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女が男を金的攻撃で倒すSS

307名無しさん:2018/08/31(金) 23:41:26 ID:jCcZM/NU0
「チクショウ…………だから、人違いだって……」

彼の言葉は、意味を持たない泣き言だったのかもしれません。ただ、それは私が求めていた言葉ではなくて。
……逆に、あの日と同じ。一番聞きたくなかった言葉で。一体、私はどんな言葉を求めていたのでしょうね。自分でも、自分を理解できません。

軽く、背中を叩かれる感覚が。振り返ると、サツキさんが、どこか呆れたような、そして慈しむような顔を向けていて。
『しょうがないなぁ』なんて、そう語っている表情。そして、無言のまま、彼女は扉まで下がっていって……そのまま腕を枕に、胡坐をかいて座り込んでしまいました。
まだ痛むのでしょうか、軽くお股を擦る、その様子に申し訳なく思いながらも。その格好、とてもはしたないですよ、と差し出がましいにも程が有ることを考えてみたり。

ズルリと、背後で異音がなって。クルクルクルクル、バレリーナみたいと思いながら振り返ると、あの人は両脚で立てるぐらいには回復したようでした。
なんと声を掛ければよかったのでしょう?「潰してあげられず、ゴメンなさい」?「大したことなさそうで、安心しました」?「痛いなら、無理しないでくださいね」?
サツキさんからは、何の声も掛からず。ただ、思いのままにすればいいと、そんな視線だけを背中にうけます。

心に任せて、出てきた台詞は、コレ。



「ねぇ、フジワラ君。―――ケンカ、しましょう?」



意味が分からない。なんで、こんな言葉が出てきたのかが。それでも。
ほんの少し、背中の重荷が取れたような、そんな気がしました。


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