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ラストウィッシュ ―真夜中の約束―
1(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 20:01:32
夜の帳が下りて、暗闇があたりをすっポロ包みこんでいたその時刻、
一台の車がアパートメント土壁荘の前に停まり、中から不機嫌な顔をした男が降りてきた。
白いシャツに黒いネクタイを無造作に締め、少しくたびれた河のジャンパーを着たその男は
車のドアを勢いよくバタンと音を立てて閉めると、片手に古い鞄を下げ、目の前の建物に向かって
少し重い足取りで歩きだした。うつむき加減で歩く男の背丈は170センチくらい太り気味だがしっかりとした体をしている。
男の名前は王様。眼鏡屋パリ三樹のセールスマンでアパートメント土壁荘の住人だ。
古いアパートの入口の前までやってくると、王様はドアに続く石段の前で立ち止まった。
そして石段の上にあるドアから漏れてくるアパートの明かりを見つめ、肩でひとつ息をしてぽつりとつぶやいた
「―まいった・・・。」
王様はあまり悔やむタイプの人間ではなかったが、今夜は違っていた。原因ははっきりしていた。あの電話のせいだ。
王様の頭の中にはまだ、受話器の向こうから着終えてきた社長の怒鳴り声が残っていた。
「お前はクビだ!」
王様は思った。フリーターをやめ、群馬からこの町に移り住んで4年になる。
そして、いつ辞めてもいいと思っていたセールスの仕事も、気がつけばそのまま4年も続けていた。考えてみれば、
今までクビにならなかったほうがおかしかったのかもしれないと。

2(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 20:07:02
この町にやってきて眼鏡屋で働くことになった時、王様はセールスの仕事が、元来不愛想な自分に無とはとても思えなかった。
ただ、その時雇ってくれた社長の好意に甘えた。そして、甘えついでに自分の生き方も考えも何もせずに、この4年間を過ごしてきた。
しかし、現実は厳しかった。キノ乗らない仕事は差母子、携帯が鳴ってもすぐに電話をかけてこないふまじめなセールスマンに堪忍袋の緒が切れた社長の口から出たのはあの言葉だった。
「お前はクビだ!」
王様は頭の残る社長の言葉を振り払うように首を横に振って、アパートの入口に続く石段を登り始めた。その時だった。アパートの位置口のドアが開いて、中から誰かが出てきた。
―誰だ?

3(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 21:30:41
アパートの中から出てきたのはつばの広い帽子を目深にかぶったスーツ姿の若い女だった。
顔を見られたくないのか、夜だというのに、大きなサングラスをかけている。
王様とその女は、互いに足を止めることなく、石段の上ですれ違った。
王様がアパートの入口のドアに手をかけ女の方を振り返ると、女はアパートの前の道路に止めてあった車に乗り込んでいた。
女がエンジンをかけて車のヘッドライトが点灯した瞬間、女の横顔を窺い知ることができた。
「知らない女だ」王様はそのときには、そう思った。
アパートに入ると、男がロビーの掲示板の前に立っていた。
男は王様に気付いた途端、両手を広げ、親しげに話しかけてきた。
男の名前は、KTS。王様の部屋の向かいに住んでいる、売れないミュージシャンだ。
「王様、久しぶり。ずいぶんあってなかったような気がするんだけど・・・」
王様は、KTSのなれなれしい態度が苦手だった。ついでにこいつは、四六時中、金欠でピーピー言ってる・・・。

4(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 21:35:12
その時王様はふと思った。俺が玄関に入ってきたとき、すでにKTSはここにいた。もしかしたら、帽子の女を見かけているかもしれないと。
そして、KTSの問いかけに答えるでもなく、玄関を出て行った女はだれかと聞いた。
「帽子をかぶった”いい風の女”なら、このアパートの住人じゃない」と、KTSは言った。
いい風な女か、KTSらしいセリフだと、王様は思った。

5(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 21:56:10
王様はアパートの住人をすべて知っているわけではない。
ただの来訪者か。そう納得した王様は、KTSがまだ話を続けようとしているのを無視して、部屋に引き揚げようとした。
「冷たいよな、まったく…久しぶりに会った親友に何か話さないのかい?」
部屋に戻る王様を呼びとめるKTSの声を聞いて、先週の腹立たしい出来事の記憶がよみがえった
「おい、いつからそんなことになった?」
KTSは王様とはお向かいさんで、もう2年も一緒に同じ屋根の下に住んでいるのだから家族も同然の親友だと言い張る。
そして、王様の気持ちなどお構いなしに、カネを貸してくれと言いだした。
王様はおいでなすったと心の中でつぶやいた。
「おふくろが病気になって…入院したんだよ。それで…10万ばかりいることになっちまって・・・」
2週間前は、妹の交通事故だった。事故にあって病院に担ぎ込まれたからと言って、王様からふんだくったタクシー代で、KTSは、女と食事に出かけた。
王様は今はそんな金はないと答えた。

6(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 22:08:14
そして、王様はこのポスターを見て決心した。
http://livedoor.4.blogimg.jp/kinisoku/imgs/b/c/bc8a86af.jpg

王様「よし、ホモになろう」。

                       おわり。

7(´・ェ・`) :2013/01/05(土) 22:29:26
>>6
かながわインボーセンターに見えたw

8(´・ェ・`) :2013/01/06(日) 17:46:40
「困ったな、どうして払うかな、飲み屋のツケ・・・」
小さくつぶやいたKTSの言葉を王様は聞き逃さなかった。
やっぱりとか、おこる王様に、KTSは思ったより素直い謝った。
「王様h、あんたにはもう二度とウソはつかない。」
信じていいのか怪しいもんだがと思う王様の顔を、KTSが人懐っこい表情で覗き込んだ。
「俺は、お前のその言葉を、毎月のように聞かされている。きっと来月になったら、また同じことを言うんだろう?」
「何言ってんだ?」
KTSは、驚いた顔で言い返した。
「来月だなんて・・・俺たちがこうやって話していられるのは今月までだぜ?」
今度は王様が驚く番だった。
「今月までって、どういう意味なんだ?」
何の事だか意味がわからない。こいつ引っ越しでもするのかと、
王様はKTSを見返したが、彼は、逆にいぶし影な顔でこっちを見てる。
KTSは、もしかして郵便受けを見ていないのかと、すっかりあきれた顔で王様に尋ねた。

9(´・ェ・`) :2013/01/06(日) 17:52:17
王様が、郵便受けを見るのはせいぜい、一週間に一度ぐらいだ。どうせ、ダイレクトメールか請求書の類しか入ってない。
KTSによると、家主のぶちゃ夫人が、一週間前に出した手紙が問題なのだそうだ。
アパートの買い手が急に決まったので、退去しろとの通告の手紙がこのアパートの住人に配られたらしい。
そして、王様はそれを見ていなかった…
―まったく、なんて日だ。
王様にとって、今日は最悪な日となっていた。会社をクビになりさらに、住むところまで奪われようとしている。

10(´・ェ・`) :2013/01/06(日) 21:41:40
「ハ〜イ」
階段から、明るい声が聞こえてきた。若い女が軽い足取りでステップを踏みながら階段を下りてきた。KTSの顔が一気にほころぶ。
彼女の名前は、つぼみ。203号室の住人で、アクセサリーショップの店員だ。
「二人で何を話してたの?」
そう問いかけられたKTSは王様が立ち退きのことを知らなかったから、俺が教えてやっていたとおろだと得意満面につぼみに答えた。
「やだぁ、信じられない!あはは!」
つぼみは王様らしいと笑った。彼女に言わせると、王様は威張っているくせにちょっとずぼらなところがあるのだそうだ。
かってに言っていればいいと、王様は言い返す気もなくして、KTSとつぼみが引越しについて話しているのをそばで聞いていた。

11(´・ェ・`) :2013/01/06(日) 21:44:41
つぼみは、もうすでに新しい部屋を見つけたそうだ。
KTSはなんで相談してくれなかったんだと嘆いたが、つぼみはそんななかじゃないでしょうと、あっさり答えて、軽く手を振り、アパートを出て行った。
KTSは、ベティの姿が消えるまで見送っている。
余計なことだと思いながら、王様はKTSに、あの女に脈はないと、つい口にしてしまった。KTSは「わかってるよ」と強く言い返したもの、さびしげな横顔を見せて、アパートから夜の闇へ消えていった。

12(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 00:07:40
泣こう

13(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 00:08:07
女って臭いよ

14(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 17:27:39
KTSとつぼみが出て行くと、アパートのロビーは急に静かになった。王様は大きく背伸びをしてから鞄を持った。
ともかく、シャワーを浴びて気分転換だ。そう思った時、背後から声を掛けられた。
「こんばんは。王様さん」
黒いドレスの女性が王様の後ろに立っていた。彼女の名前は、アブドゥール・ぶちゃ。この土壁荘の家主で一階に住んでいる。つぶれたホテルを亭主の遺産で買い取ってアパートにしたしっかり者の未亡人で、住人達は彼女のことをぶちゃ夫人と呼んでいる。
このアパートは、ホテル時代から数えると古い建物だが、ぶちゃ夫人のおかげで、清潔に保たれているといえるだろう。
「王様さん。郵便受けがいつも郵便であふれていますよ。」
王様は素直にうなずいた。言い返せば、倍になって帰ってくることが分かっていたからだ。
「それから・・・KTSさんに伝えてほしいことがあるんですけど・・・家賃を四カ月滞納してらっしゃるんです」

15(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 17:28:32
ぶちゃ夫人は、あいさつでもするように、いつもの落ち着いた声で王様に向かって話しかけた。
タイミング良く、KTSが外に出て行ったのが恨めしい。王様は、廊下に立たされて叱られている子どもと同じだ。
―家賃か。そういえば先月分・・・と、王様が気がついたのを見透かしたように、ぶちゃ夫人は言葉をつづけた。
「そういう王様さんも二カ月いただいていませんけど。今秋までに四万円お願いしますね。」
王様はうなずくしかなかった。ぶちゃ夫人は言いたいことを言うと、王様に向かって軽く会釈し、一階の自分の部屋へ戻ろうとした。
しかし、王様にはどうしても聞いておきたいことがあった。
なぜ突然、このアパートを売ることにしたのか。王様にとって、そのことは予想するらしていないことだったからだ。
尋ねる王様に、ぶちゃ夫人は、表情を変えることなく、ぽつりと言った。
「ごめんなさい。続けるつもりだったのだけれど…」
土壁荘は、四階建てで、一階にカフェがある。決して新しくはないが、落ち着いた心地よい雰囲気を持ったアパートだ。四回は開祖せず、ホテルの体裁のままで使われていないが、空き室も少なく、今更閉館する意味がわからない。
「仕方がないのよ。いろいろ事情があって・・・」
ぶちゃ夫人は、王様にそう答えた。

16(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 18:22:12
―いろいろな事情?
気になった王様夫人に「どんな事情があるのですか?」と聞いてはみたものの、彼女がそんなことを聞かれたくないのを察して言葉をひっこめた。
「女一人でアパートの経営を、続けるのも気苦労が多くて大変だってことよ。わかっていただける?」
ぶちゃ夫人は、自分の指先をじっと見つめながら。そういった。
王様の家族にも問題はある。気苦労を見てきた王様にとって、ぶちゃ夫人の大変さは、想像に難くなかった。
「地上げ屋の嫌がらせもある。そして、他にも色々と・・・」とぶちゃ夫人は言いかけたが、結局その言葉を飲み込んだ。
「でも、あなたにお話し巣量なことじゃないわ。気にしないで。」
ぶちゃ夫人は、きっぱりと話を切り上げて、自分の部屋に戻って言った。

17(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 18:31:33
王様は、ぶちゃ夫人の後姿を見ながら、彼女の歩き方は、流れる様で美しいと思った。ぶちゃ夫人に付きまとう、気難しい雰囲気は、いつも黒いドレスを着ているせいかもしれないと、王様は疲れた頭で考えた。王様は、夫人に言われたように、郵便受けをのぞいてみた。それに、KTSの話していた手紙も確認してみなくてはならない。たしかに郵便物はあふれている。ボックスのダイヤルをまわしてふたを開けると、郵便物が音を立てて落ちてきた。その中から、ぶちゃ夫人からの手紙を見つけ出した。風を開けて手紙を読んだ。
「住民の皆様へ このたび、当アパートを手放すこととなりました。新しいオーナーは、建物の取り壊しを予定しています。つきましては、近々、退去のお願いを申しあげることになります。日程が決まり次第、掲示板にてご連絡しますので、よろしくお願いします。 十二月十日 アブドゥール・ぶちゃ」
一週間前に届いた、退去通知報告書だ。やはり、このアパートから出て行かなくてはならない。そのことが現実味を帯びてくる。
王様が、落ち込む心を抱えたまま、二階に上がり、自分の部屋、202に戻ろうとした時、一人の男が階段から下りてきた。
男の名前はオータ。304号室の住人で水道工事をしている男だ。
俺はこの男と、まともに話したことはない。いつも下を向いて歩いている陰気な男だ。

18(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 21:01:54
ハンマーを持って廊下に立つオータの姿は、正直胡散臭いが本人に悪びれた様子はない。聞けば、アパートのメンテナンスを、パトリス夫人に頼まれたのだといった。いずれは取り壊しになるアパートのメンテナンスをするのか?と思ったが、ぶちゃ夫人が、引越しの最後の日までやってくれと言ったのだと、オータは自信のなさそうな声で答えた。
ぶちゃ夫人らしいと、王様は思った。
オータは、王様の部屋のドアには問題ないと言って、その場を立ち去った。
―問題があるもないも、どうせ出て行く部屋だ。
王様は、部屋のかぎを開けたとたん何か落ちてきた。王様は、床に落ちていたものを拾い上げた。
それは、差出人も宛名も書かれていない封筒だった。王様は、首を傾げながら、その封筒を手に、部屋に入って、まずは、テーブルの上に鞄を置いた。
明日から仕事に行く必要もないかと思うと、いつも出勤時に持って歩く鞄までもが疲れ果てているように思えた。机の上に置かれた鞄は、相当傷んでいる、それは死んだ父親が使っていたもので、働き始めて4年、ずっと一緒だった鞄だ。
王様h、ジャンパーを壁際のピンクのソファーに投げてから、ドアに挟まっていた封筒を開け、中に入っていた手紙を広げて読んだ。

19(´・ェ・`) :2013/01/09(水) 22:19:00
続きが待ちきれません

20(´・ェ・`) :2013/01/10(木) 00:42:56
誤字脱字が多すぎだろ

21(´・ェ・`) :2013/01/10(木) 23:02:36
「探し物は25年前にアパート土壁荘でなくなった、ラストウィッシュ」
たちの悪いいたずらか?と思った。とその時、電話が鳴ってすぐ切れた。
―ん…。
電話機を見ると、留守番電話のランプが点滅している。
デリコの声を聞いて、彼女の少し困った顔を思い出した。
これまで、王様がドジをやる度に、デリコは、社長になんとかとりなしてくれていた。今度は、それもままならないことなのかと、王様はクビになったことの重さを改めて感じていた。
留守番電話には、もう一つ伝言が入っていた。
―誰だ・・・。

22(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:15:38
きょうのイカ面白かったよ
DVDとかになんないのかな

23(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:16:12
次ここか

24(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:17:14
ここを荒らすな

25(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:17:24
イカ娘 可愛い
の2単語でGoogleで画像検索してみ。
左上に今日の可愛いイカちゃんがでてくるよ。

26(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:18:05
かぼちゃを埋めろ

27(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:18:11
ここでいいんだよね?

28(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:18:42
帰りたくないなり〜
俺のおいなり〜

29(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 00:18:47
かぼちゃに移動しろ

30(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 01:09:48
あと10分くらいで来る予定なので
それまでやっててくれる?

31(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 02:50:43
眼圧高すぎてマジで目がいたい
眼球とりてえ

32(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 05:38:25
>>31
緑内障です
失明に気を付けて

33(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 18:53:55
ラストウィッシュちゃんと書くからちょっと待っててくれ

34(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 23:17:04
「・・・王様か。あんたに探し物の依頼がある。依頼は直接あんたの部屋に届けた」
まったく、聞き覚えのない男の声だった。差出不明の依頼の主からってことらしい。
―25年前の探し物だと・・・
たちの悪い冗談としか思えない。確かにこのアパートは、12年前までホテルだったが、そんな昔の探し物を、今頃どうして・・・ラストウィッシュってなんだ?王様はわからないことばかりだ。
その夜、王様は早々にベッドに倒れこんだ。
―疲れた・・・。
しかし、王様は、いくら目を閉じても、なかなか眠りにつけなかった。今日おこったことが、走馬灯のように、頭の中に思い起こされる。
クビになったこと、立ち退きのこと、そして、依頼の手紙・・・。
王様は、表向きは眼鏡屋のセールスマンだが、裏では売れない古物商や探し物のセカンドビジネスを手掛けている。しかしこんな形で依頼が来たことはない。
考えても答えの出ない瞬間に、王様は、眠ることをあきらめ、目を開けて、いつまでも天井をぼんやりと見つめていた。

35(´・ェ・`) :2013/01/14(月) 23:21:56
朝の日差しが、狭い部屋の中に朝の訪れを知らせるとき、王様の眠るベッドサイドにおかれた目覚まし時計が、約束通りに時間を告げた。
今日は、いいんだ。もう少し寝かせてくれと、その音にぼんやり答えるが、目覚まし時計は、鳴り止まない。
王様は思い頭を持ち上げ、アラームの音のありかを探して、手を伸ばした。いつもなら、体を起して会社に行く準備を始めなくてはならない。
しかし職を失った王様にはその必要はなかった。
目覚まし時計を叩いてアラームを止めた王様は、再び眠りに戻ろうとしたが、今度は電話が鳴りだした。
「もしもし・・・」
誰の声だ?と思ったらm受話器の向こうから、よく聞きなれた女性の笑う声が聞こえた。王様の母だった。
早くに夫を亡くし、女手一つで王様を育ててくれた。今は群馬で一人暮らしをしている。
母の声を聞くのは久しぶりだ。会社に行かなくていいのかと心配する母に、今日は休みだと答えた。
今は、仕事をクビになったことを伝える気持ちにならなかった。

36(´・ェ・`) :2013/01/21(月) 01:54:12
( ´ー`)y-~

37(´・ェ・`) :2013/01/21(月) 22:38:22
「こんな時間に電話してきて、なにかあったのかい?」
あわてた様子は感じ取れなかったが、急ぎの用があるに違いなかった。
「なんだか、気になって・・・。昨日のことだけど、川崎という男の人から電話があったの・・・」
王様の知らない名前だった。必死に思い出そうとしたが、記憶にない名前だった。
「知らない人間からの電話を相手にするな」と、不安がる母に逝って王様は受話器を置こうとした。
しかし、久しぶりに王様の声を聞いた母は、息子の近況が気にかかって仕方ないらしく、王様をすぐには解放してはくれなかった。
母にとっても。おそらくこの数年間、ずっと気になってたに違いない。
王様は、大丈夫だと答えた。そうとでも言わないとまた気をまわして、いらぬ心配をしそうだったからだ。
母が、「社長とはうまくいってるの?」と聞いた。社長と王様の母は古い知り合いだ。

38(´・ェ・`) :2013/01/21(月) 22:50:50
社長と母親が最初に出会ったのは、25年前…。社長は当時警視庁の刑事で、王様の父親と顔見知りだった。そして王様の父の死体をとある駐車場で発見した人間だった。
「もういいだろう、大人になった息子の心配はするな。」
王様はそう答えた。
「死んだ父さんと同じ年になったあなたに、そんな心配は無用ね・・・」
母は、ややさびしげにそう言い残して電話を切った。
母と話すうちに、すっかり目が覚めてしまった王様は、まるで仕事に出かけるかのように、冷たい水で顔を洗い、服を着替えた。
―急いでやることはない・・・。
着替えを済ましたものの王様は所在なく、ピンクのソファに体を預けた。
することがないせいなのか、母の声を聞いたせいなのか、目の前の壁をぼんやりしていると、昔のことが脳裏に浮かんでは消えていく

39(´・ェ・`) :2013/02/28(木) 02:25:33
気をつけて
王様がパクろうとしてるから
( ´ー`)y-~

40(´・ェ・`) :2013/03/27(水) 01:18:26
うんこぷりぷり

41(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:16:41
ここ?

42(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:19:04
どこ

43(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:19:28
片足がないお父さんに、王様の足をあげろよ

44(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:20:12
ああ?クレームし返してやれよ

45(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:20:19
のみさん、料理人から配管工にジョブチェンジしたけど
王様はこのままメガネ屋続けるの?

46(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:21:15
女もちゃんと見守ってたんだね、王様のこと(笑)

47(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:23:27
タンポン動画見たんだけど
あの黒い水は王様の涙なの?
正体詳しく

48(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:30:45
そんな生理用品なら燃やしたら?

49(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:31:33
家も燃やそう

50(´・ェ・`) :2013/05/16(木) 23:38:11
おい!王様なんてどうでもいいわ!ベッカムが引退した!

51(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:32:34
消すなよブタ

52(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:33:04
何消そうとしてるんだよ豚

53(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:33:09
王様がどこの民族になるの?土人?土族?インド?バングラディッシュ?

54(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:34:13
何かスレタイが王様引退スレっぽいんだが
最後の望みか()

55(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:34:25
びろーーーん

56(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:35:38
>そういうの聞いておれも逆に嬉しいよ!
逆じゃなくね?

57(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:36:21
王様 VS 黒ビッチみたいな流れやめーや
黒縁とか売名でようやく3ケタ乗らんようなつまらん番組どうでもええわ

58(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:36:31
こういうメガネって何て名前なの?
http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/66/0001050266/73/img342055c5zikdzj.jpeg

59(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:36:55
パチスロで金使って人生充実したの?

60(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:37:33
ブックオフでGW中に100円の本も2割引セールやってたぞ

61(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:38:03
ペルソナ4はペルソナ初めての人向きだけど、PSVitaソフトだからvitaを買わないとね。あ、電気代足りない?

62(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:38:13
マジックミラーみたいなメガネが作りたいんだよ!
おおくり?

63(´・ェ・`) :2013/05/20(月) 23:41:11
黙れよくそブタ

64(´・ェ・`) :2013/06/14(金) 00:19:44
消さないで(´;ω;`)

65(´・ェ・`) :2013/06/25(火) 11:26:00
消さないで(´;ω;`)

66(´・ェ・`) :2013/07/01(月) 00:09:02
そう思いながらも王様は思うのだった

「夜の帳が下りて、暗闇があたりをすっポロ包みこんでいたその時刻、
一台の車がアパートメント土壁荘の前に停まり、中から不機嫌な顔をした男が降りてきた。
白いシャツに黒いネクタイを無造作に締め、少しくたびれた河のジャンパーを着たその男は
車のドアを勢いよくバタンと音を立てて閉めると、片手に古い鞄を下げ、目の前の建物に向かって
少し重い足取りで歩きだした。うつむき加減で歩く男の背丈は170センチくらい太り気味だがしっかりとした体をしている。
俺の名前は王様。眼鏡屋パリ三樹のセールスマンでアパートメント土壁荘の住人だ。
古いアパートの入口の前までやってくると、俺はドアに続く石段の前で立ち止まった。
そして石段の上にあるドアから漏れてくるアパートの明かりを見つめ、肩でひとつ息をしてぽつりとつぶやいた
「―まいった・・・。」
俺はあまり悔やむタイプの人間ではなかったが、今夜は違っていた。原因ははっきりしていた。あの電話のせいだ。
俺の頭の中にはまだ、受話器の向こうから着終えてきた社長の怒鳴り声が残っていた。
「お前はクビだ!」
俺は思った。フリーターをやめ、群馬からこの町に移り住んで4年になる。
そして、いつ辞めてもいいと思っていたセールスの仕事も、気がつけばそのまま4年も続けていた。考えてみれば、今までクビにならなかったほうがおかしかったのかもしれないと。」
かように今日も快調に病気である。こうして王様は今日もラジオを開始するのだった。

67(´・ェ・`) :2013/07/01(月) 00:27:55
書いたなら上げろやカス

68(´・ェ・`) :2013/07/01(月) 00:34:34
60歳までに病気で死ぬだろ

69(´・ェ・`) :2013/07/01(月) 00:37:50
王様葬式の代金どうすんのさ

70(´・ェ・`) :2013/07/01(月) 12:12:22
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超貧乏、俺。コネなし、金無し、技術なし、の状態で2013年7月1日ある決断をする。ブログを使って金を稼ぐ!!そのためにはPVをあげなければ☆一度の人生何かで一番をとりたい!!現在のギネス記録1日PV1,317万1,039PVを超す。1317万1,040PVを一年後の2014年7月1日までに必ず達成する!その為のブログ「第一章2013年7月31日までに「月間3万PV必達ブログ!!」が今始まる!
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71(´・ェ・`) :2013/08/05(月) 21:23:34
消ちゃないで(´;ω;`)

72(´・ェ・`) :2013/08/10(土) 23:38:50
カリマラの話?

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