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【今日】読んだ本と聴いた音楽をひたすら記録するスレ#4

1まつざき:2003/10/26(日) 01:13 ID:gvaTzf8I
初代スレ
http://jbbs.shitaraba.com/sports/bbs/read.cgi?BBS=5795&KEY=1044203829&LAST=100
スレ#2
http://jbbs.shitaraba.com/sports/bbs/read.cgi?BBS=5795&KEY=1047311491&END=100
スレ#3
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/sports/5795/1055257623/

2まつざき:2003/10/26(日) 23:24 ID:rhzeYTYg
 『レザボアドッグス』の待望の5.1ch版が出ましたんで買いました。画像もデジタル処理で鮮明になっているバージョンですんで、久々に喜んで観ました。アタシごときが語る必要なぞまったくないのですが、オープニングのLittle Green Bag、耳そぎシーンのStuck in the Middle With You(George Baker)それにHooked On A Feeling(Blue Suede)、Stuck In The Middle With You(Stealers Wheel)なんかもすべて素晴らしい。一番、好きなのはニルソンのCoconut。Without Youが有名なアルバムに収められていて、アタシがリアル厨房の時、友だちと「シャレた曲だねぇ」とか偉そうに語っていた曲だ。

 で、それを観た後、新作が来ているんじゃしょうがないというので『キル・ビル』見に行きましたわ。よかったですよ。昔〜し、『キャット・バルー』みたいなお色気ウェスタン・ムービーというジャンルにもならない映画がチラッとあったんですが、そこから派生したさらにB級ムービーの『女ガンマン/皆殺しのメロディ』とか(足らんティー野自身も言及している)、アレハンドロ・ホドロフスキーのカルトムービー『エル・トポ』みたいな雰囲気もあって、笑えるっつうか、圧倒される。100人斬りの俯瞰シーンとか『エル・トポ』にあったよなぁ、みたいな。

 しかし、この人の脚本はすごいね。特に時間に対する独特の感覚っつうか。同じように時間軸をグジャグジャにしたけど最後にピシッとまとまる『市民ケーン』なんかは複雑に感じるけど、この人が書くとエンターテイメントに感じるのはどーしてだろう。

 前スレの200だけど、『御用牙』って、劇画が原作で、勝新がバシバシ自分のナニを鍛えて、朝岡雪路扮する女の人の容疑者とか裸でつるしあげて白状するまで引っぱりあげては勝新のナニが待ち構えているところに落とすみたいな、本当にうらやましいというか、カルトな映画でしたよねぇ。原作の小池一夫って、もっと世界的に認められてもいいと思う。子連れ狼とかね。で、子連れ狼ファソの足らんティー野なら、絶対観ていると思う。

3まつざき:2003/10/27(月) 00:59 ID:rhzeYTYg
『海のテロリズム』山田克彦、PHP新書

 仕事がらみの本は極力、取り上げないようにしているけど、この本はド頭にきたので、特に書く。作者は日本財団の部長。そう笹川ファミリーがつくり、右派キリスト教徒という日本では珍しいジャンルの曽野綾子が名前だけの会長をつとめる団体だ。もっとも、「カネは出すがクチは(あまり)出さない」という、日本では珍しい金離れのいい団体でもあるが。

 まあ、それはおいておいて、皆さん、実はインド洋からマラッカ海峡、フィリピン群島というルートは海賊のメッカだってご存知でした?いま、マジで海賊行為がやたら発生しているんですわ。

 頭に血がのぼったイスラムのバカどもや、貧困ゆえに海賊行為に味を占めた原住民まで、小型船舶を襲っては小島に逃げ込むというのが、マジで多発しているんです。しかも、マラッカ海峡とか、各国が領土権を主張するから、警察活動もままならないという、まあ、第三世界のつきあってられないバカらしさが全面的ににじみ出ている問題なの。去年とか「アジア海賊対策会議」とかマジで日本で開かれて、扇千影とかがバカな挨拶して恥かいたりしなくちゃいけないほど。

 で、そういった問題を、わかりやすく書いているのかなと思いきや、最初っから拉致問題と北朝鮮の工作船問題ダーッと書きまくる。途中で海賊問題に関しては、テキトーに流して、また拉致問題と北朝鮮がらみの話題。こういった手法こそデマゴギーの典型だと思うんだけど、読んでてあまりにもムカついたからちょいと書いた。

4まつざき:2003/10/28(火) 16:28 ID:Kaq5s1SA
今日の日経の夕刊だけに載っている記事だから、Webでは見られないので、チラッと紹介。日本サッカー協会の岡野俊一郎前会長が今日の17面の「リーダーの力」で、60年代に全日本を指導したデットマール・クラマーさんのことを書いている。

クラマーさんは「日本サッカーの父」だから、これまでも何回も書かれたり、テレビ番組にもなったりしたけど(知ってるつもりとか)、コーチ兼通訳という立場だった岡野さんならではのコラムになっていた。いわく、クラマーさんの最大の功績は「コーチ学」を教えてくれた、ということだと。なるほどね、と納得。

"Der Sieg ueber sichselbst ist der hoechste Sieg"

「自らに打ち勝つ勝利こそ最大の勝利である」というのは岡野さんが一番印象に残った言葉だそうだ。

岡野さんとキャプテソは絶対、自叙伝を残すべきだと思う。

519号:2003/10/28(火) 17:44 ID:fC7hStZQ
『もうみんな家に帰ろー!テンオックネァ、タウプティヤ! 26歳という写真家-一ノ瀬泰造』 一ノ瀬信子 窓社
父、清二が満州にいた頃に撮った写真、また行方不明になった泰造を捜しにTBSのスタッフとプノンペンまで行くのですが、ポルポト派に射殺されていた息子の墓から頭蓋骨をとりだして川で洗ってあげている写真などもありました。
知られている写真なのかもしれないけど、わたしははじめてみました。
バングラデシュ、カンボジア、ベトナムの戦争写真はいつ見ても圧倒されますが、出身地の有田やボクサーの写真なども印象的です。

『五感で恋する名画鑑賞術』西岡文彦 講談社
私にはこれくらいでいい、ちょうどいいさじ加減の美術ガイド。
この夏知人がパリとローマをぶらぶらしてきたのですが、そのおみやげばなしでローマにてカラバッジョの絵がああなんだこんなとこにあるの、という感じであって観光客が「おー、カラバッジー」とカメラでパシャっとやって通り過ぎていったというのをきいてホー、と感心したのを思い出しました。

6まつざき:2003/10/29(水) 14:05 ID:ETaCNu4Q
『イブン・バットゥータの世界大旅行』家島彦一、平凡社新書

東洋文庫から全8巻が出揃った『大旅行記』の訳者である家島彦一さんが、新書版でイブン・バットゥータの世界大旅行について、分かりやすく、その背景、意義などを書き下ろしてくれたのがこの本。
なにせ、このイブン・バットゥータ。14世紀に3大陸を渡り歩いたっつうぐらいですから、たいしたもん。で、こうした大旅行が可能になった背景もバッチリ書いてあるから、フムフムと当時をしのぶことができる。なにせ、アフリカからメッカ巡礼を経て、モンゴルの支配するユーラシア大陸を歩き回り、インドから中国に向かうっつうんですから気宇壮大。

にしても、イスラム社会も最初の頃は大したもんだったよね。オマル・ハイヤームのルバイアートとか、今でも十分読める詩とか残しているし。それが、なんでねぇ…。

「あの人たちの言ったことは、ねえ、サーキー(酒姫)。みんな風だよ」(オマル・ハイヤーム、うろ覚え)

7マグロ:2003/10/29(水) 22:27 ID:Ryj9gEs2
イブン・バットゥータ!

わずか50年くらいの差しかないのにマルコ・ポーロの方が
はるかに名が知られているのは面白くない。もっと読まれてもいいと思う。

ルバイヤートには一時期狂いますた。
岩波文庫版を持ち歩いてたんですが、電車の中で読んでもダメなんだよねー。
あれは酒を呑みながら読んでこそ(・∀・)

「哀れ人生のキャラバンは行くよ
 このひと時を我が物として楽しもうよ
 明日のことなど何を気にすることがあろうか サーキーよ!
 早く酒盃をもて 今宵も過ぎてゆくよ!」(うろ覚え)

今でもイラン人知識層は、結構隠れて酒を呑んでるようでつよ(・∀・)

8マグロ@隠れイラニスタ:2003/10/30(木) 00:24 ID:Ryj9gEs2
死ぬまでには行くぞイランの古都エスファハーン!
王の広場からイマームのモスク大門を望むのが夢。ビール呑みながら。

早く宗教改革してくんないかな、イスラーム世界(´・ω・`)

9まつざき:2003/10/30(木) 00:42 ID:P21hJ8YE
 おお、マグロさん!オマル・ハイヤーム好きがここにもいるとは!

 『ルバイヤート』小川亮作訳、岩波文庫はかなーりの愛読書です。よくわからいけどね。

 ギリシャ的知性を感じさせる、なんつうか7世紀早く、別な場所で生まれた近代人みたいな感じがするし、酒を呑んで物憂い感じというのは、まったく変わらないんだなぁ、と思わせてくれるだけで、なんとなくいい。

 アタシの好きなのは、これでした。全然暗誦できてないって…。

「解き得ぬ謎」(13)

この道を歩んで行った人たちは、ねえ酒姫(サーキー)
もうあの誇らしい地のふところに臥したよ。
酒をのんで、おれの言うことをききたまえ―
あの人たちの言ったことはただの風だよ
(岩波文庫、p.19)

 ちなみに酒姫はお稚児さんです。

10まつざき:2003/10/30(木) 16:27 ID:t3SQKojc
『イラン人の心』岡田恵美子、NHKブックス
1970年代、パーレビ王朝が健在だったころ、イラン・ジャパン石油化学(IJPC)というプロジェクトが発足したんですわ。で、三井グループ5社が参加していたんですが、そこで総務部長をやっていたNさんという人にインタビューしたことあったんです。Nさんはイラン革命から80年9月のイライラ戦争勃発までの総務部長で、それは大変な目にあっているんです。ジープで状況を確認しにいったら、いきなり大砲の打ち合いにまきこまれたり、命からがら帰ってきたとたん、施設がイラク機に爆撃されたり。

そのNさんが、日本に帰ってきて改めて読み、感銘を受けたというのがこの本。ぼくも薦められて読みました。何か頼んでも「ファルダー(明日)」といわれたら、永遠にやってくれないとか、お決まりの第三世界話もありますが、ペルシア人気質というのがよく書けていたと思います。

Nさんはバスを連ねての日本人逃避行の最中、イスファハンで停車したとき、矢も立てもたまらず、街中を時間の許す限り歩いたそうです(爆撃のなか)。そして「まっちゃん、世界の半分とかつて言われていたのは本当だったよ」と語ってくれました。

もう絶版ですが、イラン好きということで、ぜひ(もう読まれているかもしれませんが)。

11マグロ:2003/10/31(金) 23:51 ID:mh2sEUsI
>>10
うお、これは知らなかったです。探してみよっと。

聞くところによると、イランの飯は(特に外食産業)激マズらしいそうです。
酒は呑めない、飯はまずいってことになると、
兄やんには向いてないかもですねー。

漏れも飯はともかく、酒が呑めないのは(´・ω・`)

12まつざき:2003/11/01(土) 07:36 ID:IyeavJDY
『ベッカム:マイ・サイド』D.ベッカム、T.ワット、扶桑社
 これはいい。昨日、酔っ払った状態で六本木ABCを定期観測している途中で見つけ(知らなかったけど昨日が発売日だった)、たいして期待もしてなかったけど、他に面白そうな本がなかったから買って、電車とおフロの中で途中まで読んだけど、すでにうなってます。資本主義のすごいところは、ある才能があると、よってたかって、それを何倍にもしようという投資家が現れて、うまくいけば、本当に光り輝くような結果を生み出す場合もある、ということだと思うけど、この本はその良い例。

 何がいいかって、ベッカムがサッカーに打ち込むようになって、地元のアマチュアチームで活躍するようになり、プロのスカウトの目にとまり、いろんなチームから声をかけられ、様々なセレクションを経て実際に契約するまでの葛藤を、少年の立場から、ここまで詳細に描いたものはないと思うから。

 ナカータでもイナモでも、その成長過程を記録した本は何冊も出ているけど、ここまで、子供の頃のことを思い出しながら、プロとして成長していく姿を内に秘め、その時々をどのように過ごしていったかを描いている文章は、読んだことがない。

..........Quote...........
父はけがを避ける方法もたくさん教えてくれた。ウインガーで、ちょっぴり名前が知られるようになっていった僕は、ディフェンダーに蹴りを入れられることも少なくなかった。父は、ボールをキープし、コントロールしたらすぐさまリリースする間合いの測り方を一緒に考えてくれた。
p.47

学校でのフットボールは、「蹴ったり、タックルしたり、ただボールをすばやく端から端まで運ぶだけ。上級生しか試合に出れない」と、批判する人もいるが、学校、地区、州、すべてのレベルを鑑みても、僕はそう思うわない。
p.51

「ストレートにプロのクラブに引き渡さない」というリッジウェイ*1の方針が不満だったわけではない
p.53

「向こうに男の人がいるでしょう。マンチェスター・ユナイテッドのスカウトの人よ。あなたのプレイを見たくて来ているのよ」
 そのときの感激と興奮は、今でも忘れられないほっとして力が抜け、その場でわあっと泣き出して涙がとまらなかった、本当に幸せだった。「マンチェスター・ユナイテッドのスカウトの人よ」−どれだけこの言葉を待ち望んでいただろう。
p.56

*1ベッカムが所属していたアマチュアチーム
.......End of Quote.......

 それと、ファーガソンの話。テストを受けるためにロンドンから何回もマンチェスターに足を運んだ後、ファギーが電話をかけてくるんですな。しかも、ベッカムではなく、両親に。

..........Quote...........
「お前に会えて良かった、と伝えるために電話をくださったのだ。お前は才能があって人柄も申し分なく、すべてお前自身の努力と私と母さんのおかげだろうと言われた」
p.56
.......End of Quote.......

 しかし、マンUとの契約は、少年法の定めもあるのか、あるいは地元ということもあってサッカースクールに通うようになっていたスパーズ(ベッカムのサッカー修行のカネを出していた祖父がサポ)も契約したがっていたからかなのか、両てんびんにかけられることになります。でも、そこでモノをいったのは、ファギーがベッカムのことを覚えていてくれたのに対し、スパーズの監督だったテリー・ベナブルスが、ベッカムを前に、スカウトに

..........Quote...........
「それで、ジョン、この子はどんなもんかな?」
p.63
.......End of Quote.......

と尋ねられたりしのたでガッカリして、やっぱり遠いけどマンUに決めたというのも、うならせる描写でした。

 とにかく、少年期のところは、誰もこれまで書いてないような内幕モノをみせられているようで新鮮。あと、ベッカムの少年の頃は、いまのブルックリンそっくりというか、ちっともかわいくなかったのが笑える。

 とにかくお勧めでしょ。

1319号:2003/11/01(土) 09:16 ID:5Ze62b.I
あ、日本版でたんですね。ウッホーイ。

14まつざき:2003/11/01(土) 10:09 ID:DFjD3YN6
アタシの場合は逆ですが、素早く英語版もアマゾンしました。
なんつうか、ユナイテッド版『ちびまるこちゃん』。
ガキの頃をよく覚えているな、みたいな。


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