■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■

小説『はやしライフ』
1 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 04:59
時々書くことにしました。

2 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 05:00

1st


12/n a.m.5:30




ジジジ ―――


   カチャカチャ――

    

切れかけた電球の下で5人の男が卓を囲んでいた。
ここは県立うらいた高校の敷地内、運動場の片隅の片隅にある陸上部の部室だ。
夜間とは言え、用務員も運動場までは見回りに来ない。ようするに遊び盛りの
学生にとって格好の基地というわけだ。

部屋にはまったくといっていいほど装飾はほどこされていない。いくつかの
ロッカー、収納されたベンチ、ペンキの剥げたアルミ製のテーブル、用具入れ。

林は壁に貼られたポスターを見ていた。70年代を代表するロックグループの物だ。
ポスターには手描きでこう書かれている「 serchin' for a paradise 」

塩澤「てめー聞いてんのか林!」

塩澤の声が古びた部屋を震わせた。

林「ん…あぁ…」

塩澤「ったく、さっさとツモれよヴォケ」

林「悪い…お、テンパったからリーチで」

塩澤「じゃあ俺もリーチ、と」

林「ひっ?!」

同卓している軍曹はニヤニヤと、ゴドーは眠たそうな目で林を見た。

軍曹「林さん今日は負けが凄いですからねー。おとなしくしてればいいのに」

林は恐る恐るツモった牌を見る…8ソウ…明らかに危険牌だ。

林「う…うぅ……」

ゴドー「早く切れよ」

3 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 05:01
林「………ッチュゥーーーー!!」

林は目をつぶって牌を叩きつけた。が、塩澤は何も言わない。恐る恐る目を
開けると…塩澤はすでに裏ドラを確認していた。

塩澤「リーチ一発タンピンイーペードラ4の裏3でトリプルか。トビだな」

林「チュ……チュゥ……」

軍曹「あーあ、だから言ったのに」

ゴドー「そろそろ終わりにしようぜ。朝練のやつらも来るだろうし」

塩澤「だな。愛甲、計算してくんね?」

愛甲「すでに終わらせてあります」

塩澤「相変わらず計算はえーな…で、林はマイナスいくつよ?」

愛甲「−770……プッ」

軍曹「すっげー!林さん新記録っすよ!」

林「……チュゥ」

うなだれた林の肩を叩いて塩澤は言う。

塩澤「林ぃ、わかってるだろーけど即払いだぜ?」

林「チュ?!そんなこと一言も――」

塩澤「今決まったんだよ!今!」

林「そ、そんな……」

塩澤「いいから…は!ら!え!よっ!」

言うが早いか、塩澤は林の胸ポケットからサイフを抜き取った。

林「あっ?!」

塩澤「おーおー結構持ってんじゃん。んじゃこれは俺の勝ち分な」

そう言って塩澤はサイフから一万円札を一枚抜いた。そしてサイフを今にも眠り
につきそうなゴドーに投げてよこした。

ゴドー「っと、あー、俺はいいや、ツケな。軍曹はどうするよ?」

軍曹「それじゃ俺もツケってことで」

塩澤「やさしいねーお前ら。ほら林、感謝しろよ!」

林「今月のバイト代が……」

塩澤「うるせーよカス!負けたてめーがわりーんだろが!あぁん?」

林「……チュ…」

軍曹「まぁまぁ、そろそろ出ましょうよ。塩澤さんたちはこれからどうするんです?」

塩澤「俺はゲーセン」

ゴドー「どこかで寝るわ」

愛甲「俺は授業ですね」

軍曹「俺も授業かな。林さんどうします?」

林「…チュ……チュチューーーーーッ!!」

そういって林はドアを開けると、叩きつけるように閉めて走っていった。

軍曹「行っちゃった…」

塩澤「ほっとけほっとけ。俺らも出ようぜ朝練のやつらに見つかるとめんどくせーからな」

ドアを開けると冷たい空気と鋭い日光が差し込んできた。

林の冬が始まろうとしていた…。

4 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 05:07
−770ワロタw

5 名前: 投稿日: 2004/12/15(水) 05:12
不定期ですが書くときはあげますね。

>>4
全体はフィクションですが、一部事実も混ぜて書いてます。

6 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 05:39
はやしかわいそうだなw

7 名前: 投稿日: 2004/12/15(水) 08:43
warata

8 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 14:34
ワラタwうらいたはホント文学板ですね

9 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/15(水) 18:41
塩沢はどの小説でも悪いやつだな。

10 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/17(金) 16:27
期待してますw

11 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/19(日) 22:43
期待age

12 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/12/30(木) 23:15
ぬるぽ

13 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/02(日) 11:04
書いてください

14 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/02(日) 11:05
立て逃げすんな豚

15 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/04(火) 10:22
早く書いてください

16 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/04(火) 20:41
身長ネタでも書けば

17 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/04(火) 23:33
早く書いてくださいってば!

18 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/05(水) 00:43
はやし様は確実にジェノヴァの息子だな
魔晄色に染まった目の色をしているからな

19 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/06(木) 03:09
期待してるぜ!

20 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/19(水) 15:09
あげ

21 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/19(水) 15:57
建て逃げとかマジ最悪

22 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/19(水) 18:56
このスレ絶対落とさないからな
書くまでageてやる

23 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/20(木) 18:04
age更新早く汁

24 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/21(金) 20:02
早く書けや生ゴミ

25 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/22(土) 20:27
チンコ掻いてる暇があったら続き書けや

26 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/22(土) 23:40
はやく書けチンカス

27 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/25(火) 08:02
続きまだー?
期待age

28 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/25(火) 08:11
書くまで永続あげループだからな

29 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/25(火) 08:25
糞スレ立てやがってこの根性無しの>>1
晒しあげ

30 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/01/30(日) 12:19:54
早く書けよ馬糞野郎

31 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/06(日) 13:41:08
さっさと書けよ学習障害

32 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/10(木) 10:39:42
ふざけんなよモンキー
さっさと書け

33 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/10(木) 10:55:02
はやく書けこの猿が

34 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/14(月) 07:59:48
ふざけんな勃起障害
とっとと書けや

35 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/14(月) 13:57:17
童貞ニート知恵遅れ早く汁

36 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/17(木) 22:26:40
あげ

37 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/18(金) 01:53:11
もう誰でもいいから書けよ。このままだとageだけで1050いくぞ?w

38 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/21(月) 03:31:59
書けよ性病持ち

39 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/24(木) 03:03:18
書けよクズ

40 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/25(金) 19:48:08
書かないなら氏んだほうがいいよ

41 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/25(金) 19:51:10
>>1
豚が

42 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/28(月) 13:48:43
もう>>1は氏んだんじゃないか?

43 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/28(月) 15:10:07
池沼
書け

44 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/04(金) 08:50:28
書けよとろけた脳

45 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/04(金) 17:37:07

部室を飛び出した林は校舎の裏をとぼとぼと歩いていた。
彼自身は気づいていない癖だが、彼は悲しいことがあるといつもここに来ていた。
捨てられる予定で積まれている椅子のひとつに腰掛け、物思いに耽るのである。

案の定、今日もぼろぼろの椅子のひとつの埃を軽く払い、そこに腰掛けると
憎たらしいほどに晴れ上がった空を見上げながら林は考えた。

── なんで こんなことになってしまったんだろう ──





うらいた高校は県下でも・・・、いや国内でも有数の風変わりな学校だった。
県立でありながら、その自由度や設備、校舎の規模や生徒人数等は全国屈指であった。
それらはひとえに絶大的な権力と、生徒の自主性を尊重するという考え方を併せ持つ
校長、夜空堂のおかげである。

夜空堂校長の方針は実にわかりやすかった。
「自由」
この一言に尽きた。
制服や校則などは当然のようになく、授業にしても実に多種多様なものが存在した。
へたな大学などでは到底及ばないほどである。
生徒にはそれらの中から自分の学びたいものを学ばせ、やりたいことをやらせた。

うらいた高校は「やりたいことがやれる学校」として全国的にその名を知らしめていた。





── 俺、なんでここに来たんだっけ ──

ふとそんなことが頭をよぎった。





仲間の前では絶対口にはしなかったが、彼の夢は釣り師になることだった。
何故釣り師になりたいと思ったのかまでは覚えていないが、わりと昔からの夢である。
小学校の卒業文集にも「ぼくのゆめはつりしになることです」と書いていたし、
中学校の進路調査でも「第一希望 釣り師」と書いて担任に怒られていた。

そんな担任も林の想いが本気であるということを知ると協力してくれるようになり、
このうらいた高校を薦めてくれたのである。
ここならば、それがどんなものであれなりたいものになれる可能性があるから、と。





── そっか、そういや俺は釣り師を目指してたんだっけか ──

昔からの夢を忘れて麻雀やって金奪られてるなんて何やってるんだか、と
またちょっと落ち込みそうになったがかろうじて踏みとどまった。


── ま、ウダウダ考えててもしょうがない。行くか。 ──

林は気を取り直して立ち上がると、椅子を元の場所に戻して校舎へと向かった。



ちょうど、朝の予鈴が鳴ったところであった。

46 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/08(火) 04:30:31
(・∀・)ワクワク。

47 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/08(火) 20:59:44
期待あげ

48 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/12(土) 13:16:20
期待あげ

49 名前: 正直自分のセンスと文才の無さにウンザリしている 投稿日: 2005/03/13(日) 13:36:30

林が教室に入ると、待っていましたと言わんばかりにこちらに向かってくる男と目があった。

「やぁやぁ林君、おはよう。聞いたよ。マイナス700だって?」
「なんですかてんが知って・・・」
「いやーすごいねー。マージ神なんだけど。700とかおかしくね? ありえなくね?」

嬉々とした表情で話すすかてんの後ろから、軍曹が慌てて教室の外へと出て行った。

「軍曹・・・。もう喋りやがったのか・・・。」

クラスどころか学年すら違うくせに、わざわざすかてんに今朝のことを話しに来たらしい。
このぶんじゃ仲間内にはもう知れ渡っているんだろうなと考えて、また少し憂鬱になる林だった。

50 名前: でも期待ageとか言われると書いてしまう俺ガイル 投稿日: 2005/03/13(日) 13:37:02

「それにしても700かぁ・・・。700は狙っても出ないねー。必死に差し込みにいっても700は出ないなー。」
「うっせーよ裏3星人。常時裏3"のせられる"ほうがよっぽど狙っても出ねーよ。」
「・・・・・・あ、あれは魔法だから!! リバーススリーっていう魔法だから!!」
「自爆魔法かよwwwwwwwwwwwwwっうぇ 開き直り必死だな」
「う・・うるせーばかー ばかばかま○こー!!!!!1」

すかてんは常人なら教室では到底口にできないようなことを大声で叫ぶと、
泣き真似をしながらダッシュで教室を出て行った。
あとに残された林はしばし呆然としていたが、クラスの女子が蔑むような視線でこちらを見ていることに気づき、
いたたまれなくなってやがて自分も教室を出た。

51 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/14(月) 02:28:50
おもしろいですよ
期待あげ

52 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/14(月) 02:31:51
がんばれ期待してるぞ

53 名前: 投稿日: 2005/03/14(月) 02:34:00
面白いよw

54 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/19(土) 01:18:15
期待age

55 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/25(金) 00:23:13
続きマダー?

56 名前: 正直ネタない。ネタないのに適当に書いても面白くねーべ? 投稿日: 2005/03/26(土) 11:27:38

「・・・・・さん、はやしさん。」

自分の名を呼ぶ声と、肩を叩かれる振動ではやしは目を覚ました。

「はやしさん、起きてくださいよ。」
「・・・・軍曹か。」
「なんでこんな所で寝てるんですか。」

そう言われてはやしはゆっくりと辺りを見回した。
立ち並ぶ本棚、物静かな雰囲気、誰がどう見ても図書室だ。
一瞬、何故自分は図書室なんかにいるのだろうと思ったが、
少し過去をふりかえってみると、寝ぼけた頭でもすんなりと思い出すことが出来た。

「あぁ・・・。ちょっと色々あって教室に戻りづらかったから1時限目ばっくれることにして・・・
. で、屋上に行ったんだが寒くて居られたもんじゃないんでここに来た・・・んだったかな。」
「当たり前ですよ。こんな時期に屋上に出る人なんかいませんよ。」
「いや、でもやっぱりサボりといえば屋上だろ?」
「・・・・・・。まぁ正しいっちゃー正しいですけど・・・。」

この学校の図書室は広い。(というよりも、図書室に限らず全ての施設が基本的に大きいのだが。)
図書室というよりも図書館と呼ぶほうが正しいかもしれない。それくらいに大きかった。
敷地内のはずれ、校舎とは別の建物にあり、市の図書館を遥かに凌駕する蔵書量。
日や時間によっては一般開放されていることもある。
普段は学生しか利用できないが、常に何かしらの授業で使われているため人が出入りしているし、
館内がだだっ広いせいでその授業に参加している生徒でない者がいても、まず気づかれない。
故に、はやしのように授業をサボったものが紛れ込んで、
館内の隅っこで時間を潰しているということもままあることだった。

「んで、軍曹はなんでこんなところにいるんだ?」
「俺は授業ですよ。もうすぐ終わりますけどね。
. ・・・それより、はやしさん次の授業は出るんじゃないかと思って起こしたんですけど。」
「次の授業何だっけ?」
「春先生ですよ。春先生の釣り講座。朝、自分でそう言ってましたよ?
. はやしさん、そういう授業は欠かさず出てるって言ってませんでしたっけ?」
「お。そっか。それは出ないとマズイな。」
「授業は普通全部出ないとマズイものですよ・・・。」
「いーんだよ。1時限目シャガ爺だし。多分半分くらいはサボってるって。」
「・・・・可哀想な鈴木先生・・・・」
「大体俺だってホントはサボる気なんかなかったけど、すかてんが・・・・ って。 あ!」
「声大きいです! 図書館で叫んじゃだめですよ!」
「軍曹〜 お前すかてんに今朝の麻雀のこと話したろ?」
「・・・あ、いやアレはゴドーさんが広めて来いって・・・」
「でも結局広めたのはお前だろうが!」
「いてっ」

叫ぶと同時にはやしが軍曹の髪を引っ張ると、軍曹の髪がパラパラと抜け落ちた。
ちょっとした仕返しのつもりで「それ」をやったはやしだったが、
「うぅ・・・ひっぐふくぅ・・・」と泣きながら抜け落ちた髪を掻き集める軍曹を見て
ちょっと悪いことをしたかなと思い、そそくさと図書館を後にした。

57 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/26(土) 14:19:42
クソワロス

58 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/27(日) 22:34:42
おもしろいです
期待age

59 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/03/28(月) 13:51:40
イイ。

60 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/04/03(日) 13:13:46
定期age

61 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/04/10(日) 14:01:54
期待age

62 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/04/10(日) 14:24:30
光費あkrひあひきrひあみrひあきひr の発言 :
ちんこが・・・てぃんこがああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!


おっすオラ藤根!!よろしくな!!

63 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/04/16(土) 13:31:44
期待してage続けます

64 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/04/23(土) 03:50:14
早く書いてください

65 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/05(木) 23:19:43
浮上

66 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/14(土) 07:59:44
さっさと書けよ黒豚

67 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/22(日) 03:41:35


68 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/22(日) 03:48:46
期待して待ってるのって一人だけ?

69 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/22(日) 06:13:48
安心汁w

70 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/22(日) 09:36:02
俺もいるぞ

71 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/26(木) 14:11:59
はげ

72 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/27(金) 17:01:45
「そのセリフ」を聞いて、はやしはとてつもない後悔を覚えた。
始めから何かがおかしいと思っていた。
おかしいとは思っていたが、それが何なのかわからないうちにずるずるとここまできてしまった。
そして今はこんなことになってしまっている。
いくらでも気づくチャンス、引き返すチャンスはあったはずだ。
だが自分は、自分達はそれに気づかないでここまできてしまった。
そのことをはやしは強く後悔していた。
そもそもおかしいといえば、ことの発端からしておかしかったのだ。




「・・・・・・・合宿?」
「おぅ」

-700という歴史的な記録を打ち出したあの日から数日、
特に変わったこともなく過ごしていたはやしの元に"狂犬"がやってきた。
"うらいたの狂犬"と呼ばれるその男の本名をはやしは知らないが、
周りからは何故か「狂犬」とか「大将軍」などと呼ばれていたので、はやしもそう呼んでいた。
噂でははやし達より1つ年上のはずだが、どういうわけかはやし達と同じ学年にいた。
そんな狂犬が楽しそうにしながら「合宿」の話を持ちかけてきたのだ。

「何の合宿?」
「まぁ何でもいいじゃないか」
「どこへ行くって?」
「まぁどこでもいいじゃないか」
「何しに行くって?」
「だからあんまり細かいことは気にしないで参加するって言え」
「・・・・・・・・・。じゃあ、いつから行くって?」
「明日^^」

あまりといえばあまりにも胡散臭かったが、
いわゆる「いつもの面子」的なメンバーでどこかに出かけるのが久しいということと、
何故か学校が費用の一部を負担してくれるという話を聞いて、
そんなに悪くないかもしれないなどと思ってしまっていたはやしだった。
そしてはやしがどうしたものかと悩んでいる間に、
狂犬は「じゃあ、そういうことだから。準備しておけよ。」などと言って去っていった。

73 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/27(金) 17:02:12
翌日、はやしが微妙に集合時間に遅れて集合場所に行くと、狂犬と愛甲、それに教師の春が待っていた。
何故教師がいるのだろう、と思いつつ三人に挨拶をしてから辺りを見回してみたが、どうやらその三人しかいないようだった。
はやしが「他の面子は?」と訊きかけたところで、校長の夜空堂と臨時教師の鈴木(通称シャガ爺)がやってきた。
学校が費用を負担してくれるというのもわけがわからない話だと思っていたはやしだが、
教師(だけでなく校長まで)が参加するようだということに気づいて、
納得がいったような(そもそも何故教師まで参加するのかという新たな疑問は生まれたが)気がした。
そうこうしているうちに、軍曹、塩澤、ゴドー、最後にすかてんと長老がやってきて全員が揃った。

こうして面子を見てみると、ますます何の合宿なのかがわからなかった。
学年はバラバラ、部活に所属しているわけでもない、共通点のようなものも見つからないし、教師までいる。
完全に「普段つるんでいる面子」という感じだ。
といっても、はやしとはあまり面識のない人間もいるので、
おそらく「友人が友人を呼んで〜」といった感じの流れで今の面子になったのだろう。

軍曹やすかてんに何の合宿なのか訊いてみたりもしたが、二人とも知らなかった。
狂犬や春は何か知っているふうだったが、二人とも教えてはくれなかった。


こうして諸々の謎をかかえたまま、校長夜空堂に見送られ(校長は見送りだけだったらしい)
「うらいた様ご一行様」と微妙におかしな文が書かれたバスに乗って、「合宿」はスタートした。



始めのうちこそ席に座って雑談が繰り広げられているだけだったが、
この面子がいつまでもおとなしく席に座って到着を待つ、などということが出来るはずもなく
車内は段々と騒がしくなっていき、やがて大宴会場と化した。

女性添乗員がいないと騒ぐすかてん、シャガ爺に絵を書かせて爆笑している長老、
痴漢の何たるかについて語りだす愛甲、窓から落とされそうになっている軍曹。
飛び交う荷物、舞い散る菓子。

宴会場なのか地獄絵図なのかがよくわからなくなってきた頃、
騒ぎ疲れたのか、1人また1人と眠るものが出始め、車内はようやく静かになり、やがて全員が眠りについた。

74 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/27(金) 17:02:25
はやしが目を覚ますと、そこは知らない教室だった。
自分のクラスでないことは確かだったが、どこのクラスかまではわからなかった。
次の授業は何だったかを考えようとして、窓の外が真っ暗なことに気がついた。
そして、落ち着いて教室を見回してみるとそこがうらいたっぽくないことにも気がついた。
建物がなんとなく古臭い、ぼろっちい感じがするし、そもそも教室全体が埃っぽくて使われている感じがしない。
なんだか学校跡という感じだ。

他の机に突っ伏している、おそらく寝ていると思われる見慣れた友人らの顔を見て
はやしはようやく自分が「合宿」の途中だったことを思い出した。

「おい、軍曹。起きろ。起きろよ。」
「すかてん。おい、すかてん!」

声をかけながら友人らを揺り起こしてみる。
一通り声をかけてみて、教師の2人がいないことに気がついた。

「あ、はやしさん。おはようございます。もう着いたんですか?」
「着いたっつーか・・・」

はやしが返答に困って辺りを見回すと、軍曹もそれにつられてぐるりと周りを見回した。

「・・・どこですか、ここ?」
「俺が聞きたいよ」

そうこうしているうちに、他の面子も目を覚ましだし、騒がしくなりそうになった頃、
教室のドアを開けて、教師の2人 ─春とシャガ爺─ が入ってきた。

「先生! ここどこですか!」
「ここで寝泊りするわけじゃないですよね?」
「中止になったんですか?」
「おいシャガ爺! なんか答えろ!」

途端に騒ぎ出した生徒達をなだめるようにしながら、春は言った。


「はいはい! 静かに! 騒がないように! 詳しい状況なんかはあとで説明します。」
「最初に目的だけ言います。いいですか? ちゃんと聞いてくださいね。」

「今日は皆さんにちょっと・・・ 殺し合いをしてもらいます。」

愕然としている生徒達を見て春はニヤリと笑い、シャガ爺はぼそりと「麻雀で。」と付け加えた。




そのセリフを聞いて、はやしはとてつもない後悔を覚えた。

75 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/28(土) 18:55:16
なんかきてる!
GJ!

76 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/28(土) 20:05:13
面子の中に全一がいない!?

77 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/05/29(日) 15:55:53
しおぴの出番は?

78 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/07(火) 21:24:52
期待age

79 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/08(水) 00:58:12
時々思い出したようにageられるな・・・

80 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/08(水) 01:55:59
しおさんがいなきゃダメだよ〜〜〜!!

81 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/08(水) 01:56:51
いやいるじゃん

82 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/12(日) 21:18:59
続きはマダ化

83 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/18(土) 17:33:16
続きかいてくだはい

84 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/06/30(木) 03:17:24
書けよチンカス

85 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/07/16(土) 13:57:43
!do

86 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/07/16(土) 14:22:31
>>85
プギャー

87 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/07/19(火) 16:24:50
書くか死ぬか

88 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/07/31(日) 03:12:15
あああ

89 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/03(水) 16:13:45
書けよ蛆虫

90 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/10(水) 00:52:39
建て逃げとか生ゴミ餃子かよお前は

91 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/20(土) 16:36:19
中途半端に終らせんなよ害児

92 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/20(土) 16:38:09
なんかこのスレだけ酷い扱いだなwww

93 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/22(月) 03:59:07
書くか埋まるまであげつづけるからな

94 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/24(水) 12:03:27
書けよ

95 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/26(金) 03:00:16


96 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/26(金) 20:26:15


97 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/26(金) 20:26:19


98 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/26(金) 20:26:28


99 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/08/26(金) 20:26:34
麻呂

100 名前: 君麻呂 ◆jl2iWnFXSE 投稿日: 2005/08/26(金) 20:26:51
100君麻呂

101 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/05(月) 22:38:02
書けよピザ

102 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/19(月) 18:11:03



103 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/21(水) 13:48:32
楽しみにしてるからな

104 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/29(木) 21:08:16
あげ

105 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/10/10(月) 04:55:44
書けよインド人

106 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/10/16(日) 14:45:28
かけばか

107 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/10/16(日) 18:02:05
はやしライス

108 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/10/24(月) 09:34:28
書いてから死ね

109 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/10/24(月) 13:24:38
ビーフシチューとご飯の小宇宙

110 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/02(水) 11:18:03
はげかけ

111 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/11(金) 02:22:42
しね

112 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/11(金) 14:19:36
期待してます

113 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/22(火) 14:40:08
ふざけんな

114 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/30(水) 02:28:58
もやしライフ

115 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/30(水) 02:37:09
書けよペルー人

116 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/12/04(日) 03:13:05
age

117 名前: akira 投稿日: 2005/12/15(木) 11:04:16
契━━(漓㞍)━━!!!
http://noma−neko.com
こんなサイトがあったなんて
『のまねこどっとこむ』
ブラックメールだよ。
相手が回答してきた時にはテンションぶちアゲだyo

118 名前: akira 投稿日: 2005/12/15(木) 11:26:39
契━━(漓㞍)━━!!!
http://noma−neko.com
こんなサイトがあったなんて
『のまねこどっとこむ』
ブラックメールだよ。
相手が回答してきた時にはテンションぶちアゲだyo

119 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/12/23(金) 13:57:40
かけそば

120 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/01/04(水) 16:55:35
メリクリ

121 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/01/20(金) 01:22:07
書けよ豚玉

122 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/01/31(火) 21:32:47






123 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/01/31(火) 21:35:48
すごいなこのスレw

1年以上経ってるのもすごいし、それでいて100ちょっとしか進んでないのもすごいし、
何よりそんなペースなのに落とされてないってのがまた凄い。

124 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/02/12(日) 15:59:46
さっさと書けよグズ

125 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/02/12(日) 16:10:03
いやageんなよwww

126 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/02/23(木) 04:30:36
書けよ雄豚

127 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/02/24(金) 10:57:51
はやしが目を覚ますと、そこは知らない教室だった。
自分のクラスでないことは確かだったが、どこのクラスかまではわからなかった。
次の授業は何だったかを考えようとして、窓の外が真っ暗なことに気がついた。
そして、落ち着いて教室を見回してみるとそこがうらいたっぽくないことにも気がついた。
建物がなんとなく古臭い、ぼろっちい感じがするし、そもそも教室全体が埃っぽくて使われている感じがしない。
なんだか学校跡という感じだ。

他の机に突っ伏している、おそらく寝ていると思われる見慣れた友人らの顔を見て
はやしはようやく自分が「合宿」の途中だったことを思い出した。

「おい、軍曹。起きろ。起きろよ。」
「すかてん。おい、すかてん!」

声をかけながら友人らを揺り起こしてみる。
一通り声をかけてみて、教師の2人がいないことに気がついた。

「あ、はやしさん。おはようございます。もう着いたんですか?」
「着いたっつーか・・・」

はやしが返答に困って辺りを見回すと、軍曹もそれにつられてぐるりと周りを見回した。

「・・・どこですか、ここ?」
「俺が聞きたいよ」

そうこうしているうちに、他の面子も目を覚ましだし、騒がしくなりそうになった頃、
教室のドアを開けて、教師の2人 ─春とシャガ爺─ が入ってきた。

「先生! ここどこですか!」
「ここで寝泊りするわけじゃないですよね?」
「中止になったんですか?」
「おいシャガ爺! なんか答えろ!」

途端に騒ぎ出した生徒達をなだめるようにしながら、春は言った。


「はいはい! 静かに! 騒がないように! 詳しい状況なんかはあとで説明します。」
「最初に目的だけ言います。いいですか? ちゃんと聞いてくださいね。」

「今日は皆さんにちょっと・・・ 殺し合いをしてもらいます。」

愕然としている生徒達を見て春はニヤリと笑い、シャガ爺はぼそりと「麻雀で。」と付け加えた。




そのセリフを聞いて、はやしはとてつもない後悔を覚えた。

128 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/03(金) 22:08:31
期待age

129 名前: 1 投稿日: 2006/03/04(土) 22:44:15
ほとんどすべての青年たちと同じように、秋葉勢にとっての1年もまた、
現実的な1年という数字としてではなく、ひとしきり降った5月の雨のように
過ぎ去っていった。つかの間の雨は誰をも等しく濡らしたはずなのに、
どうして彼らだけが、それがまぎれもなく1年であったと気づくまでに
長い時間を要するのだろう。林はそんなことを我とわが身に問いながら
一人学校へ向かっていた。

「信じられるか」

ひとりごちたが、もう1年前のあのメンツは林の回りにはいなかった。
えったはあれから2ヵ月後にあの陸上部の部室で死んだ。春休み中だった
せいで発見されるまで3日も放置され、胎児みたいに丸くなった体を棺に
入れるのに苦労したらしい。誰もが納得してしまうほど決まりきった原因は
何人かの涙腺を定型文的に緩ませた。えったは薬物中毒で死にました。
部室はそれ以来封鎖されたままだ。塩澤とゴドーは学校を辞め、愛甲は転校していった。
今ではほとんど顔をあわせることすらない。軍曹とだけは相変わらずの関係が続いていたが、
二人じゃ卓は立たない。

中指と親指で指を鳴らした。乾いた冬の空気が音を立ててわずかに震えた気がした。
誰もが心のままに歩いていっただけなんだ。一緒に行かなければならないなんて
決まりごとはなかったじゃないか。ここ数日の寒気は、自分からあらゆる熱を
剥ぎ取ろうとしているような、そんな気すらしてしまうほど冷たく感じられた。
そんな時、林はほとんど発作的に財布からあの日の点数表を取り出してじっと眺めた。
−770。偉大なる記録だ。そうそう真似できるものじゃない。
本当に、みんなで卓を囲んでいたんだぜ。もう一度。

「信じられるか」

130 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/05(日) 00:13:17
このスレが>>1によって進められるとは思わなかった

そして、本当にうらいたがなくなることを悟った。

131 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/11(土) 00:19:20
続き期待age

132 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/11(土) 01:50:03
あげだ

133 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/26(日) 18:19:09
うりゃあ

134 名前: 名無しさん 投稿日: 2006/03/26(日) 20:11:33
これもう完結したよな

■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■