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2013/1/20リレー小説用スレッド

1師走:2013/01/20(日) 00:47:20
リレー小説はこちらのスレッドで進行して下さい。
投稿し終わったら、チャットルームの方に次の人を呼びに行って下さい。
目安は掲示板で六行です。
お題は「ファンタジー」「レース」「拷問」です。

19師走:2013/01/20(日) 03:02:21
女はコインをポケットにしまうと、両手の枷を外した。
「おめでとう、君は地獄から逃れた」
僕は手首や身体を動かして確かめる。よく見ると、丁寧な程の手当てがしてあった。
「相棒は、厩舎か? すぐに調整に戻りたい」
「おや。君は勘違いをしているようだね。あれは賭けの参加費だよ」
笑んだまま、女は首を傾げた。「君は良い乗り手だ。もっと速い馬に乗せる」

20有内:2013/01/20(日) 03:22:45
「……そんな」
「おや、そんな悲しい顔をしてどうしたのかな。もっと喜びなよ。今より成績を伸ばせるチャンスなんだから」
「そんなの無理だ! 僕には相棒しか居ない! あいつじゃなきゃ駄目なんだ!」
叫ぶ。声の出る限り。
それは僕が本当にあいつと一緒に居たいから。一緒に、レースで走りたいから。

21師走:2013/01/20(日) 03:31:58
「駄々をこねるんじゃない。自分の立場、分かってる?」
冷然と女が見下した。「厩舎に行きたいなら行けばいい。君が乗る予定のが待っている」
僕ははっとした。立場。そうだ、女はさっき、「良い乗り手」だと言った。だとしたら。
「僕以外で一番上手い乗り手と、僕が乗る予定の馬。それと僕と相棒で、次のレースを。負けたら、従います。証明させて下さい」
女の方を真っ直ぐに見て、頭を下げた。
もう一度相棒に乗りたい。相棒と共に走りたい。僕の心はそれだけだった。

22有内:2013/01/20(日) 03:38:26
「面白い提案だね」
女は不敵に笑う。
「レースが面白くなるなら、それでいいよ。ふふっ、相棒を賭けた騎手が格上のコンビに挑む。盛り上がるだろうね」
一瞬、背筋が寒くなる。
盛り上がる、ということはその分、『妨害』だってより激しいものになる。怪我だって今回ほどのものじゃ済まないかもしれない。
でも、それでも――

23師走:2013/01/20(日) 03:44:39
僕は、いや、僕と相棒は、最初からこのレースに命を賭けている。
一人でないなら、怖い物なんて何もない。
目を閉じて風に立つ相棒の姿を思い浮かべると、背筋の寒さは消えた。代わりに暖かさが身体に満ちて行く。
目を開くと、それを待っていたように女はぱんと手を打った。
「よろしい。厩舎へ行って、相棒と再会するといい」
僕は、頷いて歩き出した。「良いレースを期待しているよ」という声が、背中にかかった。
そして再び、僕と相棒は、土煙と喧騒の場へ戻ってきた。


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