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第30回世界遺産委員会

1 じょび :2006/06/17(土) 03:58:18
今年の世界遺産委員会は第30回という節目の年なんですね。
7月8日からリトアニアのビリニュスで始まります。
昨年は「知床」が登録されたほか、10カ国にまたがる「シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測地点群」(訳は世界遺産年報参照)などが話題になりました。
今年は日本の新登録はなく、日本にとっては静かな委員会となりますが、ほかに話題はどんなことなのでしょうか。ケルン大聖堂の行方も気になるところです。
情報がありましたら、教えてください。

14 :2006/07/01(土) 11:52:26
カナダやルーマニアの名がありませんね。リドー運河は早くから判明していただけにその動向が気になるところです。
さて、ということはこれらの国の中から今年の審議物件(文化遺産候補27件、自然遺産候補9件、複合遺産候補2件)が出るということになりますが、IUCNのHPを見る限り複合遺産候補はガボンとマラウィと分かりますが、自然遺産候補は、エストニアの名が挙げられていなくフィンランドは拡大登録の方に数えられていると思われるため

アゼルバイジャン (ヒルカン森林保護区)
中国 (四川省のジャイアントパンダ保護区)
モロッコ (トゥブカル山)
インドネシア/マレーシア (ボルネオの熱帯雨林)
イスラエル (大地溝帯)
スペイン(イベリア半島の恐竜生痕化石層) 
コロンビア(ゴルゴナ島及びマルペロ島の熱帯海洋国立公園)

の7カ国となり残り2物件はどこのものになるんでしょうか。

また、文化遺産候補ですが残りの候補国はオーストリア、ボリヴィア、ブルキナ・ファソ、チリ、チェコ、エチオピア、フランス、ガンビア、ドイツ、インド、イラン、イタリア、モーリシャス、メキシコ、オマーン、ポーランド、セネガル、シリア、イギリス、タンザニアの20カ国で殷墟を出す中国を加えても21カ国、セネガルとガンビアが共同推薦を、また他にもう1件共同推薦(おそらくチリとボリビアと思われる)があることから残り8物件は自然・複合遺産候補を出しているか、あるいは共同推薦・過去に審議延期となっている文化遺産候補国からということになりますが・・・。

15 愛美@" :2006/07/01(土) 12:30:02
漣さん☆°〜

勉強に成りまする@″

ありがとう★°
ございます〜〜(^O^@)/

http://pr2.cgiboy.com/S/2876675

16 :2006/07/01(土) 12:38:22
文化遺産候補で判明している物件は

フランス (コースとセヴェンヌ)
ガンビア/セネガル (セネガンビアの環状列石群 好古学のすすめさんのご指摘による)
インド (マジュリ島)
メキシコ (アガベの景観と古代のテキーラ製造関連施設)
イギリス (コーンウォールと西デボンの採掘景観)

の5物件で、おそらくこれと思われるものは

ドイツ (レーゲンスブルグ旧市街)
イタリア (ジェノヴァのヌオヴァ通り)
イラン (Taq-e Bostan/Bistoon Bas-Relief 和訳不明:遺跡の直ぐ側に鉄道が建設されるらしく危機遺産候補かも)
モーリシャス (アアプラヴァシ・ガット 好古学のすすめさんのご指摘による)

の4件、また過去の審議物件で登録の可能性を指摘されていたり追加情報が必要とされているものには

チェコ (トゥシェボニュの養魚池遺産、ボヘミアン・パラダイス)
エチオピア (ハラル)
タンザニア (コンドアの岩絵)
インド (黄金寺院)
ポーランド (ハラ・ストゥレツィア)

がありますが・・・。

17 好古学のすすめ :2006/07/01(土) 13:03:30
漣さん>
複数物件が登録審査候補になっている国が多いということですよね。
登録数の差が広がるのではないかと思ってしまいます。

ところで、
カナダのリドー運河はユネスコから追加資料を求められたりしていましたが、
結局、登録審査は来年以降にのびました。
2007年は、リドー運河開通175周年だかで、いろいろと記念行事が計画されているようですが、
世界遺産色は少し薄まっているような気がします。場合によっては立ち消えもあるか?


トラカイ、シビウ、バルチック・クリントやラオスの石壷も先送りですね。

18 :2006/07/01(土) 13:47:25
好古学のすすめさん>
記念行事に合わせて登録を目指すというのは世界文化首都の様に多々あることみたいですね。
フランスのヴォーバンの要塞群も来年が没後300年ということでそれに合わせた推薦のようですし・・・。

ところで最近の登録物件は本当にまるで知らなかったものが多く、登録されることで有名になってしまい管理体制もままならぬうちに観光客が増大し登録以前より危機的状況に陥るという物件が多くなっているのではないでしょうか(化石発掘地にその傾向が強いように思います)。シュトルーヴェの測地弧やプランタン=モレトゥス博物館のように顕著で普遍的な価値の見出し方にもこじつけに近いのではないかと思うものも多くそこまでして登録を目指すというのは最早観光客誘致を狙ってのこととしか思えなくなりつつあります。
インドの黄金寺院に関してもインド政府はシク教の関係者の同意を得ぬまま推薦したということがあって登録延期になっていますが、このことも前述を証拠付けるものではないでしょうか。
今回の世界遺産委員会は丁度30回目、記念にこれからの世界遺産のあり方を示してくれることが世界遺産を見て回ることを主目的とする旅行者にとっては望むことなんですけどね。

19 好古学のすすめ :2006/07/01(土) 15:18:11
共同推薦が<インドネシア/マレーシア>と<セネガル/ガンビア>のほか、もうひと組あることについて

チリとボリビアの国境線上にありそうな遺産としては、いつだったか漣さんが紹介されていた「インカの道」が思い当たります。しかしこれはiucnも審査する文化的景観に該当するように思います。また、ペルーなど他の関係国はどうなっているのだろうか?

ほかに考えられるのは、タンザニアのコンドアとマラウイのチョンゴニを共同推薦して、「東アフリカの岩絵群」というのはどうでしょうか(ちょっと国境からは遠いから違うかな)?
少なくともコンドアは単独でも今年の登録の可能性が高いと思われます。現在どなたかが裏遺産解説を書かれておられるとのことですが、ぜひ登録前にupして下さるようお願いします。

20 :2006/07/01(土) 16:15:23
好古学のすすめさん>
文化的景観、そこをつかれると確かにそうなんですよね。ただ推薦に関しては各国の状況を考慮して全てを一度に登録というわけではなく随時追加登録という形をとることも考えられます。ローマ帝国の国境線という前例もありますし。

「東アフリカの岩絵群」、UNESCOのHPの審議書を読むと確かにありそうですね。雨乞いを始めとした儀式に結びつく信仰や狩猟採集民の伝統に関連して(鄴)(酛)の基準が適用されているところが確かに近似しています。解説はどなたが書いているのでしょうか、気になるところです。

21 浦に〜と :2006/07/01(土) 23:24:22
さきほど更新しました。
コンドアの原稿は収斂さんよりいただきました。
また漣さんの登録遺産概説も更新しました。
いつもご協力いただき、ありがとうございます。

22 好古学のすすめ :2006/07/02(日) 00:40:58
アゼルバイジャンとイランも国境を接していますね。
ヨーロッパには、スペイン・フランス・ドイツ・オーストリア・イタリアなど国境を接する組み合わせは沢山あります。
共同推薦に何が出てくるのか、楽しみですね。

23 :2006/07/02(日) 10:17:01
こちらのHPでは今回の世界遺産委員会での候補物件を紹介しています。

http://www.wheritage.net/the_30th_whc_in_vilnius.htm

この中で気になるのはシリアの物件「シリアの城郭」、ひょっとしてついにクラック・デ・シュヴァリエの登場でしょうか。

24 ヨッシー :2006/07/02(日) 12:07:35
 拡大登録は3つってUNESCOのサイトの方にも書いてありましたけど、オーストリアの「グラーツ歴史地区とエゲンベルク城」って「グラーツ歴史地区」の拡大のことじゃないですか?暫定リストにもそう書いてありますし。どういうことなんでしょうね。

25 好古学のすすめ :2006/07/02(日) 18:41:01
シリアの暫定リストのうち、城といえるものは次の3つでしょうか。
○クラック・デ・シュヴァリエとサラディンの城(Le Crac des Chevalier et la Citadelle de Saladin)
○タルトゥース:十字軍の城塞都市(Tartus : la cité-citadelle des Croisés)
 http://www.homsonline.com/Citeis/Tartus.htm

8世紀ウマイヤ朝とだいぶ時代はさかのぼりますが、
○砂漠の城館:カスル・アルハイル・アシュシャルキ(Un Château du désert : Qasr al-Hayr ach-Charqi)
 http://www.flat3.co.uk/levant/pages/index_desert.htm
でしょうか。

châteauと名付けられているのは最後のものですが、今回はchâteauxと複数形なので他のchateauも加えられると思います。十字軍時代のcitadelleも入るかもしれませんね。

26 ヨッシー :2006/07/02(日) 21:30:07
 >>22
 共同推薦として、少しこじつけっぽいかもしれませんが、オーストリアの「ホーエ・タウエルン国立公園」とイタリアのアルプスの組み合わせはどうでしょうか。国境を接する国同士だとなんとなくありそうな気がします。ただ、去年はイギリスとドイツの共同登録(イギリスのものにドイツのが加わっただけですが)があるので国境を接しない国同士の組み合わせもあるかも知れないですね。
 セルビアの拡大登録は既に暫定リストに入ってる「グラチャニツァ修道院」とかプリズレンやペチにあるものを一括りにするという意味なんでしょうか。なんか聖堂や修道院ばっかりですが・・・。「Serbian Medival MONUMENTS on Kosovo and Metohija」ということなので他の類の建造物も入ってきそうな気もします。

27 好古学のすすめ :2006/07/05(水) 22:21:46
チェコのRenaissance Houses at Slavoniceが辞退したそうです。
http://www.praguemonitor.com/ctk/?story_id=w36074i20060704;story=CzechRep-withdraws-Slavonices-candidacy-for-UNESCO-listing
さっそく裏遺産がひとつ増えましたね。

28 好古学のすすめ :2006/07/06(木) 08:58:33
まだ10件わからないのですが、ひょっとしたら1件はこれかもしれません。

○メラカとペナンの歴史地区(マレーシア)
 
メラカ(Melaka)とはマラッカ(Malacca)のことです。
http://www.ipenang.com/modules.php?name=Forums&file=viewtopic&p=2006

29 好古学のすすめ :2006/07/06(木) 23:38:09
>>26
確かにアルプスの共同推薦の動きはありますね。
http://whc.unesco.org/archive/2001/whc-01-conf208-inf6e.pdf
関係国はドイツ、オーストリア、フランス、イタリア、スイスの5か国で、
ユネスコ公認です。

すでにスイスのユングフラウなどが登録済みで、来年はイタリアのドロミテが審査されますが、
いずれ共同推薦されて統合されるのでしょう。
名称は「Alpine Arc」となっていて、「アルプス弧状山脈」とでも訳すのでしょうが、
もっといい訳はないでしょうか?

30 好古学のすすめ :2006/07/07(金) 01:41:01
自然遺産の当選確実の知らせが入りました。

○マルペロ島の動植物保護区(コロンビア)
○クヴァルケン諸島(フィンランド)
  ※ハイ・コースト/クヴァルケン諸島(スェーデン/フィンランド)として登録
○四川省のジャイアント・パンダ保護区(中国)

アゼルバイジャン、インドネシア/マレーシア、モロッコ、イスラエル、スペインの自然遺産は落選の見込みです。

31 好古学のすすめ :2006/07/08(土) 00:12:20
自然遺産の審査件数は、ユネスコ世界遺産センターのHPでは8件に修正されています。おそらく、フィンランドも加えた8件ですべてでしょう。transboudaryの3つめは、スェーデン/フィンランドだと思われます。

漣さん、HCVさんのおかげで文化遺産は20件が判明していますが(ただしグラーツは?、スラヴォニーツェは辞退)、残る7件のうち国がわかっているのはエチオピア(ハラールか?)、タンザニア(コンドアか?)の2件です。さらに5件が30か国のうちどれかということですが、私の勝手な推測では、前に述べたマレーシア(メラカとペナン)とマラウイ(チョンゴニ)のほか、アゼルバイジャン(ゴブスタン)が入っているような気がします。あとはドイツ、オーストリアなど候補が豊富なヨーロッパかなあ。どうでしょう。来週にはわかることなので、あわてることはないのですが・・・

ところでリトアニアは、トラカイが予選も突破できなくて、ホスト国としてはつらいでしょうねえ。

32 好古学のすすめ :2006/07/08(土) 11:07:29
○ヴェルケー・ロシニの製紙工場(チェコ)

創業1596年。いい写真がみつかりました。
http://www.olpa.cz/en/rucni_papirna/fotogalerie.htm

33 ヨッシー :2006/07/10(月) 17:24:20
 好古学のすすめさん>
 確か文化遺産を1度に2件推薦することは出来ないから(緊急登録とか拡大でなければ)、ドイツやオーストリアではないと思います。好古学のすすめさんが仰った他だとインドネシア、モロッコ、コロンビアの中から文化遺産を2件ってことになりますよね。個人的な勘ではインドネシアとモロッコかな?という気がします。

34 ヨッシー :2006/07/11(火) 19:08:21
 今し方ユネスコの公式サイトで見つけたのですが、ケルン大聖堂(ドイツ)、ジュッジ国立鳥類保護区(セネガル)、イシュウケル国立公園(チュニジア)、ハンピの建造物(インド)の4件が危機遺産リストから除外されたそうです。最初に目の端に映ったときにケルン大聖堂とremovedという語が見えたので、本当に世界遺産リストから除外されてしまったかと一瞬思いました。そういえば、ガランバ国立公園は本当にどうなるんでしょう?

35 ごんべー :2006/07/12(水) 13:18:14
ドレスデン・エルベ渓谷の危機リスト登録が報ぜられました。
http://whc.unesco.org/en/news/265
橋の建築計画による文化的景観の侵害が理由のようです。

36 ごんべー :2006/07/12(水) 17:17:02
さらに、もし状況が改善されないようならば、2007年度の委員会における削除も視野に入れるとしています。2年連続で、ドイツ物件の除外が示唆されたことになり、前代未聞です。
ドイツといえば日本では環境保護大国とのイメージが強いですが、景観にはあまり関心が払われていないようですね。
乱文失礼しました。では。

37 ヨッシー :2006/07/12(水) 23:30:19
 ドレスデンの事に関して、whcのトップページでthreatenという言葉が目に映り、中々強い言葉が使われてるなという印象を受けました。去年や一昨年は危機遺産の話があってもこれほど強い言葉がかけられたのは見たことがなかったので、余程の事なのだろうという気がします。かつてドイツに住んでいたことのある者としては少し残念な事態です。

38 ごんべー :2006/07/13(木) 16:35:08
登録物件が発表されました。まずは8件。→http://whc.unesco.org/en/news/266
四川ジャイアント・パンダ保護区、コロンビアのマルペロ、エチオピアのハラール、マラウイのチョンゴニ、セネガンビアのストーン・サークル、アガヴェ景観とテキーラ産業設備、タンザニアのコンドア、それからハイ・コーストの追加です。
モーリシャスのAapravasi Ghatは、登録基準酛)のみです。

39 好古学のすすめ :2006/07/15(土) 07:36:41
○リュウゼツラン畑の景観とテキーラ蒸留所(メキシコ)

登録名Agave Landscape and Ancient Industrial Facilities of Tequila

テキーラの原料がリュウゼツランだとは、今回初めて知りました。
訳は自己流です。風景はこういう感じかな(メキシコ以外の写真も多いが)。
http://www.terragalleria.com/pictures-subjects/agaves/
畑という言葉はないけど、きっと畑だろう。テキーラ工場にはancientという形容詞がついているけど16世紀以降だし、蒸留所とすればその雰囲気が出るかな、コロニアル建築の中に近代的な設備もあるのでは、などと勝手に想像しています。

40 好古学のすすめ :2006/07/16(日) 00:48:00

○水利施設ファラジ(オマーン)

砂漠の国オマーンでは、古くから山麓の地下水を長い地下水路で集落や農地に引いて利用してきた。この水利施設はファラジ(falaj、複数形はアフラジaflaj)とよばれ、イランのカナートと同様のものである。ファラジは5世紀に遡るものであるが、紀元前2500年に存在したことを示唆する遺跡もある。
オマーン国内に約3千件あるファラジのうち5件が、物見塔やモスク、家屋などとともに登録された。

41 好古学のすすめ :2006/07/16(日) 01:18:17

○ビスカヤ橋(スペイン)

このブログですべてが理解できます。
http://blog.livedoor.jp/shimomeguro/archives/26771757.html

42 好古学のすすめ :2006/07/18(火) 23:18:52
○スウェルの鉱山町(チリ)
ウェブサイトの紹介です。
公式ホームページ(http://www.sewell.cl/english/index1.php)がありますが、凝ったつくりで欲しい情報になかなかたどり着かない。
このサイト(http://www.skyscrapercity.com/showthread.php?referrerid=39159&t=359685)の写真がよくわかります。
日本人の旅行記はわかりやすい(http://freirina.exblog.jp/i5)。
観光案内もありました(http://www.chile-tour.com/tour/tourlist/scl006.html)。

43 浦に〜と :2006/07/18(火) 23:21:37
最終的に18件の新登録、3件の拡大登録が認められたようですね。ケルン大聖堂も登録抹消という最大の汚名だけは避けられ、よかったです。

特筆すべき新登録は、中国政府もIUCNも長年登録を望んでいた「パンダ保護区」でしょうか。自然遺産は、昨年は化石発掘地、フィヨルド、隕石孔など変わった物件が目につきましたが、今回はわずか2件だけでした。また文化遺産は産業遺産や近代建築が目立ち、この傾向はまだ当分続くのでしょうね。そのほか、地域別ではアフリカが5件、ヨーロッパも5件で、面白いバランスとなりました。

44 好古学のすすめ :2006/07/22(土) 00:56:08
浦に〜とさん>
総評をして下さりありがとうございます。

知らないものがどんどん登録されるようになって、日本人にとってなじみのある遺産は、中国の2件(パンダの故郷と世界史の教科書に出てくる殷墟)くらいでしょうか。ジェノバは名前だけなら教科書にも出てきますが(コロンブスの出身地として、また中世の共和国として)、通りや建物までは知りませんよねえ。レーゲンスブルクは池田理代子「オルフェウスの窓」の舞台なので、知ってる人は建物までわかるかもしれませんが?

ところで未解説の裏遺産が10件ちょっとでしょうか、発生しましたね。私も時間があれば書いてみたいものが2、3あるのですが・・・いつになるやら。

45 好古学のすすめ :2006/07/24(月) 22:06:06
一生懸命考えて損しました。
公表資料を見ると、2006年審査物件のうち文化遺産の27件には、認められなかったものを含めて、登録範囲の拡大が4件も含まれていました。
グラーツ(オーストリア)、トロードスの壁画教会(キプロス)、カトマンズ(ネパール)、コソヴォ(セルビア・モンテネグロ)

さらに、国名の挙げられていなかった次の2件も含まれていました。
○プロヴディフ(ブルガリア)
○マルヴァン(ポルトガル)

このほか、テル・ダン(イスラエル)は辞退していたので、複数物件の審査を受けた国は中国、マラウィ、スペインの3か国だけでした。

46 好古学のすすめ :2006/08/15(火) 22:14:52
もう一月以上たってしまいましたが、ビリニュスの世界遺産委員会では、既登録の遺産の名称変更が19件も審議されています。

重大問題になったのはアウシュヴィッツで、次のように報道されましたね。
http://www.asahi.com/special/isan/TKY200607120630.html
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2194823/detail

ほかのものは、ちょっとした修正なので問題にはならずに認められたようですが、有名どころでは、フランスのヴェゼール、アヴィニョン、アルル、タイのアユタヤ、アメリカのメサ・ヴェルデ、イエローストーンなどがあります。このように略して言えば関係ないのですが、正式名称を使っていると、不便でしょうね。

47 じょび :2006/08/17(木) 01:45:41
好古学のすすめさん>
名称変更、知りませんでした。個人的には「国立公園」のない「イエローストーン」「メサ・ヴェルデ」は好きでした。
「知床」「屋久島」のように、簡潔な世界遺産名が好きです。
アメリカはカールズバッド洞窟群国立公園以来、まったく音沙汰がなかっただけに、名称変更とはいえ「久々感」がありますね。
ちなみに、ほかの名称変更はどこの遺産ですか? 分かりやすいページはありますか?

アウシュヴィッツの名称変更問題は刺激的ですね。「原爆ドーム」にあてはめれば「アメリカが用いた原爆で被害にあったモニュメント(原爆ドーム)」といった感じでしょうか…。

48 好古学のすすめ :2006/08/18(金) 00:10:24
じょびさん>
まだヴィリニュス会合の議事概要が公開されていないのですが、
名称変更物件審査一覧は、推薦物件一覧の載っている
http://whc.unesco.org/archive/2006/whc06-30com-08Be.pdf
の2〜5ページに載っています。
この資料の最終ページには、2007年クライストチャーチ会合の審査物件も載っていてしばらく楽しめそうです。書類不備による裏遺産も急増しています。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/67/1152807937/10

アウシュヴィッツについては、背景がよくわかる記事の転載ページがありました。
http://blogs.yahoo.co.jp/mejiromuzzle/38780388.html

49 横田 :2006/08/24(木) 12:39:46
日本の世界遺産の一つ、平城京跡近辺の動きについても文書で決議されてます。
http://www3.ocn.ne.jp/~nsih2001/
・高速道路の地下案について *1
・遷都1300年祭について(事前にユネスコの承諾が必要なのに手続きが行われていない)*2

世界遺産地域の形状を変更させる可能性のあるものについては事前にユネスコ
に連絡して承諾を得る必要があるそうです。
この条文を日本ユネスコのサイトに記載されてる
「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」
から調べているのですが、22条なのかな?と悩んでます。
これは委員会の(金銭・技術)供与に関する条文なのですが。

*1は毎日や読売の地域版で報道されてますが、
*2は今のところ各メディアは報道してないようです。

50 好古学のすすめ :2006/08/24(木) 23:00:20
前に調べたことがあるのでご参考になれば。

この仕組みの根拠は第22条ではなく、しいて言えば第29条の報告が近いでしょうが、直接には条約でなく、
Operational Guidelines for the Implementation of the World Heritage Convention
http://whc.unesco.org/archive/opguide05-en.pdf

IV. PROCESS FOR MONITORING THE STATE OF CONSERVATION OF WORLD HERITAGE PROPERTIES
IV.A Reactive Monitoring
だと思われます。

なお、遷都1300年祭が報告を要するものかどうかはわかりませんが、NGO「平城京を守る会」のHPの訳でも、決議では触れられていないので、メディアが報道しないのも無理もないように思います。

51 横田 :2006/08/25(金) 00:23:19
#50 好古学のすすめ さん
資料のポインタをありがとうございます。
早速exciteのweb翻訳サービスに掛けて読んで見るに…
172.「復元が困難になる前に通知すべき」
が読み取れました。
NGO「平城京を守る会」にもお知らせさせていただきました。m_ _m
広く知ってもらう一環に下記も作成してみましたので、お知らせいたします。
http://1300.blog51.fc2.com/

52 好古学のすすめ :2006/08/25(金) 23:17:14
ブログ見ましたが、イベントで復元が困難になるとは考えにくいと思います。高速道路であれば復元が困難というのもわかりますが、イベントとなると反対のための反対と思われて、理解を得られないのではないでしょうか。

53 横田 :2006/08/27(日) 00:27:21
そっか、焦点が少しぼやけてたみたい・・・。
イベントを平城京跡メインで行うには、事前調査も含め手続きが
必要なのをすっぽかしているのが問題だと思います。
手続きが必要なのかどうかを判断するのはユネスコ側なのでしょう、
影響を与えないか、復元が可能なイベントかどうかも含めて評価
しなければならないからこそ「手続きしてください」と
述べられてるのですね。

手続き=世界遺産に関わる約束事と捉えると、手続き(法令ともいう)を
遵守しない団体に加担するのはCSRの観点でもちょっと拙いと思うし、
そのことを広く報せる必要があると思ってます。
現状、「バスに乗り遅れるな」のような雰囲気を所々に感じつつあります。
そのバスが車検を通してないのを全く報されてないように。

54 好古学のすすめ :2006/08/27(日) 23:28:08
復元不能なら事前手続きが必要、復元可能なら事前手続きは不要です。復元可能にもかかわらず手続きが問題になったことはないように思います(復元可能な場合もすべて事前手続きをとることは、実際上できないでしょう)。

復元の可能・不可能にかかわらず、世界遺産委員会が必要と認めれば、締約国政府に情報を提供するよう求めることになるので、手続きを問題にする必要は生じないのです。

55 横田 :2006/08/28(月) 00:46:06
あれれ…?
視点が少し交錯してるのかしらん。
純粋に、世界遺産指定地域内でイベントを行う時は申請が必要という条文もありますが・・・???

56 好古学のすすめ :2006/08/29(火) 23:53:39
どうやらdifficult to reverseを「復元が困難」と訳されたようですが、誤訳だと思います。私がそれを指摘せずに使ったことが交錯かもしれませんね。また「平城京跡」ではなく「平城宮跡」です。いずれにしても、イベントがmajor restorations or new constructions which may affect the outstanding universal value of the propertyに含まれるとは思えません。含まれるとすれば「イベント」という日本語の使い方が間違っているのでしょう。

イベントにはこういうものもありますが、
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006082901002845.html
世界遺産委員会で審査されたという話は寡聞にして存じません。批判はあるようですが、地元で決める問題でしょう。

「世界遺産ゾーンの中でイベントを行うときは世界遺産委員会へ申請が必要」と訳すと、ユネスコはそんな小さなことまで口を出すのか、という印象をもたれてしまいます。訳した人もゆがめて訳していると疑われます。ぜひ言葉は正しく使って欲しいものです。

57 じょび :2006/08/30(水) 04:26:30
「世界遺産ゾーンの中でイベントを行うときは世界遺産委員会へ申請が必要」
これは現実的な話ではないですよね。まず世界中にこうしたイベントは無数にあるでしょう。奈良でもこのあいだ興福寺や奈良公園でろうそくの火を各所にともす「燈花会」が開かれましたし、京都などほかの各地で、いわゆる「イベント」は無数にあります。
年中行事もたくさんあります。すべてに対応していたら、ユネスコは仕事にならないと思います。
第2に、ユネスコは世界遺産にそんなに細かいことまで要求しているとは思えません。世界遺産を管理するのはあくまでも当事国やその管理者だと思います。その結果生じる問題点について、意見するのが委員会の立場なのだと理解していました。
もちろん復元不能なら、話は別ですが、この場合は、そもそも日本の文化庁が黙っていないのではないでしょうか。

58 横田 :2006/08/31(木) 22:46:50
えと。イベントといっても平城宮跡(訂正ありがとう)の景観を工作機械に
より複数のパビリオンを建て並べて大きく変えてしまう(1年くらい。
またトイレなどもしっかりしたものにせざるを得ないでしょう)のと、
人の手で灯籠を置いて1週間くらいでまた撤去というのは環境負荷から
見ても素人目にも随分違うと思うんですが…。
前者はまさに"new constructions"ではありませんでしょうか。

地元の人が計画の問題に気づいて、ユネスコに連絡したというのが今回の
経緯でしょう。文化庁は…高松宮やキトラの件もあるので、各自で勉強し
て判断して行動するしかないと思います。
「天漢日乗」の指摘はかなり辛辣ですが、その辛辣な事を平城宮跡に行お
うとしているかもしれない、と考えてみるとどうでしょうか。
それが高松宮で行われてしまったのを繰り返すことを1300年後にも
語り継がれたくないです。

参考に、地元の人がユネスコに連絡して対処を求めた、という例を挙げておきます。
http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~k54315/kyoto-mod/hanshoyama-WHC020913.html

では・・・

59 好古学のすすめ :2006/08/31(木) 23:58:41
あなたの日本語力ではわからないかもしれませんが、一般的な規則であるかのように「世界遺産ゾーンの中でイベントを行うときは世界遺産委員会へ申請が必要」と言うことが問題なのです。<イベントには賛成でも反対でもないが、パビリオンを建てることには反対>と言うのであれば、まだ説得力があったでしょうに。

このような違いがわからないのであれば、残念ながら議論になりませんね。

私はこの条項をよく知っているからこそお示ししたわけで、「復元の可能・不可能にかかわらず、世界遺産委員会が必要と認めれば、締約国政府に情報を提供するよう求めることになる」ということもお示ししています。

また、高松塚を高松宮と間違っていますが、文化財のことを考えたことがある人ならこういう間違いはありえないですね。

60 横田 :2006/09/01(金) 00:32:33
ありゃ…高松塚ですか、失礼しました。それはともかく…

No.58で紹介したリンク、ご覧になってるかどうか判りませんが:
[以下「世界遺産条約履行のための作業指針」第56条全文の引用]
”すなわち,条約によって規定された世界遺産保護地域内において,
世界遺産としての価値に影響を及ぼすような,かなりな規模の復元
修復事業や新たな建築行為を締結国政府の意志によりなそうとする
場合,もしくは同様の行為について許可を出そうとする場合,
ユネスコ事務局を通して世界遺産委員会へ事前に通告しなくてはならない。”
自発的に通告していない日本政府(文化庁)の不手際を指摘されてると思うのです。

このような大問題(と考えている人に対し)字面のことで人格をどうこうおっしゃられるのには、
正直申し上げて、ヒキが入ります。

61 じょび :2006/09/01(金) 01:49:21
横田さんの問題提起は、「イベント」であって「建物」ではありませんでした。
誤解を与えていたのではないでしょうか。
もう一つ。詳しく知らないのですが、建設中の大極殿は、ユネスコに事前連絡してるんですよね。
この議論であれば、当然なのだと思いますが。
議論は冷静にすべきですが、やはり「平城京跡」とか「高松宮」とかいう誤りは、通常は考えられない誤りです。もちろん打ち間違いは僕を含めて誰にでもあることですが。
実りある議論にするのであれば、この辺りは注意した方がいいと思います。

62 翻訳家 :2006/09/03(日) 13:13:45
>60 の作業指針第56条(2005年2月1日付けの新作業指針では172条)ですが、
原文は、the World Heritage Committee invites the State Parties ... to inform
となっていて、「通告しなくてはならない」ではなく、「通告するよう招く」
(変な日本語ですが直訳するとこんな感じです)ということですから、条約上の
義務ではありませんね。


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