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倉工ファン Part3

498名無しさん:2021/08/19(木) 16:18:01
☆ 同上 ④


渡辺が眉間に皺を寄せる。
「あのときは、はらわたが煮えくり返った。17回に入って、初めて18回で決着がつかなかったら再試合なんだと思った。
でも再試合はさすがに松坂は投げさせられませんからね。やはりこの試合で何としてでも決めなければと思い直したんです」

17回表は4番・松坂、5番・小山と続けて倒れ、あっという間に2死になってしまった。
続く6番。柴の当たりも何でもないショートゴロだったが、PLのショート・本橋が一塁へ悪送球。思わぬ形で走者を出した。


このとき、渡辺には「ひょっとしたら…」という予感があったという。
「本橋君のリズムがおかしかった。打球に合わせて動けていなかった。内面までは見えませんが、相当なプレッシャーがあったんだと思いますよ」
終わるはずが、終わらない。得てして、こんなときは何かが起こる。続く途中出場の7番サード・常盤良太が初球の真ん中高めの直球を叩いた。

球は低い弾道で右中間方向へ伸びていく。


渡辺の回想。
「打った瞬間、入ると思った。なので松坂の顔をすぐに見ました。ベンチ前でキャッチボールをしていたんですけど、目がうるんでましたね。
彼がこれで勝ったと気を緩めてしまうことが怖かった。ところが安心したことで逆に力みが抜け、17回裏の松坂はさらに腕が振れてましたね」

松坂は簡単に2つのアウトを稼いだ。そして7番・田中雅彦は、高速スライダーで見逃し三振に切って取る。この日、250球目のボールでもあった。




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