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【ss】ランジュ「もっと刺激のある飲み物が欲しいわ!」
-
ランジュ「〜♪」
プシュッ
ランジュ「んっ……んっ……ぷはっ!」
侑「おはよー……お、ランジュちゃん。それって……」
ランジュ「おはよう、侑! 見ての通りエナジードリンクよ! ミアから没収したのをランジュが消化してたの。
ちなみに、今飲んでるこれがラスイチよ!」
侑「へぇ〜……連日飲んでたけど、飽きないの?」
ランジュ「よくわかったわね……習慣的に飲んでるからか、もう飽き飽きよ。
もっと刺激的な飲み物が欲しいわ」
侑「刺激的かぁ……唐辛子のジュースとか?」
ランジュ「美味しそうだけど、そういうのじゃないわ。
もっと、こう……初めてコレを飲んだ時の理屈じゃ表せないドキドキやワクワクを感じたいの」
侑「ん〜……もっと強い成分のエナジードリンクってことかな?」
ランジュ「そうね、そんなのがあるなら飲んでみたいわ!」
侑「……餅は餅屋、ってことで璃奈ちゃんに聞いてみよっか!」
ランジュ「そうね、璃奈ならきっと想像もつかない美味しいドリンクを知ってるはずよね!」
────
-
璃奈「結論から言うと、あるよ」
侑「あるんだ!?」
璃奈「うん。ただ、市販されてないから自分で作る必要がある。
それと、刺激十分でも味はそんなに良くない……それでもやる?」
ランジュ「やるわ! なんだか面白そうじゃない!」
璃奈「わかった。
じゃあ、作るための器具は私が用意するから、2人は材料を買ってきて」
カキカキ……
侑「このメモのものを買えばいいの?」
璃奈「うん。メモの通りに遵守して」
ランジュ「わかったわ。それじゃあ侑、行くわよ!」
侑「よしっ、じゃあ待っててね、璃奈ちゃん!」
璃奈「行ってらっしゃい」
ふりふり
璃奈「……さて、まさか部室でこんなことをやることになろうとは。
栞子ちゃんやせつ菜さんに見つからないようにしないと」
-
────
侑「ただいま〜」
ランジュ「ちゃんと買ってきたわよ、璃奈!」
璃奈「お疲れ様。丁度器具の準備を終えたから、作っていこう。
璃奈ちゃんボード『むんっ』」
ランジュ「きゃあっ、科学実験みたいでワクワクするわ!」
璃奈「じゃあ、1工程ずつ進めていくから、慎重にお願い。
璃奈ちゃんボード『じーっ』」
侑「慎重に、だね」
ランジュ「料理のつもりじゃなくて、実験のつもりで取り組むってことね!」
-
璃奈「まず、2人に買ってきてもらったこの錠剤をピッタリ60錠取り出すよ」
侑「60錠も?」
璃奈「うん、それくらいは必要」
ランジュ「ねぇ、これって丁寧に1粒1粒数えないとまずいかしら?」
璃奈「まずい。ちゃんと1錠ずつ数えて出して。
璃奈ちゃんボード『しっかり』!」
侑「う〜……まるでベートーヴェンのコーヒーみたい……」
カラン、カラン……
-
侑「59……60! よし、60錠出せたよ。璃奈ちゃん!」
璃奈「うん。じゃあ、次はこれを全部砕くよ」
ランジュ「砕くの?」
璃奈「うん。ペンチでグッと潰して、このすり鉢の中に入れていくよ」
侑「これを……60錠分……」
璃奈「うん。妥協は許されない……」
ランジュ「錠剤を砕くって、思ったより大変ね……」
ベキッベキッ
璃奈「ちなみに、ペンチにくっついちゃったりしたら爪楊枝なんかを使ってこそげ落とすと良い」
ランジュ「そのために爪楊枝も買ってきたのね……」
侑「気が遠くなりそうな作業だなぁ……」
ベキッ、カラン……ベキッ、カラン……
-
ランジュ「……んしょ、っと。
全部砕けたわ、璃奈!」
璃奈「璃奈ちゃんボード『グッド』。
次は、それをすりこぎを使って文字通り粉々にしよう」
侑「おぉ、なんか急に料理っぽく……」
ランジュ「ペンチで砕いたのは、これですりやすくするためなのね」
璃奈「うん、普通にやっても錠剤は砕きにくいから」
ランジュ「そうなのね〜……」
ゴリゴリ……ゴリゴリ……
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金パブ美味いよね
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60錠分…
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金パブサイダーはまアカン
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ヤバそう
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市販薬ODとか高校生らしくていいな
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りなりーはなんで詳しいんですか
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ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリラゴリゴリゴリゴリ……
ランジュ「粉になったわ!」
侑「うわぁ……やってみれば錠剤ってこんなにサラサラになるんだね」
璃奈「じゃあ、次はぬるま湯の用意」
ランジュ「ぬるま湯?」
璃奈「人肌くらいに温めた温度がオススメだよ」
侑「お湯じゃダメなのかな?」
璃奈「お湯だと錠剤の効果がなくなるから……粉ミルクみたいにするのが大切。
璃奈ちゃんボード『むんっ』」
ランジュ「そうなのね。それで、このぬるま湯でこの粉を溶かせば良いのかしら?」
璃奈「うん。100mlで溶かして、よく混ぜてね」
サラサラサラサラ……グルグルグルグル……
-
侑「溶けた! これで完成なのかな?」
璃奈「まだまだ。溶けたら、これを冷蔵庫で1〜2時間ほど寝かせる」
ランジュ「え〜!? そんなにかかるの!?」
璃奈「うん。面倒くさいならあれそのまま飲めばいいけど、吐くほど不味い上に病院のベッド直行だけど……それでもいいのなら。
璃奈ちゃんボード『ドドドドド……』」
ランジュ「ひぃ……お、大人しく寝かせときましょ、侑……」
侑「そうだね……」
-
────
ピピピ!ピピピ!ピポパポ!ドキピポ!
璃奈「2時間経った」
ランジュ「ひゅー! 待ちくたびれたわよ!」
璃奈「はい、2人の寝かせていた分」
ランジュ「ありがとう、璃奈! さてと……ここからどうするのかしら?」
璃奈「まず、この2層の液体について注目して欲しい」
侑「2層? あ、ホントだ……よく見るとオレンジの液体と真っ黄色な液体に分かれてる」
ランジュ「これの何が違うの?」
璃奈「このドリンクを作る上で必要な成分が上の方に溶けてて、下の方は要らないものだけが分かれてる。
寝かせたのはこの2種類を完璧に分離するため」
侑「そうだったんだ……じゃあ、このあとはどうするの?」
璃奈「次は、少し濡らしたコーヒーフィルターを使って上の方のオレンジ色の液体だけをろ過する。
ペットボトルとろうとを組み合わせて、そーっと入れて」
ランジュ「そーっと、ね!」
チョロチョロチョロ……ポタポタ……
-
侑「……よし、と! 出来た!
……けど、この黄色い方の液体はどうするの?」
璃奈「ぶっちゃけただのゴミだから捨てて良いよ」
ランジュ「わかったわ!」
ポイー、ジャーッ……
侑「それにしても、あれだけ頑張って浄財を砕いたのにコレだけしか作れないんだね。
もっといっぱい出来ると思ってたなぁ」
璃奈「安心して、侑さん。
その液体単体で飲むわけじゃないから」
侑「そうなの? 確かにこれ、ただ錠剤をお水で溶かしただけのものだと思ってたけど……」
璃奈「これはあくまで原液的なもので、本命はこれ」
ドンッ
侑「……私たちが買ってきたジュースだ」
ランジュ「黄色い液体、捨ててきたわ!」
璃奈「ありがとう、ランジュさん。
それで、本番はここから」
-
璃奈「まず、この出来たオレンジ色の液体をコップに少し注ぐ」
ランジュ「ふむふむ……」
璃奈「次に、そこにガムシロップを入れて……最後に、冷やしておいた好きな炭酸ジュースを注ぎ入れる」
侑「わぁ……カクテルみたい」
璃奈「完成。金〇ブサイダー」
ランジュ「きゃあっ、なんだかカッコいい名前ね!」
璃奈「じゃあ飲んでみて」
ゴクッ、ゴクッ……ゴクッ……
-
ランジュ「……味は何だか安い感じね。
正直、ミアから貰った奴の方が飲んだ時の刺激はあったわ」
璃奈「大切なのはここから。
ランジュさん、取り敢えず今の繰り返しでこのオレンジ色の液体を全部飲んでみて」
ランジュ「ガムシロップと炭酸ジュース割りでの飲み方ね、わかったわ!」
侑「原液舐めてみたらどうなるんだろ……」
ぺろ
侑「まっずっ!」
璃奈「そうなるのもやむなし……」
ランジュ「だから割るのねー……」
ゴクゴク
-
────1時間後
ランジュ「えへへ〜……ほ〜ら侑、お菓子もジュースも足りないわよ〜?」
侑「心配ないよランジュちゃ〜ん、さっき寝かしてる間に色々買ってきたしさぁ〜」
璃奈「もう効果出てる……2人とも利きやすいのかな。
……にしても、アッパー系というより酔っ払いみたい」
ランジュ「璃〜奈ぁ〜、あなたも飲んでるかしら〜?」
侑「そうだよぉ〜、朝まで飲んじゃお〜?」
璃奈「……将来、この2人の手綱を握ることになる人たちは苦労しそうだなぁ。
璃奈ちゃんボード『しみじみ』」
ゴクン……
-
😨
-
────更に2時間後
ランジュ「すやぁ……」
侑「くぅ……」
璃奈「ダウナー系の効果が出たからか、寝てる……それにしても2人ともよく散らかした……掃除しないと」
ガサガサ、フキフキ……
璃奈「ふぅ……それにしても、私にはあまり利かなくなってきた。
中学時代のツケかな……まぁいいか、20になったらストゼロで悪酔いしてみたりする予定があるもん。
璃奈ちゃんボード『悔しくないっ』」
ガラッ
「おはようございます」
「おはよう」
璃奈「あっ」
「……璃奈さん? それにランジュと、侑さん」
「珍しいね、ランジュとベイビーちゃん 部室でが寝てるなんて」
璃奈「栞子ちゃん……に、ミアちゃん」
-
栞子「随分と散らかっていますね……これは、風邪薬に実験器具……?」
ミア「……wow、風邪薬にジュースなんてまるで『リーン』みたいじゃないか」
璃奈「えっと、これは、その……」
栞子「リーン? なんですか、それは」
ミア「あぁ、風邪薬とかのシロップを炭酸飲料で割って飲むパーティードラッグだよ。
これってその和製版なのかな、と思って」
栞子「そうなんですね……璃奈さん」
璃奈「……はい」
栞子「今のは、本当ですか?」
璃奈「……璃奈ちゃんボード『しーらない、しーらないっ』」
バァン!
栞子「璃奈さん」
璃奈「……本当、です」
栞子「そうですか……」
ミア「璃奈……流石に薬物乱用はだめだろ」
栞子「御三人とも、あとでお話があります」
ピキピキ……
ミア「あーあ……ごめん璃奈、流石に庇えないよ」
璃奈「見つかった私が悪かったから、ミアちゃんに擁護して貰おうとは……」
栞子「そういう問題じゃ、ありませんっ!!!!!」
バァン!!!
-
────
こうして、私たち3人はせつ菜さんばりの大声を出した栞子ちゃんにまとめてお説教されたのだった。
中学時代に軽い気持ちでやったことの知恵が今も残っていて、こんなことになるとは思いもしなかった……。
璃奈ちゃんボード『猛省』。
停学処分にもならず、反省文の提出で済んだのはせめてものの温情だろう。
おしまい
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高校時代に実験の一環でやったことがあるけど、まぁ効果の有無は個人差があるのでそこまで当てにしないように。
それと一応薬物乱用になるので気を付けて。
あと材料費がバカにならないので余計にお気をつけて。
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しおちゃん怖ひ😨
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終わりだよこの同好会
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お酒かと思ったらもっとやばいやつだった……
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海外版レッドブルを飲んでみたい
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ついでの過去作(タイトルのみ)
【SS】ランジュ「歩夢を大晦日レイプしましょ」
【SS】侑「暇だからブレスケアを挿入れようかな」
【SS】璃奈「ママ……」
【SS】【星×水】ルビィ「アルバイトの面接」
【SS】🆓ミア「皆の前で漏らしたら地獄になった」
【SS】マルガレーテ「冬毬との夜が激しすぎる」
【SS】ミア「>>3?」
【ss】ランジュ「もっと刺激のある飲み物が欲しいわ!」
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面白かった乙
ドキピポ!で笑った
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スレ主はしれっと高校時代にこんなもん作ってるって何やってんの……?
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