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戦後日本の十大名著とは

1相良武美:2005/03/07(月) 23:35:36
藤原さんが、かって アメリカから日本の本を読む の中で
小室直樹、西尾幹二両氏の著作を戦後日本の十大名著と
されております。しかし、そのほかの本は示されておりません。
同書では、ヨーロッパの個人主義、危機の構造、日本衆合主義の魔力
があげられ、それ以上のコメントは出ておりません。
そこで思うのですが,数字にとらわれることもなく、
名著と思われるものを示してはいかがでしょうか?
(ただし、藤原さんの本は除く)
私は、個人的に上げるなら、色川大吉氏の 明治精神史
をあげたいと思います。明治時代初期の自由民権に対する
庶民の情熱を語った本として必要不可欠と感じています。

2藤原肇:2005/03/17(木) 03:58:23
今から十数年前のことになるが、『アルチュール・ランボウ』(中央公論)という本を読み、それまで単なる作詞家だと思っていた西條八十が、こんなにフランス語ができるだけでなく、学芸の本質に迫る理解力と博識を持つ人と知り、思わず呆然とした思いに包まれたことがある。これだけ実力を持つ人は大学など無関係で、野に生きる自由人として活躍できるが、日本では流行歌の作詞家として生きる道がないならば、日本は何と知的に貧しい国かと感じた次第だ。
その後になって西尾の書いた「ニーチェ」の本を読み返して、この先生はドイツ語の翻訳はしていても、ニイチェの本質が分っていないいわゆる学者で、世界レベルでは三流の文献解釈学者でしかないと分かった。そして、舶来好みの日本では大衆相手にニーチェを語っても、世界では雑音レベルの仕事を一生かけてやり、最後には行き詰ってニーチェを語らなくなったし、どんどん後輩に追い抜かれている状況が理解できた。
もし、この人の本を若い頃の私が誉めていたら、それは若気の至りということで恥ずかしく思う限りだが、著者が継続して進歩発展しない限り、読者にどんどん追い抜かれていくという恐ろしさを感じて、わが身を大いに反省しているという次第でもある。
ということでこれは他人事ではないと思い、心を引き締めています。

3相良武美:2005/03/17(木) 11:55:52
確かに、ヨーロッパの個人主義を呼んだ後、いくつかの書籍を購入したのですが、
何も感じるものがなく、そのままになっていて、しばらくしたら、突然訳のわからない
歴史教科書の会に出てきて、ついに行ってしまったのだと感じてしまいました。
藤原さんが引用するテーラーのドイツ人に関する記述そのままで、はまってしまったのね
という感じでした。
どこかにありましたが、第一作が、著者の精神の一番高いものであり、それを
越えられない人は、駄文を書くか、静かに隠遁するしかないのかもしれません。

さて、この題目については、数字にこだわるわけでなく、良い本を若い人にも(私が年寄りかは
別問題ですが)紹介して、次の世代にも残していきたいと感じたからです。

大学時代、図書館に行き、いろいろな本をあさりました。後ろの貸し出しカードを見て
殿くらい借り出されているか、等に思いをめぐらしtものです。しかし、今はPCでの
管理のためそれもままなりません。そのためにも多くの人の参加があればと思います。

4会沢久司:2005/03/17(木) 14:13:26
名著というには毛色が違いますが、たくましく生き抜いた人の
語録として、時々読み返している本です、趣味的なものですが、
まだ世間に出ていない若い人には特に参考になると思いますが。
1 ディック・ミネ 八方破れ言いたい放題(85年)
 軟派の代表のように思っていましたが、戦前戦中戦後ジャズ歌手で
 生き抜いた人だけに 大変な硬骨漢でバランスの利いた常識人でも
 あります。父上は文部省高級官僚で今の土佐高校の創立者でもあり
 ます。母上は日光東照宮宮司の娘で、お琴の名人とか。
 昔の性風俗についても貴重な証言を残しています。
2秋田實 私は漫才作者(75年)NHKの朝ドラマの主人公ともなった
 漫才作家の自伝的漫才史です。昭和世相史としても面白いですし、
 漫才作法、漫才的見方の見本として、一般人士にも参考になります。
3笠原和夫 映画脚本家 笠原和夫 昭和の劇(02年)
 やくざ、天皇、テロリズム、共産党、総会屋、被差別、吉田茂等々、
 規制知識を揺るがす証言に満ちています。226事件は昭和の壬申の乱、
 は卓見だと思います。
4藤田まこと 人生番狂わせ(99年)嫁さんのこしらえた30億の借金を
 5、6年で完済したお人です。離婚せず、自己破産せず、ご立派。
 事件屋、○資金、銀行、バブル期、崩壊以後の証言記録としても貴重です。

5ヒロイエ:2005/03/17(木) 23:07:05
そういえば、記憶の範疇ですが、笠原和夫さんいついては
掲示板のどこかで触れていたように記憶していますが、
詳しくは思い出せません。

6西條:2005/03/17(木) 23:42:26
ヒロイエさん、笠原和夫さんの「昭和の劇」については、
過去ログ倉庫内の『「アメリカの戦争力」の著者・打村鑛三 』
で有馬さんがご紹介くださいました。

7会沢久司:2005/03/18(金) 00:42:26
西條八十は早大仏文教授が本業で歌謡曲の詩作はアルバイトで
しょうけど、本業より有名になってしまったようです。
全集も確か中央公論社から出ています。
歌謡曲でない作詞集も角川文庫で出ていますね。
村田英雄さんが何冊か自伝的なものを出してますが、
それによると例の王将の作詞の西條八十も作曲の船村徹も、
村田英雄もみな将棋をまったく知らなかったとか。
村田さんの一連の本も私の中では何度も読み返している「名著」
のひとつです。

8山口乙彦:2005/03/18(金) 14:53:13
会沢さんがいいと思った本の紹介をしてから脱線が始まり、自分でいいと思う本のことを議論しているだけになってしまい、誰も日本の十大名著のことを論じないのは不思議です。
原点に戻って十大名著の話にしますと、私は将基面さんの「反暴君の思想史」はその中に入るとおもうのですが、皆さんはどう考えますか。

9会沢久司:2005/03/18(金) 20:18:31
私が脱線させたという言い方は甚だ「心外」ですね。
名著というのとは違うがと断わって、戦後史の証言ともなり、
世間にうとい若い人には特に参考になる、気軽に読める、
柔らかい本という意味で出してみたのですから。
それに、アンケート投票してベスト10を選ぶというなら
ともかく、そうではないのですから、自分にとっての戦後の
名著でいいのではないでしょうか。私はこれ、オレはこれ、
で、いろんなリストが出て参考にするのもしないのも読む方の
ご自由に任せれば。人の書いたものにけちをつけて、自分のは
そんなのではないぞ式はいただけないですね。
それと読書の世界は果てしなく広いもので、1人でカバー出来るほど
やわではありません、自分が読んだ中での云々しか出来るものでは
ないのです。
それとあなたは十大名著についてちっとも説いていません。
説かれぬまま、自分の推奨銘柄を出しておられる。
あなたの推奨される将棋面さんがその専門分野で史上
どれだけユニークなのか、卓越しているのか、
説明がないまま十大名著に入るといわれてもちんぷんかんぷん
ですよ。人に意見を求める前にご自分のを披瀝されてはいかが。


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