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倉工ファン Part 5

333名無しさん:2022/06/12(日) 11:15:01
☆ 同上


フミさんは54年、広島市西区の観音中学3年生の夏、広島カープの新人公募テストを受けた。
179センチの長身から投げ下すストレートは速く、タテに大きく割れるドロップは鋭い。中学生とは思えない。

審査委員長・野崎泰一が驚嘆した。「掘り出しもんじゃ」
ヤンキースのジョー・ディマジオがマリリン・モンローと結婚し、新婚旅行で広島を訪問した年のことである。


野崎が文男少年に会いに行った。「カープに入るつもりはありません」とケロリ。「自分の力を確かめたかっただけです」
呉港中学、専修大学、阪神、東急、広島の早投げ豪快投手、さすがの野崎が慌てた。

野崎はのちに81年10月26日から90年3月29日までカープの球団代表を務め、難しい事件が起こってもサッと、
ときにはユーモラスに片付けているが、一番困ったのはこのときではなかったか。


テストの願書からお姉さんの住所がわかり、お姉さんちに日参。やっと入団に漕ぎつけた。
入団第一年の60年、山本文男投手の成績は登板7試合で2勝2敗。

これだけでも立派なのに2勝のうちの1勝は、8月7日、広島での国鉄17回戦で金田正一と投げ合って9対8で勝ち投手。
つまり高校1年生が天下のカネやんに勝ったのである。


「桂」で、みんなが何を食べようかとメニューをのぞいていると、フミさんが名セリフを吐いた。
「わしゃ、広島じゃけん。お好み焼きの勘定はわしが持つ。
それ以上に高いもんは、ツケを会長(セ・リーグ)に回しとけ!」。フミさんは天晴れな広島観光大使であった。




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