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筋トレスレ

1■とはずがたり:2003/07/09(水) 15:22
腹周りが気になっている■とはとトレ好きの諸兄貴のスレ。

ariki兄貴
http://ariking-web.hp.infoseek.co.jp/vni/index.htm

198とはずがたり:2017/09/05(火) 12:26:01
脳を健康にするという「地中海食」は本当に効果があるか
http://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2015/11/post-4095.php
食習慣は認知力に長期的な影響を与えるが、野菜やフルーツ、シリアル等を多く採る話題の食事法は果たして
2015年11月10日(火)18時16分

「大人になると神経細胞は再生しない」――最近までそう信じられていた。脳の機能は年齢とともに低下するばかりだと。ところが近年、生きている脳の活動を「見る」ことができる技術が登場し、脳科学が飛躍的に発展。「脳は鍛えることができる」という発見が広まった。

 日本では2005年に「脳を鍛える大人のDSトレーニング」(脳トレ)がブームになり、アメリカでも2007年にPBS(公共放送)で「ザ・ブレインフィットネス・プログラム」というスペシャル番組が放送されるなどして、脳トレーニングの関連市場が立ち上がった。ちなみに「脳トレ」は、米欧や韓国などでも発売されている。

 その後、さまざまな報道や研究発表、商業的な主張が入り乱れ、混乱と誤解が広まったのも事実だ。それでも、「脳は鍛えることができる」あるいは「脳の活性化に好ましい習慣や行動がある」といった点については、一般に認められるようになったと言えるだろう。

 そうした「ブレインフィットネス」分野の最新の知見をまとめたのが、『脳を最適化する――ブレインフィットネス完全ガイド』(山田雅久訳、CCCメディアハウス)だ。神経科学における健康管理と教育手法を専門とするマーケットリサーチ会社、シャープブレインズの最高経営責任者であるアルバロ・フェルナンデスと、同社の最高科学顧問エルコノン・ゴールドバーグ、そして認知心理学博士のパスカル・マイケロンが著した。

「ブレインフィットネスとは、クロスワードパズルを何回か余計にやることでも、朝食でシリアルと一緒にブルーベリーをたくさん食べることでも、少し長い距離を歩くことでもない」と、本書では述べられている。運動から食事、瞑想、レジャー、人間関係、ストレス、脳トレまで、あらゆる側面から脳を「最適化する」具体的アドバイスを盛り込んだという本書から、「Chapter 4 私たちはほぼ食べたものでできている」を抜粋し、3回に分けて掲載する。

『脳を最適化する
 ――ブレインフィットネス完全ガイド』
 アルバロ・フェルナンデス、エルコノン・ゴールドバーグ、
 パスカル・マイケロン 著
 山田雅久 訳
 CCCメディアハウス

◇ ◇ ◇

 身体的な健康は、身体エクササイズと栄養素によって大きく左右される。前章では、身体エクササイズが、脳を健康にするためにも大切な要素であることを確かめてきた。

 それでは、栄養素はどうか? 脳がどう働き、どう成長するかに栄養素は影響しているのだろうか? もし影響するなら、どんな食物や栄養素が脳の健康によいのだろうか?

思考するための食物
 ここでなぞなぞをひとつ。もし、青い染料を私たちや動物の血管に注射したら、なにが起きるだろうか? ご想像のとおり、全身の組織が青くなっていく。しかし例外があって、脳と脊髄は青くならない。それは、血液のなかを流れるある種の物質――バクテリアなど――が脳に侵入するのを防ぐ血液脳関門があるからだ。半透性の血液脳関門は毛細血管に沿って存在し、毛細血管の周囲にタイトな防御壁を作っている。脳内が一定の環境を保てるように働き、一方で、重要な分子が脳内に拡散するのを許している。

 血液脳関門を通過することが許されるふたつの重要な分子が、酸素とグルコースだ。脳は全体重の2%しか重量がない。しかし、要求するエネルギー量がとてつもなく大きい器官であり、心臓が拍出する血液の15%を受け取っている。それは、全身で消費している酸素の20%、同じく、全身で消費しているグルコースの25 %を使っていることを意味している。別のアングルから説明すると、動脈血からおよそ50%の酸素と10%のグルコースを抜き取っている。その小さなサイズから考えると信じられないほどの量だ。

 糖類のひとつであるグルコースが脳の燃料の源泉になる。脳細胞にはグルコースを貯蔵する力がないので、血液が運んでくるグルコースを頼みとしている。血液中のグルコースは、そのほとんどが炭水化物由来だ。炭水化物はでんぷんと糖でできていて、私たちはそれを、穀物、フルーツ、野菜、乳製品の形で摂り入れている。

199とはずがたり:2017/09/05(火) 12:26:26
>>198
 複合糖質(自然食品に含まれていることが多い)はゆっくりと分解されながら、脳に供給される。それに比べて、単純糖質(ほとんどの加工食品や甘い食品に含まれている)はすばやく分解され、血液の流れのなかに急激に放出される。

 甘い食品が血糖値を急上昇させ、すばやく脳を活性化させる理由はここにある。しかし、その効果は長続きしない。それは、血液中から過剰なグルコースを抜き取ってのちの使用に備えて貯蔵するよう、インスリンホルモンが細胞に向かってシグナルを出すからだ。ところが、ほかの細胞と違ってニューロン(神経細胞)にはグルコースを貯蔵する力がなく、脳内にある燃料(グルコース)が枯渇すると外から補充するしかない。

 私たちの脳は機能するためにグルコースを必要とする。そのグルコースを手に入れるための方法はいくつかあるが、加工食品や砂糖が多く含まれた食品より、自然由来の食品のほうが長く安定的に使える燃料の源泉になる。このように、どんな食品からグルコースを摂るかが脳の働きに重要な影響を与えている。また、これから述べていくが、ブレインフィットネスというパズルを完成させるための重要なピースとなる栄養素は、グルコースのほかにもいくつかある。

 同時に、「脳は私たちが食べたものでできている」といってしまうと少し誇張が過ぎる。なぜなら血液脳関門が脳内に通す栄養素を選別しているからだ。そのため、食べたものが残らず脳に届くわけではない。さらに、この本を通じて見ていくことになるが、脳に影響を及ぼす要因はほかにも多い。栄養素はパズルの一片に過ぎないのだ。

栄養素が脳に及ぼす影響
 食べたものは比較的すぐに認知機能に影響を与えるのだろうか? 答えはイエスと言ってよいだろう。摂取した食品が血糖値を上げ、記憶力やそのほかの認知機能を良くすることを示すいくつかの研究があるからだ。たとえば、高齢の健康的な被験者に12時間の断食をさせ、ふたつの群に分け、ひとつの群には50グラムのグルコース、もうひとつの群には50グラムのサッカリン(プラセボ)を摂ってもらった研究がある。プラセボ群と比べ、グルコースを摂取した群は、注意制御を含む認知課題において処理速度が改善する結果を残している。

 ふだん好んでいる食習慣は、認知力に長期にわたる影響を与える。

 脳を健康にする食事法として、このところ、地中海食が頻繁にニュースになる。地中海食は、一般的に、野菜、フルーツ、シリアル、不飽和脂肪酸(ほとんどがオリーブオイルの形で摂取される)をたくさん、乳製品、肉、飽和脂肪酸は少なく、魚は適度に食べ、適量のアルコールを定期的に摂るものだ。この地中海食が、身体的な健康だけでなく脳の健康にも影響を及ぼす。アルツハイマー病になるリスクを減らし、認知力の低下を遅らせることがいくつかの研究によってわかっているからだ。このことは、最近の国立衛生研究所のメタ分析でも確認されている。

 地中海食が軽度認知障害の人たちにも有効かどうかを、コロンビア大学のニコラオス・スカルメア、ヤコブ・スターンらがテストしている。軽度認知障害は、認知力が健常なまま年を取った人たちと、アルツハイマー病やほかのタイプの認知症になってしまった人たちの間の過渡的段階に位置している。ちなみに、軽度認知障害を患っている人のうち、ある人は認知症になるが、最終的にそうならない人もいる。

 健常な認知力を持つ人1393人(この研究中に275人が軽度認知障害になった)、軽度認知障害の人482人(この研究中に106人がアルツハイマー病になった)が参加し、研究はおよそ5年間続いた。その結果、健常な認知力を持つ人が地中海食に忠実に従うと、軽度認知障害になるリスクが低下し、軽度認知障害の人が地中海食に忠実に従った場合も、軽度認知障害からアルツハイマー病へと悪化するリスクが低下することがわかった。

 なぜこのようなことが起こるのか? 地中海食は、コレステロール値、血糖値、血管の状態を総合的に改善し、抗酸化物質が多い食材を使うので炎症を減らす。そのため、軽度認知障害や認知症に進展するリスクを低下させるメカニズムがあると考えられている。

 健康的な脳を維持するために、地中海近辺に引っ越したほうがよいのだろうか? その必要はない。世界中どこにいても地中海食を実践することはできるし、地中海食をマンハッタン北部のコミュニティといった、あきらかに地中海から離れた地域で実践した場合でも効果があることが確認されているからである。

200とはずがたり:2017/09/05(火) 12:26:54

記憶力や認知力をアップさせるサプリメントは存在するか
http://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2015/11/post-4099.php
脳機能を良好に保つのに必要な栄養素はいくつかあるが、それらを補うというサプリメントの効果は研究でまだ実証されていない
2015年11月11日(水)16時12分

オメガ3脂肪酸と抗酸化物質
 脳の活動にグルコースが重要であることはすでに述べたが、脳機能を良好な状態に保つのに必要な分子はほかにもある。

 脳は脂質でできている器官だ。たとえば、ニューロンの細胞膜の柔軟性は、細胞膜に含まれる脂質によって保たれている。脂肪酸のなかで、とくに脳の健康に関係するのはオメガ3とオメガ6だ。両者は、化学的な構造においても、栄養的な役割においても異なっている。そして、ドコサヘキサエン酸(Docosahexaenoic acid, DHA)は、脳内の細胞膜にもっとも含まれているオメガ3脂肪酸である。

 私たちの脳は、脂肪酸の供給を食事で摂る脂肪に頼っている。健康的な食事には、概して、オメガ3とオメガ6のふたつの脂肪酸がバランスよく含まれている。そして、オメガ3脂肪酸を十分に摂取していると、認知力が低下するリスクが減ることを最近の研究が示している。不幸なことに、アメリカとヨーロッパに住むほとんどの人の食事はオメガ6過剰であり、オメガ3が不足気味だ。ちなみにオメガ3脂肪酸は、冷水魚(サバ、ニシン、サケ、マグロなど)、キウイ、ナッツ(亜麻の種子、くるみ)などに多く、オメガ6脂肪酸は、種子やナッツのほか、ひまわり、コーン、大豆、ごまなどから抽出された油に多く含まれている。

 脳によい栄養素には、抗酸化物質として知られる分子のグループもある。抗酸化物質は、何種類かのビタミンにも含まれている。

 脳は、フリーラジカルと呼ばれる帯電した分子が引き起こす酸化ダメージの影響をきわめて受けやすい。フリーラジカルは、脳細胞そのものを傷つけるだけでなく、細胞内のDNAにもダメージを与える。抗酸化物質にはフリーラジカルの消去を助ける働きがあり、フリーラジカルによる脳へのダメージを防ぐことができる。

201とはずがたり:2017/09/05(火) 12:27:06
>>200
 抗酸化物質には、ほうれんそうやブロッコリー、芋などに含まれるα リポ酸、植物油やナッツ、緑の葉野菜に含まれるビタミンE、柑橘類や野菜に含まれるビタミンCなどがある。ベリー類は強い抗酸化力で知られているが、多種類ある成分のなかのなにが認知力に影響しているかはあきらかになっていない。

 脳機能への肯定的な影響を期待できることから、どんな食品が抗酸化力に優れているかが広く知られるようになっている。野菜のうちでも、とくに緑の葉野菜をたくさん、フルーツはそれより少なめに摂ることが認知力の低下率を抑え、認知症になるリスクを低下させることがわかっている。

 しかし、2010年の研究によって、サプリメントのかたちで抗酸化物質を摂っても認知力には影響を与えないこともあきらかになっている。

サプリメントは良い? 悪い? 効果はない?
 脳に良いといわれるサプリメントを買おうと考える日が、あなたにも来るかもしれない。確かに、すべての重要な栄養素を食事から摂るのはむずかしい。サプリメントは、ある個別の栄養素が不足し、その欠乏が認められるときに価値を持つものだが、脳のカテゴリーでもっとも購入されるのは、記憶力や〝ブレインパワー?をアップさせると主張する類いのハーブやビタミンのサプリメントだ。

 しかし、現在までに、プラセボ効果以上に認知機能を向上させたり、認知力低下を緩和したり、アルツハイマー病の発症を延期させたりするサプリメントは現れていない。国立衛生研究所が2010年に報告したメタ分析のなかにイチョウ葉エキスに関するものがある。そして、イチョウ葉エキスにはアルツハイマー病になるリスクを低下させる働きがないことが厳密な研究結果によって示されている。実際、最近の研究結果のほとんどが、入手が容易で、記憶力を向上させることで知られたこのサプリメントの効果を否定する内容になっている。

 たとえば、認知力が健常である75歳以上の2587人を対象にした無作為化比較対照研究がある。120ミリグラムのイチョウ葉エキスを日に2回飲んでもらったものだが、認知症の発生率を低下させる効果を確認することはできなかった。別の研究で、認知的に健常な人と軽度認知障害を持つ人にイチョウ葉エキス120ミリグラムを日に2回飲んでもらったものがある。その後の認知症の出現頻度を調べたが、出現率が低下しないことが立証されている。ほかの臨床試験では、3069人の被験者に120ミリグラムのイチョウ葉エキスを日に2回、平均6年間にわたって飲んでもらっている。ここでも、認知的に健常であっても、軽度認知障害を持っていても、高齢者(72〜96歳)の認知力低下を食い止める効果は少ないという結果になった。

 同様に、ビタミンB12、E、C、ベータカロテンをサプリメントのかたちで摂ってもアルツハイマー病になるリスクや認知力が低下するリスクを小さくする効果がないことを、相当数の研究結果が示している。葉酸サプリメントだけにアルツハイマー病のリスクを低下させる可能性が見られるが、認知力そのものの低下を軽減する効果は確認されていない。

 ハーブのサプリメントに注意したいほかの理由として、別の処方薬や市販薬の効力を無効にする副作用が見られる点もある。たとえば、国立衛生研究所のスティーブン・ピスチテッリらは、サプリメントとして売られているセント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)とHIV感染の治療に使われるプロテアーゼ抑制剤「インジナビル」の間に著しい薬物相互作用があることをあきらかにしている。セント・ジョーンズ・ワートは、がんの化学療法に使う薬や産児制限薬との間でも好ましくない相互作用を起こす可能性がある。

202とはずがたり:2017/09/05(火) 12:29:18
>>198-203

コーヒー、アルコール、喫煙、肥満......脳によくないのはどれ?
http://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2015/11/post-4106.php
多くの研究が積み重ねられ、嗜好品や生活習慣病が脳の健康に与える影響についてもかなりわかってきた
2015年11月12日(木)16時45分

飲み物は脳にどう影響するか?――コーヒーとアルコール
 脳の健康について関心が高まるにつれ、2種類の飲料が繰り返し研究されるようになっている。コーヒーとアルコールである。

 カフェインはキサンチンと呼ばれる化学基に属していて、ニューロンの働きを短期間スピードアップさせる働きがある。このニューロンの活性化がアドレナリンホルモンの分泌につながり、私たちの身体にいくつかの影響を及ぼす。心拍数が増え、血圧が上がり、気管が開き、脳のエネルギーになるグルコースが追加的に血中に放出されるのだ。そのため、適度な量(日に数杯)のカフェインを摂取することは注意力をよくすることにつながる。

 コーヒーを定期的に飲むことは、持続的で生涯にわたる利益になるのか、害になるのか? その答えには、良いニュースと悪いニュースが混在している。良いニュースは、長期研究による結果のほとんどが、否定的な内容よりも肯定的な内容を示していることだ。明白な害も起こっていない。悪いニュースは、一般的な脳機能に実際に有効かどうかの研究結果が、短期的効果においても、加齢に伴う認知力低下や認知症になるのを遅らせる長期的効果においても、一定ではないことだ。

 脳に作用する別の分子はアルコールである。アルコールの過剰摂取が脳にダメージを与えることはよく知られている。ほどほどの摂取による影響はやや不透明だ。最近の国立衛生研究所のメタ分析は、軽くたしなむ、あるいは、ほどほどの飲酒であれば、おそらく認知力低下のリスクを減らすだろうと報告している。しかし、結果はやはり一貫したものではない。研究方法にも相違が見られる。たとえば、「軽くたしなむ」「ほどほどに飲酒する」の定義が、最低で週1?2杯、最高で週に13〜28杯であり、研究によってひどくばらついている。この不一致に関する明解な説明もなされていない。

 アルコール摂取によるアルツハイマー病への影響はもう少しはっきりしている。国立衛生研究所の同じメタ分析は、飲まない人と比べて、軽くたしなむ、あるいは、ほどほどに楽しむ程度の飲酒であれば、男女ともアルツハイマー病になるリスクが低くなると結論づけている。ただ、ほとんどの研究が、晩年におけるアルコール摂取を扱っているので、晩年になってからのアルコール摂取が認知症のリスクに影響したのか、大人になって以降の継続的な飲酒が影響したのかはわかっていない。

 アルコールが脳に与える長期的な影響という点で納得できる説がひとつある。それは、心臓血管病になる率をアルコールが低くするとするものだ。HDLコレステロールを上昇させ、血栓を形成する要因を減らす作用がアルコールにあるからだ。そのため、ほどほどの飲酒であれば、脳の血管システムを保護するだけでなく、脳卒中を防ぐ効果があり、その結果、よりよい認知力を保ち、認知症になるリスクを減らすことへとつながっていく。

 補足になるが、晩年にアルコールをほどほどの量たしなむ人は身体全体が概して健康なので、なぜ、アルコールが認知症への進展リスクを低くするかをうまく説明できない場合がある。

問題を起こすふたつの要因――糖尿病と喫煙
 ラリー・マクリーリーが指摘しているが、認知症の初期兆候のひとつに、脳が効果的にグルコースを使えなくなることがある。一部の研究者が、その事実に気づいている。糖尿病という病気の核心はグルコースをうまく使えなくなることだが、脳内でそれが起こっていることから、アルツハイマー病を3型糖尿病と呼ぶ脳神経学者もいる。

 最近行なわれた国立衛生研究所による広範囲にわたるメタ分析が、糖尿病によって、認知力が低下するリスクや、アルツハイマー病になるリスクを高くすることを立証している。糖尿病になることが、認知的な機能不全につながる大きなリスク要因になるのだ。これは、体内の微小血管がダメージを受ける細小血管障害が、血糖値をコントロールできない糖尿病の人たちの特徴だからかもしれない〔そのため、グルコースや酸素がニューロンに運搬されなくなる〕。ほかの可能性として考えられるのが高血糖症だ。高血糖症は脳内の血流を変化させ、同じように認知力を障害する。

203とはずがたり:2017/09/05(火) 12:29:34
>>202-203

 糖尿病が認知力に影響を与えるという情報が大切なのは、糖尿病患者になんらかの方法で認知力への影響を相殺しようとするモチベーションを生じさせるからだ。それは、たとえば、よりよいライフスタイルを選択する、あるいは、認知力を向上させたり、認知力の低下や認知症になるリスクを低減させたりする介入を考えさせるきっかけになるだろう。

 喫煙はどうだろうか? 今現在、喫煙している人はアルツハイマー病になる高いリスクを抱えているといってよいだろう。そして、タバコを一本も吸わない人と比べると、認知力低下が激しくなることがわかっている。

 今この時点からの禁煙が助けになるのは、一度も喫煙したことがない人と比べると認知力は年々低下するが、禁煙せずに喫煙を続ける人に比べれば、アルツハイマー病になるリスクが高くならないからだ。この結果は、たぶんタバコの葉に起因するものであり、ニコチンが脳に及ぼす影響とは話が違ってくる。決定的な研究結果に欠けるものの、ニコチンが認知機能(注意力、処理速度、記憶力)を強化することを示すいくつかの調査があるからだ。

肥満と認知力
 体重と認知力との関連性は本質的なところであきらかになっていない。これを探った研究は数が少なく、結論に至っていないからだ。肥満とアルツハイマー病になるリスクとの関連性についても相反する結果が報告されている。あるものはリスクが増加するとし、あるものはリスクが減少するとしているのだ。たぶん、体重が認知力に与える影響は小さいのだろう。この相反する結果を生む別の要因として、被験者が太り過ぎになったときの年齢も問題になるだろう。

 体重という指標では、認知症になるリスクを矛盾なく予測することはできないことを示す研究もある。高いBMI(肥満度指数)が、若い頃は認知症になるリスクを増加させるが、晩年になると減少させるからだ。この結果に関しては、晩年における体重減少は、(リスク要因ではなく)認知症の初期症状ではないかとする指摘がある。

 最近行なわれた38に及ぶ研究の再調査も、中年期の肥満と晩年の認知症には関連性がないとする。同じ研究は一方で、肥満と認知力そのものとの間には関連性があるとする。肥満している人は、いわゆる実行機能、つまり、計画力や推理力、問題解決能力などが低い傾向にあるからだ。実行機能の低下は食習慣を乱して体重増加につながりやすい。また、体重が増加すると、生物学的なメカニズム(炎症、脂肪の増加、インスリン抵抗性)を通して次々と脳に悪影響を与えるだろう。しかし、肥満したから認知力が低下するのか、認知力が低下したから肥満するのか、その因果関係はわかっていない。

 好ましい行動指針は、どちらか一方を選ぶのではなく、肥満と認知力の両方に注意を払うことである。これは、この本の主要テーマにつながっていく。万能薬を使った解決を期待するより、認知力に影響を及ぼす主な要因に効率よく取り組むほうが、意味があるからだ。

まとめ
●脳は全体重のうちの2%しか占めていないが、全体の25%のグルコースを消費している。エネルギー要求量がとてつもなく大きい器官であり、認知機能の良し悪しに私たちが食べたものが影響することを示す理由のひとつになっている。

●栄養素が脳に与える影響は、短期間(エネルギーが急増し、その結果、よく脳が働くようになる)だが、長期間に及ぶ場合もある。たとえば、地中海食(野菜、フルーツ、シリアルをたくさん、魚は適度に食べ、アルコールも適度に飲む、乳製品と肉類は少なくする)に忠実に従っていると、認知力が低下するリスクと認知症になるリスクを減らす。

●健康的な人が、安全かつ効果的に認知力を向上させるサプリメントは確認されていない。ふだんの食のあり方がなによりも大切だ。


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