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栃木県のカメムシについて6

1Aelia ◆mYl7EDbJMI:2009/05/14(木) 21:45:21
栃木県のカメムシについてのスレッド
カメムシ以外の虫もOKです

前スレ
h ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/1614/1131291343/

511Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/19(金) 10:33:16
県内でも西部だけに分布が限られ、北限に近い分布を示す種

リュウキュウヒゲナガカスミカメ
オオミドリカスミカメ

この二種は関東南部が北限と考えられていたが
前者は大平町下皆川から、後者は佐野市唐沢山からそれぞれ記録された。
リストに含めていないが、下皆川には暖地性のヨツボシカスミカメを産する。
渡良瀬遊水地にもいるこの種も、太平洋側では関東南部が北限だった。
ヨツボシを含めた三種はいずれもホストとのつながりが強い。
リュウキュウヒゲナガはクズ、オオミドリカスミカメはカヤ、イヌガヤ、
ヨツボシカスミカメはヘクソカズラにつく。

512Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/19(金) 10:37:32
県内で西部に分布が限られるが未記録種のため分布が論じられない種

ホソカスミカメ1
ホソカスミカメ2

オオヒキヨモギにつくホソカスミカメとクサイチゴにつくホソカスミカメは
それぞれ佐野市豊代、佐野市唐沢山、大平町西山田、大平町下皆川から見つかっているが
東部ではホストが生えているものの(クサイチゴ)、記録がない。
産地での個体数は多いが幾分局地的な面もあり、
もしかすると東部でも記録される可能性がある。
二種とも未記録種で、国内での分布も分からない。

513Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/19(金) 10:59:25
東部と西部では、森林を構成する樹木の共通種としてアカマツを忘れてはいけない。
そしてこのアカマツに結びついたカメムシは
東西では全てが共通しており、大きな差は見られなかった。

参考までにあげておくと

マツトビカスミカメ 東部:益子町 西部:佐野市 大平町
マツノヒゲボソカスミカメ 東部:益子町 西部:佐野市 大平町
ヒラタハナカメムシ 東部:益子町 西部:佐野市
マツヒラタカメムシ 東部:益子町 茂木町 西部:佐野市 大平町
マツコヒラタカメムシ 東部:益子町 西部:佐野市 大平町
マツヒラタナガカメムシ 東部:益子町 西部:佐野市 大平町

このようになる。
北部との共通種はヒラタハナカメムシを除くすべての種だが
ヒラタハナカメムシもアカマツの分布からは北部にもいるだろう。

514Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/19(金) 11:05:27
マツヒョウタンカスミカメが抜けていた。
この種は平野部や日光市からも記録があり、
南部では南東部の益子町から採集されている。
しかし南西部の分布が抜けている。
分布域からは当然産するであろう。
チビクロハナカメムシは山間部にはいないが
塩谷町、宇都宮市の記録からすれば、少数ながらもいるかもしれない。

県北のアカマツだけに見られる種類は県南では見つからないのだろうか?
可能性はゼロではない。
参考までに記しておく。

Plesiodema gotohi 那須町 塩谷町
マツケブカカスミカメ 日光市 那須町
ズグロマツカスミカメ 日光市 鹿沼市

515Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/19(金) 17:41:19
招待状なくてもmixi入れるのか来月から
でもカメムシ関連のトピは賑わってるのだろうか

516Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/22(月) 19:16:39
ファウナのお話が終わったら
今度は観察地ごとにそれぞれどんな植物にいるか紹介したいですね
生態のお話になります

県南まだまだ終わらん

517Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/22(月) 19:38:40
Kさんのアカホシカメ類の報告読んだり
JJSEの論文アブストラクト読んでたら
南西諸島から結構未記録が追加されてた
ダルマホシ ハレギアカホシ オオアカホシ
それとイトカメ、ホシカメの他種、オオホシカメの仲間。
オオメカメの近縁種は知ってた。

518Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 00:03:44
県南の大体の値

県南全体 408

●県南東部 250
●県南部平地 300
●県南西部 200

519Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 00:20:37
平地はもっとも多くのカメムシを産し
草原・森林・水環境すべてにそれぞれの種が進出している。
温暖化などで北上あるいは物流に乗って移入した種が広がるなど
常に変化の場ともなっている。
里山や河川敷、堤防など人手の適度に入る環境には数多くのカメムシを産し
いわゆる広域分布型の普通種で大半を占めるが、分布の限られた極めて珍しい種類も含まれる。
南部に残された遊水地も同様に、分布局限された種の数少ない多産地として注目される。

南東部・南西部の低山地は平地に比べ森林面積が大きく
平地には見られない山地性の要素を多く含むが
草原や水域の発達は乏しく、標高も低いために本格的な山地とはならない。
そのため、北部山地、南部平地に比べトータルでの種類は少なくなる。
分布の北限またはそれに近い分布を示す種類が多いことが特筆できる。
未記載・未記録種もいくつか見つかっており、学問の観点からも興味ある地域となっている。

520Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 21:57:47
来月もお休みします。
活動は四月から。
定点観測止めようと思うけれど
リスト作りの観点から続けるべきか迷っている。

ライトトラップ、もうあらかじめ組まれている
クシクラゲみたいなスタンド型のやつ、いいかも。
光源はエネループのライトがあればいいのだけど・・この辺は全然知らないのや。

521Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:19:08
とりあえずまとめることのできた地域の、暫定数字を以下に示す。

10年にも満たないスパンでの、しかも不確定な調査で恥ずかしい限り。
長年調べられている方々のデータを基にした報告を見ると頭の下がる思いだ。
しかし20年30年後、それより後の世界でも
まだ自分が虫をやっているなら、今まとめているデータは無にはならないと思うので、
これからも手探りながら調査はしてゆく。
ただ、昆虫学の知識がないので把握している虫たちを
数字を使って解析できないのが歯がゆい。多様度とか類似性というのか。
テキストがあれば出来なくもなさそうだけど。

522Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:25:39
栃木県全体 604種
 ○日光市を中心とした北西部地域(那須除く) 501種
 ○南部地域 408種

以下、集計がほぼ終わった南部地域について紹介する

523Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:27:38
南部地域とはすでに示したように
足利-佐野-栃木-宇都宮-真岡-茂木ライン以南で
平野部、それと茂木・益子の南東部山地、佐野・足利・大平などの南西部山地、南端の遊水地を含む。

524Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:31:08
南部地域 408種
○南部のみに分布が認められる種 99種
○南部と北部で共通している種 308種

525Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:38:57
南部地域 408種
○山地に生息する種(偶産種、または稀に平地にも見られるもの含む) 106種
 ●山地だけにみられる種 73種
 ●平地でも見つかったが偶産、もしくは少数が平地にいる種 33種
○山地、平地ともに見られる・もしくは平地だけにいる種 302種

※線引きが難しい場合も多く、このカテゴリーわけは厳密でない部分もある。

526Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:42:34
各地の種数

○南東部山地
茂木町鎌倉山・大瀬 114種
益子町高館山 202種
益子町大郷戸 114種
益子町大川戸 26種

527Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:44:34
○南部平野部
宇都宮市鬼怒川宮岡橋上流 203種
下野市 245種
渡良瀬遊水地 177種

528Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/23(火) 22:46:34
○南西部山地
佐野市豊代 142種
佐野市唐沢山 151種
大平町下皆川 150種

529Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 20:59:46
193 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 14:20:00
高館山と宇都宮鬼怒川で大体同じ数字になったけれど
宇都宮の場合は近隣の下野市の数字と比較すると
環境の類似性からもう少し増えて250前後になると思われる。
一方の高館山も周辺地域の記録を見ると、同じく250前後に落ち着くだろう。

530Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:00:26
195 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 15:08:05
高館山を含めた南東部三地区(高館山、益子町大郷戸、茂木町鎌倉山)で共通
もしくは二地区、その周辺で共通した、県内から記録の少ないカメムシは以下の通り

○暖地性
Amphiareus ruficollaris
ヒメハリカメムシ
モンキツノカメムシ
○寒冷地性
アラゲオオヒラタカメムシ
○希少種
キタダルマハナカメムシ
メダカダルマハナカメムシ
チビアシナガサシガメ
○その他局地的な分布
ミヤモトマルグンバイ

196 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 15:11:16
南東部のみに分布するのはAmphiareus ruficollaris、ヒメハリカメムシ
チビアシナガサシガメ、ミヤモトマルグンバイで
国内ではごく産地の少ないチビアシナガサシガメを除く3種は西日本に分布の中心がある。
いわゆる北限に近い分布。
ただしどの種も西部には分布している可能性が強く
この区切りは暫定的なものである。

531Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:01:09
197 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 15:14:42
南西部の二地点以上で記録があるものの
南東部では記録がなく、高館山にも産しないものは以下の通り

ウンモンカスミカメ
ホソカスミカメ1
ホソカスミカメ2
コアカソカスミカメ
モモアカハギカスミカメ
ツマグロハギカスミカメ
ルイスチャイロナガカメムシ
ヒサゴナガカメムシ

198 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 15:19:47
ホソカスミカメ類は二種とも特定の植物と結びつき
東部にもその植物は生えているが、全く見つからなかった。
北限分布のナガカメムシ二種は西部までは達したものの、東部にはまだ到達できていないようだ。

しかしながら高館山を含む東部と西部で共通した北限性の種は多く
どちらかといえば、両者が北限となっている種のほうが
より寒冷な内陸、北部にまで分布を及ぼしている場合が見受けられる。
例えばガマカスミカメはアカメガシワにつく暖地性要素だが
北部の日光市まで分布している。
モンキツノカメムシもエサキモンキツノカメムシより暖地を好み
栃木県では東部・西部の山間部に知られるだけだったが
実際はより内陸にもいて、日光市でも採集された。

532Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:01:43
199 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 15:27:34
このように、いくつもの要素が重なって
高館山のカメムシを特徴づけている。

高館山単体で見た場合、ここからしか記録のないカメムシは以下の通り
○北限
ヒメホソサシガメ
○分布稀少
チャイロサシガメ
オオカモドキサシガメ
○その他
モンシロハシリカスミカメ

200 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 17:05:35
ヒメホソサシガメは関東南部以南から、モンシロハシリカスミカメも
北海道以南から記録があるので、高館山以外にも産している可能性がある。
両者とも草原の地表部におり、モンシロハシリの近縁種モンキハシリは
宇都宮市から上三川町にかけての鬼怒川堤防に多産する。
ヒメホソサシガメは県内では高館山からしか見つかっていない。

チャイロサシガメは分布は広いが記録は少なく
関東では東京や離島で見つかっている。
ライトトラップで採れたものが多く、生態は明らかにされていない。
色彩変異が二つあり、南西諸島のものは異なるが形態的な差はないらしい。

201 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2010/02/24(水) 17:06:57
オオカモドキサシガメは古くから記載されたが産地は少なく
関東では小田原や東京の記録がある。
この種も詳しい生態は分かっていない。

533Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:11:07
以上を踏まえると、高館山は平地性・山地性の種類をベースにしながら
北限分布の種、稀少種、寒冷地系の種を交えた構成となる。
なかでも高館山からしか記録のない珍種もおり
とりわけサシガメ科に集中しているのは興味深い。

○高館山周辺が県東部の北限となる、暖地性のカメムシ
ネムチビトビカスミカメ
ガマカスミカメ
Amphiareus ruficollaris
ユミアシハナカメムシ
マツムラグンバイ
ヒメホソサシガメ
ウスイロカモドキサシガメ
Arbanatus sp.
ヤスマツチビナガカメムシ
スコットヒョウタンナガカメムシ
オオホシカメムシ
ヒメハリカメムシ
モンキツノカメムシ

534Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:14:50
○希少な種
ヒイロカスミカメ
イッカクカスミカメ
メダカダルマハナカメムシ
ヒラタハナカメムシ
チャイロサシガメ
オオカモドキサシガメ
チビアシナガサシガメ
ハイイロヒラタカメムシ
キモンナガカメムシ

535Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:15:33
○寒冷地系の種
キタダルマハナカメムシ
アラゲオオヒラタカメムシ

536Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:20:17
高館山産カメムシ目録
クビナガカメムシ科
1. ヒメクビナガカメムシ
 平野部から山地にかけて分布する普通種で
幼虫をよく目にする。高館山では落ち葉層から採集された。
クロクビナガカメムシもおそらく見つかるであろう。

ムクゲカメムシ科
2. ムクゲカメムシ
 落ち葉層に見られる黒い種。
3. ムクゲカメムシの一種
 ♂と♀で形が異なる種で落ち葉層にいる。この二種は県西でも類似の環境に見出される。

537Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:23:50
イトアメンボ科
4. ヒメイトアメンボ

アメンボ科
5. ヒメアメンボ
 死骸がクモの巣などから時折見つかる。移動性に優れているのだろう。
6. ヤスマツアメンボ
 山頂近くの湿生植物園跡にいる。暗い場所を好む習性で周年発生している。

川や沼がないので水生カメムシは極めて貧弱となる。
文献では近くの芳賀青年の家でタガメの記録がある。

538Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:27:15
カスミカメムシ科
7. ダルマカメムシ
 下草から得られた。サクラが近くに多く、コナカイガラムシを食すると思われる。
8. コモンキノコカスミカメ
 西明寺の暗い林で枯れづるから幼虫が採れた。
9. クロキノコカスミカメ
 枯れ木のキノコに比較的普通。
10. ガマカスミカメ
 アカメガシワに発生する。夏に多い。

539Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:35:53
11. ケブカキベリナガカスミカメ
 代表的な樹種、コナラに発生する。
12. ヒイロカスミカメ
 シデ類につく。広場の細いシデから自生の太いシデに見られ、選択制は比較的広い。ただし少ない。
13. アカホシメダカカスミカメ
 県西ではヌルデに多いが高館山では散発的に他の樹木から得られる。
14. ツヤヒョウタンカスミカメ
 コナラに発生する。

540Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:41:13
15. マツヒョウタンカスミカメ
 アカマツにつく。広場のアカマツには多く、幼虫もよく観察される。
16. クロヒョウタンカスミカメ
 雑草につく。木から採れることはない。
17. イッカクカスミカメ
 アオダモの幹に幼虫がみられた。その後の追加はない。
18. モンシロハシリカスミカメ
 ススキの草原におり、地表部の暗い所にいる。幼虫は赤く、見つけやすい。

541Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:46:54
19. チャイロホシチビカスミカメ
 スギから採れるが叩けるような枝が少なく、高館山ではまれ。
20. コミドリチビトビカスミカメ
 ヨモギなどの雑草にいる。
21. ネムチビトビカスミカメ
 ネムノキにつく。夏以降は見られない。
22. コブヒゲカスミカメ
 コナラに発生する。高館山においてもトップバッターで早い年では四月末に成虫が出る。

542Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:53:54
23. マツトビカスミカメ
 いろいろなサイズのアカマツ樹上に見出される。
24. キアシクロホソカスミカメ
 コナラに発生する。ケブカキベリナガより遅れて出る。
25. ムグラホソカスミカメ
 カナムグラにつく。
26. ヒメヨモギカスミカメ
 ヨモギにつく。

543Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:55:19
【昆虫】「悪いやつ扱いされてかわいそう」 ゴキブリ90種を一堂に…「ゴキブリ展」伊丹市昆虫館で開催 大阪
h ttp://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1267164636/

544Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:55:54
間違えました

545Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/26(金) 21:58:37
27. ベニモントビカスミカメ
 コナラから採れるが少ない。どこでも少ないPsallus。
28. クリトビカスミカメ
 平地で採れる触角が淡色のものとは違うかもしれない。コナラにつく。
29. クヌギトビカスミカメ
 コナラから採れたが少ない。
30. Psallus sp.
 シデに発生する黄緑色の種。まだ見つかって日が浅いが、県西部でも同様にして採れた。

546Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/27(土) 20:00:36
31. クロツヤチビカスミカメ
 高館山を含めた南部山間部の個体はアカメガシワから得られる。日光地域では様々な木にいる。
32. クビワシダカスミカメ
 シダに見られる。普通。
33. ズアカシダカスミカメ
 本種もシダにつき、より普通にみられる。

547Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/27(土) 20:03:33
34. マツノヒゲボソカスミカメ
 アカマツに生息する普通種。
35. ケブカアカツヤカスミカメ
 様々な植物から採集される。
36. ウスバツヤカスミカメ
 コナラから得られる。

548Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/27(土) 20:06:40
37. ヒコサンテングカスミカメ
 本種もいろいろな植物上に見出される。
38. ブチヒゲクロカスミカメ
 文献記録。平地から山地にかけ普通。
39. ヒゲナガカスミカメ
 クズから採集される。
40. クロバカスミカメ
 様々な植物から得られるが日陰を好む。成虫越冬する。
41. コアオカスミカメ
 ヨモギなどにいる。
42. ウスイロツヤマルカスミカメ
 ハギなどから採集される。
43. ニセフタモンアカカスミカメ
 ハギの花にいる。

549Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/02/27(土) 20:15:00
44. コモンミドリカスミカメ
 ハギの花から採集される。
45. ミイロカスミカメ
 コナラにつく。
46. オオチャイロカスミカメ
 いろいろな植物から採集される。
47. オオクロセダカカスミカメ
 秋に日陰の植物から採集される。
48. フタスジカスミカメ
 道路脇の単子葉類に発生していたがまれ。
49. アカミャクカスミカメ
 文献記録による。
50. ナガムギカスミカメ
 シダから得られたが越冬個体であった。

カスミカメムシの特徴としては、調査期間が長いために46種と、ほかの地域に比べ多いが
構成種は西部山間部と共通したもの、または平野部との共通種が多く
暖地性の種類はきわめて少なかった。
また高館山、周辺部に固有的な分布を示すものも1種のみと少ない。
カスミカメムシの豊富な日光山地からは平野部を挟んで隔離されていることが
この地域の特徴でもあり、日光と山続きでつながっている西部にみられるカスミカメムシは
約15種だが、高館山など東部では全く見ることが出来ない。

550Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 10:32:50
51. ホシチビカスミカメ
 いろいろな植物から採集される。
52. ヒメセダカカスミカメ
 本種もいたるところに多い。

ハナカメムシ科
53. キモンクロハナカメムシ

54. ヒラタハナカメムシ
 アカマツから幼虫とともに得られた。新成虫と考えられる。アカマツにつくことが分かり産地が増えてきた。
55. キタダルマハナカメムシ
 5月に成虫が出る。ガマズミ類から得られることが多く、次種とともにスイカズラ類に関連している気がする。
56. メダカダルマハナカメムシ
 7-8月にかけて成虫が出る。高館山ではスイカズラからよく得られる。
57. ヒメハナカメムシ類
 いろいろな植物から採集される。

551Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 10:37:04
58. ヤサハナカメムシ
 カメムシの中ではもっとも普通の種で1年を通して採集される。枯れ葉に多い。
59. モリモトヤサハナカメムシ
 草原のススキなどから採れる。明るい環境に多い。
60. Amphiareus ruficollis
 最近東南アジアにも広く産することが判明した。県内では高館山周辺のみに限られ、比較的多い。
61. ユミアシハナカメムシ
 県内では南部に限られる。枯れた植物から得られたがまれ。
62. ケブカハナカメムシ
 アカマツなどの湿った朽木に多く樹皮下に生息している。

552Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 10:41:12
ハナカメムシ類はクロハナカメムシ族の54,55,56が注目される。
県内には局地的ながらも広く産するが
3種がまとまって記録されているのは自然度の豊かさを反映している。
暖地性の要素としてはCardiastethini族の60,61が該当する。
特に60は高館山のほかに益子町大郷戸、大川戸、茂木町鎌倉山の南東部だけで記録があり
グンバイムシ科のミヤモトマルグンバイに似た分布パターンを示す。

553Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 10:45:54
マキバサシガメ科
63. キバネアシブトマキバサシガメ
 ススキ草原の地表部にいるが少ない。
64. アカマキバサシガメ
 灌木から採集される。
65. ベニモンマキバサシガメ
 本種も同様にして灌木から得られる。
66. コバネマキバサシガメ
 日陰の植物からよく採集され、もっとも普通の種。
67. ハネナガマキバサシガメ
 草原の地表部にいる。

マキバサシガメは、山間部の特徴的な64,65,66を産し
ススキの草原には、平野部にも共通した草原性の63と67がみられる。
以上、基本的な構成となっており特筆すべきことはない。

554Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 12:59:07
グンバイムシ科
68. オオウチワグンバイ

69. ウチワグンバイ
 地表部に見られる。
70. ヤブガラシグンバイ

71. アワダチソウグンバイ
 最近見られるようになった移入種で拡散が著しい。
72. ヤマコウバシグンバイ

555Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 13:05:16
73. ナシグンバイ

74. ツツジグンバイ
 植栽のツツジにいる。
75. トサカグンバイ
 ネジキから見つかることが多い。
76. マツムラグンバイ
 南部の山間部に多いが、南東部では高館山だけで見つかった。クマノミズキにつく。
77. ヒメグンバイ
 コナラにつく。
78. クチナガグンバイ
 西明寺で採れている。ぶら下がった枯れ葉の中で越冬していた。

グンバイムシも普通種が多く、マツムラグンバイを除くすべてが
平野部にも産する広域分布種だった。
温度の面から、マツムラグンバイだけが暖地性の種として指標に上がった。
近辺ではミヤモトマルグンバイが見つかっており、おそらく高館山にも産するものと考えられる。

556Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 13:08:50
サシガメ科
79. ヨコヅナサシガメ
 サクラの樹幹に幼虫がみられる。
80. アカサシガメ
 初夏のころ多い。
81. オオトビサシガメ
 越冬のため建物に集まる個体を目にする。
82. シマサシガメ
 初夏のころ多い。幼虫越冬するので冬に見つかることもある。
83. ヤニサシガメ
 アカマツから得られるほか、越冬中の幼虫もよく見つかる。

557Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 13:14:09
84. トビイロサシガメ
 ススキ草原に見られ、地表性。86,88とともに生活する。
85. ホソサシガメ
 山間部の暗い環境に見つかり、スゲの株元や落ち葉の中から採れた。
86. ミナミホソサシガメ
 ススキ草原に生息し前種とは好む環境が異なる。
87. ヒメホソサシガメ
 もっとも多いトビイロサシガメ亜科で、草原の地表にいる。幼虫越冬する。県内では高館山のみ。
88. チャイロサシガメ
 2006年に2頭採れただけで追加はない。土壁の中にいた。県内では高館山以外知られていない。

558Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 13:35:30
89. ヒメマダラカモドキサシガメ
 最も多いEmpicorisで枯れ葉の中から見つかる。
90. コブカモドキサシガメ
 ケヤキやシデの大木樹幹にいて、コケの生える場所を好む。枯れ葉の中には潜らない。
91. オオカモドキサシガメ
 稀なEmpicorisで枯れたキヅタの葉から3頭採れただけ。追加個体は現在までに採れていない。
92. Empicoris maeharai
 分布は広いが散発的にしか採れない。高館山ではススキやキヅタの枯れた部分にいる。
93. Empicoris spectabilis
 比較的多く分布も広い。いろいろな枯れ葉から採集される。

559Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 13:50:29
94. チビアシナガサシガメ
 土壁の中や落ち葉層など、小昆虫が発生しやすい環境に見られる。国内では稀だが高館山には多い。
95. セスジアシナガサシガメ
 地表部にいるが少ない。
96. アシナガサシガメ
 地表部やスゲの枯れた部分にいて、前種より多い。
97. ウスイロカモドキサシガメ
 西明寺の森林にいる。スゲの枯れた部分で生活する。常緑樹からはいまのところ採れていない。

560Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 13:51:50
94. チビアシナガサシガメ
 土壁の中や落ち葉層など、小昆虫が発生しやすい環境に見られる。国内では稀だが高館山には多い。
95. セスジアシナガサシガメ
 地表部にいるが少ない。
96. アシナガサシガメ
 地表部やスゲの枯れた部分にいて、前種より多い。
97. ウスイロカモドキサシガメ
 西明寺の森林にいる。スゲの枯れた部分で生活する。常緑樹からはいまのところ採れていない。

561Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 22:08:54
良子

562Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 22:13:31
間違えた

563Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 22:21:40
98. フタスジユミアシサシガメ
 地表部にいる。幼虫は冬によく見つかる。
99. クロモンサシガメ
 地表部からよく見つかる。

サシガメ科は22種と、一つの地域としては突出して多い。
注目すべき種としてはチャイロサシガメ、オオカモドキサシガメ、チビアシナガサシガメがあり
いずれの種も全国的に数が少なく、栃木県でも高館山及びその近辺でしか得られていない。
どうしてこのような多様性を示しているのか、興味が持たれる。
気温の面から、暖地性のウスイロカモドキサシガメが北限に近い分布を示す。
この種は最近南西部からも記録された。
地表部の調査は草原では回数が多いものの
林内の調査は遅れているため、ビロウドサシガメ亜科などの追加が期待される。

564Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/01(月) 22:26:46
100. アカシマサシガメ
 
ヒラタカメムシ科
101. ツヤアカヒメヒラタカメムシ
 アカメガシワの枯れ枝にいるが少ない。
102. マツコヒラタカメムシ
 アカマツのヒトクチタケにいるが高館山では少ない。
103. マツヒラタカメムシ
 前種に準ずる。
104. ノコギリヒラタカメムシ
 時折得られるが倒木が少ないので見る機会は少ない。
伐採できるような斜面がなく急であることから、開発を免れてきたように思われる。
105. ハイイロヒラタカメムシ
 FITトラップで得られた1♂のみが知られる。他に日光市から1♀が採れただけで稀。

565Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:20:10
106. Arbanatus sp.
 倒木の下にいたもの。最近は倒木も朽ちて本種もいなくなった。
107. クロヒラタカメムシ
 前種と同じ環境にいるが適応できる環境は広く、現在も見られる。
108. アラゲオオヒラタカメムシ
 ヒラタケの生えた蔓にみられ、5年連続して発生している。
109. トビイロオオヒラタカメムシ
 
110. イボヒラタカメムシ
 アカマツに生えたカワラタケ状のキノコにつく。

ヒラタカメムシ科は10種が知られいずれも広域分布種からなる。
そのうちハイイロヒラタカメムシは稀で他に日光市からの記録があるのみ。
Arbanatus sp.は南部ライン以南にみられ、世界に産する本属中最も北に分布する。
他の9種は北部にも広く産することが知られている。
地理的にみて興味深いのは、県内では北部に中心のある
アラゲオオヒラタカメムシが南東部の山地まで分布を広げ、高館山周辺にまで広がっていることで
佐野市など南西部からは発見されていない。
ただし近縁のオオヒラタカメムシは鹿沼市粟野地区まで標高を下げているし
文献では足利市の記録もあることから、定義にはさらなる調査を要する。

566Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:28:20
ハイイロヒラタカメムシと合わせて寒冷地系と思われる2種が
平野部と接した高館山にもいることは興味深い。
西明寺の照葉樹林には、北限と考えられる暖地系の昆虫がいくつか知られるが
ヒラタカメムシはより温暖な環境で繁栄するために、栃木県では北限分布を示すものはない。
Arbanatus sp.が暖地性分布を示すが里山にも多く、気温分布の選択度は幅広い。
関東地方全体を見ても、他のカメムシのように関東南部を北限とする
ヒラタカメムシは知られておらず、八丈島あたりになってようやく
Calisiusやヒメヒラタカメムシの一種、静岡にコバネオオヒラタカメムシがみられる程度となる。
関西まで来ると一気に北限分布種が増える。
その代わり寒冷な本県には、大陸性のAradus属が豊富であり
とくに日光市の山地には栃木県産全種がみられるが
高館山には4種が知られ、うち二種はアカマツと強く結び付く。
アカマツの多い土地ではセットで見られ、これは南西部とも共通している。
ノコギリヒラタカメムシは平野部から山地にかけて広く分布する。

567Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:37:01
イトカメムシ科
111. ヒメイトカメムシ
 スイカズラからよく採集される。

ナガカメムシ科
112. セスジナガカメムシ

113. ヒメナガカメムシ

114. ブチヒラタナガカメムシ
 文献記録
115. ムラサキナガカメムシ

116. ヤスマツナガカメムシ
 リョウブにつく。

568Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:41:20
117. ホソメダカナガカメムシ
 草原の裸地にはえたカヤツリグサの仲間に多い。
118. ヒメコバネナガカメムシ
 落ち葉層から秋に採れることが多い。何につくかはまだ分かっていない。
119. ニッポンコバネナガカメムシ
 ススキ類につく。
120. ホソコバネナガカメムシ
 ササ類につく。
121. コガシラコバネナガカメムシ
 ササ類につくがはるかに少なく死骸が採れただけ。

569Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:47:13
122. オオメカメムシ
 いろいろな植物から採集される。
123. ヒゲナガカメムシ
 ススキ草原に見られる。
124. クロスジヒゲナガカメムシ
 林道のスゲ類につく。
125. ヨツボシチビナガカメムシ
 落ち葉層や地表にいるが次種とは混生せず少ない。
126. ヤスマツチビナガカメムシ
 崖に近い落ち葉層を好み、生息地では多い。より狭い範囲で繁殖する。
127. ヒナナガカメムシ
 高館山でもっとも普通なAntillocoriniで落ち葉層からよく採集される。
128. ケシナガカメムシ
 アカマツの生える崖地の落ち葉層に見出されるが局地的。れき質・砂質の土壌を好む傾向がある。

570Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:53:55
129. マツヒラタナガカメムシ
 アカマツにつくが少ない。
130. オオツヤナガカメムシ
 崖地の落ち葉層に見出されるが少ない。
131. キモンナガカメムシ
 スギの樹皮下で越冬する個体が見つかっている。
132. ヒョウタンナガカメムシ
 土壁の中から見つかることがある。
133. オオモンシロナガカメムシ
 側溝や林道わきにたまった落ち葉層から得られる。
134. ヒラタヒョウタンナガカメムシ

135. スコットヒョウタンナガカメムシ
 広場に植えられたツツジに発生するが3株程度に限られる。県内では南西部の足利市から知られていた。

571Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 15:57:52
136. キベリヒョウタンナガカメムシ
 ススキ草原の地表にいる。もっとも優占的なMyodochini族。
137. チビイチゴナガカメムシ

138. イチゴチビナガカメムシ
 草原のヨモギや地表にいる。
139. コバネヒョウタンナガカメムシ
 草原に多い。
140. チャイロナガカメムシ
 いろいろな植物から得られ幼虫は落ち葉層に多い。
141. シロヘリナガカメムシ
 草原の地表に見られる。
142. アムールシロヘリナガカメムシ

572Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 16:03:46
文献記録も含めてナガカメムシ科は31種が記録された。
この数は西部も含めた山間部の各地点では最も多く
代表的な平野部である下野市の31種と並ぶ。
これほど多くの種が記録されたのは
広域分布性の種と山地性・山間部性の種に加え
暖地性の数種が混じったことが大きい。
このことは高館山の立地条件である

1. 平野部と連続している
2. 標高300mの低山地帯で樹種が比較的豊富
3. 平均気温が高く暖地性の要素が残っている

の三つの項目がナガカメムシの分布とも大きく合致した証拠といえる。

573Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 16:18:43
高館山の周辺ではほかに
コバネナガカメムシ 益子町大郷戸
カワラナガカメムシ 益子町大郷戸
チャモンナガカメムシ 益子町大川戸
の三種が記録されているが、それ以外は高館山の種と共通しており
茂木町鎌倉山に産する13種はすべて高館山との共通種である。
これを踏まえると高館山は南東部産ナガカメムシの34種中31種を産することになり
各地点の中ではもっとも調査された区域と考えられる。
構成種を見てゆくと、広域分布の普通種が多いが
ススキ草原と森林帯、二つの異なる環境が種類の豊富さを反映している。
どちらかの環境に限って見出される種が多く
草原性の種は前者に、樹上性・落ち葉層を好む種は後者の環境に生活の中心を持つ。
微環境の違いで見られる種類も変わり、地中性の種にも落ち葉層を好む種、
れき質の崖際を好む種、土壌を好む種がある。
ヨツボシチビナガカメムシのように崖際の土壌や草原の硬い地表部など選択性が広いものは少ない。

574Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 16:25:23
サシガメやヒラタカメムシのように、分布が局地的で
パターンを論じにくい稀種は存在しない。
栃木県全体においてもそのようなナガカメムシは1,2種程度で
このことからも、この類の広域的な分布性が見てとれる。
分布制限種として、スコットヒョウタンナガカメムシをあげておく。
この種はかつて栃木県では南西部の足利市から一頭が知られていただけだったが
南東部の高館山にも産することが判明した。
暖地性の種で南関東では稀ではないが
栃木県では今のところ東西2地点が北限となっている。
高館山では2005年から現在まで発生しているが、ホストのツツジは3株程度と極めて限られている。

575Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 18:00:57
県内ナガカメムシのうち顕著な暖地性を示す種はほかにもいくつかあるが
高館山にはスコットヒョウタンナガカメムシだけがいる。
西部の大平町や佐野市から記録された
ヒサゴナガカメムシ、ルイスチャイロナガカメムシは東部には達していないのだろうか。
ライトトラップが有効的な群なので、そうした手法を用いれば
高館山からも記録される可能性はあるが
今のところ落ち葉層(ルイスチャイロナガカメムシ)やビーティング、枯れ葉(ヒサゴナガカメムシ)からは
この2種は記録されていない。

576Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 18:06:04
ススキ草原はサシガメの項でも出てきたが
もともとは湿地だったようでヤナギやカヤツリグサがその名残と考えられる。
ホソメダカナガカメムシやヒゲナガカメムシが代表的なもので
林道や森林には生息していない。
ヒョウタンナガカメムシ類がもっとも豊富にみられ、
その多くが地表部において観察されている。
益子町大郷戸では草原の地表部を覆うコケから
カワラナガカメムシが複数見つかったが、高館山ではコケは生えておらず本種も生息しない。

577Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 18:10:42
メダカナガカメムシ科
143. メダカナガカメムシ
 

ホシカメムシ科
144. クロホシカメムシ
 地表部などに見出される。

オオホシカメムシ科
145. ヒメホシカメムシ
 落ち葉層から幼虫がよく見つかる。アカメガシワの樹上や木の下にいて実を食する。
146. オオホシカメムシ
 少ないながらも生息している。2種のPhysopeltaが揃うのは南西部と共通し温暖な気候を表す。

578Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 21:44:37
ホソヘリカメムシ科
147. クモヘリカメムシ
 山頂近くの雑草などに見出される。
148. ホソヘリカメムシ
 草原などに多い。

ヘリカメムシ科
149. オオクモヘリカメムシ
 ネムノキにいる他いろいろな木から採集される。
150. ホソハリカメムシ
 ビーティングなどでもよく見つかる。
151. ハリカメムシ
 前種に準ずる。
152. ヒメハリカメムシ
 文献記録による。茂木町鎌倉山からも記録があり、この2か所が唯一の記録で県内では稀。

579Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 21:51:08
153. オオツマキヘリカメムシ
 山地に分布の中心がある。キイチゴ群落などに多い。
154. ツマキヘリカメムシ
 平野部に多く高館山では少ない。
155. アズキヘリカメムシ
 ビーティングでたまに採れる。ホストであるノアズキ、ツルマメの確認はしていない。
156. ハラビロヘリカメムシ
 草原のハギ類にいるが局地的。
157. ホシハラビロヘリカメムシ
 クズにいる。
158. キバラヘリカメムシ
 高館山ではあまり採れない。

ヘリカメムシはCoreinae亜科については南部産は一通りそろっている。
ほとんどが広域的に分布するが
ヒメハリカメムシは県内では稀で高館山と鎌倉山の記録のみが知られ北限に近いと思われる。
実際に見たことがなく、一見見た目が怪しい個体もすべてホソハリカメムシに同定される。
アズキヘリカメムシは現在平野部では見られず
南東部と南西部の山間部に細々と暮らしている。
高館山においても少数が得られるが、生態については良く分かっていない。

580Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 21:54:29
ヒメヘリカメムシ科
159. アカヒメヘリカメムシ
 草原などにいる。
160. ケブカヒメヘリカメムシ
 森林の暗い下草にいる。
161. ブチヒゲヘリカメムシ
 草原にいる。

クヌギカメムシ科
162. ナシカメムシ
 文献による。
163. ヘラクヌギカメムシ
 森林にいる。

マルカメムシ科
164. マルカメムシ
 各所に多い。とくに越冬前と越冬明けは惨い数が落ちてくる。

581Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:03:00
キンカメムシ科
165. アカスジキンカメムシ

166. チャイロカメムシ
 文献による。

ツチカメムシ科
167. ヒメツヤツチカメムシ
 越冬していた個体をツルグレンで抽出した。
168. マルツチカメムシ
 文献による。
169. ツチカメムシ
 地表にいる。
170. コガタツチカメムシ
 地表にいる。
171. チャイロツヤツチカメムシ
 落ち葉層から採れるがFITトラップでも多くの個体がかかる。他の地域も同様である。 
172. ミツボシツチカメムシ

ツチカメムシはツヤツチカメムシ類でもう少し追加されそう。
山地性の種として171が候補に挙がる。
一見Chilocorisに似るが頭部前縁に棘がない。
南東部・南西部の山地から、北部の山地まで分布する。

582Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:05:26
ノコギリカメムシ科
173. ノコギリカメムシ
 散発的に採れる程度で高館山ではまれ。

カメムシ科
174. イネクロカメムシ
 草原の地表部に次種とともに多い。
175. ヒメクロカメムシ
 草原の地表部に見つかるが小さいので分かりにくい。
176. シロヘリカメムシ
 ササ類にいる。

583Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:08:12
177. ウシカメムシ
 常緑樹から採れることが多い。
178. トゲカメムシ
 幼虫越冬し成虫は初夏に多い。林縁の下草にいる。
179. ナガメ
 越冬中の成虫がたまに見つかる。
180. ツヤマルシラホシカメムシ
 やや暗い環境に見出される。山地なので他のシラホシカメムシは見つかっていない。
181. ツヤアオカメムシ
 常緑樹から見つかる。

584Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:10:45
182. クサギカメムシ
 越冬中の個体などもよく見つかる。普通種。
183. ミヤマカメムシ

184. ミヤマカメムシの一種
 越冬のために建物に集まる個体が見つかるがまとまっては採れない。幼虫の存在も未だ確認していない。
185. ヨツボシカメムシ
 フジなどから採れている。
186. ツマジロカメムシ
 文献記録。
187. ナカボシカメムシ

585Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:13:04
188. アオクサカメムシ
 落ち葉の中から越冬個体が採れた。
189. エゾアオカメムシ
 トゲカメムシ同様に下草から採れる。
190. ツノアオカメムシ
 建物の周囲で死骸を見つけた。
191. チャバネアオカメムシ
 普通種。
192. イチモンジカメムシ
 落ち葉の中から越冬個体が見つかる。

586Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:15:59
193. エビイロカメムシ
 ススキ草原のススキから見つかる。
194. シロヘリクチブトカメムシ
 草原の地表部で死骸を見つけた。
195. アオクチブトカメムシ
 コナラから幼虫が発見された。
196. オオクチブトカメムシ
 時折ブッシュから採集される。

カメムシ科はツノアオカメムシが寒冷地に中心のある山地系としては
東部まで分布を伸ばしている。その他は普通種が多く、北限を示す種もいない。

587Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:20:51
ツノカメムシ科
197. セアカツノカメムシ
 ヤマナラシに多くの個体が集まる。
198. ヒメハサミツノカメムシ
 少ないが時折見つかる。シデをホストにしているのだろう。
199. アオモンツノカメムシ
 山頂近くのキヅタに発生する。
200. ヒメツノカメムシ
 比較的普通。
201. エサキモンキツノカメムシ
 ヤマナラシなどに多い。
202. モンキツノカメムシ
 ヒサカキの実から多数の幼虫と成虫が得られたことがある。前種よりは少ない。

ツノカメムシは周囲の植生から見てあと2倍は記録されることと思われる。
暖地に分布の中心があるモンキツノカメムシは
高館山を含め周囲でも個体数はまとまっている。
県内には少ないながらも北部まで広く分布していることが分かった。

588Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:29:00
以上202種について簡単に生態の記録などを示した。
一部文章のないものは採集時のメモがないため。
しかしながら県内どこにでもいる普通種であり
特別に変わった生態を送るわけではない。

まとめると、水系の未発達により水生カメムシはほとんど記録されなかった。
カスミカメムシは46種中約20種が山地に分布の中心を持つ種で
西部との共通種は11種である反面、高館山に固有もしくは準固有的なものは1種のみだった。
西部に固有・準固有的なものは14種あるが、その差は
カスミカメムシの豊富な日光山地からは高館山が平野を挟んで隔離されているためと推察した。
構成種は平野部要素・山地要素のなかに、暖地性の要素を含んでいるが
西部のように寒冷地の要素が混じることはなかった。
このことからも、日光地域からの隔離が関連しているように感じられた。

589Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:43:04
次いで多かったナガカメムシ科は平野部にも見られる種が多く混じるが
その原因として、生息に適したススキ草原の存在が大きい。
土壌性の山地的要素に加え、草原性の種類、少数の樹上性、さらに暖地系の種類も加わり
きわめて豊かなナガカメムシ相を表した。
サシガメ科はとくにカモドキサシガメ亜科において構成比率が高く
22種中9種を占めた。この中には全国的に稀な種、北限分布種を含む。
他の亜科にも分布が限られるものがあり、その多様性には目を見張るものがある。
森林部における地表部の観察が進めば、ビロウドサシガメ亜科を中心に記録がもう少し増えそうである。
カメムシ科、ヘリカメムシ科、グンバイムシ科などは
平野部と共通した普通種がほとんどだが、暖地性のものとして注目されるのが
ヒメハリカメムシである。この種は文献記録しか知られず高館山と近隣の鎌倉山が唯一の産地である。
南関東では稀ではないが栃木県では稀で、野外調査でも発見できなかった。
グンバイムシ科と並んで記録の多いハナカメムシ科は10種だが
その中でAmphiareus ruficollarisは、県内では高館山周辺のみに生息する。
産地での個体数は多いが、分布制限の謎を解き明かすカギは見つかっていない。
ダルマハナカメムシ二種の分布が初めて分かったのも高館山だが
二種はそれぞれ発生の時期をずらしていることが判明した。
ヒラタハナカメムシは最近まで記録が少なかったがアカマツに着目した調査により
高館山にも生息することが分かった。

590Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:52:17
ヒラタカメムシ類も10種が記録されたが
大半は広範囲な分布を示す山地性の種からなる。
うち少なくとも1種は寒冷地からの分布が伸びている。
アカマツの多い土地柄、アカマツと深くかかわる種が2種とも記録された。
その他の群は構成率が少ないが
オオホシカメムシ科の二種がそろって記録されていることは
当地が温暖なことを示している。
ツノカメムシ科のモンキツノカメムシも暖地に分布の中心があり
高館山ではヒサカキに発生することが分かっている。

591Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:55:39
このことから高館山は
平野部の要素、山地性の要素に加え暖地系、少数の寒冷地系が分布を伸ばし
さらに分布情報の少ない希少種をサシガメを中心に織り交ぜていることがわかった。

これからの課題としては新しい採集方法を確立して
より緻密なカメムシ相を解明することが求められる。
ライトトラップはもっとも効率的な方法で、生態知見は期待できないものの
これまでの昼間の調査では得られなかった種がかなり追加されるだろう。
また、数年前まで実施していたFITトラップを
いろいろな環境で試すことも、解明のためには必要になってくるかもしれない。
この方法でしか採れないカメムシが
短期間とはいえ、数種いることが分かっている。

過去の文献でしか記録のないカメムシもいくつかおり
現在の生息状況を把握する、生態記録も合わせて重要になってくるので
これからも調査を続けていきたい。

592Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 22:56:09
おわり

593Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 23:20:48
参考までに高館山から南に数㌔離れた大郷戸地区での
水生カメムシの分布状況を書いておくと
この地域は農業用ダムの大郷戸ダムを囲んだ林道沿いが観察ポイントとなっていて
ダムの上流は湿地的な環境が残り、水路周囲を緑地にしている。
以下の水生カメムシが記録された。

益子町大郷戸の水生カメムシ ○は高館山でも記録のある種

1. チビミズムシ
2. マツモムシ
3. ケシミズカメムシ
4. アメンボ
5. ヒメアメンボ○
6. ヤスマツアメンボ○
7. シマアメンボ
8. モンシロミズギワカメムシ
9. エゾミズギワカメムシ

9種中2種は高館山からの記録がある。
この中で湿地と深くかかわるのがケシミズカメムシとモンシロミズギワカメムシで
最近分布地が減ってきている。特にモンシロミズギワカメムシは県内でも数えるほどの産地しかなく
南東部では初めての記録である。
他の種は水路やダム湖の岸辺、水際に見出された。

594Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 23:22:48
湿地の周囲はマコモや菖蒲類が生え
コバネナガカメムシが多産しているほか
地表部にはヒラタヒョウタンナガカメムシ、コゲヒメトビサシガメといった
好湿地性のカメムシが存在する。
まだまだ調査回数が少なく、水生・地表性のカメムシは追加が期待される。

595Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 23:29:59
ダム南側の斜面は定期的に草刈りがされる草原になっていて
最近カワラナガカメムシ、ヒメクロツチカメムシ、スカシヒメヘリカメムシのような
草原性の種類が追加されている。
ハウチワウンカも複数見つかったが、これは県内三ヵ所目で
南東部からは初めての記録となる。
九月半ばの一日の調査でこれだけのものが見つかっており、
地表性のカメムシを含めて南東部未記録のものが生息しているかもしれない。

596Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 23:36:48
高館山から北にすこし離れた茂木町鎌倉山は
より深い山地にあることから、高館山よりも山地の要素が色濃い。
朽木につくムクゲカメムシの一種や
カスミカメムシ科のマダラカスミカメ、アカアシカスミカメ、
グンバイムシ科のコアカソグンバイ、チャイログンバイ、ツチカメムシ科のオオツヤツチカメムシ
カメムシ科のトホシカメムシなどがそうである。
植生を反映してスゲにつくズグロナガグンバイ、クルミにつくクルミグンバイ
それとコケにつくミヤモトマルグンバイ、マルグンバイの存在は特筆できる。

597Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 23:39:28
この三地点を総合するとおよそ250種弱となり
平野部の下野市245種と比肩しうる。
しかしこの数字は、前に示したライトトラップのような
効率的な方法を一切行っていないので
実施すれば300種ほどは記録できそうである。

598Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/04(木) 23:40:36
さてここで北部日光地域へと行きたいけれど
せっかくなので南部の他の地域についても考えてみよう

599Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/06(土) 22:23:28
Elasmodeminaeについて

600Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/07(日) 00:12:19
ググったらWeirauch氏のサイトが出たので久々にみた

601Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/08(月) 20:22:56
虫捕り行かなくなって数ヶ月たつけど
もうどうでもよくなってくるな

602Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/08(月) 20:23:28
木が芽吹いたらそうも言えなくなるけど

603Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/08(月) 22:01:14
すこしびびえすとの付き合いを考えたほうがいいのかもしれないか
確かに答え杉かもしれん

604Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/08(月) 22:02:20
edentulusの名前がほかの虫にも見つけられた
ヤサハナだけじゃなかった
歯がない
歯がゆい
バカテス

605Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/08(月) 22:03:03
ビーテングネットもってないので白い傘買う日が始まるお・・

606Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/09(火) 23:04:15
クチナガグンバイはカエデ食いか??
だとすれば塩谷の県民の森とか鬼怒川沿いで採れた環境と符合がつくわ

607Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/09(火) 23:04:55
加えて豊代の環境もそうだし・・
気付かなかったわ

608Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/09(火) 23:51:30
きべりはむしが全部読めるのはいいことだな

609Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/10(水) 15:11:45
予報
南部平野部四地点の結果

グループ1
○下野市 245種
○宮岡橋 204種
共通度指数 0.69

二地点は距離にして10㌔ほどしか離れておらず
草原、クヌギコナラ主体の林、河川など環境は良く似ており
共通種は183種、指数は0.69と極めて高い数字だった。
宮岡橋地域の調査はまだ完全ではなく、下野市に産する種が今後さらに記録されるものと思われる。
広大な河川敷を反映した良質な草原性の種、全国的に記録の少ない種、さらに
山地性の要素を含むなど、下野市には記録のないカメムシが宮岡橋では20種程度記録された。

610Aelia ◆mYl7EDbJMI:2010/03/10(水) 15:23:00
グループ2
○遊水地 177種
○迫間湿地 130種
共通度指数 0.40

二地点はともに南端に位置し、湿地性、暖地系の要素は共通度が高い。
しかし遊水地は湿地と草原が主体で森林が未発達なことから
クヌギ・コナラにつく種類がほとんど記録されなかった。
文献記録では森林性のものがいくつかみられるが
ライトトラップや僅かに残された林での記録と考えられる。
迫間湿地は乾燥化が進んでいるが、湿地とクヌギ・コナラ林を併せ持っており
小規模ながら里山的環境を形成している。
遊水地から記録のない平地性の森林性種が
カスミカメを中心に記録があり、さらに山地への移行帯として
いくつか山地性の要素が混じるなど、結果として共通度は高くなかった。
迫間は調査が不十分なため今後数字は大きく変わり
共通度もより高まるものと期待する。




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