したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

中近東・アラブの演劇

1 さーひぶ。 :2005/03/15(火) 23:54:27
ここ最近、中近東とくにアラブの演劇が日本で公演されることが多くなって
きました。これからも年々増えそうなので、映画のスレから分離してみました。

映画スレッドの関連レス
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/558/1026920718/16
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/558/1026920718/20-27

2 さーひぶ。 :2005/03/16(水) 00:20:33
『アライブ・フロム・パレスチナ 壁−占領下の物語Ⅱ』(東京・西新宿、パークタワーホール)
去年3月のアルカサバ・シアター来日公演(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/558/1026920718/26
の第二弾です。やはり東京芸術祭の一環です。

昨年の公演は、いかにも低予算で、舞台に新聞紙が山のように積み上げられ、
猥雑な感じがしましたが、今年は制作費がかかっています。
何と、イスラエル−ヨルダン川西岸のコンクリート分離壁を模した7列の壁!
強化ダンボールを使用して6メートルの模擬分離壁を造りあげたそうです。
この壁は可動式で、劇の間中、縦横無尽に動き回り、照明とあいまって舞台の
幻想的な雰囲気を醸し出すのです。しかしこの動くダンボール壁は、実は役者
が背後から動かすのですが、軽くて倒れるのを防ぐためのおもりが入っていて
たいへん重くなり、動かす役者7人にとっては重労働だったようです。拍手!

劇は前回同様、西洋的な影響を受けた、日本でも見られる普通の現代劇であり、
イスラエルの圧制をコミカルな調子で風刺しながら、占領下を生き抜くパレス
チナ人たちの日常を生き生きと描いていました。前回同様パレスチナ方言だった
ようです。ただ全体を貫くストーリーのようなものは感じられず、日常のエピソ
ードを延々と繰り返してゆくのでやや散漫な印象も受けました。
でも、これからどう進化してゆくのか、今後の来日公演が楽しみです。
http://tif.anj.or.jp/program/alka.php

会場では、前回(昨年)の公演のDVDが売られていたので思わず買ってしまいました。
(パレスチナの劇とクウェートの劇)

今週末には、チュニジアの演劇もあります。乞うご期待!

3 さーひぶ。 :2005/03/21(月) 00:06:17
【ジュヌン−狂気】(JUNUN - insanity)
演出:ファーデル・ジャイビ  http://tif.anj.or.jp/program/faml.php

チュニジアの現代アラブ演劇です。これも「東京国際芸術祭 2005」の一環。
統合失調症の青年と女性精神療法医の15年に及ぶダイアローグ(実話)を題材に
して、チュニジアのムスリム・アラブ社会の絶望的な社会状況を描いています。

「ヌン」は、チュニス郊外に住む25歳で統合失調症(和名旧称:精神分裂病)と
診断される青年。精神病院に収容された彼は、ある中年の女性精神療法医と出会い、
ここから彼女の長い闘争=青年との対話が始まる。病院から貧困家庭に帰された彼
と悲惨な家族たちとの間で、ドタバタ乱痴気騒ぎが始まり、家族は疲弊してゆく。
療法医はたびたびヌンを訪問して対話を続けるが、彼の心の葛藤をえぐり出してゆ
くうちに、彼の家族や同僚たちと対立するようになり、やがて辞表をだすが、・・・。

「アラブ演劇」といってもチュニジアでは、口語はフランス語と混ざっていて、
この劇もアラビア語チュニジア方言とフランス語がチャンポンになった口語劇です。
劇の内容そのものも、(チュニジアのアラブ社会を舞台として当地の役者が演じて
いることを除けば、)高尚な現代フランス演劇そのものといっていいくらいな印象。

日本は富裕な先進国ですが、高ストレス社会でもあるのでこういうテーマとも無縁
ではないはず。観劇していて、むしろ高齢化社会日本の認知症(和名旧称:痴呆症)
の介護問題の深刻さを連想して、重い気分になりました。

2時間以上にもわたって重苦しいテーマが続く長い演劇ですが、DVD・ビデオ等
で何回も見返したい作品ですが、残念ながら発売の予定はないそうです。
(トヨタ自動車・松下電器産業・資生堂・アサヒビールという巨大資本が協賛して
いて、しかも評価の高い作品なのに、DVDぐらい出せないものだろうか)
>>2の『アライブ・フロム・パレスチナ』は、第二弾もDVDが発売予定です。

4 さーひぶ。 :2006/02/18(土) 15:02:55
【東京国際芸術祭 TIF2006】
今年も中東・アラブものがあります。

『ストロベリークリームと火薬』(イスラエル)
ヤスミン・ゴデール(振付) and The Bloody Bench Players
 イスラエルの厳しい現実を生きる若者を描く舞踊劇。
日時:3月1日(水)〜3月4日(土)、19:00開演(4日は17:00開演)
会場:にしすがも創造舎 特設劇場(都営三田線 西巣鴨駅 A2出口より徒歩1分)
演目サイト http://tif.anj.or.jp/program/yasumin.html
会場サイト http://sozosha.anj.or.jp/

『カリラ・ワ・ディムナ‐王子たちの鏡』(クウェート)
スレイマン・アルバッサーム・シアター
 昨年に続く公演。中世イスラームの寓話を現代に蘇らせる。
日時:3月10日(金)〜3月16日(木)、19:00開演(土日は17:00開演)
会場:にしすがも創造舎 特設劇場(都営三田線 西巣鴨駅 A2出口より徒歩1分)
演目サイト http://tif.anj.or.jp/program/slayman.html
会場サイト http://sozosha.anj.or.jp/

5 さーひぶ。 :2006/03/30(木) 00:57:08
【文学座ファミリーシアター『アラビアンナイト』】

 むかしむかしの、はるか彼方の遠い国・・・・・・。
 月明かりの中、砂が銀の光を放つ・・・・・・
 美しい娘が語りつむぐ千と一夜の物語。

主催:全労済、 協賛:日産自動車株式会社
脚色:ドミニク・クック、訳:鴇澤麻由子、演出:高瀬久男
出演:三木敏彦、早坂直家、山本道子、香月弥生、ほか
日時:4月29日(土)〜5月7日(日) 13:30または18:30開演 
会場:全労済ホール/スペースゼロ(JR新宿駅南口徒歩5分 全労済会館)

サイト:文学座 http://www.bungakuza.com/
    スペースゼロ http://www.spacezero.co.jp/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

日本人によっても、これまでたびたび演じられてきた千夜一夜がいままた!
異国情緒のオリエンタリズムというなかれ。
まあ、現代日本人による日本風の演劇と思った方がまちがいないでしょう。

あと、イラン人の前ではくれぐれも「アラビアンナイツ」などとは言わない
でください。千夜一夜はアラビアよりも東方のお話なのですから。
「シンドバッド」は「インドの風」という意味だという説もあるようです。

6 さーひぶ。 :2007/03/31(土) 03:09:50
【東京国際芸術祭 TIF2007】 http://tif.anj.or.jp/
今年もアラブ・イスラム関係の演劇が2〜3本ありました。
○ウズベキスタンのマルク・ヴァイル演出『コーランに倣いて』
○『ジュヌン−狂気』(2005年)のチュニジア人演出家ファーデル・ジャイビによる
 『囚われの身体たち』(ファミリア・プロダクション)(3/15-3/18)
○レバノンのラビア・ムルエの『これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは』(3/23-3/27)

『これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは』
ラビア・ムルエ(Rabih Mroué, ربيع مروه، ربيع مروة)の前衛劇を観てきました。
題名はわざとユニークにしてあるのかも知れません。
レバノン内戦(1975–1990)を中心に現在に至るまで、次々と殉死してゆく
レバノンの若者群像を描写したものです。ラビア・ムルエら4人の俳優が、
芸名のまま3人がけのソファーに腰掛けて、それぞれの体験を独白します。
共産主義者・PLO・キリスト教徒・イスラム教徒などさまざまな派閥の若者
に扮し、闘争のあげく殉死してゆく体験を語ります。
ところが、死んだはずだよお富さん(古い!)の若者たちは、しばらくすると
生き返ったようにまた活動を始め、闘争してはまた殉死するという繰り返し。
実在の死者たちを、一人何役もで兼ねて、世代の悔しさを重層的に表現して
いるかのようです。
内戦における派閥の激しい対立を描いてはいますが、逆にそこから浮かび
上がってくるのは、レバノン人が派閥を超えてメンタリティーを共有して
いるという紛れもない現実だと感じました。
また、ムルエ作品の特徴として、映像とのコラボという演出方法が挙げられるでしょう。
それぞれの俳優が殉死するたびに、後ろの画面に現れる「シャヒード(شهيد)」(殉死者)
の文字。「殉教者」と訳されていましたが、宗派も無神論も超えているんでしょうね。

7 さーひぶ。 :2011/03/02(水) 00:50:47
【パレスチナ演劇のアルカサバ・シアター『アライブ・フロム・パレスチナ』再来日公演】

アラブ諸国の抗議デモ・民衆蜂起(インティファーダ)やら革命やらにあっけ
にとられているうちに2月も終わってしまいました。うっかり書き忘れそうでしたが、
2004年の東京国際芸術祭(TIF;現「フェスティバル/トーキョー」)で来日公演をした、
アルカサバ・シアター(AL-KASABA Theatre and Cinematheque;مسرح وسينماتك القصبة)の
 『アライブ・フロム・パレスチナ −占領下の物語−』
 (Alive from Palestine - Stories under Occupation;قصص تحت الاحتلال)
の再来日公演がありました。
(2月11日〜13日 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場、2月15日〜16日 京都芸術センター 講堂)
この作品は、2004年の公演が日本でDVD化されており、またエジプトのムバラク
政権が倒れるか、という緊迫したときでしたが、こういうときだからこそ生の
パレスチナ劇が観たくなったので、公演とトークショーに行ってきました。
 (前回の感想 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/558/1026920718/26
前回同様、舞台上にはクシャクシャにした新聞紙がうず高く積み上げられて、
イスラエル軍の爆撃・砲撃によって破壊された瓦礫の街を表現。
(パレスチナから数百キログラムの新聞紙を送って来たそうです。)
新聞紙の瓦礫の中から6人のパレスチナ人が這い出て来て、イスラエル軍の
戦車やヘリコプターの砲撃・銃撃をかいくぐりながら、ショートコントを始める。
コントの内容は、家族や恋人・知人などを題材とした日常的なたわいない小噺。
イスラエル軍による占領・攻撃という過酷な「非日常」の中で「日常」の笑い
で「抵抗」する人々。演劇という草の根の闘争。

ムバラク政権が倒れた翌日に催された、ジョージ・イブラヒム芸術監督の
トークショーでは、インタビュアーがエジプトの政変でのネットの影響について
話題を振りましたが、監督はそれには反応せず、パレスチナの演劇人として、
演劇という手段でパレスチナの抵抗について訴えかけていくことを熱く語りました。

アルカサバ・シアターの公式サイト(アラビア語・英語) http://www.alkasaba.org/
ウィキペディア英語記事 http://en.wikipedia.org/wiki/Al-Kasaba_Theatre


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

Views of Japan アラビア語版 / アーバン・コネクションズ

日本の生活・社会・文化などについて写真やイラスト入りでビジュアルにやさしく解説した『Views of Japan』のアラビア語版!


掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板