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【破ァッ!!】寺生まれのTさんスレ

1名無しさん:2015/03/02(月) 17:10:29 ID:/sxxuDok
寺生まれのTさんのスレッドです。
ちかとものコメ欄に書き込んでいただくのも嬉しいのですが、1レス800字縛りとかもありますし、可読性がよろしくないので、こちらも使ってみてください!

639寺生まれの名無しさん:2016/03/27(日) 14:20:15 ID:QKhwp8RA
ネタ被ってたらごめん。

640寺生まれの名無しさん:2016/03/27(日) 16:08:40 ID:RpGC75t6
展開は被っていないからおK

641寺生まれの名無しさん:2016/03/27(日) 23:59:12 ID:GDCplQO2
これは小さい頃、秋田にある祖母の実家に帰省した時の事である。


年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた僕は、早速大はしゃぎで兄と外に遊びに行った。
都会とは違い、空気が断然うまい。
僕は、爽やかな風を浴びながら、兄と田んぼの周りを駆け回った。そして、日が登りきり、真昼に差し掛かった頃、ピタリと風か止んだ。




と思ったら、気持ち悪いぐらいの生緩い風が吹いてきた。
僕は、『ただでさえ暑いのに、何でこんな暖かい風が吹いてくるんだよ!』と、さっきの爽快感を奪われた事で少し機嫌悪そうに言い放った。



すると、兄は、さっきから別な方向を見ている。その方向には案山子(かかし)がある。『あの案山子がどうしたの?』と兄に聞くと、

兄は『いや、その向こうだ』と 言って、ますます目を凝らして見ている。
僕も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。

すると、確かに見える。
何だ…あれは。
遠くからだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。
しかも周りには田んぼがあるだけ。近くに人がいるわけでもない。僕は一瞬奇妙に感じたが、ひとまずこう解釈した。
『あれ、新種の案山子じゃない?きっと!今まで動く案山子なんか無かったから、農家の人か誰かが考えたんだ!多分さっきから吹いてる風で動いてるんだよ!』

兄は、僕のズバリ的確な解釈に納得した表情だったが、その表情は一瞬で消えた
風がピタリと止んだのだ。
しかし例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている。

兄は『おい…まだ動いてるぞ…あれは一体何なんだ?』
と驚いた口調で言い、気になってしょうがなかったので、兄は家に戻り、双眼鏡を持って再び現場にきた。

兄は、少々ワクワクした様子で、『最初俺が見てみるから、お前は少し待ってろよー!』と言い、はりきって双眼鏡を覗いた。

すると、急に兄の顔に変化が生じた。
みるみる真っ青になっていき、冷や汗をだくだく流して、ついには持ってる双眼鏡を落とした。
僕は、兄の変貌ぶりを恐れながらも、兄に聞いてみた。
『何だったの?』

兄はゆっくり答えた。
『わカらナいホうガいイ……』
すでに兄の声では無かった。

兄はそのままヒタヒタと家に戻っていった。


僕は、すぐさま兄を真っ青にしたあの白い物体を見てやろうと、落ちていた双眼鏡を取ろうとしたが、兄の言葉を聞いたせいか、見る勇気が無い。しかし気になる。
遠くから見たら、ただ白い物体が奇妙にくねくねと動いているだけだ。
少し奇妙だが、それ以上の恐怖感は起こらない。
しかし、兄は…。

よし、見るしかない。どんな物が兄に恐怖を与えたのか、自分の目で確かめてやる!
僕は、落ちてる双眼鏡を取って覗こうとした。


『そこまでだ』

僕の背後から、聞き覚えの無い男の声。
振り返ると、そこには袈裟を着た若い僧侶が立っていた。

『ありゃあ、見ちゃいけねえもんだ。双眼鏡を置きな』

そう言って、僧侶らしき若い男は呪文のような言葉を唱え出す。
僕はやや困惑したが、この男に従い双眼鏡を地面に置いた。

『破ァァーッ!』

詠唱を終えた男が両手を突き出して叫ぶ。
するとその両手から巨大な青白い光弾が放たれ、くねくねと動く白い物体を消し飛ばしてしまった!

『これで安心だ。お前の兄貴も、きっと元に戻ってるだろう』
そう言って、男は去っていった。家に戻ると、兄はすっかり元に戻っていた。
食事時に話をしてみたところ、あの男は近所の寺の跡取り息子で、名をTと言うらしい。
寺生まれって凄い。何だかよく解らないけれど、僕は感動を覚えざるを得なかった。

642姦姦蛇螺1:2016/03/28(月) 09:32:16 ID:cisMJZoQ
小中学の頃は田舎もんで世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと三人で毎日バカやって荒れた生活してたんだわ。

オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。あくまで厳しい態度でだけど、何だかんだ言ってBのためにいろいろと動いてくれてた。

そのB母子が中三のある時、かなりキツい喧嘩になった。内容は言わなかったが、精神的にお母さんを痛め付けたらしい。

お母さんをズタボロに傷つけてたら、親父が帰ってきた。
一目で状況を察した親父はBを無視して黙ったまんまお母さんに近づいていった。
服とか髪とかボロボロなうえに、死んだ魚みたいな目で床を茫然と見つめてるお母さんを見て、親父はBに話した。

B父「お前、ここまで人を踏み躙れるような人間になっちまったんだな。母さんがどれだけお前を想ってるか、なんでわからないんだ。」
親父はBを見ず、お母さんを抱き締めながら話してたそうだ。
B「うるせえよ。てめえは殺してやろうか?あ?」
Bは全く話を聞く気がなかった。

だが親父は何ら反応する様子もなく、淡々と話を続けたらしい。
B父「お前、自分には怖いものなんか何もないと、そう思ってるのか。」

B「ねえな。あるなら見せてもらいてえもんだぜ。」
親父は少し黙った後、話した。

B父「お前はオレの息子だ。母さんがお前をどれだけ心配してるかもよくわかってる。
だがな、お前が母さんに対してこうやって踏み躙る事しか出来ないなら、オレにも考えがある。
これは父としてでなく、一人の人間、他人として話す。先にはっきり言っておくがオレがこれを話すのは、お前が死んでも構わんと覚悟した証拠だ。それでいいなら聞け。」

その言葉に何か凄まじい気迫みたいなものを感じたらしいが、いいから話してみろ!と煽った。

B父「森の中で立入禁止になってる場所知ってるよな。あそこに入って奥へ進んでみろ。後は行けばわかる。
そこで今みたいに暴れてみろよ。出来るもんならな。」

643姦姦蛇螺2:2016/03/28(月) 09:32:44 ID:cisMJZoQ
親父が言う森ってのは、オレ達が住んでるとこに小規模の山があって、そのふもとにある場所。樹海みたいなもんかな。山自体は普通に入れるし、森全体も普通なんだが、中に入ってくと途中で立入禁止になってる区域がある。
言ってみれば四角の中に小さい円を書いてその円の中は入るな、ってのと同じできわめて部分的。

二メートル近い高さの柵で囲まれ、柵には太い綱と有刺鉄線、柵全体にはが連なった白い紙がからまってて(独自の紙垂みたいな)、大小いろんな鈴が無数についてる。変に部分的なせいで柵自体の並びも歪だし、とにかく尋常じゃないの一言に尽きる。

あと、特定の日に巫女さんが入り口に数人集まってるのを見かけるんだが、その日は付近一帯が立入禁止になるため何してんのかは謎だった。
いろんな噂が飛び交ってたが、カルト教団の洗脳施設がある…ってのが一番広まってた噂。
そもそもその地点まで行くのが面倒だから、その奥まで行ったって話はほとんどなかったな。

親父はBの返事を待たずにお母さんを連れて2階に上がってった。Bはそのまま家を出て、待ち合わせてたオレとAと合流。そこでオレ達も話を聞いた。
A「父親がそこまで言うなんて相当だな。」

オレ「噂じゃカルト教団のアジトだっけ。捕まって洗脳されちまえって事かね。怖いっちゃ怖いが…どうすんだ?行くのか?」

B「行くに決まってんだろ。どうせ親父のハッタリだ。」

面白半分でオレとAもついていき、三人でそこへ向かう事になった。あれこれ道具を用意して、時間は夜中の一時過ぎぐらいだったかな。


意気揚揚と現場に到着し、持ってきた懐中電灯で前を照らしながら森へ入っていった。
軽装でも進んで行けるような道だし、オレ達はいつも地下足袋だったんで歩きやすかったが、問題の地点へは四十分近くは歩かないといけない。

ところが、入って五分もしないうちにおかしな事になった。
オレ達が入って歩きだしたのとほぼ同じタイミングで、何か音が遠くから聞こえ始めた。
夜の静けさがやたらとその音を強調させる。最初に気付いたのはBだった。

B「おい、何か聞こえねぇか?」

Bの言葉で耳をすませてみると、確かに聞こえた。落ち葉を引きずるカサカサ…という音と、枝がパキッ…パキッ…と折れる音。それが遠くの方から微かに聞こえてきている。

644姦姦蛇螺3:2016/03/28(月) 09:33:34 ID:cisMJZoQ
遠くから微かに…というせいもあって、さほど恐怖は感じなかった。
人って考える前に動物ぐらいいるだろ、そんな思いもあり構わず進んでいった。
動物だと考えてから気にしなくなったが、そのまま二十分ぐらい進んできたところでまたBが何か気付き、オレとAの足を止めた。

B「A、お前だけちょっと歩いてみてくれ。」

A「?…何でだよ。」

B「いいから早く」

Aが不思議そうに一人で前へ歩いていき、またこっちへ戻ってくる。それを見て、Bは考え込むような表情になった。

A「おい、何なんだよ?」
オレ「説明しろ!」
オレ達がそう言うと
Bは「静かにしてよ?く聞いててみ」と、Aにさせたように一人で前へ歩いていき、またこっちに戻ってきた。
二、三度繰り返してようやくオレ達も気付いた。

遠くから微かに聞こえてきている音は、オレ達の動きに合わせていた。オレ達が歩きだせばその音も歩きだし、オレ達が立ち止まると音も止まる。まるでこっちの様子がわかっているようだった。

何かひんやりした空気を感じずにはいられなかった。
周囲にオレ達が持つ以外の光はない。月は出てるが、木々に遮られほとんど意味はなかった。
懐中電灯つけてんだから、こっちの位置がわかるのは不思議じゃない…だが一緒に歩いてるオレ達でさえ、互いの姿を確認するのに目を凝らさなきゃいけない暗さだ。

そんな暗闇で光もなしに何してる?
なぜオレ達と同じように動いてんだ?

B「ふざけんなよ。誰かオレ達を尾けてやがんのか?」
A「近づかれてる気配はないよな。向こうはさっきからずっと同じぐらいの位置だし。」

Aが言うように森に入ってからここまでの二十分ほど、オレ達とその音との距離は一向に変わってなかった。
近づいてくるわけでも遠ざかるわけでもない。終始、同じ距離を保ったままだった。

オレ「監視されてんのかな?」

645姦姦蛇螺4:2016/03/28(月) 09:34:03 ID:cisMJZoQ
A「そんな感じだよな…カルト教団とかなら何か変な装置とか持ってそうだしよ。」

音から察すると、複数ではなく一人がずっとオレ達にくっついてるような感じだった。
しばらく足を止めて考え、下手に正体を探ろうとするのは危険と判断し、一応あたりを警戒しつつそのまま先へ進む事にした。


それからずっと音に付きまとわれながら進んでたが、やっと柵が見えてくると、音なんかどうでもよくなった。
音以上にその柵の様子の方が意味不明だったからだ。

三人とも見るのは初めてだったんだが、想像以上のものだった。
同時にそれまでなかったある考えが頭に過ってしまった。
普段は霊などバカにしてるオレ達から見ても、その先にあるのが現実的なものでない事を示唆しているとしか思えない。それも半端じゃなくやばいものが。
まさか、そういう意味でいわくつきの場所なのか…?森へ入ってから初めて、今オレ達はやばい場所にいるんじゃないかと思い始めた。

A「おい、これぶち破って奥行けってのか?誰が見ても普通じゃねえだろこれ!」

B「うるせえな、こんなんでビビってんじゃねえよ!」

柵の異常な様子に怯んでいたオレとAを怒鳴り、Bは持ってきた道具あれこれで柵をぶち壊し始めた。
破壊音よりも、鳴り響く無数の鈴の音が凄かった。

しかしここまでとは想像してなかったため、持参した道具じゃ貧弱すぎた。
というか、不自然なほどに頑丈だったんだ。特殊な素材でも使ってんのかってぐらい、びくともしなかった。
結局よじのぼるしかなかったんだが、綱のおかげで上るのはわりと簡単だった。
だが柵を越えた途端、激しい違和感を覚えた。
閉塞感と言うのかな、檻に閉じ込められたような息苦しさを感じた。
AとBも同じだったみたいで踏み出すのを躊躇したんだが、柵を越えてしまったからにはもう行くしかなかった。

先へ進むべく歩きだしてすぐ、三人とも気付いた。
ずっと付きまとってた音が、柵を越えてからバッタリ聞こえなくなった事に。
正直そんなんもうどうでもいいとさえ思えるほど嫌な空気だったが、Aが放った言葉でさらに嫌な空気が増した。

646姦姦蛇螺5:2016/03/28(月) 09:34:38 ID:cisMJZoQ
A「もしかしてさぁ、そいつ…ずっとここにいたんじゃねえか?この柵、こっから見える分だけでも出入口みたいなのはないしさ、それで近付けなかったんじゃ…」

B「んなわけねえだろ。オレ達が音の動きに気付いた場所ですらこっからじゃもう見えねえんだぞ?それなのに入った時点からオレ達の様子がわかるわけねえだろ。」
普通に考えればBの言葉が正しかった。禁止区域と森の入り口はかなり離れてる。
時間にして四十分ほどと書いたが、オレ達だってちんたら歩いてたわけじゃないし、距離にしたらそれなりの数字にはなる。
だが、現実のものじゃないかも…という考えが過ってしまった事で、Aの言葉を頭では否定できなかった。
柵を見てから絶対やばいと感じ始めていたオレとAを尻目に、Bだけが俄然強気だった。
B「霊だか何だか知らねえけどよ、お前の言うとおりだとしたら、そいつはこの柵から出られねえって事だろ?そんなやつ大したことねえよ。」

そう言って奧へ進んでいった。

柵を越えてから二、三十分歩き、うっすらと反対側の柵が見え始めたところで、不思議なものを見つけた。


特定の六本の木に注連縄が張られ、その六本の木を六本の縄で括り、六角形の空間がつくられていた。柵にかかってるのとは別の、正式なものっぽい紙垂もかけられてた。
そして、その中央に賽銭箱みたいなのがポツンと置いてあった。

目にした瞬間は、三人とも言葉が出なかった。特にオレとAは、マジでやばい事になってきたと焦ってさえいた。
バカなオレ達でも、注連縄が通常どんな場で何のために用いられてるものか、何となくは知ってる。
そういう意味でも、ここを立入禁止にしているのは間違いなく目の前のこの光景のためだ。
オレ達はとうとう、来るとこまで来てしまったわけだ。

オレ「お前の親父が言ってたの、たぶんこれの事だろ。」

A「暴れるとか無理。明らかにやばいだろ。」

だが、Bは強気な姿勢を崩さなかった。

B「別に悪いもんとは限らねえだろ。とりあえずあの箱見て見ようぜ!宝でも入ってっかもな。」

Bは縄をくぐって六角形の中に入り、箱に近づいてった。オレとAは箱よりもBが何をしでかすかが不安だったが、とりあえずBに続いた。

647姦姦蛇螺6:2016/03/28(月) 09:35:21 ID:cisMJZoQ
野晒しで雨とかにやられたせいか、箱はサビだらけだった。上部は蓋になってて、網目で中が見える。だが、蓋の下にまた板が敷かれていて結局見れない。

さらに箱にはチョークか何かで凄いのが書いてあった。
たぶん家紋?的な意味合いのものだと思うんだが、前後左右それぞれの面にいくつも紋所みたいなのが書き込まれてて、しかも全部違うやつ。ダブってるのは一個もなかった。

オレとAは極力触らないようにし、構わず触るBにも乱暴にはしないよう注意させながら箱を調べてみた。
どうやら地面に底を直接固定してあるらしく、大して重さは感じないのに持ち上がらなかった。
中身をどうやって見るのかと隅々までチェックすると、後ろの面だけ外れるようになってるのに気付いた。
B「おっ、ここだけ外れるぞ!中見れるぜ!」

Bが箱の一面を取り外し、オレとAもBの後ろから中を覗き込んだ。

箱の中には四隅にペットボトルのような形の壺?が置かれてて、その中には何か液体が入ってた。
箱の中央に、先端が赤く塗られた五センチぐらいの楊枝みたいなのが、変な形で置かれてた。

/\/\>

こんな形で六本。接する四ヶ所だけ赤く塗られてる。

オレ「なんだこれ?爪楊枝か?」

A「おい、ペットボトルみてえなの中に何か入ってるぜ。気持ちわりいな。」

B「ここまで来てペットボトルと爪楊枝かよ。意味わかんねえ。」
オレとAはぺットボトルみたいな壺を少し触ってみたぐらいだったが、Bは手に取って匂いを嗅いだりした。
元に戻すと今度は/\/\>を触ろうと手を伸ばす。
ところが、汗をかいていたのか指先に一瞬くっつき、そのせいで離すときに形がずれてしまった。


その一瞬
チリンチリリン!!チリンチリン!!
オレ達が来た方とは反対、六角形地点のさらに奧にうっすらと見えている柵の方から、物凄い勢いで鈴の音が鳴った。さすがに三人ともうわっと声を上げてビビり、一斉に顔を見合わせた。

648姦姦蛇螺7:2016/03/28(月) 10:02:18 ID:cisMJZoQ
Bはその方向へ走りだした。

オレ「バカ、そっち行くな!」
A「おいB!やばいって!」

慌てて後を追おうと身構えると、Bは突然立ち止まり、前方に懐中電灯を向けたまま動かなくなった。
「何だよ、フリかよ?」とオレとAがホッとして急いで近付いてくと、Bの体が小刻みに震えだした。
「お、おい、どうした…?」言いながら無意識に照らされた先を見た。


Bの懐中電灯は、立ち並ぶ木々の中の一本、その根元のあたりを照らしていた。
その陰から、女の顔がこちらを覗いていた。
ひょこっと顔半分だけ出して、眩しがる様子もなくオレ達を眺めていた。
上下の歯をむき出しにするようにい?っと口を開け、目は据わっていた。

「うわぁぁぁぁぁ!!」
誰のものかわからない悲鳴と同時に、オレ達は一斉に振り返り走った。頭は真っ白で、体が勝手に最善の行動をとったような感じだった。互いを見合わす余裕もなく、それぞれが必死で柵へ向かった。

柵が見えると一気に飛び掛かり、急いでよじのぼる。上まで来たらまた一気に飛び降り、すぐに入り口へ戻ろうとした。
だが、混乱しているのかAが上手く柵を上れずなかなかこっちに来ない。

オレ「A!早く!!」
B「おい!早くしろ!!」

Aを待ちながらオレとBはどうすりゃいいかわからなかった。

オレ「何だよあれ!?何なんだよ!?」
B「知らねえよ黙れ!!」
完全にパニック状態だった。

「落ち着け」
聞いたことのある声、寺生まれで霊感の強いTさんだ。
Tさんはオレ達の前に出ると「破っ!」と掛け声を発し、青白い光の壁でオレ達を取り囲んだ。“結界”というやつだ。
辛うじて、外の様子は見える。その女は左と右で三本づつ……つまり六本の腕を持ち、大蛇の下半身を持つ異形だった。

「貴様ハ……何者ダ……?」
突如現れたTさんに、女は抑揚の無い声で怪訝そうに問う。
それを聞いたTさんは、ニヤリと不敵な笑みを浮かべて答えた。
「お前に引導を渡しに来た」

「若造ガ……ホザキオッテ……」
Tさんの答えを聞いた女は鼻で笑うように言い捨て、結界越しにも伝わってくる程の凄まじいエネルギーを放出しながら六本の腕を突き出す。
するとそこから黒い光の粒子が生まれ、やがてそれは一つの巨大な光弾となった。

「滅セヨッ!」
女が叫ぶと、光弾は女の手元を離れTさんへ向かってゆく、
Tさんも両手を突き出し、青白い光弾を放とうとするが……遅かった。

「ぐはッ!」
攻撃を繰り出す前に、Tさんは女の黒い光弾をまともに喰らい数m吹き飛ばされる。
「へえ、やるじゃねえか……」
Tさんは空中で受け身を取り着地、口元から血を垂らしながら笑った。

「……ホウ、我ノ攻撃ヲ受ケ、ナオ生キテイルトハナ」
女はやや感心したように言い、下半身の蛇尾を鞭の如くしならせる。
するとそこから黒い光の刃が放たれ、Tさんへと飛来する。

「破ァ!」
Tさんは後方に飛びつつ呪文を唱え、両手から青白い光弾を放つ。
光刃と光弾はぶつかり合い、対消滅した。

649姦姦蛇螺8:2016/03/28(月) 10:51:04 ID:cisMJZoQ
「俺の光弾を相殺するとは……」
Tさんは若干驚いた表情で呟く。
そして呪文じみた言葉を小声で唱えつつ、蛇女の眼前まで接近した。

「近付イテクルトハナ……貴様、正気カ?人間如キガ、コノ我ニ敵ウトデモ?」
女は蛇の下半身をうねらせ、Tさんを嘲笑する。
呪文を唱え終えたTさんは、両手をかざし攻撃を仕掛けようとした。
しかしその瞬間、女は蛇の下半身を鞭のように撓らせてTさんを打ちつける。
あまりの衝撃に耐え切れず、Tさんは盛大に吐血した。

「クク…愚カナ男ヨ」
そして蛇女はトドメとばかりに、Tさんにその下半身を巻きつかせる。
「我ガ糧トナルガイイ……コノ娘ノヨウニナ……!」
徐々にTさんを締めつけてゆく蛇尾。
女は不気味な笑みを浮かべているが、その両目からは血が涙のように流れていた。

「この時を……待ってたぜ……」
Tさんは蛇に締め上げられながらやや苦しげに、しかし力強く笑った。
「何ヲ馬鹿ナコトヲ……貴様ハ最早、逃ゲラレヌワ……」
女が嘲り笑い、更に締めつける力を強めようとした……その時。

「……破ぁぁああああッ!!」
渾身の力を振り絞り、Tさんが叫ぶ。するとTさんの全身が青白い閃光に包まれ、蛇の下半身を消し飛ばす!
「グ……グアアアアアァアアッ!!!」
六本の腕を振り回し、のた打ち回る女。その隙を見逃さず、拘束から解放されたTさんは両手を天高く掲げ、「破ァッ!」と叫ぶ。
するとTさんの両手から巨大な青白い光弾が飛び出し、それは空中で弾けて何条もの光線となり女に降り注いだ!

「オノレ……オノレエエエッ!!」
女は光の雨に打たれ、苦悶しながら消滅する。
その瞬間、気のせいか「ありがとう」という女の声が聞こえた気がした。

「いつか生まれ変わるその日まで……安らかに眠りな」
そう呟いて、静かに目を閉じ合掌するTさん。
オレとBを取り囲む結界は、いつの間にか消えていた。
寺生まれって凄い、オレ達は心からそう思った。

あとで話を聞いてみると、あれは「カンカンダラ」というらしく、大昔に人を喰らう大蛇の化物を退治しようとして返り討ちに遭い、生贄となった巫女の成れの果てらしい。
最後に聞いた「ありがとう」という声は、その巫女のものだったのかもしれない。
オレとBも、Tさんに倣って静かに目を閉じ、合掌した。

650寺生まれの名無しさん:2016/03/28(月) 11:15:06 ID:cisMJZoQ
あ、ミスった……これ3人だったんだな。
Aが「オレ」だと思ってたわ

651寺生まれの名無しさん:2016/03/28(月) 14:40:32 ID:I0TQMWp6
「俺の光弾を相殺するとは……」
Tさんは若干驚いた表情で呟く。
そして呪文じみた言葉を小声で唱えつつ、蛇女の眼前まで接近した。

「近付イテクルトハナ……貴様、正気カ?人間如キガ、コノ我ニ敵ウトデモ?」
女は蛇の下半身をうねらせ、Tさんを嘲笑する。
「……あんま見くびってもらっちゃあ、困るぜ」
呪文を唱え終えたTさんは、両手をかざし攻撃を仕掛けようとした。
しかしその瞬間、女は蛇の下半身を鞭のように撓らせてTさんを打ちつける。
あまりの衝撃に耐え切れず、Tさんは盛大に吐血した。

「クク…愚カナ男ヨ」
そして蛇女はトドメとばかりに、Tさんにその下半身を巻きつかせる。
「くっ……!」
「我ガ糧トナルガイイ……コノ娘ノヨウニナ……!」
徐々にTさんを締めつけてゆく蛇尾。
女は不気味な笑みを浮かべているが、その両目からは血が涙のように流れていた。

「この時を……待ってたぜ……」
Tさんは蛇に締め上げられながらやや苦しげに、しかし力強く笑った。
「何ヲ馬鹿ナコトヲ……貴様ハ最早、逃ゲラレヌワ……」
女が嘲り笑い、更に締めつける力を強めようとした……その時。

「……破ぁぁああああッ!!」
渾身の力を振り絞り、Tさんが叫ぶ。するとTさんの全身が青白い閃光に包まれ、蛇の下半身を消し飛ばす!
「グ……グアアアアアァアアッ!!!」
六本の腕を振り回し、のた打ち回る女。その隙を見逃さず、拘束から解放されたTさんは両手を天高く掲げ、「破ァッ!」と叫ぶ。
するとTさんの両手から巨大な青白い光弾が飛び出し、それは空中で弾けて何条もの光線となり女に降り注いだ!

「オノレ……オノレエエエッ!!」
女は光の雨に打たれ、苦悶しながら消滅する。
その瞬間、気のせいか「ありがとう」という女の声が聞こえた気がした。

「いつか生まれ変わるその日まで……安らかに眠りな」
そう呟いて、静かに目を閉じ合掌するTさん。
オレとBを取り囲む結界は、いつの間にか消えていた。

あとで話を聞いてみると、あれは「カンカンダラ」というらしく、大昔に人を喰らう大蛇の化物を退治しようとして返り討ちに遭い、生贄となった巫女の成れの果てらしい。
最後に聞いた「ありがとう」という声は、その巫女のものだったのかもしれない。
オレとBも、Tさんに倣って静かに目を閉じ合掌した。
遅れて柵を乗り越えてやってきたAは状況を理解できていなかったが、Tさんの説明によって納得したようだ。

「お前達はまだ若い。そして……お前達は今日、恐怖というものを知った。ここから、いくらでもやり直せるはずだ」
そう言って、Tさんは去っていった。
寺生まれって凄い。オレ達は心の底からそう思い、心を入れ替えようと決意した。

652寺生まれの名無しさん:2016/03/28(月) 22:03:29 ID:uuE0O8SI
これは話の展開が前半はそのままなのと、前振りが長く諄くなっているから省略しても問題が無い気がする

653寺生まれの名無しさん:2016/03/28(月) 22:26:52 ID:I0TQMWp6
やっぱ前半いらないな

654寺生まれの名無しさん:2016/03/28(月) 22:51:07 ID:uuE0O8SI
姦姦蛇羅は元ネタと差分が出るTさん登場までは展開を軽く説明する程度にして流した方が良かった。

655寺生まれの名無しさん:2016/03/28(月) 22:55:20 ID:I0TQMWp6
元ネタが長いからね

656寺生まれの名無しさん:2016/03/31(木) 02:07:03 ID:waFlasn.
A「えーと。いまさら説明するまでもないと思いますが、マリオの簡単なストーリーをお話します。
 えー……平和なキノコ王国がカメ一族に侵略され……」
野村「うーん。Aちゃんさあ。キノコ王国じゃ余りに平凡じゃない?」
A「はい?」
野村「サンクチュリアス・オヴ・マッシュルムスでどう?」
鳥山「ですね」
野村「それとだけど、僕の解釈だとあれはカメじゃないん…」

「そこまでだ!」聞いたことのある声、寺生まれで霊感の強いTさんだ
「コイツを食らえ!」「破ぁーーーーー!!」と、Tさんの腕から青白い光線が飛び出……

野村「うーん。Aちゃんさあ。Tさんじゃ余りに平凡じゃない?」
A「はい?」
野村「タイラント・オヴ・ホーリーマスターでどう?」
鳥山「ですね」
野村「それと寺生まれだけど、僕の解釈だとあれは寺じゃないんだよね」
A「は?」
野村「あれは『神殿』なんだよね。封印の神殿」
鳥山「『呪われし天使を封ず神殿』ね」
野村「それと僕の解釈では、あれは光線じゃないくて『ディメンション・オーラ』って呼びたいな。それとね……」

一時間後


「そこまでだ…」聞いたことのある声――――
呪われた神殿に生まれ、全ての災いを封印せんとする男――――「タイラント・オヴ・ホーリーマスター」通称『T』だった――――
「コイツを食らえ…」「ウル・ファイント・オフ・゙デリート・ザ・ダーク…」と、呪文を詠唱する―――
『Tの周囲の時空が歪み始める―――

『ディメンション・オーラ』
野村・鳥山「グワアアアアアアアアアアアアアアアア」

「これで安心だ・・・」そう呟いて片手でタバコに火をつける『T』――――
神殿生まれってスゲェ・・・その時初めてそう思った――――――――

657寺生まれの名無しさん:2016/03/31(木) 19:29:27 ID:tw2CudMc
中二病(若かりし日)のTさんか。
バラされたら吐血か、直前に破ァで口封じですね。

658姦姦蛇羅7からの改編:2016/04/01(金) 18:24:05 ID:ly0Kv.wU
慌てて後を追おうと身構えると、Bは突然立ち止まり、前方に懐中電灯を向けたまま動かなくなった。
「何だよ、フリかよ?」とオレとAがホッとして急いで近付いてくと、Bの体が小刻みに震えだした。
「お、おい、どうした…?」言いながら無意識に照らされた先を見た。

Bの懐中電灯は、立ち並ぶ木々の中の一本、その根元のあたりを照らしていた。
その陰から、寺生まれで霊感が強いTさんがこちらを覗いていた。
ひょこっと顔半分だけ出して、眩しがる様子もなくオレ達を眺めていた。
上下の歯をむき出しにするようにい?っと口を開け、目は据わっていた。

「うわぁぁぁぁぁ!!」
誰のものかわからない悲鳴と同時に、オレ達は一斉に振り返り走った。頭は真っ白で、体が勝手に最善の行動をとったような感じだった。互いを見合わす余裕もなく、それぞれが必死で柵へ向かった。

柵が見えると一気に飛び掛かり、急いでよじのぼる。上まで来たらまた一気に飛び降り、すぐに入り口へ戻ろうとした。
だが、混乱しているのかAが上手く柵を上れずなかなかこっちに来ない。

オレ「A!早く!!」
B「おい!早くしろ!!」

Aを待ちながらオレとBはどうすりゃいいかわからなかった。

オレ「何だよあれ!?何なんだよ!?」
B「知らねえよ黙れ!!」
完全にパニック状態だった。

「落ち着け」
いつの間にか土の中から出て来たTさんが声を掛ける。
Tさんはオレ達の前に出ると「破っ!」と掛け声を発し、青白い光の壁でオレ達を取り囲んだ。“結界”というやつだ。
「親御さんから、お前らの腐った性根を叩き直して欲しいと頼まれてな…」
Tさんの圧力で眼を逸らせず何時もの様に生意気を言う事も出来ず、呼吸すらままならない俺ら。
「その甘ったれた性根を叩き直してやるから覚悟しろよ!餓鬼ども!!」
その晩はTさんの一喝で俺らは意識を失った。

659姦姦蛇羅7からの改編:2016/04/01(金) 18:40:18 ID:ly0Kv.wU
あの時、親父とTさんが居なければ今頃はどうなっていたか。
懐かし気に思い出を話す高校生になった俺。
プールで地縛霊に引きずり込まれる所を助けられた水泳部で後輩のSは手の付けられない悪ガキを更生させる寺生まれは凄いと壊れて水の抜けたプールでそう思った。

660寺生まれの名無しさん:2016/04/06(水) 21:27:56 ID:aLxzhShY
初カキコ…ども…

俺みたいな中3で霊感の強い寺生まれ野郎、他に、いますかっていねーか、はは
あの流行りの曲かっこいい とか あの服ほしい とか
ま、それが普通ですわな

かたや俺は心霊スポットで死霊を見て、叫ぶんすわ
破ぁーーー! 祓ってる?それ、誉め言葉ね。

好きな音楽 お経
尊敬する人間 空海(衆道行為はNO)

なんつってる間に丑三つ時っすよ(笑) あ〜あ、寺生まれの辛いとこね、これ

661寺生まれの名無しさん:2016/04/09(土) 18:56:26 ID:F4Fj9N9A
本物の闇を経験した俺からしたらおままごとにしか思えん
こういうのは俺らみたいな闇系に任せてのほほん日常書いとけばいいと思う
圧倒的に暗い経験がたりない ガソリンの「破ぁ!」

俺の闇はTさんの放った青白い光に浄化され消えた。
寺生まれってすごい、改めてそう思った

662自己責任:2016/04/10(日) 13:50:47 ID:7bflD9Ow
私たち、(T・K・N・友・私)は、皆内定が決まっていて、高校受験組を横目に暇を持て余していました。
内定取り消しを避ける為、一応真面目に学校に通ってはいましたが、進路が確定している分、ダレが有り偶に学校をさぼり、こっそり酒盛りをしたりもしていました。

ある日、友人T&Kが、近所の屋敷の話を聞いてきました。改築したばかりの家が、持ち主が首を吊って自殺して一家は離散、空き家になってるというのです。
サボった後のたまり場の確保に苦労していた私たちは、そこなら酒タバコが思う存分できると考え、翌日すぐに昼から学校を抜けて行きました。

外から様子のわからないような、とても立派なお屋敷で、こんなところに入っていいのか、少しびびりましたが、TKは「大丈夫」を連発しながらどんどん中に入って行きます。
既に調べを付けていたのか、勝手口が空いていました。書斎のような所に入り、窓から顔を出さないようにして、こそこそ酒盛りを始めました。

でも大声が出せないのですぐに飽きてきて、5人で家捜しを始めました。すぐCが「あれ何や」と、今いる部屋の壁の上の方に気が付きました。
壁の上部に、学校の音楽室や体育館の放送室のような感じの小さな窓が二つついているのです。
「こっちも部屋か」
よく見ると壁のこちら側にはドアがあって、ドアはこちら側からは本棚で塞がれていました。
肩車すると、左上の方の窓は手で開きました。
今思うと、その窓から若干悪臭が漂っていることにそのとき疑問を持つべきでした。

それでもそのときの、こっそり酒を飲みたいという願望には勝てず、無理矢理窓から部屋に入りました。
部屋はカビホコリと饐えたような臭いが漂っています。雨漏りしているのかじめっとしていました。
部屋は音楽室と言えるようなものではありませんでしたが、壁に手作りで防音材のようなものが貼ってあり、その上から壁紙が貼ってあることはわかりました。湿気で壁紙はカピカピになっていました。
部屋の中はとりたてて調度品もなく、質素なつくりでしたが、小さな机が隅に置かれており、その上に、真っ黒に塗りつぶされた写真が、大きな枠の写真入れに入ってました。

「なんやこれ、気持ち悪い」と言って友が写真入れを手にとって、持ち上げた瞬間、額裏から一枚の紙が落ち、その中から束になった髪の毛がバサバサ出てきました。紙は御札でした。

「破ァ――――」
その時、Tが光弾を発しました。
「除霊も済んだし、安心だな」
しかし、Tの除霊で漏れた光を誰かが目撃した可能性もあると、その日はお開きにして早々に帰りました。
NとKはあの場所に何が居たか分かっていたみたいですが、私と友がその事を聞いても知れば何が有っても自己責任になると話してはくれません。
あの日、あの場所に何が憑いていたか謎なままです。
Tの除霊で砕けた調度品、内壁を思い出すたびに寺生まれって凄いと今でも思います。

663寺生まれの名無しさん:2016/04/10(日) 17:51:58 ID:L0IbYXdc
Nさんは内定決まってたのになんで闇に堕ちたんだよw

664寺生まれの名無しさん:2016/04/10(日) 18:20:11 ID:7bflD9Ow
受験は高校の次も有るよ

665寺生まれの名無しさん:2016/04/10(日) 23:00:55 ID:7bflD9Ow
自分はNさんは大学受験で失敗して闇落ちしたイメージ。
年齢は20代前半ぐらい。

666sage:2016/04/11(月) 09:13:34 ID:XCP.lP5U
作ろうと思ったら、もうあった。
以下コピペ。


1473.  2015/07/13(月) 16:20:24

とある若者たちのグループが、海外旅行へと出かけた。
彼らが行った国は都心部の発展がめざましく、超高層ビルもいくつか見受けられた。
そこで若者たちは、一生の思い出だからと奮発し、なんと100階以上もある高級ホテルに泊まることにした。
ここまで来たのなら、もちろん100階に泊まってみたい。
幸い100階の部屋はがら空きだったので、彼らは100階の1号室に泊まることにした。
「すげー、こんな桁数多い部屋番号見たことねえよ俺……」
そんなことで無邪気にはしゃぎながら、彼らは高速エレベーターを使って部屋に向かう。
部屋の内装はとても綺麗だったし、何より景色が最高だった。
国中を見渡せるんじゃないかと思うような絶景に、彼らは大喜びした。

しかし、旅行2日目にその恐怖はやってきた。
彼らがホテルに帰ってくると、何やら電灯が薄暗い。 フロントで話を聞くと、なんと停電とのこと。
非常電源はあるのだが、高速エレベーターは使えない。
部屋までは階段で行って欲しい、と言われて、若者たちは絶望した。
こうなることを恐れて、100階はがら空きだったのか……
「100階まで階段とか無理ですよ……1階にもうひとつ部屋取れませんか?」
「残念ですが、20部屋全て埋まっております。 50階くらいまでは一階と同じですよ」

どうせ50階までは上がるのだったら、部屋代がもったいない。
これも旅の思い出、100階登り切ってやろうじゃないか。
そう決意した若者たちは、気を紛らわすために、一階上がるごとに怖い話をして登っていくことにした。
全部で百物語というわけだ。

そして彼らは怪談を語りながら階段を上がり続け、脚がパンパンになりながらもなんとか99階まで到達することができた。
疲労困憊の若者たちに、リーダーが言う。

「みんな、これから話す最後の怪談は、本当に怖い話だ。 なんたって百物語のラストだからな」
みな、彼の尋常ではない雰囲気に、息を呑んで聞き入った。
1474.  2015/07/13(月) 16:26:14

「いいか……実はな、部屋の鍵を「破ぁ〜〜〜……!!」


その時、リーダーの話をかき消すようにして、奇妙な掛け声が階段の踊り場に響き渡った!
階段の方を見ると、ホテルの従業員が息も絶え絶えな様子で駆け上がって来ている。
よく見ると、彼はたまたまバイトに来ていた寺生まれで霊感の強いTさんじゃないか!!

「破ぁ……破ぁ……ゲホッゲホッ……お、お客様……破ぁ……わ、忘れものですよ……」

必死に声を絞り出す彼の手元には、「1001」と刻まれた部屋の鍵があった。

「なんてこった、俺達はフロントに鍵をもらうのも忘れてここまで登ってきてたのか!?」

皆の背筋に冷たいものが走る。もしもTさんが命がけでここまで追いかけてきてくれなかったら、
今頃彼らは怪談以上の恐怖を味わっていたことだろう。
若者たちは泣きながらTさんに感謝し、気付いたのがほんの少し前だったので、
慌てて全段休まず駆け上がってきたという、彼の満身創痍の体を介抱した。

「へへ……お前ら……百物語なんかしやがって。 全話終わる前に間に合って良かったぜ……」
「この状態で除霊するのは、きっと骨が折れただろうからな……!」

やっぱり寺生まれってすごい。不敵に笑うTさんを見て、若者たちは改めてそう思った。

667sage:2016/04/11(月) 09:48:22 ID:XCP.lP5U
変わりにコッチを使おうと思う。
まず元ネタ。

88 :その1:2008/06/29(日) 01:07:57 ID:IEygAJBd0
霊感が物凄いあると豪語する友人Kが有名な心霊スポットへ行ってきたそうなので詳細聞いてみた。
俺「あそこ子供の霊が出るっていうウワサだったんだけど、どうだった? 居たの?」
K「んあ? ありゃガセだよガセ。散々探し回ったけど子供の霊なんて一体もイネーしよ。ガッカリだね」

89 :その2:2008/06/29(日) 01:08:44 ID:IEygAJBd0
霊感が物凄いあると豪語する友人Kが仲間数名とまた有名な心霊スポットへ行ってきたそうなので詳細聞いてみた。
俺「今度は友達と行ったんだって? どうだった?」
K「ああ…。突入するまではスゲー盛り上がってたんだけどさ、建物入った途端、全員一斉に逃げ出しやがってよ。拍子抜けして帰ってきたよ。ツマンネー」


教会生まれのKさんが浮かんだw

668寺生まれの名無しさん:2016/04/11(月) 20:20:39 ID:epCUBS/I
>>666
前のぶん殴るTさんよりTさんらしくて良かった。

669タイトル未定:2016/04/12(火) 20:36:54 ID:rPR..qaA
テスト

670タイトル未定:2016/04/12(火) 20:49:59 ID:rPR..qaA
俺はただの心霊マニア。
巷では高校生デビューだかが流行ってるが、俺は念願のオカルトスポットデビューだ。
俺はネットで見た情報を頼りに某心霊スポットへ1人で行ってみることにした。
何大丈夫だ。
何たってその場所にはウワサの子供の霊なんて一体もいなかったっていうし、霊能者が仲間で突入したら逃げ出したって、教会生まれで霊感の強いKさんの書き込みなんだから何にも心配することは無い。
やっぱ初心者はヘタにガチでヤバイ所に行くよりも、そういった安全な所に行った方が良いだろうからな……。
そうこうしてるウチに、元有名な心霊スポットに着いていた。

671タイトル未定:2016/04/12(火) 21:01:51 ID:rPR..qaA
間違って途中送信しちゃった!?

672大漁復活怪人の法則:2016/04/12(火) 21:09:42 ID:rPR..qaA
俺はただの心霊マニア。
巷では高校生デビューだかが流行ってるが、俺は念願のオカルトスポットデビューだ。
俺はネットで見た情報を頼りに某心霊スポットへ1人で行ってみることにした。
何大丈夫だ。
何たってその場所にはウワサの子供の霊なんて一体もいなかったっていうし、霊能者が仲間で突入したら逃げ出したって、教会生まれで霊感の強いKさんの書き込みなんだから何にも心配することは無い。
やっぱ初心者はヘタにガチでヤバイ所に行くよりも、そういった安全な所に行った方が良いだろうからな……。
そうこうしてるウチに、元有名な心霊スポットに着いていた。






俺はすぐに後悔することになってしまった。
そこには、呪い屋のNさんがいたのだ。
しかも、今までTさん達が祓ったとネットに書かれていた悪霊や式神も勢揃いしているのだ。

 ―煙の式神
  煙状の式神。他人の恨みを吸収して力を増す。
 ―大鴉の式神
  魂を吸い取る呪いの護符に宿っていた。
 ―生首
  7つ目の怪談を作るためにNさんが差し向けた妖怪。
 ―カーブの手まねき霊
  Nさんに引っ張られての集まった霊の集団。
 ―蠱毒のムカデ
  蠱毒の術を繰り返したことで生まれた。腹から子ムカデを出す他、強力な毒を持つ。
 ―雲外鏡
  カーブミラーに宿っていた黒い雨雲のような妖怪。姿を見たものを襲う。Jちゃんの攻撃を無効化し、TさんとKさんの攻撃にも耐えたが、照魔鏡の力で消滅した。  

 ―恐怖の橋の吊り男
  サラリーマン風の中年男性の姿。「あなたも吊りましょう」といって自殺へ誘い込む。
 ―本栖湖畔の女性
  おぼれた振りをして人を引きずり込もうとする。真っ暗なのに顔がはっきり見える。
 ―いつまで婆
  満面の笑みを浮かべた顔がお婆さんの小さい女の子。「いつまで生きる?」と問いかけ、姿を見た人に取り憑く。取り憑かれた人がこのときの話をすると、満面の笑顔になる。
 ―山の怪
  ジャミラに似たシルエットを持つ単足の妖怪。山に入ってきた女性に取り憑く。「テン・・・ソウ・・・メツ・・・」とつぶやく。
 ―暗黒の騎士
  暗黒の騎士っぽいなにか。
 ―足長男
  半そで短パンで異様に足が長い男。車に追い付く程のスピードで走ったり、なぜか獲物に対して先回りができる。
 ―くねくね
  云わずとしれた妖怪。Tさんをして相当やばいと語らしめた。別バージョンでは祖父の振りをした悪霊とタッグを組んでいた。
 ―八尺様
  おなじみ。Tさんの前では敵ではなかった。
 ―赤いワンピースの女
  道をあるいており、それに気を取られたドライバーが事故を起こすと思われていたが、実際は顔の抉れた女が対向車の車体に飛び乗り、方向を狂わせていた。その女と組んでいたかは不明。
 ―兄に化けていた化け物
  家庭内の不和に付け込んでいつの間にか家庭に紛れこんで子供を喰らう。正体は黒い獣で、手から炎の弾を撃つ。
 ―便器の悪霊
  顔が半分抉れた女の悪霊。Tさんにそのまま流されてしまう。
 ―緋色の飴の鬼
  呪いの執行の対価として一族の命を奪おうとする鬼。詳細不明。
 ―生首の悪霊
  女性に取りついて結界を広げていた女の生首。取りついた相手が寝ている間に体を操って髪の毛を周りに埋め込んでいた。

 ―井戸にすんでいたもの
  金属音をならす姿がない何か。友人の中に潜む者との戦いで疲弊し、Tさんに破ぁされた。
 ―友人の中に潜む者
  白いんだかグレーなんだか透明なんだか、煙なんだか人影なんだか、何か良く解らない「何か」。女子大学生の中に住み着いていた。その人自身の中に住み着いているのかその人が異世界とつながっていてそこから出入りしているのかは不明。
  井戸にすんでいたものと戦い、その後Tさんにまとめて破ぁされた。別にその人を守っていたわけではなく、家の玄関を守る程度の考えだった。

673大漁復活怪人の法則:2016/04/12(火) 21:13:27 ID:rPR..qaA
 ―ガサガサ
  全身が瘡蓋か鱗におおわれた人型の妖怪。とあるお婆さんに封印されていた。破ぁを回避するなど非常に実力のある妖怪。
 ―鎧を着た人
  鎧を着て、右手に刀、左手には赤ん坊を打ちつけた板を持つ悪霊。復讐をたくらんでいるらしく、「わぬしか!わがたまきりたるはわぬしか!」と叫んでいた。とある子供に襲いかかるが、その子の祖父の霊に妨害され、Tさんに破ぁされた。
 ―壁の中の老婆
  爺さんと、「死んだらさびしくないように壁に埋めておく」という約束をしていた老婆。「じいさん、じいさん…」といい、代役を頼まれていた男がうっかり暴言を吐いたため「爺さんはどこだあ!」と壁から飛び出してきた。
 ―鋸男
  夢に出てきて家の柱を切る悪霊。顔中に釘を打ちつけてある。言動がイカレている。
 ―暗室の亡霊
  昔ある生徒が死亡し、教師が自殺した学校の暗室にいる霊。3時35分になると、ドアを激しく叩く音がし、それに答えてしまうと中に引きずり込まれ、閉じ込められてしまうという事件の犯人。
 ―モスマン
  太平洋戦下でB29を襲っていた体は人間ににているが痩こけて体毛は確認できず、 肌は浅黒く顔はひととも獣ともつかない 。耳はとがり 背中には蝙蝠のような翼を生やし、身長5m幅20mほど。突然戦闘機に乗って現れたTさんに破れた。

 ―せぶりしゅう
  ある無人島に夜になると現れる。男女の叫び声や悲鳴とともにあらわれる。水死体であり、それが立ち上がって襲いかかる。地元の人は夜中にその島へはいかない。
 ―セプティマ・コトリパーダ
  コトリバコの魔人。人型から全身目玉の形態へ移行する。他人の四肢を操る能力をもつ。
 ―二人の母
  のっぺらぼうと鬼の形相の悪魔の2体で一人の男の子を騙していた。変化は上手いが戦闘はさして上手くない。
 ―ティシュ箱の怪物
  ティッシュの空箱に住み着いていた緑色のスライムで、目のような物がある。住み着いてるティッシュ箱を覗くと外灯に照らされた夜道が見える程度だったはずだが、Tさんを血だらけにする実力を持つらしい。

 ―真っ黒な顔をした大男
  金縛りとともに現れた悪霊。Tさんの破ぁを受け止める強敵。だが現場にあった守り刀を使っTさんに破れる。
 ―フクロウ(たたりもっけ?)
  子供に取りついて悪夢を見せていた。破ぁを躱す実力を誇る。
 ―3人組の女
  手をつないでいる3人組の女。「マーーー」と大声をあげて襲いかかってきた。
 ―化け灯篭
  本体は石灯籠の中にいて、女の幽霊の幻を映し、人の生き血を啜る。
 ―路地の赤子
  外見は普通の赤ん坊だが、迷い込んだ猫や人間を食べてしまう凶暴な性格。実は路地そのものが悪霊の集合体。
 ―ヘイシ様
  昔騙されて殺された平氏の落ち武者の怨念。最初の子の命を奪う。Tさんを退けるほど強力な悪霊だったが、Tさんの説得に応じて憎しみを解いた。

674大漁復活怪人の法則:2016/04/12(火) 22:26:43 ID:rPR..qaA
早くこのことをTさん達に教えないと!?
だがケータイを持つ手がふるえて上手く文字が打てない。


ガシャン


うっかりケータイを落としてしまった。

「み〜た〜な〜!?」

こんなことなら大人しく高校生デビューしてれば良かったと思ってももう遅い。
せめて……、可愛い彼女を作って青春をおうかしたかった。









「そこまでです。兄様!」
「っ!?」
「破ァ!」
「アーメン!」
「矢ぁ!!」



TさんとKさんとJちゃんがお決まりの必殺技を放った途端、悪霊の内の三体は一瞬で消えた。
かつてはあんな大バトルを繰り広げたというのに!?
「……フッ、かかったな!?」
「なっ!?」

何とまるでそれが引き金だったかのように、大量の悪霊達が次々とNさんを取り込むように合体して1つのまがまがしい怪物になってしまった!?

「しょうがねぇ。こうなったら、こっちも合体だ!!」
「もうそうする以外、兄様を止める手段は無いッス!」
「それでは行きますよ!」
「まずは俺からだ!破ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「アーメンンンンッ!!」
「矢ぁぁぁぁぁぁ〜!!」

今俺は……奇跡の目撃者になっているのか!?
こんな体験、普通に高校デビューをしていたら得られなかった。

今ここに、最終決戦が繰り広げられようとしている!!

675大漁復活怪人の法則:2016/04/12(火) 23:15:19 ID:rPR..qaA
「っていう感じのDVDありませんか?」
「帰れ!」

俺何にも悪くないのにオタク扱いされてアタッマきちゃったから、もうこうなったら自分で作ってやるんだ。
CGだなんて使わないでちゃんと正真正銘の本物でリアリティを追求するんだ!!
この世の中スマホさえあれば心霊スポットなんてすぐ見つけられるし、霊を撮ることも出来るしな!
だけど急にトイレ(大)に行きたくなり、慌てて公衆便所に入るとそこは和式だった。
和式は嫌いだが仕方無いのでしゃがんでみると、目の前に寺生まれのTさんがいて【右ヲ、ミロ!!!】と指示された。
なんで?
と思って右の壁を見ると教会生まれのKさんがいて【左ヲ、ミナサイ!!!】と言われ、随分命令口調だなぁ……などと思いながらもその通りに左を見てやると今度は神社生まれのJちゃんが【上ヲ、見タラダメッス!!!】と言ってドキッとしてしまった。
怖かったけど、ゆっくりと後ろに振り返ってみると……、

「み〜た〜N「破ぁ!!」

何時もより特大なTさんが発射した気弾によって、トイレは吹っ飛んでしまった。
いくら春とはいえまだ少し肌寒く感じるのに、風は容赦ない。
そこには合体ロボがあって、Tさん達は乗り込んだのだった。
そして

「少年よ。量産機になるな!」

と一言残し空へと飛んでいってしまった。
何てことだ!?
俺が必死になって考えていたアイディアは既に他の誰かによって作られてしまっていたのだ。
完全に出し抜かれた!?
何時だ!?
俺がレンタル店にいる時か!?
あの店員の反応からまだ作られてないものだと思っていたのに。
俺は妄想の中の大量復活怪人達のように、使い捨てには絶対ならない!!

これまでまだ誰も作ったことのない作品を作るんだ!!
それにしても、まだ世間に未発表のロボを見せてまで俺という『己』を尊重させてくれるだなんて、TさんもKさんもJちゃんもスゲェと、HALの風を芯から感じながら思っていた。



676大漁復活怪人の法則(修正版):2016/04/12(火) 23:17:37 ID:rPR..qaA
「っていう感じのDVDありませんか?」
「帰れ!」

俺何にも悪くないのにオタク扱いされてアタッマきちゃったから、もうこうなったら自分で作ってやるんだ。
CGだなんて使わないでちゃんと正真正銘の本物でリアリティを追求するんだ!!
この世の中スマホさえあれば心霊スポットなんてすぐ見つけられるし、霊を撮ることも出来るしな!
だけど急にトイレ(大)に行きたくなり、慌てて公衆便所に入るとそこは和式だった。
和式は嫌いだが仕方無いのでしゃがんでみると、目の前に寺生まれのTさんがいて【右ヲ、ミロ!!!】と指示された。
なんで?
と思って右の壁を見ると教会生まれのKさんがいて【左ヲ、ミナサイ!!!】と言われ、随分命令口調だなぁ……などと思いながらもその通りに左を見てやると今度は神社生まれのJちゃんが【後ロヲ、見タラダメッス!!!】と言ってドキッとしてしまった。
怖かったけど、ゆっくりと後ろに振り返ってみると……、

「み〜た〜N「破ぁ!!」

何時もより特大なTさんが発射した気弾によって、トイレは吹っ飛んでしまった。
いくら春とはいえまだ少し肌寒く感じるのに、風は容赦ない。
そこには合体ロボがあって、Tさん達は乗り込んだのだった。
そして

「少年よ。量産機になるな!」

と一言残し空へと飛んでいってしまった。
何てことだ!?
俺が必死になって考えていたアイディアは既に他の誰かによって作られてしまっていたのだ。
完全に出し抜かれた!?
何時だ!?
俺がレンタル店にいる時か!?
あの店員の反応からまだ作られてないものだと思っていたのに。
俺は妄想の中の大量復活怪人達のように、使い捨てには絶対ならない!!

これまでまだ誰も作ったことのない作品を作るんだ!!
それにしても、まだ世間に未発表のロボを見せてまで俺という『己』を尊重させてくれるだなんて、TさんもKさんもJちゃんもスゲェと、HALの風を芯から感じながら思っていた。



677寺生まれの名無しさん:2016/04/13(水) 02:49:12 ID:ZbpOSLyY
つまらん

678公衆便所:2016/04/13(水) 18:28:01 ID:8dW5G156
公衆便所に入った。
和式だった。
和式は嫌いだ。
でも、仕方がないのでしゃがんでみると
目の前に落書きがあって
【右ヲ、ミロ!】と指示された。
なんだコレ?
と思って右の壁をみると
【左ヲ、ミロ!】と書いてあった。
私は「ずいぶん命令口調だなあ」などと思いながらも
その通りに左を見てみると、今度は
【上ヲ、ミロ!】というので
おそるおそる天井をみると、
そこには、ものすごく大きな赤い文字で
【ウシロヲミルナ!!】と書かれていてドキッとしました。
怖かったのですが、
ゆっくりとウシロに振り返ってみると・・・
携帯を構えた寺生まれで霊感の強いTさんが立っていた。
「破ぁ〜だから、後ろを見るなと書いただろ・・・」
死ぬほどびっくりしましたが、取りあえず通報する事にしました。

679暗闇:2016/04/14(木) 20:40:28 ID:K/BHEQNI
高校でセンター模試を理系で受けると最後まで残ることになるため、帰る頃には外が真っ暗。
当然校舎内は外より一層暗いにも関わらず、気の利かない先生は廊下の電気を点けておいてくれていなかった。
だからTが破ァして出した明かりを頼りに昇降口まで辿り着く。

廊下はほんと真っ暗で、Tが破ァしてなければ段差を摺り足で確かめながら歩くレベル。
唯一明かりを点けてくれてる昇降口に着いたとき、一緒に教室出て来たはずの友人のNがいないことに気付いた。

名前を呼んでると、少し遅れて友人が現れた。
聞いてみると廊下にある姿見で髪を整えてたらしい。

正直ビビってたもんだから、ちょっと苛ついた。
全く呑気に髪なんか気にしてんじゃねーや。

後日、JちゃんからNは夜目が利いて暗闇でも問題ない事を聞き、法力で明かりを作る寺生まれも凄いが、Nも地味に凄いと思った。

680分からない方が良い:2016/05/06(金) 22:27:42 ID:lyj56Pac
これは兄が3年目の受験の頃、秋田にある祖母の実家に帰省した時の事です。
年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた私は、 早速受験勉強が煮詰まっていた兄と外に遊びに行った。
実家のどこか張詰めた様な空気とは違い、空気は穏やかで柔らかい。
私は、爽やかな風を浴びながら、兄と田んぼの周りを駆け回った。

そして、日が登りきり、真昼に差し掛かった頃、ピタリと風か止んだ。
と思ったら、気持ち悪いぐらいの生緩い風が吹いてきた。
私は、『兄様!何かいます!』と、
霊力を高めつつも爽快感を奪われた事で少し機嫌悪そうに言い放った。

すると、兄は、さっきから別な方向を見ている。

その方向には案山子がある。
『あの案山子がどうしたのですか?』と兄に聞くと、
兄は『いや、その向こうだ』と言って、ますます目を凝らして見ている。

私も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。
すると、確かに見える。

何だ…あれは。

遠くからだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。

しかも周りには田んぼがあるだけ。
近くに人がいるわけでもない。

681分からない方が良い:2016/05/06(金) 22:35:44 ID:lyj56Pac
私は奇妙な感じがする妖力を感じられないそれが何なのか首を傾げた。
実家に置いて来た筈の人形のLがこう解釈した。

『あれ、新種の案山子ね?きっと!今まで動く案山子なんか無かった から、農家の人か誰かが考えたのよ!多分さっきから吹いてる風で動いているに違いないわ!』

兄は、Lの解釈に納得した表情でしたが、その表情は一瞬で消えた。

風がピタリと止んだのだ。

しかし例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている。

兄は『おい…まだ動いてるぞ…あれは一体何なんだ?』と驚いた口調で言い、気になって
しょうがなかったのか、兄は家に戻り、双眼鏡を持って再び現場にきた。

兄は、少々ワクワクした様子で、『最初俺が見てみるから、お前は少し待ってろよー!』と言い、 はりきって双眼鏡を覗いた。

すると、急に兄の顔に変化が生じた。

みるみる真っ青になっていき、冷や汗をだくだく流して、 ついには持ってる双眼鏡を落とした。

682分からない方が良い:2016/05/06(金) 22:41:42 ID:lyj56Pac
私は、兄の変貌ぶりを恐れながらも、兄に聞いてみた。

『何だったの?』

兄はゆっくり答えた。

『わカらナいホうガいイ……』

すでに兄の声では無かった。

兄はそのままヒタヒタと家に戻っていった。
私とLは、すぐさま兄を真っ青にしたあの白い物体を見てやろうと
落ちてる双眼鏡を拾い、恐る恐る兄が見ていた方角にレンズを向け、
そして驚愕した。

田んぼの向こうでゆらめくもの、それは白いカッターシャツを着たTさんだったのだ。

寺生まれで霊感の強いTさんが、狂ったように笑いながら、くねくね、くねくねと乱舞していたのだ。

人間とは思えない程なめらかな腰使い、がむしゃらながらも確かなキレのあるステップ。
そして満開の笑顔、ほとばしる汗・・・

それは初期衝動としか言いようのない、どんなジャンルにも属さない
オンリーワンのダンススタイル。
なまめまかしく蠢く指の一本一本までもが、何かを表現しているようだ。

夕日というミラーボールに彩られ、人生というダンスホールで
いつまでも踊り続けるTさんを見ながら そろそろ就活の筈だけど、ここで踊っていても大丈夫なのでしょうか心からそう思った。

683分からない方が良い 後日:2016/05/06(金) 23:00:32 ID:lyj56Pac
その後、兄は受験勉強で煮詰まる度、あの日見たTさんのダンスを踊り気分転換をして志望校に見事合格した。
良い笑顔で人を呪っても陰に偏るだけだから碌な結果は出ない。人を呪わば穴二つ、当にその通りだったと言う兄のN。
もっと早くに気付くべきよねと呆れ顔で話すLに相槌を入れつつも破ァ無しで兄を更生させたTさんは凄いと心からそう思いました。

あと、あの日、なぜ踊っていたのか聞いてみました。
早朝、田んぼの中でくねくねと動く何かを見掛け除霊しようと近付いてからの記憶が日没まで飛んでいると言っていました。
Tさんが見掛けたそれは何なのか、Lはダイエットをする気が無いなら知らない方が良いと答えてくれません。
兄からアレの正体を聞いた兄の年下の先輩が記憶が飛ぶほど踊る羽目になり筋肉痛で酷い目に遭ったと知り、まだ知らなくても良いと思いました。

684寺生まれの名無しさん:2016/05/22(日) 09:35:32 ID:MKKFRhl.

 僕が通っていた学校は怖いですよ。行方不明者の数がハンパじゃない。20年くらい前から、男女合わせて10人以上神隠しにあった学生がいます。それは人食い教室と言われています。西側の校舎の3階にあり、外見に特に問題は無いのです。僕も何回か入ってみましたが、奇妙な感じもしませんでした。
 担任の先生いわく、夏の土曜の放課後にその教室に一人で残っている生徒がいつのまにか消えているそうです。

 僕の友達のI君はそこの教室に残っていた時、強烈な視線を感じたらしいです。そして眩暈がしてきて、そのままじっとしていたらどうにかなりそうだったので、全速力で逃げ出したのです。
 そして廊下まで来て、ふと振り返るとその教室のガラスの所になまなましい程の笑顔の顔が無数に写っていたそうです。教室のガラスは曇りガラスでほとんど見えませんが、その顔は物凄く鮮明に写っていたそうです……そこへ、

「破ぁーっ!」

 突然鋭い叫び声が響き、青白い光が窓ガラスを一枚残らず破壊したそうです。顔の群れも一つ残らず消滅しました。

「危ないところだったな」

 I君に声をかけたのは、霊感が強い事で有名な寺生まれのT先輩。胸騒ぎがしたので駆けつけたとの事でした。
 I君はお礼を言って無事に下校したそうです。

お寺の息子のくせに教室の窓ガラスを全部叩き割り三日間の謹慎をくらったという『Tさんガラス割り伝説』の真相を同窓会でI君から聞かされた僕は、やっぱり寺生まれは凄いと改めて思いました。

685寺生まれの名無しさん:2016/05/25(水) 23:14:49 ID:uZVr6oac
常習にも関わらず三日の謹慎で済んだ寺生まれは凄いと思った

686継呪の老婆>>257からの分岐:2016/05/25(水) 23:36:23 ID:uZVr6oac
私は、闇の中で眠りについていた。不意に、強烈な渇きを覚えた。
急に、暗闇から引きずり出される。私の喉は張り付いて、一滴のつばも出ない。

「矢ぁ・・・」
力無く呟き呪いを掻き消すと、私は水を一杯飲んで一息吐いた。
「酷い顔」
パサつき傷んだ髪、荒れた肌、窪んだ眼窩 と呪術ダイエットの効果、痕跡がこれでもかと言う程、鏡は映していた。
このウェストなら買った水着は着れるのだが、荒れた肌と傷んだ髪、老婆の様にやつれた体でどこに行けと言うのだ。
「兄様の言う通り、横着しないで普通のダイエットをしておくべきだったな・・・」
浪人中の腰掛程度の経験でも経験者の忠告は聞いておくべきだったと、年頃になったJちゃんはそう思った。

687名無し:2016/08/21(日) 14:26:15 ID:xcL40v92
数年前に、本栖湖畔で朝釣りのために
キャンプをしていたときのこと。
夜中のたき火中に、
「たすけてえええだれかあ」と女性の声が湖の方で聞こえてきて、
そちらに目をやると女性が溺れていた。
びっくりしたと同時に、助けなきゃと思い立ち上がったら連れが
「おまえ何する気だよ!」って引き留めるから
「助けなきゃ」と言い返したら、
「おまえ、ちょっと冷静になってよく見て見ろ!
ここから離れていて真っ暗なのに何で顔がはっきり見えているんだよ!」
「可愛いからだろ」
俺は連れを振り切り湖に飛び込んだ。
女性は俺に抱き着くとニヤリと笑い水死体の様に膨れ上がると湖底へと引きずり込もうとした。
元相撲部を舐めるな。俺は踏ん張り女性を湖岸に投げ飛ばす。
女性はぎょっとした表情で空中で骸骨に変わるとそのまま虚空に溶けるように消えて行った。

するとむこうからすごい速度のアヒルボートが!!
寺生まれで霊感の強いTさんだった!
Tさんは俺をボートに引き上げると、とんだ災難だったなとバスタオルを渡した。

「このあたりは水難事故が多いらしいからな、仲間が欲しかったんだろう」
「中々好みの子だったから普通に来てくれれば、恋人に欲しかった」
「破ぁ〜、その気持ちよくわかるわ」
アヒルボートでそんな会話をする俺と寺生まれを見て、可愛ければ何でも良いと言い切れる元相撲部と寺生まれは凄いと連れはそう思った。

688名無し:2016/08/28(日) 18:35:02 ID:6abCRllw
今から7年ほど前の話になる。俺は大学を卒業したが、就職も決まっていない有様だった。
生来、追い詰められないと動かないタイプで(テストも一夜漬け対タイプだ)、
「まぁ何とかなるだろう」とお気楽に自分に言い聞かせ、バイトを続けていた。
そんなその年の真夏。悪友のT(仮名)と家でダラダラ話していると、
なぜか「ヒッチハイクで日本を横断しよう」と言う話に飛び、その計画に熱中する事になった。

その前に、この悪友の紹介を簡単に済ませたいと思う。
このTも俺と同じ大学で、入学の時期に知り合った。コイツはとんでもない女好きで、頭と下半身は別、と言う典型的なヤツだ。
だが、根は底抜けに明るく、裏表も無い男なので、女関係でトラブルは抱えても、男友達は多かった。
そんな中でも、Tは俺と1番ウマが合った。そこまで明朗快活ではない俺とはほぼ正反対の性格なのだが。


ヒッチハイクの計画の話に戻そう。計画と行ってもズサンなモノであり、
まず北海道まで空路で行き、そこからヒッチハイクで地元に戻ってくる、と言う計画だった。
Tは「通った地方の、最低でも1人の女と合体する!」と女好きならではの下世話な目的もあったようだ。
まぁ、俺も旅の楽しみだけではなく、そういう期待もしていたのだが…
Tは坊主頭で、一見僧侶風の男で(実際盆暮れ、葬式が有れば実家の手伝いとして駆り出されていた)話を聞くのが上手くコイツとナンパに行って良い思いは確かにした事があった。
そんなこんなで、バイトの長期休暇申請や(俺は丁度別のバイトを探す意思があったので辞め、Tは休暇をもらった)、
北海道までの航空券、巨大なリュックに詰めた着替え、現金などを用意し、計画から3週間後には俺達は機上にいた。
札幌に到着し、昼食を済ませて市内を散策した。慣れない飛行機に乗ったせいか、
俺は疲れのせいで夕方にはホテルに戻り、Tは夜の街に消えていった。
その日はTは帰ってこず、翌朝ホテルのロビーで再開した。
にやついて指でワッカをつくり、OKマークをしている。昨夜はどうやらナンパした女と上手く行った様だ。

689名無し:2016/08/28(日) 18:36:25 ID:6abCRllw
さぁ、いよいよヒッチハイクの始まりだ。ヒッチハイクなど2人とも人生で初めての体験で、流石にウキウキしていた。
何日までにこの距離まで行く、など綿密な計画はなく、ただ「行ってくれるとこまで」という大雑把な計画だ。
まぁしかし、そうそう止まってくれるものではなかった。1時間ほど粘ったが、一向に止まってくれない。
昼より夜の方が止まってくれやすいんだろう、等と話していると、ようやく開始から1時間半後に最初の車が止まってくれた。
同じ市内までだったが、南下するので距離を稼いだのは稼いだ。距離が短くても、嬉しいものだ。

夜の方が止まってくれやすいのでは?と言う想像は意外に当たりだった。
1番多かったのが、長距離トラックだ。距離も稼げるし、まず悪い人はいないし、かなり効率が良かった。
3日目にもなると、俺達は慣れたもので、長距離トラックのお兄さん用にはタバコ等のお土産、
普通車の一般人には飴玉等のお土産、と勝手に決め、コンビニで事前に買っていた。
特にタバコは喜ばれた。普通車に乗った時も、喋り好きなTのおかげで、常に車内は笑いに満ちていた。
女の子2〜3人組の車もあったが、正直、良い思いは何度かしたものだった。
4日目には本州に到達していた。コツがつかめてきた俺達は、
その土地の名物に舌鼓を打ったり、一期一会の出会いを楽しんだりと余裕も出てきていた。

銭湯を見つけなるべく毎日風呂には入り、宿泊も2日に1度ネカフェに泊まると決め、経費を節約していた。
ご好意で、ドライバーの家に泊めてもらう事もあり、その時は本当にありがたかった。
しかし、2人共々に生涯トラウマになるであろう恐怖の体験が、出発から約2週間後、甲信地方の山深い田舎で起こったのだった。

690名無し:2016/08/28(日) 18:38:18 ID:6abCRllw
「おっ♪ おっ♪ おま○こ おま○こ 舐めたいなっ♪ ペロペロ〜 ペロペロ〜」
男友達だけの集まりになると、いつもTは卑猥な歌を歌いだす。その夜もTは歌いだした。
その日の夜は、2時間前に寂れた国道沿いのコンビニで降ろしてもらって以来、
中々車が止まらず、それに加えてあまりの蒸し暑さに俺達はグロッキー状態だった。
暑さと疲労の為か、俺達は変なテンションになっていた。
「こんな田舎のコンビニに降ろされたんじゃ、たまったもんじゃないよな。

 これなら、さっきの人の家に無理言って泊めてもらえば良かったかなぁ?」とT。
確かに先ほどのドライバーは、このコンビニから車で10分程行った所に家があるらしい。
しかし、どこの家かも分かるはずもなく、言っても仕方が無い事だった。
時刻は深夜12時を少し過ぎた所だった。俺たちは30分交代で、車に手を上げるヤツ、
コンビニで涼むヤツ、に別れることにした。コンビニの店長にも事情を説明したら
「頑張ってね。最悪、どうしても立ち往生したら俺が市内まで送ってやるよ」と言ってくれた。こういう田舎の暖かい人の心は実に嬉しい。
それからいよいよ1時間半も過ぎたが、一向に車がつかまらない。と言うか、ほとんど通らない。

Tも店長とかなり意気投合し、いよいよ店長の行為に甘えるか、と思っていたその時、
1台のキャンピングカーがコンビニの駐車場に停車した。これが、あの忘れえぬ悪夢の始まりだった。

691名無し:2016/08/28(日) 18:39:19 ID:6abCRllw
運転席のドアが開き、コンビニに年齢はおよそ60代くらいかと思われる男性が入ってきた。
男の服装は、カウボーイがかぶるようなツバ広の防止に、スーツ姿、と言う奇妙なモノだった。
俺はその時、丁度コンビニの中におり、何ともなくその男性の様子を見ていた。
買い物籠に、やたらと大量の絆創膏などを放り込んでいる。コーラの1.5?のペットボトルを2本も投げ入れていた。
その男を、会計をしている最中、じっと立ち読みをしている俺の方を凝視していた。
何となく気持ちが悪かったので、視線を感じながらも俺は無視して本を読んでいた。

やがて男は店を出た。そろそろ交代の時間なので、カズヤの所に行こうとすると、駐車場でTが男と話をしていた。
「おい、乗せてくれるってよ!」
どうやら、そういう事らしい。俺は当初は男に何か気持ち悪さは感じていたのだが、
間近で見ると、人の良さそうな普通のおじさんに見えた。俺は疲労や眠気の為にほとんど思考が出来ず、
「はは〜ん、アウトドア派(キャンピングカー)だからああいう帽子か」などと言う良く分からない納得を自分にさせた。

キャンピングカーに乗り込んだ時、「しまった」と思った。
「おかしい」のだ。「何が」と言われても「おかしいからおかしい」としか書き様がないかも知れない。
これは感覚の問題なのだから…ドライバーには家族がいた。もちろん、
キャンピングカーと言うことで、中に同乗者が居る事は予想はしていたのだが。

父 ドライバー およそ60代
母 助手席に座る。見た目70代
双子の息子 どう見ても40過ぎ

692名無し:2016/08/28(日) 18:40:24 ID:6abCRllw
人間は、予想していなかったモノを見ると、一瞬思考が止まる。
まず車内に入って目に飛び込んで来たのは、まったく同じギンガムチェックのシャツ、
同じスラックス、同じ靴、同じ髪型(頭頂ハゲ)、同じ姿勢で座る同じ顔の双子の中年のオッサンだった。
Tも絶句していた様子だった。いや、別にこういう双子が居てもおかしくはない、
おかしくもないし悪くもないのだが…あの異様な雰囲気は、実際その場で目にしてみないと伝えられない。
「早く座って」と父に言われるがまま、俺たちはその家族の雰囲気に呑まれるかの様に、車内に腰を下ろした。

まず、俺達は家族に挨拶をし、父が運転をしながら、自分の家族の簡単な説明を始めた。
母が助手席で前を見て座っている時は良く分からなかったが、母も異様だった。
ウェディングドレスのような、真っ白なサマーワンピース。顔のメイクは「バカ殿か」と
見まがうほどの白粉ベタ塗り。極めつけは母の名前で、「聖(セント)ジョセフィーヌ」。
父はちなみに「聖(セント)ジョージ」と言うらしい。
双子にも言葉を失った。名前が「赤」と「青」と言うらしいのだ。
赤ら顔のオッサンは「赤」で、ほっぺたに青痣があるオッサンは「青」。普通、自分の子供にこんな名前をつけるだろうか?
俺達はこの時点で目配せをし、適当な所で早く降ろしてもらう決意をしていた。狂っている。
俺達には主に父と母が話しかけて来て、俺達も気もそぞれで適当な答えをしていた。
双子はまったく喋らず、まったく同じ姿勢、同じペースでコーラのペットボトルをラッパ飲みしていた。
ゲップまで同じタイミングで出された時は、背筋が凍り、もう限界だと思った。

693名無し:2016/08/28(日) 18:43:31 ID:6abCRllw
「あの、ありがとうございます。もうここらで結構ですので…」
キャンピングカーが発車して15分も経たないうちに、Tが口を開いた。
しかし、父はしきりに俺達を引きとめ、母は「熊が出るから!今日と明日は!」と意味不明な事を言っていた。
俺達は腰を浮かせ、本当にもう結構です、としきりに訴えかけたが、
父は「せめて晩餐を食べていけ」と言って、降ろしてくれる気配はない。
夜中の2時にもなろうかと言う時に、晩餐も晩飯も無いだろうと思うのだが…
双子のオッサン達は、相変わらず無口で、今度は棒つきのペロペロキャンディを舐めている。

「これ、マジでヤバイだろ」と、Tが小声で囁いてきた。
俺は相槌を打った。しきりに父と母が話しかけてくるので、中々話せないのだ。
1度、父の言葉が聞こえなかった時など「聞こえたか!!」とえらい剣幕で怒鳴られた。
その時双子のオッサンが同時にケタケタ笑い出し、俺達はいよいよ「ヤバイ」と確信した。

キャンピングカーが、国道を逸れて山道に入ろうとしたので、流石に俺達は立ち上がった。
「すみません、本当にここで。ありがとうございました」と運転席に駆け寄った。
父は延々と「晩餐の用意が出来ているから」と言って聞こうとしない。
母も、素晴らしく美味しい晩餐だから、是非に、と引き止める。
俺らは小声で話し合った。いざとなったら、逃げるぞ、と。
流石に走行中は危ないので、車が止まったら逃げよう、と。
やがて、キャンピングカーは山道を30分ほど走り、小川がある開けた場所に停車した。
「着いたぞ」と父。その時、キャンピングカーの1番後部のドア(俺達はトイレと思っていた)から
「キャッキャッ」と子供の様な笑い声が聞こえた。まだ誰かが乗っていたか!? その事に心底ゾッとした。
「マモルもお腹すいたよねー」と母。マモル…家族の中では、唯一マシな名前だ。幼い子供なのだろうか。
すると、今まで無口だった双子のオッサン達が、口をそろえて
「マモルは出したら、だぁ・あぁ・めぇ!!」とハモりながら叫んだ。
「そうね、マモルはお体が弱いからねー」と母。
「あーっはっはっはっ!!」といきなり爆笑する父。
「乗せて貰った手前、いきなり破ァは拙いよな(Tはなにやらブツブツ呟いていた)」

694名無し:2016/08/28(日) 18:46:30 ID:6abCRllw
俺達は、車の外に降りた。良く見ると、男が川の傍で焚き火をしていた。まだ仲間がいたのか…と、絶望的な気持ちになった。
異様に背が高く、ゴツい。2m近くはあるだろうか。父と同じテンガロンハットの様な帽子をかぶり、スーツと言う異様な出で立ちだ。
帽子を目深に被っており、表情が一切見えない。
焚き火に浮かび上がった、キャンピングカーのフロントに描かれた十字架も、何か不気味だった。
ミッ○ーマ○スのマーチ、の口笛を吹きながら、男は大型のナイフで何かを解体していた。
毛に覆われた足から見ると、どうやら動物の様だった。イノシシか、野犬か…どっちにしろ、そんなモノを食わさせるのは御免だった。
俺達は逃げ出す算段をしていたが、予想外の大男の出現、大型のナイフを見て、萎縮してしまった。

「さぁさ、席に着こうか!」と父。大男がナイフを置き、傍でグツグツ煮えている鍋に味付けをしている様子だった。
「あの、しょんべんしてきます」とT。「逃げよう」と言う事だろう。俺も行く事にした。
「早くね〜」と母。俺達はキャンピングカーの横を通り、森に入って逃げようとしたその時、
「そこまでさ!ハハハ」
夢の国で見かける水分子の様な頭の生き物がいた。

695名無し:2016/08/28(日) 18:50:05 ID:6abCRllw
後方で、父と母が何か叫んでいたが、気にする余裕などなかった。
「ヤバイヤバイヤバイ」とTは呟きながら森の中を走っている。お互い、何度も転んだ。
とにかく下って県道に出よう、と小さなペンライト片手にがむしゃらに森を下へ下へと走っていった。
考えが甘かった。小川のあった広場からも、町の明かりは近くに見えた気がしたのだが、
1時間ほど激走しても、一向に明かりが見えてこない。完全に道に迷ったのだ。
心臓と手足が根をあげ、俺達はその場にへたり込んだ。
「あのホラー生物、追ってくると思うか?」とT。
「俺達はあの一家とは関係無いし、そこは追ってこないだろ。映画じゃあるまいし。
 ただの少しおかしい変人一家だろう。最後に見たヤツは、ちょっとチビりそうになったけど…」
「荷物…どうするか」
「幸い、金と携帯は身につけてたしな…服は、残念だけど諦めるか」
「マジハンパねぇw」
「はははw」

俺達は精神も極限状態にあったのか、なぜかおかしさがこみ上げてきた。
ひとしきり爆笑した後、森独特のむせ返る様な濃い匂いと、周囲が一切見えない暗闇に、現実に戻された。
恐怖生物から逃げたのは良いが、ここで遭難しては話にならない。
樹海じゃあるまいし、まず遭難はしないだろうが、万が一の事も頭に思い浮かんだ。
「朝まで待った方が良くないか?さっきのババァじゃないけど、熊まではいかなくとも、野犬とかいたらな…」
俺は一刻も早く下りたかったが、真っ暗闇の中をがむしゃらに進んで、さっきの川原に戻っても恐ろしいので、
腰を下ろせそうな倒れた古木に座り、休憩する事にした。一時はお互いあーだこーだと喋っていたが、
極端なストレスと疲労の為か、お互いにうつらうつらと意識が飛ぶようになってきた。

696名無し:2016/08/28(日) 18:54:48 ID:6abCRllw
ハッ、と目が覚めた。反射的に携帯を見る。午前4時。辺りはうっすらと明るくなって来ている。
横を見ると、カズヤがいない。一瞬パニックになったら、俺の真後ろにカズヤは立っていた。
「何やってるんだ?」と聞く。
「起きたか…聞こえないか?」と、木の棒を持って何かを警戒している様子だった。
「何が…」
「シッ」
かすかに遠くの方で音が聞こえた。口笛だった。ミッ○ーマ○スのマーチの。CDにも吹き込んでも良いくらいの、良く通る美音だ。
しかし、俺達にとっては恐怖の音以外の何物でもなかった。
「あの生物の…」
「だよな」
「探してるんだよ、俺らを!!」
再び、俺たちは猛ダッシュで森の中へと駆け始めた。辺りがやや明るくなったせいか、以前よりは周囲が良く見える。

躓いて転ぶ心配が減ったせいか、かなりの猛スピードで走った。
20分くらい走っただろうか。少し開けた場所に出た。今は使われていない駐車場の様だった。
街の景色が、木々越しにうっすらと見える。大分下ってこれたのだろうか。

腹が痛い、とTが言い出した。我慢が出来ないらしい。古びた駐車場の隅に、古びたトイレがあった。
俺も多少もよおしてはいたのだが、あの生物がいつ追いついてくるかもしれないのに、個室に入る気にはなれなかった。
俺がトイレの外で目を光らせている隙に、Tが個室で用を足し始めた。
「紙はあるけどよ〜 ガピガピで、蚊とか張り付いてるよ…破ァ これでマシにはなったな」
Tは極小の光弾で紙から虫を払い乾燥させると糞も垂れ始めた。
「なぁ…誰か泣いてるよな?」と個室の中から大声でTが言い出した。
「は?」
「いや、隣の女子トイレだと思うんだが…女の子が泣いてねぇか?」

697寺生まれの名無しさん:2017/01/23(月) 21:01:07 ID:4VbAKL5s
カズヤに言われて初めて気がつき、聴こえた。確かに女子トイレの中から女の泣き声がする…
カズヤも俺も黙り込んだ。誰かが女子トイレに入っているのか?何故、泣いているのか?
「なぁ…お前確認してくれよ。段々泣き声酷くなってるだろ…」
正直、気味が悪かった。しかし、こんな山奥で女の子が寂れたトイレの個室で1人、
泣いているのであれば、何か大事があったに違いない。俺は意を決して、女子トイレに入り、泣き声のする個室に向かい声をかけた。
「すみません…どうかしましたか?」
返事はなく、まだ泣き声だけが聴こえる。
「体調でも悪いんですか、すみません、大丈夫ですか」
泣き声が激しくなるばかりで、一向にこちらの問いかけに返事が帰ってこない。
その時、駐車場の上に続く道から、車の音がした。
「出ろ!!」俺は確信とも言える嫌な予感に襲われ、女子トイレを飛び出し、カズヤの個室のドアを叩いた。
「何だよ」
「車の音がする、万が一の事もあるから早く出ろ!!」
「わ、分かった」
数秒経って、青ざめた顔でカズヤがジーンズを履きながら出てきた。と、同時に駐車場に下ってくるキャンピングカーが見えた。
「最悪だ…」
今森を下る方に飛び出たら、確実にあの変態一家の視界に入る。選択肢は、唯一死角になっている、トイレの裏側に隠れる事しかなかった。
女の子を気遣っている余裕は消え、俺達はトイレを出て、裏側で息を殺してジッとしていた。
頼む、止まるなよ、そのまま行けよ、そのまま…
「オイオイオイオイオイ、見つかったのか?」カズヤが早口で呟いた。
キャンピングカーのエンジン音が、駐車場で止まったのだ。ドアを開ける音が聞こえ、トイレに向かって来る足音が聴こえ始めた。
このトイレの裏側はすぐ5m程の崖になっており、足場は俺達が立つのがやっとだった。
よほど何かがなければ、裏側まで見に来る事はないはずだ。もし俺達に気づいて近いづいて来ているのであれば、
最悪の場合、崖を飛び降りる覚悟だった。飛び降りても怪我はしない程度の崖であり、やれない事はない。
用を足しに来ただけであってくれ、頼む…俺達は祈るしかなかった。
しかし、一向に女の子の泣き声が止まらない。あの子が変態一家にどうにかされるのではないか?それが気が気でならなかった。

698寺生まれの名無しさん:2017/01/23(月) 21:02:05 ID:4VbAKL5s
男子トイレに誰かが入ってきた。声の様子からすると、父だ。
「やぁ、気持ちが良いな。ハ〜レルヤ!!ハ〜レルヤ!!」と、どうやら小の方をしている様子だった。
その後すぐに、個室に入る音と足音が複数聞こえた。双子のオッサンだろうか。
最早、女の子の存在は完全にバレているはずだった。女子トイレに入った母の「紙が無い!」と言う声も聴こえた。
女の子はまだ泣きじゃくっている。やがて、父も双子のオッサン達(恐らく)も、トイレを出て行った様子だった。
おかしい。女の子に対しての変態一家の対応が無い。やがて、母も出て行って、変態一家の話し声が遠くになっていった。
気づかないわけがない。現に女の子はまだ泣きじゃくっているのだ。
俺とカズヤが怪訝な顔をしていると、父の声が聞こえた。
「〜を待つ、もうすぐ来るから」と言っていた。何を待つ、のかは聞き取れなかった。
どうやら双子のオッサンたちが、グズッている様子だった。
やがて平手打ちの様な男が聴こえ、恐らく、双子のオッサンの泣き声が聴こえてきた。
悪夢だった。楽しかったはずのヒッチハイクの旅が、なぜこんな事に…
今まではあまりの突飛な展開に怯えるだけだったが、急にあの変態一家に対して怒りがこみ上げて来た。
「あのキャンピングカーをブンどって、山を降りる手もあるな。あのジジィどもをブン殴ってでも。
 大男がいない今がチャンスじゃないのか?待ってるって、大男の事じゃないのか?」
カズヤが小声で言った。しかし、俺は向こうが俺達に気がついてない以上、
このまま隠れて、奴らが通り過ぎるのを待つほうが得策に思えた。
女の子の事も気になる。奴らが去ったら、ドアを開けてでも確かめるつもりだった。
その旨をカズヤに伝えると、しぶしぶ頷いた。それから15分程経った時。
「〜ちゃん来たよ〜!(聞き取れない)」母の声がした。待っていた主が駐車場に到着したらしい。
何やら談笑している声が聞こえるが、良く聞き取れない。再び、トイレに向かってくる足音が聴こえて来た。

699寺生まれの名無しさん:2017/02/22(水) 18:17:08 ID:r5et85jE
昨日の夜、個人的には武勇伝…でも端から見ればDQNっぽい事しました
私の家はお寺なのですが、この季節になるとお墓に肝試しに来るお馬鹿さんが増えます。特に中学生、高校生あたりが多いです。そして昨日の夜、騒がしいと思ったらお墓で花火していました。いつもは父やお爺さんが怒るのですが、昨日はお勤めの為に不在でした。

私は彼らの行動に苛立っていたので、母に警察を呼ぶ様に言ってから初めて注意をしに行きました。
注意をしたら向こうはやはり私(18です)をなめてケラケラ笑っていました。それでも注意を繰り返したら、事もあろうにお墓に花火を押し付けたんです。
それで私、多分キレちゃって…そのDQNが「おねーさんもやるー?」と言って差し出してきた花火を、黙って押しつけちゃいました。それでDQN達は驚くやら怒るやらで、殴りかかってきした。

700寺生まれの名無しさん:2017/02/22(水) 18:18:20 ID:r5et85jE
キレてる時って本当に痛みが気にならなくなるんですね。私は殴られながらも「貴様らに仏の慈悲など必要無い!地獄へ堕ちよ!!破ァッ!!」と叫び両手から青白い光弾を放ちました。
DQN達はその光弾を受けると、断末魔の叫びを上げながら消滅してしまいました。
この力は人間に使うものじゃない、私は自分の力が怖くなり改めてそう思いました。

701人妻:2017/04/02(日) 11:11:23 ID:mSWq0dEo
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727通りすがり:2017/12/12(火) 18:51:06 ID:kemKMioI
男達の純粋な恋心を弄ぶ出会い系業者破ァ!

728冷蔵庫のTさん:2017/12/17(日) 18:52:19 ID:fW2WzZ82
私が牛乳を飲もうと冷蔵庫を開けると、寺生まれで霊感が強いTさんが入っていました。
私はビックリして、思わず冷蔵庫のドアを閉めてしまいました。
きっと今のは何かの見間違いであろうと思い直し、
再び冷蔵庫を開けると、なんとそこには寺生まれのTさんが白目を向いていたのです。
私は思わずドアを閉めましたが、きっと疲れていて見えもしないものを見てしまったのだと思い直し、
覚悟を決めて、改めて冷蔵庫を開けました。
するとそこには、寺生まれのTさんが白目を向いて、ほのかにほくそ笑んでいるのです。
私はビックリして、冷蔵庫のドアを閉めましたが、きっと幻覚を見たに違いない、
最近あまり寝てないから、見えもしないものが見えてしまったのだと思い直し、
冷蔵庫を開けました。するとそこには、白目を向いたTさんが入っていたのです。
驚いた私は、気がつけば冷蔵庫の扉を閉めていましたが、気のせいだと思い直し、
再びドアを開けると、やっぱり白目を向いたTさんが、ほのかに笑っているのです。
思わず扉を閉めてしまいましたが、きっと幻覚に違いありません。最近寝てなかったから。
と、思い直し冷蔵庫を開けると、やっぱりTさんが入っているのです。
思わず冷蔵庫を閉めた私でしたが、これは何かの間違いに違いない。
疲れているから見えもしない物が見えたのだと思い直し、冷蔵庫を開けると、
そこにはなんと白目を向いたTさんが……、うわっと思い冷蔵庫を閉めましたが、
きっと疲れのせいで幻覚を見たに違いないと自分に言い聞かせ、
再び冷蔵庫を開けると、なんと寺生まれのTさんが白目を向きながら笑っているのです。
思わず冷蔵庫の扉を閉めましたが、きっと気のせいで、
何かと見間違えをしたのだと自分に言い聞かせ、扉を開け直すと、
なんとそこには、寺生まれのTさんが白目を向いて笑っていたのです。
私は冷蔵庫を閉めて警察に通報しました。
「破っ破っ破っ、冷蔵庫の悪霊はちゃんと祓っておいたから安心してくれ」
警察のPさんに連行されるTさん。何時から冷蔵庫に入っていたかは分かりませんが、Tさんが長時間入っていた冷蔵庫は買い替えよう、そう思いました。

729寺生まれの名無しさん:2018/03/07(水) 22:20:54 ID:9pZ7pEE.
4、5才までは母親の胎内にいた頃の記憶が残っている場合があるってテレビで聞いたんだが、正直(ホンマかいな…)って感じだった。
そろそろ4才になろうかという甥っ子がいるので、家に遊びに来た時に聞いてみた。「お母さんのお腹の中にいた頃の事覚えてる?」って。
そしたら「うん」って。
マジかよ!って思ってテンション上がったわ。
「どんなだった?どんな事覚えてる?」って聞いたら

「Tさんが一緒に居たから寂しくなかったよ」って。

ホッとしたわ。

「Tさんて誰?」って聞いたら「ママのお腹から出てから一度しか会った事ない」って。
甥っ子の母も話を聞いてて
「この子、すれ違う寺生まれの顔をジッと見てる事がよくあるんだけど、もしかして、その“Tさん”を捜してるのかな…」
って気味悪がってたわ。
俺もメチャさぶイボが出まくりました。

何で寺生まれとそうじゃない生まれの見分けがつくんだ、甥っ子よ。

730寺生まれの名無しさん:2018/03/07(水) 22:21:42 ID:9pZ7pEE.
>>729のタイトルは「胎内のTさん」です

731寺生まれの名無しさん:2018/05/31(木) 22:58:22 ID:noHseZp2
甥っ子の父親はひょっとして…

732夜釣りのTさん:2018/06/28(木) 21:49:27 ID:XkPmt7Zo
俺は夜釣りに出かけた
ある日、遊びの予定がキャンセルになった俺は
秘密の釣り場で夜釣りを楽しむ事にした
街から少し離れた所にある橋で、静かでよくつれる俺の穴場で
その日も良く釣れた
だがしばらくすると、全身に寒気が走った。
何か恐いな・・・そう思いつつも入れ食い状態のその場を離れる気にもならず
夜釣りを楽しんだ
「あなたも釣りですか?」
後ろから声をかけられた
振り返るとそこにはサラリーマン風の中年男性が
「えぇ、ここよく釣れるんです」「えぇそうらしいですね」
「あなたも釣りですか?」「・・・まぁそうですね」
話していくうちに段々と俺は違和感を感じた
男性はどう見てもスーツ姿、とても釣りを楽しむ格好じゃない
こんな所でなにを・・・

733夜釣りのTさん:2018/06/28(木) 21:58:00 ID:XkPmt7Zo
「あなた、つらないんですか・・・」
男性の声・・・いやおかしい、明らかに上から聞こえてきた
「つりましょうよ、あなたも・・・」
俺は恐怖に震えながらも上を見上げた・・・
そこには、今話をしていた男性の首吊り死体が!!
男が言っていたのは「釣り」ではなく「吊り」だったのだ!!
気が付くと俺の目の前には無数の人影が
「吊ろう・・・一緒に吊ろう・・・」と俺に囁いている
「吊りませんよ・・・私は沈んだのですから・・・」
俺は膨れ上がった体でそう答えた。
「えっ?」
「えっ?」
俺の正体に気付いていなかったのか首吊りを勧めて来た中年男が固まる。
「・・・」
「・・・」
何か話してくれ、気まずいだろ。お互いに押し黙り何とも言えない空気が場を満たす。

734夜釣りのTさん:2018/06/28(木) 22:18:02 ID:XkPmt7Zo
「そこまでだ。」
さっきまで俺の隣で夜釣りをしていた寺生まれで霊感が強いTさんだ。
「仲間を増やそうとして、相手を間違えた間抜けどもめ破ァ」
Tさんの空のバケツから閃光が迸る。
閃光で強制的に成仏させられる俺と突然の展開に付いて来れず固まったままの中年男。
「ちっ、雑魚に当たりはしても魚は当たらない・・・今度は女の子でも釣りに行くかな」
釣り道具を片付け夜の街に繰り出すTさん。
その様子を見ていた巡回中のPは寺生まれだけに坊主か、そう思った。

735ふすまの目:2018/09/10(月) 22:27:22 ID:M4dmXLjo
俺が学食でカレーを食っていると、友達のA君が、突然言った。
「なあ、幽霊が出るって噂の旅館を見つけたんだけど、一緒に行ってみないか?」
怖い話が大好きな俺は、すぐに賛成したのだが、
A君は、
「そこ、ガチでヤバい所らしいから、合コンで会ったお前の先輩も誘ってくれない?ほら、不思議な力が使えるっていう」
「ああ、Tさんね。分かった」

そして、当日、俺とA君、二つ返事でOKしてくれたTさんと、Tさんの後輩だという神社生まれのJさんの4人で、問題の旅館に泊まった。
予算の都合で俺とA君は同じ部屋になった。
とても変わった部屋で、ふすまが5つ壁に取り付けられていた。中には、普通に布団が入っていた。反対側は、窓だったが、そのすぐ外は川だった。
「知ってるか?幽霊は流れる水を越えられないらしいぜ」
「そうか。じゃあ、窓からは幽霊は来ないな」
A君のオカルトうんちくに俺は適当に返事をした。
夜になるまで何も起こらず、俺達は布団を敷いて寝た。

「大丈夫か!?」
深夜、俺達はTさんの声で起こされた。
「なんなんですか?」
俺が聞くと、Jさんがおろおろしながら、
「わからないんです。T様が急に目を覚ますと、いきなりあなた達が危ないっていい出して、」
「そこか!」
いきなりTさんが入り口から2枚目のふすまを指さした。すると、
ふすまに大きな人間の目が、ギョロリと開いた。
途端に部屋が暗くなった。俺とA君は、恐怖のあまり一言も喋れなくなってしまった。
「悪霊め覚悟しろ!」
Tさんが目に向けて手を突き出した。
その時、目がTさんを睨んだ。
「う、ぐ、」
Tさんが腹を押さえてうずくまった。
Tさんの腹部の内側から、何か鋭いモノが出てきた。針か!?いや、あれは、虫の足だ!
「T様!?」
「近寄るな!それよりJ、あの目を潰せ!」
「は、はい!矢ァーーーー!」
「重イ、重イイイ」
Jさんが光線を放ったが、謎の声がすると消えてしまった。
「どうして!?なんで効かないの!?」
「う、うう。効かないのか。ならばどうしようもない。どうやら、もう駄目みたいだ」
「そんな、T様!?」
Tさんの腹からは、虫の顔が半分出かかっていた。
「J、孵化する前にこの体を破壊して欲しい」
「で、できません!」
「早くするんだ!さもなくば、新たな化け物が!うぐ、うがっ」
「破ァーーーーーーーーーーーーーーーー!」
突然窓ガラスを割って坊主頭の男が飛び込んで来た。同時に、大量の青白い光弾が部屋中を乱舞する。
「重イイイ」
声がまたして、光弾はいくつか消えたが、それでも大半が残り、その内の半分ぐらいが目に直撃した。

気付くと、部屋の中の物がほとんど木端微塵になっていた。ふすまも5枚全てが砕け散っていた。目はどこにもなかった。
Tさんの腹も元に戻っていた。
「誰ですあなたは!?」
金縛りが解けたようになったA君が聞くと、
「俺は寺生まれのTってもんだ。Jちゃん、それにそこの女子大生ちゃん、自分の実力以上の化け物と戦うのはおすすめしないぜ」
寺生まれのTさんの言葉を、俺の先輩で女子大生のTさんは、噛みしめるようにうなずいた。Jさんは、
「すみませんT様、まだまだわたしも修業が足りません。ですが、T様も部屋の中の物を全部破壊するのはやり過ぎじゃないですか?」
「ふっ、すまん。ふすまだけに」
寺生まれのTさんは、それだけ言うと、割れた窓から出て行ってしまった。川だけど大丈夫ななのだろうか。
ともかく、ここまで雰囲気を凍りつかせるなんて、やっぱり寺生まれはすごいと思った。

736八尺様:2018/09/29(土) 16:45:54 ID:LaTjpCbc
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
田舎の農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行っていないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこんなことだ。


春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで行った。
まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛いでいた。そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ……」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じがした。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。生垣の上に置いてあったわけじゃない。
帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで来ると、一人女性が見えた。
まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。 女性は白っぽいワンピースを着ていた。
でも生垣の高さは二メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだけ背の高い女なんだ…。
驚いていると、女はまた移動して視界から消えた。帽子も消えていた。
また、いつのまにか「ぽぽぽ」という音も無くなっていた。

そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、踵の高い靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。

その後、居間でお茶を飲みながら、じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを話した。
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」
と言っても「へぇ〜」くらいしか言わなかったけど、
「垣根より背が高かった。帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な声出してたし」
と言った途端、二人の動きが止ったんだよね。いや、本当にぴたりと止った。

その後、「いつ見た」「どこで見た」「垣根よりどのくらい高かった」
と、じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にあ
る電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられる瞬間、
寺がどうとか聞こえたけど、何を話しているのかは良く分からなかった。
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
と必死に考えたが、何も思い当たらない。
あの女だって、自分から見に行ったわけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

そして、「ばあさん、後頼む。俺はTさんを迎えに行って来る」と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。


ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。Tさんが何とかしてくれる。何にも心配しなくていいから」と震えた声で言った。
それからばあちゃんは、じいちゃんが戻って来るまでぽつりぽつりと話してくれた。

737八尺様2:2018/09/29(土) 16:50:24 ID:LaTjpCbc
この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。
八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、「ぼぼぼぼ」と男のような声で変な笑い方をする。
人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年増だったりと見え方が違うが、
女性で異常に背が高いことと頭に何か載せていること、それに気味悪い笑い声は共通している。
昔、旅人に憑いて来たという噂もあるが、定かではない。
この地区(今は○市の一部であるが、昔は×村、今で言う「大字」にあたる区分)に地蔵によって封印されていて、よそへは行くことが無い。
八尺様に魅入られると、数日のうちに取り殺されてしまう。
最後に八尺様の被害が出たのは十五年ほど前。

これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、
八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、その道の村境に地蔵を祀ったそうだ。八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な
協定を結べれば良しと思ったのだろうか。

そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
そのうち、じいちゃんが一人の若い男を連れて戻ってきた。

「厄介なことになったな。ま、とりあえずこいつを持ってろ」
Tさんという青年はそう言って、お札をくれた。
それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレのドアを完全に閉めさせてくれなかった。
ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。

しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には盛塩が置かれていた。
また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その上に小さな仏像が乗っていた。
あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用
を済ませろってことか…

「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もばあさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。そう
だな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前から出ろ。家には連絡しておく」

と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
「今言われたことは良く守るんだ。お札も肌身離さずな。何か起きたら大声で俺を呼べ。ただし絶対に外には出るな」とTさんにも言われた。
そして、扉が閉められた。

テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気が全くおこらず、
放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

738八尺様3:2018/09/29(土) 17:09:49 ID:LaTjpCbc
テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気が全くおこらず、放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、
目が覚めたときには、何だか忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
(この頃は携帯を持ってなかった)

なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く音が聞こえた。
小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような音だったと思う。
風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつかなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして無理やりテレビを見ていた。

そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
また声がする。
「どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃんの声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に鳥肌が立った。
ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。


一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め必死にTさんを呼びはじめた。

そのとき、

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
もうできることは、Tさんに縋ることだけだった。

「そこまでだ!」

その時だった。部屋の戸が勢いよく蹴り開けられ、Tさんが入ってきた。
Tさんは窓に向けて右手を突き出し、「破ぁ!」と叫ぶ。
するとTさんの右手から青白い光弾が放たれ、窓の方に吸い込まれると同時に部屋全体を閃光が包み、外から断末魔のような音が響く。
部屋を覆う光が収まった時、最早音は聞こえなくなっていた。

「これで安心だな……」そう呟いて去っていくTさん。その後、あの女が現れることも、声が聞こえてくることもなかった。
Tさんが何者なのか気になりじいちゃんとばあちゃんに聞いてみると、彼は近所の寺の跡取りで非常に霊感が強いため、各地を回り無償でお祓いをしているらしい。
寺生まれってすげえ……その時、初めてそう思った。


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