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新自由主義と新保守主義

1shinkai★:2007/01/23(火) 23:47:10 ID:???0
新自由主義(しんじゆうしゅぎ、英:neoliberalism、ネオリベラリズム)とは、国家によるサービスの縮小(小さな政府、民営化)と、大幅な規制緩和、市場原理主義の重視を特徴とする経済思想。資本移動を自由化するグローバル資本主義は新自由主義を一国のみならず世界まで広げたものと言ってよい。20世紀に入って理論的代表者にフリードリヒ・ハイエクがいる。

国家による富の再分配を主張する自由主義(英:liberalism、リベラリズム)や社会民主主義(英:Social Democracy)と対立する。

第二次世界大戦後、1970年代頃まで、先進諸国の経済政策はリベラリズム(ケインジアン)が主流であった。これは、伝統的な自由放任主義に内在する市場の失敗と呼ばれる欠陥が世界恐慌を引き起こしたとする認識のもと、年金、失業保険、医療保険等の社会保障の拡充、公共事業による景気の調整、主要産業の国有化などを推進し、国家が経済に積極的に介入して個人の社会権(実質的な自由)を保障すべきであるという考え方である。

このような、大きな政府、福祉国家と呼ばれる路線は、1970年代に入り石油危機に陥るとマネタリストやサプライサイダー(供給重視の経済学)からの批判にさらされる。当時、英国は英国病と揶揄された慢性的な不況に陥って財政赤字が拡大し、米国でもスタグフレーションが進行し失業率が増大した。こうした行き詰まりの状況を生み出した責任が、国家による経済への恣意的な介入と政府部門の肥大化にあるという主張である。

こうして1980年代に登場したのが新自由主義である(ハイエクの新自由主義論:1986年)。その代表例が、英国のマーガレット・サッチャー政権によるサッチャリズム、米国のロナルド・レーガン政権によるレーガノミクスと呼ばれる経済政策であった。サッチャー政権は、電話、石炭、航空などの各種国営企業の民営化、労働法制に至るまでの規制緩和、社会保障制度の見直し、金融ビッグバンなどを実施。グローバル資本主義を自国に適用して外国資本を導入、労働者を擁護する多くの制度・思想を一掃した。レーガン政権も規制緩和や大幅な減税を実施し、民間経済の活性化を図った。同時期、日本においても中曽根康弘政権によって電話、鉄道などの民営化が行われた。

2shinkai★:2007/01/23(火) 23:48:06 ID:???0
1990年代に入ると、日本では小沢一郎が、著書「日本改造計画」で、新自由主義の思想を集約した。「日本改造計画」では、小選挙区制の導入、市町村の全廃と300市への収斂などが述べられている(ただし、現在では小沢一郎も新自由主義に反対の立場を明確にしている)。又、ビル・クリントン政権の経済政策、いわゆるワシントン・コンセンサスに基づくグローバリゼーションは、新自由主義の典型と言われた。1990年代以後に現れた、韓国の金大中政権や、日本の小泉純一郎政権の政策も、新自由主義の典型である。

20世紀末の西ヨーロッパでは、新自由主義の台頭を受け、イギリス労働党のトニー・ブレアが唱え、公正と公共サービスの復興を訴える第三の道に代表される「新しい社会民主主義」と呼ばれる中道左派政党を含む政権が台頭した。

フランスではインターネットに代表されるグローバリゼーションの功績を認めた上、アルテルモンディアリスムの試みが進められている。

中南米では左傾化が覆い尽す勢いで、アルゼンチンのキルチネル政権、チリのバチェレ政権、ブラジルのルラ政権、ウルグアイのバスケス政権、エクアドルのガルシア政権、ペルーのガルシア政権などの中道左派ばかりか、ベネズエラ、ニカラグア、ボリビアで反米左派政権が誕生し、アメリカ合衆国との経済統合に難色を示している。

3shinkai★:2007/01/23(火) 23:48:51 ID:???0
評価

「社会といったものはないThere is no such thing as society」と説き、国家に対する責任転嫁をいましめたサッチャーの下、自助の精神が取り戻されたという評価や、以下の各国に共通した双子の赤字の課題を残しつつも、英国が英国病を克服したこと、米国が石油危機に端を発するスタグフレーションを脱し、1990年代にはクリントン政権下でインターネットなどの新産業が勃興して産業競争力を回復したこと、南米ではブラジルが1990年代までの深刻なインフレの制圧に成功しブラジル通貨危機までの安定成長を遂げていることなどは、グローバル資本主義、新自由主義の功績であると評価されている。

日本でも小泉政権による新自由主義的政策により、経済の供給サイドが強化され、2002年から続く息の長い経済成長を生むことができた。

4shinkai★:2007/01/23(火) 23:49:36 ID:???0
各国での批判

以下、グローバル資本主義は米国多国籍企業による世界経済支配を拡大させたとの批判がある。労働者に対する責任転嫁は格差社会を拡大したとの批判もあり、また新自由主義的な政策で国民経済が回復した国は存在しないとする説もある。債務国の再建策として新自由主義的な経済政策を推し進めていたIMFも、2005年にその理論的な誤りを認めている。

南米では、1990年代初頭から米国主導による新自由主義の導入が積極的に行われ、貧富差が拡大、犯罪多発や麻薬汚染、経済危機といった社会問題が頻発、ストリートチルドレンの増加やアルゼンチンの財政破綻が起こった。また、ベネズエラのチャべス政権のような左派政権を南米で相次いで誕生する原因にもなった。

韓国では、金大中政権下で20万人以上もの人々が失業し、事実上「刑死」(失業による自殺)に追い込まれた者も多い。「左派新自由主義」を自称する盧武鉉政権でも、格差が更に広がり、経済が回復しても、正規雇用が増えずに非正規雇用が増加する「両極化」が大きな社会問題とされている。

世界で最初に新自由主義を始めたイギリスでは、サッチャー政権のもと、失業率と所得格差が増大し、保守党 (イギリス)党首デービッド・キャメロン党首が、サッチャリズムを自己批判し、第三の道への政策転換を表明した。

5shinkai★:2007/01/23(火) 23:51:09 ID:???0
新保守主義(しんほしゅしゅぎ、英:Neoconservatism)は政治的立場の一種。

1970年代頃に登場した、対外的には武力行使も辞さないとするタカ派強硬姿勢を取り、内政面では福祉を削減し効率を最重視することにより小さな政府を重視する立場を取る政策論のこと。政府による弱者の救済を否定し弱肉強食的な自由競争を促す経済政策は新自由主義と呼ばれる。地方を基盤とする従来の保守とは異なり、大都市市民の不安を煽ることにより都市を基盤にして台頭した。ネオコンと略される場合、狭義の意味として独裁国を武力により民主化しようとする勢力、特にアメリカの新保守主義者を指すことが多い。

英国と米国の文脈では、外交政策上は強硬で軍事力の重視やイスラエルに対する積極的な支援を表明する傾向にある。経済的には政府による介入を排し、市場や企業の活動を自由放任する傾向にある。減税、福祉削減、規制緩和などによって特徴づけられる。中央集権的な傾向を持ち効率至上主義の立場を取るので英国ではサッチャー政権が地方議会を廃止していった。また、家族・性道徳などを重視する保守的な価値観、倫理観を持ち、妊娠中絶、麻薬問題、同性愛者の権利問題などをめぐる政策に反映される場合がある。

6shinkai★:2007/01/23(火) 23:55:56 ID:???0
ネオコンとイスラエルの関係

ネオコンを支えているのは共和党のイスラエル政策を支持するアメリカ国内在住のユダヤ(イスラエル)・ロビーである。アメリカのユダヤ系市民はアメリカの総人口3億人に対して600万人に満たないが富裕層の割合が多く、アメリカの国防・安全保障政策に深く関わっている。歴史的に数多くの差別を受けてきた経緯からかつてはリベラル派の民主党支持者が多かったが、民主党のビル・クリントン政権が進めた中東政策に対する不満から、共和党に鞍替えしている有権者が多い。共和党の掲げる中東の民主化政策が結果的にはイスラエルを利することになるからである。また、同時にイスラエルの右派政党リクード党も共和党と利害が一致しているため手を結ぶことが多い。このような経緯から、2001年に登場した共和党ジョージ・W・ブッシュ政権には数多くのネオコンが参入しており、同時多発テロ以降の強硬政策を推し進めた。

[編集] 他の米国保守思想との違い

元来アメリカ合衆国には三つの保守があったと言われている。 一つは、ヨーロッパの保守思想に近い伝統主義。 一つは、リバタリアニズム。 一つは、反共主義(反共産主義)。

7shinkai★:2007/01/23(火) 23:59:59 ID:???0
熱戦と冷戦

第二次世界大戦でナチズムや軍国主義が衰退すると、戦後の荒廃や混乱に乗じて東ヨーロッパ・中国・南米が共産主義化し資本主義国の政府は自国に革命が波及するのを恐れてアメリカ合衆国と同盟を結び、共産主義運動を弾圧する。

ロシア革命でも白軍を支援したチャーチルは、第二次世界大戦(熱戦)の終結後に「鉄のカーテン」演説を行い、1940年代のスターリンとトルーマンの霸権争い(冷戦)を形容した。

冷戦時代の反共主義勢力は、スターリン政権下のソ連の全体主義を持ち出して、労働運動を潰そうとする事が特徴である。下山事件に始まるレッドパージはその典型で、その後も反共主義勢力は、この手口で労働運動や社会主義運動の芽を潰していった。反共が積極的な意味での主義に発展した悪名高いマッカーシズムであった。

しかしマッカーシズムなど過剰な反共政策は本来共産主義とは無縁であった人々からの反感も招くこととなり、やがて衰退していった。やがて冷戦中に資本主義陣営の盟主となったアメリカ合衆国は反共政策を取る国ならば独裁でも軍事政権でも支援するようになる。チリのピノチェト政権に対する援助はその代表的な例である。

一方、ソ連を中心とした共産主義陣営でも本来の共産主義とは異なる全体主義体制が作られており、「労働者の祖国」「地上の楽園」等のスローガンを持ち出しながらも実際は労働運動は皆官製デモで労働者主体の本来の運動は潰されていった。

8shinkai★:2007/01/24(水) 00:00:43 ID:???0
新自由主義

1980年頃、レーガンやサッチャーが政権をとると、新保守主義(ニューライト)が台頭する。彼らの特徴は、政治的・軍事的な反共政策より、経済的な反共政策(社会主義へは勿論、社会民主主義への攻撃でもある)を強めている点である。現在の反共主義は、経済的な反共主義(新自由主義)という様相が強い。

サッチャーに代表される新保守主義政治家は、労働運動の牙城となっていた多くの組織を解体・民営化し、社会保障や、労働者保護法制の撤廃を手掛け、労働者を擁護する多くの制度・思想を一掃した。

1989年(平成1年)、ベルリンの壁が民衆の手で破壊され、東欧で次々と東欧革命が起こると、西側諸国の反共主義勢力は、「共産主義(社会主義)は死んだ」とし、「自由主義・資本主義の勝利」を喧伝した。これに伴い、日本共産党などを例外として、西側諸国の共産主義勢力も衰退した。

しかし、資本主義の絶対化、価値観の単一化が進むにつれて、世界中で大量失業や、社会の貧富の二分化(格差社会の出現)、社会の不安定化をひき起こすなど、様々な問題をはらんでいる。


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