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【破ァッ!!】寺生まれのTさんスレ

250継呪の老婆:2015/03/13(金) 22:53:48 ID:RJ2v.iIg
トモは、亡くなる1ヶ月前に帰省していた。彼女は小学校の時に温泉町に引っ越してきたが、すぐに彼女の父親が他界した。 トモの母と父の実家とは折り合いが会わず、父親の遺骨は分納されたと聞かされたことがある。
私は、そのとき父親の墓参りに行ったというトモの話しを思い出した。

「お父さんのお墓にいってね、お父さんに仕事とか恋人のことを報告したわ。
で、不意に気が付いたの。墓石をはさんで向こう側に、婆さんがみえたの。
お盆で他にも人はいたけれど、気になったのは、その婆さんが私の方をじぃっと見つめてた事よ。」 私の部屋に休息に来たトモは、小さな巾着袋を
取り出しながら、話を続ける。 「私と目が会うと、すぐにかがんで、お墓の前で、ブツブツと呟いていたわ。」トモは袋の紐を解き、中をまさぐる。

「恐怖雑誌の編集なんてやってるからかしら。職業柄ね、ピンときたのよ。」
得意げに言った彼女は、沢山の白い破片とアン肝の干物のようなものを、袋から取り出し、机に広げた。
「私は婆さんに話かけたの。綺麗な髪留めを手で押さえ、婆さん、ブツブツ言いながら私の顔を見上げたわ。
どこかで見た顔だと思ったら、クラの婆さん。知ってるでしょ?三つ上のクラタよ。彼のお通夜で会ったわ。」
トモが語る。私が怪訝な顔で、机の上の物に手を触れようとするが、彼女は私の手を掴み、話を続けた。
「挨拶をしてお別れしたけど、何か引っかかったのよね。私の名刺を渡しておいたわ。」
窓を眺め、私は一息つく。気が付けば外は雨になっていた


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