。→独り善がり
自慰小説に過ぎないのだ。→正にそのとおり
そう、自慰じゃだめなんだ!→わかっているのにコレ?
自分がいる、そして相手がいる。→相手はどこに?
くどいようだが自慰じゃだめなんだ!→('A`)
何一つ一致しない>>580に萎え
- 587 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/30(日) 16:50:33 [ eOVYyEsc ]
- やった〜英検準1の1次試験受かった〜・・・・(スマソ
なんかこのスレッドもめてたみたいで続き書くのよしてたんですが
終わったみたいなんで続き書きます。
>>575の続きです
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
普通、これだけの数の敵を見たら戦ったも勝てないし囲まれたら生きて帰れないだろう。
だが3人は見事に囲まれた。彼らの裏の道が蝶の木の根のようなものによって塞がれていた。
マキシ:「ワッ!!」
マキシミンの悲鳴に振り返ったボリスとイスピンは彼が根にまきつかれ高々と上げられてい
るのを目にした。
ピン:「マキシミン!!大丈夫か?!」」
マキシ:「んなわけねーだろ!!助けてくれ〜!!」
ボリ:「どうやらそれは無理みたいだ・・・」
敵の大群が進軍してきた。現状は2対大多数、おまけに壁に追い込まれているようなものだ。
ピン:「仕方が無い、マキシミン!!君を助けるのはこいつらを倒してからだ!」
ボリ:「行くぞ、イスピン」
2人はその圧倒的大多数の敵の中に突っ込んでいった。
- 588 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/30(日) 17:06:38 [ eOVYyEsc ]
- 真正面から来るのはファイヤーアローの嵐、ボリスは剣に魔力をこめて全身を使い大振りの払い斬りを放った。
新しいシエンブレイカーはボリスの魔力を極寒の冷気として放出しそれは敵のファイヤーアローを打ち消した。
あたりに水蒸気が立ち込める。霧のように視界を覆ってほとんど何も見ることはできない。激しい斬撃の音と絶叫、
魔法の詠唱音がとどろく。そして霧が晴れた。2人はその中に立っており足元には無数の壊れた人形や黒い鎧の破片
の数々が散らばっていた。
イス:「あーもう、水蒸気目に入っちゃったよー、痛い〜」
ボリ:「今助けるぞ、マキシミン」
蝶の木の根を切りつける。それは切り株が倒れるかのように崩れ落ちた。
マキシ:「悪い悪い、しくじっちまった」
イス:「だめだよマキシミン、ボリスの足引っ張っちゃ〜」
ボリ:「いや・・別にそういうことは・・・それよりもあれだろ?」
といって魔空石を指差す。そして近づく。魔空石はその邪悪さと光の強さゆえ、かなり巨大なものに見えたのだが、
実際は手のひらに収まる程度だった。
マキシ:「あとは、これを壊すんだろ?」
ボリ:「ああ、それでいいはずだ。」
イス:「・・・・・・・・(こんな簡単なものなのか?)」
ピカッ!!突然魔空石が光りだす。今までに感じた邪悪な魔力とはまったく持って比にならないほどの邪悪な光を放って。
- 589 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/30(日) 17:25:18 [ eOVYyEsc ]
- 石の魔力に吹っ飛ばされる3人、魔空石は言葉ではない何かを使って3人に「私に近寄るな」
といっているようだった。
ボリ:「(自分を破壊するものは確実に死を与えるってことか・・・)」
ボリスはそう解釈した。魔空石の周りに何かが集まってくる。物ではない。それは洞窟に立
ち込める闇そのものだった。イスピンの持つたいまつですらそのは消えない。
イス:「ねぇ、あの黒いのなんか変だよ?」
マキシ:「何だかしらねぇけどさっさとけりをつけるぞ!!」
ボリ:「賛成だ」
マキシミンとボリスは闇を侍る魔法の石に切りかかる。
魔空石:「紅龍登天!!」
マキシミンとイスピンの見知っている技が繰り出される。突っ込んだ二人は最初以上に遠く
に吹っ飛ばされた。ふっ飛ばしたのは―――黒いシベリン、そう、闇のように真っ暗なシベ
リンだった。
イス:「シベリン・・・さん?・・・・違う、シベリンさんじゃない!」
闇シベリン(魔空石):「我は人の闇を、心を映すもの、我を倒すことは神への冒涜と等しい・・・」
ボリ:「げふっ・・・なんだと・・?心を写す?それが・・・シベリンさんだって言うのか?」
ボリス以外の二人には心当たりがあった。なんだかんだ言ってシャドウ&アッシュで最も強い
のはシベリンだと多少思っている節が合ったのだ。
闇シベリン:「そなたらを然るべき所へと送ろう・・・」
- 590 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/31(月) 22:53:56 [ 84SSL7sU ]
- 一瞬の後に黒いシベリン(以下シベリン)はボリスの背後に回り槍で心臓を貫いた、そう思われた。だがボリスのとっさのクレイ
アーマーはシベリンの槍を防ぎ動きを止める。土の盾が砕ける、マキシミンが突風を放つ、ボリスも振り向きざまに斬りつける。
・・・いない。またも消えていた。だがイスピンの目はその動きを捉え、現れたところに強力な突きを放つ。黒い体を貫通する
イス:「!!」
ボリ:「危ない!!」
貫かれたはずの体は液体のように変形し、すぐ元に戻る。そして槍が振り下ろされ肩が貫かれた。
マキシ:「この野郎!!くらえ五花月光斬!!」
ボリ:「アイスフォグ!!」
マキシミンの技で粉々になったシベリンはボリスの氷魔法で氷解となった。
マキシ:「やったか?」
敵はすでに動かない。イスピンも治癒術で肩の傷をひとまず塞いだようだ。だが輝く氷解の中に一つ転がる虹の石はじきに鈍い赤
色の光を放ちはじめた。
ボリ:「ん、なんだ?」
魔空石が再び闇を集めだす。どんどん巨大になり、それはエンヴィニオン並みの大きさにまでなった。両手に薙刀、鎧のような甲
殻と巨大な一角を持ち直立二足歩行をしている。そして体に纏うのは灼熱の炎
魔空石:「チョウシニノルナヨコゾウドモ・・・」
- 591 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/31(月) 23:15:37 [ 84SSL7sU ]
- 圧倒的な威圧感に押された3人は金縛りにあったように動けない。敵の薙刀が振り下ろされる。
標的はボリス。灼熱の炎を纏うほどに凍らされたのが気に触ったようだ。
ボリ:「くっ!!動けぇっ!!」
間一髪薙刀を交わしアイスミサイルを放つ。ジュッ!まったく効果は無い。イスピンは敵の足元で
ストーンクラッシュ、マキシミンもウィンドスライスをかける。カン、カン
甲高い音が響き技が跳ね返る。
マキシ:「何なんだこのバカみたいに堅くてアホヅラな野郎は!!」
魔空石:「ナンダト・・・・キサマ・・・・ユルサン・・・」
マキシミンの毒舌失敗、むしろ怒らせてしまったようだ。敵の口から灼熱の炎が吐かれる。
イス:「セルフレジスト!!」
とっさのセルフレジストは灼熱の炎を軽減できた・・・はずだった。だがその圧倒的な威力はすで
に防御云々のレベルを超えていた。3人とも、立つことができない。
ボリ:「(ここで・・・終わりなのか・・・いや、まだ死ぬわけには行かない・・・・・・・・ウィンタラーよ・・
今こそ、オレに力を!!)」
マキシ:「くそう・・・しょうがねえ、ミストラルブレード・・・俺の精神力、少しだけくれてやるだか
らお前も力をくれ」
イスピンのシュぺリアキューブもイスピンの危機に覚醒。
魔空石:「ナンダ・・・・コノチカラハ・・・イッタイドコカラコンナチカラガ」
立ち上がる3人。まずイスピンがシュペリアキューブを掲げる。その光は敵を矢のように貫き力と自由を奪う。
マキシ&ボリ:「これで終わりだ!!」
マキシミンの起こす突風はボリスの凍てつく冷気を乗せ、ブリザードと化す。炎が吹き飛び、凍っていく。
巨大な魔力の起こす風はその巨体を死へと誘う。そしてイスピンが飛び、額の魔空石を貫く
- 592 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/31(月) 23:28:38 [ 84SSL7sU ]
- 戦いの終わりが来た。闇で形成された体は崩れ消えうせていく。
イス:「やった・・・(バタッと倒れこむ)」
マキシ:「あ、オイ!!大丈夫か?(といってイスピンを抱える)」
ボリ:「!!」
その瞬間、洞窟が崩れる。いや、洞窟ではない、この世界そのもの
が崩壊の時を迎えていた。ワープポイントの狭間の空間はその存在を
消し去ろうとしていた。
マキシ:「何でだ!!アノラマドに戻れるんじゃなかったのかよ??!!」
次の言葉は返ってこない。世界はすでに光のみとなりここにやって
きた時のように3人、いやこの世界の人間全てを吸い込む。そして人
々の時はあるべき時へと帰っていった。
ルシ:「あれぇ〜?ボリス〜?」
ナルビクワープポイント、そこにはボリスを探すルシアンがいた。
シュン、ボリスも遅れてでてきた。背中には・・・矢、
ボリ:「ここはどこだ?俺は・・・何をしていたんだ・・・?」
ルシ:「ボリス!」
ボリスはびくっとして振り向く。その瞬間意識がしっかりと戻った。
しかしそれと同時にあの世界での出来事の記憶は全て消え去った――
ルシ:「わっ!!ボリス!その矢・・(ボリスが倒れる)あー!!ボリスーー!!」
- 593 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/31(月) 23:39:14 [ 84SSL7sU ]
- 同刻、マキシミンとイスピンはアドセルにいた。ボリス同様完全に記憶を失って。
だが、あの世界を出てきたままの状態、つまりマキシミンがイスピンを抱えた状態
だった。
イス:「・・・・・ん?・・・・・・・・・わあっ!!何やってんだこの変態野郎!!」
マキシ:「わっ!!わっ!(ピシン)ぶっ!!」
マキシミンをはたく音が高々と響き渡った。
ロング:「やりましたね・・・3人とも」
ロングソードグッドナイトはいつもの場所で一人つぶやいていた。
・・・なぜ彼の記憶は2回とも消えなかったのだろうか?それは深い深い謎の一つ。
だが彼に直接聞いてもこう答えるだろう「私はプロの冒険家ですから」と。
また別の時、別の場所でアーティファクトを作るための原石がワープポイントの狭間に
吸い込まれ、また新たな狭間の世界を作り出す―――。
そしてマキシミン、イスピンとボリスは蝶の木の前で再び再開することになる。
あの世界での記憶を失ったまま・・・・・(終)
- 594 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/01/31(月) 23:42:43 [ 84SSL7sU ]
- 長々と書いてたけどやっと終わりました。はっきりいってキャラクターの会話とか設定
とかただヘボイだけで内容的に情けないのですが。ご迷惑をおかけしましたー。
- 595 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/02/01(火) 06:46:17 [ 9VPMtygs ]
- おつ
- 596 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/02/11(金) 08:55:31 [ w81eu1iE ]
- >>563
一応GJ だけど本文が長い
- 597 名前: ぶぅ (Pap9d8Xs) 投稿日: 2005/02/17(木) 16:51:11 [ Bqkq.kMs ]
- GJ
- 598 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/03/02(水) 10:47:20 [ j7Rf1BAg ]
- カウルに住む、ナヤとクルノはとっても仲良し。
二人ともジャラバイがくれるバニラエッセンスが大好物で、春の洞窟でとれる
精霊草をせっせと集めては、魔法商店に足を運ぶ。ジャラバイは愛想がないので
有名だけど、この二人にだけは違うみたい。
出会いは2年前。
クラドの住民が奇病に侵され、記憶を失っていく事件があった。シャドウアッシュに依頼が
あり、ナヤも派遣される事になったのだ。
無事事件を解決した後、クラドの村長がお礼に、と1匹の子犬をくれた。
クラドに流れ着いた旅人が連れてきた子犬で、しばらくこの村で世話になりたいからと、
村長に差し出したらしい。
この辺りでは見たことがないような姿・形をしていた。背中には羽、額には角が生えている。
旅人が言うには、クルノという生き物で、冒険者を守る不思議な力があるのだという。
生き物を飼うなんて絶対出来ないナヤだったが、お礼を無下に断る事も出来ず、
しぶしぶ受け取る事にした。「(ギルドで飼ってもらお。)」
だが、クルノを抱え上げ眼を見た瞬間、、体が熱くなる。力が流れ込んでくるのがわかった。
- 599 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/03/02(水) 10:48:38 [ j7Rf1BAg ]
- ナヤはクルノが気に入った。クルノは、どこぞの槍使いのように世話を焼かせる事もなく、
どこぞの探偵のようにすぐ怒ったりもしない。
クルノもナヤが気に入った。初めてナヤに抱えられた瞬間、自分の力が引き出されるのがわかった。
ギルドからの仕事で、危険な地へ二人で行く事も多かった。最初、ナヤは連れていく事を
拒んだが、一緒にいるうちに不思議な事に気が付いた。モンスターはクルノへ攻撃してこないのだ。
最近はアノマラドも平和になり、物騒な依頼はなかなかない。もっぱら町の人の頼み事を受けるくらい。
今日は二人で釣りにでも行こうかな。そう思ったのもつかの間、クルノが手紙をくわえて走ってきた。
残念、仕事の依頼だろう。釣りはまた今度。
今回の依頼はライディアからだった。話を聞くと、ペナイン森で新種のドラグーンが暴れているとの事。
何でも、人間だけではなく、他のモンスターにも危害を加えるらしい。
それを聞いたクルノの体がピクリと動いた。ナヤが優しく抱き上げ、震える体をそっと包み込む。
アピニティオンを軽々と振り回すナヤにとって、ペナイン森のモンスターなど物の数ではない。
さっさと片付けてくることにした。・・・が、クルノが乗り気ではないようだ。
「ナヤ、今回の依頼受けるの辞めよ?」
「どーして?ペナイン森だったらそんなに危ない所じゃないよ。」
「どうしても。ねー辞めよ?」
クルノがこんな事を言い出したのは初めてだった。困った、、こんな依頼を断るのは恥だ。
そんな気配を察したのか、クルノが行ってくれる気になったみたいだ。 でも・・・
「じゃぁひとつだけ約束して。」
「もし僕に攻撃するモンスターがいたら逃げて。」
「きっとこの世界の生き物じゃないから。」
- 600 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/03/02(水) 10:49:45 [ j7Rf1BAg ]
- この世界では、[存在位置がずれている]モンスターが稀に発見される事がある。
急に目の前に現れ、また急に目の前から消える。斬りつけても手応えがない。
遠くでそのモンスターの咆哮が聞こえる事もある。
そいつに触れる事は難しい。存在する空間が微妙にずれているのでは、と唱える者が多い。
旅人「以上が通説でした。」
ランケン「それは知っている。しかし通常のモンスターより極端に強いわけではないだろう。」
旅人「モンスターの中にはもの凄いスピードで成長する者がいます。ムスケルやムスチャパ等が
そうです。モンスター達は人間との戦いの切り札として、そいつらに眼をつけたんですよ。」
ランケン「・・・」
旅人「モンスター達は神と呼ばれるモンスターを大量に造りました。何万体もの他のモンスターを
犠牲にして。しかし、我々の国にも強力な冒険者は数多くいました。事実、神のほとんどを
葬る事に成功したんです。」
旅人「しかし、、そこで奴が現れたんです。おそらく、そいつを造ったモンスター達も創造して
いなかったでしょう。自分達も滅ぶ事になったのですから。」
旅人「それに、奴が今まで神化した記録はありませんでした。本来、生贄とされるべき存在だったんです。」
ランケン「・・・それで、倒す方法は?」
旅人「なかったからサンスルリアは全滅したんですよ。」
- 601 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/03/02(水) 10:51:10 [ j7Rf1BAg ]
- ペナイン森は恐ろしい程に静まり返っていた。あれだけいたモンスターが全くいない。
事態は思ったよりずっと深刻なようだった。
森の最深部へと進む。そこには志半ばで倒れた冒険者、そして森中のモンスターの死体が集められていた。
・・・いや、ここで全て殺されたのだ。
視線の先には屍の上に悠然と立つ、一体の神と化したドラグーン。眼が紅く光っている。
クルノが震えているのがわかる。
大丈夫だよ、私に任せて。
アピニティオンを持った両手に力がこもる。渾身の力を込めた連撃を相手に叩き込んだ。
戦闘体勢に入ったナヤについて来れる者はいない。
敵の攻撃が当たる事はない。敵に攻撃が当たらない事はない。相手が誰であろうとも。
そのはずだった。
切っ先にいたはずのドラグーンは、自分の真後ろにいた。クルノの正面に立っている。
クルノは確信した。目の前にいるのは、3年前の惨事を引き起こした化け物。
「ナヤ逃げて!こいつはサンスルリアを・・・」
言いかけたクルノの体が弾き飛んだ。
・・・っ!なぜだ!!モンスターはクルノに攻撃しないはずだ!!!
- 602 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/03/02(水) 10:52:17 [ j7Rf1BAg ]
- ランケン「そのドラグーンを捕獲できたら[存在位置がずれている]モンスターの原因解明にもつながるな。」
ランケン「さらに神化したモンスターなんて珍しい事この上ない。ぜひ実験材料に欲しいな。」
旅人「私の話を聞いていたんですか!?ひとつの国を滅ぼしているんですよっ!!
そんな事より早く避難勧告を出して下さい!!!」
ランケン「まぁ、そうあせるな。我が国には有能な冒険者がたくさんいる。」
旅人「・・・冒険者達が生きて帰ってくれる事を祈ります。」
ランケン「はっはっは!生きて帰ってこれたらそいつを実験材料にしてやるさ。」
なぜクルノの言葉を聞いてあげられなかったのだろう。クルノは事前に危険を教えてくれた。
そして危険な目にあっているのは、他ならぬクルノなのだ。
メトゥラクナイに持ち変える。両手に力がこもる。歯を食いしばり、唇から血が滴り落ちる程に。
今のナヤを動かしているのは、最愛の友を傷つけられた怒り、そして守りたいという意思。
バックステップ、音速の突きがドラグーンの体を貫く。
影分身、ナヤの分身がドラグーンの周囲から切り刻む。
だがそのたびにドラグーンの体が消える。まるでナヤと同じ空間に存在していないように。
そして、ドラグーンと同じ空間に存在するのは、クルノだけだ。
ナヤが攻撃する度、クルノが攻撃される。ナヤは動けなくなった。
ドラグーンはクルノへの攻撃を止めた。
そしてクルノは動く力を失った。
- 603 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/03/02(水) 10:56:08 [ j7Rf1BAg ]
- ナヤは自分の半身を捜していた。自分の意思、運命は何かに操られていた。
それを埋めたのはクルノ。自分で考え、自分の未来を切り開く自由を与えられた。
・・・ドラグーンとナヤの存在空間が一致した。
動かなくなったクルノを抱き、泣き崩れるナヤの頭上に、最後の一撃が振り下ろされる。
強い風が吹いた。ナヤの足元から木の葉が舞い上がる。
ドラグーンは攻撃対象を見失った。
ナヤは戦闘意思を失った。
森へ入るときは二人だった。今、胸に抱いているのは絶望という名の亡骸。
最低だ。私は逃げ帰ってきた。クルノを犠牲にし、木の葉に隠れ、私は逃げ帰ってきた。
森から出て、歩く気力を失った。
もうこの世界に生きる意味はない。自分には生きる価値もない。
毒薬の入っているフラスコを取り出し、クルノに別れを告げた。クルノの顔は涙で濡れていた。
泣きながら死んでいた。
強烈な怒りに駆られた。さっきまで絶望だったものは、全て復讐心に変わっていた。
殺す。あいつはこの手で必ず殺してやる。自分の半身を奪ったあいつを絶対に許さない。
一生かけても必ず仕留める。それが私の使命なのだ。
クルノの為に。
- 604 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/03/02(水) 10:57:35 [ j7Rf1BAg ]
- 森の出口に人影があった。
ランケン「やぁ、ナヤ」
「ちょっと僕の実験に付き合ってくれないか?」
この森は討伐令が出てから立ち入り禁止になっていたはずだ。
ナヤ「オマエ・・・奴について何か知ってるな。」
アピニティオンが月の光を吸い込み、怪しく輝いた。
- 605 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/07(月) 20:58:21 [ rYNfvaKw ]
- 廃れているので定期age
とりあえず>>598-604ぐっじょぶ
- 606 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/07(月) 21:43:46 [ JgHmLyPA ]
- >>598-604氏GJ!
心ゆくまで堪能させて頂きました。
- 607 名前: 珍獣 投稿日: 2005/03/08(火) 10:22:11 [ szUrCEA. ]
- 次は、ボリスとピン子は実は兄妹だった物語、もしくは
ティチエル村の殴りテチ、というのをこっそり書くつもりでふ(*・ω・)
- 608 名前: Cp.X 投稿日: 2005/03/09(水) 11:20:15 [ cYx2d4Pw ]
- 久々に自宅に戻ったルシアンは、祖父の隠し部屋に残された物から
状況を打破できる物を必死に探していた。誕生石だけはなんとか全部
集められたが、黒い預言者の暗躍は止められないままだったのだ。
時間だけは無駄に過ぎていったあるとき、多くの地図や日記などの中
から白紙を綴っただけの薄い本を見つけた。しかし、何か書いてあるよ
うに思えたが読む方法は見つからなかった。探し疲れてごろ寝をしてい
たとき、読み飽きていた日記が目に入ってきた。久しぶりに読んでみる
かとパラパラと読んでいたとき、無から有への方法と書いてあるのを見
つけた。「あっ!これだ」と閃いたルシアンは、その方法を試してみた。
白紙だった本には、古代遺跡の事と子孫へのメッセージが書かれていた。
その内容は、カルツ家に受け継がれし力、誕生石・アーティファクトの
秘密、古代遺跡の地図と「神になるも悪魔になるも自在な、大いなる力」
の存在、そして最後のページは「わが子孫よ。暗黒に覆われている世界
を救いたいと願うならこの地に行け。そして、大いなる力を開放せよ。
ラグランジュ・カルツ」とだけ記されていた。
全ての誕生石を持ったルシアンは、本の指し示す古代の遺跡に向った。
書かれたとおりに進んでいくと洞窟の奥に古代文明なのか?謎の機械の
部屋に辿り着いた。その機械の中の1台の前に立ったとき、急に話し掛
けてくる声があった。「利用者識別にエントリーしてください」そのと
きルシアンには、その意味をすぐに理解できなかったが、機械に人の手
の形に光っている部分を見て、そこに手を出すのか?と疑問を持ちなが
ら手を機械に置いた。また声が「遺伝子照合確認。システムを起動しま
す」と言ったと同時にルシアンは暗闇に吸い込まれていった。気が付く
と周りを機械に囲まれた薄暗い中に座っていた。「いったい、どうなっ
ているんだ?」との呟きの答えるかのように「ようこそ、突然の事に驚
かれたでしょう。これから説明をしますので、前にあるヘルメットを装
着してください」言われるままに装着するルシアン。ヘルメットには、
学習装置が内蔵され、古代文明の滅亡の理由・この機械が造られた意味
とカルツ家に受け継がれていた力の謎・そしてこの機械の操作方法の説
明が瞬時にルシアンの頭の中に入ってきた。
- 609 名前: Cp.X-2 投稿日: 2005/03/09(水) 11:21:25 [ cYx2d4Pw ]
- 驚くべき内容に呆然となっているルシアンにまた声が「それではこれ
からベイラスに向って下さい。そこに我々の拠点があります。そこで態
勢を整えます」「えっ?ベイラス?これってそこまで行けるの?」そう
聞き返すルシアン。「はい。補助エンジンを使いフェイズクロークで洞
窟を通り抜けます。地上に出た後、メインエンジンで飛び立ちベイラス
まで向います」言われるままに自然と操作して補助エンジンを起動した。
突然、暗闇に点滅する小さな明かりだけだった周りの景色が変わって、
外の巨大な洞窟が見えてきた。「発進します。フェイズクロークを起動
してください。」言われるままに操作すると外の景色がぼやけだした。
「どうなってるの?」と問い掛けると「フェイズクローク動作中はセン
サーが外部の状態を正確に把握できません。しかし、あなたには外の状
況を把握する能力が備わっていますので特に問題はありません。」良く
わからないが大丈夫そうならと上昇を開始した。フェイズクロークを停
止させると同時に外が見えるようになってきた。「俺って天才かも」と
納得するルシアンであった。
そして、メインエンジンを起動後、テシスを飛び立った。その時の輝
きは、遠く離れた場所でも観測され、その話しを聞いた仲間たちはルシ
アンが成功したことを知ったのであった。
- 610 名前: Cp.X-3 投稿日: 2005/03/09(水) 11:22:40 [ cYx2d4Pw ]
- ベイラスに着いたルシアンは、古代科学文明の全てを吸収していった。
それを自在に扱えるように訓練を受けたルシアンは、薄っぺらな印象か
ら重厚な雰囲気を持つまでに成長していた。
全ての準備を終え仲間たちと合流の必要があると判断したルシアンに
テシスへ戻る、いやテシスで戦うための機械が置かれたに案内された。
それは、まるで剣と盾を持った巨人であった。この機械こそが誕生石を
必要とするものであったのだ。制御装置に誕生石を埋め込むルシアン、
全てを埋め込んだとき力が開放された。
それは、古代文明が滅びし時に宇宙へ逃げ延びた人々が、生き残った
同胞の子孫が同じ過ちを繰り返さないように残していった「力」を使う
ときが来た事を意味していた。
- 611 名前: Cp.X-4 投稿日: 2005/03/09(水) 11:23:59 [ cYx2d4Pw ]
- テシスに戻り、仲間たちに自分が数ヶ月間に経験した事を話し始めた
ルシアン。「古代文明が滅んだ理由が判ったんだ。」驚くみんなを無視
して続けた。「魔法と機械が調和していた時代に魔法の力を機械で増幅
する方法が発見された。みんなは喜んだけどそれが間違いの始まりだっ
たんだ。」
それを聞いていたティチエルは父が話していた事を思い出した。
「まさか、黒い予言者の目的がそれじゃ・・・」
うなずくルシアン。「誰でも簡単に魔法が使える事に浮かれていた
人々は、忘れていたんだ。人の心の奥にある恨みや嫉妬の事をね。」
「恨みで魔法を相手にかけてしまうって事か?」聞き返すボリス
「そう、意識的になら止められたかも知れないけど、無意識にそれを
やってしまったんだ。たとえば、夢の中とかね。」
「夢じゃ、理性が働かないから止めようがないな」呆然と話すマキシ
ミン。「何!?おれじゃ、起きている時でも危ないって言いたそうだな、
シベリン」
「そんな事誰も言ってないって、落ち着けよ。でも、そんな物が本当
にあるのなら、おれたちじゃ何も出来ないぜ」
「対抗策は、準備できてる。俺が乗ってきた機械には、マナを消す事
と人の意識をかく乱する事ができる装置が搭載されている。機械モンス
ターのいる秘密の部屋では魔法とかが使えなかっただろ。そんな感じに
出来るんだよ。」
「でも、隠し部屋なら奴らも知っているだろうから対策を考えている
かも知れない。」イスピンの問いにルシアンは、「たぶんね。だから、
みんなの力が必要なんだよ。」
- 612 名前: Cp.X-5 投稿日: 2005/03/09(水) 11:25:33 [ cYx2d4Pw ]
- 「それで、その機械はどこにあるの?」ナヤトレイが口を開いた。
「みんなの前にあるよ」 ルシアンの言葉に驚く仲間たち。
「冗談だろ!?」というミラにルシアンは、「見えなくしてあるけど
ね」と言って手元の機械を操作した。突然姿を現す機械巨人に声も出せ
ないミラたち。
「おれにも使えるのか?」と聞くマキシミンに「無理だ。使える能力
があれば、姿を現す前にその存在に気付けたはずだ」と聞いて憮然顔の
マキシミン。
「どうして見えないの?」とのイスピンの言葉に「物質波の位相を変
化させる事によって見えなくなっている」
「何言ってんだ、こいつ」呆れるマキシミン
「これを使えば判るようになるよ。試してみる?」と言って学習装置
をみせるルシアン。「これにいろいろな事を教えてもらったんだ」
あのルシアンが、ここまで凄くなるのなら誰でも大丈夫そうだと納得
する仲間たち。
それから数ヶ月間、ルシアンが持ってきた学習装置で知識を得たり、
直接ベイラスで訓練をしたりと態勢を整えていった。
- 613 名前: Cp.X-n 投稿日: 2005/03/09(水) 11:31:25 [ cYx2d4Pw ]
- これでTWはSF編に突入する・・・・・なんてことは、ない。
おじーさんが遺跡となれば、マジンガーZって思ったところからの
妄想です。他もパクリはオレンジ・・級だけど日本のアニメは他には
ないです。似てたらそれも同じネタをパクってる可能性がggg
- 614 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/03/14(月) 15:13:36 [ V9ahm2D2 ]
- 〜 ティチエル村の殴りテチ 〜
カーン、、カーン、、
ティチエル村の裏山に、今日も木こりの音が鳴り響く。
「ふ〜。」
ティチは額の汗を拭い、龍泉竹茶で喉を潤した。
彼女はティチエル村には珍しい殴り型。村では華やかな白魔法や黒魔法タイプが人気で、
殴り型は敬遠されがち。白や黒は傭兵によく声をかけられるけど、
殴りにはたまにしか仕事がまわってこない。この前なんか野球の助っ人頼まれたくらいだ、、、
ティチエル村で唯一の殴り道場を開いているティチだったが、門下生はたったの3名・・・
道場が休みの日は、こうやって丸太を切って生活費を稼いでいる。
これでも昔はナルビクで有名だったらしい。ホントかどうかは知らないが、ファイトクラブで
50人抜きした事があるとか、ないとか。まぁ、大げさに言っているだけだろうが。
道場にはフデンヌとベレー帽をかぶった少女、そしてティチの3人で肩を組んで写した写真がある。
村では今日も平和に時が流れていた。ワイドヒールで旅人の疲れを癒す白テチ。
覚えたてのキュアを誰かれ構わずかけまくり、怒られている子供もいる。
村の真ん中にはこの村のシンボルがある。魔方陣で作られた光の柱。その中には、現存する全ての杖が、
宙に浮く形で収められていた。さらにその中心に、一対の賢者の石と魔法師の石。
この石には武器の力を大幅に高める力があると言われている。
この宝を狙ってくる不届きな輩は非常に多い。だがその度に、ティチエル村の住人によって
時にはファイアーアロー、時にはアイスミサイルで、撃ち落されるのだった。
- 615 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/03/14(月) 15:15:54 [ V9ahm2D2 ]
- 今日はライディアから観光バスが来る予定だ。が、・・・・遅い。
いらいらした村長はクルノのシッポに、こっそりと小さなイグニッションを唱えた。
ぴぎゃっ!
吼えるクルノとじゃれあっている内、バスが到着したようだ。やれやれ、やっときたか。
・・・?
バスはそのまま民家へと突っ込んでいった。
大変だっ!
すぐに白ティチ達が集まってくる。中の人たちは無事だろうか。
だがクルノは見ていた。あのバスは民家にぶつかる前から、傷だらけだった。
それに、バスの中に人の気配がない。悲鳴も何も聞こえないのだ。
おかしい!みんな離れてっ!
叫ぶより先に、バスは爆発した。
同時に村の入り口で悲鳴が上がった。見ると、大量のモンスターが村に入り込んでいる。
クソッ・・バスは囮だ。入り口の結界石を壊されてしまった。住人達は瞬時に事態を理解した。
村一番の黒テチを筆頭に、前衛を黒テチが固める。後ろで、白テチが補助にまわる。
モンスターの集団めがけ、大量のメガブレイズが解き放たれた。
激しい爆音と共に、モンスター達は炎に包まれる。
だが、、、爆炎を身にまとい、一直線に先頭の黒テチに向かう黒い影。
バットブロウCPだ。
一瞬だった。
バットブロウCPのマッハパンチが、黒テチの体を貫いた。
あわてて白テチがヒールを唱える。
ダメだ!回復が間に合わない!
黒テチが倒れたのを合図に、モンスター達が一斉に動き出した。
ついさっきまで平和だった村が、一瞬にして戦場と化す。
黒テチ道場の門下生たちは師匠の仇を討たんが為、持てる魔法を駆使してCPに襲いかかった。
だが、接近戦を得意とするモンスター達で構成された集団は、呪文詠唱の暇を与える事なく、
次々と村人達を沈めていった。・・・魔法使いとの戦いに手馴れている。
今までのモンスターとは違う。こいつ等はやみくもにこの村を襲ってきたわけではない。
村長「クルノ、裏山にティチがいるはずだ!急いで呼んできてくれ!」
クルノが裏山に向かって走り出した。
- 616 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/03/14(月) 15:17:09 [ V9ahm2D2 ]
- 村中で飛び交う怒号は、いつしか悲鳴へと変わっていた。
唯一の攻撃手段を持つ黒ティチの集団が倒され、残されたのは白魔法を使用できる
者達だけ。逃げるのが精一杯で、撃退する事は出来なかった。
それでも、残された者達は村のシンボルを守るため、中心に集い、力を集結していく。
勝てる見込みのない戦いに備える為。
一服を終えたティチが仕事を再開しようとしたところへ、クルノが息を切らせて
走ってくる。・・・何かあったな。
ティチが腕を広げると、クルノが腕の中に飛び込んできた。
ティチ「よーしよし、どうした、クルノ?」クルノの頭をなでながら聞く。
クルノ「ハァハァ・・・、ティチ、大変だっ!村にモンスターが攻め込んできたっ!」
!!
ティチエル村は名前は可愛いが、裏を返せば戦闘集団の村。それを知らないバカな
モンスターが攻めてきても、どうってことはないはずだ。
それがわざわざ助けを呼びにくるとは、、
左腕にクルノ、右肩に斧と丸太を抱え、ティチは一目散に山を降りて行った。
- 617 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/03/14(月) 15:18:48 [ V9ahm2D2 ]
- 魔法を使えない殴りテチ道場の門下生達は、倒れた村人を安全な場所を運び、
ただひたすらに師匠の事を待ち続けていた。道場が潰される前に、ティチが愛用している
ステティックメイスだけは運び出した。
普段は喧嘩ばかりしていた黒道場や白道場の門下生達も、今日だけは殴りテチを待ち続けていた。
残された唯一の攻撃手段を持つ殴りテチを。
・・・村まであともう少し。「もうすぐだよ!ティチ、がんばって!」
ティチは答えない・・・。ティチに抱かれているクルノは、ティチの筋肉が緊張していくのが
わかった。何かを感じ取ったようだ。
チッ・・・。ティチが村を見つめたまま舌打ちする。と、右肩に載せた丸太を宙に投げ、
愛用の斧を村に向かってぶん投げた!
落ちてきた丸太をキャッチし、何事もなかったように走り出すティチ。
クルノはあまりの事にびっくりして口が開いている。
- 618 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/03/14(月) 15:20:30 [ V9ahm2D2 ]
- 殴りテチ道場の3人は白テチ達を必死に守っていた。装備できるようになったばかりの
ピコピコハンマーを握り締め、覚えたてのブレイクアーマーを必死に放つ。
しかし、、屈強なモンスター達にそれがきくはずもなく、簡単にかわされ、簡単に
スキルキャンセルされていった。
そして今目の前には、返り血で紅く染まったバッドブロウCP。
震える体で立ち向かう。力いっぱいハンマーを振り下ろす。
ハンマーはCPの体に弾かれ、折れてしまった。3人は体は震えて動けない。
1人の白テチが後ろから飛び出し、3人をかばう。
バットブロウCPのマッハパンチが、白テチに放たれた。
ズドーン!!
- 619 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/03/14(月) 15:22:30 [ V9ahm2D2 ]
- CPと白テチの間に、真っ黒な木こりの斧が飛んできた。
CPが後ろに吹き飛ばされる。
村の入り口に一人の影。
「みんなお待たせ〜!」
右肩に丸太を3本担いだティチが現れた。
ドスンッ。丸太を地面に落とすと、右腕を振りまわし、肩をならす。
クルノは村長の元へと走っていった。
「先生遅いよっ!」
殴りテチ道場の門下生だ。ティチ愛用のステティックメイスを3人がかりで引きずっている。
重すぎて子供には持てないようだ。
「ごめん、ごめん!さっ、危ないから下がってな。」
メイスを受け取り、軽々と片手で持ち上げたティチは、メイスを肩に担ぎ、
景気付けに自分の両頬を平手で殴った。
パンッ!パンッ!
よしっ、それじゃー行きますかっ!
- 620 名前: 珍獣日記7 投稿日: 2005/03/14(月) 15:26:05 [ V9ahm2D2 ]
- CPが向かって来る。門下生達の声援を背中に受け、ティチはCPを迎え討った。
CPは殴りテチの顔面めがけてマッハパンチを打ち込んだ。
ティチは仁王立ちしたまま動かない。
ティチの唇から血が滴り落ちる。
門下生達は泣き出しそうになった。
ティチはニヤリと笑った。
- 621 名前: 珍獣日記8 投稿日: 2005/03/14(月) 15:28:03 [ V9ahm2D2 ]
- 一方的だった。
ガンッ!
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
殴りテチの乱打がCPの頭上から叩き込まれる。
ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!
CPの体が地面にめり込んだ。
モンスター達が殴りテチに一斉に攻撃してきた。が、全く意に介さない。
グレイトハゼのアッパーはティチの筋肉に弾かれ、ハニーベアの一撃は乱打で100倍にして
返してやった。圧倒的な防御力を誇るデビルゼネラルの鎧も、ティチの乱打で粉々に砕かれる。
魔法を使わないモンスターなど、殴りテチにとってゼリッピと一緒だ。
一匹ずつ乱打、乱打、乱打。その敵を地中に沈めると、次の敵に乱打、乱打、乱打・・・。
モンスター達の逃走が始まる。
ティチは地面にステティックメイスを渾身の力を込めて叩き込んだ。
直後、複数の巨大なブレイクアーマーが地面からせりあがってきた。逃げ道を失った
モンスターの背後で、ティチがメイスを振り上げた。
乱打の音が聞こえなくなった頃には、辺り一面にモンスターが上半身だけを出した形で、
地中に埋まっていた。
- 622 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/03/14(月) 15:29:10 [ V9ahm2D2 ]
- カーン、、カーン、、
あの事件の後、ティチはとっても忙しくなった。木こりとしてだけど・・。
道場や民家が大分壊されてしまったので、大量の木材が必要になったのだ。
村のシンボルを狙って、またモンスターが襲ってくる事はあるだろう。
また村を壊されるかもしれない。また村人が襲われるかもしれない。
でも大丈夫。
ティチエル村には最強の木こりがいるのだから。
カーン、、カーン、、
ティチエル村は今日も平和だ。裏山に木こりの音が鳴り響く。
- 623 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/14(月) 21:00:22 [ cW.PhqdQ ]
- >>614-622
超GJ!
殴りテチはやっぱりそうですよね!
- 624 名前: 珍獣 投稿日: 2005/03/15(火) 18:51:56 [ 4aEfdxoI ]
- >>623
ありあとー。こっそり番外編も置いておきまふ(*・ω・)つ
- 625 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/03/15(火) 18:53:47 [ 4aEfdxoI ]
- ティチエル村の殴りテチ 番外編 野球。
9回裏2アウトランナー一塁。バッターは、代打ティチ。
インコース高めに強烈なストレートが放たれた。
ティチエルはのけぞり、後ろに倒れこんでしまった。
「どこ投げてんじゃっ!コラー!!」
「紅龍かますぞこのボケー!!」
観客から強烈な野次が飛ぶ。
しょうがない。どうせ三振取れるし、適当にアウトコース投げておくか。
シュンッ。アウトコース低めぎりぎり。
その時、ティチの目が輝いた。
- 626 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/03/15(火) 18:55:27 [ 4aEfdxoI ]
- 「はっ?野球ですか?」
久しぶりの仕事かと思ったら・・・。今週末、隣村の魔キシ村と恒例の対抗戦があるらしい。
規定人数に足りなくて、このままでは棄権になってしまうとの事。
村長「ベンチにいてくれるだけでいいから!頼むっ!」
まぁ、それくらいなら・・・。
いくらティチでも、野球くらいは知っている。(ポジションの名前は知らない)
それにベンチにいるだけでいいと言うし、たまにはスポーツ観戦もいいだろう。
確かうちの道場のやつが野球詳しかったな。ルールくらい覚えていくか。
ティチ「バットの握り方はこれでいい?」
クロエ「せんせー、手が逆・・・。それと、その構えじゃぁブライアントに負けてる。」
ティチ「相手をアウトにするには、ボールを持っている方の手で殴ればいいんだね?」
クロエ「いや!軽くタッチするだけでいいからっ!」
よし、覚えた。
- 627 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/03/15(火) 18:56:33 [ 4aEfdxoI ]
- 試合当日。
ゲートを開き、魔キシ村の村営球場へと向かう。
村長同士ががっしりと握手を交わし、いよいよ試合開始。
アウェイだが、こちらは女性ばかりなので、常に後攻をもらうことになっている。
魔キシ村「オネガイシアァッッス!!」
ティチエル村「よろしくおねがいしまーす。」
一人だけ あたりま〜す☆ って言った奴がいたが、みんなスルーした。
普通なら親睦を深めるための交流戦になるのだが、常に真剣勝負になっている。
数年前からちょっとした賭けを始めたからだ。
[今年の掛け金]
ティチエル村 : バリレジブレス掛け放題券(一年分)
魔キシ村 : 紅洞窟でひょっこり出た、Nアンケロ2本
ご、ごくり。。
真剣になるのも無理はない。
- 628 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/03/15(火) 18:58:35 [ 4aEfdxoI ]
- 相手ピッチャーはスピードアップを使い、ものすごいスピードボールで攻めてくる。
7回裏にフォアボールで一人歩かせてしまったが、6回までパーフェクト。
対するこちらは出だしに1点失い、その後もランナーは出すものの、
多彩な変化球で2回以降、8回表まで0行進を続けていた。
1 2 3 4 5 6 7 8 9
M 1 0 0 0 0 0 0 0
T 0 0 0 0 0 0 0
対するティチは、1〜3回までは真面目に応援。
2〜3回までは、クルノと一緒にこっそり早弁。
4回はまったりと過ごし、5回で睡魔に襲われ、6回で素直に寝る事にした。
早朝野球だ、仕方ないさ。そう言い残して。
このまま試合終了するかと思った9回裏、チャンスが訪れる。いたいで〜す♪で相手のエラーを誘い、
あたりま〜す☆ のポテンヒットが続く。1アウト一三塁。
魔キシ村、たまらずタイム。
(あれ、、出すか。)
(女相手に卑怯じゃないか?後で掲示板に晒されるかもよ。)
(・・・いや、バリレジブレス券は絶対欲しい!)
「ピッチャー交代!神獣テラノ!!」
ピッチャー、マキシに代わりまして、神獣テラ・・・ってえええええええ!!??
- 629 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/03/15(火) 19:02:40 [ 4aEfdxoI ]
- ぐぅぅ・・・ぐぐぅぅ・・・
・・ち、・・・ぃち、・・・ティチ!!
はっ。
村長「起きろプルァ!!」
おっと危ない、ちょっとのつもりが本格的に寝てしまった。
9回裏か。なんだ1点負けてるじゃん。しかも2アウト。
・・・なに、あのでっかいの?
しかも、何でキャッチャー4人もいるの?クロエはあんなの教えてくれなかったぞ。
マウンドには神獣テラノ。外野は1人もいない。全部キャッチャーに回ってる。
マンガみたいだ・・・。
村長「あいつら神獣出してきやがった!ティチ、何とかしてくれ!!」
ふぁあああぁ・・・。
何とかしてくれって言われてもねぇ。野球やった事ないし・・・。
戦ってこいって言われる方がまだ楽だよ。
村長「代打っ!ティチっ!!」
あ、そいえば乱闘ってのがあるって聞いたな。ボールぶつけられたらやり返してもいいとか。
右のバッターボックスに立つ。
プレイ!
インコース高めに強烈なストレートが放たれた。
ティチエルはのけぞり、後ろに倒れこんでしまった。
(ちっ・・・)
「どこ投げてんじゃっ!コラー!!」
「紅龍かますぞこのボケー!!」
観客から強烈な野次が飛ぶ。
観客は殴りテチだということを知らなかった。
(そっちがその気なら)
テラノ(しょうがない。どうせ三振取れるし、適当にアウトコース投げておくか。)
シュンッ。アウトコース低めぎりぎり。
ピッチャーも殴りテチだということを知らなかった。
(やってやろうじゃないか。)
その時、ティチの目が輝いた。
ボシュンッ!
野球では聞いた事がない音がした。
ドゴンッ!
打球はテラノの頬をかすめ、バックスクリーン右上に突き刺さった。
観客席で紅龍の構えをしていたシベリンは大人しく槍をしまった。
バックネット裏でポップコーンを食べていたボリスとイスピンは口が開いている。
村長「やったー!サヨナラホームランだーっ!」
意気揚々と3塁ベースへ走り出すティチ。
クルノ「ティチ!そっちじゃない!」
- 630 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/03/15(火) 19:04:02 [ 4aEfdxoI ]
- ゲームセット! 1−0 で魔キシ村の勝ち!
ションボリしながら礼、握手を交わすティチ。とりえあずテラノの右手は
握力全開で握りつぶしておいた。魔キシたちはティチと目を合わせないようにした。
ルール知らないんだもん。。いいじゃん、3塁走ったって。
Nアンケロかぁ。黒道場の奴にぶつくさ言われるなぁ。
バリレジブレス1年って、、責任とって白に転向するかな・・・。
クルノ「ティチ、しょうがないよ。来年またがんばろー!」
優しいなぁクルノは。涙をぐっとこらえ、リベンジを誓う殴りテチ。
気にするな。君には誰にも負けない力強さがある。
範囲はないかもしれない。補助も出来ないかもしれない。
でも、女の子なのにDOPでは盾になる勇気を見せ、FCでは斬りボリと打撃で渡り合ってみせる。
それでいいじゃないか。殴りはマゾキャラじゃないよ。りっぱに戦力だ。
がんばれ、殴りテチ。
- 631 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/16(水) 20:46:36 [ .6sA1v/I ]
- >>625-630
GJ!!テチの握力に禿ワラタw
- 632 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/16(水) 20:58:41 [ agvzc0Sk ]
- >>625-630
面白い。
しかも読みやすくて(・∀・)イイ!ね
こんなSS?なら大歓迎。
- 633 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/16(水) 21:06:23 [ uQqc4jvs ]
- >>614-622 >>625-630
神GJ…!
- 634 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/17(木) 00:19:52 [ KeqMLCfo ]
- 面白い!ほんまに!GJです!
- 635 名前: 珍獣 投稿日: 2005/03/17(木) 15:36:57 [ 6WTLdnWk ]
- >>631-634
ありあと、ありあとー!
ティチはレスの中に、 SS という単語を見つけた。
珍獣に聞いてみた。「すくりーんしょっと?」と返事が返ってきた。
いや、ありえない。
小説・・シャープ製電子辞書で調べる。Novel、Story、Fictionとあった。
Story,, Short Storyか?
1. Screen Shot
2. Short Story
3. Sho-Setsu
ティチは2番のボタンを押した。珍獣は1番のボタンを押した。
二人の運命や如何に。
- 636 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/21(月) 16:50:45 [ q9TGm6rs ]
- すると、いきなり目の前の湖から
幸せそーな髭のオッサンが現れこういった。
「汝に第四の選択肢、
Side story を与えよう。」
- 637 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/03/23(水) 03:21:22 [ SKaQKADE ]
- 珍獣さん。GJ
- 638 名前: P 投稿日: 2005/03/30(水) 01:00:05 [ e28nlOUQ ]
- こんばんは。皆さんの小説を読んで、自分も小説を書いてみたいと思い、
最初の方だけですが書いてみました。小説を書くのはこれが初めてなので
もし、皆さんのウケがよければ続きを書いてみたいと思うのですが・・・。
お目汚しだとは思いますが、書いたところまでだけでも載せてみたいと思います。
- 639 名前: P 投稿日: 2005/03/30(水) 01:03:53 [ e28nlOUQ ]
- ザッザッザッザッ・・・・・・
閑散とした平原――― クライデン平原 ―――に1人の人間の足音が響く。大分急いでいるようである。
急いでいるのはまだ若い男。若者といっていい。姿から察すると、商人のようだ。
「早くこの武器をラルフさんの所に届けないと、いい加減どやされちゃうよ・・・」
小声で若者は独り言ちた。それだけ焦っているのであろう。
と、その時何やら赤い一匹の軟体動物が目の前に飛び出してきた。その名はトゥートゥー。熟練の冒険者なら誰でも知っている有名なモンスターである。最近はペットとしても飼われており、街中でもお目にかかる機会は多い。
「―――っ、くそ!こんなときに!」
どうやらトゥートゥーは道を譲る気はないようだ。毒づきながら、若者は剣を構えた。訓練は受けてないとはいえ、たかがトゥートゥー。民間人でも武装すれば訳無く撃退できる。
「でやぁぁ!!」
人のよさそうな顔に似合わぬ気合を出しながら、トゥートゥーの元へ走って斬りつける。案の定、容易く切り伏せることが出来た。
「さて、急がないと・・・ん?」
先を急ごうと目的地、港町ナルビクの方を向くと、少し先のほうに若者は奇妙なものを見た。それは王冠を被ったトゥートゥー――― トゥートゥーキング ―――である。
「!?あれは・・・たしか・・・話には聞いていたけど・・・何故だ・・・?」
若者が疑問に思うのも無理は無い。この辺りにトゥートゥーキングは生息しない筈である。そして厄介なことにトゥートゥーキングは通常のトゥートゥーより数段強い。若者ではとても敵いはしないことは本人が良く知っている。
- 640 名前: P 投稿日: 2005/03/30(水) 01:05:25 [ e28nlOUQ ]
- 「危ない危ない・・・命拾いしたな・・・。面倒だけど、迂回していこう・・・。」
目下のところ、若者にはトゥートゥーキングを倒しうる手段は無い。迂回することにした若者が振り向いたその刹那――――――
「な、なんだこれは!?」
見たこともないモンスターがいつの間にか背後に忍び寄っていた。人形のようだが、それにしては随分と悪趣味である。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
認知したが早いか否か、一瞬にして若者はその場に頽れた。呼吸もしていない。どうやら、すでに絶命したようだ。若者は与り知らぬことであるが、そのモンスターの名前はブラッディードール。魔物の中では上位に位置する、かなり手強いモンスターだ。そしてその周辺には―――――――――
ブラッディードール数体と、アノマラドでは最強のモンスター――― クノーへン ―――がいた。
どの道、若者が助かる手段は無かったのかもしれない。
- 641 名前: zz 投稿日: 2005/04/02(土) 19:08:49 [ kR7T1O3Y ]
- P氏GJ
- 642 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/02(土) 19:22:03 [ xkTlF4D6 ]
- GJ(*´Д`)b
んでも。最初のころのリレー小説も面白かったな
- 643 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/02(土) 21:13:13 [ DbZqrPZQ ]
- >>614-622
泣いた・・・
- 644 名前: Q 投稿日: 2005/04/02(土) 22:07:19 [ rs4q/W1. ]
- 「どのぐらい気を失っていただろう・・」若者は意識を薄っすら取り戻した。
「大丈夫ですか?」
その優しい声の主にどうやら助けられたらしい。
「うぅぅぅ・・一体なんだったんだ・・あれからどのくらい経ったんだろう」
辺りを見回すと恐ろしい人形の上部にあった脳みそが転がっていた。
「もしや、あなた方が倒したのですか?あの恐ろしい化け物を」
あなた方・・そう、若者を助けた一行はアノマラドでも有名な勇者の一行で
その眩いばかりの衣は厳しい修行者にしか許されていない染色だった。
「この所、比較的安全な場所でも恐ろしいモンスターが出没していると聞いて
見回っていたのです。旅には十分用心して下さいね」
そして、まだ幼い顔の魔法使いは若者にありったけの補助魔法をかけた。
「さぁ、日が暮れる前に町へ急ぐといい。これは先ほどのモンスターから得た物だが
キミが持っていくといいだろう。いつか役に立つときがくる」
そう言って袋を渡してくれた長髪の魔剣士。
「さぁ!ボク達も見回りを続けよう。後10日間は受け持ちだからな!」
すこぶる元気な勇者・・一行のリーダーだろうか・・
「じゃぁな。とっとと町に戻るんだぞ」
口調はキツイが優しい目をした女の人・・どことなく海の香りがした。
命拾いをした安堵感と優しさが込み上げて来た。
「でも、この袋・・何が入ってるんだろ?」若者は袋の中を覗いてみた・・すると!
中にはめったにお目にかかれない輝く玉がぎっしり!そしてあの化け物のカケラが入っていた。
「こ・・こんなに!受け取れませんよ!だって・・あ!」
もうそこには勇者の一行の姿は無かった。若者は大声で叫んだ
「ありがとー」・・・・・・・・・・・その声は平原の空に溶けて行った。
- 645 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/02(土) 22:53:13 [ L9hNgdT. ]
- >>639-640,>>644 GJ!
- 646 名前: zz 投稿日: 2005/04/03(日) 22:43:22 [ 8KSJjeb2 ]
- GJ
- 647 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/04(月) 15:28:38 [ voLs6zs6 ]
- ここのスレすごくGJ!
- 648 名前: 珍獣 投稿日: 2005/04/04(月) 18:13:33 [ 6ivQuoVo ]
- ティチは>>636に向かってゆっくりとメイスを振り上げた。
棚卸も終わったし、たいした話ではないですが、ルシワン話をひとつ。
- 649 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/04/04(月) 18:14:40 [ 6ivQuoVo ]
- 伝説のPKKer
その昔、ドッペルゲンガーの森に、五花月光斬という技を使う、最強のPK集団がいました。
幾度となく討伐隊が結成され、ある者は森の平和のため、ある者は名誉のため、そのPKer達と
戦いましたが、生きて戻ってくる者はいませんでした。
事態を重く見たアクシピターとシャドウ・アッシュは、一人のPKKerを、森に派遣する事にしました。
PKerの集団は18人。対するは、一人のPKKerと、5人の援護部隊。
戦いは長い間続きました。PKKerの手によって倒れるPKer、PKKerの補助をし、かばい、倒れる援護部隊。
ついには、PKerのリーダーとPKKerの一騎打ちとなりました。
PKKerは倒れた人たちの想いをその剣に込め、ついには最後のPKerを討ち取る事に成功しました。
かくして、森は平和を取り戻したのでした。
− 2年後。
「えいっ!やぁっ!たぁっ!」
一本の鞭で、ミラクルと死闘を繰り広げる少女。
「はぁはぁ・・・、やっと倒したぁ。」
ゴトリッ
ん?なんか落ちたぞ?
ミラクルが銅の盾を落としていった。
た、盾だっ!高そう・・・。これを売ればクラブ作れるんじゃないの・・・?
- 650 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/04/04(月) 18:16:04 [ 6ivQuoVo ]
- 50,000seedを握り締め、アクシピターを訪れる少女。
ミラ「あ、あの、、クク、クラブ作りたいんですがっ!」
クラブメーカーは優しく微笑み、緊張する少女のクラブ新設の登録を済ませた。
早速ナルビクの掲示板に団員の募集を書き込む。
ドキドキ・・・誰かきてくれるかな?
一日目。 書き込みなし。ちなみに、書き込みがないか覗いた回数38回。
二日目。 同上。海を見つめ、ちょっとだけ泣く。
三日目。 同上、アクシピター前でションボリしてると、クラブメーカーに話しかけられた。
「アクシピターに所属する青年が、丁度クラブを探しています。」
「あの桟橋で釣りをしている方です。」クラブメーカーが指差す。
そこで紹介されたのがルシアンだった。
ゃ、やったぁぁぁあ!
始めてのクラブメンバー。真っ白な鎧に身を包み、瞳と髪の色はきれいな銀色だった。
早速一緒に狩りに行くことに。
第一印象、硬い。全くかわさないけど、とにかく硬い。
これがDEF魂ってやつなのか・・・。
狩りから戻り、掲示板を覗くと、初めての書き込みがあった。
〜 ボリス、イスピン、二人入団希望です。 〜
今日はなんていい日なんだ!!
- 651 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/04/04(月) 18:17:31 [ 6ivQuoVo ]
- さらにはボリスの友人というシベリンを加え、クラブ人数が5人になった。
今日もみんなで仲良くクラブ狩り。みんなのLvは日に日に上がっていきました。
でも・・・ルシアンだけなかなかLvが上がりませんでした。
「DEF型は成長が遅いんだっ♪」
と言ってました。
数々のクエストをこなし、クラブの階級もどんどん上がっていきました。
今日はなんと直接ギルドからの依頼です。内容は、混乱の洞窟5Fに住む、
ムスケルの血を採取してくること。
何とかムスケルの血を入手、帰ろうとした時、アドセルへの道の前に大量のモンスターが。
意を決し、鞭を構える。
シベリン「いくぞっ!!」
紅龍を皮切りに、大乱戦が始まりました。
ボリスのクラッシュボムで敵がひるんだところへ、イスピンのカウンタースピアが止めをさしていく。
ミラ「いける!みんながんばって!!・・・あっ!」
後ろからも敵が迫っている!
後ろに気を取られたミラは、ムスケルの攻撃で鞭を落とし、その場に倒れこんでしまった。
ゴーレムコマンドーはその隙を見逃さず、ドリルパンチを叩き込む。
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
怯えるミラの前に立ちはだかる影。ルシアンだった。
左手に構える騎士の盾が、攻撃を受け止め、ミラを守っていた。
ルシアン「みんな、下がってろ!」
ブラッドソードの切っ先に光が集中する。宙に向け、その光を解き放った。
光が爆発すると同時に、周囲に竜巻が起こり、モンスターの集団が舞い上がっていく。
ルシアン「今だ!逃げてっ!」
腰が抜けたミラをルシアンが抱え上げ、全員でアドセルへ逃走する事に成功した。
ボリス「すごいじゃん、ルシ!いつの間にあんな技覚えたの!?」
ルシアン「へへ〜♪この前覚えたばっかりなんだっ。風で敵をかく乱してその隙に逃げるのだ。
逃げるための技だから威力はないんだけどね(笑)」
さっきまで戦場となっていた混乱の洞窟には、暴風に切り刻まれた、
大量のモンスターの死体が散らばっていた。
- 652 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/04/04(月) 18:19:18 [ 6ivQuoVo ]
- ハァハァ・・・
暗い森の中。月が追ってくる。蒼い月が追ってくる。
目の前で、その月は爆発した。
ミラ「!!!!」
ベットから飛び上がるミラ。はぁ、、またこの夢か・・・。
ミラ「嫌だなぁ・・・何で同じ夢ばっかり見るんだろう・・・。」
ルシアン「よいしょっ・・と。」
龍泉郷の釣堀に腰を落ち着けるルシアン。釣りをするのは、一人になりたい時。
ルシアンの釣り糸の先には釣り針が付いていない。糸の先に、餌を付けているだけ。
だから、魚に考え事を邪魔される心配もない。
クラブに入ってみたけど、とても居心地がいい。ギルドの仕事を一人で請け負ってきた
ルシアンにとって、一緒に過ごせる仲間がいるというのはとても新鮮だった。
このまま普通の生活に戻りたいな・・・。もう人の血は見たくないよ。
「PKerだ!PKerが出たぞっ!!」
平和だった森に、また暗い時代が訪れました。そこら中に散らばる、無数の魂のかけら。
クラブアジトに集まるメンバー。今日の議題は、PKerの討伐依頼を受けるか、否か。
ルシアン「ミラ、DOPは危ないって。受けるのやめよ?」
ミラ「今までのとは比べ物にならない程危険だって事はわかるわ。でも、、、
ギルドからの指名で任されるのなんて滅多にない事だもん。・・・私、受けたい。」
以前、ミラはドッペルゲンガーの森に行こうとみんなを誘った事がある。
みんな行ったことがないので賛成してくれた。・・・ルシアンを除いて。
いつも明るいルシアンが、あの時だけは頑なに断った。みんなが行くことを引き止めた。
きっと昔なにかあったんだろう。
それ以来、クラブの中でDOP森の話はタブーになっていた。
イスピン「・・・私はミラ姉さんについていきます。」
ボリス「そうだな、、たくさんの人が傷つけられているのなら、ほっとくわけにもいけないだろう。」
シベリン「俺はクラブマスターの意思に従う。」
ルシアン「・・・。」
- 653 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/04/04(月) 18:20:27 [ 6ivQuoVo ]
- ドッペルゲンガーの森。死者の森。
森の入り口に立つ5人の前に、フデンヌと、もう一人の男。
ルシアン「・・・ランケン!」
ミラ「あれ〜?ランケンさん、どうしたんです?こんなところで。」
ランケン「やぁミラ。もちろん君達の応援だよ。PKerはこの森の奥にいる。がんばってくれたまえ。
その前に・・、ちょっとルシアンを借りたいんだが、いいかね?君達は先に行ってるといい。」
ミラ「わかりましたっ!がんばってきます!!」
ルシアン「ミ、ミラ、待って!」
シベリン「だーいじょーぶだって。先行ってるぜ。」
フデンヌ「旦那、いいんですか?あいつらに勝てるとは到底思えませんけどね。」
ランケン「はっはっは!そんなの知ってるさ。まぁ黙って見てろ。・・・さて。」
ルシアン「あんたとの契約は終わったはずだ・・・。」
ランケン「私もそう思ってたんだがね。厄介な事になった。2年前のメンバーで生き残りがいたんだよ。」
ルシアン「・・・!!」
全て叩き潰したはずだ。。それになぜ今頃・・・。
ランケン「あいつは君を狙っているぞ。それに、君のクラブの事も調べ上げてあるようだ。」
ルシアン「まさか、、今回の仕事をうちのクラブに回したのはお前かっ!!」
ランケン「察しがいいな。そろそろ行ったほうがいいんじゃないか?あいつら、殺されるぞ。」
ルシアン「貴様っ・・・!!」
こんな奴に構っている暇はない。みんなが危ない。ミラが危ない。
待ってろ。
俺がそいつをぶち殺してやる。
- 654 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/04/04(月) 18:21:57 [ 6ivQuoVo ]
- なんだろう、この感じ・・・。始めてくる場所のはずなのに。
夢の中に出てくる光景に似ている。
私はこの場所を知っている。
・・・いた。
森の中心に佇む、一人の男。そして、その周りに多数転がっている、光を失った魂のかけら。
4人が身構える。
ボリスはクレイアーマーを唱え、剣を構えて斬りかかっていった。
初撃をかわされ、PKerの剣が振り下ろされる。
「五花月光斬」
ボリスの目の前で月が爆発した。
- 655 名前: 珍獣日記7 投稿日: 2005/04/04(月) 18:23:10 [ 6ivQuoVo ]
- 今、この森に棲むのは、五花月光斬を使える最後のPKer。
ボリスが頭から血を流し、倒れている。傍らには、泣き崩れるイスピン。
シベリンの槍が折られ、ミラに刃が向けられた。
ミラ「だめだっ!みんな逃げてっ!」
魔キシ「五花月光斬」
月が目の前に迫ってきた。
この技・・・。覚えている。私はこいつと戦った事がある。いや、怖くて逃げていたんだ。
夢の中で。
そして殺されるんだ。
キィィィン・・・
気が付くと、白銀の盾がミラを守っていた。エルシリオンを持った、銀髪の青年。
ルシアンだ。ルシアンがまた守ってくれた。
魔キシ「・・!! きたか・・・。」
ルシアン「久しぶりだな。」
言うないなや、魔キシの目の前にエルシリオンの切っ先が迫っていた。
- 656 名前: 珍獣日記8 投稿日: 2005/04/04(月) 18:24:40 [ 6ivQuoVo ]
- 見たことがない装備、見たことがない技、いつものルシアンではなかった。
エンシェントシールドは月光を弾き返し、エルシリオンから放たれる数々のスキルが、
魔キシの体を貫いていく。
ルシアン「これで終わりだ。」
エルシリオンの切っ先に光が集中する。宙に向け、その光を解き放った。
光が爆発すると同時に、周囲に竜巻が起こり、魔キシの体が舞い上がっていく。
今目の前にいるのは、誰も敵わなかったPKerを仕留める、一人のPKKerの姿。
その技は人を殺す為に創られたモノ。
ランケン「やぁ、やったじゃないか。」
動かなくなった魔キシを見下ろし、ランケンが拍手する。
ランケン「どうだ、ルシアン、私のところに戻ってこないかね?」
またこの手で人を殺した。やっぱり普通の生活なんか出来なかったよ。
クラブメンバーは目の前の出来事に黙り込んでいる。
・・・人が人を殺すっていうのがどういう事か、わかってくれたかな・・・?
- 657 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/04/04(月) 18:28:55 [ 6ivQuoVo ]
- ルシアンは昔、ギルド直属のPKKerでした。
ギルドの命でのみ動き、歴史の表に出る事はありません。
でも・・・いくらPKKerとは言え、本質はPKerと変わりません。
ルシアンの手は、人の血で真っ赤に染まっていました。
ランケン「私が雇ってたのさ。」
ランケン「こいつは特に腕のいいやつでね。ちょうど今空きがあるんだ。ルシアン、戻って来い。」
ルシアン「・・・みんな、今までありがとう。ホントにありがとう。ごめん・・・クラブ抜けるよ。」
シベリン「ル、ルシ・・・」
ルシアンがランケンの元へと向かう。寂しそうな背中を見て、ミラが叫んだ。
ミラ「いやだっ!!」
ミラ「ルシアンは私の初めてのクラメンだっ!ルシアン、行かないでっ!!」
ランケンとルシアンの間に、クラブメンバーが割り込む。
イスピン「ルシアンは大事なクラブ員です。絶対に行かせません!」
ランケン「逆恨みでそいつを狙っている奴はいっぱいいるぞ?君達で大丈夫かね?」
ボリス「強くなるさ。」
シベリン「もう、、誰にも負けない。」
ミラ「ルシアン!ルシアンはどう思ってるの?PKKerに戻るの?」
ルシアン「・・・僕はもう、人殺しはいやだ・・・。」
ルシアンの周りにみんなが集まってくる。イスピンの肩を借りながらも、ボリスが抱きついてきた。
自分の怪我の事も忘れ、うれしそうだ。ミラは涙をこらえ、マスターとして毅然な態度を守っていた。
ミラ「そういう事ですので。仕事も終わりましたので帰ります。」
ルシアンを中心に、帰途へつくメンバー。よかった、誰一人死ぬ事はなかったんだ。
フデンヌ「嫌われちゃいましたね。」
ランケンはシベリンの使っていた、折られた槍を地面から拾い上げた。
ランケン「さっきの槍使い、人が目の前で死んだってのにあいつだけ顔色変わらなかったな。」
ランケン「PKerにならないといいんだが。」
クックック・・・
静かな森の中に、笑い声だけがこだました。
- 658 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/04(月) 20:42:54 [ 71H81Rw. ]
- めちゃめちゃ読みふけってしまいました。珍獣日記さんGJです(´;ω;`)b
つい先日、知人と「PKerもPKKerもPK…Player Killには変わりない」と話していた上、
自分もエルシリオンor血剣+エンシェントor騎士盾を装備する身なので親近感を持ちました。(AGIですがorz)
読みやすい文章なのにすごく奥深く読めるのは、きっと行間の使い方が効果的なんでしょうね。
某クラメンルシさんを思い出しました。彼とまた一緒に狩りたいな。
それから、ルシアン誕生日おめでとう。
- 659 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/04(月) 21:22:07 [ LH1vKxag ]
- 激しくGJ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
殴りティチ再来しないかしら(´・ω・`)
- 660 名前: P 投稿日: 2005/04/05(火) 01:11:03 [ Lmyyz48Y ]
- 流石珍獣さんです。GJです!肖りたい・・・
- 661 名前: P 投稿日: 2005/04/05(火) 02:05:04 [ Lmyyz48Y ]
- 連続投稿すいません。自分のSSにレスが来ていることに驚いてます(゜o゜)
いつの間にか続きが上がってますが・・・Q氏GJです!素敵な続きを
有難う御座いました。
zz氏、642氏、GJとは勿体無いお言葉です<m(__)m>
経験の浅い素人ですが、できる限りよい小説を書く為に頑張ります。
- 662 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/05(火) 13:01:57 [ RZ7bEz.M ]
- >>661
>>639-640と>>644とは別人だったのね・・・。なんか普通に読み続けられたから
気づきませんでした。
どっちもGJ!
- 663 名前: Q 投稿日: 2005/04/06(水) 07:33:37 [ MHwFql3c ]
- 「ラルフさん、ただいまー」若者は急いで帰ってきた。
「あれ?いないや・・せっかく急いで来たのに・・ん?」すると机の上に手紙が一枚・・
【組合の会合があるので遅くなる。先に寝てなさい。−ラルフ−】
「普段は合成の自慢ばっかりで出席をしない武器屋の会合へ出席するなんて・・どういう風の吹き回しだろ?
まぁいいや。ご飯にして宝をじっくり拝もう!」
預かってきた武器を戸棚に入れると二階へ軽快に上がっていった。
一方、ラルフは・・。武器屋会合会場ではいつもより人が多かった。
まるでアノマラド中の武器屋・合成士が集まっているのではないかというぐらいの混み具合だった。
ラルフ「この議題を見ればこの集まりも納得が行くな・・アドセルからも来ておるわ」
手渡されている書面には、こう書かれていた・・
-- プンシオン・ガンディーニ氏による新作発表 --
先代のメトゥラ・ガンディーニ氏の「メトゥラ作品」の発表があってから半世紀程経っていた今日、ようやく新作が発表されようとしていた。
その武器の合成には、恐るべき謎も含まれていると言う・・
(Q´・ω・`)続く・・
- 664 名前: Q 投稿日: 2005/04/06(水) 07:39:36 [ MHwFql3c ]
- いやー(´・ω・`)せっかくだったのでP氏の作品をそのまま引用してみました。
今回は改行入れてみましたッス(´・ω・)
GJいただいた皆様(´・ω・`)サンQッス。続きは風邪治ったら書いて見たいッス
- 665 名前: 珍獣 投稿日: 2005/04/07(木) 17:50:54 [ hcRvRaxU ]
- >>658,659,660
ありあと、ありあとー。゚+.(・∀・)ノ゚+.゚。
殴りテチはまた書きたいですが、その前にクルノの話を気が向いたら
書きたいな、と。ワンワン。
>>664
(*´・д・)人(・д・`*)ナカーマ
風邪と花粉症でもうだめだっ・゜・(PД`q。)・゜・
- 666 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/04/21(木) 10:11:43 [ Pfvjqtwg ]
〜 ナヤと猫影 〜
ナヤ「ちがーう!」
猫影「ヒィ!」
ナヤ「手はこぅ!足はこうだっ!!」
猫影「ヒィ!」
ナヤに影分身を教わる一匹の猫影。彼がなぜこんな事をしているのかというと・・・。
話は一週間前に遡る。
- 667 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/04/21(木) 10:13:22 [ Pfvjqtwg ]
カウルのヒーラー前でうとうとしているナヤとクルノ。
ふと遠くに目をやると、向こうからもの凄い勢いで、黒い物体が駆け寄ってくる。
ナヤの目の前で立ち止まり、ひざまずく一匹の猫。ナヤを見上げ、おもむろに口を開くと、
「はふっ!はふはふはふっ!」
何だ・・・、何言ってんだ、この猫。
クルノ「ナヤ、弟子にしてくれって言ってるよ?」
はぁ?このあたしが?猫を?弟子に?
勘弁してくれよ・・・。スルーだ、スルーしよう。
ナヤ「クルノ、見なかった事にしとけ。」
Σガーン
猫影「は、、はふはふ!」
クルノ「話しだけでも聞いてくれって言ってる。ね、聞いてあげよ?」
あー、めんどい・・・。
クルノ「はふはふ。(どうぞ、話してみてください。)」
話を要約するとこうだった。
名前は猫影。紅の林に住む一族を代表してやってきたと。平和に暮らしていたのだが、
隣の紅の道に住むうしくんの一族が、自分達の縄張りを奪おうとしている。
このままでは自分達の住処がなくなってしまう。
代表者同士の決闘でケリをつけることになった。そして、自分がその代表者なのだ、と。
忍者の端くれとして、ナヤの名前は知っている。今のままでは正直うしくんに勝つ自信が
ないので、力を貸して欲しい、との事。
あっそ。。だからどうした。
猫影「もちろん、タダとは言いません。これを・・・。」
おもむろに風呂敷包みから1つの宝石を出す。・・・それは黒く輝く魔法師の石だった。
勢いよく立ち上がるナヤとクルノ。
ゝ 喜んで引き受けますっ!
- 668 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/04/21(木) 10:14:33 [ Pfvjqtwg ]
そこから修行の日々が始まった。
ナヤ「投爆が使えるなら基本は一通り出来るだろう。基礎訓練は省く。
技を一つだけ教えてやるから、それを使いこなして見せろ。」
ナヤは大木を目の前にし、印を組み、両手を広げ、5体に分身してみせた。
直後、大木を5体のナヤが切り刻む。
大木は轟音を響かせ、折れていった。
猫影(す、すげぇ・・・)
ナヤ「いいか、今のが 忍術 影分身 だ。かわされる事は滅多にないし、ほとんどの奴は
これで倒せる。相手はお前の投爆しか知らないんだろう。これを決め技として覚えるんだ。」
印の結び方から教え、分身のコツを伝授していく。
身のこなしも軽いし、筋はよかった。さすが猫。
決闘の日まで一週間しかなかったが、何とか、2体に分身できるまでに仕上がっていった。
- 669 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/04/21(木) 10:16:48 [ Pfvjqtwg ]
決闘の日。
うしくんが待つ紅の道に向かう。仲間達もみんな応援にきていた。
戦地へ向かう途中、ナヤは猫影を呼び止めた。
ナヤ「猫影、これを持っていけ。」
猫影「!!」
それは、ナヤ特製のファイアーフラスク。そしてもう一つ、猫影を守ってくれるもの。
猫影「有難う、お師匠様(泣」
ナヤ「猫影、もし負けたら・・・」
猫影「ドキッ」
ナヤ「ケツにクナイぶち込むからな。」
猫影「Σヒィッ」
闘気をみなぎらせ、対峙する猫影とうしくん。
クルノ「猫影っ、がんばれっ!」
戦いが始まった。
- 670 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/04/21(木) 10:18:06 [ Pfvjqtwg ]
巨大な体を震わせ、うしくんが猫影に襲い掛かる。
身軽な体で突進をかわし、ファイアーフラスクを投げつける。
猫影は自分の間合いを保ち、次々と炎を撒き散らしていった。
クルノ「いいぞー!猫影がんばれー!」
ナヤ「・・・いや、ダメだ。」
クルノ「えっ!?」
ナヤ「見ろ、自分が撒いた爆炎とケムリで、相手が見えてない。」
うしくんは、猫影が攻め疲れるところを待っていた。
唯一、速さでは負けている。猫影の動きが止まるのを、じっと待っていた。
猫影「はぁはぁ・・・」
猫影の攻撃が止まった。もうもうと立ち上がるケムリが、一瞬揺らめく。
突然、ケムリの中から、うしくんの巨体が這い出てきた。
うしくんの強烈な張り手が猫影を襲う。
猫影「へぶしっ!」
猫影の体が吹っ飛んでいった。
- 671 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/04/21(木) 10:19:39 [ Pfvjqtwg ]
あちゃー・・・。猫影が立ち上がれないのを見て、応援していた猫たちから
ため息がもれた。
うしくん「はーっはっは!俺の勝ちだぜっ!」
うしくんが勝利の雄叫びをあげようと、猫影の体を掴み、高々と宙に掲げた。
だが・・・。
うしくん「・・・ん?」
手にしたそれは、猫影の体ではなく、りすのぬいぐるみ。
Σだ、だまされたっ
本物の猫影はうしくんの真後ろに立っている!
猫影「影分身っ!」
ドンッ!ドンッ!
ナヤのそれとは違い、たった2体にしか分身できない猫影。
でも、それで十分だった。
ふいをくらったうしくんの体に、2体に分身した猫影の攻撃が完全に決まった。
- 672 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/04/21(木) 10:21:32 [ Pfvjqtwg ]
勝者っ、猫影!
ナヤ「ぃよっしゃ!」
猫影が走り寄ってくる。
猫影「ふもふも!」
ナヤ「あー、ナニ言ってるかわかんないけど・・・よくやった!」
師匠にお褒めの言葉を頂いた弟子は、胸を張って仲間達の元へと走っていった。
ナヤ「クルノ、さっきあいつ何て言ってた?」
クルノ「お師匠様の手作りのりすの人形のお陰で、ボクは勝つ事ができました。
この人形は一生大切にします!だってさ。」
ナヤ「あの4文字にそんな深い意味があったのか・・・。」
あなたの持っているその人形。そう、カウルに店売りしようとしているリスの人形です。
もしかしたら、ナヤの手作りかもしれません。
ちなみに、うちのクラブで人形出した時の合言葉は、だまされたっ、です。
おわり。
- 673 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/22(金) 13:50:20 [ jo41k43. ]
- >>珍獣さん
激しくGJ!
- 674 名前: Q 投稿日: 2005/04/22(金) 20:57:59 [ ds5Vo3HE ]
- 珍獣さん(・∀・)イイ!!
例の続き(´・ω・`)書いたら「長すぎ」で載せられず・・
なので知合いの某掲示板の裏で書いてたらあっと言う間に長編になって
ここに載せるには長すぎorz アァー(´・Д・`) アァー
- 675 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/24(日) 11:17:20 [ wnPFgBSE ]
- 久々に覗いてみたら珍獣さんキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
タイムリーなネタ多めで(・∀・)イイ!!
てことでageてもいい?
- 676 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/04/24(日) 11:28:05 [ Ty8zkThM ]
- >>666-676
GJ!!
代わりに俺がageておこーじゃないか。
- 677 名前: 鰊 投稿日: 2005/04/24(日) 16:46:50 [ KPhvbA0o ]
- 「超一流冒険談」
そこは港町の酒場でした。その町に酒場は二つありましたが、豪華な方の酒場です。入り口近くの席には、手を高速で動かす時
折ハートを出す男性。その後ろの席には体格の良い女性。店の奥には音楽を奏でる人と踊り子。それを見る男性。入り口の左にあ
るカウンターには店のオーナーと、その人と楽しく会話する赤髪の男性。そして離れたところにその様子を眺める銀髪の少女がい
ました。
少女はしばらく眺めていましたが、すぐに立ち上がって、赤髪の男性に気付かれないようにして店を出ようとしました。しかし
、入り口近くで転んでしまいました。
当然のように他のお客から声を押し殺した笑いが上がりました。
ただでさえ彼女はプライドが高いのに、自分をよく知った人にまでその姿を見られましたから、そうとう恥ずかしかったでしょ
う。起きあがる事もできずに膝と手を床につけていました。
そのことを知っている赤髪の男性は駆け寄ることもできず、苦笑いをしていました。
「わっ、大丈夫!?」
ちょうど店に入ってきた金髪の少年が銀髪の少女に駆け寄ります。
入り口で黒い長髪の少年がその様子を見ていました。少女が放つ尋常ならぬ気配に気付いて止めようとしましたが、すでに手遅
れでした。為す術無く傍観者に回ります。
「わー、大丈夫ですか!?」
後から来たブロンドのお下げ髪をした少女が銀髪の少女に駆け寄ります。
「どうしたんですか、お顔がタコさんみたいになってますよ?」
- 678 名前: 鰊 投稿日: 2005/04/24(日) 16:47:51 [ KPhvbA0o ]
- 銀髪の少女は小さく震えています。
ブロンドのお下げ髪をした少女と一緒に来たオレンジ色のショートヘアーの女性がその様子を僅かに引きつった顔で見ていまし
た。黒い長髪の少年と一瞬顔を見合わせた後、また銀髪の少女へ視線を向けました。
「おい、邪魔だぞ。退け」
黒い長髪の少年とオレンジ色のショートヘアーの女性の後ろから声がしました。
二人は振り返りました。
そこにはコーヒー色の髪で眼鏡を掛けた男性が立っていました。
その男性とオレンジ色のショートヘアーの女性の視線が合って、
「げっ」
二人同時に言いました。
赤いベレー帽と服を着た少女が三人の間から店内を覗いて言います。
「うわっ」
銀髪の少女は膝と手を床についたまま拳を力いっぱい握りました。そして、
━━━おっと、これ以上喋ると私が殺されかねません。この話はここまでということで。
- 679 名前: 鰊 投稿日: 2005/04/24(日) 16:50:00 [ KPhvbA0o ]
- 読みづらい点がありますね。
パソコンの都合です。ご了承ください。
- 680 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/05/19(木) 15:29:15 [ BhxZBpvY ]
- ティチエル村の殴りテチ 〜クラブ戦〜
パーン・・・ パパーン・・・
ナルビクの街に花火が上がる。今日はお祭りの日。
メインイベントは、午後から始まるクラブ戦だ。
ティチ「ナルビクも久しぶりだなー。」
ティチとクルノは、お祭り気分で盛り上がるナルビクの街を満喫していた。
ふと視界の隅で、クラブ員募集の看板を掲げる二人が目につく。
[クラブ DEF命 です!] [一緒にクラブ戦に出ませんか!]
− クラブ戦開始まで、あと3時間。
ふむ。DEF型か。いいことだ。
がんばれ。心の中で言い残し、その場を去った。
一通り催し物や露天を巡り、いつの間にかさっきの場所に戻っていた。
さっきクラブ員を募集していた二人が、看板を下げ、一生懸命看板の文字を書き直している。
[クラブ員募集中です!Lv問いません!] [一緒にクラブ戦に出ませんか!]
− クラブ戦開始まで、あと30分。
気になって声をかけてみた。
ティチ「こんにちわ〜」
イスピン・ルシアン「こ、こんにちわっ!!」
まだ若い、少年と少女。一生懸命クラブに誘ってくる。勧誘というより、哀願に近かった。
・・・DEF型だと誰も声をかけてくれないらしい。
声をかけてくれても、Lvを聞いて断られるらしい。
イスピン「やっぱりDEF型だとなかなか人が集まらなくて・・・。」
クルノ「ティチ・・・」
クルノがティチの足をてふてふ叩く。何か言いたそうだ。
大丈夫、言われなくてもわかってるさ・・・。
ティチ「・・・よし、私を入れてくれ。一緒にがんばろう!」
ルシアン「ホント!?」
ティチ「ただし、お祭りが終わったら実家に帰らなくてはならないんだ。
すまないけど、クラブ戦の間だけという事にしてくれ・・・。」
イスピン「わかりましたっ!」
- 681 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/05/19(木) 15:30:30 [ BhxZBpvY ]
ルシアン「ティチさんはLvいくつくらいの方なんですか?」
クルノ「ティチは強いよ!昔、PvPで50連・・・はぅっ!」
ティチはクルノの尻尾をぎゅっと掴んで黙らせた。
ティチ「まぁまぁかなっ。」
イスピン「ところで、ティチさんの職業はなんですか?」
クルノ「ティチは殴りテ・・・はぅっ!」
ティチ「白テチです!援護は任せてくれ!」
準備を整えて、開始10分前までにPK Zoneへ集合する事にし、その場は別れた。
クルノ「ティチ・・・白魔法使えるの?」
ティチ「昔、村長に一通り鍛えられたからな。ばれない程度には使えるさ。」
ティチ「全部Lv1だけどな!ハハハッ!」
クルノ「笑えない・・・。」
でもメイスなんか持ってたらばれるし、白魔法もあまり効果出ないな。
もうちょっと時間あるし、装備だけでも整えておくか。
ティチ「クルノ、武器屋行ってロッド買ってきてくれ。」
クルノは10,000seed札をくわえて走り出した。
5分後。クルノが杖をくわえて帰ってきた。
クルノ「ティチ、僕バトンでいいって言ったのに、武器屋のおじさんがアイアンロッドを
10,000seedにまけてくれたよっ!」
ふっ、クルノのかわいさにやられたな。それも計算ずくさっ。
− クラブ戦、開始。
- 682 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/05/19(木) 15:33:01 [ BhxZBpvY ]
【クラブ戦ルール】
・参加は、3人一組PTとします。
・ダウン10カウント、武器破壊、降参 のいずれかで勝敗が決まります。
・武器、魔法、スキルはなんでもありです。
【豪華景品】
優勝 ; 天使の涙 [スプライト様よりご提供]
準優勝; 金の卵 [ダンディパンプティ様よりご提供]
3位 ; リスのぬいぐるみ [猫影様よりご提供]
参加賞; 活力POT(大) [ネクソン様よりご提供]
− 1回戦 チーム[その辺のおじさん] vs チーム[DEF命]
緊張する二人の体を、ティチの補助魔法(Lv1)が優しく包み込む。
ティチ(ほっ。よかった。ちゃんと魔法出たよ。)
イスピン「ががが、がんばりましょう!」
ルシアン「お、おぅ!」
ティチ「大丈夫だ、緊張するな。」
とりあえず二人の力を見定めておく必要がある。援護に回ろう。
試合開始!
イスピンが剣を振りかざす。散花舞。桜が舞った。
相手がたじろいだところへ、桜吹雪を真っ二つに割り、イスピンがフィランギを突き出す。
ステップインから疾風突を見舞った。
ルシアンの剣の切っ先が光る。
目にも止まらぬ速さで、突きから飛連破を繰り出している。
ティチ(な、なんだ。こいつら強いじゃないか!)
ティチ「よし・・・。」
安心したところで、自分も戦うとしよう。
残りの相手一人に、無用心に近づいていった。
相手が剣を振り下ろしてくる。
ティチが素手で相手の剣を止める。掴んだ右手に力がこもる。
ビキッ
剣にひびが入った。
「!!」
驚く相手の耳元でささやく。
ティチ「大人しく降参しろ。」
相手の体が凍りつく。
ティチ「次はあんたの右腕を潰す。その次は左腕。そしてその後は・・・」
最後まで聞く事が出来ずに、相手は降参した。
- 683 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/05/19(木) 15:34:23 [ BhxZBpvY ]
試合が終わると、イスピンとルシアンは対戦表の前まで走り出した。
自分のチーム名の横に書かれた、勝利数1の文字。誇りの数。
傷を治すことも忘れ、ついにんまりしてしまう。
イスピン「この調子でがんがん行きましょう!」
− 2回戦 チーム[その辺の怖い人] vs チーム[DEF命]
2回戦も順調だった。
イスピンとルシアンは思ったよりも全然強い。特別力を貸さなくても、
そう簡単にはやられる事はないだろう。
ティチの戦い方はというと・・・。
TB=>ホーリーボルト(Lv1)のコンボで相手を沈めた。
というよりも、TBと見せかけて杖で「直接殴った」のが効いたようだ。
ティチ「イスピン、そういえばどうしてクラブ戦出ようと思ったんだ?」
イスピン「えっと、、私のお父さん昔冒険者だったんですよ。」
ティチ「ふむふむ。父と同じ血が流れてるわけだな。」
イスピン「お父さんの体、全身古傷だらけなんですよ。今回の優勝商品って、天使の涙じゃないですか。
それ使ったら、お父さんの傷、消えてくれないかなーっと思って。」
ぶわっ
ティチの目から大粒の涙が、滝のように溢れ出た。
- 684 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/05/19(木) 15:35:27 [ BhxZBpvY ]
ティチはアイアンロッドを、ステティックメイスに持ち替えた。
あんな話を聞いたからには、負けるわけにはいかない。
本気で行く。
その前に、二人に謝らなくては、、、
イスピン「あれ〜ティチさん、なんかすごい杖持ってますね〜。」
ティチ「イスピン、ルシアン、ごめん。実は私、白テチじゃないんだ。」
ティチ「殴りテチなんだよ。」
恐る恐る二人の顔を見てみる。
イスピン「へ〜、そうなんですかー。」
ルシアン「ティチ、強いもんねっ。」
とってもあっさりしてた。
− 3回戦 チーム[本職の人] vs チーム[DEF命]
試合開始直後、ティチを攻撃の要に加えた、3人の怒涛の攻撃が始まる。
チーム[DEF命]は、準決勝進出を果たした。
- 685 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/05/19(木) 15:37:18 [ BhxZBpvY ]
− 準決勝 チーム[一撃必殺] vs チーム[DEF命]
ここからは相手も格段に強くなる。
ティチ(さっきの試合見てたけど、シベリンって奴の火力は要注意だな。二人を近づけるのは危険だ。)
ティチ「イスピン、ルシアン、ちょっと聞いてくれ」
ティチの提案で、チーム[一撃必殺]の要であるシベリンをティチが引き離し、
残り2対2で戦う事になった。
ティチ「私が必ずあの槍使いを倒すから、後は頼んだぞっ!」
ルシアン「おうっ!」
イスピン「わかりましたっ!」
試合開始。
シベリンの槍から、巨大な龍が生まれ出でる。その巨体をうねらせ、3人に襲い掛かった。
ティチは先頭に立ち、ステティックメイスで地面を打ち砕いた。
ティチ「ブレイクアーマー!」
天井に届きそうなほど大きな剣が地面から突き出し、龍の巨体を貫ぬく。
2つの力が相殺された。
シベリン「!! やるな・・・」
ティチ「ニヤリ」
二人の殴り合いが始まった。
闘技場の中央で、シベリンの連突きと殴りテチの乱打が延々と続く。
二人とも楽しそうだ。
ルシアン、イスピンも相手と戦っていたが、闘技場のど真ん中で殴りあう二人に、
観衆の視線は集中していた。会場は異常な程に盛り上がっていった。
ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!
最後まで立っていたのは・・・ 殴りテチの方だった。
- 686 名前: 珍獣日記7 投稿日: 2005/05/19(木) 15:38:24 [ BhxZBpvY ]
ついにきた・・・。決勝戦まできた・・・。
あとひとつ、あとひとつ・・・。
ルシアンとイスピンは、ヒーラーの治癒を受けながらはしゃいでいた。
クルノ「ティチ、あと一勝だね!」
ティチ「あぁ。ここまできたら、意地でも優勝してやるさ。」
− 決勝戦 チーム[超PK] vs チーム[DEF命]
チーム[超PK]は、マキシ、ミラ、ナヤの3人組。
ティチは相手の装備に目をやった。
ティチ(チャンピオンシューズとチャンピオングラブ。ちっ・・・、常連か。)
1対1の戦いに持ち込むのは危険だな・・・。イスピンとルシアンには荷が重い。
きついかもしれないが、私が二人相手にするしか。
ティチ「イスピン、ルシアン、ちょっと聞いてくれ」
ティチ「私が最初、あの女二人を引き付ける、その間に二人であのマキシって奴を倒してくれ。」
イスピン「えっ」
ルシアン「で、でも・・・」
ティチ「大丈夫だ。私が二人を引き止めてる間に、とりあえず一人倒してくれ。
その後、すぐにこっち手伝ってくれれば、3対2だ。」
とは言ったものの、二人がかりでも厳しいだろう。
試合開始したら、速攻で二人沈めてやる。
- 687 名前: 珍獣日記8 投稿日: 2005/05/19(木) 15:39:59 [ BhxZBpvY ]
決勝戦開始。
ティチがまっすぐナヤとミラに突っ込み、イスピンとルシアンがマキシに向かっていく。
相手も簡単にそれを受け入れる。
劣勢にたたされたのはこちらの方だった。
マキシ「五花月光斬!」
ルシアン「うわぁぁああ!」
ティチ「ルシアン!」
くそっ!相手の強さを見誤った!
マキシの切っ先がイスピンに向けられる。
ティチ「イスピン!だめだ!離れろっ!!」
イスピンは逃げなかった。
イスピン(チャンスは一度。相手が攻撃する時の隙を狙う。)
マキシ「五花月光斬!」
きたっ。
イスピン「カウンタースピア!」
イスピンのカウンタースピアは、マキシに届かなかった。
- 688 名前: 珍獣日記9 投稿日: 2005/05/19(木) 15:43:25 [ BhxZBpvY ]
イスピンが膝から崩れ落ちる。
ティチの呼びかける声が、とても遠くから聞こえた。
イスピンの脳裏に、昔父に教えられた言葉がよぎる。
「いいかイスピン、お前は非力かもしれない。でも、突きの正確さとそのカウンター能力はたいしたもんだ。」
イスピン「えへへ。」
「ただし、勝負の時のカウンターは一度だけだ。悟られるな。一度使ったら警戒されるからな。」
優勝まで、あと一勝。たった一勝。
負けるわけにはいかないのだ。
まだだ。まだ戦える。
必死に歯を食いしばった。
視界の片隅で、マキシが剣を振り下ろしてくるのが見えた。
2回目があったよ、お父さん。
残された力をフィランギに込める。
片膝をついたまま、天空に向けてカウンタースピアを見舞った。
フィランギの切っ先が、メトゥラシエンの中点を正確に突く。
止めをさそうとしたマキシは、反撃を予想していなかった。
マキシ「なっ・・!」
マキシのメトゥラシエンは、粉々に砕け散った。
- 689 名前: 珍獣日記10 投稿日: 2005/05/19(木) 15:44:48 [ BhxZBpvY ]
ナヤとミラはティチが倒した。やっぱりあの人は強かった。
イスピン「やった・・・!」
私達は優勝した。ティチさんという協力な助っ人がいたけど、たった二人の少人数クラブで、
誰も相手にしてくれなかったDEF型クラブで、自分達は優勝したんだ。
医務室のベットで横になったまま、自然とガッツポーズが出た。
ルシアン「ぐー・・・すか。ぐー・・・すか。」
ルシアンも横のベットに寝ていた。頭に包帯を巻いてはいるが、特に問題はないようだ。
決勝で戦ったマキシがお見舞いにきてくれた。
マキシ「負けたよ・・、あんたなかなかやるね。」
イスピン「あ、あの、武器壊してすいませんでした。」
フデンヌ「ぃよーっ、お二人さん。すげー試合だったな。」
ごついのが割り込んできた。
医務室が人でにぎわって来た。お見舞いにきたティチは入り口から中の様子を伺っている。
「失礼」
凛とした1人の男性。ティチの横を通り、イスピンの方へと歩いていった。
- 690 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/05/19(木) 15:47:05 [ BhxZBpvY ]
ペシッ!
イスピン「アイタッ!」
ボリス「イスピン!こういう大会に出るときは父ちゃんにちゃんと言えっ!」
ボリス「俺も出たかっただろうが!」
この男がイスピンの父親か。
イスピンの剣技はこの男に習ったのだろう。
物腰から只者ではない事がわかった。
サシで勝負したら・・・負けるかもしれない。
いくら強くなっても、世の中には上には上がいるものだ。
イスピン「お父さん、これっ!」
イスピンが優勝商品の天使の涙を差し出した。
ボリス「おぉ!ありがとよっ!」
ボリスがティチ近づいてきた。
ボリス「ティチさん、娘の力になって頂いて有難う御座いました。」
ティチ「いやー、優勝したのはあの二人の力だよ。」
ティチ「それが天使の涙か・・・。なんかただの水みたいだな。」
ボリス「あ、これはただの水ですよ。」
ティチ「へっ!?」
ボリス「決勝戦の後、フデンヌに言ってイスピンに使わせたんですよ。
かわいい娘を傷物にするわけにはいかないですからね。」
ボリス「で、代わりにこの瓶に入っているのはただの水、と。」
くっ。まったくこの親子は。何度泣かせれば気が済むんだっ。
ボリス「ティチさん、村に帰ったら村長によろしくと伝えて下さい。」
ティチ「知り合いか、、あんたも相当強そうだな。」
ボリス「昔一緒に戦った事があるんでね。村長さんの方が多分強いですよ。」
ティチ「・・・機会があったら、手合わせお願いします。」
ボリス「えぇ、いつか・・・きっと。」
おわり。
- 691 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/05/21(土) 04:26:11 [ tJU.Kuiw ]
- >>珍獣さん
超GJ!忘れた頃に書きますね
ボリの扱いには笑ったけどカウンター繋がりですか?
ageたいとこだけど荒れちゃったら困るのでsageときます
- 692 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/05/21(土) 15:12:33 [ y5ZB/5Ds ]
- >>680-690
GJ!!(´;ω;`)b
ぶわっと泣けました。
荒れるようなスレでもないしageときます。
- 693 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/05/22(日) 03:45:36 [ Hw9YQl0w ]
- 珍獣さんGJです!
殴りティチの話は毎回面白いです!
殴りティチの物語を読んでるとき、いつもマッチョなティチを想像してしまう自分がいますorz
- 694 名前: 珍獣 投稿日: 2005/05/24(火) 13:00:30 [ 0q23Jv5s ]
- ありあと、ありあとー゜+.(・∀・)ノ゜+.
>>691
ボリスにも反ありますねー。私もメインはボリスです。
でも言われて気づきました(・ω・)
- 695 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/06/13(月) 01:11:40 [ R2a7okoU ]
- 突如平穏な町が一変した。
悲鳴と共に人々が散り散りと消えてゆく。
誰もいなくなった大地に現れたのは、金色の髪をなびかせた熊、ハニーベアだった。
可愛い外見とは正反対の低い荒げた泣き声。その声から苛立っているのが感じ取られた。
「きゃああぁぁ」
逃げ出す群衆に押し倒され、足を挫いてその場に座り込んでいる少女に、ゆっくりと近づいていくハニーベア。
誰もが助けたいと思っていても、モンスター相手に敵うはずもなく、誰一人として少女の方へと歩み寄ろうとする人はいなかった。
どこからともなく現れ、ふわっとハニーベアに覆いかぶさる黒い影。
バシュっと鋭い音と共に熊の鼻先を何かが掠める。
「私が来たからには安心して」
凛々しく立つのは細剣を携えた長い黒髪の剣士。
・・・つづくかしらかしら?
- 696 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/06/13(月) 01:12:40 [ GNYecALo ]
- 突如平穏な町が一変した。
悲鳴と共に人々が散り散りと消えてゆく。
誰もいなくなった大地に現れたのは、金色の髪をなびかせた熊、ハニーベアだった。
可愛い外見とは正反対の低い荒げた泣き声。その声から苛立っているのが感じ取られた。
「きゃああぁぁ」
逃げ出す群衆に押し倒され、足を挫いてその場に座り込んでいる少女に、ゆっくりと近づいていくハニーベア。
誰もが助けたいと思っていても、モンスター相手に敵うはずもなく、誰一人として少女の方へと歩み寄ろうとする人はいなかった。
どこからともなく現れ、ふわっとハニーベアに覆いかぶさる黒い影。
バシュっと鋭い音と共に熊の鼻先を何かが掠める。
「私が来たからには安心して」
凛々しく立つのは細剣を携えた長い黒髪の剣士。
・・・つづくかしらかしら?
- 697 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/06/26(日) 16:35:39 [ 02UQyuzo ]
- 続きマダー?
- 698 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/06/28(火) 20:36:11 [ YBe9HIwg ]
- >>696つづき
ワァー キャー
剣士の登場と共に周辺は歓声と歓喜の声で包まれ、先ほどまでの暗い空気が払拭された。
歓喜の中、剣士は黒髪を振り乱しながら、一振り二振り。モンスターは身動きすることなくその場に沈み込んだ。
「さすが姫様。素敵よね」
「私憧れちゃうわ」
長く美しい髪、赤と白でコーディネートされた衣服をまとい、頭の真っ赤なベレー帽がトレードマーク。
剣士の名はイスピン・シャルロット。この国の姫。
「どうしてモンスターが・・・町の中へは入ることは出来ないはず。最近どうも様子がおかしいわね」
イスピンはモンスターの傍らに落ちている赤い宝玉を手にする。2センチ程の手に乗る小さな玉。
「またこれだわ」
ここ数日、モンスターが町の中まで進入することが何度かあった。そのどのモンスターの傍らにも必ず落ちていた。
「不吉な予感がするわ」
・・・つづく?
長編になりそうな予感なので、読んでみたい方がいたら載せます。
- 699 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/02(土) 18:00:58 [ oVrRoJnQ ]
- >>1-698
お前ら
痛い(藁
- 700 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/03(日) 01:21:27 [ FRS1la.Q ]
- >698
続きマダー?
- 701 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/03(日) 09:49:34 [ dwgqrLCs ]
- >>699
覗かなければいいだけ
- 702 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/05(火) 20:39:22 [ tIwkKYv. ]
- 700おめ
- 703 名前: 698 投稿日: 2005/07/14(木) 02:05:48 [ pJzEQAJQ ]
- かなりご無沙汰です。
読んでくださってる方に質問です。
小出しで定期的に読みたいでしょうか?
それとも一気に読みたいでしょうか?
- 704 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/14(木) 09:31:21 [ uqFGDNt6 ]
- 三人ののメガネ(三匹の子豚inマキシ)
あるところに三人のメガネが住んでいました。
(省略)
それぞれ家を作りました。
(省略)
ミラ姉さんが遊びにきました。
ミラ「あなたたち私といいことしなーい?」
メガネ1「怖いよー」
鞭を振り回すミラ姉さんが怖くなったメガネ1は藁で出来た家へと逃げました。
ミラ「そんなところに隠れても無駄よ」
鞭を一振りすると家はあっという間に崩れてしまいました。
メガネ1「兄さん助けて」
メガネ1はメガネ2の木の家へと逃げ込みました。
女王様「しょうがない子たちね」
フレイルをずがががっと一振り。
あっという間に木の家も崩れてしまいました。
メガネ1・2「兄さん助けてー」
メガネ3「早く入るんだ」
ここでも鞭とフレイルの乱舞。
しかしレンガ(鉄板入り)の家はびくともしませんでした。
メガネ1・2・3「さすがのおばさんでもこの家は壊せないな」
女王様「誰がおばさんだ?」
その言葉で怒りは頂点に達してしまいました。
女王様「紅い射手の砲撃!!」
どーん
ミラ姉さんは楽しめて満足したそうだとさ。
めでたしめでたし
- 705 名前: 珍獣 投稿日: 2005/07/15(金) 23:14:17 [ unb9t.Hw ]
- >>704
いいプレイっぷりですね(・ω・)
>>698
小出しでドキドキさせるのも手ですが、私のように邪魔者が間にはいるかも
しれません(・ω・)
邪魔してごめんなさい、、今回、長いですorz
- 706 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/15(金) 23:15:25 [ unb9t.Hw ]
− 怪盗シャルン
銭形「まぁてぇぇぇえい!!シャルーン!!」
シャルン「はははっ!あばよっ!とっつぁん!」
スムマヌスを背負い、暗闇の中を疾走する仮面の男。それを追いかける刑事たち。
仮面の男は信じられない速度で、夜の街を駆け抜けていった。
銭形「はぁはぁ・・。くそぅ!また取り逃がしたかぁぁ!」
今、巷で有名な義賊。
悪事を働くものから金品を奪い、困っている人たちに分け与える。
人を傷つけることはしない。たとえ悪党からでも、必要以上に奪う事はない。
悪党からは畏怖され、市民からは尊敬のまなざしを受けて、こう呼ばれていた。
− 怪盗 シャルン。
- 707 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/07/15(金) 23:16:52 [ unb9t.Hw ]
- 上げちまったorz
----
− とある孤児院。
屋根の上で月を背に立つ、一人の男。
その視線の先には・・。
借金取りA「オラオラッ!いつになったら金返してくれるんだ院長さんよぉっ!!」
院長「で、ですから、今月中には必ず・・」
借金取りB「先月もおんなじセリフ聞いたぜ!院長さんよぉっ!!」
院長「す、すいません、あまり大きな声を出すと、子供達が起きてしまいますので・・」
ここか・・・。
謎の声「悪党ども、その辺にしておけ。ここをどこだと思っている?」
借金取りA「だ、誰だっ!?出てこい!!」
謎の声「今すぐ立ち去れ。さもないと天罰が下るぞ?」
借金取りB「やれるもんならやってみやがれっ!!」
謎の声「そうか、ならば仕方がない。」
ボルトシャワー!!
借金取りA・B「ぴぎゃぁぁぁあ!」
院長「ひ、ひぃぃぃ!」
雷に打たれ、倒れる借金取り。
院長「か、神様!どうかこの者達にもご慈悲をっ!」
祈る院長をよそに、謎の声は淡々と言った。
謎の声「大丈夫だよ、院長さん。ちょっと痺れさせただけだ。
そいつらが起きたら、これで金を返して、のこった分はこの孤児院のために使ってくれ。」
ドスンッ
空から風呂敷包みが落ちてきた。中を開けるとそこには、大量の1万Seed札が。
院長「お、お待ちを!こんな物を頂くわけにはいきません!」
謎の声「黙って取っておけ。院長さん、あんたの為じゃない。子供達のためだ。」
そう言い残すと、怪盗シャルンは闇夜に消えていった。
- 708 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/07/15(金) 23:18:04 [ unb9t.Hw ]
- − ナルビク教会。
シャルン「よう!姫!」
姫と呼ばれるこの少女、ナルビク教会でシスターを務める、名はティチエル。
孤児院も賄うこの教会で、子供達の世話をし、その優しい性格から付近の住民にも慕われていた。
小さな教会にも関わらず、困っている人は進んで助け、孤児がいたら受け入れる。
財政は火の車だったけど、明るい雰囲気に包まれた場所だった。
シャルンも、そしてティチエルも、この孤児院で育った。
ティチエルは大きくなった今もこの孤児院で生活し、身寄りのない子供の世話をしていた。
シャルンがこの孤児院にきたのは12歳の時。革命家だった父に反発し、家を飛び出した。
手には一族に伝わる魔剣のみ。各地を流れ、この孤児院に拾われたのだ。
しかし、孤児院の中で大人しくしている性格ではなく、義賊まがいの事をするようになった。
ティチエル「・・・シャルン。」
二人は来年の春、結婚する事を誓い合っていた。
結婚する為に約束した事は、シャルンは仮面を捨て、まっとうな生き方をする。
そしてティチエルは、もっと自分に強く生きる。
正反対の二人だけど、うまく行くと信じていた。
ティチエルは放って置くと働いてばかりなので、シャルンが無理やり外に連れ出す事が多かった。
最近、特にティチエルは元気がなかったので、ナルビクの賑わった街中を散歩して、
元気付ける事にした。
いつもの事ながら、喋り役はシャルン、聞き役はティチエル。
でも・・、今日のティチエルは思いつめた表情をしていた。
アクシピター前まできたとき、ティチエルがぽつりと言った。
ティチエル「・・・シャルン、ごめん。」
シャルン「ん?どした?」
ティチエル「私、他に好きな人が出来ちゃったの。その人と今度結婚する事にしたわ。」
シャルン「・・・え?」
ティチエル「ごめんなさい。もう会えない・・。」
呆然とするシャルンを残し、ティチエルは走り去っていった。
- 709 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/07/15(金) 23:19:11 [ unb9t.Hw ]
- 当てもなく、桟橋を歩く。
さっきの言葉が理解出来なかった。なぜだろう。自分のやっている事に問題が?
いや、盗んだ金を無理やり渡そうとしたからだろうか?結局受け取ってくれなかったけど、
あれは教会と孤児院の為。その金だって、他の孤児院に届けた事をティチエルも了解している。
自分の私腹を肥やす為に使った事はない。信念だってある。
・・・自分に問題はたくさんあるだろう。でもあのティチエルが他に男を作るなんて・・。
自分の未来が、広いと思っていた世界が、急に狭く、狭く、、 閉じていった。
悩んだ挙句、結局は自分がただの泥棒にしか思われていなかったのだと、そう結論付けた。
まずは、自首して罪を償おう。いや、俺が自首したら悪党が喜ぶだけではないのか?
悪党に苦しめられている人達はどうなる?
こういう時、自分の信念と、自分の好きな女性、どちらを取るべきなんだ・・。
いや、もうティチエルを選ぶ事は出来ない。振られたのだから。
でも、認めてもらう事は出来るかもしれない。
今、自分に出来ることは・・・。
刑事「ぜ、銭形警部!怪盗シャルンが自首してきました!!」
銭形「な、な、な、なんだとぅ!?」
- 710 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/07/15(金) 23:20:31 [ unb9t.Hw ]
- この国に裁判制度はない。守護機関である警察が、全ての判断を下していた。
簡単な罰金刑から、極刑まで、全て。
銭形「・・・えっ!?」
ランケン「聞こえなかったのか?シャルンは極刑にすると言ったのだ。」
銭形「し、しかし、シャルンが盗みを働いていた相手は、悪党どもだけです!
しかも、その金は各地の孤児院や教会、医療機関に全額寄付されている事もわかりきっていることです!
その上で自首してきたのですよ!?極刑はやりすぎですっ!!」
ランケン「黙れ。たかがいち警部が、警視総監の私に意見するつもりかね?」
ナルビクの町に掲示された看板。
〜 ナルビク警察署よりのお知らせ 〜
2005年7月15日
1.要塞戦参加クラブが、神獣を取得できなかった問題に対処しました。
2.公開テストサーバーにおいて、夏休みクエストを開始いたしました。
3.下記の者を、窃盗罪により、極刑に処す。
怪盗 シャルン
ナルビク警察署
- 711 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/07/15(金) 23:21:32 [ unb9t.Hw ]
「怪盗シャルン、捕まったのか・・・。でも死刑なんて・・・。」
「私、羽毛詐欺にあった時、シャルンがお金を取り返してくれたわ・・。」
「うちのクラブ、倉庫荒らしにあった時、盗まれたものがそっくりそのまま返ってきた事があったよ。
あれもきっとシャルンが・・。」
街行く人々は、口々にシャルンの名をつぶやいた。
この告知を見て喜んでいるのは、、 悪党ばかりだ。
ナルビク警察署、最下層にある独房。深夜、一人の警部が酒を片手に奥へと歩を進めていた。
シャルンの前までくると、地面にどかっと腰を落ち着け、語りかける。
シャルン「よう、とっつぁん。」
銭形「・・・一杯付き合わんか?」
シャルン「・・・あぁ、いいぜ。てか、いいの?」
銭形「ん?ちょっと待て。お前何歳だ?酒飲める歳か?」
シャルン「歳聞いてる場合じゃないと思うんだけど・・。大丈夫、二十歳だよ。」
銭形「そうか。」
シャルン(ホントは17歳だけどな。)
乾杯はなし。二人はぐいっと飲み干した。
シャルン「とっつぁん、何で泣いてんだ?」
銭形「ば、ばーろー!泣いてなんかないわい!」
なんでここで酒が出てくるんだ?
シャルン「・・・俺、もしかして死刑なのか?」
- 712 名前: 珍獣日記7 投稿日: 2005/07/15(金) 23:22:53 [ unb9t.Hw ]
心は妙に落ち着いていた。死刑囚はこんな気持ちなのだろうか?
いや、、、 ティチエルから逃げる正当な理由が出来た事に、ほっとしているだけだ。
二人は黙って飲み続けた。追う側と追われる側、こうして酒を飲むのもまぁいいだろう。
酒も回り、二人はいろいろ話し始めた。自分の身上、立場は違えど自分の仕事、そして女性について。
シャルン「とっつぁん、頼みがあるんだ。」
銭形「ん?なんだ、俺に出来る事なら聞いてやるぞ。」
シャルン「まず、俺の剣は人目につかない所に廃棄してくれ。」
銭形「おう、わかった。俺に任せろ。」
シャルン「それと、俺が死んだ後、この仮面を売って、その金はナルビク教会に寄付してくれ。
俺の名前は伏せておいて、とっつぁんの名前でだぜ?」
シャルンは仮面を取り外した。
銭形「お、おいっ!今仮面はずすのかよ!まだ心の準備がっ!」
シャルン「女みたいな事言うなよ・・・。」
仮面を通して見た茶色の瞳、そして仮面を取り払った、素顔のままの茶色の瞳。
銭形「・・・シャルン、本当の名前はなんていうんだ?」
シャルン「マキシミン・リフクネだ。マキシでいいぜ、とっつぁん。」
- 713 名前: 珍獣日記8 投稿日: 2005/07/15(金) 23:26:19 [ unb9t.Hw ]
銭形「ひぐっ。えぐっ。ほえぐっ。」
シャルン「な、なんだよとっつぁん。変な声出して泣くなよ。泣き上戸だったのか?」
銭形「バーヤロォ!これが泣かずにいられるかってんだっ!!」
孤児院で育てられた事。
結婚を約束した女性と別れた事。
そして、悪党相手の泥棒。自分とは違う正義。自分とは違う信念。
悪党相手に戦っている点では自分と同じ。
でも、、 一方は追われ、捕まり、そして極刑。もう一方は刑を与える側。
牢屋の、内側と外側の正義。
俺の追う相手は正しかったのか?
銭形「まったく世の中どうなってんだ!根本的に間違っとる!
シャルン「お、落ち着けよ、とっつぁん。他の独房まで聞こえちまうぜ。」
銭形「警察の中も腐りきっとる!うちの警視総監なんかな、また若い女囲いやがった!」
シャルン「はははっ!警察もそんなことするのかっ!」
銭形「しかも教会のシスターだぜ!?相手も何考えてんだか!」
・・・教会?シスター?
シャルン「へー。とっつぁん、その話し詳しく聞かせてよ。」
銭形「聞きたいか?教会の借金肩代わりする代わりにな、そこの若い娘さんをもらったんだとよ。
ナルフリの隅にあるだろうが。あそこの古ぼけた教会兼孤児院のシスターだよ。」
・・・そうか、そうだったのか。俺はバカだ。なんで気づいてやれなかったんだろう。
無理やりにでも金を受け取らせれば良かった。
いや・・、あいつは受け取らない。そういうところに惚れたんだ。
もっと孤児院の事を、いや、あいつの事をわかってやるべきだったんだ。
・・・ホントごめんな、ティチエル。
- 714 名前: 珍獣日記9 投稿日: 2005/07/15(金) 23:28:13 [ unb9t.Hw ]
シャルン「あ、とっつぁん、そこのイカせんべい俺にも取ってくれよ。」
銭形「ん?あぁ。」
ゴソッ
・・・チャリ
銭形「ほらよ。」
シャルン「さんきゅーぅ。」
そのまま二人は飲み続け、語り続け、いつの間にか日が昇ってくる時間になっていた。
シャルン「とっつぁん、そろそろ戻らないとまずいんでない?」
銭形「・・・そうだな。」
シャルン「さっきの約束、忘れないでくれよ。俺は怪盗シャルンとして刑に臨む。
だから、生きている間はこの仮面ははずさない。
でも、俺が死んだら、、 頼むよ、とっつぁん。」
銭形「おう、任せろ!約束は必ず守る!」
そう言い残し、涙で腫れたまぶたをこすりながら、銭形は立ち去った。
シャルン「・・・ごめんな、とっつぁん。」
左手に握り締めた牢屋の鍵を見て、そうつぶやいた。
看守室のドアをしめ、銭形は静かにつぶやいた。
銭形「・・・生き延びろ、マキシミン・・・。」
- 715 名前: 珍獣日記10 投稿日: 2005/07/15(金) 23:30:40 [ unb9t.Hw ]
− 翌朝。
ランケン「シャルンに逃げられただとっ!?」
銭形「はっ!大変申し訳なく思っております!」
ランケン「わざわざ自首してきた奴を逃がすとは愚の骨頂!どう責任を取るつもりだっ!」
銭形「はっ!銭形幸一、責任を取って辞職させて頂く所存にありますっ!」
胸ポケットから辞表を取り出し、差し出す。
ランケン「ほぅ?潔いものだな。わかった、受理しよう。」
銭形は警察署を後にした。
− その夜。
警視総監ランケンの家に、騒ぎが起こった。
執事「ラ、ランケン様!玄関にこんなものがっ!!」
〜 予告状 〜
前略 ランケン殿
本日23:59、ナルビク教会の姫君を頂きに伺います。
怪盗シャルン
ナルフリでは、一人の青年が、教会の前に佇んでいた。
自分を拾ってくれた孤児院。一緒に育った女性、金の為に奪われた、最愛の人。
相手は警視総監。そして、国の守護機関である警察。
たった一人で敵うわけがない。誰しもがそう思うだろう。
自分自身でも、そう思っている。旅を共にしてきたスムマヌスは警察に押収された。
孤児院においてあった、昔自分が作った遊び用の木刀を持って、乗り込もうとしているのだから。
それでも、やるのか?
答えは決まっている。もちろん、やるさ。
待ってろよティチエル。すぐに行くからな・・。
ランケンの邸宅前に立つ。
シャルン「今日は派手にいくぜ。」
シルフランス!
風の龍が正門を突き破った。
- 716 名前: 珍獣日記11 投稿日: 2005/07/15(金) 23:33:45 [ unb9t.Hw ]
予想通りの警備の数、そして、想像以上だった自分の強さ。
今、自分には確固たる目的がある。五感の全てが、研ぎ澄まされていた。
ティチエルがいる方向もわかる。警備が厚い方向へ進めばいいのだ。
風を操り、雷を操り、シャルンは正面から突き進んでいった。
ドカッ!!
最上階の部屋の扉を突き破る。月の明かりだけが差し込む、ベットだけの寂しい部屋。
暗い部屋の隅で、怯えている一人の女性。
シャルン「・・・見つけた。」
ティチエル「・・シャルン!?どうしてここへ・・!?」
シャルン「何も言うな。」
ティチエル「私はここで幸せに暮らしているの!だから・・。」
シャルン「幸せに暮らしている奴が、こんな所に閉じ込められるのか?
涙で瞼が腫れてるぞ?」
ティチエル「・・・。」
シャルン「ティチエル、連れて帰るぞ。いいな?」
ティチエル「・・・はいっ!」
ランケン「そこまでだ。」
シャルン「!! ・・ちっ。」
振り向くとそこには、人間の警視総監と、黒いローブを背負った、人間以外のもの。
シャルン「・・・まずいな。」
直感がそのまま言葉になる。
アイツは、魔道を追い求めて、人間ではいられなくなった者だ。
- 717 名前: 珍獣日記12 投稿日: 2005/07/15(金) 23:35:43 [ unb9t.Hw ]
リッチ「その娘は我が魔力を増幅する為の材料。渡すわけにはいかぬ。」
シャルン「・・・なんだと!?」
ランケン「そんな小娘に興味はない。その娘の中にある、魔力が欲しいだけだ。」
シャルン「・・・てめぇ!!」
背中の木刀で切りかかる。渾身の力を込めて連撃を叩き込んだ。
リッチは左手を伸ばし、前面の空間に魔力の壁を形作っていく。
木刀が粉々に砕け散った。
シャルン「・・くっ!」
俺の魔法だけじゃアイツには通じない。・・・武器もない。
シャルン「・・・ここまでか。」
ティチエルと2人、共に逃げ切るのは不可能だ。
でも・・・、ティチエルだけは無事に逃がしてみせる。
右手に力を込める。黒い風が、シャルンの右手を覆っていった。
・・ミスティックタッチ。これが当たれば・・。
シャルンが右手を振り上げた、その時。
ガシャーン!!
ガラスを突き破る音がした。皆、一斉に振り返る。
謎の男「そこまでだっ!!」
ランケン「な、何者だっ!?」
謎の男「私の名は怪盗Z!か弱き女性を傷つける悪党どもめっ!私が成敗してくれるわっ!」
ランケン「・・・」
リッチ「・・・」
ティチエル「・・・」
シャルン「・・・とっつぁん、その仮面、マジ似合わねーよ・・。」
- 718 名前: 珍獣日記13 投稿日: 2005/07/15(金) 23:37:48 [ unb9t.Hw ]
Z「シャルンよ!これを使えっ!」
銭形が放り投げたのは、緑色に輝く一本の魔剣。
シャルン「とっつぁん・・、持ってきてくれたのか。」
警察に没収されていたはずの、魔剣スムマヌス。
シャルン「わざわざ壁をよじ登ってきたのか・・。結構根性あるね、とっつぁん。」
Z「だ、誰のことだ!」
ランケン「一人が二人になったところでどうするつもりだね?」
リッチの右手から強烈な魔力が放出された。
Z「ぐわっ!」
シャルン「大丈夫かっ!とっつぁん!」
Z「わ、私はとっつぁんなどではなーい!」
シャルン「よし、平気だな。とっつぁん、ちょっと下がっててくれ。」
Z「ばかやろう!さっさと逃げるんだ!」
シャルン「大丈夫だ、とっつぁん。1対1なら・・俺は負けない。」
リッチ「フッフッフ・・・。人間の攻撃など効かぬ、効かぬ。」
シャルン「だったら喰らってみるか?」
− マキシが剣を天に掲げる。月の光が、スムマヌスに吸い込まれた。
シャルン「我が一族に伝わる魔剣、見せてやろう。」
− スムマヌスが、月と共に天より降り注いだ。
五 花 月 光 斬 っ ! !
- 719 名前: 珍獣日記14 投稿日: 2005/07/15(金) 23:39:22 [ unb9t.Hw ]
バリンッ!
リッチ「ぐおぉぉぉぉぉおお!!」
バリンッ!
シャルン「砕け散れ。」
バリンッ!
リッチ「がぁぁぁああっ!」
バリンッ!
リッチの体は、粉々に砕け散った。
ランケン「なっ・・!?」
シャルン「ランケン殿、ナルビク教会の姫君、確かに頂いた。」
ランケン「くそっ・・。待てっ!」
シャルン「さらばだ。」
3人は窓から飛び去り、闇夜に消えていった。
シャルン「俺の事、逮捕しなくていいのかい?とっつぁん。」
Z「俺はいま警察の人間ではない。辞職してきたからな。ただの一般市民だ。」
シャルン「・・・俺はこのまま、元の怪盗シャルンに戻るつもりだぜ?」
Z「この前オマエは自首してきた。あれでは自分で捕まえたとは言えん。
俺もこのまま警察に戻る。俺の目的は、この手で、オマエを逮捕する事だ。」
Z「・・・と、銭形って奴が言っていた気がする。」
シャルン「あ、まだ怪盗Zになりきってたのね・・。」
- 720 名前: 珍獣日記おわり 投稿日: 2005/07/15(金) 23:40:46 [ unb9t.Hw ]
ティチエル「シャルン、ホントごめんね・・。」
シャルン「ん〜、ちょっと違うな。」
ティチエル「え?」
シャルン「今まで俺が力になれた人は、みんなこう言ってたよ。ありがとう、って。」
ティチエル「・・ありがとっ!」
この笑顔を見るのも久しぶりだな。ティチエルは心から微笑んでいた。
− ナルビクの夜の街。
警視総監が退職、次の警視総監は誰々です、の告知が張り出された以外、
ナルビクはいつも通りの陽気さを保っていた。
先日の出来事は何もなかったように、聞きなれた叫び声がこだまする。
銭形「まぁてぇぇぇえい!!シャルーン!!」
シャルン「はははっ!あばよっ!とっつぁん!」
スムマヌスを背負い、暗闇の中を疾走する仮面の男。
そしてもう一人、怪しげな仮面をつけた、刑事見習い。
二人は信じられない速度で、夜の街を駆け抜けていった。
おわり。
- 721 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/16(土) 00:04:03 [ 8CeM/4h. ]
- さぁぁぁっすが珍獣さん!
d(・∀・)bGJ!
いろいろ言いたい事ありますが整理しきれないのでやめます!ハイ!
次回作にも期待(*´Д`)
- 722 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/16(土) 01:52:22 [ NtmKLg0I ]
- ->>720
GJ
凄いですね。
ルパンと銭形を思い出してしまった。
- 723 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/16(土) 15:21:14 [ GXcPHGuQ ]
- 珍獣さんGJ!
しかし姫ならピンじゃな(略
- 724 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/16(土) 22:10:45 [ /Xw3dTJw ]
- 〜黒ボリスとルシアンの一日〜
ある日
ルシアンとボリスは二人仲良くワイルドキャットを狩っていました。
ル「ねぇねぇ、ボリス」
ボ「何だ、ルシアン」
ル「僕達のやってることってね。」
ボ「あぁ。」
ル「猫の虐殺なんじゃないの?」
ボ「気にするな。 魔 物 だ。」
こうして、
今日も今日とて猫耳作りのために
ワイルドキャットは狩られるのでした。
めでたしめでたし
- 725 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/16(土) 22:20:55 [ /Xw3dTJw ]
- 〜黒ボリスとルシアンの一日 2〜
今日も今日とて
ルシアンとボリスはワイルドキャットを狩っていました。
ル「ねぇ、ボリス。」
ボ「何だ、ルシアン。」
ル「何でそんなに猫耳にこだわるの?」
ル「何か理由でもあるの?」
ボ「いや。」
ル「じゃあ、何故。」
ボ「完全なる趣味だ。」
こうして
またルシアンとボリスはワイルドキャット狩りにいそしむのでした。
めでたしめでたし
- 726 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/17(日) 07:15:02 [ 8t7k9YCo ]
- 〜黒ボリスとルシアンの一日 25日目突入〜
今日も今日とて
ルシアンとボリスはワイルドキャットを狩っていました。
ル「ねぇ、ボリス。」
ボ「何だ、ルシアン。」
ル「一体いつまで狩るの?」
ボ「合成が成功するまでな」
ル「何連続失敗したかなー」
ボ「・・・・・・・」
ル「もう露天で買っちゃおうよ」
ボ「いや。作ることに意義がある」
こうして
またルシアンとボリスはワイルドキャット狩りにいそしむのでした。
めでたしめでたし
>>724.725さんとは別人です。
- 727 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/17(日) 11:54:12 [ WDD3J10E ]
- 〜黒ボリスとルシアンの一日 32日目〜
今日も今日とて
ルシアンとボリスはワイルドキャットを狩っていました。
ル「ねぇ、ボリス。」
ボ「何だ、ルシアン。」
ル「その・・・・ね。」
ル「一ヶ月以上もアクシピター放ったらかしにしてたら
流石にまずいんじゃないかな?」
ボ「あぁ。まずいな。」
ル「ね?だから流石にここらで引き上げ・・・」
ボ「黙 れ ! 小 僧 !」
こうしてこの一喝により
またルシアンとボリスはワイルドキャット狩りにいそしむのでした。
めでたしめでたし
- 728 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/19(火) 22:03:12 [ f1622I1Q ]
- >>727
腹の底から笑いますた。
- 729 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/20(水) 15:32:16 [ a2balWJc ]
- 〜黒ボリスとルシアンの一日 52日目〜
今日も今日とて
ルシアンとボリスはワイルドキャットを狩っていました。
ル「('A`)ヴァー」
ボ「どうした、ルシアン。」
ル「ボリス・・・もう君の行動に付いて行くのあらゆる意味で限界・・・」
ル「僕は一人でナルビクへ帰るよ・・・」
ボ(駄目だ!・・・このままだとルシアンにあきれられた男として
後世に名を残してしまう・・・っ!!!)
ボ「待て・・・ルシアン。俺の話を聞いて欲しい。」
ル「ん――――――――――、まぁ最後に一つだけなら・・・」
ボ「俺はお前の事を大事な大事な親友だと思っている。」
ル「・・・」
ボ「護衛兼、親友としての立場をこれからも保っていきたいと思っている。」
ル「・・・」
ボ「ルシアン・・・お前は俺のそんな好意を踏みにじるのか・・・?」
ル「・・・ごめん。僕が間違ってた。」
こうして
またルシアンとボリスはワイルドキャット狩りにいそしむのでした。
めでたしめでたし
ル「・・・でも、それと猫耳となんの関係があるんだろ・・・」
- 730 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/07/22(金) 09:19:40 [ c7R24Wt. ]
- 自分のサイトにてちょっとづつ続き載せています。
こちらへはある程度話に区切りが付いたら載せる予定です。
>>700さん楽しみにしていたらごめんなさい。
別の話と平行して書いているので、終わりは少し後になりそうです(-_-;)
- 731 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/07/29(金) 21:29:56 [ AGhWBGgU ]
[ パートナー ]
−ペット村。
龍泉郷の奥にある、不思議な動物達が住む村。
彼らはモンスターと違い、人間に不思議な力を与えてくれます。
古来より高名は冒険者は、旅のお供としてこの村の動物達を連れていくのでした。
そんな中、一匹の変わったパンダのお話です。
彼の名は明月。
明月はよくいじめられました。コロコロと転がって行く姿が面白いから、と。
−2歳の春。
食いしん坊の明月は、好物の笹の葉を持ち歩くようになりました。
いつも食べ物を持ち歩いているので、周りの子供達によくからかわれました。
体もどんどん大きくなっていきます。
もしかしたら、このままハニーベアになるんじゃないだろうか・・。
そう思った時期もありました。
−3歳の春。
後ろから石を投げつけられても怪我をしないように、亀の甲羅を背負うようになりました。
でも、逆に面白がって石を投げつけられました。
−4歳の春。
見られるのが嫌で、頬かむりをして顔を隠すようになりました。
いつも、下を向いて歩くようになっていました。
そんな明月にも、好きな子がいました。
明月はジェスターが大好きでした。ジェスターは村中の人気者。
そして、明月をいじめる事もなく、それどころか助けてくれる。
遠くから見ているだけでも、明月は幸せになれました。
- 732 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/07/29(金) 21:31:28 [ AGhWBGgU ]
ある日、村に一人の魔法使いがやってきました。
どうやら、ペットを選びにきたようです。
一通り村中を見渡したその魔法使いは、ジェスターの目の前で立ち止まりました。
ていてい「きゃ〜♪この子がいいですぅ〜♪」
その魔法使いは、半ば強引に、ジェスターを抱え上げました。
そしてはしゃぎながら、ジェスターを連れて行ってしまいました。
ジェスターが悪い魔法使いに連れ去られてしまう。
明月は必死に走って追いかけました。
魔法使いは村の外に出ると、ナルビクへのゲートを開きました。
魔法使いとジェスターはゲートの中へと消えました。
明月はゲートの直前まで走りました。右手を伸ばし、ゲートに触れる直前、
石につまづいて転びました。
ゲートは消えました。
泣きながら、地面を何度も何度も叩きました。
- 733 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/07/29(金) 21:32:54 [ AGhWBGgU ]
風の噂で、ペナイン森5に最近あの魔法使いが通っている事を聞きました。
明月(ペナイン森5までなら、、 行けるかもしれない。)
明月は、その日のうちに出発しました。
モンスター達を避け、慎重に、慎重に歩を進めました。
夜はシクルに絡まれないように、甲羅に隠れて眠りました。
3日目の朝、ペナイン森5の入り口に着きました。
明月(つ、着いたぞっ!)
明月は入り口の前に座り込みました。中に入るのは危険だからです。
ゆっくり、ここで待つことにしよう。
もしジェスターに会えたら、たまたま通りがかった、って言おう。
・・・でも。
「・・誰かご主人様を助けてあげて!」
森の奥から、懐かしい声が聞こえました。叫び声でした。
明月は立ち上がり、森の奥に走り出しました。
- 734 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/07/29(金) 21:34:13 [ AGhWBGgU ]
ジェスター「ご主人様起きて!」
ていてい「・・・ムリ」
一匹のドラグーンが、一人の魔法使いを仕留めました。そのペットが、助けを呼んでいます。
でも、周りには誰もいませんでした。
ドラグーンが、ジェスターにも止めをさそうとしています。
拳を振り上げ、ジェスターに向かって突き降ろしました。
ゴツンッ!!
・・・
ドラグーン「痛ぇ!!」
ジェスターの上に、白いモコモコが覆いかぶさっていました。
モコモコは、背中に亀の甲羅を背負っていました。
ドラグーンの一撃は、甲羅に阻まれました。
明月でした。
ジェスター「明月っ!?」
明月は立ち上がると笹を振り回し、ドラグーンを追い払おうとしました。
ブンブン・・・ブンブン・・・
明月(・・くるな!くるなっ!!)
ドラグーンは笑いながら見ていました。
・・・バリッ
ドラグーンの顔から笑みが消えました。
笹の上に、巨大な雷球が出来ていました。
- 735 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/07/29(金) 21:35:32 [ AGhWBGgU ]
ドラグーン「・・コイツ、魔法が使えるのか!?」
ドラグーンは仲間を呼びました。と同時に、明月の雷球で倒されました。
ドラグーンの仲間が2匹走ってきました。
2匹のうち、1匹を雷球で倒しました!
−仲間が、3匹走ってきました。
4匹のうち、1匹を雷球で倒しました!
−仲間が、5匹走ってきました。
8匹のうち、1匹を雷球で倒しました!
−仲間が、8匹走ってきました。
明月達は、15匹のドラグーンに囲まれました。
ガクガク・・・ブルブル・・・
明月は、泣きながら笹を振り続けました。
ジェスターの前に立ちはだかり、怖くて目はつぶったままでしたが、
必死に、必死に笹を振り続けています。
ブンブン・・・ブンブン・・・!!
殺気立ったドラグーン達は、一斉に明月に襲いかかろうとしました。
−その時。
「待てっ!!」
明月の背後から声が聞こえました。
ドラグーン達が向こうから走ってくる男に目をやると・・・
危険を察知して散り散りに逃げて行きます。
明月「!?」
後ろから物凄い勢いで、人が走ってくる足音が聞こえます。
「伏せてろっ!」
明月とジェスターは、亀の甲羅に隠れました。
− フローズンスレイ!
巨大な氷の刃が、ドラグーン達を一瞬で薙ぎ倒しました。
・・そして、ドラグーンの仲間は、もう現れませんでした。
「坊主、平気か?」
明月はびっくりしながらも、コクリと頷きました。
- 736 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/07/29(金) 21:37:23 [ AGhWBGgU ]
男は魔法使いの鼻をつまみ、無理やりリバイブドリンコ(特売)を飲ませました。
ていてい「・・うぉっぐ、げふうん。」
ボリス「ほら、ていてい起きろ、こんなところで寝てると危ないぞ。」
ジェスター「あ、ありがとう!」
ボリス「礼を言うならそいつに言うんだな。」
男は剣をしまうと、明月を見て、周りを見渡しました。
ボリス「ん?坊主、お前のパートナーはどうした?」
明月(パートナー?主人の事か。)
明月「・・・ボクは一人だ。」
ボリスが信じられないといった顔をする。
ボリス「・・・お前、たった一人でここまで大きくなったのか??」
明月はそっぽを向いた。好きで大きくなったんじゃないやい。
ボリス「俺の名前はボリスだ。よかったら名前を教えてくれ。」
明月「・・・明月。」
ボリス「よし明月、よかったら俺のパートナーになってくれないか?」
明月「・・・人間の奴隷なんかになりたくない。」
ボリス「違う。パートナーだ。俺の力になって欲しいんだ。」
ボリスが明月の前に跪き、右手を差し出した。
- 737 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/07/29(金) 21:39:59 [ AGhWBGgU ]
ボリスは明月を差別しませんでした。ハニーベアを仕留めた時は、一緒にハニーベア焼きを食べ、
ゼリーキングを仕留めた時は、一緒にスパイシーチキンを食べました。
仲良く、半分ずつ。
ボリスは強かった。誰よりも。
以前、ボリスが一人で、クノーヘンを仕留めたのを、明月は見たことがある。
戦う前に、明月は怖くて逃げようとしました。でも、ボリスは笑って明月に言いました。
ボリス「どうした?女の子の前じゃなきゃ戦えないのか?」
明月は震える足を抑え、ボリスの横に立ちました。
ボリスは冒険者の間でも有名で、そのボリスが選んだという事で、明月を馬鹿する者はもういませんでした。
ペット村にたまに立ち寄る事があると、みん明月の間に集まり、冒険の話しをせがむのでした。
今日もギルドから、ボリスに仕事の依頼が入ります。
−反乱を起こしたエシェルト伯爵、及びその一味の制圧。
今、二人の目の前には、キメラと化したエシェルト伯爵。
そして、ドラグーンとは比べ物にならない程、強く、恐ろしいモンスター達。
でも、怖くて震える事はありません。最高のパートナーが、すぐ傍にいたから。
ボリス「・・行くか、明月。」
−グラシア!
空気中の水分が、氷塊となって回りの全ての敵に降り注ぎました。
そして、明月はボリスの横に立ち、元気に笹を振り続けています。
ブンブンッ!ブンブンッ!
おわり。
- 738 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/08/07(日) 02:52:38 [ GaANBU2. ]
- GJ!
ていていの強引さがイイ・・・っ(*´д`)
- 739 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/08/07(日) 04:45:47 [ U3soeDRM ]
- ルシ「この箱僕が開けたーい」
ミラ「あ、開けるな!!モンスターが出てきたらどうするんだよ」
ルシ「大丈夫だよ」
ごごごごご
謎箱からクノが出てきた。
ボリス「馬鹿やろー」
クノは勢い欲襲い掛かってきた。
イスピン「きゃっ」
身の軽いイスピンは弾き飛ばされた。
シベ「危ない」
身をていしてイスピンを抱きしめるシベリン。
シベ「大丈夫かい?ハニー」
どさくさに紛れて太ももを撫で回している。
イスピン「もう大丈夫だから」
シベに向かってナヤとティチエルの見事なコンビネーション呪文が降りかかる。
ナヤ「アンデット」
ティチ「ヒール ヒール ヒール ヒール」
シベ「・・・・・・・・・・・」
マキシ「ふっ。自業自得だ」
倒れたシベを無言で踏みつけるミラ女王様
クノ「ごめんなさい」
クノは恐れをなして去っていった。
ルシ「ほらね。大丈夫だったでしょ。あははははは」
シベ「早く復活してくれよー(泣)」
そのままシベリンは町に飛ばされたのは言うまでもない。
- 740 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/04(日) 21:11:03 [ pzyvjlD2 ]
- 「うわ、ミラクルに殺された・・・」
TWを始めて間もないLv.6ルシアン。ペナイン森1に足を踏み入れ、調子こいて歩きまわっていた
そうしたら、ミラクルに遭遇。行けると思い攻撃。しかし、囲まれて死ぬ
「早速死ぬなんて・・・」
しょうがない、町に戻るしかないかと思ったそのときだった。
ナヤさんが通る。そして、バイオレットハーブをくれた。
そして僕は助かった。
「あ、ありがとう!」
そうすると、ナヤさんは何も言わずに去って言った。
彼女の名前も見る余裕すらなかった。しかし覚えている。
彼女の服は灰色っぽくて目立たなかったが、髪の色は水色っぽかった
そして両手には緑の細長い剣を持っていた。
僕はまだそのとき知らなかった。その人がとんでもない人だなんて
提案。これを元にリレー小説っぽい行動でもしないかね
- 741 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/05(月) 23:11:19 [ 3WlFlf9M ]
- それからしばらくの間は自重して、
ペナイン森4で黙々とワイルドキャットやリーフゼリッピ、パピィルームなんかを狩っていた。
チンチロリーン
「お、猫仮面だー」
早速装備する。売ると結構高いけど、頭アクセはまだ持ってないし、丁度良かったかな。
以前にレアドロップした物理防御8の焼き栗帽子と共に、当面の主力装備となるだろう。
Lv.は8を超え、僕はそろそろとこの世界に慣れつつあった。
とは言っても未だにPTを組んだ経験はないし、そもそも誰かと話したことがなかった。
「なんかねー…気後れしちゃうんだよね…」
呟きつつ、ちょっと冒険してプラバに手を出す。ちょっと痛いけど、どうにか倒せるな…
ウイングクリスタルに攻撃して武器の耐久値が削れていることに驚いたり、
メリーベリーの樹は状態異常魔法でもベリーを落とすことに気付いたり、
ゼリークリームやキノコを使うと回復することを覚えたり。
ちょっとずつ、僕は慣れてきていた。
>>740
このナヤは200染色のうえモナレジェンド装備という理解でよろし?
- 742 名前: 740 投稿日: 2005/09/10(土) 10:08:40 [ JVnrrtSA ]
- とある日、祝福のダンジョンに行って見た。初めて、今まで一回も行ったことが無かった
とりあえず、祝福のダンジョン2に入ってみる。
Lv.9の僕にとっては結構つらかった。ハゼ以外がとても強く感じる。
とりあえず、待機室に戻る。そうすると、頭の上の噴出しに
「祝福2PT募集 当方Lv.10 1:1をお願いします」
と掲げているティチがいた。1:1の仕方は公式HPを見ていたので分かったので、してみた。
僕にとってはちょっとした冒険だった。思えば、いつかあったナヤさん以来、会話したのは2人目だ。
ちょっと話して、PTを組んで祝福2でがんばった。
そのティチさんは回復もしてくれるし、バリアで相手から受けるダメージも減るし、狩りがとても楽だった。
PTの楽しさを知った。
>>742
その通りです。
- 743 名前: 音 投稿日: 2005/09/10(土) 15:20:36 [ /rkLQIdE ]
- ピロリンッ♪
軽快な音と共にEXP OVERの文字が頭上に浮かんだ
「おめでとうございます」
消えかかっていたバリアをかけ直しつつ、ティチさんが微笑む
「ありがとう♪」
はじめてのチームは今までで戦った時間の中で一番楽しかった
けれど徐々に強くはなっていくが、流石に体の疲労も結構溜まっていた
「結構戦いましたね。そろそろ街に戻りませんか?」
「うん、そうだね」
ティチさんも同じような考えで、提案を受け入れると周りにあるアイテムを拾い集める
どっさりと重い収集品といくつか出た武器を持って一度ティチさんと別れる
『そちらはライディアですか?』
街に戻ってティチさんからチームチャットが届いた
『はい、ティチさんはどこに居るのですか?』
『私はカウルに居ます。困りましたね、私まだライディアには行けないです』
『カウルですか』
カウル・・・少し前にこの世界の街について
僕と同じ初心者さんに教えてる内容をこっそり聞いた
確かライディアから南東に向かえばカウルがあるはずだ
『分かりました。少し時間はかかると思いますが僕がカウルに向かいます』
『はい、気をつけてくださいね』
回復アイテムを少しだけ補充して僕はライディアのワープゲートをくぐった
面白そうだったので参加〜
- 744 名前: 741 投稿日: 2005/09/10(土) 18:54:32 [ sWhAqLAo ]
- 「ツいてない…」
僕はまたしても死んでしまっていた。
黒っぽい人型のモンスターがいたので、何だろうと見ていたら
近寄ってきて攻撃されて…モンスターの名前はデスプレタというらしい。
カウントは20を切った。うう…またここまで来るのは一苦労だ…
と、画面横から一人のプレイヤーが走ってきた。赤紫の派手なボリスさんだった。
いきなり僕は生き返る。彼がバイオレットハーブを使ってくれたのだろう。
そのままボリスさんは連でデスプレタをやっつけ…
ようとしたら眠らされて、結局倒すのに5分ほどかかってしまっていた。
その間にボリスさんと色々話した。
ボリスが新スキルを覚えるためにはデスプレタのドロップアイテムが必要なので、
露店で買おうとしたら売っておらず、自分で探そうにも毎度毎度デスプレタは沸いてなくて
やっと今見つけたところなんだそうな。
僕が「カウルに行こうとしている」と言ったところ、そこまで護衛しようかと言ってくれた。
「まだLv.10くらいなら、セルバス2の辺りが辛いはずだしさ」
ありがたくその提案に乗らせてもらうことにした。
- 745 名前: 音1/2 投稿日: 2005/09/12(月) 23:43:10 [ NMzISDb6 ]
- キィィィィンッ
乾いた音が鳴り響き、ポイズンスコルピノの尾が宙を舞う
ボリスさんに連れられて僕はセルバス平原を進んでいた
途中襲ってくる蠍や牛の顔をした蜂は恐かったけど死ぬ程じゃない
襲い来る敵を(主にボリスさんが)ばったばったと切り倒しながら歩き続けた
「そろそろ夜が近くなってきたな・・・」
そう言ってボリスさんが立ち止まり、空を見上げると紅く染まった空が少しずつ黒く光を失っていた
「カウルまではどれくらいかかるんでしょうか?」
「もうすぐのはずだ。今から急げば夜半には着くと思うが」
「危険・・・ですか?」
暗くなれば当然敵の接近にも気づきにくい
不慮の死を招かないためには今動くのは危険なのかもしれない
「けれど、急ぐんだろう?・・・な〜に、少し進めば町の結界で敵も弱くなってくるさ」
「待ってる人がいますので、無理を承知で・・・お願いします」
「安心しろ。このへんなら俺が死ぬ事はない、多分な」
最後の言葉に苦笑しつつ、僕は歩き始めたボリスさんに続いた
- 746 名前: 音2/2 投稿日: 2005/09/12(月) 23:43:44 [ NMzISDb6 ]
- それから5分程経った頃だろうか、ふと一際明るい光が見えた
他の人が居るんだろうか、進んでいた方向から少し離れ僕は好奇心でそちらに向かった
「・・・ルシアン!?」
ふいに離れた僕にボリスさんが声をかける
「え!?」
それと同時に前方の光が何か分かる
「白い・・・ホースビー?」
陽の落ちた闇に光を放つそのモンスターは名前をユニピと言った
ユニピは周りに連れたホースビーと共に僕に強襲する
「危ない!!」
群れが僕を襲う瞬間、ボリスさんが僕を突き飛ばす
突き飛ばされた僕は転がり、すぐさま体勢を整える
「ぐっ・・・ルシアン、離れていろ」
群れの攻撃に耐えつつボリスさんが指示を出す
「は、はい」
すぐさま走って離れるとボリスさんの剣がキラリと光る
「・・・吹き飛べえええ!!!」
地面に大剣が突き刺さると地面が割れ、炎が吹き出る
その岩と炎の放出にユニピたちは吹き飛ぶ
すぐさまボリスさんは浮き上がった岩をタンタンと登りユニピの眼前に迫る
「眠れ・・・」
高速の6連撃・・・ユニピの体はばらばらになり光の胞子となって消えた
「・・・・・・・・・ふぅ」
周りの安全を確認するとボリスさんが一息つく
「全く・・・危険だから離れるなと言っただろ」
「ご、ごめんなさい」
「いや、いい。町が近くなったからって俺も油断してたしな。さ、急ごう」
ボリスさんはそれ以上何も言う事なくまた同じように歩いた
やや経って、カウルの町の光が見えた。時刻はすでに深夜になっていた
- 753 名前: 740 投稿日: 2005/09/16(金) 20:59:47 [ MEfHdnoA ]
- カウルについた。かなり時間がかかってしまった。
とりあえず、マップを見て相手のティチさんの位置を把握、ティチさんと落ち合った。
そのときだった。
あの灰色っぽい服で髪が水色の人がいた。
ただ、歩いているので武器が表示されていない。
でも、僕はその人があのときの人と分かった。
その人の後を追う。よし、あのときのお礼を言おう!
「あの・・・」
言おうとしたときだった。その人は一瞬にして姿を消した。僕は戸惑った
「え、人が消えたぞ!?」
冷静に考えてみれば、その人はWPでワープしていたようだ。あぁ、1:1でもしておけばよかった・・
だけど、その人がクラブに所属していることが分かった。
一瞬だけだったので、クラブ名までは分からなかった。だけど、何か絵が付いてた気がする。
僕は、あの人にお礼をしたい。忘れてるかもしれないけど、とりあえずしたい。
でも、いつになるんだろう・・・
- 754 名前: 741 投稿日: 2005/09/18(日) 10:13:05 [ Vld0iljY ]
- …それからまたしばらく、僕は自分を鍛えるのに専念した。
Lv.16から、大量の回復アイテムを持って祝福のダンジョン2に1日篭り、狩りまくった。
ティチさんも一緒だ。
途中からは寄与PTということになってしまったが
倒していくスピードはかなり早いので、経験値はあっという間に貯まっていく。
そうしてLv.19になった時、ティチさんに言われた。
「ここからは、経験値を全部スキルに振ってください」
「?何で?」
「ステータス再配分というものがTWにはあるそうなんです…」
そういえばどこかで聞いたような気がする。「再振りが巧くいかない」とかなんとか…
Lv.19までなら5000seedで何回でも再振りできるのか。
なるほどなるほど…
拾えるだけのアイテムと、レアドロップを満載して
僕はその日の終わり、ダンジョンから外に出た。
ティチさんはまだ祝福2で狩っている。何でもティチは習得できるスキルがやたら多いんだそうだ。
カウルに戻り、アイテムを売る。
「おっと、そういえばロイヤルゼリーはクエストで使うんだっけ…」
ホースビーから腐るほど出たロイヤルゼリー。以前は使い道があったらしいけど…
「しかし耳当てってのは使える装備なのかなぁ…」
これもホースビーからのレア。
焼き栗帽子と合わせると、すごく温かそうで気に入っている。ちょっと早い冬支度というか。
「物理防御がついてるけど…うーん…」
猫仮面とどっちがいいんだろ?と悩んでいると画面の右上でピコピコと1:1の表示が。
開くと
「あの、もし良かったらクラブ入りませんか?」
…どうしよう?
- 755 名前: P 投稿日: 2005/09/18(日) 23:06:31 [ q1OoR9Nk ]
- ひとまず、僕はその人の話を聞いてみることにした。
「あの・・・クラブ名はなんというんでしょうか?」
「す、すいません!クラブ名は『Freiheit(フライハイト)』と言います」
「フライ・・・ハイト?」
「はい、ドイツ語で『自由』という意味です。気取ってる感じがしますか・・・?」
「いえ、そんなことはないです!いい名前ですよ!」
実際、お世辞ではなくいい名前だと思ったし、ちょっと興味が出てきた。
それからその人と色々と話した。つい最近立ち上げたクラブで、まだ人が
少ないこと。クラブのマスター(クラマスと略すらしい)は自分だけど、や
っていけるか不安だということ。そして、キャラはイスピンだということ。
・・・・・・ここまで話を聞いておいて勧誘を断れるほど、僕は非情には徹し切れなかった。
「わかりました。クラブに入ります。」
「本当ですか!?ありがとうございます!!」
そのあと、海の谷で待ち合わせて加入の手続きをすることにした。
海の谷に着くと、もうイスピンさんが待っていた。
「すいません!待ちましたか・・・?」
「いえいえ、平気です。それじゃあ早速申請を・・・」
僕はイスピンさんにカーソルを合わせて、加入申請ボタンを押した。やり方は教わっていたけど
やっぱり少し緊張してしまった・・・。よし、次は挨拶をしないと!クラブチャットに切り替えて、と。
『ルシアンです!レベルはまだ19ですけど、よろしくお願いします!』
『イスピンです。頼りないクラマスかもしれませんが、こちらこそよろしく!』
おや、二人しか居ないんだろうか?
『今は皆ログインしてないから、また今度違う人に会ったら挨拶してね』
『わかりました』
加入したてで二人しかいなかったのは、少し拍子抜けしてしまったけど、どんな人がいるのか楽しみかも・・・。
お久しぶりです、Pです。覚えてる方は・・・居ませんよねorz
- 756 名前: 音 投稿日: 2005/09/19(月) 00:06:17 [ nyKwS6aw ]
- 「あ、そうだ」
並んで海の谷で座って話しているとイスピンさんが突然荷物を漁り始めた
「・・・?」
その様子を横でじっと見つめているとイスピンさんは1本の剣を取り出して僕に見せた
「ルシアン君、そろそろ20レベルだよね。さっき拾ったんだこれ。加入祝いにあげるよ〜」
そう言って僕の前に見せたのはルシアンがレベル20で装備可能となる武器「祝福のソード」だった
一見普通に見えるその外観だが鞘を取るとその刀身が美しく光を放つ
「とても綺麗ですね・・・ありがとうございます」
僕がお礼を言うとイスピンさんも嬉しそうにしていた
しばらくして、ティチさんから1対1が飛んで来た
『ルシアンさん、居ますか〜?』
『居ますよ〜。調子はどうですか?』
『バッチリです♪・・・それで、さっき言っていた再振りの事なんですけど・・・』
『うん、これから向かうんですか?』
『はい。ですからよろしければ一緒に行きませんか?』
『良いですよ。どこへ向かえばいいのでしょう?』
『ナルビクのフリーマーケットです。フリーマーケットはナルビクの北西にあります』
『はい』
『待ってますね』
1対1を終え、手もちぶさにコイン投げをして遊んでいたマスターに声をかける
「イスピンさん、僕一緒に遊んでた友達と一緒に再振りしてきますね」
「再振りって、ナルフリの?」
「はい」
「それじゃ私も一緒に行きます。お友達もクラブに誘えたら良いですしね」
「マスターそれが目的なんじゃないんですか」
「えへへ、友達が多いほうが楽しいでしょ?」
「はい、そうですね。それじゃ一緒に行きましょう」
僕たちは海の谷のワープポイントを使ってナルビクへと転送した
キャラクターで分けていると残りはマキシ、シベリン、ミラしか使えませんね
リレーなので名前付けは難しいと思いますが発展を考えると各キャラクターに名前があると良いかもしれませんね
- 757 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/20(火) 03:48:56 [ T55MURQk ]
- ドッペルゲンガーの森。
自らを模したそれは、精神を、そして身体を壊す。
だがそれらを犠牲にして得られる死地での経験は大きく、
僕もまた、そこに足を踏み入れることを決めたのが事の始まりだった。
両手に握る剣に鈍い鈍い衝撃が走る。
手を流れるどろりとした返り血はもはや気にならない。
顔を濡らすぬらりとした感触も視界の邪魔にならなければどうでもよい。
自分を殺したのはこれで23人、いや、24人目だったろうか。
『精神を壊す』
与太話だろうと思っていた。
そもそも『精神を壊す』なんてどんなだ、と。
この身は見習いとは言え騎士。その精神は不動であると信じていた。
その確信は脆くもわずか10分で崩れ去るとは思っても見なかった。
自分をドッペルゲンガーだと信じて疑わぬ『自分』を、
泣いて叫び命乞いをする『自分』を、
懺悔し助けを求める『自分』を、
数多くの『自分』を、
僕はその手に握る凶器で斬った。
森に迷い込み途方にくれる『ティチエルさん』を、
出口まで案内をすると言う『ボリスさん』を、
パーティーを組もうと笑みを向ける『イスピンさん』を、
数多くの『友達』を、
僕はその手に握る凶器で刺した。
それが虚像なのか、実像なのか。それを確かめる術を僕は持たない。
ただ出会ったものを殺す。
出口がどこにあるのかわからない。
そもそも出口が存在するのかがわからない。
自分が実像なのか虚像なのかすらわからない。
死にたくない。
怖い。
嫌だ。
帰りたい。
誰か。
誰か。
助けて。
・・・誰か?
自分を殺し、友を殺す僕は、『誰』に助けを求めればいいんだ?
- 758 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/20(火) 03:51:08 [ T55MURQk ]
- ルシアン、ドッペルゲンガーの仲間入りエンド。
永遠にさまようルシアン。
残念!
もうどれが本体でどれがドッペルなのか本人すらわからない、斬り!!
- 759 名前: 音 投稿日: 2005/09/21(水) 00:24:22 [ LDE1XXdc ]
- 「ハッ・・・・!!」
僕はベッドから飛び起きた
シーツを握り締める手はべっとりと汗に濡れていた
「・・・・夢か」
何かおぞましい、とても残酷な夢を見ていたような気がする
思い出そうとすると吐き気がして胃がキリキリと痛む
ふいに周りを見ますと真っ暗な部屋に昨日もらった祝福のソードが光っていた
いや実際には鞘の部分からわずかながら光がもれていただけだった
未だに震える右手を抑えてその剣へ近づく
窓の傍を通る時、小さな喧噪の音が聞こえた
ふと外を見ると未だにフリーマーケットの明かりは消えることなく灯っていた
外の空気に当たり一度だけ大きく深呼吸すると僕は剣を手に取った
鞘を取ると美しい刀身が先ほどの恐怖や不安を取り除くかのように僕を照らす
「・・・大丈夫、きっと大丈夫」
誰に向けた言葉でもない、意味を持った言葉でもない
ただそれだけをつぶやいて僕は剣を元に戻した
「夢だ・・・ちょっと恐い夢を見ただけだよ・・・」
「おはよう、よく眠れたかい?」
顔を洗いに行くとそこにはイスピンさんが居た
「はい、おかげさまで」
元気よく挨拶するとイスピンさんもうんうんと機嫌よく頷く
「でも昨日はずっと動いてたしね、体が疲れている感じだったらちゃんと休むんだよ?」
「はい。お気遣いありがとうございます」
昨日はあの後ティチさんとフリマで話してたから睡眠時間は短かったけど思ったより体は平気だった
イスピンさんと軽く話をして部屋に戻る
「さて、今日はどこに行こうかな♪」
出かける準備を済ませると僕は元気良く宿を飛び出した
- 760 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/25(日) 10:59:21 [ z0CblOTs ]
- 定期age
- 761 名前: 第一話 投稿日: 2005/09/28(水) 21:44:44 [ C8n9sL2s ]
- 「そこの美しいお姉さん私と一緒にお茶でもしませんか?」
「ウフフ。面白い人。」
微笑みながらそそくさと去って行く女性を眺めながらがっかりしている男が一人。
おそらく20歳前後だろうか。金色の瞳。後ろは束ねた燃えるような赤い髪。
かなりのハンサムで彼のセリフに少しでもセンスがあればほとんどの女性が誘いを受けるだろう。
「シベリンお腹減った。」
シベリンと呼ばれた赤髪の男が振り返ると。一人の少女が立っていた。
「わかったよ。ナヤ。」
ナヤと呼ばれた少女はうれしそうに微笑んだ。
歳は15歳。銀色に輝く髪。神秘的な紫の瞳。どこか異国的な雰囲気の美少女だ。
「飯食ったらシャドウアッシュに行かなきゃな。依頼が着てる。」
「うん。」
「時間通りだな。」
「はい。ルベリエさん。」
シベリンは自分がルベリエと呼んだ男を見た。
シャドウ&アッシュのアノマラド・ナルビク支部を担当しているギルドの首長。
金髪で容姿はなかなかのハンサムだが、無口でいつも何を考えているかわからなく不気味な一面も持つ男だ。
「依頼の内容だが。詳しいことは依頼主に直接聞いてもらいたい。」
「重大な任務ってことね。」
「そうゆうことだ。依頼主はアイアカン王国の現在の国王アーデル国王だ。」
ルベリエの発言に驚いているシベリンの顔。それを不思議そうに見ているナヤ。
「君達には我々が手配する船でアイアカン王国に向かってもらいたい。」
「あ、いや…。」
「悪いが断ることはできない。これは重要な任務なのでな。3時間後港に来て欲しい。わかったな。」
- 762 名前: 第2話 投稿日: 2005/09/28(水) 21:45:29 [ C8n9sL2s ]
- 「あ〜あ。面倒なことになってしまった。」
結局有無を言わさないルベリエの発言に反抗できるわけもなく任務につくことになってしまったのだ。
「今回の任務っていつもと違うの?」
「あ、ナヤは知らなかったのか。アイアカン王国っていうのは本々はレコルダブル連邦についていたんだけど…」
レコルダブル連邦。
大陸東南部のメリーゴールド半島とサファイア湾・アクアコラル諸島に散らばる都市国家の集合体で、レコルダブル、ドゥルネンサ王国、パルシュ王国、ルグラン王国、アイアカン王国の5つの国家により形成される連邦国家だった。
しかし、アイアカンが急に武力を強化し始めた。レコルダブル連邦は武力の増強をやめるように要求したが、アイアカンはこれを無視した上に連邦を脱退。以後連邦とアイアカンの間にはピリピリとした雰囲気が出ている。
「そこへの依頼にたった二人で…。変だわ。」
シベリンの説明を聞いた後にナヤが言った。
「なにかありそうだな。」
シャドウ&アッシュの首長室でルベリエは静かに黙祷をしていた。
「うまくいきましたか?」
ルベリエの声ではない。
「問題はない。そっちはどうだ?」
「順調ですよ。アクシピーター側の人間も誘い出しました。」
「そうか。さてと、そろそろ港に行かなければ。」
「そうですね。私は報告に向かいます。でわ。」
ゲームにも使えるようなストーリーにする予定です。
感想ヨロ
- 763 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/28(水) 21:46:08 [ C8n9sL2s ]
- 上げてしまった。スマソorz
- 764 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/30(金) 00:48:12 [ Jqw5yL36 ]
- >>761-762
>>740からのリレーのつもりで読んでいたからかなり違和感あった。
リレーのって打ち切りになったのか?
- 765 名前: 741 投稿日: 2005/09/30(金) 01:33:35 [ vYHM3pQY ]
- >>764
別にリレー小説やってる間は他の小説書くの禁止、ってわけじゃないんだし、
いいんでない?
ところで>>740からのリレー小説は
飽くまで「TWというゲームをしている比較的初心者のプレイヤー」の話だよね?
「TWの世界に存在しているキャラクターの物語」ではないわけで…
と、ちょっとツッコミ気味に確認してみる。
>>761-762
×アイアカン →○ハイアカン
×そうゆう →○そういう
×アクシピーター →○アクシピター
×でわ →○では
あとレコルダブル以外の連邦参加国が、すべて王国になっているのはどうなんだ?と思ってしまう。
リレー小説のキャラクター名の案でも出してみる
ルシアン :アーク
ナヤトレイ:クラップラック
ティチエル:tika(ちか)
ボリス :氷閃(ひょうせん)
イスピン :XIARO(しゃろ)
とか。
ナヤトレイ以外は初心者っぽい名前が良さげ?
しかしこれ、実際のキャラ名とかぶったらどうしようねぇ
- 766 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/30(金) 21:38:57 [ Qj/QlXfY ]
- ttp://gameweb2.nexon.co.jp/talesweaver/intro/intro_04_02_03.shtml
文字の間違えは言い訳しない。すまそ。
- 767 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/09/30(金) 23:24:55 [ Jqw5yL36 ]
- >>765
各キャラに名前があるのはいいと思う。
同じキャラクターでも重複できるし、
元のキャラクター設定に囚われすぎないで、独自のキャラを書きやすくなると思う。
ただ、何か特別なこだわりがないのであれば、ある程度統一感はほしいと思うが。
全員カタカナとか、漢字とか、アルファベットとか…。
それともMMOに基づくということでバラけていたほうがいいのかな?
- 768 名前: 741 投稿日: 2005/10/01(土) 00:47:57 [ z8JEsRqo ]
- >>767
>それともMMOに基づくということでバラけていたほうがいいのかな?
バラけてた方がいいと思うんだけど…
確か>>740の中に「TWを始めて間もない」云々とあったはずなので
=MMORPGをプレイしている、という話だと認識していたのだが。
いやま、単に一案を示したというだけなので
「こういうのどうだろ?」というのがあれば書いちゃえばいいんでね?
- 769 名前: 741 投稿日: 2005/10/01(土) 00:55:43 [ z8JEsRqo ]
- 連投スマソ
>>766
公式で誤字脱字起こしまくりなのか…orz
王国沢山+レコルダブルで連邦なのも公式だったのねorz
エラソーにツッコミ入れてゴメンよぅorz
- 770 名前: P 投稿日: 2005/10/10(月) 00:25:41 [ hlfJaJC. ]
- リレー小説の流れも止まってるようだし・・・。
ちょっと新作出来たんで投下してもいいですか?
- 771 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/10/11(火) 22:11:22 [ p3dvTGCc ]
- >>770
自由投下でいいと思います。
自分も完成したら割り込み投下しようと思ってましたし・・・。
- 772 名前: 定期的に 投稿日: 2005/10/11(火) 23:32:27 [ IGvkgH8k ]
- 埋もれすぎ
- 773 名前: 夢が消えたミラ 投稿日: 2005/10/12(水) 23:03:36 [ MO1Zyyt2 ]
- こんなスレがあったなんて…oyz
次は、匿名で書きまっす。
- 774 名前: P 投稿日: 2005/10/13(木) 05:14:42 [ /.DCuDwc ]
- >>771
了解です。
忙しい中で書いたので、かなり文が乱れているかも知れませんが、ご容赦願いますorz
また、今回は濃いシリアスなので、嫌いな方は読まない方がよろしいかとと思います。
んでは投下します。
- 775 名前: P 投稿日: 2005/10/13(木) 05:21:52 [ /.DCuDwc ]
- ごめんなさい、データ消えてましたorz
書き直すのでもう何日かお待ちください・・・
- 776 名前: 定期的に 投稿日: 2005/10/18(火) 21:55:01 [ YxSZerP. ]
- 定期age
- 777 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/10/18(火) 22:39:44 [ s.Gh1So2 ]
- 定期hage
- 778 名前: 珍獣 投稿日: 2005/10/21(金) 21:54:42 [ jRgs4fwQ ]
- |ω・`) リレー中のところすいません・・。
かなり長くてすいません・・。
(っ*・ω・)っ))るしわん、置いときますね。
- 779 名前: 珍獣日記 投稿日: 2005/10/21(金) 21:56:13 [ jRgs4fwQ ]
るしわん。
1匹の巨大なモンスターと対峙する、2人の男。
モンスターはフードとベールでその姿を包み、宙に浮かぶ剣で2人に襲い掛かった。
2人の男は盾で弾き落とし、返す刀でモンスターに斬りかかる。
ルシアン「召雷剣っ!!」 るしわん「円舞!」
モンスターは倒れ、霧となって消えていった。
ルシアン「おしっ!」
るしわん「・・・ん? あれって・・。」
モンスターが消えた後に、一本の剣が残されている。
るしわん「エ、エルシリオンだっ!!」
ルシアン「う、うおーっ、すげーっ!!」
ルシアン「るしわん、お前とっとけ。」
るしわん「えっ!?だってこの前エンシェントシールド出た時も、僕がもらったし・・。」
ルシアン「気にすんな。兄ちゃんは今でも十分強いからなっ!」
ルシアンは力こぶを作って、ニヤリと笑ってみせた。
- 780 名前: 珍獣日記2 投稿日: 2005/10/21(金) 21:57:40 [ jRgs4fwQ ]
今日はるしわんの就職活動の日。弟もついに社会人として働く時期がきたのだ。
家で吉報を待つルシアン。
ルシアン「無事に受かってくれますように・・。」
その時、ドタドタと走りこんでくる音が聞こえた。るしわんだ。
ルシアン「むっ!?その喜びようはっ。」
るしわん「兄ちゃん、アクシピターの入団試験受かっちゃったよ!」
ルシアン「ま、まじかーっ!?やったな!!」
2人で喜び合い、はしゃぎあった。龍泉郷で魚屋を営むルシアンにとって、自分の弟が
国の仕事、それもアクシピターに入団出来たなんて、とても誇らしい事であった。
よかった、弟もついに一人前だよ。
ルシアン「で、どんな仕事に就くんだ?」
るしわんの顔色が急に曇る。
るしわん「PKKerの部隊に配属されちゃった・・。」
ルシアン「えっ・・。」
アクシピターはこの国を守る為、さまざまな仕事をしている。
モンスターの討伐が主な仕事だが、裏の仕事として、PKerの討伐もあった。
基本は生きたまま逮捕して裁判にかけるが、当然、命のやり取りになることもある。
ルシアン「だ、だめだ!そんな危ない仕事!」
るしわん「兄ちゃん、PKKerが危ない仕事だってわかってるよ。
でも・・、街の人の為に働けるんだ。危ない仕事でも僕はやり通すよ。」
るしわん「それに僕も影でがんばってたんだ・・。見て。」
人気のない草原にルシアンを連れ出す。
るしわんが剣を構える。精神の集中に呼応するように、エルシリオンの切っ先が光に包まれていった。
剣から放たれた光は竜巻となり、周囲の全てを飲み込んでいく。
ルシアン「す、すげぇ!」
るしわん「ふっふっふ」
るしわん「相手が誰だろうがそんな簡単にはやられないさ!
僕はこれでこの国の人々を守るんだっ!」
- 781 名前: 珍獣日記3 投稿日: 2005/10/21(金) 21:58:52 [ jRgs4fwQ ]
るしわんがPKKerになるのを渋々了解したものの、やはり不安だった。
しかし、素直に嬉しい気持ちもあった。自分の弟が国の仕事に就いたのだ。
今日はるしわんの初仕事。最近、ドッペルゲンガーの森を不当占拠している輩がいるらしいので、
退去勧告に行くとの事。まぁ、新人の初仕事に危ない仕事は回ってこないでしょ。
とはいうものの、やはり不安なので、今日はこっそり後を付いていくことにした。
ルシアンがアクシピター本部の建物の影から覗き見る。
るしわんから聞いた出発の時間が近づくと、建物から8人の男女が続々と出てきた。
− 巨大な剣を背負った男。漆黒の闇を司る悪魔を従えた女。
ルシアン「み、みんなすげー強そうだな・・。」
るしわんを含め、8人のPKKer達は次々とドッペルゲンガーへのゲートをくぐっていった。
るしわんが背負っているのは、18歳の誕生日にプレゼントした羽かばん。
混乱の洞窟で4ヶ月間、こつこつとお金を貯めて買ってあげたんだけど・・。
ルシアン「なんか、るしわんだけ貧相に見えるな・・。」
実際にこの目で見ると、さっきまでの不安は嘘のように消えていった。
大丈夫。彼らならどんなPKerでも倒してくれるだろう。
ルシアン「よし、森の入り口でるしわんを待ち伏せてやろう!」
- 782 名前: 珍獣日記4 投稿日: 2005/10/21(金) 22:00:19 [ jRgs4fwQ ]
− アクシピター
ランケンの部屋のドアがノックもなく、無造作に開けられた。
フデンヌ「旦那!まずいことになりました。」
ランケン「何だ?」
フデンヌ「今回のPKer、いろいろと調べた結果が出てきたんですが・・。」
ランケン「偵察隊の話だとたいした事なかったんだろう?8人も行かせたんだ、十分じゃないか。」
フデンヌ「あいつら、サンスルリアから逃げてきた脱獄者です。」
フデンヌがFaxの束を差し出した。
フデンヌ「これを見てください。あいつらの首には、ケタ違いの賞金がかけられてますよ。」
ランケンがFaxを見て愕然とする。
18枚の手配書全てに数千万、中には1億を超える賞金がかけられている者もあった。
特に、最後の1枚・・。
− Widmark Liebkne 420,000,000 seed
革命家、と称されたその男の首には、ランケンでさえ見たことがない金額がかけられていた。
ランケン「4億・・。くそっ、すぐに討伐隊を呼び戻せ。」
フデンヌ「さっきから連絡取ろうとしているんですが、誰一人つかまりません。」
ランケン「・・・直接行くぞ。」
フデンヌ「はい。」
- 783 名前: 珍獣日記5 投稿日: 2005/10/21(金) 22:01:31 [ jRgs4fwQ ]
− ドッペルゲンガーの森。
入り口で待つルシアン。時間は既に1時間を過ぎようとしている。
ルシアン「遅いな・・。ちょっと心配だな。」
よし、ちょっとだけ中を覗いてみよう。
生き物の気配が全くしない森の中。
妙な不安に駆られ、ルシアンは森の奥へ向かって走り出した。
ルシアン「はぁはぁ・・。あっ!」
ひび割れたエルシリオンが落ちている。
ルシアン「・・・くそっ!!」
弟の剣が落ちている。でも、あいつの姿はない。
あいつは今、戦う為の武器を持っていない。
弟の名を叫びながら、森の奥へとひた走る。
しばらく進むと、今度は盾が落ちていた。
ルシアン「・・・っ!!」
血だらけのエンシェントシールド。
盾の外側ではない。内側が血にまみれていた。
ルシアン「るしわん、どこだっ!」
静寂の森に、ルシアンの叫び声がこだまする。
ルシアン「るしわん、助けにきたぞっ!!」
アイツは死なない。死ぬはずがない。
るしわん、すぐに助けに行く。
・・・だから、無事でいてくれ。
- 784 名前: 珍獣日記6 投稿日: 2005/10/21(金) 22:02:32 [ jRgs4fwQ ]
ランケン「あいつらは?」
フデンヌ「大部分は森から姿を消したようです。十数人が一斉に神鳥の羽で飛び去るのを見たそうです。
ですが、まだ2〜3人残っている可能性があります。」
ランケン「討伐隊とは連絡が取れたのか?」
フデンヌ「いえ・・。恐らくは・・。」
ランケン「一人残らずか・・。」
フデンヌ「それから・・、一般人が一人、森の中に入り込んだようです。」
ランケン「バカな、死にに行くようなものだ。」
フデンヌ「森の入り口を封鎖はしていたんですが・・。」
その頃、ルシアンは2人の男を見つけていた。
座り込んで談笑している。
討伐隊8名の中にいた人間ではない・・・。
「俺らも帰るか〜。」
「そうだな。もう誰もいなくなっちゃったし。」
男の足元には、光を失った、多数の命のかけらが落ちていた。
ルシアン「おいっ!!」
ルシアン「討伐隊は、、 俺の弟はどこだっ!!」
「誰アンタ?」 「あー、これかな?」
自分の足元に落ちていたかけらの中から、一つを拾い上げ、それをルシアンに投げつけた。
「わかんねーけど、それじゃない?もう全員死んじゃったよ(笑」
男が二人で笑い合っていた。
ルシアン「・・・殺してやるっ!!」
- 785 名前: 珍獣日記7 投稿日: 2005/10/21(金) 22:04:02 [ jRgs4fwQ ]
フデンヌ「旦那、偵察隊から連絡が入りました。PKerの最後の一人も姿を消したようです。」
ランケン「討伐隊はどうなった?」
フデンヌ「ちょうど8つ、命のかけらを見つけたそうです。」
ランケン「ちっ・・。」
フデンヌ「それからもう一つ。森に入り込んだ一般人ですが、PKerと接触したようです。」
ランケン「一般人の犠牲はなかった。そういう事にしておけ・・。」
フデンヌ「いや、それが、生き残ったようですよ。」
ランケン「・・? そいつに会わせろ。」
PKerの姿がいなくなったのを確認し、ランケンとフデンヌは現場に向かった。
血だらけの青年が、うつぶせのまま、何か独り言のようにつぶやいている。
「・・・やる。・・・してやる。」
フデンヌが近づいた。
「・・殺してやる」
フデンヌ「旦那、どうします?」
ランケン「・・・」
素人のくせに、こいつはあいつらの攻撃をくらって死んでいない。
・・PKKerとして育てられるかもしれない。
だが、一目見てわかる。
こいつの精神状態は、もはや正常ではない。
ランケンは迷った。こんな奴を育てたら、いつ自分に危険が及ぶか。
しかし今回の戦いで戦力の半分以上を失っている。
残りのメンバーであいつらと戦えるかどうか・・。
ランケン「選択肢はないな・・。」
フデンヌ「え?」
ランケン「連れて来い。」
−バタンッ
医務室からフデンヌが出てきた。
フデンヌ「どうやら弟を殺されたようですね。討伐隊の一人があいつの弟だったようです。」
ランケン「そうか。怪我の具合はどうなんだ?」
フデンヌ「それがえらい頑丈な体してましてね。傷はそんなに深くなかったです。
恐らく全治3週間ってとこでしょう。」
ランケン「アイツだけ見逃されたって事か?」
フデンヌ「いえ、PKKer全滅させた奴らが見過ごすとは思えませんね。殺したつもりだったんでしょう。」
フデンヌがニヤリと笑った。
- 786 名前: 珍獣日記8 投稿日: 2005/10/21(金) 22:06:49 [ jRgs4fwQ ]
フデンヌ「ルシアン、これが弟さんの形見だ。」
ひび割れていたエルシリオン、傷はきれいに修復されていた。
血だらけだったエンシェントシールドも、きれいに磨かれてある。
認めたくなかった。弟は死んだのだ。PKerの手にかかって。
信じたくはなかった。
でも、アクシピターが言っている。「形見だ」と。
ルシアン「お、お前らが・・!俺の弟をあんな仕事につかせなきゃ・・!!」
フデンヌ「・・・」
ルシアン「俺の弟は今回の仕事が初仕事だったんだ!!それなのに・・、それなのに!!」
ベットのそばにあった椅子に腰掛け、ランケンが静かに口を開いた。
ランケン「あいつらが憎いか?」
ルシアン「・・・憎いっ。」
ルシアン「あんな奴らに俺の弟が・・。ちくしょう・・、ちくしょう!!」
ランケン「あんな奴ら?」
− それは違うな。
お前は相手の武器を見て、自分の方が強いと思った。
お前は相手の防具を見て、自分の方が強いと思った。
確かにお前の方が力が強い。そして、打たれ強さもある。
でもな、あいつらにそんな事は関係ないんだよ。
お前はあいつらに一発でも当てる事が出来たか?
一発でもかわす事が出来たか?
戦闘に一番大切なスピードが、あいつらとお前じゃ天と地ほどの差がある。
それにな、あいつらの剣は魔剣だ。盾や鎧だけじゃ、防ぎきることは出来ない。
− 今のお前では、あいつらには絶対に勝てない。
ルシアン「・・どうしたら、あいつらに勝てる?」
フデンヌ「これを飲め。」
ルシアン「これを飲んだら、強くなれるのか・・?」
ランケン「いや、弱くなる。」
ルシアン「!?」
フデンヌ「腕力はな。ただし、PKerに対してだけは、絶対的に強くなれる。」
ランケン「弟の仇をうちたかったら、それを飲め。」
ルシアンはためらわず、一息で飲み干した。
- 787 名前: 珍獣日記9 投稿日: 2005/10/21(金) 22:08:12 [ jRgs4fwQ ]
− 俺がお前を強くしてやろう。
いいか。新しい自分の戦闘スタイルをイメージするんだ。
自分の攻撃は常に相手を貫き、相手の攻撃は止まって見える。
ルシアン「あいつらの攻撃は、俺の盾で全て防ぐ事が出来る・・。」
ルシアン「あいつらの魔法は、俺の鎧で全て防ぐ事が出来る・・。」
フデンヌ「そうだ。あいつらの攻撃は、お前に届かない。」
虚ろな視線が宙を泳いだまま、静かに続けた。
ルシアン「クソ共が・・、コナゴナにしてやる・・。」
ランケン「そうだ、お前はPKerを倒す、最強のPKKerになるんだ。」
フデンヌ「シャドウ・アッシュとの話しはついたんですか?」
ランケン「あぁ、3人回してもらう事になった。強力な奴をな。」
ランケン「ルシアンはどうなんだ?」
フデンヌ「いやー、参りました。」
ランケン「使えるのか?使えないのか?はっきり言え。」
フデンヌ「使えますよ。今までいろんな奴を見てきましたが、強いです。圧倒的に。」
フデンヌがPKerを育てる時、攻撃は確実に当てるよう、防御は確実にかわすよう、教え込んでいた。
ただ、ルシアンの場合は違う。
フデンヌ「あいつの攻撃は人間の目では捉えきれません。かわされる事はまずないでしょう。」
フデンヌ「それに、あいつの防御力はずば抜けてますよ。どれだけ攻撃を与えてもルシアンが
無傷だったら・・、相手は戦意喪失するでしょう。」
ランケン「その後の森の被害状況は?」
フデンヌ「森は完全に立ち入り禁止にしたんですが、賞金の噂があちこちで広まってまして・・。
40人ほどやられているみたいです。
それと、バカな正義感持って乗り込んだ奴らが、次々とやられてるみたいですね。」
ランケン「1週間後、ギルドのPKKerが討伐しに行くという噂を街に広めておけ。」
フデンヌ「被害を食い止めるためですか?」
ランケン「あいつらをその日、確実に全員おびき寄せるためだ。挑発だよ。」
決戦の日まで、あと一週間。
街にはアクシピターのPKKerの噂が流れ、親族を失ったもの、親友を失ったもの、恋人を失ったもの・・。
口々に応援の声が寄せられた。
− PKerを、倒してくれ。
- 788 名前: 珍獣日記10 投稿日: 2005/10/21(金) 22:09:55 [ jRgs4fwQ ]
− 決戦の日。
アクシピターに6人の男女が集められた。
ランケンがルシアンに向き合い、口を開く。
ランケン「いいか、お前に5人の援護を付けてやる。」
フデンヌ「シャドウ・アッシュの人間もいる。今回、合同で討伐隊を結成する事になった。」
フデンヌ「ティチエルとメリッサは知ってるな。左から、アンドレ、クァディール、ベクレールだ。」
6人の男女は簡単な会釈をかわした。
ランケン「皆知っていると思うが、今回のPKerはかなり強い。人数も多い。」
フデンヌ「無策で乗り込んでも勝つのは厳しいだろう。作戦を言い渡すので聞いてくれ。」
フデンヌ「まず、ティチエル。お前は後衛からみんなのサポートだ。戦闘には絶対に参加するな。」
ティチエル「は、はいっ!」
フデンヌ「ベクレールとメリッサ、2人は中間で前衛のサポートと、魔法での遠距離攻撃を頼む。」
ランケン「あとはその場の状況判断でベクレールが全体を指示してくれ。多少の作戦変更は任せる。」
ベクレール「わかりました。」
フデンヌ「そして前衛だが、アンドレ、クァディール、2人はとにかく暴れてもらって構わない。
PKerを倒す必要はない。敵を分散させて、ルシアンから目をそらさせてくれ。」
アンドレ「暴れるのは得意だ!任せろ!」
クァディール「殺せる奴がいたら、その場で殺すけどな・・。」
フデンヌ「最後にルシアン、お前は影になって動け。一人ずつ確実に、仕留めていくんだ。」
ルシアンは静かに頷いた。
フデンヌ「それからこれが手配書だ。」
フデンヌが18枚の手配書を広げて見せる。
ランケン「ウィドマーク・リフクネ、こいつが頭だ。」
フデンヌ「いいか。絶対にサシでは戦うな。もしサシの勝負になりそうだったら・・・逃げろ。」
ランケン「賞金額がそのまま強さだと思っていい。まずはウィドマーク以外を潰すんだ。」
ランケン「そして6人で・・、ウィドマークを仕留めてこい。」
- 789 名前: 珍獣日記11 投稿日: 2005/10/21(金) 22:11:12 [ jRgs4fwQ ]
− ドッペルゲンガーの森。
6人は、吸い寄せられるように森の中心へと進んでいった。
まるで待ち合わせていたように、18人のPKerが待ち構えていた。
ティチエルの白魔法が、6人の体を包み込む。
アンドレ「ありがとうよ!お嬢ちゃん!」
ティチエル「み、みなさん!がんばりましょう!!」
ベクレール「みなさん、作戦は覚えてますね。」
メリッサがルシアンの異変に気が付いた。
メリッサ「・・? ルシアン?」
殺意に満ちた目で、ルシアンはPKerを凝視している。
ルシアン「・・・この技を覚えているか?」
ルシアンが叫んだ。
ルシアン「お前らに殺された、、 俺の弟の技だ!!」
エルシリオンが光り輝いた。
宣戦布告。
ルシワンが放ったシルフカッターは、静寂の森を戦場へと変え、
竜巻に巻き込まれたPKer達は、そのまま空高く舞い上げられて行った。
怒りに駆られたルシアンが、そのままPKer達へと襲い掛かって行く。
メリッサ「おーいルシアン、作戦聞いてたかー?(笑」
クアディール「ガキが、、」
クアディール「アンドレ、作戦変更だ。俺が影になる。お前は作戦通り暴れてこい。」
アンドレ「あいよー。」
残る5人も戦闘に入る。
アンドレがルシアンのもとへ駆けつけ、斧を振り回してPKerをなぎ倒していく。
クアディールが一人の男に目をつけた。
アンドレとルシアンに気を取られていたその男の背後に、音も立てず忍び寄り、
左手で口を塞いだ瞬間、右手に持ったアサシンダガーは心臓に突き立てられていた。
「・・・っ!!」
左胸に突き刺したアサシンダガーを引き抜き、男の体を無造作に突き倒す。
クアディール「まずは一人・・。」
- 790 名前: 珍獣日記12 投稿日: 2005/10/21(金) 22:13:40 [ jRgs4fwQ ]
ルシアンの光速の剣は次々とPKerを貫いてゆき、アンドレの巨大な斧は次々とPKerを叩き潰していった。
ベクレール「ふむ・・。」
ベクレール「メリッサさん、範囲魔法は使えますか?」
メリッサ「メガブレイズ使えるよー。」
ベクレール「ふむ、いいですね。」
メリッサ「でも、あいつらに当てる自信はちょっと・・。」
ベクレール「大丈夫、当てなくてよいです。」
ベクレールが10数メートル離れた先の、3人の敵を指差した。
ベクレール「あそこに3人固まっているのが見えますね。今、アンドレがあいつらを潰そうとしています。」
ベクレール「あいつらはそのまま左の方に押し込まれていきます。そこに、クアディールがいます。」
ベクレール「奥ではルシアンも暴れているし、あいつらはこちらに逃げ込んでくるでしょう。」
ベクレール「いいですか?正面まっすぐ8メートル先の地点に、私が合図したらメガブレイズを打ち込んで下さい。」
メリッサ「了解っ!」
2人が魔法の詠唱に入った。
アンドレ「がはははははっ!!」
ブローヴァを振り回し、3人の敵を追い詰めるアンドレ。
左からはクアディールが短剣を光らせて忍び寄っている。
ベクレール「今です!」
メリッサのメガブレイズがPKer3人の目の前で爆発した。
− 3人が一瞬離れる。
それを待っていたかのように、シャドウ・アッシュの3人が襲いかかった。
クアディール「・・死ね」 アンドレ「がはははははっ!!」
ベクレール「アイシングピアス!」
1人は叩き潰され、1人は胸に短剣を突き立てられ、1人は氷の刃で体温を全て失った。
向こうではルシアンがさらに1人のPKerを仕留めていた。
ベクレールが全体を見渡し、静かにつぶやく。
ベクレール「・・ふむ、あと6人。」
- 791 名前: 珍獣日記13 投稿日: 2005/10/21(金) 22:15:15 [ jRgs4fwQ ]
アンドレ「ザコはあらかた片付いたな。」
ベクレール「ここからが本番ですよ。気をつけて下さい。」
18人いたPKerは、いまやに6人まで減っていた。
しかし、その6人は全く戦闘に参加していなかった。
ただ見て笑っていただけだ。
ウィドマークを含んだ残り6人は静かに立ち上がった。
クアディールは怒りの形相でPKerを睨むルシアンに一瞥をかわし、アンドレの位置を確認、
静かにPKerへ向けて歩を進めた。
− その時。
異変に気づく。さっきまで6人いたPKerが、5人しかいない。
クアディールは敵から注意をはずしてしまった自分を恥じた。
クアディール「気をつけろ!1人隠れてるぞ!!」
ティチエルが忍び寄る黒い影に気が付いた。
ティチエル「メリッサさんっ!!!」
ドスッ!!
メリッサ「・・・えっ!?」
自分の胸から刃が出てきていた。
振り返ると1人のPKerが背中から刀を突き刺している。
「やっほー。」
PKerはメリッサの愕然とした顔を見ると、満足したように刀を引き抜いた。
「んー、次は誰にすっかな。んー・・、おっさん、お前だ。」
ベクレール「気が合いますね。」
ベクレール「私も今、あなたを殺そうと思っていたところです。」
- 792 名前: 珍獣日記14 投稿日: 2005/10/21(金) 22:16:25 [ jRgs4fwQ ]
ウィドマークはまだ傍観を決め込んでいた。
PKer側は、ウィドマークを除き、5人。
PKKer側は、メリッサを除き、5人。
ベクレールがティチエルに囁いた。
ベクレール「ティチエルさん、ルシアンのところへ。ルシアンから離れないようにして下さい・・。」
ティチエル「は、はいっ!」
ティチエルがルシアンの元へと駆け寄った。
ティチエル「ルシアンさん、大丈夫ですか?」
ヒールがルシアンの傷を癒していく。
ルシアン「あぁ・・、平気だ。ティチエル、下がってろよ。」
ルシアン達の元に、2人のPKerが向かってくる。
シャドウ・アッシュの3人には、それぞれ3人のPKerが向かっていった。
− 第二戦が始まった。
戦闘開始後、お互いに緊迫した状況が続いていた。
ここからは、本当の殺し合いになる。
そして、弱い奴から死んでいく。
アンドレ「ごはっ!!」
PKerの五花月光斬はアンドレの斧を叩き壊し、そのままアンドレの体も引き裂いていった。
アンドレの巨体が崩れ落ちる。
- 793 名前: 珍獣日記15 投稿日: 2005/10/21(金) 22:17:47 [ jRgs4fwQ ]
クアディール「アンドレッ!!」
「よそ見している暇があんのか?おい。」
クアディール「!! くっ!!」
間一髪でPKerの攻撃をかわす。クアディールは互角の戦いを続けていた。
クアディール(さっき見たあの技。攻撃の瞬間、左脇ががら空きになる。そこをつけば・・。)
クアディールは攻撃を紙一重でかわしつつ、わざと追い詰められていった。
「五花月・・!」
ドスッ!
この瞬間を狙って。
クアディール「はぁはぁ・・、手間かけさせやがって・・。」
クアディール「・・!?」
立ち上がろうとした瞬間、背中に強烈な痛みが走った。
振り向いた瞬間、腹部に鋭い痛みが走った。
「いやー、悪いね。後ろから。」
アンドレとクアディールを斬ったPKerは、次の標的へと向かっていった。
ベクレール「はぁはぁ・・、これは厄介ですね。」
「ごふっ・・、はぁはぁ、てめぇの魔法もだ、じじぃ。」
ベクレールが魔法の詠唱に入る。その瞬間を見逃さず、PKerは斬りかかっていった。
ベクレールが紙一重で攻撃をかわし、右手をPKerの胸に当てる。
超至近距離から、アイスミサイルが放たれた。
PKer2人の五花月光斬が、同時にルシアンに襲いかかった。
ギイィィィィンッ!!
2つの斬撃を同時に受け止める。
ルシアン「・・・お前らか?」
「なっ!?」「さ、さっきから何言ってやがる!」
ルシアン「・・殺っ!」
エルシリオンがPKerの胸を貫く。
無造作に剣を引き抜き、残ったPKerに問いかける。
ルシアン「俺の弟を殺したのはいったい誰なんだ?」
- 794 名前: 珍獣日記16 投稿日: 2005/10/21(金) 22:18:56 [ jRgs4fwQ ]
PKer側は、ウィドマーク含め、残り2人。
PKKer側は、ルシアン、ティチエル、ベクレールの3人。
クアディールを斬ったPKerはそのままティチエルに狙いを定め、静かに忍び寄った。
ティチエルに後ろから斬りかかる。
PKerの刃が届くより早く、ルシアンの剣はPKerを貫いていた。
ルシアン「召雷剣!」
ルシアンが残り1人のPKerを仕留める。
残すは、ウィドマークただ一人。
ウィドマーク「ふむ・・。」
ウィドマークがついに動き出した。
ベクレール「ルシアン、私が隙を作ります・・。」
ルシアン「わかった・・。」
ベクレール「アイシクルレイン!」
巨大な氷塊が轟音と共に降り注いだ。
ウィドマークの動きが止まる。と同時に、ルシアンの剣から衝撃波が放たれる。
ルシアン「飛連破っ!!」
3人は、攻撃が当たると確信した。
トドメは刺せないまでも、アイシクルレインが止んだ瞬間、総攻撃をかける・・!
- 795 名前: 珍獣日記17 投稿日: 2005/10/21(金) 22:20:32 [ jRgs4fwQ ]
しかし・・、ウィドマークは大量の氷塊をくぐり抜け、ルシアンの衝撃波をかわし、
ベクレールの目の前にいた。
ベクレール「・・!!」
最後の氷塊がウィドマークに降り注ぐ。
ウィドマーク「五花月光斬!」
ウィドマークの斬撃は氷塊を砕き、スムマヌスから放たれた月は、ベクレールと共に爆発した。
ウィドマークは振り向くと、ルシアンに向かって右手を振り上げる。
ウィドマーク「パラライシス」
ルシアン「な、なんだ!?動けない!!」
ウィドマーク「お前はそこで黙って見てな。」
ウィドマーク「さて、お嬢ちゃん、こっちにおいで。」
ティチエル「ルシアンさん!今助けますっ!」
ルシアン「ばっ・・!逃げろっ!!」
ティチエルはキュアを唱え、ルシアンを呪縛から解き放った。
ルシアンがティチエルへ手を伸ばす。
ティチエルはルシアンの呪縛を解いたのを確認すると、ほっとしたように目を閉じた。
ティチエルの目の前で、月が爆発した。
- 796 名前: 珍獣日記18 投稿日: 2005/10/21(金) 22:22:11 [ jRgs4fwQ ]
ルシアン「ティチエルッ!!」
ティチエルはルシアンににっこり微笑み、小さな命のかけらとなった。
ウィドマーク「これでサシの勝負になったな。」
ルシアン「・・・殺してやるっ!!!」
− 最後の戦いが始まった。
ウィドマーク「はっはっは!!」
ルシアン「く、くそっ!!」
ルシアンは弄ばれていた。
攻撃は全てかわされ、直後に重い一撃が返ってくる。
盾はひび割れ、鎧も度重なる攻撃を受けてボロボロになっていた。
ウィドマーク「タフな奴だなー。でもそろそろ仲間の後追えや。」
スムマヌスが月の光を吸い込んだ。
ウィドマーク「五花月光斬!!」
ルシアン「!! くっ!」
ギイィィィィンッ!!
ウィドマークの月光斬を盾で防いだ。完璧に。
しかし・・、小さな月が盾をすり抜け、今ルシアンの目の前で怪しげな光を放っている。
ルシアン「・・な、何だっ!?」
ウィドマーク「俺の月光は、他の奴らと違うぜ。」
ルシアンの目の前で、月が爆発した。
ルシアン「ぐっ・・、ガハッ!」
頭から血を流しつつも、ルシアンは倒れなかった。
ウィドマーク「まだ死んでないのか。ほんとタフな奴だな。」
エンシェントシールドの内側が自分の血で真っ赤に染まっていた。
ルシアン「・・・!!!」
内側が血にまみれている盾。
この光景を見るのは、2度目だった。
ルシアン「お前か・・っ!!!」
ウィドマーク「ん?」
ルシアン「俺の弟の盾は、内側が血にまみれていた・・!」
ウィドマーク「へー。」
ルシアン「お前が・・、お前が俺の弟を殺したのかっ!!」
ウィドマーク「そーいえばいたなー。お前に似た銀髪の奴。」
るしわん、見つけたよ。
お前を殺したのはコイツだ。
俺が、仇をとってやる・・!!
- 797 名前: 珍獣日記19 投稿日: 2005/10/21(金) 22:23:55 [ jRgs4fwQ ]
エルシリオンが光に包まれた。
ウィドマーク「ちっ・・、またあの技か!」
ウィドマークが光の渦をかわした直後、ルシアンの飛連破が襲う。
飛連破もかわすと、目の前にはルシアンの剣が迫っていた。
ウィドマーク「・・うぉっ!!」
間一髪でルシアンの剣をかわす。
ウィドマーク「やるね〜。今度はこっちから行くぜ。」
ルシアンの攻撃は至近距離でもかわされ、ますます防戦一方になっていった。
ルシアン(どうにかして、あいつの動きを止めるしかない・・。)
ルシアン(攻撃をもろに食らってでも・・!!)
ウィドマーク「五花月光斬!!」
ルシアン(きたっ!!)
エンシェントシールドがまず斬撃を防いだ。
月が通り抜け、ルシアンの眼前まで迫る。
ルシアン(この後・・!!)
体を捻り、月が直撃するのを間一髪でかわした。
ウィドマーク「月光ばっかり気にしていいのかい?」
ドスッ!
ルシアン「・・ごふっ!!」
スムマヌスがルシアンの腹部を貫いた。
- 798 名前: 珍獣日記20 投稿日: 2005/10/21(金) 22:27:35 [ jRgs4fwQ ]
ウィドマーク「ふ〜。」
ウィドマークはスムマヌスを引き抜こうとした。
ウィドマーク「・・んっ!?」
ウィドマークのスムマヌスは、ルシアンの体を突き刺したまま、抜けずにいた。
ウィドマーク「・・なっ! は、離せっ!!」
ルシアンが睨みつける。
ルシアン「まだだ・・っ!!」
ウィドマーク「この化け物がっ!なんでまだ生きてやがるっ!?」
ルシアン「はぁはぁ・・。」
ルシアン「アンタの手配書見たよ。今まで攻撃を食らった事ないらしいな・・。」
ルシアン「フデンヌが言ってたよ。そういう奴ほど一撃もらうと脆い、って・・。」
ウィドマーク「や、やめろ!!」
ルシアン「お前は死ななくてはならない。俺の弟は殺された。仲間も殺された・・。」
ルシアン「・・・俺と同じような人間を作ってはならないんだ。」
ドスンッ
エルシリオンが、ウィドマークの体を貫いた。
- 799 名前: 珍獣日記21 投稿日: 2005/10/21(金) 22:28:53 [ jRgs4fwQ ]
ゆっくりとエルシリオンを引き抜く。ウィドマークはそのまま崩れ落ちた。
自分の体からスムマヌスを引き抜き、手の届かない遠くへ投げ捨てた。
剣を構え、ウィドマークを見下ろす。
ウィドマーク「はぁはぁ、、 ま、待てっ!待ってくれ!!」
こいつは今、命乞いをしている。るしわんはどうだったんだろうか。
命乞いをして殺されたのだろうか。
男らしく最後まで戦って散ったのだろうか。
どちらにしろ、ウィドマークの声はルシアンには届いていなかった。
ルシアンは剣を振り下ろした。
るしわんの仇はとった。でも弟は戻ってこない。
共に戦ったPKKer達の命のかけらを集める。この人達にも家族はいるはず。
この人たちは、この怒りを誰にぶつけたらよいのだろう。
ループ上に続く憎悪。半永久的に続く連鎖。
PKKerの家族がいたとしても、その連鎖は断ち切られた。
ウィドマークを殺したのだから。
PKerの連鎖は断ち切られていない。
復讐の対象になるとしたら、俺だ。
血が流れ続ける腹部を押さえ、帰路につこうとする。
森の入り口まで着いたところで、膝から崩れ落ちた。
- 800 名前: 珍獣日記22 投稿日: 2005/10/21(金) 22:30:26 [ jRgs4fwQ ]
フデンヌ「全く、、 ホント頑丈な奴だな!!」
フデンヌの声で目が覚める。
今から丁度4週間前、同じベットで俺は寝ていた。
もしかしたら悪い夢を見ていたのかもしれない。
ランケン「目が覚めたか。よくやったな、ルシアン」
ルシアン「・・やっぱり夢じゃないよな。」
フデンヌ「ん?悪い夢でも見てたのか?」
ルシアン「いや・・、やったよ、18人全員倒した。」
ルシアン「でも・・、仲間も全員死んだ。」
フデンヌ「あぁ・・。お前が大事そうにこれを抱えていたから知ってるよ・・。」
フデンヌが5つの命のかけらを差し出した。
それを見て、感情のたががはずれたように、ルシアンの目から涙がこぼれた。
弟の仇を討てた嬉しさからくるのか、仲間が死んだ悲しさからくるのか。
それは誰にもわからないだろう。
ルシアン「あの森はいったい何なんだ・・。なぜPKerが集まるんだ。」
フデンヌ「それは・・、誰にもわからん。でもPKerがいたら、誰かが護らなくてはならないんだ。」
ランケン「そのためにアクシピターは創られた。」
話が本題に入ったところを見て、ランケンがおもむろに口を開いた。
ランケン「ルシアン、お前はこのまま正式にPKKerになれ。弟の仕事をお前が引き継ぐんだ。」
ルシアン「えっ・・!!」
フデンヌ「PKerは今後も必ず出現する。必ずだ。止める為のPKKerがいる。」
ランケン「我々が存在する意義がそこにある。力には、力で対抗しなくてはならない。」
PKerに対抗する為の、PKer。
PKKer。
ルシアンに与えられた真実。歪んだ真実。
そこに正義は、ないのかもしれない。
- 801 名前: 珍獣日記 おわり 投稿日: 2005/10/21(金) 22:31:35 [ jRgs4fwQ ]
静寂を取り戻した森。
全滅させられたかに見えたPKerの中に、一人だけ生き残りがいた。
「ぐっ・・、はぁはぁ。」
ウィドマークと瓜二つの顔をした青年。
マキシミン「くそがっ・・!」
マキシミン「何年かかっても絶対ぶっ殺してやる・・!!」
- 802 名前: P 投稿日: 2005/10/21(金) 22:48:03 [ DHbu5NW6 ]
- 珍獣さんGJです!
私の作品を投下するのが憚られますorz
まだ書き終わってないんですけどね・・・
- 804 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/10/22(土) 16:08:58 [ sELAVqbI ]
- 涙が溢れでてきた
- 806 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/10/23(日) 18:38:22 [ fzW9VPyw ]
- ハッ これはもしや>>649伝説のPKKerの前話?
珍獣さんGJ&乙でした。
- 807 名前: 珍獣 投稿日: 2005/10/24(月) 12:36:12 [ fFYRTS8w ]
- >>806
その通りでぃす(。・x・)
>>804
|ω・`)っ[ねぴあ]
>>Pさん
あせらずまったりマイペースで。
- 808 名前: 804 投稿日: 2005/10/25(火) 20:41:37 [ 0gWfsGts ]
- 良いお話をありがとぅ珍獣さん(´・ω・`)
どんどんルシアンを好きになっております。
- 811 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/10/27(木) 23:52:24 [ tfB4PiMs ]
- 定期age
- 815 名前: 珍獣 投稿日: 2005/11/03(木) 22:35:27 [ xoyrivu. ]
- 羽はーと。
珍獣「はぁはぁ・・。」
SCと連で大量のうしくん、猫影、カカシを仕留める。
疲れた体をPOTで癒した。
珍獣「ん?」
一人のマキシが走り寄ってくる。目の前までくると、右手を掲げ、スキルを発動した。
辻スピードアップだ。
珍獣(あ、ハートエモ出さないと。)
テンキーをまさぐり、羽ハートをセットしていた「3」を押す。
頭上に、羽ハートのエモが現れた。
マキシの体はシルフウィンドに包まれた。
そのままものすごい速さで走り去って行った。
羽ハートは風に消えていった。
おわり。
- 816 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/11/20(日) 00:11:34 [ KIjWPXsA ]
- http://intermezzo.cool.ne.jp/report/Lupin/R3_temp.swf?inputStr=%92%E8%8A%FAage%28%DF%81%5B%DF*%29
- 817 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/11/20(日) 01:49:28 [ 782jAmOI ]
- >>816
おまw夜中イヤホンしてる時に音びびったじゃねーかwww
- 818 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/12/03(土) 21:28:20 [ 3FAd1f6o ]
- >>815
を読んでから、道すがら補助をかけてくれた人にハートエモで答えることにしました
全チャで勘違いしていたあの頃からぐっと進歩できたと思っています
- 819 名前: 珍獣 投稿日: 2005/12/05(月) 12:38:45 [ VilzacAQ ]
- >>818
おわかりかもしれませんが、念のため>>818の補足を・・。
・マキシが目の前に走りこんできて、スキル発動させた。
↓
・辻スピードアップだっ!って思ってハートエモ出した。
↓
・でも実はマキシ本人にシルフかけただけだった。
↓
・ショボーン
実話でこんな感じですorz
- 820 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/12/18(日) 05:55:38 [ Pm0mN1iY ]
- age
- 821 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2005/12/18(日) 11:04:24 [ Xw/sWmV6 ]
- バシュバシュバシュ・・・ズシャー
【経験値が52上がった】
この日、ティチエルは一人でピライオンの4階に来ていた
そう、彼女は今財政難であった。
「パンジーUZEEEEEE」
洞窟に彼女の可愛い喘ぎ声がこだまする。
アーアーアーアー
アイスミサイルが始動しはじめ、彼女の周りに綺麗な水色が垂れていく
「逝けー!」
バシュバシュバシュ・・・
その水色の物体は約10回近くにわたって放たれた。
アメディンはこうして何度も逝かされたのだった。
「いい加減出して!」
すると、デロップが流れた
【アメディンの弓を手に入れた】
「・・・」
紅靴はきっとティチエルとアメディンの愛の結晶なのだろう。
〜終わり〜
- 822 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/06(金) 21:00:20 [ RWk4b8G. ]
- 定期age
- 823 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/07(土) 04:32:28 [ zhjNjM/U ]
- なんでこんな貴重なスレが下がりまくりなんだろう。
- 824 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/08(日) 09:43:01 [ IYIQNwHY ]
- >>823
書き手が少ないからじゃね?
- 825 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/08(日) 19:33:43 [ pqsjk40g ]
- ぷげら
- 826 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/08(日) 20:17:03 [ O32lmZHc ]
- >>821
もっと書いてくだしあ
- 827 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 01:40:00 [ gI8M3QOA ]
- 「金色の刀身・・・うはぁ・・・これが・・・」
「ふっふっふー。祝福のレイピアよ、かっこいいでしょー?」
「うん!すっごくかっこいいよ!! いいなぁ、僕も欲しい・・・」
「それじゃあ、頑張って修行して、もっと強くならなきゃ。
高名なブレスドシリーズは、君みたいなひよっこに扱えるような代物じゃないからね。」
「うぅ・・・どうせ僕はシールドソードもろくに使えませんよーだ。」
「ははは、まあそう拗ねないの。頑張っていればいつか必ず・・・ね?」
「・・・うん、そうだよね!僕もいつか、この剣みたいにかっこよくて、強い剣士になれるよね!!」
「そうそう、その意気だよ! そうだ、そんな頑張る君に、これをあげましょーう。」
「え? ・・・これは!?」
- 828 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 01:48:45 [ gI8M3QOA ]
- 「祝福のソード。この剣に認めてもらえるように、頑張るんだよ?」
「で、でもこんな武器、僕にはまだ・・・」
「いいのいいの。どうせカニボレ狩ってたら出てきた物だし、それに私達、、友達でしょ。」
「・・・うん!僕頑張るよ。絶対、かっこいい武器を装備できるようになる!かっこいい剣士になるんだ!!」
「もう、なにやってるのよ!はーやーくー。」
- 829 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 01:56:35 [ gI8M3QOA ]
- 「うぅ・・・そんなに急かさないでよ・・・」
「ほーら、早くしないと要塞始まっちゃうよ?」
「うーんと、えーっと・・・ よし、準備OK。いけるよ。」
「よし、じゃあ早速WPまで行きましょ。時間結構ぎりぎりだし・・・」
「うん。 ・・・でも、僕なんて何か役に立つのかな・・・」
「ん? 何ー、弱音を吐くなんて珍しいじゃない。」
「だって、僕なんかまだまだ弱いし、とても要塞戦で活躍なんて出来っこないよ・・・」
「今更何言ってるのよ。マスターの私だってまだメトゥラベルモアなんだから、相手が本気を出したら勝てるわけないでしょ?」
「うぅ・・・」
「・・・・・」
「ね、かっこいい剣士になるんじゃなかった?」
「え・・・」
- 830 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 02:08:18 [ gI8M3QOA ]
- 「昔はよく、胸張って言ってたじゃない。かっこよくて、強い剣士になるんだって。」
「・・・・・」
「それとも、もう忘れちゃったのかな?」
「・・・僕は・・・」
「まぁ、私はもう行くね。相手さんとの挨拶とかもあるし、、早く来てよね?サブマスさん。」
「あ・・・行っちゃった・・・」
「かっこいい剣士・・・か。」
「セイラ龍牙・・・なんで今頃祝福なんて思い出すんだろう。 もう随分昔のことなのにな。」
「祝福の・・・ソード・・・」
「かっこいい剣士・・・」
- 831 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 02:16:19 [ gI8M3QOA ]
「ん? 1:1・・・?」
『頑張る君にはこれ!! つ[祝福のソード] 憶えてるかな?』
「・・・ふふっ、そっか。」
「まだ負けてはないもんね。まだ、出来ることは一杯あるもんね!」
「戦う前から負けてるようじゃあ、まだまだかな。」
「・・・セイラ龍牙、ちょっと鞘の中で待っててね。」
- 832 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 02:32:18 [ gI8M3QOA ]
「・・・よし、行こう。 ・・・って、時間が本当にギリギリだ・・・」
「アミティスまでは遠いな・・・よろしくね、祝福のソード。君に負けないように、僕も頑張るよ!!」
一応終
はじめまして。なんか投下してみました。色々読みにくくてスミマセン・・・
初めて祝福を装備したときは、妙に嬉かったものです。この前のクラメンとの会話でそのことを思い出しました。
気付けばもう75武器、20なんて遠い昔の話しです。 でも未だに覚えてたり・・・;;
皆さんはそんなことは無いですか?無いですか。そうですよねスマソ・・・
最後に、、、会話だけだと間が難しすぎですね・・・精進します・・・
職人さんのような物語が書きたいでs(`д゛(@=(゜∀゜#)アツカマシイゾ
- 833 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 12:53:58 [ KBC6SYqc ]
- >>832
読んだらTWのやる気が出てきた
- 834 名前: 前編 投稿日: 2006/01/09(月) 17:42:28 [ r/5J1DNk ]
暑い日差しが肌に突き刺さる。
熱気を帯びた風はミラの体にまとわりつき、離れようとしない。
――――うっとうしい・・・
メリッサから頼まれてゼリークリームを集めていたのだが
あまりの暑さにどうにかなりそうだ。
なんとかこの暑さから逃れたい。
ふと、脳裏に考えがよぎる。
ミラはティチエルを探しにナルビクの街に戻った。
するとすぐにティチエルは現れた。
「ミラお姉さーん」
彼女はパタパタと嬉しそうに息を弾ませながら駆け寄ってきた。
「どうしたんだい?」
ティチエルはにっこりと微笑んだ。そしてミラの前に両手を差し出して
「ミラお姉さんのためにとってきたの」
両手には美しい輝きを放った真珠が乗っていた。
ぐいぐいと真珠をミラの顔に近づけるので、
太陽に反射された真珠の輝きが眩しくてついつい目を閉じてしまう。
「綺麗でしょう〜 ふふっ」
「ああ・・・。でもあまり近づけないでおくれ。眩しいからさ」
「えへへ」
はにかみながら笑うティチエルの表情はさながら天使のようだ。
彼女といるとミラの表情も自然とゆるんでしまう。
「ありがとう、ティチエル」
ミラはティチエルの頭を撫でながらお礼を言った。
「ああ、そうそう。頼みたいことがあるんだった」
「はい?なんですかぁ?」
「おまえの魔法で涼しくなることってできないの?」
「ん〜 氷結系の魔法を使えば・・・」
- 835 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/09(月) 17:43:33 [ r/5J1DNk ]
- ティチエルは杖をかざし、ぶつぶつと魔法を唱え始めた。
「ちょ、ティチエル!ここでやったらだめだ!!」
ミラがティチエルをやめさせようとした瞬間、
空中に巨大な氷の結晶が作成された。
「アイシクルレ」
ミラは咄嗟にティチエルの口元を手でふさいだ。
「このバカッ!!! ここは街中なんだ!常識を考えろっ」
「ふぉ、ふぉめんなすあい」
口元を塞がれたままだったのでティチエルはうまく喋れなかった。
「もう少しで街の人を傷つけるとこだったよ・・・まったく」
「ごめん・・・なさ・・・い・・・」
ティチエルの瞳から涙が零れ落ちてきた。
「私・・・そんなつもりじゃ・・・私・・・」
「だーー!!!落ち込むんじゃないよ!!」
どんどんと沈んでいくティチエルの姿を見てミラは慌てふためいた。
そんな二人を知ってか知らずか、空中にはいまだ氷の結晶がいくつも浮遊していた
- 836 名前: 後編 投稿日: 2006/01/09(月) 17:45:01 [ r/5J1DNk ]
- 「この結晶どうしたもんかね・・・」
ミラは途方にくれながら、空を見上げていた。
「氷なら溶かせばいいんですよぉ」
そう言ってティチエルは再び杖をかざし、詠唱をした。
「まさかメテオじゃないでしょうね・・・」
ミラの顔に不安がよぎる。
「氷の結晶を溶かしてくださいっ メガブレイズ!」
ティチエルの周囲に複数の火炎の球が現れ、空中に飛んでいった。
バシュッバシュッと結晶を溶かしていく。
「これでもう安心ですね〜!」
ティチエルは悪意を感じさせない笑顔でにっこり微笑んだ。
「はは・・・そ、そうだな」
ミラはやれやれっといった感じだ。
すると、ポツポツと上空から水滴が落ちてきた。
「ん・・・?」
なんでこんな晴れた日に?
ミラは疑問を浮かべ再び空を見上げた瞬間、水滴は土砂降りのように降ってきた。
「きゃー 雨ですぅ♪ 氷を溶かしたから降ってきたんですねぇ」
全身ずぶ濡れになりながら、ティチエルは相変わらずニコニコしている。
「涼しくなったからいいや・・・アハハ・・・」
ミラはガクンとうな垂れた。まったくティチエルは・・・。
そんなミラの姿をみてティチエルは心配そうに言った。
「ミラお姉さん、魔法でお洋服乾かしましょうか?」
「も、もういいからっ!おまえの気持ちだけで十分よ」
ミラはこんなことはもうこりごりだ、といった感じだ。
「えへへ。また何かあったらいって下さいね。ティチエル頑張りますっ」
「ああ・・・ありがとうね」
そんなこんなで今日も二人の時間は過ぎていくのでありました。
END
途中ミスってageてしまいましたorz
- 837 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/10(火) 14:22:02 [ clQ6Kl/c ]
- 職人さんの方々、GJです。
TWの恋愛SSって難しいですよね;書きたくてもうまく書けない。
書いたとしても強引なのになる。
ミラ×ルシアン、ナヤorイスピン×シベリンとか見たいのたくさんあるのに。。。
- 838 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/11(水) 02:36:08 [ IoFJi24o ]
- アイシクルレイン取ったらメガブレはLv3までしか取れないから複数の火球にはならない気がする。
とか本当にどうでもいいところに突っ込んでみるテスト。
面白かったです。
- 839 名前: 珍獣 投稿日: 2006/01/16(月) 13:29:27 [ T8.i44N. ]
ボリスの一日。
正月なので実家のライディアに帰ろうと、ナルビク発の電車を乗ったんです。
すると、200染色魔キシ4人くらいが座席を占領してしまっており、その若者達の
目の前にいるミラおばあちゃんが座れなくて、とても辛そうにしていました。
周りの人もそれなりの年齢で、譲るならそいつらという状況だったんです。
そのすぐ近くにいた私はもどかしく思い、彼らに席を譲るよう注意すると、その連中が
「うるせぇよオッサン月光かますぞ?」
と言ってきたので縮こまっていると、近くにいた25〜6歳のヤクザ風殴りテチが
魔キシ達の目の前に詰め寄り、凄いにらみをきかせて、
「お前ら・・・このおばあちゃんに席をゆずるクポ!」
と言い出したんです。
(クポ!?クポってなんだよ!?)と思っていると、急に若者達はしおらしくなり、
慌てた様子で電車を降りていきました。
そのおばあちゃんは嬉しそうに、何度も殴りテチにお礼を言っていました。
殴りテチには偏見を持っていただけに、いいヤツもいるんだな〜と思った一日でした。
- 840 名前: 珍獣 投稿日: 2006/01/16(月) 13:31:37 [ T8.i44N. ]
マキシの一日。
この前、近くの銭湯行ったんですよ。サウナ付きのところで、料金は500円(大人)。
ちょくちょく通ってたんです。
いつものようにサウナで汗を流してると、見慣れない顔が入ってきたんです。
色黒の、筋肉隆々でなかなかの体つきをしたやつが。
後でわかったんですが、バッドブロウとかいうやつらしいです。
俺の隣にそいつが座ると、自分の筋肉を見せつけるようにして、
そいつが俺に向かってニヤリとするわけですよ。ここでもうブチキレですよ。
麻痺らせてサウナ放置してやろうかと思ったんですが、それだと大人げない。
何か見せつけてやるものはないかと思っても、裸にタオル一枚では何もできないわけですよ。
こうなったら勝負は脱衣所だな、と。
サウナから出た後も何かと挑発してくるわけですが、そこは大人のスルーしました。
で、奴が風呂から出て脱衣所に入ったところを見計らって、俺も出て行ったんです。
腰に手を当てて鏡の前でフルーツ牛乳を一気飲みするそいつを尻目に、
俺は大人しく着替えをしたのですよ。
で、着替え終わったところで、おもむろに鏡の前に行って帽子かぶったんです。
海賊帽子ってやつです。もちろん、真の方ですよ。それを見た奴は、もうがっくりですわ。
すごすごとそいつも着替えして外出たわけですが、極めつけでトドメさしてやりました。
銭湯から出た俺を待っていたのは、一緒にきていたイスピン。
かわいい顔して駆け寄ってくるわけですよ。
対するやつの方はというと、一緒にきていたうしくん(メス)が
ドスドスと駆け寄ってくるわけですわ。
こっちは手をつないで仲良く帰ってるのに、奴はというとうしくん(メス)と距離を
置いて歩いているわけですわ。
全く・・、男は外見じゃない、女も外見じゃない。
筋肉を鍛えるよりも脳みそ鍛えてからサウナきてほしいもんです。
- 841 名前: 珍獣 投稿日: 2006/01/16(月) 13:34:19 [ T8.i44N. ]
- あ、ボリのお話は昔日記スレに載せたもので、
元ネタはFFです(・ω・)
- 842 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 18:56:30 [ .UdBMGBQ ]
- 「小さな鈴」
ここは強い風が吹き続ける壮大な渓谷
人はこの地を「こだまの谷」と呼んでいた
その谷の崖縁で一人、うずくまってる姿の女性が居た
「はぁ〜・・・」
彼女は一つ大きなため息を吐き出すと前方に見える壮大な景色に目を向けた
しかし谷間に見える美しい川も、その先に広がる緑の豊かな大地も
今の彼女には何の意味もない風景でしかなかった
「何が悪かったんだろ」
ほんの数時間前、彼女は同じクラブメンバーと大きな衝突をしてしまった
自分にとっては何のことない、ただクラブに入った新しいティチさんをDOP森に誘っただけである
その事で同じクラブのルシと口論となった
仕舞いには他のメンバーとも言い合いとなり
一人悪者扱いを受けた彼女は居心地が悪く、勢いでそのままクラブを脱退し、放浪さながらこの谷に来た
- 843 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 18:57:46 [ .UdBMGBQ ]
- 彼女は腰につけた洗練されたアンギッシュを手に持つ
「・・・」
その武器から、彼女が思い浮かぶ事は何もなかった・・・
そして同じように道具袋から使い古されたサイドワインダーを取り出した
それと同時に、クラブに入ってから皆と楽しく狩りをしていた事を思い出す
「あの頃は楽しかったな・・・」
ポツリとつぶやいた彼女の言葉は・・・強い風にかきけされ、空へと透けていった
今でこそ最強の武器を持つ彼女だったが、ほんの少し前まではどこにでもいるような初心者だった
ぼろぼろになるまで使った皮のムチを持ちながら、店先に並ぶもお金が足りず手が出せない棘のムチを凝視していた時
今のクラブマスターに声をかけられた
「そのムチ欲しいんですか?」
「・・・え?」
突然声をかけられ驚き、ハッと後ろを向く
そこには赤い目のような宝石が埋め込まれた大きなムチを持った女性が立っていた
「こんにちは、初めまして。私はしがないクラブのマスターをやってる者です」
ラフな容姿とは裏腹に律儀な言葉で話しかける女性
見た事もない装備を纏ったその姿はすぐに彼女にとって憧れの的となった
色々な話の末、彼女はそのクラブに入る事になった
そしてその時、鎖のムチも記念にと買ってもらったのだ
- 844 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 18:58:48 [ .UdBMGBQ ]
- それから、同じクラブになった人たちと共に一杯遊んだ
一緒に初めて行くダンジョンにドキドキしながら挑んだり
高レベルの人たちと手も出せないような、はらはらする難関のダンジョンへ出向いたりもした
今手に持つサイドワインダーは当時よく遊んでいたティチさんと一緒に海岸で戦っていた時
突然現れた大亀から出た最上級物である
激戦の末得たその鞭を、ティチさんに「使ってください」と渡され
彼女は次の段階へ進んでも、その鞭を使い続けた
当時マスター持っていた武器を装備できる強さになった時、そのティチはこの世界から去っていた
そしていつからか、彼女は強さを求め戦地へと赴いた
あんなにドキドキしながら歩いていた難関のダンジョンも、今の彼女にとってはただの狩場でしかない
当時その強さに憧れたクラブマスターも、今では彼女よりレベルが一回り低くなっていた
- 845 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 18:59:59 [ .UdBMGBQ ]
- (チリンチリン・・・)
思い出にふけていると、ふいに鈴の音がすぐ傍から聞こえた
鈴を付けた人が近くを通ったんだろう、なんて思いながら何気なくその方向へ目を向けると・・・そこにはプレタが居た
それも普通のプレタより一回り小さい・・・
「プレタ・・・の子供?」
今までそんな魔物は聞いたことがない。そもそもここに魔物が居る事自体がおかしい
このこだまの谷はセイフティエリアとして結界で守られている、魔物が入ってこれるわけがないのだ
普段の彼女ならばそんな事気にもせずこのプレタを瞬殺してたであろう
ただ今の状況を相まってか、ポツンと一匹立っていたプレタが自分に似てると思ったから・・・できなかった
いつから居たのだろうか。近寄りもせず、去ろうともせず、そのプレタはただそこに佇んでいた
(チリッ・・カランッ・・・)
ふいに揺れて鳴った鈴の音がおかしい事に気づく
よく見ると小さなプレタの手に持つ(普段は首につけてるであろう)鈴は底の当たりがへこみ大きく変形していた
そう言えば昔、マスターからプレタの特性を聞いたことがある
「プレタは危険が近づくと鈴を鳴らして仲間にそれを伝えるんだ
他にも色々な使い方をして助け合ってる。とても・・・仲間思いの生き物なんだよ」
逃げるプレタを追いかけることを制止した時のマスターの言葉・・・
「はぐれちゃったんだな」
鈴が壊れてしまい仲間に気づいてもらえなかったんじゃないか、そう思った
- 846 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 19:01:26 [ .UdBMGBQ ]
- 彼女はゆっくり小さなプレタに近づく
恐怖からか、危険というものを知らないのか、プレタは彼女が近づいても動こうとはしなかった
鞄からパッチキットを取り出すとプレタの持つ鈴を直してあげようと鈴に手を伸ばす
(パシッ!!)
初めてプレタが彼女の行動を拒絶し、距離をおく
「そっか、大切な物なんだもんな・・・簡単に渡せないか」
普通に取ったつもりの行動だったが、ここで人と魔物という関係である事を再認識して苦笑する
「そうだ」
何か思いついた彼女はまた鞄に手を伸ばし、そこから大きな鈴を取り出した
(チリンチリン)
プレタと同じようにその鈴を付けて小さく鳴らす
すると小さなプレタはそれに吸い寄せられるように近づいてきた
彼女がそっと手を伸ばすと、今度は鈴をその手に預けた
十数分後、綺麗に直った鈴を彼女は谷間の風に合わせて鳴らしてみる
(チリンチリ〜ン・・・)
小さくだがこだまするその音色はとても美しかった
そして傍に佇む小さなプレタの元へ鈴を戻す
プレタはその鈴がまた元のように鳴る事が分かると嬉しそうにその鈴を鳴らし続けた
それに合わせて彼女も自分の鈴を鳴らす
二つの鈴の音が小さく、そして美しく谷間に響いた
- 847 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 19:02:37 [ .UdBMGBQ ]
「おいで」
少しして、彼女はセルバス平原へと続くWPへプレタを導いた
視界が一瞬暗転し、セルバスの風景が広がった
隣にはプレタが居た。なんとか無事に転送できたようだ
プレタが小さな鈴を鳴らすと、すぐ仲間のプレタたちが現れた
そしてその中に子プレタも入っていき、平原の先へと進みだした
今はもう追いかけたりしない。彼女はその姿をずっと見続け、見えなくなるまでそこに佇んだ
それからまた彼女は谷に戻りクラブメンバーの事を思い出していた
『よろしく〜』
新しい仲間を迎え、メンバー同士で挨拶をしていた
レベルの高いそのティチさんをいち早く狩りに誘ったのは彼女だった
『ねぇねぇ、一緒にDOP森行かない?』
その言葉にルシが続く
『あ、それなら僕も連れて行ってよ〜。一緒に遊ぼう』
『ん〜でも行く所はかなり危険だからね。蘇生できないし危ないよ』
『それなら大丈夫なところに行こうよ。ほら混乱ダンジョンとか』
『そこじゃ私が美味しくないよ〜』
『う・・・でも皆で狩ると楽しいしさ』
『私は・・・強くなるために狩りしたいの』
『・・・なんで、なんでそんな強さに拘るのさ?』
この冒頭がいざこざの始まりだ
「馬鹿だなぁ・・・私」
そして更に思い出す
クラブに入りたての頃、右も左も分からない彼女を色んなところに連れて行ってくれたのはそのルシアンだった
あの頃は分からなかったが、私達に付き合ってくれた彼がその時得た経験はとても微々たる物だったはず
いや他の人だってそうだ。いつだって自分より私や同じように入ってきた人を助けてくれた
私はそんな彼らのように強くなりたかったのに・・・いつの間にか強くなる方向を間違ってしまっていた
あのプレタの鈴の様に、心のどこかが歪んでいたんだ
- 848 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 19:03:39 [ .UdBMGBQ ]
- 「体はこんなに強くなったのに・・・」
もう一度手に持つアンギッシュを見る
「何もできないのは変わってないじゃない・・・」
そう言って手に持つアンギッシュを谷間に投げ捨てた
「ふ〜っ」
一度谷間の風を大きく吸って深呼吸する
心にパッチキットを当てるなんてできないけど・・・彼らとなら、きっと大丈夫
「よ〜っし♪」
勢い良く立ち上がるとWPへ走った。きっと皆がいる「いつもの場所」へ向かい
『えっと・・・』
丁度そのタイミングでルシからWISが届いた
『さっきはごめんね。僕が言い過ぎたから・・・戻ってきてくれないかな』
いつだってそう。彼は感情的だけど仲間思いで、いち早く謝ってくれる
そんな彼に心の底から謝りながらいつもの調子で話しかける
『私こそごめんね。さっきの続きだけどさ。混乱、一緒に行こうよ』
WPをくぐると見慣れた港町、右に折れるとすぐいつもの溜まり場とそこにたむろする皆が目に入る
彼女はその右手にぼろぼろのサイドワインダーを持って、仲間の元へと走っていった
- 849 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/16(月) 19:06:29 [ .UdBMGBQ ]
- こっそり投下しようと思ったのに間違って一回ageてるorz
もうプレイはしていませんがプレイしていた時期、書いたものです
自分がやってたのはモナが最高の時代だったので今だとやや違和感があるかもしれません
当時よく見ていたこのスレが残っていてちょっと嬉しかったです
- 850 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/18(水) 00:13:15 [ 0sgIY9E. ]
- >>842 氏GJ!!
- 851 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/18(水) 10:40:52 [ WF04C2Sc ]
- ごめん、1から読んだけど良スレすぎ。
職人の業が光ってるな。書いている方々自信もっていいよ。
と、昔新聞記事書いてた俺がいってみるテスツ
- 852 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/18(水) 20:19:52 [ qelKjLGA ]
- メンテ延長で暇なんで、簡単な小説を作ってみた。
マキピンコンビが好きだからその二人を。嫌いな人はスルー宜しく。
- 853 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/18(水) 20:23:10 [ qelKjLGA ]
- 「マキシミン!ちょっと来て!」
「はあ?」
日が沈もうとしているナルビクの町。ぼーっと立っていたマキシミンの後ろからイスピンが走ってきた。
訝しげな顔をするマキシミンを無視し、イスピンは腕を掴んで走り出す。
「おい!」と声を上げてもイスピンは手を離さない。
この細い腕を振り払う事は簡単だ、とマキシミンは思う。
だがそうする気は起きなかった。
マキシミンは溜息をついて、イスピンに引っ張られるままに走っていく。
- 854 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/18(水) 20:25:09 [ qelKjLGA ]
- 着いた先は囁きの海岸だった。浜辺まで来るとイスピンはマキシミンの腕を離し、「見て!」と海を指差した。
其処には、今まさに沈もうとしている夕日。オレンジ色に染まる海――――。
「…これを見せたかったのか?」
マキシミンは呆れたように訊くと、イスピンは頷いて笑う。
「最近キミもボクも忙しいだろ?少し息抜きにと思って」
「…………」
「それに凄く綺麗な夕日だったから、ボクだけ見るのは勿体ないし」
心地よい風が吹いて、マキシミンとイスピンの髪を揺らす。
ちらっとマキシミンはイスピンを見た。イスピンはベレー帽を押さえて夕日の沈む海を見つめている。
その視線を辿るように、マキシミンも海を見た。
世界に起こっている事とは無縁そうな、平穏な海。
耳を澄ませば波の音が静かに聞こえて。
「どう?少しは息抜きにならない?」
「…こんなもんで息抜き出来たら楽だな」
マキシミンの皮肉の混じった言葉にイスピンは憮然として反論しようとしたが、「でも」とそれより早くマキシミンが言葉を紡ぐ。
「―――――サンキュ」
イスピンから顔を背けて、マキシミンは小さく呟く。
イスピンは暫く目を瞬かせていたが、「どういたしまして」と微笑んだ。
マキシミンの顔がほんのり赤いのは、この夕日のせいだという事にして―――――…。
- 855 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/18(水) 20:26:25 [ qelKjLGA ]
- 以上。短すぎるがこれで限界…。
では失礼しました。
- 856 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/22(日) 01:46:50 [ cOs6l1yE ]
- 皆さん凄いですね。
読ませていただきましたが、素晴らしい。
その場にいるような感覚になりますね。
自分も試しに書いているのですがやはり
皆さんの様には上手く書けないです・・・。
- 857 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/22(日) 04:21:05 [ W75rRvVs ]
- >>242氏
やば、涙腺が・・・あぅ;;;
こんなに心があったまった作品は久しぶりです・・・。
ささやかな感動を有難う。本当に有難う。
とてもとても良い作品でした。
- 858 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/22(日) 13:58:39 [ pZ/dpubk ]
- >>857
レスアンカー間違ってる・・・よね?
それとも本当に感動してるのか・・・
- 859 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/25(水) 23:42:47 [ WRJr8adc ]
- 1.
「お疲れ様でした〜。」
ここは日本のある街の、あるコンビニ。男は昼のバイトを終え、
車で家に帰るところだった。
(さっさと帰って寝ますか・・・)
車で家に帰る途中、目の前が急に明るくなり、目をおさえた。
「うっ!なんだ?」
ドンッ!と鈍い音がする。嫌な予感が頭をよぎり車の前に行くと
男の子と思わしき人が倒れていた。
(やばい!俺、人轢いちゃったのかよ。)
「すぐに救急車よばなきゃ!」
・
・
「野原さん。本当に40キロのスピードでぶつかったんですか?」
病院で医者に尋ねられる。男は頷く。
「おかしいですね。40キロのスピードでぶつかった割りに全然外傷がないので
すが・・・もっと低速だったのでは?」
「でも・・・」
「怪我を全然していないので大丈夫ですよ。それよりその子がどこの子供なのかわか
りません。この近くの人間じゃないのか・・・」
医者は男の言葉を消すように喋り、最後は独り言のようだった。
「ちょっと見てきてもいいですか?」
「どうぞ。ただ、まだ眠っているので起こさないように。」
言われた部屋に入る。そこにはただ眠っているように見える子供が横になっていた。
(あのスピードでぶつかった筈なのに・・・。でも人殺しにならなくて良かった。男の子に
しては綺麗だな。もし女の子だったら俺のタイプだったかもな。)
「う・・・ん・・・。」
その時その子は目を覚ました。
「気づいたみたいだね。」
目が覚めたのに気づいて男は話しかける。
「ここは・・・?」
「病院だよ。俺が君を車で轢いてしまって運ばれたんだ。」
「くるま?」
「ああ。ところで君は一体どこから・・・」
ギュルル・・・ 顔を赤くしながら
「あ。すいません。お腹空いちゃって。」
「それじゃ、俺が近くで何か食べ物買ってくるよ。」
「すいません。」
男の子は頭を下げる。
(まぁ俺が轢いてしまったのが悪いんだし・・・)
- 860 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/25(水) 23:43:51 [ WRJr8adc ]
- 「はむっ!はむっ!」
(一応沢山買ってきてみたけど・・・こんなに食べるとは思わなかったな。何日も食べ
てなかったのか?)
その食べっぷりを見て男はそう思っていた。
「あ。まだ名前いってませんでしたね。ボクはイスピン・シャルルといいます。」
「イスピンか。変わった名前だなぁ。・・・俺はケンジ。」
「ケンジさんですか。ありがとうございます。助けて頂いて。」
「いやぁいいんだ。」
轢いてしまった男が引かれた男の子に礼を言われるというなんとも可笑しなことに
なっている。
「あぁそれで君はどこから来たんだい?」
「ボクはアノマラドとという所にいたのですが・・・」
「・・・?」
暫く沈黙するケンジ。地球上にそんな地名の所があったか?と自分に問う。
「ところでここは一体どこなんです?」
「どこって・・・。日本だけど?」
「え・・・。」
今度はイスピンのほうが黙ってしまった。
(一体どうなってるんだ?この子の顔を見ると嘘をついているとは思えないし・・・)
「体はどう?もう直った?」
言う言葉が見つからず話を逸らす。
「はい。もう大丈夫です。」
にっこりと笑う男の子。
「そうするとここから出なきゃいけないけど、どこか行く当てあるの?」
「無いですね。あはは。」
笑って誤魔化していても不安なのがケンジにはすぐわかった。
「よかったら俺の家に来ないか?」
「え?いいんですか?」
「どうせ俺一人だし。君がいいなら、ね。」
「すいません。何から何まで・・・」
申し訳なさそうに深々と頭を下げるイスピン。
「それじゃ行こうか。」
「はい!」
「ぁ。」
ふと思い出したようにイスピンが尋ねる。
「さっきのお米を何かで巻いたような食べ物ありましたよね?
あれすっごく美味しかったんですけど、なんて名前の食べ物ですか?」
「あぁ、あれはおにぎりだ。」
- 861 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/25(水) 23:46:35 [ WRJr8adc ]
- 2.
外にでるとまわりはすっかり暗くなっていた。
「わぁ。なんか凄い所ですねー。城みたいな建物が沢山ある!」
(この子はどこの子なんだ?ビルというものを見たことないのか?)
駐車場に向かう二人。ケンジがドアを開ける。
「さぁ入った入った。」
「ケンジさんのお家って結構小さいんですね・・・。」
「いや、これは家じゃなくて車と言って・・・。」
ケンジは流石にびっくりした。しかしすぐに言うのをやめた。
(外のビルに驚いてたくらいだ。車と言ってもわかる訳ないよな。)
「それじゃ家に向けて走るから、立ち上がったりしないでね。」
「はい。」
今まで車という物を見たことがないからか最初は困惑していたがすぐに慣れたようだった。
・
・
アパートに着く。ケンジはイスピンの代わりにドアを開けて外に出した。
「ケンジさんはどこかの貴族なんですか?こんなに大きな建物に住んでるなんて凄いです
よ!」
イスピンが尊敬の眼差しで見つめる。
「いや、俺が住んでるのはほんの一部。他は別の人が住んでる。」
「へぇー、そうなんですか。」
ちょっと期待はずれだったのか、さっきまでの眼差しは消えていた。
「まあついてきて。」
ケンジに後からついて部屋に入る。
「ただいまー。」
と同時に部屋の明かりをつける。
「お邪魔しまーす。」
「そこら辺のソファでも座って。」
「はい。」
イスピンは新鮮なのか暫く周りを見ていた。
「それで、君の事に関してだけど・・・。」
「ここはどうやらボクの知らない土地みたいですね。」
イスピンのほうが喋るのが早かった。
「とするとあの時の目の前が急に明るくなったのと関係が・・・」
イスピンはブツブツと独り言のように言っていた。
- 862 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/25(水) 23:47:35 [ WRJr8adc ]
- 「イスピン!他の連中も連れて先に行けっ!」
「でもマキシミン一人じゃ無理だよ!」
マキシミンの前には大量のモンスター、兵士達がいた。
「へっ!こんな連中に俺が負けるとでも?少しはパートナーを信用しろよ。」
「でも・・・。」
「いいから早く行けっ!」
「マキシミンの言うとおりだ。早く逃げないと。」
「そうだよ。イスピン。僕たちだけでも!」
シベリンとルシアンが叫ぶ。イスピンは暫く考えて
「・・・わかったよ。マキシミンもすぐ来てよね?」
「こんなのすぐ片付けてお前を必ず守りに行く。それよりお前らイスピンをちゃん
と守れよ?」
「心配するな。」
「あたし達がついてるからイスピンはかならず守って見せるよ。」
マキシミンの言葉にボリスとミラが返す。
「頼んだぞ!行け!」
(マキシミン・・・約束だよ?かならず・・・来てよね。)
一斉に7人が走る。暫く走ると目の前が真っ白になった
「何?この光は!」
「目が見えないですぅ。」
・
・
「・・・ピン。イスピン。」
はっと我に返る。目の前には心配そうに見つめるケンジ。
「大丈夫か?。」
「ごめんなさい。ちょっと考え事してて。」
「疲れてるだろうから、風呂にでも入って寝るといいよ。」
「ありがとう・・・。」
「すぐそこだから。」
「はい。」
すぐ笑顔になり、ケンジも安心した。
- 863 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 00:45:21 [ utMpBKag ]
- >>859
ごめん。冒頭のところで某エロゲを思い出したよ・・・
許してくださいお願いしますorz
- 864 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:15:20 [ yQNNjL2Q ]
- 上の小説(になってるのか?)を書いたレオスクラインといいます。
むぅ。似てるんですか?やった事ないのでわかりませんが;
別にそのゲームを意識して書いたわけではないです・・・
- 865 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:19:30 [ yQNNjL2Q ]
- 3.
暫くして、ケンジは思った。
(考えてみればシャワーの使い方わかるのか?一応行ってみるかどうせ男同士
なんだし・・・。)
「おーい。イスピン、シャワーの使い方分か・・・。」
その時イスピンは
「きゃっ!」
と女の子のような叫びを上げた。よく見るとイスピンは胸を隠している。ケンジは
あわてて後ろを向く。
「ごめん。そんなつもりじゃ・・・って君女の子だったのか!?」
「見ないで下さい!」
「ごめん。」
風呂からイスピンが上がった。
「何故君は男の子のフリをしているんだ?」
「すいませんがケンジさんには言えません。」
「そう・・・か。」
「あなたに教えてしまえばあなたもあいつらに狙われる事になりますから。」
「あいつら?」
暫くイスピンは黙る。
「もう寝よう。イスピンはそこのベット使って。」
「え。でもそれじゃケンジさんは?」
「俺はソファでいいよ。」
(流石に女の子をソファに寝せるのは可哀想だしな。)
「ありがとう。ケンジさん。」
女の子だと思ってしまうと感謝されただけで赤くなってしまう。
「それじゃおやすみ。」
「ケンジさんも、おやすみなさい。」
イスピンはすぐに眠りに入ったようだ。ケンジは暫くテレビを見ていた。
〜これさえあれば大丈夫!あなたが今まで苦労した掃除がいとも簡単にっ!ハイパー
クリーナー!・・・〜
ピッ
〜次回はジャングルに棲むボア族との出会い。大田の活躍をお楽しみに!他にも・・・〜
ピッ
〜先ごろ入ってきたニュースです。今日の2時ごろロビンソンホテル付近で男性が見知らぬ
人間に襲われた模様です。現場では事件が起きて連絡が入ってから・・・〜
(ここって俺がイスピンを轢いてしまった場所じゃないか。変な偶然もあるもんだな。
どうせその辺の頭おかしい奴とかがやってきて怪我させたんだろうけど。)
「さっさと寝よう。」
ケンジは気にも留めずに寝ようとした。
- 866 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:20:33 [ yQNNjL2Q ]
- 「この近くの筈なんだが・・・。そちらはどうだ?」
「はっ!こちらにもいないようです。」
「むぅ・・・。ワープで気絶しているのに動けるわけがないのだが・・・。」
リーダーらしき男は呟く。
「どうしますか?」
「とにかくこの町は我々の町とは文明がかなり違うようだ。まずは我々が隠れる事の
できる場所を探すとしよう。」
「はっ!」
「他にもワープした者がいる筈だ。そいつらも見つけ次第、姫以外は殺せ。」
「我らにお任せください。」
「期待しているぞ。」
近くにいた暗殺者達は一瞬の内に目の前から消えていた。
「姫・・・逃がしはしませぬぞ・・・。」
4.
=次の日=
「おはよう。イスピン。」
「おはようございます。」
イスピンはまだ眠そうな顔をしていたが、ケンジが何か作っているを見て目が覚める。
「何作ってるんですか?」
「あぁ。イスピンがおにぎり美味しいって言ってたからちょっと作ってみたんだけど。
どうかな?」
「わあ。美味しそう〜。早速食べてみますね!」
お世辞にも形がいいとは言えないそのおにぎりを食べたイスピンは笑顔でケンジを見
た。
「美味しいです!前食べたやつよりケンジさんが作ったほうが美味しいですよ。」
「ははは。そうかな。」
(こんな誰でも作れるような物を作って誉められるってのもなんか変な気分だな。)
「イスピン。折角だし出かけないか?」
「そうですね。他の仲間を探すついでに行ってみようかな。でもこの格好じゃ・・・。」
「俺の服でいいならあるけど。それでいいかな。」
- 867 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:29:55 [ yQNNjL2Q ]
- 「ケンジさん。ここは何ですか?」
「ここはゲーセンって言うんだよ。」
「げーせん?」
そう言うイスピンはケンジの服で来た。いつもの服はバッグにいれている。
「遊ぶところって言えばいいかな。あ、ほらあれやってみよう。」
ケンジは近くにあったUFOキャッチャーにコインをいれた。イスピンは不思議そうに見
ていた。
「うわ。案外難しいな・・・イスピンやってみるかい?」
「え。じゃあちょっとだけ。」
「最初にそこを押して縦に動かして・・・。」
ぬいぐるみはひっかかったが途中で落ちてしまう。
「むぅ。難しいですね・・・もう1回やっていいですか?」
「いいよ。」
そしてまた失敗。
「もう1回。」
「もう1回だけ。」
「ん〜もう1回だけ!。」
イスピンはなんとしてもぬいぐるみが欲しいらしく何度もコインを使っていた。
「ちょっと両替してくるから待ってて。」
「はい。」
ケンジが両替にいっている間、イスピンは何度もやっていたがやはり取れなかった。
「はぁ。1個もとれないや・・・」
「どうしましたか?お客様。」
悲しそうな顔をしているイスピンに店員らしき人が話しかけた。
「いえあのぬいぐるみが欲しいなって・・・」
「あ。シベリン!」
そこには店員の服を着た赤髪の大きな男がモップを立っていた。
「え?確かに俺の名前だけど・・・アンタ誰?」
「誰って・・・。あ、これ被ればわかるかな?」
バッグにいれていたベレー帽を被るイスピン。
「あぁ!イスピン!どうしてこんな所に!」
「それはこっちの台詞だよ。なんでそん・・・」
「やめてください!」
「いいじゃねーかよぉ。」
その時近くでガラの悪そうな男たちに囲まれる女性がいた。シベリンがそちらに
歩いていく。
「おっと。お客さん、困りますねぇ。あなた方のような方たちが店に入ってくると
困るのですが。」
「ぁんだとぉ?」
シベリンはすかさず持っていたモップで一人の足を狙って倒す。
「てんめぇ!何しやがる!」
男たちは3人でかかるがシベリンはひらりとかわしモップで全員を倒していた。
「くそっ!覚えてやがれ!」
男たちは捨て台詞を吐いて逃げていった。
- 868 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:31:20 [ yQNNjL2Q ]
- 「キャー!あの人カッコイイ!」
近くの女の子たちが近寄ってくる。シベリンは嬉しそうに
「まぁまぁ一人ずつ・・・。」
「シベリン・・・?」
「ハッ!」
背中から殺気を感じたシベリンはそれが誰だかすぐに解った。
「レ、レイ!違うんだ!これは・・・。」
「問答無用。」
「ギャース!」
シベリンはボコボコにやられながら逃げていた。
「あれ、レイも一緒だったの?」
イスピンに気づいたレイはシベリンを追うのを止める。
「あら、イスピンじゃない。奇遇ね。」
銀色の髪をした女の子はシベリンと同じ店員の服を着ていた。
「なんで二人ともそんな格好を?」
「それはね・・・。」
「俺がさっきみたいに女の人を助けようとしたら、俺が殴った男がそこにあった
機械にぶつかって・・・んで弁償できる金が無いからただ働きさ。」
「シベリンが余計な事するから・・・。」
「でも困ってた人がいるから俺は助けただけだぞ!?」
「どうせ助けるのは綺麗な女の人だけでしょ?」
「う・・・」
レイの言った事に返す言葉が見つからないシベリン。
「お〜いイスピーン。」
「あ、ケンジさん。」
「遅くなってごめんな。ってこの人達は?」
ケンジは不審そうに二人を見る
「この子はレイ。こっちの背が高いのがシベリンです。二人ともボクと一緒に旅を
していた仲間なんです。」
「そうなのか。よろしくシベリン。レイ。」
「こちらこそ。」
「よろしくね。」
「ケンジさん。この二人もケンジさんのお家に連れて行ってもいいでしょうか?」
「え?ああ。まあいいけど。」
「良かった。ケンジさんありがとう。」
イスピンは嬉しそうにしていた。
「それじゃ二人とも今から俺の家に来てもらうよ?」
「オーケー。」
「でもまだ弁償できる金返してないけど?」
「ばれなきゃ大丈夫さ。」
「・・・」
- 869 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:35:00 [ yQNNjL2Q ]
- 5.
外に出た4人は車に向かっていた。辺りは既に暗くなっている。
「この調子だと他の皆もどこかにいるのかな。」
「だろうな。俺たち目が覚めたらさっきの建物にいたからなぁ。」
「早く全員探さないとね。」
ケンジは一人だけ会話についていけなかった。
「はぁ。なんか俺だけ話しについていけない。」
「だ、大丈夫ですよ。後でちゃんと話しますから・・・。」
「待て。お客さんのようだな。」
「え?」
シベリンの見つめる方向を見ると影から怪しい男たちが出てきた。
「見つけたぞ。恨みはないが死んでもらおう。」
「悪いがそのつもりはない。」
「ケンジさんボク達の後ろに隠れて!」
3人はケンジを囲むような隊形になった。暗殺者達は笑いながら4人に向けて
喋り続ける。
「武器を持っていなければ所詮は雑魚だな。」
「あいつらの言うとおりね。このままじゃ殺されるだけだわ。」
レイは冷静に喋る。
「1発で終わらせてやるよ。」
(こんな奴等に俺は殺されるのか?くそ!ここまでなのか。)
「そこまでだ!」
「む?何者だ。」
暗殺者は周りを見たが誰もいない。
「ここだよ。」
ケンジ達が上を見ると人が二人立っていた。
「武器を持たない者を攻撃するとは随分と器の小さい奴らだな。」
「もう大丈夫!正義のヒーロー、ルシアン様が来たからにはお前らなんか一瞬
だぜ!」
「ルシアン!ボリス!」
イスピンが叫ぶ。
「ふっ!」
その声と同時にボリスは飛び降りそこにいた暗殺者達を氷をまとわり付かせた
斬りで倒す。
「くそ!予定が狂ったか!」
そう言いながらナイフを構えたがボリスは既に目の前にまで迫っていた。
「遅い!」
闇に満ちた攻撃。暗殺者は悲鳴をあげる事なく絶命した。
- 870 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 19:36:23 [ yQNNjL2Q ]
- 「危ない所だったな。」
「いるならさっさと助けてくれよ!死ぬかとおもったぜ。」
ボリスに対して怒るシベリン。
「ヒーローはドラマチックに登場しないとね!」
「何もしてない癖に・・・。」
「いや、あれはボリスが勝手にいっちゃうから・・・折角僕が倒そうと思ったのにぃ。」
レイの言葉に言い訳のようにルシアンが言う。
「ふふふ。二人とも大丈夫だった?」
「ああ。イスピンは怪我はないか?」
「はい。大丈夫です。」
ボリスは武器をしまいながら、ケンジのほうを見る。
「また人数が増えたな。ボリスとルシアンだっけ?よろしくな。」
「よろしくぅ!」
「よろしく。」
暫く歩いていると大きな声が聞こえてきた。
「ん。あれはミラとティチエルじゃないか?」
シベリンが指差す方向を見ると男達に囲まれる二人組みがいた。
「・・・なんで皆助けないんだ?」
一向に助けに行こうとしない5人を見てケンジは喋った。
「俺達が何もしなくても終わるだろうよ。」
「でしょうね。」
そう言っていると男達の悲鳴が聞こえてきた。
「うわぁ〜ごめんなさい〜!許してください〜。」
ほとんど泣きながら逃げていった。ミラはそれを追いかけてこちらに走ってきた。
「オラァ!逃がすかぁ!ちっ。逃げ足だけは速いな。」
「よぉ!ミラ。」
「お、アンタ達いつの間に。」
「ミラさんは怒ると怖い人なんだよ・・・だから怒らせないようにね。ケンジ。」
ルシアンがケンジにだけ聞こえるように言ったが
「ルシアン?何か言った?」
「うへぇ。何でもありませ〜ん。」
「おい。ティチエルさっさとこっちに来な!」
ミラが怒鳴るとトコトコとティチエルが走ってきた。
「やっと追いついたぁ。あ皆さん無事だったんですねぇ。」
「まぁなんとか。」
「ところで、そこの奴は誰だい?」
ミラはケンジのほうを見て警戒する。
「見たこと無い人ですねぇ。」
「俺はケンジです。イスピンと一緒に他の人を探してました。」
さっきのルシアンの言葉を気にして敬語になってしまった。
「ケンジさんはボクを助けてくれたんです。」
「そっか。それじゃあたし達も一緒に行くよ。」
- 871 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/26(木) 20:04:20 [ 1sjdBJ5o ]
- むかーしむかし。あるところにシベリンおじいさんとナヤトレイおばあさんがいましたとさ。
めでたしめでたし・・・
シベリン「勝手に終わるんじゃないわよ!」
- 872 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:48:24 [ XXV7TwjQ ]
- 6.
「はぁ僕おなか減ったよぉ。ボリスぅ」
「確かに何も食べていなかったな。」
「それじゃ皆で何か食べに行こうか?お金は俺が払うよ。」
「いいんですかぁ。ケンジさん。」
ティチエルは喜んだ。
「近くにレストランがあるし、そこに行こう。」
レストランに入ったのはいいが、ケンジは自分が全部払うと言ってしまった事に
後悔する。
「ご注文は?」
「えっと・・・」
「僕このチャーハンってやつ!」
「わたしもそれがいいですぅ。」
「ボクはこの揚げたやつを・・・。」
「俺はカレーをお願いします。」
「あたしはスパゲティ。」
「俺は肉。それにしてもお姉さん可愛いなぁ。良かったら後で・・・。痛っ!」
「私はボリスと同じくカレー。」
レイはそう言いながらシベリンの足を踏んでいた。
「ケンジさんは?」
「俺?俺はイスピンと同じでいいかな。」
「ったく。なんだよレイ。良いではないか〜。」
ふざけて話すシベリン。
「・・・そんなに死にたい?」
「・・・いえ。」
レイは顔色一つ変えなかったがかなり怒っているようだ。
ウェイトレスがシベリンとレイのやり取りを無視して
「・・・お飲み物は?」
「あたしはビール。シベリンもでだろ?」
「他の方は?」
「ケンジ〜。このサイダーとかって何?」
「あぁそれジュースだよ。」
ルシアンは[へぇ]という風な顔をする。
「んじゃ僕はこのサイダー。」
「わたしはリンゴジュース〜。」
「ボクもティチエルと同じやつ。」
「俺はコーヒー。」
「わたしもボリスと一緒でいいわ。」
・
・
「これ美味しいね〜。」
「肉うめぇ!」
「おいケンジ。ルシアン飲んでるやつ酒じゃないのか?」
ボリスが心配そうに言う。
「大丈夫。炭酸だから。」
「ゴクゴク。おぉ不思議な感じだ〜!」
「へぇ〜いいなぁ。ティチエルも飲みたいですぅ。」
「そうか。」
ボリスはルシアンとティチエルの二人を見て安心したようだった。
- 873 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:49:28 [ XXV7TwjQ ]
- 皆が食べ終わり、会計をする。
「1万8700円になります。」
(うげっ!8人で食べてるって事すっかり忘れてた。)
「1300円のおつりになります。ありがとうございました。」
「トホホ・・・8人でこんなにかかるとは思わなかった。」
自分で言い出したことに後悔するケンジ。
「ごめんなさい。ボク達がお金無いばっかりに・・・。」
「いや、バイトすれば貯まるから別にいいんだけどね。」
申し訳無さそうにイスピンがしているのでケンジは気を使って喋った。
「良かったらボク達にそのアルバイト手伝わせてもらえませんか?」
「そうだね。借りがあるのは嫌だし。」
「面白そうだね!僕もやってみたいな。」
「ありがとう。皆。」
- 874 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:51:40 [ XXV7TwjQ ]
- 7.
「ただいま〜。」
「お邪魔しっまーす。」
「皆を家に連れて来たのはいいけど・・・。こんな狭い所に全員入れるかな?」
「皆一緒に寝ればいいじゃん。」
「いや、それはそれでは問題が・・・。」
結局ケンジの部屋では狭すぎるという問題と、いつ前のような暗殺者が襲って
くるかわからない為、交代で寝る事にした。
「ふあぁ。眠いよー、シーベーリーン。」
「しょうがないだろぉ。お前がジャンケンでティチエルに負けるんだから。」
今シベリンがこうやって起きているのもジャンケンに負けたルシアンにある。
怒りたい衝動を抑えて優しくルシアンの愚痴に答える。
「だってティチエルには勝てないよ。」
「それでもやるって言ったのはルシアン、お前だろ?」
「それは・・・。」
ルシアンはそれ以上喋る事ができなくなってしまった。
(ボリスもルシアン相手じゃ今まで大変だったろうな。)
さすがにここまで来るとボリスに同情してしまう。
「まぁ30分もしたら交代するから、それまで頑張れ。」
「うん。そうだね。」
・
・
「ボリス〜、レイ〜交代よろしく〜ぅ。」
「ああ。」
ルシアンは眠いのかおぼつかない足取りで部屋に入っていく。
ボリスよりも早く、レイは外に出ていた。
「レイ、冬は寒い。無理だったら部屋にすぐ戻るんだぞ?」
話しかけても答えないレイを見てボリスは心配した。
「・・・レイ?」
「綺麗ね。」
レイの意外な言葉にボリスは少し驚いた。
「そうだな。」
「世界中どこから見ても空だけは全然変わらないのね。」
そのレイの横顔は、どこにでもいる少女の顔だった。
「フッ。」
「何かおかしい?」
ボリスが笑うのに対して少し怒った顔で見るレイ。
「いや、レイも女の子なんだなと思ってな。」
「私は別にそんな・・・。」
レイは頬を赤らめる。
「俺からして見ればレイは無理をし過ぎていると思う。たまには自分に素直に
なればどうだ?」
「・・・そうね。考えてみるわ。」
そう答えたレイはいつもより少し明るい顔になっていた。
(女の子には笑顔でいて欲しいものだな。俺みたいにはなって欲しくない。)
- 875 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:53:08 [ XXV7TwjQ ]
- 「フッフッフ。見つけましたよ。」
どこからか声が聞こえてくる。
「む。」
「誰?」
レイは男のいる方を睨みつけていた。
「人に聞く前に自分から名乗るのが常識じゃないですか?」
「どうせお前も俺達の命が狙いだろう?」
ボリスも相手がただの人間でない事は見破っていた。
「・・・察しがいいですね。その通り。他の奴らはどこにいるか知りませんがあなた
達だけでも死んでもらいますよ。」
「その前にお前を殺す。」
言い終わる前に男の懐に飛び込んだレイは影分身で一気に終わらせようとした。
が、次の瞬間レイはボリスのところまで飛ばされていた。
「レイ!大丈夫か!」
「私は大・・・丈夫。」
「そうか。ぐあっ!」
「余所見はいけませんねぇ。」
ボリスとレイは氷で体の自由を奪われていた。
「お二人にはここで死んでもらいます。」
「させるか!」
「何!?」
その時後ろから来たミラの攻撃をひらりと交わした男は劣勢と見たのか
「邪魔が入りましたね。今日は見逃してあげましょう。」
といいながらアパートから飛び降りていった。
「待て!ゲド!」
「次に会うときは必ず死んでもらいます。」
- 876 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:54:16 [ XXV7TwjQ ]
- 「大丈夫か?」
「ああ。なんとか。」
「ったくもう。あたしがいなかったら二人とも死んでたかもしれないよ。」
ミラは皆に暖かい飲み物を買ってあげようとケンジと買い物に行っていた。
「すいません。俺がついていながら・・・。」
「ボリスのせいじゃない。私が油断したから・・・うっ。」
ベットで横になっていたレイは起き上がろうとした。
「レイ、まだ動いちゃ駄目だよ!ティチエルが魔法唱え終わるまでは・・・。」
「そうですよぉ。怪我してるんですからぁ。」
ティチエルはそう言いながらヒールの呪文を唱える。
「とにかく今日はもう皆休みな。後はあたしが見てるから。」
「でもミラ一人じゃ危ない。俺も・・・。」
「ケンジも寝な!」
ミラに睨みつけられ、さすがにケンジも渋々了承した。
「あいつはあたしがケリをつける。」
「さっきのやつミラの知り合いか?」
「ああ。昔あたしの船の仲間だった。名前はゲド。宝を独り占めしようとしたから
船から降ろしたんだ。その後は海賊狩りをしているって噂を聞いてたけど。」
シベリンはミラの話を黙って聞いていた。
「そうだったのか。そういう奴がまだいるとなると厄介だな。どうせ金で雇われて
俺達を殺しに来る奴らは結構いるだろうしな。」
それを聞いたイスピンは横で寝ていたルシアンを見る。
「それにしてもこんな時でも寝てるルシアンは一体どんな神経してるんだろうね。」
シベリンはおかしいと思っていてもルシアンに関心してしまう。
「奴はどんなに大きな地震が来ても起きないかもな。」
「それ言えてる。」
- 877 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:55:36 [ XXV7TwjQ ]
- 8.
=次の日=
「おはよう。皆。」
「おはよう〜。」
皆起きていたがミラは流石に眠そうだった。
「今日はバイトがあるからな。皆家でじっとしてろよ。」
「ケンジさん。ボクが言った事忘れましたか?」
「ん?」
ケンジは前イスピンが『アルバイトを手伝わせてくれ』と言ったのを思い出した。
「ダメダメ!皆が外に出たら余計狙われるじゃないか。」
「でもケンジさんもあのゲドって人にもう見られてしまったわけですから、
ボク達がいないと危ないと思いますけど?」
ケンジは昨日の夜ミラと一緒に帰ってきたのをゲドに見られていた。
「むぅ・・・。」
「お願いします!絶対迷惑かけませんから!」
「しょうがないな。じゃあよろしく頼むよ。」
・
・
「店長。ちょっと話が・・・。」
「ん?どうした。」
「実はこの7人をアルバイトとして雇ってくれませんか?」
ケンジは後ろからついて来た7人を前に出す。
「ふむ。しかし7人分もバイト料払えんが。それでもいいのかな?」
「結構です。ただケンジさんを手伝いたいだけですから。」
「そうかそれじゃよろしく頼むよ。えぇと、名前は?」
「ボクはイスピンです。」
- 878 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:57:15 [ XXV7TwjQ ]
- 「ケンジ。結構あの7人働くじゃないか。いい奴らをつれて来たな。」
店長は品物を運んだりする7人を見て関心していた。
「そうですね。」
「お前より頼りになりそうだ。」
「そ、そんな!酷いじゃないですかぁ。」
泣きそうな顔で店長に縋るケンジ。
「ははは、冗談だよ冗談。」
「ティチエル。レジをやってみないか?」
「え?レジですかぁ。」
「俺が手伝うからお客さんに品物詰めて渡してくれればいいからさ。」
(ティチエルには不安なんて無いのかな。)
「はぁい。やってみますぅ。」
「早速来たからやってみよう。」
「3470円になります。」
そう言いながらケンジが慣れた手つきでお釣りを渡す。
その頃ティチエルは適当に物を袋に詰めていた。
「はぁい。どぅぞ〜♪」
客に渡そうとした時、無理に詰め込んだ為か中の物が飛び出してきた。
「ごめんなさぁい。グスン。」
「いえ、いいんです。」
ティチエルが泣きながら謝るので、客も怒る気が無くなっていた。
すぐにケンジがこぼれてこないように袋に詰めた。
「あ、ありがとうございました。」
客がいなくなったのを待ってから
「ティチエルにはレジは無理だな。レイに変わってもらおう。」
「呼んできますね〜。」
暫くしてレイが出てきた。
「レイもティチエルと同じように袋に詰め・・・。」
「わかってるわ。」
「・・・。そうか。客が来たから頼むよ。」
(レイってなんでこんなに他人を避けるような話し方をするんだろう。)
- 879 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:58:21 [ XXV7TwjQ ]
- 9.
「1345円になります。」
「・・・。」
金を払わない客を不審に思ったケンジ。
「お客様?」
その時男はナイフを出した。
「オラ!レジの金を全部こっちによこしな!」
(なんでこんな時に強盗が!)
レイは強盗の前に立つ。
「レイ!駄目だ危ない!」
「なんだぁ?ガキ。うわっ!」
レイは男の手からナイフを落とし、そしてそのまま背負い投げをしていた。
レイはナイフを拾い、倒れている強盗の喉にナイフを突き立てる。
「まだ、何か用?」
「う、うわぁぁぁ!助けてくれぇ!」
強盗は殺されると思い逃げ出した。
ずっとケンジは見惚れていた。
「レイ!大丈夫か?」
「ええ。あいつを逃がしてしまったけどね。」
「凄いなぁレイは。俺じゃあんな事できないよ。」
「そ、そんな事ないわ。」
誉めるケンジにレイは嬉しそうだった。
「おーい。ケンジ〜。これどこに置けばいいんだ?」
「ああ。それはあっちだ。」
・
・
「これはこっちで・・・あれはそっち・・・っと。」
品物を整理しているイスピンの横に小学生がいた。どうやら背が低くて上の品物が
取れないらしい。
「これが欲しいのかな?」
「うん!ありがとうお兄ちゃん!」
イスピンは男に間違われてしまった事にがっかりする。
「どうした?イスピン。」
近くにいたボリスが尋ねる。
「いえ。さっき男の子に男だと思われちゃって。いつもの服ならまだしも
この格好で間違われるなんて・・・。ショック。」
「そうか。まあ気を落とすな。俺は初めからお前が女だってわかってたぞ。」
「本当に?」
(ボリスが嘘をついていたとしても顔見ただけじゃわからないな。)
イスピンはボリスの顔を見てそう思っていた。
「ああ。それにお前はさっきの小学生を男の子だと言ったが本当は女の子かも
しれないぞ?」
「え。そうかな。」
「人は見かけじゃない。お前が見た目で判断されるのが嫌なら他人をそういう風に
決め付けないことだな。」
「・・・そうね。ありがとうボリス。」
- 880 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 21:59:49 [ XXV7TwjQ ]
- 「レイさっきの格好良かったよ!」
「そう。ありがと。」
どうでもいいという風に答える。
「・・・。レイってさ、なんでそんなに話したがらないの?」
「ルシアンには関係ないでしょ?」
「そうだけど。それでも気になる。」
「・・・。」
レイはルシアンが鬱陶しくなっていた。
「レイは頑張ってるよ。だからあんまり無理はしちゃいけないよ。もっと自分を
出すべきだと思うよ。もっと素直になったほうがいいと思う。」」
「・・・そういえばボリスにも同じ事をいわれたわ。」
「へぇ〜ボリスがね〜。・・・まぁそれじゃ僕はあっち手伝ってくるよ。」
「待って。ルシアン。」
レイの傍を離れようとした時レイに呼び止められた。
「ルシアン。ありがとう。」
ルシアンはあまり見る事の無かったレイの笑顔を見る。
「そうそう。そのほうがレイは可愛いよ。」
ルシアンはニッコリ笑いながらその場から去った。
(ボリスもレイも、もっと笑ってくれたら楽しいだろうに。何かいい考えは無い
ものか・・・。)
- 881 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:02:17 [ XXV7TwjQ ]
- 10.
「お疲れ様でした〜。」
「ケンジお疲れ。皆もありがとうな!」
「じゃあお先に。」
ケンジの車では全員乗れない為、皆で歩いてきていた。
「さあ皆帰ろう。」
暫く歩いているとミラが小声でケンジに話しかけてきた。
「ケンジ。さっきからつけられてる。人気の無いところに移動しよう。」
「わかった。皆ぁこっちから行こう。」
狭い路地で8人は立ち止まる。
「どうかしたの?ケンジ。」
「誰だぁ?さっきからあとつけて来てるのは・・・。」
シベリンはわざと周りに聞こえるような声で叫ぶ。
「ばれてしまったか。流石だな。まぁだから俺達が呼ばれたわけだけどな。」
「あなた達は誰です!?」
イスピンは剣を突き立てて尋ねる。
「名乗るほどの者でもないがな。一応答えておくか。俺はアラン。そっちはクロ
ウだ。単刀直入に言おう。そこにいるイスピン・シャルルを渡して貰おう。」
「それはできない条件だな。」
「イスピンさんはわたし達が守りますぅ!」
ボリスとティチエルも武器を取り出す。
「そんな事してまたあのガキみたいに死にたいのか?」
「何だって!?」
「あの眼鏡かけたガキ、最後まで『イスピン、イスピン』ってお前の名前を叫んでいたな。
自分の命を犠牲にしてまで守るなんて馬鹿なやつだな。」
「くそ!よくもマキシミンを!」
ルシアンは怒りに任せて突っ込む。
「駄目だ!ルシアン!」
「そんなに死にたいのか・・・。」
「燃え尽きろ!」
ルシアンはファイアアローを撃ちながら攻撃しようとしたのだがアランに全て回避
されていた。
「なっ、何で!?うわぁ!」
「ルシアァン!くそっ!ティチエルとケンジはルシアンを頼む。」
ボリスはすぐに冷静さを取り戻しルシアンを二人に任せる。
「わかった。」
- 882 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:03:27 [ XXV7TwjQ ]
- 「所詮雑魚が固まったところで俺達に勝てると思ってるのか?」
アランは馬鹿にした口調でケンジ達に喋る。
「やってみなければわからない事もある。」
「そうね。それにあなた達二人は私の嫌いなタイプの人間ね。」
言い終わった同時にレイは手裏剣を投げ、ミラもカードを投げる。
二人はよけるが地面に着地した時を見計らってボリスとイスピンが魔法を放つ。
「その体勢では避けれまい。冷厳なる氷牙の力、敵を滅せよ。」
「大地よ!緑の自然の力を示しなさい!」
ボリスのアイスミサイルとイスピンのストーンニードルがアランとクロウに飛んでいく。
攻撃が当たると同時にシベリンはアラン達に突撃する。
「トドメだ。ケレンス直伝、双龍閃!」
ガキンッと金属音がした。シベリンが急所を突こうとした攻撃はアランの大剣で防御され
ていた。
「おやおや。その程度なのか?弱いやつには同情するよ。死ね・・・。」
アランが詠唱すると無数の大きな岩が異次元から降ってきた。
「きゃぁ!」
「くそ!全然歯が立たない!」
「あんな魔法・・・見たことない。」
「遊びはここまでだ・・・。」
クロウはメガブレイズをケンジとティチエルの方へ向けて唱える。
「ティチエル!危ない!」
「ケンジさんはわたしが守りますっ!」
ティチエルは自分の前にブレイクアーマーを出現させた。メガブレイズはブレイクアーマ
ーにあたり、炎の玉は左右に真っ二つに分かれティチエルの後ろの壁で爆発した。
(駄目だ。これじゃティチエルがもたない。このままじゃやられてしまう。)
その時クロウの目の前にゲドが現れた。
「アラン。クロウ。撤収の命令が出ていますよ。」
「チッ!あと少しで捕らえられたものを。命拾いしたな。」
- 883 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:04:51 [ XXV7TwjQ ]
- 「シベリン。ルシアンは大丈夫か?」
「まぁなんとかな。気絶してるだけみたいだ。」
「う・・・ん?」
ケンジとシベリンが話しをしているとルシアンが目を覚ましていた。
「お、目が覚めたみたいだな。大丈夫か?ルシアン。」
「僕が死ぬわけないだろー。」
「それだけ喋られれば大丈夫ね。」
皆が安心している中イスピンは浮かない顔をしていた。
「ん。イスピンどうしたんだい?」
「さっきのアランって人の話が本当だったらマキシミンは殺されたって事なの?」
「それは・・・。」
「そ、そんな・・・。」
イスピンは涙を流し、近くにいたティチエルの肩を掴む。
「ねぇ!マキシミンは死んだんでしょ!?そうなんでしょ!?マキシミンが・・・。」
パシンッ!とミラはイスピンを平手打ちした。
「馬鹿!あんたはマキシミンの死体も見てないのに死んだと決め付けるのかい?
あんな奴の言葉を信じるのかい?どうなんだ。イスピン!」
「ボクは・・・。」
否定はしたいがどこかで『死んでしまったのではないか?』という思いが残っている。
「そうだぞ。イスピン。マキシミンが死んだなんて証拠は無いんだ。」
「私もあんな馬鹿が死ぬとは思わないわ。」
「あいつはあんたに約束したろ?イスピンを必ず守りに行くって。あいつはすぐ愚痴る
し問題ばっかり起こすけど、約束は守る男だよ。だから泣かないで、イスピン。」
「ミラさん・・・。ありがとう。」
イスピンはミラの言葉を聞いてまた泣いてしまう。
「ほんっと泣き虫だなぁ。」
- 884 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:06:06 [ XXV7TwjQ ]
- 11.
=次の日=
「それにしても初めて聞いたんだけど。そのマキシミンって人の事。」
「そういえばケンジさんに話して無かったですもんね。」
「ミラとかの話聞いてるといい人なんだろうね。マキシミンって人は。」
昨日の話を聞いていたケンジはマキシミンという男に関心していた。
「え?えぇ、まぁ。あはは。それよりこれからどうしましょうか。」
「そうだね。またあいつらみたいなのが来たら勝ち目がないよ。」
「狙いがイスピンなのは解ってるからイスピンを何としても守らないとな。」
「なぁ。なんでイスピンが狙われてるんだ?」
今まで解らなかった事が多かったケンジはは今のうちに聞いておこうと思った。
「それはイスピンがオルランヌのシャルロット姫だからだよ!」
ルシアンは『どんなもんだい!』という風に得意げに話す。
「へぇそうだったのか。」
「あれ?あんまり驚かないね。普通だったら『え?イスピンって女だったの?』
とかもっと驚くと思ったのにぃ。」
あんまり驚かないケンジにルシアンは不満だった。
「ルシアン・・・。それはイスピンに失礼だと思うが?」
「いや、前風呂覗いちゃったからなぁ。」
周りの皆は「え?」という風にケンジを見る。イスピン以外は。
「ケ、ケンジさん。それは・・・。」
(マ、マズイ!)
「いや、あれはだな。別に見たくて見たわけじゃ・・・。」
言い訳をしようとしたがその発言が余計悪化させる。
「ひ、ひどーい!ケンジさんがそんな風に言うなんて!」
「ボロが出たな。」
「馬鹿。」
冷ややかな目でケンジを見るボリスとレイ。
「ち、違うんだ!これには深〜い訳が・・・。」
- 885 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:07:12 [ XXV7TwjQ ]
- 「なんだ〜。それで間違って見ちゃったんですかぁ。」
「そうなんだ。だから違うって何度も言ったのに。」
理解してもらうまでミラに散々痛めつけられたケンジ。
「でも見たんだろ?」
「ああ・・・。ってシベリン、何言わせるんだぁぁ!」
シベリンの言葉に普通に答えてしまった。ミラの殺気を感じるケンジ。
「だから違うんだって!」
「本当に?」
「本当に本当!」
ミラが鞭をしまったのでほっとするケンジ。
「そ れ で!これからについてだけど、どうしよう?」
皆黙って考える。暫くしてボリスが口を開く。
「この世界にいる以上下手に動くのは危険だと思うが?」
「でも出て行かないと先には進めない。」
レイはボリスの提案を否定する。
「だが!」
「僕はレイの意見に賛成!」
「あたしも賛成だよ。」
「ボクはボリスの意見の方が。」
「ワタシもボリスさんの方がいいですぅ。」
「ボリスの言うとおり下手に出て行けばやられてしまうかもしれないし、レイの
言う様にこっちから出ないと何も進展しない。難しい問題だねぇ。これは。」
シベリンは二つの意見を聞いてどうにかならないものかと悩んだ。
「まぁ腹も減ってきた事だし何か食べようか。」
「そうだな。」
「ケンジさん。何かお料理作れるんですかぁ?」
「いや、それが・・・。」
ティチエルに聞かれたがケンジは別に料理が得意というわけでもない。
「ケンジさんおにぎりを作れるじゃないですかー。またボク達に作ってくださいよ。」
「あんなのでいいのかな?」
- 886 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:08:22 [ XXV7TwjQ ]
- 「はい、どうぞ。」
イスピン以外、見た事がないからだろう。さすがに口に運ばない。
「皆どうしたの?美味しいよ。」
「そ、そうか?」
心配そうに見つめるボリス。前作った時と同様ケンジのおにぎりは形が悪い。
「じゃ、じゃぁ皆1、2の3で食べるか。」
「わかった。」
「1、2の3!」
ぱくっ。
「あ。」
「美味しい!」
「ほんとうだ。美味しいよ!ケンジィ。」
「ってシベリン・・・。あんただけ食べてないね。」
シベリンだけ口に含んでいないのに気づいたミラ。
「あ、いや・・・これは。」
「あたし達に毒味させるつもりだったのかい!?」
自分だけ逃げようとしたシベリンに鞭を向ける。
「ウギャー!」
「やっぱミラさんは怖いよ。」
ミラから逃げるシベリンの青ざめた顔を見てルシアンはミラが余計怖くなっていた。
「確かに旨いな。・・・。」
「どうしたの?ボリス。」
ボリスが顔を顰めているのを見たレイ。
「この中身、なんだ?」
「梅干っていうんだけど・・・。もしかしてボリス食べれないの?」
「そ、そんな事はない!」
ケンジのちょっと馬鹿にしたような喋り方にボリスは意地を張ってしまった。
「じゃあ食べてみてよ。」
「・・・。」
手に持つが口には含もうとしないボリス。
「ボリスさんって〜すっぱいのが苦手なんですね〜。」
「意外だな〜。好き嫌いないと思ってたのに。」
「ボリス意外と可愛い所あるんだね。」
「ボリスの弱点はすっぱい食べ物かー。今度使ってみようっと!」
皆から散々言われ、ボリスはおにぎりが嫌いになっていた。
- 887 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:09:32 [ XXV7TwjQ ]
- 12.
「今日もよろしくお願いしまーす。」
「今日も頼んだよ。ケンジ達。」
さっきからボリスがケンジのほうをずっと見ている。暫くするとこちらに近づいてきた。
「どうした?ボリスもしかしてさっきのおにぎりまだ怒ってる?」
「ケンジ、動くな。」
ボリスはナイフを出し、ケンジの背中に向ける。
「え!ちょっと待て!おにぎりの事は謝るから!」
ケンジに構わずナイフを背中に刺すボリス。
「見ろ。これは暗殺者達が使う標的への目印みたいなものだ。」
そう言いながら、手に持った小さい虫のような物を見せる。
「と言う事は?」
「近くに敵がいる。」
ケンジは顔をこわばらせる。
「皆を呼んでこよう。」
暫くして全員が集合する。
「どうしたんだい?ボリス。」
「どうやら近くに俺達の命を狙ってる奴らがいるみたいだ。」
「その通り。」
聞いたことのある声に皆警戒する。
「!」
「確かアランとか言ったな?」
「覚えてくれていて有難いね。悪いけどさっさと終わらせてイスピンを頂いていくよ。」
シベリンとミラが身構える。
「皆油断するな!」
「魔法で早期決着を!不滅なる暗黒の力、敵を切り裂け、ヴェノムランス!」
「黒焦げだぁ!サンダースラッグ!」
「炎よ!赤い火炎の力を示しなさい。スピットファイア!」
「凍え死んでもらうわ。アイシングミスト!」
4人の魔法は四方向から囲むようにアランを攻撃する。
「少しは出来るようになったみたいだな。」
ルシアン達の攻撃を難なく交わすアラン。
「まだ終わらないぜ!」
「あたしからは逃げられないよ!覚悟しな!」
シベリンが槍がアランの大剣で止められると同時にミラの鞭がアランの足に巻きつく。
「ティチエルいまだ!」
「む。なんだと!?」
アランはティチエルを攻撃出来ないと判断していた。『脅威になるもの』とは判断して
いなかった。
「はい!メテオォストライークッ!」
「くっ!うぉぉぉお!」
- 888 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:11:51 [ XXV7TwjQ ]
- 「なんとか・・・倒せたみたいだな。」
「アラン・・・。だからお前一人では無理だと。油断するからこうなるんだ。」
皆がほっとしている所に低い声が響き渡る。
「何!もう一人!?」
ルシアンが真っ先に気づく。
「お前達はこのまま放っておけば脅威となる。」
「どういう意味だ。」
「わからんのか?イレギュラーなのだよ。彼から見ればただの障害でしかなかなかったが。
今となっては最も危険な傷害となった。」
「なんてこった。さすがに二人連続なんて無理だ!」
舌打ちをするシベリン。
「イスピン悪いがお前にも死んでもらう。依頼なぞ知った事か!」
「皆逃げるんだ!」
ケンジが叫んだが既にクロゥが目の前に接近していた。ケンジを庇おうとシベリンはケンジ
の前に立つ。
「死ね。」
クロウの鉤爪の攻撃を肩で受けてしまったシベリンは、その場に倒れてしまう。
「シベリーン!」
「イスピン!逃げろ!」
次の瞬間ケンジ達はフリーズで動きが取れなくなっていた。
「俺からは逃げられんよ。」
クロウはナイフに持ち替えていた。
(だ、駄目だ。早すぎる!)
「きゃぁ!」
その場で目を閉じるイスピン。
ナイフの刺さる音・・・でも、痛みはない。目を開けると目の前にはクロウのナイフを
胸に受けているミラの姿があった。
「あたしを無視していくなんて・・・1万年早いんだよっ!」
「ミラさん!」
ミラの右胸あたりから血が止め処なく溢れる。
「くっ。邪魔してくれたな。悪いがお前に用は無い。」
「あう!」
クロウに足で端に飛ばされるミラ。
「ミラさーん!」
「死ね!イスピン!」
イスピンは動かなかった。
(死ぬのは別に怖くはない。でも・・・こんな所で、役目も果たせないで死ぬなんて。皆、
ごめんね。)
覚悟は出来ていた。
- 889 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:13:12 [ XXV7TwjQ ]
- 「おいおい。イスピンそんな簡単に諦めていいのか?」
「誰だ?」
突然の事にナイフをおろすクロウ。
「あらまー。すっかり忘れられておっしゃる。」
「き、貴様は!死んだ筈だ!」
「マ、マキシミン!」
その場にいる全員が驚く。
「あんなへなちょこな攻撃で死ぬ程、ヤワじゃないんでね。」
「チッ!たかが一人増えたところで・・・。」
マキシミンは雷電剣を放ちクロウを攻撃する。
「させるか!」
「マズイな。また会おう。」
クロウは状況が悪くなるとマキシミンの攻撃を避け、闇に消えていった。
「へっ!おととい来やがれってんだ。・・・おい。とりあえず怪我をしたミラとシベリンを
運ぶぞ!」
・
・
13.
「どう?」
「ティチエルが治療してる。別に問題は無いみたいだ。」
ルシアンが心配そうに聞くが、ケンジの言葉を聞いて胸を撫でおろす。
「ったく。俺が来なかったら、お前らどうしてたんだよ。なぁイスピン?」
パシン!
「い、痛ってぇー。何すんだよ!」
マキシミンはいきなり殴られた事に腹が立ったがイスピンが泣いている事に気づく。
「マキシミンの馬鹿!私・・・泣いちゃったじゃない!人の気も知らないでよくそんなに
ヘラヘラしていられるわね!」
「イスピン・・・。」
イスピンが『ボク』ではなく『私』という言葉を使ったことにマキシミンは驚く。
「悪かったよ。だから泣くなって。折角の美人が台無しだぞ?」
マキシミンは困ってしまって柄にも無い事を言ってしまう。
「マキシミン・・・。」」
「うわ!やめろ!抱きつくなって!」
周りで黙って見ていた面々は笑い出す。
「ふふふ。マキシミンお帰りなさい。」
「おかえり。マキシミン。」
- 890 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:15:18 [ XXV7TwjQ ]
- 「君がマキシミンか。皆から聞いてるよ。」
「ああ。こいつらが世話になったみたいだな。」
「なんだよ。自分が保護者みたいに・・・。」
ルシアンがボソッと囁く。
「何か言ったかな?ルシアン君。」
「なんでもありません。」
マキシミンはルシアンを睨む。ルシアンも相手が悪いと思ったのかそれ以上喋らなかった。
(地獄耳だなぁ。マキシミンって。)
ルシアンは密かにその能力に羨む。
「まぁそういう訳でよろしく頼むわ。俺は少し寝させてもらうよ。」
「あ、ちょっと・・・。」
あまりにも自分勝手な行動に暫く呆気に取られていたケンジ。
「すいませんケンジさん。マキシミンは口は悪いけど根はいい奴なんです。」
「どうかしらね。根っからああなのかもしれないわ。」
「とりあえず皆合流出来てよかったじゃないか。」
横になっていたシベリンが起き上がる。
「シベリンさん!まだ寝てないと駄目ですぅ。」
「もう大丈夫だってそれよりミラを見てやってくれよ。」
「は、はい。」
シベリンの言葉通りミラの様子を見に行くティチエル。
「ミラお姉さ〜〜ん。具合はどうですかぁ?」
「ティチエル!もう少し静かに出来ないのかい!?」
「だあー。うっせぇな。寝られたもんじゃない。」
それまで寝っころがっていたマキシミンは目を覚ます。
「マキシミンも無事戻ってきたし、さっさと連中を倒して帰る方法探さないとな。でも連中が
どこに潜んでいるかわからんな。」
「その点なら大丈夫だ。」
- 891 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:16:39 [ XXV7TwjQ ]
- 「ん。何かあてでもあるのか?マキシミン。」
(マキシミンの事だからあんまり期待しないでおこう。)
シベリンは前にマキシミンの提案通りに動いて痛い目にあった事がある。
「あのクロウとかって奴が逃げるときに俺の使い魔に後を追わせた。だから場所は問題無い。
帰る方法だが奴らが来たって事は帰る道、或いは方法がそこにある筈だ。」
自信満々に答えるマキシミン。
「凄いなマキシミン。見た目と違って意外と頭がいいようだな。」
「元からだっての!お前だって顔だけ見たら女みたいだぞ?ボリス!」
「やめな!二人とも。ガキみたいな喧嘩するんじゃないよ!」
ミラに怒鳴られ小さくなる二人。
「もしマキシミンの言う話が正しいなら、奴らを一気に倒す事ができるな。」
「でもマキシミンさんって〜嘘つくの得意ですよね〜?」
「あのな、ティチエル。時と場合によるんだ。いくら俺でもそんな嘘ついて誉められようとは
思ってないさ。」
「どうかしら?マキシミンだもの。」
「あぁ?俺に喧嘩売ってるのか。レイ。」
レイの言葉に過剰に反応するマキシミン。
「止めなさい!マキシミン。」
「皆仲がいいなぁ!はっはっは!」
(マキシミンがいると皆大変だろうな。)
ケンジはその光景を見てそう思っていた。
「ケンジさん。笑うところじゃないです。」
「・・・ごめん。」
「兎に角だな、俺の使い魔が帰ってきたらさっさと倒して帰ろうぜ。」
マキシミンはさっさと元の世界に帰りたいらしい。
「そうだな。」
- 892 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:17:59 [ XXV7TwjQ ]
- 「使い魔が帰ってきた。」
「どう?」
ルシアンはワクワクしながらマキシミンに尋ねる。
「あの建物らしい。」
「病院の廃墟か。確かにあそこなら隠れる事が出来るな。」
マキシミンが窓から指差した建物は廃墟となった病院だった。
「早速行こうぜ。」
「皆、装備を整えて。」
「OK。」
イスピンの言葉にルシアンは元気よく答える。
「これで最後にしましょう。」
「最後まで油断するな。」
「これで帰れますね〜♪」
ティチエルは楽しそうにウキウキしている。
「クロウ、俺を殺さなかった事絶対後悔させてやるぜ。」
シベリンはそう言いながら肩に出来た傷を見る。
「ゲド・・・待ってな。あたしが決着をつける。」
皆の言葉を聞いていたケンジは一人考えていた。
(やっと皆の目的が達成するのか。でも達成してしまったら、俺はもう彼らには二度と
会えないんだな・・・。)
「なぁ、皆ちょっと記念写真を撮ってもいいかな?」
「ん?」
「いやさ、皆と別れる前に思い出を作っておこうと思ってさ。」
ケンジの提案に快く応じる8人。
「いいね〜。僕はケンジに賛成だよ。」
「俺もそのほうがいいと思うな。」
「んじゃ撮るよ〜あのカメラを見てて。光っても目をつぶらないように。」
ケンジはカメラを持ってきて皆を並べさせる。
「ハイッチーズ!って俺入って無ぇ!」
急いでカメラの前に行こうとしたが途中で転んでしまった。
灰皿を顔面にぶつけるケンジ。
「だ、大丈夫ですか?」
「ああ。頭がガンガンするけど。」
「ケンジ・・・。プッ」
「ん?レイどうした?」
「ふふふ。あははは。ケンジその顔!」
ケンジの顔が真っ黒になっていたのを見てレイは笑う。
「レイが声を出して笑うなんて・・・初めて見た。」
ミラが珍しそうにレイの顔を覗き込む。
「それはいいけど。そこまで笑わなくてもいいじゃないか!レイ。」
ケンジは流石にここまで笑われるとちょっと気分が悪くなってきた。
「ごめんなさい。でも、可笑しいもの。あはは。」
「フッ確かに。可笑しいな。ははは。」
レイが笑うのに釣られてかボリスも笑いだす。
「まぁいいじゃないか。レイもボリスもこんなに笑ってるんだ。いい事じゃないか。」
「んじゃ俺がまたおにぎり作るかぁ!」
「いいですね〜。ボクたちも手伝いますよ。」
- 893 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:19:53 [ XXV7TwjQ ]
- 14.
「ここか。」
「なんか怖い所ですね。こんな所にいるのかなぁ〜?」
「あいつらに相応しい場所だと思うけど?幽霊でもでるかもね。」
ティチエルが怖がるのを見てレイは意地悪く言う。
「ははは。言えてるな。」
「皆気をつけろよ。何が起こるかわからない。」
ケンジは持ってきた懐中電灯を点ける。
「へぇ凄いな。松明が無くても明るくなるなんて。」
「だよなぁ。今までは別に何にも考えないで使ってたけど、考えてみると最初に考えた
人は凄いな。」
「ケンジさんも何か発明してみたらどうです?」
イスピンの言葉をケンジは否定する。
「ムリムリ。俺なんかの頭じゃ発明なんて出来ないよ。・・・でも将来は科学者になりた
いって思ってるけど・・・。所詮夢だもんな。」
「そんな事ないです。一生懸命頑張れば夢は現実になりますよ。」
「そうかな〜。」
「じゃあ約束しましょう。ケンジさん。頑張って凄い科学者さんになるって。」
「わかったよ。約束する。」
ケンジはイスピンと約束した。
「この部屋が怪しいな。」
(『院長室』・・・。確かにボリスの言うとおり怪しいな。)
ガチャッ。キィィー。
「待っていましたよ。皆さん。」
奥から声がする。ケンジは声のするほうに懐中電灯を向ける。
「お前は・・・オルランヌ賢者、アベスト・ルース!」
「これはこれは姫様。名前を覚えてくださっているとは光栄ですな。」
「黙りなさい!あなたが全ての元凶!」
(イスピンはこのルースという男から逃げていたのか。)
ケンジはこの優しそうな顔の男がイスピンを狙っていたとは信じられなかった。
- 894 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:21:50 [ XXV7TwjQ ]
- 「あなたが黙って私について来ればいいだけの事。何故そんな簡単な事が出来ないのですか?」
「あんたがイスピンを連れて行って何をするかなんて大体予想はついてるわ。」
ミラがルースに口を挟む。
「あなた方には用はありません。シャルロット様以外には死んで貰いましょう。」
優しい口調ながらも、喋っている事は残酷だった。
「ゲド!クロウ!こいつらを生かして返すな。」
「御意。」
「お任せ下さい。」
ルースが叫ぶとゲドとクロウ、30人程の兵士が出てくる。
「おっとケンジは下がってな。俺達で片付けてやるぜ!」
「ちょうどストレス溜まってたとこなんだ。」
首を回しながら武器を出すシベリン。それに続くマキシミン。
「やれ。」
クロウが命令すると兵士達はシベリン達に突撃した。
「あんた達、絶対許さないわ。忍術っ!影分身!」
レイが叫ぶと5人のレイの分身が出てくる。
「はぁ!心!」
レイとその分身が放った手裏剣は兵士の鎧の薄い部分に確実に当たっていた。
「ぐはぁっ!」
「あたしも負けてられないわね。」
「死ね。」
ミラに襲い掛かってくる兵士。ミラは目を見開いた。
「うっ!」
ミラの鋭い眼光を見てしまった兵士は動けなくなっていた。
「は!悪いね。ダンシングヴァイパー!」
ミラの鞭は踊るように周りを切り裂いた。
「俺達もやるぞ。マキシミン。」
「俺に指図すんな!シベリン!」
近寄ってくる兵士達。
「くらえ!奥義、投龍!」
「風よ。俺に力を貸してくれ。シルフランス!」
二人の技は目の前に迫っていた兵士達をなぎ倒した。
「やるじゃないか、シベリン。」
「お前もな。」
「トドメだ。五花月光斬!」
最後の一人にマキシミンの月光がヒットする。
「チェックメイト!」
- 895 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:23:16 [ XXV7TwjQ ]
- 「お前達の部下は全滅したぜ?さっさとかかって来な!」
「雑魚が・・・いきがるな。」
クロウが鉤爪を出す。ルースとゲドは後ろで見ている。
「やっぱりこいつは今までの奴とは違うな。」
「ほざくな。」
目の前から消え次の瞬間にはシベリンの前に迫っていた。
「早い!シベリン危ない!」
「くっ。間に合ってくれ。クレイアーマー!」
シベリンの前にクレイアーマーが現れる。ギリギリのタイミングでクロウの攻撃をはじく。
「サンキュッ!ボリス。」
「命拾いしたな。」
「ボク達はあなた方なんかに負けるわけにはいきません。」
「そうだそうだ!いくぞぉ。シルフカッター!」
ルシアンは長剣の先から竜巻を起こす。
「まだまだ!飛連破!」
竜巻がクロウに当たると同時に飛連破が飛び出す。
「くぅ!油断したか。」
クロウが怯んだ所にイスピン達が攻撃する。
「ボク達の渾身の一撃を受けてみろ。ダブル!クロススラッシュ!」
「スマッシュクラッシャー!」
「サンラァイズッ!」
「ぐおぉ!」
イスピン、ボリス、ティチエルの攻撃を受けてクロウは倒れた。
「くっ!役に立たない傭兵共が!」
「後はあなた達二人だけです。」
「フフフ。馬鹿が!」
「む。なんだ!」
ケンジ達の身体が動かなくなってしまう。
「姫以外には死んでもらうと言った筈だ。まずはそこの女!さっき私の話の邪魔をしたな。
お前から殺す。」
「くっ!」
「死ね!プリズミックボム!」
「う、うわぁぁ!」
ミラが叫んだ瞬間、ミラの前にゲドが現れる。
「ゲド!」
ゲドはそのままルースの魔法を身体に受ける。
「ぐっ!」
「な、何をしているんだ!貴様!」
ルースの集中が途切れた為かケンジ達は動く事が出来た。
「あなたには地獄が待ってるわ!カウンタースピア!」
「う、うがぁぁ!」
ルースはイスピンの攻撃を受けてそのまま息絶えた。
- 896 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:25:19 [ XXV7TwjQ ]
- 「ゲド・・・。どうして。」
「ふ、ふふ。やっとミラさんの近くに来れた気がするなぁ。」
「ゲド。」
「俺はあなたの船で偶然『開けてはいけない箱』を見つけてしまった。
あの箱を開けるとその者達に禍をもたらす。だからどうしてもミラさんの元から
遠ざけたかった・・・。」
「そ、そんな・・・。」
「その後箱はミラさんが受け取り、俺は船を降ろされた。だけど俺は諦めたくなかった。
ミラさんに不幸が起きては困りますから・・・。それで海賊狩りをすればいつか
ミラさんの船に辿り着けると・・・思った。でも結局会えなかった。」
「・・・。」
「そしてルースと言う男の依頼を受けるとき、その依頼の中にミラさんの名前が
あったんです。これが最後のチャンスだと思い、ルースの傍にいながら機会を待った。
結局このザマですけどね。ゲフッ」
血を吐きながらも笑うゲド。
「俺はミラさん、あなたの事がずっと・・・好きでした。」
「!」
「この石が元の世界に戻る為のキーになります。その後、あの箱は海に捨ててください。
そうすれば、きっ・・・と。」
ゲドはそれ以上喋る事は無かった。
「ゲド・・・?ゲド!そんな!あたし貴方にまだ謝ってないじゃない!死なないで!お願いゲド!
ゲドォォォ!」
ゴゴゴゴ・・・
「大変だ!中で暴れたからこの建物崩れるぞ!」
「ティチエル!テレポートだ。ゲートを作るんだ!」
マキシミンは冷静にティチエルにゲートを作らせる。
「はい!皆さん急いで入って!」
「ミラ!急げ!」
ケンジはミラがゲートに入らないのに気づいた。
「でも・・・。」
「何言ってるんだ!ミラにはまだやる事があるだろう!そいつの分も生きるんだ!」
「・・・わかった。」
「よし!脱出だ。」
- 897 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:28:59 [ XXV7TwjQ ]
- 15.
〜今日未明、建設途中だったマンションが崩れていた事が判明しました。原因は不明で
内部からは身元不明の男性の遺体が多数発見されており・・・〜
「皆帰っちゃうのか。」
「はい。ケンジさんには色々とお世話になりました。」
「俺はイスピンにあまり何もしてやれなかったけどね。」
「よし!皆帰るぞ!ケンジ、世話になったな!」
「ああ。気をつけてな。シベリン」
「あなたとの出会いは忘れないわ。」
「ありがとう。レイ。俺も忘れないよ。」
「ケンジもこっちの世界においでよ!きっと楽しいから。」
「ルシアン。悪いけど俺はこっちの世界から離れられないからなぁ。」
「俺はあなたと今まで一緒にいて色々教わったよ。」
「そうか。ボリスももっと元気に行こうぜ?」
「ケンジ・・・。昨日はありがと。」
「よせって。俺は別に何もしてない。気にするな。」
「あんたとは他の連中達より付き合いがなかったが、あんたのおにぎりは最高だったぜ!」
「ありがとう。あっちでも流行らせてくれよ?」
「ケンジさ〜ん。ティチエルさびしいですぅ。」
「そんな事ないさ。ティチエルにはこんなにいい仲間がいるじゃないか。」
全員が石に手を触れる。
「皆!それじゃぁ・・・な。」
「ケンジさん。」
「ん?なんだ?」
チュッとイスピンはケンジの頬にキスをする。
「それじゃケンジさん!またいつか会いましょう。」
「ああ。達者でな!」
顔を赤らめながらもケンジは手を振る。
部屋が青い光に包まれ8人は一瞬の内に消えた。
- 898 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:30:02 [ XXV7TwjQ ]
- 次の瞬間8人はナルビクの銀行前に立っていた。
「帰って・・・きたのかな?」
「だろうな。いつもの見慣れた光景だ。」
8人は無事に辿り着けたことを喜ぶ。そこへ息を切らせてロングソードがやって来る。
「探しましたよ。皆さん。」
「あ、ロングソードのおじさん。どうしたんですか?」
「だからおじさんは・・・。そんな事よりアクシビター、シャドウ&アッシュに収集が
かかっています。どうやらナルビク付近に場違いなモンスター達が出現しているそうで。」
「そうか。それじゃ俺達はここで別れよう。」
「そうだな。また会おう。」
「はぁ・・・。」
ケンジは静かになった部屋を見渡してため息をつく。
(夢でも見てた気分だな。)
その時目の前にあった写真を見る。
(夢なんかじゃない。現実なんだ。)
・
・
「・・・ンジさん?ケンジ博士?」
「はっ!」
「大丈夫ですか?顔色悪いですけど・・・。」
心配そうに見つめる男。
「大丈夫。ちょっと考え事を、ね。」
「そうですか。それじゃ質問を続けますね。あなたが発見したこの新しい
未知の鉱物「シャルロット」ですがどうしてこのような名前に?」
「ふふふ。その名前は私が昔好きだった女の子の名前なんだよ。」
ケンジは笑いながら当時を思い出す。
「ほぅ〜。なんかいい話じゃないですか〜。」
「この鉱物がこれからの人類に役立てば、と私は考えております。」
「ありがとうございました。これでインタビューを終了いたします。お疲れ様でした。」
終わり
- 899 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/27(金) 22:41:16 [ AI9M43KY ]
- やばいっ!おもしろすぎるのでageage!
次に期待してます!
- 900 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/28(土) 03:02:37 [ gI8ioAD2 ]
- 書き終わってみてみると無駄に長くなっているのがわかりました;
オリジナルのキャラもいる為、混乱するかと思います。
読んで下さった方ありがとうございます。
- 901 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:29:40 [ C/oIWmos ]
- 懲りずにまた書いているレオスクラインです・・・
今回は戦闘を多くしようとやってみました。
- 902 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:30:53 [ C/oIWmos ]
- 1.
最近ナルビク付近のクライデン平原に、生息していない筈のモンスターが出没している。
そして、そのモンスター達が試練の洞窟から、ナルビクに向かって来ている。
「ねぇマキシミン。どう思う?」
「どう思うって・・・。モンスターがナルビクに近づいてるのは事実なんだし。
やばいのかもな。」
イスピン達は帰ってきてすぐに、ルベリエから『モンスター進軍』の件を聞かされた。
どうやら自分達がいない間にモンスターが異常発生しているらしい。
それをナルビクで蹴散らすようだ。
「でもまぁ俺達がいれば大丈夫だろ!」
「シベリン、自分の力を過信しすぎよ。」
レイはシベリンの自信に呆れる。
「む。わかってないな。俺一人で全部モンスターなんて蹴散らしてやるさ。」
「ルベリエの話だとアクシビターの連中とも、協同でやるみたいだな。」
マキシミンもシベリンに呆れて話を変える。
「それだけじゃないわ。他にも色々なところから呼ぶみたいよ。」
「またあいつらと一緒に出来るんだな。」
・
・
「シュワルター隊長。一体なんなんでしょうか?」
「ほんと。少し休ませてもらいたいものだけどね。」
ルシアン達は疲れきった様子でシュワルターの話を聞こうとする。
「すまんな。人手が足りんのだ。君達にも手伝ってもらわないとな。」
「そんなに大変なことなんですか。」
「ああ。実は今ナルビクに向けてモンスターの軍勢が迫っているそうだ。斥候の話では
かなりの規模らしい。」
かなり深刻な状況にボリスは冷静に尋ねる。
「それで・・・俺達にどうしろと?」
「シャドウ&アッシュ、クラド自警団、傭兵などに応援を要請した。君達は彼らと
協力し、モンスター達を撃退して欲しい。」
「おお。楽しそう!やるやる!」
「皆と一緒にやったら楽しそうです♪」
シュワルターの話を聞いて浮かれるルシアンとティチエル。
「では暫く休憩だ。休憩が終わったらアクシビターの作戦室でブリーフィングを行う。」
- 903 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:33:45 [ C/oIWmos ]
- 「ジケル。持ってきたかい?」
「はい、持ってきましたよ!もしかしてこの宝箱の開け方わかったんですか?」
「違うよ。」
ミラはジケルから受け取った箱を海に向かって投げる。
「ああ!何やってるんですかぁ!折角久しぶりに手に入れた宝箱だったのにー。」
(これで・・・。これでいいんだよね・・・。ゲド?)
ミラは箱が見えなくなるまで海を眺めていた。
・
・
2.
「全員集まったようだな。それではブリーフィングを始める。」
作戦室にはアクシビター、シャドウ&アッシュ、その他大勢の者達が集まっていた。
「奴らは試練の洞窟から来ているのは既に知っていると思う。そこでアノマラド国境警備隊
に援軍を要請した。警備隊が試練の洞窟を調査、制圧するまでナルビクを防衛してもらいたい。
アクシビターとマイ、アシムには城の東門を、シャドウには西門を、ガフ率いる自警団は
ベリック、クァディールと共に南門を担当してもらう。残りの者達で一番の激戦区に
なるであろう、北門を死守する。尚、各門には兵士、メイジを待機させる。異存のある者は?」
ルベリエが言い終わった瞬間にマキシミンは机を叩いて訴える。
「おい!なんで西門は俺達だけなんだ!?」
「西門はペイルナイトとメリッサが結界を張っている。突破される事はまずない。」
「それじゃ俺達、別の所に回してくれ。」
(マキシミンは戦いたいのか、戦いたくないのか・・・どっちなんだ?)
シベリンはマキシミンの言動を聞いていて考えていた。
「万が一の保険だ。」
「くそっ。」
「それでは解散。皆の善戦を期待する。」
全員が持ち場に向かう為解散した。
「ったく!なんで俺達が敵もこないようなとこでずっと黙ってなきゃなんないんだよ!」
愚痴るマキシミンをなだめようとするイスピン。
「しょうがないよ。北門に回されるよりはいいでしょ?」
「まぁそうだがな。」
- 904 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:37:53 [ C/oIWmos ]
- 「なんか静かですね〜。」
「そうだね。嵐の前の静けさってやつか。」
「俺は静かなほうがいいがな。」
ティチエルとミラが会話をしている所にアシムが入ってくる。
「アシムさんって近くで見ると結構優しそうな顔してるんだね。」
「なんだ?俺が悪い奴とでもいいたげだな。」
「べ、別にそんなんじゃないけど・・・。」
ルシアンのちょっとした一言に、本気で怒りそうな勢いのアシム。
「まあまあ。そんな事より、私達だけで大丈夫ですか?」
二人が喧嘩になりそうなのを止めるマイ。
「大丈夫だと思う。少なくともあたし達は負けるつもりはないし、アシムもマイも腕は立つしね。」
「『腕は』ってどういう事ですか!ミラさん!」
・
・
北門。ルベリエの提案で一番防備を固めた場所である。
「ったくよぉ。なんなんだよ。あの三人・・・貴族だからって調子に乗りやがって。」
兵士達は真ん中でどっしりと構えている金髪の男とその腰巾着達の陰口を叩いていた。
「ほんとほんと。ん?なんどそれ。美味そうだなぁ。腹減ったよ。」
「なぁ、クライゼン。なんでも好きな物が食べられるとしたら何が食べたい?」
「なんでもか?そうだなあ。今の気分はステーキだな!」
「お、いいねえ。マッシュポテトに焼きたてのパン・・・。」
他愛の無い会話をしていた時ナルビクの城門が崩れた。
「危ない!崩れるぞ!逃げるんだ!」
兵士が退避した為に、隊の陣形が崩れる。
「あれは一体なんだ?」
兵士達は応戦するもまったく歯が立たなかった。
- 905 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:39:26 [ C/oIWmos ]
- 3.
「シュワルター隊長!ルベリエ様!アンデッドと思われるモンスターが北門を襲撃しました!」
「何だと!」
シュワルター達のいる部屋に兵士が入ってくる。
「北門にはあれだけの兵士がいた筈だ。そんな簡単に突破される筈がない。それに国境警備隊は?」
「そ、それがどうやらゼリーキングが城門を破壊したようで・・・。」
兵士は初めて見るゼリーキングに気が動転しているようだ。
「既に全滅か・・・。」
「すぐにマキシミン達を救援に向かわせろ。」
シュワルターはすぐに命令したが兵士は顔を曇らせる。
「それが西門も襲撃されています・・・。」
「何故だ・・・こうも簡単に突破されるとは。」
「西門はなんとかなりそうですが、北門が・・・。」
「シュワルター殿、このままでは突破され、いずれ全滅します。」
「だが、このような提案をしたのはあなたでしょう?」
シュワルターはルベリエの提案に最初は反対していた。
「言葉もありません。・・・ですが私に一つ考えが。」
「言ってみなさい。」
「私のギルドにレイという者がいます。要塞カルデアにレイを向かわせ援軍を頼むのです。」
カルデアとはナルビクからかなり距離のある要塞である。
「だがカルデアへの道はモンスターで埋め尽くされている。突破するのは自殺行為だ。」
「彼女なら出来ます。ここは一つ、私に賭けてください。」
- 906 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:40:34 [ C/oIWmos ]
- 「おい!何なんだよ!この敵は!」
「知らないわよ。まさか私達の結界がこんなに簡単に破られるなんてね。」
シベリンは目の前のゾンビダックを倒しながら怒鳴る。ペイルナイトも薙刀で応戦する。
「ルベリエの野郎。覚えてやがれ!」
マキシミンはメイジ達と一緒にボルトシャワーを敵に降らす。
「この様子じゃ、他の所も・・・。」
メリッサは北門の惨劇を予想する。
「と、とにかく頑張りましょう。」
「ここにレイという者はいるか!」
兵士がイスピン達のほうへかけてくる。
「私よ。何の用?」
レイは自分の身長の3倍程もあるデビルナイトをいとも簡単に倒す。
「お前にルベリエ様からご命令だ。いますぐカルデア要塞に救援を頼みに馬で向かって
もらいたい。」
「なんだって!?そんな所へ一人で!?自殺行・・・。」
「わかったわ。すぐに準備するわ。」
イスピンが言い終わる前にレイは兵士に答える。
「おい!レイ。どういう事か、わかってんのか!?」
マキシミンはレイを心配しているのか、レイを止めようとする。
「わかってるからやるのよ。馬鹿。」
「お、お前って本当に俺によく突っかかるよな!」
マキシミンはイスピンに止められるが怒りが収まらない。
「待て。俺もついていく。」
「シベリン・・・。あなたが一緒に乗ると馬のスピードが落ちるわ。」
「気にするな。俺が全部倒していってやるよ。お前が嫌だと言ってもついていく。」
断ってもついてくるだろうと悟ったレイは仕方なく了承する。
「・・・わかったわ。シベリンも一緒に行きましょう。」
- 907 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:41:35 [ C/oIWmos ]
- 「なんか北門のほうが騒がしいよね・・・。」
「そうですね。何かあったのかしら?」
先ほどから聞こえる轟音を不審に思うルシアンとマイ。
「動きたいけど『持ち場を離れるな』って命令だからな。あのクソオヤジめ。」
「俺達がいなくなったらここは誰が守る?動くわけにはいかんのさ。」
「まあアシムの言うとおりか。」
早く暴れまわりたいのか、動きまわるミラ。
「大変です!上空よりラバプライアが接近しています。」
「くそ。空からか!」
ボリスは空からの奇襲に舌打ちをする。
「弓兵は準備できているんだろうな?」
「はい!準備万端です。」
「ルシアン。俺は弓兵の支援にまわる。お前達は門を頼む。」
「OK。まかせとけって!」
アシムは城門に登り、弓兵の指揮をとりに行く。
「弓兵。構えろ!目標は上空のラバプライア。放て!」
ヒュンヒュン!一斉に飛ぶ雨のような弓矢。ラバプライアは何をする事もなく墜ちていく。
「さっすがぁ。アシムさんだぁ。」
関心するティチエル。城門が破られる音。一挙に攻めてくるギガンティックソルジャー。
「いくよ。お前達!こんな連中に負けるんじゃないよ!」
ミラ達もティチエルとメイジを残して突撃する。
数では勝っているものの戦力的に考えればソルジャーのほうが有利である。
「ぐあ!」
一人、また一人と倒れていく兵士達。
「このままじゃ圧倒的に不利ですよ!」
その時背後から数人の男達が突撃する。
「助けに来たぞ!」
素手でソルジャーを叩き潰すガフ。
「ガフさん!それにランドルフさんにロイドさんも。」
ボリスがソルジャーの攻撃を防ぎながら叫ぶ。
「南門は片付いた。あそこはベリックとクァディールに任せてきた。」
「兎に角ここを全滅させたら北門に向かおう。ここはガフさんに任せれば大丈夫だから。」
「わかった。アシムとガフはここに残って。残りは北門に向かうよ!」
- 908 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:42:49 [ C/oIWmos ]
- 3.
「兄貴!こりゃぁ聞いてた話と違いますぜ。こんな奴らが出てくるなんて聞いてない。」
ジャックはシラクとともに北門に配置されていたがあまりの敵の強さに混乱していた。
「だが成功させればかなりの額の報酬が手に入る。」
「そうだけど・・・おいお前ら!まだ結界は張れないのか!?」
「少し黙ってろ。気が散る。」
パオは両手を広げながら結界を張る為の詠唱を続ける。
「姉さん。俺達だけじゃ結界が出来る前に突破されてしまう。」
「そうだね。おいアンタ達。もっと前で戦いな!」
パイはシラクとジャックにもっと前線で戦うように言った。
「うるせぇ!指図するんじゃねぇ。」
「悪いが・・・俺達は逃げさせてもらう。ウィンターラーを手に入れるまで死ぬわけにはいかん。」
二人はそそくさと逃げていく。その間も兵士達は次々と倒れていく。
「くそ!このままじゃ全滅する。」
「オラオラァ!シベリン様が通るぜ!」
シベリンがレイを前に乗せて、モンスターの塊に単騎で突っ込んでいく。
「大丈夫ですか?パイさんパオさん。」
シベリン達に続いてイスピン達が到着した。
「あたし達はね。それより結界を張るまでまわりのモンスターを頼むよ。」
「わかった。ペイルナイトとメリッサはそっちを頼むぜ。」
頷く二人は、門のほうへ向かっていった。
「まさかこんな事になってるなんてな。」
「た、助けてくれ!」
「待ってろ!今助けてやる。動くなよ!」
倒れている兵士にいまにも飛び掛りそうなゾンビダックに、マキシミンは
エレクトリックボールを飛ばす。奇声を上げてダックは倒れる。
「あ、ありがとう。助かった。」
「イスピン!あっちの兵士達のほうに魔法で支援してやれ。」
「わかった。聖なる光よ!皆に力を!」
ブレスを唱えるイスピン。劣勢だった兵士達は息を吹き返す。
「助かったよ。アンタ達、意外とやるね。」
「意外ってなんだよ。」
- 909 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:45:04 [ C/oIWmos ]
- シベリンとレイの前には平原を埋め尽くすほどのモンスターがいた。
「レイ。いくぞ!」
「ええ。」
レイは馬の上から手裏剣を投げつける。シベリンはレイが倒し損ねて迫ってくる魔物を
槍で突き飛ばす。
「シベリン・・・。前に何かいるわ。」
レイの言葉で前を見る。目の前には他の魔物とは違うオーラを放つモンスターがいた。
「あれはデビルナイト・・・いや違うな。デビルゼネラルか!」
「このまま突撃しても二人ともやられるわ。どうする?」
「こうするのさ。」
「シベリン!」
シベリンは馬から飛び降りてゼネラルに突撃する。
「シベリン!止めて!あなた一人じゃ敵うはずないわ!」
「ニンゲン風情ガ。我ニ挑ムカ。」
「レイ!俺が奴と戦っている間に!必ず援軍を呼んでくれ!」
ゼネラルと一騎打ちに持ち込んだシベリンはレイにそう叫ぶ。
「止まるな!走れ!レイィ!」
レイは馬の足を速める。
(シベリン。必ず・・・必ず味方をつれて戻ってくるわ!)
・
・
「おい。イスピン、マキシミン!大丈夫か?」
イスピンとマキシミン、そしてパオ達を見つけたボリス。
「ええ。なんとか。」
「遅ぇぞ!何してたんだ。」
「私達のほうにも魔物が沢山出たんですよ。こちらの被害は甚大なようですね。」
到着すると同時に武器を出すマイとロイド。ランドルフはシベリンが敵の中心で
戦っているのが目に入った。
「大変だ!シベリンが魔物のリーダーと戦っている!」
「何だって!あいつ一人じゃ勝てるわけないじゃない!」
「すぐに助けに行きましょう!」
「ああ!」
- 910 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:46:54 [ C/oIWmos ]
- 「人間ノ割リニハヤルナ。ダガ・・・オ前デハ、イクラ強クテモ倒セナイ。」
「そりゃ・・・どうも。お前に誉められて・・・も嬉しくともなんとも・・・ないがな。」
ゼネラル相手にシベリン一人で敵う筈がない。そしてシベリンの攻撃は一切通用していなかった。
「モウ終ワリカ?ナラバ楽ニ殺シテヤロウ。」
「へっ!まだ死ねないんでね。」
「シベリーン!」
「あれは、イスピン。・・・くそ!しまった!」
シベリンが余所見をしている隙にゼネラルがエグゼキューターを振り下ろす。
「いやぁぁぁ!シベリーン!」
目の前でシベリンが大剣で斬られてしまう。悲鳴を上げながら走りよるイスピン。
「イスピン!シベリンを運ぶぞ!結界を張るのに失敗したそうだ!」
後から遅れてついてきたマキシミン達が担架にシベリンを乗せる。
ボリスとメリッサが魔法を唱えて氷の壁を作りゼネラルの前進を阻止する。
「これで少しは時間稼ぎ出来るわね。」
「急いで撤退よ!」
- 911 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:47:57 [ C/oIWmos ]
- 4.
「ボクがシベリンの名前を呼んだから・・・シベリンは・・・。」
「イスピンのせいじゃないさ。それよりあの氷の壁はどのくらい耐えられるんだ?」
シベリンの傍で泣き崩れるイスピンを慰めるマキシミン。
「もっても2時間。パオ達が結界を張るのに失敗してるからね。ゼネラルがいるから
もっと短くなるでしょうけど。」
「それまでの間に隊の再編成を。」
「それよりここから逃げようぜ。こんな所にいなくてもいいじゃないか。」
「どこに逃げようと無駄だ。ここで倒さなければ同じこと。違うのは死ぬのが早いか遅いだけ。」
「・・・」
暫く一同の間で沈黙が流れる。
「あの・・・。」
沈黙を最初に破ったのはティチエルだった。
「どうしたの?ティチエル。」
「レイさんは何処へ?」
「レイは一人でカルデア要塞に助けを求めに馬で行ったよ・・・。」
ティチエルは自分より年下の女の子が一人で危険な目に遭っている事に驚いた。
「そ、そんな一人でなんて危険すぎますよぉ。」
「って事はレイが戻ればまだ勝算はあるんだね?」
ミラはレイが戻ってくると信じていた。
「レイが帰ってくればの話ですが・・・。」
「レイは帰ってくる!必ず・・・ぐはっ。」
「シベリン!まだ喋っちゃ駄目だよ!」
突然シベリンが声を上げたので驚く面々。
「レイは必ず帰ってくる。レイは・・・。」
シベリンは言い終わる前に気絶してしまう。
・
・
「なんとかレイは魔物の大群から抜けたようですな。」
レイが突破出来たことに一安心するシュワルター。
「ええ。ですがレイの後を追うモンスターがいたようです。」
「彼女一人で本当に大丈夫かね?」
たかだか小娘一人に任せていいような事ではないという風にルベリエを見る。
「大丈夫です。私はレイを信じています。」
「それまでナルビクが陥落しなければいいが・・・。」
- 912 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:49:00 [ C/oIWmos ]
- 5.
「後をつけて来ているのは・・・1、2、3、4匹か・・・。」
レイが乗る馬の後ろには、後をつけて来たドラグーンが4体。
「あいつらのスピードだと何れ追いつかれる・・・。」
2体のドラグーンがレイの横に並ぶ。レイは前方に森を見つける。
(ドッペルゲンガーの森・・・。)
レイは馬をドッペルゲンガーの森に走らせる。そして入り口付近に爆弾を投げた。
爆発によって入り口が塞がれる。
(まだ2体いる。)
レイは一気に森を突っ切ると森に火炎瓶を投げ込む。森は炎で一瞬のうちに燃え広がり、
音を立てながら大木が倒れた。
(ふぅ。これで・・・。)
その時後ろからドラグーンが接近していた。それに気づくレイ。
(嘘!まだ生きていたの!?)
ドラグーンはレイの背中に覆いかぶさる。レイとドラグーンは殴り合いになる。
ドラグーンの強力な一撃に意識が遠のくレイ。レイは最後の力を振り絞ってドラグーンに
ナイフを刺し、突き落とした。レイは安心したのか、そのまま気絶してしまった。
レイの馬は海の谷へ入るところだった。
・
・
「そろそろ破られる頃だな。」
「生き残った兵士達をかき集めたが・・・これだけか。」
氷の壁が敵の進入を防いでいる間にルシアン達は生き残った者達を集めていた。
「500人いるかいないかくらいね。」
そう呟きながらペイルナイトは落胆した。
「奴らはどのくらいいるんだ?」
「僕が見た感じだと・・・こっちの3倍はいるよ。」
「クァディールとベリック、アシムも合流したみたいだしな。レイが戻るまで悪あがきして
みようじゃないか。」
体中に包帯を巻いたシベリンはイスピンに掴まりながら起き上がる。
「ティチエル。ありがとうな。すっかり元気になったぜ!」
「シベリンさん。あまり無理しないでください・・・。」
泣きそうな顔でシベリンを見つめるティチエル。
「悪い悪い。次からは気をつけるさ。」
シベリンは痛みに耐えて明るく振舞った。
「レイさんが来るまで持ちこたえれるんですか?」
「大丈夫さ。皆で協力して戦えば必ず勝機はある。」
クァディールは不安そうにするベリックに言い聞かせる。
- 913 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:50:31 [ C/oIWmos ]
- 6.
「レイ!俺が奴と戦っている間に!必ず援軍を呼んでくれ!」
「止まるな!走れ!レイィ!」
レイはベッドの上にいた。
「気づいた?ここはカルデア要塞だよ。君が海の谷で馬の上で気絶しているのを発見して
ここに連れて来たんだ。」
「そう・・・。私はレイ。ここのマスターに会わせてくれない?その人に用があるのだけど。」
「わかった。こっちだよ。」
レイは庭園を通り、広間に案内された。
「おお、彼女の目が覚めたのか。カーライル。」
「はい。それでレイがマスターに話があると。」
「なんだ?言ってみなさい。」
マスターの周りには屈強そうな兵士達が立っていた。
「ナルビク付近にモンスターの大群が来ているわ。それでこの要塞に救援を要請しにきたの。」
「ふむそれは知っている・・・。すまないが、ナルビクに応援は送れない。我々がここを動くわけ
にはいかんのだ。国のためにもな。」
レイはマスターの回答に愕然とした。
「そう・・・。」
「ナルビクに住む人達には申し訳ないと思うが・・・。君は我々があとで安全な場所に送って・・・。」
マスターが話している最中に、レイは外に出ようとしていた。
「どこへ行く気だ?」
「ナルビクへ帰るのよ。」
レイの周りの人間は驚く。
「何を言っている!?君一人戻ったところでどうにもならんのだぞ!」
「私一人じゃ何も出来ないって分かってる・・・。でも、仲間を・・・。私を信じてくれた仲間を・・・。
見殺しには出来ないのよ!」
「・・・。」
- 914 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:51:57 [ C/oIWmos ]
- レイはこれ以上は無駄だと思い帰ろうとした。
「それじゃ・・・。無駄足だったわね。」
(シベリンごめんなさい。私には無理だったわ。)
「待て。我々も行こう。」
マスターが立ち上がりレイの肩を掴む。
「し、しかし!ここの守りはどうするのです!?」
「最低限残して他はナルビクへ向かう。」
カーライルの言葉に、マスターはあっさり返す
「レイと言ったな。我々はこの国が好きだ。だからこうしてここにいる。それなのに・・・。
私は国の為とはいえ、ナルビクを見殺しにしようとしてしまった。誰かの犠牲の上に立つ
平和など望んでいなかったのにな・・・。」
「マスター・・・。」
「ヴェルンハント、サーシャ。すぐに支度するように皆に伝えてくれ。それとレイ、この剣を君に渡す。」
「これは・・・。魔剣レヴァンテイン・・・。」
・
・
7.
ルベリエとシュワルターは北門にある広場に向かう。そこにはルシアン達と生き残った者達が
無言で立ち尽くしていた。ルベリエは今まで一度も出した事が無いほど大きな声で叫んだ。
「諸君。我々に残された時間は少ない!」
ルベリエの声に皆がルベリエに注目する。
「暫くしたら北門から一斉にモンスターが襲い掛かってくるだろう!。逃げ出したい者も
いるかもしれない。しかし、ここで逃げていいのか?ここで敵に背を向ければまた惨劇が
繰り返される事になる!幸いな事に我々には奴らと戦う為の力がある。我々は戦わずして
滅びはしない。なんとしてもここで食い止めるのだ!」
「まだやれる。そうさ。まだ戦える!」
「まだ頑張れるもんな・・・。最後まで諦めないでやってみるか!」
シベリンとミラは立ち上がった。
「僕だって負けないぜ!」
「わたしも〜。皆の笑顔が見たい!」
「まだレイが戻ってくる可能性だってある。やれるだけやってみようぜ。」
マキシミンが皆に呼びかける。
「ああ。」
「ええ!」
ボリスとイスピンも頷く。
- 915 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:53:24 [ C/oIWmos ]
- 「皆!壁が崩れたら一斉に攻撃を仕掛ける。」
ルシアンが皆に呼びかける。
「OK。やられた分は倍にして返すさ!」
「派手にぶちかまそうぜ。」
氷の壁が崩れる。モンスター達が大挙して攻めて来る。
「テシスの子らよ!不浄なる者達に神の鉄槌を下すのだ!」
ワァーッ
「退きな退きな!スクラッチングストーム!」
ミラが鞭で門に迫ってきたデビルナイトを蹴散らす。
「消し飛べ!ウィンドスライス。」
「進め!デビルゼネラルを目指すんだ!」
ナルビクの兵士達は一斉に攻撃をしかけた。しかし、不利な状況なのに変わりは無い。
「きゃ!」
「大丈夫か!?」
門の上から叫ぶボリス。その後ろにはティチエルも控えていた。
「なんとか・・・な。ボリス!ここに弓矢を目一杯降らせてくれ!」
シベリンとイスピンはよろよろと立ち上がった。
「わかった!他に必要な物は?」
シベリンは暫く考えてボリスを見る。
「チーズサンドを頼むぜ。ダブルでな。」
「ボ、ボクはおにぎり!」
「・・・わかった。」
(まだまだ余裕があるって事だな。安心した。)
ボリスが安心する横で、ティチエルは魔法を詠唱する。
「ティチエルは諦めませんよぉ!アイシクルゥレイン!」
「味方に当てるな!しっかり狙え。放て!」
上空から降り注ぐ氷塊と矢の雨。それでも状況は好転しない。
- 916 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:54:27 [ C/oIWmos ]
- 8.
「やはり我々だけでは無理なのか・・・。」
シュワルターはあまりの劣勢差に呟いた。
「おい!あれを見ろ!」
マキシミンが指差す方向を見ると崖の近くにレイがいるのが見えた。
「レイ。やっぱり戻ってきてくれた・・・。」
シベリンは遠くに見えるレイを見つめた。
「シベリン。そんな人数でどうするつもり?」
「レイ、我々がいるではないか・・・。」
レイの後ろからマスター率いる、騎兵隊が現れた。
「カルデアの戦士達よ。栄光を掴むときが来た!」
カルデアの騎士達がゼネラルの背後から挟み撃ちにする。
「いっきに盛り返すんだ!」
イスピン達は雑魚をロイド達に任せ、ゼネラルに突撃する。
「小癪ナ。我ニ勝テルと思ウノカ?」
「やってみなきゃわからないだろ。」
ルシアンは剣を引き抜く。ゼネラルはエグゼキューターを振りかざす。
「食らえ。フローズンスレイ。」
「これが俺の究極の技だ。奥義!紅龍登天!」
二人が攻撃を加えるがゼネラルはびくともしない。
「こ、こいつは本当に不死身なのか?」
「諦めないで。必ず弱点はある筈。」
弱気になるマキシミン。ミラはゼネラルの弱点を探す。
(こいつ・・・。身体は鎧で纏っているのに顔だけ露出しているわね。まさか顔が弱点?)
「こいつの弱点は顔だ!」
「ソレガ分カッタ所デドウスル?」
「ルシアン!これを使って!」
レイはルシアンの元に駆け寄って来た。そしてレヴァンテインを渡す。
「レイ!なんだこれ?物凄い魔力を感じる。」
ルシアンは持った瞬間、普通の剣でない事がわかった。
「私は剣は苦手だから。あなたに渡すわ。」
「ありがとう。この剣ならこいつも倒せそうな気がする!」
ルシアンはゼネラルの爆砕剣を避けながら反撃する瞬間を狙う。
「いまだ!食らえ!」
ルシアンはゼネラルの胸に飛び乗り、殺を繰り出した。しかし魔剣の力でも弾かれてしまう。
「無駄ダト言ッタ筈ダ。」
「くそ!駄目なのか。うわぁ!」
ルシアンはゼネラルに振り落とされてしまう。
「死ネ。」
- 917 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:55:33 [ C/oIWmos ]
- 「ルシアン!」
イスピンがルシアンの落としたレヴァンテインをゼネラルに向ける。
「所詮貴様ラ男ガ、我ニ敵ウ筈ガ無カロウ・・・。」
ゼネラルはイスピンにだけ聞こえるような小声で呟く。
「はぁ!」
ゼネラルのエグゼキューターが振り下ろされる前に、イスピンがゼネラルの額に突き刺していた。
「ナ、何故ダ・・・。」
「残念ね・・・。私は女よ!」
「ナ、ナンダト・・・。」
イスピンはレヴァンテインを額から引き抜き、連続突きをおみまいする。
「トドメだ。疾風突!」
「ウ、ウオォォォ!」
ゼネラルは灰のように崩れ落ちた。
マキシミン達はゼネラルが消えるのを確認して、イスピンのほうを見た。
「イスピン、やったな!・・・イスピン?」
バタッっとその場に倒れるイスピン。マキシミン達が駆け寄る。
「お、おい!イスピン!」
暫くすると辺りにいたモンスター達はちりぢりになり、逃げ始めた。
「敵は撤退した!我々の勝利だ!」
「ワァーッ!・・・。」
イスピンは意識が遠のく中でそれだけは聞いていた。
- 918 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:56:42 [ C/oIWmos ]
- 9.
「お、どうやら気がついたみたいだよ。」
ミラはイスピンの目が覚めたのに気づく。
「やったね!イスピン。ゼネラル倒すなんて凄いよ!」
「ボクが・・・倒したの?」
イスピンが尋ねるとティチエルが笑顔で答える。
「そうですよぉ。イスピンさん強いですね〜♪」
「それに比べて・・・ルシアン格好悪い。最初からイスピンにレヴァンテイン渡すんだったわ。」
レイはルシアンに剣を渡した事が間違いであったと後悔する。
「そ、そんなぁ・・・。僕だって頑張ったのに〜。」
「でもなんで俺達には無理だったのに、イスピンには倒せたんだろうな。」
「さあな。いいじゃないか。倒せたんだ。・・・それでいいじゃないか!」
終わった事は気にしないという風にシベリンは喋る。
「そうそう。さぁて、今日は皆で飲むよ!」
「ティチエルもお酒飲みたいですぅ。」
「お前はまだ未成年だろ!牛乳でも飲んでな。」
「ぶ〜ぶ〜。」
シベリンに止められたティチエルは、頬を膨らませて怒る。
「ふふふ。ティチエル何その顔。あははは。」
レイはティチエルの顔を見て笑い出す。
「最近はレイが笑う事が多いな。良い事だ。うんうん。」
マキシミンが腕を組みながら頷く。するとレイはまたいつもの無表情になった。
「おい!突然ムスッっとするなよ!」
「もう笑い終わったわ。」
「あ、そう。」
ため息をつくマキシミン。傍らで見ていたミラは笑いながら話す。
「あんた達、お似合いね。」
「馬、馬鹿!何言うんだよ!」
「そうよ、ミラ。私はこんな男大嫌いよ。」
レイの言葉に頭から湯気が出るマキシミン。
「な、なんだと!言ってくれるな。俺だって・・・。」
「まあまあ。そう喧嘩はしない。今日は楽しくいこうよ。」
ルシアンが二人の間に入って喧嘩を止める。
「ルシアンの言うとおりだ。今日はパーっといこうぜ!」
- 919 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 11:58:57 [ C/oIWmos ]
- 10.
壁の崩れたナルビクでは修復工事をする為人でごった返していた。
カルデア要塞のマスターもシュワルター、ルベリエとの挨拶が終わるとレイ達のほうへやって来た。
レイからレヴァンテインを返してもらうとマスターは敬礼した。
「レイ。君のおかげで我々は人々から後ろ指を指される事無くこれからもやっていけそうだ。」
「そう。それはよかったわ。」
「よぉし!皆、家に帰るぞ!」
カルデアの戦士達は手綱を引いて反転してカルデアに帰っていった。
「よし!剣も返した事だし。マグノリアに出発!」
「おー!」
イスピン達は酒場になだれ込んだ。
「マキシミン・・・。ちょっと飲みすぎじゃないの?」
「いいんだよ。これぐらい飲まなきゃ!ほら、ボリス!お前も飲めよ!」
シベリンは少し酔いながらボリスに酒を勧める。
「俺は飲まない。」
「堅いこというなって。飲まなきゃお前が梅干食べれない事、町中にばらすぞ!?」
「え?ボリスって苦手なものなんてあったのかよ!?こりゃあ笑えるぜ!」
マキシミンがボリスを見て意外だという風に笑う。
「・・・。わかった。飲むよ。」
躊躇しながらも飲み干すボリス。
「おー結構いけるじゃないか!」
「あ〜あ。ボリス、大丈夫?」
- 920 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 12:00:07 [ C/oIWmos ]
- ボリスは暫く沈黙した後イスピンのほうを見る。
「イスピン。」
「はい!?」
イスピンの顔を見つめるボリス。
「俺は君の事が好きだ。」
「え!?」
突然の言葉に顔を赤くして驚くイスピン。
「なーんちゃって。嘘だよ〜。ハハハハ!」
「・・・。」
ボリスはいつもの低い声ではなく高い声で笑い出す。
(やばい。ボリスって酒癖が悪いのね・・・。)
ミラは店長に頼んで水を持ってきてもらうよう頼んだ。
「ボリス!どうしちゃったの!?」
「む、お前はゴーレムじゃないか!貴様なぞ俺が一捻りに潰してくれるわ!ハハハ!」
心配そうにするルシアンをゴーレムと思い込んでいるボリス。
「馬鹿。」
レイは呆れて呟く。
「馬鹿とはなんだ!馬鹿とは!」
「ボリスさ〜ん。しっかりして下さいよぉ。」
流石のティチエルもボリスのあまりの変わりように心配する。
「俺は正気だ!どこもおかしくなどないぞ!」
「おいおい。ボリスやばいんじゃないのか?シベリン・・・?」
酔っていたシベリンもボリスの様子を見て酔いが覚めていた。
暫くしてミラが奥から持って来た水を、ボリスの顔面にかけた。
「う・・・ん。」
ボリスは酔いが覚めたようだ。
「どうした?皆、俺を変な顔で見て。イスピン、俺が何かしたのか?」
「ボリスなんか知らない!」
イスピンはボリスに平手打ちして店から出て行った。
「ボリス〜。僕をゴーレム呼ばわりするなんて酷いじゃないか!」
「何?」
ルシアンは泣きそうな顔でボリスを見る。
「お前って酒癖が悪いんだな。イスピンに好きだとか嘘言って怒らせたんだよ。」
「そういう事か。イスピンには悪い事をしたな。」
- 921 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 12:01:48 [ C/oIWmos ]
- 「イスピン、探したぞ。」
「ボリス・・・。」
ボリスは皆を店に置いて、イスピンを探しに来た。
「さっきの事は悪かった。反省している。」
「・・・私も殴ったりしてごめんなさい。でもさっきのは結構ショックだったなー。」
イスピンは俯きながらボリスに話す。
「イスピン・・・。俺はお前達と出会ってから今まで嘘をつかないように生きてきた。
それまでの自分を変えるためにな。自分に正直に生きてきた・・・。俺は嘘はつかない。
例え酔っていたとしてもな。」
「え?ボリスそれどういう事?」
「・・・なんでもないさ。さあ皆の所に帰ろう。」
「うん!」
イスピンはボリスと並んで酒場に戻っていった。その時影から見ているものがいた。
「やはりゼネラル如きでは彼らは倒せなかったか。まあいい。次がある・・・。」
男は闇に消えていった。
終わり
- 922 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 12:04:31 [ VG3nHl12 ]
- 普通におもしろい。
次回作にもめちゃくちゃ期待してる。
がんばって。
- 923 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/29(日) 22:39:50 [ ZJqQVBUA ]
- 読んで頂き、ありがとうございます。期待されるとプレッシャーががが;
今回はNPCなどのキャラを多用した為、一言しか喋っていないキャラがいます・・・。
文章がおかしい所もあるかと思いますが、許してくだされ;
- 924 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:13:34 [ 4VTqAxYU ]
- こんばんは。いろんな事で頭一杯のレオスクラインです。
今回はよくわからん話かもしれません・・・
- 925 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:15:21 [ 4VTqAxYU ]
- 1.
広い平原と静かな海に囲まれたナルビクという街がある。
ここには互いに信頼する8人の仲間がいた。
異世界に飛ばされた時は、8人が団結して賢者の野望を打ち砕いた。
ナルビクを覆いつくす程の魔族が現れた時も、8人とその仲間達が協力して魔族を追い払った。
ナルビクは平穏な時を刻んでいた。だがある日、ナルビクの中心に居を構えるエシェルト伯爵は
突然、民を脅迫したり、シャドウ&アッシュ等に無謀なまでの依頼をするようになった。
今までも人々に好かれる人間では無かったが、それ以上に残虐になってしまっていた。
カルデア要塞のマスターはエシェルトに事情を聞きに行ったきり、戻ってこなくなってしまった。
「はぁ、あのエシェルトって野郎。昔から嫌いだったが・・・あれじゃ悪魔だぜ。」
「最近は気に入らない人間がいると処刑までするそうよ。」
レイはマキシミンが愚痴るのを聞いて自分が最近噂で聞いた話を挙げる。
「ひ、酷いですね。なんでそんな人を野放しにしておくのでしょうか。」
ティチエルは話を聞いて怒りをおぼえる。
「カルデアのマスターが訪ねに行ってから既に1週間。どうしたのだろう。」
「なんか嫌な予感がするね。あたし達でエシェルトに会ってみない?」
ボリスとミラは、裏に何かあるのではないかと考えていた。
「でもどうやって?表は兵士が巡回しているし、あれから邸宅をかなり改造したみたいだし。
まるで要塞だよ。」
「やっぱ夜に潜入するしかないのかな?」
ルシアンがどうやって潜入するか考えている時、イスピンが呟く。
「だろうね。昼間よりかは見つかりにくいだろう。」
「よし!作戦会議だ。」
「なんでお前が仕切ってるんだよ!」
シベリンが仕切ろうとするが、それに反発するマキシミン。
「ほんと口が減らない奴らだな。」
「もう、マキシミンったら。」
- 926 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:17:07 [ 4VTqAxYU ]
- あたりは暗くなり、いつもは騒がしいナルビクも、今日の夜だけは静かなようだ。
「ルシアン。どう?門からは無理?」
物陰からエシェルト邸の周りを見る8人。ルシアンの後ろからレイが話しかける。
「う〜ん兵士が1、2、3人か。突破は簡単だけどその後見つかっちゃうね。」
「やっぱり裏から入ったほうがいいみたいですね〜♪」
ティチエルはこういう事に慣れていないのか大きな声を上げる。
「ティチエル。あんまり大きい声出さないで。」
「あ、ごめんなさい・・・。」
イスピンが静かに注意すると、ティチエルは悲しそうな顔をして謝った。
「門以外から入るとすれば・・・。兵士達の宿舎からか、裏の武器庫と食料庫からが一番安全だな。」
「普通、武器庫って一番警備が厳重なんじゃ?」
ボリスから見ると武器庫と食料庫が一番兵士の数が少なく見えた。ミラは不審に思ったがシベリンが
それをかき消す。
「あいつらが馬鹿なだけなんだろ。宿舎じゃ見つかったら囲まれる危険がある。武器庫の
ほうが安全だと思うが。」
「そうだね。そこから入りましょう。」
イスピンはシベリンの意見に賛成する。
- 927 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:18:56 [ 4VTqAxYU ]
- 2.
「凄いな。かなり中は広いみたいだな。」
「俺が前に入った時と大分構造が違うな。」
「そっか〜マキシミンに道案内頼もうと思ったのになー。」
ルシアンは、以前エシェルトの部屋まで行ったマキシミンに先導して貰おうと思っていた。
「どうせ最初から期待してないわ。」
「なんだとレイ!」
「シィー!静かにしてよ。」
イスピンは人差し指を立てながら二人を見る。
「ここなら立てこもっても暫く戦えるな。」
食料の多さを見てシベリンは食べ物に手を出す。
「シベリン、それだって皆から巻き上げた物なんだよ。ちゃんと返さなきゃ。」
「ああ。そうだったな。」
ミラに言われ、取った物を元に戻すシベリン。ボリスは部屋の奥に前に見た事がある武器を見つける。
「ん?これは・・・レヴァンテイン!何故こんな所に。」
「って事は、マスターは捕まっているのか。」
マキシミンは近くにあった刀を手にとる。
「これは・・・なんだ?見ていると吸い込まれそうだ・・・。」
「なんか菊一文字って書いてありますよぉ?」
ティチエルは刀の横に書いてあった文字を読む。
「凄そうな武器だな。頂いていこう。」
マキシミンが菊一文字を取った途端、警報が鳴る。
「何!マキシミン何をしたんだ!?」
「お、俺は別にここにあった刀を取っただけだぞ!」
マキシミンは刀を元の場所に戻す。
「だからって戻すな!警報止まる訳ないだろう!」
ミラがマキシミンに怒鳴る後ろから男の声が聞こえた。
「おやおや、ねずみが入り込んだようだな。」
- 928 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:20:15 [ 4VTqAxYU ]
- イスピン達の前には兵士達が5人立っていた。その中の大男が喋る。
「浸入して来るのは分かっていたが・・・。こんな小僧達が相手だとはな。」
「俺達を見くびってもらっては困るな。」
ボリスは背中のツヴァイハンダーを大男に向ける。
「威勢のいいのがいるな。」
「イスピン!レヴァンテインはお前が持ってろ!」
ボリスはレヴァンテインをイスピンに投げる。
「う、うん。」
「貴様ら如きが、このヴュルガーに勝てるわけがない!」
「いくぞ。皆!ラグランジュ神速剣!」
ルシアンはバックソードを構えながら手で紋章を描く。ルシアンは兵士の中心に飛び込む。
「支援するぞ。不滅なる暗黒の力。敵に死の恐怖を。ラストアーマー。」
「へっ!バリバリ行くぜ!エレクトリックショック!」
「皆の邪魔はさせない・・・。ホーリィボルト!」
3人の支援を受けながらルシアンは叫んだ。
「うおりゃぁ!円舞!」
ルシアンは舞うように敵を斬り伏せる。
「フッ。部下を倒したところで俺には勝てんさ。」
ヴュルガーはクレセントアックスを振り回す。
「ミラ、こいつはボクに任せて。」
スコルピオンを手に取るミラを、制止させるイスピン。
「ほう、お前一人で俺に敵うとでも?」
「そうやって喋ってるけど、大した事ないんでしょ?」
「な!言わせておけば!死ね!」
イスピンは目に見えないスピードで後ろに回りこむ。
「貴様!いつの間に。」
「地獄の業火に焼かれるがいいわ!ストーンクラッシュ!」
足元から爆発が起こる。炎はビュルガーに纏わりついた。
「ぐあ!あ、熱い!であぁー!」
最後の力を振り絞ってイスピンに斬りかかるが攻撃はひらりとかわされ、
ビュルガーは窓から下に落ちていった。
「よし、先に進むぞ。この様子だとかなり歓迎されそうだがな。」
- 929 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:21:32 [ 4VTqAxYU ]
- 3.
「エシェルト様。邸内に不審者が侵入した模様です。」
エシェルトの前に一人の兵士がひざまずく。
「分かっておる。」
「しかし、分かっていたなら何故もっと警備を厳重にしないのですか!」
「チトゥイーリ。貴様、誰にくちごたえしているかわかっておるのか!」
自分の部下が死んでいくのに耐えられないチトゥイーリはエシェルト相手に食って掛かる。
「申し訳ありません・・・。ですがこのままでは私の部下がただ死んでいくだけです。」
「良いではないか。人は死んでこそ美しいものだ。死ぬようなやつは放っておけ。」
エシェルトは笑いながらチトゥイーリを見る。
「・・・。」
「報告が終ったらさっさと持ち場に戻れ!」
「はっ。失礼しました。」
(以前はあれほどでもなかった筈だが・・・。一体何故・・・。)
「チトゥイーリ様!侵入者がこちらに向かっているそうです。」
「そうか。我々もいこう。」
・
・
「悪あがきしないで死になさい。」
レイは兵士達にバックステップを食らわす。
「随分と出てくる兵士共だな。」
「モテる男は辛いね〜。」
「冗談言ってる場合じゃないでしょ。」
マキシミンの冗談はイスピンにあまりウケなかったようだ。
「ティチエルはもう疲れましたぁ。」
8人は追いつかれないように走り回っていた。
「おいおい!さっきここ通らなかったか?」
「そうだな。この絵、さっきも見たぞ。」
マキシミンとボリスは先ほどと同じような廊下を行ったり来たりしている事に気づく。
「あちゃ〜完全に迷っちまったか。」
「これだからシベリンに先頭歩かせたくないんだよ。」
シベリンは方向音痴なのか今までも目的地に一人だけ着かなかった事があった。
「前から誰か来ます!」
イスピンはレヴァンテインを鞘から抜く。
「侵入者とは貴様らか。よくも私の部下達を!」
「気をつけて。さっきまでの兵士達とは違うわ。」
チトゥイーリの表情を見ただけで、ただ者では無いことに気づくレイ。
「まだ子供じゃないか・・・。エシェルト様はこんな子供を殺せと言っておられるのか。」
「チトゥイーリ様。奴らの外見に騙されてはいけません。」
「そうだな、ノーリ。同胞の恨み、死を持って償わせてやる。」
「来るぞ!」
- 930 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:23:01 [ 4VTqAxYU ]
- ノーリとチトゥイーリは魔法を唱える。
「闇の悪魔よ。奴らに死の制裁を!シャドウファランクス!」
「貴様らに情けなぞかけんぞ!ファイアファルクラム!」
二人の魔法が8人目掛けて飛んでくる。
「させません!レジストシールド。」
ティチエルの目の前に魔法で出来た青白い壁が現れる。
「そんな防御魔法で防げるか!」
「うぅ・・・。」
二人の魔法を一人で受けているティチエルは既に限界だった。
「ティチエル!駄目だ、やめるんだ!」
「皆の足引っ張りたくないですから・・・。」
その時ミラが叫ぶ。
「皆、耳を押さえてな。ヴァイトバイパー!」
すばやい鞭捌きで共鳴現象を起こす。二人の鼓膜に衝撃が来る。
「なんだ!耳が聞こえん。」
「雷よ!僕に道を切り開く力を・・・召雷剣!」
ルシアンのバックソードから雷がほとばしる。召雷剣は、チトゥイーリ達の鋼鉄の鎧に
直撃する。
「ぐあぁ!」
二人はその場に倒れこむ。イスピンはチトゥイーリにレヴァンテインを突きつける。
「ここまでか。」
「ボクは無駄に人は殺したくありません。死にたくなければそこをどいて下さい。」
その時轟音があたりにこだまする。
「な、なんだ!?」
「おい!見ろ。あれはグランドラルヴァじゃないか。何故こんな所に。」
「あ、あれはエシェルト様の・・・。何てことだ。」
ノーリは床を思い切り叩く。
「一体どういう事なの?」
「我々を君達と戦わせ、疲弊したところをモンスターに襲わせるつもりだったようだな。」
ミラが尋ねるとチトゥイーリが説明する。
「で、でも貴方達は?」
「最初からついでに殺すつもりだったようだな。」
ノーリは吐き捨てる。
「そ、そんなの酷すぎるじゃないか。」
ルシアンは兵士を道具の用に扱うエシェルトが許せなかった。
「そうだな。外にいる部下達も戦っているに違いない。」
チトゥイーリは外の部下の事が気になるようだ。
- 931 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:25:05 [ 4VTqAxYU ]
- 4.
「一緒に戦いましょう。」
「そうだな、我々も君達についていこう。私はチトゥイーリ、彼はノーリだ。」
「あのグランドラルヴァはエシェルトが秘密裏に実験していたものだ。他のラルヴァとは
桁違いの強さだぞ。気をつけろ!」
ノーリは前に一度だけ見たことがある、エシェルトのグランドラルヴァに警戒する。
「ああいうデカブツと戦うのには慣れてるぜ。」
「さっさとカタつけちまおうぜ!」
「シベリン。この槍を使ったらどう?」
レイは近くにあった儀式用の鎧の槍をシベリンに投げる。
「おお。これは使えそうだな。」
その場で振り回すシベリン。
「森の神よ。奴らに自然の摂理を!アースライズ。」
ノーリの魔法にグランドラルヴァは悲鳴を上げる。
「マキシミン!爆を使うぞ。」
「おう。任せとけ!お前こそしくじるなよ。」
二人は剣に気を集め、地面で爆発させた。
「グォアァォ。」
「やったか?」
「やるな。君達ならエシェルトの暴走を止められるかもしれんな。ノーリ、お前は外に出て
部下達を助けてやってくれ。私は彼らについていく。」
「お任せください。・・・君達も頑張れよ。」
「はい。ノーリさんも気をつけて。」
ノーリは足早に階段を下りていった。
「あのチトゥイーリさん。何日か前にここにマスターが尋ねてきませんでしたか?」
「ん?ああ。彼か・・・。きっと独房にいるだろう。独房は・・・こっちだ!」
・
・
「マスター大丈夫か?」
「君達は・・・。どうしてここに?」
拷問を受けたのか、体中に傷があるマスターがこちらに気づく。
「助けに来たんだよ。外はモンスターで溢れ返ってる。早くエシェルトを倒して脱出しよう。」
ルシアンがマスターが立ち上がろうとするのを支える。
「そうだな。ありがとう皆。」
イスピンは持ってきていたレヴァンテインをマスターに返す。
「マスター、これお返しします。」
「レヴァンテインか。これは君が使いなさい。」
「でも・・・。マスターの武器は?」
イスピンは不安になってマスターに尋ねる。
「私にはグラムがある。魔剣を2本持っていても仕方がないしな。」
マスターの手には黒く輝く宝石の散りばめられた太刀が握られていた。
「わかりました。」
「さあ。エシェルトのいる部屋まで行くぞ。」
- 932 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:26:42 [ 4VTqAxYU ]
- 5.
「皆!大丈夫か。」
ノーリが外に出るとモンスターの襲撃になすすべも無くやられている兵士達が見えた。
「ノ、ノーリ様!我々ではあのモンスターに敵いません。」
「私にまかせろ。アディーンは負傷した兵士を逃がすんだ。」
「はっ!ノーリ様も無理はなさらずに。」
アディーンは倒れている兵士の傍に走っていく。
(皆が逃げるまで時間稼ぎが出来ればいい・・・。それまでこの身体、持ってくれよ。)
ノーリは目前に迫るグランドラルヴァに魔法を唱える。
「かかってくるがいい!私がいる限りここは断じて通さん!」
- 933 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:28:08 [ 4VTqAxYU ]
- 「物凄い数のラルヴァだな。」
「何匹倒したか数えた奴いるかぁ?俺は途中で諦めたけど。」
「46匹よ。」
ちゃんと数えていたのか、あっさり答えるレイに呆れるマキシミン。
「あ、あのな。本当に数えてたのかよ!馬鹿だなお前。」
「馬鹿に言われたくはないわ。」
「喋っていないで手を動かせ。油断していると足を掬われるぞ!」
いつもなら二人で喧嘩になっているところだがチトゥイーリがいた為、喧嘩にはならなかった。
「まだ着かないのか?」
「まだだ。諦めるな。」
なかなか着けない事に苛立つボリス。マスターも諦めるなとは言ったが既に疲れきっていた。
目の前の扉を開けるとそこには何匹ものムスケルがいた。
「ラルヴァの次はムスケルかよ。」
「ああいう筋肉馬鹿はあたしは好きじゃないね。」
「皆、ここは私に任せろ。」
チトゥイーリはマグナブレードを構えながらムスケルに突撃する。
「チトゥイーリさん!」
「早く行け!」
「わかった。すぐに戻ってくるよ!」
8人は広間に向けて走り出した。
「お前は・・・行かないのか?」
一人残ったマスターを見るチトゥイーリ。
「私にも手伝わせてもらうよ。」
「ここにいたら生き残れないかもしれんぞ?」
「それでもいいさ。・・・あなただろう?私が拷問されているのを無理やり止めさせたのは・・・。」
マスターは拷問を受けた時、この男に助けられていた。
「知っていたか。罪も無い人間を拷問にかけて何の意味がある?それだけのことだ。」
「そうか。あなたみたいな人間がエシェルトの下にいるのが不思議だな。」
不意に笑い出すチトゥイーリ。マスターはグラムを持つ手に力をこめる。
「ふふ、そうかもしれないな。そっちは任せたぞ。」
「ああ。さあ、かかって来い!」
- 934 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:29:22 [ 4VTqAxYU ]
- 6.
「さっきから敵が出てこないが・・・。どうしたもんかね?」
「出てこられても困りますぅ・・・。」
シベリンの言葉に疲れきった様子で返すティチエル。
「罠かな・・・?」
「そうかもしれないけど、進むしかないよ。」
ルシアンもイスピンも不審には思っていたが戻るわけにはいかない。
広間に出るとそこには豪華な飾りが施された装飾品があった。
「凄いな。1個くらい貰っても・・・。」
「駄目!!マキシミンってすぐそうなんだから。」
マキシミンが杯を持って帰ろうとしたのを見てイスピンが取り返す。
「1個くらいいいじゃないか。ん?なんだこの目玉・・・。」
「マキシミン!それから離れて!」
レイは咄嗟に気づいたが既に遅かった。
「え?うわあ!」
マキシミンは目玉の光線を浴びる。
「マキシミンさん!」
倒れるマキシミン。ティチエルが駆け寄って見ると右肩から血が出ている。
「ティチエルはマキシミンを守れ。」
「はい!」
ボリスはティチエルに、怪我をしたマキシミンを任せる。
・
・
「あれはサイモンか。目玉以外が透明では、どこにいるかわからんな。」
「どうする?」
ミラには全くサイモンの位置がわからない。
「どうするっつったって・・・。見えないんじゃどうしようもないな。」
お手上げ状態のシベリン。レイは暫く考えてルシアンがインクを持っていた事を思い出した。
「・・・ルシアン。あなたインク持ってたわね?」
「うん。あるけど?」
「それ私に貸して。」
「わかった。」
レイはインクの液を辺りにばら撒く。するとインクのついた目玉が動いているのが見える。
「大体の位置はこれでわかったぜ。レイ、お前頭いいな。」
「凄いなー。何で僕は思いつかなかったんだろう。」
「それより早く倒しましょう。」
「ああ。・・・そこか!飛連!」
シベリンが放った飛連は見事にサイモンにあたる。
「よし。これで大丈夫だな。」
「マキシミンは?」
「俺は大丈夫だ。」
「まったくドジな奴だな。」
「な、なんだと!オバサンだったら見抜けるってのか?」
「オ、オバサン!?お前・・・言っていい事と悪い事がある!」
「よしなよ、二人とも。」
- 935 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:31:42 [ 4VTqAxYU ]
- 7.
「ぐっ!やはり私一人では無理か・・・。」
ノーリの身体は既にボロボロだった。無限に感じるグランドラルヴァとの戦闘。
「覚悟を決めるか!」
「そこの者!助太刀するぞ!」
後ろから騎兵が駆けてくる。騎兵の攻撃にグランドラルヴァはいとも簡単に撃破される。
「お前達は?」
「我らはカルデア要塞の騎士だ。ここで戦闘が起きていると、アディーンという者から聞いて
駆けつけたのだ。」
「そうか。無事皆逃げ切れたか。・・・良かった。」
安心したノーリはその場に倒れる。
「大丈夫か!?サーシャ、カーライル、すぐに彼を運ぶんだ。」
「分かったわ。」
「俺は中に突入して、マスターを助けに行ってくる。」
「了解。気をつけて。ヴェルンハント。」
- 936 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:33:06 [ 4VTqAxYU ]
- 「そろそろ着く筈だ。」
階段を上り、最上階に着く。
「皆気合いれていくぞ!」
「ここがそうなのかな?」
ルシアンが扉を開けようとした時、後ろからモンスターが現れた。
「待った。敵が来たぞ。」
「まだグランドラルヴァがいたのか。」
シベリンも流石にうんざりしていた。
「マキシミン!イスピン!ルシアン!先に行くんだ。」
「わかった・・・きゃあ!」
イスピンが先に進もうとした時、ビズマールの舌に足を取られた。
「イスピン!」
「ボクに構わず先に行って!」
イスピンはビズマールの舌を切断し、ビズマールと対峙していた。
「わかった。マキシミン、行こう!」
「ああ。」
二人はイスピン達に敵を任せておくの部屋まで走っていた。
部屋の中は薄暗く、とても人が住んでいるとは思えないような所だった。
その中心にはエシェルトがおり、刀を傍らに置いて座っていた。
「死すべき者、人間という身でありながら、わしの前に立つその愚かさ誉めてつかわすぞ。
死してこのエシェルトのしもべとなるがいい。」
「あんたは昔と変わってないな。いや、変わったかな・・・昔異常に服のセンスが悪くなったぜ。」
「貴様にはあとでゆっくり死んだほうがマシだと思うくらいに拷問にかけてやるぞ。」
「そうはさせるか。お前なんか僕とマキシミンでチョチョイっと倒してやるさ!」
ルシアンはエシェルトとマキシの間に入り、エシェルトを挑発する。
「うるさい蝿が。失せろ。」
「う、うわぁー!マキシミーン!」
ルシアンはエシェルトの力で部屋の外まで飛ばされてしまう。それと同時に扉が開かなくなってしまう。
「マキシミン!マキシミン!大丈夫なの!?」
扉を叩きながら叫ぶルシアン。
「ルシアン!くそ、俺と1:1で勝負ってか?」
- 937 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:34:41 [ 4VTqAxYU ]
- 8.
チトゥイーリとマスターは背中合わせに武器を構えていた。周りには多数のムスケル。
「やはり二人でこの数は厳しいな。」
「イスピン達はエシェルトのいる部屋まで到着できただろうか?」
マスターは唯一それだけが心配だった。
「あいつらならやれるだろう。私達に出来る事はやった。ノーリも無事に脱出していればいいが・・・。」
「マスター!」
聞き覚えのある声が聞こえる。ヴェルンハントとその部下がこちらに向かってくる。
「ヴェルンハント!何故ここに?」
「脱出した兵士達から聞きました。我々も加勢します。」
「かたじけない。」
・
・
「ミラ。そいつで最後だわ。」
レイの言葉が聞いたミラは、最後のグランドラルヴァにダーティストライクで致命傷をあたえた。
「ふぅ。ルシアン達は大丈夫だろうか。」
「すぐに追いかけるぞ。」
すぐにルシアン達2人を追いかける6人。
「2人ともきっと無事よね。」
一番最奥の扉の前までいくとルシアンが一人で立っていた。
「ルシアン。マキシミンはどうした?」
「中で一人でエシェルトと・・・。」
ルシアンは俯きながら答える。
「なんてこった。扉は開かないのか?」
「魔法でも破れそうにないです。」
ティチエルはファイアボールを唱えるがびくともしない。
「マキシミンに賭けてみるか・・・。」
・
・
9.
ヴェルンハント達が来たかいもあってか、ムスケル達は全て撃破されていた。
「マスター。なんとか全滅できたようですね。」
「そうだな。」
一安心するマスター。
「今から皆も中に突入するそうです。」
「よし!上にいる皆を援護しに行くぞ!」
チトゥイーリは8人の事が心配でならなかった。
- 938 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/30(月) 23:36:05 [ 4VTqAxYU ]
- 「貴様達には随分とやられたな。どうだ?わしの下で働かないか?」
「俺はお前みたいな貴族が嫌いなんだ。」
「・・・もう少し利口だと思ったが。仕方がないな。」
エシェルトは刀を手に握り椅子から立ち上がる。
「なんだ?菊一文字が共鳴している・・・!」
「わしの爆風の目と貴様の菊一文字は、互いに対になっている武器なのだ。」
マキシミンの緑の光を放つ刀とエシェルトの青白く光る刀、形は酷似していた。
「お前にその刀はもったいないな。豚に真珠ってやつだ。」
「減らず口を・・・。すぐにあの世に送ってくれる。」
「出来るならな・・・!いくぞ!うおぉぉぉ!」
マキシミンは的中剣を唱えながらエシェルトに斬りかかる。エシェルトはマキシミンの
攻撃を紙一重でかわしながら、マキシミンの隙を突くように攻撃を行ってくる。
「くそ!レベルが違いすぎるか。」
マキシミンはシールドでなんとか攻撃を防ぐのが精一杯になっていた。
「所詮貴様ではわしには勝てぬのだよ。」
「くっ!ホプロンが!」
マキシミンは盾として機能しなくなったホプロンをエシェルトに投げつける。
(こんな所で・・・。こんな所でやられてたまるか!まだやる事は沢山あるんだ!)
マキシミンの頭の中に一人の顔が浮かんだ。
「うおぉおぉぉ!俺は死ぬわけにはいかないんだ!」
・
・
10.
「あ、マキシミン!無事だったんだね!」
マキシミンが部屋の中から出てきた。
「よくお前一人で倒せたな。見直したよ。」
部屋の奥には倒れているエシェルトが見える。
「マキシミン無事で良かった。」
イスピンはマキシミンに抱きつく。いつもならマキシミンは嫌がる筈だが、今回は何も
しなかった。マキシミンの目に生気はなく、ただ冷たい光を放っていた。
そう、エシェルトが変わってしまったあの時のように・・・
終わり
- 939 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/31(火) 03:56:29 [ iedDaEbk ]
- GJ
- 940 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/01/31(火) 14:21:02 [ BXPYheZI ]
- すごいですね
読んでて楽しいです
- 941 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/01(水) 00:33:55 [ wMcBPIwo ]
シベリン『聞け。』
チベリン『はいっ!師匠!!』
シベリン『シベにDEFはいらない。いるのは火力と必中させるDEXと大量のPOTだけだ。』
チベリン『おお! はい!!わかりました!!』
DOPの森にて〜
チベリン『師匠!!後ろぉ!』
シベリン『なに!?』
マキシミン『シルフウィンド!的中剣!はははっは!! ゴッカゲッコウザン!!』
シベリン『うわああああああああ!!!!』
チベリン『師匠〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!』
- 942 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/01(水) 12:09:07 [ DdspvVmI ]
- なつかしいな
- 943 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/01(水) 17:51:44 [ wMcBPIwo ]
- >>941
チベリン『こんな強い人たちが居るなんて知らなかった・・』
チベリン『師匠・・! もうDOPには行かないでください! 師匠の強さは分かります!
様々なモンスターを葬ってきたさの豪傑は! で・・でも・・!DOPは・・!』
シベリン『チベリンよ・・』
チベリン『はい・・!』
シベリン『俺が前回後ろを取られたことはくだらんミスだ。だがそれは置いとこう。
俺がこの前言ったことを覚えているか?』
チベリン『シベにDEFはいらない。いるのは火力と必中させるDEXと大量のPOT!!』
シベリン『そうだ。 だから俺にも勝機はあるとうことさ!! こんな風に!!』
チベリン『師匠!!!』
シベリン『バーサーク、連ッッ!! ダダンダンダダダン!!!!!!!!
マキシミン『・・・・・・うぐぅぉおはぁっ!!!!!!』
チベリン『師匠・・!凄いです!!!圧倒的な攻撃術!!! 感動しました!!』
シベリン『ふっ そうか。 じゃあブルーホエールにでも行くぞ!』
チベリン『ワーイ(・∀・)オサケダー』
マキシミン『・・・くっ・・バカな・・ なんだあの火力は・・・だが、、。
こっちが逆に先手を取ったらどうなるか・・・ふふふ・・覚えていろよシベリンウー・・!!』
ブルーホエールにて〜
チベリン『 師匠もう辞めてください!』
シベリン『酒じゃ〜酒を持ってこい!チベリン持ってこい!』
チベリン『師匠!飲みすぎです!』
シベリン『なんだと?!弟子のくせに生意気だな、クビにするぞ?!ヒック』
チベリン『は、はい、酒を持っていきます!』
3時間後〜
店長『5000万円になります。』
シベリン『チベリン、お前が払え!(店を出る)』
チベリン『え!?待ってください!』
店長『金は?』
チベリン『うっ!300円しかないです』
店長『じゃ5000万円ここで稼げ!』
チベリン『ウワァァァーン』
- 944 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/01(水) 18:04:35 [ fRdVg2VU ]
- このスレすげぇ痛い…
見てて恥ずかしくなってくるからageないでくれるか。
ageられるとイヤでも目に付くんだ。
君らが何をしようとやるのは勝手だが、出来ればsage進行でやってほしい。
痛々しいものをいちいち目に付くところに置かんでくれ。頼む。
- 945 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/01(水) 18:55:06 [ ekfAsVfs ]
- E-mail欄にsageと入力すれば上がらないので、そうしましょう。
観たくない人もいれば喉から手が出ちゃう人もいるのです。
そういう現実を直視しつつ、さあ妄想世界へレッツラゴー。
- 946 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:24:27 [ kkELSz3M ]
- 自分がsageなかったのがいけませんでした。
気分を悪くされた方、すみませんでした。
これからは気をつけます。
- 947 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:38:37 [ kkELSz3M ]
- 1.
外や下の階から聞こえる轟音が聞こえる。それとは対照的にイスピン達のいる部屋は無音である。
「マキシミン・・・?どうしたの?」
イスピンがマキシミンに抱きついても無言のままのマキシミン。
マキシミンの顔を見た時、腹のあたりに激痛が走った。
「うあぅ!マキシミン・・・。どう・・・し・・・て。」
マキシミンは菊一文字をイスピンの脇腹に突き刺していた。
「イスピン!」
イスピンは涙を流しながらその場に崩れ落ちる。ルシアンは叫んだがイスピンに聞こえる事は
無かった。
「マキシミン!何のつもりだ!?」
菊一文字についた血を振り払う事なく、マキシミンはこちらに振り向く。
「ルシアン。あれを見て!」
レイの指差す方向を見ると人間の顔のようなものがマキシミンの頭上に漂っていた。
「あれは、ブラッディドールよ。物体の中に入り込んで自分の思うがままに操る。
噂でしか聞いたことが無かったけど・・・実在していたとはね。」
「ってことは、マキシミンは操られているってのか。」
「フフフ、この身体はあの老いぼれとは違うな。力を感じるぞ!まずは手始めに貴様らを殺す。」
そう言うとティチエルに狙いを定め、攻撃を開始する。
- 948 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:40:19 [ kkELSz3M ]
- 「ティチエルには指一本触れさせんぞ。」
ボリスはマキシミンの前に立ちはだかる。菊一文字の攻撃をなんとか防ぐ。しかし、左手に握って
いた爆風の目に気づいた時には、既に遅かった。
「しまった!」
爆風の目をツヴァイハンダーで防ごうとするが、大剣ごとボリスは斬られてしまう。
「ぐはぁ。」
真っ二つに折れる大剣。ボリスの血があたりに飛び散る。
「ボリスさーん!」
ボリスは爆風の目を、無理矢理手で握って止める。
「ルシアン。奴の弱点は首の下の神経よ。そこを狙って!」
「わかった。うりゃあ!」
ルシアンはブラッディドールに殺を放つ。
「ウオァ!貴様らぁ!」
ブラッディドールが攻撃する前に、ミラが強引にマキシミンの腕にカードを投げた。
ブラッディドールはそのまま息絶えた。
「た、倒せたか。」
「うぅ・・・。何だこの身体の痛みは・・・。」
マキシミンはドールから解放され、目を覚ます。
「皆どうしたんだ?・・・!おい!イスピン!どうしたんだ!誰か運ぶのを手伝ってくれ!」
自分の近くで倒れているイスピンに気がつく。話しかけても答えないイスピンがどうなっているのか
その時初めて気づいた。イスピンに触れた手にぬるぬるとした赤いものが触れたからだ。
「マキシミン、あんただって怪我をしてるんだよ!」
「俺はいい!早くイスピンを!」
ちょうどその時下からマスター達が上がってきた。
「よし。俺がイスピンを運ぶ。お前らはボリスを頼む。チトゥイーリ、医者を呼んでくれ!」
「わかった。すぐに手配する。」
- 949 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:42:16 [ kkELSz3M ]
- 2.
「二人共、かなり危険な状態です。特に彼女は意識が戻りませんから・・・。」
サーシャは二人の看護が終るとそう6人に喋った。
「そう・・・ですか。」
シベリンはそれ以上言えなかった。ボリスは静かに眠っていた。
「とにかく何かあったらすぐに呼んでください。」
「はい。ありがとうございました。」
サーシャが出て行くのを確認してから、ミラは喋りだす。
「ボリスもイスピンも出血が酷い。マキシミンの攻撃をもろに受けたんだから。」
それまで黙っていたマキシミンは自分の名前が出た事に驚く。
「まさか・・・俺が二人をやったのか?」
ルシアンは頷いた。
「俺が・・・二人を・・・。」
「マキシミンさんは操られてたんです。だからマキシミンさんがそんなに自分を責めなくても・・・。」
ティチエルは、マキシミンが責任を感じている事のを見て辛かった。
「ちくしょおおお!」
マキシミンは机を蹴り飛ばす。
「イスピン!目を開けてくれよ!なあ、頼むから何か喋ってくれよお!」
いつもならウザイと思うイスピンの声も、この時は聞きたくてしょうがなかった。
「やめなさい、マキシミン。絶対安静なのよ。」
イスピンを揺らすマキシミンを見ていられなくなったレイ。
「くそぉ!」
「マキシミン!」
部屋から出て行ったマキシミンを追いかけようとしたミラ。シベリンはミラを止める。
「放っておけ。暫く好きなようにさせておけ。」
- 950 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:44:12 [ kkELSz3M ]
- マキシミンはブルーホエールにいた。
「ビルドラク、もっと酒をくれ。」
「マキシミン・・・飲みすぎだぞ。」
「いいからよこせ。」
ビルドラクは渋々酒を出す。
「おやおや、マキシミンじゃないか。」
その時、マキシミンの横にブデンヌが立っていた。
「どうした?そんなに酒を飲んで。ヤケ酒か?」
「お前には関係ないだろう。」
マキシミンは今は誰とも話したくなかった。
「可愛くない奴だな。そんなんだからお前は毎回パートナーを失うんだよ!」
「もういっぺん言ってみろ!ぶっ殺してやる!」
マキシミンは立ち上がり、ブデンヌの服の襟を掴む。
「喧嘩なら外でやってくれ!マキシミン。」
マキシミンはブデンヌから手を離す。
「けっ!頭から湯気が出てるぜ。少しは頭を冷やしな。」
「忠告は聞いておく。だが、イスピンの話は持ち出すな!」
「俺は別にイスピンだとは言ってないだろうが!馬鹿かお前は!」
マキシミンはイスピンの事を言われたと勘違いしていた。
「・・・。」
「気分悪りぃ。さっさと帰るか。」
ブデンヌはわざと足音を立てながら店から出て行く。
「マキシミン。どうした?いつものお前らしくない。話だけなら聞いてやるぞ。」
「俺は・・・。イスピンを・・・。この手にかけてしまった。俺のせいでイスピンは今・・・。」
マキシミンは眼鏡を取り、ビルドラクに見られないように涙を拭いていた。
「あいつの為なら・・・俺はどんな事でもする。イスピン・・・。」
「イスピンは重症なのか?」
頷くだけのマキシミンに、ただ事ではないとビルドラクは悟った。
「ビルドラク、酒をくれない?」
マキシミンの横から酒を頼む女が現れた。
「ちょっと待っててくれ。そういえばジナイーダ、ピコックというモンスターが変わった魔法が
使えたよな?あの魔法があればどんな傷でも癒せるだろうなぁ。」
ビルドラクはわざとマキシミンに聞こえるように、ジナイーダに向かって喋った。
「!」
マキシミンは代金も払わずに店から出て行った。ジナイーダはそれを見て笑う。
「どうしたのかしら?あの子。・・・ビルドラクもいきなり変な話しないでよね。」
「すまんすまん。俺ももう年だな。」
- 951 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:45:44 [ kkELSz3M ]
- 3.
急いで皆のいる部屋に戻るマキシミン。ボリスは上体を起こしていた。
「皆聞いてくれ!ピコックを探しに行くぞ!」
「マキシミン!ちょ、ちょっと待ってよ。意味がわからないよ。」
「そうだ。ちゃんと説明してくれ。」
いきなり意味不明な事を言われ、困惑するルシアンとミラ。
「ピコックってモンスターがどんな傷でも治す事ができる魔法が使えるらしいんだ!」
「ってことはそのピコックを探せば、イスピンさんとボリスさんも元気になるんですね♪」
マキシミンが結論を言う前にティチエルが答えた。
「そういう事だ。」
「・・・で、どんなモンスターなんだ?」
「それは・・・。」
ボリスが尋ねると黙ってしまうマキシミン。
「わからないのか。それじゃあ探しようがないな。」
「馬鹿。」
レイはマキシミンにいつもの口癖を言う。」
「すまない・・・。レイ。」
いつもと違って素直なマキシミンに、驚いたレイ。
「ごめんなさい、マキシミン。言い過ぎたわ。」
「いや、いいんだ。」
レイに謝られたのでマキシミンも驚いてしまった。
「んじゃよくわからんその・・・ピコックだったか?そいつを探しに行くぞ!」
「俺も行こう。」
ボリスがベッドから起き上がる。
「駄目だ。ボリス。お前は寝ていないと。」
「仲間が危険な状態なのに一人だけベッドで寝てられるか。」
ボリスへの説得が無理だと分かった6人。
「わかりました。でも無理はしないで下さいね。」
「自分の身体ぐらい自分で管理できるさ。」
「それじゃ、行きましょう。」
レイの後につづいて部屋を出る。マキシミンは、皆が部屋から出ていった後イスピンを見た。
「イスピン。必ず、お前を助けてやるからな。」
マキシミンはイスピンの頬に触れる。
「マキシミン。何してるの?早く行くよ。」
ルシアンが扉の間から顔を覗かせたので、あわてて手を戻すマキシミン。
「ああ。すぐ行くよ。」
- 952 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:47:27 [ kkELSz3M ]
- 「マキシミン。どうだった?」
ブルーホエールから戻って来たマキシミンに、ミラが尋ねる。
「ビルドラクの話だと背は低くて、間抜けな顔をしているらしい。」
「場所は?」
「それが・・・混乱の洞窟のかなり深い所にいるらしい。」
混乱の洞窟。地下10層からなる薄暗い洞窟である。洞窟内にあるアドセルの住民でも
8階以降に降りたものはいない。
「そんなにやばいやつなのか!?」
「ビルドラクも本物は見たことがないそうだ。行ってみないとわからないな。」
「それじゃまずアドセルに行かないとな。」
・
・
4.
アドセル。混乱の洞窟内にある唯一安全な場所である。モンスターの襲撃に備えて頑丈な城壁で
周りを囲んでいる。
「アシム、マイ。久しぶりだね。あの時は世話になったよ。」
「ミラ達か。こんな所に来るとは珍しいな。探し物か?」
「ああ。ピコックというモンスターを探しているんだが。」
二人の顔が突然曇る。
「悪い事はいいません。諦めたほうがいいですよ。」
「どうして?」
ルシアンがマイに尋ねる。
「かなりの下層にいるというのもありますが、彼は大変気まぐれです。出会う確立はかなり低い
ですよ。」
「それでも・・・探さなきゃならないんだ。」
マキシミンは絞り出すように喋った。
「そういえば、イスピンの姿が見当たらないな。」
いつもならマキシミンの横にいる筈のイスピンがいない事にアシムは気づいた。
「イスピンが重症なんだ。その為にもピコックを見つけなければならない。」
「そうだったんですか。私達に出来る事があれば何でも言ってください。」
「ありがとう、マイ。」
- 953 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:48:45 [ kkELSz3M ]
- 「この辺りだろうな。」
「皆で探すぞ。」
7人は辺りを捜索するがピコックはおろか、他のモンスターさえいなかった。
「くそ!何でいないんだ!」
ピコックを見つけることが出来ないマキシミンは次第に焦り出す。その時、目の前を小さな物体
が通る。
「おい、あれ・・・。」
「背が低くて、間抜けな顔・・・。まさにあいつだな。」
ミラが喋ると小さな者はこちらに気づいた。
「間抜けとはなんだ!オイラはピコック様だぞ!」
「やっぱりこいつみたいだね。」
「謝れ!」
「案外簡単に見つかったな。」
「謝れ!オイラに謝れ!」
「さっさと用件を済ませよう。」
「無視するなよぉ!」
見事に無視されたピコックは短い手をバタバタさせながら怒りをあらわにする。
「わぁ。可愛いですね〜。私もらっていいですかぁ?」
ティチエルはピコックを見てペットにしようとしたようだ。
「おい、そこのオマエ。可愛いとは何だ!オイラは可愛いと呼ばれるのが嫌いなんだ。」
「じゃあ間抜けでいいわね。」
レイはピコックの性格が気に入らなかった。
「間抜けはもっと嫌いだ!」
「まあどうでもいいが。ピコック。」
「ピコック様だ。」
「あっそ。お前のどんな傷でも癒せる魔法を使わせてもらいたい。」
ピコックはシベリンにまでのけものにされ、ストレスがたまっている様だ。
「ああ?誰に頼んでるんだ?」
「頼む。仲間が苦しんでいるんだ!」
マキシミンはピコックに頭を下げる。
「わかった。オイラを殺せたら考えてもいいよ。」
ピコックはしょうがないという風にマキシミンを見た。
「お前が死んだら魔法を使えないだろう?」
「オイラの血があれば出来るんだ。誰だよ、魔法なんて言ってるのは。オイラの血は特殊なのさ。
まあオイラはやられる気はないけどね。誰がオイラと勝負するんだい?」
「俺がやる。」
マキシミンが前に出る。
「マキシミン・・・。」
「よし1:1で勝負といこう。」
- 954 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:50:13 [ kkELSz3M ]
- 「さあ。かかってきなよ。眼鏡君。」
「一瞬で終らせる。ポイズンスラッシュ!」
マキシミンの攻撃はピコックに当たる事はなかった。ピコックはワープし、魔法を唱えていた。
「早い!」
「やっぱり人間は大した事ないなぁ。楽に殺してあげるよ。エンド・タイフーン!」
マキシミンの目の前に巨大な竜巻が発生した。あまりの突風にマキシミンは動けない。
「マキシミンさん危ない!イージスプロテクト!」
マキシミンの前に光の壁が現れたが、ピコックの攻撃を完全には防げなかった。
「うわあ!」
「もう1:1だって言ったのに。よくも邪魔してくれたね。これだから人間は。」
ピコックは呆れて闇に消えていった。
「マキシミン、大丈夫か?」
「ああ。だがこのままじゃ奴には勝てない・・・。あいつに会ってみるか。」
・
・
5.
「邪魔するぜ。ファナティック。」
「マキシミン。それが人の家に入る態度?」
部屋の奥で外を見ていた女がこちらを向く。
「いいじゃないか。皆、あそこにいるのはファナティック。俺に剣の使い方と生き残る術を
教えてくれた人だ。この近くに人間からは”メトゥラ”と呼ばれてる。」
「初めまして。シベリンといいます。」
「よろしくね。」
にっこりと笑うファナティック。
「それで、話があるんだが・・・。」
「でしょうね。マキシミンが私の所に来るってことは、何かあった時だから。」
- 955 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:51:58 [ kkELSz3M ]
- 「・・・というわけで、俺を特訓してくれ!」
「ふむ。マキシミン、私はお前に教える事はもう無い。」
「なんかあるだろう!?」
立ち上がるマキシミンの腰に菊一文字が見えたのを、ファナティックは見逃さなかった。
「無いわけではないけど。」
暫く黙っていたファナティックはそう答える。
「じゃあ頼むぜ。」
「わかった。マキシミン、表に出なさい。」
家から出る二人。ルシアン達は部屋の中から見ている。
「それで、何をするんだ?」
「マキシミン。私を殺しなさい。」
思っても見なかった言葉に、マキシミンは暫く言葉が出なかった。
「はあ?なんであんたと戦わなきゃなんないんだよ!暫く見ないうちに頭おかしくなっちまったか?」
「マキシミン。人は何で戦うと思う?対峙した相手が血を吐きながら倒れる様を見て、『自分は
生きている』という生の実感が味わえるからよ。戦場でしか必要とされない人間もいる。
そういう者達には戦いというものは無くてはならないものなのよ。」
「・・・。だからなんだ!?」
「私もそういう人間だからよ。」
・
・
「私は今の戦争の無い平和な国には必要とされていない。だからこの世から去るまでのこと。」
ファナティックは何も喋らないマキシミンに続けて話す。
「その前に・・・。あなたと正々堂々と戦いたい。」
「あんたって人は!馬鹿じゃないのか!?」
「なんとでも言いなさい。やるの?やらないの?やらなければ私はあなたに必要な『力』を
渡さない!」
「くそ!やるしかないのか。」
「いくわよ。」
ファナティックはベルモアを鞘から抜いた。
- 956 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:53:13 [ kkELSz3M ]
- 「な、なんて強さなんだ・・・。」
部屋の中から見ていた6人は息を呑む。マキシミンは傷だらけだが、ファナティックは
息切れもせずマキシミンを見つめている。
「あれじゃマキシミンがやられちゃうよ!」
「でもあたし達は手をだせないよ。」
ルシアンが外は出ようとしたがミラに押さえられる。
「これは二人の戦いなんだ。手を出すなよ。」
・
・
「あなたの力はそんなものなの?」
「はぁはぁ・・・。俺じゃ敵わないっていうのか。」
もう体力の限界だった。マキシミンは勝利する事を諦めかけていた。
「あなたには守るものがない。大切なものがない。だからあなたは弱いのよ。」
「俺は・・・。俺には!大切な人がいる!」
マキシミンは菊一文字以外の装備を捨て、ファナティックの懐に飛び込んだ。菊一文字は
ファナティックの身体を貫いた。
「マキシミン、強くなったじゃない・・・。」
ファナティックはマキシミンの目の前で倒れた。
「お、おい!」
「マキシミン。私は教える事が出来る全てをあなたに授けたわ。剣術、魔法の使い方、生き残る
為の知識・・・。でも、私にも教える事が出来ないものがある。」
「え?」
「それは、他人を信じて愛する事よ。」
「・・・。」
「その刀を貸して。」
菊一文字はファナティックの力で光輝き、新たな姿になっていた。
「私の力をその刀に注いだわ。後はあなたが力をどう扱うか・・・。あなた次第よ。」
ファナティックがそれ以上喋る事は無かった。暫くすると心配するルシアン達が部屋から
出てきた。
「マキシミン・・・。」
「皆、行こう。ピコックの所へ。」
- 957 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:55:20 [ kkELSz3M ]
- 6,
「あれ。また懲りずにやって来たの?」
「今度は負けない。」
「何度やっても同じだと思うけどなぁ。まあいいや。暇だし遊んであげるよ。」
マキシミンは”メトゥラ”の力が加わった菊一文字を取り出す。
「な、なんだ!その武器は!」
見たことの無い武器を見て焦り出すピコック。
「お前を・・・倒す!」
マキシミンは、ピコックが魔法を唱えるのよりも早くピコックを斬りつけていた。
「うう・・・。」
「・・・。」
無言のままピコックに近づく。
「早く殺せよ。オイラの血が必要なんだろう!?」
「そうよ、その血が無いとイスピンが・・・。」
ピコックに向けていた菊一文字をマキシミンは顔から遠ざけた。
「俺には、殺せない。もう殺しなんて嫌なんだ!」
「でも、それじゃイスピンが!」
イスピンの為にと、ミラはマキシミンを説得させようとする。
「駄目なんだ!・・・他の方法を探そう。俺には殺せない。悪かったな、ピコック。」
ルシアン達も仕方が無いと混乱から帰ろうとした。
「おい、人間。」
「なんだ?」
「これをやるよ。オイラの血が入った瓶だ。これでも治せると思う。」
ピコックは自分の腕から血を瓶に詰めた。
「ピコック、ありがとう。」
「いいって。お前こそいい奴だな。人間も捨てたもんじゃないと思ったよ。怪我が治るといいな!」
「ああ。それじゃあな!」
・
・
急いでイスピンのいる部屋に戻るマキシミン達。すぐにピコックから貰った瓶をイスピンに
飲ませた。暫くするとイスピンは目を覚ました。
「よかった!イスピンが目をさましたぞ!」
ミラとシベリンは感激のあまり抱き合う。
「イスピンさん大丈夫ですかぁ?」
ティチエルの問い静かに頷くイスピン。横からマキシミンが顔を覗く。
「イスピン、ごめんな・・・。そしておかえり。」
イスピンはマキシミンの顔を見て泣きながら笑った。
- 958 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 00:58:32 [ kkELSz3M ]
- 7.
木の葉が舞い落ちる木の下。マキシミンは墓の前に立っていた。
「もう1年も経つんだな・・・。あれから俺は少し変わったような気がするよ。」
マキシミンは墓の前に花と一緒に菊一文字を置いた。
「これからも俺の事を見守っていてくれ。」
遠くからボリスとルシアンがやって来る。どうやらマキシミンを探しに来たようだ。
「マキシミン、ここにいたのか。皆が呼んでいるぞ。」
「ああ。もう少ししたら行くよ。」
ボリスにそう言って先に帰らせた。
「また寒い冬が来るな・・・。」
マキシミンはそう呟いて、ボリス達の後を追った。ナルビクにもまた長い冬が来る。
終わり
- 959 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/02(木) 12:38:48 [ NOiE1uRo ]
- >>943
店長『さぁ、働け!』
チベリン『ひぃ〜』
〜チベリンはある出来ごとを思い出した
シベリン『この槍買った!!』
ブランヌ『へへっ、1Mになりまっせ。』
チベリン『師匠!お金も無いのに、やめて下さい!』
シベリンはポケットから忘れ薬を出し、ブランヌの口の中に無理やり入れた
シベリン『ぬぉおおおお!!』
ブランヌ『んっ・・・!ぐは!バタ』
チベリン『師匠!何するんですか!』
シベリン『聞け!金が無いときはこれを使え!』
チベリン『はいっ!師匠!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
チベリンは師匠から貰った忘れ薬を店長の口を狙って突っ込んだ
チベリン『ウワアアアァァアア!』
店長『な、何すん・・・、バタン』
チベリンは無事店長を倒し店を出る、店の前にシベリンが居た。
シベリン『チベリン!よくやった!』
チベリン『師匠!修行だったのですね!』
シベリン『うむ!ではDOPに逝くぞ!』
チベリン『はい!師匠!』
〜今日もチベリンの修行は続く。
〜完〜
- 960 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/04(土) 13:30:56 [ 7D18YAyI ]
- そろそろこの時期も埋めの時間が迫ってきましたね・・。
今までいろんな名作が生まれてきたわけですが、こんなSSがあった、
あのSSが泣けた等々、語り合って次につなげませんか?
- 961 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/04(土) 20:01:09 [ fqb59B0w ]
- <font size=5>梅宇目</font>
あぁタグ使えないのね。
- 962 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/04(土) 20:03:19 [ fqb59B0w ]
- ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
ボリス 『ルシアン・・・。』
ルシアン『ボリス・・・。』
- 963 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:20:32 [ XEgPTOxU ]
- 1.
「マキシミンおかえりなさい。外は寒かったでしょう?」
部屋に戻ってきたマキシミンにイスピンは笑顔で迎える。
「まあな。」
マキシミンはそのまま椅子に座る。
「今日は、イスピン、ティチエルの二人とレイ、ミラの二人のチームで料理を作るんだってさ!」
ルシアンの話では何やら2チームに別れ、料理で対決するようだ。
「腕によりをかけて作るからね!」
ミラはルシアン達を見た。
「ボ、ボク達だって負けません!ね?ティチエル。」
「はい!頑張ります!」
(ミラ達はともかく・・・。イスピン達は料理出来るのか?)
ボリスはどんな料理が出てくるかわからない事に恐怖していた。
「頼むから、食べられるものを作ってくれよ?」
「な、失礼な!ボクだって、料理ぐらい・・・。」
シベリンの言葉にムキになるイスピン。
「あんたには負けないよ。ティチエル。」
「わたしもレイさんとミラさんには負けませんよぉ。」
いつも二人でいるだけに今日はライバル意識が芽生えているようだ。
「さっさと終らせましょ。」
レイだけはこの料理対決に興味が無いらしい。
「一応食べるもの作るんだからさ・・・。そんな言い方ないだろ。」
「心配しないで。これでも料理は上手いほうよ。」
マキシミンは意外だという風にレイを見た。
「で、何を作るんだ?」
肝心な事を誰も言い出さないことに気づいたボリスが尋ねる。
「シチューを二つのチームで作る事にしたよ。」
「そうか。」
オーソドックスな料理の名前が出てきたことに安心するボリス。
- 964 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:25:58 [ XEgPTOxU ]
- 「それじゃ、はじめるよ!よーい、スタート!」
ルシアンの合図で4人は作り始める。
「ミラ、野菜は私に任せて。」
「え?ああ、分かったよ。」
それまで野菜を切っていたミラと交代したレイは、手馴れた手つきで野菜を切っていく。
「レイ、すげぇ!」
「こりゃミラの立場がないな。」
シベリンとマキシミンはレイの包丁さばきに驚いていた。
「コラ、そこ!うるさいよ!」
ミラの怒鳴り声に縮む二人。
「イスピン達は・・・。」
シベリンがイスピンとティチエルの方を見ると、思ったとおり苦戦しているようだ。
「むぅ、難しいな。」
「イスピンさん、これ使うんですよね?」
レイとは違い、絶望的なまでに遅いイスピンの野菜を切るスピード。ティチエルが道具を持ってくる。
「ティ、ティチエルそれ違う!」
「はあ、もうダメダメじゃん。」
最初から期待はしていなかったがここまで酷いとは思っていなかったマキシミン。
「とにかく出来るまでどうなるかわからん。まだ不味いと決まったわけじゃない。」
「そうそう、ボリスの言うとおりだよ。でも、普通に食べれるものは出来なさそうだね。」
結局ルシアンも、ボリスの考えに同意するも期待していないようだ。
「こんな所で俺は死にたくないぞ?」
- 965 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:27:29 [ XEgPTOxU ]
- 男達4人にさんざん言われ、イライラしてくるイスピンとティチエル。
「もう!絶対美味しいって言わせてやるんだから!」
鍋に火を掛け、野菜に火を通し始める。
「ほんとですよ!わたし達二人の力を知らないからそんな事が言えるんですよ!」
そう言いながらティチエルは赤いゼリッピクリームを鍋に入れる。
「ティチエル!何いれてるの!」
「あーあ。二人が力合わせた料理食べたら俺達死んじゃうな。」
マキシミンが意地悪に言った。
「こっちはもう終りそうよ。」
ミラは鍋の中をかき回しながら喋る。
「イスピンさんこれをいれましょう。」
ティチエルは大量に砂糖を鍋に入れる。
「うわあ!そんなに砂糖いれたら・・・。いくら辛いもの入れたからってこれは入れすぎだよ。」
「ご、ごめんなさい。」
頭を下げて謝るティチエル。だがもうどうしようもない。
「出来た!」
レイとミラが一緒に叫んだ。
「あとは二人が終ればOKだね。」
「俺はミラとレイの先に食べて逃げたいんだが・・・駄目か?」
「それは俺も考えていた。だが、その後何されるか。想像するのが怖いからな。」
シベリンとマキシミンはレイ達の料理を食べて逃げたいようだ。
「これでいいかな。ティチエルいい?・・・せーの、出来た!」
イスピン達も出来上がった所で食事をする事になった。
- 966 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:30:30 [ XEgPTOxU ]
- 2.
「まずはミラ達のシチューを食べようか。」
レイが一人ひとりにシチューを手渡す。
「よし!食べるぞ。」
全員が口に運ぶ。
「どう?」
心配そうに見つめるレイ。
「おお。美味しいね。」
「家庭的な味だな。」
ルシアンとシベリンは絶賛した。
「良かった。頑張ったかいがあったよ。」
「ほとんどやったのレイだろ・・・。」
マキシミンがボソっと呟く。
「う、うるさいよ!」
「そして、次はイスピン達のシチューなわけだが・・・。」
4人はイスピン達が運んできた鍋を見つめる。
「殺人的な味がしそうだな。」
「どういう味だよ。」
「俺にもわからん。」
いつもは冷静なボリスもこの時ばかりは混乱しているらしい。
「さあ、お食べ♪」
ティチエルがシチューを配る。
「・・・。」
「口に運ぶのが怖いな・・・。」
暫く手を止める4人。
「ルシアンお前先に食べろよ!」
「え!?ここはボリスが!」
3人が譲り合って、結局ボリスが食べる事になった。
「厄介事は皆俺か。」
「美味しいよ♪」
笑顔でこちらを見るイスピンの顔が悪魔に見えた。
スプーンで掬う。そして口に運んだ。
- 967 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:31:42 [ XEgPTOxU ]
- 「・・・。」
「どうだ?ボリス。洗面器か?」
ボリスを心配したシベリンが洗面器を準備していた。
「美味しい。」
「え?何だって?」
「美味しいんだよ。下手したらミラ達以上のシチューかもしれない。」
ボリスが誉めるので、他の3人も味が気になった。
「嘘だぁ。」
「ボリス、それ食べて味覚変になったんじゃないのか?」
3人同時に口に運ぶ。
「旨いじゃないか!」
「う、旨すぎる!」
シベリンとマキシミンはあまりの美味しさに驚いていた。
「良かった。」
「でも、なんでこんなに美味しいんだろう。」
ルシアンは不思議に思っていた。
「『なんで』とは失礼な!これがボク達の実力だよ。」
「そうですよぉ。最初からこうする予定だったんです。」
調子に乗る二人。周りの6人は呆れている。
「明らかにその場しのぎみたいな作り方だったけどな!」
・
・
3.
「本当だ。美味しいよ。」
「でしょでしょ?今回の勝負ボク達の勝ちだね!」
「飲み物も作ってみましたぁ。」
コップを見るとどす黒い色の液体が煮えたぎっている。
「ティチエル・・・。これ何いれた?」
恐る恐るマキシミンが尋ねる。
「えっとですね、ポイズンゼリーに根性のウズラ卵にキニングキット、幻影草の茎です。」
「ちょっと待て!今明らかに食べ物じゃない名前が混じってたろ!?」
「きにしなーい♪」
そこに慌てるロングソードが部屋に入ってきた。
「大変ですよ!皆さん!」
息を切らしながら皆を見るロングソード。
「一体どうしたんだ?」
「ああ、走って喉が渇いた。これもらいますよ。」
「あ、それ・・・。」
ミラが止めるのを聞かずに、一気に飲み干してしまう。
「どうかしました?ミラさ・・・。」
ロングソードはその場に倒れてしまった。
「あんなの飲むから。」
「あんなのとはどういう事ですか!」
- 968 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:55:17 [ XEgPTOxU ]
- 「一時はどうなるかと思ったけど・・・。大丈夫みたいだね。」
「さっきの飲み物は一体なんなんですか!?」
「それより慌ててどうしたんだ?」
怒るロングソードに水を渡しながらミラは尋ねた。
「ああ、それがですね。前にブラッディドールと戦いましたよね?」
「何故それを知っている。」
不審に思ったボリス。
「噂で聞いたんですよ。それでそのブラッディドール、どうやら出所はシャドウ&アッシュのようなんです。」
「何だって!それじゃルベリエがエシェルトを裏で操ってたってのか?」
驚いた8人。シャドウ&アッシュの中で力があるのはルベリエだけだった。
「ボクにはルベリエさんがそんな人には見えないけど。」
「そうか?俺には悪人そのものに見えるがな。」
「マキシミンは借金してるからそう見えるのよ。」
ギルドに借金のあるマキシミンはルベリエから数多くの依頼をやらされてきた。
「うるさいな!」
レイに言われたマキシミンは反論できない。
「もしルベリエだったら、今までの事も全部あいつがやったって事?」
「それをやるだけの力はあると思いますが。」
今までの事を振り返ると全て同一犯である可能性が高い。ルシアンはロングソードの言葉を聞いて確信した。
「それじゃルベリエに直接聞いてみるか。」
「あたしはわざわざ答えるわけないと思うけどな。」
「とにかく行ってみましょう。」
他にあてがあるわけでもないので、シャドウ&アッシュに向かうことにした。
「それじゃ私はこれで。」
「ばいば〜い、ロングソードおじさん。」
ティチエルが手を振ると何か言いたげだったが、ロングソードはそのまま帰っていった。
- 969 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:56:32 [ XEgPTOxU ]
- 4.
「こんにちは、ベクレール。」
テーブルの上で何か書いているベクレールに近づく。
「どうしたんですか?こんなに大勢で。」
普段は話もしないレイが挨拶してきたので、見上げるといつもより人数が多い事に気づいた。
「ちょっとルベリエに用があってな。」
「そうですか。ルベリエ様は奥にいらっしゃいます。」
「ありがとう。」
イスピン達は礼を言ってから奥に向かった。
「ルベリエいるか?」
「これはこれはアクシビターの方も一緒とは。ゼネラル撃退の件は協力して頂いて感謝して・・・。」
「そんな事はどうでもいい。」
シベリンがルベリエの話の途中に入る。
「あなたなの?ブラッディドールを使ったのは。」
「ブラッディドール・・・。私はそんなものを使った憶えはないが?」
ルベリエは首を傾げる。
「とぼけるな!ネタは上がってるんだ。」
「マキシミン。私が嫌いだからといって変な事を言わないでくれ。」
「でもブラッディドールの出所はここだと聞いたんですが?」
イスピンの言葉に暫く沈黙する。
「・・・私は知らん。見間違いだろう。帰ってくれ。」
ルベリエは逃げるように否定した。
「お前のせいで・・・。もう少しで、俺はイスピンを殺すところだったんだぞ!」
マキシミンは怒りを抑えきれずにルベリエに飛び掛った。
「知らんと言っているだろう。貴様に殴られる憶えはない。」
「しらを切るつもりかよ。ふざけやがって!」
ルベリエを殴ろうとするマキシミン。
「よしなさい!マキシミン!」
「そうだよ。こんな所で暴れちゃ・・・。」
イスピンとルシアンが止めに入った。
「離せ!俺はあいつを許さねぇ!」
「まだ犯人だって決まったわけじゃないんだよ。」
「さっさと帰れ。」
ミラが無理矢理マキシミンを引っ張っていく。
- 970 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:57:41 [ XEgPTOxU ]
- 「まったく。なんであんな事したんだ。」
さっきのマキシミンの行動を見てボリスは呆れていた。
「ルベリエがブラッディドールを使っていたなら、あいつのせいで俺はイスピンを刺してしまった
って事だろ?それが許せないんだ。」」
「だからっていきなり殴ろうとするなんて。」
ルシアンはマキシミンの言い訳を聞いても納得できなかった。
「これじゃ誰がやったのかわからないわね。」
「・・・悪かったよ。次からは気をつける。」
ばつが悪そうにマキシミンは皆に頭を下げる。
「でも嬉しいな。マキシミンがボクの為を思ってやったと思うと。」
「お前がトロトロしてるから刺されるんだよ!」
ちょっと照れるイスピンを見て恥ずかしいのか、思ってもいない事を喋る。
「何を!刺したほうが悪い!!」
「いーや、刺されたほうだね!」
二人で言い合いを始める。それを見て呆れるシベリンとレイ。
「何やってんだか。」
「馬鹿ばっかり。」
・
・
「クァディール。」
「はい。何でしょう?」
ルベリエが呼ぶと、クァディールが目の前に現れた。
「奴らに気づかれたようだ。彼らにも助けを呼びかけてくれ。。」
「わかりました。」
「・・・なんとしても守らなければならない。さもなければ・・・。」
ルベリエは窓から空を見て呟いていた。
- 971 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 18:59:06 [ XEgPTOxU ]
- 5.
「さて、これからどうしようか。」
「とりあえず酒でも飲もうか。」
「・・・ミラお姉さんって本当にお酒を飲むのが好きですね。」
いきなり酒を飲もうともちかけたので呆気にとられるティチエル。
「酒は嫌な事を忘れさせてくれる。それに酒場なら情報もあるかもしれないしね。」
「そうだな。マグノリアワインに・・・。」
「ブルーホエールね。」
レイは強引に決めようとする。
「レ、レイ。別にマグノリアでも・・・。」
「レイの言うとおりね。ブルーホエールにしましょう。」
シベリンが異議を唱えても、ミラとレイには聞こえなかった。
「そ、そんなあ!」
ガックリと肩を落とすシベリン。
「失礼しちゃうな。周りには4人の麗しき美女がいるのに。」
シベリンが自分達を女と見ていないと思っているのか不満なようだ。
「あ?何か言った?」
「怒」
「わかったわかったよ。俺が悪うございました。」
マキシミンがわざと聞こえないふりをしたせいで、イスピンに睨まれた。
「それじゃブルーホエールに出発!」
ルシアンは一人ウキウキしながらブルーホエールに向かった。
・
・
「よお、ビルドラク。」
「今日は随分と人数が多いな。」
「まあね。全員が座れるところを頼むよ。」
「わかった。今日は特別だ。こっちの部屋に来な。」
ビルドラクに案内され、奥の部屋に入る8人。
「やっと来たわね、ミラ。」
部屋には女が座っていた。
「・・・ジナイーダ、久しぶりね。」
「知り合いですか?」
イスピンがミラに尋ねる。
「あたしと同じ海賊仲間さ。会いたかったよ。」
「そんな事よりあなた達、つけられなかった?」
「え?どういう事?」
ルシアンが聞こうとした時、酒場の入り口から怒声が聞こえた。
「我々はアクシビターだ!ここに不審者8人が入るのを目撃した。ただちに出てくるんだ!」
「な、アクシビター!?」
「不審者8人って、俺達の事かよ!?」
アクシビターの兵士の言葉を聞いて慌てるシベリンとマキシミン。
「ビルドラクが時間稼ぎしている間に、さあここから逃げるよ。」
ジナイーダ達は裏口から逃げ出した。
- 972 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:00:45 [ XEgPTOxU ]
- 「どういう事か説明してくれ!なんでアクシビターに追いかけられる!?」
「そうですよぉ。どうして私達まで・・・。」
シベリンとティチエルは混乱していた。
「あいつが動き出したからよ。」
「いたぞ!こっちだ。皆来てくれ!」
その時裏にいた兵士に見つかってしまう。
「見つかった!急いで私の船へ!」
アクシビター兵士に追いかけられながらなんとか船に乗り込んだ。
「急いで船を出して。」
「あいよ、船長。」
すぐに船は発進したが、少数の兵士が架かっていた橋を渡って甲板に向かって来た。
「やばい。奴ら上がってくるぞ!」
「迎撃して。」
仲間でもある為、殺すわけにはいかなかった。船に上がってくる前に止めねばならない。
「殺すわけにはいかないわね。」
「動きを止められればいい。」
ボリスとレイはフリーズを唱え兵士の足を止める。
「良かった。これでもう大丈夫だね。」
「このままナルビクを一旦離れるよ。」
「ジナイーダ、あたしの船は?」
ジケル達の事が心配になったミラ。
「大丈夫、先に出発したわ。もう少しすれば追いつけるから。」
「そう、良かった・・・。」
- 973 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:02:10 [ XEgPTOxU ]
- 6.
暫くたった頃、ジケル達と合流する事が出来た。
「ミラさん!無事だったんですか。良かった・・・。」
ジケルは泣きそうになりながらミラを見た。
「コラ、男はメソメソするもんじゃないよ。あたしが捕まるわけないだろう?」
「そうですよね。皆さんも全員いますしね。」
「ジナイーダ、これからどうす・・・。」
つぎにどうすればいいのか聞こうとした時、辺りを警戒していた仲間が叫んだ。
「船長!大変です!我々の前方にアクシビターの海軍が・・・。」
「厄介だね。そこまでして彼らを捕まえたいって事なの?ミラ達はなんとしても逃がさなければ。」
ジナイーダは暫く考えてイスピン達に喋った。
「悪いけどあなた達にも手伝ってもらうわ。」
「よし、来た!ちょうどストレス溜まってたんだ。」
「シベリン・・・。相手はアクシビターよ。殺さないようにね。」
何も喋らず頷くシベリン。ミラはジナイーダ、ジケル達に檄を飛ばす。
「総員戦闘配置!目標は前方のアクシビター艦隊。なんとしても突破するよ!」
アクシビター14隻に対して、ミラ達の船は2隻。勝ち目は無かった。
「倒そうとするな。邪魔する船だけを狙うんだ!」
ミラの船に乗り移った8人。ジナイーダの船は砲撃を始めた。
「あんた達は横について乗り込んでくる兵士を食い止めて。」
「わかった。任せとけ!」
ルシアン達はそれぞれ散った。
「9時の方向から来るよ!」
「ボクに任せて。悪を貫く正義の剣・・・。ボクを守って!」
イスピンの身体の回りに複数の剣が現れた。
「飛べ!護剣術!」
剣は兵士に向かって真っ直ぐ飛んでいく。兵士の腕や足を狙い、戦闘能力を奪っていった。
「ぐあ!何だあれは!」
「冷厳なる氷牙の力、彼のもの達に裁きを。アイスナム。」
「自由が利かないってのはどんな感じだい?パララシス。」
アイスナムで身体の動きが鈍ってしまっていた兵士に電撃が走り、身体は麻痺してしまった。
- 974 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:51:35 [ RlZWR/2c ]
- 「駄目です!奴らは我々の動きを止めて上手く逃げています。」
「むぅ。流石ゼネラルを倒しただけはある。」
少し離れたところから戦闘を見ていた兵士達は慌てていた。
「どうします?」
「やむ終えん。砲撃開始だ。」
「しかし!レギュリナ様、それでは・・・。」
レギュリナの言葉を聞いた参謀長は躊躇った。
「船の機動力だけを奪うように狙うのだ。」
「わかりました。・・・全艦砲撃用意。」
周りの船も一斉にミラの船を狙う。
「甲板にあてないようにしろ。釘付けにするだけでいい。」
「撃てーぃ!」
凄まじい音と共に、砲弾が前方に飛んでいく。
・
・
「敵の砲撃だ!皆衝撃に備えろ。」
「え、えぇ!どうしようどうしよう!」
「ルシアン、これに掴まれ!」
シベリンが咄嗟にロープを投げる。その直後、水しぶきと共に船に衝撃が来る。
「うわぁぁ!」
「こら!マキシミン!どこ触ってるの!?」
「しょ、しょうがないだろ!揺れてるんだから。」
イスピンに睨みつけられ、言い訳をするマキシミン。
「皆!無事か?」
「なんとか大丈夫ですぅ。でも突然攻撃してくるなんて。」
皆の安全を確認しにジケルがやってきた。ティチエルは笑顔で答えたが、本当は怖くてしょうがなかった。
「このままじゃ撃沈される。何か手はないのか。」
「大変です!」
「今度は何だ!」
「船が・・・。浸水しています!」
先ほどの攻撃で船に大穴があいてしまったようだ。
「こんな時に!」
「ここまでか。」
- 975 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:53:02 [ RlZWR/2c ]
- 7.
「全員捕まえて牢屋にぶち込んでおけ。」
「は!レギュリナ様。」
イスピン達はその後結局掴まってしまい、アクシビター地下の牢屋の中にいた。
「くそ、後もう少しだったのに!」
「終った事を嘆いてもしょうがないよ。」
壁に八つ当たりしているミラを見て、ジナイーダが呟いた。
「くそぉ!ここから出せぇ!」
「うるさいぞ、ガキ。少しは黙っていろ。」
ルシアンは鉄格子に手を掛けながら、兵士に向かって叫んだが相手にされない。
「ルシアン、諦めなさい。どうせそいつらに言っても無駄よ。」
「そうそう、レイの言うとおりだ。」
それを聞いてルシアンは地べたに座り込む。
「・・・おい、そこの。お前レイという名前なのか?」
突然兵士に話しかけられ驚いたレイ。
「そうだけど。だから何なの?」
「そうか。・・・実は俺にも小さい頃、レイという名前の妹がいたんだ。だが森に遊びに行ったきり、
帰ってこなかった。今も生きていれば君くらいの年になっているだろうなと思ったんだ。」
「そう、残念だけど、私はあなたの知っているレイではないわ。」
「ふふふ、そうだよな。君みたいな美人だったら俺も嬉しいがな。」
兵士はそう言いながら鉄格子の鍵を開ける。
「何故俺達を助ける?」
ボリスは何か裏があるのではないかと疑った。
「なんでだろうな。なんかもう面倒くさくなっちゃったみたいだ。それより早く行け。じきにここに
交代が来る。」
全員を出した後、兵士の前にレイが立ち止まった。
「ありがとう。あなた、名前は?」
「俺か?ビルニーズだ。」
そう答えた直後レイはビルニーズの腹を殴る。
(ごめんなさい。こうでもしないとあなたが疑われるわ。・・・さようなら。ビルニーズ。)
レイは暫く気絶した顔を見つめていた。そして皆に遅れないよう牢屋を出た。
- 976 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:54:16 [ RlZWR/2c ]
- 「何!まんまと逃げられただと?」
兵士から伝えられた言葉にそれまで口に含んでいたコーヒーを吐き出す。
「は!監守が倒れていたので、外から誰かが入ったのかと。」
「これでは彼に合わせる顔がないわ!すぐに探せ!」
「は!」
「お前達はこっちを。俺達はあっちを見てくる。」
兵士達がせわしなく動き出す。草むらに隠れていたルシアン達は身動きが取れなくなっていた。
「・・・これじゃ逃げられないよ。どうする?」
「私が注意を引くわ。その間に逃げて。」
ジナイダーは自分が囮になると提案する。
「でも、ジナイーダさん一人じゃ危険すぎます!」
「あなた達がここで捕まってはいけないのよ。私の役割はあなた方を無事に逃がす事なのよ。」
イスピンは反対したが、ジナイーダは皆を説得した。
「わかった。絶対捕まるな!」
「あら、私があんな奴らに負けるとでも?私の腕はあなたが一番よく知っている筈よ。」
ジナイーダはミラの顔を見つめて笑っていた。そして兵士目掛けて走り出した。
「よし。皆、ジナイーダが戦っている間に行くよ。」
・
・
「レギュリナ様。逃亡した奴らの一人を捕らえました。」
「一人だと?たかが一人捕まえて何になる。全員捕らえろ!」
(人に命令ばっかりしやがって。自分では何も出来ないくせに・・・。)
兵士は不満そうに階段を下りていった。
「あんな小僧達が彼の脅威になるというのか。」
「あなたよりは断然強いわよ。」
「馬鹿にしおって!」
レギュリナに蹴り飛ばされ、気絶してしまうジナイーダ。
「ふふふ、どうせ逃げられんさ。」
- 977 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:56:30 [ RlZWR/2c ]
- 「見つけたぞ!こっちだ!」
草に足を滑らせたティチエルを見つけ叫ぶ兵士。
「ああ!なんでこんな時に転ぶんだよ!」
「ごめんなさぁい。」
一番後ろから追いかけてきたマキシミンが、ティチエルを立たせる。
「マキシミン、ティチエルこっちだ。」
二人はミラが手招きするのが見えた。
「どこに逃げた?辺りを探せ!まだ近くにいる筈だ。」
すぐ近くで命令している兵士の声が聞こえる。暫くすると足音は遠くなっていった。
「行った・・・かな?」
「僕が確認してくるよ。・・・大丈夫、出てきていいよ。」
ルシアンは穴から覗いたが人影は見当たらなかった。
「さっさと脱出しよう。」
8人はアクシビターの裏から外に出た。
「ジケル達、無事だといいけど。」
「待った。あれはクァディールじゃないか?」
前から見覚えのある男がやって来る。
「やっと見つけたよ。ここにいると危険だ。皆シャドウ&アッシュに来るんだ。」
「一体どうなってるんだ!?」
何が起きているのかさっぱりわからないシベリンはクァディールに怒鳴る。
「そういう話はギルドに着いてからだ。ルベリエ様がお前達に会いたがっている。」
「やっぱりルベリエさんが犯人じゃなかったんだね。」
イスピンは犯人が別にいる事がわかって安心した。
「ああ。色々あってな。余計な事を喋るわけにはいかなかったんだ。」
- 978 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:57:52 [ RlZWR/2c ]
- 8.
「ルベリエ様。8人を連れてきました。」
「無事で良かった。」
クァディールは8人をルベリエの前に連れて行った。
「今まで捕まっていたけどな。」
「やはりそうか。アクシビターの連中、奴のいいなりというわけか。」
「奴?」
誰の事かわからないルシアン達。
「プロフェット・・・。イスピン、お前達は彼に恐れられている。今までの事件も彼が起こしたものだ。
ブラッディドールだが、ギルドに我々を裏切ったものがいたようだ。そいつがシャドウ&アッシュから
ブラッディドールを差し向けたように見せ、お前達が我々の事を不審に思うように仕向けたのだ。」
「という事はそいつを倒せばいいのか?」
今までの事件の元凶。元を断てば全てが終る。
「倒す事が出来れば、だが。」
「厄介な相手なの?」
ルベリエの意味深な言葉に不安になるミラ。
「黒い霧の島を覚えているか?プロフェットは最近そこに隠れているようだ。」
「という事は船でいかなければならないって事か。」
以前にもその島には上陸した事があった。島に行くには船で行くしかない。
「そういう事だな。それで我々のギルドと、お前達で共同で島に上陸しようと思う。島の入り口は
かなり防備が固いようだが、そこから強行突破するしかない。」
「そうと決まれば作戦会議だ!」
「だからお前が仕切るなっつーの。」
・
・
「まずは我々の艦隊から揚陸艇を出す。お前達には兵士達と共に乗って島に上陸してもらう。本当なら
ジナイーダがいればいいのだが・・・。」
「あの人はボク達を助ける為に・・・。」
「わかっている。それが彼女の役目だ。」
悲しむイスピンを見て、慰めるように喋る。
「島に上陸したらそのまま一気に内部に向かって直進。上陸すればかなりの抵抗があるだろうが、
そこはお前達でなんとかしてもらいたい。そしてそこからは歩いていく事になる。」
「もし、アクシビターの連中が現れたら?」
「必ず来るだろう。こちらの艦隊で足止めするので、それまでにプロフェットを倒すのだ。そうすれば
統制の取れなくなった奴らを一気に倒す事が出来る。」
ルベリエには十分勝算があった。
- 979 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 19:59:05 [ RlZWR/2c ]
- 9.
レイとイスピンは甲板に出て、遠くに見える島を眺めていた。
「あそこに・・・全ての禍の元がいるんだね。」
「ええ。そしてもう少しでそれも終るわ。」
レイはイスピンの顔を見つめた。
「これが終ったら、皆でオルランヌに遊びに行かない?」
「そうね、それも悪くないかも。」
「二人で何話してるんだ?」
レイの後ろからシベリンが現れる。二人が話しているのが気になって仕方がないようだ。
「あなたみたいな女垂らしどこかに消えないかって話してたのよ。」
「ひ、酷ぇ!」
「ふふふ、冗談だよ。これが終ったら皆で遊ぼうって。」
レイの言葉に泣きそうになるシベリンが可哀想になったのか、本当の事を喋るイスピン。
「なんだよ、本気にしたじゃないかよ。・・・ふむ、それじゃさっさと終らせないとな!」
「はい!」
・
・
ボリス、マキシミン、ミラの三人はこれからの戦闘に備えて準備をしていた。
「ったく、なんで俺が。」
「文句は言わない。女の子には辛い仕事だからね。男がやらなきゃ。」
ミラは火薬の入った箱を奥から担いできた。
「じゃあ、なんであんたはやってんだよ。」
「シベリンがどこか行っちゃったからね。ルシアンはティチエルと遊んでるし・・・。」
ミラは役に立たない男共だと、ため息をついた。
「二人共もういいぞ。後は俺がやるから。」
「あら、ボリス格好つけちゃって。3人でやろう。」
「そんなんじゃない。」
否定しながらも顔が赤くなるボリス。
「俺は嫌だぞ。」
「これだから眼鏡は。」
ミラの一言が頭にきたマキシミンは眼鏡を取りながらミラを睨む。
「なんだと!いつも眼鏡眼鏡うるさいんだよ!」
「だって眼鏡だからしょうがないだろ。」
二人で勝手に喧嘩を始めてしまった事にボリスは呆れた。
「おい、手伝う気はあるのか?ないのか?はっきりしてくれ。」
「あ、ごめん。ボリス。」
「これだからオバサンは。」
マキシミンはさっきのお返しとばかりに、ミラを見て笑う。
「ぬぉぉ!ただじゃおかないよ!」
「・・・少しは静かにしてくれ。」
- 980 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:01:56 [ RlZWR/2c ]
- 「ルシアンさーん。」
「ティチエル。僕のことは『ルシアン』でいいっていってるじゃないかぁ。」
「ええ?でも他の皆さんも『さん』付けですから♪」
今まで明るかったティチエルが、急に暗くなった。
「ティチエル?どうしたの?」
「最近思うんです。私は皆の邪魔になってるんじゃないかって。私のせいで迷惑かけてるん
じゃないかって。」
ティチエルは真面目な顔をしていた。かなり思いつめていたのだろう。
「・・・どうしてそう思うの?」
「なんとなく、って駄目ですか?」
悲しそうな顔でルシアンを見つめる。
「駄目だね。理由も無いのに勝手にそう思い込むのは駄目。」
ルシアンは強く否定した。
「そうですか。でも・・・。」
「もし本当にティチエルが邪魔だったとしたら、とっくの昔に皆に置いていかれてるよ。それに、
僕はティチエルがいてくれないと困るよ。」
「あ、ありがとうルシアンさん。」
それまで暗かった顔がいつもの明るい笑顔に戻った。
「だってティチエルいないと、皆に僕が一番頭悪いように思われるんだもん。」
「・・・。ルシアンさんの馬鹿ぁ!」
ルシアンの言葉に怒ったティチエルは、手でルシアンの頭をポカポカと叩いきだした。
「痛い痛い!やめてよ、ティチエル。」
ルシアンは降参という風に手を前にだす。それを見たティチエルは笑い出した。
「ふふふ、参りましたか?」
「参った。降参。」
「それじゃ、負けた罰としてあなたに私が命令します。絶対に逆らわないでね♪」
突然の罰に慌てるルシアン。しかも命令は必ず守らなければならないらしい。
「えぇ!?聞いてないよぉ。」
「えー、コホン。あなたに命令します。」
軽く咳払いをしてルシアンの顔を見る。
「ルシアンさん、絶対に死なないで。」
「・・・。」
暫く沈黙していたルシアンは頷いた。
「わかった。」
「これは命令です。」
「は!このルシアンにお任せ下さい。」
ルシアンはティチエルの言葉にふざけて返す。二人は暫く笑っていた。
- 981 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:03:01 [ RlZWR/2c ]
- 10.
「アクシビターが現れました!」
「思ったよりも早いな。」
ルシアン達を揚陸艇に乗せる前にアクシビターが現れた。
「前よりも数が多いね。」
「敵艦隊21隻。本艦隊の進路をふさぐ形で布陣しています。」
敵の数を聞いたルシアンは黙っていられなかった。
「ちょ、ちょっと。こっちはたったの5隻でしょ!?勝てるの!?」
「元から勝とうとは思っていない。お前達が島に上陸するまで時間稼ぎが出来ればそれで十分だ。」
ルベリエは8人が上陸してしまえば、自分の事などどうでも良かった。
「格好つけやがって。俺達がさっさとプロフェットを倒す。それでいいだろ?」
「そうだな。」
シベリンはマキシミンの言葉に頷いた。
「大変です!後方からも艦が!」
「何だって?これじゃ挟み撃ちじゃないか!」
前方の敵だけでも厄介だというのに後方からもこられては勝ち目がない。イスピンは困惑していた。
「いえ、敵ではないようです。あれは・・・。」
「あたしの船じゃないか。それにジナイーダの船も。」
兵士が答えるより早くミラが自分の船だと証明した。
「ミラさん!助けに来ましたよ!他の皆も戦ってくれます。」
どうやら他の海賊仲間が、ジケルからミラが危機であることを聞いて駆けつけたようである。
「ジケル・・・それにあんた達も。」
「これで10:21。少しは戦えそうだ。」
・
・
「敵は増援を呼んだようです。」
「それがどうした?我々のほうが圧倒的に有利ではないか。」
「しかし、レギュリナ様。今まで一緒に戦った仲間ではありませぬか。」
敵のほうにはアクシビターのメンバーもいる。兵士達にはどうしても攻撃できなかった。
「昔の仲間がどうした。今は我々の敵である事に違いは無い。」
「ふふふ。」
近くに縄で縛られていたジナイーダが笑いだす。
「貴様。何がおかしい?」
「あなたって最後に仲間に裏切られて死ぬような人間ね。」
ジナイーダはいつの間にか縄をほどき、船から逃げていた。
「おのれ!・・・こちらにはこれだけの戦力がある。負ける筈がなかろう。」
艦隊の中にはチトゥイーリ達の姿もあった。
- 982 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:06:40 [ RlZWR/2c ]
- 11.
「やっぱり出来る事なら戦いたくないですよね。」
「そうだが。何か思いついてるのか?」
ボリスも出来る事ならそうしたい。避けられるなら避けたいと思っていた。
「ここから叫んでみます。」
そう言って目の前まで迫っている艦隊に向かってティチエルは訴え始めた。
「アクシビターの皆さん。私はティチエル・ジェスピアンです。私達は今までも協力してここまで
来ました。そしてこれからもそうあるべきです。ですから仲良く・・・。」
その時、艦の中から出てきたレギュリナが周りの艦隊に激を飛ばす。
「艦隊各艦に次ぐ。元アクシビターの連中は敵側についた。これをシャドウ&アッシュもろとも、
海に沈めてしまうのだ。」
横にいた船がレギュリナの船の前に出た。
「しかし、司令官。我々にはあのような罪も無い少女ごと船を沈めるなど出来ません。どうか戦闘の
中止命令を!」
「我に従う艦は前方を塞ぐ艦『ブリュメール』を撃沈せよ。」
レギュリナはためらう事無く攻撃命令を出した。周りの艦隊からの砲撃を受け、ブリュメールは
無残にも沈んだ。
「ひ、酷い。味方を攻撃してる・・・。」
イスピンにはどうして沈めなければならなかったのか理解できなかった。
重い空気が漂っていた。その時、レギュリナの後方から声が聞こえた。
「我らは誇り高いアノマラドの兵士だ。仲間の船を沈める司令官とは行動を共に出来ない。」
チトゥイーリだった。チトゥイーリの船は周りの制止も聞かず前進する。
「我々は彼らを守る。我に同意する艦は後に続け!」
チトゥイーリの声を聞いたアクシビターの艦隊から1隻、また1隻と離脱していった。
「ど、どうするんですか!?レギュリナ様!」
「構わん!裏切り者は全員殺せ!」
- 983 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:08:08 [ RlZWR/2c ]
- 「こっちに船が向かってくる。」
レイが遠くを見ながら呟く。横にいたボリスも船を見ていた。
「どうやらアクシビターから離脱したようだな。」
ルベリエ達のほうに向かってくる船は5隻。アクシビターは先程1隻沈めているので、15:15。
数では同数。
「これならイケルよ!ね?誰だか知らないけれど助かった。」
「そうだね。ボク達に味方してくれる人がいた。一体どんな人たちなんだろう。」
ルシアンの言葉を聞いてイスピンはこちらに向かって来ているのが誰なのか気になった。
「我らも仲間に加わります。」
「ありがとう。ジナイーダも無事だったか。」
無事な姿を見て安心するルベリエ。
「ええ、ギリギリこの船に乗り移ったわ。」
「よし、イスピン達は先に進め。揚陸艇を6隻用意してある。その1隻に同乗して行くのだ。」
「わかったぜ。」
・
・
12.
「このまま直進して、上陸するぞ。」
既に8人は揚陸艇の上にいた。
「あと30秒もあれば到着します。」
「あいよ、皆気を引き締めて。」
ミラは皆に喝をいれた。レイとボリスは黙って頷く。
「あと20秒。」
「これで終らせよう。皆の為にも!」
イスピンは腰のレヴァンテインに手を掛けた。
「皆さん無事に帰りましょう!」
ティチエルは不安だったが、心配をかけまいと笑顔で振舞う。
「あと10秒!」
その時、横の船が轟音と共に飛び上がった。
「何が起きた!」
「攻撃されているみたいです!・・・もう到着します!」
島に上陸した8人を待っていたのは矢の雨だった。
「皆、隠れろ!」
後ろから続く兵士達が次々にやられる。
「ログルベグルか。厄介な所に陣取っているな。レイ、お前あいつらを狙えるか?」
「私を誰だと思ってるの?」
「じゃあ任せるぞ。俺達が注意を引くからお前は横からあいつらを倒してくれ。」
シベリンは、ランスを自分の目の前で振り回しながら矢を防ぐ。
「今だ!レイ!」
クナイをログルベグルに向かって投げる。レイに気づいたログルベグルが矢を放つも、
レイのクナイに叩き落され、降り注いでいた矢の雨は止まった。
「このまま中に行くぞ!」
- 984 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:09:11 [ RlZWR/2c ]
- 内部に侵入したイスピン達。中にはトラップ等も無く、問題なく一番奥の部屋に辿り着いた。
「お前がプロフェットか?」
「・・・いかにも。」
静かに立ち上がる男はボリスにそう答えた。
「今までの罪償ってもらうよ。」
ミラはスコルピオンを構える。
「貴様らに何がわかる・・・。」
「え?」
ルシアンは、プロフェットが呟いた言葉を聞き取れなかった。
「私はただ戦争をしたかった。そしてその戦争で活躍して人々に必要とされたかった。それが
どうだ?今の世の中は戦争もない!私のような者がいれば、それだけで邪魔者扱いされる。
汚いものを見るような目・・・。貴様らにこの苦しみがわかるか!?」
マキシミンは以前ファナティックが言っていた事を思い出した。
「だから戦争を起こそうとした。私が必要とされるような世界を作りたかった。それを!貴様らが
邪魔をする!何故お前達はそこまで強い!?どこからそんなエネルギーが出てくる!?」
プロフェットは叫び続ける。
「貴様達の存在そのものが!・・・私を消してしまう。」
疲れたように椅子に座るプロフェット。
「私は貴様達と戦う気はない。さあ、帰れ。もうじきここは崩れる。早く逃げるがいい。」
建物全体が揺れ始める。プロフェットの言うとおり崩れるようだ。
「あなたは?逃げないの?」
「私は死に場所を求めていたのかもしれないな。だから私はここにこうして座っているのだよ。」
イスピンは暫くプロフェットの顔を見つめていた。彼は悲しそうな顔をしていた。
「ほら!イスピン、何やってるんだ。逃げるよ!」
ミラは、動こうとしないイスピンを無理やり引っ張り出した。来た道を急いで戻る8人。
天井が崩れてくる。
「急げ!早くしないとサンドイッチになっちまうぞ!」
「あ〜サンドイッチ食べたいね〜。最近食ってないな。」
シベリンはこんな時にも冗談を言っていた。
「冗談言ってる場合か。」
「出口よ。後もう少し。」
全員が脱出してから暫くすると大きな音を立てながら崩れ去った。
- 985 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:10:44 [ RlZWR/2c ]
- 13.
「なんとか皆無事みたいだね。」
「ああ。ルベリエ達のほうもカタがついたみたいだしな。」
ルシアン達が内部に入ってから暫く戦闘していたが、結局レギュリナは部下に裏切られ殺された。
そしてアクシビターはシャドウ&アッシュに降参したのだった。
「さあ、帰ろう!」
皆が島を後にしようとした時、生き残っていたログルベグル達がティチエルに向かって矢を放った。
「危ない!ティチエル!」
「え?」
ティチエルが気づいた頃には既に遅かった。避けられる距離では無かった。その時ルシアンが目の前
に現れた。
「ティチエルは僕が守る!」
ルシアンは目の前でバックソードを振り回し矢を落とした。
「はっはっは!ティチエルを守ったぞ。僕ってカッコイ・・・イ。」
「ルシアン!」
ボリス達が倒れるルシアンに駆け寄った。近くで見てみると一本の矢が胸の辺りに刺さっている。
「あれぇ・・・全部弾いたと思ったんだけど・・・なぁ。」
- 986 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:12:04 [ RlZWR/2c ]
- 「ルシアンさん!」
ティチエルが心配そうに見つめる。
「あぁティチエル大丈夫?駄目だなぁ、攻撃避けなきゃ。おかげで僕に矢がささってるじゃん・・・。」
「ごめんなさい・・・。」
ティチエルは泣きながら謝る。
「別にいいんだけ・・・どね。あぁなんか寒いな。それに眠いし。なん・・・でだろう?」
「ルシアン!」
ミラは嫌な予感がした。このままここでルシアンはいなくなってしまうのではないかと。
「ルシアンさん、駄目!死んじゃ駄目だよ!」
「・・・。」
必死のティチエルの問いかけにもルシアンは答えなかった。
「約束したでしょう!?私の命令は必ず守るって。約束を破るんですか!?」
ルシアンが目を瞑らないようにと身体を揺する。
「ルシアンさーん!」
ティチエルは泣き出してしまった。
「あー、もううるさいよ。ちょっと静かにしてよ!眠れないじゃないか!」
「ルシアン、大丈夫なのか?」
ルシアンが急に怒鳴ったので、驚いた7人。
「矢ならそんなに刺さってないよ!ポケットに丈夫な布いれてたのが良かったみたい。」
暫く誰も口を開かなかった。
「なんだよ、大丈夫なのかよ。」
「馬鹿。」
「もう、ルシアンったら。先に言ってよね。」
皆が安心する中、ティチエルだけは怒っていた。
「ティチエル?」
「ルシアンさん、もぅ馬鹿馬鹿ぁ!そのまま死んじゃえ!」
以前のように殴り出すティチエル。
「ひ、酷いじゃないかぁ!ティチエルぅ〜。」
「はっはっは!まぁ皆無事でよかったよ。」
ティチエルも笑い出し、ルシアンも立ち上がった。8人は皆の待つ船に戻ろうとしていた。
イスピンは振り返り崩れた建物を見た。
「これで本当に終ったのかな?」
イスピンは何かやりきれない気持ちになった。
「イスピン!早くしないと島においてくぞ。」
「ま、待ってよ!」
- 987 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/11(土) 20:13:52 [ RlZWR/2c ]
- 14.
そのままシャドウ&アッシュの船とアクシビターの船はナルビクに戻った。それまでアクシビターを
留守にしていたシュワルターはルベルエに頭を下げていた。イスピン達は家に戻っていた。
「今日は男達が料理を作る番だよ。」
ミラの言うとおり今回はボリス、シベリンとマキシミン、ルシアンペアで料理を作る事になった。
「4人だけで大丈夫かしら。」
ボリスのように何が出来上がるか不安で仕方がないレイ。
「おい!ルシアン!何やってるんだ!?」
「だってー。」
ボリス達はなんとか鍋を作る事が出来ているが、マキシミン達は絶望的だった。
「これは、大変な物が出来そうだね。」
「ほんとほんと、ボリスさん達はいいけれどルシアンさん達は・・・。」
前と立場が逆になってマキシミンとルシアンは嫌になった。
「あー!料理って難しいなぁ!」
終わり
- 988 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/12(日) 01:40:37 [ gIg6IhEQ ]
- >>987さん
GJです!良作の後に駄作を投下するのは気が引けますが・・・。
恥を忍んで投下させていただきます。
「ねぇボリス、僕もう飽きたよ〜〜〜。」
「もう少しなんだ、頑張ろうルシアン!」
俺はボリス。隣で情けない声をあげているのはルシアン。そしてここは
試練の洞窟1F。クラドのガフという人から虫退治を頼まれてアレーネを倒しに来ているのだ。
その為にアレーネの骨が200個必要でここに来ている次第だ。アルマダでアレーネを次々に屠り、
「よし、これで200個だ。」
「ア〜疲れた。やっとこれで帰れるね!!」
「ルシアン。お前は何体アレーネを倒した?」
「うっ・・・。お、終わったんだからいいじゃないか!早く帰ろうよ!」
深々と溜息をついて、俺は試練の洞窟の出口をくぐった。
洞窟を出ると、既に外は夜になっていた。もうこんな時間か、と呆けていると、
「行こうよ、ボリス!」
先を走っていたルシアンに催促された。ああ、と返事をして駆けていこうとしたが―――
「ルシアン、危ない!!」
「え?」
空を切る音がしたかと思うと、目の前には吹き飛ばされたルシアンが倒れていた。
「!!??」
―――デビルナイト―――。レベルのかなり高いモンスターだが、夜になるとセルバス平原にも出没する。
そして侵入者を感知すれば音も無く近づき、亡者の黒い剣が一瞬にして襲いかかる。
すぐに頭の中から必要な情報は出て来たが、体は不測の事態に対処し切れなかった。
「ルシアンッ!!」
親友の名を叫び、直に駆け寄って体を揺さぶってみる。が、返事はない。
「ルシアン!ルシアーンッ!!」
半ば願う気持ちで再び体を揺さぶるが、結果は同じ。俺の掌に一滴、涙が零れ落ちた。こうしている間にも、黒い亡者は音も無くこちらに迫ってくる。
とても勝てる相手ではないということはわかっている。だが――――――
- 989 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/12(日) 01:42:08 [ gIg6IhEQ ]
- ゆらり、と伏せていた身体が立ち上がった。彼の瞳は、ありったけの憎しみと怒りが宿され、赤く輝いていた。そして頬には一筋の涙。
―――親友を殺した相手を―――
―――自分から幸せを奪った相手を―――
―――自分を、不幸にしようとする奴を―――
「お前を、殺す」
夜空には、赤い月が不気味に照っていた。
何か、異様な力のようなものを感じてルシアンは身を起こした。身体はあちこちがずきずきと痛み、
出血もしていたが幸い致命傷はないようだ。そして、ルシアンの瞳に写ったものは―――
「・・・ボリス?」
そこには黒衣の剣士が、見慣れない怪しく白く輝く剣を振るっていた。対するのはデビルナイト。だが、最早勝負はついていた。
亡者の鎧はあちこちが砕け、中身が露出しており、大剣は真っ二つに折られていた。丁度、痛みで身動きが取れなくなり、
怯えた雰囲気さえ漂わせる哀れな亡者に止めを刺すところだったのだろうか?
黒衣の剣士が剣を地表に突き刺すと、次々と地面が隆起し、砕け、爆発を引き起こしていく。
大地を揺るがすような攻撃に巻き込まれたデビルナイトは、断末魔の悲鳴をあげながら、焦げ付いたような臭いを残して跡形も無く蒸発していった。
只、深く抉れた地面だけがそこに残っていた。と、唐突に黒衣の剣士がこちらを向いた。その瞳は、赤い怒りの焔を宿していた――――
そこまで確認した時点で、ルシアンの意識は又途切れた。
「気が付いたか?」
ルシアンが次に覚醒したのは、ボリスにそう呼ばれた時だった。心なしか、その声は安堵しているようだ。
「・・・・・・ッ!」
返事をしようとした途端、身体に痛みが走った。
「無理に喋らなくていい。さあ、帰ろう・・・。」
彼の温かい背中に負われ、まだ意識が朦朧とする中で、ルシアンはボリスに尋ねた。
「ねえ、あれは・・・・・・」
―――あの怖ろしい人は、ボリスだったの?―――
以上で終了です。見苦しいものをお見せしましたorz
- 990 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/12(日) 11:56:30 [ uTo6hks6 ]
- 988さん凄いですね。自分のなんかとはレベルが違います。
自分のはただ長いだけなんで・・・;
もっと色々な人のを読んでみたいなぁと思っていたり。
- 991 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/13(月) 22:56:38 [ GNTABZEI ]
- >>990
レベルが違うなんて、とんでもないです!
私は逆に短くて暗い内容の物しか書けないので・・・。
長くて濃い文が書ける人は羨ましいです。
- 992 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/15(水) 19:00:00 [ QbjDPyOU ]
- 長いだけがとりえですから・・・
でも、1000レス超えると書き込めなくなるみたいですから
もう僕の出番はないと思いますけどね。
- 993 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/19(日) 15:06:10 [ qVQ5I6Po ]
- 次スレ立てたけど必要なかった?
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/6066/1140327707/
- 994 名前: 埋め 投稿日: 2006/02/23(木) 19:33:05 [ zjjB.aQg ]
- >>993乙。
- 995 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/02/28(火) 22:57:36 [ NJig.NqY ]
- 埋め
- 996 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/03/01(水) 14:45:47 [ hn916d1s ]
- 生め
- 997 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/03/01(水) 17:50:05 [ DoqRF6i2 ]
- 梅
- 998 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/03/01(水) 17:51:57 [ bcZSl0cY ]
- 生め
- 999 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/03/01(水) 17:53:12 [ .ljyY.16 ]
- 華麗に999
- 1000 名前: ぶぅぶぅ 投稿日: 2006/03/01(水) 17:54:48 [ Ahbbc74. ]
- (´・ω・`)
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