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真姫(28)「アラサーμ's?」
-
〜音ノ木坂学院高校〜
ニシキノセンセー サヨウナラ!
バイバーイ!
マタアイニクルネ!
真姫「はい、さようなら。元気でね」フリフリ
真姫「ふぅ」
ガヤガヤ
真姫(臨時の養護教諭として勤めてしばらくたつけど、ここの卒業式は毎年にぎやかね)チラ
ガヤガヤ
真姫(あれから…高校を卒業してからもう十年か)ハァ
真姫(μ'sとして活動を終えたのも、そのもっと前)
真姫(音ノ木坂に何だかんだ仕事で戻ってこれたのはラッキーだったけれど)
真姫(どうにもOGと言う身分からかいつも無茶振りさせられてるのよね)
真姫(理事長は未だに現役の南理事長だし)
真姫(…ま、退屈はしないんだけどね)
ガヤガヤ
真姫「…」ハア
真姫(忙しくて長い間連絡を取れていないけれど…花陽や凛、それにみんなも元気にしてるのかしら…)
-
教師「あ、西木野先生、お帰りですか?式典の担当お疲れ様でした」ガラ
真姫「ありがとうございます…ええ、はい、そろそろ」
教師「今日でようやくひと段落ですね」ハハ
真姫「おかげさまで…」ハァ
真姫(保健室なんかになんのようかしら…)
教師「…ちなみに聞きましたか?」
真姫「?」
-
教師「どうやらこの音ノ木坂学院もとうとう本年度をもって生徒募集を終了するみたいなんですよね…」ヒソ
真姫「え」
教師「四月に廃校を公表するみたいで、ってことは私らも二年後には職探ししないといけませんよねぇ」ハァ
教師「あ、西木野先生は本業があるから心配ないかっ」ハハ
真姫「…」
真姫「ハァ!?!?廃校!?」ガタ
真姫(き、聞いてないんだけど!?)
教師「!?」ビク
-
教師「ほ、本当に噂も知らなかったんですね?そんなに驚くとは…でもまあ西木野先生はここのOGですもんねえ」
教師「私もこの学校好きなんですけどね。10年ほど前にも廃校の危機はあったらしいから、何とかならないですかねー」ハァ
真姫「そ、そんな…」
真姫「…」
真姫「…」グッ
真姫(なによそれ…っ)
シーン
教師「あ」
教師「そう言えば…本題を忘れてた。西木野先生って昔アイドル活動されてたんですよね?」
真姫「は?…あ、いえ。あの、何でそんなこと」
真姫(て言うか何で知ってるのよ!///)
教師「資料倉庫にあるトロフィーもそうですけど、あそこにある写真で見ましたし。学生も結構知ってる子は知ってますよ!」
教師「と言うかこの学院でもμ'sの話はわりと有名ですからね」
教師「学生時代の先生かわいかったですよ〜」ニコニコ
-
真姫「そ、そうですか…」ハァ
真姫(でも、もうこの学院にアイドル研究部はないし、部室も資料室の一つになっちゃってるのよね)
真姫(にしてもそんな写真が残ってたのね…)
真姫「…」
真姫「で、それがどうかされたんですか?」チラ
教師「あ!そうそう、それでその話をしたのもですね。今度面白そうなイベントが全国放送であるみたいなんですよね」ピラ
真姫「?」
教師「西木野先生これ出てみるとかどうです?学園の知名度のためにもどうですかね?!」クワ
真姫(チラシ?)
真姫「……『元スクールアイドル達よ、集え!ラブライブセカンドシーズン!』…」
真姫(……元スクールアイドルとして活躍していた25歳以上限定のアイドルフェス!?)
真姫(条件としては、25歳以上…それに、過去に本大会ラブライブへ参加したことのあるグループ及びメンバーであること…)
教師「おもしろそうですよね!今朝南理事長に言われたんですよね、西木野先生に聞いてみてほしいって」フフ
真姫「ヴェェ!?」ガタ
真姫(本気で言ってるわけ?さすがはまだまだ現役の理事長であることりのお母さん…)
教師「と言うことで私は帰りますね。あ、エントリーは一ヶ月後までらしいんで!頑張ってください!」
教師「力になれることがあれば言ってくださいね〜」
ガチャ
バタン
-
真姫「…」ポケー
真姫「行っちゃった。な、なんなの…」ハァ
真姫(…いやいや、確かに全国放送だし注目を浴びればそれなりにまたこの学園の知名度もあがるのかもしれないけど……)
真姫(あれから何年経ってると思ってるのよ。今更九人を集められるわけ…)
真姫「…」
-
まきちゃん(28)
-
期待してますよ
-
〜〜
〜音ノ木坂学園 資料室〜
カタ…
ガサ
真姫「…あった」
真姫(ラブライブ優勝のトロフィー…、ラブライブ本選の写真。それからスクールアイドル全員でアキバでライブをした時の集合写真まで)
真姫(あの時は本当にがむしゃらにやっていただけだったけど、間違いなく私の人生で一番輝かしい時間だった)
真姫「この部室だってそうだけど……写真も、懐かしいなんてものじゃないわね」
真姫「キラキラした顔しちゃって…」クス
真姫「はぁ…」
真姫「……」
ガラ
-
真姫「ヴェ⁉︎」
理事長「あら、真姫ちゃん…じゃなかった。今は西木野先生ね」クスリ
理事長「懐かしいでしょう。ちゃーんと全部大事に取っておいたんですよ?」
真姫「お疲れ様です…いえ、音楽科の先生から妙な話を聞いて、それで…ふらっと見に来ただけです」ハァ
理事長「そう。もしかして真姫ちゃ…西木野先生、あの話にのってくれそうなのかしら?」クスクス
真姫「…」
真姫「一応終業してますのから、真姫でいいですケド」
真姫「正直言うと、百歩譲ってそのイベントに出ようとしたところで、今九人全員を集めることは難しいかと…」
理事長「そう?」
真姫「実を言うと絵里達が卒業してから、何だかんだそれぞれ忙しくもあって九人が揃ったことはないんです」
理事長「そうなの?」ヘェ
-
理事長「まあ、ことりも今どこにいるか分からないしね。たしかにねぇ」フゥ
真姫(え、そうなの?)
理事長「…」
理事長「でもね」
理事長「何だかこの間廃校が決まった瞬間、なぜだかあなた達の顔が真っ先に思い浮かんだのよ」ニコ
真姫「…」
理事長「そのタイミングで今回大会が開かれて、おまけに今年から真姫ちゃんが先生として赴任してきてくれたんだから♪」
理事長「運命的なものを感じてしまったのよねぇ〜、ふふふ」
真姫(本気かしらこの人…おもしろがってない?)
-
理事長「ねえ、真姫ちゃんはまだ音楽が好き?」
真姫「…!」
真姫「…」ハァ
理事長「ふふ」
理事長「まあこれは理事長としての提案に過ぎず、無理に気に負う必要はありませんよ」
理事長「……ただ、私もあなた達には思い入れがありますから。久しぶりに九人が揃って学院のためにって、楽しそうにしているところが最後に見られたら…」
理事長「…たとえ廃校になったとしても、私も思い残すことはないのかもしれないわね」ニコリ
真姫「う…」
真姫(大学病院で腐ってた私に、ここの臨時職員として働かないかと声をかけてくれたのは何を隠そう南理事長だったのよね…)
真姫(そんなこと言われたりしたら…っ)
理事長「じゃあ、お疲れ様。真姫ちゃん」
ガラ
-
バタン
───私、西木野さんの歌声、大好きなんだ♪
真姫(穂乃果…)
───特に理由なんて必要ない。やりたいからやってみる。本当にやりたいことって、そんな感じに始まるんやない?
真姫「…」
真姫「…っ仕方ないわね」
〜〜〜〜
-
名作の予感
-
期待大
-
〜都内 某所〜
ガヤガヤ
真姫(……待ち合わせ、18時よね?)チラ
真姫「十分経ったけど…本当に来るのかしら…」ハァ
ダッダッダッダ
真姫「あ」
凛「まきちゃ〜ん!!」ガッ
凛「ひっさしぶりにゃ〜!!」ダキッ
ガッ
ザワザワ
真姫「ヴェェ…///」ヨロ
真姫「凛!こんな街中で抱きついてこないでよっ!」
凛「ええ〜?だって何年ぶり?一年以上ぶりだよねぇ!?」ニコニコ
凛「しかも真姫ちゃんから連絡くれるなんて嬉しいにゃ〜」
-
真姫「ま、まあね」ハァ
真姫(凛はμ'sの中でも一番連絡を取り合ってたし、そこまで久しぶりって感じもないけど…)
真姫(色々あって唯一知ってた連絡先が凛で…μ'sのみんなを集めたいって言ったら速攻で返事をくれたのよね…さすがだわ)
真姫「まあいいわ。そ、それより花陽は?」
凛「…かよちん、今日も残業で来られないってー」
真姫「も、ってことは残業続いてるの?」
凛「うん、まあそれはお店で話すよ。お腹もすいたし!とりあえずお目当てのお店に行っくにゃー!」グイ
真姫「ヴェェ…ヒッパラナイデ!」
〜〜
-
?「μ'sは何も残さなかった」
そんな世界はなかったんよ
-
いらっしゃいませー
ガラ
真姫「…」チラ
真姫(ここは、焼肉屋…?)
凛「さ〜ついたよ真姫ちゃん♪」
凛「凛も来るの久しぶりだなあ。開店当初以来かもしれないにゃ」
真姫「なに?常連なの?って言うか焼肉って…」
真姫「こじんまりした店ね…隠れ家的な…」
凛「だってー!真姫ちゃんがμ's集めたいって言うから!凛だって全員のこと把握してるわけじゃないんだよー?」ムス
真姫「え?どういうこと?」
-
「いらっしゃいませ♪」ヒョコ
凛「あ!」
真姫「……ヴェェ!?!?」
凛「希ちゃ〜ん!ひっさしぶりだにゃ〜♡」
真姫(の、希!?!?)ギョ
希「うわ〜凛ちゃんに…もしかして、真姫ちゃん!?」
希「ええー!!うれしいなあ〜♡真姫ちゃん会いに来てくれたん?!」ギュッゥ
真姫「く、くるしい…」ギギギ
真姫(相変わらずの胸…!)
凛「あはは!よかったね〜真姫ちゃん」ニコ
-
希「はあ…びっくりした。にしても急やねえ。言うてくれたらよかったのに」
凛「会うことになったのも急だったんだぁ。真姫ちゃんがいきなり電話よこしてきたんだよ?」
希「そうなん?」
真姫「まあ、その。ね」
希「ん。まあまあとりあえずテーブル空いてるから座って座って♡ 今日お客さん少なくて暇やったんよねぇ」ササ
凛「ほんとだねえ」アハハ
凛「開店当初はすっごい混んでたのにね!」
真姫「の、希は…ここで、その働いてるの?」
希「うん、まあゆる〜くね。パートやし土日はシフト入ってないしな♡」
希「あ、ほんでもおちおちサボってたら雷落ちそやし…とりあえず二人は飲み物でも決めといてー♪」フフ
テクテクテク
-
凛「真姫ちゃん」コソ
凛「希ちゃん、株で相当稼いでるらしいにゃ。ここでは適当に息抜き程度に働いてるんだと思うよ」ヒソリ
真姫「え、そうなの…」
真姫(さすが希…)
真姫「にしても凛はよく知ってたわね。希がここで働いてるってことを」
凛「うーん」
凛「と言うか、大学院とかお医者さんの研修医の生活で真姫ちゃんがみんなと離れ過ぎてただけだと思うよ?」ハァ
凛「真姫ちゃんSNSとかもぜーんぜんやってないし!」
真姫「う。そう言うのはやらないのよ…私は」
真姫(そう言われると痛いわね…)ウウ
凛「それに、このお店がそもそも誰のお店か知らないでしょ」ニヤ
-
ピシッ
真姫「なにこれ、割り箸?」ジッ
真姫(焼肉居酒屋…YAZAWA?)
真姫「…」
真姫(ヤザワ……って。まさか)
テクテクテク…
「はい。生ふたつおまたせ」ガンッ
凛「あ〜!!!」
真姫「!!」ガタ
-
真姫「にこちゃん!?」ヴェェ
にこ「なーにやってんのよ。あんた達」フゥ
にこ「て言うか真姫ちゃんは生きてたのね」クス
真姫「に……にこちゃんがなんで!?」
真姫(ヤザワってそういうこと!?)
凛「にこ店長お疲れ様ですにゃ〜」ニコニコ
凛「あー!凛たちまだ飲み物決めてなかったのに!」ブー
にこ「どーせ凛はビールでしょ?もうすぐ樽交換っぽいから真姫ちゃんもビールでいいでしょ」
真姫「な、なんで?」
にこ「なにが」
真姫「なんでにこちゃんが…」
-
凛「ほら、真姫ちゃんは全然興味なかったかもしれないけど、にこちゃんアイドルでそれなりに有名になってたんだよね」
にこ「それなりは余計よ!スーパーアイドルだったっつーの!」クワ
凛「で、引退後によくある芸能人の飲食店経営ってやつをやってるんだにゃ〜」
凛(にこちゃんのアイドルグループ、人気絶頂の時に解散になったから。そのタイミングでにこちゃんも辞めちゃったんだよね)
凛(あんまりそのことについては聞いたことないし、よく知らないけど)
真姫「そ、そうなの…」
真姫(確かにアイドルになりたがってたのは知ってたけど…もう引退してたのね)
にこ「……」
にこ「ま、アイドルはやりきったしね。第二の人生ってやつよ」フン
にこ「ファンのみんなも会いに来てくれるし、焼肉界での〜スーパーアイドルにこにー♡を目指そうってわけ♡」ニコッ
真姫「…」
凛「…もー三十なんだからそれやめるにゃ」ハァ
にこ「ぬぁんでよっ!!いいでしょ別に!」
凛「あははっ。この感じ懐かしいにゃ〜」
-
真姫「…」
真姫「ふふ」クス
真姫(まさかこんなに早くみんなと会えるだなんて…)
真姫(動いてみれば、案外簡単な話だったのかしら)
〜
-
〜焼肉居酒屋YAZAWA 閉店後〜
真姫「──と、言うわけなのよ」
凛「ええー!?」
希「へぇ〜」フフ
希「なんか意外やね。真姫ちゃんがこんな突拍子もないことを始めようって、一番に動き始めるの」
凛「そうそう!凛も廃校よりもそこが一番意外だったにゃ〜」
真姫「べ、別に…」クルクル
-
真姫(まあ、理事長にあんな風に言われたってこともあるし)
真姫「廃校を何とかしたって言う実例がないわけじゃないし」
真姫「私は現役で音ノ木坂にいる人間だから、他人事でもないのよ」ハァ
希「でも、真姫ちゃんの本業は大学病院の先生やん?」
希「今の保健室の先生は臨時やし、困ることはないんやない?」
真姫「…」
凛「真姫ちゃんはね、意外とこう見えて音ノ木坂が大好きなんだよね〜」ニコニコ
真姫「意外とって何よ//」
真姫「…」
-
真姫(私があの頃に救われたのは間違いなくμ'sに、音ノ木坂に出会えたおかげ)
真姫(少しくらい恩返しをしてもバチは当たらないと思うし、なにより)
真姫「また、九人でって。もしそんなことが出来たらって少し思っただけよ……」
凛「ふふふふふ♪」ジーッ
希「ふふ。そっかそうやったね〜」
真姫「ま、ダメ元だし、実際九人が集められるかも分からないけどね」
凛「凛は楽しそうだし、大賛成だにゃ!」パッ
-
希「うーん…難しいとは思うけど」
希「面白そうやし、うちも出来る限り参加するよ」ヘラリ
希(でも…今の九人を集めなきゃいけないんよね)
希(そこが一番の難関やねぇ)フム
希(はて、どーしたもんかな)
にこ「…」ガラ
にこ「何となく話は聞いてたけど」
凛「あ、お疲れ様。にこちゃん」
-
にこ「九人を今から集めるってのが無理あるでしょ」
にこ「にこもその大会は知ってるけど、三ヶ月後なんでしょ?」
真姫「知ってたの?」キョトン
にこ「…まーね。大会の発表があった時は話題になったからね」
にこ「真姫のことだし、ここにいない他のメンバーと連絡なんて取り合ってないんでしょ?」
真姫「…」ギク
にこ「図星ね」ハァ
-
凛「…凛も、かよちんと真姫ちゃん。それからこのお店のことくらいしか知らないんだよね」
凛「それにかよちんは……今超ブラックに勤めてるから、参加できるかどうか…」ハァ
希「そうなんや…」
希「うちもそうやね。連絡と言えばにこっちと……」
真姫「?」
希「あ、海未ちゃんかな」
真姫「海未?」
真姫(てっきり絵里かと思ったけど)
凛「え〜そうなの!?」
希「海未ちゃん、今弁護士さんしてるんよ。前ちょーっと色々あって、たまたま再会したんよ」フフ
真姫(色々って、相変わらず希は何してるのかよく分からないわね…)
凛「へぇ〜さすがだにゃあ」
にこ「家は結局継がなかったっぽいわね」
希「うん。そこは色々あったみたい」ハハ…
-
真姫「え、じゃあ海未と連絡が取れるの?」
希「取れるよ。海未ちゃんもめっちゃ忙しそうやから、アポ取るのは大変そうやけど…」
希「…真姫ちゃん頑張れ♡」ニコ
真姫「えっ」ギョ
真姫(協力してくれる感じではないのね…)ハァ
希「うちはできる限り別のメンバーのあてをつけとくから、ね?にこっち」
にこ「…」
にこ「はあ。にこは知らないからね」
希「でも、真姫ちゃんがこんな健気なこと頑張ろうとしてるんやし」
希「…うちもにこっちのアイドル姿、久しぶりに見てみたいなー♪」
にこ「…」ジロ
凛「まあにこちゃんはぜーったい参加してくれるよねっ!」ギュッ
-
にこ「こ、こら抱きつかない!ったく、そう言うのは九人集められてから言いなさいよねー!」
にこ「これでも元人気スーパーアイドルなのよ!?」
ワイワイ
-
また書きますつづく
-
おつ!
-
めっちゃ面白い
-
真姫ちゃん誕生日に投下とはこの1、できるっ!
穂乃果がシンガーになってるか気になる
As Time Gose By〜
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何か連絡取り合ってない設定が寂しいな
-
面白い
-
おう朝だぞ続きはよ
-
名作の予感
-
〜
凛「はあ〜焼肉美味しかったね!真姫ちゃん」
真姫「ええ」
真姫(結局、海未の勤め先と連絡先を教えてもらったわけだけど)
真姫(何だか、思ったより情報が集まらなかったわね…)
凛「真姫ちゃん?」チラ
真姫「みんな大人だし当たり前のことだけど、にこちゃんも希も大賛成って感じではなかったから」ハァ
凛「…そうだねえ」
-
真姫「て言うかあのふたり、絵里とはもう連絡取ってないのかしら」
凛「どうなんだろ?そういえば、一回も話題に出なかったね?」ウーン
凛「凛も絵里ちゃんなんてもう何年も会ってないにゃ〜」
真姫(それに…なにより、穂乃果はどうしてるのかしら)
真姫「希が言ってたけど、穂乃果は今穂むらにいないんでしょ?」
凛「みたいだにゃ。凛も穂乃果ちゃんが大学卒業後に海外に飛び出して行ったことしか知らないよ」
真姫「海外…か」
真姫「はあ。何か面倒なことを自分からやっちゃってる気がしてきた…」
凛「…」チラ
-
ピタ
凛「真姫ちゃん!」ガシッ
真姫「ヴェ、…なによ」
凛「凛達はさ、μ'sの時一年生だったよね」
真姫「…?」
凛「何か提案してくれたり、グループをまとめたり、引率してくれるのはいっつも三年生か二年生だった」
凛「自分が上の学年になった時とか、思ったんだ。今だってそうだけど……本当にあの時色んなことをお世話になってばかりだったなあって」
-
凛「当たり前みたいに甘えてたけど、大好きなひとたちにもらってばっかりだったから」
真姫(……凛)
凛「まあ真姫ちゃんは作曲してたけどね?」アハハ
凛「でも!真姫ちゃんの話を聞いて、凛凄くいいなって思ったの」ガッ
真姫「…」
凛「今日まで能天気に過ごしてたから偉そうなことはいえないけど、凛も音ノ木のために何かしたい…!」
凛「真姫ちゃん!」
-
真姫「…ふふ」
凛「きっと、離れててもずっとμ'sはμ'sだよ!それにまたあの九人で何かやれたら、それってすっごい奇跡だと思うにゃ」ニコリ
凛「かよちんにも連絡するし、凛達からとりあえず頑張ってみようよ!」ピョン
凛「集まればあとはなんとかなるよ!だから、ね!真姫ちゃん。指切り」ニコ
真姫「…」
真姫「そうね」
凛「えへへ」
真姫「…」
-
真姫「あの時振り回された分、私たちでみんなを振り回すってのもありかもしれないわね?」
凛「うんうん!あ、凛も仕事がない日は全力で協力するよ?」
凛(凛もひっばりだこのスポーツトレーナーをしてるくらいだから、忙しいはずなのにね…)
真姫(私も、まあそうね。今は大学病院の方は休職中だし、何とかなるのかしら)
真姫(まずは、海未ね)グッ
凛「よぉし!まずは景気付けに締めのラーメンにゃ!」バッ
真姫「はぁ!?」ギョ
真姫「ちょ、引っ張らないでってば!」
真姫「私たちもうアラサーなのよー!?!?」ヴェェ
ーーー
ーー
-
希「やーほんまに久しぶりやったね〜、あの二人と会えるなんて」グビ
にこ「そうね」
にこ「…て言うか希、あんた本気でやるつもり?」
にこ「海未まで紹介して…」
希「うーん、でもあの真姫ちゃんが何年かぶりに姿を現して、ほんでわざわざあんなこと言ってきてるわけやから」
希「かわいいやん?面倒みたげたくなるやん♡」
希(顔つきも冗談言ってる感じには見えへんかったしなあ)
-
希(それに…)
希「いいキッカケになるんやないかなって思ったし」ニコ
にこ「…」
にこ「なんのよ…」ハァ
にこ(おせっかいなんだから…)
希「アイドルはいくつになってもアイドルやん?」ニコ
にこ「ふん……当たり前でしょ」
にこ「別ににこは立場や場所なんて関係なく常に宇宙ナンバーワンアイドルなんだから」ドャ
希「ふふ、分かってるって。…でも、やっぱりこんな機会滅多にないやん?」グビ
-
希(不思議やなぁ…)
希(タロットなんてもう触れなくなったけど、不思議と何かが動き出しそうな予感がしてる)
希(穂乃果ちゃんとは別の原動力…真姫ちゃんはあの頃も今も、動き出す力をくれる女神サマなんかな?)クス
にこ「なーににやついてんのよ」
にこ「ま、にこは店が忙しいから、悪いけど話が本決まりになるまでは何もしないからね」
希「言うて最近お店も低調気味やん?」グビ
にこ「…聞こえなーい」グッ
希「まあ、今回もしにこっちがあのイベントにでたら、このお店の宣伝にもなるかもよ?♡」フフ
-
にこ(それはたしかにそうなのよねえ…)
にこ「ま、今のところは様子見ねー」
希「ふふ」
にこ「それより、あんたも必要なシフトはちゃんと入りなさいよ?!」
希「そやねぇ。まかない食べたいしそこは頑張るって♪」ニコ
にこ「たのむわよー」ハァ
にこ(…ったく)
〜
-
期待してるわよ
-
〜某法律事務所〜
ガチャ
海未「では、また連絡いたします。お気をつけて」ペコ
海未「…」
海未(はあ、依頼が立て続けで今日は忙しいですね)
絵里(絵里の案件もまだ片付いていないと言うのに…)ハァ
ピピピピ…
海未「着信?」
海未(知らない番号…でもフリーダイヤルではないようです)
ピッ
海未「はい」
『あ、出た。海未?』
-
海未「!?」ビク
海未(だ、誰でしょう…私の名前を言っていますが)
海未(それにしても…どこか聞き覚えのある声)
真姫『海未?…私よ私っ』
海未「……もしかして」
海未(いえ、近年詐欺も流行していますしっ)ハッ
海未「どちら様でしょうか?私、お金を貸す子どもや孫はおりませんが」
真姫(何言ってるのかしらこの人…)
真姫『だからっ、私!にしきの、まき!』
真姫『μ'sの!』
海未「え!」ハッ
海未「ま、真姫…!?」ガタ
-
真姫『まさか忘れたとか言わないでしょうね…』
海未「ち、ちがいます!覚えているに決まってるじゃないですか!しかし、本当にあの真姫なんですか?」
海未「何年ぶりでしょうか…驚きました」
真姫『久しぶり』
海未「久しぶりではないです!あなたは大学へ進学してから全然みんなと連絡を取らなくなりましたね?全く白状ものです…!心配してたんですよ?大体…」クドクド
真姫『うっ』
真姫(すごい喋るじゃない…)
-
真姫『わ、悪かったわよ。違うのよ、本当に気がおかしくなりそうなくらい勉強しなくちゃいけなくて…時間なくて』
真姫『スマホ捨てた時期あったから』
海未「……」
海未「そうでしたか…まあ、いいです。確かに医師になると言うからには相当な努力が必要だったかと思いますし」
真姫『ま、まあ余裕だったけどね?』クルクル
海未「すみません。色々言ってしまいましたが、…元気そうですね?」クス
海未「なによりです」ニコ
真姫「…海未もね」
-
真姫(ていうか、弁護士になるのも相当大変だったと思うんだけど…)
真姫(事務所にかけたけど、全然海未に取り合ってもらえなさそうだったから個人の番号にかけたのよね)
真姫(向こう三年は予約待ちって相当人気よね…)
海未「真姫?」
真姫『まあいいわ。それより、海未ちゃんに話したいことがあって、それで希に個人的な連絡先聞いたのよ』
海未「なるほど。やっぱり希ですか」
海未(……厄介ごとでなければいいのですが)
-
真姫『まあ詳しい話はまたするつもりだけど。とりあえずね、音ノ木坂が廃校になるのよ』
海未「!」
海未(音ノ木が…)
海未「そうでしたか…」シュン
海未「しかし、真姫がなぜそんなことを知っているのですか?」
真姫『私、今臨時で音ノ木坂の養護教諭をやっているのよ』
海未「え、そうだったんですか!」
海未(意外ですね…)
海未(総合病院を継ぐものかとばかりに思ってましたが)
-
真姫『あーちょっと私もお昼休み抜けてきてるから、長くは話せないんだけど』
真姫『ようは廃校を阻止するために、μ's九人を集めてるのよ』
海未「……!?」
海未「ど、どういうことですか?ま、真姫が?」アセ
真姫『まあ、その件でね。忙しいとは思うんだけど、海未は今日か近々で会う時間ある…?』
海未「直接ですか?今日は、そうですね…すみません。難しいです」
海未「ですが遅くなっても構わないなら、近々時間はつくれるかと」
海未(真姫から連絡なんて珍しいなんてものじゃありませんし…)
海未(それに、九人を集めるだなんて……)
-
真姫『よかった。じゃあ、私の番号伝えておくから連絡してくれる?』
海未(何だか展開が急ですが…真姫は何かあったのでしょうか)
海未「それはもちろんかまいませんが…」
海未(あり得ないとは思いますが)
海未(真姫がこんな急に……。何か悪事に巻き込まれていたり、よもや加担していたりだなんてことは…)
海未「真姫」
真姫『うん?』
海未「……いえ、何でもありません。久しぶりに連絡をくれて嬉しいです」ニコ
海未(……さすがに話をする前から大事な後輩を疑えません)
真姫『…な、なによそれ///』
-
真姫『今μ'sのメンバーそれぞれに連絡をとってるのよね』
海未(μ'sのメンバーに…)
真姫『海未は穂乃果やことり達他のメンバーと連絡取ってる?』
海未「…」
海未「真姫」ハァ
海未「申し訳ないのですが、次の案件が入っているので…」
真姫『あ…そう。ごめん』
海未「詳しい話は今度会ってからと言うことでも良いですか?」
真姫(…?)
〜〜
-
〜〜
数日後
〜焼肉居酒屋 YAZAWA〜
凛「かよち〜ん!お疲れ様!」カチン
花陽「あ…お疲れ様!凛ちゃん!」カチン
真姫「お疲れ様」カチン
スタスタ
にこ「花陽、あんたとりあえず今の会社辞めなさい」ギロ
にこ「もう二時過ぎよ?この時間に帰宅してるのはおかしいわ」ハァ
花陽「あはは…そう、だよねぇ…」
真姫(本当、何時だと思ってるのよ…明日休
-
凛「そうだよ?かよちん、このままじゃ倒れちゃうにゃー…」
花陽「そうだよね…」
にこ「…」
花陽「そ、それより真姫ちゃんのその話、驚いたなあ」
花陽「私も何か出来ればとは思うんだけど…」グビ
真姫「…」
凛「かよちん大丈夫?」
凛(かよちん、…いっつもこんな感じ)
凛(最近はマシになってきたって言うけど、残業が当たり前になってるからなあ)
凛(凛知ってるよ?本当はかよちん、今の会社員の仕事…本当にやりがいのある仕事じゃないって)
-
花陽「でも、真姫ちゃんがそんな風に動いてるんだよね…」
花陽「協力したいなあ…でも、うーん、どうかなあ。お休みがわからなくて…」シュン
真姫「休み、難しいのね」
花陽「えへへ…」
にこ「はあ?大丈夫なの?…主にあんたが!」
花陽「うう…」
凛「…」ハァ
凛(どうしたらいいんだろ…)
-
ガラ
希「はいっ!特上カルビと特盛ライスおまたせ〜♡」ドン
凛「わ!」
花陽「ら、ライス!」ハッ
にこ「って!あんた何してんのよ!」クワ
真姫(肉が凄い…山盛り.)
希「まあまあ、花陽ちゃんが久しぶりに来てくれたんやしサービスくらいええやん♪」
にこ「あんたこの店潰す気?」ジロ
希「大丈夫やって♪日頃うちが飲んでお金落としてるやん」ニコ
花陽「あ、ありがとうございます!」ウウ
凛「わーい!」
にこ「…」
にこ「味わってたべなさいよ!!!」クワ
ワイワイ
-
にこ(ったく、希はこの後輩ズに甘いのよね)
にこ(って…)
にこ(私もか…)ハァ
にこ(こんなことをしてると嫌でも学生時代のμ'sのあの頃を思い出すわねー…)
希「…」カタ
希「真姫ちゃんの進捗はどない?」
真姫「…」
凛「うんうん」モグモグ
凛「海未ちゃんには連絡取れたんだよね?アポは中々取れないらしいけどね〜」
にこ「…他は?」
真姫「あのねえ。あれからそんなに日にちは経ってないんだから。当てはなし…」
-
凛「ねえねえ」
凛「それよりにこちゃん達、絵里ちゃんどうしてるか知らないの?」
にこ「…」
希「…」チラ
希「えりちなあ。うちも中々連絡取れてなくて」
真姫「…」
花陽(え?そうなんだ…)
花陽「た、たしか。雑記編集の仕事をしてるんですよね?有名なところだし、それは花陽も知ってます…」
凛「そうなんだ?」
真姫「…へえ」
-
花陽「う、うん」
花陽(有名なあの雑誌…でも、あの雑誌は…)
にこ「…はあ、にこは先に上るわね」ガタ
ガチャ
希「お疲れさん」ニコ
スタスタスタ
真姫(…なに、あれ)
真姫(にこちゃんが分かりやすすぎるのよね。ここまできたら…)
-
真姫「ねえ!聞くけど」
真姫「絵里とは、連絡とってないの?」グッ
希「…うーん」
希「社会人になってから、色々あってね」ハハ
凛「…そ、そーなんだ」
真姫「連絡は取ってないの?」
希「うーん。そやね、最近は全然」
真姫「…」
真姫(…またこの希の隠す感じ…)ハァ
真姫(昔っからそうだったけど…本当面倒くさい)
-
真姫「のぞ…」
希「真姫ちゃん」
真姫「?」
希「んー…うちじゃ動かせへんかったんよ。何にも」グビ
花陽「…」
希「だから…そやね。今回真姫ちゃんが面白そうなことをしようとしてて」
希「それにうちも協力させてもらえるなら、ついでに一緒に動かして欲しいんよね」ニコ
希「ごめんね。先輩やのに」
真姫「…希」
凛「…」
花陽(希ちゃん…)
凛「…ま、まあ、何年も経ってるから、色々あるのは当然にゃ!」
凛「でも、希ちゃん?」グッ
希「うん?」
凛「凛達もうあの頃の一年生じゃないんだよ?色々とにこちゃんも希ちゃんは隠しすぎにゃ!!」バッ
真姫「まあ…そうね」
-
真姫「それはさすがに凛の言う通りよ」
真姫「あなた達、面倒くさすぎなのよ」クス
希「あらら…」
希「言われてしもたね」アハハ
真姫「…」
真姫(絵里と連絡取ってないってことはわかったわ…厄介そうね…)ハァ
〜
-
数日後
〜新学期 保健室〜
生徒「先生?先生ってアイドルしてたんでしょ」
真姫「…」
真姫「してないわよ?」ニコ
生徒「うそだよ!私みたよ?資料室の写真!私スクールアイドル大好きだもん」フン
真姫「…」
生徒「先生、すっごくキラキラしてたよ!…あ、まあ、今もしてるけど!」アハハ
真姫「ちょっと」ジロ
生徒「えへへ。でもね、先生が臨時なのすっごい嫌なんだ〜」
-
真姫「え?」
生徒「ずっといて欲しいから!しかも音ノ木坂も廃校とか言ってるし…」
真姫「…」
生徒「嫌だなあ」シュン
真姫「…」
真姫(まあ、たしかにね。この子は一年生だから、後輩のいない未来の学生生活だなんて)
真姫(私だって、μ'sがなかったらそうなってたのよね…)
生徒「は〜!先生私が卒業するまでずっといてね!」
真姫「あのね。あなた、元気なら授業戻りなさいよ…」ハァ
生徒「た、体調はわるいんです〜」アセ
-
真姫「私のこと暇人だと思ってるでしょう」クス
生徒「えへへ。そんなことないけど、でも、学校に来たいなって思うのも西木野先生がいるってのも大きいよ」
生徒「スクールアイドルの話聞けるし」ニコ
真姫「…」
真姫(今うちの学院にはないからね、アイドル研究部は)
真姫「ばかね。あなたが寝ている間に来てくれた友達が悲しむわよ?」
生徒「…え?ほんと?来てくれたの?」
真姫「ええ。まあだから、次の授業には出なさいね」フフ
生徒「…」
-
生徒「うん」コク
真姫(保健室の先生って、思っていたよりも時間がないのよね)
真姫(終業まで生徒の様子を見た後はお便りの資料を書いて、各担任に生徒の連携をしたりして…)
真姫(たまに保護者の相手をしたり)ハァ
ガラ
理事長「真姫ちゃん」
真姫「ヴェェ」ビク
理事長「その後、どう?」ニコ
-
真姫(びっくりした…)
真姫「その後って…もしかしてあのイベントのことですか?」ハァ
理事長「もちろん」ニコ
真姫「…」
真姫「とりあえず知っている面々に連絡を取ることは出来ましたけど」
真姫「中々どうも…難しいです」
理事長「そう。」
真姫(え、何か定期的に偵察に来るわけ?理事長)
理事長「今年も始まったばかりだけど…保健室の先生があまりにも評判がいいから」
理事長「嬉しくなって見に来ただけよ」クス
真姫「は、はあ」
-
理事長「生徒や親御様からの評判がいいのよ真姫ちゃん?それはそうと、ああ。ことりとの連絡はついた?」
真姫(ことり…)
真姫(まだ連絡のついてない一人ね…)
真姫「いえ…」
理事長「…がんばってね。私も忙しくてあまり連絡は取れていないのだけど…」
理事長「一時期は穂乃果ちゃんのように、海外をあちこち好きに行き来してたみたいだけど…ことりはもう日本に帰ってきてるみたいだから」
真姫「そうなんですか!」ハッ
理事長「…ふふ」
理事長「あてがついたら、私にも連絡するよう伝えてね…」
真姫「あ、はい」
-
理事長「たのしみね」ニコ
理事長「さて、じゃあ今日もお疲れ様。真姫ちゃん」カタ
真姫「あっ、はい。お疲れ様です」ペコ
ガラ
バタン
真姫(な、何だったのかしら)
真姫(思ったより本気で理事長も期待してるのかしら…)
真姫(面白がってるよう見えるけど…)ハァ
〜〜
-
また書きますつづく
-
めっちゃ面白い…
続き楽しみにしてます!
-
続きが気になる!
-
結構謎が多いなー
続きが楽しみ
-
真姫『ま、まあ余裕だったけどね?』クルクル
草
-
まきちゃん
-
〜真姫宅〜
凛「三人でお泊まり嬉しいにゃ〜♡」
凛「ねえねえ!真姫ちゃん、宅配早く頼もうよ!何食べる!?」
真姫「あーもう、騒がしいわね。何でもいいわよ」
花陽「わ、私はやっぱり…米ものがいいなぁ…」エヘヘ
花陽「それにしても真姫ちゃん家広いねぇ…さすがお医者さま…」キョロ
凛「ね!ソファなんてフッカフカにゃあ」
真姫(二人ともくつろぎすぎでしょ…)
真姫(ま、まあ久しぶりにこう言うのも…賑やかで悪くないわね)
-
真姫「でも食べたら例の件相談するんだからね?」
凛「うん!じゃあとりあえずお寿司でいっか!真姫ちゃんもかよちんもそれでいーい?」ポチポチ
花陽「うん!!」パァァ
真姫(凄い笑顔…)
真姫「それにしても花陽。今日は仕事、夕方には終わったのね?」
花陽「うん。まあ、本当は午後休だったから遅いくらいなんだけどね…」アハハ…
真姫「…そ、そう」
真姫(花陽はYouTubeのようなネット上で活動するタレントがいる事務所で、制作やら進行に携わっているらしいけど)
真姫(詳しく話を聞いても、そう言うのに疎い私からすると内容についてはさっぱり分からなかったのよね…)
-
凛「ネットのエンタメ業界は大変だよねぇ。まだまだこれからの市場だし…」
凛「だからってかよちんがここまで身を削る必要はないと思うけどなあ」
花陽「そうだねえ…」
花陽「私の会社はまだ全然小さな事務所だし、頑張り時と言うかみんなそんな感じだから」
花陽「…でもね、最近私今の仕事をがんばりたいって思い始めてるんだ」ニコ
凛「そ、そうなの?」
真姫「…!」
花陽「なんて言うか…真姫ちゃんが一から頑張って九人を集めたり、学校のためにって忙しい中動いてるのを見てたら」
花陽「最初は何がやりたくて入ったんだっけ?って思い出して…がんばりたくなってきたんだ…えへ」
凛「そっか…!」
真姫「…///」
-
花陽「それにやっぱり私はアイドルだったり、パフォーマンスする人たちを応援したり支えたりすることが好きなのかも…」
真姫「そう」クス
真姫「でも、身体を壊したら意味ないんだからね?」
花陽「う、うん!でも真姫ちゃん、心配してくれてありがとう」
凛「まあかよちん、いざとなれば真姫ちゃんに診てもらおう?」ニコ
花陽「そうだね」クス
真姫「何言ってるのよ…///」
真姫「あ、」
真姫「そう言えば、にこちゃんってそんなに有名だったの?なんで解散になったの?」
花陽「え、真姫ちゃん知らないの?」アセ
-
凛「凛もそんなに知らないにゃ」
花陽「にこちゃんは有名だったよ!…アイドル業界では特に」
花陽「地上波にも出始めていたから、グループはこれからって感じだったし」
花陽「グループや事務所含めて、本当に勢いがあったんだけど…あの事件があって」
凛「かよちん流石にくわしすぎにゃ…」
真姫「ねえ、それ」
真姫「今の希達の状況にもしかして関係してる?」グッ
花陽「う、うん。もしかしたら…」
シーン
-
花陽「うーん、私の知ってることを話すね」ハァ…
花陽「にこちゃん、知名度があがってきてタレントとしてもこれからって時だったんだけど」
真姫「…」
凛「そんな時ににこちゃんのいたグループが解散になったんだよね」
花陽「…」
花陽「…ある日。週刊誌で、勢いが凄かったそのグループの事務所のとんでもない不祥事が明るみになったんだよね…」
真姫(!)
花陽「本当に世の中も青天の霹靂だったんだよ。好感度の良い成り上がりの事務所だったし」
花陽「パワハラ、セクハラ…脱税に枕営業だとか、具体的な問題が週刊誌を皮切りにいくつもいくつも…あとからでてきて」
花陽(まあ、元々その事務所は噂ではとんでもなく黒かったんだけど)
真姫「…!」
-
凛「そ、そうだったんだ」
花陽「それが。その、始まりが絵里ちゃんの出版社の週刊誌の記事で……絵里ちゃんが当時いた編集の部署」
花陽「絵里ちゃん、元々不定期でアイドルの応援記事書いてたし、他にも色々記事を書いてたから。」
花陽「そんな時にスキャンダル記事が表紙を飾るくらいに大きく巻頭カラーで…」
花陽「だから、もしかしたら矢面が勢いのある絵里ちゃんに立ったんじゃないかな」
花陽「まあ、それでその事務所にあるグループはすべて解散に追い込まれたの。にこちゃんのグループ含めて。」
花陽「にこちゃんは独立もできたと思うけど…多分そのあとすぐにアイドルをやめたんだよ」
花陽(長らく息のある人気タレントになれそうなくらい知名度あったし、辞める必要はなかったんだけど)
花陽「って言うところは…うん。花陽がしってることだよ」
真姫「…」
真姫「なるほどね」
-
凛「絵里ちゃんがその記事をかいたの?まさかにこちゃんのグループを知らないはずないよね」
花陽「どうだろう?記事はきっと、違う人だよ。でもまあその事務所の黒い話は本当に有名だったし……時間の問題だったよ」
花陽「当時だけど…文字の感じから…絵里ちゃんではないと私は思ってるよ。絵里ちゃん、あの頃のメインは政治系のところが多かったし」
花陽「そもそも、よくあの週刊誌を読んでた私からしたら絵里ちゃんはこんなスキャンダルな記事を好んで書いてる節はなかったから」
花陽「私は…個人的には絵里ちゃんは関係ないと思ってるけど…どうだろう」
花陽(にこちゃんや希ちゃんがあの記事を絵里ちゃん個人の意図によるものだと誤解してるとは…思えないけど。分からないよ)
花陽(結局これは私の妄想かもしれないし…希ちゃん達がまさかこんな疎遠になってるとも思ってなかったから)
真姫「事実はわからないとして」
真姫「絵里が、にこのグループの件を書いたのかもしれないってことよね。それで、にこちゃんが絵里の名前を出しただけであんな感じになってるってことね」
真姫(あれだけ仲がよかったくせに…)
-
真姫「今あの人たちが疎遠の理由…きっと、それなのね」ハァ
真姫「…」グッ
真姫「数年前とは言え。ごちゃごちゃしてるのね」
真姫(今のにこちゃんを見てると、うらみつらみは無さそうだけど…)
凛「絵里ちゃんが意図的にその記事を書いたかどうかは、結局絵里ちゃんしかわからないしね」ウーン
花陽「…」
花陽(違うと思うんだけどなあ)
真姫「まあ、μ's九人を集めるには…そこがキーポイントになりそうね」
-
真姫「絵里がゴシップを好むとも思えないけど、ただ正義感の強いあの人からすると、微妙ね」
凛「うん…希ちゃんはどういう立場なんだろう」
凛「多分にこちゃんと絵里ちゃんがごちゃごちゃしたら、いの一番になんとかしようとしそうだけど」
凛「……動けなかったって、そう言うことなのかな」
凛「仲違いしてる親友二人の間で…過ごしてたのかな」
真姫「…」
花陽「でも、にこちゃんがそんなことだけでアイドル活動を引退したとは思えないから」
-
花陽「希ちゃんはともかく。にこちゃんに聞いてみるのはありかもしれないね?」
凛「希ちゃんは話を逸らすのがうまいもんねえ」ハァ
凛「絵里ちゃんの話題、できなかったもんね?」
花陽「うん…」
花陽「結局私たちは予測で話してるけど…何があったのか事実は分からないし」
真姫「…そこを解決する必要があるわけね」
真姫(あの三人に対して解決、だなんてだいそれたことが出来るのかはわからないけど)
真姫「希はなんで隠してるのかしら?」
凛「当然そのことを知ってるよね」
真姫(昔からそう。希はいつも中立にいるとか、見守るとかいいながら…誰かのためだけに動いて…自分のことで本当に迷った時は)
真姫(手を止めて運とか、『奇跡』とか、流れに身をまかすのよね…)
真姫「私たちで…ちょっと、面倒な感じで踏み込んでみましょうか」グッ
-
〜
〜某繁華街〜
ザワザワ
海未「…今回の裁判はアッサリ終わりましたね」
絵里「そうね。本当に迷惑かけるわね。ありがとう海未」
海未「いえ…」
海未「絵里は…まあ、その。職業柄しかたがないとは思いますが、ちょっと危なっかしすぎますね」ハァ
絵里「…」アハハ…
絵里「ま、ありがたがられる仕事じゃないしね」
絵里(側から見たら週刊誌なんてひとの噂話で金儲けしてるって思われてるわけで…実際そんなとこだし)
絵里「恨まれることには慣れっこよ」クス
海未「…」ハァ
海未(記者ですから…確かに一般人よりは、恨まれやすいとも思いますが)
海未(絵里の部署はスキャンダル記事が多いですからね。ほぼ私の依頼人としてはお得意様になってしまっています…)
-
海未(いつもいつも絵里本人が悪いと言うわけではないですが…)
絵里「はあ、にしても裁判ひとつと言っても海未も大変よね。お疲れ様。このあとならご飯奢るわよ?」
絵里「あ、海未が空いてるならね」アハハ
海未「絵里は今日フリーなんですか?デスクに昇進してからずいぶんまた忙しそうですけど」
絵里「ううん。大体の企画が校了したし、今日はこれさえ終われば自由の身なのよ」
絵里「ご飯に行くのも久しぶりねえ、まったく」ハハ
海未「では。あまり遅くはなれませんけど、少しであれば」ニコ
絵里「決まりね。駅近くのお店にでも行きましょうか♪」
〜
-
カンパイ
ワイワイ
海未「ふう」
絵里「海未は飲まないのね?」クス
海未「はい、すみません。またゆっくり出来る時にします」
絵里「はあ、アルコールが沁みるわね〜」フゥ
海未(にしても裁判帰りの人とは思えませんね…)
海未「あ…そう言えば、この間真姫から連絡があったのですが」
絵里「え、まき?」
絵里「まきって、あの真姫?」キョトン
海未「はい。あの西木野真姫です」コク
絵里「ええ!うそ、あの子がっ?」ギョ
-
絵里(お医者様になったとは思ってたけど…久しぶりに名前を聞いたわね)
絵里(希達からも、海未達からも話を聞いてなかったから、どうしているのかもわからなかったけど…)
海未「突然で驚きましたけどね」クス
絵里「そうよね…いや、それにしても。何の用事だったの?元気だった?」
絵里(真姫……あの子はとにかく優秀で才能に溢れた子だったわね…。案外素直で純粋なところが可愛かったけど)
海未「それが…その、真姫らしくないことを言っていたんです」
海未「何かに巻き込まれていないか心配でして…」
絵里「うーん…」
絵里(真姫は箱入り娘だから危なっかしい印象はあるけど…実際頭はいい子だし)
絵里「とりあえず話を聞いてみるだけでもいいんじゃない?」
-
海未「まあ、はい。そもそも、絵里は音ノ木が廃校になることを知っていましたか?」
絵里「!」
絵里(廃校…)
絵里「そうなのね……いえ、何も知らなかった」
海未「…」
絵里「まあ、噂は前々から聞いてたわ。理事長も頑張っていたみたいだけど、難しかったみたいね」ハァ
絵里「…」
海未(…絵里)
海未「それでその件で話がしたいとのことで、来週の週末会うことになったんです」
-
絵里「へえ」グビ
絵里「え、まって。その誘い、私には来なかったわよ?」ムス
海未「それはあなたが他と連絡をたっているからでしょう」ハァ
絵里「ま、そうね」クスクス
海未「…にこや希とは?」
絵里「…」
絵里「無理でしょう。私、にこには一生許してもらえないんだと思うわ」アハハ
海未「…でも、あれは。あの記事は」
海未「絵里が悪いわけではないじゃないですか…っ」
-
絵里「もういいのよ終わったことだし。そう見られても仕方がない仕事だし」
海未「…」
海未(そんなことはありません…)
海未「絵里は、今の仕事は楽しいですか?」
絵里「え…どうかしら」
絵里「好きなことをやりたくて、今の会社に入ったはずだったんだけどねぇ…」ハァ
絵里「一生懸命にやっていたらきっと、って思ってやってきたけど。気がついたら次から次へと世の中は目まぐるしく動いていて、目の前の山積みの仕事をこなしているだけなのかなって……」
海未(まあ、難しいところですよね…)
絵里「それに、あの時起きたことも仕方がなかったって思うしかないのよ」ハァ
-
絵里「…結局、仕事も何でもそうだけど。真面目に実直な人間ほど割を食うように出来ているのよね」
海未「…」
絵里「まあ海未も無理し過ぎず、適度に肩の力は抜いてね」ニコ
海未「…」ムッ
海未「ですが、そう言う不器用な部分は絵里のいいところだとも思いますよ?」クス
海未「私は楽になるからと言って、不誠実な向き合い方をするだなんてことはやって欲しくないです」
海未「恐らく、真面目な人間からすればそれは結果的に自分を苦しめることになるだけですから」
-
絵里「……うーん、相変わらず眩しいくらいに真面目ねえ」クス
海未「ふふ」
絵里(ま、そう言うとこが信頼出来るんだけどね♪)
海未「とにかく、それでですね。聞き間違いかと思ったのですが、真姫がμ's九人を集めようとしていると…」
絵里「え、ええ?」アセ
海未「真姫らしくはないですよね…」ハハ
絵里「あはは……九人はさすがに難しいんじゃない?」
絵里(穂乃果、どこにいるのか分からないって話だし)
-
海未「そうなんです…だから、今度会う際には絵里もどうですか?」
絵里「うーん…」
絵里(週末は多分仕事が片付かなさそうだから…にしても)
絵里(なんでまたμ'sを…しかも真姫が)
絵里「ごめんなさい。ちょっと色々と情報過多で追いついていない気がするけど…来週末は難しそうね」
海未「ですよね、まあ…大丈夫です」
海未「私も中々予定を合わせられず来週末ようやくと言う感じなので」ハァ
絵里「…」
-
絵里「それにしても、μ's九人を集めたいだなんて…真姫、何を考えているのかしらね?」ウーン
海未「さあ…」
絵里「おまけに廃校だなんて…ねえ」グビ
海未(…寂しそうに笑いますね)
海未(絵里は、やはり穂乃果と同じかそれ以上に学院への思い入れがありそうでしたからね)
絵里「は〜どうにも懐かしい名前を聞いたら感傷的になっちゃうわね」ハハ
海未「絵里はやはり誰とも連絡を取っていないんですよね」
-
絵里「あなたとことりくらいよ。ことりはたまたま仕事でね」
海未「仕事で会ったんですか?ことりは独立してブランドを立ち上げたばかりですよね?」
絵里「……ことりから広告のモデルを時々頼まれてるのよ」
海未「そうですか」ヘェ
絵里(素人だしって断ってるんだけど…ムゲにできないというか)
海未「私もことりには先週会いましたが、やはり忙しそうでしたね」
絵里「ええ?それをあなたが言うの?」クス
絵里「稼ぐわねえ、本当」
-
海未「もう、あなたが訴訟ばかりされているからでしょうっ」クワ
絵里「あはは……ごめんね」
絵里「な、何か頼みましょうか!ほら、これとかこれとか、好きなもの頼みなさい海未っ」
海未「いや、そんなに食べきれませんよっ」アセ
〜
-
全然終わらん。また書きます
-
マジで毎日楽しみにしてる
待ってるぞ
-
面白い
-
というか、真姫ちゃんが28ということは3年ズは三十路か…
-
今のまきちゃんの彼氏がいない期間は、30年なんだろうか?
-
三十路の絵里ちゃんとか絶対色気ムンムン美人
-
久々の良作、期待してる
でも無理はするな
-
夜
〜某飲食店〜
真姫「あっ」スタスタ
真姫(あれね。いたいた…って言うか、やっぱりこの人は全然変わってないわね)パッ
真姫「海未!」
海未「…!」パッ
海未「ま、真姫!」ガタ
海未(真姫……身長も少し伸びたような。随分大人びて綺麗になりましたね…)
-
真姫「久しぶりね」
海未「本当です。ご無沙汰してます」ニコ
真姫「ごめん、少し遅れて。はあ、もう毎日レベルで捻挫してくる生徒がいてね。暇つぶしに保健室に来てる生徒なんかもいてちょっと話が長引いちゃった」ブツブツ
真姫「会議にも出なきゃだったし、案外養護教諭って暇そうに見えて忙しないのよね。就いてみるまで全然知らなかったわ」ハァ
海未「…」
海未「ふふ」
-
真姫「?」キョトン
海未「真姫、楽しそうですね」クス
海未「生き生きしてるじゃないですか。消息が掴めていない時には本当に心配していましたが、安心しました」
真姫「なっ」
真姫「べ、べつに生き生きだなんて…///」
海未「少なくとも私にはそう見えますが。真姫は案外若い子たちの相手が向いているのかもしれませんね?」ニコ
真姫「もう、そう言うのいいから。それより何か頼んだ?」
-
海未「いえ。私も先ほど来たばかりですから」
真姫「うーん、ひとまずビールね。海未はお酒飲む方なの?」
海未「それなりに、でしょうか。強いわけではないので、仕事のことを考えるといつもあまり深酒は出来ないのですが…」ハハ
海未(例えば絵里なんかと付き合って飲んでいるといつもいつも潰されかねないですからね…)
海未「明日はそこまで早くないので…せっかくです。私も付き合いますよ」
海未(しかし飲むと言うことは、そこまで深刻な相談ではないと言うことでしょうか?)
-
真姫「いいわね♪」
カンパイー
ザワザワ
海未「真姫。初めに聞いておきたいのですが、今回……私と話したいと言うのは…その、何かあったんですか?」
真姫「ん?」
真姫「どういうこと?」ウーン
海未「いえ。その、私はやはり弁護士ですし……弁護士としての私への相談なのかどうかをまず聞いておきたくて」
海未(弁護士に頼るだなんてことはあまりない方がいいわけですが)
-
海未「何か事件に巻き込まれていたりだとか…」
真姫「ああ。そういうこと?大丈夫よ」
真姫「私は別に裁判沙汰に巻き込まれるようなことはしてないから」
海未「そ、そうですか!」ホッ
海未(職業病と言うか邪推し過ぎですかね、私も…)
真姫「海未は心配しすぎよ」ハァ
海未「すみません、つい」
-
真姫「ただ、話したけどμ'sの九人を集められないかって動いてるところなのよ。今のところ手応えがあんまりないんだけどね」
海未「のようですね。しかしなぜ今突然九人を集めようとなっているんですか?」フム
真姫「音ノ木が廃校になるって言ったでしょ?それでね、元スクールアイドルたち限定の大会が開かれるから」
海未(え?)
真姫「理事長からも出ないかって声がかかっちゃって。それでまあ、注目度をあげて廃校に待ったをかけれるんじゃないかって流れなの」
海未「え…」
海未(な…なんて言いました?)ガーン
-
真姫「これ、チラシよ」
ピラ
海未「…!?」
海未「も、元スクールアイドルの大会…!?///」
真姫「そう。25歳以上限定なのよね」クルクル
海未「ちょっ…ちょ、え?」アセ
海未「い、いや。私たちいくつだと思ってるんですか!そんな……」カァ
-
真姫「まあそれはそうだけど。参加者みんな同じような年齢だし」
真姫「海未、かわいいわよ?全然若く見えるから大丈夫でしょ」
真姫「なに。恥ずかしいの?」キョトン
海未「当たり前です!///」
海未「な…なんでそんな楽観的なんです?真姫らしくないです…」ハァ
海未(弁護の依頼より心臓に悪いです!!)
真姫「しょうがないでしょ…私だって最初はアリエナイと思ったけど」
-
真姫「……今の生徒達を見ていたら、廃校はやっぱり嫌だし。それに、学院にある昔のμ'sのトロフィーや写真を見ていたら何だかね」
真姫「とりあえずやるだけやってみてもいいんじゃないのかなって気になったのよ」ハァ
真姫(実際、やるだけやってみようって期待せず始めた養護教諭の仕事が…思った以上に腐っていた自分を変えてくれてる気がしてるし)
海未「…」
海未(真姫……)
海未「真姫が、その。冗談で言っているわけではないことは分かりました」ハァ
海未「ですが…やはり、何かしら協力はしますが私の参加は現実的ではないと思います」
真姫「…」
-
海未「そもそも、九人が集まるかどうかも分かりませんし…」
海未「集まったところで、各々の仕事のスケジュールを合わせてこれから練習をして曲を決めて、というのは難しいと思います」
真姫(それはまあ、その通りなのよね…)
真姫(勢いだけで始めても…昔と違って今はみんなそれぞれの生活があって、目標をそれだけにして動くことは出来ないのも事実)
海未「それに条件をみたところ、仮に九人揃わなくとも大会は出られるみたいですよ」
真姫「…」
真姫「でも、誰か一人でも欠けていたらそれはμ'sじゃないのよ」
海未「…」
-
真姫「ねえ。昔私の成績が落ちて、μ'sを辞めさせられそうになった時、みんなが一緒になってパパにお願いをしてくれたわよね?」
海未「…」
真姫「あの時、家業のことで…同じ立場になって私をμ'sに引き止めようとしてくれた海未のことは今でも覚えてる」
真姫「一人でも抜けたらダメってしつこいくらいに言っていたのは穂乃果や海未、あなた達でしょ」
真姫「だから。本当に大会に出るとしたら、誰か抜きってのは考えていないわ」グッ
海未(…真姫)
-
真姫「無理矢理にとは言わないわ。もちろん、今日ここで決めなくてもいいから、考えて欲しいのっ」
海未「…」
海未「あの頃の活動の時もそうでしたが…」
海未「私がスクールアイドルを始めたのは、穂乃果やことりが私を誘ってくれたからです」
真姫「…海未」
-
海未「もちろん廃校を何とかしたい気持ちはありますが、それよりも二人がいなければ、私にはやはりステージの上で踊る意味はないように思っています」
真姫「…」
海未「ですので真姫。…穂乃果やことりを説得できそうですか?」クス
真姫「う、海未…!」ハッ
海未「さすがに…全員が揃うというのであれば、私も腹を括らなければなりませんね…ハァ」ニコ
真姫「海未…!」
真姫(よかった…)
-
海未「ですが、正直穂乃果のことは私も全く手掛かりを持っていないんです」
真姫(えっ)
真姫「そうなの…?海未が知らないんじゃ分かりそうな人他にいないじゃない…」
海未「連絡も寄越さず…、便りがないのは元気な証拠と信じていますけど。皆に心配をかけて正直頭に来ています」
真姫「はは…」
海未(あと…連絡は取れるにしても絵里が首を縦に振るとは思えませんし)
海未「にこの説得も必要になりますね…にこというより、あの困った先輩三人組達です」ハァ
-
真姫「そうなのよねぇ。何だか面倒くさそうなのよ」
真姫「海未は…知ってるの?絵里とにこちゃん達が疎遠になっちゃってる理由が、例の絵里の週刊誌の件っていうのだけ聞いたんだけど」
海未「…」
海未「あれは…絵里が悪いわけではありません。ですが、記事の影響から事実にこの事務所が無くなってしまっています」
海未「当初の勘違いから仲違いをしている可能性もありますが……」
海未「おそらく、にこだって絵里のせいではないことくらい分かっているはずです」
-
海未(あまりに時間が経って、単純にお互い手を取り合うきっかけが分からなくなってしまっているのかもしれません)
真姫「…」フム
真姫「そうね。やっぱりにこちゃんに直接聞いてみる」
真姫「ありがと、海未」ニコ
海未「いえ…」
海未(真姫。頼もしくなりましたね…)クス
真姫「何で笑うのよ」ムス
海未「いえ、昔から真姫は頼りになるなあと」
真姫「…あったりまえでしょ。私を誰だと思ってるのよ」クルクル
真姫「…//」
ーーー
-
数日後
〜某法律事務所〜
ことり「──って言う話だったみたいだよ」ニコ
絵里「え」
絵里「元スクールアイドルの大会だなんて、相変わらず情報量が多いわね…頭が痛いわ」アハハ
ことり「真姫ちゃんや凛ちゃんが動いてるみたい」
ことり「意外だよねぇ。まさか廃校を阻止したいからもう一度九人で踊りたいだなんて」ニコニコ
絵里「そうね…」
絵里(それにしてもそんな大会が開かれるのね…知らなかった)
絵里(あまりに無謀な計画だし……真姫がそんなことを計画しているだなんて)
-
ことり「しかも、ねえ絵里ちゃん。真姫ちゃん今音の木坂で保健室の先生やってるんだって〜すごいよねえ」
絵里「ええっ、そうなの?」ギョ
絵里(意外ね…よくあのお父さまが許したわね)
絵里「じゃあ西木野総合病院はどうなってるの?時期院長候補は?」
ことり「そこまでは知らないよ〜」
ことり「…」
ことり「絵里ちゃん?真姫ちゃんのお家のことまで記事のネタにしちゃだめだよ?」ジッ
絵里「い、いやいや、分かってるわよ。単なる興味よ」
-
ことり「絵里ちゃんそれよりそのジャケットどこで買ったの?形かっこいいね」
絵里「えーっと、どこだったかしら。ほら、あの…」
ことり「わかるなあ。急に名前出てこなくなるよねえ」クスクス
ワイワイ
海未「…」カタカタ
ことり「あ、そうそう。それでね。真姫ちゃんが私たちにもその話をしたくて会いたがってるみたいなの♪」
絵里「海未がひと足先に会ったのよね」クス
絵里「ね?海未?」チラ
-
海未「…」カタカタ
海未「あの、まあそうなんですが」
海未「二人ともいつも人の事務所をカフェ代わりに使うの辞めてもらっていいですか?」ジッ
海未(私も仕事中なんですが)
海未(二人とも忙しいはずなのに暇なんでしょうか…まったく)
ことり「ごめんね?でも早く聞きたかったから♡海未ちゃんが真姫ちゃんから聞いた話」ニコ
絵里「ごめんごめん。私もこの近くにいたから。お昼休みの間だけよ」
海未「…まあいいです」ハァ
-
絵里「話は分かったけど…その元スクールアイドルの大会、全国ネットでしょう?」ウーン
絵里「真姫には悪いし残念だけど、私は無理ね」
絵里「百歩譲って九人揃っても予選が三ヶ月後だなんて言われたら、ちょっと無茶ねぇ」
海未「…」
海未(まあ、そう言う反応になりますよね)
ことり「うーん…ことりは興味あるけどなあ♡」
海未(ことりは思ったよりアッサリ…協力的のようですね)
ことり(と言うより、また今のみんなの衣装が作れるって思うとワクワクするけど♪)
-
ことり「絵里ちゃん?最初から乗り気じゃないのはよくないよっ」ムス
絵里「ふふ、かわいい顔でむくれないの」クス
絵里「…私はどうにも理性的にしか物事を考えられないから。もっとも、真姫もこちら側だと思っていたんだけどね」ハハ…
ことり「うーん」
絵里「ことりは会いに行ったらいいじゃない?真姫なんて何年ぶりよ」
ことり「もちろん会うけど、絵里ちゃんは?」
絵里「私も会いたいけど、断る前提で会うって言うのも悪いじゃない…」
ことり「昔の仲間に会うのに、そんな理由なんて必要ないんじゃないかな?」
-
海未「話を聞くだけでもと言っていたのは絵里じゃないですか」
絵里「まあ、それもそうね」アハハ…
ピピピ…
絵里「…あ」
絵里「じゃあ、そろそろ私は行くわね」カタ
絵里「海未、コーヒーご馳走様」カタ
海未「いえ。しっかり働いて下さいね…」
ことり「もう戻っちゃうの?」
-
絵里「ええ。それがダメ元でアポ取ってた議員のところ、部下が取材に行けそうらしくて」
ことり「そうなんだぁ。今はどんな記事やってるの?」
絵里「議員の裏金疑惑。あとは、年金問題について、とか……言ってて悲しくなるわね」ハァ
ことり「わお……」
海未「…はあ。お疲れ様です」
絵里「うん、じゃあまたね。二人とも」ニコ
バタン
ことり「じゃあことりもそろそろ出ようかなあ」フワァ
ことり「でも、良かった」ニコ
海未「?」
-
ことり「海未ちゃんは、真姫ちゃんに協力したいんだね。出来るんじゃないかって思っているの、顔に書いてあるよ♡」ニコニコ
海未「な…そんなことは…///」コホン
ことり(ことりも、協力したいな)
ことり(でもそうなると、μ'sには絶対に穂乃果ちゃんがいなくちゃだめなんだよね)
ことり(穂乃果ちゃん、本当に今どこにいるんだろう?)
〜
-
つづくまた書きます
-
寝る前の楽しみ
一人称ことりの29歳堪らない…
25OVERならA-RISEも出ていいよね!
-
最近の楽しみ
-
疎遠だが案外こんなもんだよな
-
めちゃくちゃ期待
-
〜音ノ木坂学院 保健室〜
生徒「はあ…先生〜、ほんとさあ。人生って辛いよねえ」
真姫「…」
真姫「華の女子高生がなにいってるのよ」ジロ
真姫「何かあったの?」クス
生徒「ん〜まあねぇ。人間関係辛いなあって」
真姫「まあ、学生も色々あるわよね」フフ
生徒「もう、笑わないでよ!」ムッ
-
真姫「バカにしてる訳じゃないわよ。ただ、皆んな一緒だなって」
生徒「ええ?大人も一緒ってこと?」
真姫「そうね。……私たちも、ささいなことで迷うことはあるからね」
生徒「そうなんだ。先生も喧嘩するの?」
真姫「…」
真姫「喧嘩って言うか……まあ、仲直りさせたい人がいて、みたいなのはあるわよ」
真姫「あなたならどうする?」
生徒「え〜?どうだろ?」
生徒「それは先生の友達?元々仲良かったの?」
真姫「…」
-
真姫「そうね。短い期間しか見ていないけど…私にはわからないくらいの、信頼と絆があった人たちよ」
真姫「ただ、余計なお世話なのかなって少し思ったりもするのよね」
生徒「へえ」
真姫(って、生徒に何言ってるのかしら…私)ハァ
生徒「私はその人たちがどう言う人なのかわからないけど…」
生徒「先生がどうにかしたいってひとたちなら、多分仲直りした方がいいんだと思うよ」ニコ
生徒「大人でも喧嘩するんだねっ」クス
真姫「…するわよ。まあ、なるほどね」
-
生徒「先生かわいいね。て言うか、先生来年もいる?臨時なの本当やだよ〜」
真姫「…」
真姫「どうかしらね。あなた達によるんじゃない?」
生徒「えっ、まじで?!」ギョ
生徒「じゃ、じゃ!サボるの減らすよ!今日は見逃してよ〜」アセ
真姫「まあ私の相談にも乗ってくれたからね。今日は許すわ」クス
生徒「えへへ。先生もまた相談してね!」ニコニコ
真姫「でも、元気なら戻りなさいね?」ジロ
生徒「うーん。はあい」クス
真姫(そう言えば、今週理事長を見ていないわね…)
真姫(せっかく海未からことりの連絡先をもらえたのに…)
-
〜某スポーツジム〜
希「…」ゼェゼェ
凛「…あの〜、希ちゃん?」
希「ま、待って。一旦休憩せん?」ニコ
凛「それさっきも言ってたよ?聞き飽きたにゃあ〜!」
希「あはは。だってうち凛ちゃんみたいに鍛えてへんもん〜。最初はゆったりペースで行かせて欲しいなあ?」
凛「まあそうだけど。て言うか、大会に出ようなんて言った言い出しっぺの真姫ちゃんも絶対こうなると思うんだけど」ハァ
凛(今日は真姫ちゃん、海未ちゃんと会うからってこっちには来なかったんだよね)
-
凛(で、凛は無理にでも希ちゃんを誘って、希ちゃんに何か聞けることがあれば聞いておいてって言われてたんだっけ)
凛(無理に誘えたけどー…なんか普通に楽しんじゃってるにゃ)アハ
希「運動不足なんて真姫ちゃんどころか、凛ちゃん以外他のみんなもそうやと思うよ」フフ
希(さすがに年齢の壁…感じるなあ)クス
凛「でも、希ちゃんあれだけ飲んでるのにスタイルは相変わらずいいよね?さすがだにゃ〜」
希「そうかな?まあ、ダンスをこなす筋肉はなくなっちゃったけどね」ウーン
凛「よーし!じゃあ、作っていこ!大丈夫だよ、凛みっちりついてあげるからっ」
希(うわ〜やる気やなあ)アハハ
-
〜
凛「…」タッタッ
希「凛ちゃん〜…」ハアハァ
希「ちょっと休憩せん?」ハァ
凛「うーん」
凛「なら、凛の質問にちゃんと答えてくれたら!大丈夫!凛も一緒にゃ!」タッタッ
希「質問?」ゼェ
-
凛「凛は察するとか出来ないから聞くけど、希ちゃんやにこちゃん、絵里ちゃん。なにかあったの?」
希「…!」ハァ
希(まあ、今日誘われた時点で聞かれると思ったけど)
希「なーんや、なんか凛ちゃんも、やり手になったなあ」ゼェ
希「…」フゥ
希(隠すことでもないけど、でも…なんでやろ)
凛「ほらほらー!答えないとランニングつづくにゃー!」
希「…はぁはぁ」ゼェ
希(…あの時は…)
希(誰も悪くなかった…んかな)
希「…」
-
希(凛ちゃん…体力作りもそうやけど、今日うちを無理やり誘ったのも、話を聞きたかったからなんやろなぁ)ハァハァ
希(でもほんま、可愛がってた一年生のあの子たちに迷惑かけるだなんて…思ってなかったけどなあ)フフ
凛「希ちゃん!がんばれー!質問答えるまで10キロにゃ!」
希(10キロはヤバすぎるわ…これは答える以外ないってことやんね)
希(μ'sの時、思い出すなあ…)
希(三年生になって、ようやく見つけた……居場所。μ'sはそうやったし、にこっちやえりちは初めての親友やった)
凛「にゃー!希ちゃん!頑張れ〜っ」タッタッ
希(なんか凛ちゃん、多分目的忘れてるし……なんて、μ'sはそう言うお節介な子ばっかりやもんね)クス
凛「そして正直に吐くにゃ〜!!」
希「ええ?!」
希「うーん…そしたら、しゃーないね。走りながら少しだけ昔話しよっか?」ゼェ
ハァハァ
-
〜〜〜五年前〜〜〜
某飲食店
カタ
絵里「あれ今日はにこ、またいないの?」
希「えりち、お疲れ様〜」
希「まあ…にこっちは忙しい身やしね」
希「一応、スーパーアイドルやからね?」ニコ
絵里「ふふ。まあ…そうね」クス
絵里「じゃあ仕方ないわね。せっかくだし、とりあえず私たちで飲む?」
希「うん」カチン
-
絵里「それにしても、中々三人揃って会う機会も減ったわね…」
絵里(大学の頃はルームシェアしているレベルで三人でいたのにね…)
希「そやねぇ…」
希「にこっちはアイドル活動が軌道に乗ってるし…えりちも出版社の仕事、忙しいみたいやん」ニコ
絵里「まあ、社会人になったら…そうなるのかしら」ハァ
絵里「希も、どうなの?色々うまくやってるんでしょ?株もうまくやってるみたいだし」
希「まあほどほどにやね。株は最近面白くやれてるから、」
絵里「にこも最近よくテレビで見かけているし」
-
希「そうやねえ…」
希「…」
絵里(希…?)
絵里「何だか、浮かない顔ね」ハァ
絵里「隠すのもいいけど、…そこまで隠し切れないなら私に相談してもいいんじゃない?」
希「あはは…鈍感なえりちに突っ込まれるのってやばいよね」
絵里「あなたそれ失礼よ」ムッ
希「…」
希「うーん…なんか、心配なんよね」ハァ
-
絵里「何が?」
希「今日も…にこっち、来てないけど」
希「なんか、にこっち。最近話を聞いてたら事務所のやり方おかしいんみたいなんよね…」
絵里(…事務所の話ね)
希「にこっち、表舞台ではキラキラしてるけど…」
希「…なんて言うか。運営の方がひどいって言うか」
絵里「…」
絵里(まあ、芸能事務所だし…そう言うものだとは思うけど)
絵里(にこの話となると心配よね)
-
希「にこっちは芯が強いし、今のところ忖度もなく実力で頑張ってるみたいやけど…話を聞いたら…周りは色々あるやん。やっぱりね」
希「心配やなあ、って」ハァ
絵里「…」
絵里「その事務所が…黒いってのはよく聞くわよね」
希「そっか」
絵里(先輩が話していた…記事にしたがっていたから、調べていたはず)
絵里「…にこが、アイドルとしてトップになりたがっているのは知っているし。応援はしているわ」
希「…もちろん。うちもそうやけど」
-
希「事務所のことがにこっちの活動に支障与えてしまうって思ったら、お節介な心配が湧いてしまうんよ」アハハ
絵里「…」
絵里「まあ、芸能界はそういうところだからね。にこには真っ直ぐ活動をして欲しいところだけど」
絵里「正直、実力だけで上がっていけるほど甘くはないわよね」
希「…」
希(今のにこっち見てたら不安なんよね。ほんまにこれから上がっていくなら手段を選べなくなっていきそうでって)
希(余計なお世話なんかもしれんけど…)
絵里「…」ハァ
-
絵里「心配よね」
希「そやね」グビ
希「うちは危なっかしいえりちも心配やからね?」ジッ
絵里「いや…まあまあ。私は大丈夫だけど」
絵里「……そもそも私にそのにこの話をする意味を分かってる?…私は、週刊誌の記者なのよ?」ハァ
希「そやけど…」
希(そもそもえりちはうちらの友達やし)
希「事務所のやり方もそうやけど、うちはにこっちが、本当のしたいことを忘れて、倫理的に無茶なことしながらアイドルを続けている姿を見たくないだけかも…」ウーン
-
希「事務所のいいなりになって、それで納得できるならいいけど、にこっちの見栄っ張りなわりに辛そうなところを見てたら…」
希「どうなんかなって…」ハァ
絵里(まあ、そうよね…)
絵里(トップアイドルは簡単になれるものではない。だとしても、私にできることって……)
絵里(うちの編集の芸能部でも最近よくあの事務所の話は聞いているし)
絵里「…」
絵里(にこは、どうなのかしら)
絵里(きっとあの子のことだから、事務所の悪事にかかわらずアイドル活動は続けるはず)
-
絵里「希」
希「?」
絵里「私はにこが、どんな状況になろうとも、にこが正しい想いとやり方でアイドルをやって来ていると思ってる」
希「…うん。それはもちろん、うちもそう思う」
絵里「…」
絵里(多分証拠がつかめたら一発なのよね。記事になるのは時間の問題かもしれない……)
絵里(私だったら、編集部にその記事を止めさせることは出来るけど…)
希「ねええりち」
希「うちは友達として相談したから、週刊誌の記者のえりちとして、相談したんじゃないよ」
-
希「ごめんな。なんか…微妙にやりづらい話して」
絵里「いえ…」
絵里「私もにこのことは…応援してるし」ニコ
希「…」
希(大丈夫なんかな…うちがこの話をしたせいでおかしなことになったり…)
絵里(事務所の悪事が本当のことだとして、もしも誰かが書いて記事になったとしたら…その時…)
絵里(私がそれを止めてしまうことって、正しいことなのかしら)
絵里(……そもそも私のやっていることって、正しいの?)
絵里(でも、きっと事務所がどうであろうと、にこはアイドルを続けてくれるはず…っ)
-
希「まあ、お世話か!にこっちなら大丈夫かな?」クス
絵里「…」
希「えりち?」
希「やめてな。また自分ひとりで解決しようとか、おかしなことはせんでね」チラ
絵里「…わかってるわよ」
絵里「私は、そんなことを出来る器ではないわ…」ニコ
希(……えりち?)
絵里「でも、万が一なにかあっても……希はにこの味方でいてあげてね」
希「う、うん」
希(それは…うちは、ずっと二人の味方だよ)
〜
-
〜
希「…」ゼェゼェ
凛(そっか…にこちゃんのことを心配した希ちゃん。絵里ちゃんにも相談してて…それで、そのあとに記事が出たんだ)
凛(絵里ちゃんの記事ではないにせよ、二人ともまさかにこちゃんが辞めるとは思ってなくて…)
凛(それで、にこちゃんの引退を絵里ちゃんが自分のせいだと思ってる可能性があるのかな)
希「まあうちら…今更もうわかると思うけど。言葉足らずやからね」
希「凛ちゃんや真姫ちゃんを見てたら羨ましいくらいやもん」ニコ
-
凛(希ちゃんは希ちゃんでにこちゃんのそばにいながら)
凛(にこちゃんの電撃引退の理由もわからないし…絵里ちゃんへのフォローを上手くできていない感じなのかな?)
希「ヤバい…息切れが」ハァハァ
凛「…」ハァハァ
凛「そ、それより!希ちゃん…3キロメートルおめでとうにゃ!」
希「あはは〜…はあはあ」ハー
希(…し、死ぬかと思った…)ゼェゼェ
希「だから、凛ちゃん」
希「結局あの時うちが余計なこと言ったから、ややこしくなったんかなって」
-
凛「…ううん」
凛「希ちゃん、希ちゃんは…みんなのことが大好きだったんだよね?」
凛(三年生は…みんな、お互いのことが本当に大好きだけど。不器用な人たちばかりだから)
希「にこっちがアイドルを辞めてしまうとはうちらも想定外やったからね」ハァ
希「正直、うちもふらっとにこっちの店で働くようになっただけで、ちゃんとその時の話をしたことはないから」
凛「そっかぁ」
希(だから…真姫ちゃんが来て、真姫ちゃんの話を聞いた時はドキッとした)
希(なあなあにしてたうちらの関係が…バレてしまうのが嫌やったんかな…変に隠したりして)
希「……どうにかしたいって、ずっと思ってたはずやのにね」
-
凛「そうだね…」グッ
凛「希ちゃん!!わかったにゃ!」
希「う、うん?」ギョ
凛「大丈夫だよ、希ちゃん。まかせてっ」ニコ
凛「根性で3キロ走れる希ちゃんだもん!あとは凛達が面倒くさーい希ちゃんたちを何とかするから!」グッ
希「……あはは!ほんま、こんなことで面倒くさいよね〜」クス
凛(まず、にこちゃんたちをなんとかするのは凛達だねっ)
〜〜〜
-
また書きます。平日更新出来ない日あるかもなのですんません
-
楽しみに待ってるぜ
-
たまーにはゆーっくり君のペースでいいぜ、待ってる
ありゆき、ありゆきはどうしてるの?
ひふみあたりは結婚して子供いそう…
-
まきちゃん(28)
-
今日はお休みか
-
期待してる
-
〜焼肉居酒屋 YAZAWA、開店前〜
にこ「んー…」ポチポチ
にこ(真姫達が突然やって来たあの日からしばらく経つけど、結局どうなったのかしら)
にこ「はぁ」
にこ(結局気にしちゃってる時点で負けみたいなもんなんでしょうけど…)ポチポチ
-
【元スクールアイドル達よ、集え!ラブライブセカンドシーズン!】
にこ(これね……HPも結構大々的に作られてるし、スポンサーもたくさんついてる)
にこ(過去にラブライブにさんかしていて、おまけにこの条件で25歳以上で参加できる人達ってどのくらいいるのかしら)
にこ(予選と本戦が分けられていて、予選は三ヶ月後…おまけにカバー曲は使えず自分達で作ったオリジナルのみって)
にこ(まあ普通にハードルは高いけど、職業不問ってのがまた面白いのよね)フッ
にこ「ん?」チラ
にこ(って言うか、え!? 申し込み締め切り今月末じゃない!)ギョ
-
にこ(真姫、これ気づいてるのかしら…!?)
ガチャ
希「はあ〜お疲れ様」バタン
希(今日も今日とて走った後はさすがにキツイなあ…)フゥ
にこ「…」ンー
希「あれ?にこっちー?パソコンでなにみてるん?」チラ
希「わ!!」ドン
にこ(げっ!)ビク
にこ「ちょっ!ちょっ、声かけなさいよね!!」バタン
-
希「えー?最初も声かけたけど…」クス
希(なんか見てたっぽいけど何やろ?)
希「反応があやしいなあ。エッチなサイトでも見てたん?」ニヤニヤ
にこ「んなわけないでしょっ」クワ
希「あはは。にしても今日は雨やから暇そうやねえ」チラ
にこ「ほんとに。アンタに呼び込みでもしてきて欲しいくらい」ハァ
希「んー。もういっそテイクアウトでもやったらいいんちゃう?」
-
にこ「んー」ポチポチ
にこ「……て言うか、あれから真姫達から連絡とかあったの?」
希「うーん、真姫ちゃんはないけど、凛ちゃんと今日も鍛えてもらってきたん♪ 真姫ちゃんはあれから海未ちゃんとは会えたんかな?」
にこ「ふーん」
希「…」
希(にこっちこそ、何やかんやみんなのこと気にしてるんやね)
希「……なあなあ。にこっちはどう思う?本当にμ'sが9人集まると思う?」
にこ「そうねえ」
-
にこ「…たとえメンバーを集めること自体は出来ても、例のイベントに出られるとは今のところ思えないわね」ハァ
にこ(中途半端なパフォーマンスで出たとしてもただの笑い物だし。何より…)
にこ(もしも、どうせ出場するんなら…にこは)
希「ふふ。まあ……どうかな。今の真姫ちゃん、なんか色々と吹っ切れて昔とは一味違う感じするし」ニコ
にこ「まあそれは確かにね。て言うか、また音ノ木に戻ったのがあの九人の中の真姫ちゃんだなんて、想像できた?」
希「そやね〜。」
希「お医者さんになって、スクールアイドルしてたことなんて忘れてるくらい…うちらとは遠い世界の人になってもうてると思ってたけど」
-
希(むしろあの頃の思い出や仲間の絆が、彼女の心の中には煌めきとして強く残ってた)
希(そう言うことを忘れてたのはむしろ……うちらの方なんかな?)
にこ「…」
にこ「てゆーか…蓋を開けてみればまきりんぱなも独り身だったし、μ'sって案外仕事が恋人の子たち多くない?」
希「もーにこっちだって人のこと言えへんやん。今はほら価値観の多様性やしね?」
希「ぷっ」クス
にこ「ふふふ」プッ
にこ「いいんだか悪いんだか…」
ピピピ…
-
にこ(メッセージ?)カタ
『西木野真姫: にこちゃん、お疲れ様。今夜お店が終わったあとって時間あるかしら』
『西木野真姫: 明日定休日で、どうせ暇よね?』
『西木野真姫: にこちゃんと話したいし、閉店後お店に行こうかなって』
にこ「…!」
にこ「噂をすればってやつね」ハァ
希「もしかして真姫ちゃん?」
にこ「……そう。閉店後ににこと話がしたいって」コクリ
-
にこ(真姫に一応連絡先を聞かれたから教えてたわけだけど、まさか直接にこに連絡してくるとは)
にこ(って言うか暇って何よ、暇って)クス
希「おお?」キョトン
希「なーんや、嬉しそうな顔して〜」ニヤニヤ
にこ「な、なんでもないわよっ。さ、いいから開店準備始めなさいよねー」ガタ
希「はいはい」ニコ
希「ほんならうちはお邪魔にならんよう今日は早めに帰ろうかな〜!今日めちゃめちゃ走ってきてクタクタやし」フフ
にこ「いや閉め作業はしていってよ!?夜フロアにアンタしかいないんだから!」クワ
〜
-
〜音ノ木坂学院 放課後〜
『理事長室』
真姫「…」コンコン
シーン
真姫「…?」
真姫(また不在かしら……)ハァ
スタスタ
教師「あれ?西木野先生。お疲れ様です」ヒョコ
真姫「あ、お疲れ様です…」ペコ
教師「理事長、今週から月末までお休みだそうですよ」
-
真姫「え?!」
真姫「そうなんですか」
真姫(知らなかった…)
教師「なので今用がある時は教頭先生に確認して欲しいみたいです。理事長、体調崩されたそうですよー。心配ですね」
真姫(体調…そうなのね)
真姫(まああの人も年齢のわりにかなりワーカホリック気味だったし、しばらく休んだ方が良さそうよね)
真姫(でも、私がそもそも理事長と再会したのも職場の大学病院だったのよね)
真姫(あの時は…定期検診とか言ってたけど)ウーン
-
教師「そう言えば……西木野先生は臨時って言うことでしたけど、実際はどのくらいの契約なんですか?」
真姫「えっと、元々は一年って言う話だったんです」
真姫「それを今年は一年また契約の更新をすることになって」
真姫(今思えば……理事長は随分前から廃校について知っていたから。一年の臨時として私も誘ってくれたのかしら)ハァ
教師「いやあよかったです!先生は生徒からの信頼も人気もあるみたいなので、ありがたいですよー」ハハ
真姫「はは…」
教師「例のイベントも出られると言うことであれば、応援しますからね!アイドルの!」ニコ
真姫「あ、ええ、…どうも///」
-
教師「あ、ではお先です〜」
真姫「はい。お疲れ様です」
タッタッタ
真姫(うーん、体調は心配だけど、ひとまずことりの連絡先は理事長が戻って来てから渡せばいいわね……、と言うより)
真姫(連絡先もあるんだから、私が先にことりと会うべきなのよね)
真姫(にしても…)
真姫(私もここのところ連日で動いていて慌ただしいわね。明日はにこちゃんに会うわけだし)クス
ピピピピ…
真姫(電話…誰かしら。登録の番号じゃない…もしや理事長?)
真姫「………はい」ガチャ
真姫「…!」ハッ
-
〜
〜某 BAR〜
ガチャ
イラッシャイマセ
テクテク
ことり「ああっ!?もしかして真姫ちゃん〜?」
真姫「ヴェッ」ビク
真姫(本当にいた…こ、ことりだわ!)
ことり「わあ〜♡ 本当に真姫ちゃんだ♡」ニコニコ
ことり「ひさしぶりだねぇ♪」
真姫「う、うん」
真姫「久しぶりね、ことり…」
真姫「あなたも…本当に変わってないわね」
-
ことり「そうかな?それなりに歳とったよ?」クス
真姫(いやいや……年齢より大分若く見られるでしょ。羨ましい限り)
ことり「ふふ。真姫ちゃんはびっくりするくらい綺麗だね。うーん、でも予想通り綺麗に成長したねぇ〜」ジッ
ことり「うちの専属モデルやらない?」フフ
真姫「な、なにいってるのよ」アセ
真姫「てか予想通りってなによ…あんまじろじろ見ないでってば」タジッ
ことり「だめかぁ」ニコニコ
ことり(真姫ちゃんのこの感じ懐かしいなあ〜。見た目はともかく、中身は昔と変わらず素直でかわいいまんまだね)
-
真姫(さっきの電話がことりからだとは……驚いたけどせっかくの機会だしということで呼びつけちゃったのよね)
真姫(にこちゃんに会うまで時間があいてるし)
真姫(それにしてもまたどうしてことりから連絡をくれたのかしら)
真姫「…」
真姫「何にせよ急な誘いなのに、その。来てくれてありがとう」
ことり「ううん」
ことり「ことりも海未ちゃんに連絡先聞いて、思わず連絡しちゃったから♪ 真姫ちゃんも忙しいところありがとうね」
ことり「あ、立たたせたままでごめんね。こっち座って?」ニコ
真姫「あ、ええ」スタ
-
真姫「どっちにしろことりとも会おうと思っていたの。私も海未からことりと絵里の連絡先を勝手に聞いちゃってて」
ことり「うん、少し海未ちゃんから聞いてたから大丈夫だよ」
真姫「そうなの?それに理事長もことりと連絡をとりたがっていたから…」
ことり「…お母さんが?」キョトン
ことり(珍しいな…どうしたんだろう。ここ数年たしかに全然実家にも帰ってなかったし)
ことり(さすがに心配かけちゃってるのかな)ウーン
ことり「わかった。改めてことりから連絡してみるね?」
真姫「ええ」
-
ことり「とりあえず何か頼んじゃおうか♪」
〜
ことり「──凛ちゃんも花陽ちゃんも、忙しいとは言え元気そうで安心したよ♪」
真姫「凛に関しては相変わらずよ。花陽は…仕事がやっぱり忙しいみたいだけど、案外それなりにやりがいはあるみたい」
ことり「そっかそっか」ニコ
真姫「それで突然話っていうのも色々事情があって。まずどこから説明しようかしら」ウーン
ことり「真姫ちゃん、音ノ木坂で働いてるんだよね。聞いたよ」
真姫「ヴェッ」ギョ
-
真姫「…と言うことは、おおまかな話は海未から聞いてる感じ?」
ことり「うん、音ノ木坂の廃校のために大会に出ようとしていて、それで今μ'sを集めてるんだよね」
真姫「…全部聞いてるのね、もう///」ハハ…
真姫(改めて文章にされると恥ずかしいわね。ま、話が早くて助かるわ)ハァ
ことり「ごめんね。でも話を聞いた時はびっくりしたなあ」
ことり「だってずっと真姫ちゃんも連絡取れていなかったし。本当に急だねぇ」
ことり「やっぱり生徒会長をやった三人は、そう言うところが似てるんだよね……一度決断したら行動力があるって言うか」ニコ
真姫「そ、そう?私は絵里や穂乃果に比べたら保守的だと思うけど…」クルクル
-
ことり「そうかな?でも、真姫ちゃんが生徒会長やった年は新しい行事や催しが増えたりして革新的だったって、お母さん楽しそうだったよ♪」
真姫「…そ、そう///」
真姫「…」ハッ
真姫「そ、そんなことより!えっと、ことりにも大会の件について前向きに考えて欲しいのよ」
真姫「もちろん仕事だとか色々あって忙しいのは分かるんだけど…やっぱり、やるだけやってみたいと思うのよね」
ことり「真姫ちゃん…」
ことり「うん、分かったよ。と言うより、ことりは初めから協力しようと思ってたから♡」フフ
ことり「だって海未ちゃんももうやる気みたいだから。話を聞いた時から少しわくわくしてるんだ〜♪」
ことり(それに、あんな子どもみたいな目をした海未ちゃん、久しぶりに見たんだよね)
-
真姫「…そ、そうなの?」ホッ
真姫(よかった…凛達以外は今まで渋られてばかりだったし、安心した)
ことり「かわいい後輩の真姫ちゃんが頑張ってるんだから、当たり前だよ♡」ヨシヨシ
真姫「…///」
ことり「でも、そうだね。ことりと海未ちゃんはいいとしても、まだ前途多難って感じなのかな?」
真姫「そうなのよね…」ハァ
真姫「ことりも穂乃果のことは知らないのよね?他には連絡誰かととってたりする?」
ことり「海未ちゃんと絵里ちゃんは今でもとってるかな。でも穂乃果ちゃんはそうだね…、四年ほど前にニューヨークで一度会ったんだけど」
真姫(四年前か…)
-
ことり「旅をしながら歌を歌ったり、ダンスをしたりしてるって言っててね」
ことり「でもお金がなくなったら日本に帰ってしばらく働いて、それでまた海外へ行ったりするって言ってたの」アハハ
真姫「なんなのそれ…」ハァ
ことり「だから四年くらい前までは連絡取れてたんだけどねぇ、ことり達もばたばたしてる時期だったから…」
ことり「まあ、便りがないのは元気な証拠…なのかな?」
真姫「だと良いけど…でも、連絡が取れないってのはまったくどうにもね」ハァ
ことり「あはは…」
真姫(…)
-
ことり(29)であの声と考えると興奮するな
-
真姫「海未は何とか連絡を取れて会えたけど。絵里は絵里で忙しいみたいで、中々会えなさそうなのよね」ハァ
ことり「あ、絵里ちゃんとも連絡とったの?」
真姫「電話は出られないみたいだったから、ショートメッセージでね」
真姫「絵里は…そもそも会うところから何だか難しそうね」ハァ
ことり「あ〜」
ことり(絵里ちゃんてば…)ハァ
ことり「今も絵里ちゃんはね、多少無理矢理じゃないと…自分らしからぬ行動を取る時に、意味や理由を探しちゃう真面目さんだからね」ニコ
真姫「…意味や理由、か」
ことり「でも大丈夫。海未ちゃんも絵里ちゃんも中身は変わってないから」フフ
真姫「え、え?」キョトン
-
スッ…
真姫(…ことりの、スマホ?)
ことり「ふふ♡」ニコ
〜〜〜1時間後〜〜〜
イラッシャイマセ
ガラ
絵里「…」ピタ
ことり「あ♪」チラ
ことり「絵里ちゃん、こっちこっち♡」
絵里(しまった。やられた…)
絵里「…」ハァ
真姫「…!」ハッ
真姫「絵里!」
-
真姫(本当に来た…!ことり…さすがすぎるわね)
スタスタ
絵里「…」
真姫「…っ」
絵里「こーとーりー?『助けて!』なんて言うから慌ててきてみたけど、これはどう言うことかしら?」ニコ
ことり「えへへ。ごめんね?絵里ちゃんお疲れ様♡」ニコ
絵里「もう」ハァ
絵里「はあ。ごめんね真姫…でも本当に、随分久しぶりね」
絵里「…元気そうで安心したわ」ニコ
-
真姫「ええ…絵里も。て言うか、こちらこそ騙すようなことをしてごめんなさい…絵里も忙しいのに、ありがとう」
絵里「主犯はことりでしょう?もう、焦ったわ本当に」ハハ
絵里「それにしても…真姫、大人っぽくなったわねぇ。いくつになったの?」フフ
真姫「え、まあ、あなたの2個下だから28だけど…」クルクル
ことり「絵里ちゃんそれ親戚のおじさんみたいだよ〜」クスクス
絵里「ええ?」アセ
ワイワイ
真姫「…」
真姫(何か…噂ばかり聞いていたから、ちょっと絵里の初めの雰囲気に気圧されそうだったけど)
真姫(きっと変わってない、絵里も)ホッ
-
絵里「それに時間なんていくらでも作ろうと思えばね。足踏みしていた私が悪いのよね」ハハ…
真姫「?」
ことり「ようはね、かわいいかわいい後輩の真姫ちゃんには会いたかったけど、いざ会ったらNOって言えなくなっちゃうんじゃないかな、って思ってたってことだよ♪」
絵里「やめてよ、もう」ハァ
真姫「…///」
真姫「正直会ってくれないんだと思ってたから、よかったわ…」
絵里「まあ、私は先に海未から事情を聞いていたからね。でも真姫には会いたかったに決まってるじゃない…」
絵里(2個下の後輩たちなんてかわいいに決まってるし、昔は甘やかし過ぎだとにこに叱られていたくらいで…)
ことり「ふふ」
-
ことり(絵里ちゃんは、助けを求める後輩の頼みなら色々いいつつも絶対動いちゃうんだって、希ちゃん言ってたなあ)
〜〜
絵里「なるほどね。会えていないのはようやく穂乃果だけになる、ってことね」グビ
真姫「そう」コクリ
真姫「…絵里は、どうなの?」
真姫「当たり前だけど、μ'sは九人揃ってμ'sだし。もちろん突拍子も計画性もない話だとは分かっているけれど…参加して欲しいの」
絵里「…」
絵里(真姫…)
絵里「私も音ノ木坂の廃校は何とかしたい気持ちはあるのよ?」ハァ
-
絵里「大会だって面白い企画ではあると思う」
絵里「真姫が自ら行動を起こしていることに関しても、それは素直に凄いことだと思っているわ」ニコ
絵里「ただ……」
真姫「…」
真姫「…希や、にこちゃん達とのこと?」ジッ
ことり(ああ、真姫ちゃんは知ってるんだ)
絵里「聞いたのね?恥ずかしい話だけど、少しまあ色々あって…」アハハ…
絵里(私たちがあの頃のような息の揃ったパフォーマンスが出来るのかどうか……)
絵里(そもそも、にこは私がいると聞いたら…ステージに出たくとも出たがらないんじゃないかしら)
絵里「それに、私も時間が不安定な仕事だし、裁判沙汰で近頃はゴタついてるから」
ことり「…うーん」
-
ことり(確かに出場するなら、中途半端なかたちのまま出るのはみんなの思うところではないのかも)
ことり「でも絵里ちゃん。有給はどこかで使わなきゃいけないって言ってたよね?」
絵里「…ことり?」
真姫「…」
絵里「まあ、いいわ。とにかく──」
真姫「わかった。でも、じゃあ」
真姫「絵里本人の気持ちとしては、その辺りが何とかなれば問題はないってことね?」ジッ
絵里「え?」キョトン
絵里「えーと……そう、と言えばそうだけど」
真姫「言ったわね。もう約束だからね」ニコ
-
ことり「真姫ちゃん…」クス
真姫「ちなみに、仲直りしたくないわけじゃないのよね?」
絵里「ま、まあ…それは。もちろん」タジッ
絵里(私はともかく……にこから一方的に嫌われちゃってるだけだしね)
ことり「今ねえ、真姫ちゃんや凛ちゃん、花陽ちゃんが率先してがんばってるんだって」ジッ
絵里「…」ウッ
ことり「ことりも絵里ちゃんのダンスが見たいし……衣装も作りたいな♡♡」
絵里「うっ」
真姫「絵里…っ」
絵里「ふ、ふたりで囲い込むのはズルくない?」アセ
ことり(ふふ。真姫ちゃんもすごい。勢いで絵里ちゃんを言いくるめちゃえそう)
真姫「どうせちゃんと話し合いも出来ていないんでしょう。とにかく私たちが動いてみるから」
真姫「三人が面倒な人たちだって言うのは、知っているからね」クス
絵里「はぁ…」ガク
絵里「ま……そこに関しては、何も言い返せないわね」クス
-
ことり「絵里ちゃん、もうこれは覚悟を決めた方が良さそうだね?♡」ニコ
真姫「そうよ。絵里は溜まった有給でも消化する準備をしといてくれる?」
絵里「……まったく」ハァ
絵里「これじゃあ先輩の面目丸潰れねぇ……」
絵里「……わかったわ。前向きに検討する」ハァ
真姫「…!!!」パッ
-
ことり「真姫ちゃんやったね〜♪」ニコニコ
真姫(何だかどんどん…現実味が帯びてきた気がする…)
真姫(ことりがこの場にいてくれてよかった)ハァ
絵里「ま、いいわ。とりあえず成り行きではあるけど、今日は私も飲んじゃおう」ニコ
絵里「真姫とお酒が飲める日が来るなんてね♪」
ことり「そうしようそうしよう♡ ボトル頼もっか〜」
真姫「あー…その二人とも、お手柔らかにね?」アセ
ガヤガヤ
ワイワイ
〜〜〜〜
-
つづく。また書きます
-
乙
-
ほのかちゅん何してるの…
-
偶然出会うしか方法が無さそうな穂乃果
-
〜〜アキバ ラーメン屋〜〜
ガラ
花陽「あっ、凛ちゃん!」パッ
凛「かよちんお疲れにゃ〜」
花陽「お疲れ様♪ 今日は忙しかったみたいだね」
凛「最近ジムがブームみたいだからねー。まあかよちんもジム契約したって言ってたもんね?」
花陽「あー…う、うん」アセ
凛「あ!かよちん〜契約しておいて全然行ってないんでしょ!」ジッ
花陽「うっ…ごめんなさい」ハァ
凛「ま、かよちんも鬼のように忙しいから仕方ないね〜」アハハ
-
凛「でももし大会に出るってなったら、ちょっとは体力つけておいた方がいいにゃ」
凛(希ちゃんも初めは酷かったし)
花陽「そ、そうだよね!」グッ
凛「って言いながらラーメン誘っちゃったんだけどね!まあ大丈夫だよ、かよちん社会人になってから痩せたもんねぇ」
凛「あ、凛は醤油とんこつ大盛りで!!」
花陽「私はとんこつの普通盛りで…」エヘヘ
トンコツト ショウユトンコツ ダイ ハイリマシタ〜
-
花陽「あっ、そう言えばね。大会についてちょっと調べてたんだけど」カチャ
花陽「元アライズのツバサさんのYouTube見てたら、その、大会にツバサさんが触れてたんだよねっ」グッ
花陽「こ、これってね!?もしかするとだよね!?」クワ
凛「う、うん」
凛(かよちん久々に熱くなってるにゃ…)
凛「そっか。一応アライズももう現役じゃないから出られるんだね」ヘェ
花陽「うん、現役アイドルグループは暗黙の了解と言うか、さすがに大会には出ないみたい」
花陽「でもツバサさんはソロで女優活動してるし、英玲奈さんは芸能事務所を経営してるって話だし……あんじゅさんはフォロワー100万人の美容系YouTuberだから。注目度は抜群なんですっ、つまり──」ペラペラ
オマタセシマシター
-
凛(楽しそうだなあ、かよちん)フフ
凛「じゃあ、凛達もがんばらなきゃだね〜。ほらほらかよちん!ラーメン伸びるよ!」
花陽「あ、う、うん」コク
ズズズズ…
凛「真姫ちゃんがとうとう穂乃果ちゃん以外には全員とコンタクト取れたみたいだから、一か八かでもう出しちゃうって言ってたにゃ」モグモグ
花陽「もしかして、大会の申請書?」モグモグ
凛「うん!間に合わないしとりあえず出しといてって言われてるんだよね」
花陽「エエエ…っ、でも、そっかあ」フフ
-
花陽「…なら、私たちも何か準備できるかな。たとえばμ'sも期間限定で動画配信をしたりしてもいいかもね?」
凛「動画?」
花陽「ルールを確認してみたけど、出場するグループ各々の宣伝というか、PRは自由みたいだから」
花陽「私、今そういう仕事だから…動画編集は慣れちゃって。合間にすぐ作っちゃうよ♪」フフ
凛「す、すごい!さっすがかよちんにゃ〜」ニコ
凛「よし!じゃあ今日申請書書いて出しちゃお!」
花陽「う、うん。にこちゃん達には特にオッケーもらってないけど…」
花陽(やるしかなくなるよね…!!)
〜
-
キタ!
-
〜某 BAR〜
真姫「ヒック」
真姫「……もういちいち面倒なのよね、びょういんの派閥あらそいだとか、そういうのっ」ヒク
真姫「パパもようご教諭なんてー、だとか。本当わかってない」グビ
ことり「…」
ことり「真姫ちゃん〜?お水飲もっか♡」
真姫「…zz」グゥ
絵里「…」
絵里「真姫、お酒弱かったのね…悪いことをしたわね」アハハ…
-
絵里(気づいた時には酔っ払ってたけど、ずいぶん早かったわね)
ことり「やっぱり久しぶりだったし、昔話でもりあがっちゃったもんね」
絵里「それに、この子も多分ストレスが多いのよねえ…」
ことり「そうだね…お医者さん以外ないって言われて育ってきたくらいだもん。色々あるんだね。やっぱり」
絵里「うーん、まあそうよね」
ことり「絵里ちゃんも去年ごたごたしていた時はこんな感じだったよ?」ニコ
絵里「そう言えばそうだったかも。恋人とも別れて、おまけに裁判沙汰が相変わらず続いてたり…」
絵里「その節はどうもご迷惑をおかけしました…」ハハ
ことり「別にことりは迷惑なんてかけられてないよ? モデルやってくれるようになったし♡」ニコ
-
ことり(絵里ちゃんはそもそも初めから好きな感じには見えなかったし)
ことり(恋人と別れた時もそんなに驚かなかったけどなぁ)
ことり「今どき仕事とどっちが大事なの、なんて相手に言われたら…ことりでも別れちゃうなぁ…」アハハ
絵里「はは…」
絵里「その辺りうまくやれたらいいんだけどね、私も」
ことり「だからことりが同じようになったら、お酒に付き合ってね♪」
絵里「ええ?それは私じゃなくて海未の方が向いてるんじゃない?」クス
ことり「ふふ」
ことり「でも、海未ちゃんはもちろん大好きで大切な家族みたいに思ってるけど」
ことり「海未ちゃんはことりのこと知りすぎてるし、ことりも海未ちゃんのこと分かりすぎてるから」ウーン
-
ことり「こう言う話がしやすいかって言うとちょっと違う気もするの」
絵里「…まあ、私くらいの距離が案外色々と話しやすいのね」
絵里(何となく分かるかも)
ことり「大人になるとどうしてもね〜」ニコ
絵里「他人でもないけど、知り過ぎてもいないし、お互い特に何も期待してないから話しやすいのよねきっと」ハァ
ことり「でもそう言うお友達も大人になったら…案外大切なんだよ?」フフ
絵里「うーん。確かにそうねぇ…」
-
絵里「ま。ひとまずこのままにしておくわけにもいかないし、真姫をタクシーで送っていこうかしら」スクッ
絵里(真姫、この後にこと会う予定があると言ってたけど…)
ことり「あ、返事きた」パッ
絵里「ん?」
ことり「あのね、三人で飲んでるって話をしたら海未ちゃんがみんなを送ろうかって」
ことり「この辺りで仕事があって、車で来てるみたい」ニコ
絵里「えっ?それはありがたいわ。さすが海未ね♪」
真姫「…ん」
真姫(……寝てたのかしら、わたし)ムクリ
-
真姫「ねえちょっと、なに。もうかえるの?」キョトン
ことり(真姫ちゃんなんかかわいい♡)
ことり「帰るよ〜。また今度ゆっくり飲もうね、真姫ちゃん」ニコ
絵里「真姫、あなたこの後にこに会いに行くって言っていたけれど…大丈夫そう?」クス
真姫「んー…大丈夫。水飲んだらちょっとマシにはなってきた」
ことり「真姫ちゃん、確認だけど明日はお休みなんだよね?」
真姫「ええ…もう、だいじょうぶだってば」フラ
真姫(ふたりとも子ども扱いして…)
真姫「でもふたりとも、約束だからね」ジッ
-
真姫「μ'sの件!」
ことり「わかってるよ〜♡ふふ」ギュッ
真姫「ヴェェ…抱きつかないでよっ」ギュ
ガチャ
イラッシャイマセー
ことり「あっ、海未ちゃん来てくれたっ」パッ
海未「…!」スタスタ
絵里「ありがとね、海未」ニコ
海未「いえ、近くで仕事が終わったもので…」
-
海未「しかし後輩を酔わせて何やってるんですか…あなた達は」ジッ
絵里「わ、私じゃないわよ?」
ことり「え、ことりも違うもん!」
真姫「わたしは酔ってないっ」クワ
海未「む、無茶苦茶ですね…」
海未「もうふざけてないでいいから帰りますよ!ほらほら」グイッ
スタスタ
絵里「うーん、無理に飲ませたつもりはないんだけどね…」
真姫「ちょっと、だからわたしは酔ってないわ」ムッ
-
絵里「あのね? 酔ってない人は酔ってるって言うのよ?」ヨシヨシ
真姫「なでないでっ//」
ことり「ワイン二杯でふらふらになっちゃったんだよねぇ。でもごめんね真姫ちゃん」
海未「顔赤いですよ、真姫」フフ
絵里「海未。真姫がこの後にこに会いに行くみたいで、送ってあげて欲しいの」
海未「え、これからって大丈夫ですか…?私は構いませんけど」
絵里「助かるわ」ニコ
ことり「ありがとう♡」
〜
-
〜
ブロロロロ…
絵里「え、焼肉居酒屋?」
真姫「ええ。今にこちゃん、そこでお店をやってるのよ」
真姫(ちょっと酔いが醒めてきた気がする)フゥ
絵里「へえ…」
海未「ならその辺りで降ろせばいいですか?」
真姫「ええ。ありがとう」
ことり「たしか引退をしてその後の開店当初くらいにネットで見たかも?すごく繁盛してたよね」
ことり「でもことりも忙しくて行けてないんだ〜」
-
ブロロロロ…
海未「さ、真姫。着きましたよ、あそこですよね」
真姫「ありがとう海未」
ガチャ
海未「私も気になりますが、もう少しゆっくり時間を取ってから改めてお邪魔させてもらいます」ニコ
ことり「にこちゃんによろしくね♡」
ことり「……あ、今度みんなで行く?絵里ちゃん♡」ニコ
絵里「…」ギョ
絵里「いやいや、私が行けるわけないでしょ」ハァ
真姫「…」ムッ
-
真姫「もう面倒くさい。どうせだしいまからえりも一緒に行くわよっ」ギュッ
絵里「はあっ!?」
絵里「ちょっと真姫!?」グイッ
ガチャ
ことり(あっ)
海未(絵里、連れて行かれましたね…)
海未「最近の真姫は見るたびに大胆になっていってますね」クス
ことり「ふふ、そうだね♡」クス
〜〜
-
〜〜
〜〜焼肉居酒屋 YAZAWA〜
裏口
希「じゃあお疲れ〜」
ガチャ
バタン
希「さ、帰ろっかなあ〜」フゥ
希(ん…?あれ、店の前におるの)
真姫「あ、希!」スタッ
希「おお真姫ちゃんやん。にこっち中で待っとるよ〜」ニコ
希「今日もお店暇そうやったから機嫌悪かったけどまあ気にせん………って」
絵里「…」
希「え、……えりち!?」
希(な、なんで!?)ビク
-
絵里「ひ、久しぶりね…」
希「え、久しぶりすぎるも何も…何年ぶり?」
絵里「さあ…」ハハ
希「…」
絵里「…」
シーン
真姫(気まず過ぎる…なんなのよもう)ハァ
絵里「…」
絵里「ご…ごめん!!!希!」ペコッ
希「…!」
希(えりち……)
-
希「ほ、ほんまやし!!もう〜!!」
希「にこっちとの件はともかく、あの時うちからの連絡まで断つことなかったんちゃうー?」ハァ
絵里「そ、それはそうよね」タジッ
絵里「分かってるけど…あの時は私も若くて判断力がなくて……私とにこの間に挟まれたら希が困っちゃうかと思ったのよ」ハァ
希「ええ〜?どういうこと?」
希「こ、困るわけないやん。急に親友に縁切られて、うちまで何かやらかしたんかと思ったやんか」
絵里「希は何もしてないってば」
-
希(もう全然意味わからん…わからんけど、そっか…)
希「うちの前に来てくれたってことは、…にこっちとも、話すつもりできたってこと?」
絵里「そうね……どうなるかは自信がないけれど」
希「はあ……もう、えりちっぽくて何か笑けてきたし」グス
絵里「…」
真姫「まったく手がかかる先輩たちなんだから。本当」ハア
絵里「あー…、真姫もありがとね。それから、希はごめんなさい。本当に」
希「もう〜しょうがないんやから…えりちは」
希「とりあえず…ここまで来ちゃったんやし、にこっちにも勢いで会ってきたらいいやん…♪」グイッ
希「…」
希「それからちゃんと連絡先教えてなっ。これから色々やらなあかんことたくさんあるみたいやからね」クス
-
絵里「……わかってるわよ」クス
真姫(無理やりだったけど、希と絵里は思ったより大丈夫そうね)
希「……真姫ちゃん」コソ
真姫「?」
希「…ほんまに」
希「ほんまに、ありがとうね」ニコ
真姫「…!」
希「いつのまにかこんなに頼もしくなったんやね…♪」エヘヘ
真姫「……ったりまえでしょ?///」クルクル
〜
-
つづく。また書きやす
-
この緊張感、はやく続き見たいね…
-
ありがとう…ありがとう…
-
明日肉の日だから焼肉居酒屋YAZAWAに行きたい
-
やべえ。
-
〜焼肉居酒屋 YAZAWA〜
にこ「今日は案外売れたわね」フム
にこ(て言うか真姫ちゃん遅いわね…もう来ても良い頃だと思うけど)チラ
ガタ…
ガチャ
にこ(ん?やっと来たのね)ハァ
にこ「ちょっと、遅かったじゃない。まきちゃ──」
スタ…
-
絵里「……」
にこ「え…」
にこ(嘘でしょ…絵里…!?)
シーン
絵里「…お疲れ様」
絵里(分かってはいたけど……刺さるような視線…)ウッ
にこ「な、なんであんたが……」
真姫「連れてきたのよ」ズイ
-
にこ「…真姫ちゃん、あんた目ぇキマってるけど。なんなの?飲んできたの?」ハァ
にこ「…食べに来たって言うなら、悪いけどラストオーダーはとっくに終わってるわよ…」
クルッ
スタスタ
絵里「…っ」
絵里「にこ…」グッ
絵里「今更何なのって思われるとは思っているんだけどね。話をして欲しくて…、話をしたいって思って」
絵里「もちろん、真姫たちにきっかけを作ってもらうまで避けていた私が偉そうなことは言えないんだけど…ね」
にこ「…」
にこ(まさか、絵里からにこの元へやってくるとは思わなかったけど…)
にこ(それもこれも、…真姫たちが現れてから)
-
真姫「にこちゃん」ズイ
にこ「…」
にこ「そんな顔しなくたって、追い返したりはしないわよ」ハァ
絵里「…!」
にこ「それで?」ジト
真姫「じゃ、私はあっちでちょっと仮眠するから…」ヨロ
真姫「終わったら起こしてね」
にこ「はあ?」
絵里「真姫は明日が早いのに、私とことりがちょっと付き合わせちゃったのよ」アハハ…
-
絵里(真姫、結局明日仕事だったのよね…)
絵里(それに『ここまで来たら私は必要ないでしょ』なんて言われちゃってるしね)
にこ「ふうん…まあいいわ」
にこ「…にこも、丁度あんたに言っておきたいことがあったのよね」ガタ
にこ「とりあえず座れば? 」チラ
絵里「ありがとう…」
にこ(何年ぶりよ…まったく。そして相変わらずムカつくくらい綺麗でほんっと腹立つわね)
にこ(ハァ……)
〜
シーン
にこ「にこは飲むからね。にこだけシラフで話すとか無理過ぎるし」ガタ
絵里「あ、ええ。もちろん」
-
にこ「あんたも何か飲む?」チラ
絵里「私は飲んできたし大丈夫、ありがとう。仕事終わりで疲れてるのにごめんね」
にこ「…」グビ
絵里「その、真姫から私も聞いたの。…音ノ木が廃校になるって言うことと、真姫たちがμ'sで大会に出ようとしてること」
真姫「…zz」グゥ
にこ「そう」
絵里「正直無理だと初めは思ってたんだけど」ハァ
絵里「……結局、気が付いたら真姫の熱意に負けて首を縦に振ってた」
絵里(何だかんだ言い訳をしつつ…私も結局、やってみたいとどこかで思ってたのよね)
絵里「それでも、その前ににこには…会っておかなきゃ行けないって思って」
-
にこ(…なるほどね。しかし真姫もよく絵里を引き込めたわね。正直居場所さえわかれば良い穂乃果よりも難しいと思ってたけど)
にこ「ふうん…」グビ
にこ「なら絵里はもう出るつもりで動いてるってことね」
絵里「まあ、ね」ニコ
絵里(と言うより、何だか…思ったよりも、にこが普通に接してくれている気がする)
絵里「よかった…」ハァ
にこ「え?」
絵里「あ、いや。そのね?にこはまともに話してくれないんじゃないかとも思ってて…」ハハ
にこ「はあ?」
絵里「……だって、私。にこの…」
にこ「…」
にこ(やっぱりこいつ…誤解してるとは思ってたけど…)
-
にこ「言っとくけど!」ガンッ
絵里「んっ!?」ビク
にこ「にこがアイドルを引退したのは! にこの意思で決めたことで、あんたやあんたの出版社どうのこうのが理由じゃないから!」クワ
絵里「…にこっ」
にこ「そもそも…プロでメディアに出るようなアイドルは25までって元々決めてたの」ジッ
絵里(そうなの?)
にこ「確かに……あんたのとこの記事でうちの事務所がめちゃくちゃになって潰れちゃった時は…」
にこ「なんてことをしてくれたんだと思ったわよ? でもあれがアンタの書いた記事じゃないことくらい、にこは分かるし」
絵里「…!」
-
にこ「それに、悪いのは際どいことをやったり、無茶苦茶な運営をしていたにこの事務所だし」ハァ
にこ「芸能界に固執してたわけではないからね。にこはメディアに残って女優やタレントがやりたいわけじゃなかったし、悔いはないわ」
絵里「にこ…」
絵里「そう、だったのね」
にこ「…」ジッ
にこ「て言うか。にこがイラついてたのは……あんたがそんなことくらいで、にこがアイドルを諦めたんじゃないかって思ってそうなところ!」
絵里「…」
絵里「諦めたとは思ってなかったわよ」
絵里「ただ、その、やっぱり顔は合わせづらくて…罪悪感があったのは事実ね…」ハァ
-
にこ(絵里と希は…本当しつこいくらいに応援してくれてたくせに…)
にこ「あと、あんたがそれでにこ達を避けるようになったのも……正直頭に来てた」ガンッ
絵里「…」ウッ
絵里「そこに関しては何も言えないわね。本当に…ごめんなさい」
にこ「別に……こんなもんだったのかな、ってなっただけよ」
にこ「そもそも絵里とは、μ'sのおかげで仲良くなれて、元々はお互い仲良くなる気もない仲だったでしょ……振り出しに戻っただけ…」
絵里「…にこ」
絵里(違う…そんなことはない)グッ
絵里「そんなこ───」
ガタ
真姫「もう!何言ってるのよ、黙って聞いてたら…!」バッ
にこ「えっ!」ビク
絵里「ええ!?」ビク
-
真姫「あのねぇ、二人とも。グダグダグダグダ昔のことをいつまでも、面倒くさいんだから」ハァ
真姫「また仲良くなりたいなら素直に言ったら良いじゃない?ふたり共、もうお互いのことは分かってるわけでしょ?」
にこ「…なによ、あんた寝てたんじゃなかったの」ムス
真姫「酔いが覚めたのよ」
真姫「今度の大会にはにこちゃんと絵里が絶対的に必要だと思ってる。大人でしょ?仲直りのひとつも出来ないわけ?」
にこ「はぁ〜??」
絵里「…」ハハ…
絵里(まったく敵わないわね…)
絵里「にこ、私はμ'sに加入した後も、それから今でも思ってる。にこや希と友達になれて良かったって」
にこ「…」
にこ(そんなの…にこだってそう。当たり前じゃない)
-
絵里「だから…この五年間ずっと心のどこかで後悔をしていたの。でも、真姫たちがこんな奇跡的な機会を与えてくれたわけだし……」
絵里「その、もう一回友達になってくれたら嬉しいわ」
絵里「それで…ステージでまた一緒に踊れたりなんてしたものなら、最高ね」クス…
にこ「…」ムス
にこ「はあ。何なのよ、それ」
絵里「今更かしら…」
にこ「…とりあえず、こっちは友達やめたつもりなんて……ないんだけど?」
真姫「ふふ」
絵里「に、にこ…!!!」パァァ
にこ「そう言うクサイ台詞を馬鹿真面目に言うところは相変わらずね。……ま、希や真姫ちゃんもうるさいし」
-
にこ「…」
にこ「大会、やると決めたらやるんだからね?」ジロ
真姫「うん、そうね」
絵里「ねぇ、…よく考えたら今の私たち三人って、BIBIじゃない?」
真姫「そう言えばそうね」クス
にこ「うわ〜懐かしい。そう言えばよく打ち合わせでも言い合いしてたわねえ…」
絵里「私たち、10年経っても同じようなことしてるのね」ハハ
真姫「あれはにこちゃんの我が強過ぎるのが毎回原因でしょ」
にこ「いやなんでよ!」クワ
絵里「ふふ」クスクス
真姫(……ま、よかった。ひとまずこれで…)
真姫(三年生組が本腰を入れてくれるはずよね…っ)
-
〜
〜南家 自宅〜
ことり「えっ!?それ…大丈夫なの?」
理事長「大丈夫よ。少し検査入院が必要なだけだから」
ことり「本当に〜?」ジロ
ことり(久しぶりに実家に帰ってきたけど、お母さん明日から検査入院だなんて)
理事長「それは大丈夫なんだけどね。仕事がしばらくの間出来なくなってしまうからね。代理を頼んだはいいけれど、引き継ぎが大変なのよ」
ことり「もう〜こんな時まで仕事のことを心配しなくていいよぉ」ハァ
理事長「ことりこそ実家に全然顔を出さないし、私に連絡もないし…ちょっとは顔見せてくれても良いんじゃない?」クス
-
ことり「あはは、それはごめんね」
ことり(何年か前にことりが婚約を破棄しちゃってから…微妙に顔が出しづらかったんだよねえ)ハァ
ことり(お母さんは全然気にしてないみたいだけど)
ことり「それより何か出来ることある?ことり、もう東京からもしばらくは出ないと思うし…着替えとか欲しいものがあったら連絡してね?」
理事長「ふふ。ありがとう」ニコ
理事長「それより、真姫ちゃんには会った?」
ことり「うん、元気そうでよかった♪ それから、音ノ木坂でのお仕事が凄く楽しいんだろうなあって言うのが伝わってきたよ」ニコ
理事長「そうね。当初はどうなるかとは思ったけど、真姫ちゃんは学生相手でも案外対等に誠実に接するから。人気があるのよ」
-
ことり「そっかぁ…真面目だもんね。真姫ちゃんも」フフ
ことり「でも臨時だったら真姫ちゃんは大学病院に戻っちゃうの?」
理事長「どうかしら。それは、真姫ちゃん次第だし……何より、音ノ木坂次第ってところもあるわよね」クス
ことり「…あ〜」
理事長「μ'sとしても頑張ってね。楽しみにしてる…と言うより、もう既に楽しんじゃってるけどね」ニコニコ
ことり(うーん、面白がってるなあ。まあ、実際廃校の危機なんて初めてでもないからかな)
ことり「それより、真姫ちゃんも心配してると思うから体調気をつけてね?」
理事長「大丈夫大丈夫。ことりは自分の心配だけしてたらいいんだから、仕事のことも、今回のことも」フフ
ことり「もう〜」
-
〜〜
〜音ノ木坂学院 朝礼〜
体育館
真姫(……昨日のお酒が微妙に残ってて頭痛い…)ハァ
真姫(前日の酒を仕事にまで引きずるだなんて…今までそんな遊び方したことなかったけど)
真姫(μ'sの人たちにはほんと、振り回されちゃうのね)ハァ
ザワザワ
教頭「えーそれでは、最後にひとつ理事長について重要な知らせがあります」
生徒「なんだろ?」
生徒「そう言えば最近見てなかったね。理事長」
ザワザワ
-
真姫(生徒達もざわついてるわね…まあ、南理事長は学院の生徒達にかなり近い位置で接している珍しいタイプの理事長だし)ウーン
真姫(廃校が決まってから、なにかと慌ただしいわね)
教頭「はい、お静かにお願いしますね」コホン
教頭「みなさん、南理事長が一時的に体調の都合でお休みとなります」
真姫「…」
真姫(結局まだ復帰できそうにないのね…大丈夫なのかしら…)
ザワザワ
-
教頭「来週から代理の方がいらしてくれてますので」
教師「西木野先生」コソ
真姫「?」
教師「次の代理の理事長、随分若い方らしくて。私、学院案内を頼まれてしまったんですよね」ウーン
真姫「へえ」
真姫「廃校が決まった高校に来てくれるものなんですね…」
教師「はは。確かに」
教師「理事長の推薦らしいですよ」
真姫「そうなんですか」ヘェ
-
教頭「では、ご挨拶お願いしますね」スス
スタスタスタ…
ザッ…
真姫(…)
真姫(……………)
真姫「え?」ハッ
「どうも、初めまして!みなさん!!!!!!」
真姫「な……っ」ガタ
-
「南理事長が不在の間の代理となりますが、精一杯つとめさせていただきますので!よろしくお願いしますね!」
生徒「おお〜」
生徒「なんか、めっちゃ元気だね」
生徒「かわいい〜」
真姫(アリエナイ…)ガク
穂乃果「私、高坂 穂乃果です!よろしくお願いします〜!」
ザワザワ
パチパチパチ…
教師「に、西木野先生?大丈夫です?」アセ
真姫(ほ、ほ、穂乃果が代理の理事長…!?!?)
〜
-
つづきます
-
ついにきたかハノケッッッ
-
アリエナイ…
-
マイクまた投げたのかな?
あれスペースデブリになった説あって草
-
にこ絵里がすんなり和解してホッとした
-
いや、にこからすればそもそもか
-
ハノケチェン来た!これで勝つる!
-
〜音ノ木坂学院 保健室〜
真姫(穂乃果がまさか音ノ木坂に戻ってきていただなんて…)
真姫「はぁ……」
真姫(どこから突っ込んでいいのか分からないけど…あれ、穂乃果よね。結局放課後までバタバタして会いには行けなかったけど」
真姫「頭痛が増した気がするわ…」
ガチャ
真姫「?」
教師「お疲れ様です西木野先生。今大丈夫ですか?」ソッ
真姫「あ、ああ。はい、お疲れ様です」
-
教師「実は私のクラスの生徒指導が入ってしまいまして…この後の新しい理事長の学院案内を代わってもらえませんでしょうか…」ウウ
真姫「えっ」ガタ
真姫(渡りに船ね…)
真姫「大丈夫ですよ」ニコ
教師「す、すみません〜!本当にありがとうございます〜」
真姫「いえ…私もあの人に用があるので」
教師「あの人?」
真姫「いえ」ニコ
真姫(そうと決まれば早速…っ)
〜
-
〜理事長室〜
真姫「…」ハァ
真姫「失礼します」コンコン
ガチャ
真姫「……っ」ハッ
真姫(穂乃果が………いる)
穂乃果「本当に真姫ちゃんだ」ニコ
-
真姫「…っ」
真姫「穂乃果」
真姫「…じゃなくて理事長って呼んだ方がいいのかしら」
穂乃果「ええ?! い、いいよ〜穂乃果で」アハハ
穂乃果「私もまだ理事長の仕事についてわけ分かってないし、それに私は真姫ちゃんって呼ぶよ?」
真姫「はぁ。仕事中はそれ怒られるわよ」ハァ
真姫「ねぇそれにしても──」
ダダダッ
穂乃果「真姫ちゃん久しぶりっ!!本当美人さんになったねぇ!びっくりしたよ〜」ギュッ
真姫「ヴェェ⁉︎」アセ
-
穂乃果「はあ〜なんか身内の人に会ったら急に安心しちゃったあ」ギュッ
真姫「く、くるしいって」ググ
真姫(穂乃果も……あの頃から、全然変わってないのね)
真姫「も、もう。あなたは何もかもいきなり過ぎるのよ」
穂乃果「いや〜ごめんごめん。でも理事長から聞いてたけど本当だったんだねぇ!真姫ちゃんが保健室の先生やってるって♪」ニコニコ
真姫「色々あったのよ。それにしても…穂乃果が私の上司と言うか雇い主になるのが信じられないわ」
穂乃果「え!?そうなの!?穂乃果、真姫ちゃんの上司になるの!?」ギョッ
真姫「なるわよ!!」クワ
真姫「一応理事長なんだからそうでしょ。ま、建前としてはそう振る舞うわ」ハァ
-
穂乃果「ん〜まあ臨時だからね?仕事の話以外は、フツーに接してくれて大丈夫だからね?」
真姫「…」
真姫「でも、よかった。穂乃果も全然変わってないわね」
穂乃果「そうかな?」エヘヘ
真姫「まあいいわ。他の先生から頼まれてあなたの学院案内をすることになったんだけど…」
真姫(OGの穂乃果に案内なんて必要なのかしら)
穂乃果「本当っ?やった♪」
穂乃果「音ノ木坂に来るのも久しぶりだからなぁ。色々見て回りたかったんだよね」ニコ
-
穂乃果「昨日の夜からワクワクし過ぎてちょっと寝れなかったくらいだよ〜」アハハ
真姫「ハァ。相変わらず好きね、学校」
穂乃果「うん!でも、真姫ちゃんもそうだよね? ここに戻ってきて先生やっちゃうくらいだもん♪」
真姫「……///」クルクル
真姫「とりあえず話したいこともあるし、行きましょう」
〜
テクテク…
真姫「変わったところだけで言うと、いくつかの部室が無くなって資料室やロッカーに変わってたってとこくらい」
真姫「あとはクラス数がさらに減ったから、空き教室が多いことくらいね」
穂乃果「そっかぁ…」
-
テクテク
ピタ
真姫「…ほら。ここ、元アイドル研究部の部屋もね。何年か前に無くなったみたいで今は資料室になってる」
穂乃果「…懐かしいなあ」
穂乃果「今入っても大丈夫?」クルッ
真姫「え?ああ、いいけど。鍵持ってきてるから」
ガチャ
ガッ
キィー…
穂乃果「わ!荷物が多いけど、何だか変わってないねえ…」フフ
真姫「ちょっと換気しましょうか」ガラ
真姫(中庭の桜に、陽だまりと土埃の匂い…)
真姫(今でも身体が覚えてるものなのね…)
-
穂乃果「あっ、あっちの更衣室があった部屋にあるのってラブライブのトロフィーかな!?」ヒョコ
穂乃果「うわあ〜、写真も全部全部取ってあるんだ!あーっ、凛ちゃんのマラカスもあるよ♪」
ワイワイ
真姫「…」
真姫(ひとりでも賑やかしいんだから)
ガタ
穂乃果「ねえねえ、ちょっと座ってみようよ!」
真姫「ええ?」
穂乃果「ほらほら!こうして座っていると、全然まとまりのなかったミーティング思い出すよねぇ」ニコニコ
真姫「あのねぇ、大体穂乃果の思いつきがまとまりを無くしていたのよ?」
穂乃果「ええ〜!?それはひどいよぉっ」ムッ
真姫「…」クス
-
穂乃果「あ!そうだ。ねえねえ、次はあそこ行こう真姫ちゃん!」ダッ
真姫「ちょっ」アセ
真姫(あーもう、落ち着きがないんだからっ!!)ダダ
〜
〜音楽室〜
穂乃果「真姫ちゃんのピアノが久しぶりに聴きたいなあ〜って!」ニコニコ
真姫「ええ……許可取ってないし」チラ
穂乃果「え?そっか、じゃあよしっ!じゃあ今だけ理事長として許可します!」クワ
真姫「ハァ!?」
真姫(って、そう言えばそうか…理事長代理なのよねこの人)
-
真姫「はあ〜…もう。少しだけだからね」スッ
…♪
…♫
穂乃果「わ〜!」パチパチパチ
穂乃果「やっぱり真姫ちゃんのピアノ、本当に素敵だよね」ニコ
真姫「…//」
真姫「ね、ねぇ。それより!穂乃果。もちろん知ってるとは思うけど、音ノ木坂が廃校になる件」
穂乃果「あ、うん。それは聞いてるよ」コク
穂乃果「もう驚きの連続だったんだから。音ノ木坂が廃校になることとか、真姫ちゃんが先生やってることとか、おまけに穂乃果が臨時の理事長に指名されちゃったこととか…」
真姫(まあいきなり言われたらそうよね…)
-
穂乃果「うーん」
穂乃果「でもそれもそうだよね。この部屋に来て感じたけど、やっぱり時間って経ってるんだなあって」スクッ
真姫「え?」
穂乃果「ねえ、真姫ちゃん」
穂乃果「真姫ちゃんはどうして音ノ木坂に戻ってこようと思ったの?」
真姫「え…?」ギョ
穂乃果「真姫ちゃんは大きな病院でお医者さんになる為に凄く勉強してるって、大学の頃凛ちゃんから聞いてたから」
穂乃果「あ。何て言うか、ちょっと不思議に思っただけだよ」ニコ
真姫「…」
真姫(どうして…か)
-
真姫「私は、理事長に声をかけられたのよ…」ハァ
穂乃果「理事長に?」
真姫「理事長、あの時私の顔を見るなり、『大丈夫?』ってね」ハァ
穂乃果「ええ?」
真姫「……医大に入ってからはとにかく死ぬ気で勉強をした。みんなとも連絡を取らなくなって、試験をこなしつつ研修医としての二年をつつがなく過ごして…」
真姫「順調だと思ってたの。このままいけば西木野の病院を継ぐことが決まっていたし、何の疑問にも思っていなかったんだけど」
穂乃果「うん」
真姫「きっと、酷い顔をしていたのよね。私」
真姫「だから理事長はあの時私にあんなことを言ったんだわ。あの人、本当によく人を見ているから」ハァ
-
真姫「もう何をしてるのか分からなかったのよ。ご飯の味もしないし、何を見ても何をしてもいまいち五感が働いていない気がして…」
真姫「もしかすると私は、自分の意志でしてきたことなんてひとつもなかったんじゃないかって」
穂乃果「…」
真姫「でもね…理事長に無理矢理にでもここに連れてきてもらったおかげで、最近は思い出してきているのよ」
真姫「そう言えば私、音楽が好きだったなとか。この学校が案外きらいじゃなかったな、とか」
真姫「変な先輩に捕まって、スクールアイドルなんて言うおかしなことをしてたこともあったなって」クス
穂乃果「……えへへ」
真姫「で、……廃校の知らせを聞いた時に、何て言うかμ'sの皆の顔が浮かんだのよ」
穂乃果「そうなんだね」クス
-
穂乃果「真姫ちゃんは、やっぱり凄いよ♪」
真姫「ええ? ナニヨソレ…」クルクル
穂乃果「ねえ真姫ちゃん。……私も、ここに呼ばれたからにはやれることは全力でやるつもりだよ」ニコ
真姫(穂乃果…!)
穂乃果「とりあえず」スクッ
穂乃果「……何から始めようか!?あの机に引き継ぎの書類とかとにかくいっぱいあってよくわからないの!」
穂乃果「助けて〜真姫ちゃん!」ウウ
真姫「……」ガク
真姫(本当に大丈夫かしら…)
ーーー
-
助かる
-
〜焼肉居酒屋 YAZAWA〜
花陽「エェッーー!?!?」ピェ
花陽「ホノカチャン、ミツカッタノォッ!!??」ギョッ
凛「うん。昨日真姫ちゃんから誤字脱字のすごいメッセージが来たけど、多分本当なんだと思うよ〜」
希「しかも音ノ木の理事長代理って、穂乃果ちゃん面白過ぎひん?」クス
凛「本当いつも奇想天外な人だにゃ」ハァ
希(やっぱり穂乃果ちゃん、色々と持ってる人やんね)
凛「でも、これで本格的に大会へ向けて動き出せそうだね〜」モグモグ
花陽「うーん。とは言え、理事長って言う立場でも大丈夫なのかな」
希「確かにそうやんね」ウーン
希「実際どうなん?にこっち」チラ
-
にこ「はあ?なんでにこに聞くのよ。運営に確認しなさいよ」ジロ
にこ「…て言うか!希、あんたそこでサボってないでテーブル片付けなさいっ」クワ
希「あーごめんごめん♪」
希「そうそう。もうすぐ海未ちゃん来るって」ニコ
タッタッタ
凛「海未ちゃん!?ほんとに!?」
花陽「わあ…っ、久しぶりだね?あ、でも真姫ちゃんは今日来れないんだよね?」モグモグ
凛「うん、何だか色々と穂乃果ちゃんの仕事周りのお手伝いをしなきゃいけないみたいで……でもまた予定合わせるって!」
花陽(大変そうだなあ…)アハハ
-
ガチャ
希「あ、海未ちゃん来た」ニコ
希「いらっしゃいませ♪あっちに凛ちゃんと花陽ちゃんおるよ〜」
海未「あ、お疲れ様です…希」スタ
凛「海未ちゃ〜〜んっ!!!ひっさしぶりー!」ダキッ
海未「ゔっ、」ドン
海未「凛、急にやめてくださいっ」ヨロ
凛「海未ちゃん鈍ったにゃ〜…昔ならこのくらい片手で止められてたのに…」ハァ
海未「何年前の話をしてるですかまったく…」
花陽「海未ちゃん久しぶりだね!こっち座って座って」ヒョコ
-
海未「花陽も久しぶりですね」ニコ
スタスタ…
海未「あ、あの。もちろん久しぶりで積もる話はあるかと思うのですが…その前に」
海未「穂乃果が見つかったと言うのは本当ですかっ?」
凛(凄い食い気味…)
花陽「う、うん。音ノ木坂に戻ってきたらしくて…」
凛「理事長代理だってー!びっくりだよね〜」モグモグ
海未「希がまたおかしな冗談をメッセージで送ってきたかと思っていたのですが……まさか、本当だったんですか」
希「冗談なわけないやん〜♡」ヒョコ
希「はい、海未ちゃんのウーロン茶」カタン
海未「はあ。ありがとうございます…」
-
海未(もう意味がわからないと言うか、何と言うか……突然過ぎるところは全く変わっていないんですね…)ハァ
花陽「あはは…」
希「まあ、真姫ちゃんと当人の穂乃果ちゃんは落ち着いてから会えると思うけど…今日はとりあえず久しぶりのメンバーやし」
希「近況報告でもしあおっか♪ 大会の日程合わせたり、曲のこととか衣装のこととか。今日はうちもにこっちも作業全部終わったから」ニコ
海未「は、はい」
凛「あ。そう言えば、海未ちゃんは絵里ちゃんやことりちゃん達とはずっと連絡を取ってたんだよね?」
海未「はい。ことりとは元々ですが、絵里とは同じ大学に通っていて色々と世話になっていたので」
花陽「そっか。そうだよね」
海未(まさか彼女の弁護をするとは夢にも思っていなかったのですが…)ハァ
-
希「にしてもたった一ヶ月でμ'sが再結成しそうなの、ほんまに凄いよね」ニコニコ
にこ「絶対ないと思ってたけど、こんなこともあるのね」
花陽(にこちゃん、こんなこと言いつつやっぱり嬉しそうだなぁ。でも私も…)
花陽「こうして集まって話してるだけで、私少し涙腺緩むし…」アハハ
希「花陽ちゃん、それは歳やんね……うちも最近何見ても泣いてまうもん」
にこ「ったく、年寄り臭い話しないでよね。絵里も酒が入って泣きまくってたし…」
凛「絵里ちゃんと言えば、希ちゃんやにこちゃん達うまくいったみたいだね?」
凛「ねっ、にこちゃん!」ジッ
にこ「…別に元から普通よ、普通」
-
にこ(ってあの後真姫ちゃんは帰したけど、何やかんや希も合流して、絵里と朝まで飲んで…二日酔いで死にかけたのよね)ハァ
凛「あ〜!またそんなこと言って!素直に仲直りしましたって言うにゃ!」グニ
にこ「もういいでしょ!アンタは黙って肉でも食ってなさい!」グイ
花陽「ご飯も食べようね?!」
にこ「ハァ!??!」
希「ふふふ♪」グビ
海未(結局話し合いになってませんね…)
海未(μ'sはやっぱり、μ'sなんですね)クス
〜〜
-
つづく。また書きます。
-
続きが気になる
-
バッドエンドになって真姫ちゃんが時を巻き戻してみるなんてのはNoNoNoなので頼む!
-
「やれることは全力でやるつもりだよ」が気になる…
続きはよ(ノシ ・8・ )ノシ バンバン
-
っぱハノケよ
-
〜神保町〜
『絢瀬さん。分かってると思うけど…今抜けられるのはねえ』
ーー
ーーー
絵里「んー…」
テクテク
絵里(結局朝になるまで全員の原稿が上がらない瀬戸際だったわね…何とかなったけど)
絵里(今の企画がこんなかたちで中途半端なままじゃ、有給使いますだなんて言えないわよねえ)ハァ
絵里(真姫やにこ達にはああ言ったものの。現実問題、時間を取るのって無理なんじゃないかしら…)
絵里「ハァ」
絵里(私って本当適度にうまくやれないのよねえ…)
ザァァ…
絵里(あ…駐車場に着く前に雨降ってきた)
絵里「…」
-
現れたか
-
絵里(土砂降りの雨が降ると、新人の頃のいやーな経験を思い出すわねえ)
絵里(とりあえず早く帰って少しは寝なきゃね)
絵里「ん?」
ダッダッダ
絵里(あの人…傘ないのね。にしても朝から凄い全力疾走…)
絵里「…」
絵里(え……っ!?!…あれ)
穂乃果「うわわわわわっ」バシャ
穂乃果「うわあ!」ズルッ
ガシッ
-
絵里「………っ」ギュッ
穂乃果「は、助かったあ…すみません!ありがとうございます…!!」ウウ
穂乃果「…って!あれ?!」ギョッ
絵里「ほ、穂乃果…?」
穂乃果「絵里ちゃん…!?」
絵里「あ、危ないわよ……、じゃなくて。え、本当に穂乃果なの?」
穂乃果「わあ、ぅ絵里ちゃんだぁ!すごい、こんなところで会えるだなんて思ってなかったよぉ」エヘヘ
穂乃果「久しぶりなのに恥ずかしいところ見られちゃった」フフ
絵里「…」
絵里「何笑ってるのよ…びしょ濡れよ?」ハハ…
穂乃果「…うーん、絵里ちゃんもだね?」クス
-
〜車内〜
ザァァ…
穂乃果「いや〜すんごい土砂降りだねぇっ」
絵里(とりあえず私の車まで走って雨宿りしたわけだけど、思ったよりも雨が強くなったわね)
絵里「本当ね。でもなんで傘持ってないのよ?」
穂乃果「ちょっと遅刻しかけてて慌てて出てきたから…絵里ちゃんがいなかったら私滑って頭打ってたところだったよ〜」
絵里(聞きたいことは山積みだけど…)
絵里「……にしても、慌ただしいのは相変わらずねえ。と言うより、早朝から急いでたみたいだけどどこへ行くつもりだったの?」
穂乃果「そうそう!出勤途中だったんだ…ビショビショになっちゃったけど…」ハァ
絵里「やっぱり出勤してたのね。とりあえず時間もないと思うし送っていくわ、どこまで?」ガチャ
ブロロロ…
-
穂乃果「本当!?ありがとう絵里ちゃん〜」ハァ
穂乃果「じゃあ絵里ちゃんもご存知、音ノ木坂学院までお願いしますっ!!」
絵里「え」
穂乃果「実は今私、代理の理事長として音ノ木ではたらくことになっちゃって……いやあ、びっくりだよねえ」
絵里「……えーと…」
絵里(うーん。疲れて頭が働いていないせいか、どこから突っ込んでいいのか分からないわ…)
穂乃果「あ、えーっとね?」
穂乃果「ことりちゃんのお母さんに声をかけられてね。何だかあれよあれよと言う間に話が決まったんだぁ」
絵里「音ノ木坂……で、え? り、理事長?嘘でしょ?」
穂乃果「嘘じゃないよ〜!でも、そうなんだよね。真姫ちゃんにも同じようなリアクションされたよ」アハハ
絵里「…」
-
絵里(そっか、穂乃果に当たり前を求めちゃいけないのよね……』
絵里(私も何を隠そう、あの頃生徒会長は穂乃果以外いないと思って推薦した身だし…)
絵里「と、とにかく…穂乃果は日本に帰ってきていたのね。海外にいるものとばかり思っていたわ」
穂乃果「うん、今週からだよ!ことりちゃんのお母さんにこの代理の件を相談されてたんだ。」
穂乃果「……あと、進学に迷ってた頃から言われてたんだよね」
絵里「え?」
穂乃果「歌ったり踊ったりするのはもちろんいいけど、先生として音ノ木坂に戻れるように勉強しておいたらどうかって」
穂乃果「『資格は取ったところで荷物にならないわよ?』って」ニコ
絵里「そうだったの…」
絵里(それで代理とは言え、理事長になって戻ってくるところが穂乃果よね…)
穂乃果「まあ、それでこの間久しぶりに日本に帰ってきたんだ」
-
穂乃果「落ち着いたら皆んなにも会いたいんだけど、何しろやることが多くてですね…」エヘヘ
絵里「ほんとよ、誰かしら連絡くらいくれてもよかったのに」ハァ
穂乃果「ごめんごめん〜」
絵里「まあここからだと十分ほどで着くから…とりあえず風邪はひかないようにね」クス
穂乃果「うん」チラ
穂乃果「…」
穂乃果「絵里ちゃんは相変わらずびっくりするくらい美人だけど…何だか疲れてる顔してるね」
絵里「え、そう? まあ、うまくいくことばかりじゃないからね。それに……穂乃果が突然現れたから驚いているだけよ」
穂乃果「絵里ちゃんは変わらないねえ」ウーン
絵里「…なにが?」
穂乃果「…」
穂乃果「絵里ちゃん。また廃校になっちゃいそうなんだよ、音ノ木坂」
絵里(……!)
-
ブロロロ…
絵里「……ええ、私も聞いたわ。まああの辺も少子化が進んでいたし、音ノ木坂の校風も昔のままだし…悪いわけではないけど、あそこは変わらないからね」
穂乃果「うん」
絵里「音楽学校としての側面は保ってるけれど、ここ数年ラブライブで優勝した時のような目立つ何かは無いみたいだから、仕方がないのかもしれないわね」
絵里「…」
穂乃果「…」チラ
シーン
穂乃果「…」
穂乃果「でも絵里ちゃん。……やっぱり、嫌でしょ?」ニコ
絵里「…」
絵里「………嫌よ。音ノ木坂が廃校なんて」ムス
-
穂乃果「ふふふ」ニコ
穂乃果「やっぱり絵里ちゃんは絵里ちゃんだねぇ♪」
絵里「はぁ……もう。あなたといるとどうにも本音が溢れちゃうから困るのよ」ハハ…
絵里(それに不思議と折れてた気持ちが嘘みたいに持ち上がってきて……やる気にさせられちゃうのよね)
ブロロロ
キキー…
絵里「さ、着いたわよ。よかったわ、まだ時間には余裕がありそうね」
穂乃果「わあ、ありがとう!!絵里ちゃんっ!」
穂乃果「…うん、でもよかった。真姫ちゃんの言ってた通りだね」
絵里「?」
-
穂乃果「絵里ちゃんも、みんなもきっと一緒の気持ちなんだなって分かったから!すっごく心強いよ」ニコ
絵里(やる気なのねー穂乃果は…)
絵里「とりあえず、次はみんなと暖かい場所でゆっくり話しましょう」クス
穂乃果「うん!じゃあ、行ってきまーす!」
バタン
ダッダッダ…
絵里(うーん)
絵里「ま、どうにか仕事を片付けるしかないわねえ」グッ
ポツ…ポツ…
… …
絵里「あ……」
絵里(いつの間にか晴れてる……さすが穂乃果)クス
〜〜
-
〜真姫宅〜
ガチャ
凛「あ!おかえり〜真姫ちゃん!」フリフリ
花陽「おかえりっ」
ことり「真姫ちゃんおかえり。お邪魔してます♡」ニコ
ワイワイ
真姫「…」
真姫「た、ただいま」
真姫(来れる人集めて話し合いしたいと言ったのは私だけど、やっぱりこの家溜まり場みたいになってない?)
凛「言われた通り真姫ちゃんのお手伝いさんに鍵をあけてもらったにゃ〜」
ことり「顔パスだったね〜」フフ
-
花陽「私今日はお休みだったから、今日はことりちゃんと作った特性ビーフシチューだよ!」パッ
真姫「あ、ありがとう」
凛「ことりちゃんとも久しぶりに会えたのは良いけど、穂乃果ちゃん今日も来られなかったんだねー」
真姫「あれだけ仕事が溜まってるって言うのにお偉いさんとの会食が今日あるみたい。」
真姫(ほんっと、未だに穂乃果が理事長って言うのが信じられない)」ハァ
真姫(穂乃果はなぜか既に大会については知っていたみたいだし…理事長から言われていたのかしら)
真姫「ちなみに穂乃果は、大会に出る気マンマンだったわよ」
凛「だよねーっ」
ことり「うんうん。それにしても穂乃果ちゃん元気そうでよかった♡」ニコ
真姫「実家にいったんは戻ってるみたいよ?」
ことり「そうなんだ? 土日になったら会いに行こうかなあ〜♡」
-
凛「えーいいなあ〜!凛も行きたいにゃー!」バッ
真姫「んーどうかしら。穂乃果は土日も仕事を片付けて環境整理してもらわなきゃ困る感じなのよねえ」
真姫「て言うか、理事長としての立場的に大会に出られるのかも確認しなきゃだし…」
花陽「あはは…そうなんだね」
真姫「それより…そうだ、凛。あれ出してくれた?申請書」
凛「もちろん!かよちんと一緒にこの間ネットから申請完了してるにゃっ」フフ
ことり(もう出してたんだ。さすがだなあ)
『エントリー完了 グループ名: μ's』
花陽「これでひとまずのエントリー自体は完了なんですけど、実際のところ来週までに予選で歌う曲の提出をしなきゃいけないみたいなの」
真姫「そうなの?」ギョ
-
凛「早いねえ…と言っても、予選も月末には迫ってるもんね…」
花陽「予選はオリジナルとは書いてあるけど新曲とは書いてないから、今の私たちの状況だと…μ'sの頃の曲をやるのが時間とか予定を考慮したら現実的かなあ」ウーン
ことり「そっかぁ」
真姫(分かってはいたけど、あの頃のダンスを今やるのって…いけるのかしら。体力的な意味で…)
凛「真姫ちゃん、青い顔してるにゃ。だから早めに凛のジムに来たら良いよって言ってたのに〜」
真姫「…」クルクル
花陽「うう、それは私も不安だし……あと、ことりちゃんに関しては衣装はどうしても新しく用意しなきゃ難しいよね?」
ことり「そうだよね。じゃあ衣装は急ぎで頑張るよ」アハハ…
ことり(うーん、とりあえずみんなで集まってみないとサイズも測れないし、イメージもどんな感じでやれば良いのかわからないからなあ)
真姫「ことりは一応ブランドを立ち上げたんだから社長でしょ?今更だけどそんな時間あるの?」
ことり「うん。頑張るよ〜」ニコ
-
花陽「さすがことりちゃん…っ。私も合間を縫って手伝うね!」グッ
ことり「ありがとう♪ そしたら、役割分担した方が良さそうだね?」
真姫(確かにそうね…)
真姫「じゃあことりと花陽、それから凛は衣装と宣伝を担当してくれたら助かるわ」
真姫「曲の選択に関してはどうせにこちゃんがうるさそうだし…」
凛「それはありそうにゃ〜」フフ
真姫「まあだから、曲とダンスについては三年生組と海未あたりにまかせる?」
真姫「うーん。それで私はみんなの予定を合わせたり、練習場所の手配を考えたりしてみるから」
凛「わかったにゃ!そしたら穂乃果ちゃんは?」
真姫「…穂乃果はー…」ウーン
真姫「…とりあえず穂乃果はそこにいたらもうそれでいいでしょ。役割はあとから考えるわ」
凛(雑だにゃあ)
ことり「ふふふ。穂乃果ちゃんはそれでいいのかもね」ニコ
-
真姫「何だかやることが次々出てきて…大変ね」ハァ
花陽「真姫ちゃんはみんなを集めるところから大変だったよね…本当にお疲れ様」
ことり「ただ、みんなね。大変だなあ〜じゃなくて、よしやるぞ〜って、きっと思ってるよ♪」
真姫「まあ、やるからにはね…//」
凛「でもなんか、この感じ懐かしいなあ」ニコニコ
真姫「?」
ことり「ラブライブの大会の時も、こんな感じだったよね」フフ
凛「そうだよねえ。まさかこの歳でこんな無茶なことに熱を入れるとは思わなかったにゃ〜」
真姫「…」
真姫(確かにね…)
真姫(あのまま大学病院にいたら…きっとこうはなっていなかったんだから…不思議ね)
〜〜〜
〜〜〜
-
つづく、またかきます
-
三十路アイドル…
-
10年経っても、ぅ絵里ちゃんなの草
そして10年経っても雨止ませるの泣
-
〜穂むら〜
亜里沙「え〜っ!穂乃果さん、戻ってきたんだ!」
亜里沙「しかも…理事長!?ハラショー…」
亜里沙「やっぱり穂乃果さんは凄いね」ニコ
雪穂「そうなんだよねぇ。本当に急なんだよね、うちのお姉ちゃん…」
亜里沙「でも良かったね!また家が明るくなるね♪」
雪穂「まあそうなんだけどね。賑やか過ぎるよ」ハァ
雪穂「そんなことより、亜里沙も久しぶりだね。最近は仕事どう?」
亜里沙「うん、仕事は楽しいよ。まだ要領よくできないからバタバタしてるけど、うん。楽しい♪」
雪穂「小学校の先生は忙しいよねえ。本当すごいよ」
-
亜里沙「そう?雪穂だってすごいよ!穂むらの看板娘でしょ?」
雪穂「えー…いやいや」
雪穂(もう結婚もしちゃって娘って歳でもないんだけど…)
雪穂「あ。そう言えば…亜里沙は音ノ木坂の話聞いた?」
亜里沙「え?」キョトン
雪穂(そっか、やっぱり亜里沙は知らないんだ…)
雪穂「とうとう廃校になっちゃうんだって。やっぱり何年か前からまた生徒数減ってきてるって言う話は聞いてたけど…」
亜里沙「え……」
雪穂「昨日お姉ちゃんから聞いたんだよね…まあ、わかっていたとは言え、ショックだよね…」
亜里沙「…」
-
亜里沙「お姉ちゃん、知ってるのかな…」
雪穂「どうだろうね、うちのお姉ちゃんも就任まで知らなかったみたいだし」ウーン
雪穂(何より、μ'sの皆さんにお姉ちゃんが今日まで連絡取り合っていなかったのも驚きだよ)
亜里沙「そっか…」
雪穂「…それだけ時間が経ってるのも事実だよね。私たちが入学する直前までも廃校騒動があったんだから…逆にすごいよ。音ノ木坂は」アハハ
亜里沙「ふふ…でも、そうかもねっ」
雪穂「真姫さんも養護教諭として音ノ木にいるって言うのもびっくりだよねー。でもお姉ちゃんだけだと心配だったから安心したよ」アハハ
亜里沙「ハラショー。真姫さんが?」エッ
雪穂「らしいよ。去年からいるみたい」
亜里沙「そうなんだ。お姉ちゃん、その辺全然話してくれないからなあ」
-
雪穂「亜里沙はまだ同居してるんだよね?絵里さんと」
亜里沙「うん。お姉ちゃんは気を遣ってないで亜里沙に早く結婚しなさいだなんて言うけど…お姉ちゃんこそ亜里沙に気を遣ってるのかなあって思ってるよ」ハァ
雪穂「あはは…」
亜里沙「お姉ちゃん本当に仕事仕事で家に帰ってきてからもずーっと、パソコンかたかたしてるんだよ?もう大丈夫かなって心配だよ…」
雪穂「うーん、絵里さんはそうだよねぇ…」
雪穂(何やかんやいいつつ、亜里沙が結婚渋ってるのもそのあたりがあるんだろうなあ……)
雪穂(お互い姉妹想いと言うか…シスコンと言うか)
雪穂「あ、亜里沙。よかったらご飯たべてく? うるさいと思うけどお姉ちゃんもいるよ」アハハ
亜里沙「あ〜ううん、ありがとう。今日はそろそろ帰ろうかな。ごめんね雪穂。仕事中にお邪魔して」
雪穂「ううん。亜里沙も忙しいと思うけど、またご飯行こうよ」
亜里沙「うん♪」
バイバイー
テクテク…
-
ガラ
海未「あ……こんばんは」ヒョコ
ことり「こんばんは〜♪」
雪穂「わ!!」
雪穂「お、お久しぶりです!!」ガタ
雪穂(海未さんに、ことりさん!?)
ことり「雪穂ちゃん久しぶりだね〜♡」ニコ
海未「中々穂むらにも伺えてなかったですから…ご無沙汰してます」
雪穂「おふたりも忙しいですもんね〜!まあそれにうちのお姉ちゃんもフラフラしてたしで…あはは、こちらこそ姉がご心配をおかけしました…」
海未「いえ、雪穂も大変ですよね…」ハハ
ことり「ふふふ♪ 今日は穂乃果ちゃん、いる?」
-
雪穂「いますよ!残業疲れた〜!!って言ったまま降りてきてないから多分爆睡してますよっ。もう」ハァ
海未(相変わらずですか…)
雪穂「あーちょっと前まで亜里沙がいたんですけど、行き違いになっちゃいましたね」
ことり「亜里沙ちゃん? そっかあ。会いたかったなあ」
海未「そうですか」
海未(そう言えば、ふたりはあの大会について耳にしているのでしょうか…)フム
雪穂「あ、どうぞどうぞ上がってください!お姉ちゃん二階にいるんで!あとでお茶持っていきますねー」ニコ
〜
スタスタスタ…
ことり「穂乃果ちゃんのお家も懐かしいね〜♡」ニコニコ
海未「はい」ニコ
-
ガラ
穂乃果「はあ〜寝ちゃってたよ〜……」フワア
海未「えっ!?」
ドン
穂乃果「いてて…うわ!?……え、海未ちゃん!?」ハッ
穂乃果「な、なな、なんで!?……って、ことりちゃんも!?」ギョッ
海未「なんでじゃないです!あなたこそ帰ってきたのならなぜすぐに連絡を寄越さなかったのです!」
ことり「ホノカチャン…久しぶり〜…♡」グス
穂乃果「ふたりとも……!」ギュッ
海未「ちょ、ちょっと穂乃果!いたいです」ギュ
ことり「えへへ♡ ぎゅー」ギュ
海未「ことり!」
穂乃果「はあ〜!もうびっくりするなあ〜!とりあえず部屋入ってよ!」
-
穂乃果「二人とも相変わらず若いねえ〜!やっぱりことりちゃんはかわいいし、海未ちゃんは綺麗だね〜」ニコニコ
ことり「ホノカチャンもかわいいよ♡」ニコ
海未「真姫から色々と聞いてるんですよ…まったく」ハァ
穂乃果「えへへ…ごめんね」
穂乃果「あ、でもでも!もちろん二人にも落ち着いてから会いに行こうとは思ってたんだよっ」
海未「連絡の一つくらい下さい。ここ何年か生きてるか死んでるかも分からなかったんですよ」
穂乃果「穂乃果生きてるよっ!?」
海未「このご時世で連絡が繋がらないなんて死んでいるのと同じです」
穂乃果「ええ!?ひどいよ〜」グス
海未「…まあ。よかったです。元気そうですね」クス
ことり「でも、穂乃果ちゃんはずっと何をしてたの?」
-
穂乃果「う〜ん。色々な国に行って歌ったり踊ったりしてたんだけど、突然空港で黒い服の人たちに捕まえられてね?」
海未「は?」ギョッ
穂乃果「殺されちゃう!?って思ったら、ことりちゃんのお母さんが依頼した人たちだったみたい」
穂乃果「もうびっくりしたよ〜!」フフ
ことり「ご、ごめんね…本当に///」
ことり(お母さん強引すぎだよ…///)ハァ
穂乃果「それより!ことりちゃんや海未ちゃんはもう結婚しちゃって子どもなんかもいるのかなあって思ってたけど…」
穂乃果「みんな独身かあ〜!え、ふたりとも恋人はいないの?」アハハ
ことり「今はいないなあ〜。ことりは一回結婚の話もあったけど…結局、自分のやりたいことをとっちゃった」ハァ
-
海未「…」
穂乃果「そっかあ。まあ私もそうだしね〜」
海未「…」
穂乃果「……え!?海未ちゃんは!?」ギョッ
穂乃果「い、いるの!?そう言う人!?」グイ
海未「え?」
ことり「えっ!?ンミチャン!?」グイ
海未「うっ…」
穂乃果「まさか黙って結婚してたりしないよねっ!?」グイ
ことり「そうなの!?ウミチャン!?」グッ
海未「…っ」
海未「う…してません。恋人も、い、いませんよ」
穂乃果「な〜んだ!!」パッ
ことり「よかった〜♡」パッ
穂乃果「んもーびっくりさせないでよ〜海未ちゃんったら〜!」バシバシ
海未「な、なんなんですか…!あなた達だって同じでしょう!!」クワ
海未「はあ…」ガク
-
ことり「あ、それより。穂乃果ちゃんスマホは持ってるの?」パッ
穂乃果「うん!海外で何回も無くしちゃってたから、こっちに来て改めて買ったんだあ」アハハ
海未「危なっかしいですね…」
穂乃果「雪穂と一緒に買いに行ったんだけど、何だか最新のもの買わされちゃって。よくわからないから見てくれる?」スッ
ことり「じゃあ、ことり達の連絡先入れておくね」スス
ことり(…あれ?)
ことり(ツバサさんって…)
ことり「あ、…はい。穂乃果ちゃん」スッ
穂乃果「ことりちゃん、ありがとー♪ ねえ雪穂お茶まだかなー!?」
ことり「…」ウーン
ことり(連絡取り合ってたのかな?意外だな)
-
海未「穂乃果。それより、理事長の仕事は大丈夫なんですか?」
ことり「慣れない仕事で大変だよね。ごめんね、お母さんも急で…」ハァ
穂乃果「え!ううん!」
穂乃果「提案されて、それで力になれるって言うんだったらって引き受けたの穂乃果だしっ」バッ
穂乃果「でも今のところ、理事会の人たちや真姫ちゃんに手伝ってもらって仕事覚えてる最中なんだ〜」エヘ
穂乃果「生徒会長の頃を思い出すよ〜…」
海未(真姫も本来の業務でないのに…大変ですね)
穂乃果「やー、昔からそうだったけどさ、久しぶりに会ったら真姫ちゃんがすごく頼りになるなあって」
穂乃果「色々あったみたいだけどねぇ」
海未「たしかに。今回の廃校を聞いて、いの一番に動き出すのがまさか真姫だとは思いませんでした」クス
ことり「ふふ♪」
穂乃果「…」
穂乃果「廃校……はやっぱり、何とかしたいよね」
-
海未(……穂乃果)
ことり「穂乃果ちゃんは、開催される元スクールアイドルの大会については知ってるんだよね?」
穂乃果「…もちろんっ」ニコ
穂乃果「理事長の仕事をちゃんと両立出来るならって、ことりちゃんのお母さんにも許可はもらってるんだ♪」
ことり「そうなの?」
穂乃果「うん!だから出場に向けて今は……理事長の仕事周りを落ち着かせなきゃ」アハハ…
ことり「そ、そっかぁ」ニコ
海未「それは当然ですね」ハァ
穂乃果「でもだいぶ片付いてきたんだよっ!?」
穂乃果「まあ、今回は真姫ちゃん達がいるから大会についてはあまり心配はしてないんだ」ニコ
-
ことり「そうなの?」
穂乃果「μ'sを集めてくれて、色々と段取りも取ってくれているみたいだし」
海未「ですね。にこや絵里たちの件も真姫のおかげで何とかなったみたいです」
ことり「ほんと、一年生組のみんながすっかり頼もしくなったよね♡」フフ
海未「予選の件もありますし…近々全員で集まらないといけませんね」フム
穂乃果「あ!絵里ちゃんとは今朝会ったんだよねえ〜」
穂乃果「どこの綺麗なお姉さんかと思ったら、絵里ちゃんでね」
穂乃果「すっ転びそうなところを道でたすけてもらっちゃってさ、車で音ノ木坂まで送ってもらっちゃった♪」
ことり「なぁにそれ」クスクス
海未(何してるんですか…まったく)
〜〜
-
〜西木野総合病院〜
真姫「…」
真姫(あまりここへ来る気はなかったのだけど…)
真姫(理事長が入院した先がまさかここだったとは)ハァ
テクテク…
看護師「あら、真姫ちゃん?」
真姫「…どうも、お久しぶりです」ペコ
看護師「すっかり大きくなったわねえ。そう言えば研修は終わったの?」
真姫「…はい」
看護師「いつ頃ここには戻ってくるの?楽しみにしてるわね」フフ
真姫「お疲れ様です」
真姫(……真姫ちゃん、か)ハァ
真姫(戻ってくることが当たり前になってるんだから…おかしな話よね本当に…)
-
ガラッ
理事長「あら」パッ
理事長「真姫ちゃん来てくれたのね?」
真姫「あ、おはようございます…理事長、体調はどうですか?」
理事長「ふふ。真姫ちゃんが言うと、何だか問診みたいねえ」クス
真姫「な、なんですかそれ…」
理事長「丁度昨日、検査結果が出たのよ」
理事長「真姫ちゃんが来てくれるなんて、タイミングがよかったのかしら…」
真姫「え?」
理事長「真姫ちゃんにはすぐバレてしまいそうだから言うけれど」
理事長「検査の結果……少し厄介な病気が見つかってしまってね」ニコ
真姫「…ええっ!?」
-
真姫「そんな……っ、治療が必要ってことですか」
理事長「そうね、その辺りは真姫ちゃんの方が詳しいとは思うのだけれど。あまり心配をかけたくないから、詳しくはまたおいおいね」
真姫「この話ことりは…」
理事長「そうね、今度顔を見せに来てくれたら話そうと思ってるけど…」
真姫「…」
理事長「この話をしたら…あの子、仕事にもイベントのことにも支障をきたしてしまいそうでね」ハァ
真姫(それは…確かにそうだけど)
理事長「なので、本当に申し訳ないのだけど。私が話すまでは黙っておいて欲しいのよ」ニコ
真姫「…」
真姫「…わかりました」グッ
西木野父「…」
〜
-
つづく
-
アカン…
頼むぜ真姫ちゃん先生とイッチ
-
〜焼肉居酒屋 YAZAWA〜
閉店後
にこ(はー今日は忙しかったわね…何なのよ本当に)
希「にこっちー。こっちは閉め終わったよ〜」ヒョコ
にこ「ありがと」
にこ「真姫ちゃんから連絡があってね。にこたちに予選の曲を何曲か決めておいて欲しいって」
希「え、なにそれ。うちらで決めていいん?」
にこ「いちいち全員集まってらんないからでしょー?にこたちと、あと海未とで四人で決めてって」ハァ
にこ「絵里と海未は仕事終わったら来なさいって呼んでおいたんだけど、おっそいわね…」
希「そうなんやね♪ じゃあみんなで飲みながら決めよっか♡」ニコ
希「新しく扱い始めたこの日本酒飲んでおきたかったんよね〜♪」
にこ(この酒飲みめ…)
-
ガチャ
絵里「あら。お疲れ様」ソッ
絵里「お店はもう終わっちゃってたのね」
希「えりち来た!お疲れ♪」ニコ
にこ「お疲れ。あんたこの時間まで仕事だったわけ?」ハァ
絵里「ええ、でも思ったより捗ったから順調よ」ニコ
絵里(やるって決めたからにはね…両立させたいし)
希「えりちは相変わらずやねえ。ほらお疲れやと思うしお酒でも飲んで飲んで」ソソ
絵里「ええ?曲の話し合いするって聞いてたんだけど…飲むの?」
希「うん!にこっちはビールにする?うちは日本酒飲むけど♡」
にこ「はあ、もうビールでいいわ。何でもいいけど海未は?」
-
絵里「海未は少し遅れるって。あの子、大手の法律事務所に勤めてるわりに、いっつもこんな時間まで働いてるのよね」ハァ
希「そうなんやね…あ、えりちビールどうぞ♪」コト
絵里「ありがと」
希「海未ちゃん人気やもんねえ。うちが依頼をした時は予約なんていらんかったんよね。海未ちゃん新人さんやったからラッキーやったんかも」ウーン
絵里「ああ、会社の不正を希が告発した時のやつね」
希「そうそう」ニコ
にこ「ちょっと」ジロ
にこ「そんなことより!曲どうするかでしょっ」クワ
絵里「あ、そうね。ごめんなさい」フフ
にこ「正直言うと……十年以上前のダンスをちゃんと踊りきれるかって考えたら…」
希「…」チラ
絵里「…」ウッ
-
にこ「にこはこう見えて五年前までプロでやってたし?休みの日だってジムに通ったりして体力には自信はあるのよ?」
絵里「そうなの?まあ、それににこは立ち仕事だしね…」
希「えりちは?体型は昔から全然変わってないみたいやけど」グビ
絵里「うーん。デスクになってから運動量は減ったけど…動いていないわけじゃないのよ?」
絵里「でも正直体力は落ちたし、基礎代謝も下がってる気がするのよね…」
絵里「昔と比べると肌とかすぐ荒れるし…」ハァ
にこ「…ま、それに関しては同意ね」
にこ(焼肉居酒屋なんてやってるけど肉はもう正直見てるだけでお腹いっぱいだし)
希「なんや皆そうなんや、よかったぁ〜」
希「うちも最近やっと凛ちゃんの勧めでジムに行き始めたんよ」フフ
絵里「へえ、どこの? 私も行った方がいいのかしら。昔はヨガに通ってたけど結局通うのが難しくて面倒になっちゃったのよね〜」
-
にこ「義務感でちゃうとねえ」
希「わかる〜!」ハハ
ワイワイ
にこ「……って!違うでしょ!脱線してるからっ。曲よ曲!みんながちゃんと踊れそうなやつにしましょって話!」クワ
希「もう、にこっちがこの話始めたんやんか」
にこ「昔と比べて無茶できないって話」ムス
絵里「私はにこほど詳しくないけど、アイドルとなると年齢的に私たちアウト寄りなの?」
にこ「まあね。でも最近のアイドル声優たちなんかは似たような年齢でもバリバリ踊ってたりするわよ?」
希「へえ〜」グビ
にこ「とりあえずかわいけりゃいいのよ!」
希「じゃあ例えば今『No brand girls』とかフルで踊れる?」
絵里「……フルは…キツイわね」グビ
にこ「……」グビ
希「やんなあ。うちもやけど、真姫ちゃんとかも絶対バテるって」ニコニコ
-
にこ「て言うか、あれを今キレッキレで踊れるの凛くらいじゃない?」
希「やね〜」
絵里「プロなんかと比べたら練習期間が短いからね。基礎トレーニングも出来ていないし、そこは仕方ないわ」
絵里「でも、だからと言ってネガティブになる必要はないんじゃない?」ニコ
にこ「そーね。やりようはあるわ。しかも一次予選は一曲だけって話だし」
ガチャ
希「お♪」
海未「すみませんっ、遅れました」ダダ
絵里「あ、お疲れ様海未♪ あなたも駆けつけ一杯飲みなさい」ニコ
海未「ええっ!?」ギョ
にこ「絵里、そう言うのアルハラって言うのよ」
絵里「そうね、海未相手に訴えられちゃ敵わないわね〜」ニコニコ
-
海未(嬉しそうですね…まったく)
希「あ、今飲みながら曲の相談してたとこなんよ〜」
にこ「海未、あんた『No brand girls』フルで踊れる?」
絵里「海未は案外いけるんじゃない?」
海未「えっ……え?」
海未(一気に喋られても困ります!!)
海未「…ええと」
海未「あれは…体力的にかなりキツイ曲ですよね?」
海未「振り付けは何となくいけるとはおもいますけど…まさか、あの曲にするんですか?」アセ
絵里「まさか!」フフ
希「良い曲だけどね、ちょーっとキツイかなって話してたんよ」クスクス
海未「なんなんですか…はあ」
にこ「希が無茶な曲から上げていくからでしょ」ハァ
-
絵里「あはは」
海未(それにしても…)
海未(あれだけ疎遠のような素振りをみせていたわりに、すっかり元通りの三人ですね…)
絵里「ん?」
海未「いえ、別に」クス
にこ「にしても何がいいかしらねー。個人的にはにこのーソロ曲でも良いかな〜♡って思うけど」ニコッ
絵里「…」
希「もう、ネタじゃなくて予選突破が目的やねんから」ハァ
にこ「それどーいう意味よっ」クワ
希「宣伝動画でいっぱい出させてもらってるんやからええやん♪」
絵里「それより、海未は日頃運動出来てるの?仕事はいそがしそうだけど」
海未「…」ウーン
-
海未「正直昔ほどは出来ていませんね…」
海未「うちの道場にも寄ることがなくなりましたし」
絵里「そうなのねぇ」グビ
にこ「海未は跡を継ぐものだと思ってたけど…意外よね」
海未「…」
海未(まあ説得に時間はかかりましたが……)
海未「私の場合はなりたいものが明確でしたし、資格を取ってからはそこまでうるさく言われませんでした」
海未「すぐに跡を継ぐ必要はないと思ってくれたのかもしれませんね」クス
にこ「そうだったのね」フーン
にこ「穂乃果のとこも妹が穂むら継いだっぽいし、案外みんな自由にやらせてもらえるの?」
絵里「…」
海未「真姫は…どうなんでしょう」フム
-
絵里「そうよね。板挟みになっているみたいだし…まだ完全に跡継ぎ問題では断ち切れてなさそうよね」
希「音ノ木坂に戻ってきたくらいやから…きっと思うところはいっぱいあるんやろね」
にこ「そうよねぇ」ハァ
海未(真姫は悩みを大っぴらに相談したがらないですからね)
海未(でも真姫は…まだ、これからの道をどうするか。模索して、頑張っている最中なのかもしれません)
海未(何にせよ、自分自身のやりたいことを諦めて欲しくはないです…)
希「真姫ちゃんかぁ」
希「…」
希「真姫ちゃんと言えば『Music S.T.A.R.T!!』とかは?」
海未「え?」
にこ「は!?やる曲の話?」ギョ
絵里「あれも体力的な意味で言うと中々よね〜」アハハ…
-
希「だって真姫ちゃんから始まった話やし、あれセンターやん?真姫ちゃん」ニコニコ
にこ「酔ったノリで決めたら絶対後悔するわよー?!」
海未(それに、真姫はセンターには特に拘らなさそうですが…)
絵里「…」ウーン
絵里「海未は何が良いと思う?」チラ
海未「…」
海未「……私は────」
〜
-
〜〜
〜某飲食店〜
【ラブライブ!セカンドシーズン 出場チーム:μ's】
ツバサ「へえ」
ツバサ「やっぱり高坂さん、μ'sとして出るのね」クス
あんじゅ「って言うか…」
あんじゅ「私は出るなんて言ってないんだけどね??」
ツバサ「まあまあ。もうこっぢ申請書出しちゃったんだしね」ニコ
あんじゅ(本当いつも急なんだから〜…)ハァ
あんじゅ(大会が開かれるのは知ってたけど、まさか出場側とは聞いてなかったのよねえ)
あんじゅ「私は百歩譲ってコメンテーターとかゲスト側でしょ?」
英玲奈「あんじゅに気の利いたコメントが出来るのか?」フフ
あんじゅ「ちょっ、失礼ねっ」クワッ
-
ツバサ「まあいいじゃない。久しぶりに三人で踊れるんだから♪」
ツバサ「それに…μ'sとまた大会で戦えるなんてね」
英玲奈「…」
あんじゅ「…」
あんじゅ(戦うって何と戦うのよまったく…)ハァ
あんじゅ「また鍛え直さなきゃいけないのね〜。私だって忙しいんだからね?」
ツバサ「インフルエンサー?だもんね?」ニコ
英玲奈「あんじゅは最近動画に出ずっぱりで忙しそうだからな」
あんじゅ「暇そうに言わないでよねっ。毎日更新頑張ってたら編集だって忙しいんだからね?」グッ
ツバサ「あなた楽しそうだもんね、最近。でもやっぱり弛んできてるみたいだから、一緒に鍛え直しましょ?」
-
英玲奈「そうだな。少し肥えたか」フム
あんじゅ「もーーうるさいっ//」
ツバサ「ふふふ…」
あんじゅ「はあ。まあでも、再生数に影響するならいいのかしら」
あんじゅ「結構ジワジワ話題になってるわよね?あの大会」
英玲奈「ああ」カタ
英玲奈「一大ブームを巻き起こした…第一回ラブライブ大会の出場メンバーが勢揃いなんだ」カタカタ
あんじゅ「ふぅん…」
ツバサ「あの頃応援してくれていた同世代の人たちが懐かしがって話題にしてくれているのかもね。もちろんスポンサーや私たちが宣伝したこともあるけれど…」
あんじゅ「…んー、もしかして、μ's?」
-
ツバサ「そう。あそこには元アイドルの矢澤さんもいるし、何だかμ'sでクオリティの高い動画をポツポツ出してるみたいなのよね」
あんじゅ「え?どんなの?見せて見せてっ」グイ
『μ's 〜にこりんぱな 課外活動〜』
あんじゅ(え、プロでもない素人にしては…まあまあ再生されてるわね)
【コメント】
「μ'sやん」
「にこにーおって草」
「にこにっこにー♡」
「花陽ちゃん♡♡」
「μ'sがもうアラサー!?うそ…だろ…」
「凛ちゃんクッソかわいい」
「にこにーいちいち草」
あんじゅ「…」
あんじゅ「なにこれ。…だいぶバラエティ寄りじゃない?」
ツバサ「でも中々盛り上がってるわよ?」クスクス
あんじゅ(笑ってる…相変わらずμ's大好きねツバサは)
-
英玲奈「メンバー紹介も兼ねて交代で出ているみたいだな」
あんじゅ「へぇ」
ツバサ「私たちも負けてられないわね。こんな風に宣伝動画、出していきましょう」グッ
あんじゅ「い、いや、お笑いトリオみたいになるのは嫌よ!?ちゃんと考えてから出すからね〜!?」
英玲奈「まあ、それもだが。ひとまず明日からレッスン漬けだな」フフン
あんじゅ「…」
あんじゅ(大丈夫なのかしら…)ハァ
〜
〜音ノ木坂学院 理事長室〜
放課後
真姫「…」
コンコン
真姫「失礼します」スッ
穂乃果「おお、真姫ちゃん♪」ニコ
真姫「…学校で真姫ちゃんって呼ぶのやめなさいよ…//」
-
穂乃果「もう放課後だからさー、真姫ちゃんも穂乃果って呼んでいいよ」エヘヘ
真姫「はあ…まあいいわ」
穂乃果「それで、どうしたの?」
真姫「いや、生徒会が手一杯らしいから代わりにね。承認の欲しい書類が何件かあって」パサ
穂乃果「手伝ってあげてるんだ?」ニコ
真姫「…」ウッ
真姫「教員も少ないから…顧問みたいなのがいないらしいし」
真姫「手伝え手伝えってうるさいのよ…」ハァ
穂乃果「ふふ…真姫ちゃんは優しいね!」
穂乃果「困ってる人を見たら案外放っておけないんだよね〜」フフフ
真姫「はぁ?」クルクル
-
穂乃果「いいよ!たくさん判子押しちゃう!!」バッ
真姫「ちょっ!ちゃんと中身確認してよ!?」
〜
テクテク…
穂乃果「今日も今日とて遅くなっちゃったねえ」
真姫(確かに残業はまだまだ減らないけど、穂乃果もだいぶ慣れてきた感じね)
真姫「あ…そうだ」
穂乃果「?」
真姫「にこちゃん達から昨日メールきてたの」パッ
穂乃果「あ!全員で集まる日決まったんだね?!」
真姫「ええ。結局次の日曜日だって」
穂乃果「本当に!?楽しみだなあ」ニコニコ
-
真姫(確かに…九人全員が揃うだなんて、何年振りなのよね)
真姫「予選前に九人全員集まれるのが、この日しかないってのもギリギリな感じはあるけど…」ハァ
穂乃果「…」チラ
穂乃果「大丈夫っ!」ギュッ
真姫「ヴェェ…//」
穂乃果「真姫ちゃん笑顔笑顔!…ファイトだよ」ニコ
真姫「…」
真姫「簡単に言うんだから」ハァ
穂乃果「あはは♪ まあ皆オトナだからねぇ、予定は仕方ないよっ」テクテク
穂乃果「集まれるメンバーで集まって、後は各々練習するしかないよ」
-
真姫「…まあ、そうね」
ピピピピ…
穂乃果「お?」
穂乃果「真姫ちゃん、鳴ってるよ?」
真姫(……)
真姫(最近になって何でかやたらと電話を入れてくるのよね……何なのよ)
真姫「父親がね……うるさいのよ」ハァ
穂乃果「真姫ちゃんのパパ? もしかしてイベントに出ることを許してくれてないの?」キョトン
真姫(…)
-
真姫「それはまさか知らないと思う…でも」
真姫「私が養護教諭を続けているのが気に食わないんだと思うわ。一度は納得してくれたんだけどね…」ハァ
穂乃果「うん。そっか…」
真姫「…」
穂乃果「真姫ちゃん。何かあったら、自分で抱えきれなくなる前に言うんだよ?」
真姫「…穂乃果」
穂乃果「ふふ♪ 」ニコ
真姫「音信不通になってた人が何言ってるのよ…」クス
穂乃果「ええ〜っ……」アセ
真姫「…」クス
穂乃果「…ふふ」ニコ
〜
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