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怖い話Part2

606『約束(上)』 ◆iF1EyBLnoU:2013/11/14(木) 23:43:13 ID:/QxSN9gc0
 翌日、俺は昼寝の前に電話を掛けた。姫が大学に行っている間にSさんと話がしたかった。
「やっぱり、そろそろ電話が来るんじゃないかと思ってたわ。あの釣り友達のことね?」
「釣り友達どころか、まだ話もしてませんよ。」
「でも、放っておけないならまず話をして、友達にならないといけないでしょ。」
「放っておいた方が良いんでしょうか?でもあのまま放って置いたら、
そのうち『不幸の輪廻』に取り込まれてしまいますよね?」
「恨みや憎しみを感じないとしても、血を流しているとすれば...ねぇ昨夜はどうだったの?
やっぱり女の子の顔には血が?」 「はい、血が流れてました。」
「血は乾いてた?」 「いいえ、頬を伝って顎から胸に。それと。」
「それと?」 「影がありました。」 数秒間の沈黙
「本当に影?間違いない?」
「はい、僕と同じ濃さで同じ方向に伸びる影です。影のある霊なんて、変ですよね。」
「何度か見たことがあるわ、影のある霊。
もしそれと似たケースなら、血を流し続けているのも納得できる。」
思い出した。初めて姫と2人きりで泊まった温泉旅館。
そこに現れた女性の生霊は、月の光を背にしてはっきりした影を障子に映していた。
「あの子の体は、まだ、死んではいないということですか?」
「事件か事故に巻き込まれて大怪我をした。それで意識がない状態だと思う。」


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