善子「うぅ〜……」
果南「善子ちゃんと付き合えて、とっても楽しかったよ」
果南「じゃあね」
善子「果南のばかー！ばかなんー！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
果南「と言ってダイビングのライセンスのため留学に行ったはいいものの」
果南「こんなにすぐ取得できるとはね(3日)」
果南「あとは、善子ちゃんとヨリ戻せば完璧かなん」
果南「私から振っちゃったけど大丈夫だよね」
果南「行って帰って2週間くらいしか経ってないし」
果南「さーて愛しのヨハネ様はどうしてるかなっと」
鞠莉「甘いわね」
果南「鞠莉！？」
果南「何がさ」
鞠莉「荒んだ心が癒され、新たな恋が芽吹くには」
鞠莉「充分過ぎる時間よ」
果南「大げさな……たったの2週間だよ？」
鞠莉「でも振ったのよ。あんな優しい子に悲しい思いをさせて」
鞠莉「いいえ果南。もう遅いの」
果南「まさか本当にもう新しい彼女が！？ 浮気じゃん……」
果南「いや、別れてたから浮気ではないか」
果南「こうしちゃいられない、善子ちゃんのところへ行かないと」
鞠莉「ストップ」
果南「わかってるよ……」
鞠莉「残された方の辛さは、あなたはよく理解してるはずでしょ？」
果南「私だって、遊びに行ってたわけじゃないもん」
果南「ちょっと観光くらいはしたけど」
果南「ちゃんと目的は果たして、なるべくすぐ帰ってきたつもり」
鞠莉「じゃあ、善子にそう言いなさい」
鞠莉「あなた次第ね」
果南「別れる時と同じくらい泣いて、怒って」
果南「でもハグしたら安心してまた泣いて」
果南「そういえばさ……あれ？」
果南「鞠莉ー？どこ行っちゃったの？」
果南「おーい」
『……日未明、旅客機がエンジントラブルを起こし、山間部に墜落しました。この事故により、搭乗していた乗客乗員全員が――』