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栃木県のカメムシについて6

1Aelia ◆mYl7EDbJMI:2009/05/14(木) 21:45:21
栃木県のカメムシについてのスレッド
カメムシ以外の虫もOKです

前スレ
h ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/1614/1131291343/

1466Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 13:55:07
◆カエデ
エサキミドリカスミカメ

カエデから採れる背面が茶色っぽいエサキミドリ以外に
斑紋の発達しない種なども採れるが除外する。

1467Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 16:57:14
Lisのツチカメカタログ見てたら
マダラツチはTritomegasでなんか記載されていなくて
そもそもCanthophorusで書かれたものが今はミツボシツチなどと同じAdomerusになってたので訂正する。

それとMicroporus nigrit"a"に語尾訂正

1468Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:08:36
各種の同定ポイントは、言葉では説明できないので
カメムシ図鑑を買ってください。
この類は標本にすると色あせるので、標本写真での解説は無理です。

生息地別の解説は、平野部は生息ゼロなので割愛。
山地・山間部は南部はコモンミドリカスミカメのみ。
例外として南西部にアタモンウスキカスミカメ?要再同定。
北部では種類が増えるので、次から本解説。

1469Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:15:06
山地・山間部
※北部
河川敷などのアキグミにはグミミドリカスミカメが多数生息する。
日光市街地での観察では成虫は5月半ばごろから孵化し
6月半ば以降に成虫が出る。盛夏にはいなくなる。
全体的に白っぽい種で翅の黒斑の大きさは変異が大きい。
時折クルミミドリカスミカメと見分けづらいものも出る。
クルミの仲間にはクルミミドリカスミカメがつく。
本種も白っぽいが、フタホシ型という全く異なった色彩のものもある。
この型は奥日光湯元で採れただけで、標高の低い日光市街地では未見。
ヤマグワのある程度大きな木にはヤマグワミドリカスミカメがつく。
全体的にくすんだ緑色をしている。やや局地的でなおかつ山奥でないと見られない。

1470Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:22:24
ヤマハンノキにはチャモンミドリカスミカメがつく。
体は細く翅の斑紋が茶色いことで同定できる。
標高が上がるとヒゲナガミドリカスミカメが混じる。
オオバアサガラには、背面が黒く腹部の淡い特異な種が見られる。
図鑑には載っておらず正体は良く分からない。
この木だけにつく。垂直分布は広く500-1200m。

同定の怪しい種として
フタモンウスキカスミカメがあるが標高が低いと少ない。
ホソヒメミドリカスミカメは道沿いのブッシュにいた。
コモンミドリカスミカメはハギの花に見つかる。

Lygocoris基亜属のうち観察例の多いナガミドリはたまに採れるが
まとまって採れることはない。
ツヤミドリは森林の暗い下草から得られ、まとまった数がいる。

1471Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:24:30
北部山間部では少なくとも10種が見られる。
まだ調査不足なのでこれからも奥日光との共通種が見つかることと思う。
文献記録はまったく触れなかったが
那須御用邸ではハナアカミドリカスミカメが得られている。
この種はあまり目にしない。たまたま開花時期に合わないからだろうか。

1472Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:31:44
「奥日光」
ムモンミドリカスミカメを除く21種すべてが見られる。
ただし、この「奥日光」という項目は日光市の国道120号で入れる範囲のうち、いろは坂以上の
標高1200-1500mの地域をくくっただけで
極めてチート性の高い、恣意的なものである。
ただ、地域区分で解説するのには便利なので
やや抵抗はあるものの、今後も使わせていただく。

1473Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:42:38
アキグミにはグミミドリカスミカメがつく。
日光市街地とは一カ月ほどの差があり7月後半に成虫が出る。
マタタビにつくハナアカミドリカスミカメは
特徴的な薄い緑地に赤みを帯びた斑紋をもつ。
クルミにつくクルミミドリカスミカメは奥日光ではフタホシ型が採れている。
ドロノキにはモンミドリカスミカメが多数つく。
この種はヤナギやハンノキからも得られる。
ヤマハンノキ、ミヤマハンノキにはチャモンミドリカスミカメ、ヒゲナガミドリカスミカメがいる。
ヒゲナガミドリはより細く触角も長い。湯元のミヤマハンノキではモンミドリとともに得られる。
ウコギ類にはミカドミドリカスミカメがつく。コシアブラなどで得られる。
アオダモ類にはベニミドリカスミカメがつく。
この種は例外的に赤く背面の黒斑は変異が大きい。
本種が多数発生しアオダモの頂芽を食害するので萎れてしまう。
オオバアサガラには黒い種がつく。
これも日光市街地とは一カ月遅れで出てくる。
この木自体は奥日光では少なく、いろは坂の終点だけで採れている。

1474Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:49:19
カエデからよく採れるのはエサキミドリカスミカメ。
背面の茶色い斑紋が広く目立つ。
ツルアジサイからはいろいろな種が得られるが
そのなかでも地色の白っぽくなった種は花に擬態しているのだろうか。
リョウブの白い花からも似たような白い種が採れている。
このことから、一応別種として分けておく。
白いといってもシロバフトカスミカメのように真っ白ではなく
背面の黒斑はついている。

同定の怪しい群としては
キミドリカスミカメがシナノキから得られているが西ノ湖では何種か混じっているらしい。
フタモンウスキカスミカメとしているものはミズナラやツルアジサイなどで採れている。
ムナグロミドリカスミカメもツルアジサイより。
ホソヒメミドリカスミカメもいろいろな木にいる。
ヒメウスミドリカスミカメとしているものは、晩夏に得られることがある。

原亜属のうちナガミドリカスミカメは雑草間にいる。
木にはあまり登らず、ササやぶやハリブキ、キク群落で見つかった。
ツヤミドリカスミカメもそうで、湯滝の歩道わきの暗い下草にいた。
原亜属が地表近い生活にある程度絞られているのが面白い。

1475Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:52:36
何種か抜けたりしたが
この複雑な群をすべて説明することは不可能なので
大体こんな感じです、というのを書き出してみた。
それぞれがある程度決まった木につくことがお分かりいただけたと思う。
そのなかで複数の木にまたがって現れるもの、斑紋の差が大きく
時に他種とオーバーラップしてしまうものが出てくる。

ミドリカスミカメについてはおしまい。
最後に種名の後ろに、主に見られる植物を付しておく。

1476Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:55:34
菖蒲が浜でアオグロモモブトハムシを採った日、
その数時間前にクロサワツヤケシコメツキやミドリカスミカメを採った花があった。
その花というのは樹幹に巻き付いた蔓から出た小さな花でヤドリギだと思っていたが
今調べたらツルマサキだった。
この花をスイープしたなら、あとでスイープネットにアオグロモモブトハムシがついていたこともが合点がいく。
・・・これは調べる価値が出てきましたね。

1477Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:58:06
もしかするとスズキさんか誰かが日本産モモブトハムシについて食草を書いていたから
そのなかに含まれているかもしれない。
菖蒲が浜、7月。このキーワードを覚えておきたい。

1478Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 17:58:55
やばい、アオグロモモブトハムシが採りたくなってきた・・

1479Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 18:01:26
h ttp://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/turumasaki.html

ここの二枚目の右側に注目。ワモンナガハムシがいますね。
・・・これはもう確定なのか??
アオグロモモブトハムシ君が陥落する日も近い・・

1480Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 18:07:27
書き込み1475から

1481Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 18:13:51
ムモンミドリカスミカメ Lygocoris (Lygocoris) idoneus (Linnavuori, 1963) 雑草間
ツヤミドリカスミカメ Lygocoris (Lygocoris) pabulinoides (Linnavuori, 1961) 林床の雑草間
ナガミドリカスミカメ Lygocoris (Lygocoris) pabulinus (Linnaeus, 1761) 雑草間など
グミミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) elaegni Yasunaga, 1999 アキグミ
エサキミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) esakii Yasunaga, 1991 カエデ類
キミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) flavoviridis Yasunaga, 1991 シナノキ
ヤマグワミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) hakusanensis Yasunaga, 1991 クワ
フタモンウスキカスミカメ Lygocoris (Neolygus) honshuensis (Linnavuori, 1961) アジサイ類、ナラ類など
ハナアカミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) ichitai Yasunaga, 1991 マタタビ 
クルミミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) juglandis Kerzhner, 1988 オニグルミ、サワグルミなど
モンミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) lobatus (Linnavuori, 1963) ハンノキ類、ヤナギ類
ヒゲナガミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) longiusculus Kulik, 1965 ハンノキ類
ミカドミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) majusculus Yasunaga, 1999 ウコギ類
コガタミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) makiharai Yasunaga, 1992 不明
チャモンミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) nemoralis Kulik, 1965 ハンノキ類
ムナグロミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) nipponicus Yasunaga, 1991 アジサイ類
ホソヒメミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) pteleinus Kerzhner, 1988 様々な植物
ベニミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) roseus Yasunaga, 1991 アオダモ類
コモンミドリカスミカメ Lygocoris (Neolygus) tiliicola Kulik, 1965 ハギの花など
Lygocoris (Neolygus) sp. 1 オオバアサガラにつく黒い種
Lygocoris (Neolygus) sp. 2 ヒメウスミドリカスミカメの可能性がある 灌木上
Lygocoris (Neolygus) sp. 3 ツルアジサイなどから採れる白っぽい種

1482Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 18:23:11
Phytocoris(カスミカメムシ科カスミカメムシ亜科)

この類の日本産レビジョンは出ていない。
日本産の関係する種のうち、もっとも最近記載されたものでも
Kerzhnerによる1977年の2種があるのみ。
そのうちクロオオマダラカスミカメについては日本の富士山がタイプシリーズに含まれているが
九大目録では抜けてしまっている。
カメムシ図鑑で和名を与えられる以前に日本からはすでに記載されていたのである。
オオマダラカスミカメの和名の基となったohataensisのタイプ画像がamnhのライブラリで見られるが
これを見た限りでは、カメムシ図鑑でohataensisとされているものが果たしてそうなのか疑問になる。
Linnavuoriが1963年に青森の大畑から記載した。
(現在Linnavuoriは中東やアフリカを中心にカメムシの研究をされており
一部はpdfで見ることができる。素晴らしい!!)

1483Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 18:28:32
手足、触角、体の細い華奢な大型種からなり
日本での分類研究は遅れている。
新種・未記録種が多く県内でも少なくとも10種が知られているが
うち6種の学名は分からない。

県外に生息する他種のうち学名のあるものは
わずか1種、ハネナガオオマダラカスミカメで北海道に産する。
南日本にも生息し、沖縄にもいる。
台湾にももちろんいて、それらの一部は台湾のサイトで紹介されている。
世界ではほとんどすべての動物地理区におり、最大級の属である。

1484Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 18:50:12
書き込み1483から

1485Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 23:06:27
シタベニハゴロモは凄いね・・
アナアブも来ないかな・・

1486Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/03(木) 23:07:32
あれ、アナアブ科てのがあったと思うけど和名変わったのか?
中国にいるというやつだが・・

1487Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/04(金) 21:11:40
さて、栃木県産9種は以下のように二つの環境に大分される。
両方の環境に見出されることも稀にあるが
これまでの観察で得られた知見を基に書きだしてみよう。

「枯れ葉つき枯れ枝、植物の枯れた部分に生息する種」
オオカモドキサシガメ キヅタ
Empicoris maeharai ススキ、ササ、クヌギ、その他の植物、稀に落ち葉層
ヒメマダラカモドキサシガメ ススキ、クズ、ヌルデ、クヌギ、イヌツゲ、シラカシ、スギ、その他いろいろ
Empicoris spectabilis ススキ、ササ、シデ、ツツジ、キヅタ、シダ、アオキなど

「樹幹(主に生木のある程度太いもの)」
Empicoris egregius アカマツ、ヒノキ、ミズキ、クヌギ、サクラなど
Empicoris suminoi シュロ、タブ、ウメ、クヌギ、サクラ、フジなど
コブカモドキサシガメ モミ、ヤナギ、ケヤキ、シデ、エゴノキ、サクラなど
Empicoris sp. 1 モミ、ウワミズザクラ
Empicoris sp. 2 カシ類

1488Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/06(日) 00:06:38
植物を食うサシガメがいてもよさそうに思う

1489Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/06(日) 00:07:11
血を吸うミナミナガカメは小笠原でも血を吸うのだろうか

1490Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/06(日) 00:07:41
Harmosticaはスマートだな
日本にはいないけど

1491Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/09(水) 19:46:42
ツイッター170文字も書くことがなくてワロタ
雪が降ってネタがないのも死にたい

1492Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/09(水) 19:47:12
コリヤナギグンバイ西日本でも採れてるのか

1493Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/09(水) 19:49:06
北海道のグンバイムシはなぜかほとんど見てなかったので
なんとなく覚えていた巻末のグンバイ分布表に再会できた。
学名もいろいろ変わっている。

1494Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/09(水) 20:00:34
ケブカグンバイも関東・中部のところにチェックついてる

1495Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/09(水) 20:12:26
ハシドイグンバイが採りたいけどアオナシもハシドイも栃木にはない
あっても見たことがない

1496Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/09(水) 23:17:05
h ttp://www.hkwildlife.net/forumdisplay.php?fid=50

1497Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/10(木) 22:23:17
月曜も雪wwwwwwwwwww

1498Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/10(木) 22:23:49
ガソリン使わず金をためろというお告げか

1499Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/11(金) 22:50:58
Dudiaかっけー
台湾にもいるのか
やっぱりRetokaと近縁群なんだな

1500Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/12(土) 23:09:05
テスト

1501Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/02/12(土) 23:12:51
ブラウザ最新のものにしたら書きこめるようになった。ありがとうございますお手数掛けました。

1502石橋町民:2011/02/25(金) 08:27:51
IEからしか書けなくなったので。

結城のバイエル年内に閉鎖だって・・
h ttp://www.asahi.com/business/update/0221/TKY201102210366.html

1503石橋町民:2011/02/25(金) 08:32:29
某氏は南国に行かれるのか。
琉球より高知に行きたいな僕は。
いずれにせよ、みんな厳しい状況ですね・・僕のところも含めて。

1504石橋町民 ◆mYl7EDbJMI:2011/03/29(火) 21:30:08
953 自分:Aelia ◆mYl7EDbJMI [sage] 投稿日:2011/03/29(火) 21:28:38.03 ID:???
今日のカメムシ 小山市黒本橋
遊水地に行こうとしたけど野焼きした思川の三日月湖が面白そうなので下りてみた。
野焼きのゴミをどかすとわらわらとアオゴミムシが出た。
昔はこれらに混じってツヤキベリアオとかオオサカアオがいたに違いない。
ほかにオオヨツボシゴミムシが出てきたくらい。つまらない。
カメムシはもっとつまらないので書かない。
三日月湖の周囲を歩いているとババアメンボを発見。
ヒメアメンボを寸詰まりにしたような小さなGerris。
すべて羽は完全。
エサキアメンボの記録が20年前にあるが今はどうか。
カサスゲが残っているが姿はない。
岸辺でケシミズカメムシをたくさん見つけ、板きれをどかすとやっとエサキアメンボが見つかった。
一頭だけ越冬していた。水に入れるとゆっくり動いた。
県内に点々と残るエサキアメンボ。
その姿がいつまでもみられることを願い、黒本橋を後にした。

そこから下野市の本吉田に行き細いケヤキの樹皮をはがして
クロハナカメムシを地区新記録。ヨツモンヒメテントウもいたが冬以外あまり見ない。
ビーティングもしてみたがまだクヌギにコブヒゲカスミカメはいなかった。
10日後また来よう。ヨモギにもクロマルカスミカメの孵化はなし。

帰り道に、オープンしたばかりの道の駅しもつけに立ち寄ってみた。
まあ普通の道の駅って感じ。夏になればアイスとかいろいろ出るのかな。
南河内あたりの人は使うだろうけど石橋地区からわざわざ行く人はいるのだろうか??

おしまい

1505鶉@石橋町民:2011/04/06(水) 20:28:31
今日のカメムシ 宇都宮市鬼怒川

先日の足利でコブヒゲカスミカメに振られたので今日はどうだろうと
毎年の定点観測ポイントへ。宇都宮市はサクラがやっと開花。
行くポイントにもサクラがあるがどうなっているのだろう。
途中の田んぼの畦にはたくさんのトウダイグサが出ていた。
遠景のケヤキは赤くなってきた。
芽吹きは遅いものの、春は確実にきている。
ポイントにつく。サクラはつぼみ。
土手から見た鬼怒川はまだ冬色、ヤナギが緑色になってきた感じ。
土手の植物も伸び始めで、ヨモギもクサボケもワレモコウもまだまだ小さい。
さあ、どんなカメムシが出てくるのだろう。
ヨモギを見てゆくとクロマルカスミカメが孵化していた。
また今年もカスミカメの季節がやってくる。
次にノイバラを叩いてみた。
例年+10日だと、大体4/15にセダカマルカスミカメが孵化するのだが
もしかするともういるかもしれない。さあ、さあ・・・
結果はヌル。アブラムシの数も少なく虫自体が少なかった。
ササやぶを叩いてみたがケアリがパラパラ。
ササにつく新属新種のカスミカメ、Azumamiris vernalisの孵化も5月になるかもしれない。

続く

1506鶉@石橋町民:2011/04/06(水) 20:29:54
気温は5月なのに虫は3月のまま。寂しい。
ササヤブが最近伐採されているが何に使っているのだろうか?
その伐採跡に忍び込むと、藪の向こう側に出た。
鬱蒼としていてかつての河原跡なのか石がごろごろしていて
ゴミムシがいそうだったのでどけてみる。
ニッポンヨツボシゴミとか、ヒラタマルゴミがいるんだっけササヤブは。
石の下にはクシコメツキの仲間が羽化していた。
あとはアリ。蟻客はワラジムシだけ。
本格的につまらなくなってきた。
道に戻りミヤコグサの芽吹きを見ようとしたが河原が荒れていた。
不法投棄はなくなったが野焼きされないために草が茂りすぎている。
おそらくシロヘリツチカメムシ、ヒメトゲヘリカメムシはこの場からは分散したであろう。
かつてはヒメトゲヘリがわらわらいたのに・・・
ツメアカマルチビゴミムシダマシもいたが、これはとうの昔に消えた。
スナゴミに近縁な、ちょっと渋めのかわいらしいゴミダマで河原にいるが少ない。
イヌコリヤナギは花が咲きはじめていた。
コリヤナギグンバイは採れるだろうか。もしかすると早春に出るのかもしれない。
結果はまたしてもヌル。
来月がある。まだ大丈夫。

続く

1507鶉@石橋町民:2011/04/06(水) 20:31:06
一つ目の沼は水位が下がっていた。木のきりかぶが捨てられていたので
沼の真ん中に投げてみた。だんだん水没してゆくがヒメイトアメンボやメダカハネカクシが
もの凄いスピードで水面滑走していた。
二つ目の沼は大きく、釣り堀化している。
親切なことにヨシ原が踏み分けられていて立ち入りが便利になっていた。
釣り客はいなかった。
水面を見ていると小さなGerrisがいた。ババアメンボだった。
目が慣れるとたくさん見つかった。
そして無数のミズスマシ。それに混じってオオミズスマシまでいる。
いい環境だった。
そしてもしやと思い岸辺のアシやスゲの枯れたのをかき分けるとエサキアメンボがいた。
ああ、スルーしていた沼にこんな素晴らしいアメンボたちがいたのか。
遊水地とそっくり。それではマダラケシカタビロも・・・
と思ったが得られたMicroveliaは皆普通のケシカタビロアメンボだった。
満足して今度は鬼怒川の河原に戻った。
石の上にヒメトゲヘリカメムシを一頭確認。
こちらの環境はまだ安泰なようだ。
ヤナギの花を叩いてヒメハナカメムシやヒメナガカメムシ類を見る。
ヤナギハムシもいた。神奈川では絶滅危惧の本種もここでは普通にいる。
ズキンヨコバイの成虫がいた。
越冬成虫が産卵して、それが孵化するのか。
なぜヤナギに孵化した彼らがまだいないのか、なぞが解けた。

続く

1508鶉@石橋町民:2011/04/06(水) 20:32:39
ふと枯れた単子葉類の大きな株に目をやると黒い虫が止まっていた。
またヤドリバエだろうか?
なんとなく気になったので近づくと、シルエットがヒラタカメムシだった。
なんと出来過ぎた話ww
もしかすると鬼怒川上流に謎の分布をするニセノコギリ?
そっと近づいて確保した。ニセだった。
この種は河川の流木にのみ生息する変わった種で
これまで北部の地域にしか分布していなかった。
それがいま、目の前にいるということは鬼怒川の上流から流されてきたのだろうか。
こうして分布を広げてゆくのか。
念のためまわりの流木を調べたが追加はなかった。
最後にコブヒゲカスミカメのクヌギを調べるために雑木林へ。
土手の植物は伸び始めだがまだまだである。
ヨモギを数か所調べ再びクロマルカスミカメの幼虫を得る。
これで確実な発生スタートは間違いない。
雑木林に入り、コブカモドキサシガメがかつて採れたエゴノキを見る。
幹にはキノカワガだけがいた。
ヤマブキはやっと葉が出てきた。
ササやぶを叩いてシロヘリカメムシなどを見た。
そしてカタモンカネコメツキがサプライズだった。
肝心のクヌギは芽が伸びておらずヒメハナカメムシ類だけがいた。
コブヒゲ君は4/10くらいからかな。

今日のハイライトは、ババアメンボとエサキアメンボの新産地発見とニセノコギリヒラタカメムシの発見。
調べたつもりのポイントも、実は半分しか調べられていないのではなかろうか。

終わり

1509石橋町民:2011/04/13(水) 16:14:00
今日のカメムシ 益子町大郷戸→益子町高館山→宇都宮市宮岡橋近辺

塩谷方面はまだ寒そうなので益子町に出かけた。
先日の地震以来足が遠のいていた。
真岡街道を走り鬼怒川を越えて真岡市に入ると途端に屋根がブルーシートだらけだった。
そんな景色とは裏腹に根本山のサクラ達はほぼ満開で、ピンクの山々を見て
季節は何事もなく、同じように巡っているのだと感じた。

大郷戸はやっと山肌が芽吹いてきた。去年とは4日ほど遅い。
伸び始めたガマズミの葉に早くもPyrrhaltaの幼虫がいた。
飛んでいる虫はハエ、アブ、小さいハナバチ。とくにビロードツリアブが多かった。
ササを叩いたりコケを叩いたりしてカメムシを探すが見つかるのはホソコバネナガカメムシとかそんなのばかり。
広場まで歩き、枯れた流れの中で堆積した藁をソーティングして虫探しをした。
スジバネアリヅカムシがいた。とても小さく体が粉をふいたようになっている。
藁から採れることが多いが散発的で稀。最近の月刊むしにチョウセンスジバネとともに載っていた。
それ以後はネジレヒゲアリヅカっぽいのや、ダイコクアリヅカのようなのがいただけで追加なし。
キイロヒメテントウまで出たのには参った。遊水地では比較的見る小さいヒメテントウ。
最初ダエンキスイかと思って狂喜した。
日差しが強くなってきた。

続く

1510石橋町民:2011/04/13(水) 16:14:41
キスジノミハムシの仲間がいたがこれも最近いろいろ追加された。
クリクラのメーリングリストに入らないと、と思う。
帰宅してから足の色を見ると黄色い。普通のキスジではないのだろうか。
カメムシは低調だった。
モンシロミズギワカメムシが採れないものかと粘るが、ホソメダカナガカメムシと
コバネヒョウタンナガカメムシのオンパレード。
湿った環境なのでカメムシもえり好みが激しいのだろう。
ハネカクシは満載なのにつまらない。
途中周囲の石の上もチェックしてゆく。
丘の上を流れているので、飛んでいる虫たちが石の上に着地していることも考慮した。
するとカワラナガカメムシが一頭見つかった。
学名はまだ未発表。この類は旧北区で繁栄しててとくにヨーロッパにはいろんな種がいる。同定は難しい。
Pericartによるナガカメムシ本が最近出たのだがフランス語なのがつらい。
これで大抵のやつは同定できると思うのだけど。
周りの木々にはハマダラハルカがたくさんいた。
ネムノキにしかいないと思ってたらむしろ別の木に止まってるのがほとんどだった。
ケバエ類は見なかった。

続く

1511石橋町民:2011/04/13(水) 16:15:45
ネコノメソウの仲間が流れの中に花を咲かせていた。
これにつく2種のクチナガハバチがインセクトや甲虫と自然に載せられたのは記憶に新しい。
県内では続々と新しい産地と知見が集まっていて、私もぜひこのハバチが見てみたかった。
今日は見られなかった。
産地では結構多いらしい。
大郷戸のアカマツにはヒラタハナカメムシがいると思うのだがまだ追加できていない。植栽の大きなアカマツである。
それなら周囲の二次林にあるアカマツにはいないだろうか。
さっそく枝たたきをしてみた。
ヒラタハナカメムシは葉ではなく枝の硬い先端を叩くと採れる。
すぐに幼虫が採れて、これで大郷戸の記録ができた。
マツノヒゲボソカスミカメはたくさんいた。マツトビゾウムシもかなり多く春の到来である。
丘を下りてユキヤナギを叩いてみたが花が少なく甲虫も来ていなかった。
このユキヤナギにはハクサンクキバチがつく。
珍種ならハチでも見てみたいと思うのは悪いくせ。
腹が減ってきたのでアヤメの自生地の木道を通りダム事務所へ戻る。
湿地の水位は減っていたがところどころミゾソバハムシが浮いていた。
それを食うアメンボさんは居てもよさそうだが、見つからない。
ババアメンボの新産地開拓に最近はまっているので、ちょっとした環境を見ただけでそわそわしてしまう。
ババつながりで、ババジョウカイのような筋入りのジョウカイが見られた。これも春の虫。
砂利道を歩いていると車に当たったのか、弱って飛べない虻を発見。
スズキフタモンハナアブ類だった。ニセスズキとの区別方法は交尾器らしい。

続く

1512石橋町民:2011/04/13(水) 16:16:26
セブンでお昼を買う。
とんかつ吉川はもの凄い混んでた。みんなとんかつ好きだな。
益子の役場手前の踏切を渡りながら半壊した屋根をみて地震の大きさを知る。
真岡、益子、芳賀の被害は県内でもデカイと聞いていたが・・・

高館山入口は少しだけ芽吹いていたが
コナラが主体なのでいつも色づきは遅い。
シデは葉が伸びているしハンノキはもっと早い。
山頂に車を止めて、去年4/15に来た時と比べてみた。
少し今年は遅いのかな。
定点観測のコブカモドキサシガメの木は、僅かに1頭の幼虫だけがいた。
採集はしていないのに年々分散傾向。コケやキノコなど変化にさらされやすい環境に生きる虫は常に死活問題だ。
水たまりを見ていると大きなヒメゲンゴロウがいた。オオヒメ? マルガタではなかった。
水面のアメンボはヤスマツが多かった。マツモムシもいる。タガメはさすがにいませんw
食後の運動に山道を登ってみた。
スズキフタモンハナアブ類がたくさん木々に止まっていた。
もう少しするとベッコウバエ類が増えてくる。
手すりなども見てゆくが本当にカメムシは少ない。
ラストのあたりでやっと、ミヤマカメムシの仲間が見られただけ。

続く

1513石橋町民:2011/04/13(水) 16:17:22
ヒラタハナカメムシのいるアカマツまでさらに歩く。
途中のシイカシ林に入りリターを調べてみたが
カドフシアリがいただけ。きっとこのあたりのリターには凄いのがいると思うのだけど・・・
旧いトイレの中のリターにはチビアシナガサシガメがいるが
最近は採れなくなった。今日はいるかな。
どれどれ・・・と、壁の落書きを見ながらつもったリターを調べてゆく。
今は幼虫の時期なのだが今回もはずれだった。
キボシアトキリゴミムシの腹部パーツを拾う。
スコットヒョウタンナガカメムシのつくオオムラサキの株。
そこには無数のムラサキナガカメムシが交尾個体を含めて活動していた。
越冬明けで採餌と出合いの場、そして産卵のステージとして、利用しているのだろう。
4/20あたりなら周囲のサクラも咲いてにぎやかになるだろう。
オトコヨウゾメの花芽もできていた。月末にまた来よう。
─アカマツをやっと叩けた。
ヒラタハナカメムシはもういいので、最近国内に侵入して拡散が懸念される
北米原産のマツヘリカメムシの分布を確かめたかった。
といっても2本だけなのでこれで分布の有無は語れないが、今日のところは未確認。
現在は栃木県南西部で広がりを見せているのだが
今日の益子は南東部に位置しており、いつ見つかってもおかしくはない。
車に戻り、最後のチェットポイントであるヒラヤマコブハナのウロを見に行った。
芽吹きは例年より5日遅いので平山君も4/20以降と予想。その通りだった。また月末。

帰りに宮岡橋のクヌギを叩いてコブヒゲカスミカメの幼虫を確認。
もう2令だった。やっぱりこいつらの発生時期は特定が難しく分からんww
ここのところの暖かさで月末には成虫が出そう。
上三川の宮脇書店でイカ娘の新刊をやっと買う。
入口のウィンドーがひび割れていてここにも地震の爪痕を見つけた。
実際に、今日虫採りをしていても地震が来て本来ならばこんなことはしている時期ではないのだが
気にしていても仕方ないので、これからも虫捕りは続けていくことにする。

おわり

1514Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/04/19(火) 12:46:28
183 自分:Aelia ◆mYl7EDbJMI [sage] 投稿日:2011/04/18(月) 22:50:59.06 ID:???
今日のカメムシ・佐野市豊代→下野市本吉田

特に見たいカメムシもないまま、車を走らせた。山の芽吹きが見たいので
352号線を壬生方面へ。大師町あたりの民家のフジはいつの間にか花芽が6cmくらいに。4/25には咲きそう。
セブンを右折して壬生中の裏の道をまっすぐ、都賀町境の橋の手前で合流。
河川敷の芽吹きはいつも遅いがニセアカシアとクルミは大抵遅いのだ。
都賀インターを潜り西方町へ。このあたりから山が近くなるが山肌は薄い緑がきれいだった。
ここのところの暖かさで芽ぶきが平年並みに戻ったのだろう。
大柿、そして尻内と抜けたがいずれの山々も薄い、濃い緑が混じりその中に白やピンクの花が混じり
新緑のスタート、今しか見られない色の競演が見事だった。
ダンプの砂埃で民家の軒先が白くなっているのも変わりない。
ほぼ半年ぶりに来たがいつも通りの光景があるのはありがたいことだ。

続く

184 自分:Aelia ◆mYl7EDbJMI [sage] 投稿日:2011/04/18(月) 23:02:28.92 ID:???
豊代はモンゴリナラがちょうど4-5cmくらいの葉になっていた。
あと10日もすればかなり緑になるだろう。
アオダモもあと5日くらいで咲きそう。
緑はまだ薄めだがビーティングを始めてみた。
折れた大きなアカマツの枝を叩くと
ツマジロカメムシが多数落ちてきた。交尾もしている。
アズキヘリカメムシ、アカヘリナガカメムシもいた。
ヒラタハナカメムシは枝先の剥離した樹皮がほとんどないためか姿はなかった。
マツヘリカメムシもまだいない様子。
ノイバラにはセダカマルカスミカメとノイバラホソカスミカメの幼虫が出ていた。
クマノミズキは平地のミズキよりも葉の展開が遅い。
そのため今日も、およそ虫がいそうには思えなかったが叩いてみた。
マツムラグンバイのつく木であるのだが、虫自体が落ちなかった。
ヤマフジは葉が伸び始めていたが花芽はどう目を凝らしても見つからなかった。
どこか別の枝にあるのだろうか。見えるのは葉のシルエットばかり。

続く

1515Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/04/19(火) 12:48:40
スミレはいろんな種類が出ていた。
ヤマケイの日本のスミレは素晴らしいのだが
買って覚えるまでには至らない。
伐採木にはキノコがついていたがクロヒラタカメムシとノコギリヒラタカメムシがいた。
珍しいヒラタカメムシ類はいないようだ。
今年のウツギ類の花芽を確認したがあと一週間後くらいには咲くか。
そうすればもう少し虫たちも増えるだろう。
来た道を戻り、ウワミズザクラの木の下へ。こちらも花芽が大きくなっていた。
ここから先は路肩が少し道路から剥離していた。
特に目立つ虫はなし。ガードレールにアカコブコブゾウムシがいた。
アド山跡の看板を過ぎると第二のポイントである。ずっと歩いてルッキングとビーティング。
オオヒキヨモギは伸び始め。
気の早いウツギは少し咲いてた。
クギヌキジョウカイモドキがちらほらいたがキイロナガツツハムシはまだ。
リターをソートしてゆくとクロナガカメムシがいた。
ノコギリハリアリの姿も。小さな虫がたくさんいて飽きなかった。

続く

1516Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/04/19(火) 12:49:15
187 自分:Aelia ◆mYl7EDbJMI [sage] 投稿日:2011/04/18(月) 23:21:09.61 ID:???
もう少し粘っていい虫がいないかウツギの株の下にある
ちょっと湿った感じの層を狙った。
すると一目でヒメハリカメムシと分かる小さな灰色がかったCletusの翅があった。
求め続けていたヒメハリカメムシ。幻だと思っていた。
残りのパーツは残念ながら見つからなかったが
1985年の茂木町、益子町に次ぐ3例目の記録となった。
栃木県産ヘリカメムシ中屈指の稀種も西日本では比較的普通種だが
私は今まで本種を採ったことがなかった。
その後はとくに目立った虫は採れなかった。
ガードレールの上に小さなクヌギカメ類の幼虫がいただけで
まだまだCyllecorisが出るような季節ではない。
葛生の発破の音が聞こえたのでお昼にした。

続く


188 自分:Aelia ◆mYl7EDbJMI [sage] 投稿日:2011/04/19(火) 01:46:53.14 ID:???
お昼の後は下野市へ。定点観測の本吉田でビーティングを中心とした調査。
シロダモの多い林でオオミスジマルゾウムシが一頭採れた。
ヨモギからクロマルカスミカメ、クヌギからコブヒゲカスミカメ、クヌギトビカスミカメの幼虫を得るが
いずれも平野部の普通種で初夏までの短い期間に出る種ばかり。
去年9月からスタートした本地区のカメムシ相調査で、加わるべき種と考えられていた。
今後もカスミカメを中心とした期間限定の種が大幅に追加される予定。
アブラナはもう花も終わりの時期。
実が目立ち始めたがナガメもちらほら出てきた。
鬼怒川の河川敷に出ると流木が多かった。
先日は少し上流の宇都宮市でニセノコギリヒラタカメムシを採ったが
さらに下流まで分布している可能性を記した。
下野市にいてもおかしくはないと考え、片っ端から調べた。
ニセアカシアにはいなかった。
より細く頼りない木の樹皮をはぐとたくさんの個体がいた。やはり下野市にも生息していた。
これまで本種を見るのには日光市手前の塩谷まで出かけていた。
まさに灯台もと暗し、地元にもいたのである。

続く

1517Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/04/19(火) 12:51:31
その後本流から孤立した淀みでアメンボ類を見た。アメンボとヒメアメンボ。
カサスゲのある水たまりが枯れていたので
エサキアメンボがいそうな気がしたが、見つからなかった。
風が冷たくなってきたので帰宅した。

今回のポイントは
ヒメハリカメムシがパーツながら採れたこと
ニセノコギリヒラタカメムシの下野市からの記録
オオミスジマルゾウムシの下野市からの記録

下野市のこの森林は他にもクスグンバイやミナミトゲヘリカメムシなど
本県の他地域とは異なった暖地性の種が見られ興味深い。
オオミスジマルゾウムシのその一つで、本県では記録がないかもしれない。

おわり

1518Mellie:2011/04/21(木) 21:53:37
That's way the bseetst answer so far!

1519Aelia ◆mYl7EDbJMI:2011/04/21(木) 22:08:16
Awiting Pilipino.

1520鶉@石橋町民:2011/04/22(金) 21:01:47
今日のカメムシ 下野市上古山→宇都宮市宮岡橋→下野市本吉田

河川敷のカメムシを見よう。
そう思って遠出は控え、近所の河川敷へ。
釣り客がもういる。姿川は宇都宮市を源流とし
下野市を縦断し、小山市北部で思川と合流する小さな川だが
下野市民には昔から釣りやサイクリングなどで親しまれてきた。
1984年に下野市が合併する前の旧石橋町において
町制30周年を記念する出版物があって、手元に保存してあるが
その中にも姿川サイクリングロードの写真が載っている。
上古山の河川敷は野焼きされているので植物がちゃんと出ている。
ハルジオンはもう少しで咲きそう。
クサノオウは少しだけ咲いてた。
アカネがある程度伸びていてアシマダラクロカスミカメの幼虫が見られた。
空が曇っていてやや寒い。
ジョイフル本田でネットを買い、そのまま宮岡橋へ。
今日は左岸も歩こうと思って桑島大橋手前まで行き、そこから幅1mの橋を渡ろうと思ったが地震で通れなかった。
フジバカマにはツヤクロマルカスミカメが孵化していた。
モモブトカミキリモドキも数が多い。
アブラナが終わりにさしかかっていてナガメが増えていた。
交尾個体もいた。
ヤナギにはズキンヨコバイが孵化していた。
コリヤナギを叩くがとくに虫は採れず。
ヒョウタンカスミカメは月末に孵化するのだろうか。
最後にスイープをメインにして下野市の本吉田へ。
堤防をスイープしてケマンサルゾウムシをいくつか見る。
カメムシは期待していたような数はまだ採れない。
ヤエムグラの結実もまだなのでタマカメムシの姿もなかった。

おわり

1521:2011/04/24(日) 18:33:55
会社帰りの20分間でみたカメムシ 下野市国分

定点観測した。クヌギからは5令になったコブヒゲカスミカメが採れた。
ケブカキベリナガカスミカメは3令くらいの個体もいた。初見だったが4/20くらいに孵化したのか。
クヌギトビカスミカメは3令から4令くらい。例年だと4/23くらいに成虫が出始めるので
計算すると今年は5/1くらいから成虫が出ると考えてよい。1週間程度の遅れ。
クリトビカスミカメは別のクヌギにたくさんいて、出始めで小さい。
色はクリーム色なので分かりやすい。
しかしベニモントビカスミカメと区別できているかというと、出来ていない。
ベニモントビは最も少ないので混じっていても分からないと思う。
コナラからキアシクロホソカスミカメの幼虫が採れた。
これも2令くらいまで育っていた。
2009年の暖かい年では4/12にケブカキベリナガやクリトビとともに1令が見られた。
クヌギカメムシはまだ3令程度。
ほかに、キモンクロハナカメムシ、ヒメハナカメムシ類、ケシハナカメムシ、
そして久々にケブカヒメハナカメムシも一頭見られた。黒っぽいので他のヒメハナカメムシと区別しやすいが少ない。

カメムシ以外ではコロギスの幼虫がいた。クヌギが好きなようだ。
コミミズクが羽化していた。
そしてフチトリヒメヒラタタマムシが一頭見られたのも良かった。
2009年にも採れたが今回は採らなかった。少ないタマムシなので専門外がわざわざ採ることもなかろう。
木々の芽吹きはやはり例年とは一週間ほどの開きがあり
ウワミズザクラのつぼみは白いがまだ割れていない。
ミズキは花芽が大きくなってきたがこれも5月になってから開花だろう。

ともあれ新緑の素晴らしい季節に突入した。
今年は県南を中心に回ろう。
プランを計画的に立てて、無駄なく活動したい。

1522鶉@石橋町民:2011/04/26(火) 20:09:03
今日のカメムシ 足利市大岩山→渡良瀬遊水地→栃木市岩船山

自宅から足利ICまで30分で到着した。何ともいい時代になった。
そこからの渋滞がなければ40分程度で行けるだろう大岩山。
特に今回は目的もなくモンゴリナラを叩いてナラオオホソカスミカメの幼虫を見出した。
従来南部からは佐野市からの記録があっただけだが
いずれもモンゴリナラから得られており、日光市ではミズナラ、南部ではモンゴリナラを利用していることが判明した。
県北のカシワではどうであろうか?
ガードレールについた幼虫もいて、生息範囲はかなり広いようだ。
それ以外の虫はパっとしなかった。
アカマツの花がそろそろ咲くころなのでPlesiodemaでも採れないかと画策している。

遊水地は虫屋のための下見を兼ねて出かけた。
中央エントランスから入り、湿地を見てみたが水がなかった。
野焼き中止のせいで枯れ草がこの上なく邪魔であり観察の気力がそがれた。
震災の懸念や燃料不足があったとはいえ
毎年やってきたことを中止とするのはいかがなものであろうか。
植生保全のためにもならない。
来年こそはぜひやってほしいものだ。
スゲの花からイシハラジョウカイモドキを見出す。
水路も水がない状態でガマの枯れた株がたくさんあったので
足で押し倒して中にいる虫を観察した。
ワタラセミズギワアリモドキとムモンチャイロテントウがいた。
ヤナギの芽吹きも遅めでカメムシは全くいなかった。
フジは咲きはじめ、タブの幹に黒いシギアブがたくさん止まっていて晩春の風物詩が今年もみられた。

続く

1523鶉@石橋町民:2011/04/26(火) 20:10:36
岩船山も震災で崩れたと聞くが今回の草原は山本体からは離れている。
遠景は形が変わっていて、どう見てもアウトのようだったがロープをくぐるとそれほど影響はなかった。
頂上の神社までは行かなかったので分からない。
木々が芽吹いてきたのでおおよその植生がつかめた。
エノキ、イボタ、クヌギなどが多い。
ジャケツイバラがもの凄い密度で生えている箇所があり花芽も出ていたので
もしかするとジャケツイバラキジラミが採れるかもしれないと思ったが
あまりに恐ろしい植物なので早々に退散して石起こしなどをした。
地面が礫質なので栄養も貧弱、虫は少なかった。
トウダイグサが多く、アカヒメヘリカメムシやスカシヒメヘリカメムシを見かけた。
その周囲の草原も、もう少し伸びてくればスイープも楽しくなる。
今回はカミヤコバンゾウムシがいて驚いた。
池の周りのスゲを叩いたり水際に水を流して水面に流れ出た虫を拾う。
ケシミズカメムシとマダラケシカタビロアメンボが岩船山にもいた。
ここのカメムシの記録も皆無に等しいので、今後集積したい。
ヤナギを叩くとたくさんのドクガ幼虫が落ちてきた。これはありがたくない。
以前マルグンバイの死骸の得られたコケを調べていると
ナデシコタネコバンゾウムシが4頭も得られたので2頭を持ち帰った。
栃木からの記録はあったように思うが多くはない。
砲弾型のギンスジゾウムシ版といった感じで、コバンゾウムシのようにまん丸くはない。
おそらくシーズンにはナデシコが咲くのだろう。
キイロカメノコハムシにも会えるかもしれない。
雨が落ちてきたので今日はおしまい。
岩船山、二回目にしてこのインパクト。何かあるで・・・

おわり

1524鶉@石橋町民:2011/04/29(金) 10:50:16
今日午前中のカメムシ 宇都宮市宮岡橋

ヤナギを叩いてヒョウタンカスミカメの孵化を見る。
クロノミゾウムシも一頭落ちた。ヤナギ食いのノミゾウ。
水たまりが結構あってカエルの卵も多かった。
水面には多数のヒメアメンボがいた。
スゲの花にはたくさんのイシハラジョウカイモドキ。春の虫である。
Azumamirisは比較的大きくなっていて3令ほどだった。
クヌギの花が大きくなり、ツマジロカメムシが採れたが平地では珍しい。
クヌギトビカスミカメは終令となり、連休後半には成虫が出るかな。
カイガラツヤカスミカメの大きな幼虫もいた。
堤防の草地をスイープしたがモモブトカミキリモドキが多かった。
まだカスミカメ類は少なく、クロマルカスミカメがいるだけ。
一頭だけオスが出ていた。
雑木林の下草にはコブヒゲカスミカメのオスがいた。
まだまだ虫が薄い感じで、来月半ばごろが狙い目だろう。
ウワミズザクラも半分だけ咲いてきた。

終わり

1525鶉@石橋町民:2011/05/04(水) 21:11:58
今日は花見を挟んで二回の採集となりました。
いろいろ疲れたので要点だけ書きます。

今日の採集 益子町西明寺→下野市本吉田 花見・下野市天平の丘 その後下野市本吉田

雨が上がり暑くなりそうだったので幹こすり採集に出掛けた。
マメヅタの繁殖した幹をこすってみた。
イボカニグモのオスが採れた。腹部のイボが特徴的。栃木の記録はなかったかもしれない。
虫は芳しくなくクロホシテントウゴミムシダマシも少なめ。
あとひと月くらい必要に感じた。
カメムシはクチナガグンバイだけがいた。
権現平ではアカマツにPlesiodema gotohiの孵化を確認。
ヤマツツジにはスコットヒョウタンナガカメムシがいると思いきや分散?
ホソハリカメムシが無数にいた。
ヒラタハナカメムシの立派なメスを見て思わずお持ち帰り。
本吉田ではスイープでタマカメムシやヒメツヤツチカメムシを見た。
森林にはヒラヤマミズアブの姿も。
ササやぶには越冬明けのクロアシホソナガカメムシがいた。

花見会場では手すりにカイガラツヤカスミカメの幼虫を見つけ
その個体はワラジカイガラムシの上で口吻を突き立てて捕食していた。カイガラムシは死亡。

夕方の部では土手のスイープ。クヌギは散発的なせいかカスミカメが貧弱。
コブヒゲカスミカメとクヌギトビカスミカメだけだった。そんなはずはないと思うが。
暗くなりかけた時に帰り路のスイープで6年ぶりくらいにアシナガサシガメの亜長翅型を採った。

終わり

1526鶉@石橋町民:2011/05/06(金) 21:51:03
今日は遊水池でクロスジヨシカスミカメを採った。素晴らしかった。

1527しもつかれ食いすぎさん:2011/05/10(火) 23:25:55
捋浆纸业 柃桦树皮 浔江桨声 鞔畴筹码苌荬铸铁管。
涡阳顼炀溃疡病,喷灌闼弁慝呙杳无音讯

1528鶉@石橋町民:2011/05/11(水) 06:45:58
甘露のど飴か

1529鶉@石橋町民:2011/06/04(土) 21:13:16
昨日の採集 日光市菖蒲が浜→金精峠→湯元→菖蒲が浜→丸山

とにかく忙しい採集だった。
バイケイソウの見回り、湖岸の虫、ビーティング、ルッキング・・・
今回は目当ての虫は採れなかったが新しい知見も増えた。
湖岸には虫は少なかっただけでなくツノカメムシなんかも少ない。
おそらく気温が低いので飛ばなかったためだろう。
また、前日の風雨でかなりの虫が死滅したのではないか。
いずれにせよまた今月半ばに訪れる。
カエデは花盛りだがこれといった虫はいない。
カラマツには孵化したカスミカメがいたがズミはまだまだ。

帰り道のバイケイソウ確認ではよく分からないヒメヒラタカメムシが採れた。
葉に斑点が出始めた。もうじき枯れるだろう。
ハラアカチビオオキノコが結構いた。
マダラツチカメムシは減り始めなのか気温が低く前日の雨で隠れているのか。
クロナガハナゾウムシだけは夥しい数いた。

金精峠は初めてだったが様子見にとどめた。
ササが多く余り面白くなさそうだが石をどけるとツヤゴモクムシの大きな個体がいて環境の違いを楽しめた。
まわりのコメツガももう少し時期が進めば、もしかすると凄いハナカメムシがいるかもしれない。

湯元はウラジロモミのハナカメムシを探しに行ったが幼虫すらいなかった。難しすぎる。
ハイイロハナカミキリの仲間がいた。
ハリギリ大木の下のササを叩いてみたがこちらも特に収穫はなし。
まだ時期が早いのだろうか。木々自体は4月半ば過ぎくらいの淡い芽ぶきで美しい。

折り返しで訪れた菖蒲が浜。
バイケイソウの虫はそろそろ飽きてきた。
黒いクロハナカメムシの姿はなかったがツヤヒメハナカメムシが採れたのが意外だった。
北海道まで分布するので奥日光にいても不思議ではないが、こんな山奥で採れるとは。
日本固有の比較的分かりやすいOrius。

1530鶉@石橋町民:2011/06/04(土) 21:18:18
最後の丸山ではヤセオオヒラタカメムシの発生木を見つけた。
地面に落ちた朽ち木の破片で下側についていた。
2交尾ペアと3メス。それと1幼虫。

まだヒメヒラタの正体が分からないが分かったらまた書く。

1531鶉@石橋町民:2011/06/04(土) 21:19:52
最後の丸山ではヤセオオヒラタカメムシの発生木を見つけた。
地面に落ちた朽ち木の破片で下側についていた。
2交尾ペアと3メス。それと1幼虫。

まだヒメヒラタの正体が分からないが分かったらまた書く。

1532石橋町民 ◆mYl7EDbJMI:2011/07/10(日) 22:07:04
ここがまたしてもご無沙汰になっていたww

本当にどう仕様もないですな。
明日は足利に朝一で行きます。高速で日の出見れるかもな

1533しもつかれ食いすぎさん:2011/07/20(水) 07:04:10
اونيكلو.سوغو فولّو.دينكي
وري بصبعك باش تفهم الدرج المصرية
اوستراليا. نمسا.سويسرا.تحت

1534しもつかれ食いすぎさん:2011/11/12(土) 22:01:15
駅でカメムシをミタ!

1535しもつかれ食いすぎさん:2011/11/12(土) 22:32:10
・・・は?

1536しもつかれ食いすぎさん:2012/04/13(金) 23:59:27
愛ちゃんは今どうしているのでしょう

1537鶉@石橋町民 ◆mYl7EDbJMI:2012/08/21(火) 20:57:59
マン・・・

1538しもつかれ食いすぎさん:2012/08/21(火) 21:25:58
コ・・・

1539しもつかれ食いすぎさん:2012/09/03(月) 19:39:26
おい、勝手にレスすんな

1540しもつかれ食いすぎさん:2012/09/03(月) 20:25:05
はいはいごめんなさいごめんなさい

1541Aelia ◆mYl7EDbJMI:2012/09/05(水) 05:10:12
マルカメムシ

1542Aelia ◆mYl7EDbJMI:2012/12/25(火) 21:03:38
2012年のまとめ 上半期
1月
28日 ケシヒラタカメムシが茂木町で採れる。県新記録(その後継続して発生)

2月
20日 チビアシナガサシガメ幼虫が岩舟町で採れる。南西部2か所目
20日 ジムグリツチカメムシの死骸が栃木市で見つかる。思川流域新記録
24日 チビアシナガサシガメ幼虫死骸が真岡市から見つかる(その後成虫確認)

3月 
26日 タガメの死骸が宇都宮市で見つかる(その後周辺より幼虫・成虫確認)

4月
●冬と春の低温により昆虫の発生が減少、または遅れる。カメムシも
14日と17日 宇都宮市内でマツヘリカメムシが得られたとの情報(その後の報告に収録)

5月
2日 ミヤモトマルグンバイ真岡市より記録。日当たりのよい広場のコケに多数
5日 コバネオオヒラタカメムシ日光市で発見される。県新記録(幼虫とともに見つかる)
5日 クロバアカサシガメ日光市で発見される(幼虫多数、6月まで確認)
5日 ヒラタハナカメムシ宇都宮市で見つかる。死骸
14日 宇都宮市の鬼怒川でナベブタムシとマダラツチカメムシの死骸が見つかる。上流数10㌔からの長旅
19日 渡良瀬にてプチオフ会。野焼きの停止、低温、前年と月初めの増水により虫が激減

6月
7日 フタオビマダラカモドキサシガメ佐野市より記録。県内2か所目
23日と24日 カメムシ採集会が日光市で開かれ、カメムシをはじめとした多数の知見が得られる
28日 ミドリカスミカメの一種が日光市で得られる。県新記録

1543Aelia ◆mYl7EDbJMI:2012/12/25(火) 21:04:24
305 名前:Aelia ◆mYl7EDbJMI[sage] 投稿日:2012/12/22(土) 10:33:49
下半期
7月
9日 ミナミトゲヘリカメムシの幼虫が遊水地のタブから発見される(生息域の北上・その後成虫得られる)
14日 チビカスミカメの一種が日光市で見つかる。県新記録
27日 ウスアカカスミカメ自宅の灯火に飛来(平地から初めての記録、大幅な南限更新)

8月
20日 オオムラクモナガカメムシとオオクロナガカメムシ、日光市で安定して発生(もともと少なく、近年の記録もほとんどなかった)

9月
17日 ヒメホソミドリカスミカメとホソヒメヒラタナガカメムシ、栃木市より得られる。県新記録

10月
●真岡市より動植物調査の依頼でカメムシを担当。多数の知見が得られている
5日 イシハラハサミツノカメムシとハセガワグンバイが日光市で採れる

11月
●待望のカメムシ図鑑3巻が出た。多くの人々がカメムシに興味を持ってもらえるとうれしい
5日 ヒラタハナカメムシ幼虫が足利市で再び見つかる。少ないデータで早急に減少を叫ぶべきではなかった
14日 ニセノコギリヒラタカメムシが日光市で見つかる。増水による激変を乗り越えた
27日 オオチャイロヒラタカメムシを幼虫含めて発見。今年最高のビッグイベント、忘れられない瞬間となる
29日 未記録のハナカメムシが栃木県内にも生息。車両による伝播か?

12月
15日 ヒラタハナカメムシ幼虫を益子町で再発見。尾根筋、山頂が狙い目となる
15日 ヒサゴナガカメムシ益子町で多数発見。南東部からは初めて記録される

20**年
ついに幻のカメムシを手にする。翅は茶色く体はグリーn

1544Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 17:21:09
2013年になりました。
カメムシ図鑑が3巻まで出たことによりほとんどの種類が網羅されました。
しかし、それでも若干の未記載・未記録種がおり
これがゴールでは決してありません。


栃木県においてもそのような「名無し」のカメムシが見られますが
それについて解説してゆきたいと思います。

1545Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 17:44:21
Dipsocoromorpha ムクゲカメムシ下目
Dipsocoroidea ムクゲカメムシ上科
Ceratocombidae オオムクゲカメムシ科

Ceratocombidae sp. 1 ♂♀異型種
Ceratocombidae sp. 2 朽木にいる小型種
Ceratocombidae sp. 3 平野部の枯れ草にいる種
Ceratocombidae sp. 4 アカマツの腐朽材にいる種

1546Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 17:48:34
Dipsocoridae ムクゲカメムシ科
Dipsocoridae sp. 1 中流域の砂地にいる微小種
Dipsocoridae sp. 2 暗い流れを好む種

Gerridae アメンボ科
 Gerrinae アメンボ亜科
Gerris (Macrogerris) sp. ヤスマツアメンボに近縁な未記載種

Tingidae グンバイムシ科
  Tinginae グンバイムシ亜科
Acalypta sp. 細い体形をした種

1547Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 17:53:36
Miroidea カスミカメムシ上科
Microphysidae フタガタカメムシ科
Microphysidae sp.  翅を欠く暗赤色の小型種
Miridae カスミカメムシ科
 Isometopinae ダルマカメムシ亜科
    Myiommatini
Myiomma sp. コガシラダルマカメムシの一種
 Cylapinae キノコカスミカメ亜科
Peritropis sp. 樹幹のウメノキゴケなどにいる種

1548Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 17:56:35
Orthotylinae アオナガカスミカメ亜科
    Orthotylini
Blepharidopterus sp. ウスバホソカスミカメの一種
Phylinae チビカスミカメ亜科
  Pilophorini
Pilophorus sp. 1 大型でヤナギにつく種
Pilophorus sp. 2 コケにつく小型種
Pilophorini sp. スギにつく属不明種
  Phylini
Psallus sp. 晩春にシデから採れる種
Phylinae sp. 1 カラマツにつく黒い種
Phylinae sp. 2 ヤナギから採れた暗赤色の種
Phylinae sp. 3 灯火に来た黄褐色の種
Phylinae sp. 4 コメツガから採れたピンク色の種、別種のテネラルの可能性も
Phylinae sp. 5 コメツガから採れた黄緑色の種

1549Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 18:00:39
Bryocorinae シダカスミカメ亜科
 Dicyphini
Dicyphini sp. 1 オオヒキヨモギにつく小型種
Dicyphini sp. 2 クサイチゴにつく大型種
 Mirinae カスミカメムシ亜科
 Mirini
Apolygus sp. 1 キハダにつく黒い種
Apolygus sp. 2 フジにつく緑色の強い種
Apolygus sp. 3 イヌエンジュにつく大型種
Neolygus sp. 1 オオバアサガラにつく黒い種
Neolygus sp. 2 ヒメウスミドリカスミカメ?
Neolygus sp. 3 リョウブなどから採れる白っぽい種
Neolygus sp. 4 赤色を帯びた初夏に出る種

1550Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 18:03:16
Orthops sp. ハリギリにつく種
Phytocoris sp. 1 針葉樹につく黒い小型種
Phytocoris sp. 2 モミなどにつく緑色で脚が暗赤色の種
Phytocoris sp. 3 触角第二節中央に白色環のある黒い大型種
Phytocoris sp. 4 全体が橙色の種
Phytocoris sp. 5 カツラにつく白い大型種
Phytocoris sp. 6 サワラから採れた白っぽい種、オオマダラカスミカメの可能性もある
Anthocoridae ハナカメムシ科
 Anthocorinae ハナカメムシ亜科
  Anthocorini
Acompocoris sp. ウラジロモミから採れた種
Anthocoris sp. 1 ダケカンバ林にいる褐色味のある種
Anthocoris sp. 2 全体が黒い大型種、ハリギリクロハナカメムシの可能性もある
Temnostethus sp. コケから採れた種、チシマシロモンハナカメムシの可能性もある

1551Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 18:11:49
Reduviidae サシガメ科
 Emesinae アシナガサシガメ科
 Ploiariolini
Emesopsis sp. ケブカカモドキサシガメの一種
Empicoris sp. 1 前腿節の太い山地性の種
Empicoris sp. 2 前腿節細く、棘が長い種
Tridemula sp. 山地のササやぶに生息する種
Aradidae ヒラタカメムシ科
 Mezirinae オオヒラタカメムシ亜科
アカヒラタカメムシ Arbanatus sp. 
コバネオオヒラタカメムシ Neartabanus sp.
Neuroctenus sp. 全体が黒いやや小型の種

1552Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/01(火) 18:20:15
Rhyparochromidae ヒョウタンナガカメムシ科
 Rhyparochrominae ヒョウタンナガカメムシ亜科
 Drymini
Lamproplax sp. 1 翅と脚が褐色の種
Lamproplax sp. 2 平野部に見られる翅の透き通った種
Scolopostethus sp. おそらく本属と思われる種
Lygaeidae マダラナガカメムシ科
 Orsillinae ヒメナガカメムシ亜科
ヘリグロヒメナガカメムシ Nysius sp.
Cydnidae ツチカメムシ科
 Cydninae ツチカメムシ亜科
  Cydnini
Chilocoris sp. ツヤツチカメムシの一種
Pentatomidae カメムシ科
 Pentatominae カメムシ亜科
 Eysarcorini
ミヤマカメムシの一種 Hermolaus sp.

1553Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/02(水) 18:34:42
2010年頃に貼った栃木県内のカメムシリストは間違いが多いので
新しく作り直したけれど、とりあえず学名未確定の種だけ紹介することに。
新種なのか未記録種なのか分からないので、「未確定」とした。
これはカメムシ図鑑にならっている。

1554Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/02(水) 18:39:12
Dipsocoromorpha ムクゲカメムシ下目
Dipsocoroidea ムクゲカメムシ上科
Ceratocombidae オオムクゲカメムシ科

1. Ceratocombidae sp. 1 ♂♀異型種
 その名の通り、♂と♀で外形が異なるオオムクゲカメムシで
♂は細型で翅が黄色く光沢がある。♀は翅が退化し体型は幅広く、色は暗褐色。
県内の山地に広く見られ、日光市土呂部のような寒冷地にも生息することが判明した。
落ち葉層や腐食土より採集されるが、朽ち木や樹皮下は好まない。

1555Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/02(水) 20:12:54
2. Ceratocombidae sp. 2 朽木にいる小型種

朽ち木の樹皮下に見られる種で、やや古くなって湿り気が多い
倒木の樹皮下からもよく得られる。
普通のムクゲカメムシより小型で翅は退化する。
また、幼虫の赤みが強いことでも区別できる。
ただしこの朽木性の種類は、1種とは限らず複数種からなるかもしれない。
分布範囲は広く、山間部から山地にかけて観察される。

1556Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/02(水) 20:17:12
3. Ceratocombidae sp. 3 平野部の枯れ草にいる種

体は黒く、ムクゲカメムシに似ているが足が黒っぽく短い。
平野部の草原で見つかっており、刈られた草が堆積して腐り始めた部位に多い。
同時にトビムシやダニ、ハエ類も発生しており
これらを捕食すると考えられる。
こうした環境は不安定で、翌年には観察されなかったことから
現在まで発見が遅れたのだろう。

1557Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/02(水) 20:20:50
4. Ceratocombidae sp. 4 アカマツの腐朽材にいる種

アカマツの腐朽材内から発見されている。
オスは翅があり、ムクゲカメムシによく似ているが
メスは翅が退化し、体は赤褐色となる。
小楯板とその周囲が淡色となるので
体の中央を淡い色の帯で巻いたように見える。
この特徴で他の短翅種から区別できる。
山間部で発見されており分布は広い。

1558Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/02(水) 20:34:38
オオムクゲカメムシ類については、おととしの昆虫学会で発表されたように
属レベルで日本未記録のものが、主に暖地・南方を中心に知られており
国内の種は100年前で記載がストップしている。
世界レベルで残された課題でもあり、今後の研究が待たれる。

簡単に検索表を作ってみた。
栃木県に限られる。

1. 体長3mmと大型。寒冷な山地に生息・・・オオムクゲカメムシ
-. 体長2mm以下。平地〜山地に生息するが寒冷地には少ない・・2
2. 翅は両性完全で長い。体は黒く脚は黄色っぽい。落ち葉層、平地〜山地・・ムクゲカメムシ
-. 翅は両性完全か少なくとも雌において退化。色彩は上記の組み合わせでない・・3
3. 体は黒い・・4
-. 体は淡黄色〜赤褐色、暗褐色・・5
4. 翅はオスメス退化する。脚は細い。山間部から山地の朽ち木樹皮下・・sp. 2
-. 翅はオスメス完全。脚は太く頑丈。平地の刈り草・・sp. 3
5. オスは細く翅は淡黄色。メスは翅が退化し一様に赤褐色。山間部から山地の落ち葉層・・sp. 1
-. オスは翅が完全で暗褐色。メスは翅が退化し体の中央は淡色、他は赤褐色。山間部アカマツ材・・sp. 4

1559Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 10:16:10
Dipsocoridae ムクゲカメムシ科
5. Dipsocoridae sp. 1 中流域の砂地にいる微小種

河川中流の砂地に生息する微小種で、
一昨年のムクゲカメムシ下目に関する発表や従来の文献にも
おそらくこの種と思われる紹介や記述があり、学術的に周知されている。(次種についても同様)
カワラムクゲカメムシは春から秋にかけて成虫が見られるのに対し
本種は春の短い期間に観察されている。
砂地だけでなく周囲のヤナギなど落ち葉層にも見出されるが
とにかく小さいため確認は容易ではなく、秋にも発生している可能性がある。
産地も今後増える可能性があり、継続的な調査が必要。

1560Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 10:26:15
6. Dipsocoridae sp. 2 暗い流れを好む種

カワラムクゲカメムシに大きさが似るが山中の細流に生息し
翅がやや退化するなど形態・生息環境に違いが見られる。
ほとんどカメムシ類の期待できないような環境にいるため、普段目にすることは少ないが
南東部の茂木町からも発見されたので、広範囲に分布することが判明した。
前種同様、春に出現することが分かっている。

栃木県産ムクゲカメムシ科の検索表
1. 黄褐色で体は細く1mm程度。砂地の乾いた環境を好む・・sp. 1
-. 暗褐色で虹状光沢があり、体長は2mm以上。水辺を好む・・2
2. 翅は発達しよく飛ぶ。河川中・下流の水辺の石下に生息。春から秋に出現・・カワラムクゲ
-. 翅は退化する。山中の細流で石下から見出される。春に出現・・sp. 2

1561Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 10:41:33
●ムクゲカメムシ科とオオムクゲカメムシ科の違い、及び和名についての雑感

ここまでムクゲカメムシ下目2科6種について紹介したが
書いている私自身も、和名の取り扱いに不便性を感じる。
「ムクゲカメムシ」という単語が「オオ」ムクゲカメムシ科に所属するC. plebejusなのか
ムクゲカメムシ科、または2科を総称した言葉なのか。
そして2科の間に大きさの差がなく、むしろカワラムクゲカメムシ(ムクゲカメムシ科)より
小型の種が多く含まれる「オオ」ムクゲカメムシ科という呼称は、整合性がない。
これを回避するには学名で解説すればよいのだが、何ともややこしい話である。

2科の間には形態的な差と合わせて、生息環境にも違いが見られる。
以下のように分けられる。

1562Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 10:49:00
1. 翅の楔状部を他部と分ける「切れ込み」は浅い。
体は黒っぽい種が多く、森林や草原、休耕田の土壌中、落ち葉層、腐植物
時に洞窟内に見出される。体長は3mm以下でムクゲカメムシ科と大差ない・・オオムクゲカメムシ科
-. 翅の切れ込みは深い。体は褐色系で河川の上流から下流まで
水辺の石の下や砂地に生息しており、陸地の落ち葉層などは好まない・・・ムクゲカメムシ科

1563Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 10:54:49
Ceratocombidaeの和名をオオムクゲカメムシ科から
オチバムクゲカメムシ科とし、2既知種についての和名は
ムクゲカメムシをオチバムクゲカメムシ、オオムクゲカメムシをオオオチバムクゲカメムシとすれば
ある程度分かりやすいかもしれない。
オオオ、という重複を避けるならタカネオチバムクゲカメムシでも良いかもしれない。
そうすればムクゲカメムシ科のほうはいじる必要もないので
一件落着するように感じる。

1564Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 11:04:02
他の掲示板が軒並み死んで、2chは規制で書き込めないので
虫系の話が出来るのはここだけになってしまった。
ネット検索でヒットする私の書き込みもほとんど404なので
ある意味混乱は防げて良かった。
インセクトにおいても、ネグロクサアブなど私の書いた「県内のネット記録」が
複数の報告者に採用され始めたが誤解も多く、私本人への問い合わせもないので
これについては反省していたところでもあった。
結局は引用側の責任に結びつくのではあるが
匿名掲示板で、書き込んだ本人に聞くという行為は煩雑でもあるので
ネット上の記録、書き込みについては、眉唾ものとして当たるべきである。

罪の部分として、間違いの訂正が効かずに延々と残ってしまうこと
さらにそれが孫引きされてしまうのも、大きな問題である。

1565Aelia ◆mYl7EDbJMI:2013/01/03(木) 11:11:26
意外な種を発見できる功の部分と
間違いを伝播させてしまう罪の部分。
ネット検索で得られた情報は吟味し、十分に確認を採るべき。
私もサシガメの報告で某種を扱った際は
友人に仲介してもらい、私信をいただき、掲載の許可を得た。

おそらく、今後も私の書き込みを見て眉唾に思ったり
証拠を出せ、ソース、と思われる方がいるかもしれない。
そんな場合は、書き込みの古い、新しいにかかわらず問い合わせてほしい。
標本ならいつでも差し上げられます。データも添えて。
さらに、間違いについても批判は甘んじて受けます。
「シロウズツヤケシ」はクロサワツヤケシの間違いでしょう、とか
未熟な頃の書き込みはどうやっても訂正出来ません。
よろしくお願いします。




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