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【SS】マルガレーテ「お泊り?きな子先輩の家に?」🆓
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きな子「マルガレーテちゃん!」
マルガレーテ「なによ。きな子先輩」
練習が終わったあと、きな子先輩がふんふんと鼻息荒く声をかけてきた
きな子「今度の週末お暇っすか!?」
マルガレーテ「……まぁね」
なんだか嫌な予感がする
きな子「良かったらきな子のお家でお泊りしないっすか?」
マルガレーテ「おとまりぃ?きな子先輩の家に?」
何を考えているのか、お泊りのお誘いだった。答えはもちろん
マルガレーテ「はぁ…いやよ。面倒だから」
きな子「うぅ…そうっすか」しょぼん
マルガレーテ「…っ」
しょぼんとしてうなだれるきな子先輩、そういうことされるとなんだか罪悪感を感じちゃうじゃない!
マルガレーテ「わ、わかったわよ!一泊ぐらいなら付き合ってあげる」
きな子「ほんとっすか!?やったー!」
さっきまでのが嘘のように笑顔で喜ぶきな子先輩を見ていると
ほんとに自分より歳上なのか疑いたくなる
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きな子「マルガレーテちゃん!お泊りの日、夜ご飯は何が良い??」
マルガレーテ「カレー」
きな子「マルガレーテちゃんはベッド派っすか??」
マルガレーテ「まぁね」
きな子「了解っす!」
昼休みや行間の休みにきな子先輩はわざわざ1年生のクラスまで来て質問を投げかけてくる
冬毬「きな子先輩の家でお泊りとは、先輩たちと距離が縮まったようで何よりです」
マルガレーテ「はぁ、断りきれなかっただけ」
冬毬「マルガレーテにしては珍しいですね。断りきれないなんて」
マルガレーテ「きな子先輩はずるいのよ。あんな今にも泣きそうな顔されたら私が悪いみたいじゃない?」
冬毬「ふふっ、そういうことにしておきます」
そう言って話を切り上げて席に戻る冬毬。なんだか負けた気分なんだけど
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週末の練習後
千砂都「はーい、練習おわりっ」
きな子「マルガレーテちゃんっ」
マルガレーテ「なによ」
きな子「楽しみっすね〜?」
マルガレーテ「別にっ」
きな子「きな子のお家の場所もう一回確認するっすか?それとも一緒に行く?」
マルガレーテ「いいわよ、ちゃんとわかってる」
きな子「はーい、待ってるっすからね?」
マルガレーテ「ちゃんと行くから!」
嫌な気持ちも少しはあるけど、それよりきな子先輩の作るカレーが楽しみな気持ちのほうが今は強かった
〜〜
ありあ「今日はお泊りに行く日だっけ?」
かのん「そうそう、いやぁ!マルガレーテちゃん良かったねぇ」
マルガレーテ「なにがよ」
かのん「きな子先輩のこといじめちゃダメだよ?」
マルガレーテ「そんなことしないから!いってきます!」
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マルガレーテ「この部屋かしら」
同じドアがいくつも並ぶ中で、ほのかに香るカレーのいい匂い
マルガレーテ「お腹へった…」
ピンポーン
はいっす〜
カチャン
きな子「いらっしゃいっす、マルガレーテちゃん!」
マルガレーテ「どうも、お世話になるわ」
ポニーテールにして、エプロンを付けたままきな子先輩は扉を開けた
マルガレーテ「似合ってるわね」
きな子「え?」
マルガレーテ「髪型」
きな子「あっ、ありがとう///」
照れたようにポニーテールを撫でるきな子先輩はたしかに可愛かった
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マルガレーテ「入っても良い?」
きな子「うん、どうぞ!」
マルガレーテ「いい匂い…」
きな子「お野菜たっぷりのカレーっす!」
きな子「ご飯もたくさん炊いたからいっぱいおかわりしていいっすよ?」
マルガレーテ「もう食べれるの?」
きな子「食べられるっすけど、まだ早くないっすか?」
マルガレーテ「そうかしら?」ソワソワ
きな子「食べたいなら良いっすけどね!」
きな子先輩はそういうと、お皿にご飯とカレーをよそってくれた。
マルガレーテ「おいしそうね」
人参やじゃがいも、それにかぼちゃまでゴロゴロ入った、いわゆる日本の家庭的なカレー
きな子「お野菜ちゃんと食べるっすよ?」
マルガレーテ「わかってるわよ!…いただきます」
きな子「どうぞっす」
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はむっ
マルガレーテ「美味しい…!」
はむはむっ
きな子「良かった〜」
マルガレーテ「っ?」
きな子「マルガレーテちゃんのお口にあうか心配だったっす。」
マルガレーテ「そんなこと心配することないのに。日本にいたこともあるから日本風の味には結構慣れてるの」はむっ
きな子「そうなんすね!」
マルガレーテ「おかわり、いい?」
きな子「いいっすよ!きな子も一緒に食べるっす!」
おかわりをするときな子先輩はすごく嬉しそうだった。
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マルガレーテ「…ふーっ」
きな子「マルガレーテちゃん、やっぱり凄いっすね。ご飯もたくさん炊いたのに全部食べちゃったっす」
マルガレーテ「ごめん」
きな子「え?」
マルガレーテ「食べすぎたわよね」
きな子「ううん、いいんっすよ!いっぱい食べてもらえて幸せっす」
きな子「もう少し休んだらお風呂は入っちゃってね?」
マルガレーテ「わかったわ」
マルガレーテ「それより、洗い物手伝うわよ?」
きな子「いいっすよ〜、お客さんなんすから」
マルガレーテ「そう?じゃあ、お風呂入ってくるわね」
きな子「はいっす!」
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ああ^〜いいっすねぇ〜
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ザバァァ
あったかくて気持ちいい…
洗い物、やっぱり強引にでも手伝うべきだったかしら
それにしても、急に泊まりに来いだなんて
どういう風の吹き回しなの?
きな子「マルガレーテちゃーん」
マルガレーテ「わあっ!?」
脱衣所からきな子先輩の声
きな子「大丈夫っすか!?」
マルガレーテ「だ、大丈夫!驚いただけ」
きな子「ごめんっす!タオルおいておくっすね!」
マルガレーテ「ありがと」
きな子先輩のこと考えてる時に急に声かけられたらびっくりするじゃない……
-
マルガレーテ「あがったわよ。ドライヤーこっちで使っていい?」
きな子「いいっすよ!きな子が乾かしてあげるっす」
マルガレーテ「い、いいから!」
きな子「んー、パジャマ姿のマルガレーテちゃん、かわいいっすねぇ」
マルガレーテ「別に普通のパジャマだけど」
きな子「マルガレーテちゃんは何着てても可愛いっすからね」
マルガレーテ「きな子先輩に言われるとなんか恥ずかしいわね」
きな子「きな子だけ?」
マルガレーテ「そ、きな子先輩だけ!」
きな子「なんでっすかー!」
マルガレーテ「しらないっ、それよりお風呂入ってきたら」
きな子「はーい、それじゃお風呂入ってくるから待っててね?」
マルガレーテ「わかったわよ」
ベッドの横に布団が敷いてある。そこに座って休んでボーっとしてみる
マルガレーテ「なんだかあっという間ね。特になにかしたわけでもないけど」
なんだか幸せな気分……
───
──
─
-
……ちゃん
……レーテちゃん
きな子「マルガレーテちゃん」
マルガレーテ「ん……」
きな子「おねむっすか?」
マルガレーテ「別に…そういうわけじゃ」
マルガレーテ「なんだか、雰囲気が違う感じね」
きな子「ん?なにがっすか?」
マルガレーテ「髪、おろしてると大人っぽく見えるわね」
きな子「ほんと!?」
マルガレーテ「ええ、かわいいと思う」
きな子「もうっ、褒めても何も出ないっすからね?あ、そうだ」
きな子「マルガレーテちゃん、ベッド使っていいっすからね」
マルガレーテ「いいの?きな子先輩のベッドでしょ?」
きな子「きな子はおふとんも好きっすから」
マルガレーテ「じゃあ、遠慮なく」
もぞもぞっ
マルガレーテ「はぁ…きな子先輩の匂いね」
きな子「うっ、臭くないっすか?」
マルガレーテ「臭くないわよ」
きな子「良かったー」
きな子先輩に包まれてるみたいて、なんだか落ち着く
きな子「マルガレーテちゃん、急にお泊りなんて誘ってごめんね?」
マルガレーテ「なによ、急に」
きな子「マルガレーテちゃんともっと仲良くなりたいなって思って誘ったんすけど、」
きな子「きな子が寂しかったからってのも少しあるんす」
マルガレーテ「さみしい?」
きな子「夏美ちゃんと冬毬ちゃんをみて、いいなーって」
マルガレーテ「ああ、そういうこと…」
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きな子「きな子は一人っ子だから、姉妹って良いなーって、妹がいたら楽しいだろうなーって」
マルガレーテ「別に、姉妹なんてそんなに良いものじゃないわ」
きな子「マルガレーテちゃんもお姉ちゃんがいるんすよね」
マルガレーテ「まあね。でも、今の冬毬達みたいに仲良しって感じでもないし」
きな子「…ふぅん」
きな子先輩がそういうと、少しの沈黙が続いた
寝てしまったのかもしれない。そう思っていたら
きな子「きな子がお姉ちゃんになってあげよっか」
マルガレーテ「はぁ?」
突拍子もないことを言い出したきな子先輩
きな子「だめっすか!?今日だけでもっ」
マルガレーテ「なんなのよ、急に」
きな子「お姉ちゃんしてみたいっす…」
自分がしたいだけじゃない!というか
マルガレーテ「きな子先輩の場合、どっちかっていうと妹じゃない?」
きな子「えええ!?」
きな子「じゃあ、…マルお姉ちゃん?」
マルガレーテ「だめね、妹が可愛すぎるから」
きな子「えぇー」
-
マルガレーテ「ねぇ、お姉ちゃんなら、こっち来てよ」
きな子「いいんすか!?」
マルガレーテ「はやくっ」
きな子「は、はいっす」もぞもぞ
マルガレーテ「……小さい頃、姉がこうやって一緒に寝てくれたことがあったの」
きな子「うんうん…ねぇ、ぎゅってしていい?」
マルガレーテ「……いいけど」
むぎゅ
きな子先輩がベッドの中で私を抱きしめる。
温かくてとても落ち着く…小さい頃を思い出してしまう。
きな子「かわいい、マルガレーテちゃん」
マルガレーテ「私、きな子先輩のこと好きよ」
きな子「ええっ!?」
マルガレーテ「変な意味じゃなくて、先輩として」
マルガレーテ「尊敬もしてる」
きな子「きな子なんかのことを……」
マルガレーテ「なんか、なんて言わないでよ。」
きな子「ごめん…」
マルガレーテ「だから…まぁ、誘ってくれて嬉しかった」
マルガレーテ「ありがと、お姉ちゃん?」
きな子「っっ」
きな子「かわいすぎるっすぅぅ」ぎゅぅぅ
マルガレーテ「くるしいっ!」
きな子「ごめんっす!」
きな子「ふふ、お休みなさい、マルガレーテちゃん」なでなで
マルガレーテ「おやすみ、きな子先輩」
そのあと、きな子先輩は私が眠るまで
ずっと、頭を撫でてくれた。
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きな子「マルガレーテちゃん」
マルガレーテ「んぅ…」
きな子「マルガレーテちゃん」
マルガレーテ「…おはよ、きな子先輩」
きな子「おはよう。朝ごはんだよ?」
マルガレーテ「んー、……起こして」
きな子「え?」
マルガレーテ「お姉ちゃんなんでしょ?」
寝たまま両手をきな子先輩へのばす
きな子「はぅぅぅっ///」
マルガレーテ「な、なに?」
きな子「これからもきな子の妹でいてほしいっす〜っ!」
マルガレーテ「たまになら良いわよ?私も楽しいし」
きな子「やったっす!」
マルガレーテ「ほら、早く起こして」
きな子「起きるっすよ〜マルちゃーん」ぐいーっ
こんなに喜んでもらえるとは思わなかったけど、美味しいカレーのお礼になれば嬉しい
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マルガレーテ「朝ごはんは、なに?」
きな子「サンドイッチ作ったんすけど」
マルガレーテ「この前作ってきてたやつ?」
きな子「そうっす!」
マルガレーテ「あれ美味しかったから嬉しいわ」
きな子「そう言ってもらえると嬉しいっすね。お弁当にももってく?」
マルガレーテ「練習、午後もだっけ?」
きな子「そうっすよ?」
マルガレーテ「じゃあ、お願いするわ」
きな子「はいっす〜」
マルガレーテ「ねぇ、また泊まりにしてもいい?そのときまた妹になってあげるわよ」
きな子「大歓迎っす!サンドイッチもまた作ってあげるっすからね〜」ぎゅううう
マルガレーテ「抱きつかないでよ〜!」
きな子「いやっす〜!」ぎゅぅ
おわりですの
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とても癒やされる
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素晴らしいきなマルだったっす
もっとみせろっす
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心が浄化されたわ
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きなマルありがとう
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きなマルは!!!!実"在"す"る"!!!!!
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きなマルよきかな☺️
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ありがとう!
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きなマルいいぞ〜〜〜
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こういうのが見たかった😭
ありがとう
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ほっこりした
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ええぞぉ〜
きな子の時々タメ口になる瞬間くっそ好き
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むほ〜
感謝っす
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<削除>
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<削除>
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