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製紙産業スレッド
1
:
荷主研究者
:2003/12/03(水) 00:45
業界の再編が進み、世界市場への進出と世界の上位を伺う日本の製紙産業。国内2強の王子製紙と日本ユニパックホールディングを筆頭に個性的な製紙メーカーも多い。また原料から製品まで鉄道貨物輸送との関連も深く興味深い産業である。
日本製紙連合会
http://www.jpa.gr.jp/
印刷関連リンク集(製紙メーカー、商社、インクメーカー等ある)
http://www.idek.jp/print/link.asp
85
:
荷主研究者
:2005/08/13(土) 03:53:24
>>81
【大王製紙:三島工場、世界最大級の臨海工場】2005年3月15日 日刊工業新聞 18面
効率化へ手綱緩めず 世界最大級の臨海工場 大王製紙 愛媛・三島 環境配慮、改善重ねる アジア市場の生産基地に
製紙業界では中国などとの国際競争が本格化している。安価な輸入紙に対抗するには国内メーカーならではの高付加価値製品やサービスの強化と並び、製造コストの最小化が欠かせない。生産拠点の体質強化を加速している国内各社。その担当者が口をそろえて「理想的な製紙工場」と語るのが大王製紙の三島工場(愛媛県四国中央市)だ。紙・板紙の生産量は年間193万トン(03年実績)と単一工場としては国内首位。世界でも最大級を誇り、大王紙の成長エンジンとしてフル稼働を続けている。(井上正広)
▽年産200万トン
標高1,000メートル超の四国山地が、そのまま瀬戸内海に沈むような地形の四国中央市。その市内のどこからでも目に飛び込んでくる白い大煙突が、三島工場のシンボル「エリエールタワー」だ。
工場の敷地面積は、東京ドーム34個分に相当する約160万平方メートル。年産能力200万トンに及ぶ各種パルプ設備と、新旧24台の抄紙機を擁する大王紙としては唯一の、しかし国内最強レベルの競争力を持つ紙・パルプ一貫工場として知られている。
強さの秘密は瀬戸内海に短冊状に突き出す形で造築された通称「新工場」の存在にある。東西2面の岸壁の間に原料ヤード、抄紙機、塗工機、製品倉庫が直線状に幾列も並び、工場内の横持ちロスが極めて少ない。
また、外からはうかがえないが「水深が深く、10万トン級の大型船が接岸できる」(田中徹三島工場長代理)ため、石炭、木材チップの搬入や製品出荷の面でも優れた効率性を発揮する。
同業他社からは「右から原燃料を入れると、左から紙になって出てくる」などと、やっかみ半分でうらやましがられているほどだ。
▽輸送は船舶中心
だが、三島工場の高い競争力は工場レイアウトに負うばかりではない。細かく積み重ねてきた環境対策や改善活動の成果も見逃せない。例えば同工場で使用するエネルギーの原料別構成比の変化。02年に65%を占めていた石炭は04年には61%に減少した。
一方で廃プラ固形燃料(RPF)の使用量は1.5%から7%に増加。昨年1月には通算4基目となるバイオマスボイラも稼動した。
製品輸送については船舶を中心にロールオン・ロールオフ(RORO)船や鉄道を活用しており、トラック輸送の比率は44%にまで縮小した。一方で、ボトルネックの解消などを通じて「関連会社を含め年間40万トン相当の増産ができた」(木原和憲常務)という。
▽輸入紙が増勢
現在、国内の紙市場は印刷用紙を中心に、輸入紙が再び増勢に転ずる気配をみせている。また、家庭紙はメーカー間の激しい価格競争の真っ只中にある。いずれも生産コストの優劣が勝敗を大きく左右するため、三島工場でも「各品種ともほぼフル生産」(田中工場長代理)で対抗中。「合理化の余地はまだある」(同)とも続け、効率化の手綱は緩めない方針。
06年には、同工場西隣の三島川之江港に国土交通省が国際コンテナ埠頭を整備する予定で、大王紙は「中国などへの紙輸出に活用できる」(木原常務)と期待を寄せる。同埠頭が完成すれば三島工場には国内にとどまらず、アジア市場をにらんだ生産拠点としての役割が加わりそうだ。
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