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AIについて

31hijk:2013/10/19(土) 05:25:10
いつも丁寧にご返信頂き有難うございます。

> ネットワーク内の多数のニューロンが順次、並行的に発火します。
> 「ネットワーク」という点がポイントです。

それではもし、夥しい数のデジタルコンピューターを相互に
ネットワークで接続したら、クオリアは発生し得るでしょうか。

(以下補足)

 ・勿論、このデジタルネットワーク網のトポロジーも、
  脳の神経回路網と同様に十分複雑に構成されているとします。
 ・生体脳と比べると、処理の分散遅延が大きく、現象的意識が
  発生したとしても、それはゆっくりしたものになる(※その
  意識から見ると世界が早回しに見える)かも知れません。
 ・ネットワーク構造や複数同時発火がクオリア発生のポイント
  なら、このように時間的・空間的なスケールは間延びする
  としても、コンピューター網もクオリアを持てるはず。
 ・生体脳はこれより密度が高いと言っても、イオンチャネルの
  スケールで見れば、お隣のシナプスでの発火といえども十分
  遠くのことで、それぞれの発火は独立の事象だと言える。

(以下蛇足)

 ・ちなみに私は、このコンピューター網も原理的にはクオリアを
  持てると思います。(※勿論、現代の技術では実装は不可能。)
 ・そして、これを認めると、情報処理素子(ニューロンや
  ダイオード等)の、物理時空内での配置や構造や密度は余り
  重要ではなく(※例:このコンピューター網を星間に広げれば
  複数同時発火という事自体が相対論的に意味を持たない)、
  結局、総体として「何が情報処理されているか」の方に、
  クオリア発生の本質があると思えてきます。

32メビウス ◆4lggoO1oV6:2013/10/19(土) 13:44:56
現状でもクオリアが厳密にニューロンの「何と相関」しているのか解明されていません。
情報処理過程だけでなく、もしニューロン群が常態としてもっている電位が関係しているのなら、
一時的に OFF状態になるデジタルではネットワーク構成を模倣しても無理ということになります。

また茂木さんは「複数のニューロンの発火」とは言ってるのですが、二個のニューロンの発火にも
クオリアがあるかはわかりません。
しかし、もし発火状態の二個のニューロンにクオリアが相関しているとするなら、相互作用が想定されるので、
中央演算処理装置(CPU)で情報処理するデジタルコンピューターでは模倣するのは不可能ということになります。

コンピューターのネットワークというのは所詮、情報伝達手段に過ぎないので、だから携帯キャリアは
時に「土管屋」といわれたりします。
それ自体が有機的で「情報そのもの」かもしれないニューロンのネットワークとの大きな違いです。

33hijk:2013/10/20(日) 08:53:48
仰る通り、活動電位がクオリア発生に関与しているかも知れません。また、内発活動(ゆらぎ)や免疫系との相互作用も勘定に入れる必要があるかも知れません。これらはまだ“機能的には”シミュレート可能な範疇です。しかしもしも、仰るような複数ニューロン発火間の未知の神秘的遠隔相互作用や、微小管内の量子効果や、グリア細胞も含めてミッチリ詰まった細胞場全体の重力作用すら、クオリア形成に参与しているとしたら、“機能的にすら”シミュレート不可能だと思います。クオリアを発生させるハードウェアは結局のところ脳の形になってしまう。
そういった可能性も、排除すべきでは無いと、私も思います。従って、管理人様が仰る「デジタルコンピューターでは機能的模倣は出来てもクオリアは生み出せないかも知れない」という主張は正しいと思います。
一方、現象的意識/クオリアは、ノンレム睡眠時にはスッカリ消えるし、覚醒時にも安定持続しているわけではなく、大変脆いもので、ある種の情報処理過程が持続されている時だけ創発・随伴する現象以上のものでは無い(それ以上に神秘化する理由が無い)ようにも思われます。人間脳に対するMRIやTMS(経頭蓋磁気刺激法)を使った健常者への心理実験の最近の成果を見ると、意識/クオリアの発生/抑止の“仕掛け”に、情報処理過程以上の何かを持ち出す必要は無いように思えてきます。
また、生体脳→人工脳→デジタルコンピューターへの置き換え思考実験に沿って、“機能的には”脳をデジタルコンピューターで模倣できると考えるなら、現象判断のパラドックスをどう説明するかの立場が重要になると思います。(※管理人様がここをどうお考えなのかは興味があります。)私個人の立場としては、表面的には随伴現象説を採りますが、物理現象や時空は実在しないと考えているので、現象的意識は(物理状態というよりも)「ある種の情報処理過程」に随伴する、と考えています。

34メビウス ◆4lggoO1oV6:2013/10/20(日) 12:54:42
そもそも「情報」というのは「存在」ではなく「概念」に過ぎないので、脳の情報処理過程というのは曖昧さがありますね。
たとえばモールス信号は情報であり、石を叩いても伝達できますが、石にクオリアが発生するとは誰も思わないでしょう。
あるいは石に「・・・」と三つの点があったとします。それを猫が見ても何も感じないでしょうが、人間が見ると「3」
という情報を読み取るかもしれません。情報とはそういうものです。
だから私は「発火状態にある複数のニューロン」という「存在」にクオリアが相関すると考えるのが妥当だと考えます。

あと現象判断のパラドックスについては、私はそもそも現象主義者なので、大森荘蔵の「重ね描き」を採用します。
この立場では現象判断のパラドックスは生じません。逆にいうと実在論ではどの立場でもパラドックスが生じます。

35hijk:2013/10/21(月) 07:06:23
ご返信&ご指摘ありがとうございます。
仰る通り私は「情報」を曖昧にしか定義できておりません。個人的には、真我=純粋無を求め続ける情報処理過程から現象的意識/クオリアは立ち上がり、またそのような情報処理過程が可能な場としてしか時空や物質は析出され得ない、と考えており、情報処理過程を最も根源的なもの、現象的意識や物理的存在を副次的なもの、と考えている点では、心の哲学まとめwikiの分類では「中立一元論」に当たりそうな気がします。結果として真我計算が行われ続けるなら、その物理的基体は生体脳でも人工脳でもノイマン型計算機でも何でも良い、という私の考え(思い込み)は、このあたりの世界観から来ているんだな、と改めて気付かせて頂きました。
これだけ幅広く心の哲学を考究されている管理者様が採用されている「重ね描き」には、俄然興味が湧きました。以前触れた時は「なるほどなー」程度で通り過ぎてしまったので、大森荘蔵の本を読み返してみようと思います。
ご指導ありがとうございました!

36hijk:2013/11/13(水) 07:38:11
twitterの方に『まとめwikiの掲示板に、稀にコンピューターでも心(クオリア)が持てるのではないか、という人が来る。彼らは単にプログラムを知らないだけだと思っていたのだけど、そうではないようで、たぶんプラグラマーの「苦労」を知らないということなのだろう。』とありました。
私のことも含まれるのかなぁ、と思いつつ、私は商用のゲームプログラムも業務プログラムも大量に書いて来たし、デバッグの苦労も死ぬほど知っているので、上記の推測は私には当てはまりません。(これは単なる事実報告です。)
理由はもっと単純で、プログラムの苦労云々じゃなく、「脳という物質は、いかに複雑であっても、情報処理以上のことはやっていない」という信念です。人間の脳は宇宙で一番複雑な構造物だと思いますが、だからといって特殊な物理過程を持っているわけではない。また、神経系の進化の歴史を見ても、人間の脳だけが情報処理以上のことをやるようになったと考えるのは不自然・不合理です。
根本的・質的な違いが無く、「複雑さの違い」としか言えない以上、スペクトラム思考実験により、人間と動物、人間とコンピューターの明確な境界も引けないことは明白だと思います。真の争点は、人間と動物、人間とコンピューターとの違いなどではなく、「現象的意識を有む情報処理過程とはどのようなものか」であるべきと思います。
ちなみに私は、現象的意識を持ったAIは、正しくも現象主義者的性格を持つはずだと考えています。

37メビウス ◆4lggoO1oV6:2013/11/13(水) 20:00:35
本職のPGでも強いAIの可能性を肯定する人がいたのですね。正直意外でした。
私はかつて10年以上IT業界にいて、時折SEやPGとサールの「中国語の部屋」について話をしたのですが、
サールの論証に反対する者は一人もいなかったので、本職の人は強いAIを拒否するのが当然と思い込んでいました。
(ただし強いAIが難しくて弱いAIが簡単だというイメージは間違っているという指摘はありました)

あと脳とコンピューターの根本的違いは今までも書いてきたのですが、付け加える点が
あるとしたら「付随性」の問題でしょう。これはソール・クリプキの議論が参考になります。
青山拓央がクリプキの『名指しと必然性』から該当の部分を抜粋していますので、よければご覧下さい。
http://wiki.livedoor.jp/aoymtko/d/%a5%e1%a5%e2

クリプキの議論の要点は付随性が必然的でないということなのですが、しかし換言すると、
デジタルにクオリアが相関する異なる可能世界は思考可能であるけれど、この世界ではニューロンに
クオリアが相関する自然法則が現に「成立」してしまっているので、ある日突然、E=mc^2がE=mc^3に
なるような自然法則の変化が生じない限り、デジタルにクオリアが相関することはない、ということになります。

38hijk:2013/11/14(木) 14:50:07
付随性についての議論のご紹介ありがとうございます。
私も、(クリプキが言うように)部分的な物理的状態に「熱さ」「痛さ」は必然的には付随しないと思います。それと整合的だと思うのですが、(パトナムの言う)多重実現可能性にも賛成なので、「熱さ」「痛さ」を感じる生体ニューロンを用いないロボットもまた可能だと考えます。
とはいえ、「熱さ」「痛さ」を「感じる」情報処理過程とはどんなものかを具体的に示さなければ説得力のカケラも無いので、それは今後研究していきたいと思います。なお、以下のURLは、その第一歩として作ったオモチャのモデルプログラム(JavaApplet)です。宜しければご笑納ください。
http://www.netlaputa.ne.jp/~hijk/philo/ac2/artificial_consciousness_2.html
ありがとうございました。今後ともご指導の程、宜しくお願い致します。

39名無しさん:2013/11/16(土) 11:40:36
心の哲学で主流の物理主義、特に機能主義の観点からは
強いAIは理論上作成可能なのではないかと思うのですが
メビウスさんはどうお考えですか?

40メビウス ◆4lggoO1oV6:2013/11/16(土) 19:47:52
>>39
心の哲学は自然主義、つまり自然科学(この場合は脳科学)の知見を前提にしているので、
機能主義や行動主義、また性質二元論でも強いAIの可能性は否定されます。

デネットはコンピューター機能主義を擁護して、人間の脳もコンピューターも似たような
ものだと考えていますが、そもそもデネットはクオリアの存在を否定します。
(ただしデネットとサールでは「意識」や「クオリア」という語の定義が異なる)

著名な学者でクオリアをもてる強いAIが可能だと考えているのはチャーマーズぐらいでしょう。
ただしチャーマーズは汎心論という形而上学を前提に主張していることに留意する必要があります。


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