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マルガレーテ「隣は何をする人ぞ」
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とまマル
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冬毬「マルガレーテ、butterfly wingの耳の羽は、本番前に自分で生やしているという話は本当ですか」
マルガレーテ「本当なわけないじゃない。一体どこの情報よ」
冬毬「とある筋から、とだけ」
マルガレーテ「あのね、冬毬は人から羽が生えるなんてことがあり得ると思うの?」
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冬毬「そんなわけないじゃないですか」
マルガレーテ「じゃあどうして聞いたのよ」
冬毬「普通の人ならそうですが、マルガレーテならあるいは、と」
マルガレーテ「私のことをいったいなんだと思ってるの」
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冬毬「もちろん、大切な仲間です」
マルガレーテ「茶化さないっ」
冬毬「しかし、噂はやはり噂ということですか。残念です」
マルガレーテ「残念がる理由がわからないんだけど」
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期待
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冬毬「ライブのたびに頑張って羽を生やしているのだとしたら、可愛いなと思いまして」
マルガレーテ「羽を生やすことが?羽そのものじゃなくて?」
冬毬「どちらもです。まるで変身するかのように、羽が生える様子をつい想像してしまいます」
マルガレーテ「変身、ねぇ…そりゃ、あの羽は気に入っているけど、アニメじゃないんだから」
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冬毬「仕方ありません。ここは四季先輩にお願いして、羽が生える薬を開発してもらいましょう」
マルガレーテ「それだけはやめなさいよ、絶対」
冬毬「なぜです?」
マルガレーテ「本当に作りかねないからに決まってるじゃない」
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冬毬「イメージしてみてください。ライブ中、曲の変わるタイミングにあわせてマルガレーテがbutterfly wingモードに変身したら、観客は大盛り上がりだと思いますよ」
マルガレーテ「…」
冬毬「その表情、まんざらでも無いかもと考えていましたね」
マルガレーテ「そ、そんなことは。とにかくダメよ、ダメと言ったらダメなんだからね」
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マルガレーテ「冬毬、ちょっといい?」
冬毬「なんでしょうか」
マルガレーテ「これ、あげる」
冬毬「これは、butterfly wingの羽ではないですか」
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マルガレーテ「予備のやつ。一応言っておくけど、生やしてないわよ」
冬毬「期待したのですが」
マルガレーテ「期待はずれで悪かったわね。でも、これなら二人でお揃いにもできるでしょ」
冬毬「お揃い…」
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マルガレーテ「次のライブで、一緒につけて出ましょう。変身じゃないけど、ほら、ちょっとしたサプライズになるかなって。特別なんだからね、感謝しなさい」
冬毬「はい。お揃いの変身、楽しみです」
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冬毬「日本ではまれにオーストリアとオーストラリアが混同されます」
マルガレーテ「ああ、カタカナだと一字違いだものね」
冬毬「中にはオーストリアをオーストラリアの略称だと思う方もいるとか」
マルガレーテ「外国にもいるわよ、そういう人。全然違うでしょって言いたいところだけど、関わりがない地名って案外そういうものかもね。私も日本に来る前は、東京ディズニーランドが東京に無いなんて想像もしなかったし」
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冬毬「それは別の事情な気もしますが」
マルガレーテ「東京ドイツ村なんてのもあるしね。千葉なのに東京でドイツとか、一体なんなのよって感じ」
冬毬「マルガレーテ、その話はそのくらいで」
マルガレーテ「他にもららぽーとTOKYO BAYとか、東京歯科大学とか、新東京サーキットなんていうのも」
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冬毬「マルガレーテが千葉なのに東京って言い過ぎ問題に詳しいのはわかりましたから、そろそろ本題に戻りましょう」
マルガレーテ「ん、そうね。じゃあ話を戻すけど、冬毬は地理が得意だから、もちろんオーストリアとオーストラリアを間違えないわよね」
冬毬「はい。オーストリアはとてもいいところと聞いていますので、一度行ってみたいです」
マルガレーテ「一度と言わず何度でも来なさい。その時には特別に私が案内してあげる」
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冬毬「楽しみです。せっかくですから、クリスマスシーズンに訪れたいものですね。ヨーロッパで過ごすクリスマスには憧れますから、ぜひこの目で見てみたいです」
マルガレーテ「く、クリスマスに?正直、あまり自信がないのだけれど…」
冬毬「マルガレーテ。エスコート、期待していますよ」
マルガレーテ「ま、任せなさい…ちゃんと下調べしておくから」
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マルガレーテ「冬毬と、宿泊を意味する泊まりの読み方は同じよね」
冬毬「はい、同じ発音です。子供の頃から冬毬とお泊まり、などとよく言われてきました」
マルガレーテ「あ…そ、そう」
冬毬「どうかしましたか?」
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マルガレーテ「…別に」
冬毬「そうですか。ところで、今週末の予定は?」
マルガレーテ「ん…特には、ないけど」
冬毬「では、せっかく話題が出たことですし、お泊まり会をしませんか?」
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マルガレーテ「…!」
冬毬「我が家でも良いのですが、私はマルガレーテの家に泊まりたいです。どうでしょう」
マルガレーテ「いいわ。ふふん、冬毬とお泊まり、ってわけね!」
冬毬「ふふっ、お泊りです」
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夏美「ちっちゃな頃の冬毬は、あねじゃ、あねじゃと、いつも私の後を追いかけて来て、とーっても可愛かったですの!」
マルガレーテ「ちょっと夏美先輩。さっきから妹自慢は結構だけど、その動画とか写真はないわけ?」
夏美「ここにはないですの」
マルガレーテ「どこにならあるのよ」
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夏美「どこって、我が家になら」
マルガレーテ「ふぅん…」
夏美「話していたら、なんだか見返したくなって来ましたの。マルガレーテも、もし興味があるなら一緒に…」
マルガレーテ「鑑賞会ってわけね。ふふん、仕方ないわね。夏美先輩がどうしてもって言うのなら、特別に見に行ってあげる」
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夏美「別にそこまでというわけでは」
マルガレーテ「ほら、いつ行けばいいの?今日?今夜?今夜でいいわよね。よろしくね夏美先輩」
夏美「まだなにも言ってませんのに…」
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マルガレーテ「もう秋ね。秋といえば」
冬毬「焼き芋ですね」
マルガレーテ「反応早っ」
冬毬「焼き芋のこととなれば当然です」
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マルガレーテ「焼き芋の話は一言もしてないんだけど」
冬毬「では違うのですか?」
マルガレーテ「違ってないから驚いてるのよ、なんでわかるの」
冬毬「言ったでしょう、焼き芋のこととなれば当然です。ちょうどここに一つありますので、食べますか?」
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マルガレーテ「どうして焼き芋がすっと出てくるの、どこから出てきたの」
冬毬「そんなに怖がらないでください。ここには焼き芋がある、その事実だけで充分です」
マルガレーテ「まあ…せっかくだからもらうけど」
冬毬「そうこなくては。はい、どうぞ」
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マルガレーテ「ん…いいわよね」
冬毬「なにがです?」
マルガレーテ「こうやって、シェアして食べるのって」
冬毬「はんぶんこですね。言うなれば、幸せのおすそ分けです」
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マルガレーテ「はんぶんこ…うん、いいと思う。気に入ったわ」
冬毬「お味はいかがです?」
マルガレーテ「美味しい。なんだか秋が好きになれそう」
冬毬「ふふっ、それはなによりです。ほら、ほっぺについてますよ。相変わらずなんですから」
終わり
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とまマルの日常短編でした。
この二人の呼び方はいくつかありますが、個人的にとまマル呼びが好きなので採用しています。
ありがとうございました。
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かわいい
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マルとまいいですぞ
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とまマル助かる
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やはりとまマルよ
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とまマルいい響きだよたすかる
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