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栃木県のカメムシについて6
栃木県のカメムシについてのスレッド
カメムシ以外の虫もOKです
前スレ
h ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/1614/1131291343/
キルミンずぅを見ていたら(ry
IEから書き込むとハンドルネームが記憶されませんねw
北日本からのSigara falleniの記録
日本産ツチカメムシの2新記録種
黄色い雑誌見てみたいな・・
BBSあらすな
誤爆
h ttp://hbs.bishopmuseum.org/fiji/pdf/tr38(9).pdf#search='Bryanellocoris'
皆様も事故には気をつけましょう
ダッシュボードにガラスが散乱してて悲惨や
二次裏のスレの盛り上がりをみると
GAが1ゼーガには思えないのだけど・・
714 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/10/31(土) 23:26:55
1962年にHidakaにより書かれたチャイロナガカメムシの仲間である
Lethaeus minoensisは、その後のScudderの論文にも取り上げられないほど記録の少ないカメムシで
かつてLethaeus属で書かれた日本産の他種が
Neolethaeus属に所属変更された中で未だにLethaeus属におかれたままと思われる。
なので表題は' Lethaeus ' minoensisとするが、以降minoensisと呼ぶことにする。
715 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/10/31(土) 23:31:36
minoensisと近似種3種の外部形態・色彩を比較した結果
前胸背の点刻の状態ではルイスチャイロナガカメムシからは区別でき
体長・色彩においてはオオチャイロナガカメムシから区別できた。
minoensisはチャイロナガカメムシと最もよく似ているが
1. 複眼が頭部の幅に比べ小さい
2. 前胸背の後方への広がりが弱い
3. 腹部腹節の毛はより疎ら
4. 体の地色は黒みが強く翅の淡色斑は発達が弱い
ことで区別できた。
716 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/01(日) 00:00:54
筆者は灯火採集を全く行わないので
趨光性の強いこのグループを効率よく得る手段がない。
しかし数年を通した昼間のビーティングとスイーピング、ルッキングで
2頭のみと、個体密度は低いのは明らかだ。
近似のチャイロナガカメムシは
樹木のビーティングや落ち葉層によりたくさんの個体が得られた。
717 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/01(日) 00:04:50
現在手元に1♂1♀あるが
雄はハギを叩いて多数のチャイロナガカメムシに交じっていた。
雌は草地のスイープで採集された。
標高は600-900mほどでそれほど高い場所ではないが
ある程度寒冷な北西部で、温暖な地域・平地ではまだ記録されていない。
ホストも当然未知で、生態が分かれば記録が増える可能性がありそうだが
この種は個体密度自体が低いように思える。
これに加えて前腿節の下面の棘と長毛、臭腺開口部を見たけど
特に有意な差は見られなかった。
しかしルーペでの観察だったので不十分である。
O'Donell女史の描く素晴らしいらせん状の交尾器が見てみたい
中国と台湾からtranciens種群が二種記載されてた
台湾からこの群の記録はなかったみたい
Heiss先生の論文が集められたサイトで見つけた
h ttp://www.zobodat.at/D/runD/D/cacheD/literatur_liste.php?wc=a.adrnr=113&ord=order+by+s.name
樹幹につくカメムシ
ここでいう樹幹とは生木のことでしばしばコケなどが生える
あまり着目されていなかったが
以下のような種類が栃木県下で発見された
カスミカメムシ科
ダルマカメムシ
ヒメダルマカメムシ
コガシラダルマカメムシ類
コモンキノコカスミカメの一種
ヒョウタンカスミカメの一種
イッカクカスミカメ
サシガメ科
コブカモドキサシガメ
Empicoris egregius
Empicoris suminoi
Empicoris sp A
Empicoris sp B
765 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/10(火) 15:33:48
ヒラタハナカメムシの興味深い生態知見が得られました。
樹冠の葉に最も近い生木の細い枝で、めくれた樹皮下に多数の幼虫がいました。
葉から遠い幹の樹皮下にはおらず
また葉の茂りが悪い日陰や若い枝には見られませんでした。
餌となるカイガラムシやアブラムシが生活する場所を
住処としていることが分かりました。
樹冠に手が届くことは無理なので
当然これらの個体は折れて時間のたっていないアカマツから得たものです。
一本の木から20近い幼虫が見つかりましたが
成虫はまったく得られず、越冬個体を得るのが早いかもしれません。
続く
766 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/10(火) 15:36:52
幼虫は赤褐色でアカマツの枝によく似た色をしています。
名前の通り扁平ですが
樹皮下の生活に適したものでしょう。
活動は比較的早いです。
今回得られたアカマツは来年には完全に枯れてしまうので
いま見られる幼虫たちが羽化したら
そこでの生活は終わり分散してしまうでしょう。
しかしながら今日の生息地はアカマツが無数にあり
しかも太く生育もよいので、これからも継続して生育できることでしょう。
767 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/10(火) 15:41:34
普段剥かないような枝先の樹皮下にいたヒラタハナカメムシ。
たとえば3cm四方の小さな樹皮でも、その下には5.6頭の幼虫がいて
しかも一頭は終令と考えられる大きなものでした。
全国的に採集例が少ないのは
樹冠にいてなかなか下りてこないからでしょうか。
これまで得られた個体のうち2頭は死骸でした。
枯れ木の切り口に落ちていた死骸から
材に産卵しその中で生育するかもしれないと思っていたのですが
どうやら誤りだったようです。
樹上で産卵して力尽きた個体が落ちてきた、と考えたほうが自然ですね。
ウスイロカモドキサシガメに二種混じってるようですね
両方のメスをそろえたうえで詳しく比較してみたいです
メスの追加はできませんでした。
まったく見られません。
来年の発生は怪しいかも?
その後塩谷でオキナワイトアメンボを見て帰りました。
読売に出ておられましたね
795 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/19(木) 20:02:37
やっとPhilistephanusの論文が読めました
オオクロカスミカメは命名されたのか気になります
今から読みます
h ttp://www.nev.nl/tve/pdf/te0150101.pdf
796 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/19(木) 20:31:28
読みました。
以下のカスミカメが栃木県未記録でしたが
タイプシリーズとして挙げられています。
新しい学名とともに、紹介します。
● ニセツヤクロカスミカメ Philostephanus lucidus Yasunaga et Schwartz, 2007
栃木県塩原町元湯温泉
● オオクロカスミカメ Orientomiris aquilus Yasunaga et Schwartz, 2007
栃木県塩原町元湯温泉
797 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/19(木) 20:32:33
このうちニセクロツヤについては私も見たことがなかったので
手元のリストに加えます。
すると栃木県産カメムシは大体607種になるようです。
塩原や那須でのライトトラップがいかに大切であるかを示しています。
訂正
オオクロカスミカメは Orientocapsus です
臭い昆虫 カメムシ。漢字では 亀虫か…
でも私は、ゴキブリ・蚊・ハエの方が臭いなくてもキライ
ゴキブリは俺もやだな
家に出るやつ限定だけど
今でもまだ小さい幼虫が出る
お腹痛い
最近無理にダイエットというか運動したら
腸の調子がおかしい気がする
でも一日立ちっぱなしで仕事するのと
家でずっとPCしてるのとでは、一日の体重が違うのだ
現在の体重は65㌔。
一年前は89㌔。人体の不思議
年表
2009 2 23 たび重なる無駄食いで太股が限界、ズボンがすべて切れてしまった
ダイエットを決意
↓
2009 3 21 食後の運動を取り入れる
↓
2009 5 1 76㌔
↓
2009 6 4 72㌔
↓
2009 11 22 65㌔
結局この秋は309種のカメムシをみた
最後までカメムシに翻弄された秋だった
ウスイロカモドキサシガメに2種混じっていたらしいのがびっくりでした
一方で、まだこの秋に見ていないカメムシが多く
イチモンジカメムシやミヤマカメムシの一種などは夏から見ていません。
キモンナガカメムシは越冬体制に入った?
しかもクチナガグンバイは今年はまだ見ていません。
今年新しく加わったカメムシは、ここ数年では最多の15種になります。
ちょっと前にまとめたリストを引っ張ってみましょう
13種でした。
リストは略します。
Isoderminaeのトゲトゲした腿節は不思議やな・・
ドイツ語のテキストなのがつらい
ドイツ語は読めない
Tijdschrift voor entomologieのpdfが見れたので
Chinamesaの新種記載読んでた
Hillのノミカメ論文読んだ
南半球での分化はすげーな
Kaimon属だけで24種wwwwwwwwwww
アサカミキリ
こんばんわ
忙しすぎてネットで現実逃避あばばばばばばばば
カメ板ではエラそうにあんなこと書いたけどさー、ほんとにまったく管理人の役目を果たしてないから発言権ないよなぁ。
特に鶉君の前じゃ恥ずかしくてたまらんですわ。
ということがいいたくて久々にきました。
そしてさげ忘れたほんますまんかった
上から二番目だったから大丈夫ですよw
あと、そのスレにsageてレスしときました。
僕は書いた通り、どんな投稿があるかwktkしながら
まずかめむしBBSに行き、質問があった場合は
答えられるところは答えたりしています。
即答することもよくありました。
しかし最近はほかの方のレスを見たいので
ちょっと遠慮することも多かったのです。
実際北関東の狭いとこだけでやってると、他の地域の情報が得にくいからです。
まあ、肩ひじ張らずにカメムシに興味を持ってくれる人が
楽しく情報交換しあえればいいと思います。
ただ、あまり攻撃的なレスがあったりすると
それにより人がいなくなってしまうことも考えられるので
それは悲しいですね。でも歯がゆくて一言言ってしまう気持もわかります。
ちなみに僕は礼があってもなくても気にしないです。
質問された方の参考になればそれだけで十分です。
ていうか本当に久しぶりですね。
お仕事忙しいのは分かっていましたが
新型インフルだったとは・・・
僕のほうは相変わらず休みは虫捕りですが
冬になりそろそろ活動が鈍ってきました。
ゴミアシナガサシの採れた施設は今年も撃沈。
激珍を撃沈するのは容易ではありませんね。
でも、yahooのトピでオオアシナガサシとの回答の出たサシガメが
見事なゴミアシナガのメスだったのは、すごく悔しい。
中国地方にはまだ残っているようですね。
僕はこの掲示板以外にたくさん恥ずかしいのを撒き散らしているから
せめてあっちでは紳士でいます。
もう5年ですものね・・これからもよろしくお願いします。
明日再度ヒラタハナカメムシの発生を見てくる
仕事終わってから出かける
現地の写真も撮ってこよう
久々の野外デジカメです
エネループ買う時が来たか
758 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/26(木) 17:22:46
環境写真です。奥の緑の木々はすべてアカマツ
h ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org398067.jpg
759 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/26(木) 17:24:28
折れたアカマツの枝先。葉ではなく樹皮の下に多数の幼虫がいます
h ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org398074.jpg
760 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/26(木) 17:26:22
幼虫を撮ってみました。まだ小さめです。ほかに終令個体がいくつもいました
h ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org398080.jpg
761 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/26(木) 17:28:29
こうした新鮮な倒木はまれで、今回の発見はラッキーでした。
辺りは古い倒木が多く、いずれも葉は脱落しており
そうした枝にはヒラタハナカメをはじめ虫はほぼついていません。
h ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org398083.jpg
写真見れなかったら言ってください
そういえばインセクトに記事が載ったので
ハナカメムシの数種は正式に記録されたことになるけど
結局ケシハナカメムシは載せなかった。
未記録種は除いて、以下の14種が栃木県から新しく記録されることになる。
オオクロハナカメムシ
ヒラタハナカメムシ
ツヤヒメハナカメムシ
ケブカヒメハナカメムシ
モンシロハナカメムシ
キタダルマハナカメムシ
メダカダルマハナカメムシ
クビレヤサハナカメムシ
Amphiareus ruficollaris
ユミアシハナカメムシ
ズイムシハナカメムシ
クロバズイムシハナカメムシ
クロアシブトハナカメムシ
コバネアシブトハナカメムシ
お久しぶりです。
先日、渡良瀬遊水地の環境学習をやっていたら、倒木のキノコの中からメダカナガカメムシがわらわらと出てきました。
シーズン中にクズの葉裏やマメ科植物上でしか見たことがなかったので、成虫越冬で、こんなとこで越冬するのか???
と疑問に思いました。冬季にもこのように普通に見られるのでしょうか?
とってもおもしろいブログだよ♪
たまに更新もしてるから見に来てください☆ミ
ちょっとエッチなプライベートブログです(*^^*)
ttp://stay23meet.web.fc2.com/has/
冬は石の下やごみの下で見かけます。
とくに河川敷など草はらが野焼きされて
ゴミだけが残っている環境ではよく見つかります。
なるほど。。。
ありがとうございました。
833 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/28(土) 14:34:30
寒いだけでなにもいなかった奥日光
今年の採集はこれにておしまい。
リスト更新したりします
834 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2009/11/28(土) 14:49:08
10月
9日 モンシロミズギワカメムシ、ケシミズカメムシが益子町で見つかる 益子町大郷戸
11月
10日 ヒラタハナカメムシの生態の一部が判明する 佐野市唐沢山 new
18日 県北の龍王峡にもモンキツノカメムシが生息 日光市龍王峡 new
※標本の比較により県内のTridemula属が2種いることが判明する new
以上かな
●ウスイロカモドキサシガメが2種いたことについて●
ここではまだいきさつを話していなかったので書きますが
県内で初めてウスイロ(以下このように略する)を見つけたのは
南東部の益子町西明寺で2005年11月に林床のスゲから採れたものでした。
翌年の11月にも採れましたが、分布の北限ということもあってか
個体数は少なく、追加個体はありませんでした。
薄暗い林の中は蚊が多く、倒木をまたいで湿った道を歩くので
夏の調査はやらず、この場所自体もカメムシが少ないので
それ以降はほとんど訪れることはありませんでした。
2008年8月のことです。
日光市の観察地で背の高いササの群落があるのですが
5年近く通っていたのに、ろくに調査していないことを思い、試しにビーティングしてみました。
するとウスイロが一頭落ちてきました。
寒冷な県北にもいるということは、それほど気温には左右されないのではと思いました。
県内に広汎な分布を示すらしいことが分かったのです。
続く
秋からは休止期間に入ったので
その後のポイントでの発生状況はまったく分からずでした。
そして年が明けた2009年、再びカメムシ調査を開始しましたが
ウスイロのことはとくに気に掛けず、興味はEmpicorisにシフトしていました。
8月のことです。
日光市龍王峡で同じように茂った背の高いササがありました。
サシガメというよりはカスミカメムシ目当てでしたが
枯れた部位もあり、なにかサシガメもいそうな雰囲気だったので叩いてみました。
すると複数のウスイロ幼虫が見つかりました。
かなりの個体数に上ったので、県内初の安定した産地としました。
9月には成虫を一頭採りました。
この時もまだ、ウスイロは1種だと思っていました。
つづく
11月に入り標本作りを少しだけしました。
2009年の調査で採った虫入りジッパー袋が山積みになっていて
カモドキサシガメたちが壊れそうになっているのを見たからです。
これはさすがにまずいので、とりあえずカモドキサシガメの入っている袋を取り出して
すべてを標本にしました。
Empicorisも採集した当日に同定していましたが
もしかすると思い違いで別種が混じっているのではという目論見があり
作った標本をこれまでの在庫と比較する作業に入りました。
残念ながら(?)同定したEmpicorisはすべて既存の種に一致したのですが
龍王峡で採ってそのままスルーしていたウスイロを
在庫の益子町産と比較したところ、形態的な違いが見つかりました。
前腿節の上面の毛束の有無、前脛節の長さ、
複眼の大きさ、小楯板の棘の有無・・・
少なくとも個体変異の範疇ではなさそうです。
性差も考えましたが、腹部の末端部の特徴からすると両者は♂同士でした。
2個体だけと検した標本が少ないので
2008年に日光市で採っていたウスイロを思い出して2008年の袋から引っ張り出しました。
これもオスでしたが、特徴は益子町産ではなく龍王峡の個体に一致しました。
つづく
これまで同一と思っていた虫が互いに「違う」らしいことに気がつくと、
これまでぞんざいに扱っていた標本が急にいとおしく思えました。
つくづくゲンキンな奴だと笑いながら
標本にしていない、残る益子町の一頭を探しだしました。
メモの日付は06年11月10日なのですが
その日付のついた袋は100数十枚の袋の山の中にあり
しかもほぼすべての袋の虫はばらばらになったりして
ひどい有様でした。結局この日は11月10日の袋を見つけられずに終わりました。
もしかしたら捨ててしまったのかもしれない。
けどちゃんと採った記憶もある。
後日無事に見つけ出し、標本にしたところメスであることが判明しました。
益子町のウスイロは♂と♀がそろいました。
形態は基本的に両者一致しました。
ウスイロの原記載は読んでいないのですが、Rostriaの報告写真を参考にすると
この益子町の群は真のウスイロとなるようです。
つづく
11月18日に龍王峡に出かけ追加を狙いましたが
まったく落ちず、分散したかリターの中にじっとしているのでしょう。
手許のTridemulaは結局
益子町産が1♂1♀、日光市産が2♂でした。
これと前後して念のためにネット上のウスイロカモドキサシガメを見てみましたが
いずれも真のウスイロとなるようで
前腿節の毛束が分からなくとも、小楯板の棘や
複眼の大きさなどで大体分かりました。
しかし正確には標本がないと分からないので、あくまで参考です。
いったい日光市の群は何なのだろうか。
さっそく専門の先生に標本を送りご教示いただいたところ
やはり県南の益子町の個体は真のウスイロで
県北の日光市のものは未記載の可能性が高いとのことでした。
これにより、県内のTridemulaは二種いることが最終的に判明したのです。
つづく
標本を送ったすぐ後で
県南の佐野市でカシに絡んだ枯れ葉を叩いたところ
ウスイロが一頭落ちました。
これまで県南では東部だけにいたのですが
佐野市は県の南西部に位置します。
南東・南西とも気温は温暖で
それを裏付けるようにたくさんの暖地性昆虫が両地域に存在しています。
ウスイロも例外ではなかったようです。
最後に両者の外部形態による検索表を付けて終わりとします。
♂外部形態による検索表
1. 複眼は発達し複眼の長径は複眼後方部に等しい。
前腿節上面に暗色の毛が密集して房状になった部位が基部よりと先端よりの二か所に存在する。
前脛節を折りたたんだとき、ふ節は転節に達しない。
小楯板は針状の突起を備える。益子町・佐野市(県南)・・・・・・・・・・・・・・・・ウスイロカモドキサシガメ
-. 複眼はより小さく、複眼後方部は複眼の長径よりはるかに長い。
前腿節上面の毛は局地的に密集することはない。
前脛節はより長く、折りたたんだときふ節は転節に達する。
小楯板は突出するが針状の突起をもたない。日光市(県北)・・・・・・・・・・・Tridemula sp.
もう正直カモドキサシガメ亜科は県内からは出ないと考えていました。
とくに発見のラッシュだったEmpicorisも落ち着いており
産地の記録集積にシフトしていました。
そんな中でのTridemulaからの未記載の発見は
いつも書いていることですが、「予想外」の発見でした。
県内のサシガメ科は温帯でもとくに内陸県に位置するため貧弱気味の43種ですが
カモドキサシガメ亜科は15種と飛びぬけています。
各地での調査が進めばさらに未知のカモドキサシガメが出るのは間違いなく
とくに調査が進んでいない北日本では
大陸との共通種が出そうな気がします。
マツヘリカメムシのwikiすげー
Lestonia grossiが採りたい
もう一種なんだったか、基準種・・うーん
あ、Lestonia haustoriferaだったか
11月28日は日光の湯元でカメムシ採り納めでしたが
目当てのものが全く採れず、残念でした。
男体山からの風にやられて寒い思いだけしてきました。
2003年に死骸を拾ったものの
それを粉々にしてしまったクロハナカメムシがいて
その雪辱を2006年に果しましたが
そのハナカメとの再会を期待して、ダケカンバの浮き上がった樹皮を
木に影響が出ないように剥いでみました。
つづく
チビツヤナガカメムシの前胸背が出てきて盛り上がりを見せましたが
その後はまったくダメで、マキムシモドキの凄そうなのが採れただけでした。
あとはすべてヒメツノカメムシ類ばかり。
しかしほかのツノカメムシ類はどこに消えてしまうのか
リターの中なのだろうか。とくにトゲツノカメムシはどこに行くのか謎です。
こうして、オオクロハナカメムシとの再会もできることなく
2009年は終わりを告げたのでした。
12月は文献整理期間です。
そして来年は定点観測はやめて、
各地で思うままにカメムシを採り、気になったデータだけを書きとめることにしました。
一番の懸案であったカスミカメムシの初見時期については
大方データが得られました。
つづく
以前書きましたが、私は那須地域はまったくの不得手で
日光地域のように100回くらい通ったことはなく
せいぜい殺生石で9月に虫捕りしただけでした。
小深堀には甲虫目当てで出かけたことはありましたが
カメムシの調査で定期的に通うこともしていません。
なので、2010年は那須町を調べたい。
ひいては、那須塩原地域についても調査区間に入れて
日光要素とは異なる日本海要素?のカメムシが
どれだけいるのか。調べてみようと思います。
カシワ林にいるカメムシはなあに?
ハナアカカスミカメは那須地域に絶対いると思っています。
つづく
御用邸の調査は無理になりますが
ここでは信じられないようなカメムシがいくつか採れています。
ムラサキカメムシは中部山岳地帯のカメムシですが
御用邸の記録があります。ただし写真なしです。
それとキベリマキバサシガメの記録も同様にされています。
北海道のカメムシが那須地域にもいるようです。
また福島県では比較的採れているらしいヨモギグンバイは
栃木県からは未記録ですが
那須地域にはいるかもしれません。
同様にシャクナゲにつくハセガワグンバイや
ヤマグルマにつくヤマグルマグンバイも、那須岳あたりに、いないとも限りません。
つづく
那須岳ではオオキンカメムシとヒメナガメも採れています。
甲虫で、日光要素ではなく那須だけに記録があるものがいて
たとえばヤナギにつくオオルリホソハムシ、ナカムラノミゾウムシがその例となります。
ミヤマコガネヒラタコメツキもそうです。
カメムシにもそんな要素がある。
しかしながら調査する人がいないので何とも言えない。
この歯がゆさを少しでも断ち切るために、2010年は何としてでも那須地域に月2回は足を運びます。
有料道路もほぼすべての区間が無料化しました。
甲子道路に行きたい。来年の夏が待ち遠しいです。
おわり
それとは別に県南西部の田沼町の山林を調査してみたい。
群馬の桐生ではズグロシラホシカメムシが採れているけど
栃木県からは未記録です。
田沼町の山林にはシオジ林が発達していて
もしかするとカスミカメで面白いのがいるかもしれない。
何か面白いのが隠れているような気がしています。
カメムシ以外ではアカソハムシというのが
西部だけで採れていますが
平野部はもちろん東部にも北部にも分布していません。
しかし田沼町周辺では記録が集中しています。
田沼町に隣接する葛生町の山林では
キバジュズフシアリという非常に珍しいアリが採集されています。
葛生町の私の行くフィールドからはさらに北に離れていて
この一帯と田沼町の山林を含めた地域は
まったく足を踏み入れていないのです。
ちなみにイカリヒメジンガサハムシも、この地域では採れています。
モミ林についても、なんとかしないとと思うのですが
塩原の温泉街近辺の山はどうやって入るのか分かりません。
そもそもモミ林自体が県内には少ないと感じます。
モミといえば、gretaeです。
ロシアでも長らくタイプのメスしか記録がないようで
あるAradusの新種記載の際に、日本のエサキヒラタとともに
形態比較のために用いられていました。
ちなみにとちぎの土壌生物、の冊子を頼りに
黒羽の神社まで出かけたことがありますが
モミ自体はあったものの斜面が急でカメムシはいませんでした。
ヒラタハナカメムシの幼虫が死んだので標本にしてみた。
チビクロハナの幼虫とは全く異なるもので
本当に樹皮下の生活者という感じでペラペラです。
そして悲しいことに
しばらく開けてなかったヘリカメムシの箱がカビでやられていました。
まるまる捨てなくてはダメか・・
オオヒメヘリカメムシだけ抜こうとも思いましたが
やはりカビがいやなのでどうにもできません。
標本管理はもし私がいなくなったら
誰がするのだろうという話になるので
そろそろ考える時期に来たのかも知れません。
最近は記録集積に回るようになり
標本を作るのはめっきり減りましたが。
のどの痛さが気になるけど
まだ鏡見ていない。治るものと信じているが・・
風邪由来なのかどうかもわからん。
ところでインセクトの校正刷りがまだこないです。
長崎アゲハの記事がたくさん来たのかな。
僕はまだ見ていません。
ツマグロヒョウモンらしきものはさすがに気づきましたが・・
ハイマツのある那須地域を調べたい
ハイマツハナカメムシがいないとも限らない
ゴヨウマツ?はあるのかな。
針葉樹にはたいてい固有かそれに近いカスミカメがつくから
もしかすると・・・
ネズミサシにつくカスミカメなんて西日本にはいないのかな。
カミキリではいた。名前忘れたけど。
益子町にはネズミサシがいくつかあったけどこの辺は分からないな。
カスミカメのY先生じゃないけど
羽を付けて飛ばせてほしい。
そして山々を飛び回り手の届かない場所のカメムシをスイープするのだ。
ネパールのカメムシも面白そう。
Velocipedidaeもいるだろう。
和名はついてないけど。
益子の高館山で採ったヒラヤマコブハナが出てきた
やはり見まちがいではなかった
そしていくつものDanaeは
見た限りではすべてトウヨウダナエだった。
オオダナエもオニダナエも、一頭しか採れていないことが分かる。
まさに鬼だなえ。
さらに、いくつも採ったケシミズカメムシには
コバネケシミズは混じっていなかった。
Timasiusは、もちろん混じっていなかった。
Rhyacobates
【ネット】 「ひとがご→人がゴミのようだ」 桁違いの語彙力、Googleが日本語入力ソフト発表…ATOKどうなる?★5
h ttp://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1259840958/
ヒラタ、と打つともちろん
ヒラタハナカメムシ
ヒラタカメムシ
ヒラタヒョウタンナガカメムシ
ヒラタトガリカメムシ
が候補に出るんだろうな
年末
私の中でビッグニュースだったのは
と考えてみたけれど
甲乙つけがたくて結局わからない
カスミカメムシのビッグニュースは
コケというか地衣についてたヒョウタンカスミカメかな。
結局その後の追加は採れなかった。
改めて標本を見てみたけどどの種にも当てはまらなかった。
小さいです。
同時に採れるコモンキノコカスミカメの仲間も不思議です。
普段コモンキノコカスミカメ類は菌の生えた枯れ木につくのに
この種は地衣に覆われた樹幹にいるのです。
こちらは何頭も見つかりました。
ハナカメムシのビッグニュースは
ヒラタハナカメムシの生息地発見もありますが
個人的に推したいのはアカマツから採れた
別のハナカメムシです。
ヤサハナカメムシとケシハナカメムシを足したような不思議なハナカメムシで
ケシハナカメムシを大きく細くしたような種です。
河川敷のアカマツから採れました。
この木にはほかにチビクロハナカメムシがつきます。
また初夏にはPlesiodema gotohiと思われる
黒い小さなカスミカメムシもつきます。
グンバイムシのトピックはありません。
気がかりとしてコリヤナギグンバイの生息地があります。
四月以降全く採れていません。
投稿中の報告には2008年までの記録しか載せていませんが
あとあと栃木のレッドリスト見直しも兼ねて
このことは改めて報告しなおしたいです。
サシガメのトピックというか
これはビッグニュースになるのかな。
ウスイロカモドキサシが2種いること。
すでに説明したので省きますが
県北のササにいる個体は要注意です。
ナガカメムシのニュースは何個かあって
ヒサゴナガカメムシが県南に比較的いることが分かりました。
現在までも少ないながら各シーズンで見ています。
そしてLethaeus minoensisのオスが採れたこと。
形態比較も兼ねてお知らせもしましたね。
このナガカメムシは追加もなく個体数が少ないようです。
秋も深まったころに追加されたクロナガカメムシの仲間も驚きでした。
腹部の光沢の強さと体の特徴はコゲチャナガカメムシとなるようです。
河川敷にいたのも謎めいています。流されたのかもともといたのか。
ヒラタカメムシのニュースとしては
オオカバヒラタカメムシのオスが採れたこと
それとMezira ludvikiが採れたことです。
和名の長いササ切りモドキなんだっけ
ミトキハニドビックリササキリモドキだったか
昆虫王が答えてたな
とりあえずof the yearは
キイロアシブトマキバは外せない
あれ欲しくてササ叩きまくった
Scottの原記載がRider氏のサイトで見られたけど
長崎から記載されたことが分かった
松村先生の図鑑にはコアシブトサシガメとして載ってるらしい
これは三橋データベースで見つけた情報なので
当該の文献は持ってない
この和名も松村先生がつけたのかな
もっとも正確には宮本先生のRostriaの記事を見ればいいのだけど
これも持ってない
南陽堂でバックナンバー買おうかなと思ったけど在庫なさそう>rostria
まさに時期をrostりあしてしまった
これとは別に大分のマキバサシガメで
気になる写真を見つけたけどサイト失念した。
Stenonabisだと思うけど脚がダンダラになってた。
これがオキナワマキバサシガメなのかな。
さすがにgoogle変換で臀脈はでなかったけれど
以下の言葉が変換候補から選べた
前胸背
上翅
腹部腹板
ふ節
転節
基節
腹柄
臭腺
前縁
後縁
側縁
湾入
小楯板
交尾器
イレズミコンニャクアジはさすがに変換は無変換でか
12月からカメムシ採りやめたら
体重がまたふえてきた
インセクトの校正刷がこないのですが
掲示板見たら納得しました
わたしは投稿規定を読んで投稿しているのですが
なかなか統一が難しいようですね
お疲れ様です
ヒラズキジラミがなかなか採れないけど
那須でとれたっきりだな
Liviaという属名がかっこいい
今年こそは本気出すといいながら一ヶ月もないでござるの巻
コゲチャナガカメムシ?は本当にサプライズだった
こんなのが残っている鬼怒川に絶句した
多分地表部にいるのだと思うけれどね
河川敷の暗渠にオキナワイトアメンボの群落があることにも驚く
こんな環境は特別なのかな
砂地の石の下には超微小のムクゲカメムシがいるのも・・
開発はされないけれど氾濫原であることが大切なのかな
ヒラタハナカメくん探索がひとつ、成功したようです。
クロマツにもつくのかな・・
フサヒゲサシはまだか。
誰かゴミアシナガサシガメを冬に採ってくれないかな
落ち葉の下で脚伸ばして潜ってたのが忘れられない
なにより、その5ヶ月後に死んだ親父に連れていってもらった
最後の虫採りというのも忘れられないが
当時はトランプ入れの容器の中にしまっておいて
車の中で出し入れしては脚をつまんで観察していた
スレ立てしておきながら
ヒメハナカメとヤサハナカメとケシハナカメとどこが違うのか
比較していなかったので今日の休みを使って
その解説をしたいと思う。
徳島に送るのはそれからにしようと思う。
校正刷きたので返信した
サシガメの欄だけ直す
カラー2ページだから4000円か
来年からはだれがインセクト編集引き受けるのかな
Josifov氏の80歳記念論文集出てるのか
日本のタクサを扱ったのはないのか
Horvathの1905年の日本産カメムシ記載論文見てたら
エゾツノカメムシやクロツヤオオメカメムシ、アカミャクカスミカメに混じって
オオメノミカメムシが記載されてた。
南洋の既知種と比較されてたな。カレドニアの種だったか。
基準産地はSendaiと書かれてた。
ヒラタハナカメムシの属するElatophilusの文献読んでたら
興味深いことに中国でMatsucoccusに対して
ヒラタハナカメムシを放逐した?実験をしたとのこと。結果は思わしくなかったのかな。
Zheng氏の名前があることからかなり面白そうな文献ではあるけれど・・・
1983年の発行でした。
ということは中国にもヒラタハナカメムシがいるのかな・・・
zootaxaでクロヒサゴカスミカメの属するPherolepisのレビジョンが出てた
中国に3新種
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