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地域綜合スレ

4991とはずがたり:2018/09/09(日) 09:43:09
>>4990
 北海道が開拓地だから特別広いわけではない。内地である秋田県でも同じくらい広い路地を私は歩いたことがある。そして、ホノルルの路地を歩けば、自動車さえも入れないくらい狭い路地だっていくらでもある。

 釧路市には片側4車線の8車線道路が一直線に何キロも続く区間があるという。これはその一部の映像で、この様子が延々とあるというのだから、壮観である。

 ハワイの場合、ワイキキの真ん中を貫くクヒオ通りは片側2車線の4車線。ビーチ沿いのカラカウア大通りと運河沿いのアラワイ大通りはそれぞれ対面通行の3車線道路なので、大して道幅が広いわけではない。ハッキリ言って東京の街中の幹線道路と同じ水準だ。

 郊外の幹線道路なども片側2〜3車線の4~6車線道路なので、日本国内の地方都市と水準的に大差はない。したがってロードサイド店舗などの規模も、相模原や厚木の国道バイパス沿いに近い。建物は大きいといえば大きいが、バカみたいに広い母屋に滑走路みたいな広大な青空駐車場が広がる感じはなく、徒歩や自転車での来客もある。それに比べれば釧路や苫小牧のホーマックやイオンがあるあたりの方がよほどアメリカ的なのである。

課題点は肥大化に即した公共インフラと行政の不在
 ただし日本の地方都市は最初から大きかったわけではない。
 大昔は、東京圏と同じくらいに狭い街のサイズだった。戦前の大合併、昭和の大合併、平成の大合併と合併を繰り返して大きくなった。
 特に戦後のマイカーの普及の影響が大きい。それに合わせて高速道路やバイパス道路が整備され、職住近接で徒歩圏の集落内に人生の殆どが完結していた構造から生活圏が広がった。

 アメリカの場合、最初から広くて当たり前であるし、戦前にはモータリゼーションを迎えていた。つまり巨大な地方都市が当たり前である前提で社会システムが成立していて、たとえばスクールバスで通学する学校のような仕組みが最初からあったりする。
 問題は日本の場合、首都圏が過密地帯で相変わらず狭い暮らしをしているので、土地と地方で世界が違くなっているのに、社会の仕組みが合わないのである。例えばアメリカでは路線バスが高速道路を走れるが日本では高速自動車国道は走行不可能(自動車専用道路なら走れる場合もある)だったりするので、地方都市の路線バスは距離は長く速度は遅く、客離れが進んでいる。しかも路線経路を簡単に変更できないので、バイパスができても旧道沿いを走ったりする。

 東京首都圏だけが日本じゃない。都市部の過密化して、電車移動や歩きばかりの生活をしている空間は、首都圏と関西くらい。広く見ても、北海道なら札幌くらいでしか成立しない。東京の人間が、東北地方などの地方都市の国道沿いとかに行けば「これは完全に別の国が出来上がっているなあ」と肌で感じることができるはずだ。にもかかわらず、生活実態はアメリカ並か、アメリカより広大な地方都市だってあるのに、路線バスやローカル鉄道などの公共交通は、公立学校は、医療機関は・・・あらゆるものが現代のファスト風土地帯の生活実態と乖離しているし、東京も東北も全く同じ法律が適応されている。歩行者なんていやしない高規格道路でも100キロ出せば捕まるのである。

 日本はアメリカのように地方分権がされていない。東京と東北は誰がどう見ても地続きなだけで外国同然であるにもかかわらず、州が独自の地域事情に合った法整備や州政による統治を行うことが、日本ではできない。東北の人たちの多くは、東京に出るということは東京の人が海外旅行に行くくらいにレアな経験なのに、なぜ同じ法律なのか。結果的に東北の人々は昔より便利になった近代化された生活と不便を強いられる中央集権的なシステムのゆがみの中で生きている現状がある。

 社会が根本から違うなら、日本を分割するべきだと考えるのは私だけじゃないはずだ。


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